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特表2024-511993低侵襲手術用のフェムト秒レーザ装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-18
(54)【発明の名称】低侵襲手術用のフェムト秒レーザ装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 18/22 20060101AFI20240311BHJP
【FI】
A61B18/22
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023557237
(86)(22)【出願日】2022-03-17
(85)【翻訳文提出日】2023-11-15
(86)【国際出願番号】 US2022020810
(87)【国際公開番号】W WO2022197965
(87)【国際公開日】2022-09-22
(31)【優先権主張番号】63/162,317
(32)【優先日】2021-03-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】512155478
【氏名又は名称】学校法人沖縄科学技術大学院大学学園
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100139491
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 隆慶
(72)【発明者】
【氏名】リスソヴァス ヴィクトラス
(72)【発明者】
【氏名】ダニ ケシャヴ エム
(72)【発明者】
【氏名】マデオ ジュリアン
(72)【発明者】
【氏名】サストリー アシュワニ
【テーマコード(参考)】
4C026
【Fターム(参考)】
4C026AA02
4C026AA03
4C026BB10
4C026FF02
4C026FF03
4C026FF17
4C026FF18
4C026FF19
4C026HH02
4C026HH15
(57)【要約】
装置が、ピーク強度が極めて高い光のフェムト秒パルスの送出及び制御を行う。本装置は、適当な光ファイバを介してフェムト秒レーザからのパルスを血管内の場所に伝送し、手術部位における光強度分布を制御する。極めて高い強度により、血管内の物質(例えば、石灰化プラーク)の瞬時のアブレーションが可能であり、周囲組織の損傷が最小限となる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
100ps未満の光パルスを発生するよう構成されたレーザと、
該レーザからの光パルスを伝送するよう構成された光ファイバと、
該光ファイバからの前記光パルスの強度を下げてから上げて、前記光ファイバの光パルスから任意の光学パターンを作成するよう構成された1つ又は複数の光学素子を含む、光ファイバエンドキャップ装置と
を備え、前記1つ又は複数の光学素子は、入射ビームを1012W/cmよりも大きなピークパワー密度に集光するよう構成される、
システム。
【請求項2】
請求項1に記載のシステムにおいて、前記光ファイバエンドキャップ装置は、直径7mm未満であるシステム。
【請求項3】
請求項1に記載のシステムにおいて、前記1つ又は複数の光学素子は、線、螺旋、又は点群である光学パターンを作成するよう構成されるシステム。
【請求項4】
請求項1に記載のシステムにおいて、前記光ファイバエンドキャップ装置は、前記光学素子による集光前に前記ファイバが出力したビームを光損傷閾値未満のピークパワー密度に発散させるよう構成されたスペーサを含むシステム。
【請求項5】
請求項1に記載のシステムにおいて、前記光ファイバエンドキャップ装置は、前記光学素子又は前記光ファイバエンドキャップ装置を中心軸周りに回転させることにより、最終アブレーションパターンを回転又は並進させるよう構成されたアクチュエータをさらに含むシステム。
【請求項6】
請求項1に記載のシステムにおいて、前記1つ又は複数の光学素子は、
前記入射ビームを第1方向に線状に集光するよう構成された第1レンズと、
前記ビームを前記第1方向に対して垂直な第2方向に拡大するよう構成された第2レンズと
を含むシステム。
【請求項7】
請求項1に記載のシステムにおいて、前記1つ又は複数の光学素子は、
透明な光学筒と、
該透明な光学筒を斜めに横切り、該透明な光学筒を通して垂直方向に前記入射ビームを反射するよう構成されたミラーと
を含むシステム。
【請求項8】
請求項1に記載のシステムにおいて、前記1つ又は複数の光学素子は、
透明な光学筒と、
該透明な光学筒を通して前記入射ビームの一部を反射するよう構成されたビームスプリッタと、
前記入射ビームの非反射部分を集光し、拡大して前方ライトシートにするよう構成された1つ又は複数のレンズと
を含むシステム。
【請求項9】
請求項1に記載のシステムにおいて、前記1つ又は複数の光学素子は、
透明な光学筒と、
該透明な光学筒を通した前記入射ビームの反射と該入射ビームを集光して前方ライトシートにするよう構成された1つ又は複数のレンズを通した前記入射ビームの集光との間で切り替えるよう構成された、電気的に切替え可能な半透過ミラーと
をさらに含むシステム。
【請求項10】
請求項1に記載のシステムにおいて、前記1つ又は複数の光学素子は、異物を捕捉するよう構成された中央キャビティを含む可撓性の中空シェルの側部に埋め込まれるシステム。
【請求項11】
フェムト秒レーザアブレーション装置を用いてレーザアブレーション手技を実行する方法であって、
光ファイバ・アブレーション装置を血管に挿入するステップと、
フェムト秒レーザにより、10-7J~10-2Jのパルスエネルギーで100ピコ秒未満の複数の光パルスを発生するステップであり、前記アブレーション装置が、入射ビームを1012W/cmよりも大きなピークパワー密度に集光するよう構成された1つ又は複数の光学素子を含む、ステップと、
前記レーザアブレーション装置の出力を血管のアブレーション部位に集光するステップと
を含む方法。
【請求項12】
請求項11に記載の方法において、前記アブレーション装置が、前記集光光学系による集光前に前記ファイバが出力したビームを1012W/cm未満のピークパワー密度に発散させるよう構成されたスペーサを含む、方法。
【請求項13】
請求項11に記載の方法において、前記1つ又は複数の光学素子が、
前記ビームを第1方向に線状に集光するよう構成された第1レンズと、
前記ビームを前記第1方向に対して垂直な第2方向に拡大するよう構成された第2レンズと
を含む、
方法。
【請求項14】
請求項11に記載の方法において、前記第1レンズ及び前記第2レンズをアクチュエータにより中心軸周りに回転させて、血管内で前記アブレーション装置の出力の回転を生じさせるステップをさらに含む方法。
【請求項15】
請求項11に記載の方法において、前記1つ又は複数の光学素子は、
透明な光学筒と、
該透明な光学筒を斜めに横切り、該透明な光学筒を通して垂直方向に前記入射ビームを反射するよう構成されたミラーと
を含む方法。
【請求項16】
請求項15に記載の方法において、前記ミラーをアクチュエータにより中心軸周りに回転させて、血管内で前記アブレーション装置の出力の回転を生じさせるステップをさらに含む方法。
【請求項17】
請求項11に記載の方法において、前記1つ又は複数の光学素子は、
透明な光学筒と、
該透明な光学筒を通して前記入射ビームの一部を反射するよう構成されたビームスプリッタと、
前記入射ビームの非反射部分を集光し、拡大して前方ライトシートにするよう構成された1つ又は複数のレンズと
をさらに含む方法。
【請求項18】
請求項9に記載の方法において、前記1つ又は複数の光学素子が、
透明な光学筒と、
該透明な光学筒を通した前記入射ビームの反射と該入射ビームを集光して前方ライトシートにするよう構成された1つ又は複数のレンズを通した前記入射ビームの集光との間で切り替えるよう構成された、電気的に切替え可能な半透過ミラーと
をさらに含む、
方法。
【請求項19】
請求項11に記載の方法において、前記アブレーション装置の出力を血管のアブレーション部位に集光するステップは、
前記1つ又は複数のレンズを通して前記入射ビームを集光して、前記血管内の閉塞を通るチャネルを形成するステップと、
前記アブレーション装置を前記チャネルに挿入するステップと、
前記透明な光学筒を通して前記入射ビームを反射して前記チャネルを広げるステップと
を含む、
方法。
【請求項20】
請求項11に記載の方法において、前記1つ又は複数の光学素子が、異物を捕捉するよう構成された中央キャビティを含む可撓性の中空シェルの側部に埋め込まれる、方法。
【請求項21】
請求項11に記載の方法において、
前記アブレーション装置の出力を血管のアブレーション部位に集光するステップが、前記アブレーション装置を対象物の周りで回転させて該対象物の周囲の1つ又は複数の障害物を除去するステップを含み、
前記方法がさらに、前記中央キャビティに前記対象物を捕捉するステップを含む、
方法。
【請求項22】
フェムト秒レーザアブレーション装置を用いてレーザアブレーション手技を実行する方法であって、
光ファイバ・アブレーション装置を人体に挿入するステップと、
フェムト秒レーザにより、10-7J~10-2Jのパルスエネルギーで100ピコ秒未満の複数の光パルスを発生するステップであり、前記アブレーション装置は、入射ビームを1012W/cmよりも大きなピークパワー密度に集光するよう構成された集光光学系アセンブリを含むステップと、
以下の用途:
胃腸管内の生体組織若しくは異物の除去、
体内の関節腔若しくは椎間腔内の軟骨、骨、靱帯、若しくは異物の除去、
静脈系、心臓、若しくは肺動脈内の血栓物質の除去、
右心から左心に機器を通過させるための心房中隔の除去、
肥大型心筋症の心臓の肥大心臓組織の除去、
腹腔若しくは後腹膜腔内の生体組織若しくは異物の除去、又は
膀胱鏡検査若しくは腎杯の直接穿刺により装置をナビゲートし、透視、光ファイバ、若しくは超音波ガイドを用いてアブレーションする物質に隣接して前記装置を配置することによる、尿道、膀胱、尿管、若しくは腎杯内の生体組織又は異物の除去
の1つ又は複数で、体組織又は異物のアブレーションのために前記アブレーション装置の出力を体内のアブレーション部位に集光するステップと、
を含む方法。
【請求項23】
アブレーション装置であって、
光ファイバを通して受け取った入射フェムト秒レーザビームを発散させるよう構成されたスペーサと、
前記光ファイバからの前記入射フェムト秒レーザビームを1012W/cmよりも大きなピークパワー密度に集光するよう構成された集光光学系アセンブリと、
を備えたアブレーション装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、レーザ手術装置に関する。
【背景技術】
【0002】
既存のアテレクトミー用装置は、概して2つの方法でプラークを除去する。つまり(i)機械的作用による物質の除去、及び(ii)レーザ源からの高エネルギー紫外光による分子結合の切断による物質の除去である。健全な組織に近接して強制的な機械的作用により不要な物質を除去することには、重大なリスク、例えば血管の穿孔が伴うので、レーザ除去ベースの手法が好ましい。
【0003】
現在最先端のエキシマレーザベースの装置は、線形吸収レジームの物質除去を実行するナノ秒パルスを用いる。しかしながら、線形吸収レジームでの十分な除去は、物質の吸収特性の影響を受けやすく、無機質量の多い塞栓の処理にもあまり役立たない。この問題に対処するために、物質のレーザ除去及び機械的除去の両方を用いるハイブリッドシステムが近年では導入されている。
【0004】
これに対して、フェムト秒レーザの場合、光エネルギーを超短パルス(約10-12秒~10-15秒)に圧縮することで、物質の光学破壊(さらにアブレーションと称する)をもたらす原子のイオン化に十分なピークパワー密度が得られる。
【0005】
熱輸送にはタイムスケールが短すぎることで、局所的な蓄熱及びそれに対応する近傍の組織及び血管への熱損傷がなくなる。さらに、アブレーションプロセスは、組織の吸収特性にほとんど依存しない。したがって、装置は、アブレーションに近赤外光、つまり本質的にあまり有害ではないので迷光露光による生体組織の周辺損傷を最小化する波長域を用いることができる。これに対して、アテレクトミーに現在用いられているナノ秒パルスエキシマレーザで用いられる紫外線は、細胞レベルで損傷を引き起こす可能性がある。最後に、フェムト秒パルス光では、非線形の高ピークパワー密度レジームでの動作により切断精度が向上し、断裂を起こさない。
【0006】
超短パルス(約1ps)を用いた表面マイクロサージャリー用の体内手術装置は、いくつかの研究グループにより試みられ、ある程度の成功を収めている。一手法では、圧電カンチレバー共振器を用いて、標的上で集光レーザスポットを正確にガイドする。別の手法では、従来のマルチコアファイバ束を用いてチャープパルスで光エネルギーを送出し、続いて波面整形によりパルスを集光し直してアブレーションを達成する。いずれの手法も、表面マイクロサージャリーには有用だが、装置寸法に比べて小さな視野にしか対応できず、したがってアテレクトミーには適合しない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
超短パルスアブレーションには利点があるものの、フェムト秒ベースのアテレクトミーは、体内で高エネルギーフェムト秒パルスを送出し制御する手段がないので不可能となっている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
低侵襲手術用のフェムト秒レーザ装置は、フェムト秒又はピコ秒パルスを伝送可能な可撓性の光ファイバに結合された超高速(フェムト秒又は100ピコ秒未満の)パルス光源を含む。光ファイバは、体内の手術部位まで光を運ぶ。一実施態様は、レーザからのフェムト秒光を手術部位へ伝送するファイバ用のエンドキャップを含む(図1)。ファイバ光学コンポーネント及びエンドキャップは、有機物質及び無機物質の両方のアブレーションを確実にするために、焦点の面積にわたって1.5TW/cm以上の目標ピークパワー密度を達成するのに必要なパルスエネルギー及び持続時間を扱うことが可能である。フェムト秒パルスを操作するコンポーネント部品の光学破壊損傷閾値の課題に対処するために、一実施態様は、光ファイバから伝播するレーザビームの発散を可能にする内部自由空間を含む。発散距離は、ファイバの開口数により決まる。距離は、入射レーザビームが光路に位置決めされた集光光学系のバックアパーチャを満たし、これらのコンポーネントの損傷閾値を越えないように選択される。この集光光学系を用いて、標的物質のアブレーションに適した高強度の集光領域が達成される。屈折、反射、回折、又はこれらの組合せを含む様々な集光光学系を用いて、線、螺旋、点群、又は特定の用途に合わせた任意のパターン等、特定の用途に合わせた焦点形状を達成することができる。これらの形状は、集光光学素子、例えばシリンドリカル又は非球面レンズ、曲面ミラー、回折格子、ホログラフィック回折格子、位相マスク、又は光学メタサーフェスの1つ又は組合せにより達成することができる。これらの集光光学系は、密閉された外部シェル内に位置決めされたアクチュエータに固定される。アクチュエータは、光学コンポーネントの並進又は回転により、外部シェルとは関係なく、又は装置全体の回転により、出力ビームに対して1つ又は複数の光学素子を移動させる。これにより、高強度集光フェムト秒パルスを手術部位に送出し、アブレーション強度を達成するように制御することができる。この設計により、光学系の損傷も防止され、内部コンポーネントと外部環境との間の分離が維持される(図2)。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】アテレクトミー及び他の体内手術用途にフェムト秒パルスを伝送及び制御するフェムト秒装置を利用するシステムを示す。
図2】フェムト秒パルスを伝送及び制御するフェムト秒装置の一般的な動作原理を示す。
図3】アテレクトミー及び他の体内手術用途のための装置及び支持要素のコンポーネント及び設計の概略図を示す。
図4】アブレーション用の前方ライトシートを生成するアテレクトミー及び他の体内手術用途のための第1実施態様のコンポーネントを示す。
図5】第1実施態様の前方ライトシートの光伝播及び制御を示す。
図6】側方ライトシートの生成によるアテレクトミー及び他の体内手術用途のための第2実施態様のコンポーネントを示す。
図7】第2実施態様における側方ライトシートの光伝播及び制御を示す。
図8】アテレクトミー及び関連の手術手技における第1実施態様、第2実施態様、及び第4実施態様の適用可能性を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
一実施態様において、システムは、100ピコ秒未満の光パルスを発生するよう構成された超高速レーザと、超高速レーザからの光パルスを伝送するよう構成された光ファイバと、光ファイバからの光パルスの強度を下げてから上げて、光ファイバの光パルスから任意の光学パターンを作成するよう構成された1つ又は複数の光学素子を含む、光ファイバエンドキャップ装置とを備える。1つ又は複数の光学素子は、光ファイバからの入射ビームを1012W/cmよりも大きなピークパワー密度に集光するよう構成される。
【0011】
一実施態様において、フェムト秒レーザアブレーション装置を用いてレーザアブレーション手技を実行する方法は、光ファイバ・アブレーション装置を血管に挿入するステップと、フェムト秒レーザにより、10-7J~10-2Jのパルスエネルギーで100ピコ秒未満の複数の光パルスを発生するステップであり、アブレーション装置は、入射ビームを1012W/cmよりも大きなピークパワー密度に集光するよう構成された1つ又は複数の光学素子を含むステップと、レーザアブレーション装置の出力を血管のアブレーション部位に集光するステップとを含む。
【0012】
別の実施態様において、フェムト秒レーザアブレーション装置を用いてレーザアブレーション手技を実行する方法は、光ファイバ・アブレーション装置を人体に挿入するステップと、フェムト秒レーザにより、10-7J~10-2Jのパルスエネルギーで100ピコ秒未満の複数の光パルスを発生するステップとを含む。アブレーション装置は、入射ビームを1012W/cmよりも大きなピークパワー密度に集光し、体組織又は異物のアブレーションのためにアブレーション装置の出力を体内のアブレーション部位に集光するよう構成された、集光光学系アセンブリを備える。適用例として、限定はされないが、胃腸管内の生体組織若しくは異物の除去、体内の関節腔若しくは椎間腔内の軟骨、骨、靱帯、若しくは異物の除去、静脈系、心臓、若しくは肺動脈内の血栓物質の除去、右心から左心に機器を通過させるための心房中隔の除去、肥大型心筋症の心臓の肥大心臓組織の除去、腹腔若しくは後腹膜腔内の生体組織若しくは異物の除去、又は膀胱鏡検査若しくは腎杯の直接穿刺により装置をナビゲートし、透視、光ファイバ、若しくは超音波ガイドを用いてアブレーションする物質に隣接して装置を配置することによる、尿道、膀胱、尿管、若しくは腎杯内の生体組織又は異物の除去が挙げられる。
【0013】
記載の実施態様では、体内の、特に動脈等の血管内の組織又は他の物質(例えば、石灰化プラーク)のバルク除去(手術)のためのフェムト秒パルスの使用が可能である。1つの対象用途は、有機質/無機質の塞栓の蓄積により生じた血管の狭窄を治療するためのアテレクトミーである。これらの実施態様は、腎臓結石除去、腫瘍又は癌細胞の除去、静脈系からの血栓(凝血塊)の除去、脈管系又は身体の他の部分内の異物の抜去(レーザリード抜去)、体内の関節腔内の骨又は軟骨の除去等、体内のバルク物質の除去から利益を得る他の外来用途に用いることもできる。
【0014】
フェムト秒レーザ装置
一実施態様において、図3を参照すると、装置は、フェムト秒レーザ源(1)、制御ケーブル(3)を介してフェムト秒レーザ装置(1)とインタフェースするハードウェアコントローラ・電源(2)を備える。これらのコンポーネントは、外部振動から保護するために防振システム(4)に載せられ、光漏れを防止するために光エンクロージャ(5)で囲まれ得る。レーザ光は、ファイバカプラ(7)を通して光ファイバ(6)に入射する。光ファイバ(6)は、単ファイバ又はファイバ束とすることができる。さらに、制御・電源配線(8)が、ファイバカプラ(7)を介して光ファイバ(6)とインタフェースし得る。装置は、フェムト秒アブレーション装置(9)で終わる。
【0015】
第1態様は、装置に対して前方ライトシート焦点を生成する。第2実施態様は、装置に対して垂直な向きのライトシート焦点を生成する。第3実施態様は、第1実施態様及び第2実施態様の態様を組み合わせて、前方ライトシート及び垂直ライトシートを同時に又は2つのモード間を要求に応じて切り替えることにより提供する。第4実施態様は、第1実施態様の拡張である。
【0016】
図4図7は、1つ又は複数の実施態様による例示的なアブレーション装置を示す。アブレーション装置(9)は、可撓性のモノコイル等のファイバコア及びクラッド(12)用の可撓性の保護内部構造(11)を覆う生体適合性材料からなる可撓性の保護生体適合シェル(10)を含む。(10)、(11)、(12)からなるファイバの可撓性部分は、接着剤又は他の手段によりシールされた気密コネクタ(13)を介してアブレーション装置(9)に接続される。制御/電源回路(14)が、(10)、(11)、又は(12)に埋め込まれて気密接続部(13)に通されるか、又は外部ワイヤとして別個に設けられる。回路は、内部ロータ(16)の位置、曲げ角度、及び回転角度を変えるための1つ又は複数のアクチュエータ(15)への電源供給、叉は制御のために設けられる。ここでのアクチュエータ(15)は、小型化の要件により超音波ピエゾアクチュエータを用いて実装され得るが、圧電、静電、電磁、電磁共役流体、熱動作モード、バイメタル板、誘導アクチュエータ、又は任意の他の適当なサイズのアクチュエータコンポーネントに基づくモータにより実装することもできる。ロータ(16)の動きは、玉軸受又は自己潤滑性プラスチックに基づくもの等の適当な軸受(18)により安定化される。回転を安定させ振動を最小化するために、カウンタウエイト(19)がロータ(16)の遠位端に含まれ得る。集光光学系アセンブリ(20)は、ロータ(16)に取り付けられる。この設計は、透明な出射窓(22)を含む剛性の気密シェル(21)に囲まれて、内部コンポーネントの移動が外部環境に干渉しないようにすることができる(図4)。
【0017】
図4は、アブレーション用の前方ライトシートを生成するアテレクトミー及び他の体内手術用途のための第1実施態様のコンポーネントを示す。前方ライトシート設計は、スペーサ(23)を伝播する発散ビームを操作するために2つの集光素子を収容する。シリンドリカルレンズが、入射レーザビームを一方向に線状(24)に集束させ、第2シリンドリカルレンズがビームを垂直方向(25)に拡大する(図4)。これにより、中心軸周りのアクチュエータの作用により回転する前方ライトシート(26)が得られ、アブレーションを達成するのに十分な高強度光のライトシートを投射してアブレーション平面(27)を走査する。この実施態様では、集光光学系は、装置の全径にわたるアブレーションが生じて標的物質の穿孔を可能にするように選択される(図5)。
【0018】
図6は、側方ライトシートを生成するアテレクトミー及び他の体内手術用途のための第2実施態様のコンポーネントを示す。第2実施態様において、垂直ライトシートを生成するための前方ライトシート設計は、集光アセンブリ及び出射窓を除いて前述したのと同じ基本構造を有する。この実施態様では、光学アセンブリは、ミラー(29)が斜めに横切る透明な光学筒(28)からなる。ミラー(29)の使用の代替として、内部全反射が斜めの切断部で起こるように透明な光学筒(28)の物質の屈折率を選択することが挙げられる。装置の端には、透明な管(30)が被せられる。遠位キャップ(31)は、垂直ラインフォーカス設計の場合にのみ非透明物質からなり得る(図6)。この実施態様では、光ファイバからの発散ビームは、上からシリンドリカル光学部品に入って垂直方向(32)に反射される。このシリンダ(33)の側部は、装置(33)と平行な線に光を集光するシリンドリカルレンズとして働き、この光はアブレーションを達成するのに十分なほど強度が大きくなる。中心軸周りの内部アセンブリの回転により、このラインフォーカスが装置の周りで動いて装置の周囲の物質のアブレーションを可能にする(図7)。
【0019】
第3実施態様は、垂直集光設計及び前方集光設計の光学素子を組み合わせたものであり、装置の前方及び垂直方向のアブレーションを同時に行う。この実施態様では、ミラー(29)は、前方及び側方の両方の同時アブレーションのためのビームスプリッタに置き換えられる。代替として、反射率を制御可能な装置でミラー(29)を置き換えることにより、例えば液晶層に基づく電気的に切替え可能な半透過ミラーを用いて、2つのモード間の切替えを実施することができる。
【0020】
第4実施態様では、第1実施態様の前方集光設計が、可撓性の中空シェルの側部に埋め込まれる。シェルは、異物を捕捉するための中央空間を有する。装置は、対象物の周りで徐々に回転して、その周囲の障害物を除去する。
【0021】
第1実施態様は、塞栓を通過するには装置直径が大きすぎる、血管内の完全又は部分的な閉塞に対処するよう設計される。第2実施態様は、塞栓の側方蓄積により血管の狭窄が起こるが装置の通過を妨げるほど深刻ではない、塞栓を除去するよう設計される(図8)。適用される可能性があるのは、第1実施態様及び第2実施態様を順次用いて、最初に閉塞にチャネルを導入してからそれを徐々に広げることである。
【0022】
第3実施態様は、装置を交換する必要なく両方のタイプの手技を可能にする。第4実施態様は、心臓手術後の外科用リードの抜去に有用である。本装置は、アテレクトミーへの適用を意図しているが、他の医療処置、例えば腎臓結石除去、関節腔若しくは椎間腔内の骨若しくは軟骨のアブレーション、又は無機質量が多い若しくは高密度の物質が問題となる他の外科的介入で用いることができる。別の適用可能性として、異物を捕捉しアブレーションで気化することにより異物を除去し、観血手術的切除の必要をなくすことが挙げられる。
【0023】
一実施態様では、システムは、10-7J~10-2Jのパルスエネルギーで赤外、近赤外、可視、又は紫外スペクトルの100ピコ秒未満の光パルスを伝送可能なファイバ結合装置を備える。
【0024】
一実施態様では、ファイバ結合装置は、上昇した内部ガス圧を保持可能又は内部真空を保持可能であるよう構成される。
【0025】
一実施態様では、システムは、10-7J~10-2Jのパルスエネルギーで赤外、近赤外、可視、又は紫外スペクトルの100ピコ秒未満の光パルスを伝送可能な光ファイバを備える。
【0026】
一実施態様では、光ファイバは、曲げ半径30cm以上且つ長さ1m以上である。
【0027】
一実施態様では、システムは、密封された、上昇した内部ガス圧を保持可能な、又は内部真空を保持可能なエンドキャップエンクロージャを備える。
【0028】
一実施態様では、システムは、ファイバが出力したビームを1012W/cm未満のピークパワー密度に発散させる内部スペーサを備える。
【0029】
一実施態様では、システムは、入射ビームを1012W/cmよりも大きなピークパワー密度に集光することができる光学装置又はアセンブリを備える。
【0030】
一実施態様では、光学装置又はアセンブリは、走査を加速するために任意の形状の焦点(点焦点以外)を発生させるよう構成される。
【0031】
一実施態様では、システムは、超音波ピエゾアクチュエータ又は圧電、静電、電磁、電磁共役流体、熱動作モード、バイメタル板、誘導アクチュエータに基づくモータを用いて実装された、走査を達成するためにファイバに対して光学アセンブリを移動又は回転させるよう構成されたアクチュエータを備える。
【0032】
一実施態様では、システムは、ファイバ/エンドキャップに隣接しこれに結合された、装置の位置及び軌道をガイドするガイドワイヤを通過させる第2ルーメンを利用する。ガイドワイヤ構成は、ラピッドエクスチェンジ型又はオーバーザワイヤ型の構成であり得る。
【0033】
一実施態様では、装置を内視鏡、結腸鏡、又は上部消化管内視鏡に通して、胃腸管内の生体物質又は異物のアブレーションを可能にすることができる。
【0034】
一実施態様では、装置を関節鏡に通して、関節腔又は椎間腔内の生体物質、骨、軟骨、又は異物のアブレーションを可能にすることができる。
【0035】
一実施態様では、装置を静脈系、右心室、又は肺動脈に通して、静脈系内の急性又は慢性血栓をアブレーションすることができる(血栓除去術)。
【0036】
一実施態様では、装置を所定位置にガイドし心臓の心房中隔に対して配置して、右心房と左心房との間にチャネルを形成させることができる(経中隔穿刺)。
【0037】
一実施態様では、アルコール中隔アブレーションの安全な代替法として、肥大型心筋症の心臓の肥大した中隔に対して装置をナビゲートすることができる。
【0038】
一実施態様では、装置のハウジングは、アブレーションチップのガイド及び位置決めを容易にするために、血管内超音波プローブを通す第2ルーメンを組み込むこともできる。
【0039】
一実施態様では、アブレーションチップは、真腔に隣接する慢性閉塞の内膜下腔に位置決めすることができ、内膜下組織をアブレーションして、閉塞血管の遠位真腔へのチャネルを形成させることができる。
【0040】
一実施態様では、装置は、体内の異物又は生体物質を捕捉するためのニチノール血管内スネアを組み込み得る。
【0041】
一実施態様では、装置を腹腔鏡アプローチにより腹膜腔又は後腹膜腔に通して、腹腔内の生体物質又は異物のアブレーションを可能にすることができる。
【0042】
一実施態様では、膀胱鏡検査若しくは腎杯の直接穿刺により装置をナビゲートすることにより、装置を体内の尿道、膀胱、尿管、又は腎杯内に通し、上記構造のいずれかの構造内の生体組織又は異物をアブレーションするために用いることができる。
【0043】
上記実施態様のいずれも、アブレーションプロセスで生じたデブリスを捕捉し除去するための吸引/陰圧/真空システムを含み得る。
【0044】
使用例
一実施態様では、フェムト秒レーザアブレーション装置を用いてアテレクトミー/血栓除去術/異物のアブレーションを実行する方法は、挿入するステップ、発生するステップ、集光するステップを含む。一実施態様では、光ファイバ・アブレーション装置を血管に挿入する。一実施態様では、光パルスは100ピコ秒未満である。一実施態様では、光パルスは10-7J~10-2Jのエネルギーを有する。一実施態様では、アブレーション装置は、入射ビームを1012W/cmよりも大きなピークパワー密度に集光するよう構成された集光光学系アセンブリを備える。一実施態様では、アブレーション装置の出力を血管のアブレーション部位に集光する。
【0045】
一実施態様では、フェムト秒レーザアブレーション装置を用いて胃腸管内の生体組織又は異物をアブレーションする方法は、挿入するステップ、発生するステップ、集光するステップを含む。一実施態様では、上部消化管内視鏡又は結腸鏡を通して光ファイバ・アブレーション装置を胃腸管に挿入し、アブレーションする生体組織又は異物に隣接してファイバを配置する。一実施態様では、光パルスは100ピコ秒未満である。一実施態様では、光パルスは10-7J~10-2Jのエネルギーを有する。一実施態様では、アブレーション装置は、入射ビームを1012W/cmよりも大きなピークパワー密度に集光するよう構成された集光光学系アセンブリを備える。一実施態様では、アブレーション装置の出力を胃腸管のアブレーション部位に集光する。
【0046】
一実施態様では、フェムト秒レーザアブレーション装置を用いて体内の関節腔又は椎間腔内の軟骨、骨、靱帯、又は異物をアブレーションする方法は、挿入するステップ、発生するステップ、集光するステップを含む。一実施態様では、光ファイバ・アブレーション装置を直視下又は光ファイバ可視化(関節鏡)下で関節腔に挿入し、アブレーションする物質に隣接してファイバを配置する。一実施態様では、光パルスは100ピコ秒未満である。一実施態様では、光パルスは10-7J~10-2Jのエネルギーを有する。一実施態様では、アブレーション装置は、入射ビームを1012W/cmよりも大きなピークパワー密度に集光するよう構成された集光光学系アセンブリを備える。一実施態様では、アブレーション装置の出力を関節腔のアブレーション部位に集光する。
【0047】
一実施態様では、フェムト秒レーザアブレーション装置を用いて静脈系、心臓、又は肺動脈内の血栓物質をアブレーションする方法は、挿入するステップ、発生するステップ、集光するステップを含む。一実施態様では、光ファイバ・アブレーション装置を体内の静脈、場合によっては右心房、右心室、又は肺動脈に挿入し、これらの構造内の血栓物質をアブレーションする。一実施態様では、光パルスは100ピコ秒未満である。一実施態様では、光パルスは10-7J~10-2Jのエネルギーを有する。一実施態様では、アブレーション装置は、入射ビームを1012W/cmよりも大きなピークパワー密度に集光するよう構成された集光光学系アセンブリを備える。一実施態様では、アブレーション装置の出力を上記構造内の血栓物質に集光する。
【0048】
一実施態様では、フェムト秒レーザアブレーション装置を用いて心房中隔をアブレーションして、右心から左心に機器を通過させる方法は、挿入するステップ、発生するステップ、集光するステップを含む。一実施態様では、光ファイバ・アブレーション装置を体内の静脈に挿入し、透視及び/又は心腔内エコーガイドを用いて心房中隔に隣接してアブレーションチップを配置する。一実施態様では、光パルスは100ピコ秒未満である。一実施態様では、光パルスは10-7J~10-2Jのエネルギーを有する。一実施態様では、アブレーション装置は、入射ビームを1012W/cmよりも大きなピークパワー密度に集光するよう構成された集光光学系アセンブリを備える。一実施態様では、アブレーション装置の出力を心房中隔に集光して右心室と左心室との間にチャネルを形成する。
【0049】
一実施態様では、フェムト秒レーザアブレーション装置を用いて肥大型心筋症の心臓の肥大心臓組織をアブレーションする方法は、挿入するステップ、発生するステップ、集光するステップを含む。一実施態様では、光ファイバ・アブレーション装置を体内の動脈に挿入し、透視及び/又は心腔内エコーガイドを用いて心房中隔に隣接してアブレーションチップを配置する。一実施態様では、光パルスは100ピコ秒未満である。一実施態様では、光パルスは10-7J~10-2Jのエネルギーを有する。一実施態様では、アブレーション装置は、入射ビームを1012W/cmよりも大きなピークパワー密度に集光するよう構成された集光光学系アセンブリを備える。一実施態様では、アブレーション装置の出力を肥大心臓組織に集光してこの組織をアブレーションする。
【0050】
一実施態様では、フェムト秒レーザアブレーション装置を用いて腹腔又は後腹膜腔内の生体組織又は異物をアブレーションする方法は、挿入するステップ、発生するステップ、集光するステップを含む。一実施態様では、光ファイバ・アブレーション装置を腹腔鏡技術により腹膜腔又は後腹膜腔に挿入し、透視、光ファイバ、又は超音波ガイドを用いてアブレーションする物質に隣接して装置を配置する。一実施態様では、光パルスは100ピコ秒未満である。一実施態様では、光パルスは10-7J~10-2Jのエネルギーを有する。一実施態様では、アブレーション装置は、入射ビームを1012W/cmよりも大きなピークパワー密度に集光するよう構成された集光光学系アセンブリを備える。一実施態様では、アブレーション装置の出力を標的組織又は異物に集光する。
【0051】
一実施態様では、フェムト秒レーザアブレーション装置を用いて尿道、膀胱、尿管、又は腎杯内の生体組織又は異物をアブレーションする方法は、挿入するステップ、発生するステップ、集光するステップを含む。一実施態様では、光ファイバ・アブレーション装置を膀胱鏡検査若しくは腎杯の直接穿刺により挿入及びガイドし、透視、光ファイバ、又は超音波ガイドを用いてアブレーションする物質に隣接して装置を配置する。一実施態様では、光パルスは100ピコ秒未満である。一実施態様では、光パルスは10-7J~10-2Jのエネルギーを有する。一実施態様では、アブレーション装置は、入射ビームを1012W/cmよりも大きなピークパワー密度に集光するよう構成された集光光学系アセンブリを備える。一実施態様では、アブレーション装置の出力を標的組織又は異物に集光する。
【0052】
上記使用例のいずれかの実施態様において、装置のハウジングは、アブレーションチップのガイド及び位置決めを容易にするために、血管内超音波プローブを通過させる第2ルーメンを組み込むこともできる。
【0053】
一実施態様では、フェムト秒レーザアブレーション装置は、血管系を通したアブレーション装置のナビゲーション及び前進を容易にするために、オーバーザワイヤ構成で装置の長さに沿ってガイドワイヤを通過させる追加のルーメンを組み込む。
【0054】
一実施態様では、フェムト秒レーザアブレーション装置は、血管系を通したアブレーション装置のナビゲーション及び前進を容易にするために、ラピッドエクスチェンジ構成でガイドワイヤを通過させる追加のルーメンをエンドキャップ/ファイバの遠位部分に組み込む。
【0055】
一実施態様では、アブレーションチップは、真腔に隣接する慢性閉塞の内膜下腔に位置決めすることができ、内膜下組織をアブレーションして、閉塞血管の遠位真腔へのチャネルを形成させることができる。
図1
図2
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【国際調査報告】