(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-13
(54)【発明の名称】エアロゾル生成物品及びエアロゾル生成装置
(51)【国際特許分類】
A24D 1/20 20200101AFI20240306BHJP
A24D 3/17 20200101ALI20240306BHJP
A24D 3/04 20060101ALI20240306BHJP
A24D 1/02 20060101ALI20240306BHJP
A24D 3/14 20060101ALI20240306BHJP
A24F 40/20 20200101ALI20240306BHJP
【FI】
A24D1/20
A24D3/17
A24D3/04
A24D1/02
A24D3/14
A24F40/20
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023558279
(86)(22)【出願日】2022-04-27
(85)【翻訳文提出日】2023-09-21
(86)【国際出願番号】 KR2022005998
(87)【国際公開番号】W WO2022231292
(87)【国際公開日】2022-11-03
(31)【優先権主張番号】10-2021-0055945
(32)【優先日】2021-04-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チャン、ソク ス
(72)【発明者】
【氏名】ハン、テ ナム
(72)【発明者】
【氏名】キム、トン スン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ヨン ファン
(72)【発明者】
【氏名】リ、スン ウォン
【テーマコード(参考)】
4B045
4B162
【Fターム(参考)】
4B045AA21
4B045AA43
4B045AB11
4B045AB12
4B045AB16
4B045AB17
4B045BA05
4B045BA08
4B045BB03
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4B045BC12
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4B045BC23
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4B045BC36
4B162AA05
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4B162AC22
4B162AD06
4B162AD16
4B162AD20
4B162AD32
(57)【要約】
1以上の実施形態は、エアロゾル生成物品において、エアロゾル生成要素を含む第1部分、冷却要素を含む第2部分、タバコ要素を含む第3部分、及びフィルタ要素を含む第4部分を含み、該第1部分、該第2部分、該第3部分及び該第4部分は、エアロゾル生成物品の長手方向を基準に順に整列されるエアロゾル生成物品に係わるものである。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成物品において、
エアロゾル生成要素を含む第1部分と、
冷却要素を含む第2部分と、
タバコ要素を含む第3部分と、
フィルタ要素を含む第4部分と、を含み、
前記第1部分、前記第2部分、前記第3部分及び前記第4部分は、前記エアロゾル生成物品の長手方向を基準に順に整列される、エアロゾル生成物品。
【請求項2】
前記第1部分は、巻縮されたシートを含み、前記エアロゾル生成要素は、前記シートに含侵される、請求項1に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項3】
前記第2部分は、前記エアロゾル生成物品の長手方向を基準に、3mmないし30mmの長さを有する、請求項1に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項4】
前記第2部分は、中空を含むチューブ形態の構造物を含む、請求項1に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項5】
前記第2部分は、ポリ乳酸(PLA)を含む、請求項1に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項6】
前記第4部分は、香味物質及びエアロゾル生成物質のうち少なくとも一つを含む少なくとも1つのカプセルを含む、請求項1に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項7】
前記第4部分は、香味物質が含侵された繊維を含む、請求項1に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項8】
前記第1部分の少なくとも一部を覆い包む熱伝導性ラッパをさらに含み、
前記熱伝導性ラッパは、常磁性材料を含む、請求項1に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項9】
前記第2部分の少なくとも一部を覆い包み、前記第2部分に対応する位置に形成される少なくとも1つの穿孔を含むラッパをさらに含む、請求項1に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項10】
前記第4部分の少なくとも一部を覆い包み、前記第4部分に対応する位置に形成される少なくとも1つの穿孔を含むラッパをさらに含む、請求項1に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項11】
請求項1に記載のエアロゾル生成物品を収容する収容空間と、
前記エアロゾル生成物品を加熱するヒータと、
前記ヒータに電力を供給するバッテリと、を含む、エアロゾル生成装置。
【請求項12】
前記ヒータは、前記収容空間を取り囲み、前記ヒータは、前記第1部分の少なくとも一部を加熱する、請求項11に記載のエアロゾル生成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル生成物品及びエアロゾル生成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、伝統的なタバコの代替品を求める需要が増大している。例えば、エアロゾル生成物品(例えば、シガレット)内のエアロゾル生成物質を燃焼なしに加熱し、エアロゾルを発生させる装置を求める需要が増大している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が解決しようとする課題は、全体喫煙時間の間、均一なエアロゾル及びニコチンを提供することができるエアロゾル生成物品及びエアロゾル生成装置を提供することである。
【0004】
本実施形態を介して解決しようとする課題は、前述のところに制限されるものではなく、言及されていない課題は、本明細書及び添付図面から、本実施形態が属する技術分野において通常の知識を有する者に明確に理解されうるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前述の技術的課題を達成するための技術的手段として、一実施形態は、エアロゾル生成物品において、エアロゾル生成要素を含む第1部分、冷却要素を含む第2部分、タバコ要素を含む第3部分、及びフィルタ要素を含む第4部分を含み、該第1部分、該第2部分、該第3部分該及び第4部分は、エアロゾル生成物品の長手方向を基準に順に整列されるエアロゾル生成物品を提供する。
【0006】
他の実施形態は、一実施形態によるエアロゾル生成物品を収容する収容空間、該エアロゾル生成物品を加熱するヒータ、及び該ヒータに電力を供給するバッテリを含むエアロゾル生成装置を提供する。
【0007】
課題の解決手段は、前述のところに制限されるものではなく、本明細書全体において、通常の技術者によって類推されうる事項は、いずれも含まれうる。
【発明の効果】
【0008】
一実施形態によるエアロゾル生成物品及びエアロゾル生成装置は、エアロゾル生成要素とタバコ要素との間に冷却要素を配し、全体喫煙時間の間、均一なエアロゾル及びニコチンを提供することができる。
【0009】
本実施形態の効果は、前述のところに限定されるものではなく、後述される構成から類推可能な効果をいずれも含むものでもある。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】一実施形態によるエアロゾル生成物品の構造を概略的に図示した図である。
【
図2】実施形態及び比較例によるエアロゾル生成物品を使用して喫煙が進められることにより、パフ当たり吸入されるニコチン量を示すグラフである。
【
図3】一実施形態によるエアロゾル生成装置の構成要素を図示した図である。
【
図4】一実施形態によるエアロゾル生成装置の構成を図示したブロック図である。
【
図5】
図1に図示されたエアロゾル生成物品が挿入された、
図3に図示されたエアロゾル生成装置を図示した図面である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
一実施形態は、エアロゾル生成物品において、エアロゾル生成要素を含む第1部分、冷却要素を含む第2部分、タバコ要素を含む第3部分、及びフィルタ要素を含む第4部分を含み、該第1部分、該第2部分、該第3部分及び該第4部分は、該エアロゾル生成物品の長手方向を基準に順に整列されるエアロゾル生成物品を提供する。
【0012】
前記第1部分は、巻縮されたシートを含み、前記エアロゾル生成要素は、前記シートに含侵されうる。
【0013】
前記第2部分は、前記エアロゾル生成物品の長手方向を基準に、3mmないし30mmの長さを有しうる。
【0014】
前記第2部分は、中空を含むチューブ形態の構造物を含むものでもある。
【0015】
前記第2部分は、ポリ乳酸(polylactic acid)を含むものでもある。
【0016】
前記第4部分は、香味物質及び/またはエアロゾル生成物質のうち少なくとも一つを含む、少なくとも1つのカプセルを含むものでもある。
【0017】
前記第4部分は、香味物質が含侵された繊維を含むものでもある。
【0018】
前記第1部分の少なくとも一部を覆い包む熱伝導性ラッパをさらに含み、前記熱伝導性ラッパは、常磁性材料を含むものでもある。
【0019】
前記第2部分の少なくとも一部を覆い包み、前記第2部分に対応する位置に形成される少なくとも1つの穿孔を含むラッパをさらに含むものでもある。
【0020】
前記第4部分の少なくとも一部を覆い包み、前記第4部分に対応する位置に形成される少なくとも1つの穿孔を含むラッパをさらに含むものでもある。
【0021】
他の実施形態は、一実施形態によるエアロゾル生成物品を収容する収容空間、該エアロゾル生成物品を加熱するヒータ、及び該ヒータに電力を供給するバッテリを含むエアロゾル生成装置を提供する。
【0022】
前記ヒータは、前記収容空間を取り囲み、前記ヒータは、前記第1部分の少なくとも一部を加熱することができる。
【0023】
本実施形態で使用される用語は、本実施形態における機能を考慮しながら、可能な限り、現在広く使用される一般的な用語を選択したが、それは、当分野に従事する技術者の意図、判例、または新たな技術の出現などによっても異なる。また、特定の場合、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合、当該実施形態の説明部分において、詳細にその意味を記載する。従って、本実施形態で使用される用語は、単なる用語の名称ではなく、その用語が有する意味と、本実施形態の全般にわたる内容とを基に定義されなければならない。
【0024】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、それは、特別に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含むものでもあるということを意味する。また、明細書に記載された「-部」、「-モジュール」というような用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、それは、ハードウェアまたはソフトウェアによって具現されるか、あるいはハードウェアとソフトウェアとの結合によっても具現される。
【0025】
また、本明細書で使用される「第1」または「第2」のように序数を含む用語は、多様な構成要素についての説明に使用されうるが、該構成要素は、該用語によって限定されるものではない。該用語は、1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的のみに使用される。
【0026】
明細書全体において、「エアロゾル生成物品」は、喫煙するのに利用される物品を意味する。例えば、該エアロゾル生成物品は、点火されて燃焼される一般的な燃焼型シガレット、またはエアロゾル生成装置によって燃焼されずに加熱される加熱型シガレットを意味しうる。他の例示として、該エアロゾル生成物品は、加熱されるとき、エアロゾルを発生させる液体を含むカートリッジを称することもできる。
【0027】
明細書全体において、「エアロゾル生成物品の長手方向」は、該エアロゾル生成物品の長さが延長される方向、または該エアロゾル生成物品がエアロゾル生成装置に挿入される方向を意味する。
【0028】
明細書全体において、「タバコ要素」は、タバコ物質を含む要素を意味する。
【0029】
明細書全体において、「タバコ物質」は、タバコ葉に由来する成分を含む全ての形態の物質を意味する。
【0030】
明細書全体において、「冷却要素」は、ある物質を冷却させる要素を意味する。例えば、該冷却要素は、エアロゾル生成要素またはタバコ要素から生じたエアロゾルを冷却させることができる。
【0031】
明細書全体において、「フィルタ要素」は、濾過素材を含む要素を意味する。例えば、該フィルタ要素は、複数の繊維ストランドを含むものでもある。
【0032】
以下においては、添付図面を参照し、本開示の実施形態につき、本開示が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施することができるように詳細に説明する。しかしながら、本開示は、さまざまに異なる形態にも具現され、ここで説明される実施形態に限定されるものではない。
【0033】
以下においては、図面を参照し、本開示の実施形態について詳細に説明する。
【0034】
図1は、一実施形態によるエアロゾル生成物品100の構造を概略的に図示した図面である。
【0035】
図1を参照すれば、エアロゾル生成物品100は、第1部分110、第2部分120、第3部分130及び第4部分140を含むものでもある。具体的には、第1部分110、第2部分120、第3部分130及び第4部分140は、それぞれエアロゾル生成要素、冷却要素、タバコ要素及びフィルタ要素を含むものでもある。一例として、第1部分110は、エアロゾル生成物質を含むものでもあり、第2部分120は、第1部分110を通過するエアロゾルを冷却させることができ、第3部分130は、タバコ物質及び保湿剤を含むものでもあり、第4部分140は、フィルタ物質を含むものでもある。
【0036】
図1を参照すれば、第1部分110、第2部分120、第3部分130及び第4部分140は、エアロゾル生成物品100の長手方向を基準に順に整列されうる。ここで、エアロゾル生成物品100の長手方向は、エアロゾル生成物品100の長さが延長される方向でもある。例えば、エアロゾル生成物品100の長手方向は、第1部分110から第4部分140に向かう方向でもある。それにより、第1部分110及び第2部分120のうち少なくとも一つで生じるエアロゾルは、第3部分130及び第4部分140を順に通過することができ、喫煙者は、第4部分140からエアロゾルを吸い込むことができる。
【0037】
一般的に、エアロゾル生成要素は、約140ないし250℃の気化温度を有する一方、タバコ要素に含まれたニコチンは、約50ないし約90℃の気化温度を有する。すなわち、該エアロゾル生成要素は、一般的に、ニコチンより高い気化温度を有する。
【0038】
関連技術によるほとんどのエアロゾル生成物品において、エアロゾル生成要素を含む部分と、タバコ要素を含む部分は、互いに隣接するように配列される。そこの場合、該エアロゾル生成要素が、エアロゾル生成装置によって高温に加熱されれば、該エアロゾル生成要素に隣接するように配列されたタバコ要素も、必要以上に高温に加熱されうる。従って、喫煙初期段階から、タバコ要素から過度に多くのニコチンが伝達され、タバコ要素のニコチンが早期に枯渇される結果をもたらす。その結果、喫煙後期段階において、ニコチン移行量が顕著に減少し、全体喫煙時間の間、均一なニコチン吸入を達成し難くなる。ここで、喫煙初期、例えば、喫煙時間の前半部が「喫煙初期」に該当し、残り喫煙時間が「喫煙後期」に該当しうる。
【0039】
なお、一実施形態によるエアロゾル生成物品は、エアロゾル生成要素を含む第1部分110と、タバコ要素を含む第3部分130との間に、冷却要素を含む第2部分120が配される。従って、第1部分110で生成される高温のエアロゾルは、第2部分120の冷却要素によって冷却された後、第3部分130を通過する。第3部分130のタバコ要素が、比較的低温を有するエアロゾルによって加熱されることにより、全体喫煙時間中、均一なニコチン移行を具現することができる。
【0040】
後述するように、エアロゾル生成物品100の第1部分110は、エアロゾル生成装置のヒータによって直接加熱され、第3部分130は、直接加熱されないのである。例えば、エアロゾル生成物品100がエアロゾル生成装置に挿入されるとき、第1部分110は、ヒータによって取り囲まれ、第3部分130は、ヒータによって取り囲まれないのである。ここで、該ヒータは、エアロゾル生成物品100が収容される収容空間の少なくとも一部を取り囲むように配されうる。第3部分130に含まれるタバコ要素は、第1部分110で生成され、第3部分130を経由する高温のエアロゾルによって加熱されうる。第3部分130がヒータによって直接加熱されないことにより、第3部分130がヒータによって直接加熱される場合(すなわち、第3部分130の少なくとも一部がヒータによって取り囲まれる)に比べ、第3部分130に発生する温度偏差が低減されうる。それにより、ニコチンの移行量が、全体喫煙時間の間、均一に維持されうる。
【0041】
第1部分110は、エアロゾル生成要素を含むものでもある。また、第1部分110は、風味剤、湿潤剤及び/または有機酸(organic acid)のような他の添加物質を含むものでもあり、メントールまたは保湿剤のような加香液を含むものでもある。ここで、該エアロゾル生成要素は、例えば、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール及びオレイルアルコールのうち少なくとも一つを含むものでもある。ただし、本開示は、前述の例示に制限されるものではなく、本開示は、当該技術分野で広く知られた任意の他類型のエアロゾル生成要素をいずれも含むものでもある。
【0042】
第1部分110は、エアロゾル生成要素が包含(例えば、含侵)された巻縮されたシートを含むものでもある。また、風味剤、湿潤剤及び/または有機酸のような他の添加物質及び加香液は、巻縮されたシートにも含まれる。
【0043】
巻縮されたシートは、例えば、紙、酢酸セルロース(cellulose acetate)、リヨセル(lyocell)、ポリ乳酸(PLA:polylactic acid)のうち少なくとも一つを含むものでもある。例えば、巻縮されたシートは、高温に加熱されても、臭いが出ない紙シートでもある。ただし、それに制限されるものではない。
【0044】
第1部分110は、エアロゾル生成物品100の末端から、約7mmないし約20mm地点まで延長されうる。ただし、第1部分110は、そのような数値範囲に必ずしも制限されるものではなく、第1部分110の長さは、実施形態によって適切に調節されうる。
【0045】
第2部分120は、第1部分110を通過する気流(すなわち、エアロゾル)を冷却させることができる。第2部分120は、高分子物質または生分解性高分子物質によっても製造され、冷却機能を有しうる。例えば、第2部分120は、ポリ乳酸(PLA)繊維によっても作製されるが、それに限定されるものではない。または、第2部分120は、複数の孔があいた酢酸セルロースフィルタによって作製されうる。しかしながら、第2部分120は、前述の例示に限定されるものではなく、エアロゾルを冷却させることができるいかなる物質を含むものでもある。例えば、第2部分120は、中空を含むチューブフィルタまたは紙管でもある。
【0046】
第2部分120は、内部に中空を含むチューブ形態の構造物を含むものでもあり、該中空の内側面は、ポリ乳酸(PLA)及び/または香味物質によってコーティングされうる。
【0047】
ポリ乳酸(PLA)は、中空の内側面にコーティングされ、相転移を介し、エアロゾルを効果的に冷却させることができる。例えば、ポリ乳酸(PLA)は、熱エネルギーを吸収し、溶融またはガラス転移のような相転移を起こすことができる。中空の内側面を経由するエアロゾルの熱エネルギーは、ポリ乳酸(PLA)の相転移に使用され、それにより、エアロゾルの温度を効果的に低くすることができる。
【0048】
香味物質は、中空の内側面にコーティングされ、該中空の内側面を経由するエアロゾルに香りを加味することができる。該香味物質は、特定香を出す物質でもある。例えば該、香味物質は、シナモン、セイジ、ハーブ、カモマイル、枯草(winter hay)、甘茶、ラベンダー、ベルガモット、レモン、オレンジ、桂皮、ジャスミン、生姜、バニラ、スペアミント、ペパーミント、アカシア、コーヒー、セロリ、サンダルウッド、ココアのような植物性香料を含むものでもある。
【0049】
他の例示として、該香味物質は、麝香、アンバーグリス、シベット、カストリウムのような動物性香料を含むものでもある。
【0050】
他の例示として、該香味物質は、メントール、ゲラニオール、リナロール、アネトール、オイゲノールのようなアルコール類化合物でもある。また、該香味物質は、バニリン、ベンズアルデヒド、アニスアルデヒドのようなアルデヒド類化合物でもある。また、該香味物質は、酢酸イソアミル、酢酸リナリル、プロピオン酸イソアミル、酪酸リナリルのようなエステル類化合物でもある。該香味物質は、望ましくは、メントールでもある。
【0051】
第2部分120は、エアロゾル生成物品100の長手方向を基準に、約3mmないし約30mmの長さを有しうる。第2部分120が前述の数値範囲の長さを有することにより、第1部分110で生成されたエアロゾルが、第3部分130のタバコ要素からニコチンを気化させるための適切な温度に冷却することができる。第2部分120が約3mm未満の長さを有する場合、エアロゾルが十分に冷却されえない。一方、第2部分120の長さが約30mmを超える場合、エアロゾルが過度に冷却され、ニコチンを気化させうる十分に高い温度を有することができない。第2部分120は、全体喫煙時間の間、均一なニコチン吸入を実現させるために、望ましくは、約3mmないし約20mmの長さを有し、さらに望ましくは、約3mmないし約15mmの長さを有しうる。
【0052】
第3部分130は、タバコ要素を含むものでもある。該タバコ要素は、特定形態のタバコ物質でもある。例えば、該タバコ要素は、刻みタバコ、タバコ粒子(particle)、タバコシート(sheet)、タバコビード(beads)、タバコ顆粒(granule)、タバコ粉末(powder)またはタバコ抽出物の形態を有しうる。また、該タバコ物質は、例えば、タバコ葉、タバコ側脈、膨化タバコ、細切れタバコ、板状葉刻みタバコ及び再構成タバコのうち1種以上を含むものでもある。
【0053】
第4部分140は、フィルタ物質を含むものでもある。例えば、第4部分140は、酢酸セルロースフィルタでもある。なお、第4部分140の形状には、制限がない。例えば、第4部分140は、円柱型ロッドでもあり、チューブ型ロッドでもある。また、第4部分140は、リセス型ロッドでもある。もし第4部分140が複数のセグメントによって構成されている場合、該複数のセグメントのうち少なくとも一つが異なる形状に作製されうる。
【0054】
第4部分140は、香味が生じるようにも作製される。一例として、第4部分140に、液状の香味物質が噴射され、香味物質が含侵された別途の繊維が、第4部分140の内部に挿入されうる。例えば、該香味物質が含侵された別途の繊維は、エアロゾル生成物品100の長手方向と平行な方向に配されうる。該香味物質が含侵された別途の繊維は、酢酸セルロース、綿、ポリ乳酸(PLA)のような材質を利用しても製造されるが、それらに制限されるものではない。また、該香味物質が含侵された別途の繊維は、繊維厚、ストランド数などを調節し、含侵される香味物質の量を調節することができる。
【0055】
また、第4部分140には、少なくとも1つのカプセルが含まれるものでもある。一例として、該カプセルは、香味物質を含み、該カプセルが破砕される場合、該香味物質によって香味が生じうる。また、該カプセルは、エアロゾル生成物質を含み、該カプセルが破砕される場合、エアロゾル生成物質によってエアロゾルが生じうる。該カプセルは、香液またはエアロゾル生成物質を被膜で覆い包んだ構造でもある。該カプセルは、球形または円筒状の形状を有しうるが、それらに制限されるものではない。
【0056】
エアロゾル生成物品100は、第1部分110ないし第4部分140のうち少なくとも一部を覆い包むラッパ150を含むものでもある。また、エアロゾル生成物品100は、第1部分110ないし第4部分140の全部を覆い包むラッパ150を含むものでもある。ラッパ150は、エアロゾル生成物品100の最外層でもあり、ラッパ150は、単一ラッパでもあるが、複数枚ラッパの組み合わせでもある。
【0057】
例えば、エアロゾル生成物品100は、第1部分110の少なくとも一部を覆い包む熱伝導性ラッパ151をさらに含むものでもある。ここで、熱伝導性ラッパ151は、金属のような熱伝導性にすぐれる材料を含むものでもある。熱伝導性ラッパ151は、後述するエアロゾル生成装置のヒータに対応する位置にも配され、誘導加熱(induction heating)によって加熱されるサセプタとしての役割を行わない常磁性材料(例えば、アルミニウム、白金、ルテニウムなど)を含むものでもある。熱伝導性ラッパ151は、エアロゾル生成装置によって直接加熱されるように、第1部分110の少なくとも一部を覆い包むことができる。熱伝導性ラッパ151は、高い熱伝導性を基に、ヒータの熱を第1部分110の全体にわたって効果的に伝達することができる。
【0058】
ラッパ150は、エアロゾル生成物品に外気が流入されるか、あるいは内部空気が流出されるようにする少なくとも1つの穿孔を含むものでもある。例えば、ラッパ150は、第2部分120の少なくとも一部を覆い包み、第2部分120に対応する位置に形成される少なくとも1つの第1穿孔161を含むものでもある。少なくとも1つの第1穿孔161を介して流入された外気は、エアロゾルをさらに効果的に冷却することができる。
【0059】
また、ラッパ150は、第4部分140の少なくとも一部を覆い包み、第4部分140に対応する位置に形成される少なくとも1つの第2穿孔162を含むものでもある。少なくとも1つの第2穿孔162を介して流入された外気は、喫煙者に提供されるエアロゾルを冷却して希釈することができる。
【0060】
実施例1.エアロゾル生成物品の製造
【0061】
第1部分、第2部分、第3部分及び第4部分が長手方向を基準に順に整列されたエアロゾル生成物品が製造された。該第1部分は、エアロゾル生成物質を含む巻縮されたしわの入ったシートを含み、該第2部分は、生成されたエアロゾルを冷却させることができる物質を含むチューブを含んでいる。該第3部分は、タバコ物質として、板状葉刻みタバコを含み、保湿剤としてグリセリンを含んでおり、該第4部分は、酢酸セルロース繊維を含むように製造された。
【0062】
比較例1.エアロゾル生成物品の製造
【0063】
タバコロッド及びフィルタロッドが長手方向を基準に順に整列されたエアロゾル生成物品が製造された。該タバコロッドは、タバコシートが細かく刻まれた刻みタバコを含み、該フィルタロッドは、酢酸セルロースフィルタを含むように製造された。
【0064】
比較例2.エアロゾル生成物品の製造
【0065】
前端プラグ、タバコロッド及びフィルタロッドが長手方向を基準に順に整列されたエアロゾル生成物品が製造された。該前端プラグは、酢酸セルローストウを利用して製造された。該タバコロッド及び該フィルタロッドは、前記比較例1と同一方法で製造された。
【0066】
比較例3.エアロゾル生成物品の製造
【0067】
前記実施例1の第2部分及び第3部分の位置を入れ替えたことを除いては、前記実施例1と同一に実施し、エアロゾル生成物品が製造された。すなわち、前記実施例1の第1部分、第3部分、第2部分及び第4部分が、エアロゾル生成物品の長手方向を基準に順に整列されたエアロゾル生成物品が製造された。
【0068】
実験例1.パフ(puff)回数によるニコチン吸入量(すなわち、移行量)分析
【0069】
前記実施例1、及び前記比較例1ないし3のエアロゾル生成物品を利用し、パフ回数によるニコチン移行量を分析した。具体的には、前記実施例1、及び前記比較例1ないし3のエアロゾル生成物品を加熱し、十分に加熱された後でパフを始めた。それぞれのパフごとに移行されたニコチン量を測定し、14回のパフまで測定した。結果は、
図2に示されている。
図2は、該実施例及び該比較例によるエアロゾル生成物品を使用して喫煙が進められることにより、パフ当たり吸入されるニコチン量を示すグラフである。
【0070】
図2に示されているように、比較例1のエアロゾル生成物品は、11回のパフまでニコチンが移行され、その後では、ニコチン移行が感知されていない。また、比較例2及び比較例3のエアロゾル生成物品は、2回ないし6回のパフでもってほとんどのニコチンが移行され、その後、ニコチン移行量が急減する傾向を示している。
【0071】
一方、実施例1のエアロゾル生成物品の場合、比較例1ないし3のエアロゾル生成物品と異なり、総14回のパフの間、比較的均一なニコチン移行量を維持した。
【0072】
図3は、一実施形態によるエアロゾル生成装置の構成要素を図示した図面である。
【0073】
図3を参照すれば、エアロゾル生成装置200は、ヒータ230、コイル231、バッテリ210及び制御部220を含むものでもある。ただし、それに制限されるものではなく、
図3に図示される要素以外に、他の汎用的な要素がエアロゾル生成装置200にさらに含まれるものでもある。
【0074】
エアロゾル生成装置200は、誘導加熱方式により、エアロゾル生成装置200に収容されるエアロゾル生成物品を加熱することにより、エアロゾルを生成することができる。該誘導加熱方式は、磁性体に周期的に方向が変わる交番磁場(alternating magnetic field)を印加し、磁性体を発熱させる方式を意味しうる。
【0075】
コイル231によって磁性体に交番磁場が印加される場合、該磁性体には、渦電流損(eddy current loss)及びヒステリシス損(hysteresis loss)によるエネルギー損失が生じ、損失されるエネルギーが、熱エネルギーとして磁性体から放出されうる。該磁性体に印加される交番磁場の振幅または周波数が大きいほど、磁性体から多くの熱エネルギーが放出されうる。該磁性体から放出される熱エネルギーは、エアロゾル生成物品を加熱することができる。
【0076】
外部磁場によって発熱する磁性体は、サセプタでもある。エアロゾル生成装置200に含まれたサセプタは、切片またはストリップのような形状を有しうる。例えば、エアロゾル生成装置200の内部に配されるヒータ230の少なくとも一部がサセプタ物質によって形成されうる。
【0077】
サセプタ物質の少なくとも一部は、強磁性体(ferromagnetic substance)によって形成されうる。例えば、該サセプタ物質は、金属または炭素を含むものでもある。該サセプタ物質は、フェライト(ferrite)、強磁性合金(ferromagnetic alloy)、ステンレス鋼(stainless steel)及びアルミニウム(Al)のうち少なくとも一つを含むものでもある。また、該サセプタ物質は、セラミックス(例えば、黒鉛(graphite)、モリブデン(molybdenum)、シリコンカーバイド(silicon carbide)、ニオブ(niobium)、ニッケル合金(nickel alloy)、金属フィルム(metal film)、ジルコニア(zirconia)など)、遷移金属(例えば、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)など)または半金属(すなわち、ホウ素(B)、リン(P))を含むものでもある。
【0078】
エアロゾル生成装置200は、エアロゾル生成物品を収容することができる。エアロゾル生成装置200には、該エアロゾル生成物品を収容するための空間が形成されうる。該エアロゾル生成物品を収容するための空間には、ヒータ230が配されうる。例えば、ヒータ230は、内部に該エアロゾル生成物品を収容するための円筒形状の収容空間を有しうる。従って、該エアロゾル生成物品がエアロゾル生成装置200に収容される場合、該エアロゾル生成物品は、ヒータ230に収容されうる。
【0079】
ヒータ230は、エアロゾル生成装置200に収容されたエアロゾル生成物品の外側面の少なくとも一部を取り囲むことができる。例えば、ヒータ230は、該エアロゾル生成物品に含まれたタバコ媒質を取り囲むことができる。それにより、ヒータ230からタバコ媒質に、熱がさらに効率的に伝達されうる。
【0080】
ヒータ230は、エアロゾル生成装置200に収容されたエアロゾル生成物品を加熱することができる。前述のように、ヒータ230は、誘導加熱方式により、エアロゾル生成物品を加熱することができる。ヒータ230は、外部磁場に反応して発熱するサセプタ物質を含むものでもあり、エアロゾル生成装置200は、ヒータ230に、交番磁場を印加することができる。
【0081】
コイル231は、エアロゾル生成装置200に具備されうる。コイル231は、ヒータ230に交番磁場を印加することができる。エアロゾル生成装置200からコイル231に電力が供給される場合、コイル231内部に磁場が形成されうる。コイル231に交流電流が印加される場合、コイル231内部に形成される磁場の方向、持続的に変更されうる。ヒータ230がコイル231内の交番磁場に露出される場合、ヒータ230が発熱することができ、ヒータ230の収容空間に収容されたエアロゾル生成物品が加熱されうる。
【0082】
コイル231は、ヒータ230の外面に沿って巻線されうる。また、コイル231は、エアロゾル生成装置200のハウジングの内面に沿って巻線されうる。巻線されたコイル231の内部空間に、ヒータ230が位置することができる。コイル231に電力が供給される場合、コイル231によって生成される交番磁場が、ヒータ230に印加されうる。
【0083】
コイル231は、エアロゾル生成装置200の長手方向に、適正な長さで延長されうる。例えば、コイル231は、ヒータ230と同一長を有するか、あるいはヒータ230より長く延長されうる。
【0084】
コイル231は、ヒータ230に交番磁場を印加するのに適する位置に配されうる。例えば、コイル231は、コイル231の交番磁場がヒータ230に効率的に印加されるように、ヒータ230に対応する位置に配されうる。
【0085】
コイル231によって形成される交番磁場の振幅または周波数が変更される場合、ヒータ230がエアロゾル生成物品を加熱する程度も変更されうる。コイル231による磁場の振幅または周波数は、コイル231に印加される電力によっても変更されるので、エアロゾル生成装置200は、コイル231に印加される電力を調整することにより、エアロゾル生成物品の加熱を制御することができる。例えば、エアロゾル生成装置200は、コイル231に印加される交流電流の振幅及び周波数を制御することができる。
【0086】
1つの例示として、コイル231は、ソレノイド(solenoid)に具現されうる。コイル231は、エアロゾル生成装置200のハウジングの内面に沿って巻線されるソレノイドでもあり、該ソレノイドの内部空間に、ヒータ230及びエアロゾル生成物品が位置することができる。ソレノイドの材質は、銅(Cu)でもある。ただし、それに制限されるものではなく、銀(Ag)、金(Au)、アルミニウム(Al)、タングステン(W)、亜鉛(Zn)及びニッケル(Ni)のうちいずれか一つ、または少なくとも一つを含む合金がソレノイドの材質として使用されうる。
【0087】
バッテリ210は、エアロゾル生成装置200に電力を供給することができる。バッテリ210は、コイル231に電力を供給することができる。バッテリ210は、直流を生成することができ、コイル231に交流を供給するために供給される直流を交流に変換する変換部を含むものでもある。
【0088】
また、バッテリ210は、エアロゾル生成装置200に直流を供給することができる。バッテリ210は、リチウムリン酸鉄(LiFePO4)バッテリでもあるが、それに制限されるものではない。例えば、該バッテリは、酸化リチウムコバルト(LiCoO2)バッテリ、リチウムチタン酸塩バッテリ、リチウムポリマー(LiPoly)バッテリなどでもある。
【0089】
変換部は、直流をフィルタリングし、コイル231に供給される交流を出力する低域通過フィルタ(low-pass filter)を含むものでもある。該変換部は、直流を増幅するための増幅器(amplifier)をさらに含むものでもある。例えば、該変換部は、D級増幅器(class-D amplifier)の負荷ネットワークを構成する低域通過フィルタを介して具現されうる。
【0090】
制御部220は、コイル231に供給される電力を制御することができる。制御部220は、コイル231に供給される電力が調整されるように、バッテリ210を制御することができる。例えば、制御部220は、ヒータ230の温度に基づき、エアロゾル生成物品の加熱温度を維持することもできる。
図4は、一実施形態によるエアロゾル生成装置の構成を図示したブロック図である。
【0091】
図4を参照すれば、エアロゾル生成装置200は、バッテリ210、ヒータ230、センサ240、ユーザインターフェース250、メモリ260及び制御部220を含むものでもある。しかしながら、エアロゾル生成装置200の内部構造は、
図3に図示されたところに限定されるものではない。エアロゾル生成装置200の設計により、
図3に図示された構成のうち一部が省略されるか、あるいは新たな構成がさらに追加されうるということは、本実施形態と係わる技術分野で通常の知識を有する者であるならば、理解することができるであろう。
【0092】
バッテリ210は、エアロゾル生成装置200が動作するのに利用される電力を供給する。すなわち、バッテリ210は、ヒータ230が加熱されうるように、電力を供給することができる。また、バッテリ210は、エアロゾル生成装置200内に具備された他の構成、すなわち、センサ240、ユーザインターフェース250、メモリ260及び制御部220の動作に必要な電力を供給することができる。バッテリ210は、充電が可能なバッテリでもあり、単回使用バッテリでもある。
【0093】
エアロゾル生成装置200は、少なくとも1つのセンサ240を含むものでもある。少なくとも1つのセンサ240でセンシングされた結果は、制御部220に伝達され、センシング結果によって制御部220は、ヒータの動作制御、喫煙の制限、エアロゾル生成物品の挿入感知、お知らせ表示のような多様な機能が遂行されるように、エアロゾル生成装置200を制御することができる。
【0094】
例えば、少なくとも1つのセンサ240は、パフセンサを含むものでもある。該パフセンサは、温度変化、気流流量変化、電圧変化及び圧力変化のうちいずれか一つに基づき、ユーザのパフを感知することができる。
【0095】
また、少なくとも1つのセンサ240は、ヒータ230(または、エアロゾル生成物品)の温度を測定するための温度センサを含むものでもある。エアロゾル生成装置200は、ヒータ230の温度を測定する温度センサを含むことができる。代案として、エアロゾル生成装置200は、別途の温度センサを含まず、代わりに、ヒータ230自体が温度センサの役割を行うこともできる。一実施形態において、エアロゾル生成装置200には、ヒータ230が温度センサの役割を行うと共に、温度センサがさらに含まれるものでもある。
【0096】
少なくとも1つのセンサ240は、エアロゾル生成装置200の周囲温度を測定するための温度センサを含むものでもある。該周囲温度は、エアロゾル生成装置200外部の温度である。該周囲温度はエアロゾル生成装置200において、エアロゾル生成物品から生成されたエアロゾルが放出される大気の温度である。該温度センサは、周囲温度を測定するように、ハウジング外部に配されるか、あるいは外部空気がエアロゾル生成装置200の内部に流入される経路上に配されうる。該温度センサは、測定した周囲温度に係わる情報を、制御部220に伝達することができ、制御部220は、周囲温度に基づき、エアロゾル生成物品を加熱するための加熱プロファイルを決定することができる。
【0097】
また、少なくとも1つのセンサは、湿度センサを含むものでもある。該湿度センサは、エアロゾル生成装置200の周囲湿度を測定することができる。該周囲湿度は、エアロゾル生成装置200外部の湿度である。該周囲湿度は、エアロゾル生成装置200において、エアロゾル生成物品から生成されたエアロゾルが放出される大気の湿度である。該湿度センサは、周囲湿度を測定するように、ハウジングの外部に配されるか、あるいは外部空気が流入される経路上に配されうる。該湿度センサは、測定した周囲湿度に係わる情報を、制御部220に伝達することができ、制御部220は、該周囲湿度に基づき、エアロゾル生成物品を加熱するための加熱プロファイルを決定することができる。
【0098】
また、少なくとも1つのセンサは、インダクティブセンサを含むものでもある。該インダクティブセンサは、エアロゾル生成装置200にエアロゾル生成物品が挿入されたか否かということを感知することができる。一例において、該エアロゾル生成物品は、アルミニウムのような金属物質を含むものでもあり、該インダクティブセンサは、該エアロゾル生成物品がエアロゾル生成装置200に挿入されることによって生じるインダクタンス変化を感知することができる。ただし、それに必ずしも制限されるものではなく、該インダクティブセンサは、光センサ、温度センサ、抵抗センサのような他種のセンサで代替されうる。
【0099】
制御部220は、エアロゾル生成物品の挿入が感知されれば、さらなる外部入力がなくとも、自動的に加熱が始まるように、エアロゾル生成装置200を制御することができる。例えば、制御部220は、エアロゾル生成物品の挿入が感知されれば、バッテリ210がコイルに電力を供給するように制御することができる。ただし、それに必ずしも制限されるものではなく、制御部220は、さらなる外部入力が存在すれば、加熱が始まるように、エアロゾル生成装置200を制御することができる。
【0100】
ユーザインターフェース250は、ユーザに、エアロゾル生成装置200の状態に係わる情報を提供することができる。ユーザインターフェース250は、視覚情報を出力するディスプレイまたはランプ、触覚情報を出力するモータ、音情報を出力するスピーカ、ユーザから入力された情報を受信するか、あるいはユーザに情報を出力する入出力(I/O)インタフェーシング手段(例えば、ボタンまたはタッチスクリーン)とデータ通信をするか、あるいは充電電力を供給されるための端子、外部デバイスと無線通信(例えば、Wi-Fi、Wi-Fi direct、ブルートゥース(Bluetooth)(登録商標)、NFC(near-field communication)など)を行うための通信インターフェースのような多様なインタペーシング手段を含むものでもある。
【0101】
ただし、エアロゾル生成装置200には、以上において例示された多様なユーザインターフェース250例示のうち一部だけが取捨選択されても具現される。
【0102】
ユーザインターフェース250は、エアロゾル生成装置200と係わる視覚情報を出力するディスプレイを含むものでもある。ここで、エアロゾル生成装置200と係わる視覚情報は、エアロゾル生成装置200の動作と係わる全ての情報を含む。例えば、該ディスプレイは、エアロゾル生成装置200の状態に係わる情報(例えば、エアロゾル生成装置の使用可能いかんなど)、ヒータ230に係わる情報(例えば、予熱開始、予熱進行、予熱完了など)、バッテリ210と係わる情報(例えば、バッテリ210の残余容量、バッテリ210の使用可能いかんなど)、エアロゾル生成装置200のリセットと係わる情報(例えば、リセット時期、リセット進行、リセット完了など)、エアロゾル生成装置200の清掃と係わる情報(例えば、清掃時期、清掃必要、清掃進行、清掃完了など)、エアロゾル生成装置200の充電と係わる情報(例えば、充電必要、充電進行、充電完了など)、パフと係わる情報(例えば、パフ回数、パフ終了予告など)、または安全と係わる情報(例えば、使用時間経過など)などを出力することができる。
【0103】
通信インターフェースは、外部デバイス、外部サーバなどと通信連結されうる。例えば、該通信インターフェースは、多様なタイプのデジタルインターフェース、AP基盤のWi-Fi(WLAN:wireless local area network)、ブルートゥース(Bluetooth)(登録商標)、ジグビー(Zigbee)(登録商標)、有線/無線LAN(Local area network)、WAN(wide area network)、イーサネット(Ethernet)(登録商標)、IEEE 1394、HDMI(登録商標)、USB、MHL、AES/EBU、光通信(optical communication)、コアキシャル通信(coaxial communication)などのうち少なくとも1つの通信方式を支援する形態に具現されうる。また、該通信インターフェースは、ビデオ信号とオーディオ信号とを伝送するためのTMDS(transition minimized differential signaling)チャネル;デバイス情報、ビデオまたはオーディオに係わる情報(例として、E-EDID(enhanced extended display identification data))を送受信するためのDDC(display data channel)、及び制御信号を送受信するためのCEC(consumer electronic control)を含むものでもある。ただし、それらに限定されるものではなく、多様なインターフェースによって具現されうる。
【0104】
メモリ260は、エアロゾル生成装置200内で処理される各種データを保存するハードウェアであり、制御部220で処理されたデータ、及び処理されるデータを保存することができる。メモリ260は、DRAM(dynamic random access memory)・SRAM(static random access memory)のようなRAM(random access memory)、ROM(read-only memory)、EEPROM(electrically erasable programmable read-only memory)のような多様な種類によって具現されうる。
【0105】
メモリ260には、エアロゾル生成装置200の動作時間、最大パフ回数、現在パフ回数、少なくとも1つの温度プロファイル、及びユーザの喫煙パターンに係わるデータなどが保存されうる。
【0106】
制御部220は、エアロゾル生成装置200の全般的な動作を制御する。制御部220は、少なくとも1つのプロセッサを含む。該プロセッサは、多数の論理ゲートのアレイによっても具現され、汎用的なマイクロプロセッサと、該マイクロプロセッサで実行されうるプログラムが保存されたメモリとの組み合わせによっても具現される。また、他形態のハードウェアによっても具現されるということは、本実施形態が属する技術分野で通常の知識を有する者であるならば、理解することができるであろう。
【0107】
なお、
図4には、図示されていないが、エアロゾル生成装置200は、別途のクレードルと共に、エアロゾル生成システムを構成することもできる。例えば、該クレードルは、エアロゾル生成装置200のバッテリ210を充電するのに利用されうる。例えば、エアロゾル生成装置200は、該クレードル内部の収容空間に収容された状態で、該クレードルのバッテリから電力を供給され、エアロゾル生成装置200のバッテリ210を充電することができる。
【0108】
図5は、
図1に図示されたエアロゾル生成物品が挿入された、
図3に図示されたエアロゾル生成装置を図示した図面である。
【0109】
図5を参照すれば、エアロゾル生成装置200は、エアロゾル生成物品100を収容する収容空間、エアロゾル生成物品100を加熱するヒータ230、及びヒータ230に電力を供給するバッテリ210を含むものでもある。
【0110】
エアロゾル生成装置200のヒータ230は、エアロゾル生成物品100の第1部分110を加熱し、第1部分110のエアロゾル生成要素は、エアロゾルを生成する。生成されたエアロゾルは、第2部分120を経由し、冷却要素によって冷却され、第3部分130に流入される。第3部分130に流入されたエアロゾルは、タバコ要素を加熱し、ニコチンを気化させることができ、気化されたニコチンは、エアロゾルと共に、第4部分140に移行されうる。第4部分140のフィルタ要素を経たエアロゾルとニコチンは、ユーザに提供されうる。
【0111】
エアロゾル生成物品100は、エアロゾル生成装置200の収容空間に収容され、該収容空間及び第1部分110の少なくとも一部を取り囲むように配列されたヒータ230によって加熱されうる。すなわち、エアロゾル生成物品100の第1部分110は、エアロゾル生成装置200のヒータ230によって直接加熱されうる一方、第3部分130は、エアロゾルによって間接的に加熱されうる。
【0112】
従来技術によるエアロゾル生成物品は、全体喫煙時間の間、均一なエアロゾル及びニコチンの移行のためには、エアロゾル生成要素とタバコ要素とが互いに異なる温度に加熱される必要がある。しかしながら、該エアロゾル生成要素と該タバコ要素とが互いに隣接して配されるために、加熱温度を異ならせて調節することが困難である。
【0113】
それに比べ、一実施形態によるエアロゾル生成物品100は、第1部分110と第3部分130とが互いに離隔されているので、第1部分110と第3部分130との温度が互いに異なるように調節することが容易である。また、エアロゾル生成装置200のヒータ230は、エアロゾル生成物品100の第1部分110に対応する位置において、第1部分110を取り囲むように配され、第1部分110だけがヒータ230によって直接加熱されうる。第3部分130に含まれるタバコ要素は、第1部分110で生成され、第3部分130を経由する高温のエアロゾルによって加熱されうる。
【0114】
本実施形態と係わる技術分野において通常の知識を有する者であるならば、前述の本質的な特性から外れない範囲で変形された形態に具現されうるということを理解することができるであろう。従って、開示された方法は、限定的な観点ではなく、説明的な観点から考慮されなければならない。本開示の範囲は、前述の説明ではなく、特許請求の範囲に示されており、それと同等な範囲内にある全ての差異は、本開示に含まれたものであると解釈されなければならないのである。
【国際調査報告】