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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-13
(54)【発明の名称】プローブコンタクト
(51)【国際特許分類】
   G01R 1/067 20060101AFI20240306BHJP
   G01R 1/073 20060101ALI20240306BHJP
   G01R 31/26 20200101ALI20240306BHJP
【FI】
G01R1/067 C
G01R1/073 B
G01R1/067 B
G01R31/26 J
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023559689
(86)(22)【出願日】2022-04-13
(85)【翻訳文提出日】2023-09-27
(86)【国際出願番号】 KR2022005322
(87)【国際公開番号】W WO2022225249
(87)【国際公開日】2022-10-27
(31)【優先権主張番号】10-2021-0051498
(32)【優先日】2021-04-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517040445
【氏名又は名称】リーノ インダストリアル インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ペク、スンハ
【テーマコード(参考)】
2G003
2G011
【Fターム(参考)】
2G003AA07
2G003AG01
2G003AG03
2G003AG12
2G011AA04
2G011AA08
2G011AB01
2G011AB03
2G011AB05
2G011AB07
2G011AC14
2G011AE03
2G011AF02
2G011AF05
(57)【要約】
第1端子と第2端子とを電気的に連結するプローブコンタクトが開示される。プローブコンタクトは、前記第1端子に接触する第1本体、及び前記第1本体の長手方向に対して横に突出した第1止め部を有する固定プランジャーと、一端が前記第2端子に接触し、他端が前記固定プランジャーと電気的に接触する第2本体、及び前記第2本体の長手方向に対して横に突出した第2止め部を有し、長手方向に沿って相互平行に相対スライディング可能に配置される複数の可動プランジャーと、前記第1止め部と前記第2止め部との間に挟持されるスプリングと、を含む。検査時に、前記複数の可動プランジャーのうち加圧される可動プランジャーのみが前記固定プランジャーに対してスライディングする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1端子と第2端子とを電気的に連結するプローブコンタクトであって、
一端が前記第1端子に接触する第1本体、及び前記第1本体の長手方向に対して横に突出した第1止め部を有する固定プランジャーと、
一端が前記第2端子に接触し、他端が前記固定プランジャーと電気的に接触する第2本体、及び前記第2本体の長手方向に対して横に突出した第2止め部を有し、長手方向に沿って相互独立に相対スライディング可能に配置される複数の可動プランジャーと、
前記第1止め部と前記第2止め部との間に挟持されるスプリングと、を含む
プローブコンタクト。
【請求項2】
検査時に加圧される可動プランジャーのみがスライディングされる、請求項1に記載のプローブコンタクト。
【請求項3】
前記複数の可動プランジャーは、それぞれ、他端が前記固定プランジャーの他端に相対スライディング可能に結合する第1結合部を含み、
前記固定プランジャーは、他端に、前記第1結合部に結合する第2結合部を含み、
前記第1結合部と前記第2結合部のいずれか一方は、相互結合する面に少なくとも一つの支持突起を含み、
前記第1結合部と前記第2結合部のいずれか他方は、前記少なくとも一つの支持突起を分離可能に収容する支持溝を含む、
請求項1に記載のプローブコンタクト。
【請求項4】
前記第2止め部は、検査時に、前記スプリングの長手方向の中心軸を基準にして不均衡な力を前記スプリングの端部に加えて前記スプリングを座屈変形させる、請求項1に記載のプローブコンタクト。
【請求項5】
前記第2本体は板状であり、
前記第2止め部は、前記第2本体の一側面から幅方向に突出している、
請求項1に記載のプローブコンタクト。
【請求項6】
前記可動プランジャーの第2止め部は、前記スプリングの長手方向の中心軸に対して相互対称位置に設けられている、請求項5に記載のプローブコンタクト。
【請求項7】
前記可動プランジャーの第2止め部は、相互反対方向に突出している、請求項1に記載のプローブコンタクト。
【請求項8】
前記第2本体は板状であり、
前記第2止め部は、前記第2本体の両側面から幅方向に突出している一対の止め部を含み、
前記一対の止め部は、前記長手方向に互いに段差を形成するように設けられる、
請求項1に記載のプローブコンタクト。
【請求項9】
前記第2本体は板状であり、
前記第2止め部は、前記第2本体の一面から厚さ方向に突出している、
請求項1に記載のプローブコンタクト。
【請求項10】
前記第2止め部は、前記スプリングの端部に接触する傾斜した面を含む、請求項9に記載のプローブコンタクト。
【請求項11】
前記固定プランジャーの第1本体は、前記複数の可動プランジャーが噛み合うガイドレールを含み、
前記可動プランジャーの第2本体は前記ガイドレールに挿入され、前記長手方向に沿って凹んでいるガイド溝を含む、
請求項1に記載のプローブコンタクト。
【請求項12】
前記ガイドレールは、両側面において長手方向に沿って延長し、厚さ方向に突出しているガイド壁を含む、請求項11に記載のプローブコンタクト。
【請求項13】
請求項1~12のいずれかに記載されたプローブコンタクトを支持する検査ソケット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検査対象の電気的特性を検査するためのプローブコンタクトに関する。
【背景技術】
【0002】
プローブコンタクトは、被検査体の電気的特性を検査するために、検査回路基板の第1端子と被検査体の第2端子とを電気的に相互連結することができる。
【0003】
第1プランジャーと、第1プランジャーの両面にスライディング移動可能に設けられた第2プランジャー及び第3プランジャーと、第1プランジャーと第2プランジャーとの間に設けられた小口径の第1スプリングと、第1スプリングを収容し、第1プランジャーと第3プランジャーとの間に設けられた大口径の第2スプリングと、から構成されたプローブコンタクトが特許文献1に開示されたことがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】日本特許第5629611号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示されたプローブコンタクトは、第2プランジャーと第3プランジャーがそれぞれ第1スプリングと第2スプリングによって独立に動作することにより、検査端子の形状変化に適応的に対応し得る長所があるが、構造が複雑なため製造コストが増加する短所がある。特に、このような構造のプローブコンタクトは、ファインピッチの端子を有する被検査体に適用可能に小型に作製することが非常に難しいという問題があった。
【0006】
本発明の目的は、構造が簡単で、小型化が可能なプローブコンタクトを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の様々な実施例に係るプローブコンタクトが提供される。プローブコンタクトは、第1端子と第2端子とを電気的に連結する。プローブコンタクトは、一端が第1端子に接触する第1本体、及び第1本体の長手方向に対して横に突出した第1止め部を有する固定プランジャー、一端が第2端子に接触し、他端が固定プランジャーと電気的に接触する第2本体、及び第2本体の長手方向に対して横に突出した第2止め部を有し、長手方向に沿って相互独立に相対スライディング可能に配置される複数の可動プランジャー、
第1止め部と第2止め部との間に挟持されるスプリングと、を含む。
【0008】
検査時に加圧される可動プランジャーのみがスライディング
させることができる。
【0009】
複数の可動プランジャーはそれぞれ、他端が固定プランジャーの他端に相対スライディング可能に結合する第1結合部を含み、固定プランジャーは、他端に、第1結合部に結合する第2結合部を含み、第1結合部と第2結合部のいずれか一方は、相互結合する面に少なくとも一つの支持突起を含み、第1結合部と第2結合部のいずれか他方は、少なくとも一つの突起を分離可能に収容する支持溝を含むことができる。
【0010】
第2止め部は、検査時に、スプリングの長手方向の中心軸を基準にして不均衡な力をスプリングの端部に加えてスプリングを座屈変形させることができる。
【0011】
第2本体は板状であり、第2止め部は、第2本体の一側面から幅方向に
突出していてよい。
【0012】
可動プランジャーの第2止め部は、スプリングの長手方向の中心軸に対して相互対称位置に設けられてよい。
【0013】
可動プランジャーの第2止め部は、相互反対方向に突出していてよい。
【0014】
第2本体は板状であり、第2止め部は、第2本体の両側面から幅方向に突出している一対の止め部を含み、一対の止め部は、長手方向に互いに段差を形成するように設けられてよい。
【0015】
第2本体は板状であり、第2止め部は、第2本体の一面から厚さ方向に突出していてよい。
【0016】
第2止め部は、スプリングの端部に接触する傾斜した面を含むんでよい。
固定プランジャーの第1本体は、複数の可動プランジャーが噛み合うガイドレールを含み、可動プランジャーの第2本体はガイドレールに挿入され、長手方向に沿って凹んでいるガイド溝を含むことができる。
ガイドレールは、両側面において長手方向に沿って延長し、厚さ方向に突出しているガイド壁を含むことができる
【0017】
上記のプローブコンタクトを支持する検査ソケットが提供される。
【発明の効果】
【0018】
本発明のプローブコンタクトは、一つのスプリング構造において検査端子に接触する一対のプランジャーが独立に動作するようにすることにより、検査端子の変化に適応的に対応しながらも、構造が簡単なため、製造コストを節減でき、且つ小型化が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の第1実施例に係るプローブコンタクトを示す斜視図である。
【0020】
図2図1のプローブコンタクトを分解して示す図である。
【0021】
図3】プローブコンタクトの側面図である。
【0022】
図4図3のA-A線及びB-B線に沿って切断した断面図である。
【0023】
図5図4において第1及び第2可動プランジャーが独立にスライディング動作する状態を示す断面図である。
【0024】
図6図4において第1及び第2可動プランジャーが同時にスライディング動作する状態を示す断面図である。
【0025】
図7】BGAタイプの第2端子に対する第1及び第2可動プランジャーの接触状態を示す図である。
【0026】
図8】パッドタイプの第2端子に対する第1及び第2可動プランジャーの接触状態を示す図である。
【0027】
図9】本発明の第2実施例に係る可動プランジャーを示す図である。
【0028】
図10】本発明の第3実施例に係る複数の可動プランジャーを示す図である。
【0029】
図11図10の可動プランジャーが適用されたプローブコンタクトを示す図である。
【0030】
図12】本発明の第4実施例に係る複数の可動プランジャーを示す図である。
【0031】
図13】本発明の第5実施例に係る複数の可動プランジャーを示す図である。
【0032】
図14】本発明の第6実施例に係る複数の可動プランジャーを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、図面を参照して、本発明に係る好ましい実施例を詳細に説明する。
【0034】
図1は、本発明の第1実施例に係るプローブコンタクト1を示す斜視図であり、図2は、図1のプローブコンタクト1を分解して示す図であり、図3は、プローブコンタクト1の側面図であり、図4は、図3のA-A線及びB-B線に沿って切断した断面図であり、図5は、図4において第1及び第2可動プランジャー12-1,12-2が独立にスライディング動作する状態を示す断面図であり、図6は、図4において第1及び第2可動プランジャー12-1,12-2が同時にスライディング動作する状態を示す断面図である。
【0035】
プローブコンタクト1は、平板型検査ソケット(図示せず)に検査方向に沿って平行に支持されてよい。プローブコンタクト1は、両端部が検査ソケットの上下面に部分突出してよい。検査時に、被検査体3の第2端子31は、上面又は下面から突出したプローブコンタクト1の一端部を加圧してよい。この時、プローブコンタクト1は、例えば、検査回路基板2の第1端子21と被検査体3、例えば半導体の第2端子31とを電気的に連結することができる。
【0036】
図1図6を参照すると、プローブコンタクト1は、一端が検査回路基板2の第1端子21に接触する固定プランジャー11、一端が被検査体3の第2端子31に接触する複数の可動プランジャー12、及び固定プランジャー11と可動プランジャー12との間に設けられて弾性力を提供するスプリング13を含んでよい。
【0037】
固定プランジャー11は、第1本体111、及び第1本体111の長手方向に対して横方向に突出している一対の第1止め部112を含んでよい。
【0038】
固定プランジャー11は導電性材質であり、MEMS(microelectromechanical systems)又は金型によって制作されてよい。
【0039】
第1本体111は、第1端子21に接触するように一端に設けられた固定接触部113、及び他端に設けられた第1結合部114を含んでよい。
【0040】
第1結合部114は、可動プランジャー12のガイド溝1241に挿入されるガイドレール1141、及びこのガイドレール1141の両側壁から突出しているガイド壁1142を含んでよい。
【0041】
ガイドレール1141は板状であり、可動プランジャー12のガイド溝1241の幅と同一である又はより大きい厚さを有してよい。ガイドレール1141は、両面に幅方向に凹まれた締結溝1141aが設けられている。締結溝1141aは、可動プランジャー12のレール支持部1242に設けられた締結突起1241aに分離可能に噛み合ってよい。
【0042】
ガイド壁1142は、ガイドレール1141にはめ込まれた可動プランジャー12がスライディング移動時に幅方向に離脱することを防止する他、可動プランジャー12のスライディング移動をガイドすることもできる。
【0043】
第1本体111は、長手方向に沿って固定接触部113と第1結合部114との間に形成された開口部115を含んでよい。
【0044】
開口部115は、図2に示すように、第1本体111を厚さ方向に貫通してよい。ガイドレール1141に接した開口部115の内壁116には、後述する可動プランジャー12の第2結合部124に設けられた一対のフック1244が引っかかって結合してよい。開口部115は、可動プランジャー12のスライディング時に、一対のフック1244が移動し得る空間を提供することができる。
【0045】
変形実施例として、開口部115は、第1本体111の両面に所定深さで凹まれたリセスの形態を有してもよい。
【0046】
一対の第1止め部112は、第1本体111の両側面から長手方向に対して横に突出していてよい。
【0047】
固定プランジャー11は、第1止め部112から他端部までの部分がスプリング13内に挿入されてよい。
【0048】
可動プランジャー12は、互いに面接するように重なる第1可動プランジャー12-1及び第2可動プランジャー12-2を含んでよい。可動プランジャー12は3個以上にしてもよい。
【0049】
可動プランジャー12はそれぞれ、第2本体121及び第2本体121の長手方向に対して横方向に突出している一対の第2止め部122を含んでよい。
【0050】
可動プランジャー12はそれぞれ導電性材質であり、MEMS(microelectromechanical systems)又は金型によって制作されてよい。
【0051】
第2本体121は、第2端子31に接触するように一端に設けられた可動接触部123、及び他端に設けられた第2結合部124を含んでよい。
【0052】
第2結合部124は、固定プランジャー11の第1結合部114に90°交差結合してよい。
【0053】
第2結合部124は、第2本体121の他端部に向かって長手方向に沿って凹んでいるガイド溝1241を含んでよい。
【0054】
第2結合部124は、ガイド溝1241によって分離された一対のレール支持部1242を含んでよい。一対のレール支持部1242はそれぞれ、固定プランジャー11のガイドレール1141の両面に接触して電気的に連結させることができる。
【0055】
一対のレール支持部1242はそれぞれ、自由端部に一対のフック1244を含んでよい。
【0056】
一対のフック1244はそれぞれ、相互に向かって突出しており、固定プランジャー11の開口部115の内壁116に引っかかってよい。一対のフック1244は、スライディング時に相互噛み合って結合する固定プランジャー11と複数の可動プランジャー12が分離されることを防止できる。
【0057】
一対のフック1244は、ガイド溝1241の内部に向かって突出していてよい。一対のフック1244は、ガイド溝1241の幅が小さいほど突出長さに制限があるため、開口部115の内壁への確実な引っかかりを保障することができない。したがって、一対のレール支持部1242と一対のフック1244との間には、一対のレール支持部1242の幅方向に拡張された拡張溝1246を含んでよい。
【0058】
ガイド溝1241の幅は、固定プランジャー11のガイドレール1141の厚さと同一である又はより大きくてよい。
【0059】
一対の第2止め部122は、第2本体121の両側面から長手方向に対して横に突出していてよい。一対の第2止め部122はスプリング13の他端を支持し、スプリング13の一端を支持する固定プランジャー11の第1止め部112と一緒にスプリング13を拘束することができる。
【0060】
第1及び第2可動プランジャー12-1,12-2は、第2止め部122からフック1244の位置している他端までの部分がスプリング13内に挿入されてよい。
【0061】
第1及び第2可動プランジャー12-1,12-2はそれぞれ相互独立してスライディング動作可能である。すなわち、第2端子31が第1可動プランジャー12-1のみを加圧する場合に、第2可動プランジャー12-2はスライディング動作しなくてよい。逆に、第2端子31が第2可動プランジャー12-2のみを加圧する場合に、第1可動プランジャー12-1はスライディング動作しなくてよい。また、第2端子31が第1及び第2可動プランジャー12-1,12-2の両方を加圧する場合に、第1及び第2可動プランジャー12-1,12-2は両方ともスライディング動作してよい。
【0062】
第1及び第2可動プランジャー12-1,12-2が相互独立してスライディング動作するための構造の詳細は後述する。
【0063】
スプリング13は、互いに交差結合する固定プランジャー11と複数の可動プランジャー12との間、すなわち、第1止め部112と第2止め部122との間に挟持されて弾性力を提供することができる。検査時に、固定プランジャー11又は複数の可動プランジャー12は、第1端子21又は第2端子31が加圧することによってスライディング移動し、この時、第1止め部112又は第2止め部122がスプリング13を圧縮させることができる。
【0064】
スプリング13は、これに限定されないが、1~10gfの範囲内で弾性力を提供してよい。
【0065】
一対の第1止め部112と一対の第2止め部122はそれぞれ、スプリング13の両端を支持してスプリング13を拘束することができる。
【0066】
以下、図3図5を参照して、複数の可動プランジャー12が独立にスライディングする構造及び動作について詳細に説明する。
【0067】
図4を参照すると、ガイドレール1141は、両面に、凹まれた締結溝1141aが設けられており、ガイドレール1141に結合するレール支持部1242は、締結溝1141aに収容される締結突起1241aを含んでよい。
【0068】
締結溝1141a及び締結突起1241aは相互噛み合った状態で、検査時に第2端子31によって加圧される力によって容易に離脱し、スプリング13の力によって復元されて再び締結し得るように緩やかな傾斜を有するように形成されてよい。
【0069】
図5を参照すると、第2端子31が第1可動プランジャー12-1のみを加圧する場合に、第2可動プランジャー12-2はスライディング動作しなくてよい。すなわち、圧力が加えられない第2可動プランジャー12-2は、締結溝1141a及び締結突起1241aの噛み合いによってスライディング動作できない。万一、第2可動プランジャー12-2のみを加圧する場合に、第1可動プランジャー12-1はスライディング動作しなくてよい。
【0070】
図6を参照すると、第2端子31が第1及び第2可動プランジャー12-1,12-2の両方を加圧する場合に、第1及び第2可動プランジャー12-1,12-2は両方ともスライディング動作できる。
【0071】
変形実施例として、ガイドレール1141の締結溝1141aとレール支持部1242の締結突起1241aは省かれてもよい。このとき、第1及び第2可動プランジャー12-1,12-2はそれぞれレール支持部1242に噛み合って支持されてよい。
【0072】
図7及び図8はそれぞれ、BGAタイプ及びパッドタイプの第2端子31に対する第1及び第2可動プランジャー12-1,12-2の接触状態を示す図である。
【0073】
図7を参照すると、BGAタイプの第2端子31は平面ではなく半球形状であり、第2端子31が下降しながら第1可動プランジャー12-1がまず接触してよい。その後、第2端子31がさらに下降すると第2可動プランジャー12-2も接触し得る。
【0074】
図8を参照すると、パッドタイプの第2端子31は、周辺の非端子部32と同一平面上に設けられてよい。このとき、第2端子31が下降しながら第1可動プランジャー12-1が非端子部32に接触し、第2可動プランジャー12-2が第2端子31に接触し得る。
【0075】
従来技術によるプローブコンタクトは、第1及び第2可動プランジャーが一体として同時に動作するため、第2可動プランジャー12-2は、チップ部分がパッドタイプの第2端子31を十分の力で加圧することができない。その結果、検査の信頼性が低くなることがある。また、従来技術によるプローブコンタクトは、可動プランジャーの独立したスライディングのために相互独立した別の2個スプリングが要求されるため、製造が複雑であり、コストが高くなることがあった。
【0076】
図9は、本発明の第2実施例に係る可動プランジャー42を示す図である。
【0077】
図9を参照すると、複数の可動プランジャー42は、互いに面接するように重なる第1可動プランジャー42-1と第2可動プランジャー42-2を含んでよい。複数の可動プランジャー42は3個以上にしてもよい。第1実施例に係る第1及び第2可動プランジャー12-1,12-2と同じ構造についての説明は省略する。
【0078】
第1可動プランジャー42-1は、第2本体421の長手方向に対して横方向に一板面から突出している第2止め部422を含んでよい。
【0079】
第2可動プランジャー42-2は、第2本体421の長手方向に対して横方向に一板面から突出している第3止め部423を含んでよい。
【0080】
第2及び第3止め部422,423は、相互反対方向に突出していてよい。
【0081】
第2及び第3止め部422,423は、第2本体421の長手方向に延長するガイド溝4241が設けられてよい。第2及び第3止め部422,423はそれぞれ、第1可動プランジャー42-1と第2可動プランジャー42-2が個別又は同時にスライディング移動する時に、相互反対方向に位置しているスプリング13の2つのポイントP1,P2を加圧することができる。
【0082】
したがって、検査時に、第2端子(図7の31)が第1可動プランジャー42-1のみを加圧する場合に、第2止め部422は、スプリング13の長手方向の中心軸を基準にして不均衡な力をスプリング13の端部P1に加えることができる。その結果、スプリング13は、第2止め部422に支持された部分P1が優先的に押されてスプリング13の中心軸に対して座屈変形し得る。したがって、第1可動プランジャー42-1は加圧されてスライディングし、第2可動プランジャー42-2は加圧されず、スライディングしなくて済む。
【0083】
このように、スプリング13の長手方向の中心軸を基準にして不均衡な力をスプリング13の端部に加えることは、第1実施例に係る第1及び第2可動プランジャー12-1,12-2の構造、すなわち、締結溝1141a及び締結突起1241aの噛み合い構造と別個に適用されてもよく、併せて適用されてもよい。
【0084】
図10は、本発明の第3実施例に係る複数の可動プランジャー52を示す図であり、図11は、図10の可動プランジャー52が適用されたプローブコンタクト1を示す図である。
【0085】
図10及び図11を参照すると、複数の可動プランジャー52は、互いに面接するように重なる第1可動プランジャー52-1と第2可動プランジャー52-2を含んでよい。可動プランジャー52は3個以上にしてもよい。第1実施例に係る第1及び第2可動プランジャー12-1,12-2と同じ構造についての説明は省略する。
【0086】
第1可動プランジャー52-1は、第2本体521の長手方向に対して横の第1方向の一側面から突出している第2止め部522を含んでよい。
【0087】
第2可動プランジャー52-2は、第2本体521の長手方向に対して横の第2方向、すなわち第1方向と反対方向の一側面から突出している第3止め部523を含んでよい。
【0088】
第2止め部522と第3止め部523は、スプリング13の長手方向の中心軸に対して互いに対称位置に設けられてよい。第2及び第3止め部522,523はそれぞれ、第1可動プランジャー52-1と第2可動プランジャー52-2が個別又は同時にスライディング移動する時に、相互反対方向に位置しているスプリング13の2つのポイントP1,P2を加圧することができる。
【0089】
このように、第1可動プランジャー52-1と第2可動プランジャー52-2は、検査時に相互反対方向に突出している第2及び第3止め部522,523によってスプリング13の長手方向の中心軸を基準にして不均衡な力をスプリング13の端部に加えることによってスプリング13を座屈変形させることができる。
【0090】
図12は、本発明の第4実施例に係る複数の可動プランジャー62を示す図である。
【0091】
図12を参照すると、複数の可動プランジャー62は、互いに面接するように重なる第1可動プランジャー62-1と第2可動プランジャー62-2を含んでよい。複数の可動プランジャー62は3個以上にしてもよい。第1実施例に係る第1及び第2可動プランジャー12-1,12-2と同じ構造についての説明は省略する。
【0092】
第1可動プランジャー62-1は、第2本体621の長手方向に対して横方向に両側面から突出している一対の第2止め部622-1,622-2を含んでよい。
【0093】
第2可動プランジャー62-2は、第2本体621の長手方向に対して横方向に両側面から突出している一対の第3止め部623-1,623-2を含んでよい。
【0094】
一対の第2止め部622-1,622-2は相互反対方向に突出しており、第2本体621の長手方向に長さが異なっていてよい。
【0095】
一対の第3止め部623-1,623-2は相互反対方向に突出しており、第2本体621の長手方向に長さが異なっていてよい。
【0096】
また、互いに隣接した、第2止め部622-1と第3止め部623-1、及び第2止め部622-2と第3止め部623-2は、それぞれ、第2本体621の長手方向に段差を形成してよい。すなわち、第2止め部622-1と第3止め部623-2はそれぞれ相互反対方向においてスプリング13の端部に接触してよい。また、第2止め部622-2と第3止め部623-1はそれぞれ相互反対方向においてスプリング13の端部と離隔した状態であってよい。
【0097】
したがって、検査時に第2端子31が第1可動プランジャー62-1のみを加圧する場合に、第2止め部622-1はスプリング13の中心に対して不均衡な力をスプリング13の端部に加えることができる。その結果、スプリング13は、第2止め部622-1に支持された部分が優先的に押され、その反対方向は持ち上げられることにより、スプリング13の中心軸に対して座屈変形し得る。したがって、第1可動プランジャー62-1は加圧されてスライディングし、第2可動プランジャー62-2は加圧されず、スライディングしなくて済む。
【0098】
図13は、本発明の第5実施例に係る複数の可動プランジャー72を示す図である。
【0099】
図13を参照すると、複数の可動プランジャー72は、互いに面接するように重なる第1可動プランジャー72-1と第2可動プランジャー72-2を含んでよい。複数の可動プランジャー72は3個以上にしてもよい。第1実施例に係る第1及び第2可動プランジャー12-1,12-2と同じ構造についての説明は省略する。
【0100】
第1可動プランジャー72-1は第2本体721の一端部に、第2端子31に接触する第1接触端部722を含んでよい。
【0101】
第1接触端部722は第2本体721の幅で延長する第1チップ7221、第2本体721の1/2幅で延長する第2チップ7222、及び第1チップ7221と第2チップ7222との間に設けられた第1中間チップ7223を含んでよい。
【0102】
第1チップ7221は、幅方向の一側面から中間に向けて下方傾斜するように設けられ、第2チップ7222は、幅方向の他側面から中間に向けて下方傾斜するように設けられ、第1中間チップ7223は、第1チップ7721と第2チップ7222との間に形成されたV溝に設けられてよい。
【0103】
第2可動プランジャー72-2は第2本体721の一端部に、第2端子31に接触する第2接触端部723を含んでよい。
【0104】
第2接触端部723は、第2本体721の幅で延長する第3チップ7231、第2本体721の1/2幅で延長する第4チップ7232、及び第3チップ7231と第4チップ7232との間に設けられた第2中間チップ7233を含んでよい。
【0105】
第3チップ7231は、幅方向の他側面から中間に向けて下方傾斜するように設けられ、第4チップ7232は幅方向の一側面から中間に向けて下方傾斜するように設けられ、第2中間チップ7233は、第3チップ7731と第4チップ7232との間に形成されたV溝に設けられてよい。
【0106】
以上のように、複数の可動プランジャー72は6個の接触点を有することによって検査信頼性を高めることができ、且つ第2端子31をV溝内に収容して検査することによって硬質の第2端子31を検査することができる。
【0107】
図14は、本発明の第6実施例に係る複数の可動プランジャー82を示す図である。
【0108】
図14を参照すると、複数の可動プランジャー82は、互いに面接するように重なる第1可動プランジャー82-1と第2可動プランジャー82-2を含んでよい。複数の可動プランジャー82は3個以上にしてもよい。第1実施例に係る第1及び第2可動プランジャー12-1,12-2と同じ構造についての説明は省略する。
【0109】
第1可動プランジャー82-1は、第2本体821の一端部に、第2端子31に接触する第1接触端部822を含んでよい。
【0110】
第1接触端部822は、第2本体821の幅方向の一側面から他側面へ下方傾斜した第1チップ8221、及び第1チップ8221と平行に下方傾斜した第2チップ8222を含んでよい。
【0111】
第1チップ8221は第2チップ8222よりも高く形成され、第2本体821の長手方向に段差を有し得る。
【0112】
第2可動プランジャー82-2は第2本体821の一端部に、第2端子31に接触する第2接触端部823を含んでよい。
【0113】
第2接触端部823は、第2本体821の幅方向の他側面から一側面へ下方傾斜した第3チップ8231、及び第3チップ8231と平行に下方傾斜した第4チップ8232を含んでよい。
【0114】
第3チップ8231は第4チップ8232よりも高く形成され、第2本体821の長手方向に段差を有し得る。
【0115】
以上のように、複数の可動プランジャー82は、相互長手方向に段差及び傾斜を有する第1及び第2チップ8221,8222、そして第3及び第4チップ8231,8232によって、検査時に発生する異物、例えばスズ(Sn)を傾斜又は段差部分に押し出すことができる。
【0116】
以上の明細書では、本発明及びその利点を特定実施例を参照して説明した。しかし、添付の請求項で説明するような本発明の範囲から逸脱しない限り、様々な修正及び変更が可能であることは、当該技術分野における通常の技術を有する者に明らかであろう。したがって、明細書と図面は、限定的なものではなく、本発明の例示として見なされるべきである。全てのこのような可能な修正は本発明の範囲内でなされるべきである。
【符号の説明】
【0117】
1:プローブコンタクト
11:固定プランジャー
111:第1本体
112:第1止め部
113:固定接触部
114:第1結合部
1141:ガイドレール
1141a:支持溝
1141b:支持突起
1142:ガイド壁
115:開口部
12:可動プランジャー
12-1,42-1,52-1,62-1,72-1,82-1:第1可動プランジャー
12-2,42-2,52-2,62-2,72-2,82-2:第2可動プランジャー
121:可動接触部
122:第2止め部
123:可動接触部
124:第2結合部
1241:ガイド溝
1242:レール支持部
1244:フック
1246:止め突起
13:スプリング
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
【国際調査報告】