(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-13
(54)【発明の名称】改善した制御ゲートの容量結合を備えたスプリットゲート型フラッシュメモリセル及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
H10B 41/30 20230101AFI20240306BHJP
H01L 21/336 20060101ALI20240306BHJP
【FI】
H10B41/30
H01L29/78 371
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023554833
(86)(22)【出願日】2021-06-15
(85)【翻訳文提出日】2023-11-02
(86)【国際出願番号】 US2021037508
(87)【国際公開番号】W WO2022191864
(87)【国際公開日】2022-09-15
(31)【優先権主張番号】202110266241.0
(32)【優先日】2021-03-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(32)【優先日】2021-06-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500147506
【氏名又は名称】シリコン ストーリッジ テクノロージー インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】SILICON STORAGE TECHNOLOGY, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】110000626
【氏名又は名称】弁理士法人英知国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】シン、レオ
(72)【発明者】
【氏名】ワン、チュンミン
(72)【発明者】
【氏名】リウ、シアン
(72)【発明者】
【氏名】ドー、ナン
(72)【発明者】
【氏名】ソン、グオ シャン
【テーマコード(参考)】
5F083
5F101
【Fターム(参考)】
5F083EP02
5F083EP25
5F083EP26
5F083EP30
5F083EP33
5F083EP35
5F083EP47
5F083EP48
5F083ER03
5F083ER09
5F083ER14
5F083ER19
5F083GA03
5F083JA04
5F083JA32
5F083KA01
5F083KA05
5F083LA12
5F083LA16
5F083PR03
5F083PR05
5F083PR40
5F101BA04
5F101BA23
5F101BB04
5F101BC02
5F101BD02
5F101BD22
5F101BH13
(57)【要約】
メモリデバイスを形成する方法は、半導体基板に第1の絶縁層、第1の導電層、及び第2の絶縁層を形成するステップと、第2の絶縁層にトレンチを形成して、第1の導電層の上面を露出させるステップと、酸化プロセス及び傾斜エッチングプロセスを実行して上面を凹形状に再形成するステップと、再形成された上面に第3の絶縁層を形成するステップと、第3の絶縁層に導電性スペーサを形成するステップと、第1の導電層の一部を除去して導電性スペーサの下に浮遊ゲートを残すステップであって、再形成された上面は側面において鋭縁部で終端する、ステップと、浮遊ゲートに横方向に隣接し、かつ浮遊ゲートから絶縁されたワード線ゲートを形成するステップと、を含む。導電性スペーサは、再形成された上面に面し、その形状に一致する下面を含む。
【選択図】
図15
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリデバイスを形成する方法であって、
半導体基板の上面に第1の絶縁層を形成するステップと、
前記第1の絶縁層に第1の導電層を形成するステップと、
前記第1の導電層に第2の絶縁層を形成するステップと、
前記第1の導電層の上面部分を露出させるトレンチを前記第2の絶縁層に形成するステップと、
前記トレンチの底部において、前記第1導電層の前記上面部分を平面形状から凹形状に再形成するために、酸化プロセス及び傾斜エッチングプロセスを実行するステップと、
前記トレンチの底部において再形成された、前記第1の導電層の前記上面部分に第3の絶縁層を形成するステップと、
前記トレンチ内かつ前記第3の絶縁層の上に導電性スペーサを形成するステップと、
前記導電層スペーサの下の前記第1の導電層の浮遊ゲートであり、前記浮遊ゲートの側面において鋭縁部で終端する、前記凹形状を備えた前記上面部分を含む、浮遊ゲートを残して前記第1の導電層の一部を除去するステップであって、
前記導電性スペーサは下面を含み、その下面は、
前記浮遊ゲートの前記上面部分に面し、
前記浮遊ゲートの前記上面部分の前記凹形状に一致する形状を有し、
均一の厚さを有する前記第3の絶縁層の一部によって前記浮遊ゲートの前記上面部分から絶縁されている、ステップと、
前記浮遊ゲートに横方向に隣接し、かつ前記浮遊ゲートから絶縁されているワード線ゲートを形成するステップと、
離間したソース領域及びドレイン領域を前記半導体基板内に形成し、前記ソース領域及び前記ドレイン領域の間に前記半導体基板のチャネル領域を延在させるステップであって、前記浮遊ゲートは、前記チャネル領域の第1の部分の導電率を制御するために前記チャネル領域の前記第1の部分の上方に配設され、かつ前記チャネル領域の前記第1の部分から絶縁されており、前記ワード線ゲートは、前記チャネル領域の第2の部分の導電率を制御するために前記チャネル領域の前記第2の部分の上方に配設され、かつ前記チャネル領域の前記第2の部分から絶縁されている、ステップと、を含む、方法。
【請求項2】
前記酸化プロセス及び前記傾斜エッチングプロセスを実行するステップは、前記傾斜エッチングプロセスを実行する前に前記酸化プロセスを実行することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記酸化プロセス及び前記傾斜エッチングプロセスを実行するステップは、前記傾斜エッチングプロセスを実行した後に前記酸化プロセスを実行することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ワード線ゲートは、前記浮遊ゲートの少なくとも部分的に上方に配設された部分を含み、前記浮遊ゲートの前記鋭縁部に面するノッチを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記浮遊ゲートの少なくとも部分的に上方に配設された前記ワード線ゲートの前記部分は、前記導電性スペーサの少なくとも部分的に上方に更に配設される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記ワード線ゲートを形成するステップは、
前記半導体基板、前記浮遊ゲート、及び前記導電性スペーサの上方に、かつ前記半導体基板、前記浮遊ゲート、及び前記導電性スペーサから絶縁された第2の導電層を形成することと、
前記第2の導電層に、かつ前記鋭縁部の上方にフォトレジストのブロックを形成することと、
前記第2の導電層の一部を除去するためにエッチングを実行して、前記浮遊ゲートに横方向に隣接し、かつ前記浮遊ゲートから絶縁された前記第2の導電層の第1の部分、及び前記浮遊ゲートの少なくとも部分的に上方にある前記第2の導電層の第2の部分を残す、ことと、を含み、
前記ワード線ゲートは、前記浮遊ゲートの前記鋭縁部に面するノッチを更に備える、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記浮遊ゲート及び前記導電性スペーサの上方にあり、かつ前記浮遊ゲート及び前記導電性スペーサから絶縁された導電性材料のブロックを形成するステップを更に含み、前記導電性材料のブロックは、前記浮遊ゲートの前記鋭縁部に面するノッチを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記導電性材料のブロックは、前記ワード線ゲートの少なくとも部分的に上方に更に配設される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
メモリセルであって、
半導体基板内の離間したソース領域及びドレイン領域であって、前記半導体基板のチャネル領域が前記ソース領域と前記ドレイン領域との間に延在する、ソース領域及びドレイン領域と、
前記チャネル領域の第1の部分の導電率を制御するために前記チャネル領域の前記第1の部分の上方に配設され、かつ前記チャネル領域の前記第1の部分から絶縁された浮遊ゲートであって、前記浮遊ゲートは、前記浮遊ゲートの側面において鋭縁部で終端する凹形状を有する上面を含む、浮遊ゲートと、
ワード線ゲートであって、
前記チャネル領域の第2の部分の導電率を制御するために前記チャネル領域の前記第2の部分の上方に配設され、かつ前記チャネル領域の前記第2の部分から絶縁された第1の部分と、
前記浮遊ゲートの少なくとも部分的に上方に配設された第2の部分と、
前記浮遊ゲートの前記鋭縁部に面するノッチと、を含む、ワード線ゲートと、
前記浮遊ゲートの上方に配設され、かつ前記浮遊ゲートから絶縁された結合ゲートであって、前記結合ゲートは下面を含み、その下面は、
前記浮遊ゲートの前記上面に面し、
前記浮遊ゲートの前記上面の前記凹形状に一致する形状を有し、
均一の厚さの絶縁層によって、前記浮遊ゲートの前記上面から絶縁されている、結合ゲートと、を備える、メモリセル。
【請求項10】
前記ワード線ゲートの前記第2の部分は、前記結合ゲートの少なくとも部分的に上方に更に配設される、請求項9に記載のメモリセル。
【請求項11】
メモリセルであって、
半導体基板内の離間したソース領域及びドレイン領域であって、前記半導体基板のチャネル領域が前記ソース領域と前記ドレイン領域との間に延在する、ソース領域及びドレイン領域と、
前記チャネル領域の第1の部分の導電率を制御するために前記チャネル領域の前記第1の部分の上方に配設され、かつ前記チャネル領域の前記第1の部分から絶縁された浮遊ゲートであって、前記浮遊ゲートは、前記浮遊ゲートの側面において鋭縁部で終端する凹形状を有する上面を含む、浮遊ゲートと、
前記チャネル領域の第2の部分の導電率を制御するために前記チャネル領域の前記第2の部分の上方に配設され、かつ前記チャネル領域の前記第2の部分から絶縁されたワード線ゲートと、
前記浮遊ゲートの上方に配設され、かつ前記浮遊ゲートから絶縁された結合ゲートであって、前記結合ゲートは下面を含み、その下面は、
前記浮遊ゲートの前記上面に面し、
前記浮遊ゲートの前記上面の前記凹形状に一致する形状を有し、
均一の厚さの絶縁層によって、前記浮遊ゲートの前記上面から絶縁されている、結合ゲートと、
前記浮遊ゲート及び前記結合ゲートの上方に配設され、かつ前記浮遊ゲート及び前記結合ゲートから絶縁され、前記浮遊ゲートの前記鋭縁部に面するノッチを含む消去ゲートと、を備える、メモリセル。
【請求項12】
前記消去ゲートは、前記ワード線ゲートの少なくとも部分的に上方に更に配設される、請求項11に記載のメモリセル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(優先権の主張)
本願は、2021年3月11日に出願された「Split-Gate Flash Memory Cell With Improved Control Gate Capacitive Coupling,And Method Of Making Same」と題する中国特許出願第202110266241.0号、及び2021年6月14日に出願された「Split-Gate Flash Memory Cell With Improved Control Gate Capacitive Coupling,And Method Of Making Same」と題する米国特許出願第17/346,524号の優先権を主張する。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、不揮発性メモリアレイに関する。
【背景技術】
【0003】
スプリットゲート型不揮発性メモリセル、及びかかるセルのアレイは周知である。例えば、米国特許第5,029,130号(「’130号特許」)は、スプリットゲート不揮発性メモリセルのアレイを開示し、あらゆる目的のために参照により本明細書に組み込まれる。そのメモリセルを
図1に示す。各メモリセル10は、半導体基板12に形成されたソース領域14/ドレイン領域16を含み、それらの間にチャネル領域18を有する。浮遊ゲート20は、チャネル領域18の第1の部分の上方に形成され、かつチャネル領域18の第1の部分から絶縁され(及びその導電率を制御し)ており、更にドレイン領域16の一部の上方に形成されている。制御ゲート22は、チャネル領域18の第2の部分の上方に配設され、かつチャネル領域18の第2の部分から絶縁されている(かつその導電率を制御する)第1の部分22aと、浮遊ゲート20の上方に延在している第2の部分22bと、を有する。浮遊ゲート20及び制御ゲート22は、ゲート酸化物26によって基板12から絶縁されている。
【0004】
メモリセルは、制御ゲート22に高い正電圧をかけることによって消去され(電子は、浮遊ゲート20から除去される)、それにより、ファウラーノルドハイムトンネリングによって浮遊ゲート20から制御ゲート22へと中間絶縁体24を通って浮遊ゲート20の電子をトンネリングさせる。
【0005】
メモリセルは、制御ゲート22に正電圧をかけ、かつドレイン領域16に正電圧をかけることによってプログラムされる(電子は、浮遊ゲート20に印加される)。電子電流は、ソース領域14からドレイン領域16に向かって流れる。電子は、制御ゲート22と浮遊ゲート20との間の間隙に達すると、加速し、発熱する。発熱した電子の一部は、浮遊ゲート20からの静電引力に起因して、ゲート酸化物26を通って浮遊ゲート20に注入される。
【0006】
メモリセルは、ドレイン領域16及び制御ゲート22に正の読み出し電圧をかけることによって読み出される(制御ゲート22の下のチャネル領域18の一部をオンにする)。浮遊ゲート20が正に帯電する(すなわち、電子が消去され、ドレイン領域16から正電圧の容量結合を受ける)場合、次いで、浮遊ゲート20の下のチャネル領域18の一部は、同様にオンになり、電流は、チャネル領域18を流れることになり、これは、消去状態、すなわち「1」状態として検知される。浮遊ゲート20が負に帯電する(すなわち、電子でプログラムされる)と、浮遊ゲート20の下方のチャネル領域18の部分はほとんど又は完全にオフになり、電流はチャネル領域18を流れず(又はほとんど流れず)、これは、プログラムされた状態、すなわち「0」状態として検知される。当業者には、ソース及びドレインが置き換え可能であり得ることが理解され、ここで、浮遊ゲートは、
図2に示されるように、ドレイン領域16の代わりにソース領域14の部分的に上方に延在し得る。また、
図2には、より良好な消去トンネリング効率のために、浮遊ゲート20の側面において制御ゲート22に面する鋭縁部で終端する凹状上面を備えて形成された浮遊ゲート20が示されている。
【0007】
3つ以上のゲートを有するスプリットゲートメモリセルもまた既知である。例えば、(あらゆる目的のために参照により本明細書に組み込まれる)米国特許第8,711,636号(「’636特許」)は、浮遊ゲートへのより良好な容量結合のために、ソース領域の上方に配設され、かつソース領域から絶縁されている追加の結合ゲートを有するメモリセルを開示している。例えば、ソース領域14の上方に配設された結合ゲート24を示す
図3を参照されたい。
【0008】
4ゲートメモリは、米国特許第6,747,310号(「第’310号特許」)に開示され、この米国特許は、あらゆる目的のために参照により本明細書に組み込まれる。例えば、
図4に示されるように、メモリセル10は、チャネル領域18によって分離されたソース領域14及びドレイン領域16をそれぞれ有し、浮遊ゲート20は、チャネル領域18の第1の部分の上方に配設され、かつチャネル領域18の第1の部分から絶縁されており、選択ゲート28は、チャネル領域18の第2の部分の上方に配設され、かつチャネル領域18の第2の部分から絶縁されており、制御ゲート22は、浮遊ゲート20の上方に配設され、かつ浮遊ゲート20から絶縁されており、消去ゲート30は、ソース領域14の上方に配設され、かつソース領域14から絶縁されている。プログラミングは、チャネル領域18からの発熱した電子が自身を浮遊ゲート20に注入することによって示される。消去は、浮遊ゲート20から消去ゲート30へトンネリングする電子によって示される。
【0009】
図1及び
図2のメモリセルは、いくつかの技術ノードのフラッシュメモリとして成功裏に使用されてきた。これは、低コストのプロセスで比較的容易に実装され、優れた性能を示す。
図4のメモリセルは、いくつかの先進技術ノードの埋め込みフラッシュとして成功裏に使用されてきた。これは、非常に優れた品質及び競合力のあるセルサイズを有する。
図3のメモリセルは、
図4のメモリセルよりも複雑ではない。これは、それぞれのセル内のゲートが1つ少ないためである。
【0010】
メモリセル10のサイズが縮小されるにつれて、浮遊ゲートと制御ゲートとの間で所望の容量結合を達成しつつも、性能に悪影響を及ぼし得る、浮遊ゲートと他のゲートとの間での望ましくない容量結合を回避することが更に困難になっている。適正なコストで性能を向上させる必要性が存在する。
【発明の概要】
【0011】
前述の必要性は、半導体基板の上面に第1の絶縁層を形成するステップと、第1の絶縁層に第1の導電層を形成するステップと、第1の導電層に第2の絶縁層を形成するステップと、第1の導電層の上面部分を露出させるトレンチを第2の絶縁層に形成するステップと、酸化プロセス及び傾斜エッチングプロセスを実行して、トレンチの底部において第1の導電層の上面部分を平面形状から凹形状に再形成するステップと、トレンチの底部において再形成された第1の導電層の上面部分に第3の絶縁層を形成するステップと、トレンチ内かつ第3の絶縁層の上に導電性スペーサを形成するステップと、導電層スペーサの下の第1の導電層の浮遊ゲートであって、浮遊ゲートの側面において鋭縁部で終端する、凹形状を有する上面部分を含む、浮遊ゲートを残して第1の導電層の一部を除去するステップであって、導電性スペーサは、浮遊ゲートの上面部分に面し、浮遊ゲートの上面部分の凹形状に一致する形状を有し、均一の厚さを有する、第3の絶縁層の一部によって浮遊ゲートの上面部分から絶縁されている、下表面を含む、ステップと、浮遊ゲートに横方向に隣接し、かつ浮遊ゲートから絶縁されているワード線を形成するステップと、離間したソース領域及びドレイン領域を半導体基板内に形成し、ソース領域とドレイン領域との間に半導体基板のチャネル領域を延在させるステップであって、浮遊ゲートは、チャネル領域の第1の部分の導電率を制御するためにチャネル領域の第1の部分の上方に配設され、かつチャネル領域の第1の部分から絶縁されており、ワード線ゲートは、チャネル領域の第2の部分の導電率を制御するためにチャネル領域の第2の部分の上方に配設され、かつチャネル領域の第2の部分から絶縁されている、ステップと、を含む、メモリデバイスを形成する方法によって対処される。
【0012】
メモリセルは、半導体基板内の離間したソース領域及びドレイン領域であって、半導体基板のチャネル領域がソース領域とドレイン領域との間に延在する、ソース領域及びドレイン領域と、チャネル領域の第1の部分の導電率を制御するためにチャネル領域の第1の部分の上方に配設され、かつチャネル領域の第1の部分から絶縁されている浮遊ゲートであって、浮遊ゲートは、浮遊ゲートの側面において鋭縁部で終端する、凹形状を有する上面部分を含む、浮遊ゲートと、チャネル領域の第2の部分の導電率を制御するためにチャネル領域の第2の部分の上方に配設され、かつチャネル領域の第2の部分から絶縁されている第1の部分と、浮遊ゲートの少なくとも部分的に上方に配設された第2の部分と、浮遊ゲートの鋭縁部に面するノッチと、を含む、ワード線ゲートと、浮遊ゲートの上方に配設され、かつ浮遊ゲートから絶縁されており、浮遊ゲートの上面に面し、浮遊ゲートの上面の凹形状に一致する形状を有し、均一の厚さの絶縁層によって浮遊ゲートの上面から絶縁されている、下表面を含む、結合ゲートと、を含む。
【0013】
メモリセルは、半導体基板内の離間したソース領域及びドレイン領域であって、半導体基板のチャネル領域がソース領域とドレイン領域との間に延在する、ソース領域及びドレイン領域と、チャネル領域の第1の部分の導電率を制御するためにチャネル領域の第1の部分の上方に配設され、かつチャネル領域の第1の部分から絶縁されている浮遊ゲートであって、浮遊ゲートは、浮遊ゲートの側面において鋭縁部で終端する、凹形状を有する上面部分を含む、浮遊ゲートと、チャネル領域の第2の部分の導電率を制御するためにチャネル領域の第2の部分の上方に配設され、かつチャネル領域の第2の部分から絶縁されているワード線ゲートと、浮遊ゲートの上方に配設され、かつ浮遊ゲートから絶縁されており、浮遊ゲートの上面に面し、浮遊ゲートの上面の凹形状に一致する形状を有し、均一の厚さの絶縁層によって浮遊ゲートの上面から絶縁されている、下表面を含む、結合ゲートと、浮遊ゲート及び結合ゲートの上方に配設され、かつ浮遊ゲート及び結合ゲートから絶縁されており、浮遊ゲートの鋭縁部に面するノッチを含む、消去ゲートと、を含む。
【0014】
本発明の他の目的及び特徴は、明細書、特許請求の範囲、添付図面を精読することによって明らかになるであろう。
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図5】メモリセル対を形成するステップを示す断面図である。
【
図6】メモリセル対を形成するステップを示す断面図である。
【
図7】メモリセル対を形成するステップを示す断面図である。
【
図8】メモリセル対を形成するステップを示す断面図である。
【
図9】メモリセル対を形成するステップを示す断面図である。
【
図10】メモリセル対を形成するステップを示す断面図である。
【
図11】メモリセル対を形成するステップを示す断面図である。
【
図12】メモリセル対を形成するステップを示す断面図である。
【
図13】メモリセル対を形成するステップを示す断面図である。
【
図14】メモリセル対を形成するステップを示す断面図である。
【
図15】メモリセル対を形成するステップを示す断面図である。
【
図16】メモリセル対のアレイの構成を示す概略図である。
【
図17】メモリセル対の例示的で非限定的な動作電圧及び電流の表である。
【
図18】代替実施形態によるメモリセル対を形成するステップを示す断面図である。
【
図19】代替実施形態によるメモリセル対を形成するステップを示す断面図である。
【
図20】代替実施形態によるメモリセル対を形成するステップを示す断面図である。
【
図21】代替実施形態によるメモリセル対を形成するステップを示す断面図である。
【
図22】代替実施形態によるメモリセル対のアレイの構成を示す概略図である。
【
図23】代替実施形態によるメモリセル対の例示的で非限定的な動作電圧及び電流の表である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本実施形態は、新しいメモリセル設計及びその製造方法を提供する。
図5~
図15は、半導体基板上でのメモリセルの形成を示す。一対のメモリセルの形成が図に示され、以下で説明されるが、複数対のかかるメモリセルの同時形成が実行され得ることを理解されたい。本プロセスは、シリコンなど半導体基板40の上面40aに、二酸化シリコン(本明細書では「酸化物」と呼ばれる)など(第1の)絶縁層42を形成することから始まる。ポリシリコンなど(第1の)導電層44を、絶縁層42に形成する。
図5に示されるように、窒化ケイ素(本明細書では「窒化物」と呼ばれる)など(第2の)絶縁層46を、導電層44に形成する。
【0026】
図6に示されるように、マスキングステップを実行し(すなわち、フォトレジスト48を堆積させ、フォトレジスト48の一部を選択的に露出させ、除去する)、その後、エッチングを行って絶縁層46内にトレンチ50を形成して、トレンチ50の底部において導電層44の上面部分45を露出させる。導電層44の上面部分45は平面的である。この時点で、導電層44への適切な注入を実行することができる。
図7に示されるように、フォトレジスト48の除去後に、トレンチ50の底部において導電層44の上面部分45を平面形状から湾曲凹形状へと再成形するために、複数のプロセスを実行する。具体的には、酸化プロセス(例えば、熱酸化)を実行して、トレンチ50の底部において導電層44の上面部分45を酸化し、酸化は、トレンチ50の側面付近よりもトレンチ50の中心においてより多くの導電層44を消費する。次いで、酸化物エッチングを行って、酸化物層44の酸化部分を除去する。次いで、傾斜エッチングプロセスを実行して、トレンチ50の中心において、トレンチ50の側面付近よりも高速度で導電層44から材料を除去する。酸化プロセスと傾斜エッチングプロセスとを組み合わせることにより、トレンチ50の底部における導電層44の上面部分45で大きな曲率が得られる。プロセスの順序は逆にすることができ、それによって傾斜エッチングプロセスを最初に実行し、続いて酸化プロセスを実行することを理解されたい。
【0027】
酸化物など第1の絶縁スペーサ52としても記載される絶縁スペーサ52は、絶縁堆積及び絶縁エッチングによってトレンチ50の側面に形成される。スペーサの形成は、構造体の輪郭の上方に材料を堆積させた後、異方性エッチングプロセスを行うことを含み、それによって、材料は、構造体の水平面からは除去される一方、材料は、構造体(丸みを帯びた上面を有することが多い)の垂直配向面においては大部分がそのまま残存する。酸化物など(第3の)絶縁層54は、絶縁材料の堆積によって構造体に形成され、スペーサ52も厚くする。導電層44の上面部分45の絶縁層54の少なくとも一部は、均一の厚さを有する。
図8に示すように、堆積及びエッチングによってポリシリコンなど導電性スペーサ56をトレンチ50内に形成する。次いで、1回以上のエッチングを行って、絶縁層54、導電層44、及び絶縁層42の露出部分をトレンチ50の底部(すなわち、導電性スペーサ56間)から除去して、半導体基板40の上面40aを露出させる。導電性スペーサ56の高さもこれらのエッチングによって低減させ、一例では、導電性スペーサ56の上面が絶縁層46の下の導電層44の部分の上面と実質的に同じ高さになるように、導電性スペーサ56を低減させる。半導体基板40の露出した上面40aに任意の絶縁層を形成することができる。次いで、
図9に示すように、注入を実行して、トレンチ50の下の半導体基板40内にドレイン領域58を形成する。
【0028】
次に、堆積によって酸化物など絶縁材料60でトレンチ50を充填し、続いて、絶縁層46が露出するようにエッチバック又はCMP(化学機械研磨)を行う。任意選択的に、絶縁材料60の上面を絶縁層46によって画定される高さよりも下げるために、エッチバックを更に行う。次いで、
図10に示すように、エッチングを実行して、絶縁層46を除去する。次いで、異方性エッチングを実行して、導電層44の露出部分を除去する。任意選択的に、非選択的エッチングを行って、絶縁材料60及び導電層44の両方を除去する。この場合、絶縁材料60の高さは低減される。次いで、絶縁層42の露出部分を通して半導体基板40への注入を実行して、ワード線チャネル注入を形成することができる。次いで、
図11に示すように、エッチングを実行して絶縁層42の露出部分を除去し、絶縁材料60の上面を下げる(非限定的な一例では、導電性スペーサ56を露出させるため。すなわち、絶縁材料60の上面が導電性スペーサ56の上面と実質的に同じ高さであるようにする)。
【0029】
酸化物など第2の絶縁スペーサ62とも記載される絶縁スペーサ62を、堆積及びエッチングによって構造体の側面に形成する。酸化物など(第4の)絶縁層64を構造体に形成し(例えば、絶縁材料の堆積によって)、これはまた絶縁スペーサ62を厚くする。
図12に示すように、ポリシリコンなど(第2の)導電層66を、絶縁層64及び絶縁スペーサ62に形成する。フォトレジスト68を導電層66の上方に形成し、導電層44の側壁のうちの1つの上方にそれぞれ垂直に位置付けられたフォトレジスト68のブロック以外のフォトレジスト68を除去する。次いで、
図13に示すように、エッチングを行って、導電層44に横方向に間接的に隣接し、フォトレジスト68の下にある部分以外の導電層66の部分を除去する。フォトレジスト68の除去後に注入を実行して、導電層66の残部に隣接して、半導体基板40内にドレイン領域70を形成する。
図14に示すように、この構造体は、層間誘電体(ILD)酸化物など絶縁材料72で被覆され、絶縁材料72を貫通してドレイン領域70まで延在するコンタクト74が、マスキングステップ、ドレイン領域70を露出させるコンタクトホールを作成するための、絶縁材料72を貫通するエッチング、及び導電性材料によるコンタクトホールの充填によって形成される。コンタクトは、一実施形態では、コンタクト74の形成と同時に、導電層66及び導電性スペーサ56のそれぞれに対して同様に形成される。
【0030】
最終メモリセル構造体が
図15に示される。メモリセル76の対が形成され、それぞれのメモリセル76は、共有ソース領域58及びそれぞれのドレイン領域70と、共有ソース領域58とそれぞれのドレイン領域70との間に延在する半導体基板40のチャネル領域78と、チャネル領域78の第1の部分の上方に配設され、その導電率を制御する(かつ、ソース領域58の一部の上方に配設される)浮遊ゲート44a(導電層44の残部)と、チャネル領域78の第2の部分の上方に配設され、その導電率を制御するワード線ゲート66a(導電層66の残部)と、浮遊ゲート44aの上方に配設される結合ゲート56a(導電性スペーサ56の残部)と、を含む。浮遊ゲート44aは、傾斜した凹状上面44b(上面部分45の残部)を有し、この上面44bは、側面44cにおいて鋭縁部44dで終端する。結合ゲート56aは、浮遊ゲート44aの上面44bの凹形状に一致する下面56bを有し、絶縁層54の残部によって上面44bから分離している。ワード線ゲート66aは、浮遊ゲート44aに横方向に間接的に隣接する(また、チャネル領域78の第2の部分の上方にあり、その導電率を制御する)第1の部分66bと、浮遊ゲート44aの少なくとも部分的に上方にあり(すなわち、第2の部分66cと浮遊ゲート44aとの間に少なくともいくらかの垂直方向の重なりがある)、結合ゲート56aの少なくとも部分的に上方にある(すなわち、第2の部分66cと結合ゲート56aとの間に少なくともいくらかの垂直方向の重なりがある)第2の部分66cと、浮遊ゲート44aの鋭縁部44dに面する(消去中のトンネリングを強化するための)ノッチ66dと、を有する。
【0031】
メモリセル76で形成されたメモリアレイのアーキテクチャが
図16に示される。メモリセル76の対は、行及び列に配置され、メモリセル76の対は、端から端まで形成されて列を形成する。メモリセル76の行ごとに、ワード線ゲート66aは、メモリセル76の行全体の全てワード線ゲート66aを合わせて接続する連続線として形成され、結合ゲート56aは、メモリセル76の行全体の全ての結合ゲート56aを合わせて接続する連続線として形成される。メモリセル対の行ごとに、ソース領域58は、メモリセル76の対の行全体の全てのソース領域58を合わせて接続する連続拡散として形成される(又は連続線に接続される)。メモリセル76の各列は、列内の全てのメモリセル76の全てのコンタクト74(したがって全てのドレイン領域70)に電気的に接続するビット線80を含む。
【0032】
図17は、動作用に選択された、メモリセル76を含む(すなわち、「選択」のラベル)又は含まない(すなわち、「未選択」のラベル)
図16の様々な線について、それぞれ、読み出し動作、消去動作、及びプログラム動作用の電圧及び電流の例示的な非限定的な例を示す。選択されたメモリセル76は、ビット線80、ソース領域58、及び結合ゲート56aのそれぞれでゼロ電圧を維持しつつ、ワード線ゲート66aに正電圧をかけることによって消去され(浮遊ゲート44aから電子が除去される)、それにより、ファウラーノルドハイムトンネリングによって中間絶縁体を通ってワード線ゲート66へと浮遊ゲート44aの電子をトンネリングさせる。メモリセル76の行全体が同時に消去される。選択されたメモリセル76は、ワード線ゲート66a、結合ゲート56a、及びソース領域58に正電圧をかけることによってプログラムされる(浮遊ゲート44aに電子が印加される)。電子電流は、ソース領域58からドレイン領域70に向かって流れることになり、電子の一部は、絶縁層64によって提供される中間絶縁体を通って浮遊ゲート44aに注入されることになる。選択されたメモリセル76は、ドレイン領域70(ビット線80に接続されている)、ワード線ゲート66a(ワード線ゲート66aの下のチャネル領域をオンにする)、及び結合ゲート56aに正の読み出し電圧をかけ、ソース領域58にゼロ電圧をかけることによって読み出される。浮遊ゲート44aが正に帯電している(消去されている)場合、電流はチャネル領域78を通って流れ、消去状態、すなわち「1」状態として検知される。浮遊ゲート44aが負に帯電している(プログラムされている)場合、電流はチャネル領域78を通って流れず(又はほとんど流れず)、プログラム状態、すなわち「0」状態として検知される。
【0033】
メモリセル76及びその形成には多くの利点がある。結合ゲート56aの下面56bを浮遊ゲート44aの上面44bの形状に一致させることにより(それらの間の絶縁層54が均一の厚さを有することによって)、結合ゲート56aと浮遊ゲート44aとの間の容量結合が強化され、読み出し動作性能及びプログラム動作性能が向上する。絶縁スペーサ62は、読み出し動作性能、プログラム動作性能、及び消去動作性能を向上させるために、浮遊ゲート44aとワード線ゲート66aとの間の容量結合を低減するのに十分な厚さに形成することができる。異なるメモリセル76のゲート及び/又は共通ソース領域58の間での望ましくない容量結合をもたらし得る、ソース領域58の上のエリア内の浮遊ゲート44aと結合ゲート56aとの間の導電ゲートは存在しない。浮遊ゲート44aを形成する酸化プロセス及び傾斜エッチングプロセスの両方を使用することにより、浮遊ゲート44aの上面44bに対してより顕著な湾曲形状、すなわち凹形状(したがって、より鋭い縁部44d)が得られ、消去性能が向上する。浮遊ゲート44a及び結合ゲート56aの側面(ワード線ゲート66aから離れる方向に面し、ソース領域58の上方に位置する)は、互いに自己整合する(すなわち、結合ゲート56aの側面は、ソース領域58の上方の浮遊ゲート44aの側面に生じる導電層44のエッチングの位置を規定する、
図8~
図9を参照)。
【0034】
図18~
図21は、メモリセル76を形成するための代替実施形態を示す。この実施形態は、
図12に示される構造体(導電層66の形成後)から始まる。
図18に示されるように、エッチングを行って、導電層66の(第3の)導電性スペーサ66e以外の導電層66を除去する。エッチングは、導電性スペーサ66eの上面が導電性スペーサ56の絶縁層64の部分よりもリセス量「R」だけ低くなるように実行する。このリセス量Rは、以下で更に説明するように、消去ゲートノッチをもたらすことになる。酸化物など(第5の)絶縁層82を、導電性スペーサ66eに形成する(例えば、堆積又は熱酸化によって)。ポリシリコンなど(第3の)導電層を構造体の上方に形成する。導電層の上方にフォトレジスト86を形成し、導電性スペーサ56の上方に垂直に位置し、導電性スペーサ66eの部分的に上方に位置するフォトレジスト86のブロック以外を除去する。次に、
図19に示されるように、エッチングを行って、フォトレジスト86のブロックの下の導電性材料88のブロック以外の導電層の一部を除去する。フォトレジスト86の除去後に注入を実行して、導電性スペーサ66eの導電層82に隣接して、基板40内にドレイン領域70を形成する。
図20に示されるように、この構造体は、ILD酸化物など絶縁材料72で被覆され、絶縁材料72を貫通してドレイン領域70まで延在するコンタクト74が、マスキングステップ、ドレイン領域70を露出させるコンタクトホールを作成するための、絶縁材料を貫通するエッチング、及び導電性材料によるコンタクトホールの充填によって形成される。コンタクトは、一実施形態では、コンタクト74の形成と同時に、導電性スペーサ66e及び導電性スペーサ56のそれぞれに対して同様に形成される。
【0035】
代替実施形態の最終メモリセル構造体が
図21に示されている。ワード線ゲートである導電性スペーサ66eが浮遊ゲート44aに横方向に.間接的に隣接して配設されている(すなわち、浮遊ゲート44aの部分的に上方に位置する部分がない)ことを除いて、
図15に示されているメモリセル構造体と同様である。代わりに、導電性材料88のブロックは、一対のメモリセル76の両浮遊ゲート44aの上方に、両結合ゲート56aの上方に、及び導電性スペーサ66eで形成された両ワード線ゲートの少なくとも部分的に上方に延在する消去ゲートである(すなわち、導電性材料88のブロックで形成された消去ゲートと導電性スペーサ66eで形成されたワード線ゲートとの間に少なくともいくらかの垂直方向の重なりがある)。導電性材料88のブロックで形成された消去ゲートは、(消去中のトンネリングを強化するために)浮遊ゲート44aの鋭縁部44dに面するノッチ88aを含む。この代替実施形態は、(導電性スペーサ66eで形成されたワード線ゲートが浮動ゲート44aの上及び上方に延在する部分を有さないために)浮遊ゲート44aと導電性スペーサ66eで形成されたワード線ゲートの間の容量結合を低減させ、鋭縁部44dに面するノッチ88aによって効率的な消去を提供し、上記のように浮遊ゲート44aと結合ゲート56aとの間の増大した容量結合を維持しつつも、介在する結合ゲート56aのために、浮遊ゲート44aと導電性材料88のブロックで形成された消去ゲートとの間の容量結合を制限するために有利である。
【0036】
代替実施形態のメモリセル76で形成されるメモリアレイのアーキテクチャが
図22に示されており、これは、メモリセル対の行ごとに、導電性材料88のブロックで形成された消去ゲートが、メモリセル対の行全体の導電性材料88のブロックで形成された全ての消去ゲートを合わせて接続する連続線として形成されることを除いて、
図16に関して上述したアーキテクチャと同様である。
図23は、動作用に選択された、メモリセル76を含む(すなわち、「選択」のラベル)又は含まない(すなわち、「未選択」のラベル)
図22の様々な線について、それぞれ、読み出し動作、消去動作、及びプログラム動作用の電圧及び電流の例示的な非限定的な例を示す。代替実施形態の1つの動作上の相違点は、メモリセル76を消去するために使用される正電圧が、導電性スペーサ66eで形成されたワードゲート線ゲートではなく、導電性材料88のブロックで形成された消去ゲートに印加されることである。
【0037】
特許請求の範囲は、本明細書に図示された上記実施形態に限定されるものではなく、任意の特許請求の範囲の範疇に収まるあらゆる変形例を包含することが理解されよう。例えば、本明細書における本発明の実施形態及び例への言及は、特許請求の範囲又は特許請求の範囲中の用語の限定を意図するものではなく、代わりに特許請求の範囲の1つ以上によって網羅され得る1つ以上の特徴に言及するにすぎない。上で説明した材料、プロセス、及び数値の例は、単なる例であり、特許請求の範囲を限定するものとみなされるべきではない。更に、特許請求の範囲及び本明細書から明らかであるように、全ての方法ステップが例示された、又は特許請求された正確な順序で実行される必要はなく、むしろ、本発明のメモリデバイスの適切な形成が可能になる任意の順序で実行される。最後に、単一層の材料をそのような又は同様の材料の複数層として形成することができ、逆もまた同様である。
【0038】
本明細書で使用される、「の上方に(over)」及び「に(on)」という用語は共に、「上に直接」(中間材料、要素、又は間隙がそれらの間に配設されていない)及び「上に間接的に」(中間材料、要素、又は間隙がそれらの間に配設されている)を包括的に含むことに留意されるべきである。同様に、「隣接した」という用語は、「直接隣接した」(中間材料、要素、又は間隙がそれらの間に配設されていない)、及び「間接的に隣接した」(中間材料、要素、又は間隙がそれらの間に配設されている)を含み、「に取り付けられた」は、「に直接取り付けられた」(中間材料、要素、又は間隙がそれらの間に配設されていない)、及び「に間接的に取り付けられた」(中間材料、要素、又は間隙がそれらの間に配設されている)を含み、「電気的に結合された」は、「直接電気的に結合された」(中間材料又は要素がそれらの間で要素を電気的に接続していない)、及び「間接的に電気的に結合された」(中間材料又は要素がそれらの間で要素を電気的に接続している)を含む。例えば、「基板の上方に」要素を形成することは、中間材料/要素が介在せずに直接基板にその要素を形成することも、1つ以上の中間材料/要素が介在して間接的に基板にその要素を形成することも含み得る。
【国際調査報告】