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特表2024-511233電力系統への電源ユニットの接続を制御するデバイスおよび方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-12
(54)【発明の名称】電力系統への電源ユニットの接続を制御するデバイスおよび方法
(51)【国際特許分類】
   H02J 1/00 20060101AFI20240305BHJP
   H02H 7/20 20060101ALI20240305BHJP
【FI】
H02J1/00 308
H02J1/00 301D
H02H7/20 A
H02J1/00 309
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024500698
(86)(22)【出願日】2022-03-21
(85)【翻訳文提出日】2023-11-17
(86)【国際出願番号】 IL2022050315
(87)【国際公開番号】W WO2022201150
(87)【国際公開日】2022-09-29
(31)【優先権主張番号】281685
(32)【優先日】2021-03-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IL
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523359098
【氏名又は名称】アイケー イノベーションズ,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】イスラエル,ヤロン
(72)【発明者】
【氏名】バルトフ,ギラッド
【テーマコード(参考)】
5G053
5G165
【Fターム(参考)】
5G053BA01
5G053BA04
5G053CA01
5G053EC01
5G053FA07
5G165AA01
5G165CA01
5G165EA06
5G165HA01
5G165HA07
5G165HA17
5G165JA04
5G165KA01
5G165KA04
5G165LA01
5G165LA02
5G165MA10
5G165NA10
5G165PA05
(57)【要約】
ユーザのデバイスにユーザのデバイスの電力要件にしたがって電力を提供するようになされた電源ユニットと、電力接続制御ユニットと、電力接続制御ユニットによって提供されるそれぞれの制御に応じて、AC電源を電源ユニットと接続かつ接続切断するように構成されたAC制御可能スイッチとを備え、電力接続制御ユニットおよびAC制御可能スイッチは、電力を消費することなく2つの状態の1つを維持するように構成され、電力接続制御ユニットの2つの状態は、AC制御可能スイッチをオンに切り替えるようになされた設定状態とAC制御可能スイッチをオフに切り替えるようになされた非設定状態であり、電源アセンブリがその非設定状態にあるとき、AC電源から完全に接続切断される、電源アセンブリが開示される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザのデバイスに前記ユーザのデバイスの電力要件にしたがって電力を提供するようになされた電源ユニットと;
電力接続制御ユニットと;
前記電力接続制御ユニットによって提供されるそれぞれの制御に応じて、AC電源を前記電源ユニットと接続かつ接続切断するように構成されたAC制御可能スイッチとを備え、
前記電力接続制御ユニットおよび前記AC制御可能スイッチは、電力を消費することなく2つの状態の1つを維持するように構成され、
前記電力接続制御ユニットの前記2つの状態は、前記AC制御可能スイッチをオンに切り替えるようになされた設定状態と前記AC制御可能スイッチをオフに切り替えるようになされた非設定状態であり、
前記電源ユニットがその非設定状態にあるとき、前記AC電源から完全に接続切断される、電源アセンブリ。
【請求項2】
ユーザが前記電源アセンブリの動作状態を設定状態にまたは非設定状態に設定することを可能とするようになされた手動動作可能スイッチユニットをさらに備える、請求項1に記載の電源アセンブリ。
【請求項3】
前記電力接続制御ユニットが、その設定入力端子に提供される制御信号に応じて設定状態にまたはその設定入力端子に提供される制御信号に応じて非設定状態になるように制御可能なラッチリレーを備える、請求項1に記載の電力アセンブリ。
【請求項4】
前記ラッチリレーの状態を非設定から設定にまたは設定から非設定に変更するために、設定制御信号のまたは非設定制御信号の持続時間が、5mSより長くある必要はない、請求項3に記載の電源アセンブリ。
【請求項5】
前記ラッチリレーの状態を非設定から設定にまたは設定から非設定に変更するために、設定制御端子にまたは非設定制御端子に提供されるのに必要とされるエネルギーが、250μAhを上回る必要はない、請求項3に記載の電源アセンブリ。
【請求項6】
設定制御信号用かつ非設定制御信号用の前記電源が、前記AC電源からかつ前記電源ユニットの出力電力から独立している、請求項1~5のいずれか1項に記載の電源アセンブリ。
【請求項7】
少なくとも前記設定制御信号用の前記電源が前記ユーザのデバイスから受けられる、請求項6のいずれかに記載の電源アセンブリ。
【請求項8】
少なくとも前記設定制御信号用の前記電源が前記ユーザのデバイスに配置されたバッテリから受けられる、請求項7のいずれかに記載の電源アセンブリ。
【請求項9】
前記非設定制御信号用の前記電源が、前記電源アセンブリの前記電源ユニットから受けられる、請求項7および8のいずれかに記載の電源アセンブリ。
【請求項10】
AC電源への電源アセンブリの接続および接続切断を制御する方法であって、前記電源アセンブリは、ユーザのデバイスに前記ユーザのデバイスの電力要件にしたがって電力を提供するようになされた電源ユニットと、電力接続制御ユニットと、前記電力接続制御ユニットによって提供されるそれぞれの制御に応じてAC電源を前記電源ユニットと接続かつ接続切断するように構成されたAC制御可能スイッチとを備えるものであり、前記方法は、
前記電力接続制御ユニットで設定制御信号を受信することと;
前記AC制御可能スイッチをその設定状態に設定することによって、AC電源の前記電源ユニットへの接続を有効にすることと;
前記電力接続制御ユニットで非設定制御信号を受信することと;
前記AC制御可能スイッチをその非設定状態に設定することによって、AC電源の前記電源ユニットへの接続を無効にすることとを含み、
前記電力接続制御ユニットおよび前記AC制御可能スイッチは、電力を消費することなく設定状態または非設定状態を維持するように構成されている、前記方法。
【請求項11】
前記設定制御信号が、手動制御コマンドまたは前記ユーザのデバイスへの前記電源アセンブリの物理的接続の少なくとも1つから受信される、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記非設定制御信号が、手動制御コマンドまたは前記ユーザのデバイスからの前記電源アセンブリの物理的接続切断の少なくとも1つから受信される、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記電力接続ユニットが、低電圧によって動作可能であり、前記AC制御可能スイッチが、高電圧のAC電源を接続かつ接続切断するように構成されている、請求項1に記載の電源アセンブリ。
【請求項14】
前記電力接続ユニットが、3VのDC電源によって動作可能であり、前記AC制御可能スイッチが、220VのACのAC電源を接続かつ接続切断するように構成されている、請求項13に記載の電源アセンブリ。
【請求項15】
前記電力制御ユニットが、電力を消費することなく2つの状態の1つを維持するように構成されている、先行請求項のいずれか1項に記載の電源アセンブリ。
【請求項16】
前記AC電源を接続または接続切断するのに受信回路を介して電力接続制御デバイスに信号を送信するように構成された外部遠隔制御をさらに備える、先行請求項のいずれか1項に記載の電源アセンブリ。
【請求項17】
外部遠隔制御、受信機、および前記受信機に接続された制御可能スイッチをさらに備え、前記外部遠隔制御は、信号を前記AC電源を接続または接続切断する前記スイッチを制御する電力接続制御デバイスにおける前記受信機に送信するように構成される、先行請求項のいずれか1項に記載の電源アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
多くの電気デバイス、コンピュータ、機器などは、変圧器などの交流電流(AC)電圧アダプタ、電圧アダプタユニットの出力におけるAC電圧を所定の電圧レベルの所望の直流電流(DC)そして所定の最大消費可能DC電流へと変換するようになされたAC-DC変換ユニットを通常備える外部電源ユニットによって電力供給される、または、充電/再充電される。通常、AC電圧アダプタに対して入力電力系統またはAC電源は、永久に(または少なくとも長期間の間)接続されたままであり、それによって、AC電力下で電源ユニットの入力段は維持され、その結果、残留電流(アイドル電流またはスタンバイ電流としても知られる)は入力段を流れる。このことにより、望まない電力消費(これは、多くの電源ユニットがこのようにしてAC電源に接続されたままである場合、かなりの消費となり得る)だけではなく、デバイスのユーザが施設外にいるとき特に、失火の潜在的危険性がもたらされ得る。
【0002】
この欠点に対処するように設計された当技術分野における従来技術回路の多くは、デバイス近傍で直接AC、高電圧、電力を切り替える、デバイス近傍の機械スイッチを用いる。当技術分野における他の従来技術デバイスは、複数の電子回路を用いるものであり、それらは、変圧器の一次側からアイドル/スタンバイ電流を完全に遮断し得るが、その適切な動作のために電力を消費し、それによりそうした解決策は、異なる電子コンポーネントを駆動するのにより多くのエネルギーを消費することによって電源ユニットの効率を低下させる。
【0003】
電源ユニットの入力を、電源ユニットが使用されず電源ソケットにプラグ接続されたままのときにAC電源から完全に接続切断し、ユーザのデバイスへの電力供給または充電が必要とされるときに電源ユニットのAC電源への接続を可能とし、この機能をごくわずかな電力消費、好ましくは既知の電子的または電気的解決策が必要とする電力と比較して実質的にゼロ電力で可能とするデバイスおよび方法が必要である。
【発明の概要】
【0004】
ユーザのデバイスに、ユーザのデバイスの電力要件にしたがって電力を提供するようになされた電源ユニットと、電力接続制御ユニットと、電力接続制御ユニットによって提供されるそれぞれの制御に応じてAC電源を電源ユニットと接続かつ接続切断するように構成されたAC制御可能スイッチとを備え、電力接続制御ユニットおよびAC制御可能スイッチは、電力を消費することなく2つの状態の1つを維持するように構成されており、電力接続制御ユニットの2つの状態は、AC制御可能スイッチをオンに切り替えるようになされた設定状態とAC制御可能スイッチをオフに切り替えるようなされた非設定状態であり、電源アセンブリがその非設定状態にあるとき、AC電源から完全に接続切断される電源アセンブリが開示される。
【0005】
一部の実施形態では、電源アセンブリはさらに、ユーザが、電源アセンブリの動作状態を設定状態にまたは非設定状態に設定することを可能とするようになされた手動動作可能スイッチユニットを備える。
【0006】
一部の実施形態では、電力接続制御ユニットは、その設定入力端子に提供される制御信号に応じて設定状態にまたはその非設定入力端子に提供される制御信号に応じて非設定状態に制御可能なラッチリレーを備える。
【0007】
一部の実施形態では、ラッチリレーの状態を非設定から設定にまたは設定から非設定に変更するために、設定制御信号のまたは非設定制御信号の持続期間は、5mSより長くある必要はない。
【0008】
一部の実施形態では、ラッチリレーの状態を非設定から設定にまたは設定から非設定に変更するために、設定制御端子にまたは非設定制御端子に提供される必要があるエネルギーは、250μAhを上回る必要はない。
【0009】
一部の実施形態では、設定制御信号用かつ非設定制御信号用の電源は、AC電源からかつ電源ユニットの出力電力から独立している。
【0010】
一部の実施形態では、少なくとも設定制御信号用の電源は、ユーザのデバイスから受けられる。一部のさらなる実施形態では、少なくとも設定制御信号用の電源は、ユーザのデバイスに配置されたバッテリから受けられる。
【0011】
さらなる他の実施形態では、非設定制御信号用の電源は、電源アセンブリの電源ユニットから受けられる。
【0012】
一部の実施形態では、電力接続ユニットは、低電圧で動作可能であり、AC制御可能スイッチは、高電圧のAC電源を接続かつ接続切断するように構成されている。一部のさらなる実施形態では、電力接続ユニットは、3VのDC電源によって動作可能であり、AC制御可能スイッチは、220VのACのAC電源を接続かつ接続切断するように構成されている。
【0013】
電源アセンブリのAC電源への接続および接続切断を制御する方法が開示されており、電源アセンブリは、ユーザのデバイスに、ユーザのデバイスの電力要件にしたがって電力を提供するようになされた電源ユニットと、電力接続制御ユニットと、電力接続制御ユニットによって提供されるそれぞれの制御に応じてAC電源を電源ユニットと接続かつ接続切断するように構成されたAC制御可能スイッチとを備えており、本方法は、電力接続制御ユニットで設定制御信号を受信することと、AC制御可能スイッチをその設定状態に設定することによって、AC電源の電源ユニットへの接続を有効にすることと、電力接続制御ユニットで非設定制御信号を受信することと、AC制御可能スイッチをその非設定状態に設定することによって、AC電源の電源ユニットへの接続を無効にすることとを含む。
【0014】
一部の実施形態では、設定制御信号は、手動制御コマンドまたは電源アセンブリのユーザのデバイスへの物理的接続の少なくとも1つから受信される。一部のさらなる実施形態では、非設定制御信号は、手動制御コマンドまたは電源アセンブリのユーザのデバイスからの物理的接続切断の少なくとも1つから受信される。
【0015】
発明に関する主題は、明細書の結論部分で具体的に指摘かつ明確に請求される。しかしながら、発明は、動作の機構および方法の両方に関して、その目的、特徴、および利点と共に、添付図面とともに閲読されたとき以下の詳細な説明を参照することによって最も良く理解され得る。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の一部の実施形態による、電源(PS)ユニットのAC電源への/からの接続および接続切断を制御するためのデバイスを備える電源アセンブリの概略ブロック図である。
図2A-2B】それぞれ、本発明の一部の実施形態による、双安定メモリデバイスの概略ブロック図および双安定メモリデバイスの動作の時間図の概略ブロック図である。
図2C】ラッチリレーによって具現化される双安定メモリデバイスの概略ブロック図である。
図3】本発明の一部の実施形態により構成されており動作可能な電源アセンブリの概略ブロック図である。
図4】本発明の一部の実施形態により構成されており動作可能な別の電源アセンブリの概略ブロック図である。
図5A-5F】本発明の一部の実施形態によるコネクタおよび状態選択スイッチの概略図である。
図5G】本発明の実施形態による、ユーザのデバイスから電力を提供するようになされたコネクタの概略3D図である。
図5H】本発明の一部の実施形態による、コネクタの部分概略図である。
図6A-6B】本発明の実施形態による、ユーザのデバイスの電源への接続を光エネルギーを用いて制御する2つの例示的な実施形態の概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
説明を簡潔かつ明瞭にするために、図に示される要素は必ずしも縮尺通りに描画されていないことが理解されよう。例えば、要素の一部の寸法は、明瞭にするために、他の要素と比べて拡大され得る。さらに、適当と認められる場合、対応するまたは類似の要素を示すのに図間で参照番号が繰り返され得る。
【0018】
以下の詳細な説明において、発明の完全な理解を提供するために多数の具体的な詳細が記載される。しかしながら、本発明は、これらの具体的な詳細なしに実施され得ることが当業者に理解されよう。場合によっては、本発明を分かりづらくしないように、良く知られている方法、手順、および構成要素は詳細が記載されていない。
【0019】
本発明の一部の実施形態による、電源(PS)ユニットのAC電源への/からの接続および接続切断を制御するための接続制御ユニット130を備える電源アセンブリ100の主ユニットの概略ブロック図である図1を参照する。アセンブリ100は、制御されたAC接続と、制御された接続AC電力をAC電源ソケットから受けかつ所定の電圧レベルおよび所定の最大利用可能DC電流でのDC電力を提供するようになされたPSユニット120とを有する電源ユニット110を備え得る。アセンブリ100はさらに、AC電力のPSユニット120への/からの接続および接続切断を制御するようになされた電力接続制御ユニット130を備える。PSユニット120は、AC入力電圧を供給ACまたはDC電圧へと変換するように構成された任意の既知の電源デバイスであり得る。
【0020】
PSユニット120へのAC入力電圧のラインには、PSユニット120を入力ACラインに接続またはそれを入力ACラインから接続切断するようになされたACスイッチ132が設けられる。電力接続制御(PCC)ユニット130は、ACスイッチ132の閉または開を制御し、それによって、PSユニット120をAC電源に接続またはPSユニット120をAC電源から接続切断するように構成され得る。PCCユニット130の動作の制御は、一部の実施形態において、PCCユニット130の状態を、「設定」と「非設定」状態の間で変更することを可能とするように構成された手動動作可能スイッチユニット130Aを用いて行われ得る。一部の他のまたは追加の実施形態では、PCCユニット130の動作の制御は、電源アセンブリ110のユーザの電気機器140への/からの接続または接続切断に応じて動作され得るスイッチアセンブリによって行われ得る。一部の実施形態では、「設定」信号および/または「非設定」信号は、破線矢印142によって記され以下に詳細が説明されるように、接続された/接続切断されたユーザデバイスによって提供され得る。
【0021】
発明の一部の実施形態では、PCCユニット130は、対応する制御信号(複数可)に応じて第1の位置(または状態)から第2の位置(または状態)に移行するよう制御されるように構成された双安定メモリデバイスを備え得る。発明の一部の実施形態によれば、双安定メモリデバイスは、その2つの安定位置(または状態)のいずれかを維持するのに電気エネルギーを必要としなくてもよい。発明の一部の実施形態によれば、双安定メモリデバイスにその状態を変更させるのに必要とされる電流の量は、50~100mA程度に低くあり得る。双安定メモリデバイスの状態を1つの状態からもう1つの状態に変更するのに必要とされる信号のタイプは、瞬時信号であり得、たった数mS以下の間続くものであり、一部の実施形態では、信号は、1mSよりも長く続く必要はない。双安定メモリデバイスの制御信号の電圧レベルは、電源アセンブリ100で用いられる電圧範囲に最も良く適合するように選択され得る。例えば、175mAhの容量を有する3VのDCの典型的な非充電式コイン型バッテリでは、双安定メモリデバイスを変更する少なくとも数千パルスが提供され得、関連する充電デバイスが充電のため毎日2回ずつ接続されると仮定して、交換まで2年よりも長いバッテリ寿命が可能となる。
【0022】
それぞれ、発明の一部の実施形態による、双安定メモリデバイス210の概略ブロック図および双安定メモリデバイス210の動作の時間図の概略ブロック図である図2Aおよび2Bをここで参照する。双安定メモリデバイス210は、少なくとも2つの制御入力、すなわち入力セット1(210A)と入力セット2(210B)、および少なくとも1つの出力(210C)を有し得る。出力210Cは、その2つの状態「a」と「b」のうちの一方のみであり得、状態を、入力210Aまたは入力210Bのいずれかに提供される制御信号に応じて「a」から「b」にそして戻すように変更するよう構成されている。双安定メモリデバイス210は、反転制御信号が提供されない限り、全く電気エネルギーを消費することなくその状態を維持するように構成されている。双安定メモリデバイス210はさらに、デバイス210の状態を反転するのにわずかな量のエネルギーを消費する非常に短い制御信号(実質的に制御パルス)に対応するように構成されている。図2Bの時間グラフは、デバイス210の動作を示す。時間t0において、デバイス210の出力210Cは状態「b」にある。時間t1において、制御パルスが入力210Aに提供され、その結果、デバイス210は、その出力状態を状態「a」に変更する。時間t2において、制御パルスが入力210Bに提供され、その結果、デバイス210は、その出力状態を状態「b」に変更する、などである。デバイス210の「真理値表」は、入力210Aおよび210Bの両方への制御信号の同時提供を可能としないが、実際、商業上利用可能な多くの双安定メモリデバイスはその状況を解決する回路/機構を備えることに留意されたい。
【0023】
ラッチリレーによって具現化される双安定メモリおよびスイッチデバイス250の概略ブロック図である図2Cをここで参照する。双安定メモリおよびスイッチデバイス250は、2つの論理的に異なる機能、すなわち、図2Cで破線で分けられている状態維持機能250AおよびAC切替え機能250Bを備え得る。ラッチリレーは、単一のデバイスにおける2つの機能を具現化するが、他の容易に利用可能な構成においてこれらの機能は異なるユニットで具現化され得ることが当業者に明らかである。当技術分野で知られるように、ラッチリレーは、CTRLコモン端子と制御端子250Aまたは250Bのいずれか一方の間に提供され得る瞬時制御信号に応じて、出力コモン端子を接続するそのリレーを端子250Caにまたは端子250Cbのいずれかに接続させるように制御され得る。双安定メモリデバイス250は、図2Bに示された動作スキームにしたがって動作するように構成されている。本明細書中以下に記載される例は、双安定メモリデバイスとしてラッチリレーを用いる発明のいくつかの実施形態を説明するが、半導体技術に基づく双安定メモリデバイスといった、図2Aおよび2Bのスキームにしたがって動作する他の双安定メモリデバイスが利用可能であることが当業者に明らかであろう。図1の電源アセンブリ100といった電源アセンブリの具体的な要件に対して、その出力端子の切替え能力がアセンブリの動作要件を満たしその制御入力端子特性がアセンブリの動作電圧を満たす適切な双安定メモリデバイスが選択され得ることが当業者にさらに明らかであろう。
【0024】
当技術分野で知られるように、その状態を反転するためにその単一の制御入力端子の極性が反転される必要があるラッチリレーといった何らかの異なる制御スキームを有するラッチリレーが利用可能であることが当業者にさらに明らかであろう。本明細書中以下に記載される例は、ラッチリレー250と類似のラッチリレーを用いて挙げられるが、これらの例の多くは、必要な変更をなすことによって、反転可能な入力制御スキームを有するラッチリレー、半導体ベースのラッチリレーなどを用いて具現化され得る。
【0025】
本発明の一部の実施形態により構成されており動作可能な電源アセンブリ300の概略ブロック図である図3をここで参照する。アセンブリ300は、家庭の壁のACソケットで利用可能なAC電圧といったAC電源入力電圧を、ユーザのデバイス350に電力供給(かつ/または充電かつ/または再充電)するのに必要とされるDC電圧(または場合によってはAC電圧)に変換するようになされた電源(PS)ユニット310を備える。アセンブリ300はさらに、そのSET入力320Aにまたはその非設定入力320Bに提供される制御信号に応じて、PS310へのAC電流の接続または接続切断を制御するように構成されたラッチリレー320を備える。ラッチリレー320は、制御信号がその設定入力320Aに提供されると、リレーの選択可能端子320oAとそのコモン出力端子320oCの間に電気接続が行われ、それによって電気回路が閉じられ電力がPSユニット310に提供されるように配線される。制御信号が非設定入力端子320Bに提供されると、ラッチリレー320は、その出力をそのB状態に設定し、それによって、AC電圧をAC電源から接続切断し、アセンブリ300をAC電力から完全に接続切断させる。
【0026】
ラッチリレー320の状態を制御するのに必要とされる非常に低い電力は、当技術分野で知られるように、内部バッテリ、再充電可能バッテリ、再充電可能スーパキャパシタ、3V 0.5W AC-DC電源回路といった小形電源回路などから受けられ得る。図3に見られるように、バッテリ330は、設定制御信号および非設定制御信号用の電力を提供し得る。動作モードの選択(アセンブリ300をAC電源に/から接続するか接続切断するか)は、単極双投(SPDT)スイッチ340を用いて行われ得るものであり、そのスイッチ340は、それぞれが戻しばねに接触している第1の出力極または第2の出力極のいずれかへの中央極の瞬時接続を可能とするように構成されており、中央静止位置は出力極のいずれにも接続されていないものである。ラッチリレーが単一反転可能入力制御スキームを有する種類のものである場合、当技術分野で知られるように、バッテリ330をラッチリレー320に適切なスイッチを介して接続する回路へ必要な変更がなされ得る。
【0027】
ラッチリレー320の状態を設定するかつ非設定するためのエネルギーは、局所的かつ独立した電源であるバッテリ330に蓄積されかつそのバッテリ330によって提供されることに留意されたい。これにより、アセンブリ330の動作が、外部のAC主電源への接続から完全に独立することを可能とする。ラッチリレー320のかつバッテリ330の動作パラメータを適切に選択した場合、アセンブリ300は、オンとオフの数千または数万の切替えサイクルを介して制御され得る。再充電ユニット(図示せず)が追加され、PSユニット310からの電力で電力供給されると、バッテリ330の寿命は、実質的に無限となり得る。
【0028】
一部の実施形態によれば、ラッチリレー320の状態を設定かつ非設定するためのPSとして、AC-DCコンバータなどの小形電源回路(例えば、3V 0.5W AC-DCコンバータ)が用いられ得る。そうした構成では、アイドル状態中の電力消費を低減しつつ、改良された制御を用いるデバイスの動作がサポートされ得る。
【0029】
本発明の一部の実施形態により構成されており動作可能な電源アセンブリ400の概略ブロック図である図4をここで参照する。アセンブリ400は、図3に関して記載されたアセンブリ300と同様のものであるが、変更点は、制御信号用の電力を提供するバッテリが、アセンブリ400ではなく、ユーザのデバイス450の内部に配置され(またはそれに取り付けられ)ていることである。アセンブリ400の全ての他のユニットおよび要素は、アセンブリ300のそれぞれのユニットおよび要素と同様に構成、接続、動作し得る。アセンブリ400は、ユーザのデバイス450に、少なくとも4つのワイヤ(または共通ラインを電力の提供そしてバッテリ接続の有効化の両方に用いることができる、少なくとも3つのワイヤ)を通して接続され得る。ワイヤのうち2つは、供給電圧を提供するものであり、うち2つは、ユーザのデバイス450のバッテリ452からアセンブリ400にDC電力を提供するものである。一部の実施形態では、アセンブリ400は、ユーザのデバイス450に、専用コネクタ402を介して接続され得る。アセンブリ400の動作は、アセンブリ400をユーザのデバイス450に、任意選択的にコネクタ402によって手動で接続することによって開始し得る。この段階で、ラッチリレーは、非設定状態にあり、アセンブリ400は、AC電源に接続されていない。アセンブリ400がユーザのデバイス450に手動で接続されると、ユーザのデバイス450のバッテリ452(アセンブリ400の外部にある)が、スイッチ440の中央極に電力を提供し、設定信号をラッチリレー420に提供することを可能とする。アセンブリ400が動作状態に設定されると、それは、ユーザのデバイス450に電力を提供し得る。アセンブリ400を非設定状態に設定することは、アセンブリ400がまだユーザのデバイス450に接続されているとき、バッテリ452によって提供される電力によって行われ得る。アセンブリ400を非設定状態に設定することはまた、ラッチリレー420が「設定」状態にある限り電力供給されるライン410c3を介してPSユニット410によって提供される電力に依り、アセンブリ400が既にユーザのデバイス450から接続切断されているときにも行われ得る。
【0030】
一部の実施形態では、アセンブリ400の動作状態の制御(設定または非設定)は、ユーザのデバイス450がラッチリレー420を動作させるようになされた「設定」および「非設定」制御信号を提供するように構成されている場合、ユーザのデバイス450から直接行われ得る。そうした実施形態では、ライン452Aおよび452Bは必要とされず、ライン454Aおよび454Bが、ユーザのデバイスからそれぞれ直接「設定」および「非設定」信号を提供することを可能とするのに用いられ得る。「設定」および「非設定」制御信号を制御するユーザのデバイス450における機構は、ラッチリレー420の動作スキームに準拠するべきである。この実施形態では、アセンブリ400を「設定」または「非設定」状態のいずれかに切り替えることは、アセンブリ400がユーザのデバイス450に接続されたとき行われなければならない。
【0031】
制御スイッチおよび/またはバッテリ、および/または外部バッテリ(例えば、ユーザのデバイスと関連付けられた)の配線の特定の他の組み合わせが、発明の実施形態の範囲にしたがって用いられて、例えば、手動または自動のいずれかで動作される特定の異なる動作スキームを提供し得ることが当業者に明らかである。
【0032】
一部の実施形態では、ユーザのデバイス350または450などのユーザのデバイスへの、アセンブリ300または400などの電源アセンブリの接続は、例えば、コネクタの雄部および嵌合する雌部を備え得る専用コネクタアセンブリを用いて行われ得る。コネクタの2つの部分は、電源アセンブリ(例えば、電源アセンブリ300または400)からの給電をユーザのデバイスに接続し、任意選択的に、ユーザのデバイスに関連するバッテリの接続を有効化する配線を提供するように設計され得る。コネクタの2つの部分はさらに、発明の一部の実施形態にしたがって、コネクタの外部部分の、ユーザのデバイスのその嵌合コネクタ部分への挿入が完了すると瞬時「設定」制御信号を、そしてコネクタ部分が引き離されると瞬時「非設定」制御信号を開始し、かくして、トグル様動作を行う、または、「ヒステリシス」プロファイル、すなわちシステムの状態がその履歴に依る動作プロファイルにしたがって動作するようにも設計され得る。本発明の一部の実施形態によるコネクタ500および状態選択スイッチ510の概略図である図5A~5Fをここで参照する。コネクタ500は、図5Aに示されるように、2つの主部分、すなわち、ユーザのデバイスに組み込まれ得るまたはその一部であり得る互換ソケット(図示せず)と電気的かつ機械的に接続されるようになされた電力コネクタ部502と、電力コネクタ部502に、一体となって動くように、接続され得るまたは機械的にその一部であり得る状態選択スイッチ部510とを備え得る。状態選択スイッチ(SSS)部510は、本明細書中以下で図5B~5Fに関して説明されるように、瞬時「設定」または「非設定」制御信号を提供するようにいくつかの内部接続パッド間で瞬時電気接続をなすように構成されている。SSS510は、3つの主部分、すなわち、外部ハウジング510A、内部移動導電パッドのセット510B、および内部静止導電パッドのセット510Cを備える。
【0033】
内部移動セット510Bは、コネクタ500がユーザのデバイスに作られた一致ソケットに挿入され始めると移動し始めるように構成されている先端510B1を押し付ける機械力に応じて、内部静止セット510Cに対して移動するようになされている。内部移動セット510Bは、先端510B1にかかる外部力が取り除かれると内部セット510Bを押すようになされた戻しばね(図示せず)を備える。SSS510の動作は、図5C~5Fで説明される。図5Cは、押されていない位置における静止セット510Cに対する移動セット510Bの相対的位置を示す。図5D~5Fでは、移動セット510Bおよび静止セット510Cが、より明瞭になるように概略的に示されている。移動セット510Bは、一体となって移動するが互いから電気的に分離されるように先端510B1に機械的に接続されるパッド510B2、510B3、および510B4を備える。静止セット510Cは、「設定」出力端子が接続される導電パッド510C1と、互いと電気的に接続されているパッド510C2および510C4と、「非設定」出力端子が接続されるパッド510C3と、制御電圧を提供するようになされた「供給」入力端子が接続されるパッド510C5とを備える。図5Dで用いられる参照番号は、図5Dで用いられるのと同様に図5Eおよび5Fで繰り返されるが、それらは、図面を分かりづらくしないため提示はされない。
【0034】
押されていない位置におけるSSS510が図5Dに示され、先端510B1は、既にユーザのデバイスの側部ケースに触れている。図5Eは、コネクタ502がユーザのデバイスに作られた一致ソケット内に挿入されつつユーザのデバイスに向け移動され、先端510B1がユーザのデバイスのケースに押され移動セット510Bをページの左側に移動させるSSS510を示す。コネクタ502の挿入の終盤が近づくと、移動セット510Bは、静止セット510Cに対するその最終位置に近い瞬時位置に到達する。この瞬時位置では、図5Eの破線510E1で示されるように、一連の接続ブリッジが、制御電圧の供給端子パッド510C5から、パッド510B2、510C4、510B4、510C2、および510C1を介して、「設定」出力端子に向けての流れを可能とするように形成される。移動セット510Bがその最終位置に到達すると、コネクタ500の関連物はユーザのデバイスのソケットに完全に挿入され、上記された一連の接続ブリッジは破棄され、「設定」出力端子510C1または「非設定」端子510C3のいずれにも電力は提供されない。
【0035】
図5Fは、コネクタ502をそのソケットから取り出す動作中の、静止セット510Cに対する移動セット510Bの瞬時位置を示す。先端510B1にかかる機械力が取り除かれることにより、移動セット510Bは、ページの右側に押され(例えば、戻しばねによって)、特定の位置において、破線510F1で示すように、連続電気パスが、供給端子510C5と「非設定」端子510C3間に、パッド510B3、510C4、510C2、および510B4を介して形成され、それによって、瞬時「非設定」信号を提供する。
【0036】
一部の実施形態では、コネクタ部502を、ユーザデバイスがその上部に配置されるとまたはそれに取り付けられると状態選択スイッチが押されそれによって充電ユニットに通電を行う無線充電ユニットで置き換えることによって、コネクタ500は、無線充電を可能とするように変更され得る。
【0037】
コネクタ500は、ここで参照する図5Gのコネクタ502’で示されるように少なくとも1つの接続部をコネクタ502に追加することによって、ユーザのデバイスの内部バッテリといった、ユーザのデバイスにおける永久制御電圧源からの制御電力の提供を可能とするように変更され得ることが当業者に明らかである。コネクタ502’は、ユーザのデバイスに電力を提供する中心ピット502’PWR、バッテリ電力をユーザのデバイスから電源アセンブリ300または400などの電源アセンブリに提供する第1の周囲リング502’BATを備える。コネクタ502’は、さらに、電源アセンブリのコモンリードをユーザのデバイスに提供する第2の周囲リング502’GRを備える。
【0038】
本発明の一部の実施形態によるコネクタ5000の部分概略図である図5Hをここで参照する。コネクタ5000は、電源アセンブリ300または400などの電源アセンブリの出力をユーザのデバイスに接続して、電源アセンブリを、コネクタがその一致ソケットに挿入されると「設定」状態に移行させ電源アセンブリを、コネクタがそのソケットから取り出されると「非設定」状態に戻すように移行させることを可能にするようになされたコネクタにおける「設定」および「非設定」スイッチを具現化する別の実施形態を示す。コネクタアセンブリ5000は、コネクタ雄部5100およびコネクタ雌(またはソケット)部5200を備える。コネクタ雄部5100は、少なくとも2つの電力ピン5102と5104、第1のスイッチ配置5110、および第2のスイッチアセンブリ5120を備える。第1のスイッチアセンブリは、間に空気の薄い隙間を開けて互いと近接して配置されるばね状リーブ接点5114および5116を備え得る。第1のスイッチアセンブリはさらに、雄部5100の外部エンベロープから突出し雄部5100が雌部5200内に挿入されると雌部5200の内面に押されるように構成されるよう配置された第1の作動ピン5112を備え得る。第1の作動ピンが押されると、それにより、接点5114と5116の間の隙間は閉じられる。
【0039】
第2のスイッチアセンブリ5120は、互いと近接して配置されるばね状リーブ接点5124、5126、および5128を備え得、接点5124と5126の間に電気的接続が存在し、接点5126と5128の間に薄い空気の隙間が存在する。第2のスイッチアセンブリはさらに、雄部5100の外部エンベロープから突出し雄部5100が雌部5200内に挿入されると雌部5200の内面に押されるように構成されるよう配置された第2の作動ピン5122を備え得る。
【0040】
雌部5200には、その外部管状エンベロープ5201を貫通するように作成された少なくとも1つの孔5202およびその外部管状エンベロープ5201を貫通するように作成され入口から雌部5200に延在する1つの細長いスロット5204が作られている。貫通スロット5204は、雄部5100の挿入開始の間かつ雄部5100が第1の挿入位置5100’に位置するまで第2の作動ピン5122がそこを通って突出するように作成され、貫通孔5202は、雄部5100が第2の挿入位置5100’’に位置するときに第1の作動ピン5112がそこを通って突出するように作成される。雄部5100の位置5100’および5100’’から明らかなように、第1の挿入位置5100’において、第1のピン5112は押し下げられ、それにより、接点ピン5114と5116は接触し、第2のピンは、スロット5204を通るように移動しているとき押されていない状態のままであり、それにより、接点5124、5126、および5128の状態は、完全に取り出された位置のときと同じままである。第2の挿入位置5100’’への移行中、最初は第1のピン5112は押し下げられたままであり、第2のピン5122は押し下げられ、それによって、そのそれぞれの接点の状態は反転され、次いで、第1のピン5112は、孔5202を通って解放され、第2のピン5122は、押し下げられたままである。第1のスイッチアセンブリ5100のかつ第2のスイッチアセンブリ5120の交互の状態を用いて、コネクタ5000の雄部5100が雌部5200内に完全に挿入されたとき各電源アセンブリの状態を「設定」状態に変更し、スイッチアセンブリ5110および5120の状態のそれぞれの単なる変更により電源アセンブリの状態を「非設定」状態に戻すように変更し得ることが当業者に明らかである。電源アセンブリの状態を「設定」状態に変更しコネクタの雄部が雌部から引き離されるとその状態を「非設定」にするように電源アセンブリのコネクタの接続アクションを引き起こす一般動作要件にしたがっている他のスイッチアセンブリが用いられ得ることが当業者にさらに明らかである。
【0041】
一部の実施形態では、電力接続制御ユニットの動作の開始は、電源アセンブリの外部の外部遠隔コントローラおよび受信回路から制御され得る。
【0042】
一部の実施形態では、ユーザのデバイスを最初に動作させるためのエネルギー源は、そのデバイスを制御する回路に、ユーザのデバイスを電源に接続するプロセスを開始するようになされた電力に光エネルギーを変換し得る太陽電池パネルに光エネルギーを放出するように構成されている遠隔コントローラから提供され得る。
【0043】
本発明の実施形態による、ユーザのデバイスの、電源への接続を、例えば、光エネルギーまたはバッテリもしくは任意の他の小形電源などの任意の他の形のエネルギーを用いて制御するためのそれぞれ2つの例示的な実施形態600、600’の概略ブロック図である図6Aおよび6Bをここで参照する。アセンブリ600、600’は、家庭の壁のACソケットで利用可能なAC電圧といったAC電源入力電圧を、ユーザのデバイス650に電力供給(かつ/または充電かつ/または再充電)するのに必要とされるDC電圧(または場合によってはAC電圧)に変換するようになされた電源(PS)ユニット610を備える。アセンブリ600、600’は、さらに、例えば図3のデバイス320の動作と同様に、そのSET入力にまたはその非設定入力に提供された制御信号に応じて、PS610へのAC電流の接続または接続切断を制御するように構成された電力接続制御デバイス620を備える。システムが接続切断状態にある間ユーザのデバイス650およびその電源接続回路610、620を任意の電源から完全に接続切断するために、アセンブリ600の状態を「接続切断された」から「接続された」に変更するためのエネルギーの初期源は、スイッチ640を制御するIRコントローラ660を介して外部遠隔制御ユニット680から受け得る。例えば、遠隔制御ユニット680は、信号を、任意の既知の無線通信法を用いて、IRコントローラ660を介して電力接続制御デバイス620に送信し、それによって、スイッチ640を、電力をPS610からユーザのデバイス650に接続または接続切断するように制御するよう構成されている。一部の実施形態では、IRコントローラ660、または他の受信機タイプおよび/またはスイッチ640に、3V 0.5WのAC-DC電源回路またはバッテリといった小形電源回路が設けられ得る。
【0044】
非限定的な例では、遠隔制御ユニット680は、少なくとも2つの機能を好ましくは同時に行うように構成されている。第1に、遠隔制御ユニット680は、太陽電池パネル670に光エネルギーを放出するようになされ得、第2に、遠隔制御ユニット680は、IRコントローラ660にかつコントローラ660に光エネルギーを放出するようになされ得る。パネル670への光の放出は、電力制御ユニット620をその「設定」状態に設定するのに十分な電気エネルギーを提供し得、コントローラ660(パネル670によって生成された電気によって電力供給され得る)へのコードされた光信号の放出は、「設定」制御信号をデバイス620に、例えば非常に低いエネルギースイッチ640(例えば、MOSFETトランジスタ)を介して提供するための電力の提供を引き起こし得る。この実施形態によれば、アセンブリ600全体は、その「接続切断された」状態にある間、電気エネルギーを蓄積しない。
【0045】
別の実施形態では、図6Bに示されるように、遠隔制御ユニット680の光エネルギーは、IRコントローラ660’を、それが「設定」信号をスイッチ640’に提供することを可能とするために起動させるためのみに用いられ得、一方、デバイス620の状態を「設定」状態に変更するためのエネルギーは、内部バッテリ642から受けられ得る。
【0046】
図6aおよび6bの実施形態の両方は、電源に常時接続されたままであるようになされたTVセットといったデバイスの「待機」状態に関連する非常に低い電力消費でさえ節約し得る例である。そうした電力は、適切に計算すると、環境配慮を考慮した場合少なくはない量となり得る。
【0047】
他の実施形態では、同様の構成が、電力に永久に接続されているユーザのデバイスのIR受信回路だけに電力供給し、かつ、さらにデバイスのRCコントローラ受信機に信号を送信するように設計され得る。このことは、IRコントローラでの出力をデバイスの回路に、遠隔制御ユニット680、光発電パネル670、およびIRコントローラ660のみを用いて接続することによって行われ得る。この実施形態の場合、バッテリで作動する電源またはデバイスに連続的に接続される必要があるデバイスは、それでも、IR信号に対する「待機」で消耗されるエネルギーを少なくとも節約することが可能である。
【0048】
発明の特定の特徴が本明細書中に示されかつ記載されたが、多くの変形、代替物、変更物、および等価物がここで当業者に想到されるだろう。したがって、添付の特許請求の範囲は、発明の真の精神の範囲にあるそうした全ての変形および変更物を網羅することを意図すると理解されるだろう。
図1
図2A
図2B
図2C
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図5F
図5G
図5H
図6A
図6B
【国際調査報告】