IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ イルミナ インコーポレイテッドの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-15
(54)【発明の名称】光を伝送するための装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   G02B 21/08 20060101AFI20240308BHJP
   G02B 21/00 20060101ALI20240308BHJP
   G02B 27/09 20060101ALI20240308BHJP
   G02B 27/48 20060101ALI20240308BHJP
   G01N 21/64 20060101ALN20240308BHJP
【FI】
G02B21/08
G02B21/00
G02B27/09
G02B27/48
G01N21/64 F
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022580364
(86)(22)【出願日】2022-03-18
(85)【翻訳文提出日】2022-12-26
(86)【国際出願番号】 US2022020958
(87)【国際公開番号】W WO2022203960
(87)【国際公開日】2022-09-29
(31)【優先権主張番号】63/200,754
(32)【優先日】2021-03-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/273,778
(32)【優先日】2021-10-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500358711
【氏名又は名称】イルミナ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】ボエジュ、スティーブン
(72)【発明者】
【氏名】プリンス、サイモン
(72)【発明者】
【氏名】コンデッロ、ダニーロ
【テーマコード(参考)】
2G043
2H052
【Fターム(参考)】
2G043AA04
2G043BA16
2G043DA02
2G043EA01
2G043FA02
2G043HA01
2G043HA05
2G043KA01
2G043KA02
2G043LA03
2H052AA09
2H052AC01
2H052AC12
2H052AC13
2H052AC14
2H052AC18
2H052AC21
2H052AC25
2H052AC26
2H052AC33
2H052AC34
2H052AE13
2H052AF14
(57)【要約】
光を伝送するための装置及び方法が開示される。一実装形態では、装置は、ファイバビーム源から入力ビームを受光し、平行ビームを生成するように位置付けられた入力端にあるコリメータを含む。装置は、1つ以上の光学素子を有するビーム整形グループを更に含み、ビーム整形グループは、コリメータから平行ビームを受光し、平行ビームを、ファーフィールドで実質的に矩形の断面を有する、整形された伝播ビームにフォーマットするように位置付けられている。装置は、実質的に矩形の断面のサンプリングビームを使用して、フローセルなどのサンプルを光学的にプローブするための対物ステージを更に含み、サンプルからの蛍光は、内部の化学反応などのサンプルの特性を検出するためのラインセンサによって捕捉される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、
ファイバビーム源から入力ビームを受光し、実質的な平行ビームを生成するように位置付けられた入力端にあるコリメータと、
1つ以上の光学素子を含むビーム整形グループであって、前記コリメータから前記実質的な平行ビームを受光し、前記実質的な平行ビームを、ファーフィールドで実質的に矩形の断面を有する整形された伝播ビームにフォーマットするように位置付けられた、ビーム整形グループと、
整形された前記伝播ビームを受光するための対物瞳を含む集束対物ステージであって、光学的にサンプルをプローブするための前記集束対物ステージの焦点面又はその近くで、整形された前記伝播ビームを実質的に矩形の断面のサンプリングビームに変換するように位置付けられた、集束対物ステージと、を備える、装置。
【請求項2】
前記集束対物ステージの前記対物瞳の上又はその付近への前記ビーム整形グループからの整形された前記伝播ビームを画像形成するための、前記ビーム整形グループと前記集束対物ステージとの間に位置付けられた光学リレーステージを更に備える、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記光学リレーステージが、前記ビーム整形グループから整形された前記伝播ビームを受光するように位置付けられた入力レンズステージと、前記集束対物ステージの前記対物瞳に対して整形された前記伝播ビームを生成するように位置付けられた出力レンズステージと、を備える、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記入力レンズステージ及び前記出力レンズステージが、前記光学リレーステージ内の中間像面を画定する集束素子ペアを形成する、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記光学リレーステージが、前記中間像面にビーム影響素子を有する、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記ビーム影響素子が、光学マスクである、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記ビーム影響素子が、スペックル除去素子である、請求項5に記載の装置。
【請求項8】
前記入力レンズステージ及び前記出力レンズステージのうちの少なくとも1つの位置が、調整可能である、請求項3に記載の装置。
【請求項9】
前記光学リレーステージの前に位置付けられたパウエルレンズを更に備える、請求項2に記載の装置。
【請求項10】
前記光学リレーステージの前に位置付けられたラインマンレンズを更に備える、請求項2に記載の装置。
【請求項11】
前記光学リレーステージが、アフォーカルである、請求項2に記載の装置。
【請求項12】
前記光学リレーステージが、固定倍率リレーである、請求項2に記載の装置。
【請求項13】
前記光学リレーステージが、可変倍率リレーである、請求項2に記載の装置。
【請求項14】
前記ビーム整形グループが、積分器である、請求項1に記載の装置。
【請求項15】
前記積分器が、直列に位置付けられた2つのマイクロレンズのアレイから形成された画像形成積分器である、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記マイクロレンズが、円筒レンズである、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記マイクロレンズが、各々、x方向、及びy方向に沿って異なる焦点距離を有する、請求項15に記載の装置。
【請求項18】
前記積分器が、1つのマイクロレンズのアレイから形成された非画像形成積分器である、請求項14に記載の装置。
【請求項19】
前記マイクロレンズが、円筒レンズである、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記マイクロレンズが、各々、x方向、及びy方向に沿って異なる焦点距離を有する、請求項18に記載の装置。
【請求項21】
前記ビーム整形グループが、一体型回折機構を含む、請求項14に記載の装置。
【請求項22】
前記ビーム整形グループが、一体型ディフューザ機構を含む、請求項14に記載の装置。
【請求項23】
前記積分器が、マイクロレンズから形成された画像形成積分器であり、前記マイクロレンズが、円筒レンズである、請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記円筒レンズが、前記マイクロレンズの1つの軸方向に発散をもたらし、前記マイクロレンズの直交方向にはもたらさないように構成されている、請求項23に記載の装置。
【請求項25】
前記ビーム整形グループが、回折光学素子を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項26】
前記ビーム整形グループが、屈折光学素子、屈折光学素子と回折光学素子との組み合わせ、又は一体型回折機構若しくは一体型拡散機構を有する屈折光学素子を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項27】
前記ビーム整形グループが、前記平行ビームを、比率8対1を有する矩形全体にわたって、前記ファーフィールドで均一な照明を有する、整形された前記伝播ビームに変換する、請求項1に記載の装置。
【請求項28】
前記ビーム整形グループが、前記平行ビームを、約10対1~約20対1の比率を有する矩形全体にわたって、前記ファーフィールドで均一な照明を有する、整形された前記伝播ビームに変換する、請求項1に記載の装置。
【請求項29】
前記ビーム整形グループが、前記平行ビームを、比率24対1を有する矩形全体にわたって、前記ファーフィールドで均一な照明を有する、整形された前記伝播ビームに変換する、請求項1に記載の装置。
【請求項30】
前記ビーム整形グループが、前記平行ビームを、時間遅延積分(TDI)ラインセンサのプロファイルと一致する比率を有する矩形全体にわたって、前記ファーフィールドで均一な照明を有する、整形された前記伝播ビームに変換する、請求項1に記載の装置。
【請求項31】
前記ファイバビーム源を更に備える、請求項1に記載の装置。
【請求項32】
前記ファイバビーム源が、第1の波長範囲にわたる第1のビームを有し、前記第1の波長範囲とは異なる第2の波長範囲にわたる第2のビームを有する前記入力ビームを発生させる2入力ビーム源である、請求項31に記載の装置。
【請求項33】
前記ファイバビーム源が、前記第1のビーム及び前記第2のビームのうちの1つに各々対応する2つの専用入力ファイバを含む、請求項32に記載の装置。
【請求項34】
前記2つの専用入力ファイバの出力端が、一定の間隔で、かつファイバコア及びコリメータ軸を中心とした回転を伴って前記コリメータに提示される、請求項33に記載の装置。
【請求項35】
各入力ファイバが、出射面において実質的に矩形の断面を有する、請求項31~33のうちいずれか一項に記載の装置。
【請求項36】
前記ファイバビーム源が、ライトパイプである、請求項31に記載の装置。
【請求項37】
整形された前記伝播ビームを受光するように位置付けられ、2つの補償位置、すなわち前記集束対物ステージが、前記実質的に矩形の断面のサンプリングビームを生成して、前記サンプルの上面をプローブすることができるような第1の補償位置、及び前記集束対物ステージが、前記実質的に矩形の断面のサンプリングビームを生成して、前記サンプルの底面をプローブすることができるような第2の補償位置を有する、光学補償器を更に備える、請求項1に記載の装置。
【請求項38】
前記光学補償器が、前記第1の補償位置と前記第2の補償位置との間で電気機械的に制御可能である、請求項36に記載の装置。
【請求項39】
前記光学補償器が、前記第1の補償位置と前記第2の補償位置との間で電気的に制御可能である、請求項36に記載の装置。
【請求項40】
前記光学補償器が、前記ビーム整形グループと前記集束対物ステージとの間に挿入可能である、請求項36に記載の装置。
【請求項41】
前記ビーム整形グループと前記集束対物ステージとの間に位置付けられた光学リレーステージを更に備え、前記光学リレーステージが、前記ビーム整形グループから整形された前記伝播ビームを受光するように位置付けられた入力レンズステージと、前記集束対物ステージの前記対物瞳に対して整形された前記伝播ビームを生成するように位置付けられた出力レンズステージと、を備え、
前記光学補償器が、前記光学リレーステージ内に位置付けられている、請求項36に記載の装置。
【請求項42】
前記光学補償器が、光学補償に影響を及ぼすために、第1の光学状態から第2の光学状態に切り替わるように電気的に制御可能な光学素子である、請求項36に記載の装置。
【請求項43】
前記ビーム整形グループと前記集束対物ステージとの間に位置付けられた光学リレーステージを更に備え、前記光学リレーステージが、前記ビーム整形グループから前記整形された伝播ビームを受光するように位置付けられた入力レンズステージと、前記集束対物ステージの前記対物瞳に対して整形された前記伝播ビームを生成するように位置付けられた出力レンズステージと、を備え、
前記光学補償器が、前記光学リレーステージの前に位置付けられている、請求項36に記載の装置。
【請求項44】
前記ビーム整形グループと前記集束対物ステージとの間に位置付けられた光学リレーステージを更に備え、前記光学リレーステージが、前記ビーム整形グループから前記整形された伝播ビームを受光するように位置付けられた入力レンズステージと、前記集束対物ステージの前記対物瞳に対して整形された前記伝播ビームを生成するように位置付けられた出力レンズステージと、を備え、
前記光学補償器が、前記光学リレーステージの後に位置付けられている、請求項36に記載の装置。
【請求項45】
光学補償器と、
前記光学補償器に結合されたポジショナと、を更に備え、前記ポジショナは、制御可能に、(i)整形された前記伝播ビームを受光するために、また整形された前記伝播ビーム経路に影響を及ぼすために、ビーム経路に前記光学補償器を挿入して、前記サンプルの上面又は下面のうちの一方をプローブし、(ii)整形された前記伝播ビーム経路に影響を及ぼすために、前記ビーム経路から前記光学補償器を除去して、前記サンプルの前記下面又は前記上面のうちの他方をプローブするように結合されている、請求項1に記載の装置。
【請求項46】
前記光学補償器が、屈折材料の平行平面板である、請求項44に記載の装置。
【請求項47】
前記光学補償器が、レンズである、請求項44に記載の装置。
【請求項48】
前記光学補償器が、前記ビーム経路内の光学リレーステージの前に挿入される、請求項45及び46のいずれか一項に記載の装置。
【請求項49】
前記光学補償器が、前記ビーム経路内の光学リレーステージ内に挿入される、請求項45及び46のいずれか一項に記載の装置。
【請求項50】
前記光学補償器が、前記ビーム内の光学リレーステージの後に挿入される、請求項45及び46のいずれか一項に記載の装置。
【請求項51】
前記ビーム整形グループと前記集束対物ステージとの間に位置付けられた光学リレーステージを更に備え、前記光学リレーステージが、前記ビーム整形グループから整形された前記伝播ビームを受光するように位置付けられた入力レンズステージと、前記集束対物ステージの前記対物瞳に対して整形された前記伝播ビームを生成するように位置付けられた出力レンズステージと、を備え、
前記入力レンズステージは、前記集束対物ステージが、前記実質的に矩形の断面のサンプリングビームを生成して、前記サンプルの上面をプローブすることができるような第1の位置と、前記集束対物ステージが、前記実質的に矩形の断面のサンプリングビームを生成して、前記サンプルの底面をプローブすることができるような第2の位置との間で移動可能である、請求項1に記載の装置。
【請求項52】
前記ビーム整形グループと前記集束対物ステージとの間に位置付けられた光学リレーステージを更に備え、前記光学リレーステージが、前記ビーム整形グループから整形された前記伝播ビームを受光するように位置付けられた入力レンズステージと、前記集束対物ステージの前記対物瞳に対して整形された前記伝播ビームを生成するように位置付けられた出力レンズステージと、を備え、
前記出力レンズステージは、前記集束対物ステージが、前記実質的に矩形の断面のサンプリングビームを生成して、前記サンプルの上面をプローブすることができるような第1の位置と、前記集束対物ステージが、前記実質的に矩形の断面のサンプリングビームを生成して、前記サンプルの底面をプローブすることができるような第2の位置との間で移動可能である、請求項1に記載の装置。
【請求項53】
前記ファイバビーム源を更に備え、前記装置が、前記実質的に矩形の断面のサンプリングビームを生成して、前記サンプルの上面をプローブするために、前記コリメータと前記ファイバビーム源との間に第1の間隔距離を有し、前記実質的に矩形の断面のサンプリングビームを生成して、前記サンプルの底面をプローブするために、前記コリメータと前記ファイバビーム源との間に第2の間隔距離を有する、請求項1に記載の装置。
【請求項54】
サンプルを光学的にプローブする方法であって、
入力ビームから平行ビームを発生させることと、
ビーム整形グループを使用して、前記平行ビームを、ファーフィールドで実質的に矩形の断面を有する整形された伝播ビームにフォーマットすることと、
整形された前記伝播ビームを、集束対物ステージの対物瞳において整形された前記伝播ビームを生成する光学リレーステージに提供することと、
前記集束対物ステージを使用して、整形された前記伝播ビームを、前記集束対物ステージの焦点面で実質的に矩形の断面のサンプリングビームに変換することと、
前記焦点面の第1の位置で前記サンプルをプローブすることと、
前記焦点面の第2の位置で、前記集束対物ステージが、整形された前記伝播ビームを実質的に矩形の断面のサンプリングビームに変換するように前記光学リレーステージの光学補償に影響を与え、前記第2の位置で前記サンプルをプローブすることと、を含む方法。
【請求項55】
前記光学リレーステージの光学補償に影響を与えることが、前記光学リレーステージ内の影響素子の位置又は光学特性を調整することを含む、請求項54に記載の方法。
【請求項56】
前記光学リレーステージの光学補償に影響を与えることが、前記光学リレーステージの入力レンズステージの位置又は前記光学リレーステージの出力レンズステージの位置を調整することを含む、請求項54に記載の方法。
【請求項57】
前記ビーム整形グループが、2つのマイクロレンズアレイを含む、請求項54に記載の方法。
【請求項58】
前記ビーム整形グループが、回折光学素子を含む、請求項54に記載の方法。
【請求項59】
前記ビーム整形グループが、屈折光学素子、屈折光学素子と回折光学素子との組み合わせ、又は一体型回折機構を有する屈折光学素子を含む、請求項54に記載の方法。
【請求項60】
前記ビーム整形グループが、前記平行ビームを、比率8対1を有する矩形全体にわたって、前記ファーフィールドで均一な照明を有する、整形された前記伝播ビームに変換する、請求項54に記載の方法。
【請求項61】
前記ビーム整形グループが、前記平行ビームを、約10対1~約20対1の比率を有する矩形全体にわたって、前記ファーフィールドで均一な照明を有する、整形された前記伝播ビームに変換する、請求項54に記載の方法。
【請求項62】
前記ビーム整形グループが、前記平行ビームを、比率24対1を有する矩形全体にわたって、前記ファーフィールドで均一な照明を有する、整形された前記伝播ビームに変換する、請求項54に記載の方法。
【請求項63】
方法であって、
コリメータで、ファイバビーム源からの入力ビームを受光することと、
前記コリメータによって、前記入力ビームから実質的な平行ビームを生成することと、
1つ以上の光学素子を含むビーム整形グループで、前記コリメータから前記実質的な平行ビームを受光することと、
前記ビーム整形グループを使用して、前記実質的な平行ビームを、ファーフィールドで実質的に矩形の断面を有する、整形された伝播ビームにフォーマットすることと、
対物瞳を含む集束対物ステージで、整形された前記伝播ビームを受光することと、
整形された前記伝播ビームを、前記集束対物ステージの焦点面又はその付近で実質的に矩形の断面のサンプリングビームに変換することと、
前記集束対物ステージを使用してサンプルを光学的にプローブすることと、を含む、方法。
【請求項64】
第1の波長範囲にわたる第1のビームを有し、前記第1の波長範囲とは異なる第2の波長範囲にわたる第2のビームを有する、前記入力ビームを発生させることを更に含む、請求項63に記載の方法。
【請求項65】
2入力ビーム源を使用して前記入力ビームを発生させることを更に含む、請求項63~64のいずれか一項に記載の方法。
【請求項66】
前記ファイバビーム源が、前記第1のビーム及び前記第2のビームのうちの1つに各々対応する2つの専用入力ファイバを含む、請求項65に記載の方法。
【請求項67】
前記2つの専用入力ファイバの出力端が、一定の間隔で、かつファイバコア及びコリメータ軸を中心とした回転を伴って前記コリメータに提示される、請求項66に記載の方法。
【請求項68】
前記光学リレーステージの光学補償に影響を与えることが、前記光学リレーステージ内の影響素子の位置又は光学特性を調整することを含む、請求項63に記載の方法。
【請求項69】
前記ビーム整形グループが、2つのマイクロレンズアレイを含む、請求項63に記載の方法。
【請求項70】
前記ビーム整形グループが、回折光学素子を含む、請求項63に記載の方法。
【請求項71】
前記ビーム整形グループが、屈折光学素子、屈折光学素子と回折光学素子との組み合わせ、又は一体型回折機構を有する屈折光学素子を含む、請求項63に記載の方法。
【請求項72】
前記ビーム整形グループが、前記平行ビームを、比率8対1を有する矩形全体にわたって、前記ファーフィールドで均一な照明を有する、整形された前記伝播ビームに変換する、請求項63に記載の方法。
【請求項73】
前記ビーム整形グループが、前記平行ビームを、比率10対1を有する矩形全体にわたって、前記ファーフィールドで均一な照明を有する、整形された前記伝播ビームに変換する、請求項63に記載の方法。
【請求項74】
前記ビーム整形グループが、前記平行ビームを、比率24対1を有する矩形全体にわたって、前記ファーフィールドで均一な照明を有する、整形された前記伝播ビームに変換する、請求項63に記載の方法。
【請求項75】
前記ビーム整形グループが、前記平行ビームを、約10対1~約20対1の比率を有する矩形全体にわたって、前記ファーフィールドで均一な照明を有する、整形された前記伝播ビームに変換する、請求項63に記載の方法。
【請求項76】
前記ビーム整形グループが、前記平行ビームを、およそ1の比率を有する矩形全体にわたって、前記ファーフィールドで均一な照明を有する、整形された前記伝播ビームに変換する、請求項63に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本出願は、2021年3月25日に出願された米国特許仮出願第63/200,754号、及び2021年10月29日に出願された同第63/273,778号の利益及び優先権を主張するものであり、これら各々の内容は、その全体があらゆる目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
光フォーマット構造体(Light formatting structure)は、多くの場合、対になっている顕微鏡対物レンズから様々な焦点距離を置いて配置される必要がある。これらの光フォーマット構造体が発散をもたらす光ビームに摂動を与える場合、光ビームは、対の顕微鏡対物レンズの要素がオーバーフィルされる程度に広がり得る。その結果、顕微鏡対物レンズは、受光した光ビームをクリップする。このクリッピングは、フォーマットされたビームの均一性を低下させ、画像形成システム全体のノイズ源又は損傷となり得る迷光を生成する恐れがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
光を伝送するための装置及び方法の提供を通じて、従来技術の利点を圧倒することができ、本開示において後述する利益を得ることができる。装置及び方法の様々な実装形態が以下に記載されており、任意の組み合わせで(これらの組み合わせが矛盾しないという条件で)以下に列挙される追加の実装形態を含む装置及び方法、並びに除いた装置及び方法は、これらの欠点を克服し、本明細書に記載の利益を得ることができる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
第1の実装形態によれば、装置は、ファイバビーム源から入力ビームを受光し、実質的な平行ビームを生成するように位置付けられた入力端にあるコリメータと、1つ以上の光学素子を備えるか又は含むビーム整形グループであって、実質的な平行ビームをコリメータから受光し、実質的な平行ビームを、ファーフィールドで実質的に矩形の断面を含むか又は有する、整形された伝播ビームにフォーマットするように位置付けられたビーム整形グループと、整形された伝播ビームを受光するための素子開口部及び対物瞳を備えるか又は含む集束対物ステージ(focusing objective stage)であって、光学的にサンプルをプローブするための集束対物ステージの焦点面又はその近くで、整形された伝播ビームを実質的に矩形の断面のサンプリングビームに変換するように位置付けられている、集束対物ステージと、を備えるか又は含む。
【0005】
第2の実装形態によれば、サンプルを光学的にプローブする方法は、入力ビームから平行ビームを発生させることと、ビーム整形グループを使用して、平行ビームを、ファーフィールドで実質的に矩形の断面を含むか又は有する整形された伝播ビームにフォーマットすることと、整形された伝播ビームを、集束対物ステージの対物瞳に対して整形された伝播ビームを生成する光学リレーステージに提供することと、集束対物ステージを使用して、整形された伝播ビームを、集束対物ステージの焦点面で実質的に矩形の断面のサンプリングビームに変換することと、焦点面の第1の位置でサンプルをプローブすることと、焦点面の第2の位置で、集束対物ステージが整形された伝播ビームを実質的に矩形の断面のサンプリングビームに変換するように光学リレーステージの光学補償に影響を与え、第2の位置でサンプルをプローブすることと、を包含するか、又は含む。
【0006】
第3の実装形態によれば、方法は、コリメータで、ファイバビーム源から入力ビームを受光することと、コリメータによって、入力ビームから実質的な平行ビームを生成することと、1つ以上の光学素子を備えるか又は含むビーム整形グループで、コリメータから実質的な平行ビームを受光することと、ビーム整形グループによって、実質的な平行ビームを、ファーフィールドで実質的に矩形の断面を備えるか又は有する、整形された伝播ビームにフォーマットすることと、整形された伝播ビームを、対物瞳を備えるか又は含む集束対物ステージで、整形された伝播ビームを受光することと、整形された伝播ビームを、集束対物ステージの焦点面又はその付近で実質的に矩形の断面のサンプリングビームに変換することと、集束対物ステージを使用してサンプルを光学的にプローブすることと、を包含するか又は含む。
【0007】
更に、前述の第1及び/又は第2の実装形態に従って、装置及び/又は方法は、以下のうちのいずれか1つ以上を更に含み得るか、又は備え得る。
一実装形態では、装置は、集束対物ステージの対物瞳の上又はその付近への、ビーム整形グループからの整形された伝播ビームを画像形成するための、ビーム整形グループと集束対物ステージとの間に位置付けられた光学リレーステージを更に備えるか又は含む。
【0008】
別の実装形態では、光学リレーステージは、ビーム整形グループから整形された伝播ビームを受光するように位置付けられた入力レンズステージと、集束対物ステージの対物瞳に対して整形された伝播ビームを生成するように位置付けられた出力レンズステージと、を備えるか又は含む。
【0009】
別の実装形態では、入力レンズステージ及び出力レンズステージは、光学リレーステージ内の中間像面を画定する集束素子ペアを形成する。
別の実装形態では、中間像面にビーム影響素子(beam affecting element)を備えるか又は有する、光学リレーステージ。
【0010】
別の実装形態では、ビーム影響素子は、光学マスクである。
別の実装形態では、ビーム影響素子は、スペックル除去要素である。
別の実装形態では、入力レンズステージ及び出力レンズステージのうちの少なくとも1つの位置が調整可能である。
【0011】
別の実装形態では、装置は、光学リレーステージの前に位置付けられたパウエルレンズを、更に備えるか又は含む。
別の実装形態では、装置は、光学リレーステージの前に位置付けられたラインマンレンズを、更に備えるか又は含む。
【0012】
別の実装形態では、光学リレーステージは、アフォーカルである。
別の実装形態では、光学リレーステージは、固定倍率リレーである。
別の実装形態では、光学リレーステージは、可変倍率リレーである。
【0013】
別の実装形態では、ビーム整形グループは、積分器である。
別の実装形態では、積分器は、直列に位置付けられた2つのマイクロレンズアレイから形成された画像形成積分器である。
【0014】
別の実装形態では、積分器は、直列に位置付けられた2つの円筒マイクロレンズアレイから形成された画像形成積分器である。
別の実装形態では、積分器は、1つのマイクロレンズアレイから形成された非画像形成積分器である。
【0015】
別の実装形態では、積分器は、円筒レンズであるマイクロレンズから形成された非画像形成積分器である。
別の実装形態では、マイクロレンズは各々、x方向、及びy方向に沿って異なる焦点距離を包含するか又は有する。
【0016】
別の実装形態では、ビーム整形グループは、一体型回折機構を包含するか又は含む。
別の実装形態では、ビーム整形グループは、一体型ディフューザ機構を包含するか又は含む。
【0017】
別の実装形態では、積分器は、マイクロレンズで形成された画像形成積分器である。マイクロレンズは、円筒レンズである。
別の実装形態では、円筒レンズは、マイクロレンズの1つの軸方向に発散をもたらし、マイクロレンズの直交方向にはもたらさないように構成されている。
【0018】
別の実装形態では、ビーム整形グループは、1つ以上の回折光学素子を包含するか又は含む。
別の実装形態では、ビーム整形グループは、屈折光学素子、屈折光学素子と回折光学素子との組み合わせ、又は一体型回折機構若しくは一体型拡散機構を有する屈折光学素子を包含するか又は含む。
【0019】
別の実装形態では、ビーム整形グループは、平行ビームを、比率8対1を包含するか又は有する矩形全体にわたって、ファーフィールドで均一な照明を包含するか又は有する、整形された伝播ビームに変換する。
【0020】
別の実装形態では、ビーム整形グループは、平行ビームを、約10対1~約20対1の比率を包含するか又は有する矩形全体にわたって、ファーフィールドで均一な照明を包含するか又は有する、整形された伝播ビームに変換する。
【0021】
別の実装形態では、ビーム整形グループは、平行ビームを、比率24対1を包含するか又は有する矩形全体にわたって、ファーフィールドで均一な照明を包含するか又は有する、整形された伝播ビームに変換する。
【0022】
別の実装形態では、ビーム整形グループは、平行ビームを、時間遅延積分(Time Delay and Integration、TDI)ラインセンサのプロファイルと実質的に一致する比率を包含するか又は有する矩形全体にわたって、ファーフィールドで均一な照明を包含するか又は有する整形された伝播ビームに変換する。
【0023】
別の実装形態では、装置は、ファイバビーム源を更に備えるか又は含む。
別の実装形態では、ファイバビーム源は、第1の波長範囲にわたる第1のビームを包含するか又は有し、第1の波長範囲とは異なる第2の波長範囲にわたる第2のビームを包含するか又は有する、入力ビームを発生させる2入力ビーム源である。
【0024】
別の実装形態では、ファイバビーム源は、第1のビーム及び第2のビームのうちの1つに各々対応する2つの専用入力ファイバを備えるか又は含む。
別の実装形態では、各入力ファイバは、出射面において実質的に矩形の断面を包含するか又は有する。
【0025】
別の実装形態では、ファイバビーム源は、ライトパイプである。
別の実装形態では、装置は、整形された伝播ビームを受光するように位置付けられ、2つの補償位置、すなわち集束対物ステージが、実質的に矩形の断面のサンプリングビームを生成して、サンプルの上面をプローブすることができるような第1の補償位置、及び集束対物ステージが、実質的に矩形の断面のサンプリングビームを生成して、サンプルの底面をプローブすることができるような第2の補償位置を包含するか又は有する、光学補償器を備えるか又は含む。
【0026】
別の実装形態では、光学補償器は、第1の補償位置と第2の補償位置との間で電気機械的に制御可能である。
別の実装形態では、光学補償器は、第1の補償位置と第2の補償位置との間で電気的に制御可能である。
【0027】
別の実装形態では、光学補償器は、ビーム整形グループと集束対物ステージとの間に挿入可能である。
別の実装形態では、装置は、ビーム整形グループと集束対物ステージとの間に位置付けられた光学リレーステージを備えるか又は含む。ビーム整形グループから整形された伝播ビームを受光するように位置付けられた入力レンズステージと、集束対物ステージの対物瞳に対して整形された伝播ビームを生成するように位置付けられた出力レンズステージと、を備えるか又は含む、光学リレーステージ。光学補償器は、光学リレーステージ内に位置付けられている。
【0028】
別の実装形態では、光学補償器は、光学補償に影響を及ぼすために、第1の光学状態から第2の光学状態に切り替わるように電気的に制御可能な光学素子である。
別の実装形態では、装置は、ビーム整形グループと集束対物ステージとの間に位置付けられた光学リレーステージを備えるか又は含む。ビーム整形グループから整形された伝播ビームを受光するように位置付けられた入力レンズステージと、集束対物ステージの対物瞳に対して整形された伝播ビームを生成するように位置付けられた出力レンズステージと、を備えるか又は含む、光学リレーステージ。光学補償器は、光学リレーステージの前に位置付けられている。
【0029】
別の実装形態では、装置は、ビーム整形グループと集束対物ステージとの間に位置付けられた光学リレーステージを備えるか又は含む。ビーム整形グループから整形された伝播ビームを受光するように位置付けられた入力レンズステージと、集束対物ステージの対物瞳に対して整形された伝播ビームを生成するように位置付けられた出力レンズステージと、を備えるか又は含む、光学リレーステージ。光学補償器は、光学リレーステージの後に位置付けられている。
【0030】
別の実装形態では、装置は、光学補償器と、光学補償器に結合されたポジショナと、を備えるか又は含み、このポジショナは、制御可能に、(i)整形された伝播ビームを受光するために、また整形された伝播ビーム経路に影響を及ぼすために、ビーム経路に光学補償器を挿入して、サンプルの上面又は下面のうちの一方をプローブし、(ii)整形された伝播ビーム経路に影響を及ぼすために、ビーム経路から光学補償器を除去して、サンプルの下面又は上面のうちの他方をプローブするように結合されている。
【0031】
別の実装形態では、光学補償器は、屈折材料の平行平面板である。
別の実装形態では、光学補償器は、レンズである。
別の実装形態では、光学補償器は、ビーム経路内の光学リレーステージの前に挿入される。
【0032】
別の実装形態では、光学補償器は、ビーム経路内の光学リレーステージ内に挿入される。
別の実装形態では、光学補償器は、ビーム内の光学リレーステージの後に挿入される。
【0033】
別の実装形態では、装置は、ビーム整形グループと集束対物ステージとの間に位置付けられた光学リレーステージを備えるか又は含む。ビーム整形グループから整形された伝播ビームを受光するように位置付けられた入力レンズステージと、集束対物ステージの対物瞳に対して整形された伝播ビームを生成するように位置付けられた出力レンズステージと、を備える、光学リレーステージ。入力レンズステージは、集束対物ステージが、実質的に矩形の断面のサンプリングビームを生成して、サンプルの上面をプローブすることができるような第1の位置と、集束対物ステージが、実質的に矩形の断面のサンプリングビームを生成して、サンプルの底面をプローブすることができるような第2の位置との間で移動可能である。
【0034】
別の実装形態では、装置は、ビーム整形グループと集束対物ステージとの間に位置付けられた光学リレーステージを備えるか又は含み、光学リレーステージは、ビーム整形グループから整形された伝播ビームを受光するように位置付けられた入力レンズステージと、集束対物ステージの対物瞳に対して整形された伝播ビームを生成するように位置付けられた出力レンズステージと、を備え、出力レンズステージは、集束対物ステージが、実質的に矩形の断面のサンプリングビームを生成して、サンプルの上面をプローブすることができるような第1の位置と、集束対物ステージが、実質的に矩形の断面のサンプリングビームを生成して、サンプルの底面をプローブすることができるような第2の位置との間で移動可能である。
【0035】
別の実装形態では、装置は、ファイバビーム源を備えるか又は含む。実質的に矩形の断面のサンプリングビームを生成して、サンプルの上面をプローブするために、コリメータとファイバビーム源との間に第1の間隔距離を包含するか又は有し、実質的に矩形の断面のサンプリングビームを生成して、サンプルの底面をプローブするために、コリメータとファイバビーム源との間に第2の間隔距離を包含するか又は有する装置。
【0036】
別の実装形態では、光学リレーステージの光学補償に影響を与えることは、光学リレーステージ内の影響素子の位置又は光学特性を調整することを包含するか又は含む。
別の実装形態では、ビーム整形グループは、2つのマイクロレンズアレイを包含する。
【0037】
別の実装形態では、ビーム整形グループは、回折光学素子を包含する。
別の実装形態では、ビーム整形グループは、屈折光学素子、屈折光学素子と回折光学素子との組み合わせ、又は一体型回折機構を有する屈折光学素子を包含するか又は含む。
【0038】
別の実装形態では、ビーム整形グループは、平行ビームを、比率8対1を包含するか又は有する矩形全体にわたって、ファーフィールドで均一な照明を包含するか又は有する、整形された伝播ビームに変換する。
【0039】
別の実装形態では、ビーム整形グループは、平行ビームを、約10対1~約20対1の比率を包含するか又は有する矩形全体にわたって、ファーフィールドで均一な照明を包含するか又は有する、整形された伝播ビームに変換する。
【0040】
別の実装形態では、ビーム整形グループは、平行ビームを、比率24対1を包含するか又は有する矩形全体にわたって、ファーフィールドで均一な照明を包含するか又は有する、整形された伝播ビームに変換する。
【0041】
別の実装形態では、入力ビームを発生させることは、第1の波長範囲にわたって第1のビームを包含するか又は有し、第1の波長範囲とは異なる第2の波長範囲にわたって第2のビームを包含するか又は有する、入力ビームを発生させることを包含するか又は含む。
【0042】
別の実装形態では、入力ビームを発生させることは、2入力ビーム源を使用して入力ビームを発生させることを包含するか又は含む。
別の実装形態では、ファイバビーム源は、第1のビーム及び第2のビームのうちの1つに各々対応する2つの専用入力ファイバを備えるか又は含む。
【0043】
別の実装形態では、2つの専用入力ファイバの出力端は、一定の間隔で、かつファイバコア及びコリメータ軸を中心とした回転を伴ってコリメータに提示される。
別の実装形態では、光学リレーステージの光学補償に影響を与えることは、光学リレーステージ内の影響素子の位置又は光学特性を調整することを包含するか又は含む。
【0044】
別の実装形態では、ビーム整形グループは、2つのマイクロレンズアレイを包含するか又は含む。
別の実装形態では、ビーム整形グループは、回折光学素子を包含するか又は含む。
【0045】
別の実装形態では、ビーム整形グループは、屈折光学素子、屈折光学素子と回折光学素子との組み合わせ、又は一体型回折機構を有する屈折光学素子を包含するか又は含む。
別の実装形態では、ビーム整形グループは、平行ビームを、比率8対1を包含するか又は有する矩形全体にわたって、ファーフィールドで均一な照明を包含するか又は有する、整形された伝播ビームに変換する。
【0046】
別の実装形態では、ビーム整形グループは、平行ビームを、比率10対1を有する矩形全体にわたって、ファーフィールドで均一な照明を包含するか又は有する、整形された伝播ビームに変換する。
【0047】
別の実装形態では、ビーム整形グループは、平行ビームを、比率24対1を包含するか又は有する矩形全体にわたって、ファーフィールドで均一な照明を包含するか又は有する、整形された伝播ビームに変換する。
【0048】
別の実装形態では、ビーム整形グループは、平行ビームを、約10対1~約20対1の比率を有する矩形全体にわたって、ファーフィールドで均一な照明を有する整形された伝播ビームに変換する。
【0049】
別の実装形態では、ビーム整形グループは、平行ビームを、およそ1の比率を有する矩形全体にわたって、ファーフィールドで均一な照明を有する整形された伝播ビームに変換する。
【0050】
別の実装形態では、方法は、第1の波長範囲にわたる第1のビームを有し、第1の波長範囲とは異なる第2の波長範囲にわたる第2のビームを有する、入力ビームを発生させることを含む。
【0051】
別の実装形態では、方法は、2入力ビーム源を使用して入力ビームを発生させることを含む。
以下でより詳細に説明される、前述の概念及び更なる概念の全ての組み合わせは(かかる概念が相互に矛盾しないという前提で)、本明細書に開示される主題の一部であると考えられ、かつ/又は特定の態様の特定の利益を達成するように組み合わせることができることを理解されたい。具体的には、本開示の終わりに現れる特許請求される主題の全ての組み合わせは、本明細書に開示される主題の一部であると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
図1】本開示の教示による、光学画像形成装置の一実装形態の概略図を示し、ビーム整形グループ及びコリメータを示す。
図2】本開示の教示による、光学画像形成装置の別の実装形態の概略図を示し、ビーム整形グループ、コリメータ、及び光学リレーステージを示す。
図3】本開示の教示による、光学画像形成装置の別の実装形態の概略図を示し、ビーム整形グループ、コリメータ、及び内部ビーム整形要素を有する光学リレーステージを示す。
図4】本開示の教示による、光学画像形成装置の一実装形態のための光学部品を示す概略図を示す。
図5】本開示の教示による、光学画像形成装置の別の実装形態のための光学部品を示す概略図を示す。
図6】本開示の教示による、ビーム整形グループの一実装形態の概略図を示す。
図7】本開示の教示による、ビーム整形グループによって生成された実質的に矩形の断面ビームプロファイルの照明プロファイル画像のプロットである。
図8】本開示の教示による、入力ファイバビーム源の一実装形態を示す。
図9】本開示の教示による、統合したファイバ束の出射面の一実装形態の断面図を示す。
図10】本開示の教示による、統合したファイバ束の入射面の一実装形態の断面図を示す。
図11】本開示の教示による、サンプルにおける実質的に矩形のビーム対の強度プロファイルの断面図を示す。
図12】本開示の教示による、光学画像形成装置の別の実装形態のための光学部品を示す。
図13】本開示の教示による、光学画像形成装置の別の実装形態のための光学部品を示す。
図14】本開示の教示による、光学補償器を有する光学画像形成装置の一実装形態を示す。
図15】本開示の教示による、ワット/平方ミリメートルで示されるサンプルの上部領域における実質的に矩形の断面ビームの強度プロファイルを示す。
図16】本開示の教示による、ワット/平方ミリメートルで示されるサンプルの底部領域における実質的に矩形の断面ビームの強度プロファイルを示す。
図17A】本開示の教示による一実装形態のための、それぞれ2つの異なる位置に補償器を備えた光学画像形成装置を示す。
図17B】本開示の教示による一実装形態のための、それぞれ2つの異なる位置に補償器を備えた光学画像形成装置を示す。
図18A】本開示の教示による一実装形態のための、それぞれ異なる位置にリレー出力レンズグループを有する光学画像形成装置を示す。
図18B】本開示の教示による一実装形態のための、それぞれ異なる位置にリレー出力レンズグループを有する光学画像形成装置を示す。
図19A】本開示の教示による一実装形態のための、それぞれ異なる位置にリレー入力レンズグループを有する光学画像形成装置の図を示す。
図19B】本開示の教示による一実装形態のための、それぞれ異なる位置にリレー入力レンズグループを有する光学画像形成装置の図を示す。
図20】本開示の教示による一実装形態のための、ダイクロイック構成を有する光学画像形成装置の概略図を示す。
図21】本開示の教示による、システムの一実装形態の概略図を示す。
図22】対象となる1つ以上のサンプルを分析するための装置、特に光学画像形成装置によって実装され得る例示的なプロセスのフロー図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0053】
以下のテキストは、方法、装置、及び/又は製品の実装形態の詳細な説明を開示しているが、所有権の法的範囲は、本特許の最後に記載された特許請求の範囲によって定義されることを理解されたい。したがって、以下の「発明を実施するための形態」は、例としてのみ解釈されるべきであり、可能な全ての実装形態を説明することは、不可能ではないにしても、非現実的であろうことから、可能な全ての実装形態を説明しているわけではない。現在の技術又は本特許の出願日の後に開発された技術のいずれかを使用して、多数の代替的な実装形態が実装され得る。そのような代替的な実装形態は、依然として特許請求の範囲内に含まれるであろうことが想定される。
【0054】
本開示の少なくとも1つの態様は、対象となる1つ以上のサンプルに対する分析を実行するために使用され得るシステムと共に使用するための装置、特に光学画像形成装置に向けられる。サンプルは、一本鎖DNA(single stranded DNA、sstDNA)を形成するように線形化されたDNAクラスターなどの、1つ以上のDNAクラスターを含み得る。様々な例では、装置は、ビーム源から入力ビームを受光し、その入力ビームを、サンプルをプローブするための実質的に矩形の断面のサンプリングビームに変える(covert)ように設計されている。このようにして、装置は、時間遅延積分(TDI)ラインスキャナなどのフローセル用途で使用される光検出器の様々な種類の形状を考慮するサンプルにおいて均一な照明を使用してサンプルをプローブすることができる。TDIラインスキャナは、約10対1~約20対1のアスペクト比を有するフットプリントを有し得る。代替的に、TDIラインスキャナは、およそ1、約4対3、及び/又は約16対9のアスペクト比を有するフットプリントを有し得る。他のアスペクト比も好適であることが立証され得る。TDIラインスキャナは、円筒レンズアレイ及び/又は球面レンズアレイを使用し得る。更に、励起照明のための電力密度を、照明される領域にわたってより均一にすることができる。そのような配置は、対象となるサンプル、化学反応を実施するために使用される1つ以上の試薬、及び/又は対象となるサンプルを支持するために使用される基板に対する光退色又は他の光損傷を有利に低減し得る。更に、そのような配置は、実質的により均一な励起照明が励起照明の領域のエッジをもたらし得るため、そのような光学システムが高速度で動作することを有利に可能にし得る。例は、実質的に矩形の断面のサンプリングビームを発生させるとして本明細書に記載されているが、本技術は、楕円、平行四辺形などを含む、ファーフィールドで任意の数の細長い断面形状を形成するために使用され得る。
【0055】
図1図3は、本明細書の技術の例示的な実装形態の様々な概略図を示す。図1は、一例によれば、入力ビーム源106によって発生した入力ビーム104を受光するように位置付けられたコリメータステージ102を含む光学画像形成装置100を示す。レンズ又はレンズのグループで形成された光学コリメータとして実装され得るコリメータステージ102は、入力ビーム104から実質的に平行な伝播ビーム108を発生させる。
【0056】
装置100は、1つ以上の光学素子を含むビーム整形グループ110を更に含み、コリメータステージ102から平行ビーム108を受光するように位置付けられている。様々な例では、ビーム整形グループ110は、フローセル用途で使用されるラインスキャニングセンサのプロファイルと一致する均一な強度ビームプロファイル116を使用してサンプル114のプロービングを可能にするために、平行ビームをファーフィールドで実質的に矩形の断面を有する、整形された伝播ビーム112にフォーマットするように設計されている。整形された伝播ビームをサンプルに集束させるために、集束対物ステージ118が、ビーム整形グループ110とサンプル114との間に提供される。
【0057】
図示されていないが、集束対物ステージ118は、対物瞳を有し、対物瞳がオーバーフィルされないように、いくつかの例では、すなわち、対物瞳又は対物ステージ118内の他の開口部によってクリップされないように整形された伝播ビーム112を受光するように位置決めされている。様々な例では、対物瞳は更に均一に照明される。集束対物ステージ118は、ビーム112を、集束対物ステージの焦点面で、プロファイル116などの実質的に矩形のビームプロファイルを有する実質的に矩形の断面のサンプリングビーム120に変換する。
【0058】
図2は、装置100のものと同様の要素を有する別の例示的な光学画像形成装置200を示す。装置200は、入力ビーム源206によって発生した入力ビーム204を受容するように位置付けられたコリメータステージ202を含む。コリメータステージ102と同様に、コリメータステージ202は、入力ビーム204から実質的に平行な伝播ビーム208を発生させる。
【0059】
ビーム整形グループ210はまた、コリメータステージ202から平行ビーム208を受光するために提供され、フローセル用途で使用されるラインスキャニングセンサのプロファイルと一致する均一な強度ビームプロファイル216を使用してサンプル214のプロービングを可能にするために、コリメートビームをファーフィールドで実質的に矩形の断面を有する整形伝播ビーム212にフォーマットするために提供される。集束対物ステージ218も提供されるが、装置100とは異なり、装置200は、ビーム整形グループ210と集束対物ステージ218との間に位置付けられた光学リレーステージ222を含む。光学リレーステージ220は、整形された伝播ビームを、集束対物ステージ又はその近位平面の瞳上に中継するように機能し、本明細書の様々な例では、光学リレーステージは、ビーム整形グループ210から伝播ビームを受光するように位置付けられた入力レンズステージ、及び対物瞳上又はその近くで整形された伝播ビームを生成又は提供するように位置付けられた出力レンズステージで形成される。光学リレーステージは、アフォーカルであってもよく、その場合、無限遠の物体は、対物レンズの焦点面に集束される。光学リレーステージは、任意選択的に、完全にはアフォーカルでなくてもよく、その場合、無限遠の物体は、対物レンズの焦点面に完全には集束されない。図2の実装形態では、ビーム整形グループ210は、光学リレーステージの外部にある。いくつかの例では、ビーム整形グループは、部分的又は全体的に光学リレーステージ内にあり得る。
【0060】
図3は、図2のものと同様の要素を有し、同様の参照番号を有するが、光学リレーステージ322の前のビーム整形グループ310に加えて、光学リレーステージ322内、例えば、その入力レンズステージと出力レンズステージとの間に位置付けられたビーム整形要素324が存在する、例示的な光学画像形成装置300を示す。いくつかの例では、グループ310とは異なる第2のビーム整形グループは、光学リレーステージ320内に位置付けられ得る。
【0061】
ファーフィールドで実質的に矩形の断面を有する整形された伝播ビームを発生させるために、様々なタイプのビーム整形グループが展開され得る。図4及び図5は、各々が積分器で形成されたビーム整形グループを有する光学画像形成装置の2つの例示的な構成を示す。図4及び図5に示されるものを含むいくつかの例では、積分器は、直列に位置付けられた2つの円筒マイクロレンズアレイから形成された画像形成積分器である。しかしながら、マイクロレンズは、他の実装形態では円筒ではない場合がある。他の例では、積分器は、1つの円筒マイクロレンズアレイから形成された非画像形成積分器である。更に他の例では、ビーム整形グループは、1つ以上の回折光学素子又は1つ以上の屈折光学素子であり得る。更に他の例では、ビーム整形グループは、屈折光学素子と回折光学素子との組み合わせ、又は一体型回折機構を有する(一体型ディフューザを有するなど)屈折光学素子であり得る。いくつかの例では、ビーム整形グループは、(図8図10に示すような)1つ以上の矩形の出射面光ファイバなどから、実質的に矩形の形状を有するビーム源から入力ビームを受光するように構成されている。光ファイバの出射面は、正方形断面、丸い断面、又は別の断面を有し得る。光ファイバの出射面が正方形断面を有する場合、いくつかの実装形態では、ビーム整形グループ310を省略することができる。光ファイバの出射面が丸い断面を有する場合、ビーム整形グループ310は、いくつかの実装形態で含まれ得る。
【0062】
図4は、その出射面から出力された拡張ビームを生成する入力ファイバビーム源402の形態で入力ビーム源を有する光学画像形成装置400を示す。本明細書のビーム源は、剛性ファイバ、ライトパイプ、又は他のモード制限ベースのレーザービーム源であり得る。入力ファイバビーム源402への入力は、レーザー、発光ダイオード、又は他の照明励起源であり得る。コリメータ406は、その出口で一般に平行ビームを発生させるように位置付けられた入力ビームを受光するように位置付けられている。
【0063】
コリメータ406に隣接しているのは、ビーム整形グループ408であり、この実施例では、コリメート入力ビームを、例えば、図7に示すようにファーフィールドで実質的に矩形の断面を有する整形された伝播ビームにフォーマットする2要素画像形成積分器であり、図7で画像形成積分器は、4:1のアスペクト比を有するコアを含むファイバの出力ビームを、研究室で記録された実質的に矩形の(12:1のアスペクト比を有する)断面に変換するために使用された。ビーム整形グループ408は、整形された伝播ビームを集束対物ステージ412に供給して、サンプル414をプローブする。
【0064】
図6は、ビーム整形グループ408の例示的な構成の概略図を示す。平行ビームは、入力レンズ452及び出力レンズ454を含むテレスコープ、及びスペックルパターンに時間依存的な変動を導入する回転ディフューザ450に受光される。テレスコープに隣接して、画像形成積分器455は、2つの円筒マイクロレンズアレイ456(LA()及び458(LA)で形成されており、集束対物レンズ462(FL)を使用して集束されたときに集束対物レンズの焦点面に該当するファーフィールド平面、FFP460で実質的に矩形の断面ビームを発生させる。図示の例では、マイクロレンズは、それぞれのマイクロレンズアレイ456及び458の対向する側面上にある。いずれの場合でも、いくつかの例では、ビーム整形グループ408は、2つの円筒マイクロレンズアレイ456及び458のみから形成される。
【0065】
図7は、そのビームプロファイルの横方向距離に応じた強度のプロットと共に、ファーフィールド平面FFPに位置付けられたセンサによって測定される、実質的に矩形の断面ビームの強度プロファイルを示す。図示されていないが、いくつかの例では、ビーム整形グループ408は、単一の片側円筒マイクロレンズアレイから形成された非画像形成積分器であり得る。
【0066】
図4は、装置100のような構成で、コリメータ、ビーム整形グループ、及び集束対物ステージのみで形成された光学画像形成装置を示しているが、図5は、装置200のような例示的な構成としての光学リレーステージを有する光学画像形成装置500を示している。ファイバビーム源502は、入力信号をコリメータ506に供給し、ビーム整形グループ508は、コリメータ506に隣接して位置付けられて、入射平行ビームから整形された伝播ビームを発生させる。図示の例では、ビーム整形グループ508は、図4のビーム整形グループ408と同様に、2つの円筒マイクロレンズアレイから形成された画像形成積分器である。すなわち、いくつかの例では、ビーム整形グループ408は、2つの円筒マイクロレンズアレイ456及び458のみで形成され得る。光学リレーステージ510は、2つのレンズグループ512、514から形成される。入力レンズステージ512は、その整形された伝播ビームを受光し、中間像面516で入射面(すなわち、ファイバ出射面)の中間画像を発生させる。出力レンズステージ514は、光学リレーステージ510からの出力を発生させ、サンプル522をプローブするための集束対物レンズ518にその出力を提供する。光学リレーステージ510は、製造公差の変動を有し得る、かつ/又は異なる構成要素若しくは配置と対になり得る製造装置に有利であり得る。すなわち、ビーム整形グループ508は、所定の距離で特定の整形された伝播ビームのために設計又は構成され得、集束対物ステージ518の対物瞳がその特定の所定の距離にない場合、光学リレーステージ510を使用して、整形された伝播ビームを、集束対物ステージ518の対物瞳の実際の位置にリレーすることができる。上記に加えて又は上記の代わりに、光学リレーステージ510は、光学リレーステージ510が特定の伝播ビームを更に変換する方法を修正することによって、ビーム整形グループの配置を異なる検出センサと共に使用することができるように、特定の整形された伝播ビームを更に変換し得る。
【0067】
ビーム整形グループ508は、本明細書の様々な他の例と同様に、入射平行ビームを、直交方向にファーフィールドで異なるサイズを有するようにフォーマットするように設計されている。いくつかのビーム整形グループは、円筒マイクロレンズアレイを含み得る。他のビーム整形グループは、円筒レンズから構成されるアナモルフィックリレーを含み得る。その結果、サンプルが位置付けられているファーフィールドでのビームプロファイルは(図5で構成された光学リレーの中間平面でのビームプロファイルと同様に)、1つの平面(例えば、XZ平面)にフットプリントを有し、別の直交平面(例えば、YZ平面)において異なるフットプリントを有することになる。光学系の反対側にあるかどうかなどのマイクロレンズの位置と同様に、小型レンズのピッチ、焦点距離、及び形状は、焦点面でビームプロファイルを更に制御するように選択することができる。
【0068】
様々な例では、光学マスク又はスペックル除去要素などのビーム影響素子を中間平面上に位置付けて、ファーフィールドで実質的に矩形の断面ビームを横切る照明のより高い均一性を確立することができる。マスクとして、ビーム影響素子を使用して、例えば、サンプルの領域が画像化されている間にのみ照明されるように、照明パターンが画像形成装置の視野と実質的に一致することを確実にすることができる。スペックル除去要素として、回転ディフューザディスク又は低発散ビーム整形要素を使用し、ビームに影響を及ぼすために一方向に移動させることができる。様々な例では、ビーム影響素子は、光学リレーステージ510内の他の場所に配置され得る。
【0069】
様々な例では、ビーム源は、ファイバビーム源であり、より具体的には、第1の波長範囲にわたる第1のビームと、第1の波長範囲とは異なる第2の波長範囲にわたる第2のビームと、を有する入力ビームを発生させる2入力ビーム源である。
【0070】
図8は、例示的な構成による、例示的なファイバビーム源600を示す。ビーム源600は、2つの入力ファイバ602及び604を一緒にまとめることによって形成され、分岐したファイバ束を形成する。例では、入力ファイバ602、604のいずれか又は両方は、フローセルプロービング用途、例えば、455nm、488nm、532nm、660nm、780nm、又は790nmの任意の好適な波長で入力ビームを受光することができる。様々な実装形態では、入力ビームは、200~2500nmの波長の任意の範囲にわたっていてもよい。各ファイバ602、604の入口面610の端面図は、図10に示されており、この例について、入口面が実質的に矩形であることを示す。Y-結合器606は、ファイバを位置合わせして互いに重ね合わせ、図9に示されるように、2つの実質的に矩形の面612から形成された出口面プロファイルを有する2つ入力ビーム源608を形成するために提供される。上記のように、いくつかの例では、入力ビームは、実質的に矩形のファイバ面から発生するが、そうである必要はない。更に、ファイバ面のアスペクト比は、サンプルがプローブされるファーフィールドで所望されるものと必ずしも同じではない。いずれにしても、ビーム整形グループが実質的に矩形のビームを生成するように構成されている。ファーフィールド照明の均一性を説明するために、2つの入力ビームファイバから形成された発生したサンプルビームの例示的なZemax画像が図11に示され、プロファイル全体にわたる一貫した照明を示す。この技術は、他のファイバ構成及び/又は他のファイバ断面プロファイルで実装され得る。例えば、他の実装形態では、3本以上のファイバを使用することができ、中心線に関して対称ではなくて他の位置にあり得る。例えば、ヘックスパック(hex pack)の3×1、6×1、2×2、又は3本のファイバを使用することができる。
【0071】
図12及び図13は、マイクロレンズアレイ以外の光学グループで構成されたビーム整形グループを有する他の例示的な光学画像形成装置構成を示す。図12は、入力ファイバビーム源702に結合された装置700の2つの視点からの図を示している(上の図はXZ平面図を見下ろし、下の図はYZ平面図を見下ろしている)。コリメータグループ704は、平行ビームをビーム整形グループ706に供給する。ビーム整形グループは、円筒レンズで形成され得る。異なる図に示されるように、異なる平面内の伝播プロファイル、XZ平面、及びYZ平面は、整形された伝播ビームの異なるアスペクト比を反映して異なり、この例では、伝播ビームの整形は、円筒レンズによって影響を受ける。Xz(上方)図では、円筒レンズ708及び710は、倍率を有さず、平行光は、サイズの変化なしで軸平面内を通過する。YZ(下方)図では、円筒レンズ708及び710は、倍率を有し、710の後のYに沿った平行ビームサイズは、708の前のYに沿った平行ビームサイズとは異なる。706の存在は、712で702の画像のアナモルフィック拡大をもたらす。
【0072】
図13は、グループ706のものと同様のタイプのビーム整形グループ806を使用する光学画像形成装置800を示し、装置800は、グループ806と集束対物ステージ814との間の光学リレーステージ816と、ファーフィールドに位置付けられたサンプル812と、を含み、光学リレーステージ816は、図5と同様の方法で形成され得る(例えば、光学リレーステージ510)。
【0073】
一般に、本技術では、所与の設計発散角度を有するビーム整形グループが、ユニット共役(unit-conjugate)光学リレーステージによって対物瞳上又は対物瞳に近接して画像化される場合、対物瞳の発散角は、ビーム整形グループからの発散角に等しくなる。一例では、光学リレーステージの倍率は、ビーム整形グループからの発散角を対物瞳内の異なる発散角に変換するように選択され得る。これにより、市販のビーム整形グループの発散を目標値に変換することができる。例えば、Edmund Stock#86-844の公称発散は、±3.2°である。±3.2°のファンは、10mmの有効焦点距離(Effective Focal Length、EFL)を有する集束対物ステージ(例えば、顕微鏡対物レンズ)に向けられると、ラインが対物レンズの焦点において形成される。ラインの長さは、2(10mm)Tan[3.2°]によって計算することができる(つまり約1.1mm)。標的のラインの長さが1.2mmである場合、そのような市販の部品は、所望の1.2mmよりも100um短いラインにビームを整形する。しかしながら、光学リレーステージの倍率が1/1.1になるように選択される場合、対物瞳の角度は約3.5°となる。ラインの長さは、2(10)mm Tan[3.5°]によって計算することができる(つまり約1.2mm)。したがって、リレーは、市販のビーム整形グループの出力を、異なる要件を満たすように適合された出力に変換する。
【0074】
固定倍率の光学リレーステージを使用して公称の市販のファンを公称の代替のファンに変換することができるが、ビーム整形グループの変動は依然として、ファーフィールドでのライン長の変動、すなわち実質的に矩形の断面のサンプリングビームの変動をもたらすであろう。対物レンズの焦点距離の変動もまた、ライン長の変動をもたらすであろう。したがって、別の例では、光学リレーステージは、ステージのレンズ構成要素のうちの1つ以上を、固定平面に維持されている当該ズームレンズの焦点のうちの1つと共に軸に沿って動かすことによって、焦点距離を連続的に変化させることができるレンズステージを含み得る。そのような調整可能な光学リレーステージでは、リレーの倍率が調整されている間、アフォーカリティ(afocality)又はアフォーカリティからの逸脱が維持され得る。市販のファンを代替のファンに変換するためにそのような光学リレーステージが使用される場合、ズームレンズの焦点距離は、ビーム整形手段の変動を補償するように調整され得る。
【0075】
様々な例では、本明細書の技術は、サンプル内の2つの異なる距離で光をフォーマットするための光学画像形成装置及び方法を含む。すなわち、様々な実装形態では、サンプルをプローブするためのビームを発生させることができる装置が提供され、ビームは、サンプル中の異なる深さで実質的に矩形の断面ビームプロファイルを有することを特徴とし、この装置によりサンプル全体を通してより正確なプローブが可能になる。
【0076】
図14は、入力ビーム804を発生させる入力ビーム源802、実質的に平行な入力ビーム808を発生させるコリメータステージ807、及び整形された伝播ビーム811を発生させるビーム整形グループ810を有する光学画像形成装置800を示す。装置800は、整形された伝播ビームを、サンプル818をプローブするための集束対物ステージ816に提供する光学リレーステージ814を更に含む。光学画像形成装置800は、対物ステージ816のサンプリング焦点面を制御するために装置800内に位置付けられ得る光学補償器820を更に含む。示される実装形態では、光学補償器820は、次の3つの異なる位置、すなわち、OC820Aとして示される、光学リレーステージ814の前、OC820Bとして示される、光学リレーステージ814の後、又は、OC820Cとして示されるように、光学リレーステージ814内のうちの1つに制御可能に提供され得る。他の例では、光学補償器は、装置内の他の場所に位置付けられ得る。
【0077】
様々な例では、光学補償器は、屈折材料で形成された平行平面板であり得る。様々な他の例では、光学補償器は、レンズであり得る。光学補償器は、集束対物ステージがサンプルの上面又は上部領域に実質的に矩形の断面のサンプリングビーム822を生成することができるように、第1の補償位置又は状態を有するように設計されている。更に、補償器は、集束対物ステージが、実質的に矩形の断面のサンプリングビーム824を生成して、サンプルの底面又は底部領域をプローブすることができるように、第2の補償位置又は状態を有するように設計されている。光学補償器は、サンプルの上部及び底部部分の両方でプローブビームの実質的に同じ均一な照明プロファイルを維持するために、装置800内に設計及び位置決めされている。図15及び図16は、ビーム源として2つの入力ビームファイバから形成された、発生したサンプルビームの例示的なZemax画像を示し、特に、サンプルの上面(図15)及びサンプルの底面(図16)におけるサンプルビームの均一な実質的に矩形の断面を示し、それぞれが実施例における光学補償器の位置又は状態の変化を制御することによって達成される。
【0078】
光学補償器は、第1の補償位置と第2の補償位置との間で機械的に制御可能であり得る。光学補償器は、第1の補償位置と第2の補償位置との間で電気的に制御可能であり得る。そのため、ポジションコントローラ826(図14)が示されている実装形態で提供され、ポジショナコントローラは、光学補償器に結合されている。いくつかの例では、ポジションコントローラ826は、制御可能に、(i)整形された伝播ビームを受光するために、かつ整形された伝播ビーム経路に影響を及ぼすために、ビーム経路に光補償器を挿入して、サンプルの上面又は下面のうちの一方をプローブし、(ii)整形された伝播ビーム経路に影響を及ぼすために、ビーム経路から光学補償器を除去して、サンプルの下面又は上面のうちの他方をプローブするように設計されている。いくつかの例では、ポジションコントローラ826は、第1の状態と第2の状態との間で光学補償器の状態を変更して、両者の間で選択し、実質的に矩形の断面のサンプリングビームをサンプルの上面又は下面に発生させるように設計されている。例えば、光学補償器は、ポジションコントローラ826からの印加電圧に応答して光路長を変化させることができる電気光学屈折素子であり得る。
【0079】
図示されていないが、ポジションコントローラ826は、1つ以上のプロセッサと、開示された実装形態を含む様々な機能を実行するために1つ以上のプロセッサによって実行され得る命令を記憶する1つ以上のコンピュータ可読メモリと、を含み得る。ポジションコントローラは、1つ以上のプロセッサに電気的かつ/又は通信可能に結合されたユーザインターフェース及び通信インターフェースを含み得、また1つ以上のメモリにも同様である。
【0080】
実装形態では、ユーザインターフェースは、ユーザからの入力を受信し、装置800の動作と関連付けられた情報をユーザに提供するように適合され得る。ユーザインターフェースは、タッチスクリーン、ディスプレイ、キーボード、スピーカ(複数可)、マウス、トラックボール、及び/又は音声認識システムを含み得る。タッチスクリーン及び/又はディスプレイは、グラフィカルユーザインターフェース(graphical user interface、GUI)を表示することができる。
【0081】
実装形態では、通信インターフェースは、ネットワーク(複数可)を介して装置800と遠隔システム(複数可)(例えば、コンピュータ)との間の通信を可能にするように適合されている。ネットワーク(複数可)としては、インターネット、イントラネット、ローカルエリアネットワーク(local-area network、LAN)、広域ネットワーク(wide-area network、WAN)、同軸ケーブルネットワーク、無線ネットワーク、有線ネットワーク、衛星ネットワーク、デジタル加入者回線(digital subscriber line、DSL)ネットワーク、セルラーネットワーク、Bluetooth(登録商標)接続、近距離無線通信(near field communication、NFC)接続などを挙げることができる。遠隔システムに提供される通信の一部は、装置100によって生じた、又は別の方法で取得された、分析結果、画像形成データなどと関連付けられ得る。
【0082】
コントローラ826の1つ以上のプロセッサは、プロセッサベースのシステム(複数可)又はマイクロプロセッサベースのシステム(複数可)のうちの1つ以上を含み得る。いくつかの実装形態では、1つ以上のプロセッサは、プログラマブルプロセッサ、プログラマブルコントローラ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、グラフィック処理ユニット(graphics processing unit、GPU)、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)、縮小命令セットコンピュータ(reduced-instruction set computer、RISC)、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array、FPGA)、フィールドプログラマブル論理デバイス(field programmable logic device、FPLD)、論理回路、及び/又は本明細書に記載されるものを含む様々な機能を実行する別の論理ベースデバイスのうちの1つ以上を含む。
【0083】
1つ以上のメモリは、半導体メモリ、磁気読み取り可能メモリ、光学メモリ、ハードディスクドライブ(hard disk drive、HDD)、光学記憶ドライブ、ソリッドステート記憶デバイス、ソリッドステートドライブ(solid-state drive、SSD)、フラッシュメモリ、読み出し専用メモリ(read-only memory、ROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(erasable programmable read-only memory、EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(electrically erasable programmable read-only memory、EEPROM)、ランダムアクセスメモリ(random-access memory、RAM)、不揮発性RAM(non-volatile RAM、NVRAM)メモリ、コンパクトディスク(compact disc、CD)、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(compact disc read-only memory、CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(digital versatile disk、DVD)、Blu-ray(登録商標)ディスク、独立ディスクの冗長アレイ(redundant array of independent disks、RAID)システム、キャッシュ、及び/又は任意の持続時間にわたって(例えば、永続的に、一時的に、長期にわたって、バッファリングのために、キャッシングのために)情報が記憶される任意の他の記憶デバイス若しくは記憶ディスクのうちの1つ以上を含むことができる。
【0084】
図17A及び図17Bは、コリメータ902とビーム整形グループ(beam shaping group、BSG)904と、第1のレンズグループ1(入力レンズステージ908)及び第2のレンズグループ2(出力レンズステージ910)で形成された光学リレーステージ906と、2つの異なる位置/状態、すなわちサンプル922の底部をプローブするための第1の位置/状態(図17B)及びサンプル922の上部をプローブするための第2の位置/状態(図17A)にある光学補償器912と、を有する、別の例示的な光学画像形成装置900を示す。図示された例では、光学補償器912は、図17A図17Bとの間で状態を変化させ、後者は、光学リレーステージ906内のビームに導入された光路長がないか又は小さく示されており、前者は、例えば電気光学補償器又は任意の同様の光学制御手段を使用して、光学リレーステージ906内のビームに導入される大きな光路長を示す。したがって、光学補償器は、液体レンズなど、光学補償に影響を及ぼすために、第1の光学状態から第2の光学状態に切り替わるように電気的に制御可能な光学素子であり得る。他の例では、図17Aの結果は、光補償器912を光学リレーステージ906内の光路から取り外すことによって達成され得る。
【0085】
異なる実施形態では、直角反射ミラー920及び918もまた、示されるように使用されてもよく、並びに、最終直角反射器924を介してサンプル922への伝播からビーム内の不要な波長成分をフィルタリングするために使用され得る波長依存反射器914及び916を使用してもよい。
【0086】
図18A及び図18Bは、コリメータ932とビーム整形グループ(BSG)934と、第1のレンズグループ1(入力レンズステージ938)及び2つの異なる位置の間(すなわちサンプル950の底部をプローブする第1の位置(図18B)とサンプルの上部をプローブする第2の位置(図18A)950との間)で移動可能である第2のレンズグループ2(出力レンズステージ940)で形成された光学リレーステージ936と、を有する、別の例示的な光学画像形成装置930を示す。装置930における光学補償の変化は、光学リレーステージ936のレンズグループの位置を変更することによって達成される。光学ステージ900と同様に、図示の例では、直角反射ミラー948及び946もまた、示されるように使用されてもよく、並びに、最終直角反射器952を介してサンプル950への伝播からビーム内の不要な波長成分をフィルタリングするために使用され得る波長依存反射器942、944を使用してもよい。
【0087】
図19A及び図19Bは、コリメータ962と、ビーム整形グループ(BSG)964と、第1のレンズグループ1(入力レンズステージ968)及び第2のレンズグループ2(出力レンズステージ970)で形成された光学リレーステージ966と、を有する別の例示的な光学画像形成装置960を示し、リレー入力レンズグループ968は、2つの異なる位置の間(すなわちサンプル972の底部をプローブする第1の位置(図19B)とサンプルの上部をプローブする第2の位置(図19A)との間)で移動可能である。光学ステージ900と同様に、図示の例では、直角反射ミラー980及び978もまた、示されるように使用されてもよく、並びに、最終直角反射器982を介してサンプル972への伝播からビーム内の不要な波長成分をフィルタリングするために使用され得る1つ以上の波長依存反射器974、976を使用してもよい。
【0088】
図20は、同じ入力ファイバビーム源に到達する2つの異なる波長の入力ビーム1101をサンプル1103内の異なる場所に方向付けるために使用され得るダイクロイック配置を有する別の例示的な光学画像形成装置1100を示す。コリメータ1102は、2波長入力ビームを受光し、両方の波長を有する平行出力ビームを発生させる。本明細書に記載の他の例と同様に、ビーム整形グループ(BSG)1104は、平行ビームを、各波長についてファーフィールドにおいて実質的に矩形の断面を有する整形された伝播ビームにフォーマットする。光学リレーステージ1106は、第1のレンズグループ1(入力レンズステージ1108)及び第2のレンズグループ2(出力レンズステージ1110)で形成され、図示の例では、第2のリレー入力レンズグループ1110は、サンプル1103を横切って、例えばサンプル1103の下部からサンプル1103の上部までプローブするために、2つの異なる位置の間で移動可能である。ダイクロイック直角反射ミラー1112及び1114は、入力ビーム(複数可)1101内の波長のうちの異なる波長を反射するため、及び他方の波長を伝送するために各々提供される。入射光を反射するために、2つの異なるミラー1116及び1118が提供される。例えば、BSG1104はビームをフォーマットすることができ、一方、ミラー1112は青色波長成分を反射し、緑色波長成分を伝達し、ミラー1118は青色波長成分を反射し、ミラー1116は緑色波長成分を反射し、ミラー1114は緑色波長成分を反射し、青色波長成分を伝達する。ミラー1116及び1118の角度は、ミラー1114を出た後、青色波長ビーム構成要素と緑色波長ビーム構成要素との間に特定の角度を生成するように設定される。異なる角度は、対物レンズに(任意選択的にリレーを通して)達し、対物レンズの焦点における整形されたビームの位置は、対物レンズの軸に対するビームの角度によって決定される。
【0089】
図17A図17B図18A図18B図19A図19B、及び/又は図20に示される前述の例のいずれも、図1図14を参照して上述した実装形態のいずれかを用いて実装され得る。
【0090】
図21は、本開示の教示による、システム1000の一実装形態の概略図を示す。システム1000を使用して、1つ以上の対象とするサンプルに対して分析を実行することができる。サンプルは、一本鎖DNA(single stranded DNA、sstDNA)を形成するように線形化された1つ以上のDNAクラスターを含み得る。示される実装形態では、システム1000は、試薬カートリッジ1002を受容し、部分的には、駆動アセンブリ1004及びコントローラ1006を含む。システム1000はまた、画像形成システム1012、及び廃棄物リザーバ1014を含む。他の実装形態では、廃棄物リザーバ1014は、試薬カートリッジ1002と共に含まれ得る。画像形成システム1012は、本明細書に開示される光学画像形成装置100、200、300、400、800、900のうちのいずれか1つ以上を含む。コントローラ1006は、駆動アセンブリ1004及び画像形成システム1012に電気的にかつ/又は通信可能に結合され、また、駆動アセンブリ1004及び/又は画像形成システム1012に、本明細書に開示されるような様々な機能を実行させる。
【0091】
試薬カートリッジ1002は、フローセル1020のチャネルに装填され得る目的のサンプルを保持する。駆動アセンブリ1004は、フローセル1020を通じてサンプルと相互作用する1つ以上の試薬(例えば、A、T、G、Cヌクレオチド)を流動させるために試薬カートリッジ1002とインターフェースをとる。
【0092】
実装形態では、可逆的ターミネータが試薬に取り付けられて、伸長するDNA鎖の上に単一のヌクレオチドが組み込まれることを可能にする。いくつかのそのような実装形態では、ヌクレオチドのうちの1つ以上は、励起されると色を発する固有の蛍光標識を有する。色(又はその欠如)を使用して、対応するヌクレオチドを検出する。図示される実装形態では、画像形成システム1012は、識別可能な標識(例えば、蛍光標識)のうちの1つ以上を励起し、その後、識別可能な標識の画像データを取得する。標識は、入射光及び/又はレーザーによって励起され得、画像データは、励起に応答してそれぞれの標識によって放たれる1つ以上の色を含み得る。画像データ(例えば、検出データ)は、システム1000によって分析され得る。画像形成システム1012は、対物レンズ及び/又は固体画像形成装置を含む蛍光分光光度計であり得る。固体画像形成装置は、電荷結合素子(charge coupled device、CCD)及び/又は相補的金属酸化物半導体(complementary metal oxide semiconductor、CMOS)を含み得る。
【0093】
画像データが取得された後、駆動アセンブリ1004は、試薬カートリッジ1002にインターフェースをとって、試薬カートリッジ1002を通って別の反応成分(例えば、試薬)を流し、その後、それは廃棄物リザーバ1014によって受け取られ、かつ/又は他の方法で試薬カートリッジ1002によって排出される。反応成分は、蛍光標識及び可逆的ターミネータをsstDNAから化学的に切断するフラッシング動作を行う。次いで、sstDNAは、別のサイクルのために準備ができている。
【0094】
ここで駆動アセンブリ1004を参照すると、図示されている実装形態では、駆動アセンブリ1024は、ポンプ駆動アセンブリ1022と、バルブ駆動アセンブリ1024と、アクチュエータアセンブリ192と、を含む。ポンプ駆動アセンブリ1022は、ポンプ1026とインターフェースをとって、流体を試薬カートリッジ1002及び/又はフローセル1020を通してポンプで送り、バルブ駆動アセンブリ1024はバルブ1028とインターフェースをとってバルブ1028の位置を制御する。バルブ1028とバルブ駆動アセンブリ1024との間の相互作用は、バルブ1028を選択的に作動させて、試薬カートリッジ1002の流体ライン1030を通る流体の流れを制御する。流体ライン1030のうちの1つ以上は、1つ以上の試薬リザーバ1032とフローセル1020とを流体的に結合する。バルブ1028のうちの1つ以上は、バルブマニホールド、ロータリーバルブ、ピンチバルブ、フラットバルブ、ソレノイドバルブ、リードバルブ、チェックバルブ、ピエゾバルブなどによって実現されてもよい。
【0095】
コントローラ1006を参照すると、図示した実装形態では、コントローラ1006は、ユーザインターフェース1034と、通信インターフェース1036と、1つ以上のプロセッサ1038と、開示された実装形態を含む様々な機能を実行するための、1つ以上のプロセッサ1038によって実行可能な命令を記憶するメモリ1040と、を含む。ユーザインターフェース1034、通信インターフェース1036、及びメモリ1040は、1つ以上のプロセッサ1038に電気的にかつ/又は通信可能に結合されている。
【0096】
実装形態では、ユーザインターフェース1034は、ユーザからの入力を受信し、システム1000の動作及び/又は行われる分析と関連付けられた情報をユーザに提供する。ユーザインターフェース1034は、タッチスクリーン、ディスプレイ、キーボード、スピーカ(複数可)、マウス、トラックボール、及び/又は音声認識システムを含み得る。タッチスクリーン及び/又はディスプレイは、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)を表示することができる。
【0097】
実装形態では、通信インターフェース1036は、ネットワークを介してシステム1000と遠隔システム(複数可)(例えば、コンピュータ)との間の通信を可能にする。ネットワーク(複数可)は、イントラネット、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、イントラネットなどを含むことができる。遠隔システムに提供される通信の一部は、システム1000によって作成されるか、又は他の方法で取得される分析結果、画像形成データなどに関連付けられてもよい。システム1000に提供される通信のうちの一部は、システム1000によって実行される流体分析動作、患者記録、及び/又はプロトコル(複数可)と関連付けられてもよい。
【0098】
1つ以上のプロセッサ1038及び/又はシステム1000は、プロセッサベースのシステム(複数可)又はマイクロプロセッサベースのシステム(複数可)のうちの1つ以上を含み得る。一部の実装形態では、1つ以上のプロセッサ1038及び/又はシステム1000は、縮小命令セットコンピュータ(複数可)(RISC)、特定用途向け集積回路(複数可)(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(複数可)(FPGA)、フィールドプログラマブル論理デバイス(複数可)(FPLD)、論理回路(複数可)、及び/又は本明細書に記載のものを含む様々な機能を実行する別の論理ベースのデバイスを含む。
【0099】
メモリ1040は、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、不揮発性RAM(NVRAM)メモリ、コンパクトディスク(CD)、デジタル多用途ディスク(DVD)、キャッシュ、及び/又は任意の期間(例えば、永続的、一時的、長期間、バッファリング、キャッシング)に情報が記憶される任意の他の記憶装置又は記憶ディスクのうちの1つ以上を含むことができる。
【0100】
図22は、対象となる1つ以上のサンプルを分析するための装置、特に光学画像形成装置によって実装され得る例示的なプロセス1200のフロー図を示す。サンプルは、一本鎖DNA(sstDNA)を形成するように線形化されたDNAクラスターなどの、1つ以上のDNAクラスターを含み得る。ブロック1202において、装置は、入力ビームを受光し、フロントエンドコリメータを使用して平行出力ビームを発生させる。ブロック1204において、平行ビームの出力は、平行ビームを、ファーフィールドで実質的に矩形の断面を有する、整形された伝播ビームにフォーマットするビーム整形グループに提供される。例えば、ビーム整形グループは、各々が円筒マイクロレンズアレイである2つの異なる要素から形成された画像形成積分器であり得る。ブロック1206において、整形された伝播ビームは、集束対物ステージの対物瞳に対して整形された伝播ビームを生成する光学リレーステージに提供され、ブロック1208において、整形された伝播ビームは、集束対物ステージの焦点面で実質的に矩形の断面のサンプリングビームに変換される。光学リレーステージは、代替的に省略され得る。ブロック1210において、装置は、実質的に矩形の断面のサンプリングビームを使用して、第1の位置でサンプルを光学的にプローブする。更に、任意選択的に、ブロック1212において、実質的に矩形の断面のサンプリングビームのサンプリング位置を調整して、第1の位置とは異なる第2の位置でサンプルを光学的にプローブするために、光学補償が実行される。ブロック1212のプロセスは、実質的に矩形の断面のサンプリングビームでサンプルが少なくとも1回光学的にプローブされてプロセス1200が終了する前に、異なる位置で、又は異なる位置にわたって連続的に、又は1つの位置で複数回形成され得る。ブロック1212は、光学補償器を光学リレーステージに、又はそのようなステージの前若しくは後に導入することを含む、本明細書の任意の数の補償技術を使用して実装され得る。補償は、光学リレーステージのレンズグループの位置を変更することによって達成され得る。
【0101】
別のプロセスは、入力ビームが、第1の波長範囲にわたる第1のビームを有し、第1の波長範囲とは異なる第2の波長範囲にわたる第2のビームを有することから開始する。入力ビームは、追加的又は代替的に、2入力ビーム源を使用して発生し得る。コリメータは、ファイバビーム源から入力ビームを受光し、コリメータは、入力ビームから実質的な平行ビームを生成する。実質的な平行ビームは、1つ以上の光学素子を包含するビーム整形グループでコリメータから受光され、実質的な平行ビームは、ビーム整形グループによって、ファーフィールドで実質的に矩形の断面を有する整形された伝播ビームにフォーマットされ、整形された伝播ビームは、対物瞳を含む集束対物ステージで受光される。整形された伝播ビームは、集束対物ステージの焦点面又はその近くで実質的に矩形の断面のサンプリングビームに変換され、集束対物ステージを使用してサンプルが光学的にプローブされる。
【0102】
装置であって、ファイバビーム源から入力ビームを受光し、実質的な平行ビームを生成するように位置付けられた入力端にあるコリメータと、1つ以上の光学素子を包含するビーム整形グループであって、実質的な平行ビームをコリメータから受光し、実質的な平行ビームを、ファーフィールドで実質的に矩形の断面を有する整形された伝播ビームにフォーマットするように位置付けられたビーム整形グループと、整形された伝播ビームを受光するための対物瞳を含む集束対物ステージであって、光学的にサンプルをプローブするための集束対物ステージの焦点面又はその近くで、整形された伝播ビームを実質的に矩形の断面のサンプリングビームに変換するように位置付けられている、集束対物ステージと、を備える、装置。
【0103】
一例では、装置は、集束対物ステージの対物瞳の上に、ビーム整形グループからの整形された伝播ビームを画像形成するための、ビーム整形グループと集束対物ステージとの間に位置付けられた光学リレーステージを更に含む。
【0104】
光学リレーステージが、ビーム整形グループから整形された伝播ビームを受光するように位置付けられた入力レンズステージと、集束対物ステージの対物瞳に対して整形された伝播ビームを生成するように位置付けられた出力レンズステージと、を備える、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
【0105】
入力レンズステージ及び出力レンズステージが、光学リレーステージ内の中間像面を画定する集束素子ペアを形成する、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
【0106】
光学リレーステージが、中間像面にビーム影響素子を有する、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
ビーム影響素子が、光学マスクである、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
【0107】
ビーム影響素子が、スペックル除去要素である、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
入力レンズステージ及び出力レンズステージのうちの少なくとも1つの位置が調整可能である、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
【0108】
装置は、光学リレーステージの前に位置付けられたパウエルレンズを、更に含む、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
【0109】
装置は、光学リレーステージの前に位置付けられたラインマンレンズを、更に含む、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
【0110】
光学リレーステージが、アフォーカルである、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
光学リレーステージが、固定倍率リレーである、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
【0111】
光学リレーステージが、可変倍率リレーである、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
ビーム整形グループが、積分器である、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
【0112】
積分器が、直列に位置付けられた2つの円筒マイクロレンズアレイから形成された画像形成積分器である、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
【0113】
マイクロレンズが、円筒レンズである、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
マイクロレンズが各々、x方向、及びy方向に沿って異なる焦点距離を有する、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
【0114】
積分器が、1つのマイクロレンズアレイから形成された非画像形成積分器である、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
【0115】
ビーム整形グループが、一体型回折機構を包含する、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
ビーム整形グループが、一体型ディフューザ機構を包含する、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
【0116】
積分器が、マイクロレンズから形成された画像形成積分器であり、マイクロレンズは円筒レンズである、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
【0117】
円筒レンズが、マイクロレンズの1つの軸方向に発散をもたらし、マイクロレンズの直交方向にはもたらさないように構成されている、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
【0118】
ビーム整形グループが、回折光学素子を包含する、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
ビーム整形グループが、屈折光学素子、屈折光学素子と回折光学素子との組み合わせ、又は一体型回折機構若しくは一体型拡散機構を有する屈折光学素子を包含する、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
【0119】
ビーム整形グループが、平行ビームを、比率8対1を有する矩形全体にわたって、ファーフィールドで均一な照明を有する整形された伝播ビームに変換する、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
【0120】
ビーム整形グループが、平行ビームを、比率10対1を有する矩形全体にわたって、ファーフィールドで均一な照明を有する整形された伝播ビームに変換する、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
【0121】
ビーム整形グループが、平行ビームを、比率24対1を有する矩形全体にわたって、ファーフィールドで均一な照明を有する整形された伝播ビームに変換する、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
【0122】
ビーム整形グループが、平行ビームを、時間遅延積分(TDI)ラインセンサのプロファイルと一致する比率を有する矩形全体にわたって、ファーフィールドで均一な照明を有する整形された伝播ビームに変換する、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
【0123】
装置が、ファイバビーム源を更に含む、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
ファイバビーム源が、第1の波長範囲にわたって第1のビームを有し、第1の波長範囲とは異なる第2の波長範囲にわたって第2のビームを有する、入力ビームを発生させる2入力ビーム源である、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
【0124】
ファイバビーム源が、第1のビーム及び第2のビームのうちの1つに各々対応する2つの専用入力ファイバを備える、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
【0125】
2つの専用入力ファイバの出力端が、一定の間隔で、かつファイバコア及びコリメータ軸を中心とした回転を伴いコリメータに提示される、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
【0126】
各入力ファイバが、出射面において実質的に矩形の断面を有する、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
ファイバビーム源が、ライトパイプである、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
【0127】
装置が、整形された伝播ビームを受光するように位置付けられ、2つの補償位置、すなわち集束対物ステージが、実質的に矩形の断面のサンプリングビームを生成して、サンプルの上面をプローブすることができるような第1の補償位置、及び集束対物ステージが、実質的に矩形の断面のサンプリングビームを生成して、サンプルの底面をプローブすることができるような第2の補償位置を有する、光学補償器を含む、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
【0128】
光学補償器が、第1の補償位置と第2の補償位置との間で電気機械的に制御可能である、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
【0129】
光学補償器が、第1の補償位置と第2の補償位置との間で電気的に制御可能である、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
【0130】
光学補償器が、ビーム整形グループと集束対物ステージとの間に挿入可能である、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
【0131】
装置が、ビーム整形グループと集束対物ステージとの間に位置付けられた光学リレーステージを含み、光学リレーステージが、ビーム整形グループから整形された伝播ビームを受光するように位置付けられた入力レンズステージと、集束対物ステージの対物瞳に対して整形された伝播ビームを生成するように位置付けられた出力レンズステージと、を備え、光学補償器が、光学リレーステージ内に位置付けられている、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
【0132】
光学補償器が、光学補償に影響を及ぼすために、第1の光学状態から第2の光学状態に切り替わるように電気的に制御可能な光学素子である、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
【0133】
装置が、ビーム整形グループと集束対物ステージとの間に位置付けられた光学リレーステージを含み、光学リレーステージが、ビーム整形グループから整形された伝播ビームを受光するように位置付けられた入力レンズステージと、集束対物ステージの対物瞳に対して整形された伝播ビームを生成するように位置付けられた出力レンズステージと、を備え、光学補償器が、光学リレーステージの前に位置付けられている、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
【0134】
装置が、ビーム整形グループと集束対物ステージとの間に位置付けられた光学リレーステージを含み、光学リレーステージが、ビーム整形グループから整形された伝播ビームを受光するように位置付けられた入力レンズステージと、集束対物ステージの対物瞳に対して整形された伝播ビームを生成するように位置付けられた出力レンズステージと、を備え、光学補償器が、光学リレーステージの後に位置付けられている、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
【0135】
装置が、光学補償器と、光学補償器に結合されたポジショナと、を含み、このポジショナは、制御可能に、(i)整形された伝播ビームを受光するために、また整形された伝播ビーム経路に影響を及ぼすために、ビーム経路に光学補償器を挿入して、サンプルの上面又は下面のうちの一方をプローブし、(ii)整形された伝播ビーム経路に影響を及ぼすために、ビーム経路から光学補償器を除去して、サンプルの下面又は上面のうちの他方をプローブするように結合されている、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
【0136】
光学補償器が、屈折材料の平行平面板である、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
光学補償器が、レンズである、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
【0137】
光学補償器が、ビーム経路内の光学リレーステージの前に挿入される、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
【0138】
光学補償器が、ビーム経路内の光学リレーステージ内に挿入される、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
【0139】
光学補償器が、ビーム内の光学リレーステージの後に挿入される、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
装置が、ビーム整形グループと集束対物ステージとの間に位置付けられた光学リレーステージを含み、光学リレーステージは、ビーム整形グループから整形された伝播ビームを受光するように位置付けられた入力レンズステージと、集束対物ステージの対物瞳に対して整形された伝播ビームを生成するように位置付けられた出力レンズステージと、を備え、入力レンズステージは、集束対物ステージが、実質的に矩形の断面のサンプリングビームを生成して、サンプルの上面をプローブすることができるような第1の位置と、集束対物ステージが、実質的に矩形の断面のサンプリングビームを生成して、サンプルの底面をプローブすることができるような第2の位置との間で移動可能である、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
【0140】
装置が、ビーム整形グループと集束対物ステージとの間に位置付けられた光学リレーステージを含み、光学リレーステージは、ビーム整形グループから整形された伝播ビームを受光するように位置付けられた入力レンズステージと、集束対物ステージの対物瞳に対して整形された伝播ビームを生成するように位置付けられた出力レンズステージと、を備え、出力レンズステージは、集束対物ステージが、実質的に矩形の断面のサンプリングビームを生成して、サンプルの上面をプローブすることができるような第1の位置と、集束対物ステージが、実質的に矩形の断面のサンプリングビームを生成して、サンプルの底面をプローブすることができるような第2の位置との間で移動可能である、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
【0141】
装置が、ファイバビーム源を含み、装置が、実質的に矩形の断面のサンプリングビームを生成して、サンプルの上面をプローブするために、コリメータとファイバビーム源との間に第1の間隔距離を有し、実質的に矩形の断面のサンプリングビームを生成して、サンプルの底面をプローブするために、コリメータとファイバビーム源との間に第2の間隔距離を有する、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の装置。
【0142】
サンプルを光学的にプローブする方法であって、入力ビームから平行ビームを発生させることと、ビーム整形グループを使用して、平行ビームを、ファーフィールドで実質的に矩形の断面を有する整形された伝播ビームにフォーマットすることと、整形された伝播ビームを、集束対物ステージの対物瞳に整形された伝播ビームを出す光学リレーステージに提供することと、集束対物ステージを使用して、整形された伝播ビームを、集束対物ステージの焦点面で実質的に矩形の断面のサンプリングビームに変換することと、焦点面の第1の位置でサンプルをプローブすることと、焦点面の第2の位置で、集束対物ステージが整形された伝播ビームを実質的に矩形の断面のサンプリングビームに変換するように光学リレーステージの光学補償に影響を与え、第2の位置でサンプルをプローブすることと、を包含する方法
光学リレーステージの光学補償に影響を与えることが、光学リレーステージ内の影響素子の位置又は光学特性を調整することを包含する、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の方法。
【0143】
光学リレーステージの光学補償に影響を与えることが、光学リレーステージの入力レンズステージの位置又は光学リレーステージの出力レンズステージの位置を調整することを包含する、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の方法。
【0144】
ビーム整形グループが、2つの円筒マイクロレンズアレイを包含する、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の方法。
【0145】
ビーム整形グループが、回折光学素子を包含する、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の方法。
ビーム整形グループが、屈折光学素子、屈折光学素子と回折光学素子との組み合わせ、又は一体型回折機構を有する屈折光学素子を備える、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の方法。
【0146】
ビーム整形グループが、平行ビームを、比率8対1を有する矩形全体にわたって、ファーフィールドで均一な照明を有する整形された伝播ビームに変換する、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の方法。
【0147】
ビーム整形グループが、平行ビームを、比率10対1を有する矩形全体にわたって、ファーフィールドで均一な照明を有する整形された伝播ビームに変換する、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の方法。
【0148】
前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の方法、
ビーム整形グループが、平行ビームを、比率24対1を有する矩形全体にわたって、ファーフィールドで均一な照明を有する整形された伝播ビームに変換する、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の方法。
【0149】
方法であって、コリメータで、ファイバビーム源から入力ビームを受光することと、コリメータによって、入力ビームから実質的な平行ビームを生成することと、1つ以上の光学素子を包含するビーム整形グループで、コリメータから実質的な平行ビームを受光することと、ビーム整形グループによって、実質的な平行ビームを、ファーフィールドで実質的に矩形の断面を有する、整形された伝播ビームにフォーマットすることと、整形された伝播ビームを、対物瞳を含む集束対物ステージで、整形された伝播ビームを受光することと、整形された伝播ビームを、集束対物ステージの焦点面又はその付近で実質的に矩形の断面のサンプリングビームに変換することと、集束対物ステージを使用してサンプルを光学的にプローブすることと、を含む、方法。
【0150】
第1の波長範囲にわたって第1のビームを有し、第1の波長範囲とは異なる第2の波長範囲にわたって第2のビームを有する、入力ビームを発生させることを更に含む、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の方法。
【0151】
2入力ビーム源を使用して入力ビームを発生させることを更に含む、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の方法。
【0152】
ファイバビーム源が、第1のビーム及び第2のビームのうちの1つに各々対応する2つの専用入力ファイバを備える、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の方法。
【0153】
2つの専用入力ファイバの出力端が、一定の間隔で、かつファイバコア及びコリメータ軸を中心とした回転を伴ってコリメータに提示される、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の方法。
【0154】
光学リレーステージの光学補償に影響を与えることが、光学リレーステージ内の影響素子の位置又は光学特性を調整することを包含する、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の方法。
【0155】
ビーム整形グループが、2つのマイクロレンズアレイを包含する、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の方法。
ビーム整形グループが、回折光学素子を包含する、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の方法。
【0156】
ビーム整形グループが、屈折光学素子、屈折光学素子と回折光学素子との組み合わせ、又は一体型回折機構を有する屈折光学素子を備える、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の方法。
【0157】
ビーム整形グループが、平行ビームを、比率8対1を有する矩形全体にわたって、ファーフィールドで均一な照明を有する整形された伝播ビームに変換する、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の方法。
【0158】
ビーム整形グループが、平行ビームを、比率10対1を有する矩形全体にわたって、ファーフィールドで均一な照明を有する整形された伝播ビームに変換する、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の方法。
【0159】
ビーム整形グループが、平行ビームを、比率24対1を有する矩形全体にわたって、ファーフィールドで均一な照明を有する整形された伝播ビームに変換する、前述の例のうちのいずれか1つ以上及び/又は以下に開示される例のうちのいずれか1つ以上に記載の方法。
【0160】
前述の説明は、当業者が本明細書に記載される様々な構成を実践することを可能にするために提供される。対象技術は、様々な図及び構成を参照して特に説明されてきたが、これらは例示目的のみのためであり、対象技術の範囲を限定するものとして解釈されるべきではないことを理解されたい。
【0161】
本明細書で使用する際、単数形で記載され、かつ単語「a」又は「an」に続く要素又は工程は、かかる除外が明示的に記載されていない限り、複数のこれらの要素又は工程を除外しないものとして理解されるべきである。更に、「一実装形態」への言及は、列挙された特徴をまた組み込む追加の実装形態の存在を除外するものとして解釈されることを意図するものではない。更に、反対に明示的に記載されない限り、特定の特性を有する1つの要素又は複数の要素を「備える(comprising)」、「含む(including)」、又は「有する(having)」実装形態は、その特性を有するか否かにかかわらず、追加の要素を含み得る。更に、用語「備える(comprising)」、「含む(including)」、「有する(having)」などは、本明細書において互換的に使用される。
【0162】
本明細書全体を通して使用される「実質的に」、「およそ(approximately)」、及び「約」という用語は、処理のばらつきなどに起因する小さな変動を説明及び考慮するために使用されている。例えば、小さな変動は、±5%以下、例えば±2%以下、例えば±1%以下、例えば±0.5%以下、例えば±0.2%以下、例えば±0.1%以下、例えば±0.05%以下を指すことができる。
【0163】
主題技術を実施するための多くの他の方法が存在し得る。本明細書に記載される様々な機能及び要素は、主題技術の範囲から逸脱することなく、示されるものとは異なって分割され得る。これらの実装形態に対する様々な修正は、当業者には容易に明らかであり得、本明細書で定義される一般的な原理は、他の実装形態に適用することができる。したがって、主題技術の範囲から逸脱することなく、当業者によって、多くの変更及び修正を主題技術に行うことができる。例えば、異なる数の所与のモジュール又はユニットが用いられ得、異なる種類若しくは複数の種類の所与のモジュール又はユニットが用いられ得、所与のモジュール又はユニットが追加され得、あるいは所与のモジュール又はユニットが省略され得る。
【0164】
下線付き及び/又はイタリック体の見出し及び副見出しは、便宜上のみのために使用され、主題技術を限定するものではなく、主題技術の説明の解釈と関連して言及されない。当業者に既知である、又は後に知られることになる、本開示全体を通って記載される様々な実装形態の要素に対する全ての構造的及び機能的等価物は、参照により本明細書に明示的に組み込まれ、主題技術に包含されることが意図される。更に、本明細書に開示された何物も、そのような開示が上記の説明において明示的に記載されているかどうかにかかわらず、公開専用であることを意図するものではない。
【0165】
以下でより詳細に説明される、前述の概念及び更なる概念の全ての組み合わせは(かかる概念が相互に矛盾しないという前提で)、本明細書に開示される主題の一部であると考えられることを理解されたい。具体的には、本開示の終わりに現れる特許請求される主題の全ての組み合わせは、本明細書に開示される主題の一部であると考えられる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17A
図17B
図18A
図18B
図19A
図19B
図20
図21
図22
【国際調査報告】