(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-13
(54)【発明の名称】自動パーキングシステムおよび関連する電動車両パーキング方法
(51)【国際特許分類】
E04H 6/14 20060101AFI20240306BHJP
E04H 6/24 20060101ALI20240306BHJP
【FI】
E04H6/14 601K
E04H6/24 C
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023544552
(86)(22)【出願日】2022-01-20
(85)【翻訳文提出日】2023-09-06
(86)【国際出願番号】 FR2022050113
(87)【国際公開番号】W WO2022157459
(87)【国際公開日】2022-07-28
(32)【優先日】2021-01-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】309036221
【氏名又は名称】三菱重工機械システム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】コール,オレリアン
(72)【発明者】
【氏名】リプ,マチュ
(57)【要約】
本発明は、ポッド(60)を有する少なくとも1つのカルーセルタイプパーキングタワー(11,12,13,14,15,16)を備えている自動パーキングシステムに関する。前記ポッドのそれぞれは、車両(100)を格納するためのストレージトレイ(65)を有する。前記システムは、車両を搬送または保持するための少なくとも1つの搬送コンベア(90)と、コンベアおよび車両を受け入れるポッドの重量を少なくとも部分的に支持する支持手段と、を備える。パーキングシステムシステムは、1行に複数のパーキングタワーを備えていてよい。本発明は、タワーおよび少なくとも1つのコンベアを制御するための方法にも関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動車両(100)の格納および取り出しを可能にする自動パーキングシステム(1)において電動車両をパーキングするための方法であって、
前記パーキングシステムは、少なくとも2つのカルーセルタイプパーキングタワー(11,12,13,14,15,16)を備えており、
各タワーは、
N個のポッドスペースを有するとともに、車両の通過のためのタワー入口(51)およびタワー出口(52)をグラウンドレベルにおいて有するバーティカルフレーム(50)と、
前記バーティカルフレーム(50)に接続された少なくともN-1個のポッド(60)と、
フレームに沿った閉路における前記ポッドの並進的な駆動手段と、を備えており、
各ポッドは、ポッドスペースに接続されており、
各ポッドは、車両のパーキングスペースに対応するストレージトレイ(65)を有しているとともに、前記車両の通過のためのポッド入口(61)およびポッド出口(62)を有しており、
各ポッド(60)は、前記タワーのグラウンドレベルに配置されたときに、ローディングまたはアンローディングされ、
少なくとも2つの前記タワーは、少なくとも1つのパッセージタワーおよび1つのデスティネーションタワーであり、少なくとも2つの当該タワーのうちの一方のタワーが他方のタワーの後方に配置されており、
パッセージタワーのタワー出口(52)が、ネクストタワーのタワー入口(51)と向かい合っていることにより、車両を1つのタワーから別のタワーへと直接的に通過させることができ、
前記パーキングタワーの行の数Rが定められており、
Rは少なくとも2に等しく、
前記デスティネーションタワーは、少なくとも行2に配置されており、
前記パーキングシステムは、前記車両を搬送または保持するために、前記車両(100)のホイールのトレッドの片側に配置されたウェッジングアーム(21,22,23,24,31,32,33,34)を有する、少なくとも1つの四輪車両(100)搬送コンベア(90)を備えており、
少なくとも1つの前記コンベアは、自律ガイド手段を備えており、
前記パーキングシステムは、少なくとも2つの前記タワーの前記駆動手段と、少なくとも1つの前記コンベアの前記自律ガイド手段と、を制御する制御手段を備えており、
前記方法は、
車両の格納または取り出しのために、デスティネーションタワーのターゲットポッド(60c)と称されるポッドを選択するステップと、
ターゲットタワーのポッド(60c)の駆動手段を制御し、デスティネーションタワーのポッド(60)を移動させターゲットポッド(60c)をグラウンドレベルに配置するとともに、少なくとも1つのパッセージタワーのポッドを移動させることにより、少なくとも1つの前記パッセージタワーのエンプティポッドまたはエンプティポッドスペースを、デスティネーションタワーのターゲットポッド(60c)と位置合わせするステップと、
前記車両を搬送している、または、エンプティである少なくとも1つの前記コンベア(90)の移動を制御し、前記コンベアに少なくとも1つのパッセージタワーを通過させ、デスティネーションタワーのターゲットポッド(60c)にアクセスさせ、前記車両の格納または取り出しを行うステップと、を含んでいる、方法。
【請求項2】
少なくとも1つの前記コンベア(90)の移動を制御するステップに先行して、
少なくとも1つの前記パッセージタワーのグラウンドレベルにおけるエンプティポッドまたはエンプティポッドスペースを検出するステップを含んでいる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
少なくとも1つの前記コンベア(90)を、ストレージトレイ(65)の通過時において、または、エンプティポッドスペースを含むパッセージタワーのグラウンドレベルにおいて、識別するステップを含んでいる、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記パーキングシステムは、前記制御手段と前記コンベアをガイドするための前記手段との間の無線通信の手段を備えており、
前記方法は、前記ターゲットポッド(60c)のアドレスを、少なくとも1つの前記コンベア(90)に送信するステップを含んでいる、請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記パーキングシステムは、互いに隣接するように配置されたパーキングタワーのラインの数Lを有しており、
Lは少なくとも2に等しく、
パーキングタワーの各ラインは、パーキングタワーの行の数Rを有しており、
前記パーキングシステムは、パーキングタワーのラインごとに少なくとも1つの搬送コンベア(90)を備えており、
前記方法は、少なくとも2つの搬送コンベア(90)の同時移動を制御するステップを含んでいる、請求項1から4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
電動車両(100)の格納および取り出しのための自動パーキングシステム(1)であって、
少なくとも1つのカルーセルタイプパーキングタワー(11,12,13,14,15,16)を備えており、
前記タワーは、
N個のポッドスペースを有するともに、車両の通過のためのタワー入口(51)およびタワー出口(52)をグラウンドレベルにおいて有するバーティカルフレーム(50)と、
前記フレーム(50)に接続された少なくともN-1個のポッド(60)と、
フレームに沿った閉路における前記ポッドの並進的な駆動手段と、を備えており、
各ポッドは、ポッドスペースに接続されており、
各ポッドは、車両のパーキングスペースに対応するストレージトレイ(65)を有しているとともに、前記車両の通過のためのポッド入口(61)およびポッド出口(62)を有しており、
各ポッド(60)は、前記タワーのグラウンドレベルに配置されたときに、ローディングまたはアンローディングされ、
前記パーキングシステムは、前記車両を搬送または保持するために、前記車両(100)のホイールのトレッドの片側に配置されたウェッジングアーム(21,22,23,24,31,32,33,34)を有する、少なくとも1つの四輪車両搬送コンベア(90)を備えており、
少なくとも1つの前記コンベアは、自律ガイド手段を備えており、
前記パーキングシステムは、前記駆動手段と、少なくとも1つの前記コンベアの前記自律ガイド手段と、を制御する制御手段を備えており、
前記パーキングシステムは、少なくとも1つの前記タワーのグラウンドレベルに配置されており、車両(100)を搬送する搬送コンベア(90)の重量を少なくとも部分的に支持する支持手段(70)をさらに備えている、システム。
【請求項7】
N-1個のポッド(60)、および、エンプティポッドスペースを有しており、
前記支持手段(70)は、少なくとも1つの前記タワーのグラウンドレベルから突出しているプラットフォーム(71)を含んでいる、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
N個のポッド(60)を有しており、
前記支持手段(70)は、少なくとも1つの前記タワーのグラウンドレベルから突出している荷重吸収ローラ(72)を含んでいる、請求項6に記載のシステム。
【請求項9】
少なくとも2つのカルーセルタイプパーキングタワー(11,12,13,14,15,16)を備えており、
少なくとも2つの前記タワーは、少なくとも1つのパッセージタワーおよび1つのデスティネーションタワーであり、少なくとも2つの当該タワーのうちの一方のタワーが他方のタワーの後方に配置されており、
パッセージタワーのタワー出口(52)が、ネクストタワーのタワー入口(51)と向かい合っていることにより、車両を搬送しているまたは搬送していないコンベア(90)を、1つのタワーから別のタワーへと直接的に通過させることができ、
前記タワーの行の数Rが定められており、
Rは少なくとも2に等しく、
前記デスティネーションタワーは、少なくとも行2に配置されている、請求項6から8のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項10】
前記パーキングシステムは、互いに隣接するように配置されたパーキングタワーのラインの数Lを含んでおり、
Lは少なくとも2に等しく、
パーキングタワーの各ラインは、パーキングタワーの行の数Rを含んでいる、請求項6から9のいずれか1項に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
[本発明の技術分野]
本発明は、可動な車両スペースを有するカルーセルまたはバーティカルタワータイプの電動車両パーキング部品の分野に関する。さらに、本発明は、電動車両に関し、特に、四輪車両を搬送または移動させるための自律コンベアに関する。
【0002】
[最新技術]
最新技術では、車両カルーセルタイプパーキングタワーを使用することが知られており、これらのタワーは、「カルーセルパーキング」、「ステレオガレージ」、「ステレオパーキング」、「APS」と称されている。APSは、「automated parking system」(自動パーキングシステム)の頭字語である。このタイプのタワーは、複数のポッドを担持するフレームを備える。各ポッドは、電動車両をパーキング(駐車)するためのスペースに対応している。タワーは、フレームに沿った閉路においてポッドを搬送および移動させる搬送手段をさらに備える。これらのパーキングスペースは、所与のフロア面積に対してパーキングされる車両の数を増加させる。
【0003】
運転時には、人は、タワーの入口(エントランス)から、タワーのグラウンドレベル(地表面)に配置されているポッドのエンプティプラットフォームまで、パーキングすべき車両を運転する。走行距離はわずか数メートルである。次いで、他の車両を他のエンプティポッドに配置するために、または、パーキングされている車両を当該車両のオーナー(所有者)に返還するために、フレームに沿ってポッドを移動させるように搬送手段が制御される。タワーは、車両の出入りを可能にするように、1つの入口を有している。
【0004】
ただし、人(特にオペレータおよび顧客)の安全性を改善し、顧客の観点から、より迅速なローディングおよびアンローディングを可能にし、かつ、所与のフロア面積に対してパーキングされる車両の数を最適化することが望ましい。
【0005】
タワーの全ての入口が同じ道路上に開放されるように、カルーセルタイプの複数のタワーを互いに隣接させることも知られている。当該タワーを背中合わせに配置することも知られている。
【0006】
また、文献CN108798118は、カルーセルタイプパーキングデバイスと、当該カルーセルに適した全方向搬送キャリッジとを開示している。キャリッジは、搬送される車両をカルーセルのエンプティポッドに配置するために、ドックからタワーのグラウンドレベルまで車両を搬送する。各ポッドは、ロッドの4つのペアを備える。ロッドの各ペアは、車両の1つのホイール(車輪)を受け入れるために設けられている。車両がポッドのロッド上に配置された後、キャリッジは当該ポッドを通過しうる。
【0007】
このデバイスは、プラットフォームのローディングおよび/またはアンローディングを要するという欠点を有している。このことは、パーキング構造の適切な動作のために要する面積を増加させ、かつ、車両支持手段としてのロッドの存在に起因して、比較的長い設置時間を増加させる。また、キャリッジが故障した場合には、物理的な人間を介して、車両を手動で配置または取り出す(回収する)ことができない。
【0008】
そこで、本発明は、より迅速かつより安全なサービスを人々に提供し、利用可能なスペースを最適化するために、車両のケアを改善することを目的とする。
【0009】
[本発明によって提供される解決策]
第1の態様では、本発明は、その最も一般的な採択に従い、車両の格納および取り出しを可能にする自動パーキングシステムにおいて自動車をパーキングするための方法に関する。
【0010】
パーキングシステムは、少なくとも2つのカルーセルタイプパーキングタワーを備える。各タワーは、N個のポッドスペースを有するバーティカル(垂直)フレームを備える。当該ポッドスペースは、車両を通過させるためのタワーの入口および出口(エグジット)のグラウンドレベルに位置している。各タワーは、フレームに接続された少なくともN-1個のポッドを備える。各ポッドは、ポッドスペースに接続されている。各ポッドは、車両のパーキングスペースに対応するストレージ(格納)トレイを有し、かつ、前記車両を通過させるためのポッド入口およびポッド出口を有する、各タワーは、フレームに沿った閉路においてポッドを並進的に駆動するための手段を備える。
【0011】
各ポッドは、パーキングタワーのグラウンドレベルに配置されたときに、ローディングまたはアンローディングされるように設計(意図)されている。
【0012】
少なくとも2つのタワー、すなわち、少なくとも1つのパッセージタワー(通路タワー)および1つのデスティネーションタワー(目的地タワー)は、一方のタワーが他方のタワーの後方に配置されている。この場合、パッセージタワーのタワー出口が、ネクストタワー(次タワー)のタワー入口と向かい合う。このため、車両は、あるタワーから別のタワーへと直接的に通過できる。そして、パーキングタワーの行の数Rが定められる。Rは、少なくとも2に等しい。デスティネーションタワーは、少なくとも行2に配置されている。
【0013】
パーキングシステムは、車両を搬送または保持するために、前記車両のホイールのトレッドの片側に配置されたウェッジングアーム(楔アーム)を有する少なくとも1つの四輪車両搬送コンベアを備える。少なくとも1つのコンベアは、自律ガイド手段を備える。
【0014】
パーキングシステムは、制御手段をさらに備える。当該制御手段は、少なくとも2つのパーキングタワーにおける駆動手段と、少なくとも1つのコンベアを自律的にガイドするための手段と、を制御するように構成されている。
【0015】
本発明によれば、方法は、デスティネーションタワーのターゲットポッドと称される、車両の格納または取り出しのためのポッドを選択するステップを含む。また、当該方法は、少なくとも2つのタワーにおける駆動手段を制御するステップを含む。当該ステップは、(i)ターゲットタワーにおけるポッドを移動させて、当該ターゲットタワーにおける当該ポッドをグラウンドレベルに配置することと、(ii)少なくとも1つのパッセージタワーにおけるポッドを移動させて、少なくとも1つの当該パッセージタワーのエンプティポッドまたはエンプティポッドスペースを、ターゲットタワーにおけるポッドと位置合わせすることと、を含む。また、当該方法は、車両を搬送している、または、エンプティである少なくとも1つのコンベアの移動を制御して、少なくとも1つのパッセージタワーを通過させ、デスティネーションタワーのターゲットポッドにアクセスさせ、前記車両の格納または取り出しを行うステップを含む。
【0016】
代替的な実施形態によれば、方法は、次のステップのうちの1つ以上をさらに含んでいてよい。すなわち、当該方法は、少なくとも1つのコンベアの移動を制御するステップに先行して、少なくとも1つのパッセージタワーのグラウンドレベルにおけるエンプティポッドまたはエンプティポッドスペースを検出するステップを含んでいてよい。また、当該方法は、ストレージトレイの通過時において、または、エンプティポッドスペースを有するパッセージタワーのグラウンドレベルにおいて、少なくとも1つのコンベアを検出するステップを含んでいてよい。また、当該方法は、ストレージトレイの通過時において、または、エンプティポッドスペースを有するパッセージタワーのグラウンドレベルにおいて、少なくとも1つのコンベアを識別するステップを含んでいてよい。また、パーキングシステムは、制御手段とコンベアをガイドするための手段との間の無線通信の手段を備えていてよい。この場合、当該方法は、ターゲットポッドのアドレスを少なくとも1つのコンベアに送信するステップを含んでいてよい。また、パーキングシステムは、互いに隣接するように配置されたパーキングタワーのラインの数Lを有していてよい。Lは、少なくとも2に等しい。パーキングタワーの各ラインは、パーキングタワーの行の数Rを有していてよい。また、パーキングシステムは、パーキングタワーのラインごとに少なくとも1つの搬送コンベアを備えていてよい。この場合、当該方法は、少なくとも2つのコンベアの同時移動を制御するステップを含んでいてよい。
【0017】
第2の態様によれば、本発明は、電動車両の格納および取り出しのための自動パーキングシステムに関する。当該自動パーキングシステムは、少なくとも1つのカルーセルタイプパーキングタワーを含んでいる。パーキングタワーは、N個のポッドスペースを有するバーティカルフレームを備える。バーティカルフレームは、車両を通過させるためのタワー入口のグラウンドレベルに位置している。また、パーキングタワーは、前記フレームに接続された少なくともN-1個のポッドを備える。各ポッドは、ポッドスペースに接続されている。各ポッドは、車両のパーキングスペースに対応するストレージトレイを有するとともに、前記車両を通過させるためのポッド入口およびポッド出口を有する。また、パーキングタワーは、前記フレームに沿った閉路においてポッドを並進的に駆動する手段を備える。各ポッドは、タワーのグラウンドレベルに配置されたときに、ローディングまたはアンローディングされる。
【0018】
ある実施形態では、少なくとも1つのカルーセルタイプパーキングタワーは、フレームに接続されたN個のポッドを備える。この場合、全てのポッドスペースは、上述の通り規定されているポッドによって占有される。
【0019】
別の実施形態では、少なくとも1つのカルーセルタイプパーキングタワーは、フレームに接続されたN-1個のポッドを備える。この場合、エンプティポッドスペースと称される1つ(単一)のポッドスペースは占有されていない。
【0020】
パーキングシステムは、車両を搬送または保持するために、前記車両のホイールのトレッドの片側に配置されたウェッジングアームを有する少なくとも1つの四輪車両搬送コンベアを備える。少なくとも1つのコンベアは、自律ガイド手段を備える。
【0021】
パーキングシステムは、制御手段を備える。当該制御手段は、駆動手段と、少なくとも1つのコンベアの自律的なガイドのための手段と、を制御するように構成されている。
【0022】
パーキングシステムは、少なくとも1つのタワーのグラウンドレベルに配置された支持手段をさらに備える。当該手段は、車両を搬送する搬送コンベアの重量を少なくとも部分的に支持するように配置されている。
【0023】
支持手段は、コンベアおよび車両を受け入れるポッドの重量を少なくとも部分的に支持するように配置されている。
【0024】
支持手段は、搬送コンベアがいかなる段(ステア)の昇降をも要することなくタワーを通過できるように配置されている。
【0025】
好ましくは、支持手段は、パーキングタワーのグラウンドレベルの表面から突出している。
【0026】
第1の実施形態によれば、システムは、エンプティポッドスペースを有する。支持手段は、少なくとも1つのタワーのグラウンドレベルから突出しているプラットフォームを含む。例えば、プラットフォームは、垂直に作用する支持手段を含む。この場合、プラットフォームは、伸縮自在プラットフォームとなる。当該プラットフォームは、(i)搬送コンベアの通過位置と、(ii)ストレージトレイに配置された搬送コンベアによる車両のローディング時またはアンローディング時におけるポッドの支持位置と、の間において伸縮自在である。搬送コンベアの通過位置では、プラットフォームの表面が、タワー入口の段部(ステップ)または敷居(スレッショルド)、および、タワー出口の段部または敷居と同一平面上にある。
【0027】
第2の実施形態によれば、システムは、N個のポッドを備える。支持手段は、少なくとも1つのタワーのグラウンドレベルから突出している荷重(負荷)吸収ローラを含む。ローラは、ストレージトレイに配置された搬送コンベアによる車両のローディング時またはアンローディング時に、ポッドを支持できる。
【0028】
好ましくは、支持手段は、弾性復帰手段(例:スプリング)を含む。スプリングの場合、荷重吸収ローラの各回転軸は、当該スプリングに取り付けられる。各車軸端部は、垂直に作用するスプリングによって、フロアまたはフレームに接続される。この場合、車両を搬送しているまたは搬送していないコンベアが通過するときに、ローラにはわずかな垂直変位しか生じない。例えば、各スプリングは、回転可能に固定されたリングまたはベアリング(軸受)に接続されている。リングまたはベアリングは、荷重吸収ローラの軸を支持する。
【0029】
好ましくは、システムは、少なくとも2つのパーキングタワーを備える。少なくとも2つのタワー、すなわち、少なくとも1つのパッセージタワーおよび1つのデスティネーションタワーは、一方のタワーが他方のタワーの後方に配置されている。この場合、パッセージタワーのタワー出口が、ネクストタワーのタワー入口と向かい合う。このため、車両を搬送しているまたは搬送していないコンベアは、あるタワーから別のタワーへと直接的に通過できる。そして、タワーの行の数Rが定められる。Rは、少なくとも2に等しい。デスティネーションタワーは、少なくとも行2に配置されている。
【0030】
「ネクストタワー」という文言は、別のパッセージタワーまたはデスティネーションタワーを指す。
【0031】
パーキングタワーの内外への搬送を可能にする少なくとも1つの搬送コンベアは、ローリング推進手段を有するテレスコピック(伸縮)シャーシを備える。そして、搬送コンベアは、ローディングされるべき車両のホイールのトレッドの片側において自身を位置決めするように構成されたウェッジングアームを備える。
【0032】
任意選択的に、搬送装置は、車両ホイールのクランプを検出するための手段を備える。当該手段は、少なくとも1つのセンサと、クランプ検出コンピュータとを含む。クランプ検出コンピュータは、少なくとも1つのセンサからデータを収集し、車両のモビリティ状態を表す信号を当該データに応じて生成する。
【0033】
[図面の説明]
本発明は、以下の説明を読むことにより、さらに理解されるであろう。当該説明は、以下の添付の図面によって図示されている、ある非限定的かつ例示的な実施形態を参照している。
【0034】
図1は、ある実施形態に係る自動パーキングロットシステムの側面図を示す。当該システムは、行ごとに一方のタワーが他方のタワーの後方に配置されているカルーセルタイプパーキングタワーのセットを備えており、タワーの6つの行を定める。タワーは、電動車両と、パーキングタワーのグラウンドレベルにおいて走行している搬送コンベアと、を収容する。
【0035】
図2は、ある実施形態に係るカルーセルタイプパーキングタワーの正面図を示す。当該タワーは、タワー入口および出口を有するバーティカルフレームを備えるとともに、複数のポッドを備える。各ポッドは、ポッド入口とポッド出口とを有しており、車両を格納する。
【0036】
図3は、ある実施形態に係る自動パーキングシステムの概略的な斜視図を示す。当該システムは、互いに隣り合うように配置されたカルーセルタイプパーキングタワーの3つのラインを含む。各ラインは、パーキングタワーの4つの行を含む。
【0037】
図4は、カルーセルタイプパーキングタワーのグラウンドレベルにおける側面図を示す。当該タワーは、ポッドスペースと同数のポッドを備えているとともに、第1の実施形態に係る支持手段を備えている。当該手段は、ローラを含んでおり、フロア上に配置されており、かつ、ポッドのストレージトレイの下面を受け入れるために上方に突出している。
【0038】
図5は、カルーセルタイプパーキングタワーの側面図を示す。当該タワーは、N-1個のポッドと1つのエンプティポッドスペースとを有しているとともに、第2の実施形態に係る支持手段を有している。当該手段は、地上(グラウンド)に配置されており、ポッドまたは搬送コンベアのストレージトレイの下面を受け入れるために、垂直方向に移動可能な伸縮可能プラットフォームを含む。
【0039】
図6は、カルーセルタイプパーキングタワーにおける駆動手段と搬送コンベアのガイド手段とを制御する方法を示す図である。
【0040】
図7は、本発明の例示的な実施形態に係る搬送コンベアの概略的な斜視図を示す。当該コンベアは、フロントウェッジングアームの2つのペアとリアウェッジングアームの1つのペアとを含む。
【0041】
図8は、ローディングされるべき電動車両のホイールが概略的に示されている、本発明の第2の実施形態に係る搬送コンベアの概略な上面図を示す。当該コンベアは、フロントウェッジングアームの2つのペアとリアウェッジングアームの2つのペアとを含む。
【0042】
[実施形態の説明]
図2は、電動車両をパーキングするための自動パーキングシステムを示す。当該システムは、カルーセルタイプパーキングタワー11を有する。当該タワーは、電動車両100の格納および取り出しを可能にする。
【0043】
図示されている実施形態によれば、タワーは、12個のポッドスペースを有するバーティカルフレーム50を備える。フレームは、車両を搬送しているまたは搬送していない搬送コンベアを通過させるために、グラウンドレベルにおいてタワー入口51およびタワー出口をさらに有する。フレームは、搬送コンベアがタワーを通過できるタワー入口およびタワー出口の開口寸法を有するように、設計および構成されている。移動方向次第では、タワー入口51はタワー出口52となりうる。逆も然りである。
【0044】
タワーは、フレーム50に接続された12個のポッド60を備える。各ポッドは、ポッドスペースに接続された構造を有する。この実施形態では、タワーはポッドスペースと同数のポッドを有している。ポッド60のそれぞれは、電動車両100のパーキングスペースに対応するストレージトレイ65を備える。各ポッドは、車両を通過させるためのポッド入口61およびポッド出口62を有する。
図2に示す通り、ポッドは、タワーのグラウンドレベルに配置されたときに、ローディングまたはアンローディングされる。各ポッドの構造は、搬送コンベアがポッドを通過できるポッド入口およびポッド出口の開口寸法を有するように設計および構成されている。移動方向次第では、ポッド入口61はポッド出口62となりうる。逆も然りである。
【0045】
上述の説明および以降の説明に関して、ローディングされているポッドとは、車両によって占有されているポッド、または、車両を格納しているポッドを意味すると理解されている。加えて、アンローディングされているポッドは、エンプティ(空)であるポッド、または、車両によって占有されていないポッドを意味すると理解されている。
【0046】
図2は、複数のフロアを有しており、かつ、2つの列(カラム)に配列された12個のポッドを有しているカルーセルタイプパーキングタワーを示す。他の実施形態によれば、例えば、パーキングタワーは、2つの列に配置された6~20個のポッドを備えていてよい。
【0047】
ポッドを移動させるために、パーキングタワーは、フレームに沿った閉路に従って、ポッドを並進(この図では不可視)に駆動するための手段を備える。当該経路は、複数のカルーセルタイプパーキングタワーを図示する
図3に示されている。例えば、駆動手段は、少なくとも1つのアクチュエータと、ポッドをタワーのバーティカルフレームに沿って牽引することを可能にする接続手段と、を含む。
【0048】
パーキングシステムは、少なくとも1つの搬送コンベア(90)を備える。各搬送コンベアは、フロア上において、および、特にカルーセルタイプパーキングタワーのグラウンドレベル上を転動(ロール)するように構成されている。各搬送コンベアは、ストレージトレイ65上の転動によって、ポッド入口61およびポッド出口62を介してポッドを通過できるように、さらに構成されている(
図1を参照)。
【0049】
各搬送コンベアは、電動車両を搬送するために、当該電動車両の4つのホイールをリフトする(持ち上げる)ように構成されている。
図7に示す一実施形態によれば、少なくとも1つのコンベアは、前記車両を搬送または保持するために、前記車両のホイールのトレッドの片側に配置されるよう構成されているウェッジングアーム21,22,23,24,31,32を備える。
【0050】
搬送装置は、メインビーム(主要な梁)2と、当該メインビーム2の内側に摺動可能に取り付けられたセカンダリビーム(2次的な梁)3とを有するシャーシを備える。シリンダアクチュエータまたはリニアアクチュエータ(不図示)、例えばウォームギアアクチュエータは、セカンダリビーム3を、メインビーム2に対して駆動させることができる。これにより、テレスコピックシャーシを得ることができる。
【0051】
シャーシのメインビーム2は、固定されているフロント横断サイド部材25を備える。当該フロント横断サイド部材は、2つの固定アーム21,22、および、2つの展開可能フロントアーム23,24を支持する。当該展開可能フロントアームは、フロント側部材に対して旋回可能に移動可能である。展開可能フロントアーム23,24は、電動モータまたはシリンダによって駆動されることにより、(i)展開可能フロントアームがメインビームに対して平行に延在していることにより、ローディングされるべき車両のホイールに接触することなく、搬送装置が前記車両の下を走行することが許容されるニュートラル位置と、(ii)車両のホイールのトレッドとの接触を許容する展開ロッキング位置と、の間を移動する。
【0052】
展開位置における、固定アームおよび対向する展開可能アームによって構成されるペア21,23とペア22,24との間隔は、それらが車両のタイヤのフロント壁およびリア壁と接触し、タイヤを把持し、車両をリフトできるように決定されている。リフティングを容易化するために、固定アーム21,22は、傾斜ランプ28,29を有している。
【0053】
展開可能フロントアーム24,23が展開ロッキング位置にある場合、当該展開可能フロントアームは、車両が搬送装置に対して移動することを妨げる(ストップする)。
【0054】
同様に、シャーシのセカンダリビーム3は、リア横断部材35を備える。当該リア横断部材35は、リア側部材に対して旋回可能に移動可能な2つの展開可能リアアーム31,32を支持する。展開可能リアアーム31,32は、電動モータまたはシリンダによって駆動されることにより、(i)展開可能リアアームがセカンダリビームに対して平行に延在していることにより、ローディングされるべき車両のホイールに接触することなく、搬送装置が前記車両の下を走行することが許容されるニュートラル位置と、(ii)車両のホイールのトレッドとの接触を許容する展開ロッキング位置と、の間を移動する。
【0055】
展開可能フロントアーム23,24のピボットシャフトと展開可能リアアーム31,32のピボットシャフトとの間において測定されるサイド部材25,35の長さLは、Vmin-Lmin未満である。Vminは、車両の典型的かつ最小のトラック(輪距)を表し、典型的には1600ミリメートルである。Lminは、自動車のタイヤの典型的な幅を示し、典型的には220ミリメートルである。
【0056】
したがって、サイド部材の長さLは、典型的には1400ミリメートル未満であり、好ましくは約1200ミリメートルである。
【0057】
固定アーム21,22、展開可能フロントアーム23,24、および展開可能リアアーム31,32の長さは、幅Imaxの半分(1/2)に対応するように決定されている。Imaxは、大型車両のホイールの外壁間の幅からサイド部材25,35の長さ(典型的にはアームの各々に対して500ミリメートル)を差し引いた値に対応する。
【0058】
したがって、コンベアがストレージトレイ65上を走行しているとき、当該コンベアは車両の軸に沿って配置されうる。これにより、ウェッジングアーム23,24,31,32が折り畳み位置にあり、かつ、固定アーム21,22のランプ28,29が車両のフロントホイールに接触するまで実質的に長手方向に向かっている状態で、コンベアのシャーシは車両の下を通過できる。
【0059】
次に、展開可能ウェッジングアーム31,32が横断位置に移動させられる。ローディングされるべき車両のホイールベースに合わせるように調整し、かつ、展開可能ウェッジングアーム31,32を車両の車輪のリアトレッドに接触させるために、シャーシのセカンダリビームは前方へと駆動される。
【0060】
ウェッジングアームアーム23,24は、車両を固定アーム21,22上に移動させるために展開される。
【0061】
変形的な実施形態によれば、
図8に示される相補的な方法で、シャーシのセカンダリビーム3は、リアサイド部材に対して旋回可能に移動可能な2つの展開可能遠位アーム33,34をさらに備える。展開可能遠位アームは、電動モータまたはシリンダによって駆動されることにより、(i)展開可能遠位アームがセカンダリビーム3に対して平行に延在していることにより、ローディングされるべき車両のホイールに接触することなく、搬送装置が前記車両の下を走行することが許容されるニュートラル位置と、(ii)車両のホイールのトレッドとの接触を許容する展開ロッキング位置と、の間を移動するために。
【0062】
展開位置では、リアアーム31,32、ならびに、対向している遠位アーム31,33および32,34からなるアームの各ペア間の間隔は、車両のタイヤの前壁および後壁に接触し、当該タイヤを把持して、当該車両をリフトできるように決定されている。展開可能遠位アーム34,33が展開ロッキング位置にあるとき、当該アームは車両がコンベアに対して移動することを妨げる。
【0063】
不図示の態様では、少なくとも1つの搬送コンベアは、自身が自律的に移動させられることを可能にするガイド手段を備える。さらに、パーキングシステムは、駆動手段と、少なくとも1つのコンベアを自律的にガイドするための前記手段と、を制御するように構成された制御手段を備える。
【0064】
ポッドのストレージトレイ上の車両の存在に加えて、搬送コンベアの存在は、ポッドの構造に対してオーバーウェイト(超過重量)を生じさせる。
【0065】
図4および
図5に関して、パーキングシステムは、少なくとも1つのタワーのグラウンドレベルに配置された支持手段70をさらに備える。当該手段は、車両100を搬送する搬送コンベア90の重量を少なくとも部分的に支持するように配置されている。この場合、搬送コンベアは各ポッド上を通過しうる。このため、人々にとってより安全であり、かつ、より迅速なサービスを提供する自動パーキングシステムを提案することが可能になる。
【0066】
図4を参照すると、ポッド60は、カルーセルタイプパーキングタワーのグラウンドレベルレベルに配置されている。当該タワーは、ポッドスペースと同数のポッドを有している。タワーは、N個のポッドおよびN個のポッドスペースを有している。支持手段70は、少なくとも1つのタワーのグラウンドレベルから突出している荷重吸収ローラ72を含む。当該ローラは、ストレージトレイ上に配置された搬送コンベア(不図示)による車両のローディング時またはアンローディング時に、ポッド60を支持することを可能にする。
【0067】
図5を参照すると、カルーセルタイプパーキングタワーは、N-1個のポッド60と、エンプティポッドスペース59と、を有している。支持手段70は、少なくとも1つのタワーのグラウンドレベルから突出しているプラットフォーム71を含む。
【0068】
好ましくは、自動パーキングシステムは、一方のタワーが他方のタワーの後方に配置されている、カルーセルタイプの少なくとも2つのパーキングサイクルを含む。一方のタワーおよび他方のタワーは、少なくとも1つのパッセージタワーおよび1つのデスティネーションタワーである。この場合、1つのタワーのタワー出口がネクストタワーのタワー入口と向かい合う。これにより、車両を搬送しているまたは搬送していない少なくとも1つのコンベア90は、1つのタワーから別のタワーへと直接的に通過できる。このタワーのセットは、タワーの行(ロウ)の数Rを定める。Rは、少なくとも2に等しい。デスティネーションタワーは、少なくとも行2に配置されている。少なくとも2つのカルーセルタイプパーキングタワーは、ライン(列)を形成するように配置されている。
【0069】
図1に示されている一実施形態によれば、自動パーキングシステムは、タワーの長手方向に配置されている6つのカルーセルタイプパーキングタワー11,12,13,14,15,16を備える。これらのタワーは、タワーの6つの行R1,R2,R3,R4,R5,R6を定める。この実施形態によれば、各パーキングタワーは、ポッドスペースと同数のポッドを有する。デスティネーションタワーのターゲットポッド60cと称されるポッドにアクセスするために、搬送コンベアはパーキングタワーのエンプティポッドのストレージトレイ上を転動する。当該エンプティポッドは、パッセージタワーのグラウンドレベルに配置されている。
【0070】
図1を参照すると、ターゲットポッド60cは、パーキングシステムの列4に位置しているパーキングタワー14の内部に配置されている。この例におけるパーキングタワー14は、デスティネーションタワーと称される。搬送コンベア90は、パーキングタワー11の入口を通って侵入し、次いで、パーキングタワー14にアクセスする前に、パーキングタワー11、12、および13のエンプティポッド上を転動する。この例におけるパーキングタワー11、12、および13は、パッセージタワーである。図示されていないが、搬送コンベアは、車両の下方において嵌合することにより、ターゲットポッド60cのストレージトレイ上を転動する。車両は、コンベアによってリフトされ搬送される。当該車両を搬送する搬送コンベアは、エンプティポッドのストレージトレイ上を転動することによって、ターゲットポッドを脱出する。
【0071】
図3に示されている代替的な実施形態によれば、自動パーキングシステム1は、互いに隣接するように配置されたカルーセルタイプパーキングの3つのラインL1,L2,L3に等しい数Lを含む。パーキングの各ラインは、パーキングタワーの4つの行R1,R2,R3,R4を含む。
【0072】
次に、
図1および
図6を参照して、自動パーキングシステムに関連するパーキング制御方法について説明する。
【0073】
当該方法は、
-デスティネーションタワーのターゲットポッドと称される、車両100の格納または取り出しのためのポッド60cを選択するステップと、
-4つのパーキングタワー11、12、13および14の駆動手段を制御するステップと、
-デスティネーションタワー14のポッド60を移動させて、ターゲットポッド60cをグラウンドレベルに配置するステップと、
-3つのパッセージタワー11、12、および13のうちの1つ以上のポッドを移動させて、各パッセージタワーのエンプティポッドをデスティネーションタワー14のターゲットポッドと位置合わせするステップと、
-全てのパッセージタワー11、12、および13を通過するようにエンプティ搬送コンベア90の移動を制御し、デスティネーションタワー14のターゲットポッド60cにアクセスし、ターゲットポッド60cから車両を取り出すステップと、
を提供する。
【0074】
好ましくは、パーキングシステムの制御手段(パーキングマネジメントシステムとも称される)は、コンベアロボットを管理するためのシステムと、カルーセルタイプパーキングタワーを管理するためのシステムとを含む。
【0075】
前記方法は、少なくとも1つのコンベアの位置、および、様々なタワーにおけるポッドの位置、特にターゲットポッドの位置を検出することを提供する。
【0076】
好ましくは、前記方法は、複数のパーキングタワーおよび1つ以上のコンベアのポッドを同時に制御することを提供する。ロボットマネジメントシステムは、コンベアの自律ガイド手段を制御する。カルーセルタイプパーキングタワーを管理するためのシステムは、当該タワーを駆動するための手段を制御する。
【0077】
さらに、制御手段とコンベアをガイドするための手段との間の無線通信手段は、ターゲットポッド60cのアドレスをコンベア90に送信することを可能にする。
【0078】
前記方法は、搬送コンベアロボットの移動と、様々なカルーセルタイプパーキングタワーにおけるポッドの移動とを、調整する、および/または、同期させることを可能にする。したがって、従来技術と比べて、人々にとってより迅速かつより安全な収容および取り出しを可能にするとともに、利用可能なスペースを最適化することが可能な自動車のパーキングを提案できる。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【
図1】ある実施形態に係る自動パーキングロットシステムであって、行ごとに一方のタワーが他方のタワーの後方に配置されているカルーセルタイプパーキングタワーのセットを備えており、タワーの6つの行を定めており、タワーが電動車両とパーキングタワーのグラウンドレベルにおいて走行している搬送コンベアとを収容するシステムの側面図を示す。
【
図2】ある実施形態に係るカルーセルタイプパーキングタワーであって、タワー入口および出口を有するバーティカルフレームを備えるとともに、複数のポッドを備えており、各ポッドがポッド入口とポッド出口とを有しており車両を格納する、タワーの正面図を示す。
【
図3】ある実施形態に係る自動パーキングシステムであって、隣り合うように配置されたカルーセルタイプパーキングタワーの3つのラインを含み、各ラインがパーキングタワーの4つの行を含む、システムの概略的な斜視図を示す。
【
図4】カルーセルタイプパーキングタワーであって、(i)ポッドスペースと同数のポッドを有しているとともに、(ii)ローラを含んでおり、フロア上に配置されており、かつ、ポッドのストレージトレイの下面を受け入れるために上方に突出している第1の実施形態に係る支持手段を有している、タワーのグラウンドレベルにおける側面図を示す。
【
図5】カルーセルタイプパーキングタワーであって、(i)N-1個のポッドと1つのエンプティポッドスペースとを有しているとともに、(ii)地上に配置されており、ポッドまたは搬送コンベアのストレージトレイの下面を受け入れるために、垂直方向に移動可能な伸縮可能プラットフォームを含む第2の実施形態に係る支持手段を有している、タワーの側面図を示す。
【
図6】カルーセルタイプパーキングタワーにおける駆動手段と搬送コンベアのガイド手段とを制御する方法を示す図である。
【
図7】フロントウェッジングアームの2つのペアとリアウェッジングアームの1つのペアとを含んでいる、本発明の例示的な実施形態に係る搬送コンベアの概略的な斜視図を示す。
【
図8】フロントウェッジングアームの2つのペアとリアウェッジングアームの2つのペアとを含んでいる、本発明の第2の実施形態に係る搬送コンベアの概略な上面図であって、ローディングされるべき電動車両のホイールが概略的に示されている上面図を示す。
【国際調査報告】