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特表2024-511498切断性エンドヌクレアーゼによる発癌性変異のターゲティング
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  • 特表-切断性エンドヌクレアーゼによる発癌性変異のターゲティング 図1A
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-13
(54)【発明の名称】切断性エンドヌクレアーゼによる発癌性変異のターゲティング
(51)【国際特許分類】
   C12N 15/09 20060101AFI20240306BHJP
   C12N 15/55 20060101ALI20240306BHJP
   C12N 15/12 20060101ALI20240306BHJP
   C12N 9/16 20060101ALI20240306BHJP
   C12N 15/11 20060101ALI20240306BHJP
   C12N 15/62 20060101ALI20240306BHJP
   C12N 15/63 20060101ALI20240306BHJP
   C12N 5/09 20100101ALI20240306BHJP
   C12N 5/10 20060101ALI20240306BHJP
   C12N 15/31 20060101ALI20240306BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20240306BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20240306BHJP
   A61K 38/46 20060101ALI20240306BHJP
   A61K 48/00 20060101ALI20240306BHJP
   A61K 31/711 20060101ALI20240306BHJP
   A61K 9/51 20060101ALI20240306BHJP
【FI】
C12N15/09 100
C12N15/55
C12N15/12
C12N9/16 Z
C12N15/11 Z
C12N15/62 Z
C12N15/63 Z
C12N5/09
C12N5/10
C12N15/31
A61P35/00
A61P43/00 111
A61K38/46
A61K48/00
A61P43/00 105
A61P43/00 121
A61K31/711
A61K9/51
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023559091
(86)(22)【出願日】2022-03-25
(85)【翻訳文提出日】2023-11-27
(86)【国際出願番号】 IB2022000155
(87)【国際公開番号】W WO2022200858
(87)【国際公開日】2022-09-29
(31)【優先権主張番号】63/166,763
(32)【優先日】2021-03-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521479471
【氏名又は名称】スペシフィック バイオロジクス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100122644
【弁理士】
【氏名又は名称】寺地 拓己
(72)【発明者】
【氏名】ステッド,ブレント・イー
【テーマコード(参考)】
4B065
4C076
4C084
4C086
【Fターム(参考)】
4B065AA01Y
4B065AA23Y
4B065AA50Y
4B065AA90X
4B065AA90Y
4B065AB01
4B065BA02
4B065CA23
4B065CA31
4B065CA44
4C076AA65
4C076CC29
4C084AA02
4C084AA13
4C084BA01
4C084BA02
4C084BA08
4C084BA22
4C084CA53
4C084DC22
4C084MA02
4C084MA38
4C084NA05
4C084NA14
4C084ZB211
4C084ZB212
4C084ZB261
4C084ZB262
4C084ZC411
4C084ZC412
4C086AA01
4C086EA16
4C086MA02
4C086MA04
4C086NA05
4C086NA14
4C086ZB21
4C086ZB26
4C086ZC75
(57)【要約】
発癌遺伝子のターゲティングのための、I-TevIヌクレアーゼドメイン及びCasドメインを含むキメラヌクレアーゼを用いる組成物及び方法が本明細書において提供される。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
キメラヌクレアーゼを含む組成物であって、キメラヌクレアーゼは、I-TEVIヌクレアーゼドメイン、RNA誘導型ヌクレアーゼCasドメイン、及びガイドRNAを含み、ガイドRNAは、EGFRのエクソン19における欠失ではない発癌性変異を標的とする核酸配列を含む、前記組成物。
【請求項2】
キメラヌクレアーゼを含む組成物であって、キメラヌクレアーゼは、I-TEVIヌクレアーゼドメイン、RNA誘導型ヌクレアーゼCasドメイン、及びガイドRNAを含み、ガイドRNAは発癌性変異を標的とする核酸配列を含み、発癌性変異は(i)1以上のヌクレオチドの挿入、又は(ii)10以下のヌクレオチドの置換若しくは欠失である、前記組成物。
【請求項3】
発癌性変異が単一ヌクレオチド多型である、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
発癌性変異を含む配列が、配列番号1~683のいずれか1つに記載される変異又はそれらの組合せから選択される、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項5】
発癌性変異を含む配列が、配列番号1~683のいずれか1つに記載される変異と少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、若しくは99%同一であるか、又はそれらの組合せである、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項6】
発癌性変異が、EGFR L858R変異又はEGFR V769_D770insASV変異に対応する変異を含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項7】
発癌性変異が、EGFR L858R変異に対応する変異を含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項8】
ガイドRNAが、配列番号45、130、若しくは141に記載される標的ヌクレオチド配列とハイブリダイズするか、又は配列番号1045、1130、1141、若しくは1686に記載されるヌクレオチド配列を含む、請求項1~7のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項9】
ガイドRNAが、配列番号45、130、141のいずれか1つと少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、若しくは99%同一の標的核酸配列とハイブリダイズする核酸配列を含むか、又は配列番号1045、1130、1141、若しくは1686のいずれか1つと少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、若しくは99%同一のヌクレオチド配列を含む、請求項1~7のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項10】
発癌性変異が、EGFR V769_D770insASV変異に対応する変異を含む、請求項1~9のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項11】
ガイドRNAが配列番号683に記載される標的ヌクレオチド配列とハイブリダイズするか、又は配列番号1683若しくは1684に記載されるヌクレオチド配列を含む、請求項1~10のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項12】
ガイドRNAが、配列番号683のいずれか1つと少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、若しくは99%同一の標的核酸配列とハイブリダイズする核酸配列を含むか、又は配列番号1683若しくは1684のいずれか1つと少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、若しくは99%同一のヌクレオチド配列を含む、請求項1~10のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項13】
発癌性変異が、Muc4、PIK3CA、KRASのいずれか1つから選択される遺伝子の発癌性変異又はそれらの組合せである、請求項1~12のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項14】
発癌性変異がMuc4の変異を含む、請求項1~13のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項15】
Muc4の変異が、エクソン2のインフレーム欠失又はエクソン3のインフレーム欠失である、請求項14に記載の組成物。
【請求項16】
Muc4の変異が、ヒトMuc4タンパク質のP1542位、P1680位、T1711位、V1721位,P1826位、A1830位、S3560位、A1833位、D2253位、V2281位、P3088位、T3119位、T3183位、V3817位、A3902位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む、請求項14又は15に記載の組成物。
【請求項17】
Muc4の変異が、ヒトMuc4タンパク質のP1542L、P1680S、T1711I、V1721A、P1826H、A1830T、S3560S、A1833V、D2253H、V2281AM、P3088L、T3119T、T3183M、V3817A,A3902Vのいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せから選択される、請求項14~16のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項18】
ガイドRNAが、配列番号676、677、678、679、若しくは682に記載される標的ヌクレオチド配列とハイブリダイズするか、又は配列番号1676、1677、1678、1679、1682、若しくは1685に記載されるヌクレオチド配列を含む、請求項1~17のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項19】
ガイドRNAが、配列番号676、677、678、679、若しくは682のいずれか1つと少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、若しくは99%同一の標的核酸配列とハイブリダイズする核酸配列を含むか、又は配列番号1676、1677、1678、1679、1682、若しくは1685のいずれか1つと少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、若しくは99%同一のヌクレオチド配列を含む、請求項1~17のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項20】
発癌性変異がPIK3CAの変異を含む、請求項1~19のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項21】
PIK3CAの変異が、ヒトPIK3Aタンパク質のH1047位、E542位、E545位、N345位、C1636位、G1624位、G1633位,A3140位、C3075位、A1634位、A1173位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む、請求項20に記載の組成物。
【請求項22】
PIK3CAの変異が、ヒトPIK3Aタンパク質のH1047R、H1047L、E542K、E545K、N345K、C1636A、G1624A、G1633A、A3140T、A3140G、C3075T、A1634C、A1173Gのいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せから選択される、請求項20又は21に記載の組成物。
【請求項23】
ガイドRNAが、配列番号5、6、7、8、33、202、204、209、若しくは210に記載される標的ヌクレオチド配列とハイブリダイズするか、又は配列番号1005、1006、1007、1008、1033、1202、1204、1209、若しくは1210に記載されるヌクレオチド配列を含む、請求項1~22のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項24】
ガイドRNAが、配列番号5、6、7、8、33、202、204、209、若しくは210のいずれか1つと少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、若しくは99%同一の標的核酸配列とハイブリダイズする核酸配列を含むか、又は配列番号1005、1006、1007、1008、1033、1202、1204、1209、若しくは1210のいずれか1つと少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、若しくは99%同一のヌクレオチド配列を含む、請求項1~22のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項25】
発癌性変異がKRASの変異を含む、請求項1~24のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項26】
KRASの変異が、ヒトKRASタンパク質のA59位、D119位、D33位、G21位、G12位、G13位、Q61位、A146位、K117位のいずれか1つに対応する変異から選択される変異又はそれらの組合せを含む、請求項25に記載の組成物。
【請求項27】
KRASの変異が、ヒトKRASタンパク質のA59T、A59E、A59T、D119N、D33E、G21C、G12C、G12D、G12V、G12R、G12A、G12S、G13D、G13C、G13V、G13R、Q61R、Q61V、Q61L、Q61K、Q61H、Q61A、Q61P、Q61E、A146T、A146V、K117N、K117Rのいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せから選択される、請求項25又は26に記載の組成物。
【請求項28】
ガイドRNAが、配列番号37、42、51、52、62、63、若しくは77に記載される標的ヌクレオチド配列とハイブリダイズするか、又は配列番号1037、1042、1051、1052、1062、1063、若しくは1077に記載されるヌクレオチド配列を含む、請求項1~27のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項29】
ガイドRNAが、配列番号37、42、51、52、62、63、若しくは77のいずれか1つと少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、若しくは99%同一の標的核酸配列とハイブリダイズする核酸配列を含むか、又は配列番号1037、1042、1051、1052、1062、1063、若しくは1077のいずれか1つと少なくとも85%、90%,95%、97%、98%、若しくは99%同一のヌクレオチド配列を含む、請求項1~27のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項30】
ガイドRNAが、非天然のヌクレオシド間リンケージ、核酸模倣体、改変された糖部分、又は改変された核酸塩基のうちの1以上を含む、請求項1~29のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項31】
非天然のヌクレオシド間リンケージが、ホスホロチオエート、ホスホルアミデート、非ホスホジエステル、ヘテロ原子、キラルホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、ホスホトリエステル、アミノアルキルホスホトリエステル、3’-アルキレンホスホネート、5’-アルキレンホスホネート、キラルホスホネート、ホスフィネート、3’-アミノホスホルアミデート、アミノアルキルホスホルアミデート、ホスホロジアミデート、チオノホスホルアミデート、チオノアルキルホスホネート、チオノアルキルホスホトリエステル、セレノホスフェート、又はボラノホスフェートのうちの1以上を含む、請求項30に記載の組成物。
【請求項32】
核酸模倣体が、ペプチド核酸(PNA)、モルホリノ核酸、シクロヘキセニル核酸(CeNA)、又はロック核酸(LNA)のうちの1以上を含む、請求項30又は31に記載の組成物。
【請求項33】
改変された糖部分が、2’-O-(2-メトキシエチル)、2’-ジメチルアミノオキシエトキシ、2’-ジメチルアミノエトキシエトキシ、2’-O-メチル、又は2’-フルオロのうちの1以上を含む、請求項30~32のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項34】
改変された核酸塩基が、5-メチルシトシン、5-ヒドロキシメチルシトシン、キサンチン、ヒポキサンチン、2-アミノアデニン、アデニンの6-メチル誘導体、グアニンの6-メチル誘導体、アデニンの2-プロピル誘導体、グアニンの2-プロピル誘導体、2-チオウラシル、2-チオチミン、2-チオシトシン、5-ハロウラシル、5-ハロシトシン、5-プロピニルウラシル、5-プロピニルシトシン、6-アゾウラシル、6-アゾシトシン、6-アゾチミン、プソイドウラシル、4-チオウラシル、8-ハロ、8-アミノ、8-チオール、8-チオアルキル、8-ヒドロキシル、5-ハロ、5-ブロモ、5-トリフルオロメチル、5-置換ウラシル、5-置換シトシン、7-メチルグアニン、7-メチルアデニン、2-Fアデニン、2-アミノアデニン、8-アザグアニン、8-アザアデニン、7-デアザグアニン、7-デアザアデニン、3-デアザグアニン、3-デアザアデニン、三環ピリミジン、フェノキサジンシチジン、フェノチアジンシチジン、置換フェノキサジンシチジン、カルバゾールシチジン、ピリドインドールシチジン、7-デアザアデニン、7-デアザグアノシン、2-アミノピリジン、2-ピリドン、5-置換ピリミジン、6-アザピリミジン、N-2、N-6、若しくはO-6置換プリン、2-アミノプロピルアデニン、5-プロピニルウラシル、又は5-プロピニルシトシンのうちの1以上を含む、請求項30~33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項35】
I-TEVIヌクレアーゼドメイン及びRNA誘導型ヌクレアーゼCasドメインに作動可能に連結されたリンカーをさらに含む、請求項1~34のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項36】
リンカーが、配列番号701、702、703、又は704に記載されるアミノ酸配列を含む、請求項35に記載の組成物。
【請求項37】
リンカーが、T95位、S101位、A119位、K120位、K135位、P126位、D127位、N140位、T147位、Q158位、A161位、VI17位、S165位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む、請求項35又は36に記載の組成物。
【請求項38】
リンカーが、T95S、S101Y、A119D、K120N、K135N、K135R、P126S、D127K、N140S、T147I、Q158R、A161V、V117F、S165Gのいずれか1つに対応する変異から選択される変異又はそれらの組合せを含む、請求項35~37のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項39】
リンカーが、配列番号701、702、703、又は704と少なくとも85%、90%、95%,97%、98%、又は99%同一であるアミノ酸配列を含む、請求項35に記載の組成物。
【請求項40】
リンカーが、T95位、S101位、A119位、K120位、K135位、P126位、D127位、N140位、T147位、Q158位、A161位、V117位、S165位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む、請求項35又は39に記載の組成物。
【請求項41】
リンカーが、T95S、S101Y、A119D、K120N、K135N、K135R、P126S、D127K、N140S、T147I、Q158R、A161V、V117F、S165Gのいずれか1つに対応する変異から選択される変異又はそれらの組合せを含む、請求項35、39、又は40のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項42】
RNA誘導型ヌクレアーゼCasドメインが、RNA誘導型ヌクレアーゼCas9ドメインである、請求項1~41のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項43】
RNA誘導型ヌクレアーゼCas9ドメインが、RNA誘導型ヌクレアーゼStaphylococcus aureus Cas9ドメイン、RNA誘導型ヌクレアーゼStreptococcus pyogenes Cas9ドメイン、RNA誘導型ヌクレアーゼNeisseria meningitidis Cas9ドメイン、RNA誘導型ヌクレアーゼCampylobacter jejuni Cas9ドメイン、RNA誘導型ヌクレアーゼStreptococcus pasteurianus Cas9ドメイン、RNA誘導型ヌクレアーゼStreptococcus pasteurianus Cas9ドメイン、RNA誘導型ヌクレアーゼClostridium cellulolyticum Cas9ドメイン、RNA誘導型ヌクレアーゼGeobacillus thermodenitrificans T1 Cas9ドメインのうちのいずれか1つ又はそれらの組合せである、請求項42に記載の組成物。
【請求項44】
RNA誘導型ヌクレアーゼCas9ドメインが、RNA誘導型ヌクレアーゼStaphylococcus aureus Cas9ドメインである、請求項42又は43に記載の組成物。
【請求項45】
RNA誘導型ヌクレアーゼStaphylococcus aureus Cas9ドメインが、配列番号710に記載されるアミノ酸配列を含む、請求項42~44のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項46】
RNA誘導型ヌクレアーゼStaphylococcus aureus Cas9ドメインが、D10位、H557位、N580位、H840位、D1135位、R1335位、T1337位、T267位、L325位、V327位、D333位、A336位、I341位、E345位、D348位、K352位、S360位、T368位、N369位、N371位、S372位、E373位、K386位、N393位、H408位、N410位、I414位、A415位、T438位、Y467位、N471位、D485位、M489位、E506位、R409位、T510位、N515位、Y518位、A539位、F550位、N551位、S596位、T602位、A611位、I617位、T620位、G654位、N667位、R685位、K695位、I706位、K722位、A723位、K724位、M731位、F732位、K735位、S739位、P741位、E742位、E746位、Q747位、I754位、T755位、H757位、K760位、H761位、P778位、E781位、I783位、N784位、D785位、T786L位、L787位、Y788位、K792位、D794位、T798位、L799位、V801位、N803位、L804位、N805位、G806位、D813位、K814位、L818位、I819位、S822位、E824位、L841位、G847位、D848位、Y857位、V875位、I876位、N884位、A888位、L890位、D894位、D895位、P897位、V903位、G920位、F924位、N929位、E936位、N937位、V941位、N942位、S943位、C945位、E947位、K951位、L952位、S956位、N957位、Q958位、A959位、N974位、G975位、V983位、N984位、N985位、D986位、I991位、V993位、M995位、I996位、T999位、Y1000位、R1001位、E1002位、L1004位、E1005位、N1006位、M1007位、D1009位、K1010位、R1011位、P1012位、P1013位、I1015位、I1016位、A1020位、S1021位、Q1024位、K1027位、E1039位、H1045位、I0148位、K1050位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む、請求項42~45のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項47】
RNA誘導型ヌクレアーゼStaphylococcus aureus Cas9ドメインが、D10A、D10E、H557A、N580A、H840A、D1135E、R1335Q、T1337R、T267A、L325F、V327I、D333G、A336S、I341L、E345D、D348N、K352E、S360A、T368A、N369E、N371E、S372P、E373K、K386T、N393R、H408N、N410S、I414M、A415T、T438S、Y467F、N471K、D485E、M489F、E506K、R409K、T510E、N515K、Y518F、A539P、F550Y、N551H、S596A、T602I、A611S、I617V、T620K、G654E、N667D、R685K、K695Q、I706V、K722T、A723T、K724N、M731T、F732V、K735Q、S739N、P741L、E742G、E746D、Q747D、I754D、T755I、H757R、K760Q、H761S、P778I、E781K、I783V、N784D、D785E、T786L、L787V、Y788H、K792E、D794T、T798R、L799I、V801I、N803S、L804I、N805K、G806N、D813G、K814E、L818I、I819F、S822P、E824G、L841T、G847S、D848N、Y857H、V875I、I876V、N884K、A888V、L890R、D894G、D895H、P897L、V903I、G920D、F924L、N929Y、E936D、N937G、V941I、N942D、S943L、C945A、E947K、K951R、L952Q、S956N、N957E、Q958K、A959S、N974D、G975K、V983A、N984S、N985D、D986G、I991V、V993L、M995F、I996V、T999N、Y1000K、R1001E、E1002D、L1004I、E1005K、N1006M、M1007N、D1009L、K1010S、R1011T、P1012S、P1013F、I1015L、I1016R、A1020G、S1021K、Q1024K、K1027S、E1039K、H1045K、I0148M、K1050Mのいずれか1つに対応する変異から選択される変異又はそれらの組合せを含む、請求項42~46のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項48】
RNA誘導型ヌクレアーゼStaphylococcus aureus Cas9ドメインが、配列番号710と少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、又は99%同一であるアミノ酸配列を含む、請求項42~44のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項49】
RNA誘導型ヌクレアーゼStaphylococcus aureus Cas9ドメインが、D10位、H557位、N580位、H840位、D1135位、R1335位、T1337位、T267位、L325位、V327位、D333位、A336位、I341位、E345位、D348位、K352位、S360位、T368位、N369位、N371位、S372位、E373位、K386位、N393位、H408位、N410位、I414位、A415位、T438位、Y467位、N471位、D485位、M489位、E506位、R409位、T510位、N515位、Y518位、A539位、F550位、N551位、S596位、T602位、A611位、I617位、T620位、G654位、N667位、R685位、K695位、I706位、K722位、A723位、K724位、M731位、F732位、K735位、S739位、P741位、E742位、E746位、Q747位、I754位、T755位、H757位、K760位、H761位、P778位、E781位、I783位、N784位、D785位、T786L位、L787位、Y788位、K792位、D794位、T798位、L799位、V801位、N803位、L804位、N805位、G806位、D813位、K814位、L818位、I819位、S822位、E824位、L841位、G847位、D848位、Y857位、V875位、I876位、N884位、A888位、L890位、D894位、D895位、P89位7、V903位、G920位、F924位、N929位、E936位、N937位、V941位、N942位、S943位、C945位、E947位、K951位、L952位、S956位、N957位、Q958位、A959位、N974位、G975位、V983位、N984位、N985位、D986位、I991位、V993位、M995位、I996位、T999位、Y1000位、R1001位、E1002位、L1004位、E1005位、N1006位、M1007位、D1009位、K1010位、R1011位、P1012位、P1013位、I1015位、I1016位、A1020位、S1021位、Q1024位、K1027位、E1039位、H1045位、I0148位、K1050位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む、請求項42~44又は48のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項50】
RNA誘導型ヌクレアーゼStaphylococcus aureus Cas9ドメインが、D10A、D10E、H557A、N580A、H840A、D1135E、R1335Q、T1337R、T267A、L325F、V327I、D333G、A336S、I341L、E345D、D348N、K352E、S360A、T368A、N369E、N371E、S372P、E373K、K386T、N393R、H408N、N410S、I414M、A415T、T438S、Y467F、N471K、D485E、M489F、E506K、R409K、T510E、N515K、Y518F、A539P、F550Y、N551H、S596A、T602I、A611S、I617V、T620K、G654E、N667D、R685K、K695Q、I706V、K722T、A723T、K724N、M731T、F732V、K735Q、S739N、P741L、E742G、E746D、Q747D、I754D、T755I、H757R、K760Q、H761S、P778I、E781K、I783V、N784D、D785E、T786L、L787V、Y788H、K792E、D794T、T798R、L799I、V801I、N803S、L804I、N805K、G806N、D813G、K814E、L818I、I819F、S822P、E824G、L841T、G847S、D848N、Y857H、V875I、I876V、N884K、A888V、L890R、D894G、D895H、P897L、V903I、G920D、F924L、N929Y、E936D、N937G、V941I、N942D、S943L、C945A、E947K、K951R、L952Q、S956N、N957E、Q958K、A959S、N974D、G975K、V983A、N984S、N985D、D986G、I991V、V993L、M995F、I996V、T999N、Y1000K、R1001E、E1002D、L1004I、E1005K、N1006M、M1007N、D1009L、K1010S、R1011T、P1012S、P1013F、I1015L、I1016R、A1020G、S1021K、Q1024K、K1027S、E1039K、H1045K、I0148M、K1050Mのいずれか1つに対応する変異から選択される変異又はそれらの組合せを含む、請求項42~44、48、又は49のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項51】
RNA誘導型ヌクレアーゼStaphylococcus aureus Cas9ドメインが、D10E変異に対応する変異を含む、請求項42~50のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項52】
RNA誘導型ヌクレアーゼCas9ドメインが、RNA誘導型ヌクレアーゼStreptococcus pyogenes Cas9ドメインである、請求項42又は43に記載の組成物。
【請求項53】
RNA誘導型ヌクレアーゼStreptococcus pyogenes Cas9ドメインが、配列番号711に記載されるアミノ酸配列を含む、請求項42、43、又は52のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項54】
RNA誘導型ヌクレアーゼStreptococcus pyogenes Cas9ドメインが、D10位、S29位、F32位、D39位、R40位、H41位、S42位、I48位、C80位、S87位、K112位、H113位、K132位、K141位、D147位、L158位、E171位、P176位、I186位、V189位、Q190位、Q194位、N199位、I201位、N202位、A203位、S204位、R205位、A210位、Q228位、L229位、G231位、S245位、T249位、S254位、D261位、T270位、N295位、T300位、D304位、V308位、N309位、I312位、T333位、A337位、E345位、F352位、Q354位、S355位、K356位、G366位、A367位、E396位、L398位、I414位、D428位、F429位、D435位、K468位、S469位、E470位、T472位、E480位、A486位、S490位、F498位、K500位、N501位、N504位、K528位、V530位、E532位、G533位、A538位、T555位、K570位、F575位、D605位、E611位、R629位、E634位、T638位、R655位、R664位、R671位、K705位、E706位、Q709位、K710位、S714位、G7115位、G717位、H721位、H723位、A725位、N726位、V743位、L747位、V748位、K772位、K775位、N776位、I788位、G792位、K797位、Y799位、T804位、N808位、L811位、R820位、N831位、R832位、V842位、L847位、N869位、E874位、N881位、Q885位、N888位、T893位、L911位、Y945位、D946位、L949位、E952位、A1023位、Y1036位、G1067位、G1077位、R1078位、N1093位、R1114位、N1115位、D1117位、A1121位、D1125位、P1128位、K1129位、V1146位、S1154位、S1159位、L1164位、S1172位、N1177位、P1178位、I1179位、D1180位、K1211位、M1213位、G1218位、N1234位、E1243位、K1244位、E1253位、E126位0、K1263位、H1264位、E1271位、Q1272位、E1275位、V1290位、L1291位、S1292位、A1293位、N1295位、H1297位、R1298位、D1299位、K1300位、R1303位、E1307位、N1308位、I1309位、I1310位、H1311位、L1312位、L1315位、T1316位、N1317位、Y1326位、D1328位、V1342位、A1345位、I1360位、S1363位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む、請求項42、43、52、又は53のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項55】
RNA誘導型ヌクレアーゼStreptococcus pyogenes Cas9ドメインが、D10E、D10A、S29T、F32M、D39N、R40K、H41Q、S42T、I48L、C80R、S87A、K112D、H113N、K132N、K141E、D147E、L158V、E171Q、P176S、I186K、V189L、Q190H、Q194E、N199R、I201L、N202E、A203E、S204I、R205K、A210G、Q228A、L229F、G231N、S245A、T249M、S254A、D261N、T270S、N295K、T300I、D304G、V308A、N309D、I312V、T333A、A337V、E345K、F352S、Q354K、S355T、K356T、G366K、A367T、E396D、L398F、I414V、D428A、F429Y、D435E、K468Q、S469R、E470N、T472A、E480D、A486T、S490L、F498V、K500E、N501H、N504T、K528R、V530I、E532D、G533E、A538E、T555A、K570Q、F575C、D605E、E611D、R629K、E634K、T638K、R655H、R664K、R671K、K705V、E706D、Q709K、K710A、S714F、G7115E、G717K、H721K、H723Q、A725S、N726A、V743I、L747I、V748I、K772Q、K775R、N776R、I788M、G792R、K797E、Y799H、T804A、N808D、L811R、R820K、N831D、R832H、V842I、L847I、N869D、E874A、N881S、Q885R、N888K、T893S、L911A、Y945H、D946G、L949P、E952A、A1023G、Y1036R、G1067E、G1077E、R1078K、N1093T、R1114G、N1115E、D1117A、A1121P、D1125G、P1128T、K1129T、V1146I、S1154T、S1159P、L1164V、S1172N、N1177D、P1178S、I1179V、D1180S、K1211R、M1213L、G1218T、N1234H、E1243D、K1244T、E1253K、E1260D、K1263Q、H1264Y、E1271D、Q1272W、E1275H、V1290L、L1291R、S1292A、A1293T、N1295E、H1297N、R1298T、D1299H、K1300L、R1303S、E1307D、N1308S、I1309M、I1310L、H1311N、L1312A、L1315F、T1316S、N1317R、Y1326F、D1328N、V1342I、A1345S、I1360L、S1363Nのいずれか1つに対応する変異から選択される変異又はそれらの組合せを含む、請求項42、43、又は52~54のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項56】
RNA誘導型ヌクレアーゼStreptococcus pyogenes Cas9ドメインが、配列番号711と少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、又は99%同一であるアミノ酸配列を含む、請求項42、43、又は52のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項57】
RNA誘導型ヌクレアーゼStaphylococcus pyogenes Cas9ドメインが、D10位、S29位、F32位、D39位、R40位、H41位、S42位、I48位、C80位、S87位、K112位、H113位、K132位、K141位、D147位、L158位、E171位、P176位、I186位、V189位、Q190位、Q194位、N199位、I201位、N202位、A203位、S204位、R205位、A210位、Q228位、L229位、G231位、S245位、T249位、S254位、D261位、T270位、N295位、T300位、D304位、V308位、N309位、I312位、T333位、A337位、E345位、F352位、Q354位、S355位、K356位、G366位、A367位、E396位、L398位、I414位、D428位、F429位、D435位、K468位、S469位、E470位、T472位、E480位、A486位、S490位、F498位、K500位、N501位、N504位、K528位、V530位、E532位、G533位、A538位、T555位、K570位、F575位、D605位、E611位、R629位、E634位、T638位、R655位、R664位、R671位、K705位、E706位、Q709位、K710位、S714位、G7115位、G717位、H721位、H723位、A725位、N726位、V743位、L747位、V748位、K772位、K775位、N776位、I788位、G792位、K797位、Y799位、T804位、N808位、L811位、R820位、N831位、R832位、V842位、L847位、N869位、E874位、N881位、Q885位、N888位、T893位、L911位、Y945位、D946位、L949位、E952位、A1023位、Y1036位、G1067位、G1077位、R1078位、N1093位、R1114位、N1115位、D1117位、A1121位、D1125位、P1128位、K1129位、V1146位、S1154位、S1159位、L1164位、S1172位、N1177位、P1178位、I1179位、D1180位、K1211位、M1213位、G1218位、N1234位、E1243位、K1244位、E1253位、E1260位、K1263位、H1264位、E1271位、Q1272位、E1275位、V1290位、L1291位、S1292位、A1293位、N1295位、H1297位、R1298位、D1299位、K1300位、R1303位、E1307位、N1308位、I1309位、I1310位、H1311位、L1312位、L1315位、T1316位、N1317位、Y1326位、D1328位、V1342位、A1345位、I1360位、S1363位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む、請求項42、43、52、又は56のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項58】
RNA誘導型ヌクレアーゼStreptococcus pyogenes Cas9ドメインが、D10E、D10A、S29T、F32M、D39N、R40K、H41Q、S42T、I48L、C80R、S87A、K112D、H113N、K132N、K141E、D147E、L158V、E171Q、P176S、I186K、V189L、Q190H、Q194E、N199R、I201L、N202E、A203E、S204I、R205K、A210G、Q228A、L229F、G231N、S245A、T249M、S254A、D261N、T270S、N295K、T300I、D304G、V308A、N309D、I312V、T333A、A337V、E345K、F352S、Q354K、S355T、K356T、G366K、A367T、E396D、L398F、I414V、D428A、F429Y、D435E、K468Q、S469R、E470N、T472A、E480D、A486T、S490L、F498V、K500E、N501H、N504T、K528R、V530I、E532D、G533E、A538E、T555A、K570Q、F575C、D605E、E611D、R629K、E634K、T638K、R655H、R664K、R671K、K705V、E706D、Q709K、K710A、S714F、G7115E、G717K、H721K、H723Q、A725S、N726A、V743I、L747I、V748I、K772Q、K775R、N776R、I788M、G792R、K797E、Y799H、T804A、N808D、L811R、R820K、N831D、R832H、V842I、L847I、N869D、E874A、N881S、Q885R、N888K、T893S、L911A、Y945H、D946G、L949P、E952A、A1023G、Y1036R、G1067E、G1077E、R1078K、N1093T、R1114G、N1115E、D1117A、A1121P、D1125G、P1128T、K1129T、V1146I、S1154T、S1159P、L1164V、S1172N、N1177D、P1178S、I1179V、D1180S、K1211R、M1213L、G1218T、N1234H、E1243D、K1244T、E1253K、E1260D、K1263Q、H1264Y、E1271D、Q1272W、E1275H、V1290L、L1291R、S1292A、A1293T、N1295E、H1297N、R1298T、D1299H、K1300L、R1303S、E1307D、N1308S、I1309M、I1310L、H1311N、L1312A、L1315F、T1316S、N1317R、Y1326F、D1328N、V1342I、A1345SI1360L、S1363Nのいずれか1つに対応する変異から選択される変異又はそれらの組合せを含む、請求項42、43、52、56、又は57のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項59】
RNA誘導型ヌクレアーゼCas9ドメインが、RNA誘導型ヌクレアーゼNeisseria meningitidis Cas9ドメインである、請求項42又は43に記載の組成物。
【請求項60】
RNA誘導型ヌクレアーゼNeisseria meningitidis Cas9ドメインが、配列番号712に記載されるアミノ酸配列を含む、請求項42、43、又は59のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項61】
RNA誘導型ヌクレアーゼNeisseria meningitidis Cas9ドメインが、I9位、D16位、D30位、E31位、A94位、I103位、P124位、N164位、I213位、G229位、T241位、S376位、E393位、G454位、K471位、G490位、D660位、C665位、K764位、T770位、P803位、A841位、H842位、K843位、D844位、L846位、R847位、K854位、H855位、N856位、K858位、K862位、W865位、E868位、I869位、A872位、D873位、N876位、Y880位、G883位、I886位、E887位、E890位、R895位、A898位、Y899位、G900位、G901位、N902位、A903位、K904位、Q905位、D908位、N912位、K917位、G919位、L921位、V927位、K929位、T930位、E932位、S933位、L936位、L937位、N938位、K939位、K940位、Y943位、T944位、G949位、D950位、C958位、K965位、N966位、Q967位、F969位、A975位、E980位、N981位、I986位、D987位、C988位、K989位、G990位、Y991位、R992位、I993位、D994位、Y997位、T998位、C1000位、S1002位、H1004位、K1005位、Y1006位、A1010位、F1011位、Q1012位、K1013位、D1014位、E1015位、K1018位、V1019位、E1020位、F1021位、A1022位、Y1024位、I1025位、N1026位、C1027位、D1028位、S1029位、S1030位、N1031位、R1033位、F1034位、Y1035位、L1036位、A1037位、W1038位、K1041位、G1042位、K1044位、E1045位、Q1046位、Q1047位、F1048位、R1049位、I1050位、S1051位、T1052位、Q1053位、N1054位、L1055位、V1056位、L1057位、I1058位、Y1061位、V1063位、N1064位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む、請求項42、43、59、又は60のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項62】
RNA誘導型ヌクレアーゼNeisseria meningitidis Cas9ドメインが、I9M、D16E、D30E、E31K、A94D、I103V、P124C、N164D、I213N、G229D、T241A、S376T、E393K、G454C、K471E、G490C、D660E、C665R、K764E、T770A、P803S、A841Q、H842G、K843H、D844E、L846V、R847K、K854R、H855L、N856D、K858G、K862L、W865P、E868Q、I869L、A872K、D873G、N876K、Y880R、G883E、I886P、E887K、E890E、R895Q、A898T、Y899H、G900K、G901D、N902D、A903P、K904T、Q905K、D908A、N912E、K917Y、G919T、L921Q、V927I、K929Q、T930V、E932K、S933T、L936W、L937V、N938R、K939N、K940H、Y943N、T944G、G949A、D950T、C958E、K965G、N966G、Q967K、F969Y、A975S、E980K、N981G、I986R、D987A、C988V、K989V、G990A、Y991F、R992K、I993D、D994E、Y997F、T998E、C1000R、S1002I、H1004Y、K1005A、Y1006N、A1010K、F1011L、Q1012T、K1013A、D1014K、E1015K、K1018N、V1019E、E1020F、F1021L、A1022G、Y1024F、I1025V、N1026S、C1027L、D1028N、S1029R、S1030A、N1031T、R1033A、F1034I、Y1035D、L1036I、A1037R、W1038T、K1041T、G1042D、K1044T、E1045K、Q1046G、Q1047E、F1048Q、R1049S、I1050V、S1051G、T1052V、Q1053K、N1054T、L1055A、V1056L、L1057S、I1058F、Y1061N、V1063I、N1064Dのいずれか1つに対応する変異から選択される変異又はそれらの組合せを含む、請求項42、43、又は59~61のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項63】
RNA誘導型ヌクレアーゼNeisseria meningitidis Cas9ドメインが、配列番号712と少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、又は99%同一であるアミノ酸配列を含む、請求項42、43、又は59のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項64】
RNA誘導型ヌクレアーゼNeisseria meningitidis Cas9ドメインが、I9位、D16位、D30位、E31位、A94位、I103位、P124位、N164位、I213位、G229位、T241位、S376位、E393位、G454位、K471位、G490位、D660位、C665位、K764位、T770位、P803位、A841位、H842位、K843位、D844位、L846位、R847位、K854位、H855位、N856位、K858位、K862位、W865位、E868位、I869位、A872位、D873位、N876位、Y880位、G883位、I886位、E887位、E890位、R895位、A898位、Y899位、G900位、G901位、N902位、A903位、K904位、Q905位、D908位、N912位、K917位、G919位、L921位、V927位、K929位、T930位、E932位、S933位、L936位、L937位、N938位、K939位、K940位、Y943位、T944位、G949位、D950位、C958位、K965位、N966位、Q967位、F969位、A975位、E980位、N981位、I986位、D987位、C988位、K989位、G990位、Y991位、R992位、I993位、D994位、Y997位、T998位、C1000位、S1002位、H1004位、K1005位、Y1006位、A1010位、F1011位、Q1012位、K1013位、D1014位、E1015位、K1018位、V1019位、E1020位、F1021位、A1022位、Y1024位、I1025位、N1026位、C1027位、D1028位、S1029位、S1030位、N1031位、R1033位、F1034位、Y1035位、L1036位、A1037位、W1038位、K1041位、G1042位、K1044位、E1045位、Q1046位、Q1047位、F1048位、R1049位、I1050位、S1051位、T1052位、Q1053位、N1054位、L1055位、V1056位、L1057位、I1058位、Y1061位、V1063位、N1064位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む、請求項42、43、59、又は63のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項65】
RNA誘導型ヌクレアーゼNeisseria meningitidis Cas9ドメインが、I9M、D16E、D30E、E31K、A94D、I103V、P124C、N164D、I213N、G229D、T241A、S376T、E393K、G454C、K471E、G490C、D660E、C665R、K764E、T770A、P803S、A841Q、H842G、K843H、D844E、L846V、R847K、K854R、H855L、N856D、K858G、K862L、W865P、E868Q、I869L、A872K、D873G、N876K、Y880R、G883E、I886P、E887K、E890E、R895Q、A898T、Y899H、G900K、G901D、N902D、A903P、K904T、Q905K、D908A、N912E、K917Y、G919T、L921Q、V927I、K929Q、T930V、E932K、S933T、L936W、L937V、N938R、K939N、K940H、Y943N、T944G、G949A、D950T、C958E、K965G、N966G、Q967K、F969Y、A975S、E980K、N981G、I986R、D987A、C988V、K989V、G990A、Y991F、R992K、I993D、D994E、Y997F、T998E、C1000R、S1002I、H1004Y、K1005A、Y1006N、A1010K、F1011L、Q1012T、K1013A、D1014K、E1015K、K1018N、V1019E、E1020F、F1021L、A1022G、Y1024F、I1025V、N1026S、C1027L、D1028N、S1029R、S1030A、N1031T、R1033A、F1034I、Y1035D、L1036I、A1037R、W1038T、K1041T、G1042D、K1044T、E1045K、Q1046G、Q1047E、F1048Q、R1049S、I1050V、S1051G、T1052V、Q1053K、N1054T、L1055A、V1056L、L1057S、I1058F、Y1061N、V1063I、N1064Dのいずれか1つに対応する変異から選択される変異又はそれらの組合せを含む、請求項42、43、59、63、又は64のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項66】
RNA誘導型ヌクレアーゼCas9ドメインが、RNA誘導型ヌクレアーゼCampylobacter jejuni Cas9ドメインである、請求項42又は43に記載の組成物。
【請求項67】
RNA誘導型ヌクレアーゼCampylobacter jejuni Cas9ドメインが、配列番号713に記載されるアミノ酸配列を含む、請求項42、43、又は66のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項68】
RNA誘導型ヌクレアーゼCampylobacter jejuni Cas9ドメインが、L5位、A6位、D8位、I9位、S12位、S13位、F18位、S19位、L24位、K25位、I31位、T40位、E42位、L50位、L58位、A59位、R61位、L58位、L65位、H67位、N74位、K77位、L98位、I99位、P101位、N110位、L113位、A119位、A126位、R128位、I134位、K140位、A144位、K147位、Q151位、L156位、V184位、S190位、F199位、D202位、G203位、R212位、F214位、K221位、E223位、Y232位、A235位、V243位、S247位、D251位、P256位、L261位、T269位、N276位、N277位、L285位、T287位、L291位、K300位、T305位、Q308位、L312位、G314位、Y335位、K336位、I339位、H345位、D351位、N353位、E354位、I362位、K370位、D383位、S384位、K391位、I396位、L403位、T405位、K413位、N419位、L421位、D430位、K432位、A437位、L453位、K457位、V462位、A465位、K472位、N477位、A492位、E495位、L525位、K526位、L527位、K531位、E532位、E542位、Q550位、E556位、H559位、Y561位、S564位、M572位、V577位、Q581位、N587位、N596位、K600位、Q602位、K603位、Q616位、K617位、N623位、Y624位、K633位、D634位、Y642位、N649位、D656位、L660位、D662位、K667位、V677位、E680位、K682位、L686位、H692位、T693位、V712位、I714位、V722位、K723位、S736位、L739位、K742位、L747位、N751位、F756位、R763位、Q764位、E772位、K777位、A786位、E790位、F792位、Q800位、S801位、G804位、L812位、E813位、V833位、I835位、T841位、Y845位、A855位、L856位、A863位、V864位、D879位、E883位、D900位、Q902位、K927位、F928位、V971位、T972位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む、請求項42、43、66、又は67のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項69】
RNA誘導型ヌクレアーゼCampylobacter jejuni Cas9ドメインが、L5I、A6G、D8N、D8E、I9L、S12A、S13N、F18L、S19R、L24I、K25I、I31V、T40N、E42N、L50E、L58V、A59K、R61K、L58V、L65M、H67A、N74K、K77N、L98T、I99Q、P101I、N110S、L113I、A119S、A126V、R128H、I134S、K140N、A144T、K147E、Q151K、L156M、V184I、S190D、F199L、D202Q、G203E、R212K、F214L、K221K、E223K、Y232F、A235P、V243I、S247I、D251N、P256A、L261S、T269G、N276K、N277S、L285V、T287E、L291I、K300D、T305S、Q308K、L312I、G314N、Y335L、K336N、I339K、H345T、D351I、N353D、E354S、I362T、K370E、D383E、S384K、K391N、I396L、L403Q、T405I、K413R、N419E、L421C、D430E、K432S、A437L、L453I、K457C、V462L、A465D、K472S、N477H、A492K、E495I、L525Q、K526I、L527V、K531E、E532D、E542L、Q550D、E556V、H559Y、Y561R、S564N、M572S、V577T、Q581L、N587G、N596E、K600L、Q602A、K603E、Q616R、K617F、N623F、Y624F、K633T、D634E、Y642W、N649S、D656S、L660I、D662E、K667A、V677Q、E680V、K682S、L686I、H692N、T693F、V712I、I714V、V722I、K723F、S736K、L739F、K742N、L747S、N751L、F756L、R763K、Q764E、E772N、K777H、A786T、E790L、F792P、Q800N、S801T、G804D、L812V、E813K、V833S、I835L、T841K、Y845H、A855S、L856T、A863T、V864P、D879N、E883N、D900G、Q902K、K927N、F928Y、V971L、T972Sのいずれか1つに対応する変異から選択される変異又はそれらの組合せを含む、請求項42、43、66~68のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項70】
RNA誘導型ヌクレアーゼCampylobacter jejuni Cas9ドメインが、配列番号713と少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、又は99%同一であるアミノ酸配列を含む、請求項42、43、又は66のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項71】
RNA誘導型ヌクレアーゼCampylobacter jejuni Cas9ドメインが、L5位、A6位、D8位、I9位、S12位、S13位、F18位、S19位、L24位、K25位、I31位、T40位、E42位、L50位、L58位、A59位、R61位、L58位、L65位、H67位、N74位、K77位、L98位、I99位、P101位、N110位、L113位、A119位、A126位、R128位、I134位、K140位、A144位、K147位、Q151位、L156位、V184位、S190位、F199位、D202位、G203位、R212位、F214位、K221位、E223位、Y232位、A235位、V243位、S247位、D251位、P256位、L261位、T269位、N276位、N277位、L285位、T287位、L291位、K300位、T305位、Q308位、L312位、G314位、Y335位、K336位、I339位、H345位、D351位、N353位、E354位、I362位、K370位、D383位、S384位、K391位、I396位、L403位、T405位、K413位、N419位、L421位、D430位、K432位、A437位、L453位、K457位、V462位、A465位、K472位、N477位、A492位、E495位、L525位、K526位、L527位、K531位、E532位、E542位、Q550位、E556位、H559位、Y561位、S564位、M572位、V577位、Q581位、N587位、N596位、K600位、Q602位、K603位、Q616位、K617位、N623位、Y624位、K633位、D634位、Y642位、N649位、D656位、L660位、D662位、K667位、V677位、E680位、K682位、L686位、H692位、T693位、V712位、I714位、V722位、K723位、S736位、L739位、K742位、L747位、N751位、F756位、R763位、Q764位、E772位、K777位、A786位、E790位、F792位、Q800位、S801位、G804位、L812位、E813位、V833位、I835位、T841位、Y845位、A855位、L856位、A863位、V864位、D879位、E883位、D900位、Q902位、K927位、F928位、V971位、T972位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む、請求項42、43、66、又は70のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項72】
RNA誘導型ヌクレアーゼCampylobacter jejuni Cas9ドメインが、L5I、A6G、D8N、D8E、I9L、S12A、S13N、F18L、S19R、L24I、K25I、I31V、T40N、E42N、L50E、L58V、A59K、R61K、L58V、L65M、H67A、N74K、K77N、L98T、I99Q、P101I、N110S、L113I、A119S、A126V、R128H、I134S、K140N、A144T、K147E、Q151K、L156M、V184I、S190D、F199L、D202Q、G203E、R212K、F214L、K221K、E223K、Y232F、A235P、V243I、S247I、D251N、P256A、L261S、T269G、N276K、N277S、L285V、T287E、L291I、K300D、T305S、Q308K、L312I、G314N、Y335L、K336N、I339K、H345T、D351I、N353D、E354S、I362T、K370E、D383E、S384K、K391N、I396L、L403Q、T405I、K413R、N419E、L421C、D430E、K432S、A437L、L453I、K457C、V462L、A465D、K472S、N477H、A492K、E495I、L525Q、K526I、L527V、K531E、E532D、E542L、Q550D、E556V、H559Y、Y561R、S564N、M572S、V577T、Q581L、N587G、N596E、K600L、Q602A、K603E、Q616R、K617F、N623F、Y624F、K633T、D634E、Y642W、N649S、D656S、L660I、D662E、K667A、V677Q、E680V、K682S、L686I、H692N、T693F、V712I、I714V、V722I、K723F、S736K、L739F、K742N、L747S、N751L、F756L、R763K、Q764E、E772N、K777H、A786T、E790L、F792P、Q800N、S801T、G804D、L812V、E813K、V833S、I835L、T841K、Y845H、A855S、L856T、A863T、V864P、D879N、E883N、D900G、Q902K、K927N、F928Y、V971L、T972Sのいずれか1つに対応する変異から選択される変異又はそれらの組合せを含む、請求項42、43、66、70、又は71のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項73】
RNA誘導型ヌクレアーゼCas9ドメインが、RNA誘導型ヌクレアーゼStreptococcus pasteurianus Cas9ドメインである、請求項42又は43に記載の組成物。
【請求項74】
RNA誘導型ヌクレアーゼStreptococcus pasteurianus Cas9ドメインが、配列番号714に記載されるアミノ酸配列を含む、請求項42、43、又は73のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項75】
RNA誘導型ヌクレアーゼStreptococcus pasteurianus Cas9ドメインが、D11位、E85位、A88位、T92位、E96位、Y100位、T109位、D110位、D113位、E115位、R116位、D125位、I127位、K128位、E132位、S147位、I185位、A187位、K228位、Y229位、T232位、M255位、S271位、N273位、A294位、A327位、E355位、K357位、N379位、T380位、S382位、A385位、D439位、R440位、S464位、H469位、Y519位、I528位、N569位、I581位、A607位、K632位、D633位、H635位、E636位、A647位、D648位、T703位、P705位、K712位、S713位、A724位、V750位、D882位、S951位、D977位、E979位、S1014位、H1027位、I1030位、E1081位、D1082位、D1086位、K1088位、S1089位、N1090位、R1092位、T1093位、I1094位、C1095位、A1138位、Y1139位、D1141位、T1142位、F115位8、A1168位、E1190位、E1198位、H1202位、I1204位、R1205位、I1210位、K1224位、S1232位、M1240位、V1241位、I1242位、P1243位、G1424位、K1248位、Q1254位、N1257位、S1258位、T1262位、K1263位、Y1264位、D1266位、A1270位、K1277位、D1284位、L1288位、V1302位、N1316位、T1346位、I1374位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む、請求項42、43、73、又は74のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項76】
RNA誘導型ヌクレアーゼStreptococcus pasteurianus Cas9ドメインが、D11E、D11A、E85D、A88T、T92A、E96D、Y100Q、T109D、D110N、D113N、E115D、R116S、D125E、I127D、K128A、E132K、S147T、I185L、A187T、K228N、Y229N、T232K、M255T、S271T、N273E、A294S、A327V、E355K、K357Q、N379G、T380I、S382T、A385N、D439E、R440E、S464A、H469R、Y519F、I528V、N569D、I581V、A607S、K632R、D633E、H635Q、E636Q、A647K、D648Q、T703A、P705S、K712E、S713A、A724T、V750I、D882G、S951R、D977E、E979K、S1014P、H1027R、I1030V、E1081G、D1082E、D1086N、K1088R、S1089T、N1090D、R1092E、T1093K、I1094V、C1095R、A1138V、Y1139L、D1141E、T1142P、F1158L、A1168T、E1190K、E1198K、H1202Q、I1204V、R1205Q、I1210M、K1224R、S1232T、M1240I、V1241M、I1242L、P1243S、G1424A、K1248A、Q1254H、N1257G、S1258N、T1262A、K1263E、Y1264H、D1266K、A1270E、K1277E、D1284N、L1288V、V1302A、N1316D、T1346N、I1374Lのいずれか1つに対応する変異から選択される変異又はそれらの組合せを含む、請求項42、43、又は73~75のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項77】
RNA誘導型ヌクレアーゼStreptococcus pasteurianus Cas9ドメインが、配列番号714と少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、又は99%同一であるアミノ酸配列を含む、請求項42、43、又は73のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項78】
RNA誘導型ヌクレアーゼStreptococcus pasteurianus Cas9ドメインが、D11位、E85位、A88位、T92位、E96位、Y100位、T109位、D110位、D113位、E115位、R116位、D125位、I127位、K128位、E132位、S147位、I185位、A187位、K228位、Y229位、T232位、M255位、S271位、N273位、A294位、A327位、E355位、K357位、N379位、T380位、S382位、A385位、D439位、R440位、S464位、H469位、Y519位、I528位、N569位、I581位、A607位、K632位、D633位、H635位、E636位、A647位、D648位、T703位、P705位、K712位、S713位、A724位、V750位、D882位、S951位、D977位、E979位、S1014位、H1027位、I1030位、E1081位、D1082位、D1086位、K1088位、S1089位、N1090位、R1092位、T1093位、I1094位、C1095位、A1138位、Y1139位、D1141位、T1142位、F1158位、A1168位、E1190位、E1198位、H1202位、I1204位、R1205位、I1210位、K1224位、S1232位、M1240位、V1241位、I1242位、P1243位、G1424位、K1248位、Q1254位、N1257位、S1258位、T1262位、K1263位、Y1264位、D1266位、A1270位、K1277位、D1284位、L1288位、V1302位、N1316位、T1346位、I1374位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む、請求項42、43、73、又は77のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項79】
RNA誘導型ヌクレアーゼStreptococcus pasteurianus Cas9ドメインが、D11E、D11A、E85D、A88T、T92A、E96D、Y100Q、T109D、D110N、D113N、E115D、R116S、D125E、I127D、K128A、E132K、S147T、I185L、A187T、K228N、Y229N、T232K、M255T、S271T、N273E、A294S、A327V、E355K、K357Q、N379G、T380I、S382T、A385N、D439E、R440E、S464A、H469R、Y519F、I528V、N569D、I581V、A607S、K632R、D633E、H635Q、E636Q、A647K、D648Q、T703A、P705S、K712E、S713A、A724T、V750I、D882G、S951R、D977E、E979K、S1014P、H1027R、I1030V、E1081G、D1082E、D1086N、K1088R、S1089T、N1090D、R1092E、T1093K、I1094V、C1095R、A1138V、Y1139L、D1141E、T1142P、F1158L、A1168T、E1190K、E1198K、H1202Q、I1204V、R1205Q、I1210M、K1224R、S1232T、M1240I、V1241M、I1242L、P1243S、G1424A、K1248A、Q1254H、N1257G、S1258N、T1262A、K1263E、Y1264H、D1266K、A1270E、K1277E、D1284N、L1288V、V1302A、N1316D、T1346N、I1374Lのいずれか1つに対応する変異から選択される変異又はそれらの組合せを含む、請求項42、43、73、77、又は78のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項80】
RNA誘導型ヌクレアーゼCas9ドメインが、RNA誘導型ヌクレアーゼClostridium cellulolyticum Cas9ドメインである、請求項42又は43に記載の組成物。
【請求項81】
RNA誘導型ヌクレアーゼClostridium cellulolyticum Cas9ドメインが、配列番号715に記載されるアミノ酸配列を含む、請求項42、43、又は80のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項82】
RNA誘導型ヌクレアーゼClostridium cellulolyticum Cas9ドメインが、T4位、D10位、V9位、D20位、K21位、I27位、C33位、K36位、A47位、A49位、S64位、Q65位、E102位、L103位、T122位、I124位、K131位、D137位、R163位、G166位、I169位、F170位、V183位、D184位、I187位、E193位、K200位、K208位、L209位、D221位、N224位、E227位、F228位、S234位、V242位、K244位、L252位、T256位、C258位、S261位、V413位、M415位、K416位、R417位、K424位、Y426位、K427位、S429位、D430位、A468位、T470位、A472位、A478位、Q481位、K482位、L485位、A497位、L535位、W540位、R541位、E544位、G554位、P556位、I570位、Y574位、M580位、Y584位、M585位、T592位、D593位、V606位、W607位、I647位、N650位、S693位、L697位、E702位、S704位、A713位、V714位、I715位、D776位、L847位、G850位、G853位、A854位、R860位、I900位、H904位、M905位、I906位、E921位、Q923位、S929位、T930位、H931位、Q939位、N994位、I997位、N1000位、K1001位、S1002位、I1003位、K1005位、P1008位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む、請求項42、43、80、又は81のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項83】
RNA誘導型ヌクレアーゼClostridium cellulolyticum Cas9ドメインが、T4S、D10E、V9I、D20N、K21E、I27E、C33I、K36V、A47S、A49P、S64R、Q65H、E102L、L103V、T122V、I124F、K131Q、D137E、R163Q、G166S、I169L、F170L、V183G、D184G、I187T、E193S、K200Q、K208A、L209Y、D221K、N224Q、E227S、F228S、S234T、V242I、K244N、L252K、T256K、C258T、S261F、V413K、M415L、K416R、R417N、K424Q、Y426I、K427P、S4z29H、D430Q、A468S、T470S、A472V、A478G、Q481K、K482R、L485S、A497M、L535H、W540Y、R541K、E544Q、G554F、P556S、I570V、Y574I、M580F、Y584N、M585N、T592A、D593A、V606W、W607F、I647R、N650H、S693K、L697F、E702Q、S704N、A713V、V714I、I715V、D776E、L847A、G850P、G853A、A854P、R860K、I900V、H904D、M905V、I906L、E921Y、Q923E、S929D、T930E、H931Y、Q939P、N994Q、I997P、N1000R、K1001M、S1002N、I1003K、K1005H、P1008Kのいずれか1つから選択される変異又はそれらの組合せを含む、請求項42、43、又は80~82のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項84】
RNA誘導型ヌクレアーゼClostridium cellulolyticum Cas9ドメインが、配列番号715と少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、又は99%同一であるアミノ酸配列を含む、請求項42、43、又は80のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項85】
RNA誘導型ヌクレアーゼClostridium cellulolyticum Cas9ドメインが、T4位、D10位、V9位、D20位、K21位、I27位、C33位、K36位、A47位、A49位、S64位、Q65位、E102位、L103位、T122位、I124位、K131位、D137位、R163位、G166位、I169位、F170位、V183位、D184位、I187位、E193位、K200位、K208位、L209位、D221位、N224位、E227位、F228位、S234位、V242位、K244位、L252位、T256位、C258位、S261位、V413位、M415位、K416位、R417位、K424位、Y426位、K427位、S429位、D430位、A468位、T470位、A472位、A478位、Q481位、K482位、L485位、A497位、L535位、W540位、R541位、E544位、G554位、P556位、I570位、Y574位、M580位、Y584位、M585位、T592位、D593位、V606位、W607位、I647位、N650位、S693位、L697位、E702位、S704位、A713位、V714位、I715位、D776位、L847位、G850位、G853位、A854位、R860位、I900位、H904位、M905位、I906位、E921位、Q923位、S929位、T930位、H931位、Q939位、N994位、I997位、N1000位、K1001位、S1002位、I1003位、K1005位、P1008位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む、請求項42、43、80、又は84のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項86】
RNA誘導型ヌクレアーゼClostridium cellulolyticum Cas9ドメインが、T4S、D10E、V9I、D20N、K21E、I27E、C33I、K36V、A47S、A49P、S64R、Q65H、E102L、L103V、T122V、I124F、K131Q、D137E、R163Q、G166S、I169L、F170L、V183G、D184G、I187T、E193S、K200Q、K208A、L209Y、D221K、N224Q、E227S、F228S、S234T、V242I、K244N、L252K、T256K、C258T、S261F、V413K、M415L、K416R、R417N、K424Q、Y426I、K427P、S429H、D430Q、A468S、T470S、A472V、A478G、Q481K、K482R、L485S、A497M、L535H、W540Y、R541K、E544Q、G554F、P556S、I570V、Y574I、M580F、Y584N、M585N、T592A、D593A、V606W、W607F、I647R、N650H、S693K、L697F、E702Q、S704N、A713V、V714I、I715V、D776E、L847A、G850P、G853A、A854P、R860K、I900V、H904D、M905V、I906L、E921Y、Q923E、S929D、T930E、H931Y、Q939P、N994Q、I997P、N1000R、K1001M、S1002N、I1003K、K1005H、P1008Kのいずれか1つに対応する変異から選択される変異又はそれらの組合せを含む、請求項42、43、80、84、又は85のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項87】
RNA誘導型ヌクレアーゼCas9ドメインが、RNA誘導型ヌクレアーゼGeobacillus thermodenitrificans T1 Cas9ドメインである、請求項42又は43に記載の組成物。
【請求項88】
RNA誘導型ヌクレアーゼGeobacillus thermodenitrificans T1 Cas9ドメインが、配列番号716に記載されるアミノ酸配列を含む、請求項42、43、又は87のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項89】
RNA誘導型ヌクレアーゼGeobacillus thermodenitrificans T1 Cas9ドメインが、K2位、D8位、I14位、D35位、K41位、F74位、V75位、K91位、I117位、R128位、T136位、Q151位、S152位、S156位、A161位、V164位、S171位、E178位、D179位、V185位、R192位、K195位、A199位、Y204位、I207位、V208位、A212位、H215位、S219位、F227位、T260位、V261位、V271位、G274位、I276位、A278位、L279位、D282位、I287位、K289位、H293位、F299位、V302位、N307位、R313位、L317位、L318位、V331位、G337位、K341位、S348位、A354位、A355位、K356位、R359位、M372位、T377位、R380位、E395位、D399位、E404位、S416位、T441位、R445位、N464位、E504位、S508位、M515位、Q516位、E520位、G521位、V534位、L545位、K559位、T578位、K603位、T612位、L619位、S621位、N656位、N660位、L673位、D685位、I699位、N708位、N717位、R737位、V738位、S752位、D756位、Q771位、N777位、N792位、E793位、I811位、I824位、K839位、Q845位、K848位、T849位、L895位、I902位、T908位、V929位、I943位、I946位、M948位、F990位、T995位、V1000位、Q1014位、D1017位、S1019位、N1020位、G1021位、S1024位、N1030位、N1031位、R1035位、S1036位、I1037位、V1067位、S1071位、A1075位、I1079位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む、請求項42、43、87、又は88のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項90】
RNA誘導型ヌクレアーゼGeobacillus thermodenitrificans T1 Cas9ドメインが、K2R、D8E、D8A、I14V、D35E、K41Q、F74V、V75I、K91E、I117V、R128K、T136S、Q151R、S152A、S156G、A161G、V164I、S171A、E178G、D179E、V185I、R192H、K195R、A199S、Y204F、I207M、V208S、A212K、H215N、S219T、F227V、T260I、V261A、V271I、G274S、I276A、A278G、L279P、D282E、I287L、K289E、H293Q、F299Y、V302I、N307R、R313Y、L317I、L318V、V331I、G337D、K341Q、S348K、A354K、A355S、K356S、R359L、M372L、T377A、R380H、E395P、D399N、E404N、S416T、T441S、R445K、N464T、E504D、S508T、M515T、Q516K、E520D、G521E、V534M、L545H、K559R、T578V、K603R、T612I、L619V、S621T、N656M、N660S、L673F、D685E、I699V、N708E、N717D、R737K、V738I、S752A、D756E、Q771R、N777H、N792D、E793Q、I811V、I824V、K839T、Q845K、K848A、T849S、L895P、I902V、T908K、V929V、I943V、I946M、M948I、F990L、T995I、V1000G、Q1014K、D1017H、S1019G、N1020T、G1021A、S1024E、N1030C、N1031S、R1035S、S1036G、I1037V、V1067L、S1071A、A1075T、I1079Vのいずれか1つに対応する変異から選択される変異又はそれらの組合せを含む、請求項42、43、87~89のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項91】
RNA誘導型ヌクレアーゼGeobacillus thermodenitrificans T1 Cas9ドメインが、配列番号716と少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、又は99%同一であるアミノ酸配列を含む、請求項42、43、又は87のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項92】
RNA誘導型ヌクレアーゼGeobacillus thermodenitrificans T1 Cas9ドメインが、K2位、D8位、I14位、D35位、K41位、F74位、V75位、K91位、I117位、R128位、T136位、Q151位、S152位、S156位、A161位、V164位、S171位、E178位、D179位、V185位、R192位、K195位、A199位、Y204位、I207位、V208位、A212位、H215位、S219位、F227位、T260位、V261位、V271位、G274位、I276位、A278位、L279位、D282位、I287位、K289位、H293位、F299位、V302位、N307位、R313位、L317位、L318位、V331位、G337位、K341位、S348位、A354位、A355位、K356位、R359位、M372位、T377位、R380位、E395位、D399位、E404位、S416位、T441位、R445位、N464位、E504位、S508位、M515位、Q516位、E520位、G521位、V534位、L545位、K559位、T578位、K603位、T612位、L619位、S621位、N656位、N660位、L673位、D685位、I699位、N708位、N717位、R737位、V738位、S752位、D756位、Q771位、N777位、N792位、E793位、I811位、I824位、K839位、Q845位、K848位、T849位、L895位、I902位、T908位、V929位、I943位、I946位、M948位、F990位、T995位、V1000位、Q1014位、D1017位、S1019位、N1020位、G1021位、S1024位、N1030位、N1031位、R1035位、S1036位、I1037位、V1067位、S1071位、A1075位、I1079位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む、請求項42、43、87、又は91のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項93】
RNA誘導型ヌクレアーゼGeobacillus thermodenitrificans T1 Cas9ドメインが、K2R、D8E、D8A、I14V、D35E、K41Q、F74V、V75I、K91E、I117V、R128K、T136S、Q151R、S152A、S156G、A161G、V164I、S171A、E178G、D179E、V185I、R192H、K195R、A199S、Y204F、I207M、V208S、A212K、H215N、S219T、F227V、T260I、V261A、V271I、G274S、I276A、A278G、L279P、D282E、I287L、K289E、H293Q、F299Y、V302I、N307R、R313Y、L317I、L318V、V331I、G337D、K341Q、S348K、A354K、A355S、K356S、R359L、M372L、T377A、R380H、E395P、D399N、E404N、S416T、T441S、R445K、N464T、E504D、S508T、M515T、Q516K、E520D、G521E、V534M、L545H、K559R、T578V、K603R、T612I、L619V、S621T、N656M、N660S、L673F、D685E、I699V、N708E、N717D、R737K、V738I、S752A、D756E、Q771R、N777H、N792D、E793Q、I811V、I824V、K839T、Q845K、K848A、T849S、L895P、I902V、T908K、V929V、I943V、I946M、M948I、F990L、T995I、V1000G、Q1014K、D1017H、S1019G、N1020T、G1021A、S1024E、N1030C、N1031S、R1035S、S1036G、I1037V、V1067L、S1071A、A1075T、I1079Vのいずれか1つに対応する変異から選択される変異又はそれらの組合せを含む、請求項42、43、87、91、又は92のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項94】
RNA誘導型ヌクレアーゼCasドメインが、RNA誘導型ヌクレアーゼCas12ドメインである、請求項1~41のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項95】
RNA誘導型ヌクレアーゼCasドメインが、RNA誘導型ヌクレアーゼCasXドメインである、請求項1~41のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項96】
I-TEVIヌクレアーゼドメインが、配列番号700と少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、又は99%同一であるアミノ酸配列を含む、請求項1~95のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項97】
I-TEVIヌクレアーゼドメインが、T11、V16、N14、E25、K26、R27、E36、K37、G38、C39、S41、L45、F49、I60、及びE81に対応する位置のいずれか1つにおける変異又はそれらの組合せを含む、請求項1~96のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項98】
I-TEVIヌクレアーゼドメインが、T11V、V16I、N14G、E25D、K26R、R27A、E36S、K37N、G38N、C39V、S41H、L45F、F49Y、I60V、E81Iに対応するいずれか1つから選択される変異又はそれらの組合せを含む、請求項1~97のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項99】
I-TEVIヌクレアーゼドメインが、K26R変異に対応する変異を含む、請求項1~98のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項100】
I-TEVIヌクレアーゼドメインが、配列番号700に記載されるアミノ酸配列を含む、請求項1~95のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項101】
I-TEVIヌクレアーゼドメインが、T11位、V16位、N14位、E25位、K26位、R27位、E36位、K37位、G38位、C39位、S41位、L45位、F49位、I60位、及びE81位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む、請求項1~95又は100のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項102】
I-TEVIヌクレアーゼドメインが、T11V、VI6I、N14G、E25D、K26R、R27A、E36S、K37N、G38N、C39V、S41H、L45F、F49Y、I60V、E81Iのいずれか1つに対応する変異から選択される変異又はそれらの組合せを含む、請求項1~95、100、又は101のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項103】
I-TEVIヌクレアーゼドメインが、K26R変異に対応する変異を含む、請求項1~95又は100~102のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項104】
キメラヌクレアーゼが核局在化シグナルをさらに含む、請求項1~103のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項105】
核局在化シグナルが、SV40核局在化シグナルを含む、請求項104に記載の組成物。
【請求項106】
核局在化シグナルがヌクレオプラスミン核局在化シグナルを含む、請求項104又は105に記載の組成物。
【請求項107】
ドナー核酸をさらに含む、請求項1~106のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項108】
ドナー核酸が、発癌性変異を含む遺伝子の非発癌性機能を回復させる、請求項107に記載の組成物。
【請求項109】
ドナー核酸が、発癌性変異の非発癌性バージョンを含む、請求項107又は108に記載の組成物。
【請求項110】
ドナー核酸がDNAである、請求項107~109のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項111】
ドナー核酸が、平滑末端及び少なくとも2ヌクレオチドの3’突出末端を含む、請求項107~110のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項112】
ドナー核酸が、発癌性変異の非発癌性バージョンに隣接する5’及び3’の相同性を含む、請求項109~111のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項113】
ドナー核酸を含まない、請求項1~106のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項114】
薬学的に許容される賦形剤、希釈剤、又は担体をさらに含む、請求項1~113のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項115】
脂質ナノ粒子中にカプセル化されている、請求項1~114のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項116】
脂質ナノ粒子が、カチオン性又は中性の脂質を含む、請求項115に記載の組成物。
【請求項117】
請求項1~116のいずれか1項に記載のキメラヌクレアーゼ又はガイドRNAをコードする核酸又は複数の核酸。
【請求項118】
キメラヌクレアーゼ又はガイドRNAが、真核生物のプロモーター、エンハンサー、ポリアデニル化部位、又はそれらの組合せに作動可能に連結されている、請求項117に記載の核酸又は複数の核酸。
【請求項119】
プラスミド、レンチウイルスベクター、アデノ随伴ウイルスベクター、又はアデノウイルスベクターから選択される発現ベクターである、請求項117又は118に記載の核酸又は複数の核酸。
【請求項120】
ドナー核酸部分をさらに含む、請求項117~119のいずれか1項に記載の核酸又は複数の核酸。
【請求項121】
請求項1~116のいずれか1項に記載の組成物を細胞に接触させることを含む、細胞内の発癌性変異を標的とする方法。
【請求項122】
細胞が、がんに罹患した個体の細胞である、請求項121に記載の方法。
【請求項123】
細胞内の発癌性変異を標的とするための、請求項1~116のいずれか1項に記載の組成物の細胞への使用。
【請求項124】
細胞が、がんに罹患した個体の細胞である、請求項123に記載の使用。
【請求項125】
請求項1~116のいずれか1項に記載の組成物を細胞に接触させることを含む、細胞内のゲノムを編集する方法。
【請求項126】
細胞が、がんに罹患した個体の細胞である、請求項125に記載の方法。
【請求項127】
細胞内のゲノムを編集するための、請求項1~116のいずれか1項に記載の組成物の使用。
【請求項128】
細胞が、がんに罹患した個体の細胞である、請求項127に記載の方法。
【請求項129】
請求項1~116のいずれか1項に記載の組成物を細胞に接触させることを含む、細胞内の発癌性変異の少なくとも一部を欠失させる方法。
【請求項130】
細胞が、がんに罹患した個体の細胞である、請求項129に記載の方法。
【請求項131】
細胞内の発癌性変異の少なくとも一部を欠失させるための、請求項1~116のいずれか1項に記載の組成物の使用。
【請求項132】
細胞が、がんに罹患した個体の細胞である、請求項131に記載の使用。
【請求項133】
請求項1~116のいずれか1項に記載の組成物を細胞に接触させることを含む、細胞内の発癌性変異の少なくとも一部をサイレンシング又は破壊する方法。
【請求項134】
細胞が、がんに罹患した個体の細胞である、請求項133に記載の方法。
【請求項135】
細胞内の発癌性変異の少なくとも一部をサイレンシング又は破壊するための、請求項1~116のいずれか1項に記載の組成物の使用。
【請求項136】
細胞が、がんに罹患した個体の細胞である、請求項135に記載の使用。
【請求項137】
請求項1~116のいずれか1項に記載の組成物を細胞に接触させることを含む、細胞内の発癌性変異の少なくとも一部を置換する方法。
【請求項138】
細胞が、がんに罹患した個体の細胞である、請求項137に記載の方法。
【請求項139】
細胞内の発癌性変異の少なくとも一部を置換するための、請求項1~116のいずれか1項に記載の組成物の使用。
【請求項140】
細胞が、がんに罹患した個体の細胞である、請求項139に記載の使用。
【請求項141】
請求項1~116のいずれか1項に記載の組成物を細胞に接触させることを含む、細胞内の非発癌性機能を回復させる方法。
【請求項142】
細胞が、がんに罹患した個体の細胞である、請求項141に記載の方法。
【請求項143】
細胞内の非発癌性機能を回復させるための、請求項1~116のいずれか1項に記載の組成物の使用。
【請求項144】
細胞が、がんに罹患した個体の細胞である、請求項143に記載の使用。
【請求項145】
請求項1~116のいずれか1項に記載の組成物を、がんを有する個体に投与し、それにより、個体のがんを処置することを含む、個体のがんを処置する方法。
【請求項146】
個体のがんの処置のための、請求項1~116のいずれか1項に記載の組成物の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
相互参照
[1]本出願は、2021年3月26日に出願した米国仮特許出願第63/166,763号の恩恵を主張する。該出願は、その全体が本明細書に援用される。
【背景技術】
【0002】
[2]がんは、世界的に死亡の主な原因である。2018年には世界で1810万人の新患及び950万人のがん関連死があった。2040年までに、1年あたりの新規がん症例の数は2950万人、がん関連死の数は1640万人に増加すると予想されている。がん原遺伝子は、がんを惹起する可能性がある遺伝子である。いったん変異すれば、がん原遺伝子は発癌遺伝子になる。腫瘍細胞においては、がん原遺伝子はしばしば変異し、又は高いレベルで発現し、がんの特徴である制御不能の細胞増殖に寄与することがある。現在の療法の多くは発癌遺伝子から発現される変異したタンパク質を標的としているが、発癌遺伝子それ自体を標的とする治療法はない。したがって、発癌遺伝子を破壊する新たな技術を開発することは重要である。
【発明の概要】
【0003】
[3]I-TevIドメイン(1)、Casドメイン、及びキメラヌクレアーゼを発癌遺伝子変異に標的化させるガイドRNAを含むキメラヌクレアーゼが本明細書に記載される。そのようなキメラヌクレアーゼは、有利なことに発癌遺伝子の非発癌性機能を回復させる細胞のゲノムの正確なターゲティング及び編集を可能にする。Cas酵素単独の使用と比較して、I-TevIドメインを含めることによって、がん細胞内の発癌遺伝子配列のより正確な編集及び置換が可能になる。
【0004】
[4]1つの態様では、本開示はキメラヌクレアーゼを含む組成物を提供し、キメラヌクレアーゼは、I-TEVIヌクレアーゼドメイン、RNA誘導型ヌクレアーゼCasドメイン、及びガイドRNAを含み、ガイドRNAは、EGFRのエクソン19における欠失ではない発癌性変異を標的とする核酸配列を含む。
【0005】
[5]一部の実施形態では、発癌性変異は単一ヌクレオチド多型である。一部の実施形態では、発癌性変異を含む配列は、配列番号1~683のいずれか1つに記載される変異又はそれらの組合せから選択される。一部の実施形態では、発癌性変異を含む配列は、配列番号1~683のいずれか1つに記載される変異と少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、若しくは99%同一であるか、又はそれらの組合せである。一部の実施形態では、発癌性変異は、EGFR L858R変異又はEGFR V769_D770insASV変異に対応する変異を含む。一部の実施形態では、発癌性変異は、EGFR L858R変異に対応する変異を含む。一部の実施形態では、ガイドRNAは、配列番号45、130、若しくは141に記載される標的ヌクレオチド配列とハイブリダイズするか、又は配列番号1045、1130、1141、若しくは1686に記載されるヌクレオチド配列を含む。一部の実施形態では、ガイドRNAは、配列番号45、130、141のいずれか1つと少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、若しくは99%同一の標的核酸配列とハイブリダイズする核酸配列を含むか、又は配列番号1045、1130、1141、若しくは1686のいずれか1つと少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、若しくは99%同一のヌクレオチド配列を含む。一部の実施形態では、発癌性変異は、EGFR V769_D770insASV変異に対応する変異を含む。一部の実施形態では、ガイドRNAは配列番号683に記載される標的ヌクレオチド配列とハイブリダイズするか、又は配列番号1683若しくは1684に記載されるヌクレオチド配列を含む。一部の実施形態では、ガイドRNAは、配列番号683のいずれか1つと少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、若しくは99%同一の標的核酸配列とハイブリダイズする核酸配列を含むか、又は配列番号1683若しくは1684のいずれか1つと少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、若しくは99%同一のヌクレオチド配列を含む。一部の実施形態では、発癌性変異は、Muc4、PIK3CA、KRASのいずれかから選択される遺伝子の発癌性変異又はそれらの組合せである。一部の実施形態では、発癌性変異はMuc4の変異を含む。一部の実施形態では、Muc4の変異は、エクソン2のインフレーム欠失又はエクソン3のインフレーム欠失である。一部の実施形態では、Muc4の変異は、ヒトMuc4タンパク質のP1542位、P1680位、T1711位、V1721位,P1826位、A1830位、S3560位、A1833位、D2253位、V2281位、P3088位、T3119位、T3183位、V3817位、A3902位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、Muc4の変異は、ヒトMuc4タンパク質のP1542L、P1680S、T1711I、V1721A、P1826H、A1830T、S3560S、A1833V、D2253H、V2281AM、P3088L、T3119T、T3183M、V3817A、A3902Vのいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せから選択される。一部の実施形態では、ガイドRNAは、配列番号676、677、678、679、若しくは682に記載される標的ヌクレオチド配列とハイブリダイズするか、又は配列番号1676、1677、1678、1679、1682、若しくは1685に記載されるヌクレオチド配列を含む。一部の実施形態では、ガイドRNAは、配列番号676、677、678、679、若しくは682のいずれか1つと少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、若しくは99%同一の標的核酸配列とハイブリダイズする核酸配列を含むか、又は配列番号1676、1677、1678、1679、1682、若しくは1685のいずれか1つと少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、若しくは99%同一のヌクレオチド配列を含む。一部の実施形態では、発癌性変異はPIK3CAの変異を含む。一部の実施形態では、PIK3CAの変異は、ヒトPIK3Aタンパク質のH1047位、E542位、E545位、N345位、C1636位、G1624位、G1633位、A3140位、C3075位、A1634位、A1173位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、PIK3CAの変異は、ヒトPIK3Aタンパク質のH1047R、H1047L、E542K、E545K、N345K、C1636A、G1624A、G1633A、A3140T、A3140G、C3075T、A1634C、A1173Gのいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せから選択される。一部の実施形態では、ガイドRNAは、配列番号5、6、7、8、33、202、204、209、若しくは210に記載される標的ヌクレオチド配列とハイブリダイズするか、又は配列番号1005、1006、1007、1008、1033、1202、1204、1209、若しくは1210に記載されるヌクレオチド配列を含む。一部の実施形態では、ガイドRNAは、配列番号5、6、7、8、33、202、204、209、若しくは210のいずれか1つと少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、若しくは99%同一の標的核酸配列とハイブリダイズする核酸配列を含むか、又は配列番号1005、1006、1007、1008、1033、1202、1204、1209、若しくは1210のいずれか1つと少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、若しくは99%同一のヌクレオチド配列を含む。一部の実施形態では、発癌性変異はKRASの変異を含む。一部の実施形態では、KRASの変異は、ヒトKRASタンパク質のA59位、D119位、D33位、G21位、G12位、G13位、Q61位、A146位、K117位のいずれか1つに対応する変異から選択される変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、KRASの変異は、ヒトKRASタンパク質のA59T、A59E、A59T、D119N、D33E、G21C、G12C、G12D、G12V、G12R、G12A、G12S、G13D、G13C、G13V、G13R、Q61R、Q61V、Q61L、Q61K、Q61H、Q61A、Q61P、Q61E、A146T、A146V、K117N、K117Rのいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せから選択される。一部の実施形態では、ガイドRNAは、配列番号37、42、51、52、62、63、若しくは77に記載される標的ヌクレオチド配列とハイブリダイズするか、又は配列番号1037、1042、1051、1052、1062、1063、若しくは1077に記載されるヌクレオチド配列を含む。一部の実施形態では、ガイドRNAは、配列番号37、42、51、52、62、63、若しくは77のいずれか1つと少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、若しくは99%同一の標的核酸配列とハイブリダイズする核酸配列を含むか、又は配列番号1037、1042、1051、1052、1062、1063、若しくは1077のいずれか1つと少なくとも85%、90%,95%、97%、98%、若しくは99%同一のヌクレオチド配列を含む。一部の実施形態では、ガイドRNAは、非天然のヌクレオシド間リンケージ、核酸模倣体、改変された糖部分、又は改変された核酸塩基のうちの1以上を含む。一部の実施形態では、非天然のヌクレオシド間リンケージは、ホスホロチオエート、ホスホルアミデート、非ホスホジエステル、ヘテロ原子、キラルホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、ホスホトリエステル、アミノアルキルホスホトリエステル、3’-アルキレンホスホネート、5’-アルキレンホスホネート、キラルホスホネート、ホスフィネート、3’-アミノホスホルアミデート、アミノアルキルホスホルアミデート、ホスホロジアミデート、チオノホスホルアミデート、チオノアルキルホスホネート、チオノアルキルホスホトリエステル、セレノホスフェート、又はボラノホスフェートのうちの1以上を含む。一部の実施形態では、核酸模倣体は、ペプチド核酸(PNA)、モルホリノ核酸、シクロヘキセニル核酸(CeNA)、又はロック核酸(LNA)のうちの1以上を含む。一部の実施形態では、改変された糖部分は、2’-0-(2-メトキシエチル)、2’-ジメチルアミノオキシエトキシ、2’-ジメチルアミノエトキシエトキシ、2’-0-メチル、又は2’-フルオロのうちの1以上を含む。一部の実施形態では、改変された核酸塩基は、5-メチルシトシン、5-ヒドロキシメチルシトシン、キサンチン、ヒポキサンチン、2-アミノアデニン、アデニンの6-メチル誘導体、グアニンの6-メチル誘導体、アデニンの2-プロピル誘導体、グアニンの2-プロピル誘導体、2-チオウラシル、2-チオチミン、2-チオシトシン、5-ハロウラシル、5-ハロシトシン、5-プロピニルウラシル、5-プロピニルシトシン、6-アゾウラシル、6-アゾシトシン、6-アゾチミン、プソイドウラシル、4-チオウラシル、8-ハロ、8-アミノ、8-チオール、8-チオアルキル、8-ヒドロキシル、5-ハロ、5-ブロモ、5-トリフルオロメチル、5-置換ウラシル、5-置換シトシン、7-メチルグアニン、7-メチルアデニン、2-Fアデニン、2-アミノアデニン、8-アザグアニン、8-アザアデニン、7-デアザグアニン、7-デアザアデニン、3-デアザグアニン、3-デアザアデニン、三環ピリミジン、フェノキサジンシチジン、フェノチアジンシチジン、置換フェノキサジンシチジン、カルバゾールシチジン、ピリドインドールシチジン、7-デアザアデニン、7-デアザグアノシン、2-アミノピリジン、2-ピリドン、5-置換ピリミジン、6-アザピリミジン、N-2、N-6、若しくはO-6置換プリン、2-アミノプロピルアデニン、5-プロピニルウラシル、又は5-プロピニルシトシンのうちの1以上を含む。一部の実施形態では、組成物は、I-TEVIヌクレアーゼドメイン及びRNA誘導型ヌクレアーゼCasドメインに作動可能に連結されたリンカーをさらに含む。一部の実施形態では、リンカーは、配列番号701、702、703、又は704に記載されるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、リンカーは、T95位、S101位、A119位、K120位、K135位、P126位、D127位、N140位、T147位、Q158位、A161位、VI17位、S165位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、リンカーは、T95S、S101Y、A119D、K120N、K135N、K135R、P126S、D127K、N140S、T147I、Q158R、A161V、V117F、S165Gのいずれか1つに対応する変異から選択される変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、リンカーは、配列番号701、702、703、又は704と少なくとも85%、90%、95%,97%、98%、又は99%同一であるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、リンカーは、T95位、S101位、A119位、K120位、K135位、P126位、D127位、N140位、T147位、Q158位、A161位、V117位、S165位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、リンカーは、T95S、S101Y、A119D、K120N、K135N、K135R、P126S、D127K、N140S、T147I、Q158R、A161V、V117F、S165Gのいずれか1つに対応する変異から選択される変異又はそれらの組合せを含む。
【0006】
一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼCasドメインは、RNA誘導型ヌクレアーゼCas9ドメインである。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼCas9ドメインは、RNA誘導型ヌクレアーゼStaphylococcus aureus Cas9ドメイン、RNA誘導型ヌクレアーゼStreptococcus pyogenes Cas9ドメイン、RNA誘導型ヌクレアーゼNeisseria meningitidis Cas9ドメイン、RNA誘導型ヌクレアーゼCampylobacter jejuni Cas9ドメイン、RNA誘導型ヌクレアーゼStreptococcus pasteurianus Cas9ドメイン、RNA誘導型ヌクレアーゼStreptococcus pasteurianus Cas9ドメイン、RNA誘導型ヌクレアーゼClostridium cellulolyticum Cas9ドメイン、RNA誘導型ヌクレアーゼGeobacillus thermodenitrificans T1 Cas9ドメインのいずれか1つ又はそれらの組合せである。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼCas9ドメインは、RNA誘導型ヌクレアーゼStaphylococcus aureus Cas9ドメインである。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼStaphylococcus aureus Cas9ドメインは、配列番号710に記載されるアミノ酸配列を含む。
【0007】
一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼStaphylococcus aureus Cas9ドメインは、D10位、H557位、N580位、H840位、D1135位、R1335位、T1337位、T267位、L325位、V327位、D333位、A336位、I341位、E345位、D348位、K352位、S360位、T368位、N369位、N371位、S372位、E373位、K386位、N393位、H408位、N410位、I414位、A415位、T438位、Y467位、N471位、D485位、M489位、E506位、R409位、T510位、N515位、Y518位、A539位、F550位、N551位、S596位、T602位、A611位、I617位、T620位、G654位、N667位、R685位、K695位、I706位、K722位、A723位、K724位、M731位、F732位、K735位、S739位、P741位、E742位、E746位、Q747位、I754位、T755位、H757位、K760位、H761位、P778位、E781位、I783位、N784位、D785位、T786L位、L787位、Y788位、K792位、D794位、T798位、L799位、V801位、N803位、L804位、N805位、G806位、D813位、K814位、L818位、I819位、S822位、E824位、L841位、G847位、D848位、Y857位、V875位、I876位、N884位、A888位、L890位、D894位、D895位、P897位、V903位、G920位、F924位、N929位、E936位、N937位、V941位、N942位、S943位、C945位、E947位、K951位、L952位、S956位、N957位、Q958位、A959位、N974位、G975位、V983位、N984位、N985位、D986位、I991位、V993位、M995位、I996位、T999位、Y1000位、R1001位、E1002位、L1004位、E1005位、N1006位、M1007位、D1009位、K1010位、R1011位、P1012位、P1013位、I1015位、I1016位、A1020位、S1021位、Q1024位、K1027位、E1039位、H1045位、I0148位、K1050位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼStaphylococcus aureus Cas9ドメインは、D10A、D10E、H557A、N580A、H840A、D1135E、R1335Q、T1337R、T267A、L325F、V327I、D333G、A336S、I341L、E345D、D348N、K352E、S360A、T368A、N369E、N371E、S372P、E373K、K386T、N393R、H408N、N410S、I414M、A415T、T438S、Y467F、N471K、D485E、M489F、E506K、R409K、T510E、N515K、Y518F、A539P、F550Y、N551H、S596A、T602I、A611S、I617V、T620K、G654E、N667D、R685K、K695Q、I706V、K722T、A723T、K724N、M731T、F732V、K735Q、S739N、P741L、E742G、E746D、Q747D、I754D、T755I、H757R、K760Q、H761S、P778I、E781K、I783V、N784D、D785E、T786L、L787V、Y788H、K792E、D794T、T798R、L799I、V801I、N803S、L804I、N805K、G806N、D813G、K814E、L818I、I819F、S822P、E824G、L841T、G847S、D848N、Y857H、V875I、I876V、N884K、A888V、L890R、D894G、D895H、P897L、V903I、G920D、F924L、N929Y、E936D、N937G、V941I、N942D、S943L、C945A、E947K、K951R、L952Q、S956N、N957E、Q958K、A959S、N974D、G975K、V983A、N984S、N985D、D986G、I991V、V993L、M995F、I996V、T999N、Y1000K、R1001E、E1002D、L1004I、E1005K、N1006M、M1007N、D1009L、K1010S、R1011T、P1012S、P1013F、I1015L、I1016R、A1020G、S1021K、Q1024K、K1027S、E1039K、H1045K、I0148M、K1050Mのいずれか1つに対応する変異から選択される変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼStaphylococcus aureus Cas9ドメインは、配列番号710と少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、又は99%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0008】
一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼStaphylococcus aureus Cas9ドメインは、D10位、H557位、N580位、H840位、D1135位、R1335位、T1337位、T267位、L325位、V327位、D333位、A336位、I341位、E345位、D348位、K352位、S360位、T368位、N369位、N371位、S372位、E373位、K386位、N393位、H408位、N410位、I414位、A415位、T438位、Y467位、N471位、D485位、M489位、E506位、R409位、T510位、N515位、Y518位、A539位、F550位、N551位、S596位、T602位、A611位、I617位、T620位、G654位、N667位、R685位、K695位、I706位、K722位、A723位、K724位、M731位、F732位、K735位、S739位、P741位、E742位、E746位、Q747位、I754位、T755位、H757位、K760位、H761位、P778位、E781位、I783位、N784位、D785位、T786L位、L787位、Y788位、K792位、D794位、T798位、L799位、V801位、N803位、L804位、N805位、G806位、D813位、K814位、L818位、I819位、S822位、E824位、L841位、G847位、D848位、Y857位、V875位、I876位、N884位、A888位、L890位、D894位、D895位、P897位、V903位、G920位、F924位、N929位、E936位、N937位、V941位、N942位、S943位、C945位、E947位、K951位、L952位、S956位、N957位、Q958位、A959位、N974位、G975位、V983位、N984位、N985位、D986位、I991位、V993位、M995位、I996位、T999位、Y1000位、R1001位、E1002位、L1004位、E1005位、N1006位、M1007位、D1009位、K1010位、R1011位、P1012位、P1013位、I1015位、I1016位、A1020位、S1021位、Q1024位、K1027位、E1039位、H1045位、I0148位、K1050位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼStaphylococcus aureus Cas9ドメインは、D10A、D10E、H557A、N580A、H840A、D1135E、R1335Q、T1337R、T267A、L325F、V327I、D333G、A336S、I341L、E345D、D348N、K352E、S360A、T368A、N369E、N371E、S372P、E373K、K386T、N393R、H408N、N410S、I414M、A415T、T438S、Y467F、N471K、D485E、M489F、E506K、R409K、T510E、N515K、Y518F、A539P、F550Y、N551H、S596A、T602I、A611S、I617V、T620K、G654E、N667D、R685K、K695Q、I706V、K722T、A723T、K724N、M731T、F732V、K735Q、S739N、P741L、E742G、E746D、Q747D、I754D、T755I、H757R、K760Q、H761S、P778I、E781K、I783V、N784D、D785E、T786L、L787V、Y788H、K792E、D794T、T798R、L799I、V801I、N803S、L804I、N805K、G806N、D813G、K814E、L818I、I819F、S822P、E824G、L841T、G847S、D848N、Y857H、V875I、I876V、N884K、A888V、L890R、D894G、D895H、P897L、V903I、G920D、F924L、N929Y、E936D、N937G、V941I、N942D、S943L、C945A、E947K、K951R、L952Q、S956N、N957E、Q958K、A959S、N974D、G975K、V983A、N984S、N985D、D986G、I991V、V993L、M995F、I996V、T999N、Y1000K、R1001E、E1002D、L1004I、E1005K、N1006M、M1007N、D1009L、K1010S、R1011T、P1012S、P1013F、I1015L、I1016R、A1020G、S1021K、Q1024K、K1027S、E1039K、H1045K、I0148M、K1050Mのいずれか1つに対応する変異から選択される変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼStaphylococcus aureus Cas9ドメインは、D10E変異に対応する変異を含む。
【0009】
一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼCas9ドメインは、RNA誘導型ヌクレアーゼStreptococcus pyogenes Cas9ドメインである。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼStreptococcus pyogenes Cas9ドメインは、配列番号711に記載されるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼStreptococcus pyogenes Cas9ドメインは、D10位、S29位、F32位、D39位、R40位、H41位、S42位、I48位、C80位、S87位、K112位、H113位、K132位、K141位、D147位、L158位、E171位、P176位、I186位、V189位、Q190位、Q194位、N199位、I201位、N202位、A203位、S204位、R205位、A210位、Q228位、L229位、G231位、S245位、T249位、S254位、D261位、T270位、N295位、T300位、D304位、V308位、N309位、I312位、T333位、A337位、E345位、F352位、Q354位、S355位、K356位、G366位、A367位、E396位、L398位、I414位、D428位、F429位、D435位、K468位、S469位、E470位、T472位、E480位、A486位、S490位、F498位、K500位、N501位、N504位、K528位、V530位、E532位、G533位、A538位、T555位、K570位、F575位、D605位、E611位、R629位、E634位、T638位、R655位、R664位、R671位、K705位、E706位、Q709位、K710位、S714位、G7115位、G717位、H721位、H723位、A725位、N726位、V743位、L747位、V748位、K772位、K775位、N776位、I788位、G792位、K797位、Y799位、T804位、N808位、L811位、R820位、N831位、R832位、V842位、L847位、N869位、E874位、N881位、Q885位、N888位、T893位、L911位、Y945位、D946位、L949位、E952位、A1023位、Y1036位、G1067位、G1077位、R1078位、N1093位、R1114位、N1115位、D1117位、A1121位、D1125位、P1128位、K1129位、V1146位、S1154位、S1159位、L1164位、S1172位、N1177位、P1178位、I1179位、D1180位、K1211位、M1213位、G1218位、N1234位、E1243位、K1244位、E1253位、E1260位、K1263位、H1264位、E1271位、Q1272、E1275位、V1290位、L1291位、S1292位、A1293位、N1295位、H1297位、R1298位、D1299位、K1300位、R1303位、E1307位、N1308位、I1309位、I1310位、H1311位、L1312位、L1315位、T1316位、N1317位、Y1326位、D1328位、V1342位、A1345位、I1360位、S1363位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼStreptococcus pyogenes Cas9ドメインは、D10E、D10A、S29T、F32M、D39N、R40K、H41Q、S42T、I48L、C80R、S87A、K112D、H113N、K132N、K141E、D147E、L158V、E171Q、P176S、I186K、V189L、Q190H、Q194E、N199R、I201L、N202E、A203E、S204I、R205K、A210G、Q228A、L229F、G231N、S245A、T249M、S254A、D261N、T270S、N295K、T300I、D304G、V308A、N309D、I312V、T333A、A337V、E345K、F352S、Q354K、S355T、K356T、G366K、A367T、E396D、L398F、I414V、D428A、F429Y、D435E、K468Q、S469R、E470N、T472A、E480D、A486T、S490L、F498V、K500E、N501H、N504T、K528R、V530I、E532D、G533E、A538E、T555A、K570Q、F575C、D605E、E611D、R629K、E634K、T638K、R655H、R664K、R671K、K705V、E706D、Q709K、K710A、S714F、G7115E、G717K、H721K、H723Q、A725S、N726A、V743I、L747I、V748I、K772Q、K775R、N776R、I788M、G792R、K797E、Y799H、T804A、N808D、L811R、R820K、N831D、R832H、V842I、L847I、N869D、E874A、N881S、Q885R、N888K、T893S、L911A、Y945H、D946G、L949P、E952A、A1023G、Y1036R、G1067E、G1077E、R1078K、N1093T、R1114G、N1115E、D1117A、A1121P、D1125G、P1128T、K1129T、V1146I、S1154T、S1159P、L1164V、S1172N、N1177D、P1178S、I1179V、D1180S、K1211R、M1213L、G1218T、N1234H、E1243D、K1244T、E1253K、E1260D、K1263Q、H1264Y、E1271D、Q1272W、E1275H、V1290L、L1291R、S1292A、A1293T、N1295E、H1297N、R1298T、D1299H、K1300L、R1303S、E1307D、N1308S、I1309M、I1310L、H1311N、L1312A、L1315F、T1316S、N1317R、Y1326F、D1328N、V1342I、A1345S、I1360L、S1363Nのいずれか1つに対応する変異から選択される変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼStreptococcus pyogenes Cas9ドメインは、配列番号711と少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、又は99%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0010】
一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼStaphylococcus pyogenes Cas9ドメインは、D10位、S29位、F32位、D39位、R40位、H41位、S42位、I48位、C80位、S87位、K112位、H113位、K132位、K141位、D147位、L158位、E171位、P176位、I186位、V189位、Q190位、Q194位、N199位、I201位、N202位、A203位、S204位、R205位、A210位、Q228位、L229位、G231位、S245位、T249位、S254位、D261位、T270位、N295位、T300位、D304位、V308位、N309位、I312位、T333位、A337位、E345位、F352位、Q354位、S355位、K356位、G366位、A367位、E396位、L398位、I414位、D428位、F429位、D435位、K468位、S469位、E470位、T472位、E480位、A486位、S490位、F498位、K500位、N501位、N504位、K528位、V530位、E532位、G533位、A538位、T555位、K570位、F575位、D605位、E611位、R629位、E634位、T638位、R655位、R664位、R671位、K705位、E706位、Q709位、K710位、S714位、G7115位、G717位、H721位、H723位、A725位、N726位、V743位、L747位、V748位、K772位、K775位、N776位、I788位、G792位、K797位、Y799位、T804位、N808位、L811位、R820位、N831位、R832位、V842位、L847位、N869位、E874位、N881位、Q885位、N888位、T893位、L911位、Y945位、D946位、L949位、E952位、A1023位、Y1036位、G1067位、G1077位、R1078位、N1093位、R1114位、N1115位、D1117位、A1121位、D1125位、P1128位、K1129位、V1146位、S1154位、S1159位、L1164位、S1172位、N1177位、P1178位、I1179位、D1180位、K1211位、M1213位、G1218位、N1234位、E1243位、K1244位、E1253位、E1260位、K1263位、H1264位、E1271位、Q1272位、E1275位、V1290位、L1291位、S1292位、A1293位、N1295位、H1297位、R1298位、D1299位、K1300位、R1303位、E1307位、N1308位、I1309位、I1310位、H1311位、L1312位、L1315位、T1316位、N1317位、Y1326位、D1328位、V1342位、A1345位、I1360位、S1363位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼStreptococcus pyogenes Cas9ドメインは、D10E、D10A、S29T、F32M、D39N、R40K、H41Q、S42T、I48L、C80R、S87A、K112D、H113N、K132N、K141E、D147E、L158V、E171Q、P176S、I186K、V189L、Q190H、Q194E、N199R、I201L、N202E、A203E、S204I、R205K、A210G、Q228A、L229F、G231N、S245A、T249M、S254A、D261N、T270S、N295K、T300I、D304G、V308A、N309D、I312V、T333A、A337V、E345K、F352S、Q354K、S355T、K356T、G366K、A367T、E396D、L398F、I414V、D428A、F429Y、D435E、K468Q、S469R、E470N、T472A、E480D、A486T、S490L、F498V、K500E、N501H、N504T、K528R、V530I、E532D、G533E、A538E、T555A、K570Q、F575C、D605E、E611D、R629K、E634K、T638K、R655H、R664K、R671K、K705V、E706D、Q709K、K710A、S714F、G7115E、G717K、H721K、H723Q、A725S、N726A、V743I、L747I、V748I、K772Q、K775R、N776R、I788M、G792R、K797E、Y799H、T804A、N808D、L811R、R820K、N831D、R832H、V842I、L847I、N869D、E874A、N881S、Q885R、N888K、T893S、L911A、Y945H、D946G、L949P、E952A、A1023G、Y1036R、G1067E、G1077E、R1078K、N1093T、R1114G、N1115E、D1117A、A1121P、D1125G、P1128T、K1129T、V1146I、S1154T、S1159P、L1164V、S1172N、N1177D、P1178S、I1179V、D1180S、K1211R、M1213L、G1218T、N1234H、E1243D、K1244T、E1253K、E1260D、K1263Q、H1264Y、E1271D、Q1272W、E1275H、V1290L、L1291R、S1292A、A1293T、N1295E、H1297N、R1298T、D1299H、K1300L、R1303S、E1307D、N1308S、I1309M、I1310L、H1311N、L1312A、L1315F、T1316S、N1317R、Y1326F、D1328N、V1342I、A1345S、I1360L、S1363Nのいずれか1つに対応する変異から選択される変異又はそれらの組合せを含む。
【0011】
一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼCas9ドメインは、RNA誘導型ヌクレアーゼNeisseria meningitidis Cas9ドメインである。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼNeisseria meningitidis Cas9ドメインは、配列番号712に記載されるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼNeisseria meningitidis Cas9ドメインは、I9位、D16位、D30位、E31位、A94位、I103位、P124位、N164位、I213位、G229位、T241位、S376位、E393位、G454位、K471位、G490位、D660位、C665位、K764位、T770位、P803位、A841位、H842位、K843位、D844位、L846位、R847位、K854位、H855位、N856位、K858位、K862位、W865位、E868位、I869位、A872位、D873位、N876位、Y880位、G883位、I886位、E887位、E890位、R895位、A898位、Y899位、G900位、G901位、N902位、A903位、K904位、Q905位、D908位、N912位、K917位、G919位、L921位、V927位、K929位、T930位、E932位、S933位、L936位、L937位、N938位、K939位、K940位、Y943位、T944位、G949位、D950位、C958位、K965位、N966位、Q967位、F969位、A975位、E980位、N981位、I986位、D987位、C988位、K989位、G990位、Y991位、R992位、I993位、D994位、Y997位、T998位、C1000位、S1002位、H1004位、K1005位、Y1006位、A1010位、F1011位、Q1012位、K1013位、D1014位、E1015位、K1018位、V1019位、E1020位、F1021位、A1022位、Y1024位、I1025位、N1026位、C1027位、D1028位、S1029位、S1030位、N1031位、R1033位、F1034位、Y1035位、L1036位、A1037、W1038位、K1041位、G1042位、K1044位、E1045位、Q1046位、Q1047位、F1048位、R1049位、I1050位、S1051位、T1052位、Q1053位、N1054位、L1055位、V1056位、L1057位、I1058位、Y1061位、V1063位、N1064位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼNeisseria meningitidis Cas9ドメインは、I9M、D16E、D30E、E31K、A94D、I103V、P124C、N164D、I213N、G229D、T241A、S376T、E393K、G454C、K471E、G490C、D660E、C665R、K764E、T770A、P803S、A841Q、H842G、K843H、D844E、L846V、R847K、K854R、H855L、N856D、K858G、K862L、W865P、E868Q、I869L、A872K、D873G、N876K、Y880R、G883E、I886P、E887K、E890E、R895Q、A898T、Y899H、G900K、G901D、N902D、A903P、K904T、Q905K、D908A、N912E、K917Y、G919T、L921Q、V927I、K929Q、T930V、E932K、S933T、L936W、L937V、N938R、K939N、K940H、Y943N、T944G、G949A、D950T、C958E、K965G、N966G、Q967K、F969Y、A975S、E980K、N981G、I986R、D987A、C988V、K989V、G990A、Y991F、R992K、I993D、D994E、Y997F、T998E、C1000R、S1002I、H1004Y、K1005A、Y1006N、A1010K、F1011L、Q1012T、K1013A、D1014K、E1015K、K1018N、V1019E、E1020F、F1021L、A1022G、Y1024F、I1025V、N1026S、C1027L、D1028N、S1029R、S1030A、N1031T、R1033A、F1034I、Y1035D、L1036I、A1037R、W1038T、K1041T、G1042D、K1044T、E1045K、Q1046G、Q1047E、F1048Q、R1049S、I1050V、S1051G、T1052V、Q1053K、N1054T、L1055A、V1056L、L1057S、I1058F、Y1061N、V1063I、N1064Dのいずれか1つに対応する変異から選択される変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼNeisseria meningitidis Cas9ドメインは、配列番号712と少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、又は99%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0012】
一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼNeisseria meningitidis Cas9ドメインは、I9位、D16位、D30位、E31位、A94位、I103位、P124位、N164位、I213位、G229位、T241位、S376位、E393位、G454位、K471位、G490位、D660位、C665位、K764位、T770位、P803位、A841位、H842位、K843位、D844位、L846位、R847位、K854位、H855位、N856位、K858位、K862位、W865位、E868位、I869位、A872位、D873位、N876位、Y880位、G883位、I886位、E887位、E890位、R895位、A898位、Y899位、G900位、G901位、N902位、A903位、K904位、Q905位、D908位、N912位、K917位、G919位、L921位、V927位、K929位、T930位、E932位、S933位、L936位、L937位、N938位、K939位、K940位、Y943位、T944位、G949位、D950位、C958位、K965位、N966位、Q967位、F969位、A975位、E980位、N981位、I986位、D987位、C988位、K989位、G990位、Y991位、R992位、I993位、D994位、Y997位、T998位、C1000位、S1002位、H1004位、K1005位、Y1006位、A1010位、F1011位、Q1012位、K1013位、D1014位、E1015位、K1018位、V1019位、E1020位、F1021位、A1022位、Y1024位、I1025位、N1026位、C1027位、D1028位、S1029位、S1030位、N1031位、R1033位、F1034位、Y1035位、L1036位、A1037位、W1038位、K1041位、G1042位、K1044位、E1045位、Q1046位、Q1047位、F1048位、R1049位、I1050位、S1051位、T1052位、Q1053位、N1054位、L1055位、V1056位、L1057位、I1058位、Y1061位、V1063位、N1064位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼNeisseria meningitidis Cas9ドメインは、I9M、D16E、D30E、E31K、A94D、I103V、P124C、N164D、I213N、G229D、T241A、S376T、E393K、G454C、K471E、G490C、D660E、C665R、K764E、T770A、P803S、A841Q、H842G、K843H、D844E、L846V、R847K、K854R、H855L、N856D、K858G、K862L、W865P、E868Q、I869L、A872K、D873G、N876K、Y880R、G883E、I886P、E887K、E890E、R895Q、A898T、Y899H、G900K、G901D、N902D、A903P、K904T、Q905K、D908A、N912E、K917Y、G919T、L921Q、V927I、K929Q、T930V、E932K、S933T、L936W、L937V、N938R、K939N、K940H、Y943N、T944G、G949A、D950T、C958E、K965G、N966G、Q967K、F969Y、A975S、E980K、N981G、I986R、D987A、C988V、K989V、G990A、Y991F、R992K、I993D、D994E、Y997F、T998E、C1000R、S1002I、H1004Y、K1005A、Y1006N、A1010K、F1011L、Q1012T、K1013A、D1014K、E1015K、K1018N、V1019E、E1020F、F1021L、A1022G、Y1024F、I1025V、N1026S、C1027L、D1028N、S1029R、S1030A、N1031T、R1033A、F1034I、Y1035D、L1036I、A1037R、W1038T、K1041T、G1042D、K1044T、E1045K、Q1046G、Q1047E、F1048Q、R1049S、I1050V、S1051G、T1052V、Q1053K、N1054T、L1055A、V1056L、L1057S、I1058F、Y1061N、V1063I、N1064Dのいずれか1つに対応する変異から選択される変異又はそれらの組合せを含む。
【0013】
一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼCas9ドメインは、RNA誘導型ヌクレアーゼCampylobacter jejuni Cas9ドメインである。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼCampylobacter jejuni Cas9ドメインは、配列番号713に記載されるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼCampylobacter jejuni Cas9ドメインは、L5位、A6位、D8位、I9位、S12位、S13位、F18位、S19位、L24位、K25位、I31位、T40位、E42位、L50位、L58位、A59位、R61位、L58位、L65位、H67位、N74位、K77位、L98位、I99位、P101位、N110位、L113位、A119位、A126位、R128位、I134位、K140位、A144位、K147位、Q151位、L156位、V184位、S190位、F199位、D202位、G203位、R212位、F214位、K221位、E223位、Y232位、A235位、V243位、S247位、D251位、P256位、L261位、T269位、N276位、N277位、L285位、T287位、L291位、K300位、T305位、Q308位、L312位、G314位、Y335位、K336位、I339位、H345位、D351位、N353位、E354位、I362位、K370位、D383位、S384位、K391位、I396位、L403位、T405位、K413位、N419位、L421位、D430位、K432位、A437位、L453位、K457位、V462位、A465位、K472位、N477位、A492位、E495位、L525位、K526位、L527位、K531位、E532位、E542位、Q550位、E556位、H559位、Y561位、S564位、M572位、V577位、Q581位、N587位、N596位、K600位、Q602位、K603位、Q616位、K617位、N623位、Y624位、K633位、D634位Y642位、N649位、D656位、L660位、D662位、K667位、V677位、E680位、K682位、L686位、H692位、T693位、V712位、I714位、V722位、K723位、S736位、L739位、K742位、L747位、N751位、F756位、R763位、Q764位、E772位、K777位、A786位、E790位、F792位、Q800位、S801位、G804位、L812位、E813位、V833位、I835位、T841位、Y845位、A855位、L856位、A863位、V864位、D879位、E883位、D900位、Q902位、K927位、F928位、V971位、T972位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼCampylobacter jejuni Cas9ドメインは、L5I、A6G、D8N、D8E、I9L、S12A、S13N、F18L、S19R、L24I、K25I、I31V、T40N、E42N、L50E、L58V、A59K、R61K、L58V、L65M、H67A、N74K、K77N、L98T、I99Q、P101I、N110S、L113I、A119S、A126V、R128H、I134S、K140N、A144T、K147E、Q151K、L156M、V184I、S190D、F199L、D202Q、G203E、R212K、F214L、K221K、E223K、Y232F、A235P、V243I、S247I、D251N、P256A、L261S、T269G、N276K、N277S、L285V、T287E、L291I、K300D、T305S、Q308K、L312I、G314N、Y335L、K336N、I339K、H345T、D351I、N353D、E354S、I362T、K370E、D383E、S384K、K391N、I396L、L403Q、T405I、K413R、N419E、L421C、D430E、K432S、A437L、L453I、K457C、V462L、A465D、K472S、N477H、A492K、E495I、L525Q、K526I、L527V、K531E、E532D、E542L、Q550D、E556V、H559Y、Y561R、S564N、M572S、V577T、Q581L、N587G、N596E、K600L、Q602A、K603E、Q616R、K617F、N623F、Y624F、K633T、D634E、Y642W、N649S、D656S、L660I、D662E、K667A、V677Q、E680V、K682S、L686I、H692N、T693F、V712I、I714V、V722I、K723F、S736K、L739F、K742N、L747S、N751L、F756L、R763K、Q764E、E772N、K777H、A786T、E790L、F792P、Q800N、S801T、G804D、L812V、E813K、V833S、I835L、T841K、Y845H、A855S、L856T、A863T、V864P、D879N、E883N、D900G、Q902K、K927N、F928Y、V971L、T972Sのいずれか1つに対応する変異から選択される変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼCampylobacter jejuni Cas9ドメインは、配列番号713と少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、又は99%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0014】
一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼCampylobacter jejuni Cas9ドメインは、L5位、A6位、D8位、I9位、S12位、S13位、F18位、S19位、L24位、K25位、I31位、T40位、E42位、L50位、L58位、A59位、R61位、L58位、L65位、H67位、N74位、K77位、L98位、I99位、P101位、N110位、L113位、A119位、A126位、R128位、I134位、K140位、A144位、K147位、Q151位、L156位、V184位、S190位、F199位、D202位、G203位、R212位、F214位、K221位、E223位、Y232位、A235位、V243位、S247位、D251位、P256位、L261位、T269位、N276位、N277位、L285位、T287位、L291位、K300位、T305位、Q308位、L312位、G314位、Y335位、K336位、I339位、H345位、D351位、N353位、E354位、I362位、K370位、D383位、S384位、K391位、I396位、L403位、T405位、K413位、N419位、L421位、D430位、K432位、A437位、L453位、K457位、V462位、A465位、K472位、N477位、A492位、E495位、L525位、K526位、L527位、K531位、E532位、E542位、Q550位、E556位、H559位、Y561位、S564位、M572位、V577位、Q581位、N587位、N596位、K600位、Q602位、K603位、Q616位、K617位、N623位、Y624位、K633位、D634位、Y642位、N649位、D656位、L660位、D662位、K667位、V677位、E680位、K682位、L686位、H692位、T693位、V712位、I714位、V722位、K723位、S736位、L739位、K742位、L747位、N751位、F756位、R763位、Q764位、E772位、K777位、A786位、E790位、F792位、Q800位、S801位、G804位、L812位、E813位、V833位、I835位、T841位、Y845位、A855位、L856位、A863位、V864位、D879位、E883位、D900位、Q902位、K927位、F928位、V971位、T972位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼCampylobacter jejuni Cas9ドメインは、L5I、A6G、D8N、D8E、I9L、S12A、S13N、F18L、S19R、L24I、K25I、I31V、T40N、E42N、L50E、L58V、A59K、R61K、L58V、L65M、H67A、N74K、K77N、L98T、I99Q、P101I、N110S、L113I、A119S、A126V、R128H、I134S、K140N、A144T、K147E、Q151K、L156M、V184I、S190D、F199L、D202Q、G203E、R212K、F214L、K221K、E223K、Y232F、A235P、V243I、S247I、D251N、P256A、L261S、T269G、N276K、N277S、L285V、T287E、L291I、K300D、T305S、Q308K、L312I、G314N、Y335L、K336N、I339K、H345T、D351I、N353D、E354S、I362T、K370E、D383E、S384K、K391N、I396L、L403Q、T405I、K413R、N419E、L421C、D430E、K432S、A437L、L453I、K457C、V462L、A465D、K472S、N477H、A492K、E495I、L525Q、K526I、L527V、K531E、E532D、E542L、Q550D、E556V、H559Y、Y561R、S564N、M572S、V577T、Q581L、N587G、N596E、K600L、Q602A、K603E、Q616R、K617F、N623F、Y624F、K633T、D634E、Y642W、N649S、D656S、L660I、D662E、K667A、V677Q、E680V、K682S、L686I、H692N、T693F、V712I、I714V、V722I、K723F、S736K、L739F、K742N、L747S、N751L、F756L、R763K、Q764E、E772N、K777H、A786T、E790L、F792P、Q800N、S801T、G804D、L812V、E813K、V833S、I835L、T841K、Y845H、A855S、L856T、A863T、V864P、D879N、E883N、D900G、Q902K、K927N、F928Y、V971L、T972Sのいずれか1つに対応する変異から選択される変異又はそれらの組合せを含む。
【0015】
一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼCas9ドメインは、RNA誘導型ヌクレアーゼStreptococcus pasteurianus Cas9ドメインである。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼStreptococcus pasteurianus Cas9ドメインは、配列番号714に記載されるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼStreptococcus pasteurianus Cas9ドメインは、D11位、E85位、A88位、T92位、E96位、Y100位、T109位、D110位、D113位、E115位、R116位、D125位、I127位、K128位、E132位、S147位、I185位、A187位、K228位、Y229位、T232位、M255位、S271位、N273位、A294位、A327位、E355位、K357位、N379位、T380位、S382位、A385位、D439位、R440位、S464位、H469位、Y519位、I528位、N569位、I581位、A607位、K632位、D633位、H635位、E636位、A647位、D648位、T703位、P705位、K712位、S713位、A724位、V750位、D882位、S951位、D977位、E979位、S1014位、H1027位、I1030位、E1081位、D1082位、D1086位、K1088位、S1089位、N1090位、R1092位、T1093位、I1094位、C1095位、A1138位、Y1139位、D1141位、T1142位、F1158位、A1168位、E1190位、E1198位、H1202位、I1204位、R1205位、I1210位、K1224位、S1232位、M1240位、V1241位、I1242位、P1243位、G1424位、K1248位、Q1254位、N1257位、S1258位、T1262位、K1263位、Y1264位、D1266位、A1270位、K1277位、D1284位、L1288位、V1302位、N1316位、T1346位、I1374位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼStreptococcus pasteurianus Cas9ドメインは、D11E、D11A、E85D、A88T、T92A、E96D、Y100Q、T109D、D110N、D113N、E115D、R116S、D125E、I127D、K128A、E132K、S147T、I185L、A187T、K228N、Y229N、T232K、M255T、S271T、N273E、A294S、A327V、E355K、K357Q、N379G、T380I、S382T、A385N、D439E、R440E、S464A、H469R、Y519F、I528V、N569D、I581V、A607S、K632R、D633E、H635Q、E636Q、A647K、D648Q、T703A、P705S、K712E、S713A、A724T、V750I、D882G、S951R、D977E、E979K、S1014P、H1027R、I1030V、E1081G、D1082E、D1086N、K1088R、S1089T、N1090D、R1092E、T1093K、I1094V、C1095R、A1138V、Y1139L、D1141E、T1142P、F1158L、A1168T、E1190K、E1198K、H1202Q、I1204V、R1205Q、I1210M、K1224R、S1232T、M1240I、V1241M、I1242L、P1243S、G1424A、K1248A、Q1254H、N1257G、S1258N、T1262A、K1263E、Y1264H、D1266K、A1270E、K1277E、D1284N、L1288V、V1302A、N1316D、T1346N、I1374Lのいずれか1つに対応する変異から選択される変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼStreptococcus pasteurianus Cas9ドメインは、配列番号714と少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、又は99%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0016】
一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼStreptococcus pasteurianus Cas9ドメインは、D11位、E85位、A88位、T92位、E96位、Y100位、T109位、D110位、D113位、E115位、R116位、D125位、I127位、K128位、E132位、S147位、I185位、A187位、K228位、Y229位、T232位、M255位、S271位、N273位、A294位、A327位、E355位、K357位、N379位、T380位、S382位、A385位、D439位、R440位、S464位、H469位、Y519位、I528位、N569位、I581位、A607位、K632位、D633位、H635位、E636位、A647位、D648位、T703位、P705位、K712位、S713位、A724位、V750位、D882位、S951位、D977位、E979位、S1014位、H1027位、I1030位、E1081位、D1082位、D1086位、K1088位、S1089位、N1090位、R1092位、T1093位、I1094位、C1095位、A1138位、Y1139位、D1141位、T1142位、F1158位、A1168位、E1190位、E1198位、H1202位、I1204位、R1205位、I1210位、K1224位、S1232位、M1240位、V1241位、I1242位、P1243位、G1424位、K1248位、Q1254位、N1257位、S1258位、T1262位、K1263位、Y1264位、D1266位、A1270位、K1277位、D1284位、L1288位、V1302位、N1316位、T1346位、I1374位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼStreptococcus pasteurianus Cas9ドメインは、D11E、D11A、E85D、A88T、T92A、E96D、Y100Q、T109D、D110N、D113N、E115D、R116S、D125E、I127D、K128A、E132K、S147T、I185L、A187T、K228N、Y229N、T232K、M255T、S271T、N273E、A294S、A327V、E355K、K357Q、N379G、T380I、S382T、A385N、D439E、R440E、S464A、H469R、Y519F、I528V、N569D、I581V、A607S、K632R、D633E、H635Q、E636Q、A647K、D648Q、T703A、P705S、K712E、S713A、A724T、V750I、D882G、S951R、D977E、E979K、S1014P、H1027R、I1030V、E1081G、D1082E、D1086N、K1088R、S1089T、N1090D、R1092E、T1093K、I1094V、C1095R、A1138V、Y1139L、D1141E、T1142P、F1158L、A1168T、E1190K、E1198K、H1202Q、I1204V、R1205Q、I1210M、K1224R、S1232T、M1240I、V1241M、I1242L、P1243S、G1424A、K1248A、Q1254H、N1257G、S1258N、T1262A、K1263E、Y1264H、D1266K、A1270E、K1277E、D1284N、L1288V、V1302A、N1316D、T1346N、I1374Lのいずれか1つに対応する変異から選択される変異又はそれらの組合せを含む。
【0017】
一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼCas9ドメインは、RNA誘導型ヌクレアーゼClostridium cellulolyticum Cas9ドメインである。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼClostridium cellulolyticum Cas9ドメインは、配列番号715に記載されるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼClostridium cellulolyticum Cas9ドメインは、T4位、D10位、V9位、D20位、K21位、I27位、C33位、K36位、A47位、A49位、S64位、Q65位、E102位、L103位、T122位、I124位、K131位、D137位、R163位、G166位、I169位、F170位、V183位、D184位、I187位、E193位、K200位、K208位、L209位、D221位、N224位、E227位、F228位、S234位、V242位、K244位、L252位、T256位、C258位、S261位、V413位、M415位、K416位、R417位、K424位、Y426位、K427位、S429位、D430位、A468位、T470位、A472位、A478位、Q481位、K482位、L485位、A497位、L535位、W540位、R541位、E544位、G554位、P556位、I570位、Y574位、M580位、Y584位、M585位、T592位、D593位、V606位、W607位、I647位、N650位、S693位、L697位、E702位、S704位、A713位、V714位、I715位、D776位、L847位、G850位、G853位、A854位、R860位、I900位、H904位、M905位、I906位、E921位、Q923位、S929位、T930位、H931位、Q939位、N994位、I997位、N1000位、K1001位、S1002位、I1003位、K1005位、P1008位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼClostridium cellulolyticum Cas9ドメインは、T4S、D10E、V9I、D20N、K21E、I27E、C33I、K36V、A47S、A49P、S64R、Q65H、E102L、L103V、T122V、I124F、K131Q、D137E、R163Q、G166S、I169L、F170L、V183G、D184G、I187T、E193S、K200Q、K208A、L209Y、D221K、N224Q、E227S、F228S、S234T、V242I、K244N、L252K、T256K、C258T、S261F、V413K、M415L、K416R、R417N、K424Q、Y426I、K427P、S429H、D430Q、A468S、T470S、A472V、A478G、Q481K、K482R、L485S、A497M、L535H、W540Y、R541K、E544Q、G554F、P556S、I570V、Y574I、M580F、Y584N、M585N、T592A、D593A、V606W、W607F、I647R、N650H、S693K、L697F、E702Q、S704N、A713V、V714I、I715V、D776E、L847A、G850P、G853A、A854P、R860K、I900V、H904D、M905V、I906L、E921Y、Q923E、S929D、T930E、H931Y、Q939P、N994Q、I997P、N1000R、K1001M、S1002N、I1003K、K1005H、P1008Kのいずれか1つから選択される変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼClostridium cellulolyticum Cas9ドメインは、配列番号715と少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、又は99%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0018】
一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼClostridium cellulolyticum Cas9ドメインは、T4位、D10位、V9位、D20位、K21位、I27位、C33位、K36位、A47位、A49位、S64位、Q65位、E102位、L103位、T122位、I124位、K131位、D137位、R163位、G166位、I169位、F170位、V183位、D184位、I187位、E193位、K200位、K208位、L209位、D221位、N224位、E227位、F228位、S234位、V242位、K244位、L252位、T256位、C258位、S261位、V413位、M415位、K416位、R417位、K424位、Y426位、K427位、S429位、D430位、A468位、T470位、A472位、A478位、Q481位、K482位、L485位、A497位、L535位、W540位、R541位、E544位、G554位、P556位、I570位、Y574位、M580位、Y584位、M585位、T592位、D593位、V606位、W607位、I647位、N650位、S693位、L697位、E702位、S704位、A713位、V714位、I715位、D776位、L847位、G850位、G853位、A854位、R860位、I900位、H904位、M905位、I906位、E921位、Q923位、S929位、T930位、H931位、Q939位、N994位、I997位、N1000位、K1001位、S1002位、I1003位、K1005位、P1008位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼClostridium cellulolyticum Cas9ドメインは、T4S、D10E、V9I、D20N、K21E、I27E、C33I、K36V、A47S、A49P、S64R、Q65H、E102L、L103V、T122V、I124F、K131Q、D137E、R163Q、G166S、I169L、F170L、V183G、D184G、I187T、E193S、K200Q、K208A、L209Y、D221K、N224Q、E227S、F228S、S234T、V242I、K244N、L252K、T256K、C258T、S261F、V413K、M415L、K416R、R417N、K424Q、Y426I、K427P、S429H、D430Q、A468S、T470S、A472V、A478G、Q481K、K482R、L485S、A497M、L535H、W540Y、R541K、E544Q、G554F、P556S、I570V、Y574I、M580F、Y584N、M585N、T592A、D593A、V606W、W607F、I647R、N650H、S693K、L697F、E702Q、S704N、A713V、V714I、I715V、D776E、L847A、G850P、G853A、A854P、R860K、I900V、H904D、M905V、I906L、E921Y、Q923E、S929D、T930E、H931Y、Q939P、N994Q、I997P、N1000R、K1001M、S1002N、I1003K、K1005H、P1008Kのいずれか1つに対応する変異から選択される変異又はそれらの組合せを含む。
【0019】
一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼCas9ドメインは、RNA誘導型ヌクレアーゼGeobacillus thermodenitrificans T1 Cas9ドメインである。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼGeobacillus thermodenitrificans T1 Cas9ドメインは、配列番号716に記載されるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼGeobacillus thermodenitrificans T1 Cas9ドメインは、K2位、D8位、I14位、D35位、K41位、F74位、V75位、K91位、I117位、R128位、T136位、Q151位、S152位、S156位、A161位、V164位、S171位、E178位、D179位、V185位、R192位、K195位、A199位、Y204位、I207位、V208位、A212位、H215位、S219位、F227位、T260位、V261位、V271位、G274位、I276位、A278位、L279位、D282位、I287位、K289位、H293位、F299位、V302位、N307位、R313位、L317位、L318位、V331位、G337位、K341位、S348位、A354位、A355位、K356位、R359位、M372位、T377位、R380位、E395位、D399位、E404位、S416位、T441位、R445位、N464位、E504位、S508位、M515位、Q516位、E520位、G521位、V534位、L545位、K559位、T578位、K603位、T612位、L619位、S621位、N656位、N660位、L673位、D685位、I699位、N708位、N717位、R737位、V738位、S752位、D756位、Q771位、N777位、N792位、E793位、I811位、I824位、K839位、Q845位、K848位、T849位、L895位、I902位、T908位、V929位、I943位、I946位、M948位、F990位、T995位、V1000位、Q1014位、D1017位、S1019位、N1020位、G1021位、S1024位、N1030位、N1031位、R1035位、S1036位、I1037位、V1067位、S1071位、A1075位、I1079位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼGeobacillus thermodenitrificans T1 Cas9ドメインは、K2R、D8E、D8A、I14V、D35E、K41Q、F74V、V75I、K91E、I117V、R128K、T136S、Q151R、S152A、S156G、A161G、V164I、S171A、E178G、D179E、V185I、R192H、K195R、A199S、Y204F、I207M、V208S、A212K、H215N、S219T、F227V、T260I、V261A、V271I、G274S、I276A、A278G、L279P、D282E、I287L、K289E、H293Q、F299Y、V302I、N307R、R313Y、L317I、L318V、V331I、G337D、K341Q、S348K、A354K、A355S、K356S、R359L、M372L、T377A、R380H、E395P、D399N、E404N、S416T、T441S、R445K、N464T、E504D、S508T、M515T、Q516K、E520D、G521E、V534M、L545H、K559R、T578V、K603R、T612I、L619V、S621T、N656M、N660S、L673F、D685E、I699V、N708E、N717D、R737K、V738I、S752A、D756E、Q771R、N777H、N792D、E793Q、I811V、I824V、K839T、Q845K、K848A、T849S、L895P、I902V、T908K、V929V、I943V、I946M、M948I、F990L、T995I、V1000G、Q1014K、D1017H、S1019G、N1020T、G1021A、S1024E、N1030C、N1031S、R1035S、S1036G、I1037V、V1067L、S1071A、A1075T、I1079Vのいずれか1つに対応する変異から選択される変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼGeobacillus thermodenitrificans T1 Cas9ドメインは、配列番号716と少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、又は99%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0020】
一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼGeobacillus thermodenitrificans T1 Cas9ドメインは、K2位、D8位、I14位、D35位、K41位、F74位、V75位、K91位、I117位、R128位、T136位、Q151位、S152位、S156位、A161位、V164位、S171位、E178位、D179位、V185位、R192位、K195位、A199位、Y204位、I207位、V208位、A212位、H215位、S219位、F227位、T260位、V261位、V271位、G274位、I276位、A278位、L279位、D282位、I287位、K289位、H293位、F299位、V302位、N307位、R313位、L317位、L318位、V331位、G337位、K341位、S348位、A354位、A355位、K356位、R359位、M372位、T377位、R380位、E395位、D399位、E404位、S416位、T441位、R445位、N464位、E504位、S508位、M515位、Q516位、E520位、G521位、V534位、L545位、K559位、T578位、K603位、T612位、L619位、S621位、N656位、N660位、L673位、D685位、I699位、N708位、N717位、R737位、V738位、S752位、D756位、Q771位、N777位、N792位、E793位、I811位、I824位、K839位、Q845位、K848位、T849位、L895位、I902位、T908位、V929位、I943位、I946位、M948位、F990位、T995位、V1000位、Q1014位、D1017位、S1019位、N1020位、G1021位、S1024位、N1030位、N1031位、R1035位、S1036位、I1037位、V1067位、S1071位、A1075位、I1079位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼGeobacillus thermodenitrificans T1 Cas9ドメインは、K2R、D8E、D8A、I14V、D35E、K41Q、F74V、V75I、K91E、I117V、R128K、T136S、Q151R、S152A、S156G、A161G、V164I、S171A、E178G、D179E、V185I、R192H、K195R、A199S、Y204F、I207M、V208S、A212K、H215N、S219T、F227V、T260I、V261A、V271I、G274S、I276A、A278G、L279P、D282E、I287L、K289E、H293Q、F299Y、V302I、N307R、R313Y、L317I、L318V、V331I、G337D、K341Q、S348K、A354K、A355S、K356S、R359L、M372L、T377A、R380H、E395P、D399N、E404N、S416T、T441S、R445K、N464T、E504D、S508T、M515T、Q516K、E520D、G521E、V534M、L545H、K559R、T578V、K603R、T612I、L619V、S621T、N656M、N660S、L673F、D685E、I699V、N708E、N717D、R737K、V738I、S752A、D756E、Q771R、N777H、N792D、E793Q、I811V、I824V、K839T、Q845K、K848A、T849S、L895P、I902V、T908K、V929V、I943V、I946M、M948I、F990L、T995I、V1000G、Q1014K、D1017H、S1019G、N1020T、G1021A、S1024E、N1030C、N1031S、R1035S、S1036G、I1037V、V1067L、S1071A、A1075T、I1079Vのいずれか1つに対応する変異から選択される変異又はそれらの組合せを含む。
【0021】
一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼCasドメインは、RNA誘導型ヌクレアーゼCas12ドメインである。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼCasドメインは、RNA誘導型ヌクレアーゼCasXドメインである。一部の実施形態では、I-TEVIヌクレアーゼドメインは、配列番号700と少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、又は99%同一であるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、I-TEVIヌクレアーゼドメインは、T11、V16、N14、E25、K26、R27、E36、K37、G38、C39、S41、L45、F49、I60、及びE81に対応する位置のいずれか1つにおける変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、I-TEVIヌクレアーゼドメインは、T11V、V16I、N14G、E25D、K26R、R27A、E36S、K37N、G38N、C39V、S41H、L45F、F49Y、I60V、E81Iに対応するいずれか1つから選択される変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、I-TEVIヌクレアーゼドメインは、K26R変異に対応する変異を含む。一部の実施形態では、I-TEVIヌクレアーゼドメインは、配列番号700に記載されるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、I-TEVIヌクレアーゼドメインは、T11位、V16位、N14位、E25位、K26位、R27位、E36位、K37位、G38位、C39位、S41位、L45位、F49位、I60位、及びE81位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、I-TEVIヌクレアーゼドメインは、T11V、VI6I、N14G、E25D、K26R、R27A、E36S、K37N、G38N、C39V、S41H、L45F、F49Y、I60V、E81Iのいずれか1つに対応する変異から選択される変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、I-TEVIヌクレアーゼドメインは、K26R変異に対応する変異を含む。一部の実施形態では、キメラヌクレアーゼは核局在化シグナルをさらに含む。一部の実施形態では、核局在化シグナルはSV40核局在化シグナルを含む。一部の実施形態では、核局在化シグナルはヌクレオプラスミン核局在化シグナルを含む。一部の実施形態では、組成物はドナー核酸をさらに含む。一部の実施形態では、ドナー核酸は、発癌性変異を含む遺伝子の非発癌性機能を回復させる。一部の実施形態では、ドナー核酸は、発癌性変異の非発癌性バージョンを含む。一部の実施形態では、ドナー核酸はDNAである。一部の実施形態では、ドナー核酸は平滑末端及び少なくとも2ヌクレオチドの3’突出末端を含む。一部の実施形態では、ドナー核酸は、発癌性変異の非発癌性バージョンに隣接する5’及び3’の相同性を含む。一部の実施形態では、組成物はドナー核酸を含まない。一部の実施形態では、組成物は、薬学的に許容される賦形剤、希釈剤、又は担体をさらに含む。一部の実施形態では、組成物は脂質ナノ粒子中にカプセル化されている。一部の実施形態では、脂質ナノ粒子はカチオン性又は中性の脂質を含む。
【0022】
[6]別の態様では、本開示は、本開示のキメラヌクレアーゼ又はガイドRNAをコードする核酸又は複数の核酸を提供する。一部の実施形態では、キメラヌクレアーゼ又はガイドRNAは、真核生物のプロモーター、エンハンサー、ポリアデニル化部位、又はそれらの組合せに作動可能に連結されている。一部の実施形態では、核酸は、プラスミド、レンチウイルスベクター、アデノ随伴ウイルスベクター、又はアデノウイルスベクターから選択される発現ベクターである。一部の実施形態では、核酸又は複数の核酸は、ドナー核酸部分をさらに含む。
【0023】
[7]別の態様では、本開示は、本開示の組成物を細胞に接触させることを含む、細胞内の発癌性変異を標的とする方法を提供する。一部の実施形態では、細胞は、がんに罹患した個体の細胞である。
【0024】
[8]別の態様では、本開示は、細胞内の発癌性変異を標的とするための、本開示の組成物の細胞への使用を提供する。一部の実施形態では、細胞は、がんに罹患した個体の細胞である。
【0025】
[9]別の態様では、本開示は、本開示の組成物を細胞に接触させることを含む、細胞内のゲノムを編集する方法を提供する。一部の実施形態では、細胞は、がんに罹患した個体の細胞である。
【0026】
[10]別の態様では、本開示は細胞内のゲノムを編集するための、本開示の組成物の使用を提供する。一部の実施形態では、細胞は、がんに罹患した個体の細胞である。
[11]別の態様では、本開示は、本開示の組成物を細胞に接触させることを含む、細胞内の発癌性変異の少なくとも一部を欠失させる方法を提供する。一部の実施形態では、細胞は、がんに罹患した個体の細胞である。
【0027】
[12]別の態様では、本開示は、細胞内の発癌性変異の少なくとも一部を欠失させるための、本開示の組成物の使用を提供する。一部の実施形態では、細胞は、がんに罹患した個体の細胞である。
【0028】
[13]別の態様では、本開示は、本開示の組成物を細胞に接触させることを含む、細胞内の発癌性変異の少なくとも一部をサイレンシング又は破壊する方法を提供する。一部の実施形態では、細胞は、がんに罹患した個体の細胞である。
【0029】
[14]別の態様では、本開示は、細胞内の発癌性変異の少なくとも一部をサイレンシング又は破壊するための、本開示の組成物の使用を提供する。一部の実施形態では、細胞は、がんに罹患した個体の細胞である。
【0030】
[15]別の態様では、本開示は、本開示の組成物を細胞に接触させることを含む、細胞内の発癌性変異の少なくとも一部を置換する方法を提供する。一部の実施形態では、細胞は、がんに罹患した個体の細胞である。
【0031】
[16]別の態様では、本開示は、細胞内の発癌性変異の少なくとも一部を置換するための、本開示の組成物の使用を提供する。一部の実施形態では、細胞は、がんに罹患した個体の細胞である。
【0032】
[17]別の態様では、本開示は、本開示の組成物を細胞に接触させることを含む、細胞内の非発癌性機能を回復させる方法を提供する。一部の実施形態では、細胞は、がんに罹患した個体の細胞である。
【0033】
[18]別の態様では、本開示は、細胞内の非発癌性機能を回復させるための、本開示の組成物の使用を提供する。一部の実施形態では、細胞は、がんに罹患した個体の細胞である。
【0034】
[19]別の態様では、本開示は、本開示の組成物を、がんを有する個体に投与し、それにより、個体のがんを処置することを含む、個体のがんを処置する方法を提供する。
[20]別の態様では、本開示は、個体のがんを処置するための、本開示の組成物の使用を提供する。
【0035】
[21]別の態様では、本開示は、キメラヌクレアーゼを含む組成物を提供し、キメラヌクレアーゼは、I-TEVIヌクレアーゼドメイン、RNA誘導型ヌクレアーゼCasドメイン、及びガイドRNAを含み、ガイドRNAは発癌性変異を標的とする核酸配列を含み、発癌性変異は(i)1以上のヌクレオチドの挿入、又は(ii)10以下のヌクレオチドの置換若しくは欠失である。
【0036】
[22]一部の実施形態では、発癌性変異は単一ヌクレオチド多型である。一部の実施形態では、発癌性変異を含む配列は、配列番号1~683のいずれか1つに記載される変異又はそれらの組合せから選択される。一部の実施形態では、発癌性変異を含む配列は、配列番号1~683のいずれか1つに記載される変異又はそれらの組合せと少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、若しくは99%同一である。一部の実施形態では、発癌性変異は、EGFR L858R変異又はEGFR V769_D770insASV変異に対応する変異を含む。一部の実施形態では、発癌性変異は、EGFR L858R変異に対応する変異を含む。一部の実施形態では、ガイドRNAは、配列番号45、130、又は141に記載される標的ヌクレオチド配列とハイブリダイズするか、又は配列番号1045、1130、1141、若しくは1686に記載されるヌクレオチド配列を含む。一部の実施形態では、ガイドRNAは、配列番号45、130、141のいずれか1つと少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、若しくは99%同一の標的核酸配列とハイブリダイズする核酸配列を含むか、又は配列番号1045、1130、1141、若しくは1686のいずれか1つと少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、又は99%同一のヌクレオチド配列を含む。一部の実施形態では、発癌性変異は、EGFR V769_D770insASV変異に対応する変異を含む。一部の実施形態では、ガイドRNAは、配列番号683に記載される標的ヌクレオチド配列とハイブリダイズするか、又は配列番号1683若しくは1684に記載されるヌクレオチド配列を含む。一部の実施形態では、ガイドRNAは、配列番号683のいずれか1つと少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、若しくは99%同一の標的核酸配列とハイブリダイズする核酸配列を含むか、又は配列番号1683若しくは1684のいずれか1つと少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、又は99%同一のヌクレオチド配列を含む。
【0037】
一部の実施形態では、発癌性変異は、Muc4、PIK3CA、KRASのいずれか1つから選択される遺伝子の発癌性変異又はそれらの組合せである。一部の実施形態では、発癌性変異は、Muc4変異を含む。一部の実施形態では、Muc4変異はエクソン2のインフレーム欠失又はエクソン3のインフレーム欠失である。一部の実施形態では、Muc4変異は、ヒトMuc4タンパク質のP1542位、P1680位、T1711位、V1721位、P1826位、A1830位、S3560位、A1833位、D2253位、V2281位、P3088位、T3119位、T3183位、V3817位、A3902位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、Muc4変異は、ヒトMuc4タンパク質のP1542L、P1680S、T1711I、V1721A、P1826H、A1830T、S3560S、A1833V、D2253H、V2281AM、P3088L、T3119T,T3183M、V3817A、A3902Vのいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せから選択される。一部の実施形態では、ガイドRNAは、配列番号676、677、678、679、若しくは682に記載される標的ヌクレオチド配列とハイブリダイズするか、又は配列番号1676、1677、1678、1679、1682、若しくは1685に記載されるヌクレオチド配列を含む。一部の実施形態では、ガイドRNAは、配列番号676、677、678、679、若しくは682のいずれか1つと少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、若しくは99%同一である標的核酸配列とハイブリダイズする核酸配列を含むか、又は配列番号1676、1677、1678、1679、1682、若しくは1685のいずれか1つと少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、若しくは99%同一のヌクレオチド配列を含む。
【0038】
一部の実施形態では、発癌性変異はPIK3CA変異を含む。一部の実施形態では、PIK3CA変異は、ヒトPIK3Aタンパク質のH1047位、E542位、E545位、N345位、C1636位、G1624位、G1633位、A3140位、C3075位、A1634位、A1173位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、PIK3CA変異は、ヒトPIK3Aタンパク質のH1047R、H1047L、E542K、E545K、N345K、C1636A、G1624A、G1633A、A3140T、A3140G、C3075T、A1634C、A1173Gのいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せから選択される。一部の実施形態では、ガイドRNAは、配列番号5、6、7、8、33、202、204、209、若しくは210に記載される標的ヌクレオチド配列とハイブリダイズするか、又は配列番号1005、1006、1007、1008、1033、1202、1204、1209、若しくは1210に記載されるヌクレオチド配列を含む。一部の実施形態では、ガイドRNAは、配列番号5、6、7、8、33、202、204、209、若しくは210のいずれか1つと少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、若しくは99%同一の標的核酸配列とハイブリダイズする核酸配列を含むか、又は配列番号1005、1006、1007、1008、1033、1202、1204、1209、若しくは1210のいずれか1つと少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、若しくは99%同一のヌクレオチド配列を含む。
【0039】
一部の実施形態では、発癌性変異は、KRAS変異を含む。一部の実施形態では、KRAS変異は、ヒトKRASタンパク質のA59位、D119位、D33位、G21位、G12位、G13位、Q61位、A146位、K117位のいずれか1つに対応する変異から選択される変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、KRAS変異は、ヒトKRASタンパク質のA59T、A59E、A59T、D119N、D33E、G21C、G12C、G12D、G12V、G12R、G12A、G12S、G13D、G13C、G13V、G13R、Q61R、Q61V、Q61L、Q61K、Q61H、Q61A、Q61P、Q61E、A146T、A146V、K117N、K117Rのいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せから選択される。一部の実施形態では、ガイドRNAは、配列番号37、42、51、52、62、63、若しくは77に記載される標的ヌクレオチド配列とハイブリダイズするか、又は配列番号1037、1042、1051、1052、1062、1063、若しくは1077に記載されるヌクレオチド配列を含む。一部の実施形態では、ガイドRNAは、配列番号37、42、51、52、62、63、若しくは77のいずれか1つと少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、若しくは99%同一の標的核酸配列とハイブリダイズする核酸配列を含むか、又は配列番号1037、1042、1051、1052、1062、1063、若しくは1077のいずれか1つと少なくとも85%、90%,95%、97%、98%、若しくは99%同一のヌクレオチド配列を含む。
【0040】
一部の実施形態では、ガイドRNAは、非天然ヌクレオシド間リンケージ、核酸模倣体、改変された糖部分、又は改変された核酸塩基のうちの1以上を含む。一部の実施形態では、非天然のヌクレオシド間リンケージは、ホスホロチオエート、ホスホルアミデート、非ホスホジエステル、ヘテロ原子、キラルホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、ホスホトリエステル、アミノアルキルホスホトリエステル、3’-アルキレンホスホネート、5’-アルキレンホスホネート、キラルホスホネート、ホスフィネート、3’-アミノホスホルアミデート、アミノアルキルホスホルアミデート、ホスホロジアミデート、チオノホスホルアミデート、チオノアルキルホスホネート、チオノアルキルホスホトリエステル、セレノホスフェート、又はボラノホスフェートのうちの1以上を含む。一部の実施形態では、核酸模倣体は、ペプチド核酸(PNA)、モルホリノ核酸、シクロヘキセニル核酸(CeNA)、又はロック核酸(LNA)のうちの1以上を含む。一部の実施形態では、改変された糖部分は、2’-O-(2-メトキシエチル)、2’-ジメチルアミノオキシエトキシ、2’-ジメチルアミノエトキシエトキシ、2’-O-メチル、又は2’-フルオロのうちの1以上を含む。一部の実施形態では、改変された核酸塩基は、5-メチルシトシン、5-ヒドロキシメチルシトシン、キサンチン、ヒポキサンチン、2-アミノアデニン、アデニンの6-メチル誘導体、グアニンの6-メチル誘導体、アデニンの2-プロピル誘導体、グアニンの2-プロピル誘導体、2-チオウラシル、2-チオチミン、2-チオシトシン、5-ハロウラシル、5-ハロシトシン、5-プロピニルウラシル、5-プロピニルシトシン、6-アゾウラシル、6-アゾシトシン、6-アゾチミン、プソイドウラシル、4-チオウラシル、8-ハロ、8-アミノ、8-チオール、8-チオアルキル、8-ヒドロキシル、5-ハロ、5-ブロモ、5-トリフルオロメチル、5-置換ウラシル、5-置換シトシン、7-メチルグアニン、7-メチルアデニン、2-Fアデニン、2-アミノアデニン、8-アザグアニン、8-アザアデニン、7-デアザグアニン、7-デアザアデニン、3-デアザグアニン、3-デアザアデニン、三環ピリミジン、フェノキサジンシチジン、フェノチアジンシチジン、置換フェノキサジンシチジン、カルバゾールシチジン、ピリドインドールシチジン、7-デアザアデニン、7-デアザグアノシン、2-アミノピリジン、2-ピリドン、5-置換ピリミジン、6-アザピリミジン、N-2、N-6、又は0-6置換プリン、2-アミノプロピルアデニン、5-プロピニルウラシル、又は5-プロピニルシトシンの1つ又は複数を含む。
【0041】
一部の実施形態では、組成物は、I-TEVIヌクレアーゼドメイン及びRNA誘導型ヌクレアーゼCasドメインに作動可能に連結されたリンカーをさらに含む。一部の実施形態では、リンカーは、配列番号701、702、703、又は704に記載されるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、リンカーは、T95位、S101位、A119位、K120位、K135位、P126位、D127位、N140位、T147位、Q158位、A161位、V117位、S165位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、リンカーは、T95S、S101Y、A119D、K120N、K135N、K135R、P126S、D127K、N140S、T147I、Q158R、A161V、V117F、S165Gのいずれか1つに対応する変異から選択される変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、リンカーは、配列番号701、702、703、又は704と少なくとも85%、90%、95%,97%、98%、又は99%同一であるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、リンカーは、T95位、S101位、A119位、K120位、K135位、P126位、D127位、N140位、T147位、Q158位、A161位、V117位、S165位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、リンカーは、T95S、S101Y、A119D、K120N、K135N、K135R、P126S、D127K、N140S、T147I、Q158R、A161V、V117F、S165Gのいずれか1つに対応する変異から選択される変異又はそれらの組合せを含む。
【0042】
一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼCasドメインは、RNA誘導型ヌクレアーゼCas9ドメインである。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼCas9ドメインは、RNA誘導型ヌクレアーゼStaphylococcus aureus Cas9ドメイン、RNA誘導型ヌクレアーゼStreptococcus pyogenes Cas9ドメイン、RNA誘導型ヌクレアーゼNeisseria meningitidis Cas9ドメイン、RNA誘導型ヌクレアーゼCampylobacter jejuni Cas9ドメイン、RNA誘導型ヌクレアーゼStreptococcus pasteurianus Cas9ドメイン、RNA誘導型ヌクレアーゼStreptococcus pasteurianus Cas9ドメイン、RNA誘導型ヌクレアーゼClostridium cellulolyticum Cas9ドメイン、RNA誘導型ヌクレアーゼGeobacillus thermodenitrificans T1 Cas9ドメインのいずれか1つ、又はそれらの組合せである。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼCas9ドメインは、RNA誘導型ヌクレアーゼStaphylococcus aureus Cas9ドメインである。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼStaphylococcus aureus Cas9ドメインは、配列番号710に記載されるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼStaphylococcus aureus Cas9ドメインは、D10位、H557位、N580位、H840位、D1135位、R1335位、T1337位、T267位、L325位、V327位、D333位、A336位、I341位、E345位、D348位、K352位、S360位、T368位、N369位、N371位、S372位、E373位、K386位、N393位、H408位、N410位、I414位、A415位、T438位、Y467位、N471位、D485位、M489位、E506位、R409位、T510位、N515位、Y518位、A539位、F550位、N551位、S596位、T602位、A611位、I617位、T620位、G654位、N667位、R685位、K695位、I706位、K722位、A723位、K724位、M731位、F732位、K735位、S739位、P741位、E742位、E746位、Q747位、I754位、T755位、H757位、K760位、H761位、P778位、E781位、I783位、N784位、D785位、T786L位、L787位、Y788位、K792位、D794位、T798位、L799位、V801位、N803位、L804位、N805位、G806位、D813位、K814位、L818位、I819位、S822位、E824位、L841位、G847位、D848位、Y857位、V875位、I876位、N884位、A888位、L890位、D894位、D895位、P897位、V903位、G920位、F924位、N929位、E936位、N937位、V941位、N942位、S943位、C945位、E947位、K951位、L952位、S956位、N957位、Q958位、A959位、N974位、G975位、V983位、N984位、N985位、D986位、I991位、V993位、M995位、I996位、T999位、Y1000位、R1001位、E1002位、L1004位、E1005位、N1006位、M1007位、D1009位、K1010位、R1011位、P1012位、P1013位、I1015位、I1016位、A1020位、S1021位、Q1024位、K1027位、E1039位、H1045位、I0148位、K1050位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼStaphylococcus aureus Cas9ドメインは、D10A、D10E、H557A、N580A、H840A、D1135E、R1335Q、T1337R、T267A、L325F、V327I、D333G、A336S、I341L、E345D、D348N、K352E、S360A、T368A、N369E、N371E、S372P、E373K、K386T、N393R、H408N、N410S、I414M、A415T、T438S、Y467F、N471K、D485E、M489F、E506K、R409K、T510E、N515K、Y518F、A539P、F550Y、N551H、S596A、T602I、A611S、I617V、T620K、G654E、N667D、R685K、K695Q、I706V、K722T、A723T、K724N、M731T、F732V、K735Q、S739N、P741L、E742G、E746D、Q747D、I754D、T755I、H757R、K760Q、H761S、P778I、E781K、I783V、N784D、D785E、T786L、L787V、Y788H、K792E、D794T、T798R、L799I、V801I、N803S、L804I、N805K、G806N、D813G、K814E、L818I、I819F、S822P、E824G、L841T、G847S、D848N、Y857H、V875I、I876V、N884K、A888V、L890R、D894G、D895H、P897L、V903I、G920D、F924L、N929Y、E936D、N937G、V941I、N942D、S943L、C945A、E947K、K951R、L952Q、S956N、N957E、Q958K、A959S、N974D、G975K、V983A、N984S、N985D、D986G、I991V、V993L、M995F、I996V、T999N、Y1000K、R1001E、E1002D、L1004I、E1005K、N1006M、M1007N、D1009L、K1010S、R1011T、P1012S、P1013F、I1015L、I1016R、A1020G、S1021K、Q1024K、K1027S、E1039K、H1045K、I0148M、K1050Mのいずれか1つに対応する変異から選択される変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼStaphylococcus aureus Cas9ドメインは、配列番号710と少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、又は99%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0043】
一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼStaphylococcus aureus Cas9ドメインは、D10位、H557位、N580位、H840位、D1135位、R1335位、T1337位、T267位、L325位、V327位、D333位、A336位、I341位、E345位、D348位、K352位、S360位、T368位、N369位、N371位、S372位、E373位、K386位、N393位、H408位、N410位、I414位、A415位、T438位、Y467位、N471位、D485位、M489位、E506位、R409位、T510位、N515位、Y518位、A539位、F550位、N551位、S596位、T602位、A611位、I617位、T620位、G654位、N667位、R685位、K695位、I706位、K722位、A723位、K724位、M731位、F732位、K735位、S739位、P741位、E742位、E746位、Q747位、I754位、T755位、H757位、K760位、H761位、P778位、E781位、I783位、N784位、D785位、T786L位、L787位、Y788位、K792位、D794位、T798位、L799位、V801位、N803位、L804位、N805位、G806位、D813位、K814位、L818位、I819位、S822位、E824位、L841位、G847位、D848位、Y857位、V875位、I876位、N884位、A888位、L890位、D894位、D895位、P897位、V903位、G920位、F924位、N929位、E936位、N937位、V941位、N942位、S943位、C945位、E947位、K951位、L952位、S956位、N957位、Q958位、A959位、N974位、G975位、V983位、N984位、N985位、D986位、I991位、V993位、M995位、I996位、T999位、Y1000位、R1001位、E1002位、L1004位、E1005位、N1006位、M1007位、D1009位、K1010位、R1011位、P1012位、P1013位、I1015位、I1016位、A1020位、S1021位、Q1024位、K1027位、E1039位、H1045位、I0148位、K1050位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼStaphylococcus aureus Cas9ドメインは、D10A、D10E、H557A、N580A、H840A、D1135E、R1335Q、T1337R、T267A、L325F、V327I、D333G、A336S、I341L、E345D、D348N、K352E、S360A、T368A、N369E、N371E、S372P、E373K、K386T、N393R、H408N、N410S、I414M、A415T、T438S、Y467F、N471K、D485E、M489F、E506K、R409K、T510E、N515K、Y518F、A539P、F550Y、N551H、S596A、T602I、A611S、I617V、T620K、G654E、N667D、R685K、K695Q、I706V、K722T、A723T、K724N、M731T、F732V、K735Q、S739N、P741L、E742G、E746D、Q747D、I754D、T755I、H757R、K760Q、H761S、P778I、E781K、I783V、N784D、D785E、T786L、L787V、Y788H、K792E、D794T、T798R、L799I、V801I、N803S、L804I、N805K、G806N、D813G、K814E、L818I、I819F、S822P、E824G、L841T、G847S、D848N、Y857H、V875I、I876V、N884K、A888V、L890R、D894G、D895H、P897L、V903I、G920D、F924L、N929Y、E936D、N937G、V941I、N942D、S943L、C945A、E947K、K951R、L952Q、S956N、N957E、Q958K、A959S、N974D、G975K、V983A、N984S、N985D、D986G、I991V、V993L、M995F、I996V、T999N、Y1000K、R1001E、E1002D、L1004I、E1005K、N1006M、M1007N、D1009L、K1010S、R1011T、P1012S、P1013F、I1015L、I1016R、A1020G、S1021K、Q1024K、K1027S、E1039K、H1045K、I0148M、K1050Mのいずれか1つに対応する変異から選択される変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼStaphylococcus aureus Cas9ドメインは、D10E変異に対応する変異を含む。
一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼCas9ドメインは、RNA誘導型ヌクレアーゼStreptococcus pyogenes Cas9ドメインである。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼStreptococcus pyogenes Cas9ドメインは、配列番号711に記載されるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼStreptococcus pyogenes Cas9ドメインは、D10位、S29位、F32位、D39位、R40位、H41位、S42位、I48位、C80位、S87位、K112位、H113位、K132、K141位、D147位、L158位、E171位、P176位、I186位、V189位、Q190位、Q194位、N199位、I201位、N202位、A203位、S204位、R205位、A210位、Q228位、L229位、G231位、S245位、T249位、S254位、D261位、T270位、N295位、T300位、D304位、V308位、N309位、I312位、T333位、A337位、E345位、F352位、Q354位、S355位、K356位、G366位、A367位、E396位、L398位、I414位、D428位、F429位、D435位、K468位、S469位、E470位、T472位、E480位、A486位、S490位、F498位、K500位、N501位、N504位、K528位、V530位、E532位、G533位、A538位、T555位、K570位、F575位、D605位、E611位、R629位、E634位、T638位、R655位、R664位、R671位、K705位、E706位、Q709位、K710位、S714位、G7115位、G717位、H721位、H723位、A725位、N726位、V743位、L747位、V748位、K772位、K775位、N776位、I788位、G792位、K797位、Y799位、T804位、N808位、L811位、R820位、N831位、R832位、V842位、L847位、N869位、E874位、N881位、Q885位、N888位、T893位、L911位、Y945位、D946位、L949位、E952位、A1023位、Y1036位、G1067位、G1077位、R1078位、N1093位、R1114位、N1115位、D1117位、A1121位、D1125位、P1128位、K1129位、V1146位、S1154位、S1159位、L1164位、S1172位、N1177位、P1178位、I1179位、D1180位、K1211位、M1213位、G1218位、N1234位、E1243位、K1244位、E1253位、E1260位、K1263位、H1264位、E1271位、Q1272位、E1275位、V1290位、L1291位、S1292位、A1293位、N1295位、H1297位、R1298位、D1299位、K1300位、R1303位、E1307位、N1308位、I1309位、I1310位、H1311位、L1312位、L1315位、T1316位、N1317位、Y1326位、D1328位、V1342位、A1345位、I1360位、S1363位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼStreptococcus pyogenes Cas9ドメインは、D10E、D10A、S29T、F32M、D39N、R40K、H41Q、S42T、I48L、C80R、S87A、K112D、H113N、K132N、K141E、D147E、L158V、E171Q、P176S、I186K、V189L、Q190H、Q194E、N199R、I201L、N202E、A203E、S204I、R205K、A210G、Q228A、L229F、G231N、S245A、T249M、S254A、D261N、T270S、N295K、T300I、D304G、V308A、N309D、I312V、T333A、A337V、E345K、F352S、Q354K、S355T、K356T、G366K、A367T、E396D、L398F、I414V、D428A、F429Y、D435E、K468Q、S469R、E470N、T472A、E480D、A486T、S490L、F498V、K500E、N501H、N504T、K528R、V530I、E532D、G533E、A538E、T555A、K570Q、F575C、D605E、E611D、R629K、E634K、T638K、R655H、R664K、R671K、K705V、E706D、Q709K、K710A、S714F、G7115E、G717K、H721K、H723Q、A725S、N726A、V743I、L747I、V748I、K772Q、K775R、N776R、I788M、G792R、K797E、Y799H、T804A、N808D、L811R、R820K、N831D、R832H、V842I、L847I、N869D、E874A、N881S、Q885R、N888K、T893S、L911A、Y945H、D946G、L949P、E952A、A1023G、Y1036R、G1067E、G1077E、R1078K、N1093T、R1114G、N1115E、D1117A、A1121P、D1125G、P1128T、K1129T、V1146I、S1154T、S1159P、L1164V、S1172N、N1177D、P1178S、I1179V、D1180S、K1211R、M1213L、G1218T、N1234H、E1243D、K1244T、E1253K、E1260D、K1263Q、H1264Y、E1271D、Q1272W、E1275H、V1290L、L1291R、S1292A、A1293T、N1295E、H1297N、R1298T、D1299H、K1300L、R1303S、E1307D、N1308S、I1309M、I1310L、H1311N、L1312A、L1315F、T1316S、N1317R、Y1326F、D1328N、V1342I、A1345S、I1360L、S1363Nのいずれか1つに対応する変異から選択される変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼStreptococcus pyogenes Cas9ドメインは、配列番号711と少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、又は99%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0044】
一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼStaphylococcus pyogenes Cas9ドメインは、D10位、S29位、F32位、D39位、R40位、H41位、S42位、I48位、C80位、S87位、K112位、H113位、K132位、K141位、D147位、L158位、E171位、P176位、I186位、V189位、Q190位、Q194位、N199位、I201位、N202位、A203位、S204位、R205位、A210位、Q228位、L229位、G231位、S245位、T249位、S254位、D261位、T270位、N295位、T300位、D304位、V308位、N309位、I312位、T333位、A337位、E345位、F352位、Q354位、S355位、K356位、G366位、A367位、E396位、L398位、I414位、D428位、F429位、D435位、K468位、S469位、E470位、T472位、E480位、A486位、S490位、F498位、K500位、N501位、N504位、K528位、V530位、E532位、G533位、A538位、T555位、K570位、F575位、D605位、E611位、R629位、E634位、T638位、R655位、R664位、R671位、K705位、E706位、Q709位、K710位、S714位、G7115位、G717位、H721位、H723位、A725位、N726位、V743位、L747位、V748位、K772位、K775位、N776位、I788位、G792位、K797位、Y799位、T804位、N808位、L811位、R820位、N831位、R832位、V842位、L847位、N869位、E874位、N881位、Q885位、N888位、T893位、L911位、Y945位、D946位、L949位、E952位、A1023位、Y1036位、G1067位、G1077位、R1078位、N1093位、R1114位、N1115位、D1117位、A1121位、D1125位、P1128位、K1129位、V1146位、S1154位、S1159位、L1164位、S1172位、N1177位、P1178位、I1179位、D1180位、K1211位、M1213位、G1218位、N1234位、E1243位、K1244位、E1253位、E1260位、K1263位、H1264位、E1271位、Q1272位、E1275位、V1290位、L1291位、S1292位、A1293位、N1295位、H1297位、R1298位、D1299位、K1300位、R1303位、E1307位、N1308位、I1309位、I1310位、H1311位、L1312位、L1315位、T1316位、N1317位、Y1326位、D1328位、V1342位、A1345位、I1360位、S1363位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼStreptococcus pyogenes Cas9ドメインは、D10E、D10A、S29T、F32M、D39N、R40K、H41Q、S42T、I48L、C80R、S87A、K112D、H113N、K132N、K141E、D147E、L158V、E171Q、P176S、I186K、V189L、Q190H、Q194E、N199R、I201L、N202E、A203E、S204I、R205K、A210G、Q228A、L229F、G231N、S245A、T249M、S254A、D261N、T270S、N295K、T300I、D304G、V308A、N309D、I312V、T333A、A337V、E345K、F352S、Q354K、S355T、K356T、G366K、A367T、E396D、L398F、I414V、D428A、F429Y、D435E、K468Q、S469R、E470N、T472A、E480D、A486T、S490L、F498V、K500E、N501H、N504T、K528R、V530I、E532D、G533E、A538E、T555A、K570Q、F575C、D605E、E611D、R629K、E634K、T638K、R655H、R664K、R671K、K705V、E706D、Q709K、K710A、S714F、G7115E、G717K、H721K、H723Q、A725S、N726A、V743I、L747I、V748I、K772Q、K775R、N776R、I788M、G792R、K797E、Y799H、T804A、N808D、L811R、R820K、N831D、R832H、V842I、L847I、N869D、E874A、N881S、Q885R、N888K、T893S、L911A、Y945H、D946G、L949P、E952A、A1023G、Y1036R、G1067E、G1077E、R1078K、N1093T、R1114G、N1115E、D1117A、A1121P、D1125G、P1128T、K1129T、V1146I、S1154T、S1159P、L1164V、S1172N、N1177D、P1178S、I1179V、D1180S、K1211R、M1213L、G1218T、N1234H、E1243D、K1244T、E1253K、E1260D、K1263Q、H1264Y、E1271D、Q1272W、E1275H、V1290L、L1291R、S1292A、A1293T、N1295E、H1297N、R1298T、D1299H、K1300L、R1303S、E1307D、N1308S、I1309M、I1310L、H1311N、L1312A、L1315F、T1316S、N1317R、Y1326F、D1328N、V1342I、A1345S、I1360L、S1363Nのいずれか1つに対応する変異から選択される変異又はそれらの組合せを含む。
【0045】
一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼCas9ドメインは、RNA誘導型ヌクレアーゼNeisseria meningitidis Cas9ドメインである。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼNeisseria meningitidis Cas9ドメインは、配列番号712に記載されるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼNeisseria meningitidis Cas9ドメインは、I9位、D16位、D30位、E31位、A94位、I103位、P124位、N164位、I213位、G229位、T241位、S376位、E393位、G454位、K471位、G490位、D660位、C665位、K764位、T770位、P803位、A841位、H842位、K843位、D844位、L846位、R847位、K854位、H855位、N856位、K858位、K862位、W865位、E868位、I869位、A872位、D873位、N876位、Y880位、G883位、I886位、E887位、E890位、R895位、A898位、Y899位、G900位、G901位、N902位、A903位、K904位、Q905位、D908位、N912位、K917位、G919位、L921位、V927位、K929位、T930位、E932位、S933位、L936位、L937位、N938位、K939位、K940位、Y943位、T944位、G949位、D950位、C958位、K965位、N966位、Q967位、F969位、A975位、E980位、N981位、I986位、D987位、C988位、K989位、G990位、Y991位、R992位、I993位、D994位、Y997位、T998位、C1000位、S1002位、H1004位、K1005位、Y1006位、A1010位、F1011位、Q1012位、K1013位、D1014位、E1015位、K1018位、V1019位、E1020位、F1021位、A1022位、Y1024位、I1025位、N1026位、C1027位、D1028位、S1029位、S1030位、N1031位、R1033位、F1034位、Y1035位、L1036位、A1037位、W1038位、K1041位、G1042位、K1044位、E1045位、Q1046位、Q1047位、F1048位、R1049位、I1050位、S1051位、T1052位、Q1053位、N1054位、L1055位、V1056位、L1057位、I1058位、Y1061位、V1063位、N1064位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼNeisseria meningitidis Cas9ドメインは、I9M、D16E、D30E、E31K、A94D、I103V、P124C、N164D、I213N、G229D、T241A、S376T、E393K、G454C、K471E、G490C、D660E、C665R、K764E、T770A、P803S、A841Q、H842G、K843H、D844E、L846V、R847K、K854R、H855L、N856D、K858G、K862L、W865P、E868Q、I869L、A872K、D873G、N876K、Y880R、G883E、I886P、E887K、E890E、R895Q、A898T、Y899H、G900K、G901D、N902D、A903P、K904T、Q905K、D908A、N912E、K917Y、G919T、L921Q、V927I、K929Q、T930V、E932K、S933T、L936W、L937V、N938R、K939N、K940H、Y943N、T944G、G949A、D950T、C958E、K965G、N966G、Q967K、F969Y、A975S、E980K、N981G、I986R、D987A、C988V、K989V、G990A、Y991F、R992K、I993D、D994E、Y997F、T998E、C1000R、S1002I、H1004Y、K1005A、Y1006N、A1010K、F1011L、Q1012T、K1013A、D1014K、E1015K、K1018N、V1019E、E1020F、F1021L、A1022G、Y1024F、I1025V、N1026S、C1027L、D1028N、S1029R、S1030A、N1031T、R1033A、F1034I、Y1035D、L1036I、A1037R、W1038T、K1041T、G1042D、K1044T、E1045K、Q1046G、Q1047E、F1048Q、R1049S、I1050V、S1051G、T1052V、Q1053K、N1054T、L1055A、V1056L、L1057S、I1058F、Y1061N、V1063I、N1064Dのいずれか1つに対応する変異から選択される変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼNeisseria meningitidis Cas9ドメインは、配列番号712と少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、又は99%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0046】
一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼNeisseria meningitidis Cas9ドメインは、I9位、D16位、D30位、E31位、A94位、I103位、P124位、N164位、I213位、G229位、T241位、S376位、E393位、G454位、K471位、G490位、D660位、C665位、K764位、T770位、P803位、A841位、H842位、K843位、D844位、L846位、R847位、K854位、H855位、N856位、K858位、K862位、W865位、E868位、I869位、A872位、D873位、N876位、Y880位、G883位、I886位、E887位、E890位、R895位、A898位、Y899位、G900位、G901位、N902位、A903位、K904位、Q905位、D908位、N912位、K917位、G919位、L921位、V927位、K929位、T930位、E932位、S933位、L936位、L937位、N938位、K939位、K940位、Y943位、T944位、G949位、D950位、C958位、K965位、N966位、Q967位、F969位、A975位、E980位、N981位、I986位、D987位、C988位、K989位、G990位、Y991位、R992位、I993位、D994位、Y997位、T998位、C1000位、S1002位、H1004位、K1005位、Y1006位、A1010位、F1011位、Q1012位、K1013位、D1014位、E1015位、K1018位、V1019位、E1020位、F1021位、A1022位、Y1024位、I1025位、N1026位、C1027位、D1028位、S1029位、S1030位、N1031位、R1033位、F1034位、Y1035位、L1036位、A1037位、W1038位、K1041位、G1042位、K1044位、E1045位、Q1046位、Q1047位、F1048位、R1049位、I1050位、S1051位、T1052位、Q1053位、N1054位、L1055位、V1056位、L1057位、I1058位、Y1061位、V1063位、N1064位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼNeisseria meningitidis Cas9ドメインは、I9M、D16E、D30E、E31K、A94D、I103V、P124C、N164D、I213N、G229D、T241A、S376T、E393K、G454C、K471E、G490C、D660E、C665R、K764E、T770A、P803S、A841Q、H842G、K843H、D844E、L846V、R847K、K854R、H855L、N856D、K858G、K862L、W865P、E868Q、I869L、A872K、D873G、N876K、Y880R、G883E、I886P、E887K、E890E、R895Q、A898T、Y899H、G900K、G901D、N902D、A903P、K904T、Q905K、D908A、N912E、K917Y、G919T、L921Q、V927I、K929Q、T930V、E932K、S933T、L936W、L937V、N938R、K939N、K940H、Y943N、T944G、G949A、D950T、C958E、K965G、N966G、Q967K、F969Y、A975S、E980K、N981G、I986R、D987A、C988V、K989V、G990A、Y991F、R992K、I993D、D994E、Y997F、T998E、C1000R、S1002I、H1004Y、K1005A、Y1006N、A1010K、F1011L、Q1012T、K1013A、D1014K、E1015K、K1018N、V1019E、E1020F、F1021L、A1022G、Y1024F、I1025V、N1026S、C1027L、D1028N、S1029R、S1030A、N1031T、R1033A、F1034I、Y1035D、L1036I、A1037R、W1038T、K1041T、G1042D、K1044T、E1045K、Q1046G、Q1047E、F1048Q、R1049S、I1050V、S1051G、T1052V、Q1053K、N1054T、L1055A、V1056L、L1057S、I1058F、Y1061N、V1063I、N1064Dのいずれか1つに対応する変異から選択される変異又はそれらの組合せを含む。
【0047】
一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼCas9ドメインは、RNA誘導型ヌクレアーゼCampylobacter jejuni Cas9ドメインである。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼCampylobacter jejuni Cas9ドメインは、配列番号713に記載されるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼCampylobacter jejuni Cas9ドメインは、L5位、A6位、D8位、I9位、S12位、S13位、F18位、S19位、L24位、K25位、I31位、T40位、E42位、L50位、L58位、A59位、R61位、L58位、L65位、H67位、N74位、K77位、L98位、I99位、P101位、N110位、L113位、A119位、A126位、R128位、I134位、K140位、A144位、K147位、Q151位、L156位、V184位、S190位、F199位、D202位、G203位、R212位、F214位、K221位、E223位、Y232位、A235位、V243位、S247位、D251位、P256位、L261位、T269位、N276位、N277位、L285位、T287位、L291位、K300位、T305位、Q308位、L312位、G314位、Y335位、K336位、I339位、H345位、D351位、N353位、E354位、I362位、K370位、D383位、S384位、K391位、I396位、L403位、T405位、K413位、N419位、L421位、D430位、K432位、A437位、L453位、K457位、V462位、A465位、K472位、N477位、A492位、E495位、L525位、K526位、L527位、K531位、E532位、E542位、Q550位、E556位、H559位、Y561位、S564位、M572位、V577位、Q581位、N587位、N596位、K600位、Q602位、K603位、Q616位、K617位、N623位、Y624位、K633位、D634位、Y642位、N649位、D656位、L660位、D662位、K667位、V677位、E680位、K682位、L686位、H692位、T693位、V712位、I714位、V722位、K723位、S736位、L739位、K742位、L747位、N751位、F756位、R763位、Q764位、E772位、K777位、A786位、E790位、F792位、Q800位、S801位、G804位、L812位、E813位、V833位、I835位、T841位、Y845位、A855位、L856位、A863位、V864位、D879位、E883位、D900位、Q902位、K927位、F928位、V971位、T972位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼCampylobacter jejuni Cas9ドメインは、L5I、A6G、D8N、D8E、I9L、S12A、S13N、F18L、S19R、L24I、K25I、I31V、T40N、E42N、L50E、L58V、A59K、R61K、L58V、L65M、H67A、N74K、K77N、L98T、I99Q、P101I、N110S、L113I、A119S、A126V、R128H、I134S、K140N、A144T、K147E、Q151K、L156M、V184I、S190D、F199L、D202Q、G203E、R212K、F214L、K221K、E223K、Y232F、A235P、V243I、S247I、D251N、P256A、L261S、T269G、N276K、N277S、L285V、T287E、L291I、K300D、T305S、Q308K、L312I、G314N、Y335L、K336N、I339K、H345T、D351I、N353D、E354S、I362T、K370E、D383E、S384K、K391N、I396L、L403Q、T405I、K413R、N419E、L421C、D430E、K432S、A437L、L453I、K457C、V462L、A465D、K472S、N477H、A492K、E495I、L525Q、K526I、L527V、K531E、E532D、E542L、Q550D、E556V、H559Y、Y561R、S564N、M572S、V577T、Q581L、N587G、N596E、K600L、Q602A、K603E、Q616R、K617F、N623F、Y624F、K633T、D634E、Y642W、N649S、D656S、L660I、D662E、K667A、V677Q、E680V、K682S、L686I、H692N、T693F、V712I、I714V、V722I、K723F、S736K、L739F、K742N、L747S、N751L、F756L、R763K、Q764E、E772N、K777H、A786T、E790L、F792P、Q800N、S801T、G804D、L812V、E813K、V833S、I835L、T841K、Y845H、A855S、L856T、A863T、V864P、D879N、E883N、D900G、Q902K、K927N、F928Y、V971L、T972Sのいずれか1つに対応する変異から選択される変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼCampylobacter jejuni Cas9ドメインは、配列番号713と少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、又は99%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0048】
一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼCampylobacter jejuni Cas9ドメインは、L5位、A6位、D8位、I9位、S12位、S13位、F18位、S19位、L24位、K25位、I31位、T40位、E42位、L50位、L58位、A59位、R61位、L58位、L65位、H67位、N74位、K77位、L98位、I99位、P101位、N110位、L113位、A119位、A126位、R128位、I134位、K140位、A144位、K147位、Q151位、L156位、V184位、S190位、F199位、D202位、G203位、R212位、F214位、K221位、E223位、Y232位、A235位、V243位、S247位、D251位、P256位、L261位、T269位、N276位、N277位、L285位、T287位、L291位、K300位、T305位、Q308位、L312位、G314位、Y335位、K336位、I339位、H345位、D351位、N353位、E354位、I362位、K370位、D383位、S384位、K391位、I396位、L403位、T405位、K413位、N419位、L421位、D430位、K432位、A437位、L453位、K457位、V462位、A465位、K472位、N477位、A492位、E495位、L525位、K526位、L527位、K531位、E532位、E542位、Q550位、E556位、H559位、Y561位、S564位、M572位、V577位、Q581位、N587位、N596位、K600位、Q602位、K603位、Q616位、K617位、N623位、Y624位、K633位、D634位、Y642位、N649位、D656位、L660位、D662位、K667位、V677位、E680位、K682位、L686位、H692位、T693位、V712位、I714位、V722位、K723位、S736位、L739位、K742位、L747位、N751位、F756位、R763位、Q764位、E772位、K777位、A786位、E790位、F792位、Q800位、S801位、G804位、L812位、E813位、V833位、I835位、T841位、Y845位、A855位、L856位、A863位、V864位、D879位、E883位、D900位、Q902位、K927位、F928位、V971位、T972位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼCampylobacter jejuni Cas9ドメインは、L5I、A6G、D8N、D8E、I9L、S12A、S13N、F18L、S19R、L24I、K25I、I31V、T40N、E42N、L50E、L58V、A59K、R61K、L58V、L65M、H67A、N74K、K77N、L98T、I99Q、P101I、N110S、L113I、A119S、A126V、R128H、I134S、K140N、A144T、K147E、Q151K、L156M、V184I、S190D、F199L、D202Q、G203E、R212K、F214L、K221K、E223K、Y232F、A235P、V243I、S247I、D251N、P256A、L261S、T269G、N276K、N277S、L285V、T287E、L291I、K300D、T305S、Q308K、L312I、G314N、Y335L、K336N、I339K、H345T、D351I、N353D、E354S、I362T、K370E、D383E、S384K、K391N、I396L、L403Q、T405I、K413R、N419E、L421C、D430E、K432S、A437L、L453I、K457C、V462L、A465D、K472S、N477H、A492K、E495I、L525Q、K526I、L527V、K531E、E532D、E542L、Q550D、E556V、H559Y、Y561R、S564N、M572S、V577T、Q581L、N587G、N596E、K600L、Q602A、K603E、Q616R、K617F、N623F、Y624F、K633T、D634E、Y642W、N649S、D656S、L660I、D662E、K667A、V677Q、E680V、K682S、L686I、H692N、T693F、V712I、I714V、V722I、K723F、S736K、L739F、K742N、L747S、N751L、F756L、R763K、Q764E、E772N、K777H、A786T、E790L、F792P、Q800N、S801T、G804D、L812V、E813K、V833S、I835L、T841K、Y845H、A855S、L856T、A863T、V864P、D879N、E883N、D900G、Q902K、K927N、F928Y、V971L、T972Sのいずれか1つに対応する変異から選択される変異又はそれらの組合せを含む。
【0049】
一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼCas9ドメインは、RNA誘導型ヌクレアーゼStreptococcus pasteurianus Cas9ドメインである。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼStreptococcus pasteurianus Cas9ドメインは、配列番号714に記載されるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼStreptococcus pasteurianus Cas9ドメインは、D11位、E85位、A88位、T92位、E96位、Y100位、T109位、D110位、D113位、E115位、R116位、D125位、I127位、K128位、E132位、S147位、I185位、A187位、K228位、Y229位、T232位、M255位、S271位、N273位、A294位、A327位、E355位、K357位、N379位、T380位、S382位、A385位、D439位、R440位、S464位、H469位、Y519位、I528位、N569位、I581位、A607位、K632位、D633位、H635位、E636位、A647位、D648位、T703位、P705位、K712位、S713位、A724位、V750位、D882位、S951位、D977位、E979位、S1014位、H1027位、I1030位、E1081位、D1082位、D1086位、K1088位、S1089位、N1090位、R1092位、T1093位、I1094位、C1095位、A1138位、Y1139位、D1141位、T1142位、F1158位、A1168位、E1190位、E1198位、H1202位、I1204位、R1205位、I1210位、K1224位、S1232位、M1240位、V1241位、I1242位、P1243位、G1424位、K1248位、Q1254位、N1257位、S1258位、T1262位、K1263位、Y1264位、D1266位、A1270位、K1277位、D1284位、L1288位、V1302位、N1316位、T1346位、I1374位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼStreptococcus pasteurianus Cas9ドメインは、D11E、D11A、E85D、A88T、T92A、E96D、Y100Q、T109D、D110N、D113N、E115D、R116S、D125E、I127D、K128A、E132K、S147T、I185L、A187T、K228N、Y229N、T232K、M255T、S271T、N273E、A294S、A327V、E355K、K357Q、N379G、T380I、S382T、A385N、D439E、R440E、S464A、H469R、Y519F、I528V、N569D、I581V、A607S、K632R、D633E、H635Q、E636Q、A647K、D648Q、T703A、P705S、K712E、S713A、A724T、V750I、D882G、S951R、D977E、E979K、S1014P、H1027R、I1030V、E1081G、D1082E、D1086N、K1088R、S1089T、N1090D、R1092E、T1093K、I1094V、C1095R、A1138V、Y1139L、D1141E、T1142P、F1158L、A1168T、E1190K、E1198K、H1202Q、I1204V、R1205Q、I1210M、K1224R、S1232T、M1240I、V1241M、I1242L、P1243S、G1424A、K1248A、Q1254H、N1257G、S1258N、T1262A、K1263E、Y1264H、D1266K、A1270E、K1277E、D1284N、L1288V、V1302A、N1316D、T1346N、I1374Lのいずれか1つに対応する変異から選択される変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼStreptococcus pasteurianus Cas9ドメインは、配列番号714と少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、又は99%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0050】
一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼStreptococcus pasteurianus Cas9ドメインは、D11位、E85位、A88位、T92位、E96位、Y100位、T109位、D110位、D113位、E115位、R116位、D125位、I127位、K128位、E132位、S147位、I185位、A187位、K228位、Y229位、T232位、M255位、S271位、N273位、A294位、A327位、E355位、K357位、N379位、T380位、S382位、A385位、D439位、R440位、S464位、H469位、Y519位、I528位、N569位、I581位、A607位、K632位、D633位、H635位、E636位、A647位、D648位、T703位、P705位、K712位、S713位、A724位、V750位、D882位、S951位、D977位、E979位、S1014位、H1027位、I1030位、E1081位、D1082位、D1086位、K1088位、S1089位、N1090位、R1092位、T1093位、I1094位、C1095位、A1138位、Y1139位、D1141位、T1142位、F1158位、A1168位、E1190位、E1198位、H1202位、I1204位、R1205位、I1210位、K1224位、S1232位、M1240位、V1241位、I1242位、P1243位、G1424位、K1248位、Q1254位、N1257位、S1258位、T1262位、K1263位、Y1264位、D1266位、A1270位、K1277位、D1284位、L1288位、V1302位、N1316位、T1346位、I1374位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼStreptococcus pasteurianus Cas9ドメインは、D11E、D11A、E85D、A88T、T92A、E96D、Y100Q、T109D、D110N、D113N、E115D、R116S、D125E、I127D、K128A、E132K、S147T、I185L、A187T、K228N、Y229N、T232K、M255T、S271T、N273E、A294S、A327V、E355K、K357Q、N379G、T380I、S382T、A385N、D439E、R440E、S464A、H469R、Y519F、I528V、N569D、I581V、A607S、K632R、D633E、H635Q、E636Q、A647K、D648Q、T703A、P705S、K712E、S713A、A724T、V750I、D882G、S951R、D977E、E979K、S1014P、H1027R、I1030V、E1081G、D1082E、D1086N、K1088R、S1089T、N1090D、R1092E、T1093K、I1094V、C1095R、A1138V、Y1139L、D1141E、T1142P、F1158L、A1168T、E1190K、E1198K、H1202Q、I1204V、R1205Q、I1210M、K1224R、S1232T、M1240I、V1241M、I1242L、P1243S、G1424A、K1248A、Q1254H、N1257G、S1258N、T1262A、K1263E、Y1264H、D1266K、A1270E、K1277E、D1284N、L1288V、V1302A、N1316D、T1346N、I1374Lのいずれか1つに対応する変異から選択される変異又はそれらの組合せを含む。
【0051】
一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼCas9ドメインは、RNA誘導型ヌクレアーゼClostridium cellulolyticum Cas9ドメインである。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼClostridium cellulolyticum Cas9ドメインは、配列番号715に記載されるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼClostridium cellulolyticum Cas9ドメインは、T4位、D10位、V9位、D20位、K21位、I27位、C33位、K36位、A47位、A49位、S64位、Q65位、E102位、L103位、T122位、I124位、K131位、D137位、R163位、G166位、I169位、F170位、V183位、D184位、I187位、E193位、K200位、K208位、L209位、D221位、N224位、E227位、F228位、S234位、V242位、K244位、L252位、T256位、C258位、S261位、V413位、M415位、K416位、R417位、K424位、Y426位、K427位、S429位、D430位、A468位、T470位、A472位、A478位、Q481位、K482位、L485位、A497位、L535位、W540位、R541、E544位、G554位、P556位、I570位、Y574位、M580位、Y584位、M585位、T592位、D593位、V606位、W607位、I647位、N650位、S693位、L697位、E702位、S704位、A713位、V714位、I715位、D776位、L847位、G850位、G853位、A854位、R860位、I900位、H904位、M905位、I906位、E921位、Q923位、S929位、T930位、H931位、Q939位、N994位、I997位、N1000位、K1001位、S1002位、I1003位、K1005位、P1008位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼClostridium cellulolyticum Cas9ドメインは、T4S、D10E、V9I、D20N、K21E、I27E、C33I、K36V、A47S、A49P、S64R、Q65H、E102L、L103V、T122V、I124F、K131Q、D137E、R163Q、G166S、I169L、F170L、V183G、D184G、I187T、E193S、K200Q、K208A、L209Y、D221K、N224Q、E227S、F228S、S234T、V242I、K244N、L252K、T256K、C258T、S261F、V413K、M415L、K416R、R417N、K424Q、Y426I、K427P、S429H、D430Q、A468S、T470S、A472V、A478G、Q481K、K482R、L485S、A497M、L535H、W540Y、R541K、E544Q、G554F、P556S、I570V、Y574I、M580F、Y584N、M585N、T592A、D593A、V606W、W607F、I647R、N650H、S693K、L697F、E702Q、S704N、A713V、V714I、I715V、D776E、L847A、G850P、G853A、A854P、R860K、I900V、H904D、M905V、I906L、E921Y、Q923E、S929D、T930E、H931Y、Q939P、N994Q、I997P、N1000R、K1001M、S1002N、I1003K、K1005H、P1008Kのいずれか1つから選択される変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼClostridium cellulolyticum Cas9ドメインは、配列番号715と少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、又は99%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0052】
一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼClostridium cellulolyticum Cas9ドメインは、T4位、D10位、V9位、D20位、K21位、I27位、C33位、K36位、A47位、A49位、S64位、Q65位、E102位、L103位、T122位、I124位、K131位、D137位、R163位、G166位、I169位、F170位、V183位、D184位、I187位、E193位、K200位、K208位、L209位、D221位、N224位、E227位、F228位、S234位、V242位、K244位、L252位、T256位、C258位、S261位、V413位、M415位、K416位、R417位、K424位、Y426位、K427位、S429位、D430位、A468位、T470位、A472位、A478位、Q481位、K482位、L485位、A497位、L535位、W540位、R541位、E544位、G554位、P556位、I570位、Y574位、M580位、Y584位、M585位、T592位、D593位、V606位、W607位、I647位、N650位、S693位、L697位、E702位、S704位、A713位、V714位、I715位、D776位、L847位、G850位、G853位、A854位、R860位、I900位、H904位、M905位、I906位、E921位、Q923位、S929位、T930位、H931位、Q939位、N994位、I997位、N1000位、K1001位、S1002位、I1003位、K1005位、P1008位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼClostridium cellulolyticum Cas9ドメインは、T4S、D10E、V9I、D20N、K21E、I27E、C33I、K36V、A47S、A49P、S64R、Q65H、E102L、L103V、T122V、I124F、K131Q、D137E、R163Q、G166S、I169L、F170L、V183G、D184G、I187T、E193S、K200Q、K208A、L209Y、D221K、N224Q、E227S、F228S、S234T、V242I、K244N、L252K、T256K、C258T、S261F、V413K、M415L、K416R、R417N、K424Q、Y426I、K427P、S429H、D430Q、A468S、T470S、A472V、A478G、Q481K、K482R、L485S、A497M、L535H、W540Y、R541K、E544Q、G554F、P556S、I570V、Y574I、M580F、Y584N、M585N、T592A、D593A、V606W、W607F、I647R、N650H、S693K、L697F、E702Q、S704N、A713V、V714I、I715V、D776E、L847A、G850P、G853A、A854P、R860K、I900V、H904D、M905V、I906L、E921Y、Q923E、S929D、T930E、H931Y、Q939P、N994Q、I997P、N1000R、K1001M、S1002N、I1003K、K1005H、P1008Kのいずれか1つに対応する変異から選択される変異又はそれらの組合せを含む。
【0053】
一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼCas9ドメインは、RNA誘導型ヌクレアーゼGeobacillus thermodenitrificans T1 Cas9ドメインである。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼGeobacillus thermodenitrificans T1 Cas9ドメインは、配列番号716に記載されるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼGeobacillus thermodenitrificans T1 Cas9ドメインは、K2位、D8位、I14位、D35位、K41位、F74位、V75位、K91位、I117位、R128位、T136位、Q151位、S152位、S156位、A161位、V164位、S171位、E178位、D179位、V185位、R192位、K195位、A199位、Y204位、I207位、V208位、A212位、H215位、S219位、F227位、T260位、V261位、V271位、G274位、I276位、A278位、L279位、D282位、I287位、K289位、H293位、F299位、V302位、N307位、R313位、L317位、L318位、V331位、G337位、K341位、S348位、A354位、A355位、K356位、R359位、M372位、T377位、R380位、E395位、D399位、E404位、S416位、T441位、R445位、N464位、E504位、S508位、M515位、Q516位、E520位、G521位、V534位、L545位、K559位、T578位、K603位、T612位、L619位、S621位、N656位、N660位、L673位、D685位、I699位、N708位、N717位、R737位、V738位、S752位、D756位、Q771位、N777位、N792位、E793位、I811位、I824位、K839位、Q845位、K848位、T849位、L895位、I902位、T908位、V929位、I943位、I946位、M948位、F990位、T995位、V1000位、Q1014位、D1017位、S1019位、N1020位、G1021位、S1024位、N1030位、N1031位、R1035位、S1036位、I1037位、V1067位、S1071位、A1075位、I1079位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼGeobacillus thermodenitrificans T1 Cas9ドメインは、K2R、D8E、D8A、I14V、D35E、K41Q、F74V、V75I、K91E、I117V、R128K、T136S、Q151R、S152A、S156G、A161G、V164I、S171A、E178G、D179E、V185I、R192H、K195R、A199S、Y204F、I207M、V208S、A212K、H215N、S219T、F227V、T260I、V261A、V271I、G274S、I276A、A278G、L279P、D282E、I287L、K289E、H293Q、F299Y、V302I、N307R、R313Y、L317I、L318V、V331I、G337D、K341Q、S348K、A354K、A355S、K356S、R359L、M372L、T377A、R380H、E395P、D399N、E404N、S416T、T441S、R445K、N464T、E504D、S508T、M515T、Q516K、E520D、G521E、V534M、L545H、K559R、T578V、K603R、T612I、L619V、S621T、N656M、N660S、L673F、D685E、I699V、N708E、N717D、R737K、V738I、S752A、D756E、Q771R、N777H、N792D、E793Q、I811V、I824V、K839T、Q845K、K848A、T849S、L895P、I902V、T908K、V929V、I943V、I946M、M948I、F990L、T995I、V1000G、Q1014K、D1017H、S1019G、N1020T、G1021A、S1024E、N1030C、N1031S、R1035S、S1036G、I1037V、V1067L、S1071A、A1075T、I1079Vのいずれか1つに対応する変異から選択される変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼGeobacillus thermodenitrificans T1 Cas9ドメインは、配列番号716と少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、又は99%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0054】
一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼGeobacillus thermodenitrificans T1 Cas9ドメインは、K2位、D8位、I14位、D35位、K41位、F74位、V75位、K91位、I117位、R128位、T136位、Q151位、S152位、S156位、A161位、V164位、S171位、E178位、D179位、V185位、R192位、K195位、A199位、Y204位、I207位、V208位、A212位、H215位、S219位、F227位、T260位、V261位、V271位、G274位、I276位、A278位、L279位、D282位、I287位、K289位、H293位、F299位、V302位、N307位、R313位、L317位、L318位、V331位、G337位、K341位、S348位、A354位、A355位、K356位、R359位、M372位、T377位、R380位、E395位、D399位、E404位、S416位、T441位、R445位、N464位、E504位、S508位、M515位、Q516位、E520位、G521位、V534位、L545位、K559位、T578位、K603位、T612位、L619位、S621位、N656位、N660位、L673位、D685位、I699位、N708位、N717位、R737位、V738位、S752位、D756位、Q771位、N777位、N792位、E793位、I811位、I824位、K839位、Q845位、K848位、T849位、L895位、I902位、T908位、V929位、I943位、I946位、M948位、F990位、T995位、V1000位、Q1014位、D1017位、S1019位、N1020位、G1021位、S1024位、N1030位、N1031位、R1035位、S1036位、I1037位、V1067位、S1071位、A1075位、I1079位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼGeobacillus thermodenitrificans T1 Cas9ドメインは、K2R、D8E、D8A、I14V、D35E、K41Q、F74V、V75I、K91E、I117V、R128K、T136S、Q151R、S152A、S156G、A161G、V164I、S171A、E178G、D179E、V185I、R192H、K195R、A199S、Y204F、I207M、V208S、A212K、H215N、S219T、F227V、T260I、V261A、V271I、G274S、I276A、A278G、L279P、D282E、I287L、K289E、H293Q、F299Y、V302I、N307R、R313Y、L317I、L318V、V331I、G337D、K341Q、S348K、A354K、A355S、K356S、R359L、M372L、T377A、R380H、E395P、D399N、E404N、S416T、T441S、R445K、N464T、E504D、S508T、M515T、Q516K、E520D、G521E、V534M、L545H、K559R、T578V、K603R、T612I、L619V、S621T、N656M、N660S、L673F、D685E、I699V、N708E、N717D、R737K、V738I、S752A、D756E、Q771R、N777H、N792D、E793Q、I811V、I824V、K839T、Q845K、K848A、T849S、L895P、I902V、T908K、V929V、I943V、I946M、M948I、F990L、T995I、V1000G、Q1014K、D1017H、S1019G、N1020T、G1021A、S1024E、N1030C、N1031S、R1035S、S1036G、I1037V、V1067L、S1071A、A1075T、I1079Vのいずれか1つに対応する変異から選択される変異又はそれらの組合せを含む。
【0055】
一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼCasドメインは、RNA誘導型ヌクレアーゼCas12ドメインである。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼCasドメインは、RNA誘導型ヌクレアーゼCasXドメインである。一部の実施形態では、I-TEVIヌクレアーゼドメインは、配列番号700と少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、又は99%同一であるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、I-TEVIヌクレアーゼドメインは、T11、V16、N14、E25、K26、R27、E36、K37、G38、C39、S41、L45、F49、I60、及びE81に対応する位置のいずれか1つにおける変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、I-TEVIヌクレアーゼドメインは、T11V、V16I、N14G、E25D、K26R、R27A、E36S、K37N、G38N、C39V、S41H、L45F、F49Y、I60V、E81Iに対応するいずれか1つから選択される変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、I-TEVIヌクレアーゼドメインは、K26R変異に対応する変異を含む。一部の実施形態では、I-TEVIヌクレアーゼドメインは、配列番号700に記載されるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、I-TEVIヌクレアーゼドメインは、T11位、V16位、N14位、E25位、K26位、R27位、E36位、K37位、G38位、C39位、S41位、L45位、F49位、I60位、及びE81位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、I-TEVIヌクレアーゼドメインは、T11V、V16I、N14G、E25D、K26R、R27A、E36S、K37N、G38N、C39V、S41H、L45F、F49Y、I60V、E81Iのいずれか1つに対応する変異から選択される変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、I-TEVIヌクレアーゼドメインは、K26R変異に対応する変異を含む。一部の実施形態では、キメラヌクレアーゼは核局在化シグナルをさらに含む。一部の実施形態では、核局在化シグナルはSV40核局在化シグナルを含む。一部の実施形態では、核局在化シグナルはヌクレオプラスミン核局在化シグナルを含む。一部の実施形態では、組成物はドナー核酸をさらに含む。一部の実施形態では、ドナー核酸は、発癌性変異を含む遺伝子の非発癌性機能を回復させる。一部の実施形態では、ドナー核酸は発癌性変異の非発癌性バージョンを含む。一部の実施形態では、ドナー核酸はDNAである。一部の実施形態では、ドナー核酸は平滑末端及び少なくとも2ヌクレオチドの3’突出末端を含む。一部の実施形態では、ドナー核酸は発癌性変異の非発癌性バージョンに隣接する5’及び3’の相同性を含む。一部の実施形態では、組成物はドナー核酸を含まない。一部の実施形態では、組成物は、薬学的に許容される賦形剤、希釈剤、又は担体をさらに含む。一部の実施形態では、組成物は脂質ナノ粒子中にカプセル化されている。一部の実施形態では、脂質ナノ粒子はカチオン性又は中性の脂質を含む。
【0056】
[23]別の態様では、本開示は、本開示のキメラヌクレアーゼ又はガイドRNAをコードする核酸又は複数の核酸を提供する。一部の実施形態では、キメラヌクレアーゼ又はガイドRNAは、真核生物のプロモーター、エンハンサー、ポリアデニル化部位、又はそれらの組合せに作動可能に連結されている。一部の実施形態では、核酸は、プラスミド、レンチウイルスベクター、アデノ随伴ウイルスベクター、又はアデノウイルスベクターから選択される発現ベクターである。一部の実施形態では、核酸又は複数の核酸は、ドナー核酸部分をさらに含む。
【0057】
[24]別の態様では、本開示は、本開示の組成物を細胞に接触させることを含む、細胞内の発癌性変異を標的とする方法を提供する。一部の実施形態では、細胞はがんに罹患した個体の細胞である。
【0058】
[25]別の態様では、本開示は、細胞内の発癌性変異を標的とするための、本開示の組成物の細胞への使用を提供する。一部の実施形態では、細胞はがんに罹患した個体の細胞である。
【0059】
[26]別の態様では、本開示は、本開示の組成物を細胞に接触させることを含む、細胞内のゲノムを編集する方法を提供する。一部の実施形態では、細胞はがんに罹患した個体の細胞である。
【0060】
[27]別の態様では、本開示は細胞内のゲノムを編集するための、本開示の組成物の使用を提供する。一部の実施形態では、細胞はがんに罹患した個体の細胞である。
[28]別の態様では、本開示は、本開示の組成物を細胞に接触させることを含む、細胞内の発癌性変異の少なくとも一部を欠失させる方法を提供する。一部の実施形態では、細胞はがんに罹患した個体の細胞である。
【0061】
[29]別の態様では、本開示は、細胞内の発癌性変異の少なくとも一部を欠失させるための、本開示の組成物の使用を提供する。一部の実施形態では、細胞はがんに罹患した個体の細胞である。
【0062】
[30]別の態様では、本開示は、本開示の組成物を細胞に接触させることを含む、細胞内の発癌性変異の少なくとも一部をサイレンシング又は破壊する方法を提供する。一部の実施形態では、細胞はがんに罹患した個体の細胞である。
【0063】
[31]別の態様では、本開示は、細胞内の発癌性変異の少なくとも一部をサイレンシング又は破壊するための、本開示の組成物の使用を提供する。一部の実施形態では、細胞はがんに罹患した個体の細胞である。
【0064】
[32]別の態様では、本開示は、本開示の組成物を細胞に接触させることを含む、細胞内の発癌性変異の少なくとも一部を置換する方法を提供する。一部の実施形態では、細胞はがんに罹患した個体の細胞である。
【0065】
[33]別の態様では、本開示は、細胞内の発癌性変異の少なくとも一部を置換するための、本開示の組成物の使用を提供する。一部の実施形態では、細胞はがんに罹患した個体の細胞である。
【0066】
[34]別の態様では、本開示は、本開示の組成物を細胞に接触させることを含む、細胞内の非発癌性機能を回復させる方法を提供する。一部の実施形態では、細胞はがんに罹患した個体の細胞である。
【0067】
[35]別の態様では、本開示は、細胞内の非発癌性機能を回復させるための、本開示の組成物の使用を提供する。一部の実施形態では、細胞はがんに罹患した個体の細胞である。
[36]別の態様では、本開示は、本開示の組成物を、がんを有する個体に投与し、それにより、個体のがんを処置することを含む、個体のがんを処置する方法を提供する。
【0068】
[37]別の態様では、本開示は、個体のがんを処置するための、本開示の組成物の使用を提供する。
[38]本開示のさらなる態様及び利点は、以下の詳細な説明から当業者には容易に明らかになる。ここでは、本開示の説明的実施形態のみが示され、記載されている。理解されるように、本開示には他の異なる実施形態が可能であり、そのいくつかの詳細は、全て本開示から逸脱することなく、種々の明らかな観点において改変することができる。
したがって、図面及び記述は本来、説明的であり、制限的とみなすべきではない。
【0069】
援用
[39]本明細書で述べる全ての刊行物、特許、及び特許出願は、それぞれ個別の刊行物、特許、又は特許出願が具体的かつ個別に援用されると指示されていると同程度に、本明細書に援用される。援用される刊行物及び特許又は特許出願が本明細書に含まれる開示と相反する程度において、本明細書が、そのような相反するいずれの材料をも破棄し、及び/又はそれらに優先することを意図している。
【0070】
[40]本開示の新規な特徴は、特に添付した特許請求の範囲によって説明される。本開示の特徴及び/又は利点のより良い理解は、本開示の原理を利用した具体的な実施形態を説明する以下の詳細な説明及び添付した図面を参照することによって得られる。
【図面の簡単な説明】
【0071】
図1A】[41]図1Aは、キメラヌクレアーゼ構造内のI-TevIドメイン(1)、リンカードメイン(2)、及びCasドメイン(3)の概略表現である。
図1B】[42]図1Bは、ランダムインデルを生成する可能性がある誤りがちな非相同末端結合(NHEJ)経路によって修復される単一切断を生じる、既存の遺伝子エディターによって行なわれるステップを図示したフローチャートである。
図1C】[43]図1Cは、キメラヌクレアーゼがそのI-TevIドメイン及びCasドメインを用いて2つの部位でどのようにDNAを切断し、細胞内で長さが定義された欠失を生じるかに関するステップを図示したフローチャートである。定義された長さの欠失は、I-TevIドメインとCasドメインとの間の距離に基づいて予測することができる。
図2】[44]図2Aは、野生型及び変異体の標的部位の対を含むデータセットが公知の疾患惹起性変異のデータベースから生成されるアルゴリズムのワークフローを示す。[45]図2Bは、野生型Muc4遺伝子からの試料アウトプットデータを含む。[46]図2Cは、変異体Muc4遺伝子からの試料アウトプットデータを含む。太字の列は、Muc4遺伝子配列の野生型及び変異体のコピーの両方で見出される。図2Cの残りのセルは、Muc4遺伝子における想定されるアレル特異的なTevSaCas9標的を構成する。
図3】[47]図3Aは、大きな挿入(明るい灰色)にわたる発癌遺伝子(太線)中のTevSaCas9の標的部位を示すダイヤグラムである。[48]図3Bは、Muc4遺伝子の野生型(WT)及び変異体(MUT)のコピーのin vitro切断アッセイからのTevSaCas9の切断産物を示すアガロースゲル電気泳動の結果である。示されるように、配列番号1685のガイドRNAによってターゲティングされるTevSaCas9はMUT基質を成功裡に切断したが、WT Muc4は切断されなかった。
図4】[49]図4Aは特に、EGFR L858R標的部位の説明図である。変異の位置はアステリスク(「*」)で示している。[50]図4Bは、EGFR遺伝子の野生型(WT)及び変異体(MUT)のコピーのin vitro切断アッセイからのTevSaCas9の切断産物を示すアガロースゲル電気泳動の結果である。示されるように、配列番号1686のガイドRNAによってターゲティングされるTevSaCas9は、WT EGFR基質よりも優先的にMUT EGFR L858R基質を切断した。[51]図4Cは、EGFR L858Rを標的とするTevSaCas9リボ核タンパク質複合体によって、変異体EGFR L858Rを含むCLR-5908細胞株及び野生型EGFRを含むNuLi-1細胞株を処理した生存率アッセイの結果である。示されるように、EGFR L858Rを標的とするTevSaCas9はCRL-5908細胞株の生存率を低減させるが、NuLi-1細胞株の生存率は低減せず、細胞におけるTevSaCas9のアレル特異的な活性を実証している。
図5】[52]図5は、TevCasを多重ガイドRNAと複合体化し、細胞にエレクトロポレーションして、発癌遺伝子をコードする遺伝子を破壊し、改変されたバージョンの発癌遺伝子をコードする配列を挿入して、それにより野生型の機能を回復させる機序のダイヤグラムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0072】
[53]本発明の種々の実施形態を本明細書で示し、記載したが、そのような実施形態は例としてのみ提供されていることは当業者には明らかである。本発明から逸脱することなく、数多くの変形、変更、及び置換が当業者には生じ得る。本明細書に記載した本発明の実施形態に種々の代替が採用し得ることを理解されたい。本明細書で使用される場合、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈が他を明確に指示しない限り、複数の参照を含む。本明細書における「又は」へのいかなる言及も、他に述べない限り「及び/又は」を包含することを意図している。
【0073】
[54]他に定義しない限り、本明細書で使用される技術、表記、及びその他の科学的専門用語の全ての用語は、本開示が関連する当業者によって共通に理解される意味を有することを意図している。一部の場合には、明確にするため、及び/又はすぐに参照できるように、共通に理解される意味を有する用語を本明細書で定義している。即ち、本明細書にそのような定義を含めることは、当該技術において一般に理解されている定義と実質的に異なる定義を表すと解釈すべきではない。
【0074】
[55]本明細書及びそれに続く特許請求の範囲の枠組みの中で、他に指示した場合を除いて、量、分量、パーセンテージ等を表す全ての数には、全ての場合において用語「約」が先行すると理解されたい。本明細書で使用される場合、用語「約」は、±5%と定義される。また、数的実体の全ての範囲は、これ以降具体的に示す数値に加えて、最大及び最小の数値のあらゆる可能な組合せ並びにその間の全ての可能な中間範囲を含む。
【0075】
[56]本明細書で使用される用語「及び/又は」は、一方又は他方又は両方を有する可能性として定義している。例えば、「A及び/又はB」は、Aのみ、又はBのみ、又はAとBの組合せを有するシナリオを提供する。請求項がA及び/又はB及び/又はCと読める場合には、組成物は成分としてAのみを含み、Bのみを含み、Cのみを含み、A及びBを含みCを含まず、B及びCを含みAを含まず、A及びCを含みBを含まず、又はA、B、及びCの3つ全てを含む可能性がある。
【0076】
[57]便利のために、本明細書、実施例、及び添付した特許請求の範囲で採用したある種の用語を、ここにまとめる。これらの定義は本開示に照らして読むべきであり、当業者には理解されるべきである。他に定義しない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、当業者によって共通に理解される同じ意味を有する。
【0077】
[58]冠詞「a」及び「an」は、本明細書において冠詞の文法的対象の1つ又は2つ以上(例えば少なくとも1つ)を意味するために使用される。本明細書で使用される用語「及び/又は」は、一方又は他方又は両方を有する可能性として定義している。例えば、「A及び/又はB」は、Aのみ、又はBのみ、又はAとBの組合せを有するシナリオを提供する。請求項がA及び/又はB及び/又はCと読める場合には、組成物は成分としてAのみを含み、Bのみを含み、Cのみを含み、A及びBを含みCを含まず、B及びCを含みAを含まず、A及びCを含みBを含まず、又はA、B、及びCの3つ全てを含む可能性がある。
【0078】
[59]用語「ドナーDNA」は、本明細書で使用される場合、全体として又は部分的に、元の標的DNA配列と異なり、発癌遺伝子の中に導入されて発癌遺伝子に対して野生型又は非発癌性の機能を回復させることができるDNAを意味する。
【0079】
[60]用語「可撓性リンカー」は、本明細書で使用される場合、RNA誘導型Casヌクレアーゼドメインが標的DNA配列に結合した場合に、そのアミノ酸リンカードメインがI-TevIドメインの可動性を保証して、細胞の生理的条件(典型的にはpH 約7.2、温度約37℃、[K]約140mM、[Na]約5~15mM、[Cl]約4mM、[Ca++]約0.0001mM])下でその標的配列の認識、結合、及び切断を可能にする状況を意味する。アミノ酸リンカーの長さは、Cas標的部位とI-TevI標的部位との間にいくつのヌクレオチドが好ましいかに影響し得る。リンカー中のある種のアミノ酸も、TevCasが標的とするDNA配列と特異的に接触することがある。これらのリンカー-DNAの接触は、I-TevIドメインの可撓性に影響することがある。リンカードメイン中のアミノ酸の置換は、DNAと接触するリンカードメインの能力に影響することがある。
【0080】
[61]用語「含む」は、本明細書で使用される場合、「含むがそれに限定されない」を意味するために使用される。「含む」と「含むがそれに限定されない」は相互交換可能に使用される。
【0081】
[62]主題の方法によって処置される用語「患者」、「個体」、「対象」、又は「宿主」は、ヒト又は非ヒト動物を意味し得る。非ヒト動物には、コンパニオン動物(例えばネコ、イヌ)、及び消費のために飼育される動物(即ち食用動物)、例えばウシ、ブタ、及びニワトリが含まれる。
【0082】
[63]用語「薬学的に許容される担体」は、1つの臓器又は身体の部分から別の臓器又は身体の部分への任意の主題組成物又はその成分の担持又は輸送に関与する、薬学的に許容される材料、組成物、又はビヒクル、例えば液体又は固体の充填剤、希釈剤、賦形剤、溶媒、又はカプセル化材料を意味する。それぞれの担体は、主題組成物及びその成分と適合し、患者に傷害を与えないという意味で「許容」できる。薬学的に許容される担体として使用できる材料のいくつかの例には、(1)糖類、例えばデキストロース、ラクトース、グルコース、及びスクロース、(2)デンプン類、例えばコーンスターチ及びポテトスターチ、(3)セルロース及びその誘導体、例えば微結晶セルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、及びセルロースアセテート、(4)グリコール類、例えばプロピレングリコール、(5)ポリオール類、例えばグリセリン、ソルビトール、マンニトール、及びポリエチレングリコール、(6)エステル類、例えばエチルオレエート、グリセリルベヘネート、及びエチルラウレート、(7)緩衝剤、例えば一塩基及び二塩基のホスフェート、トリス/ボレート/EDTA及びトリス/アセテート/EDTA、(8)発熱性物質を含まない水、(9)等張食塩水、(10)リンゲル液、(11)エチルアルコール、(12)リン酸塩緩衝液、(13)ポリソルベート、(14)ポリホスフェート、及び(15)医薬製剤に採用されるその他の非毒性適合性物質が含まれる。開示した賦形剤は、2つ以上の機能を提供し得る。例えば、可溶化剤は懸濁補助剤、乳化剤、保存剤等でもあり得る。
【0083】
[64]ある特定の好ましい実施形態では、薬学的に許容される賦形剤は、結晶性バルキング賦形剤である。本明細書で使用される用語「結晶性バルキング賦形剤」又は「結晶性バルキング剤」は、凍結乾燥されたケークにバルク及び構造を提供する賦形剤を意味する。これらの結晶性バルキング剤は不活性であり、タンパク質又は核酸と反応しない。さらに、結晶性バルキング剤は、凍結乾燥の条件下で結晶化することができる。好適な結晶性バルキング剤の例には、親水性賦形剤、例えば水溶性ポリマー、糖類、例えばマンニトール、ソルビトール、キシリトール、グルシトール、ヅシトール、イノシチオール、アラビニトール、アラビトール、ガラクチトール、イディトール、アリトール、マルチトール、フルクトース、ソルボース、グルコース、キシロース、トレハロース、アロース、デキストロース、アルトロース、ラクトース、グルコース、フルクトース、グロース、イドース、ガラクトース、タロース、リボース、アラビノース、キシロース、リキソース、スクロース、マルトース、ラクトース、ラクツロース、フコース、ラムノース、メレジトース、マルトトリオース、ラフィノース、アルトリトール、それらの光学活性形(D-又はL-形)、ならびに対応するラセメート、鉱物及び有機鉱物の無機塩、例えばカルシウム塩、例えば乳酸塩、グルコン酸塩、グリセリルリン酸塩、クエン酸塩、一塩基又は二塩基のリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、及び酒石酸塩、並びにアルミニウム及びマグネシウムの同じ塩、炭水化物、例えば従来の単糖及び二糖、並びに対応する多価アルコール類、タンパク質、例えばアルブミン、アミノ酸、例えばグリシン、乳化可能な脂肪及びポリビニルピロリドンが含まれる。結晶性バルキング剤は、グリシン、マンニトール、デキストラン、デキストロース、ラクトース、スクロース、ポリビニルピロリドン、トレハロース、グルコースのいずれか1つ又はそれらの組合せから選択してよい。特に有用なバルキング剤には、デキストランが含まれる。
【0084】
[65]用語「薬学的に許容される塩」は、本明細書で使用される場合、本技術で認識され、比較的非毒性の化合物の無機及び有機の酸の付加塩、又は無機若しくは有機の塩基の付加塩を意味し、例えば本発明の組成物に含まれるものを含む。薬学的に許容される塩のいくつかの例には、(1)塩化カルシウム、(2)塩化ナトリウム、(3)クエン酸ナトリウム、(4)水酸化ナトリウム、(5)リン酸ナトリウム、(6)エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、(7)塩化カリウム、(8)リン酸カリウム、及び(9)医薬製剤に採用されるその他の非毒性適合性物質が含まれる。
【0085】
[66]用語「置換」は、本明細書で使用される場合、配列中のアミノ酸の異なるアミノ酸による置換を意味する。本明細書で使用される場合、簡略表現X10Yは、配列の10番目の位置にあるアミノ酸Xの代わりにアミノ酸Yを「置換する」ことを示す。例として、W26Cは、アミノ酸トリプトファン26(Trp、W)がシステイン(Cys)に変更されたことを示す。同様に、表記AAは、AAがX位にあるアミノ酸を置き換えたアミノ酸であることを示す。例として、Lys26は、配列中の26番目のアミノ酸のリシンによる置換を表す。いずれの簡略表現の使用も相互交換可能である。さらに、アミノ酸の1文字又は3文字の略号の使用も、相互交換可能である。
【0086】
[67]用語「治療剤」は、本明細書で使用される場合、対象において局所的又は全身的に作用する、生物学的、生理学的、又は薬理学的に活性な物質である任意の化学的又は生化学的部分を意味する。「薬物」とも称される治療剤の例は、周知の参考文献、例えばMerck Index、the Physician’s Desk Reference、及びThe Pharmacological Basis of Therapeuticsに記載されており、これらには、限定するものではないが、医薬、ビタミン、ミネラルサプリメント、疾患又は病気の処置、防止、診断、治療、又は軽減のために使用される物質、身体の構造又は機能に影響する物質、又は生理学的環境に置かれた後で生物学的に活性又はより活性になるプロドラッグが含まれる。
【0087】
[68]用語「ハイブリダイゼーション」は、本明細書で使用される場合、一般に、適切な又はある種のin vitro及び/又はin vivoの温度、pH、及び/又は溶液イオン強度の条件下で、第2の核酸分子に非共有で結合する(例えばワトソン-クリック塩基対及び/又はG/U塩基対を形成する)、アニールする、及び/又はハイブリダイズする、第1の核酸分子の処理力及び/又は能力を意味し及び/又は含む。一般に、標準的なワトソン-クリック塩基対形成には、アデニン(A)とチミジン(T)の対形成、アデニン(A)とウラシル(U)の対形成、及びグアニン(G)とシトシン(C)の対形成が含まれる。一部の実施形態では、ハイブリダイゼーションは、相補配列(例えば完全相補、実質的相補、又は部分的相補)を含む少なくとも2つの核酸を含む。ある特定の実施形態では、ハイブリダイゼーションは、完全相補配列を含む少なくとも2つの核酸を含む。ある特定の実施形態では、ハイブリダイゼーションは、実質的相補配列(例えば約75%超、約80%超、約85%超、約90%超、又は約95%超の相補性)を含む少なくとも2つの核酸を含む。ある特定の実施形態では、ハイブリダイゼーションは、部分的相補配列(例えば約40%超、約50%超、約60%超、又は約70%超の相補性)を含む少なくとも2つの核酸を含む。ある特定の実施形態では、部分的相補配列は、完全又は実質的な相補配列の1以上の領域を含む。ある特定の実施形態では、部分的相補配列は、全体の相補性が低い(例えば全相補性が約50%未満、約40%未満、約30%未満、又は約20%未満)としても、完全又は実質的な相補配列の1以上の領域を含む。2つの核酸の間のハイブリダイゼーションに適した条件は、当該技術で周知の変数である核酸の長さ及び相補性の程度に依存する。例えば、2つのヌクレオチド配列の間の相補性の程度が大きければ、これらの配列を有する核酸のハイブリッドの融解温度(Tm)の値は高くなる。相補性のストレッチが短い(例えば、35以下、30以下、25以下、22以下、20以下、又は18以下のヌクレオチドにわたる相補性)核酸の間のハイブリダイゼーションについては、ミスマッチの位置が重要になる(Sambrookら、上掲、11.7~11.8頁参照)。
【0088】
[69]用語「相補的」又は「相補性」は、本明細書で使用される場合、一般に、ある種の条件下で、標的ポリヌクレオチドの同定する領域と選択的にアニールすることができるヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチドを意味する。本明細書で使用される場合、実質的に相補的という用語及び文法的等価用語は、ある種の条件下で、標的ポリヌクレオチドの同定する領域と特異的にアニールすることができるヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチドを意味することを意図している。アニーリングは、2本鎖、3本鎖、又はその他の高次構造の形成をもたらす、1つの核酸と別の核酸とのヌクレオチド塩基対形成相互作用を意味する。1次的相互作用は、典型的にはワトソン-クリック及びホーグスティーン型の水素結合によるヌクレオチド塩基特異的であり、例えばA:T、A:U、及びG:Cである。ある特定の実施形態では、塩基スタッキング及び疎水性相互作用も、2本鎖の安定性に寄与し得る。ポリヌクレオチドが標的核酸の相補的又は実質的に相補的な領域とアニールする条件は、当該技術で周知であり、例えばNucleic Acid Hybridization,A Practical Approach,Hames及びHiggins編、IRL Press,Washington,D.C.(1985)、ならびにWetmur及びDavidson,Mol.Biol.31:349頁(1968)に記載されている。アニーリング条件は特定の用途に依存し、必要以上の実験なしに当業者によって日常的に決定することができる。ハイブリダイゼーションは一般に、2つの1本鎖ポリヌクレオチドが非共有的に結合して、安定な2本鎖ポリヌクレオチドを形成するプロセスを意味する。
【0089】
[70]温度及び溶液の塩濃度は一般にハイブリダイゼーションを容易にする因子として認識されており、相補性領域の長さ及び相補性の程度等の因子に従い、必要に応じて調整してよい。ハイブリダイゼーション及び洗浄の条件は周知であり、Sambrook,I,Fritsch,E:F.及びManiatis,T.Molecular Cloning:A Laboratory Manual-第2版、Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor(1989)、特にその第11章及び表11.1;ならびにSambrook,J.及びRussell,W.,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,第3版、Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor(2001)に例示されている。温度及びイオン強度の条件は、ハイブリダイゼーションの厳密性を決定する。一部の実施形態では、ハイブリダイゼーションは生理的温度(例えば37℃)及び塩濃度(例えば0.15モル又は溶液中0.9%の塩)で測定される。
【0090】
[71]用語「処置する」は、本明細書で使用される場合、状態、疾患、障害、その他の改善をもたらす任意の効果、例えば低下させること、低減させること、調節すること、又は除去することを含む。本明細書で使用される場合、「処置する」は、予防的処置及び治療的処置の両方を含み得る。
【0091】
[72]本明細書で使用される「緩衝剤」は、薬学的に許容され、本発明の組成物を所望のpH範囲内に維持することができる任意の酸又は塩の組合せである。開示した組成物中の緩衝剤は、pHを約2~約8.5、約5.0~約8.0、約6.0~約7.5、約6.5~約7.5の範囲内、又は約6.5に維持する。好適な緩衝剤には、上記のpH範囲を維持することができる任意の薬学的に許容される緩衝剤、例えば酢酸塩、酒石酸リン酸塩、又はクエン酸塩緩衝剤が含まれる。1つの実施形態では、緩衝剤はリン酸塩緩衝剤である。別の実施形態では、緩衝剤は酢酸塩緩衝剤である。1つの実施形態では、緩衝剤はリン酸水素二ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、及びリン酸一塩基カリウムである。
【0092】
[73]開示した組成物中で、緩衝剤の濃度は、典型的には約0.1mM~約1000mM、約0.2mM~約200mM、約0.5mM~約50mM、約1mM~約10mMの範囲内、又は約6.0mMである。
【0093】
[74]本明細書で使用される場合、安定剤は、キメラヌクレアーゼの化学的、生物学的安定性を維持する組成物である。安定剤の例には、糖、好ましくは単糖又は二糖、例えばグルコース、トレハロース、ラフィノース又はスクロースを含むポリオール、糖アルコール、例えばマンニトール、ソルビトール、又はイノシトール、多価アルコール、例えばグリセリン又はプロピレングリコール、又はそれらの混合物、及びアルブミンが含まれる。
【0094】
[75]薬学的に許容される塩は、対象、例えばヒトへの投与に適した塩である。本発明のキメラヌクレアーゼは、好適な有機又は無機の塩基と反応して塩基付加塩を形成することができる、十分に酸性の1以上のプロトンを有し得る。塩基付加塩には、無機塩基、例えばアンモニウム又はアルカリ若しくはアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩、その他、及び有機塩基、例えばアルコキシド、アルキルアミド、アルキル及びアリールアミン、その他から誘導される塩が含まれる。したがって、本発明の塩の調製において有用なそのような塩基には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、炭酸カリウム、その他が含まれる。十分に塩基性の基、例えばアミンを有する本発明のキメラヌクレアーゼは、有機又は無機の酸と反応して、酸付加塩を形成することができる。塩基性基を有する化合物から酸付加塩を形成するために一般に採用される酸としては、無機酸、例えば塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、リン酸、その他、及び有機酸、例えばp-トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、シュウ酸、p-ブロモフェニルスルホン酸、炭酸、コハク酸、クエン酸、安息香酸、酢酸、その他がある。そのような塩の例には、硫酸塩、ピロ硫酸塩、重硫酸塩、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、リン酸塩、一水素リン酸塩、二水素リン酸塩、メタリン酸塩、ピロリン酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、酢酸塩、プロピオン酸塩、デカン酸塩、カプリル酸塩、アクリル酸塩、ギ酸塩、イソ酪酸塩、カプロン酸塩、ヘプタン酸塩、プロピオル酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、スベリン酸塩、セバシン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、ブチン-1,4-ジオエート、ヘキシン-1,6-ジオエート、安息香酸塩、クロロ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、ジニトロ安息香酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、メトキシ安息香酸塩、フタル酸塩、スルホン酸塩、キシレンスルホン酸塩、フェニル酢酸塩、フェニルプロピオン酸塩、フェニル酪酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、γヒドロキシ酪酸塩、グリコール酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、プロパンスルホン酸塩、ナフタレン-1-スルホン酸塩、ナフタレン-2-スルホン酸塩、マンデル酸塩、その他が含まれる。
【0095】
[76]本明細書で使用される場合、「細胞」は一般に、生物学的細胞を意味し得る。細胞は生きている生命体の基本的な構造的、機能的、及び/又は生物学的な単位であり得る。細胞は、1つ以上の細胞を有する任意の生命体に起源し得る。いくつかの非限定的な例には、原核細胞、真核細胞、細菌細胞、古細菌細胞、単細胞真核生命体の細胞、プロトゾア細胞、植物由来の細胞、動物細胞、無脊椎動物(例えばミバエ、刺胞動物、棘皮動物、線虫、その他)由来の細胞、脊椎動物(例えば魚類、両生類、爬虫類、鳥類、哺乳類)由来の細胞、哺乳動物(例えばブタ、ウシ、ヤギ、ヒツジ、げっ歯類、ラット、マウス、非ヒト霊長類、ヒト、その他)由来の細胞、その他が含まれる。細胞は天然の生命体由来でない場合もある(例えば細胞は合成で作製されてもよく、ときには人工細胞と称される)。ある特定の実施形態では、細胞はヒト細胞を意味する。
【0096】
[77]用語「タンパク質」及び「ポリペプチド」は、共有結合(例えばアミド結合)によって結合して3次元コンフォメーションを取ることができる2つ以上のアミノ酸のポリマーを意味するために相互交換可能に使用することができる。一部の実施形態では、タンパク質又はポリペプチドは、共有結合(例えばアミド結合)によって結合した少なくとも10アミノ酸、15アミノ酸、20アミノ酸、30アミノ酸、又は50アミノ酸を含む。一部の実施形態では、タンパク質は少なくとも2つのアミド結合を含む。一部の実施形態では、タンパク質は多数のアミド結合を含む。一部の実施形態では、タンパク質は酵素、酵素前駆体タンパク質、制御性タンパク質、構造性タンパク質、受容体、核酸結合タンパク質、バイオマーカー、特定の結合対のメンバー(例えばリガンド又はアプタマー)、又は抗体を含む。一部の実施形態では、タンパク質は完全長のタンパク質(例えばある種の生物学的機能を有する完全に処理されたタンパク質)であり得る。一部の実施形態では、タンパク質は完全長のタンパク質のバリアント又は断片であり得る。例えば、一部の実施形態では、Cas9タンパク質ドメインは、天然に存在するS.pyogenes Cas9タンパク質と比較して、H840Aアミノ酸置換を含む。タンパク質又は酵素のバリアント、例えばバリアント逆転写酵素は、参照タンパク質のアミノ酸配列と約60%同一、約70%同一、約80%同一、約90%同一、約95%同一、約96%同一、約97%同一、約98%同一、約99%同一、約99.5%同一、又は約99.9%同一であるアミノ酸配列を有するポリペプチドを含む。
【0097】
[78]一部の実施形態では、タンパク質は完全長の野生型タンパク質の機能性バリアント又は機能性断片を含む。「機能性断片」又は「機能性部分」は、本明細書で使用される場合、参照タンパク質の全アミノ酸配列未満を包含する一方、機能、例えば触媒又は結合の機能の1つ以上を保持している、参照タンパク質(例えば野生型タンパク質)の任意の部分を意味する。例えば、Cas又はI-TevIタンパク質の機能性断片は、野生型のCas又はI-TevIタンパク質の全アミノ酸配列未満を包含し得るが、ポリヌクレオチド配列の切断を触媒する能力を保持している。参照タンパク質が多数の機能性ドメインの融合である場合には、その機能性断片は、機能性ドメインの少なくとも1つの機能の1つ以上を保持し得る。例えば、Casの機能性断片は、野生型Casの全アミノ酸配列未満を包含し得るが、そのDNA結合能力を保持しており、そのヌクレアーゼ活性を部分的又は完全に欠いている。ある特定の実施形態では、機能性断片は、本明細書に記載したタンパク質、ポリペプチド、又はドメインのN末端又はC末端からの1以上の欠失を含む。ある特定の実施形態では、機能性断片は、本明細書に記載したタンパク質、ポリペプチド、又はドメインのN末端又はC末端からの1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、又は25個のアミノ酸の欠失を含む。
【0098】
[79]「機能性バリアント」又は「機能性変異体」は、本明細書で使用される場合、参照タンパク質のアミノ酸配列への1以上の変更を包含する一方、機能、例えば触媒又は結合の機能の1以上を保持している、参照タンパク質(例えば野生型タンパク質)の任意のバリアント又は変異体を意味する。一部の実施形態では、アミノ酸配列への1以上の変更は、アミノ酸の置換、挿入、若しくは欠失、又はそれらの任意の組合せを含む。一部の実施形態では、アミノ酸配列への1以上の変更は、アミノ酸の置換を含む。例えば、Cas又はI-TevIタンパク質の機能性バリアントは、野生型のCas又はI-TevIタンパク質のアミノ酸配列と比較して、1以上のアミノ酸の置換を含み得るが、ポリヌクレオチド配列の切断を触媒する能力を保持している。参照タンパク質が多数の機能性ドメインの融合である場合には、その機能性バリアントは、機能性ドメインの少なくとも1つの機能の1つ以上を保持し得る。例えば、一部の実施形態では、Cas9の機能性断片は、野生型Cas9のアミノ酸配列と比較して、ヌクレアーゼドメインにおける1以上のアミノ酸の置換、例えばH840Aアミノ酸置換を含み得るが、DNA結合活性を保持しており、ヌクレアーゼ活性を部分的又は完全に欠いている。
【0099】
[80]本明細書で使用される用語「相同の」、「相同性」、又は「相同性%」は、アミノ酸と対応する参照アミノ酸配列、又はポリヌクレオチド配列と対応する参照ポリヌクレオチド配列との間の配列同一性の程度を意味する。「相同性」は、類似しているポリマー配列、例えばポリペプチド又はDNAの配列を意味し得る。相同性は、例えば少なくとも約50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%,90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又は100%の同一性を有する核酸配列を意味し得る。他の実施形態では、核酸配列の「相同配列」は、参照核酸配列に対して93%、95%、又は98%の配列同一性を示し得る。例えば、「ゲノム領域への相同性の領域」は、ゲノム中の所与のゲノム領域に対して同様の配列を有するDNAの領域であり得る。相同性の領域は、ゲノム領域へのスペーサー、プライマー結合部位、又はプロトスペーサー配列の結合を促進するために十分な任意の長さであり得る。例えば、相同性の領域は、相同性の領域が対応するゲノム領域と結合するために十分な相同性を有するように、少なくとも5、10、11、12、13、14、15、16,17、18、19、20、21、22、23、24、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000、2100、2200、2300、2400、2500、2600、2700、2800、2900、3000、3100、又はそれ以上の長さの塩基を含み得る。
【0100】
[81]本明細書で相互交換可能に使用される用語「同一性」又は「相同性」は、最適の比較目的のために配列を整列することによって決定され得る、2つ以上のヌクレオチド又はアミノ酸の配列の間の「同一性」、「相同性」、又は「相同性%」の計算のためであってよい(例えば、第1の配列の配列の中にギャップを導入することができる)。次いで、対応する位置におけるヌクレオチドを比較してよく、2つの配列の間の同一性%は、それらの配列によって共有される同一の位置の数の関数としてよい(即ち、同一性%=同一位置の数/位置の全数×100)。例えば、第1の配列の中の位置を、第2の配列の中の対応する位置と同じヌクレオチドによって占有してよく、そうすればそれらの分子はその位置において同一である。2つの配列の間の相同性%は、2つの配列の最適の整列のために導入することが必要なギャップの数及びそれぞれのギャップの長さを考慮して、それらの配列によって共有される同一の位置の数の関数であってよい。一部の実施形態では、比較目的のために整列される配列の長さは、参照配列の長さの少なくとも約30%、40%,50%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、又は95%であってよい。BLAST(登録商標)検索によって、2つの配列の間の相同性を判定してよい。2つの配列は、遺伝子、ヌクレオチド配列、タンパク質配列、ペプチド配列、アミノ酸配列、又はそれらの断片であってよい。2つの配列の実際の比較は、周知の方法、例えば数学的アルゴリズムを用いて達成することができる。そのような数学的アルゴリズムの非限定的な例は、Karlin,S.及びAltschul,S.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,90-5873~5877頁(1993)に記載されている。そのようなアルゴリズムは、Altschul,S.ら、Nucleic Acids Res.,25:3389~3402頁(1997)に記載されているように、NBLAST及びXBLASTプログラム(バージョン2.0)に組み込んでよい。BLAST及びGapped BLASTプログラムを利用する場合には、それぞれのプログラム(例えばNBLAST)の関連する任意のパラメーターを使用することができる。例えば、配列比較のためのパラメーターを、スコア=100、ワード長=12と設定してよく、又は変動させてもよい(例えばW=5又はW=20)。その他の例には、Myers及びMillerのアルゴリズム、CABIOS(1989)、ADVANCE、ADAM、BLAT、ならびにFASTAが含まれる。別の実施形態では、2つのアミノ酸配列の間の同一性%は、例えばGCGソフトウェアパッケージ(Accelrys,Cambridge,UK)のGAPプログラムを用いて達成することができる。
【0101】
[82]2つの核酸配列又は2つのポリペプチド配列の文脈において配列の相同性又は同一性のパーセンテージを特定する場合には、相同性又は同一性のパーセンテージは一般に、最大の対応のために比較し整列させる際の、それらの長さの部分にわたる2つ以上の配列の整列を意味する。比較される配列における位置が同じ塩基又はアミノ酸によって占有され得る場合には、それらの分子はその位置において相同であり得る。他に述べない限り、配列の相同性又は同一性は、核酸、ポリペプチド、又はそれらの部分の特定した長さにわたって評価される。一部の実施形態では、相同性又は同一性は、その長さの機能性部分又は特定した部分にわたって評価される。
【0102】
[83]配列相同性の評価のための配列の整列は、当該技術で公知のアルゴリズム、例えばAltschulら、J.Mol.Biol.215:403~410頁、1990に記載されているBasic Local Alignment Search Tool(BLAST)アルゴリズムによって実行することができる。BLAST解析を実施するための公衆利用可能なインターネットインターフェースは、National Center for Biotechnology Informationを通してアクセス可能である。さらなる公知のアルゴリズムには、Smith & Waterman,「Comparison of Biosequences」,Adv.Appl.Math.2:482頁,1981;Needleman & Wunsch,「A general method applicable to the search for similarities in the amino acid sequence of two proteins」,J.Mol.Biol.48:443頁,1970;Pearson & Lipman、「Improved tools for biological sequence comparison」,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 85:2444頁,1988で刊行されたものが含まれ、又はこれらの若しくは同様のアルゴリズムの自動化された実行による。ほぼ同等のサイズの同様の配列を整列させるために、グローバルアラインメントプログラムを使用することもできる。グローバルアラインメントプログラムの例には、EMBOSSパッケージ(Rice Pら、Trends Genet.,2000;16:276~277頁)の一部であるNEEDLE(www.ebi.ac.uk/Tools/psa/emboss_needle/で利用可能)、及びFASTAパッケージ(Pearson W及びLipman D,1988,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,85:2444~2448頁)の一部であるGGSEARCHプログラム(https://fasta.bioch.virginia.edu/fasta_www2/)が含まれる。これらのプログラムのいずれも、2つの配列の全長に沿ってそれらの最適の整列(ギャップを含む)を発見するために使用されるNeedleman-Wunschアルゴリズムに基づいている。配列解析の詳細な考察は、Ausubelら(「Current Protocols in Molecular Biology」、John Wiley & Sons Inc,1994-1998,15章、1998)のユニット19.3に見出すことができる。
【0103】
[84]当業者であれば、アミノ酸(又はヌクレオチド)の位置は整列に基づいて相同配列中で決定することができ、例えば参照Cas9配列中の「H840」は、H839又はCas9ホモログ中の別の位置に対応し得ることが理解される。
【0104】
[85]用語「ポリヌクレオチド」又は「核酸分子」は、DNA、RNA、それらのハイブリダイゼーション、又はRNA-DNAキメラ分子を含む任意のポリマー形態のヌクレオチドであってよい。一部の実施形態では、ポリヌクレオチドは、cDNA、ゲノムDNA、mRNA、tRNA、rRNA、又はミクロRNAを含む。一部の実施形態では、ポリヌクレオチドは2本鎖、例えば遺伝子中の2本鎖DNAである。一部の実施形態では、ポリヌクレオチドは1本鎖又は実質的に1本鎖、例えば1本鎖のDNA又はmRNAである。一部の実施形態では、ポリヌクレオチドは細胞を含まない核酸分子である。一部の実施形態では、ポリヌクレオチドは血液中で循環する。一部の実施形態では、ポリヌクレオチドは細胞の核酸分子である。一部の実施形態では、ポリヌクレオチドは血液中で循環する細胞内の細胞核酸分子である。
【0105】
[86]ポリヌクレオチドは任意の3次元構造を有し得る。以下はポリヌクレオチドの非限定的な例である。遺伝子又は遺伝子断片(例えばプローブ、プライマー、EST、又はSAGEタグ)、エクソン、イントロン、遺伝子間DNA(限定するものではないが、異質染色質のDNAを含む)、メッセンジャーRNA(mRNA)、トランスファーRNA(tRNA)、リボソーマルRNA(rRNA)、リボザイム、cDNA、組換えポリヌクレオチド、分枝ポリヌクレオチド、プラスミド、ベクター、単離されたDNA、単離されたRNA、sgRNA、ガイドRNA、核酸プローブ、プライマー、snRNA、長い非コーディングRNA、snoRNA、siRNA、miRNA、tRNA誘導小RNA(tsRNA)、アンチセンスRNA、shRNA、又は小rDNA誘導RNA(srRNA)。
【0106】
[87]一部の実施形態では、ポリヌクレオチドは、デオキシリボヌクレオチド、リボヌクレオチド、又はそれらのアナログを含む。一部の実施形態では、ポリヌクレオチドは、改変されたヌクレオチド、例えばメチル化されたヌクレオチド及びヌクレオチドアナログを含む。存在する場合には、ヌクレオチド構造への改変は、ポリヌクレオチドのアセンブリーの前又は後に実施してよい。ヌクレオチドの配列は、非ヌクレオチド成分によって中断されてもよい。ポリヌクレオチドは、重合の後で、例えば標識成分とのコンジュゲーションによってさらに改変してよい。
【0107】
[88]一部の実施形態では、ポリヌクレオチドは、4つのヌクレオチド塩基、即ちアデニン(A)、シトシン(C)、グアニン(G)、チミン(T)、及びポリヌクレオチドがRNAの場合にはチミンの代わりにウラシル(U)の特定の配列からなる。一部の実施形態では、ポリヌクレオチドは、1以上の他のヌクレオチド塩基、例えばイノシン(I)を含んでもよく、これは翻訳機構によってグアニン(G)と読まれる。
【0108】
[89]一部の実施形態では、ポリヌクレオチドは改変することができる。本明細書で使用される場合、用語「改変された」又は「改変」は、A、C、G、T、及びUヌクレオチドに関する化学的改変を意味する。一部の実施形態では、改変は、ポリヌクレオチドを構成するヌクレオシドのヌクレオシド塩基及び/又は糖の部分においてであってよい。一部の実施形態では、改変はヌクレオシド間リンケージ(例えばホスフェート骨格)においてであってよい。一部の実施形態では、改変された核酸分子には、多重改変が含まれる。一部の実施形態では、改変された核酸分子には、単一改変が含まれる。
【0109】
[90]本明細書で使用される用語「変異」は、タンパク質のアミノ酸配列又はポリヌクレオチドの核酸配列における変更及び/又は変化を意味する。そのような変更及び/又は変化は、参照アミノ酸又は参照核酸の配列と比較した、アミノ酸配列の場合には1以上のアミノ酸、及び/又は核酸配列の場合にはヌクレオチドの、置換、挿入、欠失、及び/又は切り詰めを含み得る。一部の実施形態では、参照配列は野生型配列である。一部の実施形態では、ポリヌクレオチドの核酸配列における変異は、ポリペプチドのアミノ酸配列における変異をコードする。一部の実施形態では、ポリペプチドのアミノ酸配列における変異又はポリヌクレオチドの核酸配列における変異は、疾患状態に付随する変異である。
【0110】
[91]用語「対象」又は「個体」は相互交換可能に使用してよい。本明細書で使用されるその文法的等価用語は、ヒト又は非ヒトを意味し得る。個体は哺乳動物であってよい。ヒト個体は男性又は女性であってよい。ヒト個体は任意の年齢であってよい。個体はヒト胚であってよい。ヒト個体は、新生児、幼児、小児、青年、又は成人であってよい。ヒト個体は遺伝的疾患又は障害のための処置を必要とするものであってよい。一部の実施形態では、個体は進行性がんに罹患しているか、それに罹患しやすいか、又はそのリスクにある。
【0111】
[92]用語「発癌遺伝子」は、変異、破壊、又は過発現に際して制御できない細胞分裂を生じ、腫瘍又はがんの形成をもたらし得る遺伝子を意味する。変異の前の発癌遺伝子はがん原遺伝子として知られている。「発癌性変異」は、がん原遺伝子の発癌遺伝子への変換をもたらす任意の変異である。発癌遺伝子は、その遺伝子の機能を野生型又は非病原性状態に編集して復帰させることによって回復される非発癌性機能を有し得る。そのような編集は、野生型のヌクレオチド配列若しくはアミノ酸配列、又は野生型とは異なるが野生型若しくは非病原性の機能を回復する配列(アミノ酸又はヌクレオチド)を回復し得る。
【0112】
[93]本開示の実施形態の特定の実施形態を論じたが、上の記述は説明的であって制限的ではない。本明細書を概観することによって、本発明の多くの変形が当業者には明らかになる。本発明の全体の範囲は、特許請求の範囲及びその均等物の全体の範囲、ならびに明細書及びそのような変形を参照することによって決定すべきである。
【0113】
[94]用語「キメラヌクレアーゼ」は、I-TevIヌクレアーゼドメイン及びCasヌクレアーゼドメインを含む融合タンパク質を意味する。一部の場合には、I-TevIヌクレアーゼドメインとCasヌクレアーゼドメインは作動可能に連結されている。キメラヌクレアーゼの標的遺伝子は、2つの相補的鎖、即ち「コーディング鎖」と称される第1の鎖と、「非コーディング鎖」と称される第2の鎖を有する2本鎖DNA分子を含み得る。一部の実施形態では、キメラヌクレアーゼは、標的鎖の上の特定の配列に相補的な又は実質的に相補的なガイドRNA配列を使用する。一部の場合には、ガイドRNAは標的鎖上の特定の配列とハイブリダイズするか、実質的にハイブリダイズする。一部の実施形態では、ガイドRNA配列は、検索標的配列において標的鎖とアニールする。
【0114】
[95]他に指示しない限り、本明細書及び特許請求の範囲において使用される成分、反応条件、その他の量を表す全ての数は、全ての場合において用語「約」によって修飾されると理解されたい。したがって、別段の指定がない限り、本明細書及び添付した特許請求の範囲に記載される数値パラメーターは、本発明によって得られるように探索される所望の特性に応じて変動し得る近似値である。
【0115】
[96]本開示は、キメラヌクレアーゼ及びキメラヌクレアーゼによって発癌遺伝子を標的とする方法を記載している。例えば、キメラヌクレアーゼが2つの部位において切断するならば、これは正確な長さのDNA(例えば、I-TevIドメイン及びCasドメインによって標的とされる部位に応じて約30~38塩基)を切り出す。即ち、標的部位は、細胞内で遺伝子をフレームからノックアウトする正確な長さの欠失を生成するように遺伝子中で選択することができる。記載したヌクレアーゼの一実施形態では、ヌクレアーゼは標的発癌遺伝子を標的として切断する。
【0116】
[97]本開示は、ゲノムの位置においてヌクレオチド配列を標的とし、これに接触し、これを編集し、これをサイレンシングし、これを破壊し、これを回復させ、これを挿入し、これを改変し、これを欠失させ、又はこれを置換するために細胞集団を遺伝子操作する記載されたヌクレアーゼを使用する方法を記載している。本開示は、キメラヌクレアーゼとガイドRNAの複合体を形成すること及びキメラヌクレアーゼとガイドRNAの複合体を細胞に投与することを記載している。この投与は、エレクトロポレーション又は脂質媒介性トランスフェクション(例えばカチオン性脂質)のうちの1つ以上の方法を使用して行なってよい。あるいは、ガイドRNA及び/又はキメラヌクレアーゼをコードする核酸又は複数の核酸を、エレクトロポレーション、ウイルス形質導入、及び/又は脂質媒介性トランスフェクションから選択される方法を使用して、細胞内に移入することができる。ゲノムを変更するためにゲノム配列が付加される実施形態では、ドナーDNAを投与して挿入又は変更に影響させてもよい。ドナーDNAは、直線化DNA、プラスミドDNA、又はウイルスベクターとして好適に提供することができる。
【0117】
[98]本明細書に記載した方法は、I-TevIヌクレアーゼドメイン及びCasヌクレアーゼドメインを含むキメラヌクレアーゼを使用して、細胞又は個体の発癌遺伝子を標的とする。図5Aに示すように、精製されたキメラヌクレアーゼ(1)は、多重ガイドRNA(2)と混合され複合体化されて、リボ核タンパク質複合体(3)を形成することができる。キメラヌクレアーゼによって標的とされる部位の1以上に相補的な末端を含む外因性ドナーDNAをコードするドナーDNA(4)も、リボ核タンパク質複合体(3)と混合することができる。図5Bに示すように、ゲノムDNA(7)から発現される発癌遺伝子をコードする細胞(5)の集団を、リボ核タンパク質複合体(3)とドナーDNA(4)の混合物に曝露することができる。電気パルス(8)を混合物に印加して、細胞膜(9)を透過性にすることができる(図5C)。図5Dに示すように、リボ核タンパク質複合体(3)とドナーDNA(4)は、透過性にされた細胞膜を通して細胞内に進入することができる。リボ核タンパク質複合体(3)は、1以上の核局在化配列(「NLS」)を通して核(10)に標的化することができる。図5Eに示すように、リボ核タンパク質複合体(3)は、ゲノムDNA(7)の上のその標的部位に結合することができる。図5Fに示すように、リボ核タンパク質複合体(3)は、ゲノムDNA(7)を切断し、定義された長さの欠失(12)を創成することができ、又は適合するドナーDNA(13)が存在する場合には、ドナーDNA(13)を切断された部位に挿入することができる。欠失したゲノムDNA(7)の領域は、発癌遺伝子(6)をコードする遺伝子を破壊し、ドナーDNA(13)は、改変されたバージョンの発癌遺伝子をコードして、それにより、野生型の機能を回復させる。
【0118】
[99]さらに、本開示は、(a)細胞をex vivoでヌクレアーゼに曝露すること、(b)細胞集団に1000~2500Vの電流を印加して膜を透過性にし、特許請求するヌクレアーゼの細胞内への通過を可能にすることを含む、遺伝子をフレーム外にノックアウトするための、ヒト細胞のゲノム中のDNA配列の全部又は一部の標的化された遺伝子破壊(例えば挿入、編集、欠失、改変、又は置換)の方法に係るものである。1000~1500V、1501~1700V、1701~1900V、1901~2100V、又は2101~2500Vの他の範囲の電流を印加してもよい。ヌクレアーゼは、リポフェクション若しくはポリマー系トランスフェクションを用いて、又はアデノ随伴ウイルス若しくはレンチウイルス等のウイルスベクターを用いて、細胞に送達してもよい。ヌクレアーゼはさらに、リボ核タンパク質複合体、ヌクレアーゼをコードするDNA、又はヌクレアーゼをコードするメッセンジャーRNAとして、送達してもよい。真核細胞においては、本開示のキメラヌクレアーゼは、1以上の核局在化配列(「NLS」)を通して細胞の核を標的とすることができる。細胞内の発癌遺伝子のノックアウトの生成を応用するため、ヌクレアーゼの混合物を適用して、細胞集団中の1つ以上の発癌遺伝子を標的とすることができる。キメラヌクレアーゼを正確なゲノム位置に標的とさせる特定のガイドRNAを、核酸によってコードされるヌクレアーゼ又はメッセンジャーRNAとともに含めてよい。ゲノム位置へのDNAの置換え、修復、又は挿入を標的とする適用のため、ドナー核酸を、線状2本鎖核酸によって、プラスミド又はウイルスベクターによって、単離され精製された核酸として含めてもよい。ドナー核酸は、ヌクレアーゼ及びガイドRNAとともに、若しくは個別の製剤中で個別に送達してよく、又はヌクレアーゼとガイドRNAの送達と比較して異なる方法によって送達してもよい。ドナー核酸の存在下では、細胞は、非相同末端結合による指向されたライゲーションによって、標的ゲノムDNA中の2つの切断された部位の間に、ドナー核酸配列を(全体として又は部分的に)挿入することができる。
【0119】
[100]本開示は、I-TevIドメインとCasドメインの様々な組合せを含むキメラヌクレアーゼに係るものである。一部の実施形態では、キメラヌクレアーゼはリンカードメインをさらに含む。一部の実施形態では、キメラヌクレアーゼはガイドRNAをさらに含む。
【0120】
[101]発癌遺伝子を標的とするキメラヌクレアーゼは、(a)I-TevIドメイン及びCasドメイン、ならびに(b)ガイドRNAを含み得る。一部の実施形態では、ガイドRNAは、配列番号1~683のいずれか1つから選択される配列の少なくとも一部とハイブリダイズするか、若しくはこれと十分に相補的であるRNA配列、又はその組合せを含むか、又は配列番号1001~1686に記載されるヌクレオチド配列若しくはそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、KRASを標的とするキメラヌクレアーゼは、(a)上記のキメラヌクレアーゼ、及び(b)配列番号37、42、51、52、62、63、又は77のいずれか1つと少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、又は99%同一の標的核酸配列とハイブリダイズする核酸配列を含むガイドRNAを含む。一部の実施形態では、PI3KCAを標的とするキメラヌクレアーゼは、(a)上記のキメラヌクレアーゼ、及び(b)配列番号5、6、7、8、33、202、204、209、又は210のいずれか1つと少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、又は99%同一の標的核酸配列とハイブリダイズする核酸配列を含むガイドRNAを含む。一部の実施形態では、MUC-4を標的とするキメラヌクレアーゼは、(a)上記のキメラヌクレアーゼ、及び(b)配列番号676、677、678、679、又は682のいずれか1つと少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、又は99%同一の標的核酸配列とハイブリダイズする核酸配列を含むガイドRNAを含む。一部の実施形態では、EGFRを標的とするキメラヌクレアーゼは、(a)上記のキメラヌクレアーゼ、及び(b)配列番号45、130、141、又は683のいずれか1つと少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、又は99%同一の標的核酸配列とハイブリダイズする核酸配列を含むガイドRNAを含む。
【0121】
[102]発癌遺伝子を標的とするキメラヌクレアーゼは、(a)I-TevIドメイン及びCasドメイン、ならびに(b)ガイドRNAを含む。一部の実施形態では、ガイドRNAは、配列番号1001~1686のいずれか1つから選択される配列と少なくとも約90%、95%、97%、98%、若しくは99%の同一性を有するか、又はこれと同一であるRNA配列又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、KRASを標的とするキメラヌクレアーゼは、(a)上記のキメラヌクレアーゼ、及び(b)配列番号1037、1042、1051、1052、1062、1063、1077のいずれか1つから選択される配列と少なくとも約90%、95%、97%、98%、若しくは99%の同一性を有するか、又はこれと同一であるRNA配列又はそれらの組合せを含むガイドRNAを含む。一部の実施形態では、PI3KCAを標的とするキメラヌクレアーゼは、(a)上記のキメラヌクレアーゼ、及び(b)配列番号1005、1006、1007、1008、1033、1202、1204、1209、1210のいずれか1つから選択される配列と少なくとも約90%、95%、97%、98%、若しくは99%の同一性を有するか、又はこれと同一であるRNA配列又はそれらの組合せを含むガイドRNAを含む。一部の実施形態では、MUC-4を標的とするキメラヌクレアーゼは、(a)上記のキメラヌクレアーゼ、及び(b)配列番号1676、1677、1678、1679、1682のいずれか1つから選択される配列と少なくとも約90%、95%、97%、98%、若しくは99%の同一性を有するか、又はこれと同一であるRNA配列又はそれらの組合せを含むガイドRNAを含む。EGFRを標的とするキメラヌクレアーゼは、(a)上記のキメラヌクレアーゼ、及び(b)配列番号1683、1684のいずれか1つから選択される配列と少なくとも約90%、95%、97%、98%、若しくは99%の同一性を有するか、又はこれと同一であるRNA配列又はそれらの組合せを含むガイドRNAを含む。
【0122】
[103]一部の実施形態では、キメラヌクレアーゼは、多数の遺伝子を同時に編集して、細胞集団内で多数の発癌遺伝子ノックアウトを生成するために使用される。例えば、多数のキメラヌクレアーゼを使用して、個体の様々な発癌遺伝子を標的とさせることができる。一部の実施形態では、少なくとも1つのキメラヌクレアーゼを使用して、発癌性変異を標的とさせることができる。一部の実施形態では、少なくとも2つのキメラヌクレアーゼを使用して、発癌性変異を標的とさせることができる。一部の実施形態では、少なくとも3つのキメラヌクレアーゼを使用して、発癌性変異を標的とさせることができる。一部の実施形態では、少なくとも4つのキメラヌクレアーゼを使用して、発癌性変異を標的とさせることができる。一部の実施形態では、少なくとも5つのキメラヌクレアーゼを使用して、発癌性変異を標的とさせることができる。特に、組成物は、キメラヌクレアーゼとの等モル比で配列番号1001~1686によるガイドRNAの混合物と組み合わせた、先行するパラグラフで上に論じたキメラヌクレアーゼの混合物を指向している。別の実施形態では、組成物は、キメラヌクレアーゼとの等モル比で配列番号1001~1686によるガイドRNAの混合物と組み合わせた、先行するパラグラフで上に論じたキメラヌクレアーゼの混合物に係るものである。
【0123】
[104]一部の実施形態では、他のキメラヌクレアーゼの組成物は、I-TevIドメインとRNA誘導型ヌクレアーゼドメインの様々な組合せを含む。特に、組成物は、配列番号730~736、740~755、又は756のキメラヌクレアーゼに係るものであり、キメラヌクレアーゼは野生型I-TevIドメイン又はそのバリアント、及び野生型Casドメイン又はそのバリアントを含む。
【0124】
[105]本明細書に記載したキメラヌクレアーゼは、2つの異なるヌクレアーゼから形成することができる。キメラヌクレアーゼは、本明細書に記載したex vivo遺伝子編集用途及びin vivoの用途に有用である。
【0125】
キメラヌクレアーゼ
[106]本開示のキメラヌクレアーゼは、I-TevIドメイン及びCasドメインの異なる組合せを含んでよい。一部の実施形態では、CasドメインはCas9ドメインであってよい。一部の実施形態では、Cas9ドメインはStaphylococcus aureus、Streptococcus pyogenes、Neisseria meningitidis、Campylobacter jejuni、Streptococcus pasteurianus、Clostridium cellulolyticum、又はGeobacillus thermodenitrificans T1から誘導される。
【0126】
[107]一部の実施形態では、キメラヌクレアーゼはリンカードメインをさらに含む。一部の実施形態では、キメラヌクレアーゼはガイドRNAをさらに含み、ガイドRNAは発癌性変異を標的とする。一部の実施形態では、キメラヌクレアーゼは発癌性変異を標的とするために使用することができる。一部の実施形態では、発癌性変異は単一ポリヌクレオチド多型又はSNPである。一部の実施形態では、発癌性変異は1以上のヌクレオチドの挿入である。一部の実施形態では、発癌性変異は10以下のヌクレオチドの置換又は欠失である。一部の実施形態では、発癌性変異は10、9、8、7、6、5、4、3、2、又は1個のヌクレオチドの欠失を含む。一部の実施形態では、発癌性変異は、配列番号1~628のいずれか1つに記載される配列と少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、又は99%同一であるか、それらの組合せである。一部の実施形態では、発癌性変異はABL1、AFF4/MLLT11、AKT2、ALK、ALK/NPM、RUNX1(AML1)、RUNX1/MTG8(ETO)、AXL、BCL-2、BCL-3、BCL-6、BCR/ABL、MYC(c-MYC)、MCF2(DBL)、DEK/NUP214、TCF3/PBX1、EGFR、MLLT11、ERG/FUS、ERBB2、ETS1、EWSR1/FLI1、CSF1R、FOS、FES、GLI1、GNAS(GSP)、HER2/neu、TLX1、FGF4、IL3、FGF3(INT-2)、JUN、KIT、FGF4(KS3)、K-SAM、AKAP13、LCK、LMO1、LMO2、MYCL、LYL1、NFKB2、NFKB2/Cα1、MAS1、MDM2、MLLT11、MOS、MUC4、RUNX1T1、MYB、MYH11/CBFB、NEU、MYCN、MCF2L(OST)、PAX-5、PBX1/E2A、PIM1、PIK3CA、CCND1、RAF1、RARA/PML、HRAS、KRAS、NRAS、REL/NRG、RET、RHOM1、RHOM2、ROS1、SKI、SIS(別名PDGFB)、SET/CAN、SRC、TAL1、TAL2、NOTCH1(TAN1)、TIAM1、TSC2、又はNTRK1の少なくとも1つで生じる。一部の実施形態では、発癌性変異はMuc4、PIK3CA、EGFR、又はKRASの少なくとも1つで生じる。
【0127】
[108]一部の実施形態では、発癌性変異はEGFR(例えばUniProt寄託番号P00533)で生じる。一部の実施形態では、EGFRにおける発癌性変異はEGFRのエクソン19における欠失ではない。一部の実施形態では、EGFRにおける発癌性変異はP3L、S4A、G5A、T6A、A7P、A7D、L858R、V769_D770insASV、G8R、A10G、A13V、A16S、L18F、P20L、P20Q、A21S、A21T、A24T、K29T、T34M、T39M、D46E、R53K、E59K、E6K、Q18R、Q71R、T28A、T81A、Q83E、Q30E、E31Q、E84Q、E84D、E31D、A33V、A86V、L37F、L90F、N41S、N94S、V43M、V96M、R98Q、R45Q、Q52H、Q105H、R108G、R55G、R108K、R55K、G109A、G56A、M111T、M58Tのいずれか1つに対応する少なくとも1つの変異又はそれらの組合せである。一部の実施形態では、発癌性変異はL858Rに対応するEGFR中の変異を含む。一部の実施形態では、EGFRにおける発癌性変異は、V769_D770insASVに対応する変異である。
【0128】
[109]一部の実施形態では、発癌性変異はMuc4(例えばUniProt寄託番号Q99102)で生じる。一部の実施形態では、Muc4変異はエクソン2のインフレーム欠失又はエクソン3のインフレーム欠失である。一部の実施形態では、Muc4変異は、P1542位、P1680位、T1711位、V1721位、P1826位、A1830位、S3560位、A1833位、D2253位、V2281位、P3088位、T3119位、T3183位、V3817位、A3902位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの任意の組合せである。一部の実施形態では、Muc4変異は、P1542L、P1680S、T1711I、V1721A、P1826H、A1830T、S3560S、A1833V、D2253H、V2281AM、P3088L、T3119T、T3183M、V3817A、A3902Vに対応する変異又はそれらの組合せから選択される。
【0129】
[110]一部の実施形態では、発癌性変異はKRAS(例えばUniProt寄託番号P01116)で生じる。一部の実施形態では、KRAS変異は、A59位、D119位、D33位、G21位、G12位、G13位、Q61位、A146位、K117位のいずれか1つに対応する変異、又はそれらの任意の組合せを含む。一部の実施形態では、KRAS変異は、A59T、A59E、A59T、D119N、D33E、G21C、G12C、G12D、G12V、G12R、G12A、G12S、G13D、G13C、G13V、G13R、Q61R、Q61V、Q61L、Q61K、Q61H、Q61A、Q61P、Q61E、A146T、A146V、K117N、K117Rのいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せである。
【0130】
[111]一部の実施形態では、発癌性変異はPIK3CA(例えばUniProt寄託番号P42336)で生じる。一部の実施形態では、PIK3CA変異は、H1047位、E542位、E545位、N345位、C1636位、G1624位、G1633位、A3140位、C3075位、A1634位、A1173位に対応する変異又はそれらの組合せである。一部の実施形態では、PIK3CA変異は、H1047R、H1047L、E542K、E545K、N345K、C1636A、G1624A、G1633A、A3140T、A3140G、C3075T、A1634C、A1173Gのいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せである。
【0131】
[112]本開示は、キメラヌクレアーゼ及びキメラヌクレアーゼを使用して発癌性変異を標的とする方法を記載している。現行の単一切断エンドヌクレアーゼによる切断は標的部位に適合性のDNA末端を残すことがあるが(図1B)、キメラヌクレアーゼによる切断は、Cas部位に平滑末端、I-TevI部位に3’突出を残すことができる(図1C)。キメラヌクレアーゼが2つの部位で切断する場合には、これは正確な長さのDNA(例えば、I-TevI及びSaCas9が標的とする部位に応じて約30~40塩基)を切り出す。本明細書に記載した方法は、ゲノムから少なくとも約30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、又は多くとも約40ヌクレオチドの正確な欠失を生成し得る。本明細書に記載したキメラヌクレアーゼは、ゲノムから少なくとも約30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、又は多くとも約40ヌクレオチドの正確な欠失を生成し得る。即ち、細胞又は生命体の中で発癌遺伝子をフレームからノックアウトする正確な長さの欠失を生成するために遺伝子中で標的部位を選択することができる。一部の実施形態では、本開示のキメラヌクレアーゼは、結合して切断するために標的部位の中で4つのエレメント、即ち1)I-TevI部位、2)約14~19ヌクレオチドのスペーサー配列、3)約19~21ヌクレオチドのプロトスペーサー配列、及び4)プロトスペーサー近接モチーフ(PAM)を必要とし、ここでNは任意のヌクレオチド、RはヌクレオチドA又はG、KはヌクレオチドT又はGである。例示的なI-TevIモチーフ及びPAMを、それぞれ表1及び表2に示す。キメラヌクレアーゼの特有の標的部位の要求を前提として、標的部位は、発癌性変異がこれらのエレメントの1つを変化させて、その変異を優先的又は選択的に標的とするところで選択することができる。一実施形態では、記載したキメラヌクレアーゼは、発癌遺伝子において正確な長さの欠失を生成するが、野生型遺伝子においては生成しない。
【0132】
[113]表1は、様々なI-TevIバリアントを記載している。I-TevIに対する異なる変異は、結合部位の特異性を変化させ、コンセンサス配列を変化させ得る。
【0133】
発癌性変異
[114]記載したもの以外の発癌性変異も、キメラヌクレアーゼのアレル特異的な標的となり得る。その他のアレル特異的な発癌性変異は、I-TevIドメインの結合部位における変化、I-TevI部位とCas部位との間のスペーサーDNA配列における変化、Casプロトスペーサー配列における変化、又はCasプロトスペーサー隣接モチーフ配列における変化の結果として、標的とすることができる。
【0134】
上皮成長因子- EGFR
[115]一部の実施形態では、発癌性変異はEGFRで生じる。一部の実施形態では、EGFRにおける発癌性変異はEGFRのエクソン19における欠失ではない。一部の実施形態では、EGFRにおける発癌性変異は、L858Rに対応する変異である。一部の実施形態では、ガイドRNAは、配列番号45、130、若しくは141に記載される標的ヌクレオチド配列とハイブリダイズするか、又は配列番号1045、1130、1141、若しくは1686に記載されるヌクレオチド配列を含む。一部の実施形態では、ガイドRNAは、配列番号45、130、若しくは141のいずれか1つと少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、若しくは99%同一の標的核酸配列とハイブリダイズする核酸配列を含むか、又は配列番号1045、1130、1141、若しくは1686のいずれか1つと少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、若しくは99%同一のヌクレオチド配列を含む。一部の実施形態では、EGFRにおける発癌性変異は、V769_D770insASVに対応する変異である。一部の実施形態では、ガイドRNAは、配列番号683に記載される標的ヌクレオチド配列とハイブリダイズするか、又は配列番号1683若しくは1684に記載されるヌクレオチド配列を含む。一部の実施形態では、ガイドRNAは、配列番号683のいずれか1つと少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、若しくは99%同一の標的核酸配列とハイブリダイズする核酸配列を含むか、又は配列番号1683若しくは1684のいずれか1つと少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、若しくは99%同一のヌクレオチド配列を含む。
【0135】
ムチン4- Muc4
[116]ムチン4(Muc4)は、ヒトにおいてMUC4遺伝子によってコードされるムチンタンパク質である。他のムチン類と同様に、MUC-4は高分子量の糖タンパク質である。MUC-4は、膜に固定され、実際のタンパク質では550~930kDa、グリコシル化されれば4,650kDaまでの分子量の範囲であり得るヒトムチンファミリーに属している。MUC4は、ASGP、HSA276359、MUC-4、又はムチン4とも称し得る。
【0136】
[117]MUC4は、細胞の外側2μmまでに達し得るO-糖タンパク質である。MUC4ムチンは、高度にグリコシル化された大きな細胞外αサブユニット及び細胞膜に固定され、細胞質ゾル中に延在するβサブユニットから成っている。βサブユニットは発癌遺伝子と考えられ、がんにおけるその役割は、特にシグナル伝達経路における関与により、特にErbB2(Her2)とともに認識が深まっている。
【0137】
[118]MUC4の2つのサブユニットは、25個のエクソンからなる単一の遺伝子から、マウス遺伝子の構造と同一のエクソン/イントロン構造をもって、転写される。市販のmRNA又はがん細胞株から抽出された全RNAを使用して、MUC4について24個を超えるスプライスバリアントが見出されている。
【0138】
[119]MUC-4は、アポトーシスを抑制し、結果として腫瘍細胞の増殖を増大させることによって、がんの進行に役割を果たしていると考えられる。分子的機序は、MUC-4のERBB2受容体との複合体によると考えられ、これが下流のシグナル伝達を変化させ、CDKN1Bを下方制御する。MUC-4のβサブユニットは、ErbB2のリン酸化を惹起するリガンドとして働くようであるが、MAPK又はAKT経路を活性化しない。MUC-4はHER2シグナル伝達にも影響し、その安定化をもたらし得る。ムチンとして、MUC-4はまた、細胞の接着特性を変化させる。過発現した場合には、ムチンの無秩序化(disorganization)は他の細胞並びに細胞外マトリックスへの接着を低減させ、がん細胞の遊走及び転移を促進し得る。
【0139】
[120]本開示のキメラヌクレアーゼは、発癌性変異を標的とすることができる。例えばMuc-4。一部の実施形態では、発癌性変異はMuc4で生じる。一部の実施形態では、Muc4の変異はエクソン2のインフレーム欠失又はエクソン3のインフレーム欠失である。一部の実施形態では、Muc4の変異は、P1542位、P1680位、T1711位、V1721位、P1826位、A1830位、S3560位、A1833位、D2253位、V2281位、P3088位、T3119位、T3183位、V3817位、A3902位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの任意の組合せである。一部の実施形態では、Muc4の変異は、P1542L、P1680S、T1711I、V1721A、P1826H、A1830T、S3560S、A1833V、D2253H、V2281AM、P3088L、T3119T、T3183M、V3817A、A3902Vに対応する変異又はそれらの組合せである。一部の実施形態では、ガイドRNAは、配列番号676、677、678、679、若しくは682に記載される標的ヌクレオチド配列とハイブリダイズするか、又は配列番号1676、1677、1678、1679、1682、若しくは1685に記載されるヌクレオチド配列を含む。一部の実施形態では、ガイドRNAは、配列番号676、677、678、679、若しくは682のいずれか1つと少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、若しくは99%同一の標的核酸配列とハイブリダイズする核酸配列を含むか、又は配列番号1676、1677、1678、1679、1682、若しくは1685のいずれか1つと少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、若しくは99%同一のヌクレオチド配列を含む。
【0140】
K-Ras- KRAS
[121]K-Rasは、RAS/MAPK経路の一部である。KRASは、KRAS、C-K-RAS、CFC2、K-RAS2A、K-RAS2B、K-RAS4A、K-RAS4B、KI-RAS、KRAS1、KRAS2、NS、NS3、RALD、RASK2、K-ras、KRASがん原遺伝子、GTPase、c-Ki-ras2、OES、c-Ki-ras、K-Ras 2、’C-K-RAS、K-Ras、カーステンラット肉腫ウイルス、又はカーステンラット肉腫ウイルスとしても知られている。このタンパク質は、シグナルを細胞の外側から細胞の核に伝達する。これらのシグナルは、増殖し、分裂(増殖)又は成熟し、特殊化した機能を持つ(分化する)ように細胞に指令する。これは最初にカーステンラット肉腫ウイルスにおけるウイルス発癌遺伝子として同定されたので、KRASと称されている。同定された発癌遺伝子は細胞ゲノムから誘導されたので、KRASは、細胞ゲノム内で見出された場合にはがん原遺伝子と称される。
【0141】
[122]KRASは分子オン/オフスイッチとして作用する。これがいったんアロステリックに活性化されれば、これは増殖因子の伝播のために必要なタンパク質、ならびにc-Raf及びPI3-キナーゼ等のその他の細胞シグナル伝達受容体を動員し活性化する。KRASはGLUT1グルコーストランスポーターを上方制御し、それにより、がん細胞におけるワーブルグ効果に寄与する。KRASはGTPにその活性状態で結合する。これはまた、ヌクレオチドの末端ホスフェートを切断し、これをGDPに変換する内在的酵素活性を有する。GTPのGDPへの変換に際して、KRASは不活化される。変換の速度は通常遅いが、GTPアーゼ活性化タンパク質(GAP)クラスのアクセサリータンパク質、例えばRasGAPによって劇的に増大させることができる。これに続いて、KRASはグアニンヌクレオチド交換因子(GEF)クラスのタンパク質(例えばSOS1)に結合することができ、これが結合したヌクレオチド(GDP)の放出を強制する。続いて、KRASは細胞質ゾル中に存在するGTPに結合し、GEFがras-GTPから放出される。
【0142】
[123]一部の実施形態では、発癌性変異はKRASで生じる。一部の実施形態では、KRASの変異は、A59位、D119位、D33位、G21位、G12位、G13位、Q61位、A146位、K117位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの任意の組合せを含む。一部の実施形態では、KRASの変異は、A59T、A59E、A59T、D119N、D33E、G21C、G12C、G12D、G12V、G12R、G12A、G12S、G13D、G13C、G13V、G13R、Q61R、Q61V、Q61L、Q61K、Q61H、Q61A、Q61P、Q61E、A146T、A146V、K117N、K117Rのいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せである。一部の実施形態では、ガイドRNAは、配列番号37、42、51、52、62、63、若しくは77に記載される標的ヌクレオチド配列とハイブリダイズするか、又は配列番号1042、1051、1052、1062、1063、若しくは1077に記載されるヌクレオチド配列を含む。一部の実施形態では、ガイドRNAは、配列番号37、42、51、52、62、63、若しくは77のいずれか1つと少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、若しくは99%同一の標的核酸配列とハイブリダイズする核酸配列を含むか、又は配列番号1037、1042、1051、1052、1062、1063、若しくは1077のいずれか1つと少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、若しくは99%同一のヌクレオチド配列を含む。
【0143】
ホスファチジルイノシトール3-キナーゼ触媒サブユニット- PIK3CA
[124]ホスファチジルイノシトール3-キナーゼ触媒サブユニット-(PIK3CA)は、乳がんにおいて最も一般的に変異する遺伝子の1つであり、いくつかのがんの型において重要であることが見出されている。PI3K経路の重要な部分であるPIK3CAは、発癌遺伝子として長い間記述されており、変異を活性化させる2つの主なホットスポット、即ちらせんドメインの542/545領域及びキナーゼドメインの1047領域を有している。
【0144】
[125]ホスファチジルイノシトール-4,5-ビスホスフェート3-キナーゼ(ホスファチジルイノシトール3-キナーゼ(PI3K)とも称される)は、85kDaの制御サブユニット及び110kDaの触媒サブユニット(PIK3CA)で構成される。この遺伝子によってコードされるタンパク質は触媒サブユニットを表し、これはATPを用いてホスファチジルイノシトール類(PtdIns)、即ちPtdIns4P及びPtdIns(4,5)P2をリン酸化する。PIK3CAは、CLOVE、CWS5、MCAP、MCM、MCMTC、PI3K、p110-α、PI3K-α、ホスファチジルイノシトール-4,5-ビスホスフェート3-キナーゼ触媒サブユニットα、CLAPO、CCM4とも称され得る。
【0145】
[126]一部の実施形態では、発癌性変異はPIK3CAで生じる。一部の実施形態では、PIK3CAの変異は、H1047位、E542位、E545位、N345位、C1636位、G1624位、G1633位、A3140位、C3075位、A1634位、A1173位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せである。一部の実施形態では、PIK3CAの変異は、H1047R、H1047L、E542K、E545K、N345K、C1636A、G1624A、G1633A、A3140T、A3140G、C3075T、A1634C、A1173Gのいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せである。一部の実施形態では、ガイドRNAは、配列番号5、6、7、8、33、202、204、209、若しくは210に記載される標的ヌクレオチド配列とハイブリダイズするか、又は配列番号1005、1006、1007、1008、1033、1202、1204、1209、若しくは1210に記載されるヌクレオチド配列を含む。一部の実施形態では、ガイドRNAは、配列番号5、6、7、8、33、202、204、209、若しくは210のいずれか1つと少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、若しくは99%同一の標的核酸配列とハイブリダイズする核酸配列を含むか、又は配列番号1005、1006、1007、1008、1033、1202、1204、1209、若しくは1210のいずれか1つと少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、若しくは99%同一のヌクレオチド配列を含む。
【0146】
I-TevIヌクレアーゼ
[127]本開示のキメラヌクレアーゼは、I-TevIヌクレアーゼドメインを含み得る。改変されていない完全長のI-TevIタンパク質は、配列番号702による配列を含む。
MGKSGIYQIKNTLNNKVYVGSAKDFEKRWKRHFKDLEKGCHSSIKLQRSFNKHGNVFECSILEEIPYEKDLIIERENFWIKELNSKINGYNIADATFGDTCSTHPLKEEIIKKRSETVKAKMLKLGPDGRKALYSKPGSKNGRWNPETHKFCKCGVRIQTSAYTCSKCRN(配列番号702)
【0147】
[128]配列番号700、702、又は704によって提供される配列は、タンパク質の安定性を増大させ、N末端の分解を防止する2位におけるグリシンの挿入を除いて、I-TevIの野生型バージョンである。本明細書で言及する特定の置換に関しては、番号付けはグリシン安定化を欠くタンパク質の野生型バージョンに対応している。即ち、I-TevIの安定化されたバージョンにおいては、配列番号700、702、又は704の位置27におけるリシンは、2位にグリシンを有しない野生型位置に対応するK26と称される。I-TevIのヌクレアーゼ活性にほとんど影響しないことが知られているI-TevIドメインへのいくつかのI-TevI置換がある。I-TevIのヌクレアーゼ活性は、I-TevIドメインを含むキメラヌクレアーゼと、公知のI-TevI標的を含む線状DNAとを混合し、切断反応の産物をアガロースゲル上で展開することによって、評価することができる。I-TevIヌクレアーゼが活性であれば、予測されたサイズの産物が存在することになる。
【0148】
[129]本開示のキメラヌクレアーゼは、I-TevIヌクレアーゼドメインを有し得る。一部の実施形態では、I-TevIヌクレアーゼドメインは、EnterobacteriaファージT4から誘導される。I-TevIドメインは、以下の配列によるEnterobacteriaファージT4の93アミノ酸のI-TevIドメインを含み得る。
MGKSGIYQIKNTLNNKVYVGSAKDFEKRWKRHFKDLEKGCHSSIKLQRSFNKHGNVFECSILEEIPYEKDLIIERENFWIKELNSKINGYNIA(配列番号700)
【0149】
[130]一部の実施形態では、例示的なI-TevIヌクレアーゼドメインを配列番号700に示す。一部の実施形態では、変異は配列番号700のいずれか1つに対応し得る。
[131]一部の実施形態では、I-TevIヌクレアーゼドメインは、配列番号700、702、又は704と比較して、少なくとも1つの変異を含み得る。一部の実施形態では、I-TevIヌクレアーゼドメインは、T11、V16、N14、E25、K26、R27、E36、K37、G38、C39、S41、L45、F49、I60、E81のいずれか1つから選択される位置のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、I-TevIヌクレアーゼドメインは、T11V、V16I、N14G、E25D、K26R、R27A、E36S、K37N、G38N、C39V、S41H、L45F、F49Y、I60V、E81Iのいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、I-TevIヌクレアーゼドメインは、野生型配列と比較して、少なくともK26Rの変異を含む。一部の実施形態では、I-TevIヌクレアーゼドメインは、配列番号700、702、又は704と少なくとも75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、又は100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0150】
[132]I-TevIヌクレアーゼドメインの他のバージョンは、I-TevIドメインによって標的とされる部位又はI-TevIドメインの活性を変化させる様々な変異の組合せ、例えばK26及び/又はC39のようなI-TevIによって認識される配列を変化させる変異を含む可能性がある。ヌクレアーゼの他のバージョンは、I-TevIドメインを他のGIY-YIGヌクレアーゼドメイン、例えばI-BmoI、Eco29kI、その他で置換する可能性がある。I-TevIのいくつかのバージョンは、大腸菌で発現されたときにプロセシングの結果として、Met1を含まない。
【0151】
[133]改変されていない完全長のI-TevIヌクレアーゼは、1~93位を含むヌクレアーゼドメイン及び94~169位を含むリンカードメインを含む。変異の位置は、改変されていない完全長のI-TevIヌクレアーゼによる位置、又は配列番号700、702、若しくは704に対応する。
【0152】
[134]表1は、例示的な野生型I-TevI及びそのバリアントのリストをまとめている。さらに、この表は、様々なI-TevIタンパク質によって用いられる様々な切断モチーフを注記している。
【0153】
【表1-1】
【0154】
【表1-2】
【0155】
リンカードメイン
[135]本開示のキメラヌクレアーゼは、リンカードメインをさらに含んでよい。リンカーは、少なくとも約10、20、30、40、50、60、70、80、90、又は100アミノ酸を含む可撓性のアミノ酸リンカーを含んでよい。リンカーは、10、20、30、40、50、60、70、80、90、又は100以下のアミノ酸を含む可撓性アミノ酸リンカーを含んでよい。一部の実施形態では、リンカードメインは構造化されていなくてもよく、Gly-Serリンカーを含んでもよい。長いリンカーは一般に、標的部位における14~19塩基対のI-TevIのスペーシング要求を緩和することができる一方、短いリンカーは一般にこれを制限する。有用なリンカーには、それだけに限らないが、例えば(GS)(配列番号900)、(GSGGS)(配列番号901)、(GGGGS)(配列番号902)、及び(GGGS)(配列番号903)を含むグリシン-セリンポリマー(ここでnは少なくとも1の整数である)、グリシン-アラニンポリマー、アラニン-セリンポリマー、及びその他の可撓性リンカーが含まれる。抗体断片又は1本鎖可変断片を連結するための例示的なリンカーには、AAEPKSS(配列番号904)、AAEPKSSDKTHTCPPCP(配列番号904)、GGGG(配列番号905)、又はGGGGDKTHTCPPCP(配列番号906)が含まれ得る。あるいは、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール、ポリオキシアルキレン、又はポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールのコポリマーを含むがこれらに限らない種々の非タンパク質性のポリマーも、リンカーとしての用途があり、即ちリンカーとしての用途がある。一部の実施形態では、I-TevIヌクレアーゼドメインは、リンカードメインによってCasドメインと結合される。リンカードメインはI-TevIリンカー(配列番号701のアミノ酸93~169)を含んでよい。一部の実施形態では、リンカーは、
DATFGDTCSTHPLKEEIIKKRSETVKAKMLKLGPDGRKALYSKPGSKNGRWNPETHKFCKCGVRIQTSAYTCSKCRNGGSGGS(配列番号703)
として記載されるアミノ酸配列を含む。
【0156】
[136]一部の実施形態では、例示的なリンカーは配列番号702又は704で示される。一部の実施形態では、変異は配列番号702又は704のいずれか1つに対応し得る。
[137]一部の実施形態では、リンカーは、T95、S101、A119、K120、K135、P126、D127、N140、T147、Q158、A161、V117、S165のいずれか1つから選択される位置に対応する変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、リンカーは、T95S、S101Y、A119D、K120N、K135N、K135R、P126S、D127K、N140S、T147I、Q158R、A161V、V117F、S165Gのいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、リンカーは、配列番号701、702、703、又は704と少なくとも75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、又は100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、リンカーは、K135R及び/又はN140Sに対応する変異を含む。一部の実施形態では、リンカーは、V117Fに対応する変異を含む。一部の実施形態では、リンカーは、V117F、K135R、及び/又はN140Sに対応する変異を含む。
【0157】
Casタンパク質ドメイン
[138]CRISPRシステムは一般に2つの成分、即ちガイドRNA(gRNA又はsgRNA)及びCRISPR関連エンドヌクレアーゼ(Casタンパク質)を含む。天然には、CRISPR/CRISPR関連(Cas)システムは、侵入する核酸のサイレンシングをガイドするCRISPR RNA(crRNA)を用いることによって、ウイルス及びプラスミドに対する適応免疫を細菌及び古細菌に提供する。CRISPR-Casは、外来の核酸の配列特異的な検出及びサイレンシングのために小さなRNA分子に依拠する、RNAにより媒介される適応防衛(adaptive defense)システムである。CRISPR-Casシステムは、オペロンの中に組織化されたcas遺伝子と、ゲノム標的配列(スペーサーと称する)からなるCRISPRアレイからなっている。
【0158】
[139]CRISPR-Casシステムは一般に、標的ポリヌクレオチド(例えばHSVゲノムDNA等のテンプレート核酸)の領域に相補的又は実質的に相補的なヌクレオチド配列を含むガイドRNA配列及びヌクレアーゼ活性を有するタンパク質を含む酵素システムを意味し、これを含み得る。CRISPR-Casシステムには、I型CRISPR-Casシステム、II型CRISPR-Casシステム、III型CRISPR-Casシステム、及びそれらの派生物が含まれ得る。CRISPR-Casシステムは、天然に生じるCRISPR-Casシステムから誘導される操作された及び/又はプログラムされたヌクレアーゼシステムを含む。CRISPR-Casシステムは、操作された及び/又は変異したCasタンパク質を含み得る。ある特定の実施形態では、ヌクレアーゼは一般に、核酸のヌクレオチドサブユニットの間のホスホジエステル結合を切断することができる酵素を意味する。一部の実施形態では、エンドヌクレアーゼは一般に、ポリヌクレオチド鎖の中のホスホジエステル結合を切断することができる。
【0159】
[140]一部の実施形態では、本明細書で用いるCRISPR-Casシステムは、I型、II型、又はIII型のシステムであってよい。好適なCRISPR-Casタンパク質の非限定的な例には、Cas3、Cas4、Cas5、Cas5e(又はCasD)、Cas6、Cas6e、Cas6f、Cas7、Cas8a1、Cas8a2、Cas8b、Cas8c、Cas9、Cas10、Cas10d、Cas12、CasF、CasG、CasH、CasX、CasΦ、Csy1、Csy2、Csy3、Cse1(又はCasA)、Cse2(又はCasB)、Cse3(又はCasE)、Cse4(又はCasC)、Csc1、Csc2、Csa5、Csn2、Csm2、Csm3、Csm4、Csm5、Csm6、Cmr1、Cmr3、Cmr4、Cmr5、Cmr6、Csb1、Csb2、Csb3、Csx17、Csx14、Csx10、Csx16、CasX、Csx3、Csz1、Csx15、Csf1、Csf2、Csf3、Csf4、及びCu1966が含まれる。一部の実施形態では、CRISPR-Casタンパク質又はエンドヌクレアーゼはCas9である。一部の実施形態では、CRISPR-Casタンパク質又はエンドヌクレアーゼはCas12である。一部の実施形態では、CRISPR-Casタンパク質又はエンドヌクレアーゼはCasXである。
【0160】
[141]一部の実施形態では、Cas9タンパク質は、Staphylococcus aureus、Streptococcus pyogenes、Streptococcus thermophilus、Streptococcus sp.、Nocardiopsis dassonvillei、Streptomyces pristinaespiralis、Streptomyces viridochromogenes、Streptomyces viridochromogenes、Streptosporangium roseum、Alicyclobacillus acidocaldarius、Bacillus pseudomycoides、Bacillus selenitireducens、Exiguobacterium sibiricum、Lactobacillus delbrueckii、Lactobacillus salivarius、Microscilla marina、Burkholderiales bacterium、Polaromonas naphthalenivorans、Polaromonas sp.、Crocosphaera watsonii、Cyanothece sp.、Microcystis aeruginosa、Synechococcus sp.、Acetohalobium arabaticum、Ammonifex degensii、Caldicelulosiruptor becscii、Candidatus desulforudis、Clostridium botulinum、Clostridium difficile、Fine goldia magna、Natranaerobius thermophilus、Pelotomaculum thermopropionicum、Acidithiobacillus caldus、Acidithiobacillus ferrooxidans、Allochromatium vinosum、Marinobacter sp.、Nitrosococcus halophilus、Nitrosococcus watsoni、Pseudoalteromonas haloplanktis、Ktedonobacter racemifer、Methanohalobium evestigatum、Anabaena variabilis、Nodularia spumigena、Nostoc sp.、Arthrospira maxima、Arthrospira platensis、Arthrospira sp.、Lyngbya sp.、Microcoleus chthonoplastes、Oscillatoria sp.、Petrotoga mobilis、Thermosipho africanus、又はAcaryochloris marina由来又はこれらから誘導されてよい。
【0161】
[142]一部の実施形態では、CRISPR-Cas様タンパク質は、野生型CRISPR-Casタンパク質、改変されたCRISPR-Casタンパク質であってよい。一部の実施形態では、CRISPR-Cas様タンパク質は、核酸の結合親和性及び/又は特異性を増大するように、酵素活性を変化させるように、及び/又はタンパク質の別の特性を変化させるように、改変することができる。例えば、CRISPR-Cas様タンパク質のヌクレアーゼ(即ちDNアーゼ、RNアーゼ)ドメインを、改変し、欠失させ、又は不活化することができる。あるいは一部の実施形態では、Casタンパク質の機能に必須でないドメインを除去するために、CRISPR-Cas様タンパク質を切り詰めてもよい。一部の実施形態では、Casタンパク質のエフェクタードメインの活性を最適化するために、CRISPR-Cas様タンパク質を切り詰め、又は改変してもよい。
【0162】
[143]一部の実施形態では、CRISPR-Cas様タンパク質は、野生型Casタンパク質又はその断片から誘導することができる。ある特定の実施形態では、CRISPR-Cas様タンパク質は、改変されたCas9タンパク質である。例えば、Cas9タンパク質のアミノ酸配列は、野生型又は別のCasタンパク質に対して、タンパク質の1以上の特性(例えばヌクレアーゼ活性、親和性、安定性、その他)を変化させるために改変することができる。あるいは、一部の実施形態では、改変されたCas9タンパク質が野生型Cas9タンパク質より小さくなるように、RNA誘導型の切断に関与しないCas9タンパク質のドメインをタンパク質から除去してもよい。
【0163】
[144]本開示のキメラヌクレアーゼはCasドメインを含んでよい。一部の実施形態では、CasドメインはCas9ドメインである。一部の実施形態では、CasドメインはCas12ドメインである。
【0164】
[145]一部の実施形態では、Cas9ドメインは細菌生命体、例えばStaphylococcus aureus、Streptococcus pyogenes、Neisseria meningitidis、Campylobacter jejuni、Streptococcus pasteurianus、Clostridium cellulolyticum、又はGeobacillus thermodenitrificans T1から誘導される。一部の実施形態では、Cas9ドメインはStaphylocuccus aureusから誘導される(SaCas9)。一部の実施形態では、Cas9ドメインはStreptococcus pyogenesから誘導される(spCas9)。一部の実施形態では、Cas9ドメインはNeisseria meningitidisから誘導される(NmCas9)。一部の実施形態では、Cas9ドメインはCampylobacter jejuniから誘導される(CjCas9)。一部の実施形態では、Cas9ドメインはStreptococcus pasteurianusから誘導される(SpCas9)。一部の実施形態では、Cas9ドメインはClostridium cellulolyticumから誘導される(CcCas9)。一部の実施形態では、Cas9ドメインはGeobacillus thermodenitrificans T1から誘導される(GtCas9)。
【0165】
[146]一部の実施形態では、例示的なRNA誘導型ヌクレアーゼCas9ドメインを、配列番号710、711、712、713、714、715、又は716に示す。一部の実施形態では、変異又はアミノ酸置換は、配列番号710、711、712、713、714、715、又は716のいずれか1つに対応し得る。
【0166】
[147]一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼStaphylococcus aureus Cas9ドメインは、配列番号710のいずれか1つと少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、若しくは99%同一であるアミノ酸配列を含むか、又はこれと同一である。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼStaphylococcus aureus Cas9ドメインは、D10、H557、N580、H840、D1135、R1335、T1337、T267、L325、V327、D333、A336、I341、E345、D348、K352、S360、T368、N369、N371、S372、E373、K386、N393、H408、N410、I414、A415、T438、Y467、N471、D485、M489、E506、R409、T510、N515、Y518、A539、F550、N551、S596、T602、A611、I617、T620、G654、N667、R685、K695、I706、K722、A723、K724、M731、F732、K735、S739、P741、E742、E746、Q747、I754、T755、H757、K760、H761、P778、E781、I783、N784、D785、T786L、L787、Y788、K792、D794、T798、L799、V801、N803、L804、N805、G806、D813、K814、L818、I819、S822、E824、L841、G847、D848、Y857、V875、I876、N884、A888、L890、D894、D895、P897、V903、G920、F924、N929、E936、N937、V941、N942、S943、C945、E947、K951、L952、S956、N957、Q958、A959、N974、G975、V983、N984、N985、D986、I991、V993、M995、I996、T999、Y1000、R1001、E1002、L1004、E1005、N1006、M1007、D1009、K1010、R1011、P1012、P1013、I1015、I1016、A1020、S1021、Q1024、K1027、E1039、H1045、I0148、K1050のいずれか1つから選択される位置に対応する変異若しくはアミノ酸置換又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼStaphylococcus aureus Cas9ドメインは、D10A、D10E、H557A、N580A、H840A、D1135E、R1335Q、T1337R、T267A、L325F、V327I、D333G、A336S、I341L、E345D、D348N、K352E、S360A、T368A、N369E、N371E、S372P、E373K、K386T、N393R、H408N、N410S、I414M、A415T、T438S、Y467F、N471K、D485E、M489F、E506K、R409K、T510E、N515K、Y518F、A539P、F550Y、N551H、S596A、T602I、A611S、I617V、T620K、G654E、N667D、R685K、K695Q、I706V、K722T、A723T、K724N、M731T、F732V、K735Q、S739N、P741L、E742G、E746D、Q747D、I754D、T755I、H757R、K760Q、H761S、P778I、E781K、I783V、N784D、D785E、T786L、L787V、Y788H、K792E、D794T、T798R、L799I、V801I、N803S、L804I、N805K、G806N、D813G、K814E、L818I、I819F、S822P、E824G、L841T、G847S、D848N、Y857H、V875I、I876V、N884K、A888V、L890R、D894G、D895H、P897L、V903I、G920D、F924L、N929Y、E936D、N937G、V941I、N942D、S943L、C945A、E947K、K951R、L952Q、S956N、N957E、Q958K、A959S、N974D、G975K、V983A、N984S、N985D、D986G、I991V、V993L、M995F、I996V、T999N、Y1000K、R1001E、E1002D、L1004I、E1005K、N1006M、M1007N、D1009L、K1010S、R1011T、P1012S、P1013F、I1015L、I1016R、A1020G、S1021K、Q1024K、K1027S、E1039K、H1045K、I0148M、K1050Mのいずれか1つ以上に対応する変異若しくは置換又はそれらの組合せを含む。ある特定の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼStaphylococcus aureus Cas9ドメインは、D10E置換に対応する変異又は置換を含む。ある特定の実施形態では、改変されたI-TevIヌクレアーゼドメインは配列番号700を含み、リンカーは配列番号701又は703のいずれか1つを含み、RNA誘導型ヌクレアーゼStaphylococcus aureus Cas9ドメインは、配列番号710~715又は716のいずれか1つを含む。ある特定の実施形態では、改変されたI-TevIヌクレアーゼドメインは、配列番号700のいずれか1つと少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、若しくは99%同一であるアミノ酸配列を含むか、又はこれと同一であり、リンカードメインは配列番号701又は703のいずれか1つと少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、若しくは99%同一であるアミノ酸配列を含むか、又はこれと同一であり、RNA誘導型ヌクレアーゼStaphylococcus aureus Cas9ドメインは、配列番号710~715又は716のいずれか1つと少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、又は99%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0167】
[148]一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼStaphylococcus aureus Cas9ドメインは、配列番号710と少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、又は99%同一であるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼは、配列番号710と85~90%、90~95%、95~97%、97~98%、又は98~99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼStaphylococcus aureus Cas9ドメインは、D10位、H557位、N580位、H840位、D1135位、R1335位、T1337位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼStaphylococcus aureus Cas9ドメインは、D10位、H557位、N580位、H840位、D1135位、R1335位、T1337位に対応する変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼStaphylococcus aureus Cas9ドメインは、D10A、D10E、H557A、N580A、H840A、D1135E、R1335Q、T1337Rのいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼStaphylococcus aureus Cas9ドメイン(saCas9)は、D10E変異に対応する変異を含む。一部の実施形態では、saCas9は、D10E及び/又はN580A変異に対応する変異を含む。一部の実施形態では、saCas9は、D10A及び/又はN580A変異に対応する変異を含む。一部の実施形態では、saCas9は、D10E、D1135E、R1335Q、及び/又はT1337R変異に対応する変異を含む。一部の実施形態では、saCas9は、D10E、D1135E、R1335Q、T1337R、及び/又はH840A変異に対応する変異を含む。一部の実施形態では、saCas9は、D10E及び/又はH557A変異に対応する変異を含む。一部の実施形態では、saCas9は、D10E、H840A、D1135E、R1335Q、及び/又はT1337R変異に対応する変異を含む。
【0168】
[149]一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼCas9ドメインは、RNA誘導型ヌクレアーゼStreptococcus pyogenes Cas9ドメインである。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼStreptococcus pyogenes Cas9ドメインは、配列番号711に記載されるアミノ酸配列を含む。
【0169】
[150]一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼStaphylococcus pyogenes Cas9ドメインは、D10位、S29位、F32位、D39位、R40位、H41位、S42位、I48位、C80位、S87位、K112位、H113位、K132位、K141位、D147位、L158位、E171位、P176位、I186位、V189位、Q190位、Q194位、N199位、I201位、N202位、A203位、S204位、R205位、A210位、Q228位、L229位、G231位、S245位、T249位、S254位、D261位、T270位、N295位、T300位、D304位、V308位、N309位、I312位、T333位、A337位、E345位、F352位、Q354位、S355位、K356位、G366位、A367位、E396位、L398位、I414位、D428位、F429位、D435位、K468位、S469位、E470位、T472位、E480位、A486位、S490位、F498位、K500位、N501位、N504位、K528位、V530位、E532位、G533位、A538位、T555位、K570位、F575位、D605位、E611位、R629位、E634位、T638位、R655位、R664位、R671位、K705位、E706位、Q709位、K710位、S714位、G7115位、G717位、H721位、H723位、A725位、N726位、V743位、L747位、V748位、K772位、K775位、N776位、I788位、G792位、K797位、Y799位、T804位、N808位、L811位、R820位、N831位、R832位、V842位、L847位、N869位、E874位、N881位、Q885位、N888位、T893位、L911位、Y945位、D946位、L949位、E952位、A1023位、Y1036位、G1067位、G1077位、R1078位、N1093位、R1114位、N1115位、D1117位、A1121位、D1125位、P1128位、K1129位、V1146位、S1154位、S1159位、L1164位、S1172位、N1177位、P1178位、I1179位、D1180位、K1211位、M1213位、G1218位、N1234位、E1243位、K1244位、E1253位、E1260位、K1263位、H1264位、E1271位、Q1272位、E1275位、V1290位、L1291位、S1292位、A1293位、N1295位、H1297位、R1298位、D1299位、K1300位、R1303位、E1307位、N1308位、I1309位、I1310位、H1311位、L1312位、L1315位、T1316位、N1317位、Y1326位、D1328位、V1342位、A1345位、I1360位、S1363位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼStreptococcus pyogenes Cas9ドメインは、D10E、D10A、S29T、F32M、D39N、R40K、H41Q、S42T、I48L、C80R、S87A、K112D、H113N、K132N、K141E、D147E、L158V、E171Q、P176S、I186K、V189L、Q190H、Q194E、N199R、I201L、N202E、A203E、S204I、R205K、A210G、Q228A、L229F、G231N、S245A、T249M、S254A、D261N、T270S、N295K、T300I、D304G、V308A、N309D、I312V、T333A、A337V、E345K、F352S、Q354K、S355T、K356T、G366K、A367T、E396D、L398F、I414V、D428A、F429Y、D435E、K468Q、S469R、E470N、T472A、E480D、A486T、S490L、F498V、K500E、N501H、N504T、K528R、V530I、E532D、G533E、A538E、T555A、K570Q、F575C、D605E、E611D、R629K、E634K、T638K、R655H、R664K、R671K、K705V、E706D、Q709K、K710A、S714F、G7115E、G717K、H721K、H723Q、A725S、N726A、V743I、L747I、V748I、K772Q、K775R、N776R、I788M、G792R、K797E、Y799H、T804A、N808D、L811R、R820K、N831D、R832H、V842I、L847I、N869D、E874A、N881S、Q885R、N888K、T893S、L911A、Y945H、D946G、L949P、E952A、A1023G、Y1036R、G1067E、G1077E、R1078K、N1093T、R1114G、N1115E、D1117A、A1121P、D1125G、P1128T、K1129T、V1146I、S1154T、S1159P、L1164V、S1172N、N1177D、P1178S、I1179V、D1180S、K1211R、M1213L、G1218T、N1234H、E1243D、K1244T、E1253K、E1260D、K1263Q、H1264Y、E1271D、Q1272W、E1275H、V1290L、L1291R、S1292A、A1293T、N1295E、H1297N、R1298T、D1299H、K1300L、R1303S、E1307D、N1308S、I1309M、I1310L、H1311N、L1312A、L1315F、T1316S、N1317R、Y1326F、D1328N、V1342I、A1345S、I1360L、S1363Nのいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼStreptococcus pyogenes Cas9ドメインは、配列番号711と少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、又は99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼStreptococcus pyogenes Cas9ドメインは、配列番号711と85~90%、90~95%、95~97%、97~98%、又は98~99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0170】
一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼCas9ドメインは、RNA誘導型ヌクレアーゼNeisseria meningitidis Cas9ドメインである。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼNeisseria meningitidis Cas9ドメインは、配列番号712に記載されるアミノ酸配列を含む。その他のNeisseria meningitidis Cas9は、www.uniprot.org/uniprot/において寄託番号C9X1G5、A1IQ68、E0NB23、A9M1K5、又はC6S593で見出すことができる。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼNeisseria meningitidis Cas9ドメインは、I9位、D16位、D30位、E31位、A94位、I103位、P124位、N164位、I213位、G229位、T241位、S376位、E393位、G454位、K471位、G490位、D660位、C665位、K764位、T770位、P803位、A841位、H842位、K843位、D844位、L846位、R847位、K854位、H855位、N856位、K858位、K862位、W865位、E868位、I869位、A872位、D873位、N876位、Y880位、G883位、I886位、E887位、E890位、R895位、A898位、Y899位、G900位、G901位、N902位、A903位、K904位、Q905位、D908位、N912位、K917位、G919位、L921位、V927位、K929位、T930位、E932位、S933位、L936位、L937位、N938位、K939位、K940位、Y943位、T944位、G949位、D950位、C958位、K965位、N966位、Q967位、F969位、A975位、E980位、N981位、I986位、D987位、C988位、K989位、G990位、Y991位、R992位、I993位、D994位、Y997位、T998位、C1000位、S1002位、H1004位、K1005位、Y1006位、A1010位、F1011位、Q1012位、K1013位、D1014位、E1015位、K1018位、V1019位、E1020位、F1021位、A1022位、Y1024位、I1025位、N1026位、C1027位、D1028位、S1029位、S1030位、N1031位、R1033位、F1034位、Y1035位、L1036位、A1037位、W1038位、K1041位、G1042位、K1044位、E1045位、Q1046位、Q1047位、F1048位、R1049位、I1050位、S1051位、T1052位、Q1053位、N1054位、L1055位、V1056位、L1057位、I1058位、Y1061位、V1063位、N1064位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼNeisseria meningitidis Cas9ドメインは、I9M、D16E、D30E、E31K、A94D、I103V、P124C、N164D、I213N、G229D、T241A、S376T、E393K、G454C、K471E、G490C、D660E、C665R、K764E、T770A、P803S、A841Q、H842G、K843H、D844E、L846V、R847K、K854R、H855L、N856D、K858G、K862L、W865P、E868Q、I869L、A872K、D873G、N876K、Y880R、G883E、I886P、E887K、E890E、R895Q、A898T、Y899H、G900K、G901D、N902D、A903P、K904T、Q905K、D908A、N912E、K917Y、G919T、L921Q、V927I、K929Q、T930V、E932K、S933T、L936W、L937V、N938R、K939N、K940H、Y943N、T944G、G949A、D950T、C958E、K965G、N966G、Q967K、F969Y、A975S、E980K、N981G、I986R、D987A、C988V、K989V、G990A、Y991F、R992K、I993D、D994E、Y997F、T998E、C1000R、S1002I、H1004Y、K1005A、Y1006N、A1010K、F1011L、Q1012T、K1013A、D1014K、E1015K、K1018N、V1019E、E1020F、F1021L、A1022G、Y1024F、I1025V、N1026S、C1027L、D1028N、S1029R、S1030A、N1031T、R1033A、F1034I、Y1035D、L1036I、A1037R、W1038T、K1041T、G1042D、K1044T、E1045K、Q1046G、Q1047E、F1048Q、R1049S、I1050V、S1051G、T1052V、Q1053K、N1054T、L1055A、V1056L、L1057S、I1058F、Y1061N、V1063I、N1064Dのいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼNeisseria meningitidis Cas9ドメインは、配列番号712と少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、又は99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼNeisseria meningitidis Cas9ドメインは、配列番号712と85~90%、90~95%、95~97%、97~98%、又は98~99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0171】
[151]一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼCas9ドメインは、RNA誘導型ヌクレアーゼCampylobacter jejuni Cas9ドメインである。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼCampylobacter jejuni Cas9ドメインは、配列番号713に記載されるアミノ酸配列を含む。その他のCampylobacter jejuni Cas9は、www.uniprot.org/uniprot/において寄託番号Q0P897、A7H5P1、A0A2U0QR81、A0A5Y4VLH1、又はA0A381CRM8で見出すことができる。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼCampylobacter jejuni Cas9ドメインは、L5位、A6位、D8位、I9位、S12位、S13位、F18位、S19位、L24位、K25位、I31位、T40位、E42位、L50位、L58位、A59位、R61位、L58位、L65位、H67位、N74位、K77位、L98位、I99位、P101位、N110位、L113位、A119位、A126位、R128位、I134位、K140位、A144位、K147位、Q151位、L156位、V184位、S190位、F199位、D202位、G203位、R212位、F214位、K221位、E223位、Y232位、A235位、V243位、S247位、D251位、P256位、L261位、T269位、N276位、N277位、L285位、T287位、L291位、K300位、T305位、Q308位、L312位、G314位、Y335位、K336位、I339位、H345位、D351位、N353位、E354位、I362位、K370位、D383位、S384位、K391位、I396位、L403位、T405位、K413位、N419位、L421位、D430位、K432位、A437位、L453位、K457位、V462位、A465位、K472位、N477位、A492位、E495位、L525位、K526位、L527位、K531位、E532位、E542位、Q550位、E556位、H559位、Y561位、S564位、M572位、V577位、Q581位、N587位、N596位、K600位、Q602位、K603位、Q616位、K617位、N623位、Y624位、K633位、D634位、Y642位、N649位、D656位、L660位、D662位、K667位、V677位、E680位、K682位、L686位、H692位、T693位、V712位、I714位、V722位、K723位、S736位、L739位、K742位、L747位、N751位、F756位、R763位、Q764位、E772位、K777位、A786位、E790位、F792位、Q800位、S801位、G804位、L812位、E813位、V833位、I835位、T841位、Y845位、A855位、L856位、A863位、V864位、D879位、E883位、D900位、Q902位、K927位、F928位、V971位、T972位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼCampylobacter jejuni Cas9ドメインは、L5I、A6G、D8N、D8E、I9L、S12A、S13N、F18L、S19R、L24I、K25I、I31V、T40N、E42N、L50E、L58V、A59K、R61K、L58V、L65M、H67A、N74K、K77N、L98T、I99Q、P101I、N110S、L113I、A119S、A126V、R128H、I134S、K140N、A144T、K147E、Q151K、L156M、V184I、S190D、F199L、D202Q、G203E、R212K、F214L、K221K、E223K、Y232F、A235P、V243I、S247I、D251N、P256A、L261S、T269G、N276K、N277S、L285V、T287E、L291I、K300D、T305S、Q308K、L312I、G314N、Y335L、K336N、I339K、H345T、D351I、N353D、E354S、I362T、K370E、D383E、S384K、K391N、I396L、L403Q、T405I、K413R、N419E、L421C、D430E、K432S、A437L、L453I、K457C、V462L、A465D、K472S、N477H、A492K、E495I、L525Q、K526I、L527V、K531E、E532D、E542L、Q550D、E556V、H559Y、Y561R、S564N、M572S、V577T、Q581L、N587G、N596E、K600L、Q602A、K603E、Q616R、K617F、N623F、Y624F、K633T、D634E、Y642W、N649S、D656S、L660I、D662E、K667A、V677Q、E680V、K682S、L686I、H692N、T693F、V712I、I714V、V722I、K723F、S736K、L739F、K742N、L747S、N751L、F756L、R763K、Q764E、E772N、K777H、A786T、E790L、F792P、Q800N、S801T、G804D、L812V、E813K、V833S、I835L、T841K、Y845H、A855S、L856T、A863T、V864P、D879N、E883N、D900G、Q902K、K927N、F928Y、V971L、T972Sのいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼCampylobacter jejuni Cas9ドメインは、配列番号713と少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、又は99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼCampylobacter jejuni Cas9ドメインは、配列番号713と85~90%、90~95%、95~97%、97~98%、又は98~99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0172】
[152]一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼCas9ドメインは、RNA誘導型ヌクレアーゼStreptococcus pasteurianus Cas9ドメインである。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼStreptococcus pasteurianus Cas9ドメインは、配列番号714に記載されるアミノ酸配列を含む。その他のStreptococcus pasteurianus Cas9は、www.uniprot.org/uniprot/において寄託番号F5X275で見出すことができる。
【0173】
[153]一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼStreptococcus pasteurianus Cas9ドメインは、D11位、E85位、A88位、T92位、E96位、Y100位、T109位、D110位、D113位、E115位、R116位、D125位、I127位、K128位、E132位、S147位、I185位、A187位、K228位、Y229位、T232位、M255位、S271位、N273位、A294位、A327位、E355位、K357位、N379位、T380位、S382位、A385位、D439位、R440位、S464位、H469位、Y519位、I528位、N569位、I581位、A607位、K632位、D633位、H635位、E636位、A647位、D648位、T703位、P705位、K712位、S713位、A724位、V750位、D882位、S951位、D977位、E979位、S1014位、H1027位、I1030位、E1081位、D1082位、D1086位、K1088位、S1089位、N1090位、R1092位、T1093位、I1094位、C1095位、A1138位、Y1139位、D1141位、T1142位、F1158位、A1168位、E1190位、E1198位、H1202位、I1204位、R1205位、I1210位、K1224位、S1232位、M1240位、V1241位、I1242位、P1243位、G1424位、K1248位、Q1254位、N1257位、S1258位、T1262位、K1263位、Y1264位、D1266位、A1270位、K1277位、D1284位、L1288位、V1302位、N1316位、T1346位、I1374位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼStreptococcus pasteurianus Cas9ドメインは、D11E、D11A、E85D、A88T、T92A、E96D、Y100Q、T109D、D110N、D113N、E115D、R116S、D125E、I127D、K128A、E132K、S147T、I185L、A187T、K228N、Y229N、T232K、M255T、S271T、N273E、A294S、A327V、E355K、K357Q、N379G、T380I、S382T、A385N、D439E、R440E、S464A、H469R、Y519F、I528V、N569D、I581V、A607S、K632R、D633E、H635Q、E636Q、A647K、D648Q、T703A、P705S、K712E、S713A、A724T、V750I、D882G、S951R、D977E、E979K、S1014P、H1027R、I1030V、E1081G、D1082E、D1086N、K1088R、S1089T、N1090D、R1092E、T1093K、I1094V、C1095R、A1138V、Y1139L、D1141E、T1142P、F1158L、A1168T、E1190K、E1198K、H1202Q、I1204V、R1205Q、I1210M、K1224R、S1232T、M1240I、V1241M、I1242L、P1243S、G1424A、K1248A、Q1254H、N1257G、S1258N、T1262A、K1263E、Y1264H、D1266K、A1270E、K1277E、D1284N、L1288V、V1302A、N1316D、T1346N、I1374Lのいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼStreptococcus pasteurianus Cas9ドメインは、配列番号714と少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、又は99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼStreptococcus pasteurianus Cas9ドメインは、配列番号714と85~90%、90~95%、95~97%、97~98%、又は98~99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0174】
一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼCas9ドメインは、RNA誘導型ヌクレアーゼClostridium cellulolyticum Cas9ドメインである。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼClostridium cellulolyticum Cas9ドメインは、配列番号715に記載されるアミノ酸配列を含む。その他のClostridium cellulolyticum Cas9は、www.uniprot.org/uniprot/において寄託番号B8I085で見出すことができる。
【0175】
[154]一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼClostridium cellulolyticum Cas9ドメインは、T4位、D10位、V9位、D20位、K21位、I27位、C33位、K36位、A47位、A49位、S64位、Q65位、E102位、L103位、T122位、I124位、K131位、D137位、R163位、G166位、I169位、F170位、V183位、D184位、I187位、E193位、K200位、K208位、L209位、D221位、N224位、E227位、F228位、S234位、V242位、K244位、L252位、T256位、C258位、S261位、V413位、M415位、K416位、R417位、K424位、Y426位、K427位、S429位、D430位、A468位、T470位、A472位、A478位、Q481位、K482位、L485位、A497位、L535位、W540位、R541位、E544位、G554位、P556位、I570位、Y574位、M580位、Y584位、M585位、T592位、D593位、V606位、W607位、I647位、N650位、S693位、L697位、E702位、S704位、A713位、V714位、I715位、D776位、L847位、G850位、G853位、A854位、R860位、I900位、H904位、M905位、I906位、E921位、Q923位、S929位、T930位、H931位、Q939位、N994位、I997位、N1000位、K1001位、S1002位、I1003位、K1005位、P1008位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼClostridium cellulolyticum Cas9ドメインは、T4S、D10E、V9I、D20N、K21E、I27E、C33I、K36V、A47S、A49P、S64R、Q65H、E102L、L103V、T122V、I124F、K131Q、D137E、R163Q、G166S、I169L、F170L、V183G、D184G、I187T、E193S、K200Q、K208A、L209Y、D221K、N224Q、E227S、F228S、S234T、V242I、K244N、L252K、T256K、C258T、S261F、V413K、M415L、K416R、R417N、K424Q、Y426I、K427P、S429H、D430Q、A468S、T470S、A472V、A478G、Q481K、K482R、L485S、A497M、L535H、W540Y、R541K、E544Q、G554F、P556S、I570V、Y574I、M580F、Y584N、M585N、T592A、D593A、V606W、W607F、I647R、N650H、S693K、L697F、E702Q、S704N、A713V、V714I、I715V、D776E、L847A、G850P、G853A、A854P、R860K、I900V、H904D、M905V、I906L、E921Y、Q923E、S929D、T930E、H931Y、Q939P、N994Q、I997P、N1000R、K1001M、S1002N、I1003K、K1005H、P1008Kのいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼClostridium cellulolyticum Cas9ドメインは、配列番号715と少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、又は99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼClostridium cellulolyticum Cas9ドメインは、配列番号715と85~90%、90~95%、95~97%、97~98%、又は98~99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0176】
一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼCas9ドメインは、RNA誘導型ヌクレアーゼGeobacillus thermodenitrificans T1 Cas9ドメインである。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼGeobacillus thermodenitrificans T1 Cas9ドメインは、配列番号716に記載されるアミノ酸配列を含む。その他のGeobacillus thermodenitrificans T1 Cas9は、www.uniprot.org/uniprot/において寄託番号A0A1W6VMQ3で見出すことができる。
【0177】
[155]一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼGeobacillus thermodenitrificans T1 Cas9ドメインは、K2位、D8位、I14位、D35位、K41位、F74位、V75位、K91位、I117位、R128位、T136位、Q151位、S152位、S156位、A161位、V164位、S171位、E178位、D179位、V185位、R192位、K195位、A199位、Y204位、I207位、V208位、A212位、H215位、S219位、F227位、T260位、V261位、V271位、G274位、I276位、A278位、L279位、D282位、I287位、K289位、H293位、F299位、V302位、N307位、R313位、L317位、L318位、V331位、G337位、K341位、S348位、A354位、A355位、K356位、R359位、M372位、T377位、R380位、E395位、D399位、E404位、S416位、T441位、R445位、N464位、E504位、S508位、M515位、Q516位、E520位、G521位、V534位、L545位、K559位、T578位、K603位、T612位、L619位、S621位、N656位、N660位、L673位、D685位、I699位、N708位、N717位、R737位、V738位、S752位、D756位、Q771位、N777位、N792位、E793位、I811位、I824位、K839位、Q845位、K848位、T849位、L895位、I902位、T908位、V929位、I943位、I946位、M948位、F990位、T995位、V1000位、Q1014位、D1017位、S1019位、N1020位、G1021位、S1024位、N1030位、N1031位、R1035位、S1036位、I1037位、V1067位、S1071位、A1075位、I1079位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼGeobacillus thermodenitrificans T1 Cas9ドメインは、D8位、D179位、D282位、D399位、D685位、D756位、D1071位のいずれか1つに対応する変異を含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼGeobacillus thermodenitrificans T1 Cas9ドメインは、K2R、D8E、D8A、I14V、D35E、K41Q、F74V、V75I、K91E、I117V、R128K、T136S、Q151R、S152A、S156G、A161G、V164I、S171A、E178G、D179E、V185I、R192H、K195R、A199S、Y204F、I207M、V208S、A212K、H215N、S219T、F227V、T260I、V261A、V271I、G274S、I276A、A278G、L279P、D282E、I287L、K289E、H293Q、F299Y、V302I、N307R、R313Y、L317I、L318V、V331I、G337D、K341Q、S348K、A354K、A355S、K356S、R359L、M372L、T377A、R380H、E395P、D399N、E404N、S416T、T441S、R445K、N464T、E504D、S508T、M515T、Q516K、E520D、G521E、V534M、L545H、K559R、T578V、K603R、T612I、L619V、S621T、N656M、N660S、L673F、D685E、I699V、N708E、N717D、R737K、V738I、S752A、D756E、Q771R、N777H、N792D、E793Q、I811V、I824V、K839T、Q845K、K848A、T849S、L895P、I902V、T908K、V929V、I943V、I946M、M948I、F990L、T995I、V1000G、Q1014K、D1017H、S1019G、N1020T、G1021A、S1024E、N1030C、N1031S、R1035S、S1036G、I1037V、V1067L、S1071A、A1075T、I1079Vのいずれか1つに対応する変異又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼGeobacillus thermodenitrificans T1 Cas9ドメインは、D8E、D179E、D282E、D399N、D685E、D756E、D1071Hのいずれか1つに対応する変異を含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼGeobacillus thermodenitrificans T1 Cas9ドメインは、配列番号716と少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、又は99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、RNA誘導型ヌクレアーゼGeobacillus thermodenitrificans T1 Cas9ドメインは、配列番号716と85~90%、90~95%、95~97%、97~98%、又は98~99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0178】
【表2】
【0179】
[156]一部の実施形態では、CasドメインはCasXドメインである。一部の実施形態では、CasXドメインはPlanctomycetes細菌から誘導される。一部の実施形態では、CasXドメインはDeltaproteobacteria由来である。一部の実施形態では、CasXドメインは、配列番号721と少なくとも約85%、90%、95%、97%、98%、若しくは99%同一のアミノ酸配列を含むか、又はこれと同一である。一部の実施形態では、CasXドメインは、R11位、R12位、V14位、K15位、S17位、N18位、A22位、G23位、T25位、P38位、K41位、E42位、N46位、L47位、N53位、I54位、P57位、T61位、S62位、R63位、A64位、E75位、H82位、Q89位、P104位、N106位、I113位、N199位、S124位、S125位、C133位、Y137位、N145位、D146位、H151位、S161位、R165位、N177位、L180位、R202位、N205位、G215位、C219位、V236位、T241位、L248位、I254位、S269位、I290位、E291位、V297位、Q299位、I314位、E318位、Q323位、L333位、E359位、D360位、K362位、Q366位、N367位、L368位、A369位、G370位、Y371位、H404位、H409位、G410位、E411位、Y417位、V428位、E429位、S432位、K433位、L437位、S443位、A451位、I464位、A470位、I502位、L503位、I531位、G537位、L540位、N553位、I559位、S563位、V571位、N579位、H589位、S607位、L608位、L620位、R623位、R624位、L644位、S646位、M652位、I657位、R679位、L684位、N686位、H689位、S696位、T702位、T737位、L742位、Y744位、Q748位、M751位、I753位、A771位、R777位、P792位、S818位、R823位、V824位、E826位、K827位、A832位、T833位、M836位、I839位、G841位、V846位、N860位、V862位、D864位、V867位、V877位、S883位、S889位、G890位、S894位、K908位、N913位、F916位、T918位、R936位、Q938位、Y940位、K942位、S963位、R966位、K967位、K968位のいずれか1つに対応する変異又はそれらの任意の組合せを含む。一部の実施形態では、CasXドメインは、R11K、R12K、V14S、K15A、S17N、N18A、A22V、G23S、T25S、P38D、K41K、E42K、N46K、L47R、N53V、I54M、P57V、T61N、S62A、R63A、A64N、E75K、H82Q、Q89K、P104S、N106K、I113K、N199K、S124T、S125A、C133G、Y137F、N145S、D146E、H151Y、S161A、R165K、N177S、L180A、R202K、N205T、G215A、C219Y、V236I、T241S、L248I、I254V、S269G、I290V、E291D、V297I、Q299R、I314L、E318D、Q323L、L333V、E359D、D360M、K362R、Q366S、N367G、L368V、A369T、G370A、Y371E、H404Y、H409Y、G410A、E411G、Y417F、V428I、E429A、S432T、K433S、L437R、S443A、A451V、I464L、A470M、I502V、L503V、I531L、G537K、L540I、N553S、I559L、S563G、V571L、N579Q、H589T、S607L、L608I、L620I、R623K、R624K、L644V、S646P、M652V、I657V、R679E、L684S、N686G、H689D、S696G、T702A、T737S、L742F、Y744H、Q748H、M751V、I753V、A771T、R777K、P792T、S818T、R823G、V824M、E826V、K827R、A832S、T833D、M836A、I839L、G841N、V846A、N860T、V862E、D864E、V867A、V877G、S883K、S889R、G890D、S894F、K908Q、N913D、F916H、T918V、R936N、Q938N、Y940F、K942S、S963A、R966K、K967R、K968Rのいずれか1以上に対応する変異若しくは置換又はそれらの組合せを含む。
【0180】
[157]一部の実施形態では、Cas12ドメインは、Acidaminococcus種BV3L6由来である。一部の実施形態では、Cas12ドメインは、配列番号720と少なくとも約85%、90%、95%、97%、98%、若しくは99%同一のアミノ酸配列を含むか、又はこれと同一である。一部の実施形態では、Cas12ドメインは、T1位、Q2位、E4位、G5位、N8位、L9位、K28位、H29位、I30位、Q31位、E32位、Q33位、F35位、I36位、E37位、E38位、A41位、N43位、D44位、H45位、E48位、I52位、R55位、T59位、Y60位、A61位、D62位、Q63位、C64位、Q66位、L67位、Q69位、L70位、N74位、S76位、A77位、D80位、S81位、Y82位、E85位、E88位、T90位、R91位、N92位、A93位、I95位、E97位、A99位、T100位、Y101位、N103位、A104位、H106位、D107位、I110位、R112位、T113位、D114位、R159位、S169位、S185位、A187位、I192位、D195位、K201位、T212位、R218位、N223位、I228位、S233位、I236位、E237位、V239位、F242位、Q249位、Y257位、V279位、I284位、F305位、N313位、S324位、I329位、S331位、T337位、L338位、L345位、E349位、S357位、I358位、N386位、I393位、L396位、I400位、S403位、V408位、Q409位、G427位、K428位、Q436位、L442位、S468位、Q469位、S472位、L473位、L479位、E487位、S488位、A497位、L510位、A516位、K522位、Q535位、M536位、S541位、V545位、K549位、N550位、G552位、V557位、N559位、S586位、Y596位、A601位、I604位、A613位、S628位、E637位、A657位、K660位、G663位、Q665位、C673位、L683位、L697位、A711位、L717位、Q723位、A733位、E735位、Y740位、K751位、K756位、G766位、I778位、R793位、L844位、I858位、S865位、I874位、H898位、I903位、I916位、L931位、K941位、N945位、V951位、S958位、V959位、D965位、I938位、H984位、A1009位、C1024位、G1037位、T1049位、G1055位、T1056位、Y1068位、L1075位、V1083位、K1085位、L1097位、H1104位、D1106位、D1111位、L1122位、A1134位、V1138位、D1147位、V1160位、P1161位、R1171位、R1173位、Y1176位、N1205位、D1207位、S1220位、V1221位、A1230位、N1237位、L1243位、M1259位、Q1274位、G1291位、Q1295位、A1299位、又はL1304位のいずれか1つに対応する変異を含む。一部の実施形態では、Cas12ドメインは、T1S、Q2N、E4S、G5E、N8H、L9K、K28E、H29N、I30L、Q31T、E32A、Q33Y、F35M、I36V、E37N、E38D、A41L、N43S、D44E、H45N、E48K、I52V、R55K、T59Y、Y60F、A61I、D62E、Q63E、C64T、Q66K、L67H、Q69A、L70I、N74P、S76Y、A77K、D80T、S81A、Y82F、E85D、E88L、T90N、R91N、N92T、A93N、I95R、E97I、A99D、T100N、Y101C、N103K、A104S、H106A、D107G、I110E、R112K、T113V、D114P、R159K、S169V、S185A、A187S、I192L、D195E、K201I、T212K、R218N、N223T、I228T、S233G、I236L、E237D、V239I、F242V、Q249C、Y257F、V279T、I284V、F305Y、N313S、S324N、I329L、S331A、T337E、L338K、L345I、E349Q、S357L、I358A、N386D、I393V、L396A、I400L、S403N、V408I、Q409E、G427D、K428D、Q436A、L442I、S468V、Q469L、S472A、L473V、L479T、E487D、S488D、A497V、L510I、A516V、K522Q、Q535S、M536N、S541D、V545E、K549Q、N550Q、G552C、V557E、N559E、S586N、Y596Q、A601S、I604L、A613D、S628N、E637T、A657D、K660R、G663N、Q665K、C673H、L683V、L697V、A711G、L717F、Q723E、A733L、E735D、Y740F、K751E、K756A、G766A、I778V、R793P、L844F、I858V、S865T、I874L、H898N、I903V、I916A、L931F、K941N、N945Q、V951I、S958T、V959A、D965E、I938V、H984Q、A1009S、C1024Y、G1037S、T1049E、G1055R、T1056N、Y1068F、L1075A、V1083R、K1085G、L1097I、H1104K、D1106N、D1111N、L1122K、A1134D、V1138I、D1147A、V1160E、P1161F、R1171Q、R1173E、Y1176L、N1205T、D1207N、S1220L、V1221T、A1230E、N1237S、L1243I、M1259K、Q1274L、G1291A、Q1295N、A1299N、又はL1304Kのいずれか1以上に対応する変異又は置換を含む。
【0181】
[158]一部の実施形態では、キメラヌクレアーゼは、天然に存在しないCasドメインを含む。一部の実施形態では、キメラヌクレアーゼは、他のクラス1又はクラス2のCRISPR-Casタンパク質、CRISPR-Cas3、CRISPR-Cascade、又はCas13d由来のCasドメインを含み得る。
【0182】
核局在化シグナル
[159]一部の実施形態では、キメラヌクレアーゼは、1以上の核局在化配列(NLS)をさらに含む。一部の実施形態では、NLSはタンパク質の細胞核への転座の促進を助ける。一部の実施形態では、キメラヌクレアーゼは1以上のNLSを含む。一部の実施形態では、キメラヌクレアーゼは、1以上のNLSに融合又は連結されている。
【0183】
[160]一部の実施形態では、キメラヌクレアーゼは少なくとも1つのNLSを含む。一部の実施形態では、キメラヌクレアーゼは少なくとも2つのNLSを含む。少なくとも2つのNLSを含む実施形態では、NLSは同じNLSであってよく、又は異なるNLSであってもよい。
【0184】
[161]一部の実施形態では、キメラヌクレアーゼは少なくとも1つの核局在化配列(NLS)をさらに含んでよい。一部の実施形態では、キメラヌクレアーゼは、1つのNLSをさらに含んでよい。一部の場合には、キメラヌクレアーゼは2つのNLSをさらに含んでよい。一部の実施形態では、キメラヌクレアーゼは3つのNLSをさらに含んでよい。一部の実施形態では、キメラヌクレアーゼは少なくとも4つのNLSをさらに含むことができる。一部の実施形態では、キメラヌクレアーゼは少なくとも5つのNLSをさらに含むことができる。一部の実施形態では、キメラヌクレアーゼは少なくとも6つのNLSをさらに含むことができる。一部の実施形態では、キメラヌクレアーゼは少なくとも7つのNLSをさらに含むことができる。一部の実施形態では、キメラヌクレアーゼは少なくとも8つのNLSをさらに含むことができる。一部の実施形態では、キメラヌクレアーゼは少なくとも9つのNLSをさらに含むことができる。一部の実施形態では、キメラヌクレアーゼは10個を超えないNLSをさらに含むことができる。
【0185】
[162]さらに、NLSは、キメラヌクレアーゼの一部として発現させることができる。一部の実施形態では、NLSはタンパク質のアミノ酸配列の中のほぼどこにでも位置させることができ、一般には3つ以上又は4つ以上のアミノ酸の短い配列を含む。NLS融合の位置はN末端、C末端でよく、又はキメラヌクレアーゼ若しくはその成分の配列の中のどこに位置してもよい(例えば、キメラヌクレアーゼのI-TevIドメインとCasドメインとの間、I-TevIドメインとリンカードメインとの間、Casドメインポリメラーゼとリンカードメインとの間、又はキメラヌクレアーゼのN末端若しくはC末端に挿入される)。一部の実施形態では、キメラヌクレアーゼは、N末端にNLSを含む。一部の実施形態では、キメラヌクレアーゼは、C末端にNLSを含む。一部の実施形態では、キメラヌクレアーゼは、N末端とC末端の両方に少なくとも1つのNLSを含む。一部の実施形態では、キメラヌクレアーゼは、N末端及び/又はC末端に2つのNLSを含む。
【0186】
[163]本技術で公知の任意のNLSも本明細書で意図されている。NLSは自然に存在する任意のNLSであってよく、又は自然に存在しない任意のNLS(例えば、野生型NLSに対して1以上の変異を有するNLS)であってよい。一部の実施形態では、キメラヌクレアーゼの1以上のNLSは、2部分NLSを含む。一部の実施形態では、核局在化シグナル(NLS)は主として塩基性である。一部の実施形態では、キメラヌクレアーゼの1以上のNLSは、リシン及びアルギニン残基に富む。一部の実施形態では、キメラヌクレアーゼの1以上のNLSは、プロリン残基を含む。一部の実施形態では、核局在化シグナル(NLS)は、配列MDSLLMNRRKFLYQFKNVRWAKGRRETYLC(配列番号742)、KRTADGSEFESPKKKRKV(配列番号743)、KRTADGSEFEPKKKRKV(配列番号744)、NLSKRPAAIKKAGQAKKKK(配列番号745)、RQRRNELKRSF(配列番号746)、又はNQSSNFGPMKGGNFGGRSSGPYGGGGQYFAKPRNQGGY(配列番号747)を含む。
【0187】
[164]一部の実施形態では、NLSは単一部分のNLSである。例えば、一部の実施形態では、NLSはSV40ラージT抗原NLS PKKKRKV(配列番号740)である。一部の実施形態では、NLSは2部分NLSである。一部の実施形態では、2部分NLSは、変動する数のアミノ酸を含むスペーサー配列によって分離された2つの塩基性ドメインを含む。一部の実施形態では、NLSは2部分NLSである。一部の実施形態では、2部分NLSは、さまざまな数のアミノ酸を含むスペーサー配列によって分離された2つの塩基性ドメインからなる。一部の実施形態では、スペーサーアミノ酸配列は配列KRXXXXXXXXXXKKKL(ゼノパスヌクレオプラスミンNLS)(配列番号748)を含み、ここでXは任意のアミノ酸である。一部の実施形態では、NLSはヌクレオプラスミンNLS配列KRPAATKKAGQAKKKK(配列番号741)を含む。一部の実施形態では、NLSは、hnRNP Alタンパク質のM9、インフルエンザウイルス核タンパク質NLS、及び酵母Gal4タンパク質NLS等の非カノニカル配列である。一部の実施形態では、NLSは、hnRNP Alタンパク質のM9、インフルエンザウイルス核タンパク質NLS、及び酵母Gal4タンパク質NLS等の非カノニカル配列である。
【0188】
[165]ある特定の実施形態では、前記キメラヌクレアーゼは核局在化シグナルを含む。ある特定の実施形態では、核局在化シグナルは、配列番号740(PKKKRKV)のアミノ酸配列を含むSV40核局在化シグナルを含む。ある特定の実施形態では、核局在化シグナルは、配列番号741(KRPAATKKAGQAKKKK)のアミノ酸配列を含むヌクレオプラスミン核局在化シグナルを含む。
[166]NLS配列の非限定的な例を以下の表3に提供する。
【0189】
【表3】
【0190】
ドナーポリヌクレオチド
[167]本開示のキメラヌクレアーゼは、ドナー核酸配列とともに使用又は投与してよい。核酸配列は、キメラヌクレアーゼによって切除された配列を置換するためのテンプレートとして使用することができる配列である。一部の実施形態では、ドナー核酸は、発癌性変異を含む遺伝子の非発癌性機能を回復させる(例えば野生型の機能を回復させる)。一部の実施形態では、ドナー核酸はDNAである。
【0191】
[168]本明細書に記載した方法及び手法は、細胞集団の中の発癌遺伝子を有する細胞の遺伝的改変のために有用である。ドナー核酸は、相同組換えによる組込みのために構成してよい。相同組換えによる組込みのためのそのようなドナーDNAは、第1の隣接相同性領域、目的の外因性ポリヌクレオチド配列、及び第2の隣接相同性領域を含み得る。あるいは、外因性ドナーDNAを、非相同末端結合を利用し、単一の2本鎖切断又は2重の2本鎖切断におけるゲノムの位置への組込みによってゲノムの位置に挿入してよい。
【0192】
[169]キメラヌクレアーゼ(例えばTevSaCas9)が2本鎖DNAを切断する場合には、Cas(例えばCas9)は平滑末端を残し、I-TevIは3’突出を残し得る。供給されたドナーDNAは、平滑末端と、キメラヌクレアーゼ(TevCas9)によって切断された部位において創成された3’突出に結合するように構成された1ヌクレオチドの3’突出とを含み得る。一部の実施形態では、ドナー核酸は平滑末端及び3’突出を含む。一部の実施形態では、3’突出は、長さが少なくとも1、2、3、4、又は5ヌクレオチドである。ヌクレオチド突出の長さは、2ヌクレオチドでない突出を生成するCasドメインの使用に適応するように変更してよいことが理解されよう。
【0193】
[170]一部の実施形態では、ドナーDNAは、発癌遺伝子等の遺伝子の部位に挿入することを意図したDNA配列を含む。ある特定の実施形態では、ドナーDNAは、ヌクレアーゼによって切断された同じ長さの2本鎖DNAを含み、またキメラヌクレアーゼによって切断されたDNA末端と相補的なDNA末端を含む。ある特定の実施形態では、ドナーDNAは、リン酸化されるDNAの5’末端を含む。ある特定の実施形態では、ドナーDNAは、I-TevI標的部位及びCas標的部位を含む環状2本鎖DNAを含み、2本鎖DNAから切断された産生物は、キメラヌクレアーゼによって切断された産生物の末端に相補的な末端を含む。
【0194】
[171]ドナー核酸は、遺伝子に挿入されるDNA配列のいずれかの末端に隣接する相同性アームを含み得る。一部の実施形態では、相同性アームは、挿入されるDNA配列の両方の末端に隣接する5’及び3’の相同性アームを含む。一部の実施形態では、5’及び3’の相同性アームは、長さが同一又は異なっている。
【0195】
[172]2本鎖ドナー核酸は、ビオチン等の様々な5’末端化学改変を含んでよい。ドナーDNAの他のバージョンには、2’-フルオロ、2’-アミノ、及び2’-O-メチルを含むがこれらに限定されない、リボースの2’位への安定性改変が含まれ得る。一部の実施形態では、ドナー核酸は、反転dT又はビオチン等の3’末端改変を含み得る。ドナー核酸のその他のバージョンには、リボース糖の2’-O及び4’-C原子がメチレン架橋によって結合されたロック核酸(LNA)が含まれ得る。2本鎖ドナー核酸のその他のバージョンには、キメラヌクレアーゼによる切断によってゲノム標的中のDNA末端と相補的なDNA末端が創成されるキメラヌクレアーゼ標的部位を含む環状プラスミドDNAが含まれ得る。2本鎖ドナー核酸は、合成又は増幅された線状2本鎖DNAを含み得る。ある特定の実施形態では、ドナー核酸は、アデノ随伴ウイルス又はレンチウイルス等のウイルスベクターを用いて供給される。
【0196】
ガイドRNA
[173]本開示のキメラヌクレアーゼは、ガイドRNAをさらに含んでよい。ガイドRNAは発癌遺伝子中のDNAの同じ領域を標的とするが、集団中の遺伝子多型の原因となる異なる配列を含むことがある。ガイドRNAのその他のバージョンは、異なる発癌遺伝子を標的とすることがある。他のバージョンは、同じ遺伝子中の多数の配列を標的とするガイドRNAの混合物を含むことがある。ガイドRNAは、活性(例えば標的結合及びヌクレアーゼ結合)のために必要な全てのエレメントを含む単一の鎖を含んでよい。あるいは、ガイドRNAは、2つ以上の核酸の間の塩基対形成によって単一の部分を形成する2つ以上の非共有で結合した核酸を含んでよい。
【0197】
[174]gRNAは一般にスカフォールドによって支持され、スカフォールドは、天然の生物学的種にわたって実質的に同一又は高度に保存された(例えば、標的特異性を付与しない)配列を含むgRNA又はcrRNA分子の部分を意味する。スカフォールドは、crRNAセグメントの5’末端又はその付近のポリヌクレオチド標的ガイド配列以外のtracrRNAセグメント及びcrRNAセグメントの部分を含み、天然のcrRNA及びtracrRNA中に保存されていない配列を含む非天然の部分を何ら含まない。一部の実施形態では、gRNAは、CRISPR RNA(crRNA):トランス活性化cRNA(tracrRNA)2本鎖を含む。一部の実施形態では、gRNAは、crRNAとtracrRNAの間の天然の2本鎖を模倣するステムループを含む。一部の実施形態では、ステムループは、天然に存在しない配列を含むヌクレオチド配列を含む。例えば、一部の実施形態では、組成物は、crRNA、ステム、及びtracrRNAを含む合成又はキメラのガイドRNAを含む。
【0198】
[175]一般に、プロトスペーサー隣接モチーフ(PAM)も、Casヌクレアーゼの酵素活性を媒介する重要な配列エレメントである。PAM配列又はエレメントも、Casヌクレアーゼの重要な標的成分である約2~6塩基対のDNA配列を意味し、これを含む。PAM配列は、ある特定の場合には、Cas/sgRNAがRループを形成して、そのガイドRNAとゲノムとのワトソン-クリック対形成を通して特定のDNAを調べるために必要なDNA配列をさらに含む。ある特定の場合には、PAMの特異性はCasタンパク質(例えばCasのPAM認識ドメイン)のDNA結合特異性の関数であってよく、プロトスペーサー隣接モチーフ認識ドメインは、DNA標的PAM配列への結合部位を含むCasアミノ酸配列を意味する。
【0199】
[176]典型的には、PAM配列はいずれかの鎖の上にあり、Cas9切断部位の5’から3’の方向の下流にある。カノニカルなPAM配列(即ちStreptococcus pyogenesのCas9ヌクレアーゼ、又はSpCas9に付随するPAM配列)は、5’-NGG-3’(配列番号760)であり、ここで「N」は2つのグアニン(「G」)核酸塩基が後に続く任意の核酸塩基である。異なるCas9ヌクレアーゼ又は異なる生命体由来の等価のタンパク質には、異なるPAM配列が付随し得る。さらに、任意の所与のCas9ヌクレアーゼ、例えばSpCas9を、ヌクレアーゼのPAM特異性を変化させるように改変して、それにより、ヌクレアーゼが代替のPAM配列を認識するようにしてもよい。S.pyogenesから誘導されるCRISPR-Casシステム(spCas9)においては、プロトスペーサー領域DNAは典型的には5’-NGG(配列番号761)又はNAG(配列番号762)プロトスペーサー隣接モチーフ(PAM)の直前に先行している。その他のCas9オルソログは異なるPAM特異性を有し得る。例えば、S.thermophilus由来のCas9(stCas9)は、CRISPR1については5’-NNAGAA(配列番号763)、CRISPR3については5’-NGGNG(配列番号764)を必要とし、Neiseria menigiditis(nmCas9)は5’-NNNNGATT(配列番号765)を必要とする。Staphylococcus aureus亜種aureus由来のCas9(saCas9)は、5’-NNGRRT(配列番号766)(R=A又はG)を必要とする。一部の実施形態では、異なる細菌種由来のCas9酵素(即ちCas9オルソログ)は、変動するPAM特異性を有し得る。例えば、Staphylococcus aureus由来のCas9(SaCas9)は、NGRRT(配列番号767)又はNGRRN(配列番号768)を認識する。さらに、Neisseria meningitis由来のCas9(NmCas)は、NNNNGATT(配列番号769)を認識する。別の例では、Streptococcus thermophilis由来のCas9(StCas9)は、NNAGAAW(配列番号770)を認識する。さらに別の例では、Treponema denticola由来のCas9(TdCas)は、NAAAAC(配列番号771)を認識する。これらの例は限定的であることを意図しない。非SpCas9が様々なPAM配列に結合し、それにより、所望の標的切断部位に好適なSpCas9 PAM配列が存在しない場合に、これらが有用になることがさらに認識されよう。さらに、非SpCas9は、これらをSpCas9よりも有用にする他の特徴を有し得る。
【0200】
[177]一部の実施形態では、gRNAスペーサー配列は、約15ヌクレオチド~約28ヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、gRNAは少なくとも約15ヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、gRNAスペーサー配列は多くとも約28ヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、gRNAスペーサー配列は、約15ヌクレオチド~約16ヌクレオチド、約15ヌクレオチド~約17ヌクレオチド、約15ヌクレオチド~約18ヌクレオチド、約15ヌクレオチド~約19ヌクレオチド、約15ヌクレオチド~約20ヌクレオチド、約15ヌクレオチド~約21ヌクレオチド、約15ヌクレオチド~約22ヌクレオチド、約15ヌクレオチド~約23ヌクレオチド、約15ヌクレオチド~約24ヌクレオチド、約15ヌクレオチド~約25ヌクレオチド、約15ヌクレオチド~約28ヌクレオチド、約16ヌクレオチド~約17ヌクレオチド、約16ヌクレオチド~約18ヌクレオチド、約16ヌクレオチド~約19ヌクレオチド、約16ヌクレオチド~約20ヌクレオチド、約16ヌクレオチド~約21ヌクレオチド、約16ヌクレオチド~約22ヌクレオチド、約16ヌクレオチド~約23ヌクレオチド、約16ヌクレオチド~約24ヌクレオチド、約16ヌクレオチド~約25ヌクレオチド、約16ヌクレオチド~約28ヌクレオチド、約17ヌクレオチド~約18ヌクレオチド、約17ヌクレオチド~約19ヌクレオチド、約17ヌクレオチド~約20ヌクレオチド、約17ヌクレオチド~約21ヌクレオチド、約17ヌクレオチド~約22ヌクレオチド、約17ヌクレオチド~約23ヌクレオチド、約17ヌクレオチド~約24ヌクレオチド、約17ヌクレオチド~約25ヌクレオチド、約17ヌクレオチド~約28ヌクレオチド、約18ヌクレオチド~約19ヌクレオチド、約18ヌクレオチド~約20ヌクレオチド、約18ヌクレオチド~約21ヌクレオチド、約18ヌクレオチド~約22ヌクレオチド、約18ヌクレオチド~約23ヌクレオチド、約18ヌクレオチド~約24ヌクレオチド、約18ヌクレオチド~約25ヌクレオチド、約18ヌクレオチド~約28ヌクレオチド、約19ヌクレオチド~約20ヌクレオチド、約19ヌクレオチド~約21ヌクレオチド、約19ヌクレオチド~約22ヌクレオチド、約19ヌクレオチド~約23ヌクレオチド、約19ヌクレオチド~約24ヌクレオチド、約19ヌクレオチド~約25ヌクレオチド、約19ヌクレオチド~約28ヌクレオチド、約20ヌクレオチド~約21ヌクレオチド、約20ヌクレオチド~約22ヌクレオチド、約20ヌクレオチド~約23ヌクレオチド、約20ヌクレオチド~約24ヌクレオチド、約20ヌクレオチド~約25ヌクレオチド、約20ヌクレオチド~約28ヌクレオチド、約21ヌクレオチド~約22ヌクレオチド、約21ヌクレオチド~約23ヌクレオチド、約21ヌクレオチド~約24ヌクレオチド、約21ヌクレオチド~約25ヌクレオチド、約21ヌクレオチド~約28ヌクレオチド、約22ヌクレオチド~約23ヌクレオチド、約22ヌクレオチド~約24ヌクレオチド、約22ヌクレオチド~約25ヌクレオチド、約22ヌクレオチド~約28ヌクレオチド、約23ヌクレオチド~約24ヌクレオチド、約23ヌクレオチド~約25ヌクレオチド、約23ヌクレオチド~約28ヌクレオチド、約24ヌクレオチド~約25ヌクレオチド、約24ヌクレオチド~約28ヌクレオチド、又は約25ヌクレオチド~約28ヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、gRNAスペーサー配列は、約15ヌクレオチド、約16ヌクレオチド、約17ヌクレオチド、約18ヌクレオチド、約19ヌクレオチド、約20ヌクレオチド、約21ヌクレオチド、約22ヌクレオチド、約23ヌクレオチド、約24ヌクレオチド、約25ヌクレオチド、又は約28ヌクレオチドを含む。
【0201】
[178]一部の実施形態では、ガイドRNAは、安定性のために、5-メチルシトシン、5-ヒドロキシメチルシトシン、キサンチン、ヒポキサンチン、2-アミノアデニン、アデニンの6-メチル誘導体、グアニンの6-メチル誘導体、アデニンの2-プロピル誘導体、グアニンの2-プロピル誘導体、2-チオウラシル、2-チオチミン、2-チオシトシン、5-プロピニルウラシル、5-プロピニルシトシン、6-アゾウラシル、6-アゾシトシン、6-アゾチミン、プソイドウラシル、4-チオウラシル、8-ハロアデニン、8-アミノアデニン、8-チオールアデニン、8-チオアルキルアデニン、8-ヒドロキシルアデニン、8-ハログアニン、8-アミノグアニン、8-チオールグアニン、8-チオアルキルグアニン、8-ヒドロキシルグアニン、5-ハロウラシル、5-ブロモウラシル、5-トリフルオロメチルウラシル、5-ハロシトシン、5-ブロモシトシン、5-トリフルオロメチルシトシン、5-置換ウラシル、5-置換シトシン、7-メチルグアニン、7-メチルアデニン、2-F-アデニン、2-アミノアデニン、8-アザグアニン、8-アザアデニン、7-デアザグアニン、7-デアザアデニン、3-デアザグアニン、3-デアザアデニン、三環ピリミジン、フェノキサジンシチジン、フェノチアジンシチジン、置換フェノキサジンシチジン、カルバゾールシチジン、ピリドインドールシチジン、7-デアザグアノシン、2-アミノピリジン、2-ピリドン、5-置換ピリミジン、6-アザピリミジン、N-2、N-6、若しくはO-6置換プリン、2-アミノプロピルアデニン、5-プロピニルウラシル、及び5-プロピニルシトシンを含むがこれらに限らない様々な核酸塩基を含む。ガイドRNAの他のバージョンには、架橋された核酸又はロック核酸等の他の核酸が含まれ得る。
【0202】
[179]本明細書に記載したガイドRNAは、非天然のヌクレオシド間リンケージ、核酸模倣体、改変された糖部分、及び改変された核酸塩基のうちの1以上をさらに含み得る。ある特定の実施形態では、非天然のヌクレオシド間リンケージは、ホスホロチオエート、ホスホルアミデート、非ホスホジエステル、ヘテロ原子、キラルホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、ホスホトリエステル、アミノアルキルホスホトリエステル、3’-アルキレンホスホネート、5’-アルキレンホスホネート、キラルホスホネート、ホスフィネート、3’-アミノホスホルアミデート、アミノアルキルホスホルアミデート、ホスホロジアミデート、チオノホスホルアミデート、チオノアルキルホスホネート、チオノアルキルホスホトリエステル、セレノホスフェート、及びボラノホスフェートのうちの1以上を含む。ある特定の実施形態では、核酸模倣体は、ペプチド核酸(PNA)、モルホリノ核酸、シクロヘキセニル核酸(CeNA)、又はロック核酸(LNA)のうちの1以上を含む。ある特定の実施形態では、改変された糖部分は、2’-O-(2-メトキシエチル)、2’-ジメチルアミノオキシエトキシ、2’-ジメチルアミノエトキシエトキシ、2’-O-メチル、及び2’-フルオロのうちの1以上を含む。ある特定の実施形態では、改変された核酸塩基は、5-メチルシトシン、5-ヒドロキシメチルシトシン、キサンチン、ヒポキサンチン、2-アミノアデニン、アデニンの6-メチル誘導体、グアニンの6-メチル誘導体、アデニンの2-プロピル誘導体、グアニンの2-プロピル誘導体、2-チオウラシル、2-チオチミン、2-チオシトシン、5-ハロウラシル、5-ハロシトシン、5-プロピニルウラシル、5-プロピニルシトシン、6-アゾウラシル、6-アゾシトシン、6-アゾチミン、プソイドウラシル、4-チオウラシル、8-ハロ、8-アミノ、8-チオール、8-チオアルキル、8-ヒドロキシル、5-ハロ、5-ブロモ、5-トリフルオロメチル、5-置換ウラシル、5-置換シトシン、7-メチルグアニン、7-メチルアデニン、2-F-アデニン、2-アミノアデニン、8-アザグアニン、8-アザアデニン、7-デアザグアニン、7-デアザアデニン、3-デアザグアニン、3-デアザアデニン、三環ピリミジン、フェノキサジンシチジン、フェノチアジンシチジン、置換フェノキサジンシチジン、カルバゾールシチジン、ピリドインドールシチジン、7-デアザアデニン、7-デアザグアノシン、2-アミノピリジン、2-ピリドン、5-置換ピリミジン、6-アザピリミジン、N-2、N-6、若しくはO-6置換プリン、2-アミノプロピルアデニン、5-プロピニルウラシル、及び5-プロピニルシトシンのうちの1以上を含む。本開示の例示的なガイドRNAは、表4に見出すことができる。
【0203】
キメラヌクレアーゼの産生
[180]本明細書に記載したキメラヌクレアーゼは、WO2020/225719A1に記載されているような大腸菌発現系を用いることを含む多くの方法によって産生してよい。あるいは、キメラヌクレアーゼは、標的細胞内でのヌクレアーゼの発現及び産生を指令する1以上の遺伝子ベクターを供給することによって、改変すべき標的細胞に産生させてもよい。さらに、ベクターは、キメラヌクレアーゼに特定のゲノム領域を標的とさせるガイドRNAの発現を指令する配列を提供し得る。
[181]本明細書に記載した遺伝子操作された細胞を産生するための例示的な方法を、以下に記載する。
【0204】
[182]細胞の集団を、Tフラスコ中で70~90%コンフルエントまで増殖させる。遠心によって細胞を収穫し、緩衝剤T(インビトロジェン、米国カリフォルニア州カールズバッド)中、1.0×10細胞/ml(実用的な範囲は0.2~2×10細胞/ml)で再懸濁させる。Neon Transfection System(サーモフィッシャーサイエンティフィック、米国マサチューセッツ州ウォルサム)を用い、2000V(実用的な範囲は1100~2500)、20ミリ秒(実用的な範囲は10~30ミリ秒)、及び1パルス(実用的な範囲は1~4)にて、細胞を配列番号750~756から選択されるキメラヌクレアーゼを含む本明細書に記載したキメラヌクレアーゼとともにエレクトロポレーションし、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン又はリン酸塩緩衝食塩液中で製剤化する。細胞を、0.3g/Lのグルタミン及び2g/Lのグルコース(シグマアルドリッチ、英国アーヴィン)、10%のウシ胎児血清(シグマアルドリッチ、カナダ国オンタリオ州オークビル)、2mMのL-グルタミン、並びに100単位のペニシリン及び0.1mg/mLのストレプトマイシン(シグマアルドリッチ、米国ミズーリ州セントルイス)を含むRPMI1640中に、24時間で回収する。死細胞は、Dead Cell Removal Kit(Miltenyi Biotec、米国マサチューセッツ州サマービル)を用いて除去する。ノックアウト効率は、標的遺伝子をポリメラーゼ連鎖反応によって増幅し、標的アンプリコンシーケンス(GENEWIZ、米国ニュージャージー州サウスプレインフィールド)によって編集された細胞の割合を測定することによって決定する。アンプリコンシーケンスは、特定のゲノム領域における遺伝子の変化の解析を可能にするターゲティング次世代シーケンシングの方法である。この方法では、アンプリコンと呼ばれるDNAの配列を創成するためにPCRを用いる。様々な試料に由来するアンプリコンを多重化する(インデックス化又はプールするとも称する)ことができ、これには、試料が特定できるよう試料にバーコード(インデックス)を付加することが含まれる。多重化の前に、アンプリコンシーケンスに用いる個別の試料を、アダプターを付加してPCR増幅によって標的領域を富化することによって、ライブラリーの中に形質転換しなければならない。アダプターによって、インデックスを付されたアンプリコンの形成が可能になり、アンプリコンがシーケンシングのためのフローセルに付着することが可能になる。アンプリコンシーケンスは、典型的には細胞の集団におけるバリアントの検出に用いられる。
【0205】
[183]細胞にヌクレアーゼを送達するために他の方法、例えば脂質ナノ粒子、ポリマー、ウイルスベクター、又は細胞浸透ペプチドを用いてもよい。キメラヌクレアーゼ又はガイドRNAは、1本鎖又は2本鎖の形態で、DNA又はRNAとして、個別に又は組み合わせて送達してよい。さらに、キメラヌクレアーゼは、以下のエレメント、即ち5’キャップ、5’非翻訳領域、コーディング配列、3’非翻訳領域、及びポリアデニン(ポリA)テイルのうちの1以上を含むRNAとして送達してよい。RNAは、安定性のために、5-メチルシトシン、5-ヒドロキシメチルシトシン、キサンチン、ヒポキサンチン、2-アミノアデニン、アデニンの6-メチル誘導体、グアニンの6-メチル誘導体、アデニンの2-プロピル誘導体、グアニンの2-プロピル誘導体、2-チオウラシル、2-チオチミン、2-チオシトシン、5-プロピニルウラシル、5-プロピニルシトシン、6-アゾウラシル、6-アゾシトシン、6-アゾチミン、プソイドウラシル、4-チオウラシル、8-ハロアデニン、8-アミノアデニン、8-チオールアデニン、8-チオアルキルアデニン、8-ヒドロキシルアデニン、8-ハログアニン、8-アミノグアニン、8-チオールグアニン、8-チオアルキルグアニン、8-ヒドロキシルグアニン、5-ハロウラシル、5-ブロモウラシル、5-トリフルオロメチルウラシル、5-ハロシトシン、5-ブロモシトシン、5-トリフルオロメチルシトシン、5-置換ウラシル、5-置換シトシン、7-メチルグアニン、7-メチルアデニン、2-F-アデニン、2-アミノアデニン、8-アザグアニン、8-アザアデニン、7-デアザグアニン、7-デアザアデニン、3-デアザグアニン、3-デアザアデニン、三環ピリミジン、フェノキサジンシチジン、フェノチアジンシチジン、置換フェノキサジンシチジン、カルバゾールシチジン、ピリドインドールシチジン、7-デアザグアノシン、2-アミノピリジン、2-ピリドン、5-置換ピリミジン、6-アザピリミジン、N-2、N-6、若しくはO-6置換プリン、2-アミノプロピルアデニン、5-プロピニルウラシル、及び5-プロピニルシトシンを含むがこれらに限らない様々な核酸塩基を含んでよい。
【0206】
[184]別の実施形態では、キメラヌクレアーゼは、レトロウイルスベクター、レンチウイルスベクター、トランスポゾンベクター、及びアデノ随伴ウイルスベクターを含むがこれらに限らない統合ベクターとして送達してよい。キメラヌクレアーゼは、Nucleofector(商標)(ロンザ、スイス国バーゼル)、MaxCyte(メリーランド州ゲイサーズバーグ)、又はCliniMACS(登録商標)(ドイツ国ベルギッシュグラートバハ)を含むがこれらに限らない他のエレクトロポレーションシステムによって送達してよい。
【0207】
[185]キメラヌクレアーゼは、薬学的に許容される担体、希釈剤、又は賦形剤のうちの1以上を含む医薬組成物にさらに含まれてよい。用語「薬学的に許容される賦形剤」は、本明細書で使用される場合、本発明の医薬組成物の活性成分(例えば本発明の化合物)と適合し(好ましくはこれを安定化することができ)、処置すべき個体に有害でない担体及びビヒクルを意味する。例えば、本発明の化合物と特定の、可溶性がより高い複合体を形成する可溶化剤は、化合物の送達のための薬学的賦形剤として利用することができる。好適な担体及びビヒクルは、当業者には公知である。本明細書で使用される用語「賦形剤」は、そのような担体、アジュバント、希釈剤、溶媒、又はその他の不活性な添加物の全てを包含する。医薬製剤は、当該技術で一般に用いられる不活性な希釈剤、例えば水又はその他の溶媒、可溶化剤及び乳化剤、例えばエチルアルコール、イソプロピルアルコール、エチルカーボネート、エチルアセテート、ベンジルアルコール、ベンジルベンゾエート、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、グリセロール、テトラヒドロフリルアルコール、及びソルビタンの脂肪酸エステル、シクロデキストリン、アルブミン、ヒアルロン酸、キトサン、並びにそれらの混合物を含んでよい。ポリエチレングリコール(PEG)を、溶解性、安定性、半減期の望ましい特性、及びその他の薬学的に有利な特性を得るために用いてよい。安定化成分の代表的な例には、ポリソルベート80、L-アルギニン、ポリビニルピロリドン、トレハロース、及びこれらの組合せが含まれる。採用できる他の賦形剤、例えば溶液結合剤又は抗酸化剤には、限定されるものではないが、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム(二塩基性)、ステアリン酸カルシウム、クロスカルメロース、架橋ポリビニルピロリドン、クエン酸、クロスポビドン、システイン、エチルセルロース、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ラクトース、ステアリン酸マグネシウム、マルチトール、マンニトール、メチオニン、メチルセルロース、メチルパラベン、微結晶セルロース、ポリビニルピロリドン、ポビドン、プレゼラチン化デンプン、プロピルパラベン、レチニルパルミテート、シェラック、二酸化ケイ素、カルボキシメチルセルロースナトリウム、クエン酸ナトリウム、デンプングリコレートナトリウム、ソルビトール、デンプン(トウモロコシ)、ステアリン酸、スクロース、タルク、二酸化チタン、ビタミンA、ビタミンE(αトコフェロール)、ビタミンC、及びキシリトールが含まれる。
【0208】
[186]本開示のガイドRNAは標的配列とハイブリダイズする。一部の実施形態では、標的配列は発癌性変異である。一部の実施形態では、発癌性変異は、KRAS、PIK3CA、EGFR、Muc4のいずれか1つ、又はそれらの組合せから選択される。
【0209】
発癌性変異を標的とする方法
[187]一部の実施形態では、細胞内の発癌性変異を標的とする方法が本明細書で提供され、本方法は、本開示のキメラヌクレアーゼを細胞に接触させることを含む。一部の実施形態では、発癌性変異を標的とする方法が本明細書で提供される。一部の実施形態では、本方法は、疾患又は障害を有する個体に本開示のキメラヌクレアーゼ組成物を投与し、それにより疾患又は障害を処置することを含む。一部の実施形態では、疾患又は障害はがんである。
【0210】
[188]一部の実施形態では、本方法は、がんを有する個体に本開示のキメラヌクレアーゼ組成物を投与し、それによりがんを処置することを含む。本方法は、治療有効量のキメラヌクレアーゼ組成物又は本明細書に記載したキメラヌクレアーゼ組成物を含む医薬組成物を個体に投与することを含む。一部の実施形態では、キメラヌクレアーゼ組成物の投与は、1以上の意図したヌクレオチド編集物の、個体又は細胞内の標的遺伝子への組込みをもたらす。一部の実施形態では、キメラヌクレアーゼの投与は、1以上の発癌性変異、例えば個体又は細胞内の発癌遺伝子に関連する点変異、挿入、又は欠失の補正をもたらす。
【0211】
[189]本開示は、細胞内の発癌性変異を標的とする方法を提供する。本開示は、個体の発癌性変異を標的とする方法も提供する。一部の実施形態では、細胞はがんに罹患した個体の細胞である。一部の実施形態では、個体はがんを有する。
【0212】
[190]本開示は、細胞内の発癌性変異を標的とするためのキメラヌクレアーゼ組成物の使用も提供する。本開示は、細胞内のゲノムを編集する方法を提供する。本開示は、個体のゲノムを編集する方法も提供する。本開示は、個体の発癌性変異を標的とするためのキメラヌクレアーゼ組成物の使用も提供する。一部の実施形態では、細胞はがんに罹患した個体の細胞である。一部の実施形態では、個体はがんを有する個体である。一部の実施形態では、個体は転移を誘起し得る処置を受けている。一部の実施形態では、処置は手術、放射線処置、及び化学療法を含む。一部の実施形態では、個体はヒトである。一部の実施形態では、がんは癌腫又は肉腫である。一部の実施形態では、癌腫は乳がん、肺がん、結腸がん、又は前立腺がんを含む。一部の実施形態では、肉腫は骨肉腫又は軟組織肉腫を含む。一部の実施形態では、がんは膠芽腫である。
【0213】
[191]本開示は、細胞内のゲノムを編集するためのキメラヌクレアーゼ組成物の使用も提供する。本開示は、個体のゲノムを編集するためのキメラヌクレアーゼ組成物の使用も提供する。一部の実施形態では、細胞はがんに罹患した個体の細胞である。一部の実施形態では、個体はがんを有する個体である。
【0214】
[192]本開示は、細胞内の発癌遺伝子の少なくとも一部を欠失させる方法を提供する。本開示は、個体の発癌遺伝子の少なくとも一部を欠失させる方法も提供する。一部の実施形態では、細胞はがんに罹患した個体の細胞である。一部の実施形態では、個体はがんを有する個体である。
【0215】
[193]本開示は、細胞内の発癌遺伝子の少なくとも一部を欠失させるためのキメラヌクレアーゼ組成物の使用も提供する。本開示は、個体の発癌遺伝子の少なくとも一部を欠失させるためのキメラヌクレアーゼ組成物の使用も提供する。一部の実施形態では、細胞はがんに罹患した個体の細胞である。一部の実施形態では、個体はがんを有する個体である。
【0216】
[194]本開示は、細胞内の発癌遺伝子の少なくとも一部をサイレンシング又は破壊する方法を提供する。本開示は、個体の発癌遺伝子の少なくとも一部をサイレンシング又は破壊する方法も提供する。一部の実施形態では、細胞はがんに罹患した個体の細胞である。一部の実施形態では、個体はがんを有する個体である。
【0217】
[195]本開示は、細胞内の発癌遺伝子の少なくとも一部をサイレンシング又は破壊するためのキメラヌクレアーゼ組成物の使用も提供する。本開示は、個体の発癌遺伝子の少なくとも一部をサイレンシング又は破壊するためのキメラヌクレアーゼ組成物の使用も提供する。一部の実施形態では、細胞はがんに罹患した個体の細胞である。一部の実施形態では、個体はがんを有する個体である。
【0218】
[196]本開示は、細胞内の発癌遺伝子の少なくとも一部を置換する方法を提供する。本開示は、個体の発癌遺伝子の少なくとも一部を置換する方法も提供する。一部の実施形態では、細胞はがんに罹患した個体の細胞である。一部の実施形態では、個体はがんを有する個体である。
【0219】
[197]本開示は、細胞内の発癌遺伝子の少なくとも一部を置換するためのキメラヌクレアーゼ組成物の使用も提供する。本開示は、個体の発癌遺伝子の少なくとも一部を置換するためのキメラヌクレアーゼ組成物の使用も提供する。一部の実施形態では、細胞はがんに罹患した個体の細胞である。一部の実施形態では、個体はがんを有する個体である。
【0220】
[198]本開示は、細胞内の非発癌性機能を回復する方法を提供する。本開示は、個体の非発癌性機能を回復する方法も提供する。一部の実施形態では、細胞はがんに罹患した個体の細胞である。一部の実施形態では、個体はがんを有する個体である。
【0221】
[199]本開示は、細胞内の非発癌性機能を回復するためのキメラヌクレアーゼ組成物の使用も提供する。本開示は、個体の非発癌性機能を回復するためのキメラヌクレアーゼ組成物の使用も提供する。一部の実施形態では、細胞はがんに罹患した個体の細胞である。一部の実施形態では、個体はがんを有する個体である。
【0222】
[200]本開示のキメラヌクレアーゼは、病的な血管形成(例えば、がん、例えば乳がん、卵巣がん、腎がん、結腸直腸がん、肝がん、ガストリックがん、及び肺がん、肥満、黄斑変性、糖尿病性網膜症、乾癬、リウマチ性関節炎、細胞性免疫、及び酒さ)を伴う障害を有する個体(例えばヒト)を処置するために製剤化してよい。
【0223】
[201]一部の実施形態では、キメラヌクレアーゼによって処置されるがんは、前立腺がん、肝がん、結腸直腸がん、卵巣がん、内膜がん、乳がん、トリプルネガティブ乳がん、膵がん、胃(ガストリック)がん、子宮頸がん、頭頚部がん、甲状腺がん、精巣がん、尿路上皮がん、肺がん(小細胞がん、非小細胞がん)、肉腫(軟組織肉腫及び骨肉腫)、黒色腫、非黒色腫皮膚がん(扁平及び基底細胞癌)、膠芽腫、腎がん、リンパ腫(NHL又はHL)、急性骨髄性白血病(AML)、T細胞急性リンパ芽性白血病(T-ALL)、びまん性大B細胞リンパ腫、精巣生殖細胞腫瘍、中皮腫、食道がん、メルケル細胞がん、MSI-高がん、KRAS変異体腫瘍、成人T細胞白血病/リンパ腫、及び骨髄異形成症候群(MDS)のいずれか1つから選択される。本方法の一部の実施形態では、がんは、トリプルネガティブ乳がん、胃(ガストリック)がん、肺がん(小細胞肺、非小細胞肺)、メルケル細胞がん、MSI-高がん、KRAS変異体腫瘍、成人T細胞白血病/リンパ腫、骨髄異形成症候群(MDS)のがんのいずれか1つ、又はそれらの組合せから選択される。本方法の一部の実施形態では、がんは、トリプルネガティブ乳がん、胃(ガストリック)がん、肺がん(小細胞肺、非小細胞肺)、メルケル細胞がん、MSI-高がんのがんから成る群、又はそれらの組合せから選択される。ある特定の実施形態では、がんは、BRAF変異(例えばBRAF V600E変異)、BRAF野生型、KRAS野生型、又は活性のKRAS変異を含む。がんは早期、中期、又は後期であってよい。
【0224】
[202]一部の実施形態では、本明細書で提供する方法は、有効量のキメラヌクレアーゼ組成物を個体に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、有効量の本明細書に記載したキメラヌクレアーゼ組成物、例えば、キメラヌクレアーゼ成分をコードするポリヌクレオチド、ベクター、又は構築物、LNP、及び/又はキメラヌクレアーゼ成分を含むポリペプチドを個体に投与することを含む。キメラヌクレアーゼ組成物は、個体の発癌遺伝子を標的とするように投与することができる。そのような処置を必要とする個体の特定は、個体又は健康管理の専門家の判定によってよく、主観的(例えば意見)又は客観的(例えば検査又は診断法によって測定可能)であってよい。
【0225】
[203]一部の実施形態では、本方法は、本明細書で提供するキメラヌクレアーゼ組成物を直接、個体に投与することを含む。本明細書に記載したキメラヌクレアーゼ組成物は、本明細書に記載した任意の形態、例えばLNP、RNP、ポリヌクレオチドベクター、例えばウイルスベクター、又はmRNAとして送達することができる。キメラヌクレアーゼ組成物は、本明細書に記載した又は個体に直接投与するための本技術で公知の薬学的に許容される任意の担体とともに製剤化することができる。キメラヌクレアーゼ組成物又はその医薬組成物の成分は、同時に又は逐次的に個体に投与してよい。例えば、一部の実施形態では、本方法は、キメラヌクレアーゼを含むキメラヌクレアーゼ組成物又はその医薬組成物を個体に投与することを含む。一部の実施形態では、本方法は、キメラヌクレアーゼをコードするポリヌクレオチド又はベクターをドナー核酸とともに個体に投与することを含む。
【0226】
[204]キメラヌクレアーゼを個体に投与する好適な経路には、限定するものではないが、局所、皮下、経皮、皮内、病巣内、関節内、腹腔内、嚢内、経筋肉、歯肉内、歯内、蝸牛内、経鼓膜、臓器内、硬膜外、髄腔内、筋肉内、静脈内、血管内、骨内、眼周囲、腫瘍内、脳内、及び脳室内の投与が含まれる。一部の実施形態では、記載した組成物は、腹腔内、静脈内、又は直接注射若しくは直接注入によって投与される。一部の実施形態では、本明細書に記載した組成物は、注射によって、カテーテルの手段によって、坐剤の手段によって、又はインプラントの手段によって、個体に投与される。
【0227】
[205]一部の実施形態では、本方法は、本明細書に記載したキメラヌクレアーゼ組成物によって編集した細胞を個体に投与することを含む。
[206]投与される特定の用量は、それぞれの個体について一様な用量であってよい。あるいは、個体の用量を、個体の近似的な体重に応じて調節してもよい。適切な投薬量を決定する他の因子には、処置又は防止すべき疾患又は状態、疾患の重症度、投与の経路、並びに患者の年齢、性別、及び医学的状態が含まれ得る。
【0228】
[207]キメラヌクレアーゼ組成物の成分が逐次的に投与される実施形態では、逐次的投与の間の時間は、少なくとも1時間、少なくとも2時間、少なくとも6時間、少なくとも12時間、少なくとも24時間、少なくとも36時間、少なくとも48時間、少なくとも3日、少なくとも4日、少なくとも5日、少なくとも7日、少なくとも10日、又は少なくとも14日であってよい。
【0229】
[208]一部の実施形態では、処置の進行をモニターする方法が提供される。一部の実施形態では、本方法は、診断マーカー、例えばがん原遺伝子の変異の補正のレベルを決定することを含む。
【実施例
【0230】
実施例1: 疾患を惹起する変異のデータセットの生成
[209]コンピューターアルゴリズムを用いてキメラヌクレアーゼの推定されるアレル特異的な標的を特定するために変異体遺伝子の大きなデータセットを体系的に検索する方法を利用する研究が、本明細書で提供される。Cas9エンドヌクレアーゼの精度を増大させるため、ガイドRNAの設計を最適化し、ヌクレアーゼの可能な標的部位を予測するコンピューターアルゴリズムが開発された。このアルゴリズムには、編集結果をより良く予測するために標的部位の熱力学的特性を決定する機械学習モデルが組み込まれていた。これらのアルゴリズムのいずれも、キメラヌクレアーゼのアレル特異的な標的を特定しなかった。
【0231】
[210]本開示は、疾患を惹起する変異のデータベース、例えばNCBIデータベース、がんゲノムアトラスデータベースからの変異体アレル及び非変異体アレルの厳選されたデータセットを最初に生成することによって、アレル特異的な標的を体系的に特定する方法を提供する。ここでは、特製のパイソンスクリプトを用いて、疾患を惹起する変異のゲノム中の位置をデータセットから引き出し、GRCh38.p13ヒトゲノムについてのクエリーとして用いた。変異の周囲の50個のヌクレオチドをコールし、表フォーマットにプリントして、変異の位置を配列中で注記付けした。結果は配列の対、即ち1つは野生型配列、第2は注記付けした変異とした。データセット中の引き続く変異についてプロセスを繰り返した。
【0232】
予測アルゴリズムを用いるアレル特異的な標的の特定
[211]本方法を、アレル特異的なキメラヌクレアーゼ部位を予測するためにコンピューターによって用いた。具体的には、図2Aに示すように、インプットとして上記のように生成したペアワイズの変異体と野生型の配列を用いる特別にコードされたパイソンスクリプトを創成した。ユーザーは、I-TevI部位、リンカー、及びCas9部位の結合及び切断の選好性について位置によって重み付けられたマトリックスに付随するキメラヌクレアーゼパラメーターの組から選択する。次いでアルゴリズムは、データセットから野生型と変異体の配列の対をインプットし、キメラヌクレアーゼ部位を特定してスコア付けする。変異体配列で見出され、野生型配列と比較された部位、及び変異体配列に限定された部位、又はアレル特異的である部位を、表の中の線にプリントする。次いでスクリプトは、対になった全ての配列が比較されるまで、データセット中の野生型と変異体の配列の次の組に進む。アウトプットは、ヌクレアーゼが変異体配列を標的とするが野生型を標的としない予測されたキメラヌクレアーゼ部位の表からなる。
【0233】
[212]予測的アルゴリズムの開発により、可能な治療用遺伝子編集のためのアレル特異的なキメラヌクレアーゼ標的の体系的な特定が可能になり、従来の手作業によるプロセスが置き換えられる。本実施例では、配列番号1~682の682個の可能なTevSaCas9が、Genomic Data Commons(GDC)Data Portal中の上位1000個の最も高頻度でがんを惹起する変異から特定された。ここで単一のヌクレオチド多型、欠失、又は挿入が、発癌性変異である。これらの変異体のそれぞれが、がんの処置としての治療用遺伝子編集の標的となり得る。そのような挿入変異体が、ムチン-4(Muc4)遺伝子の大きなインフレーム挿入変異におけるアレル特異的なキメラヌクレアーゼ部位を含むことがコンピューターによって予測された(図2B及び図2C)。
【0234】
[213]図2Bの生成のため、変異部位の上流及び下流の50塩基を含む野生型(WT)及び変異体(MUT)の配列の対をGRCh38.p13ヒトゲノム配列からコールし、選択したキメラヌクレアーゼパラメーター、例えば好ましいI-TevIドメイン、リンカー、及びCas9ドメインとともに、アルゴリズム中にインプットする。配列の選好性は、in vitroデータからの天然の選好性に対するそれぞれのドメインの公知の結合及び切断の選好性の、位置によって重み付けられたマトリックスと一致する。アルゴリズムは、変異体配列には存在するが、野生型配列には存在しないキメラヌクレアーゼ部位を特定し、見出されたそれぞれの部位は、位置によって重み付けられたマトリックススコアとともに表の中の線にアウトプットされる。全ての部位が所与の配列の対について特定されれば、アルゴリズムは、インプットされたデータセットの中の全ての対が解析されるまで、変異体と野生型の配列の次の対へとサイクルを進める。
【0235】
実施例2: 挿入発癌遺伝子を選択的に標的とするキメラヌクレアーゼの活性
[215]本研究では、命名されたムチン-4(Muc4)遺伝子、即ちchr3:g.195781031_195781032insACCGGTGGATGCCGAGGAAGCGTCGGTGACAGGAAGAGGGGTGGTGTCACCTGTGGATACTGAGGAAAAGCTGGTGACAGGAAGAGGGGTGGCGTGACCTGTGGATACTGAGGAAGTGTCGGTGACAGGAAGAGTCGTGGTGTC(配列番号780)変異における大きなインフレームの発癌遺伝子の挿入を標的とするように、キメラヌクレアーゼを設計した。ムチン-4は、種々のがん、特に結腸がんに関与していると考えられる。フレーム外欠失を生じるキメラヌクレアーゼを用いてMuc4における挿入変異を選択的に破壊することにより、患者に治療の恩恵を提供することができる。図3Aに示すように、TevSaCas9キメラヌクレアーゼに挿入変異を標的とさせるが、野生型Muc4を標的とさせない配列番号1685のガイドRNAを用いて、キメラヌクレアーゼにMuc4を標的とさせた。TevSaCas9キメラヌクレアーゼは、大腸菌から精製し、配列番号1685のガイドRNAと複合体化した。複合体を、1つの反応にMuc4挿入変異を含み、第2の反応に野生型Muc4配列を含むin vitro切断アッセイで、DNA基質と混合した。図3Bは、アガロースゲル電気泳動を用いて可視化したin vitro切断アッセイの結果を示す。これは、Muc4の挿入にプログラムされたTevSaCas9が発癌遺伝子変異配列を優先的に切断する(切断された産物の存在)が、野生型Muc4配列を切断しない(切断産物がない)ことを実証している。
【0236】
実施例3: がん細胞を選択的に除去するキメラヌクレアーゼの活性
[216]本発明の別の態様では、Egfr L858Rの発癌遺伝子活性化変異を標的として、がん細胞を選択的に除去するように、キメラヌクレアーゼを設計する。Egfr L858R変異は、非小細胞肺癌(NSCLC)で腫瘍形成及び悪性腫瘍を惹起することが知られている。活性化変異を標的として除去することにより、がんを有する患者を処置するための治療の恩恵を提供することができる。図4Aに示すように、配列番号1686のガイドRNAを用いて、キメラヌクレアーゼにEgfr L858R変異を標的とさせる。Egfr L858R変異は、Egfr遺伝子のガイドRNA結合部位に位置している。TevSaCas9の活性にはガイドRNAの正確な結合が必要なので、変異体Egfr L858R遺伝子は、記載したヌクレアーゼを用いて野生型Egfr遺伝子から区別することができる。TevSaCas9キメラヌクレアーゼは、大腸菌から精製し、配列番号1686のガイドRNAと複合体化する。Egfr L858R変異を含む細胞から増幅したin vitro切断アッセイ及びEgfrについて野生型である細胞からの別の反応において、複合体をDNA基質と混合する。図4Bは、アガロースゲル電気泳動を用いて可視化した経時的なin vitro切断アッセイの結果を示す。Egfr L858RにプログラムされたTevSaCas9は、野生型Egfr基質に対して優先的にEgfr L858R変異を切断する。記載したキメラヌクレアーゼは、がん細胞を選択的に除去する。CRL-5908細胞(American Type Culture Collection、米国ヴァージニア州マナッサス)は、Egfr L858R活性化変異を含む不死化された肺上皮細胞株である。対照の肺上皮細胞株NuLi-1は、Egfr L858アミノ酸については野生型である。図4Cは、配列番号1686のガイドRNAによってEgfr L858R変異を標的とされたTevSaCas9(「TevSaCas9-EGFRL858R」)によってリポフェクションされたCRL-5908細胞が、模擬処理された細胞と比較して、CellTiter-Blue生存率色素(プロメガ、米国ウィスコンシン州マディソン)によって測定して低減した生存率を有していることを実証している。NuLi-1細胞の生存率は、同じTevSaCas9-EGFRL858R複合体によっても、ガイドRNAなしにTevSaCas9(「TevSaCas9」)で処理したNuLi-1細胞又はCRL-5908細胞でも、低減しなかった。併せて、これらのデータは、変異を特異的に標的とするキメラヌクレアーゼによる、Egfr L858R活性化変異を含むヒト細胞における細胞生存率のアレル特異的な低減を実証している。
部位の特定
【0237】
[217]部位を特定するための本方法の他の実施形態には、アレル特異的な標的を特定するアルゴリズムをコードするパイソン以外のコーディング言語の使用が含まれる。さらなる実施形態では、キメラヌクレアーゼパラメーターには、I-TevI及び/又はCas9ドメインのオルソログの結合及び切断の選好性が含まれ得る。
【0238】
[218]表4は、ヌクレオチドの欠失がドライバー変異である発癌性変異における一組の推定されるTevSaCas9部位の予測的アルゴリズムからのアウトプットを示す。表4において標的部位として開示した配列(配列番号1~683)のいずれも、本明細書に記載したキメラヌクレアーゼ及び方法を用いて標的とすることができる。これらの標的部位を標的とするために用いることができる例示的なガイド鎖も開示する(配列番号1001~1686)。
【0239】
[219]本発明の好ましい実施形態を本明細書に示し、記載したが、そのような実施形態は例としての目的のみで提供していることは当業者には明白であろう。今や当業者には本発明から逸脱することなく数多くの変形、変更、及び置換が生じるであろう。本発明の実施にあたって、本明細書に記載した本発明の実施形態に対する種々の選択肢が採用できることを理解されたい。以下の特許請求の範囲が本発明の範囲を定義すること、及びこれらの特許請求の範囲及びその均等物の範囲内の方法及び構造がそれによって包含されることが意図されている。
【0240】
【表4-1】
【0241】
【表4-2】
【0242】
【表4-3】
【0243】
【表4-4】
【0244】
【表4-5】
【0245】
【表4-6】
【0246】
【表4-7】
【0247】
【表4-8】
【0248】
【表4-9】
【0249】
【表4-10】
【0250】
【表4-11】
【0251】
【表4-12】
【0252】
【表4-13】
【0253】
【表4-14】
【0254】
【表4-15】
【0255】
【表4-16】
【0256】
【表4-17】
【0257】
【表4-18】
【0258】
【表4-19】
【0259】
【表4-20】
【0260】
【表4-21】
【0261】
【表4-22】
【0262】
【表4-23】
【0263】
【表4-24】
【0264】
【表4-25】
【0265】
【表4-26】
【0266】
【表4-27】
【0267】
【表4-28】
【0268】
【表4-29】
【0269】
【表4-30】
【0270】
【表4-31】
【0271】
【表4-32】
【0272】
【表4-33】
【0273】
【表4-34】
【0274】
【表4-35】
【0275】
【表4-36】
【0276】
【表4-37】
【0277】
【表4-38】
【0278】
【表4-39】
【0279】
【表4-40】
【0280】
【表4-41】
【0281】
【表4-42】
【0282】
【表4-43】
【0283】
【表4-44】
【0284】
【表4-45】
【0285】
【表4-46】
【0286】
【表4-47】
【0287】
【表4-48】
【0288】
【表4-49】
【0289】
【表4-50】
【0290】
【表4-51】
【0291】
【表4-52】
【0292】
【表4-53】
【0293】
【表4-54】
【0294】
【表4-55】
【0295】
【表4-56】
【0296】
【表4-57】
【0297】
【表4-58】
【0298】
【表4-59】
【0299】
配列番号683(EGFR V769_D770insASV標的配列)
CcacgctggcCACGCTGGCCATCACGTAGGCTTCCTGGAGGGAGGGAGAGG
配列番号1683(EGFRガイドRNA配列)
CGTAGGCTTCCTGGAGGGAGG
配列番号1684(EGFRガイドRNA配列)
TCACGTAGGCTTCCTGGAGGG
配列番号1685(Muc4ガイドRNA配列)
GAAGAGTCGTGGTGTCACCG
配列番号1686(EGFR L858RガイドRNA配列)
GATTTTGGGCgGGCCAAACTG
【0300】
配列番号700
MGKSGIYQIKNTLNNKVYVGSAKDFEKRWKRHFKDLEKGCHSSIKLQRSFNKHGNVFECSI LEEIPYEKDLIIERENFWIKELNSKINGYNIA
長さ:93
型:アミノ酸
特徴:I-TEVIドメイン
【0301】
配列番号701
DATFGDTCSTHPLKEEIIKKRSETVKAKMLKLGPDGRKALYSKPGSKNGRWNPETHKFCKCGVRIQTSAYTCSKCRN
長さ:77
型:アミノ酸
特徴:リンカードメイン
【0302】
配列番号702[I-TEVI WTヌクレアーゼドメイン及びリンカードメイン]
MGKSGIYQIKNTLNNKVYVGSAKDFEKRWKRHFKDLEKGCHSSIKLQRSFNKHGNVFECSILEEIPYEKDLIIERENFWIKELNSKINGYNIADATFGDTCSTHPLKEEIIKKRSETVKAKMLKLGPDGRKALYSKPGSKNGRWNPETHKFCKCGVRIQTSAYTCSKCRN
【0303】
配列番号703
DATFGDTCSTHPLKEEIIKKRSETVKAKMLKLGPDGRKALYSKPGSKNGRWNPETHKFCKCGVRIQTSAYTCSKCRNGGSGGS
長さ:83
型:アミノ酸
特徴:GGSGGSを有するリンカードメイン
【0304】
配列番号704[I-TEVI WTヌクレアーゼドメイン及びGGSGGSを有するリンカードメイン]
MGKSGIYQIKNTLNNKVYVGSAKDFEKRWKRHFKDLEKGCHSSIKLQRSFNKHGNVFECSILEEIPYEKDLIIERENFWIKELNSKINGYNIADATFGDTCSTHPLKEEIIKKRSETVKAKMLKLGPDGRKALYSKPGSKNGRWNPETHKFCKCGVRIQTSAYTCSKCRNGGSGGS
【0305】
配列番号710
MKRNYILGLDIGITSVGYGIIDYETRDVIDAGVRLFKEANVENNEGRRSKRGARRLKRRRRHRIQRVKKLLFDYNLLTDHSELSGINPYEARVKGLSQKLSEEEFSAALLHLAKRRGVHNVNEVEEDTGNELSTKEQISRNSKALEEKYVAELQLERLKKDGEVRGSINRFKTSDYVKEAKQLLKVQKAYHQLDQSFIDTYIDLLETRRTYYEGPGEGSPFGWKDIKEWYEMLMGHCTYFPEELRSVKYAYNADLYNALNDLNNLVITRDENEKLEYYEKFQIIENVFKQKKKPTLKQIAKEILVNEEDIKGYRVTSTGKPEFTNLKVYHDIKDITARKEIIENAELLDQIAKILTIYQSSEDIQEELTNLNSELTQEEIEQISNLKGYTGTHNLSLKAINLILDELWHTNDNQIAIFNRLKLVPKKVDLSQQKEIPTTLVDDFILSPVVKRSFIQSIKVINAIIKKYGLPNDIIIELAREKNSKDAQKMINEMQKRNRQTNERIEEIIRTTGKENAKYLIEKIKLHDMQEGKCLYSLEAIPLEDLLNNPFNYEVDHIIPRSVSFDNSFNNKVLVKQEENSKKGNRTPFQYLSSSDSKISYETFKKHILNLAKGKGRISKTKKEYLLEERDINRFSVQKDFINRNLVDTRYATRGLMNLLRSYFRVNNLDVKVKSINGGFTSFLRRKWKFKKERNKGYKHHAEDALIIANADFIFKEWKKLDKAKKVMENQMFEEKQAESMPEIETEQEYKEIFITPHQIKHIKDFKDYKYSHRVDKKPNRELINDTLYSTRKDDKGNTLIVNNLNGLYDKDNDKLKKLINKSPEKLLMYHHDPQTYQKLKLIMEQYGDEKNPLYKYYEETGNYLTKYSKKDNGPVIKKIKYYGNKLNAHLDITDDYPNSRNKVVKLSLKPYRFDVYLDNGVYKFVTVKNLDVIKKENYYEVNSKCYEEAKKLKKISNQAEFIASFYNNDLIKINGELYRVIGVNNDLLNRIEVNMIDITYREYLENMNDKRPPRIIKTIASKTQSIKKYSTDILGNLYEVKSKKHPQIIKKG
長さ:1,053
型:アミノ酸
特徴:Staphylococcus aureus Cas9
【0306】
配列番号711
MDKKYSIGLDIGTNSVGWAVITDEYKVPSKKFKVLGNTDRHSIKKNLIGALLFDSGETAEATRLKRTARRRYTRRKNRICYLQEIFSNEMAKVDDSFFHRLEESFLVEEDKKHERHPIFGNIVDEVAYHEKYPTIYHLRKKLVDSTDKADLRLIYLALAHMIKFRGHFLIEGDLNPDNSDVDKLFIQLVQTYNQLFEENPINASGVDAKAILSARLSKSRRLENLIAQLPGEKKNGLFGNLIALSLGLTPNFKSNFDLAEDAKLQLSKDTYDDDLDNLLAQIGDQYADLFLAAKNLSDAILLSDILRVNTEITKAPLSASMIKRYDEHHQDLTLLKALVRQQLPEKYKEIFFDQSKNGYA
GYIDGGASQEEFYKFIKPILEKMDGTEELLVKLNREDLLRKQRTFDNGSIPHQIHLGELHAILRRQEDFYPFLKDNREKIEKILTFRIPYYVGPLARGNSRFAWMTRKSEETITPWNFEEVVDKGASAQSFIERMTNFDKNLPNEKVLPKHSLLYEYFTVYNELTKVKYVTEGMRKPAFLSGEQKKAIVDLLFKTNRKVTVKQLKEDYFKKIECFDSVEISGVEDRFNASLGTYHDLLKIIKDKDFLDNEENEDILEDIVLTLTLFEDREMIEERLKTYAHLFDDKVMKQLKRRRYTGWGRLSRKLINGIRDKQSGKTILDFLKSDGFANRNFMQLIHDDSLTFKEDIQKAQVSGQGDSLHEHIANLAGSPAIKKGILQTVKVVDELVKVMGRHKPENIVIEMARENQTTQKGQKNSRERMKRIEEGIKELGSQILKEHPVENTQLQNEKLYLYYLQNGRDMYVDQELDINRLSDYDVDHIVPQSFLKDDSIDNKVLTRSDKNRGKSDNVPSEEVVKKMKNYWRQLLNAKLITQRKFDNLTKAERGGLSELDKAGFIKRQLVETRQITKHVAQILDSRMNTKYDENDKLIREVKVITLKSKLVSDFRKDFQFYKVREINNYHHAHDAYLNAVVGTALIKKYPKLESEFVYGDYKVYDVRKMIAKSEQEIGKATAKYFFYSNIMNFFKTEITLANGEIRKRPLIETNGETGEIVWDKGRDFATVRKVLSMPQVNIVKKTEVQTGGFSKESILPKRNSDKLIARKKDWDPKKYGGFDSPTVAYSVLVVAKVEKGKSKKLKSVKELLGITIMERSSFEKNPIDFLEAKGYKEVKKDLIIKLPKYSLFELENGRKRMLASAGELQKGNELALPSKYVNFLYLASHYEKLKGSPEDNEQKQLFVEQHKHYLDEIIEQISEFSKRVILADANLDKVLSAYNKHRDKPIREQAENIIHLFTLTNLGAPAAFKYFDTTIDRKRYTSTKEVLDATLIHQSITGLYETRIDLSQLGGD
長さ:1,368
型:アミノ酸
特徴:Streptococcus pyogenes Cas9
【0307】
配列番号712
MAAFKPNPINYILGLDIGIASVGWAMVEIDEEENPIRLIDLGVRVFERAEVPKTGDSLAMARRLARSVRRLTRRRAHRLLRARRLLKREGVLQAADFDENGLIKSLPNTPWQLRAAALDRKLTPLEWSAVLLHLIKHRGYLSQRKNEGETADKELGALLKGVANNAHALQTGDFRTPAELALNKFEKESGHIRNQRGDYSHTFSRKDLQAELILLFEKQKEFGNPHVSGGLKEGIETLLMTQRPALSGDAVQKMLGHCTFEPAEPKAAKNTYTAERFIWLTKLNNLRILEQGSERPLTDTERATLMDEPYRKSKLTYAQARKLLGLEDTAFFKGLRYGKDNAEASTLMEMKAYHAISRALEKEGLKDKKSPLNLSSELQDEIGTAFSLFKTDEDITGRLKDRVQPEILEALLKHISFDKFVQISLKALRRIVPLMEQGKRYDEACAEIYGDHYGKKNTEEKIYLPPIPADKIRNPVVLRALSQARKVINGVVRRYGSPARIHIETAREVGKSFKDRKEIEKRQEENRKDREKAAAKFREYFPNFVGEPKSKDILKLRLYEQQHGKCLYSGKEINLVRLNEKGYVEIDHALPFSRTWDDSFNNKVLVLGSENQNKGNQTPYEYFNGKDNSREWQEFKARVETSRFPRSKKQRILLQKFDEDGFKECNLNDTRYVNRFLCQFVADHILLTGKGKRRVFASNGQITNLLRGFWGLRKVRAENDRHHALDAVVVACSTVAMQQKITRFVRYKEMNAFDGKTIDKETGKVLHQKTHFPQPWEFFAQEVMIRVFGKPDGKPEFEEADTPEKLRTLLAEKLSSRPEAVHEYVTPLFVSRAPNRKMSGAHKDTLRSAKRFVKHNEKISVKRVWLTEIKLADLENMVNYKNGREIELYEALKARLEAYGGNAKQAFDPKDNPFYKKGGQLVKAVRVEKTQESGVLLNKKNAYTIADNGDMVRVDVFCKVDKKGKNQYFIVPIYAWQVAENILPDIDCKGYRIDDSYTFCFSLHKYDLIAFQKDEKSKVEFAYYINCDSSNGRFYLAWHDKGSKEQQFRISTQNLVLIQKYQVNELGKEIRPCRLKKRPPVR
長さ:1082
型:アミノ酸
特徴:Neisseria meningitidis Cas9
【0308】
配列番号713
MARILAFDIGISSIGWAFSENDELKDCGVRIFTKAENPKTGESLALPRRLARSARKRLARRKARLNHLKHLIANEFKLNYEDYQSFDESLAKAYKGSLISPYELRFRALNELLSKQDFARVILHIAKRRGYDDIKNSDDKEKGAILKAIKQNEEKLANYQSVGEYLYKEYFQKFKENSKEFTNVRNKKESYERCIAQSFLKDGLKLIFKKQREFGFSFSKKFEEEVLSVAFYKRALKDFSHLVGNCSFFTDEKRAPKNSPLAFMFVALTRIINLLNNLKNTEGILYTKDDLNTLLNEVLKNGTLTYKQTKKLLGLSDDYEFKREKGTYFIEFKKYKEFIKALGEHNLSQDDLNEIAKDITLIKDEIKLKKALAKYDLNQNQIDSLSKLEFKDHLNISFKALKLITPLMLEGKKYDEACNELNLKVAINEDKKDFLPAFNETYYKDEVTNPVVLRAIKEYRKVLNALLKKYGKVHKINIELAREVGKNHSQRAKIEKEQNENYKAKKDAELECEKLGLKINSKNILKLRLFKEQKEFCAYSGEKIKISDLQDEKMLEIDHIYPYSRSFDDSYMNKVLVFTKQNQEKLNKTPFEAFGNDSAKWQKIEVLAKNLPTKKQKRILDKNYKDKEQKDFKDRNLNDTRYIARLVLNYTKDYLDFLPLSDDENTKLNDTQKGSKVHVEAKSGMLTSALRHTWGFSTKDRNNHLHHAIDAVIIAYANNSIVKAFSDFKKEQESNSAELYAKKISELDYKNKRKFFEPFSGFRQKVLDKIDEIFVSKPERKKPSGALHEETFRKEEEFYQSYGGKEGVLKALELGKIRKVNGKIVKNGDMFRVDIFKHKKTNKFYAVPIYTMDFALKVLPNKAVARSKKGEIKDWILMDENYEFCFSLYKDSLILIQTKDMQEPEFVYYNAFTSSTVSLIVSKHDNKFETLSKNQKILFKNANEKEVIAKSIGIQNLKVFEKYIVSALGEVTKAEFRQREDFKK
長さ:984
型:アミノ酸
特徴:Campylobacter jejuni Cas9
【0309】
配列番号714
MTKKNYSIGLDIGTNSVGWAVITDDYKVPAKKMKVLGNTDKKYIKKNLLGALLFDSGETAEATRLKRTARRRYTRRKNRLRYLQEIFAEEMTKVDESFFYRLDESFLTTDEKDFERHPIFGNKADEIKYHQEFPTIYHLRKHLADSSEKADLRLVYLALAHMIKFRGHFLIEGELNAENTDVQKIFADFVGVYDRTFDDSHLSEITVDAASILTEKISKSRRLENLIKYYPTEKKNTLFGNLIALALGLQPNFKMNFKLSEDAKLQFSKDSYNEDLEELLGKIGDDYADLFTSAKNLYDAILLSGILTVDDNSTKAPLSASMIKRYAEHHEDLEKLKEFIKANKSELYHDIFKDETKNGYAGYIENGVKQDEFYKYLKNTLSKIAGSDYFLDKIEREDFLRKQRTFDNGSIPHQIHLQEMHAILRRQGDYYPFLKENQDRIEKILTFRIPYYVGPLARKDSRFSWAEYHSDEKITPWNFDKVIDKEKSAEKFITRMTLNDLYLPEEKVLPKHSHVYETYAVYNELTKIKYVNEQGKDSFFDSNMKQEIFDHVFKENRKVTKEKLLNYLNKEFPEYRIKDLIGLDKENKSFNASLGTYHDLKKILDKAFLDDKVNEEVIEDIIKTLTLFEDKDMIHERLQKYSDIFTADQLKKLERRHYTGWGRLSYKLINGIRNKENNKTILDYLIDDGSANRNFMQLINDDTLPFKQIIQKSQVVGDVDDIEAVVHDLPGSPAIKKGILQSVKIVDELVKVMGDNPDNIVIEMARENQTTNRGRSQSQQRLKKLQNSLKELGSNILNEEKPSYIEDKVENSHLQNDQLFLYYIQNGKDMYTGDELDIDHLSDYDIDHIIPQAFIKDDSIDNRVLTSSAKNRGKSDDVPSLDIVRARKAEWVRLYKSGLISKRKFDNLTKAERGGLTEADKAGFIKRQLVETRQITKHVAQILDARFNTESDENDKVIRDVKVITLKSNLVSQFRKDFEFYKVREINDYHHAHDAYLNAVVGTALLKKYPKLASEFVYGEYKKYDVHKLIAKSSDDHSEMGKATAKYFFYSNLMNFFKRVIRYSNGKVIVRPVVEYSKDTEDIAWDKKSNFRTICKVLSYPQVNIVKKVETQTGGFSKESILPKGDSDKLIPRKTKKAYWDTKKYGGFDSPTVAYSVFVVADVEKGKAKKLKTVKELVGISIMERSFFEENPVEFLENKGYHNIREDKLIKLPKYSLFEFEGGKRRLLASASELQKGNEMVIPGHLVKLLYHAQRINSFNSTKYLDYVSAHKKEFEKVLSCVEDFANLYVDVEKNLSKIRAVADSMDNFSIEEISNSFINLLTLTALGAPADFNFLGEKIPRKRYTSTKECLNATLIHQSITGLYETRIDLSKIGEE
長さ:1377
型:アミノ酸
特徴:Streptococcus pasteurianus Cas9
【0310】
配列番号715
MKYTLGLDVGIASVGWAVIDKDNNKIIDLGVRCFDKAEESKTGESLATARRIARGMRRRISRRSQRLRLVKKLFVQYEIIKDSSEFNRIFDTSRDGWKDPWELRYNALSRILKPYELVQVLTHITKRRGFKSNRKEDLSTTKEGVVITSIKNNSEMLRTKNYRTIGEMIFMETPENSNKRNKVDEYIHTIAREDLLNEIKYIFSIQRKLGSPFVTEKLEHDFLNIWEFQRPFASGDSILSKVGKCTLLKEELRAPTSCYTSEYFGLLQSINNLVLVEDNNTLTLNNDQRAKIIEYAHFKNEIKYSEIRKLLDIEPEILFKAHNLTHKNPSGNNESKKFYEMKSYHKLKSTLPTDIWGKLHSNKESLDNLFYCLTVYKNDNEIKDYLQANNLDYLIEYIAKLPTFNKFKHLSLVAMKRIIPFMEKGYKYSDACNMAELDFTGSSKLEKCNKLTVEPIIENVTNPVVIRALTQARKVINAIIQKYGLPYMVNIELAREAGMTRQDRDNLKKEHENNRKAREKISDLIRQNGRVASGLDILKWRLWEDQGGRCAYSGKPIPVCDLLNDSLTQIDHIYPYSRSMDDSYMNKVLVLTDENQNKRSYTPYEVWGSTEKWEDFEARIYSMHLPQSKEKRLLNRNFITKDLDSFISRNLNDTRYISRFLKNYIESYLQFSNDSPKSCVVCVNGQCTAQLRSRWGLNKNREESDLHHALDAAVIACADRKIIKEITNYYNERENHNYKVKYPLPWHSFRQDLMETLAGVFISRAPRRKITGPAHDETIRSPKHFNKGLTSVKIPLTTVTLEKLETMVKNTKGGISDKAVYNVLKNRLIEHNNKPLKAFAEKIYKPLKNGTNGAIIRSIRVETPSYTGVFRNEGKGISDNSLMVRVDVFKKKDKYYLVPIYVAHMIKKELPSKAIVPLKPESQWELIDSTHEFLFSLYQNDYLVIKTKKGITEGYYRSCHRGTGSLSLMPHFANNKNVKIDIGVRTAISIEKYNVDILGNKSIVKGEPRRGMEKYNSFKSN
長さ:1021
型:アミノ酸
特徴:Clostridium cellulolyticum Cas9
【0311】
配列番号716
MKYKIGLDIGITSIGWAVINLDIPRIEDLGVRIFDRAENPKTGESLALPRRLARSARRRLRRRKHRLERIRRLFVREGILTKEELNKLFEKKHEIDVWQLRVEALDRKLNNDELARILLHLAKRRGFRSNRKSERTNKENSTMLKHIEENQSILSSYRTVAEMVVKDPKFSLHKRNKEDNYTNTVARDDLEREIKLIFAKQREYGNIVCTEAFEHEYISIWASQRPFASKDDIEKKVGFCTFEPKEKRAPKATYTFQSFTVWEHINKLRLVSPGGIRALTDDERRLIYKQAFHKNKITFHDVRTLLNLPDDTRFKGLLYDRNTTLKENEKVRFLELGAYHKIRKAIDSVYGKGAAKSFRPIDFDTFGYALTMFKDDTDIRSYLRNEYEQNGKRMENLADKVYDEELIEELLNLSFSKFGHLSLKALRNILPYMEQGEVYSTACERAGYTFTGPKKKQKTVLLPNIPPIANPVVMRALTQARKVVNAIIKKYGSPVSIHIELARELSQSFDERRKMQKEQEGNRKKNETAIRQLVEYGLTLNPTGLDIVKFKLWSEQNGKCAYSLQPIEIERLLEPGYTEVDHVIPYSRSLDDSYTNKVLVLTKENREKGNRTPAEYLGLGSERWQQFETFVLTNKQFSKKKRDRLLRLHYDENEENEFKNRNLNDTRYISRFLANFIREHLKFADSDDKQKVYTVNGRITAHLRSRWNFNKNREESNLHHAVDAAIVACTTPSDIARVTAFYQRREQNKELSKKTDPQFPQPWPHFADELQARLSKNPKESIKALNLGNYDNEKLESLQPVFVSRMPKRSITGAAHQETLRRYIGIDERSGKIQTVVKKKLSEIQLDKTGHFPMYGKESDPRTYEAIRQRLLEHNNDPKKAFQEPLYKPKKNGELGPIIRTIKIIDTTNQVIPLNDGKTVAYNSNIVRVDVFEKDGKYYCVPIYTIDMMKGILPNKAIEPNKPYSEWKEMTEDYTFRFSLYPNDLIRIEFPREKTIKTAVGEEIKIKDLFAYYQTIDSSNGGLSLVSHDNNFSLRSIGSRTLKRFEKYQVDVLGNIYKVRGEKRVGVASSSHSKAGETIRPL
長さ:1082
型:アミノ酸
特徴:Geobacillus thermodenitrificansT1 Cas9
【0312】
配列番号720[Cas12a]
TQFEGFTNLYQVSKTLRFELIPQGKTLKHIQEQGFIEEDKARNDHYKELKPIIDRIYKTYADQCLQLVQLDWENLSAAIDSYRKEKTEETRNALIEEQATYRNAIHDYFIGRTDNLTDAINKRHAEIYKGLFKAELFNGKVLKQLGTVTTTEHENALLRSFDKFTTYFSGFYENRKNVFSAEDISTAIPHRIVQDNFPKFKENCHIFTRLITAVPSLREHFENVKKAIGIFVSTSIEEVFSFPFYNQLLTQTQIDLYNQLLGGISREAGTEKIKGLNEVLNLAIQKNDETAHIIASLPHRFIPLFKQILSDRNTLSFILEEFKSDEEVIQSFCKYKTLLRNENVLETAEALFNELNSIDLTHIFISHKKLETISSALCDHWDTLRNALYERRISELTGKITKSAKEKVQRSLKHEDINLQEIISAAGKELSEAFKQKTSEILSHAHAALDQPLPTTLKKQEEKEILKSQLDSLLGLYHLLDWFAVDESNEVDPEFSARLTGIKLEMEPSLSFYNKARNYATKKPYSVEKFKLNFQMPTLASGWDVNKEKNNGAILFVKNGLYYLGIMPKQKGRYKALSFEPTEKTSEGFDKMYYDYFPDAAKMIPKCSTQLKAVTAHFQTHTTPILLSNNFIEPLEITKEIYDLNNPEKEPKKFQTAYAKKTGDQKGYREALCKWIDFTRDFLSKYTKTTSIDLSSLRPSSQYKDLGEYYAELNPLLYHISFQRIAEKEIMDAVETGKLYLFQIYNKDFAKGHHGKPNLHTLYWTGLFSPENLAKTSIKLNGQAELFYRPKSRMKRMAHRLGEKMLNKKLKDQKTPIPDTLYQELYDYVNHRLSHDLSDEARALLPNVITKEVSHEIIKDRRFTSDKFFFHVPITLNYQAANSPSKFNQRVNAYLKEHPETPIIGIDRGERNLIYITVIDSTGKILEQRSLNTIQQFDYQKKLDNREKERVAARQAWSVVGTIKDLKQGYLSQVIHEIVDLMIHYQAVVVLENLNFGFKSKRTGIAEKAVYQQFEKMLIDKLNCLVLKDYPAEKVGGVLNPYQLTDQFTSFAKMGTQSGFLFYVPAPYTSKIDPLTGFVDPFVWKTIKNHESRKHFLEGFDFLHYDVKTGDFILHFKMNRNLSFQRGLPGFMPAWDIVFEKNETQFDAKGTPFIAGKRIVPVIENHRFTGRYRDLYPANELIALLEEKGIVFRDGSNILPKLLENDDSHAIDTMVALIRSVLQMRNSNAATGEDYINSPVRDLNGVCFDSRFQNPEWPMDADANGAYHIALKGQLLLNHLKESKDLKLQNGISNQDWLAYIQELRN
【0313】
配列番号721[CasX]
QEIKRINKIRRRLVKDSNTKKAGKTGPMKTLLVRVMTPDLRERLENLRKKPENIPQPISNTSRANLNKLLTDYTEMKKAILHVYWEEFQKDPVGLMSRVAQPAPKNIDQRKLIPVKDGNERLTSSGFACSQCCQPLYVYKLEQVNDKGKPHTNYFGRCNVSEHERLILLSPHKPEANDELVTYSLGKFGQRALDFYSIHVTRESNHPVKPLEQIGGNSCASGPVGKALSDACMGAVASFLTKYQDIILEHQKVIKKNEKRLANLKDIASANGLAFPKITLPPQPHTKEGIEAYNNVVAQIVIWVNLNLWQKLKIGRDEAKPLQRLKGFPSFPLVERQANEVDWWDMVCNVKKLINEKKEDGKVFWQNLAGYKRQEALLPYLSSEEDRKKGKKFARYQFGDLLLHLEKKHGEDWGKVYDEAWERIDKKVEGLSKHIKLEEERRSEDAQSKAALTDWLRAKASFVIEGLKEADKDEFCRCELKLQKWYGDLRGKPFAIEAENSILDISGFSKQYNCAFIWQKDGVKKLNLYLIINYFKGGKLRFKKIKPEAFEANRFYTVINKKSGEIVPMEVNFNFDDPNLIILPLAFGKRQGREFIWNDLLSLETGSLKLANGRVIEKTLYNRRTRQDEPALFVALTFERREVLDSSNIKPMNLIGIDRGENIPAVIALTDPEGCPLSRFKDSLGNPTHILRIGESYKEKQRTIQAAKEVEQRRAGGYSRKYASKAKNLADDMVRNTARDLLYYAVTQDAMLIFENLSRGFGRQGKRTFMAERQYTRMEDWLTAKLAYEGLPSKTYLSKTLAQYTSKTCSNCGFTITSADYDRVLEKLKKTATGWMTTINGKELKVEGQITYYNRYKRQNVVKDLSVELDRLSEESVNNDISSWTKGRSGEALSLLKKRFSHRPVQEKFVCLNCGFETHADEQAALNIARSWLFLRSQEYKKYQTNKTTGNTDKRAFVETWQSFYRKKLKEVWKPAV
【0314】
配列番号730[I-TEVI WTヌクレアーゼドメイン、リンカードメイン、及びStaphylococcus aureus Cas9]
MGKSGIYQIKNTLNNKVYVGSAKDFEKRWKRHFKDLEKGCHSSIKLQRSFNKHGNVFECSILEEIPYEKDLIIERENFWIKELNSKINGYNIADATFGDTCSTHPLKEEIIKKRSETVKAKMLKLGPDGRKALYSKPGSKNGRWNPETHKFCKCGVRIQTSAYTCSKCRNMKRNYILGLDIGITSVGYGIIDYETRDVIDAGVRLFKEANVENNEGRRSKRGARRLKRRRRHRIQRVKKLLFDYNLLTDHSELSGINPYEARVKGLSQKLSEEEFSAALLHLAKRRGVHNVNEVEEDTGNELSTKEQISRNSKALEEKYVAELQLERLKKDGEVRGSINRFKTSDYVKEAKQLLKVQKAYHQLDQSFIDTYIDLLETRRTYYEGPGEGSPFGWKDIKEWYEMLMGHCTYFPEELRSVKYAYNADLYNALNDLNNLVITRDENEKLEYYEKFQIIENVFKQKKKPTLKQIAKEILVNEEDIKGYRVTSTGKPEFTNLKVYHDIKDITARKEIIENAELLDQIAKILTIYQSSEDIQEELTNLNSELTQEEIEQISNLKGYTGTHNLSLKAINLILDELWHTNDNQIAIFNRLKLVPKKVDLSQQKEIPTTLVDDFILSPVVKRSFIQSIKVINAIIKKYGLPNDIIIELAREKNSKDAQKMINEMQKRNRQTNERIEEIIRTTGKENAKYLIEKIKLHDMQEGKCLYSLEAIPLEDLLNNPFNYEVDHIIPRSVSFDNSFNNKVLVKQEENSKKGNRTPFQYLSSSDSKISYETFKKHILNLAKGKGRISKTKKEYLLEERDINRFSVQKDFINRNLVDTRYATRGLMNLLRSYFRVNNLDVKVKSINGGFTSFLRRKWKFKKERNKGYKHHAEDALIIANADFIFKEWKKLDKAKKVMENQMFEEKQAESMPEIETEQEYKEIFITPHQIKHIKDFKDYKYSHRVDKKPNRELINDTLYSTRKDDKGNTLIVNNLNGLYDKDNDKLKKLINKSPEKLLMYHHDPQTYQKLKLIMEQYGDEKNPLYKYYEETGNYLTKYSKKDNGPVIKKIKYYGNKLNAHLDITDDYPNSRNKVVKLSLKPYRFDVYLDNGVYKFVTVKNLDVIKKENYYEVNSKCYEEAKKLKKISNQAEFIASFYNNDLIKINGELYRVIGVNNDLLNRIEVNMIDITYREYLENMNDKRPPRIIKTIASKTQSIKKYSTDILGNLYEVKSKKHPQIIKKG
【0315】
配列番号750[I-TEVI WTヌクレアーゼドメイン、GGSGGSを有するリンカードメイン、及びStaphylococcus aureus Cas9]
MGKSGIYQIKNTLNNKVYVGSAKDFEKRWKRHFKDLEKGCHSSIKLQRSFNKHGNVFECSILEEIPYEKDLIIERENFWIKELNSKINGYNIADATFGDTCSTHPLKEEIIKKRSETVKAKMLKLGPDGRKALYSKPGSKNGRWNPETHKFCKCGVRIQTSAYTCSKCRNGGSGGSMKRNYILGLDIGITSVGYGIIDYETRDVIDAGVRLFKEANVENNEGRRSKRGARRLKRRRRHRIQRVKKLLFDYNLLTDHSELSGINPYEARVKGLSQKLSEEEFSAALLHLAKRRGVHNVNEVEEDTGNELSTKEQISRNSKALEEKYVAELQLERLKKDGEVRGSINRFKTSDYVKEAKQLLKVQKAYHQLDQSFIDTYIDLLETRRTYYEGPGEGSPFGWKDIKEWYEMLMGHCTYFPEELRSVKYAYNADLYNALNDLNNLVITRDENEKLEYYEKFQIIENVFKQKKKPTLKQIAKEILVNEEDIKGYRVTSTGKPEFTNLKVYHDIKDITARKEIIENAELLDQIAKILTIYQSSEDIQEELTNLNSELTQEEIEQISNLKGYTGTHNLSLKAINLILDELWHTNDNQIAIFNRLKLVPKKVDLSQQKEIPTTLVDDFILSPVVKRSFIQSIKVINAIIKKYGLPNDIIIELAREKNSKDAQKMINEMQKRNRQTNERIEEIIRTTGKENAKYLIEKIKLHDMQEGKCLYSLEAIPLEDLLNNPFNYEVDHIIPRSVSFDNSFNNKVLVKQEENSKKGNRTPFQYLSSSDSKISYETFKKHILNLAKGKGRISKTKKEYLLEERDINRFSVQKDFINRNLVDTRYATRGLMNLLRSYFRVNNLDVKVKSINGGFTSFLRRKWKFKKERNKGYKHHAEDALIIANADFIFKEWKKLDKAKKVMENQMFEEKQAESMPEIETEQEYKEIFITPHQIKHIKDFKDYKYSHRVDKKPNRELINDTLYSTRKDDKGNTLIVNNLNGLYDKDNDKLKKLINKSPEKLLMYHHDPQTYQKLKLIMEQYGDEKNPLYKYYEETGNYLTKYSKKDNGPVIKKIKYYGNKLNAHLDITDDYPNSRNKVVKLSLKPYRFDVYLDNGVYKFVTVKNLDVIKKENYYEVNSKCYEEAKKLKKISNQAEFIASFYNNDLIKINGELYRVIGVNNDLLNRIEVNMIDITYREYLENMNDKRPPRIIKTIASKTQSIKKYSTDILGNLYEVKSKKHPQIIKKG
【0316】
配列番号731[I-TEVI WTヌクレアーゼドメイン、リンカードメイン、及びStreptococcus pyogenes Cas9]
MGKSGIYQIKNTLNNKVYVGSAKDFEKRWKRHFKDLEKGCHSSIKLQRSFNKHGNVFECSILEEIPYEKDLIIERENFWIKELNSKINGYNIADATFGDTCSTHPLKEEIIKKRSETVKAKMLKLGPDGRKALYSKPGSKNGRWNPETHKFCKCGVRIQTSAYTCSKCRNMDKKYSIGLDIGTNSVGWAVITDEYKVPSKKFKVLGNTDRHSIKKNLIGALLFDSGETAEATRLKRTARRRYTRRKNRICYLQEIFSNEMAKVDDSFFHRLEESFLVEEDKKHERHPIFGNIVDEVAYHEKYPTIYHLRKKLVDSTDKADLRLIYLALAHMIKFRGHFLIEGDLNPDNSDVDKLFIQLVQTYNQLFEENPINASGVDAKAILSARLSKSRRLENLIAQLPGEKKNGLFGNLIALSLGLTPNFKSNFDLAEDAKLQLSKDTYDDDLDNLLAQIGDQYADLFLAAKNLSDAILLSDILRVNTEITKAPLSASMIKRYDEHHQDLTLLKALVRQQLPEKYKEIFFDQSKNGYAGYIDGGASQEEFYKFIKPILEKMDGTEELLVKLNREDLLRKQRTFDNGSIPHQIHLGELHAILRRQEDFYPFLKDNREKIEKILTFRIPYYVGPLARGNSRFAWMTRKSEETITPWNFEEVVDKGASAQSFIERMTNFDKNLPNEKVLPKHSLLYEYFTVYNELTKVKYVTEGMRKPAFLSGEQKKAIVDLLFKTNRKVTVKQLKEDYFKKIECFDSVEISGVEDRFNASLGTYHDLLKIIKDKDFLDNEENEDILEDIVLTLTLFEDREMIEERLKTYAHLFDDKVMKQLKRRRYTGWGRLSRKLINGIRDKQSGKTILDFLKSDGFANRNFMQLIHDDSLTFKEDIQKAQVSGQGDSLHEHIANLAGSPAIKKGILQTVKVVDELVKVMGRHKPENIVIEMARENQTTQKGQKNSRERMKRIEEGIKELGSQILKEHPVENTQLQNEKLYLYYLQNGRDMYVDQELDINRLSDYDVDHIVPQSFLKDDSIDNKVLTRSDKNRGKSDNVPSEEVVKKMKNYWRQLLNAKLITQRKFDNLTKAERGGLSELDKAGFIKRQLVETRQITKHVAQILDSRMNTKYDENDKLIREVKVITLKSKLVSDFRKDFQFYKVREINNYHHAHDAYLNAVVGTALIKKYPKLESEFVYGDYKVYDVRKMIAKSEQEIGKATAKYFFYSNIMNFFKTEITLANGEIRKRPLIETNGETGEIVWDKGRDFATVRKVLSMPQVNIVKKTEVQTGGFSKESILPKRNSDKLIARKKDWDPKKYGGFDSPTVAYSVLVVAKVEKGKSKKLKSVKELLGITIMERSSFEKNPIDFLEAKGYKEVKKDLIIKLPKYSLFELENGRKRMLASAGELQKGNELALPSKYVNFLYLASHYEKLKGSPEDNEQKQLFVEQHKHYLDEIIEQISEFSKRVILADANLDKVLSAYNKHRDKPIREQAENIIHLFTLTNLGAPAAFKYFDTTIDRKRYTSTKEVLDATLIHQSITGLYETRIDLSQLGGD
【0317】
配列番号751[I-TEVI WTヌクレアーゼドメイン、GGSGGSを含むリンカードメイン、及びStreptococcus pyogenes Cas9]
MGKSGIYQIKNTLNNKVYVGSAKDFEKRWKRHFKDLEKGCHSSIKLQRSFNKHGNVFECSILEEIPYEKDLIIERENFWIKELNSKINGYNIADATFGDTCSTHPLKEEIIKKRSETVKAKMLKLGPDGRKALYSKPGSKNGRWNPETHKFCKCGVRIQTSAYTCSKCRNGGSGGSMDKKYSIGLDIGTNSVGWAVITDEYKVPSKKFKVLGNTDRHSIKKNLIGALLFDSGETAEATRLKRTARRRYTRRKNRICYLQEIFSNEMAKVDDSFFHRLEESFLVEEDKKHERHPIFGNIVDEVAYHEKYPTIYHLRKKLVDSTDKADLRLIYLALAHMIKFRGHFLIEGDLNPDNSDVDKLFIQLVQTYNQLFEENPINASGVDAKAILSARLSKSRRLENLIAQLPGEKKNGLFGNLIALSLGLTPNFKSNFDLAEDAKLQLSKDTYDDDLDNLLAQIGDQYADLFLAAKNLSDAILLSDILRVNTEITKAPLSASMIKRYDEHHQDLTLLKALVRQQLPEKYKEIFFDQSKNGYAGYIDGGASQEEFYKFIKPILEKMDGTEELLVKLNREDLLRKQRTFDNGSIPHQIHLGELHAILRRQEDFYPFLKDNREKIEKILTFRIPYYVGPLARGNSRFAWMTRKSEETITPWNFEEVVDKGASAQSFIERMTNFDKNLPNEKVLPKHSLLYEYFTVYNELTKVKYVTEGMRKPAFLSGEQKKAIVDLLFKTNRKVTVKQLKEDYFKKIECFDSVEISGVEDRFNASLGTYHDLLKIIKDKDFLDNEENEDILEDIVLTLTLFEDREMIEERLKTYAHLFDDKVMKQLKRRRYTGWGRLSRKLINGIRDKQSGKTILDFLKSDGFANRNFMQLIHDDSLTFKEDIQKAQVSGQGDSLHEHIANLAGSPAIKKGILQTVKVVDELVKVMGRHKPENIVIEMARENQTTQKGQKNSRERMKRIEEGIKELGSQILKEHPVENTQLQNEKLYLYYLQNGRDMYVDQELDINRLSDYDVDHIVPQSFLKDDSIDNKVLTRSDKNRGKSDNVPSEEVVKKMKNYWRQLLNAKLITQRKFDNLTKAERGGLSELDKAGFIKRQLVETRQITKHVAQILDSRMNTKYDENDKLIREVKVITLKSKLVSDFRKDFQFYKVREINNYHHAHDAYLNAVVGTALIKKYPKLESEFVYGDYKVYDVRKMIAKSEQEIGKATAKYFFYSNIMNFFKTEITLANGEIRKRPLIETNGETGEIVWDKGRDFATVRKVLSMPQVNIVKKTEVQTGGFSKESILPKRNSDKLIARKKDWDPKKYGGFDSPTVAYSVLVVAKVEKGKSKKLKSVKELLGITIMERSSFEKNPIDFLEAKGYKEVKKDLIIKLPKYSLFELENGRKRMLASAGELQKGNELALPSKYVNFLYLASHYEKLKGSPEDNEQKQLFVEQHKHYLDEIIEQISEFSKRVILADANLDKVLSAYNKHRDKPIREQAENIIHLFTLTNLGAPAAFKYFDTTIDRKRYTSTKEVLDATLIHQSITGLYETRIDLSQLGGD
【0318】
配列番号732[I-TEVI WTヌクレアーゼドメイン、リンカードメイン、及びNeisseria meningitidis Cas9]
MGKSGIYQIKNTLNNKVYVGSAKDFEKRWKRHFKDLEKGCHSSIKLQRSFNKHGNVFECSILEEIPYEKDLIIERENFWIKELNSKINGYNIADATFGDTCSTHPLKEEIIKKRSETVKAKMLKLGPDGRKALYSKPGSKNGRWNPETHKFCKCGVRIQTSAYTCSKCRNMAAFKPNPINYILGLDIGIASVGWAMVEIDEEENPIRLIDLGVRVFERAEVPKTGDSLAMARRLARSVRRLTRRRAHRLLRARRLLKREGVLQAADFDENGLIKSLPNTPWQLRAAALDRKLTPLEWSAVLLHLIKHRGYLSQRKNEGETADKELGALLKGVANNAHALQTGDFRTPAELALNKFEKESGHIRNQRGDYSHTFSRKDLQAELILLFEKQKEFGNPHVSGGLKEGIETLLMTQRPALSGDAVQKMLGHCTFEPAEPKAAKNTYTAERFIWLTKLNNLRILEQGSERPLTDTERATLMDEPYRKSKLTYAQARKLLGLEDTAFFKGLRYGKDNAEASTLMEMKAYHAISRALEKEGLKDKKSPLNLSSELQDEIGTAFSLFKTDEDITGRLKDRVQPEILEALLKHISFDKFVQISLKALRRIVPLMEQGKRYDEACAEIYGDHYGKKNTEEKIYLPPIPADKIRNPVVLRALSQARKVINGVVRRYGSPARIHIETAREVGKSFKDRKEIEKRQEENRKDREKAAAKFREYFPNFVGEPKSKDILKLRLYEQQHGKCLYSGKEINLVRLNEKGYVEIDHALPFSRTWDDSFNNKVLVLGSENQNKGNQTPYEYFNGKDNSREWQEFKARVETSRFPRSKKQRILLQKFDEDGFKECNLNDTRYVNRFLCQFVADHILLTGKGKRRVFASNGQITNLLRGFWGLRKVRAENDRHHALDAVVVACSTVAMQQKITRFVRYKEMNAFDGKTIDKETGKVLHQKTHFPQPWEFFAQEVMIRVFGKPDGKPEFEEADTPEKLRTLLAEKLSSRPEAVHEYVTPLFVSRAPNRKMSGAHKDTLRSAKRFVKHNEKISVKRVWLTEIKLADLENMVNYKNGREIELYEALKARLEAYGGNAKQAFDPKDNPFYKKGGQLVKAVRVEKTQESGVLLNKKNAYTIADNGDMVRVDVFCKVDKKGKNQYFIVPIYAWQVAENILPDIDCKGYRIDDSYTFCFSLHKYDLIAFQKDEKSKVEFAYYINCDSSNGRFYLAWHDKGSKEQQFRISTQNLVLIQKYQVNELGKEIRPCRLKKRPPVR
【0319】
配列番号752[I-TEVI WTヌクレアーゼドメイン、GGSGGSを含むリンカードメイン、及びNeisseria meningitidis Cas9]
MGKSGIYQIKNTLNNKVYVGSAKDFEKRWKRHFKDLEKGCHSSIKLQRSFNKHGNVFECSILEEIPYEKDLIIERENFWIKELNSKINGYNIADATFGDTCSTHPLKEEIIKKRSETVKAKMLKLGPDGRKALYSKPGSKNGRWNPETHKFCKCGVRIQTSAYTCSKCRNGGSGGSMAAFKPNPINYILGLDIGIASVGWAMVEIDEEENPIRLIDLGVRVFERAEVPKTGDSLAMARRLARSVRRLTRRRAHRLLRARRLLKREGVLQAADFDENGLIKSLPNTPWQLRAAALDRKLTPLEWSAVLLHLIKHRGYLSQRKNEGETADKELGALLKGVANNAHALQTGDFRTPAELALNKFEKESGHIRNQRGDYSHTFSRKDLQAELILLFEKQKEFGNPHVSGGLKEGIETLLMTQRPALSGDAVQKMLGHCTFEPAEPKAAKNTYTAERFIWLTKLNNLRILEQGSERPLTDTERATLMDEPYRKSKLTYAQARKLLGLEDTAFFKGLRYGKDNAEASTLMEMKAYHAISRALEKEGLKDKKSPLNLSSELQDEIGTAFSLFKTDEDITGRLKDRVQPEILEALLKHISFDKFVQISLKALRRIVPLMEQGKRYDEACAEIYGDHYGKKNTEEKIYLPPIPADKIRNPVVLRALSQARKVINGVVRRYGSPARIHIETAREVGKSFKDRKEIEKRQEENRKDREKAAAKFREYFPNFVGEPKSKDILKLRLYEQQHGKCLYSGKEINLVRLNEKGYVEIDHALPFSRTWDDSFNNKVLVLGSENQNKGNQTPYEYFNGKDNSREWQEFKARVETSRFPRSKKQRILLQKFDEDGFKECNLNDTRYVNRFLCQFVADHILLTGKGKRRVFASNGQITNLLRGFWGLRKVRAENDRHHALDAVVVACSTVAMQQKITRFVRYKEMNAFDGKTIDKETGKVLHQKTHFPQPWEFFAQEVMIRVFGKPDGKPEFEEADTPEKLRTLLAEKLSSRPEAVHEYVTPLFVSRAPNRKMSGAHKDTLRSAKRFVKHNEKISVKRVWLTEIKLADLENMVNYKNGREIELYEALKARLEAYGGNAKQAFDPKDNPFYKKGGQLVKAVRVEKTQESGVLLNKKNAYTIADNGDMVRVDVFCKVDKKGKNQYFIVPIYAWQVAENILPDIDCKGYRIDDSYTFCFSLHKYDLIAFQKDEKSKVEFAYYINCDSSNGRFYLAWHDKGSKEQQFRISTQNLVLIQKYQVNELGKEIRPCRLKKRPPVR
【0320】
配列番号733[I-TEVI WTヌクレアーゼドメイン、リンカードメイン、及びCampylobacter jejuni Cas9]
MGKSGIYQIKNTLNNKVYVGSAKDFEKRWKRHFKDLEKGCHSSIKLQRSFNKHGNVFECSILEEIPYEKDLIIERENFWIKELNSKINGYNIADATFGDTCSTHPLKEEIIKKRSETVKAKMLKLGPDGRKALYSKPGSKNGRWNPETHKFCKCGVRIQTSAYTCSKCRNMARILAFDIGISSIGWAFSENDELKDCGVRIFTKAENPKTGESLALPRRLARSARKRLARRKARLNHLKHLIANEFKLNYEDYQSFDESLAKAYKGSLISPYELRFRALNELLSKQDFARVILHIAKRRGYDDIKNSDDKEKGAILKAIKQNEEKLANYQSVGEYLYKEYFQKFKENSKEFTNVRNKKESYERCIAQSFLKDGLKLIFKKQREFGFSFSKKFEEEVLSVAFYKRALKDFSHLVGNCSFFTDEKRAPKNSPLAFMFVALTRIINLLNNLKNTEGILYTKDDLNTLLNEVLKNGTLTYKQTKKLLGLSDDYEFKREKGTYFIEFKKYKEFIKALGEHNLSQDDLNEIAKDITLIKDEIKLKKALAKYDLNQNQIDSLSKLEFKDHLNISFKALKLITPLMLEGKKYDEACNELNLKVAINEDKKDFLPAFNETYYKDEVTNPVVLRAIKEYRKVLNALLKKYGKVHKINIELAREVGKNHSQRAKIEKEQNENYKAKKDAELECEKLGLKINSKNILKLRLFKEQKEFCAYSGEKIKISDLQDEKMLEIDHIYPYSRSFDDSYMNKVLVFTKQNQEKLNKTPFEAFGNDSAKWQKIEVLAKNLPTKKQKRILDKNYKDKEQKDFKDRNLNDTRYIARLVLNYTKDYLDFLPLSDDENTKLNDTQKGSKVHVEAKSGMLTSALRHTWGFSTKDRNNHLHHAIDAVIIAYANNSIVKAFSDFKKEQESNSAELYAKKISELDYKNKRKFFEPFSGFRQKVLDKIDEIFVSKPERKKPSGALHEETFRKEEEFYQSYGGKEGVLKALELGKIRKVNGKIVKNGDMFRVDIFKHKKTNKFYAVPIYTMDFALKVLPNKAVARSKKGEIKDWILMDENYEFCFSLYKDSLILIQTKDMQEPEFVYYNAFTSSTVSLIVSKHDNKFETLSKNQKILFKNANEKEVIAKSIGIQNLKVFEKYIVSALGEVTKAEFRQREDFKK
【0321】
配列番号753[I-TEVI WTヌクレアーゼドメイン、GGSGGSを含むリンカードメイン、及びCampylobacter jejuni Cas9]
MGKSGIYQIKNTLNNKVYVGSAKDFEKRWKRHFKDLEKGCHSSIKLQRSFNKHGNVFECSILEEIPYEKDLIIERENFWIKELNSKINGYNIADATFGDTCSTHPLKEEIIKKRSETVKAKMLKLGPDGRKALYSKPGSKNGRWNPETHKFCKCGVRIQTSAYTCSKCRNGGSGGSMARILAFDIGISSIGWAFSENDELKDCGVRIFTKAENPKTGESLALPRRLARSARKRLARRKARLNHLKHLIANEFKLNYEDYQSFDESLAKAYKGSLISPYELRFRALNELLSKQDFARVILHIAKRRGYDDIKNSDDKEKGAILKAIKQNEEKLANYQSVGEYLYKEYFQKFKENSKEFTNVRNKKESYERCIAQSFLKDGLKLIFKKQREFGFSFSKKFEEEVLSVAFYKRALKDFSHLVGNCSFFTDEKRAPKNSPLAFMFVALTRIINLLNNLKNTEGILYTKDDLNTLLNEVLKNGTLTYKQTKKLLGLSDDYEFKREKGTYFIEFKKYKEFIKALGEHNLSQDDLNEIAKDITLIKDEIKLKKALAKYDLNQNQIDSLSKLEFKDHLNISFKALKLITPLMLEGKKYDEACNELNLKVAINEDKKDFLPAFNETYYKDEVTNPVVLRAIKEYRKVLNALLKKYGKVHKINIELAREVGKNHSQRAKIEKEQNENYKAKKDAELECEKLGLKINSKNILKLRLFKEQKEFCAYSGEKIKISDLQDEKMLEIDHIYPYSRSFDDSYMNKVLVFTKQNQEKLNKTPFEAFGNDSAKWQKIEVLAKNLPTKKQKRILDKNYKDKEQKDFKDRNLNDTRYIARLVLNYTKDYLDFLPLSDDENTKLNDTQKGSKVHVEAKSGMLTSALRHTWGFSTKDRNNHLHHAIDAVIIAYANNSIVKAFSDFKKEQESNSAELYAKKISELDYKNKRKFFEPFSGFRQKVLDKIDEIFVSKPERKKPSGALHEETFRKEEEFYQSYGGKEGVLKALELGKIRKVNGKIVKNGDMFRVDIFKHKKTNKFYAVPIYTMDFALKVLPNKAVARSKKGEIKDWILMDENYEFCFSLYKDSLILIQTKDMQEPEFVYYNAFTSSTVSLIVSKHDNKFETLSKNQKILFKNANEKEVIAKSIGIQNLKVFEKYIVSALGEVTKAEFRQREDFKK
【0322】
配列番号734[I-TEVI WTヌクレアーゼドメイン、リンカードメイン、及びStreptococcus pasteurianus Cas9]
MGKSGIYQIKNTLNNKVYVGSAKDFEKRWKRHFKDLEKGCHSSIKLQRSFNKHGNVFECSILEEIPYEKDLIIERENFWIKELNSKINGYNIADATFGDTCSTHPLKEEIIKKRSETVKAKMLKLGPDGRKALYSKPGSKNGRWNPETHKFCKCGVRIQTSAYTCSKCRNMTKKNYSIGLDIGTNSVGWAVITDDYKVPAKKMKVLGNTDKKYIKKNLLGALLFDSGETAEATRLKRTARRRYTRRKNRLRYLQEIFAEEMTKVDESFFYRLDESFLTTDEKDFERHPIFGNKADEIKYHQEFPTIYHLRKHLADSSEKADLRLVYLALAHMIKFRGHFLIEGELNAENTDVQKIFADFVGVYDRTFDDSHLSEITVDAASILTEKISKSRRLENLIKYYPTEKKNTLFGNLIALALGLQPNFKMNFKLSEDAKLQFSKDSYNEDLEELLGKIGDDYADLFTSAKNLYDAILLSGILTVDDNSTKAPLSASMIKRYAEHHEDLEKLKEFIKANKSELYHDIFKDETKNGYAGYIENGVKQDEFYKYLKNTLSKIAGSDYFLDKIEREDFLRKQRTFDNGSIPHQIHLQEMHAILRRQGDYYPFLKENQDRIEKILTFRIPYYVGPLARKDSRFSWAEYHSDEKITPWNFDKVIDKEKSAEKFITRMTLNDLYLPEEKVLPKHSHVYETYAVYNELTKIKYVNEQGKDSFFDSNMKQEIFDHVFKENRKVTKEKLLNYLNKEFPEYRIKDLIGLDKENKSFNASLGTYHDLKKILDKAFLDDKVNEEVIEDIIKTLTLFEDKDMIHERLQKYSDIFTADQLKKLERRHYTGWGRLSYKLINGIRNKENNKTILDYLIDDGSANRNFMQLINDDTLPFKQIIQKSQVVGDVDDIEAVVHDLPGSPAIKKGILQSVKIVDELVKVMGDNPDNIVIEMARENQTTNRGRSQSQQRLKKLQNSLKELGSNILNEEKPSYIEDKVENSHLQNDQLFLYYIQNGKDMYTGDELDIDHLSDYDIDHIIPQAFIKDDSIDNRVLTSSAKNRGKSDDVPSLDIVRARKAEWVRLYKSGLISKRKFDNLTKAERGGLTEADKAGFIKRQLVETRQITKHVAQILDARFNTESDENDKVIRDVKVITLKSNLVSQFRKDFEFYKVREINDYHHAHDAYLNAVVGTALLKKYPKLASEFVYGEYKKYDVHKLIAKSSDDHSEMGKATAKYFFYSNLMNFFKRVIRYSNGKVIVRPVVEYSKDTEDIAWDKKSNFRTICKVLSYPQVNIVKKVETQTGGFSKESILPKGDSDKLIPRKTKKAYWDTKKYGGFDSPTVAYSVFVVADVEKGKAKKLKTVKELVGISIMERSFFEENPVEFLENKGYHNIREDKLIKLPKYSLFEFEGGKRRLLASASELQKGNEMVIPGHLVKLLYHAQRINSFNSTKYLDYVSAHKKEFEKVLSCVEDFANLYVDVEKNLSKIRAVADSMDNFSIEEISNSFINLLTLTALGAPADFNFLGEKIPRKRYTSTKECLNATLIHQSITGLYETRIDLSKIGEE
【0323】
配列番号754[I-TEVI WTヌクレアーゼドメイン、GGSGGSを含むリンカードメイン、及びStreptococcus pasteurianus Cas9]
MGKSGIYQIKNTLNNKVYVGSAKDFEKRWKRHFKDLEKGCHSSIKLQRSFNKHGNVFECSILEEIPYEKDLIIERENFWIKELNSKINGYNIADATFGDTCSTHPLKEEIIKKRSETVKAKMLKLGPDGRKALYSKPGSKNGRWNPETHKFCKCGVRIQTSAYTCSKCRNGGSGGSMTKKNYSIGLDIGTNSVGWAVITDDYKVPAKKMKVLGNTDKKYIKKNLLGALLFDSGETAEATRLKRTARRRYTRRKNRLRYLQEIFAEEMTKVDESFFYRLDESFLTTDEKDFERHPIFGNKADEIKYHQEFPTIYHLRKHLADSSEKADLRLVYLALAHMIKFRGHFLIEGELNAENTDVQKIFADFVGVYDRTFDDSHLSEITVDAASILTEKISKSRRLENLIKYYPTEKKNTLFGNLIALALGLQPNFKMNFKLSEDAKLQFSKDSYNEDLEELLGKIGDDYADLFTSAKNLYDAILLSGILTVDDNSTKAPLSASMIKRYAEHHEDLEKLKEFIKANKSELYHDIFKDETKNGYAGYIENGVKQDEFYKYLKNTLSKIAGSDYFLDKIEREDFLRKQRTFDNGSIPHQIHLQEMHAILRRQGDYYPFLKENQDRIEKILTFRIPYYVGPLARKDSRFSWAEYHSDEKITPWNFDKVIDKEKSAEKFITRMTLNDLYLPEEKVLPKHSHVYETYAVYNELTKIKYVNEQGKDSFFDSNMKQEIFDHVFKENRKVTKEKLLNYLNKEFPEYRIKDLIGLDKENKSFNASLGTYHDLKKILDKAFLDDKVNEEVIEDIIKTLTLFEDKDMIHERLQKYSDIFTADQLKKLERRHYTGWGRLSYKLINGIRNKENNKTILDYLIDDGSANRNFMQLINDDTLPFKQIIQKSQVVGDVDDIEAVVHDLPGSPAIKKGILQSVKIVDELVKVMGDNPDNIVIEMARENQTTNRGRSQSQQRLKKLQNSLKELGSNILNEEKPSYIEDKVENSHLQNDQLFLYYIQNGKDMYTGDELDIDHLSDYDIDHIIPQAFIKDDSIDNRVLTSSAKNRGKSDDVPSLDIVRARKAEWVRLYKSGLISKRKFDNLTKAERGGLTEADKAGFIKRQLVETRQITKHVAQILDARFNTESDENDKVIRDVKVITLKSNLVSQFRKDFEFYKVREINDYHHAHDAYLNAVVGTALLKKYPKLASEFVYGEYKKYDVHKLIAKSSDDHSEMGKATAKYFFYSNLMNFFKRVIRYSNGKVIVRPVVEYSKDTEDIAWDKKSNFRTICKVLSYPQVNIVKKVETQTGGFSKESILPKGDSDKLIPRKTKKAYWDTKKYGGFDSPTVAYSVFVVADVEKGKAKKLKTVKELVGISIMERSFFEENPVEFLENKGYHNIREDKLIKLPKYSLFEFEGGKRRLLASASELQKGNEMVIPGHLVKLLYHAQRINSFNSTKYLDYVSAHKKEFEKVLSCVEDFANLYVDVEKNLSKIRAVADSMDNFSIEEISNSFINLLTLTALGAPADFNFLGEKIPRKRYTSTKECLNATLIHQSITGLYETRIDLSKIGEE
【0324】
配列番号735[I-TEVI WTヌクレアーゼドメイン、リンカードメイン、及びClostridium cellulolyticum Cas9]
MGKSGIYQIKNTLNNKVYVGSAKDFEKRWKRHFKDLEKGCHSSIKLQRSFNKHGNVFECSILEEIPYEKDLIIERENFWIKELNSKINGYNIADATFGDTCSTHPLKEEIIKKRSETVKAKMLKLGPDGRKALYSKPGSKNGRWNPETHKFCKCGVRIQTSAYTCSKCRNMKYTLGLDVGIASVGWAVIDKDNNKIIDLGVRCFDKAEESKTGESLATARRIARGMRRRISRRSQRLRLVKKLFVQYEIIKDSSEFNRIFDTSRDGWKDPWELRYNALSRILKPYELVQVLTHITKRRGFKSNRKEDLSTTKEGVVITSIKNNSEMLRTKNYRTIGEMIFMETPENSNKRNKVDEYIHTIAREDLLNEIKYIFSIQRKLGSPFVTEKLEHDFLNIWEFQRPFASGDSILSKVGKCTLLKEELRAPTSCYTSEYFGLLQSINNLVLVEDNNTLTLNNDQRAKIIEYAHFKNEIKYSEIRKLLDIEPEILFKAHNLTHKNPSGNNESKKFYEMKSYHKLKSTLPTDIWGKLHSNKESLDNLFYCLTVYKNDNEIKDYLQANNLDYLIEYIAKLPTFNKFKHLSLVAMKRIIPFMEKGYKYSDACNMAELDFTGSSKLEKCNKLTVEPIIENVTNPVVIRALTQARKVINAIIQKYGLPYMVNIELAREAGMTRQDRDNLKKEHENNRKAREKISDLIRQNGRVASGLDILKWRLWEDQGGRCAYSGKPIPVCDLLNDSLTQIDHIYPYSRSMDDSYMNKVLVLTDENQNKRSYTPYEVWGSTEKWEDFEARIYSMHLPQSKEKRLLNRNFITKDLDSFISRNLNDTRYISRFLKNYIESYLQFSNDSPKSCVVCVNGQCTAQLRSRWGLNKNREESDLHHALDAAVIACADRKIIKEITNYYNERENHNYKVKYPLPWHSFRQDLMETLAGVFISRAPRRKITGPAHDETIRSPKHFNKGLTSVKIPLTTVTLEKLETMVKNTKGGISDKAVYNVLKNRLIEHNNKPLKAFAEKIYKPLKNGTNGAIIRSIRVETPSYTGVFRNEGKGISDNSLMVRVDVFKKKDKYYLVPIYVAHMIKKELPSKAIVPLKPESQWELIDSTHEFLFSLYQNDYLVIKTKKGITEGYYRSCHRGTGSLSLMPHFANNKNVKIDIGVRTAISIEKYNVDILGNKSIVKGEPRRGMEKYNSFKSN
【0325】
配列番号755[I-TEVI WTヌクレアーゼドメイン、GGSGGSを含むリンカードメイン、及びClostridium cellulolyticum Cas9]
MGKSGIYQIKNTLNNKVYVGSAKDFEKRWKRHFKDLEKGCHSSIKLQRSFNKHGNVFECSILEEIPYEKDLIIERENFWIKELNSKINGYNIADATFGDTCSTHPLKEEIIKKRSETVKAKMLKLGPDGRKALYSKPGSKNGRWNPETHKFCKCGVRIQTSAYTCSKCRNGGSGGSMKYTLGLDVGIASVGWAVIDKDNNKIIDLGVRCFDKAEESKTGESLATARRIARGMRRRISRRSQRLRLVKKLFVQYEIIKDSSEFNRIFDTSRDGWKDPWELRYNALSRILKPYELVQVLTHITKRRGFKSNRKEDLSTTKEGVVITSIKNNSEMLRTKNYRTIGEMIFMETPENSNKRNKVDEYIHTIAREDLLNEIKYIFSIQRKLGSPFVTEKLEHDFLNIWEFQRPFASGDSILSKVGKCTLLKEELRAPTSCYTSEYFGLLQSINNLVLVEDNNTLTLNNDQRAKIIEYAHFKNEIKYSEIRKLLDIEPEILFKAHNLTHKNPSGNNESKKFYEMKSYHKLKSTLPTDIWGKLHSNKESLDNLFYCLTVYKNDNEIKDYLQANNLDYLIEYIAKLPTFNKFKHLSLVAMKRIIPFMEKGYKYSDACNMAELDFTGSSKLEKCNKLTVEPIIENVTNPVVIRALTQARKVINAIIQKYGLPYMVNIELAREAGMTRQDRDNLKKEHENNRKAREKISDLIRQNGRVASGLDILKWRLWEDQGGRCAYSGKPIPVCDLLNDSLTQIDHIYPYSRSMDDSYMNKVLVLTDENQNKRSYTPYEVWGSTEKWEDFEARIYSMHLPQSKEKRLLNRNFITKDLDSFISRNLNDTRYISRFLKNYIESYLQFSNDSPKSCVVCVNGQCTAQLRSRWGLNKNREESDLHHALDAAVIACADRKIIKEITNYYNERENHNYKVKYPLPWHSFRQDLMETLAGVFISRAPRRKITGPAHDETIRSPKHFNKGLTSVKIPLTTVTLEKLETMVKNTKGGISDKAVYNVLKNRLIEHNNKPLKAFAEKIYKPLKNGTNGAIIRSIRVETPSYTGVFRNEGKGISDNSLMVRVDVFKKKDKYYLVPIYVAHMIKKELPSKAIVPLKPESQWELIDSTHEFLFSLYQNDYLVIKTKKGITEGYYRSCHRGTGSLSLMPHFANNKNVKIDIGVRTAISIEKYNVDILGNKSIVKGEPRRGMEKYNSFKSN
【0326】
配列番号736[I-TEVI WTヌクレアーゼドメイン、リンカードメイン、及びGeobacillus thermodenitrificansT1 Cas9]
MGKSGIYQIKNTLNNKVYVGSAKDFEKRWKRHFKDLEKGCHSSIKLQRSFNKHGNVFECSILEEIPYEKDLIIERENFWIKELNSKINGYNIADATFGDTCSTHPLKEEIIKKRSETVKAKMLKLGPDGRKALYSKPGSKNGRWNPETHKFCKCGVRIQTSAYTCSKCRNMKYKIGLDIGITSIGWAVINLDIPRIEDLGVRIFDRAENPKTGESLALPRRLARSARRRLRRRKHRLERIRRLFVREGILTKEELNKLFEKKHEIDVWQLRVEALDRKLNNDELARILLHLAKRRGFRSNRKSERTNKENSTMLKHIEENQSILSSYRTVAEMVVKDPKFSLHKRNKEDNYTNTVARDDLEREIKLIFAKQREYGNIVCTEAFEHEYISIWASQRPFASKDDIEKKVGFCTFEPKEKRAPKATYTFQSFTVWEHINKLRLVSPGGIRALTDDERRLIYKQAFHKNKITFHDVRTLLNLPDDTRFKGLLYDRNTTLKENEKVRFLELGAYHKIRKAIDSVYGKGAAKSFRPIDFDTFGYALTMFKDDTDIRSYLRNEYEQNGKRMENLADKVYDEELIEELLNLSFSKFGHLSLKALRNILPYMEQGEVYSTACERAGYTFTGPKKKQKTVLLPNIPPIANPVVMRALTQARKVVNAIIKKYGSPVSIHIELARELSQSFDERRKMQKEQEGNRKKNETAIRQLVEYGLTLNPTGLDIVKFKLWSEQNGKCAYSLQPIEIERLLEPGYTEVDHVIPYSRSLDDSYTNKVLVLTKENREKGNRTPAEYLGLGSERWQQFETFVLTNKQFSKKKRDRLLRLHYDENEENEFKNRNLNDTRYISRFLANFIREHLKFADSDDKQKVYTVNGRITAHLRSRWNFNKNREESNLHHAVDAAIVACTTPSDIARVTAFYQRREQNKELSKKTDPQFPQPWPHFADELQARLSKNPKESIKALNLGNYDNEKLESLQPVFVSRMPKRSITGAAHQETLRRYIGIDERSGKIQTVVKKKLSEIQLDKTGHFPMYGKESDPRTYEAIRQRLLEHNNDPKKAFQEPLYKPKKNGELGPIIRTIKIIDTTNQVIPLNDGKTVAYNSNIVRVDVFEKDGKYYCVPIYTIDMMKGILPNKAIEPNKPYSEWKEMTEDYTFRFSLYPNDLIRIEFPREKTIKTAVGEEIKIKDLFAYYQTIDSSNGGLSLVSHDNNFSLRSIGSRTLKRFEKYQVDVLGNIYKVRGEKRVGVASSSHSKAGETIRPL
【0327】
配列番号756[I-TEVI WTヌクレアーゼドメイン、GGSGGSを含むリンカードメイン、及びGeobacillus thermodenitrificansT1 Cas9]
MGKSGIYQIKNTLNNKVYVGSAKDFEKRWKRHFKDLEKGCHSSIKLQRSFNKHGNVFECSILEEIPYEKDLIIERENFWIKELNSKINGYNIADATFGDTCSTHPLKEEIIKKRSETVKAKMLKLGPDGRKALYSKPGSKNGRWNPETHKFCKCGVRIQTSAYTCSKCRNGGSGGSMKYKIGLDIGITSIGWAVINLDIPRIEDLGVRIFDRAENPKTGESLALPRRLARSARRRLRRRKHRLERIRRLFVREGILTKEELNKLFEKKHEIDVWQLRVEALDRKLNNDELARILLHLAKRRGFRSNRKSERTNKENSTMLKHIEENQSILSSYRTVAEMVVKDPKFSLHKRNKEDNYTNTVARDDLEREIKLIFAKQREYGNIVCTEAFEHEYISIWASQRPFASKDDIEKKVGFCTFEPKEKRAPKATYTFQSFTVWEHINKLRLVSPGGIRALTDDERRLIYKQAFHKNKITFHDVRTLLNLPDDTRFKGLLYDRNTTLKENEKVRFLELGAYHKIRKAIDSVYGKGAAKSFRPIDFDTFGYALTMFKDDTDIRSYLRNEYEQNGKRMENLADKVYDEELIEELLNLSFSKFGHLSLKALRNILPYMEQGEVYSTACERAGYTFTGPKKKQKTVLLPNIPPIANPVVMRALTQARKVVNAIIKKYGSPVSIHIELARELSQSFDERRKMQKEQEGNRKKNETAIRQLVEYGLTLNPTGLDIVKFKLWSEQNGKCAYSLQPIEIERLLEPGYTEVDHVIPYSRSLDDSYTNKVLVLTKENREKGNRTPAEYLGLGSERWQQFETFVLTNKQFSKKKRDRLLRLHYDENEENEFKNRNLNDTRYISRFLANFIREHLKFADSDDKQKVYTVNGRITAHLRSRWNFNKNREESNLHHAVDAAIVACTTPSDIARVTAFYQRREQNKELSKKTDPQFPQPWPHFADELQARLSKNPKESIKALNLGNYDNEKLESLQPVFVSRMPKRSITGAAHQETLRRYIGIDERSGKIQTVVKKKLSEIQLDKTGHFPMYGKESDPRTYEAIRQRLLEHNNDPKKAFQEPLYKPKKNGELGPIIRTIKIIDTTNQVIPLNDGKTVAYNSNIVRVDVFEKDGKYYCVPIYTIDMMKGILPNKAIEPNKPYSEWKEMTEDYTFRFSLYPNDLIRIEFPREKTIKTAVGEEIKIKDLFAYYQTIDSSNGGLSLVSHDNNFSLRSIGSRTLKRFEKYQVDVLGNIYKVRGEKRVGVASSSHSKAGETIRPL
【0328】
配列番号740[SV40核局在化配列]
PKKKRKV
配列番号741[ヌクレオプラスミン核局在化配列]
KRPAATKKAGQAKKKK
図1A
図1B
図1C
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】