(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-18
(54)【発明の名称】脊椎牽引アルゴリズムおよびこれを適用した脊椎温熱マッサージ装置
(51)【国際特許分類】
A61H 7/00 20060101AFI20240311BHJP
【FI】
A61H7/00 323E
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023560619
(86)(22)【出願日】2022-04-01
(85)【翻訳文提出日】2023-09-29
(86)【国際出願番号】 KR2022004682
(87)【国際公開番号】W WO2022211564
(87)【国際公開日】2022-10-06
(31)【優先権主張番号】10-2021-0042714
(32)【優先日】2021-04-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510059929
【氏名又は名称】セラジェム カンパニー、リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100121728
【氏名又は名称】井関 勝守
(74)【代理人】
【識別番号】100165803
【氏名又は名称】金子 修平
(74)【代理人】
【識別番号】100179648
【氏名又は名称】田中 咲江
(74)【代理人】
【識別番号】100222885
【氏名又は名称】早川 康
(74)【代理人】
【識別番号】100140338
【氏名又は名称】竹内 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100227695
【氏名又は名称】有川 智章
(74)【代理人】
【識別番号】100170896
【氏名又は名称】寺薗 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100219313
【氏名又は名称】米口 麻子
(74)【代理人】
【識別番号】100161610
【氏名又は名称】藤野 香子
(72)【発明者】
【氏名】ジョ イルヨン
(72)【発明者】
【氏名】キム ガウン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン ホンヨン
(72)【発明者】
【氏名】イ ミヒョン
【テーマコード(参考)】
4C100
【Fターム(参考)】
4C100AE01
4C100AF07
4C100DA04
4C100DA05
4C100EA06
(57)【要約】
脊椎牽引アルゴリズムおよびこれを適用した脊椎温熱マッサージ装置が提示される。一実施例に係る脊椎温熱マッサージ装置に適用される脊椎牽引方法は、脊椎に物理的力の伝達のために脊椎牽引アルゴリズムに基づいて陶磁が脊柱(spinal column)に沿って走行し、少なくとも二つの方向に力を発生させてLCCT(Lordotic Curve Controlled Traction)牽引を助け、前記脊椎牽引アルゴリズムは、前記陶磁が脊柱に沿って軸方向に密着して水平走行をしながら脊椎を牽引することによって縦方向の牽引力を発生させ、前記陶磁が後方から前方(Posterior to Anterior)に上昇作用をして弯曲維持および縦方向の牽引力を発生させることができる。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
脊椎温熱マッサージ装置に適用される脊椎牽引方法において、
脊椎に物理的力の伝達のために脊椎牽引アルゴリズムに基づいて陶磁が脊柱(spinal column)に沿って走行し、少なくとも二つの方向に力を発生させてLCCT(Lordotic Curve Controlled Traction)牽引を助け、
前記脊椎牽引アルゴリズムは、
前記陶磁が脊柱に沿って軸方向に密着して水平走行をしながら脊椎を牽引することによって縦方向の牽引力を発生させ、前記陶磁が後方から前方(Posterior to Anterior)に上昇作用をして弯曲維持および縦方向の牽引力を発生させることを特徴とする、脊椎牽引方法。
【請求項2】
前記脊椎牽引アルゴリズムにより機械装置を使って予め設定された間隔で牽引力を交互に適用または解除することは、間欠的牽引と脊椎構造を縦に引くために使用者を多様な位置に配置する位置牽引を複合的に具現することを特徴とする、請求項1に記載の脊椎牽引方法。
【請求項3】
前記脊椎牽引アルゴリズムは、
脊椎の周囲の筋肉弛緩、仙腸関節弛緩、梨状筋弛緩、腰椎部の牽引、脊柱動きの平準化および頸椎部の牽引のうち少なくともいずれか一つ以上を遂行することを特徴とする、請求項1に記載の脊椎牽引方法。
【請求項4】
前記脊椎牽引アルゴリズムは、
脊柱周囲の筋肉弛緩のために、脊柱の全区間をLumbopelvic(腰部骨盤)区間、Thoracic(胸部)区間およびCervical(頸部)区間に分け、前記陶磁の複数の往復運動を通じてTransitional joint(移行関節)の弛緩を誘導する段階と、
前記陶磁が後面骨盤(Pelvis)を複数走行して梨状筋を弛緩させて座骨神経痛(sciatica)を最小化する段階と、
各前記陶磁の昇下降以後脊柱の全区間を複数で往復走行して脊椎間ROM(関節可動域)が十分に維持されるようにする段階と、を含む、請求項1に記載の脊椎牽引方法。
【請求項5】
前記Transitional joint(移行関節)の弛緩を誘導した後、仙腸関節弛緩のために前記陶磁が該当部位に停止して、仙腸関節変位を減らし筋肉は弛緩する段階をさらに含む、請求項4に記載の脊椎牽引方法。
【請求項6】
前記梨状筋を弛緩させた後、前記陶磁が腰椎部の牽引を遂行し、ターゲットとなった特定の腰レベル(lumbar level)で前記陶磁が昇下降(P to A、A to P)をすることにより、脊柱の弯曲および位置牽引を遂行する段階をさらに含む、請求項4に記載の脊椎牽引方法。
【請求項7】
前記脊柱の全区間を複数で往復走行して脊椎間ROM(関節可動域)が十分に維持されるようにする段階は、頸椎部の牽引のために前記Cervical(頸部)区間の特定レベルで前記陶磁が複数で昇下降して脊柱の弯曲および位置牽引が可能であるようにする段階を含む、請求項4に記載の脊椎牽引方法。
【請求項8】
前記脊柱の全区間を複数で往復走行して脊椎間ROM(関節可動域)が十分に維持されるようにする段階は、
前記脊柱の全区間を複数で往復走行して脊椎間ROM(関節可動域)が十分に維持されるようにし、3回に亘った停止区間が含まれることを特徴とする、請求項4に記載の脊椎牽引方法。
【請求項9】
前記脊椎牽引アルゴリズムは、
前記複数の往復運動を通じてTransitional joint(移行関節)の弛緩を誘導する以前に、脊柱全体に弱い強度の刺激を伝達する準備マッサージ(effleurage stroke)段階をさらに含む、請求項4に記載の脊椎牽引方法。
【請求項10】
前記脊椎牽引アルゴリズムは、
前記陶磁が複数で昇下降して脊柱の弯曲および位置牽引が可能であるようにした以後、脊柱全体区間を前記陶磁が複数走行して腰椎部頸椎部特定区間の最後のストレッチングを試み、以後低い強度の走行を通じて脊柱周辺の筋肉のリセット(Reset)を誘導する段階をさらに含む、請求項4に記載の脊椎牽引方法。
【請求項11】
前記複数の往復運動を通じてTransitional joint(移行関節)の弛緩を誘導する段階は、
区間別前記陶磁の上昇を通じて頭蓋(cranial)方向に走行する時に脊椎間の間隔が広がり得る牽引役割を考慮したことを特徴とする、請求項4に記載の脊椎牽引方法。
【請求項12】
前記脊柱の全区間を複数で往復走行して脊椎間ROMが十分に維持されるようにする段階は、
頭蓋(cranial)方向に走行する時に追加で脊椎間の間隔が広がり得る牽引役割を考慮したことを特徴とする、請求項4に記載の脊椎牽引方法。
【請求項13】
前記脊椎牽引アルゴリズムは、
前記陶磁が脊柱に沿って軸方向に密着して設定により複数で往復走行するようにし、マッサージ全区間で尾部(caudal)から頭蓋(cranial)方向の強度が頭蓋(cranial)から尾部(caudal)方向の強度より大きい区間が少なくとも一つ以上存在することを特徴とする、請求項1に記載の脊椎牽引方法。
【請求項14】
脊椎牽引アルゴリズムを適用した脊椎温熱マッサージ装置において、
脊椎に物理的力の伝達のために前記脊椎牽引アルゴリズムに基づいて陶磁が脊柱(spinal column)に沿って走行し、少なくとも二つの方向に力を発生させてLCCT(Lordotic Curve Controlled Traction)牽引を助ける脊椎牽引アルゴリズム制御部を含み、
前記脊椎牽引アルゴリズム制御部は、
前記陶磁が脊柱に沿って軸方向に密着して水平走行をしながら脊椎を牽引することによって縦方向の牽引力を発生させ、前記陶磁が後方から前方(Posterior to Anterior)に上昇作用をして弯曲維持および縦方向の牽引力を発生させることを特徴とする、脊椎温熱マッサージ装置。
【請求項15】
前記脊椎牽引アルゴリズム制御部は、
前記脊柱周囲の筋肉弛緩のために、脊柱の全区間をLumbopelvic(腰部骨盤)区間、Thoracic(胸部)区間およびCervical(頸部)区間に分け、前記陶磁の複数の往復運動を通じてTransitional joint(移行関節)の弛緩を誘導する脊柱周囲筋肉弛緩部と、
前記陶磁が後面骨盤(Pelvis)を複数走行して梨状筋を弛緩させて座骨神経痛(sciatica)を最小化する梨状筋弛緩部と、
各前記陶磁の昇下降以後脊柱の全区間を複数で往復走行して脊椎間ROM(関節可動域)が十分に維持されるようにする脊柱動き平準化部と、を含む、請求項14に記載の脊椎温熱マッサージ装置。
【請求項16】
仙腸関節弛緩のために前記陶磁が該当部位に停止して、仙腸関節変位を減らし筋肉は弛緩する仙腸関節弛緩部をさらに含む、請求項15に記載の脊椎温熱マッサージ装置。
【請求項17】
前記陶磁が腰椎部の牽引を遂行し、ターゲットとなった特定の腰レベル(lumbar level)で前記陶磁が昇下降(P to A、A to P)をすることにより、脊柱の弯曲および位置牽引を遂行する腰椎部牽引部をさらに含む、請求項15に記載の脊椎温熱マッサージ装置。
【請求項18】
前記脊柱動き平準化部は、
頸椎部の牽引のために前記Cervical(頸部)区間の特定レベルで前記陶磁が複数で昇下降して脊柱の弯曲および位置牽引が可能であるようにする頸椎部牽引部を含む、請求項15に記載の脊椎温熱マッサージ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
下記の実施例は脊椎牽引技術に関し、より具体的には、脊椎牽引アルゴリズムおよびこれを適用した脊椎温熱マッサージ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
脊椎椎間板の主な機能のうち一つは、日常活動中に圧迫負荷を減らすことである。ディスク損傷または退行は神経筋の機械的圧迫または化学的刺激につながり得る。脊椎椎間板の機能障害と痛みを解決するために過去から多くの治療が施行されている。特に、脊椎牽引はヒポクラテス時代から脊椎の機能障害と痛み治療に使われてきており、最近でも多様な方法で脊椎の痛み治療に脊椎牽引治療が適用されている。
【0003】
脊椎牽引は後縦靭帯のストレッチングで椎間板の空間が広くなって負のディスク内圧が発生してディスク吸入効果および後縦靭帯の復元効果が発生して痛み緩和に役に立つと報告されている。これに関連して、既存の研究では脊椎牽引で椎間孔の直径が増加して損傷した神経組織の直接的な圧力や接触を緩和して痛みを減らし、神経学的欠損を正常化すると報告されたし、牽引が神経筋に置かれた圧力を減少させて血流を増加させ、脊椎構造物の癒着と硬直を改善して痛みの軽減に効果があると報告された。
【0004】
現在まで脊椎の痛みを緩和するために使われた脊椎牽引機器は、殆ど脊椎の軸方向に力を加えて牽引する方式(axial traction)を取っている。しかし、このような方法は椎間板の圧縮をほぐすよりは脊椎構造をまっすぐに伸ばす役割をするが、これは自然的な前弯曲線を減少させて、筋肉の痛みと痙攣、脊椎面関節と軟部組織構造の損傷を誘発して牽引治療の副作用を招き得る。
【0005】
これに関連して、既存の軸方向牽引治療に前弯曲線を維持しながら、特定部位に脊椎構造を縦に牽引する位置牽引を追加で加えた時、ディスク後方線維輪(annulus fibrosis in the posterior region)と脊椎後縦靭帯(posterior longitudinal ligaments)のストレス減少およびディスク減圧効果に肯定的な変化があることが究明された。また、牽引を目的とする整形用矯正装置の効果検証研究では、既存の軸方向の牽引装置(traditional traction)グループより仰臥位状態で位置牽引が追加された矯正装置グループが脊椎中心管(central canal)の面積拡張および前弯角改善に優秀な効果を示した。このような結果は位置牽引が頸椎と腰椎部位に前弯曲線(lordotic curve)を維持しながら脊椎間ディスクの拡張だけでなく、外側椎間孔の拡張およびそれによる牽引治療に効果があることを示唆する。
【0006】
韓国公開特許第10-2020-0004780号公報は温熱治療器およびその制御方法に関し、マッサージの目標強度を身体部位または使用者により同じ圧力で提供できる脊椎温熱マッサージ装置を提供する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】韓国公開特許第10-2020-0004780号公報
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】Frobin W.,Brinckmann P.,Biggemann M.,Tillotson M. & Burton K.,“Precision measurement of disc height,vertebral height and sagittal plane displacement from lateral radiographic views of the lumbar spine”,Clinical Biomechanics,12,S1-S63,1997,DOI:10.1016/S0268-0033(96)00067-8.
【非特許文献2】Saunders H.D.,“Lumbar traction”,Journal of Orthopaedic & Sports Physical Therapy、1(1)、36-45,1979,DOI:10.2519/jospt.1979.1.1.36.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
実施例は脊椎牽引アルゴリズムおよびこれを適用した脊椎温熱マッサージ装置に関して記述し、より具体的には、筋肉痛の緩和に効果がある個人用温熱器を利用して仰臥位状態で脊椎の後ろから前に押す力により頸椎と腰椎分節の椎間板部位の牽引技術を提供する。
【0010】
実施例は軸方向動き(Axial movement)および後方から前方への(P to A)上昇作用を通じての弯曲維持および縦方向力の発生を通じて作用原理であるLCCT(Lordotic Curve Controlled Traction)を具現し、ターゲット弯曲牽引機能を遂行する脊椎牽引アルゴリズムおよびこれを適用した脊椎温熱マッサージ装置を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
一実施例に係る脊椎温熱マッサージ装置に適用される脊椎牽引方法は、脊椎に物理的力の伝達のために脊椎牽引アルゴリズムに基づいて陶磁が脊柱(spinal column)に沿って走行し、少なくとも二つの方向に力を発生させてLCCT(Lordotic Curve Controlled Traction)牽引を助け、前記脊椎牽引アルゴリズムは、前記陶磁が脊柱に沿って軸方向に密着して水平走行をしながら脊椎を牽引することによって縦(Longitudinal)方向の牽引力を発生させ、前記陶磁が後方から前方(Posterior to Anterior)に上昇作用をして弯曲維持および縦方向の牽引力を発生させることができる。
【0012】
前記脊椎牽引アルゴリズムにより機械装置を使って予め設定された間隔で牽引力を交互に適用または解除することは、間欠的牽引と脊椎構造を縦に引くために使用者を多様な位置に配置する位置牽引を複合的に具現することができる。
【0013】
ここで、前記脊椎牽引アルゴリズムは、脊椎周囲の筋肉弛緩、仙腸関節弛緩、梨状筋弛緩、腰椎部の牽引、脊柱動きの平準化および頸椎部の牽引のうち少なくともいずれか一つ以上を遂行できる。
【0014】
前記脊椎牽引アルゴリズムは、脊柱周囲の筋肉弛緩のために、前記脊柱の全区間をLumbopelvic(腰部骨盤)区間、Thoracic(胸部)区間およびCervical(頸部)区間に分け、前記陶磁の複数の往復運動を通じてTransitional joint(移行関節)の弛緩を誘導する段階と、前記陶磁が後面骨盤(Pelvis)を複数走行して梨状筋を弛緩させて座骨神経痛(sciatica)を最小化する段階と、各前記陶磁の昇下降以後脊柱の全区間を複数で往復走行して脊椎間ROM(関節可動域)が十分に維持されるようにする段階と、を含み得る。
【0015】
前記Transitional joint(移行関節)の弛緩を誘導した後、仙腸関節弛緩のために、前記陶磁が該当部位に停止して、仙腸関節変位を減らし筋肉は弛緩する段階をさらに含むことができる。
【0016】
前記梨状筋を弛緩させた後、前記陶磁が腰椎部の牽引を遂行し、ターゲットとなった特定の腰レベル(lumbar level)で前記陶磁が昇下降(P to A、A to P)をすることにより、脊柱の弯曲および位置牽引を遂行する段階をさらに含むことができる。
【0017】
前記脊柱の全区間を複数で往復走行して脊椎間ROM(関節可動域)が十分に維持されるようにする段階は、頸椎部の牽引のために前記Cervical(頸部)区間の特定レベルで前記陶磁が複数で昇下降して脊柱の弯曲および位置牽引が可能であるようにする段階を含んでなり得る。
【0018】
前記脊柱の全区間を複数で往復走行して脊椎間ROM(関節可動域)が十分に維持されるようにする段階は、前記脊柱の全区間を複数で往復走行して脊椎間ROM(関節可動域)が十分に維持されるようにし、3回に亘った停止区間が含まれ得る。
【0019】
前記脊椎牽引アルゴリズムは、前記複数の往復運動を通じてTransitional joint(移行関節)の弛緩を誘導する以前に、脊柱全体に弱い強度の刺激を伝達する準備マッサージ(effleurage stroke)段階をさらに含むことができる。
【0020】
前記脊椎牽引アルゴリズムは、前記陶磁が複数で昇下降して脊柱の弯曲および位置牽引が可能であるようにした以後、脊柱全体区間を前記陶磁が複数走行して腰椎部頸椎部特定区間の最後のストレッチングを試み、以後低い強度の走行を通じて脊柱周辺の筋肉のリセット(Reset)を誘導する段階をさらに含むことができる。
【0021】
前記複数の往復運動を通じてTransitional joint(移行関節)の弛緩を誘導する段階は、区間別前記陶磁の上昇を通じて頭蓋(cranial)方向に走行する時に脊椎間の間隔が広がり得る牽引役割を考慮することができる。
【0022】
前記脊柱の全区間を複数で往復走行して脊椎間ROMが十分に維持されるようにする段階は、頭蓋(cranial)方向に走行する時に追加で脊椎間の間隔が広がり得る牽引役割を考慮することができる。
【0023】
前記脊椎牽引アルゴリズムは、前記陶磁が脊柱に沿って軸方向に密着して設定により複数で往復走行するようにし、マッサージ全区間で尾部(caudal)から頭蓋(cranial)方向の強度が頭蓋(cranial)から尾部(caudal)方向の強度より大きい区間が少なくとも一つ以上存在し得る。
【0024】
他の実施例に係る脊椎牽引アルゴリズムを適用した脊椎温熱マッサージ装置は、脊椎に物理的力の伝達のために脊椎牽引アルゴリズムに基づいて陶磁が脊柱(spinal column)に沿って走行し、少なくとも二つの方向に力を発生させてLCCT(Lordotic Curve Controlled Traction)牽引を助ける脊椎牽引アルゴリズム制御部を含み、前記脊椎牽引アルゴリズム制御部は、前記陶磁が脊柱に沿って軸方向に密着して水平走行をしながら脊椎を牽引することによって縦方向の牽引力を発生させ、前記陶磁が後方から前方(Posterior to Anterior)に上昇作用をして弯曲維持および縦方向の牽引力を発生させることができる。
【0025】
前記脊椎牽引アルゴリズム制御部は、脊柱周囲の筋肉弛緩のために、前記脊柱の全区間をLumbopelvic(腰部骨盤)区間、Thoracic(胸部)区間およびCervical(頸部)区間に分け、前記陶磁の複数の往復運動を通じてTransitional joint(移行関節)の弛緩を誘導する脊柱周囲筋肉弛緩部と、前記陶磁が後面骨盤(Pelvis)を複数走行して梨状筋を弛緩させて座骨神経痛(sciatica)を最小化する梨状筋弛緩部と、各前記陶磁の昇下降以後脊柱の全区間を複数で往復走行して脊椎間ROM(関節可動域)が十分に維持されるようにする脊柱動き平準化部と、を含み得る。
【0026】
仙腸関節弛緩のために前記陶磁が該当部位に停止して、仙腸関節変位を減らし筋肉は弛緩する仙腸関節弛緩部をさらに含むことができる。
【0027】
前記陶磁が腰椎部の牽引を遂行し、ターゲットとなった特定の腰レベル(lumbar level)で前記陶磁が昇下降(P to A、A to P)をすることにより、脊柱の弯曲および位置牽引を遂行する腰椎部牽引部をさらに含むことができる。
【0028】
脊柱動き平準化部は、頸椎部の牽引のために前記Cervical(頸部)区間の特定レベルで前記陶磁が複数で昇下降して脊柱の弯曲および位置牽引が可能であるようにする頸椎部牽引部を含むことができる。
【発明の効果】
【0029】
実施例によると、軸方向動き(Axial movement)および後方から前方への(P to A)上昇作用を通じての弯曲維持および縦方向力の発生を通じて作用原理であるLCCTを具現し、ターゲット弯曲牽引機能を遂行する脊椎牽引アルゴリズムおよびこれを適用した脊椎温熱マッサージ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】一実施例に係る脊椎の関節面方向を説明するための図面である。
【
図2】一実施例に係る脊椎温熱マッサージ装置の脊椎牽引を通じての関節変位を説明するための図面である。
【
図3】一実施例に係る脊椎牽引方法を説明するための図面である。
【
図4】一実施例に係る上昇作用を通じての弯曲維持および縦方向力を説明するための図面である。
【
図5】一実施例に係る脊椎牽引アルゴリズムを説明するための図面である。
【
図6】一実施例に係る脊椎牽引方法を示すフローチャートである。
【
図7】一実施例に係る脊椎牽引装置を示すブロック図である。
【
図8】一実施例に係る脊椎温熱マッサージ装置を説明するための図面である。
【
図9】一実施例に係るディスクの高さ測定方法を示す図面である。
【
図10】一実施例に係るCobb’s angle測定方法を示す図面である。
【
図11】一実施例に係るディスクの平均高さ変化を示す図面である。
【
図12】一実施例に係るベースラインと牽引動作時の脊椎中心管MRI(磁気共鳴画像)を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、添付された図面を参照して実施例を説明する。しかし、記述される実施例は多様な他の形態に変形され得、本発明の範囲は以下で説明される実施例によって限定されるものではない。また、種々の実施例は当該技術分野で平均的な知識を有する者に本発明をさらに完全に説明するために提供されるものである。図面で要素の形状および大きさなどはより明確な説明のために誇張され得る。
【0032】
脊椎温熱マッサージ装置は筋肉痛の緩和を目的に使う食品医薬品安全局の許可医療機器である。仰臥位姿勢(supine posture)で横になって脊椎周辺をマッサージするために提供される陶磁が脊椎に沿って水平に動きながら対象者を基準として前方-後方の並進運動をすることができる。これは予め設定された間隔で牽引力を交互に適用および解除できるように適用されて、間欠的機械牽引のような機能をする。一方、特定脊椎温熱マッサージ装置の場合、頸椎および腰椎の特定部位に陶磁が止まって位置牽引動作をするが、この時、陶磁が脊椎に加える後ろから前に押す力が脊椎面関節を中心にテコの役割をして弯曲を維持しながらディスク空間を広げて減圧治療を助けることができる。
【0033】
下記の実施例は脊椎牽引アルゴリズムおよびこれを適用した脊椎温熱マッサージ装置を提供し、筋肉痛の緩和に効果がある個人用温熱器を利用して仰臥位状態で脊椎の後ろから前に押す力により頸椎と腰椎分節の椎間板部位に牽引効果が現れるかを確認する。
【0034】
図1は、一実施例に係る脊椎の関節面方向を説明するための図面である。
【0035】
脊椎牽引は脊柱軸に縦方向力(longitudinal force)を適用するのに基づいた治療オプションである。機能解剖学的に関節の動きは関節の形態と関連がある。したがって、脊柱に適用される力が牽引のために縦方向力(longitudinal force)を作り出すことができるかどうかが牽引機能を判断するための最も重要な要素である。したがって、脊椎解剖学に基づいて脊椎関節面110の形を確認すれば概して頸椎(Cervical Vertebra、C)、胸椎(Thoracic Vertebra、T)および腰椎(Lumbar Vertebra、L)がBUM(Backward、Upward、Medial)、BUL(Backward、Upward、Lateral)、BUMで
図1のように示すことができる。
【0036】
図2は、一実施例に係る脊椎温熱マッサージ装置の脊椎牽引を通じての関節変位を説明するための図面である。
【0037】
図2に図示された通り、一実施例に係る脊椎温熱マッサージ装置は、脊椎の関節面方向に沿って一側を物理的に上昇(210)させることによって他側を相対的に下降(220)させ、これを通じて横方向への牽引範囲を拡張(230)させることができる。
【0038】
図3は、一実施例に係る脊椎牽引方法を説明するための図面である。
【0039】
図3を参照すると、一実施例に係る脊椎温熱マッサージ装置の牽引方法は、脊柱の軸方向を摩擦力が含まれた陶磁の動き(310)と、脊柱のP to A上昇を通じての陶磁の動きを表示(320)、および牽引の方向および区間を表示(330)して説明することができる。
【0040】
一実施例に係る脊椎温熱マッサージ装置は、物理的力の伝達のために特定陶磁が脊柱に沿って走行し、二つの方向に力を発生させてLCCT(Lordotic Curve Controlled Traction)牽引を助けることになるが、これは前記解剖学的証拠を基盤とする。
【0041】
まず、軸方向動き(Axial movement)を活用した縦方向力を発生させることができる。
図3に図示された通り、一実施例に係る脊椎温熱マッサージ装置は、陶磁が軸方向に密着水平走行牽引する時、例えば55Kgの牽引体に対して最大平均約32Kgf・cmに該当する縦方向牽引力を発生させることができることを確認したし、牽引力の算出は次の式の通りである。
[数1]
牽引力(Kgf・cm)=負荷スローダウンモータトルク(Kgf・cm)-無負荷スローダウンモータトルク(Kgf・cm)
【0042】
適切な牽引力は一般的に使用者の体重の30~50%に該当する牽引力で矯正効能が最大となると明らかにされているので、該当装置に対する牽引力はこの範囲を具現するために充分である。
【0043】
図4は、一実施例に係る上昇作用を通じての弯曲維持および縦方向力を説明するための図面である。
【0044】
図4を参照すると、P to A(Posterior to Anterior、後方から前方への)上昇作用を通じての弯曲維持および縦方向力を発生させることができる。該当動きはLCCTで要求される脊柱の弯曲を維持させるのに非常に重要な動作であり、同時に位置牽引を起こしてさらに効果的な牽引を誘導することができる。一実施例に係る脊椎温熱マッサージ装置の場合、P to A(後方から前方への)上昇作用がなされると、解剖学的関節面の形態により縦方向牽引が追加でなされることになる。
【0045】
したがって、脊椎牽引装置は脊椎牽引をするために脊柱軸に縦方向力を適用することができる。一方、脊椎に適用される電動式整形用牽引装置は脊椎牽引のために脊柱軸に縦方向力を適用できる機器のうち、駆動装着部(モータなど電動装置)が含まれたものである。
【0046】
一実施例に係る脊椎温熱マッサージ装置を利用して脊椎牽引を通じての関節変位をなすことができる。ここで、牽引力は脊椎分節が動いて構造的変化を起こすほど大きくなければならない。そして脊椎に牽引力が効果的に作用するには摩擦力を最小化させなければならず、患者は全身を弛緩させた状態でなければならない。
【0047】
一実施例に係る脊椎温熱マッサージ装置は、電動装置を通じて間欠的牽引および位置牽引を複合的に具現してLCCTの役割をすることができるように設計される。ここで間欠的牽引は強度および持続時間が持続する牽引と類似しているが、機械装置を使って予め設定された間隔で牽引力を交互に適用および解除する。そして位置牽引は脊椎構造を縦に引くために、枕、ブロックまたは砂袋を使って患者を多様な位置に配置することによって適用される。一般的に側面曲げが含まれ、脊椎セグメントの片方にのみ影響を及ぼす。例えば、間欠的牽引は60秒牽引、20秒休息を3~5分遂行できる。位置牽引は該当関節の1~2 level上側に位置するようにすることができる。この時、牽引のための準備仲裁および主要仲裁手続きが要求され得る。
【0048】
図5は、一実施例に係る脊椎牽引アルゴリズムを説明するための図面である。
【0049】
図5を参照すると、一実施例に係る脊椎牽引アルゴリズムは、脊椎の周囲筋肉弛緩、仙腸関節弛緩、梨状筋弛緩、脊柱動きの平準化、腰椎部牽引および頸椎部牽引を遂行できる。一実施例に係る脊椎牽引アルゴリズムを表1のように示すことができる。
【表1】
【0050】
脊椎牽引アルゴリズムは脊椎の構造物を増やせて神経筋の刺激や圧迫を除去させることによって痛みを緩和させることができる。以下で脊椎牽引アルゴリズムおよびこれを適用した脊椎温熱マッサージ装置をより詳細に説明する。
【0051】
図6は、一実施例に係る脊椎牽引方法を示すフローチャートである。
【0052】
一実施例に係る脊椎温熱マッサージ装置に適用される脊椎牽引方法は、脊椎に物理的力の伝達のために脊椎牽引アルゴリズムに基づいて陶磁が脊柱(spinal column)に沿って走行し、少なくとも二つの方向に力を発生させてLCCT(Lordotic Curve Controlled Traction)牽引を助けることができる。
【0053】
脊椎牽引アルゴリズムは陶磁が強度脊柱に沿って軸方向に密着して水平走行をしながら脊椎を牽引することによって縦方向の牽引力を発生させ、陶磁が後方から前方(Posterior to Anterior)に上昇作用をして弯曲維持および縦方向の牽引力を発生させることができる。また、脊椎牽引アルゴリズムにより機械装置を使って予め設定された間隔で牽引力を交互に適用または解除することは、間欠的牽引と脊椎構造を縦に引くために使用者を多様な位置に配置する位置牽引を複合的に具現することができる。
【0054】
脊椎牽引アルゴリズムは脊椎の周囲の筋肉弛緩、仙腸関節弛緩、梨状筋弛緩、腰椎部の牽引、脊柱動きの平準化および頸椎部の牽引のうち少なくともいずれか一つ以上を遂行できる。
【0055】
より具体的には、
図6に図示された通り、脊椎牽引アルゴリズムは、脊柱周囲の筋肉弛緩のために、脊柱の全区間をLumbopelvic(腰部骨盤)区間、Thoracic(胸部)区間およびCervical(頸部)区間に分け、陶磁の複数の往復運動を通じてTransitional joint(移行関節)の弛緩を誘導する段階(S120)、陶磁が後面骨盤(Pelvis)を複数走行して梨状筋を弛緩させて座骨神経痛(sciatica)を最小化する段階(S140)、および各陶磁の昇下降以後脊柱の全区間を複数で往復走行して脊椎間ROM(関節可動域)が十分に維持されるようにする段階(S160)を含み得る。
【0056】
この時、脊椎牽引アルゴリズムは複数の往復運動を通じてTransitional joint(移行関節)の弛緩を誘導する以前に、脊柱全体に弱い強度の刺激を伝達する準備マッサージ(effleurage stroke)段階(S110)をさらに含むことができる。
【0057】
脊椎牽引アルゴリズムは仙腸関節弛緩のために、陶磁が該当部位に停止して、仙腸関節変位を減らし筋肉は弛緩する段階(S130)をさらに含むことができる。
【0058】
脊椎牽引アルゴリズムは陶磁が腰椎部の牽引を遂行し、ターゲットとなった特定の腰レベル(lumbar level)で陶磁が昇下降(P to A、A to P)をすることにより、脊柱の弯曲および位置牽引を遂行する段階(S150)をさらに含むことができる。
【0059】
また、脊椎牽引アルゴリズムは陶磁が複数で昇下降して脊柱の弯曲および位置牽引が可能であるようにした以後、脊柱全体区間を陶磁が複数走行して腰椎部頸椎部特定区間の最後のストレッチングを試み、以後低い強度の走行を通じて脊柱周辺の筋肉のリセット(Reset)を誘導する段階(S170)をさらに含むことができる。
【0060】
ここで、段階(S160)は頸椎部の牽引のためにCervical(頸部)区間の特定レベルで陶磁が複数で昇下降して脊柱の弯曲および位置牽引が可能であるようにする段階を含み得る。
【0061】
以下で一実施例に係る脊椎温熱マッサージ装置に適用される脊椎牽引方法をより詳細に説明する。
【0062】
一実施例に係る脊椎温熱マッサージ装置に適用される脊椎牽引方法は、一実施例に係る脊椎牽引装置を例にして説明することができる。
【0063】
図7は、一実施例に係る脊椎牽引装置を示すブロック図である。
【0064】
図7を参照すると、一実施例に係る脊椎牽引アルゴリズムを適用した脊椎温熱マッサージ装置は、脊椎牽引アルゴリズム制御部700を含むことができる。ここで脊椎牽引アルゴリズム制御部700は脊椎の周囲筋肉弛緩部720、仙腸関節弛緩部730、梨状筋弛緩部740、腰椎部牽引部750および脊柱動き平準化部760を含むことができ、実施例により準備マッサージ部710およびリセット誘導部770をさらに含むことができ、頸椎部牽引部761をさらに含むことができる。以下では、
図5を一つの例示として参照して脊椎牽引アルゴリズムおよびこれを適用した脊椎温熱マッサージ装置をより詳細に説明する。一方、
図5は最適な脊椎牽引アルゴリズムの例示に過ぎず、脊椎牽引アルゴリズムはこれに制限されはしない。
【0065】
脊椎牽引アルゴリズム制御部700は脊椎に物理的力の伝達のために脊椎牽引アルゴリズムに基づいて陶磁が脊柱に沿って走行し、少なくとも二つの方向に力を発生させて、LCCT牽引を助けることができる。脊椎牽引アルゴリズム制御部700は陶磁が強度脊柱に沿って軸方向に密着して水平走行をしながら脊椎を牽引することによって縦方向の牽引力を発生させ、陶磁が後方から前方に上昇作用をして弯曲維持および縦方向の牽引力を発生させることができる。また、脊椎牽引アルゴリズム制御部700により機械装置を使って予め設定された間隔で牽引力を交互に適用または解除することは、間欠的牽引と脊椎構造を縦に引くために使用者を多様な位置に配置する位置牽引を複合的に具現することができる。脊椎牽引アルゴリズムは、例えば
図5に図示された通り、陶磁が強度脊柱に沿って軸方向に密着して設定により複数で往復走行するようにし、マッサージ全区間で尾部(caudal)から頭蓋(cranial)方向の強度が頭蓋(cranial)から尾部(caudal)方向の強度より大きい区間が少なくとも一つ以上存在し得る。
【0066】
脊椎牽引アルゴリズム制御部700は脊椎の周囲の筋肉弛緩、仙腸関節弛緩、梨状筋弛緩、腰椎部の牽引、脊柱動きの平準化および頸椎部の牽引のうち少なくともいずれか一つ以上を遂行できる。
【0067】
より具体的には、段階(S110)で、準備マッサージ部710は弛緩、血液循環およびリンパの流れのために筋肉の温度を上昇させさらに強い刺激のマッサージ技術を準備するための段階にあり、脊柱全体に弱い強度の刺激を伝達する準備マッサージ(effleurage stroke)を遂行できる(前ストローク)。
【0068】
段階(S120)で、脊椎の周囲筋肉弛緩部720は、脊柱周囲の筋肉弛緩が主な目的であり、脊柱の全区間をLumbopelvic(腰部骨盤)区間(L)、Thoracic(胸部)区間(T)およびCervical(頸部)区間(C)に分け、陶磁の複数の往復運動を通じてTransitional joint(移行関節)の弛緩を誘導することができる。また、脊椎の周囲筋肉弛緩部720は区間別陶磁の上昇を通じて頭蓋(cranial)方向に走行する時に脊椎間の間隔が広がり得る牽引役割を考慮することができる(主ストローク1)。脊椎の周囲筋肉弛緩部720は、尾部(caudal)から頭蓋(cranial)方向を次第に移動し、所定区間陶磁の複数の往復運動を通じてTransitional joint(移行関節)の弛緩を誘導することができ、このとき、尾部(caudal)から頭蓋(cranial)方向の強度が頭蓋(cranial)から尾部(caudal)方向の強度より大きい区間が少なくとも一つ以上存在するように設定され得る。
【0069】
段階(S130)で、仙腸関節弛緩部730は仙腸関節部位の不安定を最小化するために陶磁が該当部位に停止して(赤色の円内に「STAY」表示)、仙腸関節変位を減らし筋肉は弛緩することができる(主ストローク2)。
【0070】
段階(S140)で、梨状筋弛緩部740は陶磁が後面骨盤(Pelvis)を複数走行して梨状筋を弛緩させて座骨神経痛(sciatica)を最小化することができる(主ストローク3)。
【0071】
段階(S150)で、腰椎部牽引部750は陶磁が腰椎部の牽引を遂行し、ターゲットとなった特定の腰レベル(lumbar level)で陶磁が昇下降(P to A、A to P)をすることにより、脊柱の弯曲および位置牽引を遂行(4min、緑色の円内に「mm」で表示されたところ)することができる(主ストローク4)。この時、尾部(caudal)から頭蓋(cranial)方向の強度が頭蓋(cranial)から尾部(caudal)方向の強度より大きい区間が少なくとも一つ以上存在するように設定され得る。
【0072】
段階(S160)で、脊柱動き平準化部760は各陶磁の昇下降以後脊柱の全区間を複数で往復走行して脊椎間ROM(関節可動域)が十分に維持されるようにすることができる(主ストローク5)。脊柱の全区間を複数で往復走行することは、C1~S4区間を単純反復走行するのではなく、例えば
図5に図示された通り脊椎牽引アルゴリズムにより複数で往復走行することができる。この時、3回に亘った停止区間が含まれ得る。また、脊柱動き平準化部760は頭蓋(cranial)方向に走行する時に追加で脊椎間の間隔が広がり得る牽引役割を考慮することができる。
【0073】
一方、脊柱動き平準化部760は頸椎部牽引部761を含むことができ、段階(S160)の後段で頸椎部牽引部761は頸椎部の牽引のためにCervical(頸部)区間の特定レベルで陶磁が複数で昇下降して脊柱の弯曲および位置牽引が可能であるようにすることができる(主ストローク6)。また、Suboccipital(後頭下部)領域に陶磁が停止して(赤色の円内に「STAY」表示)、頭蓋骨(cranium)の重さで頸椎部全領域の位置牽引ができるようにすることができる。
【0074】
段階(S170)で、リセット誘導部770は脊柱全体区間を陶磁が複数走行して腰椎部頸椎部特定区間の最後のストレッチングを試み、以後低い強度の走行を通じて脊柱周辺の筋肉のリセット(Reset)を誘導することができる(終了ストローク)。
【0075】
このように、一実施例に係る脊椎温熱マッサージ装置は、温灸器(陶磁)を駆動して使用者の全体脊椎をスキャンし、前記水平モータの動作電流を測定して人体の脊椎の長さを算定し、脊椎を構成する頸椎、胸椎、腰椎、尾椎のそれぞれの位置を正確に把握する方式を活用して該当部位を昇下降させる作用をする。特に、一実施例に係る脊椎温熱マッサージ装置は、軸方向動き(Axial movement)およびP to A(後方から前方への)上昇作用を通じての弯曲維持および縦方向力の発生を通じて作用原理であるLCCTを具現し、ターゲット弯曲牽引機能をする。実施例によると、頸椎および腰椎での牽引効果のあることが脊椎椎間板の高さおよび面積の変化を通じて分かる。
【0076】
本実施例の目的は、脊椎温熱マッサージ装置で作用する脊椎の後ろから前に押す力が頸椎および腰椎分節の椎間板部位に及ぼす牽引効果を検証することである。このような目的を達成するために、健康な成人10名(女、40%)を対象にベースラインと牽引動作時に頸椎第4/5分節の間(C4-5)と頸椎第5/6分節の間(C5-6)とをX線で撮影し、腰椎第3/4分節の間(L3-4)と腰椎第4/5分節の間(L4-5)とをMRIで測定した。研究の結果、C4-5とC5-6、L3-4とL4-5分節はいずれも、ディスクの平均高さ、ディスク前方、そしてディスク中間でベースラインと対比して牽引動作時において有意義に増加した。腰椎部の腰椎1番の下面と仙椎1番の上面を基準として測定したCobb’s angle(コブ角)もすべてL3-4とL4-5分節で有意義に上昇した。結論的に、脊椎温熱マッサージ装置を適用した時に頸椎と腰椎部位に牽引効果があることを確認することができる。
【0077】
以下で脊椎温熱マッサージ装置の頸椎と腰椎部位の牽引効果の検証試験について例を挙げて説明する。
【0078】
(実施例)
一実施例によると、筋骨格系疾患がなく、身体活動に制限がない健康な成人10名(女性比率:40%、年齢:28.1±8.9歳、身長:171±10cm、体重:74.8±20.7kg、身体質量指数:27.1±5.5kg/m2)を対象にした。本臨床試験は、それぞれの試験順序の割当において介入され得る歪み(bias)を防ぐために無作為配分方法を使った。試験者は同意書を作成した順でスクリーニング番号を付与し、ベースライン訪問時選定/除外基準に適合する被験者に対して順次割り当て番号を付与した。無作為割当表は本実施例とは関連のない独立した統計担当者が作成し、試験順序間比率が1:1に割り当てられるようにした。
【0079】
本実施例について機関研究倫理審議委員会(IRB)の承認を得、すべての研究参加者は研究参加に先立ち研究の目的と方法について十分な説明を聞いて自発的に研究に参加した。
【0080】
図8は、一実施例に係る脊椎温熱マッサージ装置を説明するための図面である。
【0081】
図8を参照すると、本試験ではX線とMRI(magnetic resonance imaging)に影響を受けず、脊椎温熱マッサージ装置CGM MB-1901(CERAGEM Co. Ltd.,Cheonan、Korea)の脊椎の後ろから前に圧迫する力を同一に発生するために実際の陶磁のようなプラスチック模型陶磁810と被験者が横になることができる補助マットを製作した。強度により高さを調節するシステムを適用するために、1段階ブロックと9段階ブロック820を利用して模型陶磁810の高さを調節した。より具体的には、基本マットは使用者の身体のうち上半身が置かれる所であって脊柱の牽引を提供し、プラスチック模型陶磁810はプラスチック模型で製作して脊椎周辺を後ろから前に圧迫することができる。陶磁を支える受け台820は垂直モータを利用して強度を1~9段階に区分して後ろから前に押す力を作用する部位をX線とMRIに影響を受けない木を利用して具現し、高さ調節のために2個のプラスチック受け台で構成して強度により変更して後ろから前に押す力を発生させることができる。補助マットは使用者の身体のうち下半身が置かれる所である。
【0082】
脊椎温熱マッサージ装置は、脊椎周辺を、温熱およびマッサージを実施して筋肉痛の緩和を目的に使う機器であり、本試験ではこの機器の温熱機能を除去して脊椎周辺の筋肉をマッサージするための装置のみを利用して実験することができる。対象者が仰臥位状態で脊椎周辺の筋肉をマッサージするために考案された陶磁は、脊椎に沿って動きながら対象者を基準として前方-後方の並進運動を継続する。この時、陶磁が脊椎に加える後から前への力が脊椎面関節を中心にテコの役割をしてディスク空間を広げる効果がある。
【0083】
本実施例では該当ディスクの前、中間、後の高さをベースライン(1段階)で測定し、牽引動作時(9段階)の高さで測定した。ベースライン測定のために基本マットと1段階の高さに調節された模型陶磁の上に仰臥位状態で頸椎部位は頸椎第4/5分節(C4-5)と頸椎第5/6分節(C5-6)の間を測定し、腰椎部位は腰椎第3/4分節(L3-4、L3-4)の間と腰椎第4/5分節(L4-5、L4-5)の間をそれぞれ測定した。また、牽引動作時の牽引効果の検証のために、基本マットと9段階の高さに調節された模型陶磁の上に研究参加者を仰臥位の姿勢に横たえてC4-5間とC5-6間、そしてL3-4間とL4-5間をそれぞれ測定した。
【0084】
椎間板の上と下の終端部分(superior and inferior endplate)の境界については、10年の経歴を有する映像医学科専門医の諮問を受けて、研究者が非対面隠し方式で実施した。椎間板の高さについては、アメリカ国立保健院(National Institutes of Health、NIH)が無料で提供する画像処理ソフトウェアである「image J」を利用した。
【0085】
図9は、一実施例に係るディスクの高さ測定方法を示す図面である。
【0086】
図9を参照すると、測定された資料を利用して椎間板高さとCobb’s angle(コブ角)を算出した方法は次の通りである。第1に、頸椎と腰椎の椎間板高さはFrobin methodを利用して算出した(非特許文献1)。前方ディスクの高さ(anterior disc height)はh2+h4、後方ディスクの高さ(posterior disc height)はh1+h3、中間ディスクの高さ(central disc height)は上脊椎体(vertebral body)の下端(interior border)の3番と4番の中間地点と下脊椎の上端(superior border)の1番と2番の中間地点を通り、二等分線(bisector)に垂直な直線の距離の和で求めた。
【0087】
図10は、一実施例に係るCobb’s angle(コブ角)測定方法を示す図面である。
【0088】
第2に、腰椎部のCobb’s angle(コブ角)は
図10に図示された通り、腰椎1番の下面と仙椎1番の上面を基準として評価した。
【0089】
本実施例ではWindow用SPSS ver. 22.0を利用し、具体的な資料処理方法は次の通りである。身体的特性および関連されたすべての資料の平均と標準偏差を算出するために、技術統計を実施した。頸椎分節(C4-5、C5-6)と腰椎分節(L3-4、L4-5)の椎間板部位における牽引効果を評価するために、ベースライン(Baseline)対比の牽引動作(Traction)時の高さの変化、頸椎部ディスク面積の変化、腰椎部Cobb’s angle(コブ角)の変化について対応標本t-test(paired sample t-test)を実施した。すべての統計的検定の有意水準についてα=0.05に設定した。
【0090】
以下では、研究結果について説明する。
【0091】
(頸椎分節の変化)
表2はベースライン(Baseline)対比の牽引動作(Traction)時の頸椎ディスクの平均高さ(mm)の変化を比較した。
【表2】
【0092】
表2を参照すると、C4-5とC5-6はいずれもベースラインと比較して、牽引動作時にすべての対象者において頸椎ディスクの平均高さが増加し、統計的に意味のある結果を確認した。
【0093】
また、表3は正中面でベースライン(Baseline)対比の牽引動作(Traction)時の頸椎ディスク面積の平均(mm
2)の変化を比較した。
【表3】
【0094】
表3を参照すると、頸椎ディスクにおいてベースラインに比べて牽引動作時のディスク面積が増加し、統計的に有意義であった。
【0095】
既存先行研究結果によると、牽引治療時に後縦靭帯の緊張とディスク内部負圧(negative intradiscal pressure)による吸入が発生すると報告された。このようにディスク内圧の減少が牽引治療の重要な要素であることを確認することができる。牽引によってディスクの伸長が発生し、これによってディスクの体積が増加することになって内部圧力が減少することになる。結論的に本実施例に係る治療によって頸椎ディスクの内部負圧が発生することが分かる。
【0096】
(腰椎分節の変化)
腰椎分節(L3-4、L4-5)の椎間板部位における牽引(traction)効果を評価するためにベースライン(Baseline)対比の高さ変化を比較した結果は、表4のように示すことができる。表4は脊椎分節間隔の平均高さの変化(mm)を示す。
【表4】
【0097】
表4を参照すると、L3-4とL4-5部位はいずれもベースライン対比で牽引動作時のディスクの平均高さが有意味に増加した(p<0.001)。結果として、実施例において、脊椎を後方から前方に押す力によって腰椎ディスクの平均的な高さが増加して牽引の効果があることを確認することができる。
【0098】
また、表5では正中面でベースライン対比の牽引動作時の腰椎ディスク面積の平均(mm
2)の変化を比較した。
【表5】
【0099】
表5を参照すると、腰椎ディスクでベースライン(Baseline)に比べて牽引動作(Traction)時のディスク面積が増加し、統計的に有意義であった。ベースライン対比で牽引動作時において著しく面積が増加する。結論的に本実施例に係る治療によって腰椎ディスクの内部負圧が発生することがわかる。
【0100】
腰椎1番の下面と仙椎1番の上面を基準として、ベースライン対比の牽引動作時Cobb’s angle(コブ角)の変化(mm)は表6のように示すことができる。
【表6】
【0101】
表6を参照すると、L3-4とL4-5部位はいずれもベースライン(Baseline)対比で牽引動作(Traction)において、コブ角が統計的に有意義に上昇した(p<0.05)。
【0102】
図11は、一実施例に係るディスクの高さ変化を示す図面である。より具体的には、
図11の(a)は頸椎部位のベースラインと牽引動作時のディスク平均高さの変化を示し、(b)は腰椎部位のベースラインと牽引動作時のディスク平均高さの変化を示す。
【0103】
本実施例では、脊椎温熱マッサージ装置で作用する脊椎の後ろから前に押す力が頸椎と腰椎分節の椎間板部位に及ぼす牽引効果を検証しようとした。脊椎温熱マッサージ装置を利用して牽引効果を検証した最初の研究であるため研究結果を先行研究と直接的に比較することはできなかったが、牽引治療関連先行研究に基づいて議論すれば次の通りである。
【0104】
脊椎温熱マッサージ装置のベースライン対比の牽引動作時のディスク平均高さは、
図11に図示された通り、頸椎と腰椎とにおいてはいずれも統計的に有意義に増加した。ディスク面積も頸椎と腰椎とにおいて統計的に有意義に増加した。Cobb’s angle(コブ角)も腰椎分節L3-4、L4-5においてすべて牽引動作時に有意義に上昇した。本実施例では脊椎を後ろから前に押す力を利用する脊椎温熱マッサージ装置が、頸椎と腰椎の前弯を増加させて椎間板ヘルニアに役に立ち得ることを提示した。
【0105】
このような研究結果は、腰椎椎間板ヘルニア患者40名を対象に仰臥位状態で位置牽引動作が含まれた前弯曲線維持牽引装置(LCCT)の牽引効果を検証した研究結果と部分的に一致した。その研究では、既存の軸方向牽引治療(traditional traction)に追加的に仰臥位状態での特定部位位置牽引が含まれた治療法について、腰椎椎間板角度改善の効果が優秀であることを証明した。
【0106】
また、既存研究では腰椎椎間板ヘルニア患者40名を対象に、5週間の間、週3回既存の軸方向牽引治療群と前弯曲線維持牽引装置使用群の牽引治療効果を比較した。その結果、LCCT牽引装置使用群で脊椎の中心管(central canal)部位の拡張のように、形態学的側面で有意義な改善が現れたと確認された。その他にも脊椎の弯曲を考慮した位置牽引が痛み改善に効果があることを証明した研究がある。このような結果は、弯曲を考慮していない軸方向の牽引治療より前弯曲線を維持しながら脊椎に牽引力を適用する位置牽引がディスク脱出による神経筋圧迫のような症状の改善に役に立ち、同時に軸方向牽引で現れ得る後方筋肉と靭帯の過度なストレッチングによる痛みを減少させることができることを意味する。
【0107】
図12は、一実施例に係るベースラインと牽引動作時の脊椎中心管MRIを示す図面である。
【0108】
脊椎牽引の究極的目標は、脊椎構造物を伸びるようにして神経筋の刺激や圧迫を除去することによって痛みを緩和させるところにある。
図12において、本実施例で撮影されたMRI写真でベースラインと比較した時、牽引動作時に脊椎の中心管部位に拡張が現れたことを確認することができる。これは陶磁が動きながら間欠的牽引と位置牽引を同時に加える脊椎温熱マッサージ装置が脊椎の正常な曲線の形を維持しながらディスクおよび脊椎管狭窄管理に役に立ち得ることを示唆する。
【0109】
本実施例は仰臥位状態で横になって脊椎周辺の筋肉をマッサージするために提案された脊椎温熱マッサージ装置の陶磁について、脊椎構造を縦に引く力により牽引効果があるかをMRI撮影を通じて客観的に検証しようとした。その結果、本実施例に使われた脊椎温熱マッサージ装置が牽引のいくつかの原則に符合することを確認することができた。
【0110】
第1に、牽引は脊椎分節が動いて構造的変化を起こすほどに大きくなければならない。牽引力が構造の変化を起こすことができるかに該当する事項は、脊椎温熱マッサージ装置が脊椎の後方から前方に押す力により頸椎部と腰椎部のディスクの高さ変化と面積変化、そして腰椎部のCobb’s angle(コブ角)角度を増加させた本実験結果を通じて確認することができた。第2に、脊椎に牽引力が効果的に作用するには摩擦力が最小化されなければならない。脊椎温熱マッサージ装置の陶磁を利用した牽引は、周囲に関節を囲んだ組織や関節面の摩擦を除いた他の摩擦は該当部位の上昇により最小化されるので原則に符合する。第3に、牽引対象者の全身は弛緩した状態でなければならない(非特許文献2)。脊椎温熱マッサージ装置は仰臥位状態で施行されるという事実と本実施例で使われた機器が食品医薬品安全局から筋肉弛緩を通じての筋肉痛改善機器として許可を得た製品であることを勘案する時、十分に牽引効果を助けるであろう。
【0111】
このように、脊椎温熱マッサージ装置(CGM MB-1901)で作用する脊椎の後ろから前に押す力により頸椎と腰椎分節の椎間板部位に牽引効果があることを、臨床研究結果を通じて確認することができた。したがって、脊椎温熱マッサージ装置が退行性狭窄などの治療および脊椎の痛み緩和に有用な医療機器として推奨され得るであろう。
【0112】
以上において、或る構成要素が他の構成要素に「連結されて」いるとか「接続されて」いると言及された時には、その他の構成要素に直接的に連結されていたりまたは接続されていてもよいが、中間に他の構成要素が存在してもよいと理解されるべきである。反面、或る構成要素が他の構成要素に「直接連結されて」いるとか「直接接続されて」いると言及された時には、中間に他の構成要素が存在しないものと理解されるべきである。
【0113】
本明細書で使った用語は単に特定の実施例を説明するために使われたものであり、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は文脈上明白に異なって意味しない限り、複数の表現を含む。本明細書で、「含む」または「有する」等の用語は明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであって、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものなどの存在または付加の可能性を予め排除しないものと理解されるべきである。
【0114】
第1、第2等の用語は多様な構成要素を説明するのに使われ得るが、構成要素は用語によって限定されてはならない。用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ使われる。
【0115】
また、明細書に記載された「…部」、「…モジュール」等の用語は少なくとも一つの機能や動作を処理する単位を意味し、これはハードウェアやソフトウェアまたはハードウェアおよびソフトウェアの結合で具現され得る。
【0116】
また、各図面を参照して説明する実施例の構成要素が該当実施例にのみ制限的に適用されるものではなく、本発明の技術的思想が維持される範囲内で他の実施例に含まれるように具現され得、また、別途の説明が省略されても複数の実施例が統合された一つの実施例でさらに具現されてもよいことは言うまでもない。
【0117】
また、添付図面を参照した説明において、図面符号にかかわらず、同じ構成要素には同一または関連した参照符号を付与し、これに対する重複する説明は省略することにする。本発明の説明において関連した公知技術に対する具体的な説明が本発明の要旨を不要に曖昧にさせ得る恐れがあると判断される場合、その詳細な説明を省略する。
【0118】
以上のように、実施例が限定された実施例と図面によって説明されたが、該当技術分野で通常の知識を有する者であれば前記の記載から多様な修正および変形が可能である。例えば、説明された技術が説明された方法と異なる順序で遂行されたり、および/または説明されたシステム、構造、装置、回路などの構成要素が説明された方法と異なる形態で結合または組み合わせられたり、他の構成要素または均等物によって置き換えられたり置換されても適切な結果が達成され得る。
【0119】
したがって、他の実施形態、他の実施例および特許請求の範囲と均等なものなども後述する特許請求の範囲の範囲に属する。
【国際調査報告】