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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-15
(54)【発明の名称】エアロゾル生成装置
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/51 20200101AFI20240308BHJP
   A24F 40/40 20200101ALI20240308BHJP
   A24F 40/465 20200101ALI20240308BHJP
【FI】
A24F40/51
A24F40/40
A24F40/465
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023559831
(86)(22)【出願日】2022-06-03
(85)【翻訳文提出日】2023-09-27
(86)【国際出願番号】 KR2022007940
(87)【国際公開番号】W WO2022260369
(87)【国際公開日】2022-12-15
(31)【優先権主張番号】10-2021-0075639
(32)【優先日】2021-06-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム、トン スン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ヨン ファン
(72)【発明者】
【氏名】イ、スン ウォン
(72)【発明者】
【氏名】チャン、ソク ス
(72)【発明者】
【氏名】ハン、テ ナム
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA05
4B162AA22
4B162AB01
4B162AB12
4B162AC01
4B162AC10
4B162AC12
4B162AC34
4B162AC37
4B162AC50
4B162AD03
4B162AD32
(57)【要約】
エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物品が挿入される第1チャンバ、第1チャンバと離隔されて配置される第2チャンバ及び第1チャンバと第2チャンバとを連結する空気通路を含むハウジング;第2チャンバと隣接して配置される圧力センサ;及び圧力センサと電気的に連結され、圧力センサを介して第2チャンバ内部の圧力変化を感知するプロセッサ;を含み、プロセッサは、第2チャンバ内部の圧力変化量が指定値以上であれば、ユーザのパフ動作が発生したことを示すお知らせを出力することができる。
【選択図】図5A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成装置において、
エアロゾル生成物品が挿入される第1チャンバ、前記第1チャンバと離隔されて配置される第2チャンバ、及び前記第1チャンバと前記第2チャンバとの間に提供される空気通路を含むハウジングと、
前記第2チャンバの内部の圧力を検出するための圧力センサと、
前記圧力センサから圧力感知データ(pressure sensing data)を獲得し、前記圧力感知データに基づいて前記第2チャンバ内部の圧力変化量を検出し、前記第2チャンバ内部の圧力変化量が指定値以上である場合、ユーザのパフ動作が発生したことを示すお知らせを出力するプロセッサと、を含む、エアロゾル生成装置。
【請求項2】
前記第1チャンバに挿入されるエアロゾル生成物品を加熱してエアロゾルを生成するヒータをさらに含む、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項3】
前記ヒータの外周面を取り囲むように配置されて前記ヒータを密閉し、前記ヒータで発生する熱を断熱するための断熱構造体をさらに含む、請求項2に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項4】
前記圧力センサは、前記断熱構造体から離隔されて配置される、請求項3に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項5】
前記断熱構造体を迂回(bypass)するように配置され、前記圧力センサと前記プロセッサとを電気的に連結する電気的コネクタをさらに含む、請求項3に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項6】
前記圧力センサは、前記第2チャンバの上端に位置し、前記第2チャンバの内部と連結される、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項7】
前記圧力センサを支持し、前記圧力センサと前記第2チャンバとを連結する貫通ホールを含むセンサブラケットと、
前記圧力センサの外側面の少なくとも一部を覆うように配置され、前記圧力センサに伝達された熱を放熱するためのセンサカバーと、
前記センサブラケットと前記センサカバーとの間で前記圧力センサの外周面の少なくとも一部を取り囲むように配置され、前記圧力センサに流入された空気の漏れを防止するための保護部材と、をさらに含む、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項8】
前記ヒータは、
交番磁場を発生させるコイルと、
前記コイルで生成された交番磁場によって発熱し、エアロゾル生成物品を加熱するサセプタと、を含む、請求項2に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項9】
前記プロセッサは、
前記第2チャンバ内部の空気の圧力降下量(pressure drop)が指定値以上であれば、ユーザのパフ動作が発生したことを示すお知らせを出力する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項10】
前記お知らせは、視覚的お知らせ、聴覚的お知らせ及び触覚的お知らせのうち少なくとも1つを含む、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項11】
ディスプレイをさらに含み、
前記プロセッサは、前記ディスプレイを介してユーザのパフ動作が発生したことを示すお知らせを表示する、請求項10に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項12】
前記プロセッサは、
ユーザのパフ動作の発生回数に基づき、前記挿入されたエアロゾル生成物品の残りのパフ回数を示す追加お知らせを出力する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項13】
エアロゾル生成装置において、
エアロゾル生成物品が挿入されるチャンバ及び前記チャンバの一地点で前記チャンバを横切る方向に分岐される空気通路を含むハウジングと、
前記チャンバに挿入されるエアロゾル生成物品を加熱してエアロゾルを生成するヒータと、
前記チャンバの内部の圧力を検出するための圧力センサと、
前記圧力センサから圧力感知データ(pressure sensing data)を獲得し、前記圧力感知データに基づいて前記チャンバ内部の圧力変化量を検出し、前記チャンバ内部の圧力変化量が指定値以上である場合、ユーザのパフ動作が発生したことを示すお知らせを出力するプロセッサと、を含む、エアロゾル生成装置。
【請求項14】
前記ヒータの外周面を取り囲むように配置されて前記ヒータを密閉し、前記ヒータで発生する熱を断熱するための断熱構造体をさらに含む、請求項13に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項15】
前記圧力センサは、前記断熱構造体から離隔されて配置される、請求項14に記載のエアロゾル生成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル生成装置に係り、さらに詳細には、ユーザのパフ動作を感知するための圧力センサを含むエアロゾル生成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、一般的なシガレットを燃焼させてエアロゾルを供給する方法を代替するための技術の需要が増加している。例えば、液状や固状のエアロゾル生成物質からエアロゾルを生成するか、液状のエアロゾル生成物質から蒸気を生成した後、生成した蒸気を固状の香媒体を通過させることで、香味を有するエアロゾルを供給するなどの方法に関する研究が進められている。
【0003】
エアロゾル生成装置は、シガレットを燃焼させてエアロゾルを供給する代わりに、エアロゾル生成物品を加熱してエアロゾルを生成することができる。例えば、エアロゾル生成装置は、ヒータを通じて液状または固状のエアロゾル生成物質を所定の温度に加熱してエアロゾルを生成することができる。
【0004】
エアロゾル生成装置を使用する場合、ライターのような付加用品なしでも喫煙が可能であり、ユーザが所望するほどに喫煙可能になるなど、ユーザの喫煙便宜性が向上できるので、最近になってエアロゾル生成装置に関する研究が徐々に活発になっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般的に、既存のエアロゾル生成装置では、エアロゾル生成物品を加熱するための熱源と印刷回路基板とが熱電対ワイヤ(Thermocouple wire)を介して相互連結され、印刷回路基板に配置されたプロセッサで熱源の温度または電流の変化に基づいてユーザのパフ動作が感知された。
【0006】
上述したエアロゾル生成装置では、熱電対ワイヤを介して熱源と印刷回路基板とを連結するには、熱電対ワイヤが熱源を含む構造体(または「密閉構造体」)を貫通するしかなかった。熱電対ワイヤが熱源を含む構造体を貫通することにより、熱電対ワイヤが貫通する構造体の空間を介して一部液滴が流出される状況が発生しうるので、上述したエアロゾル生成装置では、液漏れ(leakage)によるエアロゾル生成装置の部品の誤作動または損傷を防止することが困難であった。
【0007】
本開示の実施例は、圧力センサを介して気流通路の圧力変化を測定し、気流通路の圧力変化に基づいてユーザのパフ動作を感知することができるエアロゾル生成装置を提供することで、熱電対ワイヤを介してユーザのパフ動作を感知するエアロゾル生成装置の問題点を解決しようとする。
【0008】
本開示の実施例を通じて解決しようとする課題は、上述した課題に制限されず、言及されていない課題は、本明細書及び添付図面から実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
一実施例によるエアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物品が挿入される第1チャンバ、前記第1チャンバと離隔されて配置される第2チャンバ及び前記第1チャンバと前記第2チャンバとの間に提供される空気通路を含むハウジング;前記第2チャンバの内部の圧力を検出するための圧力センサ;及び前記圧力センサから圧力感知データ(pressure sensing data)を獲得し、前記圧力感知データに基づいて前記第2チャンバ内部の圧力変化量を検出し、前記第2チャンバ内部の圧力変化量が指定値以上である場合、ユーザのパフ動作が発生したことを示すお知らせを出力するプロセッサ;を含みうる。
【0010】
エアロゾル生成装置は、前記第1チャンバに挿入されるエアロゾル生成物品を加熱してエアロゾルを生成するヒータをさらに含みうる。
【0011】
エアロゾル生成装置は、前記ヒータの外周面を取り囲むように配置されて前記ヒータを密閉し、前記ヒータで発生する熱を断熱するための断熱構造体をさらに含みうる。
【0012】
前記圧力センサは、前記断熱構造体から離隔されて配置されうる。
【0013】
エアロゾル生成装置は、前記断熱構造体を迂回(bypass)するように配置され、前記圧力センサと前記プロセッサとを電気的に連結する電気的コネクタをさらに含みうる。
【0014】
前記圧力センサは、前記第2チャンバの上端に位置し、前記第2チャンバの内部と連結されうる。
【0015】
エアロゾル生成装置は、前記圧力センサを支持し、前記圧力センサと前記第2チャンバとを連結する貫通ホールを含むセンサブラケット;前記圧力センサの外側面の少なくとも一部を覆うように配置され、前記圧力センサに伝達された熱を放熱するためのセンサカバー;及び前記センサブラケットと前記センサカバーとの間で前記圧力センサの外周面の少なくとも一部を取り囲むように配置され、前記圧力センサに流入された空気の漏れを防止するための保護部材;をさらに含みうる。
【0016】
前記ヒータは、交番磁場を発生させるコイル;及び前記コイルで生成された交番磁場によって発熱してエアロゾル生成物品を加熱するサセプタ;を含みうる。
【0017】
前記プロセッサは、前記第2チャンバ内部の空気の圧力降下量(pressure drop)が指定値以上であれば、ユーザのパフ動作が発生したことを示すお知らせを出力することができる。
【0018】
前記お知らせは、視覚的お知らせ、聴覚的お知らせ及び触覚的お知らせのうち少なくとも1つを含みうる。
【0019】
エアロゾル生成装置は、ディスプレイをさらに含み、前記プロセッサは、前記ディスプレイを介してユーザのパフ動作が発生したことを示すお知らせを表示することができる。
【0020】
前記プロセッサは、ユーザのパフ動作の発生回数に基づき、前記挿入されたエアロゾル生成物品の残りのパフ回数を示す追加お知らせを出力することができる。
【0021】
他の実施例によるエアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物品が挿入されるチャンバ及び前記チャンバの一地点で前記チャンバを横切る方向に分岐される空気通路を含むハウジング;前記チャンバに挿入されるエアロゾル生成物品を加熱してエアロゾルを生成するヒータ;前記第2チャンバの内部の圧力を検出するための圧力センサ;及び前記圧力センサから圧力感知データ(pressure sensing data)を獲得し、前記圧力感知データに基づいて前記第2チャンバ内部の圧力変化量を検出し、前記第2チャンバ内部の圧力変化量が指定値以上である場合、ユーザのパフ動作が発生したことを示すお知らせを出力するプロセッサ;を含みうる。
【0022】
エアロゾル生成装置は、前記ヒータの外周面を取り囲むように配置されて前記ヒータを密閉し、前記ヒータで発生する熱を断熱するための断熱構造体;をさらに含みうる。
【0023】
前記圧力センサは、前記断熱構造体から離隔されて配置されうる。
【発明の効果】
【0024】
上述した実施例によるエアロゾル生成装置は、ユーザにユーザのパフ動作が発生したというお知らせを提供することができる。
【0025】
また、上述した実施例によるエアロゾル生成装置は、熱源で発生する熱による圧力センサの誤作動ないし損傷を減らすことができる。併せて、上述した実施例によるエアロゾル生成装置は、動作過程で発生する液漏れ(leakage)によるエアロゾル生成装置の部品の誤作動または損傷を防止することができる。
【0026】
実施例による効果が上述した効果に制限されず、言及されていない効果は、本明細書及び添付図面から実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】一実施例によるエアロゾル生成装置の斜視図である。
図2】一実施例によるエアロゾル生成装置の構成要素を概略的に示す図面である。
図3A】一実施例によるエアロゾル生成装置の断面のうち一部構成要素を拡大して図示した図面である。
図3B図3Aに図示されたエアロゾル生成装置においてユーザのパフ動作による空気の移動過程を説明するための図面である。
図4図3Aに図示されたエアロゾル生成装置においてユーザのパフ動作による気流通路の圧力変化を示すグラフである。
図5A】他の実施例によるエアロゾル生成装置の断面のうち一部構成要素を拡大して図示した図面である。
図5B図5Aに図示されたエアロゾル生成装置においてユーザのパフ動作による空気の移動過程を説明するための図面である。
図6図5Aに図示されたエアロゾル生成装置においてユーザのパフ動作による空気チャンバの圧力変化を示すグラフである。
図7A】一実施例によるエアロゾル生成装置の圧力センサと印刷回路基板とを電気的に連結するための電気的連結部材を示す斜視図である。
図7B】一実施例によるエアロゾル生成装置のハウジングと電気的連結部材の結合関係を説明するための図面である。
図8】一実施例によるエアロゾル生成装置の一部構成要素を示すブロック図である。
図9】一実施例によるエアロゾル生成装置のユーザのパフ動作を感知する過程を説明するためのフローチャートである。
図10】一実施例によるエアロゾル生成装置においてディスプレイを介して視覚的お知らせが提供されている状態を説明するための図面である。
図11】一実施例によるエアロゾル生成物品を示す図面である。
図12】他の実施例によるエアロゾル生成物品を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
実施例で使用される用語は、本開示における機能を考慮しながら、可能な限り、現在広く使用される一般的な用語を選択したが、これは、当業者の意図または判例、新たな技術の出現などによっても異なる。また、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合、当該発明の説明部分において詳細にその意味を記載する。したがって、本開示において使用される用語は、単なる用語の名称ではない、その用語が有する意味と本開示の全般にわたった内容に基づいて定義されなければならない。
【0029】
本開示で、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、それは、特に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含んでもよいということを意味する。また、本開示に記載された「-部」、「-モジュール」などの用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、それは、ハードウェアまたはソフトウェアによって具現されるか、あるいはハードウェアとソフトウェアとの結合によっても具現される。
【0030】
本開示で使用されたように、「少なくともいずれか1つの」のような表現が配列された構成要素の前にあるとき、配列されたそれぞれの構成ではない全体構成要素を修飾する。例えば、「a、b、及びcのうち少なくともいずれか1つ」という表現は、a、b、c、またはaとb、aとc、bとc、またはaとbとcを含むと解釈せねばならない。
【0031】
本開示において「エアロゾル(aerosol)」は、エアロゾル生成物質から発生した蒸気化された粒子と空気とが混合された状態の気体を意味しうる。
【0032】
また、本開示において「エアロゾル生成装置」は、ユーザの口を介してユーザの肺に直接吸入可能なエアロゾルを発生させるために、エアロゾル生成物質を用いてエアロゾルを生成する装置でもある。
【0033】
本開示において「パフ(puff)」は、ユーザの吸入を意味し、吸入とは、ユーザの口や鼻を介してユーザの口腔内、鼻腔内または肺に引き入れる状況を意味しうる。
【0034】
以下、添付図面に基づいて本開示の実施例について本開示が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施可能なように詳細に説明する。しかし、本開示の実施例は、様々な互いに異なる形態にも具現され、ここで、説明する実施例に限定されない。
【0035】
図1は、一実施例によるエアロゾル生成装置の斜視図である。
【0036】
図1を参照すれば、一実施例によるエアロゾル生成装置10は、ハウジング100、及びハウジング100の内部に挿入されうるエアロゾル生成物品20を含みうる。
【0037】
ハウジング100は、エアロゾル生成装置10の全体としての外観を形成し、エアロゾル生成装置10の構成要素を収容する内部空間(または「配置空間」)を提供することができる。図面上、ハウジング100の断面が、半円状に形成される実施例についてのみ図示されているが、ハウジング100の形状が、それに限定されるものではない。実施例によって、ハウジング100は、全体として円柱状に形成されるか、多角柱状(例えば、三角柱状または四角柱状)にも形成される。
【0038】
ハウジング100の内部空間には、ハウジング100に挿入されるエアロゾル生成物品20を加熱してエアロゾルを生成するための構成要素及びユーザのパフ動作を検出するための構成要素が配置されるが、これについての具体的な説明は後述する。
【0039】
一実施例によれば、ハウジング100は、エアロゾル生成物品20がハウジング100の内部に挿入される開口100hを含みうる。エアロゾル生成物品20の少なくとも一部は、開口100hを介してハウジング100の内部に挿入または収容されうる。
【0040】
ハウジング100の内部に挿入または収容されたエアロゾル生成物品20がハウジング100の内部で加熱されることにより、エアロゾルが生成されうる。生成されたエアロゾルは、挿入されたエアロゾル生成物品20及び/またはエアロゾル生成物品20と開口100hとの間の空間を介してエアロゾル生成装置10の外部に排出され、ユーザは、排出されるエアロゾルを吸い込むことができる。
【0041】
一実施例によるエアロゾル生成装置10は、視覚的情報が表示されるディスプレイDをさらに含みうる。
【0042】
一実施例によれば、ディスプレイDは、少なくとも一部領域がハウジング100の外側に露出されるように配置され、エアロゾル生成装置10は、ディスプレイDを介してユーザに多様な視覚的な情報を提供することができる。
【0043】
例えば、エアロゾル生成装置10は、ディスプレイDを介してユーザのパフ動作の発生有無に係わる情報または挿入されたエアロゾル生成物品20の残りのパフ回数に係わる情報を提供することができるが、ディスプレイDを介して提供される情報が上述した実施例に限定されるものではない。
【0044】
図2は、一実施例によるエアロゾル生成装置の構成要素を概略的に示す図面である。図2は、図1に図示されたエアロゾル生成装置をA-A’方向に切断した断面図であり、ハウジングの内部に配置される一部構成を示す。
【0045】
図2を参照すれば、一実施例によるエアロゾル生成装置10は、ハウジング100(例えば、図1のハウジング100)、ヒータ200、第1チャンバ300、断熱構造体400及び圧力センサ500を含みうる。一実施例によるエアロゾル生成装置10の構成要素が、それに限定されず、実施例によって他の構成要素(例えば、蒸気化器)が追加されるか、少なくとも1つの構成要素が省略されうる。
【0046】
ハウジング100は、エアロゾル生成装置10の構成要素を収容するための内部空間を含み、エアロゾル生成装置10の全体としての外観を形成することができる。図面上には、ハウジング100が全体として断面が半円状に形成される実施例についてのみ図示されているが、ハウジング100の形状が、それに限定されるものではない。実施例によって、ハウジング100は、全体として円柱状に形成されるか、多角柱状(例えば、三角柱状または四角柱状)に形成されうる。
【0047】
一実施例によれば、ハウジング100は、開口100hを含み、エアロゾル生成物品20は、開口100hを介してハウジング100の内部に挿入されうる。エアロゾル生成物品20の少なくとも一部は、開口100hを介してハウジング100の内部に挿入または収容されうる。
【0048】
ヒータ200は、開口100hを介してハウジング100の内部に挿入または収容されたエアロゾル生成物品20を加熱してエアロゾルを生成することができる。ヒータ200は、例えば、電力供給によって熱を発生させてエアロゾル生成物品20を加熱することができる。この際、エアロゾル生成物品20の加熱によって生成された蒸気化された粒子と開口100hを介してハウジング100の内部に流入された空気が混合されてエアロゾルが生成されうる。
【0049】
一実施例によれば、ヒータ200は、誘導加熱式ヒータを含みうる。例えば、ヒータ200は、電力が供給されることにより、交番磁場を生成するコイル(または「導電性コイル」)及びコイルで生成される交番磁場によって熱を発生させるサセプタを含みうる。サセプタは、ハウジング100の内部に挿入されるエアロゾル生成物品20の外周面の少なくとも一部を取り囲むように配置され、挿入されたエアロゾル生成物品20を加熱することができる。
【0050】
他の実施例によれば、ヒータ200は、電気抵抗性ヒータを含みうる。例えば、ヒータ200は、ハウジング100の内部に挿入されるエアロゾル生成物品20の外周面の少なくとも一部を取り囲むように配置されるフィルムヒータを含みうる。フィルムヒータは、導電性トラック(track)を含み、導電性トラックに電流が流れることにより、フィルムヒータが熱を発生させてハウジング100に挿入されたエアロゾル生成物品20を加熱することができる。
【0051】
さらに他の実施例によれば、ヒータ200は、ハウジング100に挿入されるエアロゾル生成物品20の内部を加熱することができる針状ヒータ、棒状ヒータ及び管状ヒータのうち少なくとも1つを含みうる。上述したヒータは、例えば、エアロゾル生成物品20の少なくとも一領域に挿入され、エアロゾル生成物品20の内部を加熱することができる。
【0052】
ヒータ200は、上述した実施例に限定されず、エアロゾル生成物品20の指定された温度まで加熱可能であれば、ヒータ200の実施例は可変されうる。本開示において「指定された温度」は、エアロゾル生成物品20に含まれたエアロゾル生成物質が加熱されてエアロゾルを生成する温度を意味しうる。指定された温度は、エアロゾル生成装置10に設定されている温度でもあるが、当該温度は、エアロゾル生成装置10の種類及び/またはユーザの操作によって変更されうる。
【0053】
第1チャンバ300(または「気流通路」)は、ハウジング100の内部空間に位置し、ヒータ200とハウジング100の外部またはエアロゾル生成装置10の外部を連結または連通することができる。一実施例によれば、第1チャンバ300は、ハウジング100の長手方向に沿って延び、第1チャンバ300の一端は、ヒータ200と連結され、他端は、開口100hと連結されうる。
【0054】
ヒータ200で生成されたエアロゾルの少なくとも一部は、ハウジング100に挿入されたエアロゾル生成物品20を通過するか、第1チャンバ300に沿って移動し、開口100hを介してハウジング100またはエアロゾル生成装置10の外部に排出されうる。また、エアロゾル生成装置10の外部の空気(以下、「外部空気」)は、開口100hを介してハウジング100の内部に流入された後、第1チャンバ300に沿ってヒータ200に向かう方向に移動することができる。
【0055】
断熱構造体400は、ヒータ200の外周面を取り囲むように配置されてヒータ200で発生する熱の外部への排出を防止することができる。一実施例において、断熱構造体400は、ヒータ200を取り囲むように配置される真空断熱層を含み、ヒータ200を真空断熱することができるが、それに限定されるものではない。
【0056】
一例示において、断熱構造体400は、ヒータ200で発生する熱の外部への排出を防止することで、ヒータ200の温度を高温に保持し、その結果、ヒータ200の作動に必要な電力量を減らしうる。
【0057】
他の例示において、断熱構造体400は、ヒータ200で発生する熱の外部への排出を防止することで、ヒータ200からハウジング100に伝達される熱の量を減少させうる。エアロゾル生成装置10は、上述した断熱構造体400を介してユーザがエアロゾル生成装置10の把持時に感じる温度を減少させうるので、エアロゾル生成装置10の使用便宜性を向上させうる。
【0058】
さらに他の例示において、断熱構造体400は、ヒータ200を密閉することで、エアロゾル生成装置10の作動過程で発生する液滴(droplet)が断熱構造体400の外部への流出を防止することができる。
【0059】
ヒータ200のエアロゾル生成過程において、一部エアロゾルの凝集によって液滴が生成され、生成された液滴は、エアロゾル生成装置10の構成要素の誤作動または損傷を引き起こしうる。例えば、エアロゾル生成過程で生成された液滴が印刷回路基板600に流入される場合、印刷回路基板600の誤作動または損傷が発生しうる。
【0060】
一実施例によるエアロゾル生成装置10は、ヒータ200を密閉する断熱構造体400を介してヒータ200のエアロゾル生成過程で発生する液滴の外部への流出を防止することで、液滴によるエアロゾル生成装置10の構成要素の誤作動または損傷を防止することができる。
【0061】
圧力センサ500は、第1チャンバ300から離隔されて配置され、第1チャンバ300と電気的または作動的に連結されてユーザのパフ動作による圧力変化を感知することができる。例えば、圧力センサ500は、空気通路を介して第1チャンバ300と連結されて第1チャンバ300の圧力変化を感知しうる。
【0062】
一実施例によれば、圧力センサ500は、ヒータ200で発生する熱による誤作動ないし損傷を防止するために、断熱構造体400と指定された距離(例えば、図2の距離「d」)ほど離隔されて配置されうる。例えば、圧力センサ500は、断熱構造体400から開口100hに向かう方向または長手方向(例えば、y方向)に離隔されて断熱構造体400の上端に配置されうる。
【0063】
本開示において「上端」は、図2の+y方向のエアロゾル生成装置10の一端を意味し、「下端」は、-y方向のエアロゾル生成装置10の他の一端を意味し、当該表現は、以下でも同じ意味として使用されうる。
【0064】
圧力センサ500が指定された温度(例えば、約70~80℃)以上にある場合、圧力センサ500の測定精度が落ちるか、圧力センサ500の故障が発生しうる。特に、圧力センサ500がヒータ200及び/または断熱構造体400と隣接して配置される場合、断熱構造体400によってヒータ200の周辺の温度が高い温度に上昇すれば、圧力センサ500がヒータ200の周辺の高い温度によって損傷される状況が発生しうる。
【0065】
一実施例によるエアロゾル生成装置10において、圧力センサ500は、ヒータ200から発生した熱によって圧力センサ500が過熱されるか、故障することを防止するために、断熱構造体400から、指定された距離dほど離隔されうる。すなわち、一実施例によるエアロゾル生成装置10は、上述した配置構造を通じて圧力センサ500の測定精密性を保持し、ユーザのパフ動作による第1チャンバ300の圧力変化を正確に感知しうる。
【0066】
一実施例によるエアロゾル生成装置10は、プロセッサ610及びバッテリ620をさらに含みうる。
【0067】
プロセッサ610は、エアロゾル生成装置10の動作を制御しうる。一例として、プロセッサ610は、ヒータ200と電気的または作動的に連結され、ヒータ200の作動を制御することができる。他の例として、プロセッサ610は、圧力センサ500と電気的または作動的に連結されて圧力センサ500の感知結果に基づいて、ユーザのパフ動作を感知することができる。
【0068】
本開示において「作動的に連結される(operatively connected)」という表現は、構成要素が無線通信によって信号を送受信するか、光学的信号及び/または磁気信号などを送受信するように連結された状態を意味し、当該表現は、以下でも同じ意味として使用されうる。
【0069】
一実施例によれば、プロセッサ610は、ハウジング100の内部空間に位置する印刷回路基板600に配置または実装されうるが、プロセッサ610の配置が、上述した実施例に限定されるものではない。
【0070】
バッテリ620は、エアロゾル生成装置10の作動に必要な電力を供給することができる。例えば、バッテリ620は、ヒータ200を動作させるために、ヒータ200に電力を供給することができる。他の例として、バッテリ620は、プロセッサ610の作動に必要な電力を供給するか、圧力センサ500の作動に必要な電力を供給することもできる。
【0071】
図3Aは、一実施例によるエアロゾル生成装置の断面のうち一部構成要素を拡大して示す図面であり、図3Bは、図3Aに図示されたエアロゾル生成装置において、ユーザのパフ動作による空気の移動過程を説明するための図面であり、図4は、図3Aに図示されたエアロゾル生成装置においてユーザのパフ動作による気流通路の圧力変化を示すグラフである。
【0072】
図3A及び図3Bを参照すれば、一実施例によるエアロゾル生成装置10は、ハウジング100、ヒータ200、第1チャンバ300、空気通路310、断熱構造体400、圧力センサ500及びプロセッサ(例えば、図2のプロセッサ610)を含みうる。図3A及び図3Bに図示されたエアロゾル生成装置10は、図2のエアロゾル生成装置10の一実施例でもある。
【0073】
ヒータ200は、ハウジング100の内部に位置し、ハウジング100に挿入されるエアロゾル生成物品20を加熱してエアロゾル生成することができる。
【0074】
一実施例によれば、ヒータ200は、図3Aに図示されたように、コイル210(または「導電性コイル」)及びサセプタ220を含み、ハウジング100に挿入されるエアロゾル生成物品20を誘導加熱方式で加熱することができる。
【0075】
コイル210は、サセプタ220の外周面を取り囲むように配置され、バッテリ(例えば、図1のバッテリ620)で供給される電力を通じて交番磁場を生成しうる。
【0076】
サセプタ220は、ハウジング100に挿入されるエアロゾル生成物品20の外周面の少なくとも一部を取り囲むように配置され、ハウジング100に挿入されるエアロゾル生成物品20を加熱することができる。サセプタ220は、例えば、コイル210で生成される交番磁場によって発熱し、その結果、エアロゾル生成物品20が加熱されうる。
【0077】
但し、ヒータ200の実施例が上述した実施例に限定されず、実施例によってヒータ200は、ハウジング100に挿入されるエアロゾル生成物品20の内部及び/または外部を加熱する電気抵抗性ヒータを含むこともできる。
【0078】
断熱構造体400は、ヒータ200の外周面を取り囲むように配置されてヒータ200を密閉してエアロゾル生成過程で生成される液滴の外部への流出を防止することができる。また、断熱構造体400は、ヒータ200を密閉してヒータ200で発生する熱が断熱構造体400を通過して外部に排出されることを防止することで、ヒータ200の周辺温度を高温に保持することができる。
【0079】
一実施例によれば、断熱構造体400は、ヒータ200の外周面の一領域(例えば、下端面及び/または側面)を取り囲むように配置される第1構造410及び第1構造410の上端に位置し、ヒータ200の外周面の他の領域(例えば、上端面)を覆う第2構造420を含みうる。
【0080】
ヒータ200は、第1構造410と第2構造420によって形成される内部空間内に位置し、第1構造410及び第2構造420は、上述したヒータ200を密閉することができる。一例として、第2構造420は、第1構造410の上端の少なくとも一領域に結合されうるが、それに限定されるものではない。他の例として、第1構造410と第2構造420は、一体に形成されうる。
【0081】
第1チャンバ300は、ハウジング100の内部とハウジング100の外部またはエアロゾル生成装置10の外部を連結するように配置されうる。第1チャンバ300は、空気またはエアロゾルがエアロゾル生成装置10の内部から外部、またはエアロゾル生成装置10の外部から内部に移動するための流動経路として動作しうる。
【0082】
一例として、エアロゾル生成装置10の内部で生成されたエアロゾルは、エアロゾルハウジング100に挿入されたエアロゾル生成物品20を通過するか、第1チャンバ300に沿って移動してエアロゾル生成装置10またはハウジング100の外部に排出されうる。他の例として、エアロゾル生成装置10の外部の空気(以下、「外部空気」)は、第1チャンバ300を介してハウジング100の内部空間に流入されうる。
【0083】
圧力センサ500は、第1チャンバ300から、指定された距離ほど離隔されて配置され、空気通路310を介して第1チャンバ300と連結されて第1チャンバ300の圧力変化を感知することができる。例えば、圧力センサ500は、第1チャンバ300から約0.5mm~10mm距離ほど離隔されて配置されうるが、それに限定されるものではない。
【0084】
圧力センサ500は、第1チャンバ300の圧力変化量に対応する電気的信号を生成し、圧力センサ500で生成された電気的信号は、圧力センサ500と電気的または作動的に連結されたプロセッサ(例えば、図2のプロセッサ610)に送信されうる。
【0085】
一実施例によれば、圧力センサ500は、センサ印刷回路基板550に配置され、センサ印刷回路基板550と印刷回路基板(例えば、図2の印刷回路基板600)とを連結する電気的連結部材を介して印刷回路基板に配置されたプロセッサと電気的に連結されうるが、それに限定されるものではない。
【0086】
空気通路310は、第1チャンバ300の一地点で第1チャンバ300を横切る方向(例えば、図2のx方向)に分岐されて第1チャンバ300と圧力センサ500とを連結しうる。例えば、空気通路310は、約0.8~12mmの断面積を有するように形成されて第1チャンバ300と圧力センサ500を連結することができるが、それに限定されるものではない。
【0087】
圧力センサ500は、空気通路310を介して第1チャンバ300と連結されることで、第1チャンバ300の圧力変化を感知することができる。圧力センサ500は、例えば、第1チャンバ300と連結または流体連結された空気通路310の圧力を感知することで、第1チャンバ300の圧力変化を感知または検出することができる。
【0088】
プロセッサは、圧力センサ500と電気的または作動的に連結され、圧力センサ500を介して感知または検出された第1チャンバ300の圧力変化量に基づいてユーザのパフ動作を感知することができる。
【0089】
一実施例によれば、プロセッサは、圧力センサ500で感知または検出された第1チャンバ300の圧力降下量に基づいてユーザのパフ動作を感知することができる。
【0090】
ユーザのパフ動作によって第1チャンバ300及び/または空気通路310の空気の少なくとも一部は、図3Bに図示されたように、エアロゾル生成物品20を通過してハウジング100の外部に排出されうる。
【0091】
そのようなユーザのパフ動作によってハウジング100の外部とハウジング100の内部との間に圧力差が発生し、その結果、第1チャンバ300及び/または空気通路310の空気の少なくとも一部がハウジング100の外部に排出されて第1チャンバ300には、圧力降下が発生しうる。
【0092】
図4のグラフを参照すれば、ユーザのパフ動作によって第1チャンバ300及び/または空気通路310で空気の流れが形成されることにより、第1チャンバ300の圧力は、約60~80Paほど減り、圧力センサ500は、第1チャンバ300の圧力降下量を感知することができる。
【0093】
図4において、パラメータ「t、t、t、」は、ユーザのパフ動作が感知され、ユーザのパフ動作によって第1チャンバ300の内部で圧力降下が発生する特定時点を示す。ユーザのパフ動作が感知される特定時点が図4に例示として開示されているが、本開示の実施例が、それに限定されるものではない。
【0094】
これにより、プロセッサは、圧力センサ500を介して感知された第1チャンバ300の圧力降下量に基づいてユーザのパフ動作を感知することができる。プロセッサは、例えば、圧力センサ500を介して感知または検出された第1チャンバ300の圧力降下量と指定値(例えば、図4のΔP)を比べて、第1チャンバ300の圧力降下量が指定値(ΔP)以上である場合、ユーザのパフ動作が遂行されたと判断しうる。
【0095】
本開示において「指定値(ΔP)」は、ユーザのパフ動作を感知するのに基準(または基準値)になる圧力降下量を意味しうる。上述した指定値(ΔP)は、エアロゾル生成装置10に予め保存された値でもあり、エアロゾル生成装置10の種類またはユーザの設定によって可変されうる。例えば、指定値(ΔP)は、約60~80Paでもあるが、それに限定されるものではない。また、図4に図示された指定値(ΔP)は、本開示の一実施例に該当し、本開示の多様な実施例で指定値(ΔP)が図4に図示された値に限定されるものではない。
【0096】
一実施例によるエアロゾル生成装置10は、第1チャンバ300の圧力降下量が指定値(ΔP)以上である場合にのみユーザのパフ動作が遂行されたと判断することで、ユーザのパフ動作をさらに正確に測定することができる。
【0097】
第1チャンバ300の圧力降下は、ユーザのパフ動作以外の他の要因(例えば、エアロゾル生成装置10の作動過程で発生するノイズ)によって誘発されうる。例えば、ユーザがエアロゾル生成装置10を把持した状態で動いたり、歩いたり、走ったりする場合、そのような動きがエアロゾル生成装置10を振動させ、ユーザがエアロゾル生成装置10のエアロゾルを吸入しない場合にも、エアロゾル生成装置10内で圧力降下が発生しうる。エアロゾル生成装置10は、測定された圧力降下量と指定値(ΔP)の比較を介してユーザのパフ動作による圧力降下は、検出し、他の要因(例えば、ノイズまたは振動)による圧力降下を無視することができる。
【0098】
一実施例によるエアロゾル生成装置10は、プロセッサの上述した動作を通じてノイズによる第1チャンバ300の圧力降下をユーザのパフ動作による圧力降下と誤認しなくなる。
【0099】
また、圧力センサ500は、熱による誤作動ないし損傷を防止するために、断熱構造体400から、指定された距離ほど離隔されて配置されうる。例えば、圧力センサ500は、断熱構造体400の上端に位置しうる。断熱構造体400の上端は、エアロゾル生成物品20が挿入される開口(例えば、図2の開口100h)に向かう断熱構造体400の上部の端部と隣接した領域を意味しうる。
【0100】
圧力センサ500の温度が指定された温度以上に到逹する場合、熱によって圧力センサ500の測定精度が落ちるか、圧力センサ500が故障する状況が発生しうる。特に、圧力センサ500がヒータ200を密閉する断熱構造体400と隣接して配置される場合、ヒータ200で発生する高温の熱によって圧力センサ500の誤作動または故障が発生しうる。
【0101】
一実施例によるエアロゾル生成装置10では、圧力センサ500が断熱構造体400から断熱構造体400の上端方向(例えば、図2のy方向)に離隔されて配置されることで、ヒータ200で発生する熱による圧力センサ500の誤作動または故障を防止することができる。
【0102】
一実施例によるエアロゾル生成装置10は、熱による圧力センサ500の誤作動ないし故障を防止するために、センサブラケット510、センサカバー520及び/または保護部材530をさらに含みうる。但し、実施例によって、上述した構成要素のうち少なくとも1つの構成が省略されうる。
【0103】
センサブラケット510は、圧力センサ500の少なくとも一領域を取り囲むように配置されて圧力センサ500を支持または固定しながら、ヒータ200で発生する熱が圧力センサ500に伝達されることを防止することができる。例えば、センサブラケット510は、圧力センサ500の第1チャンバ300に向かう一領域を取り囲むように配置されうるが、センサブラケット510の配置構造が上述した実施例に限定されるものではない。
【0104】
一実施例によれば、センサブラケット510は、空気通路310と圧力センサ500とを連結する貫通ホール510hを含み、圧力センサ500は、空気通路310及び貫通ホール510hを介して第1チャンバ300と連結または流体連結されうる。
【0105】
センサカバー520は、圧力センサ500の少なくとも一領域を覆うように配置されて圧力センサ500を支持することができる。また、センサカバー520は、熱伝導性を有する材料を含み、圧力センサ500に伝達された熱を放熱する役割を遂行することができる。例えば、ヒータ200で生成された熱の少なくとも一部が対流及び/または輻射を通じて圧力センサ500に伝達され、センサカバー520は、圧力センサ500に伝達された熱を圧力センサ500の外部(例えば、ハウジング100)に伝達(transfer)しうる。
【0106】
一実施例によれば、センサカバー520は、圧力センサ500を基準にセンサブラケット510と反対方向に位置し、圧力センサ500の他の領域を支持することができるが、センサカバー520の配置構造が上述した実施例に限定されるものではない。
【0107】
保護部材530は、圧力センサ500の外周面の少なくとも一部を取り囲むように配置されて圧力センサ500を保護し、第1チャンバ300から圧力センサ500に流入された空気の漏れを防止しうる。例えば、保護部材530は、弾性特性を有する材料(例えば、ゴム)を含めて圧力センサ500を保護しながら、圧力センサ500に流入された空気が圧力センサ500の外部に漏れることを防止しうる。
【0108】
一実施例によれば、保護部材530は、センサブラケット510とセンサカバー520との間に配置されうるが、圧力センサ500を保護し、圧力センサ500に流入された空気漏れを防止可能であれば、保護部材530の配置位置は、それに限定されない。
【0109】
すなわち、一実施例によるエアロゾル生成装置10は、上述したセンサブラケット510及び/またはセンサカバー520を通じて圧力センサ500を断熱及び/または放熱させることで、熱による圧力センサ500の誤作動ないし故障を防止することができる。その結果、エアロゾル生成装置10は、圧力センサ500の測定精密性を向上させ、ユーザのパフ動作をさらに正確に感知することができる。
【0110】
エアロゾル生成装置10は、圧力センサ500とセンサブラケット510との間に位置して圧力センサ500に伝達された熱を外部に放熱する放熱板をさらに含みうる。放熱板は、例えば、高い熱伝導性を有する材料を含み、圧力センサ500に伝達された熱を圧力センサ500の外部に伝達しうる。
【0111】
図5Aは、他の実施例によるエアロゾル生成装置の断面のうち一部構成要素を拡大して示す図面であり、図5Bは、図5Aに図示されたエアロゾル生成装置においてユーザのパフ動作による空気の移動過程を説明するための図面であり、図6は、図5Aに図示されたエアロゾル生成装置においてユーザのパフ動作による空気チャンバの圧力変化を示すグラフである。
【0112】
図6において、パラメータ「t、t、t、」は、ユーザのパフ動作が感知される特定時点を示し、「ΔP」は、指定値を意味しうる。また、ユーザのパフ動作が感知される特定時点は、図6に例示として開示されているが、本開示の実施例が、それに限定されるものではない。
【0113】
図5A及び図5Bを参照すれば、他の実施例によるエアロゾル生成装置10は、ハウジング100、ヒータ200、第1チャンバ300、空気通路310、第2チャンバ320、断熱構造体400、圧力センサ500及びプロセッサ(例えば、図2のプロセッサ610)を含みうる。他の実施例によるエアロゾル生成装置10は、図3A及び/または図3Bのエアロゾル生成装置10において第2チャンバ320が追加され、圧力センサ500の配置位置が変更されたエアロゾル生成装置でもある。
【0114】
第1チャンバ300は、ハウジング100の内部とハウジング100の外部、またはエアロゾル生成装置10の外部を連結するように配置され、空気またはエアロゾルがエアロゾル生成装置10の内部から外部、または外部から内部に移動するための流動経路として動作することができる。
【0115】
一例として、エアロゾル生成装置10の内部で生成されたエアロゾルは、ハウジング10に挿入されたエアロゾル生成物品20を通過するか、第1チャンバ300に沿って移動してエアロゾル生成装置10またはハウジング100の外部に排出されうる。他の例として、エアロゾル生成装置10の外部の空気(以下、「外部空気」)は、第1チャンバ300を介してハウジング100の内部空間に流入されうる。
【0116】
第2チャンバ320(または「空気チャンバ」)は、第1チャンバ300から、指定された距離ほど離隔されて配置され、空気通路310を介して第1チャンバ300と連結または流体連結されうる。第2チャンバ320は、例えば、第1チャンバ300からハウジング100の長手方向を横切る方向に離隔されて第1チャンバ300と独立した空間に配置されうる。
【0117】
空気通路310は、第1チャンバ300の一地点において第1チャンバ300を横切る方向に分岐され、第1チャンバ300と第1チャンバ300と離隔された第2チャンバ320を連結または連通することができる。例えば、空気通路310の一端は、第1チャンバ300と連結され、空気通路310の他端は、第2チャンバ320と連結されることで、第1チャンバ300と第2チャンバ320とが連結されうる。
【0118】
上述した連結構造を介して第1チャンバ300の空気が空気通路310に沿って移動して第2チャンバ320に流入されるか、第2チャンバ320の空気が空気通路310を介して第1チャンバ300に排出されうる。すなわち、空気通路310は、第1チャンバ300と第2チャンバ320との間の空気移動経路として動作しうる。
【0119】
圧力センサ500は、第1チャンバ300から、指定された距離ほど離隔され、第2チャンバ320と隣接した一領域に位置して第2チャンバ320に収容された空気の圧力変化を感知しうる。例えば、圧力センサ500は、第2チャンバ320の内部空間と連結または流体連結されて第2チャンバ320に収容された空気の圧力変化を感知しうる。
【0120】
一実施例によれば、圧力センサ500は、第2チャンバ320の内部空間に収容された空気の圧力変化量に対応する電気的信号を生成し、圧力センサ500で生成された電気的信号は、圧力センサ500と作動的に連結されたプロセッサに伝送されうる。
【0121】
一例として、圧力センサ500は、センサ印刷回路基板550に配置され、センサ印刷回路基板550と印刷回路基板(例えば、図2の印刷回路基板600)とを連結する電気的連結部材を介して印刷回路基板に配置されたプロセッサと電気的に連結されうる。但し、これについての具体的な説明は後述する。
【0122】
一実施例によれば、圧力センサ500は、断熱構造体400から、指定された距離ほど離隔されるように配置されてヒータ200及び/または断熱構造体400から伝達される熱による圧力センサ500の誤作動または故障を防止することができる。
【0123】
圧力センサ500が高温の環境が保持されるヒータ200及び/または断熱構造体400と隣接して配置される場合、ヒータ200及び/または断熱構造体400から圧力センサ500に伝達される熱によって圧力センサ500が誤作動するか、故障する状況が発生しうる。
【0124】
一実施例によるエアロゾル生成装置10では、第2チャンバ320及び圧力センサ500が断熱構造体400から、指定された距離ほど離隔されて配置されることで、圧力センサ500に伝達される熱の量を減らしうる。結果として、エアロゾル生成装置10は、上述した構造を介して熱による圧力センサ500の誤作動または故障を防止することができる。
【0125】
圧力センサ500は、例えば、断熱構造体400を基準に断熱構造体400の上端に向かう方向(例えば、図2のy方向)に離隔されて配置されうるが、圧力センサ500の配置構造が上述した実施例に限定されるものではない。断熱構造体400の上端に向かう方向は、エアロゾル生成物品20がハウジング100に挿入される開口に向かう方向を意味しうる。
【0126】
また、圧力センサ500は、第1チャンバ300から離隔された第2チャンバ320の上端に位置してヒータ200及び/または断熱構造体400から伝達される熱の量を減らしうる。
【0127】
第2チャンバ320の上端は、エアロゾル生成物品の延長方向を基準に第2チャンバ320の上側端部、または断熱構造体400に向かう第2チャンバ320の一側端部と反対となる反対側端部を意味しうる。
【0128】
例えば、圧力センサ500が第2チャンバ320の側面または下端に配置される場合、圧力センサ500と高温の環境が保持されるヒータ200及び/または断熱構造体400との距離が近くなり、ヒータ200及び/または断熱構造体400から伝達される熱によって圧力センサ500が誤作動または故障する状況が発生しうる。
【0129】
一方、一実施例によるエアロゾル生成装置10では、圧力センサ500が第2チャンバ320の上端に配置することで、圧力センサ500とヒータ200及び/または断熱構造体400との距離が、圧力センサ500が第2チャンバ320の下端または側面に配置されるときに比べて、遠くなるようにしうる。結果として、エアロゾル生成装置10は、上述した圧力センサ500の配置構造を介してヒータ200及び/または断熱構造体400から圧力センサ500に伝達される熱の量を減らすことで、熱による圧力センサ500の誤作動ないし故障を防止することができる。
【0130】
但し、圧力センサ500の配置構造が上述した実施例に限定されず、実施例によって圧力センサ500が第2チャンバ320の側面または下端に配置されうる。
【0131】
一実施例によるエアロゾル生成装置10は、熱による圧力センサ500の誤作動ないし故障を防止するために、センサブラケット510、センサカバー520、保護部材530及び/または放熱板540をさらに含みうる。但し、実施例によって、上述した構成要素のうち少なくとも1つの構成(例えば、放熱板540)が省略されうる。
【0132】
センサブラケット510は、圧力センサ500の少なくとも一領域を取り囲むように配置されて圧力センサ500を支持または固定しながら、ヒータ200で発生する熱が圧力センサ500に伝達されることを防止することができる。
【0133】
例えば、センサブラケット510は、第2チャンバ320の上端に位置して圧力センサ500の第2チャンバ320に向かう一領域を取り囲むように配置されうるが、センサブラケット510の配置構造が上述した実施例に限定されるものではない。他の例(図示せず)として、圧力センサ500が第2チャンバ320の側面または下端に配置される場合、センサブラケット510は、第2チャンバ320の側面または下端に配置されうる。
【0134】
一実施例によれば、センサブラケット510は、第2チャンバ320と圧力センサ500を連結する貫通ホール510hを含み、センサブラケット510によって支持される圧力センサ500は、上述した貫通ホール510hを介して第2チャンバ320と連結または流体連結されうる。
【0135】
センサカバー520は、圧力センサ500の少なくとも一領域を覆うように配置されて圧力センサ500を支持することができる。また、センサカバー520は、熱伝導性を有する材料を含めて圧力センサ500に伝達された熱を放熱する役割を遂行することができる。例えば、ヒータ200で生成された熱の少なくとも一部が対流及び/またはコピーを通じて圧力センサ500に伝達され、センサカバー520は、圧力センサ500に伝達された熱を圧力センサ500の外部(例えば、ハウジング100)に伝達しうる。
【0136】
一実施例によれば、センサカバー520は、圧力センサ500を基準にセンサブラケット510と反対方向に位置し、圧力センサ500の他の領域を支持可能であるが、センサカバー520の配置構造が上述した実施例に限定されるものではない。
【0137】
保護部材530は、圧力センサ500の外周面の少なくとも一部を取り囲むように配置されて圧力センサ500を保護し、第1チャンバ300で圧力センサ500に流入された空気が漏れることを防止しうる。例えば、保護部材530は、弾性特性を有する材料(例えば、ゴム)を含めて圧力センサ500を保護しながら、圧力センサ500に流入された空気が圧力センサ500の外部への漏れを防止しうる。
【0138】
一実施例によれば、保護部材530は、センサブラケット510とセンサカバー520との間に配置されうるが、圧力センサ500を保護し、圧力センサ500に流入された空気の漏れを防止可能であれば、保護部材530の配置位置は、それに限定されない。
【0139】
放熱板540は、圧力センサ500とセンサブラケット510との間に位置し、高い熱伝導性を有する材料(例えば、アルミニウム)を含み、圧力センサ500に伝達された熱を放熱することができる。例えば、放熱板540は、ヒータ200及び/または断熱構造体400から圧力センサ500に伝達された熱を圧力センサ500の外部に伝達することで、圧力センサ500に伝達された熱を放熱することができるが、それに限定されるものではない。
【0140】
プロセッサは、圧力センサ500と電気的または作動的に連結され、圧力センサ500で感知された第2チャンバ320に収容された空気の圧力変化量に基づいてユーザのパフ動作を感知することができる。
【0141】
一実施例によれば、プロセッサは、圧力センサ500で感知された第2チャンバ320の圧力降下量に基づいてユーザのパフ動作を感知することができる。
【0142】
ユーザのパフ動作によって第1チャンバ300及び/または第2チャンバ320の空気の少なくとも一部は、図5Bに図示されたように、エアロゾル生成物品20を通過してハウジング100の外部に排出されうる。
【0143】
例えば、ユーザのパフ動作によってハウジング100の外部の圧力が減少することにより、ハウジング100の内部とハウジング100の外部との間には、圧力差が発生し、その結果、第1チャンバ300及び/または第2チャンバ320の空気の少なくとも一部がハウジング100の外部に排出されて第1チャンバ300及び第2チャンバ320には、圧力降下が発生しうる。
【0144】
これにより、プロセッサは、圧力センサ500を介して感知された第2チャンバ320の圧力降下量に基づいてユーザのパフ動作を感知することができる。例えば、プロセッサは、圧力センサ500を介して感知された第2チャンバ320の圧力降下量と指定値とを比較し、第2チャンバ320の圧力降下量が指定値(例えば、図6のP)以上の場合、ユーザのパフ動作が遂行されたと判断することができる。
【0145】
一実施例によるエアロゾル生成装置10は、第1チャンバ300ではない第2チャンバ320に収容された空気の圧力変化量を感知することで、第1チャンバ300の圧力変化量を感知するときに比べて、ユーザのパフ動作をさらに正確に感知しうる。
【0146】
ヒータ200及び/または断熱構造体400で発生した熱の少なくとも一部が第1チャンバ300及び空気通路310を介して第2チャンバ320内に伝達されることにより、第2チャンバ320に収容された空気に熱が加えられて第2チャンバ320内に収容された空気の運動エネルギーが増加しうる。第1チャンバ300に存在する空気と異なって、第2チャンバ320内に収容された空気は、一定空間内に存在することにより、空気の運動エネルギーの増加は、第2チャンバ320の圧力増加につながりうる。
【0147】
結果として、第2チャンバ320は、エアロゾル生成装置10の作動過程で第1チャンバ300に比べて、相対的に高い圧力を保持することができる。例えば、前述した図4図6のグラフを参照すれば、第1チャンバ300の圧力は、エアロゾル生成装置10の作動過程において約100980~101020Paの範囲内で保持される一方、第2チャンバ320の圧力は、第1チャンバ300よりも高い約101600~101800Paの範囲で保持されることを確認しうる。
【0148】
第2チャンバ320が第1チャンバ300に比べて相対的に高い圧力を保持することにより、ユーザのパフ動作による第2チャンバ320の圧力降下量は、第1チャンバ300の圧力降下量よりも大きくなる。例えば、図4図6のグラフを再び参照すれば、第1チャンバ300では、ユーザのパフ動作によって約40~60Paの圧力降下が発生する一方、第2チャンバ320では、ユーザのパフ動作によって約150~300Paの圧力降下が発生することを確認することができる。
【0149】
エアロゾル生成装置10の作動環境または作動状況によって圧力センサ500にノイズが発生してユーザのパフ動作がない場合にも、圧力センサ500で第2チャンバ320の圧力強化が感知される状況が発生しうる。
【0150】
この際、ユーザのパフ動作による圧力降下量が少ない場合、ノイズによる圧力降下とユーザのパフ動作による圧力降下との区分が困難であり、エアロゾル生成装置10がノイズによる圧力降下をユーザのパフ動作による圧力降下と認識する状況が発生しうる。
【0151】
一方、一実施例によるエアロゾル生成装置10は、ユーザのパフ動作による圧力降下量が大きい第2チャンバ320の圧力降下量に基づいてユーザのパフ動作を感知することで、ノイズによる第2チャンバ320の圧力降下をユーザのパフ動作による圧力降下と誤認しなくなる。すなわち、一実施例によるエアロゾル生成装置10は、第2チャンバ320の圧力降下量に基づいてユーザのパフ動作を感知することで、ノイズによる誤認を減らしてユーザのパフ動作をさらに正確に把握することができる。
【0152】
また、一実施例によるエアロゾル生成装置10は、第2チャンバ320の圧力変化量に基づいてユーザのパフ動作を感知することで、第2チャンバ320の圧力変化量によって変化する圧力センサ500の信号レベルをスケールアップ(scale-up)(例えば、信号の振幅を拡大する)するか、圧力センサ500から受信された信号を増幅させずとも、ユーザのパフ動作を正確に感知することができる。
【0153】
すなわち、エアロゾル生成装置10は、スケールアップまたは信号増幅動作を省略しても、ユーザのパフ動作を正確に感知することができるので、ユーザのパフ動作感知に必要な時間を短縮しうる。同時に、エアロゾル生成装置10は、プロセッサのユーザのパフ動作を感知する過程を単純化し、プロセッサの電力消費量を減らし、その結果、エアロゾル生成装置10の作動時間を増加させうる。
【0154】
以下、図7A及び図7Bを参照して、圧力センサ500とプロセッサとを電気的に連結するための構成要素について具体的に説明する。
【0155】
図7Aは、一実施例によるエアロゾル生成装置の圧力センサと印刷回路基板とを電気的に連結するための電気的連結部材を示す斜視図であり、図7Bは、一実施例によるエアロゾル生成装置のハウジングと電気的連結部材の結合関係を説明するための図面である。
【0156】
図7A及び/または図7Bに図示された電気的連結部材700は、図2図3A及び/または図5Aのエアロゾル生成装置10に含まれうる。
【0157】
図7Aを参照すれば、一実施例によるエアロゾル生成装置10は、圧力センサ500とプロセッサ610とを電気的に連結するための電気的連結部材700を含みうる。
【0158】
一実施例によれば、圧力センサ500の印刷回路基板550に配置(または「実装」)され、プロセッサ610は、センサ印刷回路基板550と離隔された印刷回路基板600に配置されうる。
【0159】
電気的連結部材700は、センサ印刷回路基板550と印刷回路基板600とを電気的に連結することで、センサ印刷回路基板550に配置された圧力センサ500と印刷回路基板600に配置されたプロセッサ610を連結することができる。例えば、電気的連結部材700は、一端700aがセンサ印刷回路基板550に連結され、他端700bが印刷回路基板600に連結されることで、圧力センサ500とプロセッサ610とを電気的または作動的に連結することができる。
【0160】
一実施例によれば、電気的連結部材700は、軟性印刷回路基板(FPCB, flexible printed circuit board)でもあるが、それに限定されるものではない。他の実施例において、電気的連結部材700は、電線及び同軸ケーブル(coaxial cable)のうち少なくとも1つを含みうる。
【0161】
電気的連結部材700は、圧力センサ500とプロセッサ610とを電気的または作動的に連結するが、断熱構造体400を回避するように配置されうる。
【0162】
本開示において「電気的連結部材が断熱構造体を回避するように配置される」という表現は、電気的連結部材700が断熱構造体400の外側に沿って延びるように配置されるか、電気的連結部材700が断熱構造体400を迂回するように配置されて電気的連結部材700が断熱構造体400を貫通しないように配置されることを意味しうる。
【0163】
一実施例によれば、電気的連結部材700は、少なくとも一部領域が断熱構造体400から所定の距離lほど離隔された状態で圧力センサ500とプロセッサ610とを電気的に連結することができるが、それに限定されるものではない。他の実施例によれば、電気的連結部材700は、少なくとも一部領域が断熱構造体400の外周面と接触しうる。
【0164】
既存のエアロゾル生成装置は、熱電対ワイヤ(Thermocouple wire)を介してヒータとプロセッサとを連結し、熱伝導ワイヤを介して感知されるヒータの温度または電流変化に基づいてユーザのパフ動作を感知することが一般的であった。
【0165】
熱電対ワイヤをヒータに連結するためには、熱電対ワイヤがヒータを取り囲む断熱構造体400の一部領域を通過しなければならない。ヒータ周辺に液滴が発生すれば、液滴が、電対ワイヤが収容される断熱構造体400の内部空間を介して断熱構造体400の外部に排出されうる。従来には、排出された液滴は、エアロゾル生成装置10の内部の他の構成要素に流入され、エアロゾル生成装置10の構成要素を損傷させてしまっていた。
【0166】
一実施例によるエアロゾル生成装置10は、熱電対ワイヤではない圧力センサ500を介してユーザのパフ動作を感知し、断熱構造体400を回避するように配置された電気的連結部材700を通じて圧力センサ500とプロセッサ610とを連結することで、断熱構造体400の外部への液滴の流出を防止することができる。
【0167】
すなわち、一実施例によるエアロゾル生成装置10では、上述した電気的連結部材700を通じて断熱構造体400を貫通せずとも、圧力センサ500とプロセッサ610とを連結し、その結果、断熱構造体400を貫通する空間を介して液滴が流出されることを防止することができる。
【0168】
一実施例によれば、電気的連結部材700は、断熱構造体400を回避して配置されるように少なくとも一部領域が折曲または屈曲された形状に形成されうるが、電気的連結部材700の形状が上述した実施例に限定されるものではない。
【0169】
図7Bを参照すれば、一実施例によるエアロゾル生成装置10のハウジング100(例えば、図2図3A及び/または図5Aのハウジング100)は、電気的連結部材700を支持または固定させるためのガイド溝101をさらに含みうる。
【0170】
一実施例によれば、ガイド溝101は、ハウジング100の内側面100iに形成され、ガイド溝101に収容される電気的連結部材700を支持または固定することができる。例えば、電気的連結部材700は、ガイド溝101に嵌合されてガイド溝101によって支持または固定されうるが、それに限定されるものではない。
【0171】
他の実施例によれば、エアロゾル生成装置10は、ハウジング100の内側面100iから電気的連結部材700に向かう方向に突出する少なくとも1つの突出部材を含みうる。
【0172】
少なくとも1つの突出部材は、例えば、電気的連結部材700の一領域と接触して電気的連結部材700を支持し、その結果、エアロゾル生成装置10の使用過程で電気的連結部材700の位置が固定されうる。
【0173】
図8は、一実施例によるエアロゾル生成装置の一部構成要素を示すブロック図である。
【0174】
図8を参照すれば、一実施例によるエアロゾル生成装置10は、圧力センサ500(例えば、図3A及び/または図5Aの圧力センサ500)、プロセッサ610(例えば、図2図7のプロセッサ610)及びディスプレイD(例えば、図1のディスプレイD)を含みうる。
【0175】
プロセッサ610は、圧力センサ500と電気的に連結され、圧力センサ500で感知される気流通路(例えば、図3Aの第1チャンバ300)及び/または空気チャンバ(例えば、図5Aの第2チャンバ320)の圧力変化量に基づいてユーザのパフ動作を感知することができる。
【0176】
例えば、ユーザのパフ動作時、エアロゾル生成装置10の内部と外部との間に圧力差が発生してエアロゾル生成装置10の内部空気の少なくとも一部がエアロゾル生成装置10の外部に排出されて気流通路及び/または空気チャンバに圧力降下が発生しうる。
【0177】
これにより、プロセッサ610は、圧力センサ500で感知される気流通路及び/または空気チャンバの圧力降下量に基づいて、ユーザのパフ動作を感知することができる。例えば、プロセッサ610は、気流通路及び/または空気チャンバの圧力降下量が指定値以上である場合、ユーザのパフ動作が遂行または発生したと判断しうる。
【0178】
エアロゾル生成装置10の作動過程で発生するノイズによってユーザのパフ動作がない場合にも、流通路及び/または空気チャンバの圧力降下が発生しうる。一実施例によるエアロゾル生成装置10は、気流通路及び/または空気チャンバの圧力降下量が指定値以上である場合、ユーザのパフ動作が遂行または発生したと判断することで、ユーザのパフ動作をさらに精密に測定することができる。
【0179】
プロセッサ610は、ユーザのパフ動作が遂行されたという判断に基づいて、ユーザのパフ動作が発生したことを示すお知らせ(または「ユーザお知らせ」)を出力することができる。
【0180】
お知らせは、例えば、視覚的な情報を介してユーザのパフ動作が発生したことを知らせる視覚的お知らせ、聴覚的な情報(例えば、音)を介してユーザのパフ動作が発生したことを知らせる聴覚的お知らせ及び触覚的な情報(例えば、振動)を介してユーザのパフ動作が発生したことを触覚的お知らせのうち少なくとも1つを含みうるが、それに限定されるものではない。
【0181】
一例示において、プロセッサ610は、ディスプレイD及び/またはLEDを介してユーザのパフ動作が発生したことを示すお知らせを表示することで、ユーザのパフ動作が発生したことを示すお知らせを出力することができる。
【0182】
他の例示において、プロセッサ610は、スピーカを介して音を発生させることで、ユーザのパフ動作が発生したことを示すお知らせを出力することができる。さらに他の例示において、プロセッサ610は、モータ及び/またはアクチュエータを通じて振動を発生させることで、ユーザのパフ動作が発生したことを示すお知らせを出力しうる。
【0183】
また、プロセッサ610は、ユーザのパフ回数に基づいてエアロゾル生成装置10に挿入されたエアロゾル生成物品(例えば、図2のエアロゾル生成物品20)の残りのパフ回数(または、「残余パフ回数」)を計算またはカウントし、ユーザに残りのパフ回数に対応するお知らせを出力することができる。
【0184】
一実施例によれば、プロセッサ610は、ユーザのパフ動作が遂行されたと判断される場合、ユーザのパフ回数をカウントし、既定のエアロゾル生成物品の総パフ回数とカウントされたユーザのパフ回数との差を通じてエアロゾル生成装置10に挿入されたエアロゾル生成物品の残りのパフ回数を計算することができる。
【0185】
例えば、プロセッサ610は、既定のエアロゾル生成物品の総パフ回数が14回であり、カウントされたユーザのパフ回数が4回である場合、挿入されたエアロゾル生成物品の残りのパフ回数を10回と計算することができる。
【0186】
プロセッサ610は、例えば、視覚的お知らせ、聴覚的お知らせ及び触覚的お知らせのうち少なくとも1つのお知らせを介してユーザに残りのパフ回数に係わる情報を提供することができるが、それに限定されるものではない。
【0187】
図9は、一実施例によるエアロゾル生成装置のユーザのパフ動作を感知する過程を説明するためのフローチャートであり、図10は、一実施例によるエアロゾル生成装置においてディスプレイを介して視覚的お知らせが提供されている状態を説明するための図面である。
【0188】
以下、図9に図示されたエアロゾル生成装置のユーザのパフ動作を感知する過程を説明するに当たって、図3A図5A及び/または図8に図示されたエアロゾル生成装置10の構成要素に基づいて説明する。
【0189】
図9を参照すれば、901段階において、一実施例によるエアロゾル生成装置10は、圧力センサ500(例えば、図3A及び/または図5Aの圧力センサ500)を介して第1チャンバ300(例えば、図3Aの第1チャンバ300)及び/または第2チャンバ320(例えば、図5Aの第2チャンバ320)の圧力変化を感知することができる。
【0190】
第1チャンバ300及び/または第2チャンバ320の圧力変化量に係わる情報は、圧力センサ500によって感知され、圧力センサ500からプロセッサ610に伝送されうる。
【0191】
902段階において、一実施例によるエアロゾル生成装置10のプロセッサ610は、ユーザのパフ動作を感知するために、901段階を介して感知された第1チャンバ300及び/または第2チャンバ320の圧力変化量と指定値とを比較することができる。
【0192】
本開示において「指定値」は、ユーザのパフ動作を感知するのに基準(または基準値)となる圧力降下量を意味し、当該表現は、以下でも同じ意味として使用されうる。上述した指定値は、エアロゾル生成装置10のプロセッサ610またはメモリに保存された値でもあり、指定値は、ユーザの操作によって可変されうる。
【0193】
例えば、ユーザのパフ動作時、エアロゾル生成装置10の内部と外部との圧力差が発生してエアロゾル生成装置10の内部空気の少なくとも一部がエアロゾル生成装置10の外部に排出されて第1チャンバ300及び/または第2チャンバ320に圧力降下が発生しうる。
【0194】
これにより、プロセッサ610は、ユーザのパフ動作を感知するために第1チャンバ300及び/または第2チャンバ320の圧力降下量と指定値(例えば、図4図6の指定値(ΔP))とを比較し、第1チャンバ300及び/または第2チャンバ320の圧力降下量が指定値以上であるか否かを判断することができる。
【0195】
903段階において、一実施例によるエアロゾル生成装置10のプロセッサ610は、第1チャンバ300及び/または第2チャンバ320の圧力降下量が指定値以上であると判断される場合、ユーザのパフ動作の発生を指定された方式で出力することができる。
【0196】
指定された方式は、例えば、ディスプレイD及び/またはLEDを通じて視覚的お知らせを提供する方式、スピーカを通じて聴覚的お知らせ(例えば、音)を提供する方式及びモータ及び/またはアクチュエータを通じて触覚的お知らせ(例えば、振動)を提供する方式のうち少なくとも1つを含むことができるが、それに限定されるものではない。
【0197】
一実施例によれば、プロセッサ610は、902段階において、第1チャンバ300及び/または第2チャンバ320の圧力降下量が指定値以上であると判断される場合、ユーザのパフ動作が遂行されたと判断し、ユーザにユーザのパフ動作発生に係わるお知らせを提供することができる。
【0198】
それと違って、一実施例によるエアロゾル生成装置10のプロセッサ610は、第1チャンバ300及び/または第2チャンバ320の圧力降下量が指定値より小さい場合、ノイズによって圧力降下が発生したか、圧力変化がないと判断し、901段階及び902段階を再び遂行することができる。
【0199】
一実施例によるエアロゾル生成装置10のプロセッサ610は、ユーザのパフ回数に基づいてエアロゾル生成物品20の残りのパフ回数を計算し、ユーザに残りのパフ回数に対応するユーザ知らせを提供することができる。
【0200】
例えば、プロセッサ610は、ユーザのパフ動作が遂行されたと判断される場合、ユーザのパフ回数をカウントし、既定のエアロゾル生成物品20の総パフ回数とカウントされたユーザのパフ回数との差に基づいてエアロゾル生成物品20の残りのパフ回数を計算することができる。
【0201】
プロセッサ610は、上述した過程を通じて計算されたエアロゾル生成物品20の残りのパフ回数に係わるお知らせを多様な方式で出力することができる。
【0202】
一実施例によれば、プロセッサ610は、図10に図示されたように、ハウジング100の外周面の少なくとも一領域に配置されたディスプレイDと電気的または作動的に連結され、ディスプレイDを通じて残りのパフ回数に対応する視覚的お知らせを出力することができる。
【0203】
例えば、プロセッサ610は、ディスプレイDに残りのパフ回数を表示することで、ユーザに、エアロゾル生成物品20の残りのパフ回数に係わる情報を知らせることができる。但し、ディスプレイDに表示される視覚的情報が、図10に図示された実施例に限定されず、ユーザに残りのパフ回数に係わる情報を知らせることができるならば、ディスプレイDに表示される視覚的情報は可変されうる。
【0204】
他の実施例によれば、プロセッサ610は、聴覚及び/または触覚を介してユーザに残りのパフ回数に係わる情報を知らせることができる。例えば、プロセッサ610は、残りのパフ回数に対応する音を発生させる聴覚的お知らせ、または残りのパフ回数に対応する振動を発生させる触覚的お知らせを介してユーザに残りのパフ回数に係わる情報を提供することができる。
【0205】
さらに他の実施例によれば、プロセッサ610は、視覚的お知らせ、聴覚的お知らせ及び触覚的お知らせのうち少なくとも2個を介してユーザに残りのパフ回数に係わる情報を提供することもできる。例えば、プロセッサ610は、視覚的お知らせと聴覚的お知らせとを同時に提供するか、視覚的お知らせ、聴覚的お知らせ及び触覚的お知らせをいずれも提供しうる。
【0206】
以下、図11及び図12を参照して、エアロゾル生成物品の例を説明する。
【0207】
図11は、一実施例によるエアロゾル生成物品を示す図面であり、図12は、他の実施例によるエアロゾル生成物品を示す図面である。
【0208】
図11を参照すれば、エアロゾル生成物品20は、タバコロッド21及びフィルタロッド22を含む。
【0209】
図11には、フィルタロッド22が単一セグメントと図示されているが、それに限定されない。すなわち、フィルタロッド22は、複数のセグメントによっても構成される。例えば、フィルタロッド22は、エアロゾルを冷却するセグメント及びエアロゾル内に含まれた所定の成分をフィルタリングするセグメントを含みうる。また、必要によって、フィルタロッド22には、他の機能を遂行する少なくとも1つのセグメントをさらに含みうる。
【0210】
エアロゾル生成物品20は、少なくとも1枚のラッパ24によって包装されうる。ラッパ24には、外部空気が流入されるか、内部気体が流出される少なくとも1つの穴(hole)が形成されうる。一例として、エアロゾル生成物品20は、1枚のラッパ24によって包装されうる。他の例として、エアロゾル生成物品20は、2以上のラッパ24によって重畳して包装されうる。例えば、第1ラッパ241によってタバコロッド21が包装され、ラッパ242、243、244によってフィルタロッド22が包装されうる。そして、単一ラッパ245によってエアロゾル生成物品20全体が再包装されうる。もし、フィルタロッド22が複数のセグメントで構成されているならば、それぞれのセグメントがラッパ242、243、244によって包装されうる。
【0211】
タバコロッド21は、エアロゾル生成物質を含む。例えば、エアロゾル生成物質は、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール及びオレイルアルコールのうち少なくとも1つを含みうるが、それらに限定されない。また、タバコロッド21は、風味剤、湿潤剤及び/または有機酸(organic acid)のような他の添加物質を含みうる。また、タバコロッド21には、メントールまたは保湿剤などの加香液が、タバコロッド21に噴射されることで添加されうる。
【0212】
タバコロッド21は、多様にも作製される。例えば、タバコロッド21は、シート(sheet)によって作製され、ストランド(strand)によっても作製される。また、タバコロッド21は、タバコシートが細かく切られた刻みタバコによっても作製される。また、タバコロッド21は、熱伝導物質によって取り囲まれうる。例えば、熱伝導物質は、アルミ箔のような金属箔でもあるが、それに限定されない。一例として、タバコロッド21を取り囲む熱伝導物質は、タバコロッド21に伝達される熱を均一に分散させてタバコロッドに加えられる熱伝導率を向上させ、これにより、タバコの味を向上させうる。また、タバコロッド21を取り囲む熱伝導物質は、誘導加熱式ヒータによって加熱されるサセプタとしての機能が行える。この際、図面に図示されていないが、タバコロッド21は、外部を取り囲む熱伝導物質以外にも追加のサセプタをさらに含みうる。
【0213】
フィルタロッド22は、酢酸セルロースフィルタでもある。一方、フィルタロッド22の形状には、制限がない。例えば、フィルタロッド22は、円柱状ロッドでもあり、内部に中空を含むチューブ状ロッドでもある。また、フィルタロッド22は、リセス状ロッドでもある。もし、フィルタロッド22が複数のセグメントで構成された場合、複数のセグメントのうち少なくとも1つが異なる形状にも作製されうる。
【0214】
また、フィルタロッド22には、少なくとも1つのカプセル23が含まれうる。ここで、カプセル23は、香味を発生させる機能を遂行しても、エアロゾルを発生させる機能を遂行してもよい。例えば、カプセル23は、香料を含む液体を被膜で覆い包んだ構造でもある。カプセル23は、球状または円筒状を有することができるが、それに制限されない。
【0215】
図12を参照すれば、エアロゾル生成物品30は、前端プラグ33をさらに含みうる。前端プラグ33は、タバコロッド31において、フィルタロッド32に反対となる一側に位置しうる。前端プラグ33は、タバコロッド31の外部への離脱を防止し、喫煙中にタバコロッド31から液状化されたエアロゾルがエアロゾル発生装置(図11ないし図13の1)に流れて行くことを防止することができる。
【0216】
フィルタロッド32は、第1セグメント321及び第2セグメント322を含みうる。ここで、第1セグメント321は、図11のフィルタロッド22の第1セグメントに対応し、第2セグメント322は、図11のフィルタロッド22の第3セグメントに対応しうる。
【0217】
エアロゾル生成物品30の直径及び全長は、図11のエアロゾル生成物品20の直径及び全長に対応しうる。例えば、前端プラグ33の長さは、約7mm、タバコロッド31の長さは、約15mm、第1セグメント321の長さは、約12mm、第2セグメント322の長さは、約14mmでもあるが、それらに限定されない。
【0218】
エアロゾル生成物品30は、少なくとも1枚のラッパ35によって包装されうる。ラッパ35には、外部空気が流入されるか、内部気体が流出される少なくとも1つの穴(hole)が形成されうる。例えば、第1ラッパ351によって前端プラグ33が包装され、第2ラッパ352によってタバコロッド31が包装され、第3ラッパ353によって第1セグメント321が包装され、第4ラッパ354によって第2セグメント322が包装されうる。そして、第5ラッパ355によってエアロゾル生成物品30全体が再包装されうる。
【0219】
また、第5ラッパ355には、少なくとも1つの穿孔36が形成されうる。例えば、穿孔36は、タバコロッド31を取り囲む領域に形成されうるが、それに制限されない。穿孔36は、図12及び図13に図示されたヒータ13によって形成された熱をタバコロッド31の内部に伝達する役割を遂行することができる。
【0220】
また、第2セグメント322には、少なくとも1つのカプセル34が含まれうる。ここで、カプセル34は、香味を発生させる機能を遂行しても、アロゾルを発生させる機能を遂行してもよい。例えば、カプセル34は、香料を含む液体を被膜で覆い包んだ構造でもある。カプセル34は、球状または円筒状の形状を有することができるが、それに制限されない。
【0221】
本実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者は、前記記載の本質的な特性から外れない範囲で変形された形態として具現可能であるということを理解するであろう。したがって、開示された方法は、限定的な観点ではなく、説明的な観点で考慮されねばならない。本発明の範囲は、前述した説明ではなく、請求範囲に示されており、それと同等な範囲内にある全ての違いは、本発明に含まれていると解釈されねばならない。
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5A
図5B
図6
図7A
図7B
図8
図9
図10
図11
図12
【国際調査報告】