(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-13
(54)【発明の名称】内視鏡ハンドル及び展開デバイス
(51)【国際特許分類】
A61B 1/008 20060101AFI20240306BHJP
A61B 1/00 20060101ALI20240306BHJP
A61B 1/018 20060101ALI20240306BHJP
【FI】
A61B1/008 512
A61B1/00 711
A61B1/018 515
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023558494
(86)(22)【出願日】2022-03-18
(85)【翻訳文提出日】2023-11-16
(86)【国際出願番号】 US2022020951
(87)【国際公開番号】W WO2022203959
(87)【国際公開日】2022-09-29
(32)【優先日】2021-03-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】506192652
【氏名又は名称】ボストン サイエンティフィック サイムド,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】BOSTON SCIENTIFIC SCIMED,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100224672
【氏名又は名称】深田 孝徳
(72)【発明者】
【氏名】チュー マイケル エス エイチ
【テーマコード(参考)】
4C161
【Fターム(参考)】
4C161DD03
4C161FF12
4C161FF43
4C161GG15
4C161HH33
(57)【要約】
【課題】医療デバイスのための設計、材料、製造方法、及び使用代替案を提供することを目的としている。
【解決手段】ユーザの第1の手を用いて作動されるように構成された内視鏡は、近位ハンドル部分と遠位ハンドル部分とを備えるハンドルと、遠位ハンドル部分から遠位に延びる細長シャフトとを含み、細長シャフトは、近位ハンドル部分に固定された第1の作動機構を用いて偏向可能である遠位先端を含み、ハンドルは、細長シャフトと連通するポートを含み、かつ細長シャフト及びポート内に摺動可能に配置されるように構成された作動可能医療器具を含むことができる。作動可能医療器具の近位端は、近位ハンドル部分に固定された第2の作動機構に作動可能に接続することができる。第1の作動機構は、第1の手の親指によって作動されるように構成することができる。第2の作動機構は、第1の手の親指によって作動されるように構成することができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの第1の手を用いて作動されるように構成された内視鏡であって、
近位ハンドル部分と遠位ハンドル部分とを備えるハンドルと、
前記遠位ハンドル部分から遠位に延びる細長シャフトと、
を備え、
前記細長シャフトは、前記近位ハンドル部分に固定された第1の作動機構を用いて偏向可能である遠位先端を含み、
前記ハンドルは、前記細長シャフトと連通するポートを含み、
内視鏡が、更に
前記細長シャフト及び前記ポート内に摺動可能に配置されるように構成された作動可能医療器具、
を備え、
前記作動可能医療器具の近位端が、前記近位ハンドル部分に固定された第2の作動機構に作動可能に接続され、
前記第1の作動機構は、前記第1の手の親指によって作動されるように構成され、
前記第2の作動機構は、前記第1の手の前記親指によって作動されるように構成される、
ことを特徴とする内視鏡。
【請求項2】
前記第1の作動機構は、第1のヒンジ付きアームと、第1の付勢要素と、該第1のヒンジ付きアームに形成された第1の歯とを含み、該第1の歯は、前記近位ハンドル部分に形成された第1の複数の歯に解除可能に係合するように構成されることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
【請求項3】
前記第1の作動機構は、
前記近位ハンドル部分内で前記細長シャフト上に摺動可能に配置された第1の歯車と、
前記近位ハンドル部分内に配置されて前記第1の歯車に作動可能に接続された第2の歯車と、
を含み、
前記第1の歯車は、前記遠位先端に作動可能に接続され、
前記第2の歯車は、前記第1のヒンジ付きアームに作動可能に接続される、
ことを特徴とする請求項2に記載の内視鏡。
【請求項4】
前記第1の手の前記親指による前記第1のヒンジ付きアームの回転移動が、前記第1の歯車を前記細長シャフトに沿って軸線方向に平行移動させ、
前記第1の歯車の軸線方向平行移動が、前記遠位先端の偏向を引き起こす、
ことを特徴とする請求項3に記載の内視鏡。
【請求項5】
前記細長シャフトは、前記近位ハンドル部分に対して回転可能であることを特徴とする請求項4に記載の内視鏡。
【請求項6】
前記第2の作動機構は、ベース部分と該ベース部分に対して回転するように構成されたカバー部分とを備える作動ハウジングを含むことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の内視鏡。
【請求項7】
前記第2の作動機構は、第2のヒンジ付きアームと、第2の付勢要素と、該第2のヒンジ付きアームに形成された第2の歯とを含み、該第2の歯は、前記作動ハウジングに形成された第2の複数の歯に解除可能に係合するように構成されることを特徴とする請求項6に記載の内視鏡。
【請求項8】
前記作動可能医療器具は、
外側シースの近位端の周りに配置された環状歪みレリーフを有する該外側シースと、
前記外側シース内に摺動可能に配置された内側ワイヤと、
を含む、
ことを特徴とする請求項6に記載の内視鏡。
【請求項9】
前記作動ハウジングは、近位ハンドル部分に取り外し可能に固定されることを特徴とする請求項6から請求項8のいずれか1項に記載の内視鏡。
【請求項10】
前記近位ハンドル部分は、該近位ハンドル部分の外面上に配置された偏向インジケータを含み、
前記第1の作動機構が、前記近位ハンドル部分に対して定位置から離れるように移動される時に、前記偏向インジケータは可視である、
ことを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の内視鏡。
【請求項11】
ユーザの第1の手を用いて作動されるように構成された内視鏡であって、
近位ハンドル部分と遠位ハンドル部分とを備えるハンドルと、
前記遠位ハンドル部分から遠位に延びる細長シャフトと、
を備え、
前記細長シャフトは、前記近位ハンドル部分に固定された第1の作動機構を用いて偏向可能である遠位先端を含み、
前記ハンドルは、前記細長シャフトを通って延びる管腔と連通するポートを含み、
内視鏡が、更に
前記細長シャフトの前記管腔及び前記ポート内に摺動可能に配置されるように構成された作動可能医療器具、
を備え、
前記作動可能医療器具の近位端が、前記近位ハンドル部分に固定された第2の作動機構に作動可能に接続され、
前記第1の作動機構は、前記第1の手の指によって作動されるように構成され、
前記第1の作動機構は、自己ロック式であり、
前記第2の作動機構は、前記第1の手の親指によって作動されるように構成され、
前記第2の作動機構は、自己ロック式である、
ことを特徴とする内視鏡。
【請求項12】
ユーザの第1の手を用いて作動されるように構成された内視鏡であって、
近位ハンドル部分と該近位ハンドル部分に切り離し可能に結合可能な遠位ハンドル部分とを備えるハンドルと、
前記遠位ハンドル部分から遠位に延びる遠位部分と該遠位ハンドル部分から前記近位ハンドル部分の中に近位に延びる近位部分とを有する細長シャフトと、
前記細長シャフトの遠位先端を偏向させるように構成された第1の作動機構と、
を備え、
前記第1の作動機構の第1の歯車又はリンケージが、前記細長シャフトの前記近位部分に結合され、該第1の作動機構の第2の歯車又はリンケージが、前記近位ハンドル部分に結合され、
前記第1の歯車又はリンケージは、前記遠位ハンドル部分が前記近位ハンドル部分に結合される時に前記第2の歯車又はリンケージに係合する、
ことを特徴とする内視鏡。
【請求項13】
前記遠位ハンドル部分及び前記細長シャフトは、前記近位ハンドル部分に回転可能に結合されることを特徴とする請求項12に記載の内視鏡。
【請求項14】
前記第1の歯車又はリンケージは、前記細長シャフトの前記近位部分に沿って長手方向に摺動可能なウォーム歯車であることを特徴とする請求項12又は請求項13に記載の内視鏡。
【請求項15】
前記ウォーム歯車から前記遠位先端まで延びる複数の引張ワイヤを更に備えることを特徴とする請求項14に記載の内視鏡。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔関連出願への相互参照〕
この出願は、本明細書に引用によってその開示が組み込まれている2021年3月24日出願の米国仮特許出願第63/165,356号の利益及びそれに対する優先権を主張するものである。
【0002】
本発明の開示は、医療デバイス及びシステム、及び医療デバイス及びシステムを製造する及び使用する方法に関する。より具体的には、本発明の開示は、内視鏡、その構成要素、及び内視鏡を製造する及び使用する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
内視鏡は、医療手順中に診断及び治療の目的に使用される。例えば、可撓性尿管鏡は、腎臓の検査及び治療に利用され、一般的に治療部位へのアクセス可能性及び患者の快適性を改善する特徴部を含む場合がある。尿管鏡を含む可撓性内視鏡には、視鏡のハンドルに取り付けられた様々な構成要素の操作によって医師が制御する可撓性先端セクションが設けられる場合がある。そのような操作は、医師が身体内の様々な場所(例えば、腎臓内の様々な場所)まで視鏡の先端を操縦することを可能にする。これに加えて、尿管鏡のような内視鏡及び他の内視鏡デバイスは、医療手順中に一般的に他の医療デバイスと併用される。例えば、泌尿器科医は、腎臓結石を粉砕するために及び/又は破片を身体から除去するために可撓性尿管鏡をレーザファイバと回収デバイス(例えば、回収バスケット)との両方と組み合わせて使用する場合がある。従って、これらの手順は、内視鏡の様々な特徴部を操作して視鏡の先端を制御することだけでなく、内視鏡と併用される補助デバイスも導入して操作することも要求する場合がある。デバイスの人間工学は、ユーザに対して取りわけ重要なものである場合がある。代替内視鏡及びその構成要素、並びにそのような内視鏡デバイスを製造して使用するための代替方法を提供する必要性が依然として存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の開示は、医療デバイスのための設計、材料、製造方法、及び使用代替案を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一例は、ユーザの第1の手を用いて作動されるように構成された内視鏡である。内視鏡は、近位ハンドル部分と遠位ハンドル部分とを備えるハンドルを含む。細長シャフトが、遠位ハンドル部分から遠位に延びている。細長シャフトは、近位ハンドル部分に固定された第1の作動機構を用いて偏向可能である遠位先端を含む。ハンドルは、細長シャフトと連通するポートを含む。作動可能医療器具も設けられ、かつ細長シャフト及びポート内に摺動可能に配置されるように構成される。作動可能医療器具の近位端は、近位ハンドル部分に固定された第2の作動機構に作動可能に接続される。第1の作動機構は、第1の手の親指によって作動されるように構成される。第2の作動機構も、第1の手の親指によって作動されるように構成される。
【0006】
上述の実施形態のいずれかに対する代わりとして又はそれに加えて、第1の作動機構は、自己ロック式である。
【0007】
上述の実施形態のいずれかに対する代わりとして又はそれに加えて、第1の作動機構は、第1のヒンジ付きアームと、第1の付勢要素と、第1のヒンジ付きアームに形成された第1の歯とを含み、第1の歯は、近位ハンドル部分に形成された第1の複数の歯に解除可能に係合するように構成される。
【0008】
上述の実施形態のいずれかに対する代わりとして又はそれに加えて、第1の作動機構は、近位ハンドル部分内で細長シャフト上に摺動可能に配置された第1の歯車と、近位ハンドル部分内に配置されて第1の歯車に作動可能に接続された第2の歯車とを含む。第1の歯車は、遠位先端に作動可能に接続され、第2の歯車は、第1のヒンジ付きアームに作動可能に接続される。
【0009】
上述の実施形態のいずれかに対する代わりとして又はそれに加えて、第1の手の親指による第1のヒンジ付きアームの回転移動は、第1の歯車を細長シャフトに沿って軸線方向に平行移動させ、第1の歯車の軸線方向平行移動は、遠位先端の偏向を引き起こす。
【0010】
上述の実施形態のいずれかに対する代わりとして又はそれに加えて、細長シャフトは、近位ハンドル部分に対して回転可能である。
【0011】
上述の実施形態のいずれかに対する代わりとして又はそれに加えて、第2の作動機構は、ベース部分とベース部分に対して回転するように構成されたカバー部分とを備える作動ハウジングを含む。
【0012】
上述の実施形態のいずれかに対する代わりとして又はそれに加えて、第2の作動機構は、自己ロック式である。
【0013】
上述の実施形態のいずれかに対する代わりとして又はそれに加えて、第2の作動機構は、第2のヒンジ付きアームと、第2の付勢要素と、第2のヒンジ付きアームに形成された第2の歯とを含み、第2の歯は、作動ハウジングに形成された第2の複数の歯に解除可能に係合するように構成される。
【0014】
上述の実施形態のいずれかに対する代わりとして又はそれに加えて、作動可能医療器具は、外側シースの近位端の周りに配置された環状歪みレリーフを有する外側シースと、外側シース内に摺動可能に配置された内側ワイヤとを含む。
【0015】
上述の実施形態のいずれかに対する代わりとして又はそれに加えて、環状歪みレリーフは、作動ハウジングのベース部分に固定的に取り付けられ、内側ワイヤは、カバー部分に取り付けられる。
【0016】
上述の実施形態のいずれかに対する代わりとして又はそれに加えて、外側シースは、作動ハウジングのベース部分に固定的に取り付けられる。
【0017】
上述の実施形態のいずれかに対する代わりとして又はそれに加えて、外側シースは、環状歪みレリーフ内で軸線方向に移動可能である。
【0018】
上述の実施形態のいずれかに対する代わりとして又はそれに加えて、ベース部分は、外側シースの近位端を受け入れるように構成された装着スロットを含む。外側シースは、外側シースの近位端に固定されたストップを含む。第2の作動機構は、装着スロット内に配置されて外側シースを装着スロットの遠位端に向けて付勢するように構成された圧縮バネを含む。
【0019】
上述の実施形態のいずれかに対する代わりとして又はそれに加えて、作動ハウジングは、近位ハンドル部分に取り外し可能に固定される。
【0020】
別の例は、ユーザの第1の手を用いて作動されるように構成された内視鏡である。内視鏡は、中心長手軸線に沿って延びる近位ハンドル部分と遠位ハンドル部分とを備えるハンドルを含む。細長シャフトが、遠位ハンドル部分から遠位に延びている。細長シャフトは、近位ハンドル部分に固定された第1の作動機構を用いて偏向可能である遠位先端を含む。ハンドルは、細長シャフトを通って延びる管腔と連通するポートを含む。第1の作動機構は、ハンドルに対する第1の位置で第1の手によって作動されるように構成される。第1の作動機構は、第1の自由端と第1の自由端の反対側の第1のヒンジ付き端部とを有する第1のヒンジ付きアームと、第1の付勢要素と、第1のヒンジ付き端部に形成された第1の歯とを含み、第1の歯は、近位ハンドル部分に形成された第1の複数の歯に解除可能に係合するように構成される。第1の付勢要素は、第1のヒンジ付きアームを第1のロック位置に向けて付勢し、第1のヒンジ付きアームの第1の自由端は、ハンドルから離れるように付勢される。
【0021】
上述の実施形態のいずれかに対する代わりとして又はそれに加えて、内視鏡は、細長シャフトの管腔及びポート内に摺動可能に配置されるように構成された作動可能医療器具を更に含む。作動可能医療器具の近位端は、近位ハンドル部分に固定されるように構成された第2の作動機構に作動可能に接続される。
【0022】
上述の実施形態のいずれかに対する代わりとして又はそれに加えて、第2の作動機構は、ハンドルに対する第1の位置で第1の手によって作動されるように構成される。
【0023】
上述の実施形態のいずれかに対する代わりとして又はそれに加えて、第2の作動機構は、第2の自由端と第2の自由端の反対側の第2のヒンジ付き端部とを有する第2のヒンジ付きアームと、第2の付勢要素と、第2のヒンジ付き端部に形成された第2の歯とを含み、第2の歯は、第2の複数の歯に解除可能に係合するように構成される。
【0024】
上述の実施形態のいずれかに対する代わりとして又はそれに加えて、第2の付勢要素は、第2のヒンジ付きアームを第2のロック位置に向けて付勢し、第2のヒンジ付きアームの第2の自由端は、ハンドルから離れるように付勢される。
【0025】
上述の実施形態のいずれかに対する代わりとして又はそれに加えて、第2の作動機構は、ベース部分とベース部分に対して回転するように構成されたカバー部分とを備える作動ハウジングを含む。
【0026】
上述の実施形態のいずれかに対する代わりとして又はそれに加えて、近位ハンドル部分は、近位ハンドル部分の外面上に配置された偏向インジケータを含む。第1のヒンジ付きアームが、近位ハンドル部分に対して定位置から離れるように移動される時に、偏向インジケータが可視である。
【0027】
別の例は、ユーザの第1の手を用いて作動されるように構成された内視鏡である。内視鏡は、近位ハンドル部分と近位ハンドル部分に切り離し可能に結合可能な遠位ハンドル部分とを備えるハンドルを含む。内視鏡はまた、遠位ハンドル部分から遠位に延びる遠位部分と遠位ハンドル部分から近位ハンドル部分の中に近位に延びる近位部分とを有する細長シャフトを含む。第1の作動機構は、細長シャフトの遠位先端を偏向させるように構成される。第1の作動機構の第1の歯車又はリンケージは、細長シャフトの近位部分に結合され、第1の作動機構の第2の歯車又はリンケージは、近位ハンドル部分に結合される。第1の歯車又はリンケージは、遠位ハンドル部分が近位ハンドル部分に結合される時に第2の歯車又はリンケージに係合する。
【0028】
上述の実施形態のいずれかに対する代わりとして又はそれに加えて、遠位ハンドル部分及び細長シャフトは、近位ハンドル部分に回転可能に結合される。
【0029】
上述の実施形態のいずれかに対する代わりとして又はそれに加えて、第1の歯車又はリンケージは、細長シャフトの近位部分に沿って長手方向に摺動可能なウォーム歯車である。
【0030】
上述の実施形態のいずれかに対する代わりとして又はそれに加えて、内視鏡は、ウォーム歯車から遠位先端まで延びる複数の引張ワイヤを含む。
【0031】
一部の実施形態、態様、及び/又は実施例の以上の概要は、本発明の開示の各実施形態又はどの実施をも説明するように意図していない。以下の図面及び詳細説明は、これらの実施形態をより具体的に例示するものである。
【0032】
本発明の開示は、以下の詳細説明を添付図面に関連付けて考察するとより完全に理解することができる。全ての図面が必ずしも縮尺通りに描かれておらず、及び/又は選択された要素が要素の明確な図及び/又は要素の明確な理解を容易にするために図面内で縮尺を変更する場合があることに注意されたい。縮尺の変更は、当業者には明らかであり、明示的に識別する必要はないであろう。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図3】ユーザの手によって把持されている
図1~
図2に記載の例示的医療デバイスを示す図である。
【
図4】例示的医療デバイスに関連付けられた第1の作動機構の部分分解組立図である。
【
図5】第1の作動機構の第1のヒンジ付きアームの態様を示す図である。
【
図6】第1の作動機構を作動する段階の態様を示す図である。
【
図7】第1の作動機構を作動する段階の態様を示す図である。
【
図8】例示的医療デバイスに関連付けられた第2の作動機構の態様を示す図である。
【
図10】圧壊構成にある第2の作動機構に関連付けられた作動可能医療器具の態様を示す図である。
【
図11】拡張構成にある第2の作動機構に関連付けられた作動可能医療器具の態様を示す図である。
【
図12】部分圧壊構成にある第2の作動機構に関連付けられた作動可能医療器具の態様を示す図である。
【
図13】分解状態にある医療デバイスの構成要素の1つの変形を示す図である。
【
図17】組み立てた状態にある
図13の医療デバイスの構成要素を示す図である。
【
図19】分解状態にある医療デバイスの構成要素の別の変形を示す図である。
【
図23】組み立てた状態にある
図19の医療デバイスの構成要素を示す図である。
【
図25】分解状態にある医療デバイスの構成要素の別の変形を示す図である。
【
図26】組み立てた状態にある
図25の医療デバイスの構成要素を示す図である。
【
図27】医療デバイスのハンドル及び作動機構に対する代替構成を示す図である。
【0034】
本発明の開示の態様は、様々な修正及び変形の余地があるが、その細目を図面に例示的に示して詳細に以下に説明する。しかし、説明する特定の実施形態に本発明の開示の態様を限定するように意図していないことを理解しなければならない。逆に、本発明の開示の精神及び範囲内に収まる全ての修正物、均等物、及び代替物を網羅することを意図している。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下の説明は、必ずしも正確な縮尺とは限らない図面を参照して読解しなければならず、いくつかの図を通して類似の参照番号が類似の要素を示している。詳細説明及び図面は、本発明の開示を示すように意図したものであり、限定するように意図したものではない。当業者は、説明及び/又は図示する様々な要素を本発明の開示の範囲から逸脱することなく様々な組合せ及び構成に配置することができることを認識するであろう。詳細説明及び図面は、本発明の開示の例示的実施形態を示している。しかし、明瞭化及び理解のし易さの目的で全ての特徴及び/又は要素を各図面に示さない場合があるが、それにも関わらずこれらの特徴及び/又は要素は、他に指定しない限り存在することを理解することができる。
【0036】
以下に定める用語に関して特許請求の範囲又は本明細書の他の箇所で異なる定義を提示しない限り、以下の定義を適用するものとする。
【0037】
本明細書では、明示的に示すか否かに関わらず、全ての数値は、「about」という用語の訳語「約」によって修飾されたものであると仮定する。数値の状況での「about」という用語の訳語「約」は、一般的に、当業者が列挙する値と同等(例えば、同じ機能又は結果を有する)と見なすと考えられる数字範囲を意味する。多くの事例では、「about」という用語の訳語「約」は、最も近い有効数字に四捨五入された数字を含むことができる。「about」という用語の他の訳語(例えば、数値以外の状況)は、他に指定しない限り、本明細書の関連から理解され、それと矛盾しないこの用語の通常及び通例の定義を有すると仮定することができる。
【0038】
端点による数字範囲の列挙は、端点を含む当該範囲にある全ての数字を含む(例えば、1から5までは、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、及び5を含む)。
【0039】
様々な構成要素、特徴、及び/又は仕様に関する一部の適切な寸法、範囲、及び/又は値を開示するが、本発明の開示によって喚起される当業者は、望ましい寸法、範囲、及び/又は値は、明示的に開示するものから外れる可能性があることを理解するであろう。
【0040】
本明細書及び特許請求の範囲で使用する場合に、単数形「a」、「an」、及び「the」は、状況が他に明確に定めない限り、単数の指示物と複数の指示物とを含む。本明細書及び特許請求の範囲で使用する場合に、「又は」という用語は、状況が他に明確に定めない限り、一般的に「及び/又は」を含む意味に使用する。理解を容易にするために、本発明の開示のある一定の特徴を単数で説明することができるが、これらの特徴は、本発明の開示の実施例内で複数であるか又は繰り返す場合があることに注意されるものとする。これらの特徴の各事例は、反意を明示しない限り、単数での開示を含む場合に及び/又はそれによって包含することができる。簡略化及び明瞭化の目的で、必ずしも本発明の開示の全ての要素を各図に示して下記で詳細に議論するとは限らない。しかし、1よりも多い構成要素が存在する場合に関して、反意を明示しない限り、以下の議論は、これらの構成要素のうちのいずれかのもの及び/又は全てのものに同等に適用される場合があることは理解されるであろう。更に、明瞭化の目的で、一部の要素又は特徴の全ての事例を各図に示さない場合がある。
【0041】
「近位」、「遠位」、「前進」、「後退」、及びその変形などのような相対用語は、一般的に、デバイスのユーザ/オペレータ/操作者に対する様々な要素の位置決め、方向、及び/又は作動に関して決定することができ、「近位」及び「後退」は、ユーザに近い方又は向うことを示し又は意味し、「遠位」及び「前進」は、ユーザから遠い方又は離れることを示す又は意味する。一部の事例では、本発明の開示の理解を容易にしようとする試みで「近位」及び「遠位」という用語を任意的に割り当てる場合があるが、そのような事例は、当業者には直ちに明らかであろう。「上流」、「下流」、「流入」、及び「流出」のような他の相対用語は、体内管腔、血管のような管腔内又はデバイス内の流体流れの方向を意味する。「軸線方向」、「周方向」、「長手方向」、「横方向」、「半径方向」など及び/又はこれらの変形のような更に他の相対用語は、一般的に、本発明の開示の構造又はデバイスの中心長手軸線に対する方向及び/又は向きを意味する。
【0042】
「延長」という用語は、説明又は識別する寸法の最小測定値を意味すると理解することができる「最小」がこのような延長又は寸法に前置きされていないか又はこれらの延長又は寸法が「最小」として識別されない限り、説明又は識別する寸法の最大測定値を意味すると理解することができる。例えば、「外側延長」は、外寸を意味すると理解することができ、「半径方向延長」は、半径方向寸法を意味すると理解することができ、「長手延長」は、長手寸法を意味すると理解することができ、以降同じく理解することができるであろう。「延長」の各例は、異なる場合があり(例えば、軸線方向、長手方向、横方向、半径方向、周方向など)、当業者には個々の使用状況から明らかであろう。一般的に、「延長」は、意図する使用に従って測定された可能な最大の寸法と見なすことができ、それに対して「最小延長」は、意図する使用に従って測定された可能な最小の寸法と見なすことができる。一部の事例では、「延長」は、一般的に平面及び/又は断面内で直交方向に測定することができるが、特定の状況から明らかなように、例えば、角度方向、半径方向、周方向(例えば、弧に沿う)などであるがこれらに限定されずに別様に測定することができる。
【0043】
「モノリシック」及び「単体」という用語は、一般的に、単一構造又は基本ユニット/要素から製造又は構成された1又は複数の要素を意味するものとする。モノリシック要素及び/又は単体要素は、複数の個別の構造又は要素を互いに組み立てるか又は他に継ぎ合わせることによって製造された構造及び/又は特徴部を除外するものとする。
【0044】
本明細書での「実施形態」、「一部の実施形態」、「他の実施形態」などへの参照は、説明する実施形態が特定の特徴、構造、又は特質を含むことができるが、全ての実施形態がこれらの特定の特徴、構造、又は特質を必ずしも含むとは限らない場合があることを示すことに注意されるものとする。更に、そのような語句は、必ずしも同じ実施形態を参照するとは限らない。更に、特定の特徴、構造、又は特質を実施形態に関して説明する時は、明示的に説明するか否かに関わらず、反意を明示しない限り、他の実施形態に関してこれら特定の特徴、構造、又は特質を実施することは当業者の認識の範囲内であると考えられる。すなわち、当業者には理解されるように、下記で説明する様々な個々の要素は、特定の組合せで指定しない場合であっても、他の追加の実施形態を形成するために又は説明する実施形態を相補及び/又は拡張するために互いに組合せ可能又は配置可能であることを依然として想定している。
【0045】
明瞭化の目的で説明及び/又は主張する様々な特徴に命名するために及び/又はこれらの特徴の間で区別するために、本明細書及び/又は特許請求の範囲を通してある一定の識別数字命名法(例えば、第1、第2、第3、第4など)を使用する場合がある。この数字命名法は、限定的であるように意図したものではなく、単に例示的であることを理解しなければならない。一部の実施形態では、簡潔化及び明瞭化の目的で、以前に用いた数字命名法の変更及びそれからの逸脱を行う場合がある。すなわち、「第1」の要素と識別した特徴を後に「第2」の要素、「第3」の要素などと呼ぶ場合があり、又は完全に除外する場合及び/又は異なる特徴を「第1」の要素と呼ぶ場合がある。各事例での意味及び/又は表示は、当業者には明らかであろう。
【0046】
以下の図は、医療デバイス及び/又は医療システムの代表的な構成要素及び/又は配置及びこれらのデバイス及び/又はシステムを使用する方法を示している。いずれの所与の図でも、簡略化の目的で一部の特徴を示さないか又は概略的にしか示さない場合があることに注意しなければならない。インプラント及び/又はシステムの構成要素のうちの一部に関する更なる詳細を他の図により詳細に例示することができる。尿路にアクセスしてそれを治療する状況で議論するが、これらのインプラント及び/又はシステムは、患者の体内の他の治療介入及び/又は経皮医療手順に使用することができる。同様に、経皮展開に関して本明細書に説明するデバイス及び方法は、必要に応じて他のタイプの手術手順に使用することができる。例えば、一部の例では、デバイスは、非経皮手順に使用することができる。本発明の開示によるデバイス及び方法は、解剖学的構造内の他の使用に適するように適応及び構成することができる。
【0047】
図1は、医療デバイス(例えば、内視鏡)100の選択された態様を示している。医療デバイス100は、近位ハンドル部分112と遠位ハンドル部分114とを含み、長手軸線に沿って延びるハンドル110を含むことができる。一部の実施形態では、医療デバイス100は、遠位ハンドル部分114から遠位に延びる細長シャフト140を含むことができる。細長シャフト140は、近位ハンドル部分112に固定された第1の作動機構150を用いて偏向可能である遠位先端142を含むことができる。一部の実施形態では、遠位先端142は、偏向平面内で偏向可能とすることができる。一部の実施形態では、遠位先端142は、約プラス又はマイナス90度、約プラス又はマイナス180度、約プラス又はマイナス270度、約プラス又はマイナス360度、又は必要に応じた別の量だけ偏向可能とすることができる。
【0048】
一部の実施形態では、細長シャフト140は、約26.5インチ(約67.3センチメートル)の長さを有することができる。一部の実施形態では、細長シャフト140は、約15インチ(約38.1センチメートル)、約20インチ(約50.8センチメートル)、約25インチ(約63.5センチメートル)、約28インチ(約71.1センチメートル)、約30インチ(約76.2センチメートル)、約35インチ(約88.9センチメートル)の長さを有することができる。一般的に、細長シャフト140は、ポリマーチューブ又は一部の事例では剛性金属チューブの形態を取ることができる。一部の実施形態では、細長シャフト140は、補強編組、ライナ、織布、織物などを用いて構成することができる。
【0049】
細長シャフト140は、その中をハンドル110から遠位先端142まで通って延びる管腔(例えば、作動チャネル)を含むことができる。一部の実施形態では、近位ハンドル部分112は、細長シャフト140の管腔と連通する近位ポート116を含むことができる。一部の実施形態では、遠位ハンドル部分114は、細長シャフト140の管腔と連通する側面ポート118を含むことができる。一部の実施形態では、医療デバイス100及び/又はハンドル110は、近位ポート116と側面ポート118を含むことができる。一部の実施形態では、近位ポート116及び/又は側面ポート118は、ルアーコネクタ、Y字コネクタ、一方向性バルブ、又は他の適切な接続を含むことができる。一部の実施形態では、細長シャフト140は、それを通って延びる複数の管腔(例えば、複数の作動チャネル)を含むことができる。
【0050】
一部の実施形態では、医療デバイス100の細長シャフト140の遠位先端142は、そこに配置された光学系と照明手段とを含むことができる。光学系及び照明手段は、遠位先端142が治療及び/又は通過中の区域の光学的可視化を提供するように構成することができる。医療デバイス100のハンドル110は、医療デバイス100の光学系及び照明手段をコントローラ、モニタ、ディスプレイ、コンピュータなどに接続するように構成された電子機器コネクタ及び/又は光学系コネクタ124を含むことができる。無線通信を含むがこれに限定されない他の構成も考えられている。
【0051】
細長シャフト140は、望ましい使用に適する尿管鏡シャフト、可撓性尿管鏡シャフト、二重管腔可撓性尿管鏡シャフト、膀胱鏡シャフト、十二指腸鏡シャフト、結腸鏡シャフト、又は他の内視鏡シャフトとして構成することができる。
【0052】
一部の実施形態では、医療デバイス100は、細長シャフト140の管腔と近位ポート116との内部に摺動可能に配置されるように構成された作動可能医療器具190を含むことができる。一部の実施形態では、作動可能医療器具190は、細長シャフト140の管腔と側面ポート118との内部に摺動可能に配置されるように構成することができる。一部の実施形態では、作動可能医療器具190は、細長シャフト140の管腔と近位ポート116及び側面ポート118のうちのいずれか一方との内部に摺動可能に配置されるように構成することができる。一部の実施形態では、作動可能医療器具190は、手順中に細長シャフト140の管腔と近位ポート116とで取り出し、細長シャフト140の管腔と側面ポート118との内部に配置することができる。一部の実施形態では、作動可能医療器具190は、手順中に細長シャフト140の管腔と側面ポート118とで取り出し、細長シャフト140の管腔と近位ポート116との内部に配置することができる。一部の実施形態では、作動可能医療器具190の近位端は、近位ハンドル部分112に固定された第2の作動機構170に作動可能に接続することができる。一部の実施形態では、作動可能医療器具190の遠位端は、細長シャフト140の管腔内で細長シャフト140の遠位先端142の場所にある、それに隣接する、及び/又はその内部にあるように構成することができる。
【0053】
一部の実施形態では、作動可能医療器具190は、レーザファイバ、回収バスケット又は回収ネットなどの回収デバイス、鉗子、固定化デバイス、結石押し流しデバイス、又は別のエンドエフェクタなどを含むことができる。他の構成及び/又は例示的作動可能医療器具も考えられている。一部の実施形態では、作動可能医療器具190は、管腔が中に延びる外側シース192を含むことができる。一部の実施形態では、外側シース192は、その近位端の周りに配置された環状歪みレリーフ194を有することができる。少なくとも一部の実施形態では、作動可能医療器具190は、外側シース192内に摺動可能に配置された内側ワイヤ196(例えば、
図10~
図11)を含むことができる。一部の実施形態では、内側ワイヤ196は、その遠位端及び/又はそれに隣接するようにしてエンドエフェクタ199(例えば、
図11)を含むことができる。一部の実施形態では、エンドエフェクタ199は、形状記憶材料を含むことができる及び/又はそれから形成することができる。一部の実施形態では、外側シース192は、環状歪みレリーフ194の中に及び/又はそれに対して軸線方向に移動可能とすることができる。一部の実施形態では、作動可能医療器具190及び/又は内側ワイヤ196の遠位端は、細長シャフト140の管腔内で細長シャフト140の遠位先端142の場所に、それに隣接するように、及び/又はその中に圧壊構成又は閉鎖構成で配置することができる。
【0054】
一部の実施形態では、近位ハンドル部分112は、その外面上に配置された偏向インジケータ120(
図2を参照されたい)を含むことができる。一部の実施形態では、偏向インジケータ120は、近位ハンドル部分112の外面上に着色マークを含むことができる。一部の実施形態では、偏向インジケータ120は、ライト及び/又は発光ダイオード(LED)を含むことができる。偏向インジケータ120は、
図2に示すように遠位先端142が偏向構成にあることの視覚警報をユーザに対して提供するように適応及び構成することができる。一部の実施形態では、遠位先端142が直線構成に配置された(例えば、偏向されていない)時に、偏向インジケータ120を隠す(例えば、第1の作動機構のような部分又は構成要素により)及び/又は無効にすることができる。一部の実施形態では、遠位先端142が偏向構成にある(例えば、直線状にない)時に、偏向インジケータ120を可視及び/又は有効にすることができる。
【0055】
医療デバイス100及び/又はハンドル110は、
図3に見ることができるように、ハンドル110に対する第1の位置にあるユーザの第1の手10を用いて把持する、保持する、及び/又は作動するように適応及び構成することができる。第1の作動機構150は、ハンドル110に対する第1の位置にある第1の手10の親指12によって作動されるように構成することができ、第2の作動機構170は、ハンドル110に対する第1の位置にある第1の手10の同じ親指12によって作動されるように構成することができる。従って、医療デバイス100は、ハンドル110に対する第1の位置にある片手(例えば、第1の手10)を用いて作動するように構成することができる。一部の実施形態では、第1の手10がハンドル110を把持及び/又は保持したままで第1の手10と異なる第2の手(図示せず)を用いて第2の手の親指及び人差し指で近位ポート116(又は適切な場合は側面ポート118)の近位で外側シース192を把持することによって作動可能医療器具190及び/又は外側シース192を細長シャフト140に対して前進及び/又は後退させることができる。
【0056】
一部の実施形態では、ハンドル110は、医療デバイス100及び/又は実施中の手順に関することができる様々な機能(例えば、灌流、レーザ作動、吸引など)を制御する及び/又は作動するように構成された1又は2以上のボタン122を含むことができる。一部の実施形態では、1又は2以上のボタン122は、電子コントローラを含むことができる及び/又は電子コントローラとすることができる。一部の実施形態では、1又は2以上のボタン122は、ハンドル110に対する第1の位置にある第1の手10の親指12によって作動されるように位置決め及び/又は構成することができる。一部の実施形態では、1又は2以上ボタン122は、第1の手10の親指以外の指によって作動されるように位置決め及び/又は構成することができる。一部の代替実施形態では、1又は2以上のボタン122は、第2の手(図示せず)の親指以外の指によって作動されるように位置決め及び/又は構成することができる。
【0057】
一部の実施形態では、医療デバイス100及び/又はハンドル110は、ハンドル110の長手軸線に関して1又は2以上のボタン122のほぼ反対側に配置されて第1の手10の人差し指を用いて作動することができる1又は2以上のボタンを含む第2のボタンパッドを含むことができる。一部の実施形態では、第2のボタンパッドの1又は2以上のボタンは、レーザ又は焼灼デバイスのような不用意に作動された場合に害を及ぼす可能性があるデバイス及び/又は特徴部を作動及び/又は起動するように構成することができる。一部の実施形態では、第2のボタンパッド上の1又は2以上のボタンが作動するか又はそれを作動することができる前に安全機構として1又は2以上のボタン122のうちの1つを作動することを必要とする場合がある。他の構成も考えられている。
【0058】
図4は、第1の作動機構150の選択された態様を示す部分分解組立図である。一部の実施形態では、第1の作動機構150は、第1の自由端154とその反対側にある第1のヒンジ付き端部156とを有する第1のヒンジ付きアーム152(
図5に詳細に示す)と、第1の付勢要素(例えば、バネ)158と、第1のヒンジ付きアーム152の第1のヒンジ付き端部156に形成された第1の歯160とを含むことができ、第1の歯160は、近位ハンドル部分112に形成された第1の複数の歯162に解除可能に係合するように構成される。一部の実施形態では、第1の歯160は、複数の歯を含むことができる及び/又は複数の歯とすることができる。少なくとも一部の実施形態では、第1のヒンジ付きアーム152は、カバー164に係合することができる。カバー164は、近位ハンドル部分112に係合するように構成することができる。カバー164及び/又は第1のヒンジ付きアーム152は、ハンドル110の長手軸線に対して実質的に垂直に近位ハンドル部分112の中を横向きに通って延びる第1の回転軸線102の周りに回転するように構成することができる。一部の実施形態では、カバー164は、1又は2以上の突起、スナップ式、摩擦嵌め、機械的係合、又は他の適切な手段によって近位ハンドル部分112に係合することができる。
【0059】
少なくとも一部の実施形態では、近位ハンドル部分112に形成される第1の複数の歯162は、第1の回転軸線102の周りに形成することができる。一部の実施形態では、近位ハンドル部分112に形成される第1の複数の歯162は、第1の回転軸線102の周りに、例えば、連続円形パターン又は半円形パターンで形成することができる。一部の実施形態では、近位ハンドル部分112に形成される第1の複数の歯162は、第1の回転軸線102の周りに不連続円形パターンで形成することができる。他の構成も考えられている。
【0060】
第1のヒンジ付きアーム152は、そこから延びる1又は2以上の突出部155を含むことができる。1又は2以上の突出部155は、カバー164及び/又はハンドル110に対する第1のヒンジ付きアーム152の第1のピボット軸線を形成及び/又は定めることができる。少なくとも一部の実施形態では、1又は2以上の突出部155は、カバー164に形成された1又は2以上の凹部165によって受け入れられる及び/又はそれに係合するように構成することができる。第1の付勢要素158は、第1のヒンジ付きアーム152をその第1のピボット軸線の周りに付勢するように構成することができる。第1の付勢要素158は、第1のヒンジ付きアーム152を第1のロック位置に向けて付勢するように構成することができ、第1のヒンジ付きアーム152の第1の自由端154は、
図6に示すようにハンドル110から離れるように付勢される。第1のロック位置では、第1のヒンジ付きアーム152の第1の歯160及び/又は第1のヒンジ付き端部156は、ハンドル110に向けて付勢する及び/又は第1の複数の歯162(図示せず)に係合することができる。従って、少なくとも一部の実施形態では、第1の作動機構150は、自己ロック式とすることができる。第1のロック位置では、第1の歯160が第1の複数の歯162に係合した状態で第1の作動機構150及び/又は第1のヒンジ付きアーム152が近位ハンドル部分112に対して回転することが防止される。
【0061】
一部の実施形態では、第1の付勢要素158の第1の端部は、第1のヒンジ付きアーム152の第1のヒンジ付き端部156に固定的に取り付けられる、その中に配置される、及び/又はその中に埋め込むことができる。第1の付勢要素158の第1の端部の反対側にある第1の付勢要素158の第2の端部は、カバー164(部分断面に示す)に係合するように構成することができる。少なくとも一部の実施形態では、カバー164は、第1の付勢要素158の第2の端部を摺動可能に受け入れるようにサイズ決定及び構成されたスロットを含むことができる。
【0062】
代替構成では、第1の付勢要素158の第1の端部は、カバー164に固定的に取り付けられる、そこに配置される、及び/又はその中に埋め込むことができる。第1の付勢要素158の第1の端部の反対側にある第1の付勢要素158の第2の端部は、第1のヒンジ付きアーム152の第1のヒンジ付き端部156に係合するように構成することができる。少なくとも一部の実施形態では、第1のヒンジ付きアーム152の第1のヒンジ付き端部156は、第1の付勢要素158の第2の端部を摺動可能に受け入れるようにサイズ決定及び構成されたスロットを含むことができる。
【0063】
一部の実施形態では、第1の付勢要素158は、板バネ及び/又は弾性材料ストリップを含むことができる。一部の実施形態では、第1の付勢要素158は、ステンレス鋼、ニッケル-チタン合金などを含むがこれらに限定されないポリマー材料、金属材料、及び/又は複合材料から形成することができる。適切であるが非限定的な材料の一部の例を下記で議論する。
【0064】
第1の作動機構150の第1のヒンジ付きアーム152の第1の自由端154が、例えば、第1の手10の親指12によってハンドル110に向けて押圧される時に、第1のヒンジ付きアーム152を第1のロック位置から第1のアンロック作動位置に向けて移動することができる。第1の作動機構150の第1のヒンジ付きアーム152の第1の自由端154がハンドル110に向けて押圧される時に、第1の付勢要素158は、第1のヒンジ付きアーム152が第1のピボット軸線及び/又は1又は2以上の突出部155の周りにピボット回転する時に曲がり及び/又は偏向し、それによって
図7に示すように第1の歯160をハンドル110から離れるように移動する及び/又は第1の歯160を第1の複数の歯162(図示せず)から係合解除することができる。従って、第1の作動位置では、第1の歯160をハンドル110から離れるように外向きに平行移動することができ、及び/又は第1の複数の歯162(図示せず)から係合解除することができ、第1のヒンジ付きアーム152が、カバー164と共に第1の回転軸線102の周りに回転可能になることが許容される。
【0065】
第1の作動機構150の第1のヒンジ付きアーム152が近位ハンドル部分112に対する定位置に配置された時に偏向インジケータ120が視界から隠される(例えば、
図1)ように、第1のヒンジ付きアーム152を偏向インジケータ120にわたって配置することができる及び/又は第1のヒンジ付きアーム152が偏向インジケータ120を覆うことができる。第1の作動機構150の第1のヒンジ付きアーム152が定位置に配置された時に、遠位先端142を直線構成にすることができる。第1の作動機構150の第1のヒンジ付きアーム152が第1の回転軸線102の周りに回転され、近位ハンドル部分112に対して定位置から離れるように移動された時に、偏向インジケータ120をユーザに対して可視にすることができ、及び/又は遠位先端142を偏向構成(例えば、
図2)にすることができる。
【0066】
図8は、ハンドル110の近位ハンドル部分112に固定された第2の作動機構170の選択された態様を示し、
図9は、第2の作動機構170の選択された態様の部分分解組立図である。医療デバイス100は、細長シャフト140(図示せず)及び近位ポート116内に摺動可能に配置されるように構成された作動可能医療器具190を含むことができる。作動可能医療器具190は、第2の作動機構170に作動可能に接続することができる。第2の作動機構170は、ベース部分186と、それに対して回転するように構成されたカバー部分184とを含むことができる。ベース部分186は、近位ハンドル部分112の少なくとも一部分の周りに延びるように構成された延長部187を含むことができる。少なくとも一部の実施形態では、延長部187は、近位ハンドル部分112の外面に形成されたスロット115に係合するように構成された延長部187から横向きに延びるフランジを含むことができる。一部の実施形態では、スロット115は、長手方向に及び/又はハンドル110の長手軸線に対してほぼ平行に延びることができる。一部の実施形態では、延長部187のフランジとスロット115との係合は、ハンドル110の近位ハンドル部分112に対してベース部分186を回転可能に固定することができる。従って、ベース部分186が近位ハンドル部分112に対して回転することを防止することができる。一部の実施形態では、作動ハウジング及び/又はベース部分186は、近位ハンドル部分112に取り外し可能に固定することができる。一部の実施形態では、ベース部分186は、その裏側から延びる固定要素(図示せず)を含むことができ、固定要素は、近位ハンドル部分112に形成された装着スロット113に摺動可能に係合するように構成される。例えば、スナップ式、摩擦嵌め、ツイストロックのような他の係合手段も考えられている。
【0067】
一部の実施形態では、第2の作動機構170は、第2の自由端174とその反対側にある第2のヒンジ付き端部176とを有する第2のヒンジ付きアーム172(
図5に示す第1のヒンジ付きアーム152と類似)と、第2の付勢要素(例えば、バネ)178と、第2のヒンジ付きアーム172の第2のヒンジ付き端部176に形成された第2の歯180とを含むことができ、第2の歯180は、ベース部分186に形成された第2の複数の歯182に解除可能に係合するように構成される。一部の実施形態では、第2の歯180は、複数の歯を含むことができる及び/又は複数の歯とすることができる。少なくとも一部の実施形態では、第2のヒンジ付きアーム172は、カバー部分184に係合することができる。カバー部分184は、ベース部分186及び/又はハンドル110の近位ハンドル部分112と回転可能に係合するように構成することができる。カバー部分184及び/又は第2のヒンジ付きアーム172は、ハンドル110の長手軸線に対して実質的に垂直に近位ハンドル部分112の中を横向きに通って延びる第2の回転軸線104の周りに回転するように構成することができる。一部の実施形態では、第2の回転軸線104は、第1の回転軸線102(例えば、
図4)と平行及び/又はそれと同軸とすることができる。一部の実施形態では、カバー部分184は、1又は2以上の突起、スナップ式、摩擦嵌め、機械的係合、又は他の適切な手段によってベース部分186に係合することができる。一部の実施形態では、カバー部分184は、装着スロット113を通して近位ハンドル部分112に取り外し可能に固定する、接続する、及び/又は取り付けることができ、ベース部分186及び/又は作動ハウジングを装着スロット113を通して近位ハンドル部分112に取り外し可能に固定することができる。例えば、カバー部分184を近位ハンドル部分112に取り外し可能に固定するように構成されたカバー部分184の固定要素は、ベース部分186に形成された開口を通って延びることができる。他の構成も考えられている。
【0068】
少なくとも一部の実施形態では、ベース部分186に形成される第2の複数の歯182は、第2の回転軸線104の周りに形成することができる。一部の実施形態では、ベース部分186に形成される第2の複数の歯182は、第2の回転軸線104の周りに、例えば、連続円形パターン又は半円形パターンで形成することができる。一部の実施形態では、ベース部分186に形成される第2の複数の歯182は、第2の回転軸線104の周りに不連続円形パターンで形成することができる。他の構成も考えられている。
【0069】
第2のヒンジ付きアーム172は、そこから延びる1又は2以上の突出部175を含むことができる。1又は2以上の突出部175は、カバー部分184及び/又はハンドル110に対する第2のヒンジ付きアーム172の第2のピボット軸線を形成及び/又は定めることができる。少なくとも一部の実施形態では、1又は2以上の突出部175は、カバー部分184に形成された1又は2以上の凹部185によって受け入れられる及び/又はそれに係合するように構成することができる。第2の付勢要素178は、第2のヒンジ付きアーム172をその第2のピボット軸線の周りに付勢するように構成することができる。第2の付勢要素178は、第2のヒンジ付きアーム172を第2のロック位置に向けて付勢するように構成することができ、第2のヒンジ付きアーム172の第2の自由端174は、
図6の第1のヒンジ付きアーム152に関して示したようにハンドル110から離れるように付勢される。第2のロック位置では、第2のヒンジ付きアーム172の第2の歯180及び/又は第2のヒンジ付き端部176は、ハンドル110に向けて付勢される及び/又は第2の複数の歯182に係合することができる。従って、少なくとも一部の実施形態では、第2の作動機構170は、自己ロック式とすることができる。第2のロック位置では、第2の歯180が第2の複数の歯182に係合した状態で第2の作動機構170及び/又は第2のヒンジ付きアーム172がベース部分186及び/又は近位ハンドル部分112に対して回転することが防止される。
【0070】
一部の実施形態では、第2の付勢要素178の第1の端部は、第2のヒンジ付きアーム172の第2のヒンジ付き端部176に固定的に取り付けられる、その中に配置される、及び/又はその中に埋め込むことができる。第2の付勢要素178の第1の端部の反対側にある第2の付勢要素178の第2の端部は、
図6~
図7の第1の付勢要素158に関して示したようにカバー184に係合するように構成することができる。少なくとも一部の実施形態では、部分カバー184は、第2の付勢要素178の第2の端部を摺動可能に受け入れるようにサイズ決定及び構成されたスロットを含むことができる。
【0071】
代替構成では、第2の付勢要素178の第1の端部は、部分カバー184に固定的に取り付けられる、その中に配置される、及び/又はその中に埋め込むことができる。第2の付勢要素178の第1の端部の反対側にある第2の付勢要素178の第2の端部は、第2のヒンジ付きアーム172の第2のヒンジ付き端部176に係合するように構成することができる。少なくとも一部の実施形態では、第2のヒンジ付きアーム172の第2のヒンジ付き端部176は、第2の付勢要素178の第2の端部を摺動可能に受け入れるようにサイズ決定及び構成されたスロットを含むことができる。
【0072】
一部の実施形態では、第2の付勢要素178は、板バネ及び/又は弾性材料ストリップを含むことができる。一部の実施形態では、第2の付勢要素178は、ステンレス鋼、ニッケル-チタン合金などを含むがこれらに限定されないポリマー材料、金属材料、及び/又は複合材料から形成することができる。適切であるが非限定的な材料の一部の例を下記で議論する。
【0073】
第2の作動機構170の第2のヒンジ付きアーム172の第2の自由端174が、例えば、第1の手10の親指12によってハンドル110に向けて押圧される時に、第2のヒンジ付きアーム172を第2のロック位置から第2のアンロック作動位置に向けて移動することができる。第2の作動機構170の第2のヒンジ付きアーム172の第2の自由端174がハンドル110に向けて押圧される時に、第2の付勢要素178は、第2のヒンジ付きアーム172が第2のピボット軸線及び/又は1又は2以上の突出部175の周りにピボット回転する時に曲がり及び/又は偏向し、それによって
図7の第1の作動機構に関して示したように第2の歯180をベース部分186及び/又はハンドル110から離れるように移動する及び/又は第2の歯180を第2の複数の歯182から係合解除することができる。従って、第2の作動位置では、第2の歯180をハンドル110から離れるように外向きに平行移動することができ、及び/又は第2の複数の歯182から係合解除することができ、第2のヒンジ付きアーム172が、カバー部分184と共に第2の回転軸線104の周りに回転可能になることが許容される。
【0074】
本明細書で議論するように、作動可能医療器具190は、内側ワイヤ196を含むことができる。
図9には、第2の作動機構170の作動ハウジングのカバー部分184に係合及び/又は取り付けられた内側ワイヤ196が示されている。内側ワイヤ196は、作動可能医療器具190の外側シース192内で長手方向に摺動可能とすることができる。第2のヒンジ付きアーム172とカバー部分184とが一緒に第2の回転軸線104の周りに回転する時に、内側ワイヤ196を外側シース192に対して長手方向及び/又は軸線方向に平行移動することができる。従って、第2の作動機構170は、外側シース192に対する内側ワイヤ196の長手方向移動によってエンドエフェクタ199(例えば、
図11)を内側ワイヤ196の遠位端に向けて作動する及び/又は平行移動するように構成することができる。作動ハウジングのベース部分186は、その中に形成された作動スロット188を含む。内側ワイヤ196の近位部分は、作動スロット188内で外側シース192とカバー部分184に係合及び/又は接続した内側ワイヤ196の近位端との間を延びることができる。
【0075】
同じく
図9に見ることができるように、ベース部分186は、その中に形成されたストローク制限スロット181を含むことができる。ストローク制限スロット181は、カバー部分184の底部から延びるストローク長突出部181B(例えば、
図10)を受け入れる及び/又はそれに係合するように構成することができる。ストローク制限スロット181は、ベース部分186及び/又は近位ハンドル部分112に対する第2のヒンジ付きアーム172及びカバー部分184の平行移動(例えば、回転平行移動など)及び/又はストローク長を制限するように構成することができる。一部の実施形態では、ストローク制限スロット181の中にストローク制限要素181Aを配置することができる。ストローク制限要素181Aは、内側ワイヤ196及び/又は作動可能医療器具190の遠位端にある異なるサイズのエンドエフェクタ199(例えば、
図11)を受け入れるために置換可能及び/又は交換可能とすることができる。ストローク制限スロット181(エンドエフェクタ199に依存してストローク制限要素181Aを有するか又は持たない)の両端限界は、完全に開いたエンドエフェクタ199と完全に閉じたエンドエフェクタ199とを可能にすることができる。他の実施形態では、第2の作動機構は、端部ストップ間で移動する突出部のような異なるストローク制限機構を含むことができる。
【0076】
一部の実施形態では、第2の作動機構170の作動ハウジングのベース部分186は、外側シース192の近位端及び/又は環状歪みレリーフ194の近位端を中に受け入れるように構成された装着スロット183を含むことができる。一部の実施形態では、作動可能医療器具190の環状歪みレリーフ194の近位端は、第2の作動機構170の作動ハウジングのベース部分186に固定的に取り付けることができ、内側ワイヤ196は、第2の作動機構170の作動ハウジングのカバー部分184に係合する、それに接続する、及び/又は取り付けることができる。例えば、作動ハウジングのカバー部分184は、その底部から延びて作動スロット188内に受け入れられるように構成された作動突出部189(例えば、
図10)を含むことができる。内側ワイヤ196の近位端は、第2のヒンジ付きアーム172及びカバー部分184の回転が、作動可能医療器具190の外側シース192に対する内側ワイヤ196の軸線方向平行移動をもたらすように作動突出部189に係合する、それに接続する、及び/又は取り付けることができる。一部の実施形態では、外側シース192の近位端は、作動ハウジングのベース部分186に固定的に取り付けることができる。
【0077】
一部の実施形態では、外側シース192は、環状歪みレリーフ194の中に軸線方向に移動可能とすることができる。一部の実施形態では、外側シース192は、その近位端に固定されたストップ193(例えば、
図10)を含むことができる。一部の実施形態では、第2の作動機構170は、作動可能医療器具190の近位端及び/又は外側シース192の近位端に関連付けられる圧縮バネ198を任意的に含むことができる。圧縮バネ198は、装着スロット183の拡大部分(例えば、2次スロット183A)の中に装着スロット183及び/又は作動スロット188との連通状態で配置することができる。少なくとも一部の実施形態では、内側ワイヤ196の近位部分は、外側シース192の近位端から2次スロット183A内の圧縮バネ198を通って作動スロット188の中に延びることができる。一部の実施形態では、ストップ193は、装着スロット183の拡大部分(例えば、2次スロット183A)内に配置することができる。圧縮バネ198は、ストップ193及び/又は外側シース192を装着スロット183及び/又は2次スロット183Aの遠位端に向けて付勢するように構成することができる。
【0078】
図10~
図12は、第2の作動機構170及び作動可能医療器具190の作動の態様を示している。明瞭化の目的で、第2の作動機構170の一部の要素しか示していない。少なくとも一部の実施形態では、第2の作動機構170及び作動可能医療器具190は、医療デバイス100上で必要に応じて置換する及び/又は交換することができるサブアセンブリとして形成することができる。本明細書で議論するように、作動可能医療器具190は、内側ワイヤ196の遠位端に配置されたエンドエフェクタ199(例えば、
図11)を含むことができる。
図10では、エンドエフェクタ199は、圧壊構成に配置されている。細長シャフト140の遠位先端142が治療に向けて着目区域に配置された時に、第2の作動機構170を用いてエンドエフェクタ199を拡張するか又は他に展開することができる。
【0079】
以下の説明は、カバー部分184(図示せず)がユーザに対向するように向けられた第2の作動機構170に関して行う。当業者は、使用中に医療デバイス100及び/又は第2の作動機構170がそのように向けられる及び/又は配置されることを必要としないことを認識するであろう。むしろ第2の作動機構170の向きに関する上述の言及内容は、関連上提示したものに過ぎず、限定的であるように意図したものではない。第1の手10の親指12(例えば、
図3)を用いて第2の作動機構170の第2のヒンジ付きアーム172を平行移動する、移動する、及び/又は作動することができる。親指12は、第2の歯180(図示せず)を第2の複数の歯182から係合解除することによって第2の作動機構170をアンロックするように、第2の作動機構170をハンドル110(図示せず)に向けて内向きに押圧して保持することができる。次に、親指12は、第2の作動機構170がアンロックされている間に第2の作動機構170の第2のヒンジ付きアーム172をベース部分186及び/又は近位ハンドル部分112に対して平行移動して及び/又は回転させて作動可能医療器具190の内側ワイヤ196を作動可能医療器具190の外側シース192に対して作動する及び/又は長手方向に平行移動することができる。
図10は、外側シース192の遠位端の中に圧壊構成に配置されたエンドエフェクタ199を示しており、従って、第2の作動機構170の第2のヒンジ付きアーム172の定位置を定めていると考えることができる。
【0080】
図10に示すように、内側ワイヤ196の近位部分は、2次スロット183A及び作動スロット188内で外側シース192の近位端及び/又はストップ193から作動突出部189まで延びる。内側ワイヤ196の近位端は、カバー部分184から遠位(図面を眺める方向)に及び/又はユーザから離れて作動スロット188の中に入る方向に延びる作動突出部189に係合する、それに接続する、及び/又はそれに取り付けることができる。従って、第2の作動機構170の第2のヒンジ付きアーム172及びカバー部分184がベース部分186に対して回転される時に、作動突出部189は、第2の作動機構170の第2のヒンジ付きアーム172及び/又はカバー部分184が回転されるのと同じ方向に作動スロット188内で弧状経路に沿って平行移動される。例えば、
図11は、第2の作動機構170の第2のヒンジ付きアーム172及びカバー部分184(図示せず)がベース部分186に対して時計周り方向に回転された後の第2の作動機構170を示している。この回転に従ってカバー部分184から延びる作動突出部189は、作動スロット188内で時計周り方向に回転されている。内側ワイヤ196の近位端は作動突出部189に係合し、それに接続され、及び/又はそれに取り付けられているので、内側ワイヤ196も同じ時計周り方向に平行移動され、従って、内側ワイヤ196は外側シース192内で遠位に平行移動されてエンドエフェクタ199を外側シース192の遠位端の外に展開する。第2の作動機構170の第2のヒンジ付きアーム172を解除する結果として、第2の付勢要素178は、第2の作動機構170の第2のヒンジ付きアーム172を第2のロック位置に付勢して戻し、第2の歯180が第2の複数の歯182に係合する。
【0081】
一部の実施形態では、エンドエフェクタ199は、展開された時及び/又は制約がない時に拡張構成に拡張するように構成することができる。一部の実施形態では、エンドエフェクタ199は、拡張構成に向けて付勢することができる。一部の実施形態では、エンドエフェクタ199は、拡張構成に向けて自己付勢することができる。従って、少なくとも一部の実施形態では、エンドエフェクタ199は自己拡張式とすることができる。図示の例では、エンドエフェクタ199は、腎臓結石又は他の破片を捕捉するように構成された回収バスケット又は回収ケージとして示されている。しかし、他のエンドエフェクタ構成も考えられている。
【0082】
作動スロット188内の作動突出部189の移動と同様に、第2の作動機構170のストローク制限特徴部の作動及び移動を
図10~
図12で見ることができる。本明細書で議論するように、第2の作動機構170のベース部分186は、その中に形成されたストローク制限スロット181を含むことができる。ストローク制限スロット181は、カバー部分184から遠位(図面を眺める方向)に及び/又はユーザから離れてストローク制限スロット181の中に入る方向に延びるストローク長突出部181Bを受け入れる及び/又はそれに係合するように構成することができる。ストローク制限スロット181は、ベース部分186及び/又は近位ハンドル部分112に対する第2のヒンジ付きアーム172及びカバー部分184の平行移動(例えば、回転平行移動など)及び/又はストローク長を制限するように構成することができる。一部の実施形態では、ストローク制限要素181Aは、ストローク制限スロット181内に配置可能とすることができ、内側ワイヤ196及び/又は作動可能医療器具190の遠位端にある異なるサイズのエンドエフェクタ199を受け入れるように置換可能及び/又は交換可能とすることができる。ストローク制限スロット181(エンドエフェクタ199に依存してストローク制限要素181Aを有するか又は持たない)の両端限界は、完全に開いたエンドエフェクタ199と完全に閉じたエンドエフェクタ199とを可能にすることができる。一部の実施形態では、エンドエフェクタ199及び/又は内側ワイヤ196の後退を制限することが有利である場合がある。従って、ストローク制限要素181Aは、より長い長さを有し、ストローク長突出部181Bに係合し、第2のヒンジ付きアーム172及びカバー部分184がベース部分186に対して望ましい位置を通り過ぎて反時計周りに回転することを防止することにより、内側ワイヤ196及び/又はエンドエフェクタ199を後退させる距離を低減することができる。
【0083】
一部の実施形態では、第2の作動機構170は、装着スロット183及び/又はその拡大部分(例えば、2次スロット183A)内に配置された圧縮バネ198を含むことができる。圧縮バネ198は、内側ワイヤ196の近位部分に沿って、それにわたって、その上に、及び/又はその周りに配置することができる。圧縮バネ198は、装着スロット183の近位端及び/又は装着スロット183の拡大部分(例えば、2次スロット183A)に係合するように構成することができ、かつ外側シース192の近位端に固定されたストップ193に係合するように構成することができる。本明細書で議論するように、圧縮バネ198は、外側シース192及び/又はストップ193を装着スロット183の遠位端及び/又は装着スロット183の拡大部分(例えば、2次スロット183A)に向けて付勢するように構成することができる。同様に、圧縮バネ198は、装着スロット183及び/又はその拡大部分(例えば、2次スロット183A)内のストップ193及び/又は外側シース192の近位の軸線方向平行移動を許容及び/又は阻止するように構成することができる。一部の実施形態では、外側シース192は、環状歪みレリーフ194内で軸線方向に移動可能及び/又は平行移動可能とすることができる。一部の実施形態では、これは、外側シース192の内径よりも大きい外径を有する腎臓結石のような破片18(例えば、
図12)を捕捉する時に有利である場合がある。破片18を保持したまま内側ワイヤ196及び/又はエンドエフェクタ199を強制的に後退させようと試みると、外側シース192内で望ましくない圧縮力を引き起こす場合があり、及び/又は外側シース192の遠位端及び/又はエンドエフェクタ199の損傷をもたらす場合があり、及び/又は患者に外傷を負わせる場合がある。
【0084】
従って、一部の実施形態では、
図12に見ることができるように、エンドエフェクタ199を用いて破片18を捕捉された時に及び/又はエンドエフェクタ199が外側シース192の遠位端で後退に対する抵抗力に遭遇した時に、装着スロット183及び/又はその拡大部分(例えば、2次スロット183A)内で外側シース192を近位に平行移動することを許容するように第2の作動機構170を含むことができる。圧縮バネ198は、外側シース192の近位平行移動に対する抵抗力を与え、それによって「緩衝器」として作用するように構成することができる。エンドエフェクタ199が後退する時に、圧縮バネ198に対して外側シース192及び/又はその近位端に固定されたストップ193が近位方向の力を及ぼすことができる。圧縮バネ198は、外側シース192及び/又はその近位端に固定されたストップ193に対して回復力を及ぼすように構成することができる。近位方向の力が圧縮バネ198の回復力を超えた時に及び/又はそれよりも大きい時に、圧縮バネ198を外側シース192及び/又はその近位端に固定されたストップ193が圧縮する及び/又は近位に変位させることができる。従って、環状歪みレリーフ194内で外側シース192が軸線方向に移動すること及び/又は外側シース192を近位に平行移動することができる。圧縮バネ198は、外側シース192とエンドエフェクタ199の間の最大許容負荷を制限するのに使用することができる既知の速度で圧縮されるように構成することができる。少なくとも一部の実施形態では、最大許容負荷は、外側シース192の破壊強度及び/又はエンドエフェクタ199の破壊強度のいずれか小さい方よりも小さいことが好ましい。圧縮バネ198及び関連の第2の作動機構170内の移動は、医療デバイス100が患者から引き出される時にエンドエフェクタ199が外側シース192の遠位端に対して部分的に圧壊すること及び/又は細長シャフト140の遠位先端142が外側シース192の遠位端及び/又は細長シャフト140の遠位先端142の遠位で破片18を捕捉及び保持することを可能にすることができる。
【0085】
代替構成では、第2の作動機構170は、非自己ロック式であるように構成することができる。従って、第2の作動機構170は、第2の付勢要素178を欠くこと及び/又はそれが不在とすることができる。更に、エンドエフェクタ199は、自己閉鎖式であるように構成することができ、及び/又は圧壊構成に向けて付勢することができる。一例では、第2の圧縮バネ(図示せず)は、作動スロット188内で内側ワイヤ196に沿って、それにわたって、その上に、及び/又はその周りに配置することができる。第2の圧縮バネは、ベース部分186の作動スロット188の遠位端とカバー部分184の作動突出部189との間に配置することができる。第2の圧縮バネは、第2の作動機構170及び/又は第2のヒンジ付きアーム172が第1の手10によって解除された時に作動突出部189を作動スロット188の遠位端から離れるように付勢するように構成することができる。第2の圧縮バネは、第2のヒンジ付きアーム172及び/又はカバー部分184を定位置に戻すように構成することができる。定位置に戻す時に、内側ワイヤ196を外側シース192に対して後退させることができ、及び/又はエンドエフェクタ199を圧壊構成に向けて及び/又はこの構成まで移動することができる。必要に応じて、第2のヒンジ付きアーム172には、手動ロッキング機構が係合した時に第2のヒンジ付きアーム172が定位置から離れた変位位置を維持することを可能にするような手動ロッキング機構を設けることができる。
【0086】
図13~
図26は、医療デバイス100及び/又は第1の作動機構150の選択された態様を示している。明瞭化の目的で、医療デバイス100及び/又は第1の作動機構150の一部の要素を示しておらず、又はその全てを示していない。更に、ハンドル110などであるがこれに限定されない一部の特徴部の形状及び/又は構成は異なる場合がある。一部の実施形態では、医療デバイス100は、ハンドル110内に配置された及び/又はその内部で長手方向に延びる細長シャフト140の近位部分144を含むことができる。細長シャフト140の近位部分144は、近位ポート116及び/又は側面ポート118と流体連通状態にすることができる。
【0087】
図13は、分解状態にある医療デバイス100の1つの変形を示し、
図17は、組み立てた状態にある医療デバイスのこの変形を示している。
図13に示す変形では、近位ハンドル部分112は、遠位ハンドル部分114及びそこから延びる細長シャフト140に結合することができ、例えば、取り外し可能に結合することができる。そのような事例では、電子機器コネクタ及び/又は光学系コネクタ124を含む近位ハンドル部分112は、医療デバイス100の再使用可能構成要素とすることができ、それに対して遠位ハンドル部分114及び細長シャフト140は、医療デバイス100の使い捨て可能構成要素とすることができる。従って、遠位ハンドル部分114及び細長シャフト140は、医療手順の完了時又は医療手順中に別の遠位ハンドル部分114及び細長シャフト140と交換することが望ましい時などに近位ハンドル部分112から分離することができ、この医療手順中又は近位ハンドル部分112の滅菌後のようなその後の医療手順中のその後の使用に向けて新しい遠位ハンドル部分114及び細長シャフト140を近位ハンドル部分112に結合することができる。
【0088】
図13に示すように、細長シャフト140の近位部分144は、近位ハンドル部分112の中に延びることができるように及び/又はそれを通って延びることができるように遠位ハンドル部分114の近位に延びることができる。遠位ハンドル部分114が近位ハンドル部分112と共に組み立てられる時に、細長シャフト140の近位部分144の近位端は、近位ハンドル部分112内の開口部147(
図18を参照されたい)の中に及び/又はそこを通して誘導することができる。一部の事例では、開口部147は、その中に細長シャフト140の近位部分144の近位端を誘導することを容易にするために先細面又は面取り面を有する朝顔形の領域を含むことができる。
【0089】
細長シャフト140の近位部分144は、細長シャフト140を通って遠位先端142まで延びる作動管腔と流体連通する近位ポート116を定めることができる。更に、側面ポート118には、遠位ハンドル部分114に設けることができ、これも細長シャフト140を通って遠位先端142まで延びる作動管腔又は追加の管腔と流体連通状態にすることができる。他の実施形態では、側面ポート118のみが存在し、かつ細長シャフト140の作動管腔と流体連通する。そのような事例では、近位シャフト144には管腔が不在とすることができ、近位シャフト144は、第1の作動機構150の構成要素に対して支持を提供することができる。他の実施形態では、近位ポート116のみが存在し、細長シャフト140の作動管腔と流体連通する。
【0090】
図14に示すように、一部の実施形態では、細長シャフト140の近位部分144は、遠位ハンドル部分114が近位ハンドル部分112に結合された時に細長シャフト140及び/又はその近位部分144をハンドル110及び/又は近位ハンドル部分112に対して軸線方向にロックするように構成された近位ロック146を含むことができる。例えば、
図17に示すように、遠位ハンドル部分114が近位ハンドル部分112に完全に結合された時に、近位ロック146は、近位ハンドル部分112の近位面から延びる及び/又はそれに係合することができる。例えば、近位ロック146は、遠位ハンドル部分114が近位ハンドル部分112に結合された時に近位ハンドル部分112の近位面に係合するように構成された偏向可能タブを含むことができる。他のロッキング機構も考えられている。
【0091】
図16に示すように、一部の事例では、遠位ハンドル部分114は、これに代えて又はこれに加えて、近位ハンドル部分112と完全に係合した時に近位ハンドル部分112に係合するように構成された遠位ロック148を含むことができる。例えば、遠位ハンドル部分114は、近位ハンドル部分114の嵌合ロッキング構造体(例えば、スロット、溝など)に係合するように構成された1又は2以上又は複数のタブを含むことができる。一部の事例では、各タブは、近位ハンドル部分112に形成された対応するスロット内に回転によって係合することができる。この場合に、タブを対応するスロットの中に長手方向に挿入することができ、次に、遠位ハンドル部分114をタブがロック位置に来るまで近位ハンドル部分112に対して回転させることができる。他のロッキング機構も考えられている。遠位ハンドル部分114の近位面は、近位ハンドル部分112と完全に係合した時に近位ハンドル部分112の中に嵌合するように構成されたリップ149を含むことができる。遠位ロック148は、遠位ハンドル部分114を近位ハンドル部分112に対する回転によってロックするように構成される。しかし、本明細書に説明する他の変形のような他の実施形態では、遠位ロック148は、近位ハンドル部分112に対する遠位ハンドル部分114及び細長シャフト140の相対回転を許容する場合がある。
【0092】
遠位ハンドル部分114は、近位ハンドル部分112と完全に結合された時に近位ハンドル部分112上の嵌合電気インタフェースとの切り離し可能電気接続を完了するように構成された電気/データのプラグ又はコネクタのような電気インタフェースを含むことができる。従って、嵌合電気インタフェースは、近位ハンドル部分112の電子機器コネクタ及び/又は光学系コネクタ124を細長シャフト140を通って遠位先端142まで延びる光学系及び/又は照明手段と電気的に接続することができる。
【0093】
次に、第1の作動機構150の細部を更に詳しく以下に説明する。
図15を参照すると、第1の作動機構150は、細長シャフト140の近位部分144に沿って、それにわたって、その上に、及び/又はその周りに配置されて近位ハンドル部分112内に位置決め可能な第1の歯車130を含むことができる。第1の歯車130は、1又は2以上の引張ワイヤ128によって細長シャフト140の遠位先端142と作動可能に接続することができる。従って、引張ワイヤ128は、第1の歯車130から遠位先端142まで延び、かつそこに固定することができる。一部の実施形態では、第1の作動機構150は、近位ハンドル部分112内に配置され、遠位ハンドル部分114が近位ハンドル部分112に完全に結合された時に第1の歯車130に作動可能に接続される及び/又はそれに係合するように構成された第2の歯車132を含むことができる。第1の作動機構150の第1のヒンジ付きアーム152に第3の駆動歯車134を作動可能に接続することができる。しかし、一部の実施形態では、第2の歯車132は、第1の作動機構150の第1のヒンジ付きアーム152に作動可能に接続することができる。必要に応じてあらゆる望ましい配置及び/又は量の歯車を使用することができることは理解される。一部の実施形態では、1又は2以上の追加の歯車を第1の歯車130、第2の歯車132、第3の歯車134、及び/又は1又は2以上の追加の歯車の間の歯車比、トルク伝達率、又は他の要因を変更及び/又は調節するための手段として設けることができる。第2の歯車132は、第3の駆動歯車134が第2の歯車132の反対回転をもたらすように第3の駆動歯車134に係合することができる。従って、
図18の詳細図に示すように、ユーザによる第1のヒンジ付きアーム152の操作は、第3の駆動歯車134及び第2の歯車132の対応する回転によって第1の歯車130の回転をもたらし、従って、引張ワイヤ128の長手方向作動をもたらして遠位先端142を偏向させる。
【0094】
図18に示すように、第1の作動機構150の第1の歯車130は、実質的に円形の断面形状を有することができ、第1の歯車130の中心軸線は、細長シャフト140の近位部分144の中心長手軸線に対して実質的に垂直に向けられる。第1の歯車130は、細長シャフト140の近位部分144に回転可能に固定することができる。従って、第1の作動機構150の第1の歯車130は、細長シャフト140の近位部分144に対して第1の歯車130の中心軸線の周りに回転するように構成することができる。細長シャフト140の近位部分144に軸線方向及び/又は長手方向に沿う第1の歯車130の移動は防止することができる。
【0095】
第1の作動機構150の第1の歯車130は、その周りに延びる第1の複数の歯車歯を含むことができる。第1の作動機構150の第2の歯車132は、その少なくとも一部分の周りに延びる第2の複数の歯車歯を含むことができる。第1の作動機構150の第1の歯車130の第1の複数の歯車歯は、第1の作動機構150の第2の歯車132の第2の複数の歯車歯に係合するように構成することができる。
【0096】
一部の事例では、細長シャフト140の近位部分144は、遠位ハンドル部分114が近位ハンドル部分112に結合される時に第1の歯車130が第2の歯車132に係合することを可能にするために長手軸線から離れるように偏向することになる。細長シャフト140の近位部分144の偏向は、第1の歯車130の歯車歯と第2の歯車132の歯車歯との係合を容易にする偏向力を発生させることができる。第1の歯車130の第1の複数の歯車歯と第2の歯車132の第2の複数の歯車歯との間の係合及び位置合わせを維持するために、遠位ハンドル部分114及び細長シャフト140は、近位ハンドル部分112に対して回転不能とすることができる。
【0097】
引張ワイヤ128は、細長シャフト140の遠位先端142に固定された対向する端部を有する第1のワイヤを含むことができる。第1のワイヤは、プーリー136から遠位先端142まで延びる第1の部分と、プーリー136から遠位先端142まで延びる第2の部分とを定めるように第1の歯車130の周りに巻き付けることができる。代替構成では、引張ワイヤ128の近位端は、第1の作動機構150の第1の歯車130に固定することができ、引張ワイヤ128の遠位端は、細長シャフト140の遠位先端142に固定することができる。
【0098】
第1のヒンジ付きアーム152が反時計周り(
図18に見られるように)に回転する時に、第1の歯車130は、細長シャフト140の近位部分144に対して反時計周りに回転させることができる。その際、引張ワイヤ128のうちの1つに張力が印加され、それにより、遠位先端142の向きに関する視覚表示を提供するために側面ポート118とほぼ位置合わせされた偏向平面内で遠位先端142を第1の方向に偏向する。同様に、第1のヒンジ付きアーム152が時計周り(
図18に見られるように)に回転する時に、第1の歯車130は、細長シャフト140の近位部分144に対して時計周りに回転させることができる。その際、引張ワイヤ128のうちの他のものに張力が印加され、それにより、偏向平面内で遠位先端142を第1の方向とほぼ反対の第2の方向に偏向する。
【0099】
図19~
図24は、医療デバイス100の別の変形の態様を示している。この変形は、
図13~
図18に関して説明した実施形態の多くの特徴を共有する。
図19は、分解状態にある医療デバイス100を示しており、
図23は、組み立てた状態にある医療デバイスのこの変形を示している。
図19に示す変形では、近位ハンドル部分112は、遠位ハンドル部分114及びそこから延びる細長シャフト140に結合し、例えば、取り外し可能に結合することができる。そのような事例では、電子機器コネクタ及び/又は光学系コネクタ124を含む近位ハンドル部分112は、医療デバイス100の再使用可能構成要素とすることができ、それに対して遠位ハンドル部分114及び細長シャフト140は、医療デバイス100の使い捨て可能構成要素とすることができる。従って、遠位ハンドル部分114及び細長シャフト140は、医療手順の完了時又は医療手順中に別の遠位ハンドル部分114及び細長シャフト140と交換することが望ましい時に近位ハンドル部分112から分離することができ、この医療手順中又は近位ハンドル部分112の滅菌後のようなその後の医療手順中のその後の使用に向けて新しい遠位ハンドル部分114及び細長シャフト140を近位ハンドル部分112に結合することができる。
【0100】
細長シャフト140及び/又は遠位ハンドル部分114は、これらを近位ハンドル部分112に結合するためのロックを含むことができる。例えば、細長シャフト140の近位部分144は、遠位ハンドル部分114が近位ハンドル部分112に結合された時に細長シャフト140及び/又はその近位部分144をハンドル110及び/又は近位ハンドル部分112に対して軸線方向にロックするように構成された
図20に示す近位ロック146を含むことができる。例えば、
図24に示すように、遠位ハンドル部分114が近位ハンドル部分112に完全に結合された時に、近位ロック146は、近位ハンドル部分112の近位面から延びる及び/又はそれに係合することができる。例えば、近位ロック146は、遠位ハンドル部分114が近位ハンドル部分112に結合された時に近位ハンドル部分112の近位面に係合するように構成された偏向可能タブを含むことができる。他のロッキング機構も考えられている。近位ロック146(例えば、ロッキングタブ)は、近位ハンドル部分112に対する細長シャフト140(及び従って遠位ハンドル部分114)の相対回転をこれらの間の長手方向移動を防止しながら許容することができる。
【0101】
図19~
図24の変形では、遠位ハンドル部分114及び細長シャフト140は、近位ハンドル部分112に結合された時に近位ハンドル部分112に対して回転するように構成される。例えば、
図24に示すように、遠位ハンドル部分114が近位ハンドル部分112に完全に結合された時に、近位ロック146は、近位ハンドル部分112の近位面から延びる及び/又はそれに係合することができる。例えば、近位ロック146は、遠位ハンドル部分114が近位ハンドル部分112に結合された時に近位ハンドル部分112の近位面に係合するように構成された偏向可能タブを含むことができる。他のロッキング機構も考えられている。更に、
図22に示すように、遠位ハンドル部分114の近位面は、近位ハンドル部分112と完全に係合した時に近位ハンドル部分112の中に嵌合するように構成されたリップ149を含むことができる。リップ149は、遠位ハンドル部分114が近位ハンドル部分112に結合される時に、遠位ハンドル部分114と近位ハンドル部分112の間の回転係合を可能にする。
【0102】
遠位ハンドル部分114は、近位ハンドル部分112と完全に結合された時に近位ハンドル部分112上の嵌合電気インタフェースとの切り離し可能電気接続を完了するように構成された電気/データのプラグ又はコネクタのような電気インタフェースを含むことができる。従って、嵌合電気インタフェースは、近位ハンドル部分112の電子機器コネクタ及び/又は光学系コネクタ124を細長シャフト140を通って遠位先端142まで延びる光学系及び/又は照明手段と電気的に接続することができる。
【0103】
細長シャフト140の近位部分144は、細長シャフト140を通って遠位先端142まで延びる作動管腔と流体連通する近位ポート116を定めることができる。更に、側面ポート118には、遠位ハンドル部分114を設けることができ、これも細長シャフト140を通って遠位先端142まで延びる作動管腔又は、追加の管腔と流体連通状態にすることができる。この変形では、細長シャフト140が近位ハンドル部分112に回転可能に結合されたまま近位ハンドル部分112に対して回転される時に、近位ポート116を含む細長シャフトの近位部分144、並びに遠位ハンドル部分114内に設けられた側面ポート118は、近位ハンドル部分112に対して回転することができる。他の実施形態では、側面ポート118のみが存在し、細長シャフト140の作動管腔と流体連通する。そのような事例では、近位シャフト144には管腔が不在とすることができ、近位シャフト144は、第1の作動機構150の構成要素に対して支持を提供することができる。他の実施形態では、近位ポート116のみが存在し、かつ細長シャフト140の作動管腔と流体連通する。
【0104】
この変形では、第1の作動機構150は、近位ハンドル部分112に対する遠位ハンドル部分114及び細長シャフト140の回転を可能にすることができる。
図21に示すように、ウォーム歯車とすることができる第1の作動機構150の第1の歯車130は、実質的に円形の断面形状を有することができ、第1の歯車130の中心軸線は、細長シャフト140の近位部分144の中心長手軸線に対して実質的に平行に向けられる。少なくとも一部の実施形態では、第1の歯車130の中心軸線は、細長シャフト140の近位部分144の中心長手軸線と同軸とすることができる。一部の実施形態では、第1の作動機構150の第1の歯車130は、実質的に円筒形とすることができる。第1の歯車130は、その中を軸線方向に通って延びる中心管腔を含むことができる。一部の実施形態では、第1の作動機構150の第1の歯車130は、細長シャフト140の近位部分144に沿って、それにわたって、その上に、及び/又はその周りに摺動可能に配置することができる。一部の実施形態では、細長シャフト140の近位部分144は、第1の歯車130の中心管腔を通って軸線方向に延びることができる。従って、第1の作動機構150の第1の歯車130は、細長シャフト140の近位部分144に対して軸線方向に移動及び/又は摺動するように構成することができる。少なくとも一部の実施形態では、細長シャフト140の近位部分144は、第1の歯車130の中に形成された対応する凹部(図示せず)に係合し、それによって第1の歯車130と細長シャフト140の近位部分144との間の相対回転移動を防止するように構成された半径方向外向きに延びる軸線方向リブ131を含むことができる。第1の歯車130と細長シャフト140の近位部分144との間の相対回転移動を防止するための他の構成(例えば、止めネジ、鉤止特徴部、非円形近位部分144など)も考えられている。
【0105】
第1の作動機構150の第1の歯車130は、その長さに沿って延びる第1の複数の歯車歯を含むことができる。第1の複数の歯車歯の各歯は、第1の作動機構150の第1の歯車130の回りに周方向に延びることができる。第1の作動機構150の第2の歯車132は、その少なくとも一部分の周りに延びる第2の複数の歯車歯を含むことができる。第1の作動機構150の第1の歯車130の第1の複数の歯車歯は、第1の作動機構150の第2の歯車132の第2の複数の歯車歯に係合するように構成することができる。
【0106】
引張ワイヤ128の近位端は、第1の作動機構150の第1の歯車130に固定することができ、引張ワイヤ128の遠位端は、細長シャフト140の遠位先端142に固定することができる。
図21に示すように、引張ワイヤ128は、第1の歯車130の遠位面に固定され、そこから遠位に遠位先端142まで延びる第1のワイヤと、第1の歯車130の近位面に固定され、そこから近位にプーリー136まで延び、プーリー136の回りに延び、次に、プーリー136から遠位に第1の歯車130に形成された通路131を通って遠位先端142まで遠位に延びる第2のワイヤとを含む。
【0107】
図24に示すように、第1のヒンジ付きアーム152が反時計周りに回転する時に、第1の歯車130は、細長シャフト140の近位部分144に沿って近位方向に軸線方向平行移動することができる。その際、1又は2以上のワイヤ128のうちの第1のワイヤに張力が印加され、それにより、遠位先端142の向きに関する視覚表示を提供するために側面ポート118とほぼ位置合わせされた偏向平面内で遠位先端142を第1の方向に偏向する。同様に、第1のヒンジ付きアーム152が時計周り(
図24に見られるように)に回転する時に、第1の歯車130は、細長シャフト140の近位部分144に沿って遠位方向に軸線方向平行移動することができる。その際、1又は2以上の引張ワイヤ128のうちの第2のワイヤに張力が印加され、それにより、偏向平面内で遠位先端142を第1の方向とほぼ反対の第2の方向に偏向する。
【0108】
この変形では、細長シャフト140は、ハンドル110の遠位ハンドル部分114には固定的に取り付けられるが、依然としてハンドル110の近位ハンドル部分112とは相対的に回転可能に取り付けることができる。従って、遠位ハンドル部分114は、近位ハンドル部分112に対して回転可能とすることができる。第1の歯車130(例えば、ウォーム歯車)上の第1の複数の歯車歯は、近位ハンドル部分112に対する細長シャフト140の回転の向きに関わらず第2の歯車132の第2の複数の歯車歯との係合を可能にする。第1の歯車130及びプーリー136は、細長シャフト140の周方向の周りに回転不能であるように構成することができる。従って、第1の歯車130及びプーリー136は、細長シャフト140が近位ハンドル部分112に対して回転する時に、1又は2以上のワイヤ128の捻回又は交絡を有することなく細長シャフト140及び/又は遠位先端142に対する1又は2以上のワイヤ128の相対的な向きを維持するように近位ハンドル部分112内でそれに対して回転することができる。
【0109】
図25及び
図26は、医療デバイス100の別の変形の態様を示している。この変形は、
図13~
図18に関して説明した実施形態の多くの特徴を共有する。
図25は、分解状態にある医療デバイス100を示しており、
図26は、組み立てた状態にある医療デバイスのこの変形を示している。
図25及び
図26に示す変形では、近位ハンドル部分112は、遠位ハンドル部分114及びそこから延びる細長シャフト140に結合し、例えば、取り外し可能に結合することができる。そのような事例では、電子機器コネクタ及び/又は光学系コネクタ124を含む近位ハンドル部分112は、医療デバイス100の再使用可能構成要素とすることができ、それに対して遠位ハンドル部分114及び細長シャフト140は、医療デバイス100の使い捨て可能構成要素とすることができる。従って、遠位ハンドル部分114及び細長シャフト140は、医療手順の完了時又は医療手順中に別の遠位ハンドル部分114及び細長シャフト140と交換することが望ましい時に近位ハンドル部分112から分離することができ、この医療手順中又は近位ハンドル部分112の滅菌後のようなその後の医療手順中のその後の使用に向けて新しい遠位ハンドル部分114及び細長シャフト140を近位ハンドル部分112に結合することができる。
【0110】
細長シャフト140及び/又は遠位ハンドル部分114は、これらを近位ハンドル部分112に結合するためのロックを含むことができる。例えば、細長シャフト140の近位部分144は、遠位ハンドル部分114が近位ハンドル部分112に結合された時に細長シャフト140及び/又はその近位部分144をハンドル110及び/又は近位ハンドル部分112に対して軸線方向にロックするように構成された上述したものと類似の近位ロック146を含むことができる。例えば、
図26に示すように、遠位ハンドル部分114が近位ハンドル部分112に完全に結合された時に、近位ロック146は、近位ハンドル部分112の近位面から延びる及び/又はそれに係合することができる。例えば、近位ロック146は、遠位ハンドル部分114が近位ハンドル部分112に結合された時に近位ハンドル部分112の近位面に係合するように構成された偏向可能タブを含むことができる。
図25及び
図26の変形では、遠位ハンドル部分114及び細長シャフト140は、近位ハンドル部分112に結合される時に近位ハンドル部分112に対して回転によって固定されるように構成される。他のロッキング機構も考えられている。
【0111】
更に、上述して
図16に例示した特徴部と同様に、遠位ハンドル部分114の近位面はまた、近位ハンドル部分112と完全に係合した時に近位ハンドル部分112に係合するように構成された遠位ロックを含むことができる。例えば、遠位ハンドル部分114は、近位ハンドル部分112の嵌合ロッキング構造体(例えば、スロット、溝など)に係合するように構成された1又は2以上又は複数のタブを含むことができる。一部の事例では、各タブは、近位ハンドル部分112に形成された対応するスロット内に回転によって係合することができる。この場合に、タブは、対応するスロットの中に長手方向に挿入することができ、次に、遠位ハンドル部分114をタブがロック位置に来るまで近位ハンドル部分112に対して回転させることができる。他のロッキング機構も考えられている。遠位ハンドル部分114の近位面は、近位ハンドル部分112と完全に係合した時に近位ハンドル部分112の中に嵌合するように構成されたリップを含むことができる。遠位ロックは、遠位ハンドル部分114を近位ハンドル部分112に対して回転によってロックするように構成される。しかし、本明細書に説明する他の変形のような他の実施形態では、遠位ロックは、近位ハンドル部分112に対する遠位ハンドル部分114及び細長シャフト140の相対回転を許容することができる。
【0112】
細長シャフト140の近位部分144は、細長シャフト140を通って遠位先端142まで延びる作動管腔と流体連通する近位ポート116を定めることができる。更に、側面ポート118には、遠位ハンドル部分114に設けることができ、これは、細長シャフト140を通って遠位先端142まで延びる作動管腔又は、追加の管腔と流体連通状態にすることができる。他の実施形態では、側面ポート118のみが存在し、細長シャフト140の作動管腔と流体連通する。そのような事例では、近位シャフト144には管腔が不在とすることができ、近位シャフト144は、第1の作動機構150の構成要素に対して支持を提供することができる。他の実施形態では、近位ポート116のみが存在し、細長シャフト140の作動管腔と流体連通する。
【0113】
ここで第1の作動機構150の細部を更に詳しく以下に説明する。第1の作動機構150は、細長シャフト140の近位部分144に沿って、それにわたって、その上に、及び/又はその周りに配置されて近位ハンドル部分112内に位置決め可能な第1のリンケージ部材137を含むことができる。第1のリンケージ部材137は、1又は2以上の引張ワイヤ128によって細長シャフト140の遠位先端142に作動可能に接続することができる。従って、引張ワイヤ128は、第1のリンケージ部材137から遠位先端142まで延び、かつそこに固定することができる。第1のリンケージ部材137は、細長シャフト140の中心長手軸線と垂直に延びる回転軸線の周りに回転することができる。
【0114】
第1の作動機構150は、近位ハンドル部分112内に配置され、遠位ハンドル部分114が近位ハンドル部分112に完全に結合された時に第1のリンケージ部材137に作動可能に接続される及び/又はそれに係合するように構成された第2のリンケージ部材135を含むことができる。例えば、第2のリンケージ部材135は、遠位ハンドル部分114が近位ハンドル部分112と完全に係合した時に第1のリンケージ部材137を中に受け入れるように構成されたキャビティ又は凹部129を含むことができる。係合構成では、第1のリンケージ部材137の係合面は、第2のリンケージ部材135の係合面と直接に接触してこれらの面と並置することができ、それによって第1のリンケージ部材137と第2のリンケージ部材135の間で力を伝達することができる。ユーザによる第1のヒンジ付きアーム152の操作は、第2のリンケージ部材135の対応する回転によってリンケージ部材137の回転をもたらし、従って、遠位先端142を偏向させる引張ワイヤ128の長手方向作動をもたらす。
【0115】
図27は、ハンドル110、第1の作動機構150、及び第2の作動機構170の代替構成を示している。認められるであろうが、一部の特徴部の形状、形態、及び/又は構成は異なる場合がある。図示の構成では、第1の作動機構150は、第1の手10の親指12(
図3)を用いて作動するように構成された第1のヒンジ付きアーム152を第1の手10の親指以外の指を用いて作動するように構成された第1のトリガアーム252と取り替えたものとすることができる。この構成は、ハンドル110、第1の作動機構150、及び第2の作動機構170の片手による操作及び/又は作動を依然として可能にする。一部の代替実施形態では、第1の手10の親指12(例えば、
図3)を用いて作動するように構成された第2の作動機構170の第2のヒンジ付きアーム172を第1のトリガアーム252を使用する代わりに第1の手10の親指以外の指を用いて作動するように構成された第2のトリガアームと取り替えることができることは認められるであろう。更に別の代替構成では、第1の作動機構150と第2の作動機構170との両方は、その各々のトリガアームを用いて作動可能であるように第1のヒンジ付きアーム152を第1のトリガアーム252と取り替えることができ、第2のヒンジ付きアーム172は、第2のトリガアームと取り替えることができる。他の構成も考えられている。
【0116】
第1のトリガアーム252及び/又は第2のトリガアームは、第1のヒンジ付きアーム152及び/又は第2のヒンジ付きアーム172それぞれの上に見られるものと同じ多くの特徴部を構成することができる及び/又はそれらを含むことができる。例えば、第1のトリガアーム252は、第1のヒンジ付きアーム152におけるように構成された第1の付勢要素158を含むことができる。別の例では、第1のトリガアーム252は、第1のヒンジ付きアーム152におけるように構成された1又は2以上の突出部155を含むことができる。別の例では、第1のトリガアーム252は、第1のヒンジ付きアーム152におけるように構成された第1の歯160を含むことができる。第2のヒンジ付きアーム172に関して、類似の構造及び/又は特徴部を第2のトリガアームに適用することができる。別の例では、第1のトリガアーム252及び/又は第2のトリガアームは、第1のヒンジ付きアーム152及び/又は第2のヒンジ付きアーム172それぞれに関して本明細書で上述したように自己ロック式とすることができる。他の構成も考えられている。
【0117】
本明細書に開示する医療システムの様々な構成要素及びその様々な要素に対して使用することができる材料は、医療システム及び/又は医療デバイスに一般的に関連付けられたものを含むことができる。簡略化の目的で、以下の議論は、医療システムに関するものである。しかし、この議論は、ハンドル110、細長シャフト140、第1の作動機構150、第2の作動機構170、作動可能医療器具190、及び/又はこれらの要素又は構成要素などであるがこれらに限定されない本明細書に開示する他の要素、部材、構成要素、又はデバイスに当て嵌めることができるので、医療システムに関するこの議論は、本明細書に説明するデバイス及び方法を限定するように意図したものではない。
【0118】
一部の実施形態では、医療システム及び/又はその構成要素は、金属、金属合金、ポリマー(その一部の例を下記に開示する)、金属-ポリマー複合材、セラミック、及びその組合せなど、又は他の適切な材料から製造することができる。
【0119】
適切なポリマーの一部の例は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、エチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、ポリオキシメチレン(POM、例えば、DuPontから利用可能なDELRIN(登録商標))、ポリエーテルブロックエステル、ポリウレタン(例えば、ポリウレタン85A)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエーテル-エステル(例えば、DSM Engineering Plasticsから利用可能なARNITEL(登録商標))、エーテル系又はエステル系のコポリマー(例えば、ブチレン/ポリ(アルキレンエーテル)フタラート及び/又は他のポリエステルエラストマー、例えば、DuPontから利用可能なHYTREL(登録商標))、ポリアミド(例えば、Bayerから利用可能なDURETHAN(登録商標)又はElf Atochemから利用可能なCRISTAMID(登録商標))、弾性ポリアミド、ブロックポリアミド/エーテル、ポリエーテルブロックアミド(PEBA、例えば、PEBAX(登録商標)という商品名の下で利用可能)、エチレンビニルアセタートコポリマー(EVA)、シリコーン、ポリエチレン(PE)、MARLEX(登録商標)密度ポリエチレン、MARLEX(登録商標)低密度ポリエチレン、直鎖低密度ポリエチレン(例えば、REXELL(登録商標))、ポリエステル、ポリブチレンテレフタラート(PBT)、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリトリメチレンテレフタラート、ポリエチレンナフタラート(PEN)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリフェニレンオキシド(PPO)、ポリパラフェニレンテレフタルアミド(例えば、KEVLAR(登録商標))、ポリスルホン、ナイロン、ナイロン12(EMS American Grilonから利用可能なGRILAMID(登録商標)など)、ペルフルオロ(プロピルビニルエーテル)(PFA)、エチレンビニルアルコール、ポリオレフィン、ポリスチレン、エポキシ、ポリビニリデンクロリド(PVdC)、ポリ(スチレン-b-イソブチレン-b-スチレン)(例えば、SIBS及び/又はSIBS50A)、ポリカーボネート、ポリウレタンシリコーンコポリマー(例えば、Aortech BiomaterialsからのElastEon(登録商標)又はAdvanSource BiomaterialsからのChronoSil(登録商標))、生体適合性ポリマー、他の適切な材料、又はこれらの混合物、組合せ、コポリマー、及びポリマー/金属複合材などを含むことができる。一部の実施形態では、シースは、液体結晶ポリマー(LCP)と配合することができる。例えば、この混合物は、約6パーセントまでのLCPを含有することができる。
【0120】
適切な金属及び金属合金の一部の例は、304Vステンレス鋼、304Lステンレス鋼、及び316LVステンレス鋼のようなステンレス鋼、軟鋼、線形弾性ニチノール及び/又は超弾性ニチノールのようなニッケル-チタン合金、他のニッケル合金、例えば、ニッケル-クロム-モリブデン合金(例えば、INCONEL(登録商標)625のようなUNS:N06625、HASTELLOY(登録商標)C-22(登録商標)のようなUNS:N06022、HASTELLOY(登録商標)C276(登録商標)、及び他のHASTELLOY(登録商標)合金などのようなUNS:N10276)、ニッケル-銅合金(例えば、MONEL(登録商標)400、NICKELVAC(登録商標)400、及びNICORROS(登録商標)400などのようなUNS:N04400)、ニッケル-コバルト-クロム-モリブデン合金(例えば、MP35-N(登録商標)などのようなUNS:R30035)、ニッケル-モリブデン合金(例えば、HASTELLOY(登録商標)ALLOY B2(登録商標)のようなUNS:N10665)、他のニッケル-クロム合金、他のニッケル-モリブデン合金、他のニッケル-コバルト合金、他のニッケル-鉄合金、他のニッケル-銅合金、及び他のニッケル-タングステン合金又はタングステン合金などコバルト-クロム合金、コバルト-クロム-モリブデン合金(例えば、ELGILOY(登録商標)及びPHYNOXR(登録商標)などのようなUNS:R30003)、プラチナ富化ステンレス鋼、チタン、プラチナ、パラジウム、金、その組合せ、又はいずれかの他の適切な材料を含む。
【0121】
一部の実施形態では、線形弾性及び/又は非超弾性のニッケル-チタン合金は、ニッケルが約50重量パーセントから約60重量パーセント内であり、残りを基本的にチタンとすることができる。一部の実施形態では、組成は、ニッケルが約54重量パーセントから57重量パーセント内である。適切なニッケル-チタン合金の一例は、日本のFurukawa Techno Material Co.から市販のFHP-NT合金である。他の適切な材料は、ULTANIUM(登録商標)(Neo-Metricsから利用可能)及びGUM METAL(登録商標)(Toyotaから利用可能)を含むことができる。一部の他の実施形態では、望ましい特性を達成するために、超弾性合金、例えば、超弾性ニチノールを使用することができる。
【0122】
少なくとも一部の実施形態では、医療システム及び/又はその構成要素の一部分又は全ては、放射線不透過性材料でドーピングする、製造する、又は他にそれを含むことができる。放射線不透過性材料は、医療手順中に蛍光透視画面上に又は別の撮像技術では比較的高輝度の画像を生成する機能を有する材料であると理解される。この比較的高輝度の画像は、その場所を決定する際に医療システムのユーザを助ける。放射線不透過性材料の一部の例は、金、プラチナ、パラジウム、タンタル、タングステン合金、及び放射線不透過性充填材が充填されたポリマー材料などを含むことができるがこれらに限定されない。これに加えて、同じ結果を達成するのに他の放射線不透過性のマーカーバンド及び/又はコイルを医療システムの設計の中に組み込むことができる。
【0123】
一部の実施形態では、ある程度の核磁気共鳴撮像(MRI)適合度が、本明細書に開示する医療システム及び/又は他の要素の中に付与される。例えば、医療システム及び/又はその構成要素又は一部分は、画像を実質的にひずませることがなくて実質的な歪像(すなわち、画像内の間隙)を発生させることのない材料で製造することができる。例えば、ある一定の強磁性材料は、MRI画像内に歪像を発生させる可能性があることで適切ではない場合がある。医療システム又はその一部分は、MRI機械が撮像することができる材料から製造することができる。これらの特質を示す一部の材料は、例えば、タングステン、コバルト-クロム-モリブデン合金(例えば、ELGILOY(登録商標)及びPHYNOX(登録商標)などのようなUNS:R30003)、ニッケル-コバルト-クロム-モリブデン合金(例えば、MP35-N(登録商標)などのようなUNS:R30035)、及びニチノールなど、並びにその他を含む。
【0124】
一部の実施形態では、本明細書に開示する医療システム及び/又は他の要素は、構造体にわたって又はそこに配置された織物材料を含むことができる。織物材料は、組織内方成長を促進するように適応されたポリマー材料又は生体材料のような生体適合性材料を含むことができる。一部の実施形態では、織物材料は、生体吸収性材料を含むことができる。適切な織物材料の一部の例は、ポリエチレングリコール(PEG)、ナイロン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE、ePTFE)、ポリオレフィン系材料、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、及び/又はこれらの混合物又は組合せを含むがこれらに限定されない。
【0125】
一部の実施形態では、本明細書に開示する医療システム及び/又は他の要素は、織物材料を含む及び/又はそれから形成することができる。適切な織物材料の一部の例は、扁平織物材料、成形織物材料、捩り織物材料、テクスチャ織物材料、防縮加工織物材料、未防縮加工織物材料とすることができる合繊糸を含むことができる。本発明の開示での使用に適する生体適合性合繊糸は、ポリエチレンテレフタラート(PET)ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリオレフィン、ポリビニル、ポリメチルアセタート、ポリアミド、ナフタレンジカルボキシレン誘導体、天然絹糸、及びポリテトラフルオロエチレンを含むポリエステルを含むがこれらに限定されない。更に、合繊糸のうちの少なくとも1つは、金属糸又はガラス又はセラミックの織糸又は繊維とすることができる。有利な金属糸は、ステンレス鋼、プラチナ、金、チタン、タンタル、又はNi-Co-Cr基合金から製造された又はこれらを含有する織糸を含む。これらの織糸は、炭素、ガラス、又はセラミックの繊維を更に含むことができる。望ましくは、織糸は、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリナフタレン、及びポリテトラフルオロエチレンなどを含むがこれらに限定されない。織糸は、マルチフィラメント、モノフィラメント、又は紡糸タイプとすることができる。選択された織糸のタイプ及びデニールは、生体適合性埋込可能人工器官、より具体的には望ましい特性を有する血管構造体を形成するように選択することができる。
【0126】
一部の実施形態では、本明細書に開示する医療システム及び/又は他の要素は、適切な治療薬を含む及び/又はそれを用いて治療することができる。適切な治療薬の一部の例は、抗血栓形成剤(ヘパリン、ヘパリン誘導体、ウロキナーゼ、及びPPack(デキストロフェニルアラニンプロリンアルギニンクロロメチルケトン)など)、抗増殖剤(エノキサパリン、アンジオペプチン、平滑筋細胞の増殖を阻害する機能を有するモノクローナル抗体、ヒルジン、及びアセチルサリチル酸など)、抗炎症剤(デキサメタゾン、プレドニゾロン、コルチコステロン、ブデソニド、エストロゲン、スルファサラジン、及びメサラミンなど)、抗腫瘍/抗増殖/抗有糸分裂剤(パクリタキセル、5-フルオロウラシル、シスプラチン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、エポチロン、エンドスタチン、アンジオスタチン、及びチミジンキナーゼ阻害剤など)、麻酔剤(リドカイン、ブピバカイン、及びロピバカインなど)、抗凝固剤(D-Phe-Pro-Argクロロメチルケトン、RGDペプチド含有化合物、ヘパリン、抗トロンビン化合物、血小板受容体拮抗剤、抗トロンビン抗体、抗血小板受容体抗体、アスピリン、プロスタグランジン阻害剤、血小板阻害剤、及びダニ抗血小板ペプチドなど)、血管細胞成長促進剤(成長要因阻害剤、成長要因受容体拮抗剤、転写活性剤、及び翻訳促進剤など)、血管細胞成長阻害剤(成長要因阻害剤、成長要因受容体拮抗剤、転写抑制要因、翻訳抑制要因、複製阻害剤、阻害性抗体、成長要因に対する抗体、成長要因と細胞毒とで構成される二官能性分子、抗体と細胞毒とで構成される二官能性分子など)、コレステロール低下剤、血管拡張剤、及び内因性血管作用機構を妨害する薬剤を含むことができる。
【0127】
本発明の開示は、多くの点に関して単に例示的であることを理解しなければならない。詳細、特に形状、サイズ、及び段階の配置に関して本発明の開示の範囲を超えることなく変更を加えることができる。この変更は、適切である限り、1つの例示的実施形態の特徴のうちのいずれかが他の実施形態に使用される場合の使用を含むことができる。本発明の開示の範囲は、当然ながら、添付の特許請求の範囲が表現される文言で定められる。
【符号の説明】
【0128】
100 医療デバイス
110 ハンドル
118 側面ポート
142 遠位先端
194 環状歪みレリーフ
【国際調査報告】