(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-14
(54)【発明の名称】モジュラー構成システムモーターユニット
(51)【国際特許分類】
A63H 33/08 20060101AFI20240307BHJP
A63H 33/04 20060101ALI20240307BHJP
A63H 29/22 20060101ALI20240307BHJP
【FI】
A63H33/08 Z
A63H33/04 B
A63H29/22 D
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023558808
(86)(22)【出願日】2022-03-24
(85)【翻訳文提出日】2023-11-22
(86)【国際出願番号】 EP2022057796
(87)【国際公開番号】W WO2022200513
(87)【国際公開日】2022-09-29
(32)【優先日】2021-03-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DK
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】594012623
【氏名又は名称】レゴ エー/エス
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100101498
【氏名又は名称】越智 隆夫
(74)【代理人】
【識別番号】100107401
【氏名又は名称】高橋 誠一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100120064
【氏名又は名称】松井 孝夫
(74)【代理人】
【識別番号】100182257
【氏名又は名称】川内 英主
(74)【代理人】
【識別番号】100202119
【氏名又は名称】岩附 秀幸
(72)【発明者】
【氏名】リセモース,ヨアキム パンドゥーロ
(72)【発明者】
【氏名】ハンセン,ヨーン スコブローバー
【テーマコード(参考)】
2C150
【Fターム(参考)】
2C150BA23
2C150BA36
2C150EB01
2C150EC03
(57)【要約】
モジュラー構成システム(500)用のモジュラー構成システムモーターユニット(1)は、ケーシング(10)と、ケーシング(10)に取り付けられた電気モーター(150)と、構成要素(501、502、503)に接続するための少なくとも一つのコネクタ(600)を有し、回転軸を中心としてケーシング(10)に対して回転可能に接続されている動力取出要素(20)と、電気モーター(150)と動力取出要素(20)との間に設けられた歯車機構(200)と、ケーシング(10)に対する動力取出要素の回転位置を検出するように構成された回転検出機構と、を備える。回転検出機構は、動力取出要素(20)と共に回転するディスク要素(99)と、ケーシングに対して固定されたセンサー装置(399)とを備える。ディスク要素(99)は、ディスク要素(99)に固定された第一の回転伝達部(50)と第一の回転伝達部(50)を受けるための受入部(60)とを介して動力取出要素(20)又は歯車機構(200)の歯車に接続されている。受入部(60)は、動力取出要素(20)又は歯車機構(200)の歯車に形成されている。受入部(60)及び第一の回転伝達部(50)は、動力取出要素(20)と第一の回転伝達部(50)との間にバックラッシュを許容するように構成された協働形状及び大きさを有する。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モジュラー構成システム(500)用のモジュラー構成システムモーターユニット(1)であって、
- ケーシング(10)と、
- 前記ケーシング(10)に取り付けられた電気モーター(150)と、
- 構成要素(501、502、503)に接続するための少なくとも一つのコネクタ(600)を有し、回転軸を中心として前記ケーシング(10)に対して回転可能に接続されている動力取出要素(20)と、
- 前記電気モーター(150)と前記動力取出要素(20)との間に設けられた歯車機構(200)と、
- 前記ケーシング(10)に対する前記動力取出要素の回転位置を検出するように構成された回転検出機構と、
を備え、
前記回転検出機構は、前記動力取出要素(20)と共に回転するディスク要素(99)と、前記ケーシングに対して固定されたセンサー装置(399)とを備え、
前記ディスク要素(99)は、前記ディスク要素(99)に固定的に接続された第一の回転伝達部(50)と前記第一の回転伝達部(50)を受けるための受入部(60)とを介して前記動力取出要素(20)又は前記歯車機構(200)の歯車に接続されており、前記受入部(60)は、前記動力取出要素(20)又は前記歯車機構(200)の前記歯車に形成されており、
前記受入部(60)及び第一の回転伝達部(50)は、前記動力取出要素(20)と前記第一の回転伝達部(50)との間にバックラッシュを許容するように構成された協働形状及び大きさを有することを特徴とするモジュラー構成システムモーターユニット(1)。
【請求項2】
前記受入部(60)及び前記第一の回転伝達部(50)の協働形状及び大きさは、前記第一の回転伝達部(50)が前記取出要素(20)と共に回転するように係合する前に、前記受入部(60)が0.5°~2°回転することが許容されるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のモジュラー構成システムモーターユニット(1)。
【請求項3】
前記ディスク要素(99)は、第一の軸(70)を介して前記動力取出要素(20)に接続されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のモジュラー構成システムモーターユニット(1)。
【請求項4】
前記ディスク要素(99)は、前記ケーシング(10)に関して前記動力取出要素と反対側の前記ケーシング(10)の側壁に配置されていることを特徴とする請求項4に記載のモジュラー構成システムモーターユニット(1)。
【請求項5】
前記歯車機構の前記歯車(202、204、206)のいくつかは、前記第一の軸(70)を囲んで支持し、同軸上に配置されていることを特徴とする請求項3又は4に記載のモジュラー構成システムモーターユニット(1)。
【請求項6】
前記第一の回転伝達部(50)は、円筒状の本体部(51)と、そこから突出する第一のアーム(53)とを備え、前記受入部(60)は、円筒状の主凹部(61)と、そこから延在する第一のアーム凹部(63)とを備えていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のモジュラー構成システムモーターユニット(1)。
【請求項7】
前記第一の回転伝達部(50)の前記第一のアーム(53)は、第一の幅(W1)を有し、前記受入部(60)の前記第一のアーム凹部(63)は、第二の幅(W2)を有し、前記第一の幅(W1)は、前記第二の幅(W2)よりも1mm~2mm小さいことを特徴とする請求項6に記載のモジュラー構成システムモーターユニット(1)。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか一項に記載のモジュラー構成システムモーターユニット(1)と、複数の構成要素(510、520)とを備えるモジュラー構成システム(500)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モジュラー構成システム及びモジュラー構成システムモーターユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
そのようなモジュラー構成システムは、そのようなモジュラー構成システムのためのモジュラー構成システムモーターユニット即ち単純なモーターユニットと同様に、当該技術分野で知られている。モジュラー構成システムは、例えば、組立ブロック即ちブリックのような複数の構成要素を含み、それらは、互いに接続されると、様々な異なる建築構造を形成するように組み立てられる。モーターユニットは、そのようなシステムの部品を移動させるために、そのようなモジュラー構成システムに追加されることがある。
【0003】
モジュラー構成システムは、構造システムを構成する構成要素がある大きさに合わせて形作られ、それらの相互接続を可能にする協働接続手段を含むという意味で「モジュール」であり、人形ロボットなどの模型/セットを構築することができる。
【0004】
学習システム、ロボット構成セット、およびいわゆるメーカーキットが知られており、ユーザーにさまざまな機能を提供することができる。
【0005】
伝統的なモジュラー構成システムから知られているビーム、プレート、ブリック、ペグ、コネクタ、はめば歯車などのモジュラー構成要素は、照明要素、モーター/アクチュエータ、センサーなどの機能的なモジュラー構成要素と組み合わせることができるだけでなく、プログラム可能なプロセッサユニットと組み合わせることもでき、これはまた、例えばプログラミングまたは遠隔制御のために、外部装置とデジタル接続することもできる。機能性が強化されたこのようなモジュラー構成システムは、遊びおよび/または学習の面でその価値が証明されており、それはとりわけ、単純なモジュラー構成要素と機能的なモジュラー構成要素との間の信頼性を高くし、しかし容易に取り外し可能な機械的接続を容易にし、機能的なモジュラー構成要素が互いに適合して、明確で刺激的なユーザー体験を提供するからである。
【0006】
このようなモジュラー構成システムのためのモーターユニットは、しばしば、例えば軸等を接続するのに適した接続手段を備えた動力取出ディスクを含む。
【0007】
モーターユニットのような機能的な構成要素が適用されるモジュラー構成セット応用の多くでは、構築されたセットの動きを正確に制御できることが望ましい。この目的のために、モジュラー構成システムのモーターユニットは、360度の分解能を備えた磁気センサー、零点指示器(ゼロポイントインジケータ)を備える制御された絶対位置モーターなどのエンコーダを含むことができる。
【0008】
モジュラー構成システムでは、モーターユニットは、ケーシングと、コストを低く抑えるためにプラスチックで形成された部品を含む歯車機構などの他の部品と、を含むことが多く、それによって、それらは、プラスチックで形成された他の構成要素に容易に接続することができる。モジュラー構成システムのモーターユニットは、しばしば非常に小さいが、非常に大きな構造物の構成に使用されることがある。したがって、使用中に、モーターユニットの取出ディスクに大きな負荷(ときに非対称の負荷)がかかることがある。
【0009】
このような非対称の負荷がモーターユニットにかかることが問題となっている。取出要素にかかる非対称の負荷がエンコーダに非対称を与えることがあり、それによってエンコーダがモーターユニットケーシングに対する取出要素の回転位置の不正確な測定を提供し、それによって回転の正確な制御を損なう。
【0010】
したがって、モーターユニットの動力取出要素に非対称の負荷がかかるときにも、信頼性の高い正確な回転検出機構を有するモジュラー構成システムモーターユニットが必要である。
【発明の概要】
【0011】
したがって、本発明の目的は、従来技術の問題を軽減することである。
【0012】
これは、モジュラー構成システム用のモジュラー構成システムモーターユニットによって達成され、モーターユニットは、
- ケーシングと、
- 前記ケーシングに取り付けられた電気モーターと、
- 構成要素に接続するための少なくとも一つのコネクタを有し、回転軸を中心として前記ケーシングに対して回転可能に接続されている動力取出要素と、
- 前記電気モーターと前記動力取出要素との間に設けられた歯車機構と、
- 前記ケーシングに対する前記動力取出要素の回転位置を検出するように構成された回転検出機構と、
を備え、
前記回転検出機構は、
- 前記動力取出要素と共に回転するように構成されたディスク要素と、
- 前記ケーシングに対して固定されたセンサー装置と、
を備え、
前記ディスク要素は、第一の回転伝達部を介して前記動力取出要素又は前記歯車機構の歯車に接続され、前記第一の回転伝達部は、前記ディスク要素に対して固定的に接続されており、
前記動力取出要素又は前記歯車機構の前記歯車には、前記第一の回転伝達部を受けるように構成された受入部が形成されており、
前記受入部及び前記第一の回転伝達部は、前記動力取出要素と前記第一の回転伝達部との間にバックラッシュを許容するように構成された協働形状及び大きさを有する。
【0013】
機械工学において、ラッシュ又は遊びと呼ばれることもあるバックラッシュは、部品間の隙間によって引き起こされる機構におけるゆとり即ち空動きである。従って、受入部及び第一の回転伝達部の協働形状及び大きさは、ゆとり即ち隙間がそれらの間に設けられるように構成される。バックラッシュは、第一の回転伝達部が動力取出要素と共に回転するように係合する前に、動力取出要素のわずかな回転を許容する。
【0014】
歯車機構は、電気モーターからの回転を動力取出要素へ伝達するように構成される。歯車機構は、ケーシング内に設けられる。回転検出機構は、ケーシング内に設けられる。
【0015】
一実施形態では、受入部及び第一の回転伝達部の協働形状及び大きさは、第一の回転伝達部が取出要素と共に回転するように係合する前に、受入部が0.5°~2°回転するように構成されている。
【0016】
一実施形態では、ディスク要素は、第一の軸を介して動力取出要素に接続されている。
【0017】
一実施形態では、ディスク要素は、ケーシングに関して動力取出要素と反対側のケーシングの側壁に配置されている。
【0018】
一実施形態では、歯車機構の歯車のいくつかは、第一の軸を囲んで支持し、同軸上に配置される。
【0019】
一実施形態では、第一の回転伝達部は、円筒状の本体部と、そこから突出する第一のアームとを備え、受入部は、円筒状の主凹部と、そこから延在する第一のアーム凹部とを備える。
【0020】
第一の回転伝達部の第一のアームは、好ましくは、第一の回転伝達部の円筒状の外面に垂直に延在する。従って、受入部の第一のアーム凹部は、好ましくは、受入部の円筒状の内面に垂直に延在する。
【0021】
好ましい実施形態では、第一の回転伝達部の第一のアームは、取出要素の回転軸に垂直に延在することが理解されよう。したがって、受入部の第一のアーム凹部は、好ましくは取出要素の回転軸に垂直に延在する。
【0022】
一実施形態では、第一の回転伝達部の第一のアームは、第一の幅を有し、受入部の第一のアーム凹部は第二の幅を有し、第一の幅は、第二の幅よりも1mm~2mm小さい。
【0023】
第二の態様では、本発明の目的は、本発明の第一の態様のいずれかの実施形態によるモジュラー構成システムモーターユニットと、複数の構成要素とを備えるモジュラー構成システムによって得られる。
【0024】
本明細書中で使用される用語「備える/含む/からなる」は、記載された特徴、整数値、工程又は構成要素の存在を特定するために使用されるが、一つ又は複数の他の特徴、整数値、工程、構成要素又はそれらのグループの存在又は追加を妨げるものではないことが強調されるべきである。
【0025】
以下に、添付の図面によって示される実施形態を参照して、本発明をより詳細に説明する。図示された実施形態は、例示のみを目的として使用されており、本発明の範囲を限定するために使用されるべきではないことが強調されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1A】
図1Aは、本発明の態様によるモジュラー構成システムモーターユニット及び本発明の別の態様によるモジュラー構成システム用のモジュラー構成システムモーターユニットを、斜視図で示す。
【
図7A】
図7Aは、
図6の動力取出要素の内側動力取出要素及びそれの第一の回転伝達部への接続を、上面図で示す。
【
図8】
図8は、モジュラー構成システムモーターユニットと一組のコネクタ要素とを備える本発明の態様によるモジュラー構成システム、(第一の型の構成要素に属する)先行技術の構成要素、及び一組のコネクタ要素を用いたモーターユニットの第一の構成要素への取り付けを、斜視図で示す。
【
図9】
図9は、一方の表面に形成されたコネクタノブと反対の表面に形成されたコネクタノブ受け開口部とを有する、第二の型の構成要素に属する先行技術の構成要素を、透視斜視図で示す。
【
図10】
図10は、コネクタ開口を含む第二の型の構成要素を備えるモジュラー構成システム用の先行技術のコネクタ要素であって、コネクタ要素の両端部のそれぞれが第二の型の構成要素のコネクタ開口に接続するように構成されたスナップ接続を含むコネクタ要素を、斜視図で示す。
【
図11】
図11は、構成システムの一方の構成要素のコネクタ開口部に挿入された
図9に示すような2つのコネクタ要素と、さらにコネクタ開口部を有する構成システムの他方の構成要素とを、斜視図で示す。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図1Aは、本発明の態様によるモジュラー構成システムモーターユニット1及び本発明の別の態様によるモジュラー構成システム用のモジュラー構成システムモーターユニット1を、斜視図で示す。モジュラー構成システムモーターユニット1は、単にモーターユニット1と称することができる。
図1Bは、
図1Aのモーターユニット1の側面図を示し、
図1Cは、
図1Aのモーターユニット1の上面図を示す。
【0028】
モーターユニット1は、ケーシング10と、ケーシング10の内部に取り付けられた電気モーター150とを備える。電気モーター150は、
図1Aには示されていないが、
図2及び
図5に示されている。
【0029】
また、モーターユニット1は、ケーシング10から延在している動力取出要素20即ち単に取出要素20を備え、取出要素20は、ケーシング10に対して回転可能にケーシング10に接続されている。
【0030】
取出要素20は、回転軸(不図示)を中心にケーシング10に対して回転可能に接続されている。
【0031】
取出要素20は、電気モーター150の出力軸151(
図2及び
図5参照)が回転するときに取出要素20も強制的に回転するように、電気モーター150に接続されている。取出要素20は、例えば、
図3、
図4、
図5、
図6および
図7A乃至
図7Cに示されているように、歯車機構200を介して電気モーター150に接続されることが好ましい。
【0032】
取出要素20には、モーターユニット1をモジュラー構成システムの構成要素510、520に接続するためのコネクタ600が少なくとも一つ設けられている。
【0033】
図1において、取出要素20は、このようなコネクタ600を五つ備えている。
【0034】
取出要素20の中央に、一つのコネクタ600即ち第一のコネクタ601が示されている。第一のコネクタ601は、取出要素20の中へのへこみの形状をしており、その形状は、X字形(十字形)断面(取出要素20の回転軸線に垂直な断面)を有する。第一のコネクタは、
図8に示すように、軸524を受け入れるように構成されており、軸524は、第一のコネクタ601の断面形状に対応する断面形状(軸524の縦軸に垂直な断面)を有する。すなわち、軸は、X字形(十字形)断面を有する。第一のコネクタ601及び軸524は、説明したように、モジュラー構成システム500に属し、第一のコネクタ601と軸との間に摩擦嵌合を形成するように寸法が定められている。
【0035】
取出要素20の周辺に沿って、4つの同一のコネクタ600即ち第二のコネクタ602が示されている。第二のコネクタは、取出要素20の中へそして取出要素20を貫通するへこみとして形成される。第二のコネクタは、以下の
図8、
図10及び
図11に関連して説明されるように、コネクタ開口部640であることが好ましい。
【0036】
他の図示されていない実施形態では、取出要素20は、第一のコネクタのような中央に位置するコネクタ600のみを有し、周辺部にコネクタを有していなくてもよいことが理解されよう。
【0037】
また、他の図示されていない実施形態では、取出要素20は、周辺部に上記の第二のコネクタ602のようなコネクタのみを有し、中央部に第一のコネクタ601を有していなくてもよいことが理解されよう。
【0038】
さらに、更に他の図示されていない実施形態では、コネクタ600の数、形状及び(取出要素20上の)位置は、
図1Aに示されているものとは異なっていてもよいことが理解されよう。好ましくは、一つ又は複数のコネクタ600は、例えば以下に説明するように、モジュラー構成システムの様々な型の構成要素と協働し、接続するように構成されている。
【0039】
モーターユニット1のケーシング10は、モーターユニット1とモジュラー構成システム500の他の構成要素との接続を可能にするために、
図8、
図10及び
図11に関連して以下に説明する複数のコネクタ開口部640をさらに有している。繰り返しになるが、他の型の接続手段がケーシング10に形成されてもよいことが理解されよう。
【0040】
上述したように、本発明のモーターユニット1は、複数の構成要素を含むモジュラー構成システム500の一部を形成することができる。以下、モーターユニット1に戻る前に、このようなモジュラー構成システム500および例示的な構成要素についてさらに詳細に説明する。
【0041】
図9は、第一の型の構成要素510に属する従来技術の構成要素511を透視斜視図で示す。このような第一の型の構成要素510は、ノブ受け開口部620を有する第一の型510の同様であるが様々な形状の他の構成要素に接続するように構成されたコネクタノブ610を少なくとも含む。
図9に示す構成要素501は、その上面に形成されたコネクタノブ610と、その反対面に形成されたノブ受け開口部620とを有する。例えば、
図10に示すような構成要素501の二つは、一方の構成要素501のコネクタノブ610を、第二の構成要素501の対応する数のコネクタ開口620に接続することによって、互いに接続され得ることが理解されよう。コネクタノブ610及びノブ受け開口部620は、円筒状コネクタノブ610の外径が、ノブ受け開口部620の一又は複数の表面の寸法に密接に適合することによって、摩擦嵌合/摩擦接続を形成する。
【0042】
図9に示す構成要素502は、8つのコネクタノブ610及び8つのノブ受け開口部620を有する。コネクタノブ610は、規則的な二次元格子、この場合は2×4格子に配置される。同様に、ノブ受け開口部620は、規則的な二次元格子、この場合は2×4格子に配置される。
図9に示す構成要素502は、ブリックとして形成されている。
【0043】
第一の型の構成要素510の別の構成要素512を
図8に示す。
図8に示す構成要素512は、プレート状(板状)に形成されており、6×6格子状に形成された36個のコネクタノブ610と、コネクタノブ610に対してプレートの反対側に同じく6×6格子状に配置された36個のノブ受け開口部620(不図示)とを有する。
【0044】
第一の型の構成要素510の構成要素は、本明細書では、コネクタノブ610又はノブ受け開口部620のいずれか或いは両方を有するものとして定義される。第一の型の構成システムは、本明細書では、二つ又は三つ以上の第一の型の構成要素510を含む構成要素のシステムとして定義され、少なくとも一つの構成要素は、規則的な二次元n×n格子(n≧2)に配置されたコネクタノブ610を有する。第一の型の構成システムは、例えば、LEGO A/Sによって販売されているLEGO SYSTEMという商品名で、当技術分野において知られている。
【0045】
図10は、共通軸に沿って形成され、互いに反対向きの二つの円筒状コネクタ部630を有する第二の型の構成要素521を示す。第二の型の構成要素520は、例えば
図10に示される第二の型の構成要素521のような、突出した円筒状コネクタ部630を有する他の第二の型の構成要素520と協働するように構成された円筒状コネクタ開口部640を追加的に又は代替的に含むことができる。
【0046】
図11は、種々の形状、形態及び種々の接続手段を有する第二の型の構成要素521、522、523、524、525を含む第二の型の構成システム520の一例を示す。
【0047】
図10に示す第二の型の構成要素510、511は、二つの円筒状コネクタ部630即ち弾性コネクタペグを含み、弾性コネクタペグの各々は、他の第二の型の構成要素520上に形成されたコネクタ開口部640とスナップ接続を形成するように構成されている。
【0048】
図11は、他の二つの第二の型の構成要素520、522、523を示す。
【0049】
図中右に示す第二の型の構成要素522は、三つの円筒状コネクタ開口部640が貫通して形成されたビームとして形成される。これらの円筒状コネクタ開口部640のうちの二つには、
図10に示す第二の型の構成要素521の一端部が挿入され、スナップ接続で取り外し可能にロックされている。
【0050】
第二の型の構成要素523は、図中左に示すように、共通平面上に形成された四本のビームにより形成された矩形枠体として形成されている。これらのビームのうちの二本は、枠体の平面に平行な縦軸を有する三個のコネクタ開口部640を有している。これらのコネクタ開口部640の各々は、
図10に示されるような第二の型の構成要素521の円筒状コネクタ部630を受け入れることができることが理解されよう。しかしながら、コネクタ開口部は、また、図に示されるように、例えば、軸524のための軸受を形成することができることも理解されよう。
図11に示される軸524は、十字形の断面形状を有する。
【0051】
図11に示される枠体形状の第二の型の構成要素523の二本のビームは、上述した二本のビームに垂直に形成され、それぞれ、枠体の面の方向に貫通して形成された三本の円筒状コネクタ開口部640と、枠体の面に垂直な縦軸を有してビームを貫通して形成された四本の円筒状コネクタ開口部640とを有する。繰り返しになるが、これらのコネクタ開口部640の各々は、
図10に示されるような第二の型の構成要素521の円筒状コネクタ部630を受け入れることができることが理解されよう。
【0052】
二つの反対向きの円筒状コネクタ部630を含む
図10に示される第二の型の構成要素521は、
図11に示される第二の型の構成要素522、523のような他の二つの第二の型の構成要素に取り外し可能に接続して使用することができる。図示しない変形例では、第二の型の構成要素は、一つ又は複数の円筒状コネクタ開口部640及び一つ又は複数の円筒状コネクタ部630の両方を含むことができる。
【0053】
円筒状コネクタ部630と円筒状コネクタ開口部640との間のスナップ接続は、円筒状コネクタ部630が円筒状コネクタ部630の自由端部に配置された円周方向に配置されたビード631を備えることによって、且つ、円筒状コネクタ部630の弾性によって提供される。この弾性は、円筒状コネクタ部630の長手方向に形成された一つ又は複数の細長い切れ込み部632によって提供され得る。
図10の変形例では、二つのそのような細長い切れ込み部632が示されている。ビード631の直径は、円筒状コネクタ部630の本体の直径よりもわずかに大きい。
【0054】
円筒状コネクタ部630の長さは、円筒状コネクタ開口部640の長さに対応する。円筒状コネクタ部630の直径は、円筒状コネクタ開口部640の直径に対応する。
【0055】
円筒状コネクタ開口部640の端部には、円筒状コネクタ部630に形成されたビード631と協働するように構成された拡径リング状開口部(不図示)が設けられている。
【0056】
ユーザーが円筒状コネクタ部630を円筒状コネクタ開口部640に押し込むと、円筒状コネクタ部630の弾性によりビード631が押されて円筒状コネクタ開口部640の本体部を通り、ビードが円筒状コネクタ開口部640の反対端部の拡径リング状開口部に到達すると、円筒状コネクタ部630の本体部の弾性によりビード631が拡径リング状開口部に係合し、円筒状コネクタ部630と円筒状コネクタ開口部640との間にスナップ接続を形成する。
【0057】
このようなスナップ接続は、当技術分野において公知である。
【0058】
第二の型の構成要素520の構成要素は、本明細書では、上述したように、円筒状コネクタ部630(弾性コネクタペグ270)とスナップ接続するように構成された円筒状コネクタ開口部640を少なくとも有するものとして定義される。第二の型の構成要素200は、また、一つ又は複数の円筒状コネクタ部630を有する構成要素を含むことができる。第二の型の構成要素520は、また、一つ又は複数の円筒状コネクタ部630及び一つ又は複数の円筒状コネクタ開口部640を有する構成要素を含むことができる。
【0059】
第二の型の構成要素は、少なくとも一つの構成要素が少なくとも一つのコネクタ開口部640を有する、二つ又は三つ以上の第二の型の構成要素520を含む構成要素のシステムとして本明細書で定義される。第二の型の構成システム2000の例は、例えば、LEGO A/Sによって販売されるLEGO TECHNICという商品名で、当技術分野において知られている。
【0060】
第二の型の構成システムのいくつかの構成要素及びいくつかの第二の型の構成要素520は、コネクタノブ610及び/又はノブ受け開口部620を追加的に有することができ、それによってハイブリッドを形成してもよいことが理解されよう。
【0061】
図8の右側は、第一の型の構成要素510のプレート状の構成要素512に搭載される本発明の実施形態によるモーターユニット1を示す。この目的のために、モジュラー構成システムは、コネクタ要素550も含む。
【0062】
コネクタ要素530は、
図8の左側の斜視図に示されている。コネクタ要素530は、上述したように、第一の型の構成要素510に属する構成要素と、第二の型の構成要素520に属する構成要素とを接続するように構成されている。一つ又は複数のコネクタ要素530は、モーターユニット1を含み、さらに一つ又は複数の第一の型の構成要素510及び/又は一つ又は複数の第二の型の構成要素520を含む構成システム500の一部をさらに形成してもよい。コネクタ要素530は、一端部に、上述したように円筒状コネクタ開口部640への接続を可能にする円筒状コネクタ部630を含む。別の端部に、コネクタ要素530は、コネクタ要素530がノブ610に接続することを可能にするノブ受け開口部620を含む。ノブ受け開口部620は、
図8に示すプレート状の第一の型の構成要素512のような第一の型の構成要素510の四つのコネクタノブ610の間に接続されるように構成された大きさ及び形状を有するコネクタ要素530の円筒部に設けられている。
【0063】
電気モーターユニット1は、円筒状コネクタ開口部640を有するので、円筒状コネクタ部630を有する第二の型の構成要素520又は
図8に示すコネクタ要素530に接続することができる。
【0064】
図8において、電気モーターユニット1は、四つのコネクタ要素530を介してプレート512に接続されており、コネクタ要素530のそれぞれは、電気モーターユニット1の円筒状コネクタ開口部640に挿入される円筒状コネクタ部630を有し、それは、プレート104上の四つの隣り合うコネクタノブ150の間に接続される対向配置された円筒状の部分である。
【0065】
ここで、そのようなモーターユニット1に戻り、上述したように、
図1A乃至
図1Cに示すモーターユニット1のケーシング10は、コネクタ開口部640の形態で複数の接続手段を備える。しかしながら、図示されていない実施形態では、ケーシングは、代替的に又は追加的に、上述のコネクタノブ610、ノブ受け開口部620及び/又は円筒状コネクタ部630のような他の型の接続手段、或いは更に他の実施形態では、他の型のモジュラー構成システムに適したコネクタ手段を備えることができる。
【0066】
上述のように、そして、
図2及び
図3に示すように、動力取出要素20は、電気モーター150と動力取出要素20との間に設けられた歯車機構200を介して電気モーター150に接続されている。例示的な歯車機構について、以下に、更に詳細に説明する。
【0067】
しかし、
図2及び
図3にも示されているように、モーターユニット1は、回転検出機構をさらに備えている。回転検出機構は、ケーシング10に対する動力取出要素20の回転位置を検出するように構成されている。この目的のために、回転検出機構は、永久磁石のようなディスク要素99を含む。ディスク要素99は、ディスク要素99と動力取出要素20が共に回転するように又は少なくとも比例して回転するように、動力取出要素20又は歯車機構の歯車に接続される。ディスク要素99と動力取出要素20との間の例示的な接続について、以下でさらに詳細に説明する。しかしながら、
図2及び
図3から、ディスク要素99が第一の軸70を介して動力取出要素20に接続されていることが理解されるであろう。
【0068】
回転検出機構は、ケーシングに対して固定されたセンサー装置399をさらに含む。
【0069】
例えば、
図2及び
図3に示されているように、センサー装置399は、モーターユニット1の制御機構を構成する制御サブユニット300の一部を構成するプリント基板(PCB)310に固定されている。プリント基板(PCB)310は、ケーシング10に対して固定されており、それによって、センサー装置399は、ケーシング10に対して固定されている。
【0070】
センサー装置399は、エンコーダ/回転センサーであり、例えば、ディスク要素99の回転を光学的に記録することができる光学センサーであったり、ディスク要素99が磁石即ち磁気特性を有する要素である場合には磁界センサーであったりする。
【0071】
図2、
図3、
図5、
図6及び
図7に示す実施形態では、ディスク要素99は、受入部(レセプタクル)60及びディスク要素99に固定接続された第一の回転伝達部50を介して動力取出要素20に接続されており、第一の回転伝達部50を受けるための受入部60は、動力取出要素20に形成されている。
【0072】
しかし、代替的に、ディスク要素99は、図に示すようなものと同様の第一の回転伝達部50を介して歯車機構200の歯車に接続されていてもよい。これは、図示されていない。しかし、この場合も第一の回転伝達部50は、ディスク要素99に固定接続される。第一の回転伝達部50は、第一の回転伝達部50を受け入れるための受入部60を介して歯車機構200の当該歯車、例えば、
図2、
図3及び
図5に示す最下段の歯車220に接続される。この受入部60は、歯車機構200の歯車に形成される。
【0073】
いずれの場合も、受入部60と第一の回転伝達部50は、第一の回転伝達部50が動力取出要素20と共に回転するように係合する前に、動力取出要素20のわずかな回転を許容にするように構成された協働形状及び大きさを有する。
【0074】
前述したように、好ましい実施形態では、図に示すように、受入部60は、動力取出要素20内に設けられてもよく、これについては、以下でさらに詳細に説明する。しかしながら、以下に説明する受入部60と第一の回転伝達部50との間の協働は、受入部60が歯車に形成される実施形態にも適用できることが理解されよう。
【0075】
モーターユニット1のケーシング10は、例えば、
図4に示すように、頂部11、底部12及び端部13の三つの部分から構成されてもよい。ケーシング10の各部分は、内部部品(電気モーター150、歯車機構200、制御サブユニット300等)を損傷から保護するとともに、内部部品を取り付けるための支持体を形成することにより、それらの相互関係/配置を確保する。
【0076】
三つの部11、12、13は、内部部品の組み立てを可能にし、スナップ接続、ネジ又は当技術分野で公知の他の方法で相互に接続することができる。いくつかの実施形態では、ケーシング10は、部品の交換のようなモーターユニット1のメンテナンスを可能にするために分解することができる。他の実施形態では、それらの部は、少なくとも不正な分解が防止されるように接続されることができる。
【0077】
ケーシング10は、ここでは頂部11に示される開口部15を含み、これは、動力取出要素20の一部分のための軸受を形成する。ケーシングの開口部15は、第一の直径を有する。
【0078】
いくつかの実施形態において、図に示されるように、動力取出要素20は、内側動力取出要素30と外側動力取出要素40との二つの部分によって形成される。上述の第一のコネクタ600、601は、内側動力取出要素30に形成され、第二のコネクタ600、602は、外側動力取出要素40に形成される。内側動力取出要素30と外側動力取出要素40とは、外側動力取出要素40の内向きの面/内面46に形成された細長い突起47が、内側動力取出要素30の頂部31の外面32に窪みとして形成された切欠き32’と協働して(相対的な)回転防止的に互いに接続されている。
【0079】
内側動力取出要素30は、例えば、
図5に示すように、頂部31と底部35とから構成されている。頂部31は円筒形であり、第二の直径を有する。頂部は、ケーシング10の開口部15を通って延在するように構成されている。頂部31の直径即ち第二の直径は、ケーシング10に対する内側動力取出要素30の回転を可能にするように構成されている。底部35も円筒形であり、第三の直径を有し、この第三の直径は、頂部31の直径よりも大きく、内側動力取出要素30がケーシング10の開口部15に挿入されると、底部35の上向き面がケーシング10の内向き面と相互作用し、開口部15を囲み、軸方向の一方への内側動力取出要素30の軸方向移動を防止する。外側動力取出要素40は、
図4の分解図に示されるように、内側動力取出要素30の底部35に対してケーシング10の反対側で内側動力取出要素30の頂部31に接続される。内側動力取出要素30の底部35は、ケーシング10の内側に配置され、内側動力取出要素30の頂部31は、ケーシング10を通り開口部15を通って延在し、外側動力取出要素40は、ケーシング10の外側で内側動力取出要素30の頂部31に接続される。これにより、内側動力取出要素30が軸方向の他方へ軸方向移動することが防止される。
【0080】
外側動力取出要素40(
図3及び
図4を参照)は、上面42及び下面43を有する本体41と、外面44とを備える。開口部45は、上面42から下面43まで外側動力取出要素40の本体41を貫通して設けられ、開口部45は、内側動力取出要素30の頂部31の一部分を受け入れるように構成されている。外側動力取出要素40の本体41を貫通する開口部45は、内向きの面即ち内面46を備えている。外側動力取出要素40の内面46には、内側に延在する突起47が形成されている。
【0081】
内側動力取出要素30の頂部31は、外側端部31’と内側端部31’’とからなり、外面32を有している(
図4参照)。
【0082】
内側動力取出要素30の底部35は、外側端部及び内側端部並びに外面35とからなる。底部35の外側端部は、内側動力取出要素30の頂部31の内側端部31’’に接続されている(例えば,、
図4参照)。好ましくは、内側動力取出要素30の頂部31と底部35とは、一体部として一部品に形成されている。
【0083】
また、上述したように、内側動力取出要素30の頂部の外面32の軸方向には、細長い窪みとして細長い切欠き32’が形成されており、細長い切欠き32’は、外側動力取出要素40を貫通する開口部45の内面46に形成され内方へ延在する突起47と協働するように構成されている。
【0084】
内側動力取出要素30の頂部31には、内部空間33が設けられている。内部空間33は、頂部31の内側端部31’’に底部が形成され、頂部の外側端部31’で開口している。これにより、内部空間33はカップ形状であると考えることができる。
【0085】
内側動力取出要素30の頂部31は、内部空間33を画定する内向きの面即ち内面34を有する(
図3を参照)。
【0086】
内側動力取出要素30の頂部31の内部空間33は、上述の第二のコネクタ602を構成することができる。したがって、(内側動力取出要素30の頂部31の軸方向に垂直に取られた)断面は、
図11に示される軸524のような同様の十字形/X形の軸を受けるために、上述されたように十字形/X形とすることができる。動力取出要素20、内部に形成された受入部60、第一の回転伝達部50及び第一の軸70を通る断面を示す
図6からも、内部空間33の十字形断面を理解することができる。動力取出要素20は、内側動力取出要素30及び外側動力取出要素40を有するように示されている。
図6は、また、
図7Cでも理解されるように、内側動力取出要素30の頂部31の内部空間33が、頂部31の内側端部32’’に底面34’を有することを示している。
【0087】
内部空間37は、内側動力取出要素30の円筒状の底部35に設けられている。この内部空間37は、底壁即ち端壁も形成されているが、底部35の外側端部に形成され、底部の頂部の内側端部で開口している。これにより、内部空間37は、カップ形状であると考えることができる。頂部31の内部空間33とは反対に、この内部空間37は、下方に開口し、ケーシング10の内部に入る。
【0088】
内側動力取出要素30の底部35は、内部空間37を画定する内向きの面即ち内面38を有する(
図3参照)。
【0089】
内側動力取出要素30の底部35の内面38は、歯車機構200の取出ディスク280の上部283の外面284との協働/接続を可能にする(内側動力取出要素30の円筒状の底部35の軸方向に垂直に取った)断面形状を有し、この外面284は、内側動力取出要素30の底部35の内面38の断面形状と相補的な断面形状を有する(
図2及び
図3を参照)。
【0090】
このようにして、内側動力取出要素30は、歯車機構200の出力ディスク280によって駆動される。
【0091】
図2、
図3及び
図5を参照して、電気モーター150と動力取出要素20との間の接続については、これ以上詳細には説明しない。
【0092】
前述したように、電気モーター150は、モーター出力軸151を有する(
図2及び
図5を参照)。モーター出力軸151は、第一の歯車210に接続され、第一の歯車210は、モーター出力軸151に固定されている。
【0093】
第一の歯車210は、歯212が設けられた外面211を有し、第二の歯車230と協働するように構成されている。
【0094】
第二の歯車220は、第一の軸70によって回転支持されるが、第一の軸70に対して自由に回転することができる。第二の歯車220は、この目的のために(軸方向に)貫通孔225を備える。
【0095】
第二の歯車220は、大径部221と小径部223とをさらに含む。大径部221は、第一の歯車210の歯212と協働するように構成された歯222を備えている。
【0096】
図2及び
図5に示すように、電気モーター150の出力軸151は、第二の歯車220の回転軸に対して垂直に配置されている。このため、第二の歯車220の大径部221の歯222は、大径部221の上向きの面上に設けられている。この配置により、歯車機構200の回転軸が電気モーター150の出力軸151に対して垂直であるため、非常にコンパクトなモーターユニットが可能となり、これにより、歯車機構を電気モーター150の端部にコンパクトに配置することができる。
【0097】
しかしながら、他の実施形態(不図示)では、歯車機構200の軸線と電気モーター150からの出力軸151の軸線とを平行に配置してもよいことが理解されよう。そのような実施形態では、第二の歯車220の大径部221上の歯222の代わりに、大径部221の外向き面上に歯(不図示)を設けてもよいことが理解されよう。
【0098】
第二の歯車220の大径部221及び小径部223は、単一の一体構造として形成されることが好ましい。
【0099】
第二の歯車220の小径部223は、その外面に形成された歯224からなり、歯224は、歯車機構200の第三の歯車230と協働するように構成されている。
【0100】
第三の歯車230は、第二の軸80によって回転支持されるが、第二の軸80に対して自由に回転することができる。第三の歯車230は、この目的のために(軸方向に)貫通孔235を備える。
【0101】
第二の軸80は、第一の軸70と平行に配置されている。
【0102】
第三の歯車230は、大径部231と小径部233とをさらに備えている。大径部231は、歯232が形成され、第二の歯車220の小径部222に形成された歯224と協働するように構成されている。
【0103】
第三の歯車230の大径部231と小径部233は、単一の一体構造として形成されていることが好ましい。
【0104】
第三の歯車230の小径部233は、その外面に形成された歯234からなり、歯234は、歯車機構200の第四の歯車240と協働するように構成されている。
【0105】
第二の歯車220の小径部222は、その外面に形成された歯224からなり、歯車機構200の第三の歯車230と協働するように構成されている。
【0106】
第三の歯車230は、第二の軸80によって回転支持されるが、第二の軸80に対して自由に回転することができる。第三の歯車230は、この目的のために(軸方向に)貫通孔235を備える。
【0107】
第二の軸80は、第一の軸70と平行に配置されている。
【0108】
第三の歯車230は、大径部231と小径部233とをさらに備えている。大径部231は、歯232が形成され、第二の歯車220の小径部222に形成された歯224と協働するように構成されている。
【0109】
第三の歯車230の大径部231と小径部233は、単一の一体構造として形成されていることが好ましい。
【0110】
第三の歯車230の小径部231は、その外面に形成された歯232からなり、歯232は、歯車機構200の第四の歯車240と協働するように構成されている。
【0111】
第四の歯車240は、第一の軸70によって回転支持されているが、第一の軸70に対して自由に回転することができる。第四の歯車240は、この目的のために(軸方向に)貫通孔245を備える。
【0112】
第四の歯車240は、大径部241と小径部243とをさらに含む。大径部241は、その外面に形成された歯242からなり、第三の歯車230の小径部233に形成された歯234と協働するように構成されている。
【0113】
第四の歯車240の大径部241と小径部243とは、単一の一体構造として形成されていることが好ましい。
【0114】
第四の歯車240の小径部243は、その外面に形成された歯244からなり、歯244は、歯車機構200の第五の歯車250と協働するように構成されている。
【0115】
第五の歯車250は、第二の軸80によって回転支持されるが、第二の軸80に対して自由に回転することができる。第五の歯車250は、この目的のために(軸方向に)貫通孔255を備える。
【0116】
第五の歯車250は、大径部251と小径部253とをさらに含む。大径部251は、その外面に形成された歯252からなり、第四の歯車240の小径部243に形成された歯244と協働するように構成されている。
【0117】
第五の歯車250の大径部251と小径部253とは、単一の一体構造として形成されていることが好ましい。
【0118】
第五の歯車250の小径部253は、その外面に形成された歯254からなり、歯254は、歯車機構200の第六の歯車260と協働するように構成されている。
【0119】
第六の歯車260は、第一の軸70によって回転支持されるが、第一の軸70に対して自由に回転することができる。第六の歯車260は、この目的のために(軸方向に)貫通孔265を備える。
【0120】
第六の歯車260は、さらに下部261と上部263とを含む。下部261は、その外面に形成された歯262を有し、第五の歯車250の小径部253に形成された歯254と協働するように構成されている。
【0121】
第六の歯車260の下部261及び上部263は、単一の一体構造として形成されることが好ましい。
【0122】
第六の歯車250の上部263は、円筒形であり、ハウジング駆動サブユニットハウジング部110(下記参照)の形態でケーシング10の一部分を貫通する第一の開口部115の内向きの面116と相互作用するように構成された外面264を含む。第一の開口部115は、第六の歯車260用の軸受即ち支持体を形成し、ケーシング10に対する第六の歯車260の回転を可能にする。
【0123】
第六の歯車260の貫通孔265は、さらに、内向きの面266(
図3を参照)を有し、この内向きの面266は、プロファイルされた(第六の歯車260の軸方向に垂直な)断面形状を有しており、このプロファイルされた断面形状は、前述した取出ディスク280の下部281の、同様にプロファイルされた外面282と協働するように構成されている。プロファイルされた断面形状の内向きの面266と取出ディスク280の下部281のプロファイルされた外面282とは相補的であるので、取出ディスク280の下部281が第六の歯車260の貫通孔265に挿入されているときに、取出ディスク280と第六の歯車260とが連動して共に回転する(
図3参照)。
【0124】
好ましくは、プロファイルされた断面形状の内向きの面266と取出ディスク280の下部281のプロファイルされた外面282とは、取出の下部281が取出ディスク280の貫通孔265の少なくとも上部と摩擦嵌合するように相補的である。
【0125】
したがって、取出ディスク280は、下部281と上部283とを含む。上述したように、下部281は、プロファイルされた外面を含む。取出ディスク280の上部283も外面284を含む。取出ディスク280の上部283の外面284の全体的な直径は、取出ディスク280の下部281の全体的な直径よりも大きい。取出ディスク280の上部283の外面もまた、好ましくはプロファイルされ、内側動力取出要素30の底部35の内部空間37の内向きの面即ち内面38と協働するように構成されている。
【0126】
また、上述したように、内側動力取出要素30の底部35の内面38は、歯車機構200の取出ディスク280と内側動力取出要素30とが共に回転するように、取出ディスク280の上部283の外面284と相補的な(内側動力取出要素30の円筒状の底部35の軸方向に垂直に取った)断面形状を有する。
【0127】
なお、歯車機構200の取出ディスク280は、(それの軸方向に)貫通孔285を有している。取出ディスク280の貫通孔285は、第一の軸70を受け入れるように構成されており、第一の軸と取出ディスク280とが互いに相対的に回転可能である。
【0128】
歯車機構の上述の説明から、第一の恐怖210が付けられた出力軸151の電気モーター150によって引き起こされる回転は、第一の軸70とケーシング10とに対して回転可能な第二の歯車220の回転を引き起こすことは明らかである。第二の歯車220の回転は、第二の軸80とケーシング10とに対して回転可能な第三の歯車230の回転を引き起こす。第三の歯車230の回転は、第一の軸70とケーシング10とに対して回転可能な第四の歯車240の回転を引き起こす。第四の歯車240の回転は、第二の軸80とケーシング10とに対して回転可能な第五の歯車250の回転を引き起こす。第五の歯車250の回転は、第一の軸70とケーシング10とに対して回転可能な第六の歯車260の回転を引き起こす。第六の歯車260の回転は、第一の軸70とケーシング10とに対して回転可能な取出ディスク280の回転を引き起こす。取出ディスク280の回転は、内側動力取出要素30及びそれに接続された外側動力取出要素40の回転を引き起こす。したがって、電気モーター150による回転は、動力取出要素20を回転させる。これにより、第一のコネクタ601又は第二のコネクタ602を介して動力取出要素20に取り付けられた構成要素510、520が回転することは明らかである。
【0129】
上記では、歯車の直径、歯数、歯車比等については説明していない。しかしながら、当業者にとっては、歯車210、220、230、240、250、260の適切な寸法によって適切な歯車比を選択することができることは明らかであろう。
【0130】
上記では、ケーシング10の内部構造を含むケーシング10の一部分が、歯車210、220、230、240、250、260、第一の軸70及び第二の軸80、並びに場合によっては記載された構成要素以外の構成要素又はその部分のための軸受及びその他の支持体をどのように提供するかについて詳細に説明されていない。
【0131】
他の型の歯車機構、例えば、異なる歯車数及び/又は他の歯車比を有する歯車機構などを代替的に使用することもできる。
【0132】
以上、電気モーター150から動力(回転)がどのように動力取出要素20へ伝達されるかについて説明した。
【0133】
次に、
図7A乃至
図7Cを参照して、動力取出要素20にかかる非対称負荷がディスク要素99へ伝達されないように、動力取出要素20からディスク要素99へどのように回転が伝達されるかについて説明する。
【0134】
図7Bに示されるように、第一の回転伝達部50は、実質的に円筒状である本体51を含む。第一の回転伝達部51の本体51は、外面52を有する。第一の回転伝達部50の円筒状の本体51からは、第一のアーム53と第二のアーム54とが延在している。第一の回転伝達部の第一のアーム53と第二のアーム54は、互いに正反対に位置し、第一の回転伝達部50の円筒状の本体51の外面52から延在している。他の実施形態では、単一のアームのみが設けられていてもよい(不図示)。
【0135】
図7Bは、第一の回転伝達部50の第一のアーム53及び第二のアーム54が幅即ち第一の幅W1を有することも示している。
【0136】
図6は、動力取出要素20(内側動力取出要素30及び外側動力取出要素40を含む)と、その内部に形成された受入部60と、第一の回転伝達部50と、第一の軸70とを貫通する断面を示している。
【0137】
また、
図6は、第一の回転伝達部50が、第一の回転伝達部50の本体51に設けられた内部空間55を備えることを示している。内部空間55は、第一の軸70の第一の端部71と協働するように構成された内向きの面即ち内面56を有する。第一の回転伝達部50は、第一の軸70の第一の端部71上に締め付けられ、第一の回転伝達部50の回転が軸70へ伝達されるようにすることができる。
【0138】
第一の軸70は、細長い形状をしており、第一の端部71と、その反対側に第二の端部72とを備えている。
図2及び
図3に示すように、第一の軸70は、第一の回転伝達部50との接続部から、歯車機構のいくつかの歯車260、240、220を通り、第一の回転伝達部50及び動力取出要素20とは反対側のケーシング10の内面に隣接して設けられたセンサー装置399を有するPCB310に向かって延在している。
【0139】
さらに、
図2及び
図3に示すように、軸70の第二の端部72にディスク要素保持部90を設けることができる。
【0140】
ディスク要素保持部90は、軸70の第二の端部72に取り付けられ、軸70の回転がディスク要素保持部90を軸70と共に回転させる。
【0141】
ディスク要素保持部90は、ディスク要素保持部90が回転するときにディスク要素99がそれと共に回転するように、ディスク要素99を受け入れるように構成されている。
【0142】
第一の回転伝達部は、受入部60に受け入れられる。受入部60は、動力取出要素20に設けられている。より正確には、受入部60は、動力取出要素20の内側動力取出要素30に設けられている。
【0143】
例えば、
図6に示すように、内側動力取出要素30の頂部31の内部空間33は、端面34’を有する。また、内側動力取出要素30の底部35の内部空間37は、端壁39を有する。内側動力取出要素30の頂部31と底部35とを隔てる壁は、頂部31の内部空間33の端面34’と、底部35の内部空間37の端面39とを画定する。
【0144】
受入部60は、内側動力取出要素30の頂部31と底部35とを隔てる壁に貫通孔として形成されている。受入部は、頂部31の内部空間33の端面34’から底部35の内部空間37の端面39へ延在している。
【0145】
受入部60の(内側動力取出要素30の軸方向に垂直に取った)断面形状は、第一の回転伝達部50の(第一の回転伝達部50の軸方向に垂直に取った)断面形状に対応している。
【0146】
受入部60は、例えば、
図6、
図7A、
図7Cに示すように、主凹部61を有する。主凹部は、内向きの面62を有する。
【0147】
受入部60の主凹部61は、第一の回転伝達部50の本体51を受けるように構成されている。第一の回転伝達部50の本体51は、第一の回転伝達部50が回転すると、それに伴って動力取出要素20が回転するように、凹部61に対応する形状を有している。第一の回転伝達部50の本体51の形状を
図7Bに示す。第一の回転伝達部50の本体51の形状に対応して嵌合する凹部61の形状を
図7Cに示す。
図7Aは、第一の回転伝達部50の本体51を動力取出要素20の凹部61に接続した状態を示す。
【0148】
第一のアーム63は、受入部60の主凹部61から外方へ延在している。さらに、第二のアーム65は、受入部60の主凹部61から外方へ延在している。図示されるように、受入部60の第一のアーム63及び第二のアーム64は、主凹部61の正反対方向に位置して、受入部60の主凹部61から延在している。受入部60の第一のアーム63は、第一の回転伝達部50の第一のアーム53を受け入れるように構成されている。受入部60の第二のアーム66は、第一の回転伝達部50の第二のアーム54を受け入れるように構成されている。
【0149】
図7Cは、受入部の第一のアーム63及び第二のアーム64が幅即ち第二の幅W2を有することも示している。
【0150】
図7Aでは、第一の幅が第二の幅W2よりわずかに大きいことが分かる。
【0151】
これにより、明らかに第一の回転伝達部50と受入部60との間に隙間が生じ、すなわち、動力取出要素と第一の回転伝達部50との間にバックラッシュが生じる。
【0152】
機械工学では、バックラッシュは、ラッシュ又は遊びと呼ばれることもあり、部品間の隙間によって生じる機構内のゆとり即ち空動きである。
【0153】
好ましくは、第一の幅(W1)は、第二の幅(W2)よりも1mm~2mm小さい。
【0154】
これにより、受入部60の(内側動力取出要素30の軸方向に垂直な)断面形状は、第一の回転伝達部50の(第一の回転伝達部50の軸方向に垂直な)断面形状に対応する。形状は同じであるが、受入部60は、第一の回転伝達部50よりも若干大きい。これにより、上記のように電気モーター150により動力取出要素20が回転すると、動力取出要素20に形成されている受入部60が回転し、受入部60のアーム63、64が第一の回転伝達部50のアーム53、54に当接すると、若干の遅れをもって第一の回転伝達部50が回転を開始する。この寸法差による動力取出要素20と第一の回転伝達部50との間のわずかな弛みは、動力取出要素20の回転が不均一な荷重の影響を受けてケーシング10に対して動力取出要素20がわずかに傾いても、その傾きが第一の回転伝達部50に伝わらず、第一の軸70に伝わらず、ひいてはディスク要素99に伝わらないようにする。また、動力取出要素20が傾くことによってディスク要素99が位置を変えることがないので、ディスク要素99とセンサー装置399との相互作用に影響を与えず、より正確な動力取出要素20の回転位置の測定が可能となる。
【0155】
図4は、モーターユニット1の構成要素をサブユニットに分割した本発明の実施の形態を示す図である。
図4において、ケーシング10は、頂部e11、底部12及び端部13の三つの部に分割されて示されている。
【0156】
電気モーター150、ディスク要素99及び歯車機構200は、例えば、上述したように、駆動サブユニット100に封入されている。モーターユニット1は、図示のように、センサー装置399が設けられたプリント基板310を少なくとも含む制御ユニット300をさらに備えていてもよい。制御ユニット300は、センサー装置399から受信した回転データを処理するプロセッサなどの制御手段をさらに備えることが好ましい。制御ユニットは、センサー装置399から受信した回転データに少なくとも部分的に基づいて、例えば、モーターの動作を制御するプロセッサなどの制御手段をさらに備えることができる。モーターユニットの動作は、例えば、ユーザーによって操作される外部装置から更に供給されることができる。制御信号は、無線で供給されることができる。このような場合、制御サブユニットは、無線受信機を含むことができる。しかしながら、例えば、
図4に示すように、モーターユニットは、コードサブユニット400をさらに含むことができる。コードサブユニット400は、制御サブユニット300に接続された第一の端部411と電気コネクタプラグ420に接続された第二の端部とを有する一組のコード410を含む。電気コネクタプラグ420は、制御装置又は入力パネルなどの他の装置への接続を可能にする。コードサブユニットは、モーターユニット1の制御サブユニット300との間でデータを転送することができる。
【0157】
さらに、コードサブユニット400は、電池を含むユニットとの間で電気エネルギーを伝達することができる。しかしながら、いくつかの実施形態では、モーターユニット1は、電気モーター150及び制御ユニット300に電力を供給するための電池を代替的または追加的に含むことができる。
【0158】
上述したように、
図5は、
図4のモーターユニット1の駆動サブユニット100を詳細な分解図で示す。駆動サブユニット100は、ハウジング101を含む。ハウジング101は、上部110と下部120とによって形成される。駆動サブユニット100のハウジング101の上部110には、開口部115が設けられている。また、駆動サブユニット100のハウジング101の下部120には、不図示の開口部が設けられており、この開口部は、センサー装置399がディスク要素99の底面に隣接して配置されることを可能にするような形状及び寸法となっている。
【0159】
駆動サブユニット100のハウジング101の内部には、電気モーター150、歯車機構200等が設けられている。上部110及び下部120は、
図5において130で示されているネジを用いて組み立てることができる。
【0160】
ケーシング10、ハウジング101、歯車及び動力取出要素20は、好ましくは、射出成形プロセスにおいてプラスチックで成形される。
【0161】
なお、図及び上述の説明は、実施例を簡単かつ概略的に示したものである。具体的な機械的詳細の多くは、当業者がこれらの詳細を熟知しているはずであり、それらはこの説明を不必要に複雑にするだけであるため、示されていない。例えば、使用される特定の材料及び特定の射出成形手順は、当業者が本発明による容器を製造するための適切な材料及び適切な方法を見つけることができると言えるので、詳細には記載されていない。
【符号の説明】
【0162】
1 モーターユニット/モジュラー構成システムモーターユニット
10 ケーシング/ユニットケーシング
11 ユニットケーシングの頂部
12 ユニットケーシングの底部
13 ユニットケーシングの端部
15 ケーシングを貫通する開口部(動力取出要素の軸受を形成する)
20 動力取出要素
30 内側動力取出要素
31 内側動力取出要素の頂部
31’ 内側動力取出要素の頂部の外側端部
31’’ 内側動力取出要素の頂部の内側端部
32 内側動力取出要素の頂部の外面
32’ 内側動力取出要素の頂部の外面に窪みとして形成された切欠き
33 内側動力取出要素の頂部の内部空間
34 内側動力取出要素の頂部の内面
34’ 内側動力取出要素の頂部の内部空間の端面
35 内側動力取出要素の底部
36 内側動力取出要素の底部の外面
37 内側動力取出要素の底部の内部空間
38 内側動力取出要素の底部の内向きの面/内面
39 内側動力取出要素の底部の内部空間の端面
40 外側動力取出要素
41 外側動力取出要素の本体
42 外側動力取出要素の上面
43 外側動力取出要素の下面
44 外側動力取出要素の外面
45 外側動力取出要素を貫通する開口部
46 外側動力取出要素の内面
47 外側動力取出要素の内面から隆起して形成された突起
50 第一の回転伝達部
51 第一の回転伝達部の本体
52 第一の回転伝達部の本体の外面
53 第一の回転伝達部の第一のアーム
54 第一の回転伝達部の第二のアーム
55 第一の回転伝達部の本体の内部空間
56 第一の回転伝達部の内向きの面/内面
60 動力取出要素に形成された受入部
61 受入部の主凹部
62 受入部の主凹部の内向きの面
63 受入部の第一のアーム
64 受入部の第二のアーム
70 第一の軸
71 第一の軸の第一の端部
72 第一の軸の第二の端部
80 第二の軸
81 第二の軸の第一の端部
82 第二の軸の第二の端部
90 ディスク要素保持部(磁石保持部)
99 ディスク要素(磁石)
100 駆動サブユニット
101 駆動サブユニットのハウジング
110 駆動サブユニットのハウジングの上部
115 駆動サブユニットのハウジングの上部に形成された駆動サブユニットのハウジングを通る第一の開口部
116 駆動サブユニットのハウジングを通る第一の開口部の内向きの面
120’ 駆動サブユニットのハウジングの下部
130 ネジ
150 電気モーター
151 モーター出力軸
200 歯車機構
210 (モーター出力軸上の)第一の歯車
211 第一の歯車の外面に形成された歯
220 (第一の軸上の)第二の歯車
221 第二の歯車の大径部
222 第二の歯車の大径部に形成された歯
223 第二の歯車の小径部
224 第二の歯車の小径部に形成された歯
225 第二の歯車を貫通する貫通孔
230 (第二の軸上の)第三の歯車
231 第三の歯車の大径部
232 第三の歯車の大径部に形成された歯
233 第三の歯車の小径部
234 第三の歯車の小径部に形成された歯
235 第三の歯車を貫通する貫通孔
240 (第一の軸上の)第四の歯車
241 第四の歯車の大径部
242 第四の歯車の大径部に形成された歯
243 第四の歯車の小径部
244 第四の歯車の小径部に形成された歯
245 第四の歯車を貫通する貫通孔
250 (第二の軸上の)第五の歯車
251 第五の歯車の大径部
252 第五の歯車の大径部に形成された歯
253 第五の歯車の小径部
254 第五の歯車の小径部に形成された歯
255 第五の歯車を貫通する貫通孔
260 (第一の軸上の)第六の歯車
261 第六の歯車の下部
262 第六の歯車の下部に形成された歯
263 第六の歯車の上部
264 第六の歯車の上部の外面
265 第六の歯車の貫通孔
280 取出ディスク
281 取出ディスクの下部
282 取出ディスクの下部のプロファイルされた外面
283 取出ディスクの上部
284 取出ディスクの上部の外面
285 取出ディスクを貫通する貫通孔
300 制御サブユニット
310 プリント基板
399 センサー
400 コードサブユニット
410 一組の電気コード
411 一組の電気コードの第一の端部
412 一組の電気コードの第二の端部
420 電気コネクタプラグ
500 モジュラー構成システム
510 第一の型の構成要素
511 第一の型の構成要素(ブリック)の構成要素
512 第一の型の構成要素(プレート)の構成要素
520 第二の型の構成要素
521 第二の型の構成要素(ダブルペグ)の構成要素
522 第二の型の構成要素(ビーム)の構成要素
523 第二の型の構成要素(フレーム)の構成要素
524 構成要素(軸)
530 モジュラー構成システム用コネクタ要素
610 コネクタノブ
620 ノブ受け開口部
630 円筒状コネクタ部(弾性コネクタペグ)
631 円筒状コネクタ部の自由端部に配置された円周方向に配置されたビード
632 円筒状コネクタ部の弾性を提供するために円筒状コネクタ部の長手方向に形成
された細長い切れ込み部
640 コネクタ開口部
【国際調査報告】