(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-14
(54)【発明の名称】ガイド付きフローバルブアセンブリおよびそれを組み込んだシステム
(51)【国際特許分類】
F16K 47/02 20060101AFI20240307BHJP
F16K 1/52 20060101ALI20240307BHJP
H01L 21/304 20060101ALI20240307BHJP
H01L 21/3065 20060101ALI20240307BHJP
【FI】
F16K47/02 D
F16K1/52 A
H01L21/304 648K
H01L21/302 101G
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023558363
(86)(22)【出願日】2022-03-17
(85)【翻訳文提出日】2023-10-20
(86)【国際出願番号】 US2022020709
(87)【国際公開番号】W WO2022203931
(87)【国際公開日】2022-09-29
(32)【優先日】2021-03-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518057228
【氏名又は名称】アイコール・システムズ・インク
(74)【代理人】
【識別番号】110003579
【氏名又は名称】弁理士法人山崎国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100118647
【氏名又は名称】赤松 利昭
(74)【代理人】
【識別番号】100123892
【氏名又は名称】内藤 忠雄
(74)【代理人】
【識別番号】100169993
【氏名又は名称】今井 千裕
(74)【代理人】
【識別番号】100173978
【氏名又は名称】朴 志恩
(72)【発明者】
【氏名】カーソン、スティーブン
【テーマコード(参考)】
3H052
3H066
5F004
5F157
【Fターム(参考)】
3H052AA01
3H052BA13
3H052CA03
3H052CC02
3H066AA01
3H066BA02
3H066BA04
3H066EA33
5F004AA16
5F004BC03
5F004BD04
5F004CA02
5F004EA10
5F157CF14
5F157CF42
5F157CF44
5F157CF60
5F157CF90
5F157CF99
(57)【要約】
流体の流れを制御する装置は、半導体製造用のプロセス流体を供給するための重要なコンポーネントである。流体の流れを制御するためのこれらの装置は、異なる流量で、しばしば、かつ変動を最小限に抑えた流れを提供できるバルブに依存する。一実施形態では、バルブアセンブリが開示されており、このバルブアセンブリは、バルブボディ、閉鎖部材、シート、およびラジアルフローガイドを有する。ラジアルフローガイドは複数の流路を有する。閉鎖部材はニードルを有し、このニードルは複数の溝を有する。その結果、バルブアセンブリにより、流体の制御が改善され、その結果生じる流れの変動が低減される。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品を処理するシステムであって、前記システムは、
プロセス流体を供給するように構成された流体供給源と、
流量制御装置であって、前記装置は入口、出口、およびバルブアセンブリを有し、前記装置の入口は前記流体供給源に流体的に結合され、前記バルブアセンブリは、前記入口と前記出口との間に流体的に結合され、前記バルブアセンブリは、
ボディであって、前記ボディは入口、出口、および前記入口と前記出口との間に延びる流路を有する、ボディと、
前記流路内に配置されたシートと、
前記シートに係合して前記流路を塞ぐよう構成された閉鎖部材と、
前記閉鎖部材に結合され、前記流路を塞ぐ閉状態から流体の流れを許容する開状態へと前記閉鎖部材を動かすアクチュエータアセンブリと、
前記流路内に配置されたラジアルフローガイドと、
前記シート、前記閉鎖部材、および前記ラジアルフローガイドを通って延びる長手方向軸と、
を備える、流量制御装置と、
前記装置の前記出口に流体的に結合された出口マニホールドと、
前記出口マニホールドに流体的に結合された処理チャンバと、
を備えることを特徴とするシステム。
【請求項2】
前記閉鎖部材はダイアフラムおよびニードルを備えることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記閉鎖部材は、固定部と可動部とを備え、前記固定部は前記ラジアルフローガイドに係合し、前記可動部は前記シートに係合することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記流路は、前記ボディの前記入口から前記シートに延びる第1の容積を備え、前記第1の容積は、前記ボディ、前記シート、及び前記閉鎖部材により画定されることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記流路は、前記シートから前記ボディの前記出口に延びる第2の容積をさらに備え、前記第2の容積は、前記ボディ、前記シート、及び前記閉鎖部材により画定されることを特徴とする請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記ラジアルフローガイドは、前記第1の容積を外側チャンバと内側チャンバとに分割し、複数の流路が前記外側チャンバから前記内側チャンバに延びることを特徴とする請求項4に記載のシステム。
【請求項7】
前記複数の流路は、前記シートと、前記ラジアルフローガイドを形成する複数のキャスタレーションとにより画定されることを特徴とする請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記ラジアルフローガイドは、前記バルブアセンブリの前記長手方向軸に沿って上面から下面に延び、前記ラジアルフローガイドは、前記下面に形成された複数のキャスタレーションを備えることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記閉鎖部材は、固定部および可動部を備え、前記可動部はダイアフラムとニードルとを備え、前記ニードルは前記ダイアフラムに取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記閉鎖部材は、ダイアフラムおよびニードルを備え、前記ニードルは、上端、下端、円筒部分、および溝付き部分を備え、前記バルブアセンブリの前記長手方向軸は、前記上端から前記下端に延び、前記溝付き部分は、前記下端から前記円筒部分に延び、前記溝付き部分は、複数の溝を備えることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記円筒部分は第1の直径を有し、前記溝付き部分は第2の直径を有し、前記第1の直径と前記第2の直径とは等しいことを特徴とする請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記溝付き部分の前記複数の溝は、前記長手方向軸の周りを円周方向に隔てられていることを特徴とする請求項10に記載のシステム。
【請求項13】
前記複数の溝は、前記長手方向軸の周りに等間隔に隔てられていることを特徴とする請求項10に記載のシステム。
【請求項14】
前記複数の溝の各々は底面を備え、前記底面の前記長手方向軸からの半径方向の距離は前記ニードルの前記下端からの距離が増加するにつれて増加することを特徴とする請求項10に記載のシステム。
【請求項15】
前記閉鎖部材は複数の溝を備え、前記ラジアルフローガイドは複数の流路の少なくとも一部を画定し、前記複数の流路の数は前記複数の溝よりも多いことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項16】
前記閉鎖部材は複数の溝を備え、前記ラジアルフローガイドは複数の流路の少なくとも一部を画定し、前記複数の流路の数は前記複数の溝と同じであることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項17】
前記閉鎖部材は複数の溝を備え、前記ラジアルフローガイドは複数の流路の少なくとも一部を画定し、前記複数の溝の数は前記複数の流路よりも多いことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項18】
前記閉鎖部材は複数の溝を備え、前記ラジアルフローガイドは複数の流路の少なくとも一部を画定し、前記複数の流路は前記複数の溝と回転方向に位置合わせされていることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項19】
前記閉鎖部材は円筒部分及び溝付き部分を備え、前記円筒部分は、前記閉鎖部材が前記閉状態のとき前記シートと接触し、前記閉鎖部材が前記開状態のとき前記溝付き部分は前記シートと接触することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項20】
前記閉鎖部材は、円筒部分、溝付き部分、および前記閉鎖部材の上端から下端に延びる前記バルブアセンブリの前記長手方向軸を備え、前記溝付き部分は、前記長手方向軸に対して鋭角をなす溝軸に沿って伸びている複数の溝を備えることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項21】
前記ラジアルフローガイドは、円筒部分、円錐部、および複数のキャスタレーションを備え、前記複数のキャスタレーションは前記円錐部分に形成されることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項22】
前記閉鎖部材は複数の溝を備え、前記複数の溝の各々は溝軸に沿って延び、前記溝軸は前記バルブアセンブリの前記長手方向軸に対して傾いていることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項23】
前記溝軸は前記長手方向軸に対して鋭角となっていることを特徴とする請求項22に記載のシステム。
【請求項24】
前記バルブアセンブリの前記ボディは、ポケット、前記シート、前記ラジアルフローガイド、および前記ポケット内に配置された前記閉鎖部材の一部を備えることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項25】
前記ボディは、第1の環状溝および第2の環状溝を備え、前記第1の環状溝は前記閉鎖部材の環状リングを受け入れ、前記第2の環状溝は前記シートの環状リングを受け入れることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項26】
前記ポケットは、床、前記床と接触する前記シートの下面、および前記ラジアルフローガイドの下面と接触する前記シートの上部を備えることを特徴とする請求項24に記載のシステム。
【請求項27】
流量制御装置であって、前記装置は、
入口と、
出口と、
バルブアセンブリであって、前記バルブアセンブリは前記入口と前記出口との間に流体的に結合され、前記バルブアセンブリは、
ボディであって、前記ボディは入口、出口、および前記入口と前記出口との間に延びる流路を有する、ボディと、
前記流路内に配置されたシートと、
前記シートに係合して前記流路を塞ぐよう構成された閉鎖部材と、
前記閉鎖部材に結合され、前記流路を塞ぐ閉状態から流体の流れを許容する開状態へと前記閉鎖部材を動かすアクチュエータアセンブリと、
前記流路内に配置されたラジアルフローガイドと、
前記シート、前記閉鎖部材、および前記ラジアルフローガイドを通って延びる長手方向軸と、
を備えるバルブアセンブリと、
を備えることを特徴とする流量制御装置。
【請求項28】
前記閉鎖部材はダイアフラムおよびニードルを備えることを特徴とする請求項27に記載のシステム。
【請求項29】
前記閉鎖部材は、固定部と可動部とを備え、前記固定部は前記ラジアルフローガイドに係合し、前記可動部は前記シートに係合することを特徴とする請求項27に記載のシステム。
【請求項30】
前記流路は、前記ボディの前記入口から前記シートに延びる第1の容積を備え、前記第1の容積は、前記ボディ、前記シート、及び前記閉鎖部材により画定されることを特徴とする請求項27に記載のシステム。
【請求項31】
前記流路は、前記シートから前記ボディの前記出口に延びる第2の容積をさらに備え、前記第2の容積は、前記ボディ、前記シート、及び前記閉鎖部材により画定されることを特徴とする請求項30に記載のシステム。
【請求項32】
前記ラジアルフローガイドは、前記第1の容積を外側チャンバと内側チャンバとに分割し、複数の流路が前記外側チャンバから前記内側チャンバに延びることを特徴とする請求項30に記載のシステム。
【請求項33】
前記複数の流路は、前記シートと、前記ラジアルフローガイドを形成する複数のキャスタレーションとにより画定されることを特徴とする請求項32に記載のシステム。
【請求項34】
前記ラジアルフローガイドは、前記バルブアセンブリの前記長手方向軸に沿って上面から下面に延び、前記ラジアルフローガイドは、前記下面に形成された複数のキャスタレーションを備えることを特徴とする請求項27に記載のシステム。
【請求項35】
前記閉鎖部材は、固定部および可動部を備え、前記可動部はダイアフラムとニードルとを備え、前記ニードルは前記ダイアフラムに取り付けられていることを特徴とする請求項27に記載のシステム。
【請求項36】
前記閉鎖部材は、ダイアフラムおよびニードルを備え、前記ニードルは、上端、下端、円筒部分、および溝付き部分を備え、前記バルブアセンブリの前記長手方向軸は、前記上端から前記下端に延び、前記溝付き部分は、前記下端から前記円筒部分に延び、前記溝付き部分は、複数の溝を備えることを特徴とする請求項27に記載のシステム。
【請求項37】
前記円筒部分は第1の直径を有し、前記溝付き部分は第2の直径を有し、前記第1の直径と前記第2の直径とは等しいことを特徴とする請求項36に記載のシステム。
【請求項38】
前記溝付き部分の前記複数の溝は、前記長手方向軸の周りを円周方向に隔てられていることを特徴とする請求項36に記載のシステム。
【請求項39】
前記複数の溝は、前記長手方向軸の周りを円周方向に等間隔に隔てられていることを特徴とする請求項36に記載のシステム。
【請求項40】
前記複数の溝の各々は底面を備え、前記底面の前記長手方向軸からの半径方向の距離は前記ニードルの前記下端からの距離が増加するにつれて増加することを特徴とする請求項36に記載のシステム。
【請求項41】
前記閉鎖部材は複数の溝を備え、前記ラジアルフローガイドは複数の流路の少なくとも一部を画定し、前記複数の流路の数は前記複数の溝よりも多いことを特徴とする請求項27に記載のシステム。
【請求項42】
前記閉鎖部材は複数の溝を備え、前記ラジアルフローガイドは複数の流路の少なくとも一部を画定し、前記複数の流路の数は前記複数の溝と同じであることを特徴とする請求項27に記載のシステム。
【請求項43】
前記閉鎖部材は複数の溝を備え、前記ラジアルフローガイドは複数の流路の少なくとも一部を画定し、前記複数の溝の数は前記複数の流路よりも多いことを特徴とする請求項27に記載のシステム。
【請求項44】
前記閉鎖部材は複数の溝を備え、前記ラジアルフローガイドは複数の流路の少なくとも一部を画定し、前記複数の流路は前記複数の溝と回転方向に位置合わせされていることを特徴とする請求項27に記載のシステム。
【請求項45】
前記閉鎖部材は円筒部分及び溝付き部分を備え、前記円筒部分は、前記閉鎖部材が前記閉状態のとき前記シートと接触し、前記閉鎖部材が前記開状態のとき前記溝付き部分は前記シートと接触することを特徴とする請求項27に記載のシステム。
【請求項46】
前記閉鎖部材は、円筒部分、溝付き部分、および前記閉鎖部材の上端から下端に延びる前記バルブアセンブリの前記長手方向軸を備え、前記溝付き部分は、前記長手方向軸に対して鋭角をなす溝軸に沿って伸びている複数の溝を備えることを特徴とする請求項27に記載のシステム。
【請求項47】
前記ラジアルフローガイドは、円筒部分、円錐部、および複数のキャスタレーションを備え、前記複数のキャスタレーションは前記円錐部分に形成されることを特徴とする請求項27に記載のシステム。
【請求項48】
前記閉鎖部材は複数の溝を備え、前記複数の溝の各々は溝軸に沿って延び、前記溝軸の各々は前記バルブアセンブリの前記長手方向軸に対して傾いていることを特徴とする請求項27に記載のシステム。
【請求項49】
前記溝軸は前記長手方向軸に対して鋭角となっていることを特徴とする請求項48に記載のシステム。
【請求項50】
前記バルブアセンブリの前記ボディは、ポケット、前記シート、前記ラジアルフローガイド、および前記ポケット内に配置された前記閉鎖部材の一部を備えることを特徴とする請求項27に記載のシステム。
【請求項51】
前記ボディは、第1の環状溝および第2の環状溝を備え、前記第1の環状溝は前記閉鎖部材の環状リングを受け入れ、前記第2の環状溝は前記シートの環状リングを受け入れることを特徴とする請求項50に記載のシステム。
【請求項52】
前記ポケットは、床、前記床と接触する前記シートの下面、および前記ラジアルフローガイドの下面と接触する前記シートの上部を備えることを特徴とする請求項50に記載のシステム。
【請求項53】
バルブアセンブリであって、前記バルブアセンブリは、
ボディであって、前記ボディは入口、出口、および前記入口と前記出口との間に延びる流路を有する、ボディと、
前記流路内に配置されたシートと、
前記シートに係合して前記流路を塞ぐよう構成された閉鎖部材と、
前記閉鎖部材に結合され、前記流路を塞ぐ閉状態から流体の流れを許容する開状態へと前記閉鎖部材を動かすアクチュエータアセンブリと、
前記流路内に配置されたラジアルフローガイドと、
前記シート、前記閉鎖部材、および前記ラジアルフローガイドを通って延びる長手方向軸と、
を備えることを特徴とするバルブアセンブリ。
【請求項54】
前記閉鎖部材はダイアフラムおよびニードルを備えることを特徴とする請求項53に記載のシステム。
【請求項55】
前記閉鎖部材は、固定部と可動部とを備え、前記固定部は前記ラジアルフローガイドに係合し、前記可動部は前記シートに係合することを特徴とする請求項53に記載のシステム。
【請求項56】
前記流路は、前記ボディの前記入口から前記シートに延びる第1の容積を備え、前記第1の容積は、前記ボディ、前記シート、及び前記閉鎖部材により画定されることを特徴とする請求項53に記載のシステム。
【請求項57】
前記流路は、前記シートから前記ボディの前記出口に延びる第2の容積をさらに備え、前記第2の容積は、前記ボディ、前記シート、及び前記閉鎖部材により画定されることを特徴とする請求項56に記載のシステム。
【請求項58】
前記ラジアルフローガイドは、前記第1の容積を外側チャンバと内側チャンバとに分割し、複数の流路が前記外側チャンバから前記内側チャンバに延びることを特徴とする請求項56に記載のシステム。
【請求項59】
前記複数の流路は、前記シートと、前記ラジアルフローガイドを形成する複数のキャスタレーションとにより画定されることを特徴とする請求項58に記載のシステム。
【請求項60】
前記ラジアルフローガイドは、前記バルブアセンブリの前記長手方向軸に沿って上面から下面に延び、前記ラジアルフローガイドは、前記下面に形成された複数のキャスタレーションを備えることを特徴とする請求項53に記載のシステム。
【請求項61】
前記閉鎖部材は、固定部および可動部を備え、前記可動部はダイアフラムとニードルとを備え、前記ニードルは前記ダイアフラムに取り付けられていることを特徴とする請求項53に記載のシステム。
【請求項62】
前記閉鎖部材は、ダイアフラムおよびニードルを備え、前記ニードルは、上端、下端、前記上端から前記下端に延びる前記バルブアセンブリの前記長手方向軸、円筒部分、および溝付き部分を備え、前記溝付き部分は、前記下端から前記円筒部分に延び、前記溝付き部分は、複数の溝を備えることを特徴とする請求項53に記載のシステム。
【請求項63】
前記円筒部分は第1の直径を有し、前記溝付き部分は第2の直径を有し、前記第1の直径と前記第2の直径とは等しいことを特徴とする請求項62に記載のシステム。
【請求項64】
前記溝付き部分の前記複数の溝は、前記長手方向軸の周りを円周方向に隔てられていることを特徴とする請求項62に記載のシステム。
【請求項65】
前記複数の溝は、前記長手方向軸の周りを円周方向に等間隔に隔てられていることを特徴とする請求項62に記載のシステム。
【請求項66】
前記複数の溝の各々は底面を備え、前記底面の前記長手方向軸からの半径方向の距離は前記ニードルの前記下端からの距離が増加するにつれて増加することを特徴とする請求項62に記載のシステム。
【請求項67】
前記閉鎖部材は複数の溝を備え、前記ラジアルフローガイドは複数の流路の少なくとも一部を画定し、前記複数の流路の数は前記複数の溝よりも多いことを特徴とする請求項53に記載のシステム。
【請求項68】
前記閉鎖部材は複数の溝を備え、前記ラジアルフローガイドは複数の流路の少なくとも一部を画定し、前記複数の流路の数は前記複数の溝と同じであることを特徴とする請求項53に記載のシステム。
【請求項69】
前記閉鎖部材は複数の溝を備え、前記ラジアルフローガイドは複数の流路の少なくとも一部を画定し、前記複数の溝の数は前記複数の流路よりも多いことを特徴とする請求項53に記載のシステム。
【請求項70】
前記閉鎖部材は複数の溝を備え、前記ラジアルフローガイドは複数の流路の少なくとも一部を画定し、前記複数の流路は前記複数の溝と回転方向に位置合わせされていることを特徴とする請求項53に記載のシステム。
【請求項71】
前記閉鎖部材は円筒部分及び溝付き部分を備え、前記円筒部分は、前記閉鎖部材が前記閉状態のとき前記シートと接触し、前記閉鎖部材が前記開状態のとき前記溝付き部分は前記シートと接触することを特徴とする請求項53に記載のシステム。
【請求項72】
前記閉鎖部材は、円筒部分、溝付き部分、および前記閉鎖部材の上端から下端に延びる前記バルブアセンブリの前記長手方向軸を備え、前記溝付き部分は、前記長手方向軸に対して鋭角をなす溝軸に沿って伸びている複数の溝を備えることを特徴とする請求項53に記載のシステム。
【請求項73】
前記ラジアルフローガイドは、円筒部分、円錐部、および複数のキャスタレーションを備え、前記複数のキャスタレーションは前記円錐部分に形成されることを特徴とする請求項53に記載のシステム。
【請求項74】
前記閉鎖部材は複数の溝を備え、前記複数の溝の各々は溝軸に沿って延び、前記溝軸の各々は前記バルブアセンブリの前記長手方向軸に対して傾いていることを特徴とする請求項53に記載のシステム。
【請求項75】
前記溝軸は前記長手方向軸に対して鋭角となっていることを特徴とする請求項74に記載のシステム。
【請求項76】
前記バルブアセンブリの前記ボディは、ポケット、前記シート、前記ラジアルフローガイド、および前記ポケット内に配置された前記閉鎖部材の一部を備えることを特徴とする請求項53に記載のシステム。
【請求項77】
前記ボディは、第1の環状溝および第2の環状溝を備え、前記第1の環状溝は前記閉鎖部材の環状リングを受け入れ、前記第2の環状溝は前記シートの環状リングを受け入れることを特徴とする請求項76に記載のシステム。
【請求項78】
前記ポケットは、床、前記床と接触する前記シートの下面、および前記ラジアルフローガイドの下面と接触する前記シートの上部を備えることを特徴とする請求項76に記載のシステム。
【請求項79】
物品を製造する方法であって、前記方法は、
a)プロセス流体の流量制御装置を提供するステップであって、前記流量制御装置はバルブアセンブリを備え、前記バルブアセンブリは、入口と出口と前記入口と前記出口との間に延びる流路とを有するボディ、前記流路に配置されたシート、前記シートに係合して前記流路を塞ぐよう構成された閉鎖部材、前記閉鎖部材に結合され、前記流路を塞ぐ閉状態から流体の流れを許容する開状態へと前記閉鎖部材を動かすアクチュエータアセンブリ、前記流路内に配置されたラジアルフローガイド、および前記シートと前記閉鎖部材と前記ラジアルフローガイドとを通って延びる長手方向軸を備えることを特徴とする、ステップと、
b)前記プロセス流体を前記流量制御装置に供給するステップと、
c)記流量制御装置の前記バルブアセンブリを通って前記プロセス流体を前記流量制御装置の前記出口に流すステップであって、前記流量制御装置 の前記出口は出口マニホールドに流体的に結合されていることを特徴とする、ステップと、
d)前記プロセス流体を前記流量制御装置の前記出口から前記出口マニホールドに流体的に結合されている処理チャンバに供給するステップと、
e)前記処理チャンバないで分ピンを処理するステップと、
を備えることを特徴とする方法。
【請求項80】
前記物品は、半導体デバイスであることを特徴とする請求項79に記載の方法。
【請求項81】
ステップc)は、前記バルブアセンブリの前記入口を通り、前記ラジアルフローガイドを通り、前記バルブシートを横切り、前記バルブアセンブリの前記出口を通って流れるプロセス流体を備えることを特徴とする請求項79に記載の方法。
【請求項82】
ステップc)は、前記バルブアセンブリの前記入口を通り、前記ラジアルフローガイドを通り、前記閉鎖部材の複数の溝を通り、前記ラジアルフローガイドの前記出口を通って流れるプロセス流体を備えることを特徴とする請求項79に記載の方法。
【請求項83】
物品を処理するシステムであって、前記システムは、
プロセス流体を供給するように構成された流体供給源と、
流量制御装置であって、前記装置は入口、出口、およびバルブアセンブリを有し、前記装置の入口は前記流体供給源に流体的に結合され、前記バルブアセンブリは、前記入口と前記出口との間に流体的に結合され、前記バルブアセンブリは、
ボディであって、前記ボディは入口、出口、および前記入口と前記出口との間に延びる流路を有する、ボディと、
前記流路内に配置されたシートと、
前記シートに係合して前記流路を塞ぐよう構成された閉鎖部材であって、前記閉鎖部材は、ダイアフラムおよびニードルを備え、前記ニードルは、上端、下端、円筒部分、および溝付き部分を備え、前記溝付き部分は、前記下端から前記円筒部分に延び、前記溝付き部分は、複数の溝を備える、閉鎖部材と、
前記閉鎖部材に結合され、前記流路を塞ぐ閉状態から流体の流れを許容する開状態へと前記閉鎖部材を動かすアクチュエータアセンブリと、
前記シートおよび前記閉鎖部材を通って延びる長手方向軸と、
を備える、流量制御装置と、
前記装置の前記出口に流体的に結合された出口マニホールドと、
前記出口マニホールドに流体的に結合された処理チャンバと、
を備えることを特徴とするシステム。
【請求項84】
前記閉鎖部材は、固定部と可動部とを備え、前記可動部は前記シートに係合することを特徴とする請求項83に記載のシステム。
【請求項85】
前記流路は、前記ボディの前記入口から前記シートに延びる第1の容積を備え、前記第1の容積は、前記ボディ、前記シート、及び前記閉鎖部材により画定されることを特徴とする請求項83に記載のシステム。
【請求項86】
前記流路は、前記シートから前記ボディの前記出口に延びる第2の容積をさらに備え、前記第2の容積は、前記ボディ、前記シート、及び前記閉鎖部材により画定されることを特徴とする請求項85に記載のシステム。
【請求項87】
前記バルブアセンブリは、ラジアルフローガイドをさらに備え、前記ラジアルフローガイドは、前記第1の容積を外側チャンバと内側チャンバとに分割し、複数の流路が前記外側チャンバから前記内側チャンバに延びることを特徴とする請求項85に記載のシステム。
【請求項88】
前記複数の流路は、前記シートと、前記ラジアルフローガイドを形成する複数のキャスタレーションとにより画定されることを特徴とする請求項87に記載のシステム。
【請求項89】
前記バルブアセンブリは、ラジアルフローガイドをさらに備え、前記ラジアルフローガイドは、前記バルブアセンブリの前記長手方向軸に沿って上面から下面に延び、前記ラジアルフローガイドは、前記下面に形成された複数のキャスタレーションを備えることを特徴とする請求項83に記載のシステム。
【請求項90】
前記閉鎖部材は、固定部および可動部を備え、前記可動部はダイアフラムとニードルとを備え、前記ニードルは前記ダイアフラムに取り付けられていることを特徴とする請求項83に記載のシステム。
【請求項91】
前記円筒部分は第1の直径を有し、前記溝付き部分は第2の直径を有し、前記第1の直径と前記第2の直径とは等しいことを特徴とする請求項83に記載のシステム。
【請求項92】
前記溝付き部分の前記複数の溝は、前記長手方向軸の周りを円周方向に隔てられていることを特徴とする請求項83に記載のシステム。
【請求項93】
前記複数の溝は、前記長手方向軸の周りに等間隔に隔てられていることを特徴とする請求項83に記載のシステム。
【請求項94】
前記複数の溝の各々は底面を備え、前記底面の前記長手方向軸からの半径方向の距離は前記ニードルの前記下端からの距離が増加するにつれて増加することを特徴とする請求項83に記載のシステム。
【請求項95】
前記複数の溝は前記長手方向軸に対して鋭角をなす溝軸に沿って伸びていることを特徴とする請求項83に記載のシステム。
【請求項96】
前記バルブアセンブリの前記ボディは、ポケット、前記シート、前記ラジアルフローガイド、および前記ポケット内に配置された前記閉鎖部材の一部を備えることを特徴とする請求項83に記載のシステム。
【請求項97】
前記ボディは、第1の環状溝および第2の環状溝を備え、前記第1の環状溝は前記閉鎖部材の環状リングを受け入れ、前記第2の環状溝は前記シートの環状リングを受け入れることを特徴とする請求項96に記載のシステム。
【請求項98】
前記ポケットは、床、前記床と接触する前記シートの下面、および前記ラジアルフローガイドの下面と接触する前記シートの上部を備えることを特徴とする請求項96に記載のシステム。
【請求項99】
前記ニードルは環をさらに備え、前記環は前記円筒部分から延びていることを特徴とする請求項83に記載のシステム。
【請求項100】
前記環は、前記シートと係合するよう構成されたフェースシールを備えることを特徴とする請求項99に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2021年3月22日に出願された米国仮出願63/164,139に基づく優先権を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれるものとする。
【背景技術】
【0002】
流量制御は、半導体チップ製造における重要な技術の1つである。流体の流れを制御する装置は、半導体製造やその他の工業プロセスに既知の流量のプロセス流体を供給するために重要である。このようなデバイスは、さまざまな用途で流体の流れを測定し、正確に制御するために使用される。この制御は、変動を最小限に抑えて正確な流量を供給するバルブアセンブリに依存している。
【0003】
チップ製造技術が向上するにつれて、流量制御装置に対する需要も高まる。半導体製造プロセスでは、より正確な測定、装置コストの削減、過渡応答時間の改善、ガス供給のタイミングの不変性の向上など、パフォーマンスの向上がますます求められている。ガスと液体の供給の不変性を向上させるために、改良されたバルブアセンブリが望まれている。
【発明の概要】
【0004】
本技術は、質量流量コントローラまたは他の気体または液体の供給装置で使用するためのバルブアセンブリを対象とする。これらの気体または液体の供給装置の1つ以上は、半導体チップの製造、ソーラーパネルの製造などの幅広いプロセスで使用できる。
【0005】
一実施形態では、本発明は物品を処理するシステムである。このシステムは、プロセス流体を供給するように構成された流体供給源と、流量制御装置とを有する。流量制御装置は入口、出口、およびバルブアセンブリを有し、装置の入口は流体供給源に流体的に結合され、バルブアセンブリは入口と出口との間に流体的に結合される。バルブアセンブリは、ボディ、シート、閉鎖部材、アクチュエータ、半径方向の流れガイド、および長手方向軸を有する。バルブアセンブリのボディは入口と出口を有し、流路は入口と出口の間に延びる。シートは流路内に位置する。閉鎖部材は、シートに係合して流路を塞ぐ閉鎖状態から、流体が流れるようになる開状態に動く。ラジアルフローガイドは流路内に配置されている。長手方向軸は、シート、閉鎖部材、およびラジアルフローガイドを通って延びる。このシステムはさらに、装置の出口に流体的に結合された出口マニホールドと、出口マニホールドに流体的に結合された処理チャンバとを有する。
【0006】
別の実施形態では、本発明は流量制御装置である。この流量制御装置は、入口、出口およびバルブアセンブリを有し、バルブアセンブリは入口と出口との間に流体的に結合される。バルブアセンブリは、ボディ、シート、閉鎖部材、アクチュエータ、ラジアルフローガイド、および長手方向軸を有する。バルブアセンブリのボディは入口と出口を有し、流路は入口と出口の間に延びる。シートは流路内に位置する。閉鎖部材は、シートに係合して流路を塞ぐように構成されている。アクチュエータアセンブリは閉鎖部材に結合され、流路を塞ぐ閉鎖状態から流体の流れを許容する開状態に閉鎖部材を動かす。ラジアルフローガイドは流路内に配置されている。長手方向軸は、シート、閉鎖部材、およびラジアルフローガイドを通って延びる。
【0007】
さらに別の実施形態では、本発明はバルブアセンブリである。バルブアセンブリは、ボディ、シート、閉鎖部材、アクチュエータ、ラジアルフローガイド、および長手方向軸を有する。バルブアセンブリのボディは入口と出口を有し、流路は入口と出口の間に延びる。シートは流路内に位置する。閉鎖部材は、シートに係合して流路を塞ぐように構成されている。アクチュエータアセンブリは閉鎖部材に結合され、流路を塞ぐ閉鎖状態から流体の流れを許容する開状態に、閉鎖部材を移動させる。長手方向軸は、シート、閉鎖部材、およびラジアルガイドを通って延びる。
【0008】
別の実施形態では、本発明は物を製造する方法である。この方法は、プロセス流体の流量制御装置を提供することを含み、流量制御装置はバルブアセンブリを有し、バルブアセンブリは入口および出口と入口と出口との間に延びる流路とを有するボディを有する。流路にはシートが配置されている。閉鎖部材は、シートに係合して流路を塞ぐように構成されている。アクチュエータアセンブリは閉鎖部材に結合され、流路を塞ぐ閉鎖状態から流体の流れを許容する開状態に、閉鎖部材を移動させる。ラジアルフローガイドが流路内に配置されている。長手方向軸は、座部、閉鎖部材、およびラジアルフローガイドを通って延びる。プロセス流体は、流量制御装置に供給される。プロセス流体は、流量制御装置の出口への流量を制御する流量制御装置のバルブアセンブリを通って流される。流量制御装置の出口は、出口マニホールドに流体的に結合される。プロセス流体は、流量制御装置の出口から、出口マニホールドに流体的に結合された処理チャンバに送られる。最後に、処理チャンバ内で物品の処理が実行される。
【0009】
さらに別の実施形態では、本発明は物を処理するシステムである。このシステムは、プロセス流体を供給するように構成された流体供給源と、流量制御装置とを有する。流量制御装置は、入口、出口、およびバルブアセンブリを有し、装置の入口は流体供給源に流体的に結合され、バルブアセンブリは入口と出口との間に流体的に結合される。バルブアセンブリは、ボディ、シート、閉鎖部材、アクチュエータ、および長手方向軸を有する。バルブアセンブリのボディは入口と出口を有し、流路は入口と出口の間に延びている。シートは流路内に位置する。閉鎖部材は、シートに係合して流路を塞ぐように構成されている。閉鎖部材はダイアフラムとニードルを有し、ニードルは上端、下端、円筒部分、および溝部を有する。溝部は下端から円筒部まで延びており、溝部は複数の溝を有する。アクチュエータアセンブリは閉鎖部材に結合され、流路を塞ぐ閉鎖状態から流体の流れを許容する開状態に、閉鎖部材を移動させる。長手方向軸は、シートおよび閉鎖部材を通って延びている。このシステムはさらに、装置の出口に流体的に結合された出口マニホールドと、出口マニホールドに流体的に結合された処理チャンバとを有する。
【0010】
本技術のさらなる応用分野は、以下に記載する詳細な説明から明らかになる。詳細な説明および特定の例は、好ましい実施形態を示しているが、例示のみを目的としており、技術の範囲を限定することを意図していないことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0011】
ここに開示する発明は、詳細な説明および添付の図面からさらに良く理解できる。
【0012】
【
図1】流量制御のための1つ以上の装置を利用して半導体デバイスを製造するためのシステムの概略図である。
【0013】
【
図2】
図1のプロセスで利用できる流量制御を行うための複数の装置を備える流体供給モジュールの斜視図である。
【0014】
【
図3】
図2の流体供給モジュールで利用できるフローコンポーネントの斜視図である。
【0015】
【
図4】
図2のフローコンポーネントの左側面図である。
【0016】
【
図5】V-V線に沿って切断した
図3のフローコンポーネントの断面図である。
【0017】
【
図6】
図3のフローコンポーネントで利用できるバルブアセンブリの斜視図である。
【0018】
【
図7】VII-VII線に沿って切断した、バルブアセンブリが閉状態にあるときの
図6のバルブアセンブリの断面図である。
【0019】
【
図8】VII-VII線に沿って切断した、バルブアセンブリが開状態にあるときの
図6のバルブアセンブリの断面図である。
【0020】
【
図9】VII-VII線に沿って切断した、バルブアセンブリが閉状態にあるときの
図6のバルブアセンブリの一部の断面図である。
【0021】
【
図10】VII-VII線に沿って切断した、バルブアセンブリが開状態にあるときの
図6のバルブアセンブリの一部の断面図である。
【0022】
【
図11】バルブアセンブリの閉鎖部材が閉状態にあるときの
図6のバルブアセンブリの一部を示す斜視図である。
【0023】
【
図12】バルブアセンブリの閉鎖部材が開状態にあるときの
図6のバルブアセンブリの一部を示す斜視図である。
【0024】
【
図13】
図11のバルブアセンブリの一部の分解斜視図である。
【0025】
【
図14】
図11のバルブアセンブリのラジアルフローガイドの斜視図である。
【0026】
【
図15】
図11のバルブアセンブリのラジアルフローガイドの底面斜視図である。
【0027】
【
図16】
図11のバルブアセンブリのラジアルフローガイドの正面図である。
【0028】
【
図17】XVII-XVIIに沿って切断した、
図16のバルブアセンブリのラジアルフローガイドの断面図である。
【0029】
【
図18】
図11のバルブアセンブリのニードルの斜視図である。
【0030】
【0031】
【
図20】XX-XX線に沿って切断した、
図18のニードルの断面図である。
【0032】
【
図21】
図11のバルブアセンブリのニードルの正面図である。
【0033】
【
図22】XXII-XXIIに沿って切断した、
図21のニードルの断面図である。
【0034】
【
図23】バルブアセンブリの別の実施形態の一部を示す斜視図である。
【0035】
【
図24】24-24に沿って切断した、完全に閉じた状態の
図23のバルブアセンブリの一部の断面図である。
【0036】
【
図25】24-24に沿って切断した、部分的に開いた状態の
図23のバルブアセンブリの一部の断面図である。
【0037】
【
図26】24-24に沿って切断した、完全に開いた状態の
図23のバルブアセンブリの一部の断面図である。
【0038】
【
図27】
図23のバルブアセンブリの閉鎖部材の斜視図である。
【0039】
【0040】
【
図29】
図23のバルブアセンブリのラジアルフローガイドの斜視図である。
【0041】
【
図30】
図29のバルブアセンブリのラジアルフローガイドの底面斜視図である。
【0042】
【0043】
【0044】
【
図33】バルブアセンブリの別の実施形態の一部を示す斜視図である。
【0045】
【
図34】34-34に沿って切断した、完全に閉じた状態の
図33のバルブアセンブリの一部の断面図である。
【0046】
【
図35】34-34に沿って切断した、部分的に開いた状態の
図33のバルブアセンブリの一部の断面図である。
【0047】
【
図36】34-34に沿って切断した、完全に開いた状態の
図33のバルブアセンブリの一部の断面図である。
【0048】
【
図37】
図33のバルブアセンブリの閉鎖部材の斜視図である。
【0049】
【0050】
【
図39】
図33のバルブアセンブリのシートの底面斜視図である。
【0051】
【0052】
【
図41】バルブアセンブリの別の実施形態の一部を示す斜視図である。
【0053】
【
図42】42-42に沿って切断した、完全に閉じた状態の
図41のバルブアセンブリの一部の断面図である。
【0054】
【
図43】42-42に沿って切断した、部分的に開いた状態の
図41のバルブアセンブリの一部の断面図である。
【0055】
【
図44】42-42に沿って切断した、完全に開いた状態の
図41のバルブアセンブリの一部の断面図である。
【0056】
【
図45】
図41のバルブアセンブリの閉鎖部材の斜視図である。
【0057】
【
図46】
図45のバルブアセンブリの閉鎖部材の底面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0058】
本発明の原理による例示的な実施形態の説明は、添付図面と関連付けて読まれることを意図しており、添付図面は文書による説明全体の一部とみなされるべきである。こで開示された本発明の実施形態の説明において、方向または方向への言及は単に説明の便宜を目的とするものであり、決して本発明の範囲を限定することを意図したものではない。「低」、「高」、「水平」、「垂直」、「上方」、「下方」、「上」、「下」、「左」、「右」、「上部」、「底部」などの相対的な用語およびその派生語(例えば、「水平方向」、「下方向」、「上方向」など)は、そのとき説明しているか、あるいは議論中の図面に示される方向を指すと解釈されるべきである。これらの相対的な用語は、説明の便宜のためのみであり、そのものとして明示的に示されない限り、装置が特定の向きに構築または操作されることを必要とするものではない。「取り付けられた」、「固定された」、「接続された」、「結合された」、「相互接続された」などの用語は、構造物が直接的または介在する構造物を介して直接的または間接的に相互に固定または取り付けられる関係、および特に明記されていない限り、可動状態でまたは固定された状態で取り付けられている関係を示す。さらに、本発明の特徴および利点を、好ましい実施形態を参照することによって説明する。したがって、本発明は、単独で、または構成要件の他の組み合わせとして存在することがある構成のいくつかの可能な非限定的な組み合わせを示すこのような好ましい実施形態に限定されるべきではないことを明示する。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって定められる。
【0059】
本発明は、流体の流れを制御する装置に使用されるバルブアセンブリに関する。いくつかの実施形態では、装置は、流体の既知の質量流量を半導体プロセスまたは同様のプロセスに供給するための質量流量コントローラとして機能することができる。半導体製造は、流体の流れの制御において高いパフォーマンスが要求される1つの産業である。半導体製造技術が進歩するにつれて、顧客は、供給される流体流量の精度と再現性を向上させた流量制御装置の必要性を認識するようになった。最新の半導体プロセスでは、ガス流の質量が厳密に制御され、応答時間が最小限に抑えられ、流体の流れが高精度であることが求められる。本発明は、供給される流れの変動のを低減する。
【0060】
図1は、例示的な処理システム1000の概略図を示す。処理システム1000は、処理チャンバ1300に流体的に結合された複数の流量制御装置100を利用することができる。複数の流量制御装置100は、1つ以上の異なるプロセス流体を処理チャンバ1300に供給するために使用される。流体は、複数の流体供給源1010によって提供される。図からわかるように、2つ以上の流体供給源1010を、単一の流量制御装置100に接続することができる。集合的に、複数の流量制御装置100は、流体供給モジュール1400に属する。任意選択で、処理システム100において2つ以上の流体供給モジュール1400を利用することができる。複数の流量制御装置100は、出口マニホールド401によって処理チャンバ1300に接続されている。半導体および集積回路などの物品は、処理チャンバ1300内で処理することができる。
【0061】
バルブ1100は、流量制御装置100のそれぞれを処理チャンバ1300から隔離し、流量制御装置100のそれぞれを処理チャンバ1300から選択的に接続または隔離することを可能にし、多種多様な異なる処理ステップを行うことを可能にする。処理チャンバ1300は、複数の流量制御装置100からのプロセス流体を供給するためのアプリケータを含んでもよく、複数の流量制御装置100によって供給される流体の選択的または拡散的な分配を可能にする。任意選択で、処理チャンバ1300は、真空チャンバであってもよいし、複数の流量制御装置100によって供給される流体に物品を浸漬するためのタンクもしくは槽であってもよい。流体供給ラインは、それぞれの流体供給源から処理チャンバ1300への流路によって形成される。
【0062】
加えて、処理システム1000は、バルブ1100によって処理チャンバ1300から隔離され、プロセス流体の排出を可能にするか、または流量制御装置100の1つ以上のパージを容易にする真空源またはドレイン1200をさらに備えることができる。これにより、メンテナンス、同じ流量制御装置装置100内でのプロセス流体の切り替え、または他の作業が可能になる。任意選択で、ドレイン1200は、処理チャンバ1300から液体を除去するように構成された液体ドレインであってもよい。あるいは、ドレイン1200は、ガスを除去するための真空源であってもよい。任意選択で、流量制御装置100は、質量流量コントローラ、フロースプリッタ、フローコンバイナ、または処理システム内のプロセス流体の流れを制御する任意の他の装置であってもよい。さらに、必要に応じて、バルブ1100を流量制御装置100に組み込むことができる。処理チャンバ1300は、物品の中でもとりわけ、処理用の半導体ウェハを収容することができる。
【0063】
処理システム1000で実行することのできるプロセスには、ウェットクリーニング、フォトリソグラフィ、イオン注入、ドライエッチング、原子層エッチング、ウェットエッチング、プラズマアッシング、急速熱アニーリング、炉アニーリング、熱酸化、化学蒸着、原子層堆積、物理蒸着、分子線エピタキシー、レーザーリフトオフ、電気化学堆積、化学機械研磨、ウェーハテスト、または制御された量のプロセスガスを利用するその他のプロセスを含むことができる。
【0064】
図2は、複数の流量制御装置100を備える例示的な流体供給モジュール1400を示す。流体供給モジュール1400は、支持構造1402を備える。支持構造1402は、ベース基板またはベースプレートと呼ばれることがあり、一般に、流れを制御するための1つ以上の流量制御装置100が取り付けられた平坦なプレートまたはシートである。この例では、複数の流量制御装置100が支持構造に取り付けられている。流量制御装置100のそれぞれはモジュール設計であり、それぞれ直接的または間接的に支持構造1402に取り付けられる多数の個別の流体フローコンポーネント110、120を備える。支持構造1402は上面1403を有し、その上に流量制御装置100が取り付けられる。
【0065】
流体フローコンポーネント110、120は、能動的フローコンポーネント120および受動的フローコンポーネント110を含む。受動的フローコンポーネント110は、流体の流れを変えるのではなく、単に1つの能動的コンポーネントを別の能動的コンポーネントに接続するか、または能動的コンポーネントを入口または出口に接続するだけである。能動的フローコンポーネント120は、流体の流れを変更したり、流体の状態を監視したり、あるいは単なる流体搬送を超えた機能を実行したりすることができる。能動的フローコンポーネント120には、温度センサ、圧力変換器、質量流量コントローラ、バルブなどを含むことができる。さらに他のコンポーネントは、流量制御装置100におけるそれらの現在の用途に応じて、能動的および受動的の両方が可能である。例えば、温度センサは、流体を1つの能動的フローコンポーネント120から別のコンポーネントに運ぶ受動的流体フローコンポーネントとしても機能し、実際には温度センサが測定のために利用されないことがある。見て分かるように、流体フローコンポーネント110、120には非常に多数の変形例が考えられ、これらの流体フローコンポーネント110、120は、広範囲の流量制御装置100を組み立てるために使用することができる。
【0066】
流体供給モジュール1400は、上述した流体供給源1010から流体を受け取る複数の入口102を備える。流体供給モジュールはまた、流体を処理チャンバ1300に送出する少なくとも1つの出口104を有する。各流量制御装置100は、1つの入口102および1つの出口104を有してもよく、または複数の入口102または複数の出口104を有してもよい。したがって、流体は複数の入口102を通って流れ、単一の出口104を介して供給することができ、または、単一の入口102を通って流れ、複数の出口104を介して供給することができる。同じ流体が複数の入口102に供給されてもよいし、異なる流体が各入口102に供給されてもよい。同じ入口102または出口104は、複数の流量制御装置100によって共有されてもよく、または各流量制御装置100が1つ以上の専用の入口102および出口104を有してもよい。
【0067】
ここで
図3~5を参照すると、流体フローコンポーネント121の一実施形態が詳細に示されている。流体フローコンポーネント121は、入口103、バルブ150、トランスデューサ130、および出口105を備える。流体は入口103から出口105に流れるが、他の実施形態では、流体は逆方向に流れることもある。流体フローコンポーネント121は、以下で詳細に説明するバルブアセンブリなどのサブコンポーネントを含むことができる。さらに、流体フローコンポーネント121は、流量制御装置100を形成してもよく、または流量制御装置100内の多くのコンポーネントのうちの単一のコンポーネントであってもよい。図から分かるように、広範囲の流量制御装置装置100は、様々なコンポーネントアセンブリで組み立てることができる。これにより、コンポーネントを再構成して、さまざまな流量制御装置100を提供することが可能になり、各流量制御装置100は異なる目的を果たすこととなる。
【0068】
図6~8は、上述の流体フローコンポーネント121で利用できるバルブアセンブリ200を示す。
図6は、バルブアセンブリ200の斜視図を示し、バルブアセンブリ200は、アクチュエータアセンブリ210、バルブボディ220、およびカバー240を備える。バルブアセンブリ200は、オン/オフバルブ、比例バルブ、または他の任意の既知のタイプのバルブであってもよい。バルブアセンブリ200は、開状態から閉状態に移行する。別の言い方をすれば、バルブアセンブリ200は開位置から閉位置に移行する。任意選択で、バルブアセンブリ200は、開状態と閉状態との間の任意の中間状態で動作することもできる。例えば、バルブアセンブリ200は、開状態と閉状態との間で様々な流量を提供することができる比例バルブであってもよい。開状態では、流体はバルブアセンブリ200を通って自由に流れる。閉状態では、流体がバルブアセンブリ200を通って流れることが妨げられる。バルブアセンブリ200はまた、開状態と閉状態との間のあらゆる中間状態での流れを許容することもできる。任意選択で、バルブボディ220は、一体的に形成されたモノリシックコンポーネントであってもよい。バルブアセンブリ200は、流量制御装置100を集合的に形成する複数のコンポーネントのうちの1つとなることができる。
【0069】
次に
図7および8を参照すると、バルブアセンブリ200の内部コンポーネントが断面図で示されている。バルブアセンブリ200はさらに、長手方向軸A-A、閉鎖部材250、ラジアルフローガイド270、シート290、入口221、および
図7および8でよく分かるように出口222を備える。閉鎖部材250は、バルブボディ220を通る流体の流れを制御するためのシート290に係合できるように、曲がったり移動したりするように構成されている。したがって、流体は、入口221からバルブアセンブリ200に流入し、閉鎖部材250およびシート290を通過して、出口222から流出する。
【0070】
アクチュエータアセンブリ210は、閉鎖部材250を移動させる働きをする。アクチュエータアセンブリ210は、電気的に、空気圧的に、油圧的に、または他の任意の既知の手段を通じて操作することができる。アクチュエータアセンブリ210は、バネまたは他の付勢手段を介して開状態または閉状態に付勢することができる。アクチュエータアセンブリ210にはまた、空気圧操作や電動操作などの2つ以上の操作手段を組み込むこともできる。アクチュエータアセンブリ210は、通常は、ねじを介して閉鎖部材に取り付けられる可動要素を有する。他の実施形態では、閉鎖部材は、溶接、ろう付け、接着、圧縮嵌合、ピン止め、または他の任意の既知の手段によってアクチュエータアセンブリ210の可動要素に取り付けられることもある。
【0071】
バルブアセンブリ200のボディ220は、入口221と出口222を備える。入口221は、流路223に沿って出口222まで延びている。流路223は、閉鎖部材250、ラジアルフローガイド270、またはシート290によって占有されている部分を除く、バルブアセンブリ200のボディ220の全内部容積を構成する。流路223は、第1の容積224と第2の容積225とに分割される。第1の容積224は、入口からシート290までの流路223の内部容積のすべてを構成し、第2の容積225は、シート290から出口222までの流路223の内部容積のすべてを含む。したがって、第1の容積224はシート290の上流にあり、第2の容積225はシート290の下流にある。しかしながら、いくつかの実施形態すなわち実装形態では、バルブアセンブリ200は流体を両方向に流すことができる。上記の用語は、最も蓋然性の高い流体の流れの方向を反映し、バルブアセンブリ200の動作をより良く理解するのに役立つために使用されている。
【0072】
閉鎖部材250は、上述のようにアクチュエータアセンブリ210に結合される。
図7および8に示されているように、閉鎖部材250は、固定部251および可動部252を備える。固定部251は、ボディ220とカバー240との間に挟まれている。これにより、閉鎖部材250が所定の位置に固定され、動作中に閉鎖部材250が保持され、外れることがないことが保証される。可動部252は、ダイアフラム253とニードル254を備える。ダイアフラム253は、ニードル254を受け入れるためにねじ切りされた中央部分を備えることができる。任意選択で、ニードル254は、任意の既知の手段を介してダイアフラム253に取り付けることもできる。
【0073】
図7は、閉状態のバルブアセンブリ200の断面図を示す。閉鎖部材250はシート290に係合している状態が示されている。具体的には、ニードル254は、シート290に係合したり係合を解除したりするために、バルブアセンブリ200の長手方向軸A-Aに沿って移動するように構成されている。ニードルが長手方向軸A-Aに沿って下方に動くと、ニードルは流路223を完全に閉じ、流体の流れを止める。この状態ではバルブは閉じた状態になる。アクチュエータアセンブリ210が閉鎖部材250の可動部252を押すと、ニードル254が動く。ニードル254は可動部252に取り付けられているため、アクチュエータアセンブリ210が閉鎖部材250の可動部252を押すと、ニードル254は長手軸A-Aに沿って動く。
【0074】
図8を参照すると、開状態のバルブアセンブリ200の断面図が示されている。閉鎖部材250は、ニードル254の一部のみがシート290と接触している、後退した状態が示されている。したがって、開状態にあるときでも、ニードル254は依然としてシート290と接触している可能性がある。任意選択で、バルブアセンブリ200は、開状態にあるときにニードルがシート290から完全にまたはほぼ完全に引っ込むように構成することができる。図から分かるように、アクチュエータアセンブリ210は完全に後退し、可動部分252のダイアフラム253を上方に撓ませ、ニードル254をシート290からほぼ完全に後退させることができる。
【0075】
図9は、バルブアセンブリ200の一部の拡大図を示し、バルブアセンブリ200が閉状態にあるときの流路223、閉鎖部材250、ラジアルフローガイド270、およびシート290の拡大図を示す。
図10は、バルブアセンブリ200が開状態にあるときの同じ図を示す。ニードル254はシート290のリップ291と係合する。リップ291は、ニードル254を効果的に密封し、ニードル254が閉状態にあるときに流体の流れを止めることができるように、非常に柔軟に設計されている。開状態では、リップ291の一部または全部がニードル254と接触しておらず、流体はバルブアセンブリ200を通って流れることができる。ニードル254は、バルブアセンブリ200が開状態にあるときに、シート290を流体が通過することを可能にする複数の溝255を有する。
【0076】
シート290はさらに、上面293、下面294、および環状リング292を備える。ボディ220は、床228を有するポケット227を備える。ポケット227は、流路223の第1の容積224の一部を形成しており、シート290はポケット227の床228に接している。具体的には、シート290の下面294は、ボディ220のポケット227の床228に接している。ボディ220は、ポケット227の床228に形成された下部環状溝226も備えている。下部環状溝226は、ほぼ長方形の断面を有し、長手方向軸A-Aと同心となっている。下部環状溝226は、シート290の環状リング292を受け入れる。環状リング292は、下部環状溝226と係合して、ボディ220とシート290との間のシールを行い、組み立て時の位置合わせを助ける。他の実施形態において、下部環状溝226は、半円形、台形、またはボディ220に対するシート290のシールおよび保持に使用される任意の他の形状とすることもできる。
【0077】
ラジアルフローガイド270は、上面271と下面272を有する。ラジアルフローガイド270の下面272は、シート290の上面293に接触する。ラジアルフローガイド270は、シート290を所定の位置に保持する役割を果たす。ラジアルフローガイド270の下面272には、複数のキャスタレーション273が形成されている。複数のキャスタレーション273とシート290の上面293とにより、複数の流路274が形成されている。ラジアルフローガイド270は、第1の容積224を外側チャンバ229と内側チャンバ230に分割する。外側チャンバ229は、入口221とラジアルフローガイド270との間の、第1の容積224の一部である。内側チャンバ230は、ラジアルフローガイド270とシート290との間の、第1の容積224の一部である。
図10に最も良く示されているように、流体は入口221に流れ込み、ラジアルフローガイド270を取り囲み、複数の流路274を通過し、次にニードル254およびシート290を通過して出口222に流れる。
【0078】
ラジアルフローガイド270は、閉鎖部材の固定部分251によって所定の位置に保持される。特に、固定部分251は、ラジアルフローガイド270の上面271に係合する。固定部分251は、カバー240によってボディ220に固定されており、カバー240はボディ220にボルト止めするか、または閉鎖部材250、ラジアルフローガイド270、およびシート290を積み重ねたもの全体が一緒に圧縮されて、移動できないようにまたは外れてしまわないように他の方法で固定することができる。固定部分251、ラジアルフローガイド270およびシート290は、長手方向軸A-Aに沿って、または長手方向軸A-Aに対して半径方向に動かないように、カバー240によって圧縮される。これらのコンポーネントは、カバー240がボディ220に組み立てられるときに撓むように構成することができ、ボディ220に対する閉鎖部材250のシールを効果的に推し進め、流体的に密閉した組み立てを確保する。
【0079】
ボディ220は、上部環状溝231をさらに備える。上部環状溝231は、長手方向軸A-Aと同心であり、ポケット227を取り囲んでいる。上部環状溝231の断面は長方形である。上部環状溝231は、閉鎖部材250の環状リング256を受け入れて、ボディ220に対する閉鎖部材250のシールを容易にする。他の実施形態では、上部環状溝231は、半円形、台形、またはボディ220に対する閉鎖部材250のシールおよび保持に使用される任意の他の形状とすることができる。
【0080】
図11~13を参照すると、ボディ220および関連するコンポーネントが示されている。図から分かるように、シート290は、最初にボディ220に組み込まれる。ラジアルフローガイド270はシート290に対して組み立てられる。次に、閉鎖部材250は、ニードル254および可動部分252は互いに固定されるように組み立てられる。最後に、閉鎖部材250がラジアルフローガイド270に対して組み立てられる。これで、スタックがカバー240およびアクチュエータアセンブリ210に組み立てられる準備が整う。
【0081】
図14~17は、ラジアルフローガイド270を詳細に示している。ラジアルフローガイドは、上面271から下面272まで延びている。キャスタレーション273は下面272に形成されている。ラジアルフローガイド270は、上面271に隣接する円筒部分275と、円筒部分275から下面272まで延びる円錐部分279とをさらに備える。円錐形部分は、円筒部分275から下面272まで延びるテーパ状の外面276を備える。円筒部分275は、フランジ278でテーパ状の外面276と接しており、フランジ278は長手方向軸A-Aに対して垂直である。いくつかの実施形態では、フランジ278は、テーパ状の外面276が介在面なしで円筒部分275と接するように省略してもよい。テーパ状の内面277は、上面271から下面272まで延びている。円錐形部分279は、テーパ状の外面276とテーパ状の内面277が平行であるため、一定の壁厚を有する。しかしながら、いくつかの実施形態では、円錐部分279は、変化する壁厚を有してもよい。その結果、テーパ状の外面276とテーパ状の内面277は平行でなくてもよい。
【0082】
キャステレーション273は、円錐部分279に形成され、テーパ状の外面276からテーパ状の内面277まで延びている。したがって、キャスタレーションは、下面272、テーパ状の外面276、およびテーパ状の内面277に形成される。円筒部分275は、ボディ220のポケット227の壁と係合し、長手方向軸A-Aに関して半径方向の位置合わせを行う。本実施形態では、ラジアルフローガイド270は、10個のキャスタレーション273を備える。しかしながら、他の実施形態では、ラジアルフローガイド270は、より多くのまたはより少ない数のキャスタレーション273を備えてもよい。さらに、ラジアルフローガイド270は回転対称であるため、任意の回転方向でボディ220内に配置することができる。いくつかの実施形態では、ラジアルフローガイド270は、ボディ220、シート290、または閉鎖部材250と係合して既知の回転位置合わせを提供するためのキー機構を組み込んでもよい。本実施形態では、テーパ状の外面276とテーパ状の内面277とは平行であり、下面272からフランジ278までラジアルフローガイドの壁厚が一定となる。
【0083】
キャスタレーション273は、平行な側面281、282および弓形の頂部283を備え、ラジアルフローガイド270を通ってほぼ半径方向に延びている。いくつかの実施形態では、キャスタレーション273は、円形、台形、三角形、または異なる他の形状を有することができる。いくつかの実施形態では、キャステレーション273は、下面272まで延びていなくてもよい。したがって、キャステレーション273は、代わりに、テーパ状の外面276からテーパ状の内面277まで延在し、閉じた形状とすることもできる。したがって、流路274は、ラジアルフローガイド270内にすべて形成してもよい。さらに、キャスタレーション273は、長手方向軸A-Aに対して放射状に延在するような配置でなくてもよい。代わりに、キャスタレーションは、長手方向軸A-Aと交差しない方向、または90度以外の角度で長手方向軸A-Aと交差する角度で延在してもよい。最後に、キャスタレーション273は、一定の断面を有する必要はなく、ラジアルフローガイド270を通って延びる際に、可変の断面形状を有してもよい。
【0084】
図18~22は、閉鎖部材250のニードル254を詳細に示している。図から分かるように、ニードル254は、外面257に複数の溝255を備える。ニードル254は、上端258から下端259まで延びている。前述したように、ニードル254は、使用中、長手方向軸A-Aに沿って動く。ニードル254の外面257は、円筒部分260および溝付き部分261を備える。円筒部260は上端258から溝付き部分261まで延びており、溝付き部分261は円筒部260から下端259まで延びている。
【0085】
円筒部分260は、溝255によって中断されない円筒面を有する。溝付き部分261は、溝255によって途切れ途切れとなった円筒面を有する。溝付き部分261がシート290のリップ291と接触しているときはいつでも、流体は溝255を通過し、バルブアセンブリ200を通って流れることができる。円筒部分260がシート290のリップ291と接触しているとき、流体はバルブアセンブリ200を通過できず、バルブアセンブリ200は閉状態にある。円筒部分260は第1の直径を有し、溝付き部分261は第2の直径を有し、第1の直径と第2の直径はそれぞれ等しい。これにより、ニードル254の下端259部分を除いて、外面257が下端259に移動する、シート290のリップ291と係合する滑らかで連続的な外面257が得られる。
【0086】
さらに、閉状態では、ニードル254は、円筒部260上のシート290のリップ291にのみ接触する。フランジも他のテーパ面も垂直面もリップ291とは接触しない。全体的なシールは、リップ291が円筒部分260に係合することによって達成される。これにより、リップ291の磨耗が減少し、ニードル254がシート290内に深く押し込まれすぎた場合にリップ291が変形する可能性を排除し、バルブアセンブリ200が閉止状態にあるとき、閉鎖部材250の可動部分252の広い範囲での動きが可能となる。
【0087】
図からわかるように、ニードル254の下端259は半径位置にて外面257と接する。この半径により、ニードル254がシート290から完全に引き抜かれた場合に、ニードル254がリップ291と係合することが保証される。代替的構成では、ニードル254は、ニードル254とシート290の位置合わせを助けるテーパまたは他の形状を有することができる。本実施形態では、下端259は平面である。しかしながら、下端259は尖っていても凹面であってもよいとも考えられる。
【0088】
図20で最もよくわかるように、溝255のそれぞれは、長手方向軸A-Aに対して鋭角Aを成す溝軸G-Gに沿って延びている。溝255のそれぞれは、底面262および一対の側面263を有する。本実施形態では、底面262は弓形であり、側面263は平面である。他の実施形態では、底面262は平面であってもよく、側面263は弓形であってもよい。溝255は、同じニードル254上の異なる形状を含む、様々な断面形状を有することができる。
【0089】
本実施形態では、溝255の底面262は、下端259からの距離が増加するにつれて、長手方向軸からの半径方向への距離が増加する。角度Aは変化してもよく、異なる実施形態では異なる角度が使用される。同じニードル254に複数の溝角度を組み込むことも考えられる。溝255はまた、それぞれの溝255の下端259から頂部まで測定したとき、異なる高さで終端することとしてもよい。いずれの場合も、溝255は、ニードル254を閉状態から開状態へと移動させるのに伴ってシート290を横切るオリフィス面積が変化するように構成される。したがって、溝角度A、溝255の深さ、溝の形状、および溝255の終点は、所望のオリフィス面積および所与の用途に適した流量特性を達成するために必要な様々な構成となるよう変更することができる。
【0090】
本実施形態では、6つの溝255を有する。他の実施形態では、溝255は6つより多くても少なくてもよい。さらに他の実施形態では、溝255の数はキャスタレーション273の数と等しくてもよい。いくつかの実施形態では、溝255の数はキャスタレーション273の数よりも多くてもよい。溝255がキャスタレーション273と回転方向に位置合わせできるようにすることも考えられる。さらに他の実施形態では、溝255は、キャスタレーション273から回転方向にずらされていてもよい。溝255はまた、溝軸G-Gが長手軸A-Aと交差しないように配置されてもよい。
【0091】
次に、上述のシステムを利用する方法についてさらに詳細に説明する。好ましい実施形態では、前述のシステムは、半導体デバイスなどの物品を製造する方法を実施するために使用される。この方法では、流量制御装置100が提供され、装置100はバルブアセンブリ200を備える。バルブアセンブリ200は、入口221および出口222を有するボディ220を有する。流路223は、入口221と出口222との間に延びる。流路223にはシート290が配置されている。閉鎖部材250は、バルブアセンブリ200を通って流体が流れないように、シート290に係合して流路223を塞ぐように構成されている。アクチュエータアセンブリ210は、閉鎖部材250に結合され、流路を塞ぐ閉鎖状態から流体の流れを許容する開状態に閉鎖部材250を動かす。流路223には、ラジアルフローガイド270が配置されている。最後に、長手方向軸A-Aは、シート290、閉鎖部材250、およびラジアルフローガイド270を通って延びる。
【0092】
プロセス流体が装置100に供給され、装置100を通って流れる。具体的には、プロセス流体は、装置100のバルブアセンブリ200を通って流れる。次に、プロセス流体は出口マニホールド401に送られる。出口マニホールド401は、装置100を処理チャンバ1300に流体的に接続する。次いで、プロセス流体は処理チャンバ1300に流れる。プロセス流体は、処理チャンバ内で物品への処理を実行するために使用される。いくつかの実施形態では、処理される物品は半導体デバイスであるか、またはこの方法で実行される処理の結果として、半導体デバイスが製造される。任意選択で、ラジアルフローガイド270を省略してもよい。さらに他の実施形態では、閉鎖部材250はニードル254を備え、ニードル254は、閉鎖部材250が開状態にあるときは流体がシート290を通過できるようにし、閉鎖部材250が閉じた状態にあるときは流体の流れを妨げる複数の溝255を備える。
【0093】
次に
図23~32を参照すると、バルブアセンブリ300の別の実施形態がアクチュエータアセンブリを省略して示されている。
図23は、バルブアセンブリ300の斜視図を示し、バルブアセンブリ300は、流体流路を画定し、流体の流れの制御を可能にするコンポーネントを収容するバルブボディ320を備える。バルブアセンブリ300は、オン/オフバルブ、比例バルブ、または他の任意の既知の種類のバルブとすることができ、上述のアクチュエータアセンブリ210などのアクチュエータアセンブリを介して操作することができる。バルブアセンブリ300は、開状態から閉状態に移行する。別の言い方をすれば、バルブアセンブリ300は開位置から閉位置に移行する。任意選択で、バルブアセンブリ300は、開状態と閉状態との間の任意の中間状態で動作することもできる。例えば、バルブアセンブリ300は、開状態と閉状態との間で様々な流量を提供することができる比例バルブであってもよい。開状態では、流体はバルブアセンブリ300を通って自由に流れる。閉状態では、流体がバルブアセンブリ300を通って流れることが妨げられる。バルブアセンブリ300はまた、開状態と閉状態との間のあらゆる中間状態での流れを許容することもできる。任意選択で、バルブボディ320は、一体的に形成されたモノリシックコンポーネントであってもよい。バルブアセンブリ300は、流量制御装置100を集合的に形成する複数の構成要素のうちの1つとなることができる。
【0094】
図24から
図26を参照すると、バルブアセンブリ300の内部コンポーネントが、バルブアセンブリ300の3つの異なる状態を示す断面図で示されている。
図24では、バルブアセンブリ300は閉状態にある。
図25では、バルブアセンブリ300は部分的に開いた状態にある。
図26では、バルブアセンブリ300は全開状態にある。これから分かるように、部分的に開いた状態は、バルブアセンブリ300は流れを許容するが、バルブアセンブリ300が完全に開いた状態にあるときほど多くの流れを許容しない状態である。必要に応じて、バルブアセンブリ300を通過する流体の流量を制御できるように、あらゆる開度の部分的に開いた状態を生じさせることができる。
【0095】
バルブアセンブリ300は、長手方向軸A-A、閉鎖部材350、ラジアルフローガイド370、シート390、入口321、および出口322をさらに備える。閉鎖部材350は、バルブボディ320を通る流体の流れを制御するためにシート390に係合できるように、曲がったり移動したりするように構成されている。したがって、流体は、入口321からバルブアセンブリ300に流入し、閉鎖部材350および座部390を通過して、出口322から流出する。
【0096】
バルブアセンブリ300のボディ320は、入口321と出口322を備えている。入口321は、流路323に沿って出口322まで延びている。流路323は、閉鎖部材350、ラジアルフローガイド370、またはシート390によって占有されている部分を除く、バルブアセンブリ300のボディ320の全内部容積を構成する。流路323は、第1の容積324と第2の容積325とに分割される。第1の容積324は、入口321からシート390までの流路323の内部容積のすべてを構成し、第2の容積325は、シート390から出口322までの流路323の内部容積のすべてを含む。したがって、第1の容積324はシート390の上流にあり、第2の容積325はシート390の下流にある。しかしながら、いくつかの実施形態すなわち実装形態では、バルブアセンブリ300は流体を両方向に流すことができる。上記の用語は、流体の流れの最も可能性の高い方向を反映し、バルブアセンブリ300の動作をより良く理解するのに役立つために使用されている。
【0097】
閉鎖部材350は、第1の実施形態で説明したように、アクチュエータアセンブリに結合される。
図24から
図26に示すように、閉鎖部材350は固定部351および可動部352を備える。固定部351は、ボディ320と上述したカバー240のようなカバーとの間に挟まれている。これにより、閉鎖部材350が所定の位置に固定され、動作中に閉鎖部材350が保持され、外れることがないことが保証される。可動部352は、ダイアフラム353とニードル354を備える。本実施形態では、ニードル354は、モノリシックで、可動部352と一体的に形成されている。他の実施形態では、ダイアフラム353は、ニードル354を受け入れるためにねじ切りされた中央部分を備えることができる。任意選択で、ニードル354は、任意の既知の手段を介してダイアフラム353に取り付けることもできる。
【0098】
図24は、閉状態のバルブアセンブリ300の断面図を示す。閉鎖部材350がシート390に係合している状態が示されている。具体的には、ニードル354は、シート390に係合したり係合を解除したりするために、バルブアセンブリ300の長手方向軸A-Aに沿って移動するように構成されている。ニードル354が長手方向軸A-Aに沿って下方に動くと、ニードルは流路323を完全に閉じ、流体の流れを止める。この状態では、バルブアセンブリ300は閉状態になる。アクチュエータアセンブリが閉鎖部材350の可動部分352を押すと、ニードル354が動く。ニードル354は可動部分352の一部であるため、ニードル354は長手方向軸A-Aに沿って動く。
【0099】
ニードル354はシート390のリップ391と係合する。リップ391は、ニードル354を効果的に密封し、ニードル354が閉状態にあるときに流体の流れを止めることができるように、非常に柔軟に設計されている。開状態では、リップ391の一部または全部がニードル354と接触しておらず、流体はバルブアセンブリ300を通って流れることができる。ニードル354は、バルブアセンブリ300が開状態にあるときに、シート390を通過する流体の通過を可能にする複数の溝355を有する。ニードル354はさらに外面357を備え、外面357は円筒部分360および溝付き部分361を備える。溝付き部分361は溝355を備える。
【0100】
シート390はさらに、上面393、下面394、および環状リング392を備える。ボディ320は、床328を有するポケット327を備える。ポケット327は、流路323の第2の容積325の一部を形成しており、シート390はポケット327の床328に接している。具体的には、シート390の下面394は、ボディ320のポケット327の床328に接している。ボディ320は、ポケット327の床328に形成された下部環状溝326も備えている。下部環状溝326は、ほぼ長方形の断面を有し、長手方向軸A-Aと同心となっている。下部環状溝326は、シート390の環状リング392を受け入れる。環状リング392は、下部環状溝326と係合して、ボディ320とシート390との間のシールを行い、組み立て時の位置合わせを助ける。他の実施形態では、下部環状溝326は、半円形、台形、またはボディ320に対するシート390のシールおよび保持に使用される任意の他の形状とすることもできる。
【0101】
ラジアルフローガイド370は、上面371と下面372を有する。ラジアルフローガイド370の下面372は、シート390の上面393に接触する。ラジアルフローガイド370は、シート390を所定の位置に保持する役割を果たす。ラジアルフローガイド370の下面372には、複数のキャスタレーション373が形成されている。複数のキャスタレーション373とシート390の上面393とにより、複数の流路374が形成されている。ラジアルフローガイド370は、第2の容積325を外側チャンバ329と内側チャンバ330に分割する。外側チャンバ329は、入口321とラジアルフローガイド370との間の第2の容積325の一部である。内側チャンバ330は、ラジアルフローガイド370とシート390との間の第1の容積324の一部である。バルブアセンブリ300が部分的または完全に開いた状態にあるとき、流体は入口321に流れ込み、ラジアルフローガイド370を取り囲み、複数の流路374を通過し、次にニードル354およびシート390を通過して出口322に流れる。
【0102】
ラジアルフローガイド370は、閉鎖部材350の固定部分351によって所定の位置に保持される。特に、固定部分351は、ラジアルフローガイド370の上面371に係合する。固定部分351はカバーによってボディ320に固定されており、カバーはボディ320にボルト止めするか、閉鎖部材350、ラジアルフローガイド370、およびシート390を積み重ねたもの全体が一緒に圧縮されて、移動できないようにまたは外れてしまわないように他の方法で固定することができる。固定部分351、ラジアルフローガイド370、およびシート390は、長手方向軸A-Aに沿って、または長手方向軸A-Aに対して半径方向に動かないように、カバーによって圧縮される。これらのコンポーネントは、カバーがボディ320に組み付けられるときに撓むように構成することができ、ボディ320に対する閉鎖部材350のシールを効果的に推し進め、流体的に密閉した組み立てを確保する。
【0103】
ボディ320は、上部環状溝331をさらに備える。上部環状溝331は、長手方向軸A-Aと同心であり、ポケット327を取り囲んでいる。上部環状溝331の断面は長方形である。上部環状溝331は、閉鎖部材350の環状リング356を受け入れて、ボディ320に対する閉鎖部材350のシールを容易にする。他の実施形態では、上部環状溝331は、半円形、台形、またはボディ320に対する閉鎖部材350のシールおよび保持に使用される任意の他の形状とすることができる。
【0104】
図25を参照すると、部分的に開いた状態のバルブアセンブリ300の断面図が示されている。ニードル354の一部だけがシート390に接触している状態で、閉鎖部材350が後退した状態が示されている。したがって、部分的に開いた状態にあるときでも、ニードル354は依然としてシート390と部分的に接触している可能性がある。図から分かるように、可動部352のダイアフラム353が、バルブアセンブリ300が閉位置にあるときの位置と比較して上方に湾曲しているため、ニードル354は部分的に後退している。ダイアフラム353は、部分的に開いた状態ではほぼ平面であり、流体の一部がニードル354の溝355を通過できるようになっている。シート390のリップ391は、円筒部分360の代わりにニードル354の溝付き部分361と接触し、溝355を介して流路を形成することで、流体がバルブアセンブリ300を通過できるようにしている。
【0105】
図26を参照すると、完全に開いた状態のバルブアセンブリ300の断面図が示されている。ニードル354の一部だけがシート390と接触した状態で、閉鎖部材350は完全に後退した状態が示されている。したがって、完全に開いた状態にあるときでも、ニードル354はまだ部分的にシート390と接触している可能性がある。任意選択で、バルブアセンブリ300は、開状態にあるときにニードルがシート390から完全にまたはほぼ完全に後退するように構成されてもよい。図からわかるように、可動部分352のダイアフラム353が、バルブアセンブリ300が部分的に開いた位置または部分的に閉じた位置にあるときの位置と比較して上方に撓むため、ニードル354は後退する。ダイアフラム353は、完全に開いた状態ではほぼ凸状の円錐形状となり、ニードル354の溝355を流体が自由に流れることができる。シート390のリップ391は、ニードル354の溝付き部分361と接触し、溝355を介して流路を形成し、流体がバルブアセンブリ300を通過できるようにする。図から分かるように、部分的に開いた状態と比較して、ニードル354が大きく後退した結果、流体を流す面積が大きくなる。
【0106】
図27および28は、閉鎖部材350を詳細に示している。閉鎖部材350は、可動部352の周囲を固定部351が取り囲むようにして構成されている。可動部352は、ダイアフラム353とニードル354を含む。ダイアフラム353は、外側で固定部分351と内側でニードル354と接合されている薄い材料のディスクである。したがって、ダイアフラム353は撓むことができ、ニードル354を長手方向に動かすことが可能になる。次いで、ニードル354は、既に示したように長手方向軸A-Aに沿って軸方向に移動することができ、バルブアセンブリ300を閉状態から全開状態、および閉状態と全開状態の間の任意の位置に移行させることを可能にする。固定部351は、環状リング356をさらに組み込んでおり、環状リング356は、ボディ320の上部環状溝331と係合するときに位置合わせ機能とシール機能の両方を行う。
【0107】
ニードル354はさらに外面357を含み、外面357は円筒部分360および溝付き部分361を有する。円筒部分360はダイアフラム353に隣接しており、溝付き部分361は円筒部分360によってダイアフラム353から隔てられている。ニードル354は、上端358から下端359まで延びている。上端358はダイアフラム353に隣接している。そして、円筒部分360は上端358に隣接し、溝付き部分361は下端359に隣接している。
【0108】
円筒部分360は、溝355によって中断されない円筒面を有する。溝付き部分361は、溝355によって途切れ途切れとなった円筒面を有する。溝付き部分361がシート390のリップ391と接触しているときはいつでも、流体は溝355を通過し、バルブアセンブリ300を通って流れることができる。円筒部分360がシート390のリップ391と接触しているとき、流体はバルブアセンブリ300を通過できず、バルブアセンブリ300は閉状態にある。円筒部分360は第1の直径を有し、溝付き部分361は第2の直径を有し、第1の直径と第2の直径はそれぞれ等しい。これにより、ニードル354の下端359部分を除いて、外面357が下端359に移動する、シート390のリップ391と係合する滑らかで連続的な外面357が得られる。
【0109】
さらに、閉状態では、ニードル354は、円筒部360上のシート390のリップ391にのみ接触する。フランジも他のテーパ面も垂直面もリップ391とは接触しない。全体的なシールは、リップ391が円筒部分360に係合するによって達成される。これにより、リップ391の磨耗が減少し、ニードル354がシート390内に深く押し込まれすぎた場合にリップ391が変形する可能性を排除し、バルブアセンブリ200が閉状態にあるとき閉鎖部材350の可動部352の広い範囲での動きが可能となる。
【0110】
図からわかるように、ニードル354の下端359は半径位置にて外面357と接する。この半径により、ニードル354がシート390から完全に引き抜かれた場合に、ニードル354がリップ391と係合することが保証される。代替的構成では、ニードル354は、ニードル354とシート390の位置合わせを助けるテーパまたは他の形状を有することができる。本実施形態では、下端359は平面である。しかしながら、下端359は尖っていても凹面であってもよいとも考えられる。
【0111】
ニードル254と同様に、溝355のそれぞれは、長手方向軸A-Aに対して鋭角をなす溝軸に沿って延びる。溝355のそれぞれは、底面362および一対の側面363を有する。本実施形態では、底面362は弓形であり、側面363は平面である。他の実施形態では、底面362は平面であってもよく、側面363は弓形であってもよい。あるいは、底面362は、無視できる程度の曲率を有する複数の線を形成してもよく、側面363は平面であってもよい。溝355は、同じニードル354上の異なる形状を含む、様々な断面形状を有することができる。さらに、溝355はニードル354を通って直線的に進むようにする必要はない。その代わりに、溝355には、流体の流れに旋回作用を生み出すように、長手方向軸A-Aの周りで湾曲または角度を付けてもよい。さらに他の構成も考えられる。
【0112】
本実施形態では、溝355の底面362は、下端359からの距離が増加するにつれて、長手方向軸からの半径方向への距離が増加する。この角度は変化してもよく、異なる実施形態では異なる角度としたり、同じニードル354のそれぞれの溝355に相異なる角度としたりすることができる。溝355はまた、それぞれの溝355の下端359から頂部まで測定したとき、異なる高さで終端することとしてもよい。いずれの場合も、溝355は、ニードル354を閉状態から開状態へと移動させるのに伴ってシート390を横切るオリフィス面積が変化するように構成される。したがって、溝角度、溝355の深さ、溝の形状、および溝355の終点は、所望のオリフィス面積および所与の用途に適した流量特性を達成するために必要な様々な構成となるよう変更することができる。
【0113】
図29および30はラジアルフローガイド370を示す。ラジアルフローガイド370は、上面371から下面372まで延びている。キャスタレーション373は下面372に形成されている。ラジアルフローガイド370は、上面371に隣接する円筒部分375と、円筒部分375から下面372まで延びる円錐部分379とをさらに備える。円錐部分379は、円筒部分375から下面372まで延びるテーパ状の外面376を備える。円筒部分375は、フランジ378でテーパ状の外面376と接しており、フランジ378は長手方向軸A-Aに対して垂直である。いくつかの実施形態では、フランジ378は、テーパ状の外面376が介在面なしで円筒部分375と接触するように省略してもよい。テーパ状の内面377は、上面371から下面372まで延びている。円錐部分379は、テーパ状の外面376とテーパ状の内面377が平行であるため、一定の壁厚を有する。しかしながら、いくつかの実施形態では、円錐部分379は、変化する壁厚を有してもよい。その結果、テーパ状の外面376とテーパ状の内面377は平行でなくなる可能性がある。
【0114】
キャスタレーション373は、円錐部分379に形成され、テーパ状の外面376からテーパ状の内面377まで延びている。したがって、キャスタレーション373は、下面372、テーパ状の外面376、およびテーパ状の内面377に形成される。円筒部分375は、ボディ320のポケット327の壁と係合し、長手方向軸A-Aに関して半径方向の位置合わせを行う。本実施形態では、ラジアルフローガイド370は、10個のキャスタレーション373を備える。しかしながら、他の実施形態では、ラジアルフローガイド370は、より多くのまたはより少ない数のキャスタレーション373を備えてもよい。さらに、ラジアルフローガイド370は回転対称であるため、任意の回転方向でボディ320内に配置することができる。いくつかの実施形態では、ラジアルフローガイド370は、ボディ320、シート390、または閉鎖部材350と係合して既知の回転位置合わせを提供するためのキー機構を組み込んでもよい。本実施形態では、テーパ状の外面376とテーパ状の内面377とは平行であり、下面372からフランジ378までラジアルフローガイドの壁厚が一定となる。
【0115】
キャステレーション373は、平行な側面381、382および弓状の頂部383を備え、ラジアルフローガイド370を通ってほぼ半径方向に延びている。いくつかの実施形態では、キャスタレーション373は、円形、台形、三角形、または異なる他の形状を有することができる。いくつかの実施形態では、キャスタレーション373は、下面372まで延びていなくてもよい。したがって、キャスタレーション373は、代わりに、テーパ状の外面376からテーパ状の内面377まで延在し、閉じた形状とすることもできる。したがって、流路374は、ラジアルフローガイド370内にすべて形成してもよい。さらに、キャスタレーション373は、長手方向軸A-Aに対して放射状に延在するような配置でなくてもよい。代わりに、それらは、長手方向軸A-Aと交差しない方向、または90度以外の角度で長手方向軸A-Aと交差する角度で延在してもよい。最後に、キャスタレーション373は、一定の断面を有する必要はなく、ラジアルフローガイド370を通って延びる際に、可変の断面プロファイルを有してもよい。
【0116】
図31および
図32は、シート390を示す。シート390は、上面393から下面394まで延びている。環状リング392は、下面394から延在し、長手方向軸A-Aとほぼ同心である。シート390は、上面393から延びて中央開口部395を画定するリップ391をさらに含む。リップ391は、リップシールの形態をとることができ、またはその代わりに任意の他の形態のシールとして形成することができる。たとえば、リップ391は、リップシールの代わりにラビリンスシールを用いることもできる。ニードル394と係合するのに適した任意の種類のシールをシート390に利用して、所望に応じてバルブアセンブリ300のシールを容易にすることができる。
【0117】
次に
図33~40を参照すると、バルブアセンブリ400の別の実施形態がアクチュエータアセンブリを省略して示されている。
図33は、バルブアセンブリ400の斜視図を示し、バルブアセンブリ400は、流体流路を画定し、流体の流れの制御を可能にするコンポーネントを収容するバルブボディ420を備える。バルブアセンブリ400は、オン/オフバルブ、比例バルブ、または他の任意の既知のタイプのバルブとすることができ、上述のアクチュエータアセンブリ210などのアクチュエータアセンブリを介して操作することができる。バルブアセンブリ400は、開状態から閉状態に移行する。別の言い方をすれば、バルブアセンブリ400は開位置から閉位置に移行する。任意選択で、バルブアセンブリ400は、開状態と閉状態との間の任意の中間状態で動作することもできる。例えば、バルブアセンブリ400は、開状態と閉状態との間で様々な流量を提供することができる比例バルブであってもよい。開状態では、流体はバルブアセンブリ400を通って自由に流れる。閉状態では、流体がバルブアセンブリ400を通って流れることが妨げられる。バルブアセンブリ400はまた、開状態と閉状態との間のあらゆる中間状態での流れを許容することもできる。任意選択で、バルブボディ420は、一体的に形成されたモノリシックコンポーネントであってもよい。バルブアセンブリ400は、流量制御装置100を集合的に形成する複数の構成要素のうちの1つとなることができる。
【0118】
図34から
図36を参照すると、バルブアセンブリ400の内部コンポーネントが、バルブアセンブリ400の3つの異なる状態を示す断面図で示されている。
図34では、バルブアセンブリ400は閉状態にある。
図35では、バルブアセンブリ400は部分的に開いた状態にある。
図36では、バルブアセンブリ400は全開状態にある。これから分かるように、部分的に開いた状態は、バルブアセンブリ400は流れを許容するが、バルブアセンブリ400が完全に開いた状態にあるときほど多くの流れを許容しない状態である。必要に応じて、バルブアセンブリ400を通過する流体の流量を制御できるように、あらゆる開度の部分的に開いた状態を生じさせることができる。
【0119】
バルブアセンブリ400は、長手方向軸A-A、閉鎖部材450、ラジアルフローガイド470、シート490、入口421、および出口422をさらに備える。閉鎖部材450は、バルブボディ420を通る流体の流れを制御するためにシート490と係合できるように、曲がったり移動したりするように構成されている。したがって、流体は、入口421からバルブアセンブリ400に流入し、閉鎖部材450およびシート490を通過して、出口422から流出する。
【0120】
バルブアセンブリ400のボディ420は、入口421と出口422を備えている。入口421は、流路423に沿って出口422まで延びている。流路423は、閉鎖部材450、ラジアルフローガイド470、またはシート490によって占有されている部分を除く、バルブアセンブリ400のボディ420の全内部容積を構成する。流路423は、第1の容積424と第2の容積425とに分割される。第1の容積424は、入口421からシート490までの流路423の内部容積のすべてを構成し、第2の容積425は、シート490から出口422までの流路423の内部容積のすべてを含む。したがって、第1の容積424はシート490の上流にあり、第2の容積425はシート490の下流にある。しかしながら、いくつかの実施形態すなわち実装形態では、バルブアセンブリ400は、流体を反対方向または両方向に流すことができる。上記の用語は、流体の流れの最も可能性の高い方向を反映し、バルブアセンブリ400の動作をより良く理解するのに役立てるために使用されている。
【0121】
閉鎖部材450は、第1の実施形態で説明したように、アクチュエータアセンブリに結合される。
図34から
図36に示すように、閉鎖部材450は固定部451および可動部452を備える。固定部451は、ボディ420と上述したカバー240のようなカバーとの間に挟まれている。これにより、閉鎖部材450が所定の位置に固定され、動作中に閉鎖部材450が保持され、外れることがないことが保証される。可動部452は、ダイアフラム453とニードル454を備える。本実施形態では、ニードル454は、モノリシックで可動部分452と一体的に形成されている。他の実施形態では、ダイアフラム453は、ニードル454を受け入れるためにねじ切りされた中央部分を備えることができる。任意選択で、ニードル454は、任意の既知の手段を介してダイアフラム453に取り付けることもできる。
【0122】
図34は、閉状態のバルブアセンブリ400の断面図を示す。閉鎖部材450がシート490に係合している状態が示されている。具体的には、ニードル454は、シート490に係合したり係合を解除したりするために、バルブアセンブリ400の長手方向軸A-Aに沿って移動するように構成されている。ニードル454が長手方向軸A-Aに沿って下方に動くと、ニードルは流路423を完全に閉じ、流体の流れを止める。この状態では、バルブアセンブリ400は閉状態になる。アクチュエータアセンブリが閉鎖部材450の可動部分452を押すと、ニードル454が動く。ニードル454は可動部分452の一部であるため、ニードル454は長手方向軸A-Aに沿って動く。
【0123】
ニードル454は、シート490のボス491の内面496に係合する。ボス491は、長手方向軸A-Aに沿って延びる。内面496はニードル454とぴったりと嵌合しており、ボス491内へのニードル454の挿入を制御することで流れを制御することができる。内面496とニードル454との間の嵌合は滑り嵌めであるため、バルブアセンブリ400が閉位置にあるとき、この境界面だけでは完全なシールを行うことはできない。前述の実施形態と同様に、ニードル454は、バルブアセンブリ400が部分的または完全に開いた状態にあるときに、シート490を流体が通過することを可能にする複数の溝455を有する。ニードル454はさらに外面457を備え、外面457は円筒部分460および溝付き部分461を備える。溝付き部分461は溝455を備える。
【0124】
シート490はさらに、上面493、下面494、および環状リング492を備える。ボディ420は、床428を有するポケット427を備える。ポケット427は、流路423の第2の容積425の一部を形成しており、シート490はポケット427の床428に接している。具体的には、シート490の下面494は、ボディ420のポケット427の床428に接している。ボディ420は、ポケット427の床428に形成された下部環状溝426も備える。下部環状溝426は、ほぼ長方形の断面を有し、長手方向軸A-Aと同心となっている。下部環状溝426は、シート490の環状リング492を受け入れる。環状リング492は、下部環状溝426と係合して、ボディ420とシート490との間のシールを行い、組み立て時の位置合わせを助ける。他の実施形態では、下部環状溝426は、半円形、台形、またはボディ420に対するシート490のシールおよび保持に使用される任意の他の形状とすることもできる。
【0125】
ニードル454は、外面457から延びる環465をさらに備える。環465は円筒部分460に隣接して配置され、円筒部分460は環465と溝付き部分461との間に配置される。環状部465は、シート490の上面493と係合してフェースシールを形成するフェース面466を有する。したがって、バルブアセンブリ400が閉位置にあるとき、フェース面466は上面493と接触してシールを行い、バルブアセンブリ400を通る流体の流れを妨げる。上述のように、ニードル454とボス491の内面496との間の嵌合は、完全なシールを行うほどしっかりしているわけではない。フェース面466は、バルブアセンブリ400が閉位置にあるときにシールを行い、完全な流れの遮断または実質的に完全な流れの遮断を可能にする。
【0126】
ラジアルフローガイド470は、上面471と下面472を有する。ラジアルフローガイド470の下面472は、シート490の上面493に接触する。ラジアルフローガイド470は、シート490を所定の位置に保持する役割を果たす。ラジアルフローガイド470の下面472には、複数のキャスタレーション473が形成されている。複数のキャスタレーション473とシート490の上面493とにより、複数の流路474を形成されている。ラジアルフローガイド470は、第2の容積425を外側チャンバ429と内側チャンバ430に分割する。外側チャンバ429は、入口421とラジアルフローガイド470との間の第2の容積425の一部である。内側チャンバ430は、ラジアルフローガイド470とシート490との間の第1の容積424の一部である。バルブアセンブリ400が部分的または完全に開いた状態にあるとき、流体は入口421に流れ込み、ラジアルフローガイド470を取り囲み、複数の流路474を通過し、次にニードル454およびシート490を通過して出口422に流れる。
【0127】
ラジアルフローガイド470は、閉鎖部材450の固定部分451によって所定の位置に保持される。特に、固定部分451は、ラジアルフローガイド470の上面471に係合する。固定部分451はカバーによってボディ420に固定されており、カバーはボディ420にボルト止めするか、閉鎖部材450、ラジアルフローガイド470、およびシート490を積み重ねたもの全体が一緒に圧縮されて、移動できないようにまたは外れてしまわないように他の方法で固定することができる。固定部分451、ラジアルフローガイド470、およびシート490は、長手方向軸A-Aに沿って、または長手方向軸A-Aに対して半径方向に動かないように、カバーによって圧縮される。これらのコンポーネントは、カバーがボディ420に組み付けられるときに撓むように構成することができ、ボディ420に対する閉鎖部材450のシールを効果的に推し進め、流体的に密閉した組み立てを確保する。
【0128】
ボディ420は、上部環状溝431をさらに備える。上部環状溝431は、長手方向軸A-Aと同心であり、ポケット427を取り囲んでいる。上部環状溝431の断面は長方形である。上部環状溝431は、閉鎖部材450の環状リング456を受け入れて、ボディ420に対する閉鎖部材450のシールを容易にする。他の実施形態では、上部環状溝431は、半円形、台形、またはボディ420に対する閉鎖部材450のシールおよび保持に使用される任意の他の形状とすることができる。
【0129】
図35を参照すると、部分的に開いた状態のバルブアセンブリ400の断面図が示されている。ニードル454の一部だけがシート490に接触した状態で、閉鎖部材450は引き込まれた状態が示されている。したがって、部分的に開いた状態にあるときでも、ニードル454は依然としてシート490と部分的に接触している可能性がある。図から分かるように、可動部452のダイアフラム453が、バルブアセンブリ400が閉位置にあるときの位置と比較して上方に湾曲しているため、ニードル454は部分的に後退している。ダイアフラム453は、部分的に開いた状態ではほぼ平面であり、流体の一部がニードル454の溝455を通過できるようになっている。
【0130】
シート490のボス491の内面496は、ニードル454の溝付き部分461に接触している。円筒部分460のどこも内面496と接触していない。したがって、溝455を介して流路が形成され、流体がバルブアセンブリ400を通過できるようになる。内面496は、実際には溝付き部分461と接触している必要はなく、代わりに、長手方向軸A-Aに関してシート490の内面496と単に部分的に重なっていてもよい。円筒部分460は、図示のように長手方向軸A-Aに関してシート490とは重ならない。したがって、露出された溝455の部分は、流体を流す流路を形成する。部分的に開いた状態では、露出は溝455の全体には届かない。
【0131】
図36を参照すると、完全に開いた状態のバルブアセンブリ400の断面図が示されている。閉鎖部材450は、ニードル454の一部のみがシート490と接触している、完全に後退した状態で示されている。したがって、完全に開いた状態にあるときでも、ニードル454はまだ部分的にシート490と接触している可能性がある。任意選択で、バルブアセンブリ400は、開状態にあるときにニードル454がシート490から完全にまたはほぼ完全に引っ込むように構成することもできる。図から分かるように、可動部分452のダイアフラム453が、バルブアセンブリ400が部分的に開いた位置または部分的に閉じた位置にあるときの位置と比較して上方に撓むため、ニードル454は後退する。ダイアフラム453は、完全に開いた状態ではほぼ凸状の円錐形状となるので、ニードル454の溝455を流体が自由に流れることができる。シート490のボス491の内面496は、ニードル454の溝付き部分461と接触し、溝455を介して流路を形成し、流体がバルブアセンブリ400を通過できるようにする。図から分かるように、部分的に開いた状態と比較して、ニードル454が大きく後退した結果、流体が流れる面積が大きくなる。
【0132】
図37および38は、閉鎖部材450を詳細に示している。閉鎖部材450は、可動部452の周囲を固定部451が取り囲むようにして構成されている。可動部452は、ダイアフラム453とニードル454を含む。ダイアフラム453は、外側で固定部451と内側でニードル454と接合されている薄い材料のディスクである。したがって、ダイアフラム453は撓むことができ、ニードル454を長手方向に動かすことが可能になる。次いで、ニードル454は、既に示したように長手方向軸A-Aに沿って軸方向に移動することができ、バルブアセンブリ400を閉状態から全開状態、および閉状態と全開状態の間のあらゆる位置に移行させることを可能にする。固定部451は、環状リング456をさらに組み込んでおり、環状リング456は、ボディ420の上部環状溝431と係合するときに位置合わせ機能とシール機能の両方を行う。
【0133】
ニードル454はさらに外面457を組み込み、外面457は環465、円筒部分460、および溝付き部分461を有する。環465はダイアフラム453に隣接している。円筒部分460は、環465と溝付き部分461との間にある。溝付き部分461は、円筒部分460および環465によってダイアフラム453から隔てられている。ニードル454は、上端458から下端459まで延びている。上端458はダイアフラム453に隣接している。したがって、環465は上端458に隣接し、溝付き部分461は下端459に隣接する。
【0134】
環465は、円筒部460と比較して直径が大きくなったフランジを形成している。環465は、既に述べたようにフェース面466を有する。円筒部分460は、環465から溝付き部分461まで延びる溝455によって中断されない円筒面を有する。溝部461は、溝455によって途切れ途切れとなった円筒面を有する。
【0135】
溝付き部分461がシート490のボス491の内面496から少なくとも部分的に後退すると、流体は溝455を通過し、バルブアセンブリ400を通って流れることができる。円筒部460がボス491の内面496と半径方向で重なり合い、フェース面466が上面493に接触すると、バルブアセンブリ400が閉状態にあり、流体はバルブアセンブリ400を通過できない。円筒部分460は第1の直径を有し、溝付き部分461は第2の直径を有し、環465は第3の直径を有する。第1および第2の直径はそれぞれ等しいが、第3の直径は第1および第2の直径よりも大きい。これにより、外面457が下端459へと移行するニードル454の下端459を除いて、円筒部分460および溝付き部分461において滑らかで連続した外表面457が得られる。閉状態では、ニードル454のフェース面466がシート490の上面493に接触し、フェースシールを形成する。
【0136】
図から分かるように、ニードル454の下端459は半径を介して外面457と接する。この半径により、ニードル454がシート490から完全に引き抜かれた場合に、ニードル454がボス491の内面496に確実に係合する。代替的構成では、ニードル454は、ニードル454とシート490の位置合わせを補助するテーパその他の形状を有してもよい。本実施形態では、下端459は平面である。しかしながら、下端459が尖っていても凹面であってもよいと考えられる。
【0137】
ニードル254と同様に、溝455のそれぞれは、長手方向軸A-Aに対して鋭角をなす溝軸に沿って延びる。溝455のそれぞれは、底面462および一対の側面463を有する。本実施形態では、底面462は弓形であり、側面463は平面である。他の実施形態では、底面462は平面であってもよく、側面463は弓形であってもよい。あるいは、底面462は、無視できる程度の曲率を有する複数の線を形成してもよく、側面463は平面であってもよい。溝455は、同じニードル454上の異なる形状であることも含む、様々な断面形状を有することができる。さらに、溝455はニードル454を通って直線的に進むようにする必要はない。その代わりに、溝455には、流体の流れに旋回作用を生み出すように、長手方向軸A-Aの周りで湾曲または角度を付けてもよい。さらに他の構成も考えられる。
【0138】
本実施形態では、溝455の底面462は、下端459からの距離が増加するにつれて、長手方向軸からの半径方向への距離が増加する。この角度は変化してもよく、異なる実施形態では異なる角度としたり、同じニードル454のそれぞれの溝455で相異なる角度としたりすることができる。溝455はまた、それぞれの溝455の底端459から頂部まで測定したとき、異なる高さで終端することとしてもよい。いずれの場合も、溝455は、ニードル454の閉状態から開状態へと移動させるのに伴ってシート490を横切るオリフィス面積が変化するように構成される。したがって、溝角度、溝455の深さ、溝の形状、および溝455の終点は、所望のオリフィス面積および所与の用途に適した流量特性を達成するために必要な様々な構成となるよう変更することができる。
【0139】
図39および40は、シート490を示す。シート490は、上面493から下面494まで延びている。環状リング492は、下面494から延在し、長手方向軸A-Aを中心としてほぼ同心である。シート490はさらに、下面493から延びて中央開口部495を画定するボス491を含む。ボス491の中央開口部495は実質的に円筒形である内面496を有する。中央開口部495の内面496は、部分的に開いた状態にあるときに流れを効果的に制御できるように、ニードル454と緊密に滑り嵌めすることができる。
【0140】
次に
図41~46を参照すると、バルブアセンブリ500の別の実施形態がアクチュエータアセンブリを省略して示されている。
図41は、バルブアセンブリ500の斜視図を示し、バルブアセンブリ500は、流体流路を画定し、流体の流れの制御を可能にするコンポーネントを収容するバルブボディ520を備える。バルブアセンブリ500は、オン/オフバルブ、比例バルブ、または他の任意の既知のタイプのバルブとすることができ、上述のアクチュエータアセンブリ210のようなアクチュエータアセンブリを介して操作することができる。バルブアセンブリ500は、開状態から閉状態へ移行する。別の言い方をすれば、バルブアセンブリ500は開位置から閉位置に移行する。任意選択で、バルブアセンブリ500は、開状態と閉状態との間の任意の中間状態で動作することもできる。例えば、バルブアセンブリ500は、開状態と閉状態との間で任意の流量を提供することができる比例バルブであってもよい。開状態では、流体はバルブアセンブリ500を通って自由に流れる。閉状態では、流体がバルブアセンブリ500を通って流れることが妨げられる。バルブアセンブリ500はまた、開状態と閉状態との間の任意の中間状態での流れを許容することもできる。任意選択で、バルブボディ520は、一体的に形成されたモノリシックコンポーネントであってもよい。バルブアセンブリ500は、流量制御装置100を集合的に形成する複数の構成要素のうちの1つとなることができる。
【0141】
図42から
図44を参照すると、バルブアセンブリ500の内部コンポーネントが、バルブアセンブリ500の3つの異なる状態を示す断面図で示されている。
図42では、バルブアセンブリ500は閉状態にある。
図43では、バルブアセンブリ500は部分的に開いた状態にある。
図44では、バルブアセンブリ500は全開状態にある。これから分かるように、部分的に開いた状態は、バルブアセンブリ500が流れを許容するが、バルブアセンブリ500が完全に開いた状態にあるときほど多くの流れを許容しない状態である。必要に応じて、バルブアセンブリ500を通過する流体の流量を制御できるように、あらゆる開度の部分的に開いた状態を生じさせることができる。
【0142】
バルブアセンブリ500は、長手方向軸A-A、閉鎖部材550、入口521、および出口522をさらに備える。閉鎖部材550は、バルブボディ520を通る流体の流れを制御するためにシート590に係合できるように、曲がったり移動したりするように構成されている。したがって、流体は、入口521からバルブアセンブリ500に流入し、閉鎖部材550およびシート590を通過して、出口522から流出する。本実施形態では、シート590は一体的に形成され、閉鎖部材550と係合するバルブボディ520の一部となる。
【0143】
バルブアセンブリ500のボディ520は、入口521と出口522を備えている。入口521は、流路523に沿って出口522まで延びている。流路523は、閉鎖部材550によって占有されている部分を除く、バルブアセンブリ500のボディ520の全内部容積を構成する。流路523は、第1の容積524と第2の容積525とに分割される。第1の容積524は、入口521からシート590までの流路523の内部容積のすべてを構成し、第2の容積525は、シート590から出口522までの流路523の内部容積のすべてを含む。したがって、第1の容積524はシート590の上流にあり、第2の容積525はシート590の下流にある。しかしながら、いくつかの実施形態すなわち実装形態では、バルブアセンブリ500は、流体を反対方向または両方向に流すことができる。上記の用語は、流体の流れの最も可能性の高い方向を反映し、バルブアセンブリ500の動作をより良く理解するのに役立てるために使用されている。
【0144】
閉鎖部材550は、第1の実施形態で説明したように、アクチュエータアセンブリに結合される。
図42から
図44に示すように、閉鎖部材550は固定部551および可動部552を備える。固定部551は、ボディ520と上述したカバー240のようなカバーとの間に挟まれている。これにより、閉鎖部材550が所定の位置に固定され、動作中に閉鎖部材550が保持され、外れることがないことが保証される。可動部552は、ダイアフラム553とニードル554を備える。本実施形態では、ニードル554は、モノリシックで可動部分552と一体的に形成されている。他の実施形態では、ダイアフラム553は、ニードル554を受け入れるためにねじ切りされた中央部分を備えることができる。任意選択で、ニードル554は、任意の既知の手段を介してダイアフラム553に取り付けることもできる。
【0145】
図42は、閉状態のバルブアセンブリ500の断面図を示す。閉鎖部材550は、シート590と係合している状態が示されており、シート590は、閉鎖部材550と接触したときに密封を可能にするボディ520の部分である。具体的には、ニードル554は、シート590に係合したり係合を解除したりするために、バルブアセンブリ500の長手方向軸A-Aに沿って移動するように構成されている。ニードル554が長手方向軸A-Aに沿って下方に動くと、ニードル554は流路523を完全に閉じ、流体の流れを止める。この状態では、バルブアセンブリ500は閉状態になる。アクチュエータアセンブリが閉鎖部材550の可動部分552を押すと、ニードル554が動く。ニードル554は可動部分552の一部であるため、ニードル554は長手方向軸A-Aに沿って動く。
【0146】
ニードル554は、シート490の内面596に係合する。この内面596はニードル554とぴったりと嵌合しており、シート590内へのニードル554の挿入を制御することで流れを制御することができる。内面596とニードル554との間の嵌合は滑り嵌めであるため、バルブアセンブリ500が閉位置にあるとき、この境界面だけでは完全なシールを行うことはできない。前述の実施形態と同様に、ニードル554は、バルブアセンブリ500が部分的または完全に開いた状態にあるときに、シート590を液体が通過することを可能にする複数の溝555を有する。ニードル554はさらに外面557を備え、外面557は円筒部分560および溝付き部分561を備える。溝付き部分561は、溝555を備える。
【0147】
ボディ520は、床528を有するポケット527を備える。ポケット527は、流路523の第2の容積525の一部を形成する。床528は、内面596と組み合わせてシート490の一部を形成する。したがって、床528は、同時にポケット527の一部であり、シール590でもある。
【0148】
ニードル554はさらに、外面557から延びる環565を備える。環565は円筒部分560に隣接して位置し、円筒部分560は環565と溝付き部分561との間に位置する。環状部565は、床528と係合してフェースシールを形成するフェース面566を有する。したがって、バルブアセンブリ500が閉位置にあるとき、フェース面566は床528と接触してシールを行い、バルブアセンブリ500を通る流体の流れを妨げる。上述のように、ニードル554とシール590の内面596との間の嵌合は、完全なシールを行うほどしっかりしているわけではない。フェース面566は、バルブアセンブリ500が閉位置にあるときにシールを行い、完全な流れの遮断または実質的に完全な流れの遮断を可能にする。
【0149】
ボディ520は、上部環状溝531をさらに備える。上部環状溝531は、長手方向軸A-Aと同心であり、ポケット527を取り囲んでいる。上部環状溝531の断面は長方形である。上部環状溝531は、閉鎖部材550の環状リング556を受け入れ、ボディ520に対する閉鎖部材550のシールを容易にする。他の実施形態では、上部環状溝531は、半円形、台形、またはボディ520に対する閉鎖部材550のシールおよび保持に使用される任意の他の形状とすることができる。
【0150】
図43を参照すると、部分的に開いた状態のバルブアセンブリ500の断面図が示されている。ニードル554の一部だけがシート590に接触した状態で、閉鎖部材550が後退した状態が示されている。したがって、部分的に開いた状態にあるときでも、ニードル554は依然としてシート590と部分的に接触している可能性がある。図から分かるように、可動部552のダイアフラム553が、バルブアセンブリ500が閉位置にあるときの位置と比較して上方に湾曲しているため、ニードル554は部分的に後退している。ダイアフラム553は、部分的に開いた状態ではほぼ平面であり、流体の一部がニードル554の溝を通過できるようになっている。
【0151】
シート590の内面596は、ニードル554の溝付き部分561と接触している。円筒部分560のどこも内面596と接触していない。したがって、溝555を介して流路が形成され、流体がバルブアセンブリ500を通過できるようになる。内面596は、実際には溝付き部分561と接触している必要はなく、代わりに、長手方向軸A-Aに関してシート590の内面596と部分的に重なっていてもよい。円筒部分560は、図示のように長手方向軸A-Aに関してシート590とは重ならない。したがって、露出された溝555の部分は、流体を流す流路を形成する。部分的に開いた状態では、露出は溝555の全体には届かない。
【0152】
図44を参照すると、完全に開いた状態のバルブアセンブリ500の断面図が示されている。閉鎖部材550は、ニードル554の一部のみがシート590と接触している、完全に後退した状態で示されている。したがって、完全に開いた状態にあるときでも、ニードル554はまだ部分的にシート590と接触している可能性がある。任意選択で、バルブアセンブリ500は、開状態にあるときにニードル554がシート590から完全にまたはほぼ完全に後退するように構成することもできる。図から分かるように、可動部分552のダイアフラム553が、バルブアセンブリ500が部分的に開いた位置または部分的に閉じた位置にあるときの位置と比較して上方に撓むため、ニードル554は後退する。ダイアフラム553は、完全に開いた状態ではほぼ凸状の円錐形状となるので、ニードル554の溝555を流体が自由な流れることができる。シート590の内面596は、ニードル554の溝付き部分561と接触し、溝555を介して流路を形成し、流体がバルブアセンブリ500を通過できるようにする。図から分かるように、部分的に開いた状態と比較して、ニードル554が大きく後退した結果、流体が流れる面積が大きくなる。
【0153】
図45および46は、閉鎖部材550を詳細に示している。閉鎖部材550は、可動部552の周囲を固定部551が取り囲むようにして構成されている。可動部552は、ダイアフラム553とニードル554を含む。ダイアフラム553は、外側で固定部551と内側でニードル554と接合されている薄い材料のディスクである。したがって、ダイアフラム553は撓むことができ、ニードル554を長手方向の動かすことが可能になる。次いで、ニードル554は、既に示したように長手方向軸A-Aに沿って軸方向に移動することができ、バルブアセンブリ500を閉状態から全開状態、および閉状態と全開状態の間の任意の位置に移行させることを可能にする。固定部551は、環状リング556をさらに組み込んでおり、環状リング556は、ボディ520の上部環状溝531と係合するときに位置合わせ機能とシール機能の両方を行う。
【0154】
ニードル554はさらに外面557を組み込み、外面557は環565、円筒部分560、および溝付き部分561を有する。環565はダイアフラム553に隣接している。円筒部分560は、環565と溝付き部分561との間にある。溝付き部分561は、円筒部分560および環565によってダイアフラム553から隔てられている。ニードル554は、上端558から下端559まで延びている。上端558はダイアフラム553に隣接している。したがって、環565は上端558に隣接し、溝付き部分561は下端559に隣接する。
【0155】
環565は、円筒部560と比較して直径が大きくなったフランジを形成している。環565は、既に述べたようにフェース面566を有する。円筒部分560は、環565から溝付き部分561まで延びる溝555によって中断されない円筒面を有する。溝部561は、溝555によって途切れ途切れとなった円筒面を有する。
【0156】
溝付き部分561がシート590の内面596から少なくとも部分的に後退すると、流体は溝555を通過し、バルブアセンブリ500を通って流れることができる。円筒部分560がシート590の内面596と半径方向に重なり合い、フェース面566が床528と接触しているとき、バルブアセンブリ500が閉状態にあり、流体はバルブアセンブリ500を通過できない。円筒部分560は第1の直径を有し、溝付き部分561は第2の直径を有し、環565は第3の直径を有する。第1および第2の直径のそれぞれは等しいが、第3の直径は第1および第2の直径よりも大きい。これにより、外面557が下端559へと移行するニードル554の下端559を除いて、円筒部分560および溝付き部分561において滑らかで連続した外表面557が得られる。閉状態では、ニードル554のフェース面566が床528に接触し、フェースシールを形成する。
【0157】
図から分かるように、ニードル554の下端559は半径を介して外面557と接する。この半径により、ニードル554がシート590から完全に引き抜かれた場合に、ニードル554がシート590の内面596に確実に係合する。代替構成では、ニードル454は、ニードル554とシート590の位置合わせを補助するテーパその他の形状を有してもよい。本実施形態では、下端559は平面である。しかしながら、下端559が尖っていても凹面であってもよいこと考えられる。
【0158】
ニードル254と同様に、溝555のそれぞれは、長手方向軸A-Aに対して鋭角をなす溝軸に沿って延びる。溝555のそれぞれは、底面562および一対の側面563を有する。本実施形態では、底面562は弓形であり、側面563は平面である。他の実施形態では、底面562は平面であってもよく、側面563は弓形であってもよい。あるいは、底面562は、無視できる程度の曲率を有する複数の線を形成してもよく、側面563は平面であってもよい。溝555は、同じニードル554上の異なる形状であることも含む、様々な断面形状を有することができる。さらに、溝555はニードル554を通って直線的に進むようにする必要はない。その代わりに、溝555には、流体の流れに旋回作用を生み出すように、長手方向軸A-Aの周りで湾曲または角度を付けてもよい。さらに他の構成も考えられる。
【0159】
本実施形態では、溝555の底面562は、下端559からの距離が増加するにつれて、長手方向軸からの半径方向への距離が増加する。この角度は変化してもよく、異なる実施形態では異なる角度としたり、同じニードル554のそれぞれの溝555で相異なる角度としたりすることができる。溝555はまた、それぞれの溝555の底端559から頂部まで測定したとき、異なる高さで終端することとしてもよい。いずれの場合も、溝555は、ニードル554の閉状態から開状態へと移動させるのに伴ってシート590を横切るオリフィス面積が変化するように構成される。したがって、溝角度、溝555の深さ、溝の形状、および溝555の終点は、所望のオリフィス面積および所与の用途に適した流量特性を達成するために必要な様々な構成となるよう変更することができる。
【0160】
本発明を、本発明を実施する現時点で好ましいモードを含む特定の例に関して説明してきたが、当業者であれば、上記のシステムおよび技術には多数の変形および置き換えが可能であることを理解するであろう。本発明の範囲から逸脱することなく、他の実施形態を利用することができ、構造的および機能的な変更を加えることができることを理解すべきである。したがって、本発明の技術的思想および範囲は、添付の特許請求の範囲に記載されているように広く解釈されるべきである。
【国際調査報告】