(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-15
(54)【発明の名称】エアロゾル生成物品及びそれを収容するエアロゾル生成装置
(51)【国際特許分類】
A24D 1/20 20200101AFI20240308BHJP
A24D 3/04 20060101ALI20240308BHJP
A24D 3/17 20200101ALI20240308BHJP
A24C 5/01 20200101ALI20240308BHJP
A24F 40/30 20200101ALI20240308BHJP
A24F 40/20 20200101ALI20240308BHJP
【FI】
A24D1/20
A24D3/04
A24D3/17
A24C5/01
A24F40/30
A24F40/20
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023559836
(86)(22)【出願日】2022-04-07
(85)【翻訳文提出日】2023-09-27
(86)【国際出願番号】 KR2022005010
(87)【国際公開番号】W WO2022216072
(87)【国際公開日】2022-10-13
(31)【優先権主張番号】10-2021-0045204
(32)【優先日】2021-04-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム、テ フン
【テーマコード(参考)】
4B045
4B144
4B162
【Fターム(参考)】
4B045AA21
4B045AA50
4B045AB16
4B045BA05
4B045BA08
4B045BB03
4B045BB05
4B045BC07
4B045BC16
4B045BC23
4B144CG01
4B144CL07
4B144CM01
4B162AA03
4B162AA05
4B162AA07
4B162AA22
4B162AB01
4B162AB12
4B162AB23
4B162AB28
4B162AC22
4B162AC27
4B162AC41
(57)【要約】
本開示の一側面によるエアロゾル生成物品は、タバコロッドと、前記タバコロッドの一側に配置される前端プラグと、前記タバコロッドの他側に配置されるフィルタロッドと、タバコロッドの内部に配置され、エアロゾルが移動するエアロゾル移送管とを含んでもよい。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タバコロッドと、
前記タバコロッドの一側に配置される前端プラグと、
前記タバコロッドの他方に配置されるフィルタロッドと、
前記タバコロッドの内部に配置され、エアロゾルが移動するエアロゾル移送管と、を含む、エアロゾル生成物品。
【請求項2】
前記エアロゾル移送管は前記タバコロッドの内部にのみ位置する、請求項1に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項3】
前記エアロゾル移送管は前記前端プラグの内部に延長される、請求項1に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項4】
前記エアロゾル移送管は前記フィルタロッドの内部に延長される、請求項1に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項5】
前記エアロゾル移送管は前記タバコロッドの長手方向に平行に形成される、請求項1に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項6】
前記エアロゾル移送管はベンディング区間を有する、請求項1に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項7】
前記エアロゾル移送管は前記タバコロッドの中央に配置される、請求項1に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項8】
前記タバコロッドの全体積に対して、前記エアロゾル移送管の体積は10ないし90パーセント(%)である、請求項1に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項9】
前記エアロゾル移送管は複数からなる、請求項1に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項10】
前記エアロゾル移送管は円形の断面形状を有する、請求項1に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項11】
請求項1のエアロゾル生成物品を加熱する加熱部と、
電源部と、
前記電源部により前記加熱部に供給される電源を制御する制御部と、を含む、エアロゾル生成装置。
【請求項12】
液状組成物を加熱してエアロゾルを生成するエアロゾル生成部をさらに含み、
前記エアロゾル生成部から生成された前記エアロゾルは、前記前端プラグを介して前記エアロゾル生成物品の内部に流入する、請求項11に記載のエアロゾル生成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、エアロゾル生成物品及びエアロゾル生成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、一般的な巻きタバコの短所を克服する代替方法に関する需要が増加している。巻きタバコの短所を克服するための代替方法の1つとしてカートリッジ及び巻きタバコを両方とも使用するハイブリッドタイプエアロゾル発生システムがある。
【0003】
ハイブリッドタイプエアロゾル発生システムは、巻きタバコを加熱して発生したエアロゾルと外部から巻きタバコ内に流入したエアロゾルを一緒に喫煙するシステムである。
【0004】
ハイブリッドタイプエアロゾル発生システムは、喫煙される大部分のエアロゾルはカートリッジから機械的に直接発生させる。ハイブリッドタイプエアロゾル発生システムは、巻きタバコを加熱するかまたは蒸す過程で発生する特有の良くない匂いがほとんどなく、霧化量が多い長所があり、伝統的な煙草の喫煙感を提供する利点がある。
【0005】
霧化量を増加させるために、喫煙される大部分のエアロゾルはカートリッジから機械的に直接発生されるため、ハイブリッドタイプエアロゾル発生システムは機械的に生成されたエアロゾルが巻きタバコの内部を通過する過程で最大限少なく濾過されることが、霧化量を高める重要な要素である。
【0006】
しかしながら、従来のハイブリッドタイプエアロゾル発生システムは、機械的に発生したエアロゾルが巻きタバコを通過しながらタバコの葉によりかなりの量が濾過されるため、霧化量が大きく減少するようになる。
【0007】
前記の問題を解決するために、多様な実施例は、霧化量が豊富に発生しうる構造を有するエアロゾル生成物品及びエアロゾル生成装置を提供することである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
一実施例によれば、タバコロッドと、前記タバコロッドの一側に配置される前端プラグと、前記タバコロッドの他側に配置されるフィルタロッドと、前記タバコロッドの内部に配置され、エアロゾルが移動するエアロゾル移送管とを含むエアロゾル生成物品が提供されることができる。
【発明の効果】
【0009】
前記のように、本開示の一側面によるエアロゾル生成物品及びエアロゾル生成装置は、エアロゾルがタバコロッドの内部を通過しながら霧化量が大きく減少することを防止することができる。
【0010】
従って、使用者が豊富な霧化量と共に巻きタバコ特有の味と香りを感じることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本開示の第1実施例によるエアロゾル生成物品の概略的な斜視図である。
【
図2】本開示の第1実施例の前端プラグの変形例である。
【
図3】本開示の第1実施例によるエアロゾル生成物品の断面図である。
【
図5】タバコロッドの内部に複数のエアロゾル移送管が配置された断面図である。
【
図6】本開示の第1実施例のエアロゾル移送管の変形例である。
【
図7】本開示の第1実施例のエアロゾル移送管の変形例である。
【
図8】本開示の第1実施例のエアロゾル移送管の変形例である。
【
図9】本開示の第2実施例によるエアロゾル生成物品の断面図である。
【
図10】本開示の第2実施例のエアロゾル移送管の変形例である。
【
図11】本開示の第2実施例のエアロゾル移送管の変形例である。
【
図12】本開示の第2実施例のエアロゾル移送管の変形例である。
【
図13】本開示の第3実施例によるエアロゾル生成物品の断面図である。
【
図14】本開示の第3実施例のエアロゾル移送管の変形例である。
【
図15】本開示の第3実施例のエアロゾル移送管の変形例である。
【
図16】本開示の第3実施例のエアロゾル移送管の変形例である。
【
図17】エアロゾル移送管の一部がベンディングされた区間を有するエアロゾル生成物品の断面図である。
【
図18】本開示の第1実施例によるエアロゾル生成物品が挿入されたエアロゾル生成装置の斜視図である。
【
図19】
図18のエアロゾル生成装置の概略的な構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本開示の一側面によるエアロゾル生成物品は、タバコロッドと、前記タバコロッドの一側に配置される前端プラグと、前記タバコロッドの他側に配置されるフィルタロッドと、前記タバコロッドの内部に配置され、エアロゾルが移動するエアロゾル移送管とを含んでもよい。
【0013】
前記エアロゾル移送管は前記タバコロッドの内部にのみ位置してもよい。
【0014】
前記エアロゾル移送管は前記前端プラグの内部に延長してもよい。
【0015】
前記エアロゾル移送管は前記フィルタロッドの内部に延長してもよい。
【0016】
前記エアロゾル移送管は前記タバコロッドの長手方向と平行に形成されてもよい。
【0017】
前記エアロゾル移送管は少なくとも一部においてベンディング区間を有してもよい。
【0018】
前記エアロゾル移送管は前記タバコロッドの中央に配置されてもよい。
【0019】
前記タバコロッドの全体体積に対して、前記エアロゾル移送管が占める体積は10ないし90体積パーセントであってもよい。
【0020】
前記エアロゾル移送管は複数からなってもよい。
【0021】
前記エアロゾル移送管は円形の断面形状を有してもよい。
【0022】
本開示の他の側面によるエアロゾル生成装置は、前記エアロゾル生成物品を加熱する加熱部と、電源部と、前記電源部により前記加熱部に供給される電源を制御する制御部とを含んでもよい。
【0023】
液状組成物を加熱してエアロゾルを生成するエアロゾル生成部をさらに含み、前記エアロゾル生成部から生成された前記エアロゾルは前記前端プラグを介して前記エアロゾル生成物品内部に流入してもよい。
【0024】
本開示は多様な変換を加えることができ、様々な実施例を有することができるため、特定の実施例を例示して詳細な説明に詳しく説明しようとする。しかしながら、これは本開示を特定の実施形態に対して限定しようとするものではなく、本開示の思想及び技術範囲に含まれる全ての変換、均等物ないし代替物を含むものと理解されるべきである。
【0025】
明細書全体において使用される用語は、特定の実施例を説明するためのものに過ぎず、本開示を限定しようとする意図ではない。単数の表現は文脈上明らかに他の意味を持たない限り、複数の表現を含む。明細書全体において、「含む」又は「有する」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品又はそれらを組み合わせたものが存在することを指定するためのものであり、1つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素及び部品又はこれらを組み合わせたものの存在又は付加可能性を予め排除しないものと理解されるべきである。
【0026】
以下、添付の図面を参照して本開示の好ましい実施例を詳細に説明する。ここで、添付の図面において同一の構成要素はできる限り同一の符号で表されていることに留意する。また、本開示の要旨を不明確にする公知の機能及び構成に関する詳細な説明は省略する。同様の理由から、添付の図面における一部の構成要素は誇張または省略されるか、概略的に示されている。
【0027】
以下、本開示の一実施例によるエアロゾル生成物品について説明する。
【0028】
図1は、本開示の第1実施例による露出したエアロゾル生成物品の概略的な斜視図であり、
図2は、本開示の第1実施例の前端プラグの変形例であり、
図3は、本開示の第1実施例によるエアロゾル生成物品の断面図であり、
図4は、
図3のB-Bに沿って切り取った図である。
【0029】
図1ないし
図4を参照すると、本開示の第1実施例によるエアロゾル生成物品100は、前端プラグ110、タバコロッド130、フィルタロッド150、エアロゾル移送管160及びラッパー170を含んでもよい。ここで、
図1ないし
図4に示されている構成要素の以外に他の汎用的な構成要素がエアロゾル生成物品100にさらに含まれてもよいことを本実施例と関連した技術分野において通常の知識を有する者であれば理解できる。
【0030】
本実施例によるエアロゾル生成物品100は、後述のエアロゾル生成装置300(
図18及び
図19参照)に挿入されて加熱されてもよい。この時、エアロゾル生成物品100が加熱されると、使用者に主流煙(mainstream smoke)が伝達される。主流煙はエアロゾル生成物品100の内部において上流から下流に流れる気流である。ここで、上流は前端プラグ110側を意味し、下流はフィルタロッド150側を意味する。エアロゾル生成物品100の使用者は、エアロゾル生成物品100の下流側端部を介して主流煙を吸入することができる。
【0031】
エアロゾル生成物品100は円筒状に形成されてもよい。ここで、エアロゾル生成物品100の直径は4.7mmないし9.9mmであってもよい。前端プラグ110、タバコロッド130及びフィルタロッド150も直径が4.7mmないし9.9mmである円筒状であってもよい。
【0032】
また、エアロゾル生成物品100は35mmないし60mmの長さを有してもよい。前端プラグ110の長さは4mmないし9mmであってもよい。タバコロッド130の長さは12mmないし19mmであってもよく、フィルタロッド150の長さは19mmないし32mmであってもよい。
【0033】
エアロゾル生成物品100と構成要素の形状、直径及び長さに対する数値が例示されているが、必ずしもこれに限定されるものではない。エアロゾル生成物品100の形成と数値は、当業者により採用できる範囲で一部変更されることができる。
【0034】
前端プラグ110はエアロゾル生成物品100の上流側端部に位置し、タバコロッド130がエアロゾル生成物品100から離脱することを防止することができる。前端プラグ110は、タバコロッド130を中心にフィルタロッド150に対向するタバコロッド130の上流側端部に位置してもよい。
【0035】
前端プラグ110は外部からタバコロッド130に不純物が流入することを防止し、喫煙中に液状化したエアロゾルがエアロゾル生成装置300(
図18及び
図19参照)に流れ込むことを防止する。
【0036】
また、エアロゾル生成物品100がエアロゾル生成装置300に挿入される場合、前端プラグ110はエアロゾル生成物品100がエアロゾル生成装置300に固定されるようにエアロゾル生成物品100を支持することができる。
【0037】
前端プラグ110は、捲縮されたシートを含んでもよい(図示せず)。ここで、捲縮されたシートは高分子素材で構成されたシートであってもよい。例えば、高分子素材は、紙、セルロースアセテート(cellulose acetate)、リヨセル(lyocell)、ポリ乳酸(polylactic acid)の少なくとも1つを含んでもよい。しかしながら、高分子素材は必ずしもこれに限定されるものではなく、前端プラグ構造に応じて捲縮されたシートを含まないこともある。
【0038】
前端プラグ110の捲縮されたシートに後述のエアロゾル生成物品質が含浸されてもよい。また、風味剤、湿潤剤及び/又は有機酸(organic acid)のような他の添加物質及び加香液が捲縮されたシートに吸収された状態で前端プラグ110に含まれることができる。
【0039】
前端プラグ110に含まれるエアロゾル生成物品質にはニコチンが除外されてもよい。例えば、前端プラグ110は、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール及びオレイルアルコールの少なくとも1つを含む。しかしながら、前端プラグ110に含まれるエアロゾル生成物品質は必ずしもこれに限定されない。例えば、前端プラグ110は、グリセリンとプロピレングリコールが約8:2の割合で混合された物質を含んでもよい。ただし、前述の混合比率に限定されない。
【0040】
前端プラグ110はセルロースアセテート(cellulose acetate)フィルタであってもよい。例えば、前端プラグ110は、セルロースアセテートトウにトリアセチンなどの可塑剤を添加して製作されてもよい。また、セルロースアセテートトウに前述のエアロゾル生成物品質が含まれてもよい。それだけでなく、風味剤、湿潤剤及び/又は有機酸(organic acid)のような他の添加物質が含有されてもよい。しかしながら、前端プラグ110の材質及び種類は必ずしもこれに限定されるものではなく、当業者により採用できる範囲内で変更できる。
【0041】
一部の実施例において、前端プラグ110の材質に応じて、前端プラグ110にはエアロゾル生成物品100の内部に主流煙を形成するために外部からエアロゾルを流入させる通孔111が形成されてもよい。例えば、前端プラグ110がセルロースアセテートトウを含む場合、
図2に示すように、前端プラグ110には通孔111が形成される。ここで、通孔111は円形またはY字状の断面を有してもよいが、通孔の断面形状は必ずしもこれに限定されず、多様な断面形状を有することができる。
【0042】
一部の実施例において、前端プラグ110がエアロゾル生成物品質が含浸された捲縮シートを含む場合、
図1に示すように、前端プラグ110には通孔が形成されないこともある。
【0043】
この時、エアロゾル生成物品100の一部がエアロゾル生成装置300に挿入される場合、エアロゾル生成装置300から生成されたエアロゾルが前端プラグ110を介してエアロゾル生成物品100の内部に流入し、前記エアロゾルがエアロゾル生成物品100の内部において主流煙を形成して使用者に伝達されることができる。また、エアロゾル生成物品質を含む前端プラグ110の内部で生成されたエアロゾルが主流煙を形成して使用者に伝達されることもできる。
【0044】
また、前端プラグ110の通孔にはエアロゾル生成物品100を加熱するエアロゾル生成装置300の加熱部370(
図19参照)が挿入されてもよい。
図19では、加熱部370がエアロゾル生成物品100の周りに配置されるものと示されているが、このような開示に限定されない。例えば、ヒータ370は、前端プラグ110の通孔111に対応する形状として通孔111の内部に挿入されることもできる。
【0045】
前端プラグ110は、エアロゾル生成物品100を識別するための構成をさらに含んでもよい。エアロゾル生成物品100は多様な味と香りなどを表すことができるが、このような多様な種類のエアロゾル生成物品100を互いに識別するための構成を含んでもよい。例えば、前端プラグ110はエアロゾル生成装置300に含まれたコイルのインダクタンス(inductance)を変化させてエアロゾル発生物品の種類を識別するための金属ホイルを含んでもよい。しかしながら、必ずしもこれに限定されるものではなく、エアロゾル生成物品100を識別するための構成は、前端プラグ110の以外にタバコロッド130に含まれることもできる。
【0046】
タバコロッド130は、前端プラグ110とフィルタロッド150との間に配置されるが、エアロゾルを生成するタバコ媒質131を含んでもよい。タバコロッド130に流入したエアロゾルがタバコロッド130を通過しながら、巻きタバコ特有の味と香りがエアロゾルに盛り込まれることができる。より具体的に、タバコロッド130のタバコ媒質はニコチンを含有することができる。その結果、エアロゾルがタバコロッド130を通過する過程でニコチンはエアロゾルに混入されて主流煙を喫煙する使用者に巻きタバコ特有の味と香りを感じさせることができる。
【0047】
例えば、ニコチンはフリーベースニコチン(free base nicotine)またはニコチン塩(nicotine salt)のいずれか1つ以上であってもよく、ニコチンは自然に発生するニコチンであってもよく、合成ニコチンであってもよい。
【0048】
ニコチン塩は、ニコチンに有機酸または無機酸を含む適切な酸を添加することにより形成される。ニコチン塩の形成のための酸は、血中ニコチン吸収速度、ヒータの加熱温度、香味または風味、溶解度などを考慮して適切に選択される。例えば、ニコチン塩の形成のための酸は、ベンゾ酸、乳酸、サリチル酸、ラウリン酸、ソルビン酸、レブリン酸、ピルビン酸、ホルム酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、クエン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、フェニル酢酸、酒石酸、コハク酸、フマル酸、グルコン酸、サッカリン酸、マロン酸又はリンゴ酸から構成された群から選択される単独の酸または前記群から選択される2つ以上の酸の混合であってもよいが、これに限定されない。
【0049】
一方、タバコ媒質部110のタバコ媒質は多様な形態で製作できる。例えば、タバコ媒質は、シート(sheet)で製作されてもよく、ストランド(strand)で製作されてもよい。また、タバコ媒質131はタバコシートを切り刻んだタバコ刻みで製作されてもよい。また、タバコ媒質131はタバコを含む顆粒形態で製作されてもよい。
【0050】
タバコロッド130は円筒状に形成されてもよい。しかしながら、タバコロッド130の形状は必ずしもこれに限定されるものではなく、多様な形状の断面を有するバー(bar)形状に形成されてもよい。
【0051】
ここで、タバコロッド130はタバコシートをじゃばら折りして円筒状に製作するか、タバコストランド、タバコ刻みまたはタバコ顆粒を円筒状に成形して製作してもよい。
【0052】
タバコロッド130がタバコシートを細かく切った複数のタバコストランドからなる場合、タバコロッド130は複数のタバコストランドが互いに同じ方向(平行)にまたは無作為に合わさって形成されてもよい。具体的に、タバコロッド130は複数のタバコストランドが合わさって形成され、エアロゾルが通過できる縦方向の複数のチャンネルが形成されることができる。ここで、タバコストランドのサイズ及び配列に応じて、縦方向のチャンネルは均一または不均一である。
【0053】
タバコロッド130は、霧化量を増加させるためにエアロゾル生成物品質をさらに含んでもよい。例えば、エアロゾル生成物品質は、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール及びオレイルアルコールのうち少なくとも1つを含んでもよいが、これに限定されない。
【0054】
タバコロッド130はタバコロッドから生成されるエアロゾルに香味を追加するために香味物質をさらに含んでもよい。例えば、タバコロッド130は、風味剤、湿潤剤及び/又は有機酸(organic acid)などの他の添加物を含んでもよい。また、タバコロッド130には、メンソールまたは保湿剤などの加香液が、タバコロッド130に噴射されることにより添加されることができる。
【0055】
ここで、風味剤は、甘草、ショ糖、果糖シロップ、イソスイート(isosweet)、ココア、ラベンダ、シナモン、カルダモン、セロリ、フェヌグリーク、カスカリラ、白檀、ベルガモット、ゼラニウム、蜂蜜エッセンス、ローズオイル、バニラ、レモンオイル、オレンジオイル、ミントオイル、桂皮、キャラウェイ、コニャック、ジャスミン、カモマイル、メントール、桂皮、イランイラン、サルビア、スペアミント、生姜、コリアンダー 又はコーヒーなどを含んでもよい。また、湿潤剤は、グリセリンまたはプロピレングリコールなどを含んでもよい。
【0056】
タバコロッド130は熱伝導物質により包まれてもよい。熱伝導物質はタバコロッド130に伝達される熱を均等に分散させてタバコロッド130に伝達される熱伝導率を向上させ、これにより、タバコの味を向上させることができる。熱伝導物質は金属ホイルであってもよく、例えば、熱伝導物質はアルミニウムであってもよい。しかしながら、熱伝導物質は必ずしもこれに限定されるものではなく、熱伝導物質として使われる多様な物質が適用できる。
【0057】
フィルタロッド150はエアロゾル生成物品100の下流側端部に位置して、エアロゾルを含む主流煙を冷却するか、主流煙に含まれた物質をろ過することができる。フィルタロッド150はタバコロッド130を中心に前端プラグ110に対向するタバコロッド130の下流側端部に位置してもよい。
【0058】
フィルタロッド150は、単一セグメントまたは複数のセグメントからなってもよい。
図1ないし
図4のエアロゾル生成物品100が単一セグメントとして示されているが、必ずしもこれに限定されず、複数のセグメントからなってもよい。例えば、フィルタロッド150が複数のセグメントからなる場合、フィルタロッド150はエアロゾルを冷却するセグメントとタバコロッドから生成されるエアロゾルに含まれる物質をろ過するセグメントとを含む。また、フィルタロッド150は、必要に応じて他の機能を実行するセグメントをさらに含んでもよい。
【0059】
フィルタロッド150がエアロゾルを冷却するセグメントを含む場合、このようなセグメントは高分子物質または生分解性高分子物質で製作されてもよい。ここで、高分子物質は、ゼラチン、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリウレタン(PU)、フッ化エチレンプロピレン(FEP)及びそれらの組み合わせを含むが、これに限定されない。また、生分解性高分子物質としては、ポリ乳酸(PLA)、ポリヒドロキシブチレート(PHB)、セルロースアセテート、ポリエプシロンカプロラクトン(PCL)、ポリグリコール酸(PGA)、ポリヒドロキシアルカノエート(PHAs)及びデンプン系熱可塑性樹脂が含まれるが、これに限定されない。
【0060】
また、フィルタロッド150が物質を濾過するセグメントを含む場合、このようなセグメントは前述の前端プラグ110と同一の構成であってもよい。例えば、フィルタロッド150はセルロースアセテート(cellulose acetate)フィルタであってもよく、セルロースアセテートトウにトリアセチンなどの可塑剤を添加して製作されてもよい。しかしながら、前記セグメントの材質及び種類は必ずしもこれに限定されるものではなく、当業者により採用できる範囲内で変更できる。
【0061】
フィルタロッド150は多様な形状に形成されることができる。例えば、フィルタロッド150は円筒形ロッドであってもよく、内部に中空(hollow)を含むチューブ型ロッドであってもよい。また、フィルタロッド150はリセス(recess)型ロットであってもよい。ここで、フィルタロッド150が複数のセグメントからなる場合、複数のセグメントのそれぞれが相異なる形状に形成されてもよい。
【0062】
フィルタロッド150は香味を発生するように製作されることもできる。例えば、フィルタロッド150に加香液が噴射されてもよく、加香液が塗布される別途の繊維がフィルタロッド150の内部に含まれてもよい。
【0063】
または、フィルタロッド150には少なくとも1つのカプセル(図示せず)が含まれてもよい。カプセルは香味を発生させることも、エアロゾルを発生させることもできる。例えば、カプセルは香料または味を含む液体を皮膜で包む構造であり得る。ここで、カプセルは球形または円筒形の形状を有してもよいが、カプセルの形状は必ずしもこれに限定されるものではない。
【0064】
本実施例によれば、エアロゾル移送管160がタバコロッド130の内部に配置されて、エアロゾル移送管160の内部に流入するエアロゾルが前端プラグ110からフィルタロッド150に直接移送されることができる。
【0065】
具体的に、エアロゾル移送管160は、外部から流入したエアロゾルAの一部をタバコロッド130のタバコ媒質131間を通過せずに直接前端プラグ110からフィルタロッド150に移送させることができる。ここで、「外部から流入したエアロゾル」はエアロゾル生成物品100の内部で生成されたエアロゾルではなく、エアロゾル発生装置300(
図18及び
図19参照)で生成されたエアロゾルを意味する。また、エアロゾル移送管160は、前端プラグ110の内部で生成されたエアロゾルの一部をタバコロッド130のタバコ媒質131間を通過せずに直接前端プラグ110からフィルタロッド150に移送させることができる。すなわち、エアロゾル移送管160は、外部から流入したエアロゾルAだけでなく、前端プラグ110の内部で生成されたエアロゾルを移送させることもできる。
【0066】
エアロゾル移送管160は、タバコロッド130の内部に位置するとともに、エアロゾル移送管160の入口は前端プラグ110に向かい、エアロゾル移送管160の出口はフィルタロッド150に向かうようにタバコロッド130の内部に配置されてもよい。ここで、エアロゾル移送管160の入口はエアロゾルが流入する所であり、エアロゾル移送管160の出口はエアロゾルが流出する所を意味する。
【0067】
本実施例では、エアロゾル移送管160の入口及び出口が前述の形態でのみ配置されれば、エアロゾル移送管160の中間区間は多様な形態で配置されてもよい。例えば、エアロゾル移送管160の中間区間は直線の形態で配置されるか(
図3参照)、ベンディングされた形態で配置されるか(
図17参照)、曲がりくねった形態で配置されるか、傾斜した形態で配置されるなどの多様な形態であってもよい。すなわち、エアロゾル移送管160の入口及び出口がそれぞれ前端プラグ110及びフィルタロッド150に向ければ、エアロゾル移送管160の中間区間はいかなる形態も可能である。ただし、好ましくは、
図3に示すように、エアロゾル移送管160は直線の形態でタバコロッド130の延長方向に沿って平行に形成されることができる。
【0068】
ここで、エアロゾル移送管160の入口は前端プラグ110とタバコロッド130が接する部分に位置し、エアロゾル移送管160の出口はタバコロッド130とフィルタロッド150が接する部分に位置してもよい。より具体的に、エアロゾル移送管160の入口と出口はタバコロッド130の両側端部に位置してもよい。
【0069】
エアロゾル移送管160はタバコロッド130の内部に少なくとも1つ以上が配置される。
図4に示すように、タバコロッド130の内部に1つのエアロゾル移送管160が配置されるか、または、
図5に示す追加実施例のようにタバコロッド130の内部に複数のエアロゾル移送管160が配置される。ここで、複数のエアロゾル移送管160の直径は互いに同一であってもよく、互いに異なる直径を有してもよい。
【0070】
タバコロッド130の内部に1つのエアロゾル移送管160が配置される場合、エアロゾルが円滑に移送されるようにエアロゾル移送管160はタバコロッド130の中央に配置されてもよい。
【0071】
エアロゾル移送管160は、様々な断面形状を有することができる。例えば、エアロゾル移送管160は円形断面、多角形断面、Y字状断面などを有することができる。
【0072】
エアロゾル移送管160は、紙、金属、織物、プラスチックなどの多様な材質で形成されることができる。例えば、金属の場合はアルミニウムが使用されてもよく、プラスチックの場合は熱硬化性プラスチックが使用されてもよい。しかしながら、エアロゾル移送管160の材質は必ずしもこれに限定されない。
【0073】
エアロゾル移送管160のサイズに関しては、エアロゾル移送管160の体積はタバコロッド130の体積に関連して予め定められたパーセント範囲内でパーセントで提供されることができる。具体的に、エアロゾル移送管160が占める体積は、タバコロッド130の全体体積に対して10ないし90体積パーセント(%)であり得る。エアロゾル移送管160が占める体積が10体積パーセント(%)未満である場合、エアロゾル移送管160を介して直接移送されるエアロゾルの量が十分ではないため、十分な霧化量が期待できない。また、エアロゾル移送管160が占める体積が90体積パーセント(%)超過である場合、外部に流出する霧化量は多いが、タバコロッド130を通過して巻きタバコ特有の味と香りが十分にエアロゾルに含まれない可能性がある。
【0074】
タバコロッド130に流入したエアロゾルはタバコロッド130を経るとともに、タバコロッド130の内部のタバコ媒質131により相当量のエアロゾルが濾過されるようになり、フィルタロッド150を通過して外部に排出される霧化量が大きく減少する可能性がある。しかしながら、本実施例によれば、少なくとも一部のエアロゾルはタバコ媒質131間を経ずに直接エアロゾル移送管160を介してフィルタロッド150を通過して外部に排出されることができる。従って、エアロゾルがエアロゾル生成物品100を通過しながら霧化量が減少することを減らすことができる。また、これにより、主流煙を喫煙する使用者が巻きタバコ特有の味、香りと共に豊かな霧化量を感じることができる。
【0075】
また、本実施例では、エアロゾル移送管160の入口及び出口がタバコロッド130の端部と対応することにより、エアロゾルがタバコロッド130のタバコ媒質131間を経ずに円滑に通過して豊富な霧化量を提供することができる。
【0076】
一方、
図6ないし
図8を参照して、本開示の第1実施例によるエアロゾル移送管160の変形例を説明する。
図6ないし
図8のエアロゾル移送管160A、160B、160Cは、タバコロッド130内に位置するが、エアロゾル移送管160A、160B、160Cの入口または出口のうち少なくとも1つがタバコロッド130の端部と対応しないこともある。
【0077】
図6を参照すると、エアロゾル移送管160Aの入口及び出口は両方ともタバコロッド130の端部から離隔する。エアロゾル移送管160Aはタバコロッド130内に位置するが、エアロゾル移送管160Aの入口及び出口がタバコロッド130の端部と対応していないため、エアロゾル移送管160Aに沿って移送されるエアロゾルは一部区間においてタバコ媒質131を通過することがある。
【0078】
また、
図7のエアロゾル移送管160Bは出口がタバコロッド130の端部と重畳されず、
図8のエアロゾル移送管160Cは入口がタバコロッド130の端部と重畳されない。これにより、エアロゾル移送管160B、160Cに沿って移送されるエアロゾルは、一部区間においてタバコ媒質131を通過することがある。
【0079】
ラッパー(wrapper)170はエアロゾル生成物品100を包装することができる。ラッパー170にはエアロゾル生成物品100に外気が流入するか、内部空気が流出するように、少なくとも1つの穿孔(図示せず)が形成されてもよい。エアロゾル生成物品100は、単一ラッパーにより包装されることもでき、複数のラッパーにより重複的または多重的に包装されることもできる。
【0080】
タバコロッド130とフィルタロッド150は、それぞれ別のラッパーにより個別に包装されてもよい。タバコロッド130とフィルタロッド150が個別に包装される場合、個別に包装される構成が総体的に他のラッパーにより再包装されることもできる。
【0081】
以下では、本開示の第2実施例及びその変形例によるエアロゾル生成物品について説明する。
【0082】
図9は、本開示の第2実施例によるエアロゾル生成物品の断面図であり、
図10ないし
図12は、本開示の第2実施例のエアロゾル移送管の変形例である。
【0083】
図9を参照して説明すると、第2実施例によるエアロゾル生成物品は、エアロゾル移送管161を除いて前記第1実施例によるエアロゾル生成物品100と同一の構造で構成されているので、同一の構成に対する重複説明は省略する。
【0084】
本実施例によれば、
図9に示すように、エアロゾル移送管161はタバコロッド130内に配置されるだけでなく、前端プラグ110の内部に延長されてもよい。ここで、エアロゾル移送管161の入口は前端プラグ110の上流側端部と対応し、エアロゾル移送管161の出口はタバコロッド130の下流と対応してもよい。
【0085】
これにより、外部から流入したエアロゾルAの一部は、前端プラグ110の内部も経ずに直接エアロゾル移送管161に沿って移動することができる。従って、前端プラグ110を経る過程でエアロゾルが減少することをさらに減らすことができる。
【0086】
一方、
図10ないし
図12を参照して、本開示の第2実施例によるエアロゾル移送管161の変形例を説明する。
図10ないし
図12のエアロゾル移送管161A、161B、161Cは前端プラグ110まで延長されるが、エアロゾル移送管161A、161B、161C)の入口または出口の少なくとも1つが、それぞれ前端プラグ110の上流側端部とタバコロッド130の下流側端部に対応しなくてもよい。
【0087】
図10を参照すると、エアロゾル移送管161Aの入口は、前端プラグ110の上流側端部と離隔する。
図11では、エアロゾル移送管161Bの入口及び出口のそれぞれは前端プラグ110の上流側端部とタバコロッド130の下流側端部に対応しない。また、
図12では、エアロゾル移送管161Cの出口はタバコロッド130の右側端部と重畳せずに離隔する。
【0088】
以下では、本開示の第3実施例及びその変形例によるエアロゾル生成物品について説明する。
【0089】
図13は、本開示の第3実施例によるエアロゾル生成物品の断面図であり、
図14ないし
図16は、本開示の第3実施例のエアロゾル移送管の変形例である。
【0090】
図13を参照して説明すると、第3実施例によるエアロゾル生成物品は、エアロゾル移送管166を除いては前記第1実施例によるエアロゾル生成物品100と同一の構造で構成されているので、同一の構成に関する重複説明は省略する。
【0091】
本実施例によれば、
図13に示すように、エアロゾル移送管166はタバコロッド130内に配置されるだけでなく、フィルタロッド150の内部に延長される。ここで、エアロゾル移送管166の入口はタバコロッド130の上流側端部と対応し、エアロゾル移送管166の出口はフィルタロッド150内部に位置する。ここで、エアロゾル移送管166の出口はフィルタロッド150の下流側端部と対応しない。これは、フィルタロッド150により濾過されずに直接使用者にエアロゾルが到達することを防止するためである。
【0092】
これにより、エアロゾル移送管166に流入したエアロゾルはタバコロッド130を経ずに移動しながら、フィルタロッド150の一部も経ずに移動することができる。従って、フィルタロッド150の一部区間を経る過程でエアロゾルが減少することをさらに減らすことができる。
【0093】
一方、
図14ないし
図16を参照して、本開示の第3実施例によるエアロゾル移送管166の変形例を説明する。
【0094】
図14を参照すると、エアロゾル移送管166Aの入口はタバコロッド130の上流側端部と離隔する。
図15では、エアロゾル移送管166Bの入口は前端プラグ110まで延長されて前端プラグ110の下流側端部に対応する。
図16では、エアロゾル移送管166Cの入口が前端プラグ110の内部の一部まで延長される。
【0095】
以下、本開示の第1実施例によるエアロゾル生成物品が挿入されたエアロゾル生成装置について説明する。
【0096】
図18は、本開示の第1実施例によるエアロゾル生成物品が挿入されたエアロゾル生成装置の斜視図であり、
図19は、
図18のエアロゾル生成装置の概略的な構成図である。
【0097】
図18及び
図19を参照すると、本実施例によるエアロゾル生成装置300は、加熱部370、電源部330、制御部310及びエアロゾル生成部350を含んでもよい。ここで、
図18及び
図19に示されている構成要素の以外に、他の汎用的な構成要素がエアロゾル生成装置300にさらに含まれてもよいことを本実施例と関連した技術分野において通常の知識を有する者であれば理解できる。一方、
図19において、電源部330、制御部310及びエアロゾル生成部350が一列に配置されることが示されるが、必要に応じて電源部330、制御部310及びエアロゾル生成部350の配置は変更されてもよい。
【0098】
エアロゾル生成装置300にはエアロゾル生成物品100を挿入されてもよい。エアロゾル生成物品100は、固定手段によりエアロゾル生成装置300に固定されてもよい。一部の実施例では、エアロゾル生成物品100の前端プラグ110が固定手段に該当する。しかしながら、前端プラグ110の以外に他の固定手段が付加されることもできる。
【0099】
加熱部370はエアロゾル生成物品100を加熱することができる。電源部330から供給された電源により加熱部370が加熱され、これにより、加熱部370がエアロゾル生成物品100に熱を伝達する。
【0100】
加熱部370は電気抵抗性ヒータであってもよい。加熱部370は電気伝導性トラックを含んでもよく、電源部330から供給される電源により電気伝導性トラックに電流が流れることにより加熱部370がエアロゾル生成物品100を加熱することができる。
【0101】
他の例として、加熱部370は誘導加熱式ヒータであってもよい。加熱部370は、エアロゾル生成物品100を誘導加熱方式で加熱するための電気伝導性コイルを含んでもよく、エアロゾル生成物品100は誘導加熱式ヒータにより加熱できるサセプタ(susceptor)を含んでもよい。
【0102】
図19の加熱部370はエアロゾル生成物品100の外部に配置されるものと示されているが、必ずしもこれに限定されない。加熱部370は管状加熱要素、板状加熱要素、針状加熱要素又は棒状加熱要素のうち少なくとも1つを含んでもよく、加熱部370に含まれる少なくとも1つの加熱要素の形状に応じてエアロゾル生成物品100の内部又は外部を加熱することもでき、内部及び外部を共に加熱することもできる。
【0103】
電源部330はエアロゾル生成装置300に利用される電力を供給する。例えば、電源部330は加熱部370が加熱されるように電力を供給し、制御部310の動作に必要な電力を供給する。また、電源部330はエアロゾル生成装置300のディスプレイ、センサ、モータなどの動作に必要な電力を供給する。
【0104】
制御部310はエアロゾル生成装置300の動作を全般的に制御する。具体的に、制御部310は、電源部330及びエアロゾル生成部350に含まれた他の構成の動作を制御する。また、制御部310は、エアロゾル生成装置300の構成のそれぞれの状態を確認して、エアロゾル生成装置300が動作可能な状態であるか否かを判断することもできる。
【0105】
エアロゾル生成部350は液状組成物を加熱してエアロゾルを生成し、生成されたエアロゾルはエアロゾル生成物品100を通過して使用者に伝達される。言い換えると、エアロゾル生成部350により生成されたエアロゾルは、エアロゾル生成物品100の前端プラグ110に流入することができる。
【0106】
エアロゾル生成部350は液体保存部、液体伝達手段及び加熱要素を含むが、これに限定されない。例えば、液体保存部、液体伝達手段及び加熱要素は、独立したモジュールとしてエアロゾル生成装置300に含まれてもよい。
【0107】
前記液体保存部は液状組成物を保存することができる。例えば、液状組成物は揮発性のタバコ香り成分を含むタバコ含有物質を含む液体であってもよく、非タバコ物質を含む液体であってもよい。液体保存部は着脱できるように製作されてもよく、エアロゾル生成装置300と一体として製作されてもよい。
【0108】
本開示の一実施例によるエアロゾル生成部350が非タバコ物質を含む液体を含む場合、エアロゾル生成部350に含まれた液体保存部に保存された液状組成物がニコチンを含まない可能性があり、エアロゾル生成部350から生成されたエアロゾルはニコチンを含有しないまま前端プラグ110に流入することができる。この場合、ニコチンを含有していないエアロゾルはタバコロッド130を通過し、ニコチンを吸着するようになり、タバコロッド130を通過したエアロゾルはニコチンを含有するようになる。
【0109】
エアロゾル生成部350に含まれた液状組成物は、水、ソルベント、エタノール、植物エキス、香料、香味剤又はビタミン混合物を含んでもよい。香料はメンソール、ペパーミント、スペアミントオイル、各種果物又はそれ以外の他の香り成分などを含むが、これに制限されない。香味剤は使用者に多様な香味または風味を提供できる成分を含む。ビタミン混合物は、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC及びビタミンEのうち少なくとも1つが混合されたものであってもよいが、これに制限されない。また、液状組成物はグリセリン及びプロピレングリコールのようなエアロゾル形成剤を含んでもよい。
【0110】
以上、本開示の一実施例について説明したが、当該技術分野において通常の知識を有する者であれば、特許請求範囲に記載された本開示の思想から逸脱しない範囲内で、構成要素の付加、変更、削除又は追加などにより本開示を多様に修正及び変更させることができ、これもまた本開示の権利範囲内に含まれる理解できるであろう。
【国際調査報告】