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特表2024-511703造形材料のための添加剤および関連するプリントされた3D物品
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  • 特表-造形材料のための添加剤および関連するプリントされた3D物品 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-15
(54)【発明の名称】造形材料のための添加剤および関連するプリントされた3D物品
(51)【国際特許分類】
   C09K 21/14 20060101AFI20240308BHJP
   B29C 64/106 20170101ALI20240308BHJP
   B29C 64/314 20170101ALI20240308BHJP
   B33Y 70/00 20200101ALI20240308BHJP
【FI】
C09K21/14
B29C64/106
B29C64/314
B33Y70/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023549870
(86)(22)【出願日】2022-03-09
(85)【翻訳文提出日】2023-10-06
(86)【国際出願番号】 US2022019427
(87)【国際公開番号】W WO2022192317
(87)【国際公開日】2022-09-15
(31)【優先権主張番号】63/159,133
(32)【優先日】2021-03-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】597013711
【氏名又は名称】スリーディー システムズ インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100139723
【弁理士】
【氏名又は名称】樋口 洋
(72)【発明者】
【氏名】ムサ,カリル
【テーマコード(参考)】
4F213
4H028
【Fターム(参考)】
4F213AA21
4F213AB19
4F213AR15
4F213WA25
4F213WB01
4F213WL02
4F213WL12
4F213WL25
4F213WL96
4H028AA43
4H028AA44
(57)【要約】
いくつかの実施形態において、三次元造形材料またはインクのための添加剤が本明細書に記載され、これは、造形材料からプリントされた物品に難燃特性および/または構造的強化を付与することができる。いくつかの実施形態において、そのような添加剤は、本発明における式(I)の化合物を含み、式中、LおよびZは、少なくとも1つの重合性の不飽和点を含む環置換基であり、RおよびRは、独立して、アルキレンおよびアルケニレンからなる群から選択され、R-Rは、各々、1~4個の任意選択的な環置換基を表し、1~4個の環置換基の各々は、独立して、アルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、ハロ、ヒドロキシル、アルコキシ、アミン、アミド、およびエーテルからなる群から選択され、nは、1~7の整数である
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I:
【化1】
の添加剤であって、
式中、LおよびZは、少なくとも1つの重合性の不飽和点を含む環置換基であり、RおよびRは、独立して、アルキレンおよびアルケニレンからなる群から選択され、R-Rは、各々、1~4個の任意選択的な環置換基を表し、1~4個の環置換基の各々は、独立して、アルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、ハロ、ヒドロキシル、アルコキシ、アミン、アミド、およびエーテルからなる群から選択され、nは、1~7の整数である、
添加剤。
【請求項2】
およびRがアルキレンであることを特徴とする、請求項1に記載の添加剤。
【請求項3】
LおよびZがそれぞれ、ビニル、アリル、ビニルエーテル、アクリレート、およびメタクリレートからなる群から独立して選択される部分を含むことを特徴とする、請求項1に記載の添加剤。
【請求項4】
LおよびZがそれぞれ、シクロ重合性官能基を含むことを特徴とする、請求項1に記載の添加剤。
【請求項5】
前記シクロ重合性官能基が、式:
【化2】
のものであり、
式中、
【化3】
は、式Iの化合物への前記シクロ重合性官能基の結合点である
ことを特徴とする、請求項4に記載の添加剤。
【請求項6】
nが2または3であることを特徴とする、請求項1に記載の添加剤。
【請求項7】
LおよびZがそれぞれアクリレート部分を含むことを特徴とする、請求項3に記載の添加剤。
【請求項8】
LおよびZがそれぞれメタクリレート部分を含むことを特徴とする、請求項3に記載の添加剤。
【請求項9】
重合性液体であって、
少なくとも1つの式Iの添加剤:
【化4】
を含み、
式中、LおよびZは、少なくとも1つの重合性の不飽和点を含む環置換基であり、RおよびRは、独立して、アルキレンおよびアルケニレンからなる群から選択され、R~Rは、各々、1~4個の任意選択的な環置換基を表し、1~4個の環置換基の各々は、独立して、アルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、ハロ、ヒドロキシル、アルコキシ、アミン、アミド、およびエーテルからなる群から選択され、nは、1~7の整数である、
重合性液体。
【請求項10】
およびRがアルキレンであることを特徴とする、請求項9に記載の重合性液体。
【請求項11】
LおよびZがそれぞれ、ビニル、アリル、ビニルエーテル、アクリレート、およびメタクリレートからなる群から独立して選択される部分を含むことを特徴とする、請求項9に記載の重合性液体。
【請求項12】
LおよびZがそれぞれ、シクロ重合性官能基を含むことを特徴とする、請求項9に記載の重合性液体。
【請求項13】
前記シクロ重合性官能基が、式:
【化5】
のものであり、式中、
【化6】
は、式Iの化合物への前記シクロ重合性官能基の結合点である
ことを特徴とする、請求項12に記載の重合性液体。
【請求項14】
nが2または3であることを特徴とする、請求項9に記載の重合性液体。
【請求項15】
LおよびZがそれぞれアクリレート部分を含むことを特徴とする、請求項14に記載の重合性液体。
【請求項16】
LおよびZがそれぞれメタクリレート部分を含むことを特徴とする、請求項14に記載の重合性液体。
【請求項17】
前記添加剤が、前記重合性液体の総重量に基づいて、5~40質量%の量で存在することを特徴とする、請求項9に記載の重合性液体。
【請求項18】
前記添加剤が、前記重合性液体の総重量に基づいて、10~30質量%の量で存在することを特徴とする、請求項9に記載の重合性液体。
【請求項19】
アクリレート成分をさらに含むことを特徴とする、請求項9に記載の重合性液体。
【請求項20】
前記アクリレート成分が、アクリレートモノマー、アクリレートオリゴマー、またはこれらの混合物を含むことを特徴とする、請求項19に記載の重合性液体。
【請求項21】
前記アクリレート成分が、前記重合性液体の総重量に基づいて、30~70質量%の量で存在することを特徴とする、請求項19に記載の重合性液体。
【請求項22】
三次元物品をプリントする方法であって、
重合性液体を提供する工程;および
光を用いて前記重合性液体をプリントおよび硬化させて、前記物品を形成する工程
を含み、
前記重合性液体は、
アクリレート成分;および
少なくとも1つの式Iの添加剤:
【化7】
を含み、
式中、LおよびZは、少なくとも1つの重合性の不飽和点を含む環置換基であり、RおよびRは、独立して、アルキレンおよびアルケニレンからなる群から選択され、R-Rは、各々、1~4個の任意選択的な環置換基を表し、1~4個の環置換基の各々は、独立して、アルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、ハロ、ヒドロキシル、アルコキシ、アミン、アミド、およびエーテルからなる群から選択され、nは、1~7の整数である、
方法。
【請求項23】
前記少なくとも1つの添加剤が、前記重合性液体の総重量に基づいて、5~40質量%の量で存在することを特徴とする、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記アクリレート成分が、前記重合性液体の総重量に基づいて、30~70質量%の量で存在することを特徴とする、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
LおよびZがそれぞれ、ビニル、アリル、ビニルエーテル、アクリレート、およびメタクリレートからなる群から独立して選択される部分を含むことを特徴とする、請求項22に記載の方法。
【請求項26】
LおよびZがそれぞれ、シクロ重合性官能基を含むことを特徴とする、請求項22に記載の方法。
【請求項27】
前記シクロ重合性官能基が、式:
【化8】
のものであることを特徴とする、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
LおよびZがそれぞれアクリレート部分を含むことを特徴とする、請求項22に記載の方法。
【請求項29】
LおよびZがそれぞれメタクリレート部分を含むことを特徴とする、請求項22に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本出願は、2021年3月10日に出願された米国仮特許出願第63/159,133号に対する米国特許法第119条による優先権を主張し、その出願全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
本発明は、三次元造形材料用の添加剤に関し、特に、造形材料からプリントされた物品に難燃性特性および/または構造的強化を付与することができる添加剤に関する。
【背景技術】
【0003】
3Dプリンタは、インクとしても知られる造形材料を用いて、コンピュータ生成ファイルに従って様々な3D物体、物品、または部品を形成する。いくつかの例では、造形材料は、周囲温度で固体であり、高い噴射温度で液体に変わる。他の例では、造形材料は、周囲温度で液体である。
【0004】
造形材料は、様々な化学種を含むことができる。造形材料に含まれる化学種の選択は、プリント物品の所望の化学的および/または機械的特性ならびに3Dプリント装置の動作パラメータを含むがこれらに限定されない、様々な考慮事項に従って選択することができる。例えば、紫外線(UV)硬化性アクリレート配合物は、概して、DLPシステムにおいて高い解像度で部品をプリントすることができる。しかしながら、多くの場合、生じる部品は、望ましい機械的特性を欠き、破損または他の劣化経路の傾向がある。このような劣化経路は、物品の性能を損ない、早期故障につながる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
さらに、一部の造形材料および造形材料からプリントされた結果としての物品は、高温用途および/または耐燃焼性を必要とする他の用途に不適切であり得る。その結果、3Dプリント技術は、難燃性または耐炎性の材料および物品を必要とする分野における用途が限られている場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記に鑑みて、いくつかの実施形態では、造形材料からプリントされた物品に難燃性および/または構造的強化を付与することができる、三次元造形材料またはインクのための添加剤が本明細書に記載される。一態様では、本明細書に記載の添加剤は、式Iの化合物である:
【化1】
式中、LおよびZは、少なくとも1つの重合性の不飽和点を含む環置換基であり、RおよびRは、独立して、アルキレンおよびアルケニレンからなる群から選択され、R~Rは、各々、1~4個の任意選択的な環置換基を表し、1~4個の環置換基の各々は、独立して、アルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、ハロ、ヒドロキシル、アルコキシ、アミン、アミド、およびエーテルからなる群から選択され、nは、1~7または1~5の整数である。水素は、任意選択的な置換基R~Rの非存在下で、式Iのアリール環上の位置を占めることが理解される。
【0007】
別の態様では、本明細書に記載の式Iの添加剤を含む重合性液体が提供される。いくつかの実施形態では、重合性液体は、液体からプリントされた物品に難燃性および/または耐炎性特性を付与する。重合性液体はまた、物品に望ましい機械的特性を付与し得る。重合性液体は、いくつかの実施形態において、少なくとも1つの式Iの添加剤およびアクリレート成分を含む。いくつかの実施形態では、重合性液体は、式Iの一般的な構造に該当する複数の添加剤を含む。さらに、アクリレート成分は、アクリレートモノマー、アクリレートオリゴマー、またはこれらの混合物を含むことができる。
【0008】
さらに、三次元物品をプリントする方法が本明細書に記載される。いくつかの実施形態では、本方法は、少なくとも1つの本明細書に記載される式Iの添加剤およびアクリレート成分を含む重合性液体を提供する工程を含む。重合性液体は、プリントされ、硬化されて、物品を形成する。いくつかの実施形態では、物品は、層ごとのプロセスを介して形成され、層形成は、重合性液体の層の堆積および硬化を介して行われる。アクリレート成分は、アクリレートモノマー、アクリレートオリゴマー、またはこれらの混合物を含むことができる。
【0009】
本明細書にさらに記載されるように、重合性液体は、光開始剤成分をさらに含んでもよく、重合性液体の硬化は、フリーラジカル重合を開始させるのに適切な波長の光による液体の照射によって起こり得る。
【0010】
これらおよび他の実施形態は、以下の詳細な説明においてさらに説明される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】いくつかの実施形態に従った、式Iの化合物を示す図
【発明を実施するための形態】
【0012】
本明細書に記載の実施形態は、以下の詳細な説明および実施例を参照することによってより容易に理解することができる。しかしながら、本明細書に説明される要素、装置、および方法は、詳細な説明および実施例に提示される特定の実施形態に限定されない。これらの実施形態は、本発明の原理の単なる例示であることを認識されたい。本発明の精神および範囲から逸脱することなく、多くの修正および適合が当業者には容易に明らかであろう。
【0013】
さらに、本明細書に開示される全ての範囲は、その中に包含される任意のおよび全ての部分的範囲を包含すると理解されるべきである。例えば、「1.0~10.0」の規定された範囲は、1.0以上の最小値で始まり、10.0以下の最大値で終わる任意のおよび全ての部分的範囲、例えば、1.0~5.3、または4.7~10.0、または3.6~7.9を含むと見なされるべきである。
【0014】
本明細書に開示される全ての範囲はまた、他に特に明記しない限り、範囲の端点を含むと見なされるべきである。例えば、「5~10の間」の範囲は、概して、端点5および10を含むと見なされるべきである。
【0015】
さらに、語句「最大」が量または数量に関連して使用される場合、その量は少なくとも検出可能な量または数量であることを理解されたい。例えば、「最大」特定量の量で存在する物質は、検出可能な量から最大で特定量および特定量を含む量で存在することができる。
【0016】
「三次元プリントシステム」、「三次元プリンタ」、「プリント」などの用語は、概して、選択的堆積、噴射、溶融堆積モデリング、マルチジェットモデリング、および、造形材料またはインクを使用して三次元物体を製作する当該技術で現在知られているかまたは将来知られ得る他の付加製造技術によって、三次元物品または物体を作製するための様々な固体自由形状製造技術を記載する。
【0017】
一態様において、本明細書に記載される添加剤は、式Iの化合物である:
【化2】
式中、LおよびZは、少なくとも1つの重合性の不飽和点を含む環置換基であり、RおよびRは、独立して、アルキレンおよびアルケニレンからなる群から選択され、R~Rは、各々、1~4個の任意選択的な環置換基を表し、1~4個の環置換基の各々は、独立して、アルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、ハロ、ヒドロキシル、アルコキシ、アミン、アミド、およびエーテルからなる群から選択され、nは、1~7または1~5の整数である。水素は、任意選択的な置換基R~Rの非存在下で、式Iのアリール環上の位置を占めることが理解される。
【0018】
特定の実装形態において、アルキレンまたはアルケニレン部分Rおよび/またはRの一方または両方は、1~8個の炭素原子、例えば1~5個の炭素原子、1~3個の炭素原子、または4~5個の炭素原子の炭素鎖長を有することができる。いくつかの実施形態では、Rおよび/またはRは、C1-C10、C1-C8、またはC1-C5アルキレンまたはアルケニレンを含み、「Cn」種(例えば、「Cn」アルキレンまたはアルケニレン部分)は、種中に正確に「n」個の炭素原子を含む(例えば、「C5」種は、正確に5個の炭素原子を含有する)。
【0019】
本明細書で使用される場合、アルキレン部分は、「エチレン」(-CHCH-)部分などの直鎖状または分枝状飽和炭化水素部分である。アルケニレン部分は、「プロペニレン」(-CHCH=CH-)部分などの1つの炭素-炭素二重結合を含む直鎖状または分枝状炭化水素部分である。
【0020】
いくつかの実施形態において、LおよびZは、ビニル、ビニルエーテル、アリル、アクリレートおよびメタクリレートからなる群から独立して選択される1つまたは複数の部分または官能基を含む。さらに、いくつかの実施形態では、Lおよび/またはZは、シクロ重合性部分または官能基を含むことができる。例えば、Lおよび/またはZは、以下の式のシクロ重合性部分または官能基を含んでもよい:
【化3】
式中、
【化4】
は、式Iの化合物へのシクロ重合性部分または官能基の結合点である。いくつかの実施形態において、式Iの化合物は、図1に示される構造を有する。
【0021】
いくつかの実施形態では、式Iの化合物は、式Iの化合物を含む造形材料または重合性液体でプリントされた物品に望ましい機械的特性を付与することができる。いくつかの実施形態では、例えば、式Iの化合物は、化合物を含む重合性液体からプリントされた物品の荷重たわみ温度(HDT)を高めることができる。さらに、式Iの化合物は、化合物を含む重合性液体からプリントされた物品に耐炎性および/または難燃性を付与することができる。
【0022】
別の態様では、本明細書に記載の式Iの添加剤を含む重合性液体が提供される。いくつかの実施形態では、重合性液体は、液体からプリントされた物品に耐炎性および/または難燃性特性を付与する。重合性液体はまた、物品に望ましい機械的特性を付与し得る。重合性液体は、いくつかの実施形態では、式Iの添加剤およびアクリレート成分を含む。アクリレート成分は、アクリレートモノマー、アクリレートオリゴマー、またはこれらの混合物を含むことができる。
【0023】
1つまたは複数の式Iの添加剤は、重合性液体中に任意の所望の量で存在することができる。重合性液体中の式Iの添加剤の量は、重合性液体からプリントされた物品の所望の機械的特性および/または耐炎性、ならびに重合性液体中の他の種の化学的同一性および/または量を含むがこれらに限定されない、いくつかの考慮事項に従って選択することができる。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の式Iの添加剤は、重合性液体の総重量に基づいて、5~40質量%または10~30質量%の総量で重合性液体中に存在する。
【0024】
本明細書に記載されるように、重合性液体は、式Iの添加剤に加えて、アクリレート成分を含むことができる。アクリレート成分は、光重合性アクリレート種の1つまたは混合物を含むことができる。いくつかの実施形態では、例えば、アクリレート成分は、アクリレートモノマー、アクリレートオリゴマー、またはこれらの混合物を含むことができる。当業者に知られているように、モノマーは、ポリマーまたはコポリマーの単一の構造単位であり、オリゴマーまたはポリマーではない。対照的に、オリゴマーは、複数の化学的に結合したモノマーを含む。いくつかの実施形態では、アクリレート成分は、単官能性アクリレート、二官能性アクリレート、またはこれらの混合物を含むことができる。いくつかの実施形態では、例えば、アクリレート成分は、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-プロピル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、n-ヘキシル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n-オクチル(メタ)アクリレート、n-デシル(メタ)アクリレート、n-ドデシル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-または3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-メトキシエチル(メタ)アクリレート、2-エトキシエチル(メタ)アクリレート、2-または3-エトキシプロピル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2-(2-エトキシエトキシ)エチルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、2-フェノキシエチルアクリレート、グリシジルアクリレート、イソデシルアクリレート、2-フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ラウリルメタクリレート、またはこれらの混合物を含む。いくつかの実施形態では、アクリレート成分は、単官能性または二官能性脂肪族ウレタン(メタ)アクリレート、または、単官能性または二官能性ポリエーテルウレタン(メタ)アクリレートを含む。
【0025】
いくつかの実施形態では、アクリレート成分は、アリルアクリレート、アリルメタクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、およびシクロヘキサンジメタノールジアクリレートのうちの1つまたは複数を含むことができる。さらに、いくつかの実施形態では、アクリレート成分は、1,3-または1,4-ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6-ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、エトキシル化またはプロポキシル化ネオペンチルグリコール、1,4-ジヒドロキシメチルシクロヘキサン、2,2-ビス(4-ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンまたはビス(4-ヒドロキシシクロヘキシル)メタン、ヒドロキノン、4,4’-ジヒドロキシビフェニル、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、エトキシル化またはプロポキシル化ビスフェノールA、エトキシル化またはプロポキシル化ビスフェノールFまたはエトキシル化またはプロポキシル化ビスフェノールSを含む、脂肪族、脂環式または芳香族ジオールのジアクリレートおよび/またはジメタクリレートエステルを含む。
【0026】
アクリレート成分に含めるのに適した種のさらなる非限定的な例は、以下を含む:SARTOMERからSR 506Aの商品名で市販されているイソボルニルアクリレート(IBOA);SARTOMERからSR 833Sの商品名で市販されている二官能性アクリレート;SARTOMERからSR 533の商品名で市販されている三官能性アクリレートモノマー;SARTOMERからSR 423Aの商品名で市販されているイソボルニルメタクリレート;SARTOMERからSR 611の商品名で市販されているアルコキシル化テトラヒドロフルフリルアクリレート;RAHN USAからGENOMER 1122の商品名で市販されている単官能性ウレタンアクリレート;ALLNEXからEBECRYL 8402の商品名で市販されている脂肪族ウレタンジアクリレート;DYMAXからBR-952の商品名で市販されている二官能性脂肪族ウレタン(メタ)アクリレート;SARTOMERからSR 272の商品名で市販されているトリエチレングリコールジアクリラート;およびSARTOMERからSR 205の商品名で市販されているトリエチレングリコールジメタクリレート。他の市販の硬化性成分を使用してもよい。さらに、いくつかの場合において、単官能性または二官能性アクリレートは、脂肪族ポリエステルウレタンアクリレートオリゴマー、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂、および/または、EBECRYL 7100などのアクリレートアミンオリゴマー樹脂を含む。いくつかの実施形態では、アクリレート成分は、アクリロイルモルホリンなどの1つまたは複数のアクリレート誘導体を含む。
【0027】
上記の単官能性および二官能性アクリレート種成分に加えて、場合によっては、本明細書に記載の重合性液体中に三官能性またはより高官能性のアクリレート種を含めることも可能である。例えば、場合によっては、1つまたは複数のトリ(メタ)アクリレートを使用することができる。しかしながら、本明細書に記載されるアクリレート種の官能性(すなわち、モノ-、ジ-、トリ-、またはより高い官能性)および分子量は、所望の3Dプリントシステムにおける使用に適した粘度を有する造形材料を提供するように選択され得ることを理解されたい。本明細書に記載されるいくつかの実施形態における使用に好適であり得る三官能性以上の(メタ)アクリレートの非限定的な例としては、以下が挙げられる:1,1-トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシル化またはプロポキシル化1,1,1-トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシル化またはプロポキシル化グリセロールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールモノヒドロキシトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、ビス(トリメチロールプロパン)およびテトラ(メタ)アクリレート。
【0028】
アクリレート成分は、本明細書に記載の目的に合致する任意の量で重合性液体中に存在することができる。いくつかの実施形態では、アクリレート成分は、最大約80質量%の量で存在する。例えば、アクリレート成分は、重合性液体の総重量に基づいて、30~70質量%、または40~60質量%の量で存在することができる。
【0029】
本明細書に記載される重合性液体は、適切な波長の光への曝露時に液体の1つまたは複数の成分の重合を開始するための光開始剤成分をさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、光開始剤成分は、フリーラジカル機構を介して重合可能な1つまたは複数の不飽和点を含む、式Iの添加剤の重合を開始することができる。同様に、光開始剤を使用して、アクリレート成分を重合することができる。いくつかの実施形態では、式Iの添加剤は、アクリレート成分と共重合することができる。他の実施形態では、式Iの添加剤およびアクリレート成分は、独立して重合される。
【0030】
本開示の目的と矛盾しない任意の光開始剤を使用することができる。いくつかの実施形態では、光開始剤は、好ましくは約250nm~約420nmまたは約300nm~約385nmの光を吸収してフリーラジカルを生成するように動作可能な、アルファ開裂(単分子分解プロセス)光開始剤または水素抽出光増感剤-三級アミン相乗剤を含む。
【0031】
アルファ開裂光開始剤の例は、Irgacure 184(CAS 947-19-3)、Irgacure 369(CAS 119313-12-1)、およびIrgacure 819(CAS 162881-26-7)である。光増感剤-アミンの組合せの例は、ジエチルアミノエチルメタクリレートを有するDarocur BP(CAS 119-61-9)である。
【0032】
さらに、いくつかの例では、適切な光開始剤は、以下を含む:ベンゾイン、ベンゾインエーテル、例えば、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテルおよびベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインフェニルエーテルおよびベンゾインアセタートを含む、ベンゾイン類、2,2-ジメトキシアセトフェノンおよび1,1-ジクロロアセトフェノンを含むアセトフェノン類、ベンジル、ベンジルジメチルケタールおよびベンジルジエチルケタールなどのベンジルケタール類、2-メチルアントラキノン、2-エチルアントラキノン、2-tert-ブチルアントラキノン、1-クロロアントラキノンおよび2-アミルアントラキノンを含む、アントラキノン類、トリフェニルホスフィン、ベンゾイルホスフィンオキシド類、例えば2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド(ルシリンTPO)、ベンゾフェノンおよび4,4’-ビス(N,N’-ジメチルアミノ)ベンゾフェノンなどのベンゾフェノン類、チオキサントンおよびキサントン、アクリジン誘導体、フェナジン誘導体、キノキサリン誘導体または1-フェニル-1,2-プロパンジオン、2-O-ベンゾイルオキシム、1-アミノフェニルケトン類または1-ヒドロキシフェニルケトン類、例えば1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、フェニル1-ヒドロキシイソプロピルケトンおよび4-イソプロピルフェニル1-ヒドロキシイソプロピルケトン。
【0033】
適切な光開始剤はまた、アセトフェノン類、2,2-ジアルコキシベンゾフェノン類および1-ヒドロキシフェニルケトン類、例えば1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンまたは2-ヒドロキシイソプロピルフェニルケトン(=2-ヒドロキシ-2,2-ジメチルアセトフェノン)を含む、HeCdレーザー放射線源と共に使用するために動作可能なものを含んでもよい。さらに、いくつかの場合において、好適な光開始剤は、ベンジルジメチルケタールなどのベンジルケタール類を含む、Arレーザー放射線源と共に使用するために動作可能なものを含む。いくつかの実施形態では、光開始剤は、α-ヒドロキシフェニルケトン、ベンジルジメチルケタールまたは2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシドまたはそれらの混合物を含む。
【0034】
好適な光開始剤の別のクラスは、いくつかの例では、化学線を吸収し、重合開始のためのフリーラジカルを生成することができる、イオン染料-対イオン化合物を含む。いくつかの実施形態では、イオン染料-対イオン化合物を含有する重合性液体は、約400nm~約700nmの調節可能な波長範囲内で可視光に曝露されると重合することができる。イオン染料-対イオン化合物およびそれらの動作モードは、欧州特許出願公開第0223587号明細書および米国特許第4,751,102号明細書;同第4,772,530号明細書;および同第4,772,541号明細書に開示される。
【0035】
光開始剤は、本明細書に記載の重合性液体中に、本開示の目的と矛盾しない任意の量で存在することができる。いくつかの実施形態では、光開始剤は、重合性液体の総重量に基づいて、約5質量%までの量で存在する。いくつかの場合において、光開始剤は、約0.1質量%~約5質量%の範囲の量で存在する。
【0036】
さらに、いくつかの実施形態では、本明細書に記載の重合性液体は、1つまたは複数の増感剤をさらに含むことができる。増感剤は、同様に存在し得る1つまたは複数の光開始剤の有効性を増加させるために添加され得る。本開示の目的と矛盾しない任意の増感剤を使用することができる。いくつかの場合において、増感剤は、イソプロピルチオキサントン(ITX)または2-クロロチオキサントン(CTX)を含む。
【0037】
増感剤は、本開示の目的と矛盾しない任意の量で重合性液体中に存在することができる。いくつかの実施形態では、増感剤は、重合性液体の総重量に基づいて、約0.1質量%~約2質量%または約0.5質量%~約1質量%の範囲の量で存在する。
【0038】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数のUV吸収剤および/または光安定剤が、重合性液体中に存在し得る。いくつかの実施形態では、例えば、1つまたは複数のUV吸収剤および/または光安定剤は、重合性液体の総重量に基づいて、0.1~2質量%の量で存在することができる。いくつかの実施形態では、UV吸収剤および/または光安定剤は、ニュージャージー州フローラムパークのBASFからTINUVIN(登録商標)の商品表示で市販されている。
【0039】
さらに、三次元物品をプリントする方法が本明細書に記載される。いくつかの実施形態では、方法は、式Iの添加剤およびアクリレート成分を含む重合性液体を提供する工程を含む。重合性液体をプリントおよび硬化して、物品を形成する。いくつかの実施形態では、物品は、層ごとのプロセスを介して形成され、層形成は、重合性液体の層の堆積および硬化を介して行われる。アクリレート成分は、アクリレートモノマー、アクリレートオリゴマー、またはこれらの混合物を含むことができる。
【0040】
本明細書にさらに記載されるように、重合性液体は、光開始剤成分をさらに含んでもよく、重合性液体の硬化は、フリーラジカル重合を開始させるのに適切な波長の光による液体の照射によって起こり得る。
【0041】
いくつかの実施形態では、重合性液体の層は、三次元物品の形成中にコンピュータ可読フォーマットで3D物品の画像に従って堆積させることができる。重合性液体は、予め選択されたコンピュータ支援設計(CAD)パラメータに従って堆積させることができる。さらに、場合によって、本明細書に記載の重合性液体の1つまたは複数の層は、約10μm~約100μm、約10μm~約80μm、約10μm~約50μm、約20μm~約100μm、約20μm~約80μm、または約20μm~約40μmの厚さを有する。他の厚さも可能である。
【0042】
さらに、本明細書に記載の3D物品をプリントする方法は、いわゆる「マルチジェット」または「ステレオリソグラフィ」3Dプリント方法を含んでもよいことを理解されたい。例えば、いくつかの例では、3D物品をプリントするマルチジェット方法は、3Dプリントシステムの造形パッドなどの基板上に、本明細書に記載の重合性液体の層を選択的に堆積させる工程を含む。さらに、いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法はさらに、重合性液体の層のうちの少なくとも1つを支持材料で支持する工程を含む。本開示の目的と矛盾しない任意の支持材料を使用することができる。
【0043】
ステレオリソグラフィを用いて、本明細書に記載の重合性液体から3D物品を形成することも可能である。例えば、場合によっては、3D物品をプリントする方法は、容器内に重合性液体を保持する工程、および、容器内の重合性液体に選択的にエネルギーを付与して重合性液体の少なくとも一部を固化させ、それによって3D物品の断面を画定する固化層を形成する工程を含む。さらに、本明細書に記載される方法はさらに、固化層を上昇または下降させて、重合性液体の新しいまたは第2の層を提供する工程、その後に、容器内の重合性液体にエネルギーを再び選択的に付与し、3D物品の第2の断面を画定する新しいまたは第2の重合性液体の少なくとも一部分を固化させる工程を含む。さらに、3D物品の第1および第2の断面は、重合性液体を固化させるためのエネルギーの付与によって、z方向(または上記の上昇または下降の方向に対応する造形方向)に互いに結合または接着することができる。さらに、容器内の重合性液体にエネルギーを選択的に付与する工程は、本明細書に記載の重合性材料の重合を開始するのに十分なエネルギーを有する電磁放射線、例えばUVおよび/または可視放射線を付与する工程を含むことができる。さらに、場合によっては、重合性液体の固化層を上昇または下降させる工程は、流体造形材料の容器内に配置されたエレベータプラットフォームを使用して行われる。本明細書に記載される方法はまた、エレベータプラットフォームを上昇または下降させることによって提供される重合性液体の新しい層を平坦化する工程を含むことができる。そのような平坦化は、場合によっては、ワイパまたはローラによって行うことができる。
【0044】
本明細書に記載の方法に従ってプリントされた物品は、1つまたは複数の望ましい機械的特性を示すことができる。本明細書に記載の重合性液体からプリントされた3D物品は、いくつかの実施形態では、2500~3000MPaの引張弾性率を示し得る。本明細書で提供される引張弾性率の値は、ASTM D638に従って決定することができる。さらに、本明細書に記載の重合性液体からプリントされた3D物品は、少なくとも100℃、例えば100~130℃のHDTを示すことができる。HDTは、ASTM D648に従って、0.455MPaでDMAを使用して測定される。
【0045】
本明細書に記載されるいくつかの非限定的な例示的実施形態を以下に提供する。
【0046】
実施形態1。式Iの添加剤:
【化5】
式中、LおよびZは、少なくとも1つの重合性の不飽和点を含む環置換基であり、RおよびRは、独立して、アルキレンおよびアルケニレンからなる群から選択され、R~Rは、各々、1~4個の任意選択的な環置換基を表し、1~4個の環置換基の各々は、独立して、アルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、ハロ、ヒドロキシル、アルコキシ、アミン、アミド、およびエーテルからなる群から選択され、nは、1~7の整数である。
【0047】
実施形態2。RおよびRがアルキレンである、実施形態1の添加剤。
【0048】
実施形態3。LおよびZがそれぞれ、ビニル、アリル、ビニルエーテル、アクリレート、およびメタクリレートからなる群から独立して選択される部分を含む、実施形態1または2の添加剤。
【0049】
実施形態4。LおよびZがそれぞれシクロ重合性官能基を含む、実施形態1~3のいずれかの添加剤。
【0050】
実施形態5。シクロ重合性官能基が、式:
【化6】
のものであり、式中、
【化7】
は、式Iの化合物へのシクロ重合性官能基の結合点である、実施形態4の添加剤。
【0051】
実施形態6。nが2またはBである、実施形態1~5のいずれかの添加剤。
【0052】
実施形態7。LおよびZがそれぞれアクリレート部分を含む、実施形態3の添加剤。
【0053】
実施形態8。LおよびZがそれぞれメタクリレート部分を含む、実施形態3の添加剤。
【0054】
実施形態9。重合性液体であって、少なくとも1つの式I:
【化8】
の添加剤を含み、
式中、LおよびZは、少なくとも1つの重合性の不飽和点を含む環置換基であり、RおよびRは、独立して、アルキレンおよびアルケニレンからなる群から選択され、R-Rは、各々、1~4個の任意選択的な環置換基を表し、1~4個の環置換基の各々は、独立して、アルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、ハロ、ヒドロキシル、アルコキシ、アミン、アミド、およびエーテルからなる群から選択され、nは、1~7の整数である。
【0055】
実施形態10。RおよびRがアルキレンである、実施形態9の重合性液体。
【0056】
実施形態11。LおよびZがそれぞれ、ビニル、アリル、ビニルエーテル、アクリレート、およびメタクリレートからなる群から独立して選択される部分を含む、実施形態9または10の重合性液体。
【0057】
実施形態12。LおよびZがそれぞれシクロ重合性官能基を含む、実施形態9~10のいずれかの重合性液体。
【0058】
実施形態13。シクロ重合性官能基が、式:
【化9】
のものであり、式中、
【化10】
は、式Iの化合物へのシクロ重合性部分の結合点である、実施形態12の重合性液体。
【0059】
実施形態14。nが2または3である、実施形態9~13のいずれかの重合性液体。
【0060】
実施形態15。LおよびZがそれぞれアクリレート部分を含む、実施形態14の重合性液体。
【0061】
実施形態16。LおよびZがそれぞれメタクリレート部分を含む、実施形態14の重合性液体。
【0062】
実施形態17。添加剤が、重合性液体の総重量に基づいて、5~40質量%の量で存在する、実施形態9~16のいずれかの重合性液体。
【0063】
実施形態18。添加剤が、重合性液体の総重量に基づいて、10~30質量%の量で存在する、実施形態9~16のいずれかの重合性液体。
【0064】
実施形態19。アクリレート成分をさらに含む、実施形態9~18のいずれかの重合性液体。
【0065】
実施形態20。アクリレート成分が、アクリレートモノマー、アクリレートオリゴマー、またはこれらの混合物を含む、実施形態19の重合性液体。
【0066】
実施形態21。アクリレート成分が、重合性液体の総重量に基づいて、30~70質量%の量で存在する、実施形態19または20の重合性液体。
【0067】
実施形態22。三次元物品をプリントする方法であって、
重合性液体を提供する工程;および
光を用いて重合性液体をプリントおよび硬化させて、物品を形成する工程
を含み、
重合性液体は、
アクリレート成分;および
少なくとも1つの式Iの添加剤:
【化11】
を含み、
式中、LおよびZは、少なくとも1つの重合性の不飽和点を含む環置換基であり、RおよびRは、独立して、アルキレンおよびアルケニレンからなる群から選択され、R-Rは、各々、1~4個の任意選択的な環置換基を表し、1~4個の環置換基の各々は、独立して、アルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、ハロ、ヒドロキシル、アルコキシ、アミン、アミド、およびエーテルからなる群から選択され、nは、1~7の整数である、方法。
【0068】
実施形態23。少なくとも1つの添加剤が、重合性液体の総重量に基づいて、5~40質量%の量で存在する、実施形態22の方法。
【0069】
実施形態24。アクリレート成分が、重合性液体の総重量に基づいて、30~70質量%の量で存在する、実施形態22または23の方法。
【0070】
実施形態25。LおよびZがそれぞれ、ビニル、アリル、ビニルエーテル、アクリレート、およびメタクリレートからなる群から独立して選択される部分を含む、実施形態22~24のいずれかの方法。
【0071】
実施形態26。LおよびZがそれぞれシクロ重合性官能基を含む、実施形態22~24のいずれかの方法。
【0072】
実施形態27。シクロ重合性官能基が、式:
【化12】
のものである、実施形態26の方法。
【0073】
実施形態28。LおよびZがそれぞれアクリレート部分を含む、実施形態22~24のいずれかの方法。
【0074】
実施形態29。LおよびZがそれぞれメタクリレート部分を含む、実施形態22~24のいずれかの方法。
【0075】
本明細書で言及される全ての特許文献は、参照によりその全体が組み込まれる。本発明の様々な目的の達成において、本発明の様々な実施形態を説明してきた。これらの実施形態は、本発明の原理の単なる例示であることを認識されたい。本発明の精神および範囲から逸脱することなく、その多くの修正および適合が当業者には容易に明らかであろう。
図1
【国際調査報告】