(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-12
(54)【発明の名称】ブレーシング装置
(51)【国際特許分類】
B65G 1/04 20060101AFI20240305BHJP
B65G 1/14 20060101ALI20240305BHJP
【FI】
B65G1/04 555Z
B65G1/14 E
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023558181
(86)(22)【出願日】2022-03-24
(85)【翻訳文提出日】2023-10-25
(86)【国際出願番号】 EP2022057805
(87)【国際公開番号】W WO2022200517
(87)【国際公開日】2022-09-29
(32)【優先日】2021-03-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NO
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】315015988
【氏名又は名称】オートストアー テクノロジー アーエス
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】アウストルハイム, トロンド
(72)【発明者】
【氏名】ベッケン, べリエ
(72)【発明者】
【氏名】フィチェ, マルティン
【テーマコード(参考)】
3F022
【Fターム(参考)】
3F022EE05
3F022FF00
3F022JJ11
3F022MM01
3F022MM51
(57)【要約】
自動貯蔵回収システム(1)のフレームワーク構造(100)を支えるブレーシング装置および方法。装置は、フレームワーク構造の少なくとも1つの列(604)に配置された複数のツインポスト直立部材(602)を含み、ツインポスト直立部材は、直立部材部分の間に空間(610)を有して配置された直立部材部分の対(606)によって形成される。少なくとも1つの細長ブレーシング部材は、フレームワーク構造を支えるために、第1の端部において第1の接続点に接続され、第2の端部において第2の接続点に接続される。各細長ブレーシング部材は、少なくとも1つの列に配置された直立部材部分の対の垂直部分間の空間を通過するように配置される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動貯蔵回収システム(1)のフレームワーク構造(100)のためのブレーシング装置であって、
前記フレームワーク構造の少なくとも1つの列に配置された複数のツインポスト直立部材(602)であって、前記ツインポスト直立部材は、直立部材部分の間に空間(610)を有して配置された直立部材部分の対(606)を備える、複数のツインポスト直立部材と、
少なくとも1つの細長ブレーシング部材(612)であって、前記少なくとも1つの細長ブレーシング部材は、前記フレームワーク構造を支えるために、第1の端部において第1の接続点(614)に接続され、第2の端部において第2の接続点(616)に接続されている、少なくとも1つの細長ブレーシング部材(612)と
を備え、
各細長ブレーシング部材は、前記少なくとも1つの列に配置された前記複数のツインポスト直立部材(602)の前記直立部材部分の対の垂直部分間の前記空間を通過するように配置されている、ブレーシング装置。
【請求項2】
少なくとも1つの列は、前記フレームワーク構造(100)の周囲(600)に配置される、請求項1に記載のブレーシング装置。
【請求項3】
前記ブレーシング部材は、斜めに配置され、前記第1の接続点(614)は、前記フレームワーク構造が立設される施設の床(618)であり、および/または前記第2の接続点(616)は、前記自動貯蔵回収システム(1)の車両がその上で動作するレールシステム(108)のレール(110/111)である、先行する請求項のいずれか1項に記載のブレーシング装置。
【請求項4】
前記ブレーシング部材は、接続プレート(622)によって前記レールシステムに接続され、前記接続プレートの幅は、前記レールシステムの前記レールの幅を超えない、請求項3に記載のブレーシング装置。
【請求項5】
前記細長ブレーシング部材は、張力付与手段(620)を備える、先行する請求項のいずれか1項に記載のブレーシング装置。
【請求項6】
前記張力付与手段は、引き締め金具である、請求項5に記載のブレーシング装置。
【請求項7】
複数のブレーシング部材は、ハブ部材(631)に接続される、先行する請求項のいずれか1項に記載のブレーシング装置。
【請求項8】
自動貯蔵回収システム(1)のフレームワーク構造(100)のツインポスト直立部材(602)であって、前記ツインポスト直立部材は、前記直立部材部分間に空間(610)を形成するように、スペーサ(608)によって分離された直立部材部分の対(606)を備え、前記直立部材部分は、4つの直立部材によって画定された貯蔵カラム(105)内のコンテナを垂直にガイドするように配置された細長コーナガイドプロファイル(630)をさらに備える、ツインポスト直立部材(602)。
【請求項9】
最下部スペーサ(609)は、レベリングフットデバイス(613)と係合するための孔またはスロット(611)を備える、請求項8に記載のツインポスト直立部材(602)。
【請求項10】
自動貯蔵回収システム(1)のフレームワーク構造(100)を支えるための方法であって、
前記フレームワーク構造(100)の直立部材の少なくとも1つの列(604)として、請求項8または9に記載の複数のツインポスト直立部材(602)を配置するステップと、
細長ブレーシング部材(612)の第1の端部を、前記フレームワーク構造が立設される前記施設の床(618)または前記自動貯蔵回収システム(1)の車両がその上で動作するレールシステム(108)のレール(110/111)に接続するステップと、
前記列の複数の隣接する直立部材の直立部材部分(606)の間の前記空間(610)を通して斜めに前記細長ブレーシング部材を通過させるステップと、
前記細長ブレーシング部材の第2の端部を前記床(618)または前記レール(110/111)に接続するステップと
を含む、方法。
【請求項11】
前記細長ブレーシング部材(612)は、張力付与手段(620)を備え、前記方法は、前記ブレーシング部材に張力を付与するステップをさらに含む、請求項10に記載のフレームワーク構造(100)を支えるための方法。
【請求項12】
少なくとも1つの列(604)は、前記フレームワーク構造の周囲(600)に沿っている、請求項10または11に記載のフレームワーク構造(100)を支えるための方法。
【請求項13】
前記ブレーシング部材(612)は、前記レールの幅を超えない接続プレート(620)によって前記レール(110/111)に接続される、請求項10~12のいずれか1項に記載のフレームワーク構造(100)を支えるための方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、構造的ブレーシングに関し、特に、コンテナの貯蔵回収のための自動貯蔵回収システムのフレームワーク構造のブレーシングに関する。
【背景技術】
【0002】
背景および従来技術
図1は、フレームワーク構造100を有する典型的な従来技術の自動貯蔵回収システム1を開示しており、
図2、
図3および
図4は、そのようなシステム1上で動作するのに適した3つの異なる従来技術のコンテナハンドリング車両201、301、401を開示している。
【0003】
フレームワーク構造100は、直立部材102と、直立部材102の間に並んで配置された貯蔵カラム105を備える貯蔵容積とを備える。これらの貯蔵カラム105では、ビンとしても知られている貯蔵コンテナ106が互いに積み重ねられてスタック107を形成する。部材102は、典型的には、金属、例えば押出アルミニウムプロファイルから作製され得る。
【0004】
自動貯蔵回収システム1のフレームワーク構造100は、フレームワーク構造100の上部にわたって配置されたレールシステム108を備え、そのレールシステム108上で複数のコンテナハンドリング車両201、301、401は、貯蔵コンテナ106を貯蔵カラム105から上昇させ、貯蔵コンテナ106を貯蔵カラム内に下降させ、貯蔵コンテナ106を貯蔵カラム105の上方に輸送するように動作され得る。レールシステム108は、フレーム構造100の上部を横切る第1の方向Xへのコンテナハンドリング車両201、301、401の移動をガイドするように配置された第1のセットの平行レール110と、第1の方向Xに垂直な第2の方向Yへのコンテナハンドリング車両201、301、401の移動をガイドするために第1のセットのレール110に垂直に配置された第2のセットの平行レール111とを備える。カラム105に貯蔵されたコンテナ106は、レールシステム108のアクセス開口部112を介してコンテナハンドリング車両201、301、401によってアクセスされる。コンテナハンドリング車両201、301、401は、貯蔵カラム105の上方で、すなわち水平X-Y平面に平行な平面内で横方向に移動することができる。
【0005】
フレームワーク構造100の直立部材102が使用されて、コンテナをカラム105から上昇させ、コンテナをカラム内に下降させる間に貯蔵コンテナをガイドし得る。コンテナ106のスタック107は、典型的には自立型である。
【0006】
各従来技術のコンテナハンドリング車両201、301、401は、車体201a、301a、401aと、それぞれX方向およびY方向へのコンテナハンドリング車両201、301、401の横方向移動を可能にする第1および第2のセットの車輪201b、301b、201c、301c、401b、401cとを備える。
図2、
図3および
図3Bでは、各セットの2つの車輪が完全に見える。第1のセットの車輪201b、301b、401bは、第1のセットのレール110の隣り合う2つのレールと係合するように配置され、第2のセットの車輪201c、301c、401cは、第2のセットのレール111の隣り合う2つのレールと係合するように配置される。車輪のセット201b、301b、201c、301c、401b、401cのうちの少なくとも1つが昇降されることができ、その結果、第1のセットの車輪201b、301b、401bおよび/または第2のセットの車輪201c、301c、401cは、任意の時点でそれぞれのセットのレール110、111と係合されることができる。
【0007】
各従来技術のコンテナハンドリング車両201、301、401はまた、貯蔵コンテナ106を垂直方向に輸送するため、例えば貯蔵コンテナ106を貯蔵カラムから上昇させ、貯蔵コンテナ106を貯蔵カラム105内に下降させるためのリフトデバイスを備える。リフトデバイスは、貯蔵コンテナ106と係合するように適合された1つ以上の把持/係合デバイスを備え、把持/係合デバイスは、車両201、301、401に対する把持/係合デバイスの位置が、第1の方向Xおよび第2の方向Yと直交する第3の方向Zに調整されることができるように、車両201、301、401から下降されることができる。コンテナハンドリング車両301、401の把持デバイスの一部が、参照符号304、404によって示される
図3および
図4に示されている。コンテナハンドリングデバイス201の把持デバイスは、
図2の車体201a内に位置している。
【0008】
従来、また本出願の目的のために、Z=1は、貯蔵コンテナの最上層、すなわちレールシステム108の直下の層を識別し、Z=2は、レールシステム108の下方の第2の層を識別し、Z=3は、第3の層を識別する。
図1に開示される例示的な従来技術では、Z=8は、貯蔵コンテナの最下層を識別する。同様に、X=1...nおよびY=1...nは、水平面内における各貯蔵カラム105の位置を識別する。したがって、例として、
図1に示す直交座標系X、Y、Zを使用すると、
図1において106’として識別される貯蔵コンテナは、貯蔵位置X=10、Y=2、Z=3を占有していると言うことができる。コンテナハンドリング車両201、301、401は、層Z=0において移動していると言うことができ、各貯蔵カラム105は、そのXおよびY座標によって識別されることができる。したがって、レールシステム108の上方に延在する
図1に示される貯蔵コンテナもまた、層Z=0に配置されると言われる。
【0009】
フレームワーク構造100の貯蔵容積は、グリッド104と呼ばれることが多く、このグリッド内の可能な貯蔵位置は、貯蔵セルと呼ばれる。各貯蔵カラムは、X方向およびY方向の位置によって識別されてもよく、各貯蔵セルは、X方向、Y方向およびZ方向のコンテナ番号によって識別されてもよい。
【0010】
各従来技術のコンテナハンドリング車両201、301、401は、貯蔵コンテナ106をレールシステム108を横切って輸送するときに貯蔵コンテナ106を受け入れて収容するための貯蔵区画または空間を備える。貯蔵空間は、
図2および
図3Bに示され、例えば、その内容が参照により本明細書に組み込まれる国際公開第2015/193278号(特許文献1)および国際公開第2019/206487号(特許文献2)に記載されているように、車体201a内の内部に配置されたキャビティを備えてもよい。
【0011】
図3は、片持ち構造を有するコンテナハンドリング車両301の代替的な構成を示している。そのような車両は、例えばノルウェー国特許第317366号に詳細に記載されており、その内容も参照により本明細書に組み込まれる。
【0012】
図2に示すキャビティコンテナハンドリング車両201は、例えば、その内容が参照により本明細書に組み込まれる国際公開第2015/193278号に記載されているように、貯蔵カラム105の横方向範囲にほぼ等しいXおよびY方向の寸法を有する領域を覆うフットプリントを有し得る。本明細書で使用される「横方向」という用語は、「水平」を意味し得る。
【0013】
あるいは、キャビティコンテナハンドリング車両401は、例えば国際公開第2014/090684A1号(特許文献3)または国際公開第2019/206487A1号に開示されているように、
図1および
図3Bに示されるような貯蔵カラム105によって画定される横方向領域よりも大きいフットプリントを有してもよい。
【0014】
レールシステム108は、典型的には、車両の車輪が走行する溝を有するレールを備える。あるいは、レールは、上方に突出する要素を備えてもよく、車両の車輪は、脱輪を防止するためのフランジを備える。これらの溝および上方に突出する要素は、まとめて軌道として知られている。各レールは、1つの軌道を備えてもよく、または各レールは、2つの平行な軌道を備えてもよい。
【0015】
その内容が参照により本明細書に組み込まれる国際公開第2018/146304号(特許文献4)は、レールおよびX方向およびY方向の双方の平行な軌道を備えるレールシステム108の典型的な構成を示している。
【0016】
フレームワーク構造100において、カラム105の大部分は、貯蔵カラム105、すなわち貯蔵コンテナ106がスタック107に貯蔵されるカラム105である。しかしながら、いくつかのカラム105は、他の目的を有してもよい。
図1では、カラム119および120は、貯蔵コンテナ106がフレームワーク構造100の外部からアクセスされることができ、またはフレームワーク構造100の外部もしくは内部に移送されることができるアクセスステーション(図示せず)に輸送されることができるように、貯蔵コンテナ106をドロップオフおよび/またはピックアップするためにコンテナハンドリング車両201、301、401によって使用されるそのような専用のカラムである。当該技術分野では、そのような位置は、通常「ポート」と呼ばれ、ポートが位置するカラムは、「ポートカラム」119、120と呼ばれることがある。アクセスステーションへの輸送は、任意の方向、すなわち水平、傾斜および/または垂直であってもよい。例えば、貯蔵コンテナ106は、フレームワーク構造100内のランダムまたは専用のカラム105に配置され、その後、任意のコンテナハンドリング車両によってピックアップされ、アクセスステーションへのさらなる輸送のためにポートカラム119、120に輸送されてもよい。「傾斜」という用語は、水平と垂直との間のどこかに一般的な輸送方向を有する貯蔵コンテナ106の輸送を意味することに留意されたい。
【0017】
図1では、第1のポートカラム119は、例えば、コンテナハンドリング車両201、301が移送ステーションにアクセスまたは輸送される貯蔵コンテナ106をドロップオフすることができる専用のドロップオフポートカラムであってもよく、第2のポートカラム120は、コンテナハンドリング車両201、301、401が移送ステーションからアクセスまたは輸送された貯蔵コンテナ106をピックアップすることができる専用のピックアップポートカラムであってもよい。
【0018】
アクセスステーションは、典型的には、製品が貯蔵コンテナ106から取り出されるかまたはその中に配置されるピッキングまたはストックステーションであってもよい。ピッキングまたはストックステーションでは、貯蔵コンテナ106は、通常、自動貯蔵回収システム1から取り出されず、一旦アクセスされると再びフレームワーク構造100に戻される。ポートはまた、貯蔵コンテナを別の貯蔵施設に(例えば、別のフレームワーク構造に、または別の自動貯蔵回収システムに)、輸送車両(例えば、列車またはトラック)、または生産施設に移送するために使用されることもできる。
【0019】
コンベヤを備えるコンベヤシステムは、通常、ポートカラム119、120とアクセスステーションとの間で貯蔵コンテナを輸送するために使用される。
【0020】
ポートカラム119、120およびアクセスステーションが異なるレベルに配置されている場合、コンベヤシステムは、ポートカラム119、120とアクセスステーションとの間で貯蔵コンテナ106を垂直に輸送するための垂直構成要素を有するリフトデバイスを備えてもよい。
【0021】
コンベヤシステムは、例えば、その内容が参照により本明細書に組み込まれる国際公開第2014/075937号(特許文献5)に記載されているように、異なるフレームワーク構造の間で貯蔵コンテナ106を移送するように配置されてもよい。
【0022】
図1に開示されているカラム105のうちの1つに貯蔵されている貯蔵コンテナ106がアクセスされるべきであるとき、コンテナハンドリング車両201、301、401のうちの1つは、その位置から標的貯蔵コンテナ106を回収し、それをドロップオフポートカラム119に輸送するように指示される。この動作は、標的貯蔵コンテナ106が配置されている貯蔵カラム105の上方の位置にコンテナハンドリング車両201、301を移動させ、コンテナハンドリング車両201、301、401のリフトデバイス(図示せず)を使用して貯蔵カラム105から貯蔵コンテナ106を回収し、貯蔵コンテナ106をドロップオフポートカラム119に輸送することを含む。標的貯蔵コンテナ106がスタック107内の奥深くに配置されている場合、すなわち、標的貯蔵コンテナ106の上方に複数の他の貯蔵コンテナ106が配置されている場合、動作はまた、標的貯蔵コンテナ106を貯蔵カラム105から持ち上げる前に、上方に配置された貯蔵コンテナを一時的に移動させることを含む。当該技術分野では「採掘」と呼ばれることもあるこのステップは、標的貯蔵コンテナをドロップオフポートカラム119に輸送するためにその後に使用されるのと同じコンテナハンドリング車両、または複数の他の協働するコンテナハンドリング車両によって実行され得る。代替的に、または追加的に、自動貯蔵回収システム1は、貯蔵カラム105から貯蔵コンテナ106を一時的に取り外すタスク専用のコンテナハンドリング車両201、301、401を有してもよい。標的貯蔵コンテナ106が貯蔵カラム105から取り出されると、一時的に取り出された貯蔵コンテナ106は、元の貯蔵カラム105に再配置されることができる。しかしながら、取り出された貯蔵コンテナ106は、代替的に他の貯蔵カラム105に再配置されてもよい。
【0023】
貯蔵コンテナ106がカラム105のうちの1つに貯蔵される場合、コンテナハンドリング車両201、301、401のうちの1つは、貯蔵コンテナ106をピックアップポートカラム120からピックアップし、貯蔵コンテナが貯蔵される貯蔵カラム105の上方の位置に輸送するように指示される。スタック107内の標的位置またはその上方に配置された任意の貯蔵コンテナ106が取り出された後、コンテナハンドリング車両201、301、401は、貯蔵コンテナ106を所望の位置に配置する。次いで、取り出された貯蔵コンテナ106は、貯蔵カラム105内に戻されてもよく、または他の貯蔵カラム105に再配置されてもよい。
【0024】
自動貯蔵回収システム1を監視および制御するために、例えば、コンテナハンドリング車両201、301、401が互いに衝突することなく所望の貯蔵コンテナ106が所望の時間に所望の位置に送達されることができるように、フレームワーク構造100内のそれぞれの貯蔵コンテナ106の位置、各貯蔵コンテナ106の内容物、およびコンテナハンドリング車両201、301、401の移動を監視および制御するために、自動貯蔵回収システム1は、典型的にはコンピュータ化され、典型的には貯蔵コンテナ106を追跡するためのデータベースを備える制御システム500を備える。
【0025】
フレームワーク構造のブレーシング
フレームワーク構造100は、レールシステム108上で動作する車両の動きなどによって、大きな横方向の力を受けることがある。フレームワーク構造100はまた、揺れまたは他の不安定化力を受けることがある。したがって、フレームワーク構造は、一般にブレーシングを必要とする。フレームワーク構造100は、典型的には、従来技術の
図4に示すように、軌道システムの上部レールをフレームワーク構造が立設されている建物の壁に接続する梁501によって支えられる。典型的には、梁501は、フレームワーク構造の少なくとも両側に配置され、約10メートルごとに離間される。この場合、通常の従来技術の直立部材102はまた、従来技術の
図5に示すように、フレームワーク構造の周囲に沿って配置される。
【0026】
しかしながら、上述したようにフレームワーク構造100を支えることが常に可能または望ましいとは限らない。さらにまた、上述したブレーシング装置は、自立したグリッド、すなわち外部構造に対するブレーシングを必要としないグリッドを提供しない。
【0027】
従来技術からの別の例では、本出願人は、国際公開第2019101367号(特許文献6)に、複数の傾斜した支持支柱がフレームワーク構造の周囲に沿って直立部材102の隣接する対の間に接続されるシステムを以前に記載している。国際公開第2019101367号からの支柱は安定性を提供し、フレームワーク構造が自立されることを可能にするが、複数のブレーシング支柱(隣接する直立部材の各対の間に1つ)の接続は時間がかかり、困難である。したがって、フレームワーク構造100を安定化させるためのより単純でより柔軟な構成を提供することには改善の余地がある。さらにまた、国際公開第2019101367号の構成は、支持支柱に張力を付与する手段を提供していない。
【0028】
したがって、フレームワーク構造を支えるための改良または補足または代替の構成および方法が必要とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0029】
【特許文献1】国際公開第2015/193278号
【特許文献2】国際公開第2019/206487号
【特許文献3】国際公開第2014/090684号
【特許文献4】国際公開第2018/146304号
【特許文献5】国際公開第2014/075937号
【特許文献6】国際公開第2019/101367号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0030】
発明の概要
本発明は、独立請求項に記載され特徴付けられ、従属請求項は、本発明の他の特徴を記載する。
【0031】
一態様では、本発明は、自動貯蔵回収システムのフレームワーク構造を支えるための構成および方法に関する。別の態様では、本発明は、構成および方法に有用なツインポスト直立部材に関する。
【0032】
一態様によれば、本発明は、自動貯蔵回収システムのフレームワーク構造のためのブレーシング装置であって、
a.フレームワーク構造の少なくとも1つの列に配置された複数のツインポスト直立部材であって、直立部材部分の間に空間を有して配置された直立部材部分の対を備える、複数のツインポスト直立部材と、
b.フレームワーク構造を支えるために、第1の端部において第1の接続点に接続され、第2の端部において第2の接続点に接続された少なくとも1つの細長ブレーシング部材と、を備え、
c.各細長ブレーシング部材が、少なくとも1つの列に配置された直立部材部分の対の垂直部分間の空間を通過するように配置されている、ブレーシング装置を提供する。
【0033】
一態様にかかる装置は、フレームワーク構造の外周の直立部材として配置された複数のツインポスト直立部材を備える。ツインポスト直立部材は、スペーサによって分離された2つの垂直直立部材部分を備え、それによって垂直直立部材部分間に空間を形成する。細長ブレーシング部材は、一端において第1の接続点に接続され、複数のツインポスト直立部材の部分間の空間を通過し、第2の接続点に取り付けられる。一実施形態では、ブレーシング部材は、斜めに配置される。例えば、それは、その下端において施設の床に、および/またはその上端においてレールシステムの外側レールに取り付けられてもよく、ブレーシング部材は、それらの間のツインポスト直立部材の垂直部分間の空間を通過する。別の実施形態では、ブレーシング部材は、水平に配置され、第1および第2の接続点は、直立部材または貯蔵回収システムの他の構造であってもよい。ブレーシング部材は、フレームワーク構造を支えるためにブレーシング部材を締め付けて補強するための引き締め金具または他の張力付与手段を備えてもよい。そのように支えられると、フレームワーク構造は、自立する、すなわち、建物の内壁などの周囲構造へのいかなるブレーシング接続も必要としない。
【0034】
一態様では、ブレーシング部材の上端は、レールの幅以下である接続プレートなどの固定具によって、フレームワーク構造の上部、例えばシステムの車両が走行するレールに接続される。このようにして、ブレーシング部材も接続プレートも、ブレーシング部材に隣接するカラム内のコンテナの垂直移動を妨げない。
【0035】
別の態様では、隣接するカラムとの可能な干渉が問題ではない場合、ブレーシング部材は、レールの側面にしっかりと接続されたブラケットまたはクランプによってレールに接続されてもよい。
【0036】
一態様では、垂直部分間の最下部スペーサは、直立部材と床との間に配置されたレベリングフットデバイスのガイドピンを受け入れるための孔または凹部を備える。
【0037】
一態様にかかるツインポスト直立部材はまた、貯蔵カラムが1つ以上のそのようなツインポスト直立部材によって画定される場合に、貯蔵カラム内の貯蔵コンテナを垂直にガイドする1つ以上の長手方向コーナガイドプロファイルを備える。
【0038】
一態様によれば、本発明は、フレームワーク構造を支えるための方法であって、
複数のツインポスト直立部材をフレームワーク構造の直立部材の少なくとも1つの列として配置するステップと、
細長ブレーシング部材の第1の端部を、フレームワーク構造が立設される施設の床、または自動貯蔵回収システムの車両がその上で動作するレールシステムのレールに接続するステップと、
列の複数の隣接する直立部材の直立部材部分間の空間を通して斜めに細長ブレーシング部材を通過させるステップと、
細長ブレーシング部材の第2の端部を床またはレールに接続するステップと、を含む、方法を提供する。
【0039】
本発明は、ツインポスト直立部材およびブレーシング部材がフレームワーク構造の周囲に配置される実施形態に関連して説明されるが、ツインポスト直立部材およびブレーシング部材は、必要に応じて、フレームワーク構造の内部に対する位置に配置されることができることを理解されたい。これは、貯蔵カラムの動作に干渉しない内部構造ブレーシングを可能にすると同時に、フレームワーク構造の周囲がカバーなどによって保護されることも可能にするという利点を提供する。内部ブレーシングの配置はまた、フレームワーク構造の中央領域が支えられ、次いでその中央領域がフレームワーク構造の外側領域を支持することを可能にする。一態様によれば、本発明にかかるブレーシング装置は、一定の間隔、例えば10メートルごとに配置されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
図面の簡単な説明
以下の図面は、本発明の理解を容易にするために添付される。図面は本発明の実施形態を示しており、ここでは例としてのみ説明する。
【0041】
【
図1】
図1は、自動貯蔵回収システムのフレームワーク構造の斜視図である。
【0042】
【
図2】
図2は、貯蔵コンテナを内部に運ぶための中央に配置されたキャビティを有する従来技術のコンテナハンドリング車両の斜視図である。
【0043】
【
図3A】
図3は、貯蔵コンテナを下方に運ぶための片持ち梁を有する従来技術のコンテナハンドリング車両の斜視図である。
【
図3B】
図3は、貯蔵コンテナを下方に運ぶための片持ち梁を有する従来技術のコンテナハンドリング車両の斜視図である。
【0044】
【
図4】
図4は、フレームワーク構造が壁などの外部構造に接続されている従来技術のブレーシング装置を示している。
【0045】
【
図5】
図5は、フレームワーク構造の周囲に配置された従来技術の直立部材の図である。
【0046】
【
図6】
図6は、フレームワーク構造の外周に直立部材部分の対のみを示し、ブレーシング部材が直立部材部分間に延在する、本発明のブレーシング装置の例示的な実施形態の図である。
【0047】
【
図7】
図7は、グリッドフットレベリングデバイスの両側の直立部材部分の対の分解図である。
【0048】
【
図8】
図8は、フレームワーク構造が立設される施設の床へのブレーシング部材の下端の接続の一実施形態を示す詳細斜視図である
【0049】
【
図9】
図9は、フレームワーク構造のレールシステムへのブレーシング部材の上端の接続の一実施形態を示す詳細斜視図である。
【0050】
【
図10】
図10は、一態様では、ブレーシング部材の上端および下端の両方に同じ接続プレートが使用され得ることを示している。
【0051】
【
図11】
図11は、フレームワーク構造のレールシステムへのブレーシング部材とともに使用される接続プレートの別の実施形態を示す詳細斜視図である。
【0052】
【
図12】
図12は、フレームワーク構造の周囲に沿って、またはフレームワーク構造の内部に配置されたツインポスト直立部材の列の詳細斜視図であり、フレームワーク構造のレールシステムへのブレーシング部材の接続のさらに別の実施形態を示している。
【0053】
【
図13】
図13は、フレームワーク構造の周囲に沿って、またはフレームワーク構造の内部に配置されたツインポスト直立部材の列の詳細斜視図であり、フレームワーク構造のレールシステムへのブレーシング部材の接続のさらに別の実施形態を示している。
【0054】
【
図14】
図14は、比較目的のためのフレームワーク構造のレールシステムへのブレーシング部材の接続の3つの実施形態を示す詳細斜視図である。
【0055】
【
図15】
図15は、直立部材部分がグリッドフットレベリングデバイス上に載置された状態で、直立部材部分の対の垂直部分間の空間を通過するブレーシング部材を示す詳細斜視図である。
【0056】
【0057】
【
図17】
図17~
図20は、直立部材部分およびブレーシング部材の対に隣接するカラムに配置されたコンテナを示しており、ブレーシング部材および接続部がカラム内のコンテナの移動を妨げないことを示している。
【
図18】
図17~
図20は、直立部材部分およびブレーシング部材の対に隣接するカラムに配置されたコンテナを示しており、ブレーシング部材および接続部がカラム内のコンテナの移動を妨げないことを示している。
【
図19】
図17~
図20は、直立部材部分およびブレーシング部材の対に隣接するカラムに配置されたコンテナを示しており、ブレーシング部材および接続部がカラム内のコンテナの移動を妨げないことを示している。
【
図20】
図17~
図20は、直立部材部分およびブレーシング部材の対に隣接するカラムに配置されたコンテナを示しており、ブレーシング部材および接続部がカラム内のコンテナの移動を妨げないことを示している。
【0058】
【
図21】
図21~
図24は、ブレーシング部材が中心リングまたはハブに接続されたセグメントまたはスポークとして配置される、ブレーシング部材の代替的な構成を示している。
【
図22】
図21~
図24は、ブレーシング部材が中心リングまたはハブに接続されたセグメントまたはスポークとして配置される、ブレーシング部材の代替的な構成を示している。
【
図23】
図21~
図24は、ブレーシング部材が中心リングまたはハブに接続されたセグメントまたはスポークとして配置される、ブレーシング部材の代替的な構成を示している。
【
図24】
図21~
図24は、ブレーシング部材が中心リングまたはハブに接続されたセグメントまたはスポークとして配置される、ブレーシング部材の代替的な構成を示している。
【0059】
【
図25】
図25は、フレームワーク構造の内部に配置されたブレーシング装置を示している。
【発明を実施するための形態】
【0060】
発明の詳細な説明
以下、添付の図面を参照して、本発明の実施形態をより詳細に説明する。しかしながら、図面は、本発明を図面に示された主題に限定することを意図するものではないことを理解されたい。
【0061】
本発明は、本出願の背景技術の項に記載されているような自動貯蔵回収システム1のためのブレーシング装置に関する。自動貯蔵回収システム1のフレームワーク構造100は、以下に特に説明する場合を除き、上述した従来技術のフレームワーク構造100にしたがって、
図1~
図3に示すように構築される。すなわち、直立部材102によって支持され、さらにフレームワーク構造100がX方向およびY方向に第1の上部レールシステム108を備える、いくつかの直立部材102である。
【0062】
フレームワーク構造100は、部材102の間に設けられた貯蔵カラム105の形態の貯蔵区画をさらに備え、貯蔵コンテナ106は、貯蔵カラム105内のスタック107に積み重ね可能である。
【0063】
フレームワーク構造100は、任意のサイズとすることができる。特に、フレームワーク構造は、
図1に開示されているよりもかなり広くおよび/または長くおよび/または深くすることができることが理解される。例えば、フレームワーク構造100は、700×700カラムを超える水平範囲および12個を超えるコンテナの貯蔵深さを有し得る。
【0064】
次に、
図6~
図24を参照して、本発明にかかる自動貯蔵回収システムの1つの実施形態をより詳細に説明する。
【0065】
前述の説明では、例示的な実施形態を参照して、本発明にかかる送達車両および自動貯蔵回収システムの様々な態様について説明した。説明の目的で、システムおよびその動作の完全な理解を提供するために、具体的な数、システムおよび構成を記載した。しかしながら、この説明は、限定的な意味で解釈されることを意図していない。例示的な実施形態の様々な変更および変形、ならびに開示された主題が関係する当業者にとって明らかなシステムの他の実施形態は、本発明の範囲内にあるとみなされる。
【0066】
図6は、自動貯蔵回収システム1のフレームワーク構造100の周囲600の2つの側面を示している。
図1に示すようなフレームワーク構造100の内部直立部材102およびレールシステム108は、説明を容易にするために
図6には示されていない。一態様によれば、本発明は、列604に配置された複数のツインポスト直立部材602を備える。一態様では、1つの列または複数の列604は、周囲600の少なくとも1つの辺に沿って、好ましくは少なくとも2つの辺に沿って配置される。別の態様によれば、1つの列または複数の列604は、フレームワーク構造100の内部に配置されてもよい。
【0067】
図7は、ツインポスト直立部材602の分解図である。図示のように、ツインポスト直立部材602は、1つ以上のスペーサ608によって互いに接合された2つの直立部材部分606を備える。そのように接合されると、直立部材部分606の間に空間610が形成される。一態様では、最下部スペーサ609は、レベリングフットデバイス613と係合するように配置された孔またはスロット611を備える。
【0068】
図6にさらに示すように、複数の細長ブレーシング部材612は、列604のツインポスト直立部材602の空間610を通過するように配置される。一実施形態では、ブレーシング部材は、ブレースバーまたは支柱などの剛性部材であってもよい。別の実施形態では、ブレーシング部材は、ケーブルまたはワイヤなどの可撓性構造であってもよい。一実施形態では、ブレーシング部材は、複数のツインポスト直立部材を斜めに通過する。別の実施形態では、ブレーシング部材は、複数のツインポスト直立部材を水平に通過する。ブレーシング部材は、一端において第1の接続点614に取り付けられ、他端において第2の接続点616に取り付けられる。一態様では、第1の接続点614は、フレームワーク構造100が立設される施設の床618であり、第2の取り付け点は、レールシステム108のレール110/110である。この態様によれば、ブレーシング部材は、
図6に示すように斜めに配置される。ブレーシング部材612は、好ましくは、張力付与手段、例えば
図8に示すような引き締め金具620を備える。引き締め金具620が回転されて、ブレーシング部材612に張力を加える。他の形態の張力付与器も使用されることができる。
【0069】
図8は、床618にボルト止めされた接続プレート622の詳細図である。引き締め金具620は、ブレーシング部材612を接続プレート622に接続する。しかしながら、ブレーシング部材612は、接続プレート622に直接接続されることもでき、または
図17に示すように関節式接続片624を介して接続されることもでき、引き締め金具(または他の張力付与手段)がブレーシング部材の反対側の端部に、またはブレーシング部材の端部の中間に配置されることもできることを理解されたい。
【0070】
図9は、接続プレート622によってレール110/111の下側に接続されたブレーシング部材612を示す詳細図であり、空間610を通過するブレーシング部材612を示している。
図9は、接続プレート622がレール110/111の幅を超えない幅を有する好ましい構成を示している。以下に説明するように、これは、接続点に隣接する貯蔵カラム内の貯蔵コンテナの垂直移動を接続プレート622が妨げるのを回避する有利な構成である。
【0071】
図10に示すような好ましい構成では、同一の接続プレート622が使用されてブレーシング部材612の両端を接続し、これにより製造および設置の効率性をもたらす。
図11は、接続プレート622の代替的な構成を示し、ブレーシング部材612は、関節式接続片624によって上部接続プレートに接続されている。
【0072】
図12は、比較のために上述した実施形態の横に示されている、ブレーシング部材612をレール110/111に接続するための代替的な構成を示している。この代替的な構成は、ボルトが貫通しているレール110/111の外側の周りに配置されたフォーク状コネクタ626を備える。この構成は、隣接する貯蔵カラム内のコンテナの垂直移動の干渉のリスクが問題ではない場合に有用であり得る。
図13は、複数の点においてレール110/111の側面にボルト止めされた両面接続ブラケット628を用いて、ブレーシング部材612をレール110/111に接続するさらに別の代替手段を示している。
図14は、比較のために同じ図において上述した3つの代替例を示している。
【0073】
図16は、直立部材部分606の間の空間610を通過するブレーシング部材612をより明確に示す断面図である。
【0074】
図17~
図20は、本発明の構成の利点を示している。図示のように、ブレーシング部材612および接続プレート622に隣接する貯蔵カラム105内に配置された貯蔵コンテナ106は、ブレーシング部材がツインポスト直立部材602を通過するときに、その垂直移動を妨げられない。
図17は、周囲604に沿って配置されたブレーシング部材および直立部材部分606と、このようにブレーシング部材612の片側にのみ配置された貯蔵カラムとを示しているが、列604は、フレームワークの内部に配置されてもよく、ブレーシング部材は、ブレーシング部材612の全ての側の貯蔵カラム内のコンテナと干渉することを回避することが理解されよう。
【0075】
図18および
図19は、直立部材部分606が、貯蔵コンテナ106の対応するコーナの動きを受け入れて垂直にガイドするように適合された形状を有する細長コーナガイドプロファイル630を備えることを示している。ツインポスト直立部材602が、(従来技術の直立部材102を含み得る)貯蔵カラムを画定する4つの直立部材のうちの1つを備えるとき、コーナガイドプロファイル630は、残りの直立部材の同様のコーナガイドプロファイルと協働して、ブレーシング部材612からの干渉を受けることなく、貯蔵コンテナのための垂直ガイド経路を形成する。
【0076】
図21~
図24は、複数のブレーシング部材612が中央ハブ部材631に接続されている実施形態を示す。この構成は、非常に長いブレーシング部材が扱いにくい特に大きなフレームワーク構造において有用であり得る。
【0077】
図25は、フレームワーク構造の内部に配置された本発明にかかるブレーシング装置を示している。「内部」という用語は、周囲の内部にあるフレームワーク構造の任意の部分を意味し得ることを理解されたい。
【0078】
参照番号のリスト
従来技術(
図1~
図4):
1 従来技術の自動貯蔵回収システム
100 フレームワーク構造
102 フレームワーク構造の直立部材
104 貯蔵グリッド
105 貯蔵カラム
106 貯蔵コンテナ
106’ 貯蔵コンテナの特定位置
107 スタック
108 レールシステム
110 第1の方向(X)の平行レール
110a 第1の方向(X)の第1のレール
110b 第1の方向(X)の第2のレール
111 第2の方向(Y)の平行レール
111a 第2の方向(Y)の第1のレール
111b 第2の方向(Y)の第2のレール
112 アクセス開口部
119 第1のポートカラム
120 第2のポートカラム
201 従来技術のコンテナハンドリング車両
201a コンテナハンドリング車両201の車体
201b 駆動手段/車輪構成、第1の方向(X)
201c 駆動手段/車輪構成、第2の方向(Y)
301 従来技術の片持ち梁コンテナハンドリング車両
301a コンテナハンドリング車両301の車体
301b 第1の方向(X)の駆動手段
301c 第2の方向(Y)の駆動手段
304 把持デバイス
500 制御システム
501 梁
X 第1の方向
Y 第2の方向
Z 第3の方向
600 周囲
602 ツインポスト直立部材
604 列
606 直立部材部分
608 スペーサ
609 最下部スペーサ
610 空間
611 孔またはスロット
612 ブレーシング部材
613 レベリングフットデバイス
614 第1の接続点
616 第2の接続点
618 床
620 張力付与手段
624 関節式接続片
626 フォーク状コネクタ
628 接続ブラケット
630 コーナガイドプロファイル
631 接続ハブ部材
【手続補正書】
【提出日】2023-11-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動貯蔵回収システム(1)のフレームワーク構造(100)のためのブレーシング装置であって、
前記フレームワーク構造(100)は、貯蔵カラム(105)を画定している列に配置された複数の直立部材(102,602)を備え、前記直立部材(102,602)は、第1のセットの平行レール(110)および第2のセットの平行レール(111)を備えるレールシステム(108)を支持し、前記レールシステム(108)上で、貯蔵カラム内に貯蔵されたコンテナ(106)またはその他のアイテムを回収するためのコンテナハンドリング車両(201,301,401)が走行し、前記ブレーシング装置は、
前記フレームワーク構造の少なくとも1つの列に配置された複数のツインポスト直立部材(602)であって、前記ツインポスト直立部材は、直立部材部分の間に空間(610)を有して配置された直立部材部分の対(606)を備える、複数のツインポスト直立部材と、
少なくとも1つの細長ブレーシング部材(612)であって、前記少なくとも1つの細長ブレーシング部材は、前記フレームワーク構造を支えるために、第1の端部において第1の
上部接続点(614)に接続され、第2の端部において第2の
下部接続点(616)に接続されている、少なくとも1つの細長ブレーシング部材(612)と
、
各細長ブレーシング部材は、前記少なくとも1つの列に配置された前記複数のツインポスト直立部材(602)の前記直立部材部分の対の垂直部分間の前記空間を
通して斜めに通過するように配置されている
ことと
を特徴とする、ブレーシング装置。
【請求項2】
少なくとも1つの列は、前記フレームワーク構造(100)の周囲(600)に配置される、請求項1に記載のブレーシング装置。
【請求項3】
前記ブレーシング部材は、斜めに配置され、前記第1の接続点(614)は、前記フレームワーク構造が立設される施設の床(618)であり、および/または前記第2の接続点(616)は、前記自動貯蔵回収システム(1)の車両がその上で動作するレールシステム(108)のレール(110/111)である、先行する請求項のいずれか1項に記載のブレーシング装置。
【請求項4】
前記ブレーシング部材は、接続プレート(622)によって前記レールシステムに接続され、前記接続プレートの幅は、前記レールシステムの前記レールの幅を超えない、請求項3に記載のブレーシング装置。
【請求項5】
前記細長ブレーシング部材は、張力付与手段(620)を備える、先行する請求項のいずれか1項に記載のブレーシング装置。
【請求項6】
前記張力付与手段は、引き締め金具である、請求項5に記載のブレーシング装置。
【請求項7】
複数のブレーシング部材は、ハブ部材(631)に接続される、先行する請求項のいずれか1項に記載のブレーシング装置。
【請求項8】
自動貯蔵回収システム(1)のフレームワーク構造(100)のツインポスト直立部材(602)であって、前記ツインポスト直立部材は、前記直立部材部分間に空間(610)を形成するように、スペーサ(608)によって分離された直立部材部分の対(606)を備え、前記直立部材部分は、4つの直立部材によって画定された貯蔵カラム(105)内のコンテナを垂直にガイドするように配置された細長コーナガイドプロファイル(630)をさらに備える、ツインポスト直立部材(602)。
【請求項9】
最下部スペーサ(609)は、レベリングフットデバイス(613)と係合するための孔またはスロット(611)を備える、請求項8に記載のツインポスト直立部材(602)。
【請求項10】
自動貯蔵回収システム(1)のフレームワーク構造(100)を支えるための方法であって、
前記フレームワーク構造(100)の直立部材の少なくとも1つの列(604)として、請求項8または9に記載の複数のツインポスト直立部材(602)を配置するステップと、
細長ブレーシング部材(612)の第1の端部を、前記フレームワーク構造が立設される前記施設の床(618)または前記自動貯蔵回収システム(1)の車両がその上で動作するレールシステム(108)のレール(110/111)に接続するステップと、
前記列の複数の隣接する直立部材の直立部材部分(606)の間の前記空間(610)を通して斜めに前記細長ブレーシング部材を通過させるステップと、
前記細長ブレーシング部材の第2の端部を前記床(618)または前記レール(110/111)に接続するステップと
を含む、方法。
【請求項11】
前記細長ブレーシング部材(612)は、張力付与手段(620)を備え、前記方法は、前記ブレーシング部材に張力を付与するステップをさらに含む、請求項10に記載のフレームワーク構造(100)を支えるための方法。
【請求項12】
少なくとも1つの列(604)は、前記フレームワーク構造の周囲(600)に沿っている、請求項10または11に記載のフレームワーク構造(100)を支えるための方法。
【請求項13】
前記ブレーシング部材(612)は、前記レールの幅を超えない接続プレート(620)によって前記レール(110/111)に接続される、請求項10~12のいずれか1項に記載のフレームワーク構造(100)を支えるための方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0039】
本発明は、ツインポスト直立部材およびブレーシング部材がフレームワーク構造の周囲に配置される実施形態に関連して説明されるが、ツインポスト直立部材およびブレーシング部材は、必要に応じて、フレームワーク構造の内部に対する位置に配置されることができることを理解されたい。これは、貯蔵カラムの動作に干渉しない内部構造ブレーシングを可能にすると同時に、フレームワーク構造の周囲がカバーなどによって保護されることも可能にするという利点を提供する。内部ブレーシングの配置はまた、フレームワーク構造の中央領域が支えられ、次いでその中央領域がフレームワーク構造の外側領域を支持することを可能にする。一態様によれば、本発明にかかるブレーシング装置は、一定の間隔、例えば10メートルごとに配置されることができる。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
自動貯蔵回収システム(1)のフレームワーク構造(100)のためのブレーシング装置であって、
上記フレームワーク構造の少なくとも1つの列に配置された複数のツインポスト直立部材(602)であって、上記ツインポスト直立部材は、直立部材部分の間に空間(610)を有して配置された直立部材部分の対(606)を備える、複数のツインポスト直立部材と、
少なくとも1つの細長ブレーシング部材(612)であって、上記少なくとも1つの細長ブレーシング部材は、上記フレームワーク構造を支えるために、第1の端部において第1の接続点(614)に接続され、第2の端部において第2の接続点(616)に接続されている、少なくとも1つの細長ブレーシング部材(612)と
を備え、
各細長ブレーシング部材は、上記少なくとも1つの列に配置された上記複数のツインポスト直立部材(602)の上記直立部材部分の対の垂直部分間の上記空間を通過するように配置されている、ブレーシング装置。
(項目2)
少なくとも1つの列は、上記フレームワーク構造(100)の周囲(600)に配置される、項目1に記載のブレーシング装置。
(項目3)
上記ブレーシング部材は、斜めに配置され、上記第1の接続点(614)は、上記フレームワーク構造が立設される施設の床(618)であり、および/または上記第2の接続点(616)は、上記自動貯蔵回収システム(1)の車両がその上で動作するレールシステム(108)のレール(110/111)である、先行する項目のいずれか1項に記載のブレーシング装置。
(項目4)
上記ブレーシング部材は、接続プレート(622)によって上記レールシステムに接続され、上記接続プレートの幅は、上記レールシステムの上記レールの幅を超えない、項目3に記載のブレーシング装置。
(項目5)
上記細長ブレーシング部材は、張力付与手段(620)を備える、先行する項目のいずれか1項に記載のブレーシング装置。
(項目6)
上記張力付与手段は、引き締め金具である、項目5に記載のブレーシング装置。
(項目7)
複数のブレーシング部材は、ハブ部材(631)に接続される、先行する項目のいずれか1項に記載のブレーシング装置。
(項目8)
自動貯蔵回収システム(1)のフレームワーク構造(100)のツインポスト直立部材(602)であって、上記ツインポスト直立部材は、上記直立部材部分間に空間(610)を形成するように、スペーサ(608)によって分離された直立部材部分の対(606)を備え、上記直立部材部分は、4つの直立部材によって画定された貯蔵カラム(105)内のコンテナを垂直にガイドするように配置された細長コーナガイドプロファイル(630)をさらに備える、ツインポスト直立部材(602)。
(項目9)
最下部スペーサ(609)は、レベリングフットデバイス(613)と係合するための孔またはスロット(611)を備える、項目8に記載のツインポスト直立部材(602)。
(項目10)
自動貯蔵回収システム(1)のフレームワーク構造(100)を支えるための方法であって、
上記フレームワーク構造(100)の直立部材の少なくとも1つの列(604)として、項目8または9に記載の複数のツインポスト直立部材(602)を配置するステップと、
細長ブレーシング部材(612)の第1の端部を、上記フレームワーク構造が立設される上記施設の床(618)または上記自動貯蔵回収システム(1)の車両がその上で動作するレールシステム(108)のレール(110/111)に接続するステップと、
上記列の複数の隣接する直立部材の直立部材部分(606)の間の上記空間(610)を通して斜めに上記細長ブレーシング部材を通過させるステップと、
上記細長ブレーシング部材の第2の端部を上記床(618)または上記レール(110/111)に接続するステップと
を含む、方法。
(項目11)
上記細長ブレーシング部材(612)は、張力付与手段(620)を備え、上記方法は、上記ブレーシング部材に張力を付与するステップをさらに含む、項目10に記載のフレームワーク構造(100)を支えるための方法。
(項目12)
少なくとも1つの列(604)は、上記フレームワーク構造の周囲(600)に沿っている、項目10または11に記載のフレームワーク構造(100)を支えるための方法。
(項目13)
上記ブレーシング部材(612)は、上記レールの幅を超えない接続プレート(620)によって上記レール(110/111)に接続される、項目10~12のいずれか1項に記載のフレームワーク構造(100)を支えるための方法。
【国際調査報告】