(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-13
(54)【発明の名称】ベッド用の統合ファンアセンブリ
(51)【国際特許分類】
A47C 27/15 20060101AFI20240306BHJP
A47C 27/08 20060101ALI20240306BHJP
A47C 27/18 20060101ALI20240306BHJP
【FI】
A47C27/15 C
A47C27/08 C
A47C27/08 B
A47C27/18
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023554916
(86)(22)【出願日】2022-03-11
(85)【翻訳文提出日】2023-09-07
(86)【国際出願番号】 US2022019993
(87)【国際公開番号】W WO2022192700
(87)【国際公開日】2022-09-15
(32)【優先日】2021-03-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515257368
【氏名又は名称】スリープ ナンバー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100107537
【氏名又は名称】磯貝 克臣
(72)【発明者】
【氏名】カーシュニク コディ リー
(72)【発明者】
【氏名】パラシェウスキー ウェイド ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】ローズ エリック
(72)【発明者】
【氏名】ジョンソン ハンター ウェイン
(72)【発明者】
【氏名】カールソン-サンチェス フレッチャー エフライム
【テーマコード(参考)】
3B096
【Fターム(参考)】
3B096AC12
3B096AD03
(57)【要約】
マットレスが、第1層頂部と第1層底部とを有して第1端縁から第2端縁まで延在する第1層と、前記第1端縁に近接する第1側部レールと、前記第2端縁に近接する第2側部レールと、前記第1側部レールと前記第2側部レールとの間の前記第1層底部の下方に位置決めされた1追加層と、エアフローを生成するように構成され前記第1側部レールと前記追加層の少なくとも1つとの間に位置決めされた第1エアモジュールと、を備える。前記第1エアモジュールは、前記第1層からエアを引き込み得て、排気エアを前記第1側部レールと前記第2層との間に導き得る。当該マットレスは、前記第1側部レールと前記第2層との間に第1チャネルを画定し得て、当該第1チャネルは、排気エアの流れを許容し得る。前記第2層は、前記第1側部レールに隣接する前記第2層の側面に層凹部を画定し得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1層頂部と第1層底部とを有する第1層と、
前記第1層底部に取り付けられた頭部レールと、
前記第1層底部に取り付けられ、第1凹部を画定する足部レールと、
前記第1層頂部と前記第1層底部との間にエアフローを生成するように構成された第1エアモジュールと、
を備え、
前記第1エアモジュールは、前記足部レールの前記第1凹部内に位置決めされている
ことを特徴とするマットレス。
【請求項2】
長手方向に延在し、前記頭部レールの第1端縁を前記足部レールの第1端縁と接続する第1側部レールと、
長手方向に延在し、前記頭部レールの第2端縁を前記足部レールの第2端縁と接続する、前記第1側部レールとは反対側の第2側部レールと、
前記第1側部レールと前記第2側部レールとの間の前記第1層底部の下方に位置決めされた1または複数の追加層と、
を更に備え、
前記1または複数の追加層は、
コアと、
前記コアの下方に位置決めされ、前記第1側部レールと前記第2側部レールとの間の前記コアを覆う第2層と、
を有する
ことを特徴とする請求項1に記載のマットレス。
【請求項3】
前記前記第1層底部に取り付けられた熱層
を更に備え、
前記熱層は、(i)前記頭部レールと前記足部レールとの間で長手方向に第1距離だけ延在するように構成され、及び、(ii)前記第1側部レール及び前記第2側部レールのうちの少なくとも一方から第2距離だけオフセットされている
ことを特徴とする請求項2に記載のマットレス。
【請求項4】
前記熱層は、当該マットレスの前記頭部レールよりも前記足部レールの近くに位置決めされている
ことを特徴とする請求項3に記載のマットレス。
【請求項5】
前記第1エアモジュールを前記熱層に流体接続するように構成されたエアダクトホース
を更に備えたことを特徴とする請求項3に記載のマットレス。
【請求項6】
前記第1エアモジュールは、前記エアダクトホースを通じて前記熱層からエアを引き込み、引き込まれたエアを前記足部レール内に放出するように構成されている
ことを特徴とする請求項5に記載のマットレス。
【請求項7】
前記第1エアモジュールは、前記第1層からエアを引き込み、排気エアを当該マットレスの前記足部レール内に導き且つ前記第1側部レールに向けて導くように構成されている
ことを特徴とする請求項2に記載のマットレス。
【請求項8】
前記第1エアモジュールは、前記第1層からエアを引き込み、排気エアを当該マットレスの前記足部レール内に導き且つ前記第2側部レールに向けて導くように構成されている
ことを特徴とする請求項2に記載のマットレス。
【請求項9】
前記第1エアモジュールは、前記第1層からエアを引き込み、排気エアを当該マットレスの前記足部レール内に導くように構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載のマットレス。
【請求項10】
前記第1凹部は、前記第1エアモジュールを少なくとも部分的に受容するように構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載のマットレス。
【請求項11】
前記第1エアモジュールは、
エア入口及びエア出口を画定するハウジングと、
前記ハウジング内に包含され、前記エア入口を通してエアを吸引して前記エア出口を通して排気エアを供給するように構成されたファンアセンブリと、
を含む
ことを特徴とする請求項1に記載のマットレス。
【請求項12】
前記第1エアモジュールは、
前記ファンアセンブリに電気的に接続され、前記ハウジングから延在する配線
を含み、
前記配線は、前記マットレスの外部の電源に電気的に接続され、前記ファンアセンブリに電力を供給するように構成されている
ことを特徴とする請求項11に記載のマットレス。
【請求項13】
前記第1凹部に近接して前記足部レールに画定された第2凹部と、
エアフローを生成するように構成され、前記足部レールの前記第2凹部内に位置決めされた第2エアモジュールと、
を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載のマットレス。
【請求項14】
前記第2エアモジュールは、前記第1層からエアを引き込み、排気エアを前記足部レール内において、前記第1エアモジュールによって導かれる排気エアと同一方向に導くように構成されている
ことを特徴とする請求項13に記載のマットレス。
【請求項15】
前記第2エアモジュールは、前記第1層からエアを引き込み、排気エアを前記足部レール内において、前記第1エアモジュールによって導かれる排気エアとは異なる方向に導くように構成されている
ことを特徴とする請求項13に記載のマットレス。
【請求項16】
前記第1エアモジュールは、当該マットレスの前記足部レール内にエアを放出するように構成されたエア出口を画定する
ことを特徴とする請求項1に記載のマットレス。
【請求項17】
前記第1エアモジュールは、前記第1層からエアを引き込み、排気エアを当該マットレスの内部に向けて前記足部レール内に導くように構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載のマットレス。
【請求項18】
前記第1層の下方に位置決めされた底部層
を更に備え、
前記底部層は、当該マットレスの前記頭部レールから前記足部レールまで延在し、
前記底部層は、当該底部層の所定の軸に沿って前記頭部レールと前記足部レールとの間で横方向に延在する第1部分及び第2部分を含む
ことを特徴とする請求項1に記載のマットレス。
【請求項19】
前記底部層の前記第1及び第2部分は、当該マットレスの第1及び第2側部レールにそれぞれ積層されており、
前記第1及び第2部分は、前記底部層の前記所定の軸から開放されて、前記第1層、前記頭部レール、前記足部レール、及び、当該マットレスの前記足部レールの前記凹部内の前記第1エアモジュール、のうちの少なくとも一部を露出するように構成されている
ことを特徴とする請求項18に記載のマットレス。
【請求項20】
前記底部層は、前記底部層の前記第1及び第2部分にそれぞれ第1及び第2開口部を有しており、
前記第1及び第2開口部は、少なくとも前記第1エアモジュールからの配線を当該マットレスの少なくとも一方側に沿って経路づけるように構成されている
ことを特徴とする請求項18に記載のマットレス。
【請求項21】
マットレスであって、
上面と反対側の底面とを有する第1フォーム層と、
前記第1フォーム層の前記底面の下方に位置決めされた膨張可能チャンバと、
頭部、足部、並びに、第1及び第2側部を含み、当該マットレスの周縁辺りの前記第1フォーム層の周縁から延在して、前記膨張可能チャンバを取り囲むように構成されているフォームレール構造と、
前記膨張可能チャンバを覆うマットレス底部と、
エアフローを生成するように構成され、前記膨張可能チャンバの下方で前記マットレス底部の上方で且つ前記フォームレール構造の前記足部内に位置決めされたエア源と、
を備えたことを特徴とするマットレス。
【請求項22】
前記エア源は、第1エアモジュールである
ことを特徴とする請求項21に記載のマットレス。
【請求項23】
前記膨張可能チャンバの下方に位置決めされ、前記フォームレール構造の前記頭部、前記足部並びに前記第1及び第2側部間で前記膨張可能チャンバの少なくとも一部を覆う第2フォーム層
を更に備え、
前記エア源は、前記第2フォーム層からエアを引き込み、排気エアを前記フォームレール構造の前記足部内に導くように構成されている
ことを特徴とする請求項22に記載のマットレス。
【請求項24】
前記エア源は、前記第1フォーム層からエアを引き込み、排気エアを前記フォームレール構造の前記足部内に導き且つ前記フォームレール構造の前記第1側部または前記第2側部に向けて導くように構成されている
ことを特徴とする請求項21に記載のマットレス。
【請求項25】
前記フォームレール構造の前記足部は、前記エア源を受容するように構成された第1レール凹部を画定する
ことを特徴とする請求項21に記載のマットレス。
【請求項26】
前記フォームレール構造の前記足部は、第1幅を有し、
前記フォームレール構造の前記頭部は、第2幅を有し、
前記フォームレール構造の前記第1及び第2側部は、第3幅を有し、
前記第1幅は、前記第2幅及び前記第3幅より大きく、
前記第2幅は、前記第3幅より小さい
ことを特徴とする請求項21に記載のマットレス。
【請求項27】
前記エア源は、
エア入口及びエア出口を画定するハウジングと、
前記ハウジング内に包含され、前記エア入口を通してエアを吸引して前記エア出口を通して排気エアを供給するように構成されたファンアセンブリと、
温度、湿度、及び、炎、のうちの少なくとも1つを表す信号を生成するように構成された1または複数のセンサと、
前記ハウジング内に含まれ、前記ファンアセンブリの動作を制御して前記1または複数のセンサから前記信号を受信するように構成されたコントローラと、
前記コントローラ及び前記ファンアセンブリに電気的に接続された配線と、
を含み、
前記配線は、前記ハウジングから延在し、前記マットレスの外部の電源に電気的に接続され前記コントローラ及び前記ファンアセンブリに電力を供給するように構成されている
ことを特徴とする請求項21に記載のマットレス。
【請求項28】
前記膨張可能チャンバは、マットレスコアである
ことを特徴とする請求項21に記載のマットレス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2021年3月12日に出願された米国特許仮出願第63/160,041号の優先権の利益を主張する。当該先行出願の開示は、本願の開示の一部とみなされる(当該参照によって本願の開示に組み込まれる:incorporated by reference)。
【0002】
[技術分野]
本明細書は、ベッドシステムに関し、より詳細には、ベッドの温度を冷却するための装置、システム、及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
一般に、ベッドとは、寝たりリラックスしたりするために使用される家具である。多くのモダンなベッドが、ベッドフレーム上の柔らかいマットレスを含んでいる。マットレスは、1人または複数人のユーザの体重を支持するべく、バネ、発泡材及び/またはエアチャンバ、を含み得る。様々な特徴部及びシステムが、ベッドの温度を調整するための加熱システム及び冷却システムを含んで、ベッドとの組み合わせで使用されている。
【発明の概要】
【0004】
本明細書に記載される幾つかの実施形態は、マットレスの頂面または頂面上方の温度等のマットレスの温度を調整するために、マットレス内にエアフローを差し向けるための統合ファンアセンブリを備えたベッドシステムを含む。統合ファンアセンブリは、マットレスの内部構成要素の温度の調整をも提供し得る。蓄積された熱をマットレスから除去可能にすることは、マットレスの頂部の微気候からの、より迅速な、より速い速度での、熱の低減を提供し得る。マットレスの外側に位置する(例えば、マットレスの外面またはマットレスを支持する土台の底部に取り付けられる)代わりに、ファンアセンブリは、マットレス内に包含(封入)され得て、当該ファンアセンブリ内にエア(空気)を引き込むように作動し得て、それによって、マットレス内のエアを循環させ得て、マットレスの頂部の微気候(例えば、温度)を制御し得る。代替的に、マットレス内に包含されたファンアセンブリは、そこからエアを除去する及び/または引き込むことによって、マットレスの帳面の微気候を制御し得る。別の例として、ファンアセンブリは、マットレスの頭部端または足部端に向かうだけでなく、マットレスの底部を通るようにエアを吹き出し得る。マットレスの底部は、通気性のある材料で製造され得て、エアがそれを通過することを許容し得る。更に別の例として、ファンアセンブリは、マットレスの側面から及び/またはマットレスの側面を通して、エアを吹き出し得る。マットレスの各側面の少なくとも一部が、通気性のある材料で製造され得て、ファンアセンブリは、当該マットレスの各側面の少なくとも一部に隣接して位置決めされ得て、当該ファンアセンブリからのエアが当該マットレスの各側面の少なくとも一部を通過できるようになっている。また、マットレスを覆うマットレスカバー(またはファンアセンブリに隣接するマットレスカバーの一部)も、通気性のある材料で製造され得て、エアが当該マットレスカバーを通って流れることを許容し得て、マットレスの頂部の温度を調整し得る。
【0005】
幾つかの実装形態では、ファンアセンブリは、マットレスのレール構造の足部レール内に受容され得る。足部レールは、レール構造の頭部レール及び/または対向する側部レール(例えば、左側レール及び右側レール)よりも、厚い幅を有し得る。足部レールのより厚い幅は、マットレスに重量/動きが適用される時にマットレスの形状の外側にレール構造が曲がらないように、レール構造に追加の支持を提供し得る。足部レールのより厚い幅は、1または複数の補強ストラップなしでマットレスを使用することを可能にし得る。更に、足部レールのより厚い幅は、マットレスの支持及び構造について妥協することなく、ファンアセンブリが足部レールの凹部内に完全に受容されることを許容し得る。対向する側部レールは、レール構造に追加の支持を提供するべく、レール構造の頭部レールよりも厚い幅を有し得る。レールが異なる幅を有するにもかかわらず、それらのレール(例えば、頭部レール、足部レール、対向する側部レール)は、内部構成要素(例えば、エアチャンバ、エア分配層、及び、関連付けられた電子機器)を収容するための同一の内部空間を提供する一方で、同一の外部寸法(例えば、キングサイズ、クイーンサイズ、フルサイズ、ツインサイズ、等の標準化されたマットレスサイズ)を提供するようなサイズとされ得る。例えば、対向するレールの合計幅(例えば、頭部レールと足部レールの合計幅、または、対向する側部レールの合計幅)は、同一または類似のマットレスの他のレール構造における等しいサイズのレールの合計幅と、同様または同一であり得る。結果として、他のマットレスで使用されるのと同一の構成要素が、異なるサイズのレールを有するマットレスでも使用され得る。例えば、マットレス内のレール構造によって生成される空間の合計量が他のマットレスの等しいサイズのレール構造によって生成される空間の合計量と同一であるため、他のマットレスのエアチャンバが、異なるサイズのレールを有するマットレス内に配置され得る。異なるマットレスに同一の構成要素を使用することは、マットレスの製造、組み立て、配送、及び、メンテナンスについて、容易性と効率とを提供し得る。
【0006】
ファンアセンブリは、マットレスの頂部からエアを引き込むために、1または複数の方向に沿ってエアフローを生成するように方向付けられ得る。例えば、ファンアセンブリは、マットレスの頂部からエアを引き込み得て、レール構造の足部レール内に、及び/または、レール構造の一方の側部レール(例えば、右側レールまたは左側レール)に向けて、排気エアを放出し得る。ファンアセンブリは、足部レールの凹部内に完全に受容され得る。レール構造の足部レール及び/または他のレールは、排気エアが通過して最終的にマットレスの周囲に放出されることを許容するフォーム(発泡材)または他の材料で製造され得る。
【0007】
更に、マットレスは、レール構造に取り付けられ、その内部にマットレスの構成要素を包含(封入)するベースパッド(例えば、底部層)を含み得る。ベースパッドは、当該ベースパッドの中間点で長手方向に(沿って)分割され得て、それによって、開閉可能なベースパッドの2つのフラップを生成し得る。ベースパッドの端縁が、レール構造の側部レールに接着され得て、ベースパッドの中間点からのベースパッドフラップの開閉を容易化し得る。このようなベースパッドの形態は、マットレスの構成要素へのアクセスの容易性を提供し得る。
【0008】
幾つかの実装形態では、ファンアセンブリは、マットレスの内部の一方側に受容され得て、マットレスの頂部からエアを効果的に引き込み得る1または複数の方向に沿ってエアフローを生成するように方向付けられ得る。ファンアセンブリは、マットレスの頂部からエアを引き込み、マットレスの底部のマットレスの内部の側面に沿ってエアを放出するように配置され得る。例えば、ファンアセンブリは、マットレス内部の側部または足部に配置(例えば、位置決め)され得る。別の例では、ファンアセンブリは、マットレス内部の頭部に位置決めされ得る。ファンアセンブリのエア入口が、マットレスの上面に向けて方向付けられ、ファンアセンブリのエア出口が、マットレスの頭部端または足部端に向けて方向付けられ、ファンアセンブリがマットレスの頂部からエアを引き込み得てマットレスの側部に沿って頭部側または足部側に向けてエアを放出し得るようになっている。幾つかの実装形態では、マットレスの側面(例えば、ファンアセンブリが位置決めされる側(例えば足部側)、または、その隣接側(例えば、足部側と頭部側との間に延在する両側方側のいずれか一方または両方))に向けて、及び/または、マットレスの内部に沿って、エアを放出し得るように、ファンアセンブリが方向付けられ得る。ファンアセンブリは、ダクトを含み得て、当該ダクトが、マットレス頂部を構成し得る1または複数の層の近くに位置決めされるエア入口を画定する。当該ダクトは、マットレスの側面に沿って、マットレスの底部または側部に向かって鉛直または水平に延在し得て、マットレス頂部で引き込まれるエアが当該ダクトを通って経路づけられ得て、マットレスの側部または底部で放出され得るようになっている。ファンアセンブリは、マットレスの側面を少なくとも部分的に画定するレール構造など、マットレスの1または複数の層に画定された凹部内に位置決めされ得る。結果として、ファンアセンブリは、膨張可能なエアチャンバ、エアチャンバホース、及び/または、他の構成要素、等のマットレスの1または複数の構成要素を妨げることなく、マットレス内に組み込まれ得る(統合され得る)。
【0009】
幾つかの実装形態では、ファンアセンブリは、マットレス内の空気圧要素や電気要素などの他の構成要素と干渉すること無くマットレス内に完全に収容されるのに適した、比較的小さなフォームファクタ(形態要因)で構成される。例えば、ファンアセンブリは、コンパクトなケース内に構成され得て、周囲空気をケース内に引き込んでそれをケース外に放出するなどの単純な機能を提供するためにのみ作動され得る。幾つかの実装形態では、ファンアセンブリは、ケース内により多くのスペースを必要とし得て、従ってファンアセンブリのサイズを増大させ得るような、空気加熱、空気冷却などの他の微気候機能を含まない。
【0010】
本明細書に記載される特定の実施形態は、第1層頂部と第1層底部とを有する第1層と、前記第1層底部に取り付けられた頭部レールと、前記第1層底部に取り付けられ、第1凹部を画定する足部レールと、前記第1層頂部と前記第1層底部との間にエアフローを生成するように構成された第1エアモジュールと、を備え、前記第1エアモジュールは、前記足部レールの前記第1凹部内に位置決めされている、マットレスを含む。
【0011】
幾つかの実装形態では、システムは、任意選択的に、以下の特徴の1または複数を含み得る。例えば、当該マットレスは、長手方向に延在し、前記頭部レールの第1端縁を前記足部レールの第1端縁と接続する第1側部レールと、長手方向に延在し、前記頭部レールの第2端縁を前記足部レールの第2端縁と接続する、前記第1側部レールとは反対側の第2側部レールと、前記第1側部レールと前記第2側部レールとの間の前記第1層底部の下方に位置決めされた1または複数の追加層と、を更に備え得る。前記1または複数の追加層は、コアと、前記コアの下方に位置決めされ、前記第1側部レールと前記第2側部レールとの間の前記コアを覆う第2層と、を含み得る。当該マットレスは、前記前記第1層底部に取り付けられた熱層を更に備え得る。前記熱層は、(i)前記頭部レールと前記足部レールとの間で長手方向に第1距離だけ延在するように構成され得て、及び、(ii)前記第1側部レール及び前記第2側部レールのうちの少なくとも一方から第2距離だけオフセットされ得る。前記熱層は、当該マットレスの前記頭部レールよりも前記足部レールの近くに位置決めされ得る。当該マットレスは、前記第1エアモジュールを前記熱層に流体接続するように構成されたエアダクトホースを更に備え得る。前記第1エアモジュールは、前記エアダクトホースを通じて前記熱層からエアを引き込み、引き込まれたエアを前記足部レール内に放出するように構成され得る。前記第1エアモジュールは、前記第1層からエアを引き込み、排気エアを当該マットレスの前記足部レール内に導き且つ前記第1側部レールに向けて導くように構成され得る。前記第1エアモジュールは、前記第1層からエアを引き込み、排気エアを当該マットレスの前記足部レール内に導き且つ前記第2側部レールに向けて導くように構成され得る。前記第1エアモジュールは、前記第1層からエアを引き込み、排気エアを当該マットレスの前記足部レール内に導くように構成され得る。前記第1凹部は、前記第1エアモジュールを少なくとも部分的に受容するように構成され得る。前記第1エアモジュールは、エア入口及びエア出口を画定するハウジングと、前記ハウジング内に包含され前記エア入口を通してエアを吸引して前記エア出口を通して排気エアを供給するように構成されたファンアセンブリと、を含み得る。前記第1エアモジュールは、前記ファンアセンブリに電気的に接続され前記ハウジングから延在する配線を含み得て、前記配線は、前記マットレスの外部の電源に電気的に接続され前記ファンアセンブリに電力を供給するように構成され得る。当該マットレスは、前記第1凹部に近接して前記足部レールに画定された第2凹部と、エアフローを生成するように構成され前記足部レールの前記第2凹部内に位置決めされた第2エアモジュールと、を更に備え得る。前記第2エアモジュールは、前記第1層からエアを引き込み、排気エアを前記足部レール内において、前記第1エアモジュールによって導かれる排気エアと同一方向に導くように構成され得る。前記第2エアモジュールは、前記第1層からエアを引き込み、排気エアを前記足部レール内において、前記第1エアモジュールによって導かれる排気エアとは異なる方向に導くように構成され得る。前記第1エアモジュールは、当該マットレスの前記足部レール内にエアを放出するように構成されたエア出口を画定し得る。前記第1エアモジュールは、前記第1層からエアを引き込み、排気エアを当該マットレスの内部に向けて前記足部レール内に導くように構成され得る。当該マットレスは、前記第1層の下方に位置決めされた底部層を更に備え得る。前記底部層は、当該マットレスの前記頭部レールから前記足部レールまで延在し得る。前記底部層は、当該底部層の所定の軸に沿って前記頭部レールと前記足部レールとの間で横方向に延在する第1部分及び第2部分を含み得る。前記底部層の前記第1及び第2部分は、当該マットレスの第1及び第2側部レールにそれぞれ積層され得る。前記第1及び第2部分は、前記底部層の前記所定の軸から開放されて、前記第1層、前記頭部レール、前記足部レール、及び、当該マットレスの前記足部レールの前記凹部内の前記第1エアモジュール、のうちの少なくとも一部を露出するように構成され得る。前記底部層は、前記底部層の前記第1及び第2部分にそれぞれ第1及び第2開口部を有し得る。前記第1及び第2開口部は、少なくとも前記第1エアモジュールからの配線を当該マットレスの少なくとも一方側に沿って経路づけるように構成され得る。
【0012】
本開示の特定の実装形態は、マットレスであって、上面と反対側の底面とを有する第1フォーム層と、前記第1フォーム層の前記底面の下方に位置決めされた膨張可能チャンバと、頭部、足部、並びに、第1及び第2側部を含み、当該マットレスの周縁辺りの前記第1フォーム層の周縁から延在して、前記膨張可能チャンバを取り囲むように構成されたフォームレール構造と、前記膨張可能チャンバを覆うマットレス底部と、エアフローを生成するように構成され、前記膨張可能チャンバの下方で前記マットレス底部の上方で且つ前記フォームレール構造の前記足部内に位置決めされたエア源と、を備えたことを特徴とするマットレス、を提供する。
【0013】
幾つかの実装形態では、システムは、任意選択的に、以下の特徴の1または複数を含み得る。例えば、前記エア源は、第1エアモジュールである。当該マットレスは、前記膨張可能チャンバの下方に位置決めされ、前記フォームレール構造の前記頭部、前記足部並びに前記第1及び第2側部間で前記膨張可能チャンバの少なくとも一部を覆う第2フォーム層、を更に備え得る。前記エア源は、前記第2フォーム層からエアを引き込み、排気エアを前記フォームレール構造の前記足部内に導くように構成され得る。前記エア源は、前記第1フォーム層からエアを引き込み、排気エアを前記フォームレール構造の前記足部内に導き且つ前記フォームレール構造の前記第1側部または前記第2側部に向けて導くように構成され得る。前記フォームレール構造の前記足部は、前記エア源を受容するように構成された第1レール凹部を画定し得る。前記フォームレール構造の前記足部は、第1幅を有し、前記フォームレール構造の前記頭部は、第2幅を有し、前記フォームレール構造の前記第1及び第2側部は、第3幅を有し、前記第1幅は、前記第2幅及び前記第3幅より大きくてよく、前記第2幅は、前記第3幅より小さくてよい。前記エア源は、エア入口及びエア出口を画定するハウジングと、前記ハウジング内に包含され、前記エア入口を通してエアを吸引して前記エア出口を通して排気エアを供給するように構成されたファンアセンブリと、温度、湿度、及び、炎、のうちの少なくとも1つを表す信号を生成するように構成された1または複数のセンサと、前記ハウジング内に含まれ、前記ファンアセンブリの動作を制御して前記1または複数のセンサから前記信号を受信するように構成されたコントローラと、前記コントローラ及び前記ファンアセンブリに電気的に接続された配線と、を含み得る。前記配線は、前記ハウジングから延在し得て、前記マットレスの外部の電源に電気的に接続され前記コントローラ及び前記ファンアセンブリに電力を供給するように構成され得る。前記膨張可能チャンバは、マットレスコアであり得る。
【0014】
本明細書に記載される特定の実施形態は、第1層頂部と第1層底部とを有して第1端縁から第2端縁まで延在する第1層と、前記第1端縁に近接する第1側部レールと、前記第2端縁に近接する第2側部レールと、前記第1側部レールと前記第2側部レールとの間の前記第1層底部の下方に位置決めされた1または複数の追加層と、エアフローを生成するように構成され前記第1側部レールと前記1または複数の追加層のうちの少なくとも1つとの間に位置決めされた第1エアモジュールと、を備えたマットレスを含む。
【0015】
幾つかの実装形態では、システムは、任意選択的に、以下の特徴の1または複数を含み得る。例えば、前記1または複数の追加層は、コアと、前記コアの下方に位置決めされ前記第1側部レールと前記第2側部レールとの間の前記コアを覆う第2層と、を有し得る。前記第1エアモジュールは、前記第1層からエアを引き込み、排気エアを前記第1側部レールと前記第2層との間に導くように構成され得る。当該マットレスは、前記第1側部レールと前記第2層との間に第1チャネルを画定し得て、当該第1チャネルは、前記第1側部レールと前記第2層との間の排気エアの流れを許容するように構成され得る。前記第2層は、前記第1側部レールに隣接し得る前記第2層の側面に層凹部を画定し得て、当該層凹部が、前記第1側部レールと前記第2層との間に前記第1チャネルを画定し得る。前記層凹部は、前記第2層の長さに沿って少なくとも部分的に延在し得る。
【0016】
別の例として、前記第1エアモジュールは、前記第1層からエアを引き込み、排気エアを前記第1側部レールに沿って当該マットレスの足部側に向けて導くように構成され得る。前記第1エアモジュールは、前記第1層からエアを引き込み、排気エアを前記第1側部レールに沿って当該マットレスの頭部側に向けて導くように構成され得る。前記第1側部レールは、前記第1エアモジュールを少なくとも部分的に受容するように構成され得る第1レール凹部を画定し得る。当該マットレスシステムは、また、前記第1側部レールと前記第2側部レールとに(所定の)接続位置で接続された第1ストラップを含み得て、当該第1ストラップは、前記1または複数の追加層の下方で前記第1側部レールの底部から前記第2側部レールの底部まで延在し得る。
【0017】
別の例として、前記第1エアモジュールは、エア入口及びエア出口を画定し得るハウジングと、前記ハウジング内に包含され得て前記エア入口を通してエアを吸引して前記エア出口を通して排気エアを供給するように構成され得るファンアセンブリと、を含み得る。前記第1エアモジュールは、前記ファンアセンブリに電気的に接続され得て前記ハウジングから延在する配線を含み得て、前記配線は、前記マットレスの外部の電源に電気的に接続され前記ファンアセンブリに電力を供給するように構成され得る。前記第1層、前記第1側部レール、及び、前記第2側部レールは、1または複数のフォーム材料を含み得る。前記1または複数の追加層は、膨張可能なエアチャンバを含み得る。前記第1層、前記第1側部レール、及び、前記第2側部レールは、上下逆向きのフォームタブの一部であり得て、当該上下逆向きのフォームタブは、更に、足部レールと頭部レールとを含み得る。
【0018】
更に別の例として、当該マットレスシステムは、エアフローを生成するように構成され得て前記第2側部レールと前記第1層底部の下方の前記1または複数の追加層との間に位置決めされ得る、第2エアモジュールを備え得る。前記第2エアモジュールは、前記第1層からエアを引き込み、排気エアを、前記第1エアモジュールによって導かれ得る排気エアと同一方向に導くように構成され得る。前記第2エアモジュールは、前記第1層からエアを引き込み、排気エアを、前記第1エアモジュールによって導かれ得る排気エアとは異なる方向に導くように構成され得る。
【0019】
別の例として、当該マットレスは、前記第2側部レールと前記第2層との間に第2チャネルを画定し得て、当該第2チャネルは、前記第2側部レールと前記第2層との間に排気エアを導くように構成され得る。前記第2層は、前記第2側部レールに隣接し得る前記第2層の側面に層凹部を画定し得て、当該層凹部が、前記第2側部レールと前記第2層との間に前記第2チャネルを画定し得る。第2エアモジュールが、前記第2層から空気を引き込み、排気エアを、前記第2側部レールと前記第2層との間の前記第2チャネルを通して導くように構成され得る。前記第1レール凹部は、前記1または複数の追加層の第1エアチャンバを膨張させるように構成され得る第1ダクトから、オフセットされ得る。
【0020】
本明細書に開示される特定の実装形態は、マットレスであって、上面と反対側の底面とを有する第1フォーム層と、前記第1フォーム層の前記底面の下方に位置決めされた膨張可能チャンバと、レール頂部、レール底部、レール内側、及び、レール外側を含み、前記第1フォーム層の周縁から延在して、前記膨張可能チャンバを取り囲むように構成されたフォームレール構造と、前記膨張可能チャンバを覆うマットレス底部と、エアフローを生成し得て、前記膨張可能チャンバの下方で前記マットレス底部の上方で前記レール内側の内部で且つ前記レール内側に隣接して位置決めされたエア源と、を備えたことを特徴とするマットレス、を含み得る。
【0021】
幾つかの実装形態では、システムは、任意選択的に、以下の特徴の1または複数を含み得る。例えば、前記エア源は、第1エアモジュールであり得る。当該マットレスは、前記膨張可能チャンバの下方に位置決めされ、前記レール内側と前記レール外側との間で前記膨張可能チャンバを覆う第2フォーム層、を更に備え得る。前記エア源は、前記第2フォーム層からエアを引き込み、排気エアを前記レール内側と前記第2層との間に導くように構成され得る。当該マットレスは、前記レール内側と前記第2層との間に第1チャネルを画定し得て、当該第1チャネルは、前記フォームレール構造の側部フォームレールの1つと前記第2フォーム層との間に排気エアを導くように構成され得る。前記第2フォーム層は、前記レール内側に隣接し得る前記第2フォーム層の側面に層凹部を画定し得て、当該層凹部が、前記レール内側と前記第2フォーム層との間に前記第1チャネルを画定し得る。前記層凹部は、前記第2フォーム層の長さに沿って少なくとも部分的に延在し得る。前記エア源は、前記第1フォーム層からエアを引き込み、排気エアを当該マットレスの足部側に向けて導くように構成され得る。前記エア源は、前記第1フォーム層からエアを引き込み、排気エアを当該マットレスの頭部側に向けて導くように構成され得る。前記レール内側が、前記エア源を少なくとも部分的に受容するように構成され得る第1レール凹部を画定し得る。
【0022】
別の例として、当該マットレスシステムは、また、前記レール内側と前記レール外側とに(所定の)接続位置で接続され得る第1ストラップを含み得て、当該第1ストラップは、前記膨張可能チャンバの下方で前記レール内側の底部から前記レール外側の底部まで延在し得る。前記エア源は、エア入口及びエア出口を画定し得るハウジングと、前記ハウジング内に包含されて前記エア入口を通してエアを吸引して前記エア出口を通して排気エアを供給するように構成されるファンアセンブリと、を含み得る。前記エア源は、前記ファンアセンブリに電気的に接続され得て前記ハウジングから延在する配線を含み得て、前記配線は、前記マットレスの外部の電源に電気的に接続され前記ファンアセンブリに電力を供給するように構成され得る。
【0023】
別の例として、前記第1フォーム層、前記レール内側、前記レール外側、前記レール頂部、及び、前記レール底部は、1または複数のフォーム材料を含み得る。前記膨張可能チャンバは、マットレスコアであり得る。前記第1フォーム層、前記レール内側、及び、前記レール外側は、上下逆向きのフォームタブの一部であり得て、当該上下逆向きのフォームタブは、更に、足部レールと頭部レールとを含み得る。当該マットレスは、また、エアフローを生成するように構成され得て前記膨張可能チャンバの下方で前記マットレス底部の上方で前記レール外側の内部で且つ前記レール外側に隣接して位置決めされ得る、第2エア源を備え得る。前記エア源は、前記第1フォーム層からエアを引き込み、排気エアを第1方向に導くように構成され得て、前記第2エア源は、前記第1フォーム層からエアを引き込み、排気エアを第2方向に導くように構成され得る。前記第1方向は、前記第2方向と同一であり得る。前記第1方向は、前記第2方向とは異なり得る。前記層凹部は、前記第2フォーム層の中央軸から延在し得て、前記第2フォーム層の第1コーナー部に向かってテーパ状であり得る。前記層凹部は、更に、前記第2フォーム層の中央軸から延在し得て、前記第2フォーム層の第2コーナー部に向かってテーパ状であり得て、当該第2コーナー部は、前記第2フォーム層の同一の側部に沿った前記第1コーナー部と反対側であり得る。前記第1コーナー部は、当該マットレスの頭部に近接し得て、前記第2コーナー部は、当該マットレスの足部に近接し得る。
【0024】
更に別の例として、前記第1側部レールは、前記第1層の前記第1端縁で前記第1層底部に取り付けられ得て、前記第2側部レールは、前記第1層の前記第2端縁で前記第1層底部に取り付けられ得る。当該マットレスは、前記第1エアモジュールによって生成されるエアフロー用に構成される第1流路を画定し得て、当該第1流路は、前記第1側部レールの側面及び前記少なくとも1つの追加層の対応する側面によって境界付けられ得る。前記少なくとも1つの追加層は、前記第1側部レールと前記第2側部レールとの間でコアを覆う底部層であり得る。当該マットレスは、また、頂部パネル、底部パネル、及び、対向する両側部パネルを含むマットレスカバーを備え得て、前記第1流路は、更に、前記コアの底面及び前記マットレスカバーの前記底部パネルの上面によって境界付けられ得る。前記コアは、エアチャンバを含み得る。
【0025】
別の例として、前記第1側部レールの側面と前記底部層の対応する側面との間の前記第1流路の幅は、前記第1側部レールに沿って長手方向に変化し得る。前記底部層の対応する側面は、当該底部層の対応する側面に対面し得る前記第1側部レールの側面に対して角度をなすことができるテーパ面を含み得る。前記第1流路の幅は、前記第1エアモジュールが位置決めされる位置から当該マットレスの頭部側または当該マットレスの足部側のいずれかに向かって、減少し得る。前記第1流路の幅は、前記底部層の全長に沿って変化し得る。前記第1流路は、前記底部層のコーナー部まで延在し得る。前記第1流路は、当該マットレスの側面の少なくとも一部に沿って鉛直方向に延在し得る。前記第1流路は、マットレス頂部とマットレス底部との間の少なくとも1つのフォーム層に沿って画定され得る。マットレス頂部は、マットレスカバーを含み得て、マットレス底部は、底部層を含み得る。
【0026】
別の例として、第1エアモジュールは、エアダクトを有し得て、当該エアダクトが、前記第1層に向かって露出され、前記第1層からエアを引き込むように構成されたエア入口を画定し得る。前記第1エアモジュールは、エア出口を画定し得て、当該エア出口が、前記第1側部レールと前記1または複数の追加層のうちの少なくとも1つとの間に画定されたチャネルに向けてエアを放出するように構成され得る。前記第1エアモジュールは、前記第1層からエアを引き込み、排気エアをマットレスの側面から前記第1側部レールに向けて導くように構成され得る。前記第1エアモジュールは、前記第1層からエアを引き込み、排気エアをマットレスの内部に向けて導くように構成され得る。
【0027】
本明細書で説明される装置、システム及び技術は、以下の利点の1または複数を提供し得る。第1に、本明細書に記載される幾つかの実施形態は、マットレスの構成要素の突き出ない(non-obtrusive)配置を提供する。ファンアセンブリは、小型であり得て、マットレスのレール構造の凹部内に組み込まれ得る(統合され得る)。ファンアセンブリは、マットレスシステムの外側に位置決めされる必要がない。従って、ファンアセンブリは、視界から隠され得る。ファンアセンブリは、マットレス内部の凹部内に配置されて囲まれているため、マットレスの他の構成要素の構成及び/または動作を妨げない可能性がある。例えば、ファンアセンブリの位置決めが、マットレスのいずれかの層に凹凸を生じさせない可能性があり、あるいは、マットレスの表面に凹凸を生じさせない可能性がある。従って、マットレスの頂部上に横たわるユーザは、ファンアセンブリがマットレス内に位置決めされていることに気づかない可能性がある。別の例として、ファンアセンブリの位置決めが、ホース、ケーブル、ハウジングコンポーネント、ポート、及び/または、エアチャンバ、等の他の構成要素(コンポーネント)の位置決め及び動作と干渉しない可能性がある。凹部内のファンアセンブリは、マットレスの中間軸、または、ホース及び/またはポートが既にマットレス内に組み込まれているマットレスの別の部分、からオフセットされ得る。ホース及び/またはポートは、マットレスのコア内の1または複数の膨張可能なエアチャンバにエアフローを提供するように構成され得る。ファンアセンブリは、そのようなホース及び/またはポートの構成及び動作と干渉しないように、そのようなホース及び/またはポートに近接して位置決めされ得る。このようなオフセットされた位置決めは、マットレスを製造する時に有利であり得る。これは、ファンアセンブリに適応するために、従来のホース及び/またはポートの構成が変更される必要がないからである。ファンアセンブリもまた、マットレスの製造中にマットレス内に組み込まれる。マットレスの既存の構成要素の構成を変更する代わりに、レール構造の凹部が既存の構成要素からオフセットされて製造されるだけで足り、ファンアセンブリはその中に位置決めされ得る。ファンアセンブリは、レール構造内での当該ファンアセンブリの配置または方向とは無関係に、マットレスの温度を冷却するためのエアフローを提供するように動作し得る。
【0028】
第2に、本明細書に記載される幾つかの実施形態は、マットレス及び/または統合ファンアセンブリの比較的安価な製造及びメンテナンスを提供する。例えば、ファンアセンブリは、土台との結合または接続を必要としない可能性がある。従って、ファンアセンブリが保守を必要とする場合でも、ファンアセンブリは単にマットレスからアクセスされ得る。保守作業は、マットレスを支持する土台にアクセスすることを必要としない可能性がある。更に、前述のように、マットレス製造中にファンアセンブリをマットレス内に組み込む(統合する)ことは、簡単で比較的安価なプロセスであり得る。例えば、ファンアセンブリの統合は、マットレスのレール構造及び/または底部層などのマットレスの1または複数の構成要素内に凹部を画定することのみを要求するため、比較的安価であり得る。凹部が画定されると、ファンアセンブリはその中に固定(締結)され得る。別の例として、他の構成要素(例えば、ホース、空気室ポート、等)が従来マットレス内に位置決めされていた場所に基づいて、凹部がマットレス内に画定され得るため、統合は簡単なプロセスであり得る。凹部の位置は、マットレスの1または複数の部分にエアフローを導くファンアセンブリの能力に影響を及ぼさない。従って、追加のマットレス構成要素の統合に対応しながら、ファンアセンブリをレール構造に沿ったマットレスの任意の部分に統合することは、単純で、迅速で、より容易な製造プロセスであり得る。更に、ベッドが顧客の現場に設置される時、マットレスを支持する土台の底部など、マットレスの外部の指定された場所にファンアセンブリを組み立てるという追加の手順が必要ない。更に、ファンアセンブリを完全に囲むマットレスは、ファンアセンブリをマットレスに流体接続するための専用の特徴部を提供する必要がない。
【0029】
第3に、本明細書に記載される幾つかの実施形態は、マットレスの、既存の、従来の、及び/または、他の、構成要素の継続的な動作を提供し得る。例えば、凹部及びその中に配置されるファンアセンブリをオフセットすることは、エアチャンバホース及び/またはポートの継続的かつ障害のない動作を提供し得る。従って、マットレスのエアチャンバは、公知または従来の技術を使用して、膨張及び/または収縮され得て、一方、ファンアセンブリは、マットレスシステムの構成要素を通過する及びそれらの周囲を通る突き出ない(nonobtrusive)エアフローを提供し得る。別の例として、ファンアセンブリの配線が、マットレスまたは土台の構成要素と衝突しないように、マットレスの外側に経路づけられ得る。結果として、マットレスは、任意のタイプの土台の上に配置され得る。ファンアセンブリの配線は、制御モジュールなどの土台内のいずれかの構成要素を通過したり、それらに接続されたりする必要がない。この形態は、マットレス及び土台の既存の構成要素の継続的な動作を提供するだけでなく、マットレス及び/またはその中のファンアセンブリの製造及びメンテナンスをより容易かつ比較的安価に提供する。
【0030】
第4に、本明細書に記載される幾つかの実施形態は、マットレスの上面からの目標エアフローの導出を提供し得る。このエアフローの方向は、マットレスの上面の温度を下げるのに有利である。エアフローは、マットレス頂部におけるまたはマットレス頂部に隣接するファンアセンブリに向けてその内部へと導かれ得て、マットレス底部で所定の方向に沿って放出され得る。これにより、マットレス上部のエア(空気)は、マットレスの他の構成要素を通過したりまたはその周囲を通るように循環または分配されることなく(これは、マットレス頂部からの/マットレス頂部に向かう、効果的なエア循環を妨げ得る)、引き出され得る。結果として、マットレスの上面の温度が、より効率的及び/または迅速に、低下され得る。
【0031】
代替的に、ファンアセンブリは、エアチャンバ及び様々な層などのマットレスの構成要素を通過してまたはそれらの周囲を通ってマットレス頂部に向けて目標エアフローを提供するように、使用され得る。このような構成要素を通過して導かれるエアは、冷却効果を提供し得るが、そのような構成要素は非通気性または低通気性の材料(例えばフォーム)から製造され得るため、当該冷却効果は最小限の程度であり得る。開示されるファンアセンブリを使用すると、エアが凹部によって生成されたエアチャネルに沿って導かれ得て、当該エアは、マットレスの上面に向かって、1若しくは複数の層(例えば、非通気性層)またはマットレスの構成要素の周囲を、より直接的に流れる。結果として、マットレスの上面の温度が、より効率的及び/または迅速に、低下され得る。開示されるファンアセンブリを使用すると、幾らかのエアが1または複数の層(例えば、非通気性層)またはマットレスの構成要素を通過するように導かれ得て、マットレス全体の温度を低下させる付加的な冷却効果を提供し得る。マットレスの層及び/または構成要素の周囲を通る、並びに、そのような層及び/または構成要素を通過するエアフローを提供することによって、ファンアセンブリは、マットレスの温度を冷却または低下させる際、より効果的かつより高速であり得る。
【0032】
第5に、本明細書に記載される幾つかの実施形態は、ファンアセンブリの任意の方向に導かれるエアフローを提供する。従って、マットレス頂部から引き込まれるエアフローは、マットレスの1または複数の異なる領域または部分に導かれ得て、エアがマットレスから効果的に放出されることを許容し得る。例えば、ファンアセンブリは、引き込まれたエアをマットレスの側部または頭部に向けて放出するように、レール構造の凹部内で配向され得る。この時、放出されるエアは、凹部によって生成されたチャネルを通って、マットレスの側面または頭部に向けて導かれ得る。マットレスの側面に沿った凹部によって生成されるチャネルは、最小の抵抗であってマットレスから外へ逃げるエア排気経路を提供する。幾つかの実装形態では、そのようなエアフローは、マットレスの当該領域に付加的な冷却効果を提供し得る。別の例として、ファンアセンブリは、エアフローが凹部によって生成されるチャネルを通ってマットレスの足部に導かれ得るように、マットレスの足部または別の側部に向けて配向され得る。マットレスの足部または側部に沿った凹部によって生成されるチャネルは、最小の抵抗であってマットレスから外へ逃げるエア排気経路を提供する。幾つかの実装形態では、これは、マットレスの足部をターゲットとした冷却効果を更に提供し得る。エアは、レール構造の凹部によって画定されるチャネルを通って流れ得て、マットレスの上面により直接的な冷却効果を提供し得る。エアは、ファンアセンブリのエア出口から排出されることによって、マットレスの1若しくは複数の層及び/または構成要素を通って流れ得る。そのようなエア出口は、マットレスの層及び/または構成要素に向けられる。この形態は、マットレス全体の温度を低下させるのに要する時間を短縮するのに有利であり得る。幾つかの実装形態では、凹部及び関連するチャネルは、対称的なサイズ及び/または構成とされ得る。これにより、ファンアセンブリは、任意の所望の方向に(例えば、マットレスの一方側の側部に向けて、マットレスの頭部に向けて、または、マットレスの足部に向けて)配向され得て、当該所望の方向にエアフローを提供し得る。
【0033】
第7に、本明細書に記載される幾つかの実施形態は、小型でコンパクトなファンアセンブリを提供し得る。前述のように、ファンアセンブリは、マットレスの他の構成要素の動作及び構成を阻害しないように、単純で小型の形態を有し得る。更に、当該ファンアセンブリは、加熱及び冷却などの利用可能な他のオプション無しで、マットレスの一部に対して冷却オプションを提供するように使用され得るため、当該ファンアセンブリは、加熱及び冷却を提供するアセンブリよりも小型かつ単純であり得る。当該ファンアセンブリは、周囲空気を循環させ得て、マットレスの頂部の温度を自然に低下させ得るため、簡単な形態を有し得る。当該ファンアセンブリは、マットレスの一部に提供するべき調整された空気を生成するために、追加の構成要素を必要としない。この単純な形態は、より小さいサイズを提供し得て、これは、マットレスのレール構造内へのファンアセンブリの統合を、より容易にして、より目立たなくする。更に、このような単純な形態は、ファンアセンブリの保守や修理も、同様により簡単にする。
【0034】
1または複数の実装形態の詳細が、添付の図面及び以下の説明に記載されている。他の特徴及び利点が、詳細な説明及び図面並びに特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【
図1】
図1は、本明細書に記載される、統合ファンアセンブリを備えた例示的なベッドシステムを示す。
【0036】
【
図2】
図2は、マットレスシステムの底面斜視図であり、マットレスシステムを上下逆向きに示している。
【0037】
【
図3】
図3は、
図2のマットレスシステムの部分分解図であり、頂部層、中間層、例示的なエアチャンバアセンブリ、及び、統合ファンアセンブリを示している。
【0038】
【
図4】
図4は、
図2のマットレスシステムの底面斜視図を示し、一組の補強ストラップが取り外されており、統合ファンアセンブリが所定位置にある。
【0039】
【
図5】
図5は、統合ファンアセンブリの斜視図である。
【0040】
【
図6】
図6は、マットレスシステムを通るエアフローの埋め込み図(recessed view)である。
【0041】
【
図7】
図7は、
図6のマットレスシステムを通るエアフローの側断面図である。
【0042】
【
図8】
図8は、統合ファンアセンブリを備えた例示的なマットレスシステムの底面図である。
【0043】
【
図9】
図9は、統合ファンアセンブリを備えた
図8の例示的なマットレスシステムの別の底面図である。
【0044】
【
図10】
図10は、統合ファンアセンブリを備えた
図8の例示的なマットレスシステムの別の底面図である。
【0045】
【
図11】
図11は、統合ファンアセンブリを備えた別の例示的なマットレスシステムの底面図である。
【0046】
【
図12】
図12は、統合ファンアセンブリを備えた別の例示的なマットレスシステムの底面図である。
【0047】
【
図13A】
図13Aは、マットレスシステムの統合ファンアセンブリの斜視図である。
【0048】
【0049】
【0050】
【
図14】
図14は、例示的なローカルベッドシステムを用いて良質な睡眠体験を提供する、例示的なベッドシステムを示す。
【0051】
【
図15】
図15は、別の例示的なマットレスシステム内に統合された別のファンアセンブリを示す。
【0052】
【
図16】
図16は、
図15のマットレスシステムの底面斜視図であり、マットレスシステムを上下逆向きに示している。
【0053】
【0054】
【0055】
【0056】
【
図20】
図20は、
図16のマットレスシステムを通るエアフローの埋め込み図(recessed view)である。
【0057】
【0058】
【
図22】
図22は、
図15の統合ファンアセンブリを備えた例示的なマットレスシステムの底面図である。
【0059】
【
図23】
図23は、統合ファンアセンブリを備えた
図22の例示的なマットレスシステムの別の底面図である。
【0060】
【発明を実施するための形態】
【0061】
本明細書は、全体として、マットレス周囲及び/またはマットレス内にエアフローを導いてマットレスの温度を調節するための、統合ファンアセンブリを備えたベッドシステムに関する。
【0062】
図1は、本明細書に記載される、統合ファンアセンブリ110を備えた例示的なベッドシステム100を示す。この例では、ベッドシステム100は、マットレス101と、土台103と、を備える。これらは、本明細書に記載されるマットレス及び土台と、同一または類似であるように構成され得る。マットレス101は、マットレスコアを有し得て、これは、マットレス101上で休むユーザを支持するように構成される。幾つかの実装形態では、マットレスコアは、1または複数の膨張可能なエアチャンバを有し得る。更に、他の実装形態では、マットレス101は、気候制御されるマットレスとして構成され得る。
【0063】
図示されているように、マットレス101は、頂部層102、レール構造106、底部層108、及び、エアチャンバ、を含み得る。本明細書に図示及び説明される統合ファンアセンブリ110は、レール構造106の一部に取り付けられ得る、または、構成され得る。例えば、ファンアセンブリ110は、レール構造106の対向する左側及び右側に配置(例えば、位置決め)され得る。本明細書に記載されるように、ファンアセンブリ110は、レール構造106の対向する左側及び右側の各々の凹部内に受容され得る。結果として、ファンアセンブリ110は、底部層108、エアチャンバ、及び/または、頂部層102、等のマットレス101の他の構成要素と干渉しない可能性がある。ファンアセンブリ110は、また、
図1に示されるように、エアダクトホース111に取り付けられ得る。ファンアセンブリ110は、スナップ、ジッパ、接着剤、及び/または、ボタン、等の1または複数の異なる締結(固定)手段を使用して、エアダクトホース111に接続され得る。例えば、
図1に示されるように、ファンアセンブリ110は、エアダクトホース111の頂部開口部にスナップ嵌めされ得る。本明細書に記載されるように、エアダクトホース111は、マットレス101内のエアフロー挿入パッド122から延在し得る。幾つかの実装形態では、ホース111の少なくとも一部が、シリコン材料で製造され得て、ファンアセンブリ110のエア開口部(例えば、
図5のエア入口710)の周囲に嵌合されるように構成され得る。図示のように、エアダクトホース111に取り付けられるファンアセンブリ110は、マットレス101の頭部側または足部側により近く位置決めされ得る。ファンアセンブリ110及びホース111は、マットレス101の中間点からオフセットされ得る。
【0064】
ファンアセンブリ110は、例えば、マットレスの頂部からエア(空気)を引き込み(吸い込み)、それをマットレスの底部において排出することによって、マットレス101の上面を冷却するように構成され得る。付加的または代替的に、ファンアセンブリ110は、マットレス101の上面の微気候を制御する(例えば、温度または湿度を増大または減少させる)ために、マットレス101内の構成要素の1または複数の周囲にまたはそれを通過するように周囲空気または調整された空気(例えば、加熱または冷却された空気)を循環させるように、構成され得る。
【0065】
換言すれば、マットレス101は、第1層頂部(例えば、上面)と第1層底部(例えば、底面)とを有して第1端縁から第2端縁まで延在する第1層(例えば、頂部層102)を含み得る。マットレス101は、第1端縁に近接して第1層底部に取り付けられた第1側部レールと、第2端縁に近接して第1層底部に取り付けられた第2側部レールと、を含み得る(例えば、レール構造106の対向する左側及び右側)。コア(例えば、膨張可能なエアチャンバ)が、第1側部レールと第2側部レールとの間の第1層底部の下方に位置決めされ得る。第1エアモジュール(例えば、ファンアセンブリ110、空調モジュール)が、マットレス101内に含められ得て、エアフローを生成するように構成され得る。第1エアモジュールは、第1側部レールと第1層底部の下方のコアとの間に配置され得る。第2層(例えば、底部層108)が、コアの下方に配置され得て、第1側部レールと第2側部レールとの間のコアを覆い得る。第1エアモジュールは、第1層からエアを引き込み(吸引し)、排気エアを第1側部レールと第2層との間に導くように構成され得る。第1エアモジュールは、第1層からエアを引き込み、排気エアをマットレス101の頭部側及び/またはマットレス101の足部側に向けて導くように構成され得る。
【0066】
他の実装形態では、第1エアモジュールは、排気エアをマットレス101の内部に向けて導くように構成され得る。マットレス101の1または複数の内部構成要素(例えば、層)は、放出されるエアがマットレス101を通過して循環することを許容する通気性材料で製造され得る。放出されるエアがマットレス101の中間部分に向かって第1エアモジュールから遠ざかるように経路づけられ得るように、チャネルが、内部構成要素の1または複数内に組み込まれ得る。他の実装形態では、第1エアモジュールは、排気エアをマットレス101の底部を支持する土台に向けて導くように構成され得る。例えば、第1エアモジュールは、マットレス101の上面からエアを引き込み得て、マットレス101の底部を支持する土台に画定された開口部から当該エアを押し出し得る。他の実装形態では、第1エアモジュールは、排気エアをマットレス101の側面から外に(例えば、側部レール234、236を通して、及び、マットレス101のマットレスカバー140を通して)導くように構成され得る。例えば、排気エアは、側部レールに向けて導かれ得る。各側部レールの一部は、排気エアが通過可能な通気性材料で製造され得る。代替的または付加的に、側部レールは、その中に組み込まれて第1エアモジュールに隣接する穴または開口部を有し得る。従って、排気エアは、当該穴または開口部を通るように経路づけられ得る。以下に更に説明されるように、第1エアモジュールは、エアが流れてコアのエアチャンバを膨張させることを許容するように構成された第1ダクト上に取り付けられ得る。第1エアモジュール及び第1ダクトは、マットレス101の中間点からオフセットされて位置決めされ得る。他の実装形態では、第1エアモジュールは、第1ダクトからオフセットされて位置決めされ得る。
【0067】
更に、マットレス101は、上面、底面、及び、側面を有するマットレスカバー140を含み、それは、頂部層102、レール構造106、底部層108、エアチャンバ104、及び、ファンアセンブリ110、を少なくとも部分的に覆うように構成され得る。幾つかの実装形態では、ファンアセンブリ110は、マットレス101の頂部からマットレスカバー140を通ってマットレス101内へとエアを引き込み、頂部層102を通ってファンアセンブリ110の入口内に流入させ、ファンアセンブリ110の出口からマットレスカバー140を通してまたは何らかの他の排気出口を通してマットレス外側の空間へと流出させる、ように構成され得る。幾つかの実装形態では、ファンアセンブリは、当該ファンアセンブリ110から頂部層102を通るように、更にマットレスカバー140を通してマットレス101の頂部の位置にまで、エアを吹き出すように構成され得る。結果として、マットレス101の上面の温度が、より迅速かつ効率的に冷却され得る。
【0068】
頂部層102、レール構造106、及び、底部層108のうちの1または複数は、フォーム材料(発泡材料)で製造され得る。代替的または付加的に、頂部層102は、ベッドが冷却エア供給モードである時に、マットレスを通して長時間の冷たさを提供するべく、異なる熱容量を有する1または複数のゲル材料で表面処理され得る。幾つかの実装形態では、1または複数のゲル材料は、表面注入によって頂部層102内に組み込まれ得る。更に、幾つかの実装形態では、頂部層102及びレール構造106は、上下逆向きのフォームタブの一部であり得る。当該上下逆向きのフォームタブは、第1及び第2側部レールに加えて、頭部レール及び足部レールを更に含み得る。
【0069】
図2は、マットレスシステム200の底面斜視図であり、マットレスシステム200を上下逆向きに示している。マットレスシステム200は、本開示全体に亘って図示及び説明されるマットレスであり得る(例えば、
図1のマットレス101を参照)。マットレスシステム200は、頂部層(例えば、第1層)202、中間層(例えば、第2層)204、レール構造206、及び、底部層(例えば、第3層)208、を備え得る。マットレスシステム200は、上面212(例えば、頂部層202の上面)をも有する。中間層204は、
図1に示されるように、1または複数のエアフロー挿入パッド122を含み得る。
【0070】
幾つかの実装形態では、頂部層202、中間層204、及び、底部層208は、マットレスシステム200の頂部から底部に向かって当該順序で配置される。レール構造206は、マットレスシステム200の周縁の周りに配置され、エアチャンバアセンブリまたはマットレスコアを少なくとも部分的に取り囲むように構成される。例えば、エアチャンバアセンブリは、1または複数の膨張可能なエアチャンバを含み得る(例えば、
図3参照)。
図2に示されるように、底部層208は、レール構造206によって少なくとも部分的に取り囲まれるように配置され得る。底部層208は、レール構造206によって画定される空間211(例えば、
図3参照)を閉じるように構成され得る。他の実装形態では、底部層208は、レール構造206の上方に配置され得る。
【0071】
マットレスシステム200は、本開示全体に亘って説明されるように、ファンアセンブリ110を含み得る(例えば、
図1参照)。図示されるように、マットレスシステム200は、レール構造206の対向する左側及び右側に配置され、マットレスの頂部の2つの別個のゾーン(左側及び右側)の微気候を制御するように構成されて動作可能な、2つのファンアセンブリ110を有し得る。幾つかの実装形態では、ファンアセンブリ110は、レール構造206の頭部側及び/またはレール構造206の足部側に配置され得る。更に他の実装形態では、マットレスシステム200は、より少ないまたはより多い統合ファンアセンブリを有し得る。
【0072】
図3は、
図2のマットレスシステム200の部分分解図であり、頂部層202、中間層204、例示的なエアチャンバアセンブリ220、及び、統合ファンアセンブリ110を示している。頂部層202は、ユーザの身体が、直接的に、あるいは、マットレスカバー及び/または当該上面212上に配置される1若しくは複数の追加層を介して間接的に、載置され得る、上面212を有し得る。中間層204は、頂部層202の上面212の反対側に配置され得る。中間層204は、様々な態様で頂部層202に取り付けられ得る。例えば、中間層204は、頂部層202に接着され得る、あるいは、面ファスナ(例えば、VELCRO(登録商標))、ジッパ、クリップ、ピン、ボタン、ストラップ、タイ、スナップファスナ、及び、他の適切なタイプの締結具、等の締結具を使用して頂部層202に取り付けられ得る。
【0073】
更に、マットレスシステム200は、エアチャンバアセンブリ220を備え得る。図示の例では、エアチャンバアセンブリ220は、頂部層202と底部層208との間に配置された一対のエアチャンバ222を含む。エアチャンバ222は、膨張可能なエアチャンバであり得る。図示されたエアチャンバアセンブリ220は、キングサイズまたはクイーンサイズのマットレス200用であり得る。ツインサイズ及びフルサイズのマットレスなどの他のマットレスは、1つのエアチャンバのみを有するエアチャンバアセンブリを有し得る。更に他の例(図示せず)では、エアチャンバアセンブリは、膨張可能でないか、あるいは、空気が充填されない、単なるマットレスコアであり得る。
【0074】
エアチャンバ222は、レール構造206によって取り囲まれるように配置され得る。エアチャンバアセンブリ220は、更に、エアチャンバ222を膨張及び/または収縮させるように構成されたポンプシステムを含み得る。ポンプシステムは、マットレスの外側に配置され得て、流体送達構成要素を介してエアチャンバ222に流体接続され得る。例えば、マットレス200は、更に、エアチャンバ222を膨張または収縮させるためにエアチャンバ222に接続されたエアチャンバホース226を含む。例えば、エアチャンバホース226の一端が、エアチャンバ222の内部と流体連通するようにエアチャンバ222に接続され得て、エアチャンバホース226の他端が、ポンプシステムに流体接続され得る。図示の実装形態では、エアチャンバホース226は、マットレスシステム200の中間軸において、マットレスシステム200の側部位置において経路付けされる。代替的な実装形態では、エアチャンバホース226は、マットレスシステム200の異なる位置、例えば、マットレスシステム200の頭部若しくは足部、または、マットレスシステム200の他の適切な位置、において経路付けされ得る。
【0075】
図示されるように、レール構造206は、エアチャンバアセンブリ220を少なくとも部分的に受け入れるための空間211を画定するべく、中間層904上に、あるいは、中間層が存在しない場合には頂部層202上に、配置され得る。底部層208は、当該空間211及び当該空間211内のエアチャンバアセンブリ220を少なくとも部分的に覆うように、当該空間2110内に少なくとも部分的に配置され得る。当該空間211は、単一の一体的な中実層であり得る。当該空間211は、頂部層202、中間層204、及び/または、レール構造206と同一材料または異なる材料で製造され得る。
【0076】
マットレスシステム200は、また、マットレス200内に含まれ得て、休んでいるユーザの下方にマットレス200を通して周囲空気または調整された空気を循環させるように構成され得る、エアフロー挿入パッド122(例えば、サーマルインサート)を備え得る。エアフロー挿入パッド122は、頂部層202の下方に位置決めされ得る。幾つかの実装形態では、中間層204が、内部にエアフロー挿入パッド122を受容するための切欠きセクションまたは凹部を画定する。エアフロー挿入パッド122は、頂部層202、中間層204及び/または他の隣接層よりも高い通気性を有する材料を含み得て、それによって、頂部層202及び中間層204等のその隣接層とは対照的に、エアフロー挿入パッド122を通るエアフローを促進し得る。図示の例では、マットレスは、2つのエアフロー挿入パッド122を含む。マットレスの他の実装形態では、単一のエアフロー挿入パッド、または、2より多いエアフロー挿入パッドが含まれ得る。エアフロー挿入パッド122は、マットレス200内の様々な位置に配置され得る。図示の例では、エアフロー挿入パッド122は、マットレス200の頭部と足部との間(例えば、マットレスの中央)に配置される。パッド122は、土台の穴の貫通に依存する必要なく、位置決めを最適化するために、マットレス200の頭部またはマットレス200の足部により近く配置され得る。幾つかの実装形態では、パッド122は、接着剤を使用して、所定位置に積層され得る。パッド122は、また、面ファスナ及び/またはジッパなどの、1または複数の他の取り付け手段を使用して、所定位置に保持され得る。
【0077】
ファンアセンブリ110は、エアダクトホース111に接続または取り付けられ得る。ファンアセンブリ110は、少なくとも部分的にレール構造206内に配置され得る。図示されているように、ファンアセンブリ110は、マットレスシステム200の中間軸からオフセットされている。当該中間軸は、マットレスの頭部端と足部端との間の中心に沿って延在し得る。ファンアセンブリ110は、レール構造206の頭部側またはレール構造206の足側部により近く配置され得る。ファンアセンブリ110をレール構造206の頭部側により近く配置することは、マットレスシステム200の上面212の頭部に、マットレスシステムの他部よりも多くのエアフローを放出ないし提供するのに、有利であり得る。ファンアセンブリ110をレール構造206の足部側により近く配置することは、マットレスシステム200の上面212の足部に、マットレスシステムの他部よりも多くのエアフローを提供ないし放出するのに、有利であり得る。ファンアセンブリ110をマットレスシステム200の中間軸からオフセットすることは、ファンアセンブリ110がマットレスシステム200の中間軸にまたはその周囲に位置するエアチャンバホース111の構成及び動作と干渉しないので、有益であり得る。更に、ファンアセンブリ110は、エアチャンバホース111がマットレスシステム200内で配置される場所に基づいて、エアチャンバホース111に対してレール構造206内で位置決めされ得る(例えば、ホース111がマットレスシステム200の頭部の近くに位置決めされている場合、ファンアセンブリ110は、マットレスシステム200の中間軸において、または、任意の他の適切な位置において、位置決めされ得る)。マットレスシステム200がエアチャンバアセンブリ220を有しない幾つかの実装形態では、ファンアセンブリ110は、マットレスシステム200の中間軸において位置決めされ得る。
【0078】
頂部層202、中間層204、レール構造206及び底部層208は、様々な材料で製造され得る。例えば、頂部層202、中間層204、レール構造206及び底部層208のうちの少なくとも1つは、フォーム(発泡材)で製造され得て、それは、独立気泡、連続気泡、または、それらの組み合わせ、であり得る。付加的に、頂部層202、中間層204、及び/または、レール構造206は、エアチャンバアセンブリ220が収容されるフォームタブを形成し得る。1または複数のコイルバネ、エアチャンバ、スペーサ材料、及び/または、他の適切な材料、などの他の材料が、頂部層202、中間層204、レール構造206及び底部層208のうちの少なくとも1つに使用され得る。
【0079】
図4は、
図2のマットレスシステム200の底面斜視図を示し、一組の補強ストラップ250A~Bが取り外されており、統合ファンアセンブリ110が所定位置にある。補強ストラップ250A~Bは、マットレスシステム200を所定位置に保持して、使用時にマットレスシステム200が外側に曲がる(反る)ことを防止するように、使用され得る。例えば、ストラップ250A~Bは、底部層208(例えば、
図2及び
図3参照)を、レール構造206の内部であってマットレスシステム200の1または複数の構成要素(例えば、空間211の内部に配置される
図3のエアチャンバアセンブリ220)を覆う所定位置に維持するために、使用され得る。従って、マットレスシステム200が裏返されて土台または他のマットレス支持システムの頂部上に位置決めされる時に、1または複数の構成要素がマットレスシステム200の内部に保持され得る。
【0080】
幾つかの実装形態では、マットレスシステム200は、1または複数の膨張可能なエアチャンバ、フォーム、及び/または、バネアセンブリ、等の、様々なタイプのコアを含むように構成され得る。それは、本明細書に記載されるのと同一または類似の態様で、レール構造206によって画定される空間211内に受容され得る。
【0081】
レール構造206は、足部レール230と、頭部レール232と、足部レール230及び頭部レール232の間に延在する対向する側部レール234、236と、を含み得る。幾つかの実装形態では、レール構造206は、1または複数のフォーム材料で製造され得る。この例では、レール構造206は、中間層204に取り付けられる。レール構造206は、頂部レール側、底部レール側、レール内側、及び、レール外側を有する。換言すれば、足部レール230、頭部レール232、及び、対向する側部レール234、236の各々が、頂部レール側、底部レール側、レール内側、及び、レール外側を有する。図示の例では、頂部レール側が中間層204に取り付けられ得て、一方、頂部レール側とは反対側の底部レール側が露出されて、
図4においてレール構造206の周縁を画定している。レール内側がマットレスの内側に面しており、レール内側とは反対側のレール外側が、外側に面して、マットレスの外側面を画定している。
【0082】
中間層204に取り付けられる場合、レール構造206は、マットレスの空間211内に位置決めされて中間層204と当接しているエアチャンバアセンブリ220と、係合され得る、または、それに取り付けられ得る。例えば、足部レール230は、中間層204の足部端縁で(またはその近傍で)中間層204の底部に取り付けられ、頭部レール232は、(中間層204の足部端縁と反対側の)中間層204の頭部端縁で(またはその近傍で)中間層204の底部に取り付けられる。側部レール234、236は、中間層204の両側面で(またはその近傍で)中間層204の底部に取り付けられる。レール構造206は、また、層(例えば、中間層204及び/または頂部層202)と共に、上下逆向きのフォームタブを形成する。例えば、レール構造206は、1または複数の膨張可能なエアチャンバ、フォーム、及び/または、バネアセンブリ、等の、マットレスコアまたはエアチャンバアセンブリ220を受容するための空間211を画定する(例えば、
図3参照)。中間層204が設けられない実装形態では、レール構造206は、同様の態様で、頂部層202に取り付けられ得る。
【0083】
第1補強ストラップ250Aは、側部レール234、236の底部の間でマットレスコアまたはエアチャンバアセンブリ220の下方に延在するように、対向する側部レール234、236に接続され得る。例えば、第1ストラップ250Aの一端が、第1側部レール(例えば、側部レール234)の底部に位置する第1接続点242Aに接続され得て、第1ストラップ250Aの他端が、第2側部レール(例えば、側部レール236)の底部に位置する第2接続点240Aに接続され得る。第1ストラップ250Aは、所定の接続位置240A、242Aで、対向する側部レール234、236に取り付けられ得る。従って、第1ストラップ250Aは、コアの下方で第1側部レールの底部から第2側部レールの底部まで延在し得る。同様に、第2ストラップ250Bは、側部レール234、236の底部の間でマットレスコアまたはエアチャンバアセンブリ220の下方に延在するように、対向する側部レール234、236に接続され得る。例えば、第2ストラップ250Bの一端が、第1側部レール(例えば、側部レール234)の底部に位置する第3接続点242Bに接続され得て、第2ストラップ250Bの他端が、第2側部レール(例えば、側部レール236)の底部に位置する第4接続点240Bに接続され得る。第2ストラップ250Bは、所定の接続位置240B、242Bで、対向する側部レール234、236に取り付けられ得る。
【0084】
ストラップ250A~Bは、1または複数の締結要素238を使用して、レール構造206に取り付けられ得る。締結要素238は、様々なタイプのものであり得る。例えば、締結要素238は、粘着テープを含む。代替的または付加的に、締結要素238は、面ファスナ(例えば、VELCRO(登録商標))、ジッパ、クリップ、ピン、ボタン、ストラップ、タイ、スナップファスナ、及び、他の適切なタイプの締結具、であり得る。締結要素238は、接続位置240A~B及び/または242A~B、あるいは、ストラップ250A~Bの所望位置(例えば、端部)、に適用され得て、ストラップ250A~Bのそのような所望位置がレール構造206の接続点240A~B及び/または242A~Bに取り付けられる。例えば粘着テープが、レール構造206の接続位置240A~B及び242A~Bとストラップ250A~Bの端部との間に適用され得る。
【0085】
補強ストラップ250A~Bは、接着性の裏地(例えば、締結要素238)を有するフック材料(例えば、3Mフック材料)の片と共に使用され得る。フック材料は、周縁の側部レール234、236の底面に沿って配置され得る。幾つかの実装形態では、補強ストラップ250A~Bは、スクリム材料を含み得て、フック材料に取り付けられ得て、マットレスシステム200の一方側から他方側に延在し得る。ストラップ250A~Bは、取り外し可能であり得て、他の構成要素(例えば、エアチャンバ、層、等)が干渉なしで組み立てられることを許容し得る。ストラップ250A~Bは、経時的な伸びや変化、フォームタブ及びそのカバーの変化する許容誤差、または、一般的な美的好みの影響、に適応するように調整可能であり得る。ストラップ250A~Bは、また、約1インチ~約7インチの範囲の幅など、様々なサイズの幅を有し得る。
【0086】
幾つかの実装形態では、第1ストラップ250A及び第2ストラップ250Bは、マットレスシステム200の長手方向中央セクションに位置決めされる。第1ストラップ250Aは、第2ストラップ250Bと平行になるように延在し、第2ストラップ250Bから所定距離だけ離間して配置され得る。
【0087】
ストラップ250A~Bの他の形態も可能である。幾つかの実装形態では、ストラップ250A~Bは、互いに交差するように経路付けされ得る。例えば、第1ストラップ250A及び第2ストラップ250Bは、側部レール234、236の底部の間でマットレスコアまたはエアチャンバアセンブリ220の下方に延在するように、対向する側部レール234、236に接続され得る。第1ストラップ250Aは、当該第1ストラップ250Aの一端を頭部レール232と第2ストラップ250Bとの間の側部レール234、236の一方に接続し、当該第1ストラップ250Aの他端を足部レール230と第2ストラップ250Bとの間の側部レール234、236の他方に接続することによって、第2ストラップ250Bと交差するように経路付けされ得る。
【0088】
他の形態では、ストラップ250A~Bの1または複数が、足部レール230及び頭部レール232の一方または両方に延在し得る。一例では、ストラップ250A~Bの1または複数が、対向する側部レール234、236間に延在するのではなく、足部レール230から頭部レール232まで延在し得る。別の例では、対向する側部レール234、236間に延在するストラップ250A~Bの1または複数に加えて、(更なる)ストラップ250A~Bの1または複数が、足部レール230から頭部レール232まで延在し得る。
【0089】
図示されるように、ファンアセンブリ110は、レール構造206内に少なくとも部分的に配置され得る。ストラップ250A~Bは、ファンアセンブリ110の両側でレール構造206に取り付けられ得て、それによって、ファンアセンブリ110の位置またはその周囲においてレール構造206を補強または維持し得る。例えば、図示の例では、ファンアセンブリ110は、対向する側部レール234、236内に設けられ、第1ストラップ250A及び/または第2ストラップ250Bが、ファンアセンブリ110に近接して対向する側部レール234、236に接続されている。レール構造206は、また、マットレスシステム200の他の構成要素(例えば、エア通路、エアチャンバホース、電子配線、等)を受け入れるために、ファンアセンブリ110及び/またはストラップ250A~Bの接続点の近傍に、1または複数の凹部を含み得る。代替の実装形態では、マットレスシステム200は、ストラップ250A~B及びそれらに関連する要素を含まない。
【0090】
ファンアセンブリ110の他の形態も可能である。例えば、ファンアセンブリ110は、足部レール230の近く及び/または頭部レール232の近くに位置決めされ得る。ファンアセンブリ110は、また、接続位置240A~B及び242A~Bの外側に位置決めされ得る。換言すれば、ファン補強ストラップ250A~Bは、ファンアセンブリ110の周囲に位置決めされる必要がない。幾つかの実装形態では、マットレスシステム200は、
図18を参照して更に図示及び説明されるように、補強ストラップ250A~Bを含まなくてもよい。
【0091】
図5は、統合ファンアセンブリ110の斜視図である。図示されているように、ファンアセンブリ110は、ファン及び当該ファンの動作を制御可能な電子機器を受容するように構成された外部ハウジング700を含む。ファンアセンブリ110は、ハウジング700に流体接続され、ハウジング700内へのまたはハウジング700からのエアフローのために構成された、エアダクト708(例えば、プレナム)を含み得る。ハウジング700及びエアダクト708は、エア入口及びエア出口を画定し得る。ファンアセンブリ110がエアを引き込むように動作する実施形態では、エアダクト708がエア入口710を画定し、ハウジング700がエア出口702を画定する。ファンアセンブリ110がエアを吹き出すように動作する実施形態では、エアダクト708のエア入口710がエア出口として機能し、ハウジング700のエア出口702がエア入口として機能する。
【0092】
エアダクト708のエア入口710は、マットレスの頂部に向かって位置決めされ、それによってマットレスの頂部からエアを効果的に引き込む。本明細書に記載されるように、ハウジング700のエア出口702は、マットレスの底部でマットレスの足部側または頭部側に向けて方向付けられている。例えば、ハウジング700は、マットレスの底部層(例えば、底部層208)と対応する側部レール(例えば、側部レール234、236の一方)との間に位置決めされ得て、エア出口702は、
図2及び
図3を参照して図示及び説明されるように、当該底部層と当該対応する側部レールとの間(すなわち、底部層の側面と当該底部層の側面に対面する側部レールの側面との間)に画定されるチャネルに向けて方向付けられる。
【0093】
幾つかの実装形態では、ファンアセンブリ110のエアダクト708は、ファンアセンブリ110のベース部分としても機能し得る。例えば、エアダクト708は、1または複数の締結要素(例えば、ネジ、ボルト、接着剤など)を使用してマットレスのレール構造に取り付けられ得る。幾つかの実装形態では、エアダクト708は、レール構造に画定された凹部(例えば、凹部306、406、506)に適合するように構成される。エアダクト708は、追加の締結要素(例えば、ネジ、ボルト、接着剤など)と共に、あるいは、それら無しで、当該凹部内に受け入れられて嵌合され得る。更に、マットレスが製造される時、ファンアセンブリ110は、製造中に、マットレス内に統合(一体化)され得る、あるいは、マットレスに取り付けられ得る。幾つかの実装形態では、ファンアセンブリ110が保守(整備)及び/または交換される必要がある時に、エアダクト708(ハウジング700を伴って)がマットレスから取り外され得る。従って、エアダクト708をレール構造に締結することは、ファンアセンブリ110のより容易な保守を提供し得る。
【0094】
図6は、
図8に示す断面線に沿ったマットレスシステム200の断面図を示す。
図6は、マットレスシステム200を通る例示的なエアフロー800(例えば、排気エア)を示す。図示のように、マットレス200は、マットレスカバー140、頂部層202、中間層204、レール構造206、エアチャンバ222、任意選択的なエアフロー層223、エアフロー挿入パッド122(例えば、サーマルインサート)、及び、底部層208、を含む(例えば、
図1乃至
図3参照)。エアフロー挿入パッド122は、一体品として、縫い合わされたり、取り付けられたりし得る。
図6は、レール構造206の対向する側部レール234、236を示す。ファンアセンブリ110は、レール構造206の対向する側部レール234及び236内に位置決めされている。幾つかの実装形態では、任意選択的なエアフロー層223は、中間層204と面一になるように位置決めされ得て、頂部層202に向かう及び頂部層202からのエアの循環及び分配を促進するように構成され得る。エアフロー層223は、中間層204及び/または頂部層202よりも高いエアフロー流量を提供する材料を含み得る。エアフロー層223は、マットレス頂部からファンアセンブリ110のエアダクト708内へのエアフロー800を促進して誘導し得る。
【0095】
ファンアセンブリ110は、中間層204内のエアフロー層223に流体接続されたエアダクトホース111にエアダクト708が流体接続されるように、そして、ハウジング700のエア開口部(例えば、
図5のエア出口702)がマットレス200の頭部または足部に向けて配向されるように、位置決めされている。
図6に示されるように、エアフロー800は、マットレス頂部からエアダクトホース111を通ってファンアセンブリ110のエアダクト708内に導かれ、ファンアセンブリ110のハウジング700内に経路づけられる。エアフロー800はまた、マットレス200の1または複数の層を通って流れ得て、頂部層202にエア循環を提供し得る。更に、エアフロー800は、中間層204、エアフロー層223、及び/または、マットレス200の頂部層202、を通って導かれ得る。結果として、ファンアセンブリ110は、マットレスカバー140の上面のエアフロー800をして、マットレス200の温度を低下または緩和させ得る。
【0096】
図7は、
図8に示す断面線に沿ったマットレス200の側断面図を示す。
図7は、ファンアセンブリ110内に引き込まれるエアフロー800を示し、更に、ファンアセンブリ110からの排気エア801を示す。マットレス200の当該側断面図は、左側または右側などのマットレス200の長手側を示している。マットレス200は、頭部レール232、足部レール230、及び、1つの側部レール234、を有するレール構造206を含んでいる。更に、ファンアセンブリ110は、頭部レール232またはマットレス200の頭部により近く、レール構造206の側部レール234内に配置されている。図示されているように、ファンアセンブリ110は、マットレス200の中間軸からオフセットされている。図示の例では、ファンアセンブリ110は、頭部レール232に向かって配向されている。結果として、エアフロー801は、ファンアセンブリ110からマットレス200の頭部に向かって放出され、それによって、マットレス200の上面の温度を低下させる。代替的に、ファンアセンブリ110は、足部レール230に向かって配向され得る。
【0097】
本明細書に記載されるように、排気エア801は、底部層208の側面と、レール構造(例えば、レール構造206)の隣接する側部レールと、の間に画定されるチャネルまたは凹部(例えば、チャネルまたは凹部308、408、508、604)を通して導かれ得る。当該チャネルまたは凹部は、マットレス200の頭部または足部に向かって延在し得る。これは、ファンアセンブリ110からのエアのより直接的かつ効率的な排出を提供し得て、それによって、マットレス200の上面の温度を迅速に低下させ得る。更に、エアフロー800は、マットレス200の上面からエアフロー挿入パッド122(例えば、サーマルインサート)を通るように引き込まれ得て、そこでエアフロー800が収集され得て、その後、エアダクトホース111を通ってファンアセンブリ110のエアダクト708内に導かれ得る。
【0098】
図8は、統合ファンアセンブリ110を備えた例示的なマットレスシステム300の底面図である。図示されているように、マットレスシステム300は、マットレスシステム300の上面が下を向くように、上下逆向きに裏返されている。図示のマットレスシステム300は、本開示全体に亘って説明されるように、レール構造302及び底部層304を有する(例えば、
図2のレール構造206及び底部層208を参照)。マットレスシステム300は、頂部層、中間層、及び/または、エアチャンバアセンブリなど、本明細書に記載される1または複数の追加の構成要素を備え得る。更に、幾つかの実装形態では、レール構造302の内側に配置された底部層304が、
図4を参照して説明されたように、1または複数の補強ストラップを使用して所定位置に保持され得る。
【0099】
レール構造302は、凹部306を有する。当該凹部306は、ファンアセンブリ110を受け入れるように構成されている。換言すれば、第1側部レール(例えば、レール構造302の左側または右側レール)が、第1エアモジュール(例えば、ファンアセンブリ110)を少なくとも部分的に受け入れるように構成された第1レール凹部(例えば、凹部306)を画定し得る。凹部306は、ファンアセンブリ110のサイズに適合する任意の適切なサイズであり得る。従って、ファンアセンブリ110がマットレスシステム300の1または複数の他の構成要素と干渉しないように、ファンアセンブリ110はレール構造302の内部に配置され得る。更に、図示されているように、凹部306は、マットレスシステム300の中間軸310からオフセットされ得る。この形態は、また、ファンアセンブリ110の配置が、中間軸310にまたはその周囲に配置されるマットレスシステム300の1または複数の他の構成要素と干渉することを防止するのに、有益であり得る。中間軸310は、対向する側部レールの間に延在してマットレスシステム300を2つの半部に分割する軸であり得る。代替的に、中間軸310は、マットレスシステム300を2つの半部に分割する軸からオフセットされ得る。
【0100】
凹部306は、ファンアセンブリ110の少なくとも一部を受け入れるのに適した所定の幅W1を有し得る。所定の幅W1は、十分なエアフロー及びファンアセンブリ110の設置用スペースを維持するのに十分な大きさであり得ると同時に、幅広すぎる開口部から生じ得る不快感を最小化するためにサイズが最小限であり得る。開口部が過大である状態は、マットレスシステム300の頂部上に横たわるユーザによって感得され得て、それによって快適性が低下し得る。一例として、幅W1は、9.5インチであり得る。この幅は、マットレスシステム300のユーザへの快適性について妥協すること無しで十分なエアフローを提供するのに有利であり得る。他の実装形態では、凹部306の幅W1は、4インチ~10インチの範囲であり得る。マットレスの様々な形態で、幅W1の他の範囲も可能である。
【0101】
更に、底部層304は、凹部308を有し得る。凹部308は、様々な寸法(幅、長さ、深さ)を有し得る。幾つかの実装形態では、凹部308の幅W2は、1インチより小さい場合がある。他の例示的な実装形態では、幅W2は、1インチ~6インチの範囲であり得る。幾つかの実装形態では、
図8に示されるように、凹部308の長さL2が、対向する頭部レール部314と足部レール部316との間に延在し得る。
図8に示されるように、凹部308の長さL2は、対向する頭部レール部314と足部レール部316との間の全距離に延在し得る。凹部308の距離L2のサイズは、マットレスシステム300のサイズに応じて、範囲が定められ得る。他の実装形態では、
図12に関して更に詳細に説明されるように、凹部308の長さL2は、対向する頭部レール部314と足部レール部316との間の距離より小さい場合がある。他の様々なサイズの凹部308が実現され得る(例えば、
図9乃至
図12参照)。凹部308の様々な異なるサイズは、マットレスシステム300の一方側にシフトすること無しで、且つ、凹部308を通るエアフロー312A~Bを排除または妥協すること無しで、底部層304がマットレスシステム300の中心に位置決めされたままであることを保証するのに、有利であり得る。例えば、底部層304は、マットレスシステム300の頭部314及び/または足部316に位置決めされた凹部308を有し得る。更に、本明細書に記載されるように、凹部308を有する代わりに、底部層304が通気性材料で製造され得て、エアが底部層304を直接的に流れることを許容してもよい。
【0102】
凹部308は、ファンアセンブリ110からのエアフロー312A~B(例えば、排気エア)を促進または誘導するように構成され得る。例えば、凹部308は、ファンアセンブリ110からの排気エアを導くための1または複数の異なる流路を生成し得る。第1流路が、第1側部レール(例えば、側部レール302)の側面と、少なくとも1つの追加層(例えば、底部層304)の対応する側面と、によって境界付けられ得る。底部層304は、第1側部レール302と第2側部レール302との間でコアを覆い得る。マットレス300は、また、頂部パネル、底部パネル、及び、対向する両側部パネルを有するマットレスカバーを含み得る。第1流路は、更に、コアの底面とマットレスカバーの底部パネルの上面とによって境界付けられ得る。幾つかの実装形態では、コアは、エアチャンバを含み得る。第1側部レール302の側面と底部層304の対応する側面との間の第1流路の幅は、第1側部レールに沿って長手方向に変化し得る。底部層304の対応する側面は、当該底部層304の対応する側面に対面し得る第1側部レール302の側面303に対して角度をなすことができるテーパ面305を含み得る。第1流路の幅は、ファンアセンブリ110が位置決めされる位置からマットレス300の頭部側またはマットレス300の足部側のいずれかに向かって、減少し得る。第1流路の幅は、底部層304の全長に沿って変化し得る。第1流路は、底部層304のコーナー部まで延在し得る。第1流路は、マットレス300の側面の少なくとも一部に沿って鉛直方向に延在し得る。第1流路は、少なくともファンアセンブリ110のエアダクト708を通るように画定され得る。第1流路は、マットレス頂部とマットレス底部との間の少なくとも1つのフォーム層に沿って画定され得る。マットレス頂部は、マットレスカバーを含み得て、マットレス底部は、底部層を含み得る。
【0103】
凹部308は、また、エアフロー312A~Bをマットレスシステム300の頭部314または足部316のいずれかに向けてより良好に導いて放出するように、角度付けられ得る(例えば、テーパ状であり得る)。
図8に示されるように、底部層304の凹部308は、マットレスシステム300の中間軸310に対して対称である。従って、マットレスシステム300の他の部品に組み付けられる時(例えば、レール構造302内に配置される時)、底部層304がどのように配向または方向付けされるかは問題とならない。換言すれば、底部層304の対称的な凹部308が、底部層304をマットレスシステム300の他の部品に容易に組み付けることを許容する。なぜなら、底部層304は、マットレスシステム300の残部に取り付けられる底部層304の配向と関係なく、マットレスシステム300の同一の形態を提供するからである。一例では、中間軸310に対するテーパ状凹部308の角度Aが、60度~85度の範囲であり得る。角度Aの別の例は、65度~80度の範囲であり得る。角度Aの更に別の例は、70度~75度の範囲であり得る。角度Aの他の範囲も、可能である。
【0104】
一例では、マットレスシステム300内のファンアセンブリ110は、マットレスシステム300の頭部314に向けて配向される。別の例では、ファンアセンブリ110は、マットレスシステム300の足部316に向けて配向され得る。ファンアセンブリ110が頭部314に向けて配向されているか足部316に向けて配向されているかに関係なく、対称な凹部308は、ファンアセンブリ110がどの方向を向いていても、均一なエアフローを提供する。
【0105】
凹部308は、エアフロー312A~Bがファンアセンブリ110の外に排出されるエアダクトまたはチャネルを生成する。
【0106】
例えば、マットレス300は、第1側部レール(例えば、レール構造302)と第2層(例えば、底部層304の上方の、膨張可能なエアチャンバなどの層)との間に第1チャネル(例えば、凹部308)を画定し得る。第1チャネルは、第1側部レールと第2層との間のエアフローを許容するように構成される。第2層は、また、第1側部レールと第2層との間に第1チャネルを画定する層凹部(例えば、凹部308)を画定し得る。当該層凹部は、少なくとも部分的に第2層の長さに沿って延在し得る。
【0107】
エアフロー312A~Bをマットレスシステム300の構成要素の周囲に導く、例えば構成要素の端縁または側面に沿って導くことは、マットレスシステム300の上面のより効果的な冷却効果を提供し得る。例えば、エアフロー312A~Bは、ファンアセンブリ110を通るマットレス頂部からのエアの引き込みを促進し、それによってマットレス頂部においてより効果的な冷却効果をもたらす。
【0108】
凹部306及び/または308は、ファンアセンブリ110がマットレスシステム300内に組み込まれた1または複数の他の構成要素と干渉することを防止し得る。例えば、電気配線及び/またはエアチャンバホースが、底部層304及び/またはレール構造302の側面に沿って配置され得る。ファンアセンブリ110を凹部306及び/または308内に配置することは、ファンアセンブリ110をこれらの追加の構成要素から分離した状態に保ち得て、そのような構成要素の構成または動作との干渉を防止し得る。
【0109】
幾つかの実装形態では、マットレスシステム300は、より少ないまたは追加の(より多い)ファンアセンブリ110を有し得る。例えば、マットレスシステム300は、レール構造302の長手側に沿って1つのファンアセンブリ110を有し得る。別の例では、ベッドシステム300は、頭部314または足部316に沿って1つのファンアセンブリ110を有し得る。更に別の例として、マットレスシステム300は、レール構造302の長手側の両側に2つのファンアセンブリ110を有し得る。更に別の例では、マットレスシステム300は、レール構造302の長手側の両側、頭部314及び足部316の各々に配置されたファンアセンブリ110を有し得る。本明細書に記載されるように、ファンアセンブリ110の各々が、凹部306及び308内に配置される時、任意の方向に配向され得る。
【0110】
図9は、統合ファンアセンブリ110を備えた
図8の例示的なマットレスシステム300の別の底面図である。
図8と比較すると、
図9は、マットレスシステム300の足部316に向けて導かれるエアフロー312A~B(例えば、排気エア)を示している。従って、ファンアセンブリ110は、マットレスシステム300の足部316に向けて配置されて配向されている。この例では、ファンアセンブリ110は、足部316よりも頭部314により近く配置されるように、中間軸310の左側に配置されている。代替的に、ファンアセンブリ110は、頭部314よりも足部316により近く配置されるように、中央軸310の右側に配置され得て、これにより、頭部314よりも足部316に向かうエアフローを増大させ得る。
【0111】
底部層304の凹部308は、対称であって、マットレスシステム300の長さに沿って比例的である。従って、マットレスシステム300の他の部品と組み付けられる時、底部層304の向きは問題とならず、それによってマットレスシステム300の組み立て及び保守の利便性が向上する。エアフロー312A~Bは、エアがマットレスシステム300の構成要素の側面に沿って流れ得て、マットレスシステム300の上面を冷却し得るように、凹部308によって生成されたチャネルに沿って導かれ得る。
【0112】
図8の凹部306と同様に、凹部306は、ファンアセンブリ110の少なくとも一部を受け入れるのに適した所定の幅W3を有し得る。凹部306の幅W3は、2インチ~10インチの範囲であり得る。他の実装形態では、凹部306の幅W3は、3インチ~9インチの範囲であり得る。他の実装形態では、凹部306の幅W3は、4インチ~8インチの範囲であり得る。更に、凹部308は、様々な寸法(幅、長さ、深さ)を有し得る。幾つかの実装形態では、凹部308の幅W4は、1インチより小さい場合がある。他の実装形態では、幅W4は、1インチ~6インチの範囲であり得る。他の実装形態では、凹部308の幅W4は、2インチ~5インチの範囲であり得る。他の実装形態では、凹部308の幅W4は、3インチ~4インチの範囲であり得る。幾つかの実装形態では、
図8に示されるように、凹部308の長さL3が、対向する頭部レール部314と足部レール部316との間に延在し得る。凹部308の長さL3は、対向する頭部レール部314と足部レール部316との間の全距離に延在し得る。凹部308の距離L3のサイズは、前述のように、マットレスシステム300のサイズに応じて、範囲が定められ得る。
【0113】
図10は、統合ファンアセンブリ110を備えた
図8の例示的なマットレスシステム300の別の底面図である。
図8及び
図9と比較すると、
図10は、異なるまたは対向する方向に向かうエアフロー312A~B(例えば、排気エア)を示している。例えば、エアフロー312Aは、マットレスシステム300の頭部314に向けて導かれる。エアフロー312Bは、マットレスシステム300の足部316に向けて導かれる。マットレスシステム300の頭部314と足部316との両方に向けてエアを導くことは、マットレスシステムの上面の2つの異なるゾーンの温度を異なる速度で冷却または低下させるのに有利であり得る。マットレスシステム300の頭部314と足部316との両方に向けてエアを導くことは、また、ファンアセンブリがマットレスシステム300の右側または左側のいずれに位置決めされるのかに無関係に、共通のファンアセンブリ110が使用されることを許容するので、有利であり得る。ファンアセンブリの配向とは無関係に、エアフロー312A~Bは、エアがマットレスシステム300の構成要素の側面に沿って流れ得てマットレスシステム300の上面を冷却し得るように、凹部308によって生成されたチャネルに沿って導かれ得る。
【0114】
図8及び
図9の凹部306と同様に、凹部306は、ファンアセンブリ110の少なくとも一部を受け入れるのに適した所定の幅W5を有し得る。更に、凹部308は、様々な寸法(幅、長さ、深さ)を有し得る。例えば、凹部308は、
図8及び
図9を参照して説明されたように、幅W6を有し得る。幾つかの実装形態では、
図8及び
図9に示されるように、凹部308の長さL4が、対向する頭部レール部314と足部レール部316との間に延在し得る。
【0115】
図11は、統合ファンアセンブリ110を備えた別の例示的なマットレスシステム400の底面図である。マットレスシステム400は、
図8乃至
図10を参照して図示及び説明されたマットレスシステム300と同様であり得る。例えば、マットレスシステム400は、マットレスシステム400の上面が下を向くように、上下逆向きに裏返されている。図示のマットレスシステム400は、本開示全体に亘って説明されるように、レール構造402及び底部層404を有する。レール構造402の内側に配置された底部層404が、
図4を参照して説明されたように、1または複数の補強ストラップを使用して所定位置に保持され得る。例えば、補強ストラップが、マットレスシステム400の中間軸410を横切るように配置され得て、それによってレール構造402の対向する長手側に接続される。
【0116】
レール構造402は、
図8乃至
図10を参照して説明されたように、凹部406を有する。ファンアセンブリ110は、レール構造402の凹部406内に少なくとも部分的に配置される。図示されているように、凹部406は、マットレスシステム400の中間軸410からオフセットされる。この形態は、ファンアセンブリ110の配置が、マットレスシステム400の1または複数の他の構成要素と干渉することを防止するのに、有益であり得る。
【0117】
更に、底部層404は、ファンアセンブリ110からのエアフロー312A~B(例えば、排気エア)を促進または誘導するための凹部408を有する。凹部408は、また、エアフロー312A~Bをより良好に導くように、角度付けられ得る。
図8乃至
図10の凹部308と比較して、
図11の凹部408は、マットレスシステム400の中間軸410で始まって、マットレスシステム400の頭部414に向かって先細状となっている。他の実装形態では、凹部408は、中間軸410で始まり得て、マットレスシステム400の足部416に向かって先細状であり得る。
【0118】
図11の凹部408の形態は、ファンアセンブリ110がマットレスシステム400の頭部414に向けて配向されることを提供する。結果として、エアフロー412A~Bは、マットレスシステム400の頭部414に近接するマットレスシステム400の1または複数の層に向けて導かれ得る。この形態は、エアを排出し、それをマットレスシステム400の頭部414に向けて導くのに有利であり得る。凹部408が足部416に向けて配置される他の実装形態では、エアフロー412A~Bがマットレスシステム400の足部416に向けて排出されて導かれるように、ファンアセンブリ110が足部416に向けて配向される。
【0119】
凹部406及び/または408の形態は、また、ファンアセンブリ110がマットレスシステム400内に組み込まれた1または複数の他の構成要素と干渉することを防止するのに、有利である。例えば、電気配線及び/またはエアチャンバホースが、例えば中間軸410において、底部層404及び/またはレール構造402の側面に沿って配置され得る。ファンアセンブリ110を凹部406及び/または408内に配置することは、ファンアセンブリ110をこれらの追加の構成要素から分離した状態に保ち得て、そのような構成要素の構成または動作との干渉を防止し得る。
【0120】
図8乃至
図10の凹部と同様に、凹部406は、ファンアセンブリ110の少なくとも一部を受け入れるのに適した所定の幅W7を有し得る。凹部406の幅W7は、2インチ~10インチの範囲であり得る。1または複数の他の範囲も、幅W7のために使用され得る。更に、凹部408は、様々な寸法(幅、長さ、深さ)を有し得る。幾つかの実装形態では、凹部408の幅W8は、1インチより小さい場合がある。他の実装形態では、幅W8は、1インチ~6インチの範囲であり得る。1または複数の他の範囲も、幅W8のために使用され得る。幾つかの実装形態では、凹部408の長さL5が、頭部414と中間軸410との間に延在し得る。他の実装形態では、長さL5は、足部416と中間軸410との間に延在し得る。凹部408の距離L5のサイズは、マットレスシステム400のサイズに応じて、範囲が定められ得る。
【0121】
図12は、統合ファンアセンブリ110を備えた別の例示的なマットレスシステム500の底面図である。マットレスシステム500は、
図8乃至
図11を参照して図示及び説明されたマットレスシステム300、400と同様であり得る。例えば、マットレスシステム500は、マットレスシステム500の上面が下を向くように、上下逆向きに裏返されている。図示のマットレスシステム500は、本開示全体に亘って説明されるように、レール構造502及び底部層504を有する。レール構造502の内側に配置された底部層504が、
図4を参照して説明されたように、1または複数の補強ストラップを使用して所定位置に保持され得る。例えば、補強ストラップが、マットレスシステム500の中間軸510を横切るように配置され得て、それによってレール構造502の対向する長手側に接続される。
【0122】
レール構造502は、
図8乃至
図11を参照して説明されたように、凹部506を有する。ファンアセンブリ110は、レール構造502の凹部506内に配置される。図示されているように、凹部506は、マットレスシステム500の中間軸510からオフセットされる。この形態は、ファンアセンブリ110の配置が、マットレスシステム500の中間軸510にまたはその周囲に配置されるマットレスシステム500の1または複数の他の構成要素と干渉することを防止するのに、有益であり得る。
【0123】
更に、底部層504は、ファンアセンブリ110からのエアフロー512A~B(例えば、排気エア)を促進または誘導するための凹部508を有する。凹部508は、また、エアフロー512A~Bをより良好に導くように、角度付けられ得るか、あるいは、先細状(テーパ状)であり得る。
図8乃至
図11の凹部308と同様に、
図12の凹部508は、マットレスシステム500の中間軸510に対して対称である。凹部508は、マットレスシステム500の中間軸510から頭部514及び足部516のコーナー部まで、対称的に先細状である。凹部508は、また、
図8乃至
図11の凹部308よりも幅が狭い(例えば、幅W10を参照)。凹部508、308の幅は、マットレスシステムの形態に基づいて異なり得る。幾つかの実装形態では、より大きな幅が、より良好なエアフローを可能にし得て、それによって、マットレス500を通ってより効率的に及び/またはより迅速にエアを循環させ得る。幾つかの実装形態では、より小さな幅が、マットレス500上でのユーザの快適さを維持し得る。より小さな幅は、また、マットレス500の表面安定性を維持し得る。
【0124】
図12に示されるように、エアフロー512A~B(例えば、排気エア)は、凹部508のチャネルを通ってマットレスシステム500の頭部514に向けて導かれる。他の実装形態では、エアフロー512A~Bのうちの1または複数が、凹部508のチャネルを通ってマットレスシステム500の足部516に向けて導かれ得る。凹部508は中間軸510に対して対称であるため、ファンアセンブリ110は、マットレスシステム500の上面を冷却する効果について妥協することなく、マットレスシステム500の頭部514または足部516に向かういずれかの方向に配向され得る。更に、底部層504の対称的な凹部508が、底部層504をマットレスシステム500の他の部品に容易に組み付けることを許容する。なぜなら、底部層504は、マットレスシステム500の残部に取り付けられる底部層504の配向と関係なく、マットレスシステム500の同一の形態を提供するからである。一例では、中間軸510に対するテーパ状凹部508の角度Bが、60度~85度の範囲であり得る。角度Bの別の例は、50度~65度の範囲であり得る。角度Bの他の範囲も、可能である。
【0125】
付加的に、本開示全体に亘って説明されるように、凹部506及び/または508の形態は、ファンアセンブリ110がマットレスシステム500内に組み込まれた1または複数の他の構成要素と干渉することを防止するのに、有利である。例えば、電気配線及び/またはエアチャンバホースが、例えば中間軸510において、底部層504及び/またはレール構造502の側面に沿って配置され得る。ファンアセンブリ110を凹部506及び/または508内に配置することは、ファンアセンブリ110をこれらの追加の構成要素から分離した状態に保ち得て、そのような構成要素の構成または動作との干渉を防止し得る。
【0126】
図8乃至
図11の凹部と同様に、
図8乃至
図11の凹部を参照して説明されたように、凹部506は、ファンアセンブリ110の少なくとも一部を受け入れるのに適した所定の幅W9を有し得る。凹部508は、また、対向する頭部レール部514と足部レール部516との間に延在し得る凹部508の幅W10及び長さL6など、様々な寸法(幅、長さ、及び深さ)を有し得る。
【0127】
図13Aは、マットレスシステム600の統合ファンアセンブリ110の斜視図である。図示されるように、ファンアセンブリ110は、レール構造206の凹部601の内側に配置される/その中に位置決めされる。ファンアセンブリ110を凹部601内に位置決めすることは、ファンアセンブリ110を視界から隠すことができるので有利である。更に、この形態は、ファンアセンブリ110がマットレスシステム600の他の構成要素へのアクセスまたはそれらの機能を妨げることを防止する。
【0128】
凹部601は、マットレスシステム600の中間軸602からオフセットされている。この形態は、マットレスシステム600内の既存のポートが正常に機能することを許容するため、有利である。例えば、凹部601は、マットレスシステム600の膨張可能なエアチャンバを膨張及び収縮するために使用されるポートの機能または配置を阻害しない。
【0129】
ファンアセンブリ110は、凹部601から突き出て、マットレスシステム600の底部層208の凹部604内に入っている。図示されているように、凹部604は、中間軸602に近づくほど幅が広くなり、レール構造206のコーナー部に近づくほど幅が狭くなる、というように角度付けられている。例えば、
図13Aに示されるように、ファンアセンブリ110は、エアフロー606(例えば、排気エア)がマットレス600の足部端に向けて導かれるように位置決めされる。他の実装形態では、ファンアセンブリ110は、エアフロー606がマットレス600の頭部端に向けて導かれるように位置決めされ得る。
【0130】
図13Bは、
図13Aのマットレスシステム600の統合ファンアセンブリ110の平面図である。ファンアセンブリ110は、配線(ワイヤ)608を含む。配線608は、ファンアセンブリ110をマットレスシステム600内の電源に接続し得る。配線608は、マットレスシステム600の外部の電源へのファンアセンブリ110の接続をも提供し得る。従って、配線608は、ファンアセンブリ110に電力を供給し得る。
図13Bに示されるように、配線608は、レール構造206の凹部601の内側に位置決めされ得る。従って、配線608は、視界外に維持され得る。配線608のこの配置は、また、本明細書に図示及び説明されるように、底部層208、ファンアセンブリ110自体、及び/または、マットレスシステム600の他の層、等のマットレスシステム600の他の構成要素を妨げないため、有益であり得る。幾つかの実装形態では、ファンアセンブリ110は、ファンガード、ファンアセンブリ110の制御を支援するプリント回路基板(PCB)、インジケータライト(表示灯)、を有する筐体の内部に配置され得る。配線608は、本明細書に説明されるように、筐体内で編成(組織化、編集)され得て、外部へと経路付けられ得る。
【0131】
図13Cは、
図13Aのマットレスシステム600の統合ファンアセンブリ110の側面(側方)斜視図である。(2つの)ファンアセンブリ110が、レール構造206の対向する両側(例えば、左側と右側)の凹部601内に位置決めされている。底部層208の両側が、また、ファンアセンブリがどの方向に配向されていてもアフローを促すように、対称の凹部604を有し得る。更に、ファンアセンブリ110は、エアチャンバポートなどのマットレスシステム600の追加の構成要素が依然として通常どおり機能できるように、中間軸602からオフセットされている。例えば、中間軸602からオフセットされたファンアセンブリ110の配置は、マットレスシステム600の中間軸602に位置決めされた膨張可能エアチャンバのポートを再構成または移動することを必要としない。マットレスシステム600がエアチャンバポートまたは膨張可能なエアチャンバを含まない幾つかの実装形態では、ファンアセンブリ110は、マットレスシステム600の中間軸602に位置決めされ得る。
【0132】
図14は、例示的なローカルベッドシステム901を用いて良質な睡眠体験を提供する、例示的なベッドシステム900を示す。ローカルベッドシステム901は、ベッド902と、当該ベッド902と併せて使用されて当該ベッド902の1または複数のユーザ快適機能を制御するように構成されたベッド制御システム910と、を含み得る。ローカルベッドシステム901は、本開示全体に亘って説明されるベッドシステムの任意の1つであり得る。
【0133】
ベッド902は、マットレス904と、土台906と、を有し得る。幾つかの実施形態では、マットレス904は、本明細書に記載されるように、膨張可能なエアチャンバと、当該膨張可能なエアチャンバの膨張を制御するためのコントローラと、を有するエアマットレスであり得る。他の実施形態では、マットレス904は、エアチャンバを含まない。例えば、マットレス904は、膨張可能なエアチャンバの代わりに、またはそれに加えて、フォーム(発泡材)及び/またはバネを含み得る。マットレス904は、ツインマットレス、フルマットレス、クイーンマットレス、キングマットレス、カリフォルニアキングマットレス、スプリットキングマットレス、部分的に分割されるマットレス(例えば、頭端部及び/または足端部で分割され中央で結合されるマットレス)、及び/または、用途に適した他のマットレス、としてサイズ及び形状が決定され得る。土台906は、マットレス904を支持するためにマットレス904の下方に位置決めされる。幾つかの実施形態では、土台906は、当該土台906及びマットレス904の頭部及び足部を上昇させるため等、1または複数の関節運動可能セクションを備えた調整可能土台であり得る。他の実施形態では、土台906は、固定(静止)土台であり得る。
【0134】
ベッド902は、マットレス904の微気候制御を提供するように構成され得る。幾つかの実装形態では、本明細書に記載されるように、ベッド902は、冷却機能を提供するように構成され得る。例えば、ベッド902は、マットレス904内に含まれ得るファンアセンブリ905(例えば、本開示全体に亘って説明されるファンアセンブリ110を参照)を含み得る。ファンアセンブリ905は、マットレス904を通るように周囲空気を循環させて、マットレス904の上面温度を低下させるように、構成され得る。
【0135】
付加的または代替的に、ベッド902は、足部を温める機能を提供する。例えば、ベッド902は、ベッド902の足部側においてマットレス904上に配置されるかまたはマットレス904内に組み込まれる、足部加温装置920を含み得る。足部加温装置920は、マットレス904の頂部上に配置され得る、マットレス904内に含められ得る、あるいは、ベッド902の他の位置に配置され得る、及び/または、他の形態でも配置され得る。足部加温装置920は、幾つかの実装形態において、電子加熱要素を含み得る。足部加温装置920は、他の実装形態では、加熱空気が循環されるエア循環要素を含み得る。他の形態も可能である。
【0136】
付加的または代替的に、ベッド902は、エアフロー挿入パッド922を含み得て、それは、マットレス904内に含められ得て、休んでいるユーザの下方にマットレスを通して周囲空気または調整された空気を循環させるように構成され得る。エアフロー挿入パッド922は、マットレス904内の様々な位置に配置され得る。図示の例では、エアフロー挿入パッド922は、マットレス904の頭部と足部との間(例えば、マットレス904の中央)に配置されている。
【0137】
ベッド制御システム910は、ベッド902に利用可能な機能を制御するように動作する。幾つかの実装形態では、ベッド制御システム910は、ベッド関節運動システム912、エアチャンバ制御システム914、足部加温制御システム916、エアフロー挿入パッド制御システム918、及び、ファン制御システム919、を含む。
【0138】
ベッド関節運動システム912は、土台906及び/またはマットレス904を関節運動させるように動作する。例えば、ベッド関節運動システム912は、土台906の1または複数の関節運動可能セクションを調節し得て、土台906及び/またはマットレス904の頭部及び足部を上昇させ得る。ベッド関節運動システム912は、コントローラと、当該コントローラによって作動され土台906の関節運動可能セクションに結合されたアクチュエータ(例えば、モータ)と、を含み得て、その結果、土台906の当該セクションが所望位置に自動的に調整され得る。代替的または付加的に、土台906の関節運動可能セクションは、手動でも調整され得る。
【0139】
エアチャンバ制御システム914は、マットレス904のエアチャンバを制御するように動作する。エアチャンバ制御システム914は、コントローラと、当該コントローラによって作動されエアチャンバに流体接続されたアクチュエータ(例えば、ポンプ)と、を含み得る。当該アクチュエータは、エアチャンバを膨張または収縮させるように制御されて、エアチャンバ内に所望の圧力を提供及び維持し、それによって、エアチャンバの所望の硬さを提供する。
【0140】
足部加温制御システム916は、マットレス904内に配置された足部加温装置920を制御するように動作する。足部加温制御システム916は、足部加温装置920の加熱要素を作動させ当該加熱要素の所望温度を維持するように構成されたコントローラを含み得る。
【0141】
エアフロー挿入パッド制御システム918は、マットレス904内に配置されたエアフロー挿入パッド922を制御するように動作する。エアフロー挿入パッド制御システム918は、エアフロー挿入パッド922の上方にあるかまたはこれに隣接するマットレスの頂部層が所望の温度及び/または湿度を有するように、周囲空気または調整された空気をエアフロー挿入パッド922に流入または流出させるように構成されたエアコントローラを含み得る。エアフロー挿入パッド制御システム918は、マットレス904の頂部層及び/またはユーザの身体における1または複数の温度センサ読取値及び/または湿度センサ読取値に基づいて、エアフローを決定し得る。
【0142】
ファン制御システム919は、ファンアセンブリ905を制御するように作動する。ファン制御システム919は、マットレスの頂部層が所望の冷却された温度及び/または湿度レベルに到達できるように、ファンアセンブリ905から周囲空気を放出させるように構成されたエアコントローラを含み得る。ファン制御システム919は、マットレス904の頂部層及び/またはユーザの身体における1または複数の温度センサ読取値及び/または湿度センサ読取値に基づいてエアフローを決定し得る。他の実装形態では、ファン制御システム919は、ファンアセンブリ905を作動させて、ファンアセンブリ905内に周囲空気を引き込むことによってマットレスを通るようにエアを循環させ得る。
【0143】
幾つかの実装形態では、ベッド関節運動システム912、エアチャンバ制御システム914、足部加温制御システム916、エアフロー挿入パッド制御システム918、及び、ファン制御システム919は、独立して構成及び作動され得る。他の実装形態では、ベッド関節運動システム912、エアチャンバ制御システム914、足部加温制御システム916、エアフロー挿入パッド制御システム918、及び、ファン制御システム919、の一部または全てが、それらがそれらの構成要素(例えば、アクチュエータ(例えば、モータ、ポンプ、等)及び/またはコントローラ(例えば、制御回路、プロセッサ、メモリ、ネットワークインタフェース、等))の少なくとも一部を共有するように、少なくとも部分的に組み合わされる。
【0144】
ベッド制御システム910は、ベッドサイドコントローラ932及びモバイルコンピューティング装置934等の、1または複数の制御装置930を介して、ユーザによってアクセスされ得る。ベッドサイドコントローラ932は、ベッド制御システム910に有線または無線で接続され、ユーザがベッド制御システム910を少なくとも部分的に制御することを可能にする。ベッドサイドコントローラ932は、関節運動位置、温度設定値、エアチャンバ圧力値等の、ベッド制御システム910の様々な設定を制御するユーザ入力を受容するための入力装置(例えば、キーパッド、ボタン、スイッチ、等)を含む。ベッドサイドコントローラ932は、ベッド制御システム910の状態及び状況、並びに、関節運動位置、温度設定値、エアチャンバ圧力値、睡眠分析結果等のユーザにとって有用な他の情報、を出力するための出力装置(例えば、ディスプレイ、スピーカ、等)を更に含み得る。同一または類似の機能が、専用ソフトウェアアプリケーションを実行するモバイル装置等のモバイルコンピューティング装置934で実装され得る。例えば、ユーザは、関節運動位置、温度設定値、エアチャンバ圧力値等の、ベッド制御システム910の様々な設定を制御するために、モバイル装置を入力装置として使用し得て、更に、ベッド制御システム910の状態及び状況、並びに、関節運動位置、温度設定値、エアチャンバ圧力値、睡眠分析結果等の他の有用な情報、を見るために、当該モバイル装置を出力装置として使用し得る。
【0145】
更に
図14を参照して、システム900は、ローカルベッドシステム901に接続され、ベッド902に関連付けられた1または複数のサービスを提供するように構成された、サーバシステム940を含み得る。サーバシステム940は、ネットワーク942を介して、ベッド902、ベッド制御システム910、及び/または、制御装置930、等のローカルベッドシステム901に接続され得る。サーバシステム940は、1または複数のベッドに専用の1または複数のコンピューティング装置を備えたローカルサーバーシステム、または、クラウドサーバ、等の様々な形態であり得る。ネットワーク942は、ローカルベッドシステム901とサーバシステム940との間の通信を容易にする電子通信ネットワークである。電子通信ネットワークは、一連のコンピューティング装置と、当該コンピューティング装置間のリンクと、である。ネットワーク内の複数のコンピューティング装置は、当該リンクを使用して、当該ネットワーク内の複数のコンピューティング装置間の通信を可能にする。ネットワーク942は、ルータ、スイッチ、モバイルアクセスポイント、ブリッジ、ハブ、侵入検知装置、ストレージ装置、スタンドアロンサーバ装置、ブレードサーバ装置、センサ、デスクトップコンピュータ、ファイアウォール装置、ラップトップコンピュータ、手持ち式(ハンドヘルド)コンピュータ、携帯電話、及び、他のタイプのコンピューティング装置、を含み得る。様々な実施形態において、ネットワーク942は、様々なタイプのリンクを含む。例えば、ネットワーク942は、有線及び/または無線リンクを含む。更に、様々な実施形態において、ネットワーク942は、様々な規模で実装される。例えば、ネットワーク942は、1または複数のローカルエリアネットワーク(LAN)、メトロポリタンエリアネットワーク、サブネット、ワイドエリアネットワーク(インターネット等)として実装され得て、あるいは、他の規模で実装され得る。
【0146】
幾つかの実装形態では、サーバシステム940は、ローカルベッドシステム901に関連付けられたデータ処理システムで使用され得るベッドデータサービスを提供し得る。サーバシステム940は、特定のベッドからセンサデータ及び睡眠データを収集し、当該センサデータ及び睡眠データが生成された時にベッドを使用していた1人または複数人のユーザと当該センサデータ及び睡眠データとを照合する、ように構成され得る。センサデータ及び睡眠データ、並びに、照合データは、データベース内にベッドデータ950として記憶(保存)され得る。当該ベッドデータ950は、ベッドのユーザを識別するために使用可能なユーザ識別データを含み得る。ユーザとは、サーバシステム940または別のサービスに登録されている、顧客、所有者、または、他のユーザ、を含み得る。各ユーザは、例えば、固有の(ユニークな)識別子、ユーザ資格情報、連絡先情報、請求先情報、人口統計学的情報、または、任意の他の技術的に適切な情報、を有し得る。ベッドデータ950は、データ処理システムに関連付けられた、ベッドまたは他の製品に関連するデータ、を識別するために使用可能な管理データを含み得る。例えば、ベッドは、サーバシステム940に関連付けられたシステム付きの、販売されたまたは登録された製品を含み得る。各ベッドは、例えば、固有の(ユニークな)識別子、モデル番号及び/またはシリアル番号、販売情報、地理的情報、配送情報、関連するセンサ及び制御周辺機器のリスト、等を有し得る。付加的に、ベッドデータ950内に記憶される1または複数のインデックスが、ベッドに関連付けられたユーザを識別し得る。例えば、このインデックスは、あるユーザへのあるベッドの販売、あるベッドで眠るユーザ、等を記録し得る。
【0147】
ベッドデータ950は、関連するデータ処理システムを用いてベッドによって記録される、生のセンサデータまたは圧縮されたセンサデータを記録するセンサデータを含み得る。例えば、ベッドのデータ処理システムは、温度センサ、湿度センサ、圧力センサ、及び、光センサ、を有し得る。これらのセンサからの読取値が、生の形式であっても、センサの生データ(例えば、睡眠メトリクス)から生成されるフォーマットであっても、ベッドデータ950内での記憶のために、ベッドのデータ処理システムによってサーバシステム940に通信され得る。付加的に、サーバシステム940によって記憶される1または複数のインデックスが、当該センサデータに関連付けられたユーザ及び/またはベッドを識別し得る。幾つかの実装形態では、サーバシステム940は、その利用可能なデータのいずれかを使用し得て、高度な睡眠データを生成し得る。高度な睡眠データは、センサ読取値から生成される、睡眠メトリクス及び他のデータを含む。
【0148】
例えば、高度な睡眠データは、感知されたマットレス表面温度値、及び/または、感知されたマットレス表面湿度値、を含み得る。これらの値を使用して、サーバシステム940は、マットレス904の最適なまたは所望の温度を維持するために、マットレス904を通して送達するべき周囲空気及び/または調整された空気の量を決定し得る(例えば、当該所望の温度は、ユーザによって、サーバシステム940によって、及び/または、
図14を参照して説明された他のシステムのいずれか1つによって、決定され得る)。サーバシステム940は、また、感知されたマットレスの表面温度値及び/または湿度値に基づいて、ユーザの体温を決定/推定し得る。これらの計算の1または複数が、ベッドのデータ処理システムでローカルに実行され得る。もっとも、そのような計算をサーバシステム940で実行することが、有利であり得る。なぜなら、当該計算は、計算的に複雑であり得るし、あるいは、ベッドのデータ処理システムでは利用できない大量のメモリ空間またはプロセッサ出力を必要とし得るからである。これは、ベッドシステムが比較的単純なコントローラで動作することを許容しつつ、比較的複雑なタスクや計算を実行するシステムの一部であることを許容し得る。
【0149】
感知された温度値及び/またはエアフロー調整の決定は、また、ベッドサイドコントローラ932及び/またはモバイルコンピューティング装置934に送信され得る。これらの値及びエアフロー調整の決定に基づいて、ユーザは、選択的に、マットレス904を通るエアフローまたは所望の温度を、緩和、調整、及び/または、変更し得る。
【0150】
付加的または代替的に、サーバシステム940は、ローカルベッドシステム901に関連付けられ得るデータ処理システムで使用され得る、睡眠データサービスを提供し得る。この例では、サーバシステム940は、ユーザの睡眠体験に関連するデータを記録し、当該データを睡眠データ952として記憶するように、構成されている。睡眠データ952は、ベッド内の圧力センサの構成及び動作に関連する圧力センサデータを含み得る。例えば、圧力センサデータは、特定のベッドのセンサのタイプの識別子、それらの設定及び校正データ、等を含み得る。睡眠データ952は、圧力ベースの睡眠データを含み得て、それは、生の圧力センサデータに基づいて計算され得て、圧力センサデータに具体的に紐付けされた睡眠メトリクスを表し得る。例えば、ユーザの存在、動き、体重変化、心拍数、呼吸数が、生の圧力センサデータから判定(決定)され得る。付加的に、サーバシステム940によって記憶される1または複数のインデックスが、圧力センサ、生の圧力センサデータ、及び/または、圧力ベースの睡眠データ、に関連付けられたユーザを識別し得る。睡眠データ952は、非圧力睡眠データを含み得て、それは、他のデータソースに基づいて計算され得て、そのような他のデータソースから得られる睡眠メトリクスを表し得る。例えば、ユーザが入力した好み、光センサの読取値、及び、音響センサの読取値が、全て、睡眠データ952を軌跡づけるために使用され得る。付加的に、サーバシステム940によって記憶される1または複数のインデックスが、他のセンサ、及び/または、非圧力睡眠データ952、に関連付けられたユーザを識別し得る。
【0151】
付加的または代替的に、サーバシステム940は、ローカルベッドシステム901に関連付けられたデータ処理システムで使用され得る、ユーザアカウントサービスを提供し得る。例えば、サーバシステム940は、ユーザのリストを記録し得て、それらのユーザに関連する他のデータを識別し得て、そのようなデータをユーザアカウントデータ954として記憶し得る。ユーザアカウントデータ954は、関連付けられたデータ処理システム付きのベッドのユーザに関する。例えば、ユーザとは、サーバシステム940または別のサービスに登録されている、顧客、所有者、または、他のユーザ、を含み得る。各ユーザは、例えば、固有の(ユニークな)識別子、ユーザ資格情報、連絡先情報、人口統計学的情報、または、任意の他の技術的に適切な情報、を有し得る。ユーザアカウントデータ954は、ベッド及び/またはクラウドサービスの製造業者、ベンダー及び/または管理者とのユーザインタラクションを追跡するために使用可能なエンゲージメントデータを含み得る。このエンゲージメントデータは、通信(電子メール、サービスコール、等)、販売からのデータ(売上レシート、設定ログ、等)、及び、ソーシャルネットワークインタラクション、を含み得る。ユーザアカウントデータ954は、1または複数のアプリケーション及び/またはベッドのリモコンとのユーザインタラクションに関連する使用履歴データを含み得る。例えば、モニタリング及び構成(設定)アプリケーションが、例えば制御装置930上で実行するように、分配され得る。このアプリケーションは、ユーザインタラクションを記憶(保存)のためにログ取り(記録)して報告(レポート)し得る。付加的に、サーバシステム940によって記憶される1または複数のインデックスが、各ログエントリに関連付けられたユーザを識別し得る。
【0152】
付加的または代替的に、サーバシステム940は、ローカルベッドシステム901に関連付けられたデータ処理システムで使用され得る、環境サービスを提供し得る。例えば、サーバシステム940は、ユーザの自宅環境に関連するデータを記録し得て、そのようなデータを環境データ956として記憶し得る。環境データ956は、ベッド内またはベッド周囲に設置された1または複数のセンサを使用して取得され得る。このようなセンサは、光センサ、ノイズセンサ、振動センサ、サーモスタット等、環境変数を検出可能な様々なタイプであり得る。環境データ956は、これらのセンサからの履歴読取値またはレポートを含み得る。一例として、光センサが、ユーザが眠っている時の照明増大事実の頻度及び持続時間を示すデータを収集するために使用される。
【0153】
図15は、別の例示的なマットレスシステム1500に統合された別のファンアセンブリ1110を示す。マットレスシステム1500は、
図1を参照して説明されたベッドシステム100の一部であり得る。例えば、構成要素1106、1122、1110は、
図1のマットレス101の構成要素106、110、122を置換し得る。マットレスシステム1500は、本明細書に記載されたマットレスシステムの他の例と同様に構成され得る。更に、ファンアセンブリ1110は、本明細書に記載されたファンアセンブリの他の例と同様に構成され得る。より具体的には、マットレスシステム1500は、頂部層102、レール構造1106、底部層108、及び、エアチャンバ、を含み得る。この例では、統合ファンアセンブリ1110は、レール構造1106の足部端に配置(例えば、位置決め)され得る。本明細書に記載されるように、ファンアセンブリ1110は、レール構造1106の足部端の凹部内に受容され得る。結果として、ファンアセンブリ1110は、底部層108、エアチャンバ、及び/または、頂部層102、等のマットレスシステム1500の他の構成要素と干渉しない可能性がある。ファンアセンブリ1110は、エアダクトホース111にも取り付けられ得る(例えば、
図16)。本明細書に記載されるように、エアダクトホース111は、マットレスシステム1500内のエアフロー挿入パッド1122から延在し得る。幾つかの実装形態では、当該ホース111の少なくとも一部が、シリコン材料で製造され得て、ファンアセンブリ1110のエア開口部(例えば、
図19のエア入口1710)の周囲に嵌合されるように構成され得る。この時、ファンアセンブリ1110は、エアフロー挿入パッド1122からエアを引き込み得て、当該引き込まれたエアをレール構造1106の足端部に放出し得る。
【0154】
ファンアセンブリ1110は、本開示全体に亘って説明されるファンアセンブリ110と(例えば、機能の点で)同様であり得る。例えば、ファンアセンブリ1110は、マットレスシステム1500からエアを吸引または引き込むように構成され得る。他の例では、ファンアセンブリ1110は、マットレスシステム1500内にエア(周囲空気、または、冷却/調整された空気、等)を押し込むように構成され得る。これは、マットレスシステム1500の上面を冷却するのに有益であり得る。更に他の例では、ファンアセンブリ1110は、マットレスシステム1500内に加熱された空気を押し出してマットレスシステム1500の上面を加温するように構成され得る。従って、ファンアセンブリ1110は、マットレスシステム1500内にエアを引き込み、マットレスシステム1500内でエアを循環させ、マットレス1500の上面における微気候を制御すること支援するように配置され得る。
【0155】
図16は、マットレスシステム1600の底面斜視図であり、マットレスシステム1600を上下逆向きに示している。マットレスシステム1600は、
図15を参照して図示及び説明されたマットレスシステム1500であり得る。マットレスシステム1600は、また、
図2に図示及び説明されたマットレスシステム200と類似または同一の幾つかの構成要素を含み得る。例えば、マットレスシステム1600は、頂部層(例えば、第1層)202、中間層(例えば、第2層)204、及び、
図16には不図示の底部層(例えば、第3層)208、を含み得る。中間層204は、
図15に示されるように、エアフロー挿入パッド1122を含み得る。エアフロー挿入パッド1122は、各々、レール構造1206の足部端1207からレール構造1206の頭部端1209に向けてある程度の長さ延在し得る。エアフロー挿入パッド1122は、レール構造1206の足部端1207並びにレール構造1206のそれぞれの右側及び左側から、ある程度の距離に挿入され得る。
【0156】
底部層(例えば、
図15に示される底部層108)が、マットレスシステム1600の底部全体を、一方のレール端縁から他方のレール端縁まで(例えば、レール構造1206の頭部端縁から足部端縁まで、及び、レール構造1206の右側端縁から左側端縁まで)覆い得る。幾つかの実装形態では、底部層は、レール構造をも覆い得る。他の実装形態では、底部層は、レール構造によって画定される(取り囲まれる)空間内に挿入される。
【0157】
マットレスシステム1600は、また、
図16に示されるように、レール構造1206を含み得る。レール構造1206は、マットレスシステム1600の周囲に配置され、エアチャンバアセンブリまたはマットレスコアを少なくとも部分的に取り囲むように構成される。例えば、エアチャンバアセンブリは、1または複数の膨張可能なエアチャンバを含み得る(例えば、
図17を参照)。レール構造1206の足端部1207は、レール構造1206の当該足端部の反対側の頭端部1209、並びに、左側及び右側よりも、広い幅を有し得る。幾つかの実装形態では、レール構造1206の足端部1207と頭端部1209との合計幅は、マットレス200の足端部230と頭端部232との合計幅と同一である(
図4)。足端部1207は、そこへのファンアセンブリ1110の配置に適応するために、より幅広であり得る。
図15を参照して説明されたように、ファンアセンブリ1110は、レール構造1206の足端部1207内に配置され得て、エアダクトホース111を通してエアフロー挿入パッド1122からエアを引き込みレール構造1206の内側に沿って(例えば、レール構造1206の足端部1207に沿って)エアを引き出すように構成され得る。例えば、足端部1207は、ファンアセンブリ1110を受け入れるように構成されたキャビティ1306を画定する。
図19をも参照して、キャビティ1306は、ファンアセンブリ1110の外部ハウジング1700を完全に受け入れるように構成される。キャビティ1306は、ファンアセンブリ1110のエアダクト1708がそこを通って延在するように、マットレスの内部に向かって開放している。エアダクト1708の端部のエア入口1710は、足端部1207のキャビティ1306から露出され、エアダクトホース111に結合するように構成されている。ファンアセンブリ1110は、エアダクトホース111への接続に起因してファンアセンブリ1110がマットレスシステム1600から突出するのを防止するように、レール構造1206の足端部1207に位置決めされ得る。更に、ファンアセンブリ1110は、動作時にファンアセンブリ1110がより静かであるように、マットレスシステム1600のユーザの頭からより遠くに位置決めされる。結果として、ファンアセンブリ1110からの音がユーザの睡眠を妨げない可能性がある。
【0158】
図示されるように、マットレスシステム1600は、レール構造1206の足端部1207内に配置され、マットレスシステム1500の頂部の2つの別個のゾーン(左側及び右側)の微気候を制御するように構成されて動作可能な、2つのファンアセンブリ1110を有し得る。更に他の実装形態では、マットレスシステム1500は、より少ないまたはより多い統合ファンアセンブリを有し得る。
【0159】
図17は、
図16のマットレスシステム1600の部分分解図であり、頂部層202、中間層204、例示的なエアチャンバ222、及び、統合ファンアセンブリ1110、を示している。エアチャンバ222は、レール構造1206によって取り囲まれるように配置され得る。
【0160】
図示されているように、レール構造1206は、エアチャンバ222を少なくとも部分的に受け入れるための空間211を画定するべく、中間層204上に、あるいは、中間層が存在しない場合には頂部層202上に、配置され得る。
図16を参照して説明されたように、底部層208は、空間211全体及び空間211内のエアチャンバ222を覆うように、空間211内に配置され得る。
【0161】
マットレスシステム1600は、また、頂部層202の下方に位置決めされ得るエアフロー挿入パッド1122(例えば、サーマルインサート)を含み得る。幾つかの実装形態では、中間層204は、内部にエアフロー挿入パッド1122を受け入れるための切欠きセクションまたは凹部を画定し得る。エアフロー挿入パッド1122は、本開示全体に亘って説明されるエアフロー挿入パッド122と同様であり得る。図示の例では、エアフロー挿入パッド1122は、マットレス1600の頭部と足部との間に、頭部から足部までのマットレス1600の長さに部分的に沿って、配置される。パッド1122は、土台の穴の貫通に依存する必要なく位置決めを最適化するために、マットレス1600の頭部よりもマットレス200の足部により近く配置され得る。例えば、本明細書に記載されるように、ファンアセンブリはフォーム内に埋め込まれ得る。ファンアセンブリは、マットレスの頂部からエアを引き込むように作動し得て、ファンアセンブリは、マットレスのレール構造からエアを放出するのに十分な出力(パワー)を有するように設計される。このような設計は、マットレスアセンブリが単一の土台に依存しないことを許容し、あらゆるタイプの土台で使用されることを許容する。一例では、ファンアセンブリを受け入れるため、及び、フォームマットレスアセンブリの主要な構造的一体性を受け入れるために、レール構造の一部が肉厚にされ得る。幾つかの実装形態では、ファンアセンブリがベッドの足部(例えば、マットレスの足部レール内)に配置され、エアチャンバがベッドの頭部の方にシフトされ、頭部レールの厚さが低減される。ファンアセンブリを頭部レールでなく足部レールに配置することは、付加的な利点を提供し得る。例えば、ファンの音が頭部から遠ざかって、知覚される音レベルが低減される。チャンバは、足部ではなく、身体のより快適な感知領域(体幹、頭部)にシフトされる。更に、ファンアセンブリが冷却専用モジュールである場合、ファンアセンブリは、マットレスの境界内に嵌合するように、比較的小さなフォームファクタを有し得る。
【0162】
エアフロー挿入パッド1122は、1または複数の取り付け機構を使用して空間211の表面に取り付けられ得る。例えば、エアフロー挿入パッド1122の各コーナー部が、空間211上のそれぞれのループまたはフックと係合するように構成されたフックまたはループを含み得る。このような面ファスナは、空間211内でのエアフロー挿入パッド1122の容易で確実な取り付けを提供し得る。1または複数の他の取り付け機構も使用され得て、接着剤を含むが、これに限定されない。他の例では、エアフロー挿入パッド1122は、取り付け機構なしで、中間層204の切欠きセクションまたは凹部に締り嵌めされ得る、あるいは、中間層204の切欠きセクションまたは凹部内に受容され得る。幾つかの実装形態では、エアフロー挿入パッド1122は、中間層204と面一になるように位置決めされ得る。
【0163】
ファンアセンブリ1110は、エアダクトホース111に接続または取り付けられ得る。ファンアセンブリ1110は、また、
図15及び
図16を参照して説明されたように、少なくとも部分的に足端部のレール構造1206内に配置され得る。幾つかの実装形態では、中間層1122は、エアダクトホース111を受け入れるように構成された切欠きセクションまたは凹部を画定する。エアダクトホース111は、中間層1122と面一になるように、当該切欠きセクションまたは凹部内に受容され得る。
【0164】
図18は、
図16のマットレスシステム1600の底面斜視図を示す。
図4に図示及び説明されたマットレスシステム200とは異なり、
図18に図示及び説明されるマットレスシステム1600は、補強ストラップ(例えば、
図4の補強ストラップ250A~B)を含まない。代わりに、レール構造1206の足部レール1230が、頭部レール1232及び対向する側部レール234及び236よりも肉厚である。より厚い足部レール1230は、レール構造1206に追加の支持を提供し得て、マットレスシステム1600の形状を保持し得る。より厚いフットレール1230は、また、レール構造1206が曲がらないように、及び/または、ファンアセンブリ1110がマットレスシステム1600の全体形状から突出しないように、ファンアセンブリ1110を所定位置に維持するための追加の支持を提供し得る。足部レール1230を厚くすることによって、頭部レール1232と対向する側部レール234、236との幅が調整され得て、既存のエアチャンバアセンブリがマットレスシステム1600内に位置決めされ得るようになっている。例えば、頭部レール1232の幅が薄くされ得る。従って、エアチャンバアセンブリは、レール構造1206の足部レール1230、頭部レール1232及び対向する側部レール234、236によって画定されるそれらの間の空間(例えば、
図17の空間211)内に適合するために、サイズ及び/または形状が修正される必要が無い。例えば、
図3で説明されたエアチャンバアセンブリ220は、マットレスシステム200のレール構造206が等しい幅のレールを有していてマットレスシステム1600のレール構造1206が異なる幅のレールを有していても、マットレスシステム200とマットレスシステム1600との両方で使用され得る。一例では、足部レールの幅は、4インチ~7インチの範囲であり得て、頭部レールの幅は、1インチ~4インチの範囲であり得て、足部レールと頭部レールの合計幅は約8インチであり得る。この例では、側部レールの各々は、4インチの幅に維持され得る。
【0165】
幾つかの実装形態では、足部レール1230が最大幅を有し得て、頭部レール1232が最小幅を有し得て、対向する側部レール324、236が、足部レール1230の幅より小さく頭部レール1232の幅より大きい同一の幅を有し得る。前述のように、レール構造1206は、異なるサイズのエアチャンバアセンブリに置換される必要無しで、既存のエアチャンバアセンブリがマットレスシステム1600内に位置決めされることを許容するように、サイズが定められ得る。幾つかの実装形態では、追加の支持を提供してレール構造1206をマットレスシステム1600の形状内に維持するために、対向する側部レール234、236の幅が増大され得る。
【0166】
図19は、
図15の統合ファンアセンブリ1110の斜視図である。図示されているように、ファンアセンブリ1110は、ファン及び当該ファンの動作を制御可能な電子機器を受容するように構成された外部ハウジング1700を含む。ファンは、外部ハウジング1700内に位置決めされ得る。電子機器は、ファンに近接して及び/またはファンアセンブリ1110のエア出口1702の近くに位置決めされたプリント回路基板を含み得る。電子機器は、ベッドシステム(例えば、
図1のベッドシステム100)のコントローラに(例えば、有線及び/または無線で)接続し得て、ファンアセンブリ1110の動作を制御するように構成され得る。幾つかの実装形態では、電子機器は、マットレスシステム1500及び/または1600内に位置決めされる時、ファンアセンブリ1110内及び/またはファンアセンブリ1110の近くの、温度、湿度、及び/または、煙検知、を測定するための1または複数のセンサを含み得る。
【0167】
ファンアセンブリ1110は、ハウジング1700に流体接続され、ハウジング1700内へのまたはハウジング1700からのエアフローのために構成された、エアダクト1708(例えば、プレナム)を含み得る。ハウジング1700及びエアダクト1708は、エア入口及びエア出口を画定し得る。例えば、ファンアセンブリ110がエアを引き込むように作動する場合、エアダクト1708がエア入口1710を画定し、ハウジング1700がエア出口1702を画定する。ファンアセンブリ1110がエアを吹き出すように作動する実施形態では、エアダクト1708のエア入口1710がエア出口として機能し、ハウジング1700のエア出口1702がエア入口として機能する。
図19に図示及び説明されたファンアセンブリ1110の1または複数の構成要素は、
図5に図示及び説明されたファンアセンブリ110の1または複数の構成要素と同様であり得る。
【0168】
図20は、
図22に示す断面線に沿った、
図16のマットレスシステム1600を通るエアフローの断面図を示す。
図20は、マットレスシステム1600を通る例示的なエアフロー1800(例えば、排気エア)を示す。マットレスシステム1600は、
図6を参照して図示及び説明されたマットレスシステム200と同様であり得る。
図20は、レール構造1206の頭部レール1232及び足部レール1230を示す。ファンアセンブリ1110は、
図15乃至
図19を通して説明されたように、レール構造1206の足部レール1230内に位置決めされる。
【0169】
図20に示されるように、エアフロー1800は、マットレスシステム1600の上面から、エアフロー挿入パッド1122を通って、エアダクト1708を介して、ファンアセンブリ1110内に導かれる。次に、エアフロー1800は、ファンアセンブリ1110のハウジング1700内に送られ得る。幾つかの実装形態では、エアフロー1800は、マットレス1600の1または複数の層を通って流れ得て、底部層202にエア循環を提供し得る。エアフロー1800を循環させることによって、ファンアセンブリ1110は、マットレスカバー140の上面にエアフロー1800を生じさせ得て、マットレス1600の温度を低下または緩和させ得る。
【0170】
図21は、
図22に示す断面線に沿った、マットレスシステム1600の側断面図を示す。
図21は、ファンアセンブリ1110内に引き込まれるエアフロー1800を示し、更にファンアセンブリ1110からの排気エア1801を示す。マットレス1600のこの側断面図は、マットレス1600の短い足部側を示している。マットレス1600は、側部レール234、236を有するレール構造1206を含む。ファンアセンブリ1110は、レール構造1206の足部レール1230(不図示)内に配置されている。図示の例では、ファンアセンブリ1110は、レール構造1206の側部レール234に向けて配向されている。結果として、エアフロー1801は、ファンアセンブリ1110からマットレス1600の同一側に向けて放出され、それによって、マットレス1600の上面の温度を低下させる。代替的に、ファンアセンブリ1110は、レール構造1206の側部レール236に向けて配向され得る。
【0171】
図21に示されるように、ファンアセンブリ1110は、同一方向にエアフロー1801を排出し得る。幾つかの実装形態では、ファンアセンブリ1110は、異なる方向にエアフロー1801を排出し得る(例えば、側部レール234に最も近いファンアセンブリ1110は、側部レール234に向けてエアフロー1801を排出し得て、側部レール236に最も近いファンアセンブリ1110は、反対側の側部レール236に向けてエアフロー181を放出し得る)。ファンアセンブリ1110の配向/方向とは無関係に、エアフロー1801は、本開示全体に亘って説明されるように、マットレス1600の上面の微気候を効果的に調整するために、レール構造1206内及び/またはレール構造1206の周囲に導かれ得る。
【0172】
図22は、
図15の統合ファンアセンブリ1110を備えた例示的なマットレスシステム1600の底面図である。図示されているように、マットレスシステム1600は、マットレスシステム1600の上面が下を向くように、上下逆向きに裏返されている。図示のマットレスシステム1600は、本開示全体に亘って説明されるように、レール構造1302及び底部層304を有する(例えば、
図16のレール構造1206及び
図2の底部層208を参照)。幾つかの実装形態では、
図24A及び
図24Bを参照して説明されるように、マットレスシステム1600は底部層1900を備え得る。
【0173】
図23は、統合ファンアセンブリ1110を備えた
図22の例示的なマットレスシステム1600の別の底面図である。
図23において、底部層304は、レール構造1302の詳細を示すために取り外されている。レール構造1302は、凹部1306を有する。当該凹部1306は、ファンアセンブリ1110を受容するように構成されている。足部レール1304が、ファンアセンブリ1110の各々を少なくとも部分的に受け入れるように構成された凹部1306を含み得る。凹部1306は、ファンアセンブリ1110のサイズに適合する任意の適切なサイズであり得る。従って、ファンアセンブリ1110がマットレスシステム1600の1または複数の他の構成要素と干渉しないように、ファンアセンブリ1110はレール構造1302の内部に配置され得る。この形態は、また、ファンアセンブリ1110の配置が、マットレスシステム1600の中間軸(例えば、
図8乃至
図10を参照して説明された中間軸310を参照)にまたはその周囲に配置されるマットレスシステム1600の1または複数の他の構成要素と干渉することを防止するのに、有益であり得る。
【0174】
凹部1306は、ファンアセンブリ1110の少なくとも一部を受け入れるのに適した所定の幅W1を有し得る。所定の幅W1は、十分なエアフロー及びファンアセンブリ1110の設置用スペースを維持するのに十分な大きさであり得ると同時に、幅広すぎる開口部から生じ得る不快感を最小化するためにサイズが最小限であり得る。幅W1は、サーマルモジュールの長さに依存し得る。例えば、幅W1は、サーマルモジュールの長さよりも(例えば、1インチ以上)大きい場合がある。幾つかの実装形態では、サーマルモジュールの長さが8.5インチである場合、幅W1は9.5インチ以上であり得る。
【0175】
幾つかの実装形態では、凹部1306は、ファンアセンブリ1110からのエアフロー(例えば、排気エア)を促進または誘導するために、1または複数の異なる形態で配置され得る。
図23に示されるように、凹部1306は、ファンアセンブリ1110がレール構造1302の同一の側部レールに向けてエアを導き得るように配置され得る。別の例として、凹部1306は、両方のファンアセンブリ1110がレール構造1302の対向する側部レールに向けてエアを導くように、反対方向に配置され得る。幾つかの実装形態では、凹部1306の各々が、対向する形態で配置され得て、マットレスシステム1600の右側のファンアセンブリ1110がレール構造1302の右側の側部レールに向けてエアを導き得て、マットレスシステム1600の左側のファンアセンブリ1110がレール構造1302の左側の側部レールに向けてエアを導き得るようになっている。幾つかの実装形態では、凹部1306の各々が、両方のファンアセンブリ1110がレール構造1302の足部レール1304の中間点に向けて内側へとエアを導くように、互いに向けて配置され得る。更に幾つかの実装形態では、凹部1306のうちの少なくとも1つが、レール構造1302の足部レール1304の中間点に向けて内向きに配置され得る。更に幾つかの実装形態では、ファンアセンブリ1110のエアダクト(例えば、
図19のエアダクト1708)が、レール構造1302の足部レール1304から延出し得る。
【0176】
図24A及び
図24Bは、
図15の統合ファンアセンブリを備えた例示的なマットレスシステム1901の底部層1900の底面図を示す。マットレスシステム1901は、マットレスシステム1500、1600と同一または類似であり得る。幾つかの実装形態では、底部層1900は、本明細書に記載されたマットレスシステム200の一部であり得る。
【0177】
図24A及び
図24Bの両方を参照して、底部層1900(例えば、ベースパッド)は、頂部層(例えば、層202等の第1層)1902、中間層(例えば、層204等の第2層)1904、レール構造1906(例えば、レール構造206及び/または1206)、を備えたマットレスシステム1901の底部全体を覆い得る。底部層1900は、マットレスシステム1901の上面の微気候を調整するのに十分なエアフロー流量を提供するために、ある程度の通気性を有する材料で製造され得る。本明細書に記載されたファンアセンブリ(例えば、ファンアセンブリ110及びファンアセンブリ1110)は、また、マットレスシステム1901の上面において微気候を調整して所望の冷却を達成する能力を妨げる可能性がある底部層1900の特徴を克服するのに十分なように、マットレスシステム1901全体にエアフローを経路づけ得る。ベッドの足部は、ベースの通気性を必要とせず、足部レールを通してエアを排出するのに十分な通気性であるように、構成される。従って、例えば、底部層1900は、様々なタイプの材料(例えば、通気性がない、最小限の通気性を有する、など)で製造され得る。幾つかの実装形態では、エアがベッドの足部の鉛直面から出るように、底部層はほとんど通気性がないように製造される。更に、本明細書に記載されたファンアセンブリは、レール構造1906から周囲環境内へと延出する排気開口部(例えば、凹部1306)を必要とせずに、レール構造1906及び底部層1900を通るように/それらの周囲を通るように、エアフローを十分に経路づけ得る。
【0178】
図24A及び
図24Bの両方を参照して、底部層1900は複数の部品(片)から形成され得る。例えば、底部1900は、底部層1900の中間点で長手方向に分割され得て、それにより、それぞれ第1及び第2フラップ1900A、1900Bを有し得る。
フラップ1900A、1900Bの各々が、マットレスシステム1901の中間点から個別に開かれ得て/折り畳まれ得て、本開示全体に亘って説明されるマットレスシステム1901の構成要素にアクセスし得る。この構造は、マットレスシステム1901の組み立て、メンテナンス、及び/または、マットレスシステム1901の1または複数の構成要素の固定/交換、のためにマットレスシステム1901を開放することを許容するのに、有益であり得る。フラップ1900A、1900Bの各々は、また、レール構造1906のそれぞれの側部レールに取り付けられ得る(例えば、積層され得る、接着され得る)。幾つかの実装形態では、フラップは、フォーム積層を使用してレールに取り付けられる。例えば、頭部レールと足部レールに積層する場合、側部レールによって形成される接着剤経路を辿って、接着剤(例えば、3~4インチ)が存在し得る。これが、頭部/足部レールに、ベースパッドとの部分的な積層をもたせる。底部層1900のフラップ1900A、1900Bは、当該フラップ1900A、1900Bが個別に開閉され得ることを保証するために、レール構造1906の頭部レール及び足部レールに積層または他の態様で取り付けられる必要はない。
【0179】
幾つかの実装形態では、底部層1900は、それぞれのフラップ1900A、1900B上に開口部1908A、1908B(例えば、切り欠き、チャンバポート、など)を含み得る。開口部1908A、1908Bは、マットレスシステム1901の中間点(例えば、ベッドの腰部)に向けて位置決めされ得る。幾つかの実装形態では、開口部1908A、1908Bは、マットレスシステム1901の中間点から所定の距離だけオフセットされ得る。更に、開口部1908A、1908Bは、エアダクトホースがマットレスシステム1901のエアチャンバに取り付けられ得る位置に位置決めされ得て、その結果、全てのまたは一部の配線/ケーブルが中央位置にまとめて維持され得るようになっており、そこからマットレスシステム1901及び/またはベッドシステムのための電源及び/またはコントローラまで経路づけられ得るようになっている。従って、開口部1908A、1908Bは、ベッドシステム1901内の構成要素(例えば、ファンアセンブリ、エアチャンバ、など)に出入りする配線/ケーブルを受け入れるように構成され得る。例えば、ファンアセンブリの外部ハウジングに接続された配線/ケーブルが、レール構造1906の足部レールと少なくとも1つの側部レールとに沿って、レール構造1906の足部レールからマットレスシステム1901の中間点(例えば、ベッドの腰部)まで経路づけられ得る。
【0180】
配線は、一例として、足部レールに沿って、フラップ1900Bがレール構造1906のそれぞれの側部レールから折り返される位置にまで、経路づけられ得る。配線は、1または複数の配線管理ループ(配線纏めループ)を使用して、レール構造1906の1または複数の部分に沿って、固定され得る。当該ループは、マットレスシステム1901が輸送される時(例えば、ユーザの家に)、ユーザがマットレスシステム1901の端縁上に座る時、及び/または、マットレスシステム1901がベッドシステムのベース/土台から持ち上げられる時、配線がマットレスシステム1901内の意図された位置からずれてしまう(シフトしてしまう)ことを防止し得る。当該ループは、接着剤(例えば、底部層1900とレール構造1906のそれぞれの側部レールとの間のフォーム接着剤)及び/または面ファスナ(例えば、それぞれの側部レールに接着されたマイクロフック及び当該マイクロフックに取り付けられる生地)を使用して、レール構造1906のそれぞれの側部レール(及び/またはレール構造1906の足部レールの一部)に固定され得る。1または複数の他の取り付け機構も、配線管理ループをマットレスシステム1901に取り付けるために使用され得る。
【0181】
1または複数の配線管理ループが、マットレスシステム1901の各側に取り付けられ得る。例えば、1つのループが、足部レールがレール構造1906の右側の側部レールと出会うコーナー部において(及び足部レールがレール構造1906の左側の側部レールと出会うコーナー部においても)構成され得る。この位置は、配線がマットレスシステム1901の中心に向かってずれて(シフトして)または移動して内部の他の構成要素と干渉する、ということが無いことを保証するのに、有利であり得る。更に、この位置は、マットレスシステム1901の使用及び/または移動によってファンアセンブリが経験する応力が緩和され得ることを保証するのに、有益であり得る。1または複数の追加の配線管理ループが、それぞれの開口部1908A、1908Bまで側部レールの長さに沿って配置され得る。幾つかの実装形態では、配線管理ループが使用されない場合もある。代わりに、配線は、接着剤、面ファスナ、及び/または、1または複数の他のタイプの取り付け機構、を用いてマットレスシステム1901に直接的に取り付けられ得る。
【0182】
次いで、配線は、レール構造1906のそれぞれの側部レールと底部層1900のフラップ1900Bとの間で、それぞれの開口部1908Bまで、タック付けされ(tucked)得る。次いで、配線は、それぞれの開口部1908Bを通して経路づけられ得る。結果として、配線は、一か所に統合されて維持され得て、それによって、美的に優れた外観を提供し得て、マットレスシステム1901のセットアップ時及びメンテナンス時においてマットレスシステム1901のユーザ及び/または技術者に容易さを提供し得る。換言すれば、マットレスシステム1901が製造されユーザに配送される前に、ファンアセンブリからの配線が、レール構造1906の側部レールに沿って、それぞれの開口部1908A、1908Bを通って外に出るように、経路づけられ得る。配線を一か所所に維持することは、ユーザの家でマットレスシステム1901をセットアップする際の容易さを保証するのに、有益であり得る。配送技術者またはユーザは、マットレスシステム1901の1または複数の構成要素間で配線を接続することが必要とされない。代わりに、配線は既に構成要素に接続され得て、従って、集中位置(例えば、開口部1908A、1908B)に維持され得る。また、ユーザの家での使用中において、マットレスシステム1901のカバーを通って突き出ることがないように、あるいは、マットレスシステム1901のユーザの快適性やマットレスシステム1901の美的外観と干渉する(妨げる)ことがないように、配線は、開口部1908A、1908Bに維持され得る。
【0183】
本明細書に説明された統合ファンアセンブリの特徴は、様々なタイプのマットレスシステムに適用され得る。幾つかの実装形態では、本明細書に説明されたファンアセンブリは、エアチャンバを備えないマットレス内に統合され得る。例えば、ファンアセンブリは、膨張可能なエアチャンバの代わりに、バネアセンブリ、フォーム材料、または、任意の適切な支持材料、を含むマットレス内に統合され得る。ファンアセンブリは、本明細書に記載されるのと同一または同様の態様で(例えば、ファンアセンブリをレール構造の切欠きセクションに少なくとも部分的に挿入することによって)、そのようなマットレスの内部に設置され得る。他の実装形態では、ファンアセンブリは、マットレスのレール構造以外のマットレス内の任意の適切な位置に取り付けられ得る。幾つかの場合、マットレスシステムはレール構造を含まない可能性がある。代わりに、マットレスシステムは、マットレスの大部分の構成を占める、バネ、フォーム、または、別の支持材料、などの材料を含み得る。このようなマットレスシステムでは、ファンアセンブリ110及び/またはファンアセンブリ1110などのファンアセンブリが、マットレスシステムの材料の凹部内に統合(一体化)され得る、あるいは、他の態様で収容され得る。例えば、マットレスシステムは、フォーム材料で構成され得る。開口部などの凹部が、マットレスシステムのフォーム材料の足端部内に、当該足端部の端縁の近くで、切り込まれ得る。次いで、ファンアセンブリがそこに配置され得て、本明細書に記載されたファンアセンブリと同一または同様の機能をマットレスシステムに提供し得る。別の例として、マットレスシステムは、バネで構成され得る。凹部が、マットレスシステムの足端部の近くに形成され得て、その中にファンアセンブリが配置され得て、本明細書全体に亘って説明されたファンアセンブリと同一または同様の機能をマットレスシステムに提供し得る。ファンアセンブリの1または複数の他の形態及び/または配置が、レール構造及び/またはエアチャンバを含まないマットレスシステム内に当該ファンアセンブリを組み込むために、使用され得る。
【0184】
本明細書は、多くの具体的な実装形態の詳細を含んでいるが、これらは、開示された技術、ないし、特許が請求され得るもの、の範囲の制限として解釈されるべきではない。むしろ、これらは、特定の開示された技術の特定の実施形態に特有であり得る特徴の説明として解釈されるべきである。本明細書において別個の実施形態の文脈で説明された特定の特徴が、単一の実施形態において部分的または全体的に組み合わせて実装されてもよい。逆に、単一の実施形態の文脈で説明された様々な特徴が、複数の実施形態で個別に、あるいは、任意の適切なサブコンビネーションで、実装されてもよい。更に、本明細書では、特徴が特定の組み合わせで作用するものとして説明され、及び/または、最初にそのように特許請求され得る場合があるが、幾つかの場合には、特許請求される組み合わせからの1または複数の特徴が、当該組み合わせから削除され得るし、特許請求される組み合わせが、サブコンビネーションまたはサブコンビネーションの変形例に向けられ得る。同様に、動作(操作)は特定の順序で説明されている場合があるが、所望の結果を達成するために、そのような動作が特定の順序ないし連続した順序で実行されること、また、全ての動作が実行されること、を要求するものとして理解されるべきではない。主題の特定の実施形態が説明された。他の実施形態は、以下の特許請求の範囲内に含まれる。
【国際調査報告】