(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-18
(54)【発明の名称】歯を歯車形削りするための方法、制御プログラム、及び、この方法を実施するための歯車形削り盤
(51)【国際特許分類】
B23F 5/16 20060101AFI20240311BHJP
【FI】
B23F5/16
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023560799
(86)(22)【出願日】2022-03-15
(85)【翻訳文提出日】2023-10-02
(86)【国際出願番号】 EP2022056704
(87)【国際公開番号】W WO2022207309
(87)【国際公開日】2022-10-06
(31)【優先権主張番号】102021001718.8
(32)【優先日】2021-04-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500120211
【氏名又は名称】グリーソン - プァウター マシネンファブリク ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カート クラインバッハ
【テーマコード(参考)】
3C025
【Fターム(参考)】
3C025AA12
(57)【要約】
本発明は、ワークピース(50)上に、指定の直歯角モジュール(mn)、作用角(α)、及び任意選択的にねじれ角(β)を有する歯(55)を歯車形削りするための方法であって、指定のストローク長(h)を有するストロークサイクルで移動する形削り盤カッター(40)が、転がり機械加工係合における複数の作動ストロークで、ワークピースから材料を除去することにより、接触軌跡を形成し、少なくとも第1の複数のストロークに関して、ストローク中心における部分円上の接触軌跡が、歯面ライン(57)に対して角度(γ)で延びており、この角度のコタンジェントが、40、好ましくは33、特に25の定数と幾何学形状/プロセス係数との積以下である、方法に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワークピース上に、指定の直歯角モジュール(m
n)、圧力角(α)、及び任意選択的にねじれ角(β)を有する歯を歯車形削りするための方法であって、指定のストローク長(h)を有するストロークサイクルで移動する形削り盤カッターが、転がり機械加工係合における複数の作動ストロークで、前記ワークピースから材料を除去することにより、接触軌跡を形成する、方法において、
少なくとも第1の複数のストロークに関して、ストローク中心におけるピッチ円上の前記接触軌跡が、歯面ラインに対して角度γで延びており、前記角度のコタンジェントが、定数K
1とK
2との積以下であり、
K
1が、40に等しく、好ましくは33に等しく、特に25に等しく、K
2が、K
2=K
h・K
m・K
α・K
βの幾何学形状/プロセス係数であり、K
h=h[mm]/20、K
m=3/m
n[mm]、K
α=sin20°/sinα、及びK
β=cosβであることを特徴とする、方法。
【請求項2】
前記形削り盤カッターが、前記第1の複数のストロークを介して、特に一定の螺旋状送りで送られ、前記第1の複数のストロークにおける、ワークピース1回転当たりの半径方向送りと、作動ストロークと戻りストロークとの間の、前記形削り盤カッターの持ち上げ量との商によって定義される送りパラメータが、1.4未満である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記送りパラメータが、1.3未満、好ましくは1.2未満、特に1.1未満である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の複数のストロークが、形削りされる前記歯の完成のための前記送り全体の大部分を占める送り領域にわたって行われ、前記コタンジェントγが、後続の更なる送り領域にわたって、40・K
2よりも大きく、特に60・K
2よりも大きい、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記形削りされる歯の最終送り深さに至る最後の送りの間、前記コタンジェントγが80・K
2よりも大きく、特に120・K
2よりも大きい、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
直歯の前記歯又は前記歯の前記ねじれ角が、14°未満、また12°未満、特に10°未満である、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
歯幅が、前記ストローク長の少なくとも60%、好ましくは少なくとも70%、特に少なくとも80%である、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
転がり位置が、2つの連続するワークピース回転間で、形削りされる歯溝において各場合に異なる、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
ストローク数が、毎分少なくとも30回、好ましくは少なくとも100回、特に少なくとも200回のダブルストロークである、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記歯幅が、15mmよりも大きく、好ましくは20mmよりも大きく、特に35mmよりも大きい、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
少なくとも第1の複数のストロークに関して、前記形削りされる歯の最終幾何学形状のプロファイル高さ全体の少なくとも20%、好ましくは少なくとも30%、特に少なくとも40%の領域にわたって、一貫した接触軌跡が、前記プロファイル方向で見た場合に延びている、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
制御プログラムであって、歯車形削り盤のコントローラ上で実行されると、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法を実施するように前記歯車形削り盤を制御する、制御プログラム。
【請求項13】
請求項12に記載の制御プログラムが装備されているコントローラを備える、歯車形削り盤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワークピース上に歯を歯車形削りするための方法であって、指定のストローク長を有するストロークサイクルで移動する形削り盤カッターが、転がり機械加工係合における複数の作動ストロークで、ワークピースから材料を除去することにより、接触軌跡を形成する、方法に関する。
【0002】
そのような歯車形削りは、一方では長きにわたって知られている、歯を作り出すための技術である。この技術は、主な切削移動が工具のストローク移動によって実現される切削方法であって、ワークピース材料の材料除去が、いわゆる作動ストロークで行われ、戻りストロークが、戻りストローク線傷を回避するために持ち上げ状態で行われる、切削方法である。この方法の原理は、例えば、Thomas Bauschらの「Innovative Zahnradfertigung[Innovative gear production]」、第3版、281ページの画像C1-1で説明されている。
【0003】
歯車ホブ切りなどの他の方法に優る、歯車形削りの重要な利点は、特に、歯車ホブ切りが殆ど適さないか若しくは全く適さない、内歯を有するワークピース、又は、歯に接続されている肩部を有するワークピースに関しても、広く使用することができる点である。
【0004】
従来の送りに加えて、現在では、退行螺旋状送りもまた使用されている。しかしながら、送りの方策に関わりなく、特に高ストローク数の場合に、また特に、直歯に至るまでの小さいねじれ角を有する歯においては、より高い工具負荷が発生し、高い切削力が支配的となる場合には、損傷のリスクもまた増大することが観察され得る。
【0005】
この観察に鑑みて、本発明は、十分に迅速な機械加工とプロセス安全性とを兼ね備えると共に、工具摩耗を可能な限り少なくする点に関して、冒頭に述べたタイプの歯車形削り方法を更に発展させるという目的に基づく。
【0006】
方法の観点からは、この目的は、冒頭に述べたタイプの方法を発展させることによる、本発明によって達成され、この方法は本質的に、少なくとも第1の複数のストロークに関して、ストローク中心におけるピッチ円上の接触軌跡が、歯面ラインに対して角度γで延びており、この角度のコタンジェントが、定数K1とK2との積以下であり、K1が、40、好ましくは33、特に25に等しく、K2が、K2=Kh・Km・Kα・Kβの幾何学形状/プロセス係数(第2の係数)であり、Kh=h[mm]/20、Km=3/mn[mm]、Kα=sin20°/sinα、及びKβ=cosβであることを特徴とする。ここで、mnは直歯角モジュールであり、αは圧力角であり、βはワークピースの歯の任意選択的なねじれ角であり(直歯の場合、β=0)、hはストローク長である。
【0007】
例えば、従来知られている歯車形削りにおける、切り屑形成のタイプは、切り屑の圧縮をもたらすものであり、更には、形削り盤カッターの刃先の個々の点が集中的に応力を受け、その結果として、形削り盤カッターの摩耗もまた増大し、これらの影響は、接触軌跡の向きに関係する点が見出されている。
【0008】
本発明によれば、先行技術と比較して、接触軌跡が、形削りされる歯の垂直方向において、より大きい領域にわたって延びることが、ここで規定され、それにより、上述の影響が軽減される。これらの接触軌跡は、互いに実質的に平行に、かつ歯面にわたって本質的に均一に延びているが、しかしながら、クランク駆動を介したストローク移動を通常実現する場合、速度プロファイルは、ストロークにわたって一定ではないため、請求項1の特徴付け部で使用されている定義に関しては、ストローク中心及びピッチ円を参照するものとする。更には、有利な設計は、ワークピース及びプロセスとは無関係の固定された角度を採用するのではなく、むしろ、本発明による角度条件が更に、請求項1で特徴付けされている特徴における第2の係数K2によって表される、プロセス及びワークピースの幾何学形状にもまた依存する場合に、有利な調整が存在する点が見出されている。しかしながら、従来の方法では、ワークピース歯面上の接触軌跡は、歯面ラインにほぼ平行に延びるものであり、また、退行半径方向送りの場合であっても、K2=1である配置では、典型的には70以上のコタンジェントγの値が得られる。
【0009】
K1は、好ましくは更に20.5とすることが可能であるが、K1はまた、19.7のみ、更に19.4のみとすることも可能である。
【0010】
更なる好ましい実施形態では、形削り盤カッターが、第1の複数のストロークを介して、特に一定の螺旋状送りで送られ、第1の複数のストロークにおける、ワークピース1回転当たりの半径方向送りと、作動ストロークと戻りストロークとの間の形削り盤カッターの持ち上げ量との商によって定義される送りパラメータが、1.4未満であることが規定される。これは、先行技術と比較して明確に低い値であり、材料の表面除去は、より平坦ではあるが、より広い材料除去の傾向に向けて移行している。歯面の全高まで拡張されることに比較的早く到達する、本発明による接触軌跡調整と共に、特に工具に優しい切り屑形成と、形削り盤カッターに対する加工力の吸収とがもたらされる。更には、接触軌跡位置の変更にもかかわらず、衝突のない戻りストロークを、高いプロセス信頼性で実施することができる。この点に関して、送りパラメータを、1.3未満、好ましくは1.2未満、特に1.1未満、又は更に1.0とすることができる点も規定される。
【0011】
更なる好ましい構成では、第1の複数のストローク及び第2の複数のストロークが、形削りされる歯の完成のための送り全体の大部分を占める送り領域にわたって行われ、コタンジェントγが、後続の更なる送り領域にわたって、40・K2よりも大きく、特に60・K2よりも大きいことが規定される。このことは、機械加工の終了時に向けた、以下で説明される更に高い値への、より円滑な移行を促進する。
【0012】
それゆえ、形削りされる歯の最終送り深さに至る最後の送りの間、コタンジェントγが80・K2よりも大きく、特に120・K2よりも大きい、更なる好ましい構成が提供される。このことは、形削りプロセスの終了時に向けた、より高い機械加工精度を可能にする。換言すれば、形削り機械加工は、高い機械加工速度から高い機械加工精度に向けて次第に移行する、約2つ又は3つの異なる運動学の、いくつかの領域に分割することができる。
【0013】
本発明による実施形態の結果としての最大の効果は、直歯、又はねじれ角が過度に高くはない歯に対して発揮される。本方法は特に、14°未満、より好ましくは12°未満、特に10°未満の、歯のねじれ角を対象としている。
【0014】
更には、歯幅が、ストローク長の少なくとも60%、好ましくは少なくとも70%、特に少なくとも80%であること(又は逆に、ストローク長が、これらの比率制限の範囲内で、歯幅に適合されること)が好ましい。このことは、機械加工のためのストローク長の好ましい利用に関する、好ましい全体的構成を可能にするものであり、十分な切削速度を達成するために、好ましくは、この比率が96%以下、特に92%以下であることが規定される。
【0015】
更なる好ましい構成では、転がり位置が、2つの連続するワークピース回転間で、形削りされる歯溝において各場合に異なることが規定される。このことは、全ての歯溝が、全く同じ転がり位置で何度も機械加工されないことを確実にする。この目的のために、1区分当たりのストロークの数は、厳密な整数とするべきではなく、本発明の範囲内では、1.4未満、より好ましくは1.2未満、特に1.1未満の値が好ましい。しかしながら、この点において、1未満、更に0.9未満の値が想定可能であるが、その一方で、これらの値は、好ましくは0.5未満、より好ましくは0.6未満とするべきではない。ワークピース1回転当たりのストロークの数もまた、整数ではないことが好ましい点が理解されよう。
【0016】
更なる好ましい実施形態では、ストローク数は、毎分少なくとも30回、好ましくは少なくとも100回、特に少なくとも200回のダブルストロークである。しかしながら、可能な限り高い機械加工速度を達成するために、毎分300回のダブルストローク、更に毎分400回以上のダブルストロークなどの、更により高い値を使用することができる。
【0017】
本発明による方法の利点は、形削りされる歯の歯幅が15mmよりも大きい場合、歯幅が20mm以上、特に35mm以上、又は更に50mm以上の場合であっても、特に顕著である。
【0018】
更なる好ましい実施形態では、少なくとも第1の複数のストロークに関して、形削りされる歯の最終幾何学形状のプロファイル高さ全体の少なくとも20%、好ましくは少なくとも30%、特に少なくとも40%の領域にわたって、一貫した接触軌跡が、プロファイル方向で見た場合に延びることが規定される。このことは、切り屑形成と、工具に対する機械加工力の或る種の吸収を更に促進する。
【0019】
本発明は更に、歯車形削り盤のコントローラ上で実行されると、先行の請求項のいずれか一項に記載の方法を実施するように歯車形削り盤を制御する、制御プログラムを提供する。
【0020】
デバイス技術の観点からは、本発明は、請求項12に記載の制御プログラムが装備されているコントローラを有する、歯車形削り盤を提供する。歯車形削り盤の移動軸のNC制御が装備されている歯車形削り盤が好ましく、そのストローク移動は、クランク駆動を介して達成される。しかしながら、ストロークに関しては、油圧軸もまた使用することができる。更には、本発明は、歯車形削り盤の実装に関して、特別な詳細に限定されるものではなく、当業者には周知であり、市場で入手可能な、歯車形削り盤を使用することが可能であり、好適な歯車形削り盤の例示的設計に関しては、独国公開特許第10 2019 004 299(A1)号で説明されている設計を使用することが可能であり、上述の文書は、参照により本明細書に組み込まれる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
本発明の更なる特徴、詳細、及び利点が、添付図面を参照して、以下の説明から明らかとなるであろう。
【
図1】歯車形削りの間の機械加工係合に関する概略図を示す。
【
図2】ストローク中心における、接触軌跡とピッチ円上の歯面ラインとの間の角度を示す。
【
図3】先行技術と比較した、接触軌跡の定性的比較を示す。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1では、ワークピース50上に歯55を形削りするために、どのように形削り盤カッター40がワークピースと機械加工係合するかを見て取ることができる。係合の開始時における作動ストロークの間の状況が示されており、この状況から、形削り盤カッター40とワークピース50とが互いに噛み合い係合しつつ、形削り盤カッター40がストローク軸Zに沿って下向きに移動され、その目的のために、スカイビングホイール40の回転速度とワークピース50の回転速度とが、既知の方式で同期される。この例示的実施形態では、ストローク移動は、先行技術と同様にクランク駆動により実施され、与えられている例示的実施形態では、例えば、ワークピース上に直歯を形削りするために、約20mmのストローク長が設定されており、ストローク数は、毎分500回のダブルストローク(作動ストローク+戻りストローク)であり、転がり速度は、1区分当たり0.95回のストロークである。しかしながら、本発明は、外歯又は内歯などの、特定の歯のタイプに限定されるものではない点が理解され、好ましくは内歯も同様に形削りされる。また、本発明は、特定の歯幅、相関するストローク長又はピッチサイズに限定されるものではない点も理解され、この例示的実施形態では、歯のピッチ(直歯角モジュール)は、例えば3mmであり、歯は直歯である。しかしながら、本発明はまた、はす歯にも適用することができるが、はす歯は、好ましくは、14°未満又は上述の値であるべきである。
【0023】
好適な歯車形削り盤の設計に関しては、先行技術により既に知られている設計、例えば、戻りストロークのための持ち上げ移動が、所定のプロファイルを有する回転駆動カムによって達成される、独国公開特許第10 2019 004 299(A1)号に示されている設計を使用することができる。上記の文献は、歯切り盤の例示的な設計に関して、参照により本明細書に組み込まれる。
【0024】
図2では(説明又は定義の目的上、明らかに、
図2に示される歯車の形態は、
図1の歯車の形態とは異なっている)、(この例示的実施形態では、歯55の幅方向に関する中心と一致する、ストローク中心における)角度γが、形削り動作の接触軌跡と、歯面56上のピッチ円上の歯面ライン57との間に示されている。この角度は、螺旋状退行送りを伴う従来の歯車形削りの場合であっても、極めて狭い(
図1の参照符号58によって示されるように、従来の歯車形削りの間、典型的な機械加工軌跡は、歯面ラインにほぼ平行に延びている)。本発明による構成では、それぞれ、この角度は、かなり大きく、そのコタンジェントは、かなり小さいものであるが、簡略化のために第2の係数K
2が1であり、いかなる補正も提供しない例示的実施形態では、コタンジェントγに関しては約20の値に到達する。
【0025】
図3では、本発明の例示的実施形態(
図3A)と先行技術(
図3B)との差異が、絶対値を観察することなく、(過度に歪められた方式で示される)純粋に相対的な表現で再び並置されており、歯面56にわたって、明らかにより斜めの方式で延びている、機械加工軌跡を見て取ることができ、この機械加工軌跡は、より低いストローク数ではないにもかかわらず、形削りされる歯55の良好な機械加工品質と、より少ない工具摩耗を伴う材料除去との、双方をもたらす。
【0026】
本発明は、例示的実施形態で示されている詳細な特徴に限定されるものではない点が理解されよう。むしろ、上記の明細書本文及び以下の特許請求の範囲の個々の特徴は、その様々な実施形態における本発明の実施にとって、個別に、及び組み合わせて、必須のものであり得る。
【手続補正書】
【提出日】2023-10-03
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0022】
図1では、ワークピース50上に歯55を形削りするために、どのように形削り盤カッター40がワークピースと機械加工係合するかを見て取ることができる。係合の開始時における作動ストロークの間の状況が示されており、この状況から、形削り盤カッター40とワークピース50とが互いに噛み合い係合しつつ、形削り盤カッター40がストローク軸Zに沿って下向きに移動され、その目的のために、
形削り盤カッター40の回転速度とワークピース50の回転速度とが、既知の方式で同期される。この例示的実施形態では、ストローク移動は、先行技術と同様にクランク駆動により実施され、与えられている例示的実施形態では、例えば、ワークピース上に直歯を形削りするために、約20mmのストローク長が設定されており、ストローク数は、毎分500回のダブルストローク(作動ストローク+戻りストローク)であり、転がり速度は、1区分当たり0.95回のストロークである。しかしながら、本発明は、外歯又は内歯などの、特定の歯のタイプに限定されるものではない点が理解され、好ましくは内歯も同様に形削りされる。また、本発明は、特定の歯幅、相関するストローク長又はピッチサイズに限定されるものではない点も理解され、この例示的実施形態では、歯のピッチ(直歯角モジュール)は、例えば3mmであり、歯は直歯である。しかしながら、本発明はまた、はす歯にも適用することができるが、はす歯は、好ましくは、14°未満又は上述の値であるべきである。
【国際調査報告】