(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-13
(54)【発明の名称】外科用装置トレイインサート及びトレイ
(51)【国際特許分類】
A61B 50/33 20160101AFI20240306BHJP
【FI】
A61B50/33
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023557065
(86)(22)【出願日】2022-03-16
(85)【翻訳文提出日】2023-10-17
(86)【国際出願番号】 EP2022056896
(87)【国際公開番号】W WO2022194971
(87)【国際公開日】2022-09-22
(32)【優先日】2021-03-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516312682
【氏名又は名称】デピュイ・アイルランド・アンリミテッド・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】DEPUY IRELAND UNLIMITED COMPANY
【住所又は居所原語表記】Loughbeg Industrial Estate, Ringaskiddy, County Cork, Ireland
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】バガリー・シリディアン・ハリー
(72)【発明者】
【氏名】ダイチ・グリン
(72)【発明者】
【氏名】フラタース・イアン
(72)【発明者】
【氏名】カーバニー・ナズィール-アフメド
(72)【発明者】
【氏名】カメロン・ロッド
(57)【要約】
外科用装置トレイのためのインサート及び外科用装置トレイを準備する方法が記載されている。インサートは、外科用機器のアイテムを受容するように構成された少なくとも1つの支持体を画定し、かつ第1の平面を画定しており、多角形形状を画定する複数の縁部を有する、上部を含み得る。第1の側壁は、上部の第1の縁部から下方に延在し得、かつ第2の平面を画定し得る。第1の側壁は、第1の雄型取り付け特徴部を有し得る。第2の側壁は、上部の第2の縁部から下方に延在し得、かつ第2の雌型取り付け特徴部を有し得る。第1の取り付け特徴部は、第1の側壁が第1の平面及び第2の平面に対して平行な方向に移動して、インサートを同様の構造を有する更なるインサートに接続するときに、雌型取り付け特徴部の形状と嵌合するように構成され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外科用装置トレイのためのインサートであって、
外科用機器のアイテムを受容するように構成された少なくとも1つの支持体を画定する上部であって、前記上部が、第1の平面を画定し、前記上部が、前記上部の多角形形状を画定する複数の縁部を有する、上部と、
前記上部の第1の縁部から下方に延在しており、第2の平面を画定する第1の側壁であって、前記第1の側壁が、第1の取り付け特徴部を有し、前記第1の取り付け特徴部が、雄型取り付け特徴部である、第1の側壁と、
前記上部の第2の縁部から下方に延在しており、第2の取り付け特徴部を有する第2の側壁であって、前記第2の取り付け特徴部が、ある形状を有する雌型取り付け特徴部であり、前記第1の取り付け特徴部は、前記第1の側壁が前記第1の平面及び前記第2の平面に対して平行な方向に移動して、前記インサートを、同様の構造を有する更なるインサートに接続するときに、前記雌型取り付け特徴部の前記形状と嵌合するように構成されている、第2の側壁と、を備える、インサート。
【請求項2】
前記第1の取り付け特徴部が、前記第1の壁に沿った第1の位置を有し、前記第2の取り付け特徴部が、前記第2の壁に沿った第2の位置を有し、前記第2の位置は、第1の形成部を第2の形成部と嵌合させる前記方向に前記第1の側壁が移動する距離に対応するオフセット長さだけ、前記第1の位置と比較して前記第2の壁に沿ってオフセットされている、請求項1に記載のインサート。
【請求項3】
前記第1の側壁が、第3の取り付け特徴部を有し、前記第3の取り付け特徴部が、更なる雄型取り付け特徴部であり、前記第2の側壁が、第4の取り付け特徴部を有し、前記第4の取り付け特徴部が、更なる形状を有する更なる雌型取り付け特徴部であり、前記第3の取り付け特徴部は、前記第1の側壁が前記第1の平面及び前記第2の平面に対して平行な方向に移動して、前記インサートを、同様の構造を有する更なるインサートに接続するときに、前記更なる雌型取り付け特徴部の前記更なる形状と嵌合するように構成されている、請求項1に記載のインサート。
【請求項4】
前記第1の側壁が、第3の取り付け特徴部を有し、前記第3の取り付け特徴部が、更なる形状を有する更なる雌型取り付け特徴部であり、前記第2の側壁が、第4の取り付け特徴部を有し、前記第4の取り付け特徴部が、更なる雄型取り付け特徴部であり、前記第4の取り付け特徴部は、前記第1の側壁が前記第1の平面及び前記第2の平面に対して平行な方向に移動して、前記インサートを、同様の構造を有する更なるインサートに接続するときに、前記更なる雌型取り付け特徴部の前記更なる形状と嵌合するように構成されている、請求項1に記載のインサート。
【請求項5】
前記上部の第3の縁部から下方に延在しており、第3の平面を画定する第3の側壁であって、前記第3の側壁が、更なる取り付け特徴部を有し、前記更なる取り付け特徴部が、更なる雄型取り付け特徴部である、第3の側壁と、
前記上部の第4の縁部から下方に延在しており、第4の取り付け特徴部を有する第4の側壁であって、前記第4の取り付け特徴部が、更なる形状を有する更なる雌型取り付け特徴部であり、前記第3の取り付け特徴部は、前記第3の側壁が前記第1の平面及び前記第3の平面に対して平行な方向に移動して、前記インサートを、同様の構造を有する更なるインサートに接続するときに、前記更なる雌型取り付け特徴部の前記形状と嵌合するように構成されている、第4の側壁と、を更に備える、請求項1に記載のインサート。
【請求項6】
前記第1の壁及び前記第2の壁が、前記上部の前記多角形形状の対向する側にあり、かつ/又は前記第3の壁及び前記第4の壁が、前記上部の前記多角形形状の対向する側にある、請求項1に記載のインサート。
【請求項7】
前記多角形形状が、正方形又は長方形である、請求項1に記載のインサート。
【請求項8】
前記雄型取り付け特徴部が、嵌合されたときに前記雌型取り付け特徴部の前記形状と相互作用して、前記雄型取り付け特徴部を前記雌型取り付け特徴部にロックするように構成されたロック部分を含む、請求項1に記載のインサート。
【請求項9】
前記雄型取り付け特徴部が、前記第1の壁の一体部分である、請求項1に記載のインサート。
【請求項10】
前記雄型取り付け特徴部が、前記第1の壁の別個の部分である、請求項1に記載のインサート。
【請求項11】
前記雄型取り付け特徴部が、舌状部を有するクリップを含み、前記雌型取り付け特徴部が、前記舌状部を受容するように寸法決めされた開口を含む、請求項1に記載のインサート。
【請求項12】
前記クリップが、前記第2の壁の厚さと同じ厚さを有する壁と係合するときに、摩擦嵌めを提供するように構成されている、請求項11に記載のインサート。
【請求項13】
前記雌型取り付け特徴部の前記形状が、第1の開口及び第2の開口を備え、前記ロック部分が、前記第2の開口と相互作用するように構成されている、請求項8に記載のインサート。
【請求項14】
請求項1に記載の複数のインサートを備えるインサートアセンブリであって、隣接するインサートは、前記複数のインサートのうちの1つのインサートの雄型取り付け特徴部が前記複数のインサートのうちの別のインサートの雌型取り付け特徴部と嵌合することによって接続されている、インサートアセンブリ。
【請求項15】
請求項5に記載の更なるインサートを更に備え、前記更なるインサートは、前記更なるインサートの前記雄型取り付け特徴部又は前記雌型取り付け特徴部が前記複数のインサートのうちの1つのインサートの雌型取り付け特徴部又は雄型取り付け特徴部と嵌合することによって、前記複数のインサートのうちの前記1つのインサートに接続されている、請求項14に記載のインサートアセンブリ。
【請求項16】
外科用装置トレイであって、
外側容器と、
請求項14又は15に記載のインサートアセンブリと、を備え、前記インサートアセンブリが、前記外側容器内に位置する、外科用装置トレイ。
【請求項17】
前記複数のインサート上に位置付けられており、前記複数のインサートによって支持されている、外科用装置の複数のアイテムを更に備える、請求項16に記載の外科用装置トレイ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、外科用装置トレイを対象とし、特に、外科用装置トレイのためのインサート、外科用装置トレイのためのインサートを組み立てる方法、及び外科用装置トレイを対象とする。
【背景技術】
【0002】
外科用装置トレイは、一般に知られており、典型的には、外科用器具、ツール、インプラント、及び補助的な外科用機器などの様々な外科用装置を取り扱うために使用される。外科用装置トレイは、外科用装置を手術室に輸送し、外科処置中に外科用装置を保存し、その後の滅菌のために外科用装置を取り出し、保存及び将来の使用のために装置をトレイに再装填するために使用され得る。
【0003】
いくつかの外科処置は、多数の異なる器具を使用する場合があり、いくつかの外科処置は、患者に応じて変化する場合があり、したがって、必要とされる場合に、異なるバージョンの同じ器具が利用可能であることを必要とする場合があり、いくつかの外科処置は、異なるサイズの器具が利用可能であることを必要とする場合があり、いくつかの外科処置は、整形外科処置のための外科用インプラントなどの他の外科用アイテムが存在することを必要とする場合があり、いくつかの外科処置は、骨ねじ又は骨ピンなどの補助外科用機器が利用可能であることを必要とする場合がある。したがって、外科医が必要とする可能性が高い装置のほとんど又は全てを利用可能にしようとするために、比較的単純な外科処置の場合であっても、多数のトレイが必要とされる場合がある。
【0004】
多くの場合、外科用トレイの意図された内容物は、トレイ内に提供される装置の様々な異なる部品を安全かつ確実に保持するために、かつ処置の開始時及び終了時に装置の全てが存在することを確実にすることによって在庫チェックを可能にするために、支持体がトレイ内に提供されるので、大部分が固定される。上述したように、装置の多数のアイテムが提供されることになる場合があり、それらの多くは、外科処置中に実際に必要とされないか、又は使用されない場合がある。
【0005】
余分な装置の提供は、必要とされる可能性が最も高い外科用装置の選択されたサブセットのみが提供され得るカスタマイズされたトレイを提供することによって低減され得る。しかしながら、それは、処置毎に異なり得、したがって、各処置に対して、異なるトレイレイアウトが必要とされ、異なるトレイが組み立てられることを要求し得る。
【0006】
また、トレイレイアウト及び内容物の大きな変動は、手術室スタッフが装置の正しい部分を見つけることができる容易さ、及びトレイが最初の場所に正確かつ迅速に梱包されることを確実にすることによる在庫管理、並びに全ての装置が処置の最後に説明されることを確実にするために装置がトレイに戻されることをも低減させる可能性がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示は、よりカスタマイズされた外科用装置トレイが効率的かつ/又は信頼できる様式で提供されることを可能にし得る、外科用装置トレイへのよりモジュール式のアプローチを対象とする。
【0008】
本開示の第1の態様は、外科用装置トレイのためのインサートを提供しており、インサートは、外科用器具のアイテムを受容するように構成された少なくとも1つの支持体を画定する上部であって、上部が、第1の平面を画定し、上部が、上部の多角形形状を画定する複数の縁部を有する、上部と、上部の第1の縁部から下方に延在しており、第2の平面を画定する第1の側壁であって、第1の側壁が、第1の取り付け特徴部を有し、第1の取り付け特徴部が、雄型取り付け特徴部である、第1の側壁と、上部の第2の縁部から下方に延在しており、第2の取り付け特徴部を有する第2の側壁であって、第2の取り付け特徴部が、ある形状を有する雌型取り付け特徴部であり、第1の取り付け特徴部は、第1の側壁が第1の平面及び第2の平面に対して平行な方向に移動して、インサートを、同様の構造を有する更なるインサートに接続するときに、雌型取り付け特徴部の形状と嵌合するように構成されている、第2の側壁と、を備え得る。
【0009】
第1の取り付け特徴部は、第1の壁に沿った第1の位置を有し得、第2の取り付け特徴部は、第2の壁に沿った第2の位置を有し得、第2の位置は、第1の形成部を第2の形成部と嵌合させる方向に第1の側壁が移動する距離に対応するオフセット長さだけ、第1の位置と比較して第2の壁に沿ってオフセットされている。
【0010】
第1の側壁は、第3の取り付け特徴部を有し得、第3の取り付け特徴部は、更なる雄型取り付け特徴部であり、第2の側壁は、第4の取り付け特徴部を有し得、第4の取り付け特徴部は、更なる形状を有する更なる雌型取り付け特徴部であり、第3の取り付け特徴部は、第1の側壁が第1の平面及び第2の平面に対して平行な方向に移動して、インサートを、同様の構造を有する更なるインサートに接続するときに、更なる雌型取り付け特徴部の更なる形状と嵌合するように構成されている。
【0011】
第1の側壁は、第3の取り付け特徴部を有し得、第3の取り付け特徴部は、更なる形状を有する更なる雌型取り付け特徴部であり、第2の側壁は、第4の取り付け特徴部を有し得、第4の取り付け特徴部は、更なる雄型取り付け特徴部であり、第4の取り付け特徴部は、第1の側壁が第1の平面及び第2の平面に対して平行な方向に移動して、インサートを、同様の構造を有する更なるインサートに接続するときに、更なる雌型取り付け特徴部の更なる形状と嵌合するように構成されている。
【0012】
インサートは、上部の第3の縁部から下方に延在しており、第3の平面を画定する第3の側壁であって、第3の側壁が、更なる取り付け特徴部を有し、更なる取り付け特徴部が、更なる雄型取り付け特徴部である、第3の側壁と、上部の第4の縁部から下方に延在しており、第4の取り付け特徴部を有する第4の側壁であって、第4の取り付け特徴部が、更なる形状を有する更なる雌型取り付け特徴部であり、第3の取り付け特徴部は、第3の側壁が第1の平面及び第3の平面に対して平行な方向に移動して、インサートを、同様の構造を有する更なるインサートに接続するときに、更なる雌型取り付け特徴部の形状と嵌合するように構成されている、第4の側壁と、を更に備え得る。
【0013】
第1の壁及び第2の壁は、上部の多角形形状の対向する側にあり得、かつ/又は第3の壁及び第4の壁は、上部の多角形形状の対向する側にある。
【0014】
多角形形状は、正方形又は長方形であり得る。
【0015】
雄型取り付け特徴部は、嵌合されたときに雌型取り付け特徴部の形状と相互作用して、雄型取り付け特徴部を雌型取り付け特徴部にロックするように構成されたロック部分を含み得る。
【0016】
雄型取り付け特徴部は、第1の壁の一体部分であり得る。
【0017】
雄型取り付け特徴部は、第1の壁の別個の部分であり得る。
【0018】
雄型取り付け特徴部は、舌状部を有するクリップを含み得、雌型取り付け特徴部は、舌状部を受容するように寸法決めされた開口を含む。
【0019】
クリップは、第2の壁の厚さと同じ厚さを有する壁と係合するときに、摩擦嵌めを提供するように構成され得る。
【0020】
雌型取り付け特徴部の形状は、第1の開口及び第2の開口を備え得、ロック部分は、第2の開口と相互作用するように構成されている。
【0021】
本開示の更なる態様は、前述の態様による複数のインサートを備えるインサートアセンブリであって、隣接するインサートは、複数のインサートのうちの1つのインサートの雄型取り付け特徴部が複数のインサートのうちの別のインサートの雌型取り付け特徴部と嵌合することによって接続されている、インサートアセンブリを提供する。
【0022】
インサートアセンブリは、更なるインサートを更に備え得、更なるインサートは、更なるインサートの雄型取り付け特徴部又は雌型取り付け特徴部が複数のインサートのうちの1つのインサートの雌型取り付け特徴部又は雄型取り付け特徴部と嵌合することによって、複数のインサートのうちの1つのインサートに接続されている。
【0023】
本開示の更なる態様は、外科用装置トレイを提供しており、外科用装置トレイは、外側容器と、インサートアセンブリが、外側容器内に位置する、前述の態様のインサートアセンブリと、を備える。
【0024】
外科用装置トレイは、複数のインサート上に位置付けられており、複数のインサートによって支持されている、外科用装置の複数のアイテムを更に備え得る。
【0025】
本開示の更なる態様は、外科用装置トレイを準備する方法のための方法を提供する。方法は、第1のインサートを取得することであって、第1のインサートが、第1のインサートの上面に外科用装置の第1の複数のアイテムを有し、上面が、第1の平面を画定する、ことと、第2のインサートを取得することであって、第2のインサートが、第2のインサート上に外科用装置の第2の複数のアイテムを有する、ことと、第1のインサートの雄型取り付け特徴部を第2のインサートの雌型取り付け形成部に係合することと、第1のインサート及び第2のインサートを、第1の平面に対して平行な方向に互いに対して移動させて、第1のインサート及び第2のインサートを接続することと、接続された第1のインサート及び第2のインサートを外側容器内に配置することと、を含み得る。
【0026】
方法は、インサートを取得することであって、インサートが、第3のインサート上に外科用装置の第3の複数のアイテムを有する、ことと、第1のインサート、第2のインサート、又は第3のインサートのうちの最初の1つのインサートの雄型取り付け特徴部を、最初の1つのインサート以外の第1のインサート、第2のインサート、又は第3のインサートのうちの2番目のインサートの雌型取り付け構造に係合することと、第3のインサートと、接続された第1のインサート及び第2のインサートとを、第1の平面に対して平行な方向に互いに対して移動させて、第3のインサートを、接続された第1のインサート及び第2のインサートに接続することと、を更に含み得、接続された第1のインサート及び第2のインサートを配置することは、接続された第1のインサート、第2のインサート、及び第3のインサートを外側容器内に配置することを更に含む。
【図面の簡単な説明】
【0027】
以下、例示のみを目的として、添付図面を参照しながら、実施形態を詳細に説明する。
【
図1】外科用装置トレイのためのインサートの斜視図を示す。
【
図4】
図1に示すインサートの本体の斜視図を示す。
【
図7】
図1~
図3に示すインサートのクリップ部分の平面図を示す。
【
図9】
図1~
図3に示すようなインサートを使用して外科用装置トレイを準備する方法を示す、フローチャートを示す。
【
図10】互いに接続するために位置付けられた第1のインサート及び第2のインサートの平面図を示す。
【
図11】接続中の第1のインサート及び第2のインサートの平面図を示す。
【
図12】接続後の第1インサート及び第2インサートの平面図を示す。
【
図13】外科用トレイに配置されている、接続された第1及び第2のインサートの側面図を示す。
【
図14】互いに接続するために位置付けられた第1のインサート及び第2のインサートの更なる実施形態の平面図を示す。
【
図15】接続中の第1のインサート及び第2のインサートの更なる実施形態の平面図を示す。
【
図16】第1のインサート及び第2のインサートが互いに接続するように位置付けられている、第1のインサート、第2のインサート、及び第3のインサートの更なる実施形態の平面図を示す。
【
図17】第1のインサート及び第2のインサートの接続中の第1のインサート、第2のインサート、及び第3のインサートの更なる実施形態の平面図を示す。
【
図18】第1のインサート及び第2のインサートが接続されており、かつ第3のインサートに接続するために位置付けられている状態である、第1のインサート、第2のインサート、及び第3のインサートの更なる実施形態の平面図を示す。
【
図19】第1のインサート及び第2のインサートが接続されており、かつ第3のインサートに接続されている状態である、第1のインサート、第2のインサート、及び第3のインサートの更なる実施形態の平面図を示す。
【0028】
図面においては、異なる図面における類似の項目は、特に指示がない限り、共通の参照記号を共有する。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図1を参照すると、外科用装置トレイのためのインサート100の実施形態の斜視図が示されている。
図2はインサート100の平面図を示し、
図3はインサート100の第1の側壁150の側面図を示す。
【0030】
インサート100は、略立方形状の本体102を有する。本体102は、第1~第4の縁部106、107、108、109を有する略正方形を有する、上部104を有する。他の実施形態では、本体は、他の多角形形状を有し得、特に、長方形などの四辺形形状を有し得る。上部は、複数の支持体を含み得、各支持体は、外科用装置のそれぞれのアイテムを受容するように構成されている。図示の実施形態では、各支持体は、上部104の縁部112によって画定され、かつ支持体内に埋め込まれる外科用装置のアイテムの形状に対応する形状を有する、開口(例えば、110)を含むことができ、支持体は、図示の実施形態では、寛骨臼トライアルライナとすることができる。各支持体はまた、材料のウェブ(例えば、118)によって接続された湾曲部分(例えば、116)を有する平坦なアイテムの形状の構造部材114を含み得、細長い部材(例えば、120)は、その上に延在して、上部104を通過する。細長い部材120は、ユーザが細長い部材を掴んで引っ張ることを可能にして、細長い部材から横方向に延在するバーブが上部104の上面の適所に着座するまで細長い部材を引き通すことによって、インサートの組み立てを支援し得る。支持体は、他の実施形態では、異なる方法で実装され得、また、外科用器具、ツール及び固定具、並びに他の補助外科用機器などの外科用装置の他の異なるアイテムを支持するように異なるように構成され得る。
【0031】
インサート100の本体102は、例えば、アルミニウム又はステンレス鋼などの適切な金属のシートから作製され得、構造部材は、プラスチック又はゴム、例えば、シリコーンゴムから作製され得る。
【0032】
図1及び
図2に最もよく示されているように、上部102は、各角部において上部の縁部によって画定された凹部、例えば、凹部122を有し得る。
【0033】
上部104は、概して平坦な形状を有し得、第1の平面を画定し得る。
【0034】
インサートは、第1の縁部106から延在する第1の側壁150と、第2の縁部107から延在する第2の側壁152と、第3の縁部109から延在する第3の側壁154と、第3の縁部108から延在する第4の側壁156と、を有し得る。第1及び第3の側壁は、互いに対向し得、第2及び第4の側壁は、互いに対向し得る。
【0035】
第1の側壁は、概して平坦であってもよく、上部104によって画定される第1の平面に対して概して垂直であり得る、第2の平面を画定し得る。
【0036】
第1の側壁は、雄型取り付け特徴部の形状であり得る、第1の取り付け特徴部160と、また雄型取り付け特徴部の形状であり得る、第2の取り付け特徴部162と、を含み得る。第1の取り付け特徴部160は、クリップ164及びロック部分166を含み得、第2の取り付け特徴部162は、クリップ168及びロック部分170を含み得る。
【0037】
第2の側壁152及び第4の側壁156は各々、様々な印が提示され得る空間を有し得、また、インサート100の洗浄性及び滅菌性を向上させるために複数の開口(例えば、172、174)をその中に画定し得る。
【0038】
第3の側壁は、
図1~
図3に示すインサートの取り付け特徴部に対応する更なるインサートの雄型取り付け特徴部と相互作用して、インサートを互いに接続するように配列された第1の雌型取り付け特徴部及び第2の雌型取り付け特徴部を含むことができる。
【0039】
図4は、例えば、インサートの製造の初期段階における、支持体を省略したインサートの本体102の斜視図を示す。
図4に最もよく示されているように、第3の側壁154は、第1の雌型取り付け特徴部170及び第2の雌型取り付け特徴部172を含み得る。第1及び第2の雌型取り付け特徴部は各々、第3の側壁154によって画定されたそれぞれ略矩形の開口174、176であり得る。これらは、以下により詳細に説明されるように、概して、隣接するインサートの対応する雄型取り付け特徴部を受容するように配列及び構成され得る。更なる矩形の開口178もまた、第3の側壁によって画定され得、以下でより詳細に説明されるように、概して、隣接するインサートの対応するロック特徴部を受容するように配列及び構成され得る。
【0040】
第1の開口174及び第2の開口176は、雄型取り付け特徴部のそれぞれのクリップ部分を受容するように寸法決めされ得、クリップが開口の端部を画定する壁の部分に係合したときに、次にロック部分166が開口の他方の端部を画定する壁の部分に当接するような長さを有し得る。雄型取り付け特徴部160、162は、第1の側壁に沿ったそれぞれの位置を有し得、雌型取り付け特徴部174、176は、第3の側壁に沿ったそれぞれの位置を有し得、これらの位置は、クリップ部分164、168の各々の長さに概ね対応する量だけオフセットされる。このようにして、更なるインサート上のクリップ部分を開口内に係合させることができ、次に、クリップを、クリップが開口の端部と嵌合し、かつ第2及び第4の壁が更なるインサートの対応する第2及び第4の壁とほぼ整列して面一になるまで、上部及び第1の壁の平面に対してほぼ平行な方向に摺動させることができ、これについては以下でより詳細に説明する。同時に、更なるインサートのロック特徴部166、208は、この任意選択の特徴部が提供される実施形態において、意図しない分解を防止するために第3の開口178内に受容され得る。
【0041】
図5は、
図4に示されるインサートの本体102の平面図を示し、
図6は、雄型取り付け構造を有する第1の壁150の側面図を示す。
図7は平面図を示し、
図8は、第1の側壁150に取り付けられる前の雄型取り付け特徴部200の斜視図を示す。
図6に最もよく示されているように、各雄型取り付け特徴部部位180、190は、第1の側壁150によって画定された第1の矩形の開口182、192、第2の正方形の開口184、194、及び第3の円形の開口186、196を含み得る。
【0042】
雄型取り付け特徴部部分200は、リベットを受容して雄型取り付け特徴部部分200を開口196又は186を介して雄型取り付け特徴部部位のうちの1つに取り付けるための円形の開口203をその中に画定する、中央本体部分202を有し得る。部分200の自由端における舌状部204は、ばね領域又は弾性領域206によって本体202に接続され得、より狭い尾部分208は、本体202の他方の自由端に提供されてもよく、かつ本体に対して傾斜していてもよい。
図1に最もよく示されているように、雄型取り付け特徴部部分200は、舌状部204が第1の開口182、192を通過し、尾部208が第2の開口184、194を通過した状態で、取り付け部位180、190の各々で第1の側壁150の内面に取り付けられ得、部分200の円形の開口203及び第1の側壁の円形の開口186、196を通過するリベット212、214によって所定の位置に保持され得る。
【0043】
上述の実施形態において、クリップ部分200は、別体で提供され得る。クリップ200を別個の部品として提供することは、クリップがインサートの本体とは異なる材料から作製されることを可能にし、したがって、その材料特性及び/又は寸法を選択して、そのクリッピング機能を強化することを可能にする。例えば、クリップは、より硬い材料(本体がアルミニウムで作られている場合にはステンレス鋼など)から作られてもよく、かつ/又は異なる厚さを有し得る。これは、関節の摩擦及び/又は保持及び/又は疲労寿命を改善するのに役立ち得る。これはまた、インサート本体にいくつかの複雑な屈曲部を追加するよりも、プレスを介して一度に多数(例えば、数万個)のこれらのクリップを大量生産し、かつクリップを本体にリベット留めすることがより簡単であるため、アセンブリを製造することをより簡単にすることができる。
【0044】
他の実施形態では、雄型取り付け特徴部は、インサートの側壁の材料の一体又は単体部分として提供され得る。例えば、側壁は、金属の舌状部又はタブを画定するように切断され得、次いで、クリップ又は他の取り付け特徴部を形成するように、側壁から離れて屈曲又は折り畳まれ得る。同様に、ロック部分は、切り込みによって形成され得、側壁の材料の折り畳まれた部分又は屈曲された部分であり得る。
【0045】
追加的に又は代替的に、ロック部分は、クリップのかかり付き部分又は傾斜部分として提供されてもよく、更なるインサートの側壁に画定され、かつ雄型取り付け構造を受容するように提供された側壁の開口の端部に隣接する、同様のサイズにされ、かつ位置付けられた凹部又は開口と相互作用するように配列され得る。
【0046】
次に、インサート100の例示的な使用方法について、
図9~
図13を更に参照しながら説明する。
図9は、外科用装置トレイを組み立てるためにインサート100と同様のインサートを接続する方法220を示すフローチャートを示す。上記のように、本開示は、外科用装置トレイアセンブリ及び準備へのよりモジュール式のアプローチを可能にし得る。したがって、インサート100の一般的な形状を有する少なくとも2つのインサートを使用することができるが、必ずしも同じ形状又はサイズである必要はない。これらのインサートは、同じ一般的な形状を有し、雄型及び雌型取り付け特徴部が、雄型取り付け特徴部(単数又は複数)を第2のインサートの雌型取り付け特徴部(単数又は複数)と嵌合させ、次いで第1のインサート及び第2のインサートを互いに対して並進させることによって、第1のインサートを第2のインサートに接続することができるように、寸法決めされ、かつ各インサートの側壁上に位置付けられるという意味で類似している。外科用器具のアイテムのための支持体は、当然ながら、外科用機器の異なる組み合わせが同一トレイ内に提供されることを可能にするように、インサート毎に変動し得る。
【0047】
また、インサートは、異なる形状を有し得るが、一般に多角形の上部を有し、そのため、第1のインサートの壁のうちの少なくとも1つと第2のインサートの壁のうちの1つとが当接して、雄型及び雌型取り付け特徴部の摺動係合及び嵌合を可能にし得る。例えば、少なくとも三角形、六角形及び八角形の上部も考えられる。また、異なる形状のインサートを互いに組み合わせてもよい。更に、一部の実施形態では、雄型及び雌型取り付け形成部は、対向する側面上にあってもよく、他の実施形態では、雄型及び雌型取り付け形成部は、隣接する側面上にあってもよく、他の実施形態では、前述の組み合わせが提供され得る。好ましくは、インサートは、トレイを形成するためにインサートが受容される外側容器の基部が完全に充填され得るように、空間をタイリングすることができる。
【0048】
方法の一実施形態では、ステップの全てが同じエンティティによって実行され得、他の実施形態では、ステップのいくつかが異なるエンティティによって実行され得る。例えば、一部の実施形態では、様々な異なるインサートが、それらに追加される器具及び/又はインプラントなしで提供され得、次いで、第2のエンティティが、器具及び/又はインプラントをインサートに追加し得る。次いで、これらの事前準備されたインサートは、トレイ自体の後続のアセンブリのために、第2のエンティティによって保存され得る。その場合、事前準備されたインサートは、保存設備に保存され、次いで、トレイを組み立てるために必要なときに個々のトレイが取り出され得る。
【0049】
このアプローチは、これが「水平固定」アプローチの理由の1つであるので、「在庫管理」タイプの考慮に役立つことができる。インサートは、インサートの意図された内容物を固定するようにそれらのブラケットがすでに設置された状態で、第1のエンティティからトレイ供給エンティティによって受容されてもよい。次に、これらのインサートに器具を装着し、命令を受け取るまで保存することができる。(例えば、1つのフルサイズトレイ内の1×トライアルライナインサート及び1×リーマインサートのための)命令を受け取ると、トレイ供給エンティティは、これらのインサート(器具が既に追加されている)の各々の1つを選び、それらを一緒にクリップし、それらをケースに追加し、トレイを例えば、病院又は他の医療施設に送り出して、命令を履行する。
【0050】
図9に示すように、方法220は、221において、第1のエンティティが、インサートの内容物を決定するのを助けるために、複数のブランクインサートの各々に支持体を追加することによって開始することができる。その後しばらくして、空のインサートは、222で追加された適切な器具及び/又はインプラントを有することができる。破線のプロセスフロー矢印によって示されるように、これは、トレイ供給者などの第2のエンティティによって実行され得る。次いで、事前準備されたインサートは、任意選択的に、223において、その後の使用のために保存され得る。
【0051】
224において、意図された内容物は、組み立てられているか、又は別様に準備されている現在の外科用トレイのために決定され得る。226において、現在のトレイのために必要とされるインサートは、例えば、保存設備から適切な事前準備されたインサートを取得することによって取得され得る。例えば、第1のインサートは、それぞれの支持体内に様々な外科用器具を有し得、第2のインサートは、他の外科用器具を有し得る。一部の実施形態では、外科用機器のアイテムは、整形外科を含む関節再建外科処置において広く使用されるような試験インプラントなどの外科用インプラントであり得る。インサートの内容物に関係なく、全てのインサートが外科用器具の意図されたアイテムと共に取得されると、228において、インサートは一緒に接続され得る。
【0052】
図10は、概して同様であるが、異なる支持体を有し、異なるアイテム(図示せず)で充填される、第1の充填インサート340及び第2の充填インサート360の平面図を示す。第1のインサートは、その第1の側壁346上に一対の雄型取り付け特徴部342、344を有し得る。第1のインサート340はまた、その第2の側壁352上に一対の雌型取り付け特徴部を有し得、その位置及びサイズは、双頭矢印348、350によって概して示される。第2のインサート360はまた、その第1の側壁366上に一対の雄型取り付け特徴部362、364を有し得る。第2のインサート360はまた、その第2の側壁372上に一対の雌型取り付け特徴部を有し得、その位置及びサイズは、双頭矢印368、370によって概して示される。したがって、第1のインサートと第2のインサートとの間の主要な実質的な差異は、それらのそれぞれの上部上の支持体であるが、接続特徴部は、各インサート上で同じであってもよく、互いに相補的であってもよく、したがって、インサートのモジュール性につながり得る。
【0053】
228において、インサートは、それらのそれぞれの雄型及び雌型取り付け特徴部を介して互いに取り付けられてもよい。
図10に示されるように、第1のインサートの雄型取り付け特徴部342、344は、第1及び第2のインサートを概して矢印380によって示される方向に一緒に移動させることによって、第2のインサートの雌型取り付け特徴部368、370と係合し得る。矢印380は、第1及び第2のインサートの上部によって画定される平面に対してほぼ平行であり、かつ第1又は第2の側壁のいずれかによって画定される平面に対してほぼ垂直である、方向を指す。したがって、インサートは、それらの上部によって画定される平面に対して垂直に移動する必要がなく、これは、支持されている外科用アイテムが第1及び第2のインサートの取り付け中に外れることを防止するのに役立ち得る。また、インサートを回転させたり、ねじったり、あるいは内容物を乱すように移動させたりする必要もない。
【0054】
図11に示されるように、第1のインサート340の雄型取り付け特徴部が第2のインサート360の雌型取り付け特徴部と係合されるときに、インサートの隣接する側壁は概して当接する。次いで、第1及び第2のインサートは、インサートの上部の平面に対してほぼ平行であり、かつ第1のインサートの第1の壁346の平面に対しても平行である、矢印384によって示される方向に互いに対して並進し得る。したがって、クリップ344、342は、開口368、370の端部を画定する第2のインサート360の第2の側壁372の部分と係合及び嵌合し、次いで、クリップ及び第2のインサートの側壁との摩擦嵌めにより、第1のインサート及び第2のインサートを一緒に保持することができる。クリップが完全に係合すると、
図12に示すように、インサートの他の側壁がほぼ整列する。
図11に示すように、第1及び第2のインサートは、壁の方向に沿った各クリップの長さとほぼ同じであり得る距離386だけ互いに対して並進しなければならない場合がある。距離386は、クリップが雌形形成部に沿って摺動し、かつ
図12に示すように完全に係合した後にインサートの他の側壁が整列するように、雌形取り付け形成部が第1の壁346に沿った雄形取り付け構造の位置に対して第2の壁352に沿ってオフセットされる量とほぼ同じであり得る。
【0055】
また、クリップが開口の第1の端部に完全に係合したときに、尾部208は、雄型取り付け特徴部を雌型取り付け特徴部にロックするように、開口の他方の端部に当接し得る。したがって、側壁から突出する尾部208は、開口の端壁に係合することによってロック部分として機能して、クリップ形状が反対方向に戻って移動することを防止することができ、したがって、取り付け特徴部を一緒にロックすることができる。ロックは、ツール又は器具を使用して尾部を内側に押して、尾部を開口の端部から係合解除することによって解除することができ、それによって、必要に応じてインサートを分離して再利用することができる。したがって、任意選択的に、ロックを設けて、インサートの偶発的又は無許可の分離を助けることができる。これは、意図されたトレイ内容物の一貫性を確実にするために、及び/又は追跡若しくは監査目的のために望ましい場合がある。
【0056】
矢印384の方向は、両方のインサートの上部の平面に対して実質的に平行であるので、インサートは、その平面に対して垂直に移動することができず、このことはまた、雄型取り付け特徴部と雌型取り付け特徴部との間の摩擦嵌めによる第1のインサートと第2のインサートとの強固な接続中に、支持されている外科用物品が取り外されることを防止するのに役立つことができる。
【0057】
図10~
図12には2つのインサートが示されているが、他の実施形態では、より多数のインサートが使用され、それらの相補的な取り付け特徴部を使用して接続され得ることが理解されるであろう。
【0058】
全てのインサートが228において接続された後、230において、接続されたインサートは、外科用装置トレイを形成するための外側容器又はハウジングを提供するケース又はトレイ内に装填され得る。例えば、
図13は、矢印392によって示される方向に外側容器又はケース394内に装填されている、接続された第1のインサート340及び第2のインサート360のアセンブリ390の側面図を示す。したがって、接続されたインサート及びインサートによって支持される外科用機器の全てが、トレイ394内に同時に配置され得る。次に、トレイ蓋を追加してトレイ394を閉じ、その内容物を保持し保護することを助けることができる。
【0059】
現在のトレイが完成すると、次のトレイが、232において決定され得、次いで、方法は、戻り線234によって示されるように、動作224へと繰り返され得、ここで、インサートの同じ又は異なる組み合わせが、次の外科用装置トレイを生産するために使用され得る。
【0060】
本明細書に説明されるモジュール式トレイインサートシステムに対する多数の変形、修正、及び拡張が、本明細書の一般的教示に基づいて可能であることが理解されるであろう。
【0061】
例えば、
図14は、本開示のインサートの更なる実施形態の平面図を示す。
図14は、第1のトレイインサート400及び第2のトレイインサート420を示しており、これらのトレイインサートは、同様の雄型及び雌型取り付け形成部を有することができるが、インサートの第1及び第2の対向する側壁に異なるように配列されている。各インサート400、420は、概して同一又は類似の形状を有し得るが、それらのそれぞれの上部に異なる外科用機器のための異なる支持体を有し得る。
【0062】
第1のトレイは、その第1の側壁406上に、第1の雄型取り付け形成部402及び第1の雌型取り付け形成部を有し得、その位置及びサイズは、概して、双頭矢印404によって示される。第2の雄型取り付け形成部408及び第2の雌型取り付け形成部は、その位置及びサイズが双頭矢印410によって全体的に示されており、その第2の側壁410に提供されてもよい。第1の雄型形成部402及び第2の雌型形成部410は、概して、互いに対向して位置付けられ、かつクリップの長さだけオフセットされる。同様に、第2の雄型取り付け形成部408及び第1の雌型取り付け形成部404は、概して、互いに対向して位置付けられ、かつクリップの長さだけオフセットされる。
【0063】
226で第1のインサート400及び第2のインサート420を接続するために、第1及び第2のインサートは、概して矢印414の方向に沿って互いに対して並進し得る。第2のインサート420の雄型取り付け特徴部408’は、第1のインサートの雌型取り付け特徴部404と係合することができ、第1のインサートの雄型取り付け特徴部402は、第2のトレイの雌型取り付け特徴部410’と係合することができ、インサートの側壁は、
図15に示されるように当接する。次に、第1のインサート及び第2のインサートを、矢印416の方向に沿って、インサートの上部の平面に対してほぼ平行な平面内で互いに対して並進して、それにより、雄型及び雌型取り付け形成部を嵌合させ、かつ
図12に示す状態と同様の状態でインサートを互いに接続することができる。
【0064】
各インサートは、複数のインサートが互いに接続されることを可能にするために、少なくとも1つの雄型取り付け形成部及び少なくとも1つの相補的な雌型形成部を含むべきである。一部の実施形態では、相補的な取り付け形成部は、インサート本体(例えば、
図10の340)の対向する側部に提供されてもよく、他の実施形態では、相補的な取り付け形成部は、インサート本体(例えば、
図16の430)の隣接する側部に、対向する側部と同様に、又は対向する側部の代わりに提供されてもよい。他の実施形態では、2つより多くの雄型及び雌型取り付け特徴部が、インサート毎に提供され得る。
【0065】
図16~
図19は、本開示によるインサートの更なる実施形態の平面図を示す。
図16に示すように、第1のインサート430は、インサート100と概ね同様の形状を有することができるが、雄型取り付け特徴部の第1の対432、434、及び更なる対436、438を含み得る。インサート430は、相補的な雌型取り付け特徴部の第1の対442、444、及び更なる対446、448を含み得る。
【0066】
第2のインサート450は、長方形の上部を有し得、第1の側壁453上に雄型取り付け特徴部の第1の対452、454を有し、かつ第2の側壁457上に雌型取り付け特徴部の対456、458を有し得る。更なる雄型取り付け特徴部460が、第3の側壁462に提供されてもよく、更なる雌型取り付け特徴部464が、第4の端壁466に提供されてもよい。第3の長方形インサート470がまた提供され得、それは、第2のインサート450と同様の形状及び取り付け特徴部の同じ配列を有し得る。
【0067】
最初に、第2のインサート450及び第3のインサート470は、
図16及び
図17に示されるように接続され得、次いで、第2及び第3のインサートのアセンブリは、
図18及び
図19によって示されるように第1のインサートに接続されて、インサートアセンブリを完成させてもよい。
【0068】
図16に示されるように、矢印480によって示される方向に、かつ第2及び第3のインサートの上部の平面に対して概して平行な平面内で、第2及び第3のインサートを互いに対して移動させることによって、第2のインサート450の雄型取り付け特徴部452、454の対は、第3のインサート470の雌型取り付け特徴部の対と係合し得る。次いで、第2のインサート及び第3のインサート470は、
図17の矢印482によって示される方向に沿って互いに対して並進して、一対のクリップを一対の開口の端部と完全に係合させ、かつ
図18に示されるような第1のインサートアセンブリ486を形成し得る。次いで、第1のインサートアセンブリ486は、矢印482の方向に沿って、かつ第1、第2、及び第3のインサートの上部の平面に対してほぼ平行な平面内で、第1のインサート430に対して並進して、
図19に示すように、第2のインサートの端部の開口及び第3のインサートの端部の開口を、第1のインサート430の側壁上の一対のクリップと係合させることができる。次に、第1のインサートアセンブリ486は、
図19の矢印484によって示される方向に沿って、かつインサートの上部に対して平行な平面内で第1のインサート430に対して並進して、一対のクリップを第2及び第3のインサートの開口の端部と完全に係合させて、完全なインサートアセンブリを形成することができる。次いで、完全な挿入アセンブリ、及びそれによって支持される外科用機器のアイテムは、トレイ内に配置され得、蓋が、上述のように外科用装置トレイのアセンブリを完了するために追加される。
【0069】
外側トレイ又は容器は、インサートアセンブリとほぼ同様の形状を有し、その中にインサートアセンブリをぴったりと受容することができる。したがって、外側トレイ又は容器の側壁はまた、インサートが互いに対して移動して外れることを防止するのに役立ち得る。
【0070】
また、上部の角部に提供された凹部(
図2の122を参照)は、外側トレイ内でのインサートアセンブリの配置及び取り外しを容易にするために、ユーザの指を受容することができる。
【0071】
本明細書において、例示的な実施形態が、選択された詳細事項のセットに関して提示されてきた。しかしながら、当業者であれば、これらの選択された詳細事項の異なるセットを含む、多くの他の例示的な実施形態が実践され得ることを理解するであろう。以下の特許請求の範囲は、全ての可能な例示的な実施形態を網羅することが意図される。
【0072】
特定の順序が明示的に記載されていない限り、任意の指示及び/又はフローチャートことを任意の順序で実行することができる。また、当業者であれば、指示/方法の1つの例示的なセットについて説明してきたが、本明細書における内容は、様々に組み合わされて、他の例ももたらし得、この詳細な説明によって提供される文脈内で理解されるべきであることを認識するであろう。
【0073】
本開示は様々な改変及び代替的形態に適しているが、それらの具体的事項が例示のために図面に示され、詳細に説明されてきた。しかしながら、説明された具体的な実施形態以外の他の実施形態もまた可能であることを理解されたい。添付の特許請求の範囲内に含まれる全ての修正、均等物、及び代替の実施形態も含まれる。
【0074】
〔実施の態様〕
(1) 外科用装置トレイのためのインサートであって、
外科用機器のアイテムを受容するように構成された少なくとも1つの支持体を画定する上部であって、前記上部が、第1の平面を画定し、前記上部が、前記上部の多角形形状を画定する複数の縁部を有する、上部と、
前記上部の第1の縁部から下方に延在しており、第2の平面を画定する第1の側壁であって、前記第1の側壁が、第1の取り付け特徴部を有し、前記第1の取り付け特徴部が、雄型取り付け特徴部である、第1の側壁と、
前記上部の第2の縁部から下方に延在しており、第2の取り付け特徴部を有する第2の側壁であって、前記第2の取り付け特徴部が、ある形状を有する雌型取り付け特徴部であり、前記第1の取り付け特徴部は、前記第1の側壁が前記第1の平面及び前記第2の平面に対して平行な方向に移動して、前記インサートを、同様の構造を有する更なるインサートに接続するときに、前記雌型取り付け特徴部の前記形状と嵌合するように構成されている、第2の側壁と、を備える、インサート。
(2) 前記第1の取り付け特徴部が、前記第1の壁に沿った第1の位置を有し、前記第2の取り付け特徴部が、前記第2の壁に沿った第2の位置を有し、前記第2の位置は、第1の形成部を第2の形成部と嵌合させる前記方向に前記第1の側壁が移動する距離に対応するオフセット長さだけ、前記第1の位置と比較して前記第2の壁に沿ってオフセットされている、実施態様1に記載のインサート。
(3) 前記第1の側壁が、第3の取り付け特徴部を有し、前記第3の取り付け特徴部が、更なる雄型取り付け特徴部であり、前記第2の側壁が、第4の取り付け特徴部を有し、前記第4の取り付け特徴部が、更なる形状を有する更なる雌型取り付け特徴部であり、前記第3の取り付け特徴部は、前記第1の側壁が前記第1の平面及び前記第2の平面に対して平行な方向に移動して、前記インサートを、同様の構造を有する更なるインサートに接続するときに、前記更なる雌型取り付け特徴部の前記更なる形状と嵌合するように構成されている、実施態様1に記載のインサート。
(4) 前記第1の側壁が、第3の取り付け特徴部を有し、前記第3の取り付け特徴部が、更なる形状を有する更なる雌型取り付け特徴部であり、前記第2の側壁が、第4の取り付け特徴部を有し、前記第4の取り付け特徴部が、更なる雄型取り付け特徴部であり、前記第4の取り付け特徴部は、前記第1の側壁が前記第1の平面及び前記第2の平面に対して平行な方向に移動して、前記インサートを、同様の構造を有する更なるインサートに接続するときに、前記更なる雌型取り付け特徴部の前記更なる形状と嵌合するように構成されている、実施態様1に記載のインサート。
(5) 前記上部の第3の縁部から下方に延在しており、第3の平面を画定する第3の側壁であって、前記第3の側壁が、更なる取り付け特徴部を有し、前記更なる取り付け特徴部が、更なる雄型取り付け特徴部である、第3の側壁と、
前記上部の第4の縁部から下方に延在しており、第4の取り付け特徴部を有する第4の側壁であって、前記第4の取り付け特徴部が、更なる形状を有する更なる雌型取り付け特徴部であり、前記第3の取り付け特徴部は、前記第3の側壁が前記第1の平面及び前記第3の平面に対して平行な方向に移動して、前記インサートを、同様の構造を有する更なるインサートに接続するときに、前記更なる雌型取り付け特徴部の前記形状と嵌合するように構成されている、第4の側壁と、を更に備える、実施態様1に記載のインサート。
【0075】
(6) 前記第1の壁及び前記第2の壁が、前記上部の前記多角形形状の対向する側にあり、かつ/又は前記第3の壁及び前記第4の壁が、前記上部の前記多角形形状の対向する側にある、実施態様1に記載のインサート。
(7) 前記多角形形状が、正方形又は長方形である、実施態様1に記載のインサート。
(8) 前記雄型取り付け特徴部が、嵌合されたときに前記雌型取り付け特徴部の前記形状と相互作用して、前記雄型取り付け特徴部を前記雌型取り付け特徴部にロックするように構成されたロック部分を含む、実施態様1に記載のインサート。
(9) 前記雄型取り付け特徴部が、前記第1の壁の一体部分である、実施態様1に記載のインサート。
(10) 前記雄型取り付け特徴部が、前記第1の壁の別個の部分である、実施態様1に記載のインサート。
【0076】
(11) 前記雄型取り付け特徴部が、舌状部を有するクリップを含み、前記雌型取り付け特徴部が、前記舌状部を受容するように寸法決めされた開口を含む、実施態様1に記載のインサート。
(12) 前記クリップが、前記第2の壁の厚さと同じ厚さを有する壁と係合するときに、摩擦嵌めを提供するように構成されている、実施態様11に記載のインサート。
(13) 前記雌型取り付け特徴部の前記形状が、第1の開口及び第2の開口を備え、前記ロック部分が、前記第2の開口と相互作用するように構成されている、実施態様8に記載のインサート。
(14) 実施態様1に記載の複数のインサートを備えるインサートアセンブリであって、隣接するインサートは、前記複数のインサートのうちの1つのインサートの雄型取り付け特徴部が前記複数のインサートのうちの別のインサートの雌型取り付け特徴部と嵌合することによって接続されている、インサートアセンブリ。
(15) 実施態様5に記載の更なるインサートを更に備え、前記更なるインサートは、前記更なるインサートの前記雄型取り付け特徴部又は前記雌型取り付け特徴部が前記複数のインサートのうちの1つのインサートの雌型取り付け特徴部又は雄型取り付け特徴部と嵌合することによって、前記複数のインサートのうちの前記1つのインサートに接続されている、実施態様14に記載のインサートアセンブリ。
【0077】
(16) 外科用装置トレイであって、
外側容器と、
実施態様14又は15に記載のインサートアセンブリと、を備え、前記インサートアセンブリが、前記外側容器内に位置する、外科用装置トレイ。
(17) 前記複数のインサート上に位置付けられており、前記複数のインサートによって支持されている、外科用装置の複数のアイテムを更に備える、実施態様16に記載の外科用装置トレイ。
(18) 外科用装置トレイを準備する方法であって、
第1のインサートを取得することであって、前記第1のインサートが、前記第1のインサートの上面に外科用装置の第1の複数のアイテムを有し、前記上面が、第1の平面を画定する、ことと、
第2のインサートを取得することであって、前記第2のインサートが、前記第2のインサート上に外科用装置の第2の複数のアイテムを有する、ことと、
前記第1のインサートの雄型取り付け特徴部を前記第2のインサートの雌型取り付け形成部に係合することと、
前記第1のインサート及び前記第2のインサートを、前記第1の平面に対して平行な方向に互いに対して移動させて、前記第1のインサート及び前記第2のインサートを接続することと、
接続された前記第1のインサート及び前記第2のインサートを外側容器内に配置することと、を含む、方法。
(19) インサートを取得することであって、前記インサートが、前記第3のインサート上に外科用装置の第3の複数のアイテムを有する、ことと、
前記第1のインサート、前記第2のインサート、又は前記第3のインサートのうちの最初のインサートの雄型取り付け特徴部を、前記最初のインサート以外の前記第1のインサート、前記第2のインサート、又は前記第3のインサートのうちの2番目のインサートの雌型取り付け形成部に係合することと、
前記第3のインサートと、接続された前記第1のインサート及び前記第2のインサートとを、前記第1の平面に対して平行な方向に互いに対して移動させて、前記第3のインサートを、接続された前記第1のインサート及び前記第2のインサートに接続することと、を更に含み、
接続された前記第1のインサート及び前記第2のインサートを配置することが、接続された前記第1のインサート、前記第2のインサート、及び前記第3のインサートを前記外側容器内に配置することを更に含む、実施態様18に記載の方法。
【国際調査報告】