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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-19
(54)【発明の名称】アレイ基板、発光基板及び表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/30 20060101AFI20240312BHJP
   G09F 9/33 20060101ALI20240312BHJP
   H01L 33/62 20100101ALI20240312BHJP
   H01L 33/00 20100101ALI20240312BHJP
【FI】
G09F9/30 330
G09F9/33
H01L33/62
H01L33/00 L
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022564809
(86)(22)【出願日】2021-03-10
(85)【翻訳文提出日】2022-10-25
(86)【国際出願番号】 CN2021080054
(87)【国際公開番号】W WO2022188072
(87)【国際公開日】2022-09-15
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(71)【出願人】
【識別番号】512282165
【氏名又は名称】合肥▲シン▼晟光▲電▼科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】HEFEI XINSHENG OPTOELECTRONICS TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Xinzhan Industrial Park,Hefei,Anhui,230012,P.R.CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】雷 杰
(72)【発明者】
【氏名】▲許▼ ▲鄒▼明
(72)【発明者】
【氏名】田 健
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ ▲純▼建
(72)【発明者】
【氏名】▲呉▼ 信涛
(72)【発明者】
【氏名】▲曾▼ 琴
(72)【発明者】
【氏名】王 杰
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ 建英
【テーマコード(参考)】
5C094
5F142
【Fターム(参考)】
5C094AA60
5C094BA25
5C094DB01
5C094DB10
5C094EA07
5C094FA01
5F142BA32
5F142CA11
5F142CA13
5F142CB15
5F142CB23
5F142CD02
5F142CD32
5F142CD49
5F142DB22
5F142DB24
5F142DB28
5F142EA34
5F142GA02
5F142GA11
(57)【要約】
本開示は、表示分野に関し、アレイ基板、発光基板及び表示装置を提供する。アレイ基板がベース基板を含み、ベース基板に互いに絶縁された第1の導電層と第2の導電層が積層されて設けられ、アレイ基板が第2の導電層に設けられたアレイ状に配列された複数の発光素子端子セットを含み、発光素子に接続され、第2の導電層に位置する若干のセンサー端子セットをさらに含み、センサーに接続され、センサーが発光素子をセンシングすることで、周囲の発光素子の発光状況を迅速かつ効果的に把握し、発光素子のパラメーターを適時かつより詳細に調整することで、各発光素子の安定した性能を確保することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに絶縁された第1の導電層と第2の導電層が積層されて設けられたベース基板を含むアレイ基板であって、
前記アレイ基板は、さらに、アレイ状に配列された複数の発光素子端子セットと、若干のセンサー端子セットと、第1の信号線セットと、第2の信号線セットとを含み、
前記複数の発光素子端子セットは、前記第2の導電層に設けられ、発光素子に結合され、
前記若干のセンサー端子セットは、前記第2の導電層に設けられ、センサーに結合され、前記センサー端子セットの前記ベース基板上への正投影が前記発光素子端子セットのベース基板上への正投影と重ならなく、
前記第1の信号線セットは、前記第1の導電層に設けられ、前記センサー端子セットに電気的に接続され、前記センサーがセンシングするように駆動し、
前記第2の信号線セットは、前記第1の導電層に設けられ、前記発光素子端子セットに電気的に接続され、前記発光素子が発光するように駆動する
ことを特徴とするアレイ基板。
【請求項2】
前記センサー端子セットは、入力端子、出力端子、電源端子、及び共通電圧端子を含み、対応する前記センサーは、入力ピン、出力ピン、電源ピン、及び共通電圧ピンを含み、前記入力端子は、前記入力ピンに電気的に接続され、前記出力端子は、前記出力ピンに電気的に接続され、前記電源端子は、前記電源ピンに電気的に接続され、前記共通電圧端子は、前記共通電圧ピンに電気的に接続され、
前記第1の信号線セットは、入力信号線、出力信号線、電源信号線及び第1の共通電圧信号線を含み、
前記入力端子は、前記入力信号線に電気的に接続され、前記出力端子は、出力信号線に電気的に接続され、前記電源端子は、電源信号線に電気的に接続され、前記共通電圧端子は、第1の共通電圧信号線に電気的に接続される
ことを特徴とする請求項1に記載のアレイ基板。
【請求項3】
複数の前記センサー端子セットは、行方向及び列方向に沿って均等にアレイ状に配列される
ことを特徴とする請求項2に記載のアレイ基板。
【請求項4】
前記入力信号線の数と前記出力信号線の数とは、ともに1であり、
前記列方向において、同じ列に位置する隣接する2つの前記センサー端子セットにおいて、一方の前記センサー端子セットの出力端子が他方の前記センサー端子セットの入力端子に電気的に接続され、隣接する2つの列のセンサー端子セットにおいて、一方の列の最初行又は最後行の前記センサー端子セットに接続された出力端子は、他の列の最初行又は最後行に位置する前記センサー端子セットの入力端子に電気的に接続されて、全ての前記センサーを直列に接続させ、
直列に接続された全ての前記センサー端子セットにおいて、一端に位置する前記センサー端子セットの入力端子が前記入力信号線に接続され、他端に位置する前記センサー端子セットの出力端子が前記出力信号線に接続される
ことを特徴とする請求項3に記載のアレイ基板。
【請求項5】
前記第1の信号線セットおいて、前記入力信号線の数が前記センサー端子の行方向の数と等しく、前記出力信号線の数が前記センサー端子の行方向の数と等しく、
前記列方向において、同じ列に位置する隣接する2つの前記センサー端子セットにおいて、一方の前記センサー端子セットの出力端子が他方の前記センサー端子セットの入力端子に電気的に接続され、同じ列に位置するセンサー端子セットにおいて、最初の前記センサー端子セットの入力端子が前記入力信号線に接続され、最後の前記センサー端子セットの出力端子が前記出力信号線に接続されて、各列の前記センサーが全て直列に接続されるようにする
ことを特徴とする請求項3に記載のアレイ基板。
【請求項6】
前記第1の信号線セットおいて、前記入力信号線の数が前記センサー端子セットの行方向の数と等しく、前記出力信号線の数が前記センサー端子セットの行方向の数と等しく、
前記列方向において、同じ列に位置する各前記センサー端子セットの入力端子が同じ前記入力信号線に接続され、同じ列に位置する各前記センサー端子セットの出力端子が同じ前記出力信号線に接続される
ことを特徴とする請求項3に記載のアレイ基板。
【請求項7】
前記第1の信号線セットおいて、前記電源信号線の数が前記センサー端子の行方向の数と等しく、
前記列方向において、同じ列の各前記センサー端子セットの電源端子が同じ前記電源信号線に接続される
ことを特徴とする請求項4~6のいずれか1項に記載のアレイ基板。
【請求項8】
前記第1の信号線セットおいて、前記第1の共通電圧信号線の数が前記センサー端子セットの行方向の数と等しく、
前記列方向において、同じ列の各前記センサー端子セットの共通電圧端子が同じ前記第1の共通電圧信号線に接続される
ことを特徴とする請求項4~6のいずれか1項に記載のアレイ基板。
【請求項9】
前記アレイ基板がさらに複数の第1のリード線を含み、前記第1のリード線が隣接する2つの前記センサー端子セットの出力端子及び入力端子に接続され、
前記第1のリード線が前記列方向に延在された第1の列のリード線と前記行方向に延在された第1の行のリード線とを含み、各前記第1の列のリード線が前記第1の導電層に設けられ、各前記第1の行のリード線が前記第2の導電層に設けられ、前記第1の列のリード線が第1の行のリード線にビアで電気的に接続される
ことを特徴とする請求項4~5のいずれか1項に記載のアレイ基板。
【請求項10】
同じ列に位置する各前記センサー端子セットに接続された各前記第1の列のリード線が、前記列方向に沿って間隔をあけて配列される
ことを特徴とする請求項9に記載のアレイ基板。
【請求項11】
前記アレイ基板が若干のコンデンサ端子セットを含み、
若干のコンデンサ端子セットは、前記第2の導電層に設けられ、コンデンサが配置されるために使用され、前記コンデンサ端子セットが第1のコンデンサ端子と第2のコンデンサ端子とを含み、前記第1のコンデンサ端子が前記電源端子に接続され、前記第2のコンデンサ端子が前記共通電圧端子に接続される
ことを特徴とする請求項2に記載のアレイ基板。
【請求項12】
前記アレイ基板がさらに前記第2の導電層に設けられた第2のリード線と第3のリード線を含み、前記第2のリード線が前記第1のコンデンサ端子及び前記電源信号線に接続され、前記第3のリード線が前記第1のコンデンサ端子と前記センサー端子セットの電源端子に接続される
ことを特徴とする請求項11に記載のアレイ基板。
【請求項13】
前記第2の信号線セットが、第2の共通電圧信号線と、駆動電圧信号線と、ソース電源線と、ソースアドレス線とを含み、
前記第2の共通電圧信号線が前記第1の共通電圧信号線として利用される
ことを特徴とする請求項2に記載のアレイ基板。
【請求項14】
前記センサー端子セットの前記ベース基板への正投影と前記第2の信号線セットの前記ベース基板上への正投影とは、少なくとも一部が重なる
ことを特徴とする請求項13に記載のアレイ基板。
【請求項15】
前記センサー端子セットの前記ベース基板への正投影と前記発光素子端子セットのベース基板への正投影とは、前記第2の信号線セットにおける異なる信号線のベース基板上への正投影にそれぞれ位置する
ことを特徴とする請求項14に記載のアレイ基板。
【請求項16】
前記センサー端子セットの前記ベース基板上への正投影は、前記駆動電圧信号線の正投影と重なり、前記発光素子端子セットのベース基板上への正投影は、前記第2の共通電圧信号線の正投影と重なる
ことを特徴とする請求項15に記載のアレイ基板。
【請求項17】
前記入力信号線と出力信号線と電源信号線とは、前記第2の共通電圧信号線と駆動電圧信号線との間に位置する
ことを特徴とする請求項13に記載のアレイ基板。
【請求項18】
前記アレイ基板がさらに前記第2の導電層に設けられた共通電圧信号線補助線を含み、前記共通電圧信号線補助線がビアで前記第1の共通電圧信号線に電気的に接続される
ことを特徴とする請求項13に記載のアレイ基板。
【請求項19】
前記アレイ基板がさらに前記第2の導電層に設けられた第4のリード線を含み、前記第4のリード線が若干の前記発光素子端子セットを順に接続し、前記若干の発光素子が発光ユニットとして直列接続されるようにし、
前記センサー端子セットは、隣接する2つの前記発光ユニットの間の隙間に位置し、又は、前記発光ユニットにおける各前記発光素子端子セットの間に位置する
ことを特徴とする請求項13に記載のアレイ基板。
【請求項20】
前記アレイ基板がさらに駆動回路端子セットを含み、
駆動回路端子セットは、前記第2の導電層に設けられ、駆動回路に結合されるために使用され、前記駆動回路端子セットの前記ベース基板上への正投影は、前記発光素子端子セット及びセンサー端子セットのベース基板上への正投影と重ならない
ことを特徴とする請求項19に記載のアレイ基板。
【請求項21】
前記駆動回路端子セットの前記ベース基板への正投影と前記第2の信号線セットの前記ベース基板上への正投影とは、少なくとも一部が重なり、前記駆動回路端子セットの前記ベース基板への正投影と前記センサー端子セットの前記ベース基板上への正投影とは、前記第1の信号線セットにおける異なる信号線の前記ベース基板上への正投影にそれぞれ位置する
ことを特徴とする請求項20に記載のアレイ基板。
【請求項22】
各前記発光ユニット内の最外側に位置する前記発光素子端子セットの位置が順に接続されて多角形が形成され、前記駆動回路端子セットが前記多角形の外側に位置する
ことを特徴とする請求項21に記載のアレイ基板。
【請求項23】
前記アレイ基板がP行Q列の前記発光ユニットを含み、各前記駆動回路端子セットが前記発光ユニットを駆動し、座標が(a,b)、(a+1,b)、(a,b+1)、(a+1,b+1)である4つの前記発光ユニットに対応する駆動回路端子セットの位置が凸四辺形を構成し、1≦a≦P、1≦b≦Qである
ことを特徴とする請求項20に記載のアレイ基板。
【請求項24】
前記凸四辺形が2つの二等辺三角形からなり、前記二等辺三角形が前記4つの前記発光ユニットのうちの任意の3つの駆動回路端子セットの位置からなる
ことを特徴とする請求項23に記載のアレイ基板。
【請求項25】
請求項1~24のいずれか1項に記載のアレイ基板と、
前記アレイ基板の発光素子端子セットに結合される発光素子と、
前記アレイ基板のセンサー端子セットに結合されるセンサーとを含む
ことを特徴とする発光基板。
【請求項26】
請求項25に記載の発光基板を含む
ことを特徴とする表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、表示技術分野に関し、特に、アレイ基板、発光基板及び表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
サブミリ波発光ダイオードとも呼ばれるMiniLEDのダイサイズが約100~300umであり、MicroLEDのダイサイズが100um未満である。現在、MiniLEDとMicroLEDについてのバックライト分野及び表示分野の応用の研究開発は、より優れた品質の製品を実現するために、深く行われている。
【0003】
なお、上記の背景技術の項で開示した情報は、本開示の文脈の理解を深めることのみを目的としており、したがって、当業者にとって既知の先行技術に該当しない情報を含んでいる可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示の目的は、従来技術の欠点を解決することができるアレイ基板、発光基板及び表示装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様は、ベース基板を含むアレイ基板を提供し、ベース基板に互いに絶縁された第1の導電層と第2の導電層が積層されて設けられ、ここで、前記アレイ基板は、アレイ状に配列された複数の発光素子端子セットと、若干のセンサー端子セットと、第1の信号線セットと、第2の信号線セットとを含み、
前記アレイ状に配列された複数の発光素子端子セットは、前記第2の導電層に設けられ、発光素子に結合され、
前記若干のセンサー端子セットは、前記第2の導電層に設けられ、センサーに結合され、前記センサー端子セットの前記ベース基板上への正投影が前記発光素子端子セットのベース基板上への正投影と重ならなく、
前記第1の信号線セットは、前記第1の導電層に設けられ、前記センサー端子セットに電気的に接続され、前記センサーがセンシングするように駆動し、
前記第2の信号線セットは、前記第1の導電層に設けられ、前記発光素子端子セットに電気的に接続され、前記発光素子が発光するように駆動する。
【0006】
本開示の一実施形態では、前記センサー端子セットは、入力端子、出力端子、電源端子、及び共通電圧端子を含み、対応する前記センサーは、入力ピン、出力ピン、電源ピン、及び共通電圧ピンを含み、前記入力端子は、前記入力ピンに電気的に接続され、前記出力端子は、前記出力ピンに電気的に接続され、前記電源端子は、前記電源ピンに電気的に接続され、前記共通電圧端子は、前記共通電圧ピンに電気的に接続され、
前記第1の信号線セットは、入力信号線、出力信号線、電源信号線及び第1の共通電圧信号線を含み、
前記入力端子は、前記入力信号線に電気的に接続され、前記出力端子は、出力信号線に電気的に接続され、前記電源端子は、電源信号線に電気的に接続され、前記共通電圧端子は、第1の共通電圧信号線に電気的に接続される。
【0007】
本開示の一実施形態では、複数の前記センサー端子セットは、行方向及び列方向に沿って均等にアレイ状に配列される。
【0008】
本開示の一実施形態では、前記入力信号線の数と前記出力信号線の数とは、ともに1であり、
前記列方向において、同じ列に位置する隣接する2つの前記センサー端子セットにおいて、一方の前記センサー端子セットの出力端子が他方の前記センサー端子セットの入力端子に電気的に接続され、隣接する2つの列のセンサー端子セットにおいて、一方の列の最初行又は最後行の前記センサー端子セットに接続された出力端子は、他の列の最初行又は最後行に位置する前記センサー端子セットの入力端子に電気的に接続されて、全ての前記センサーを直列に接続させ、
直列に接続された全ての前記センサー端子セットにおいて、一端に位置する前記センサー端子セットの入力端子が前記入力信号線に接続され、他端に位置する前記センサー端子セットの出力端子が前記出力信号線に接続される。
【0009】
本開示の一実施形態では、前記第1の信号線セットにおいて、前記入力信号線の数が前記センサー端子の行方向の数と等しく、前記出力信号線の数が前記センサー端子の行方向の数と等しく、
前記列方向において、同じ列に位置する隣接する2つの前記センサー端子セットにおいて、一方の前記センサー端子セットの出力端子が他の前記センサー端子セットの入力端子に電気的に接続され、同じ列に位置するセンサー端子セットにおいて、最初の前記センサー端子セットの入力端子が前記入力信号線に接続され、最後の前記センサー端子セットの出力端子が前記出力信号線に接続されて、各列の前記センサーが全て直列に接続されるようにする。
【0010】
本開示の一実施形態では、前記第1の信号線セットにおいて、前記入力信号線の数が前記センサー端子セットの行方向の数と等しく、前記出力信号線の数が前記センサー端子セットの行方向の数と等しく、
前記列方向において、同じ列に位置する各前記センサー端子セットの入力端子が同じ前記入力信号線に接続され、同じ列に位置する各前記センサー端子セットの出力端子が同じ前記出力信号線に接続される。
【0011】
本開示の一実施形態では、前記第1の信号線セットにおいて、前記電源信号線の数が前記センサー端子の行方向の数と等しく、
前記列方向において、同じ列の各前記センサー端子セットの電源端子が同じ前記電源信号線に接続される。
【0012】
本開示の一実施形態では、前記第1の信号線セットにおいて、前記第1の共通電圧信号線の数が前記センサー端子セットの行方向の数と等しく、
前記列方向において、同じ列の各前記センサー端子セットの共通電圧端子が同じ前記第1の共通電圧信号線に接続される。
【0013】
本開示の一実施形態では、前記アレイ基板がさらに複数の第1のリード線を含み、前記第1のリード線が隣接する2つの前記センサー端子セットの出力端子及び入力端子に接続され、
前記第1のリード線が前記列方向に延在された第1の列のリード線と前記行方向に延在された第1の行のリード線とを含み、各前記第1の列のリード線が前記第1の導電層に設けられ、各前記第1の行のリード線が前記第2の導電層に設けられ、前記第1の列のリード線が第1の行のリード線にビアで電気的に接続される。
【0014】
本開示の一実施形態では、同じ列に位置する各前記センサー端子セットに接続された各前記第1の列のリード線が、前記列方向に沿って間隔をあけて配列される。
【0015】
本開示の一実施形態では、前記アレイ基板は、さらに、若干のコンデンサ端子セットを含み、
若干のコンデンサ端子セットは、前記第2の導電層に設けられ、コンデンサが配置されるために使用され、前記コンデンサ端子セットが第1のコンデンサ端子と第2のコンデンサ端子とを含み、前記第1のコンデンサ端子が前記電源端子に接続され、前記第2のコンデンサ端子が前記共通電圧端子に接続される。
【0016】
本開示の一実施形態では、前記アレイ基板がさらに前記第2の導電層に設けられた第2のリード線と第3のリード線を含み、前記第2のリード線が前記第1のコンデンサ端子及び前記電源信号線に接続され、前記第3のリード線が前記第1のコンデンサ端子と前記センサー端子セットの電源端子に接続される。
【0017】
本開示の一実施形態では、前記第2の信号線セットが、第2の共通電圧信号線と、駆動電圧信号線と、ソース電源線と、ソースアドレス線とを含み、
ここで、前記第2の共通電圧信号線が前記第1の共通電圧信号線として利用される。
【0018】
本開示の一実施形態では、前記センサー端子セットの前記ベース基板への正投影と前記第2の信号線セットの前記ベース基板上への正投影とは、少なくとも一部が重なる。
【0019】
本開示の一実施形態では、前記センサー端子セットの前記ベース基板への正投影と前記発光素子端子セットのベース基板への正投影とは、前記第2の信号線セットにおける異なる信号線のベース基板上への正投影にそれぞれ位置する。
【0020】
本開示の一実施形態では、前記センサー端子セットの前記ベース基板上への正投影は、前記駆動電圧信号線の正投影と重なり、前記発光素子端子セットのベース基板上への正投影は、前記第2の共通電圧信号線の正投影と重なる。
【0021】
本開示の一実施形態では、前記入力信号線と出力信号線と電源信号線とは、前記第2の共通電圧信号線と駆動電圧信号線との間に位置する。
【0022】
本開示の一実施形態では、前記アレイ基板がさらに前記第2の導電層に設けられた共通電圧信号線補助線を含み、前記共通電圧信号線補助線がビアで前記第1の共通電圧信号線に電気的に接続される。
【0023】
本開示の一実施形態では、前記アレイ基板がさらに前記第2の導電層に設けられた第4のリード線を含み、前記第4のリード線が若干の前記発光素子端子セットを順に接続し、前記若干の発光素子が発光ユニットとして直列接続されるようにし、
ここで、前記センサー端子セットは、隣接する2つの前記発光ユニットの間の隙間に位置し、又は、前記発光ユニットにおける各前記発光素子端子セットの間に位置する。
【0024】
本開示の一実施形態では、前記アレイ基板は、さらに、駆動回路端子セットを含み、
駆動回路端子セットは、前記第2の導電層に設けられ、駆動回路に結合されるために使用され、前記駆動回路端子セットの前記ベース基板上への正投影は、前記発光素子端子セット及びセンサー端子セットのベース基板上への正投影と重ならない。
【0025】
本開示の一実施形態では、前記駆動回路端子セットの前記ベース基板への正投影と前記第2の信号線セットの前記ベース基板上への正投影とは、少なくとも一部が重なり、前記駆動回路端子セットの前記ベース基板への正投影と前記センサー端子セットの前記ベース基板上への正投影とは、前記第1の信号線セットにおける異なる信号線の前記ベース基板上への正投影にそれぞれ位置する。
【0026】
本開示の一実施形態では、各前記発光ユニット内の最外側に位置する前記発光素子端子セットの位置が順に接続されて多角形が形成され、前記駆動回路端子セットが前記多角形の外側に位置する。
【0027】
本開示の一実施形態では、前記アレイ基板がP行Q列の前記発光ユニットを含み、各前記駆動回路端子セットが前記発光ユニットを駆動し、座標が(a,b)、(a+1,b)、(a,b+1)、(a+1,b+1)である4つの前記発光ユニットに対応する駆動回路端子セットの位置が凸四辺形を構成し、ここで、1≦a≦P、1≦b≦Qである。
【0028】
本開示の一実施形態では、前記凸四辺形が2つの二等辺三角形からなり、前記二等辺三角形が前記4つの前記発光ユニットのうちの任意の3つの駆動回路端子セットの位置からなる。
【0029】
本開示の他の実施形態は、発光基板を提供し、
上記のアレイ基板と、
前記アレイ基板の発光素子端子セットに結合される発光素子と、
前記アレイ基板のセンサー端子セットに結合されるセンサーと、を含む。
【0030】
本開示の他の実施形態は、上記の発光基板を含む表示装置を提供する。
【0031】
上記の一般的な説明及びそれに続く詳細な説明は、例示的及び説明的なものに過ぎず、本開示を限定するものではないことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0032】
本明細書の添付図面は、本明細書に組み込まれ、その一部を構成し、本開示と一致する実施形態を示し、本開示の原理を説明するために本明細書と組み合わせて使用されるものである。以下の説明における添付図面は、本開示の一部の実施例に過ぎず、他の添付図面は、これらの図面に基づいて当業者が創造的努力をすることなく得ることができることは明らかであろう。
【0033】
図1】本開示におけるmini LEDのアレイ基板の一部構成の模式図である。
図2図1におけるM領域の部分拡大図である。
図3】発光ユニットの配列の模式図である。
図4】センサー端子セットの構成の模式図である。
図5図4のA-Aの断面の模式図である。
図6】センサー端子セット及び信号線の配置方式の模式図である。
図7図6の第1の導電層の構成の模式図である。
図8】一実施形態におけるセンサー端子セットの信号線の配置方式の模式図である。
図9図8のアレイ基板の一部の構成の模式図である。
図10図9のM領域の部分拡大図である。
図11図9の1つのセンサー端子セットの構成の模式図である。
図12図9の第1の導電層の配線方式の模式図である。
図13】第1のリード線の構成の模式図である。
図14】他の実施形態におけるセンサー端子セットの信号線の配置方式の模式図である。
図15図14のアレイ基板の一部の構成の模式図である。
図16図14の1つのセンサー端子セットの構成の模式図である。
図17図14の第1の導電層の配線方式の模式図である。
図18図14の入力信号と出力信号の伝送経路の模式図である。
図19】他の実施形態におけるアレイ基板の一部の構成の模式図である。
図20図19のM領域の部分拡大図である。
図21図19の1つのセンサー端子セットの構成の模式図である。
図22図19のM領域に含まれるコンデンサ端子セットの部分拡大図である。
図23】コンデンサ端子セットの構成の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
次に、例示した実施形態について、添付の図面を参照しながらより詳細に説明する。しかしながら、例示的な実施形態は、様々な形態で実施することができ、本明細書に記載された実施形態に限定されると解釈されるべきではなく、むしろ、これらの実施形態により、本開示が包括的かつ完全であり、当業者に例示的な実施形態の考えを包括的に伝達することができる。なお、図面中の同一添付符号は、同一又は類似の構造を示しているので、その詳細な説明は省略する。さらに、添付の図面は、本開示の実施形態の概略図としてのみ提供され、必ずしも縮尺通りに描かれていない。
【0035】
本明細書では、符号のある構成要素と他の構成要素との相対的な関係を説明するために「上」「下」などの相対的な用語を用いているが、これらの用語は、例えば添付図面に記載した実施例の向きに従って、便宜上のみ使用されているにすぎない。 符号のデバイスを上下逆さまになるように回転させると、「上」にあると説明された部品が「下」にあると説明された部品になることは理解されるだろう。構造が他の構造上にある場合、ある構造が他の構造上に一体的に形成されていること、ある構造が他の構造上に「直接」設定されていること、ある構造が他の構造を通じて他の構造上に「間接的に」設定されていることを意味する場合がある。
【0036】
「1つ」、「一」、「該」、「前記」及び「1つ以上」という用語は1つ以上の要素/コンポーネント/等が存在することを示し、「含む」「有する」という用語は、自由な包含を示すために用いられ、記載された要素/コンポーネント/その他がさらに存在し得ることを意味する。「第1の」、「第2の」及び「第3の」という用語は表示としてのみ用いられ、その対象を定量的に制限するものではない。
【0037】
本開示の実施形態がアレイ基板を提供し、該アレイ基板に発光素子が配置されることで、Mini―LED表示装置のバックライトとする。また、該アレイ基板にセンサーが配置されることで、発光素子の発光性をセンシングして、バックライトの発光状況を監視する。
【0038】
本開示の実施形態では、図1は本開示におけるmini LEDのアレイ基板の一部の構成の模式図である。図2図1のM領域の部分拡大図である。図3はセンサー端子セットの構成の模式図である。図4図3のA-Aの断面の模式図である。参考図1図4、Mini-LEDアレイ基板は、ベース基板900、第1の導電層100及び第2の導電層200を含む。第1の導電層100は、ベース基板900の片側に設けられ、第2の導電層200は、第1の導電層100のベース基板900から離れる側に設けられる。第1の導電層100と第2の導電層200との間に絶縁層300が設けられ、第2の導電層の上に絶縁層400が設けられ、絶縁層400に開口領域が設けることで、素子を露出させる。
【0039】
本開示の実施形態では、第1の導電層100は、センサーを駆動するための第1の信号線セットと、発光素子を発光させるための第2の信号線セットとを含む各種信号線を配置するために使用されている。いくつかの実施形態では、スパッタリングプロセスを用いて、MoNb/Cu/MoNbの積層構造を順に形成し、ここで、最下層のMoNbは密着性を向上させ、最上層のMoNbは酸化防止に、中間層のCuは低抵抗材料で信号線の主部として使用し、信号線の幅と厚さはさらに大きくして信号線の抵抗をさらに小さくしてもよい。いくつかの他の実施態様では、中間層Cuは電気めっきプロセスを用いて形成することができ、この場合、電気めっき中に金属Cu粒の核形成密度を高めるためにMoNiTiを種層としてスパッタリングプロセスにより底層を作り、最後に酸化防止層MoNiTi又はMoNbをスパッタリングプロセスにより形成することができる。
【0040】
第2の導電層200に発光素子に結合された複数の発光素子端子セット10が設けられている。第2の導電層200にさらにセンサーに接続された若干のセンサー端子セット30が設けられている。センサー端子セット30が発光素子端子セット10の間に分布され、センサー端子セット30のベース基板上への正投影は、発光素子端子セット10のベース基板上への正投影と重ならない。第2の導電層200は、スパッタリングプロセスによりMoNb/Cu/CuNiの積層構造で順に形成することができ、ここで、下層のMoNbは密着性を向上させ、上層の表面は、CuNiを利用して酸化防止と固体結晶性を実現する。
【0041】
なお、本開示の発光素子端子セット10は、発光素子をベース基板上の第2の信号線セットに電気的に接続するために用いられ、発光素子はハンダ付けによってアレイ基板に固定することができるので、発光素子端子セット10はパッドセットであってもよく、発光素子は膜形成プロセスによってベース基板上に直接用意することもできるので、発光素子端子セット10は導電体の役割を働く電極セットであってもよい。同様に、本開示のセンサー端子セット30は、パッドセット又は電極セットであることも可能である。
【0042】
アレイ基板上にセンサーを設置して、周囲の発光素子の発光状況を迅速かつ効果的に監視することで、発光素子の電流、電圧、輝度などをタイムリーに、より細かく調整し、各発光素子の性能を安定的に発揮させることができる。
【0043】
センサーは、その機能によって複数のタイプに分けられ、例えば、センサーは、温度センサーであり、周囲の発光部品の温度を検出し、電圧、電流等のパラメータを調整し、システムによって引き起こされる過熱による敏感ではない、又はあまりにも高い電圧と電流が原因で線の焼けを避ける。また、周囲の発光素子の明るさを検知し、各発光素子の明るさを適時調整し、各発光素子の明るさが一定で安定した光を維持できるようにする感光性センサーとすることもできる。 一実施例では、センサーは、センサー端子セット30を介してアレイ基板に結合された、チップ上に集積されたセンサーとすることができる。
【0044】
以下、本開示の実施形態におけるアレイ基板を詳しく説明する。
【0045】
図1及び図2を参照して、複数の発光素子がアレイ状に配列され、1つの発光ユニット101は、直列接続された4個の発光素子を含み、ここで、駆動電圧信号線202に電気的に接続された発光素子がこれら4個の発光素子の直列接続の始点とされ、制御回路に電気的に接続された発光素子がこれら4個の発光素子の直列接続の終点として用いられる。1つの制御回路で4個の発光素子が駆動される。したがって、アレイ基板の第2の導電層200にさらに第4のリード線108が設けられ、第4のリード線108は、4つの発光素子端子セット10が順に接続されて1つの発光ユニット101として4つの発光素子を直列にすることになる。なお、本開示の実施態様は、各発光ユニットの発光素子の数が制限されなく、5、6、7、8であってもよいが、4つに限定されない。また、発光素子は、LED又は他の形態の発光素子などでもよい。
【0046】
いくつかの例では、具体的に実施する場合、図1に示すように、同じ発光ユニット101内の発光素子の順次に接続して多角形を形成することができる。例えば、発光ユニット101が4つの発光素子からなる場合、これら4つの発光素子を順次接続して四辺形を形成するようにすればよい。この四辺形の2辺は行方向に平行で、他の2辺は列方向に平行であることが可能である。又は、該四辺形の2辺を行方向に、他の2辺を列方向に角度をつけてもよい。したがって、各発光ユニット101における4つの発光素子端子セット10も、対応する形状で配置されている。
【0047】
これに対応して、1つの発光ユニット101内の4つの発光素子に対応する発光素子端子セット10の位置を接続して1つの多角形(図中破線枠Xで示す)を得ることができ、具体的には、平行四辺形とすることができる。なお、四辺形の頂点は、各発光素子端子セット10の幾何学的中心とすることができる。ここで、発光素子端子セット10の位置を示すための図2の破線枠Xと、発光ユニット101の分けの方式を概ね描いただけの図1の破線枠との違いに留意する必要がある。具体的な実施例としては、行方向に隣接する発光ユニット101において、各発光ユニット101の同じ位置に位置する発光素子が、行方向に沿ってほぼ同一直線上に分布されていてもよい。さらに、列方向に隣接する発光ユニットにおいて、各発光ユニット101の同じ位置に位置する発光素子が、列方向に沿ってほぼ直線状に配置されていてもよい。このように、行方向と列方向の各発光素子端子セット10も対応するルールで配置されている。
【0048】
さらに、互いに直列接続された4つの発光素子端子セット10では、第4のリード線108を介して任意の2つの発光素子端子セット間の第4のリード線108は、行方向及び/又は列方向に延びる複数のサブ部分からなり、行方向及び列方向からなる複数のサブ部分によって第4のリード線を構成することにより、製作が容易になり、さらに同じ発光素子端子セット内の2つ素子の間で短絡する確率を低減させ、第1の導電層の信号線と隣接する信号線との間の隙間に存在するセグメント差により第4のリード線が断線されるリスクを低減させる。図2を具体的に参照すると、左上の発光素子端子セット10の第4のリード線108は、列方向、行方向、列方向の順で左下の発光素子端子セット10まで延びている。
【0049】
図2を参照すると、一実施例において、発光素子端子セット10は、アノード端子11とカソード端子12の2つの端子を有する。アノード端子11は発光素子の一方のアノードピンに接続され、カソード端子12は発光素子の他方のカソードピンに接続されている。
【0050】
本開示の発光素子は、制御回路によって駆動されて発光するため、本開示のアレイ基板にも駆動回路端子セット20を含む。発光素子やセンサーと同様に、駆動回路はチップに集積されて半田付けによってアレイ基板に結合されるため、駆動回路端子セット20はパッドセットでも良いし、膜形成プロセスによって基板上に直接用意されても良いので、駆動回路端子セット20は、導電体として機能する電極セットとすることも可能である。なお、駆動回路端子セット20の基板上への正投影は、発光素子端子セット10及びセンサー端子セット30の基板上への正投影と重ならない。
【0051】
一実施形態において、発光素子を駆動するために用いられる制御回路は、マイクロチップとすることができ、マイクロチップのサイズ(例えば、長さ)は、数十又は数百ミクロンのオーダーで、チップ面積は、数万又は数百平方ミクロン程度又はさらに小さく、Mini―LEDと同様のサイズで、アレイ基板10(例えば、アレイ基板10の表面)に容易に組み込むための小型化機能を有し、全体の構造をシンプルにし、薄型化や軽量化を容易にした。 各制御回路は、1つの発光ユニット101を直接駆動するため、ラインスキャン制御方式における複雑な動作やフリッカーなどの問題を回避することができる。さらに、該駆動回路110は、ポート数が少なく、必要な信号が少なく、制御が簡単で、配線方法が簡単であり、低コストである。
【0052】
図1図2とは、駆動回路に結合された駆動回路端子セット20の構成を示し、該駆動回路端子セット20が4つの端子を含み、駆動回路のDiピンに接続される入力端子21と、駆動回路のPwrピンに接続される電源端子22と、駆動回路のOutピンに接続される出力端子23と、駆動回路のGndピンに接続される共通電圧端子24である。
【0053】
図1及び図2を参照すると、前記発光素子の発光を駆動するための第2の信号線セットが第1の導電層100内に設けられ、第2の信号線セットは、第2の共通電圧信号線201、駆動電圧信号線202、電源線203、ソースアドレス線204を含み、前記入力端子21は、例えばアドレス信号である第1の入力信号を受信し、対応するアドレスの駆動回路を選ぶために構成されている。例えば、第1の入力信号は、ソースアドレス線204から伝送される8ビットの開始アドレス情報であってもよく、これを解析することにより、対応する最初の駆動回路のアドレスを得ることが可能である。電源端子22は、電源線203から第2の入力信号、例えば電力線キャリア通信信号を受信するように構成されている。 第2の入力信号は、駆動回路に電力を供給するだけでなく、通信データを駆動回路に伝送し、対応する発光ユニットの発光時間を決定し、さらに、その視覚的な明るさを制御することができる。出力端子23は、第1の期間に、カスケード内の次のレベルの駆動回路に、対応する駆動回路のアドレスを取得するために使用できるアドレス情報を含むリレー信号を出力するように構成され、出力端子23はまた、第2の期間に、対応する発光ユニット用の信号回路を形成し、発光ユニットが対応する輝度を放射できるように構成される。共通電圧端子24は、第2の共通電圧信号線201からの共通電圧信号、例えばグランド信号を受信するように構成される。本開示された実施形態では、上述した第2の共通電圧信号線201、駆動電圧信号線202、電源線203及びソースアドレス線204はいずれも列方向に延び、行方向に沿って間隔を空けて配列されている。
【0054】
なお、図1に示すように、1つの発光ユニット101における4つの発光素子と駆動回路の構成方式を重複ユニットとして、アレイ基板が複数の重複ユニットを含み、隣接する重複ユニットは間隔を空けて配置され、行方向及び列方向に沿って周期的に配置してもよい。これにより、1つの発光ユニットセットを重複ユニットとして、重複に配置することができる。例えば、列方向に配列される複数の発光ユニットでは、各発光ユニットにおける複数の発光素子と駆動回路との相対位置がほぼ同一となるようにしてもよいし、行方向に配列された発光ユニットでは、隣接する2つの発光ユニットにおける複数の発光素子と駆動回路との相対位置が中心対称に配置されていてもよい。
【0055】
図2に示すように、駆動回路端子セット20は、直列に接続された4つの発光素子端子セット10の位置を順次に接続して得られた四辺形(図に破線枠Xで示す)の外側に位置するので、第4のリード線の配線設計が容易で、駆動回路が発光素子に与える影響を最小に抑えることができる。なお、各発光ユニットがn×M個の発光素子端子セットを含む場合、発光ユニットの外側に位置している複数の発光素子端子セットの位置を順に接続して多辺形を得ることができ、駆動回路端子セット20が該多辺形の外側に位置する。ここで、発光ユニットにおける最外側の各発光素子端子セットの位置とは、上述した各各発光素子端子セットの幾何学的中心を指し、発光ユニットにおける最外側の以外の発光素子端子セットは、上述した多辺形の内部に位置する。
【0056】
なお、説明を容易にするために、座標でアレイ基板における発光ユニット101をアレイの配置方式によって示す。例えば、アレイ基板は、合計P行Q列の発光ユニット101を備え、a行目b列目の発光ユニット101が座標(a,b)に対応し、1≦a≦P、1≦b≦Qであり、P、Q、a、bは正の整数である。図3には、一部の発光ユニット101の配列構造及び座標が図示されている。
【0057】
一実施形態では、座標が(a,b)、(a+1,b)、(a,b+1)、(a+1,b+1)である4つの発光ユニット101に対応する駆動回路端子セットの位置を順に接続して凸四辺形を得ることができ、例えば、平行四辺形でもよく、具体的には、矩形又は正方形でもよい。明らかに、各凸四辺形は2つの三角形からなり、この2つの三角形が4つの発光ユニット101における3つの駆動回路端子セット20の位置からなる。
【0058】
いくつかの実施例では、各平行四辺形は、2つの二等辺三角形又は正三角形からなり、二等辺三角形又は正三角形が4つの発光ユニット101における3つの駆動回路端子セット20の位置からなり、ここで、各平行四辺形が2つの正三角形からなる場合、各駆動回路端子セット20の間隔を近づけることができる。なお、ここに記載した「二等辺三角形」、「正三角形」は理想的な記述であり、実際の製品では技術や装置精度の影響により、ほぼ「二等辺三角形」「正三角形」の形状で十分である。
【0059】
いくつかの実施例では、図1図3を参照し、発光ユニット(1、1)における駆動回路端子セット20、発光ユニット(1、2)における駆動回路端子セット20及び発光ユニット(2、1)における駆動回路端子セット20は、三角形の3つの頂点にそれぞれ位置し、例えば、第1の三角形の3つの頂点に位置する。発光ユニット(2、1)における駆動回路端子セット20、発光ユニット(1、2)における駆動回路端子セット20及び発光ユニット(2、2)における駆動回路端子セット20は、三角形の3つの頂点にそれぞれ位置し、例えば、第2の三角形の3つの頂点に位置する。発光ユニット(2、1)における駆動回路端子セット20、発光ユニット(2、2)における駆動回路端子セット20及び発光ユニット(3、1)における駆動回路端子セット20は、三角形の3つの頂点にそれぞれ位置し、例えば、第3の三角形の3つの頂点に位置する。発光ユニット(3、1)における駆動回路端子セット20、発光ユニット(2、2)における駆動回路端子セット20及び発光ユニット(3、2)における駆動回路端子セット20は、三角形の3つの頂点にそれぞれ位置し、例えば、第4の三角形の3つの頂点に位置する。発光ユニット(1、2)における駆動回路端子セット20、発光ユニット(1、3)における駆動回路端子セット20、発光ユニット(2、3)における駆動回路端子セット20は、三角形の3つの頂点にそれぞれ位置し、例えば、第5の三角形の3つの頂点に位置し、発光ユニット(2、3)における駆動回路端子セット20、発光ユニット(1、2)における駆動回路端子セット20、発光ユニット(2、2)における駆動回路端子セット20は、三角形の3つの頂点にそれぞれ位置し、例えば、第6の三角形の3つの頂点に位置し、発光ユニット(1、3)における駆動回路端子セット20、発光ユニット(1、4)における駆動回路端子セット20、発光ユニット(2、3)における駆動回路端子セット20は、三角形の3つの頂点にそれぞれ位置し、例えば、第7の三角形の3つの頂点に位置する。
【0060】
ここで、行方向と列方向に隣接する任意の2つの三角形の重心の接続線は、行方向又は列方向と平行になる。例えば、第1の三角形の重心と第3の三角形の重心との接続線は、列方向と平行であり、第2の三角形の重心と第4の三角形の重心との接続線は、列方向と平行である。第1の三角形の重心、第5の三角形の重心、及び第7の三角形の重心との接続線は、行方向に平行であり、第2の三角形の重心と第6の三角形の重心との接続線は、行方向に平行である。
【0061】
他の駆動回路端子セット20の配置は、以上と同様であるため、ここで説明を省略する。
【0062】
アレイ基板上の複数の発光ユニット101に対応する駆動回路端子セット20の配置方式は、以上と同様であるため、ここで説明を省略する。ある実施例では、具体的には、行方向に沿って、1つの発光ユニットに対応する発光素子端子セット10及び駆動回路端子セット20の配置方式を1つの重複ユニットとし、アレイ基板が複数の重複ユニットを含み、隣接する重複ユニットが間隔を置いて設定され、行方向に沿って周期的に並べられる。これにより、1つの発光ユニットを重複ユニットとして重複して配置し、アレイ基板を形成することができる。これにより、行方向及び列方向に配列された発光ユニットでは、各発光ユニットにおける複数の発光素子端子セット10及び駆動回路端子セット20の相対位置を、ほぼ同一にすることができる。
【0063】
図4を参照し、センサー端子セット30の構成の模式図である。該センサー端子セット30は、センサーのRピンに接続される入力端子31と、センサーのTピンに接続される出力端子32と、センサーのVピンに接続される電源端子33と、センサーのGndピンに接続される共通電圧端子34とを含む。
【0064】
図5図4のA-Aの断面の模式図である。第1の導電層100にセンサーが検出するように駆動する第1の信号線セットが設けられ、第1の信号線セットは、入力信号線101と、出力信号線102と、電源信号線103と、第1の共通電圧信号線104とを含む。上記の各信号線は、列方向に延び、行方向に配列される。入力端子31が入力信号線101に電気的に接続され、出力端子32が出力信号線102に電気的に接続され、電源端子33が電源信号線103に電気的に接続され、共通電圧端子34が第1の共通電圧信号線104に電気的に接続される。
【0065】
第1の共通電圧信号線104と第2の共通電圧信号線201は共に接地電圧を供給するので、第2の共通電圧信号線201と第1の共通電圧信号線104を1本の信号線にまとめることで、信号線の数を増やすことなくセンサーと駆動回路の双方に共通電圧信号を供給することが可能となる。
【0066】
本開示の実施例におけるセンサーは、温度をセンシングするために使用することができ、例えば、センサーは、そのベースとエミッタ間の電圧変化を使用して温度変化をセンシングする熱トランジスタを含み、また、電圧変化を特徴付けるアナログ信号をデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換ユニットも含み、さらに、デジタル信号をさらに処理するためにノイズ除去及びフィルタリングなどの信号処理装置を含むことができ、そして、デジタル信号から、対応する温度変化をより正確に測定できるように変換され、温度変化の測定値を基準値と比較することで、温度変化の原因、例えば、被測定部位の回路の問題や被測定部位の包装の問題を特定することができ、異なる問題に対応して調整又はオーバーホールを行うことで、温度監視を実現し、製品の歩留まりを向上させることができる。
【0067】
センサー端子セット30は、図2に示すように、隣接する2つの発光ユニットの間の隙間に位置することができる。 他の実施態様では、センサー端子セット30は、発光ユニットが位置する領域についてセンシングを実現できる限り、発光ユニット内の様々な発光素子端子セット10の間に配置されることもできる。どの構成にかかわらず、複数のセンサー端子セット30を行方向及び列方向に沿ってアレイ基板上に配列し、センサーによる異なる領域の発光ユニットの温度監視を可能とすることもできる。
【0068】
センサーの数は、アレイ基板をセンシングする際の精度の必要性に応じて設計され、複数でも1つだけでもよい。これに対応して、センサー端子セット30の数も1以上であってもよい。
【0069】
本開示では、より正確な検査や調整を実現するために、センサー端子セット30の数は複数であり、発光ユニットの間隙に分散して配置されている。図6を一例として、センサー端子セット30と信号線の配置方式の模式図である。アレイ基板上に15個のセンサー端子セット30を3行5列で均等に配置した構造を模式的に示している。
【0070】
センサー端子セット30の数や配置方式は一意でないことは理解されよう。センシングデータが発光素子の実際の性能のモニタリングに役立つように、各センサーがその週辺の発光素子をセンシングでき、各センサーがセンシングできる発光素子の数と範囲に応じて、センサーの数と位置を設定することで、センサーのすべてのセンシング範囲が正確にすべての発光素子をカバーして、重複したセンシングがないようにすることができる。図6の各センサー端子セットは、より正確なテストを行うために、各行及び各列に分布され、各行又は各列の各センサー端子セットが同一直線上に位置し、隣接する2つのセンサー端子セットが等間隔で配置されている。他の実施態様では、各行又は列のセンサーは、センシングの目的が達成できる限り、例えば、各行又は列のセンサーが同じ直線上に配置されないなど、テストの必要性に応じて他の形態で配置することもできる。
【0071】
センサーの接続関係は以下の通りである。アレイ基板にはN個のセンサーを搭載することができ、Nは1以上の整数である。
【0072】
場合によっては、N個のセンサーを互いにカスケード接続し、すなわち、N番目のレベルのセンサーのTxピンが(n+1)番目のレベルのセンサーのRピンに接続され、1番目のレベルのセンサーのRピンが入力信号線101に接続され、N番目のレベルのセンサーのTxピンが出力信号線102に接続され、nは1より大きく、N-1未満の整数である。1番目のレベルのセンサーのRピンは、入力信号を受信するために、該センサーに対応するセンサー端子セットの入力端子31及び入力信号線101に接続され、N番目のレベルのセンサーの出力ピンTは、センサーがセンシングした信号を外部回路に送信するために、対応するサー端子セットの出力端子32を介して出力信号線102に接続される。入力信号は通信プロトコルに基づき生成され、各レベルのセンサーの一連の設定に使用される。電源投入の段階で、入力信号は、1番目のレベル~N番目のレベルのセンサーに順番にアドレス情報を割り当てるように構成され、初期設定の段階で、入力信号は、1番目のレベル~N番目のレベルのセンサーの物理量(温度など)のセンシング精度及びセンシング範囲を順番に指定するように構成され、センシングの段階で、入力信号は、x番目のレベルのセンサーがセンシング機能を実行し、対応するセンシング信号を出力することを指定するように構成される。センシングの段階では、一度に1つのセンサーのみがセンシング機能を実行し、他のレベルのセンサーは、センシング機能を実行するセンサーと直列の(N-1)抵抗に相当することができ、それによってアレイ基板上の特定の位置でのセンシングが可能になる。 このように、センシング段階では、入力信号を設定して各レベルのセンサーを順番に指定してセンシング機能を発揮するように構成することで、アレイ基板上のすべての位置でセンシング信号を得ることが可能になる。
【0073】
場合によっては、N個のセンサーをそれぞれ独立させることも可能である。信号線の数が過剰になり、全体の配線が複雑になるのを避けるため、同じ列に位置するセンサーを、同じ電源信号線103、同じ入力信号線101、同じ出力信号線102に接続させることが可能である。各センサーのRxピンは、そのセンサーに対応するセンサー端子セットの入力端子31を介して入力信号線101に接続され、入力信号を受信し、各センサーの出力ピンTは、センサーでセンシングした信号を外部回路に送信するために、対応するセンサー端子セットの出力端子32を介して出力信号線102に接続されている。各センサーにはあらかじめアドレス情報が設定されており、その情報は各センサーごとに異なる。入力信号は、個々のセンサーの構成や設定のための通信プロトコルに基づき生成される。初期設定段階では、アドレス情報を持つ入力信号は、対応するセンサーの物理量(例えば、温度)等のセンシング精度やセンシング範囲を指定するように構成され、センシング段階では、アドレス情報を持つ入力信号は、センシング機能を実行するセンサーを指定し、対応するセンシング信号を出力するように構成されている。なお、センシング段階では、一度に1つのセンサーのみがセンシング機能を実行し、センシング機能を実行するセンサーと同じ入力信号線101及び同じ出力信号線102に接続された他のセンサーは動作せず、それにより、アレイ基板上の特定の位置でのセンシングを可能にする。 このように、センシングの段階では、異なる位置のセンサーが順次センシング機能を果たすように入力信号を構成することで、アレイ基板上の全ての位置のセンシング信号を得ることが可能となる。
【0074】
一実施形態では、図1図7を参照し、ここで、図6図1のアレイ基板におけるセンサー端子セット30及び信号線の配置方式に対応し、図7図6の第1の導電層100の構成を示す。図に示すように、入力信号線101の数がセンサー端子セット30の行方向の数と等しく、出力信号線102の数がセンサー端子セット30の行方向の数と等しい。列方向において、同じ列に位置する各センサー端子セット30の入力端子31が同じ入力信号線101に接続され、同じ列に位置する各センサー端子セット30の出力端子32が同じ出力信号線102に接続され、つまり、各列に1つの入力信号線101と1つの出力信号線102のみが設けられてもよく、これにより、入力信号線101と出力信号線102の数を減少させることができる。
【0075】
他の実施形態では、図8図12を参照し、図8はこの実施形態におけるセンサー端子セット30の信号の線配置方式を示し、図9はこの実施形態におけるアレイ基板の一部の構成を示す。図10図9のM領域の部分拡大図である。図11図9の1つのセンサー端子セット30の構成の模式図である。図12図8の第1の導電層100の配線方式を示す。図に示すように、入力信号線101の数がセンサー端子の行方向の数と等しく、出力信号線102の数がセンサー端子の行方向の数と等しい。列方向において、同じ列に位置する隣接する2つのセンサー端子セット30のうち、1つのセンサー端子セット30の出力端子32が他のセンサー端子セット30の入力端子31に電気的に接続され、同じ列に位置する各センサー端子セット30のうち、最初のセンサー端子セット30の入力端子31が1つの入力信号線101に接続され、最後のセンサー端子セット30の出力端子32が1つの出力信号線102に接続され、各列の全てのセンサーが直列接続され、センサーを構成するための信号を同じ列の各センサーに伝送する。
【0076】
例えば、図示のような構造において、1列目の最下行のセンサー端子セット30の入力端子31が入力信号線101に接続され、その出力サブ端子32がその列の最後2行目のセンサー端子セット30の入力端子31に接続され、その列の最後2行目のセンサー端子セット30の入力端子31が、該列の最後3行目のセンサー端子セット30の入力端子31に接続され、このように上に接続され、1列目の最上行のセンサー端子セット30の出力端子32が出力信号線102に接続され、1列目のセンサーを直列接続することが可能となる。同様に、各列のセンサー端子セット30を接続し、各列のセンサーを直列に接続できるようにする。このような直列接続の形態に基づき、1つの入力信号線101と1つの出力信号線102は各列に設けられ、しかも入力信号線101と出力信号線102はそれぞれアレイ基板の上下にそれぞれ設けるだけでよく、アレイ基板の全体を上下に貫通させることなく、エッジ配線でアレイ基板の結合部に接続可能であり、図5に示した配線方法よりも線の占有スペースがさらに低減されることができる。
【0077】
この実施形態では、隣接する2つのセンサー端子セット30のうち、1つのセンサー端子セット30の出力端子32が他のセンサー端子セット30の入力端子31に電気的に接続されるため、第2の導電層200にリード線を設けることで2つの入力端子を接続する。
【0078】
一実施形態では、図13を参照し、アレイ基板が複数の第1のリード線105をさらに含み、第1のリード線105が隣接する2つのセンサー端子セット30の出力端子と入力端子に接続される。第1のリード線105は、列方向に沿って延在される第1の列のリード線1051と行方向に沿って延在される第1の行のリード線1052とを含み、各第1の列のリード線1051が第1の導電層100に設けられ、各第1の行のリード線1052が第2の導電層200に設けられ、第1の列のリード線1051と第1の行のリード線1052とがビアで電気的に接続される。図に示す第1のリード線105を例とし、該第1のリード線105は、1つの第1の列のリード線1051と2つの第1の行のリード線1052を含み、2つの第1の行のリード線1052は、出力端子及び入力端子から横方向に延在され、2つの第1の行のリード線1052が縦方向の第1の列のリード線1051にビアで電気的に接続され、これにより、隣接する2つのセンサー端子セット30の出力端子と入力端子とが電気的に接続される。図13(a)は第1の列のリード線1051と第1の行のリード線1052と交差しないことを示し、図13(b)は、第1の列のリード線1051と第1の行のリード線1052とが交差することを示す。
【0079】
この実施形態では、同じ列に配置された各センサー端子セット30を接続する各第1の列のリード線1051は、全ての第1の列のリード線1051が列方向のスペースを最も小さく占めるように、列方向に配列されている。
【0080】
他の実施形態において、図14図17を参照すると、図14は、この実施形態におけるセンサー端子セット30の信号線の配置方式を示し、図15は、この実施形態のアレイ基板の一部の構成を示す。図15におけるM領域の部分拡大図は図10と同じ、図16図14における一つのセンサー端子セット30の構造の模式図である。図17は、図14の第1の導電層100の配線方式を示す。図示のように、入力信号線101の数及び出力信号線102の数はともに1である。列方向において、同じ列に位置する隣接する2つのセンサー端子セット30において、1つのセンサー端子セット30の出力端子32が他のセンサー端子セット30の入力端子31に電気的に接続されている。 つまり、各列のセンサーはすべて直列に接続されている。 さらに、隣接する2つの列のセンサー端子セット30では、一列の最初行又は最後行のセンサー端子セット30に接続された出力端子32が、他の列の最初行又は最後行に位置するセンサー端子セット30の入力端子31に電気的に接続され、これにより、全てのセンサーが直列接続される。直列に接続された全てのセンサー端子セット30では、最初のセンサー端子セット30の入力端子31が入力信号線101に接続され、最後のセンサー端子セット30の出力端子32が出力信号線102に接続され、これにより、センサーを構成するための信号をアレイ基板上の全てのセンサーに伝送する。
【0081】
図17はこの実施形態に対応する入出力信号の伝送経路を示し、図18はアレイ基板上に15個のセンサー端子セット30を3行5列でアレイ状に配置することを示し、15点のA、B、C、…、M、N、Oは15個のセンサーを表し、各ブロックは発光ユニットを表し、横座標の各ブロックは発光ユニットの列を表し、縦座標の各ブロックは発光ユニットの行を表し、すべての発光ユニットは行と列に従ってアレイ状に配置し、センサー端子セット30と発光ユニットのアレイ上の正射影が重ならない。図18の各文字の隣の座標値は、アレイ基板上の端子センサーの位置を示すためのもので、例えば、A(8.5、38.5)は、センサー端子Aが発光ユニットの8列目と9列目の間に位置し、発光ユニットの38列目と39列目の間に位置することを表している。
【0082】
いくつかの実施形態では、m×n個のセンサーは、行ごとにS字形に直列に接続され、あるいは、m×n個のセンサーは、行ごとに列ごとにZ字形に番号付けされている。 例えば、図18に示すように、m=3、n=5である場合、センサーAをその対応するセンサー端子セット30の入力端子31を介して入力信号線101に接続した後、次に、センサーAをそれと同じ列の各センサー、例えば、センサーA、センサーB、センサーCと順に直列接続し、次に、センサーCをそれと同じ列で隣接するセンサーDと直列接続し、センサーDは、同じ列の各センサー、例えばセンサーD、センサーE、センサーFと順に直列に接続され、同様、センサーOは、対応するセンサー端子セット30の出力端子32を介して出力信号線102に接続され、15のセンサー端子セット30が直列に接続されることになる。このような直列接続の形態に基づき、アレイ基板上には少なくとも1つの入力信号線101と1つの出力信号線102が設けられてもよく、入力信号線101と出力信号線102はアレイ基板全体を上下に貫通することなく、直列接続された複数のセンサーの最初と最後の2つに接続すればよい。 このような直列接続の形態は、図6に示した複数のセンサーに対応するセンサー端子セットと信号線の接続に比べ、信号線の数を大幅に削減でき、アレイ基板上の配線スペースを節約することができる。この実施形態では、隣接する2つのセンサー端子セット30のうち、一方のセンサー端子セット30の出力端子32が他方のセンサー端子セット30の入力端子31に電気的に接続されるので、第2の導電層200にリード線を設けることにより、両端子を接続することが可能である。
【0083】
一実施形態では、図16を参照し、アレイ基板がさらに複数の第1のリード線105を含み、第1のリード線105が隣接する2つのセンサー端子セット30の出力サブ端子及び入力サブ端子に接続される。第1のリード線105は、列方向に沿って延在される第1の列のリード線1051と行方向に沿って延在される第1の行のリード線1052とを含み、各第1の列のリード線1051が第1の導電層100に設けられ、各第1の行のリード線1052が第2の導電層200に設けられ、第1の列のリード線1051と第1の行のリード線1052とがビアで電気的に接続される。図に示す第1のリード線105を例とし、該第1のリード線105は、1つの第1の列のリード線1051と2つの第1の行のリード線1052を含み、2つの第1の行のリード線1052が出力サブ端子及び入力サブ端子から横方向にそれぞれ延在され、2つの第1の行のリード線1052が縦方向の第1の列のリード線1051にビアで電気的に接続され、これにより、隣接する2つのセンサー端子セット30の出力端子32が入力端子31に接続される。図16(a)は、第1の列のリード線1051と第1の行のリード線1052とが交差しないことを示し、図16(b)は、第1の列のリード線1051と第1の行のリード線1052とが交差することを示す。
【0084】
この実施例では、同じ列に位置する各センサー端子セット30に接続された各第1の列のリード線1051が列方向に沿って配列され、これにより、全ての第1の列のリード線1051が列方向に最少のスペースを占用する。
【0085】
図6図8図14を参照して、これらの実施形態では、電源信号線103の数は、列方向ではセンサー端子の数と同じであり、列方向では、同じ列の各センサー端子セット30の電源端子33が同じ電源信号線103に接続されており、これにより、電源信号線103の数を減らすことが可能である。電源信号線103は列方向に延在されるので、第2の導電層200に横方向のリード線を設けることで、電源端子33を電源信号線103に接続することが可能である。図7図12図17のような構造では、電源信号線103と第1の列のリード線1051が並んで設けられており、信号同士が干渉しないように、両者の間に十分な間隔を保つことが望ましい。
【0086】
同様に、図6図8図14を参照して、これらの実施形態では、第1の共通電圧信号線104の数がセンサー端子セット30の行方向の数と等しく、列方向において、同じ列の各センサー端子セット30の共通電圧端子34が同じ第1の共通電圧信号線104(即ち第2の共通電圧信号線201)に接続されるため、共通電圧信号線の数を減少させることができる。
【0087】
一実施形態では、アレイ基板がさらに、第2の導電層200に設けられた共通電圧信号線補助線205を含み、共通電圧信号線補助線205がビアで第1の共通電圧信号線に電気的に接続され、2層の線で信号の伝送通路を増加させ、信号の伝送強度を高める。図19図21を参照し、図19は、この実施形態におけるアレイ基板の一部の構成を示す。図20は、図19のM領域の部分拡大図である。図21はこの実施形態におけるセンサー端子セット30の構成の模式図である。図に共通電圧信号線補助線205の配線方式を示し、共通電圧信号線がグリッドパターンであり、各発光ユニットの隣接する隙間をカバーし、アレイ基板の厚さの方向において、この実施例における共通電圧信号線補助線205が駆動電圧信号線202の上に位置する。センサー端子と共通電圧信号線補助線205ともに第2の導電層200に位置するため、共通電圧サブ端子34が共通電圧信号線補助線205に直接接続される。他の実施形態では、共通電圧信号線補助線205は、他の形態であってもよいが、本開示で限定されない。
【0088】
上記の各構造について、端子セット30とそれに対応する接続信号線は、アレイ基板の配線空間を占有する必要がある。一実施例では、配線スペースを節約するために、基板上のセンサー端子セット30、発光素子端子セット10及び駆動回路端子セット20の正射影は、いずれも基板上の第2の信号線セットの正射影とは、少なくとも一部が重なる。さらに、基板上のセンサー端子セット30の正射影と、基板上の発光素子端子セット10及び駆動回路端子セット20の正射影とは、それぞれ基板上の第2の信号線セットの異なる信号線の正射影に位置している。 具体的には、図1図9図15に示す実施形態では、空間の大部分を占める基板900上の発光素子端子セット10の正投影は、より広い第2の共通電圧信号線201の正投影と重なり、基板上の駆動回路端子セット20の正投影も第2の共通電圧信号線201の正投影と重なり、基板900上のセンサー端子セット30の正投影は、駆動電圧信号線202の正投影と重なるので、配線スペースを節約することができる。
【0089】
上述した入力信号線101、出力信号線102、電源信号線103及び第1のリード線105について、各列のセンサー端子セット30に対応する各信号線は、1つの第2の共通電圧信号線201と1つの駆動電圧信号線202との間に位置する。なお、配線に利用できるスペースを有効に活用するために、第2の共通電圧信号線201又は駆動電圧信号線202の端部に適宜スロットを設けることができる。列方向に隣接する列方向に延在される少なくとも2つの信号線がある場合、列方向に平行ないずれかの線における正射影が重なり合う領域を有し、この重なり合う領域に対応するようにスロットを配置することができるので、これら少なくとも2つの隣接信号に対してより大きな配線空間を確保することができ、基板の利用率を向上させることができる。図16(b)を参照すると、縦方向に延びる隣接する2つの第1の列のリード線1051の列方向に平行な任意の直線上の正射影に重複領域が存在するので、それら2つの第1の列のリード線1051の重複領域に対応する部分が占める列方向の寸法が広くなる(単一の第1の列のリード線1051の線幅と隣接する第1の列のリード線1051の横方向の距離も含む)と理解することができ、そして、第2の共通電圧信号線201の左側(すなわち、上述の重複領域に対応する位置)に凹部5を設けることで、それら2つの第1の列のリード線1051の重複領域に対応する部分を、行方向に大きなスペースに対応させることが可能となる。凹部5の形状としては、図中の矩形が挙げられるが、これに限定されるものではなく、それぞれの信号線やリード線の大きさの揃い具合に応じて凹部5の大きさや位置を設計すればよく、本願によって特に限定されるものでもない。
【0090】
一実施形態では、図23を参照し、アレイ基板がさらに若干のコンデンサ端子セット40を含み、コンデンサ端子セット40が第2の導電層200に設けられ、コンデンサが配置されるために使用される。コンデンサ端子セット40が第1のコンデンサ端子41及び第2のコンデンサ端子42を含む。第1のコンデンサ端子41が電源端子33に接続され、第2のコンデンサ端子42が共通電圧端子34に接続され、これにより、センサーによるノイズを低減させ、アレイ基板の全体の電気を安定化させる。
【0091】
図22は、図18のM領域にコンデンサ端子セット40が含まれる部分拡大図である。図23は、コンデンサ端子セット40の構成の模式図である。アレイ基板は、さらに、第2の導電層200に設けられた第2のリード線106と第3のリード線107とを含み、第2のリード線106の一端が第1のコンデンサ端子41に接続され、他端がビアで電源信号線103に接続され、第3のリード線107の一端が第1のコンデンサ端子41に接続され、他端がセンサー端子セット30の電源端子33に接続される。
【0092】
図23に示すように、この実施形態では、第2の導電層200に共通電圧信号線補助線205を設け、共通電圧端子34を共通電圧信号線補助線205に直接接続したので、コンデンサ端子セット40の第2のコンデンサ端子42も共通電圧信号線補助線205に接続、すなわち第1の共通電圧信号線104に電気接続し、その近傍で生じた静電気を共通電圧信号線に伝送し、静電気によるアレイ基板の破損を回避する。なお、共通電圧端子34、第2のコンデンサ端子42、共通電圧信号線補助線はすべて第2の導電層200に設定されており、共通電圧信号線補助線205と第2の導電層に設定されたその他の信号線は、線が酸化して電気性能に影響を与えないように絶縁層で覆う必要があり、第2の導電層に設定した各端子の上面は部品に電気的に接続する必要があるため、外部で露出する。したがって、共通電圧端子34と第2のコンデンサ端子42は、共通電圧信号線補助線205の一部と見ることもできる。
【0093】
本開示における「方向に延在」と「列方向に延在」の両方は、信号線の全体は、行又は列方向に沿うことを指し、プロセスエラー内の他の線構造又は傾斜を避けるために部分的に曲げることができ、標準的な直線に限定されないことに留意されたい。
【0094】
本開示の実施形態によって提供されるアレイ基板は、発光機能を有する基板として発光素子を実装する場合と、さらに表示装置に適用するバックライトユニットとして使用する場合のいずれにも対応できる。
【0095】
本開示のアレイ基板に発光素子、センサー及びドライバチップを設置した後、発光素子、センサー及びドライバチップの上方に半球状の微細構造を作り、製造及び搬送工程で上記構造体に傷がつかないように保護することができる。具体的には、発光素子の上方の微細構造体を光透過性材料とすることで、例えば、光効率を向上させたり、正距方位からの出射光を増加させるなどの光学的整形効果により、発光素子からの出射光をさらに向上させることができ、センサーやドライバチップの上方の微細構造体を透明材料や光吸収効果のある材料とすることができるが、ここでは限定されることはない。
【0096】
本発明の実施形態は、また、上記実施形態のアレイ基板を具備する表示装置を提供する。表示装置は、上記のようにアレイ基板を含むので、同様の有益な効果を有し、本発明はここで説明を省略する。
【0097】
本発明は、表示装置の適用性について特に限定されるものではなく、テレビ、ノートパソコン、タブレット端末、ウェアラブルディスプレイ装置、携帯電話、車載ディスプレイ、ナビゲーション、電子書籍、デジタルフォトフレーム、広告ライトボックス、その他フレキシブルディスプレイ機能を有する製品又は部品であればよい。
【0098】
本開示の実施形態によって提供される他の実施形態は、本明細書に開示された発明の明細書及び実施を考慮すると、当業者に容易に想到されるであろう。本願は、本開示の実施形態によって提供される一般原則に従った、本明細書に開示されていない当技術分野で一般的に知られている又は慣習的な技術手段を含む、あらゆる変形、使用又は適応を対象とすることを意図している。本説明及び実施形態は例示に過ぎないと考えられ、本開示の実施形態によって提供される真の範囲及び精神は、添付の特許請求の範囲によって示される。
【符号の説明】
【0099】
100 第1の導電層
200 第2の導電層
300 絶縁層
400 絶縁層
900 ベース基板
10 発光素子端子セット
11 アノード端子
12 カソード端子
101 発光ユニット
20 駆動回路端子セット
21 入力端子
22 電源端子
23 出力端子
24 第1の共通電圧端子
30 センサー端子セット
31 入力端子
32 出力端子
33 電源端子
34 第2の共通電圧端子
40 コンデンサ端子セット
41 第1のコンデンサ端子
42 第2のコンデンサ端子
101 入力信号線
102 出力信号線
103 電源信号線
104 第1の共通電圧信号線
105 第1のリード線
1051 第1の列のリード線
1052 第1の行のリード線
106 第2のリード線
107 第3のリード線
108 第4のリード線
201 第2の共通電圧信号線
202 駆動電圧信号線
203 電源線
204 ソースアドレス線
205 共通電圧信号線補助線
5 スロット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13(a)】
図13(b)】
図14
図15
図16(a)】
図16(b)】
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
【国際調査報告】