(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-18
(54)【発明の名称】携帯式超音波画像化デバイス用のケーシング
(51)【国際特許分類】
A61B 8/00 20060101AFI20240311BHJP
【FI】
A61B8/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023554366
(86)(22)【出願日】2021-03-31
(85)【翻訳文提出日】2023-11-02
(86)【国際出願番号】 US2021025198
(87)【国際公開番号】W WO2022211806
(87)【国際公開日】2022-10-06
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523337351
【氏名又は名称】エグゾ イメージング、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アカラジュ、サンディープ
(72)【発明者】
【氏名】バウアーズ、スティーヴン
【テーマコード(参考)】
4C601
【Fターム(参考)】
4C601EE15
4C601GA01
4C601GB06
4C601GB18
4C601GD04
4C601LL26
(57)【要約】
携帯式の画像化デバイスを格納するためのケーシング、ケーシングにおいて実行される方法、及び1又は複数のプロセッサに方法を実装させるための機械可読媒体。画像化デバイスは、超音波エネルギーを使用して画像化されている目標に対応する画像化データを生成するよう適合されている。開閉されるように適合されて、外側ハウジング;その中に画像化デバイスを収容する、外側ハウジングの中の内側部分;メモリ;目標の画像をディスプレイに表示させること、又は画像化データをメモリに記憶させることのうちの少なくとも1つのために、画像化デバイスからの画像化データの計算を実行するため、メモリに結合されている、1又は複数のプロセッサ;及び画像化デバイスを充電するための電源を備える、ケーシング。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
超音波エネルギーを使用して画像化される目標に対応する画像化データを生成するよう適合される携帯式の画像化デバイスを格納するためのケーシングであって、開閉されるように適合されており、
外側ハウジング;
その中に前記画像化デバイスを収容する、前記外側ハウジングの中の内側部分;
メモリ;
前記目標の画像をディスプレイに表示させること、又は前記画像化データを前記メモリに記憶させることのうちの少なくとも1つのために、前記画像化デバイスからの前記画像化データの計算を実行するため、前記メモリに結合されている、1又は複数のプロセッサ;及び
前記画像化デバイスを充電するための電源
を備える、ケーシング。
【請求項2】
前記メモリ、コンピューティングデバイス、及び電源は、前記ケーシングの前記内側部分にあり、前記ケーシングは、前記ケーシングが閉じられているときに互いに固定されるよう適合されるベース部及び蓋部を備える、請求項1に記載のケーシング。
【請求項3】
前記外側ハウジングは、前記画像化デバイスが前記ケーシングに格納されているときに、及び前記ケーシングが閉じられているときに前記画像化デバイスを衝撃に対して保護する耐衝撃性材料で作られ、前記内側部分は前記画像化デバイスが前記ケーシングに格納されているときに前記画像化デバイス用のパディングを設ける適合素材を含む、請求項1又は2に記載のケーシング。
【請求項4】
前記適合素材が前記画像化デバイスをその中に入れ子式で保持するために前記画像化デバイスの外部の輪郭の部分に対し実質的にコンフォーマルにその中に凹部を画定する、請求項3に記載のケーシング。
【請求項5】
前記電源がバッテリ又は1又は複数のソーラーパネルのうちの少なくとも1つを含み、前記ケーシングは、前記バッテリ又は前記1又は複数のソーラーパネルのうちの少なくとも1つに結合され、また前記画像化デバイスのバッテリに電力を供給するため前記画像化デバイスに接触するよう位置付けられる充電接点をさらに備える、請求項1から4のいずれか一項に記載のケーシング。
【請求項6】
前記内側部分に含まれる適合素材により画定されている凹部が、前記画像化デバイス用の充電ドックに対応し、前記電源が前記充電ドックに結合されて、前記凹部内部に入れ子になっているときに前記画像化デバイスを充電する、請求項5に記載のケーシング。
【請求項7】
前記画像化デバイスが前記内側部分に含まれる適合素材により画定されている凹部に入れ子になっているときに、前記画像化デバイスの1又は複数の部分の消毒を生じさせる前記内側部分に位置付けられる消毒機構をさらに含む、請求項5又は6に記載のケーシング。
【請求項8】
前記消毒機構が、前記凹部の壁に位置しており、かつ、前記画像化デバイスの前記1又は複数の部分に向かって消毒用ライトを向けるよう適合された1又は複数の紫外線消毒用光源を含む、請求項7に記載のケーシング。
【請求項9】
前記画像化デバイスの誘導又は共振充電のうちの少なくとも1つを生起するために、前記ケーシングに前記画像化デバイスが格納されているときに前記画像化デバイスの1又は複数の対応するコイルと位置合わせされるよう位置付けられる1又は複数の充電コイルを有する無線電源回路をさらに有する、請求項1から8のいずれか一項に記載のケーシング。
【請求項10】
前記1又は複数のプロセッサは、複数の選択可能な画像化モードから前記画像化デバイス用の画像化モードを選択し、かつ、選択された画像化モードに基づいて動作するよう前記画像化デバイスを制御するためのものであり、前記複数の選択可能な画像化モードは、一次元画像化モード、二次元画像化モード、三次元画像化モード、ドップラー画像化モード、リニアモード又はセクタモードのうちの少なくとも1つを含む、請求項1から9のいずれか一項に記載のケーシング。
【請求項11】
前記1又は複数のプロセッサは、前記画像化デバイス又そのいずれかの部分が1又は複数の予め定められた動作温度の閾値を超えたかどうかに基づいて、前記画像化モードを選択するものである、請求項10に記載のケーシング。
【請求項12】
前記1又は複数のプロセッサは、前記画像化データに基づいて画像化されている目標を識別する特徴識別アルゴリズムを実装し、前記目標の識別に基づいてデータを生成し、前記画像化デバイス又はリモートデバイスのユーザのうちの少なくとも1つへの、前記目標の識別に基づいた前記データの通信を生起するものである、請求項1から11のいずれか一項に記載のケーシング。
【請求項13】
前記目標の識別に基づいた前記データは、前記目標の画像のマーク、テキスト通信又は音声通信のうちの少なくとも1つに対応する、請求項12に記載のケーシング。
【請求項14】
前記目標の識別に基づく前記データは、患者に実行される医療処置の指導に対応し、前記目標が前記患者である、請求項12に記載のケーシング。
【請求項15】
前記ケーシングは、有線又は無線接続による、前記1又は複数のプロセッサ、及び、前記ディスプレイ、前記画像化デバイス及びリモートデバイスのうちの少なくとも1つの間の通信のために構成されており、前記通信が画像化データ、前記画像化データに関連付けられたメタデータ、音声データ又はテキストデータのうちの少なくとも1つを含む、請求項12に記載のケーシング。
【請求項16】
前記ディスプレイをさらに備える、請求項1から15のいずれか一項に記載のケーシング。
【請求項17】
超音波エネルギーを使用して画像化されている目標に対応する画像化データを生成するよう適合される携帯式の画像化デバイス;及び
前記画像化デバイスを収容するためのケーシングであって、
その中に前記画像化デバイスを収容する、ドック;
メモリ;
前記目標の画像をディスプレイに表示させること、又は前記画像化データを前記メモリに記憶させることのうちの少なくとも1つのために、前記画像化デバイスからの前記画像化データの計算を実行するため、前記メモリに結合されている、1又は複数のプロセッサ;及び
前記画像化デバイスを充電するための電源
を有する、ケーシング
を備える、システム。
【請求項18】
前記電源がバッテリ又は1又は複数のソーラーパネルのうちの少なくとも1つを含み、前記ケーシングは、前記バッテリ又は前記1又は複数のソーラーパネルのうちの少なくとも1つに結合され、また前記画像化デバイスのバッテリに電力を供給するため前記画像化デバイスに接触するよう位置付けられる充電接点をさらに備える、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記画像化デバイスが前記ケーシングに収容されているときに、前記画像化デバイスの1又は複数の部分の消毒を生じさせるように位置付けられる消毒機構をさらに含む、請求項17又は18に記載のシステム。
【請求項20】
前記ディスプレイをさらに備える、請求項17から19のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項21】
超音波エネルギーを使用して画像化されている目標に対応する画像化データを生成するよう構成されている携帯式の画像化デバイスを格納するよう適合されているケーシングで実行される方法であって、前記ケーシングが、開閉するよう適合されており、メモリを含み、前記方法が、
前記目標の画像をディスプレイに表示させること、又は前記画像化データを前記メモリに記憶させることのうちの少なくとも1つのために、前記画像化デバイスからの前記画像化データの計算を実行する段階;
前記画像化デバイスが前記ケーシングに格納されていると判定する段階;
前記画像化デバイスが前記ケーシングに格納されているという判定に基づいて、前記ケーシングの電源による前記画像化デバイスのバッテリの充電をトリガする段階
を含む、方法。
【請求項22】
前記画像化デバイスが前記ケーシングに格納されているという判定のうちの少なくとも1つに基づいて、前記画像化デバイスの前記1又は複数の部分の消毒を生じさせるよう消毒機構をトリガする段階をさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
複数の選択可能な画像化モードから前記画像化デバイス用の画像化モードを選択し、かつ、選択された画像化モードに基づいて動作するよう前記画像化デバイスを制御する段階をさらに含み、前記複数の選択可能な画像化モードは、一次元画像化モード、二次元画像化モード、三次元画像化モード、ドップラー画像化モード、リニアモード又はセクタモードのうちの少なくとも1つを含む、請求項21又は22に記載の方法。
【請求項24】
前記画像化データに基づいて画像化されている目標を識別するために特徴識別アルゴリズムを実装する段階、前記目標の識別に基づいてデータを生成する段階、及び前記画像化デバイス又はリモートデバイスのユーザのうちの少なくとも1つへの、前記目標の前記識別に基づいた前記データの通信を生起する段階をさらに含む、請求項21から23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
画像化データが前記メモリから読み取られ、前記画像化デバイス、前記ディスプレイ又はリモートデバイスのユーザのうちの少なくとも1つへ通信されるようにする段階をさらに含む、請求項21から24のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施形態は、概してケーシングに、特に、微細加工された超音波トランスデューサ(micromachined ultrasound transducers:MUT)のものを含む、携帯式超音波画像化デバイス又はプローブなどの画像化デバイス用のケーシングに関する。
【背景技術】
【0002】
微細加工された超音波トランスデューサ(MUT)の技術は、より従来型の超音波画像化技術と比較して、全体的な大きさ及び重量がより小規模で、より低い動作電力要件である超音波又は超音波画像化プローブ又は画像化デバイスを可能にしてきた。容量性MUT(capacitive MUT:cMUT)又は圧電性MUT(piezoelectric MUT:pMUT)の技術に基づいたものを含めた、いくばくかのMUTベースの超音波画像化デバイスは、バッテリ電源で電力供給がなされる手持ち式デバイスである。より小さな全体的なフォームファクタ及び任意選択のバッテリの電力供給源は、超音波画像化デバイスが携帯式になることを可能にした。これまで、従来の発生超音波画像化デバイスで、可能ではなかった特徴である。
【0003】
MUTベースの超音波画像化デバイスの携帯式の性質は、新たな機能のセット及び動作上の恩恵及び課題を提起している。例えば、携帯式超音波画像化デバイスは、その携帯性により、動作環境が典型的にはよく制御されている非携帯式超音波画像化デバイスが受けていない、環境及び/又は機械的なストレスに、さらされ得る。例えば、MUTベースの超音波画像化デバイスは、落下/構造上の衝撃を受ける可能性、湿気、直射日光、又は極端な温度にさらされる可能性のある屋外の条件で使用される可能性が高くなる。また、MUTベースの超音波画像化デバイスは、外部電源が乏しいか、又は容易に利用可能ではない位置で使用される可能性がより高い。
【0004】
MUTベースの超音波画像化デバイスの携帯性及び低い動作電力要件は、これがバッテリにより電力が供給され得ることを意味するが、バッテリは、依然として限定された継続時間の電力供給源を提供する。MUTベースの超音波画像化デバイスは、単回使用のバッテリを使用して動作し得るが、代替的な解決法は、プローブに、リチウムイオン技術を使用したものなどの再充電可能バッテリ電池又はバッテリパックを使用して動作させるものである。しかしながら、同様に、再充電可能バッテリから得た利用可能な電力はまた、結局、吸引して閾値に達し、その下で、画像化デバイスはもはや動作可能ではなく、バッテリは再充電を必要とする。典型的に、再充電可能バッテリは、壁のコンセントなどの交流(alternating current:AC)コンセントなどの電気のコンセントに差し込まれた専用の充電ステーションを使用して再充電される。しかしながら、MUTベースのプローブが使用されている遠隔展開条件では、そのようなバッテリ再充電の供給源が容易に利用可能ではない、入手できない、又は便利ではない可能性がある。
【図面の簡単な説明】
【0005】
実施形態の特徴のいくつかは、特に添付の特許請求において記載されている。実施形態の特徴及び利点は、実施形態の原理が利用される以下の発明を実施するための形態、及び添付図面(本明細書ではまた「図面」及び「図」という)を参照することによって、よりよく理解されるであろう。
【0006】
【
図1】いくつかの実施形態に係る画像化デバイスのブロック図である。
【0007】
【
図2】いくつかの実施形態に係る画像化システムの概略図である。
【0008】
【
図3】いくつかの実施形態に係る画像化デバイスの概略図である。
【0009】
【
図4】いくつかの実施形態に係る、ケーシングのベース部の上部平面図である。
【0010】
【
図5】一実施形態に係る、ケーシングの上部平面図である。
【0011】
【
図6】さらなる実施形態に係る、ケーシングの上部平面図である。
【0012】
【
図7】ケーシングの実施形態の無線通信回路、及び無線通信回路が無線通信をさせ得る無線ネットワークの概略図である。
【0013】
【発明を実施するための形態】
【0014】
いくつかの実施形態は、超音波エネルギーを使用して画像化される目標に対応する画像化データを生成するよう適合される携帯式の画像化デバイスを格納するためのケーシングを提供し、ケーシングは、開閉されるように適合されており、外側ハウジング;その中に画像化デバイスを収容する、外側ハウジングの中の内側部分;メモリ;目標の画像をディスプレイに表示させること、又は画像化データをメモリに記憶させることのうちの少なくとも1つのために、画像化デバイスからの画像化データの計算を実行するため、メモリに結合されている、1又は複数のプロセッサ;及び画像化デバイスを充電するための電源を備える。
有利にも、いくつかの実施形態は、機械的衝撃又はショックからケーシングを保護すると同時に、画像化デバイスを充電するための補助電源を提供するよう構成されている超音波画像化デバイス用のケーシングを提供し、また任意選択でケーシング内部の1又は複数のプロセッサに有線又は無線通信を提供して、ケーシング及び画像化デバイス、外部ディスプレイ、又はリモートデバイス(すなわち、ケーシング及び画像化デバイスと同じ位置にないデバイス)との間の画像化データの通信を可能にする。実施形態のさらなる利点は、説明が進むと明らかになる。
【0015】
概して、実施形態は、画像化デバイスのケーシング、より具体的には、超音波トランスデューサ要素を有する画像化デバイスのためのケーシングに関する。
【0016】
本明細書で述べられている場合、いくつかの実施形態において、「超音波波形」は、例えば媒質、例えば水分、肉体、レンズなどにおいて、送信するトランスデューサ要素のそれぞれの波形を補うことを示し得る。いくつかの実施形態に係るトランスデューサ要素の群などのトランスデューサ要素は、時に共に発射し得るが、それらはよく、互いに別々に発射され得る(例えば、操縦のため)。
【0017】
画像化デバイスのいくつかの実施形態は、画像化される対象から反射された超音波エネルギーを受信する、及び受信した超音波エネルギーを電気信号に変換するハードウェア及び/又はソフトウェアを追加的に有し得る。
【0018】
画像化デバイスのいくつかの実施形態は、画像の表示、及び/又は画像を表示することを生じさせるため画像化される対象の画像を構築する、ハードウェア及び/又はソフトウェアをさらに含み得る。
【0019】
画像化を実行すべく、画像化デバイスは超音波波形を、画像化される対象へと体の組織の中に送信し、対象からの反射された超音波エネルギーを受信し得る。そのような画像化デバイスは、1又は複数のトランスデューサ要素を含み得、それは光音響又は超音波照射効果を使用して機能し得る。そのようなトランスデューサ要素は、画像化のため使用され得、さらに、他の用途で使用され得る。例えば、トランスデューサ要素は、医用画像化、管の流量測定、スピーカー及びマイクロフォンアレイ、砕石術、治療目的での局所的な組織の加熱、及び高密度焦点式超音波療法(highly intensive focused ultrasound:HIFU)手術で使用され得る。
【0020】
実施形態の状況で、超音波波形、超音波、超音波圧力波、及び/又は超音波の使用が明白に叫ばれているが、実施形態は、特に超音波に限定されないで、その範囲内に、体内で伝播でき、身体の対象から反射されて戻り、解読/分析/処理されて、対象に関する情報を生成可能にする波の発生及び処理、例えば、ディスプレイデバイスの対象に対応する画像の生成を含む。
【0021】
従来、医用画像化で使用されている超音波イメージャなどの画像化デバイスは、圧電性(piezoelectric:PZT)物質又は他のピエゾセラミック及びポリマー複合材料を使用している。そのような画像化デバイスは、PZT物質と共にトランスデューサを収容するハウジング、及び画像を表示ユニットに形成及び表示する他の電子機器を含み得る。バルク性PZT要素又はトランスデューサを作るために、厚い圧電性物質のスラブが、大きな長方形の形状のPZT要素に切断され得る。それらの長方形の形状のPZT要素は、構築するのに高額であり得る。製造プロセスが、概して長方形の形状の厚いPZT又はセラミック材料を正確に切断し、それを正確な間隔で基板に取り付けることを伴うからである。さらに、トランスデューサのインピーダンスは、トランスデューサの送信/受信電子機器のインピーダンスよりはるかに高く、それは性能に影響を与え得る。
【0022】
本開示の実施形態は、本明細書にさらなる詳細が記載されているように、圧電性の微細加工された超音波トランスデューサ(piezoelectric micromachined ultrasound transducer:pMUT)又は容量性の微細加工された超音波トランスデューサ(capacitive micromachine ultrasonic transducer:cMUT)の技術のいずれかを利用する画像化デバイスという状況で、利用され得る。
【0023】
概して、cMUT及びpMUT両方などのMUTは、ダイアフラム(その縁、又はプローブの内側の何らかの点に取り付けられた薄膜)を含むが、一方で、「従来型」のバルク性PZT要素は、典型的に、物質の固体の部分からなる。
【0024】
圧電性の微細加工された超音波トランスデューサ(Piezoelectric micromachined ultrasound transducer:pMUTs)は、様々な半導体ウエハ製造動作に影響する基板において効率的に形成され得る。半導体ウエハは、現在6インチ(15.24cm)、8インチ(20.32cm)、及び12インチ(30.48cm)の大きさになり得、数百のトランスデューサアレイを収容できる。それらの半導体ウエハは、シリコン基板として開始し、それにおいて様々な処理動作が実行される。そのような動作の例は、絶縁酸化物としてまた知られているSiO2層の形成である。相互接続及び接着パッドとして機能する金属層を追加することなどの様々な他の動作が、他の電子機器と接続することを可能にするために実行されている。機械の動作のさらに別の例は、空洞のエッチングである。大量の圧電性材料を有する従来式トランスデューサと比較すると、半導体基板に構築されるpMUT要素は、相対的にかさばっておらず、製造するのにより安価で、電子機器及びトランスデューサ間のより簡素で高度な性能の相互接続を有する。このように、それらは、それらを使用する画像化デバイスの動作頻度に、さらなる柔軟性及びより高い質の画像を生成する潜在可能性をもたらす。
【0025】
いくつかの実施形態において、画像化デバイスは、1又は複数の送信ドライバを含む特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit:ASIC)、画像化される対象から反射され戻った、受信した超音波エネルギー(エコー信号)に対応する電気的エネルギーを処理する感知回路、及び様々な他の動作を制御する他の処理回路を含み得る。ASICは、別の半導体ウエハ、又は同じ半導体ウエハに形成され得る。ASICは、寄生損失を低減するpMUT要素に近接して位置し得る。具体例として、ASICは、pMUT要素を含むトランスデューサアレイから50マイクロメートル(μm)又はそれ未満離れ得る。より広範囲の例では、2つのウエハ又は2つのダイ間の隔たりは、100μm未満であり得、各ウエハは、多くのダイを含み、ダイはトランスデューサウエハのトランスデューサ、及びASICウエハのASICを含む。いくつかの実施形態において、ASICは、pMUT要素を含むpMUTトランスデューサに対して整合性のある設置面積を有し、したがって、pMUTトランスデューサダイとのウエハ-ウエハの相互接続のためにスタックされ得、例えば、ASICウエハがトランスデューサダイとスタックされるか、又はASICダイそれ自体が、相互接続を通じてトランスデューサダイとスタックされる。代替的に、トランスデューサはまた、低い温度の圧電物質スパッタリング、及びASIC処理と適合する他の低い温度の処理を使用して、単一のデバイスとしてASICウエハの上部に展開され得る。
【0026】
一実施形態によると、ASIC及びトランスデューサが相互接続する所がどこであっても、この2つは類似した設置面積を有し得る。より具体的には、後者の実施形態によると、ASICの設置面積はpMUTの設置面積の整数倍又は約数にすることができる。
【0027】
画像化デバイスがそのトランスデューサにおいてpMUT要素又はcMUT要素のいずれを使用するかに関わらず、いくつかの実施形態に係る画像化デバイスは、複数の送信チャネル及び複数の受信チャネルを含み得る。送信チャネルは、要素が応答する周波数で電圧パルスのトランスデューサ要素を駆動するものである。このことは、超音波波形を要素から放射させ、その波形は画像化される対象に向かい、例えば体の臓器に向かう方向になる。いくつかの例において、トランスデューサ要素のアレイを伴う画像化デバイスは、ジェルを使用して画像化デバイス及び体の間で、体との機械的接触を作り出し得る。超音波波形は、対象、すなわち臓器に移動し、波形の一部は、受信/反射された超音波エネルギーの形成においてトランスデューサ要素に反射し、それにおいて受信した超音波エネルギーは、画像化デバイス内部で電気的エネルギーに変換され得る。次いで、受信した超音波エネルギーは、受信した超音波エネルギーを電気信号に変換するために複数の受信チャネルによりさらに処理され得、電気信号は、電気信号に基づいて表示対象の画像を展開する他の回路により、処理され得る。
【0028】
超音波画像化デバイスの実施形態は、トランスデューサアレイ、及び例えば特定用途向け集積回路(ASIC)を含む制御回路、及び送信及び受信ビーム形成回路及び任意選択で付加的な制御電子機器を含む。複数の送信及び/又は受信チャネルのそれぞれは、例えば画像化デバイスの制御回路により力動的に制御されて電力を減らすようにし得るか、又は全体的にパワーダウンさせ得る。追加的に、各チャネルの他の特性がまた、設定可能であり得る。
【0029】
実施形態において、画像化デバイスは、トランスデューサ及び関連付けられた電子回路、例えば、制御回路、及び任意選択でコンピューティングデバイスが収容される、手持ち式本体又はハウジングを含み得る。画像化デバイスはまた、電子回路に電力供給するバッテリを含み得る。
【0030】
このようにして、いくつかの実施形態は、pMUT要素又はcMUT要素のいずれかを2Dアレイで利用する携帯式の画像化デバイスに関する。いくつかの実施形態において、このようなトランスデューサ要素のアレイは、画像化デバイスの特定用途向け集積回路(ASIC)に結合される。
【0031】
説明をする目的で、以下の記載において、具体的な詳細が、本開示の理解をもたらすべく記載される。しかしながら、当業者には、本開示がこれらの詳細なしで実践し得ることが明らかになる。さらに、当業者は、以下に記載する本開示の例は、様々な方法で実装することができ、例えば、プロセス、制御回路の1又は複数のプロセッサ(処理回路)、コンピューティングデバイスの1又は複数のプロセッサ(又は処理回路)、システム、デバイス、又は有形のコンピュータ可読媒体の方法であり得るということを認識されよう。
【0032】
当業者は、(1)特定の製造動作が任意選択で実行され得ること、(2)動作は本明細書に記載されている特定の順序に限定されなくてもよいこと、及び(3)特定の動作は、同時に実行される場合を含め、異なる順序で実行され得ることを認識されよう。
【0033】
図表にて示される要素/構成要素は、例示的実施形態を図示したものであり、本開示を曖昧にするのを避けることが意図されている。本明細書における「一例」、「好ましい例」、「例」、「諸例」、「実施形態」、「いくつかの実施形態」、又は「諸実施形態」への言及は、例に関連させて説明された特定の特徴、構造、特性、又は機能が、本開示の少なくとも1つの例に含まれ、1よりも多い例に含まれ得ることを意味している。本明細書の様々な箇所で「一例において」、「例において」、「諸例において」、「実施形態において」、「いくつかの実施形態において」、又は「諸実施形態において」という語句の表現が現れることは、必ずしもすべてが同じ例又は諸例を言及しているわけにおいてない。「含む(include)」、「含む(including)」、「備える(comprise」)、及び「備える(comprising)」という用語はオープンな用語と理解されるものとされ、以下のいずれの列挙も例であり、列挙された項目に限定されることを意味していない。本明細書で使用されているいずれの見出しも、体系的な目的のみのものであり、説明又は請求項の範囲を限定するために使用されるものではない。さらに、本明細書の様々な箇所で特定の用語が使用されているのは説明のためであり、限定するものとして解釈されるべきではない。
【0034】
これより図面に移ると、
図1は、本明細書に記載の原理に係る、選択的に変更可能なチャネル(108、110)を制御し、コンピューティングデバイス112で画像化の計算を実行するコントローラ又は制御回路106を備えた画像化デバイス100のブロック図である。上に記載されているように、画像化デバイス100は、ヒト又は動物の体の内部組織、骨、血流、又は臓器の画像を生成するために使用し得る。それに応じて、画像化デバイス100は、信号を体内に送信し、画像化されている身体の一部から反射された信号を受信し得る。そのような画像化デバイスは、pMUT又はcMUTのいずれかを含み得る。これらは、トランスデューサ又はイメージャと称することがあり、光音響又は超音波照射効果に基づき得る。画像化デバイス100は、他の対象を画像化するためにも使用し得る。例えば、画像化デバイスは、医用画像化;管、スピーカー、及びマイクロフォンアレイの流量測定;砕石術;治療のための局所的な組織の加熱;及び高密度焦点式超音波療法(highly intensive focused ultrasound:HIFU)の手術で使用され得る。
【0035】
ヒトの患者に使用することに加えて、画像化デバイス100は、動物の内臓の画像を獲得するためにも同様に使用し得る。さらに、内臓の画像化に加えて、画像化デバイス100はまた、ドップラーモードの画像化における動脈及び静脈の血流の方向及び速度を判定するために使用し得、また組織の硬さを測定するために使用し得る。
【0036】
画像化デバイス100は、それぞれの画像化モードで種々のタイプの画像化を実行するために使用し得る。例えば、画像化デバイス100は、Aスキャンとしてまた知られている一次元の画像化、Bスキャンとしてまた知られている二次元の画像化、Cスキャンとしてまた知られている三次元の画像化、及びドップラー画像化を実行するために使用し得る。画像化デバイス100は、制限することなくリニアモード及びセクタモードを含む異なる画像化モードにスイッチされ、電子的にプログラム制御下で構成され得る。
【0037】
このような画像化を促すべく、画像化デバイス100は、1又は複数の超音波トランスデューサ102を含み、各トランスデューサ102は超音波トランスデューサ要素104のアレイを含む。各超音波トランスデューサ要素104は、いずれかの適切なトランスデューサ要素、例えばpMUT又はcMUT要素又はピクセルとして具現化され得る。トランスデューサ要素104は、1)身体又はその他の物質を通過する超音波圧力波を生成する、2)画像化する体内の対象又はその他の物質からの反射波(受信した超音波エネルギー)を受信するべく動作する。いくつかの例において、画像化デバイス100は超音波波形又は超音波圧力波(短い圧力波)を同時に送信及び受信するよう構成され得る。例えば、制御回路106は、特定のトランスデューサ要素104を制御して、画像化されている目標対象へと圧力波を送信しながらも、同時に、他のトランスデューサ要素104が、目標対象から反射された圧力波/超音波エネルギーを受信して、受信波/受信した超音波エネルギー/受信したエネルギーに応答して、それに基づいて充電を生成(信号受信)するよう構成され得る。
【0038】
いくつかの例において、各トランスデューサ要素104は、中央周波数、及び任意選択で付加的な中央周波数及び帯域幅で関連付けられる特定の周波数及び帯域幅で、信号を送信又は受信するよう構成され得る。このような多重周波数トランスデューサ要素104は、多重モーダル要素104と称することができ、画像化デバイス100の帯域幅を拡大し得る。トランスデューサ要素104は、約0.1から約100メガヘルツなどの、いずれかの適切な中央周波数で信号を放射又は受信できるようにし得る。トランスデューサ要素104は、約3.5から約5メガヘルツの範囲の1又は複数の中央周波数で信号を放射又は受信するよう構成され得る。
【0039】
圧力波を生成するために、画像化デバイス100は、複数の送信(Tx)チャネル108及び複数の受信(Rx)チャネル110を含み得る。送信チャネル108は、応答する周波数の電圧パルスで、トランスデューサ102、すなわちトランスデューサ要素104のアレイを駆動する複数の構成要素を含み得る。これは、画像化される対象に向かってトランスデューサ要素104から超音波波形を放射させる。
【0040】
いくつかの実施形態によると、超音波波形は、実質的に同時に、画像化デバイスの1又は複数の対応するトランスデューサ要素から送信される1又は複数の超音波圧力波を含み得る。
【0041】
超音波波形は、画像化される対象に向かって移動し、波形の一部が、トランスデューサ102に反射して戻り、それは圧電性効果を通じてそれを電気的エネルギーに変換する。受信チャネル110は、このようにして取得された電気的エネルギーを集め、それを処理し、それを例えば、表示され得る画像を展開又は生成するコンピューティングデバイス112に送信する。
【0042】
いくつかの例において、画像化デバイス100の複数の送信チャネル108及び受信チャネル110が一定に留まり得るが、それらが結合される複数のトランスデューサ要素104は多様であり得る。送受信チャネルのトランスデューサ要素への結合は、一実施形態において、制御回路106により制御され得る。いくつかの例において、例えば
図1に示すように、制御回路は、送信チャネル108及び受信チャネル110を含み得る。例えば、トランスデューサ102のトランスデューサ要素104は、N列及びM行の二次元空間アレイに形成され得る。具体例において、トランスデューサ要素104の二次元アレイは、128列32行を有し得る。この例において、画像化デバイス100は、最大128の送信チャネル108及び最大128の受信チャネル110を有し得る。この例において、各送信チャネル108及び受信チャネル110は、複数又は単数のピクセル104に結合され得る。例えば、画像化モード(例えば、複数のトランスデューサが同じ空間方向に超音波波形を送信するリニアモード、又は複数のトランスデューサが異なる空間方向に超音波を送信するセクタモード)次第で、トランスデューサ要素104の各列は、単一の送信チャネル108及び単一の受信チャネル(110)に結合し得る。この例では、送信チャネル108及び受信チャネル110は、そのコンポジット信号がそれぞれの列の中で各トランスデューサ要素104で受信される信号を結合するコンポジット信号を受信し得る。別の例において、すなわち異なる画像化モードの間、各トランスデューサ要素104は、専用の送信チャネル108及び専用の受信チャネル110に結合され得る。いくつかの実施形態において、トランスデューサ要素104は、送信チャネル108及び受信チャネル110両方に結合され得る。例えば、トランスデューサ要素104は、超音波パルスを作成及び送信し、次いで反射された超音波エネルギーを電気的エネルギーに変換する形態でそのパルスのエコーを検出するよう適合され得る。
【0043】
制御回路106は、本明細書で説明される機能を実行するように構成された任意の単数又は複数の回路として具現化され得る。例えば、制御回路106は、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、システムオンチップ、プロセッサ及びメモリ、電圧供給源、電流供給源、1又は複数の増幅器、1又は複数のデジタルアナログコンバータ、1又は複数のアナログデジタルコンバータなどとして具現化される又はそうでなければ含むことができる。
【0044】
図示のコンピューティングデバイス112は、プロセッサ及びメモリなどの任意の適切な構成要素を含む任意の適切なコンピューティングデバイスとして具現化し得る。通信回路、バッテリ、ディスプレイなど(
図1には図示せず)は、さらに、コンピューティングデバイスに結合され得る。一実施形態において、コンピューティングデバイス112は、制御回路106、トランスデューサ102などと、例えば
図1の実施形態で示唆されているように、単一のパッケージ、又は単一のチップ、又は単一のシステムオンチップ(SoC)に統合され得る。他の実施形態において、コンピューティングデバイスのいくらか又は全部が、制御回路と、また以下にさらなる詳細が記載されているように、例えば
図2の実施形態において示唆されているように、トランスデューサなどと、別個のパッケージであり得る。
【0045】
各トランスデューサ要素は、正方形、長方形、楕円形、又は円形などのいずれかの適切な形であり得る。トランスデューサ要素は、直交する方向に配置される二次元アレイで、例えば本明細書において記されているようにN列M行で配置され得るか、又は非対称(又は千鳥状)の直線アレイで配置され得る。
【0046】
トランスデューサ要素104は、関連付けられる送信チャネルの関連付けられる送信ドライバ回路、及び関連付けられる受信チャネルの低ノイズアンプを有し得る。このようにして、送信チャネルは、送信ドライバを含み得、受信チャネルは1又は複数の低ノイズアンプを含み得る。例えば、明示的に示してはいないが、送受信チャネルは、各々、マルチプレクサを含み得、制御回路に対応して特定のトランスデューサ要素及びトランスデューサ要素のセットが、アクティブ化する、非アクティブ化するようにする、又は低電力モードに移ることを可能にし得る。トランスデューサは、直交する行及び列以外のパターン、例えば円形様式、又はそれから生成される超音波波形の範囲に基づく他のパターン場合で配置され得ることが理解される。
【0047】
図2は、実施形態に係る、選択的に構成可能な特徴を備える画像化システムを含む画像化環境の図表である。
図2の画像化システムは、画像化デバイス202、及び、以下でさらに詳細に説明するように、コンピューティングデバイス216、及びコンピューティングデバイスに結合されたディスプレイ220を含むコンピューティングシステム222を含み得る。
【0048】
図2に示すように、一実施形態によると、
図1の実施形態と類似していないコンピューティングデバイス216は、画像化デバイス220と物理的に別個のものであり得る。例えば、コンピューティングデバイス216及びディスプレイデバイス220は、画像化デバイス202の構成要素と比較され、別個のデバイスの内部に配置され得る(この状況では、図示のコンピューティングシステム222、動作している間、画像化デバイス202から物理的に隔絶)。コンピューティングシステム222は、ユーザに画像を表示できる、携帯電話又はタブレットなどのモバイルデバイス、又は固定のコンピューティングデバイスを含み得る。別の例では、
図1に示すように、例えば、ディスプレイデバイス、コンピューティングデバイス、及び関連付けられるディスプレイは、画像化デバイス202の一部であり得る(今は示さず)。すなわち、画像化デバイス100、コンピューティングデバイス216、及びディスプレイデバイス220は、単一のハウジングの内部に配置し得る。
【0049】
本明細書で言及される「コンピューティングデバイス」は、いくつかの実施形態において、対象の画像をディスプレイに表示させること、又は画像化デバイスからの受信信号の他の処理を生じさせることのうちの少なくとも1つのために信号を生成するように構成され得る。
【0050】
示しているように、画像化システムは、送信モード/プロセスにおいて、送信チャネル(
図1、108)を介して、心臓214などの対象に向けて圧力波210を生成し送信するよう構成される画像化デバイス202を含む。内臓又は他の画像化の対象は、圧力波210の一部を、画像化デバイス202に向けて反射し得、それはトランスデューサ(例えば、
図1のトランスデューサ102)を介して受信し、チャネル(
図1、110)、制御回路(
図1、106)、反射圧力波を受信し得る。トランスデューサは、受信モード/処理で受信した超音波エネルギーに基づいて電気信号を生成し得る。送信モード又は受信モードは、送信又は受信のいずれかを、異なる時間にするよう構成され得る画像化デバイスの状況で適用可能であり得る。しかしながら、これまでに記したように、実施形態に係るいくつかの画像化デバイスは、送信モード及び受信モードの双方に同時に適合し得る。システムはまた、図示の無線通信チャネル218などの通信チャネルを通して画像化デバイス100と通信するものであるコンピューティングデバイス216を含むが、実施形態はまた、コンピューティングシステムと画像化デバイスとの間の有線通信をその範囲内に包含する。画像化デバイス100は、1又は複数のプロセッサに、対象の画像の形成を完遂するべく受信信号を処理させ得る信号を、コンピューティングデバイス216に通信し得る。次いで、コンピューティングシステム222のディスプレイデバイス220は、コンピューティングデバイスからの信号を使用して対象の画像を表示し得る。
【0051】
いくつかの実施形態に係る画像化デバイスは、携帯式デバイス、及び/又は通信チャネルを通じて無線で(無線通信プロトコルを使用して、例えばIEEE 802.11又はWi-Fi(登録商標)プロトコル、Bluetooth Low Energyを含むBluetooth(登録商標)プロトコル、ミリ波通信プロトコル、又は当業者の知識の範囲内にあるいずれかの他の無線通信プロトコル)、又はコンピューティングデバイスとの、例えばケーブル(USB2、USB 3、USB 3.1、及びUSB-C、イーサネット(登録商標)など)又はマイクロ電子デバイスの相互接続などの有線接続を介した、信号を通信するように適合されたハンドヘルドデバイスを含み得る。テザー又は有線接続の場合、画像化デバイスは、コンピューティングデバイスと通信するケーブルのケーブル接続を受けるべく、
図3の状況にてさらに詳細に記載されるように、ポートを含み得る。無線接続の場合、画像化デバイス100は、コンピューティングデバイス216と通信する無線送受信機を含み得る。
【0052】
様々な実施形態で、本開示の様々な態様が、様々な構成要素で実行され得ることを理解されたい。例えば、一実施形態において、画像化デバイスは、トランスデューサを通して超音波波形を送信及び受信させる回路(例えば、チャネル)を含み得るが、コンピューティングデバイスは、このような回路を、電圧信号を使用して画像化デバイスのトランスデューサ要素の超音波波形を生成すべく制御するよう適合させ得る。このような実施形態において、コンピューティングデバイスは、以下でさらに詳細に論じられる枠組みを使用して目標の画像を構築するために画像化デバイスからの信号を処理し得るか、送受信チャネルを選択及び構成し得るか、複数の画像化モードの1つにおいて動作させるために制御回路を制御し得る、などのことをし得る。
【0053】
別の実施形態において、画像化デバイスは、超音波波形をトランスデューサ要素と送受信させるべく、電圧信号を使用してトランスデューサ要素における超音波波形の生成を制御する制御回路を含み得て、また受信した超音波エネルギーからの電気信号を生成し得る。このような実施形態において、画像化デバイスの制御回路は、受信した超音波エネルギーから生成された電気信号をコンピューティングデバイスに送信し得、それは生成すべき目標画像を判定すべく、それらを処理し得る。より一般に、本明細書に開示されているいずれかの適切な機能が1又は複数の回路で実行され得ること、及びそれらの回路が1つの物理デバイスに収容され得るか、互いから物理的に別々に収容されるが、互いに通信可能に結合され得ることを理解されたい。
【0054】
図3は、下にさらなる詳細が記載されているように、いくつかの実施形態に係る画像化デバイス、及び画像化デバイスのハウジング内部の内的構成要素の概略図を示す。
【0055】
図3でわかるように、画像化デバイス300は、手持ち式のケーシング331を含み得、トランスデューサ302、及び関連付けられる電子機器が収容される。画像化デバイスはまた、電子機器に電力を供給するためのバッテリ338が含まれ得る。
図3は、したがって、任意選択で、シリコンウェーハに構築された、2DアレイのpMUTを使用して2D及び3Dの画像化ができる携帯式の画像化デバイスの実施形態を示す。特定のパラメータの電子的設定を有する特定用途向け集積回路(ASIC)106に結合されたこのようなアレイは、これまで可能であったよりも低いコストで良質な画像処理を可能にする。さらに、例えば使用される複数のチャネルといった特定のパラメータを制御することで、電力の消費が変更され得、温度が変更され得る。画像化デバイス300は、例としてのみで、
図1の画像化デバイス100に、又は
図2の画像化デバイス202に類似し得る。上に記載されているように、画像化デバイスは、超音波医療プローブを含み得る。
図3は、画像化デバイス300のトランスデューサ302を示す。上に記載されているように、トランスデューサ302は、圧力波(
図2、210)を送信及び受信するように適合されたトランスデューサ要素のアレイ(
図1、104)を含み得る。いくつかの例において、画像化デバイス300は、トランスデューサ302、及び圧力波(
図2、210)が送信される人体又は他の物質又は組織との間のインピーダンス整合インターフェイスとして機能するコーティング層322を含み得る。いくつかの場合、コーティング層322は、希望の焦点距離と一致する曲率で設計されるとき、レンズとして機能し得る。
【0056】
画像化デバイス300は、任意の適切なフォームファクタで具現化することができる。いくつかの実施形態において、トランスデューサ302を含む画像化デバイス300の一部は、画像化デバイス100の残りから外側に延在し得る。画像化デバイス300は、例えば、凸面アレイプローブ、マイクロ凸面アレイプローブ、リニアアレイプローブ、膣内プローブ、直腸内プローブ、外科用プローブ、術中プローブなどの任意の適切な超音波医療用プローブとして、具現化し得る。
【0057】
いくつかの実施形態において、ユーザは、コーティング層322と人体との間の界面におけるインピーダンス整合を改善することができるように、コーティング層322と直接接触する前に、生体の皮膚にジェルを塗布することができる。インピーダンス整合により、界面での圧力波(
図2、210)の損失と、界面で画像化デバイス300に向かって伝わる反射波の損失が低減される。
【0058】
いくつかの例において、コーティング層322は、トランスデューサ102から身体への音響信号の伝達、及びその逆の音響信号の伝達を最大化するために、平坦な層であってもよい。コーティング層322の厚さは、トランスデューサ102で生成される圧力波(
図2、210)の4分の1波長であってもよい。
【0059】
画像化デバイス300はまた、トランスデューサ102を制御するための、任意選択で、特定用途向け集積回路(ASICチップ又はASIC)の形態をとる、1又は複数のプロセッサなどの制御回路106も含む。制御回路106は、バンプなどによってトランスデューサ102に結合され得る。上に記載したように、送信チャネル108及び受信チャネル110は、選択的に変更可能又は調整可能であってもよく、これは、所与の時間にアクティブである送信チャネル108及び受信チャネル110の量が、例えば画像化デバイスの画像化モードに基づいて、変更され得ることを意味する。例えば、制御回路106は、画像化デバイスが、またAスキャンとして知られる一次元の画像化、またBスキャンとして知られる二次元の画像化、またCスキャンとして知られる三次元の画像化、ドップラー画像化、セクタモード画像化、又はリニアモード画像化を実行するものであるかどうかに基づいて、送信チャネル108及び受信チャネル110を選択的に調整するように適合され得、例えばコンピューティングデバイスによるプログラム制御の下で電子的に構成され得る。
【0060】
画像化デバイスはまた、画像化デバイス100の構成要素を制御するための1又は複数のプロセッサ326を含み得る。1又は複数のプロセッサ326は、制御回路106に加えて、トランスデューサ要素のアクティブ化の制御、トランスデューサ要素からの反射された超音波波形に基づく電気信号の処理、又は
図1のコンピューティングデバイス112、又は
図2のコンピューティングデバイス216などの、コンピューティングデバイスの1又は複数のプロセッサによって画像化される対象の画像の復元を生起する信号の生成のうちの少なくとも1つを行うように構成され得る。1又は複数のプロセッサ326は、画像化デバイスに関連付けられる他の処理機能を実行するようにさらに適合され得る。1又は複数のプロセッサ326は、いずれかのタイプのプロセッサ326として具現化され得る。例えば、1又は複数のプロセッサ326は、シングル又はマルチコアプロセッサ、シングル又はマルチソケットプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、グラフィックスプロセッサ、ニューラルネットワーク計算エンジン、画像プロセッサ、マイクロコントローラ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、又は他のプロセッサ又は処理/制御回路として具現化されてもよい。画像化デバイス100はまた、信号を処理/調整するためのアナログフロントエンド(AFE)などの回路328と、トランスデューサ102によって生成され回路328に向かって伝播する波を吸収するための吸音層330とを含み得る。すなわち、トランスデューサ102は、基板に取り付けられてもよく、吸音層330に取り付けられ得る。この層は、反転方向(すなわち、コーティング層322から離れる方向、ポート334に向かう方向)に放射されるいずれかの超音波信号を吸収し得るが、さもなければ反射されて画像の質に干渉し得る。
図3は吸音層330を示しているが、他の構成要素が超音波の反転方向への材料伝達を妨げる場合には、この構成要素は省略され得る。
【0061】
アナログフロントエンド328は、制御回路106及びプロセッサ326などの画像化デバイスの他の構成要素とインターフェイスするように構成された任意の1つ又は複数の回路として具現化され得る。例えば、アナログフロントエンド328は、例えば、1又は複数のデジタルアナログコンバータ、1又は複数のアナログデジタルコンバータ、1又は複数の増幅器などを含み得る。
【0062】
画像化デバイスは、例えばポート334又は無線送受信機を通して、コンピューティングデバイス(
図2、216)などの外部デバイスと、(画像化動作からの)制御信号又は受信信号を含むデータを通信するための通信ユニット332を含み得る。画像化デバイス100は、データを記憶するためのメモリ336を含み得る。メモリ336は、本明細書で説明される機能を実行できる、任意の種類の揮発性若しくは不揮発性メモリ又はデータストレージとして具現化されてもよい。動作の際、メモリ336は、動作システム、アプリケーション、プログラム、ライブラリ、ドライバなど、画像化デバイス100の動作中に使用される様々なデータ及びソフトウェアを格納し得る。
【0063】
いくつかの例において、画像化デバイス100は、画像化デバイス100の構成要素に電力を供給するためのバッテリ338を含み得る。バッテリ338はまた、無線又は有線充電回路(図示せず)であり得るバッテリ充電回路を含み得る。画像化デバイスは、消費されたバッテリの充電を示すゲージを含むことができ、バッテリの寿命を改善するために電力管理を最適化するように画像化デバイスを構成するために使用される。追加的又は代替的に、いくつかの実施形態において、画像化デバイスは、画像化デバイスを壁のコンセントに差し込むなど、外部電源によって、電力を供給することができる。
【0064】
いくつかの実施形態は、いくつかの環境ストレス及び機械的衝撃のうちの少なくとも1つから画像化デバイスを保護するように構成され、さらに任意選択で画像化デバイスへの電力の供給を可能にするバックアップ又は補助的な電力供給源を設ける、携帯式超音波画像化デバイス用のケーシングを提供する。補助的な電力供給源は、例えば、ケーシング用の再充電式一体型バッテリが含まれ得、これは順次、車両又は壁のコンセントを使用した有線電気接続を通して、無線電力を使用して、又はソーラーパネルを通して供給されるエネルギーによって、充電できる。
【0065】
これまでに記したように、例えば上記の
図2の状況で、いくつかの実施形態において、携帯式の画像化デバイスそれ自体は、超音波画像を表示するため、又は携帯式の画像化デバイスの様々な動作モードを動作させるためのユーザインターフェイスを表示するための一体型ディスプレイを有していなくてもよい。
図2の実施形態などのいくつかの実施形態において、携帯式の画像化デバイスは、有線及び/又は無線接続を通して、タブレット又はスマートフォンなどのディスプレイデバイスに通信可能に結合されて、この画像表示及びユーザインターフェイス機能に提供することができる。具体的に、携帯式の画像化デバイスの現場又は遠隔配備では、デバイスの操作者が画像化デバイスから出力される超音波画像を見る、又は視覚ベースのタッチスクリーンのユーザインターフェイスを通して入力動作を制御するためのスマートフォン、タブレット、又はその他のディスプレイデバイスを有し得ないときの状況があり得る。MUTベースの携帯式の画像化デバイスの有用性は、特に緊急の状況において、画像化デバイスの動作中、操作者のタブレット又はスマートフォン、又は他のディスプレイデバイスの利用可能性への依存可能性により、ましてや、超音波携帯式の画像化デバイスに通信可能に接続されるようにディスプレイデバイスが構成されるよう構成されるべきそのような依存可能性により、限定されるものではない。また、MUTベースの超音波携帯式の画像化デバイスが必要となる予期しない緊急の状況では、操作者のタブレット又はスマートフォンデバイスが、画像デバイスへの通信接続用に利用可能で構成されていても、画像化デバイスの画像化ラウンドに必要とされるように表示できるほど充分に充電できない可能性がある。
【0066】
さらに、後の分析のために超音波画像データを遠隔地に格納する必要がある場合、又はおそらく緊急の状況に起因して、画像化デバイスが使用されている位置に物理的に存在していない医師又は超音波画像化の専門家によるさらなる検査又は分析が必要になり得るときの状況があり得る。事故の現場で超音波画像化携帯式の画像化デバイスを動作させる初期対応者が、画像化データを事故の位置から遠隔の位置にいる医師に送信できて、医師が画像データをリアルタイム又はほぼリアルタイムで確認できるようにすることが所望される。この例の医師は、少なくとも予備的な分析のためにデータを分析し、超音波画像によって明らかになった傷害に関して初期対応者にアドバイスすることが可能にされる。医師は、患者が病院に到着するかなり前に、時間に影響されやすい治療情報を、患者の初期対応者に与えることができる可能性がある。代替的に、病院の医師(又は他の超音波画像化の専門家)は、追加の有用な超音波画像化データを収集するために、初期対応者に患者の体の他の部分を画像化するようアドバイスする、代替的画像化モード又は方法について指示又はアドバイスすることもあり得る。このようにして、一実施形態に係るMUTベースの超音波携帯式の画像化デバイスと共に展開する価値のある特徴は、画像化データを送信し、遠隔フィードバック、アドバイス、又は指示を受信するための2方向無線通信機能をもたらすことである。
【0067】
別の実施形態によると、無線通信機能は、将来の取得及び分析のためにリモートストレージ又はサーバに、画像に関連付けられる他の情報又はメタデータ(患者識別情報(例えば、名前、年齢、性別)、画像の日付、撮像の地理的位置などを含むがこれらに限定されない)と共に、超音波画像データのアップロードを可能にすることができる。
【0068】
いくつかの実施形態の追加の有用な特徴は、例えば画像送信機能の代替として、又はそれに加えて、不揮発性メモリなどのローカルデータ記憶機能を画像化デバイスに設けることである。このようなデータ記憶機能は、遠隔のエンドユーザ又はデータストレージ施設に画像を送信するために無線ネットワークがすぐに利用可能にならないときの事例において特に有用であり得る。ローカルな不揮発性メモリは、即時的な検索及び分析のために、又は後でクラウドストレージなどの代替的なデータストレージシステムにアップロードするために、超音波画像データを格納することができる。
【0069】
いくつかの実施形態によると、限定されないが、バックアップバッテリ再充電機能、有線又は無線通信機能、表示機能、及びローカルデータ記憶機能を含む、上記の有利な実施形態のうちの1又は複数を、サイズ及び重量を最小化し、エンクロージャの内側に統合されて、囲まれた構成要素に対する機械的及び熱的衝撃に対する物理的防護をもたらし、MUTベースの超音波携帯式の画像化デバイスそれ自体を含む、フォームファクタにパッケージ化することができる。
【0070】
一実施形態によると、携帯式MUTベースの携帯式の画像化デバイス用の保護ケース又はケーシングが提供される。保護ケーシングは、特に内部に格納される、又は格納される予定の超音波携帯式の画像化デバイスを含むケースの内容物を保護するために、剛性の外側、クッション又はパッド入りの内側を有することができる。
【0071】
図4の機能ブロック図に示されるように、保護ケーシング400の実施形態は、搭載バッテリ402、無線通信回路403、不揮発性メモリ404、及び/又は一体型タッチスクリーンディスプレイ405、又はそれらの任意の組み合わせを備えた一体型充電ドック401を、さらに含むことができる。CPU又はプロセッサ406はまた、搭載バッテリ402、2方向無線通信サブシステム403、不揮発性メモリ404、及び/又は一体型タッチスクリーンディスプレイ405の機能性及び相互運用性を調整するべく、保護ケーシングに統合され得る。
図1のコンピューティングデバイス112又は
図2のコンピューティングデバイス216の信号処理機能のいくらか又は全部はが、目標の画像を取得するための画像化デバイスの動作中又は動作後に、プロセッサ406に、さらにオフロードされ得る。例えば、プロセッサ406は、
図2のコンピューティングデバイス216の部分全部を実行し得る。
【0072】
いくつかの実施形態に係るケーシングの様々な特徴について、以下で順に説明する。
【0073】
耐衝撃の外側
【0074】
いくつかの実施形態によると、保護ケーシングは、耐衝撃性プラスチックなどの耐衝撃性材料を含み得る。耐衝撃性材料には、ゴム又はゴム状材料などの硬質材料又は可撓性材料が含まれ得る。保護ケーシングは、MUTベースの携帯式の画像化デバイス及びそのアクセサリを、MUTベースの携帯式の画像化デバイスを含むケーシングが落下した場合、又はMUTベースの携帯式の画像化デバイスを含む保護ケーシングの上に重い対象が落下した場合に経る可能性のある機械的応力、機械的ショック/衝撃による損傷、又は重い対象物に対する物理的防護をもたらすように構成され得る。
【0075】
不正アクセスに対するセキュリティ
【0076】
いくつかの実施形態によると、保護ケーシングは、MUTベースの携帯式の画像化デバイスの不正アクセス及び使用に対する物理的セキュリティを提供することができる。例えば、保護ケーシングはロックを含んでもよい。本明細書において使用されるロックは、物理的対象(例えば、キー、キーカード、指紋、RFIDカード、セキュリティトークンなど)によって、秘密情報(例えば、数字又は文字の並べ替え、又はパスワードを与えることによって)、又はそれらの組み合わせによって解除される機械的又は電子固定デバイスを示す。
【0077】
アクセサリの組織化
【0078】
いくつかの実施形態によると、保護ケーシングはまた、画像化デバイスのアクセサリ用の1又は複数の容器又は区画を含んでもよく、したがってまた、関連付けられるコード、ケーブル、ジェルパケット、及び/又は予備バッテリを含む、そのようなアクセサリのさらなる組織化及び携帯性も提供し得る。携帯式の画像化デバイス及びその関連付けられるアクセサリを内部に格納することで、保護ケーシングは、遠隔の位置への容易な輸送及び出荷を可能にする。
【0079】
全般的な設計
【0080】
これより
図5について言及すると、いくつかの実施形態によると、保護ケーシング400は、ベース501及び蓋502の2つの部分を含むクラムシェル又はブリーフケーススタイルの設計を含み得る。図示の実施形態では、ベース部分と蓋は、ケーシングが旋回して開閉できるようにする1又は複数のヒンジ503によって接続されているが、実施形態は、その範囲内に、(1)ケーシングを閉じるために互いに対して旋回できるように、その対応する側縁で、ヒンジ、折り畳むことができるしなやかな材料、又は他のいずれかの適切な機構などを介して、互いに接続され、及び/又は(2)ケーシングが開いているときは互いに分離され、ラッチ及び/又はスナップクロージャなどの任意の適切な機構を通してケーシングを閉じるために互いに接続されるように構成される、ベース及び蓋部分を含む。
【0081】
ケーシングの内部材料は、超音波携帯式の画像化デバイスをその中に保持し、保護するための切り欠き又はクレードルと共に、画像化デバイス及び場合によりそのアクセサリ、プラスチック又はパディングに対するコンフォーマルの衝撃吸収凹部又は切り欠きを設けることができる、適合プラスチック、フォーム又はゴム材料などの適合素材で作ることができる。
【0082】
ケーシング400はまた、例えばベース501において、一体型充電ドック401内部に充電接点604を収容することもでき、接点は、充電ドック401の画像化デバイスに電力を供給するために、関連付けられる回路(図示せず)に/から導く。充電ドック401は、ソケットを通したAC電源などの任意の電源から、又は搭載バッテリ402によって電力が供給されるように構成され得る。充電又は電気接点は、
図3の画像化デバイス300のバッテリ338などの内蔵バッテリが、低電力レベルであるか、電力がない場合に、携帯式の画像化デバイスをバックアップ又は補助電源(例えば、バッテリ402)に結合して、画像化デバイス300の内蔵バッテリ338などの携帯式の画像化デバイスを充電するものである。
【0083】
ケーシング400はまた、例えばベース501に、無線通信回路403、及び/又は画像化デバイスなどの別のデバイスに有線接続するためのポート又は電線を含むこともできる。無線通信回路403は、無線通信プロトコル、例えばIEEE 802.11又はWi-Fiプロトコル、Bluetooth Low Energyを含むBluetoothプロトコル、ミリ波通信プロトコル、第3世代パートナシッププロジェクト(Third Generation Partnership Project:3GPP(登録商標))2G、4G、5G、又は6G通信プロトコルなどのセルラ通信プロトコル、モノのインターネットプロトコル、例えばThread又はZigbee(登録商標)、又は当業者の知識の範囲内である任意の他の無線通信プロトコルを使用することなどにより、無線通信を生起する回路を含み得る。ポート(1又は複数の電線がプラグされ得る)又は設けられている場合電線は、例えば、イーサネット、RS-232、RS-485、UART、USART、USB2、USB3、USB3.1、及び/又はUSB-Cなどの通信プロトコルを使用し得る。
【0084】
ケーシング400はまた、例えばベース501に、不揮発性メモリ;又は一体型ディスプレイ;又は上記のいずれかの組み合わせを含むこともできる。蓋502はまた、超音波携帯式の画像化デバイスをさらに保護するために、内部フォーム、プラスチック又はパディングを含み得る。蓋502はまた、スペース上効率の良い方式で、保護ケーシング内部で様々な機能及び特徴を有効にする構成要素を分布させるために、無線通信回路403、不揮発性メモリ404、又は一体型タッチスクリーンディスプレイなどの一体型ディスプレイなどの特徴のいくつかを収容することもできる。代替的に、特定の機能のためのいくつかの構成要素が、ベース501と蓋502との間に分散され、その中に収容され得る。例えば、無線通信機能(本明細書でより詳細に説明する)に関して、無線通信回路403のアプリケーションプロセッサ及び/又はベースバンドプロセッサなどのいくつかの構成要素は、ベース501に収容され得るが、回路403の他の無線通信関連構成要素、例えば無線通信に必要な1又は複数のアンテナ構造は、蓋502の構造内部に収容されてもよい。
【0085】
保護ケーシングは、係合されたときに保護ケーシングを閉位置に維持する1又は複数のラッチ504をさらに含むことができる。保護ケーシングは、任意選択で、1又は複数の持ち運び用ハンドル505又は調節可能なストラップを含み得る。ハンドル又はストラップは、携帯式の画像化デバイスの所有者又はユーザが保護ケーシングを比較的簡便で簡単に運ぶ方法を提供する。
【0086】
保護ケーシングは、ケーシングの内容物へのアクセスを、許可されたアクセスを有する者のみに限定する1又は複数のロック506を、任意選択で含み得る。当業者は、保護ケーシングの内容物を効果的に物理的に保護するために、キーロック、コンビネーションロック、指紋リーダーベースのロック、又は許可されたアクセスの基礎として生体認証方式を利用するその他のロックなどを含む、種々のタイプのロックが可能であることを理解するであろう。
【0087】
保護ケーシングの外側又はシェルは、耐久性のある耐衝撃性材料で構成されている。例えば、保護ケーシングの外側は、高所から、又は短時間に加えられる比較的大きな衝撃力からの落下から内容物を保護するために、機械的強度、剛性及び耐摩耗性の特性を示す成型プラスチックで構成され得る。
【0088】
保護ケーシングは、任意選択で、保護ケーシングが完全に閉じられたときにシールを作成する耐水性ガスケット(
図5には図示せず)を含み得る。例えば、ケーシングのケーシングの旋回部分の1つ(例えば、ベース501)の周辺に沿って着座された耐水性ガスケットは、これがケーシングの他方の旋回部分(例えば、蓋502)の周辺と接触する場合、ケーシング部分が共に押し付けられるときに、好ましくは1又は複数のラッチ504又はロック506が係合して追加の密封圧力を作成するときに、防水バリアを作成する。
【0089】
保護ケーシングは、任意選択で、圧力解放弁又は均圧弁507を備え得て、閉じられて密閉されたケーシングの内圧を外圧と等しくすることを可能にし、応力を誘発する圧力をケーシングから解放することができる。
【0090】
内部保護クッション
【0091】
これより
図6について言及すると、保護ケーシング400は、機械的な力(例えば、硬い表面に対する落下)又はケースへの外圧の蓄積に対してケーシング内容物の安定性及び緩衝性を設けるための保護内装材601を含む。保護内装材601は、適合素材、例えば画像化デバイスの外形に実質的にコンフォーマルである凹部をその中に画定し得る、連続気泡フォーム、独立気泡フォーム、連続気泡及び独立気泡ハイブリッドフォーム、1又は複数のジェル充填クッション、成型プラスチック、又はその他の任意の適合素材、例えばゴム材料のうちの少なくとも1つを含むことができ、凹部は画像化デバイスに衝撃吸収を設ける。より類似の凹部が画像化デバイスのアクセサリに設けられてもよく、そのアクセサリに同様の衝撃吸収の利点を提供することができる。内部プロテクタ材料用のフォーム材料の場合、携帯式の画像化デバイスの幾何学形状に少なくともほぼ一致するフォーム材料の精密な切り欠きを凹部として設けて、輸送中の意図しない動き又はずれを最小限に抑えて、比較的固定された位置に携帯式の画像化デバイスを格納できるようにし得る。代替的に、保護ケーシングの内部は、携帯式の画像化デバイス及び場合によりそのアクセサリのおおよその幾何学形状に合わせて1又は複数の凹部を画定するように成形された形状適合プラスチックを含み得て、携帯式の画像化デバイス及びそのアクセサリを、輸送中に比較的固定された位置で固定するようにする。例えば、内部プラスチックは、ある程度の圧力で携帯式の画像化デバイスがそれにスナップ嵌めされ、携帯式の画像化デバイスの幾何学形状に近い成形キャビティによって保持されるように成形することができる。保護ケーシングの内部にはまた、クリップ、ストラップ、バンド、又は磁石が含まれていてもよく、これらが単独で、又は内部のフォーム又は成型プラスチックと共に、内部内容物を所定の位置に固定し得る。
【0092】
保護ケーシング内側は、データ転送コード、充電ケーブル、ジェルパケット、アルコールパッド、予備バッテリなどの画像化デバイス用の雑多なアイテムを固定するための、ポケット又はポーチ602などのアクセサリ用の統合区画などの区画を、任意選択で含み得る。一体型ポケットは、開いているか、又は例えばジッパー、スナップ、引き紐、フープアンドループテープ、又は弾性引き紐を含む何らかの閉鎖方法を含み得る。
【0093】
保護ケーシング内側は、画像化デバイスをその中に収容するように適合された凹部など、画像化デバイスが格納される位置に消毒機構をさらに含むことができる。一実施形態によると、消毒機構は、凹部の壁に配置され、消毒すべき画像化デバイスの部分に消毒用ライトを向けるように適合された1又は複数の紫外線消毒用光源621を含み得る。消毒用光源621は、プロセッサ406、又はそれ自身の専用プロセッサに結合され得て、例えば画像化デバイスがケーシングの凹部に位置付けられるとすぐにアクティブ化され得る。例えば、タッチセンサ式機構などのセンサは、画像化デバイスが凹部内に位置付けられたとき、及び/又はケーシングの蓋が閉じられたときに、消毒用ライトの電源を投入することを通してその消毒をアクティブ化させるために、アクティブ化することができる。プロセッサ406又は専用のプロセッサは、所定の期間ライトを点灯し続けるように構成され得る。
【0094】
一体型充電ドック
【0095】
依然として
図6について言及していくと、好ましい実施形態では、保護ケーシングは、超音波携帯式の画像化デバイス用の充電接点604を含む一体型充電ドック401を含むことができる。携帯式の画像化デバイスがケーシング内に着座されるとき、携帯式の画像化デバイスは同時に1又は複数の充電接点604と電気的に接触することができる。代替的な実施形態では、保護ケーシングは、AirFuel Alliance(AFA)のRezence、又はQi、又はその他の無線充電機構のうちの少なくとも1つを含む無線充電プロトコルのいずれか1つを使用するなど、画像化デバイスがケーシング内にあるときに画像化デバイスを誘導又は共振充電するための回路及び構成要素を含み得る。直接電気接触を使用するか無線充電を使用するかにかかわらず、携帯式の画像化デバイスの再充電式一体型バッテリの残存電力バランスが予め定められた閾値を下回る場合、充電ドックを使用して、所定の充電電力プロファイルに従って携帯式の画像化デバイスに電力を供給し、携帯式の画像化デバイスの再充電可能バッテリを再充電することができる。一体型充電ドックの再充電動作は、携帯式の画像化デバイスの充電バッテリが予め定められた閾値に達すると停止する。
【0096】
保護ケーシングでの再充電動作中、一体型充電ドックは、誘導及び/又は共振充電のために、外部電源から、例えば家庭用ACコンセント又は車両のコンセントからか、それ自体が保護ケーシングに組み込まれており事前にそれ自体充電されている別個の電力ストレージユニット(例えば、搭載バッテリ)402から、それぞれケーシング及び画像化デバイスにおける充電コイルを通して、携帯式の画像化デバイスの充電バッテリに電力を転送し得る。外部電源から充電する場合、充電の電力供給源は、外部の電気コンセント(例えば、ACコンセント)及び保護ケーシング内部に位置するポート605(例えば、USBポート)の間に接続され得る。また、保護ケーシングに統合された搭載バッテリ402は、家庭用ACコンセント又は車両のコンセントからなどの外部電源によって再充電することができ、携帯式の画像化デバイスの充電バッテリの少なくとも1回の再充電を可能にするのに充分な充電を保持するのに充分な容量である。
【0097】
いくつかの実施形態によると、搭載バッテリは、保護ケーシングの外面に一体化されるか、又は搭載バッテリを再充電するために別々に取り外し可能及び展開可能であるソーラーパネル606を通じて再充電され得、次いで、保護ケーシングの内側に別々に離れて格納され得る。任意選択のソーラーパネルは、超音波携帯式の画像化デバイスを遠隔地に配備した状況であるなど、搭載バッテリを再充電するための地元での供給がないときの事例で、搭載バッテリの再充電の電力供給源を設ける。
【0098】
いくつかの実施形態によると、搭載バッテリに関連付けられた残存バッテリ電力又は充電ステータスインジケータ607は、搭載バッテリにどれだけの電力が残っているかを示す。任意選択で、別の充電ステータスインジケータ609をケーシングに設けて、画像化デバイスがケーシング内に収容されているときに画像化デバイスの充電を示すことができる。充電ステータスインジケータのいずれも、相対的なバッテリ電力レベルを示す1又は複数の発光ダイオードを含み得、1又は複数の発光ダイオードの色を変えるか、又は発光ダイオードを様々な点滅パターン(例えば、遅い点滅及び急速な点滅)で点滅させることは、さらに、搭載バッテリ102の充電状態を示し得る。一実施形態によると、充電ステータスインジケータ607及び609はさらに、搭載バッテリ402又は338がそれぞれ(例えば、外部ACコンセントから)充電されているかどうか、完全に充電されているかどうか、及び/又は搭載バッテリは、携帯式の画像化デバイスの充電バッテリの充電プロセスの一部として放電されているかどうかをユーザに示し得る。
【0099】
いくつかの実施形態によると、保護ケーシングはまた、バッテリ402及び/又は、超音波携帯式の画像化デバイスと共に使用することができる他の周辺デバイス(
図6には図示せず)の充電を可能にするために、USB-C又は他の充電ポートなどのジャック又は充電ポート611を含み得る。
【0100】
いくつかの実施形態によると、保護ケーシングは、タブレット、スマートフォン、周辺ディスプレイデバイスなどの周辺デバイスを、バッテリ402によって、又はAC電源とのケーシングの接続によってなど、上で説明した画像化デバイス用の同じ電源を使用して、ケーシングを通じて充電できるようにする、ジャック又は充電ポート613を、さらに含むことができる。
【0101】
いくつかの実施形態によると、保護ケーシングは、ジャック又はデータ転送ポート615をさらに含み得て、ケーシングのメモリ404との間で送受信するために、タブレット、スマートフォン、又はUSB対応メモリカードなどの補助メモリデバイス、又は他の外部メモリなどの周辺デバイスとの間のデータ転送を可能にする。このような状況では、ケーシングのメモリ404が、キャプチャされたすべての超音波画像化データのための充分な格納スペースを有していない可能性がある事例などで、例えば輸送のため、別のメモリ位置に無線又は有線で転送するために、超音波画像化データを不揮発性メモリから補助メモリに転送する可能性があることがある。例えば、メモリ404がキャプチャされたすべての超音波データに対して充分なスペースを有していない可能性があるが、(例えば、患者ごと、臓器ごと、位置ごとなど)キャプチャされた超音波データの各セットのためのデータに対応する超音波画像を表示するのにディスプレイ405が有用であり得る事例で、補助メモリからケーシングのメモリ404への超音波画像化データの転送が行われ得る。
【0102】
これまでに記したように、保護ケーシング内部に格納された携帯式超音波携帯式の画像化デバイスは、ケーブル又は無線信号接続(例えば、WiFi、Bluetooth、ミリ波など)のいずれかを通して、タブレットデバイス又はスマートフォンスタイルのデバイスに接続され得、超音波携帯式の画像化デバイスの画像及び画像化データを表示する。タブレット及びスマートフォンデバイス自体は、それ自体の再充電可能バッテリを使用して動作するため、タブレット又はスマートフォンデバイスを充電するために、タブレット又はスマートフォンデバイス及びケーシングの電源の間の充電接続を可能にする充電ポート(例えば、USB)611が、超音波携帯式の画像化デバイスと共に、より長い時間の動作(例えば、画像表示)を可能にするタブレット又はスマートフォンバッテリを再充電するようにするのに有用である。関連付けられるいずれかのケーブル(例えば、USBからUSB-C、又はUSB to Lightning)は、任意選択で、保護ケーシング内側の一体型ポケット、ポーチ、又は区画302内部に格納することができる。
【0103】
無線通信
【0104】
携帯式の性質のMUTベースの携帯式の画像化デバイスは、遠隔の配備及び超音波画像化データの収集の機会を設ける。しかしながら、特定の環境では、リアルタイム又はほぼリアルタイムで、携帯式の画像化デバイスが実際に展開される敷地から遠隔の位置に、超音波画像データを送信する追加的な利点がある。後の分析のため、超音波画像データを遠隔地に格納する必要がある場合、又はおそらく緊急の状況に起因して、超音波画像化が行われる位置に物理的に存在していない医師又は超音波画像化の専門家によるさらなる調査又は分析が必要になる状況があり得る。
【0105】
図7を参照すると、いくつかの実施形態に係り、画像化データを送信し、遠隔フィードバック、アドバイス、又は命令を受信する2方向(アップリンク及びダウンリンク)の無線通信機能は、1又は複数の無線送受信機403により、保護ケーシング内部に組み込まれ得る。いくつかの実施形態によると、保護ケーシング400は、これまでに記したように2方向無線通信サブシステム403を含み得、これは、統合された無線ワイドエリアネットワーク(wireless wide area network:WWAN)通信回路701、又は統合された無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area network:WLAN)通信回路706、統合されたBluetooth及び/又はBluetooth(登録商標)low energy通信回路731、統合されたミリ波(例えば、IEEE 802.11ay又は802.11ad)通信回路732)のうちの少なくとも1つを含み得る。概して、1又は複数の無線送受信機は、上に記したように、IEEE 802.11又はWi-Fiプロトコル、Bluetooth Low Energyを含むBluetoothプロトコル、ミリ波通信プロトコル、第3世代パートナシッププロジェクト(3GPP)2G、4G、5G、又は6G通信プロトコルなどのセルラ通信プロトコル、モノのインターネットプロトコル、例えばThread又はZigbee、又は当業者の知識の範囲内である任意の他の無線通信プロトコルに準拠している1又は複数の無線送受信機を含み得る。
【0106】
いくつかの実施形態によると、WWAN通信回路701、WLAN通信回路706、Bluetooth通信回路731、及びミリ波通信回路732のそれぞれは、アップリンク及びダウンリンク方向の無線通信を可能にするため、ベースバンドプロセッサ、無線周波数(radio frequency:RF)回路及びRFフロントエンドモジュール(front end module:FEM)を含み得る。ベースバンド回路703及びRF FEM704が、WWAN通信回路701に対して示されるが、ただし、上記のように、適合するベースバンドプロセッサ、RF回路及びFEMは、当業者により認識されるように、WLAN、Bluetooth、及び/又はミリ波回路を、設けることができることが理解される。無線通信回路のそれぞれは、そのFEMにより、1又は複数の関連付けられたアンテナに接続され得、通信回路のいくつかは、アンテナの共有さえも可能である(図示せず)。
【0107】
いくつかの実施形態によると、MUTベースの携帯式の画像化デバイスは、その超音波画像化データを、無線通信回路(例えば、
図3の通信332)を介して、保護ケーシング内の無線通信回路403に送信するよう構成され得て、保護ケーシング400において受信される画像化データは、(1)プロセッサ406によって処理され、ケーシングの外部のディスプレイ、又はケーシングと統合されたディスプレイ、例えばディスプレイ405であるディスプレイに送信されるようにするか;又は、(2)無線又は有線接続を通して、補助メモリ又はリモートクラウドストレージ707などの所望の目的地に(例えば、データポート615に関して説明されるシナリオのいくつかにおいて)、及び/又はディスプレイを含むか又は接続されたリモートコンピュータワークステーション708に再送信され、遠隔に位置している医師又は超音波画像化の分析者がそれを見ることができること、のうちの少なくとも1つであり得る。保護ケーシング内の無線通信回路403の動作が、搭載バッテリ102により電力供給され得る。この方式では、保護ケーシングによりもたらされる無線通信機能は、リアルタイム又はほぼリアルタイムに画像化データを補助又は遠隔の目的地にストリーミングし得る。
【0108】
保護ケーシングの無線通信回路403がアップリンク及びダウンリンク方向の両方で送信できるようにし得るので、アップリンク方向に画像化及び他のデータを送信するのに加えて、保護ケーシングはダウンリンク方向にデータを受信できるようにし得る。例えば、アップリンクを通して超音波画像化データが送信されるのに応答して、伝送遠隔エンドポイント(例えば、病院のリモートコンピュータワークステーション708)で画像化データを受信する個々人は、言語的指示又は指導を、超音波携帯式の画像化デバイスの操作者に提供することを望むことがある。このような音声又はテキストデータは、一体型無線通信回路703により保護ケーシング400で受信され、搭載されていて、保護ケーシング400に統合されている任意選択のスピーカー709を通して出力されるか、テキスト形式でディスプレイ405を通して出力され得る。遠隔送信エンドポイント708で画像化データを受信する個々人は、書面による指示、画像注釈などの応答性のテキスト又はグラフィックの情報を超音波携帯式の画像化デバイスの操作者に送信することを望む場合がある。テキスト及び/又はグラフィックの情報はまた、本明細書で既に説明したように、一体型無線通信回路403によって保護ケーシングで受信され、任意選択の搭載・一体型ディスプレイ405を介して出力され得る。保護ケーシング400に搭載されて統合されている、又は保護ケーシング400に接続され得る任意選択のマイク710は、携帯式の画像化デバイスの操作者が、例えば遠隔に位置している医師又は超音波画像化の分析者と音声で通信できるように、遠隔送信エンドポイント408にいる個々人との2方向音声通信をさらに可能にする。
【0109】
保護ケーシング400内部のWLAN通信回路406は、WiFi(IEEE 802.11)などの現在知られている1又は複数のWLAN規格に従って、又は将来のWLAN標準設定の取り組みによって可能になる1又は複数のWLAN規格に従って、WLAN通信を提供することができる。例えば、内蔵のWiFi機能は、アップリンク及びダウンリンク方向での遠隔の位置とのデータの無線通信のために、本発明の保護ケーシング400とWLAN有効ルータ711(例えば、WiFiルータ)との間の無線通信を可能にする。内蔵のBluetooth機能により、本発明の保護ケーシング、及びパルスオキシメータ又は血圧モニタなどの他の無線通信可能な医用デバイス(
図7には図示せず)の間の無線通信が可能になる。
【0110】
ケーシングから別のデバイス、例えばリモートディスプレイを含むリムーブコンピューティングシステムにデータを転送できることは、医療専門家が利用可能ではない可能性がある、及び画像化データが時間に影響を受けやすく、医療専門家によるリアルタイムの診断、フィードバック、治療指導の形態で分析及び推奨を行うのに機が熟している可能性がある位置で、重大な又は生命を脅かすシナリオにおいて、画像化デバイスを有利に使用することを可能にする。
【0111】
不揮発性メモリ
【0112】
依然として
図7について言及していくと、いくつかの実施形態によると、保護ケーシング400は搭載不揮発性メモリ404を含む。搭載不揮発性メモリの量は、保護ケーシングの最終的な構成及び搭載バッテリ402を再充電する必要のない画像化デバイスの予想される使用範囲に依存し得る。いくつかの実施形態において、不揮発性メモリの記憶容量は、搭載バッテリ402及び画像化デバイスのバッテリ338の総バッテリ容量に基づいてもよい。いくつかの実施形態において、不揮発性メモリの記憶容量は、ケーシングの無線通信回路の利用可能性に基づくことができる。例えば、保護ケーシングは、最終的にオフロードして別のデータストレージの位置(クラウドストレージ707など)に転送するために、超音波画像化データを格納するのに充分な搭載不揮発性メモリを含み得る。別の例として、保護ケーシング400が無線通信回路701を欠いている場合、又は無線通信回路403が利用可能な無線通信ネットワークにアクセスできない場合、保護ケーシングに統合された搭載不揮発性メモリ404は、画像化データが保存された保護ケーシングがデータオフロードのために別の位置(例えば、病院)に物理的に送達されるまで、又は無線通信回路が、利用可能な無線通信ネットワークにアクセスできるようになるまで、超音波画像データを保持することができる。
【0113】
搭載不揮発性メモリ404はまた、本明細書でさらに説明されるように、様々な代替的な動作モードで超音波携帯式の画像化デバイスを動作させるためのものなどの命令、又は任意選択の搭載・一体型ディスプレイにユーザインターフェイスを与えるための命令などのソフトウェア命令を格納するために利用され得る。搭載不揮発性メモリ404はまた、プロセッサ406がユーザによって選択された方法で超音波画像化データを処理及び表示できるようにする信号処理アプリケーション及びアルゴリズムを格納するために使用され得る。搭載不揮発性メモリ404に記憶され得る他のソフトウェアは、保護ケーシング400に統合された様々な特徴が、ユーザの音声コマンドによって動作可能となるようにする、音声認識ソフトウェアを含み得る。搭載不揮発性メモリ104はまた、超音波携帯式の画像化デバイス製造者又はサードパーティベンダーによってリリースされる可能性のある将来のソフトウェア更新の可能性も提供する。これには、製造者によって「プッシュ」され得るか、無線通信ネットワークを通して、又はデータポート615を通して、ユーザによってダウンロードされ得る更新が含まれる。
【0114】
プロセッサ
【0115】
統合されたプロセッサ406は、
図2のコンピューティングデバイス216などのコンピューティングデバイス、又は
図1の制御回路106などの制御回路の1又は複数の機能を実行するように適合され得る。例えば、プロセッサ406は、画像化されている目標の画像をディスプレイ405などのディスプレイ、又は有線又は無線接続のいずれかを通してケーシングに結合されたディスプレイに表示させることか、又は画像化デバイスからの受信信号の他の処理を生起することのうちの少なくとも1つのための信号を生成するように構成することができる。コンピューティングデバイスはさらに、例えば有線又は無線接続によって、画像化デバイスの送信及び/又は受信チャネルのアクティブ化を任意選択で制御することができる。
【0116】
いくつかの実施形態によると、プロセッサ406は、またAスキャンとして知られる一次元画像化モード、またBスキャンとして知られる二次元画像化モード、またCスキャンとして知られる三次元画像化モード、及び/又はドップラー画像化モードなどの様々な画像化モードで動作する画像化デバイスを制御し得る。プロセッサはさらに、上に記載されているように、リニアモード又はセクタモードで動作するように画像化デバイスを制御することができる。したがって、プロセッサ406は、画像化デバイス400を2つ又はそれより多くの画像化モード間で切り替えることができる。
【0117】
いくつかの実施形態によると、プロセッサ406は、画像化デバイス又はそのいずれかの一部が1又は複数の予め定められた動作温度の閾値を超えたという判定に基づいて、画像化デバイスの画像化モードを変更すると判定し得る。
【0118】
いくつかの実施形態によると、プロセッサ406は、例えば機械学習を含む、例えば画像認識ソフトウェアを使用して、画像化デバイスからの信号に基づいて画像化デバイスによって画像化されている目標を識別する特徴識別アルゴリズムを実装し、その識別情報をユーザに通信するよう適合し得る。
【0119】
いくつかの実施形態によると、プロセッサ406は、画像化デバイスからの画像データに関してユーザに画像関連通信を生起するための信号を生成し得、その通信には、例として、画像上のマーキング/注釈/色、画像に関する音声又はテキスト通信のうちの少なくとも1つが含まれて、ユーザが画像を解釈し、画像化されている目標に関する次の段階を決定できるようにする。例えば、このような次の段階は、次の画像化の段階などに関する、画像化を経験する患者に実行される手順に関する決定を含み得る。
【0120】
一体型タッチスクリーンディスプレイ
【0121】
多くの携帯式MUTベースの超音波携帯式の画像化デバイスは、ユーザに超音波画像を示す一体型ディスプレイを含まないが、むしろ画像を表示する手段としてテザー付きタブレットデバイス又はスマートフォンデバイスに依存している。このような設定では、タブレットデバイス又はスマートフォンデバイスは、タブレット又はスマートフォンデバイスと画像化データを交換するために、有線ケーブル又は無線通信接続で携帯式MUTベースの携帯式の画像化デバイスに接続できる。
【0122】
しかしながら、タブレット、スマートフォン、又はその他のコンピュータなどを通した補助的なディスプレイが使用できない事例で、例えばそのようなデバイスが現場で利用可能でない場合、又は、携帯式の画像化デバイスの使用に別個のタブレット又はスマートフォンのディスプレイデバイスがない場合、又はそのようなディスプレイデバイスが画像化ディスプレイとして適切に機能するのに充分なバッテリ充電が不足している可能性がある場合である。ケーシング400のディスプレイ405は、有用なバックアップ画像表示機能を設ける。
【0123】
図4に戻って言及すると、いくつかの実施形態によると、搭載ディスプレイ405は、保護ケーシング400に統合され得る。搭載ディスプレイ405は、大きい必要はなく、全体の寸法は超音波画像を視覚的に使いやすい形式で表示するのに充分なものにするべきである(すなわち、スクリーンが、重要な又はユーザが認識できる超音波画像の特徴を与えるには小さすぎる場合、その有用性はさらに限定される)。他方で、搭載ディスプレイ405は、保護ケーシング400の全体の寸法、重量、及び他の特徴に悪影響を与えるほど大きいものにすべきではない。いくつかの実施形態によると、搭載ディスプレイ405は、搭載バッテリ102により電力供給され得る。別の実施形態によると、搭載ディスプレイ405はまた、保護ケーシング400が、ポート605又は充電ポート611などを通して、AC電源又は車両電源などの他の外部電源に差し込まれるとき、電力供給され得る。
【0124】
別の実施形態によると、搭載ディスプレイ405は、タッチスクリーンを含み得、したがって、タッチセンサ式であり、ユーザが、例えばスクリーン上のメニューを通じて、ディスプレイ405に提示される携帯式MUTベースの超音波のユーザ選択可能な特徴及び機能を選択できるようにする。スクリーンのタッチセンサ式の性質はまた、ユーザが、例えば画像化される対象の識別情報、日付、画像化の位置などの超音波画像に関するテキスト情報を入力するのを可能にし得る。いくつかの実施形態によると、ユーザは、搭載ディスプレイ405に表示するために、搭載不揮発性メモリ404に格納されている、関心のある1又は複数の超音波画像を呼び出すか、又はアクセスすることができ、ユーザは、タッチセンサ式搭載ディスプレイ405の仮想キーボードを通して、メモ、他のマーク、又は他の補足データなどの関連付けられるテキストを追加することができる。次いで、追加テキストを搭載不揮発性メモリ404に格納し得、追加テキストが関心のある1又は複数の特定の画像に関連付けられるようにする。
【0125】
いくつかの実施形態によると、搭載ディスプレイ405は、保護ケーシングの適所に固定し得る。代替的な実施形態によると、位置視覚化搭載ディスプレイ405は、視界の改善のため表示角度を変更するよう旋回し得る。さらに別の実施形態によると、搭載ディスプレイ405は、ケーシングの周辺デバイスであり得、データポート615などのデータポートを通してケーシングの回路に結合され得、不揮発性メモリ404からのデータを受信し、これに関する画像を表示し、さらに表示関連データを記憶装置の不揮発性メモリに送信し返すようにする。
【0126】
心電図サブシステム
【0127】
いくつかの実施形態によると、心電図(electrocardiogram:ECG)を産生する、すなわち、心臓の電気活動を測定するための心電図サブシステムが、保護ケーシング400に統合され得る。ECGサブシステムは、保護ケーシング400内部に格納され得る電極のセットを有し得る。ECG電極は、さらなる信号処理用の保護ケーシング内部のECGサブシステムに、それらのそれぞれの信号(電気的変化)を送信し得る。ECGサブシステムは、電極信号を受信、処理、記憶、又は表示する回路(又は前述の任意の組み合わせ)で構成され、この回路はプロセッサ406の一部であってもよいし、それとは別個のものであってもよい。いくつかの実施形態によると、処理されていないか又はされている形式で、測定されたECG電極信号は、将来の取得及び分析のため、搭載不揮発性メモリ404に格納され得る。処理されたECG信号はまた、搭載ディスプレイ405に出力され得て、それに対応する画像は操作者により見ることが可能である。処理されたECG信号はまた、無線通信回路403を通してリモートストレージ(例えば、リモートクラウドストレージ707)又はリモートコンピュータワークステーション708(離れた位置にいる医師又はECGの専門家が見ることができる)に送信され得る。
【0128】
紫外線殺菌サブシステム
【0129】
いくつかの実施形態によると、消毒用ライト621を含むものなどの紫外線(ultraviolet:UV)の除菌サブシステム又は消毒機構が、保護ケーシング400に統合され得る。特に、保護ケーシング400は、携帯式の画像化デバイスが充電ドック401に静置されながらも超音波画像化携帯式の画像化デバイスを消毒、滅菌、又は除菌するべく(LED)UV放射線を放射する発光ダイオード621(light emitting diodes:LED)を含み得る。UV殺菌サブシステムUV LEDは、
図6に示すように、一部充電ドック401の表面の中に、また保護ケーシング400が閉じられているときにUV LEDにより放射されたUVエネルギーが充電ドック401に固定された超音波画像化携帯式の画像化デバイスの表面に達するようにする蓋202の位置のいずれか又は両方に統合され得る。UV殺菌サブシステムは、搭載バッテリ602により電力供給され得る。
【0130】
UV LEDにより放射されるUVエネルギーの強度及び継続時間は、これまでに記したように、保護ケーシング400に統合された回路を通して、例えばプロセッサ406を通して、又は専用の消毒機構プロセッサ、又は両方の組み合わせを通して、制御され得る。任意選択で、UV殺菌サブシステムは、保護ケーシング400が完全に閉じているときのみアクティブ化し得る(例えば、ヒンジ503、ロック504、又はベース501と蓋502の間の他の電気接点を通じて、保護ケーシング400が閉じていることを判定する回路によって感知される)。任意選択で、保護ケーシング400の製造者又はプロバイダは、携帯式の画像化デバイスのUV殺菌の最短の時間の長さ又は継続時間を、事前にプログラミングし得る。任意選択で、ユーザは、例えば、搭載されている一体型ディスプレイ405を通して、UV殺菌サブシステムの動作パラメータ(例えば、UV殺菌の継続時間)をアクティブ化させる又は非アクティブ化するようにする、又は変更することができる。好ましくは、UV LEDは、254mm又はその前後の波長で、スペクトルの少なくともUV-C部分において、UVエネルギーを放射し、超音波画像化携帯式の画像化デバイスの表面から、例えば細菌、ウイルス、カビなどの病原体を除去し、それによって次回使用する前に携帯式の画像化デバイスを消毒及び除菌するようにする。
【0131】
ポイントオブケアのキオスク
【0132】
いくつかの実施形態によると、これまでに本明細書で開示されたサブシステムを含む保護ケーシング400は、例えば薬局又は診療所で展開し得るポイントオブケアのキオスクの一部として使用し得る。キオスクそれ自体は、操作者及び患者が超音波画像をより良好に見えるようにするために、別個の、及び保護ケーシングの一体型ディスプレイ405より大きい一体型ディスプレイを有し得る。この特定の実施形態において、保護ケーシングは、ドッキングポートのような直接的な電気接触機構を通して、又はケーブル通して、例えばジャック615により、キオスクと統合又は接続され得る。ポイントオブケアのキオスクにおいて収集された超音波画像は、搭載されている非揮発性404にローカルに格納される、及び/又は、これまでに記載したように、リモートストレージ707及び/又はリモートコンピュータワークステーション708へ2方向無線通信サブシステム403を通してアップロードされ得る。スキャンセッションの合間、又は動作時間外に、携帯式の画像化デバイスは、保護ケーシングに固定され、再充電され、紫外線殺菌サブシステムにより合間に消毒され得る。
【0133】
図8は、いくつかの実施形態に係る、超音波画像化デバイスのケーシングにおいて実行するための処理800のフローチャートである。動作802で、処理は、超音波画像化デバイスからの画像化データに対して計算を実行して、画像化の最中の目標の画像をディスプレイに表示させること、又は画像化データをケーシング内部のメモリに記憶させることのうちの少なくとも1つを行うことを含む。動作804で、処理は、画像化デバイスがケーシングに格納されていることを判定することを含む。動作806において、処理は、画像化デバイスがケーシングに格納されているという判定に基づいて、ケーシングの電源により画像化デバイスのバッテリの充電をトリガすることを含む。
【0134】
例において、プロセッサ406により実装される命令は、メモリ404を介して提供され得て、又はプロセッサ406は、プロセッサ406がケーシングで電子動作を実行するように方向付けるコードを含む非一時的な機械可読媒体として具現化され得る。プロセッサ406は、メモリ404及びプロセッサ406の間の相互接続にわたる非一時的な機械可読媒体にアクセスし得る。例えば、非一時的な機械可読媒体は、メモリ404又はプロセッサ406内部の別個のメモリにより具現化され得るか、又は、光ディスク、フラッシュドライブ、又はケーシングに差し込むことができる、任意の数のその他のハードウェアデバイスなどの特定のストレージユニットを含み得る。非一時的な機械可読媒体は、プロセッサ406に、特定のシーケンス又は行為の流れを、例えば、本明細書に示されている動作及び機能のフローチャート及びブロック図に関して記載されているように、実行するよう方向付ける命令を含み得る。本明細書において用いられる場合、「機械可読媒体」及び「コンピュータ可読媒体」という用語は交換可能である。
【0135】
以下に記載する実施例はいずれも、別様に明示的に記していない限り、他のいずれかの実施例(又は実施例の組み合わせ)と組み合わせることができる。本明細書に記載されている態様はまた、例えば様々な機能の利用に階層的な優先順位(例えば、低/中/高の優先順位など)を導入することにより、計画の階層的な適用を実装し得る。
【0136】
特定の例示的な態様を参照しながら実装形態が記載されていたが、本開示のより広い範囲から逸脱することなく、これらの態様の様々な修正及び変更を加えることができることは明らかである。本明細書に記載された構成及びプロセスの多くは、組み合わせて使用する、又は並行して実装され得る。したがって、本明細書及び複数の図面は、限定的な意味ではなく例示的な意味に考えられるべきである。本明細書の一部を形成する添付図面は、制限ではなく例示として、主題が実践され得る特定の態様を示す。説明されている態様は、本明細書に開示されている教示を当業者が実践可能にするのに充分詳細に記載されている。他の態様は、この開示の範囲から逸脱することなく、構造的及び論理的な置換及び変更を行うことができるように、それらを利用し、それから導出し得る。したがって、この発明を実施するための形態は、限定的な意味で解釈されるべきではなく、様々な態様の範囲は、そのような請求項が権利を有する均等物の全範囲と共に、添付の特許請求の範囲によってのみ、定められる。
【0137】
発明の主題のこのような態様は、単に便宜上、本明細書において、個別に及び/又は集合的に参照され得、1よりも多くが実際に開示されている場合に、本願の範囲を任意の単一の態様又は発明の概念に自発的に限定する意図はない。
【0138】
本開示の好ましい実施形態が、本明細書に示され記載されてきたが、このような実施形態が例としてのみ提供されることは、当業者にとって明らかである。実施形態は、本明細書の中で提供されている具体例に限定されることを意図するものではない。本開示の実施形態は前述の本明細書を参照しながら記載されてきたが、本明細書における実施形態の説明及び図示は、限定的な意味で解釈されることを意図したものではない。当業者は今や、本開示の概念から逸脱することなく、数多くの変形、変更、及び置換を思いつく。さらに、様々な実施形態のすべての態様は、様々な条件及び変数に依存する、本明細書に記載されている特定の描写、構成、又は相対的な比率に限定されないということを理解されたい。本明細書に記載されている実施形態に対する様々な代替物が利用され得ることを理解されたい。したがって、本開示がまた、いずれかのこのような代替品、修正、バリエーション、又は均等物を網羅することが企図されている。実施例
【0139】
本明細書で開示される技術の例示的な例が、以下で提供される。これらの技術のある実施形態は、以下で説明される実施例のいずれか1又は複数、及び任意の組み合わせを含み得る。
【0140】
実施例1は、超音波エネルギーを使用して画像化される目標に対応する画像化データを生成するよう適合される携帯式の画像化デバイスを格納するためのケーシングであって、開閉されるように適合されて、外側ハウジング;その中に前記画像化デバイスを収容する、前記外側ハウジングの中の内側部分;メモリ;前記目標の画像をディスプレイに表示させること、又は前記画像化データを前記メモリに記憶させることのうちの少なくとも1つのために、前記画像化デバイスからの前記画像化データの計算を実行するため、前記メモリに結合されている、1又は複数のプロセッサ;及び前記画像化デバイスを充電するための電源を備える、ケーシングを備える。
【0141】
実施例2は実施例1の主題を含み、前記メモリ、前記コンピューティングデバイス、及び前記電源は、前記ケーシングの前記内側部分にあり、前記ケーシングは、前記ケーシングが閉じられているときに互いに固定されるよう適合されるベース部及び蓋部を備える。
【0142】
実施例3は実施例1の主題を含み、前記外側ハウジングは、前記画像化デバイスが前記ケーシングに格納されているときに、及び前記ケーシングが閉じられているときに前記画像化デバイスを衝撃に対して保護する耐衝撃性材料で作られ、前記内側部分は前記画像化デバイスが前記ケーシングに格納されているときに前記画像化デバイス用のパディングを設ける適合素材を含む。
【0143】
実施例4は実施例1の主題を含み、前記電源がバッテリ又は1又は複数のソーラーパネルのうちの少なくとも1つを含み、前記ケーシングは、前記バッテリ又は前記1又は複数のソーラーパネルのうちの少なくとも1つに結合され、また前記画像化デバイスのバッテリに電力を供給するため前記画像化デバイスに接触するよう位置付けられる充電接点をさらに備える。
【0144】
実施例5は実施例4の主題を含み、前記ソーラーパネルが前記バッテリを充電するために前記バッテリと結合されている。
【0145】
実施例6は実施例3の主題を含み、前記適合素材が前記画像化デバイスをその中に入れ子式で保持するために前記画像化デバイスの外部の輪郭の部分に対し実質的にコンフォーマルにその中に凹部を画定する。
【0146】
実施例7は実施例6の主題を含み、前記凹部が、前記画像化デバイス用の充電ドックに対応し、前記電源が前記充電ドックに結合されて、前記凹部内部に入れ子になっているときに前記画像化デバイスを充電する。
【0147】
実施例8は実施例6の主題を含み、前記画像化デバイスが前記凹部に入れ子になっているときに、前記画像化デバイスの1又は複数の部分の消毒を生じさせる前記内側部分に位置付けられる消毒機構をさらに含む。
【0148】
実施例9は実施例8の主題を含み、前記消毒機構が、前記凹部の壁に位置しており、かつ、前記画像化デバイスの前記1又は複数の部分に向かって消毒用ライトを向けるよう適合された1又は複数の紫外線消毒用光源を含む。
【0149】
実施例10は実施例9の主題を含み、前記1又は複数のプロセッサは、前記光源のアクティブ化及び非アクティブ化を制御するものである。
【0150】
実施例11は実施例10の主題を含み、前記1又は複数のプロセッサは、前記ケーシングが閉じられ、前記画像化デバイスのうちの少なくとも1つが前記凹部で入れ子になっているという判定に応答して、前記光源をアクティブ化させるものである。
【0151】
実施例12は実施例1の主題を含み、前記画像化デバイスの誘導又は共振充電のうちの少なくとも1つを生起するために、前記ケーシングに前記画像化デバイスが格納されているときに前記画像化デバイスの1又は複数の対応するコイルと位置合わせされるよう位置付けられる1又は複数の充電コイルを有する無線電源回路をさらに有する。
【0152】
実施例13は実施例1の主題を含み、前記1又は複数のプロセッサは、複数の選択可能な画像化モードから前記画像化デバイス用の画像化モードを選択し、かつ、選択された画像化モードに基づいて動作するよう前記画像化デバイスを制御するためのものであり、前記選択可能な画像化モードは、一次元画像化モード、二次元画像化モード、三次元画像化モード、ドップラー画像化モード、リニアモード又はセクタモードのうちの少なくとも1つを含む。
【0153】
実施例14は実施例13の主題を含み、前記1又は複数のプロセッサは、前記画像化デバイス又はそのいずれかの部分が、1又は複数の予め定められた動作温度の閾値を超えたかどうかに基づいて、前記画像化モードを選択するものである。
【0154】
実施例15は、実施例1の主題を含み、前記1又は複数のプロセッサは、前記画像データに基づいて画像化されている目標を識別する特徴識別アルゴリズムを実装し、前記目標の識別に基づいてデータを生成し、前記画像化デバイス又はリモートデバイスのユーザのうちの少なくとも1つへの、前記目標の識別に基づいた前記データの通信を生起するものである。
【0155】
実施例16は実施例15の主題を含み、前記目標の識別に基づいた前記データは、前記目標の画像のマーク、テキスト通信又は音声通信のうちの少なくとも1つに対応する。
【0156】
実施例17は実施例15から16のいずれか1つの主題を含み、前記目標の識別に基づく前記データは、患者に実行される医療処置の指導に対応し、前記目標が前記患者である。
【0157】
実施例18は実施例1から16のいずれか1つの主題を含み、前記ケーシングは、有線又は無線接続による、前記1又は複数のプロセッサ、及び、前記ディスプレイ、前記画像化デバイス及びリモートデバイスのうちの少なくとも1つの間の通信のために構成されており、前記通信が画像化データ、前記画像化データに関連付けられたメタデータ、音声データ又はテキストデータのうちの少なくとも1つを含む。
【0158】
実施例19は実施例18の主題を含み、前記メタデータが、患者識別情報、前記画像データの日付、又は前記画像データに対応する撮像の地理的位置のうちの少なくとも1つを含む。
【0159】
実施例20は実施例18の主題を含み、前記ディスプレイをさらに備える。
【0160】
実施例21は実施例20の主題を含み、前記ディスプレイがタッチスクリーンを有する。
【0161】
実施例22は実施例21の主題を含み、前記1又は複数のプロセッサがユーザ選択可能な特徴を前記ディスプレイに表示させて、ユーザが前記タッチスクリーンを使用して、前記特徴の1つを選択できるようにし、前記特徴は、超音波画像化に関する前記ユーザからの利用可能コマンドを含む。
【0162】
実施例23は実施例18の主題を含み、前記通信を実装するための無線通信回路をさらに備え、前記無線通信回路が、Wi-Fi無線通信プロトコル、セルラ無線通信プロトコル、ミリ波無線通信プロトコル、又はBluetooth無線通信プロトコルのうちの少なくとも1つに準拠する無線通信を生起する。
【0163】
実施例24は実施例18の主題を含み、前記通信を実装するための有線接続用のポートをさらに備え、前記ポートが、イーサネット、RS-232、RS-485、UART、USART、USB2、USB3、USB3.1、又はUSB-.Cを含む少なくとも1つの有線通信プロトコルに準拠する。
【0164】
実施例25は実施例18の主題を含み、前記1又は複数のプロセッサが前記メモリの記憶容量に基づいて前記通信を生起することを決定する。
【0165】
実施例26は実施例18の主題を含み、前記1又は複数のプロセッサが、リモートデバイスから受信されたオーディオ信号又は視覚信号のうちの少なくとも1つを、前記リモートデバイスに送信された画像化データに基づいて前記画像化デバイスのユーザのため前記ケーシングにおいて判定し、前記1又は複数のプロセッサに結合されているスピーカーで前記オーディオ信号を前記ユーザに対して再生させること、又は前記1又は複数のプロセッサに結合されているディスプレイで前記視覚信号を前記ユーザに対して表示させることのうちの少なくとも1つをする。
【0166】
実施例27は実施例26の主題を含み、前記スピーカー又は前記ディスプレイのうちの少なくとも1つをさらに備える。
【0167】
実施例28は実施例18の主題を含み、前記プロセッサは、前記ケーシングが閉じているという判定に応答して、前記画像化デバイスが前記ケーシングに格納されている場合における前記画像化デバイスのメモリ、又は前記ケーシングの前記メモリの一方から他方のデバイスに、画像化データを含むデータの有線又は無線でのアップロードをトリガするものであり、前記他方のデバイスは、前記ケーシングにローカルなデバイス又はリモートデバイスの1つである。
【0168】
実施例29は実施例28の主題を含み、前記データが前記別のデバイスにアップロードされたという判定に応答して、前記1又は複数のプロセッサが、前記データを、前記画像化デバイスの前記メモリ又は前記ケーシングの前記メモリの1つから消去させる。
【0169】
実施例30は実施例1から16のいずれか1つの主題を含み、前記1又は複数のプロセッサが、これに結合されているマイクからのオーディオ信号を判定し、リモートデバイスへの前記オーディオ信号に対応するデータの通信を生起するものである。
【0170】
実施例31は実施例28の主題を含み、前記マイクをさらに備える。
【0171】
実施例32は実施例1から16のいずれかの主題を含み、前記1又は複数のプロセッサが、画像化データが前記メモリから読み取られるようにし、前記画像化デバイス、前記ディスプレイ又はリモートデバイスのユーザのうちの少なくとも1つへ通信されるようにするものである。
【0172】
実施例33は実施例1から16のいずれか1つの主題を含み、ECG電極からの電極信号の受信及び処理のうちの少なくとも1つを行う回路を含む心電図(ECG)サブシステムをさらに備える。
【0173】
実施例34は実施例31の主題を含み、前記1又は複数のプロセッサが前記ECGサブシステムを含む。
【0174】
実施例35は実施例1から16のいずれか1つの主題を含み、前記1又は複数のプロセッサが、前記画像化データを前記メモリに書き込まれるようにするより前に、前記画像化データを暗号エンコードさせるものである。
【0175】
実施例36は実施例1から16のいずれか1つの主題を含み、ロックをさらに有し、前記ロックがパスワード、又はキーカードを含む物理的なキー、指紋、無線自動識別(RFID)カード、又はセキュリティトークンのうちの少なくとも1つにより解放される機械的固定デバイス又は電子固定デバイスのうちの少なくとも1つを含む。
【0176】
実施例37は実施例1から16のいずれか1つの主題を含み、前記画像化デバイスのアクセサリを格納するための1又は複数の区画をさらに備える。
【0177】
実施例38は実施例1から16のいずれか1つの主題を含み、前記電源に結合されている1又は複数の充電ポート、及び前記1又は複数のプロセッサに結合されている1又は複数のデータ通信ポートをさらに備える。
【0178】
実施例39は実施例38の主題を含み、前記1又は複数の充電ポート及び前記1又は複数のデータ通信ポートが、前記ケーシングを外部ドッキングステーションに結合するよう構成されている。
【0179】
実施例40は実施例1から16のいずれか1つの主題を含み、前記画像化デバイスがケーシングに格納されている場合に前記電源の充電レベル又は前記画像化デバイスのバッテリの充電レベルを少なくとも示す充電レベルインジケータをさらに備える。
【0180】
実施例41は、実施例1から16のいずれか1つに記載のケーシング及び前記画像化デバイスを備えるセットを含む。
【0181】
実施例42は、超音波エネルギーを使用して画像化されている目標に対応する画像化データを生成するよう構成されている携帯式の画像化デバイスを格納するよう適合されているケーシングで実行される方法であって、前記ケーシングが、開閉するよう適合されており、メモリを含み、前記方法が、前記目標の画像をディスプレイに表示させること、又は前記画像化データを前記メモリに記憶させることのうちの少なくとも1つのために、前記画像化デバイスからの前記画像化データの計算を実行する段階; 前記画像化デバイスが前記ケーシングに格納されていると判定する段階;前記画像化デバイスが前記ケーシングに格納されているという判定に基づいて、前記ケーシングの電源による前記画像化デバイスのバッテリの充電をトリガする段階を含む方法を含む。
【0182】
実施例43は実施例42の主題を含み、前記画像化デバイスが前記ケーシングに格納されているという判定のうちの少なくとも1つに基づいて、前記画像化デバイスの1又は複数の部分の消毒を生じさせるよう消毒機構をトリガする段階をさらに含む。
【0183】
実施例44は実施例43の主題を含み、前記消毒機構が、前記ケーシングに位置しており、かつ前記画像化デバイスの前記1又は複数の部分に向かって消毒用ライトを向けるよう適合された1又は複数の紫外線消毒用光源を含む。
【0184】
実施例45は実施例44の主題を含み、前記光源のアクティブ化及び非アクティブ化を制御する段階をさらに含む。
【0185】
実施例46は実施例44の主題を含み、前記ケーシングが閉じられているときに前記光源をアクティブ化する段階、前記ケーシングが開いているときに前記光源を非アクティブ化するようにする段階をさらに含む。
【0186】
実施例47は実施例42の主題を含み、前記電源による前記ケーシングのバッテリの充電をトリガする段階をさらに含む。
【0187】
実施例48は実施例47の主題を含み、前記電源がソーラーパネルを含み、前記方法が、前記ケーシングの前記バッテリ、又は前記画像化デバイスの前記バッテリのうちの少なくとも1つを充電するように前記ソーラーパネルをアクティブ化させる段階をさらに含む。
【0188】
実施例49は実施例48の主題を含み、前記ケーシングが閉じているという判定に応答して前記ソーラーパネルをアクティブ化させる段階をさらに含む。
【0189】
実施例50は実施例42の主題を含み、前記充電をトリガする段階が、前記画像化デバイスの誘導又は共振充電のうちの少なくとも1つを生起するために、前記ケーシングに前記画像化デバイスが格納されているときに前記画像化デバイスの1又は複数の対応するコイルと位置合わせされるよう位置付けられる前記ケーシングの1又は複数の充電コイルを含む無線電源回路をトリガする段階を含む。
【0190】
実施例51は実施例42の主題を含み、複数の選択可能な画像化モードから前記画像化デバイス用の画像化モードを選択し、かつ、選択された画像化モードに基づいて動作するよう前記画像化デバイスを制御する段階をさらに含み、前記選択可能な画像化モードは、一次元画像化モード、二次元画像化モード、三次元画像化モード、ドップラー画像化モード、リニアモード又はセクタモードのうちの少なくとも1つを含む。
【0191】
実施例52は実施例51の主題を含み、前記画像化モードを選択する段階が、前記画像化デバイス又はそのいずれかの部分が1又は複数の予め定められた動作温度の閾値を超えたかどうかに基づく。
【0192】
実施例53は実施例42の主題を含み、前記画像データに基づいて画像化されている目標を識別するために特徴識別アルゴリズムを実装する段階、前記目標の識別に基づいてデータを生成する段階、及び前記画像化デバイス又はリモートデバイスのユーザのうちの少なくとも1つへの、前記目標の前記識別に基づいた前記データの通信を生起する段階をさらに含む。
【0193】
実施例54は実施例53の主題を含み、前記目標の識別に基づいた前記データは、前記目標の画像のマーク、テキスト通信又は音声通信のうちの少なくとも1つに対応する。
【0194】
実施例55は実施例52の主題を含み、前記目標の識別に基づく前記データは、患者に実行される医療処置の指導に対応し、前記目標が前記患者である。
【0195】
実施例56は実施例52の主題を含み、有線又は無線接続による、前記ケーシング、及び、前記ディスプレイ、前記画像化デバイス及びリモートデバイスのうちの少なくとも1つの間で通信する段階をさらに含み、前記通信する段階が画像化データ、前記画像化データに関連付けられるメタデータ、音声データ又はテキストデータのうちの少なくとも1つを送信又は受信する段階を含む。
【0196】
実施例57は実施例56の主題を含み、前記メタデータが、患者識別情報、前記画像データの日付、又は前記画像データに対応する撮像の地理的位置のうちの少なくとも1つを含む。
【0197】
実施例58は実施例56の主題を含み、ユーザ選択可能な特徴を、前記ディスプレイに表示させて、ユーザが前記ディスプレイのタッチスクリーンの特徴を使用して前記特徴の1つを選択できるようにし、前記特徴は、超音波画像化に関する前記ユーザの利用可能コマンドを含む、ことをさらに含む。
【0198】
実施例59は実施例56の主題を含み、通信する段階が、前記ケーシングの通信を実装するための無線通信回路を使用する段階を含み、前記無線通信回路がWi-Fi無線通信プロトコル、セルラ無線通信プロトコル、ミリ波無線通信プロトコル、又はBluetooth無線通信プロトコルのうちの少なくとも1つに準拠する無線通信を生起する。
【0199】
実施例60は実施例56の主題を含み、通信する段階が、有線接続用の前記ケーシングのポートを使用することを含み、前記ポートが、イーサネット、RS-232、RS-485、UART、USART、USB2、USB3、USB3.1、又はUSB-.Cを含む少なくとも1つの有線通信プロトコルに準拠する。
【0200】
実施例61は実施例56の主題を含み、通信する段階が、前記メモリの記憶容量に基づく。
【0201】
実施例62は実施例56の主題を含み、リモートデバイスから受信されたオーディオ信号又は視覚信号のうちの少なくとも1つを、前記リモートデバイスに送信された画像化データに基づいて前記画像化デバイスのユーザのため前記ケーシングにおいて判定し、スピーカーで前記オーディオ信号を前記ユーザに対して再生させるか、又は前記ディスプレイで前記視覚信号を表示させるかということのうちの少なくとも1つをさらに含む。
【0202】
実施例63は実施例56の主題を含み、前記ケーシングが閉じているという判定に応答して、前記画像化デバイスが前記ケーシングに格納されている場合における前記画像化デバイスのメモリ、又は前記ケーシングの前記メモリの一方から他方のデバイスに、画像化データを含むデータの有線又は無線でのアップロードをトリガすることをさらに含み、前記他方のデバイスは、前記ケーシングにローカルなデバイス又はリモートデバイスの1つである。
【0203】
実施例64は実施例63の主題を含み、前記データが前記別のデバイスにアップロードされたという判定に応答して、前記データを、前記画像化デバイスの前記メモリ又は前記ケーシングの前記メモリの1つから消去させる段階をさらに含む。
【0204】
実施例65は実施例42の主題を含み、前記ケーシングに結合されているマイクからのオーディオ信号を判定する段階、及びリモートデバイスへの前記オーディオ信号に対応するデータの通信を生起する段階をさらに含む。
【0205】
実施例66は実施例42の主題を含み、画像化データが前記メモリから読み取られ、前記画像化デバイス、前記ディスプレイ又はリモートデバイスのユーザのうちの少なくとも1つへ通信されるようにする段階をさらに含む。
【0206】
実施例67は実施例42の主題を含み、前記ケーシングの心電図(ECG)サブシステムのECG電極からの電極信号の受信及び処理のうちの少なくとも1つを行う段階さらに含む。
【0207】
実施例68は実施例42の主題を含み、前記画像化データを前記メモリに書き込まれるようにするより前に、前記画像化データを暗号エンコードさせる段階をさらに含む。
【0208】
実施例69は、実行された場合、1又は複数のプロセッサに、実施例42から68のいずれか1つの方法を実行させる、それに格納されている複数の命令を含む、1又は複数のコンピュータ可読媒体を含む。
【0209】
実施例70は、実施例42から68のいずれか1つに記載の方法を実行するための手段を含む装置を含む。
【0210】
実施例71は、少なくとも1つのコンピュータプロセッサによって実行された場合、前記少なくとも1つのプロセッサが、実施例42から68のいずれか1つの方法を実行できるように、動作可能なコンピュータ実行可能命令を含む、1又は複数の有形のコンピュータ可読非一時的記憶媒体を含む製品を含む。
【国際調査報告】