(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-18
(54)【発明の名称】フックカバー部材を有する洗浄可能な外側シェル
(51)【国際特許分類】
A61F 13/68 20060101AFI20240311BHJP
【FI】
A61F13/68 100
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023551775
(86)(22)【出願日】2021-02-26
(85)【翻訳文提出日】2023-10-16
(86)【国際出願番号】 EP2021054851
(87)【国際公開番号】W WO2022179700
(87)【国際公開日】2022-09-01
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】506215320
【氏名又は名称】エシティ・ハイジーン・アンド・ヘルス・アクチエボラグ
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ヘレーナ・コーネリウスソン
(72)【発明者】
【氏名】マティアス・ヨハンソン
(72)【発明者】
【氏名】ウッラ・ダニエルソン
(72)【発明者】
【氏名】カロリーネ・レンフルト
【テーマコード(参考)】
3B200
【Fターム(参考)】
3B200AA01
3B200CB02
3B200CB12
3B200DE01
3B200DE11
3B200DE16
(57)【要約】
本開示における吸収性アセンブリ(2)用の洗浄可能な外側シェルはであって、前記外側シェル(1)は、内表面(3)と、前記内表面(3)に対向する外表面(4)と、を備え、前記外側シェル(1)は、縦方向(L)と、横方向(T)と、に延在し、前記外側シェル(1)は、前方領域(5)、股領域(6)、及び後方領域(7)を備え、前記後方領域(7)は、第1及び第2コーナー領域(7a,7b)と、前記第1及び第2コーナー領域(7a,7b)の間に配置される後方中央領域(7c)と、を備え、前記外側シェル(1)は、前記外側シェル(1)の前記内表面(3)上で前記第1コーナー領域(7a)に設けられる第1フック部材(9a)と、前記外側シェル(1)の前記内表面(3)上で前記第2コーナー領域(7b)に設けられる第2フック部材(9b)と、を備え、前記第1コーナー領域(7a)は、第1コーナー外縁(7a’)を備え、前記第2コーナー領域(7b)は、第2コーナー外縁(7b’)を備え、前記外側シェル(1)は、前記外側シェル(1)の前方領域(5)における外表面(4)上にフック取付ゾーン(8)を備え、前記第1及び第2フック部材(9a,9b)は、ウエスト開口部を形成するために前記フック取付ゾーン(8)に取り付けられるように適合されており、前記第1コーナー領域(7a)には第1フックカバー部材(11a)が、前記第2コーナー領域(7b)には第2フックカバー部材(11b)がそれぞれ設けられ、前記各フックカバー部材(11a,11b)は、前記第1フックカバー部材(11a)が第1フック部材(9a)を、前記第2フックカバー部材(11b)が前記第2フック部材(9b)をそれぞれ露出させるように配置される第1形態と、前記各フック部材(9a,9b)を覆う第2形態と、を有し、前記第1及び第2フックカバー部材(11a,11b)の各々は、前記第1形態では、前記外側シェル(1)の前記外表面(4)上に配置され、前記第1及び第2フックカバー部材(11a,11b)の各々は、前記第2形態では、それぞれの前記第1及び第2コーナー外縁(7a’,7b’)を越えて、折り返すとともに、前記外側シェル(1)の前記内表面(3)上に配置される、ことを特徴とする、洗浄可能な外側シェル(1)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸収性アセンブリ(2)用の洗浄可能な外側シェル(1)であって、
前記外側シェル(1)は、内表面(3)と、前記内表面(3)に対向する外表面(4)と、を備え、
前記外側シェル(1)は、縦方向(L)と、横方向(T)と、に延在し、
前記外側シェル(1)は、前方領域(5)、股領域(6)、及び後方領域(7)を備え、
前記後方領域(7)は、
第1及び第2コーナー領域(7a,7b)と、
前記横方向(T)で前記第1及び第2コーナー領域(7a,7b)の間に配置される後方中央領域(7c)と、を備え、
前記外側シェル(1)は、
前記外側シェル(1)の前記内表面(3)上で前記第1コーナー領域(7a)に設けられる第1フック部材(9a)と、
前記外側シェル(1)の前記内表面(3)上で前記第2コーナー領域(7b)に設けられる第2フック部材(9b)と、を備え、
前記第1コーナー領域(7a)は、第1コーナー外縁(7a’)を備え、
前記第2コーナー領域(7b)は、第2コーナー外縁(7b’)を備え、
前記外側シェル(1)は、前記外側シェル(1)の前記前方領域(5)における前記外表面(4)上にフック取付ゾーン(8)を備え、
前記第1及び第2フック部材(9a,9b)は、ウエスト開口部を形成するために前記フック取付ゾーン(8)に取り付けられるように適合されており、
前記第1コーナー領域(7a)には第1フックカバー部材(11a)が、前記第2コーナー領域(7b)には第2フックカバー部材(11b)がそれぞれ設けられ、
前記各フックカバー部材(11a,11b)は、
前記第1フックカバー部材(11a)が第1フック部材(9a)を、前記第2フックカバー部材(11b)が前記第2フック部材(9b)をそれぞれ露出させるように配置される第1形態と、前記各フック部材(9a,9b)を覆う第2形態と、を有し、
前記第1及び第2フックカバー部材(11a,11b)の各々は、前記第1形態では、前記外側シェル(1)の前記外表面(4)上に配置され、
前記第1及び第2フックカバー部材(11a,11b)の各々は、前記第2形態では、それぞれの前記第1及び第2コーナー外縁(7a’,7b’)を越えて、折り返すとともに、前記外側シェル(1)の前記内表面(3)上に配置される、
ことを特徴とする、洗浄可能な外側シェル(1)。
【請求項2】
前記第1フック部材(9a)は前記第1コーナー外縁(7a’)から、前記第2フック部材(9b)は前記第2コーナー外縁(7b’)から15mm以下に配置されている、請求項1に記載の洗浄可能な外側シェル(1)。
【請求項3】
前記第1形態では、前記第1フックカバー部材(11a)は前記外側シェル(1)の前記外表面(4)上に配置される第1ポケットであり、前記第2フックカバー部材(11b)は前記外側シェル(1)の前記外表面(4)上に配置される第2ポケットであり、
前記第2形態では、前記第1フックカバー部材(11a)は前記第1コーナー外縁(7a’)において、前記第2フックカバー部材(11b)は前記第2コーナー外縁(7b’)において、それぞれ、前記外側シェル(1)の前記内表面(3)の方に折り返されるように適合される、請求項1又は2に記載の洗浄可能な外側シェル(1)。
【請求項4】
前記第1ポケットは、前記外側シェル(1)の前記第1コーナー外縁(7a’)に沿って取り付けられ、
前記第2ポケットは、前記外側シェル(1)の前記第2コーナー外縁(7b’)に沿って取り付けられる、請求項3に記載の洗浄可能な外側シェル(1)。
【請求項5】
前記第1フックカバー部材(11a)の表面積は、前記第1フック部材(9a)の表面積よりも少なくとも20%大きく、
前記第2フックカバー部材(11b)の表面積は、前記第2フック部材(9b)の表面積よりも少なくとも20%大きい、請求項1から4の何れか一項に記載の洗浄可能な外側シェル(1)。
【請求項6】
前記第1及び第2フックカバー部材(11a,11b)は、前記外側シェル(1)と同一の材料でできている、請求項1から5の何れか一項に記載の洗浄可能な外側シェル(1)。
【請求項7】
前記外側シェル(1)は、ポリエステル、ビスコース、ポリアミド及び/又はコットンのうち、1又は2以上の材料からできている、請求項1から6の何れか一項に記載の洗浄可能な外側シェル(1)。
【請求項8】
前記第1及び第2フックカバー部材(11a,11b)は、前記外側シェル(1)と一体化された部材である、請求項1から7の何れか一項に記載の洗浄可能な外側シェル(1)。
【請求項9】
前記第1及び第2フックカバー部材(11a,11b)は、前記外側シェル(1)に接続された別個の部材である、請求項1から7の何れか一項に記載の洗浄可能な外側シェル(1)。
【請求項10】
前記第1及び第2フックカバー部材(11a,11b)には、それぞれ弾性部材(16a,16b)が設けられている、請求項1から9の何れか一項に記載の洗浄可能な外側シェル(1)。
【請求項11】
前記第1及び第2フック部材(9a,9b)はそれぞれ、角部分が丸みを帯びた矩形状又は台形形状を有する、請求項1から10の何れか一項に記載の洗浄可能な外側シェル(1)。
【請求項12】
前記外側シェルは、
前記外側シェル(1)の前記内表面(3)上で、前記外側シェル(1)の前記前方領域(5)に配置される前方ポケット(12)と、
前記外側シェル(1)の前記内表面(3)上で、前記外側シェル(1)の前記後方領域(7)に配置される後方ポケット(13)と、
を備え、
前記前方及び後方ポケット(12,13)は、
前記外側シェル(1)において、前記吸収性アセンブリ(2)を保持するために、前記吸収性アセンブリ(2)の前方部(2a)及び後方部(2b)を受け取るように適合されている、請求項1から11の何れか一項に記載の洗浄可能な外側シェル(1)。
【請求項13】
前記洗浄可能な外側シェル(1)は、
前記前方ポケット(12)内で、前記外側シェル(1)の前記内表面(3)上に配置される前方フック部材(14)と、
前記後方ポケット(13)内で、前記外側シェル(1)の前記内表面(3)上に配置される後方フック部材(15)と、
を備える、請求項1から12の何れか一項に記載の洗浄可能な外側シェル(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、吸収性アセンブリ用の洗浄可能な外側シェルに関する。特に、本開示は、洗浄可能な外側シェルの後方領域のそれぞれの第1及び第2コーナー領域に配置された第1及び第2フック部材を備える洗浄可能な外側シェルに関する。
【背景技術】
【0002】
本開示は、一般に再利用可能及び洗浄可能なおむつに関連し、特に、再利用可能な吸収性アセンブリ又は使い捨て吸収性アセンブリのいずれかである吸収性アセンブリを受け取るように適合された洗浄可能な外側シェルに関連する。
【0003】
経済的及び環境的な理由により、吸収性物品の一部及び吸収性物品の全部は、洗浄可能であり、再利用可能であってもよい。吸収性物品は、例えば、外側シェルに着脱可能に取り付けられ得る吸収性アセンブリを受け取ることが意図された洗浄可能な外側シェルを含む。洗浄可能な外側シェルは、汚れて、吸収性アセンブリを取り外した後、新しい吸収性アセンブリを外側シェルに取り付けることで再利用され得る。外側シェルは、使用中に汚れ、使用と使用の間に洗浄され得る。外側シェルの洗浄は、洗浄可能な外側シェルに設けられたフック部材の機能損失や洗浄中の外側シェルの他の部分や他の物品とフック素材との望ましくない付着を起こす可能性があり、これは、外側シェルの洗浄に悪影響を及ぼし、洗浄可能な外側シェルと一緒に洗浄される壊れやすい繊維素材を損傷させる可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、使用期間が長く、洗浄が容易且つ便利で、洗浄結果が改善された洗浄可能な外側シェルが依然として必要である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述の一又は複数の目的は、請求項1に記載の洗浄可能な外側シェルによって達成され得る。さらなる実施形態は、従属請求項及び以下の説明に記載されている。
【0006】
本開示における吸収性アセンブリ用の洗浄可能な外側シェルは、内表面と、内表面に対向する外表面と、を備える。洗浄可能な外側シェルは、縦方向と、横方向とに延在する。外側シェルは、前方領域、股領域、及び後方領域を備える。後方領域は、第1及び第2コーナー領域と、横方向で第1及び第2コーナー領域の間に配置される方中央領域と、を備える。外側シェルは、外側シェルの内表面上で第1コーナー領域に設けられる第1フック部材と、外側シェルの内表面上で第2コーナー領域に設けられる第2フック部材と、を備える。第1コーナー領域は、第1コーナー外縁を備え、第2コーナー領域は、第2コーナー外縁を備える。外側シェルは、外側シェルの前方領域における外表面上にフック取付ゾーンを備え、第1及び第2フック部材は、ウエスト開口部を形成するためにフック取付ゾーンに取り付けられるように適合されている。第1コーナー領域には、第1フックカバー部材が、第2コーナー領域には、第2フックカバー部材がそれぞれ設けられ、各フックカバー部材は、第1フックカバー部材が、第1フック部材を、第2フックカバー部材が、第2フック部材をそれぞれ露出されるように配置される第1形態と、各フック部材を覆う第2形態と、を有する。第1および第2フックカバー部材の各々は、第1形態では、外側シェルの外表面上に配置され、第1及び第2フックカバー部材の各々は、第2形態では、それぞれの第1及び第2コーナー外縁を越えて、折り返すとともに、外側シェルの内表面上に配置される。
【0007】
洗浄可能な外側シェルは、例えば、5回から最大40回の洗浄後に本質的な収縮やその他のダメージがなく洗浄できる外側シェルである。外側シェルは、洗浄可能な生地のような洗浄可能な素材でできている。外側シェルは、ポリエステル、ビスコース、ポリアミド及び/又はコットンのうち、1つまたは2つ以上の素材からできていてもよい。外側シェルは、例えば、伸縮性素材でできている伸縮可能な外側シェルであってもよい。外側シェルは、外側シェルの縦方向及び/又は横方向に弾性を示す弾性シェルであってもよい。
【0008】
外側シェルの外表面は、使用中、ユーザーから離れる方向に向くように意図され、及び/又は、外側シェルの内表面は、使用中、ユーザー又は吸収性アセンブリの方を向くように適合されている。第1及び第2フック部材は、外側シェルの内表面上に配置されているが、洗浄可能な外側シェルの使用中、フック取付ゾーンと対向する。
【0009】
洗浄可能な外側シェルは、使用後、例えば、機械による洗浄等で洗浄され、再利用されてもよい。しかしながら、外側シェルの洗浄は、第1及び第2フック部材の機能性を損なわせる可能性がある。洗浄可能な外側シェルの洗浄中、糸や他のもののごみが、フック部材の中に入り込むことにより、フック取付ゾーンに付着するためのフック部材の能力を低下させる可能性がある。洗浄可能な外側シェルの洗浄中、第1及び第2フック部材に関する更なる問題は、洗浄中、フック素材の外側シェルの他の部分や他の物品への望ましくない付着であり、これは、外側シェルのある部分への水や洗剤の入り込みを阻害し、洗浄可能な外側シェルのある部分の適切な洗浄を阻害する可能性があるので、洗浄可能な外側シェルの洗浄に悪影響を及ぼし得る。洗浄中におけるフック素材の他の物品への付着は、さらに、洗浄可能外側シェルと共に洗浄される壊れやすい繊維素材を損傷させる可能性がある。
【0010】
本開示による、洗浄可能な外側シェルにおいて、洗浄可能な外側シェルの第1及び第2後方コーナー領域には、第1形態において外側シェルの外表面上に配置される第1及び第2フックカバー部材のそれぞれが設けられる。洗浄可能な外側シェルは、第1及び第2フックカバー部材が第1形態すなわち第1及び第2フック部材を覆わない状態でユーザーに提供される。洗浄可能な外側シェルを使用して汚れた後、第1及び第2フックカバー部材は、洗浄の前に、第1及び第2フックカバー部を、それぞれの第1及び第2コーナー外縁を越えて折り返すことによって、第2形態で容易に提供され得る。第1および第2フックカバー部材は、これによって、外側シェルの内表面上の第1及び第2フック部材を効率的に覆い、保護する。第1形態において、フックカバー部材は、洗浄可能な外側シェルの外表面上に配置されるので、フック部材をフック取付ゾーンに取り付ける際や使用中に、フック部材とフックカバー部材との間の望ましくない相互作用がない。フックカバー部材は、また、ユーザーや世話をする人から容易に視認できるので、フックカバー部材の識別が容易である。フックカバー部材が、洗浄可能な外側シェルの外表面上に設けられているので、使用中に汚れるというフックカバー部材のリスクもまた大きく減らし、フックカバー部材の取り扱い中の衛生性を向上させる。
【0011】
第1フック部材は、第1コーナー外縁から、第2フック部材は、第2コーナー外縁から15mm以下に配置されていてもよい。これは、フックカバー部材の折りたたみを容易にし、フックカバー部材のサイズの小型化を可能にする。フックカバー部材は、第1及び第2コーナー外縁から延在してもよい。第1及び第2フックカバー部材は、第1及び第2コーナー外縁において、外側シェルと連結されていてもよく、又は、それぞれの第1及び第2コーナー領域で外側シェルの一部分が外側シェル上に折り返されて作られていてもよい。
【0012】
第1形態では、第1フックカバー部材は、外側シェルの外表面上に配置される第1ポケットであってもよく、第2フックカバー部材は、外側シェルの外表面上に配置される第2ポケットであってもよく、第1フックカバー部材は、第1コーナー外縁において、第2フックカバー部材は、第2コーナー外縁において、それぞれ、外側シェルの内表面の方に折り返されるように適合される。これにより、第1形態であるときは、第1及び第2フックカバー部材は、外側シェルの前方領域における外表面上のフック取付ゾーンへの第1及び第2フック部材の取り付けに引っ掛かったり邪魔になったりし得る外側シェルから突き出すような緩んだ部分がない状態で外側シェルの外表面上に控えめに配置される。外側シェルの使用後且つ洗浄前に、第1及び第2ポケットを第1形態から、それぞれ第1および第2コーナー縁を越えて、第2形態まで折り返すことは、外側シェルの洗浄中に第1および第2フック部材を覆うための簡単で且つ自己指示的な方法である。これによって、フック素材に糸やごみが付着することから第1および第2フック部材を守る性能が向上し、フック部材の寿命が延びる。本開示における第1及び第2ポケットである第1および第2フックカバー部材は、さらに、洗浄中、第1及び第2フック部材が洗浄可能外側シェルの他の部分や洗濯機内の他の物品に付着するというリスクを減らす。
【0013】
第1ポケットは、外側シェルの第1コーナー外縁に沿って取り付けられてもよく、第2ポケットは、外側シェルの第2コーナー外縁に沿って取り付けられていてもよい。これは、第1及び第2ポケットを、各コーナー外縁を越えて折り返すことを容易にし、各ポケットのサイズを縮小させ得る。
【0014】
第1フックカバー部の表面積は、第1フック部材の表面積よりも少なくとも20%大きくてもよく、第2フックカバー部の表面積は、第2フック部材の表面積よりも少なくとも20%大きくてもよい。
【0015】
第1フックカバー部の表面積は、第1フック部材の表面積よりも少なくとも35%大きく、第2フックカバー部の表面積は、第2フック部材の表面積よりも少なくとも35%大きい。
【0016】
第1フックカバー部の表面積は、第1フック部材の表面積よりも45%から100%の範囲内で大きくてもよく、第2フックカバー部の表面積は、第2フック部材の表面積よりも45%から100%の範囲内で大きくてもよい。
【0017】
第1及び第2フックカバー部材は、外側シェルと同一の材料でできていてもよい。外側シェルは、ポリエステル、ビスコース、ポリアミド及び/又はコットンのうち、1又は2以上の材料からできていてもよい。これは、フックカバー部材が、フック部材への付着力が弱く、それによって、フック部材に引っ掛かることなく覆ったり外れたりすることを暗示している。
【0018】
第1及び第2フックカバー部材は、外側シェルと一体化された部材であってもよい。
【0019】
第1及び第2フックカバー部材は、外側シェルに接続された別個の部材であってもよい。
【0020】
第1及び第2フックカバー部材には、それぞれ弾性部材が設けられていてもよい。これは、外側シェルの洗浄中、フック部材の保護及び被覆力を高め得る。弾性部材は、第1及び第2フックカバー部材のそれぞれの自由端において、第1及び第2フックカバー部材のそれぞれの自由端に対して平行に配置されていてもよい。
【0021】
第1及び第2フック部材は、それぞれ、角部分が丸みを帯びた矩形状又は台形形状を有していてもよい。丸みを帯びた角部分は、第2形態において、フック部材の縁がそれぞれの第1及び第2フックカバー部材からはみ出るリスクを下げることができる。
【0022】
洗浄可能な外側シェルは、外側シェルの前方領域の内表面上に配置される前方フック部材を備え得る。洗浄可能な外側シェルは、外側シェルの後方領域の内表面上に配置される後方フック部材を備え得る。前方フック部材及び後方フック部材は、背面シート又は吸収性アセンブリの背面シート上に配置されたそれぞれのルックエリア(look area)と対向し、かつ着脱可能に取り付けられるように配置されている。
【0023】
外側シェルは、外側シェルの内表面上で、外側シェルの前方領域に配置される前方ポケットと、外側シェルの内表面上で、外側シェルの後方領域に配置される後方ポケットと、を備え、前方及び後方ポケットは、外側シェルにおいて、吸収性アセンブリを保持するために、吸収性アセンブリの前方部及び後方部を受け取るように適合されうる。後方ポケットは、第1及び第2コーナー領域並びに後方中央領域にわたって、または、後方中央領域にのみ延在することができる。後方ポケットが第1及び第2コーナー領域にわたって延在する場合、外側シェルの内表面は、後方ポケットの外表面である。
【0024】
洗浄可能な外側シェルは、前方ポケット内に前方フック部材を備えることができる。洗浄可能な外側シェルは、後方ポケット内に配置される後方フック部材を備えることができる。前方フック部材及び後方フック部材は、背面シート又は吸収性アセンブリの背面シート上に配置されたそれぞれのルックエリア(look area)と対向し、かつ着脱可能に取り付けられるように配置されている。
【0025】
吸収性アセンブリは、代替的に洗浄可能な外側シェルと一体化されていてもよい。吸収性アセンブリは、洗浄可能な吸収性アセンブリであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0026】
本発明は、以下の非限定的な実施例及び添付の図面を参照して、さらに説明される。
【
図1A】
図1Aは、本開示における洗浄可能な外側シェルを内表面側からみた図である。
【
図2A】
図2Aは、本開示における第1実施形態のフックカバー部材を示す図である。
【
図2B】
図2Bは、本開示における第2実施形態のフックカバー部材を示す図である。
【
図3】
図3は、本開示における吸収性アセンブリが設けられた洗浄可能な外側シェルを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明は、以下の実施形態を参照してより詳細に説明される。しかしながら、本発明は、様々な形態で実施され、図や本説明に記載された実施形態に限定して解釈されるべきではない。
【0028】
図1A及び
図1Bは、本開示における洗浄可能外側シェル1を示す。外側シェル1は、内表面3と、外表面4と、を備え、縦方向L及び横方向Tに延在している。
図1Aは、内表面3側からみた洗浄可能なカバー1の図であり、
図1Bは、外表面4側からみた外側シェル1を示している。
図1A及び
図1Bに示される外側シェル1は、吸収性アセンブリ2(
図3参照)を受け取るように構成されている。外側シェル1は、前方領域5と、股領域6と、後方領域7とを備える。後方領域7は、第1コーナー領域7aと、第2コーナー領域7bと、横方向Tからみて、第1コーナー領域7a及び第2コーナー領域7bの間に配置される後方中央領域7cと、を備える。外側シェル1は、第1コーナー領域7aに設けられる第1フック部材9aと、第2コーナー領域7bに設けられる第2フック部材9bと、を備える。第1及び第2フック部材9a,9bは、使用中は外側シェルの外表面4に対向して配置され、ウエスト開口部を形成するために、外側シェル1の前方領域5の外表面4上に設けられたフック取付ゾーン8に取り付けられる。
【0029】
第1及び第2フック部材9a,9bは、フック表面構造を有する任意のフックタイプの素材を備えていてもよく、フック取付ゾーン8は、任意のループ表面構造を備え、フック部材という用語は、例えば、VELCRO(登録商標)システムとして知られる面ファスナシステムのフック部分を包含するものとして解釈される。「フック」は、面ファスナシステムのループ部分と係合するように適合された様々な形状を有していてもよい。フックは、あくまでもの一例として、J字状、きのこ形状、ヤシの木形状等であってもよい。フック取付ゾーンは、任意のタイプのループ表面構造を備えていてもよく、ここでは、面ファスナシステムのフック材が取付可能な表面構造を包含するものと理解されたい。したがって、ループ表面構造は、表面から延びて表面に戻る真のループを画定する繊維や糸を含んでもよく、同様に、フック表面構造は、表面から延び、緩い端を有する繊維や糸を含み、繊維や糸は、互いに絡み合うものでもよい。各フック部材の取り付けにあたり、フック表面構造はループ表面構造と係合し、各要素間の着脱可能な取り付けをもたらす。
【0030】
外側シェル1は、その内表面3上で、前方領域5に配置される前方ポケット12と、その内表面3上で、後方領域に配置される後方ポケット13と、を備える。前方ポケット12は、吸収性アセンブリ2の前方部2aを受け取るように適合され、後方ポケット13は、吸収性アセンブリ2の後方部2bを受け取るように適合されている(
図3に図示)。
【0031】
吸収性アセンブリ2を外側シェル1に対して着脱可能に取り付けるために、外側シェル1は、外側シェル1の前方ポケット12に配置された前方フック部材14と、外側シェル1の後方ポケット13に配置された後方フック部材15と、を備える。前方及び後方フック部材14,15は、例えば、不織布やフィルム層の背面シート等の吸収性アセンブリの背面シート(不図示)に取り付けられてもよい。前方及び後方フック部材14,15は、代替的に、吸収性アセンブリの背面シート上に設けられたそれぞれのループ材ゾーンに取り付けることもできる。
【0032】
図1Bに示されるように、外側シェル1には、外側シェル1の外表面4上で、かつ第1コーナー領域7aに配置される第1フックカバー部材11aと、外側シェル1の外表面4上で、かつ第2コーナー領域7bに配置される第2フックカバー部材11bと、が設けられている。第1及び第2フックカバー部材11a,11bは、それぞれ、第1及び第2ポケットの形態をしている。第1フックカバー部材11aには、第1フックカバー部材11aの外縁に配置される第1弾性部材16aが設けられ、第2フックカバー部材11bには、第2フックカバー部材11bの外縁に配置される第2弾性部材16bが設けられている。第1及び第2フックカバー部材11a,11bは、それぞれ、第1及び第2フックカバー部材11a,11bが第1及び第2フック部材9a,9bを覆っていない第1形態で提供される。第1フックカバー部材11aは、第1コーナー外縁7a’に沿って外側シェル1に取り付けられ、第2フックカバー部材は、第2コーナー外縁7b’に沿って外側シェル1に取り付けられる。
【0033】
図2Aは、外側シェルの外表面4側からみた、
図1Bに示される外側シェル1の第1コーナー領域7aを示す。第1フックカバー部材11aは、第1形態で提供されており、外側シェル1の外表面4上に配置される第1ポケットである。第1フックカバー部材11aは、外側シェル1の第1コーナー外縁7a’に沿って、外側シェル1に取り付けられている。第1フックカバー部材11aは、弾性部材16aを備える。洗浄可能な外側シェル1の使用後且つ洗浄前において、第1フックカバー部材11aは、
図2Aの矢印によって示されるように、内側に向かって、第1コーナー外縁7a’を越えて、
図2Bに示されるようにフックカバー部材11aが第1フックカバー部材11aを覆う第1フックカバー部材11aの第2形態まで折り返してもよい。
【0034】
図3において、
図1Aで示された外側シェルが、それに取り付けられ、外側シェル1の前方領域5から股領域6を超えて後方領域7まで伸びている吸収性アセンブリ2とともに示されている。外側シェル1は、外側シェル1の前方領域5に配置される前方ポケット12を有し、吸収性アセンブリ2の前方部2aを受け取り、外側シェルの後方領域に配置される後方ポケット13を有し、吸収性アセンブリ2の後方部2bを受け取る。前方ポケット12は、外側シェル1の前方縁1aから外側シェル1の第1及び第2前方縁コーナー領域5a,5bまで延在する。後方ポケットは、外側シェル1の後方縁1cから第1コーナー領域7a、第2コーナー領域7b並びに第1及び第2コーナー領域7a,7bの間に配置される後方中央領域7cまで延在する。第1フック部材9aは、第1コーナー領域7a内の後方ポケット13上に配置され、第2フック部材9bは、第2コーナー領域7b内の後方ポケット13上に配置され、後方ポケット13は外側シェル1の内表面3の一部を形成する。
【符号の説明】
【0035】
1 洗浄可能な外側シェル
1a 前方縁
1c 後方縁
2 吸収性アセンブリ
2a 前方部
2b 後方部
3 内表面
4 外表面
5 前方領域
6 股領域
7 後方領域
7a 第1コーナー領域
7a’ 第1コーナー外縁
7b 第2コーナー領域
7b’ 第2コーナー外縁
7c 後方中央領域
8 フック取付ゾーン
9a 第1フック部材
9b 第2フック部材
12 前方ポケット
13 後方ポケット
14 前方フック部材
15 後方フック部材
11a 第1フックカバー部材
11b 第2フックカバー部材
16a 第1弾性部材
16b 第2弾性部材
L 縦方向
T 横方向
【国際調査報告】