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特表2024-511912強化された空間会議を容易にするシステム及び方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-18
(54)【発明の名称】強化された空間会議を容易にするシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 7/15 20060101AFI20240311BHJP
【FI】
H04N7/15
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023519621
(86)(22)【出願日】2022-03-28
(85)【翻訳文提出日】2023-05-29
(86)【国際出願番号】 IB2022052832
(87)【国際公開番号】W WO2022208310
(87)【国際公開日】2022-10-06
(31)【優先権主張番号】202121014972
(32)【優先日】2021-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.FIREWIRE
(71)【出願人】
【識別番号】520433964
【氏名又は名称】ジオ プラットフォームズ リミティド
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】サムドララ ナガラジュ
【テーマコード(参考)】
5C164
【Fターム(参考)】
5C164FA10
5C164MB13S
5C164SC11S
5C164VA00P
5C164YA07
(57)【要約】
本開示は、エンティティが、空間会議技術を利用することによって、及び会議ユーザが会議内の他のサブグループと対話することができる役割ベースの特権を提供することによって、ワークフローベースの会議の場合に会議ユーザのユーザ体験を向上させるためのシステムを実装できるようにすることによって、エンティティ又は組織に対する堅牢で効果的な解決策を促進するためのシステム及び方法に関する。したがって、本開示のシステム及び方法は、エンティティとユーザの両方にとって有益であり得る。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空間電話会議を強化するためのシステムであって、メモリに格納された一連の実行可能な命令を実行するプロセッサを備える前記システムであって、その実行時に、前記プロセッサが前記システムに、
それぞれの会議参加者に関連付けられた複数の計算装置から、前記それぞれの会議参加者に関係するデータ・パケットのセットを受信することと、
AIエンジンを介して、1つ又は複数の段階を識別することであって、前記会議参加者は、前記それぞれの会議参加者に割り当てられた役割を介して前記1つ又は複数の段階に関連付けられる、前記識別することと、
前記AIエンジンによって、少なくとも第1の会議参加者に許可された覗き見動作を開始することであって、少なくとも前記第1の会議参加者が、前記割り当てられた役割及び覗き見動作の許可に基づいて1つ又は複数の段階を覗き見る、前記開始することと、
前記AIエンジンを介して、前記データ・パケットのセットから属性のセットを抽出することであって、前記属性のセットは、前記会議参加者に関連するメディア・ストリームに対応し、前記属性のセットは、シグナリング基準と前記許可された覗き見動作とのセットに基づいて処理される、前記抽出することと、
前記覗き見動作の前記開始、及び前記属性のセットの前記抽出に基づいて、前記AIエンジンによって前記属性のセットに空間効果をレンダリングすることと、
を実行させる、前記システム。
【請求項2】
前記メディア・ストリームに対応する前記属性のセットが、音声データ、映像データ、及び会議関連データのいずれか又は組み合わせを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記1つ又は複数の段階は、前記会議参加者に関連付けられたタスクを示し、前記1つ又は複数の段階の各段階は、前記会議参加者に関連付けられた事前定義されたタスクに対応する、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記AIエンジンは、少なくとも第1の会議参加者及び少なくとも第2の会議参加者に特権的役割を割り当てるように構成され、前記特権的役割は前記1つ又は複数の段階のアクセスを制御するために割り当てられ、前記割り当ては、それぞれの会議参加者の前記メディア・ストリームと、それぞれの役割を考慮して前記会議参加者によって生成されたリアルタイムのクエリとに基づいて自動的に実行され、前記割り当てられた特権的役割を有する少なくとも前記第1及び第2の会議参加者は、前記複数の段階で生成されたタスクを制御する、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記第1及び第2の会議参加者への前記特権的役割の確認された割り当て時に、前記システムが、前記会議参加者の割り当ての確認を示すデータ・パケットの第1のセットを送信し、これに応答して、前記会議参加者の計算装置が、前記確認の承認を示すデータ・パケットの第2のセットを送信する、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記特権的役割が割り当てられた少なくとも前記第1の会議参加者及び前記第2の会議参加者が、事前定義された規則のセットに基づいて前記複数の段階のうちの事前定義された段階に入り、特権的役割のない残りの会議参加者が前記複数の段階のすべてに参加する、請求項4に記載のシステム。
【請求項7】
前記役割は、事前定義された役割要件規則のセットに基づいて前記それぞれの会議参加者に割り当てられる、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記システムにメディア・ミキサ・サーバが動作可能に結合され、前記メディア・ミキサ・サーバは、前記それぞれの会議参加者に関連付けられた前記メディア・ストリームを単一のメディア・ストリームに結合するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記少なくとも前記第1の会議参加者による前記覗き見動作の開始の要求時に、前記システムが、前記少なくとも前記第1の会議参加者による覗き見動作の開始の要求を示すデータ・パケットの第3のセットを送信し、これに応答して、少なくとも前記第1の会議参加者の計算装置が、前記要求の承認応答を示すデータ・パケットの第4のセットを送信する、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
第1段階の会議参加者が前記第1段階の他の会議参加者と対話し、第2段階の 会議参加者が前記第2段階の他の会議参加者と対話する、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
第1段階の少なくとも前記第1の会議参加者は、少なくとも前記第1の会議参加者による覗き見動作の開始を通じて少なくとも第2段階以上の少なくとも第2の会議参加者と対話し、前記少なくとも前記第1の会議参加者は、覗き見動作の完了後に前記第1段階に戻る、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記少なくとも第2段階以上のために少なくとも前記第1の会議参加者によって開始された覗き見動作が許可されると、前記少なくとも第2段階以上の前記会議参加者は、前記覗き見動作を開始した少なくとも前記第1の会議参加者に関連するメディア・ストリームを受信する、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記第2段階以上で少なくとも前記第1の会議参加者に覗き見動作が許可されると、前記第2段階以上の前記メディア・ストリームが変化し、前記第2段階以上の前記複数の会議参加者のメディア・ストリームに関連する効果が減少し、前記第2段階以上で前記少なくとも第1の会議参加者のメディア・ストリームに関連する効果が増加する、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
空間電話会議を強化する方法であって、前記方法は、
それぞれの会議参加者に関連付けられた複数の計算装置から、前記それぞれの会議参加者に関係するデータ・パケットのセットを受信することと、
AIエンジンを介して、1つ又は複数の段階を識別することであって、前記会議参加者が、前記それぞれの会議参加者に割り当てられた役割を介して1つ又は複数の段階に関連付けられる、前記識別することと、
前記AIエンジンによって、少なくとも第1の会議参加者に許可された覗き見動作を開始することであって、少なくとも前記第1の会議参加者が、前記割り当てられた役割及び覗き見の許可に基づいて1つ又は複数の段階を覗き見る、前記開始することと、
前記AIエンジンを介して、前記データ・パケットのセットから属性のセットを抽出することであって、前記属性のセットが、前記会議参加者に関連付けられたメディア・ストリームに対応し、前記属性のセットが、シグナリング基準のセット及び前記許可された覗き見動作に基づいて処理される、前記抽出することと、
前記覗き見動作の開始と、前記属性のセットの前記抽出とに基づいて、前記属性のセットに前記AIエンジンによる空間効果をレンダリングすることと、
を含む、前記方法。
【請求項15】
前記メディア・ストリームに対応する前記属性のセットが、音声データ、映像データ、及び会議関連データのいずれか又は組み合わせを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記1つ又は複数の段階は、前記会議参加者に関連付けられたタスクを示し、前記1つ又は複数の段階の各段階は、前記会議参加者に関連付けられた事前定義されたタスクに対応する、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記AIエンジンは、少なくとも第1の会議参加者及び少なくとも第2の会議参加者に特権的役割を割り当てるように構成され、前記特権的役割は、前記1つ又は複数の段階のアクセスを制御するために割り当てられ、前記割り当ては、それぞれの会議参加者の前記メディア・ストリームと、それぞれの役割を考慮して前記会議参加者によって生成されたリアルタイムのクエリとに基づいて自動的に実行され、前記割り当てられた特権的役割を有する少なくとも前記第1及び前記第2の会議参加者は、前記複数の段階で生成されたタスクを制御する、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記第1及び第2の会議参加者への前記特権的役割の確認された割り当て時に、前記方法は、前記会議参加者の割り当ての確認を示す第1のセットのデータ・パケットを送信し、これに応答して、前記会議参加者の計算装置は、前記確認の承認を示す第2セットのデータ・パケットを送信する、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記特権的役割が割り当てられた少なくとも前記第1及び前記第2の会議参加者が、事前定義された規則のセットに基づいて前記複数の段階のうち事前定義された段階に入り、特権的役割のない残りの会議参加者が前記複数の段階のすべてに参加する、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記役割は、事前定義された役割要件規則のセットに基づいて前記それぞれの会議参加者に割り当てられる、請求項14に記載の方法。
【請求項21】
メディア・ミキサ・サーバが、前記方法に動作可能に結合され、前記メディア・ミキサ・サーバが、前記それぞれの会議参加者に関連付けられた前記メディア・ストリームを単一のメディア・ストリームに結合するように構成される、請求項14に記載の方法。
【請求項22】
前記少なくとも前記第1の会議参加者による前記覗き見動作の開始の要求時に、前記方法は、前記少なくとも前記第1の会議参加者による覗き見動作の開始の要求を示すデータ・パケットの第3のセットを送信し、これに応答して、少なくとも前記第1の会議参加者の計算装置は、前記要求の承認応答を示すデータ・パケットの第4のセットを送信する、請求項14に記載の方法。
【請求項23】
第1段階の前記複数の会議参加者が、前記第1段階の他の会議参加者と対話し、第2段階の前記複数の会議参加者が、前記第2段階の他の会議参加者と対話する、請求項14に記載の方法。
【請求項24】
第1段階の少なくとも前記第1の会議参加者は、少なくとも前記第1の会議参加者による覗き見動作の開始を通じて少なくとも第2段階以上の少なくとも第2の会議参加者と対話し、前記少なくとも前記第1の会議参加者は、覗き見動作の完了後に前記第1段階に戻る、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記少なくとも第2段階以上のために少なくとも前記第1の会議参加者によって開始された覗き見動作が許可されると、前記少なくとも第2段階以上の前記会議参加者は、前記覗き見動作を開始する少なくとも前記第1の会議参加者に関連するメディア・ストリームを受信する、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記第2以上の段階について少なくとも前記第1の会議参加者に覗き見動作が許可されると、前記第2以上の段階の前記メディア・ストリームが変化し、前記第2以上の段階の前記複数の会議参加者のメディア・ストリームに関連付けられた効果が減少し、前記第2以上の段階について前記少なくとも第1の会議参加者のメディア・ストリームに関連付けられた効果が増加する、請求項25に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
権利の留保
本特許文書の開示の一部は、限定されるものではないが、Jio Platforms Limited(JPL)又はその関連会社(以下、所有者と称する)に属する著作権、デザイン、商標、ICレイアウトデザイン、及び/又はトレードドレス保護などの知的財産権の対象となる資料を含む。著作権及び商標の所有者は、特許商標庁の特許出願書及び記録に表現される場合、特許文書又は特許開示に関しては何人による完全な複写にも異存はないが、それ以外すべての他の著作権及び商標権利を保有する。そのような知的財産に対するすべての権利は、所有者によって完全に留保される。
【0002】
本開示の実施形態は、概して、電気通信の分野に関する。より具体的には、本開示は、電話会議において空間化された音声及び映像を促進するためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
以下の関連技術の説明は、開示の分野に関する背景情報を提供することを意図している。本節は、本開示の様々な特徴に関連し得る当技術分野の特定の態様を含み得る。しかしながら、この節は、本開示に関する読者の理解を深めるためにのみ使用され、先行技術の承認としてではないと理解されるべきである。
【0004】
今日の世界では、電話会議がますます一般的な通信媒体になりつつある。例えば、大企業は世界中にオフィスを持つことができるが、様々な場所にいる企業の従業員は、差し迫った問題の結論と解決策を策定するために、電話会議で互いに相談する必要があることがよくある。
【0005】
図10A図10Eに示されるような何百人もの参加者を収容できる大規模な仮想会議室の出現により、会議セッションで全員が他の全員と話すのは退屈な体験になるであろう。さらに、今日使用されている従来の電話会議システムは、すべての参加者に対して単一の音声チャネルを利用し、通常は司会者が電話会議を制御する。したがって、ユーザは一度に1つの電話会議にしか参加できない。会議通話中など、通話に関連する他の問題があり、声だけで誰が話しているかを認識するのが難しいことがよくある。電話会議に、地域のアクセントが似ている、又は声が似ている他の参加者が何人かいる場合、電話会議はカオスになる可能性がある。さらに、2人以上の電話会議参加者が同時に話している可能性があり、会話の品質が低下する。既存の電話会議アプローチのもう1つの問題は、電話会議をいくつかのサブ会議に分割できず、参加者がサブ会議間を自由に移動できないことである。さらに、大規模な会議でのユーザの関与は、現時点では1対多のシナリオであり、空間会議技術を利用していない。
【0006】
したがって、当技術分野では、空間電話会議を使用して実際のユースケースに訴える電話会議を行うことを容易にすることができるシステム及び方法を提供する必要がある。
【0007】
本開示の目的
本明細書の少なくとも1つの実施形態が満足する本開示の目的のいくつかは、以下に列挙する通りである。
【0008】
本開示の目的は、空間会議技術を利用することにより、ワークフローベースの会議の場合のユーザ体験を向上させることである。
【0009】
本開示の目的は、会議ユーザが会議で他のサブグループと対話する役割ベースの特権を提供することである。
【発明の概要】
【0010】
本節は、下段の発明を実施するための形態にさらに記述されている単純化された形式で一連の概念を紹介するために提供されている。本概要は、主張された主題の主要な特徴又は範囲を特定することを意図したものではない。
【0011】
一態様では、提案されたシステムは、エンティティに固有の実行可能なボット・アプリケーションを生成するように構成され、システムは、メモリに格納された実行可能な命令のセットを実行するプロセッサを備え、その実行時に、プロセッサはシステムに、会議参加者のそれぞれに関連付けられた複数の計算装置から、それぞれの会議参加者に関連するデータ・パケットのセットを受信することと、AIエンジンを介して、1つ又は複数の段階を識別することであって、会議参加者は、それぞれの会議参加者に割り当てられた役割を介して前記1つ又は複数の段階に関連付けられる、識別することと、AIエンジンによって、少なくとも第1の会議参加者に許可された覗き見動作を開始することであって、少なくとも第1の会議参加者が、割り当てられた役割及び覗き見動作の許可に基づいて1つ又は複数の段階を覗き見る、開始することと、AIエンジンを介して、データ・パケットのセットから属性のセットを抽出することであって、前記属性のセットは、会議参加者に関連するメディア・ストリームに対応し、属性のセットは、シグナリング基準と許可された覗き見動作とのセットに基づいて処理される、抽出することと、覗き見動作の開始と属性セットの抽出とに基づいて、AIエンジンによる空間効果を属性のセットにレンダリングすることと、を実行させる。
【0012】
本開示は、エンティティに固有の実行可能なボット・アプリケーションを生成するための方法をさらに提供し、本方法は、それぞれの会議参加者に関連付けられた複数の計算装置から、それぞれの会議参加者に関係するデータ・パケットのセットを受信するステップと、AIエンジンを介して、1つ又は複数の段階を識別するステップであって、会議参加者は、それぞれの会議参加者に割り当てられた役割を介して前記1つ又は複数の段階に関連付けられ得る、ステップと、AIエンジンによって、少なくとも第1の会議参加者に許可された覗き見動作を開始するステップであって、少なくとも第1の会議参加者は、割り当てられた役割及び覗き見動作の許可に基づいて1つ又は複数の段階に覗き見ることができる、開始するステップと、AIエンジンを介して、データ・パケットのセットから属性のセットを抽出するステップであって、前記属性のセットは、会議参加者に関連付けられたメディア・ストリームに対応し、属性のセットは、シグナリング基準のセット及び許可された覗き見動作に基づいて処理される、抽出することと、属性のセットにAIエンジンによる空間効果をレンダリングするステップと、を含む。
【0013】
本明細書に組み込まれ、本発明の一部を構成する添付の図面は、開示された方法及びシステムの例示的な実施形態を示しており、異なる図面を通して同様の参照番号は同じ部分を指す。図面中の構成要素は、必ずしも原寸に比例するとは限らず、代わりに、本開示の原理を明確に例示することを重視する。一部の図は、ブロック図を使用して構成要素を示している場合があり、各構成要素の内部回路を表していない場合がある。そのような図面の発明が、電気部品、電子部品、又はそのような部品を実装するために一般的に使用される回路の発明を含むことは、当業者には理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本開示の実施形態による、強化された電話会議を容易にするために本開示のシステムを実装することができる例示的なネットワーク・アーキテクチャを示す図である。
図2】本開示の一実施形態による、人工知能(AI)ベースのアーキテクチャに基づく強化された電話会議を促進するためのシステム/集中型サーバの例示的な表現を示す図である。
図3】本開示の一実施形態による、空間電話会議を強化するための例示的な方法のフロー図である。
図4A】本開示の一実施形態による、空間電話会議の強化 に関与する選択的転送アーキテクチャの構成要素を示す例示的なブロックフロー図(400)である。
図4B】本開示の一実施形態による、空間電話会議の強化に関与する選択的転送アーキテクチャの構成要素を示す例示的なブロックフロー図(400)である。
図5】本開示の一実施形態による、ワークフロー実装の例示的な概要の表現を示す。
図6A】本開示の一実施形態による、複数のサブ会議(又は)段階を伴う例示的なワークフロー会議の実装の一般的なアーキテクチャを示す図である。
図6B】本開示の一実施形態による、複数のサブ会議(又は)段階を伴う例示的なワークフロー会議の実装の一般的なアーキテクチャを示す図である。
図6C】本開示の一実施形態による、複数のサブ会議(又は)段階を伴う例示的なワークフロー会議の実装の一般的なアーキテクチャを示す図である。
図6D】本開示の一実施形態による、複数のサブ会議(又は)段階を伴う例示的なワークフロー会議の実装の一般的なアーキテクチャを示す図である。
図6E】本開示の一実施形態による、複数のサブ会議(又は)段階を伴う例示的なワークフロー会議の実装の一般的なアーキテクチャを示す図である。
図6F】本開示の一実施形態による、複数のサブ会議(又は)段階を伴う例示的なワークフロー会議の実装の一般的なアーキテクチャを示す図である。
図7】本開示の一実施形態による、メディア・ミキサに関連付けられた例示的なシステム・アーキテクチャを示す図である。
図8A】本開示の一実施形態による、ワークフローの作成、参加、及び使用を表す例示的なフロー図である。
図8B】本開示の一実施形態による、ワークフローの作成、参加、及び使用を表す例示的なフロー図である。
図8C】本開示の一実施形態による、ワークフローの作成、参加、及び使用を表す例示的なフロー図である。
図9】本開示の実施形態による、ワークフローの実装形態の例示的な表現を示す図である。
図10A】本開示の実施形態による、既存のワークフローの表現を示す図である。
図10B】本開示の実施形態による、既存のワークフローの表現を示す図である。
図10C】本開示の実施形態による、既存のワークフローの表現を示す図である。
図10D】本開示の実施形態による、既存のワークフローの表現を示す図である。
図10E】本開示の実施形態による、既存のワークフローの表現を示す図である。
図11】本開示の実施形態による、本発明の実施形態を利用できる、又は本発明の実施形態を利用できる例示的なコンピュータシステムを指す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
上記は、本発明の以下のより詳細な説明からより明らかになるであろう。
【0016】
以下の説明では、説明を目的として、本発明の理解をもたらすために、具体的な詳細が述べられている。しかしながら、それらの特定の詳細なしに本発明の実施形態を実施することができることが当業者に明らかであろう。以下に説明するいくつかの機能は、互いに独立して、又は他の機能の任意の組み合わせとともに使用することができる。個々の機能は、上記の問題のすべてに対応していない場合や、上記の問題の一部のみに対応している場合がある。上記の問題のいくつかは、本明細書に記載されている機能のいずれによっても完全に対処されない場合がある。
【0017】
以下の説明は、例示的な実施形態のみを提供するものであり、本開示の範囲、適用性、又は構成を限定することを意図するものではない。むしろ、例示的な実施形態の以下の説明は、例示的な実施形態を実施するための有効な説明を当業者に提供する。説明した本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、要素の機能及び配置に様々な変更を加えることができることを理解されたい。
【0018】
以下の説明では、本発明の完全な理解を提供するために、多くの具体的な詳細が述べられている。しかしながら、説明する多様な実施形態が、これらの具体的な詳細なしに実施され得ることは、当業者に明らかであろう。例えば、回路、システム、ネットワーク、処理、及び他の構成要素は、不必要な詳細で実施形態を不明瞭にしないために、ブロック図形式の構成要素として示される場合がある。他の例では、周知の回路、処理、アルゴリズム、構造、及び技術は、実施形態を不明瞭にすることを避けるために、不必要な詳細なしに示される場合がある。
【0019】
本発明は、空間会議技術を利用することによって、及び会議ユーザが、会議内の他のサブグループと対話できる役割ベースの特権を提供することによって、ワークフローベースの会議の場合に会議ユーザのユーザ体験を向上させるシステムをエンティティが実装できるようにすることによって、エンティティ又は組織に堅牢で効果的な解決策を提供する。したがって、本開示のシステム及び方法は、エンティティとユーザの両方にとって有益であり得る。
【0020】
本開示の一実施形態による、本開示のシステム(110)を実装することができる例示的なネットワーク・アーキテクチャ(100)を示す図1を参照する。図1に示すように、限定ではなく一例として図1を参照すると、例示的なアーキテクチャ(100)は、複数のユーザ計算装置(104-1、104-2、…104-N)(集合的にユーザ装置(104)、及び個別にユーザ装置(104)とも呼ばれる)に関連付けられた複数の会議参加者(102-1、102-2、…、102-N)(集合的に会議参加者(102)又はユーザ(102)又は参加者(102)、及び個別に会議参加者(102)又はユーザ(102)又は参加者(102)と呼ぶ)と、少なくともネットワーク106と、少なくとも中央サーバ110と、エンティティ(108)に関連付けられた少なくとも第2の計算装置(104)とを含むことができる。より具体的には、例示的なアーキテクチャ(100)は、会議参加者(102)のための空間電話会議を強化するための人工知能(AI)エンジン(214)を備えたシステム(110)を含む。ユーザ装置(104)は、ネットワーク(106)を介して集中型サーバ(112)に通信可能に結合され、集中型サーバ(112)との通信を容易にすることができる。限定ではなく一例として、ユーザ計算装置(104)は、ネットワーク(106)を介して集中型サーバ(112)に動作可能に結合され、エンティティ(108)に関連付けられ得る。システム(110)は、それぞれの会議参加者(102)に関連付けられた複数の計算装置(104)から、それぞれの会議参加者に関するデータ・パケットのセットを受信することができる。システム(110)に動作可能に結合されたAIエンジン(214)は、それぞれの会議参加者に割り当てられた役割を通じて、会議参加者に関連付けられた1つ又は複数の段階を識別することができる。システム(110)は、AIエンジン(214)の助けを借りて、少なくとも第1の会議参加者(102-1)に許可された覗き見動作を開始することができ、これにより、第1の会議参加者は、割り当てられた覗き見動作の役割と権限に基づいて1つ又は複数の段階を覗き見ることができる。AIエンジン(214)はさらに、システム(110)に、会議参加者(102)に関連付けられたメディア・ストリームに対応するデータ・パケットのセットから属性のセットを抽出させることができる。属性のセットは、シグナリング基準及び許可された覗き見動作のセットに基づいて処理されてもよく、覗き見動作の開始及び属性のセットの抽出に基づいて、AIエンジン(214)は空間効果を属性のセット上にレンダリングしてもよい。
【0021】
一実施形態では、メディア・ストリームに対応する属性のセットは、音声データ、映像データ、及び会議関連データのいずれか又は組み合わせを含むことができる。
【0022】
別の実施形態では、1つ又は複数の段階は、会議参加者に関連するタスクを示すことができ、1つ又は複数の段階の各段階は、会議参加者(102)に関連する事前定義されたタスクに対応することができる。
【0023】
一実施形態では、AIエンジン(214)は、特権的役割を少なくとも第1の会議参加者(102-1)及び少なくとも第2の会議参加者(102-2)に割り当てるように構成され得る。1つ又は複数の段階のアクセスを制御するために特権的役割を割り当てることができ、割り当ては、それぞれの会議参加者のメディア・ストリームに基づいて自動的に実行され、会議参加者(102)がそれぞれの役割を考慮してリアルタイムクエリを生成し、割り当てられた特権的役割を有する少なくとも第1及び第2の会議参加者(102-1、102-2)は、複数の段階で生成されたタスクを制御する。一実施形態では、第1及び第2の会議参加者(102-1及び102-2)への特権的役割の割り当てが確認されると、システム(110)は、会議の割り当ての確認を示すデータ・パケットの第1のセットを送信することができ、これに応答して、会議参加者(102)の計算装置(104)は、確認の承認応答を示すデータ・パケットの第2のセットを送信することができる。
【0024】
さらに別の実施形態では、割り当てられた特権的役割を有する少なくとも第1及び第2の会議参加者(102-1及び102-2)は、事前定義された規則のセットに基づいて、複数の段階のうちの事前定義された段階に入ってもよく、特権的役割を持たない残りの会議参加者(102)は、複数の段階すべてに参加する。
【0025】
さらに別の実施形態では、一連の事前定義された役割要件規則に基づいて、それぞれの会議参加者(102)に役割を割り当てることができる。
【0026】
別の実施形態では、メディア・ミキサ・サーバをシステムに動作可能に結合することができる(110)。メディア・ミキサ・サーバは、それぞれの会議参加者(102)に関連付けられたメディア・ストリームを単一のメディア・ストリームに結合するように構成され得る。
【0027】
一実施形態では、少なくとも第1の会議参加者(102-1)による覗き見動作の開始の要求時に、システムは、少なくとも第1の会議参加者(102-1)による覗き見動作の開始の要求を示すデータ・パケットの第3のセットを送信することができる。これに応答して、少なくとも第1の会議参加者(102-1)の計算装置(102-1)は、要求の承認応答を示す第4のデータ・パケットセットを送信することができる。
【0028】
別の実施形態では、第1段階の会議参加者は第1段階の他の会議参加者と対話し、第2段階の会議参加者は第2段階の他の会議参加者と対話する。一実施形態では、第1段階の少なくとも第1の会議参加者は、少なくとも第1の会議参加者による覗き見動作の開始を通じて、少なくとも第2段階又はそれ以上の段階の少なくとも第2の会議参加者と対話することができる。少なくとも第1の会議参加者は、覗き見動作の完了後に第1段階に戻ることができる。
【0029】
さらに別の実施形態では、少なくとも第1の会議参加者(102-1)によって開始された、少なくとも第2又はそれ以上の段階の覗き見動作の承認時に、少なくとも第2又はそれ以上の段階の会議参加者は、少なくとも、覗き見動作を開始する第1の会議参加者に関連するメディア・ストリームを受信する。
【0030】
さらに別の実施形態では、第2段階以上の少なくとも第1の会議参加者に対して覗き見動作が許可されると、第2段階以上のメディア・ストリームが変化し、複数の会議参加者のメディア・ストリームに関連する効果が変化する。第2又はそれ以上の段階は減少し、第2又はそれ以上の段階の少なくとも第1の会議参加者のメディア・ストリームに関連する効果は増加する。
【0031】
一実施形態では、ユーザ計算装置(104)は、Android(商標)、iOS(商標)、KaiOS(商標)などを含むがこれらに限定されない任意のオペレーティングシステムに存在する実行可能な命令のセットを介してシステム(110)と通信することができる。一実施形態では、ユーザ計算装置(104)は、これらに限定されないが、携帯電話、スマートフォン、仮想現実(VR:virtual reality)装置、拡張現実(AR:augmented reality)装置、ラップトップ、汎用コンピュータ、デスクトップ、携帯情報端末、タブレットコンピュータ、メインフレームコンピュータ、又は任意の他の計算装置などの、任意の電気的、電子的、電気機械的、又は機器、又は上記のデバイスのうちの1つ又は複数の組み合わせを含むことができ、計算装置は、これらに限定されないが、カメラ、オーディオ補助具、マイクロフォン、キーボード、タッチパッド、タッチ対応画面、電子ペンなどのユーザからの入力を受信するための入力デバイスを含む視覚補助デバイスを含む1つ又は複数の内蔵又は外部結合アクセサリを含むことができる。ユーザ計算装置(104)は、言及された装置に限定されず、様々な他の装置が使用され得ることが理解され得る。スマート計算装置は、データやその他の個人情報や機密情報を格納するための適切なシステムの1つである。
【0032】
例示的な実施形態では、ネットワーク(106)は、限定ではなく一例として、1つ又は複数のメッセージ、パケット、信号、波、電圧又は電流レベル、それらの何らかの組み合わせなどを送信、受信、転送、生成、バッファリング、格納、ルーティング、スイッチ、処理、又はそれらの組み合わせなどを行う1つ又は複数のノードを有する1つ又は複数のネットワークの少なくとも一部を含むことができる。ネットワークは、限定ではなく一例として、無線ネットワーク、有線ネットワーク、インターネット、イントラネット、公衆ネットワーク、私設ネットワーク、パケット交換ネットワーク、回線交換ネットワーク、アドホックネットワーク、インフラストラクチャネットワーク、公衆交換電話網(PSTN:public-switched telephone network)、ケーブルネットワーク、セルラーネットワーク、衛星ネットワーク、光ファイバネットワーク、及びそれらの組み合わせのうちの1つ又は複数を含むことができる。
【0033】
別の例示的な実施形態では、集中型サーバ(112)は、限定ではなく例として、スタンドアロンサーバ、サーバブレード、サーバラック、サーバのバンク、サーバファーム、クラウドサービス又はシステムの一部をサポートするハードウェア、ホームサーバ、仮想化サーバを実行するハードウェア、サーバとして機能するためにコードを実行する1つ又は複数のプロセッサ、本明細書に記載のサーバ側機能を実行する1つ又は複数のマシン、上記のいずれかの少なくとも一部、それらの何らかの組み合わせのうちの1つ又は複数を含むか、又は備えることができる。
【0034】
一実施形態では、システム(110)は、メモリに結合された1つ又は複数のプロセッサを含むことができ、メモリは、1つ又は複数のプロセッサによって実行されると、システムに高度な電話会議を促進させることができる命令を格納することができる。図1を参照すると、図2は、本開示の一実施形態による、人工知能(AI:artificial intelligence)ベースのアーキテクチャに基づく拡張会議通話を容易にするためのシステム(110)/集中型サーバ(112)の例示的な表現を示す。一態様では、システム(110)/集中型サーバ(112)は、1つ又は複数のプロセッサ(202)を備えることができる。1つ又は複数のプロセッサ(202)は、1つ又は複数のマイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ、中央処理装置、論理回路、及び/又は動作命令に基づいてデータを処理する任意の装置として実装され得る。とりわけ、1つ又は複数のプロセッサ(202)は、システム(110)のメモリ(206)に格納されたコンピュータ可読命令をフェッチして実行するように構成され得る。メモリ(206)は、ネットワークサービスを介してデータ・パケットを作成又は共有するためにフェッチ及び実行され得る、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体に1つ又は複数のコンピュータ可読命令又はルーチンを記憶するように構成され得る。メモリ(206)は、例えば、RAMなどの揮発性メモリ、又はEPROM、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリを含む任意の非一時的記憶装置を備えることができる。
【0035】
一実施形態では、システム(110)/集中型サーバ(112)は、インターフェース204を含み得る。インターフェース204は、様々なインターフェース、例えば、I/O装置、記憶装置などと呼ばれるデータ入力及び出力装置用のインターフェースを含むことができる。インターフェース204は、システム(110)の通信を容易にすることができる。インターフェース204はまた、システム(110)又は集中型サーバ(112)の1つ又は複数の構成要素のための通信経路を提供することができる。そのような構成要素の例には、処理エンジン208及びデータベース210が含まれるが、これらに限定されない。
【0036】
処理エンジン(208)は、処理エンジン(208)の1つ又は複数の機能を実装するために、ハードウェア及びプログラミング(例えば、プログラム可能な命令)の組み合わせとして実装され得る。本明細書で説明する例では、ハードウェアとプログラミングのそのような組み合わせは、いくつかの異なる方法で実装することができる。例えば、処理エンジン(208)のプログラミングは、非一時的な機械可読記憶媒体に格納されたプロセッサ実行可能な命令であってもよく、処理エンジン(208)のハードウェアは、処理リソース(例えば、1つ又は複数のプロセッサ)、そのような命令を実行する。この例では、機械可読記憶媒体は、処理リソースによって実行されると、処理エンジン(208)を実装する命令を格納することができる。そのような例では、システム(110)/集中型サーバ(112)は、命令及び命令を実行するための処理リソースを記憶する機械可読記憶媒体を備えてもよく、又は機械可読記憶媒体は、別個であるが、システム(110)/集中型サーバ(112)及び処理リソースにアクセス可能であってもよい。他の例では、処理エンジン(208)は、電子回路によって実装されてもよい。
【0037】
処理エンジン(208)は、データ取得エンジン(212)、人工知能(AI)エンジン(214)、及び他のエンジン(216)のいずれかから選択される1つ又は複数のエンジンを含むことができる。
【0038】
一実施形態では、データ収集エンジン(212)は、それぞれの会議参加者(102)に関連付けられた複数の計算装置(104)から、それぞれの会議参加者に関係するデータ・パケットのセットを受信するように構成されてもよい。
【0039】
システム(110)に動作可能に結合されたAIエンジン(214)は、それぞれの会議参加者に割り当てられた役割を介して会議参加者に関連付けられた1つ又は複数の段階を識別することができ、さらに、少なくとも第1の会議参加者(102-1)に許可された覗き見動作を開始することができ、第1の会議参加者は、割り当てられた役割及び覗き見動作の許可に基づいて、1つ又は複数の段階を覗き見ることができる。次いで、AIエンジン(214)は、メディア・ストリームに対応するデータ・パケットのセットから属性のセットを抽出することができ、会議参加者(102)に関連付けられた音声データ、ビデオデータ、及び会議関連データのいずれか又は組み合わせを含むことができる。属性のセットは、シグナリング基準のセット及び許可された覗き見動作に基づいて処理される。AIエンジンは、覗き見動作の開始及び属性のセットの抽出に基づいて、属性のセットに空間効果をレンダリングすることができる。
【0040】
AIエンジン(214)は、会議参加者(102)に関連付けられた事前定義されたタスクに対応するように、会議参加者に関連付けられたタスクを示す1つ又は複数の段階をさらに構成し、少なくとも第1の会議参加者(102-1)及び少なくとも第2の会議参加者(102-2)に特権的役割を割り当てることができる。1つ又は複数の段階のアクセスを制御するために特権的役割を割り当てることができ、割り当ては、それぞれの会議参加者のメディア・ストリームに基づいて自動的に実行され、会議参加者(102)がそれぞれの役割を考慮してリアルタイムクエリを生成し、割り当てられた特権的役割を有する少なくとも第1及び第2の会議参加者(102-1、102-2)は、複数の段階で生成されたタスクを制御する。一実施形態では、第1及び第2の会議参加者(102-1及び102-2)への特権的役割の割り当てが確認されると、システム(110)は、会議の割り当ての確認を示すデータ・パケットの第1のセットを送信することができ、これに応答して、会議参加者(102)の計算装置(104)は、確認の承認応答を示すデータ・パケットの第2のセットを送信することができる。
【0041】
さらに別の実施形態では、特権的役割が割り当てられた少なくとも第1及び第2の会議参加者(102-1及び102-2)は、AIエンジン(214)によって構成された事前定義された規則のセットに基づいて、複数の段階のうちの事前定義された段階に入ることができ、特権的役割のない残りの会議参加者(102)は、複数の段階のすべてに参加する。役割は、事前定義された役割要件規則のセットに基づいて、それぞれの会議参加者(102)に割り当てることができる。
【0042】
別の実施形態では、AIエンジン(214)は、それぞれの会議参加者(102)に関連付けられたメディア・ストリームを単一のメディア・ストリームに結合するために、システム(110)に動作可能に結合されたメディア・ミキサ・サーバを構成することができる。
【0043】
一実施形態では、少なくとも第1の会議参加者(102-1)による 覗き見動作の開始の要求時に、AIエンジン(214)は、少なくとも第1の会議参加者(102-1)による覗き見動作の開始の要求を示すデータ・パケットの第3のセットを送信することができ、これに応答して、少なくとも第1の会議参加者(102-1)の計算装置(102-1)は、要求の承認応答を示すデータ・パケットの第4のセットを送信することができる。AIエンジン(214)は、第1段階の会議参加者が第1段階の他の会議参加者と対話することをさらに可能にし、第2段階の会議参加者が第2段階の他の会議参加者と対話する。一実施形態では、第1段階の少なくとも第1の会議参加者は、少なくとも第1の会議参加者による覗き見動作の開始を通じて、少なくとも第2段階又はそれ以上の段階の少なくとも第2の会議参加者と対話することができる。少なくとも第1の会議参加者は、覗き見動作の完了後に第1段階に戻ることができる。少なくとも第2の段階以上について少なくとも第1の会議参加者(102-1)によって開始された覗き見動作が承認されると、少なくとも第2の段階以上の会議参加者は、覗き見動作を開始する少なくとも第1の会議参加者に関連するメディア・ストリームを受信することができる。
【0044】
さらに別の実施形態では、第2以上の段階で少なくとも第1の会議参加者に対して覗き見動作が許可されると、第2以上の段階のメディア・ストリームはAIエンジン(214)によって構成されるように変化し、第2以上の段階の複数の会議参加者のメディア・ストリームと関連付けられる効果は減少し、第2以上の段階で少なくとも第1の会議参加者のメディア・ストリームと関連付けられる効果は増加し得る。
【0045】
図3は、本開示の一実施形態に係る、空間会議通話を強化するための例示的な方法フロー図(300)を示す。302で、方法は、それぞれの会議参加者に関連する複数の計算装置から、それぞれの会議参加者に関連するデータ・パケットのセットを受信するステップを含むことができ、304で、方法(300)はさらに、AIエンジンを介して1つ又は複数の段階を識別し、会議参加者は、それぞれの会議参加者に割り当てられた役割を通じて1つ又は複数の段階に関連付けることができる。
【0046】
さらに、方法(300)は、306で、AIエンジンによって、少なくとも第1の会議参加者に許可された覗き見動作を開始するステップを含むことができ、少なくとも第1の会議参加者は、割り当てられた役割と覗き見の承認、及び308で、AIエンジンを介して、会議参加者に関連付けられたデータ・パケットのセットから属性のセットを抽出するステップ。属性のセットは、シグナリング基準及び許可された覗き見動作のセットに基づいて処理される。
【0047】
さらに、覗き見動作の開始及び属性のセットの前記抽出に基づいて、本方法は、310において、AIエンジンによる空間効果を属性のセットにレンダリングするステップを含むことができる。
【0048】
図4A図4Bは、本開示の一実施形態による、空間電話会議の強化に関与する選択的転送アーキテクチャの構成要素を示す例示的なブロックフロー図(400)を示す。
【0049】
図5は、本開示の一実施形態による、ワークフロー実装の例示的な概要の提示(500)である。図5に示すように、ワークフローは、以下の段階受付係(502)、待機中(504)、看護師(506)、及び医師(508)を含む以下のブロックを含むことができるが、これらに限定されず、複数の役割が、それぞれ受付係、看護師、患者、医師として段階に対して定義されてもよい。一部の段階は、人が待機する必要があり、段階所有者のみが入場できる特権を与えられている場合がある。例えば、医師は特権的な状態である可能性があり、人は医師又は看護師によって次の段階に進むことができる。各役割タイプの1人又は複数の人が段階に存在できる。他の段階の人は、短い会話のために他の特権のない段階を覗き見して戻ることができる。そのため、段階にいる人の声が大きく聞こえる場合がある。しかし、別の段階の別の人のボリュームは比較的少なくなる。例えば、患者と受付係は、受付係段階(502)で呼び出し中であってもよい。受付段階(502)では、トークンの発行、相談料の支払い、領収書の回収等を行うことができるが、これらに限定されない。看護師、医師、又は他の患者は、受付段階(502)を覗き見ることができる。待機段階(504)では、すべての患者と受付係が待機している場合がある。患者はトークンコールを待ち、医師、看護師、及び受付係は待機段階を覗くことができる(504)。看護段階(506)では、トークンの呼び出しが行われ、生理学的パラメータがチェックされる。受付係、医師、看護師はこの段階を覗くことができる(506)。医師段階(508)では、医師、看護師、患者を呼び出すことができる。トークンの呼び出しが行われ、より多くの生理学的パラメータがチェックされ、相談が行われる場合がある。受付係は、医師の段階(508)を覗き見ることができる。
【0050】
図6A図6Fは、本開示の一実施形態による、複数のサブ会議(又は)段階を伴う例示的なワークフロー会議の実装の一般的なアーキテクチャを示す。
【0051】
図6Aに示すように、一態様では、ワークフローは複数の段階を含むことができ、その各々はそれ自体がローカルサブ会議であり得る。図示のように、ワークフロー会議は、段階1(604)、段階2(606)、段階3(608)、及び段階4(610)の少なくとも4つの段階で定義することができ、複数の段階のそれぞれは、サーバ(602)。例えば、段階1(604)は、会議参加者A及びBを含むことができるが、これらに限定されない。段階2(606)は、会議参加者C、D、及びEを含むことができる。段階3(608)は、会議参加者F及びGを含むことができ、段階4(610)は、会議参加者H、J、及びKを含むことができる。段階1、2(604、606)において、会議参加者A、B及びC、D及びEは、その段階で互いに話すことができる存在であり得る。しかし、段階3(608)からの会議参加者(F又はG)が段階1(604)と話したい場合、会議参加者F又はGは段階1(604)を覗く必要がある。
【0052】
図6Bに示すように、図6Aに示されている段階(ローカルサブ会議)を有する一般的なワークフロー会議は、医師の診察のユースケースを使用して説明することができる。電話会議はSFUの実装である可能性があるため、各人からのすべてのメディア・ストリームを別の人が利用できるようにすることができる。別の段階からの音声/映像を許可し、サーバからのシグナリングに基づいてメディアをレンダリングすることは、装置次第である(602)。シグナリングは、どのメディアがレンダリングされるかを示す場合がある。別の段階から誰かが覗き見した場合、空間チャットが使用され、適切な音声効果がレンダリングされる。
【0053】
図6Cは、受付係が診察室をのぞいて空間的なチャットを行う場合を例として示しているが、これに限定されるものではない。図6Dは、受付係が診察室をのぞいて空間的なチャットを行う場合を例として示しているが、これに限定されるものではない。図6Eは、覗き見要求が受け入れられると、診察室の参加者が受付係のメディア・ストリームを受信する場合を限定するものではなく、一例として示している。覗き見メディア・ストリームは、診察室の参加者に対して602から606、602から608、602から610に送信される場合がある。図6Fは、限定ではなく例として、受付係が診察室に覗き込むと、受付室の参加者とのメディア処理が変化し得る場合を示す。応接室の参加者で発生する可能性のある変更には、受付係が変更を体験すること、患者の音声がより少ない音量で空間的に制御されること、診察室の参加者の音声が通常の音量で制御されること、患者が小音量の受付などに影響を与える空間音声演出を体験することが含まれる。
【0054】
図7は、本開示の一実施形態による、メディア・ミキサに関連付けられた例示的なシステム・アーキテクチャを示している。
【0055】
図示のように、システム・アーキテクチャは、メディア・ミキサ(702)を利用することができる。メディア・ミキサは、SFUアーキテクチャの代わりに、個々のメディアを組み合わせて単一のメディア・ストリームを準備するサーバである場合がある。メディア・ミキサ(702)は、少なくとも4つの段階704-1、704-2、704-3、及び704-4を含むことができる。少なくとも4つの段階は、複数の会議参加者を含むことができる。複数の会議参加者は、特権を有する参加者を示すことができるモデレータ、会議に参加した参加者、互いに話し又は関与し得る人々のセットに対応することができるローカル会議グループ、ローカル会議グループの会議を示すローカル会議、ローカル会議グループの人物部分を示すローカル参加者、参加者のグローバルセットを示すグローバル会議、グループ移行を示すグループ移行、ローカル-ローカル移行、ワークフロー移行を示すローカルグローバル移行を含むことができる。
【0056】
図8A図8Cは、本開示の一実施形態による、ワークフローの作成、参加、及び使用を表す例示的なフロー図を示す。
【0057】
図8Aに示すように、一態様では、ワークフローの作成は、802で、例えば医師の診察などのワークフロー名を選択するステップと、804で、段階1、段階3、段階4などのワークフローの段階と名前を定義するステップとを含むことができる。806において、ワークフローの作成は、例えば医師、看護師受付係などの役割の名前を定義するステップを含むことができ、808において、ワークフローの作成は、例えば医師が段階4に参加し、患者が段階1に参加するなどの役割の名前に参加ステージを割り当てるステップを含むことができる。810において、ワークフローの作成は、例えば医師が段階1から段階4に移行する間、医師が段階に静止しているなど、各役割に役割のタイプを定義するステップを含むことができる。
【0058】
図8Bに示すように、一態様では、段階1での患者のためのワークフローの使用は、822でトークンを取得するステップ、及び824で支払いを行うステップ、826で請求書を受け取るステップを含むことができる。支払いに対応し、828で、患者などの参加者を次の段階に送るかどうかを決定するステップ。決定は受付係又は患者によって開始されてもよく、患者はステップ830で段階2に移されてもよい。
【0059】
図8Cに示すように、一態様では、ワークフローの作成は、802において、例えば医師の診察などのワークフロー名を選択するステップと、804において、ワークフローの段階及び段階1、段階3、段階4などの名前を定義するステップとを含むことができる。806において、ワークフローの作成は、例えば医師、看護師受付係などの役割の名前を定義するステップを含むことができ、808において、ワークフローの作成は、例えば医師が段階4に参加し、患者が段階1に参加するなどの役割の名前に参加段階を割り当てるステップを含むことができる。810において、ワークフローの作成は、を含み得る。
【0060】
図9は、本開示の実施形態による、ワークフローの実装形態の例示的な表現を示す図である。
【0061】
図10A図10Eは、本開示の実施形態による、既存のワークフローの表現を示す。
【0062】
図11は、本開示の実施形態による、本発明の実施形態を利用することができる、又は利用することができる例示的なコンピュータシステムを示す図である。図11に示すように、コンピュータシステム1100は、外部記憶装置1110、バス1120、メインメモリ1130、読み取り専用メモリ1140、大容量記憶装置1150、通信ポート1160、及びプロセッサ1170を含むことができる。当業者は、コンピュータシステムが複数のプロセッサ及び通信ポートを含み得ることを理解するであろう。プロセッサ1170の例としては、Intel(登録商標)Itanium(登録商標)又はItanium2プロセッサ、又はAMD(登録商標)Opteron(登録商標)又はAthlonMP(登録商標)プロセッサ、Motorola(登録商標)系列のプロセッサ、FortiSOC(登録商標)システムオンチップが挙げられるが、これらに限定されないプロセッサ又はその他の将来のプロセッサを含む。プロセッサ1170は、本発明の実施形態に関連する様々なモジュールを含むことができる。通信ポート1160は、モデムベースのダイヤルアップ接続で使用するRS-232ポート、10/100イーサネットポート、銅線又はファイバを使用するギガビット又は10ギガビットポート、シリアルポート、パラレルポート、又はその他の既存の又は将来のポートのいずれかであってもよい。通信ポート1160は、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN:Local Area Network)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN:Wide Area Network)、又はコンピュータシステムが接続する任意のネットワークなどのネットワークに応じて選択することができる。メモリ1130は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、又は当技術分野で一般に知られている他の任意の動的記憶装置とすることができる。読み取り専用メモリ1140は、プロセッサ1170の起動命令又はBIOS命令などの静的情報を格納するためのプログラマブル読み取り専用メモリ(PROM)チップなどの任意の静的記憶装置であり得るが、これに限定されない。大容量記憶装置1150は、情報及び/又は命令を格納するために使用できる、現在又は将来の大容量記憶装置解決策であり得る。例示的な大容量記憶装置解決策には、パラレル・アドバンスド・テクノロジー・アタッチメント(PATA:Parallel Advanced Technology Attachment)又はシリアル・アドバンスド・テクノロジー・アタッチメント(SATA:Serial Advanced Technology Attachment)ハードディスク・ドライブ又はソリッド・ステート・ドライブ(例えば、ユニバーサル・シリアル・バス(USB:Universal Serial Bus)及び/又はFirewireインターフェースを有する内部の又は外部の)、例えば、Seagate(例えば、Seagate Barracuda 7102ファミリ)又はHitachi(例えば、Hitachi Deskstar7K1000)から入手できるもの、1つ又は複数の光ディスク、例えばDot Hill Systems Corp.、LaCie、Nexsan Technologies,Inc.、Enhance Technology,Inc.などの様々なベンダーから入手可能なディスクアレイRedundant Array of Independent Disks(RAID)記憶装置(例えば、SATAアレイ)、が含まれるが、これらに限定されない。
【0063】
バス1120は、プロセッサ1170を他のメモリ、記憶装置、及び通信ブロックと通信可能に結合する。バス1120は、拡張カード、ドライブ、及び他のサブシステムならびに、プロセッサ1170をソフトウェアシステムに接続するフロントサイドバス(FSB:front side bus)などである他のバスを接続するための、例えば周辺構成要素相互接続(PCI:Peripheral Component Interconnect)/PCI拡張(PCI-X:PCI Extended)バス、小型コンピュータ・システム・インターフェース(SCSI:Small Computer System Interface)、USBなどであってもよい。
【0064】
必要に応じて、ディスプレイ、キーボード、及びカーソル制御装置などのオペレータ及び管理インターフェースもバス1120に結合して、コンピュータシステムとのオペレータの直接対話をサポートすることができる。その他のオペレータ及び管理インターフェースは、通信ポート1160を介して接続されたネットワーク接続を介して提供できる。外部記憶装置1110は、任意の種類の外付けハードドライブ、フロッピードライブ、IOMEGA(登録商標)Zipドライブ、コンパクトディスク-読み取り専用メモリ(CD-ROM)、コンパクトディスク-再書き込み可能(CD-RW)、デジタルビデオディスク読み取り専用メモリ(DVD-ROM)であってもよい。上記の構成要素は、様々な可能性を例示することだけを目的としている。前述の例示的なコンピュータシステムは、本開示の範囲を限定するものではない。
【0065】
本明細書では好ましい実施形態にかなりの重点が置かれているが、本発明の原理から逸脱することなく、多くの実施形態を行うことができ、好ましい実施形態において多くの変更を行うことができることを理解されたい。本発明の好ましい実施形態におけるこれら及び他の変更は、本明細書の開示から当業者には明らかであり、前述の説明事項は、本発明を限定するものではなく、単に例示するものとして実施されるべきであることが明確に理解されるべきである。
【0066】
本開示の利点
本開示は、通話を切断することなくワークフローに関与する複数の人々の参加者の通話の容易な移行を容易にするシステム及び方法を提供する。
【0067】
本開示は、割り当てられた特権的役割に基づいて、複数の段階にわたる参加者の効率的な対話を容易にするシステム及び方法を提供する。
【0068】
本開示は、ワークフローサービスユーザである複数の参加者が現実世界のように相互に効率的に対話することを容易にするシステム及び方法を提供する。
【0069】
本開示は、空間会議技術を利用することによって、ワークフローベースの会議の場合にユーザ体験を向上させるための手法を提供する。
【0070】
本開示は、会議ユーザが会議内の他のサブグループと対話する役割ベースの特権を割り当てる手法を提供する。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6A
図6B
図6C
図6D
図6E
図6F
図7
図8A
図8B
図8C
図9
図10A
図10B
図10C
図10D
図10E
図11
【国際調査報告】