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特表2024-510999周波数応答を制御するための追加の、選択可能な結合回路を採用する同調可能な、ブロードバンド方向性結合器回路
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-12
(54)【発明の名称】周波数応答を制御するための追加の、選択可能な結合回路を採用する同調可能な、ブロードバンド方向性結合器回路
(51)【国際特許分類】
   H04B 1/04 20060101AFI20240305BHJP
【FI】
H04B1/04 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023555834
(86)(22)【出願日】2022-02-28
(85)【翻訳文提出日】2023-09-12
(86)【国際出願番号】 US2022070862
(87)【国際公開番号】W WO2022204644
(87)【国際公開日】2022-09-29
(31)【優先権主張番号】17/210,296
(32)【優先日】2021-03-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】595020643
【氏名又は名称】クゥアルコム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】リウ、イー-チュン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン、シャオミン
(72)【発明者】
【氏名】ラビンドラン、アルジュン
【テーマコード(参考)】
5K060
【Fターム(参考)】
5K060DD04
5K060EE05
5K060HH06
5K060JJ02
5K060JJ16
5K060JJ21
5K060LL07
5K060LL15
(57)【要約】
周波数応答を制御するための1つまたは複数の追加の、切替え可能な結合回路を採用する同調可能な、ブロードバンド方向性結合器回路、および関連する方法。例示的な7つの態様では、方向性結合器は、1次結合ラインに隣接して配置された追加の結合ラインを各々含み、方向性結合器の周波数応答を変更するために選択的にアクティブ化され得る、1つまたは複数の追加の結合回路を含む。追加の結合回路がアクティブ化されたとき、それの追加の結合ラインは、相互インダクタンスを通して1次結合ラインの長さを延長する効果を有し、したがって、方向性結合器の結合周波数応答を変更する。追加の結合回路は、1次結合ラインの周波数応答を選択的に変更および制御するために、方向性結合器の結合ポートおよび/または絶縁ポートへのそれの追加の結合ラインの選択的結合を可能にするための1つまたは複数のスイッチを含む。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
方向性結合器回路であって、
入力ポートと出力ポートとの間に結合された主伝送ラインと、
前記主伝送ラインに隣接する1次結合ラインを備える1次結合回路と、
追加の結合回路と、
を備え、前記追加の結合回路は、
第1の端部と第2の端部とを備える追加の結合ラインを備え、前記追加の結合ラインは前記1次結合ラインに隣接する、
方向性結合器回路。
【請求項2】
前記入力ポートは、受信された入力無線周波数(RF)信号を前記主伝送ラインに結合するように構成され、
前記1次結合ラインは、1次結合RF信号としての前記主伝送ラインからの前記入力RF信号の電力の一部分を、1次周波数応答の前記1次結合RF信号を提供するために、結合出力に結合するように構成された、
請求項1に記載の方向性結合器回路。
【請求項3】
前記追加の結合回路は、
前記追加の結合ラインの前記第1の端部と前記結合出力とに結合された追加の結合ポートスイッチ、
をさらに備える、請求項2に記載の方向性結合器回路。
【請求項4】
前記追加の結合ポートスイッチは、前記1次周波数応答とは異なる第2の周波数応答の前記1次結合RF信号を提供するために、前記追加の結合ラインの前記第1の端部を前記結合出力に結合するためにアクティブ化されるように構成された、請求項3に記載の方向性結合器回路。
【請求項5】
前記追加の結合ラインは、前記追加の結合ラインの前記第1の端部を前記結合出力に結合する前記追加の結合ポートスイッチの前記アクティブ化に応答して、前記1次結合ラインに電磁的に(EM)結合されるように構成された、請求項4に記載の方向性結合器回路。
【請求項6】
前記追加の結合回路は、
前記追加の結合ラインの前記第2の端部と絶縁出力とに結合された追加の絶縁ポートスイッチ、
をさらに備える、請求項2に記載の方向性結合器回路。
【請求項7】
前記追加の絶縁ポートスイッチは、前記1次周波数応答とは異なる第3の周波数応答の前記1次結合RF信号を提供するために、前記追加の結合ラインの前記第2の端部を前記絶縁出力に結合するためにアクティブ化されるように構成された、請求項6に記載の方向性結合器回路。
【請求項8】
前記追加の結合ラインは、前記追加の結合ラインの前記第2の端部を前記絶縁出力に結合する前記追加の絶縁ポートスイッチの前記アクティブ化に応答して、前記1次結合ラインに電磁的に(EM)結合されるように構成された、請求項7に記載の方向性結合器回路。
【請求項9】
前記1次結合回路は、
前記1次結合ラインの第1の端部と結合出力とに結合された第1の1次結合ポートスイッチと、
前記1次結合ラインの第2の端部と絶縁出力とに結合された第1の1次絶縁ポートスイッチと、
前記1次結合ラインの前記第2の端部と前記結合出力とに結合された第2の1次結合ポートスイッチと、
前記1次結合ラインの前記第1の端部と前記絶縁出力とに結合された第2の1次絶縁ポートスイッチと、
をさらに備える、請求項1に記載の方向性結合器回路。
【請求項10】
前記入力ポートは、受信された入力無線周波数(RF)信号を前記主伝送ラインに結合するように構成され、
前記1次結合ラインは、1次結合RF信号としての前記主伝送ラインからの前記入力RF信号の電力の一部分を結合するように構成され、
前記第1の1次結合ポートスイッチは、1次周波数応答の前記1次結合RF信号を提供するために、前記1次結合ラインの前記第1の端部を前記結合出力に結合するためにアクティブ化されるように構成され、
前記第1の1次絶縁ポートスイッチは、前記1次結合ラインの前記第2の端部を前記絶縁出力に結合するためにアクティブ化されるように構成された、
請求項9に記載の方向性結合器回路。
【請求項11】
前記第2の1次結合ポートスイッチは、前記1次結合ラインの前記第2の端部を前記結合出力に結合するためにアクティブ化されるように構成され、
前記第2の1次絶縁ポートスイッチは、前記1次結合ラインの前記第1の端部を前記絶縁出力に結合するためにアクティブ化されるように構成された、
請求項9に記載の方向性結合器回路。
【請求項12】
前記追加の結合回路は、
前記追加の結合ラインの前記第1の端部と結合出力とに結合された追加の結合ポートスイッチと、
前記追加の結合ラインの前記第2の端部と絶縁出力とに結合された追加の絶縁ポートスイッチと、
をさらに備え、
前記追加の結合ポートスイッチは、前記追加の結合ラインの前記第1の端部を前記結合出力から分離するために非アクティブ化されるように構成され、
前記追加の絶縁ポートスイッチは、前記追加の結合ラインの前記第2の端部を前記絶縁出力から分離するために非アクティブ化されるように構成された、
請求項10に記載の方向性結合器回路。
【請求項13】
前記追加の結合ポートスイッチは、前記1次周波数応答とは異なる第2の周波数応答の前記1次結合RF信号を提供するために、前記追加の結合ラインの前記第1の端部を前記結合出力に結合するためにアクティブ化されるように構成された、請求項10に記載の方向性結合器回路。
【請求項14】
前記追加の絶縁ポートスイッチは、前記1次周波数応答とは異なる第3の周波数応答の前記1次結合RF信号を提供するために、前記追加の結合ラインの前記第2の端部を前記絶縁出力に結合するためにアクティブ化されるように構成された、請求項10に記載の方向性結合器回路。
【請求項15】
第2の追加の結合回路をさらに備え、
前記第2の追加の結合回路は、第1の端部と第2の端部とを備える第2の追加の結合ラインを備え、前記第2の追加の結合ラインは前記追加の結合ラインに隣接する、
請求項3に記載の方向性結合器回路。
【請求項16】
前記第2の追加の結合回路は、
前記追加の結合ラインの前記第1の端部と結合ポートとに結合された第2の追加の結合ポートスイッチ、
をさらに備える、請求項15に記載の方向性結合器回路。
【請求項17】
前記第2の追加の結合ポートスイッチは、前記第2の追加の結合ラインの前記第1の端部を前記結合出力に結合するためにアクティブ化されるように構成された、請求項16に記載の方向性結合器回路。
【請求項18】
前記第2の追加の結合回路は、
前記第2の追加の結合ラインの前記第2の端部と絶縁ポートとに結合された第2の追加の絶縁ポートスイッチ、
をさらに備える、請求項15に記載の方向性結合器回路。
【請求項19】
前記第2の追加の絶縁ポートスイッチは、前記第2の追加の結合ラインの前記第2の端部を前記絶縁出力に結合するためにアクティブ化されるように構成された、請求項18に記載の方向性結合器回路。
【請求項20】
前記追加の結合ポートスイッチは、前記追加の結合ラインの前記第1の端部を前記結合出力に結合するためにアクティブ化されるように構成され、
前記第2の追加の結合ポートスイッチは、前記第2の追加の結合ラインの前記第1の端部を前記結合出力に結合するためにアクティブ化されるように構成された、
請求項17に記載の方向性結合器回路。
【請求項21】
前記追加の結合ラインは、
前記追加の結合ラインの前記第2の端部と前記絶縁出力とに結合された追加の絶縁ポートスイッチ、を備え、
前記追加の絶縁ポートスイッチは、前記追加の結合ラインの前記第2の端部を前記絶縁出力に結合するためにアクティブ化されるように構成され、
前記第2の追加の絶縁ポートスイッチは、前記第2の追加の結合ラインの前記第2の端部を前記絶縁出力に結合するためにアクティブ化されるように構成された、
請求項19に記載の方向性結合器回路。
【請求項22】
集積回路(IC)に組み込まれた、請求項1に記載の方向性結合器回路。
【請求項23】
方向性結合器の周波数応答を選択的に同調させる方法であって、
主伝送ラインに結合された入力ポート上で入力無線周波数(RF)信号を受信することと、
前記受信された入力RF信号を前記主伝送ライン上で出力ポートに送信することと、
1次周波数応答の1次結合RF信号を提供するために、前記主伝送ラインからの結合RF信号としての前記入力RF信号の電力の一部分を、前記主伝送ラインに隣接する1次結合ラインに結合することと、
前記1次周波数応答とは異なる第2の周波数応答の追加の結合RF信号を提供するために、前記1次結合ラインに隣接する追加の結合ラインを、前記結合RF信号の一部分を前記追加の結合ラインに結合するために、アクティブ化することと、
を備える、方法。
【請求項24】
前記追加の結合ラインをアクティブ化することは、前記1次周波数応答とは異なる前記第2の周波数応答の前記追加の結合RF信号を提供するために、前記追加の結合ラインの第1の端部と結合ポートとに結合された追加の結合ポートスイッチを、前記結合RF信号の前記一部分を前記追加の結合ラインに結合するために、アクティブ化することを備える、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記追加の結合ラインをアクティブ化することは、前記1次周波数応答とは異なる第3の周波数応答の前記追加の結合RF信号を提供するために、前記追加の結合ラインの第2の端部と絶縁出力とに結合するための追加の絶縁ポートスイッチを、前記結合RF信号の前記一部分を前記追加の結合ラインに結合するために、アクティブ化することを備える、請求項23に記載の方法。
【請求項26】
前記1次周波数応答の前記1次結合RF信号を提供するために、前記追加の結合ラインを、前記結合RF信号の前記一部分を前記追加の結合ラインから分離するために、非アクティブ化することをさらに備える、請求項23に記載の方法。
【請求項27】
前記1次周波数応答および前記第2の周波数応答とは異なる第3の周波数応答の第2の追加の結合RF信号を提供するために、前記追加の結合ラインに隣接する第2の追加の結合ラインを、前記追加の結合RF信号の一部分を前記第2の追加の結合ラインに結合するために、アクティブ化することをさらに備える、請求項23に記載の方法。
【請求項28】
前記追加の結合ラインをアクティブ化しないことをさらに備える、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記第2の周波数応答の前記追加の結合RF信号を提供するために、前記第2の追加の結合ラインを、前記追加の結合RF信号の前記一部分を前記第2の追加の結合ラインから分離するために、非アクティブ化することをさらに備える、請求項27に記載の方法。
【請求項30】
無線周波数(RF)送信回路であって、
電力増幅器(PA)回路と、前記PA回路は、
入力RF信号を受信するように構成されたPA入力と、
PA出力と、を備え、
前記PA回路は、前記入力RF信号を前記PA出力上の増幅されたRF信号に増幅するように構成され、
整合ネットワーク回路と、前記整合ネットワーク回路は、
前記PA出力に結合された整合ネットワーク入力と、
整合ネットワーク出力と、を備え、
方向性結合器回路と、を備え、前記方向性結合器回路は、
前記整合ネットワーク出力に結合された結合器入力ポートと、
結合器出力ポートと、
前記結合器入力ポートと前記結合器出力ポートとに結合された主伝送ラインと、
前記主伝送ラインに隣接する1次結合ラインを備える1次結合回路と、
追加の結合回路と、前記追加の結合回路は、
第1の端部と第2の端部とを備える追加の結合ラインと、前記追加の結合ラインは前記主伝送ラインに隣接し、
前記追加の結合ラインの前記第1の端部と結合出力とに結合された追加の結合ポートスイッチと、
前記追加の結合ラインの前記第2の端部と絶縁出力とに結合された追加の絶縁ポートスイッチと、を備え、
を備える、無線周波数(RF)送信回路。
【請求項31】
前記結合器入力ポートは、前記受信された入力RF信号を前記主伝送ラインに結合するように構成され、
前記1次結合ラインは、1次結合RF信号としての前記主伝送ラインからの前記受信された入力RF信号の電力の一部分を、前記1次結合RF信号のための1次周波数応答を提供するために、前記結合出力に結合するように構成された、
請求項30に記載のRF送信回路。
【請求項32】
前記追加の結合ポートスイッチは、前記1次周波数応答とは異なる前記1次結合RF信号のための第2の周波数応答を提供するために、前記追加の結合ラインの前記第1の端部を前記結合出力に結合するためにアクティブ化されるように構成された、請求項31に記載のRF送信回路。
【請求項33】
前記追加の絶縁ポートスイッチは、前記1次周波数応答とは異なる前記1次結合RF信号のための第3の周波数応答を提供するために、前記追加の結合ラインの前記第2の端部を前記絶縁出力に結合するためにアクティブ化されるように構成された、請求項31に記載のRF送信回路。
【発明の詳細な説明】
【優先権の主張】
【0001】
優先権出願
[0001]本出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、2021年3月23日に出願された、「TUNABLE, BROADBAND DIRECTIONAL COUPLER CIRCUITS EMPLOYING AN ADDITIONAL, SELECTABLE COUPLING CIRCUIT(S) FOR CONTROLLING FREQUENCY RESPONSE」と題する米国特許出願第17/210,296号の優先権を主張する。
【技術分野】
【0002】
[0002]本開示の分野は、方向性結合器(directional couplers)に関し、より詳細には、所望の適用例のための別の回路に供給されるべき代表的信号(representative signal)としての無線周波数(RF)信号からの電力を結合するための方向性結合器の使用に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003]無線周波数(RF)送信回路チェーンは、従来、所与の周波数帯域内の出力RF信号としての送信のためにRF信号を増幅するためのRF電力増幅器(PA)を含む。出力RF信号における出力電力を検出することが望まれ得る。たとえば、検出された出力電力は、出力RF信号における出力電力を所与の出力電力レベルまたは範囲内に制御するようにPAの利得を調整するために使用され得る。この点について、方向性結合器が、提供され、出力RF信号の出力電力を検出するためにRF送信回路チェーンの伝送ライン(line)に結合され得る。方向性結合器は、伝送ラインにおいて送信される信号の電力をポートに結合し、所望の適用例のための別の回路に供給されるべき結合信号の表現(representation)を可能にする、受動電気デバイスである。この例では、方向性結合器は、RF PAからの出力RF信号をサンプリングし、サンプリングされた出力RF信号を電力検出器に受け渡すために、RF PAの出力側の伝送ラインに結合される。電力検出器は、RF PAの利得を調整するために、出力RF信号における検出された電力に基づいて制御信号を生成するように構成され得る。
【0004】
[0004]方向性結合器は、それらの設計による動作周波数応答(すなわち、周波数範囲)を有する。方向性結合器の動作周波数応答は、方向性結合器が、所与の最小の指定された結合電力においてそれの結合出力ポート上で結合することができる、信号の周波数範囲として定義される。たとえば、方向性結合器は、100~1600メガヘルツ(MHz)の間の限られた周波数範囲において20デシベル(dB)の最小電力レベルにおいてRF信号を結合することが可能であり得る。所望の適用例のためにより大きい帯域幅を有する方向性結合器を提供することが望まれ得る。たとえば、第5世代(5G)新無線(NR)(5G-NR)モバイルネットワーク適用例では、電力が測定される必要がある複数のフィードバック受信経路が、広い範囲の周波数にわたって存在し得る。
【発明の概要】
【0005】
[0005]本明細書で開示される態様は、周波数応答を制御するための1つまたは複数の追加の、切替え可能な結合回路を採用する同調可能な(tunable)、ブロードバンド方向性結合器回路を含む。関連する方法も開示される。方向性結合器回路は、入力ポートと出力ポートとの間に結合された主伝送ラインを有する方向性結合器を含む。主伝送ラインは、入力ポート上で受信される受信された無線周波数(RF)信号を、出力ポートに送信するように構成される。方向性結合器は、主伝送ラインに隣接し、絶縁(isolation)ポートと結合(coupling)ポートとの間に結合された、1次結合ラインをも含む。1次結合ラインは、1次結合ライン上のRF信号の電磁(EM)電力の一部分を(1つまたは複数の)追加の結合ライン上に結合する。例示的な態様では、方向性結合器の周波数応答が選択的に同調(tune)させられることを可能にするために、方向性結合器回路は、1つまたは複数の追加の結合回路を含む。各追加の結合回路は、1次結合ラインに隣接して配置されたそれぞれの結合ラインを含む。追加の結合回路がアクティブ化されたとき、それの追加の結合ラインは、1次結合ラインと追加の結合ラインとの間の相互インダクタンスを通して1次結合ラインの長さを延長する効果を有する。これは、方向性結合器の結合ポート上の結合周波数応答を変更する。例示的な一態様では、追加の結合回路は、それの追加の結合ラインと結合ポートとの間に結合された結合ポートスイッチを含む。別の例示的な態様では、追加の結合回路は、それの追加の結合ラインと絶縁ポートとの間に結合された絶縁ポートスイッチを含む。これらの結合ポートスイッチおよび/または絶縁ポートスイッチは、結合ポートの周波数応答を変更するために方向性結合器中のそれぞれの追加の結合回路をアクティブ化するために、様々な組合せで選択的にアクティブ化され得る。したがって、方向性結合器の周波数応答は、全体的なより広い周波数応答能力を達成するために、様々な異なる周波数範囲に同調させられ(チューニングされ)、変更され得る。
【0006】
[0006]例示的な一態様では、方向性結合器回路が提供される。方向性結合器回路は、入力ポートと出力ポートとの間に結合された主伝送ラインを含む。方向性結合器回路は、主伝送ラインに隣接する1次結合ラインを備える1次結合回路をも含む。方向性結合器回路は、追加の結合回路をも含む。追加の結合回路は、第1の端部と第2の端部とを備える追加の結合ラインを含み、追加の結合ラインは1次結合ラインに隣接する。
【0007】
[0007]別の例示的な態様では、方向性結合器の周波数応答を選択的に同調させる(selectively tuning、選択的にチューニングする)方法が提供される。本方法は、主伝送ラインに結合された入力ポート上で入力RF信号を受信することを含む。本方法は、受信された入力RF信号を主伝送ライン上で出力ポートに送信することをも含む。本方法は、主伝送ラインからの結合RF信号としての入力RF信号の電力の一部分を、1次周波数応答の1次結合RF信号を提供するために、主伝送ラインに隣接する1次結合ラインに結合することをも含む。本方法は、1次周波数応答とは異なる第2の周波数応答の追加の結合RF信号を提供するために、1次結合ラインに隣接する追加の結合ラインを、結合RF信号の一部分を追加の結合ラインに結合するために、アクティブ化することをも含む。
【0008】
[0008]別の例示的な態様では、RF送信回路が提供される。RF送信回路は、電力増幅器(PA)回路を含む。PA回路は、入力RF信号を受信するように構成されたPA入力と、PA出力とを含む。PA回路は、入力RF信号をPA出力上の増幅されたRF信号に増幅するように構成される。RF送信回路は、整合ネットワーク回路をも含む。整合ネットワーク回路は、PA出力に結合された整合ネットワーク入力と、整合ネットワーク出力とを備える。RF送信回路は、方向性結合器回路をも含む。方向性結合器回路は、整合ネットワーク出力に結合された結合器入力ポートと、結合器出力ポートと、結合器入力ポートと結合器出力ポートとに結合された主伝送ラインとを含む。方向性結合器回路は、主伝送ラインに隣接する1次結合ラインを備える1次結合回路をも含む。方向性結合器回路は、追加の結合回路をも含む。追加の結合回路は、第1の端部と第2の端部とを備える追加の結合ラインを含み、ここにおいて、追加の結合ラインは主伝送ラインに隣接する。追加の結合回路は、追加の結合ラインの第1の端部と結合出力とに結合された追加の結合ポートスイッチをも含む。追加の結合回路は、追加の結合ラインの第2の端部と絶縁出力とに結合された追加の絶縁ポートスイッチをも含む。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】[0009]出力RF信号からの電力を結合するための方向性結合器を採用する無線周波数(RF)送信回路チェーンの概略図。
図2】[0010]方向性結合器の周波数応答を制御するための追加の結合回路を採用する例示的な同調可能な、ブロードバンド方向性結合器回路の概略図。
図3】[0011]方向性結合器の周波数応答を制御するための追加の、切替え可能な結合回路を採用する別の例示的な同調可能な、ブロードバンド方向性結合器回路の概略図。
図4】[0012]方向性結合器の周波数応答を選択的に同調させることを可能にするための、図3中の方向性結合器中の1次結合回路および追加の結合回路のアクティブ化を制御するための例示的な動作モードを示す表。
図5】[0013]方向性結合器の異なる動作モードに基づく、図3中の方向性結合器の異なる例示的な周波数応答を示すグラフ。
図6】[0014]図3中の方向性結合器の回路構成要素の例示的なレイアウトを示す例示的な回路レイアウト図。
図7】[0015]方向性結合器の周波数応答を制御するための複数の追加の、切替え可能な結合回路を採用する別の例示的な同調可能な、ブロードバンド方向性結合器回路の概略図。
図8】[0016]方向性結合器の周波数応答を選択的に同調させるための、図7中の方向性結合器中の1次結合回路および複数の追加の結合回路のアクティブ化を制御するための例示的な動作モードを示す表。
図9】[0017]図7中の方向性結合器の回路構成要素の例示的なレイアウトを示す例示的な回路レイアウト図。
図10】[0018]方向性結合器の周波数応答を選択的に同調させることを可能にするための最高「N」個の任意の数の追加の、切替え可能な結合回路を採用する別の例示的な同調可能な、ブロードバンド方向性結合器回路の概略図。
図11】[0019]限定はしないが、図2図3図5図6、および図8図9中の同調可能な、ブロードバンド方向性結合器を含む、方向性結合器の周波数応答を制御するための(1つまたは複数の)追加の、切替え可能な結合回路を採用する同調可能な、ブロードバンド方向性結合器回路を含むことができる、例示的なワイヤレス通信デバイスのブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[0020]次に図面を参照しながら、本開示のいくつかの例示的な態様が説明される。「例示的」という単語は、本明細書では「例、事例、または例示の働きをすること」を意味するために使用される。「例示的」として本明細書で説明されるいかなる態様も、必ずしも他の態様よりも好適または有利であると解釈されるべきであるとは限らない。
【0011】
[0021]本明細書で開示される態様は、周波数応答を制御するための1つまたは複数の追加の、切替え可能な結合回路を採用する同調可能な、ブロードバンド方向性結合器回路を含む。関連する方法も開示される。方向性結合器回路は、入力ポートと出力ポートとの間に結合された主伝送ラインを有する方向性結合器を含む。主伝送ラインは、入力ポート上で受信される受信された無線周波数(RF)信号を、出力ポートに送信するように構成される。方向性結合器は、主伝送ラインに隣接し、絶縁ポートと結合ポートとの間に結合された、1次結合ラインをも含む。1次結合ラインは、1次結合ライン上のRF信号の電磁(EM)電力の一部分を(1つまたは複数の)追加の結合ライン上に結合する。例示的な態様では、方向性結合器の周波数応答が選択的に同調させられることを可能にするために、方向性結合器回路は、1つまたは複数の追加の結合回路を含む。各追加の結合回路は、1次結合ラインに隣接して配置されたそれぞれの結合ラインを含む。追加の結合回路がアクティブ化されたとき、それの追加の結合ラインは、1次結合ラインと追加の結合ラインとの間の相互インダクタンスを通して1次結合ラインの長さを延長する効果を有する。これは、方向性結合器の結合ポート上の結合周波数応答を変更する。例示的な一態様では、追加の結合回路は、それの追加の結合ラインと結合ポートとの間に結合された結合ポートスイッチを含む。別の例示的な態様では、追加の結合回路は、それの追加の結合ラインと絶縁ポートとの間に結合された絶縁ポートスイッチを含む。これらの結合ポートスイッチおよび/または絶縁ポートスイッチは、結合ポートの周波数応答を変更するために方向性結合器中のそれぞれの追加の結合回路をアクティブ化するために、様々な組合せで選択的にアクティブ化され得る。したがって、方向性結合器の周波数応答は、全体的なより広い周波数応答能力を達成するために、様々な異なる周波数範囲に同調させられ、変更され得る。
【0012】
[0022]この点について、図1は、電力増幅器(PA)回路104によって増幅された出力RF信号からの電力を結合するように構成された方向性結合器102を採用する例示的なRF送信回路100を示す。この点について、PA回路104は、受信された入力RF信号106を出力RF信号108に増幅するように構成された増幅器回路である。出力RF信号108は、PA回路104の出力112と、出力RF信号108を別の宛先回路に搬送する主伝送ライン114との間のインピーダンス整合を提供するために整合ネットワーク110に結合され得る。たとえば、PA回路104と整合ネットワーク110とは、モバイルセルラー電話デバイスなど、通信デバイスにおいて提供されるRFフロントエンド回路115の一部であり得る。RFフロントエンド回路115は、入力RF信号106を受信し、増幅されるように入力RF信号106をPA回路104に結合する、アンテナ(図示せず)に結合され得る。
【0013】
[0023]電力測定および増幅器フィードバックのためになど、分析のために別の回路に提供されるべき出力RF信号108の一部分をサンプリングするために、図1中のRF送信回路100は、方向性結合器102をも含む。方向性結合器102は、主伝送ライン114における出力RF信号108の電力を出力ポート116に結合する受動(passive)電気デバイスである。方向性結合器102は、結合RF信号122としての出力RF信号108の電力の一部分を結合ポート120に電磁的に結合するために主伝送ライン114に隣接して配置された1次結合ライン118をも含む。方向性結合器102は、絶縁ポート124をも含む。方向性結合器102は、結合RF信号122が結合ポート120に供給されるための順方向モード、または結合RF信号122が絶縁ポート124に供給されるための逆方向モードにおいて構成され得る。
【0014】
[0024]図1中の方向性結合器102は、それの設計による動作周波数応答(すなわち、周波数範囲)を有する。この例における1次結合ライン118の長さは、方向性結合器102の周波数応答の中心周波数において1/4波長長さである。方向性結合器の動作周波数応答は、方向性結合器102が、所与の最小の指定された結合電力において出力RF信号108を結合することができる、それの中心周波数を中心とする信号の周波数範囲として定義される。たとえば、方向性結合器102が、たとえば、第5世代(5G)新無線(NR)(5G-NR)モバイルネットワーク適用例のために100~2600メガヘルツ(MHz)の間の限られた周波数範囲において20デシベル(dB)の最小電力レベルにおいて出力RF信号108を結合することが可能であることが望まれ得る。しかしながら、1次結合ライン118の周波数応答は、この所望の周波数応答を提供しないことがある。
【0015】
[0025]この点について、図2は、拡大された周波数応答を有する結合RF出力信号を提供することが可能である例示的な同調可能な、ブロードバンド方向性結合器200の概略図である。方向性結合器200は、この例では、方向性結合器回路202の一部として提供される。方向性結合器200は、入力ポート206と出力ポート208との間に結合された主伝送ライン204を含む。入力ポート206は、入力RF信号210を受信するように構成される。主伝送ライン204は、入力RF信号210を出力ポート208に結合する。入力RF信号210の1次結合RF信号212を生成するために、方向性結合器200は、1次結合回路214をも含む。1次結合回路214は、主伝送ライン204に隣接して配置された、伝送ラインである、1次結合ライン216を含む。1次結合ライン216は、入力RF信号210が主伝送ライン204を通過したことの結果として生成されるEM場が、1次結合ライン216上に電流を誘起するように、主伝送ライン204に十分に近接して配置される。1次結合ライン216上に誘起される電流は、入力RF信号210の表現であるが、1次結合RF信号212としての入力RF信号210の電力の一部分におけるものである。1次結合RF信号212は、方向性結合器200が、それぞれ、順方向モードにおいて動作するように制御されるのか逆方向モードにおいて動作するように制御されるのかに応じて、結合ポート218または絶縁ポート220に、1次結合ライン216を介して提供され得る。図2におけるこの例では、方向性結合器200は、順方向モードにおいて動作するものとして示されている。
【0016】
[0026]1次結合回路214は、1次周波数応答を有する。1次結合回路214の1次周波数応答の中心周波数は、1次結合ライン216の長さに依存する。1次結合ライン216の1次周波数応答はまた、所与の電力レベルにおいて1次結合RF信号212において結合され得る入力RF信号210の周波数帯域幅を制御する。1次結合回路214の1次周波数応答は、方向性結合器200の結合周波数応答である。方向性結合器200の1次周波数応答は、その中の1次結合回路214の周波数応答に基づいて、所望の入力RF信号210の所望の周波数範囲をカバーしないことがある。たとえば、図2中の方向性結合器200の1次結合回路214は、100~1600MHzの間の限られた周波数範囲において20dBの最小電力レベルにおいて入力RF信号210を結合することが可能であり得る。しかしながら、方向性結合器200が、所望の適用例のためにより大きい帯域幅の周波数応答を有することが望まれ得る。たとえば、5G-NRモバイルネットワーク適用例では、電力が測定される必要がある複数のフィードバック受信経路が、100~2300MHzの間など、広い範囲の周波数にわたって存在し得る。
【0017】
[0027]この点について、図2中の方向性結合器200の周波数帯域幅および周波数応答を変更するために、方向性結合器200は、この例では、追加の結合回路222を含む。追加の結合回路222は、結合ポート218に結合された第1の端部226と絶縁ポート220に結合された第2の端部228とを備える追加の結合ライン224を含む。追加の結合ライン224は、1次結合ライン216に隣接して配置される。追加の結合ライン224は、1次結合RF信号212が1次結合ライン216上に結合された結果として生成されるEM場が、追加の結合ライン224上に電流を誘起するように、1次結合ライン216に十分に近接して配置される。追加の結合ライン224上に誘起される電流は、1次結合RF信号212の表現であるが、追加の結合RF信号230としての1次結合RF信号212の電力の一部分におけるものである。追加の結合ライン224は、1次結合ライン216と追加の結合ライン224との間の相互インダクタンスを通して1次結合ライン216の長さを延長する効果を有する。これは、方向性結合器200の結合ポート218上の結合周波数応答を第2の周波数応答に変更する。したがって、追加の結合回路222は、1次周波数応答とは異なる周波数応答能力を達成するために、1次結合ライン216のみが存在し、アクティブであった場合に通常ならば応答するであろう、方向性結合器200の周波数応答が、異なる第2の周波数範囲において入力RF信号210に応答するように変更されることを可能にする。
【0018】
[0028]また、図2中の方向性結合器200の周波数応答の能力が、選択的に同調させられることが望まれ得る。たとえば、追加の結合回路222が方向性結合器200の結合ポート218または絶縁ポート220に結合されなかった場合、結合ポート218上の方向性結合器200の周波数応答は、1次結合ライン216自体上への、入力RF信号210の電力の結合に基づくであろう。しかしながら、追加の結合回路222が方向性結合器200の結合ポート218または絶縁ポート220に結合された場合、結合ポート218上の方向性結合器200の周波数応答は、1次結合ライン216上への、入力RF信号210の電力の結合と、追加の結合回路222の追加の結合ライン224への相互インダクタンスを通したそれの結合とに基づくであろう。
【0019】
[0029]この点について、図3は、方向性結合器回路302中の別の方向性結合器300の概略図であり、ここにおいて、方向性結合器300は、図2中の方向性結合器200と同様である。図3中の方向性結合器回路302とそれの方向性結合器300とは、図2中の追加の結合回路222と同様の代替の追加の結合回路322を含む。しかしながら、以下でより詳細に説明されるように、図3中の追加の結合回路322は、追加の結合回路322、およびより詳細には、それの追加の結合ライン224が、方向性結合器回路302において結合され、電気的にアクティブであるかどうかを制御するために、アクティブ化される(すなわち、閉)か、または非アクティブ化される(すなわち、開)ことがある追加の、切替え可能な、結合ポートスイッチS5と絶縁ポートスイッチS6とを含む。これは、方向性結合器300の周波数応答が、方向性結合器回路302中の追加の結合回路322の包含または不在の間で同調可能であることを可能にする。このようにして、方向性結合器300は、より広い帯域の周波数応答を提供するように構成され得る。また、以下でより詳細に説明されるように、方向性結合器回路302は、方向性結合器300が、結合ポート218と絶縁ポート220との間で順方向動作モードに入れられるのか逆方向動作モードに入れられるのかを制御するために、第1の1次結合ポートスイッチS4と、第2の1次結合ポートスイッチS3と、第1の1次絶縁ポートスイッチS1と、第2の1次絶縁ポートスイッチS2とをも含む。
【0020】
[0030]この点について、図3に示されているように、追加の結合回路322は、図2中の追加の結合回路222のように追加の結合ライン224を含む。図2中の方向性結合器回路202と図3中の方向性結合器回路302との間の共通の構成要素は、共通の要素番号で示され、したがって再び説明されない。追加の結合回路322は、追加の結合ライン224の第1の端部226と結合出力(coupling output)CPL_OUTとに結合された追加の結合ポートスイッチS5を含む。追加の結合回路322は、追加の結合ライン224の第2の端部228と、この例では接地ノードである絶縁出力(isolation output)GNDとに結合された、追加の絶縁ポートスイッチS6をも含む。追加の結合ポートスイッチS5は、方向性結合器300と1次結合RF信号212とに、追加の結合回路322が方向性結合器回路302中にアクティブに含まれず、結合出力CPL_OUTに結合されなかった場合の1次周波数応答とは異なる第2の周波数応答になることを引き起こすために、追加の結合ライン224の第1の端部226を結合出力CPL_OUTに結合するためにアクティブ化される(すなわち、閉)ように構成される。追加の結合ポートスイッチS5がアクティブ化されたとき、追加の結合ライン224は、1次結合RF信号212が、1次周波数応答とは異なる第2の周波数応答を有することを引き起こすために、1次結合ライン216にEM結合される。1次結合ライン216への追加の結合ライン224のEM結合は、事実上、1次結合ライン216を拡張し、したがってそれの波長応答性を拡張する。
【0021】
[0031]これは、さらに、方向性結合器の周波数応答を選択的に同調させることを可能にするための、図3中の方向性結合器300中の1次結合回路214および追加の結合回路322のアクティブ化を制御するための例示的な動作モードを示す図4中の表400に示されている。表400に示されているように、追加の結合ポートスイッチS5がアクティブ化され(閉または「オン」)、追加の絶縁ポートスイッチS6が非アクティブ化された(開または「オフ」)とき、方向性結合器300は、モード2における第2の周波数応答(#2)を有する。これは、X軸における周波数(f)の関数としてY軸における1次結合RF信号212の電力レベルをグラフで示す図5中のグラフ500中の周波数応答曲線502において示されている。図5に示されているように、「4」の電力レベルを上回る、モード2における1次結合RF信号212の周波数応答は、2300~2700MHzである。これは、方向性結合器回路302中の追加の結合回路322を提供するために追加の結合ポートスイッチS5と追加の絶縁ポートスイッチS6の両方がアクティブ化されなかった場合の、図4中の表400に示されているモード1における第1の周波数応答(#1)とは異なる。方向性結合器300のモード1についての第1の周波数応答は、図5中のグラフ500中の周波数応答曲線504において示されており、663から917MHzの間で「4」の電力レベルを上回る、モード1における1次結合RF信号212の周波数応答を示す。
【0022】
[0032]同様に、追加の絶縁ポートスイッチS6は、方向性結合器300と1次結合RF信号212とに、追加の結合回路322が方向性結合器回路302中にアクティブに含まれず、絶縁出力GNDに結合されなかった場合の1次周波数応答とは異なる第3の周波数応答になることを引き起こすために、追加の結合ライン224の第2の端部228を絶縁出力GNDに結合するためにアクティブ化される(すなわち、閉)ように構成される。追加の絶縁ポートスイッチS6がアクティブ化されたとき、追加の結合ライン224は、1次結合RF信号212が、1次周波数応答とは異なる第3の周波数応答を持たせるように、1次結合ライン216にEM結合される。1次結合ライン216への追加の結合ライン224のEM結合は、事実上、1次結合ライン216を拡張し、したがってそれの波長応答性を拡張する。追加の結合ライン224を絶縁出力GNDに結合することは、方向性結合器300の周波数応答を、追加の結合ライン224が結合出力CPL_OUTに結合された場合の第2の周波数応答とは異なる第3の周波数応答に変更する。
【0023】
[0033]これは、さらに、方向性結合器300の周波数応答を選択的に同調させることを可能にするための、図3中の方向性結合器300中の1次結合回路214および追加の結合回路322のアクティブ化を制御するための例示的な動作モードを示す図4中の表400に示されている。表400に示されているように、追加の絶縁ポートスイッチS6がアクティブ化され(閉または「オン」)、追加の結合ポートスイッチS5が非アクティブ化された(開または「オフ」)とき、方向性結合器300は、モード3における第3の周波数応答(#3)を有する。方向性結合器300のモード3についての第3の周波数応答は、図5中のグラフ500中の周波数応答曲線506において示されている。そこにおいて、「4」の電力レベルを上回る、モード3における1次結合RF信号212の第3の周波数応答は、1500から1800MHzの間である。これは、方向性結合器回路302中の追加の結合回路322を提供するために追加の結合ポートスイッチS5と追加の絶縁ポートスイッチS6の両方がアクティブ化されなかった場合の、図4中の表400に示されているモード1における第1の周波数応答(#1)とは異なる。上述のように、この例では、方向性結合器300の第1の周波数応答は、図5中のグラフ500中の周波数応答曲線502において示されており、663MHzから917MHzの間で「4」の電力レベルを上回る、モード1における1次結合RF信号212の周波数応答を示す。
【0024】
[0034]また、それぞれ、結合ポート218または絶縁ポート220への1次結合RF信号212の方向に関して、方向性結合器300の順方向動作または逆方向動作を制御することが望まれ得る。この点について、1次結合回路214は、方向性結合器300の順方向動作または逆方向動作を制御する、図3に示されている追加のスイッチS1~S4を含む。またさらに、上記で説明されたように、追加の結合ポートS5と追加の絶縁ポートスイッチS6とのアクティブ化および非アクティブ化は、方向性結合器300の周波数応答モード1~3を制御する。1次結合回路214は、1次結合ライン216の第1の端部226と結合出力CPL_OUTとに結合された第1の1次結合ポートスイッチS4を含む。1次結合回路214は、1次結合ライン216の第2の端部228と絶縁出力GNDとに結合された第1の1次絶縁ポートスイッチS1を含む。1次結合回路214は、1次結合ライン216の第2の端部228と結合出力CPL_OUTとに結合された第2の1次結合ポートスイッチS3をも含む。1次結合回路214は、1次結合ライン216の第1の端部226と絶縁出力GNDとに結合された第2の1次絶縁ポートスイッチS2をも含む。第1の1次結合ポートスイッチS4と第1の1次絶縁ポートスイッチS1とは、方向性結合器300の順方向動作モードを制御するために一緒にアクティブ化および非アクティブ化される。第2の1次結合ポートスイッチS3と第2の1次絶縁ポートスイッチS2とは、方向性結合器300の逆方向動作モードを制御するために一緒にアクティブ化および非アクティブ化される。第1の1次結合ポートスイッチS4および第1の1次絶縁ポートスイッチS1がアクティブ化されたとき、第2の1次結合ポートスイッチS3および第2の1次絶縁ポートスイッチS2は非アクティブ化されるべきであり、その逆も同様である。
【0025】
[0035]順方向モード動作では、第1の1次結合ポートスイッチS4は、1次結合ライン216の第1の端部226を結合出力CPL_OUTに結合するためにアクティブ化されるように構成される。また、この順方向モード動作では、第1の1次絶縁ポートスイッチS1も、1次結合ライン216の第2の端部228を絶縁出力GNDに結合するためにアクティブ化されるように構成される。順方向モード動作では、1次結合RF信号212は、順方向において結合出力CPL_OUTに向けられる。随意のRCフィルタ回路304が、1次結合ライン216と絶縁出力GNDとの間の追加の周波数絶縁を提供するために1次結合ライン216の第2の端部228と絶縁出力GNDとの間に結合される。逆方向モード動作では、第2の1次結合ポートスイッチS3は、1次結合ライン216の第2の端部228を結合出力CPL_OUTに結合するためにアクティブ化されるように構成される。また、この逆方向モード動作では、第2の絶縁結合ポートスイッチS2も、1次結合ライン216の第1の端部226を絶縁出力GNDに結合するためにアクティブ化されるように構成される。逆方向モード動作では、1次結合RF信号212は、逆方向において絶縁出力GNDに向けられる。
【0026】
[0036]図6は、1次結合ライン216および追加の結合ライン224の例示的な配置をさらに示すための、図3中の方向性結合器回路302の例示的なレイアウトを示す例示的な回路レイアウト600である。図6に示されているように、1次結合ライン216は、部分的に主伝送ライン204の内側に配置され、主伝送ライン204に隣接する、らせん形状の形態の金属線(metal line)としてレイアウトされる。追加の結合ライン224は、1次結合ライン216と追加の結合ライン224との間の相互インダクタンス結合があるように、部分的に1次結合ライン216の内側に配置され、1次結合ライン216に隣接する、金属線としてレイアウトされる。1次結合ライン216の第1の端部602が、第1の1次絶縁ポートスイッチS1と第2の絶縁結合ポートスイッチS2とに結合される。1次結合ライン216の第2の端部604が、第2の1次結合ポートスイッチS3と第1の1次結合ポートスイッチS4とに結合される。追加の結合ライン224の第1の端部226は、結合出力CPL_OUTに結合された、追加の結合ポートスイッチS5に結合される。追加の結合ライン224の第2の端部228は、絶縁出力GNDに結合された、追加の絶縁ポートスイッチS6に結合される。図6に示されているように、1次結合ライン216は、部分的に主伝送ライン204の内側に配置され、主伝送ライン204に隣接する、らせん形状の形態の金属線としてレイアウトされる。追加の結合ライン224は、1次結合ライン216に隣接して配置される。
【0027】
[0037]上記で説明されたモード1~3における3つの周波数応答に加えて、図3中の方向性結合器回路302中の方向性結合器300に追加の周波数応答を提供することが望まれ得る。この点について、図7は、方向性結合器700の追加の周波数応答を制御するための第2の追加の、切替え可能な結合回路722中の第2の追加の、切替え可能な結合ライン724を採用する方向性結合器回路702中の別の例示的な同調可能な、ブロードバンド方向性結合器700の概略図である。図7中の方向性結合器700は、図3中の方向性結合器300において提供されるような、1次結合ライン216と追加の結合ライン224とを含む。図7中の方向性結合器700および方向性結合器回路702と図3中の方向性結合器300および方向性結合器回路302との間の共通の構成要素は、共通の要素番号で示され、再び説明されない。
【0028】
[0038]図7を参照すると、第2の追加の結合回路722は、追加の結合ライン224に隣接して配置された第2の追加の結合ライン724を含む。第2の追加の結合ライン724は、1次結合RF信号212が、前に説明された周波数応答とは異なるまた他の周波数応答を有することを引き起こすために、追加の結合ライン224にEM結合されるように構成される。追加の結合ライン224への第2の追加の結合ライン724のEM結合は、事実上、1次結合ライン216を拡張し、したがってそれの波長応答性を拡張する。図7中の第2の追加の結合回路722は、第2の追加の結合回路722、およびより詳細には、それの第2の追加の結合ライン724が、方向性結合器回路702において結合され、電気的にアクティブであるかどうかを制御するために、アクティブ化される(すなわち、閉)か、または非アクティブ化される(すなわち、開)ことがある第2の追加の、切替え可能な、結合ポートスイッチS7と絶縁ポートスイッチS8とを含む。これは、方向性結合器700の周波数応答が、方向性結合器回路702中の第2の追加の結合回路722の包含または不在の間でさらに同調可能であることを可能にする。このようにして、方向性結合器700は、一層より広い帯域の周波数応答を提供するように構成され得る。
【0029】
[0039]第2の追加の結合回路722は、第2の追加の結合ライン724の第1の端部726と結合出力CPL_OUTとに結合された第2の追加の結合ポートスイッチS7を含む。第2の追加の結合回路722は、第2の追加の結合ライン724の第2の端部728と絶縁出力GNDとに結合された第2の追加の絶縁ポートスイッチS8をも含む。第2の追加の結合ポートスイッチS7は、方向性結合器700と1次結合RF信号212とに、第2の追加の結合回路722が方向性結合器回路702中にアクティブに含まれず、結合出力CPL_OUTに結合されなかった場合に引き起こすような前に説明された周波数応答とは異なる、さらに別の周波数応答になることを引き起こすために、第2の追加の結合ライン724の第1の端部726を結合出力CPL_OUTに結合するためにアクティブ化される(すなわち、閉)ように構成される。第2の追加の結合ポートスイッチS7がアクティブ化されたとき、第2の追加の結合ライン724は、1次結合RF信号212が、異なる周波数応答を有することを引き起こすために、追加の結合ライン224および/または1次結合ライン216にEM結合される。追加の結合ライン224および/または1次結合ライン216への第2の追加の結合ライン724のEM結合は、事実上、1次結合ライン216を拡張し、したがってそれの波長応答性を拡張する。
【0030】
[0040]これは、さらに、方向性結合器700の周波数応答を選択的に同調させることを可能にするための、図7中の方向性結合器700中の1次結合回路214、追加の結合回路322、および第2の追加の結合回路722のアクティブ化を制御するための例示的な動作モードを示す図8中の表800に示されている。表800に示されているように、第2の追加の結合ポートスイッチS7がアクティブ化され(閉または「オン」)、第2の追加の絶縁ポートスイッチS8が非アクティブ化された(開または「オフ」)とき、方向性結合器700は、追加の結合ポートスイッチS5と追加の絶縁ポートスイッチS6とがアクティブ化されるかどうか(「オン」または「オフ」)に応じて、モード4~6における3つの追加の周波数応答(#4、#5、#6)の可能性を有する。
【0031】
[0041]同様に、第2の追加の絶縁ポートスイッチS8は、方向性結合器700と1次結合RF信号212とに、第2の追加の結合回路722が方向性結合器回路702中にアクティブに含まれず、絶縁出力GNDに結合されなかった場合の周波数応答とは異なる周波数応答になることを引き起こすために、第2の追加の結合ライン724の第2の端部728を絶縁出力GNDに結合するためにアクティブ化される(すなわち、閉)ように構成される。第2の追加の絶縁ポートスイッチS8がアクティブ化されたとき、第2の追加の結合ライン724は、1次結合RF信号212が、異なる周波数応答を有することを引き起こすために、追加の結合ライン224および/または1次結合ライン216にEM結合される。1次結合ライン216への第2の追加の結合ライン724のEM結合は、事実上、1次結合ライン216を拡張し、したがってそれの波長応答性を拡張する。第2の追加の結合ライン724を絶縁出力GNDに結合することは、方向性結合器700の周波数応答を、第2の追加の結合ライン724が結合出力CPL_OUTに結合された場合の周波数応答とは異なる別の周波数応答に変更する。これは、図8中の表800にさらに示されている。表800に示されているように、第2の追加の絶縁ポートスイッチS8がアクティブ化され(閉または「オン」)、第2の追加の結合ポートスイッチS7が非アクティブ化された(開または「オフ」)とき、方向性結合器700は、追加の結合ポートスイッチS5と追加の絶縁ポートスイッチS6とがアクティブ化されるかどうか(「オン」または「オフ」)に応じて、モード7~9における3つの追加の周波数応答(#7、#8、#9)の可能性を有する。
【0032】
[0042]追加の結合ポートスイッチS5および第2の追加の結合ポートスイッチS7と追加の絶縁ポートスイッチS6および第2の追加の絶縁ポートスイッチS8との各々は、方向性結合器700を、前に説明されたモード1における周波数応答#1を有するように構成するために非アクティブ化され得る(開にされるまたは「オフ」にされる)。図7中の方向性結合器回路702に示されている追加のスイッチS1~S4は、図7中の方向性結合器700の順方向動作または逆方向動作を制御するように、図3中の方向性結合器300に関して上記で説明されたように制御され得る。
【0033】
[0043]図9は、1次結合ライン216、追加の結合ライン224、および第2の追加の結合ライン724の例示的な配置をさらに示すための、図7中の方向性結合器回路702の例示的なレイアウトを示す例示的な回路レイアウト900である。図9に示されているように、1次結合ライン216は、部分的に主伝送ライン204の内側に配置され、主伝送ライン204に隣接する、らせん形状の形態の金属線としてレイアウトされる。追加の結合ライン224は、1次結合ライン216と追加の結合ライン224との間の相互インダクタンス結合があるように、部分的に1次結合ライン216の内側に配置され、1次結合ライン216に隣接する、金属線としてレイアウトされる。第2の追加の結合ライン724は、第2の追加の結合ライン724と追加の結合ライン224および/または1次結合ライン216との間の相互インダクタンス結合があるように、部分的に追加の結合ライン224の内側に配置され、追加の結合ライン224に隣接する、金属線としてレイアウトされる。図9中の方向性結合器700の回路レイアウト900と図6中の方向性結合器300の回路レイアウト600との間の共通の構成要素は、共通の要素番号で示されている。第2の追加の結合ライン724の第1の端部726は、結合出力CPL_OUTに結合された、第2の追加の結合ポートスイッチS7に結合される。第2の追加の結合ライン724の第2の端部728は、絶縁出力GNDに結合された、第2の追加の絶縁ポートスイッチS8に結合される。
【0034】
[0044]図10は、最高「N」個の追加の結合ライン224(1)~224(N)を採用する、方向性結合器回路1002中の別の例示的な同調可能な、ブロードバンド方向性結合器1000の概略図であり、ここで、「N」は任意の正の全整数であり得る。図10中の方向性結合器1000は、方向性結合器1000の周波数応答を選択的に同調させることを可能にするために、1次結合RF信号212を結合するために、任意の数の追加の結合ラインが提供され得ることを示すためのものである。図10中の方向性結合器1000と図7中の方向性結合器700との間の共通の構成要素は、共通の要素番号で示されている。この例における追加の結合ライン224(1)~224(N)は、各々、方向性結合器1000の周波数応答を制御し、同調させるために、方向性結合器回路1002中の追加の結合ライン224(1)~224(N)を選択的にアクティブ化することが可能であるために、それぞれの追加の結合ポートスイッチS5(1)~S5(N)と追加の絶縁ポートスイッチS6(1)~S6(N)とを含む。
【0035】
[0045]図2図3図7、および図10中の方向性結合器200、300、700、1000のいずれかが、図1中のRF送信回路100中の方向性結合器として提供され得る。
【0036】
[0046]図11は、1つまたは複数の集積回路(IC)1102から形成されるRF構成要素を含む例示的なワイヤレス通信デバイス1100を示し、ここにおいて、IC1102のいずれかが、限定はしないが、図2図3図7、および図10中の方向性結合器200、300、700、1000と図2図3図7図10中の方向性結合器回路202、302、702、1002とを含む、周波数応答を制御するための1つまたは複数の追加の、切替え可能な結合回路を採用する、同調可能な、ブロードバンド方向性結合器と方向性結合器回路とを含むことができる。図11に示されているように、ワイヤレス通信デバイス1100は、トランシーバ1104とデータプロセッサ1106とを含む。データプロセッサ1106は、データとプログラムコードとを記憶するためのメモリを含み得る。トランシーバ1104は、双方向通信をサポートする送信機1108と受信機1110とを含む。概して、ワイヤレス通信デバイス1100は、任意の数の通信システムと周波数帯域とのための任意の数の送信機1108および/または受信機1110を含み得る。トランシーバ1104の全部または一部分が、1つまたは複数のアナログIC、RFIC、混合信号ICなどの上に実装され得る。
【0037】
[0047]送信機1108または受信機1110は、スーパーヘテロダインアーキテクチャまたは直接変換アーキテクチャを用いて実装され得る。スーパーヘテロダインアーキテクチャでは、信号が、複数のステージにおいてRFとベースバンドとの間で、たとえば、1つのステージにおいてRFから中間周波数(IF)に、次いで別のステージにおいてIFからベースバンドに周波数変換される。直接変換アーキテクチャでは、信号が、1つのステージにおいてRFとベースバンドとの間で周波数変換される。スーパーヘテロダインアーキテクチャおよび直接変換アーキテクチャは、異なる回路ブロックを使用し、および/または異なる要件を有し得る。図11中のワイヤレス通信デバイス1100では、送信機1108および受信機1110は、直接変換アーキテクチャを用いて実装される。
【0038】
[0048]送信経路では、データプロセッサ1106は、送信されるべきデータを処理し、送信機1108にIおよびQアナログ出力信号を提供する。例示的なワイヤレス通信デバイス1100では、データプロセッサ1106は、データプロセッサ1106によって生成されたデジタル信号をさらなる処理のためにIおよびQアナログ出力信号、たとえば、IおよびQ出力電流に変換するためのデジタルアナログ変換器(DAC)1112(1)、1112(2)を含む。
【0039】
[0049]送信機1108内で、ローパスフィルタ1114(1)、1114(2)が、前のデジタルアナログ変換によって生じた望ましくない信号を除去するために、それぞれ、IおよびQアナログ出力信号をフィルタ処理する。増幅器(AMP)1116(1)、1116(2)が、それぞれ、ローパスフィルタ1114(1)、1114(2)からの信号を増幅し、IおよびQベースバンド信号を提供する。アップコンバータ1118が、ミキサ1120(1)、1120(2)を通して、送信(TX)局部発振器(LO)信号生成器1122からのIおよびQ TX LO信号を用いてIおよびQベースバンド信号をアップコンバートして、アップコンバートされた信号1124を提供する。フィルタ1126が、周波数アップコンバージョンによって生じた望ましくない信号ならびに受信周波数帯域中の雑音を除去するために、アップコンバートされた信号1124をフィルタ処理する。PA1128が、所望の出力電力レベルを取得するためにフィルタ1126からのアップコンバートされた信号1124を増幅し、送信RF信号を提供する。送信RF信号は、デュプレクサまたはスイッチ1130を通してルーティングされ、アンテナ1132を介して送信される。
【0040】
[0050]受信経路では、アンテナ1132は、基地局によって送信された信号を受信し、受信されたRF信号を提供し、受信されたRF信号は、デュプレクサまたはスイッチ1130を通してルーティングされ、低雑音増幅器(LNA)1134に提供される。デュプレクサまたはスイッチ1130は、受信(RX)信号がTX信号から隔離されるように、特定のRX-TXデュプレクサ周波数分離を用いて動作するように設計される。受信されたRF信号は、LNA1134によって増幅され、所望のRF入力信号を取得するためにフィルタ1136によってフィルタ処理される。ダウンコンバージョンミキサ1138(1)、1138(2)が、IおよびQベースバンド信号を生成するために、フィルタ1136の出力を、RX LO信号生成器1140からのIおよびQ RX LO信号(すなわち、LO_IおよびLO_Q)と混合する。IおよびQベースバンド信号は、データプロセッサ1106に提供されるIおよびQアナログ入力信号を取得するために、AMP1142(1)、1142(2)によって増幅され、ローパスフィルタ1144(1)、1144(2)によってさらにフィルタ処理される。この例では、データプロセッサ1106は、アナログ入力信号を、データプロセッサ1106によってさらに処理されるべきデジタル信号に変換するためのアナログデジタル変換器(ADC)1146(1)、1146(2)を含む。
【0041】
[0051]図11のワイヤレス通信デバイス1100では、TX LO信号生成器1122は、周波数アップコンバージョンのために使用されるIおよびQ TX LO信号を生成し、RX LO信号生成器1140は、周波数ダウンコンバージョンのために使用されるIおよびQ RX LO信号を生成する。各LO信号は、特定の基本周波数をもつ周期信号である。TX位相ロックループ(PLL)回路1148が、データプロセッサ1106からタイミング情報を受信し、TX LO信号生成器1122からのTX LO信号の周波数および/または位相を調整するために使用される制御信号を生成する。同様に、RX PLL回路1150が、データプロセッサ1106からタイミング情報を受信し、RX LO信号生成器1140からのRX LO信号の周波数および/または位相を調整するために使用される制御信号を生成する。
【0042】
[0052]さらに、本明細書で開示される態様に関して説明された様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムは、電子ハードウェア、メモリまたは別のコンピュータ可読媒体に記憶され、プロセッサまたは他の処理デバイスによって実行される命令、あるいはその両方の組合せとして実施され得ることを、当業者は諒解されよう。本明細書で説明されるマスタおよびスレーブデバイスは、例として、任意の回路、ハードウェア構成要素、IC、またはICチップにおいて採用され得る。本明細書で開示されるメモリは、任意のタイプおよびサイズのメモリであり得、所望される任意のタイプの情報を記憶するように構成され得る。この互換性を明確に示すために、様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップが、上記では概してそれらの機能に関して説明された。そのような機能がどのように実装されるかは、特定の適用例、設計選択、および/または全体的なシステムに課される設計制約に依存する。当業者は、説明された機能を特定の適用例ごとに様々な方法で実装し得るが、そのような実装の決定は、本開示の範囲からの逸脱を生じるものと解釈されるべきではない。
【0043】
[0053]本明細書で開示される態様に関して説明された様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートまたはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、あるいは本明細書で説明された機能を実施するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実装または実施され得る。プロセッサはマイクロプロセッサであり得るが、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であり得る。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組合せ(たとえば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、または任意の他のそのような構成)として実装され得る。
【0044】
[0054]本明細書で開示される態様は、ハードウェアで、およびハードウェアに記憶された命令で具現化され得、たとえば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、読取り専用メモリ(ROM)、電気的プログラマブルROM(EPROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM(登録商標))、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD-ROM、または当技術分野で知られている任意の他の形態のコンピュータ可読媒体中に存在し得る。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込むことができるようにプロセッサに結合される。代替として、記憶媒体はプロセッサと一体であり得る。プロセッサおよび記憶媒体はASIC中に存在し得る。ASICはリモート局中に存在し得る。代替として、プロセッサおよび記憶媒体は、リモート局、基地局、またはサーバ中に個別構成要素として存在し得る。
【0045】
[0055]また、本明細書の例示的な態様のいずれかにおいて説明された動作ステップは、例および説明を与えるために説明されたことに留意されたい。説明された動作は、図示されたシーケンス以外の多数の異なるシーケンスで実施され得る。さらに、単一の動作ステップで説明された動作は、実際は、いくつかの異なるステップで実施され得る。さらに、例示的な態様において説明された1つまたは複数の動作ステップは組み合わされ得る。フローチャート図に示された動作ステップは、当業者には容易に明らかになるように、多数の異なる修正を受け得ることを理解されたい。また、情報および信号は様々な異なる技術および技法のいずれかを使用して表され得ることを、当業者は理解されよう。たとえば、上記の説明全体にわたって言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁界または磁性粒子、光場または光学粒子、あるいはそれらの任意の組合せによって表され得る。
【0046】
[0056]本開示についての以上の説明は、いかなる当業者も本開示を作成または使用することができるように与えられる。本開示への様々な修正は当業者には容易に明らかであり、本明細書で定義された一般原理は他の変形形態に適用され得る。したがって、本開示は、本明細書で説明された例および設計に限定されるものではなく、本明細書で開示された原理および新規の特徴に合致する最も広い範囲を与えられるべきである。
【0047】
[0057]また、実装例が、以下の番号付けされた態様において説明される。
1. 入力ポートと出力ポートとの間に結合された主伝送ラインと、
主伝送ラインに隣接する1次結合ラインを備える1次結合回路と、
追加の結合回路と
を備える、方向性結合器回路であって、追加の結合回路が、
第1の端部と第2の端部とを備える追加の結合ラインを備え、追加の結合ラインが1次結合ラインに隣接する、
方向性結合器回路。
2. 入力ポートが、受信された入力無線周波数(RF)信号を主伝送ラインに結合するように構成され、
1次結合ラインが、1次結合RF信号としての主伝送ラインからの入力RF信号の電力の一部分を、1次周波数応答の1次結合RF信号を提供するために、結合出力に結合するように構成された、
条項1に記載の方向性結合器回路。
3. 追加の結合回路が、
追加の結合ラインの第1の端部と結合出力とに結合された追加の結合ポートスイッチ
をさらに備える、条項1から2に記載の方向性結合器回路。
4. 追加の結合ポートスイッチが、1次周波数応答とは異なる第2の周波数応答の1次結合RF信号を提供するために、追加の結合ラインの第1の端部を結合出力に結合するためにアクティブ化されるように構成された、条項3に記載の方向性結合器回路。
5. 追加の結合ラインが、追加の結合ラインの第1の端部を結合出力に結合する追加の結合ポートスイッチのアクティブ化に応答して、1次結合ラインに電磁的に(EM)結合されるように構成された、条項4に記載の方向性結合器回路。
6. 追加の結合回路が、
追加の結合ラインの第2の端部と絶縁出力とに結合された追加の絶縁ポートスイッチ
をさらに備える、条項2から5のいずれかに記載の方向性結合器回路。
7. 追加の絶縁ポートスイッチが、1次周波数応答とは異なる第3の周波数応答の1次結合RF信号を提供するために、追加の結合ラインの第2の端部を絶縁出力に結合するためにアクティブ化されるように構成された、条項6に記載の方向性結合器回路。
8. 追加の結合ラインが、追加の結合ラインの第2の端部を絶縁出力に結合する追加の絶縁ポートスイッチのアクティブ化に応答して、1次結合ラインに電磁的に(EM)結合されるように構成された、条項7に記載の方向性結合器回路。
9. 1次結合回路が、
1次結合ラインの第1の端部と結合出力とに結合された第1の1次結合ポートスイッチと、
1次結合ラインの第2の端部と絶縁出力とに結合された第1の1次絶縁ポートスイッチと、
1次結合ラインの第2の端部と結合出力とに結合された第2の1次結合ポートスイッチと、
1次結合ラインの第1の端部と絶縁出力とに結合された第2の1次絶縁ポートスイッチと
をさらに備える、条項1から8のいずれかに記載の方向性結合器回路。
10. 入力ポートが、受信された入力無線周波数(RF)信号を主伝送ラインに結合するように構成され、
1次結合ラインが、1次結合RF信号としての主伝送ラインからの入力RF信号の電力の一部分を結合するように構成され、
第1の1次結合ポートスイッチが、1次周波数応答の1次結合RF信号を提供するために、1次結合ラインの第1の端部を結合出力に結合するためにアクティブ化されるように構成され、
第1の1次絶縁ポートスイッチが、1次結合ラインの第2の端部を絶縁出力に結合するためにアクティブ化されるように構成された、
条項9に記載の方向性結合器回路。
11. 第2の1次結合ポートスイッチが、1次結合ラインの第2の端部を結合出力に結合するためにアクティブ化されるように構成され、
第2の1次絶縁ポートスイッチが、1次結合ラインの第1の端部を絶縁出力に結合するためにアクティブ化されるように構成された、
条項10に記載の方向性結合器回路。
12. 追加の結合回路が、
追加の結合ラインの第1の端部と結合出力とに結合された追加の結合ポートスイッチと、
追加の結合ラインの第2の端部と絶縁出力とに結合された追加の絶縁ポートスイッチと
をさらに備え、
ここにおいて、
追加の結合ポートスイッチが、追加の結合ラインの第1の端部を結合出力から分離(decouple)するために非アクティブ化されるように構成され、
追加の絶縁ポートスイッチが、追加の結合ラインの第2の端部を絶縁出力から分離するために非アクティブ化されるように構成された、
条項10から11のいずれかに記載の方向性結合器回路。
13. 追加の結合ポートスイッチが、1次周波数応答とは異なる第2の周波数応答の1次結合RF信号を提供するために、追加の結合ラインの第1の端部を結合出力に結合するためにアクティブ化されるように構成された、条項10から12に記載の方向性結合器回路。
14. 追加の絶縁ポートスイッチが、1次周波数応答とは異なる第3の周波数応答の1次結合RF信号を提供するために、追加の結合ラインの第2の端部を絶縁出力に結合するためにアクティブ化されるように構成された、条項10から13に記載の方向性結合器回路。
15. 第2の追加の結合回路をさらに備え、
第2の追加の結合回路が、第1の端部と第2の端部とを備える第2の追加の結合ラインを備え、第2の追加の結合ラインが追加の結合ラインに隣接する、
条項3に記載の方向性結合器回路。
16. 第2の追加の結合回路が、
追加の結合ラインの第1の端部と結合ポートとに結合された第2の追加の結合ポートスイッチ
をさらに備える、条項15に記載の方向性結合器回路。
17. 第2の追加の結合ポートスイッチが、第2の追加の結合ラインの第1の端部を結合出力に結合するためにアクティブ化されるように構成された、条項16に記載の方向性結合器回路。
18. 第2の追加の結合回路が、
第2の追加の結合ラインの第2の端部と絶縁ポートとに結合された第2の追加の絶縁ポートスイッチ
をさらに備える、条項15から17に記載の方向性結合器回路。
19. 第2の追加の絶縁ポートスイッチが、第2の追加の結合ラインの第2の端部を絶縁出力に結合するためにアクティブ化されるように構成された、条項18に記載の方向性結合器回路。
20. 追加の結合ポートスイッチが、追加の結合ラインの第1の端部を結合出力に結合するためにアクティブ化されるように構成され、
第2の追加の結合ポートスイッチが、第2の追加の結合ラインの第1の端部を結合出力に結合するためにアクティブ化されるように構成された、
条項17から19に記載の方向性結合器回路。
21. 追加の結合ラインが、
追加の結合ラインの第2の端部と絶縁出力とに結合された追加の絶縁ポートスイッチ、を備え、
追加の絶縁ポートスイッチが、追加の結合ラインの第2の端部を絶縁出力に結合するためにアクティブ化されるように構成され、
第2の追加の絶縁ポートスイッチが、第2の追加の結合ラインの第2の端部を絶縁出力に結合するためにアクティブ化されるように構成された、
条項19に記載の方向性結合器回路。
22. 集積回路(IC)に組み込まれた、条項1から21のいずれかに記載の方向性結合器回路。
23. 方向性結合器の周波数応答を選択的に同調させる方法であって、
主伝送ラインに結合された入力ポート上で入力無線周波数(RF)信号を受信することと、
受信された入力RF信号を主伝送ライン上で出力ポートに送信することと、
1次周波数応答の1次結合RF信号を提供するために、主伝送ラインからの結合RF信号としての入力RF信号の電力の一部分を、主伝送ラインに隣接する1次結合ラインに結合することと、
1次周波数応答とは異なる第2の周波数応答の追加の結合RF信号を提供するために、1次結合ラインに隣接する追加の結合ラインを、結合RF信号の一部分を追加の結合ラインに結合するために、アクティブ化することと
を備える、方法。
24. 追加の結合ラインをアクティブ化することが、1次周波数応答とは異なる第2の周波数応答の追加の結合RF信号を提供するために、追加の結合ラインの第1の端部と結合ポートとに結合された追加の結合ポートスイッチを、結合RF信号の一部分を追加の結合ラインに結合するために、アクティブ化することを備える、条項23に記載の方法。
25. 追加の結合ラインをアクティブ化することが、1次周波数応答とは異なる第3の周波数応答の追加の結合RF信号を提供するために、追加の結合ラインの第2の端部と絶縁出力とに結合するための追加の絶縁ポートスイッチを、結合RF信号の一部分を追加の結合ラインに結合するために、アクティブ化することを備える、条項23から24のいずれかに記載の方法。
26. 1次周波数応答の1次結合RF信号を提供するために、追加の結合ラインを、結合RF信号の一部分を追加の結合ラインから分離するために、非アクティブ化することをさらに備える、条項23から25のいずれかに記載の方法。
27. 1次周波数応答および第2の周波数応答とは異なる第3の周波数応答の第2の追加の結合RF信号を提供するために、追加の結合ラインに隣接する第2の追加の結合ラインを、追加の結合RF信号の一部分を第2の追加の結合ラインに結合するために、アクティブ化することをさらに備える、条項23から26のいずれかに記載の方法。
28. 追加の結合ラインをアクティブ化しないことをさらに備える、条項27に記載の方法。
29. 第2の周波数応答の追加の結合RF信号を提供するために、第2の追加の結合ラインを、追加の結合RF信号の一部分を第2の追加の結合ラインから分離するために、非アクティブ化することをさらに備える、条項27から28のいずれかに記載の方法。
30. 無線周波数(RF)送信回路であって、
電力増幅器(PA)回路と、前記PA回路は、
入力RF信号を受信するように構成されたPA入力と、
PA出力と、を備え、
PA回路が、入力RF信号をPA出力上の増幅されたRF信号に増幅するように構成され、
整合ネットワーク回路と、前記整合ネットワーク回路は、
PA出力に結合された整合ネットワーク入力と、
整合ネットワーク出力と、を備え、
方向性結合器回路と、を備え、前記方向性結合器回路は、
整合ネットワーク出力に結合された結合器入力ポートと、
結合器出力ポートと、
結合器入力ポートと結合器出力ポートとに結合された主伝送ラインと、
主伝送ラインに隣接する1次結合ラインを備える1次結合回路と、
追加の結合回路と、前記追加の結合回路は、
第1の端部と第2の端部とを備える追加の結合ラインと、追加の結合ラインが主伝送ラインに隣接し、
追加の結合ラインの第1の端部と結合出力とに結合された追加の結合ポートスイッチと、
追加の結合ラインの第2の端部と絶縁出力とに結合された追加の絶縁ポートスイッチと、を備え、
を備える、無線周波数(RF)送信回路。
31. 結合器入力ポートが、受信された入力RF信号を主伝送ラインに結合するように構成され、
1次結合ラインが、1次結合RF信号としての主伝送ラインからの受信された入力RF信号の電力の一部分を、1次結合RF信号のための1次周波数応答を提供するために、結合出力に結合するように構成された、
条項30に記載のRF送信回路。
32. 追加の結合ポートスイッチが、1次周波数応答とは異なる1次結合RF信号のための第2の周波数応答を提供するために、追加の結合ラインの第1の端部を結合出力に結合するためにアクティブ化されるように構成された、条項31に記載のRF送信回路。
33. 追加の絶縁ポートスイッチが、1次周波数応答とは異なる1次結合RF信号のための第3の周波数応答を提供するために、追加の結合ラインの第2の端部を絶縁出力に結合するためにアクティブ化されるように構成された、条項31から32のいずれかに記載のRF送信回路。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【国際調査報告】