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特表2024-512150弁群統合モジュール及びそれを有する車両
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-18
(54)【発明の名称】弁群統合モジュール及びそれを有する車両
(51)【国際特許分類】
   B60H 1/22 20060101AFI20240311BHJP
   F16K 27/00 20060101ALI20240311BHJP
   F25B 41/20 20210101ALN20240311BHJP
【FI】
B60H1/22 651B
F16K27/00 B
F25B41/20 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023560748
(86)(22)【出願日】2022-05-26
(85)【翻訳文提出日】2023-09-29
(86)【国際出願番号】 CN2022095214
(87)【国際公開番号】W WO2022253096
(87)【国際公開日】2022-12-08
(31)【優先権主張番号】202121199350.7
(32)【優先日】2021-05-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510177809
【氏名又は名称】ビーワイディー カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000523
【氏名又は名称】アクシス国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】李石柏
(72)【発明者】
【氏名】許敏
(72)【発明者】
【氏名】金▲ウェイ▼
(72)【発明者】
【氏名】叶梅嬌
(72)【発明者】
【氏名】張建軍
【テーマコード(参考)】
3H051
3L211
【Fターム(参考)】
3H051CC11
3H051FF03
3L211AA10
3L211AA11
3L211BA52
3L211BA55
3L211DA26
3L211DA27
3L211DA28
(57)【要約】
弁群統合モジュール及び車両である。弁群統合モジュールは本体(10)及び弁群(17)を備え、本体(10)は第1の分割体(1)及び第2の分割体(2)を備え、第1の分割体(1)が第1の接続面(110)を備え、第2の分割体(2)が第2の接続面(220)を備え、第1の接続面(110)と第2の接続面(220)とが密封して接続される。第1の分割体(1)の内部に複数の内蔵流路が設置され、且つ、第1の分割体(1)の第1の接続面(110)に少なくとも1つの凹溝が設置され、第2の接続面(220)と第1の分割体(1)での凹溝とは共に外部流路を限定する。弁群(17)は複数の弁を備えてもよく、弁が内蔵流路と外部流路とを選択的に連通させ、異なる流体流路を形成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体(10)と弁群(17)とを備え、前記本体(10)が第1の分割体(1)と第2の分割体(2)とを備え、前記第1の分割体(1)が第1の接続面(110)を備え、前記第2の分割体(2)が第2の接続面(220)を備え、前記第1の接続面(110)と前記第2の接続面(220)とが密封して接続され、
前記第1の分割体(1)の内部に複数の内蔵流路が設置され、且つ、前記第1の分割体(1)での第1の接続面(110)に少なくとも1つの凹溝(101)が設置され、前記第2の接続面(220)と前記第1の分割体(1)での凹溝とが共に外部流路(1A)を限定し、
前記弁群(17)が複数の弁を備え、前記弁が前記内蔵流路と外部流路(1A)とを選択的に連通させ、異なる流体流路を形成する、ことを特徴とする弁群統合モジュール(100)。
【請求項2】
前記第1の分割体(1)が板状構造である、ことを特徴とする請求項1に記載の弁群統合モジュール(100)。
【請求項3】
前記第2の分割体(2)が板状構造である、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の弁群統合モジュール(100)。
【請求項4】
前記第1の分割体(1)の厚さが前記第2の分割体(2)の厚さよりも大きい、ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の弁群統合モジュール(100)。
【請求項5】
前記第2の分割体(2)が前記第1の分割体(1)での前記凹溝を完全に覆る、ことを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の弁群統合モジュール(100)。
【請求項6】
前記複数の弁がいずれも前記第1の分割体(1)に取り付けられ、又は前記複数の弁が前記第1の分割体(1)及び前記第2の分割体(2)に取り付けられる、ことを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の弁群統合モジュール(100)。
【請求項7】
前記弁が前記第1の分割体(1)に挿着される、ことを特徴とする請求項6に記載の弁群統合モジュール(100)。
【請求項8】
前記第1の分割体(1)に複数の取り付けねじ穴が設置され、複数の前記弁が対応する取り付けねじ穴に螺着する、ことを特徴とする請求項7に記載の弁群統合モジュール(100)。
【請求項9】
前記弁群統合モジュール(100)は、前記第2の分割体(2)に取り付けられた第1のインターフェース部材(51)をさらに備え、前記第2の分割体(2)に貫通穴(52)が設置され、前記貫通穴(52)の一端が前記流体流路に連通されて、前記貫通穴(52)の他端が前記第1のインターフェース部材(51)に連通される、ことを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載の弁群統合モジュール(100)。
【請求項10】
前記第1のインターフェース部材(51)の他端が外部熱管理アセンブリに接続されて、前記流体流路と外部熱管理アセンブリとを連通させる、ことを特徴とする請求項9に記載の弁群統合モジュール(100)。
【請求項11】
前記弁群統合モジュール(100)は前記第1の分割体(1)に設けられた第2のインターフェース部材をさらに備え、前記第2のインターフェース部材の一端が前記第1の分割体(1)での内部流路に連通され、前記第2のインターフェース部材の他端が外部熱管理アセンブリに接続され、前記流体流路と外部熱管理アセンブリとを連通させる、ことを特徴とする請求項1~10のいずれか一項に記載の弁群統合モジュール(100)。
【請求項12】
前記凹溝は曲線型凹溝又は直線型凹溝である、ことを特徴とする請求項1~11のいずれか一項に記載の弁群統合モジュール。
【請求項13】
請求項1~12のいずれか一項に記載の弁群統合モジュールを備える、ことを特徴とする車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は車両技術の分野に関し、具体的には、弁群統合モジュール及びそれを有する車両に関する。
【背景技術】
【0002】
ヒートポンプエアコンシステムは自動車の重要な構成部分であり、自動車内の温度環境を変えて、運転者と乗客が良好な乗車体験を得られるようにすることができる。従来技術のヒートパイプシステムにおける各部材はパイプラインで接続されており、電子膨張弁、除湿弁、フィルタ弁、高圧逆止弁及び低圧逆止弁を接続してパイプラインに散在している。この設計には、複雑なパイプラインレイアウト、高いスペース占有、困難なメンテナンス、困難な組み立てなどの技術的な欠陥がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本願の目的は、多種の弁と流路とを一体に統合して、車両熱管理システムの構造の簡素化に有利であり、弁群統合モジュールが占有するスペースを減らして、コストを低減させる弁群統合モジュールを提供することである。
【0004】
本願の目的は、上記弁群統合モジュールを有する車両をさらに提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を実現するために、本願は、本体及び弁群を備える弁群統合モジュールを提供し、前記本体は第1の分割体と第2の分割体とを備え、前記第1の分割体が第1の接続面を備え、前記第2の分割体が第2の接続面を備え、前記第1の接続面と前記第2の接続面とが密封して接続され、
前記第1の分割体の内部に複数の内蔵流路が設置され、且つ、前記第1の分割体の第1の接続面に少なくとも1つの凹溝が設置され、前記第2の接続面が前記第1の分割体での凹溝とともに外部流路を限定し、
前記弁群が複数の弁を備え、前記弁が前記内蔵流路と前記外部流路とを選択的に連通させ、異なる流体流路を形成する。
【0006】
選択可能に、前記第1の分割体が板状構造である。
【0007】
選択可能に、前記第2の分割体が板状構造である。
【0008】
選択可能に、前記第1の分割体の厚さが前記第2の分割体の厚さよりも大きい。
【0009】
選択可能に、前記第2の分割体が前記第1の分割体での前記凹溝を完全に覆る。
【0010】
選択可能に、前記複数の弁がいずれも前記第1の分割体に取り付けられ、又は前記複数の弁が前記第1の分割体と前記第2の分割体とに取り付けられる。
【0011】
選択可能に、前記弁が前記第1の分割体に挿着される。
【0012】
選択可能に、前記第1の分割体に複数の取り付けねじ穴が設置され、複数の前記弁が対応する取り付けねじ穴に螺着する。
【0013】
選択可能に、前記弁群統合モジュールは、前記第2の分割体に取り付けられた第1のインターフェース部材をさらに備え、前記第2の分割体に貫通穴が設置され、前記貫通穴の一端が前記流体流路に連通され、前記貫通穴の他端が前記第1のインターフェース部材に連通される。
【0014】
選択可能に、前記第1のインターフェース部材の他端が外部熱管理アセンブリと接続して、前記流体流路と外部熱管理アセンブリとを連通させる。
【0015】
選択可能に、前記弁群統合モジュールは前記第1の分割体に設けられた第2のインターフェース部材をさらに備え、前記第2のインターフェース部材の一端が前記第1の分割体での内部流路に連通され、前記第2のインターフェース部材の他端が外部熱管理アセンブリに接続されて、前記流体流路と外部熱管理アセンブリとを連通させる。
【0016】
選択可能に、前記凹溝は曲線型凹溝又は直線型凹溝である。
【0017】
上記技術的手段により、第1の分割体と第2の分割体とが一体に貼り付けられるとき、第2の分割体の第2の接続面が第1の分割体の第1の接続面に封止され、第2の接続面の凹溝の開口を封止する部分が凹溝の溝壁とともに囲んで外部流路として形成され、且つ弁は内蔵流路と外部流路とを選択的に連通させ、このように、流体は、当該弁に対応する内蔵流路と外部流路とで形成された流体流路内を流れることができ、つまり、同一の外部流路が複数の内蔵流路とそれぞれ連通して流体流路を形成することができ、複数の内蔵流路が同一の外部流路を共有し、このように、弁群統合モジュール内に設けられた流路の数を減少することができ、一方では、車両熱管理システムにおける接続管路及び各弁を取り付けるためのブラケットの減少に有利であり、弁の組み立てに便利で、且つ弁群統合モジュールの統合度を向上させることができ、車両全体の配布空間を節約し、これにより、車両全体の軽量化の設計に有利である。同時に、使用した部材数を減少したので、弁群統合モジュールの重量を低減させることができ、さらにコスト及び燃料消費量を低減させる。
【0018】
また、少なくとも凹溝が第1の分割体の外面に形成されるので、第1の分割体での凹溝に対する加工に便利であり、凹溝を柔軟にレイアウトして、異なる車種に対応し、且つ後続の当該外部流路に対するメンテナンスが容易であり、また、凹溝が第1の分割体の外面に形成されるので、凹溝を設計するとき、凹溝位置の配布により便利であり、これにより第1の分割体の空間をより大きく利用することができ、弁群統合モジュールの統合度をさらに向上させる。
【0019】
本願は、上記のいずれかの実施例に記載の弁群統合モジュールを備える車両を提供する。
【0020】
本願のその他の特徴と利点については、後の具体的な実施形態の部分で詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図面は、本願をさらに理解するために提供され、明細書の一部を構成し、以下の具体的な実施形態とともに本願を解釈するために使用され、本願を制限するためのものではない。図面では、
図1】本願のいくつかの実施形態による弁群統合モジュールの分解状態の模式図である。
図2】本願のいくつかの実施形態による弁群統合モジュールの第1の分割体の正面図である。
図3】本願のいくつかの実施形態による弁群統合モジュールの第2の分割体の斜視図である。
図4】本願のいくつかの実施形態による弁群統合モジュールの第2の分割体の他の角度の斜視図である。
図5】本願のいくつかの実施形態による弁群統合モジュールの斜視図である。
図6】本願のいくつかの実施形態による弁群統合モジュールの他の角度の斜視図である。
図7】本願のいくつかの実施形態による車両熱管理システムの構造模式図である。
図8】本願の他のいくつかの実施形態による車両熱管理システムの構造模式図であり、第1の開閉弁と第1の膨張弁とが一体に統合される。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を組み合わせて本願の具体的な実施形態を詳細に説明する。ここで説明される具体的な実施形態は本願を説明と解釈するためのものに過ぎず、本願を制限するものではないのを理解すべきである。
【0023】
逆の説明をしていない場合、方位語「内、外」は関連部品の内、外を意味する。なお、「第1」、「第2」という用語は区別して説明するためのものであり、相対的重要性を示したり暗示したりするものとは理解できない。
【0024】
また、本願の叙述では、さらに説明する必要があるのは、特に明確に規定および限定する場合を除き、現れた用語「設置する」、「接続する」、「取り付ける」は、例えば固接するものでもよく、取り外し可能に連結するまたは一体に連結するものでもよく、直接互いに連結するものでもよく、中間の媒介するものを介して互いに連結するものでもよく、2つの素子の内部を互いに連通するものでもよく、広義に理解されるべきである。当業者は、具体的な状況に応じて、本願における上記の用語の具体的な意味を理解することができる。
【0025】
図1~8を参照されたい。上記目的を実現するために、本願は弁群統合モジュール100を提供し、当該弁群統合モジュール100は本体10と弁群17とを備え、本体10は第1の分割体1と第2の分割体2とを備え、第1の分割体1が第1の接続面110を備え、第2の分割体2が第2の接続面220を備え、第1の接続面110と第2の接続面220が密封して接続される。第1の分割体1の内部に複数の内蔵流路が設置され、且つ、第1の分割体1の第1の接続面110に少なくとも1つの凹溝101が設置され、第2の接続面220が第1の分割体1での凹溝とともに外部流路1Aを限定する。弁群17は複数の弁を備えることができ、弁が内蔵流路と外部流路と1Aを選択的に連通させ、異なる流体流路を形成する。
【0026】
上記技術的手段により、第1の分割体1と第2の分割体2が一体に貼り付けられるとき、第2の分割体2の第2の接続面220が第1の分割体1の第1の接続面110に封止され、第2の接続面220の凹溝101の開口を封止する部分が凹溝の溝壁とともに囲んで外部流路1Aとして形成され且つ弁は内蔵流路と外部流路1Aとを選択的に連通させ、このように、流体は当該弁に対応する内蔵流路と外部流路1Aで形成された流体流路内を流れることができ、つまり、同一の外部流路が複数の内蔵流路とそれぞれ連通して流体流路を形成することができ、複数の内蔵流路が同一の外部流路を共有し、このように、弁群統合モジュール100内に設けられた流路の数を減少することができ、一方では、車両熱管理システムにおける接続管路及び各弁を取り付けるためのブラケットの減少に有利であり、弁の組み立てに便利で、且つ弁群統合モジュール100の統合度を向上させることができ、車両全体の配布空間を節約し、これにより、車両全体の軽量化の設計に有利である。同時に、使用した部材数を減少したので、弁群統合モジュール100の重量を低減させることができ、さらに、コスト及び燃料消費量を低減させる。
【0027】
また、少なくとも1つの凹溝101が第1の分割体1の外面に形成されるので、第1の分割体1での凹溝の加工に有利であり、凹溝を柔軟にレイアウトして、異なる車種に対応することができ、且つこの後の当該外部流路に対するメンテナンスに便利である。また、凹溝が第1の分割体1の外面に形成されるので、凹溝を設計するとき、凹溝の間の位置の配布がより便利であり、これにより第1の分割体1の空間をより大きく利用することができ、弁群統合モジュール100の統合度をさらに向上させる。
【0028】
本願による幾つかの実施形態において、図1~6に示すように、第1の分割体1及び/又は第2の分割体2が板状構造であってよい。板状構造がより大きい外表面積を有し、凹溝の配置及び凹溝の位置関係のレイアウトにより便利である。且つ、第1の分割体1、第2の分割体2がいずれも板状構造である場合、第1の分割体1と第2の分割体2とを互いに突き合わせる場合、両者の突き合わせをより緊密にすることができ、これにより弁群統合モジュール100の構造をよりコンパクトにすることができ、そして、この後の流体が外部流路内を流れる過程において、第1の分割体1と第2の分割体2との隙間から漏れることも回避できる。
【0029】
本願による他の実施形態において、第1の分割体1及び/又は第2の分割体2は要求を満たす他の任意の形状であってもよく、要するに、それに対応する機能が実現できる限り、本願はこれを制限しない。
【0030】
第1の分割体1と第2の分割体2との間の密封性を更に向上させるために、第1の分割体1と第2の分割体2との間に密封膜を更に追加しても良い。
【0031】
図1~2に示すように、複数の内蔵流路及び凹溝がいずれも第1の分割体1に形成されたものであるので、選択可能に、第1の分割体1の厚さが第2の分割体2の厚さよりも大きくてもよい。このように、第1の分割体1は内蔵流路、凹溝を配布するためのより大きい空間を有しても良く、第2の分割体2については、弁群統合モジュール100の体積及び重量を減少するために、第1の分割体1と突き合わせて、第1の分割体1とともに外部流路の機能を限定することを実現すれば、第2の分割体2の厚さはできるだけ薄くてもよい。
【0032】
第1の分割体1、第2の分割体2を外部流路をより良く限定するために、第2の分割体2が第1の分割体1での凹溝を完全に覆る。このように、第1の分割体1と第2の分割体2とを突き合わせるとき、第2の分割体2が第1の分割体1での凹溝を完全に覆ることができ、これにより各凹溝がいずれも密封されて上記外部流路を形成することができることを確保する。
【0033】
本願において、図1~2、図5に示すように、弁群統合モジュール100と弁群との間の組み合わせを容易にするために、弁群17における複数の弁がいずれも第1の分割体1に取り付けられることができ、又は複数の弁が第1の分割体1と第2の分割体2とに取り付けられる。つまり、弁を固定する具体的な位置を限定せず、つまり、すべてがいずれも第1の分割体1に取り付けられてもよいし、一部の弁が第1の分割体1に取り付けられ、他の部分の弁が第2の分割体2に取り付けられてもよい。これにより、弁を取り付けるための取り付け領域を追加して、その後、異なる車種に合わせるために、より多くの実行可能な実施手段を提供する。
【0034】
選択可能に、弁が第1の分割体1に取り付けられる場合、弁は挿着によって第1の分割体1に取り付けられることができる。挿着によって弁を取り付けて、取り外しが便利であり、流体流路との間でチューブレス接続が可能であり、密封性能がより良く、且つ占有スペースが小さく、重量がより小さく、弁群統合モジュール100の統合化により容易である。
【0035】
図1に示すように、第1の分割体1と弁との間の取り外し可能な接続を実現するために、本願による幾つかの実施例において第1の分割体1に複数の取り付けねじ穴16が設置されてもよい。複数の弁が対応する取り付けねじ穴16に螺着する。
【0036】
本願による他の実施形態において、第1の分割体1はさらに弁とスナップ接続、ヒンジ接続などによって接続されてもよく、本願はこれを制限しない。
【0037】
なお、弁が第2の分割体2に取り付けられた実施例において、上記螺合、スナップ接続及びヒンジ接続などによって弁と第2の分割体2との間の取り外し可能な接続を実現する。
【0038】
選択可能に、外部熱管理アセンブリが第1の分割体1と第2の分割体2とで限定された外部流路に接続しやすいために、図1図3図4図5に示すように、弁群統合モジュール100は第2の分割体2に取り付けられた第1のインターフェース部材51をさらに備えてもよく、第2の分割体2に貫通穴52が設置され、貫通穴52の一端が流体流路に連通され、貫通穴52の他端が第1のインターフェース部材51に連通される。貫通穴52の一端が流体流路に連通され、ここで、なお、貫通穴52は凹溝に連通されてもよく、内蔵流路と連通されてもよく、又は貫通穴52がそれぞれ凹溝、内蔵流路に連通されてもよい。まとめて、当該貫通穴52と流体通路との連通を実現することができれば、本願はこれを制限しない。
【0039】
また、第2の分割体2の構造がより簡単であるので、第2の分割体2での貫通穴52の加工がより便利であり、且つ、貫通穴52を第1の分割体1に設置することに比べて、貫通穴52を第2の分割体2に設置することにより第1の分割体1に設置された内蔵流路及び凹溝をさらに避けることができ、貫通穴52の設置が第1の分割体1での内蔵流路及び凹溝に干渉することを避ける。
【0040】
ここで、第1のインターフェース部材51と第2の分割体2とは取り外し可能な接続であり、第1のインターフェース部材51に固定孔が設置され、固定孔内に固定ボルトが穿設され、第1のインターフェース部材51と第2の分割体2とは固定ボルトによって固定される。
【0041】
また、当該貫通穴52を第1の分割体1に設置する必要がないので、第1の分割体1の構造を簡素化し、第1の分割体1を加工しやすい。
【0042】
ここで、第1のインターフェース部材51は第2の分割体2に取り外し可能に設置されたものであってもよいし、第2の分割体2と一体に成形されたものであってもよい。
【0043】
選択可能に、流体流路と外部熱管理アセンブリとを連通するように、第1のインターフェース部材51の他端は外部熱管理アセンブリと接続されてもよい。
【0044】
選択可能に、弁群統合モジュール100は、第1の分割体1に設けられた第2のインターフェース部材をさらに含んでもよく、第2のインターフェース部材の一端が第1の分割体1での内部流路と連通し、第2のインターフェース部材の他端が外部熱管理アセンブリと接続して、流体流路と外部熱管理アセンブリとを連通する。
【0045】
本願による幾つかの実施形態において、第2のインターフェース部材の第1の分割体1に近づく一端は第1の分割体1での内部通路と連通する。
【0046】
本願による他の実施形態において、第1のインターフェース部材51は弁に設置されてもよく、第1のインターフェース部材51は弁によって内部通路と連通する。
【0047】
外部熱管理アセンブリはコンプレッサ600、車内凝縮器200、車外熱交換器300、車内蒸発器400、モータ熱交換器700及び電池パック熱交換器500などを含んでもよい。本体10に対応する熱交換部材と接続するためのインターフェースが設置されてもよい。
【0048】
エアコンシステムの外部熱管理アセンブリと接続しやすいために、本体10に第1のインターフェース、第2のインターフェース、第3のインターフェース、第4のインターフェース、第5のインターフェース、第6のインターフェース、第7のインターフェース、第8のインターフェース、第9のインターフェース、第10のインターフェース及び第11のインターフェースがさらに設置されてもよい。
【0049】
第1のインターフェースは、コンプレッサ600の出口と接続されることに用いられ、第2のインターフェースは、車内凝縮器200の出口と接続されることに用いられ、第3のインターフェースは、車外熱交換器300の入口と接続されることに用いられ、第4のインターフェースは、車外熱交換器300の出口と接続されることに用いられ、第5のインターフェースは、車内蒸発器400の入口と接続されることに用いられ、第6のインターフェースは、車内蒸発器400の出口と接続されることに用いられ、第7のインターフェースは、電池パック熱交換器500の第1の開口と接続されることに用いられ、第8のインターフェースは、電池パック熱交換器500の第2の開口と接続されることに用いられ、第9のインターフェースは、モータ熱交換器700の第1の開口と接続されることに用いられ、第10のインターフェースは、モータ熱交換器700の第2の開口と接続されることに用いられ、第11のインターフェースは、車両のエアコンシステムの気液分離器800の入口と接続されることに用いられる。上記の各インターフェース及び本体10内での冷媒流路によって、本体10と各外部部材との間の冷媒の輸送を実現して、車両熱管理の多種の動作モードを実現する。
【0050】
選択可能に、第1のインターフェースは1つの三方弁によってコンプレッサ600の出口と車内凝縮器200の入口とを連通する。
【0051】
本願において、弁群17は、第1の開閉弁21、第2の開閉弁22、第3の開閉弁23、第4の開閉弁24、第5の開閉弁25、第6の開閉弁26、第1の膨張弁31、第2の膨張弁32、第3の膨張弁33、第1の逆止弁41及び第2の逆止弁42を含んでもよい。異なるバルブの開閉、絞り作用により、エアコンの多種の熱管理モードを実現することができる。
【0052】
選択可能に、本願の幾つかの実施形態において、弁群17は、本体10に取り付けられた第1のPTセンサ71及びモータ熱交換器700に取り付けられた第2のPTセンサ72をさらに含んでもよい。本体10に接続孔がさらに設置されてもよく、第1のPTセンサ71を当該接続孔に挿入して螺着することができる。第1のPTセンサ71は車内蒸発器400の出口の冷媒温度及び圧力を検出することに用いられ、第2のPTセンサ72は熱交換器700の第2の出口からフィードバックされた冷媒温度及び圧力を検出することに用いられる。
【0053】
図7に示すように、第1の開閉弁21の入口及び第1の膨張弁31の入口は、いずれも車内凝縮器200の出口と接続されることに用いられ、第1の開閉弁21の出口及び第1の膨張弁31の出口は、いずれも車外熱交換器300の入口と接続されることに用いられる。第2の開閉弁22の入口は、コンプレッサ600の出口と接続されることに用いられ、第2の開閉弁22の出口は、電池パック熱交換器500の第1の開口と接続されることに用いられる。第3の開閉弁23の入口と第2の膨張弁32の入口は、いずれも車外熱交換器300の出口に接続されることに用いられる。第4の開閉弁24の入口は、電池パック熱交換器500の第1の開口と接続されることに用いられ、第4の開閉弁24の出口は、気液分離器800と接続されることに用いられる。第3の膨張弁33の第1のポートは、電池パック熱交換器500の第2の開口と接続されることに用いられ、電池パック熱交換器500の第2の開口は第1の逆止弁41によってモータ熱交換器700と接続され、車外熱交換器300は第2の逆止弁42によって第3の膨張弁33の第2のポートと接続される。第5の開閉弁25の入口は第1の開閉弁21の出口及び第1の膨張弁31の出口と接続され、第5の開閉弁25の出口はモータ熱交換器700の第1の開口と接続され、第6の開閉弁26の入口は第1の開閉弁21の出口及び第1の膨張弁31の出口と接続され、第6の開閉弁26の出口は車外熱交換器300の入口と接続される。
【0054】
図8に示すように、本願の他の幾つかの実施形態において、第1の開閉弁21と第1の膨張弁31とを一体に統合し、電磁電子膨張弁を構成し、開閉弁の機能を有し、膨張弁の機能をも有する。
【0055】
本願によるいくつかの実施形態において、第1の分割体1に第1の凹溝、第2の凹溝、第3の凹溝、第4の凹溝及び第5の凹溝が形成されてもよい。それに応じて、外部流路は第1の外部流路11、第2の外部流路12、第3の外部流路13、第4の外部流路14及び第5の外部流路15を含んでもよい。なお、第1の分割体1と第2の分割体2とを組み合わせた後、外部流路が見えないので、第1の外部流路から第5の外部流路までの分布状況、例えば位置及び形状を理解しやすいために、図面における第1の外部流路から第5の外部流路までの符号配置位置は凹溝の位置である。
【0056】
車内凝縮器400の出口から流出された冷媒は、第1の外部流路11を介して第1の開閉弁21の入口又は第1の膨張弁31の入口に入ることができる。第1の開閉弁21の出口又は第1の膨張弁31の出口から流出された冷媒は第2の外部流路12を介して第5の開閉弁25の入口又は第6の開閉弁26の入口に流入することができる。車外熱交換器300の出口又はモータ熱交換器700の出口から第1の分割体1に流入する冷媒は第3の外部流路13を介して第3の開閉弁23の入口又は第2の膨張弁32の入口に流入することができ、且つ、車内蒸発器400の出口から第1の分割体1に流入された冷媒及び第3の開閉弁23の出口から流出された冷媒は第3の外部流路13を介して気液分離器800に流入することができる。第5の開閉弁25の出口から流出された冷媒は第4の外部流路14を介してモータ熱交換器700に入ることができる。電池パック熱交換器500の出口から流出された冷媒は第5の外部流路15を介して気液分離器に入ることができる。
【0057】
以下、図7を参照して、具体的には、本願のいくつかの実施形態による車両熱管理システムが有するいくつかの典型的な動作モードの動作過程を説明する。
【0058】
エアコン冷房モード
当該モードにおいて、コンプレッサ600から排出された高温高圧気体冷媒が車内凝縮器200に入って、冷媒が車内凝縮器200で発熱液化した後第2のインターフェースを介して本体10に入る。このとき、第1の開閉弁21、第6の開閉弁26及び第2の膨張弁32が開けられ、第2の開閉弁22、第5の開閉弁25、第1の膨張弁31及び第3の膨張弁33が閉じられる。このように、冷媒は流路を介して第1の開閉弁21に流入することができ、且つ第1の開閉弁21によって流路を介して第6の開閉弁26に入り、冷媒が第6の開閉弁26の弁口を介して第3のインターフェースに流入し、そして、第3のインターフェースを介して車外熱交換器300に入り、冷媒が車外熱交換器300で放熱された後管路を介して第4のインターフェースに流れることができ、そして、第4のインターフェースを介して本体10に再び入る。その後、冷媒が流路を介して第2の膨張弁32に入ることができ、冷媒が第2の膨張弁32で絞り込まれてから減圧され、霧化された冷媒が第5のインターフェースを通過した後車内蒸発器400に入り、冷媒が車内蒸発器400で気化冷房後、車内蒸発器400から流出された冷媒が第6のインターフェースを介して本体10に入り、且つ流路を介して第11のインターフェースに流入することができ、そして第11のインターフェースを介して気液分離器800に入る。その後、低温低圧の気体冷媒をコンプレッサ600に戻し、1回のエアコン冷房を完成させる。
【0059】
ヒートポンプ暖房モード
当該モードにおいて、冷媒がコンプレッサ600から流出して車内凝縮器200に入り、冷媒が車内凝縮器200で放熱され、凝縮器で放熱するとともに風を組み合わせてPTCを加熱し運転室の暖房を行う。液化した冷媒は第2のインターフェースを介して本体10に入る。このとき、第1の膨張弁31、第5の開閉弁25及び第3の開閉弁23が開けられ、第6の開閉弁26、第2の膨張弁32及び第3の膨張弁33が閉じられる。このように、冷媒が流路を通って第1の膨張弁31を介して第5の開閉弁25からモータ熱交換器700に流入する。冷媒は、モータ熱交換器700で余分な熱を回収した後、本体10に入り、且つ流路を介して開けられた第3の開閉弁23に入る。冷媒が第3の開閉弁23を通過した後流路に入って、且つ第11のインターフェースによって気液分離器800に入り、気液分離器800を流れた冷媒をコンプレッサ600に戻し、1回のヒートポンプ暖房を完成する。
【0060】
電池加熱モード
当該モードにおいて、コンプレッサ600から排出された高温高圧気体冷媒は第1のインターフェースを介して本体10に入り、このとき、第2の開閉弁22、第3の膨張弁33(全開状態)、第5の開閉弁25及び第2の膨張弁32が開けられ、第1の開閉弁21、第1の膨張弁31及び第2の膨張弁32が閉じられる。このように、第1のインターフェースに入った後、冷媒が第2の開閉弁22を流れた後第7のインターフェースを介して電池パック熱交換器500に入り、このとき、高温高圧の冷媒が電池パック熱交換器500によって電池を加熱した後再び本体10内に入る。その後、冷媒が第1の逆止弁41、第5の開閉弁25を流れた後モータ熱交換器700に入り、冷媒がモータ熱交換器700で余分な熱を回収した後、本体10に入る。その後、冷媒が流路を介して開けられた第3の開閉弁23に入る。冷媒が第3の開閉弁23によって流路を通過した後気液分離器800に入り、気液分離器800を介してコンプレッサ600に戻り、1回の電池加熱を完成する。
【0061】
電池冷却モード
当該モードにおいて、コンプレッサ600から排出された高温高圧気体冷媒が車内凝縮器200に入って、冷媒が車内凝縮器200で発熱液化した後第2のインターフェースを介して本体10に入る。このとき、第1の開閉弁21、第6の開閉弁26、第3の膨張弁33及び第4の開閉弁24が開けられ、第2の開閉弁22、第5の開閉弁25、第1の膨張弁31及び第2の膨張弁32が閉じられる。このように、冷媒は流路を介して第1の開閉弁21に流入することができ、且つ第1の開閉弁21によって流路を介して第6の開閉弁26に入り、冷媒が第6の開閉弁26の弁口を介して第3のインターフェースに流入し、そして、第3のインターフェースを介して車外熱交換器300に入り、冷媒が車外熱交換器300で放熱された後管路を介して第4のインターフェースに流れることができ、そして、第4のインターフェースを介して本体10に再び入る。その後、冷媒が流路を通過して第1の逆止弁41を介して第3の膨張弁33に入る。冷媒が第3の膨張弁33の絞り・降温・減圧後、第8のインターフェースを介して電池パック熱交換器500に入り、低温低圧冷媒が電池パック熱交換器500で高温電池と熱交換し、電池を冷却する。電池パック熱交換器500からの冷媒が第9のインターフェースを介して第4の開閉弁24に入り、冷媒が第4の開閉弁24を流れた後第11のインターフェースから気液分離器800に流入し、冷媒をコンプレッサ600に戻し、1回の電池冷却を完成する。
【0062】
エアコン冷房と電池冷却との並行モード
このモードでは、コンプレッサ600から排出された高温高圧気体冷媒の一部が車内凝縮器200に入り、冷媒が車内凝縮器200で発熱液化した後第2のインターフェースを介して本体10に入る。このとき、第1の開閉弁21、第6の開閉弁26、第2の膨張弁32、第3の膨張弁33及び第4の開閉弁24が開けられ、第1の膨張弁31、第2の開閉弁22、第3の開閉弁23及び第5の開閉弁25が閉じられる。このように、冷媒は流路を介して第1の開閉弁21に流入することができ、且つ第1の開閉弁21によって流路を介して第6の開閉弁26に入り、冷媒が第6の開閉弁26の弁口を介して第3のインターフェースに流入し、そして、第3のインターフェースを介して車外熱交換器300に入り、冷媒が車外熱交換器300で放熱された後管路を介して第4のインターフェースに流れることができ、そして、第4のインターフェースを介して本体10に再び入る。その後、冷媒の一部が流路を介して第2の膨張弁32に入ることができ、冷媒が第2の膨張弁32で絞り込まれてから減圧され、霧化された冷媒が第5のインターフェースを通過した後車内蒸発器400に入り、冷媒が車内蒸発器400で気化冷房した後、車内蒸発器400から流出された冷媒が第6のインターフェースを介して本体10に入り、且つ流路を介して第11のインターフェースに流入することができ、そして第11のインターフェースを介して気液分離器800に入る。その後、低温低圧の気体冷媒をコンプレッサ600に戻し、1回のエアコン冷房を完成させる。同時に、冷媒の他の部分が流路を通過して第2の逆止弁42を介して第3の膨張弁33に入ることができる。冷媒が第3の膨張弁33で絞り込まれてから降温降圧された後第8のインターフェースを介して電池パック熱交換器500に入り、低温低圧冷媒が電池パック熱交換器500で高温電池と熱交換し、電池を冷却する。電池パック熱交換器500からの冷媒が第9のインターフェースを介して第4の開閉弁24に入り、冷媒が第4の開閉弁24を流れた後第11のインターフェースから気液分離器800に流入し、冷媒をコンプレッサ600に戻し、電池の冷却を完成する。このように、1回のエアコン冷房及び電池冷却を完成させる。
【0063】
ヒートポンプ暖房と電池加熱との並行モード
当該モードにおいて、第1の膨張弁31、第5の開閉弁25、第2の開閉弁22、第1の逆止弁41及び第3の開閉弁23が開けられ、第1の開閉弁21、第4の開閉弁24及び第2の膨張弁32が閉じられる。このように、コンプレッサ600から流出された高温高圧気体冷媒の一部が車内凝縮器200に入り、冷媒が車内凝縮器200で放熱され、凝縮器で放熱するとともに風を組み合わせてPTCを加熱し運転室の暖房を行う。液化した冷媒が第2のインターフェースを介して本体10に入る。冷媒が流路によって第1の膨張弁31を介して流路に入る。且つ第5の開閉弁25を介してモータ熱交換器700に流入する。冷媒がモータ熱交換器700で余分な熱を回収した後、本体10に入り、且つ流路を介して開けられた第3の開閉弁23に入る。冷媒が第3の開閉弁23を通過した後流路に入って、且つ第11のインターフェースによって気液分離器800に入り、気液分離器800を介してコンプレッサ600に戻り、1回のヒートポンプ暖房を完成する。同時に、コンプレッサ600から排出された高温高圧気体冷媒の他の部分は第1のインターフェースを介して本体10に入り、第1のインターフェースに入った後、冷媒が第2の開閉弁22を流れた後第7のインターフェースを介して電池パック熱交換器500に入り、このとき、高温高圧の冷媒が電池パック熱交換器500によって電池を加熱した後再び本体10内に入る。その後、冷媒が第1の逆止弁41、第5の開閉弁25を流れた後モータ熱交換器700に入り、冷媒がモータ熱交換器700で余分な熱を回収した後、第10のインターフェースから本体10に入る。その後、冷媒が流路を介して開けられた第3の開閉弁23に入る。冷媒が第3の開閉弁23を通過して流路を介して気液分離器800に入り、気液分離器800を介してコンプレッサ600に戻り、1回の電池加熱動作を完成する。このように、1回のヒートポンプ暖房及び電池加熱を完成する。
【0064】
エアコン冷房除湿モード
当該モードにおいて、コンプレッサ600から排出された高温高圧気体冷媒が車内凝縮器200に入って、冷媒が車内凝縮器200で発熱液化した後第2のインターフェースを介して本体10に入る。このとき、第1の開閉弁21、第6の開閉弁26及び第2の膨張弁32が開けられ、第2の開閉弁22、第5の開閉弁25、第1の膨張弁31及び第3の膨張弁33が閉じられる。このように、冷媒は流路を介して第1の開閉弁21に流入することができ、且つ第1の開閉弁21によって流路を介して第6の開閉弁26に入り、冷媒が第6の開閉弁26の弁口を介して第3のインターフェースに流入し、そして、第3のインターフェースを介して車外熱交換器300に入り、冷媒が車外熱交換器300で放熱された後管路を介して第4のインターフェースに流れることができ、そして、第4のインターフェースを介して本体10に再び入る。その後、冷媒が流路を介して第2の膨張弁32に入ることができ、冷媒が第2の膨張弁32で絞り込まれてから減圧され、霧化された冷媒が第5のインターフェースを通過した後車内蒸発器400に入り、冷媒が車内蒸発器400で気化冷房した後、このとき、送風機で冷気を車内に吹き込むことができ、冷房モードも実現できる。同時に除湿機能を作動させれば、車内循環空気が車内蒸発器400を通過した後、湿気が凝縮し、除湿機能を発揮することができる。車内蒸発器400から流出された冷媒が第6のインターフェースを介して本体10に入り、且つ流路を介して第11のインターフェースに流入することができ、そして第11のインターフェースを介して気液分離器800に入り、その後、低温低圧の気体冷媒をコンプレッサ600に戻し、このとき、エアコン冷房除湿モードを完成することができる。
【0065】
なお、本願において、弁群統合モジュール100の取り付け方向を限定せず、選択可能に、弁群統合モジュール100が車両に取り付けられるとき、図1に示すように縦置きに取り付けられることができ、車両熱管理システムの冷媒側の構造が本体10の左側に位置し、車両熱管理システムの冷却液側の構造が本体10の右側に位置する。
【0066】
選択可能に、凹溝は曲線型凹溝又は直線型凹溝であり、凹溝の配布方式がより柔軟であり、勿論、凹溝が他の任意の形状であってもよく、本願はこれを制限しない。
【0067】
以上で図面を組み合わせて本願の好ましい実施形態を詳細に説明したが、本願は上記実施形態における具体的な細部に制限されず、本願の技術構想範囲内で、本願の技術的解決手段に対して様々な簡単な変形を行うことができ、これらの簡単な変形は本願の保護範囲に属する。
【0068】
また、説明する必要がある点として、上記具体的な実施形態に説明される各具体的な技術的特徴は、矛盾しない場合、任意の適切な方式で組み合わせることができる。不必要な繰り返しを避けるために、本願は様々な可能な組み合わせ方式を別途に説明しない。
【0069】
なお、本願の様々な異なる実施形態を任意に組み合わせることができ、本願の思想を逸脱しない限り、同様に本願で開示された内容として見なされるべきである。
【関連出願の相互参照】
【0070】
本願は、2021年05月31日に中国特許局に提出された、出願番号が202121199350.7で、発明の名称が「弁群統合モジュール」である中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容は援用により本願に組み込まれる。
【符号の説明】
【0071】
10-本体
1-第1の分割体
1A-外部流路
11-第1の外部流路
12-第2の外部流路
13-第3の外部流路
14-第4の外部流路
15-第5の外部流路
16-取り付けねじ穴
17-弁群
110-第1の接続面
2-第2の分割体
21-第1の開閉弁
22-第2の開閉弁
23-第3の開閉弁
24-第4の開閉弁
25-第5の開閉弁
26-第6の開閉弁
220-第2の接続面
31-第1の膨張弁
32-第2の膨張弁
33-第3の膨張弁
41-第1の逆止弁
42-第2の逆止弁
51-第1のインターフェース部材
52-貫通穴
71-第1のPTセンサ
72-第2のPTセンサ
100-弁群統合モジュール
200-車内凝縮器
300-車外熱交換器
400-車内蒸発器
500-電池パック熱交換器
600-コンプレッサ
700-モータ熱交換器
800-気液分離器
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】