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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-15
(54)【発明の名称】加温処置アセンブリ
(51)【国際特許分類】
   A61B 18/20 20060101AFI20240308BHJP
   A61B 18/02 20060101ALI20240308BHJP
   A61B 18/18 20060101ALI20240308BHJP
   A61B 18/14 20060101ALI20240308BHJP
   A61B 17/00 20060101ALI20240308BHJP
【FI】
A61B18/20
A61B18/02
A61B18/18 100
A61B18/14
A61B17/00 700
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023561057
(86)(22)【出願日】2022-03-31
(85)【翻訳文提出日】2023-12-04
(86)【国際出願番号】 FR2022050611
(87)【国際公開番号】W WO2022208030
(87)【国際公開日】2022-10-06
(31)【優先権主張番号】2103299
(32)【優先日】2021-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】506424209
【氏名又は名称】ユニベルシテ ドゥ ボルドー
(71)【出願人】
【識別番号】500025477
【氏名又は名称】アンスティテュ、ナショナル、ド、ラ、サント、エ、ド、ラ、ルシェルシュ、メディカル(アンセルム)
【氏名又は名称原語表記】INSTITUT NATIONAL DE LA SANTE ET DE LA RECHERCHE MEDICAL (INSERM)
(71)【出願人】
【識別番号】523375467
【氏名又は名称】フォンダシオン ボルドー ユニベルシテ
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ブルーノ ケッソン
(72)【発明者】
【氏名】ヴァレリ オーゼンヌ
(72)【発明者】
【氏名】ピエール ブール
【テーマコード(参考)】
4C026
4C160
【Fターム(参考)】
4C026AA01
4C160JJ01
4C160JJ32
4C160KK70
(57)【要約】
生物組織の標的領域の加温処置のためのアセンブリ(1)であって、-熱エネルギー発生器(3)と、-発生器に結合され、温度変化を誘発させるように標的領域に熱エネルギーを付与するように構成されたエネルギーアプリケータ(2)と、-少なくとも1つのMRI解剖学的画像(IMG_IRM_A)及び少なくとも1つの位相画像(IMG_IRM_P)を生成するように構成されたMRI画像取得デバイス(4)と、-少なくとも1つのMRI解剖学的画像(IMG_IRM_A)上に標的領域Rc、保存されるべき領域Rp、及び中立領域Rを規定するように構成されたMRI画像処理手段(6)を備える計画ユニット(5)であって、MRI画像処理手段がまた、3つの領域の各々に加温処置設定値を割り当て、3つの領域の各々に許容可能な温度測定不確実性を割り当てるように構成されている、計画ユニット(5)と、-計画ユニット(5)から生じるデータ及びMRI画像取得デバイス(4)から生じるデータを加温処置段階中にリアルタイムに受信するように構成された、加温処置の状態の進展を監視するためのユニット(9)であって、少なくとも1つの位相画像(IMG_IRM_P)から温度画像を生成するための手段(10)と、温度画像上に示される温度変動から信頼性インジケータを計算するための手段(11)と、3つの領域の各々における加温処置の状態のインジケータを計算するための手段(12)とを備える、監視ユニット(9)と、を備える、アセンブリ(1)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体組織の標的領域の加温処置のためのアセンブリ(1)であって、
-熱エネルギー発生器(3)と、
-前記発生器に結合され、温度変化を誘発させるように前記標的領域に熱エネルギーを付与するように構成されたエネルギーアプリケータ(2)と、
-少なくとも1つのMRI解剖学的画像(IMG_IRM_A)及び少なくとも1つのMRI位相画像(IMG_IRM_P)を生成するように構成されたMRI画像取得デバイス(4)と、
-前記少なくとも1つのMRI解剖学的画像(IMG_IRM_A)上に前記標的領域Rc、保存されるべき領域Rp、及び中立領域Rnを規定するように構成されたMRI画像処理手段(6)を備える計画ユニット(5)であって、前記MRI画像処理手段(6)が、前記3つの領域の各々に加温処置設定値を割り当て、前記3つの領域の各々に許容可能な温度測定不確実性を割り当てるように構成されている、計画ユニット(5)と、
-前記計画ユニット(5)からのデータ及び前記MRI画像取得デバイス(4)からのデータを加温処置段階中にリアルタイムに受信するように構成された、前記加温処置の状態の進展を監視するためのユニット(9)であって、前記少なくとも1つのMRI位相画像(IMG_IRM_P)から温度画像を生成するための手段(10)と、前記温度画像上に示される前記温度変動の信頼性インジケータを計算するための手段(11)と、前記3つの領域の各々における前記加温処置の前記状態のインジケータを計算するための手段(12)と、を備えた、監視ユニット(9)であって、
-前記加温処置の前記状態の定量的インジケータを計算するための前記手段(12)が、
-前記MRI解剖学的画像を、前記加温処置中に生成された前記温度画像と空間的にマッチングさせることと、
-前記3つの領域の各ピクセルに関連付けられた温度及び/又は温熱量を、前記3つの領域の各々における所定の加温処置設定値と比較することと、
-前記3つの領域の各々について前記所定の加温処置設定値を満たすピクセルの数を決定することであって、前記数が、前記加温処置の状態の定量的インジケータにリアルタイムに対応する、決定することと、
-前記加温処置の前記状態及び前記3つの領域における前記定量的インジケータの時間的進展を示す信号をリアルタイムに生成することと、を行うように構成されている、アセンブリ。
【請求項2】
少なくとも1つの解剖学的画像(IMG_A)を生成するように構成された第2の画像取得デバイス(21)を更に備える、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項3】
前記計画ユニット(25)が、前記解剖学的画像(IMG_A)上に前記3つの領域を規定するように構成された解剖学的画像処理手段(22)と、前記解剖学的画像を前記MRI画像取得デバイス(4)からの前記MRI解剖学的画像と空間的にマッチングさせるように構成された再較正手段(23)と、を更に備える、請求項2に記載のアセンブリ。
【請求項4】
信頼性インジケータを計算するための前記手段(11)が、
-一連の温度画像にわたって決定された温度分散から、各領域において測定された前記温度の不確実性を決定することと、
-前記所定の許容可能な温度測定不確実性を満たす前記3つの領域の各々における前記ピクセルの数を決定することであって、前記数が、前記温度画像上に示される前記温度変動の前記信頼性インジケータに対応する、決定することと、を行うように構成されている、請求項1から3のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項5】
前記加温処置の前記状態の定量的インジケータを計算するための前記手段(12)は、測定された温度変動が使用可能ではないか又は信頼できない前記ピクセルを除外するように構成されている、請求項1から4のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項6】
前記標的領域Rcに割り当てられた前記加温処置設定値が、到達すべき最低温度、到達すべき最小温熱量、又は所定の時間にわたる前記温度の進展の曲線に対応する、請求項1から5のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項7】
前記保存されるべき領域Rpに割り当てられた前記加温処置設定値が、超えられない最高温度又は超えられない最大温熱量に対応する、請求項1から6のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項8】
前記中立領域に割り当てられた前記加温処置設定値が、超えられない最大温度又は超えられない最大温熱量に対応する、請求項1から7のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項9】
前記エネルギーアプリケータ(2)が、レーザビームアプリケータ、マイクロ波アプリケータ、高周波アプリケータ、集束超音波アプリケータ、又は極低温エネルギーアプリケータである、請求項1から8のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項10】
前記3つの領域の各々における前記処置の前記状態の前記定量的インジケータを表示するように構成された表示ユニット(13)を更に備える、請求項1から9のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか一項に記載の加温処置アセンブリを実装する、生体組織の加温処置の状態をリアルタイムに定量的に監視するための方法(100)であって、
-少なくとも1つのMRI解剖学的画像を生成するステップ(101)と、
-前記MRI解剖学的画像上に標的領域Rc、保存されるべき領域Rp、及び中立領域Rnを規定するステップ(102)と、
-前記標的領域内の標的ピクセルの第1のセット、前記保存されるべき領域Rp内の保存されるべきピクセルの第2のセット、及び前記中立領域Rn内の中立ピクセルの第3のセットを決定するステップ(103)と、
-前記3つの領域Rc、Rp、及びRn内の前記ピクセルの各々に加温処置設定値を割り当てるステップ(104)と、
-前記3つの領域Rc、Rp、及びRn内の前記ピクセルの各々に許容可能な温度測定不確実性を割り当てるステップ(105)と、
-温度画像上に示される温度変動の信頼性インジケータを決定するステップ(106)であって、前記信頼性インジケータが、前記3つの領域において前記所定の許容可能な温度測定不確実性を満たすピクセルの数に対応する、ステップ(106)と、
-MRI画像取得デバイスによって送信された位相画像から温度画像を生成するステップ(108)と、
-前記3つの領域Rc、Rp、及びRnの各々について、前記所定の加温処置設定値を満たすピクセルの数又はピクセルの割合に対応する、前記加温処置の前記状態の定量的インジケータを計算するステップ(109)と、
-3D温度マップ及び3D温熱量マップ、前記3つの領域の各々における前記加温処置の前記状態の前記定量的インジケータをリアルタイムに表示するステップ(110)と、を含む、方法。
【請求項12】
前記加温処置の前処置段階の前に実行される計画段階を更に含み、前記計画段階が、
-少なくとも1つの解剖学的画像(IMG_A)を生成するステップ(201)と、
-前記解剖学的画像上に前記標的領域Rc、前記保存されるべき領域Rp、及び前記中立領域Rnを規定するステップ(202)と、
-前記標的領域内の標的ピクセルの第1のセット、前記保存されるべき領域Rp内の保存されるべきピクセルの第2のセット、及び前記中立領域Rn内の中立ピクセルの第3のセットを決定するステップ(203)と、を含み、
前記前処置段階が、前記MRI解剖学的画像上に前記3つの領域を規定するために、前記解剖学的画像と前記MRI解剖学的画像との間の再較正のステップ(205)を更に含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記表示するステップは、前記処置設定値を満たす前記領域Rcのピクセル数が所定の閾値に達したときに、前記領域Rcにおいて前記加温処置が完了したことを示す視覚的及び/又は聴覚的インジケータを生成する、請求項11又は12に記載の方法。
【請求項14】
前記表示するステップは、前記所定の設定値を満たさない前記保存されるべき領域のピクセル数が所定の閾値よりも大きい場合に、前記領域Rpにおける前記安全設定値が遵守されていないことを示す視覚的及び/又は聴覚的インジケータを生成する、請求項11から13のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、術中撮像による誘導下での温度の局所的変動によって生体組織を処置する分野に関する。
【0002】
より具体的には、本発明は、標的生物組織の加温処置の時間的進展のリアルタイム及び3Dでの定量化を可能にするアセンブリ及び方法に関する。
【0003】
加温処置アセンブリ及び関連する方法は、標的領域及び/又は標的領域の隣接領域において温度の変化が誘発された体積を示す定量的情報をリアルタイムに表示することができるように、術中段階中に使用することができる。
【背景技術】
【0004】
エネルギー源による温度上昇(温熱療法)又は温度低下(低体温療法)の標的投与によって、病的な生物組織を局所的に処置することが知られている。例えば、エネルギーは、レーザ、マイクロ波、高周波、集束超音波によって、又は寒冷療法によって提供され得る。
【0005】
これらの技術の中で、遠隔に配置されたエネルギー発生器手段(誘導による集束超音波又は無線周波数波)を介して生物組織の標的領域に、又は経皮若しくは血管経路(無線周波数、レーザ、マイクロ波、寒冷療法)によって標的領域にエネルギー線量を付与することで構成される第1のカテゴリーの加温処置がよく知られている。ほとんどのデバイスは、先験的に所与の体積に到達することを目的とした所定の実装形態を提案している。しかしながら、実際に処置される体積は、生理学的/生理病理学的パラメータ(灌流、熱拡散率、エネルギー吸収、近傍の大血管の存在、組織及び細胞の不均一性)のために、実質的に変動し得る。
【0006】
加温処置の前の、「術前計画段階」と称される段階は、標的領域のサイズ、数、位置、及び形状を決定することができる、例えばコンピュータ断層撮影(本明細書全体にわたって「TDM」と呼ばれることがある)又は磁気共鳴撮像(本明細書全体にわたって「Magnetic Resonance Imaging、MRI」と呼ばれることがある)による好適な撮像技法のおかげで、患部の3D拡張を評価することが意図されている。
【0007】
この術前計画段階中に、処置されるべき領域の寸法のグローバルインジケータ、それらの数、及び識別可能な解剖学的基準に対するそれらの相対位置が、一般に規定される。
【0008】
処置の開始時において、弾道段階は、処置されるべき領域に対向してエネルギー発生器デバイスを位置決めすることを含む。一般に、この位置決めは、断続的な撮像ガイダンスを使用して反復的に実行される。
【0009】
処置段階中、エネルギー付与は、一般に、処置されるべき領域における温度の3D分布の正確な定量化を可能にしない監視(超音波検査、生理学的信号、処置デバイスに組み込まれたセンサ)を用いて行われる。いくつかの特定の場合、特にMRIによって誘導される集束超音波処置では、処置されるべき領域における温度変動が全体的に表示され、エネルギー付与は、それが設定値から逸脱すると中断され得る。温度の画像化から、温度測定の不確実性が画像の各ピクセルにおいて1℃以下であるならば、処置の信頼できるインジケータである温熱量測定値を計算することが可能である。
【0010】
任意の温度撮像モダリティがない場合、温度の点測定は、侵襲性センサ(組織及び/又は処置デバイスに埋め込まれたプローブ)によって提供されてもよい。
【0011】
加温処置技術は外科手術よりもはるかに侵襲性が低いが、いくつかの制限がある。局所的な加温処置の一般的な問題の1つは、生物組織における温度のリアルタイムの3Dの正確な監視がないことである。
【0012】
異なる領域における計画されたエネルギー付与と実際のエネルギー付与との間の逸脱は、弾道誤差、例えば、処置されるべき領域に対向するエネルギーアプリケータの位置決めが不完全である場合に大きくなる。
【0013】
その結果、エネルギー付与は、計画されたエネルギー付与から実質的に逸脱し得る。
【0014】
この効果の1つの結果は、病状の再発のリスクと関連する不完全な処置である。
【0015】
同様に、保存すべき領域の健康な組織を変化させるリスクが高まり、それによって、深刻な副作用が生じ得る。
【0016】
その結果、これらの最小又は非侵襲性療法に適格な患者の数は、療法の正確な術中監視がないことに起因してかなり減少する。
【0017】
処置の正確かつリアルタイムの3D監視がないので、これらの温熱療法を調整すること、特に、まだ処置されていない領域において1回以上の追加の連続的なエネルギー付与によって処置を完了するためのエネルギーアプリケータの正確な再位置決めが困難になる。その結果、医師は、事後的に、すなわち、処置の直後又は処置の数週間後まで)処置の有効性を評価し、それによって、1回の処置で最適な処置を行うことはできなくなり、患者にとって効率の損失及び機会の損失のリスクをもたらす)。
【0018】
現在の方法は、処置されるべき領域の周囲領域の正確なリアルタイムの監視を提案しておらず、したがって、術中及び術後の合併症のリスクが高まる。
【0019】
したがって、本発明は、術中処置段階中に、処置される生物組織全体及びその周囲を包含する、1秒以下のリフレッシュレートでの、3Dにおけるリアルタイム監視、及び温度の定量化を可能にするアセンブリ及び方法を提案することを目的とする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
本発明の加温処置アセンブリは、処置に関連する定量的インジケータを提案することによって、標的生物組織の処置の定量的かつ動的な監視を可能にする。本発明の加温処置アセンブリは、加温処置の効率並びにその安全性を改善し、したがってこれらの温熱療法の利益/リスクバランスを増加させることを目的とする。本発明の別の予想される結果は、従来の手術よりも副作用が少なく、薬物処置よりも効率がよいこれらの療法に適格な患者の数を増加させることである。
【課題を解決するための手段】
【0021】
生物組織の標的領域のための加温処置アセンブリであって、
-熱エネルギー発生器と、
-上記発生器に結合され、温度変動を誘発するように上記標的領域に熱エネルギーを付与するように構成されたエネルギーアプリケータと、
-少なくとも1つのMRI解剖学的画像(IMG_IRM_A)及び少なくとも1つの位相画像(IMG_IRM_P)を生成するように構成されたMRI画像取得デバイスと、
-上記少なくとも1つのMRI解剖学的画像(IMG_IRM_A)上に標的領域Rc、保存されるべき領域Rp、及び中立領域Rnを規定するように構成されたMRI画像処理手段を含む計画ユニットであって、上記MRI画像処理手段がまた、3つの領域の各々に加温処置設定値を割り当て、3つの領域の各々に許容可能な温度測定不確実性を割り当てるように構成されている、計画ユニットと、
-計画ユニットから生じるデータ及びMRI画像取得デバイスから生じるデータを加温処置段階中にリアルタイムに受信するように構成された、加温処置の状態の進展を監視するためのユニットであって、上記少なくとも1つの位相画像(IMG_IRM_P)から温度画像を生成するための手段と、温度画像上に示される温度変動の信頼性インジケータを計算するための手段と、3つの領域の各々における加温処置の状態のインジケータを計算するための手段とを含む、ユニットと、を含み、
-加温処置の状態の定量的インジケータを計算するための手段(12)が、
-MRI解剖学的画像を、加温処置中に生成された温度画像と空間的にマッチングさせることと、
-3つの領域の各ピクセルに関連付けられた温度及び/又は温熱量を、3つの領域の各々における所定の加温処置設定値と比較することと、
-3つの領域の各々について所定の加温処置設定値を満たすピクセルの数を決定することであって、上記数が、加温処置の状態の定量的インジケータにリアルタイムに対応する、決定することと、
-加温処置の状態及び3つの領域における定量的インジケータの時間的進展を示す信号をリアルタイムに生成することと、
を行うように構成されている、加温処置アセンブリが提供される。
【0022】
したがって、医師は、加温処置中に、3つの領域における定量的インジケータの進展をリアルタイムに連続的に追跡することができる。信号は、例えば、2D若しくは3Dマップ、又はグラフィカル表現の形態で提示される。所定の温度設定値及び/又は温熱量設定値に到達したピクセル数の動的表示は、標的領域だけでなく、保存されるべき領域及び中立領域における処置の進展を監視することを可能にし、処置中にリアルタイムに決定を行う際に支援する。
【0023】
標的領域において、所定の加温処置設定値を満たすピクセルの数を、処置の開始前の標的領域における所定のピクセルの数と比較して、処置された体積の割合を提供してもよい。
【0024】
中立領域において、所定の加温処置設定値を満たすピクセルの数が、変更体積の割合を提供するために、この領域における所定のピクセルの数と比較されてもよく、この割合は、理想的には可能な限りゼロに近いままであるべきである。
【0025】
保存されるべき重要な領域では、ピクセルが事前定義された設定値に違反してはならない。したがって、これらの命令に違反するリスクの早期インジケータを提供する必要がある。その結果、警告信号、例えば、可聴警告信号は、例えば、この領域の1つ以上のピクセルにおいて致死温熱量の80%に到達したとき、又は温度が許可された限界温度から数度の範囲まで接近したときに与えられ得る。
【0026】
中立領域では、警報信号が、同様の又は異なる警報信号と共に与えられてもよいが、この領域における設定値に違反することは(望ましくないが)許容可能であるので、重要性は低い。
【0027】
これらの警告信号は、保存されるべき中立領域及び重要な領域において設定値に達するか又は設定値を超える前に、保存されるべき中立領域及び重要な領域において変化を生じる危険性について、リアルタイムに医師に警告することを可能にする。
【0028】
各新しい温度測定値及び温熱量においてリアルタイムに生じる加温処置の状態を示す信号は、3つの領域における処置状態を示す視覚信号であっても又は聴覚信号であってもよい。
【0029】
次の段落で開示される特徴は、任意選択で実装されてもよい。これらは、互いに独立して、又は互いに組み合わせて実施され得る。
【0030】
アセンブリは、少なくとも1つの解剖学的画像(IMG_A)を生成するように構成された第2の画像取得デバイスを更に含む。
【0031】
計画ユニットは、上記解剖学的画像(IMG_A)上に3つの領域を規定するように構成された解剖学的画像処理手段と、解剖学的画像を、MRI画像取得デバイスから生じるMRI解剖学的画像と空間的にマッチングさせるように構成された再較正手段とを更に有する。
【0032】
信頼性インジケータを計算するための手段は、
-一連の温度画像にわたって決定された温度分散から各領域における測定温度の不確実性を決定することと、
-所定の許容可能な温度測定不確実性を満たす3つの領域の各々におけるピクセルの数を決定することであって、上記数が、温度画像上に示される温度変動の信頼性のインジケータに対応する、決定することと、を行うように構成されている。
【0033】
一実施形態によれば、加温処置の状態の定量的インジケータを計算するための手段は、測定された温度変動が使用可能ではないか又は信頼できないピクセルを除外するように構成される。これは、計算手段によって生成される定量的インジケータの信頼性を高めることを可能にし、特に、同時に、処置中に不注意な警告信号を生成することを回避する。
【0034】
一実施形態によれば、標的領域Rcに割り当てられた加温処置設定値は、到達すべき最低温度、到達すべき最小温熱量、又は経時的な温度の進展の所定の曲線に対応する。
【0035】
別の実施形態によれば、保存されるべき領域Rpに割り当てられた加温処置設定値は、超えられない最高温度又は超えられない最大温熱量に対応する。
【0036】
更に別の実施形態によれば、中立領域に割り当てられた加温処置設定値は、超えられない最高温度又は超えられない最大温熱量に対応する。
【0037】
一実施形態によれば、エネルギーアプリケータは、レーザビームアプリケータ、マイクロ波アプリケータ、高周波アプリケータ、集束超音波アプリケータ、又は極低温エネルギーアプリケータである。
【0038】
有利には、アセンブリは、3つの領域の各々における処置の状態の定量的インジケータを表示するように構成された表示ユニットを更に含む。
【0039】
別の態様によれば、上記で定義されたような加温処置アセンブリを実装する生体組織の加温処置の状態のリアルタイム定量的監視のための方法であって、
-少なくとも1つのMRI解剖学的画像を生成するステップと、
-上記MRI解剖学的画像上に標的領域Rc、保存されるべき領域Rp、及び中立領域Rnを規定するステップと、
-上記標的領域内の標的ピクセルの第1のセット、上記保存されるべき領域Rp内の保存されるべきピクセルの第2のセット、及び上記中立領域Rn内の中立ピクセルの第3のセットを決定するステップと、
-3つの領域Rc、Rp及びRn内のピクセルの各々に加温処置設定値を割り当てるステップと、
-3つの領域Rc、Rp、及びRn内のピクセルの各々に許容可能な温度測定不確実性を割り当てるステップと、
-温度画像上に示される温度変動の信頼性インジケータを決定するステップであって、上記信頼性インジケータは、3つの領域において所定の不確実性を満たすピクセルの数に対応する、ステップと、
-MRI画像取得デバイスによって送信された位相画像から温度画像を生成するステップと、
-加温処置の状態の定量的インジケータを計算するステップであって、上記インジケータが、3つの領域Rc、Rp、及びRnの各々について所定の加温処置設定値を満たすピクセルの数又はピクセルの割合に対応する、ステップと、
-3D温度マップ及び3D温熱量マップ、3つの領域の各々における加温処置の状態の定量的インジケータをリアルタイムに表示するステップと、を含む、方法が提供される。
【0040】
一実施形態によれば、本方法は、加温処置の前処置段階の前に実行される計画段階を更に含み、上記計画段階が、
-少なくとも1つの解剖学的画像(IMG_A)を生成するステップと、
-上記解剖学的画像上に標的領域Rc、保存されるべき領域Rp及び中立領域Rnを規定するステップと、
-標的領域内の標的ピクセルの第1のセット、上記保存されるべき領域Rp内の保存されるべきピクセルの第2のセット、及び上記中立領域Rn内の中立ピクセルの第3のセットを決定するステップと、を含み、
前処置段階は、MRI解剖学的画像上に3つの領域を規定するために、解剖学的画像とMRI解剖学的画像との間の再較正のステップを更に含む。
【0041】
有利には、表示するステップは、処置設定値を満たす領域Rcのピクセル数が所定の閾値に達したときに、上記領域Rcにおいて加温処置が完了したことを示す視覚的及び/又は聴覚的インジケータを生成する。
【0042】
有利には、表示するステップは、所定の設定値を満たさない保存されるべき領域のピクセルの数が所定の閾値よりも大きいとき、領域Rp内の安全設定値が遵守されていないことを示す視覚及び/又は聴覚インジケータを生成する。
【図面の簡単な説明】
【0043】
他の特徴、詳細及び利点は、以下の詳細な説明を読み、添付の図面を分析することによって明らかになるであろう。
図1】一実施形態による加温処置アセンブリを概略的に表す図である。
図2】別の実施形態による加温処置アセンブリを概略的に表す図である。
図3】一実施形態による加温処置を監視するための方法を表すフローチャートである。
図4】別の実施形態による加温処置監視方法を表すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0044】
本発明の文脈において、「標的領域」とは、画像化において可視である処置されるべき病理組織を含む領域及び病理組織を取り囲む領域であると理解されるべきである。病理組織の周りの近傍の範囲は可変であり、医師によって規定される。標的領域は、病理組織を処置するために温度変化を受けるべきである。この領域は図1においてRcで示されている。
【0045】
本発明の文脈において、「保存されるべき重要な領域」とは、生物組織が健康であり、かつ加温処置中に有害な温度変化を受けるべきでない領域であると理解されるべきである。この領域は図1においてRpで示されている。
【0046】
本発明の文脈において、「中立領域」とは、生物組織が健康であり、理想的には加温処置中に温度変化を受けるべきでない領域であると理解されるべきである。それにもかかわらず、起こり得る温度変化は、患者にとって重大であるとは考えられない。この領域は、図1においてRnによって示されている。
【0047】
本発明の文脈では、3D解剖学的画像は、標的領域及びその環境の解剖学的構造を表す再構成画像である。この3D解剖学的画像は、異なる撮像技術によって得ることができる。
【0048】
本発明の文脈において、磁気共鳴撮像(MRI)デバイスは、標的領域、重要な領域及び中立領域に関する情報を提供するように構成されたデバイスである。この情報は、本質的に解剖学的及び/又は機能的であってもよく、特に、前述の領域に含まれる組織の温度の変化に関連してもよい。そうするために、磁気共鳴撮像デバイスは、3D MRI画像を生成し、MRI画像の各ボクセル(各領域の基本体積単位)に複素数M・eφを関連付け、式中、Mは絶対値であり、φはこのボクセルにおける磁化ベクトルの位相である。以下の説明及び本発明の文脈において、画像の「ピクセル」という用語は、関連するボクセルの1つ以上の情報を表す。画像の各ピクセルにおけるモジュールMは、MRI解剖学的画像IMG_IRM_Aの構築を可能にする。2つの連続するMRI位相画像IMG_IRM_Pの間の位相差は、温度差に正比例し、それによって温度画像の構築を可能にする。
【0049】
本出願の文脈において、「温熱量」は、経時的な温度の積分に対応する。したがって、温度マップから温熱量マップを得ることができる。処置中に得られた温度及び温熱量マップは、後者によって誘発された生物学的効果のインジケータである。
【0050】
大部分について、図面及び以下の説明は、特定の要素を含む。したがって、それらの要素は、本開示をよりよく理解するために使用され得るだけでなく、適用可能な場合、その定義にも寄与し得る。
【0051】
図1は、本発明の一実施形態による、生体組織の処置される標的領域Rcの加温処置のためのアセンブリ1を表す。アセンブリ1は、熱エネルギー発生器3に結合されたアプリケータ2と、MRI画像取得デバイス4と、計画ユニット5(UNIT PLANIF1)と、加温処置の状態の少なくとも1つの定量的インジケータを生成することによって加温処置の状態をリアルタイムに監視するためのユニット9(UNIT SURV)と、表示ユニット13(UNIT VIS)とを有する加温処置デバイスを含む。
【0052】
熱エネルギーアプリケータ2は、生体組織の処置されるべき標的領域Rcにおいて温度変化を誘発するように構成される。熱エネルギーアプリケータ2は、高周波アプリケータ、マイクロ波アプリケータ、集束超音波アプリケータ、レーザビームのアプリケータ又は極低温エネルギーアプリケータからなってもよい。図1では、経皮アプリケータが、処置されるべき標的領域Rc内に位置付けられて図示されている。熱エネルギーアプリケータ2は、エネルギー発生器3によって電力供給される。熱エネルギーアプリケータはまた、熱エネルギーの付与を標的領域に集中させるように適合される、非侵襲性体外送信機(集束超音波、誘導無線周波数)の形態であってもよい。
【0053】
MRI画像取得デバイス4は、MRI解剖学的画像(IMG_IRM_A)を生成するために前処置段階中に使用される。前処置段階は、加温処置の開始直前に実施される段階である。その後、MRI解剖学的画像(IMG_IRM_A)は計画ユニット5に送信される。
【0054】
MRI画像取得デバイス4はまた、加温処置の持続時間を通して取得された温度変動に敏感な画像のシーケンスから位相画像(IMG_IRM_P)を生成するために使用される。MRI撮像デバイス4は、加温処置の持続時間全体にわたって、3つの所定の領域Rc、Rp、及びRnを包含する動的温度撮像を取得するように構成される。この動的撮像は、1ミリメートル以上の範囲の空間分解能で、各取得体積に対して1秒以下の範囲の高速取得シーケンスを使用して得られる。位相画像(IMG_IRM_P)は、監視ユニット9に送信される。
【0055】
計画ユニット5は、MRI解剖学的画像6(TRAIT IMG_IRM_A)を処理するための手段を有し、この手段は、3D MRI解剖学的画像上に、標的領域Rc、保存されるべき重要な領域Rp、及び中立領域Rnを規定するように構成される。
【0056】
例えば、生物組織は、Rpと呼ばれる保存されるべき重要な領域及びRnと呼ばれる中立領域によって囲まれたRcと呼ばれる標的領域を含む図1に概略的に表されている。標的領域Rcは、処置されるべき病理学的領域の全体を含むべきであり、保存されるべき重要な領域を含まない。
【0057】
一実施形態によれば、MRI解剖学的画像を処理するための手段6は、領域Rcにおいて標的ピクセルを決定し、保存されるべき重要な領域において保存されるべきピクセルを決定し、中立領域において中立ピクセルを決定するために、3D MRI解剖学的画像をセグメント化することができる。
【0058】
MRI解剖学的画像を処理するための手段6はまた、3つの領域の各々における加温処置命令を定義するように構成される。より具体的には、MRI解剖学的画像を処理するための手段6は、3つの領域の各々のピクセルの各々に、観察されるべき温度及び/又は温熱量設定値を割り当てるように構成される。
【0059】
標的領域Rcにおいて、加温処置設定値は、到達すべき最低温度、又は到達すべき最小温熱量、又は経時的な温度変化の所定の曲線、又はいくつかの温度設定値及び温熱量設定値の組み合わせのいずれかであってもよい。
【0060】
保持されるべき重要な領域Rpにおいて、加温処置設定値は、超えられない最高温度、又は超えられない最大温熱量のいずれかであり得る。
【0061】
中立領域Rnにおいて、加温処置設定値は、超えられない最高温度、又は超えられない最大温熱量のいずれかであり得る。
【0062】
本発明の一実施形態によれば、MRI解剖学的画像を処理するための手段6は、3つの領域の各々における許容可能な温度測定値の不確実性を定義するようにも構成される。より具体的には、手段6は、3つの領域Rc、Rp及びRnの各々において決定されたピクセルの各々に、温度測定のための許容可能な不確実性を割り当てるように構成される。不確実性の値は、所定の温度設定値に関連してもよい。例えば、5℃の温度変動が領域Rcにおいて規定されるとき、例えば、3℃より大きい不確実性を有することは許容できない。
【0063】
3つの領域の各々に関連付けられた情報を有するMRI解剖学的画像(IMG_IRM_A)が、監視ユニット9に送信される。
【0064】
関連付けられた情報は、3つの領域Rc、Rp及びRnにおいて決定されたピクセルの各々に割り当てられた温度及び/又は温熱量設定値並びに許容可能な温度測定値の不確実性である。
【0065】
監視ユニット9は、MRI画像取得デバイス4から生じる位相画像(IMG_IRM_P)を加温処置中にリアルタイムに受信し、MRI解剖学的画像(IMG_IRM_A)及び位相画像(IMG_IRM_P)から加温処置中にリアルタイムに加温処置の進展の定量的インジケータを生成するように構成される。
【0066】
有利には、監視ユニット9はまた、加温処置デバイスに組み込まれた内部センサ(図1には図示せず)及び追加の外部センサ(図1には図示せず)から生じる測定値を受信するように構成される。例えば、内部センサは、熱エネルギーアプリケータ2に組み込まれ、標的領域に対する空間内の熱エネルギーアプリケータ2の位置、アプリケータによって送られる熱エネルギー、及び/又は温度センサによる温度の点測定値に関する情報を送信するセンサであってもよい。例えば、追加の外部センサから生じる測定値は、生理学的測定値、例えば呼吸、心臓活動及び患者の位置に関する測定値を含むことができる。
【0067】
監視ユニット9は、受信するデータをリアルタイムに処理するように構成されている。監視ユニットは、データ分析及び処理速度が、MRI画像取得デバイス4による位相画像の取得のデータ分析及び処理速度よりも優れており、処置段階中の加温処置の状態の進展を表す定量的インジケータを最小の待ち時間で動的に生成するように構成される。
【0068】
監視ユニット9は、MRI画像取得デバイス4によって取得された位相画像(IMG_IRM_P)から温度画像(IMGT)を生成するための手段10を含む。温度画像生成手段10は、MRI撮像デバイスの動きアーチファクト、時間及び空間ドリフトを補償するように適合されたアルゴリズムを更に含み、また、加温処置デバイスの外部センサから生じるデータ及び追加のセンサ、例えば生理学的センサから生じるデータの分析を統合する。
【0069】
監視ユニット9は、温度測定の信頼性インジケータ11(FIAB)を計算するための手段を含む。温度測定は、MRI位相画像から生成された温度画像上に示される温度変化を示す。温度測定の信頼性インジケータの計算は、エネルギーアプリケータによるエネルギーの付与の前に実施される。計算手段11は、例えば一連のいくつかの連続する温度画像にわたって測定された温度の分散から、各ピクセルにおける温度の不確実性を決定するように構成される。例えば、一連の画像は、分散を計算するために10個の連続する温度画像を含むことができる。一実施形態によれば、信頼性インジケータ計算手段は、計画ユニット5において所定の許容可能な不確実性を満たすピクセルを表す2D又は3Dマップを生成することができる。計算手段11は、信頼性インジケータ、すなわち計画ユニット5における所定の不確実性を満たすピクセルの数又は割合を決定することができる。
【0070】
信頼性インジケータ計算手段11は、決定された信頼性インジケータを医師によって予め定められた閾値と比較するように構成される。
【0071】
第1の構成によれば、信頼性インジケータが所定の閾値未満である場合、信頼性インジケータ計算手段11は、温度画像上に示される温度変化が、加温処置の状態の定量的インジケータを計算し加温処置の監視を開始するうえで信頼できない変化であることを示す制御信号を生成することができる。制御信号は、表示ユニット13に送信される視覚信号及び/又は可聴信号である。監視プロセスは停止され、医師が加温処置を開始することはできなくなる。
【0072】
第2の構成によれば、信頼性インジケータが所定の閾値未満である場合、信頼性インジケータ計算手段11は、温度画像上に示される温度変化が、加温処置の状態の定量的インジケータを計算し加温処置の監視を開始するうえで信頼できない変化であることを示す信号を生成する。それにもかかわらず、加温処置を開始するか否かの決定は、医師によって下される。
【0073】
更に別の構成によれば、信頼性インジケータが所定の閾値未満であるが、医師が加温処置を継続するための許容値の範囲内に留まっている場合、信頼性インジケータ計算手段11は、MRI画像取得パラメータを修正し、かつ/又はフィルタリングを適用して測定温度の分散の値を低減させるように医師を促す信号を生成することができる。このようにして、医師は、異なるパラメータを手動で調整して、監視を開始し加温処置を実行するための許容可能な温度測定条件を見つけることができる。
【0074】
監視ユニット9は、計画ユニット5から生じる関連情報を有する温度画像及びMRI解剖学的画像から、加温処置の状態の定量的インジケータ(IND QUANT)を計算するための手段12を含む。
【0075】
第1の計算ステップにおいて、定量的インジケータを計算するための手段12は、領域Rc、Rp及びRnのピクセルの各々における温度及び温熱量を決定する。そうするために、計算手段は、計画ユニット5から生じる加温処置の前に生成されたMRI解剖学的画像と、加温処置の間に生成された温度画像とを空間的にマッチングさせる。このようにして、MRI解剖画像上の3つの領域Rc、Rp、Rnに規定されたピクセルと、生成された温度画像のピクセルとが関連付けられる。
【0076】
本発明によれば、画像の「空間マッチング」とは、画像のそれぞれの情報を比較又は組み合わせることができるようにするために、少なくとも2つの画像をマッチングさせることで構成される任意の動作であると理解されるべきである。
【0077】
第2の計算ステップにおいて、定量的インジケータ計算手段12は、3つの領域Rc、Rp及びRnについて計画ユニット内の所定の処置設定値を満たすピクセルの数又は割合を、加温処置中にリアルタイムに決定する。定量的インジケータを計算するための手段12は、温度画像上のピクセルごとに、温度変動の値を、対応する領域のピクセルに割り当てられた温度設定値と比較する。
【0078】
加温処置設定値を満たすピクセルの数の決定において、計算手段12は、使用可能な又は信頼できる温度測定値を有さないと考えられるピクセルを除外することができる。例えば、除外されたピクセルは、計画ユニットにおける所定の不確実性よりも大きい不確実性を有する。別の例によれば、除外されたピクセルは、ゼロに近い絶対値の信号対雑音比を有し、したがって未定義の位相を有する。したがって、これらのピクセルにおける設定値の遵守に関する信頼できる情報を与えることは不可能である。この情報は医師に送信され、それによって、医師は処置の実施を決定する。
【0079】
有利には、計算手段12は、温度画像を動的に待ち時間なく処理することができるように、モジュラス画像及び位相画像の取得速度よりも速い、MRI撮像デバイス4から生じるデータ及び計画ユニット5から生じるデータを処理する速度を得るように構成される。
【0080】
監視ユニット9は、医師が加温処置の進展を監視し、所定の処置設定値に対応する加温処置の状態に従って加温処置の継続又は可能な停止を決定することができるように、医師へのリアルタイム表示のために、温度及び温熱量マップ、加温処置の状態の定量的インジケータ、並びに生理学的センサのデータ及び加温処置デバイスに組み込まれたセンサのデータなど、監視ユニットの出力におけるすべてのデータを表示ユニット13にリアルタイムに送信する。
【0081】
一実施形態によれば、加温処置の定量的インジケータの表示は、様々な形態をとることができる。例えば、標的領域Rcにおいて規定された温度設定値に到達したピクセルは、所定の比色コーディングで表され、処置中に処置された体積の高い読み取り精度での2D又は3D視覚化を可能にする。この情報は、MRI解剖学的画像上に重ね合わされる温度マップ及び温熱量の表示を補完するものである。
【0082】
表示ユニット13は、以下を示す視覚的及び/又は聴覚的インジケータを生成するための手段を更に含む。
-領域Rc内の規定された温度設定値を満たす領域Rcのピクセルの数が所定の閾値に達したときに、領域Rcにおいて処置が終了したこと、
-領域Rp内の温度設定値が観測されないこと、
-領域Rn内の温度設定値は重視されないこと。
【0083】
図2は、別の実施形態による加温処置アセンブリ20を示す。
【0084】
加温処置アセンブリ20は、熱エネルギー発生器3に結合されたアプリケータ2を含む加温処置デバイスと、MRI画像を取得して磁気共鳴画像を生成するためのデバイス4と、解剖画像(IMG_A)を生成するための撮像デバイス21と、計画ユニット25(UNIT PLANIF2)と、加温処置の状態の定量的インジケータを生成することによって加温処置の状態をリアルタイムに監視するためのユニット9(UNIT SURV)と、表示ユニット13(UNIT VIS)とを含む。
【0085】
第1の実施形態と同様に、熱エネルギーアプリケータ2は、生体組織の処置されるべき標的領域Rcに温度変化を生じさせるように構成されている。MRI画像取得デバイス4は、加温処置中にMRI解剖学的画像(IMG_IRM_A)及び位相画像(IMG_IRM_P)を生成するために前処置段階中に使用される。MRI解剖学的画像(IMG_IRM_A)は計画ユニット25に送信され、MRI位相画像(IMG_IRM_P)は監視ユニット9に送信される。
【0086】
例えば、撮像デバイス21は、別のMRI画像取得デバイス、コンピュータ断層撮影(TDM)又は超音波を用いた超音波検査(US)であってもよい。したがって、解剖学的画像(IMG_A)は、例えば、計画段階中に、加温処置の日の前に生成され得る。解剖学的画像はまた、事前計算された3Dモデルから、撮像データ又は例えば心臓電気信号の3Dマッピングなどの他のデータから生成されてもよい。解剖学的画像(IMG_A)は、撮像デバイス21によって計画ユニット25に送信される。
【0087】
計画ユニット25は、解剖画像処理手段22(TRAIT IMG_A)と、再較正手段23(RECAL)と、MRI画像を処理するための手段24(TRAIT IMG_IRM)とを有する。
【0088】
解剖学的画像を処理するための手段22は、計画段階中に撮像デバイス21によって生成される解剖学的画像IMG_A上に3つの領域Rc、Rp、及びRnを規定するように構成される。より具体的には、解剖学的画像処理手段22は、領域Rcにおいて標的ピクセルを決定し、保存されるべき領域において保存されるべきピクセルを決定し、中立領域において中立ピクセルを決定するために、解剖学的画像IMG_Aをセグメント化するように適合される。3つの区切られた領域を有する解剖学的画像IMG_Aは、再較正手段23に送信される。
【0089】
再較正手段23は、MRI解剖学的画像(IMG_IRM_A)上に3つの領域Rc、Rp、及びRnを規定するために、解剖学的画像(IMG_A)を、MRI撮像デバイス4による処置の開始直前に生成されたMRI解剖学的画像(IMG_IRM_A)と空間的にマッチングさせるように構成される。その後、3つの規定された領域を有するMRI解剖学的画像が、MRI画像処理手段24に送信される。
【0090】
第1の実施形態と同様に、MRI画像処理手段24は、MRI解剖学的画像上に規定された3つの領域の各々において、加温処置設定値及び許容可能な温度測定値の不確実性を規定するように構成される。
【0091】
その後、3つの領域の各々に関連付けられた情報を有するMRI解剖学的画像(IMG_IRM_A)が、監視ユニット9に送信される。情報は、3つの領域Rc、Rp及びRnにおいて決定されたピクセルの各々に割り当てられた温度及び/又は温熱量設定値並びに許容可能な温度測定値の不確実性である。
【0092】
監視ユニット9の動作は、図1に示され、以下で説明される第1の実施形態と同一であり、本明細書では詳述されない。
【0093】
同様に、表示ユニット13の動作は、図1に示され以下に説明される第1の実施形態と同一である。
【0094】
本発明はまた、処置されるべき標的領域の全体積に対する処置された体積に関して、加温処置の状態の定量的インジケータをリアルタイムに生成することによって、加温処置の状態をリアルタイムに監視するための方法、及び医師の意思決定を支援するための方法に関する。インジケータにより、医師は、熱エネルギーの付与及び処置された体積の経時的な進行を見ることが可能になる。この方法は、本発明による加温処置アセンブリを使用して、以下に説明するステップに従って実施される。
【0095】
図3に示される、図1の加温処置アセンブリを実施する方法について上記で説明する。
【0096】
この方法は、前処置段階及び加温処置段階を含む。
【0097】
前処置段階の間、計画ユニット5は、規定された3つの領域Rc、Rp及びRnと、3つの領域において決定されたピクセルの各々に関連付けられた情報とを有するMRI解剖学的画像(IMG_IRM_A)を生成する。情報は、3つの領域の各々に対する所定の処置命令と、3つの領域の各々における所定の温度測定不確実性とを含む。この前処置段階は、加温処置段階の直前に行われる。
【0098】
処置段階中に、監視ユニット9は、前処置段階から生じるデータと、加温処置中に生成される温度画像とから、加温処置の状態に関する定量的インジケータを計算する。
【0099】
前処置段階は、標的領域及びその環境の3D MRI解剖学的画像を取得するステップ101を含む。3D MRI解剖学的画像は、MRI撮像デバイス4を用いて得られる。
【0100】
前処置段階は、MRI解剖学的画像上に標的領域Rc、保存されるべき重要な領域Rp、及び中立領域を規定するステップ102を含む。
【0101】
本方法は、規定された領域103の各々におけるピクセルを決定するステップを含む。このステップは、MRI解剖学的画像をセグメント化して、標的領域内の標的ピクセルの第1のセットと、保存されるべき領域内の保存されるべきピクセルの第2のセットと、中立領域内の中立ピクセルの第3のセットとを決定することを含む。
【0102】
本方法は、3つの規定された領域の各々について観察されるべき温度及び温熱量設定値をピクセルの各々に割り当てるステップ104を含む。
【0103】
本方法は、MRI解剖学的画像(IMG_IRM_A)上に規定された3つの領域の各々についての温度測定値の許容可能な不確実性をピクセルの各々に割り当てるステップ105を含む。
【0104】
MRI解剖学的画像、規定された温度設定値、及び3つの領域Rc、Rp及びRnにおいて規定された温度測定不確実性は、監視ユニット5に送信される。
【0105】
本方法は、加温処置を開始する前に、すなわちアプリケータ2によるエネルギーの付与の直前に、温度測定106の信頼性インジケータを計算するステップを含む。温度測定信頼性インジケータ計算ステップは、以下のサブステップ、すなわち、
-MRI撮像デバイス4によって送信された位相画像から一連の温度画像を生成するステップであって、位相画像が、標的領域に熱エネルギーを付与することなく取得される、ステップと、
-計画ユニット5によって送信されたMRI解剖学的画像と温度画像を空間的にマッチングさせて、温度画像上に3つの領域Rc、Rp、Rnを規定するためのステップと、
-3つの領域内のピクセルの各々について測定された温度の分散を決定するステップと、
-各ピクセルにおける分散から温度測定値の不確実性を計算するステップと、
-計画ユニット5における所定の不確実性と、3つの領域の各決定された不確実性とを比較するステップと、
-所定の不確実性を満たすピクセルの数を決定するステップであって、この数が、温度画像上に示される温度変動の信頼性インジケータを表す、ステップと、を含む。
【0106】
一実施形態によれば、計画ユニットによって事前定義された不確実性を満たすピクセルと、計画ユニットによって事前定義された不確実性を満たさないピクセルとを示す3つの領域を表すマップを生成することが可能である。
【0107】
本方法は、温度測定の信頼性インジケータを制御するステップ107を含む。特に、監視ユニットは、温度測定の信頼性インジケータが許容可能であるかどうか、すなわち、所定の不確実性を満たすピクセルの数が、監視ユニット9によって実施される加温処置の進展の定量的監視を用いて加温処置を開始するのに十分であるかどうかを制御する。
【0108】
一実施形態によれば、ステップ106において計算された信頼性インジケータが所定の閾値未満である場合、信頼性インジケータ計算手段11は、温度画像上に示された温度変動が、加温処置の状態の定量的インジケータを計算し監視を開始するうえで信頼できない変動であることを示す制御信号を生成することができる。医師が加温処置を開始することはできない。これは、処置プロセス111を停止するステップである。
【0109】
更に別の実施形態によれば、信頼性インジケータが所定の閾値未満であるが、医師が加温処置を継続するための許容値の範囲内に留まっている場合、信頼性インジケータ計算手段11は、MRI画像取得パラメータを修正し、かつ/又はフィルタリングを適用して温度の分散の値を低減させるように医師を促す信号を生成することができる。このようにして、医師は、異なるパラメータを手動で調整して、加温処置を実行するための許容可能な温度測定条件を見つけることができる。
【0110】
決定された信頼性インジケータが医師による所定の閾値よりも大きい場合、医師は加温処置を開始することができる。監視ユニット9はまた、加温処置中にリアルタイムに加温処置の状態の進展を監視するように作動される。監視ユニット9は、加温処置の状態の監視と同時に標的領域における加温処置を開始するように、標的領域に熱エネルギーを付与する加温処置デバイスと同期される。
【0111】
したがって、監視段階は、温度画像の生成と加温処置とが同期されるステップ108を含む。温度画像は、加温処置中にリアルタイムにMRI撮像デバイス4によって監視ユニット9に送信された位相画像から生成される。
【0112】
監視段階は、加温処置109の状態のインジケータをリアルタイムに計算するステップを含む。このインジケータは、3つの領域についての所定の温度設定値を満たすピクセルの数に対応する。そうするために、計算手段12は、計画ユニットから生じる加温処置前の生成されたMRI解剖学的画像と、加温処置中に生成された温度画像とを空間的にマッチングさせる。このようにして、三次元MRI解剖画像上の3つの領域Rc、Rp、Rnに規定されたピクセルと、生成された温度画像のピクセルとが関連付けられる。加温処置中に生成された温度画像は、3つの領域Rc、Rp及びRnについての所定の処理設定値を満たすピクセルの数を決定するために、ピクセルごとに所定の温度設定値と比較される。
【0113】
本発明の一実施形態によれば、使用可能であるか又は信頼できる温度測定値を有さないと考えられるピクセルは、処置設定値を満たすピクセルの数を数えるときに除外される。
【0114】
この方法は、3つの領域Rc、Rp及びRnにおける加温処置の状態のインジケータを表示するステップ110を含む。インジケータは、様々な方式で、例えば、処理されたピクセル若しくは体積として、又は考慮される領域の体積に対する処理された体積の割合として表現されてもよい。これらのインジケータは、ディスプレイインターフェース上にリアルタイムに表示され、医師に加温処置の状態の進展を知らせる。例えば、標的領域内の温度設定値に到達したピクセルは、所定の比色コーディングで表され、処置中に処置された体積の高精度の読み取りを伴う2D又は3D可視化を可能にする。所定の温度設定値に到達したピクセル数の動的表示は、医師が、標的領域だけでなく、保存されるべき領域及び中立領域における処置の進展を監視することを可能にし、加温処置の状態に従って決定を下す際に支援する。表示インターフェースはまた、解剖学的画像上に重ね合わされた温度及び温熱量の2D又は3Dマップの表示も可能にする。
【0115】
本発明の一実施形態によれば、監視ユニット9は、標的領域において設定値に到達したピクセルの数が所定の閾値(例えば、標的領域において計数されたピクセルの数の100%)に到達したときに、加温処置が完了したことを示す視覚的又は聴覚的インジケータを生成する。
【0116】
同様に、監視ユニットは、1つ以上のピクセルが保存されるべき重要な領域Rp内の設定値に適合しないとき、又は温度が許可された限界温度から数度の範囲まで接近したとき、視覚及び/又は聴覚インジケータ信号を生成する。
【0117】
同様に、監視ユニットは、中立領域において設定値に適合しないピクセルの数が所定の閾値に達したとき、例えば、変更体積の割合が5%に近いとき、視覚及び/又は聴覚インジケータ信号を生成する。
【0118】
本発明の加温処置の状態の進展を定量的に監視する方法は、加温処置中に実施され、処置された体積のマッピングをリアルタイムに提供することを可能にする。
【0119】
図4に示される、図2の加温処置アセンブリを実装する別の実施形態による方法について上記で説明した。
【0120】
この方法は、計画段階と、前処置段階と、加温処置段階とを含む。
【0121】
計画段階は、加温処置の日の前に実行され、例えば、TDM又はUS撮像デバイスによって3D解剖学的画像(IMG_A)を取得するか、又は事前計算された3Dモデルから撮像データから生成された3D解剖学的画像(IMG_A)を取得するステップ201を含む。この計画段階中に、医師はまた、処置を計画するために、標的領域の特性を決定し、標的領域を特定し、好適な熱エネルギーアプリケータを選択する。
【0122】
計画段階は、解剖学的画像処理手段22によって3D解剖学的画像上に標的領域Rc、保存すべき重要な領域Rp、及び中立領域Rnを規定するステップ202を含む。
【0123】
計画段階は、標的領域Rc内の標的ピクセルと、保存されるべき領域Rp内の保存されるべきピクセルと、中立領域Rn内の中立ピクセルとを決定するステップ203を含む。
【0124】
前処置段階は、加温処置の直前に行われる。
【0125】
前処置段階は、MRI撮像デバイス4によってMRI解剖学的画像204を取得するステップを含む。
【0126】
前処置段階は、計画段階中に取得された解剖学的画像(IMG_A)をMRI解剖学的画像(IMG_IRM_A)と空間的にマッチングさせて、MRI解剖学的画像上の3つの領域Rc、Rp、及びRnを規定するための再較正ステップ205を含む。
【0127】
前処置段階は、MRI解剖学的画像(IMG_IRM_A)上に規定された3つの領域の各々において加温処置設定値を規定するステップ206を含む。このステップは、上述した第1の実施形態による方法のステップ104と同様である。
【0128】
前処置段階は、MRI解剖学的画像(IMG_IRM_A)上に規定された3つの領域の各々において温度測定不確実性を規定するステップ207を含む。このステップは、上述した第1の実施形態による方法のステップ105と同様である。
【0129】
その後、3つの領域の各々に関連付けられた情報を有する3D MRI解剖学的画像(IMG_IRM_A)は、加温処置段階のために監視ユニット9に送信される。情報は、3つの領域Rc、Rp及びRnにおいて決定されたピクセルの各々に割り当てられた温度及び/又は温熱量設定値並びに許容温度測定値である。処置段階を形成する異なるステップは、上述した第1の実施形態による方法の処置段階のステップと同一である。
【産業上の利用可能性】
【0130】
熱エネルギーの付与を定量的に監視する本発明による加温処置アセンブリは、局所的な温度変化による任意のタイプの処置に特に好適である。本発明は、熱エネルギーがレーザ、マイクロ波、高周波、集束超音波又は寒冷療法によって局所的に付与される処置に特に好適である。
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】