(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-15
(54)【発明の名称】電気コネクタ
(51)【国際特許分類】
H01R 13/46 20060101AFI20240308BHJP
H01R 13/514 20060101ALI20240308BHJP
【FI】
H01R13/46 304G
H01R13/514
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023547406
(86)(22)【出願日】2022-03-23
(85)【翻訳文提出日】2023-09-14
(86)【国際出願番号】 EP2022057674
(87)【国際公開番号】W WO2022207433
(87)【国際公開日】2022-10-06
(32)【優先日】2021-03-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517369346
【氏名又は名称】ストーブリ エレクトリカル コネクターズ アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】110002354
【氏名又は名称】弁理士法人平和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シックリン,トリスタン
(72)【発明者】
【氏名】ヌレディン,ヤニック
【テーマコード(参考)】
5E087
【Fターム(参考)】
5E087EE02
5E087FF04
5E087FF07
5E087GG11
5E087JJ08
5E087MM05
5E087QQ03
5E087QQ06
5E087RR06
(57)【要約】
少なくとも1つの電気接触素子12が配置される内部空間11を包囲する側壁10を有する第1のハウジング1と、少なくとも1つの電気接触素子22が配置される内部空間21を包囲する側壁20を有する少なくとも1つの更なるハウジング2と、第1の開口30及び少なくとも1つの更なる開口30を有する取付け部材3とを備え、上記第1のハウジング1又は上記更なるハウジング2のそれぞれは、取付けセクション13、23を備え、この取付けセクション13、23を介して、上記第1のハウジング1及び上記更なるハウジング2は、上記第1のハウジング1が第1の開口30に割り当てられ、上記更なるハウジング2が更なる開口30に割り当てられるように、取付け部材3に固定的に接続され、上記第1のハウジング1又は上記第2のハウジング2のそれぞれは、上記側壁10の外側に、掛止構造部14、24を備え、上記第1のハウジング1の上記掛止構造部14は、2つのハウジング1、2間の機械的接続を確立するために、上記更なるハウジング2の上記掛止構造部24に掛止されるように適合される、コネクタユニット。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの電気接触素子(12)が配置される内部空間(11)を包囲する側壁(10)を有する第1のハウジング(1)と、
少なくとも1つの電気接触素子(22)が配置される内部空間(21)を包囲する側壁(20)を有する少なくとも1つの更なるハウジング(2)と、
第1の開口(30)及び少なくとも1つの更なる開口(30)を有する取付け部材(3)と、
を備え、
前記第1のハウジング(1)又は前記更なるハウジング(2)のそれぞれは、取付けセクション(13、23)を備え、この取付けセクション(13、23)を介して、前記第1のハウジング(1)及び前記更なるハウジング(2)は、前記第1のハウジング(1)が第1の開口(30)に割り当てられ、前記更なるハウジング(2)が更なる開口(30)に割り当てられるように、前記取付け部材(3)に固定的に接続され、
前記第1のハウジング(1)又は第2のハウジング(2)のそれぞれは、前記側壁(10)の外側に、掛止構造部(14、24)を備え、前記第1のハウジング(1)の前記掛止構造部(14)は、2つのハウジング(1、2)間の機械的接続を確立するために、前記更なるハウジング(2)の前記掛止構造部(24)に掛止されるように適合される、コネクタユニット。
【請求項2】
2つの隣り合うハウジング(1、2)間の直接接続に関して、前記掛止構造部によってただ1つの掛止接続のみが設けられることを特徴とする、請求項1に記載のコネクタユニット。
【請求項3】
前記ハウジング(1、2)の前記取付けセクション(13、23)は、それぞれの前記ハウジング(1、2)の前端部(15、25)に配置され、前記掛止構造部(14、24)は、それぞれの前記ハウジング(1、2)の後端部(16、26)の領域に配置されることを特徴とする、請求項1又は2に記載のコネクタユニット。
【請求項4】
前記ハウジング(1、2)のそれぞれは、前記掛止構造部(14、24)のうちの2つ、すなわち、前記側壁(10、20)の一方の側部に配置される第1の掛止構造部と、前記側壁(10、20)の前記一方の側部とは反対側の前記側壁(10、20)の他方の側部に配置される第2の掛止構造部とを備え、及び/又は、2つの前記掛止構造部は、前記ハウジングを通って延在する中心軸(M1、M2、M1a、M1b、M2a、M2b)に関して鏡面対称に配置されることを特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載のコネクタユニット。
【請求項5】
前記掛止構造部(14、24)は、ハウジング(1、2)が、前記ハウジングを通って延在する中心軸(M1、M2)に対して垂直な移動に関して固定的に接続されるように、前記第1のハウジング(1)と前記更なるハウジング(2)との間の機械的係合をもたらし、前記取付けセクション(13、23)と前記取付け部材(3)との間の機械的係合は、前記中心軸(M1、M2)に沿った移動に関して固定的に接続されることを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項に記載のコネクタユニット。
【請求項6】
前記掛止構造部(14、24)は、少なくとも1つの溝セクション(140、240)と、少なくとも1つのコームセクション(141、241)とを備え、前記少なくとも1つのコームセクション(141、241)は、接続状態において前記溝セクション(140、240)内に延在する、請求項1~5のいずれか1項に記載のコネクタユニット。
【請求項7】
前記溝セクション(140、240)は、基面(142、242)を有し、そこから2つの側面(143、243)が延在し、それらの側面(143、243)は、互いに離隔するとともに、好ましくは互いに平行に向いており、前記側面(143、243)のうちの少なくとも一方は、好ましくは、前記基面(142、242)に対して角度的に傾斜しており、及び/又は、
前記コームセクション(141、241)は、基面(144、244)を有し、そこから2つの側面(145、245)が延在し、それらの側面(145、245)は、互いに離隔するとともに、好ましくは互いに平行に向いており、前記側面(145、245)のうちの少なくとも一方は、好ましくは、前記基面(144、244)に対して角度的に傾斜している、請求項6に記載のコネクタユニット。
【請求項8】
前記取付けセクション(13、23)は、前記ハウジング(1、2)の外側から径方向に延在するフランジ(17、27)の形状を有し、それらのフランジ(17、27)は、開口(170、270)を有し、この開口(170、270)を介して、前記第1のハウジング(1)又は前記少なくとも1つの更なるハウジング(2)は、ねじ等の接続部材(33)によって前記取付け部材(3)に接続することができることを特徴とする、請求項1~7のいずれか1項に記載のコネクタユニット。
【請求項9】
前記コネクタユニットは、管状部材(6)を更に備え、少なくとも1つの管状部材は、前記ハウジング(1、2)のそれぞれの前記内部空間(11、12)に固定的に配置されることを特徴とする、請求項1~8のいずれか1項に記載のコネクタユニット。
【請求項10】
前記電気接触素子(12、22)は、機械的締結要素(60、160)によって前記管状部材(6)に締結される、請求項9に記載のコネクタユニット。
【請求項11】
前記機械的締結要素は、前記電気接触素子(12、22)を掛止することができる少なくとも1つの掛止要素(60)であり、前記掛止要素は、前記管状部材の一部であり、又は、前記機械的締結要素は、前記管状部材と前記電気接触素子との間に設けられる係止リング(160)である、請求項10に記載のコネクタユニット。
【請求項12】
前記管状部材(6)は、前記取付け部材(3)における前記開口(30)の直径に対応する直径を有する断面を有し、それにより、前記管状部材は、前記開口(30)内に及び/又は前記開口(30)を通って延在する、請求項9又は11に記載のコネクタユニット。
【請求項13】
前記管状部材(6)は、プラスチック等の電気絶縁材料から作製される、請求項9~12のいずれか1項に記載のコネクタユニット。
【請求項14】
前記コネクタユニットは、少なくとも1つの側部部品(7)を更に備え、
前記少なくとも1つの側部部品(7)は、前記ハウジングに対して平行な方向において前記取付け部材から延在し、
前記少なくとも1つの側部部品(7)は、前記取付け部材(3)に機械的及び好ましくは電気的に接続され、前記少なくとも1つの側部部品(7)は、隣接する前記ハウジング(1、2)に機械的に接続されることを特徴とする、請求項1~13のいずれか1項に記載のコネクタユニット。
【請求項15】
前記ハウジングを通って延在する中心軸(M1、M2)は、前記内部空間(11、21)が真っ直ぐな方向に沿って延在するように、真っ直ぐな軸であり、又は、前記ハウジングを通って延在する前記中心軸(M1、M2)は、前記中心軸(M1、M2)の第1の部分(M1a、M2a)が、或る角度で、前記中心軸の第2の部分(M1b、M2b)に対して角度的に傾斜して延在するように、屈曲部を有することを特徴とする、請求項1~14のいずれか1項に記載のコネクタユニット。
【請求項16】
前記ハウジング(1、2)及び前記取付け部材(3)は、伝導性材料から作製され、それにより、前記ハウジング(1、2)と前記取付け部材(3)との間に、特に遮蔽及び/又はアースのための電気的接触がもたらされることを特徴とする、請求項1~15のいずれか1項に記載のコネクタユニット。
【請求項17】
請求項1~16のいずれか1項に記載のコネクタユニットを備えるピン側コネクタアセンブリであって、前記電気接触素子(12、22)は、ピン側接触セクション(90)と、電気ケーブル(8)に接続される接続セクション(91)とを備えるピン側電気接触素子であることを特徴とする、前記ピン側コネクタアセンブリ。
【請求項18】
前記ピン側接触セクション(91)は、前記ハウジング(1、2)とは反対側に配置される、前記取付け部材(3)の前面(31)を越えて延在する、請求項17に記載のピン側コネクタアセンブリ。
【請求項19】
請求項1~16のいずれか1項に記載のコネクタユニットを備えるプラグ側コネクタアセンブリであって、前記電気接触素子(12、22)は、プラグ側接触セクション(92)と、電気ケーブルに接続される接続セクション(93)とを備えるプラグ側電気接触素子であることを特徴とする、前記プラグ側コネクタアセンブリ。
【請求項20】
請求項17又は18に記載のピン側コネクタアセンブリと、請求項19に記載のプラグ側コネクタアセンブリとを備えるコネクタシステムであって、前記ピン側コネクタアセンブリの前記取付け部材は、前記プラグ側コネクタアセンブリの前記取付け部材に、特に遮蔽及び/又はアースのために電気的に接触する、前記コネクタシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1のプリアンブルに記載のコネクタアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術から数多くのコネクタが知られている。そのようなコネクタは、通常、プラグ側に接続されるピン側を備え、電気的接触をもたらしたり、空気圧配管システム又は油圧配管システムにおける液密接続を確立したりする等の様々な目的で機能することができる。
【0003】
例えば、電灯等の電気器具に電気エネルギーを供給するために電気的接触がもたらされるように、鉄道車両に使用される又は鉄道車両を連結する電気コネクタがある。さらに、そのような電気コネクタは、車両間接続、トラクションコンバーター出力、モーター接続、バッテリー接続等の全ての車載電力用途に使用することができる。
【0004】
さらに、従来技術から、複数の接続がただ1つの挿入動作によって確立されるように、コネクタを互いに並列して配置することができることが既知である。そのようなコネクタアセンブリは、例えば、特許文献1から知られている。この従来技術の文書は、ケーブルの遮蔽特性及びクランプ特性に関する様々な機能を有するコネクタを開示している。
【0005】
2つのハウジング間の機械的接続は、2つの隣り合うハウジング部品間の係止構造によってもたらされる。係止構造による接続は非常に良好な結果をもたらしたが、過酷な状況下では、ハウジングの方向がプラグにおいてずれるかもしれないリスクがあることが示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【0007】
本例では、本発明の目的は、従来技術の欠点を克服する電気コネクタを提供することである。特に、本発明の目的は、差込みプロセス中に特に生じる外力に対して頑強に設けられるコネクタユニットを提供することである。
【0008】
この目的は、請求項1に記載のコネクタユニットによって解決される。コネクタユニットは、少なくとも1つの電気接触素子が配置される内部空間を包囲する側壁を有する第1のハウジングと、少なくとも1つの電気接触素子が配置される内部空間を包囲する側壁を有する少なくとも1つの更なるハウジングと、第1の開口及び少なくとも更なる開口を有する取付け部材とを備える。上記第1のハウジングは、取付けセクションを備え、上記更なるハウジングは、取付けセクションを備える。取付けセクションを介して、上記第1のハウジング及び上記更なるハウジングは、上記第1のハウジングが第1の開口に割り当てられ、上記更なるハウジングが更なる開口に割り当てられるように、取付け部材に固定的に接続される。上記第1のハウジングは、上記側壁の外側に掛止構造部を備え、上記第2のハウジングも、上記側壁の外側に掛止構造部を備える。上記第1のハウジングの上記掛止構造部は、2つのハウジング間の機械的接続を確立するために、上記更なるハウジングの上記掛止構造部に掛止するように適合される。
【0009】
コネクタユニットは、機械的接続を確立する2つの接続点を備える。第1の接続点は、取付け部材とハウジングとの間に設けられる。第2の接続点は、2つのハウジングの間に掛止構造部を介して設けられる。取付け部材が、取付け部材に接続されるハウジングに対する機械的基部として機能することから、差込みプロセス中の力に起因する、中心軸に沿ったハウジングの位置ずれを防止することができる。
【0010】
換言すれば、取付け部材は、第1のハウジング及び少なくとも1つの更なるハウジングを支持するために、基部支持構造として機能する。
【0011】
「少なくとも1つの更なるハウジング」という用語は、1つ又は2つ以上のハウジングを含むように理解されたい。2つ以上のハウジングが更なるハウジングとして配置される場合、第1の更なるハウジングは、第1のハウジングに接続され、第2の更なるハウジングは、第1の更なるハウジングに接続される。それにより、ハウジングは、ハウジングの列を構築するように配置される。
【0012】
第1のハウジング及び少なくとも1つの更なるハウジングは、ハウジングの列が設けられるように互いに平行に設けられることが好ましい。
【0013】
取付け部材における開口の数は、ハウジングの数に対応することが好ましい。1つのハウジングが1つの開口に割り当てられる。
【0014】
2つの隣り合うハウジング間の直接接続に関して、上記掛止構造部によってただ1つの掛止接続のみが設けられることが好ましい。ハウジング間の直接接続が掛止構造部によってのみもたらされ、間接的な接続が、取付け部材を介した接続によってもたらされる。
【0015】
換言すれば、ハウジング間の機械的接続は、取付け部材への接続及び上記掛止接続によってのみもたらされる。これにより、コネクタユニットの全体的な構造が簡素化される。特に、コネクタユニットの組立が簡素化される。
【0016】
上記ハウジングの取付けセクションは、それぞれのハウジングの前端部に配置され、掛止構造部は、それぞれのハウジングの後端部の領域に配置されることが好ましい。これにより、全体的な構造安定性が向上する。
【0017】
後端部は、前端部の反対側の端部である。後端部の領域において、掛止構造部が前端部よりも後端部の近くになるように配置されることを理解されたい。掛止構造部は、前端部から見て、ハウジングの後方3分の1のところに配置されることが好ましい。
【0018】
換言すれば、掛止構造部は、取付け部材から見て距離を置いて配置されることが好ましい。
【0019】
後端部から掛止構造部までの距離は、1つのコネクタユニットにおけるハウジングの間で同一である。
【0020】
ハウジングのそれぞれは、上記掛止構造部のうちの2つ、すなわち、側壁の一方の側部に配置される第1の掛止構造部と、側壁の上記一方の側部とは反対側の側壁の他方の側部に配置される第2の掛止構造部とを備えることが好ましい。換言すれば、掛止要素のうちの一方が左側に配置され、他方の掛止要素がハウジングの右側に配置される。
【0021】
3つのハウジングが配置される場合、中央のハウジングは、第1の掛止構造部によって第1のハウジングに係合し、第2の掛止構造部によって第3のハウジングに係合する。
【0022】
2つの掛止構造部は、後端部から見て同じ距離に配置されることが好ましい。2つの掛止構造部は、それぞれの内部空間を通って延在する中心軸に関して鏡面対称に配置されることが好ましい。
【0023】
全ての掛止要素が同じ物理的な形状を有することが好ましい。
【0024】
ハウジングは、アルミニウム、ステンレス鋼、又は銅合金等の金属材料から作製されることが好ましい。この場合、掛止構造部間の機械的接続は、好ましくは及び任意選択で、ハウジング間の導電接続ももたらす。したがって、ハウジングは、電磁遮蔽のために同じ電位で接続される。
【0025】
取付け部材は、アルミニウム、ステンレス鋼、又は銅合金等の金属材料から作製されることが好ましい。ハウジングも金属材料から作製される場合、ハウジングと取付け部材との間も導電接続される。したがって、ハウジング及び取付け部材は、接地に容易に接続することができる。
【0026】
ハウジング及び取付け部材がともに伝導性材料から作製される場合、ハウジングと取付け部材との間に、遮蔽及び/又はアースのための電気的接触をもたらすことができる。加えて、互いに接続される2つのコネクタユニットの2つの取付け部材は、遮蔽及び/又はアースのために互いに電気的に接続することができる。
【0027】
代替的に、ハウジング及び/又は取付け部材は、プラスチック材料から作製してもよい。
【0028】
掛止構造部は、ハウジングが、上記中心軸に対して垂直な移動に関して固定的に接続されるように、第1のハウジングと更なるハウジングとの間の機械的係合をもたらし、取付けセクションと取付け部材との間の機械的係合は、上記中心軸に沿った移動に関して固定的に接続されることが好ましい。
【0029】
これは、ハウジング間の機械的係合が、2つの自由度に関する固定係合をもたらし、ハウジングと取付け部材との間の機械的係合が、言及した他の2つの自由度とは異なる1つの自由度における固定係合をもたらすことを意味する。
【0030】
掛止構造部は、少なくとも1つの溝セクションと、少なくとも1つのコームセクションとを備え、少なくとも1つのコームセクションは、接続状態において溝セクション内に延在することが好ましい。
【0031】
少なくとも1つの溝セクション及び少なくとも1つのコームセクションは、少なくとも1つの溝セクションが少なくとも1つのコームセクション内に延在し、少なくとも1つのコームセクションに係合するように、相補的な形状である。
【0032】
接続状態は、第1のハウジングが更なるハウジングに接続されたときの状態である。
【0033】
コームセクション及び溝セクションは、2つの隣り合うハウジングの掛止構造部間の係合が形状嵌合となるような寸法である。好ましい実施形態において、コームセクションと溝セクションとの間には僅かな遊びがあり、取付けが容易になる。他の好ましい実施形態において、コームセクションと溝セクションとの間はプレス嵌めされる。プレス嵌めは、差込みプロセス中により大きな力が見込まれる場合に使用されることが好ましい。
【0034】
溝セクション及びコームセクションは、溝セクションとコームセクションとの間の接続を軸に対して垂直方向に分離することができないように配置されるアンダーカットを有することが好ましい。
【0035】
溝セクションは、基面を有し、そこから2つの側面が延在し、それらの側面は、互いに離隔するとともに、互いに平行に向いていることが好ましい。さらに、側面のうちの少なくとも一方は、基面に対して角度的に傾斜していることが好ましい。
【0036】
コームセクションは、基面を有し、そこから2つの側面が延在し、それらの側面は、互いに離隔するとともに、好ましくは互いに平行に向いていることが好ましい。さらに、側面のうちの少なくとも一方は、基面に対して角度的に傾斜していることが好ましい。
【0037】
他の実施形態において、コームセクション及び溝セクションは、溝セクションとコームセクションとの間の接続を軸に対して垂直方向に分離することができないように配置される丸み付きの構造によって提供することもできる。
【0038】
取付けセクションは、ハウジングの外側から径方向に延在するフランジの形状を有し、それらのフランジは、開口を有し、この開口を介して、第1のハウジング又は少なくとも1つの更なるハウジングは、ねじ等の接続部材によって取付け部材に接続することができることが好ましい。
【0039】
フランジにおける上記開口は、上記ねじを受けるねじ開口であることが好ましい。この場合、取付け部材は、貫通開口を備え、この貫通開口を介して、ねじをねじ開口に向かって導くことができる。
【0040】
コネクタユニットは、管状部材を更に備えることが好ましい。少なくとも1つの管状部材は、ハウジングのそれぞれの上記内部空間に固定的に配置される。電気接触素子は、機械的締結要素によって管状部材に機械的に締結されることが好ましい。1つの変形形態において、機械的締結要素は、少なくとも1つの掛止要素である。それにより、管状部材は、電気接触素子を掛止することができる少なくとも1つの掛止要素を備える。更なる変形形態において、機械的締結要素は、管状部材と電気接触素子との間に設けられる係止リングである。
【0041】
管状部材は、プラスチック等の電気絶縁材料から作製されることが好ましい。
【0042】
管状部材及びハウジングは、機械的に固定された様式で互いに係合することが好ましい。
【0043】
管状部材は、上記取付け部材における開口の直径に対応する直径を有する断面を有し、それにより、管状部材は、上記開口内に及び/又は上記開口を通って延在することが好ましい。
【0044】
コネクタユニットは、少なくとも1つの側部部品を更に備えることが好ましい。上記少なくとも1つの側部部品は、ハウジングに対して平行な方向において取付け部材から延在する。上記少なくとも1つの側部部品は、取付け部材に機械的に接続される。さらに、上記少なくとも1つの側部部品は、上記側部部品に隣接して又は上記側部部品の隣に配置されるハウジングに機械的に接続される。
【0045】
取付け部材は、側部部品に電気的に接続されることが好ましい。側部部品は、接地に電気的に接続可能である。これは、ハウジングが取付け部材への電気的接続を介して、及び取付け部材と側部部品との間の電気的接続を介して接地されることを意味する。
【0046】
側部部品は、側部部品の掛止構造部がハウジングの掛止構造部に係合するように提供される掛止構造部を有することが好ましい。
【0047】
2つの側部部品が配置され、第1の側部部品は、最外のハウジングのうちの一方の側方に配置され、第2の側部部品は、最外のハウジングのうちの他方の側方に配置されることが好ましい。
【0048】
ハウジングは、その後端部において、内部空間に導入されるケーブルをハウジングに機械的に接続するケーブルグランドを備えることが好ましい。ケーブルグランドは、湿気、水、塵等に対してシールされることも好ましい。さらに、ハウジングが金属材料から作製される場合、ハウジングは、ケーブルの遮蔽編組を、直接又は遮蔽編組接続要素を介して接続することができる接触面を備える。
【0049】
各ハウジングにおいて、ただ1つの極が配置されることが好ましい。代替的に、各ハウジングに複数の極を配置することも可能であり得る。
【0050】
中心軸は、内部空間が真っ直ぐな方向に沿って延在するように、真っ直ぐな軸であることが好ましい。
【0051】
中心軸は、中心軸の第1の部分が、或る角度で、中心軸の第2の部分に対して角度的に傾斜して延在するように、屈曲部を有することも可能であり得る。それにより、角度付きのコネクタユニットを提供することが可能である。
【0052】
異なる組合せに関して、
プラグ接続の一方の側に真っ直ぐなハウジングを設け、他方の側に真っ直ぐなハウジングを設けること、又は、
プラグ接続の一方の側に真っ直ぐなハウジングを設け、他方の側に角度付きのハウジングを設けること、又は、
プラグ接続の一方の側に角度付きのハウジングを設け、他方の側に角度付きのハウジングを設けることが可能である。
【0053】
上記の記載に係るコネクタユニットを備えるピン側コネクタアセンブリであって、電気接触素子は、ピン側接触セクションと、電気ケーブルに接続される接続セクションとを備えるピン側電気接触素子である、ピン側コネクタアセンブリ。
【0054】
ピン側接触セクションは、ハウジングとは反対側に配置される、取付け部材の前面を越えて延在することが好ましい。
【0055】
管状部材も、上記前面を越えて延在し、ピン側接触セクションを包囲することが好ましい。
【0056】
上記の記載に係るコネクタユニットを備えるプラグ側コネクタアセンブリであって、電気接触素子は、プラグ側接触セクションと、電気ケーブルに接続される接続セクションとを備えるプラグ側電気接触素子である、プラグ側コネクタアセンブリ。プラグ側は、ピン側を差し込むことができるソケットを備える。
【0057】
プラグ側コネクタアセンブリ及びピン側コネクタアセンブリは、互いに接続可能である。
【0058】
本発明の更なる実施形態は、従属請求項に記載される。
【0059】
本発明の好ましい実施形態は、図面を参照して以下で述べられる。図面は、本発明の現在の好ましい実施形態を示すためのものであるが、それを制限するためのもではない。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【
図1】
図1は、本発明の好ましい実施形態に係る2つのコネクタユニットの斜視図である。
【
図2】
図2は、本発明の好ましい実施形態に係る2つのコネクタユニットの更なる斜視図である。
【
図3】
図3は、前出の図のうちの1つに係るコネクタユニットの上面図である。
【
図4】
図4は、
図3の断面線IV-IVに沿った断面図である。
【
図5】
図5は、プラグ側として構成される、前出の図のうちの1つに係るコネクタユニットの分解図である。
【
図6】
図6は、ピン側として構成される、前出の図のうちの1つに係るコネクタユニットの分解図である。
【
図7】
図7は、プラグ側コネクタアセンブリ及びピン側コネクタアセンブリの接続状態における断面図である。
【
図10】
図10は、プラグ側コネクタアセンブリ及びピン側コネクタアセンブリの接続状態における断面図である。
【
図11】
図11は、本発明の更なる好ましい実施形態に係る2つのコネクタユニットの斜視図である。
【
図15】
図15は、コネクタアセンブリのプラグ側の更なる実施形態の図である。
【
図16】
図16は、コネクタアセンブリのピン側の更なる実施形態の図である。
【発明を実施するための形態】
【0061】
図には、本発明に係る好ましい実施形態に係るコネクタユニットが示されている。コネクタユニットは、電気コネクタユニットであることが好ましい。コネクタユニットは、様々な用途に使用することができる。
図1~
図10の実施形態において、コネクタユニットは、真っ直ぐなコネクタ(ストレートコネクタ)として示されており、
図11~
図14の実施形態において、コネクタユニットは、角度付きのコネクタ(アンギュラーコネクタ)として示されている。
【0062】
図1及び
図2は、コネクタユニットを備えるプラグ側コネクタアセンブリと、コネクタユニットを備えるピン側コネクタアセンブリとを示している。
【0063】
コネクタユニットは、多極コネクタユニットである。この多極コネクタユニットは、少なくとも2つの異なる極を有する。
【0064】
コネクタユニットは、第1のハウジング1と、少なくとも1つの更なるハウジング2と、取付け部材3とを備える。第1のハウジング1は、更なるハウジング2の隣に配置される。追加のハウジングが配置される場合、追加のハウジングは、更なるハウジング2の隣に配置される。ハウジング1、2は、ハウジング1、2の主延在方向に対して横断方向に向いた取付け部材3に接続される。
【0065】
第1のハウジング1及び更なるハウジング2は、互いに同一のものとして提供される。以下に、ハウジング1、2の機械的構造をより詳細に概説する。ハウジング1、2は、内部空間11、21を包囲する側壁10、20を有する。内部空間11、21には、少なくとも1つの電気接触素子12、22が配置される。さらに、中心軸M1、M2は、内部空間11、21を通って延在する。側壁10、20は、円形断面を有する円筒側壁であり、上記中心軸M1、M2の周りに延在する。換言すれば、ハウジング1、2は、管状である。しかしながら、他の実施形態において、異なる断面を有するハウジング1、2を提供することも可能である。
【0066】
2つの隣り合うハウジング、図では第1のハウジング1及び更なるハウジング2は、互いに機械的に接続される。上記機械的接続をもたらすために、ハウジング1、2は、掛止構造部14、24を備える。掛止構造部14、24は、側壁10、20の外面上に配置される。第1のハウジング1の掛止構造部14は、更なるハウジング2の掛止構造部24と係合する。2つのハウジング1、2間の機械的接続をもたらすために、第1のハウジング1の掛止構造部14は、更なるハウジング2の掛止構造部24に掛止するように適合される。
【0067】
さらに、ハウジング1、2は、取付けセクション13、23を備える。取付けセクション13、23によって、ハウジング1、2は、取付け部材3に個別に接続される。取付け部材は、上述したように、ハウジング1、2の中心軸M1、M2に対して横断方向に延在する。取付け部材3は、ハウジング1、2ごとに1つの開口30を備える。したがって、1つの開口30が1つのハウジング1、2に割り当てられる。図示の本実施形態において、2つのハウジング1、2が存在し、取付け部材3には2つの開口30がある。ハウジング1、2の内部空間11、12には、取付け部材3の開口30を通してアクセス可能である。
【0068】
図1及び
図2から見ることができるように、ハウジング1、2は、掛止構造部14、24によって互いに直接接続され、取付け部材3を介して互いに間接的に接続される。この好ましい実施形態において、2つの隣り合うハウジング1、2間に直接接続は1つのみ存在する。換言すれば、2つの隣り合うハウジング1、2間にはただ1つの掛止接続のみが存在する。このただ1つの掛止接続は、掛止構造部14、24によってもたらされる。
【0069】
本実施形態において、取付けセクション13、23は、それぞれのハウジング1、2の前端部15、25に配置される。前端部15、25は、取付け部材3に向いた端部である。また、掛止構造部14、24は、それぞれのハウジングの後端部16、26の領域に配置される。後端部16、26は、前端部15、25とは反対側のもう一方の端部に配置された端部である。図示の本実施形態において、掛止構造部14、24は、後端部16、26から距離を置いて配置される。
【0070】
本実施形態において、ハウジング1、2のそれぞれは、2つの掛止構造部14、24を備える。2つの掛止構造部14、24は、側壁10、20の2つの側、すなわち、左側及び右側に配置される。
【0071】
掛止構造部14、24は、第1のハウジング1と更なるハウジング2との間の機械的係合が、ハウジング1、2が互いに対して中心軸に沿って移動することができるような係合となるように設けられる。この方向に沿って、第1のハウジング1の掛止構造部14が更なるハウジング2の掛止構造部24に係合することができる。掛止構造部14、24はまた、中心軸M1、M2に対する横断方向の移動が可能でないか又は機械的に阻止されるように、それぞれ設けられる。さらに、上述したように、第1のハウジング1及び更なるハウジング2は、取付け部材3に接続される。この接続を介して、ハウジング1、2が中心軸M1、M2に沿って可能な移動は、機械的に固定される。換言すれば、取付け部材3は、第1のハウジング1及び更なるハウジング2が延在する起点となる固定基部を提供する。
【0072】
取付けプロセスは、第1のハウジング1が取付け部材3に機械的に接続されるように提供されることが好ましい。その後、更なるハウジング2が、掛止構造部24とともに中心軸M2に沿って取付け部材3に向かって摺動し、第1のハウジングの掛止構造部14に係合する。そして、更なるハウジング2は、取付け部材3に機械的に固定される。
【0073】
図3は、コネクタユニットの上面図を示している。
図4は、
図3の断面線IV-IVに沿った断面図を示している。以下に、ハウジング1、2の掛止構造部14、24の特徴をより詳細に説明する。
図4から見ることができるように、1つのハウジング1、2にある2つの掛止構造部14、24は、
図4に示されているように、それぞれのハウジング1、2の中心軸M1、M2に関して鏡面対称に配置される。
【0074】
掛止構造部14、24は、少なくとも1つの溝セクション140、240と、少なくとも1つのコームセクション141、241とを備える。溝セクション140、240は、コームセクション141、241を溝セクション140、240に機械的に係合することができるように設けられる。これは、溝セクション140、240とコームセクション141、241との間に機械的係合がもたらされることを意味する。
【0075】
本実施形態において、溝セクション140、240は、基面142、242を有し、そこから2つの側面143、243が延在する。側面143、243は、互いに距離を置いて配置される。本例では、側面143、243は、基面に対して角度的に傾斜している。さらに、側面143、243は、互いに対して平行に向いている。
【0076】
コームセクション141、241は、溝セクション140、240と同様の構造を有する。コームセクション141、241は、基面144、244を有し、そこから側面145、245が延在する。側面145、245は、互いに距離を置いて配置される。本例では、側面145、245は、基面に対して角度的に傾斜している。さらに、側面145、245は、互いに対して平行に向いている。
【0077】
図5及び
図6は、前出の図に示されているコネクタユニットの分解図を示している。
図5はピン側を示し、
図6はプラグ側を示している。これらの分解図並びに
図1及び
図2から、取付けセクション13、23は、ハウジング1、2の外面から径方向に延在するフランジ17、27の形状を有することを見ることができる。本例では、1つのハウジング上に2つのフランジ17、27が配置されている。フランジ17、27は、本例では、ねじ開口170、270を有する。取付け部材3の側部には、貫通開口32が配置される。ねじ33が貫通開口32を通して導かれ、ねじ開口170、270に係合する。
【0078】
図5及び
図6の分解図から、コネクタユニットが、各ハウジング1、2の内部空間11、12に配置される管状部材6を更に備えることも示される。管状部材6は、電気絶縁材料によって設けられることが好ましい。管状部材6は、ハウジング1、2内に配置される電気接触素子12、22を包囲する。管状部材は、電気接触素子12、22に係合する掛止要素60を備える。したがって、電気接触素子12、22は、管状部材6内の機械的締結要素によって保持される。さらに、管状部材6は、管状部材6の外面から延在する係合部61を備える。係合部61は、対応する凹部18、28に係合する。凹部18、28は、取付け部材3によって閉鎖される開放側を有する。係合部61が凹部18、28に係合することにより、管状部材6が内部空間11、21内に保持される。凹部18、28は、フランジ17、27の近位に配置される。
【0079】
本実施形態において、任意選択の遮蔽接続構造体102も設けられる。遮蔽接続構造体102によって、遮蔽編組80をハウジング1、2に電気的に接続することができる。
【0080】
後端部16、26から見られるように、ケーブル8が内部空間11内に導かれる。ケーブル8は、ケーブルグランド100によってハウジング1、2に固定される。ケーブルグランド100は、ハウジング1、2の後端部16、26において、ねじ接続部101によってハウジング1、2に接続される。ケーブルグランド100は、標準的なケーブルグランド100とすることができ、これは、電気ケーブル8の外面に作用するシール部材101も備える。
【0081】
図1~
図6から見ることができるように、コネクタユニットは、任意選択の側部部品7を更に備える。本例では、コネクタユニットのうちの一方に2つの側部部品7が配置される。他方のコネクタユニットには、側部部品7は設けられない。
【0082】
側部部品7は、取付け部材3に機械的に接続され、ハウジング1、2と同じ方向に延在する。側部部品7も、掛止構造部70を有し、掛止構造部70は、ハウジング1、2の掛止構造部14、24に係合することができるように設けられる。本例では、
図6に示されているように、第1のハウジング1の隣りにある側部部品7は、第1のハウジング1に接続され、更なるハウジング2の隣りにある側部部品7は、更なるハウジング2に接続される。側部部品7は、取付け構造体として機能する。この理由から、側部部品7は、様々な開口71を有し、これらの開口71を介して、側部部品を基部部材に接続することができる。基部部材は、列車の一部とすることができる。さらに、開口71は、アース編組のための取付け開口としても機能することができる。
【0083】
図7は、上述したコネクタユニットを備えるピン側コネクタアセンブリと、同じく上述したコネクタユニットを備えるプラグ側コネクタアセンブリとの断面図を示している。
図8は、ピン側アセンブリを伴わないプラグ側アセンブリを示し、
図9は、プラグ側アセンブリを伴わないピン側アセンブリを示している。コネクタユニットに関する、特に、取付け部材3、2つのハウジング1、2、及びこれら3つの部材間の対応する機械的接続に関する機械的構造は、コネクタユニットがピン側アセンブリにおいて使用されるか、プラグ側アセンブリにおいて使用されるかにかかわらず、同じである。
【0084】
図9に示されているピン側の電気接触素子12、22は、ピン側接触セクション90及び接続セクション91を備える。
図8に示されているプラグ側の電気接触素子12、22は、プラグ側接触セクション92及び接続セクション93を備える。電気的接触を確立するために、プラグ側接続セクション92とピン側接続セクション91との間に接触ラメラ94が配置される。接続セクション91は、ケーブル8の端部を受け、ケーブル8をそれぞれの電気接触素子に電気的に接続する。ケーブル8は、接続セクション91に圧着することができる。代替的に、ケーブルは、他の手段によってクランプしてもよい。
【0085】
図10は、コネクタ部分の断面図を示している。
図10から、ピン側の取付け部材3がプラグ側の取付け部材3に係合することを見ることができる。係合のために、取付け部材3は、段状の接続面34を備え、段状の接続面34を介して、2つの取付け部材3が機械的及び任意選択で電気的に接続される。さらに、段状の接続面34によって、外部部品による干渉のリスクを最小限に抑えることができる。
【0086】
図11~
図14は、コネクタユニットの更なる実施形態を示している。ここでは、中心軸M1、M2は、中心軸M1、M2の第1の部分M1a、M2aが、或る角度で、中心軸の第2の部分M1b、M2bへと角度的に傾斜して延在するように屈曲部を有する。第1の部分M1a、M2aは、第2の部分M1b、M2bに対して90°の角度で延在する。コネクタユニットの全体的な構造は、前出の図に係るコネクタユニットと同一であるため、上記の記載を参照されたい。
【0087】
掛止構造部は、中心軸の第2の部分M1b、M2bの領域に配置される。中心軸M1、M2の第1の部分M1a、M2aは、取付け部材3に対して垂直に向いている。
【0088】
図13は、ハウジングが、互いに機械的に接続することができる2つの部分ハウジングとして提供され得ることを示している。ハウジングは、機械的接続構造部19、29を備える。
【0089】
図14及び
図15は、
図1~
図10に示されている実施形態と同様の更なる変形形態を示している。主な相違点は、この更なる変形形態においては、上述した掛止要素60の代わりに係止リング160が使用されることである。係止リング160は、電気接触素子12上の溝162内に配置される。電気接触素子12は、係止リング160から距離を置いて配置される停止面161を更に備える。停止面161及び係止リング160は、管状部材6のエンボス部163が係合するノッチを提供する。停止面161と係止リング160との間にシールリング164が設けられることが好ましい。
【符号の説明】
【0090】
1 第1のハウジング
2 更なるハウジング
3 取付け部材
6 管状部材
7 側部部品
8 電気ケーブル
10 側壁
11 内部空間
12 電気接触素子
13 取付けセクション
14 掛止構造部
140 溝セクション
141 コームセクション
142 基面
143 側面
144 基面
145 側面
15 前端部
16 後端部
17 フランジ
18 凹部
19 機械的接続構造部
170 開口
20 側壁
21 内部空間
22 電気接触素子
23 取付けセクション
24 掛止構造部
240 溝セクション
241 コームセクション
242 基面
243 側面
244 基面
245 側面
25 前端部
26 後端部
27 フランジ
270 開口
28 凹部
29 機械的接続構造部
30 開口
31 前面
32 貫通開口
33 ねじ
34 接続面
60 掛止要素
61 係合部
70 掛止構造部
71 開口
80 遮蔽編組
90 ピン側接触セクション
91 接続セクション
92 プラグ側接触セクション
93 接続セクション
94 ラメラ
100 ケーブルグランド
101 シール部材
102 遮蔽構造体
160 係止リング
161 停止面
162 溝
163 エンボス部
164 シールリング
M1 中心軸
M2 中心軸
M1a、M1b、M2a、M2b 中心軸の部分
【国際調査報告】