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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-12
(54)【発明の名称】支持ユニット及びパレット
(51)【国際特許分類】
   B65D 19/28 20060101AFI20240305BHJP
【FI】
B65D19/28 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023556742
(86)(22)【出願日】2021-09-28
(85)【翻訳文提出日】2023-09-14
(86)【国際出願番号】 CN2021121130
(87)【国際公開番号】W WO2022242009
(87)【国際公開日】2022-11-24
(31)【優先権主張番号】202110545344.0
(32)【優先日】2021-05-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202110545555.4
(32)【優先日】2021-05-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202110770530.4
(32)【優先日】2021-07-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202110769522.8
(32)【優先日】2021-07-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520238060
【氏名又は名称】李海維
(71)【出願人】
【識別番号】520238071
【氏名又は名称】張毅鵬
(74)【代理人】
【識別番号】100115794
【弁理士】
【氏名又は名称】今下 勝博
(74)【代理人】
【識別番号】100119677
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 賢治
(74)【代理人】
【識別番号】100160495
【弁理士】
【氏名又は名称】畑 雅明
(74)【代理人】
【識別番号】100173716
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 真理
(72)【発明者】
【氏名】李 海維
(72)【発明者】
【氏名】張 毅鵬
【テーマコード(参考)】
3E063
【Fターム(参考)】
3E063AA03
3E063BA01
3E063BA05
3E063BA08
3E063CA04
3E063CA06
3E063CA13
3E063CA25
3E063EE03
3E063FF04
3E063GG10
(57)【要約】
間隔をおいて設けられた第1板(110)と第2板(120)を備える支持ユニット(100)であり、第1板(110)の一端に間隔をおいて複数の第1環状壁(111)が設けられ、第2板(120)における第1板(110)に向かう一端に間隔をおいて複数の第2環状壁(121)が設けられ、複数の第2環状壁(121)が複数の第1環状壁(111)に対応して設けられ、第2環状壁(121)が第1環状壁(111)の外側に嵌設され、第2環状壁(121)と第1環状壁(111)が嵌合されて第1板(110)と第2板(120)を支持するための支持構造(130)を形成する、支持ユニット(100)及びパレット(1000)である。第1環状壁(111)と第2環状壁(121)を接続して形成した支持構造(130)が間隔をおいて第1板(110)と第2板(120)との間に配置されることで、第1板(110)と第2板(120)と組み合わせて安定的な支持ユニット(100)を形成でき、それにより、支持ユニット(100)は構造強度が高く、積載能力が強い利点を有する。そして、第1板(110)と第2板(120)との間、支持構造(130)内のいずれにもキャビティが形成され、支持ユニット(100)の構造強度を確保すると共に、支持ユニット(100)の重量を効果的に軽減することができる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端に間隔をおいて複数の第1環状壁が設けられる第1板と、
前記第1板に対して間隔をおいて設けられる第2板であって、前記第2板における前記第1板に向かう一端に間隔をおいて複数の第2環状壁が設けられ、複数の前記第2環状壁が前記第1板の方向に向かって延出し且つ複数の前記第1環状壁に対応して設けられ、前記第2環状壁が前記第1環状壁の外側に嵌設され、前記第2環状壁と前記第1環状壁が嵌合されて前記第1板と前記第2板を支持するための支持構造を形成する第2板とを備えることを特徴とする支持ユニット。
【請求項2】
前記第1環状壁は、前記第1板が前記第2板に向かって変形することで形成するものであり、
前記第1環状壁は、前記第1板から離れた一端が前記第2板を貫通していることを特徴とする請求項1に記載の支持ユニット。
【請求項3】
少なくとも一部の前記第1環状壁は、横断面の内径が前記第1板から離れる方向に沿って、次第に増大していることを特徴とする請求項2に記載の支持ユニット。
【請求項4】
前記第1環状壁の縦断面は前記第1環状壁の軸線に対して傾斜して設けられ、且つ傾斜角度の範囲が1度~3度であることを特徴とする請求項2に記載の支持ユニット。
【請求項5】
前記第1環状壁には、横断面の輪郭が円形、三角形、四辺形又は六辺形である貫通溝が形成されることを特徴とする請求項2に記載の支持ユニット。
【請求項6】
前記貫通溝の横断面の輪郭は円形であり、
前記貫通溝の内径の範囲は35mm~45mmであり、
隣接する前記貫通溝の軸線の距離範囲は40mm~60mmであることを特徴とする請求項5に記載の支持ユニット。
【請求項7】
前記第1環状壁は、前記第1板から離れた一端に外へ延出するように第1端縁が設けられ、
前記第1端縁は、前記第2板に接合されることを特徴とする請求項2に記載の支持ユニット。
【請求項8】
前記第2板と前記第2環状壁の接続箇所には、第2ガイドエッジが設けられ、
前記第2ガイドエッジに係合溝が形成され、
前記第1端縁が前記係合溝に係合されることを特徴とする請求項7に記載の支持ユニット。
【請求項9】
前記第1端縁は、最低位置が前記第2板が位置する平面内にあることを特徴とする請求項8に記載の支持ユニット。
【請求項10】
前記第1板は金属によって製作され、前記第1環状壁は前記第1板にプレス加工を施して形成され、
前記第2板は金属によって製作され、前記第2環状壁は前記第2板にプレス加工を施して形成されることを特徴とする請求項1に記載の支持ユニット。
【請求項11】
前記第2環状壁は、前記第2板から離れた一端に外側へ延出するように第2端縁が設けられ、
前記第2端縁は、前記第1板に接合されることを特徴とする請求項1に記載の支持ユニット。
【請求項12】
前記第1板と前記第1環状壁の接続箇所には、第1ガイドエッジが設けられ、
前記第2端縁は、前記第1ガイドエッジに接合されることを特徴とする請求項11に記載の支持ユニット。
【請求項13】
前記第1ガイドエッジの縦断面は、弧形であり、
前記第2端縁の縦断面は、前記第1ガイドエッジにフィットする弧形であることを特徴とする請求項12に記載の支持ユニット。
【請求項14】
前記第1板と前記第2板との間には、深さが12mm~20mmの範囲内にあるキャビティが形成されることを特徴とする請求項1に記載の支持ユニット。
【請求項15】
請求項1~14のいずれか一項に記載の支持ユニットを備えることを特徴とするパレット。
【請求項16】
前記支持ユニットによって支持板が形成され、前記支持板の底部に支持脚が設けられ、
前記第1板に第3貫通孔と第3環状壁とが設けられ、前記第3環状壁は、前記第3貫通孔の外周縁に設けられ、前記第2板の方向に向かって延出し且つ前記第2板に当接し、
前記第2板に第4貫通孔と第4環状壁とが設けられ、前記第4環状壁は、前記第4貫通孔の外周縁に設けられ且つ前記第1板から離れる方向に延出し、
前記支持脚は、上端が開放した中空の錐体構造であり、前記第4環状壁に嵌設され、前記支持板から離れる方向に沿ってその外径が次第に小さくなり、
前記第3貫通孔の孔径は、前記第4貫通孔の孔径より小さいことを特徴とする請求項15に記載のパレット。
【請求項17】
第1板を提供するステップと、
前記第1板の長さ方向と幅方向に沿って間隔をおいて複数の第1貫通孔を加工するステップと、
複数の前記第1貫通孔の位置に沿ってそれぞれ中空筒状の第1環状壁をプレスして作成するステップと、
第2板を提供するステップと、
前記第2板の長さ方向と幅方向に沿って間隔をおいて複数の第2貫通孔を加工するステップと、
複数の前記第2貫通孔の位置に沿ってそれぞれ中空筒状の第2環状壁をプレスして作成するステップと、
前記第1板と前記第2板を鏡面対称して置き、前記第1環状壁と前記第2環状壁を位置合わせするステップと、
前記第2環状壁が前記第1環状壁の外側に嵌設され且つ前記第1環状壁に密接されるように、前記第1板と前記第2板を接合するステップと、
支持脚を提供するステップと、
前記支持脚を前記第2板に固定的に接続するステップと、を含むことを特徴とするパレットの製造方法。
【請求項18】
前記第2環状壁が前記第1環状壁の外側に嵌設され且つ前記第1環状壁に密接されるように、前記第1板と前記第2板を接合する前記ステップの後、
前記第1環状壁の横断面の内径が前記第1板から離れる方向に沿って次第に増大するように、少なくとも一部の前記第1環状壁を外へ押圧するステップを含むことを特徴とする請求項17に記載のパレットの製造方法。
【請求項19】
請求項1~14のいずれか一項に記載の支持ユニットを具備した支持板を備えることを特徴とするラック。
【請求項20】
請求項1~14のいずれか一項に記載の支持ユニットを具備したフェンスを備えることを特徴とする囲い。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パレットの技術分野に関し、特に、支持ユニット及びパレットに関する。
【背景技術】
【0002】
パレットは、荷役台とも呼ばれ、材料又は製品を載せるためのものであり、物流輸送の支持構造に広く用いられている。関連技術において、パレットは、通常、プラスチック又は木質材料で製造される。しかし、プラスチック製のパレットはフォークリフトによってぶつかって損傷されやすくなる上に、積載荷重が限られている。木製のパレットは吸湿してカビが生えやすくなる上に、燻蒸しなければ使用できなく、使用コストが高く、そして木製のパレットの強度が不十分で、損傷されやすい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、少なくとも従来技術に存在する技術問題の一つを解決することを目的とする。このため、本発明は、構造強度が高く、積載能力が強く、重量が軽い支持ユニットを提案する。
【0004】
本発明は、更に、上記支持ユニットを備えるパレットを提案する。
【0005】
本発明は、更に、上記支持ユニットを備えるラックを提案する。
【0006】
本発明は、更に、上記支持ユニットを備える囲いを提案する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1態様の実施例に係る支持ユニットは、一端に複数の第1環状壁が設けられる第1板と、前記第1板に対して間隔をおいて設けられる第2板であって、前記第2板における前記第1板に向かう一端に複数の第2環状壁が設けられ、複数の前記第2環状壁が前記第1板の方向に向かって延出し且つ複数の前記第1環状壁に対応して設けられ、前記第2環状壁が前記第1環状壁の外側に嵌設され、前記第2環状壁と前記第1環状壁が嵌合されて前記第1板と前記第2板を支持するための支持構造を形成する第2板とを備える。
【0008】
本発明の実施例の支持ユニットによると、少なくとも以下のような有用効果を有する。
【0009】
間隔をおいて配置される第1板と第2板が設けられ、第1板に設けられる複数の第1環状壁が第2板に設けられる複数の第2環状壁の外側に対応して嵌設され、且つ第1環状壁と第2環状壁が嵌合して接続される。それによって、第1板と第2板との間の堅固な接続を実現し、第1板と第2板の接続安定性を向上させた。第1環状壁と第2環状壁が接続されて第1板と第2板を支持するための支持構造を形成し、支持構造が間隔をおいて第1板と第2板との間に配置されることで、第1板と第2板と組み合わせて安定的な支持ユニットを形成することができ、それにより、支持ユニットは、構造強度が高く、積載能力が強い利点を有する。第1板と第2板との間、及び支持構造の内のいずれにもキャビティが形成されており、支持ユニットの構造強度を確保すると共に、支持ユニットの重量を効果的に軽減することができる。
【0010】
本発明のいくつかの実施例によると、前記第1環状壁は、前記第1板が前記第2板に向かって変形することで形成するものであり、前記第1環状壁は、前記第1板から離れた一端が前記第2板を貫通している。
【0011】
本発明のいくつかの実施例によると、少なくとも一部の前記第1環状壁は、横断面の内径が前記第1板から離れる方向に沿って、次第に増大している。
【0012】
本発明のいくつかの実施例によると、前記第1環状壁の縦断面は前記第1環状壁の軸線に対して傾斜して設けられ、且つ傾斜角度の範囲が1度~3度である。
【0013】
本発明のいくつかの実施例によると、前記第1環状壁には、横断面の輪郭が円形、三角形、四辺形又は六辺形である貫通溝が形成される。
【0014】
本発明のいくつかの実施例によると、前記貫通溝の横断面の輪郭は円形であり、前記貫通溝の内径の範囲は35mm~45mmであり、隣接する前記貫通溝の軸線の距離範囲は40mm~60mmである。
【0015】
本発明のいくつかの実施例によると、前記第1環状壁は、前記第1板から離れた一端に外へ延出するように第1端縁が設けられ、前記第1端縁は、前記第2板に接合される。
【0016】
本発明のいくつかの実施例によると、前記第2板と前記第2環状壁の接続箇所には、第2ガイドエッジが設けられ、前記第2ガイドエッジに係合溝が形成せれ、前記第1端縁が前記係合溝に係合される。
【0017】
本発明のいくつかの実施例によると、前記第1端縁は、最低位置が前記第2板が位置する平面内にある。
【0018】
本発明のいくつかの実施例によると、前記第1板は金属によって製作され、前記第1環状壁は前記第1板にプレス加工を施して形成される。
【0019】
本発明のいくつかの実施例によると、前記第2環状壁は、前記第2板から離れた一端に外側へ延出するように第2端縁が設けられ、前記第2端縁は、前記第1板に接合される。
【0020】
本発明のいくつかの実施例によると、前記第1板と前記第1環状壁の接続箇所には、第1ガイドエッジが設けられ、前記第2端縁に前記第1ガイドエッジに接合される。
【0021】
本発明のいくつかの実施例によると、前記第1ガイドエッジの縦断面が弧形であり、前記第2端縁の縦断面は、前記第1ガイドエッジにフィットする弧形である。
【0022】
本発明のいくつかの実施例によると、前記第2板は金属によって製作され、前記第2環状壁は前記第2板にプレス加工を施して形成される。
【0023】
本発明のいくつかの実施例によると、前記第1板と前記第2板は金属によって製作され、前記第1板の外周縁に第1折り縁が設けられ、前記第2板の外周縁に第2折り縁が設けられ、前記第1折り縁と前記第2折り縁が固定的に接続される。
【0024】
本発明のいくつかの実施例によると、前記第1板と前記第2板との間には深さが12mm~20mmの範囲内にあるキャビティが形成される。
【0025】
本発明の第2態様の実施例のパレットによると、以上の実施例に記載の支持ユニットを備える。
【0026】
本発明のいくつかの実施例によると、前記支持ユニットによって支持板が形成され、前記支持板の底部に支持脚が設けられる。
【0027】
本発明のいくつかの実施例によると、前記第1板に第3貫通孔と第3環状壁とが設けられ、前記第3環状壁は、前記第3貫通孔の外周縁に設けられ、前記第2板の方向に向かって延出し且つ前記第2板に当接し、前記第2板に第4貫通孔と第4環状壁とが設けられ、前記第4環状壁は、前記第4貫通孔の外周縁に設けられ且つ前記第1板から離れる方向に延出し、前記支持脚は、上端が開放した中空の錐体構造であり、前記第4環状壁に嵌設され、前記支持板から離れる方向に沿ってその外径が次第に小さくなり、前記第3貫通孔の孔径は、前記第4貫通孔の孔径より小さい。
【0028】
本発明のいくつかの実施例によると、前記支持脚は底壁と周壁とを備え、前記周壁の一端が前記底壁に接続され、他端が前記第4環状壁の外側に接続され、前記底壁に第5貫通孔が設けられる。
【0029】
本発明のいくつかの実施例によると、前記周壁における前記底壁から離れた一端には前記第2板に当接する取付縁が設けられる。
【0030】
本発明の第3態様の実施例のラックによると、以上の実施例に記載の支持ユニットを具備した支持板を備える。
【0031】
本発明の第4態様の実施例の囲いによると、以上の実施例に記載の支持ユニットを具備したフェンスを備える。
【0032】
本発明の第5態様の実施例のパレットの製造方法によると、第1板を提供するステップと、前記第1板の長さ方向と幅方向に沿って間隔をおいて複数の第1貫通孔を加工するステップと、複数の前記第1貫通孔の位置に沿ってそれぞれ中空筒状の第1環状壁をプレスして作成するステップと、第2板を提供するステップと、前記第2板の長さ方向と幅方向に沿って間隔をおいて複数の第2貫通孔を加工するステップと、複数の前記第2貫通孔の位置に沿ってそれぞれ中空筒状の第2環状壁をプレスして作成するステップと、前記第1板と前記第2板を鏡面対称して置き、前記第1環状壁と前記第2環状壁を位置合わせするステップと、前記第2環状壁が前記第1環状壁の外側に嵌設され且つ前記第1環状壁に密接されるように、前記第1板と前記第2板を接合するステップと、支持脚を提供するステップと、前記支持脚を前記第2板に固定的に接続するステップと、を含む。
【0033】
本発明の実施例のパレットの製造方法によると、少なくとも以下のような有用効果を有する。
【0034】
第1板に第1環状壁を加工し、第2板に第2環状壁を加工し、第2環状壁が第1環状壁の外側に嵌設され且つ第1環状壁に密接されるように第1板と第2板を鏡面対称して接合することによって、第1環状壁と第2環状壁がパレットを支持するための支持構造を形成し、金属パレットの加工が実現され、その加工工程が簡単で、生産コストが低減される上に、生産されたパレットの構造強度が高く、積載能力が強く、耐用年数が長い。
【0035】
本発明のいくつかの実施例によると、前記第2環状壁が前記第1環状壁の外側に嵌設され且つ前記第1環状壁に密接されるように、前記第1板と前記第2板を接合する前記ステップの後、前記第1環状壁の横断面の内径が前記第1板から離れる方向に沿って次第に増大するように、少なくとも一部の前記第1環状壁を外へ押圧するステップを含む。
【0036】
本発明の付加態様及び利点は一部が以下の記述に示され、一部が以下の記述から明らかになり、或いは、本発明の実践によって理解される。
【0037】
以下、図面及び実施例を参照しながら本発明を更に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0038】
図1】本発明の一実施例のパレットの構造の模式図である。
図2】本発明の一実施例の支持ユニットの断面図である。
図3図2におけるA箇所の拡大図である。
図4図2におけるB箇所の拡大図である。
図5図4の別の実施例の拡大図である。
図6図1の部分断面図である。
図7図6におけるC箇所の拡大図である。
図8図6におけるD箇所の拡大図である。
図9図6におけるE箇所の拡大図である。
図10】本発明の一実施例のパレットの製造方法のフローチャートである。
図11】本発明の別の実施例のパレットの製造方法のフローチャートである。
図12】本発明の別の実施例のパレットの製造方法のフローチャートである。
図13】本発明の別の実施例のパレットの製造方法のフローチャートである。
図14】本発明の別の実施例のパレットの製造方法のフローチャートである。
図15】本発明の別の実施例のパレットの製造方法のフローチャートである。
図16】本発明の別の実施例のパレットの製造方法のフローチャートである。
図17】本発明の別の実施例のパレットの製造方法のフローチャートである。
図18】本発明の一実施例のパレットの製造方法における第1板又は第2板の穴抜き加工ステップの模式図である。
図19】本発明の一実施例のパレットの製造方法における第1板と第2板の位置合わせステップの模式図である。
図20図19の部分断面図である。
図21】本発明の一実施例のパレットの製造方法における第1板と第2板の接合ステップの模式図である。
図22図21の部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下、本発明の実施例を詳細に説明する。図面には前記実施例が示される。ここで、同様又は類似の符号は同様又は類似の部材或いは同様又は類似の機能を有する部材を終始的に示す。以下、図面を参照して説明する実施例は例示のものであり、本発明を解釈するためのみであり、本発明に対する限定を理解すべきではない。
【0040】
本発明の記載において、方位に係る記載、例えば上、下などによって指示される方位又は位置関係は、図面に示す方位又は位置関係に基づいてものであり、単に本発明の説明を容易にして簡略化するためのものであり、言及される装置又は要素が特定の方位を有し、特定の方位で構成および操作しなければならないことを指示又は暗示するものではないため、本発明を限定するものと理解すべきではない。
【0041】
本発明の記載において、複数は2以上を意味する。第1の、第2という説明は、単に技術的特徴を区別するために用いられ、相対的な重要性を指示又は暗示し、又は指示される技術的特徴の数を示唆し、又は指示される技術的特徴の前後関係を示唆すると理解すべきではない。
【0042】
本発明の記載において、特に明確な規定がない限り、設け、取り付け、接続などの用語は広義に理解されるべきであり、当業者は技術案の具体的な内容に応じて上述した用語の本発明における具体的な意味を適当的に決定することができる。
【0043】
図1に示すように、本発明の一実施例のパレット1000は、若干の支持ユニット100を組み合わせて形成された荷物積載用の支持板200を備える。本実施例のパレット1000は支持ユニット100によって荷重積載を実現し、その荷重積載能力が強く、物流輸送の複数段階において流通して使用することができる。
【0044】
図2図3に示すように、本発明の一実施例の支持ユニット100は、荷重を積載するためのものとして、パレット、箱体等の面板構造に用いられることができる。本実施例の支持ユニット100は、間隔をおいて設けられた第1板110と第2板120を備える。第1板110と第2板120は、例えば、板金部品等の金属材料で製造することができる。板金部品を用いて第1板110と第2板120を加工することで、支持ユニット100の加工工程がより簡単になる上に、製造された支持ユニット100は高い構造強度、軽量の特徴を有するようになった。なお、第1板110と第2板120は他の金属薄板材料で製造してもよい。第1板110と第2板120を金属で製造することで、便利に回収リサイクルでき、環境にやさしくなる上に、資源を節約できる。
【0045】
なお、第1板110と第2板120はいずれも亜鉛めっき板材又は電解板材を用いて製造し、亜鉛めっき板材と電解板材は高い強度、高い延性、耐食性、耐核放射性、紫外線の効率的な反射、加工の容易さ、軽量、リサイクル可能性、無虫害及び低炭素環境保護等の多くの特徴を有する。
【0046】
図1に示すように、例えば、支持ユニット100をパレット製造に用いる時に、支持ユニット100として亜鉛めっき板材又は電解板材を用いてパレットを製作し、パレットの使用要求に完全に合致し、そして、亜鉛めっき板材又は電解板材で製造されたパレットが分解された後、生じる廃棄物が極めて少なく、分解された亜鉛めっき板材又は電解板材製のパレットの回収率が八割以上に達し、環境保護効果の要件を満たす。
【0047】
引き続き図2図3を参照すると、第1板110の下端面には、第1板110の長さ方向と幅方向に沿ってそれぞれ間隔をおいて複数の第1環状壁111が設けられる。複数の第1環状壁111は、第2板120の方向に向かって延出して設けられる。第1環状壁111は、上下に貫通している中空の筒状構造である。第2板120の上端面には、第2板120の長さ方向と幅方向に沿って間隔をおいて複数の第2環状壁121が設けられる。複数の第2環状壁121は、第1板110の方向に向かって延出して設けられる。第2環状壁121は、上下に貫通している中空の筒状構造である。なお、ここで指す「下端面」と「上端面」は、この具体的な実施例に対するものに過ぎなく、両者の絶対位置と限定されるものではなく、両者の相対的位置と理解すべきである。例えば、第1板110の下端面は第1板110における第2板120に向かう一端の端面であり、第2板120の上端面は第2板120における第1板110に向かう一端の端面である。
【0048】
複数の第2環状壁121と複数の第1環状壁111が一対一で対応して設けられ、第2環状壁121が第1環状壁111の外側に嵌設される。第2環状壁121と第1環状壁111は、密接するように設けられ、それにより第1環状壁111と第2環状壁121を密接させて、第1板110と第2板120を支持するための安定的な支持構造130を形成する。密接することは、第1環状壁111と第2環状壁121との間で相対的移動が発生しない接続方式と理解できる。第1環状壁111と第2環状壁121は、締まり嵌め又は中間嵌めで接続してもよいし、完全又は部分的に接合して接続してもよい。第1環状壁111と第2環状壁121は押圧変形によって密接することを実現でき、ここで具体的に限定しない。
【0049】
複数の支持構造130は中空の筒状構造である。また、支持構造130は間隔をおいて第1板110と第2板120との間に配置されいる。複数の支持構造130は第1板110と第2板120を支持して、第1板110と第2板120と組み合わせて安定的な支持ユニット100を形成することができる。そして、第1環状壁111と第2環状壁121を嵌合して形成した支持構造130は、剛性が高く、押圧変形が発生しにくく、第1板110と第2板120が曲がったり、ねじれたりする状況を効果的に避けることができ、支持ユニット100の構造強度を向上させた。支持ユニット100は支持構造130によって第1板110又は第2板120からの荷重を積載し、且つ荷重を複数の支持構造130に分布させ、それにより支持ユニット100の積載能力を向上させた。
【0050】
また、第1環状壁111と第2環状壁121が密接されていることで、第1板110と第2板120との間の接続がより堅固になり、第1板110と第2板120の接続安定性が高くなった。
【0051】
更に、支持構造130は中空構造であり、第1板110と第2板120との間、支持構造130の内のいずれにもキャビティが形成されており、支持ユニット100の構造強度を確保すると共に、支持ユニット100の重量を効果的に軽減することができ、支持ユニット100の重量がより軽くなり、運搬に便利になった。
【0052】
第1環状壁111は第1板110に対してプレス加工を施すことで形成してもよく、即ち、第1環状壁111と第1板110とは一体成形構造であり、第1環状壁111は溶接、リベット接合等の方式で第1板110に固定的に接続してもよく、ここで具体的に限定しない。第1板110に対してプレス加工を施して第1環状壁111を形成する時に、第1板110に穴抜き加工を施してからプレス加工を施して第1環状壁111を形成してもよいし、第1板110にプレス加工を施してから穴抜き加工を施して第1環状壁111を形成してもよい。
【0053】
図3に示すように、本発明のいくつかの実施例では、第2環状壁121は、上端部(即ち、第2板120から離れた一端)に外側へ延出するように、第2端縁122が設けられている。第2端縁122は第2環状壁121に曲げ加工を施すことで形成するか、又は第2板120と一体的に加工して形成することができる。第2端縁122が第1板110に接合されており、それにより第1環状壁111と第2環状壁121が更に密接され、接続が更に堅固になり、支持構造130の構造強度が高くなった。そして、第2端縁122は第1板110及び第1板110と第1環状壁111との接続箇所を支持することができ、それにより第2環状壁121は第1板110の荷重をより安定的に積載することができ、支持ユニット100の積載能力を向上させた。また、第2端縁122は弧形の面取りに形成することができ、それにより第1板110と第2板120を接合する時に、第2端縁122はガイド作用を有し、第1環状壁111を第2環状壁121に嵌合するようにガイドすることができ、第1板110と第2板120の接合がより円滑になり、組立効率が高くなる。
【0054】
図3に示すように、本発明のいくつかの実施例では、第1板110と第1環状壁111の接続箇所に第1ガイドエッジ113が設けられる。第1ガイドエッジ113は第1環状壁111と一体的に加工して形成してもよく、それにより、第1板110と第1環状壁111との接続位置の応力集中問題を改善可能である。第1ガイドエッジ113は、第2端縁122に接合されており、それにより、第1ガイドエッジ113と第2端縁122との間でより安定的な接続を実現することができる。第2端縁122と第1ガイドエッジ113、及び第1環状壁111と第2環状壁121は、共同で支持構造130を形成し、支持構造130の構造強度と構造安定性を更に向上させることができ、支持ユニット100の積載能力を更に向上させた。
【0055】
図3に示すように、本発明のいくつかの実施例では、第1ガイドエッジ113の縦断面は弧形である。弧形構造の第1ガイドエッジ113は第1板110と第1環状壁111との間の接続強度を向上させ、応力集中の状況を効果的に低減することができる。なお、第1ガイドエッジ113の縦断面は第1環状壁111の軸線が位置する平面に沿って第1ガイドエッジ113を切断して形成された断面と理解できる。第2端縁122の縦断面は第1ガイドエッジ113にフィットする弧形である。弧形構造の第2端縁122は第2環状壁121との間の接続強度を向上させ、応力集中の状況を効果的に低減することができ、更に、第2端縁122の第1板110と第1ガイドエッジ113をより効果的に支持することができる。なお、第2端縁122の縦断面は第2環状壁121の軸線が位置する平面に沿って第2端縁122を切断して形成された断面と理解できる。
【0056】
図6図7及び図8に示すように、本発明のいくつかの実施例では、第1環状壁111は第2板120に向かって第1板110を変形させ加工するものである。例えば、プレス加工等の変形方式であってもよく、変形方式を採用して加工することで、第1環状壁111と第1板110との間の接続強度を向上させ、更に第1板110と第1環状壁111の構造強度を向上させ、更に支持ユニット100の積載能力を向上させることができる。第1環状壁111は一端が第1板110に接続され、他端が第1板110から離れるように延出し、且つ第2板120を貫通している。第1環状壁111は第2板120を貫通し、貫通溝114を形成する。この貫通溝114は第1板110と第2板120とを貫通して、支持ユニット100に複数の孔位置を形成している。孔位置を配置することで、支持ユニット100は、排水機能を持つことができ、それにより支持ユニット100を屋外環境で使用可能になり、耐用年数が高くなり、更にパレット1000を便利に洗浄することができ、そして荷物の通風に有利になる。
【0057】
図3を参照して、本実施例の第1環状壁111は、第1板110から離れた一端の内径が第1板110に近づく一端の内径より大きい。即ち、第1板110から離れる方向に沿って、第1環状壁111の横断面の内径が次第に増大している。なお、上記構造を実現するために、例えば、拡張又は孔広げ等、第1環状壁111を外へ押圧する方式を採用でき、ここで具体的に限定しない。例えば、第1環状壁111の第1板110に接続されている一端から第1板110から離れた一端へ、第1環状壁111の横断面の内径を次第に増大させるように、第1環状壁111全体を押圧することができ、或いは、一部の第1環状壁111の横断面の内径を次第に増大させるように第1環状壁111の第1板110から離れた一端を押圧することができる。第1環状壁111が押圧された後、第1環状壁111と第2環状壁121の接続をより強固にすることができ、そして、第1環状壁111と第2環状壁121は、テーパを有する構造を形成しており、第2板120が第1板110から離脱することを避けることができ、支持ユニット100の構造安定性を向上させ、支持ユニット100の構造強度をより高くし、積載能力をより強くした。
【0058】
図3を参照して、第1環状壁111の縦断面は第1環状壁111の軸線に対して傾斜して設けられる。第1環状壁111の縦断面は第1環状壁111の軸線が位置する平面に沿って第1環状壁111を切断して形成された断面と理解できる。本実施例は、第1環状壁111を傾斜して設けることで、第1環状壁111と第2環状壁121をテーパを有する構造に形成し、第2板120が第1板110から離脱することを避けることができ、更に支持ユニット100の構造安定性を向上させた。傾斜の角度範囲は1度~3度であり、傾斜角度を上記パラメータ範囲内にすると、その加工難度が低くなり、支持ユニット100の構造安定性を確保した。
【0059】
図7図8を参照して、貫通溝114の横断面輪郭は円形であり、それにより、支持ユニット100をより簡単に加工することができ、積載効果がより好適になる。貫通溝114は、支持ユニット100において均一に分布可能であり、それにより、支持ユニット100の構造レイアウトをより良好にする。本実施例の支持ユニット100では、貫通溝114の内径範囲は35mm~45mmであり、隣接する貫通溝114の軸線の距離範囲は40mm~60mmである。上記パラメータ範囲を満たすと、支持ユニット100の支持構造130は第1板110と第2板120の間でより好適な構造レイアウトを実現することができ、それにより支持ユニット100は積載時に荷重を各支持構造130に分散させ、応力集中を減少させることができる、支持ユニット100の積載能力を向上させる。そして、支持ユニット100をより容易に加工することができ、歩留りがより高くなった。
【0060】
図7図8に示すように、本発明のいくつかの実施例では、第1環状壁111は、横断面の輪郭が円形である貫通溝114を形成している。そのため、第1環状壁111と第2環状壁121はいずれも円環柱状構造であり、第1板110と第2板120の加工や組立をより便利にし、加工や組立の難度を低下させ、生産効率を向上させた。勿論、貫通溝114の横断面の輪郭は三角形、四辺形、六辺形等であってもよく、即ち、第1環状壁111と第2環状壁121の横断面は三角形、四辺形、六辺形等の構造であってもよく、ここで具体的に限定しない。上記構造を採用した支持ユニット100は、同様に構造強度が高く、積載能力が強い利点を有する。
【0061】
引き続き図7図8を参照して、本発明のいくつかの実施例では、第1環状壁111は、第1板110に対してプレス加工を施することで形成する。直接的に第1板110に対してプレス加工を施して第1環状壁111を形成することで、加工工程を簡単化し、生産効率を向上させると共に、金属の使用量を減少させることができ、コストを節約できる上に、支持ユニット100の重量を低減できる。本発明のいくつかの実施例では、第2環状壁121は、第2板120に対してプレス加工を施すことで形成する。直接的に第1板110に対してプレス加工を施して第2環状壁121を形成することで、加工工程を簡単化し、生産効率を向上させると共に、金属の使用量を減少させることができ、コストを節約できる上に、支持ユニット100の重量を低減できる。
【0062】
図3に示すように、本発明のいくつかの実施例では、第1環状壁111は、下端部(即ち、第1板110から離れた一端)に外へ延出するように、第1端縁112が設けられ、第1端縁112は、第1環状壁111に対して曲げ加工を施して形成することができる。第1端縁112第2板120に接合されており、第1端縁112は第2板120に圧着されている。第1端縁112は圧合加工によって第2板120に接続するか、又は第2板120に溶接するか、又は第2板120にリベット接合することができ、具体的な接続方式は、ここで具体的に限定されない。それにより、第1環状壁111と第2環状壁121が更に密接され、接続がより堅固になり、支持構造130の構造強度が高くなった。そして、第1端縁112は、第2板120及び第2板120と第2環状壁121との接続箇所を支持することができ、それにより第1環状壁111は第2板120の荷重をより安定的に積載することができ、支持ユニット100の積載能力を向上させた。
【0063】
引き続き図3を参照して、本発明のいくつかの実施例では、第2板120と第2環状壁121の接続箇所に第2ガイドエッジ123が設けられる。第2ガイドエッジ123は第2環状壁121と一体的に加工して形成してもよく、それにより、第2板120と第2環状壁121との接続位置の応力集中問題を改善可能である。第2ガイドエッジ123は、第1端縁112に接合されており、それにより、第2ガイドエッジ123と第1端縁112との間でより安定的な接続を実現することができる。第1端縁112と第2ガイドエッジ123、及び第1環状壁111と第2環状壁121は、共同で支持構造130を形成し、支持構造130の構造強度と構造安定性を更に向上させることができ、支持ユニット100の積載能力を更に向上させた。
【0064】
第2ガイドエッジ123に係合溝1231が形成され、第1端縁112が係合溝1231に係合されており、これによって、第1端縁112と第2ガイドエッジ123との接続をより安定的にすることができる。係合溝1231の構造は、第1端縁112を第2ガイドエッジ123まで押して、第2ガイドエッジ123を押圧することで形成することができ、その加工がより簡単で便利で、構造がより安定的となる。勿論、係合溝1231の構造は他の形式の加工方法で実現してもよい。
【0065】
引き続き図3を参照して、本発明のいくつかの実施例では、第1端縁112は、最低位置が第2板120が位置する平面内にあり、それによって、支持ユニット100の下端面は、滑らかな表面となり、作業員が運搬中に手を切る状況や、輸送装置(例えば、フォークリフト)に妨害されて重心が不安定になる状況を避ける。そして、第1端縁112と第2板120を面一にして、それにより、輸送装置が支持ユニット100を支持する時に接触面積がより大きく、受ける力がより均一で、安定性がより高くなる。
【0066】
図3に示すように、本発明のいくつかの実施例では、第1板110と第2板120との間にキャビティ140が形成され、キャビティ140の内に第1環状壁111と第2環状壁121によって形成された支持構造130が設けられており、それにより、第1板110と第2板120とを組み合わせてキャビティ140の形状を支持することができる。そして、支持構造130によってキャビティ140を密閉空間にし、例えば水のような異物がキャビティ140内に進入することを防止する。
【0067】
なお、本発明の実施例では、キャビティ140の深さは12mm~20mmの範囲内にある。上記範囲内にあると、支持構造130は支持ユニット100に十分な圧縮強度を持たせ、キャビティ140が押圧されても変形しないことを確保でき、支持ユニット100の耐久性がより高くなる。
【0068】
図4図5に示すように、本発明のいくつかの実施例では、第1板110の外周縁に第1折り縁115が設けられ、第2板120の外周縁に第2折り縁124が設けられ、第1折り縁115と第2折り縁124が固定的に接続されている。第1折り縁115と第2折り縁124とを組み合わせる構造は、支持ユニット100の端縁を閉鎖して、異物が支持ユニット100の端縁から第1板110と第2板120との間の隙間を経由してキャビティ140に進入することを避けることができ、支持ユニット100の安定性を向上させた。なお、第1折り縁115と第2折り縁124の構造は、板金部品によく用いられる接続構造であってもよく、ボルト等の締結具を用いて固定した折り縁構造であってもよく、又は、溶接、リベット接合等の方式で固定した折り縁構造であってもよく、ここで具体的に限定しない。
【0069】
図1図9に示すように、本発明の一実施例のパレット1000は、以上の実施例の支持ユニット100を備える。本発明の実施例は第1態様の実施例の支持ユニット100を採用し、支持ユニット100は、間隔をおいて第1板110と第2板120が設けられ、第1板110に設けられる複数の第1環状壁111が第2板120に設けられる複数の第2環状壁121の外側に対応して嵌設され、且つ第1環状壁111と第2環状壁121が嵌合して接続される。それにより、第1板110と第2板120との間の堅固な接続を実現し、第1板110と第2板120の接続安定性を向上させた。第1環状壁111と第2環状壁121が接続されて第1板110と第2板120を支持するための支持構造130を形成し、支持構造130が間隔をおいて第1板110と第2板120との間に配置されることで、第1板110と第2板120と組み合わせて安定的な支持ユニット100を形成することができ、それにより、パレット1000は、構造強度が高く、積載能力が強い利点を有する。第1板110と第2板120との間、及び支持構造130の内のいずれにもキャビティが形成されており、パレット1000の構造強度を確保すると共に、パレット1000の重量を効果的に軽減することができる。
【0070】
パレット1000は上記実施例の支持ユニット100の全ての技術手段を採用したので、少なくとも上記実施例の技術手段による全ての有用効果を有し、ここで詳細な説明を省略する。
【0071】
図6に示すように、本発明のいくつかの実施例では、一つ又は複数の支持ユニット100によって支持板200が形成される。支持板200の底部には支持板200を底面から離間するように支持する支持脚300が設けられており、フォークリフト等の輸送装置によるパレット1000の輸送に便利となる。支持脚300は金属材料、木質材料又はプラスチック材料で製造することができる。なお、支持脚300は第1板110に固定的に接続してもよいし、第2板120に固定的に接続してもよい。
【0072】
図6図9に示すように、本発明のいくつかの実施例では、第1板110に第3貫通孔116と第3環状壁117が設けられ、第3環状壁117が第3貫通孔116の外周縁に設けられ、第3環状壁117はプレス加工で形成することができる。第3環状壁117は第2板120の方向へ延出し且つ第2板120に当接しており、それにより第1板110は第3環状壁117を介して第2板120に支持され、そして第3環状壁117はキャビティ140を閉鎖し、異物がキャビティ140に進入することを避ける。
【0073】
引き続き図9を参照して、第2板120に第4貫通孔125と第4環状壁126が設けられ、第4環状壁126が第4貫通孔125の外周縁に設けられ且つ第1板110から離れる方向に延出し、第4環状壁126はプレス加工で形成することができる。第3貫通孔116の孔径は、第4貫通孔125の孔径より小さくて、それにより、第3環状壁117が第2板120を安定的に支持可能なことを確保する。
【0074】
引き続き図9を参照して、支持脚300は、上端に開放した中空の構造である。支持脚300は、第4環状壁126に嵌設されており、それにより、取付に便利で、重量がより軽い。支持脚300は錐体構造であり、支持板200から離れる方向に沿って、外径が次第に小さくなっている。第3貫通孔116、第4貫通孔125及び支持脚300の上端口が貫通され、それによりパレット1000を置く時に、隣接するパレット1000の支持脚300を互に嵌挿することができ、それにより隣接するパレット1000の支持板200は積み重ねて置くことが可能であり、パレット1000を保管する時に必要なスペースを大いに減少した。
【0075】
図9に示すように、本発明のいくつかの実施例では、中空の支持脚300は底壁310と周壁320とを備え、周壁320の一端が底壁310に接続されており、それにより支持脚300の接続がより安定的になっただけでなく、支持脚300の接触面の摩擦力が大きくなった。周壁320の他端が第4環状壁126の外側に接続されており、それにより支持脚300と支持板200の接続がより信頼的になり、パレット1000の接続信頼性が高くなった。
【0076】
なお、本発明のいくつかの実施例では、周壁320における底壁310から離れた一端には第2板120に当接する取付縁330が設けられており、支持脚300と第2板120の接続安定性を更に向上させ、支持脚300と第2板120の取付効率を向上させ、パレット1000の構造をより信頼的にした。
【0077】
引き続き図9を参照して、底壁310には第5貫通孔340が設けられ、第5貫通孔340は、第3貫通孔116と、第4貫通孔125と支持脚300のチャンバと連通する。それにより、第1板110と支持脚300の接触面との間の排水を実現し、支持脚300内に水が溜ることを避け、パレット1000の耐用年数を向上させる。
【0078】
引き続き図9を参照して、本発明のいくつかの実施例では、支持脚300は例えば、プレス加工や射出成形等の一体成形で製造され、その構造がより安定的で、加工がより簡単で、重量がより軽くて、取付と交換に便利となる。
【0079】
図6に示すように、本発明のいくつかの実施例では、支持板200の底面と支持脚300の底面との間の高さはフォークリフトのフォークが差し込み可能に配置されており、フォークリフトによるパレット1000の輸送に便利となり、輸送の効率を向上させ、輸送の安全性を向上させる。
【0080】
本発明の一実施例のラックは荷物をストックするために用いられる。本実施例のラックは荷物を支持するための支持板を備え、支持板は以上の実施例の支持ユニット100を備える。本発明の実施例の支持板は第1態様の実施例の支持ユニット100を採用し、支持ユニット100は、間隔をおいて第1板110と第2板120が設けられ、第1板110に設けられる複数の第1環状壁111が第2板120に設けられる複数の第2環状壁121の外側に対応して嵌設され、且つ第1環状壁111と第2環状壁121が嵌合して接続される。それにより、第1板110と第2板120との間の堅固な接続を実現し、第1板110と第2板120の接続の安定性を向上させた。第1環状壁111と第2環状壁121が接続されて第1板110と第2板120を支持するための支持構造130を形成し、支持構造130が間隔をおいて第1板110と第2板120との間に配置されることで、第1板110と第2板120と組み合わせて安定的な支持ユニット100を形成することができ、それにより、支持ユニット100は、構造強度が高く、積載能力が強い利点を有する。第1板110と第2板120との間、及び支持構造130の内のいずれにもキャビティが形成されており、支持ユニット100の構造強度を確保すると共に、支持ユニット100の重量を効果的に軽減することができる。
【0081】
ラックは上記実施例の支持ユニット100の全ての技術手段を採用したので、少なくとも上記実施例の技術手段による全ての有用効果を有し、ここで詳細な説明を省略する。
【0082】
本発明の一実施例の囲いは、建築工事現場、内装場等の敷地の外周を囲うために用いられる。本実施例の囲いは、フェンスとブラケットとを備える。フェンスは、両端がブラケットによって支持され位置決めされ、以上の実施例の支持ユニット100を備える。本発明の実施例のフェンスは、第1態様の実施例の支持ユニット100を採用し、支持ユニット100は、間隔をおいて第1板110と第2板120が設けられ、第1板110に設けられる複数の第1環状壁111が第2板120に設けられる複数の第2環状壁121の外側に対応して嵌設され、且つ第1環状壁111と第2環状壁121が嵌合して接続される。それにより、第1板110と第2板120との間の堅固な接続を実現し、第1板110と第2板120の接続の安定性を向上させた。第1環状壁111と第2環状壁121が接続されて第1板110と第2板120を支持するための支持構造130を形成し、支持構造130が間隔をおいて第1板110と第2板120との間に配置されることで、第1板110と第2板120と組み合わせて安定的な支持ユニット100を形成することができ、それにより、支持ユニット100は、構造強度が高く、積載能力が強い利点を有する。第1板110と第2板120との間、及び支持構造130の内のいずれにもキャビティが形成されており、支持ユニット100の構造強度を確保すると共に、支持ユニット100の重量を効果的に軽減することができる。
【0083】
囲いは、上記実施例の支持ユニット100の全ての技術手段を採用したので、少なくとも上記実施例の技術手段による全ての有用効果を有し、ここで詳細な説明を省略する。
【0084】
図10に示すように、本発明の一実施例のパレットの製造方法であり、金属材料のパレットを生産するために用いられ、金属材料のパレットは構造強度が大きく、積載能力が強く、そして、金属材料は回収利用可能で、省エネで環境にやさしい。本発明の実施例のパレットの製造方法は以下のステップを含む。
【0085】
S1001:第1金属板1800を提供する。第1金属板1800の寸法はパレットの支持面の寸法に応じて選択する。第1金属板1800の厚さと材料はパレットの荷重積載要求に応じて選択する。本発明の実施例の第1金属板1800としては、高強度、軽量、加工容易な板金部品を採用する。
【0086】
S1002:第1金属板1800の長さ方向と幅方向に沿って間隔をおいて複数の第1貫通孔1801を加工する。図18を参照し、複数の第1貫通孔1801は行列に分布するか、均一に分布するように設けられる。複数の第1貫通孔1801は穴抜き加工等の方式で加工することができる。例えば、複数の第1貫通孔1801は第1金属板1800の長さ方向に沿って間隔をおいて複数行設けられ、行毎に第1金属板1800の幅方向に沿って間隔をおいて複数個設けられ、隣接する2行の対応する第1貫通孔1801はずれて配置される。
【0087】
S1003:複数の第1貫通孔1801の位置に沿ってそれぞれ第1環状壁1802をプレスして作成する。図18図19を参照し、第1環状壁1802はプレス加工等の加工方式で第1金属板1800を加工して形成することができる。第1環状壁1802は、第1貫通孔1801の外周縁に形成され、第1金属板1800に垂直な方向に沿って延出するように、又は、第2金属板1900の方向に向かって延出するように、中空の略筒状構造を形成する。第1環状壁1802のプレス加工を完了した後、第1環状壁1802によって形成された孔径はステップS1002で加工された第1貫通孔1801の孔径よりも大きく、第1環状壁1802によって囲まれて形成された内孔は第1金属板1800の排水に寄与する上に、第1金属板1800の全体的な強度を増加した。
【0088】
S1004:第2金属板1900を提供する。第2金属板1900の寸法はパレットの支持面の寸法に応じて選択する。第2金属板1900の厚さと材料はパレットの荷重積載要求に応じて選択する。生産効率を上げるために、第2金属板1900の寸法は第1金属板1800の寸法と基本的に同じである。勿論、第2金属板1900のパラメータ(例えば、寸法や厚さ、材料)は第1金属板1800のパラメータと異なってもよく、具体的に使用需要に応じて設計することができる。なお、本発明の実施例の第2金属板1900としては、高強度、軽量、加工容易な板金部品を採用する。
【0089】
S1005:第2金属板1900の長さ方向と幅方向に沿って間隔をおいて複数の第2貫通孔1901を加工する。図18を参照し、複数の第2貫通孔1901は行列に分布するか、均一に分布して設けられる。第2貫通孔1901の配列方式は第1貫通孔1801の配列方式と同じである。複数の第2貫通孔1901は穴抜き加工等の方式で加工することができる。例えば、複数の第2貫通孔1901は第2金属板1900の長さ方向に沿って間隔をおいて複数行設けられ、行毎に第2金属板1900の幅方向に沿って間隔をおいて複数個設けられ、隣接する2行の対応する第2貫通孔1901はずれて配置される。
【0090】
S1006:複数の第2貫通孔1901の位置に沿ってそれぞれ第2環状壁1902をプレスして作成する。図18図19を参照し、第2環状壁1902はプレス加工等の加工方式で第2金属板1900を加工して形成することができる。第2環状壁1902は、第2貫通孔1901の外周縁に形成され、第2金属板1900に垂直な方向に沿って延出するように、第1金属板1800の方向に向かって延出するように、中空の略筒状構造を形成する。第2環状壁1902のプレス加工を完了した後、第2環状壁1902によって形成された孔径はステップS1005で加工された第2貫通孔1901の孔径よりも大きく、第2環状壁1902によって囲まれ形成された内孔は第2金属板1900の排水に寄与する上に、第2金属板1900の全体的な強度を増加した。
【0091】
S1007:第1金属板1800と第2金属板1900を鏡面対称して置き、且つ第1環状壁1802と第2環状壁1902を位置合わせする。図19図20を参照し、第2環状壁1902が形成された第2金属板1900は、第1金属板1800に対して鏡面対称して置かれるように、上下に反転可能で、そして、第2金属板1900における第2環状壁1902と第1金属板1800における第1環状壁1802を一対一で位置合わせすることで、第1金属板1800と第2金属板1900を位置あわせて取り付ける精度を高め、生産加工難度を低減した。
【0092】
第1金属板1800と第2金属板1900の加工ステップの順序は互に入れ替えてもよく、ここで具体的に限定しない。
【0093】
S1008:第2環状壁1902が第1環状壁1802の外側に嵌設され且つ第1環状壁1802に密接されるように、第1金属板1800と第2金属板1900を接合する。図21図22を参照し、第1環状壁1802と第2環状壁1902の密接とは、第1環状壁111と第2環状壁121との間で相対的移動が発生しない接続方式と理解できる。第1環状壁111と第2環状壁121は締まり嵌め又は中間嵌めで接続してもよいし、完全又は部分的に接合して接続してもよい。第1環状壁1802と第2環状壁1902の密接は、第1金属板1800と第2金属板1900の安定的な接続を実現することができ、パレットの全体的な安定性を向上させた。そして、第1環状壁1802と第2環状壁1902が接続されて支持構造を形成しており、支持構造は中空の筒状構造であってもよく、第1金属板1800と第2金属板1900を支持することができ、それにより第1金属板1800と第2金属板1900を接合して安定的なパレット支持面を形成させ、パレットの構造強度を向上させた。支持構造として、第2環状壁1902が第1環状壁1802の外側に嵌設された構造を採用し、二層構造を形成することができ、支持構造の強度を向上させ、更にパレットの積載能力を向上させた。
【0094】
S1009:支持脚を提供する。支持脚は一般に金属材料で製造される。そして、パレット全体の重量を低減し、作業員に運搬されやすくするために、支持脚は一般に板金部品を用いて製造される。例えば、支持脚はプレス部品であってよく、即ち、中空の構造に加工し、それにより構造の強度要求を満たすと共に、重量を効果的に低減する。また、支持脚はプラスチック材料又は木材等、一定の強度を有する軽量化材料で製造してもよい。
【0095】
S1010:支持脚を第2金属板1900に固定的に接続する。支持脚は複数設けられ、具体的な数はパレットの荷重積載要求と単一の支持脚の積載能力等のパラメータに基づいて設計される。例えば、支持脚を9個設け、そのうちの8個をパレットの支持面の外周縁に沿って間隔をおいて配置して、残りの一つをパレットの支持面の中心に設ける。
【0096】
本発明の実施例のパレットの製造方法は、第1金属板1800に第1環状壁1802を加工し、第2金属板1900に第2環状壁1902を加工し、第2環状壁1902が第1環状壁1802の外側に嵌設され且つ第1環状壁1802に密接されるように第1金属板1800と第2金属板1900を鏡面対称して接合することによって、金属パレットの加工を実現し、その加工工程が簡単で、生産コストが低減される上に、生産されたパレットの構造強度が高く、積載能力が強く、耐用年数が長い。
【0097】
図11を参照し、ステップS1008の後、以下のステップを含む。
【0098】
S1101:第1環状壁1802の端縁を外へ曲げて第1端縁1803を加工する。第1端縁1803は第1環状壁1802における第1金属板1800から離れた一端に形成される。第1端縁1803は第2環状壁1902又は第2金属板1900を支持して、第1金属板1800と第2金属板1900の支持効果を向上させることができる。第1端縁1803は第2環状壁1902の軸方向に沿う自由度を規制して、第1金属板1800と第2金属板1900の離脱を防止することができ、第1金属板1800と第2金属板1900の接続の安定性を更に向上させ、更にパレットの構造強度を増強した。
【0099】
S1102:第1端縁1803を第2金属板1900に圧着する。第1端縁1803は圧合加工によって第2金属板1900に接続するか、又は第2金属板1900に溶接するか、又は第2金属板1900にリベット接合することができ、具体的な接続方式はここで具体的に限定されない。第1端縁1803は第1金属板1800と第2金属板1900の接続をより安定化させ、パレットの全体的な構造をより安定化させることができる。
【0100】
図12を参照し、ステップS1006は具体的に以下のステップを含む。
【0101】
S1201:複数の第2貫通孔1901の位置に沿ってそれぞれ第2環状壁1902をプレスして作成する。第2環状壁1902は、第2貫通孔1901の外周縁にプレスして形成される。第2環状壁1902によって囲まれ形成された内孔は第2金属板1900の排水に寄与する上に、第2金属板1900の全体的な強度を増加し、第2金属板1900の湾曲抵抗能力を向上させた。
【0102】
S1202:第2金属板1900と第2環状壁1902の接続箇所に第1端縁1803に接合可能な第2ガイドエッジ1904を加工する。第2ガイドエッジ1904と第2環状壁1902は一回加工で形成してもよいし、複数のステップに分けた加工で形成してもよい。第2ガイドエッジ1904が第1端縁1803に接合されており、それにより第2環状壁1902と第1環状壁1802の接続がより堅固になり、そのため、パレットが受ける力がより均一になり、荷重積載効果がより好適になる上に、第1端縁1803が第2環状壁1902をより好適に支持可能になり、パレットの構造強度を向上させる。また、第1端縁1803は第2ガイドエッジ1904によって、第2環状壁1902の軸方向に沿う自由度を更に規制して、第1金属板1800と第2金属板1900の離脱を防止することができ、第1金属板1800と第2金属板1900の接続の安定性を更に向上させた。
【0103】
図13を参照し、ステップS1102は具体的に以下のステップを含む。
【0104】
S1301:第1端縁1803を第2環状壁1902へ押圧して、第2環状壁1902に少なくとも一部の第1端縁1803を収容する係合溝1905を形成させる。第1端縁1803が係合溝1905に係合されており、それにより第1端縁1803と第2環状壁1902の接続がより安定的且つ信頼的になる。更に、第1端縁1803と第2環状壁1902の安定的な接続によって、第1環状壁1802と第2環状壁1902は安定的な支持構造を形成して、パレットの全体的な構造をより安定化させ、積載能力を強化させた。
【0105】
第2環状壁1902と第2金属板1900の接続箇所に第1端縁1803に接合可能な第2ガイドエッジ1904を加工すると、係合溝1905が第2ガイドエッジ1904に形成される。それにより第1端縁1803はより好適に第2ガイドエッジ1904に接続可能になり、第1金属板1800と第2金属板1900の接続の安定性を向上させた。そして、第1端縁1803が第2金属板1900の表面と面一可能にすることで、フォークリフト運搬時のパレットの安定性と作業員運搬時の使用安全性を向上させ、パレット使用過程中の安全上のリスクを低減した。
【0106】
図14を参照し、ステップS1008の後、以下のステップを含む。
【0107】
S1401:第1環状壁1802の横断面の内径が第1金属板1800から離れる方向に沿って次第に増大するように、少なくとも一部の第1環状壁1802を外へ押圧する。第1環状壁1802を外へ押圧するには、拡張又は孔広げ等の方式を採用することができ、ここで具体的に限定しない。例えば、第1環状壁1802全体を押圧してもよいし、第1環状壁1802における第1金属板1800から離れた一端を押圧してもよい。第1環状壁1802が押圧された後、第1環状壁1802の縦断面は第1環状壁1802の軸線に対して傾斜するように設けられ、そして傾斜の角度範囲は1度~3度に設計することができる。ここの第1環状壁1802の縦断面は第1環状壁1802の軸線が位置する平面に沿って第1環状壁1802を切断して形成された断面と理解できる。従って、第1環状壁1802を押圧することで、第1環状壁1802と第2環状壁1902の接続をより強固にすることができ、そして、第1環状壁1802と第2環状壁1902はテーパを有する構造を形成しており、第2金属板1900が第1金属板1800から離脱するのを避けることができ、更にパレットの構造安定性を向上させ、パレットの構造強度をより高くし、積載能力をより強くした。
【0108】
図15を参照し、ステップS1006は具体的に以下のステップを含む。
【0109】
S1501:複数の第2貫通孔1901の位置に沿ってそれぞれ第2環状壁1902をプレスして作成する。第2環状壁1902は、第2貫通孔1901の外周縁にプレスして形成される。第2環状壁1902によって囲まれ形成された内孔は第2金属板1900の排水に寄与する上に、第2金属板1900の全体的な強度を増加し、第2金属板1900の湾曲抵抗能力を向上させた。
【0110】
S1502:第2環状壁1902の端縁を外へ曲げて第2端縁1903を加工する。第2端縁1903は第2環状壁1902における第2金属板1900から離れた一端に形成される。第2端縁1903と第2環状壁1902は一回加工で形成してもよいし、複数のステップに分けた加工で形成してもよい。第2端縁1903は第1環状壁1802又は第1金属板1800を支持して、第1金属板1800と第2金属板1900の支持効果を向上させることができる。また、第2端縁1903は弧形の面取りに形成でき、それにより第1金属板1800と第2金属板1900を接合する時に、第2端縁1903はガイド作用を有し、第1環状壁1802を第2環状壁1902に内嵌するようにガイドすることができ、第1金属板1800と第2金属板1900の接合がより円滑になり、組立効率が高くなる。
【0111】
図16を参照し、ステップS1003は具体的に以下のステップを含む。
【0112】
S1601:複数の第1貫通孔1801の位置に沿ってそれぞれ第1環状壁1802をプレスして作成する。第1環状壁1802は第1貫通孔1801の外周縁にプレスして形成される。
【0113】
S1602:第1金属板1800と第1環状壁1802の接続箇所に第2端縁1903に接合可能な第1ガイドエッジ1804を加工する。第1ガイドエッジ1804と第1環状壁1802は一回加工で形成してもよいし、複数のステップに分けた加工で形成してもよい。第1ガイドエッジ1804が第2端縁1903に接合されており、それにより第1環状壁1802と第2環状壁1902の接続がより堅固になり、そのため、パレットが受ける力がより均一になり、荷重積載効果がより好適になる上に、第2端縁1903が第1環状壁1802をより好適に支持可能になり、パレットの構造強度を向上させる。
【0114】
図17を参照し、ステップS1008の後、以下のステップを含む。
【0115】
S1701:第1金属板1800の外周縁と第2金属板1900の外周縁を固定的に接続する。第1金属板1800の外周縁と第2金属板1900の外周縁は、安定的な接続を実現するように、別々に加工して互に嵌合する折り縁を形成してもよいし、ボルト等の締結具によって接続を実現してもよく、ここで具体的に限定しない。第1金属板1800の外周縁と第2金属板1900の外周縁を固定的に接続することで、使用過程で雨や異物が第1金属板1800と第2金属板1900との間の空間に進入し、パレットを腐食して破損する状況を避けることができる。例えば、互に嵌合する折り縁を採用して第1金属板1800と第2金属板1900との間の接続を実現する時に、折り縁は第1金属板1800と第2金属板1900の接合ステップの前に加工してもよく、そのため、第1環状壁1802と第2環状壁1902の接続工程で第1金属板1800の外周縁と第2金属板1900の外周縁を同期して接続し、また、第1金属板1800の外周縁と第2金属板1900の外周縁の接続ステップを第1環状壁1802と第2環状壁1902の接続ステップの前又は後に設計してもよく、ここで具体的に限定しない。
【0116】
図18を参照し、第1環状壁1802と第2環状壁1902はいずれもプレス加工によって形成され、プレス加工はプロセスが成熟したものであり、加工精度が高く、品質が高く、そのため、第1環状壁1802と第2環状壁1902の構造が安定的で、パレットの構造強度を確保し、製品の品質を向上させることができる。
【0117】
図19を参照し、理解されるように、第1貫通孔1801と第2貫通孔1901はいずれも穴抜き加工加工によって形成され、穴抜き加工加工は工程が簡単で、プロセスが成熟したものであり、加工品質が高く、加工精度が高く、加工安全性や信頼性が高い。
【0118】
図18図19を参照し、第1貫通孔1801と第2貫通孔1901はいずれも円孔であり、その加工がより便利となる。そして、円孔から加工した第1環状壁1802と第2環状壁1902の横断面輪郭が円形であり、それにより第1環状壁1802と第2環状壁1902の構造がより安定的となり、第1金属板1800と第2金属板1900の接合成形に便利で、加工難度が低減される。勿論、第1貫通孔1801と第2貫通孔1901は三角形、四辺形、六辺形等の構造に設計してもよく、ここで具体的に限定しない。また、上記設計によれば、第1環状壁1802に対する加工によって第1端縁1803と第1ガイドエッジ1804等の構造が形成しやすくなる上に、第2環状壁1902に対する加工によって第2端縁1903と第2ガイドエッジ1904等の構造も加工しやすくなる。
【0119】
以上、図面を参照しながら本発明の実施例を詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、当業者が有する知識の範囲内において、本発明の趣旨を逸脱することなく種々の変更が可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
【国際調査報告】