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特表2024-511617新規なインドールアミン-2,3-ジオキシゲナーゼ阻害剤、その製造方法、およびそれを含む医薬組成物
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  • 特表-新規なインドールアミン-2,3-ジオキシゲナーゼ阻害剤、その製造方法、およびそれを含む医薬組成物 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-14
(54)【発明の名称】新規なインドールアミン-2,3-ジオキシゲナーゼ阻害剤、その製造方法、およびそれを含む医薬組成物
(51)【国際特許分類】
   C07D 401/12 20060101AFI20240307BHJP
   C07D 405/12 20060101ALI20240307BHJP
   C07D 417/12 20060101ALI20240307BHJP
   C07D 513/04 20060101ALI20240307BHJP
   C07D 413/12 20060101ALI20240307BHJP
   C07D 498/04 20060101ALI20240307BHJP
   A61K 31/517 20060101ALI20240307BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20240307BHJP
   A61P 31/12 20060101ALI20240307BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20240307BHJP
   A61P 19/02 20060101ALI20240307BHJP
   A61P 17/00 20060101ALI20240307BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20240307BHJP
   A61P 1/18 20060101ALI20240307BHJP
   A61P 13/08 20060101ALI20240307BHJP
   A61P 25/00 20060101ALI20240307BHJP
   A61P 25/24 20060101ALI20240307BHJP
   A61K 31/4709 20060101ALI20240307BHJP
   A61K 31/4353 20060101ALI20240307BHJP
   A61K 31/4725 20060101ALI20240307BHJP
   A61K 31/502 20060101ALI20240307BHJP
【FI】
C07D401/12 CSP
C07D405/12
C07D417/12
C07D513/04 301
C07D413/12
C07D498/04 101
A61K31/517
A61P43/00 111
A61P31/12
A61P29/00 101
A61P19/02
A61P17/00
A61P35/00
A61P1/18
A61P13/08
A61P25/00
A61P25/24
A61K31/4709
A61K31/4353
A61K31/4725
A61K31/502
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023558360
(86)(22)【出願日】2022-03-22
(85)【翻訳文提出日】2023-10-18
(86)【国際出願番号】 KR2022003945
(87)【国際公開番号】W WO2022203332
(87)【国際公開日】2022-09-29
(31)【優先権主張番号】10-2021-0037824
(32)【優先日】2021-03-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500309919
【氏名又は名称】ユーハン・コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】YUHAN Corporation
(74)【代理人】
【識別番号】100077012
【弁理士】
【氏名又は名称】岩谷 龍
(72)【発明者】
【氏名】イ,ギュジン
(72)【発明者】
【氏名】イ,ウィチョル
(72)【発明者】
【氏名】パク,ソル
(72)【発明者】
【氏名】イ,ドンフン
(72)【発明者】
【氏名】キム,スファ
(72)【発明者】
【氏名】パク,ジョンスク
(72)【発明者】
【氏名】カン,ホウン
(72)【発明者】
【氏名】ユン,ヒョンシク
【テーマコード(参考)】
4C063
4C072
4C086
【Fターム(参考)】
4C063AA01
4C063BB09
4C063CC15
4C063CC31
4C063CC52
4C063CC62
4C063CC79
4C063DD14
4C063EE01
4C072AA01
4C072BB02
4C072CC02
4C072CC11
4C072CC16
4C072EE03
4C072EE13
4C072FF07
4C072GG08
4C072HH07
4C072JJ03
4C072UU01
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086AA04
4C086BC28
4C086BC30
4C086BC41
4C086BC46
4C086BC70
4C086BC82
4C086CB22
4C086CB27
4C086GA02
4C086GA07
4C086GA09
4C086GA10
4C086GA16
4C086MA01
4C086MA04
4C086MA13
4C086MA16
4C086MA22
4C086MA23
4C086MA28
4C086MA35
4C086MA37
4C086MA41
4C086MA43
4C086MA52
4C086MA66
4C086NA14
4C086ZA02
4C086ZA12
4C086ZA66
4C086ZA81
4C086ZA89
4C086ZA96
4C086ZB15
4C086ZB26
4C086ZB33
4C086ZC20
(57)【要約】
本発明は、シクロヘキシル-(アルキル置換またはシクロアルキル置換)エチレン-アミノ-ヘテロアリール部分を有する新規な化合物またはその薬学的に許容可能な塩、その製造方法、それを含む医薬組成物、及びその使用を提供する。前記化合物またはその薬学的に許容可能な塩は、インドールアミン-2,3-ジオキシゲナーゼ(IDO)に対して優れた阻害活性を有するだけでなく、経口投与により顕著に高い生体内曝露量を示す。したがって、前記化合物またはその薬学的に許容可能な塩は、IDOに関連する様々な疾患の予防または治療に有用に適用できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
化学式1の化合物またはその薬学的に許容可能な塩:
【化1】
式中、
Rは、C~Cアルキル基またはC~C10シクロアルキル基であり、
Aは、キナゾリニル、2H-クロメン-2-オン-イル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、チアゾロピリジニル、オキサゾロピリジニル、イソキノリニル、およびフタラジニルからなる群から選択されるヘテロアリール基であり、前記ヘテロアリール基は、ハロゲン、C~Cアルキル、トリフルオロメチル、C~Cアルコキシ、ハロゲノ-C~Cアルコキシ、トリフルオロメトキシ、およびシアノからなる群から選択される1個または2個の置換基で置換されていてもよい。
【請求項2】
Rが、メチル、エチル、またはシクロプロピルである、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
【請求項3】
Aが、ハロゲン、C~Cアルキル、トリフルオロメチル、C~Cアルコキシ、トリフルオロメトキシ、およびシアノからなる群から選択される1個または2個の置換基で置換されているキナゾリニル基である、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
【請求項4】
Aが、1個または2個のハロゲンで置換されている2H-クロメン-2-オン-イル基である、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
【請求項5】
Aが、ハロゲンおよびC~Cアルコキシからなる群から選択される1個または2個の置換基で置換されているベンゾチアゾリル基である、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
【請求項6】
Aが、ハロゲン又はC~Cアルコキシで置換されていてもよいチアゾロピリジニル基である、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
【請求項7】
Aが、ハロゲン、C~Cアルコキシ、およびハロゲノ-C~Cアルコキシからなる群から選択される1個または2個の置換基で置換されていてもよいベンゾオキサゾリル基である、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
【請求項8】
Aが、ハロゲンで置換されていてもよいオキサゾロピリジニル基である、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
【請求項9】
Aが、ハロゲンで置換されているイソキノリニル基である、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
【請求項10】
Aが、ハロゲンで置換されているフタラジニル基である、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
【請求項11】
4-(((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)アミノ)キナゾリン-7-カルボニトリル;
7-ブロモ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)キナゾリン-4-アミン;
7-クロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)キナゾリン-4-アミン;
7-クロロ-N-((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)キナゾリン-4-アミン;
7-ブロモ-4-(((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)アミノ)-2H-クロメン-2-オン;
7-クロロ-4-(((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)アミノ)-2H-クロメン-2-オン;
6-ブロモ-4-(((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)アミノ)-2H-クロメン-2-オン;
7-クロロ-4-(((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)アミノ)-2H-クロメン-2-オン;
7-ブロモ-4-(((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)アミノ)-2H-クロメン-2-オン;
7-クロロ-3-フルオロ-4-(((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)アミノ)-2H-クロメン-2-オン;
7-ブロモ-3-フルオロ-4-(((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)アミノ)-2H-クロメン-2-オン;
7-ブロモ-3-フルオロ-4-(((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)アミノ)-2H-クロメン-2-オン;
6-クロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)ベンゾ[d]チアゾール-2-アミン;
N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)-6-メトキシベンゾ[d]チアゾール-2-アミン;
N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)ブタン-2-イル)-6-メトキシベンゾ[d]チアゾール-2-アミン;
N-((S)-1-シクロプロピル-2-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)エチル)-6-メトキシベンゾ[d]チアゾール-2-アミン;
4,6-ジフルオロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)ベンゾ[d]チアゾール-2-アミン;
7-クロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)ベンゾ[d]チアゾール-2-アミン;
6-エトキシ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)ベンゾ[d]チアゾール-2-アミン;
6-エトキシ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)ブタン-2-イル)ベンゾ[d]チアゾール-2-アミン;
N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)チアゾロ[4,5-b]ピリジン-2-アミン;
N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)-5-メトキシチアゾロ[5,4-b]ピリジン-2-アミン;
6-クロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)チアゾロ[4,5-b]ピリジン-2-アミン;
N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン;
6-クロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン;
N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)-6-メトキシベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン;
6-クロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)ブタン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン;
4-フルオロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン;
6-フルオロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン;
N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)オキサゾロ[5,4-b]ピリジン-2-アミン;
6-クロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)オキサゾロ[4,5-b]ピリジン-2-アミン;
N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)オキサゾロ[4,5-b]ピリジン-2-アミン;
6-フルオロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)イソキノリン-1-アミン;
6-クロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)イソキノリン-1-アミン;
4-クロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)ベンゾ[d]チアゾール-2-アミン;
5-フルオロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン;
7-フルオロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン;
2-クロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)キナゾリン-4-アミン;
6-クロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)フタラジン-1-アミン;
2,7-ジクロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)キナゾリン-4-アミン;
2,7-ジクロロ-N-((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)キナゾリン-4-アミン;
7-フルオロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)-6-メトキシベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン;
6-クロロ-5-フルオロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン;
6-エトキシ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン;
6-(2-フルオロエトキシ)-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン;
6,7-ジクロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン;
6,7-ジフルオロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン;
2-クロロ-6-フルオロ-N-((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)キナゾリン-4-アミン;
2,6-ジクロロ-N-((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)キナゾリン-4-アミン;
2-クロロ-8-フルオロ-N-((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)キナゾリン-4-アミン;
2,8-ジクロロ-N-((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)キナゾリン-4-アミン;
2-クロロ-N-((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)-8-メトキシキナゾリン-4-アミン;
2-クロロ-N-((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)-8-(トリフルオロメトキシ)キナゾリン-4-アミン;
2-クロロ-7-フルオロ-N-((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)キナゾリン-4-アミン;
2-クロロ-4-(((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)アミノ)キナゾリン-7-カルボニトリル;
7-ブロモ-2-クロロ-N-((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)キナゾリン-4-アミン;
2-クロロ-N-((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)-7-メチルキナゾリン-4-アミン;
2-クロロ-N-((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)-7-(トリフルオロメチル)キナゾリン-4-アミン;
2-クロロ-N-((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)-7-メトキシキナゾリン-4-アミン;
2-クロロ-6-フルオロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)キナゾリン-4-アミン;
2,6-ジクロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)キナゾリン-4-アミン;
2-クロロ-7-フルオロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)キナゾリン-4-アミン;
2-クロロ-4-(((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)アミノ)キナゾリン-7-カルボニトリル;
7-ブロモ-2-クロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)キナゾリン-4-アミン;
2-クロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)-7-メチルキナゾリン-4-アミン;
2-クロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)-7-(トリフルオロメチル)キナゾリン-4-アミン;
2-クロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)-7-メトキシキナゾリン-4-アミン;
2,8-ジクロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)キナゾリン-4-アミン;
2-クロロ-8-フルオロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)キナゾリン-4-アミン;
2-クロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)-8-メトキシキナゾリン-4-アミン;及び
2-クロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)-8-(トリフルオロメトキシ)キナゾリン-4-アミン
からなる群から選択される請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
【請求項12】
7-ブロモ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)キナゾリン-4-アミン;
7-ブロモ-4-(((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)アミノ)-2H-クロメン-2-オン;
6-クロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン;
6-クロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)ブタン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン;
4-フルオロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン;
6-フルオロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン;及び
6,7-ジフルオロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン
からなる群から選択される請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
【請求項13】
化学式2の化合物またはその塩を化学式3の化合物と反応させて化学式1の化合物を得る工程;および任意選択で、前記化学式1の化合物をその薬学的に許容可能な塩に変換する工程を含む、化学式1の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の製造方法:
【化2】
【化3】
<化学式3>
X-A
式中、RおよびAは、請求項1で定義したものと同じであり、Xは、ハロゲンである。
【請求項14】
化学式2の化合物またはその塩:
【化4】
式中、Rは、請求項1で定義したものと同じである。
【請求項15】
請求項1~12のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を有効成分として含む、インドールアミン-2,3-ジオキシゲナーゼを阻害するための医薬組成物。
【請求項16】
ウイルス感染症;関節リウマチ;黒色腫、膵臓癌、前立腺癌、および脳癌からなる群から選択される癌;またはうつ病を予防または治療するための医薬組成物。
【請求項17】
哺乳動物においてインドールアミン-2,3-ジオキシゲナーゼを阻害するための方法であって、治療有効量の請求項1~12のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を、それを必要とする哺乳動物に投与することを含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インドールアミン-2,3-ジオキシゲナーゼ(IDO)に対する阻害活性を有する新規化合物、すなわち、シクロヘキシル-(アルキル置換またはシクロアルキル置換)エチレン-アミノ-ヘテロアリール部分を有する誘導体またはその薬学的に許容可能な塩、その製造方法、それを含む医薬組成物、及びその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
がんの急速な増殖は、免疫系による攻撃を回避することに起因する。トリプトファンが癌免疫回避に重要な役割を果たしていることが報告されている(Opitz, C.A. et al. Nature 478, 197-203 (2011))。特に、がん細胞と免疫細胞の間の複雑な相互作用は、初期がん細胞の生存と死を決定する重要な要素の1つである。がん細胞が免疫細胞の攻撃を回避するために使用する経路は、免疫抑制経路に関連している。近年、インドールアミン-2,3-ジオキシゲナーゼ(IDO)によるトリプトファンの分解過程および生成されるキヌレニンの役割が注目されている。
【0003】
トリプトファンは、細胞の増殖と生存に必須のアミノ酸である。インドールアミン-2,3-ジオキシゲナーゼ(慣用的に「IDO-1」と呼ばれる)は、トリプトファンからN-ホルミル-キヌレニンへの分解の最初の律速段階を触媒する細胞内ヘム含有酵素である。IDOは、L-トリプトファンの代謝に作用して、N-ホルミル-キヌレニンに分解し、その後さまざまな段階で代謝されてニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD+)を生成する。キヌレニンなどのN-ホルミル-キヌレニンから生成されるトリプトファン異化産物は、T細胞に対して細胞毒性があることが知られている。したがって、IDOはトリプトファンを枯渇させ、キヌレニンを生成することによって、さまざまなメカニズムを通じて、T細胞を含む免疫細胞の活性を阻害する(Mellor、A. L. & Munn、D. H. Nature Rev. Immunol. 8、74-80 (2008)、Fallarino、F.、Gizzi、S.、Mosci、P.、Gronmann、U. & Puccetti、P. Curr. Drug Metab. 8、209-216 (2007))。IDOは、樹状細胞および制御性B細胞(およびがん細胞)にも分布しており、これらの細胞に作用して、がん細胞を認識して攻撃する免疫系の能力を抑制する。したがって、IDOの過剰発現は、腫瘍微小環境の抵抗力の増加につながり、その結果、癌組織が増殖する。
【0004】
IDOの発現上昇が癌患者の予後不良につながることが報告されている(Uyttenhove、C. et al. Nature Med. 9、1269-1274 (2003))。IDO遺伝子ノックアウトマウスを用いた試験により、IDOが免疫寛容および炎症性発癌において重要な役割を果たしていることが確認されている(Muller、A. J.、Mandik-Nayak、L. & Prendergast、G. C. Immunotherapy 2、293-297 (2010) Muller、A. J. et al. Proc. Natl Acad. Sci. USA 105、17073-17078 (2008))。特に、補助治療薬としてIDO阻害剤を使用すると、免疫化学療法、放射線療法、抗がんワクチンの効果が改善されることが報告されている(Muller、A. J.、DuHadaway、J. B.、Donover、P. S.、Sutanto-Ward、E. & Prendergast、G. C. Nature Med. 11、312-319 (2005))。さらに、固形の消化管間質腫瘍に対する抗がん剤イマチニブ(グリベック)の強力な効果は、IDOの阻害に由来することが報告されている(Balachandran、V. P. et al. Nature Med. 17、1094-1100 (2011))。
【0005】
したがって、IDO阻害剤は、がんの転移と増殖を効果的に阻害することができる。また、IDO阻害剤は、ウイルス感染症、および関節リウマチなどの自己免疫疾患の治療と予防にも有効に応用できる。さらに、IDO阻害剤は、妊娠、悪性腫瘍、またはウイルス誘発性のT細胞抑制中に、T細胞を活性化するために使用できる。作用機序は十分に解明されていないが、IDO阻害剤は、精神神経疾患やうつ病などの症状を持つ患者の治療にも応用できると期待されている。例えば、国際公開第WO2016/073770号パンフレット、国際公開第WO2018/039512号パンフレット等には、インドールアミン-2,3-ジオキシゲナーゼに対する阻害活性を有する化合物及びそれを含む医薬組成物が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明者らは、シクロヘキシル-(アルキル置換またはシクロアルキル置換)エチレン-アミノ-ヘテロアリール部分を有する誘導体またはその薬学的に許容可能な塩が、インドールアミン-2,3-ジオキシゲナーゼに対して優れた阻害活性を有するだけでなく、経口投与により顕著に高い生体内曝露量を示すことを見出した。したがって、前記誘導体またはその薬学的に許容可能な塩は、IDOに関連する様々な疾患、例えば、癌などの増殖性疾患、ウイルス感染症および/または自己免疫疾患を予防または治療するために有用に適用することができる。
【0007】
したがって、本発明は、前記シクロヘキシル-(アルキル置換またはシクロアルキル置換)エチレン-アミノ-ヘテロアリール部分を有する誘導体またはその薬学的に許容可能な塩、その製造方法、それを含む医薬組成物、及びその使用を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一様態によって、シクロヘキシル-(アルキル置換またはシクロアルキル置換)エチレン-アミノ-ヘテロアリール部分を有する誘導体またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
【0009】
本発明の別の様態によって、前記シクロヘキシル-(アルキル置換またはシクロアルキル置換)エチレン-アミノ-ヘテロアリール部分を有する誘導体またはその薬学的に許容可能な塩の製造方法が提供される。
【0010】
本発明のさらに別の態様によって、前記シクロヘキシル-(アルキル置換またはシクロアルキル置換)エチレン-アミノ-ヘテロアリール部分を有する誘導体またはその薬学的に許容可能な塩を有効成分として含む、医薬組成物が提供される。
【0011】
本発明のさらに別の態様によって、前記シクロヘキシル-(アルキル置換またはシクロアルキル置換)エチレン-アミノ-ヘテロアリール部分を有する誘導体またはその薬学的に許容可能な塩を投与することを含む、治療方法が提供される。
【0012】
本発明のさらに別の態様によって、インドールアミン-2,3-ジオキシゲナーゼを阻害するための薬剤の製造のための、前記シクロヘキシル-(アルキル置換またはシクロアルキル置換)エチレン-アミノ-ヘテロアリール部分を有する誘導体またはその薬学的に許容可能な塩の使用が提供される。
【発明の効果】
【0013】
本発明により、シクロヘキシル-(アルキル置換またはシクロアルキル置換)エチレン-アミノ-ヘテロアリール部分を有する誘導体またはその薬学的に許容可能な塩が、インドールアミン-2,3-ジオキシゲナーゼに対して優れた阻害活性を有するだけでなく、経口投与により顕著に高い生体内曝露量を示すことが見出された。したがって、本発明による化合物またはその薬学的に許容可能な塩は、インドールアミン-2,3-ジオキシゲナーゼに関連する様々な疾患、例えば、癌などの増殖性疾患、ウイルス感染症および/または自己免疫疾患を予防または治療するために有用に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の化合物および対照物質(BMS-986205)をラットに経口投与して得られた血中濃度プロファイルを示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明は、インドールアミン-2,3-ジオキシゲナーゼに対して優れた阻害活性を有する化合物またはその塩、すなわち、化学式1の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を提供する:
【化1】
式中、
Rは、C~Cアルキル基またはC~C10シクロアルキル基であり、
Aは、キナゾリニル、2H-クロメン-2-オン-イル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、チアゾロピリジニル、オキサゾロピリジニル、イソキノリニル、およびフタラジニルからなる群から選択されるヘテロアリール基であり、前記ヘテロアリール基は、ハロゲン、C~Cアルキル、トリフルオロメチル、C~Cアルコキシ、ハロゲノ-C~Cアルコキシ、トリフルオロメトキシ、およびシアノからなる群から選択される1個または2個の置換基で置換されていてもよい。
【0016】
本発明の一実施形態において、Rは、メチル、エチル、またはシクロプロピルであってもよい。
【0017】
本発明の別の実施形態において、Aは、置換または非置換のキナゾリニル基であってもよく、好ましくは、ハロゲン、C~Cアルキル、トリフルオロメチル、C~Cアルコキシ、トリフルオロメトキシ、およびシアノからなる群から選択される1個または2個の置換基で置換されているキナゾリニル基であってもよい。例えば、Aは、下記化学式1aの構造を有してもよい。
【化2】
式中、R11およびR12は、互いに独立して、水素、ハロゲン、C~Cアルキル、トリフルオロメチル、C~Cアルコキシ、ハロゲノ-C~Cアルコキシ、トリフルオロメトキシ、およびシアノからなる群から選択され、R13は、水素またはハロゲンであってよい。一実施形態で、R13は、水素、Cl、またはFであってもよい。
【0018】
本発明のさらに別の実施形態において、Aは、置換または非置換の2H-クロメン-2-オン-イル基であってもよく、好ましくは、1個または2個のハロゲンで置換されている2H-クロメン-2-オン-イル基であってもよい。例えば、Aは、下記化学式1bの構造を有してもよい。
【化3】
式中、R21およびR22は、互いに独立して、水素、ハロゲン、C~Cアルキル、トリフルオロメチル、C~Cアルコキシ、ハロゲノ-C~Cアルコキシ、トリフルオロメトキシ、およびシアノからなる群から選択される。
【0019】
本発明のさらに別の実施形態において、Aは、置換または非置換のベンゾチアゾリル基であってもよく、好ましくは、ハロゲンおよびC~Cアルコキシからなる群から選択される1個または2個の置換基で置換されているベンゾチアゾリル基であってもよい。例えば、Aは、下記化学式1cの構造を有してもよい。
【化4】
式中、R31およびR32は、互いに独立して、水素、ハロゲン、C~Cアルキル、トリフルオロメチル、C~Cアルコキシ、ハロゲノ-C~Cアルコキシ、トリフルオロメトキシ、およびシアノからなる群から選択される。
【0020】
本発明のさらに別の実施形態において、Aは、置換または非置換のチアゾロピリジニル基であってもよく、好ましくは、ハロゲン又はC~Cアルコキシで置換されていてもよいチアゾロピリジニル基であってもよい。例えば、Aは、下記化学式1d-1または1d-2の構造を有してもよい。
【化5】
【化6】
式中、R41およびR42は、互いに独立して、水素、ハロゲン、C~Cアルキル、トリフルオロメチル、C~Cアルコキシ、ハロゲノ-C~Cアルコキシ、トリフルオロメトキシ、およびシアノからなる群から選択される。
【0021】
本発明のさらに別の実施形態において、Aは、置換または非置換のベンゾオキサゾリル基であってもよく、好ましくは、ハロゲン、C~Cアルコキシ、およびハロゲノ-C~Cアルコキシからなる群から選択される1個または2個の置換基で置換されていてもよいベンゾオキサゾリル基であってもよい。例えば、Aは、下記化学式1eの構造を有してもよい。
【化7】
式中、R51およびR52は、互いに独立して、水素、ハロゲン、C~Cアルキル、トリフルオロメチル、C~Cアルコキシ、ハロゲノ-C~Cアルコキシ、トリフルオロメトキシ、およびシアノからなる群から選択される。
【0022】
本発明のさらに別の実施形態において、Aは、置換または非置換のオキサゾロピリジニル基であってもよく、好ましくは、ハロゲンで置換されていてもよいオキサゾロピリジニル基であってもよい。例えば、Aは、下記化学式1f-1または1f-2の構造を有してもよい。
【化8】
【化9】
式中、R61およびR62は、互いに独立して、水素、ハロゲン、C~Cアルキル、トリフルオロメチル、C~Cアルコキシ、ハロゲノ-C~Cアルコキシ、トリフルオロメトキシ、およびシアノからなる群から選択される。
【0023】
本発明のさらに別の実施形態において、Aは、置換または非置換のイソキノリニル基であってもよく、好ましくは、ハロゲンで置換されているイソキノリニル基であってもよい。例えば、Aは、下記化学式1gの構造を有してもよい。
【化10】
式中、R71およびR72は、互いに独立して、水素、ハロゲン、C~Cアルキル、トリフルオロメチル、C~Cアルコキシ、ハロゲノ-C~Cアルコキシ、トリフルオロメトキシ、およびシアノからなる群から選択される。
【0024】
本発明のさらに別の実施形態において、Aは、置換または非置換のフタラジニル基であってもよく、好ましくは、ハロゲンで置換されているフタラジニル基であってもよい。例えば、Aは、下記化学式1hの構造を有してもよい。
【化11】
式中、R81およびR82は、互いに独立して、水素、ハロゲン、C~Cアルキル、トリフルオロメチル、C~Cアルコキシ、ハロゲノ-C~Cアルコキシ、トリフルオロメトキシ、およびシアノからなる群から選択される。
【0025】
本明細書において、ヘテロアリールが2個のハロゲンで置換されている場合、それらのハロゲンは同一であっても異なっていてもよい。ヘテロアリールが2個のC~Cアルキル基で置換されている場合、それらのC~Cアルキル基は同一であっても異なっていてもよい。ヘテロアリールが2個のC~Cアルコキシ基で置換されている場合、それらのC~Cアルコキシ基は同一であっても異なっていてもよい。ヘテロアリールが2個のハロゲノ-C~Cアルコキシ基で置換されている場合、それらのハロゲノ-C~Cアルコキシ基は同一であっても異なっていてもよい。
【0026】
化学式1の化合物またはその薬学的に許容可能な塩において、好ましい化合物は、以下からなる群から選択される化合物またはその薬学的に許容可能な塩を含む:
4-(((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)アミノ)キナゾリン-7-カルボニトリル;
7-ブロモ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)キナゾリン-4-アミン;
7-クロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)キナゾリン-4-アミン;
7-クロロ-N-((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)キナゾリン-4-アミン;
7-ブロモ-4-(((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)アミノ)-2H-クロメン-2-オン;
7-クロロ-4-(((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)アミノ)-2H-クロメン-2-オン;
6-ブロモ-4-(((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)アミノ)-2H-クロメン-2-オン;
7-クロロ-4-(((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)アミノ)-2H-クロメン-2-オン;
7-ブロモ-4-(((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)アミノ)-2H-クロメン-2-オン;
7-クロロ-3-フルオロ-4-(((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)アミノ)-2H-クロメン-2-オン;
7-ブロモ-3-フルオロ-4-(((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)アミノ)-2H-クロメン-2-オン;
7-ブロモ-3-フルオロ-4-(((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)アミノ)-2H-クロメン-2-オン;
6-クロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)ベンゾ[d]チアゾール-2-アミン;
N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)-6-メトキシベンゾ[d]チアゾール-2-アミン;
N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)ブタン-2-イル)-6-メトキシベンゾ[d]チアゾール-2-アミン;
N-((S)-1-シクロプロピル-2-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)エチル)-6-メトキシベンゾ[d]チアゾール-2-アミン;
4,6-ジフルオロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)ベンゾ[d]チアゾール-2-アミン;
7-クロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)ベンゾ[d]チアゾール-2-アミン;
6-エトキシ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)ベンゾ[d]チアゾール-2-アミン;
6-エトキシ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)ブタン-2-イル)ベンゾ[d]チアゾール-2-アミン;
N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)チアゾロ[4,5-b]ピリジン-2-アミン;
N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)-5-メトキシチアゾロ[5,4-b]ピリジン-2-アミン;
6-クロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)チアゾロ[4,5-b]ピリジン-2-アミン;
N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン;
6-クロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン;
N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)-6-メトキシベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン;
6-クロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)ブタン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン;
4-フルオロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン;
6-フルオロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン;
N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)オキサゾロ[5,4-b]ピリジン-2-アミン;
6-クロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)オキサゾロ[4,5-b]ピリジン-2-アミン;
N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)オキサゾロ[4,5-b]ピリジン-2-アミン;
6-フルオロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)イソキノリン-1-アミン;
6-クロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)イソキノリン-1-アミン;
4-クロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)ベンゾ[d]チアゾール-2-アミン;
5-フルオロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン;
7-フルオロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン;
2-クロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)キナゾリン-4-アミン;
6-クロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)フタラジン-1-アミン;
2,7-ジクロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)キナゾリン-4-アミン;
2,7-ジクロロ-N-((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)キナゾリン-4-アミン;
7-フルオロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)-6-メトキシベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン;
6-クロロ-5-フルオロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン;
6-エトキシ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン;
6-(2-フルオロエトキシ)-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン;
6,7-ジクロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン;
6,7-ジフルオロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン;
2-クロロ-6-フルオロ-N-((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)キナゾリン-4-アミン;
2,6-ジクロロ-N-((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)キナゾリン-4-アミン;
2-クロロ-8-フルオロ-N-((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)キナゾリン-4-アミン;
2,8-ジクロロ-N-((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)キナゾリン-4-アミン;
2-クロロ-N-((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)-8-メトキシキナゾリン-4-アミン;
2-クロロ-N-((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)-8-(トリフルオロメトキシ)キナゾリン-4-アミン;
2-クロロ-7-フルオロ-N-((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)キナゾリン-4-アミン;
2-クロロ-4-(((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)アミノ)キナゾリン-7-カルボニトリル;
7-ブロモ-2-クロロ-N-((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)キナゾリン-4-アミン;
2-クロロ-N-((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)-7-メチルキナゾリン-4-アミン;
2-クロロ-N-((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)-7-(トリフルオロメチル)キナゾリン-4-アミン;
2-クロロ-N-((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)-7-メトキシキナゾリン-4-アミン;
2-クロロ-6-フルオロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)キナゾリン-4-アミン;
2,6-ジクロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)キナゾリン-4-アミン;
2-クロロ-7-フルオロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)キナゾリン-4-アミン;
2-クロロ-4-(((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)アミノ)キナゾリン-7-カルボニトリル;
7-ブロモ-2-クロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)キナゾリン-4-アミン;
2-クロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)-7-メチルキナゾリン-4-アミン;
2-クロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)-7-(トリフルオロメチル)キナゾリン-4-アミン;
2-クロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)-7-メトキシキナゾリン-4-アミン;
2,8-ジクロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)キナゾリン-4-アミン;
2-クロロ-8-フルオロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)キナゾリン-4-アミン;
2-クロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)-8-メトキシキナゾリン-4-アミン;および
2-クロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)-8-(トリフルオロメトキシ)キナゾリン-4-アミン。
【0027】
化学式1の化合物またはその薬学的に許容可能な塩において、より好ましい化合物は、以下からなる群から選択される化合物またはその薬学的に許容可能な塩を含む:
7-ブロモ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)キナゾリン-4-アミン;
7-ブロモ-4-(((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)アミノ)-2H-クロメン-2-オン;
6-クロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン;
6-クロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)ブタン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン;
4-フルオロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン;
6-フルオロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン;および
6,7-ジフルオロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン。
【0028】
化学式1の化合物またはその薬学的に許容可能な塩において、特に好ましい化合物は、6-クロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-アミンまたはその薬学的に許容可能な塩を含む。
【0029】
化学式1の化合物またはその薬学的に許容可能な塩は、不斉原子を含む置換基を有することもあり、シクロヘキシルを介した幾何異性体が存在することもある。すなわち、化学式1の化合物またはその薬学的に許容可能な塩は、シス-またはトランス-幾何異性体の形態であってもよく、(R)-または(S)-光学異性体の形態であってもよく、またはラセミ混合物(RS)の形態であってもよい。したがって、特に明記しない限り、化学式1の化合物またはその薬学的に許容可能な塩は、シス-またはトランス-幾何異性体、(R)-または(S)-光学異性体、およびラセミ混合物(RS)を含む。
【0030】
本発明の化学式1の化合物は、薬学的に許容可能な塩の形態であってもよい。前記塩は、通常の酸付加塩の形態であってもよく、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸または硝酸などの無機酸に由来する塩;および酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、ステアリン酸、クエン酸、マレイン酸、マロン酸、メタンスルホン酸、酒石酸、リンゴ酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、2-アセトキシ安息香酸、フマル酸、p-トルエンスルホン酸、シュウ酸またはトリフルオロ酢酸等の有機酸に由来する塩を含む。さらに、前記塩は、通常の金属塩の形態、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、またはカルシウムなどの金属に由来する塩を含む。酸付加塩または金属塩は、通常の方法に従って製造することができる。
【0031】
本発明は、その範囲内に、化学式1の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を製造する方法を含む。
【0032】
例えば、本発明による化学式1の化合物またはその薬学的に許容可能な塩は、化学式2の化合物またはその塩を化学式3の化合物と反応させて化学式1の化合物を得る工程;および任意選択で、前記化学式1の化合物をその薬学的に許容可能な塩に変換する工程を含む、製造方法によって製造することができる:
【化12】
<化学式3>
X-A
式中、RおよびAは、前記で定義されているものと同一であり、Xは、ハロゲンである。
【0033】
前記化学式3の化合物は、市販されている。化学式2の化合物またはその塩(例えば、塩酸塩)と化学式3の化合物とのカップリング反応は、塩基および溶媒の存在下で実施してもよい。塩基としては、炭酸セシウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、トリエチルアミン等が挙げられ、溶媒としては、N,N-ジメチルホルムアミド、1,4-ジオキサン、テトラヒドロフラン、エタノール、又はイソプロピルアルコール等の有機溶媒が挙げられる。また、前記反応は、室温~100℃で実施してもよい。
【0034】
化学式2の化合物またはその塩は、新規な化合物であり、本発明によるシクロヘキシル-(アルキル置換またはシクロアルキル置換)エチレン-アミノ-ヘテロアリール部分を有する誘導体またはその薬学的に許容可能な塩(すなわち、化学式1の化合物またはその薬学的に許容可能な塩)の製造における中間体として有用に使用され得る。したがって、本発明は、その範囲内に、化学式2の化合物またはその塩を含む。化学式2の化合物の塩としては、塩酸塩などの酸付加塩が挙げられる。
【0035】
例えば、化学式2a(R=メチル)の化合物は、以下の反応式1に従って製造してもよい。
【化13】
【0036】
化学式5の化合物は、化学式4の化合物(市販されている)と4-クロロ-6-フルオロキノリンとのスズキ反応を通じて製造してもよい。前記反応は、酢酸パラジウム(II)(Pd(OAc)2)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(Pd2(dba)3)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(Pd(PPh3)4)、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(Pd(dppf)Cl2)などのパラジウム触媒を使用して実施してもよい。また、前記反応は、パラジウム触媒に加えて、リガンド及び塩基の存在下で行ってもよい。前記リガンドとしては、(S)-2,2'-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1'-ビナフチル(BINAP)、1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(dppf)、トリ(o-トリル)ホスフィン(P(o-Tol)3)などが挙げられる。前記塩基としては、炭酸セシウム(Cs2CO3)、炭酸ナトリウム(Na2CO3)、炭酸カリウム(K2CO3)、フッ化カリウム(KF)、フッ化セシウム(CsF)、水酸化ナトリウム(NaOH)、リン酸カリウム(K3PO4)、ナトリウムtert-ブトキシド(tert-BuONa)、カリウムtert-ブトキシド(tert-BuOK)等の無機塩基が挙げられる。前記反応は、ベンゼンもしくはトルエンなどの非極性有機溶媒中で、または1,4-ジオキサン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、1,2-ジメトキシエタン、もしくはN,N-ジメチルホルムアミドなどの極性有機溶媒中で、50℃~150℃、好ましくは80℃~110℃で行ってもよい。反応時間を含む他の反応条件は、スズキ反応の公知の方法に従って決定してもよい(Barbara Czako and Laszlo Kurti、STRATEGIC APPLICATIONS of NAMED REACTIONS in ORGANIC SYNTHESIS、2005)。
【0037】
化学式5の化合物の還元は、酢酸エチルまたはメタノールなどの有機溶媒中でパラジウム/炭素を使用して実施してもよい。前記還元は、通常、水素を用いて室温で行ってもよい。
【0038】
化学式6の化合物の還元は、テトラヒドロフランまたはジクロロメタンなどの有機溶媒中で水素化アルミニウムリチウムを使用して実施してもよい。前記還元は、通常、-78℃~室温で行ってもよい。
【0039】
化学式7の化合物の酸化は、酢酸エチルまたはジクロロメタンなどの有機溶媒中で酸化剤を使用して実施してもよい。前記酸化は、通常0℃~室温で行ってもよい。
【0040】
化学式9の化合物は、化学式8の化合物を(S)-(-)-2-メチル-2-プロパンスルフィンアミドと縮合させることによって製造してもよい。前記縮合は、酢酸エチル、ジクロロメタン、又はテトラヒドロフランなどの有機溶媒中で、チタン(IV)イソプロポキシド又はチタン(IV)エポキシドなどのルイス酸触媒の存在下で行ってもよい。前記反応は、-78℃~室温で行ってもよい。
【0041】
化学式10の化合物は、化学式9の化合物をアルキルグリニャール試薬と反応させることによって製造してもよい。また、化学式10の化合物の脱保護により、化学式2aの化合物またはその塩(例えば、塩酸塩)が得られ得る。前記脱保護は、公知の方法(Theodora W. Greene and Peter G. M. Wuts、Protective groups in organic synthesis、3rd Ed.、1999)に従って行ってもよい。例えば、前記脱保護は、ジクロロメタン、1,4-ジオキサン、または酢酸エチルなどの有機溶媒中で、室温でトリフルオロ酢酸溶液または塩酸溶液を使用して実施してもよい。
【0042】
本発明によるシクロヘキシル-(アルキル置換またはシクロアルキル置換)エチレン-アミノ-ヘテロアリール部分を有する誘導体またはその薬学的に許容可能な塩(すなわち、化学式1の化合物またはその薬学的に許容可能な塩)は、インドールアミン-2,3-ジオキシゲナーゼ(IDO)に対して優れた阻害活性を有する。また、化学式1の化合物またはその薬学的に許容可能な塩は、経口投与すると顕著に高い生体内曝露量を示す。本発明者らは、C57BL/6マウスの皮下MC38結腸直腸癌モデルにおけるバイオマーカーの変化および薬物動態に関する研究を実施した。1日間経口投与した場合、本発明の化合物を投与した群は、ビヒクル群および陽性対照群(BMS-986205、Epacadostat)と比較して、血漿中および腫瘍組織中のキヌレニンレベルにおいて有意な減少を示した。3日間経口投与した場合、本発明の化合物を投与した群は、血漿中および腫瘍組織中のキヌレニンレベルにおいて顕著な減少を示した。特に、本発明の特定の化合物を3日間投与した群では、血漿中および腫瘍組織中のキヌレニンレベルがほぼ完全に減少した。したがって、化学式1の化合物またはその薬学的に許容可能な塩は、IDOに関連する様々な疾患の予防または治療に有用に適用することができる。
【0043】
したがって、本発明は、その範囲内に、治療有効量の化学式1の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を有効成分として含む、インドールアミン-2,3-ジオキシゲナーゼを阻害するための医薬組成物を含む。一実施形態で、本発明は、治療有効量の化学式1の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を有効成分として含む、ウイルス感染症;自己免疫疾患(例えば、関節リウマチ);癌(例えば、黒色腫、膵臓癌、前立腺癌、脳癌);又は神経精神疾患(例えば、うつ病)などのようなIDOに関連する疾患を予防または治療するための医薬組成物を提供する。
【0044】
本発明の医薬組成物は、当技術分野で通常使用される、希釈剤、崩壊剤、甘味料、滑沢剤、または香味剤などの薬学的に許容される担体を含んでもよい。前記医薬組成物は、通常の方法に従って、錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、懸濁剤、乳剤、もしくはシロップ剤などの経口剤形;または、外用液剤、外用懸濁剤、外用乳剤、ゲル剤(例えば、軟膏)、吸入剤、噴霧剤、注射剤などの非経口剤形に製剤化することができる。前記剤形としては、種々の剤形、例えば単回投与用または複数回投与用の剤形が挙げられる。
【0045】
本発明の医薬組成物は、例えば、希釈剤(例えば、乳糖、トウモロコシ澱粉など);滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム);乳化剤;懸濁化剤;安定化剤;および/または等張化剤を含んでもよい。必要に応じて、前記組成物は、甘味料および/または香味剤をさらに含む。
【0046】
本発明の組成物は、経口で投与してもよく、吸入、静脈内、腹腔内、皮下、直腸および局所表面などの投与経路を含む、非経口で投与してもよい。したがって、本発明の組成物は、錠剤、カプセル剤、水性液剤または懸濁剤などの様々な形態に製剤化することができる。経口投与用錠剤の場合、乳糖、トウモロコシ澱粉などの担体およびステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤が通常使用される。経口投与用カプセル剤の場合には、乳糖および/または乾燥トウモロコシ澱粉を希釈剤として使用できる。経口投与用の水性懸濁剤を必要とする場合、活性成分に乳化剤および/または懸濁化剤を配合することができる。必要に応じて、特定の甘味剤および/または香味剤を使用できる。筋肉内、腹腔内、皮下および静脈内への投与の場合、通常、活性成分の滅菌溶液を調製し、該溶液のpHを適切に調節して緩衝化する必要がある。静脈内投与の場合は、製剤を等張化するために、溶質の総濃度を調整する必要がある。本発明の組成物は、7.4のpH値を有する生理食塩水のような薬学的に許容される担体を含む水性液剤の形態とすることができる。この溶液は、局所ボーラス注射(local bolus injection)により患者の筋肉内の血流に導入することができる。
【0047】
化学式1の化合物またはその薬学的に許容可能な塩は、対象患者に1日あたり約5mg/kg~約50mg/kg、好ましくは1日あたり約10mg/kg~約20mg/kgの範囲の治療有効量で、単回投与または複数回投与することができる。もちろん、前記の投与量は、患者の年齢、体重、感受性、症状、または化合物の活性に応じて変更され得る。
【0048】
本発明は、その範囲内で、哺乳動物においてインドールアミン-2,3-ジオキシゲナーゼを阻害するための方法であって、治療有効量の化学式1の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を、それを必要とする哺乳動物に投与することを含む方法を含む。一実施形態で、本発明は、ウイルス感染症;自己免疫疾患(例えば、関節リウマチ);癌(例えば、黒色腫、膵臓癌、前立腺癌、脳癌);又は神経精神疾患(例えば、うつ病)などのようなインドールアミン-2,3-ジオキシゲナーゼに関連する疾患を治療するための方法であって、治療有効量の化学式1の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を、それを必要とする哺乳動物に投与することを含む方法を提供する。
【0049】
本発明はまた、哺乳動物においてインドールアミン-2,3-ジオキシゲナーゼを阻害するための薬剤を製造するための、化学式1の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の使用を提供する。一実施形態で、本発明は、ウイルス感染症;自己免疫疾患(例えば、関節リウマチ);癌(例えば、黒色腫、膵臓癌、前立腺癌、脳癌);又は神経精神疾患(例えば、うつ病)などのようなインドールアミン-2,3-ジオキシゲナーゼに関連する疾患を予防または治療するための薬剤を製造するための、化学式1の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の使用を提供する。
【実施例
【0050】
下記実施例及び試験例は、本発明を例示するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
【0051】
以下の実施例で製造した化合物の分析は、以下のように行った:核磁気共鳴(NMR)スペクトル分析は、Bruker 400MHz分光計を使用して行い、化学シフトはppmの単位で分析した。カラムクロマトグラフィーは、シリカゲル(Merck、70~230mesh)を使用して行った(W.C.Still、J.Org.Chem.、43、2923、1978)。各出発物質は、公知の化合物であり、これらは文献に従って合成するか、または例えばSigma-Aldrichから商業的に購入した。
【0052】
製造例1:(R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-アミン塩酸塩
【化14】
【0053】
工程1:エチル 2-(4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキサ-3-エン-1-イル)アセテート
【化15】
エチル 2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)シクロヘキサ-3-エン-1-イル)アセテート(5.83g)、4-クロロ-6-フルオロキノリン(3.00g)、および炭酸ナトリウム(5.35g)を、1,4-ジオキサン(30ml)および水(30ml)の混合溶媒に溶解した。[1,1′-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(Pd(dppf)Cl2)(675mg)を、前記溶液に加えた後、95℃で一晩撹拌した。反応混合物を濃縮した後、酢酸エチルを加えた。前記混合物を蒸留水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮して黄色の残渣を得た。前記残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n-ヘキサン/酢酸エチル=1/1、v/v)で精製して、標題化合物4.40gを白色固体として得た。(収率:82.4%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.79 (d、1H)、8.10 (t、1H)、7.61 (d、1H)、7.51 (t、1H)、7.18 (d、1H)、5.81 (s、1H)、4.18 (q、2H)、2.51-2.28 (m、7H)、2.02 (m、2H)、1.58 (m、1H)、1.28 (t、3H)
【0054】
工程2:エチル 2-(4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)アセテート
【化16】
工程1で調製したエチル 2-(4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキサ-3-エン-1-イル)アセテート(4.40g)、10%Pd/C(440mg)、および酢酸(0.16ml)のメタノール(30ml)溶液を、水素雰囲気下で12時間撹拌した。反応混合物を乾燥した後、濾過した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n-ヘキサン/酢酸エチル=1/1、v/v)で精製して、標題化合物4.17gを白色固体として得た。(収率:94.2%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.80 (s、1H)、8.11 (t、1H)、7.65 (d、1H)、7.46 (t、1H)、7.30 (d、1H)、4.16 (q、2H)、3.21-3.06 (m、1H)、2.49 (s、1H)、2.30 (d、1H)、2.04-1.72 (m、7H)、1.62 (q、1H)、1.37-1.24 (m、4H)
【0055】
工程3:2-(4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)エタン-1-オール
【化17】
工程2で調製したエチル 2-(4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)アセテート(2.27g)のテトラヒドロフラン(24ml)溶液を0℃で10分間撹拌した後、水素化アルミニウムリチウム(355mg)を徐々に加えた。反応混合物を室温で6時間撹拌した。反応混合物に水を加えて反応を停止した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過した。得られた濾液を減圧下で濃縮した。TLCで確認された2つの立体異性体を回収した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン/酢酸エチル=1/2、v/v)で精製して、標題化合物1.53gを白色固体として得た。(収率:73.2%)
1H-NMR (DMSO-d6) δ 8.77 (d、1H)、8.06 (t、1H)、7.89 (d、1H)、7.62 (t、1H)、7.35 (d、1H)、4.63(t、1/2 H)、4.39 (t、1/2 H)、3.47 (q、2H)、3.20 (t、1/2 H)、3.12 (t、1/2 H)、1.87-1.72 (m、4H)、1.50-1.36 (m、4H)、1.21-1.14 (q、2H)
【0056】
工程4:2-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)アセトアルデヒド
【化18】
工程3で調製した2-(4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)エタン-1-オール(15.14g)のジクロロメタン(185ml)溶液を0℃で30分間撹拌した後、Dess-Martin酸化剤(35.2g)を徐々に加えた。反応混合物を室温で5時間撹拌した。反応混合物に水を加えて反応を停止した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過した。得られた濾液を減圧下で濃縮した。TLCで確認された2つの立体異性体のうち下側の物質をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン/酢酸エチル=3/1、v/v)で精製して、標題化合物8.72gを白色固体として得た。(収率:57.9%)
1H-NMR (CDCl3) δ 9.82 (s、1H)、8.81 (d、1H)、8.12 (t、1H)、7.64 (d、1H)、7.48 (t、1H)、7.31 (d、1H)、3.22 (t、1H)、2.61 (s、3H)、1.93-1.67 (m、8H)
【0057】
工程5:(S)-N-(2-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)エチリデン)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド
【化19】
工程4で調製した2-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)アセトアルデヒド(4.50g)と(S)-(-)-2-メチル-2-プロパンスルフィンアミド(4.02g)のジクロロメタン(55ml)溶液を0℃で10分間撹拌した後、チタン(IV)イソプロポキシド(9.82ml)を徐々に加えた。反応混合物を室温で8時間撹拌した。反応混合物に水を加えて反応を停止した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過した。得られた濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン/酢酸エチル=1/1、v/v)で精製して、標題化合物5.22gを白色固体として得た。(収率:84.0%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.82 (1H、d)、8.14-8.10 (m、2H)、7.64 (d、1H)、7.46 (t、1H)、7.33 (d、1H)、3.22 (t、1H)、2.72 (t、2H)、2.04 (s、1H)、1.95-1.68 (m、8H)、1.21 (s、9H)
【0058】
工程6:(R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-アミン塩酸塩
【化20】
工程5で調製した(S)-N-(2-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)エチリデン)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(2.54g)のジクロロメタン(23ml)溶液を0℃で10分間撹拌した後、メチルマグネシウムブロミドのジエチルエーテル溶液(3.0M、4.6ml)を徐々に加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム溶液を加えて反応を停止した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過した。得られた濾液を減圧下で濃縮した。得られた物質を酢酸エチル(25ml)に溶解した後、塩酸の1,4-ジオキサン溶液(4N、2ml)を徐々に加えた。反応混合物を室温で8時間撹拌した。得られた固体を減圧濾過した後、酢酸エチルで洗浄して、標題化合物1.67gを白色固体として得た。(収率:86.0%)
1H-NMR (DMSO-d6) δ 9.23 (d、1H)、8.56 (t、1H)、8.42 (d、1H)、8.27 (s、2H)、8.08 (t、2H)、3.63 (s、1H)、3.19 (s、1H)、2.11 (m、11H)、1.26 (d、3H)
【0059】
製造例2:(R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)ブタン-2-アミン塩酸塩
【化21】
メチルマグネシウムブロミドのジエチルエーテル溶液の代わりにエチルマグネシウムブロミドのテトラヒドロフラン溶液(2.0M、1.3ml)を使用して、製造例1と同様の手順に従って、標題化合物276mgを白色固体として製造した。(収率:86.0%)
1H-NMR (DMSO-d6) δ 9.21 (d、1H)、8.57 (q、1H)、8.40 (d、1H)、8.26 (s、2H)、8.08 (q、2H)、3.61 (s、1H)、3.01 (s、1H)、2.00-1.62 (m、13H)、0.95 (t、3H)
【0060】
製造例3:(S)-1-シクロプロピル-2-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)エタン-1-アミン塩酸塩
【化22】
メチルマグネシウムブロミドのジエチルエーテル溶液の代わりにシクロプロピルマグネシウムブロミドのテトラヒドロフラン溶液(1.0M、1.3ml)を使用して、製造例1と同様の手順に従って、標題化合物298mgを白色固体として製造した。(収率:71.4%)
1H-NMR (DMSO-d6) δ 9.22 (d、1H)、8.58 (q、1H)、8.43 (d、1H)、8.30 (s、2H)、8.09 (t、2H)、3.64 (s、1H)、2.43 (s、1H)、2.17 (s、2H)、1.99-1.68 (m、9H)、0.94 (s、1H)、0.63-0.37 (m、4H)
【0061】
製造例4:(R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-アミン塩酸塩
【0062】
工程1:2-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)アセトアルデヒド
【化23】
製造例1の工程3で製造した2-(4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)エタン-1-オール(15.14g)のジクロロメタン(185ml)溶液を0℃で30分間撹拌した後、Dess-Martin酸化剤(35.2g)を徐々に加えた。反応混合物を室温で5時間撹拌した。反応混合物に水を加えて反応を停止した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過した。得られた濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣でTLCで確認された2つの立体異性体のうち上側の物質をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン/酢酸エチル=3/1、v/v)で精製して、標記化合物5.48gを白色固体として得た。(収率:36.5%)
1H-NMR (CDCl3) δ 9.84 (s、1H)、8.83 (d、1H)、8.12 (dd、1H)、7.67 (dd、1H)、7.49 (dd、1H)、7.30 (d、1H)、3.19-3.13 (dt、1H)、2.46 (dd、2H)、2.11-2.00 (m、5H)、1.71-1.61 (m、2H)、1.41-1.31 (m、2H)
【0063】
工程2:(S)-N-(2-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)エチリデン)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド
【化24】
工程1で製造した2-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)アセトアルデヒド(3.00g)と(S)-(-)-2-メチル-2-プロパンスルフィンアミド(1.61g)のテトラヒドロフラン(40ml)溶液を0℃で10分間撹拌した後、チタン(IV)イソプロポキシド(6.55ml)を徐々に加えた。反応混合物を室温で8時間撹拌した。反応混合物に水を加えて反応を停止した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過した。得られた濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン/酢酸エチル=1/1、v/v)で精製して、標題化合物4.1gを白色固体として得た。(収率:99.0%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.82(d、1H)、8.13(dd、1H)、7.65(dd、1H)、7.48(dd、1H)、7.30(d、1H)、3.20-3.14(dt、1H)、2.56(dd、2H)、2.08-2.02(m、4H)、1.96-1.91(m、1H)、1.67-1.58(m、2H)、1.43-1.33(m、2H)、1.22(s、9H)
【0064】
工程3:(R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-アミン塩酸塩
【化25】
(S)-N-(2-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)エチリデン)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミドの代わりに工程2で製造した(S)-N-(2-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)エチリデン)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(3.2g)を使用して、製造例1の工程6と同様の手順に従って、標題化合物1.9gを白色固体として製造した。(収率:68.9%)
1H-NMR (DMSO-d6) δ 9.12 (d、1H)、8.47 (q、1H)、8.34 (d、1H)、8.17 (s、2H)、8.00 (t、1H)、7.84 (d、1H)、3.54 (t、1H)、3.28 (s、1H)、1.95-1.84 (m、4H)、1.66-1.26 (m、7H)、1.24 (d、3H)
【0065】
実施例1:4-(((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)アミノ)キナゾリン-7-カルボニトリル
製造例1で製造した(R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-アミン塩酸塩(30mg)、4-クロロキナゾリン-7-カルボニトリル(19mg)、およびトリエチルアミン(23.3μl)のエタノール(1.0ml)溶液を90℃で4時間還流した。反応混合物を減圧下で濃縮した。反応混合物に水を加えて反応を停止した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過した。得られた濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン/酢酸エチル=1/1、v/v)で精製して、標題化合物12.2mgを白色固体として得た。(収率:33.2%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.80 (d、1H)、8.71 (s、1H)、8.17 (s、1H)、8.12 (t、1H)、7.86 (d、1H)、7.67-7.60 (m、2H)、7.47 (t、1H)、7.31 (d、1H)、5.82 (d、1H)、4.67-4.64 (m、1H)、3.22 (s、1H)、2.03 (s、1H)、1.92-1.73 (m、10H)、1.39 (d、3H)
【0066】
実施例2:7-ブロモ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)キナゾリン-4-アミン
製造例1で製造した(R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-アミン塩酸塩(120mg)、7-ブロモ-4-クロロキナゾリン(117.6mg)、およびトリエチルアミン(155.4μl)のエタノール(1.0ml)溶液を90℃で4時間還流した。反応混合物を減圧下で濃縮した。反応混合物に水を加えて反応を停止した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過した。得られた濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン/酢酸エチル=1/1、v/v)で精製して、標題化合物113.0mgを白色固体として得た。(収率:61.6%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.80 (d、1H)、8.63 (s、1H)、8.11 (t、1H)、8.01 (s、1H)、7.65 (d、1H)、7.57 (dd、2H)、7.46 (t、1H)、7.31 (s、1H)、5.60 (d、1H)、4.66-4.61 (m、1H)、3.20 (s、1H)、2.03 (s、1H)、1.89-1.71 (m、10H)、1.37 (d、3H)
【0067】
実施例3:7-クロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)キナゾリン-4-アミン
製造例1で製造した(R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-アミン塩酸塩(57.5mg)、4,7-ジクロロキナゾリン(50mg)、およびトリエチルアミン(23.3μl)のエタノール(1.0ml)溶液を90℃で4時間還流した。反応混合物を減圧下で濃縮した。反応混合物に水を加えて反応を停止した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過した。得られた濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン/酢酸エチル=1/1、v/v)で精製して、標題化合物52.2mgを白色固体として得た。(収率:46.3%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.80 (d、1H)、8.64 (s、1H)、8.12-8.10 (m、1H)、7.84 (s、1H)、7.67-7.63 (m、2H)、7.48-7.42 (m、2H)、7.31 (s、1H)、5.43 (m、1H)、4.64-4.62 (m、1H)、3.21 (m、1H) 1.86-1.44 (m、11H)、1.38 (d、3H)
【0068】
実施例4:7-クロロ-N-((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)キナゾリン-4-アミン
製造例4で製造した(R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-アミン塩酸塩(130mg)、4,7-ジクロロキナゾリン(180.7mg)、およびトリエチルアミン(190μl)のエタノール(1.0ml)溶液を90℃で4時間還流した。反応混合物を減圧下で濃縮した。反応混合物に水を加えて反応を停止した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過した。得られた濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン/酢酸エチル=1/1、v/v)で精製して、標題化合物45.2mgを白色固体として得た。(収率:34.8%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.78 (d、1H)、8.65 (s、1H)、8.12-8.08 (m、1H)、7.84 (s、1H)、7.66-7.63 (m、2H)、7.48-7.42 (m、2H)、7.24 (d、1H)、5.44 (m、1H)、4.72 (m、1H)、3.18-3.12 (m、1H)、2.11 (d、1H)、2.05-2.00 (m、3H)、1.70-1.53 (m、7H)、1.38 (d、3H)
【0069】
実施例5:7-ブロモ-4-(((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)アミノ)-2H-クロメン-2-オン
製造例4で製造した(R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-アミン塩酸塩(30mg)、7-ブロモ-4-クロロ-2H-クロメン-2-オン(25.9mg)、およびトリエチルアミン(40.0μl)のエタノール(1.0ml)溶液を90℃で4時間還流した。反応混合物を減圧下で濃縮した。反応混合物に水を加えて反応を停止した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過した。得られた濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン/酢酸エチル=1/1、v/v)で精製して、標題化合物23.2mgを白色固体として得た。(収率:43.8%)
1H-NMR (CDCl3) δ:8.78 (d、1H)、8.12-8.10 (m、1H)、7.65 (dd、1H)、7.50-7.41 (m、4H)、7.27 (s、1H)、5.35 (s、1H)、5.15 (d、1H)、3.78-3.72 (m、1H)、3.18-3.10 (m、1H)、2.10-1.89 (m、H)、1.86-1.44 (m、5H)、1.40-1.18 (m、9H)
【0070】
実施例6:7-クロロ-4-(((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)アミノ)-2H-クロメン-2-オン
製造例4で製造した(R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-アミン塩酸塩(30mg)、4,7-ジクロロ-2H-クロメン-2-オン(45.1mg)、およびトリエチルアミン(40.0μl)のエタノール(1.0ml)溶液を90℃で4時間還流した。反応混合物を減圧下で濃縮した。反応混合物に水を加えて反応を停止した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過した。得られた濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン/酢酸エチル=1/1、v/v)で精製して、標題化合物11.0mgを白色固体として得た。(収率:22.6%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.78 (d、1H)、8.13-8.09 (m、1H)、7.66-7.63 (d、1H)、7.50-7.40 (m、2H)、7.35 (s、1H)、7.26-7.24 (m、2H)、5.35 (s、1H)、4.96 (d、1H)、3.82-3.78 (m、1H)、3.18-3.12 (m、1H)、2.08-2.04 (m、4H)、1.75 (m、1H)、1.63-1.56 (m、4H)、1.38 (d、3H)
【0071】
実施例7:6-ブロモ-4-(((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)アミノ)-2H-クロメン-2-オン
製造例4で製造した(R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-アミン塩酸塩(80.8mg)、6-ブロモ-4-クロロ-2H-クロメン-2-オン(50mg)、およびトリエチルアミン(23.3μl)のエタノール(1.0ml)溶液を90℃で4時間還流した。反応混合物を減圧下で濃縮した。反応混合物に水を加えて反応を停止した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過した。得られた濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン/酢酸エチル=1/1、v/v)で精製して、標題化合物54.3mgを白色固体として得た。(収率:55.3%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.81 (d、1H)、8.26 (t、1H)、7.71-7.60 (m、3H)、7.52 (t、1H)、7.34 (d、1H)、7.23 (t、1H)、5.38 (s、1H)、5.04 (d、1H)、3.83-3.78 (m、1H)、3.19 (t、1H)、2.12-1.98 (m、4H)、1.77 (t、1H)、1.64-1.55 (m、4H)、1.38-1.22 (m、5H)
【0072】
実施例8:7-クロロ-4-(((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)アミノ)-2H-クロメン-2-オン
製造例1で製造した(R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-アミン塩酸塩(30mg)、4,7-ジクロロ-2H-クロメン-2-オン(45.1mg)、およびトリエチルアミン(40.0μl)のエタノール(1.0ml)溶液を90℃で4時間還流した。反応混合物を減圧下で濃縮した。反応混合物に水を加えて反応を停止した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過した。得られた濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン/酢酸エチル=1/1、v/v)で精製して、標題化合物5.5mgを白色固体として得た。(収率:11.3%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.80 (d、1H)、8.13-8.10 (m、1H)、7.66-7.63 (d、1H)、7.50-7.45 (m、1H)、7.39-7.31 (m、3H)、7.26-7.24 (m、1H)、5.35 (s、1H)、4.88 (d、1H)、3.74-3.70 (m、1H)、3.23-3.20 (m、1H)、2.04-2.00 (m、1H)、1.88-1.64 (m、10H)、1.36 (d、3H)
【0073】
実施例9:7-ブロモ-4-(((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)アミノ)-2H-クロメン-2-オン
製造例1で製造した(R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-アミン塩酸塩(30mg)、7-ブロモ-4-クロロ-2H-クロメン-2-オン(25.9mg)、およびトリエチルアミン(40.0μl)のエタノール(1.0ml)溶液を90℃で4時間還流した。反応混合物を減圧下で濃縮した。反応混合物に水を加えて反応を停止した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過した。得られた濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン/酢酸エチル=1/1、v/v)で精製して、標題化合物19.5mgを白色固体として得た。(収率:36.0%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.80 (d、1H)、8,13-8.10 (dd、1H)、7.64 (dd、1H)、7.50-7.44 (m、2H)、7.38 (s、2H)、7.31 (d、1H)、5.35 (s、1H)、5.10 (d、1H)、3.74-3.68 (m、1H)、3.22-3.20 (m、1H)、2.07-1.97 (m、1H)、1.92-1.65 (m、10H)、1.35 (d、3H)、1.25 (s、2H)
【0074】
実施例10:7-クロロ-3-フルオロ-4-(((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)アミノ)-2H-クロメン-2-オン
実施例6で製造した7-クロロ-4-(((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)アミノ)-2H-クロメン-2-オン塩酸塩(100mg)をメタノール(1.0ml)とアセトニトリル(1.0ml)の混合溶媒に溶解した。反応混合物を-10℃で10分間撹拌した後、Selectfluor(83.4mg)を徐々に加えた。反応混合物を-10℃で10分間撹拌した後、室温で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。反応混合物に水を加えて反応を停止した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過した。得られた濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン/酢酸エチル=1/1、v/v)で精製して、標題化合物5.2mgを白色固体として得た。(収率:84.0%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.79 (d、1H)、8.11 (t、1H)、7.05 (t、1H)、7.47-7.26 (m、5H)、4.35 (d、2H)、3.74 (m、1H)、3.20-3.09 (m、1H)、2.11-1.96 (m、4H)、1.88-1.82 (m、1H)、1.75-1.49 (m、4H)、1.46-1.32 (m、5H)
【0075】
実施例11:7-ブロモ-3-フルオロ-4-(((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)アミノ)-2H-クロメン-2-オン
実施例9で製造した7-ブロモ-4-(((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)アミノ)-2H-クロメン-2-オン(68mg)をメタノール(1.0ml)とアセトニトリル(1.0ml)の混合溶媒に溶解した。反応混合物を-10℃で10分間撹拌した後、Selectfluor(77.7mg)を徐々に加えた。反応混合物を-10℃で10分間撹拌した後、室温で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。反応混合物に水を加えて反応を停止した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過した。得られた濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン/酢酸エチル=1/1、v/v)で精製して、標題化合物61.0mgを白色固体として得た。(収率:86.4%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.80 (d、1H)、8.11 (t、1H)、7.65 (d、1H)、7.51-7.26 (m、4H)、6.98 (s、1H)、4.48 (d、1H)、4.26-4.22 (m、1H)、3.27-3.16 (m、1H)、2.27 (s、1H)、2.05 (s、2H)、1.91-1.64 (m、8H)、1.38 (d、3H)
【0076】
実施例12:7-ブロモ-3-フルオロ-4-(((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)アミノ)-2H-クロメン-2-オン
実施例5で製造した7-ブロモ-4-(((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)アミノ)-2H-クロメン-2-オン(100mg)をメタノール(1.0ml)とアセトニトリル(1.0ml)の混合溶媒に溶解した。反応混合物を-10℃で10分間撹拌した後、Selectfluor(83.4mg)を徐々に加えた。反応混合物を-10℃で10分間撹拌した後、室温で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。反応混合物に水を加えて反応を停止した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過した。得られた濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン/酢酸エチル=1/1、v/v)で精製して、標題化合物16.0mgを白色固体として得た。(収率:58.9%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.79 (d、1H)、8.13-8.09 (m、1H)、7.65 (d、1H)、7.52 (s、1H)、7.49-7.44 (m、2H)、7.36 (d、2H)、4.42-4.33 (m、2H)、3.15 (t、1H)、2.04-1.99 (m、4H)、1.72-1.51 (m、7H)、1.36 (d、3H)
【0077】
実施例13:6-クロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)ベンゾ[d]チアゾール-2-アミン
製造例1で製造した(R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-アミン塩酸塩(150mg)および2,6-ジクロロ-1,3-ベンゾチアゾール(22mg)をN-メチル-2-ピロリドン(1.0ml)に溶解した後、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(55μl)を徐々に加えた。反応混合物をマイクロ波反応器(180℃、1200W)内で2時間撹拌した後、室温に冷却した。反応混合物に水を加えて反応を停止した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過した。得られた濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン/酢酸エチル=1/1、v/v)で精製して、標題化合物10.7mgを白色固体として得た。(収率:22.5%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.78 (d、1H)、8.13-8.10(m、1H)、7.64(d、1H)、7.54 (s、1H)、7.48-7.39(m、2H)、7.28-7.23(m、2H)、5.48(m、1H)、3.84(m、1H)、3.12(m、1H)、2.04(s、2H)、1.80-1.49(m、8H)、1.36(d、3H)
【0078】
実施例14:N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)-6-メトキシベンゾ[d]チアゾール-2-アミン
2,6-ジクロロ-1,3-ベンゾチアゾールの代わりに2-クロロ-6-メトキシ-1,3-ベンゾチアゾール(21mg)を使用して、実施例13と同様の手順に従って、標題化合物5.2mgを製造した。(収率:11.0%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.78 (d、1H)、8.13-8.09 (m、1H)、7.65 (d、1H)、7.48-7.41 (m、2H)、7.30 (d、1H)、7.13 (s、1H)、6.88 (d、1H)、5.04 (m、1H)、3.82-3.78 (m、4H)、3.21-3.19 (m、1H)、2.08-2.04 (m、1H)、1.81-1.51 (m、10H)、1.38 (d、3H)
【0079】
実施例15:N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)ブタン-2-イル)-6-メトキシベンゾ[d]チアゾール-2-アミン
製造例2で製造した(R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)ブタン-2-アミン塩酸塩(35.5mg)および2-クロロ-6-メトキシ-1,3-ベンゾチアゾール(30mg)をN-メチル-2-ピロリドン(1.0ml)に溶解した後、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(78.5μl)を徐々に加えた。反応混合物をマイクロ波反応器(180℃、1200W)内で2時間撹拌した後、室温に冷却した。反応混合物に水を加えて反応を停止した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過した。得られた濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン/酢酸エチル=1/1、v/v)で精製して、標題化合物22mgを白色固体として得た。(収率:31.6%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.77 (d、1H)、8.10 (t、1H)、7.65 (d、1H)、7.45 (t、1H)、7.39 (d、1H)、7.30-7.23 (m、1H)、7.12 (s、1H)、6.88 (d、1H)、5.21 (s、1H)、3.81 (s、3H)、3.61 (d、1H)、3.20-3.08 (m、1H)、2.04 (s、1H)、1.85-1.53 (m、10H)、1.34-1.24 (m、2H)、1.01 (t、3H)
【0080】
実施例16:N-((S)-1-シクロプロピル-2-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)エチル)-6-メトキシベンゾ[d]チアゾール-2-アミン
製造例3で製造した(S)-1-シクロプロピル-2-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)エタン-1-アミン塩酸塩(36.7mg)および2-クロロ-6-メトキシ-1,3-ベンゾチアゾール(30mg)をN-メチル-2-ピロリドン(1.0ml)に溶解した後、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(78.5μl)を徐々に加えた。反応混合物をマイクロ波反応器(180℃、1200W)内で2時間撹拌した後、室温に冷却した。反応混合物に水を加えて反応を停止した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過した。得られた濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン/酢酸エチル=1/1、v/v)で精製して、標題化合物27.3mgを白色固体として得た。(収率:38.2%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.77 (d、1H)、8.10 (t、1H)、7.65 (d、1H)、7.46 (t、1H)、7.40 (d、1H)、7.39-7.23 (m、1H)、7.12 (s、1H)、6.88 (d、1H)、5.19 (s、1H)、3.81 (s、3H)、3.33-3.09 (m、2H)、2.04-1.53 (m、10H)、0.97 (t、1H)、0.61-0.34 (m、4H)
【0081】
実施例17:4,6-ジフルオロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)ベンゾ[d]チアゾール-2-アミン
製造例1で製造した(R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-アミン塩酸塩(34mg)、2-クロロ-4,6-ジフルオロベンゾチアゾール(21.3mg)、およびヨウ化銅(I)(6mg)をジメチルスルホキシド(1.0ml)に溶解した後、炭酸カリウム(43mg)を加えた。反応混合物をマイクロ波反応器(100℃、600W)内で3時間撹拌した後、室温に冷却した。反応混合物に水を加えて反応を停止した後、酢酸エチルで抽出した。有機層をアンモニア水および塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過した。得られた濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン/酢酸エチル=1/2、v/v)で精製して、標題化合物25mgを白色固体として得た。(収率:52.4%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.79 (s、1H)、8.12 (t、1H)、7.64 (d、1H)、7.46 (t、1H)、7.27 (d、1H)、7.11 (d、1H)、6.83 (t、1H)、5.81 (d、1H)、3.85-3.72 (m、1H)、3.25-3.10 (m、1H)、2.05 (s、2H)、1.86-1.58 (m、9H)、1.36 (d、3H)
【0082】
実施例18:7-クロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)ベンゾ[d]チアゾール-2-アミン
2-クロロ-4,6-ジフルオロベンゾチアゾールの代わりに2,7-ジクロロベンゾ[d]チアゾール(21.3mg)を使用して、実施例17と同様の手順に従って、標題化合物18.4mgを製造した。(収率:38.7%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.78 (s、1H)、8.13-8.10 (m、1H)、7.64 (d、1H)、7.45 (t、1H)、7.39 (d、1H)、7.28-7.21 (m、2H)、7.06 (d、1H)、5.72 (s、1H)、3.84-3.83 (m、1H)、3.18 (t、1H)、2.04 (s、2H)、1.80-1.66 (m、9H)、1.38 (d、3H)
【0083】
実施例19:6-エトキシ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)ベンゾ[d]チアゾール-2-アミン
製造例1で製造した(R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-アミン塩酸塩(20mg)、2-クロロ-6-エトキシ-1,3-ベンゾチアゾール(23mg)、およびヨウ化銅(I)(4mg)をジメチルスルホキシド(1.0ml)に溶解した後、炭酸カリウム(48mg)を加えた。反応混合物をマイクロ波反応器(100℃、600W)内で3時間撹拌した後、室温に冷却した。反応混合物に水を加えて反応を停止した後、酢酸エチルで抽出した。有機層をアンモニア水および塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過した。得られた濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン/酢酸エチル=1/2、v/v)で精製して、標題化合物2.3mgを得た。(収率:7.1%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.79 (d、1H)、8.13-8.10(m、1H)、7.65(d、1H)、7.47 (t、1H)、7.43(d、1H)、7.31(d、1H)、7.13(s、1H)、6.88(d、1H)、5.00(m、1H)、4.03(q、2H)、3.83(m、1H)、3.21(m、1H)、2.04(br、1H)、1.81-1.63(m、9H)、1.41(t、3H)、1.36(d、3H)
【0084】
実施例20:6-エトキシ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)ブタン-2-イル)ベンゾ[d]チアゾール-2-アミン
製造例2で製造した(R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)ブタン-2-アミン塩酸塩(30mg)、2-クロロ-6-エトキシ-1,3-ベンゾチアゾール(18mg)、ヨウ化銅(I)(6mg)をジメチルスルホキシド(1.0ml)に溶解した後、炭酸カリウム(60mg)を加えた。反応混合物をマイクロ波反応器(120℃、600W)内で2時間撹拌した後、室温に冷却した。反応混合物に水を加えて反応を停止した後、酢酸エチルで抽出した。有機層をアンモニア水および塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過した。得られた濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン/酢酸エチル=1/2、v/v)で精製して、標題化合物7.8mgを白色固体として得た。(収率:18.7%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.78 (d、1H)、8.12-8.09 (m、1H)、7.65 (d、1H)、7.46-7.38 (m、2H)、7.28 (d、1H)、7.12 (s、1H)、6.88 (d、1H)、5.18 (m、1H)、4.03 (d、2H)、3.59 (s、1H)、3.20 (s、1H)、2.04 (s、1H)、1.81-1.56 (m、12H)、1.41 (t、3H)、1.02 (t、3H)
【0085】
実施例21:N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)チアゾロ[4,5-b]ピリジン-2-アミン
2-クロロ-6-エトキシ-1,3-ベンゾチアゾールの代わりに2-クロロチアゾロ[4,5-b]ピリジン(18mg)を使用して、実施例19と同様の手順に従って、標題化合物19.2mgを製造した。(収率:43.6%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.77 (d、1H)、8.55 (s、1H)、8.12-8.08 (m、1H)、7.84 (d、1H)、7.63 (d、1H)、7.47-7.43 (m、1H)、7.23 (d、1H)、6.95 (t、1H)、6.65 (s、1H)、3.95 (s、1H)、3.22 (s、1H)、2.04-1.94 (m、2H)、1.78-1.41 (m、9H)、1.41 (d、3H)
【0086】
実施例22:N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)-5-メトキシチアゾロ[5,4-b]ピリジン-2-アミン
2-クロロ-6-エトキシ-1,3-ベンゾチアゾールの代わりに2-クロロ-5-メトキシ-チアゾロ[5,4-b]ピリジン(21.1mg)を使用して、実施例19と同様の手順に従って、標題化合物11.6mgを製造した。(収率:18.4%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.80 (d、1H)、8.13-8.10 (m、1H)、7.66-7.64 (m、2H)、7.46-7.44 (m、1H)、7.31 (d、1H)、6.68 (d、1H)、5.08 (m、1H)、3.93(s、3H)、3.89 (m、1H)、3.22 (m、1H)、2.04-2.00 (m、1H)、1.88-1.64 (m、10H)、1.36 (d、3H)
【0087】
実施例23:6-クロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)チアゾロ[4,5-b]ピリジン-2-アミン
2-クロロ-6-エトキシ-1,3-ベンゾチアゾールの代わりに2,6-ジクロロチアゾロ[4,5-b]ピリジン(18mg)を使用して、実施例19と同様の手順に従って、標題化合物2mgを製造した。(収率:6.0%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.80 (d、1H)、8.41-8.30 (bs、1H)、8.12-8.09 (m、1H)、7.83 (s、1H)、7.65 (d、1H)、7.49-7.60 (m、1H)、7.29 (d、1H)、6.32 (bs、1H)、3.97 (m、1H)、3.76 (m、1H)、3.20-3.15 (m、1H)、2.05-1.26 (m、13H)
【0088】
実施例24:N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン
製造例1で製造した(R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-アミン塩酸塩(100mg)および2-クロロベンゾ[d]オキサゾール(71mg)をN,N-ジメチルホルムアミド(1.0ml)に溶解した後、1,8-ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ-7-エン(71mg)を徐々に加えた。反応混合物をマイクロ波反応器(180℃、1200W)内で2時間撹拌した後、室温に冷却した。反応混合物に水を加えて反応を停止した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過した。得られた濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン/酢酸エチル=1/2、v/v)で精製して、標題化合物12.1mgを得た。(収率:8.2%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.77 (d、1H)、8.12-8.08 (m、1H)、7.66-7.63 (m、1H)、7.47 (t、1H)、7.43 (d、1H)、7.37 (d、1H)、7.26-7.23 (m、2H)、7.16 (t、1H)、7.03 (t、1H)、5.00 (d、1H)、4.14-4.09 (m、1H)、3.12 (t、1H)、2.13-1.95 (m、4H)、1.81 (s、1H)、1.66-1.50 (m、4H)、1.38-1.24 (m、5H)
【0089】
実施例25:6-クロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン
製造例1で製造した(R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-アミン塩酸塩(22mg)および2,6-ジクロロベンゾオキサゾール(15mg)を1,4-ジオキサン(1.0ml)に溶解した後、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(40μL)を徐々に加えた。反応混合物を80℃で12時間撹拌した後、室温に冷却した。反応混合物に水を加えて反応を停止した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過した。得られた濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン/酢酸エチル=1/2、v/v)で精製して、標題化合物14.7mgを得た。(収率:43.7%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.79 (d、1H)、8.13-8.10 (m、1H)、7.67-7.64 (d、1H)、7.49-7.44 (m、1H)、7.31 (d、1H)、7.26-7.24 (m、1H)、7.15 (d、1H)、4.92 (d、1H)、4.06-4.02 (m、1H)、3.21-3.19 (m、1H)、2.04-2.00 (m、1H)、1.88-1.64 (m、11H)、1.36 (d、3H)
【0090】
実施例26:N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)-6-メトキシベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン
製造例1で製造した(R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-アミン塩酸塩(50mg)、2-クロロ-6-メトキシ-1,3-ベンゾオキサゾール塩酸塩(50mg)、および炭酸カリウム(43mg)をN,N-ジメチルホルムアミド(1.0ml)に溶解した後、トリエチルアミン(40μL)を徐々に加えた。反応混合物を80℃で12時間撹拌した後、室温に冷却した。反応混合物に水を加えて反応を停止した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過した。得られた濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン/酢酸エチル=1/2、v/v)で精製して、標題化合物8.3mgを得た。(収率:12.4%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.79 (d、1H)、8.13-8.09 (m、1H)、7.65 (d、1H)、7.46 (t、1H)、7.31 (d、1H)、7.25 (d、1H)、6.86 (s、1H) 6.76 (d、1H)、4.74 (bs、1H)、4.11 (t、1H)、3.81 (s、3H)、3.21 (s、1H)、2.04 (s、1H)、1.81-1.70 (m、10H)、1.36 (d、3H)
【0091】
実施例27:6-クロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)ブタン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン
製造例2で製造した(R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)ブタン-2-アミン塩酸塩(70mg)、2,6-ジクロロベンゾオキサゾール(32mg)、および炭酸カリウム(57mg)をN,N-ジメチルホルムアミド(1.0ml)に溶解した後、トリエチルアミン(30μL)を徐々に加えた。反応混合物を80℃で12時間撹拌した後、室温に冷却した。反応混合物に水を加えて反応を停止した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過した。得られた濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン/酢酸エチル=1/2、v/v)で精製して、標題化合物42mgを得た。(収率:44.7%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.79 (d、1H)、8.13-8.09 (m、1H)、7.64 (d、1H)、7.45 (t、1H)、7.26-7.21 (m、3H)、7.14 (d、1H)、5.60 (s、1H)、3.88 (s、1H)、3.19 (s、1H)、2.04 (s、1H)、1.82-1.61 (m、12H)、1.01 (t、3H)
【0092】
実施例28:4-フルオロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン
製造例1で製造した(R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-アミン塩酸塩(30mg)および2-クロロ-4-フルオロ-1,3-ベンゾオキサゾール(16mg)を1,4-ジオキサン(1.0ml)に溶解した後、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(50μL)を徐々に加えた。反応混合物を100℃で12時間撹拌した後、室温に冷却した。反応混合物に水を加えて反応を停止した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過した。得られた濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン/酢酸エチル=1/2、v/v)で精製して、標題化合物9.7mgを得た。(収率:23.8%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.80 (d、1H)、8.13-8.09 (m、1H)、7.64 (d、1H)、7.49-7.44 (m、1H)、7.31 (d、1H)、7.26-7.24 (m、1H)、7.06 (d、1H)、6.99-6.91 (m、2H)、5.42-5.30 (bs、1H)、4.13-4.08 (m、1H)、3.21-3.19 (m、1H)、2.04-2.00 (m、1H)、1.88-1.64 (m、11H)、1.36 (d、3H)
【0093】
実施例29:6-フルオロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン
2-クロロ-4-フルオロ-1,3-ベンゾオキサゾールの代わりに2-クロロ-6-フルオロ-1,3-ベンゾオキサゾール(16mg)を使用して、実施例28と同様の手順に従って、標題化合物3.9mgを製造した。(収率:9.5%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.80 (d、1H)、8.13-8.10 (m、1H)、7.64 (d、1H)、7.49-7.47 (m、1H)、7.31 (d、1H)、7.26-7.24 (m、1H)、7.01 (d、1H)、6.93-6.88 (m、1H)、4.74 (m、1H)、4.05-4.01 (m、1H)、3.21-3.19 (m、1H)、2.04-2.00 (m、1H)、1.88-1.64 (m、11H)、1.36 (d、3H)
【0094】
実施例30:N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)オキサゾロ[5,4-b]ピリジン-2-アミン
製造例1で製造した(R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-アミン塩酸塩(50mg)、2-クロロオキサゾロ[5,4-b]ピリジン(24mg)および炭酸カリウム(43mg)をN,N-ジメチルホルムアミド(1.0ml)に溶解した後、トリエチルアミン(40μL)を徐々に加えた。反応混合物を80℃で12時間撹拌した後、室温に冷却した。反応混合物に水を加えて反応を停止した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過した。得られた濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン/酢酸エチル=1/2、v/v)で精製して、標題化合物40.1mgを得た。(収率:64.0%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.80 (d、1H)、8.12-8.10 (m、1H)、7.94 (d、1H)、7.65 (d、1H)、7.57 (d、1H)、7.46 (t、1H)、7.29 (d、1H)、7.13 (t、1H)、5.80 (d、1H)、4.15-4.07 (m、1H)、3.21-3.19 (m、1H)、2.05 (s、1H)、1.82-1.70 (m、10H)、1.40 (d、3H)
【0095】
実施例31:6-クロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)オキサゾロ[4,5-b]ピリジン-2-アミン
製造例1で製造した(R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-アミン塩酸塩(50mg)、2,6-ジクロロオキサゾロ[4,5-b]ピリジン(30mg)、および炭酸カリウム(42mg)をN,N-ジメチルホルムアミド(1.0ml)に溶解した後、トリエチルアミン(21μL)を徐々に加えた。反応混合物を80℃で12時間撹拌した後、室温に冷却した。反応混合物に水を加えて反応を停止した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過した。得られた濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン/酢酸エチル=1/2、v/v)で精製して、標題化合物16mgを得た。(収率:23.5%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.80 (d、1H)、8.20 (s、1H)、8.14-8.10 (m、1H)、7.64 (d、1H)、7.48-7.46 (m、1H)、7.31 (d、1H)、7.26 (s、1H)、6.15 (m、1H)、4.12 (m、1H)、3.21 (m、1H)、2.04-2.00 (m、1H)、1.88-1.64 (m、11H)、1.41 (d、3H)
【0096】
実施例32:N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)オキサゾロ[4,5-b]ピリジン-2-アミン
2,6-ジクロロオキサゾロ[4,5-b]ピリジンの代わりに2-クロロオキサゾロ[4,5-b]ピリジン(24mg)を使用して、実施例31と同様の手順に従って、標題化合物9.2mgを製造した。(収率:14.7%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.80 (d、1H)、8.23 (d、1H)、8.16-8.12 (m、1H)、7.65 (d、1H)、7.49-7.42 (m、2H)、7.34 (d、1H)、6.94-6.91 (m、1H)、5,72 (m、1H)、4.13 (m、1H)、3.24-3.21 (m、1H)、2.04-2.00 (m、1H)、1.98-1.75 (m、11H)、1.40 (d、3H)
【0097】
実施例33:6-フルオロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)イソキノリン-1-アミン
製造例1で製造した(R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-アミン塩酸塩(20mg)および1-クロロ-6-フルオロ-イソキノリン(13mg)1,4-ジオキサン(1.0ml)に溶解した後、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(35μL)を徐々に加えた。反応混合物を80℃で12時間撹拌した後、室温に冷却した。反応混合物に水を加えて反応を停止した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過した。得られた濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン/酢酸エチル=1/2、v/v)で精製して、標題化合物1.5mgを得た。(収率:5.6%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.82(d、1H)、8.20(dd、1H)、8.03(dd、1H)、7.87(d、1H)、7.66(dd、1H)、7.52(td、1H)、7.41(d、1H)、7.32(m、2H)、6.92(d、1H)、4.51(m、1H)、3.23(m、1H)、2.07(br、1H)、1.95-1.76(m、8H)、1.38(d、3H)、1.26(m、2H)
【0098】
実施例34:6-クロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)イソキノリン-1-アミン
1-クロロ-6-フルオロ-イソキノリンの代わりに1,6-ジクロロイソキノリン(14mg)を使用して、実施例33と同様の手順に従って、標題化合物1.4mgを製造した。(収率:5.1%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.84(d、1H)、8.19(dd、1H)、7.98(dd、1H)、7.74(d、1H)、7.68(m、2H)、7.52(td、1H)、7.48(dd、1H)、7.41(d、1H)、6.87(d、1H)、4.51(m、1H)、3.22(m、1H)、2.07(br、1H)、1.95-1.76(m、8H)、1.38(d、3H)、1.26(m、2H)
【0099】
実施例35:4-クロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)ベンゾ[d]チアゾール-2-アミン
製造例1で製造した(R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-アミン塩酸塩(50mg)および2,4-ジクロロベンゾチアゾール(32mg)をテトラヒドロフラン(1.0ml)に溶解した。得られた溶液を封管に入れた後、トリエチルアミン(110μL)を徐々に加えた。封管を密封した後、反応混合物を120℃で12時間撹拌した後、室温に冷却した。反応混合物に水を加えて反応を停止した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過した。得られた濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン/酢酸エチル=1/2、v/v)で精製して、標題化合物15mgを得た。(収率:21.3%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.80(d、1H)、8.13(dd、1H)、7.66(dd、1H)、7.50-7.46(m、2H)、7.34-7.30(m、2H)、7.03-6.99(m、1H)、5.47(br、1H)、3.71(br、1H)、3.26-3.20(m、1H)、2.05(br、1H)、1.84-1.61(m、8H)、1.38(d、3H)、1.26(d、2H)
【0100】
実施例36:5-フルオロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン
2,4-ジクロロベンゾチアゾールの代わりに2-クロロ-5-フルオロベンゾオキサゾール(29mg)を使用して、実施例35と同様の手順に従って、標題化合物31mgを黄色液体として製造した。(収率:47.5%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.81(d、1H)、8.11(dd、1H)、7.66(dd、1H)、7.47(td、1H)、7.33(dd、1H)、7.14(dd、1H)、7.06(d、1H)、6.74(td、1H)、4.84(br、1H)、4.06(m、1H)、3.25-3.19(m、1H)、2.07(br、1H)、1.89-1.61(m、8H)、1.38(d、3H)、1.26(d、2H)
【0101】
実施例37:7-フルオロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン
2,4-ジクロロベンゾチアゾールの代わりに2-クロロ-7-フルオロベンゾオキサゾール(29mg)を使用して、実施例35と同様の手順に従って、標題化合物26mgを黄色液体として製造した。(収率:39.8%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.81(d、1H)、8.12(dd、1H)、7.66(dd、1H)、7.47(td、1H)、7.33(dd、1H)、7.16-7.07(m、2H)、6.83(m、1H)、5.02(br、1H)、4.06(m、1H)、3.23-3.20(m、1H)、2.07(br、1H)、1.89-1.61(m、8H)、1.38(d、3H)、1.26(d、2H)
【0102】
実施例38:2-クロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)キナゾリン-4-アミン
2,4-ジクロロベンゾチアゾールの代わりに2,4-ジクロロキナゾリン(34mg)を使用して、実施例35と同様の手順に従って、標題化合物43mgを製造した。(収率:62.4%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.81(d、1H)、8.12(dd、1H)、7.80-7.65(m、4H)、7.47(td、1H)、7.38(dd、1H)、5.73(m、1H)、4.60(m、1H)、3.25-3.19(m、1H)、1.98-1.61(m、9H)、1.38(d、3H)、1.26(d、2H)
【0103】
実施例39:6-クロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)フタラジン-1-アミン
製造例1で製造した(R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-アミン塩酸塩(50mg)、1,6-ジクロロフタラジン(34mg)、およびヨウ化銅(I)(9mg)をジメチルスルホキシド(1.0ml)に溶解した。得られた溶液を封管に入れた後、炭酸カリウム(43mg)を加えた。封管を密封した後、反応混合物を140℃で3時間撹拌した後、室温に冷却した。反応混合物に水を加えて反応を停止した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過した。得られた濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン/酢酸エチル=1/2、v/v)で精製して、標題化合物5.1mg黄色液体として得た。(収率:7.3%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.85(br、1H)、8.81(d、1H)、8.12(br、1H)、7.89(d、1H)、7.73(br、2H)、7.66(d、1H)、7.47(td、1H)、7.36(br、1H)、4.87(br、1H)、4.73(br、1H)、3.23-3.19(br、1H)、2.07(br、1H)、1.98-1.61(m、8H)、1.38(d、3H)、1.26(d、2H)
【0104】
実施例40:2,7-ジクロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)キナゾリン-4-アミン
2,4-ジクロロベンゾチアゾールの代わりに2,4,7-トリクロロキナゾリン(40mg)を使用して、実施例35と同様の手順に従って、標題化合物37mgを製造した。(収率:49.3%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.81(d、1H)、8.12(dd、1H)、7.77(d、1H)、7.68-7.62(m、2H)、7.47(td、1H)、7.42-7.36(m、2H)、5.71((br、1H)、4.58(m、1H)、3.23-3.19(m、1H)、1.98-1.61(m、9H)、1.38(d、3H)、1.26(d、2H)
【0105】
実施例41:2,7-ジクロロ-N-((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)キナゾリン-4-アミン
製造例4で製造した(R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-アミン塩酸塩(50mg)および2,4,7-トリクロロキナゾリン(40mg)をテトラヒドロフラン(1.0ml)に溶解した。得られた溶液を封管に入れた後、トリエチルアミン(110μL)を加えた。封管を密封した後、反応混合物を80℃で12時間撹拌した後、室温に冷却した。反応混合物に水を加えて反応を停止した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過した。得られた濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン/酢酸エチル=1/2、v/v)で精製して、標題化合物40mgを白色固体として得た。(収率:54.1%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.79(d、1H)、8.12(dd、1H)、7.77(d、1H)、7.68-7.62(m、2H)、7.47(td、1H)、7.42-7.36(m、2H)、5.58(br、1H)、4.72(m、1H)、3.23-3.19(m、1H)、2.20(br、1H)、2.06-1.98(m、2H)、1.68-1.52(m、6H)、1.38(d、3H)、1.26(d、2H)
【0106】
実施例42:7-フルオロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)-6-メトキシベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン
2,4-ジクロロベンゾチアゾールの代わりに2-クロロ-7-フルオロ-6-メトキシ-1,3-ベンゾオキサゾール(34mg)を使用して、実施例35と同様の手順に従って、標題化合物39mgを白色固体として製造した。(収率:56.0%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.78(d、1H)、8.11(dd、1H)、7.66(dd、1H)、7.47(td、1H)、7.30(d、1H)、7.02(d、1H)、6.80(t、1H)、5.26(br、1H)、4.02(m、1H)、3.89(s、3H)、3.20(m、1H)、1.81-1.74(m、8H)、1.36(d、3H)、1.26(d、2H)
【0107】
実施例43:6-クロロ-5-フルオロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン
2,4-ジクロロベンゾチアゾールの代わりに2,6-ジクロロ-5-フルオロ-1,3-ベンゾオキサゾール(35mg)を使用して、実施例35と同様の手順に従って、標題化合物35mgを白色固体として製造した。(収率:51.0%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.79(d、1H)、8.12(dd、1H)、7.65(dd、1H)、7.48(td、1H)、7.30-7.26(m、2H)、7.11(d、1H)、5.43(br、1H)、4.03(m、1H)、3.21(m、1H)、1.81-1.74(m、9H)、1.36(d、3H)、1.26(d、2H)
【0108】
実施例44:6-エトキシ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン
2,4-ジクロロベンゾチアゾールの代わりに2-クロロ-6-エトキシ-1,3-ベンゾオキサゾール(34mg)を使用して、実施例35と同様の手順に従って、標題化合物4.6mgを製造した。(収率:6.6%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.81(d、1H)、8.12(dd、1H)、7.65(dd、1H)、7.47(td、1H)、7.32(d、1H)、7.27-7.22(m、1H)、6.87(s、1H)、6.77(dd、1H)、4.05-4.00(m、3H)、3.22(m、1H)、2.08(br、1H)、1.83-1.65(m、8H)、1.42(t、3H)、1.38(d、3H)
【0109】
実施例45:6-(2-フルオロエトキシ)-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン
2,4-ジクロロベンゾチアゾールの代わりに2-クロロ-6-(2-フルオロエトキシ)-1,3-ベンゾオキサゾール(37mg)を使用して、実施例35と同様の手順に従って、標題化合物36.6mgを製造した。(収率:50.7%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.79(d、1H)、8.12(dd、1H)、7.64(dd、1H)、7.47(td、1H)、7.32(d、1H)、7.27-7.23(m、1H)、6.91(s、1H)、6.77(d、1H)、5.06(br、1H)、4.81(d、1H)、4.69(d、1H)、4.24(d、1H)、4.17(d、1H)、4.05-4.00(m、1H)、3.21(m、1H)、2.08(br、1H)、1.83-1.65(m、10H)、1.37(d、3H)
【0110】
実施例46:6,7-ジクロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン
2,4-ジクロロベンゾチアゾールの代わりに2,6,7-トリクロロ-1,3-ベンゾオキサゾール(38mg)を使用して、実施例35と同様の手順に従って、標題化合物5.1mgを製造した。(収率:7.0%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.80(d、1H)、8.13(dd、1H)、7.64(dd、1H)、7.48(td、1H)、7.32(d、1H)、7.27-7.23(m、1H)、7.17(d、1H)、4.95(br、1H)、4.06(m、1H)、3.24(m、1H)、2.08(br、1H)、1.83-1.65(m、10H)、1.37(d、3H)
【0111】
実施例47:6,7-ジフルオロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン
2,4-ジクロロベンゾチアゾールの代わりに2-クロロ-6,7-ジフルオロ-1,3-ベンゾオキサゾール(33mg)を使用して、実施例35と同様の手順に従って、標題化合物51.5mgを製造した。(収率:75.6%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.79(d、1H)、8.12(dd、1H)、7.64(dd、1H)、7.48(td、1H)、7.32(d、1H)、7.02-6.94(m、2H)、5.38(d、1H)、4.04(m、1H)、3.21(m、1H)、2.08(br、1H)、1.81-1.71(m、10H)、1.38(d、3H)
【0112】
実施例48:2-クロロ-6-フルオロ-N-((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)キナゾリン-4-アミン
製造例4で製造した(R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-アミン塩酸塩(30mg)および2,4-ジクロロ-6-フルオロキナゾリン(30mg)を1,4-ジオキサン(2.0ml)に溶解した。得られた溶液を封管に入れた後、トリエチルアミン(45μL)を加えた。封管を密封した後、反応混合物を100℃で4時間撹拌した後、室温に冷却した。反応混合物に水を加えて反応を停止した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過した。得られた濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン/酢酸エチル=1/2、v/v)で精製して、標題化合物12mgを得た。(収率:27.7%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.78(d、1H)、8.12(dd、1H)、7.78(dd、1H)、7.66(dd、1H)、7.51-7.46(m、2H)、7.36(d、1H)、7.25(m、1H)、5.62(d、1H)、4.70(m、1H)、3.18(m、1H)、2.22(br、1H)、2.06-1.97(m、4H)、1.68(br、2H)、1.58-1.52(m、4H)、1.38(d、3H)
【0113】
実施例49:2,6-ジクロロ-N-((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)キナゾリン-4-アミン
2,4-ジクロロ-6-フルオロキナゾリンの代わりに2,4,6-トリクロロキナゾリン(33mg)を使用して、実施例48と同様の手順に従って、標題化合物12mgを製造した。(収率:25.8%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.78(d、1H)、8.12(dd、1H)、7.73-7.65(m、4H)、7.48(td、1H)、7.25(m、1H)、5.69(d、1H)、4.70(m、1H)、3.18(m、1H)、2.19(br、1H)、2.06-1.97(m、4H)、1.68(br、2H)、1.58-1.52(m、4H)、1.38(d、3H)
【0114】
実施例50:2-クロロ-8-フルオロ-N-((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)キナゾリン-4-アミン
2,4-ジクロロ-6-フルオロキナゾリンの代わりに2,4-ジクロロ-8-フルオロキナゾリン(30mg)を使用して、実施例48と同様の手順に従って、標題化合物10.3mgを製造した。(収率:23.7%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.79(d、1H)、8.13(dd、1H)、7.67(dd、1H)、7.51-7.39(m、4H)、7.25(m、1H)、5.75(d、1H)、4.75(m、1H)、3.15(m、1H)、2.19(d、1H)、2.06-1.97(m、4H)、1.68(m、2H)、1.58-1.52(m、4H)、1.38(d、3H)
【0115】
実施例51:2,8-ジクロロ-N-((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)キナゾリン-4-アミン
2,4-ジクロロ-6-フルオロキナゾリンの代わりに2,4,8-トリクロロキナゾリン(33mg)を使用して、実施例48と同様の手順に従って、標題化合物12.1mgを製造した。(収率:26.9%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.79(d、1H)、8.13(dd、1H)、7.84(d、1H)、7.67-7.63(m、2H)、7.45(m、1H)、7.37(td、1H)、7.25(m、1H)、5.77(d、1H)、4.75(m、1H)、3.15(m、1H)、2.19(d、1H)、2.06-1.97(m、4H)、1.68(m、2H)、1.58-1.52(m、4H)、1.38(d、3H)
【0116】
実施例52:2-クロロ-N-((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)-8-メトキシキナゾリン-4-アミン
2,4-ジクロロ-6-フルオロキナゾリンの代わりに2,4-ジクロロ-8-メトキシキナゾリン(32mg)を使用して、実施例48と同様の手順に従って、標題化合物9.6mgを製造した。(収率:21.6%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.79(d、1H)、8.11(dd、1H)、7.67(dd、1H)、7.47(td、1H)、7.39(td、1H)、7.25(m、2H)、7.13(d、1H)、5.63(d、1H)、4.72(m、1H)、4.02(s、3H)、3.15(m、1H)、2.19(d、1H)、2.06-1.97(m、4H)、1.68(m、2H)、1.58-1.52(m、4H)、1.38(d、3H)
【0117】
実施例53:2-クロロ-N-((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)-8-(トリフルオロメトキシ)キナゾリン-4-アミン
2,4-ジクロロ-6-フルオロキナゾリンの代わりに2,4-ジクロロ-8-(トリフルオロメトキシ)キナゾリン(40mg)を使用して、実施例48と同様の手順に従って、標題化合物10.8mgを製造した。(収率:21.8%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.79(d、1H)、8.11(dd、1H)、7.69-7.65(m、3H)、7.49-7.43(m、2H)、7.25(m、1H)、5.74(d、1H)、4.70(m、1H)、3.18(m、1H)、2.19(d、1H)、2.06-1.97(m、4H)、1.68(m、2H)、1.58-1.52(m、4H)、1.38(d、3H)
【0118】
実施例54:2-クロロ-7-フルオロ-N-((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)キナゾリン-4-アミン
2,4-ジクロロ-6-フルオロキナゾリンの代わりに2,4-ジクロロ-7-フルオロキナゾリン(30mg)を使用して、実施例48と同様の手順に従って、標題化合物6.9mgを製造した。(収率:15.9%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.79(d、1H)、8.12(dd、1H)、7.73-7.64(m、2H)、7.47-7.40(m、2H)、7.25(m、1H)、7.23(t、1H)、5.61(d、1H)、4.72(m、1H)、3.18(td、1H)、2.19(d、1H)、2.06-1.97(m、4H)、1.68(m、2H)、1.58-1.52(m、4H)、1.38(d、3H)
【0119】
実施例55:2-クロロ-4-(((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)アミノ)キナゾリン-7-カルボニトリル
2,4-ジクロロ-6-フルオロキナゾリンの代わりに2,4-ジクロロキナゾリン-7-カルボニトリル(32mg)を使用して、実施例48と同様の手順に従って、標題化合物4.6mgを製造した。(収率:10.4%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.79(d、1H)、8.12(d、1H)、8.09(s、1H)、7.81(d、1H)、7.67-7.62(m、2H)、7.46(m、1H)、7.25(m、1H)、5.81(d、1H)、4.72(m、1H)、3.17(td、1H)、2.19(d、1H)、2.06-1.97(m、4H)、1.68(m、1H)、1.58-1.52(m、4H)、1.38(d、3H)、1.35(m、1H)
【0120】
実施例56:7-ブロモ-2-クロロ-N-((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)キナゾリン-4-アミン
2,4-ジクロロ-6-フルオロキナゾリンの代わりに7-ブロモ-2,4-ジクロロキナゾリン(39mg)を使用して、実施例48と同様の手順に従って、標題化合物8.0mgを製造した。(収率:16.3%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.79(d、1H)、8.12(t、1H)、7.95(s、1H)、7.66(d、1H)、7.55(m、2H)、7.46(t、1H)、7.25(m、1H)、5.68(d、1H)、4.72(m、1H)、3.16(td、1H)、2.19(d、1H)、2.06-1.97(m、4H)、1.68(m、2H)、1.58-1.52(m、4H)、1.38(d、3H)
【0121】
実施例57:2-クロロ-N-((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)-7-メチルキナゾリン-4-アミン
2,4-ジクロロ-6-フルオロキナゾリンの代わりに2,4-ジクロロ-7-メチルキナゾリン(30mg)を使用して、実施例48と同様の手順に従って、標題化合物7.1mgを製造した。(収率:16.5%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.79(d、1H)、8.12(t、1H)、7.67(d、1H)、7.58(m、2H)、7.46(t、1H)、7.30-7.24(m、2H)、5.56(d、1H)、4.73(m、1H)、3.16(td、1H)、2.51(s、3H)、2.22(d、1H)、2.06-1.97(m、4H)、1.68(m、2H)、1.58-1.52(m、4H)、1.36(d、3H)
【0122】
実施例58:2-クロロ-N-((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)-7-(トリフルオロメチル)キナゾリン-4-アミン
2,4-ジクロロ-6-フルオロキナゾリンの代わりに2,4-ジクロロ-7-(トリフルオロメチル)キナゾリン(38mg)を使用して、実施例48と同様の手順に従って、標題化合物7.7mgを製造した。(収率:16.0%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.79(d、1H)、8.12(t、1H)、8.07(s、1H)、7.84(d、1H)、7.65(t、2H)、7.46(t、1H)、7.27-7.24(m、1H)、5.82(d、1H)、4.73(m、1H)、3.16(td、1H)、2.22(d、1H)、2.06-1.97(m、4H)、1.68(m、2H)、1.58-1.52(m、4H)、1.36(d、3H)
【0123】
実施例59:2-クロロ-N-((R)-1-((トランス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)-7-メトキシキナゾリン-4-アミン
2,4-ジクロロ-6-フルオロキナゾリンの代わりに2,4-ジクロロ-7-メトキシキナゾリン(32mg)を使用して、実施例48と同様の手順に従って、標題化合物9.7mgを製造した。(収率:21.8%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.78(d、1H)、8.11(t、1H)、7.68(d、1H)、7.65(d、1H)、7.46(td、1H)、7.27-7.24(m、1H)、7.13(s、1H)、7.05(d、1H)、5.48(d、1H)、4.70(m、1H)、3.92(s、3H)、3.16(td、1H)、2.22(d、1H)、2.06-1.97(m、4H)、1.68(m、2H)、1.58-1.52(m、4H)、1.36(d、3H)
【0124】
実施例60:2-クロロ-6-フルオロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)キナゾリン-4-アミン
製造例1で製造した(R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-アミン塩酸塩(50mg)および2,4-ジクロロ-6-フルオロキナゾリン(34mg)をテトラヒドロフラン(1.0ml)に溶解した。得られた溶液を封管に入れた後、トリエチルアミン(110μL)を加えた。封管を密封した後、反応混合物を80℃で12時間撹拌した後、室温に冷却した。反応混合物に水を加えて反応を停止した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過した。得られた濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン/酢酸エチル=1/2、v/v)で精製して、標題化合物38mgを白色固体として得た。(収率:52.4%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.81(d、1H)、8.12(t、1H)、7.80(d、1H)、7.67(d、1H)、7.52-7.46(m、2H)、7.38-7.35(m、2H)、5.68(d、1H)、4.60(m、1H)、3.23(td、1H)、1.99-1.62(m、11H)、1.39(d、3H)
【0125】
実施例61:2,6-ジクロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)キナゾリン-4-アミン
2,4-ジクロロ-6-フルオロキナゾリンの代わりに2,4,6-トリクロロキナゾリン(37mg)を使用して、実施例60と同様の手順に従って、標題化合物45.2mgを白色固体として製造した。(収率:60.3%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.81(d、1H)、8.12(t、1H)、7.73-7.65(m、4H)、7.46(t、1H)、7.37(s、1H)、5.79(d、1H)、4.59(m、1H)、3.22(td、1H)、1.99-1.62(m、11H)、1.39(d、3H)
【0126】
実施例62:2-クロロ-7-フルオロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)キナゾリン-4-アミン
2,4-ジクロロ-6-フルオロキナゾリンの代わりに2,4-ジクロロ-7-フルオロキナゾリン(37mg)を使用して、実施例60と同様の手順に従って、標題化合物40.7mgを淡黄色液体として製造した。(収率:56.3%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.81(d、1H)、8.12(t、1H)、7.73(dd、1H)、7.65(dd、1H)、7.46(td、1H)、7.41(dd、1H)、7.37(d、1H)、7.22(td、1H)、5.71(d、1H)、4.59(m、1H)、3.22(td、1H)、1.99-1.62(m、11H)、1.39(d、3H)
【0127】
実施例63:2-クロロ-4-(((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)アミノ)キナゾリン-7-カルボニトリル
2,4-ジクロロ-6-フルオロキナゾリンの代わりに2,4-ジクロロキナゾリン-7-カルボニトリル(39mg)を使用して、実施例60と同様の手順に従って、標題化合物33mgを淡黄色液体として製造した。(収率:45.0%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.81(d、1H)、8.12(t、1H)、8.09(s、1H)、7.81(d、1H)、7.68-7.62(m、2H)、7.46(td、1H)、7.36(d、1H)、5.89(d、1H)、4.61(m、1H)、3.23(m、1H)、1.99-1.62(m、11H)、1.39(d、3H)
【0128】
実施例64:7-ブロモ-2-クロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)キナゾリン-4-アミン
2,4-ジクロロ-6-フルオロキナゾリンの代わりに7-ブロモ-2,4-ジクロロキナゾリン(48mg)を使用して、実施例60と同様の手順に従って、標題化合物53.4mgを淡黄色液体として製造した。(収率:65.3%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.81(d、1H)、8.12(t、1H)、7.94(s、1H)、7.67(d、1H)、7.59-7.55(m、2H)、7.46(td、1H)、7.36(d、1H)、5.89(d、1H)、4.58(m、1H)、3.22(m、1H)、1.99-1.62(m、11H)、1.39(d、3H)
【0129】
実施例65:2-クロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)-7-メチルキナゾリン-4-アミン
2,4-ジクロロ-6-フルオロキナゾリンの代わりに2,4-ジクロロ-7-メチルキナゾリン(37mg)を使用して、実施例60と同様の手順に従って、標題化合物49.5mgを淡黄色液体として製造した。(収率:69.3%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.81(d、1H)、8.12(t、1H)、7.67(dd、1H)、7.59-7.56(m、2H)、7.47(td、1H)、7.36(d、1H)、7.28(m、1H)、5.67(d、1H)、4.58(m、1H)、3.21(m、1H)、2.51(s、3H)、1.99-1.62(m、11H)、1.39(d、3H)
【0130】
実施例66:2-クロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)-7-(トリフルオロメチル)キナゾリン-4-アミン
2,4-ジクロロ-6-フルオロキナゾリンの代わりに2,4-ジクロロ-7-(トリフルオロメチル)キナゾリン(46mg)を使用して、実施例60と同様の手順に従って、標題化合物44.8mgを淡黄色液体として製造した。(収率:56.0%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.81(d、1H)、8.12(t、1H)、8.10(s、1H)、7.86(d、1H)、7.68-7.63(m、2H)、7.47(td、1H)、7.36(d、1H)、5.91(d、1H)、4.62(m、1H)、3.23(m、1H)、1.99-1.62(m、11H)、1.39(d、3H)
【0131】
実施例67:2-クロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)-7-メトキシキナゾリン-4-アミン
2,4-ジクロロ-6-フルオロキナゾリンの代わりに2,4-ジクロロ-7-メトキシキナゾリン(39mg)を使用して、実施例60と同様の手順に従って、標題化合物52.1mgを淡黄色液体として製造した。(収率:70.2%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.81(d、1H)、8.12(t、1H)、7.67(dd、1H)、7.58(d、1H)、7.46(td、1H)、7.37(d、1H)、7.13(d、1H)、7.04(dd、1H)、5.58(d、1H)、4.60(m、1H)、3.92(s、3H)、3.22(m、1H)、1.99-1.62(m、11H)、1.39(d、3H)
【0132】
実施例68:2,8-ジクロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)キナゾリン-4-アミン
2,4-ジクロロ-6-フルオロキナゾリンの代わりに2,4,8-トリクロロキナゾリン(40mg)を使用して、実施例60と同様の手順に従って、標題化合物49.5mgを淡黄色液体として製造した。(収率:66.1%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.81(d、1H)、8.12(t、1H)、7.83(d、1H)、7.68-7.73(m、2H)、7.46(td、1H)、7.39-7.35(m、2H)、5.82(d、1H)、4.60(m、1H)、3.22(m、1H)、1.99-1.62(m、11H)、1.39(d、3H)
【0133】
実施例69:2-クロロ-8-フルオロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)キナゾリン-4-アミン
2,4-ジクロロ-6-フルオロキナゾリンの代わりに2,4-ジクロロ-8-フルオロキナゾリン(37mg)を使用して、実施例60と同様の手順に従って、標題化合物44.7mgを淡黄色液体として製造した。(収率:61.8%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.81(d、1H)、8.12(t、1H)、7.67(dd、1H)、7.49-7.44(m、3H)、7.40-7.37(m、2H)、5.82(d、1H)、4.60(m、1H)、3.22(m、1H)、1.99-1.62(m、11H)、1.39(d、3H)
【0134】
実施例70:2-クロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)-8-メトキシキナゾリン-4-アミン
2,4-ジクロロ-6-フルオロキナゾリンの代わりに2,4-ジクロロ-8-メトキシキナゾリン(39mg)を使用して、実施例60と同様の手順に従って、標題化合物36.1mgを淡黄色液体として製造した。(収率:48.6%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.81(d、1H)、8.12(t、1H)、7.67(dd、1H)、7.48(td、1H)、7.44-7.37(m、2H)、7.22(d、1H)、7.13(d、1H)、5.65(d、1H)、4.58(m、1H)、4.01(s、3H)、3.22(m、1H)、1.99-1.62(m、11H)、1.39(d、3H)
【0135】
実施例71:2-クロロ-N-((R)-1-((シス)-4-(6-フルオロキノリン-4-イル)シクロヘキシル)プロパン-2-イル)-8-(トリフルオロメトキシ)キナゾリン-4-アミン
2,4-ジクロロ-6-フルオロキナゾリンの代わりに2,4-ジクロロ-8-(トリフルオロメトキシ)キナゾリン(49mg)を使用して、実施例60と同様の手順に従って、標題化合物58.4mgを淡黄色液体として製造した。(収率:70.7%)
1H-NMR (CDCl3) δ 8.81(d、1H)、8.12(t、1H)、7.68-7.64(m、3H)、7.49-7.41(m、2H)、7.37(d、1H)、5.86(d、1H)、4.59(m、1H)、3.22(m、1H)、1.99-1.62(m、11H)、1.39(d、3H)
【0136】
試験例1:Hela細胞を用いたIDO1細胞活性の分析
Hela細胞を、組織培養処理した96ウェルプレートに、100μlの培地(10%FBS、ペニシリン100U/ml、およびストレプトマイシン100μg/mlを補充したEMEM)中に20000細胞/ウェルの密度で播種した。細胞を5%COインキュベーターで24時間培養し、50ng/mlの濃度の組換えヒトインターフェロンガンマで処理した後、5%COインキュベーターで48時間培養してIDO発現を誘導した。
【0137】
IDO1細胞活性測定基質(IDO1細胞活性quickDetectサプリメント、カタログ番号62000-2、BPS Bioscience)を用いて、活性を測定した。具体的には、IDO1アッセイ培地基質1およびIDO1アッセイ培地サプリメント2を1:100の割合で培地に希釈して、アッセイ培地を調製した。各試験化合物を、新鮮なアッセイ培地で所定の濃度に希釈した。マルチピペットを用いて培地を除去した後、各試験物質を含むアッセイ培地200μlを各ウェルに加え、5%COインキュベーター内で24時間インキュベートした。翌日、各ウェルの培地140μlを新しい96ウェルプレートに移した。6.1Nトリクロロ酢酸10μlを各ウェルに加え、50℃のインキュベーターで30分間培養した。プレートを2500rpmで10分間遠心分離して、沈殿物を沈降させた。検出試薬(コンポーネントDキット、カタログ番号62000-2、BPS Bioscience)を酢酸で50倍に希釈して、検出試薬溶液を調製した。遠心分離したプレートから採取した上清100μlを新しい透明96ウェルプレートに移した後、検出試薬溶液100μlを添加した。室温で10分間反応させた後、波長480nmでの吸光度を測定した。結果の分析のために、阻害剤の処理なしでIDOタンパク質発現が誘導されたHela細胞を含むウェルの吸光度(At)を100%とし;IDOタンパク質の発現が誘導されていないHela細胞を含むウェルの吸光度(Ab)を0とした。%吸光度は、以下の式に従って計算した:%吸光度=(A-Ab)/(At-Ab)、A=試験化合物で処理したウェルの吸光度。
【0138】
上記のようにして得られた吸光度値から、各化合物の50%阻害濃度(IC50)を算出した結果を下記表1に示す。
【表1】
【0139】
表1の結果から、本発明の化合物はインドールアミン-2,3-ジオキシゲナーゼに対して優れた阻害活性を示すことがわかる。
【0140】
試験例2:HEK293細胞を用いたIDO1細胞活性の分析
HEK293細胞を、組織培養処理した96ウェルプレートに、100μlの培地(10%FBS、ペニシリン100U/ml、およびストレプトマイシン100μg/mlを補充したDMEM)中に30000細胞/ウェルの密度で播種した。細胞を5%COインキュベーター内で24時間培養し、Lipofectamine 2000(Life Technologies、#11668027)を使用して、IDO1発現ベクター(IDO1細胞ベースのアッセイキットのコンポーネントA、カタログ番号72031、BPS Bioscience)をトランスフェクトした後、5%COインキュベーター内で24時間培養して、IDOタンパク質を発現させた。
【0141】
IDO1細胞ベースのアッセイキット(カタログ番号72031、BPS Bioscience)を使用して、活性を測定した。具体的には、IDO1アッセイ培地基質1およびIDO1アッセイ培地サプリメント2を1:100の割合で培地に希釈して、アッセイ培地を調製した。各試験化合物を、新鮮なアッセイ培地で所定の濃度に希釈した。マルチピペットを用いて培地を除去した後、各試験物質を含むアッセイ培地200μlを各ウェルに加え、5%COインキュベーター内で24時間インキュベートした。翌日、各ウェルの培地140μlを新しい96ウェルプレートに移した。6.1Nトリクロロ酢酸10μlを各ウェルに加え、50℃のインキュベーターで30分間培養した。プレートを2500rpmで10分間遠心分離して、沈殿物を沈降させた。検出試薬(IDO1細胞ベースのアッセイキットのコンポーネントD、カタログ番号72031、BPS Bioscience)を酢酸で50倍に希釈して、検出試薬溶液を調製した。遠心分離したプレートから採取した上清100μlを新しい透明96ウェルプレートに移した後、検出試薬溶液100μlを添加した。室温で10分間反応させた後、波長480nmでの吸光度を測定した。結果の分析のために、阻害剤の処理なしでIDOタンパク質が発現されたHEK293細胞を含むウェルの吸光度(At)を100%とし;IDOタンパク質の発現が誘導されていないHEK293細胞を含むウェルの吸光度(Ab)を0とした。%吸光度は、以下の式に従って計算した:%吸光度=(A-Ab)/(At-Ab)、A=試験化合物で処理したウェルの吸光度。
【0142】
上記のようにして得られた吸光度値から、各化合物の50%阻害濃度(IC50)を算出した結果を下記表2に示す。
【表2】
【0143】
表2の結果から、本発明の化合物はインドールアミン-2,3-ジオキシゲナーゼに対して優れた阻害活性を示すことがわかる。
【0144】
試験例3:正常ラットへの経口投与による薬物動態の比較研究
実施例2、5および25の化合物およびBMS-986205(対照物質)の薬物動態を、それぞれラットで測定した。実施例2、5および25の化合物およびBMS-986205(対照物質)をそれぞれ、0.2%Tween80を含有する0.5%メチルセルロースに懸濁した後、10mg/5mL/kgの用量でラットに経口投与した。血液サンプルを所定の時間でラットから採取した。各サンプル中の化合物の濃度を分析して、血中濃度プロファイルを得た(図1)。それから得られた薬物動態パラメータを以下の表3に示す。
【表3】
【0145】
表3の結果からわかるように、本発明の化合物は、正常ラットで、対照(BMS-986205)と比較して、3.3~27.5倍高いCmax;および4.0~27.3倍高いAUCを示す。これらの結果は、本発明の化合物が著しく高い生体内曝露量を示すことを示している。したがって、本発明の化合物は、同用量でも、BMS-986205より、有意に高い生体内曝露量を示すことによって、優れた薬効を示すことが期待される。また、本発明の化合物は、低用量で投与した場合でも、BMS-986205と同様の生体内曝露量が得られるため、優れた安全性を示すことが期待される。
図1
【国際調査報告】