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特表2024-512018カーオーディオシステム及びそのスピーカーの開回路検出方法
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  • 特表-カーオーディオシステム及びそのスピーカーの開回路検出方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-18
(54)【発明の名称】カーオーディオシステム及びそのスピーカーの開回路検出方法
(51)【国際特許分類】
   H04R 29/00 20060101AFI20240311BHJP
   H04R 3/00 20060101ALI20240311BHJP
【FI】
H04R29/00 310
H04R3/00 310
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023558257
(86)(22)【出願日】2021-12-20
(85)【翻訳文提出日】2023-09-25
(86)【国際出願番号】 CN2021139480
(87)【国際公開番号】W WO2022199157
(87)【国際公開日】2022-09-29
(31)【優先権主張番号】202110301372.8
(32)【優先日】2021-03-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521362874
【氏名又は名称】スーチョウ ソナボックス エレクトロニクス カンパニー,リミティッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001999
【氏名又は名称】弁理士法人はなぶさ特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】ディン,ホンビン
(72)【発明者】
【氏名】ウー,ユーロン
【テーマコード(参考)】
5D220
【Fターム(参考)】
5D220AA50
(57)【要約】
カーオーディオシステム及びそのスピーカーの開回路検出方法である。該カーオーディオシステムは、それと電気的に接続されたカースピーカーを駆動するためのパワーアンプと、パワーアンプを制御するために使用され、且つ出力ポート及び入力ポートを有する制御モジュールと、それぞれスピーカーの2セットのリードに電気的に接続するために使用される第1接続ポート及び第2接続ポートを有する開回路検出回路と、を含み、開回路検出回路は、スイッチ回路をさらに含み、スイッチ回路は、制御モジュールの出力ポートと第1接続ポートとの間に接続され、出力ポートからの制御信号に制御され出力ポートと第1接続ポートを導通するか又は切断し、制御モジュールの入力ポート及び第二接続ポートはそれぞれ、ノードに電気的に接続され、ノードは、電圧にアクセスし、制御モジュールは、出力ポートを介して開回路検出回路をイネーブルし、入力ポートから受信された信号に応じてスピーカー開回路状態にあるか否かを判断できるために使用される。本発明は、より低いコストでスピーカーの開回路検出を実現することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気的に接続されたカースピーカーを駆動するためのパワーアンプと、
出力ポート及び入力ポートを有し、前記パワーアンプを制御するための制御モジュールと、を含む、カーオーディオシステムであって、
前記カーオーディオシステムはさらに、
開回路検出回路を含み、前記開回路検出回路は、第1接続ポート及び第2接続ポートを有し、前記第1接続ポート及び前記第2接続ポートのうちの一方は、前記カースピーカーの正極リードに電気的に接続され、前記第1接続ポート及び前記第2接続ポートのうちの他方は、前記カースピーカーの負極リードに電気的に接続され、
前記開回路検出回路は、スイッチ回路を含み、前記スイッチ回路は、前記制御モジュールの出力ポートと前記第1接続ポートとの間に接続され、前記出力ポートからの制御信号に制御されて前記出力ポートと前記第1接続ポートとを導通するか又は切断し、
前記制御モジュールの入力ポート及び前記第2接続ポートはそれぞれ、ノードに電気的に接続され、前記ノードは、電圧にアクセスするために使用され、
前記制御モジュールは、前記出力ポートを介して前記開回路検出回路をイネーブルし、かつ前記入力ポートから受信された信号に応じてスピーカー開回路状態にあるか否かを判断するために使用されることを特徴とする、カーオーディオシステム。
【請求項2】
前記スイッチ回路は、トランジスタを含み、前記トランジスタのベース電極は、前記出力ポートに電気的に接続され、前記トランジスタのコレクタ電極は、前記第1接続ポートに電気的に接続され、前記トランジスタのエミッター電極は接地することを特徴とする、請求項1に記載のカーオーディオシステム。
【請求項3】
前記スイッチ回路は、第1抵抗及び第2抵抗をさらに含み、前記第1抵抗は、前記出力ポートと前記トランジスタのベース電極との間に電気的に接続され、前記第2抵抗の一端は、前記第1抵抗と前記トランジスタのベース電極の中間点に電気的に接続され、前記第2抵抗の他端は、前記トランジスタのコレクタ電極に電気的に接続されることを特徴とする、請求項2に記載のカーオーディオシステム。
【請求項4】
前記開回路検出回路は、前記スイッチ回路と前記第1接続ポートとの間に接続された第3抵抗をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載のカーオーディオシステム。
【請求項5】
前記ノードは、電圧にアクセスできるように、給電端に電気的に接続されることを特徴とする、請求項1に記載のカーオーディオシステム。
【請求項6】
前記開回路検出回路はさらに、第4抵抗を含み、前記第4抵抗は、前記給電端と前記ノードとの間に電気的に接続されることを特徴とする、請求項5に記載のカーオーディオシステム。
【請求項7】
前記開回路検出回路はさらに、前記制御モジュールへのパワーアンプ電圧の反動を防止するためのダイオードを含み、前記ダイオードは、前記第2接続ポートと前記入力ポートとの間に電気的に接続されることを特徴とする、請求項1に記載のカーオーディオシステム。
【請求項8】
前記開回路検出回路はさらに、コンデンサを含み、前記コンデンサの一端は、前記第2接続ポートと前記入力ポートの中間点に電気的に接続され、前記コンデンサの他端は、接地することを特徴とする、請求項1に記載のカーオーディオシステム。
【請求項9】
前記パワーアンプは、BTLパワーアンプであり、及び/又は、前記制御モジュールは、パワーアンプチップであり、前記出力ポート及び前記入力ポートはそれぞれ、前記パワーアンプチップのIOポートであることを特徴とする、請求項1~8のいずれか一項に記載のカーオーディオシステム。
【請求項10】
前記カースピーカーは、インピーダンス範囲が2~8Ωであるスピーカーであることを特徴とする、請求項1に記載のカーオーディオシステム。
【請求項11】
カーオーディオシステムの開回路検出回路であって、第1接続ポート及び第2接続ポートを有し、前記第1接続ポート及び前記第2接続ポートのうちの一方は、カースピーカーの正極リードに電気的に接続するために使用され、前記第1接続ポート及び前記第2接続ポートのうちの他方は、前記カースピーカーの負極リードに電気的に接続するために使用され、
前記開回路検出回路は、スイッチ回路を含み、前記スイッチ回路は、パワーアンプの制御モジュールの出力ポートと前記第1接続ポートとの間に接続され、前記出力ポートからの制御信号に制御されて前記出力ポートと前記第1接続ポートとを導通するか又は切断し、
前記第2接続ポートは、前記制御モジュールの入力ポートと、電圧にアクセスするためのノードを介して、電気的に接続するために使用されることを特徴とするカーオーディオシステムの開回路検出回路。
【請求項12】
前記スイッチ回路は、トランジスタを含み、前記トランジスタのベース電極は、前記出力ポートに電気的に接続され、前記トランジスタのコレクタ電極は、前記第1接続ポートに電気的に接続され、前記トランジスタのエミッター電極は接地することを特徴とする、請求項11に記載の開回路検出回路。
【請求項13】
前記スイッチ回路は、第1抵抗及び第2抵抗をさらに含み、前記第1抵抗は、前記出力ポートと前記トランジスタのベース電極との間に電気的に接続され、前記第2抵抗の一端は、前記第1抵抗と前記トランジスタのベース電極の中間点に電気的に接続され、前記第2抵抗の他端は、前記トランジスタのコレクタ電極に電気的に接続され、前記開回路検出回路は、前記スイッチ回路と前記第1接続ポートとの間に接続された第3抵抗をさらに含み、前記ノードは、電圧にアクセスできるように、給電端に電気的に接続され、前記開回路検出回路はさらに、第4抵抗を含み、前記第4抵抗は、前記給電端と前記ノードとの間に電気的に接続されることを特徴とする、請求項12に記載の開回路検出回路。
【請求項14】
カーオーディオシステムのスピーカーの開回路検出方法であって、前記カーオーディオシステムは、請求項1から9のいずれか一項に記載のカーオーディオシステムであり、前記スピーカーの開回路検出方法は、開回路検出ステップを含み、前記開回路検出ステップは、具体的には、
前記制御モジュールの前記出力ポートをイネーブルし、前記スイッチ回路を導通することと、
前記制御モジュールの前記入力ポートの信号が高レベル信号である場合、前記カースピーカーが開回路状態にあると判断することと、
前記制御モジュールの前記入力ポートの信号が低レベル信号である場合、前記カースピーカーが非開回路状態にあると判断することと、を含むことを特徴とする、カーオーディオシステムのスピーカーの開回路検出方法。
【請求項15】
前記スピーカーの開回路検出方法はさらに、初期に給電する時、前記パワーアンプを閉じ状態、前記出力ポート及び前記入力ポートを低レベル状態にするようにイネーブルするステップを含むことを特徴とする、請求項14に記載のスピーカーの開回路検出方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本開示は、2021年3月22日に提出された出願番号CN202U03013728の中国特許出願の優先権を主張する。
【0002】
本発明は、オーディオの分野に属し、具体的には、カーオーディオシステム及びそのスピーカーの開回路検出方法に関する。
【背景技術】
【0003】
現在では、パワーアンプチップは、スピーカー開回路と短絡の診断及び保護機能をもたらし、このタイプのパワーアンプチップは高価でコストが高い。ただし、カーオーディオシステムでは、コストを考慮して、カーオーディオシステムで使用されるカーパワーアンプチップには、スピーカー開回路の診断の機能がない。このタイプのパワーアンプチップを選択するとき、車両にスピーカーが設置されているかどうかまたはスピーカーが正確にアクセスできるかどうかを検出するには、大量生産製品の上にスピーカー開回路検出の回路及びシステムを追加してこの機能を完了して、スピーカー開回路状態にあるかどうかを判断する必要があり、スピーカー開回路とは、スピーカーが設置されていないか又はスピーカーが設置されているが正確にアクセスできないことを指す。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の問題に応じて、本発明の1つの目的は、より低コストでカーオーディオシステムのスピーカーの開回路検出を実現できるカーオーディオシステムを提供することである。
【0005】
本発明のもう1つの目的は、より低コストでカーオーディオシステムのスピーカーの開回路検出を実現できるカーオーディオシステムのスピーカーの開回路検出方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1態様によれば、カーオーディオシステムは、
それと電気的に接続されたカースピーカーを駆動するためのパワーアンプと、
出力ポート及び入力ポートを有し、前記パワーアンプを制御するための制御モジュールと、を含み、
前記カーオーディオシステムはさらに、開回路検出回路を含み、それは、第1接続ポート及び第2接続ポートを有し、前記第1接続ポート及び前記第2接続ポートのうちの1つは、前記カースピーカーの正極リードに電気的に接続され、もう1つは、前記カースピーカーの負極リードに電気的に接続され、
前記開回路検出回路は、スイッチ回路を含み、前記スイッチ回路は、前記制御モジュールの出力ポートと前記第1接続ポートとの間に接続され、前記出力ポートからの制御信号に制御され前記出力ポートと前記第1接続ポートを導通するか又は切断し、
前記制御モジュールの入力ポート及び前記第2接続ポートはそれぞれ、ノードに電気的に接続され、前記ノードは、電圧にアクセスし、
前記制御モジュールは、前記出力ポートを介して前記開回路検出回路をイネーブルし、前記入力ポートから受信された信号に応じてスピーカー開回路状態にあるか否かを判断できるために使用される。
【0007】
本明細書において、“スピーカー開回路”とは、カースピーカーが設置されていないか又はカースピーカーが設置されているが正確にアクセスできないことを指し、例えばパワーアンプと正確に接続されていない。
【0008】
1つの実施例において、前記スイッチ回路は、トランジスタを含み、前記トランジスタのベース電極は、前記出力ポートに電気的に接続され、前記トランジスタのコレクタ電極は、前記第1接続ポートに電気的に接続され、前記トランジスタのエミッターは接地する。任意選択で、前記トランジスタは、NPN型トランジスタである。
【0009】
1つの実施例において、前記スイッチ回路は、第1抵抗及び第2抵抗をさらに含み、前記第1抵抗は、前記出力ポートと前記トランジスタのベース電極との間に電気的に接続され、前記第2抵抗の一端は、前記第1抵抗と前記トランジスタのベース電極の中間点に電気的に接続され、前記第2抵抗の他端は、前記トランジスタのコレクタ電極に電気的に接続される。
【0010】
1つの実施例において、第1抵抗、第2抵抗及びトランジスタは、共同にスイッチ回路を構成する。
【0011】
1つの実施例において、前記開回路検出回路は、前記スイッチ回路と前記第1接続ポートとの間に接続された第3抵抗をさらに含む。前記第3抵抗は、電流制限に使用される。
【0012】
1つの実施例において、前記ノードは、電圧にアクセスできるように、給電端に電気的に接続される。
【0013】
実施例において、前記開回路検出回路はさらに、引上げてIOポートに輸送するためのレベルの第4抵抗を含み、前記第4抵抗は、前記給電端と前記ノードとの間に電気的に接続される。
【0014】
1つの実施例において、前記開回路検出回路はさらに、前記制御モジュールへのパワーアンプ電圧の反動を防止するためのダイオードを含み、前記ダイオードは、前記第2接続ポートと前記入力ポートとの間に電気的に接続される。
【0015】
1つの実施例において、前記開回路検出回路はさらに、コンデンサを含み、前記コンデンサの一端は、前記第2接続ポートと前記入力ポートの中間点に電気的に接続され、他端は、接地する。
【0016】
1つの実施例において、前記パワーアンプは、BTLパワーアンプであり、及び/又は、前記制御モジュールは、パワーアンプチップであり、前記出力ポート及び前記入力ポートはそれぞれ、前記パワーアンプチップのIOポートであり、及び/又は、前記スピーカーは、インピーダンス範囲が2~8Ωであるスピーカーである。
【0017】
本発明の第2態様によれば、カーオーディオシステムの開回路検出回路であって、第1接続ポート及び第2接続ポートを有し、前記第1接続ポート及び前記第2接続ポートのうちの1つは、カースピーカーの正極リードに電気的に接続するために使用され、もう1つは、前記カースピーカーの負極リードに電気的に接続するために使用され、
前記開回路検出回路は、スイッチ回路を含み、前記スイッチ回路は、パワーアンプの制御モジュールの出力ポートと前記第1接続ポートとの間に接続され、前記出力ポートからの制御信号に制御され前記出力ポートと前記第1接続ポートを導通するか又は切断し、
前記第2接続ポートは、前記制御モジュールの入力ポートと、電圧にアクセスできるためのノードに電気的に接続するために使用される。
【0018】
実施例において、前記スイッチ回路は、トランジスタを含み、前記トランジスタのベース電極は、前記出力ポートに電気的に接続され、前記トランジスタのコレクタ電極は、前記第1接続ポートに電気的に接続され、前記トランジスタのエミッターは接地する。
【0019】
実施例において、前記スイッチ回路は、第1抵抗及び第2抵抗をさらに含み、前記第1抵抗は、前記出力ポートと前記トランジスタのベース電極との間に電気的に接続され、前記第2抵抗の一端は、前記第1抵抗と前記トランジスタのベース電極の中間点に電気的に接続され、前記第2抵抗の他端は、前記トランジスタのコレクタ電極に電気的に接続され、前記開回路検出回路は、前記スイッチ回路と前記第1接続ポートとの間に接続された第3抵抗をさらに含み、前記ノードは、電圧にアクセスできるように、給電端に電気的に接続され、前記開回路検出回路はさらに、第4抵抗を含み、前記第4抵抗は、前記給電端と前記ノードとの間に電気的に接続される。
【0020】
本発明の第3態様によれば、カーオーディオシステムのスピーカーの開回路検出方法であって、前記カーオーディオシステムは、上記カーオーディオシステムであり、前記スピーカーの開回路検出方法は、開回路検出ステップを含み、前記開回路検出ステップは、具体的には、
前記制御モジュールの前記出力ポートをイネーブルし、前記スイッチ回路を導通することと、
前記制御モジュールの前記入力ポートの信号が高レベル信号である場合、前記カースピーカーが開回路状態にあると判断することと、
前記制御モジュールの前記入力ポートの信号が低レベル信号である場合、前記カースピーカーが非開回路状態にあると判断することと、を含む。
【0021】
1つの実施例において、前記スピーカーの開回路検出方法はさらに、初期に給電する時、前記パワーアンプを閉じ状態、前記出力ポート及び前記入力ポートを低レベル状態にするようにイネーブルするステップを含む。
【発明の効果】
【0022】
本発明は、上記の手段を採用しており、従来技術と比較して以下の利点を有する。
本発明のカーオーディオシステム及びスピーカー開回路検出方法は、制御モジュール外に開回路検出回路を設置すると、制御モジュールを介して開回路検出回路から制御モジュール入力ポートに出力された信号が高レベルであるか又は低レベルであるかを判断でき、これにより、スピーカーが開回路するか否かを判断し、そして、パワーアンプを無効にするか又はパワーアンプを正常に出力させるようにイネーブルし、価格が高くて開回路検出機能付きのパワーアンプチップを使用する必要がなく、より低いコストでスピーカーの開回路検出を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
本発明の技術的解決手段をより明確に説明するために、以下は、実施例の説明で使用される添付の図面を簡単に説明し、明らかに、次の説明における図面は本発明の複数の実施例に過ぎず、当業者にとって、創造的努力をすることなく、さらにこれらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
【0024】
図1】本発明の1つの実施例によるカーオーディオシステムの構造ブロック図である。
図2】本発明の1つの実施例による開回路検出回路の回路図である。
図3】本発明の1つの実施例によるスピーカー開回路検出方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、添付図面を参照して本発明の好ましい実施例について詳細に説明することにより、本発明の利点と特徴を当業者に容易に理解させる。ここで、これらの実施形態の説明は、本発明の理解を助けるために使用されるが、本発明の限定を構成するものではないことに留意されたい。また、以下に説明する本発明の様々な実施形態に含まれる技術的特徴は、互いに矛盾しない限り、互いに組み合わせることができる。
【0026】
本明細書および特許請求の範囲に示されるように、「含む」および「含み」という用語は、明確に識別されたステップおよび要素が含まれることを意味するだけであり、これらのステップおよび要素は、排他的リストを構成せず、方法または装置は、他のステップまたは要素も含む可能性がある。本明細書で使用される「及び/又は」という用語は、関連して例示した項目の任意の組み合わせを含む。さらに、
用語「第1」、「第2」等は、各種の情報を説明するために使用されるが、これらの情報は、これらの用語に限られるべきではないことを理解することができる。これらの用語は、特定の順序や重要性を表すものではなく、同じタイプの情報を互いに区別するためにのみ使用される。実際に、「第1」、「第2」等の表現は完全に交換して使用することができる。例えば、本開示の範囲から逸脱しない場合、第1情報は、第2情報とも呼ばれ、類似には、第2情報は、第1情報とも呼ばれる。
【0027】
図1に示すように、本実施例は、カーオーディオシステムを提供し、それと電気的に接続されたスピーカー2を駆動して、電気音響変換を行うためのパワーアンプ1と、出力ポートOpenChk_1及び入力ポート1_Open_Senseを有し、パワーアンプ1を制御するための制御モジュール4と、を含み、該カーオーディオシステムはさらに、開回路検出回路3、その第1接続ポートSPK1-及び第2接続ポートSPK1+を含み、第1接続ポートSPK1-は、スピーカー2の2セットのリードのうちの1セット(例えば負極リード)に電気的に接続され、第2接続ポートSPK1+は、スピーカー2の2セットのリードのうちのもう1つのセット(例えば正極リード)に電気的に接続される。パワーアンプの出力ポートも対応してスピーカーの2セットのリードに電気的に接続され、それによりスピーカーにデジタルオーディオ信号またはアナログオーディオ信号を出力する。通常のスピーカーの場合、リードの各セットには1つのリードが含まれ、つまり、スピーカー2には一対のリードがあり、マルチサウンドサークルスピーカーの場合、リードの各セットには複数のリードが含まれる場合があり、つまり、スピーカー2には複数のペアのリードがある。図2に示すように、該開回路検出回路3はさらに、スイッチ回路30を含み、スイッチ回路30は、制御モジュール4の出力ポートOpenChk_1と開回路検出回路3の第1接続ポートSPK1-との間に接続され、出力ポートOpenChk_1からの制御信号に制御され出力ポートOpenChk_1と第1接続ポートSPK1-を導通するか又は切断する。システム全体がパワーアンプ起動の初期状態時、制御モジュール4の出力ポートOpenChk_1からのパルス信号を介して、開回路検出回路3をイネーブルし、次に入力ポート1_Open_Senseを介して第2接続ポートSPK1+と第1接続ポートSPK1-との間にスピーカー2がアクセスできるかどうか又はスピーカー2に、開回路故障があるかどうかを判断する。パワーアンプ1は具体的には、複数のチャネルを有するマルチチャネルパワーアンプであり、各チャネルはすべて、少なくとも1つのスピーカーを駆動することができる。
【0028】
パワーアンプ1は、BTLパワーアンプであり、CLASS-Dデジタルパワーアンプであり、短絡保護機能を有し、開回路検出機能がない。制御モジュール4は、パワーアンプチップであり、具体的にはワンチップマイクロコンピュータ(MCU)であり、該ワンチップマイクロコンピュータは、ワンチップマイクロコンピュータ本体、出力ポートOpenChk_1及び入力ポート1_Open_Senseを含み、ここで、出力ポートOpenChk_1及び入力ポート1_Open_SenseはそれぞれパワーアンプチップのIOポートであり、スピーカー2はインピーダンス範囲が2~8Ωであるスピーカーである。
【0029】
図2に示すように、スイッチ回路30は具体的には、トランジスタQ5(該トランジスタは具体的には、NPN型トランジスタである)を含み、トランジスタQ5のベース電極は、出力ポートOpenChk_1に電気的に接続され、トランジスタQ5のコレクタ電極は、第1接続ポートSPK1-に電気的に接続され、トランジスタQ5のエミッターは接地する(大地と等電位)。制御モジュール4の入力ポート1_Open_Sense及び第2接続ポートSPK1+はそれぞれ、ノードAに接続され、ノードAは、給電端VDD-MCUに電気的に接続され、電圧とアクセスし、該電圧は、パワーアンプチップの動作電圧と一致する。
【0030】
制御モジュール4は、出力ポートOpenChk_1を介して開回路検出回路3をイネーブルし、入力ポート1_Open_Senseから受信された信号に応じてスピーカー開回路か否かを判断できるために使用される。
【0031】
スイッチ回路30はさらに第1抵抗R65及び第2抵抗R73を含み、第1抵抗R65は、出力ポートOpenChk_1とトランジスタQ5のベース電極との間に電気的に接続され、第2抵抗R73の一端は、第1抵抗R65とトランジスタQ5のベース電極の中間点に電気的に接続され、第2抵抗R73の他端は、トランジスタQ5のコレクタ電極に電気的に接続される。第1抵抗R65、第2抵抗R73及びトランジスタQ5は、共同にスイッチ回路30を構成する。
【0032】
開回路検出回路3はさらに、スイッチ回路と第1接続ポートSPK1-との間に接続された第3抵抗R33を含み、該第3抵抗R33は電流制限に使用される。
【0033】
開回路検出回路3はさらに、引上げてIOポートに輸送するためのレベルの第4抵抗R71を含み、該第4抵抗R71は、給電端VDD-MCUとノードAとの間に電気的に接続される。
【0034】
開回路検出回路3はさらに、制御モジュール4へのパワーアンプ電圧の反動を防止するためのダイオードD6を含み、ダイオードD6は、第2接続ポートSPK1+と入力ポート1_Open_Senseとの間に電気的に接続される。具体的には、ダイオードD6の正極は、ノードAに接続され、負極は、第2接続ポートSPK1+に接続される。
【0035】
開回路検出回路3はさらに、パワーアンプからの高周波信号をフィルタリングするためのコンデンサC20を含み、該コンデンサC20の一端は、第2接続ポートSPK1+と入力ポート1_Open_Senseの中間点に電気的に接続され、他端は接地する(大地と等電位)。
【0036】
本実施例はさらに、カーオーディオシステムのスピーカーの開回路検出方法を提供し、カーオーディオシステムは、上記カーオーディオシステムである。図3に示すように、該スピーカーの開回路検出方法は、開回路検出ステップを含み、開回路検出ステップは、具体的には、
初期に給電する時、パワーアンプ1を閉じ状態、出力ポートOpenChk_1及び入力ポート1_Open_Senseを低レベル状態にするようにイネーブルすることと、
制御モジュール4の出力ポートOpenChk_1をイネーブルしてスイッチ回路を導通することと、
制御モジュール4の入力ポート1_Open_Senseの信号が高レベル信号である場合、スピーカー2が開回路であることを判断することと、
制御モジュール4の入力ポート1_Open_Senseの信号が低レベル信号である場合、スピーカー2が非開回路状態にあると判断することと、を含む。
【0037】
本実施例において、パワーアンプシステムの初期給電段階に、MCUはまずパワーアンプチップを起動せず、パワーアンプをSTANDBY状態にし、この時、パワーアンプ出力は高インピーダンスの状態にある。開回路検出回路は、MCUの2つのIOポートOpenChk_1及び1_Open_Sense、抵抗R33、R65、R71、R73、R71、コンデンサC20、ダイオードD6、トランジスタQ5で構成される。MCUの2つのIOポートを利用して、1つは、出力として設定され、もう1つは、入力として設定される。初期に給電する時、パワーアンプ出力が高インピーダンスである場合、MCUの出力IOポートOpenChk_1を高レベルとしてイネーブルし、このようにすると、トランジスタQ5が導通する。スピーカーがアクセスできないか又はスピーカー開回路に故障がある時、1_Open_Senseは高レベルであり、MCUは、スピーカー開回路を判断し、トランジスタQ5が導通し、SPK1+とSPK1-との間にスピーカーがある時、1_Open_Senseポートが引き下げられ、MCUは、1_Open_Senseポートの低レベル信号を受信する時、スピーカーが非開回路状態にあると判断する。スピーカーの非開回路状態を判断した後、OpenChk_1ポートを低レベル出力としてイネーブルし、トランジスタQ5をオフにし、パワーアンプ出力をイネーブルし、パワーアンプを通常の動作状態にする。
【0038】
本実施例により提供されるカーオーディオシステムは、互いに独立したパワーアンプ1、制御モジュール4及び開回路検出回路3を有し、制御モジュール4の入力端1_Open_Senseの信号が高レベルであるか又は低レベルであるかを判断することによりスピーカーが開回路するか否かを判断することができ、それによりパワーアンプを無効にするか又はパワーアンプを正常に出力させるようにイネーブルする。
【0039】
本実施例により提供されるスピーカーの開回路検出方法は、外部回路及びシステムを想定することなく、スピーカーへの開回路検出を完了することができ、価格が高くて開回路検出機能付きのパワーアンプチップを使用する必要がなく、同時にシステムの通常の動作に影響せず、より低いコストでスピーカーの開回路検出を実現することができる。
【0040】
上記の実施例は、本発明の技術的概念および特徴を説明するためだけのものであり、好ましい実施例であり、それは、当業者が本発明の内容を理解し、それに応じてそれを実施することができることを目的とし、これによって本発明の保護範囲を制限することはできない。
図1
図2
図3
【国際調査報告】