(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-18
(54)【発明の名称】自動車用途の為の電動駆動装置
(51)【国際特許分類】
F16H 33/02 20060101AFI20240311BHJP
E05B 81/14 20140101ALI20240311BHJP
E05B 81/32 20140101ALI20240311BHJP
【FI】
F16H33/02 B
E05B81/14
E05B81/32
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023556813
(86)(22)【出願日】2022-03-07
(85)【翻訳文提出日】2023-10-23
(86)【国際出願番号】 DE2022100176
(87)【国際公開番号】W WO2022194327
(87)【国際公開日】2022-09-22
(31)【優先権主張番号】102021106210.1
(32)【優先日】2021-03-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510222604
【氏名又は名称】キーケルト アクツィーエンゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】スゼジェニー, ピーター
(72)【発明者】
【氏名】イナン, オマー
(72)【発明者】
【氏名】ショルツ, マイケル
(72)【発明者】
【氏名】シファー, ホルガー
【テーマコード(参考)】
2E250
【Fターム(参考)】
2E250AA21
2E250HH01
2E250JJ41
2E250LL01
2E250PP04
2E250PP05
2E250RR11
(57)【要約】
本発明の主題は、自動車用途(特に自動車ロックの為の用途、更に、自動車ロック内の用途)の為の電動駆動装置である。このために、駆動装置は、電気モータ(4)と、電気モータ(4)によって作動可能で軸(7)を中心に回転可能な駆動ディスク(6)と、駆動装置に割り当てられた少なくとも1つのバネ(9)とを備える。バネ(9)は、本発明の範囲内で駆動装置を補助する力を駆動ディスク(6)に伝える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車用途、特に自動車ロック用及び自動車用ロック内の用途のための電動駆動装置において、
電気モータ(4)と、駆動ディスク(6)と、少なくとも一つのバネ(9)とを備え、前記駆動ディスク(6)は、前記電気モータ(4)によって作動可能であり、軸(7)を中心に回転可能であり、前記バネ(9)は、前記駆動装置に機能的に割り当てられる、電動駆動装置であって、
前記駆動装置を補助する力を前記駆動ディスク(6)に伝達することを特徴とする、駆動装置。
【請求項2】
前記バネ(9)は、脚バネ(9)として設計され、前記脚バネ(9)は、巻回部分(9a)を介して、たとえば、ピン(11)に固定され、一方の駆動脚部(9b)を介して、前記駆動ディスク(6)上の外形部(10)と相互作用することを特徴とする、請求項1に記載の駆動装置。
【請求項3】
前記脚バネ(9)の他方の固定脚部(9c)は、ストッパ(13)に寄りかかることを特徴とする、請求項2に記載の駆動装置。
【請求項4】
駆動脚部(9b)は、前記外形部(10)と接触して、前記駆動装置を補助するために前記固定脚部(9c)に対して次第に広がっていることを特徴とする、請求項2又は3に記載の駆動装置。
【請求項5】
前記駆動ディスク(6)は、前記軸(7)を中心点とする円形に設計され、前記外形部(10)は同心円状に弧状に延びていることを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の駆動装置。
【請求項6】
前記駆動脚部(9b)は、前記駆動ディスク(6)上のカム(16)と相互作用して位置決めする拡張アーム(9b’)を装備していることを特徴とする、請求項2~5のいずれか一項に記載の駆動装置。
【請求項7】
拡張アーム(9b’)は、前記カム(16)の周りに係合するラッチ外形部(15)を有することを特徴とする、請求項6に記載の駆動装置。
【請求項8】
前記カム(16)は、前記駆動ディスク(6)が所定の位置、たとえば、その最終位置(E)に位置すると同時に、前記ラッチ外形部(15)に係合することを特徴とする、請求項7に記載の駆動装置。
【請求項9】
前記電気モータ(4)に印加された電流は、前記バネ(9)によって蓄積された力の関数として検出されることを特徴とする、請求項1~8のいずれか一項に記載の駆動装置。
【請求項10】
前記電気モータ(4)が消費する電流と、必要に応じて前記バネ(9)の力との関数として、前記駆動ディスク(6)の位置を制御する制御ユニット(17)を備えることを特徴とする、請求項1~9のいずれか一項に記載の駆動装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本発明は、自動車の用途、特に自動車ロックの用途および自動車のロックにおける電動駆動装置であって、電気モータを有し、さらに、電気モータによって作動可能であり、軸を中心に回転可能であり、かつ少なくとも一つのバネが駆動装置に割り当てられた駆動ディスクを備える電動駆動装置に関する。駆動装置は、当該自動車ロック用の開放駆動装置であることが好ましい。
【0002】
[0002]自動車用途の電動駆動装置は、典型的には、たとえば、12V、24Vまたは更に48Vの低いDC電圧で作動される。このため、たとえば、電動駆動装置を介して機能ユニットを制御するために、電気モータによって生み出せる駆動電力レベルが制限される。これらの機能ユニットは、一般に、電動駆動装置が窓リフト駆動装置として設計されている場合、窓ガラスとすることができる。他の用途および設計ももちろん考えられる。これにより、シートやミラー等の調整を行うことができる。
【0003】
[0003]最も特に好ましくは、このような電動駆動装置は自動車ロックの為に使用され、かつ自動車ロック内で使用される。この場合、個々のレバーなどの機能ユニットが駆動ディスクによって移動される。このようにして、「施錠」、「盗難プルーフ」または「チャイルドプルーフ」などの異なる機能位置を選択することができる。さらに、このような電動駆動装置は、自動車ロックの内部における開放駆動装置として有利に使用される。この場合、電動駆動装置または開放駆動装置は、キャッチ部及び爪部からなるロック機構の構成要素としての爪部に間接的または直接的に作用し、爪部が確実にキャッチとの係合部から持ち上げられるようにする。
【0004】
[0004]これは、駆動ディスクが直接爪部に作用して、爪部をキャッチ部との係合部から持ち上げるという点で、直接行うことができる。しかしながら、一般的には、間接的な介入、すなわち、駆動ディスクが、挿入された解除レバーを介して、爪部に対して開放方向に動作するような介入が観察される。後者の用途において、開放処理中に存在し、克服しなければならないドア密封圧力に適合し、克服するために、高いトルクが必要とされることがある。このため、高速走行する電気モータの出力シャフトの回転運動は、一般に1以上の割合で変換される。駆動ディスクも変換に寄与する。
【0005】
[0005]このような電動駆動装置は、実用新案DE 20 2012 001 961 U1において、限定的な方法ではなく、実施例として説明され、提示される。通常の動作において、電気駆動装置は、キャッチ部及び爪部からなるロック機構に作用して電気的な開放を生み出す。さらに、ロック機構の機械的な開放も、少なくとも緊急動作中に設けられる。このため、駆動ディスクには戻しバネが設けられている。戻しバネは、解除レバーを適用した後に電気駆動装置が中立位置に戻ることを保証する。この目的のために、バネは中心0のバネである。
【0006】
[0006]DE 20 2012 012 799 U1に記載され、提示されている他の同様に設計された電動駆動装置において、第1の戻しバネ、第2の戻しバネおよび更に第3の戻しバネが同様に実現される。この場合も、電動駆動装置の可動域(excursion)または移動の後、戻しバネは、電動駆動装置がその初期位置または中立位置に戻ることを保証する。
【0007】
[0007]EP 0 198 509 A1 A1による電気機械式作動装置にも適用する。この場合にも、駆動ホィールは、電気モータによって駆動される歯車と駆動ホィールとを特定の角度位置に戻すトルクバネを備える。
【0008】
[0008]基本的に、先行技術は、電動駆動装置によって個々の機能ユニットに作用し、それを中立位置または初期位置に戻すための関連するバネを提供することが必要な場合に、成功していることが証明されている。開放駆動装置の場合、機能ユニットは、ロック機構の爪部または爪部自体に働く解除レバーである。しかしながら、実際には、たとえば、電気的な開放中に克服されるべき力が処理の開始時に強過ぎて、電動駆動装置が過大な応力を受けるか、または対応するトルク伝達のために膨張的で高価な伝達装置が必要とされる状況がある。他の場合、そのような増大する力は、たとえば、ゴムシールの硬化、摩擦の増大などに関連して、閉鎖力の経年変化に関連した変化によって引き起こされ得る。本発明は、このための救済手段を提供することを目的とする。
【0009】
【概要】
【0010】
[0009]本発明は、自動車用途のための、そのような電動駆動装置を更に開発するという技術的課題に基づき、設計または経年変化の結果として存在する力を、機能要素または機能ユニットが作動されたときに構造的に単純な方法で克服することができるようにする。
【0011】
[0010]この技術的課題を解決するために、本発明は、一般的な電動駆動装置の場合に、バネが駆動ディスクに力を伝達して駆動装置を補助することを提案する。この目的のために、バネは有利には脚バネとして設計される。さらに、設計は、通常、問題の脚バネがその巻回部分によって、たとえば、ピンに固定的に連結されるようなものである。さらに、脚バネは、駆動ディスク上に外形部を有する一方の駆動脚部と相互作用する。これに対して、脚バネの他方の脚部または固定脚部は、ストッパに寄りかかっている。
【0012】
[0011]このようにして、駆動装置を助けるために、駆動脚部は、駆動ディスクの外形部と接触して、固定脚部に対して更に広がることができる。本発明によれば、固定脚部に対する駆動脚部のそのような広がりは、駆動ディスクが機能要素または機能ユニットに間接的または直接的に作用する場合に観察され、使用される。自動車用途の電動駆動装置が自動車ロック用電動開放駆動装置である場合、開放処理は、自動車ロックのロック機構の爪部上で間接的または直接的に動作する駆動ディスクに対応する。駆動ディスクによって、爪部は、自動車ロックのロック機構の閉鎖位置にあるキャッチ部とのラッチ係合部から持ち上げられ、その結果、(バネ補助の)キャッチ部を旋回して開放し、前に捕捉されたロックボルトを解除することができる。
【0013】
[0012]いずれにしても、本発明によれば、電動駆動装置のこの開放処理は、先に張力が加えられた脚バネの力によって補助される。これは、前記開放処理および/または機能要素または機能ユニットとしての爪部の間接的または直接的な負荷が、一般に、駆動ディスクの特定の(時計回りまたは反時計回り)回転運動に対応するためである。ロック機構を開放するための駆動ディスクのこの運動は、次に、本発明に従って、脚バネが初期位置または中立位置で引っ張られ、開放処理中に、その蓄積されたバネエネルギを駆動ディスクに与えることによって機械的に補助され、このようにして、更にバネエネルギを用いて電動作動運動を補助する。実際、この処理において、駆動ディスクの外形部に寄りかかっている駆動脚部は、静止固定脚部に対して次第に広がっていく。
【0014】
[0013]このようにして、電動駆動装置によって、そして自動車用ロックのための開放駆動の実施例において、任意のドアシール圧力を、特に構造的に単純な方法で、特に費用効果の高い設計で、有利に克服することができる。この場合、本発明によるアプローチは、高いドアシール負荷を克服するために適しているだけでなく、電動駆動装置が機能要素または機能ユニットを作動させるときに電動駆動装置を補助するために非常に一般的に使用することができる。これは、バネを介して追加的に配送されるバネエネルギまたは張力エネルギが、たとえば、以前に可能であったよりも低い出力定格を有する電気モータを設計することを可能にするためである。同様に、電気モータと駆動ディスクまたは作動された機能要素または機能ユニットとの間に精巧で挿入されるギアを省略することができる。その結果、設計およびコストの支出が更に削減される。
【0015】
[0014]この時点で提供されるバネは、上述のように、駆動ディスクの初期開始位置および/または初期位置または中立位置で既に張力がかけられており、これにより、上述の開放処理において、このようにして解除された張力エネルギまたはバネエネルギを有利に使用して、駆動ディスクの回転運動を機械的に支持することができる。中立位置および/または初期位置でバネに張力がかけられた状態にするために、バネは、その伸長位置から初期位置または中立位置へ進む電動駆動装置の各々の戻りの間に(再び)張力がかけられる。これが問題なく可能であるのは、前記戻りの間は、通常、ドアシール力またはドア閉鎖力を克服する必要がないからである。代わりに、関連する自動車ドアの閉鎖動作は、ユーザによって手動で実行されるか、または追加的に設けられた閉鎖駆動手段によって実施例で説明された開放駆動装置とは独立して行われる。
【0016】
[0015]いずれの場合にも、機械力アキュムレータは、駆動装置に機能的に割り当てられた少なくとも1つのバネとして利用可能であり、このバネは、電動駆動装置の初期位置または中立位置から開始して、機能要素または機能ユニットが作動されるときに解除された張力エネルギまたはバネエネルギによって電動駆動装置によって提供されるエネルギを支持する。このような設計は、顕著な利点がそれによって観察されるように、構造に関して特に単純な方法で実現および実施することができる。
【0017】
[0016]実際、設計は、駆動ディスクが、その回転運動の軸を中心点として、円形に設計されるように選択される。対照的に、脚バネの駆動脚部の接触について既に述べた外形部は、軸に対して同心であると共に、弧状であり、即ち、特定の限定された角度にわたって見た場合である。
【0018】
[0017]加えて、駆動脚部は有利には拡張アームを備えている。拡張アームは、駆動ディスク上に付加的に設けられたカムと相互作用して、駆動ディスクを位置決めすることができる。この場合、駆動ディスク上の外形部に加えてカムを実現するのが一般的である。カムは、その後、たとえば、駆動脚部の拡張アーム内の凸部または凹部と相互作用することができる。カムが駆動脚部の拡張アーム上の当該凸部または凹部に入るとすぐに、駆動ディスクは、それによって所望の位置に一時的に固定される。その結果、たとえば、駆動ディスクの最終位置や、前述した駆動ディスクの中立位置や初期位置を機械的に予め定めておくことができる。この状況において、拡張アームの凸部または凹部は、カムと重複するラッチ外形部として機能する。その結果、カムは、駆動ディスクが所定の位置、たとえば、最終位置および/または初期位置または中立位置に達するとすぐに、ラッチ外形部に係合する。
【0019】
[0018]当該カムおよび外形部は、一般に、駆動ディスク上に一体的に形成される。このような実施形態において、駆動ディスクがプラスチックで作られている場合に特に推奨される。もちろん、金属、たとえば、アルミニウム、スチールまたは真鍮で作られた実施形態も考えられる。加えて、外形部およびカムの両方が一般に駆動ディスクの下面に配置されるように設計が選択されることが多い。これに対して、駆動ディスクの反対側の上側には、たとえば、作動外形部が設けられており、これにより、駆動ディスクは、開放駆動装置の実施例において、キャッチ部及び爪部からなるロック機構を開放するために、爪部に間接的または直接的に動作する。この設計の結果として、一方では、機能要素または機能ユニットを作動させるための作動外形部、他方では、バネおよびカムと相互作用する外形部を、互いに独立して設計することができる。さらに、当該外形部は、特に単純かつ費用効果的な方法で、すなわち、それらが駆動ディスク上に有利に成形されることによって実現することができる。
【0020】
[0019]さらに有利な実施形態によれば、モータに印加される電流は、バネによって蓄積される(補助)力の関数として検出することができる。すなわち、この場合には、一般に制御ユニットが設けられており、この制御ユニットによって、一方では、電動駆動装置が作動され、他方では、モータに印加される電流を評価する。このため、電気モータの消費電流を検出する制御ユニットにより、電気モータの電源ラインに別途設けられたセンサを評価することができる。
【0021】
[0020]しかしながら、一般に、制御ユニットは、電気モータを作動させるために使用される消費電流が前記制御ユニットによって検出され得るように、電気モータが直接作動されることを確実にする。このようにして、駆動ディスクの可能な中間停止のための実質的に任意の所望の位置を実現し、実施することができる。これは、駆動ディスクによるバネの張力に依存して、バネが駆動ディスクの回転運動の機械的支持を保証し、その結果、消費電流が減少するか、または電気モータに加えられる消費電流がバネの張力付加中に反対方向に増加するかのいずれかである。
【0022】
[0021]電気モータの電流消費に対するこれらの異なる値は、駆動ディスクの異なる位置または回転位置に関連付けることができる。加えて、対応する較正が考えられるが、この較正において、電流消費の各値が駆動ディスクの回転運動の特定角度に関連付けられる。その結果、駆動ディスクの関連する(回転角度)位置は、電気モータのための制御ユニットによって測定された電流消費から最終的に推論することができる。次に、この特定表示の位置を本発明に従って使用して、電気モータが受け取る電流と、場合によってはバネの力との関数として、制御ユニットが駆動ディスクを制御するという効果を得ることができる。その結果、原則として、駆動ディスクの任意の数の位置が、電気モータの電流消費を介して特定できる。制御ディスクの所望の位置に対応する電気モータの電流消費に対する対応する電流値が制御ユニットによって検出されるとすぐに、制御ユニットは、たとえば、電気モータがオフに切り換えられ、その結果、駆動ディスクが所定の位置をとり維持することを確実にする。この場合、質量慣性による駆動ディスクの遅れの可能性も考慮に入れることができる。
【0023】
[0022]その結果、駆動ディスクを基本位置、すなわち、ベース位置および/または初期位置および中立位置および端部位置に移動させることができ、一方または両方の位置を有利に機械的に固定すること、すなわち、駆動脚部の拡張アームにおけるラッチ外形部と駆動ディスク上のカムとの間の相互作用によって固定することができる。しかしながら、本発明によれば、駆動ディスクの実質的に任意の中間位置を、消費電流と駆動ディスクの角度位置との間の関係を介して再現性よく選択することができる。これは、たとえば、自動車ロックの内部で電動駆動装置が使用される場合に特に重要かつ有利であり、たとえば「盗難防止」、「チャイルドプルーフ」または「施錠」等のような補助によって異なる機能位置を表すことができる。その結果、それぞれの場合に必要であり、通常は別個に要求される関連する作動外形部を、それぞれの場合に関連するレバーと係合させることができる。
【0024】
[0023]その結果、構造的に特に単純で費用効果の高い電動駆動装置が自動車用途に提供される。これは、電動駆動装置が、その初期位置で張力がかけられるバネを使用し、その結果、機能要素または機能ユニットが、初期位置から開始して作動されるとき、バネは、その蓄積されたバネエネルギを更に出力し、従って、駆動ディスクの駆動運動を補助するためである。さらに、電気モータによって消費される電流と駆動ディスクの関連する(角度のある)位置との間の相関を使用して、駆動ディスクの実質的に任意の位置で中間停止を実現することができる。ここに本質的な利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0025】
[0024]以下、1つの例示的な実施形態のみを示す図面を参照して、より詳細に本発明を説明する。
【
図1】
図1は、開放処理中の本発明による電動駆動装置を示す。
【
図2】
図2は、開放処理中の本発明による電動駆動装置を示す。
【詳細な説明】
【0026】
[0025]図は自動車用途の電動駆動ユニットを示す。本実施形態において、電動駆動装置は、
図1にその主要な構成要素を示して再現された自動車ロック用開放駆動装置である。実際、問題の自動車ロックのロック機構1、2は、自動車のドアロックであるか又は自動車のドアロックでもよいが、この点および正面図において見ることができる。ロック機構1,2は、キャッチ部1と爪部2とから構成されている。
【0027】
[0026]さらに、解除レバー3も実現され、これにより、爪部2を、(図示されたロック機構1、2の閉鎖位置において)キャッチ部1とのロック係合部から持ち上げることができる。この目的のために、解除レバー3は、その軸を中心に時計回りに運動し、
図1に示されるロック機構1、2の閉鎖位置において、それによって、爪部2は、キャッチ部1とのラッチ係合部から反時計回りに持ち上げられる。その結果、キャッチ部1は、バネで補助されて開放、すなわち、時計回り方向に開放し、図面に示されている以前に拘束されていたロックボルトを解除する。その結果、関連する自動車ドアを直接開放することができる。
【0028】
[0027]電動駆動装置は、ロック機構1、2を開放し、さらに/または、解除レバー3を機能要素または機能ユニットとして作動させるように設けられ、設計される。電動駆動装置は、電気モータ4を備える。電動モータ4は、その出力シャフト上に出力ウォーム5を有しており、この出力ウォーム5は、駆動ウォーム6の歯部に係合して、
図1の両矢印で示すように、シャフト7を中心に時計方向および反時計方向に回転させることによって、駆動ディスク6と相互作用する。
【0029】
[0028]駆動ディスク6の上側には作動外形部8が設けられており、解除レバー3を反時計回り方向に旋回させてロック機構1、2を開放するように設計されている。これは、正面図または駆動ディスク6の上側を見たときの駆動ディスク6の時計回りの運動に対応する。
【0030】
[0029]対照的に、
図1に同様に示されている駆動ディスク6の反対の下側には、一方では、電動駆動装置に割り当てられたバネ9が備えられ、他方では、駆動ディスク6上に外形部10が備えられる。従って、駆動ディスク6の上側に対して時計回り方向への駆動ディスク6の開放運動は、駆動ディスク6の下側から見て、駆動ディスク6がその軸7を中心に反時計回り運動を行うことに対応する。実際、バネ9は、駆動装置を支持する力を駆動ディスク6に伝達するように設計されている。
【0031】
[0030]本実施形態において、バネ9は脚バネとして設計されている。この目的のために、バネ9は、ピン11に固定的に連結される巻回部分9aを有する。本実施形態によれば、ピン11は、自動車ロック用ハウジング12に連結されている。
【0032】
[0031]脚バネ9は、巻回部分9aに加えて、2本の脚部9b,9cを有している。脚部9bは、先に説明した駆動ディスク6上(その下面)の外形部10と相互作用する駆動脚部9bである。これに対して、他方の脚部9cは、脚バネ9の固定脚部9cとして形成され、ストッパ13に寄りかかっている。ストッパ13は、ピン11と同様に、(プラスチック製)ロックハウジング12に(一体に)連結されている。
【0033】
[0032]バネおよび/または脚バネ9の駆動脚部9bは、開放処理中に、電動駆動装置または駆動ディスク6への補助を確実にする。駆動ディスク6の開放処理は、
図1および
図2を順に観察することによって理解できるように、軸7に対して反時計回り方向に駆動ディスク6を運動させること、および底面図または駆動ディスク6の下側の図に対応する。
【0034】
[0033]この開放処理中、バネまたは脚バネ9の駆動脚部9bは、駆動ディスク6の外形部10に寄りかかり、開放処理中、静止固定脚部9cに対して次第に広がる。これは、バネ9が
図1に示す初期位置Gまたは中立位置で張力を受けているためである。バネ9の張力は、駆動脚部9bと固定脚部9cとの間の比較的小さな角度α(本実施形態では約40~50度)によって反映される。
図1から
図2への移行中の開放処理の過程で、駆動脚部9bは、次に、
図2および
図3に示す駆動ディスク6の端部位置Eがほぼ存在し、観察されるまで、固定脚部9cに対して広がる。2つの脚部9b、9cは、約110 ~120°の角度αを形成する。この場合、バネまたは脚バネ9は弛緩されているので、このようにして解除されたバネエネルギまたは張力エネルギを使用して、駆動ディスク6の運動、ひいては駆動装置全体の運動を補助することができる。
【0035】
[0034]駆動脚部9bが固定脚部9cから離れて拡がり、駆動ディスク6が
図2および
図3に示す端部位置Eに到達するとすぐに、駆動脚部9bは更なるストッパ14に向かって移動する。ストッパ13およびピン11と同様に、これは一般にロックハウジング12に一体的に連結されている。これに対応して、ストッパ14はプラスチックで作られている。
【0036】
[0035]
図3によると、終了位置Eから出発して、
図3から
図4への移行における戻り中に、駆動ディスク6は、次に、
図3から
図4への移行中に、
図1および
図2の下側から見て反時計回り方向の開放運動と反対方向の時計回り運動を行う。この過程で、駆動脚部9bが、外形部10に当接する固定脚部9cに向かってますます移動するので、バネね9または脚バネはますます張力がかけられ、バネ9は必要な張力エネルギを獲得する。
【0037】
[0036]これらの図を総合すると、駆動ディスク6は、軸7を中心点とする円形状であることが分かる。加えて、バネ9と相互作用する外形部10は、それに比べて同心であり、円弧状の設計である。すなわち、外形部10を画定する円弧は、その径方向の拡張の中心点として軸7を使用する。
図5は、駆動脚部9bが拡張アーム9b’を備えた変形例である。拡張アーム9b’は、当該拡張アーム9b’の凸部または凹部として設計されたラッチ外形部15を有する。加えて、駆動ディスク6の下側にはカム16が設けられて実現されており、カム16は、駆動ディスク6が対応する位置をとるとすぐにラッチ外形部15に係合する。例示的な実施形態によれば、ラッチ外形部15とカム16との間の相互作用は、駆動ディスク6が
図5に示される端部位置Eをとった直後に生じる。駆動脚部9bもまたストッパ14に寄りかかっている。原理的には、ラッチ外形部15とカム16との間の前述の相互作用も存在することができ、駆動ディスク6の任意の他の位置で実現することができる。
【0038】
[0037]最後に、
図6および
図7による更なる第3の例示的な実施形態において、制御ユニット17が設けられ、これにより、電気モータ4、したがって電動駆動装置全体が作動され、エネルギが供給される。次いで、制御ユニット17は、電気モータ4に印加された電流を検出することができる。このため、電動モータ4の消費電流を直接測定したり、図示しないセンサによって検出したりすることができる。電気モータ4によって消費され、それに印加される電流は、次に、バネ9によって蓄積される力に依存する。
【0039】
[0038]
図7には、対応する図式的依存性が示されている。ここで、電気モータ4によって消費される電流は、駆動ディスク6によって移動される経路に関連して示され、駆動ディスク6の、その軸7を中心とした関連する旋回角度で明示されている。駆動ディスク6の初期位置Gと最終位置Eとの間に、問題の旋回角度および/または角度が示され、再現される。バネ9は初期位置Gの方向に引っ張られているので、電動モータ4の消費電流は初期位置またはベース位置Gの方向に増加している。それに対して、端部位置Eの方向において、電流消費は、この方向においてバネ9が駆動ディスク6、したがって、全体の電動駆動装置の運動を補助しているので、減少している。
【0040】
[0039]
図7に非常に一般的に示されているように、電気モータ4によって消費される電流の位置依存性に基づいて、制御ユニット17は、電気モータ4によって消費される電流の関数として、正確に駆動ディスク6の位置を制御する可能性がある。すなわち、
図7に模式的に示す制御ユニット17に、たとえば、較正処理によって、初期位置Gと最終位置Eとの間で、一方では電動モータ4の消費電流と、他方では駆動ディスク6の角度位置との依存性を記憶しておけば、電動モータ4の消費電流の値を、初期位置Gと最終位置Eとの間で駆動ディスク6の対応する角度位置で識別することができる。その結果、制御ユニット17を介して電動モータ4の消費電流を検出し、所望の角度位置に到達したときに電動モータ4へのエネルギの供給を停止することにより、初期位置Gから終了位置Eまでの実用的な任意の角度位置に駆動ディスク6を移動させることができる。
【0041】
[0040]もちろん、質量慣性による電動駆動装置の遅れを加味することも可能である。この遅れは、軸7を中心とした回転運動中の駆動ディスク6の補足的な移動経路または追加的に横断される角度に対応してもよく、所望の角度位置に到達する前に電気モータ4が停止されるように、すなわち、遅れに対応する角度量だけ減少されるように、制御ユニット17によって考慮されてもよい。たとえば、駆動ディスク6の20°の角度位置に5°の遅れで到達しようとすると、制御ユニット17は、角度位置15°に到達したときに電動モータ4を確実にオフにする。いずれにしても、これにより、電動駆動装置および/またはその回転可能な駆動ディスク6を所定の所望の位置に移動させることができる。
【0042】
これは、たとえば、電動駆動装置によって「盗難防止」、「チャイルドプルーフ」または「施錠」などの機能的位置を達成および実現することができるようにするために、実施例例の自動車ロック内の異なる機能的位置の作動に不可欠である。
【符号の説明】
【0043】
1, 2…ロック機構、
3…解除レバー、
4…電気モータ、
5…出力ウォーム、
6…駆動ディスク、
7…軸、
8…作動外形部、
9…バネ又は脚バネ、
9a…巻回区分、
9b…駆動脚部
9’…拡張アーム、
10…外形部、
11…ピン、
12…ロック用ハウジング、
13…ストッパ、
14…ストッパ、
15…ラッチ外形部、
16…カム、
17…制御ユニット。
【手続補正書】
【提出日】2023-11-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車用途、特に自動車ロック用及び自動車用ロック内の用途のための電動駆動装置において、
電気モータ(4)と、駆動ディスク(6)と、少なくとも一つのバネ(9)とを備え、前記駆動ディスク(6)は、前記電気モータ(4)によって作動可能であり、軸(7)を中心に回転可能であり、前記バネ(9)は、前記駆動装置に機能的に割り当てられる、電動駆動装置であって、
前記駆動装置を補助する力を前記駆動ディスク(6)に伝達
し、前記バネ(9)は、脚バネ(9)として設計され、前記脚バネ(9)は、巻回部分(9a)を介して、たとえば、ピン(11)に固定され、一方の駆動脚部(9b)を介して、前記駆動ディスク(6)上の外形部(10)と相互作用することを特徴とする、駆動装置。
【請求項2】
前記脚バネ(9)の他方の固定脚部(9c)は、ストッパ(13)に寄りかかることを特徴とする、請求項
1に記載の駆動装置。
【請求項3】
駆動脚部(9b)は、前記外形部(10)と接触して、前記駆動装置を補助するために前記固定脚部(9c)に対して次第に広がっていることを特徴とする、請求項
1又は2に記載の駆動装置。
【請求項4】
前記駆動ディスク(6)は、前記軸(7)を中心点とする円形に設計され、前記外形部(10)は同心円状に弧状に延びていることを特徴とする、請求項
1~3のいずれか一項に記載の駆動装置。
【請求項5】
前記駆動脚部(9b)は、前記駆動ディスク(6)上のカム(16)と相互作用して位置決めする拡張アーム(9b’)を装備していることを特徴とする、請求項
1~4のいずれか一項に記載の駆動装置。
【請求項6】
拡張アーム(9b’)は、前記カム(16)の周りに係合するラッチ外形部(15)を有することを特徴とする、請求項
5に記載の駆動装置。
【請求項7】
前記カム(16)は、前記駆動ディスク(6)が所定の位置、たとえば、その最終位置(E)に位置すると同時に、前記ラッチ外形部(15)に係合することを特徴とする、請求項
6に記載の駆動装置。
【請求項8】
前記電気モータ(4)に印加された電流は、前記バネ(9)によって蓄積された力の関数として検出されることを特徴とする、請求項
1~7のいずれか一項に記載の駆動装置。
【請求項9】
前記電気モータ(4)が消費する電流と、必要に応じて前記バネ(9)の力との関数として、前記駆動ディスク(6)の位置を制御する制御ユニット(17)を備えることを特徴とする、請求項
1~8のいずれか一項に記載の駆動装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本発明は、自動車の用途、特に自動車ロックの用途および自動車のロックにおける電動駆動装置であって、電気モータを有し、さらに、電気モータによって作動可能であり、軸を中心に回転可能であり、かつ少なくとも一つのバネが駆動装置に割り当てられた駆動ディスクを備える電動駆動装置に関する。駆動装置は、当該自動車ロック用の開放駆動装置であることが好ましい。
【0002】
[0002]自動車用途の電動駆動装置は、典型的には、たとえば、12V、24Vまたは更に48Vの低いDC電圧で作動される。このため、たとえば、電動駆動装置を介して機能ユニットを制御するために、電気モータによって生み出せる駆動電力レベルが制限される。これらの機能ユニットは、一般に、電動駆動装置が窓リフト駆動装置として設計されている場合、窓ガラスとすることができる。他の用途および設計ももちろん考えられる。これにより、シートやミラー等の調整を行うことができる。
【0003】
[0003]最も特に好ましくは、このような電動駆動装置は自動車ロックの為に使用され、かつ自動車ロック内で使用される。この場合、個々のレバーなどの機能ユニットが駆動ディスクによって移動される。このようにして、「施錠」、「盗難プルーフ」または「チャイルドプルーフ」などの異なる機能位置を選択することができる。さらに、このような電動駆動装置は、自動車ロックの内部における開放駆動装置として有利に使用される。この場合、電動駆動装置または開放駆動装置は、キャッチ部及び爪部からなるロック機構の構成要素としての爪部に間接的または直接的に作用し、爪部が確実にキャッチとの係合部から持ち上げられるようにする。
【0004】
[0004]これは、駆動ディスクが直接爪部に作用して、爪部をキャッチ部との係合部から持ち上げるという点で、直接行うことができる。しかしながら、一般的には、間接的な介入、すなわち、駆動ディスクが、挿入された解除レバーを介して、爪部に対して開放方向に動作するような介入が観察される。後者の用途において、開放処理中に存在し、克服しなければならないドア密封圧力に適合し、克服するために、高いトルクが必要とされることがある。このため、高速走行する電気モータの出力シャフトの回転運動は、一般に1以上の割合で変換される。駆動ディスクも変換に寄与する。
【0005】
[0005]このような電動駆動装置は、実用新案DE 20 2012 001 961 U1において、限定的な方法ではなく、実施例として説明され、提示される。通常の動作において、電気駆動装置は、キャッチ部及び爪部からなるロック機構に作用して電気的な開放を生み出す。さらに、ロック機構の機械的な開放も、少なくとも緊急動作中に設けられる。このため、駆動ディスクには戻しバネが設けられている。戻しバネは、解除レバーを適用した後に電気駆動装置が中立位置に戻ることを保証する。この目的のために、バネは中心0のバネである。
【0006】
[0006]DE 20 2012 012 799 U1に記載され、提示されている他の同様に設計された電動駆動装置において、第1の戻しバネ、第2の戻しバネおよび更に第3の戻しバネが同様に実現される。この場合も、電動駆動装置の可動域(excursion)または移動の後、戻しバネは、電動駆動装置がその初期位置または中立位置に戻ることを保証する。
【0007】
[0007]EP 0 198 509 A1 A1による電気機械式作動装置にも適用する。この場合にも、駆動ホィールは、電気モータによって駆動される歯車と駆動ホィールとを特定の角度位置に戻すトルクバネを備える。
【0008】
[0008]DE 199 13 666 A1から、モータによって駆動され、バネが開放方向とは反対の方向にウォームホイールに作用するバネ力を提供するウォームホイールを備えたモータ式開放端自動車ロックが知られている。追加として、開放時にウォームホイールの回転を支持する弾性力貯蔵装置が設けられている。DE 102018 120697 A1から、電動モータを支持するためのバネ支持機構が、支持レバーおよび支持レバーバネと共に知られている。
[0009]基本的に、先行技術は、電動駆動装置によって個々の機能ユニットに作用し、それを中立位置または初期位置に戻すための関連するバネを提供することが必要な場合に、成功していることが証明されている。開放駆動装置の場合、機能ユニットは、ロック機構の爪部または爪部自体に働く解除レバーである。しかしながら、実際には、たとえば、電気的な開放中に克服されるべき力が処理の開始時に強過ぎて、電動駆動装置が過大な応力を受けるか、または対応するトルク伝達のために膨張的で高価な伝達装置が必要とされる状況がある。他の場合、そのような増大する力は、たとえば、ゴムシールの硬化、摩擦の増大などに関連して、閉鎖力の経年変化に関連した変化によって引き起こされ得る。本発明は、このための救済手段を提供することを目的とする。
【0009】
【概要】
【0010】
[0010]本発明は、自動車用途のための、そのような電動駆動装置を更に開発するという技術的課題に基づき、設計または経年変化の結果として存在する力を、機能要素または機能ユニットが作動されたときに構造的に単純な方法で克服することができるようにする。
【0011】
[0011]この技術的課題を解決するために、本発明は、一般的な電動駆動装置の場合に、バネが駆動ディスクに力を伝達して駆動装置を補助することを提案する。この目的のために、バネは有利には脚バネとして設計される。さらに、設計は、通常、問題の脚バネがその巻回部分によって、たとえば、ピンに固定的に連結されるようなものである。さらに、脚バネは、駆動ディスク上に外形部を有する一方の駆動脚部と相互作用する。これに対して、脚バネの他方の脚部または固定脚部は、ストッパに寄りかかっている。
【0012】
[0012]このようにして、駆動装置を助けるために、駆動脚部は、駆動ディスクの外形部と接触して、固定脚部に対して更に広がることができる。本発明によれば、固定脚部に対する駆動脚部のそのような広がりは、駆動ディスクが機能要素または機能ユニットに間接的または直接的に作用する場合に観察され、使用される。自動車用途の電動駆動装置が自動車ロック用電動開放駆動装置である場合、開放処理は、自動車ロックのロック機構の爪部上で間接的または直接的に動作する駆動ディスクに対応する。駆動ディスクによって、爪部は、自動車ロックのロック機構の閉鎖位置にあるキャッチ部とのラッチ係合部から持ち上げられ、その結果、(バネ補助の)キャッチ部を旋回して開放し、前に捕捉されたロックボルトを解除することができる。
【0013】
[0013]いずれにしても、本発明によれば、電動駆動装置のこの開放処理は、先に張力が加えられた脚バネの力によって補助される。これは、前記開放処理および/または機能要素または機能ユニットとしての爪部の間接的または直接的な負荷が、一般に、駆動ディスクの特定の(時計回りまたは反時計回り)回転運動に対応するためである。ロック機構を開放するための駆動ディスクのこの運動は、次に、本発明に従って、脚バネが初期位置または中立位置で引っ張られ、開放処理中に、その蓄積されたバネエネルギを駆動ディスクに与えることによって機械的に補助され、このようにして、更にバネエネルギを用いて電動作動運動を補助する。実際、この処理において、駆動ディスクの外形部に寄りかかっている駆動脚部は、静止固定脚部に対して次第に広がっていく。
【0014】
[0014]このようにして、電動駆動装置によって、そして自動車用ロックのための開放駆動の実施例において、任意のドアシール圧力を、特に構造的に単純な方法で、特に費用効果の高い設計で、有利に克服することができる。この場合、本発明によるアプローチは、高いドアシール負荷を克服するために適しているだけでなく、電動駆動装置が機能要素または機能ユニットを作動させるときに電動駆動装置を補助するために非常に一般的に使用することができる。これは、バネを介して追加的に配送されるバネエネルギまたは張力エネルギが、たとえば、以前に可能であったよりも低い出力定格を有する電気モータを設計することを可能にするためである。同様に、電気モータと駆動ディスクまたは作動された機能要素または機能ユニットとの間に精巧で挿入されるギアを省略することができる。その結果、設計およびコストの支出が更に削減される。
【0015】
[0015]この時点で提供されるバネは、上述のように、駆動ディスクの初期開始位置および/または初期位置または中立位置で既に張力がかけられており、これにより、上述の開放処理において、このようにして解除された張力エネルギまたはバネエネルギを有利に使用して、駆動ディスクの回転運動を機械的に支持することができる。中立位置および/または初期位置でバネに張力がかけられた状態にするために、バネは、その伸長位置から初期位置または中立位置へ進む電動駆動装置の各々の戻りの間に(再び)張力がかけられる。これが問題なく可能であるのは、前記戻りの間は、通常、ドアシール力またはドア閉鎖力を克服する必要がないからである。代わりに、関連する自動車ドアの閉鎖動作は、ユーザによって手動で実行されるか、または追加的に設けられた閉鎖駆動手段によって実施例で説明された開放駆動装置とは独立して行われる。
【0016】
[0016]いずれの場合にも、機械力アキュムレータは、駆動装置に機能的に割り当てられた少なくとも1つのバネとして利用可能であり、このバネは、電動駆動装置の初期位置または中立位置から開始して、機能要素または機能ユニットが作動されるときに解除された張力エネルギまたはバネエネルギによって電動駆動装置によって提供されるエネルギを支持する。このような設計は、顕著な利点がそれによって観察されるように、構造に関して特に単純な方法で実現および実施することができる。
【0017】
[0017]実際、設計は、駆動ディスクが、その回転運動の軸を中心点として、円形に設計されるように選択される。対照的に、脚バネの駆動脚部の接触について既に述べた外形部は、軸に対して同心であると共に、弧状であり、即ち、特定の限定された角度にわたって見た場合である。
【0018】
[0018]加えて、駆動脚部は有利には拡張アームを備えている。拡張アームは、駆動ディスク上に付加的に設けられたカムと相互作用して、駆動ディスクを位置決めすることができる。この場合、駆動ディスク上の外形部に加えてカムを実現するのが一般的である。カムは、その後、たとえば、駆動脚部の拡張アーム内の凸部または凹部と相互作用することができる。カムが駆動脚部の拡張アーム上の当該凸部または凹部に入るとすぐに、駆動ディスクは、それによって所望の位置に一時的に固定される。その結果、たとえば、駆動ディスクの最終位置や、前述した駆動ディスクの中立位置や初期位置を機械的に予め定めておくことができる。この状況において、拡張アームの凸部または凹部は、カムと重複するラッチ外形部として機能する。その結果、カムは、駆動ディスクが所定の位置、たとえば、最終位置および/または初期位置または中立位置に達するとすぐに、ラッチ外形部に係合する。
【0019】
[0019]当該カムおよび外形部は、一般に、駆動ディスク上に一体的に形成される。このような実施形態において、駆動ディスクがプラスチックで作られている場合に特に推奨される。もちろん、金属、たとえば、アルミニウム、スチールまたは真鍮で作られた実施形態も考えられる。加えて、外形部およびカムの両方が一般に駆動ディスクの下面に配置されるように設計が選択されることが多い。これに対して、駆動ディスクの反対側の上側には、たとえば、作動外形部が設けられており、これにより、駆動ディスクは、開放駆動装置の実施例において、キャッチ部及び爪部からなるロック機構を開放するために、爪部に間接的または直接的に動作する。この設計の結果として、一方では、機能要素または機能ユニットを作動させるための作動外形部、他方では、バネおよびカムと相互作用する外形部を、互いに独立して設計することができる。さらに、当該外形部は、特に単純かつ費用効果的な方法で、すなわち、それらが駆動ディスク上に有利に成形されることによって実現することができる。
【0020】
[0020]さらに有利な実施形態によれば、モータに印加される電流は、バネによって蓄積される(補助)力の関数として検出することができる。すなわち、この場合には、一般に制御ユニットが設けられており、この制御ユニットによって、一方では、電動駆動装置が作動され、他方では、モータに印加される電流を評価する。このため、電気モータの消費電流を検出する制御ユニットにより、電気モータの電源ラインに別途設けられたセンサを評価することができる。
【0021】
[0021]しかしながら、一般に、制御ユニットは、電気モータを作動させるために使用される消費電流が前記制御ユニットによって検出され得るように、電気モータが直接作動されることを確実にする。このようにして、駆動ディスクの可能な中間停止のための実質的に任意の所望の位置を実現し、実施することができる。これは、駆動ディスクによるバネの張力に依存して、バネが駆動ディスクの回転運動の機械的支持を保証し、その結果、消費電流が減少するか、または電気モータに加えられる消費電流がバネの張力付加中に反対方向に増加するかのいずれかである。
【0022】
[0022]電気モータの電流消費に対するこれらの異なる値は、駆動ディスクの異なる位置または回転位置に関連付けることができる。加えて、対応する較正が考えられるが、この較正において、電流消費の各値が駆動ディスクの回転運動の特定角度に関連付けられる。その結果、駆動ディスクの関連する(回転角度)位置は、電気モータのための制御ユニットによって測定された電流消費から最終的に推論することができる。次に、この特定表示の位置を本発明に従って使用して、電気モータが受け取る電流と、場合によってはバネの力との関数として、制御ユニットが駆動ディスクを制御するという効果を得ることができる。その結果、原則として、駆動ディスクの任意の数の位置が、電気モータの電流消費を介して特定できる。制御ディスクの所望の位置に対応する電気モータの電流消費に対する対応する電流値が制御ユニットによって検出されるとすぐに、制御ユニットは、たとえば、電気モータがオフに切り換えられ、その結果、駆動ディスクが所定の位置をとり維持することを確実にする。この場合、質量慣性による駆動ディスクの遅れの可能性も考慮に入れることができる。
【0023】
[0023]その結果、駆動ディスクを基本位置、すなわち、ベース位置および/または初期位置および中立位置および端部位置に移動させることができ、一方または両方の位置を有利に機械的に固定すること、すなわち、駆動脚部の拡張アームにおけるラッチ外形部と駆動ディスク上のカムとの間の相互作用によって固定することができる。しかしながら、本発明によれば、駆動ディスクの実質的に任意の中間位置を、消費電流と駆動ディスクの角度位置との間の関係を介して再現性よく選択することができる。これは、たとえば、自動車ロックの内部で電動駆動装置が使用される場合に特に重要かつ有利であり、たとえば「盗難防止」、「チャイルドプルーフ」または「施錠」等のような補助によって異なる機能位置を表すことができる。その結果、それぞれの場合に必要であり、通常は別個に要求される関連する作動外形部を、それぞれの場合に関連するレバーと係合させることができる。
【0024】
[0024]その結果、構造的に特に単純で費用効果の高い電動駆動装置が自動車用途に提供される。これは、電動駆動装置が、その初期位置で張力がかけられるバネを使用し、その結果、機能要素または機能ユニットが、初期位置から開始して作動されるとき、バネは、その蓄積されたバネエネルギを更に出力し、従って、駆動ディスクの駆動運動を補助するためである。さらに、電気モータによって消費される電流と駆動ディスクの関連する(角度のある)位置との間の相関を使用して、駆動ディスクの実質的に任意の位置で中間停止を実現することができる。ここに本質的な利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0025】
[0025]以下、1つの例示的な実施形態のみを示す図面を参照して、より詳細に本発明を説明する。
【
図1】
図1は、開放処理中の本発明による電動駆動装置を示す。
【
図2】
図2は、開放処理中の本発明による電動駆動装置を示す。
【詳細な説明】
【0026】
[0026]図は自動車用途の電動駆動ユニットを示す。本実施形態において、電動駆動装置は、
図1にその主要な構成要素を示して再現された自動車ロック用開放駆動装置である。実際、問題の自動車ロックのロック機構1、2は、自動車のドアロックであるか又は自動車のドアロックでもよいが、この点および正面図において見ることができる。ロック機構1,2は、キャッチ部1と爪部2とから構成されている。
【0027】
[0027]さらに、解除レバー3も実現され、これにより、爪部2を、(図示されたロック機構1、2の閉鎖位置において)キャッチ部1とのロック係合部から持ち上げることができる。この目的のために、解除レバー3は、その軸を中心に時計回りに運動し、
図1に示されるロック機構1、2の閉鎖位置において、それによって、爪部2は、キャッチ部1とのラッチ係合部から反時計回りに持ち上げられる。その結果、キャッチ部1は、バネで補助されて開放、すなわち、時計回り方向に開放し、図面に示されている以前に拘束されていたロックボルトを解除する。その結果、関連する自動車ドアを直接開放することができる。
【0028】
[0028]電動駆動装置は、ロック機構1、2を開放し、さらに/または、解除レバー3を機能要素または機能ユニットとして作動させるように設けられ、設計される。電動駆動装置は、電気モータ4を備える。電動モータ4は、その出力シャフト上に出力ウォーム5を有しており、この出力ウォーム5は、駆動ウォーム6の歯部に係合して、
図1の両矢印で示すように、シャフト7を中心に時計方向および反時計方向に回転させることによって、駆動ディスク6と相互作用する。
【0029】
[0029]駆動ディスク6の上側には作動外形部8が設けられており、解除レバー3を反時計回り方向に旋回させてロック機構1、2を開放するように設計されている。これは、正面図または駆動ディスク6の上側を見たときの駆動ディスク6の時計回りの運動に対応する。
【0030】
[0030]対照的に、
図1に同様に示されている駆動ディスク6の反対の下側には、一方では、電動駆動装置に割り当てられたバネ9が備えられ、他方では、駆動ディスク6上に外形部10が備えられる。従って、駆動ディスク6の上側に対して時計回り方向への駆動ディスク6の開放運動は、駆動ディスク6の下側から見て、駆動ディスク6がその軸7を中心に反時計回り運動を行うことに対応する。実際、バネ9は、駆動装置を支持する力を駆動ディスク6に伝達するように設計されている。
【0031】
[0031]本実施形態において、バネ9は脚バネとして設計されている。この目的のために、バネ9は、ピン11に固定的に連結される巻回部分9aを有する。本実施形態によれば、ピン11は、自動車ロック用ハウジング12に連結されている。
【0032】
[0032]脚バネ9は、巻回部分9aに加えて、2本の脚部9b,9cを有している。脚部9bは、先に説明した駆動ディスク6上(その下面)の外形部10と相互作用する駆動脚部9bである。これに対して、他方の脚部9cは、脚バネ9の固定脚部9cとして形成され、ストッパ13に寄りかかっている。ストッパ13は、ピン11と同様に、(プラスチック製)ロックハウジング12に(一体に)連結されている。
【0033】
[0033]バネおよび/または脚バネ9の駆動脚部9bは、開放処理中に、電動駆動装置または駆動ディスク6への補助を確実にする。駆動ディスク6の開放処理は、
図1および
図2を順に観察することによって理解できるように、軸7に対して反時計回り方向に駆動ディスク6を運動させること、および底面図または駆動ディスク6の下側の図に対応する。
【0034】
[0034]この開放処理中、バネまたは脚バネ9の駆動脚部9bは、駆動ディスク6の外形部10に寄りかかり、開放処理中、静止固定脚部9cに対して次第に広がる。これは、バネ9が
図1に示す初期位置Gまたは中立位置で張力を受けているためである。バネ9の張力は、駆動脚部9bと固定脚部9cとの間の比較的小さな角度α(本実施形態では約40~50度)によって反映される。
図1から
図2への移行中の開放処理の過程で、駆動脚部9bは、次に、
図2および
図3に示す駆動ディスク6の端部位置Eがほぼ存在し、観察されるまで、固定脚部9cに対して広がる。2つの脚部9b、9cは、約110~120°の角度αを形成する。この場合、バネまたは脚バネ9は弛緩されているので、このようにして解除されたバネエネルギまたは張力エネルギを使用して、駆動ディスク6の運動、ひいては駆動装置全体の運動を補助することができる。
【0035】
[0035]駆動脚部9bが固定脚部9cから離れて拡がり、駆動ディスク6が
図2および
図3に示す端部位置Eに到達するとすぐに、駆動脚部9bは更なるストッパ14に向かって移動する。ストッパ13およびピン11と同様に、これは一般にロックハウジング12に一体的に連結されている。これに対応して、ストッパ14はプラスチックで作られている。
【0036】
[0036]図3によると、終了位置Eから出発して、
図3から
図4への移行における戻り中に、駆動ディスク6は、次に、
図3から
図4への移行中に、
図1および
図2の下側から見て反時計回り方向の開放運動と反対方向の時計回り運動を行う。この過程で、駆動脚部9bが、外形部10に当接する固定脚部9cに向かってますます移動するので、バネね9または脚バネはますます張力がかけられ、バネ9は必要な張力エネルギを獲得する。
【0037】
[0037]これらの図を総合すると、駆動ディスク6は、軸7を中心点とする円形状であることが分かる。加えて、バネ9と相互作用する外形部10は、それに比べて同心であり、円弧状の設計である。すなわち、外形部10を画定する円弧は、その径方向の拡張の中心点として軸7を使用する。
図5は、駆動脚部9bが拡張アーム9b’を備えた変形例である。拡張アーム9b’は、当該拡張アーム9b’の凸部または凹部として設計されたラッチ外形部15を有する。加えて、駆動ディスク6の下側にはカム16が設けられて実現されており、カム16は、駆動ディスク6が対応する位置をとるとすぐにラッチ外形部15に係合する。例示的な実施形態によれば、ラッチ外形部15とカム16との間の相互作用は、駆動ディスク6が
図5に示される端部位置Eをとった直後に生じる。駆動脚部9bもまたストッパ14に寄りかかっている。原理的には、ラッチ外形部15とカム16との間の前述の相互作用も存在することができ、駆動ディスク6の任意の他の位置で実現することができる。
【0038】
[0038]最後に、
図6および
図7による更なる第3の例示的な実施形態において、制御ユニット17が設けられ、これにより、電気モータ4、したがって電動駆動装置全体が作動され、エネルギが供給される。次いで、制御ユニット17は、電気モータ4に印加された電流を検出することができる。このため、電動モータ4の消費電流を直接測定したり、図示しないセンサによって検出したりすることができる。電気モータ4によって消費され、それに印加される電流は、次に、バネ9によって蓄積される力に依存する。
【0039】
[0039]図7には、対応する図式的依存性が示されている。ここで、電気モータ4によって消費される電流は、駆動ディスク6によって移動される経路に関連して示され、駆動ディスク6の、その軸7を中心とした関連する旋回角度で明示されている。駆動ディスク6の初期位置Gと最終位置Eとの間に、問題の旋回角度および/または角度が示され、再現される。バネ9は初期位置Gの方向に引っ張られているので、電動モータ4の消費電流は初期位置またはベース位置Gの方向に増加している。それに対して、端部位置Eの方向において、電流消費は、この方向においてバネ9が駆動ディスク6、したがって、全体の電動駆動装置の運動を補助しているので、減少している。
【0040】
[0040]図7に非常に一般的に示されているように、電気モータ4によって消費される電流の位置依存性に基づいて、制御ユニット17は、電気モータ4によって消費される電流の関数として、正確に駆動ディスク6の位置を制御する可能性がある。すなわち、
図7に模式的に示す制御ユニット17に、たとえば、較正処理によって、初期位置Gと最終位置Eとの間で、一方では電動モータ4の消費電流と、他方では駆動ディスク6の角度位置との依存性を記憶しておけば、電動モータ4の消費電流の値を、初期位置Gと最終位置Eとの間で駆動ディスク6の対応する角度位置で識別することができる。その結果、制御ユニット17を介して電動モータ4の消費電流を検出し、所望の角度位置に到達したときに電動モータ4へのエネルギの供給を停止することにより、初期位置Gから終了位置Eまでの実用的な任意の角度位置に駆動ディスク6を移動させることができる。
【0041】
[0041]もちろん、質量慣性による電動駆動装置の遅れを加味することも可能である。この遅れは、軸7を中心とした回転運動中の駆動ディスク6の補足的な移動経路または追加的に横断される角度に対応してもよく、所望の角度位置に到達する前に電気モータ4が停止されるように、すなわち、遅れに対応する角度量だけ減少されるように、制御ユニット17によって考慮されてもよい。たとえば、駆動ディスク6の20°の角度位置に5°の遅れで到達しようとすると、制御ユニット17は、角度位置15°に到達したときに電動モータ4を確実にオフにする。いずれにしても、これにより、電動駆動装置および/またはその回転可能な駆動ディスク6を所定の所望の位置に移動させることができる。これは、たとえば、電動駆動装置によって「盗難防止」、「チャイルドプルーフ」または「施錠」などの機能的位置を達成および実現することができるようにするために、実施例例の自動車ロック内の異なる機能的位置の作動に不可欠である。
【符号の説明】
【0042】
[0042]1,2…ロック機構、
3…解除レバー、
4…電気モータ、
5…出力ウォーム、
6…駆動ディスク、
7…軸、
8…作動外形部、
9…バネ又は脚バネ、
9a…巻回区分、
9b…駆動脚部、
9’…拡張アーム、
10…外形部、
11…ピン、
12…ロック用ハウジング、
13…ストッパ、
14…ストッパ、
15…ラッチ外形部、
16…カム、
17…制御ユニット。
【国際調査報告】