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特表2024-511969メカニカルロックシステムを有するビルディングパネル
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-18
(54)【発明の名称】メカニカルロックシステムを有するビルディングパネル
(51)【国際特許分類】
   E04F 15/02 20060101AFI20240311BHJP
   F16B 5/10 20060101ALI20240311BHJP
   F16B 12/10 20060101ALI20240311BHJP
   F16B 12/02 20060101ALI20240311BHJP
【FI】
E04F15/02 E
F16B5/10 H
F16B12/10 A
F16B12/02 A
F16B12/02 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023556562
(86)(22)【出願日】2022-03-17
(85)【翻訳文提出日】2023-10-16
(86)【国際出願番号】 SE2022050255
(87)【国際公開番号】W WO2022197234
(87)【国際公開日】2022-09-22
(31)【優先権主張番号】2150322-2
(32)【優先日】2021-03-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504033441
【氏名又は名称】ベーリンゲ、イノベイション、アクチボラグ
【氏名又は名称原語表記】VAELINGE INNOVATION AB
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100130719
【弁理士】
【氏名又は名称】村越 卓
(72)【発明者】
【氏名】フレードリク、ボー
(72)【発明者】
【氏名】アンデシュ、ニルソン
(72)【発明者】
【氏名】カール、クビスト
【テーマコード(参考)】
2E220
3J001
3J024
【Fターム(参考)】
2E220AA51
2E220AB12
2E220AB14
2E220DB03
2E220EA05
2E220FA13
2E220GA07X
2E220GA25X
2E220GB32X
2E220GB33X
2E220GB34X
2E220GB35X
2E220GB37X
2E220GB45X
2E220GB47X
3J001FA02
3J001GB01
3J001HA04
3J001JD16
3J001KB03
3J001KB04
3J024AA13
3J024AA43
3J024CA16
3J024CA17
(57)【要約】
第1パネル1及び第2パネル1’を含むパネルのセットであり、第1パネル1及び第2パネル1’は各々、主面、第1エッジ4a、反対側の第2エッジ4b、第1エッジ4aに隣り合って随意的に垂直な第3エッジ5a、及び第3エッジ5aに反対側の第4エッジ5bを含む。そのセットはメカニカルロック装置を含み、当該メカニカルロック装置は、継ぎ目Jにおいて、前記第1パネルの第1エッジを第2パネルの第2エッジにロックするように構成される。ロック装置は可撓性舌部30を備え、当該可撓性舌部30は、第1パネルの第1エッジ4aにおける挿入溝40及び第2パネル4bの第2エッジ4bにおける舌部溝20に配置される。メカニカルロック装置は、ロック位置において力P’が第1エッジ4aに隣り合って加えられると、第1エッジ部分31が挿入溝40の底面43に向かって押されるように構成され、それは第1パネル1から第2パネル1’を分解することを可能にする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビルディングパネルなどのパネルのセットであって、第1パネル(1)及び第2パネル(1’)を含み、当該第1パネル(1)及び第2パネル(1’)の各々は、主面(17、17’)、第1エッジ(4a)、反対側の第2エッジ(4b)、前記第1エッジ(4a)に隣り合って随意的に垂直な第3エッジ(5a)、及び前記第3エッジ(5a)と反対側の第4エッジ(5b)を備え、前記セットは、前記第1パネルの前記第1エッジを前記第2パネルの前記第2エッジに対して継ぎ目(J)でロックするように構成されるメカニカルロック装置を備え、前記ロック装置は可撓性舌部(30)を備え、当該可撓性舌部(30)は、前記第1パネルの前記第1エッジ(4a)で挿入溝(40)に及び前記第2パネル(4b)の前記第2エッジ(4b)で舌部溝(20)に位置し、前記可撓性舌部(30)は細長い形状であり、前記長さ方向は前記第1エッジ(4a)に平行であり、前記可撓性舌部は、前記可撓性舌部(30)の第1エッジ部分(31)と第2エッジ部分(36)との間に中央部分(32)を含み、前記中央部分(32)は、前記第1パネル及び前記第2パネル(1、1’)のロック位置において前記主面に対して垂直な第1方向(D1)に、前記第1エッジ及び前記第2エッジのロックのために、前記舌部溝(20)と協働するように構成され、前記第1エッジ部分(31)及び前記舌部溝(20)は、前記ロック位置にある場合に前記第1パネルの前記第1エッジ(4a)及び前記第3エッジ(5a)において力(P’)が加えられ、前記第2パネル(1’)の前記第2エッジ(4b)及び前記第3エッジ(5a)において別の力(P)が加えられるように構成され、前記第1エッジ部分(31)は、前記挿入溝(40)の底面(43)に向かって押され、それは、前記第2パネル(1’)の前記第3エッジ(5a)を前記第1パネル(1)の前記第3エッジ(5a)に対して相対的に変位させる(R)ことによって、前記第1パネル(1)からの前記第2パネル(1’)の分解を可能にし、前記力(P’)及び前記別の力(P)は、前記第1方向(D1)と反対の方向に加えられ、前記力(P’)が加えられる場合に前記第1パネルの前記第1エッジ(4b)の最外部分に平行である軸(74)の周りに曲がるように前記第1パネル(1)は構成され、及び/又は、前記別の力(P)が加えられる場合に前記第2のものの前記第1エッジ(4b)の最外部分に平行である軸(72)の周りに曲がるように前記第2パネル(1’)は構成される、
ことを特徴とするセット。
【請求項2】
前記第2パネル(1’)の前記第3エッジ(5a)が前記第1パネル(1)の前記第3エッジ(5a)に対して相対的に変位される(R)場合に、前記メカニカルロック装置のロックが解除されるように前記中央部分(32)が前記挿入溝(40)の前記底面(43)に向かって押されるように、前記メカニカルロックは構成される、請求項1に記載のセット。
【請求項3】
前記第1パネル及び前記第2パネルが本質的に同一である、請求項1又は2に記載のセット。
【請求項4】
前記力(P’)が、前記継ぎ目(J)から距離(77)をおいて且つ前記第1パネル(1)の前記第3エッジ(5b)の上側且つ最外部分から距離(78)をおいて加えられる、請求項1~3のいずれか一項に記載のセット。
【請求項5】
前記別の力(P)が、前記継ぎ目(J)から距離(75)をおいて且つ前記第2パネル(1)の前記第3エッジ(5b)の上側且つ最外部分から距離(76)をおいて加えられる、請求項1~4のいずれか一項に記載のセット。
【請求項6】
前記第1エッジ部分(31)は第1エッジ(84)において可撓性部分(53)及び凹部(52)を備え、前記可撓性部分は、前記第1パネル及び前記第2パネル(1、1’)の組立及び分解の間に、前記凹部(52)の底面(54)に向かって変位するように構成され、前記第1エッジ部分(31)は、前記第1エッジ(84)とは反対側にある第2エッジ(83)において、曲面(51)を含み、前記曲面(51)の軸は、前記第1エッジ部分(31)の上面(85)に対して本質的に垂直であり、前記曲面(51)は、少なくとも部分的に前記凹部(52)にわたって延在する、請求項1~5のいずれか一項に記載のセット。
【請求項7】
前記曲面(51)は、ロック解除位置において前記可撓性舌部の長さ方向に第1長さ(57)を有し、前記力(P’)及び前記別の力(P)が加えられる場合に、前記可撓性舌部の長さ方向に第2長さ(57’)を有し、前記第2長さ(57’)は第1長さ(57)よりも大きい、請求項6に記載のセット。
【請求項8】
前記ロック位置における前記曲面(51)は、前記可撓性部分(53)によって前記舌部溝(20)に向かって押されるように構成される、請求項6又は7に記載のセット。
【請求項9】
前記第1エッジ部分(31)は、前記曲面(51)に隣り合う突出部分(87)を備える、請求項6~8のいずれか一項に記載のセット。
【請求項10】
前記第1エッジ部分(31)は第1エッジ(84)において案内面(34)を備え、当該案内面(34)は、前記第2エッジ(83)が前記挿入溝(40)に向かって変位するように前記力(P’)及び前記別の力(P)が加えられる場合に前記舌部溝(20)と協働するように構成される、請求項6~9のいずれか一項に記載のセット。
【請求項11】
前記中央部分(32)が前記挿入溝(40)の前記底面(43)に向かって押され且つ前記メカニカルロック装置のロックが解除されるように、前記舌部(20)溝及び/又は前記第2パネルのエッジ面(25)と協働する案内面として構成されうる曲がった外側エッジを有する曲がった舌部部分が得られるように、前記第2エッジ(83)が前記挿入溝(40)に向かって変位する場合に前記可撓性舌部(30)は前記長さ方向に曲がるように構成される、請求項10に記載のセット。
【請求項12】
前記中央部分(32)は第1エッジ(84’)において可撓性部分(53’)及び凹部(52’)を備え、前記可撓性部分は、前記第1パネル及び前記第2パネル(1、1’)の組立及び分解の間、前記凹部(52)の底面(54)に向かって変位するように構成され、前記第1中央部分(32)は、前記第1エッジとは反対側にある第2エッジ(83’)において、本質的に直線状の表面(55)を備え、前記第2エッジ(83’)は、前記第1方向(D1)における前記第1エッジ及び第2エッジのロックのために、前記舌部溝(20)と協働するように構成される、請求項1~11のいずれか一項に記載のセット。
【請求項13】
前記中央部分(32)の前記第2エッジ(83’)はロックエッジ(35)を備え、当該ロックエッジ(35)は、前記第1方向(D1)における前記第1エッジ及び前記第2エッジの前記ロックのために、前記舌部溝(20)のロック面(21)と協働するように構成される、請求項12に記載のセット。
【請求項14】
前記中央部分(32)の前記第2エッジ(83’)は、前記ロックエッジ(35)に隣り合うロック凹部(38)を備える、請求項13に記載のセット。
【請求項15】
前記ロック凹部(38)は、前記ロックエッジ(35)に隣り合う第1凹部面(96)と、第2凹部面(98)とを備え、前記第1凹部面(96)は、前記可撓性舌部(30)の中心線(96)に対して鋭角(94)に延びる、請求項14に記載のセット。
【請求項16】
前記第2パネル(1’)は、前記第2パネル(1’)の前記第3エッジ(5b)が前記第1パネル(1)の前記第3エッジ(5a)に対して相対的に変位する(R)場合に、前記第2パネル(1’)の前記第3エッジ(5b)の最外部分と平行である軸(71)の周りに曲がるように構成される、請求項1~15のいずれか一項に記載のセット。
【請求項17】
第1パネル(1)の第1エッジ(4a)を第2パネル(1’)の第2エッジ(4b)に対してロックするように構成される可撓性舌部(30)であって、前記可撓性舌部(30)は、前記第1パネルの前記第1エッジ(4a)の挿入溝(40)に位置するように且つ前記第2パネル(4b)の前記第2エッジ(4b)の舌部溝(20)と協働するように構成され、前記可撓性舌部(30)は細長い形状であり、前記長さ方向は前記第1エッジ(4a)に平行であり、前記可撓性舌部は、前記可撓性舌部(30)の第1エッジ部分(31)と第2エッジ部分(36)との間の中央部分(32)を含み、前記中央部分(32)は、前記第1エッジ及び第2エッジのロックのために前記舌部溝(20)と協働するように構成され、前記第1エッジ部分(31)は、第1エッジ(84)において可撓性部分(53)及び凹部(52)を備え、前記可撓性部分(53)は、前記第1パネル及び第2パネル(1、1’)の組立及び分解の間に前記凹部(52)の底面(54)に向けて変位するように構成され、前記第1エッジ部分(31)は、前記第1エッジとは反対側である第2エッジ(83)において、曲面(51)を備え、前記曲面(51)の軸は、前記第1エッジ部分(31)の上面(85)に対して本質的に垂直であり、前記曲面(51)は、前記凹部(52)にわたって少なくとも部分的に延在する、
可撓性舌部(30)。
【請求項18】
前記曲面(51)は、ロック解除位置において前記可撓性舌部の長さ方向に第1長さ(57)を有し、分解の間に前記可撓性舌部の長さ方向に第2長さ(57’)を有し、前記第2長さ(57’)は第1長さ(57)よりも大きい、請求項17に記載の可撓性舌部(30)。
【請求項19】
前記ロック位置における前記曲面(51)は、前記可撓性部分(53)によって前記舌部溝(20)に向かって押されるように構成される、請求項17又は18に記載の可撓性舌部(30)。
【請求項20】
前記第1エッジ部分(31)は、前記第1エッジ(84)において案内面(34)を備え、当該案内面(34)は、前記第1パネル(1)の前記第1エッジ(4a)に隣り合って力(P’)が加えられる場合及び/又は第2パネル(1’)の前記第2エッジ(4b)に隣り合って別の力(P’)が加えられる場合に、前記第2エッジ83が前記挿入溝(40)の底面(43)に向かって変位するように舌部溝と協働するように構成される、請求項17~19のいずれか一項に記載の可撓性舌部(30)。
【請求項21】
前記中央部分(32)が前記挿入溝(40)の前記底面(43)に向かって押され且つ前記メカニカルロック装置のロックが解除されるように、前記舌部溝及(20)び/又は前記第2パネル(1’)のエッジ面(25)と協働する案内面として構成されうる曲がった外側エッジを有する曲がった舌部部分が得られるように、前記第2エッジ(83)の前記第2エッジが前記挿入溝(40)に向かって変位する場合に前記可撓性舌部(30)は前記長さ方向に曲がるように構成される、請求項20に記載の可撓性舌部(30)。
【請求項22】
前記中央部分(32)は第1エッジ(84’)において可撓性部分(53’)及び凹部(52’)を備え、前記可撓性部分は、前記第1パネル及び前記第2パネル(1、1’)の組立及び分解の間、前記凹部(52)の底面(54)に向かって変位するように構成され、前記第1中央部分(32)は、前記第1エッジとは反対側にある第2エッジ(83’)において、本質的に直線状の表面(55)を備え、前記第2エッジ(83’)は、前記第1方向(D1)における前記第1エッジ及び第2エッジのロックのために、前記舌部溝(20)と協働するように構成される、請求項17~21のいずれか一項に記載の可撓性舌部(30)。
【請求項23】
前記中央部分(32)の前記第2エッジ(83’)はロックエッジ(35)を備え、当該ロックエッジ(35)は、前記第1方向(D1)における前記第1エッジ及び前記第2エッジの前記ロックのために、前記舌部溝(20)のロック面(21)と協働するように構成される、請求項22に記載の可撓性舌部(30)。
【請求項24】
前記中央部分(32)の前記第2エッジ(83’)は、前記ロックエッジ(35)に隣り合うロック凹部(38)を備える、請求項23に記載の可撓性舌部(30)。
【請求項25】
前記ロック凹部(38)は、前記ロックエッジ(35)に隣り合う第1凹部面(96)と、第2凹部面(98)とを備え、前記第1凹部面(96)は、前記可撓性舌部(30)の中心線(96)に対して鋭角(94)に延びる、請求項24に記載の可撓性舌部(30)。
【請求項26】
前記可撓性部分(53)は、力(P’)が前記第1パネル(1)の前記第1エッジ(4a)において前記曲面(51)に隣り合って加えられる場合、前記凹部(52)の前記底面(54)に向かって変位するように構成される、請求項17~25のいずれか一項に記載の可撓性舌部(30)。
【請求項27】
前記力(P’)は、前記第1パネル(1)の主面(17)に加えられる、請求項26に記載の可撓性舌部(30)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、メカニカルロックシステムを備えるビルディングパネル、床板、壁パネル、天井パネル、家具部品などの、パネルに関する。
【背景技術】
【0002】
垂直ロックのための舌部溝と協働する変位可能で弾力性のある舌部を備えるメカニカルロックシステムが設けられるビルディングパネルが知られており、例えばWO2014209213及びWO2020/145862に開示される。舌部は別個の部分であり、例えばプラスチックで作られ、パネルのエッジで変位溝に挿入される。舌部は、パネルを垂直に組み立てる間に変位溝内に押し込まれ、パネルがロック位置に達すると、隣り合うパネルの舌部溝内に跳ね返される。
【0003】
既知のメカニカルシステムの欠点は、パネルを簡単に分解するための工具が必要なことである。
【0004】
様々な既知の態様の上記の説明は、そのようなものの出願人の特徴づけであり、上記の説明のいずれかが先行技術とみなされることを認めるものではない。
【発明の概要】
【0005】
本発明のある実施形態の目的は、上述した技術及び既知技術に対する改良を提供することである。特に、既知のロックシステムを備えるパネルの分解は、発明の実施形態によって改善される。
【0006】
説明から明らかになるであろうこれらの及び他の目的及び利点の少なくともいくつかは、ビルディングパネルなどのパネルのセットを備える発明の第1態様によって達成されており、当該パネルのセットは第1パネル及び第2パネルを備え、当該第1パネル及び第2パネルの各々は、主面、第1エッジ、反対側の第2エッジ、第1エッジに対して隣り合って且つ随意的に垂直な第3エッジ、及び第3エッジとは反対側の第4エッジを含む。そのセットは、メカニカルロック装置を備えており、当該メカニカルロック装置は、継ぎ目において、第1パネルの第1エッジを第2パネルの第2エッジにロックするように構成される。ロック装置は可撓性舌部を備え、当該可撓性舌部は、第1パネルの第1エッジにおける挿入溝と第2パネルの第2エッジにおける舌部溝とに配置され、可撓性舌部は、細長い形状であり、長さ方向が第1エッジと平行であり、可撓性舌部は、可撓性舌部の第1エッジと第2エッジとの間の中央部分を備える。第1パネル及び第2パネルのロック位置において主面に対して垂直な第1方向における第1エッジ及び第2エッジのロックのために、中央部分は舌部溝と協働するように構成される。
【0007】
ロック位置において、第1パネルの第1エッジ及び第3エッジに隣り合って力が加えられ、随意的に第2パネルの第2エッジ及び第3エッジに隣り合って別の力が加えられる場合、第1エッジ部分が挿入溝の底面に向かって押され、そのことが、第2パネルの第3エッジを第1パネルの第3エッジに対して相対的に変位させることによって、第1パネルからの第2パネルの分解を可能にするように、第1エッジ部分及び舌部溝は構成される。
【0008】
利点は、第1パネル及び第2パネルは簡単に分解されうるということになりうる。さらなる利点は、第1パネル及び第2パネルが、工具なしで或いは工具で力を加えることで分解されうるということであろう。
【0009】
メカニカルロックは、第2パネルの第3エッジが第1パネルの第3エッジに対して相対的に変位すると、メカニカルロック装置のロックが解除されるように中央部分が挿入溝の底面に向かって押されるように構成されうる。
【0010】
第1パネル及び第2パネルは本質的に同一であってもよい。
【0011】
力及び別の力は、第1方向とは反対の方向に加えられてもよい。
【0012】
その力は、継ぎ目から離れて、且つ、第1パネルの第3エッジの上側且つ最外部分から離れて、加えられてもよい。
【0013】
その別の力は、継ぎ目から離れて、且つ、第2パネルの第3エッジの上側且つ最外部分から離れて、加えられてもよい。
【0014】
第1パネルは、力が加えられた場合に第1パネルの第1エッジの最外部分に平行な軸の周りで曲がるように構成されてもよく、及び/又は、第2パネルは、力が加えられた場合に第2パネルの第1エッジの最外部分に平行な軸の周りで曲がるように構成されてもよい。
【0015】
第1エッジ部分は、第1エッジにおいて、可撓性部分及び凹部を備えてもよく、可撓性部分は、第1パネル及び第2パネルの組立及び分解の間に、凹部の底面に向かって変位するように構成され、第1エッジ部分は、第1エッジとは反対側である第2エッジにおいて、曲面を含んでもよく、曲面の軸は、第1エッジ部分の上面に対して本質的に垂直であり、その曲面は、少なくとも部分的に凹部にわたって延びる。
【0016】
曲面は、ロック解除位置において、可撓性舌部の長さ方向に第1長さを有してもよく、力及び別の力が加えられた場合に、可撓性舌部の長さ方向に第2長さを有してもよく、第2長さは、第1長さよりも大きい。
【0017】
ロック位置での曲面は、可撓性部分によって舌部溝に向かって押されるように構成されてもよい。
【0018】
第1エッジ部分は、曲面に隣り合う突出部分を備えてもよい。その突出部分は、組立及び分解の間に第1エッジ部分が挿入溝に対して回転することを防止又は反対に作用してもよい。
【0019】
その力は、第1パネルの第1エッジで、曲面に隣り合って加えられてもよい。
【0020】
その力は、第1パネルの主面に加えられてもよい。
【0021】
第1エッジ部分は、第1エッジで、第2エッジが挿入溝に向かって変位するように力と別の力とが加えられた場合に舌部溝と協働するように構成された案内面を備えてもよい。
【0022】
可撓性舌部は、曲げられた外側エッジとともに曲げられた曲げ舌部部分が得られるように、第2エッジが挿入溝に向かって変位した場合に案内面が舌部溝と協働する場合に、長さ方向に曲がるように構成されてもよい。
【0023】
曲げられた外側エッジは案内面として構成されてもよく、当該案内面は、中央部分が挿入溝の底面に向かって押され、メカニカルロック装置のロックが解除されるように、第2パネルのエッジ面及び/又は舌部溝と協働する。
【0024】
中央部分は、第1エッジにおいて、可撓性部分及び凹部を備えてもよく、可撓性部分は、第1パネル及び第2パネルの組立及び分解の間に、凹部の底面に向かって変位するように構成されており、第1中央部分は、第1エッジと反対側である第2エッジにおいて、本質的に直線状の表面を備え、第2エッジは、第1方向における第1エッジ及び第2エッジのロックのための舌部溝と協働するように構成される。
【0025】
中央部分の第2エッジはロックエッジを含んでいてもよく、当該ロックエッジは、第1方向における第1エッジ及び第2エッジのロックのために、舌部溝のロック面と協働するように構成される。
【0026】
中央部分の第2エッジは、ロックエッジに隣り合うロック凹部を備えてもよい。
【0027】
ロック凹部は、ロックエッジに隣り合う第1凹部面及び第2凹部面を備えてもよく、第1凹部面は、可撓性舌部の中心線に対して鋭角に延びる。ロック強度が増すという利点もありうる。
【0028】
第1パネルは、第2パネルの第3エッジが第1パネルの第3エッジに対して相対的に変位した場合に、第2パネルの第3エッジの最外部分と平行な軸の周りで曲がるように構成されてもよい。
【0029】
パネルの厚さは、約3mm~約15mmの範囲であってもよく、好ましくは約4mm~約8mmの範囲としうる。
【0030】
メカニカルロック装置は、第1エッジ又は反対側の第2エッジにおいて、第1ロック要素が設けられる第1ロックストリップを備えてもよく、当該第1ロック要素は、第1方向と直交する第2方向におけるロックのために第1エッジ又は第2エッジの他方において第1ロック溝と協働するように構成される。
【0031】
メカニカルロック装置は、第3エッジ又は第4エッジにおいて、第2ロック要素が設けられる第2ロックストリップを備えてもよく、当該第2ロック要素は、第1方向に対して垂直な第3方向におけるロックのために隣り合う第3パネルの第3エッジ又は第4エッジの他方において第2ロック溝と協働するように構成される。
【0032】
第3エッジ及び第4エッジにおけるメカニカルロック装置は、角度運動による組立及び/又は分解のために構成されてもよく、第3エッジ又は第4エッジにおける舌部は、第3エッジ又は第4エッジの他方における舌部溝において配置される。
【0033】
発明の第2態様は、第1エッジ第1パネルを第2エッジ第2パネルにロックするように構成される可撓性舌部であって、可撓性舌部は、第1パネルの第1エッジにおいて挿入溝に位置づけられるように且つ第2パネルの第2エッジにおいて舌部溝と協働するように構成される。可撓性舌部は細長い形状であり、長さ方向は第1エッジと平行であり、可撓性舌部は、可撓性舌部の第2エッジと第1エッジとの間に中央部分を有し、中央部分は、第1エッジと第2エッジとのロックのために舌部溝と協働するように構成される。第1エッジ部分は、第1エッジにおいて、可撓性部分及び凹部を備え、可撓性部分は、第1パネル及び第2パネルの組立及び分解の間に、凹部の底面に向かって変位するように構成され、第1エッジ部分は、第1エッジと反対の第2エッジにおいて、曲面を備え、曲面の軸は、第1エッジ部分の上面に対して本質的に垂直である。曲面は少なくとも部分的に凹部にわたって延びる。
【0034】
曲面は、ロック解除位置において可撓性舌部の長さ方向に第1長さを有してもよく、ロック位置において可撓性舌部の長さ方向に第2長さを有してもよく、第2長さは第1長さよりも大きい。
【0035】
ロック位置にある曲面は、可撓性部分によって舌部溝に向かって押されるように構成されてもよい。
【0036】
第1エッジ部分は、第1エッジにおいて案内面を備えてもよく、当該案内面は、第1パネルの第1エッジに隣り合って力が加えられる場合及び/又は第2パネル1の第2エッジに隣り合って別の力が加えられる場合に、第2エッジが挿入溝に向かって案内されるように舌部溝と協働するように構成される。
【0037】
可撓性舌部は、中央部分が挿入溝の底面に向かって押され且つメカニカルロック装置のロックが解除されるように力及び別の力が加えられる場合に、案内面が舌部溝と協働すると、長さ方向に曲げられるように構成されてもよい。
【0038】
中央部分は、第1エッジにおいて、可撓性部分と凹部とを備えてもよく、可撓性部分は、第1パネル及び第2パネルの組立及び分解の間に凹部の底面に向かって変位するように構成され、第1中央部分は、第1エッジと反対側である第2エッジにおいて、本質的に直線状の面を備え、第2エッジは、第1方向における第1エッジ及び第2エッジのロックのための舌部溝と協働するように構成される。
【0039】
中央部分の第2エッジは、第1方向における第1エッジ及び第2エッジのロックのために、舌部溝のロック面と協働するように構成されるロックエッジを含んでいてもよい。
【0040】
中央部分の第2エッジは、ロックエッジに隣り合うロック凹部を備えてもよい。
【0041】
ロック凹部は、ロックエッジに隣り合う第1凹部面と、第2凹部面とを含んでいてもよく、第1凹部面は、可撓性舌部の中心線に対して鋭角に延びる。
【0042】
発明の第3態様は、主面、第1エッジ、反対側の第2エッジ、第1エッジに隣り合い且つ随意的に垂直な第3エッジ、及び第3エッジとは反対側の第4エッジを各々有する第1パネル及び第2パネルを含む、ビルディングパネルなどのパネルのセットを分解するための方法である。そのセットは、第1パネルの第1エッジを第2パネルの第2エッジに継ぎ目Jでロックするように構成されるメカニカルロック装置を備え、そのロック装置は可撓性舌部を備え、当該可撓性舌部は、第1パネルの第1エッジにおける挿入溝に且つ第2パネルの第2エッジに配置される。可撓性舌部は細長い形状であり、その長さ方向は第1エッジに平行である。可撓性舌部は、可撓性舌部の第1エッジ部分と第2エッジ部分との間の中央部分を備える。その中央部分は、第1パネル及び第2パネルのロック位置において、主面に対して垂直な第1方向における第1エッジ及び第2エッジのロックのために、舌部溝と協働するように構成され、その方法は、
・ 第1パネルの第3エッジに隣り合って及び第1エッジに隣り合って力を加えること、
・ 随意的に、第2パネルの第3エッジに隣り合って及び第2エッジに隣り合って別の力を加えること、
・ それによって第1エッジ部分を挿入溝の底面に向かって変位させること、及び
・ 第2パネルの第3エッジを第1パネルの第3エッジに対して変位させることによって、第1パネルからの第2パネルの分解、
を含む。
【0043】
その方法は、第2パネルの第3エッジを第1パネルの第3エッジに対して相対的に変位させて、それによってメカニカルロック装置のロックが解除されるように中央部分を挿入溝の底面に向かって変位させることを更に含んでいてもよい。
【0044】
その方法は、力及び別の力を同時に加えること又は力と力を交互に加えることを含んでいてもよい。
【0045】
その方法は、力と別の力とを2回以上加えることを含んでいてもよい。
【0046】
第1パネル及び第2パネルは本質的に同一であってもよい。
【0047】
その方法は、第1方向とは反対の方向に力及び別の力を加えることを含んでいてもよい。
【0048】
その方法は、継ぎ目から離れて、且つ、第1パネルの第3エッジの上側且つ最外部分から離れて力を加えることを含んでいてもよい。
【0049】
その方法は、継ぎ目から離れて且つ第2パネルの第3エッジの上側且つ最外部分から離れて、別の力を加えることを含んでいてもよい。
【0050】
その方法は、力が加えられる場合に第1パネルを、第1パネルの第1エッジの最外部分に平行な軸の周りで曲げること、及び/又は、力が加えられる場合に第2パネルを、第2パネルの第1エッジの最外部分に平行な軸の周りで曲げることを含んでいてもよい。
【0051】
その方法は、第2パネルの第3エッジが第1パネルの第3エッジに対して相対的に変位する場合に、第2パネルの第3エッジの最外部分と平行である軸の周りで第1パネルを曲げることを含んでいてもよい。
【0052】
第3態様は、第1態様によるセット及び/又は第2態様による舌部を備えてもよい。
【0053】
第1パネル及び第2パネルは弾力性のあるパネルであってもよい。弾力性パネルは、熱可塑性材料などのポリマー材料を備えるコアを含んでいてもよい。熱可塑性材料は発泡させられていてもよい。
【0054】
熱可塑性材料は、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエステル、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリスチレン(PS)、ポリウレタン(PU)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアクリレート、メタクリレート、ポリカーボネート、ポリビニルブチラール、ポリブチレンテレフタレート、又はそれらの組み合わせを含んでいてもよい。コアは複数の層で形成されてもよい。
【0055】
第1パネル及び第2パネルは、熱可塑性材料を含む装飾ホイル(decorative foil)などの装飾層を備えてもよい。装飾層の熱可塑性材料は、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエステル、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリスチレン(PS)、ポリウレタン(PU)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアクリレート、メタクリレート、ポリカーボネート、ポリビニルブチラール、ポリブチレンテレフタレート、又はそれらの組み合わせであってもよいし或いは含んでいてもよい。装飾ホイルは、好ましくは印刷され、例えばダイレクト印刷、グラビア印刷、又はデジタル印刷によって印刷される。
【0056】
第1パネル及び第2パネルは、フィルムや箔などの摩耗層を含んでもよい。摩耗層は、熱可塑性材料を含んでもよい。その熱可塑性材料は、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエステル、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリスチレン(PS)、ポリウレタン(PU)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアクリレート、メタクリレート、ポリカーボネート、ポリビニルブチラール、ポリブチレンテレフタレート、又はそれらの組み合わせであってもよい。
【0057】
開示の実施形態は、より高い摩擦を有するロック面を含むパネルに関して特に有利であってもよい。
【0058】
第1パネル及び第2パネルは、HDF、MDF又は合板などの木質系コアを含んでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0059】
開示の実施形態が可能であるこれらの態様及び他の態様、特徴及び利点は、添付の図面を参照することにより、本開示の実施形態の以下の説明から明らかになり、解明され、当該添付の図面において、
図1A図1A~1Dは、発明による舌部の実施形態を示す。
図1B図1A~1Dは、発明による舌部の実施形態を示す。
図1C図1A~1Dは、発明による舌部の実施形態を示す。
図1D図1A~1Dは、発明による舌部の実施形態を示す。
図2A図2A~2Cは、発明によるパネルのセットの実施形態の断面を示す。
図2B図2A~2Cは、発明によるパネルのセットの実施形態の断面を示す。
図2C図2A~2Cは、発明によるパネルのセットの実施形態の断面を示す。
図3A図3A~3Cは、発明によるパネルのセットの実施形態の断面を示す。
図3B図3A~3Cは、発明によるパネルのセットの実施形態の断面を示す。
図3C図3A~3Cは、発明によるパネルのセットの実施形態の断面を示す。
図4A図4A~4Bは、図2A~2Cに示したセットパネルの一部の拡大断面図を示す。
図4B図4A~4Bは、図2A~2Cに示したセットパネルの一部の拡大断面図を示す。
図5A図5A~5Bは、図3A~3Bに示したセットパネルの一部の拡大断面図を示す。
図5B図5A~5Bは、図3A~3Bに示したセットパネルの一部の拡大断面図を示す。
図6A図6Aは、発明による組み立て中のセットの実施形態を示す。
図6B図6Bは、発明によるパネルの一実施形態を示す。
図7図7は、発明の実施形態による分解中のセットの実施形態を示す。
図8A図8Aは、図7に示すようなセットの一部の拡大を示す。
図8B図8Bは、ロック位置にある4つの組み立てられたパネルを含むセットを示す。
図9A図9A~9Fは、発明による組み立て中の舌部の第1エッジ部分におけるセットの実施形態の断面を示す。
図9B図9A~9Fは、発明による組み立て中の舌部の第1エッジ部分におけるセットの実施形態の断面を示す。
図9C図9A~9Fは、発明による組み立て中の舌部の第1エッジ部分におけるセットの実施形態の断面を示す。
図9D図9A~9Fは、発明による組み立て中の舌部の第1エッジ部分におけるセットの実施形態の断面を示す。
図9E図9A~9Fは、発明による組み立て中の舌部の第1エッジ部分におけるセットの実施形態の断面を示す。
図9F図9A~9Fは、発明による組み立て中の舌部の第1エッジ部分におけるセットの実施形態の断面を示す。
図10A図10A~10Fは、発明による組み立て中の舌部の中央部分におけるセットの実施形態の断面を示す。
図10B図10A~10Fは、発明による組み立て中の舌部の中央部分におけるセットの実施形態の断面を示す。
図10C図10A~10Fは、発明による組み立て中の舌部の中央部分におけるセットの実施形態の断面を示す。
図10D図10A~10Fは、発明による組み立て中の舌部の中央部分におけるセットの実施形態の断面を示す。
図10E図10A~10Fは、発明による組み立て中の舌部の中央部分におけるセットの実施形態の断面を示す。
図10F図10A~10Fは、発明による組み立て中の舌部の中央部分におけるセットの実施形態の断面を示す。
図11A図11A~11Fは、発明による組み立て中の舌部の第1エッジ部分におけるセットの実施形態の断面を示す。
図11B図11A~11Fは、発明による組み立て中の舌部の第1エッジ部分におけるセットの実施形態の断面を示す。
図11C図11A~11Fは、発明による組み立て中の舌部の第1エッジ部分におけるセットの実施形態の断面を示す。
図11D図11A~11Fは、発明による組み立て中の舌部の第1エッジ部分におけるセットの実施形態の断面を示す。
図11E図11A~11Fは、発明による組み立て中の舌部の第1エッジ部分におけるセットの実施形態の断面を示す。
図11F図11A~11Fは、発明による組み立て中の舌部の第1エッジ部分におけるセットの実施形態の断面を示す。
図12A図12A~12Fは、発明による組み立て中の舌部の中央部分におけるセットの実施形態の断面を示す。
図12B図12A~12Fは、発明による組み立て中の舌部の中央部分におけるセットの実施形態の断面を示す。
図12C図12A~12Fは、発明による組み立て中の舌部の中央部分におけるセットの実施形態の断面を示す。
図12D図12A~12Fは、発明による組み立て中の舌部の中央部分におけるセットの実施形態の断面を示す。
図12E図12A~12Fは、発明による組み立て中の舌部の中央部分におけるセットの実施形態の断面を示す。
図12F図12A~12Fは、発明による組み立て中の舌部の中央部分におけるセットの実施形態の断面を示す。
図13図13は、発明の実施形態による分解中のセットの実施形態を示す。
図14A図14Aは、発明の実施形態による上げ要素の実施形態を示す。
図14B図14B~14Dは、発明の実施形態による分解中のセットの実施形態を示す。
図14C図14B~14Dは、発明の実施形態による分解中のセットの実施形態を示す。
図14D図14B~14Dは、発明の実施形態による分解中のセットの実施形態を示す。
図15A図15A~15Bは、発明の実施形態による分解中のセットの実施形態を示す。
図15B図15A~15Bは、発明の実施形態による分解中のセットの実施形態を示す。
図16A図16A~16Bは、発明の実施形態による分解中のセットの実施形態を示す。
図16B図16A~16Bは、発明の実施形態による分解中のセットの実施形態を示す。
図17A図17A~17Bは、発明によるパネルのセットの実施形態の断面を示す。
図17B図17A~17Bは、発明によるパネルのセットの実施形態の断面を示す。
【発明を実施するための形態】
【0060】
詳細な説明開示の具体的な実施形態が、添付図面を参照して説明される。しかしながら、この発明は、多くの様々な形態で具体化されうるものであり、ここに記載される実施形態に限定して解釈されるべきではない;むしろ、これらの実施形態は、この開示が徹底的且つ完全なものとなり且つ当業者に開示の範囲を十分に伝えることができるように、提供される。添付図面に示された実施形態の詳細な説明で使用される用語は、発明を限定することを意図するものではない。図面において、同様の番号は同様の要素を指す。
【0061】
図1A図1Dに、第1パネル及び第2パネルのためのメカニカルロック装置用の可撓性舌部30の実施形態が示される。可撓性舌部30は、長さLを有する細長い形状をしている。可撓性舌部は、可撓性舌部30の第1エッジ31と第2エッジ36との間の中央部分32を備える。中央部分32は、第1パネル及び第2パネルの第1パネルエッジ及び第2パネルエッジをそれぞれ第1方向にロックするための舌部溝20と協働するように構成される。第1エッジ部分31は、第1エッジ84において可撓性部分53と凹部52とを有し、可撓性部分は、第1パネル及び第2パネル1、1’の組立及び分解の際に凹部52の底面54に向かって変位するように構成される。第1エッジ31は、第1エッジとは反対側の第2エッジ83において、曲面51を含み、曲面51の軸は、第1エッジ31の上面85に対して本質的に垂直であり、曲面51は、少なくとも部分的に凹部52にわたって延びる。例えば、第2エッジ83は、凹部52にわたって変曲点を有していてもよい。
【0062】
第1パネル1と第2パネル1’は本質的に同一であってもよく;例えば、構造的に且つ機械的に本質的に同一である。
【0063】
曲面51は、ロック解除位置において、可撓性舌部の長さ方向に第1長さ57を有してもよく、分解の間、可撓性舌部の長さ方向に第2長さ57’を有してもよく、第2長さ57’は、第1長さ57よりも大きく、例えば少なくとも10%大きく、例えば少なくとも40%大きく、例えば少なくとも100%大きい。
【0064】
凹部52は、可撓性舌部の長さ方向に凹部長さ59を有してもよい。湾曲部分の第1長さ57は、凹部長さ59の一部にわたって、例えば凹部長さ59の0~50%にわたって、延びていてもよい。
【0065】
湾曲部分の第2長さ57’は、例えば凹部長さ59の少なくとも90%を超えて又は凹部長さ59の少なくとも95%を超えてなど、実質的に凹部長さ59の全体にわたっていてもよい。
【0066】
曲面51は、ロック位置において、可撓性部分53によって舌部溝20に向かって押されるように構成されてもよい。
【0067】
第1エッジ部分31は、第1エッジ84において案内面34を備えてもよく、当該案内面34は、第2エッジ83が挿入溝40に向かって変位するように舌部溝と協働するように構成される。
【0068】
第1エッジ部分31は、曲面51に隣り合う突出部分87を備えてもよい。その突出部分は、組立及び分解の間に第1エッジ部分が挿入溝に対して回転することを防止又は反対に作用してもよい。
【0069】
第2エッジ83が挿入溝40に向かって変位した場合に、中央部分32が挿入溝40の底面43に向かって押されてメカニカルロック装置のロックが解除されるように、第2パネル1’のエッジ面25及び/又は舌部溝20と協働する案内面として構成されうる曲がった外側エッジを有する曲がった舌部部分が得られるように、可撓性舌部30は長さ方向に曲がるように構成されてもよい。
【0070】
中央部分32は、第1エッジ84’において、可撓性部分53’及び凹部52’を備えてもよく、可撓性部分は、第1パネル及び第2パネル1、1’の組立及び分解の間、凹部52の底面54に向かって変位するように構成され、第1中央部分32は、第1エッジとは反対側である第2エッジ83’において、本質的に直線状の表面55を有し、第2エッジ83’は、第1方向D1における第1エッジ及び第2エッジのロックのために舌部溝20と協働するように構成される。
【0071】
中央部分32の第2エッジ83’はロックエッジ35を含んでいてもよく、当該ロックエッジ35は、第1方向D1における第1エッジと第2エッジとのロックのために、舌部溝20のロック面21と協働するように構成される。
【0072】
中央部分32の第2エッジ83’は、ロックエッジ35に隣り合うロック凹部38を備えてもよい。
【0073】
発明によるパネルのセットの実施形態は、図2A~5Bの断面図において、ロックされた位置に示される。その実施形態は、第1パネル1と第2パネル1’を備えるビルディングパネルなどのパネルのセットを備える。各パネルは、図6Bに示すように、主面17、反対側の平行な面19、第1エッジ4a、反対側の第2エッジ4b、第1エッジ4aに隣り合って且つ随意的に垂直な第3エッジ5a、及び第3エッジ5aと反対側の第4エッジ5bを有してもよい。
【0074】
そのセットはメカニカルロック装置を備え、当該メカニカルロック装置は、継ぎ目Jで第1パネルの第1エッジを第2パネルの第2エッジにロックするように構成され、そのロック装置は可撓性舌部30を備え、当該可撓性舌部30は、第1パネルの第1エッジ4aにおいて挿入溝40に位置づけられ且つ第2パネル4bの第2エッジ4bにおいて舌部溝20に位置づけられ、可撓性舌部30は、細長い形状であり、その長さ方向が第1エッジ4aと平行である。
【0075】
可撓性舌部は、可撓性舌部30の第1エッジ部分31と第2エッジ部分36との間に中央部分32を有し、中央部分32は、第1パネル1及び第2パネル1’のロックされる位置において、主面17に対して垂直な第1方向D1への第1エッジ及び第2エッジのロックのために舌部溝20と協働するように構成される。
【0076】
第1エッジ部分31及び舌部溝20は、ロック位置にある場合、第1パネルの第1エッジ4aに隣り合って及び第3エッジ5aに隣り合って力P’が加えられ、随意的に第2パネル1’の第2エッジ4bに隣り合って及び第3エッジ5aに隣り合って別の力Pが加えられるように構成され、図13及び図14B~14Cに示すように、第1エッジ部分31は、挿入溝40の底面43に向かって押され、それは、第2パネル1’の第3エッジ5aを第1パネル1の第3エッジ5aに対して相対的に変位させるRことによって、第1パネル1からの第2パネル1’の分解を可能にする。
【0077】
力P’及び別の力Pは、第1方向D1とは反対の方向に加えられてもよい。
【0078】
力P’は、第1パネル1の第1エッジ4aにおいて、曲面51に隣り合って加えられてもよい。
【0079】
力P’は、第1パネル1の主面17に加えられてもよい。
【0080】
挿入溝40は、溝面41及び反対側の溝面42と、溝面41と反対側の溝面42との間に延びる底面43とを備えてもよい。
【0081】
可撓性舌部30は、図1A~1Dに関連して示されて説明された可撓性舌部に従って構成されてもよい。
【0082】
舌部溝20は、ロック面21と、反対側の舌部溝面24と、ロック面21と反対側の舌部溝面24との間に延びる底面23とを備えてもよい。
【0083】
舌部溝20は、ロック面21に隣り合って舌部溝20の開口部に配置されうる溝案内面22を含んでいてもよい。
【0084】
可撓性舌部30の中央部分32はロックエッジ35を含んでいてもよく、当該ロックエッジ35は、第1方向D1における第1エッジ及び第2エッジのロックのために舌部溝20のロック面21と協働するように構成される。
【0085】
可撓性舌部30の中央部分32は、ロックエッジ35に隣り合うロック凹部38を備えてもよい。ロック凹部38は、ロックエッジ35とロック面21との間のロック力を増加させうる。
【0086】
第2パネル1’は、案内面22に隣り合うエッジ面25を含んでいてもよい。エッジ面25は、第1方向と本質的に平行な方向に延びていてもよい。
【0087】
ロック装置は、第1エッジ4aにおいて又は反対側の第2エッジ4bにおいて、第1ロック要素8とともに設けられる第1ロックストリップ6を備えてもよく、当該第1ロック要素8は、第1方向D1に直交する第2方向D2へのロックのために、第1又は第2エッジ4a,4bの他方において第1ロック溝14と協働するように構成されうる。
【0088】
メカニカルロック装置は、第1エッジ部分31の第2エッジ83が挿入溝40に向かって変位した場合に可撓性舌部30が長さ方向に曲がり、それによって図7において及び図7に示すセットの一部の拡大である図8Aおいて示される曲がった外側エッジを有する曲がった舌部部分が得られるように構成されてもよい。図7~8Aでは、可撓性舌部30の変位及び曲げを視覚化するために、第1パネル1の部分V1、V2が透明にされている。
【0089】
曲げられた外側エッジは案内面として構成されてもよく、当該案内面は、中央部分32が挿入溝40の底面43に向かって押されてメカニカルロック装置のロックが解除されるように、舌部溝20と、例えば溝案内面22及び/又はロック面21、及び/又は第2パネル1’のエッジ面25と、協働する。
【0090】
第1パネル1の第3エッジ5aに対する第2パネル1’の第3エッジ5aの変位Rの間、曲げられた外側エッジの可撓性舌部におけるその位置は、第1エッジ4bに沿って移動する。最初の変位の間、曲げられた外側エッジは第1エッジ部分31に隣り合っており、変位の終わりにおいて、曲げられた外側エッジは第2エッジ部分32に隣り合っていてもよい。第1パネル1が第2パネル1’から分解されうるように、メカニカルロック装置は変位の終わりにおいてロックが解除されてもよい。
【0091】
図8Bは、組み立てられてロックされた位置にある4つの本質的に同一のパネル1、1’、1’’、1’’’のセットを示す。第1パネル1の第1エッジ4aは、第2パネル1’の第2エッジ4bにロックされる。第2パネル1’の第4エッジ5bと第1パネル1の第4エッジ5bは、隣り合う列における隣接パネル1’’の第3エッジ5aにロックされる。第2パネル1’の第3エッジ5aと第1パネル1の第3エッジ5aは、隣り合う新しい列における隣接パネル1’’’の第4エッジ5bにロックされる。隣り合う新しい列の隣り合うパネル1’’’の第4エッジ5bは、第1パネル1の第3エッジ5aに対する第2パネル1’の第3エッジ5aの変位Rと反対に作用してもよいし或いは当該変位Rを防いでもよい。
【0092】
図2Aは、第1エッジ部分31における断面での実施形態を示し、図2Bは、中央部分32における断面でのその実施形態を示し、図2Cは、第2エッジ部分36における断面でのその実施形態を示す。第2エッジ部分36における断面は、第1エッジ部分31における断面を鏡面反転したものであってもよい。図4A及び図4Bは、それぞれ図2A及び図2Bの一部の拡大を示す。
【0093】
図4Aは、その実施形態が、分解の間に舌部溝の溝案内面22と協働するように構成される可撓性舌部の第1エッジ部分31において舌案内面34を含んでいてもよいことを示し、図9Eに対比する。舌部案内面34は、分解を容易にしうる溝案内面22でのロック位置において位置してもよい。
【0094】
案内面34は、第1エッジ部分において可撓性舌部の最外側エッジ93から距離をおいて位置してもよい。
【0095】
第1エッジ部分における可撓性舌部の最外側エッジ93は、分解の間、溝案内面と協働するように構成されてもよく、図9Eに対比する。
【0096】
第1エッジ部分での可撓性舌部の最外側エッジ93は、分解の間、エッジ面25と協働するように構成されてもよく、図9Fに対比する。
【0097】
図4Bは、その実施形態が、中央部分32において、ロック面21に面し且つロックエッジ35に隣り合うロック凹部38を備えてもよいことを示す。
【0098】
ロックエッジ35は、中央部分32において可撓性舌部の最外側エッジ92に隣り合っていてもよい。
【0099】
中央部分における可撓性舌部の最外側エッジ92は、分解の間、溝案内面22と協働するように構成されていてもよく、図10Eに対比する。
【0100】
中央部分32における可撓性舌部の最外側エッジ92は、分解の間、エッジ面25と協働するように構成されていてもよく、図10Fに対比する。
【0101】
図9A~9Cは、図2Aに示す第1エッジ部分31における、連続する3ステップにおける分解の間の、断面を示す。図9D~9Fは、同じ3つの連続するステップの間の、図9A~9Cにおける部分の拡大をそれぞれ示す。
【0102】
図10A~10Cは、図2Bに示した中央部分32における、3つの連続したステップにおいて分解する際の断面を示す。図10D~10Fは、同じ3つの連続するステップの間の図10A~10Cの部分の拡大をそれぞれ示す。
【0103】
図3Aは、第1エッジ部分31における断面での実施形態を示し、図3Bは、中央部分32における断面での実施形態を示し、図3Cは、第2エッジ部分36における断面での実施形態を示す。第2エッジ部分36の断面は、第1エッジ部分31の断面を鏡面反転したものであってもよい。図5A及び図5Bは、それぞれ図2A及び図2Bの一部の拡大を示す。
【0104】
図5Aは、その実施形態が、第1エッジ部分31において、可撓性舌部の舌部案内面34を備えてもよいことを示し、当該舌部案内面34は、分解の間、舌部溝の溝案内面22と協働するように構成される。案内面34は、ロック面21で且つ溝案内面22に隣り合ってロック位置において位置してもよい。
【0105】
その実施形態は、第1エッジ部分31において、外側舌部案内面91を備えてもよく、当該外側舌部案内面91は、分解の間、舌部溝の溝案内面22と協働するように構成され、図11Eに対比する。
【0106】
外側舌部案内面91は、第1エッジ部分の最外側エッジ93と舌部案内面34との間に配置されうる。
【0107】
第1エッジ部分における可撓性舌部の最外側エッジ93は、分解の間、エッジ面25と協働するように構成されてもよく、図11Fに対比する。
【0108】
図5Bは、その実施形態が、中央部分32において、ロック面21に面し且つロックエッジ35に隣り合うロック凹部38を備えてもよいことを示す。その実施形態は、可撓性舌部の反対側において別のロック凹部38’を備える。その実施形態は対称断面を有していてもよく、当該対称断面は、可撓性舌部が2つの異なる向きで挿入溝に挿入されうるものであり、両方の向きで同じ機能を持ちうるという利点を有しうる。
【0109】
ロック凹部38は、ロックエッジ35に隣り合う第1凹部面96と、第2反対凹部面98とを備えてもよく、第1凹部面96は、可撓性舌部30の中心線96に対して鋭角94で延びる。これは、ロック強度が増すという効果を持ちうる。
【0110】
別のロック凹部38’は、ロックエッジ35に隣り合う第1凹部面96’と、第2反対凹部面98’とを備えてもよく、第1凹部面96’は、可撓性舌部30の中心線96に対して鋭角95で延びる。
【0111】
中央部分32は舌部案内面39を含んでいてもよく、当該舌部案内面39は、分解の間、舌部溝の溝案内面22と協働するように構成され、図12Eに対比する。舌部案内面39は、ロックエッジ35と中央部分32の最外側エッジ92との間に配置されてもよい。
【0112】
中央部分32の最外側エッジ92は、分解の間、エッジ面25と協働するように構成されてもよく、図12Fに対比する。
【0113】
図11A~11Cは、3つの連続するステップにおける分解の間の図3Aに示す第1エッジ部分31における断面を示す。図11D~11Fは、同じ3つの連続するステップの間の、それぞれ図11A~11Cの部分の拡大を示す。
【0114】
図12A~12Cは、3つの連続するステップにおける分解の間の図3Bに示す中央部分32における断面を示す。図12D~12Fは、同じ3つの連続するステップの間のそれぞれ図12A~12Cの部分の拡大を示す。
【0115】
図6A~6Bは、メカニカルロック装置が、第3エッジ又は第4エッジ5a,5bにおいて、第2ロック要素18が設けられる第2ロックストリップ16を有しうることを示し、当該第2ロック要素18は、第1方向D1に垂直な第3方向D3におけるロックのために、隣り合う第3パネル1’’’の第3エッジ又は第4エッジ5a,5bの他方において第2ロック溝24と協働するように構成されうる。
【0116】
第3及び第4エッジにおけるメカニカルロック装置は、角度運動Aによって組み立てられるように構成されてもよく、第3エッジ又は第4エッジ5a,5bにおける舌部13は、既に設置される列における別のパネル1’’の第3エッジ又は第4エッジ5a,5bの他方において舌部溝2(図6A~6Bには示されておらず、舌部溝の実施形態が図14Bに示されている)に配置される。
【0117】
ビルディングパネルなどのパネルのセットの分解のための方法の実施形態が、図13及び図14B~Dに示される。そのセットは、分解の間のものが図13及び図14Cにおいて3次元ビューで示されており且つ図14においてサイドビューで示されており、図14Dは分解後のセットを示す。
【0118】
その方法は、主面17、17’、第1エッジ、反対側の第2エッジ、第1エッジ4aに隣り合って且つ随意的に垂直な第3エッジ5a、及び第3エッジ5aとは反対側の第4エッジ5bを各々が有する第1パネル及び第2パネルを含む。そのセットは、第1パネルの第1エッジを第2パネルの第2エッジに継ぎ目Jでロックするように構成されるメカニカルロック装置を備え、そのロック装置は可撓性舌部30を備え、当該可撓性舌部30は、第1パネルの第1エッジ4aにおける挿入溝40と第2パネルの第2エッジ4bにおける舌部溝20とに配置される。可撓性舌部30は細長い形状であり、その長さ方向は第1エッジ4aに平行である。可撓性舌部は、可撓性舌部30の第1エッジ部分31と第2エッジ部分36との間の中央部分32を備える。中央部分32は、第1パネル1及び第2パネル1’のロック位置において、主面に対して垂直である第1方向D1における第1エッジ及び第2エッジのロックのために、舌部溝20と協働するように構成されており、その方法は、
・ 第1パネルの第1エッジ4aに隣り合って及び第3エッジ5aに隣り合って力P’を加えること、
・ それによって、第1エッジ部分31を、挿入溝40の底面43に向けて変位させること、及び
・ 第2パネル1’の第3エッジ5aを第1パネル1の第3エッジ5aに対して相対的に変位させるRことにより、第2パネル1’を第1パネル1から分解すること、
を含む。
【0119】
その方法は、第2パネル1’の第2エッジ4bに隣り合って及び第3エッジ5aに隣り合って別の力Pを加えることを、更に含んでいてもよい。
【0120】
その方法は、第2パネル1’の第3エッジ5aを第1パネル1の第3エッジ5aに対して相対的に更に変位Rさせことを含んでいてもよく、それによって、メカニカルロック装置がロック解除されるように、中央部分32を挿入溝40の底面43に向かって変位させる。
【0121】
その方法は、力P’及び別の力Pを同時に加えることを含んでいてもよいし、又は力P’及び別の力Pを交互に加えることを含んでいてもよい。
【0122】
その方法は、力P’及び別の力Pを2回以上加えることを含んでいてもよい。
【0123】
第1パネル及び第2パネルは、本質的に同一であってもよい。
【0124】
その方法は、力P’及び別の力Pを、第1方向D1とは反対の方向に加えることを含んでいてもよい。
【0125】
その方法は、力P’を、継ぎ目Jから距離77をおいて、且つ、第1パネル1の第3エッジ5bの上側且つ最外部分から距離78をおいて、加えることを含んでいてもよい。
【0126】
継ぎ目Jからのその距離77は、約5~約15cm又は約10cmの範囲であってもよい。第1パネル1の第3エッジ5bの上側且つ最外部分からのその距離78は、約0cm~約5cmの範囲であってもよく、又は約0.5cm~約2cm、又は約1cmの範囲であってもよい。
【0127】
その方法は、別の力Pを、継ぎ目Jから距離75をおいて、且つ、第2パネル1の第3エッジ5bの上側且つ最外部分から距離76をおいて、加えることを含んでいてもよい。
【0128】
継ぎ目Jからのその距離75は、約5~約15cm又は約10cmの範囲であってもよい。第1パネル1の第3エッジ5bの上側且つ最外部分からのその距離76は、約0cm~約5cmの範囲であってもよいし、又は約0.5cm~約2cm、又は約1cmの範囲であってもよい。
【0129】
その方法は、力P’が加えられる場合に第1パネルの第1エッジ4bの最外部分と平行である軸74の周りで第1パネル1を曲げること、及び/又は、別の力Pが加えられる場合に第2のものの第1エッジ4bの最外部分と平行である軸72の周りで第2パネル1’を曲げることを含んでいてもよい。
【0130】
第1パネルの曲げは、主面17に対する第1エッジ4bの最外部分の相対変位を引き起こしてもよく、それは約0.1mm~約0.5mm、又は約0.2mmの範囲である。
【0131】
第2パネル1’の曲げは、主面17’に対する第1エッジ4bの最外部分の相対的な変位を引き起こしてもよく、それは約0.1mm~約0.5mm、又は約0.2mmの範囲である。
【0132】
その方法は、力P’及び/又は力Pを加える前に、上げ要素60を用いて、第2パネル1’の第3エッジ5a又は第1パネル1の第3エッジ5a(図示せず)を上昇させることを含んでいてもよい。パネルが均等な面に設置されている場合、上げ要素は分解を容易にしうる。パネルが凹凸のある面に、例えば骨組みの上で、組み立てられる場合、上げ要素は冗長であってもよい。
【0133】
上げ要素60の実施形態が図14Aに示される。上げ要素は、くさび形部分63を備えてもよい。
【0134】
上げ要素60は、傾斜面62を備えてもよい。傾斜面の傾斜は、力P’及び/又は別の力Pが加えられる位置における表面近くの部分に対するパネルの所望の角度に適合される。
【0135】
上げ要素60は、突出した位置決め要素61を備えてもよい。上げ要素60は、位置決め要素が第3エッジ5aと協働する場合、第3エッジ5aに対して正しい位置にある。
【0136】
図15A~16Bは、その方法が、第2パネル1’の第3エッジ5aが第1パネル1の第3エッジ5aに対して相対的に変位Rされる場合に、第2パネル1’の第3エッジ5bの最外部分に平行である軸71の周りで第1パネル1を曲げることを含みうることを示す。
【0137】
図17Aはセットの実施形態を示し、図17B図17Aの一部の拡大を示す。そのセットは、第1パネルの第1エッジの上側エッジにおいて凹部102を含む。凹部102は挿入溝40の上方に位置する。第2パネル1’の第2エッジは、凹部と協働するように構成される突出要素101を上側エッジにおいて備える。凹部102と突出要素101との間の協働は、湿気及び/又は液体がメカニカルロック装置内に侵入するのを防止しうる。
【0138】
その凹部は、突出している下側凹部面104及び上側凹部面106を有しうる。突出要素101は、上側要素面105と下側要素面103を有しうる。上側凹部面106は、上側要素面105と協働するように構成されてもよい。下側凹部面104は、下側要素面103と協働するように構成されてもよい。
【0139】
発明のさらなる実施形態を以下に説明する:
1.ビルディングパネルなどのパネルのセットであって、第1パネル1及び第2パネル1’を含み、当該第1パネル1及び第2パネル1’の各々は、主面17、17’、第1エッジ4a、反対側の第2エッジ4b、前記第1エッジ4aに隣り合って随意的に垂直な第3エッジ5a、及び前記第3エッジ5aと反対側の第4エッジ5bを備え、前記セットは、前記第1パネルの前記第1エッジを前記第2パネルの前記第2エッジに対して継ぎ目Jでロックするように構成されるメカニカルロック装置を備え、前記ロック装置が可撓性舌部30を備え、当該可撓性舌部30が、前記第1パネルの前記第1エッジ4aで挿入溝40において及び前記第2パネル4bの前記第2エッジ4bで舌部溝20において配置され、前記可撓性舌部30が細長い形状であり、前記長さ方向が前記第1エッジ4aに平行であり、前記可撓性舌部は、前記可撓性舌部30の第1エッジ部分31と第2エッジ部分36との間に中央部分32を含み、前記中央部分32は、前記第1パネル1及び前記第2パネル1’のロック位置において前記主面に対して垂直な第1方向D1に、前記第1エッジ及び前記第2エッジのロックのために、前記舌部溝20と協働するように構成され、前記第1エッジ部分31及び前記舌部溝20は、前記ロック位置にある場合に前記第1パネルの前記第1エッジ4a及び前記第3エッジ5aに隣り合って力P’が加えられ、随意的に前記第2パネル1’の前記第2エッジ4b及び前記第3エッジ5aに隣り合って別の力Pが加えられるように構成され、前記第1エッジ部分31は、前記挿入溝40の底面43に向かって押され、それは、前記第2パネル1’の前記第3エッジ5aを前記第1パネル1の前記第3エッジ5aに対して相対的に変位させるRことによって、前記第1パネル1からの前記第2パネル1’の分解を可能にする。
【0140】
2.前記第2パネル1’の前記第3エッジ5aが前記第1パネル1の前記第3エッジ5aに対して相対的に変位Rされる場合に、前記メカニカルロック装置のロックが解除されるように前記中央部分32が前記挿入溝40の前記底面43に向かって押されるように、前記メカニカルロックは構成される、実施形態1に記載のセット。
【0141】
3.前記第1パネル及び前記第2パネルが本質的に同一である、実施形態1又は2に記載のセット。
【0142】
4.前記力P’及び前記別の力Pが、前記第1方向D1とは反対の方向に加えられる、先行する実施形態のいずれか1つに記載のセット。
【0143】
5.前記力P’が、前記継ぎ目Jから距離77をおいて且つ前記第1パネル1の前記第3エッジ5bの上側且つ最外部分から距離78をおいて加えられる、先行する実施形態のいずれか1つに記載のセット。
【0144】
6.前記別の力Pが、前記継ぎ目Jから距離75をおいて且つ前記第2パネル1の前記第3エッジ5bの上側且つ最外部分から距離76をおいて加えられる、先行する実施形態のいずれか1つに記載のセット。
【0145】
7.前記力P’が加えられる場合に前記第1パネルの前記第1エッジ4bの最外部分に平行である軸74の周りに曲がるように前記第1パネル1は構成され、及び/又は、前記別の力Pが加えられる場合に前記第2のものの第1エッジ4bの最外部分に平行である軸72の周りに曲がるように前記第2パネル1’は構成される、先行する実施形態のいずれか1つに記載のセット。
【0146】
8.前記第1エッジ部分31は第1エッジ84において可撓性部分53及び凹部52を備え、前記可撓性部分は、前記第1パネル1及び前記第2パネル1’の組立及び分解の間に、前記凹部52の底面54に向かって変位するように構成され、前記第1エッジ部分31は、前記第1エッジとは反対側にある第2エッジ83において、曲面51を含み、前記曲面51の軸は、前記第1エッジ部分31の上面85に対して本質的に垂直であり、前記曲面51は、少なくとも部分的に凹部52にわたって延在する、先行する実施形態のいずれか1つに記載のセット。
【0147】
9.前記曲面51は、ロック解除位置において前記可撓性舌部の長さ方向に第1長さ57を有し、前記力P’及び前記別の力Pが加えられる場合に、前記可撓性舌部の長さ方向に第2長さ57’を有し、前記第2長さ57’は第1長さ57よりも大きい、実施形態8に記載のセット。
【0148】
10.前記ロック位置における前記曲面51は、前記可撓性部分53によって前記舌部溝20に向かって押されるように構成される、実施形態8又は9に記載のセット。
【0149】
11.前記第1エッジ部分31は、前記曲面51に隣り合う突出部分87を備える、実施形態8~10のいずれか1つに記載のセット。
【0150】
12.前記第1エッジ部分31は第1エッジ84において案内面34を備え、当該案内面34は、前記第1エッジ部分31の前記第2エッジ83が前記挿入溝40に向かって変位するように前記力P’及び前記別の力Pが加えられる場合に前記舌部溝と協働するように構成される、先行する実施形態8~11のいずれか1つに記載のセット。
【0151】
13.前記中央部分32が前記挿入溝40の前記底面43に向かって押され且つ前記メカニカルロック装置のロックが解除されるように、前記舌部20の溝及び/又は前記第2パネルのエッジ面25と協働する案内面として構成されうる曲がった外側エッジを有する曲がった舌部部分が得られるように、前記第2エッジが前記挿入溝40に向かって変位する場合に前記可撓性舌部30は前記長さ方向に曲がるように構成される、実施形態12に記載のセット。
【0152】
14.前記中央部分32は第1エッジ84’において可撓性部分53’及び凹部52’を備え、前記可撓性部分は、前記第1パネル及び前記第2パネル1、1’の組立及び分解の間、前記凹部52の底面54に向かって変位するように構成され、前記第1中央部分32は、前記第1エッジとは反対側にある第2エッジ83’において、本質的に直線状の表面55を備え、前記第2エッジ83’は、前記第1方向D1における前記第1エッジ及び第2エッジのロックのために、前記舌部溝20と協働するように構成される、先行する実施形態のいずれか1つに記載のセット。
【0153】
15.前記中央部分32の前記第2エッジ83’はロックエッジ35を備え、当該ロックエッジ35は、前記第1方向D1における前記第1エッジ及び前記第2エッジの前記ロックのために、前記舌部溝20のロック面21と協働するように構成される、実施形態14に記載のセット。
【0154】
16.前記中央部分32の前記第2エッジ83’は、前記ロックエッジ35に隣り合うロック凹部38を備える、実施形態15に記載のセット。
【0155】
17.前記ロック凹部38は、前記ロックエッジ35に隣り合う第1凹部面96と、第2凹部面98とを備え、前記第1凹部面96は、前記可撓性舌部30の中心線96に対して鋭角94に延びる、実施形態16に記載のセット。
【0156】
18.前記第1パネル1は、前記第2パネル1’の前記第3エッジ5aが前記第1パネル1の前記第3エッジ5aに対して相対的に変位Rする場合に、前記第2パネル1’の前記第3エッジ5bの最外部分と平行である軸71の周りに曲がるように構成される、先行する実施形態のいずれか1つに記載のセット。
【0157】
19.前記パネルの厚さは約3mm~約15mmの範囲にあり、好ましくは約4mm~約8mmの範囲である、先行する実施形態のいずれか1つに記載のセット。
【0158】
20.前記メカニカルロック装置は、前記第1方向D1に対して垂直な第2方向D2にロックするために、前記第1エッジ4a又は反対側の前記第2エッジ4bにおいて、前記第1エッジ4a又は前記第2エッジ4bの他方において第1ロック溝14と協働するように構成される第1ロック要素8が設けられる第1ロックストリップ6を備える、先行する実施形態のいずれか1つに記載のセット。
【0159】
21.前記メカニカルロック装置は、前記第1方向D1に垂直な第3方向D3におけるロックのために、前記第3エッジ5a又は前記第4エッジ5bにおいて、隣り合う第3パネル1’’の前記第3エッジ5a又は前記第4エッジ5bの他方において第2ロック溝24と協働するように構成される第2ロック要素18が設けられる第2ロックストリップ16を備える、先行する実施形態のいずれか1つに記載のセット。
【0160】
22.前記第3エッジ及び前記第4エッジにおける前記メカニカルロック装置は、角度運動による組立及び/又は分解のために構成されており、前記第3エッジ5a又は前記第4エッジ5bにおける舌部13は、前記第3エッジ5a又は前記第4エッジ5bの他方における舌部溝2に位置する、実施形態21に記載のセット。
【0161】
23.ビルディングパネルなどのパネルのセットを分解するための方法であって、前記パネルは第1パネル1及び第2パネル1’を含み、前記第1パネル1及び前記第2パネル1’の各々は、主面17、17’、第1エッジ4a、反対側の第2エッジ4b、前記第1エッジ4aに隣り合って随意的に垂直な第3エッジ5a、及び前記第3エッジ5aと反対側の第4エッジ5bを備え、前記セットは、前記第1パネルの前記第1エッジを前記第2パネルの前記第2エッジに対して継ぎ目Jにおいてロックするように構成されるメカニカルロック装置を備え、前記ロック装置は可撓性舌部30を備え、当該可撓性舌部30は、前記第1パネルの前記第1エッジ4aにおける挿入溝40及び前記第2パネル4bの前記第2エッジ4bにおける舌部溝20に位置し、前記可撓性舌部30は細長い形状であり、前記長さ方向は前記第1エッジ4aと平行であり、前記可撓性舌部は、前記可撓性舌部30の第1エッジ部分31と第2エッジ部分36との間に中央部分32を含み、前記中央部分32は、前記第1パネル1及び前記第2パネル1’のロック位置において、前記主面に対して垂直である第1方向D1における前記第1エッジ及び前記第2エッジのロックのために、前記舌部溝20と協働するように構成され、前記方法は、
・ 前記第1パネルの前記第1エッジ4aに隣り合って及び前記第3エッジ5aに隣り合って力P’を加えること、
・ 随意的に、前記第2パネル1’の前記第2エッジ4bと隣り合って及び前記第3エッジ5aに隣り合って別の力Pを加えること、
・ それによって前記第1エッジ部分31を前記挿入溝40の底面43に向けて変位させること、及び
・ 前記第2パネル1’の前記第3エッジ5aを前記第1パネル1の前記第3エッジ5aに対して相対的に変位させるRことによって、前記第1パネル1から前記第2パネル1’を分解すること、
を含む。
【0162】
24.前記方法は、前記第2パネル1’の前記第3エッジ5aを前記第1パネル1の前記第3エッジ5aに対して相対的に変位させるRことを更に含み、それによって、前記メカニカルロック装置がロック解除されるように、前記中央部分32を前記挿入溝40の前記底面43に向かって変位させる、実施形態23に記載の方法。
【0163】
25.前記力P’及び前記別の力Pを同時に加えること、又は、前記力P’及び前記別の力Pを交互に加えることを含む、実施形態23又は24に記載の方法。
【0164】
26.前記力P’及び前記別の力Pを2回以上加えることを含む、実施形態23~25のいずれか1つに記載の方法。
【0165】
27.前記第1パネル及び前記第2パネルが本質的に同一である、実施形態23~26のいずれか1つに記載の方法。
【0166】
28.前記力P’及び前記別の力Pが、前記第1方向D1とは反対の方向に加えられる、実施形態23~27のいずれか1つに記載の方法。
【0167】
29.前記力P’が、前記継ぎ目Jから距離77をおいて且つ前記第1パネル1の前記第3エッジ5bの上側且つ最外部分から距離78をおいて加えられる、実施形態23~28のいずれか1つに記載の方法。
【0168】
30.前記力P’が、前記継ぎ目Jから距離75をおいて且つ前記第2パネル1の前記第3エッジ5bの上側且つ最外部分から距離76をおいて加えられる、実施形態23~29のいずれか1つに記載の方法。
【0169】
31.前記第1パネル1は、前記力P’が加えられる場合に前記第1パネルの前記第1エッジ4bの最外部分に平行である軸74の周りに曲がるように構成され、及び/又は、前記第2パネル1’は、前記力P’が加えられる場合に前記第2パネルの前記第1エッジ4bの最外部分に平行である軸72の周りに曲がるように構成される、実施形態23~30のいずれか1つに記載の方法。
【0170】
32.前記第1パネル1は、第2パネル1’の前記第3エッジ5aが前記第1パネル1の前記第3エッジ5aに対して相対的に変位Rした場合に、前記第2パネル1’の前記第3エッジ5bの最外部分に平行である軸71の周りに曲がるように構成される、実施形態23~31のいずれか1つに記載の方法。
【0171】
発明概念が詳細に説明され示されたが、それは実例であり例に過ぎず、限定するものとして受けた止められるものではないことが明確に理解され、本発明概念の精神及び範囲は添付の特許請求の範囲の用語によってのみ限定される。
図1A
図1B
図1C
図1D
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図5A
図5B
図6A
図6B
図7
図8A
図8B
図9A
図9B
図9C
図9D
図9E
図9F
図10A
図10B
図10C
図10D
図10E
図10F
図11A
図11B
図11C
図11D
図11E
図11F
図12A
図12B
図12C
図12D
図12E
図12F
図13
図14A
図14B
図14C
図14D
図15A
図15B
図16A
図16B
図17A
図17B
【国際調査報告】