(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-13
(54)【発明の名称】防振ハンドルグリップ
(51)【国際特許分類】
B62K 21/26 20060101AFI20240306BHJP
【FI】
B62K21/26
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023553482
(86)(22)【出願日】2022-02-25
(85)【翻訳文提出日】2023-10-31
(86)【国際出願番号】 IB2022051673
(87)【国際公開番号】W WO2022185169
(87)【国際公開日】2022-09-09
(31)【優先権主張番号】102021000004691
(32)【優先日】2021-03-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523333489
【氏名又は名称】ピロッタ,アントニーナ
【氏名又は名称原語表記】PIRROTTA, Antonina
【住所又は居所原語表記】Via Roma 471, 90139 Palermo, Italy
(71)【出願人】
【識別番号】523333490
【氏名又は名称】エヴォラ,アンドレア
【氏名又は名称原語表記】EVOLA, Andrea
【住所又は居所原語表記】Via Nazionale 144, 90045 Cinisi (PA), Italy
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】弁理士法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ピロッタ,アントニーナ
(72)【発明者】
【氏名】エヴォラ,アンドレア
【テーマコード(参考)】
3D013
【Fターム(参考)】
3D013CG03
3D013CG08
(57)【要約】
特にオートバイのための特殊な防振ハンドルグリップにより、ハンドルグリップを運転手の手の人体計測的特徴により良好に適合させることで、伝達される振動を大幅に低減することができる。該ハンドルグリップは、受けステムに嵌合される内部シリンダ(4)と、防振ハンドルグリップ(1)の近位端(2)から遠位端(3)まで内部シリンダ(4)を取り囲む外部ケーシング(5)と、を備え、外部ケーシング(5)は、外部ケーシング(5)の外面に一連の溝(7)をそれぞれ形成する一連の円周方向接合部(6)を介して内部シリンダ(4)に接続され、それぞれの溝(7)の間において、外部ケーシング(5)と内部シリンダ(4)との間の空間によって空隙部(8)が画定される。隣接する溝間の距離は、使用者の手の人体測定値に依存している。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
特にオートバイのための防振ハンドルグリップ(1)であって、受けステムに取り付けられるように適合され、片手で把持できるように配置され、親指に近い近位端と、小指に近い遠位端とを有し、
・ 前記受けステムに嵌合される内部シリンダ(4)と、
・ 前記防振ハンドルグリップ(1)の近位端から遠位端まで前記内部シリンダ(4)を取り囲む外部ケーシング(5)と、
を備え、
前記外部ケーシング(5)は、前記外部ケーシング(5)の外面に一連の溝(7)をそれぞれ形成する一連の円周方向接合部(6)を介して前記内部シリンダ(4)に接続され、それぞれの前記溝(7)の間において、前記外部ケーシング(5)と前記内部シリンダ(4)との間の空間によって空隙部(8)が画定される、
防振ハンドルグリップ(1)。
【請求項2】
隣接する前記溝(7)間の長手方向距離(F,E,C)を考慮し、且つ使用者の手の指のそれぞれの正中面間の距離を考慮して、
f:人差し指と中指との間の距離、
e:中指と薬指との間の距離、および
c:薬指と小指との間の距離
とすると、前記防振ハンドルグリップ(1)は、前記長手方向距離(F,E,C)が
F=f+x、
E=e+x、および
場合によってはC=c+x
であるようにカスタマイズされて作製され、
ここで、xは、1.0mm~3.0mmの範囲である、
請求項1に記載の防振ハンドルグリップ(1)。
【請求項3】
使用者の人差し指と中指との間の前記距離(f)、中指と薬指との間の前記距離(e)、および場合によっては薬指と小指との間の前記距離(c)の測定値を検出した後に、前記内部シリンダ(4)および前記外部ケーシング(5)が1回の積層造形プロセスで実現される、請求項2に記載の防振ハンドルグリップ(1)。
【請求項4】
前記積層造形プロセスによって、前記内部シリンダ(4)および前記外部ケーシング(5)が一体で作製される、請求項3に記載の防振ハンドルグリップ(1)。
【請求項5】
前記積層造形プロセスにおいて、前記内部シリンダ(4)および前記外部ケーシング(5)は、異なる材料から形成される、請求項3または4に記載の防振ハンドルグリップ(1)。
【請求項6】
前記近位端(2)に最も近い前記溝(7)と次の前記溝(7)との間の前記長手方向距離(F)は、前記近位端(2)に最も近い溝の次の前記溝(7)とさらに次の前記溝(7)との間の前記長手方向距離(E)よりも大きい、請求項2~5のいずれか1項に記載の防振ハンドルグリップ(1)。
【請求項7】
前記近位端(2)から前記遠位端(3)まで、隣接する前記溝(7)間の3つの長手方向距離(F,E,C)を定義する4つの前記溝(7)が存在する、請求項1~6のいずれか1項に記載の防振ハンドルグリップ(1)。
【請求項8】
1.5mm<x<2.5mmである、請求項2~7のいずれか1項に記載の防振ハンドルグリップ(1)。
【請求項9】
前記内部シリンダ(4)および前記円周方向接合部(6)の厚さ(S)は、例えば5.0mmよりも厚く、前記空隙部(8)の厚さ(S
c)は、
S
c=S+y
によって定義され、ここで、1.5mm<y<3.5mmである、
請求項1~8のいずれか1項に記載の防振ハンドルグリップ(1)。
【請求項10】
2.0mm<y<3.0mmである、請求項9に記載の防振ハンドルグリップ(1)。
【請求項11】
前記外部ケーシング(5)および前記内部シリンダ(4)は、前記防振ハンドルグリップ(1)の長手方向軸に対して半径方向に延在する壁によって形成された長手方向隔壁(9)によってさらに接続される、請求項1~10のいずれか1項に記載の防振ハンドルグリップ(1)。
【請求項12】
前記長手方向隔壁(9)は、互いに等間隔に離れて配置される、請求項11に記載の防振ハンドルグリップ(1)。
【請求項13】
前記近位端において、中央に穴のあいた硬いベースディスク(2)を備え、前記ベースディスク(2)は、前記ハンドルグリップ(1)の直径よりも大きい直径を有して直径方向に突出しており、前記ベースディスク(2)の材料は、前記外部ケーシング(5)および前記長手方向隔壁(9)の材料よりも硬い、請求項1~12のいずれか1項に記載の防振ハンドルグリップ(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、防振ハンドルグリップに関し、より詳細には、ステアリング部材としてハンドルバーを具備するオートバイ、自転車、スクーター、モペット、およびその他の車両のハンドルバーのハンドルグリップとして使用される防振ハンドルグリップに関し、運転者はこのハンドルグリップに自身の手を置くことができる。
【背景技術】
【0002】
このようなハンドルグリップは、固定または回転する受けステムに取り付けられるように適合され、片手で把持できるように配置されている。これに関して、ハンドルグリップは、親指に近い近位端と、小指に近い遠位端とを有する。
【0003】
ただし、本発明による防振ハンドルグリップは、振動を受けるハンドルグリップの使用を提供する、例えば空気圧ハンマー、チェーンソー、草刈り機などのあらゆる機械装置での使用を提供することもできる。
【0004】
オートバイに数キロ乗ったことのある人なら誰でも、手にジンジンと不快な感覚を覚えたことがあるだろう。このジンジンした不快感は、車輪とエンジンを介してハンドルバーに伝わり、運転者が手を常に置いているハンドルグリップに伝わる振動によって誘発される。振動するハンドルグリップを把持することに伴うこのような不快感は、多かれ少なかれ様々な重篤な病態を引き起こす可能性があり、その最も一般的な例がいわゆる手根管症候群である。
【0005】
手根管は、手首の骨格で、靭帯と手の土台の骨からなる厳密で硬い通路である。その中を正中神経と腱が通っている。場合によっては、腱の肥大や上記のような他の疾患により、炎症性の腫脹が起こり、正中神経が圧迫されることで手根管が制限され、手や手首に痛みや脱力感、しびれなどの不快な感覚を引き起こし、それが腕に伝達される。
【0006】
このような感覚は不快なだけでなく、運転者の運転能力を阻害して、ハンドルバーを用いて操作する車両の安全性を損なう恐れがある。
【0007】
オートバイを運転中の人の手首に伝わる振動を分析することで、上述した感覚とその臨床的影響を減衰させることができるハンドルグリップの実装が検討されてきた。
【0008】
当該技術分野において、ゴムなどの柔らかい材料から形成されたハンドルグリップの使用を提供することができるが、これでは上述した現象に対処するのに十分な程度まで振動伝達を抑制することができない。
【0009】
フランス共和国特許第933,451号には、ステムの周囲を取り囲むケーシングを有する、内部に設けられた空間により変形可能である防振ハンドルグリップが記載されている。米国特許第2,618,986A号、同第599,131A号、実全昭50-037249号、および国際公報第99/39,970A1号には、同様のハンドルグリップが記載されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明が対処する技術的問題は、先行技術を参照して上述した欠点を克服することができる防振ハンドルグリップを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
このような問題は、上述したようなハンドルグリップによって解決される。該ハンドルグリップは、受けステムに嵌合される内部シリンダと、防振ハンドルグリップの近位端から遠位端まで内部シリンダを取り囲む外部ケーシングと、を備えることを特徴とする。外部ケーシングは、外部ケーシングの外面に一連の溝をそれぞれ形成する一連の円周方向接合部を介して内部シリンダに接続され、それぞれの溝の間において、外部ケーシングと内部シリンダとの間の空間によって空隙部が画定される。
【0012】
本発明による防振ハンドルグリップにおいて、隣接する溝の間の距離は、カスタマイズされた製造と使用者の手へのより良好な適合のために、添付の特許請求の範囲に定義されているように、使用者の手の人体測定値に依存する。
【0013】
本発明による防振ハンドルグリップの主な利点は、運転手の手の人体計測的特徴へのハンドルグリップのより良好な適合によって緩和された伝達振動の大幅な低減である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
以下、添付の図面を参照して非限定的に例示する本発明の好ましい実施形態を参照して本発明を説明する。
【
図1】人間の拳を示しており、いくつかの重要な人体測定値が示されている。
【
図2】本発明による防振ハンドルグリップの正面図であり、断面図の線A-Aおよび線B-Bが示されている。
【
図3】
図2の線B-Bに沿った防振ハンドルグリップの断面図である。
【
図4】
図2の線A-Aに沿った防振ハンドルグリップの断面図である。
【
図5】
図2のハンドルグリップの正面斜視図である。
【
図6】ハンドルグリップの長手方向軸に対する
図5の断面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図を参照すると、防振ハンドルグリップが全体として参照符号1によって示されている。
【0016】
ハンドルグリップ1は、特定の使用例において、オートバイのハンドルバーのエンドステムを含む受けステムに取り付けられるように意図されている。
【0017】
これに関して、ハンドルグリップは、固定式とすることができ、あるいは車両の制御部材を構成することができる。これにより、ステムを回転させて加速器またはブレーキを制御するため、またはギアシフトを行うためにハンドルグリップを使用することができる。
【0018】
一般に、ハンドルグリップ1は、実質的に円筒形状を有し、ハンドルバーの末端ステムを受けるために中空であり、強制的な連動関係にあり、接着剤の塗布、またはバンド、サイドジョイント、バヨネットジョイントなどのその他の締結システムよって補強され得る。
【0019】
いずれの場合も、ハンドルグリップは、車両の方向を制御して安定して安全な運転姿勢をとるために、運転手の手に握られる必要がある。片手で把持されるハンドルは、親指に近い近位端と、小指に近い遠位端とを有する。
【0020】
近位端において、ハンドルグリップ1は、中央に穴のあいた硬いベースディスク2を備える。その直径は、ハンドルグリップ1の直径よりも大きい。これは、直径方向に突出しているので、保護部材として機能すると同時に、ハンドルグリップ1を把持する手がハンドルグリップからハンドルバーの中心に向けて滑るのを防ぐことができる。また、使用者に、しっかりと握るために手をどの位置に置く必要があるかの基準を提供することで、把持を容易にする。
【0021】
遠位端において、ハンドルグリップ1は、内部キャビティを閉鎖する蓋3を有する。
【0022】
したがって、ハンドルグリップ1は、長手方向に延び、受けステムの延在部に適合し、近位端で開口している中空の円筒構造を有する。
【0023】
ハンドルグリップ1の本体は、内部シリンダ4を備える。内部シリンダ4は、受けステムと強制的な連動を伴うように嵌合され、受けステムに適合および接続するように形成される。
【0024】
また、ハンドルグリップ1は、防振ハンドルグリップ1の近位端4から遠位端5まで内部シリンダ4を取り囲む外部ケーシング5を備える。これは、使用者の手と接触するハンドルグリップの外面を構成する。
【0025】
外部ケーシング5は、外部ケーシング5の外面に一連の溝7をそれぞれ形成する一連の円周方向接合部6を介して内部シリンダ4に接続され、それぞれの溝7の間において、外部ケーシング5と内部シリンダ4との間の空間によって空隙部8が画定される。
【0026】
最も内側の溝7、すなわち近位端2に最も近くて人差し指に対応する溝7から、中指に対応する次の溝7に向かう長手方向距離をFとし、この溝7と、薬指に対応する次の溝7との間の距離をEとし、薬指に対応する溝7と、小指に対応する次の最後の溝7との間の距離をCとする。
【0027】
防振ハンドルグリップ1は、手(
図1)、または手の指によってきつく且つ隣接して把持されるように意図されている。人差し指から小指に向かう1本の指の正中面間の距離は、1本の指から他の指に向かうにつれて変化する。
【0028】
人差し指と中指との間の距離、中指と薬指との間の距離、および薬指と小指との間の距離に対応する測定値は、使用者の手で検出することができる。したがって、このような測定値を考慮することで、カスタマイズされた防振ハンドルグリップを製造することができ、あるいは本発明による防振ハンドルグリップのカタログから選択することができる。
【0029】
したがって、
f:人差し指と中指との間の距離
e:中指と薬指との間の距離
c:薬指と小指との間の距離
である場合、これらの測定値について、例えば、
f>e>c
という条件を検証することができる。
【0030】
しかしながら、これらの人体測定値は、対象者によって異なる可能性があり、上述した関係を検証することができない場合がある。この場合、別の関係で置き換えることができる。
【0031】
例えば、使用者の手の人体測定値間の
f>e>c
の関係が有効であれば、4つの溝の存在を考慮して、
F>E>C
という条件を検証する必要がある。溝7が3つしかない場合は、F>Eという条件を検証する必要がある。
【0032】
「f」、「e」、および「c」の間の異なる関係は、カスタマイズのため、および/またはカタログからの選択のために測定された使用者の手の人体測定値を満たすように、「F」、「E」、および場合によって「C」の間の対応する関係につながる。
【0033】
したがって、この特定の態様において、近位端に最も近い溝と次の溝との間の長手方向距離は、後者の溝とさらに次の溝との間の長手方向距離よりも大きくなり、以降も同様に続く。
【0034】
便利なことに、「F」、「E」、および「C」の測定値を「f」、「e」、および「c」の測定値に適合させることで、ハンドルグリップをカスタマイズすることができる。
【0035】
特に、次の関係が適用される:
F=f+x
E=e+x
C=c+x
ここで、1.0mm<x<3.0mmであり、好ましくは1.5mm<x<2.5mmであり、例えばx=2.0mmである。
【0036】
図3を参照すると、測定値P(内部シリンダ4の長さ)およびD(内部シリンダ4の直径)は、ハンドルグリップ1が適用されるステムに依存する。
【0037】
また、内部シリンダ4および接合部6の厚さ「S」は、例えば5.0mmよりも厚い可能性がある。
【0038】
空隙部8の厚さ「Sc」は、
Sc=S+y
によって定義される。ここで、1.5mm<y<3.5mmであり、好ましくは2.0mm<y<3.0mmであり、例えばy=2.5mmである。
【0039】
外部ケーシング5および内部シリンダ4は、ハンドルグリップ1の長手方向軸に対して半径方向に延在する壁によって形成された長手方向隔壁9によってさらに接続されている。
【0040】
本実施形態において、このような長手方向隔壁9は4つ設けられ、ハンドルグリップ1の外周に対して90°の角度を有するように、互いに等間隔に離れて配置されている。この隔壁9の数は、ハンドルグリップ1の構造を強固にする役割と、特に回転させる必要がある場合に、その上にある外部ケーシング5から受けステムへの手による回転伝達を用意にする役割とを含む特定の設計要件を満たすために変更することができることを意味する。
【0041】
特に、外部ケーシング5、長手方向隔壁9、および場合によって内部シリンダ4は、防振材料から形成される。
【0042】
次に、ハンドルグリップ1内において、手の指を受ける溝7の間に4つのエアクッションが画定される。これにより、ハンドルバーのステムによって伝達される応力を空気圧で減衰させることができる。
【0043】
上述した防振ハンドルグリップは、特に8Hz~50Hzの周波数範囲において、ハンドルバーのステムを通して伝達される応力を大幅に低減させることができる。
【0044】
また、人間工学に基づいた、場合によってはカスタマイズされた形状にすることで、運転時の快適性を高め、ハンドルグリップを握る力を低減させることもできる。
【0045】
それぞれの場合において、ハンドルグリップの回転中の応答を変化させないように、ハンドルグリップのねじり応力に対して剛性を有するように反応する有効な能力を得ることで、ハンドルグリップが取り付けられるハンドルバーのステムの幾何学的特徴にハンドルグリップを適合させることができる。
【0046】
最後に、ステムの仕様に基づいて、さらには使用者の手の人体測定値に基づいて、その正確な測定後にハンドルグリップを作製することができることに留意されたい。
【0047】
これらの測定値に基づいて、最も適切な寸法を有するハンドルグリップをカタログから選択することができ、あるいは、例えば積層造形プロセス(3Dプリンティング)によって、完全にカスタマイズされたハンドルグリップを作製することができる。
【0048】
この積層造形プロセスにより、内部シリンダ4、外部ケーシング5、およびディスク2を一体で作製することができ、これらの材料が異なる場合、剛性も異なることになる。
【0049】
有利には、ベースディスク2の材料は、外部ケーシング5および長手方向隔壁9の材料よりも硬い。
【0050】
ベースディスク2のより硬い材料の例として、熱可塑性樹脂、好ましくはポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、さらに好ましくはグリコール変性したポリエチレンテレフタレート(PETG)の共重合体が挙げられ、これらは積層造形プロセスで使用するのに適している。
【0051】
この材料により、ハンドルグリップが取り付けられるステムを構成する管の金属面との最適な密着性を実現することができる。
【0052】
外部ケーシング5および長手方向隔壁は、例えば熱可塑性ポリウレタン(TPU)、好ましくはTPU-85Aなどのより柔軟で弾性のある材料から形成される。
【0053】
当業者であれば、上述した防振ハンドルグリップに対して、追加的且つ偶発的なニーズを満たす目的で、いくつかの追加的な修正および変形を実現することができる。ただし、これらはすべて、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の保護範囲内に含まれるものである。
【国際調査報告】