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特表2024-511864位相シフターおよび位相変換ユニットおよび位相変換方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-15
(54)【発明の名称】位相シフターおよび位相変換ユニットおよび位相変換方法
(51)【国際特許分類】
   H01P 5/04 20060101AFI20240308BHJP
【FI】
H01P5/04 603D
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023560639
(86)(22)【出願日】2022-06-09
(85)【翻訳文提出日】2023-09-29
(86)【国際出願番号】 KR2022008145
(87)【国際公開番号】W WO2023282478
(87)【国際公開日】2023-01-12
(31)【優先権主張番号】10-2021-0089757
(32)【優先日】2021-07-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0035662
(32)【優先日】2022-03-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514182333
【氏名又は名称】ギガレーン カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】GIGALANE CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】イ ジェ ジュン
(72)【発明者】
【氏名】キム デ ホ
(72)【発明者】
【氏名】パク ウン グク
(72)【発明者】
【氏名】チョン ヒ-ソク
(57)【要約】
本発明は位相変換ユニットに関するもので、複数の第1回路パターンを有する第1回路基板、前記複数の第1回路パターンのうちいずれか一つと一部の領域が重なって連結される第2回路パターンを有する複数の第2回路基板、前記複数の第2回路基板を前記第1回路基板側に加圧し、前記第2回路基板を第1方向に移動させて前記第1回路パターンおよび第2回路パターンの重なった長さを変更し、変更された長さを通じて位相を変換するための複数の移動部材、および前記第1回路基板上に配置され、前記複数の第2回路基板および前記複数の移動部材を収容するハウジングを含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の第1回路パターンを有する第1回路基板;
前記複数の第1回路パターンのうちいずれか一つと一部の領域が重なって連結される第2回路パターンを有する複数の第2回路基板;
前記複数の第2回路基板を前記第1回路基板側に加圧し、前記第2回路基板を第1方向に移動させて前記第1回路パターンおよび第2回路パターンの重なった長さを変更し、変更された長さを通じて位相を変換するための複数の移動部材;および
前記第1回路基板上に配置され、前記複数の第2回路基板および前記複数の移動部材を収容するハウジング;を含む、位相変換ユニット。
【請求項2】
前記ハウジングには前記複数の移動部材がそれぞれ収容される複数の収容部が形成され、前記複数の収容部の間には隔壁が備えられることを特徴とする、請求項1に記載の位相変換ユニット。
【請求項3】
前記ハウジングは、前記隔壁を貫通するホールに挿入される結合部材を通じて前記第1回路基板に結合されることを特徴とする、請求項2に記載の位相変換ユニット。
【請求項4】
前記複数の移動部材それぞれは、
前記第2回路基板が配置される第1移動部分;および前記第1移動部分から延びる第2移動部分;を含み、
弾性構造で形成され、前記第2回路基板を前記第1回路基板が位置した方向に加圧することによって前記第2回路パターンが前記第1回路パターンと連結されるようにすることを特徴とする、請求項1に記載の位相変換ユニット。
【請求項5】
前記第1移動部分は、前記ハウジングに収容されて側面が前記ハウジングの内側壁に接触され、外側面が引き込まれる少なくとも一つ以上のスリットが形成されることによって、前記ハウジングの内側壁に対して弾性力を有することを特徴とする、請求項4に記載の位相変換ユニット。
【請求項6】
前記スリットは第1方向に沿って形成され、前記第1移動部分の側面には前記スリットの長さの全部または一部に対応する長さを有し、前記ハウジングの内側壁に接触する接触部分が形成されることを特徴とする、請求項5に記載の位相変換ユニット。
【請求項7】
前記複数の移動部材それぞれは、
前記第1移動部分の上面に突出した支持部分;をさらに含み、前記支持部分は前記ハウジングに支持されることを特徴とする、請求項4に記載の位相変換ユニット。
【請求項8】
前記複数の移動部材それぞれは、
前記第2移動部分に形成され、熊手の形状で突出した一つ以上のクランピング部材;をさらに含み、前記クランピング部材は前記第2回路基板に係合されることによって前記第2回路基板を前記移動部材に装着させることを特徴とする、請求項4に記載の位相変換ユニット。
【請求項9】
前記複数の移動部材それぞれは、
前記第2回路基板と前記第1移動部分の間に配置される弾性部材;をさらに含み、前記弾性部材には端部が二股に分かれた形状を有する複数の突起が形成されたことを特徴とする、請求項4に記載の位相変換ユニット。
【請求項10】
前記複数の移動部材それぞれは、
前記第2回路基板と前記第1移動部分の間に配置される弾性部材;をさらに含み、前記第1移動部分の下面には複数の加圧突起が形成されたことを特徴とする、請求項4に記載の位相変換ユニット。
【請求項11】
前記複数の移動部材それぞれは、
複数対の片持ち梁の形状を具備する弾性部材;をさらに含み、前記片持ち梁の形状は端部が前記ハウジングまたは前記第2回路基板に支持されることを特徴とする、請求項4に記載の位相変換ユニット。
【請求項12】
前記弾性部材は、金属材質からなる板状で形成され、前記第1移動部分に設置されることを特徴とする、請求項11に記載の位相変換ユニット。
【請求項13】
第1回路パターンを有する第1回路基板;
前記第1回路パターンと一部の領域が重なって連結される第2回路パターンを有する第2回路基板;
前記第2回路基板を前記第1回路基板側に加圧し、前記第2回路基板を第1方向に移動させて前記第1回路パターンおよび第2回路パターンの重なった長さを変更し、変更された長さを通じて位相を変換するための移動部材;および
前記第1回路基板上に配置され、前記第1回路パターンおよび前記第2回路パターンを収容するハウジング;を含み、
前記移動部材は、前記ハウジングに収容されてその側面が前記ハウジングの内側壁に接触され、外側面が引き込まれる少なくとも一つ以上のスリットが形成されることによって、前記ハウジングの内側壁に対して弾性力を有することを特徴とする、位相変換ユニット。
【請求項14】
第1回路パターンを有する第1回路基板;
前記第1回路パターンと一部の領域が重なって連結される第2回路パターンを有する第2回路基板;
前記第2回路基板を前記第1回路基板側に加圧し、前記第2回路基板を第1方向に移動させて前記第1回路パターンおよび第2回路パターンの重なった長さを変更し、変更された長さを通じて位相を変換するための移動部材;および
前記第1回路基板上に配置され、前記第1回路パターンおよび前記第2回路パターンを収容するハウジング;を含み、
前記移動部材は、前記第2回路基板が配置される第1移動部分;前記第1移動部分から延びる第2移動部分;および前記第2移動部分に形成され、熊手の形状で突出した一つ以上のクランピング部材;を含み、
前記クランピング部材は、前記第2回路基板に係合されることによって、前記第2回路基板を前記移動部材に装着させることを特徴とする、位相変換ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は位相シフターおよび位相変換ユニットおよび位相変換方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、移動通信システムで新しく拡張された5Gサービスが導入されるにつれて、MIMO(Multiple-Input Multiple-Output)アンテナ技術が注目を浴びている。
【0003】
一般に、5GサービスでMIMOアンテナ技術にはビームフォーミング(beamforming)方式が適用されている。このようなビームフォーミング方式は位相シフター(phase shift)がアンテナで放射されるビームの操向角度を変更する。また、位相シフターは複数のアンテナごとに連結されてそれぞれのアンテナに伝送される信号の位相を遷移(shift)、すなわち位相を変換する複数の位相変換ユニットを含む。
【0004】
一方、5Gサービスを提供する基地局装備のアンテナは64個で構成されるが、位相シフターの位相変換ユニットの数もこれに対応するように構成される。例えば、2個のアンテナが1個の送受信機に連結されるハイブリッドビームフォーミング方式(2sub-array方式)の場合、位相変換ユニットは32個であり得る。
【0005】
このように、位相変換ユニットの数が多くなると、複数の位相変換ユニットを通じて変換されるそれぞれの位相が同期化されない問題がある。
【0006】
発明の背景となる技術は、本発明に対する理解をより容易にするために作成された。発明の背景となる技術に記載された事項が先行技術で存在すると認めるものと理解されてはならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、複数の位相変換ユニットによって変換されるそれぞれの位相を同期化できる位相シフターおよび位相変換ユニットおよび位相変換方法を提供することにその目的がある。
【0008】
本発明の課題は上記課題に制限されず、言及されていないさらに他の課題は下記の記載から明確に理解され得るであろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の実施例に係る位相変換ユニットは、複数の第1回路パターンを有する第1回路基板;前記複数の第1回路パターンのうちいずれか一つと一部の領域が重なって連結される第2回路パターンを有する複数の第2回路基板;前記複数の第2回路基板を前記第1回路基板側に加圧し、前記第2回路基板を第1方向に移動させて前記第1回路パターンおよび第2回路パターンの重なった長さを変更し、変更された長さを通じて位相を変換するための複数の移動部材;および前記第1回路基板上に配置され、前記複数の第2回路基板および前記複数の移動部材を収容するハウジング;を含む。
【0010】
前記ハウジングには前記複数の移動部材がそれぞれ収容される複数の収容部が形成され、前記複数の収容部の間には隔壁が備えられ得る。
【0011】
前記ハウジングは、前記隔壁を貫通するホールに挿入される結合部材を通じて前記第1回路基板に結合され得る。
【0012】
前記複数の移動部材それぞれは、前記第2回路基板が配置される第1移動部分;および前記第1移動部分から延びる第2移動部分;を含み、弾性構造で形成され、前記第2回路基板を前記第1回路基板が位置した方向に加圧することによって前記第2回路パターンが前記第1回路パターンと連結されるようにすることができる。
【0013】
前記第1移動部分は、前記ハウジングに収容されて側面が前記ハウジングの内側壁に接触され、外側面が引き込まれる少なくとも一つ以上のスリットが形成されることによって、前記ハウジングの内側壁に対して弾性力を有することができる。
【0014】
前記スリットは第1方向に沿って形成され、前記第1移動部分の側面には前記スリットの長さの全部または一部に対応する長さを有し、前記ハウジングの内側壁に接触する接触部分が形成され得る。
【0015】
前記複数の移動部材それぞれは、前記第1移動部分の上面に突出した支持部分;をさらに含み、前記支持部分は前記ハウジングに支持され得る。
【0016】
前記複数の移動部材それぞれは、前記第2移動部分に形成され、熊手の形状で突出した一つ以上のクランピング部材;をさらに含み、前記クランピング部材は前記第2回路基板に係合されることによって前記第2回路基板を前記移動部材に装着させることができる。
【0017】
前記複数の移動部材それぞれは、前記第2回路基板と前記第1移動部分の間に配置される弾性部材;をさらに含み、前記弾性部材には端部が二股に分かれた形状を有する複数の突起が形成され得る。
【0018】
前記複数の移動部材それぞれは、前記第2回路基板と前記第1移動部分の間に配置される弾性部材;をさらに含み、前記第1移動部分の下面には複数の加圧突起が形成され得る。
【0019】
前記複数の移動部材それぞれは、複数対の片持ち梁の形状を具備する弾性部材;をさらに含み、前記片持ち梁の形状は端部が前記ハウジングまたは前記第2回路基板に支持され得る。
【0020】
前記弾性部材は、金属材質からなる板状で形成され、前記第1移動部分に設置され得る。
【0021】
本発明の実施例に係る位相変換ユニットは、第1回路パターンを有する第1回路基板;前記第1回路パターンと一部の領域が重なって連結される第2回路パターンを有する第2回路基板;前記第2回路基板を前記第1回路基板側に加圧し、前記第2回路基板を第1方向に移動させて前記第1回路パターンおよび第2回路パターンの重なった長さを変更し、変更された長さを通じて位相を変換するための移動部材;および前記第1回路基板上に配置され、前記第1回路パターンおよび前記第2回路パターンを収容するハウジング;を含み、前記移動部材は、前記ハウジングに収容されてその側面が前記ハウジングの内側壁に接触され、外側面が引き込まれる少なくとも一つ以上のスリットが形成されることによって、前記ハウジングの内側壁に対して弾性力を有することができる。
【0022】
本発明の実施例に係る位相変換ユニットは、第1回路パターンを有する第1回路基板;前記第1回路パターンと一部の領域が重なって連結される第2回路パターンを有する第2回路基板;前記第2回路基板を前記第1回路基板側に加圧し、前記第2回路基板を第1方向に移動させて前記第1回路パターンおよび第2回路パターンの重なった長さを変更し、変更された長さを通じて位相を変換するための移動部材;および前記第1回路基板上に配置され、前記第1回路パターンおよび前記第2回路パターンを収容するハウジング;を含み、前記移動部材は、前記第2回路基板が配置される第1移動部分;前記第1移動部分から延びる第2移動部分;および前記第2移動部分に形成され、熊手の形状で突出した一つ以上のクランピング部材;を含み、前記クランピング部材は、前記第2回路基板に係合されることによって、前記第2回路基板を前記移動部材に装着させることができる。
【0023】
その他の実施例の具体的な事項は詳細な説明および図面に含まれている。
発明の効果
【0024】
本発明は位相シフターが支持フレーム上で複数の位相変換ユニットを含み、これと連結された動作部と駆動部によって同時に動作することによって、複数の位相をすべて同一に変換できる効果がある。
【0025】
本発明の多様かつ有益な長所と効果は前述した内容に限定されず、本発明の具体的な実施例を説明する過程でより容易に理解され得るであろう。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明の一実施例に係る位相シフターの上面図である。
図2】本発明の一実施例に係る位相変換ユニットを構成要素別に順次分解した分解斜視図である。
図3】本発明の一実施例に係る駆動部の斜視図である。
図4】本発明の一実施例に係る位相変換ユニット内の回路パターンの重なった長さの変更方式を説明するための概略図である。
図5】本発明の一実施例に係る動作部のガイドバーの斜視図である。
図6図1に図示されたA領域の断面を拡大した図面である。
図7a】本発明の一実施例に係る位相変換ユニットの斜視図である。
図7b】本発明の一実施例に係る位相変換ユニットの斜視図である。
図8】本発明の多様な実施例に係る弾性部材の構造を説明するための斜視図である。
図9】本発明の多様な実施例に係る弾性部材の構造を説明するための斜視図である。
図10図1に図示されたB領域を拡大した斜視図である。
図11】本発明の一実施例に係る位相シフターの動作方式を説明するためのブロック図である。
図12】本発明の他の実施例に係る位相シフターを示した図面である。
図13】本発明の他の実施例に係る位相シフターに設置される位相変換ユニットを示した図面である。
図14】本発明の他の実施例に係る位相シフターに設置される位相変換ユニットのハウジング内部を概略的に示した図面である。
図15】本発明の他の実施例に係る位相シフターに設置される位相変換ユニット内部に収容される移動部材を示した図面である。
図16】本発明の他の実施例に係る位相シフターに設置される多様な位相変換ユニットを構成要素別に順次分解した分解斜視図である。
図17】本発明の他の実施例に係る位相シフターに設置される多様な位相変換ユニットの移動部材を示した底面斜視図である。
図18】本発明の他の実施例に係る位相シフターに設置される多様な位相変換ユニットを構成要素別に順次分解した分解斜視図である。
図19】本発明の他の実施例に係る位相シフターに設置される多様な位相変換ユニットの移動部材を示した底面斜視図である。
図20図18を第2方向に切った断面図である。
図21】本発明の他の実施例に係る位相シフターに設置される多様な位相変換ユニットを構成要素別に順次分解した分解斜視図である。
図22】本発明の他の実施例に係る位相シフターに設置される多様な位相変換ユニットの移動部材を示した底面斜視図である。
図23図21を第1方向に切った断面図である。
図24】本発明の他の実施例に係る位相シフターに設置される多様な位相変換ユニットを構成要素別に順次分解した分解斜視図である。
図25】本発明の他の実施例に係る位相シフターに設置される多様な位相変換ユニットの移動部材を示した底面斜視図である。
図26図24を第1方向に切った断面図である。
図27】本発明の他の実施例に係る位相シフターに設置される多様な位相変換ユニットを構成要素別に順次分解した分解斜視図である。
図28】本発明の他の実施例に係る位相シフターに設置される多様な位相変換ユニットの移動部材を示した底面斜視図である。
図29図27を第1方向に切った断面図である。
図30】本発明の他の実施例に係る位相シフターに設置される多様な位相変換ユニットを構成要素別に順次分解した分解斜視図である。
図31】本発明の他の実施例に係る位相シフターに設置される多様な位相変換ユニットの移動部材を示した底面斜視図である。
図32図30の位相変換ユニットで移動部材と第2回路基板が結合された状態を示した底面斜視図である。
図33】本発明の他の実施例に係る位相シフターに設置される多様な位相変換ユニットを構成要素別に順次分解した分解斜視図である。
図34】本発明の他の実施例に係る位相シフターに設置される多様な位相変換ユニットの移動部材を示した底面斜視図である。
図35図33を第1方向に切った断面図である。
図36】本発明の他の実施例に係る位相シフターに設置される多様な位相変換ユニットを構成要素別に順次分解した分解斜視図である。
図37】本発明の他の実施例に係る位相シフターに設置される多様な位相変換ユニットの移動部材を示した底面斜視図である。
図38図36を第1方向に切った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、添付図面を参照して本発明の実施例について、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。
【0028】
本発明は様々な異なる形態で具現され得、ここで説明する実施例に限定されない。
【0029】
因みに、本発明で定義する位相変換ユニットは一般的に位相シフターであると理解され得る。
【0030】
図1は、本発明の一実施例に係る位相シフターの上面図である。
【0031】
図1に図示された通り、本発明の位相シフター10はアンテナで放射されるビームの操向角度を変更できる装置であって、複数の位相変換ユニット200を通じてアンテナに伝送される信号の位相を遷移(shift)、すなわち位相を変換することができる。
【0032】
このために、位相シフター10は支持フレーム100、位相変換ユニット200、動作部300および駆動部400を含むことができる。
【0033】
支持フレーム100上には複数の位相変換ユニット200を配置させることができる。支持フレーム100は平面形フレームで構成され、複数の位相変換ユニット200を支持できる堅固な素材、例えばアルミニウムのような金属素材で形成され得る。支持フレーム100は複数の位相変換ユニット200をアレイ形態で配置させるための四角形状からなり得る。ただし、支持フレーム100の素材と形状は前述した例で限定されるものではない。
【0034】
複数の位相変換ユニット200は支持フレーム100上に複数のアレイ形態で配置され得る。具体的には、支持フレーム100上で複数の位相変換ユニット200が第2方向に沿って互いに離隔したアレイ形態で配置され、このような位相変換ユニット200のアレイは第1方向に沿って互いに離隔した複数のアレイに配置され得る。
【0035】
図1で複数の位相変換ユニット200は支持フレーム100の中心を基準として上下、すなわち第2方向を基準として両側に一対のアレイAR1、AR2が配置されるものとして図示されたが、これに限定されるものではない。例えば、複数の位相変換ユニット200は支持フレーム100上に三つ以上のアレイをなして配置されてもよい。
【0036】
動作部300は複数の位相変換ユニット200と連結されて、複数の位相変換ユニット200を通じて変換されるそれぞれの位相を同期化することができる。具体的には、動作部300は複数の位相変換ユニット200内部に連結された伝送線路、すなわち、アンテナと連結された信号線全体の長さを変更させることによって、それぞれの位相を同期化することができ、より具体的な説明は後述することにする。
【0037】
駆動部400は動作部300を駆動することができる。具体的には、駆動部400は動作部300との構造的な連動を通じて、動作部300を駆動することができる。
【0038】
図2は、本発明の一実施例に係る位相変換ユニットを構成要素別に順次分解した分解斜視図である。因みに、図2は右側に行くほど、さらに多くの構成要素が分解されたことを示す図面である。
【0039】
図2に図示された通り、複数の位相変換ユニット200それぞれは第1回路基板210、第2回路基板220、移動部材230およびハウジング240を含むことができる。
【0040】
実施例により、第1回路基板210と第2回路基板220は印刷回路基板(printed circuit board、PCB)であって、第1回路基板210は第1回路パターン211を有することができ、第2回路基板220は第2回路パターン221を有することができる。この時、第1回路パターン211および第2回路パターン221はアンテナに信号を伝送する伝送線の一部として回路パターンを構成することができる。
【0041】
第2回路基板220は第2回路パターン221が第1回路パターン211と重なって連結されるように、第2回路パターン221を有する面が第1回路基板210の第1回路パターン211を有する面と対向配置され得る。それにより、第2回路パターン221は第1回路パターン211と一部の領域が重なって連結され得る。
【0042】
第2回路パターン221は動作部300の駆動により、第1回路パターン211との重なった長さが変更され得る。具体的には、第2回路パターン221を有する第2回路基板220は移動部材230の一面に配置され得、動作部300と連結された移動部材230が第1方向に移動することにより、第1回路パターン211と第2回路パターン221の重なった長さ、すなわち回路パターンの長さが変更され得る。例えば、第2回路基板220は移動部材230とともに第1方向に移動する反面、第1回路基板210は停止しているので、第2回路基板220が第1方向に沿って移動しただけ回路パターンの長さが変更され得る。
【0043】
ハウジング240は第1回路基板210上に配置され、第1回路パターン211および第2回路パターン221を収容することができる。実施例により、移動部材230とハウジング240は第1回路パターン211と第2回路パターン221を通じて伝送される信号を歪曲させないように非伝導性素材で形成され得る。
【0044】
一方、図2で、第1回路パターン211が第1回路基板210に形成されたものとして図示したが、第1回路パターン211はハウジング240に形成されてもよい。例えば、第1回路基板210の代わりにハウジング240に下部面が形成され、ハウジング240の下部面、すなわち移動部材230の一面と接触する面に第1回路パターン211が形成され得る。
【0045】
また、第2回路パターン221が第2回路基板220に形成されたものとして図示したが、第2回路パターン221は移動部材230に形成されてもよい。すなわち、位相変換ユニット200は第1回路基板210および第2回路基板220のうち一つ以上を省略することができ、これを通じて位相変換ユニット200の製作工数を減らすことができる。
【0046】
再び図1を参照すると、動作部300は複数の位相変換ユニット200と連結されて、複数の位相を同期化することができる。具体的には、動作部300はアレイ形態で配置された複数の位相変換ユニット200それぞれの一側を連結する複数の動作バー310と複数の動作バー310を連結する一つ以上のガイドバー320を含むことができる。実施例により、複数の動作バー310は複数の位相変換ユニット200のアレイの個数に合うように配置され得る。例えば、複数の動作バー310は一対のアレイAR1、AR2が配置されるので、一対が配置され得る。
【0047】
一つ以上のガイドバー320には複数の動作バー310が連結されて、複数の動作バー310が同時に第1方向に沿って移動することができる。
【0048】
一つ以上のガイドバー320は複数の動作バー310の両側をそれぞれ連結できる一対のガイドバー320の形態で配置され得る。このような一対のガイドバー320が動作バー310の両側をそれぞれ連結すれば、動作バー310の一側に連結されたガイドバー320の移動がよじれても他側に連結されたガイドバー320により複数の位相変換ユニット200の移動が補正され得る。
【0049】
実施例により、図1で一対の動作バー310の両側に一対のガイドバー320がそれぞれ連結されたものとして図示されたが、必要に応じて、一対のガイドバー320には三つ以上の動作バー310が連結されてもよい。例えば、第1動作バー310の両側に連結された一対の第1ガイドバー320および第2ガイドバー320は、第2動作バー310および第3動作バー310の両側にそれぞれ連結されて第1ガイドバー320および第2ガイドバー320を通じて第1動作バー310、第2動作バー310および第3動作バー310が同時に第1方向に沿って移動してもよい。
【0050】
このように、一つ以上のガイドバー320を通じて複数の動作バー310が同時に第1方向に沿って移動することができる。また、複数のガイドバー320を通じて複数の動作バー310が第1方向に沿って移動する間、いずれか一側がよじれることなく安定的に同時に移動することができる。
【0051】
また、複数の動作バー310が同時に移動することにより、動作部300は複数の位相を同一に変換、すなわち同期化することができる.駆動部400は支持フレーム100上に配置されて、動作部300を駆動することができる。具体的には、駆動部400は複数の動作バー310のうち少なくとも一つの動作バー310と連結されることによって、複数の動作バー310が第1方向に沿って移動できる駆動力を提供することができる。例えば、駆動部400はアクチュエータであり得る。
【0052】
これまで、本発明の一実施例に係る位相シフター10について説明した。本発明によると、位相シフター10が支持フレーム100上で複数の位相変換ユニット200を含み、これと連結された動作部300と駆動部400により同時に動作することによって、複数の位相をすべて同一に同期化できる効果がある。
【0053】
以下では、複数の位相変換ユニット200を動作させるための、駆動部400の構造について説明することにする。
【0054】
図3は、本発明の一実施例に係る駆動部の斜視図である。
【0055】
図3に図示された通り、駆動部400はモータ410および複数のギア420を含むことができる。モータ410は回転軸を有することができ、複数のギア420はモータ410の回転軸に連動して回転することができる。例えば、複数のギア420のうち最初に回転するギアはモータ410の回転軸と連動して回転し、最初に回転するギアと連動したギアが回転され得る。
【0056】
また、複数のギア420の回転は複数の動作バー310の移動と連動され得る。それにより、複数のギア420はモータ410から伝達される駆動力を通じて複数の動作バー310およびこれと連結された複数の位相変換ユニット200の移動部材230を同一に第1方向に移動させることができる。
【0057】
例えば、複数のギア420のうち最終に回転するギアが複数の動作バー310のうちいずれか一つがボールスクリュー421で連結されて、ギアでの回転運動が複数の動作バー310の直線運動に変換され得る。
【0058】
一方、ギアは複数個で形成されるのでモータ410の回転速度がギア比により減速され得、複数の動作バー310の移動速度は必要以上に速くないように減速され得る。
【0059】
図4は、本発明の一実施例に係る位相変換ユニット内の回路パターンの重なった長さの変更方式を説明するための概略図である。
【0060】
図4に図示された通り、複数の位相変換ユニット200内の第1回路パターン211と第2回路パターン221は斜線で表示された領域で重なり得る。このような重なった長さが増加するほど回路パターンの長さは短くなり、重なった長さが減少するほど回路パターンの長さは長くなり得る。
【0061】
モータ410と複数のギア420が駆動することによって、複数の動作バー310により第1回路パターン211と第2回路パターン221の重なった長さが変更され得、回路パターンの長さの差分Y1を通じて位相が変換され得る。
【0062】
すなわち、複数の動作バー310の駆動範囲は第1回路パターン211および第2回路パターン221の重なった長さと対応し得る。例えば、複数の動作バー310の駆動範囲は0mm~14mmであり得、回路パターンの重なった長さは0mm~14mmであり得る。
【0063】
これまで本発明の一実施例に係る駆動部400について説明した。以下では、駆動部400で形成された駆動力によって動作する動作部300の構造について説明することにする。
【0064】
図5は、本発明の一実施例に係る動作部のガイドバーの斜視図である。因みに、図5の左側の図面はガイドバーを上側から見た図面であり、図5の右側の図面はガイドバーを下側から見た図面である。
【0065】
図5に図示された通り、ガイドバー320は駆動部400により第1方向に沿って移動することができ、第1方向への円滑な移動のために一領域に第1ガイドローラ321と第2ガイドローラ323をさらに含むことができる。
【0066】
また、ガイドバー320はそれぞれ2個の第1ガイドローラ321と第2ガイドローラ323を含むことができ、第1ガイドローラ321と第2ガイドローラ323の個数は、必要に応じてそれぞれ1個または3個以上を含んでもよい。
【0067】
一方、ガイドバー320は第1ガイドローラ321と第2ガイドローラ323との結合構造によって、第2方向および第3方向への移動が制約され得、第1方向に安定的に移動することができる。
【0068】
図6は、図1に図示されたA領域の断面を拡大した図面である。
【0069】
図6に図示された通り、ガイドバー320は位相シフター10の正面(第1方向基準)から見た断面が折り曲げられた形状をなすことができ、折り曲げられた部分を基準としてガイドバー320は第1ガイド部分320a、第2ガイド部分320bおよび第3ガイド部分320cに区分され得る。
【0070】
第1ガイド部分320aは支持フレーム100と対向配置され得、第2ガイド部分320bは第1ガイド部分320aで折り曲げられて支持フレーム100から遠ざかる方向に延長され得る。第3ガイド部分320cは第2ガイド部分320bで折り曲げられて第1ガイド部分320aと平行に延長され得る。
【0071】
第1ガイドローラ321は第1ガイド部分320aの上部に配置され得る。具体的には、第1ガイドローラ321は下面が第1ガイド部分320aと接触し、側面が第2ガイド部分320bの一側面と接触することができる。
【0072】
第2ガイドローラ323は第3ガイド部分320cの下部に配置され得る。具体的には、第2ガイドローラ323は上面が第3ガイド部分320cと接触し、側面が第2ガイド部分320bの他側面と接触することができる。
【0073】
第1ガイドローラ321および第2ガイドローラ323は、支持フレーム100の平面上でガイドバー320の第1方向と垂直な第2方向の移動を制限させ、ガイドバー320の同一平面上の第1方向および第2方向と垂直な第3方向の移動を制限させることができる。具体的には、第1ガイドローラ321により第2ガイド部分320bが第2方向の一側(第2ガイドローラ323が配置された右側)への移動が制限され、第2ガイドローラ323により第2ガイド部分320bが第2方向の他側(第1ガイドローラ321が配置された左側)への移動が制限され得る。また、第1ガイドローラ321により第1ガイド部分320aが第3方向の一側(第1ガイドローラ321が配置された上側)への移動が制限され、第2ガイドローラ323により第3ガイド部分320cが第3方向の他側(第2ガイドローラ323が配置された下側)への移動が制限され得る。
【0074】
このように、ガイドバー320の一側に装着された第1ガイドローラ321および他側に装着された第2ガイドローラ323を通じてガイドバー320の第2方向の動きおよび第3方向の動きを制限するものの、第1方向へは円滑に動くことができる。
【0075】
また、第1ガイドローラ321には支持フレーム100の平面上に位置した回転軸が挿入され、第1ガイドローラ321は固定部材101を通じて回転軸に固定され得る。また、第2ガイドローラ323には支持フレーム100の平面上に位置した回転軸が挿入され得る。図面に図示してはいないが、第2ガイドローラ323も第1ガイドローラ321と同一に別途の固定部材(図示されず)を通じて回転軸に固定され得る。
【0076】
第1ガイドローラ321および第2ガイドローラ323は互いに平行に配置された回転軸を中心に回転することにより、第2方向および第3方向で互いに対応するようにガイドバー320の動きを制限することによって、ガイドバー320の第2方向および第3方向の動きをより円滑に制限することができる。
【0077】
この他にも、第1ガイドローラ321および第2ガイドローラ323は摩擦による損傷が最小化され得る素材からなり得る。実施例により、第1ガイドローラ321および第2ガイドローラ323は耐熱性プラスチックのように摩耗に強い素材からなり得、具体的には、PPS(polyphenylene sulfide)、LCP(liquid crystal polymer)およびPPTE(Polytetrafluoroethylene)のうちいずれか一つで形成され得る。
【0078】
このように、第1ガイドローラ321および第2ガイドローラ323が摩耗に強い素材で形成されることによって、ガイドバー310が繰り返し移動する間、ローラの摩耗によってガイドバー320の動きを制限する性能に低下が発生せず、位相シフター10の耐久性が向上し得る。
【0079】
これまで本発明の一実施例に係る動作部300の構造について説明した。以下では、動作部300の駆動により第1回路パターン211および第2回路パターン221の重なった長さを変更する位相変換ユニット200の構造について説明することにする。
【0080】
図7は、本発明の一実施例に係る位相変換ユニットの斜視図である。因みに、図7の上側の図面はハウジングを含んだ図面であり、図7の下側の図面はハウジングを除いた図面である。
【0081】
図7に図示された通り、複数の位相変換ユニット200それぞれは第1回路パターン211および第2回路パターン221の重なった長さを変更するための移動部材230をさらに含むことができる。具体的には、図7の(b)を参照すると、移動部材230は位相シフター10の側面(第2方向)から見た断面が折り曲げられた形状をなすことができ、折り曲げられた形状を基準として区画された第1移動部分231および第2移動部分233を含むことができる。
【0082】
第1移動部分231には第2回路基板220が配置され得、第2移動部分233は第1移動部分231から延び、動作部300と固定結合され得る。例えば、第2移動部分233の突出部分は動作部300のホールに挿入されて固定結合され得る。この時、突出部分の一端は動作部300のホールに挿入された後に分離されることを防止するための係止の形状を有することができる。
【0083】
移動部材230は第2回路基板220と共に動作部300により第1方向に移動されて、第1回路パターン211および第2回路パターン221の重なった長さを変更することができる。
【0084】
実施例により、移動部材230に配置された第2回路基板220は第3方向を基準として第1回路基板210と微細間隔離隔した状態であり得、移動部材230の弾性力を通じて第1回路パターン211に第2回路パターン221が密着され得る。具体的には、移動部材230は第2回路パターン221が第1回路パターン211と密着可能であるように、第1回路基板210が位置した方向に第2回路基板220を弾性力を通じて加圧する弾性構造からなり得る。例えば、弾性構造は形状または素材が弾性力を有する構造であり得る。
【0085】
まず、移動部材230の形状が弾性力を有する構造について説明することにする。
【0086】
図7に図示された通り、第1移動部分231が自由端からなる片持ち梁の形状CTを具備することができる。具体的には、移動部材230が第1方向に移動する間、第1移動部分231に備えられた片持ち梁の形状CTの自由端はハウジング240の内側面に接触して弾性力を得ることができる。このような弾性力を得た第1移動部分231は第2回路基板220を加圧し、加圧された第2回路基板220の第2回路パターン221は第1回路パターン211に密着され得る。この時、第1移動部分231は第1回路パターン211と第2回路パターン221の密着は維持するものの、必要以上に加圧しはしない程度の弾性力を有することができる。
【0087】
第1移動部分231が片持ち梁の形状CTを容易に具備できるように、移動部材230はプラスチック系列の素材で形成され得る。
【0088】
図7で、第1移動部分231に備えられた片持ち梁の形状CTの自由端はハウジング240の内側面に接触して弾性力を得るものとして図示されたが、これに限定されるものではない。例えば、第1移動部分231に備えられた片持ち梁の形状CTの自由端は第2回路基板220に接触して弾性力を得てもよい。
【0089】
このように、移動部材230の形状が弾性力を有する構造で形成されることによって、第1回路基板210と第2回路基板220の密着は維持されるものの、必要以上に加圧しないので回路パターンが損傷することを防止することができる。
【0090】
次に、移動部材230の素材が弾性力を有する構造について説明することにする。
【0091】
図8および図9は、本発明の多様な実施例に係る弾性部材の構造を説明するための斜視図である。
【0092】
図8に図示された通り、移動部材230は弾性力を提供するための弾性部材()をさらに含むことができる。
【0093】
弾性部材235は第2回路基板220と第1移動部分231の間に配置され得、それにより、第2回路基板220を第1回路基板210が位置した方向に加圧することができる。例えば、弾性部材235はゴム、シリコンなどのように弾性素材であり得る。
【0094】
図面に図示してはいないが、弾性部材235の弾性力を低くして第2回路基板220の移動性を向上できるように、弾性部材235には複数の貫通するホールが形成され得る。
【0095】
図8および9に図示された通り、弾性部材235は突起237をさらに含むことができる。
【0096】
突起237は第1移動部分231または第2回路基板220と接触する弾性部材235の両面のうち少なくとも一面に配置され得る。例えば、突起237は第1移動部分231と接触する弾性部材235の一面に配置されたり、第1移動部分231および第2回路基板220と接触するように弾性部材235の両面に配置されたりしてもよい。
【0097】
弾性部材235に突起237が配置されると、弾性部材235の面を通じて第2回路基板200を全体的に加圧する代わりに、突起237を通じて加圧力が部分的に集中されて加圧することになるので加圧がより容易であり得る。
【0098】
実施例により、突起237の内側には第1方向に沿って所定の空いた空間GAPが形成されて加圧を容易にするものの、第2回路基板220に過度な加圧力が加えられることを防止することができる。
【0099】
図9に図示された通り、突起237は内部領域に所定の空いた空間GAPを有することができる。
【0100】
弾性部材235が弾性素材である場合、第1回路基板210に向かう第2回路基板220の加圧力が必要以上に高くなると第2回路基板220の移動を阻害し得る。それに伴い、突起237を弾性部材235に形成し、さらに突起237の内部領域を所定の空いた空間GAPで形成することによって、加圧力を低くすることができる。この時、突起237を通じて第2回路基板220が第1回路基板210を加圧することにより、突起237の空いた空間GAPが圧縮され得る。すなわち、空いた空間GAPは第2回路基板220と移動部材230の間で押されてつぶされ得る。
【0101】
このように、突起237の内部領域に形成された所定の空いた空間GAPが加圧力を低くすることによって、密着は維持するものの、第2回路基板220の移動を向上させることができる。
【0102】
これまで本発明の一実施例に係る位相変換ユニット200と内部構成要素について説明した。前述した、位相変換ユニット200の形状と素材は前述した例に限定されるものではない。
【0103】
以下では、複数の位相変換ユニット200を配置した位相シフター10の耐久性を向上するための構造について説明することにする。
【0104】
図10は、図1に図示されたB領域を拡大した斜視図である。
【0105】
図10に図示された通り、位相シフター10は固定部500をさらに含むことができる。
【0106】
固定部500は支持フレーム100に両側が固定されるアーチ状からなり得、支持フレーム100に固定された両側の間に開口部を形成することができる
【0107】
複数の動作バー310のうち一つ以上は支持フレーム100と固定部500の間に形成された開口部を貫通することができ、該当動作バー310が第1方向および第2方向と垂直な第3方向の動きを制限することができる。
【0108】
このように、固定部500を通じて動作バー310の第3方向の動きを制限することによって、動作バー310が第1方向に移動する間、動作バー310が第3方向に浮くことなく安定した状態を維持することができる。
【0109】
実施例により、図1で固定部500が複数の動作バー310それぞれに配置されたものとして図示されたが、必要に応じて、複数の動作バー310のうち駆動部400と直接連結される動作バー310は固定部500の配置が除外されてもよい。例えば、固定部500は駆動部400と直接的に動作が連動されない動作バー310に配置されて、該当動作バー310の動きのみを制限させることができる。これは駆動部400が固定部500の代わりに動作バー310の第3方向の動きを制限することができるためである。
【0110】
以下では、前述した位相シフター10の位相を変換するための一連の方法について説明することにする。
【0111】
図11は、本発明の一実施例に係る位相シフターの動作方式を説明するためのブロック図である。
【0112】
位相シフター10は支持フレーム100、複数の位相変換ユニット200、動作部300および駆動部400を含むことができ、各構成は前記の図1図10に図示された位相シフター10と同一であるため、具体的な説明は省略することにする。
【0113】
図11に図示された通り、位相シフター10は位相シフター10の動作を制御する制御部600をさらに含むことができる。具体的には、制御部600は駆動部400に複数の位相変換ユニット200が動作するための電気的信号のような動作命令を提供することができ、このような動作命令はプロセッサによって実行可能な命令が記録されたコンピュータ読み取り可能な保存媒体から具現され得る。
【0114】
実施例により、制御部600は駆動部400の動作を制御できるように、駆動部400のモータ410および複数のギア420の属性値を保存することができる。例えば、制御部20は複数のギア420のギアの歯数、複数のギア420の回転比などを保存することができる。
【0115】
実施例により、制御部600は図11に図示された通り、複数の位相シフター10の動作を制御したり、複数の位相シフター10と個別連結された制御部600を通じて動作を制御したりすることができる。
【0116】
実施例により、制御部600は管理者から入力を受けた値を基準として位相シフター10の位相を変換させることができる。
【0117】
まず、制御部600は変換しようとする位相に対応する入力値を獲得することができる。入力値に対する一実施例として、制御部600は位相シフター10の位相変換値を入力値として獲得することができる。ここで、位相変換値は0°~12°Tiltであり得、これに限定されない。
【0118】
入力値に対する他の実施例として、制御部600は位相変換ユニット200内の回路パターンの重なる長さ変更値または動作部300の駆動範囲値を入力値として獲得することができる。ここで、回路パターンの重なる長さ値および動作部300の駆動範囲値は0mm~14mmであり得、これに限定されない。
【0119】
次に、制御部600は入力値を獲得した以後、入力値と制御部20に予め保存された参照値を利用して、複数の位相変換ユニット200を通じてそれぞれの位相を同一に変換するための結果値を生成することができる。具体的には、参照値は演算式または比較データを含むことができる。例えば、演算式は入力値に対する結果値を生成するための演算であり得、比較データは複数の入力値とこれに対する結果値が予め演算されて羅列されたテーブルであり得る。すなわち、予め保存された比較データは入力値による結果値がすでに導き出されているところ、制御部600は入力値に基づいて結果値をマッチングすることができる。
【0120】
参照値に対する一実施例として、制御部600に保存された参照値は入力値の変換範囲と動作部300の駆動範囲に基づいて生成される相対比演算式または比較データを含むことができる。ここで、入力値の変換範囲は位相変換ユニット200の位相変換範囲(例、0°~12°Tilt)であり得、動作部300の駆動範囲は回路パターンの重なり長さの変更範囲(例、0mm~14mm)を意味し得る。より具体的には、相対比演算式は位相がX°だけ変わるために、動作部300がYmmを移動しなければならないかに対する演算式であり得る。例えば、制御部600が参照値が反映された相対比演算式にビームの傾き角度(ビームの方向を6°傾ける)を入力すれば、動作部300の移動長さ値(7mm)を出力で得ることができる。すなわち、制御部600は相対比演算式を通じて回路パターンの長さが7mm増加する出力値を演算することができる。
【0121】
参照値に対する他の実施例として、制御部600に保存された参照値は複数のギア420に基づいて生成されるギア比演算式または比較データを含むことができる。ここで、ギア比演算式はギア420の歯数で得ることができるデータであり、制御部600は複数のギア420のギア比演算式(例、被動ギアの歯数/駆動ギアの歯数)を保存し、入力値に対する結果値を生成する演算過程でギア比演算式を算入することができる。
【0122】
次に、制御部600は結果値を生成した以後、結果値に基づいて動作部300および駆動部400を駆動させてそれぞれの位相を変換することができる。例えば、結果値は回路パターンの長さ変更、すなわち、動作部300の移動長さを制御するための、駆動部400の回転量を制御する動作命令であり得る。
【0123】
実施例により、制御部600は生成された結果値を基準として駆動部400を通じて動作部300を駆動できるように制御するものの、負荷の有無により駆動速度を制御することができる。具体的には、結果値は駆動部400を通じて動作部300を低速または高速駆動させるための連続した値を含むことができ、連続した値に基づいて駆動部400を通じて動作部300が低速または高速駆動され得る。
【0124】
制御部600は結果値に合うように予め設定された範囲だけ駆動部400を通じて動作部300を低速駆動させることができ、もし低速駆動時、予め設定された範囲だけ駆動する間、駆動部400に負荷がかからない場合、制御部20は駆動部を通じて動作部300を高速駆動させることができる。この時、「負荷」とは、動作部300が障害物にかかって駆動しない状態を意味し得る。
【0125】
このように、制御部20が駆動部400を通じて動作部300を予め設定された範囲だけ低速駆動させてから高速駆動させることによって、動作部300が高速駆動して障害物によって損傷することを防止することができる。
【0126】
また、動作部300および駆動部400の動作は駆動速度の変化によって停止せずに連続的になされ得る。
【0127】
以下では、本発明の他の実施例に係る位相シフターを説明することにする。
【0128】
図12は、本発明の他の実施例に係る位相シフターを示した図面である。図13は、本発明の他の実施例に係る位相シフターに設置される位相変換ユニットを示した図面である。
【0129】
本発明の他の実施例に係る位相変換ユニットは、複数の第1回路パターン211を有する第1回路基板210と複数の第1回路パターン211のうちいずれか一つと一部の領域が重なって連結される第2回路パターン221を有する複数の第2回路基板220と複数の第2回路基板220を第1回路基板210側に加圧し、第2回路基板220を第1方向に移動させて、第1回路パターン211および第2回路パターン221の重なった長さを変更して、変更された長さを通じて位相を変換するための複数の移動部材230、および第1回路基板210上に配置され、複数の第2回路基板220および複数の移動部材230を収容するハウジング240を含む。
【0130】
すなわち、一つの移動部材230が備えられて一つの第2回路基板220を第1回路基板21に向かって加圧するハウジング240を含む本発明の一実施例に係る位相シフターとは異なり、本発明の他の実施例に係る位相シフターで複数の位相変換ユニット200は複数の移動部材230が対をなしてハウジング240に収容され、これに伴い、複数の移動部材230それぞれが複数の第2回路基板220を複数の第1回路パターン211を有する第1回路基板210側に加圧して位相変換を遂行する。
【0131】
したがって、本発明の他の実施例に係る位相シフターは、一つのハウジングに複数の移動部材230を収容可能であることによって、製造原価が節減され組立工程が簡素化され得、それぞれの構成が位相シフターでコンパクトに配置または組み立てられ得る効果がある。
【0132】
本発明の他の実施例に係る位相シフターで複数の移動部材230それぞれは、第2回路基板220が配置される第1移動部分231および第1移動部分231から延びる第2移動部分233を含み、弾性構造で形成され、第2回路基板220を第1回路基板210が位置した方向に加圧することによって第2回路パターン221が第1回路パターン211と連結されるようにすることができる。
【0133】
また、第2移動部分233の突出部分は動作部300のホールに挿入されて固定結合され得る。この時、突出部分の一端は動作部300のホールに挿入された後に分離されることを防止するための係止の形状を有することができる。すなわち、位相変換ユニット200は複数の移動部材230が突出部分を通じて動作部300とともに動くことによって位相変換を遂行できるのである。
【0134】
また、図14~15を参照すると、ハウジング240には複数の移動部材230がそれぞれ収容される複数の収容部242が形成され、複数の収容部242の間には隔壁244が備えられ得る。ハウジング240は、隔壁244を貫通するホールに挿入される結合部材246を通じて第1回路基板210に結合され得る。
【0135】
すなわち、移動部材230は第2移動部分233が動作部300とともに動き、これに伴い、ハウジング240の収容部242に収容されて隔壁244により区画された第1移動部分231が位相変換を遂行するのである。
【0136】
また、結合部材246はねじ、ボルトなどを含み、ハウジング240上面に形成された溝に挿入され、隔壁244を貫通して下端の第1回路基板210に結合されることにより、ハウジング240を第1回路基板210に固定させることになる。
【0137】
一方、第1移動部分231は、ハウジング240に収容されて側面がハウジング240の内側壁に接触され、外側面が引き込まれる少なくとも一つ以上のスリット250が形成されることによって、ハウジング240の内側壁に対して弾性力を有することができる。スリット250は第1方向に沿って形成され、第1移動部分231の側面にはスリット250の長さの全部または一部に対応する長さを有し、ハウジング240の内側壁に接触するように突出する接触部分255が形成され得る。
【0138】
すなわち、第1方向に沿ってスリット250が形成され、これにより第1移動部分231の側面はハウジング240の内側壁との接触状態によってスリット250に引き込まれ得、引き込まれただけ再び復元されようとする弾性力を有するので、その弾性力を通じてハウジング240の内側壁に支持されて第1方向と垂直な第2方向への移動を制限することによって、第1移動部分231が第1方向によじれることなく移動され得るのである。
【0139】
また、第1移動部分231がハウジング240の内側壁に接触時に側面がスリット250に適切に引き込まれるように、第1移動部分231の側面には外側に突出する接触部分255が形成されて接触部分255がハウジング240の内側壁に支持されるのである。接触部分255は突出した高さとスリット250の長さに応じてその長さが多様に調節されることによって、第1移動部分231が有する弾性力の大きさが変化され得るであろう。
【0140】
したがって、本発明の他の実施例に係る位相シフターの移動部材230は、第1方向によじれることなく移動されることによって第1回路パターンと第2回路パターンが安定的に重なり得る。
【0141】
一方、図31図30の位相変換ユニットの移動部材を示した底面斜視図であり、図32図30の位相変換ユニットで移動部材と第2回路基板が結合された状態を示した底面斜視図である。
【0142】
図30図32を参照すると、本発明の多様な実施例に係る位相シフターで複数の移動部材230それぞれは第2移動部分233に形成され、熊手の形状で突出した一つ以上のクランピング部材239をさらに含み、クランピング部材239は第2回路基板220に係合されることによって第2回路基板220を移動部材230に装着させることができる。
【0143】
図30の実施例に係る位相変換ユニットは移動部材230が図27の実施例に係る位相変換ユニット200と類似しているが、図31および32の底面斜視図を参照すると、第2移動部分233の下面に熊手の形状のクランピング部材239が形成されたことを確認することができる。クランピング部材239は一側が他の実施例に比べて延びた状の第2回路基板220の端部をマウンティングするためのものである。
【0144】
したがって、図30の実施例に係る位相変換ユニットはクランピング部材239がそれぞれ第2回路基板220の端部に係合されることによって、第2回路基板220をクランピング部材239にマウンティングできるのであり、これに伴い、第2回路基板220に加圧力が加えられるとしても、移動部材230と第2回路基板220の密着が維持されて滑ることなく精巧に位相変換を遂行できるのである。
【0145】
また、図14~15を参照すると、本発明の他の実施例に係る位相シフターで複数の移動部材230それぞれは第1移動部分231の上面または下面に突出した支持部分232をさらに含み、支持部分232はハウジング240または第2回路基板220に支持され得る。この時、支持部分232は第1移動部分231の上面に半球状で複数個が離隔して配置され得る。これを通じて位相変換ユニット200内で移動部材230とハウジング240または移動部材230と第2回路基板220が相互間に浮く空間がないようにタイトに内蔵され得る。
【0146】
図16、18、21、24、27、30、33、36は本発明の他の実施例に係る位相シフターに設置される多様な位相変換ユニットを構成要素別に順次分解した分解斜視図であり、図17、19、22、25、28、31、34、37は本発明の他の実施例に係る位相シフターに設置される多様な位相変換ユニットの移動部材を示した底面斜視図である。
【0147】
図16図38を参照すると、支持部分232は第1移動部分231の上面に半球状で複数個が離隔して配置されたことを見ることができるが、これを通じて位相変換ユニット200内で移動部材230とハウジング240または移動部材230と第2回路基板220が相互間に浮く空間がないようにタイトに内蔵され得るのである。
【0148】
一方、図20図18を第2方向に切った断面図である。図16~20を参照すると、本発明の他の実施例に係る位相シフターで複数の移動部材それぞれは、第2回路基板220と第1移動部分231の間に配置される弾性部材235をさらに含み、弾性部材235には、第1移動部分231および第2回路基板220のうちいずれか一つと接触するように両面のうち少なくとも一面に配置される突起237が形成され得る。また、弾性部材235はゴムやシリコンからなる。
【0149】
図16の実施例に係る位相変換ユニット200と図18の実施例に係る位相変換ユニット200は互いに移動部材230が類似しているが、移動部材230の下端の弾性部材235において差がある。図16の実施例に係る位相変換ユニット200は、弾性部材235に二つの円柱状の突起237が備えられ、移動部材230が第2回路基板220を加圧する場合、突起237が圧縮され、その復原力を通じて第2回路基板220に加圧力を伝達することになるのである。
【0150】
図18の実施例に係る位相変換ユニット200は、弾性部材235に二つの突起237が備えられるものの、突起237は端部が二股に分かれた形状(すなわち、Y字状)であり、移動部材230が第2回路基板220を加圧する場合、突起237は分かれた部分の幅が広くなり、その復原力を通じて第2回路基板220に加圧力を伝達することになるのである。
【0151】
また、図23図21を第1方向に切った断面図である。図21~23を参照すると、本発明の他の実施例に係る位相シフターで図21の実施例に係る位相変換ユニット200は図16の実施例に係る位相変換ユニット200と図18の実施例に係る位相変換ユニット200とは異なって、移動部材230で第1移動部分231の下面に複数の加圧突起が形成されており、弾性部材235は上下面が突出した部分なしになめらかな形状であり、ゴムやシリコンからなる。
【0152】
すなわち、図23を参照すると、図21の実施例に係る位相変換ユニット200は加圧突起が弾性部材235の上面を加圧することにより、弾性部材235のなめらかな下面が第2回路基板220上に密着し、弾性部材235の材質そのものの弾性力を通じて第2回路基板220に加圧力を提供することになるのである。
【0153】
一方、図26図24を第1方向に切った断面図であり、図29図27を第1方向に切った断面図である。図24図29を参照すると、本発明の他の実施例に係る位相シフターで、複数の移動部材230それぞれは、第1移動部分231に一体に形成され、自由端からなる片持ち梁の形状を一つ以上具備する弾性部材235をさらに含み、弾性部材235の片持ち梁の形状は端部が第2回路基板220に支持され得る。
【0154】
具体的には、図24の実施例に係る位相変換ユニット200は、弾性部材235に第2方向に沿ってそれぞれ2対の片持ち梁の形状が備えられ、各対の片持ち梁の形状は中心部を基準としてそれぞれ第1方向とその反対方向に延び、端部が折り曲げられて第2回路基板220の上面に支持される。それぞれの片持ち梁の形状は移動部材230が第2回路基板220を加圧する場合、第3方向に曲がり、その復原力を通じて第2回路基板220に加圧力を伝達することになるのである。
【0155】
図27の実施例に係る位相変換ユニット200も同様に、弾性部材235に第2方向に沿ってそれぞれ2対の片持ち梁の形状が備えられ、各対の片持ち梁の形状は中心部を基準として序盤部は斜めに延び、以後折り曲げられてそれぞれ第1方向とその反対方向に延び、端部には第3方向の反対方向に向かって突出した加圧突起が形成されて加圧突起が第2回路基板220の上面に支持される。これも同様に、それぞれの片持ち梁の形状は移動部材230が第2回路基板220を加圧する場合、第3方向に曲がり、その復原力を通じて第2回路基板220に加圧力を伝達することになるのである。
【0156】
すなわち、図24の実施例に係る位相変換ユニット200は弾性部材235の2対の片持ち梁の形状が移動部材230の第1移動部分231の下面から延びて形成され、図27の実施例に係る位相変換ユニット200は弾性部材235の2対の片持ち梁の形状が移動部材230の第1移動部分231の側面から延びて形成されるのである。この時、移動部材230の第1移動部分231は弾性部材235の2対の片持ち梁の形状と対向する位置に、弾性部材235の2対の片持ち梁の形状と対応する長さで溝が形成されて弾性部材235の2対の片持ち梁の形状の動作範囲を増やすことができる。
【0157】
一方、図35図33を第1方向に切った断面図である。図38図36を第1方向に切った断面図である。図33図38を参照すると、本発明の多様な実施例に係る位相シフターで複数の移動部材230それぞれは、第1移動部分231の上面または下面に設置され、自由端からなる片持ち梁の形状を一つ以上具備する弾性部材をさらに含み、弾性部材235の片持ち梁の形状は端部がハウジング240または第2回路基板220に支持され得る。
【0158】
具体的には、図33の実施例に係る位相変換ユニット200は、金属材質の板状で形成された弾性部材235が移動部材230の第1移動部分231に設置される。また、弾性部材235は第2方向に沿ってそれぞれ2対の片持ち梁の形状が備えられ、各対の片持ち梁の形状は中心部を基準として序盤部は斜めに延び、以後折り曲げられてそれぞれ第1方向とその反対方向に延び、端部が再び折り曲げられて折り曲げられた部分が第2回路基板220のハウジング240の内面に支持される。それぞれの片持ち梁の形状はハウジング240が移動部材230を加圧する場合、第3方向の反対方向に曲がり、その復原力を通じて第1移動部分231に加圧力を提供し、第1移動部分231に接触した第2回路基板220まで加圧力を伝達することになるのである。
【0159】
図36の実施例に係る位相変換ユニット200は、図33の実施例に係る位相変換ユニット200と同一に、金属材質の板状で形成された弾性部材235が移動部材230の第1移動部分231に設置される。また、弾性部材235は第2方向に沿ってそれぞれ2対の片持ち梁の形状が備えられ、各対の片持ち梁の形状は中心部を基準として序盤部は斜めに延び、以後折り曲げられてそれぞれ第1方向とその反対方向に延び、端部が再び折り曲げられて折り曲げられた部分が第2回路基板220の第2回路基板220に支持される。それぞれの片持ち梁の形状は、移動部材230が第2回路基板220を加圧する場合、第3方向に曲がり、その復原力を通じて第2回路基板220に加圧力を伝達することになるのである。
【0160】
すなわち、弾性部材235が第1移動部分231の上面に設置される図33の実施例に係る位相変換ユニット200とは異なって、図36の実施例に係る位相変換ユニット200は弾性部材235が第1移動部分231の下面に設置される差があり、その材質、大きさ、形状などは同一に構成され、回路基板の種類によって設置位置のみ互いに転換されて位相変換を遂行できるのである。
【0161】
最後に、信号処理乃至は信号の位相変換に必要な多様な技術分野において、本発明の多様な実施例に係る位相シフターは前述した多様な実施例の位相変換ユニット200を必要に応じて適用できるため、その活用度が高いと予想される。
【0162】
以上、好ましい実施例を通じて本発明に関して詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、請求の範囲内で多様に実施され得る。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7a
図7b
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37
図38
【国際調査報告】