(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-13
(54)【発明の名称】シールドゲートMOSFETにおけるシールドコンタクト
(51)【国際特許分類】
H01L 29/78 20060101AFI20240306BHJP
H01L 29/06 20060101ALI20240306BHJP
H01L 21/336 20060101ALI20240306BHJP
【FI】
H01L29/78 652M
H01L29/78 653C
H01L29/78 652F
H01L29/78 652S
H01L29/78 652K
H01L29/78 652P
H01L29/06 301V
H01L29/06 301F
H01L29/78 658F
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023558957
(86)(22)【出願日】2022-03-23
(85)【翻訳文提出日】2023-11-20
(86)【国際出願番号】 US2022071274
(87)【国際公開番号】W WO2022204687
(87)【国際公開日】2022-09-29
(32)【優先日】2021-03-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-03-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】300057230
【氏名又は名称】セミコンダクター・コンポーネンツ・インダストリーズ・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ホセイン, ジア
(72)【発明者】
【氏名】パドマナバン, バラジ
(72)【発明者】
【氏名】チョウドリー, ソーヴィク
(57)【要約】
デバイス(100、250)は、半導体基板(105、210、310)内の一対の垂直トレンチ(101、201、301、401、501、801)の間に配置されたメサ(102、202、302、402、502)を含む。ゲート電極(104g、201G、301G)は、一対の垂直トレンチ(101、201、301、401、501、801)の各々内に配置されており、シールド電極(104s、201S、301S)は、一対の垂直トレンチ(101、201、301、401、501、801)内のゲート電極(104g、201G、301G)の各々の下方に配置されている。デバイス(100、250)は、メサ(102、202、302、402、502)を横断するブリッジ接続トレンチ(205、305、405、505)を更に含む。ブリッジ接続トレンチ(205、305、405、505)は、一対の垂直トレンチ(101、201、301、401、501、801)の各々と流体連通している。ブリッジシールド電極(204S、304S)は、ブリッジ接続トレンチ(205、305、405、505)内に配置されており、かつ一対の垂直トレンチ(101、201、301、401、501、801)内のゲート電極(104g、201G、301G)の各々の下方に配置されたシールド電極(104s、201S、301S)に結合されている。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
デバイス(100、250)であって、
半導体基板(105、210、310)内の一対の垂直トレンチ(101、201、301、401、501、801)の間に配置されたメサ(102、202、302、402、502)であって、前記一対の垂直トレンチ(101、201、301、401、501、801)が、前記一対の垂直トレンチ(101、201、301、401、501、801)からの第2の垂直トレンチ(101、201、301、401、501、801)に対して平行に位置合わせされた第1の垂直トレンチ(101、201、301、401、501、801)を含む、メサ(102、202、302、402、502)と、
前記一対の垂直トレンチ(101、201、301、401、501、801)の各々内に配置されたゲート電極(104g、201G、301G)と、
前記一対の垂直トレンチ(101、201、301、401、501、801)内の前記ゲート電極(104g、201G、301G)の各々の下方に配置されたシールド電極(104s、201S、301S)と、
前記メサ(102、202、302、402、502)を横断し、かつ前記一対の垂直トレンチ(101、201、301、401、501、801)をつなぐブリッジ接続トレンチ(205、305、405、505)であって、前記ブリッジ接続トレンチ(205、305、405、505)が、前記一対の垂直トレンチ(101、201、301、401、501、801)の平行方向に直角な方向に沿って位置合わせされている、ブリッジ接続トレンチ(205、305、405、505)と、
前記ブリッジ接続トレンチ(205、305、405、505)内に配置され、かつ前記一対の垂直トレンチ(101、201、301、501)内の前記シールド電極(104s、201S、301S)の各々に結合されたブリッジシールド電極(204S、304S)と、を備える、デバイス(100、250)。
【請求項2】
前記ブリッジシールド電極(204S、304S)が、前記ブリッジ接続トレンチ(205、305、405、505)内のシールド電極コンタクト要素(104sc、204sc、304sc、404sc、504sc)を露出させている、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記ブリッジ接続トレンチ(205、305、405、505)内の前記シールド電極コンタクト要素(104sc、204sc、304sc、404sc、504sc)が、前記デバイス(100、250)のソース金属(154m)に接続されている、請求項2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記一対の垂直トレンチ(101、201、301、401、501、801)及び前記ブリッジ接続トレンチ(205、305、405、505)の各々が、ほぼ同じ垂直深さを有する、請求項1に記載のデバイス。
【請求項5】
前記ブリッジ接続トレンチ(205、305、405、505)内に配置された前記ブリッジシールド電極(204S、304S)が、前記一対の垂直トレンチ(101、201、301、401、501、801)内の前記ゲート電極(104g、201G、301G)の各々の下方に配置された前記シールド電極(104s、201S、301S)の高さとほぼ同じ高さを有する、請求項4に記載のデバイス。
【請求項6】
前記ブリッジシールド電極(204S、304S)が、誘電体層(207)によって前記ゲート電極(104g、201G、301G)から分離されている、請求項5に記載のデバイス。
【請求項7】
前記ブリッジ接続トレンチ(205、305、405、505)内の前記ブリッジシールド電極(204S、304S)が、前記メサ(102、202、302、402、502)のほぼ上面まで完全充填酸化物(306)層によって覆われている、請求項5に記載のデバイス。
【請求項8】
前記ブリッジ接続トレンチ(205、305、405、505)内のブリッジシールド電極コンタクト要素(104sc、204sc、304sc、404sc、504sc)を露出させるために、前記完全充填酸化物(306)層内に孔が配置されている、請求項7に記載のデバイス。
【請求項9】
前記メサ(102、202、302、402、502)が、前記メサ(102、202、302、402、502)の長さの一部分にわたって横幅Wmを有し、前記メサ(102、202、302、402、502)が、前記ブリッジ接続トレンチ(205、305、405、505)が横断する前記メサ(102、202、302、402、502)の一部分において拡幅された横幅Wmbを有し、Wmbが、Wmよりも大きい、請求項1に記載のデバイス。
【請求項10】
前記ブリッジ接続トレンチ(205、305、405、505)が、第1のブリッジ接続トレンチ(205、305、405、505)であり、かつ第1の位置において前記メサ(102、202、302、402、502)を横断し、前記デバイス(100、250)が、
第2の位置において前記メサ(102、202、302、402、502)を横断し、かつ前記一対の垂直トレンチ(101、201、301、401、501、801)をつなぐ第2のブリッジ接続トレンチ(205、305、405、505)であって、前記ブリッジシールド電極(204S、304S)が、前記第2のブリッジ接続トレンチ(205、305、405、505)内に追加的に配置されている、第2のブリッジ接続トレンチ(205、305、405、505)を更に備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項11】
前記ブリッジシールド電極(204S、304S)が、前記第1のブリッジ接続トレンチ(205、305、405、505)内の第1のシールド電極コンタクト要素(104sc、204sc、304sc、404sc、504sc)を露出させ、かつ前記第2のブリッジ接続トレンチ(205、305、405、505)内の第2のシールド電極コンタクト要素(104sc、204sc、304sc、404sc、504sc)を露出させている、請求項10に記載のデバイス。
【請求項12】
前記第1のブリッジ接続トレンチ(205、305、405、505)内の前記第1のシールド電極コンタクト要素(104sc、204sc、304sc、404sc、504sc)及び前記第2のブリッジ接続トレンチ(205、305、405、505)内の前記第2のシールド電極コンタクト要素(104sc、204sc、304sc、404sc、504sc)が、前記デバイス(100、250)のソース金属(154m)に接続されている、請求項11に記載のデバイス。
【請求項13】
デバイス(100、250)であって、
半導体基板(105、210、310)内の第1の対の垂直トレンチ(101、201、301、401、501、801)の間に配置された第1のメサ(102、202、302、402、502)と、
前記半導体基板(105、210、310)内の第2の対の垂直トレンチ(101、201、301、401、501、801)の間に配置された第2のメサ(102、202、302、402、502)であって、
前記第1のメサ(102、202、302、402、502)、前記第2のメサ(102、202、302、402、502)、並びに前記第1及び第2の対の垂直トレンチ(101、201、301、401、501、801)が、前記半導体基板(105、210、310)上で前記デバイス(100、250)のアクティブ領域から前記デバイス(100、250)のシールドコンタクト領域を通って長手方向に延在している、第2のメサ(102、202、302、402、502)と、
前記第1及び第2の対の垂直トレンチ(101、201、301、401、501、801)の各々内に配置されたゲート電極(104g、201G、301G)と、
前記第1及び第2の対の垂直トレンチ(101、201、301、401、501、801)の各々において前記ゲート電極(104g、201G、301G)の下に配置されたシールド電極(104s、201S、301S)と、
第1の位置において前記第1のメサ(102、202、302、402、502)を横切って配置された第1のブリッジ接続トレンチ(205、305、405、505)であって、前記第1のブリッジ接続トレンチ(205、305、405、505)が、前記第1の対の垂直トレンチ(101、201、301、401、501、801)と流体連通している、第1のブリッジ接続トレンチ(205、305、405、505)と、
第2の位置において前記第2のメサ(102、202、302、402、502)を横切って配置された第2のブリッジ接続トレンチ(205、305、405、505)であって、前記第2のブリッジ接続トレンチ(205、305、405、505)が、前記第2の対の垂直トレンチ(101、201、301、401、501、801)と流体連通している、第2のブリッジ接続トレンチ(205、305、405、505)と、を備える、デバイス(100、250)。
【請求項14】
前記第1のメサ(102、202、302、402、502)上の前記第1の位置と、前記第2のメサ(102、202、302、402、502)上の前記第2の位置とが、前記メサ(102、202、302、402、502)の長さに沿ってある距離だけ長手方向に離間されている、請求項13に記載のデバイス。
【請求項15】
ブリッジシールド電極(204S、304S)が、前記第1の位置において前記第1のメサ(102、202、302、402、502)を横切って前記第1のブリッジ接続トレンチ(205、305、405、505)内に配置されており、前記ブリッジシールド電極(204S、304S)が、前記第1の対の垂直トレンチ(101、201、301、401、501、801)の各々において前記ゲート電極(104g、201G、301G)の下に配置された前記シールド電極に結合されている、請求項13に記載のデバイス。
【請求項16】
第1のブリッジ接続が、前記第1のブリッジ接続トレンチ(205、305、405、505)内の第1のシールド電極コンタクト要素(104sc、204sc、304sc、404sc、504sc)を露出させている、請求項15に記載のデバイス。
【請求項17】
前記第1のブリッジ接続内の前記第1のシールド電極コンタクト要素(104sc、204sc、304sc、404sc、504sc)が、前記デバイス(100、250)のソース金属(154m)に接続されている、請求項16に記載のデバイス。
【請求項18】
前記ブリッジシールド電極(204S、304S)が、前記第1及び第2の対の垂直トレンチ(101、201、301、401、501、801)の各々において前記ゲート電極(104g、201G、301G)の下に配置された前記シールド電極(104s、201S、301S)の高さよりも高い、前記第1のブリッジ接続トレンチ(205、305、405、505)における高さまで、前記ゲート電極(104g、201G、301G)の側面に沿って上昇している、請求項13に記載のデバイス。
【請求項19】
前記ブリッジシールド電極(204S、304S)が、前記第1の対の垂直トレンチ(101、201、301、401、501、801)の各々における前記ゲート電極(104g、201G、301G)の下に配置された前記シールド電極(104s、201S、301S)の高さとほぼ同じ前記第1のブリッジ接続トレンチ(205、305、405、505)における高さを有する、請求項13に記載のデバイス。
【請求項20】
垂直トレンチ(101、201、301、401、501、801)内に配置されたゲート電極(104g、201G、301G)と、
前記垂直トレンチ(101、201、301、401、501、801)における前記ゲート電極(104g、201G、301G)の下に配置されたシールド電極(104s、201S、301S)であって、前記シールド電極(104s、201S、301S)が、第3の位置において、前記ゲート電極(104g、201G、301G)の下から前記デバイスの表面に向かって垂直に上昇して、第3のシールド電極コンタクト要素(104sc、204sc、304sc、404sc、504sc)を露出させている、シールド電極(104s、201S、301S)と、を更に備える、請求項13に記載のデバイス。
【請求項21】
方法であって、
半導体基板(105、210、310)内の一対の垂直トレンチ(101、201、301、401、501、801)の間にメサ(102、202、302、402、502)を形成することと、
前記一対の垂直トレンチ(101、201、301、401、501、801)と流体連通するブリッジ接続トレンチ(205、305、405、505)を、前記メサ(102、202、302、402、502)内に形成することと、
前記一対の垂直トレンチ(101、201、301、401、501、801)の長さに沿って前記一対の垂直トレンチ(101、201、301、401、501、801)の各々にシールド電極(104s、201S、301S)を配置することと、
前記一対の垂直トレンチ(101、201、301、401、501、801)内の前記シールド電極(104s、201S、301S)の上方に長手方向に位置合わせされたゲート電極(104g、201G、301G)を配置することと、
前記ブリッジ接続トレンチ(205、305、405、505)内にブリッジシールド電極(204S、304S)を配置することであって、前記ブリッジシールド電極(204S、304S)が、前記一対の垂直トレンチ(101、201、301、401、501、801)内の前記ゲート電極(104g、201G、301G)の下方に配置された前記シールド電極(104s、201S、301S)に結合されている、配置することと、を含む、方法。
【請求項22】
前記ブリッジ接続内のシールド電極コンタクト要素(104sc、204sc、304sc、404sc、504sc)を露出させることを更に含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
デバイス(100、250)であって、
半導体基板(105、210、310)内の一対の垂直トレンチ(101、201、301、401、501、801)の間に配置されたメサ(102、202、302、402、502)と、
前記一対の垂直トレンチ(101、201、301、401、501、801)の各々内に配置されたゲート電極(104g、201G、301G)と、
前記一対の垂直トレンチ(101、201、301、401、501、801)内の前記ゲート電極(104g、201G、301G)の各々の下方に配置されたシールド電極(104s、201S、301S)と、
前記メサ(102、202、302、402、502)を横断するブリッジ接続トレンチ(205、305、405、505)であって、前記ブリッジ接続トレンチ(205、305、405、505)が、前記一対の垂直トレンチ(101、201、301、401、501、801)の各々と流体連通している、ブリッジ接続トレンチ(205、305、405、505)と、
前記ブリッジ接続トレンチ(205、305、405、505)内に配置されたブリッジシールド電極(204S、304S)であって、前記ブリッジシールド電極(204S、304S)が、前記一対の垂直トレンチ(101、201、301、401、501、801)内の前記ゲート電極(104g、201G、301G)の各々の下方に配置された前記シールド電極に結合されている、ブリッジシールド電極(204S、304S)と、を備える、デバイス(100、250)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2021年3月26日に出願された米国特許仮出願第63/166,919号の優先権を主張する2022年3月2日に出願された米国特許出願第17/653,235号の優先権と利益を主張するものであり、それらの双方は参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本出願は、2021年3月26日に出願された米国特許仮出願第63/166,919号の優先権と利益を主張するものであり、当該仮出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0003】
(発明の分野)
本明細書は、シールドゲートトレンチMOSFETにおけるコンタクトに関する。
【背景技術】
【0004】
半導体デバイス(例えば、デバイスセル寸法)が縮小するにつれて、半導体デバイス(例えば、シールドゲートトレンチMOSFET)においてゲートコンタクト及びシールドコンタクトを作製することがますます困難になる。異なるリソグラフィ設計ルールが、半導体デバイスのアクティブ領域及びコンタクト領域に対して使用され得る。適切なデバイス機能のために、MOSFETのドリフト領域における電荷は、デバイスの降伏電圧に悪影響を及ぼすことを回避するために、アクティブ領域及びコンタクト領域の両方において良好に制御され、かつバランスが取られなければならない。
【発明の概要】
【0005】
一般的な態様において、デバイス(例えば、MOSFET)は、半導体基板内の一対の垂直トレンチの間に配置されたメサを含む。一対の垂直トレンチは、一対の垂直トレンチからの第2の垂直トレンチに対して平行に位置合わせされた第1の垂直トレンチを含む。ゲート電極は、一対の垂直トレンチの各々内に配置されており、シールド電極は、一対の垂直トレンチ内のゲート電極の各々の下方に配置されている。更に、ブリッジ接続トレンチは、メサを横断し、かつ一対の垂直トレンチをつなぐ。ブリッジ接続トレンチは、一対の垂直トレンチの平行方向に直角な方向に沿って位置合わせされる。ブリッジシールド電極は、ブリッジ接続トレンチ内に配置されており、かつ一対の垂直トレンチ内のシールド電極の各々に結合されている。ブリッジシールド電極は、ブリッジ接続トレンチ内のシールド電極コンタクト要素を露出させている。ブリッジ接続トレンチ内のシールド電極コンタクト要素は、デバイスのソース金属に接続されている。
【0006】
一般的な態様において、デバイス(例えば、MOSFET)は、半導体基板内の第1の対の垂直トレンチの間に配置された第1のメサと、半導体基板内の第2の対の垂直トレンチの間に配置された第2のメサと、を含む。第1のメサ、第2のメサ、並びに第1及び第2の対の垂直トレンチは、半導体基板上でデバイスのアクティブ領域からデバイスのシールドコンタクト領域を通って長手方向に延在している。更に、ゲート電極は、第1及び第2の対の垂直トレンチの各々内に配置されており、シールド電極は、第1及び第2の対の垂直トレンチの各々においてゲート電極の下に配置されている。第1のブリッジ接続トレンチは、第1の位置において第1のメサを横切って配置されており、第2のブリッジ接続トレンチは、第2の位置で第2のメサを横切って配置されている。第1のブリッジ接続トレンチは、第1の対の垂直トレンチと流体連通して、第2のブリッジ接続トレンチは、第2の対の垂直トレンチと流体連通している。
【0007】
一般的な態様では、方法は、半導体基板内の一対の垂直トレンチの間にメサを形成することと、一対の垂直トレンチと流体連通するブリッジ接続トレンチを、メサ内に形成することと、を含む。方法は、一対の垂直トレンチの長さに沿って一対の垂直トレンチの各々にシールド電極を配置することと、一対の垂直トレンチ内のシールド電極の上方に長手方向に位置合わせされたゲート電極を配置することと、ブリッジ接続トレンチにブリッジシールド電極を配置することと、を更に含む。ブリッジシールド電極は、一対の垂直トレンチ内のゲート電極の下方に配置されたシールド電極に結合されている。方法は、ブリッジ接続トレンチ内のシールド電極コンタクト要素を露出させることを更に含む。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1A】シールドゲートトレンチMOSFETデバイスの例示的なデバイスレイアウトの一部分を示す。
【
図1B】
図1AのシールドゲートトレンチMOSFETデバイスの一部分の断面図である。
【
図1C】
図1AのシールドゲートトレンチMOSFETデバイスの一部分の断面図である。
【
図1D】
図1AのシールドゲートトレンチMOSFETデバイスの例示的なデバイスレイアウトの別の部分を示す。
【
図2A】シールドゲートトレンチMOSFETデバイスの例示的なデバイスレイアウトの一部分を示す。
【
図2B】
図2AのシールドゲートトレンチMOSFETデバイスの一部分の断面図を示す。
【
図2C】
図2AのシールドゲートトレンチMOSFETデバイスの例示的なデバイスレイアウトの別の部分を示す。
【
図3】ブリッジ接続トレンチを有するシールドゲートトレンチMOSFETデバイスの例示的なデバイスレイアウトを示す。
【
図4】バブルメサを有するシールドゲートトレンチMOSFETデバイスの例示的なデバイスレイアウトの部分を示す。
【
図5】バブルメサ及び非バブルメサを含む、メサパターンを有するデバイスレイアウトの一部分を示す。
【
図6】デバイスレイアウトにおけるバブルメサ及び非バブルメサの例示的な繰り返しパターンの使用を示す。
【
図7A】シールドゲートトレンチMOSFETデバイスの断面図の例示である。
【
図7B】
図7AのシールドゲートトレンチMOSFETデバイスの例示的なコンタクト構造レイアウトの上面図である。
【
図8】狭いトレンチ及び広いトレンチの両方を含む、シールドゲートトレンチMOSFETデバイスの例示的なデバイスレイアウトを示す。
【
図9】シールドゲートトレンチMOSFETデバイスにおいてシールド電極へのコンタクトを作製するための例示的な方法を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(metal oxide semiconductor field effect transistor、MOSFET)デバイスは、多くの電力スイッチング用途において使用される。典型的なMOSFETデバイスにおいて、ゲート電極は、加えられたゲート電圧に応答して、デバイスのターンオン及びターンオフ制御を提供する。例えば、N型エンハンスメントモードMOSFETにおいて、ターンオンは、固有の閾値電圧を超える正のゲート電圧に応答して導電性N型反転層(すなわち、チャネル領域)がp型ボディ領域に形成されるときに生じる。反転層は、N型ソース領域をN型ドレイン領域に接続し、これらの領域間の多数キャリア伝導を可能にする。
【0010】
トレンチMOSFETデバイスでは、ゲート電極は、シリコンなどの半導体材料(半導体領域とも称され得る)の主面から下方に(例えば、垂直下方に)延在するトレンチ内に形成される。更に、シールド電極がトレンチ内のゲート電極の下に形成されてもよい(かつ電極間誘電体を介して絶縁されてもよい)。トレンチMOSFETデバイスにおける電流の流れは、主に垂直であり(例えば、Nドープドリフト領域において)、その結果、デバイスセルをより高密度に実装することができる。デバイスセルは、例えば、ゲート電極及びシールド電極を含む、トレンチを含んでもよい。デバイスのドレイン、ソース、ボディ、及びチャネル領域を含む、隣接するメサ。
【0011】
トレンチMOSFETデバイスの電流処理能力は、そのゲートチャネル幅によって決定される。コストを最小化するために、トランジスタのダイ領域サイズを可能な限り小さく保ち、MOSFETダイの全領域にわたって繰り返されるセル構造を作成することによってチャネル表面領域の幅を増加させる(すなわち、「チャネル密度」を増加させる)ことが重要であり得る。チャネル密度を増加させる(したがって、チャネル幅を増加させる)方式は、デバイスセルのサイズを縮小し、所与の表面積内により小さいピッチでより多くのデバイスセルを詰め込むことである。
【0012】
例示的なトレンチMOSFETデバイスは、数百又は数千のデバイスセル(各々がトレンチ及び隣接するメサを含む)のアレイを含み得る。デバイスセルは、各デバイスセルがトレンチ及びメサ(又は2つのハーフメサ)構造を幾何学的に含むので、本明細書ではトレンチ-メサセルと称されることがある。シールド及びゲート電極(例えば、
図7Aのシールド電極104s及びゲート電極104g)は、メサ(例えば、メサ102)に沿って延びる(例えば、メサに沿って位置合わせされた)線形トレンチ(例えば、トレンチ101)の内側に形成されてもよい。シールド電極及びゲート電極は、ポリシリコン(例えば、「n+シールドポリシリコン」及び「n+ゲートポリシリコン」)から作られ、かつ誘電体層(例えば、インターポリ誘電体(inter-poly dielectric、IPD)層208、
図1B)によって互いに分離され得る。IPD層は、例えば、酸化物層であってもよい。シールド電極及びゲート電極はまた、誘電体層(例えば、シールド誘電体層及びゲート誘電体層)によってメサ内のシリコンから分離される。
【0013】
全てのセルの適切な電気的接触を確実にするために、半導体ダイ表面上に製造されるトレンチMOSFETに対して「平面ストライプ」構造がしばしば使用される。平面ストライプ構造では、トレンチ(例えば、線形トレンチ)内のゲート電極(「ゲート」)及びシールド電極(「シールドポリ」)が、縦ストライプ内のトレンチの長さに沿って延びる(例えば、位置合わせされる)ように配置される。(例えば、ゲートポリで作られた)ゲート電極は、(例えば、シールドポリで作られた)シールド電極の上(又は上方)にトレンチの長さに沿って配置される。トレンチ内のゲートポリは、露出し、かつゲートランナー(例えば、ゲート金属)によってストライプ端部で接触され、トレンチ内のシールド電極(シールドポリ)は、露出し、かつソース金属による接触のためにトレンチの長さに沿った位置で(マスキングステップを使用して)表面まで引き上げられる。
【0014】
現代のトレンチMOSFETデバイス(例えば、狭い線幅を有する)において、シールド抵抗は、デバイスの効率及び性能に影響を及ぼす要因である。より低いシールド抵抗は、トレンチ内のシールドポリへの複数のコンタクトを作製することによって(例えば、ソース金属との複数のシールドコンタクトを作製するために、複数の位置でシールドポリを表面まで垂直に上昇させることによって)得られ得る。
【0015】
シールドポリを(ゲートポリの直下から)表面に対して垂直に上昇させることにより、トレンチの長さに沿って延びるゲートポリの連続性が遮断又は破壊される。ゲートポリは、表面に対して垂直に引き上げられたシールドポリの各インスタンスによって2つの不連続なセグメントに分割される。例示的な実装形態では、ストライプの端部にある2つの別個のゲートランナー(例えば、ゲート金属ストリップ)が、トレンチを通って表面まで垂直に引き上げられるシールドポリの単一のインスタンスによって作成された2つの不連続なゲートポリセグメントに接触するために必要とされ得る。トレンチを通して表面まで垂直に引き上げられるシールドポリの複数のインスタンスは、浮遊している(すなわち、2つの別個のゲートランナーによって接続されていない)分離されたゲートポリセグメントをもたらし得る。
【0016】
本明細書の開示は、トレンチ内のシールド電極の上方に延びるゲート電極の連続性を保ちながら、トレンチ内のシールド電極に対して異なる位置に複数のコンタクトを作製するための例示的なデバイス構成又はレイアウトを説明する。
【0017】
シールド電極に対して異なる位置に複数のコンタクトを作製するためのデバイス構成又はレイアウトの例示的な実装形態では、一対の垂直トレンチ(例えば、第2の垂直トレンチに対して平行に位置合わせされた第1の垂直トレンチ)の間にメサが配置される。ブリッジ接続トレンチは、2つの隣接するトレンチ間のメサを横切って(例えば、それを通して)配置される。ブリッジ接続トレンチは、2つの隣接するトレンチをつなぐか又は連結する。ブリッジ接続トレンチを配置することは、メサを切断又はエッチングすることと、(ブリッジ接続トレンチが2つの隣接するトレンチと流体連通するように)2つの隣接するトレンチをつなぐか又は接続するリンク又は通路を開くことと、を含み得る。隣接するトレンチは、ブリッジ接続トレンチを介して隣接するトレンチとすることができる。一部の実装形態では、隣接するトレンチ内のシールド電極は、ブリッジ接続トレンチを通して、又はブリッジ接続トレンチからデバイスの表面にもたらされる。隣接するトレンチ内のシールド電極は、隣接するトレンチ内のシールド電極の上方に延びるゲート電極の連続性を破壊することなく、ブリッジ接続トレンチのほぼ上面まで引き上げられる。シールド電極コンタクト要素(ブリッジシールド電極コンタクト要素)は、隣接するトレンチ間のメサを横切るブリッジ接続トレンチ(すなわち、例えば、ブリッジシールド電極用の酸化物又はシールドポリで充填されたトレンチの表面)の上方に配置されてもよい。
【0018】
図1Aは、ブリッジ接続トレンチがメサを横切って配置されて、メサに隣接するトレンチをつなぐか又は連結している、シールドゲートトレンチMOSFETデバイス(例えば、
図1B及び
図1Cのデバイス250)の例示的なデバイスレイアウト200の一部分を示す。
【0019】
図1Aは、例えば、互いに平行(例えば、実質的に平行)に延びるデバイスの2つのトレンチ201と、2つのトレンチ201の間にあるメサ202と、を示している。トレンチ201及びメサ202は、それぞれ線形トレンチ及び線形メサ(例えば、y方向に延びる)であり得る。トレンチ201及びメサ202は、それぞれ均一な幅Wt及びWm(例えば、x方向の横幅)を有してもよい。ブリッジ接続トレンチ(例えば、ブリッジ接続トレンチ205)は、ある位置でメサ202を横断し(すなわち、横切り)、メサ202に隣接する2つのトレンチ201を相互接続するか又はつなぐことができる。ブリッジ接続トレンチ205は、トレンチ201及びメサ202の長さに直角(例えば、実質的に直角)であってもよい(すなわち、ブリッジ接続トレンチ205は、メサ202をx方向に横断してもよい(横切ってもよい))。ブリッジ接続トレンチ205は、2つのトレンチ201の各々と流体連通していてもよい。トレンチ(すなわち、トレンチ201及びブリッジ接続トレンチ205)は、例えば、メサ202(例えば、
図1B及び
図1Cを参照)の上面から参照される同じ又はほぼ同じ垂直深さTDを有してもよい。
【0020】
デバイスのゲート電極(例えば、ゲート電極201G)は、2つのトレンチ201を通って延びてもよい(その内部に配置されてもよい)。更に、デバイスのシールド電極は、トレンチ内のゲート電極の下方に延びる(例えば、下方に配置される)ことができるか、又は下に延びることができる。シールド電極は、ゲート電極の下方又は下にあるので、
図1Aでは見えない。シールド電極は、ポリシリコン材料(シールドポリ)で作られてもよい。
図1Bに示されるように、シールド電極(例えば、シールド電極201S)のシールドポリ材料は、ブリッジ接続トレンチ205内にトレンチ201から横向きに(トレンチの長手方向に直角なx方向に)延在され得る。
図1Aにおいて、シールドポリ材料がブリッジ接続トレンチ205内に延在するデバイスレイアウト200の領域は、破線の矩形204によって概略的に示されている。ブリッジ接続トレンチ205内に延在するシールドポリ材料は、ブリッジ接続トレンチ205のほぼ表面まで(ブリッジ接続トレンチ205の幅の少なくとも一部分にわたって)高さを上げることができる。ブリッジ接続トレンチ205内に延在するシールドポリ材料は、本明細書ではブリッジシールド電極と称され得る。
【0021】
ブリッジ接続トレンチ205内のシールドポリは、例えば、デバイスのソース金属との接続のためのシールド電極コンタクト要素(例えば、ブリッジシールド電極コンタクト要素204sc)として露出し得る。
【0022】
図1Bは、デバイスレイアウト200を用いて形成され得るデバイス250の一部分の断面図を示す。断面図(
図1Aの線D-Dに沿ってz-x平面で取られた)は、例えば、トレンチ201と、2つのトレンチ201の間のメサ202を横切って配置されたブリッジ接続トレンチ205とを横切るものである。トレンチ(すなわち、トレンチ201及びブリッジ接続トレンチ205)は、ほぼ同じ深さTD(例えば、メサ202の上面から参照される)を有してもよい。
【0023】
図1Bに示すように、2つのトレンチ201は、ゲート電極201G(例えば、ゲートポリからなる)と、2つのトレンチ201内のゲート電極201Gの下方又は下に配置されたシールド電極201S(例えば、シールドポリからなる)と、を含む。IPD層208は、2つのトレンチ201内のゲート電極201Gの下方又は下に配置されたシールド電極201Sからゲート電極201Gを分離することができる。ゲート酸化物(例えば、ゲート酸化物201Gox)は、ゲート電極と、隣接するメサ202のpボディ領域(pボディ253)との間に配置され得る。トレンチ内のシールド電極201Sは、誘電体層(例えば、シールド酸化物201Sox)によって、隣接するメサ202から分離され得る。
【0024】
シールド電極201Sのシールドポリは、ブリッジ接続トレンチ205内に横方向に延在し、かつブリッジシールド電極204Sとしてブリッジ接続トレンチ205内のゲート電極の側面に沿ってメサ202のほぼ上面Sまで上昇してもよい。例示的な実装形態では、ゲート電極201Gをシールド電極201Sから分離するIPD層208は、ホウ素シリカガラス(boron silica glass、BSG)層とすることができる。更に、(ブリッジ接続トレンチ205内の)ブリッジシールド電極204Sは、誘電体層207(例えば、ホウ素シリカガラス(BSG)などの酸化物層)によって(トレンチ201内の)ゲートポリから分離され得る。誘電体層207及びIPD層208は、単一の処理ステップ又は別個の処理ステップで形成されてもよい。2つのトレンチ201内のゲート電極201Gは、距離的に分離されたままであり、互いに電気的に接触していない(誘電体層207(例えば、ホウ素シリカガラス(BSG))によって、ブリッジ接続トレンチ205内のブリッジシールド電極204Sから分離されている)。層間誘電体(例えば、層間誘電体(inter-layer dielectric、ILD)209)は、例えば、露出した表面(例えば、メサ202の表面S又はシールドポリの表面SS)を不動態化するために、デバイスの上部に配置され得る。
【0025】
シールド電極コンタクト要素(例えば、ブリッジシールド電極コンタクト要素204sc)は、(例えば、一部の例示的な実装形態では、層間誘電体209をパターニングし、エッチングすることによって)シールドポリの表面SS上に形成される。
【0026】
図1Cは、デバイスレイアウト200を用いて形成され得るデバイス250の一部分の別の断面図を示す。断面図(
図1Aの線E-Eに沿ってz-y平面で取られた)は、例えば、メサ202を横切って配置されたブリッジ接続トレンチ205の(y方向の)長さを横切るものである。ブリッジ接続トレンチ205は、ブリッジシールド電極204Sを含む。図示の例示的な実装形態では、ブリッジシールド電極204Sのシールドポリ材料は、メサ202の上面Sとほぼ同じ高さにある上面SSを有し、かつ層間誘電体209で覆われ得る。
【0027】
前述したように、ブリッジシールド電極コンタクト要素204scは、(例えば、一部の実装形態では、層間誘電体209をパターニングし、エッチングすることによって)シールドポリの表面SS上に形成される。
【0028】
図1Dは、トレンチMOSFETデバイス(例えば、
図1B及び
図1Cのデバイス250)の例示的なデバイスレイアウト200(
図2Aに示す)のより大きな部分を示す。
【0029】
図1Dに示すように、デバイスレイアウト200は、例えば、シリコン基板210上に形成されたトレンチMOSFETデバイスの複数のメサ202及びトレンチ201を含む。メサ202及びトレンチ201は、例えば、ソース領域21の間でシリコン基板210にわたって略長手方向(y方向)に延びるように示されている。デバイスのソース及びボディコンタクト要素154は、デバイスのソース領域(例えば、ソース領域21)内のメサ202内に形成される。
図2Cにおいて、ソース領域21は、例えば、レイアウト200の上部及び下部に示されている。
【0030】
更に、ブリッジ接続領域22には、メサ202を横切って、トレンチ201を連結するか又はつなぐブリッジ接続トレンチ205が形成されている。ブリッジ接続トレンチ205は、メサ202に隣接する一対のトレンチ(すなわち、2つのトレンチ201)をつなぐか又は接続することができる。
【0031】
ブリッジ接続トレンチ205は、例えば、水平軸(例えば、軸AA-AA)に沿って、デバイスレイアウト200内のいくつか又は全てのメサ202を横切って形成され得る。デバイスレイアウト200内の異なるメサ202を横切るブリッジ接続トレンチ205は、メサの長さに沿ってソース領域21から均一な距離(例えば、距離D)に位置し得る。
【0032】
ブリッジ接続トレンチ205は、ブリッジ接続トレンチ205の上面付近まで上昇する(引き上げられる)シールドポリ(例えば、ブリッジシールド電極204S)を含むことができる。ブリッジシールド電極204Sは、例えば、デバイスのソース金属と接触するためのシールド電極コンタクト要素(例えば、ブリッジシールド電極コンタクト要素204sc)として、ブリッジ接続トレンチ205内に露出し得る。
【0033】
一部の実装形態では、ブリッジシールド電極204S(例えば、シールドポリ)は、ブリッジ接続トレンチに隣接するメサのほぼ上面Sまで引き上げられないか、又は上昇しないことがある。ブリッジシールド電極204Sのシールドポリは、ブリッジ接続トレンチの上面に向かって途中まで(例えば、トレンチ205内のシールド電極201Sとほぼ同じ高さまで)上昇してもよい(言い換えれば、ブリッジシールド電極204Sは、ブリッジ接続トレンチ201を部分的にのみ充填してもよい)。ブリッジシールド電極204Sの上に配置された誘電体層(例えば、完全充填酸化物)は、ブリッジ接続トレンチの体積を充填してもよい。シールド電極コンタクト要素(ブリッジシールド電極コンタクト要素)は、完全充填酸化物を通してエッチングすることによって、ブリッジ接続トレンチ内のブリッジシールド電極204Sの表面上に形成され得る。
【0034】
図2A及び
図2Cは、ブリッジ接続トレンチ内に配置されたブリッジシールド電極204Sが誘電体層(例えば、完全充填酸化物)によって覆われている、トレンチMOSFETデバイス(例えば、
図2Bのデバイス350)の例示的なデバイスレイアウト300の一部を示す。
【0035】
図2Aは、例えば、メサ302に沿って互いに平行に(例えば、実質的に平行に)延びるデバイスの2つの隣接するトレンチ301を示す。メサ302は、一様な(例えば、実質的に一様な)幅Wm(例えば、x方向における)を有する線形メサ(例えば、概してy方向に延びる)であってもよい。トレンチ301(
図1Aのトレンチ201と同様)は、線形トレンチ(例えば、概してy方向に延びる)であってもよい。ブリッジ接続トレンチ(例えば、ブリッジ接続トレンチ305)は、メサ302を横切って配置されて、2つの隣接するトレンチ301を相互接続するか又はつなぐ。ブリッジ接続トレンチ305は、2つのトレンチ301の各々と流体連通していてもよい。トレンチ(すなわち、トレンチ301及びブリッジ接続トレンチ305)は、ほぼ同じ深さTD(例えば、メサ302の上面から参照される)を有してもよい(
図2B))。
【0036】
デバイスのゲート電極(例えば、
図2Bのゲート電極301G)は、2つの隣接するトレンチ301を通って延びる(例えば、その内部に配置される)。更に、デバイスのシールド電極は、トレンチ301内のゲート電極の下方に延びる(例えば、下方に配置される)。トレンチ301内のシールド電極は、ゲート電極の下方又は下に隠れているので、
図2Aでは見えない。
【0037】
トレンチ301内のシールド電極(シールドポリ)は、ブリッジシールド電極304Sとしてブリッジ接続トレンチ305内に延在してもよい。シールドポリ材料がブリッジ接続トレンチ305内に延在するデバイスレイアウト200の領域は、破線の矩形304によって概略的に示されている。ブリッジ接続トレンチ305内のシールドポリ(ブリッジシールド電極304S)は、ブリッジ接続トレンチの上面に向かう途中の高さ(z方向)を有してもよい。ブリッジ接続トレンチ305内のブリッジシールド電極304Sは、メサ302(又はブリッジ接続トレンチ305)の上面Sの高さとほぼ同じ高さまでブリッジ接続トレンチ305を充填するために、誘電体層(例えば、
図2Bの完全充填酸化物306)で覆われてもよい。完全充填酸化物は、例えば、BSG又はフッ素ドーププラズマ加速化学蒸着(plasma-enhanced chemical vapor deposition、PECVD)テトラエチルオルトシリケート(tetraethylorthosilicate、TEOS)二酸化ケイ素材料などのギャップ充填酸化物であってもよい。
【0038】
完全充填酸化物306によって覆われたブリッジシールド電極304Sは、完全充填酸化物306を通るホールをエッチング(例えば、ディープエッチング)することによって、シールド電極コンタクト要素(例えば、ブリッジシールド電極コンタクト要素304sc)としてブリッジ接続トレンチ305内に露出し得る。ブリッジシールド電極コンタクト要素304scは、デバイスのソース金属(図示せず)に接触するように構成され得る。
【0039】
図2Bは、デバイスレイアウト300を用いて形成され得るデバイス350の一部分の断面図を示す。断面図(x-z平面において、
図2Aの線E-Eに沿って取られた)は、例えば、2つのトレンチ301と、2つのトレンチ301の間のメサ302を横切って配置されたブリッジ接続トレンチ305とを横切るものである。トレンチ(すなわち、トレンチ301及びブリッジ接続トレンチ305)は、ほぼ同じ垂直深さTD(例えば、メサ302又はブリッジ接続トレンチ305の上面から参照される)を有してもよい。
【0040】
図2Bに示すように、2つのトレンチ301は、ゲート電極301G(例えば、ゲートポリからなる)と、ゲート電極301Gの下方又は下に配置されたシールド電極301S(例えば、シールドポリからなる)と、を含む。ゲート酸化物(例えば、ゲート酸化物301Goxは、ゲート電極と、隣接するメサ302のpボディ領域(pボディ353)との間に配置され得る。
【0041】
トレンチ301内のシールド電極301Sのシールドポリは、ブリッジ接続トレンチ305内に延在して、ブリッジシールド電極304Sを形成してもよい。ブリッジ接続トレンチ305内のシールドポリは、ブリッジ接続トレンチの上面Sに向かう途中の高さSH(z方向)を有してもよい。ブリッジ接続トレンチ305内のブリッジシールド電極304Sは、ブリッジ接続トレンチ305の上面Sの高さとほぼ同じ高さまで、誘電体層(例えばの完全充填酸化物306)で覆われてもよい。完全充填酸化物は、例えば、BSG又はフッ素ドーププラズマ加速化学蒸着(PECVD)テトラエチルオルトシリケート(tetraethylorthosilicate、TEOS)二酸化ケイ素材料などのギャップ充填酸化物であってもよい。
【0042】
トレンチ内のシールド電極(シールド電極301S)は、誘電体層(例えば、シールド酸化物301Sox)によって、隣接するメサ302から分離され得る。更に、シールド電極301S内のシールドポリは、誘電体層308(例えば、酸化物層、BSG層)によってゲートポリ(ゲート電極301G)から分離され得る。層間誘電体(例えば、層間誘電体(ILD)309)は、例えば、露出した表面(例えば、メサ302の表面S、完全充填酸化物306の表面など)を不動態化又は保護するために、デバイスの上部に配置され得る。
【0043】
ブリッジシールド電極304Sは、例えば、ILD309及び完全充填酸化物306を介してパターニング及びエッチングすることによって、シールド電極コンタクト要素(例えば、ブリッジシールド電極コンタクト要素304sc)としてブリッジ接続トレンチ305の表面S上に露出し得る。
【0044】
完全充填酸化物306によって覆われたシールドポリは、完全充填酸化物306を通るホール(例えば、ホール306H)をエッチング(例えば、ディープエッチング)することによって、シールド電極コンタクト要素(例えば、ブリッジシールド電極コンタクト要素304sc)としてブリッジ接続トレンチ305内に露出し得る。ブリッジシールド電極コンタクト要素304scは、例えば、デバイスのソース金属と接続するように構成され得る。
【0045】
図2Cは、トレンチMOSFETデバイス(例えば、
図2Bのデバイス350)の例示的なデバイスレイアウト300(
図2Aに示される)のより大きな部分を示しており、ここで、ブリッジ接続トレンチは、メサを横切って配置されて、トレンチMOSFETデバイスの隣接するトレンチを相互接続している。
【0046】
図2Cに示すように、デバイスレイアウト300は、例えば、半導体基板310上に形成されたトレンチMOSFETデバイスの複数のメサ302及びトレンチ301を含む。メサ302及びトレンチ301は、例えば、ソース領域31の間でy方向に長手方向にシリコン基板310を横切って延びるように示されている。デバイスのソース及びボディコンタクト要素154は、デバイスのソース領域(例えば、ソース領域31)内のメサ302内に形成される。
図2Cにおいて、ソース領域31は、例えば、レイアウト300の上部及び下部に示されている。
【0047】
更に、ソース領域31間のブリッジ接続領域32において、隣接するトレンチ301同士を連結するように、メサ302を横切ってブリッジ接続トレンチ305が形成されている。ブリッジ接続トレンチ305は、メサ302の両側で隣接するトレンチ301をつなぐか又は接続することができる。例示的な実装形態では、ブリッジ接続トレンチ305は、水平軸(例えば、軸AA-AA)に沿って、デバイスレイアウト300内のいくつか又は全てのメサ302を横切って形成され得る。デバイスレイアウト300内の異なるメサ302上のブリッジ接続トレンチ305は、メサの長さに沿ってソース領域31から均一な距離(例えば、距離D)に位置し得る。
【0048】
一部の例示的な実装形態では、
図1Dを参照すると、デバイスレイアウト200内の異なるメサ202上のブリッジ接続トレンチ205は、メサの長さに沿ってソース領域(例えば、ソース領域21)から異なる距離に位置し得る。同様に、
図2Cを参照すると、デバイスレイアウト300内の異なるメサ302上のブリッジ接続トレンチ305は、メサの長さに沿ってソース領域(例えば、ソース領域31)から異なる距離に位置し得る。言い換えれば、ブリッジ接続トレンチ(例えば、ブリッジ接続トレンチ205又はブリッジ接続トレンチ305)がデバイスレイアウト内の異なるメサを横切って配置される距離は、互い違いにされ得る。
【0049】
図3は、メサ402を横切って互い違いにされたブリッジ接続トレンチを有するシールドゲートトレンチMOSFETデバイスの例示的なデバイスレイアウト400を示す。
【0050】
図3に示すように、ブリッジ接続トレンチ405は、デバイスのブリッジ接続領域42において隣接するトレンチ401を接続するために、異なるメサ402を横切って形成され得る。いくつかのメサ402を横切るブリッジ接続トレンチ405は、水平軸(例えば、x方向に対して平行な軸AA-AA)の周りに形成され得る。他のメサ402を横切るブリッジ接続トレンチ405は、水平軸(例えば、x方向に対して平行な軸BB-BB)の周りに、例えば、軸AA-AAからおよそ距離D1に形成され得る。したがって、ブリッジ接続トレンチ405は、互い違いの構成で(例えば、互いからy軸に沿っておよそ距離D1で)配置され得る。
図3に示される実施例では、ブリッジ接続トレンチ405は、メサの長手方向長さに沿って軸AA-AAから交互の(互い違いの)距離0及びD1で交互のメサ402上に(x方向に)互い違いの構成で配置される。
【0051】
図1A~
図3を参照して上述した例示的なデバイスレイアウト(例えば、レイアウト200、300、及び400)において、メサ(例えば、メサ202、302、及び402)及びメサに隣接するトレンチ(例えば、トレンチ201、301、及び402)は、それらの長さに沿って均一な(例えば、実質的に均一な)幅(例えば、
図2Aにおけるメサ幅Wm)を有する略線形構造である。ブリッジ接続トレンチ(例えば、ブリッジ接続トレンチ205、305又は405)をメサを横切って配置することは、メサをエッチング又は切断して、2つの隣接するトレンチを連結する通路又は開口部を形成することを含み得る。2つの隣接するトレンチ間のブリッジ接続トレンチの幅(x方向における)は、メサの幅(x方向における)(例えば、
図2Aにおけるメサ幅Wm)によって決定される。
【0052】
例示的な実装形態では、そうでなければ均一な幅のメサの部分は、隣接するトレンチを連結するか又はつなぐためにブリッジ接続トレンチがメサを横切って配置されるべき位置で広くすることができる。拡幅されたメサ部分は、拡幅されていないメサ部分の幅(例えば、幅Wm)よりも大きい(x方向における)幅(例えば、
図4における水平幅Wmb))を有し得る。メサの拡幅された部分を横切って作製されるブリッジ接続の幅は、拡幅された部分の幅Wmbに対応し得る。拡幅された部分に作製されたブリッジ接続トレンチにおけるメサの端部は、拡幅されていない部分に作製されたブリッジ接続トレンチにおけるメサの端部よりも幅広であってもよい。メサの拡幅された部分は、バブルと称されることがあり、拡幅された部分を有するメサは、バブルメサと称されることがあり、拡幅された部分におけるブリッジ接続トレンチでのメサの端部は、バブルメサ端部と称されることがある。隣接するトレンチは、メサ内の拡幅された部分(すなわち、バブル)の形状に適合するように再ルーティングされ得る。再ルーティングされたトレンチは、その長さにわたって均一な幅を有してもよく、又はその長さにわたって異なるトレンチ部分において変動若しくは変化する(例えば、広くなるか又は狭くなる)幅を有してもよい。
【0053】
図4は、隣接するトレンチ間にブリッジ接続トレンチを作製するための拡幅された部分を有するバブルメサを含む、シールドゲートトレンチMOSFETデバイスの例示的なデバイスレイアウト500の部分を示す。
【0054】
図4に示すように、デバイスレイアウト500は、複数のバブルメサ(例えば、メサ502)及び隣接するトレンチ(例えば、トレンチ501)を含むことができ、これらは一般に、デバイスレイアウトにわたって長手方向(y方向で)に互いに平行(例えば、実質的に平行)に延びる(例えば、位置合わせされる)。トレンチは、デバイスのゲート電極及びシールド電極(図示せず)を含み得る。
【0055】
メサ502は、その長さに沿って(例えば、y方向で)1つ以上の拡幅された部分(例えば、バブル部分510)を含み得る。メサ502は、x方向に幅を有してもよい。メサ外側バブル部分510の幅は、例えば、概してWmであってもよい。バブル部分510におけるメサの幅は、例えば、Wmbであってもよく、ここで、Wmbは、Wmよりも大きい。
【0056】
隣接するトレンチを連結するか又はつなぐブリッジ接続トレンチ(例えば、ブリッジ接続トレンチ505)は、メサのバブル部分を横切って配置され得る。バブル接続トレンチ505は、メサのバブル部分の幅(すなわち、Wmb)と同じ幅(x方向における)を有し得る。
【0057】
バブル接続トレンチ505を配置することは、バブル部分510内のメサ502を切断又はエッチングすることと、2つの隣接するトレンチ501を接続する通路を開くことと、を含み得る。メサ502は、バブル接続トレンチ505によって2つのメサセグメント(例えば、メサセグメント502A及び502B)に分割又は切断されてもよく、各メサセグメント(例えば、メサセグメント502A及び502B)は、バブル接続トレンチ505において端面部分502f(例えば、x-z平面における)を有する(すなわち、そこで終端する)。バブル接続トレンチ505で終端する、又は終わる各メサセグメント502A及び502Bの端面部分502fは、メサの非バブル部分のより小さい幅Wmではなく、メサのバブル部分のより大きい幅(すなわち、Wmb)を有し得る。端面部分502fに対してより大きい幅を有することは、シールドゲートトレンチMOSFETデバイスにおいて、より良好な電荷バランス及びより高いBVdssをもたらすことができる。
【0058】
デバイスのシールド電極(シールドポリ)は、(例えば、
図1B又は
図2Bに示されるように)バブル接続トレンチ505内に延在され得、かつバブル接続トレンチ505内でシールド電極コンタクト要素(例えば、ブリッジシールド電極コンタクト要素504sc)として露出され得る。
【0059】
例示的な実装形態では、バブルメサであり、かつ隣接するトレンチへのブリッジ接続トレンチを有するデバイスレイアウト内のメサの数は、シールドゲートトレンチMOSFETデバイスの必要とされる特性(例えば、シールドポリ抵抗)の考慮に基づいてもよい。
【0060】
図5は、例えば、いくつかのバブルメサ及びいくつかの非バブルメサを含む、メサパターン(例えば、メサパターン602P)を有するデバイスレイアウト600の一部分を示す。メサパターンは、デバイスにわたって繰り返されるデバイスセルを表すことができる。
【0061】
図5に示すように、メサパターン602Pは、例えば、いくつかのバブルメサ及び非バブルメサ(例えば、3つのバブルメサ502(1)、502(3)、及び502(5)、並びに2つの非バブルメサ502(2)及び502(4))を含む。バブルメサ(すなわち、メサ502(1)、502(3)、及び502(5))は、例えば、x方向において非バブルメサ(すなわち、メサ502(2)及び502(4))と交互になるように示されている。バブルメサ502(1)及び502(5)は、軸HH-HH(x軸に対して平行である)に沿ったブリッジ接続トレンチ505を含む。バブルメサ502(3)は、軸GG-GG(x軸に対して平行である)に沿ったブリッジ接続トレンチ505と、軸JJ-JJ(x軸に対して平行である)に沿った別のブリッジ接続トレンチ505と、を含む。軸GG-GG及び軸JJ-JJは各々、軸HH-HHから垂直距離ADだけ離れていてもよい(言い換えれば、メサ502(1)及び502(5)上のブリッジ接続トレンチ505は、メサ503(3)上のブリッジ接続トレンチ505と比較して距離(y方向における)がずらしてある。非バブルメサ(すなわち、メサ502(2)及び503(4))は、(少なくとも
図5に示すレイアウト600の部分において)ブリッジ接続トレンチ505を有さなくてもよい。
【0062】
前述のように、実際のMOSFETデバイスは、数百又は数千のトレンチ/デバイスセルのアレイを含むことができ、これらは、例えば、メサ構造及びパターン(例えば、メサパターン602P)を(例えば、x方向で)繰り返すことによって得られ得る。
【0063】
図6は、デバイスレイアウト(例えば、デバイスレイアウト700)におけるバブルメサの例示的な繰り返し可能なパターン(例えば、メサパターン702P)の使用を示す。メサパターン702P)は、デバイスレイアウト700にわたって(例えば、x方向に)繰り返し可能であり得る。
【0064】
図6は、y方向及びx方向におけるデバイスレイアウト700の一部分のみを示す。例えば、メサパターン702Pは、例えば、y方向に延在するいくつかのバブルメサを含んでもよい。メサパターン702Pは、例えば、
図6に示されるデバイスレイアウトの部分に示されるブリッジ接続トレンチ505を有する2つのバブルメサ502(6)及び502(7)と、
図6に示されるデバイスレイアウト700の部分の外側(例えば、y方向において)にブリッジ接続トレンチ505を有し得る、いくつかの(例えば、約12個の)メサ502nbと、を含み得る。デバイスレイアウト700では、メサパターン702P内のバブルメサ502(6)は、軸KK-KK(x軸に対して平行である)に沿って隣接するトレンチ505を相互接続又は連結するように配置されたブリッジ接続トレンチ501を含むことができる。メサパターン702P内のバブルメサ502(7)は、軸LL-LL(x軸に対して平行である)に沿って隣接するトレンチ505を相互接続又は連結するように配置されたブリッジ接続トレンチ501を含むことができる。軸KK-KK及び軸LL-LLは、(y方向において)垂直距離BDだけ離れていてもよい(言い換えれば、ブリッジ接続トレンチ505は、バブルメサ502(6)及び502(7)の長さに沿って(y方向において)距離がずらされている)。
【0065】
図7Aは、例示的なシールドゲートトレンチMOSFETデバイス100を断面図で示す。
【0066】
シールドゲートトレンチMOSFETデバイス100は、例えば、半導体基板105上のエピタキシャル層130内に形成された垂直トレンチ101間に配置されたメサ102を含むことができる。メサ102は、例えば、シールドゲートトレンチMOSFETデバイス100のMOSFETデバイスのチャネルを形成するためのドープされた半導体領域(例えば、ソース領域152、ボディ領域153、ボディ領域-ソースコンタクト領域153c、ソース及びボディコンタクト要素154、並びにドリフト領域155など)を含み得る。例示的な実装形態では、ソース領域152は、n型ドーパント(例えば、ヒ素又はリン)で高濃度にドープされてもよく、ボディ領域153は、p型ドーパント(例えば、ホウ素)でドープされてもよい。ドレインコンタクト(例えば、ドレインコンタクト105d)は、基板105の裏面上に配置され得る。
【0067】
トレンチ101は、シールド電極104s及びゲート電極104gを含むことができる。シールド電極104sは、トレンチ101内のゲート電極104gの下方に配置され得る。ゲート酸化物104goxは、ゲート電極104gを分離し、シールド酸化物104soxは、トレンチ101内のシールド電極104sをメサ102から分離する。
【0068】
図7Bは、平面ストライプ構成のシールドゲートトレンチMOSFETデバイス(例えば、シールドゲートトレンチMOSFETデバイス100)の例示的なコンタクト構造レイアウト(例えば、レイアウト800)の一部分の上面図である。シールドゲートトレンチMOSFETデバイス100は、例えば、レイアウト800内のゲート金属領域(例えば、ゲート金属ランナー104gm)間に、例えば、y方向にストライプ状に延在する、平行トレンチ101を含んでもよい。
【0069】
メサ102は、隣接するトレンチ101間に配置されてもよい。MOSFETデバイスのチャネルを形成するためのドープ領域(例えば、ソース領域152、ボディ領域153、ソース及びボディコンタクト要素154、並びにドリフト領域155など(
図7A))を含み得るメサ102は、レイアウト800のx-y平面においてソース及びボディコンタクト要素154を露出し得る。ソース金属層(例えば、ソース金属154m)は、レイアウト800のx-y平面内のトレンチ101を横切ってソース及びボディコンタクト要素154に接触し得る。
【0070】
ゲート電極及びシールド電極(例えば、ゲート電極104g、シールド電極104s(
図7A))は、トレンチ101内に配置されてもよい。シールド電極(例えば、シールド電極104s)は、トレンチ101内のゲート電極104gの下方又は下に配置されてもよい。ゲート電極及びシールド電極は、トレンチ101内に埋め込まれているので、
図7Bでは見えない。しかしながら、トレンチ101内のゲート電極に接触するためのゲート電極コンタクト要素(例えば、ゲート電極コンタクト要素104gc)は、例えば、レイアウト800のx-y平面内に露出し得る。
図7Bは、例えば、レイアウト800の上部及び下部におけるトレンチ101の端部に配置されたゲート電極コンタクト要素104gcを示す。ゲート電極コンタクト要素104gcは、ゲート金属ランナー(例えば、ゲート金属ランナー104gm)によって接触され得る。
図7Bは、例えば、トレンチ101の一端でゲート電極コンタクト要素104gcに接触する、第1のゲート金属ランナー104gmと、トレンチ101の他端でゲート電極コンタクト要素104gcに接触する、第2のゲート金属ランナー104gmと、を示す。
【0071】
更に、シールド電極コンタクト要素104scは、トレンチ101内のシールド電極に接触するために、デバイスのx-y平面内に露出し得る。シールド電極コンタクト要素104scは、(シールド電極の上方に配置されたゲート電極を2つの不連続なセグメント(図示せず)に破断又は分割する)トレンチ101を通して垂直方向上方に、表面に対してシールドポリを引き上げることによって露出し得る。トレンチ101にわたるシールド電極コンタクト要素104scは、ソース金属154mによって接触され得る(例えば、シールドコンタクト領域104scaにおいて)。
【0072】
前述の説明では、シールドゲートトレンチMOSFETデバイスのトレンチ(例えば、
図1Aのトレンチ201、
図2Aのトレンチ301など)は、一般に、例えば、均一な幅Wt(x方向における)を有する。均一な幅Wtを有するトレンチは、以下で狭いトレンチと称され得る。デバイスレイアウト(例えば、デバイスレイアウト200、300、400、及び500)内のメサに隣接する狭いトレンチは、メサ(例えば、メサ202、302、402、及び502)を横切って配置されたブリッジ接続トレンチ(例えば、ブリッジ接続トレンチ205、305、405、505)によって相互接続又は連結され得る。メサに隣接する狭いトレンチ内のシールド電極は、ブリッジ接続トレンチ内のブリッジシールド電極コンタクト要素(例えば、電極コンタクト要素204sc、304sc、404sc、及び504sc)として露出し得る。
【0073】
例示的な実装形態では、シールドゲートトレンチMOSFETデバイスは、不均一であり得、かつ狭いトレンチの均一な幅Wtよりも大きくなり得る、幅を有する、他のトレンチ(以下、広いトレンチ)を含み得る。シールド電極コンタクト要素(例えば、
図1Bのシールド電極コンタクト要素104sc)は、広いトレンチ内のシールド電極に接触するために、デバイスのx-y平面内に露出し得る。シールド電極コンタクト要素104scは、広いトレンチ内のシールド電極のシールドポリ材料を、広いトレンチを通して垂直方向上向きに表面に対して引き上げる(トレンチ内のシールド電極の上方に配置され得る、任意のゲート電極を遮断又はセグメント化する)ことによって露出し得る。
【0074】
図8は、狭いトレンチと広いトレンチの両方を含む、シールドゲートトレンチMOSFETデバイスの例示的なデバイスレイアウト800を示す。
【0075】
デバイスレイアウト800は、例えば、狭いトレンチ(例えば、トレンチ501)及び広いトレンチ(例えば、トレンチ801)を含む。トレンチ501及びトレンチ801、並びに隣接するトレンチ(例えば、トレンチ501又はトレンチ801)の間に形成されたメサ(例えば、メサ502)は、デバイスのアクティブ領域840の間のシールドコンタクト領域830を横切って長手方向(例えば、y方向)に延びる。
【0076】
トレンチ(例えば、トレンチ501及びトレンチ801)の各々は、デバイスのゲート電極及びシールド電極(例えば、
図1Bのゲート電極201G、シールド電極201S)を含んでもよい。
【0077】
トレンチ801内のシールド電極は、ソース金属によるコンタクトのために、トレンチ801内のシールド電極コンタクト要素(例えば、シールド電極コンタクト要素104sc)として露出し得る。シールド電極コンタクト要素104scは、シールドコンタクト領域830を横切る水平軸(例えば、軸A-A及び軸B-B)の周りの位置でトレンチ801内に形成されてもよい。
【0078】
更に、トレンチ501内のシールド電極は、例えば、バブルメサ(例えば、メサ502)を横切って隣接するトレンチ501を連結するブリッジ接続トレンチ(例えば、ブリッジ接続トレンチ505)内のシールド電極コンタクト要素(例えば、ブリッジシールド電極コンタクト要素504sc)として露出し得る。ブリッジ接続トレンチ(例えば、ブリッジ接続トレンチ505)は、例えば、水平軸(例えば、軸C-C及び軸D-D)の周りで、シールドコンタクト領域830内に配置されてもよい。ブリッジシールド電極コンタクト要素504scは、シールドコンタクト領域830内の水平軸(例えば、軸C-C及び軸D-D)の周りでブリッジ接続トレンチ(例えば、ブリッジ接続トレンチ505)内に形成されてもよい。
【0079】
図8に示されるように、デバイスレイアウト800内のシールド電極コンタクト要素(例えば、トレンチ801内のシールド電極コンタクト要素104sc、及びブリッジ接続トレンチ805内のシールド電極コンタクト要素504sc)は両方とも、ソース金属154mのオーバーレイに接続され得る。
【0080】
図9は、シールドゲートトレンチMOSFETデバイスにおいてシールド電極へのコンタクトを作製するための例示的な方法900を示す。
【0081】
方法900は、半導体基板内の一対の垂直トレンチ間にメサを形成すること(910)と、一対の垂直トレンチと流体連通するブリッジ接続トレンチをメサ内に形成すること(920)と、垂直トレンチの長さに沿って一対の垂直トレンチの各々にシールド電極を配置すること(930)と、一対の垂直トレンチ内のシールド電極の上方に長手方向に位置合わせされたゲート電極を配置すること(940)と、を含む。
【0082】
方法900は、ブリッジ接続トレンチ内にブリッジシールド電極を配置することであって、ブリッジシールド電極が、一対の垂直トレンチ内のゲート電極の下方に長手方向に延びるシールド電極に結合されている、配置すること(950)と、ブリッジ接続トレンチ内のブリッジシールド電極コンタクト要素を露出させること(960)と、を更に含む。方法900の一部の実装形態では、930で一対の垂直トレンチの各々にシールド電極を配置するステップと同じ処理ステップにおいて、950でブリッジシールド電極をブリッジ接続トレンチに配置することができる。
【0083】
方法900は、ブリッジシールド電極コンタクト要素をデバイスのソース金属に接続することを更に含んでもよい。
【0084】
方法900のステップは、個々のステップの任意の順序及び個々のステップの任意の組み合わせで順次又は同時に実施することができる。例えば、(例えば、ステップ920においてメサ内にブリッジ接続トレンチを形成する)メサを横切るブリッジ接続トレンチは、(例えば、ステップ910において半導体基板内の一対の垂直トレンチ間にメサを形成する)(単一のマスク及びエッチングプロセスを使用して)メサを画定する一対の垂直トレンチと同時に形成され得るか、又は(2つの異なるマスク及びエッチングプロセスを使用して)メサが形成された後に別個に形成され得る。言い換えれば、ステップ910及び920は、組み合わせられてもよく、又は別個の連続ステップであってもよい。
【0085】
本明細書で開示される特定の構造的及び機能的詳細は、例示的な実施形態を説明する目的で単に代表的なものである。しかしながら、例示的な実施形態は、多くの代替形態で具現化されてもよく、本明細書に記載される実施形態のみに限定されると解釈されるべきではない。
【0086】
一部の実装形態は、様々な半導体処理及び/又はパッケージング技術を使用して実装され得る。一部の実装形態は、例えば、シリコン(Si)、ガリウムヒ素(GaAs)、窒化ガリウム(GaN)、及び/又はそれら等を含むが、それらに限定されない半導体基板と関連付けられた様々なタイプの半導体処理技術を使用して実装され得る。
【0087】
本明細書で使用する用語は、特定の実装形態を説明することのみを目的としており、実装形態を限定することは意図されていない。本明細書で使用する場合、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、及び「その(the)」は、文脈上明白に別段に示されない限り、複数形も含むことが意図される。用語「備える(comprises)」、「備えている(comprising)」、「含む(includes)」及び/又は「含んでいる(including)」は、本明細書で使用する場合、述べられた特徴、ステップ、動作、要素、及び/又は構成要素の存在を指定するが、1つ以上の他の特徴、ステップ、動作、要素、構成要素、及び/又はそれらのグループの存在若しくは追加を排除しないことが更に理解されるであろう。
【0088】
層、領域、若しくは基板等の要素が、別の要素上にある、接続する、電気的に接続する、結合する、又は、電気的に結合すると称される場合、これが、他の要素上に直接あり得るか、接続され得るか、又は、結合され得るか、あるいは1つ以上の介在要素が存在し得ることも、理解されるであろう。一方、要素が、別の要素若しくは層上に直接あるか、直接接続しているか、又は、直接結合していると称される場合、介在要素又は層は、存在しない。本発明の詳細な説明を通じて、直接ある、直接接続する、又は、直接結合するという用語が使用されないこともあるが、直接ある、直接接続している、又は、直接結合しているものとして図示される要素は、そのようなものとして言及され得る。本出願の特許請求の範囲は、本明細書に記載の、又は、図に示される例示関係を述べるよう補正される場合がある。
【0089】
本明細書において使用される際、単数形は、文脈の観点において、特定の事例を明確に示さない限り、複数形を含み得る。空間的相対性を示す用語(例えば、全体にわたって、上、上方、下、下側、下方、下位等)は、図面で描示する配向に加えて、使用中、又は、操作中のデバイスの異なる配向を包含することを意図している。一部の実装形態では、上及び下という相対的な用語はそれぞれ、垂直方向に上及び垂直方向に下を含むことができる。一部の実装形態では、隣接するという用語は、横方向に隣接するか、又は、水平方向に隣接することを含むことができる。
【0090】
本発明の概念の例示的な実装形態は、例示的な実装形態の理想化された実装形態(及び中間構造)の概略図である断面図を参照して本明細書で説明される。したがって、例えば、製造技術及び/又は公差の結果として、図の形状からの変形が予想される。したがって、本発明の概念の例示的な実装形態は、本明細書に示された領域の特定の形状に限定されるものと解釈されるべきではなく、例えば、製造から生じる形状の逸脱を含むべきである。したがって、図に示される領域は、本質的に概略的であり、それらの形状は、デバイスの領域の実際の形状を示すことを意図するものではなく、例示的な実装形態の範囲を限定することを意図するものでもない。
【0091】
「第1の(first)」、「第2の(second)」などの用語は、様々な要素を説明するために本明細書で使用され得るが、これらの要素は、これらの用語によって限定されるべきではないことが理解されるであろう。これらの用語は、ある要素を別の要素から区別するためにのみ使用される。したがって、本実装形態の教示から逸脱することなく、「第1の」要素を「第2の」要素と呼ぶことができる。
【0092】
別途定義されない限り、本明細書において使用される全ての用語(技術用語及び科学用語を含む)は、本発明の概念が属する当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。一般に使用される辞書に定義されているような用語は、関連技術及び/又は本明細書の文脈におけるそれらの意味と一致する意味を有するものとして解釈されるべきであり、本明細書において明示的にそのように定義されていない限り、理想化された意味又は過度に形式的な意味に解釈されないことが更に理解されるであろう。
【0093】
説明された実装形態の特定の特徴を、本明細書において説明されるとおりに例解してきたが、ここで、当業者は、多くの修正、代用、変更、及び、均等物を着想するであろう。それ故、添付の特許請求の範囲は、そのような修正及び変更の全てを実装形態の範囲内に収まるよう網羅することを意図することが、理解されるであろう。これらは、限定ではなく、単なる例示として提示されており、形態及び細部に様々な変更がなされ得ることを、理解されたい。本明細書において説明される装置及び/又は方法のいずれの部分も、相互に排他的な組み合わせを除き、任意の組み合わせで組み合わされ得る。本明細書において説明される実装形態は、説明される異なる実装形態の機能の様々な組み合わせ及び/又は部分組み合わせ、構成要素及び/又は特徴を含み得る。
【国際調査報告】