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特表2024-511989共通患者パラメータを使用して適正なパッドサイズを決定するアルゴリズム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-18
(54)【発明の名称】共通患者パラメータを使用して適正なパッドサイズを決定するアルゴリズム
(51)【国際特許分類】
   A61F 7/03 20060101AFI20240311BHJP
【FI】
A61F7/08 334Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023557228
(86)(22)【出願日】2022-03-16
(85)【翻訳文提出日】2023-11-14
(86)【国際出願番号】 US2022020633
(87)【国際公開番号】W WO2022197858
(87)【国際公開日】2022-09-22
(31)【優先権主張番号】63/162,955
(32)【優先日】2021-03-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591018693
【氏名又は名称】シー・アール・バード・インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】C R BARD INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】1 Becton Drive Franklin Lakes NEW JERSEY 07417 UNITED STATES OF AMERICA
(74)【代理人】
【識別番号】100116322
【弁理士】
【氏名又は名称】桑垣 衛
(72)【発明者】
【氏名】スミス、ジェシー
(72)【発明者】
【氏名】パセア、ニハリカ
(72)【発明者】
【氏名】ジョンストン、ガブリエル エイ.
(72)【発明者】
【氏名】イー、メンジア
【テーマコード(参考)】
4C099
【Fターム(参考)】
4C099AA01
4C099CA09
4C099CA11
4C099GA02
4C099NA02
(57)【要約】
患者に目標体温管理(TTM)療法を提供する際に使用するための熱的パッドセットを推奨するためのシステムが開示され、システムはコンピュータで実施される方法を含む。コンピュータで実施される方法は、熱的パッドセットの推奨の要求を臨床医デバイスから受信するステップと、患者の識別情報を臨床医デバイスから受信するステップと、1つ以上の患者パラメータ値を患者の電子医療記録から読み出すステップと、パッドセット相関表と組み合わせた患者パラメータ値に従ってパッドセットの推奨を決定するステップと、パッドセットの推奨を臨床医デバイス上に表示するステップと、を含む。また、本明細書では、命令が符号化された非一時的コンピュータ可読媒体と、命令を実行するとき、コンピュータで実施される方法のプロセスに従って動作を実行するように構成された1つまたは複数のプロセッサと、を含むシステムが開示される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者に目標体温管理(targeted temperature management:TTM)療法を提供する際に使用するための推奨される熱的パッドセットを自動的に決定するコンピュータ化された方法であって、
識別された患者のための熱的パッドセットの推奨の要求を臨床医デバイスから受信するステップと、
患者の識別情報(identification)を前記臨床医デバイスから受信するステップと、
前記患者の電子医療記録(electronic medical record:EMR)にアクセスするステップと、
1つ以上の患者パラメータ値を前記EMRから読み出すステップと、
パッドセット相関表または訓練された機械学習モデルのいずれかと組み合わせた前記患者パラメータ値に従って前記推奨される熱的パッドセットを決定するステップと、
前記パッドセットの推奨を前記臨床医デバイス上に表示するステップと、を含む、コンピュータ化された方法。
【請求項2】
前記パッドセットは、少なくとも1つの胴体パッドを含む、請求項1に記載のコンピュータ化された方法。
【請求項3】
前記パッドセットは、少なくとも1つの大腿部パッドを含む、請求項1または2に記載のコンピュータ化された方法。
【請求項4】
前記患者パラメータは、前記患者の性別、前記患者の体重、前記患者の身長、又は前記患者の体脂肪率のうちの少なくとも2つを含む、請求項1から3のいずれか一項に記載のコンピュータ化された方法。
【請求項5】
前記患者パラメータは、前記患者の性別、前記患者の体重、前記患者の身長、又は前記患者の体脂肪率のうちの少なくとも3つを含む、請求項1から4のいずれか一項に記載のコンピュータ化された方法。
【請求項6】
コンピュータで実施される方法は、1つ以上の他の患者パラメータを前記臨床医デバイスから受信するステップをさらに含む、請求項1から5のいずれか一項に記載のコンピュータ化された方法。
【請求項7】
前記他の患者パラメータは、前記患者のズボンのウエストサイズ、ズボンの股下サイズ、又は靴のサイズのうちの少なくとも1つを含む、請求項6に記載のコンピュータ化された方法。
【請求項8】
前記他の患者パラメータは、前記患者のズボンのウエストサイズ、ズボンの股下サイズ、又は靴のサイズのうちの少なくとも2つを含む、請求項6に記載のコンピュータ化された方法。
【請求項9】
前記パッドセットの推奨を決定するステップは、
患者パラメータの第1のセットに従って初期のパッドセットの推奨を決定することと、
前記患者パラメータの第1のセットと組み合わせた患者パラメータの第2のセットに従って改善されたパッドセットの推奨を決定することと、を含み、
前記パッドセットの推奨を前記臨床医デバイス上に描画するステップは、改善されたパッドセットの推奨を描画することを含む、請求項1から8のいずれか一項に記載のコンピュータ化された方法。
【請求項10】
前記改善されたパッドセットの推奨は、前記初期のパッドセットの推奨とは異なる、請求項9に記載のコンピュータ化された方法。
【請求項11】
前記患者パラメータの第1のセットは、前記患者パラメータのうちの1つ以上を含み、前記患者パラメータの第2のセットは、前記他の患者パラメータのうちの1つ以上を含む、請求項9または10に記載のコンピュータ化された方法。
【請求項12】
前記第1のセットは、前記患者の体重及び/又は前記患者の身長を含む、請求項9から11のいずれか一項に記載のコンピュータ化された方法。
【請求項13】
前記患者パラメータの第2のセットは、前記患者のズボンのウエストサイズ及び/又は前記患者のズボンの股下サイズを含む、請求項9から12のいずれか一項に記載のコンピュータ化された方法。
【請求項14】
コンピュータで実施される方法は、
施設在庫システムへアクセスするステップと、
在庫における前記推奨されるパッドセットの利用可能性を判断するステップと、をさらに含む、請求項1から13のいずれか一項に記載のコンピュータ化された方法。
【請求項15】
前記パッドセットが在庫で利用できない場合、前記コンピュータで実施される方法は、
代替のパッドセットを決定するステップと、
前記臨床医デバイス上に前記代替のパッドセットを表示するステップと、をさらに含む、請求項14に記載のコンピュータ化された方法。
【請求項16】
前記患者パラメータ値に従って前記推奨される熱的パッドセットを決定するステップが、訓練された機械学習モデルを使用して実行され、前記訓練された機械学習モデルは、入力として前記1つ以上の患者パラメータ値を受け取り、1つ以上の結果として得られたスコアを提供する、請求項1から15のいずれか一項に記載のコンピュータ化された方法。
【請求項17】
結果として得られた最高スコアが前記推奨される熱的パッドセットとして提供される、請求項16に記載のコンピュータ化された方法。
【請求項18】
1つ以上のプロセッサと、
前記1つ以上のプロセッサに通信可能に結合された非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記1つ以上のプロセッサによって実行されると、
識別された患者のための熱的パッドセットの推奨の要求を臨床医デバイスから受信することであって、前記パッドセットは目標体温管理療法を受ける患者への適用のために構成される、受信することと、
患者の識別情報(identification)を前記臨床医デバイスから受信することと、
前記患者の電子医療記録(electronic medical record:EMR)にアクセスすることと、
1つ以上の患者パラメータ値を前記EMRから読み出すことと、
パッドセット相関表と組み合わせた前記患者パラメータ値に従ってパッドセットの推奨を決定することと、
前記パッドセットの推奨を前記臨床医デバイス上に表示することと、を含む動作の実施をもたらす命令を格納する、非一時的コンピュータ可読媒体と、を含む、システム。
【請求項19】
前記パッドセットは、少なくとも1つの胴体パッドを含む、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記パッドセットは、少なくとも1つの大腿部パッドを含む、請求項18または19に記載のシステム。
【請求項21】
前記患者パラメータは、前記患者の性別、前記患者の体重、前記患者の身長、又は前記患者の体脂肪率のうちの少なくとも2つを含む、請求項18から20のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項22】
前記患者パラメータは、前記患者の性別、前記患者の体重、前記患者の身長、又は前記患者の体脂肪率のうちの少なくとも2つを含む、請求項18から21のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項23】
前記動作は、1つ以上の他の患者パラメータを前記臨床医デバイスから受信することをさらに含む、請求項18から22のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項24】
前記他の患者パラメータは、前記患者のズボンのウエストサイズ、ズボンの股下サイズ、又は靴のサイズのうちの少なくとも1つを含む、請求項23に記載のシステム。
【請求項25】
前記他の患者パラメータは、前記患者のズボンのウエストサイズ、ズボンの股下サイズ、又は靴のサイズのうちの少なくとも2つを含む、請求項23に記載のシステム。
【請求項26】
前記パッドセットの推奨を決定することは、
患者パラメータの第1のセットに従って初期のパッドセットの推奨を決定することと、
前記患者パラメータの第1のセットと組み合わせた患者パラメータの第2のセットに従って改善されたパッドセットの推奨を決定することと、を含み、
前記パッドセットの推奨を前記臨床医デバイス上に描画することは、改善されたパッドセットの推奨を描画することを含む、請求項18から25のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項27】
前記改善されたパッドセットの推奨は、前記初期のパッドセットの推奨とは異なる、請求項26に記載のシステム。
【請求項28】
前記患者パラメータの第1のセットは、前記患者パラメータのうちの1つ以上を含み、前記患者パラメータの第2のセットは、前記他の患者パラメータのうちの1つ以上を含む、請求項26または27に記載のシステム。
【請求項29】
前記第1のセットは、前記患者の体重及び/又は前記患者の身長を含む、請求項26から28のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項30】
前記患者パラメータの第2のセットは、前記患者のズボンのウエストサイズ及び/又は前記患者のズボンの股下サイズを含む、請求項26から29のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項31】
前記動作は、
施設在庫システムへアクセスすることと、
在庫における前記推奨されるパッドセットの利用可能性を判断することと、をさらに含む、請求項18から30のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項32】
前記パッドセットが在庫で利用できない場合、前記動作は、
代替のパッドセットを決定することと、
前記臨床医デバイス上に前記代替のパッドセットを表示することと、をさらに含む、請求項31に記載のシステム。
【請求項33】
前記患者パラメータ値に従って前記推奨される熱的パッドセットを決定することが、訓練された機械学習モデルを使用して実行され、前記訓練された機械学習モデルは、入力として前記1つ以上の患者パラメータ値を受け取り、1つ以上の結果として得られたスコアを提供する、請求項18から32のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項34】
結果として得られた最高スコアが前記推奨される熱的パッドセットとして提供される、請求項33に記載のシステム。
【請求項35】
1つ以上のプロセッサによって実行されると前記1つ以上のプロセッサに動作を実施させる実行可能な命令を含む非一時的コンピュータ可読記憶媒体(computer-readable storage medium:CRM)であって、前記動作は、
識別された患者のための熱的パッドセットの推奨の要求を臨床医デバイスから受信することであって、前記パッドセットは目標体温管理療法を受ける患者への適用のために構成される、受信することと、
患者の識別情報(identification)を前記臨床医デバイスから受信することと、
前記患者の電子医療記録(electronic medical record:EMR)にアクセスすることと、
1つ以上の患者パラメータ値を前記EMRから読み出すことと、
パッドセット相関表と組み合わせた前記患者パラメータ値に従ってパッドセットの推奨を決定することと、
前記パッドセットの推奨を前記臨床医デバイス上に表示することと、を含む、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項36】
前記パッドセットは、少なくとも1つの胴体パッドを含む、請求項35に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項37】
前記パッドセットは、少なくとも1つの大腿部パッドを含む、請求項35または36に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項38】
前記患者パラメータは、前記患者の性別、前記患者の体重、前記患者の身長、又は前記患者の体脂肪率のうちの少なくとも2つを含む、請求項35から37のいずれか一項に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項39】
前記患者パラメータは、前記患者の性別、前記患者の体重、前記患者の身長、又は前記患者の体脂肪率のうちの少なくとも2つを含む、請求項35から38のいずれか一項に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項40】
前記動作は、1つ以上の他の患者パラメータを前記臨床医デバイスから受信することをさらに含む、請求項35から39のいずれか一項に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項41】
前記他の患者パラメータは、前記患者のズボンのウエストサイズ、ズボンの股下サイズ、又は靴のサイズのうちの少なくとも1つを含む、請求項40に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項42】
前記他の患者パラメータは、前記患者のズボンのウエストサイズ、ズボンの股下サイズ、又は靴のサイズのうちの少なくとも2つを含む、請求項40に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項43】
前記パッドセットの推奨を決定することは、
患者パラメータの第1のセットに従って初期のパッドセットの推奨と、
前記患者パラメータの第1のセットと組み合わせた患者パラメータの第2のセットに従って改善されたパッドセットの推奨と、を決定することを含み、
前記パッドセットの推奨を前記臨床医デバイス上に描画することは、改善されたパッドセットの推奨を描画することを含む、請求項35から42のいずれか一項に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項44】
前記改善されたパッドセットの推奨は、前記初期のパッドセットの推奨とは異なる、請求項43に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項45】
前記患者パラメータの第1のセットは、前記患者パラメータのうちの1つ以上を含み、前記患者パラメータの第2のセットは、前記他の患者パラメータのうちの1つ以上を含む、請求項43または44に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項46】
前記第1のセットは、前記患者の体重及び/又は前記患者の身長を含む、請求項43から45のいずれか一項に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項47】
前記患者パラメータの第2のセットは、前記患者のズボンのウエストサイズ及び/又は前記患者のズボンの股下サイズを含む、請求項43から46のいずれか一項に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項48】
前記動作は、
施設在庫システムへアクセスすることと、
在庫における前記推奨されるパッドセットの利用可能性を判断することと、をさらに含む、請求項35から47のいずれか一項に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項49】
前記パッドセットが在庫で利用できない場合、前記動作は、
代替のパッドセットを決定することと、
前記臨床医デバイス上に前記代替のパッドセットを表示することと、をさらに含む、請求項48に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項50】
前記患者パラメータ値に従って前記推奨される熱的パッドセットを決定することが、訓練された機械学習モデルを使用して実行され、前記訓練された機械学習モデルは、入力として前記1つ以上の患者パラメータ値を受け取り、1つ以上の結果として得られたスコアを提供する、請求項35から49のいずれか一項に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項51】
結果として得られた最高スコアが前記推奨される熱的パッドセットとして提供される、請求項50に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、共通患者パラメータを使用して適正なパッドサイズを決定するアルゴリズムに関する。
【背景技術】
【0002】
人体に対する温度の影響は十分に文書化されており、身体組織を選択的に冷却及び/又は加熱するために目標体温管理(TTM:targeted temperature management)システムを使用することが知られている。高温、すなわち高体温は、通常の状況下において、更により重要には、疾患又は手術などの身体的ストレスの期間中には脳に有害な場合がある。その反面、より低い体温、すなわち軽度低体温は、ある程度の神経保護を提供し得る。中程度から重度の低体温は、身体、特に心血管系により有害な傾向がある。
【0003】
目標体温管理は、2つの異なる側面において見ることができる。体温管理の第1の側面は、異常体温を治療すること、すなわち、高体温の状態の身体を冷却すること、又は低体温の状態の身体を加温することを含む。体温調節の第2の側面は、ある程度の神経保護を得るために卒中の患者を冷却することなど、生理学的利益を提供するために患者の体温を物理的に制御する技術を用いる発展的な治療である。例として、TTMシステムは、卒中及び頭部外傷患者が受ける神経損傷を低減するために、卒中の早期治療で利用されることがある。更なる用途としては、心肺バイパス手術などの外科的処置中の選択的な患者の加熱/冷却が挙げられる。
【0004】
TTMシステムは、患者に結合された1つ以上の熱的接触パッドを通して流体(例えば、水)を循環させ、患者との表面間熱エネルギー交換に影響を及ぼす。一般に、TTMシステムは、流体送達ラインを介して少なくとも1つの接触パッドに結合されたTTM流体制御モジュールを含む。そのようなTTMシステムの1つは、2001年10月11日に出願された「流体圧力維持を伴う患者体温制御システム(Patient Temperature Control System with Fluid Pressure Maintenance)」という発明の名称の特許文献1に開示されており、そのような熱的接触パッド及び関連システムの1つは、1999年1月4日に出願された「冷却/加熱パッド及びシステム(Cooling/heating Pad and System)」という発明の名称の特許文献2に開示されている。これらの両方は、内容全体が参照によって本明細書に組み込まれる。特許文献2に示されるように、パッドと患者との密接な熱的接触を確立し、維持する能力は、TTMシステムによる医療の有効性を完全に実現するために重要なものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第6645232号明細書
【特許文献2】米国特許第6197045号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
場合によって、広範な患者の体格に対応するために、複数の熱的パッドサイズが利用可能である。患者との熱エネルギー交換を最大化するためには、熱的パッドサイズを患者の体格に一致させることが有利である可能性がある。患者の体格は、体重及び身長などの様々な特性によって定義され得るので、熱的パッドサイズを選択するには、様々な患者の体格特性を特定の手法で組み合わせて最適なパッドサイズに到達することが必要な可能性がある。さらに、最適なパッドサイズは直ちに利用可能ではない場合があり、その場合には、最適な第2の選択のパッドサイズが使用される必要があり得る。本明細書では、所与の患者に最適な熱的パッドサイズを熱的パッドの利用可能な在庫から選択するシステム及び方法が開示される。
【課題を解決するための手段】
【0007】
簡単に要約すると、本明細書では、患者に目標体温管理(targeted temperature management:TTM)療法を提供する際に使用するための推奨される熱的パッドセットを自動的に決定するシステム及びコンピュータ化された方法が開示される。一実施形態において、コンピュータ化された方法は、識別された患者のための熱的パッドセットの推奨の要求を臨床医デバイスから受信するステップと、患者の識別情報(identification)を臨床医デバイスから受信するステップと、患者の電子医療記録(electronic medical record:EMR)にアクセスするステップと、1つ以上の患者パラメータ値をEMRから読み出すステップと、パッドセット相関表と組み合わせた患者パラメータ値に従ってパッドセットの推奨を決定するステップと、パッドセットの推奨を臨床医デバイス上に表示するステップと、を含む。
【0008】
いくつかの実施形態において、パッドセットは、少なくとも1つの胴体パッドを含み、パッドセットは、少なくとも1つの大腿部パッドも含み得る。患者パラメータは、患者の性別、体重、身長、又は体脂肪率のうちの少なくとも2つを含み得る。いくつかの実施形態において、患者パラメータは、患者の性別、体重、身長、又は体脂肪率のうちの少なくとも3つを含む。加えて、いくつかの実施形態では、患者パラメータは、複数の所定の体形を含むことができ、各体形は、熱的パッドセットの推奨を提供する際にコンピュータ化されたものによって使用される身体測定値範囲又は体脂肪率範囲に対応し得る。加えて、又は代わりに、各体形は、コンピュータ化された方法によって提供される熱的パッドセットの推奨に影響を及ぼし得る予想される体脂肪蓄積箇所に対応し得る。例えば、「洋ナシ型」の身体を有する患者は、「逆三角形型」の身体を有する患者よりも、患者のウエストや腰の部分のまわりにより多くの体脂肪の蓄積を有すると予想され得る。
【0009】
コンピュータ化された方法は、1つ以上の他の患者パラメータを臨床医デバイスから受信するステップをさらに含むことができ、他の患者パラメータは、患者のズボンのウエストサイズ、ズボンの股下サイズ、又は靴のサイズのうちの少なくとも1つを含み得る。いくつかの実施形態において、他の患者パラメータは、患者のズボンのウエストサイズ、ズボンの股下サイズ、又は靴のサイズのうちの少なくとも2つを含む。
【0010】
いくつかの実施形態において、パッドセットの推奨を決定するステップは、患者パラメータの第1のセットに従って初期のパッドセットの推奨を決定することと、患者パラメータの第1のセットと組み合わせた患者パラメータの第2のセットに従って改善されたパッドセットの推奨を決定することと、を含む。このような実施形態において、パッドセットの推奨を臨床医デバイス上に描画するステップは、改善されたパッドセットの推奨を描画することを含む。いくつかの実施形態において、改善されたパッドセットの推奨は、初期のパッドセットの推奨とは異なる。
【0011】
患者パラメータの第1のセットは、患者パラメータのうちの1つ以上を含むことができ、患者パラメータの第2のセットは、他の患者パラメータのうちの1つ以上を含み得る。第1のセットは、患者の体重及び/又は患者の身長を含むことができ、患者パラメータの第2のセットは、患者のズボンのウエストサイズ及び/又は患者のズボンの股下サイズを含み得る。
【0012】
コンピュータ化された方法は、施設在庫システムへアクセスするステップと、在庫における推奨されるパッドセットの利用可能性を判断するステップと、をさらに含み得る。いくつかの実施形態において、パッドセットが在庫で利用できない場合、コンピュータで実施される方法は、代替のパッドセットを決定するステップと、臨床医デバイス上に代替のパッドセットを表示するステップと、をさらに含む。
【0013】
コンピュータ化された方法は、訓練された機械学習モデルを使用して、患者パラメータ値に従って推奨される熱的パッドセットを決定するステップも含むことができ、訓練された機械学習モデルは、入力として1つ以上の患者パラメータ値を受け取り、1つ以上の結果として得られたスコアを提供し、結果として得られた最高スコアが推奨される熱的パッドセットとして提供される。
【0014】
また本明細書では、1つ以上のプロセッサと、1つ以上のプロセッサに通信可能に結合された非一時的コンピュータ可読媒体であって、1つ以上のプロセッサによって実行されると上記で要約したコンピュータ化された方法のプロセスに従って動作の実施をもたらす命令を格納した非一時的コンピュータ可読媒体と、を含むシステムも開示される。
【0015】
また本明細書では、1つ以上のプロセッサによって実行されると1つ以上のプロセッサに上記で要約したコンピュータ化された方法のプロセスに従って動作を実施させる実行可能な命令を含む非一時的コンピュータ可読記憶媒体(computer-readable storage medium:CRM)も開示される。
【0016】
本明細書で提供される概念のこれら及び他の特徴は、そのような概念の特定の実施形態をより詳細に説明する添付の図面及び以下の説明を考慮すれば、当業者にはより明らかになるであろう。
【0017】
本開示のより具体的な説明は、添付の図面に示されるその特定の実施形態を参照することにより行われる。これらの図面は、本発明の典型的な実施形態のみを示し、したがって、その範囲を限定するものとみなされないことを理解されたい。本発明の例示的な実施形態は、添付の図面の使用を通じて更に具体的且つ詳細に記載及び説明される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】いくつかの実施形態による、目標体温管理(TTM)療法を受ける患者を示す図。
図2】いくつかの実施形態による、TTMシステムの熱的パッドの上面図。
図3】いくつかの実施形態による、熱的パッドセット推奨システムを支援するように適合されたシステムアーキテクチャのブロック図。
図4】いくつかの実施形態による、図3の熱的パッドセット推奨システムの熱的パッドセット相関表。
図5】いくつかの実施形態による、熱的パッドセット推奨システムの熱的パッドセット推奨フォームのスクリーンショット。
図6】いくつかの実施形態による、熱的パッドセットの推奨を決定するプロセスのフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0019】
いくつかの特定の実施形態をより詳細に開示する前に、本明細書に開示される特定の実施形態は、本明細書に提供される概念の範囲を限定するものではないことを理解されたい。本明細書に開示される特定の実施形態は、特定の実施形態から容易に分離することができ、任意選択的に、本明細書に開示される他のいくつかの実施形態のいずれかの特徴と組み合わせる又は置換することができる特徴を有し得ることも理解されたい。
【0020】
「に接続される」及び「に結合され」という語句は、機械的、電気的、磁気的、電磁的、流体的、信号的、通信的(無線を含む)、及び熱的相互作用を含む、2つ以上の実体間の任意の形態の相互作用を指す。2つの構成要素は、互いに直接接触していなくても、互いに接続又は結合され得る。例えば、2つの構成要素は、中間構成要素を介して互いに結合され得る。
【0021】
本明細書で開示するいずれの方法も、記載の方法を実施するための1つ以上のステップ又は行為を含む。方法ステップ及び/又は行為は、互いに入れ替えることができる。換言すると、ステップ又は行為の特定の順序が実施形態の適切な動作に必要とされない限り、特定のステップ及び/又は行為の順序及び/又は使用は変更されてもよい。さらに、本明細書に記載される方法のサブルーチン又は一部のみが、本開示の範囲内の独立した方法である場合がある。別様に述べると、いくつかの方法は、より詳細な方法に記載されるステップの一部のみを含む場合がある。
【0022】
別段に定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。
図1は、いくつかの実施形態による目標体温管理(TTM)療法を受ける患者50を示す。示した実施形態では、4つの熱的接触パッド121,122,123,124を含む熱的接触パッドセット120が患者50に貼り付けられている。胴体パッド121,122は、各胴体パッド121,122が患者50の胴体51のまわりに部分的に延びるように患者50の胴体51に貼り付けられる。大腿部パッド123,124は、各大腿部パッド121,122が患者50の大腿部52のまわりに少なくとも部分的に延びるように患者50の各大腿部52に個々に貼り付けられる。示したパッドセット120の実施形態は4つのパッドを含んでいるが、他の実施形態は、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、又はそれ以上の熱的接触パッドを含んでもよい。
【0023】
示したように、パッドは、患者の特定の部分を被覆するように寸法決めされている。例えば、胴体パッドは、患者50のウエストから胸部まで延び得る。同様に、大腿部パッドは、患者の鼠径部から膝まで延び得る。後述するように、異なるパッドセット120は、異なる患者の体格に対応するために異なるサイズ(すなわち寸法)のパッドを含み得る。
【0024】
図2は、パッドセット120のうちの任意の1つのパッドを代表し得る熱的パッド220の上面図である。いくつかの実施形態において、熱的パッド220は、概して矩形形状を画定し得る。示したように、パッド220は、使用時に患者50の身長に対して平行に向けられ得る長さ寸法221を画定する。パッド220は、同様に、患者50の一部のまわりに少なくとも部分的に延び得る幅222を画定する。示した実施形態において、長さ221及び幅222は、患者50におけるパッド220の適合性を実質的に規定し得る。例えば、大腿部パッド123,124の場合、長さ221は、患者50の大腿長に沿って、すなわち患者50の鼠径部と膝との間に延び得る。さらに大腿部パッド123,124の場合、幅222は、患者50の大腿部の周囲に沿って、すなわち患者50の大腿部52のまわりに部分的に又は完全に延び得る。場合によっては、幅222は、幅222の端部分が互いに重なり合うことができるように、大腿部52の周囲長を超えてもよい。パッド220の矩形形状は、限定することを意図するものではなく、単に1つの例示的な実施形態を提供しているに過ぎないことを理解されたい。本明細書で開示されるパッドは、様々な形状をとることができる。
【0025】
胴体パッド121,122の場合、長さ221は、胴体51の長さに沿って、すなわち患者50の胸部から患者50のウエスト又は腰まで延び得る。同様に、胴体パッド121,122の幅222は、患者50の胴体51のまわりに部分的に延び得る、すなわち患者50の胴体周囲長(torso circumference)の一部に沿って延び得る。図1に示すように、胴体パッド121,122は、胴体パッド121,122の幅222が胴体51の対向部分のまわりに延びるように、端と端を合わせて配置され得る。したがって、組み合わせられると、パッド121,122は、実質的に患者50の胴体周囲長に沿って延び得る。場合によっては、胴体パッド121,122の組み合わせた幅222は、胴体パッド121,122の端部が互いに重なり合うことができるように、胴体51の周囲長を超えてもよい。
【0026】
示した実施形態において、長さ221及び幅222は、患者50におけるパッド220の適合性を実質的に規定し得る。したがって、異なる体格の患者50に対する適合性を規定するために、異なる長さ221及び幅222のパッド220が提供され得る。患者の体格は新生児から特に大柄な大人に及ぶ可能性があるため、複数のパッドセット120が、さまざまな患者の体格にわたって使用するために規定され得る。使用時、臨床医は、特定の患者に適合するようにパッドセット120を選択し得る。臨床医がパッドサイズの選択時に患者50の測定値を直接得ることは可能であり得るが、測定値、例えば大腿長又は胴体周囲長、を直接得ることが不都合であるか、又は論理的に実行可能でない場合がある。場合によっては、臨床医が、患者50に直接アクセスすることなく、パッドセット120を選択する必要がある可能性がある。
【0027】
場合によって、臨床医は、1つ以上の利用可能な患者パラメータ値、例えば患者50の体重及び/又は身長に従って、パッドセット120を選択し得る。しかしながら、当業者には分かり得るように、熱的パッドの寸法と相関する患者の寸法は、同じ体重又は身長を有する患者間で変化し得る。例えば、同じ体重を有する2人の患者が、異なる胴体長又は胴体周囲長を有する場合がある。したがって、利用可能な患者パラメータ値に従ってパッドセット120をより正確に選択するためのツールを利用することは臨床医にとって有利であり得る。
【0028】
図3は、熱的パッド推奨システム(システム)340の一実施形態を支援するように適合されたシステムアーキテクチャ300を示す。ネットワーク301は、臨床医デバイス310とシステム340との間の通信経路を表す。一実施形態において、ネットワーク301はインターネットである。ネットワークはまた、必ずしもインターネットの一部ではない専用通信リンク又はプライベート通信リンク(例えば、WAN、MAN、又はLAN)を利用することができる。ネットワークは、標準的な通信技術及び/又はプロトコルを用いる。
【0029】
サーバ302は、臨床医デバイス310に対する基本インターフェースを形成するウェブページ又は他のウェブコンテンツを提示するように構成されたウェブサーバであり得る。臨床医は、臨床医デバイス310を使用して1つ以上のウェブページにアクセスし、パッド推奨システム340にデータを提供する。本出願の文脈において、「データ」は、患者50、パッドセット120、パッドセット在庫目録などに関する情報を含むと理解される。例えば、患者50に関連する情報について、データは、体重、身長、体脂肪率、ズボンのウエストサイズ、ズボンの股下サイズ、靴のサイズなどの情報を含むことができる。また、パッドセット120に関する情報について、データは、パッドの数、パッドの種類、パッド寸法、部品番号などを含むことができる。
【0030】
臨床医デバイス310は、システム340と対話するために臨床医によって使用される。臨床医デバイス310は、パーソナルコンピュータ(PC)、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ノートブック、スマートフォンなどのようなコンピュータであるか、又はこれらを組み込む任意のデバイスとすることができる。コンピュータは、1つ以上の汎用プロセッサ又は専用プロセッサ、メモリ、記憶装置、及びネットワーク構成要素(有線又は無線のいずれか)を有するデバイスである。デバイスは、オペレーティングシステム、例えば、MicrosoftのWindows(登録商標)互換オペレーティングシステム(OS)、AppleのOS X(登録商標)若しくはiOS(登録商標)、Linux(登録商標)ディストリビューション(distribution)、又はGoogleのAndroid(登録商標)OSを実行する。いくつかの実施形態において、臨床医デバイス310は、MicrosoftのInternet Explorer(登録商標)、MozillaのFirefox(登録商標)、GoogleのChrome(登録商標)、AppleのSafari(登録商標)、及び/又はOpera(登録商標)などのウェブブラウザ311をシステム340と対話するためのインターフェースとして使用し得る。臨床医は、臨床医デバイス310を通じて、患者50について定義された患者パラメータの値を直接入力することによって、患者パラメータデータをシステム340に提供し得る。
【0031】
システムアーキテクチャ300は、電子医療記録(EMR)システム320へのアクセスを含み得る。EMRシステム320は、患者50の電子医療記録(EMR)321を含むことができ、EMR321は、1つ以上の患者パラメータを含み得る。EMR321の患者パラメータは、患者の体重、患者の身長、及び患者の体脂肪率を含み得る。いくつかの実施形態において、1つ以上の患者パラメータは、患者のリストバンド(例えば病院リストバンド)や患者のカルテ等に与えられ得る識別子又は他のキーと関連付けられ得る。一例として、識別子は、患者のリストバンド又は患者のカルテに印刷されたバーコードであってもよく、バーコードをスキャンすると、1つ以上の患者パラメータの少なくとも部分集合が入力として熱的パッド推奨システム340に提供される。臨床医デバイスは、バーコードスキャナを備えるか、又は実行によりバーコードのスキャンが行われるソフトウェアアプリケーションを用いることができる。例えば、臨床医デバイス310がコンピュータを備える場合、バーコードスキャナは、ラップトップに結合する周辺機器であってもよく、臨床医デバイス310の一態様とみなすことができる。臨床医デバイス310がモバイル機器(例えば電話又はタブレット)である場合などの他の場合には、臨床医デバイス310は、実行時にバーコードのスキャンを含む動作を実施するソフトウェアアプリケーション(論理回路)を含み得る。いずれの場合でも、スキャンされたバーコードを受信すると、臨床医デバイス310は、バーコードに関連付けられた1つ以上の患者パラメータにアクセスし、それらを熱的パッド推奨システム340に提供し得る。
【0032】
システムアーキテクチャ300は、施設在庫システム330へのアクセスを含み得る。在庫システム330は、パッドセット120のカタログのうちの任意の1つのパッドセット120の施設内における現在の利用可能性を定義するパッドセット在庫目録331を含み得る。場合によって、在庫目録から選択されたパッドは、熱的パッド推奨システム340に中継され、パッドセット決定論理回路352に中継されることができ、パッドセット決定論理回路352は、後述するように機械学習技術(又は他の人工知能技術)を利用して熱的パッドサイズの推奨を決定し得る。さらに、選択されたパッドのサイズは、将来の推奨の精度を向上するためにパッドセット決定論理回路352を更新又は改善する際に利用され得る。例えば、選択されたパッドのサイズは、パッドセット決定論理回路352の機械学習モデルを再訓練する際に利用され得る。
【0033】
使用時、臨床医デバイス310は、特定の患者50に使用されるパッドセット120についての推奨を得るためにシステム340に要求を発行する。これに応答して、システム340は、利用可能な患者パラメータ値に基づいて、TTM療法を実施するときに特定の患者50に使用されるパッドセット120に関する推奨をクライアント310に提供する。いくつかの実施形態では、システム340は、代替のパッドセットの推奨も提供し得る。
【0034】
当業者には、システムアーキテクチャ300が本明細書に記載されていない他のモジュールを含み得ることが分かるであろう。加えて、ファイアウォール、認証システム、支払い処理システム、ネットワーク管理ツール、負荷分散装置などのような従来の要素は、本発明にとって必須ではないため図示されていない。システム340は、単一のコンピュータ、又はクラウドベースのコンピュータ実装を含むコンピュータのネットワークを用いて実現され得る。コンピュータは、好ましくは、1つ以上の高性能CPU及び1G以上のメインメモリを備え、LINUX(登録商標)又はその別形などのオペレーティングシステムを実行するサーバクラスコンピュータである。本明細書に記載されるシステム111の動作は、ハードウェア、又は非一時的コンピュータ記憶装置にインストールされプロセッサによって実行されて本明細書に記載される機能を実施するコンピュータプログラムのいずれかを通じて制御することができる。システムアーキテクチャ300は、ネットワークインターフェース及びプロトコル、データ入力用の入力デバイス、並びにデータの表示、印刷、又は他の提示のための出力デバイスを含む、本明細書に記載される動作に必要な他のハードウェア要素を備える。
【0035】
システム340は、パッドセット相関表351及びパッドセット決定論理回路352が格納された非一時的コンピュータ可読記憶媒体350を含み、論理回路352はパッドセット決定アルゴリズムを含む。パッドセット相関表351は、図4に関連して記載するように、定義された患者パラメータの値範囲を対応するパッドセット120と関連付ける。パッド決定論理回路352は、1つ以上のプロセッサによって実行されると、さらに後述するように、パッドセットの推奨を臨床医デバイス310に提供することに合わせて動作を実施するように構成されるような命令を含む。いくつかの実施形態では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体350は、異なる性別用に複数のパッドセット相関表351を含んでいてもよい。他の実施形態では、すべての性別用のデータが単一のパッドセット相関表351に含まれていてもよい。
【0036】
いくつかの実施形態において、システムアーキテクチャ300は、システム340が1つ以上の患者パラメータ値を取得し得る三次元(3D)ボディースキャナ(図示せず)を含むか、又はそれにアクセスでき得る。
【0037】
いくつかの実施形態において、臨床医は、カメラを備えるネットワークデバイス(例えば携帯電話又はタブレット)を利用し、3Dボディースキャナによって取り込まれる画像の代わりに、患者の1つ以上の画像を取り込むことができる。このような実施形態では、熱的パッド推奨システム340の論理回路は、コンピュータビジョン技術を用いて患者を検出するとともにベッドなどの患者の環境の特定の構成要素を検出することができる。いくつかの実施形態において、環境構成要素は、1メートルの定規などの所定の長さを有するデバイスを含み得る。患者及び1つ以上の環境構成要素の検出に基づいて、論理回路は、患者の身体の全長、患者の身体の様々な部分の長さ(例えば胴体の長さ、腕の長さ、脚の長さ、等)、及び患者の身体の様々な部分の幅などの患者の寸法を決定し得る。
【0038】
いくつかの実施形態において、パッドセット決定論理回路352は、機械学習技術(又は他の人工知能技術)を利用して熱的パッドサイズの推奨を決定し得る。例えば、機械学習モデルは、予め格納された患者の寸法を示すデータ(例えば、手動で入力された身長、体重、靴のサイズ、身体測定値、性別等、及び/又は3Dボディースキャナ若しくは他のカメラによって取り込まれた画像)、対応して選択された熱的パッドサイズ、及び選択された熱的パッドサイズが患者にどの程度適合するかに関するスコアを用いて訓練され得る。したがって、訓練された機械学習モデルは、熱的パッド推奨システムによって展開されて、患者の寸法を示すデータに対して様々な熱的パッドサイズをスコアリングすることができ、ここで、結果として得られた最高スコアが推奨を示し得る。
【0039】
図4は、例示的なパッドセット相関表351を示す。表351は、新生児用サイズから大人用エクストララージサイズに及ぶサイズによって定義された複数のパッドセット120を含む。表は、各パッドセット120と相関する定義された患者パラメータの値範囲を含む。例えば、表351に示すように、「大人用スモール」パッドセット120は、典型的には、30~45kgの体重を有する患者に相関する。
【0040】
いくつかの実施形態において、患者パラメータの値範囲は、患者パラメータに対して患者50の典型的な値範囲を表す。例えば、表351を参照すると、30~45kgの体重を有する患者は、典型的には、155~165cmの身長、5~40パーセントの体脂肪率、53~62cmのズボンのウエストサイズ、64~73cmのズボンの股下、及び8~11の靴のサイズ(米国)を有する可能性がある。
【0041】
場合によっては、実際の患者パラメータ値は、表351中の典型的なパラメータ値範囲から変化し得る。例えば、体重46kgの患者が150cm未満の身長を有する場合がある。このような場合、患者の体重は「大人用スモール」パッドセット120と相関し得、患者の身長は「大人用エクストラ(X)スモール」パッドセット120と相関し得る。したがって、システム340は、不一致を解決し、パッドセット120を選択する際に臨床医にとって大きな助けとなり得る。
【0042】
図示していないが、システム340は、男性及び女性の患者に対して別個のパッドセット相関表を備えてもよい。場合によっては、男性患者用の典型的なパラメータ値範囲は、女性患者用の典型的なパラメータ値範囲と異なり得る。
【0043】
図5は、いくつかの実施形態による、例示的な熱的パッドセット推奨フォーム(フォーム)510のスクリーンショットを示す。フォーム510は、患者の値がEMR321から取得され得る患者パラメータを含む。このようなパラメータには、患者の性別、患者の体重、患者の身長、及び患者の体脂肪率が含まれ得る。フォーム510はまた、臨床医デバイス310を通じた臨床医による他の患者パラメータ値の直接入力を容易にし得る。これらの他のパラメータには、患者のズボンのウエストサイズ、患者のズボンの股下サイズ、及び患者の靴のサイズが含まれ得る。
【0044】
場合によっては、患者のズボンのウエストサイズは、患者の体重よりも正確に胴体パッド121,122の幅222と相関し得る。したがって、場合によっては、利用可能な場合、患者のズボンのウエストサイズに従ってパッドセット120を決定することが有利であり得る。同様に、患者のズボンの股下サイズは、患者の身長よりも正確に大腿部パッド123,124の長さ221と相関し得る。したがって、場合によっては、利用可能な場合、患者のズボンの股下サイズに従ってパッドセット120を決定することが有利であり得る。
【0045】
システム340は、推奨されるパッドセット120及び利用可能性の状況を臨床医デバイス310上に表示し得る。システム340はまた、推奨されるパッドセット120が在庫で利用できない場合には、代替の推奨されるパッドセット120を表示し得る。いくつかの実施形態において、システム340は、推奨されるパッドセット、利用可能性の状況、代替の推奨されるパッドセット120をフォーム510の一部として表示し得る。
【0046】
図6は、後述するステップを含み得るコンピュータ支援プロセス600を示す。論理回路352は、熱的パッド推奨要求をクライアント310から受信し得る(ステップ610)。これに応答して、論理回路352は、臨床医310が患者のアイデンティティを入力することができるようにフォーム510を表示し得る(ステップ615)。論理回路352は、臨床医310による入力として患者のアイデンティティ(例えば患者の名前)を受信し得る(ステップ620)。患者のアイデンティティを得ると、論理回路352は、EMRシステム320にアクセスし、患者のEMR321において利用可能な任意の患者パラメータ値を取得し得る(ステップ625)。論理回路352はまた、臨床医デバイス310を通じて臨床医によって入力され得るようなその他の患者パラメータ値も受信し得る(ステップ630)。すべての利用可能な患者パラメータ値を得ると、論理回路352は、さらに後述するように、利用可能な患者パラメータ値に従って推奨されるパッドセット120を決定し得る(ステップ635)。推奨されるパッドセット120が決定されると、論理回路352は、推奨されるパッドセット120を臨床医デバイス310上に表示し得る(ステップ640)。論理回路352は、推奨されるパッドセット120が在庫で利用可能かどうかを判断するために施設在庫システムにアクセスし得る(ステップ645)。推奨されるパッドセット120が利用可能な場合(ステップ650)、論理回路352は、それに応じてメッセージを表示し得る(ステップ655)。
【0047】
推奨されるパッドセット120が利用できない場合(ステップ650)、論理回路352は、推奨パッドセット120が利用不可であるというメッセージを表示し得る(ステップ665)。論理回路352は、次に、在庫で利用可能なパッドセット120から代替のパッドセット120を決定し(ステップ670)、代替の推奨されるパッドセット120を臨床医デバイス310上に表示し得る(ステップ675)。
【0048】
決定するステップ635は、パッドセット決定論理回路352によって実施される動作を含み得る。論理回路352は、フォーム510上の利用可能な患者パラメータ値から推奨されるパッドセット120を決定し得る。場合によっては、1つ以上の患者パラメータ値がフォーム510から省略されてもよく、その場合、論理回路352は、フォーム510上において利用可能な患者パラメータ値から推奨されるパッドセット120を提供し得る。いくつかの実施形態において、1つの患者パラメータは、別の患者パラメータよりも正確なパッドセット120との相関関係を提供し得る。例えば、患者のズボンのウエストサイズは、患者の体重よりも正確に患者の胴体周囲長を表すことができ、したがって、患者の体重よりも正確にパッドセット120に相関し得る。場合によっては、患者の体重は、患者の身長と相関するパッドセット120とは異なる(例えば、より小さい又はより大きい)パッドセット120と相関し得る。いくつかの実施形態において、論理回路は、ある患者パラメータに対して別の患者パラメータに対するよりも大きな相関有意性(correlation significance)を適用し得る。例えば、いくつかの実施形態において、論理回路352は、患者のズボンのウエストサイズ及びズボンの股下サイズに対してより大きな相関有意性を適用してもよく、これは、これらの患者パラメータに関連した寸法が、パッドの寸法、すなわち長さ221及び幅222(図2を参照)とより正確に合致し得るためである。
【0049】
場合によっては、患者パラメータ値は、2つのパッドセット120のいずれもその患者パラメータ値と等しく相関し得るようなパラメータ値範囲の終端に近い場合がある。このような場合には、論理回路352は、別の患者パラメータの値を利用して、2つのパッドセット120のいずれが患者50とのより良好な適合を規定し得るかを決定することができる。
【0050】
いくつかの実施形態において、論理回路352は、順序付けられた患者パラメータに従ってパッドセットの推奨を逐次的に改善し得る。例えば、論理回路352は、初めに、第1の患者パラメータ(例えば患者の体重)に従って推奨されるパッドセット120を決定し得る。その後、論理回路352は、第2の患者パラメータ(例えば患者の身長)に従ってパッドセットの推奨を改善又は変更し得る。その後、論理回路352は、第3の患者パラメータ(例えば、患者のズボンのウエストサイズ)に従ってパッドセットの推奨をさらに改善又は変更し得る。この改善のパターンは、利用可能な患者パラメータの各々が推奨されるパッドセット120の決定に使用されるまで継続し得る。
【0051】
いくつかの実施形態において、論理回路352は、初めに、患者パラメータの第1のセット(例えばEMRから利用可能な患者パラメータ)に従って推奨されるパッドセット120を決定し得る。その後、論理回路352は、患者パラメータの第2のセット(例えば、臨床医によってフォーム510に直接入力された患者パラメータ)に従ってパッドセットの推奨を改善又は変更し得る。
【0052】
パッドセット決定ステップ635のいくつかの実施例により、いくつかの実施形態による論理回路352の例示的な動作(例えばアルゴリズム的な動作)が説明される。
【実施例
【0053】
実施例1.患者の体重は84kgであり、身長は185cmである。他のすべての患者パラメータ値はフォーム510で省略され得る。この例では、患者の体重は「大人用ラージ」パッドセット120の体重範囲の中間に位置し、患者の身長は「大人用ラージ」パッドセット120の身長範囲の中間に位置する。これに応答して、論理回路352は、患者パラメータ値が「大人用ラージ」パッドセット120と相関すると決定し得る。
【0054】
実施例2.患者の体重は44kgであり、身長は160cmである。他のすべての患者パラメータ値はフォーム510で省略され得る。この例では、患者の体重は「大人用Xスモール」パッドセット120の体重範囲の高端に位置し、患者の身長は「大人用スモール」パッドセット120の身長範囲の高端に位置する。これに応答して、「大人用スモール」パッドセット120の使用により患者に十分な長さを与えることができ、余分な幅によって生じるパッドの重複は許容可能であり得るため、論理回路352は、患者パラメータ値が「大人用Xスモール」パッドセット120よりも「大人用スモール」パッドセット120とより正確に相関すると決定し得る。
【0055】
実施例3.患者の体重は74kgであり、身長は150cmである。他のすべての患者パラメータ値はフォーム510で省略され得る。この例では、患者の体重は「大人用ミディアム」パッドセット120の体重範囲の高端に位置し、患者の身長は「大人用スモール」パッドセット120の身長範囲の中間に位置する。これに応答して、「大人用ミディアム」パッドセット120の使用により患者の胴体及び大腿部のまわりに延びるように十分な幅を与えることができ、大腿部パッドの余分な長さは患者の膝に許容可能に延びることができ、胴体パッドの余分な長さは患者の腰へ許容可能に延びることができるため、論理回路352は、患者パラメータ値が「大人用スモール」パッドセット120よりも「大人用ミディアム」パッドセット120とより正確に相関すると決定し得る。
【0056】
実施例4.患者の体重は58kgであり、身長は155cmであり、ズボンのウエストサイズは72cmであり、ズボンの股下サイズは70cmである。この例では、患者の体重は「大人用スモール」パッドセット120の体重範囲の高端に位置し、患者の身長は「大人用スモール」パッドセット120の身長範囲の中間に位置し、患者のウエストサイズは「大人用ミディアム」パッドセット120のウエスト範囲の低端に位置し、患者の股下は「大人用スモール」パッドセット120の股下範囲の中間に位置する。これに応答して、患者のウエストサイズは患者の体重よりも正確な胴体周囲長の指標であるため、論理回路352は、患者パラメータ値が「大人用スモール」パッドセット120よりも「大人用ミディアム」パッドセット120とより正確に相関すると決定し得る。
【0057】
実施例5.患者の体重は74kgであり、身長は175cmであり、ズボンのウエストサイズは75cmであり、ズボンの股下サイズは87cmである。この例では、患者の体重は「大人用ミディアム」パッドセット120の体重範囲の高端に位置し、患者の身長は「大人用ミディアム」パッドセット120の身長範囲の高端に位置し、患者のウエストサイズは「大人用ミディアム」パッドセット120のウエスト範囲の中間に位置し、患者の股下は「大人用ラージ」パッドセット120の股下範囲の中間に位置する。これに応答して、患者の股下は患者の身長よりも正確な大腿長の指標であるため、論理回路352は、患者パラメータ値が「大人用ラージ」パッドセット120とより正確に相関すると決定し得る。
【0058】
実施例6.患者の体重は44kgであり、身長は160cmである。他のすべての患者パラメータ値はフォーム510で省略され得る。この例では、患者の体重は「大人用Xスモール」パッドセット120の体重範囲の高端に位置し、患者の身長は「大人用スモール」パッドセット120の身長範囲の高端に位置する。これに応答して、「大人用スモール」パッドセット120の使用により患者に十分な長さを与えることができ、余分な幅によって生じるパッドの重複は許容可能であり得るため、論理回路352は、患者パラメータ値が「大人用Xスモール」パッドセット120よりも「大人用スモール」パッドセット120とより正確に相関すると決定し得る。しかしながら、この例では、論理回路352は、「大人用スモール」パッドセット120が在庫で利用できないと判断する。したがって、論理回路352は、「大人用Xスモール」パッドセット120を代替のパッドセットの推奨として規定し得る。
【0059】
実施例7.患者の身長、体重、及び体脂肪率の各々が不明である。しかしながら、臨床医は、ズボンのウエストサイズ及び患者の靴のサイズによって患者のウエストのサイズを決定することができる。患者のズボンのウエストサイズが40cmであり、靴の範囲が6(米国の子供用サイズ)であるシナリオでは、論理回路352は、そのような情報を受信すると、「子供用ラージ」パッドセット120が適切であると決定する。この場合、論理回路352は、ズボンのサイズが「子供用ラージ」パッドセット120に対応し、靴のサイズは「子供用ミディアム」パッドセット120に対応すると決定する。結果として、論理回路352は、より大きなパッドサイズを推奨する。
【0060】
実施例8.患者の体重は100kgであり、身長は150cmである。この例では、患者の体重は「大人用ラージ」パッドセット120の体重範囲の高端に位置し、患者の身長は「大人用Xスモール」パッドセット120の身長範囲の高端に位置する。しかしながら、この状況では、論理回路352は、「大人用Xラージ」パッドセット120を推奨し得る。このような推奨は、論理回路352内に含まれる経験的データに基づき得る。いくつかの実施形態において、論理回路352は、上記で開示された入力パラメータに基づいた熱的パッドセットサイズのスコアリングを提供する訓練された機械学習モデルを含むことができ、この場合、訓練は訓練データ(例えば臨床医によって提供された、例えば特定の熱的パッドセットサイズが患者にどの程度適合するかのスコア)を用いて実施される。
【0061】
本発明の実施形態の上記の記載は、例示の目的で提示されたものであり、網羅的であったり、又は本発明を開示されたまさにその形態に限定したりするものではない。当業者には、上記の開示を踏まえて多くの修正及び変更が可能であることが分かり得る。
【0062】
この記載のいくつかの部分は、本発明の実施形態を情報に対する動作のアルゴリズム及び記号表現の観点から記述している。これらのアルゴリズム的記述及び表現は、データ処理技術の当業者によって、自身の作業の内容を他の当業者に効果的に伝えるために一般に使用される。これらの動作は、機能的に、計算的に、又は論理的に記述される一方で、コンピュータプログラム又は等価な電気回路、マイクロコードなどによって実行されると理解される。さらに、一般性を失うことなく、これらの動作の構成をモジュールと称することが時に好都合であることも判明している。記述された動作及びそれらに関連するモジュールは、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、又はこれらの任意の組合せで具体化され得る。
【0063】
本発明の実施形態はまた、本明細書における動作を実施するための装置にも関連し得る。この装置は、必要とされる目的のために特別に構成され得、且つ/又はこの装置は、コンピュータに格納されたコンピュータプログラムによって選択的に作動又は再構成される汎用コンピューティングデバイスを含み得る。このようなコンピュータプログラムは、有形のコンピュータ可読記憶媒体、又は電子命令を格納するのに適し、且つコンピュータシステムバスに結合された任意の種類の媒体に格納され得る。さらに、本明細書中で言及する任意のコンピューティングシステムは、シングルプロセッサを備えてもよいし、又は計算能力を高めるためにマルチプロセッサ設計を採用したアーキテクチャであってもよい。
【0064】
最後に、本明細書で使用される用語は、主に読みやすさ及び教示上の目的で選択されており、本発明の主題を線引きするため、又は制限するために選択されていない。したがって、本発明の範囲は、この詳細な説明によってではなく、本明細書に基づく出願において生じる任意の請求項によって限定されることが意図される。よって、本発明の実施形態の開示は、本発明の範囲を例示するが、本発明の範囲を限定するものではないことが意図され、本発明の範囲は以下の特許請求の範囲に示される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】