(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-12
(54)【発明の名称】チャイルドセイフティシート
(51)【国際特許分類】
B60N 2/28 20060101AFI20240305BHJP
【FI】
B60N2/28
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023555622
(86)(22)【出願日】2022-03-11
(85)【翻訳文提出日】2023-10-17
(86)【国際出願番号】 EP2022056383
(87)【国際公開番号】W WO2022189650
(87)【国際公開日】2022-09-15
(32)【優先日】2021-03-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-07-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-07-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517042092
【氏名又は名称】ワンダーランド スイツァーランド アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】カイル・エス・メイソン
(72)【発明者】
【氏名】クライド・エス・ハーメス・ザ・フィフス
(72)【発明者】
【氏名】レイフ・マルム
【テーマコード(参考)】
3B087
【Fターム(参考)】
3B087CE08
(57)【要約】
車両用チャイルドセイフティシートは、メインシートと、ハーネスと、ベルト位置決めシートとを含む。メインシートは、背もたれと、背もたれに取り付けられたシート底部と、一対のベルトガイドとを含む。シート底部は、一対のベルトガイドの間の受容空間を画定する第1の着座面を有する。ハーネスは、第1及び第2のストラップと、股バックルとを含む。ベルト位置決めシートは、シート本体と、少なくとも1つのベルト位置決めガイドとを含む。シート本体は、第2の着座面と、底面とを有する。少なくとも1つのベルト位置決めガイドは、第2の着座面から上向きに突出する。シート本体は、シート本体が受容空間内に位置付けられるとき、股バックルが第2の着座面の上方に位置決めされて、第1及び第2の肩ストラップに取り外し可能に締結されるように、受容空間内のシート底部に取り外し可能に結合される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両用チャイルドセイフティシートであって、
背もたれと、前記背もたれに取り付けられたシート底部と、一対のベルトガイドとを備えるメインシートであって、前記シート底部は、前記一対のベルトガイドの間に受容空間を画定する第1の着座面を有する、メインシートと、
第1のストラップと、第2のストラップと、股バックルとを含むハーネスと、
シート本体と少なくとも1つのベルト位置決めガイドとを含むベルト位置決めシートであって、前記シート本体は、第2の着座面と、車両シート上に配置されるように構成された底面とを有する、ベルト位置決めシートと、を備え、
前記少なくとも1つのベルト位置決めガイドは、前記第2の着座面から上向きに突出しており、
前記シート本体は、前記シート本体が前記受容空間内に位置決めされるとき、前記股バックルが前記第2の着座面の上方に位置決めされて、前記第1及び第2のストラップに取り外し可能に締結されるように、前記受容空間内の前記シート底部に取り外し可能に結合されるように構成されている、車両用チャイルドセイフティシート。
【請求項2】
前記ベルト位置決めシートは、前記第2の着座面へと延在しており、かつ前記股バックルを前記ベルト位置決めシートに結合するように構成されている少なくとも1つの開口部を含む、請求項1に記載のチャイルドセイフティシート。
【請求項3】
前記ハーネスは、前記股バックルを有する股ストラップと、前記股バックルに取り付けられたウェビングとを備え、前記シート本体が前記受容空間内に位置決めされるときに、前記ウェビングは、前記少なくとも1つの開口部を通って延在する、請求項2に記載のチャイルドセイフティシート。
【請求項4】
前記ウェビングは前記シート底部に取り付けられており、前記少なくとも1つの開口部は、前記ベルト位置決めシートが前記受容空間内に受容されるときに、中を通して前記股バックルを受容するようにサイズ決定されている、請求項3に記載のチャイルドセイフティシート。
【請求項5】
前記ベルト位置決めシートを前記メインシートから取り外すと、前記股バックルが前記ベルト位置決めシートとともに前記メインシートから取り外されるように、前記ウェビングが前記ベルト位置決めシートに取り付けられている、請求項3に記載のチャイルドセイフティシート。
【請求項6】
前記ベルト位置決めシートは、前記少なくとも1つのベルト位置決めガイドが、前記少なくとも1つの開口部を通して前記股バックルを設置するか又は取り外すことを防止するために、前記少なくとも1つの開口部を妨害しないように構成されている、請求項2~5のいずれか一項に記載のチャイルドセイフティシート。
【請求項7】
前記ベルト位置決めシートは、中を通してハーネスのラップベルト部分を受容するように構成された少なくとも1つのラップベルト開口部を備える、請求項1から6のいずれか一項に記載のチャイルドセイフティシート。
【請求項8】
前記少なくとも1つのラップベルト開口部は、前記一対のベルトガイドのうちの第1のベルトガイドから前記一対のベルトガイドのうちの第2のベルトガイドに延在する方向に沿って互いに離隔されている一対のラップベルト開口部を含む、請求項7に記載のチャイルドセイフティシート。
【請求項9】
前記一対のラップベルト開口部の第1及び第2のベルト開口部は、それぞれ、前記ベルト位置決めシートの第1及び第2の側面へと延在する、請求項8に記載のチャイルドセイフティシート。
【請求項10】
前記少なくとも1つのベルト位置決めガイドは、
前記第1のベルト開口部の内側の第1の側で前記シート本体に枢動可能に結合された第1のベルト位置決めガイドと、
前記第2のベルト開口部の内側の第2の側で前記シート本体に枢動可能に結合された第2のベルト位置決めガイドと、を備える、請求項8又は9に記載のチャイルドセイフティシート。
【請求項11】
各ラップベルト開口部は、前記ベルト位置決めシートの後端へと延在する、請求項8~10のいずれか一項に記載のチャイルドセイフティシート。
【請求項12】
前記シート底部は、前記受容空間の少なくとも一部を間に画定するように互いに離隔されている第1及び第2の側壁を備える、請求項1から11のいずれか一項に記載のチャイルドセイフティシート。
【請求項13】
前記第1及び第2の側壁の各々は、ベルトガイド又はアームレストのうちの少なくとも1つを画定する、請求項12に記載のチャイルドセイフティシート。
【請求項14】
前記シート底部は、前記背もたれに取り付けられた後端と、第1の方向に沿って前記後端から離隔された前端と、を備え、
前記アームレストは、第1及び第2のアームレストを含み、前記ベルトガイドは、第1及び第2のベルトガイドを含み、
前記第1及び第2のアームレストは、前記第1の方向に沿って、それぞれ、前記第1及び第2のベルトガイドからオフセットされている、請求項13に記載のチャイルドセイフティシート。
【請求項15】
ベースであって、前記シートに取り付けられており、そのため、前記シートが直立構成とリクライニング構成との間で前記ベースに対して移動するように構成されている、ベースと、
前記直立構成及び前記リクライニング構成において前記ベースに対して前記シートを選択的に固定するように構成されたロックと、を更に備える、請求項1から14のいずれか一項に記載のチャイルドセイフティシート。
【請求項16】
前記ベースは、前記シートの湾曲面に適合する湾曲面を有し、前記シートは、前記ベースの前記湾曲面に沿って前記シートの前記湾曲面を並進させることによって、前記直立構成と前記リクライニング構成との間で遷移するように構成されている、請求項15に記載のチャイルドセイフティシート。
【請求項17】
前記ベースは、車両シート上に配置され、前記直立構成と前記リクライニング構成との間で前記チャイルドセイフティシートを遷移させるために移動するように構成された足を備える、請求項15又は16に記載のチャイルドセイフティシート。
【請求項18】
前記少なくとも1つのベルトガイドは、前記少なくとも1つのベルトガイドが前記第2の着座面から上向きに突出する展開位置と、前記少なくとも1つのベルトガイドが前記シート本体内に画定された格納空洞内に収納される格納位置との間で遷移するように構成されている、請求項1から17のいずれか一項に記載のチャイルドセイフティシート。
【請求項19】
前記シート底部及び前記ベルト位置決めシートは両方とも、前記背もたれから分離するように構成されている、請求項1から18のいずれか一項に記載のチャイルドセイフティシート。
【請求項20】
前記ベルト位置決めシートは、前記シート底部の体積よりも小さい体積を占める、請求項1から19のいずれか一項に記載のチャイルドセイフティシート。
【請求項21】
チャイルドセイフティシートであって、
ベースと、
前記ベースによって支持されたメインシートであって、前記メインシートは、
受容空間を間に画定する一対のベルトガイドを備えるシート底部と、
前記シート底部に取り付けられた背もたれであって、前記背もたれが、直立構成とリクライニング構成との間で移動するように前記ベースに対して移動するように構成されている、背もたれと、を備える、メインシートと、
前記直立構成及び前記リクライニング構成において前記ベースに対して前記メインシートを選択的に固定するように構成されたロックと、
ベルト位置決めシートであって、前記ベルト位置決めシートを前記メインシートに取り外し可能に結合するために、前記受容空間内に受容されるように構成されており、前記ベルト位置決めシートは、シート本体と、前記一対のベルトガイドのうちの少なくとも1つのベルトガイドとを含み、前記シート本体は、上部着座面と、車両シート上に配置されるように適合された底面とを有し、前記少なくとも1つのベルトガイドは、前記シート本体から上向きに突出する、ベルト位置決めシートと、を備える、チャイルドセイフティシート。
【請求項22】
前記シート底部は、前記受容空間の少なくとも一部分を間に画定するように互いに離隔されている第1及び第2のベルトガイドを備える、請求項21に記載のチャイルドセイフティシート。
【請求項23】
前記シート底部は、前記受容空間の少なくとも一部分を間に画定するように互いに離隔されている第1及び第2のアームレストを備える、請求項21又は22に記載のチャイルドセイフティシート。
【請求項24】
前記シート底部は、前記背もたれに取り付けられた後端と、第1の方向に沿って前記後端から離隔された前端と、を備え、
前記第1及び第2のアームレストは、前記第1の方向に沿って、それぞれ、前記第1及び第2のベルトガイドからオフセットされている、請求項23に記載のチャイルドセイフティシート。
【請求項25】
前記シート底部は、中に凹部を画定する上面を備え、前記凹部は、前記受容空間を少なくとも部分的に画定し、前記シート本体の前記上部着座面は、前記凹部の底面を画定する、請求項21~24のいずれか一項に記載のチャイルドセイフティシート。
【請求項26】
前記ベースは、前記シートの湾曲面に適合する湾曲面を有し、前記シートは、前記ベースの前記湾曲面に沿って前記シートの前記湾曲面を並進させることによって、前記直立構成と前記リクライニング構成との間で遷移するように構成されている、請求項21~25のいずれか一項に記載のチャイルドセイフティシート。
【請求項27】
前記ベースは、車両シート上に配置され、前記直立構成と前記リクライニング構成との間で前記チャイルドセイフティシートを遷移させるために移動するように構成された足を備える、請求項21~26のいずれか一項に記載のチャイルドセイフティシート。
【請求項28】
前記少なくとも1つのベルトガイドは、前記少なくとも1つのベルトガイドが前記上部着座面から上向きに突出する展開位置と、前記少なくとも1つのベルトガイドが前記シート本体内に画定された格納空洞内に収納される格納位置との間で遷移するように構成されている、請求項21~27のいずれか一項に記載のチャイルドセイフティシート。
【請求項29】
前記シート底部及び前記ベルト位置決めシートは両方とも、前記背もたれから分離するように構成されている、請求項21~28のいずれか一項に記載のチャイルドセイフティシート。
【請求項30】
前記ベルト位置決めシートは、前記シート底部の体積よりも小さい体積を占める、請求項21~29のいずれか一項に記載のチャイルドセイフティシート。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
優先権主張と相互参照
本出願は、2021年3月11日に出願された米国仮出願第63/159,727号、2021年7月14日に出願された米国仮出願第63/221,502号、及び2021年7月14日に出願された米国仮出願第63/221,503号に対する優先権を主張し、それらの全体の内容は、それらの全体が参照により本明細書に援用される。
【0002】
現在市販されている多くのブースターシート製品は、子供が成長するにつれて背もたれを持たないブースターシートに変換可能な取り外し可能な背もたれを備えたブースターシートとして販売されている。子供がブースターシートに座るための法定年齢要件は長年にわたって増加しており、現在のブースターシートは10歳の子供向けに評価されている。10歳になると、子供は異なる保護者によって運ばれる可能性がある。例えば、親が子供を学校に降ろし、別の保護者が放課後に子供を迎えに行く場合がある。既存のブースターシートは通常大きくてかさばるため、子供がブースターシートを持ち運ぶのが困難になるか、保護者が複数のブースターシートを購入する必要がある。
【0003】
更に、現在市販されている多くのチャイルドブースターシート及びコンバーチブルシートは、カップホルダ及び/又はスナックホルダなどのオブジェクトホルダと一緒に販売されている。オブジェクトホルダは、一般的に、着座面の幅を超えて延在し、結果として、シートの全体的な幅は、着座面の幅よりも大きい。
【発明の概要】
【0004】
一実施形態によれば、車両用チャイルドセイフティシートは、メインシートと、ハーネスと、ベルト位置決めシートとを含む。メインシートは、背もたれと、背もたれに取り付けられたシート底部と、一対のベルトガイドとを含む。シート底部は、一対のベルトガイドの間の受容空間を画定する第1の着座面を有する。ハーネスは、第1のストラップと、第2のストラップと、股バックルとを含む。ベルト位置決めシートは、シート本体と、少なくとも1つのベルト位置決めガイドとを含む。シート本体は、第2の着座面と、車両シート上に配置されるように構成された底面とを有する。少なくとも1つのベルト位置決めガイドは、第2の着座面から上向きに突出する。シート本体が受容空間内に位置決めされると、股バックルが第2の着座面の上方に位置決めされて、第1及び第2の肩ストラップに取り外し可能に締結されるように、シート本体は、受容空間内のシート底部に取り外し可能に結合されるように構成されている。
【0005】
別の実施形態によれば、チャイルドセイフティシートは、ベース、メインシート、ロック、及びベルト位置決めシートを含む。メインシートは、ベースで支持され、シート底部と背もたれを含む。シート底部は、受容空間を間に画定する一対のベルトガイドを含む。背もたれは、シート底部に取り付けられており、背もたれが直立構成とリクライニング構成との間で移動するように、ベースに対して移動するように構成されている。ロックは、直立構成及びリクライニング構成においてベースに対してメインシートを選択的に固定するように構成されている。ベルト位置決めシートは、ベルト位置決めシートをメインシートに取り外し可能に結合するために、受容空間内に受容されるように構成されている。ベルト位置決めシートは、シート本体及び少なくとも1つのベルトガイドを含む。シート本体は、上部着座面と、車両上のシートに配置されるように適合された底面とを有する。少なくとも1つのベルトガイドは、シート本体から上向きに突出する。
【0006】
別の実施形態によれば、チャイルドセイフティシートは、リクライニングベース、メインシート、ハーネス、及びベルト位置決めシートを含む。メインシートは、リクライニングベースによって支持される。メインシートは、シート底部及び背もたれを含む。シート底部は、その上に子供を支持するように構成された着座面を含む。背もたれは、シート底部に取り付けられており、子供の背中を支持するように構成された表面を含む。ハーネスは、第1のストラップと、第2のストラップと、股バックルとを含む。ベルト位置決めシートは、第2の着座面及び少なくとも1つのベルト位置決めガイドを含む。ベルト位置決めシートは、シート底部に取り外し可能に結合されるように構成されている。チャイルドセイフティシートは、以下の構成で選択的に構成可能である。1)メインシートがリクライニングベースに対して直立位置からリクライニング位置に移動する、後向き構成、2)メインシートがリクライニングベースに対してリクライニング位置から傾斜位置に移動する、前向きのハーネス付きブースター構成、3)ハーネスの少なくとも一部がメインシートのクッションの下に取り外されるか又は位置決めされる、前向きのハーネスレスブースター構成、4)背もたれがシート底部から取り外される、前向きのバックレスブースター構成、及び5)ベルト位置決めシートがメインシートから取り外される、ベルト位置決めブースター構成。
【0007】
別の実施形態によれば、ベルト位置決めシートは、チャイルドセイフティシートのメインシートに取り外し可能に取り付けられるように構成されている。ベルト位置決めシートは、シート本体及び少なくとも1つのベルトガイドを含む。シート本体は、プレート状の形状を画定するように互いに対向する着座面及び底面を有する。底面は、メインシートに結合されたときにメインシートに配置されるように構成されている。シート本体は、中を通してメインシートのハーネスの股ストラップの少なくとも一部分を受容するように構成されている、中を通る開口部を含む。少なくとも1つのベルトガイドは、シート本体に取り付けられている。少なくとも1つのベルトガイドは、少なくとも1つのベルトガイドがシート本体から上向きに突出する展開位置と、少なくとも1つのベルトガイドがシート本体に設けられた格納空洞内に収納される格納位置とを有する。
【0008】
別の実施形態によれば、ベルト位置決めシートは、チャイルドセイフティシートのメインシートに取り外し可能に取り付けられるように構成されている。ベルト位置決めシートは、シート本体、少なくとも1つのベルトガイド、少なくとも1つの可動ラッチ、及びアクチュエータを含む。シート本体は、プレート状の形状を画定するように互いに対向する着座面及び底面を有する。底面は、ベルト位置決めシートがそれに結合されるとき、メインシート上に配置されるように構成されている。少なくとも1つのベルトガイドは、シート本体に取り付けられており、シート本体から上向きに突出する。少なくとも1つの可動ラッチは、メインシートの受容空間内に受容されたときにベルト位置決めシートをメインシートに締結するためのラッチ位置と、ベルト位置決めシートをメインシートから締結解除するための非ラッチ位置との間で遷移するように構成されている。アクチュエータは、ユーザによって係合されて、ラッチ位置と非ラッチ位置との間でラッチを遷移させるように構成されている。
【0009】
別の実施形態によれば、チャイルドセイフティシートは、背もたれと、シート底部と、少なくとも1つのオブジェクトホルダとを含む。シート底部は、第1の方向に沿って背もたれから延在しており、着座面を有する。少なくとも1つのオブジェクトホルダは、少なくとも1つのオブジェクトホルダが伸長位置と収納位置との間でシート底部に対して回転可能であるように、シート底部に結合される。少なくとも1つのオブジェクトホルダは、オブジェクトホルダが収納位置にあるときよりも、オブジェクトホルダが伸長位置にあるときに、第1の方向に垂直な方向に沿って、シート底部から更に外側に延在する。
【0010】
別の実施形態によれば、チャイルドセイフティシートは、背もたれと、シート底部と、少なくとも1つのオブジェクトホルダと、テザーとを含む。シート底部は背もたれから延在し、着座面を有する。少なくとも1つのテザーは、少なくとも1つのオブジェクトホルダをシート底部に取り付ける。
【0011】
1つ又は複数の実施形態は、添付の図面の図面において、限定ではなく、例として例示され、同一の参照番号指定を有する要素は、全体を通して同様の要素を表す。業界の標準的な慣行に従って、様々な特徴が縮尺通りに描かれておらず、例示目的にのみ使用されていることが強調されている。実際に、説明を明確にするために、様々な特徴の寸法は任意に増大又は減少されている場合がある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】ある実施形態によるチャイルドセイフティシートの正面斜視図である。
【
図2】前向きのハイバックブースター構成における
図1のチャイルドセイフティシートの側面図である。
【
図3A】後向きのリクライニング構成における
図1のチャイルドセイフティシートの側面図である。
【
図3B】前向きのバックレスブースター構成における
図1のチャイルドセイフティシートの一部の側面図である。
【
図4】
図1のチャイルドセイフティシートの背もたれの正面斜視図である。
【
図5】
図4の背もたれ及びシート底部を含む、
図1のチャイルドセイフティシートのメインシートの正面斜視図である。
【
図6A】ベースに取り付けられた
図1のチャイルドセイフティシートのシート底部の斜視図である。
【
図6B】リクライニングベースに取り付けられた
図1のチャイルドセイフティシートのシート底部の別の斜視図である。
【
図7】
図4の背もたれと
図6A及び
図6Bのシート底部を含む、
図1のチャイルドセイフティシートのメインシートの一部の後部斜視図である。
【
図8】
図1のチャイルドセイフティシートのリクライニングベースの斜視図である。
【
図9】
図1のチャイルドセイフティシートのリクライニングベースの1つの例によるリクライニングロックの斜視図である。
【
図10】いくつかの実施形態によるリクライニングベースを有し、ある実施形態による代替のリクライニングロックを示すために取り外された着座面を有する、
図1のチャイルドセイフティシートの一部の斜視図である。
【
図13】チャイルドセイフティシートが傾斜した構成にある、いくつかの実施形態によるリクライニングベースを有するチャイルドセイフティシートの斜視図である。
【
図14】チャイルドセイフティシートがリクライニング構成にある、
図13のチャイルドセイフティシートの斜視図である。
【
図15】一対のベルトガイドが格納位置にある、
図1のチャイルドセイフティシートの取り外し可能なベルト位置決めシートの上面斜視図である。
【
図16】一対のベルトガイドが展開位置にある、
図15のチャイルドセイフティシートの取り外し可能なベルト位置決めシートの上面斜視図である。
【
図17】一対のベルトガイドが収納位置にある、
図15のチャイルドセイフティシートの取り外し可能なベルト位置決めシートの底面斜視図である。
【
図18】一対のベルトガイドが展開位置にある、
図15のチャイルドセイフティシートの取り外し可能なベルト位置決めシートの底面斜視図である。
【
図19】ロックがラッチ位置に一対のラッチを有している、
図15のチャイルドセイフティシートの取り外し可能なベルト位置決めシートのロックの斜視図である。
【
図20】一対のラッチが非ラッチ位置にある、
図19のロックの斜視図である。
【
図21】ある実施形態による取り外し可能なベルト位置決めシートの斜視図である。
【
図22】
図21の取り外し可能なベルト位置決めシートのロックの斜視図である。
【
図23】ある実施形態による取り外し可能なベルト位置決めシートの斜視図である。
【
図24】
図23の取り外し可能なベルト位置決めシートのロックの斜視図である。
【
図25】オブジェクトホルダが取り外された状態の、いくつかの実施形態による、
図1のチャイルドセイフティシートのシート底部の側壁の一部の斜視図である。
【
図26】
図1のオブジェクトホルダの側面図である。
【
図27】オブジェクトホルダが設置された状態の、
図25の側壁の一部の断面側面図である。
【
図28】オブジェクトホルダが伸長位置に破線で描かれている、
図25の側壁の一部の上面図である。
【
図29】オブジェクトホルダが収納位置に破線で描かれている、
図25の側壁の一部の上面図である。
【
図30】オブジェクトホルダが固定されていない位置にある、別の例による
図1のチャイルドセイフティシートの一部の斜視図である。
【
図31】オブジェクトホルダが固定位置にある、
図30に示されるチャイルドセイフティシートの一部の斜視図である。
【
図32】オブジェクトホルダが固定されていない位置にある、
図30に示されるチャイルドセイフティシートの一部の断面上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下の開示は、提供される主題の異なる特徴を実装するための多くの異なる実施形態又は例を提供する。本開示を簡素化するために、構成要素、値、動作、材料、配列などの具体的な例を以下に説明する。これらは、もちろん、単なる例であり、限定することを意図するものではない。他の構成要素、値、動作、材料、配列などが企図される。更に、本開示は、様々な例において参照番号及び/又は文字を繰り返してもよい。この繰り返しは、単純化及び明確化の目的のためであり、それ自体は、論じられた様々な実施形態及び/又は構成間の関係を決定するものではない。
【0014】
更に、「下方に(beneath)」、「下に(below)」、「下部(lower)」、「上方に(above)」、「上部(upper)」などの空間的に相対的な用語は、図面に例示されるように、1つの要素又は特徴の別の要素又は特徴に対する関係を説明しやすくするために、本明細書で使用されてもよい。空間的に相対的な用語は、図面に描写される配向に加えて、使用又は動作中のデバイスの異なる配向を包含することが意図される。装置は、他の方法で配向(90度又は他の配向で回転)されてもよく、本明細書で使用される空間的に相対的な記述は、それに応じて同様に解釈され得る。
【0015】
図1及び
図2を参照すると、いくつかの実施形態では、本開示のチャイルドセイフティシート10(チャイルドカーシートとしても知られる)は、メインシート12及び取り外し可能なベルト位置決めシート300を含む。メインシート12は、背もたれ100と、背もたれ100に取り付けられたシート底部200とを有する。シート底部200は、受容空間204(
図5にラベル付けされている)を画定する第1の着座面202(
図5にラベル付けされている)を有する。いくつかの実施形態では、チャイルドセイフティシート10は、第1の着座面202を覆う少なくとも1つのシートカバー(図示せず)を含む。ある実施形態では、少なくとも1つのシートカバーは、背もたれ100の背もたれ面104を覆う。取り外し可能なベルト位置決めシート300(
図15~
図18)は、いくつかの実施形態によれば、シート本体302(
図16にラベル付けされている)及び少なくとも1つのベルトガイド304(
図16にラベル付けされている)を含む。シート本体302は、第2の着座面306(
図16にラベル付けされている)と、車両シート上に配置されるように構成された底面308(
図17にラベル付けされている)とを有する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのベルトガイド304は、展開位置(
図16及び
図18)であって、少なくとも1つのベルトガイド304が第2の着座面306から上向きに突出する、展開位置と、格納位置(
図15及び
図17)であって、少なくとも1つのベルトガイド304がシート本体302内の少なくとも1つの格納空洞310に収納される、格納位置間で遷移するように構成されている。シート本体302は、受容空間204内のシート底部200に取り外し可能に結合されるように構成されている。
【0016】
更に
図1を全体的に参照すると、いくつかの実施形態では、チャイルドセイフティシート10は、第1のストラップ402、第2のストラップ404、及び股バックル406を含むハーネス400を含む。いくつかの実施形態では、チャイルドセイフティシート10は、ベルト位置決めシート300が受容空間204内に位置決めされるとき、第1及び第2のストラップ402及び404に取り外し可能に締結されるように、股バックル406が第2の着座面306の上方に位置決めされるように構成されている。追加的又は代替的に、いくつかの実施形態では、チャイルドセイフティシート10は、リクライニングベース500(
図8)及びリクライニングロック550(
図9)を含む。リクライニングベース500は、メインシート12が、直立構成(
図2)とリクライニング構成(
図3A)との間でリクライニングベース500に対して移動するように構成されているように、シート底部200に取り付けられるように構成されている。いくつかの実施形態では、リクライニングロック550は、直立及びリクライニング構成においてリクライニングベース500に対してメインシート12を選択的に固定するように構成されている。
【0017】
チャイルドセイフティシート10は、複数の使用構成を有する。いくつかの実施形態では、チャイルドセイフティシート10は、以下の構成のうちの2つ以上の組み合わせで使用されるブースターシート(リクライニングベース500なし)である。(1)マルチポイント(例えば、5点)ハーネス及び取り外し可能なベルト位置決めシート300が設置された前向きハイバック構成、(2)マルチポイント(例えば、5点)ハーネス及び取り外し可能なベルト位置決めシート300が取り外された前向きハイバック構成、(3)車両シートベルト及び取り外し可能なベルト位置決めシート300が設置された前向きハイバック構成、(4)車両シートベルト及び取り外し可能なベルト位置決めシート300が取り外された前向きハイバック構成、(5)車両シートベルト及び取り外し可能なベルト位置決めシート300が設置されたバックレスブースターシート、又は(6)車両シートベルト及び取り外し可能なベルト位置決めシート300が取り外されたバックレスブースターシート。いくつかの実施形態では、取り外し可能なベルト位置決めシート300は、メインシート12とは別個に追加的に使用可能であり、それによって、更に別の使用構成を提供する。
【0018】
いくつかの他の実施形態では、チャイルドセイフティシート10は、以下の構成のうちの2つ以上の組み合わせで使用される、(リクライニングベース500を備えた)コンバーチブルカーシートである。(1)マルチポイント(例えば、5点)ハーネス及び取り外し可能なベルト位置決めシート300が設置された前向きハイバック構成、(2)マルチポイント(例えば、5点)ハーネス及び取り外し可能なベルト位置決めシート300が取り外された前向きハイバック構成、(3)車両シートベルト及び取り外し可能なベルト位置決めシート300が取り付けられた前向きハイバック構成、(4)車両シートベルト及び取り外し可能なベルト位置決めシート300が取り外された前向きハイバック構成、(5)車両シートベルト及び取り外し可能なベルト位置決めシート300が設置されたバックレスブースターシート、(6)車両シートベルト及び取り外し可能なベルト位置決めシート300が取り外されたバックレスブースターシート、(7)取り外し可能なベルト位置決めシート300が設置された後向きリクライニング構成、又は(8)取り外し可能なベルト位置決めシート300が取り外された後向きリクライニング構成。いくつかの実施形態では、取り外し可能なベルト位置決めシート300は、メインシート12とは別個に使用され、それによって更に別の使用構成を提供する。したがって、メインシート12は、上記の8つの使用構成のうちのいずれかで子供によって使用されるが、取り外し可能なベルト位置決めシート300は、別の子供によって使用可能である。
【0019】
メインシート
ここで、本開示の様々な実施形態によるチャイルドセイフティシート10の特徴が更に詳細に論述される。より具体的に
図4及び
図5を参照すると、いくつかの実施形態では、チャイルドセイフティシート10は、互いにオフセットされた後端14及び前端16を有するメインシート12を含む。後端14及び前端16は、第1の方向D
1に沿ってオフセットされている。メインシート12は、子供がチャイルドセイフティシート10に座っているときに、子供が後端14から前端16に向かう方向に面するように構成されている。メインシート12は、互いからオフセットされた上端18及び下端20を含む。上端18及び下端20は、第1の方向D
1に直角に、第2の方向D
2に沿ってオフセットされている。メインシート12は、子供がチャイルドセイフティシート10に座っているときに、子供の頭部が下端20よりも上端18に近いように構成されている。メインシート12は、互いからオフセットされた第1の側面22及び第2の側面24を含む。第1及び第2の側面22及び24は、第1の方向D
1及び第2の方向D
2の両方に垂直な第3の方向D
3に沿ってオフセットされている。メインシート12は、子供がチャイルドセイフティシート10に座っているときに、子供の腕が対応する第1及び第2の側面22及び24に隣接するように構成されている。
【0020】
メインシート12は、背もたれ100及びシート底部200を有する。背もたれ100は、背もたれ本体102を有する。背もたれ本体102、したがって背もたれ100は、子供がチャイルドセイフティシート10に座っているときに子供の背中を支持するように構成された背もたれ面104を有する。背もたれ面104は、上端18から下端20まで延在する方向に沿って延在する。背もたれ100は、第1の側面22から第2の側面24に延在する方向に沿って互いに離隔された一対の側壁110を含む。背もたれ面104は、側壁110の間にある。側壁110は、子供の上半身のための空間を間に画定するように、後端14から前端16まで延在する方向に沿って背もたれ面104から外に延在している。いくつかの実施形態では、各側壁110は、
図2に例示されるように、前向きハイバック構成で車両シートベルトを受容して、チャイルドセイフティシート10を車両シート30に固定するように構成されたベルトガイド開口部112を有する。背もたれ100は、ヘッドレスト150を含む。ヘッドレスト150は、背もたれ本体102に取り付けられるか、又は背もたれ本体102と一体である。いくつかの実施形態では、ヘッドレスト150は、伸長位置と後退位置との間で背もたれ本体102に対して並進可能である。
【0021】
背もたれ100は、下端20に隣接してシート底部200に取り付けられるように構成されている。いくつかの実施形態では、背もたれ100は、シート底部200に固定的に取り付けられる。いくつかの他の実施形態では、背もたれ100は、適切な背もたれカプラ又は複数のカプラなどを使用してシート底部200に取り外し可能に結合するように構成されている。例えば、いくつかの実施形態では、背もたれ100は、突起及び突起のうちの他方と係合する凹部、並びにシート底部200の凹部のうちの少なくとも1つを含む。
【0022】
図4に示されるようないくつかの実施形態では、背もたれ100は、一対の支持体108などの少なくとも1つの支持体108を含む。各支持体108は、チューブ、バー、又は他の適切な形状として形成される。各支持体108は、背もたれ100に剛性を提供する。例えば、各支持体108は、背もたれ本体102の剛性よりも大きい剛性を有する金属などの適切な剛性材料から形成されるように構成されている。各支持体108は、上端18から下端20まで延在する方向に沿って、背もたれ面104に沿って及び/又は背もたれ面104の後ろに延在する。各支持体108は、背もたれ本体102から下端20を越えて延在し、したがって、各支持体108は、突起を画定する。例えば、各支持体108は、上端18から下端20まで延在する方向に沿って背もたれ本体102から延在する。いくつかの実施形態では、各支持体108は、追加的又は代替的に、後端14から前端16に延在する方向に沿って背もたれ本体102に対して外向きに延在する。各支持体108は、シート底部200の凹部(例えば、
図6A及び
図6Bにおける224)に取り外し可能に受容されるように構成されている。
【0023】
図6A及び
図6Bを参照すると、いくつかの実施形態では、シート底部200は、第1の着座面202を含む。第1の着座面202は、ベルト位置決めシート300を受容するように構成された受容空間204を少なくとも部分的に画定する。受容空間204は、ベルト位置決めシート300を受容するようにサイズ決定及び寸法決定されるように構成されている。シート底部200は、第3の方向D
3に沿って互いに離隔された側壁210(1)及び210(2)の少なくとも1つの対を含む。第1の着座面202は、一対の側壁210(1)と210(2)との間にある。側壁210(1)及び210(2)は、第1の着座面202から上向きに延在する。受容空間204は、側壁210(1)と210(2)との間に画定される。
【0024】
各側壁210(1)及び210(2)は、メインシート12が
図3Bのように前向き(すなわち、車両の前部に面する)バックレスブースター構成にあるときに、車両拘束のラップベルト部分を位置決めするように構成された、対応するラップベルトガイド216(1)及び216(2)を画定する(本明細書では「前向きラップベルトガイド」と称される)。前向きラップベルトガイド216(1)及び216(2)は、第3の方向D
3に沿って互いに離隔される。各ラップベルトガイド216(1)及び216(2)は、第1の着座面202から上向きに延在するアームである。各ラップベルトガイド216(1)及び216(2)は、シートベルトなどの車両拘束のラップベルト部分を受容するように構成された凹部又は開口部216aを画定する。一例では、示されるように、凹部又は開口部216aは、ラップベルトガイド216(1)及び216(2)が反転した「L」形状を有するように、ラップベルトガイド216(1)及び216(2)の前端で開いている。受容空間204は、ラップベルトガイド216(1)と216(2)との間にある。第1及び第2の前向きベルトガイド216(1)及び216(2)は、中を通して前向き構成でチャイルドセイフティシート10を車両シートに取り付けるために、車両シートベルト又は別個の拘束ベルトなどの車両拘束ベルトを受容するように構成されている。
【0025】
加えて、又は代替的に、いくつかの実施形態では、各側壁210(1)及び210(2)は、対応するアームレスト218(1)及び218(2)を含む。アームレスト218(1)及び218(2)は、第3の方向D3に沿って互いに離隔される。各アームレスト218(1)及び218(2)は、第1の方向D1に沿って、ラップベルトガイド216(1)及び216(2)のそれぞれから離隔される。受容空間204は、アームレスト218(1)と218(2)との間に画定される。いくつかの実施形態では、チャイルドセイフティシート10は、一対のオブジェクトホルダ220(1)及びオブジェクトホルダ220(2)などの少なくとも1つのオブジェクトホルダを含む。いくつかの実施形態では、オブジェクトホルダ220(1)及び220(2)のうちの少なくとも1つは、カップホルダである。いくつかの実施形態では、オブジェクトホルダ220(1)及び220(2)のうちの少なくとも1つは、スナックホルダなどのカップホルダ以外のオブジェクトホルダである。各オブジェクトホルダ220(1)及び220(2)は、側壁210(1)及び210(2)の対応する1つの前方に配設される。各オブジェクトホルダ220(1)及び220(2)は、アームレスト218(1)及び218(2)の対応するもの及び/又はラップベルトガイド216(1)及び216(2)の対応するものの前方に配設される。
【0026】
いくつかの実施形態では、シート底部200は、メインシート12が後向き構成(すなわち、車両の後部に面している)にあるときに、車両拘束の少なくとも一部を位置決めするように構成された第1及び第2のベルトガイド222(1)及び222(2)(本明細書では「後向きベルトガイド」と称される)を含む。第1の後向きベルトガイド222(1)は、第1の側壁210(1)など、シート底部200の第1の側面を通って延在し、第2の後向きベルトガイド222(2)は、第2の側壁210(2)など、シート底部200の第2の側面を通って延在する。したがって、第1及び第2の後向きベルトガイド222(1)及び222(2)は、第3の方向D3に沿って互いに離隔されている。第1及び第2の後向きベルトガイド222(1)及び222(2)は、車両シートベルト又は別個の拘束ベルトなどの車両拘束ベルトを受容して、中を通して、後向きの構成でチャイルドセイフティシート10を車両シートに取り付けるように構成されている。第1及び第2の後向きベルトガイド222(1)及び222(2)は、後端14よりもメインシートの前端16に近接して配置されている。第1及び第2の後向きベルトガイド222(1)及び222(2)は、第1及び第2の前向きベルトガイド216(1)及び216(2)よりもメインシートの前端16に近接して配置されている。
【0027】
シート底部200は、ベルト位置決めシート300を受容する受容空間204を少なくとも部分的に画定する後壁212を含む。いくつかの実施形態では、後壁212は、第1の着座面202から上向きに延在する。第1の着座面202は、受容空間204の底面を画定する。いくつかの実施形態では、受容空間は、第1の側面22から第2の側面24まで延在する方向に沿って互いにオフセットされている一対の側壁210(1)及び210(2)によって画定される。側壁210(1)及び210(2)は、第1の着座面202から上向きに延在する。シート底部200は、受容空間204内にベルト位置決めシート300を受容し、かつベルト位置決めシート300に取り外し可能に結合するように構成されている。いくつかの実施形態によれば、シート底部200は、ベルト位置決めシート300をシート底部200に締結するように構成された少なくとも1つのカプラ206を含む。例えば、少なくとも1つのカプラは、ベルト位置決めシート300とシート底部200との間に2つの別個の締結点を画定するように互いに離隔された少なくとも2つのカプラ206を含む。各カプラ206は、第1の側壁210(1)、第2の側壁210(2)、後壁212、又は第1の着座面202にある。
【0028】
各カプラ206は、ベルト位置決めシート300をシート底部200に締結するように適切な手法で構成されている。各カプラ206は、ベルト位置決めシート300の対応する固定面と係合して、ベルト位置決めシート300をシート底部200に締結する固定面間の干渉を生じさせるように構成された固定面を含む。干渉は、ベルト位置決めシート300及びシート底部200が、少なくとも1つの方向に沿って、例えば、第1の方向D1、第2の方向D2、及び第3の方向D3のうちの少なくとも1つ、最大全てに沿って、互いに対して移動することを防止する。したがって、シート底部200に結合されたとき、ベルト位置決めシート300は、シート底部の移動がベルト位置決めシートの対応する移動を引き起こすように、シート底部に対して位置的に固定される。
【0029】
各カプラ206は、ベルト位置決めシート300の取り付け突起の外側固定面と係合して、シート底部200の受容空間204内にベルト位置決めシート300を固定するように構成された内側固定面を有する取り付け凹部を含む。追加的に、又は代替的に、いくつかの実施形態では、各カプラ206は、ベルト位置決めシート300によって画定される凹部の内側固定面と係合して、シート底部200の受容空間204内にベルト位置決めシート300を固定するように構成された外側固定面を有する取り付け突起(図示せず)を含む。いくつかの実施形態(図示せず)では、取り付け突起は、ピン、バー、フック、又は別の適切な突起を含む。各カプラ206は、シート底部200の本体に対して位置的に固定された剛性カプラであるか、又はシート底部200の本体に対して移動(例えば、後退及び延在)するように構成されたラッチなどの可動カプラである。いくつかの実施形態(図示せず)では、少なくとも1つのカプラ206は、シート底部200の本体に移動可能に取り付けられており、かつベルト位置決めシート300内の対応する取り付け凹部と係合するように構成されている少なくとも1つのラッチを含む。少なくとも1つのラッチは、メインシートの受容空間204内に受容されたときにベルト位置決めシート300をメインシート12に締結するためのラッチ位置と、ベルト位置決めシート300をメインシート12から締結解除するための非ラッチ位置との間で遷移するように構成されている。
【0030】
ここで、より具体的には、
図6A及び
図6Bの実施形態を参照すると、後壁212は、ベルト位置決めシート300の対応するカプラと係合して、ベルト位置決めシート300を受容空間204内に固定するように構成された少なくとも1つのカプラ206を含む。例えば、後壁212は、ベルト位置決めシート300の対応する取り付け突起312と係合して、ベルト位置決めシート300を受容空間204内に固定するように構成された取り付け凹部214(1)を含む。取り付け凹部214(1)は、前端16から後端14へと延在する方向に沿って取り付け突起312を受容するように構成されている。取り付け突起312が取り付け凹部214(1)に受容されると、取り付け突起312が第2の方向D
2に沿って取り付け凹部214(1)から移動することが防止される。
【0031】
第1の側壁210(1)は、受容空間204内にベルト位置決めシート300を固定するために、ベルト位置決めシート300の対応するカプラと係合するように構成された少なくとも1つのカプラ206を含む。例えば、第1の側壁210(1)は、ベルト位置決めシート300の対応する取り付け突起328(1)と係合して、ベルト位置決めシート300を受容空間204に固定するように構成された取り付け凹部214(2)を含む。取り付け凹部214(2)は、第3の方向D3に沿って取り付け突起328(1)を受容するように構成されている。取り付け突起328(1)が取り付け凹部214(2)に受容されると、取り付け突起328(1)が、第1の方向D1及び第2の方向D2に沿って取り付け凹部214(2)から移動することが防止される。
【0032】
第2の側壁210(1)は、受容空間204内にベルト位置決めシート300を固定するために、ベルト位置決めシート300の対応するカプラと係合するように構成された少なくとも1つのカプラ206を含む。例えば、第2の側壁210(2)は、ベルト位置決めシート300の対応する取り付け突起328(2)と係合して、ベルト位置決めシート300を受容空間204内に固定するように構成された取り付け凹部214(3)を含む。取り付け凹部214(3)は、第3の方向D3に沿って取り付け突起328(2)を受容するように構成されている。取り付け突起328(2)が取り付け凹部214(3)内に受容されると、取り付け突起328(2)が第1の方向D1及び第2の方向D2に沿って取り付け凹部214(3)から移動することが防止される。
【0033】
シート底部200は、シート底部200を背もたれ100に結合するように構成された少なくとも1つの背もたれカプラを含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの背もたれカプラは、背もたれ100の別の突起及び凹部と係合する突起及び凹部のうちの少なくとも1つを含む。
図6A~
図6Bの実施形態では、シート底部200は、一対の背もたれ結合凹部224など、少なくとも1つの背もたれ結合凹部224を含む。背もたれ結合凹部224は、第3の方向D
3に沿って互いに離隔されている。各背もたれ結合凹部224は、その中に背もたれ100の対応する支持体108を受容するように構成されている。
【0034】
メインシート12は、背もたれ100とシート底部とが互いに対して位置的に固定されるように、背もたれ100をシート底部200に締結するように構成された少なくとも1つの背もたれラッチ226を含む。いくつかの実施形態では、各背もたれラッチ226は、第3の方向D3に沿ってサポート108の対応する1つの穴を通って延在するロッドを含む。各背もたれラッチ226は、支持体108の対応する1つとの係合内及び係合外に移動されるように構成されている。例えば、各背もたれラッチ226は、第3の方向D3に沿って前後に並進されて、ロッドを対応する支持体108の穴に挿入し、ロッドを穴から取り外すように構成されている。いくつかの実施形態では、各背もたれラッチ226は、ラッチ226の位置をロックするように構成されたロック227を有する。例えば、各ロック227は、シート底部200内のポケット229内に回転させて、第3の方向D3に沿って及びポケット229からラッチ226の位置をロックして、ラッチ226が第3の方向D3に沿って並進することを可能にするように構成されている。しかしながら、他の実施形態では、少なくとも1つの背もたれラッチ226は、別の適切な手法で実装される。
【0035】
図1に戻って参照すると、チャイルドセイフティシート10は、子供をシート10に固定するためのハーネス400を含む。ハーネス400は、股ストラップ408を含む。股ストラップ408は、股バックル406及びウェビング410を含む。ハーネス400は、股バックル406に選択的に締結するように構成された第1のストラップ402及び第2のストラップ404を含む。第1のストラップ402は、子供の膝の上に載るように構成された膝ベルト部分402a、及び/又は子供の肩の上に載るように構成された肩ベルト部分402bを含む。第1のストラップ402は、ベルト位置決めシート300の下の位置で、メインシート12に取り付けられた終端部を含む。例えば、第1のストラップ402は、
図4及び
図5に示されるように、支持体108の1つの下端に取り付けられるように構成されている。同様に、第2のストラップ404は、子供の膝の上に載るように構成されたラップベルト部分404a、及び/又は子供の肩の上に載るように構成された肩ベルト部分404bを含む。第2のストラップ404は、ベルト位置決めシート300の下の位置で、メインシート12に取り付けられた終端部を含む。例えば、第2のストラップ404は、
図4及び
図5に示されるように、支持体108の1つの下端に取り付けられるように構成されている。
【0036】
肩ベルト部分402a及び402bは、異なるサイズの子供のために再位置決め可能である。いくつかの実施形態では、肩ベルト部分402a及び402bの上端は、背の高い子供のために上げられ、背の低い子供のために下がるように構成されている。したがって、肩ベルト部分402a及び402bは、最も上の位置及び最も下の位置を有する。更に、チャイルドセイフティシート10は、最も上の位置と最も下の位置との間の距離を画定するように構成されている。距離は、取り外し可能なベルト位置決めシートを含まない従来のチャイルドセイフティシートの距離よりも大きいように構成されている。いくつかの実施形態では、最も高い位置は、ベルト位置決めシート300が設置されたときに最も背の高い子供を考慮するように構成されており、最も低い位置は、ベルト位置決めシート300が取り外されたときに最も背の低い子供を考慮するように構成されている。
【0037】
リクライニングベース
図7~
図14を参照すると、いくつかの実施形態では、チャイルドセイフティシート10は、メインシート12がリクライニングベース500に対して直立位置(
図2に示されるように)とリクライニング構成(
図3Aに示されるように)との間で移動するように構成されているように、メインシート12に取り付けられたリクライニングベース500を含む。
図7~
図9は、いくつかの実施形態によるリクライニングベース500を示す。
図10~
図12は、いくつかの実施形態によるリクライニングベース500’を示す。
図13及び
図14は、いくつかの実施形態による、リクライニングベース500’’を示す。リクライニングベースは、適切なリクライニングベースであるように構成されている。いくつかの実施形態では、チャイルドセイフティシート10は、直立構成及びリクライニング構成においてベース(例えば、500、550’、550’’’)に対してメインシート12を選択的に固定するように構成されたロック(例えば、550、550’、550’’’)を更に含む。ロックは、適切なロックであるように構成されている。いくつかの実施形態では、
図10に示すように、ロック550’は、メインシート12によって運ばれる。いくつかの他の実施形態では、
図8に示されるように、ロック550は、リクライニングベース500によって運ばれる。
【0038】
より具体的には、
図7~
図9のいくつかの実施形態を参照すると、メインシート12は、湾曲した底面228を有し、リクライニングベース500は、メインシート12の底面228に適合するように湾曲した上面502を含む。メインシート12の底面228は、リクライニングベース500の上面502に沿って並進して、直立構成とリクライニング構成との間でメインシート12を遷移させるように構成されている。メインシート12は、底面228から下方に延在する少なくとも1つのレール230を有する。リクライニングベース500は、少なくとも1つのレール230を受容するように構成された少なくとも1つのチャネル504を有する。少なくとも1つのレール230は、メインシート12が直立構成とリクライニング構成との間で遷移するときに、少なくとも1つのチャネル504内で並進するように構成されている。一部の実施形態では、少なくとも1つのレール230は、第3の方向D
3に沿って互いに離隔された第1及び第2のレール230(1)及び230(2)を含み、リクライニングベース500は、対応する第1及び第2のレール230(1)及び230(2)を受容するように構成された第1及び第2のチャネル504(1)及び504(2)を含む。
【0039】
図7~
図9のいくつかの実施形態におけるチャイルドセイフティシート10は、直立構成及びリクライニング構成において、リクライニングベース500に対してメインシート12を選択的にロックするように構成されたロック550を含む。ロック550は、少なくとも1つのレール230と係合して、直立構成及びリクライニング構成においてリクライニングベース500に対してメインシート12を選択的にロックするように構成されている。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのレール230の各々は、レール230の長さに沿って互いに離隔された複数のロック開口部232を含む。各ロック開口部232は、直立構成を含む、メインシート12の異なるリクライニング構成に対応する。いくつかの実施形態では、ロック550は、リクライニングベース500に対するメインシート12の位置を固定するために、ロック開口部232内に選択的に受容されるように構成された少なくとも1つの突起552を有する。
【0040】
いくつかの実施形態では、ロック550は、リクライニングベース500に移動可能に取り付けられた少なくとも1つのラッチ560を含む。ロック550は、少なくとも1つのラッチ560がリクライニングベース500に対するメインシート12の位置を固定するためにメインシート12と係合するラッチ位置と、メインシート12がリクライニングベース500に対して自由にリクライニングできる非ラッチ位置との間で、少なくとも1つのラッチ560を遷移させるようにユーザによって係合されるように構成されたアクチュエータ554を含む。いくつかの実施形態では、アクチュエータ554は、アクチュエータ554を作動させるためにユーザによって係合されるように構成された、ハンドル又はボタンなどの作動面を含む。いくつかの実施形態では、アクチュエータ554は、第1の選択方向DS1に沿ったアクチュエータ554の移動が、第2の選択方向DS2に沿った少なくとも1つのラッチ560の移動を引き起こすように構成されている。いくつかの実施形態では、第1の選択方向DS1は、第1の方向D1であり、第2の選択方向DS2は、第3の方向D3である。
【0041】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの可動ラッチ560は、第1の可動ラッチ560(1)を含む。第1の可動ラッチ560(1)は、少なくとも1つの突起552のうちの第1の突起552(1)を含む。第1の可動ラッチ560(1)は、第1のレール230(1)と係合するように構成されている。第1の可動ラッチ560(1)は、内端560a及び外端560bを有する。第1の突起552(1)は、外端560bに配設される。内端560aは、アクチュエータ554によって係合されるように構成されている。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの可動ラッチ560は、第2の可動ラッチ560(2)を含む。第2の可動ラッチ560(2)は、少なくとも1つの突起552のうちの第2の突起552(2)を含む。第2のラッチ560(2)は、第2のレール230(2)と係合するように構成されている。第2の可動ラッチ560(2)は、内端560a及び外端560bを有する。第2の突起552(2)は、外端560bにある。内端560aは、アクチュエータ554によって係合されるように構成されている。
【0042】
アクチュエータ554は、ユーザによって係合されるように構成された作動面556を画定する外端554aを含む。いくつかの実施形態では、アクチュエータ554は、作動面556を画定するハンドル又はボタンを含む。作動面556は、少なくとも1つの可動ラッチ560をラッチ位置と非ラッチ位置との間で移動させるために、第1の選択方向DS1に沿って移動可能であるように構成されている。アクチュエータ554は、ロック550内に内端554bを含む。内端554bは、第1の選択方向DS1に沿ったアクチュエータ554の移動が第2の選択方向DS2に沿った少なくとも1つのラッチ560の移動を引き起こすように、少なくとも1つの可動ラッチ560に結合されるように構成されている。アクチュエータ554及び少なくとも1つのラッチ560のうちの1つは、第1の選択方向DS1に対して角度を付けられた少なくとも1つの傾斜面554cを有する。傾斜面554cは、アクチュエータ554の他方と少なくとも1つのラッチ560とを係合して、ラッチ位置と非ラッチ位置との間で少なくとも1つのラッチ560を遷移させるように構成されている。いくつかの実施形態では、ロック550は、第2のアクチュエータ558を含む。第2のアクチュエータ558は、第1のアクチュエータ554と同様の手法で構成されている。しかしながら、第2のアクチュエータ558は、第1のアクチュエータ558と反対方向に作動するように構成されている。したがって、第1のアクチュエータ554及び第2のアクチュエータ558のうちの一方は、リクライニングベース500の前端でユーザによって係合されるように構成されており、第1のアクチュエータ554及び第2のアクチュエータ558のうちの他方は、リクライニングベース500の後端でユーザによって係合されるように構成されている。
【0043】
図10~
図12を参照すると、いくつかの実施形態では、メインシート12は、同様に、湾曲した底面228を有し、リクライニングベース500’は、メインシート12の底面228に適合するように湾曲した上面502を含む。メインシート12の底面228は、リクライニングベース500’の上面502に沿って並進して、直立構成とリクライニング構成との間でメインシート12を遷移させるように構成されている。リクライニングベース500’は、リクライニングベース500の上面502から上向きに延在する少なくとも1つのレール506(1)、506(2)を有する。メインシート12は、少なくとも1つのレール506(1)、506(2)を受容するように構成された少なくとも1つのチャネル231(1)、231(2)を含む。少なくとも1つのレール506(1)、506(2)は、メインシート12が直立構成とリクライニング構成との間で遷移するにつれて、少なくとも1つのチャネル231(1)、231(2)内で並進するように構成されている。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのレール506(1)、506(2)は、第3の方向D
3に沿って互いに離隔された第1及び第2のレール506(1)及び506(2)を含み、リクライニングベース500’は、対応する第1及び第2のレール506(1)及び506(2)を受容するように構成された第1及び第2のチャネル231(1)及び231(2)を含む。
【0044】
図10~
図12のいくつかの実施形態におけるチャイルドセイフティシート10は、直立構成及びリクライニング構成において、リクライニングベース500’に対してメインシート12を選択的にロックするように構成されたロック550’を含む。ロック550’は、少なくとも1つのレール506(1)、506(2)と係合して、直立構成及びリクライニング構成においてリクライニングベース500’に対してメインシート12を選択的にロックするように構成されている。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのレール506(1)、506(2)のそれぞれは、レール506(1)、506(2)の長さに沿って互いに離隔されている複数のロック開口部508を含む。各ロック開口部508は、直立構成を含む、メインシート12の異なるリクライニング構成に対応する。ロック550’は、リクライニングベース500に対するメインシート12の位置を固定するために、ロック開口部232内に選択的に受容されるように構成された少なくとも1つの突起552’を有する。
【0045】
ロック550’は、メインシート12に移動可能に取り付けられた少なくとも1つのラッチ560’を含む。ロック550’は、少なくとも1つのラッチ560がリクライニングベース500’に対してメインシート12の位置を固定するためにリクライニングベース500’と係合するラッチ位置と、メインシート12がリクライニングベース500’に対して自由にリクライニングできる非ラッチ位置との間で、少なくとも1つのラッチ560’を遷移させるようにユーザによって係合されるように構成されたアクチュエータ554’を含む。アクチュエータ554’は、アクチュエータ554’を作動させるためにユーザによって係合されるように構成された、ハンドル又はボタンなどの作動面を含む。いくつかの実施形態では、アクチュエータ554’は、第1の選択方向DS1に沿ったアクチュエータ554’の移動が、第2の選択方向DS2に沿った少なくとも1つのラッチ560の移動を引き起こすように構成されている。いくつかの実施形態では、第1の選択方向DS1は、第1の方向D1であり、第2の選択方向DS2は、第3の方向D3である。
【0046】
少なくとも1つの可動ラッチ560’は、第1の可動ラッチ560’(1)を含む。第1の可動ラッチ560’は、少なくとも1つの突起552’の第1の突起552’(1)を含む。第1のラッチ560’(1)は、第1のレール506(1)と係合するように構成されている。第1の可動ラッチ560’(1)は、内端560a’及び外端560b’を有する。第1の突起552’(1)は、外端560b’にある。内端560a’は、アクチュエータ554’によって係合されるように構成されている。いくつかの実施形態では、アクチュエータ554’は、アクチュエータ554’の移動が第1の可動ラッチ560’(1)の移動を引き起こすように、アクチュエータ554’の作動面556’及び内端560a’に動作可能に結合されたワイヤ又はストランド555(1)を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの可動ラッチ560’は、第2の可動ラッチ560’(2)を含む。第2の可動ラッチ560’(2)は、少なくとも1つの突起552’の第2の突起552’(2)を含む。第2のラッチ560’(2)は、第2のレール506(2)と係合するように構成されている。第2の可動ラッチ560’(2)は、内端560a’及び外端560b’を有する。第2の突起552’(2)は、外端560b’にある。内端560a’は、アクチュエータ554’によって係合されるように構成されている。いくつかの実施形態では、アクチュエータ554’は、アクチュエータ554’の移動が第1の可動ラッチ560’(1)の移動を引き起こすように、作動面556’及び内端560a’に動作可能に結合されたワイヤ又はストランド555(1)を含む。
【0047】
アクチュエータ554’は、ユーザによって係合されるように構成された作動面556’を画定する外端554a’を含む。アクチュエータ554’は、作動面556’を画定するハンドル又はボタンを含む。作動面556’は、少なくとも1つの可動ラッチ560’をラッチ位置と非ラッチ位置との間で移動させるために、第1の選択方向DS1に沿って移動可能であるように構成されている。アクチュエータ554’は、メインシート12内に配設された内端554b’を含む。内端554b’は、第1の選択方向DS1に沿ったアクチュエータ554’の移動が第2の選択方向DS2に沿った少なくとも1つのラッチ560’の移動を引き起こすように、少なくとも1つの可動ラッチ560’に結合されるように構成されている。
【0048】
図13及び
図14を参照すると、いくつかの実施形態では、リクライニングベース500’’は、少なくとも1つの足510、512がメインシート12に対して移動して、リクライニング構成と直立構成との間でメインシート12を遷移させるように、メインシート12に回転可能又は並進可能に結合された少なくとも1つの足510、512を含む。少なくとも1つの足510、512は、前端510a及び後端510bを有する第1の足510を含む。少なくとも1つの足510は、後端510bで、又は前端510aと後端510bとの間の位置で、メインシート12に結合されるように構成されている。前端510aは、車両シートに当接するように構成された支持面510cを有する。前端510aは、支持面510cがメインシート12から離れて移動可能であり、メインシート12をよりリクライニングした構成に遷移させ、メインシート12に向かって移動可能であり、メインシート12をより直立した構成に遷移させるように構成されている。いくつかの実施形態では、リクライニングベース500’’は、第1の足510及び/又はメインシート12に枢動可能に結合された第1の端部512aと、メインシート12に対して回転するように構成された第2の端部512bとを有する第2の足512を含む。リクライニングベース500’’の例は、米国特許公開第2020/0223332号明細書に記載されており、その開示は、あたかもその全体が本明細書に記載されているかのように、参照により本明細書に援用される。
【0049】
ベルト位置決めシート
図15~
図18を参照すると、いくつかの実施形態にかかる、取り外し可能なベルト位置決めシート300が示されている。ベルト位置決めシート300は、シート本体302を含む。シート本体302は、互いに対向する第2の着座面306及び底面308を含む。いくつかの実施形態では、第2の着座面306及び底面308は、第2の方向D
2に沿って互いに対向している。シート本体302は、互いにオフセットされた後端314及び前端316を含む。いくつかの実施形態では、後端314及び前端316は、第1の方向D
1に沿ってオフセットされている。ベルト位置決めシート300は、子供がベルト位置決めシート300に座っているときに、子供が後端314から前端316に向かう方向に面するように構成されている。ベルト位置決めシート300は、互いにオフセットされた第1の側面322及び第2の側面324を含む。いくつかの実施形態では、第1及び第2の側面322及び324は、第3の方向D
3に沿ってオフセットされている。ベルト位置決めシート300は、実質的にプレート状の形状を有する。いくつかの実施形態では、メインシート12とは対照的に、ベルト位置決めシート300は、背もたれ、アームレスト、及び/又はカップホルダを欠くように構成されている。
【0050】
ベルト位置決めシート300は、一対のベルトガイド304などの少なくとも1つのベルトガイド304を含む。少なくとも1つのベルトガイド304は、第1のベルトガイド304(1)を含む。第1のベルトガイド304(1)は、第1のベルトガイド304(1)が第2の着座面306から上向きに突出する展開位置(
図16)と、第1のベルトガイド304(1)がシート本体302内に画定された少なくとも1つの格納空洞310に収納される格納位置(
図17)との間で遷移するように構成されているように、シート本体302の第1の側面322に移動可能に結合されるように構成されている。いくつかの実施形態では、第1のベルトガイド304(1)は、第1のベルトガイド304(1)が第1の方向D
1に沿って延在する軸A
Pを中心に回転するように構成されているように、シート本体302に枢動可能に結合される。ベルト位置決めシート300は、第1のベルトガイド304(1)をシート本体302に結合するヒンジ305を含む。いくつかの他の実施形態では、第1のベルトガイド304(1)は、回転することなく、又は別の手法(例えば、並進)で回転及び移動することによって、展開位置と格納位置との間で遷移するように構成されている。
【0051】
第1のベルトガイド304(1)は、展開位置にあるときにシート本体302から上向きに延在する剛性本体である。いくつかの実施形態では、第1のベルトガイド304(1)は、第1のベルトガイド304(1)が前端316及び後端314から離隔されるように、前端316及び後端314の間のシート本体302の中間部分に沿ってシート本体302に取り付けられる。いくつかの実施形態では、剛性本体は、プレート状の形状を有することができる。第1のベルトガイド304(1)は、車両シートベルトのラップベルトなどの拘束ベルトを受容するように構成された第1のベルト穴318(1)を有する。第1のベルト穴318(1)は、第1のベルトガイド304(1)が展開位置にあるときに、再訓練ベルトを子供の膝の上に位置決めするために、第2の着座面306の上方に離隔される。第1のベルト穴318(1)は、第1のベルトガイド304(1)を通って延在する。
【0052】
いくつかの実施形態では、第1のベルトガイド304(1)は、展開位置にあるときに子供に面する内側と、内側と反対側の外側とを有する。第1のベルト穴318(1)は、内側及び外側を通って延在する。いくつかの実施形態では、第1のベルトガイド304(1)は、第1のベルト穴318(1)に対して開いた第1のベルトガイド304(1)の前端に第1の開口部320(1)を有する。第1のベルト穴318(1)は、第1のベルトガイド304(1)の後端で閉じられている。いくつかの実施形態では、拘束ベルトは、第1の開口部320(1)を通して、ベルト位置決めシート300の前端316から後端314まで延在する方向に沿って第1のベルト穴318(1)内に受容される。第1の開口部320(1)は、第1のベルト穴318(1)の寸法よりも小さい高さなどの寸法を有し、第1のベルト穴318(1)からの拘束ベルトの不注意な取り外しを制限する干渉を提供する。
【0053】
少なくとも1つのベルトガイド304は、第2のベルトガイド304(2)を含む。第2のベルトガイド304(2)は、第3の方向D
3に沿って第1のベルトガイド304(1)からオフセットされている。第2のベルトガイド304(2)は、第2のベルトガイド304(2)が第2の着座面306から上向きに突出する展開位置(
図16)と、第2のベルトガイド304(2)がシート本体302の少なくとも1つの格納空洞310に収納されている格納位置(
図17)との間で遷移するように構成されるように、シート本体302の第2の側面324に移動可能に結合されるように構成されている。いくつかの実施形態では、第2のベルトガイド304(2)は、第2のベルトガイド304(2)が第1の方向D
1に沿って延在する軸A
Pを中心に回転するように構成されるように、シート本体302に枢動可能に結合されるように構成されている。ベルト位置決めシート300は、第2のベルトガイド304(2)をシート本体302に結合するヒンジ305を含む。いくつかの他の実施形態では、第2のベルトガイド304(2)は、回転することなく、又は別の手法(例えば、並進)で回転及び移動することによって、展開位置と格納位置との間で遷移するように構成されている。
【0054】
第2のベルトガイド304(2)は、展開位置にあるときに、シート本体302から上向きに延在する剛性本体である。いくつかの実施形態では、第2のベルトガイド304(2)は、第2のベルトガイド304(2)が前端316及び後端314から離隔されるように、前端316及び後端314の間のシート本体302の中間部分に沿ってシート本体302に取り付けられるように構成されている。いくつかの実施形態では、剛性本体は、プレート状の形状を有する。第2のベルトガイド304(2)は、車両シートベルトのラップベルトなどの拘束ベルトを受容するように構成された第2のベルト穴318(2)を有する。第2のベルト穴318(2)は、第2のベルトガイド304(2)が展開位置にあるときに、再トレーニングベルトを子供の膝の上に位置決めするために、第2の着座面306の上に離隔される。第2のベルト穴318(2)は、第2のベルトガイド304(2)を通って延在する。
【0055】
いくつかの実施形態では、第2のベルトガイド304(2)は、展開位置にあるときに子供に面するように構成された内側と、内側の反対側の外側とを有する。第2のベルト穴318(2)は、内側及び外側を通って延在する。いくつかの実施形態では、第2のベルトガイド304(2)は、第2のベルト穴318(2)に開いた第2のベルトガイド304(2)の前端に第2の開口部320(2)を有する。第2のベルト穴318(2)は、第2のベルトガイド304(2)の後端で閉じられている。いくつかの実施形態では、拘束ベルトは、第2の開口部320(2)を通って、ベルト位置決めシート300の前端316から後端314まで延在する方向に沿って、第2のベルト穴318(2)内に受容される。第2の開口部320(2)は、第2のベルト穴318(2)の寸法未満の高さなどの寸法を有し、第2のベルト穴318(2)からの拘束ベルトの不注意な取り外しを制限する干渉を提供する。
【0056】
シート本体302は、一対の格納空洞などの少なくとも1つの格納空洞310を中に有する。少なくとも1つの格納空洞310は、第1の格納空洞310(1)を含む。第1の格納空洞310(1)は、第1のベルトガイド304(1)を受容して、第1のベルトガイド304(1)を中に格納するように構成されている。第1の格納空洞310(1)は、シート本体302の底面308へと延在するが、本開示の実施形態は、それほど限定されない。例えば、他の実施形態では、第1の格納空洞310(1)は、第1の側面322へと延在し、底面308で閉じられる。次いで、第1のベルトガイド304(1)は、格納空洞310から並進し、上向きに突出するために回転するように構成されている。
【0057】
少なくとも1つの格納空洞310は、第2の格納空洞310(2)を含む。第2の格納空洞310(2)は、第3の方向D3に沿って第1の格納空洞310(1)から離隔される。第2の格納空洞310(2)は、第2のベルトガイド304(2)を受容して、第2のベルトガイド304(2)を中に格納するように構成されている。第2の格納空洞310(2)は、シート本体302の底面308へと延在するが、本開示の実施形態はそれに限定されない。例えば、他の実施形態では、第2の格納空洞310(2)は、第2の側面322へと延在し、底面308で閉じられる。第2のベルトガイド304(2)は、次いで、格納空洞310から並進し、上向きに突出するために回転するように構成されている。代替的な実施形態では、シート本体302は、第1のベルトガイド304(1)と第2のベルトガイド304(2)の両方を格納する単一の格納空洞を有する。
【0058】
シート本体302は、シート底部200の受容空間204内のメインシート12のシート底部200に取り外し可能に結合されるように構成されている。いくつかの実施形態では、ベルト位置決めシートは、ベルト位置決めシート300をシート底部200に締結するように構成された少なくとも2つのカプラ326を含む。少なくとも2つのカプラ326は、ベルト位置決めシート300とシート底部200との間に2つの別個の締結点を画定するように互いに離隔されている。各カプラ326は、第1の側面322、第2の側面324、後端314、又は底面308に配設される。
【0059】
各カプラ326は、ベルト位置決めシート300をシート底部200に締結するために、任意の好適な手法で構成されている)。各カプラ326は、シート底部200の対応する固定面と係合して、ベルト位置決めシート300をシート底部200に締結する固定面間に干渉を生じさせるように構成された固定面を含む。干渉は、ベルト位置決めシート300及びシート底部200が、少なくとも1つの方向に沿って、例えば、第1の方向D1、第2の方向D2、及び第3の方向D3のうちの少なくとも1つ、最大全てに沿って、互いに対して移動することを防止する。各カプラ326は、シート底部200の凹部の内側固定面と係合して、シート底部200の受容空間204にベルト位置決めシート300を固定するように構成された外側固定面を有する取り付け突起を含む。追加的又は代替的に、いくつかの実施形態では、各カプラ326は、シート底部200の取り付け突起の外側固定面と係合して、シート底部200の受容空間204内にベルト位置決めシート300を固定するように構成された内側固定面を有する取り付け凹部を含む。いくつかの実施形態では、取り付け突起は、ピン、バー、フック、又は任意の他の好適な突起である。各カプラ326は、ベルト位置決めシート300のシート本体302に対して位置的に固定された剛性カプラであるか、又はシート本体302に対して移動(例えば、後退及び伸長)するように構成されたラッチなどの可動カプラである。
【0060】
いくつかの実施形態では、カプラ326のうちの少なくとも1つは、シート本体302の第1の側面322、第2の側面324、後端314、又は底面308に剛性的に取り付けられており、シート底部200に画定された対応する取り付け凹部214(1)(
図6A及び
図6B)と係合するように構成されている剛性突起312を含む。突起312は、シート本体302と一体であり、モノリシックであるか、又はそれ以外の場合、それに剛性的に取り付けられている。いくつかの実施形態では、剛性突起312は、ハンドルの形状である。いくつかの実施形態では、ハンドルは、「u」形状を画成する。いくつかの実施形態では、突起312は、ベルト位置決めシート300の後端314から延在する。いくつかの他の実施形態では、突起312は、第1又は第2の側面322又は324のうちの1つから延在する。
【0061】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのカプラ326は、シート本体302に移動可能に取り付けられており、シート底部200内で対応する取り付け凹部(例えば、
図6A及び
図6Bの214(2)、214(3))と係合するように構成されている少なくとも1つのラッチ328(1)又は328(2)を含む。少なくとも1つのラッチ328(1)又は328(2)は、メインシート12の受容空間204内に受容されるときにベルト位置決めシート300をメインシート12に締結するためのラッチ位置(
図15)と、ベルト位置決めシート300をメインシート12から締結解除するための非ラッチ位置(
図16)との間で遷移するように構成されている。少なくとも1つのラッチ328(1)又は328(2)は、いくつかの実施形態では、後退位置よりもラッチ位置でシート本体302から更に延在するように構成されている。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのラッチ328(1)又は328(2)は、シート本体302の第1の側面322、第2の側面324、後端314、前端316、又は底面308のうちの少なくとも1つから延在する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのラッチ328(1)又は328(2)は、複数のラッチ328(1)、328(2)を含む。
【0062】
いくつかの実施形態によれば、ベルト位置決めシート300は、ラッチ位置と非ラッチ位置との間で少なくとも1つのラッチ328(1)又は328(2)を遷移させるように、ユーザによって係合されるように構成されたアクチュエータ330を含む。アクチュエータ330は、アクチュエータ330を作動させるためにユーザによって係合されるように構成された、ハンドル又はボタンなどの作動面を含む。少なくとも1つのラッチ328(1)又は328(2)及びアクチュエータ330は、任意の好適な手法で実装されるように構成されている。いくつかの他の実施形態では、アクチュエータ及びラッチは、ベルト位置決めシート300ではなく、シート底部200によって運ばれる。
【0063】
より具体的には、
図15、
図19、及び
図20を参照すると、いくつかの実施形態による少なくとも2つのカプラ326及びアクチュエータ330が示される。いくつかの実施形態では、少なくとも2つのカプラ326は、シート本体302の後端314から延在する突起312を含む。突起312は、ベルト位置決めシート300のシート本体302に対して位置的に固定された剛性カプラである。突起312は、ハンドルを画定する。いくつかの実施形態では、ハンドルは、ベルト位置決めシート300を運ぶときに中を通してユーザの指を受容するための開口部を有する。いくつかの実施形態では、ハンドルは、「u」形状を有することができる。いくつかの他の実施形態では、突起312は、ハンドルを画定する必要はなく、他の形状(例えば、「L」形状又は「T」形状)を有する。突起312は、シート底部200の後壁212内の取り付け凹部214(1)に受容されるように構成されている(
図6A及び
図6Bを参照)。突起312は、第2の方向D
2に沿って凹部214(1)の内面に係合し、突起312が第2の方向D
2に沿ってシート底部200に対して相対的に移動するのを防止する、ハンドルの外面などの固定面を有する。
【0064】
少なくとも2つのカプラ326は、第1の可動ラッチ328(1)などの少なくとも1つの可動ラッチを含む。第1の可動ラッチ328(1)は、第1の選択方向DS1に沿ったアクチュエータ330の移動が第2の選択方向DS2に沿った第1のラッチ328(1)の移動を引き起こすように、アクチュエータ330に結合された内端328aを有する。この例では、第1の選択方向DS1は、第1の方向D1と整列し、第2の選択方向DS2は、第3の方向D3と整列するが、本開示の代替的な例は、それほど限定されない。内端328aは、シート本体302の内側にあるように構成されている。第1の可動ラッチ328(1)は、シート本体302の開口部を通ってシート本体302の第1の側面322から外に延在するように構成された外端328bを有する。外端328bは、第1の側面322から外に延在する突起を画定する。突起は、後退位置よりもラッチ位置でシート本体302から更に外に延在する。いくつかの実施形態では、突起は、突起の一部がシート本体302の外側に延在しないように、後退位置でシート本体302内に完全に後退するように構成されている。第1のラッチ328(1)は、シート底部200の凹部214(2)と係合して、ベルト位置決めシート300がシート底部200に対して、第1の方向D1、第2の方向D2、及び第3の方向D3のうちの少なくとも1つ、最大全てに沿って移動するのを防ぐように構成されている。
【0065】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの可動ラッチは、第2の可動ラッチ328(2)を含む。第2の可動ラッチ328(2)は、第1の選択方向DS1に沿ったアクチュエータ330の移動が第2の選択方向DS2に沿った第2のラッチ328(2)の移動を引き起こすように、アクチュエータ330に結合された内端328aを有する。内端328aは、シート本体302の内側に配設されるように構成されている。第2の可動ラッチ328(2)は、シート本体302の開口部を通してシート本体302の第2の側面324から外に延在するように構成された外端328bを有する。外端328bは、第2の側面322から外に延在する突起を画定する。突起は、後退位置よりもラッチ位置でシート本体302から更に外に延在する。いくつかの実施形態では、突起は、突起の一部がシート本体302の外側に延在しないように、後退位置でシート本体302内に完全に後退するように構成されている。第1のラッチ328(1)は、シート底部200の凹部214(2)と係合して、ベルト位置決めシート300がシート底部200に対して、第1の方向D1、第2の方向D2、及び第3の方向D3のうちの少なくとも1つ、最大全てに沿って移動するのを防ぐように構成されている。
【0066】
アクチュエータ330は、ユーザによって係合されるように構成された作動面334を画定する外端330aを含む。アクチュエータ330は、作動面334を画定するハンドル332を含む。作動面334、したがってハンドル332は、作動面334がユーザによって係合されるように構成されるように、シート本体302の外側に露出されるように構成されている。いくつかの実施形態では、作動面334は、ベルト位置決めシート300の前端316に配設されるように構成され、第2の着座面306に沿って露出されるように構成されている。作動面334は、少なくとも1つの可動ラッチ328(1)、328(2)をラッチ位置と非ラッチ位置との間で移動させるために第1の選択方向DS1に沿って移動可能である。アクチュエータ330は、シート本体302内に配設された内端330bを含む。内端330bは、第1の選択方向DS1に沿ったアクチュエータ330の移動が、第2の選択方向DS2に沿った少なくとも1つのラッチ328(1)、328(2)の移動を引き起こすように、少なくとも1つの可動ラッチ328(1)、328(2)に結合されるように構成されている。
【0067】
いくつかの実施形態では、アクチュエータ330は、第1の選択方向DS1に沿ったアクチュエータ330の移動を、第2の選択方向DS2に沿った少なくとも1つのラッチ328(1)、328(2)の移動に変換する適切な機構を使用して、少なくとも1つのラッチ328に移動可能に結合されるように構成されている。いくつかの実施形態では、アクチュエータ330の内端330bは、突起又は傾斜面のうちの1つを有し、少なくとも1つのラッチ328(1)、328(2)は、突起又は傾斜面の別のものを有する。傾斜面は、第1の選択方向DS1に対して角度を付けられるように構成されている。いくつかの実施形態では、傾斜面がアクチュエータ330の外端330aからアクチュエータ330の内端330bまで延在する方向に沿って延在するにつれて、傾斜面は内側に延在する。アクチュエータ330の移動は、突起を傾斜面に沿って誘導して、少なくとも1つのラッチ328(1)、328(2)を第2の選択方向DS2に沿って移動させるように構成されている。
【0068】
図19及び
図20は、アクチュエータ330の内端330bが、少なくとも1つのラッチ328(1)、328(2)の各々について突起330cを含み、少なくとも1つのラッチ328(1)、328(2)の各々が傾斜面328cを含むいくつかの実施形態を示す。特に、アクチュエータ330の内端330bは、第2の選択方向D
S2に沿って互いにオフセットされている第1及び第2の突起330cを含む。第1のラッチ328(1)の内端328aは、突起330cのうちの第1の突起を受容する傾斜面328cを有し、第2のラッチ328(2)の内端328aは、突起330cのうちの第2の突起を受容する傾斜面328cを有する。アクチュエータ330の第1の選択方向D
S1に沿った前後の移動は、第1のラッチ328(1)及び第2のラッチ328(2)を、ラッチ位置と非ラッチ位置との間で第2の選択方向D
S2に沿って互いに向かって及び離れて移動させる。いくつかの実施形態では、ベルト位置決めシート300は、少なくとも1つのラッチ328(1)、328(2)をラッチ位置に向かって付勢するように構成された少なくとも1つのばね(図示せず)を含む。
【0069】
図1、
図15、及び
図16を全体的に参照すると、いくつかの実施形態では、ベルト位置決めシート300のシート本体302は、ハーネス400と接合するように構成されている。例えば、ベルト位置決めシート300のシート本体302は、受容空間204内のメインシート12のシート底部200に取り外し可能に結合されるように構成され、その結果、シート本体302が受容空間204内に位置決めされるときに、股バックル406が第2の着座面306の上方に位置決めされて、ハーネス400の第1及び第2のストラップ402及び404に取り外し可能に締結される。ベルト位置決めシート300は、第2の着座面306へと延在しており、かつ股バックル406をベルト位置決めシート300に結合するように構成された、少なくとも1つの股ストラップ開口部336を含む。股ストラップ開口部336は、シート本体302を完全に通って延在する。
【0070】
股ストラップ408のウェビング410は、ベルト位置決めシート300が、シート底部200と、股バックル406との間に位置決めされるように、股ストラップ開口部336を通って延在する。いくつかの実施形態では、ウェビング410は、シート底部200に取り付けられており、股ストラップ開口部336は、ベルト位置決めシート300がシート底部200の受容空間204内に受容されるときに、中を通して股バックル406を受容するようにサイズ決定されている。これらの実施形態では、チャイルドセイフティシート10は、ベルト位置決めシート300がメインシート12から取り外されるとき、股バックル406がシート底部200に取り付けられたままであるように構成されている。したがって、ウェビング410の内端は、シート底部200からの取り外しに対してシート底部200によって拘束されるように構成されている。いくつかの他の実施形態では、ウェビング410は、シート底部200ではなく、ベルト位置決めシート300に取り付けられており、その結果、ベルト位置決めシート300をチャイルドセイフティシート10から取り外すと、股バックル406がベルト位置決めセット300とともにメインシート12から取り外される。したがって、ウェビング410の内端は、ベルト位置決めシート300からの取り外しに対してベルト位置決めシート300によって拘束されるように構成されている。いくつかの実施形態では、ベルト位置決めシート300は、少なくとも1つのベルトガイド304が格納位置に収納されるときに、少なくとも1つのベルトガイド304は、股ストラップ開口部336を通した股バックル406の挿入又は取り外しを防止するために、股ストラップ開口部336を妨げないように構成されている。
【0071】
ベルト位置決めシート300は、ハーネス400の第1のストラップ402及び第2のストラップ404のうちの少なくとも1つを受容するように構成された少なくとも1つのラップベルト開口部を含む。いくつかの実施形態では、ベルト位置決めシート300は、中を通して第1のストラップ402の一部を受容するように構成された第1のラップベルト開口部338(1)を含む。追加的又は代替的に、いくつかの実施形態では、ベルト位置決めシート300は、中を通して第2のストラップ402の一部を受容するように構成された第2のラップベルト開口部338(2)を含む。いくつかの実施形態では、各ラップベルト開口部は、第1及び第2のストラップ402及び404のそれぞれの1つをラップベルト開口部に設置することと、第1及び第2のストラップ402及び404のそれぞれの1つをラップベルト開口部から取り外すこととを容易にするように、ベルト位置決めシート300の後端314で、又は側面322及び324のうちの1つで開くように構成されている。
【0072】
図21及び
図22を参照すると、いくつかの実施形態による、ベルト位置決めシート300’が示されている。ベルト位置決めシート300’は、いくつかの顕著な例外を除いて、
図15~
図18のベルト位置決めシート300に類似している。ベルト位置決めシート300’の特徴とは異なるベルト位置決めシート300’の特徴を説明する。ベルト位置決めシート300’の他の全ての特徴は、ベルト位置決めシート300に関して上記のそれらの特徴の説明を参照して理解することができる。いくつかの実施形態では、ベルト位置決めシート300’は、第1及び第2のラップベルト開口部338(1)及び338(2)を欠くように構成されている。代わりに、ベルト位置決めシート300’は、第1及び第2のストラップ402及び404が、ベルト位置決めシート300’とメインシート12の側壁210(1)及び210(2)との間でベルト位置決めシート300’の第1及び第2の側面322及び324を上るように構成されている。いくつかの実施形態では、第1及び第2のストラップ402及び404は、
図23及び
図24に関連して以下で更に説明するように、ラップベルト開口部を通って経路付けされるように構成されている。
【0073】
ベルト位置決めシート300’は、ベルト位置決めシート300の並進可能なアクチュエータではなく、回転可能なアクチュエータ330’を含む。ベルト位置決めシート300と同様に、ベルト位置決めシート300’は、第1の可動ラッチ328(1)、及び任意選択的に、第2の可動ラッチ328(2)などの少なくとも1つの可動ラッチを含む。各可動ラッチ328(1)、328(2)は、アクチュエータ330’の回転軸ALを中心とした回転がラッチ328(1)、328(2)を選択方向DSに沿って移動させるように、アクチュエータ330’に結合された内端328aを有する。この実施形態では、選択方向DSは、第3の方向D3と整列し、回転軸ALは、選択方向DSと整列する。しかしながら、代替的な実施形態は、それに限定されない。内端328aは、シート本体302の内側に配設されるように構成されている。各可動ラッチ328(1)、328(2)は、シート本体302の第1の側面322からシート本体302の開口部を通して外に延在するように構成された外端328bを有する。外端328bは、第1の側面322から延在する突起を含む。突起は、後退位置よりもラッチ位置でシート本体302から更に外に延在する。いくつかの実施形態では、突起は、突起の一部がシート本体302の外側に延在しないように、後退位置でシート本体302内に完全に後退するように構成されている。各ラッチ328(1)、328(2)は、ベルト位置決めシート300がシート底部200に対して、第1の方向D1、第2の方向D2、及び第3の方向D3のうちの少なくとも1つ、最大全てに沿って移動するのを防ぐように、シート底部200の凹部214(2)、214(3)と係合するように構成されている。
【0074】
アクチュエータ330’は、ユーザによって係合されるように構成された作動面334を画定する外端330a’を含む。作動面334は、作動面334がユーザによって係合されるように構成されるように、シート本体302の外側に露出されるように構成されている。いくつかの実施形態では、作動面334は、ベルト位置決めシート300の前端316に配設され、第2の着座面306に沿って露出される。作動面334は、少なくとも1つの可動ラッチ328(1)、328(2)をラッチ位置と非ラッチ位置との間で移動させるように、回転軸ALの周りに移動可能である。アクチュエータ330’は、シート本体302内に配設された内端330b’を含む。内端330b’は、アクチュエータ330’の回転が、選択方向DSに沿った少なくとも1つのラッチ328(1)、328(2)の移動を引き起こすように、少なくとも1つの可動ラッチ328(1)、328(2)に結合されるように構成されている。
【0075】
アクチュエータ330’の内端330b’は、少なくとも1つのラッチ328(1)、328(2)の各々について突起330c’を有し、少なくとも1つのラッチ328(1)、328(2)の各々は、傾斜面328cを含む。いくつかの実施形態では、アクチュエータ330’の内端330b’は、選択方向DSに沿って互いからオフセットされる第1及び第2の突起330c’を含む。第1のラッチ328(1)の内端328aは、突起330c’のうちの第1の突起を受容する傾斜面328cを有し、第2のラッチ328(2)の内端328aは、突起330c’のうちの第2の突起を受容する傾斜面328cを有する。アクチュエータ330’の回転運動は、第1及び第2のラッチ328(1)及び328(2)を、ラッチ位置と非ラッチ位置との間の選択方向DSに沿って互いに向かって及び離れて移動させる。少なくともいくつかの実施形態では、ベルト位置決めシート300は、ばね又は弾性材料などの少なくとも1つの付勢部材(図示せず)を含み、少なくとも1つのラッチ328(1)、328(2)をラッチ位置に向かって付勢するように構成されている。
【0076】
ここで、
図23及び
図24を参照すると、いくつかの実施形態による、ベルト位置決めシート300’’が示されている。ベルト位置決めシート300’’は、いくつかの顕著な例外を除いて、
図15~
図18のベルト位置決めシート300に類似している。ここで、ベルト位置決めシート300の特徴とは異なるベルト位置決めシート300’’の特徴を説明する。ベルト位置決めシート300’’の他の全ての特徴は、ベルト位置決めシート300に関して上記のそれらの特徴の説明を参照して理解することができる。
【0077】
ベルト位置決めシート300と同様に、ベルト位置決めシート300’’は、中を通して第1のストラップ402の一部を受容するように構成された第1のラップベルト開口部338(1)、及び/又は中を通して第2のストラップ402の一部を受容するように構成された第2のラップベルト開口部338(2)を含む。しかしながら、ベルト位置決めシート300’’の後端314へと延在するのではなく、第1のラップベルト開口部338(1)は、ベルト位置決めシート300’’の第1の側面322へと延在し、第2のラップベルト開口部338(2)は、ベルト位置決めシート300’’の第2の側面324へと延在する。いくつかの実施形態では、示されるように、第1のラップベルト開口部338(1)は、第1のベルトガイド304(1)の下端又はヒンジ305などの第1のベルトガイド304(1)へと延在する。追加的又は代替的に、いくつかの実施形態では、第1のラップベルト開口部338(1)は、第1の側面322でシート本体302へと延在する。同様に、第2のラップベルト開口部338(2)は、第2のベルトガイド304(2)の下端又はヒンジ305などの第2のベルトガイド304(2)へと延在する。追加的又は代替的に、いくつかの実施形態では、第2のラップベルト開口部338(2)は、第2の側面324でシート本体302へと延在する。
【0078】
オブジェクトホルダ
従来のブースター及びコンバーチブルチャイルドシートは、多くの場合、1つ以上のカップホルダなどの1つ以上のオブジェクトホルダを含む。各オブジェクトホルダは、多くの場合、シートの外周を超えて延在している。例えば、各オブジェクトホルダは、一般的に、シートの側面及び/又はシートの前部から外向きに突出する。したがって、出荷中にシートを収容する箱又は他の包装は、オブジェクトホルダを収容するのに十分な大きさの包みを画定する。包装のサイズを制限するために、本開示のいくつかの実施形態では、様々なチャイルドシートは、オブジェクトホルダがシートの周囲を超えて延在しない収納位置と、オブジェクトホルダがチャイルドシートに座っている子供による使用のために位置決めされる使用位置との間で遷移するように、オブジェクトホルダが構成されるように構成されている。オブジェクトホルダは、本明細書に記載のチャイルドセイフティシート及び本明細書に記載のないチャイルドセイフティシートのいずれかを含む、任意のチャイルドセイフティシートに実装されるように構成されている。
【0079】
図6A及び
図6Bに関連して上述したように、いくつかの実施形態では、チャイルドセイフティシート10は、一対のオブジェクトホルダ220(1)及び220(2)などの少なくとも1つのオブジェクトホルダを含む。いくつかの実施形態では、オブジェクトホルダ220(1)及び220(2)のうちの少なくとも1つは、カップホルダである。いくつかの実施形態では、オブジェクトホルダ220(1)及び220(2)のうちの少なくとも1つは、スナックホルダなどのカップホルダ以外のオブジェクトホルダである。各オブジェクトホルダ220(1)及び220(2)は、側壁210(1)及び210(2)の対応する1つの前方に配設されるように構成されている。
図25~
図29を参照すると、いくつかの実施形態では、少なくとも1つのオブジェクトホルダ220(1)、220(2)は、少なくとも1つのオブジェクトホルダ220(1)、220(2)が伸長位置(例えば、
図28)と収納位置(例えば、
図29)との間でシート底部200に対して回転可能であるようにシート底部200に結合されるように構成されており、少なくとも1つのオブジェクトホルダ220(1)、220(2)は、オブジェクトホルダ220(1)、220(2)が収納位置にあるときよりも、オブジェクトホルダ220(1)、220(2)が伸長位置にあるときに、第3の方向D
3に沿ってシート底部200から更に外に延在している。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのオブジェクトホルダ220(1)、220(2)は、伸長位置にあるときに、第3の方向D
3に沿って、側壁210(1)、210(2)の対応する1つから外向きに延在し、収納位置にあるときに、第3の方向D
3に沿って、側壁210(1)、210(2)に対して後退されるように構成されている。
【0080】
各オブジェクトホルダ220(1)及び220(2)は、第2の方向D2に沿って互いに離隔されている上端220a及び下端220bを有する。下端220bは閉じられるように構成されており、上端220aはその中にオブジェクトを受容するために開いているように構成されている。各オブジェクトホルダ220(1)及び220(2)は、上端220aへと延在しており、下端220bで終端する凹部220dを有する。各オブジェクトホルダ220(1)及び220(2)は、凹部220dの周りの閉鎖形状を画定するように、上端220aと下端220bとの間に延在する少なくとも1つの側壁220cを有する。各オブジェクトホルダ220(1)及び220(2)は、伸長位置及び収納位置のそれぞれにあるときに閉じた形状を有する。各オブジェクトホルダの全体が、伸長位置と収納位置との間を回転するように構成されている。
【0081】
チャイルドセイフティシート1は、オブジェクトホルダが伸長位置と収納位置との間の枢動軸AOでシート底部200に対して回転するように、オブジェクトホルダをシート底部200に回転可能に結合する、各オブジェクトホルダ220(1)及び220(2)のためのカプラを含む。いくつかの実施形態では、各オブジェクトホルダ220(1)及び220(2)は、オブジェクトホルダをシート底部200に回転可能に結合するように、シート底部200の突起及び開口部210aのうちの別のものと係合するように構成された突起220e及び開口部のうちの少なくとも1つを含む。突起及び開口部210aの他方は、側壁210(1)及び210(2)の対応する1つの前端部など、シート底部200の前端部に実装されるように構成されている。いくつかの実施形態では、示されるように、各オブジェクトホルダ220(1)及び220(2)は、側壁210(1)及び210(2)の対応する1つの開口部210aに受容されたシャフト220eとして成形された突起220eを含む。いくつかの他の実施形態(図示せず)では、各オブジェクトホルダ220(1)及び220(2)は、側壁210(1)及び210(2)の対応する1つのシャフトを受容する開口部を含む。オブジェクトホルダ220(1)及び220(2)は、枢動軸AOを中心に枢動するように構成され、これは、突起及び/又は開口部によって画定することができる。一部の実施形態では、枢動軸AOは、第2の方向D2に沿って、又は第2の方向D2に対して角度を付けて、上向きに延在する。
【0082】
オブジェクトホルダ220(1)、220(2)の取り外しが、第1、第2、及び第3の方向D1、D2、及びD3のうちの少なくとも1つ、例えば全てに沿って制限されるように、チャイルドセイフティシート1は、オブジェクトホルダ220(1)、220(2)をシート底部200に固着するように構成された各オブジェクトホルダ220(1)、220(2)のための締結具220fを含む。各締結具220fは、枢動軸AOに沿った対応するオブジェクトホルダ220(1)、220(2)の取り外しを制限するように構成されている。いくつかの実施形態では、各締結具220fは、ばね指を有する。各ばね指は、オブジェクトホルダ220(1)、220(2)又はシート底部200に枢動可能に結合されるように構成されており、かつオブジェクトホルダ220(1)、220(2)又はシート底部200のうちの別のものと係合して、オブジェクトホルダ220(1)、220(2)のシート底部200からの取り外しを制限するように構成されている。しかしながら、各締結具220fは、任意の他の適切な締結具として実装されるように構成されている。
【0083】
チャイルドセイフティシート1は、伸長位置と収納位置との間のオブジェクトホルダ220(1)、220(2)の移動を誘導するように構成された、各オブジェクトホルダ220(1)、220(2)のためのガイド234を含む。各ガイド234は、オブジェクトホルダ220(1)、220(2)、又はシート底部200によって含まれるように構成されている。オブジェクトホルダ220(1)、220(2)及びシート底部200の他方は、ガイド234に沿って乗るように構成された従動子236を含むように構成されている。
図25~
図28は、各ガイド234が対応するオブジェクトホルダ220(1)、220(2)の下の位置でシート底部200に含まれ、各オブジェクトホルダ220(1)、220(2)は、ガイド234に沿って乗るように構成された従動子236を含む実施形態を示す。この実施形態では、各ガイド234は、スロットなどの内部トラックを含み、各従動子236は、内部トラックに受容され、内部トラックに沿って乗る突起を含む。従動子236の突起は、一対の対向するばね指を含む。いくつかの他の実施形態では、各ガイドは、Tトラックなどの外部トラックを含み、従動子は、外部トラックを受容する凹部を含む。更に、いくつかの他の実施形態では、各ガイドは、オブジェクトホルダによって実施されるように構成され、各従動子は、シート底部200によって実施されるように構成されている。
【0084】
いくつかの実施形態では、各ガイド234は、オブジェクトホルダ220(1)、220(2)の1つを伸長位置及び収納位置に選択的にロックするように構成されている。ガイド234は、伸長位置に対応する第1の拡大部分234aと、収納位置に対応する第2の拡大部分234bと、第1の拡大部分234a及び第2の拡大部分234bの間の中間部分234cとを有する。第1及び第2の拡大部分234a及び234bは、方向DGに沿って互いに離隔されており、中間部分234cは、方向DGに垂直な方向に沿った幅を含み、方向DGに沿った第1及び第2の拡大部分234a及び234bの幅未満である。従動子236は、伸長位置及び収納位置にそれぞれ移動したときに、第1の拡大部分234a及び第2の拡大部分234bにスナップするように構成されている。図示されていないが、いくつかの実施形態では、各ガイド234は、伸長位置と収納位置との間に少なくとも1つの中間位置を有する。例えば、各ガイド234は、少なくとも1つの中間位置に対応する第1の拡大部分234aと第2の拡大部分234bとの間に少なくとも1つの拡大部分を有する。
【0085】
各オブジェクトホルダ220(1)、220(2)は、子供によって使用されたときに伸長位置に位置決めされるように構成されている。伸長位置にあるとき、オブジェクトホルダ220(1)、220(2)が伸長位置にあるよりも、収納位置にあるときに、オブジェクトホルダ220(1)、220(2)がシート領域内に更に突出するので、子供はより多くの脚部空間を有することができる。各オブジェクトホルダ220(1)、220(2)は、第3の方向D3に沿ってチャイルドセイフティシート1の外側の幅を減少させるために収納位置に位置決めされるように構成されている。この構成は、出荷のためにチャイルドセイフティシート1を格納するために必要な、箱のサイズなどの包装のサイズを制限するのに有益である。この構成は、車両のシート列の中のチャイルドセイフティシート1の隣に1つ以上のチャイルドセイフティシートを位置決めするためにより多くのスペースが望まれる場合にも有益である。
【0086】
ここで、
図30~
図32を参照すると、いくつかの実施形態では、各オブジェクトホルダ220(1)、220(2)は、テザー238を使用してシート底部200に取り付けられるように構成されている。各オブジェクトホルダ220(1)、220(2)は、固定されていない位置(例えば、
図30及び
図32)、並びに使用位置(例えば、
図31)の間で遷移されるように構成されている。固定されていない位置では、オブジェクトホルダ220(1)、220(2)は、シート底部200に対して移動可能であり、オブジェクトホルダ220(1)、220(2)の動きは、テザー238によって制約される。使用位置では、オブジェクトホルダ220(1)、220(2)は、チャイルドセイフティシート1に座っている子供によって使用されるように位置決めされる。いくつかの実施形態では、使用位置では、オブジェクトホルダ220(1)、220(2)は、シート底部200の移動がオブジェクトホルダ220(1)、220(2)の対応する移動を引き起こすように、シート底部200に対して位置的に固定されるように構成されている。いくつかの実施形態では、各オブジェクトホルダ220(1)、220(2)は、対応する側壁210(1)、210(2)に位置的に固定されるように構成されている。
【0087】
各テザー238は、ワイヤ、ストリング、プラスチックストリップ、又は任意の他の好適なテザーである。各テザー238は、側壁210(1)、210(2)の1つなどのように、シート底部200に取り付けられた第1の端部238aを有する。各テザー238は、対応するオブジェクトホルダ220(1)、220(2)に取り付けられた第2の端部238bを有する。各第1の端部238aは、側壁210(1)、210(2)のうちの1つの前端部など、側壁210(1)、210(2)のうちの1つに取り付けられるように構成されている。各テザー238は、任意の好適な手法でシート底部200に取り付けられるように構成されている。いくつかの実施形態では、各テザー238の第1の端部238aは、側壁210(1)、210(2)のうちの1つの開口部210aに受容されるように、又はそうでなければそれに取り付けられるように構成されている。各テザー238の第1の端部238aは、シート底部200の開口部210aに受容されるように構成された歯238cを含み、歯238cが開口部210aから取り外されるのを防ぐためにシート底部200の内面との干渉を生じるように構成されている。歯238cは、第2の端部238bよりも第1の端部238aに近接して配設されている。
【0088】
チャイルドセイフティシート1は、使用位置でシート底部200にオブジェクトホルダ220(1)、220(2)を固着するように構成された締結具を含む。締結具は、任意の適切な締結具であり得る。
図30~
図32は、締結具が、対応するオブジェクトホルダ220(1)、220(2)に隣接する第2の端部238bに配設されたロック歯238dであるいくつかの実施形態を示す。ロック歯238dは、シート底部200の開口部210aに受容されるように構成され、シート底部200の内面との干渉を生じさせて、ロック歯238dが開口部210aから取り外されるのを防ぐように構成されている。オブジェクトホルダ220(1)、220(2)を使用位置に遷移させるために、対応するテザー238は、ロック歯238dが開口部210aに受容されるまで、シート底部200の開口部210aに受容される。次いで、シート底部200の壁は、ロック歯238dとオブジェクトホルダ220(1)、220(2)との間に閉じ込められる。ロック歯238dとオブジェクトホルダ220(1)、220(2)との間の距離は、開口部210aを画定するシート底部200の壁の厚さに実質的に等しいように構成されている。
【0089】
説明されたチャイルドセイフティシートの様々な実施形態は、取り外し可能なベルト位置決めシート300及び少なくとも1つのオブジェクトホルダ220(1)、220(2)を含むが、本開示の実施形態は、取り外し可能なベルト位置決めシート300及び少なくとも1つのオブジェクトホルダ220(1)、220(2)の両方を含むことに限定されない。いくつかの実施形態では、チャイルドセイフティシートは、本明細書に記載の取り外し可能なベルト位置決めシート300を含むが、少なくとも1つのオブジェクトホルダ220(1)、220(2)は含まない。いくつかの他の実施形態では、チャイルドセイフティシートは、少なくとも1つのオブジェクトホルダ220(1)、220(2)を含むが、取り外し可能なベルト位置決めシート300は含まない。
【0090】
図に示す例及び実施形態の図示及び説明は、例示的な目的のためだけのものであり、本開示を限定するものと解釈されるべきではないことに留意されたい。当業者は、本開示が様々な実施形態を企図することを理解するであろう。加えて、上記の例及び実施形態とともに上記の概念は、単独で、又は上記の他の例及び実施形態のうちのいずれかと組み合わせて採用され得ることを理解されたい。1つの図示の実施形態に関して上述された様々な代替例及び実施形態は、別段の指示がない限り、本明細書に記載される全ての例及び実施形態に適用することができることを更に理解されたい。
【0091】
別段に明記しない限り、各数値及び範囲は、単語「約」、「およそ」、又は「実質的に」が値又は範囲の前にあるかのように近似的であると解釈されるべきである。「約」、「およそ」、及び「実質的に」という用語は、別段に記載しない限り、指定された値の15パーセント以内の範囲を説明するものとして理解され得る。
【0092】
とりわけ、「し得る(can)」、「し得る(could)」、「し得る(might)」、「し得る(may)」、及び「など(e.g.)」などの本明細書で使用される条件付きの言い回しは、別段に明記されない限り、又は使用される文脈内で別様に理解されない限り、一般に、特定の実施形態が特定の特徴、要素、及び/又はステップを含む一方で、他の実施形態は、それらを含まないことを伝えることを意図している。したがって、そのような条件付きの言い回しは、一般に、特徴、要素、及び/又はステップがいかなる形でも1つ以上の実施形態に対して必要であること、又は1つ以上の実施形態が、著者の入力若しくは誘導の有無にかかわらず、これらの特徴、要素、及び/若しくはステップが任意の特定の実施形態に含まれるか若しくは任意の特定の実施形態で実行されるべきであるかを決定するための論理を必然的に含むことを示唆することを意図するものではない。「備える(comprising)」、「含む(including)」、及び「有する(having)」などの用語は同義語であり、オープンエンド方式で包括的に使用されており、追加の要素、特徴、行為、及び動作などを除外しない。また、「又は」という用語は、その包括的な意味で(その排他的な意味ではなく)使用されるため、例えば、要素のリストを接続するために使用する場合、「又は」という用語は、リスト内の要素の1つ、いくつか、又は全てを意味する。
【0093】
特定の実施例が説明されているが、これらの実施例は、本明細書に開示される発明の範囲を限定することを意図しない。したがって、前述の説明のいずれも、任意の特定の特徴、特性、ステップ、モジュール、又はブロックが必要又は不可欠であることを示唆することを意図しない。実際、本明細書に記載された新規の方法及びシステムは、様々な他の形態で具現化され得、更に、本明細書に記載された方法及びシステムの形態における様々な省略、置換、及び変更は、本明細書に開示される本発明の趣旨から逸脱することなく行われ得る。添付の特許請求の範囲及びそれらの均等物は、本明細書に開示される本発明の特定の範囲及び趣旨内に収まるであろうようなそのような形態又は修正を網羅することが意図されている。
【0094】
本明細書に記載される例示的な方法のステップは、必ずしも記載される順序で実行される必要はなく、そのような方法のステップの順序は、単に例示的であると理解されるべきであることを理解されたい。同様に、本発明の様々な実施形態と一致する方法において、追加のステップがそのような方法に含まれてもよく、特定のステップが省略又は組み合わせられてもよい。
【0095】
以下の方法の請求項に要素がある場合、その要素は対応するラベルを付けて特定の順序で列挙されるが、請求項の記載がそれらの要素の一部又は全てを実装するための特定の順序を別の方法で暗示しない限り、それらの要素はその特定の順序で実装されることに限定されることを必ずしも意図するものではない。
【0096】
「内向き」、「外向き」、「上部」、及び「下部」という単語は、それぞれ、ハイチェア及びその構成要素の幾何学的中心に向かう方向又はその中心から離れる方向を指す。
【0097】
構成要素又はステップなどの特徴を説明するための「a」又は「one」への本明細書の言及は、追加の特徴又は多様な特徴を排除するものではないことが理解されるであろう。例えば、特徴の「1つ」を有する、備える、含む、又は定義するデバイスへの言及は、デバイスがその特徴の少なくとも1つを有する、備える、含む、又は定義する限り、デバイスがその特徴のうちの複数を有する、備える、含む、又は定義することを排除しない。同様に、本明細書における複数の特徴「のうちの1つ」への言及は、本発明がその特徴のうちの2つ以上を含むことを除外するものではない。例えば、「突起及び凹部のうちの1つ」を有する、備える、含む、又は定義するデバイスへの言及は、デバイスが突起及び凹部の両方を有することを除外するものではない。
【国際調査報告】