(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-19
(54)【発明の名称】ロボット式積荷取り扱いデバイスを充電するための装置
(51)【国際特許分類】
B65G 1/04 20060101AFI20240312BHJP
【FI】
B65G1/04 555Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023548682
(86)(22)【出願日】2022-02-11
(85)【翻訳文提出日】2023-09-26
(86)【国際出願番号】 EP2022053434
(87)【国際公開番号】W WO2022171833
(87)【国際公開日】2022-08-18
(32)【優先日】2021-02-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515134368
【氏名又は名称】オカド・イノベーション・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】スターリー、クリストファー
(72)【発明者】
【氏名】ハスキンス、ケビン
【テーマコード(参考)】
3F022
【Fターム(参考)】
3F022EE05
3F022FF00
3F022JJ11
3F022MM01
3F022MM57
(57)【要約】
グリッドパターンに配置された複数のグリッド部材を備えるグリッドフレームワーク構造上で動作可能なロボット式積荷取り扱いデバイスを充電するための充電ユニット(156)が、提供される。充電ユニット(156)は、ロボット式積荷取り扱いデバイスの充電受容ヘッドと結合するための充電提供ヘッドと、複数の外形化セクション(158)と、ロボット式積荷取り扱いデバイスの吊り上げ要素とインターフェースするためのカートリッジ(159)とを備える。カートリッジ(159)は、ロボット式積荷取り扱いデバイスの充電受容ヘッドに対する充電提供ヘッドの垂直移動をもたらすように、複数の外形化セクション(158)に沿って移動可能である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
グリッドパターンに配置された複数のグリッド部材を備えるグリッドフレームワーク構造(14)上で動作可能なロボット式積荷取り扱いデバイス(30)のための充電ユニット(156)であって、
i)前記ロボット式積荷取り扱いデバイス(30)の充電受容ヘッドと結合するための充電提供ヘッドと、
ii)複数の外形化セクション(158)と、
iii)前記ロボット式積荷取り扱いデバイス(30)の吊り上げ要素(70)とインターフェースするためのカートリッジ(159)と、前記カートリッジは、前記ロボット式積荷取り扱いデバイス(30)の前記充電受容ヘッドに対する前記充電提供ヘッドの垂直移動をもたらすように、前記複数の外形化セクションに沿って移動可能である、
を備える、充電ユニット。
【請求項2】
前記複数の外形化セクション(158)のそれぞれが、上方向に傾斜した表面を備え、それにより、前記カートリッジは、前記ロボット式積荷取り扱いデバイス(30)の前記充電受容ヘッドに対する充電伝送ヘッドの垂直移動をもたらすように、前記複数の外形化セクション(158)のそれぞれの前記上方向に傾斜した表面に沿って移動可能である、請求項1に記載の充電ユニット。
【請求項3】
前記カートリッジ(159)が、前記複数の外形化セクション(158)と摺動接触する少なくとも1つの摺動面(181、180)を備える、請求項1または2に記載の充電ユニット。
【請求項4】
前記外形化セクション(158)に沿った前記カートリッジ(159)の移動を案内するためのガイド(172)をさらに備える、請求項1から3のいずれか一項に記載の充電ユニット。
【請求項5】
前記カートリッジ(159)が、1つまたは複数の突起領域(174)を備え、前記ガイド(172)が、前記複数の外形化セクション(158)に沿った前記カートリッジの移動を制限するために、前記1つまたは複数の突起領域(174)と共働するように構成されたガイド停止部を備える、請求項4に記載の充電ユニット。
【請求項6】
前記ガイド(172)が、前記複数の外形化セクション(158)に沿って前記カートリッジ(159)を案内するために、前記1つまたは複数の突起領域(174)と共働するための溝を備える、請求項4または5に記載の充電ユニット。
【請求項7】
前記ガイド(172)が、前記外形化セクション(158)の少なくとも1つに隣接するリップ(176)内に形成され、前記カートリッジ(159)が、前記リップと摺動接触する突起部(174)を備える、請求項4から6のいずれか一項に記載の充電ユニット。
【請求項8】
前記複数の外形化セクションが、前記ロボット式積荷取り扱いデバイスの前記吊り上げ要素70の幅を受け取るための入口を画定するように離間される、請求項1から7のいずれか一項に記載の充電ユニット。
【請求項9】
前記複数の外形化セクションの前記入口に前記カートリッジを戻すための戻り特徴をさらに備える、請求項8に記載の充電ユニット。
【請求項10】
前記戻り特徴が、前記複数の外形化セクションの前記入口に前記カートリッジを付勢するための手段を備える、請求項9に記載の充電ユニット。
【請求項11】
前記戻り特徴が、磁石を備え、および/または電動化される、請求項9に記載の充電ユニット。
【請求項12】
前記充電提供ヘッドが、少なくとも2つの充電提供パッドを備える、請求項1から11のいずれか一項に記載の充電ユニット。
【請求項13】
前記少なくとも2つの充電提供パッドが、弾性部材によって外方向に付勢される、請求項12に記載の充電ユニット。
【請求項14】
充電ステーション(137)であって、請求項1から12のいずれか一項に記載の充電ユニット(56)を備える少なくとも1つの充電ヘッドアセンブリ(152)と、前記少なくとも1つの充電ヘッドアセンブリ(152)を支持するための支持構造とを備え、前記支持構造は、ベース(150)と少なくとも1つのキャリッジ(135)とを備え、前記少なくとも1つの充電ヘッドアセンブリ(152)は、前記ベースから外方向に延び、前記キャリッジ(135)に対して垂直方向に移動可能であるように、前記キャリッジ(135)に弾性的に取り付けられる、充電ステーション。
【請求項15】
前記キャリッジ(135)が、プーリシステム(54)によって前記ベース(150)に向かって後退可能である、請求項14に記載の充電ステーション。
【請求項16】
前記キャリッジ(135)が、前記ベースを通って延びる垂直軸の周りで回転可能であるように前記ベース(150)に回転可能に取り付けられる、請求項14または15に記載の充電ステーション。
【請求項17】
前記キャリッジ(135)が、前記ベース(150)に回転可能に取り付けられたアームである、請求項16に記載の充電ステーション。
【請求項18】
トラックの第1のセットと、実質的に水平面において前記第1のセットに対して横断方向に延びるトラックの第2のセットとを備え、複数のグリッドスペースまたはグリッドセルを備えるグリッドパターンに配置される、グリッド構造と、
充電ステーションの少なくとも1つの充電ヘッドアセンブリ(52)が少なくとも1つのグリッドセル上に突き出るように前記グリッド構造に取り付けられる請求項14から17のいずれか一項に記載の充電ステーション(137)と、
を備える、保管システム。
【請求項19】
積荷取り扱いデバイス(30)をさらに備え、前記積荷取り扱いデバイスは、
i)前記複数のグリッドスペースまたはグリッドセル上でトラックの前記第1のセットおよび前記第2のセットに沿って横断するように前記グリッドフレームワーク上で前記積荷取り扱いデバイス(30)を移動させるために動作可能に配置された駆動機構と、
ii)持ち上げ駆動アセンブリと、前記積荷取り扱いデバイスがグリッドスペースまたはグリッドセルを占有するコンテナのスタック(12)の上方に位置決めされたときに、使用時、コンテナ(10)を解放可能に把持し、前記スタック(12)から前記コンテナを持ち上げてコンテナ受容スペース(40)に入れるように構成されるような把持デバイス(39)とを備える持ち上げデバイスと、
iii)充電提供ヘッドと結合するための充電受容ヘッド、および充電ユニット(56)のカートリッジ(159)とインターフェースするための吊り上げ要素(70)と
を備える、請求項18に記載の保管システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、ロボット式積荷取り扱いデバイスの分野に関し、より詳細には、ロボット式積荷取り扱いデバイスを充電するための装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
コンテナ/大型容器を保管し、互いの上部に積み重ねられた三次元保管グリッド構造を備える保管システムが、よく知られている。PCT公報の国際公開第2015/185628A号(Ocado)は、大型容器またはコンテナのスタックがグリッドフレームワーク構造内に配置された、知られている保管およびフルフィルメントシステムを説明している。大型容器またはコンテナは、グリッドフレームワーク構造の上部に位置付けられたトラック上で動作可能な積荷取り扱いデバイスによってアクセスされる。このタイプの保管システム1が、添付の図の
図1から3に概略的に示されている。
【0003】
図1および2に示されるように、大型容器10として知られている積み重ね可能なコンテナが、スタック12を形成するように互いの上部に積み重ねられる。スタック12は、倉庫または製造環境内のグリッドフレームワーク構造14内に配置される。グリッドフレームワーク構造14は、複数の保管カラムまたはグリッドカラムで構成される。グリッドフレームワーク構造14内の各グリッドは、コンテナのスタックの保管のための少なくとも1つのグリッドカラムを有する。
図1は、グリッドフレームワーク構造14の概略斜視図であり、
図2は、グリッドフレームワーク構造14内に配置された大型容器10のスタック12を示す、上から見下ろした図である。各大型容器10は、典型的には、複数の製造品(図示されず)を保持し、大型容器10内の製造品は、同一であってもよく、または用途に応じて異なる製品タイプのものであってもよい。
【0004】
グリッドフレームワーク構造14は、水平部材18、20を支持する複数の直立部材16を備える。平行な水平部材18の第1のセットは、直立部材16によって支持される複数の水平グリッド構造を形成するように、平行な水平部材20の第2のセットに垂直に配置される。部材16、18、20は、典型的には、金属から製造される。大型容器10は、グリッドフレームワーク構造14が大型容器10のスタック12の水平移動を抑制し、大型容器10の垂直移動を案内するように、グリッドフレームワーク構造14の部材16、18、20間に積み重ねられる。グリッドフレームワーク構造14の上部レベルは、スタック12の上部にわたってグリッドパターンに配置されたレール22を含む。さらに
図3を参照すれば、レール22は、複数の積荷取り扱いデバイス30を支持する。平行なレール22の第1のセット22aは、グリッドフレームワーク構造14の上部にわたって第1の方向(たとえばX方向)のロボット式積荷取り扱いデバイス30の移動を案内し、第1のセット22aに垂直に配置された、平行なレール22の第2のセット22bは、第1の方向に垂直な第2の方向(たとえばY方向)の積荷取り扱いデバイス30の移動を案内する。このようにして、レール22は、ロボット式積荷取り扱いデバイス30が、スタック12の任意のものの上方の適所に移動され得るように水平X-Y平面内で二次元に横方向に移動することを可能にする。
【0005】
図4および5に示される、知られている積荷取り扱いデバイス30は、参照によって本明細書に組み込まれる、PCT特許公報の国際公開第2015/019055号(Ocado)に説明されているような車体32を備え、この場合、各積荷取り扱いデバイス30は、グリッドフレームワーク構造14の1つのグリッドスペースのみをカバーする。ここでは、積荷取り扱いデバイス30は、第1の方向のデバイスの移動を案内するためにレールまたはトラックの第1のセットと係合するための、車体32の前部の車輪の対および車両32の後部の車輪34の対からなる車輪34の第1のセットと、第2の方向のデバイスの移動を案内するためにレールまたはトラックの第2のセットと係合するための、車両32の各側の車輪36の対からなる車輪36の第2のセットとを備える、車輪アセンブリを備える。車輪のセットのそれぞれは、レールに沿ってXおよびY方向それぞれに車両を移動させることを可能にするように駆動される。車輪の1つまたは両方のセットは、車輪の各セットをそれぞれのレールから離して持ち上げるために垂直に移動されることが可能であり、それによって車両がグリッド上で所望の方向に移動することを可能にする。
【0006】
積荷取り扱いデバイス30には、上部から保管コンテナを持ち上げるために持ち上げデバイスまたはクレーン機構が装備される。クレーン機構は、スプールまたはリール(図示されず)に巻かれたウインチテザーまたはケーブル38と、把持デバイス39とを備える。持ち上げデバイスは、垂直方向に延びる、持ち上げフレーム39の4つのコーナの近くまたは4つのコーナに接続された持ち上げテザー38のセットを備え、この持ち上げフレームは、別様では保管コンテナ10の解放可能な接続のための把持デバイス(1つのテザーが把持デバイスの4つのコーナのそれぞれの近くにある)としても知られている。把持デバイス39は、保管コンテナ10の上部を、
図1および
図2に示されるタイプの保管システム内のコンテナのスタックから持ち上げるために解放可能に把持するように構成される。
【0007】
車輪34、36は、下側部分内のコンテナ受容凹部40として知られている空洞または凹部の周囲周りに配置される。凹部は、
図5(aおよびb)に示されるように、クレーン機構によってコンテナ10が持ち上げられるときにこれを収容するようにサイズ設定される。コンテナは、凹部に入っているとき、車両が異なる場所に横方向に移動できるように、下方のレールから離して持ち上げられる。目標場所、たとえば、別のスタック、保管システムまたはコンベヤベルト内のアクセス点に到達すると、大型容器またはコンテナは、コンテナ受容部分から下降され、把持デバイスから解放され得る。
【0008】
図1~3には示されていないが、積荷取り扱いデバイス30は、動作中、搭載されている再充電可能なバッテリによって給電される。再充電可能なバッテリの例は、リチウムイオン電池、ニッケルカドミウム電池、ニッケル金属水素化物電池、リチウムイオンポリマー電池、薄膜電池、およびスマートバッテリ炭素発泡体ベースの鉛蓄電池である。バッテリは、取り扱いデバイス30がグリッドフレームワーク構造14上で動作可能である間、
図6に示される充電ステーション50によって再充電される。充電ステーション50は、典型的には、グリッドフレームワーク構造14に近接して固定されたL字形構造であり、グリッド構造の縁部において公称グリッドセル上を延びる。充電ステーションは、L字形構造に対して適所に固定された充電接点を備える充電ヘッドアセンブリ52を備える。充電ヘッドアセンブリは、グリッドフレームワーク構造の少なくとも2つのグリッドスペース上に充電ヘッドアセンブリ52が懸架されるように、L字形構造の1つのアーム54上に取り付けられる。積荷取り扱いデバイスは、充電ヘッドアセンブリがその上方に位置付けられたグリッドセルに移動するように命令されることによって、充電され得る。積荷取り扱いデバイスがグリッドセル内に移動するとき、積荷取り扱いデバイスの上面上の充電接点パッドと充電ヘッドアセンブリ52の充電接点との間で接触が行われる。充電は、充電接点から、積荷取り扱いデバイスの上面上に位置する充電接点パッドを通して、積荷取り扱いデバイスに付与される。
【0009】
しかし、充電ステーションにはいくつかの問題がある。特に、ロボット式積荷取り扱いデバイスが充電ステーション内に移動することにより、充電接点とロボット式積荷取り扱いデバイスとの間にクランプ力が存在する。この力の大きさが、ある時間期間にわたって問題を生じさせる可能性がある。たとえば、充電ステーションがその上方に位置付けられたグリッドセル内に、続いて来るロボット式積荷取り扱いデバイスが繰り返し入ると、充電ステーションの疲労を引き起こし、その後、充電ヘッドアセンブリおよび支持構造のメンテナンスまたは交換が必要になる。さらに、ロボット式積荷取り扱いデバイスの移動によって引き起こされるグリッドフレームワーク構造の振動が、充電ステーションの充電接点とロボット式積荷取り扱いデバイスとの間の位置合わせに悪影響を与える。さらに、グリッドセルの損傷、磨耗、および材料クリープが、充電接点と充電パッド接点との間の位置合わせ問題を引き起こし、それによって充電接点と接触するロボット式積荷取り扱いデバイスの能力に悪影響を与える。同様に、グリッドフレームワーク構造と充電ステーションの両方の製造における許容誤差、および/または充電ステーションに対するグリッドフレームワーク構造の設置位置合わせにおけるわずかな変動、および/または充電ステーションに対するグリッドフレームワーク構造の熱膨張も、充電接点と接触するロボット式積荷取り扱いデバイスの能力に悪影響を与える位置合わせ問題を引き起こす可能性がある。さらに、充電接点は、経時的に磨耗し、したがって定期的なサービス作業または補修を必要とする。しかし、充電接点のメンテナンスにはグリッドフレームワーク構造の上部への人の介入を必要とし、このメンテナンスは、グリッドフレームワーク構造の上部のロボット式積荷取り扱いデバイスが動作不能になる「安全モード」になった場合にのみ実行され得る。積荷取り扱いデバイスがアイドル状態である結果生じるダウンタイムは、システムの全体の生産損失につながる。
【0010】
PCT/EP2019/061808(Ocado Innovation Limited)は、積荷取り扱いデバイスの上面上の充電パッドに充電ヘッドアセンブリ52が引き寄せられる充電ステーションを提供することによって、この問題に対処している。充電ヘッドは、取り扱いデバイス30(
図8を参照)の吊り上げ要素70とインターフェースするように配置された複数の外形化セクション(profiled section)58、60を備える充電ユニット56(
図7aおよび7bを参照)と、吊り上げ要素70が複数の外形化セクション58、60と係合したときに積荷取り扱いデバイスに電力を伝送するように配置された電力伝送構成要素62とを備える。
図8は、積荷取り扱いデバイス30の手動による移動のために使用される吊り上げ要素70を示す。吊り上げ要素70は、球根状ヘッドの下方に、下面72まで立ち上がる切欠部を備える。吊り上げ要素70は、グリッドセルから積荷取り扱いデバイス30を持ち上げるために吊り上げ装置の取り付けを可能にするように設計される。電力伝送構成要素62は、典型的には、銅で構成され、積荷取り扱いデバイス30の上面76上の充電パッド74との接触する電力伝送ユニット62の衝撃を緩和するために、弾性部材、たとえばばねによって外方向に付勢される。電力伝送ユニット62に加えて、充電ユニット56は、その下面上に複数の充電接点63を備える。電力伝送ユニット62と同様に、複数の充電接点63は、積荷取り扱いデバイス30の上面76上の充電パッド74と接触する充電接点63の衝撃を緩和するために、弾性部材、たとえばばねによって外方向に付勢される。電力伝送ユニット62とは対照的に、追加の充電接点は、電力伝送ユニット間のアーク放電の防止または充電中のデータ伝送のためであってもよい。
【0011】
複数の外形化セクション58、60および電力伝送ユニット62は、移動可能な充電ユニット56内に配置される。外形化セクション58、60は、吊り上げ要素70と複数の外形化セクション58、60との間の接触が積荷取り扱いデバイスに向かう充電ユニット56の移動を引き起こし、それによって充電ユニット56、特に充電伝送ユニット62と、ロボット式積荷取り扱いデバイスの上面にある充電パッド74とのクランプ力の量を制御するような、上方向に傾斜した表面を備える。弾性的に付勢される電力伝送ユニット62および/または弾性的に付勢される複数の充電接点63を共に有することにより、ロボット式積荷取り扱いデバイスのカートリッジおよび/または上面への損傷/磨耗は、最小限にされる。
【0012】
吊り上げ要素が外形化セクション58、60内に駆動され、これによって受け入れられるように、積荷取り扱いデバイスが充電ヘッドアセンブリの下方のグリッドセル上を移動するとき、吊り上げ要素70と外形化セクション58、60との間に接触が起こる。外形化セクション58、60と相互作用する吊り上げ要素の衝撃を吸収するために、さまざまなばね機構が使用されるが、主に水平方向である衝撃の大部分は、グリッドセル上の充電ユニットを支持するL字形構造によって吸収される。その結果、L字形構造、特にグリッドフレームワーク構造へのL字形構造の取り付け部は、経時的に脆弱化する。極端な場合、外形化セクション58、60との吊り上げ要素の衝撃は、L字形構造の構成要素を経時的に歪ませ、またはグリッドフレームワーク構造から引き離して、L字形構造に取り付けられた充電ユニットの充電ヘッドアセンブリが積荷取り扱いデバイスの充電受容ヘッドと適切に位置合わせする能力を損なう。積荷取り扱いデバイスと充電ステーションの位置ずれが積荷取り扱いデバイスの適正な動作に悪影響を与え得る他の考慮事項は、充電ステーションの電力伝送構成要素と積荷取り扱いデバイスの充電接点との間のアーク放電のリスクを含む。加えて、充電ステーションにおいて充電する、続いて来るロボット式積荷取り扱いデバイスからの吊り上げ要素と、外形化セクション58、60との間の接触の繰り返しが、最終的には、外形化セクションを経時的に磨耗させ、充電ユニット56が積荷取り扱いデバイスの上面上の充電パッドに引き寄せられる能力を損なう。
【0013】
国際公開第2019/238702号(Autostore Technology AS)では、バッテリを充電するための充電受容要素が、コンテナ車両または積荷取り扱いデバイスの下面に取り付けられ、グリッドフレームワーク構造上のレール下方のある高さで単一のグリッドセル内に位置付けられた充電ステーションの充電提供要素と電気的に結合するように配置される。動作において、コンテナ車両または積荷取り扱いデバイスは、コンテナ車両の下面の充電受容要素がグリッドセル内の充電ステーションの充電提供要素のすぐ上方にあるように、より具体的には、それらの対応する接触表面が互いに直面するように、充電ステーション上方の位置まで移動される。電気接触または結合は、充電受容要素と充電提供要素の対応する接触表面同士が対合するように、コンテナ車両をレールグリッドに向けて垂直に下降させることによって、たとえば、コンテナ車両の車輪のセットを垂直に変位させることによって達成される。レールグリッドに向けてコンテナ車両を下降させることにより、充電受容要素の接触表面は、充電ステーションの充電提供要素の接触表面と対合するように押される。充電受容要素または充電提供要素は、充電受容要素または充電提供要素を垂直方向に付勢するために、弾性アセンブリに接続され得る。充電ステーションをグリッドフレームワーク構造の単一のグリッドセル内で、レールグリッドのレール下方のある高さに統合することにより、コンテナ車両の移動を妨げることなくレールグリッド上の任意の場所に充電ステーションを位置付けることが可能になる。国際公開第2019/238702号(Autostore Technology AS)は、コンテナ受容スペースを収容するために車両の上部から横方向に延びるカンチレバーアームを備えるクレーンデバイスが装備されたコンテナ車両に非常に限定されており、すなわち、コンテナは、カンチレバーアームの下に収容され、レールの高さの上方に保持される。同様に、車両は、コンテナの重量と釣り合いをとり、持ち上げプロセス中に安定したままであるために、十分な重さである必要がある。その結果、コンテナ受容スペースを含むコンテナ車両は、少なくとも2つのグリッドセル上を延びる設置面積を有する。
【0014】
したがって、上記で論じられた問題を被らない充電ユニットが、必要とされている。
【発明の概要】
【0015】
本出願人は、複数のグリッドスペースまたはグリッドセルを備えるグリッドパターンに配置された複数のグリッド部材を備えるグリッドフレームワーク構造上で動作可能であるロボット式積荷取り扱いデバイス用の充電ユニットであって、
i)ロボット式積荷取り扱いデバイスの充電受容ヘッドと結合するための充電提供ヘッドと、
ii)複数の外形化セクションと、
iii)ロボット式積荷取り扱いデバイスの吊り上げ要素とインターフェースするためのカートリッジと、カートリッジは、ロボット式積荷取り扱いデバイスの充電受容ヘッドに対する充電提供ヘッドの垂直移動をもたらすように、複数の外形化セクションに沿って移動可能である、
を備える、充電ユニットを提供することによって上記の問題を軽減した。
【0016】
複数の外形化セクションに沿って移動可能であるカートリッジを組み込むことにより、ロボット式積荷取り扱いデバイスの吊り上げ要素と充電ユニットの複数の外形化セクションとの間の物理的接触は、取り除かれ、したがって、複数の外形化セクション上の磨耗が軽減される。好ましくは、複数の外形化セクションは、ロボット式積荷取り扱いデバイスの吊り上げ要素の幅を受け取るための入口または口部を画定するように離間される。カートリッジは、複数の外形化セクション間の空間内に着座し、その入口から複数の外形化セクションに沿って移動可能である。したがって、ロボット式積荷取り扱いデバイスの吊り上げ要素は、複数の外形化セクションの入口に着座するカートリッジとインターフェースすることによって充電ユニットに入り、そして、ロボット式積荷取り扱いデバイスの充電受容ヘッドに向かう充電提供ヘッドの垂直移動をもたらすように複数の外形化セクションに沿って移動される。好ましくは、複数の外形化セクションのそれぞれは、上方向に傾斜した表面を備え、それにより、カートリッジは、ロボット式積荷取り扱いデバイスの充電受容ヘッドに対する充電提供ヘッドの垂直移動をもたらすように、複数の外形化セクションのそれぞれの上方向に傾斜した表面に沿って移動可能である。「ロボット式積荷取り扱いデバイス」および「積荷取り扱いデバイス」という用語は、同じ特徴を意味するために、説明において交換可能に使用される。好ましくは、カートリッジは、複数の外形化セクションの上方向に傾斜した表面と摺動接触する少なくとも1つの摺動面を備える。カートリッジは、吊り上げ要素と外形化セクション、特に外形化セクションの上方向に傾斜した表面との間で作用する摺動軸受として機能する。少なくとも1つの摺動面により、カートリッジが外形化セクションに沿って容易に摺動して、充電提供ヘッドの垂直移動をもたらすように外形化セクションに沿って吊り上げ要素を移動させることが可能になる。
【0017】
好ましくは、カートリッジは、外形化セクション内に着座する。好ましくは、充電ユニットは、外形化セクションに沿ったカートリッジの移動を案内するためのガイドをさらに備える。好ましくは、ガイドは、複数の外形化セクションに沿ってカートリッジを案内するために、カートリッジの1つまたは複数の突起領域と共働するための溝を備え、すなわち、さねはぎ関係を備える。より好ましくは、ガイドは、複数の外形化セクションに沿ったカートリッジの移動の長さを制限するために、1つまたは複数の突起領域と共働するように構成されたガイド停止部を備える。ガイド停止部は、カートリッジが外形化セクションから結合解除することを防止する。
【0018】
好ましくは、ガイドは、外形化セクションの少なくとも1つに隣接するリップ内に形成され、カートリッジは、リップと摺動接触する突起部または摺動隆起部を備える。カートリッジの少なくとも1つの摺動面と外形化セクションとの間だけでなく、ガイドとカートリッジとの間にも滑らかな摺動面が存在することを確実にするために、外形化セクションの摺動面が、摺動面内のいかなる欠陥部分も除去または研磨され得るように容易にアクセス可能であることも、有益である。これは、外形化セクションに沿ってカートリッジを案内するための溝などのアクセスできない領域にもあてはまる。カートリッジと摺動接触する領域に関する問題は、カートリッジと摺動接触するが、アクセスできない外形化セクションおよび/またはガイドの領域が、外形化セクションに沿ったカートリッジの移動に対する「障害」になることである。これは、そのようなアクセスできない領域を滑らかな摺動面を確実にするように処理、たとえば研磨できないためである。好ましくは、外形化セクションに沿ったカートリッジの摺動を支援するために、カートリッジの少なくとも1つの摺動面は、リップと摺動接触して配置される突起部または隆起部を備える。突起部は、カートリッジの1つまたは複数の突起領域と溝との間の摺動接触が低減されることを確実にする。溝は、アクセスできない摺動面の領域を表す。カートリッジの1つまたは複数の突起領域と溝との間の接触表面積を低減するために、突起または摺動隆起部は、実質的な物理的接触を低減するために、溝内でカートリッジの突起領域の1つまたは複数、特に1つまたは複数の突起領域の端面を後退させる。
【0019】
吊り上げ要素とインターフェースするように配置されたカートリッジの使用の欠点の1つは、特に吊り上げ要素が充電ユニットから引き出されるとき、カートリッジが、複数の外形化セクションに沿った移動の長さに沿った途中で、吊り上げ要素から結合解除し得るリスクである。これは、カートリッジと外形化セクションとの間の摺動面に沿った障害が、カートリッジを吊り上げ要素から結合解除させた結果となり得、特に、吊り上げ要素が充電後に充電ユニットから引き出されている場合である。その結果、カートリッジは、次の、または続いて来るロボット式積荷取り扱いデバイスの吊り上げ要素を受け入れるために複数の外形化セクションの入口または口部に位置決めされる、または戻されることが妨げられる。換言すれば、カートリッジは、複数の外形化セクションの長さに沿ったいずれかの場所で早期に停止され、複数の外形化セクションの入口または口部に到達しない。したがって、次のロボット式積荷取り扱いデバイスが本発明の充電ユニットを備える充電ステーションにドッキングしたとき、吊り上げ要素は、これがカートリッジとインターフェースできる前に複数の外形化セクションの少なくとも1つにぶつかる傾向があり、充電ステーションに、より具体的には充電ユニットを支持する構造に比較的大きい衝撃力を付与する問題が、再度現れるようになる。カートリッジが複数の外形化セクションの長さに沿ったいずれかの場所で早期に停止し、また、それによって、ロボット式積荷取り扱いデバイスが充電ステーションにドッキングするときに、ロボット式積荷取り扱いデバイスの吊り上げ要素が複数の外形化セクションの少なくとも1つに衝撃を与えることを軽減するために、充電ユニットは、複数の外形化セクションの入口にカートリッジを戻すための戻り特徴をさらに備えてもよい。戻り特徴は、電動化されてもよい。代替的にまたは追加的に、戻り特徴は、磁石を備えてもよい。磁石は、カートリッジ内に位置付けられてもよい。カートリッジと吊り上げ要素との間の磁気引力は、吊り上げ要素が複数の外形化セクションに沿って移動するときにカートリッジが吊り上げ要素に取り付けられたままであり、吊り上げ要素がカートリッジユニットを離れるときにカートリッジが結合解除することを確実にする。吊り上げ要素とカートリッジとの間の磁気引力はまた、次のロボット式積荷取り扱いデバイスの吊り上げ要素を受け入れる準備のために、複数の外形化セクションの入口または口部にカートリッジをもっていくことも可能にする。代替的に、充電ヘッドは、複数の外形化セクションの長さに沿って早期にカートリッジを停止させることを軽減するために、ばねなどの弾性部材を備えてもよい。弾性部材またはばねは、複数の外形化セクションの入口に向けてカートリッジを付勢する。たとえば、ばねは、板ばねであってもよい。板ばねは、板ばねの第1の端部が充電ユニット(たとえば支持プレート上に)取り付けられ、第2の端部がカートリッジに当接するように配置されることが可能であり、複数の外形化セクションの入口に向けてカートリッジを移動させるように構成される。コイルばねおよびクロックばねなどの他のタイプのばねもまた、板ばねの代わりに使用されてもよい。弾性部材の使用は、特に吊り上げ要素が磁気材料を備えない場合に、カートリッジ内で磁石を使用することに対する代替策を提供する。弾性部材の使用はまた、モータを備える戻り特徴に対するより簡単な代替策を提供する。
【0020】
好ましくは、充電提供ヘッドは、少なくとも2つの充電提供パッドを備える。より好ましくは、少なくとも2つの充電提供パッドは、弾性部材、たとえばばねによって外方向に付勢される。弾性部材は、少なくとも2つの充電提供パッドとロボット式積荷取り扱いデバイス上の充電受容ヘッドの少なくとも充電受容パッドとの間に、十分なクランプ力が及ぼされることを確実にする。充電ユニットの充電提供ヘッドとロボット式積荷取り扱いデバイスの受容ヘッドとの間には、それらの対応する表面間の潜在的なアーク放電を防止するために十分なクランプ力が必要であり、それによって接点パッドの接触表面の劣化を制限するのに役立つ。充電受容ヘッド上への充電提供ヘッドのクランプ力は、接点パッド間に比較的低い接触抵抗を確立する、すなわち、最大の接触表面積を確立するのに役立ち、それにより、160アンペアほどになり得る電流が充電提供ヘッドを通って充電受容ヘッド内に流れ始めるとき、この低い接触抵抗は、いかなる過剰なアーク放電も軽減する。典型的には、弾性部材は、充電提供ヘッドの接触面と充電受容ヘッドとの間に40ニュートンの範囲内のクランプ力を確立する。
【0021】
本発明は、充電ステーションであって、本発明による充電ユニットを備える少なくとも1つの充電ヘッドアセンブリと、少なくとも1つの充電ヘッドアセンブリを支持するための支持構造とを備え、支持構造は、ベースと少なくとも1つのキャリッジとを備え、少なくとも1つの充電ヘッドアセンブリは、ベースから外方向に延び、キャリッジに対して垂直方向に移動可能であるように、キャリッジに弾性的に取り付けられる、充電ステーションをさらに提供する。少なくとも1つの充電ヘッドアセンブリを支持するキャリッジは、少なくとも1つの充電ヘッドアセンブリがグリッドセル上に突き出るように、ベースからカンチレバー式に支えられる。弾性取り付け部は、キャリッジに対して垂直方向にいくらかの柔軟性を提供することによって、充電ユニットとの吊り上げ要素の衝撃を吸収する。弾性的に取り付けられた充電ヘッドアセンブリは、充電中、カートリッジと相互作用する吊り上げ要素が複数の外形化セクションに沿って移動するときに、充電受容ヘッドに向かって垂直方向(すなわち下方向に)引き出される。充電後、充電ユニットは、キャリッジに近づいてその元の位置に戻る。この効果は、少なくとも1つの充電ヘッドアセンブリの下方のグリッドセル内に入る、続いて来るロボット式積荷取り扱いデバイスが、充電ユニットにぶつからずに、充電ユニットの少なくとも2つの外形化セクション上に着座するカートリッジと最初に接触することである。
【0022】
少なくとも1つの充電ヘッドアセンブリが、吊り上げ要素、したがって積荷取り扱いデバイスの充電受容ヘッドと共働するために、少なくとも1つのグリッドセル上に突き出ることは、必須である。しかし、充電ユニットにサービスを行うために、少なくとも1つの充電ヘッドアセンブリは、容易にアクセス可能となるようにグリッド構造から離れた位置までもっていかれる必要がある。任意選択により、支持構造は、ベースからカンチレバー式に支えられたビームまたはアームを備え、キャリッジは、プーリシステムによってベースに向かって後退可能であるようにアームまたはビームに移動可能に取り付けられる。しかし、このセットアップは、追加の構成要素を必要とし、複雑なプーリシステムが、少なくとも1つの充電ヘッドアセンブリを支持するキャリッジを、このアセンブリが容易にアクセス可能となる位置まで後退させることを必要とする。支持構造のより簡単なバージョンでは、好ましくは、キャリッジは、ベースを通って延びる垂直軸周りで回転可能であるようにベースに回転可能に取り付けられる。このセットアップでは、キャリッジはビームまたはアームであり、ベースに剛性に取り付けられる代わりに、キャリッジは、少なくとも1つの充電ヘッドアセンブリが少なくとも1つのグリッドセル上に突き出る第1の位置、および少なくとも1つの充電ヘッドアセンブリがグリッド構造から離れて容易にアクセス可能となる第2の位置から垂直軸周りでベースの周りをスイングできるように、ベースに回転可能に取り付けられる。キャリッジがベースに回転可能に取り付けられる後者のセットアップの利点は、追加のカンチレバー式ビームおよびプーリシステムの必要がないために、グリッドセル上方で少なくとも1つの充電ヘッドアセンブリを支持するための支持構造が簡易化されることである。
【0023】
さらに、保管システムであって、
トラックの第1のセットと、実質的に水平面において第1のセットに対して横断方向に延びるトラックの第2のセットとを備え、複数のグリッドスペースまたはグリッドセルを備えるグリッドパターンに配置される、グリッド構造と、
充電ステーションの少なくとも1つの充電ヘッドアセンブリが少なくとも1つのグリッドセル上に突き出るようにグリッド構造に取り付けられる本発明による充電ステーションと、
を備える、保管システムが提供される。
【0024】
充電ステーション、特に支持構造を、グリッド構造に近接してではなくグリッド構造に取り付けることにより、グリッド構造への充電ステーションの取り付け部がグリッドフレームワーク構造と共に効果的に移動するため、別様で位置合わせ問題を引き起こす製造もしくは設置、または熱膨張にも起因するグリッド構造における許容誤差が、解決され得る。
【0025】
好ましくは、保管システムは、積荷取り扱いデバイスをさらに備え、積荷取り扱いデバイスは、
i)複数のグリッドスペースまたはグリッドセル上でトラックの第1のセットおよび第2のセットに沿って横断するようにグリッドフレームワーク上で積荷取り扱いデバイスを移動させるために動作可能に配置された駆動機構と、
ii)持ち上げ駆動アセンブリと、積荷取り扱いデバイスがグリッドスペースまたはグリッドセルを占有するコンテナのスタックの上方に位置決めされたときに、使用時に、コンテナを解放可能に把持し、スタックからコンテナを持ち上げてコンテナ受容スペースに入れるように構成されるような把持デバイスとを備える、持ち上げデバイスと、
iii)充電提供ヘッドと結合するための充電受容ヘッド、および充電ユニットのカートリッジとインターフェースするための吊り上げ要素と
を備える。
【0026】
本発明のさらなる特徴および態様は、図を参照しながら行われる例示的な実施形態の後続の詳細な説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】知られているシステムによるグリッドフレームワーク構造の概略図。
【
図2】
図1のフレームワーク構造内に配置された大型容器のスタックを示す、上から見下ろした概略図。
【
図3】グリッドフレームワーク構造上で動作する、知られているロボット式積荷取り扱いデバイスを示すシステムの概略図。
【
図4】知られているシステムによる積荷取り扱いデバイスの概略図。
【
図5(a)】積荷取り扱いデバイスのコンテナ受容スペース内に収容されたコンテナを示す、
図4の積荷取り扱いデバイスの概略切断斜視図。
【
図5(b)】積荷取り扱いデバイスのコンテナ受容スペースを示す、
図4の積荷取り扱いデバイスの概略切断斜視図。
【
図6】支持構造から懸架された充電ユニットを備える、知られている充電ステーションを示す概略図。
【
図7a】複数の外形化セクションを示す、知られている充電ユニットの上方からの概略図。
【
図7b】電力伝送ユニットを示す、知られている充電ユニットの下方からの概略図。
【
図8】知られている積荷取り扱いデバイスの上面の概略図。
【
図9a】本発明の実施形態による充電ユニットのある向きにおける概略図。
【
図9b】本発明の実施形態による充電ユニットの異なる向きにおける概略図。
【
図10a】本発明によるロボット式積荷取り扱いデバイスの吊り上げ要素とインターフェースするためのカートリッジのある向きにおける概略図。
【
図10b】本発明によるロボット式積荷取り扱いデバイスの吊り上げ要素とインターフェースするためのカートリッジの異なる向きにおける概略図。
【
図11】本発明の実施形態によるカートリッジの後部斜視図。
【
図12】本発明の実施形態による外形化セクションの側面斜視図。
【
図13】内部に含まれた充電ユニットを備える充電ヘッドアセンブリの斜視図。
【
図14】ハウジングおよびその内部に含まれた充電ユニットを備える充電ヘッドアセンブリの分解図。
【
図15】本発明の実施形態による、動作可能位置に向けられた充電ヘッドアセンブリを支持するスイングアームを示す、充電ステーションの斜視図。
【
図16】サービス位置にあるスイングアームを示す、充電ステーションの斜視図。
【
図17】本発明の実施形態による、支持フレームワークに弾性的に取り付けられた充電ヘッドアセンブリを収容するハウジングの分解図。
【
図18】本発明の別の実施形態による充電ステーションの斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図9aは、上方から見た本発明の実施形態による充電ユニット156を示す。充電ユニット156は、電力伝送手段162および少なくとも2つの外形化セクション158が取り付けられた支持プレート157を備える。電力伝送手段162は、適切な電源充電器、好ましくはDC電源充電器に接続される。たとえば、電源充電器は、AC電流からDC電流に変換するために整流器を備える。電力伝送手段162は、少なくとも2つの充電提供パッド162bの形態の充電提供ヘッドを備え、少なくとも2つの充電提供パッドの一方は、DC-を提供し、少なくとも2つの充電提供パッドの他方は、DC+を提供する。少なくとも2つの充電提供パッド162bは、ロボット式積荷取り扱いデバイス30(
図8を参照)上の2つの対応する充電受容パッド74とインターフェースするか、またはこれをクランプするように配置される。
【0029】
充電ユニット156は、典型的には、ロボット式積荷取り扱いデバイス30の吊り上げ要素70と対合するために、少なくとも1つのグリッドセルの上方の中央に配置される。
図8を参照しながら上記でこれまで説明されたように、ロボット式積荷取り扱いデバイスの上面は、吊り上げ要素70と、ロボット式積荷取り扱いデバイス内の再充電可能な電源に電力を伝送するための少なくとも2つの充電受容パッド74とを備える。吊り上げ要素70は、球根状ヘッドの下方に、下面72まで立ち上がる切欠部を備える。再充電可能な電源を充電するためにロボット式積荷取り扱いデバイスに電力を伝送するとき、ロボット式積荷取り扱いデバイスは、充電ユニット156が位置付けられたグリッドセルに入るように命令される。
【0030】
従来的には、ロボット式積荷取り扱いデバイスがグリッドセルに入るとき、ロボット式積荷取り扱いデバイスの吊り上げ要素70は、吊り上げ要素の切欠部分が充電ユニット(
図7aおよび7bを参照)の外形化セクション間に受け入れられるという意味で、充電ユニットの外形化セクション58、60と物理的に相互作用または係合する。吊り上げ要素70が複数の外形化セクション58、60によって正しく受け入れられることを可能にするために、ロボット式積荷取り扱いデバイスが充電ステーションにドッキングしようとするときに、グリッドセル上に充電ユニットが正しく位置決めされることが重要である。充電ユニットがグリッドセル上に正しく位置決めされない場合、充電ユニットの他の部分が吊り上げ要素にぶつかることがあり、または吊り上げ要素それ自体が、複数の外形化セクション58、60と係合または相互作用するように正しく位置決めされないという危険性がある。充電ユニットが吊り上げ要素にぶつかり、および/または吊り上げ要素を受け入れるのに間違って位置決めされるという可能性を軽減するために、複数のセクションの口部または入口は、吊り上げ要素が外形化セクション間に正しく案内されることを可能にするために広がって開くか、またはテーパにされた開口部を有する。
図7(aおよびb)に示されるように、複数の外形化セクション58、60は、ロボット式積荷取り扱いデバイスの吊り上げ要素70の幅を受け取るように十分に離間された第1の外形化セクションおよび第2の外形化セクションを備える。第1および第2の外形化セクションの側面外形は、外形化セクションの入口または口部が、吊り上げ要素を第1と第2の外形化セクション間で案内することを可能にし、したがって、外形化セクションの上方向に傾斜した表面と適切に係合させるようにテーパにされるように成形される。
【0031】
複数の外形化セクション58、60の上方向に傾斜した表面は、少なくとも2つの充電提供パッドを備える充電ユニットを、クランプ作用で積荷取り扱いデバイスの上面に向かって移動させるか、または引き寄せ、そして積荷取り扱いデバイスの上面上の少なくとも2つの充電受容パッド74に物理的に接触させる。少なくとも2つの充電提供パッドは、積荷取り扱いデバイスの上面上の少なくとも2つの充電受容パッドとの衝撃を和らげるために、弾性部材によって外方向に付勢される。ロボット式積荷取り扱いデバイスに向かう充電ユニットの移動は、少なくとも2つの提供パッドと、ロボット式積荷取り扱いデバイスの上面にある少なくとも2つの充電受容パッドとの間にクランプ作用をもたらす。
【0032】
ロボット式積荷取り扱いデバイスが充電ユニットに入る速度は、複数の外形化セクションの少なくとも1つと吊り上げ要素との間の相互作用に依拠することによって、クランプ力の強度を決定する。充電ヘッドアセンブリ内に含まれる充電ユニットは、キャリッジに対する充電ユニットの垂直移動を可能にするために、キャリッジに弾性的に取り付けられる。キャリッジに対する充電ユニットの取り付けのさらなる詳細は、以下に論じられる。
【0033】
複数の外形化セクションは、主に、プラスチック材料、より詳細にはその潤滑特性および磨耗特性のためにナイロン材料を備える。しかし、吊り上げ要素と複数の外形化セクションとの間の物理的接触の繰り返しは、複数の外形化セクション、特にその上方向に傾斜した表面の磨耗および破断を引き起こす。いくつかの場合、好ましくは支持プレートに取り外し可能に取り付けられた外形化セクションは、より頻繁に交換される必要がある。
【0034】
より重要なことに、ロボット式積荷取り扱いデバイスが充電ステーションにドッキングするとき、吊り上げ要素は、これが外形化セクションの上方向に傾斜した表面に沿って垂直方向に移動しようとするときにそのような横方向力で充電ユニットに衝撃を与える。この衝撃力は、充電ステーションの他の部分、特に充電ユニットを支持構造に支持する取り付け点(
図6を参照)に伝送される。充電ユニットとの吊り上げ要素の衝撃の繰り返しは、外形化セクションに対する磨耗を引き起こすだけでなく、最終的には、吊り上げ要素が充電ユニットと相互作用できなくなるか、または適切に係合できなくなる程度まで、充電ユニットをグリッドセル上で変位させる。さらに、衝撃力は、充電ユニットおよびその周囲の支持構造、特にグリッド構造との取り付け点に対する損傷を引き起こすことがある。
【0035】
従来技術の充電ユニットとは対照的に、本出願人は、吊り上げ要素70が、外形化セクション158と直接相互作用するのではなく、移動可能なカートリッジ159と相互作用または係合する、
図9(aおよびb)に示されるような充電ユニット156を考案することによって、上記の問題を軽減した。
図9aに示されるように、カートリッジ159は、吊り上げ要素70が本発明の充電ユニット156内に駆動されるときに、複数の外形化セクション158に沿って移動するように構成される。これにより、吊り上げ要素70が複数の外形化セクション158と物理的に接触する必要性が、取り除かれ、複数の外形化セクション158に沿った吊り上げ要素70の移動が、改善される。第1および第2の外形化セクション158(aおよびb)は、平行配置で示されており、吊り上げ要素70の幅を収容し、吊り上げ要素70が複数の外形化セクションに沿って移動することを可能にするように離間されている。換言すれば、本発明のカートリッジ159は、少なくとも第1および第2の外形化セクション158(aおよびb)に沿って移動可能であるように着座する。
【0036】
図10(aおよびb)に示される本発明の特定の実施形態では、カートリッジ159は、吊り上げ要素70の球根状ヘッドの下面72を受け入れ、掴むように成形された切欠部分またはくぼみまたはC字セクション170を備える。吊り上げ要素70の下面72を掴むように成形された切欠部分は、
図7(aおよびb)の従来技術のセットアップに示されるような複数のセクションの入口にあるくさび形状の口部と置き換わる。充電ユニット156は、摺動配置で外形化セクション158(aおよびb)に沿ってカートリッジ159を案内するように構成されたガイド172を、複数の外形化セクション158(aおよびb)の少なくとも1つに隣接して備える。本発明の特定の実施形態では、ガイド172は、それぞれの外形化セクション158(aおよびb)に隣接する溝として形成される。カートリッジ159は、外形化セクション158(aおよびb)に沿ってカートリッジ159を案内するために溝172(
図12を参照)内に受け入れ可能である、カートリッジ159の少なくとも1つの壁から延びる少なくとも1つの突起部またはボス174を備える。溝は、複数の外形化セクション158(aおよびb)の少なくとも1つに隣接する直立リップ176内に形成される。
図9および10に示される本発明の特定の実施形態では、溝172は、複数の外形化セクション158に沿ってカートリッジを案内するために、カートリッジ159の対向する側面または横方向側面上に形成された突起部またはボス174を受け入れるためにカートリッジの両側に位置決めされる。換言すれば、カートリッジの突起部174または1つまたは複数の突起領域は、さねはぎ関係でガイド172内に受け入れ可能である。
【0037】
ガイド172は、その遠位端部に、外形化セクション(
図12を参照)に沿ったカートリッジの移動の長さを制限するために停止部178を備える。本発明の特定の実施形態では、溝は、その端部において終端し、それにより、カートリッジ159の側壁から延びるボスまたは突起部174は、ガイド172の端部に当接し、それによって外形化セクション158に沿ったカートリッジの移動の長さを制限する。停止部178は、カートリッジ159が外形化セクション158(aおよびb)から外れることを防止する。
【0038】
複数の外形化セクション158(aおよびb)は、上方向に傾斜した表面を備えるか、またはくさび形状にされ、それにより、本発明のカートリッジ159は、これが上方向に傾斜した表面に沿って移動するときに垂直に移動する。これにより、充電ユニット156は、ロボット式積荷取り扱いデバイス上の充電受容ヘッドに引き寄せられる。本発明の充電ユニット156は、吊り上げ要素70によって、但し複数の外形化セクション158(aおよびb)上の過剰な磨耗無しに、カートリッジ159と複数の外形化セクション158(aおよびb)との相互作用によって生成されるクランプ力の利益を依然として享受する。したがって、複数の外形化セクション158(aおよびb)の外形を変更することにより、ロボット式積荷取り扱いデバイス、特に充電受容パッド74上に作用するクランプ力は、特有の用途による必要性に応じてカスタマイズされてもよい。複数の外形化セクション158(aおよびb)に隣接する溝172は、上方向に傾斜した表面に沿ってカートリッジ159を案内するのに役立つ。上方向に傾斜した表面に沿ってカートリッジを案内するための溝と一緒になって、複数の外形化セクションは、ロボット式積荷取り扱いデバイスの上面に対する水平と垂直の両方のカートリッジ159の移動を制御する。ガイド172は、複数の外形化セクションの少なくとも1つと一緒に単一の要素として形成され得る。
図12は、本発明の実施形態によるガイド172と一緒に複数の外形化セクション158aの少なくとも1つを備える単一の要素の例である。本発明の特定の実施形態では、単一の要素は、外形化セクションに沿ってカートリッジを案内するために、カートリッジの両側に位置決めされる。複数の外形化セクションのそれぞれは、くさび形状にされて、カートリッジ159と共働する上方向に傾斜した表面を実現する。ガイド172は、外形化セクション158aに隣接する直立リップ176内に形成された溝として示される。
【0039】
少なくとも2つの充電提供パッド162bに加えて、追加の接点パッド163が、充電ユニット156の下面上に配置されてもよい。追加の接点パッド163は、充電中のアーク放電の防止またはデータ伝送のためであってもよい。
図9に示される特定の実施形態では、4つの追加の電気接点パッド163が、充電ユニット156の下面上に示されているが、任意の数の電気接点パッドが存在してもよい。代替的には、電力伝送手段162は、電力伝送手段とロボット式積荷取り扱いデバイスとの間の物理的接触を必要としない誘電性の電力伝送手段を備えてもよい。したがって、電力伝送手段162、少なくとも2つの充電提供パッド162bと、ロボット式積荷取り扱いデバイスの上面上の充電受容パッド74との間にクランプ力を提供する必要性が取り除かれ、それによって、特にカートリッジによる外形化セクション上のいかなる磨耗も緩和する。その代わりに、外形化セクションは、導電性結合を可能にするために、充電提供パッドを充電受容ヘッドに近づける。
【0040】
吊り上げ要素70の下面を掴むためのカートリッジ159は、複数の外形化セクション(aおよびb)と共働する摺動軸受を形成する。摺動軸受として機能するために、カートリッジ159は、外形化セクション(
図10および11を参照)の上方向に傾斜した表面と共働するように配置された、1つまたは複数の摺動面181(aおよびb)、180を備える。第1の摺動面181(aおよびb)が、カートリッジ159の下面上に設けられ(
図11を参照)、第2の摺動面180が、カートリッジ159の両側の対向する側壁上に設けられる(
図10を参照)。カートリッジの下面上の第1の摺動面181は、水平面内に摺動面を実現し、分割部179によって分離された2つの平行な摺動面181(aおよびb)に細分割される。2つの平行な摺動面181(aおよびb)は、第1および第2の外形化セクション158(aおよびb)に沿って摺動するように配置される。カートリッジ159の下面上の2つの平行な摺動面181(aおよびb)が、第1および第2の外形化セクション158(aおよびb)の表面に沿って摺動するように配置されるため、くさび形状の突起部として示される分割部179は、第1と第2の外形化セクション158(aおよびb)間に着座するようにサイズ設定される。分割部179のくさび形状突起部は、吊り上げ要素70を掴むためのカートリッジのC字セクション170を収容する(
図10aを参照)。
【0041】
第2の摺動面180は、カートリッジ159の対向する側壁上にあり(
図10を参照)、垂直平面内に摺動面を実現する。第2の摺動面180は、上方向に傾斜した表面に沿ってカートリッジ159を案内するために溝内に受け入れられる突起部またはボス174より小さい高さを有する、摺動隆起部として示される。摺動隆起部を備える第2の摺動面180は、それぞれの外形化セクション158(aおよびb)(
図12を参照)に隣接する直立リップ176の側壁に対して摺動するように配置される。第2の摺動「隆起部」180の機能の1つは、突起部またはボス174の遠位端部または端面が溝172の内壁と擦れ合うことを防止するためである。本発明のカートリッジ159は、たとえば、成形法または3D印刷によって単一本体として形成され得る。溝172は、カートリッジ159の本体内にくぼみをフライス加工することによって形成され得る。しかし、フライス加工に伴う問題は、切削工具の影響の結果、溝172の表面を完全に滑らかにできないことである。したがって、溝172の内面は、滑らかな摺動面を実現しないことがあり、カートリッジ159が上方向に傾斜した表面に沿って駆動されるときに1つまたは複数の障害を導入することがある。カートリッジ159が上方向に傾斜した表面に沿って摺動するときにこうした障害の影響を低減するために、カートリッジ159の側面上の小さい摺動隆起部180は、ボスまたは突起部174の遠位端部を、これが溝の内壁と擦れ合わず、または、突起部174と溝の内面との間の接触を最小限にするように、溝172の内壁から後退させる。
【0042】
したがって、カートリッジの摺動面は、主に、上方向に傾斜した表面およびリップ176の側壁とそれぞれ共働する第1および第2の摺動面181、180によって実現される。第1および第2の摺動面181、180と複数の外形化セクションおよび直立リップ176のそれぞれの部分との間の共働は、実質的に平滑な摺動面を確実にする。カートリッジ159の側面上の小さい隆起部180は、複数の外形化セクション(158aおよびb)に沿ったカートリッジ159の移動を支援するために、潤滑油で処理されることが可能であり、または潤滑剤を備えることができる。
【0043】
単一の外形化セクション158およびガイド172は、単一本体として形成されることが可能であり、または、別々の部分から、たとえば成形法または3D印刷から形成されることが可能である。外形化セクションおよびガイドを製作するために、さまざまな材料が使用され得る。これらは、それだけに限定されないが、プラスチック、金属、またはセラミックを含む。外形化セクションおよび/またはガイドは、たとえば1つまたは複数のボルトによって、支持プレート157に取り外し可能に取り付けられ得る。カートリッジ159が複数の外形化セクションに沿って摺動するように構成されているため、複数の外形化セクション上の磨耗は低減され、したがって、外形化セクション158a、bは、それほど頻繁な交換を必要としない。さらに、カートリッジ159と複数の外形化セクション158(aおよびb)との間の摺動面は、吊り上げ要素70が複数の外形化セクション158(aおよびb)に沿って移動するときに充電ユニット156に対して実質的に横方向の力を付与する、150kgもある重量のロボット式積荷取り扱いデバイスによって担持される吊り上げ要素70の衝撃力を軽減するのに役立つ。これは、複数の外形化セクション158(aおよびb)の少なくとも1つ上の磨耗を低減するだけでなく、充電ユニット156を支持する充電ステーションの支持構造に対する損傷も防止する。
【0044】
図9から11に示されるカートリッジ159は、吊り上げ要素70が充電ユニット156内に駆動されるときに外形化セクションに沿って摺動するように構成されるが、本発明は、1つまたは複数の摺動面を備えるカートリッジ159に限定されない。外形化セクションに沿ったカートリッジの移動は、1つまたは複数のローラ軸受(図示されず)によって支援され得る。カートリッジと外形化セクションとの間の摺動面は、1つまたは複数のローラ軸受を備えて構成され得る。たとえば、1つまたは複数のローラ軸受は、カートリッジのボスまたは突起部174と共働する溝172内に存在することができる。代替的には、カートリッジ159のボスまたは突起部は、少なくとも2つの要素の溝内に受け入れられる1つまたは複数のローラ軸受を備えることができる。同様に、1つまたは複数のローラ軸受は、カートリッジの下面上に存在することもできる。異なるオプションのすべてにおいて、吊り上げ要素70は、外形化セクションに対する過剰な磨耗を軽減し、充電ユニット156上の衝撃力を低減するために外形化セクションに沿って移動することができるカートリッジ159内に着座することによって、外形化セクションに沿って移動することができる。
【0045】
溝によって案内されながら、複数の外形化セクションに沿ってカートリッジ159が滑らかに進むことを確実にする試みがなされているが、カートリッジ159と複数の外形化セクション158(aおよびb)および/またはガイド172との間の接触表面の「障害」が依然として存在し、それによってカートリッジ159をガイド172の端部178間で早期に静止させる場合がある。これは、特に、ロボット式積荷取り扱いデバイスが充電ステーションから外れようとするときに、それによって吊り上げ要素70が充電ユニット156から引き出される場合である。充電ユニット156からの吊り上げ要素70の引き出し中、カートリッジ159は、重力によって下方向に移動し、および/または複数の外形化セクション158(aおよびb)の口部または入口に向かって外形化セクションに沿って引っ張られる。理想的には、吊り上げ要素70の下面を掴むカートリッジ159は、吊り上げ要素が充電ユニット156から引き出されるときに吊り上げ要素70の下面と接触したままである。しかし、外形化セクションおよび/またはガイドに沿って1つまたは複数の障害が存在する場合、吊り上げ要素は、カートリッジが複数の外形化セクションの入口にある停止部に到達する機会を得る前に動かなくなったカートリッジを残して、カートリッジから結合解除する傾向がある。したがって、次のロボット式積荷取り扱いデバイスが充電ステーションにドッキングしようとするとき、カートリッジ159を外形化セクションの入口において吊り上げ要素70に差し出すことができず、それによって、吊り上げ要素70が外形化セクション158(aおよびb)に衝撃を与えるリスクを増大させ、したがって、上記で論じられた従来技術の配置における問題に戻る。
【0046】
本発明の一実施形態では、カートリッジは、吊り上げ要素が複数の外形化セクション158(aおよびb)に沿って移動するときに吊り上げ要素80に磁気的に引き付けられ、したがって吊り上げ要素70と接触したままである、1つまたは複数の磁石182を備えることができる。したがって、充電ステーションから降ろされるとき、カートリッジ159は、吊り上げ要素が充電ユニット156から引き出されるときに吊り上げ要素70と接触したままであり、すなわち、磁石は、吊り上げ要素70が充電ユニットを離れようとするときにカートリッジが外形化セクションの入口に引き戻されることを確実にする。カートリッジ159は、ガイド172の停止部178に当接するまで吊り上げ要素70と接触したままであり、当接後、吊り上げ要素70は、カートリッジ159から結合解除する。1つまたは複数の磁石182は、カートリッジ159が、複数の外形化セクション(aおよびb)に沿って吊り上げ要素70が移動するときに吊り上げ要素70と接触したままであるが、充電ユニット156から吊り上げ要素70が引き出されるときにカートリッジ159が停止部178に当たったときに吊り上げ要素70から結合解除するために、十分な磁気引力が存在することを確実にするようにサイズ設定される。吊り上げ要素70が充電ユニット156から引き出されるようとするときに、カートリッジ159が吊り上げ要素70と接触したままであることを確実にすることにより、次のロボット式積荷取り扱いデバイスからの吊り上げ要素70を受け取るために、カートリッジ159が複数の外形化セクション158(aおよびb)の入口または口部に到達するか、または戻されることが確実にされる。吊り上げ要素が充電ユニット156から引き出されるようとするときに、カートリッジ159が吊り上げ要素70と接触したままであることを確実にするための他の手段が、本発明において可能である。たとえば、カートリッジ159の口部170は、吊り上げ要素70の下面がカートリッジとスナップ嵌め配置で相互作用するように成形されることが可能であり、カートリッジは、吊り上げ要素70が充電ユニット156から引き出されるときに吊り上げ要素70から結合解除する。代替的には、充電ヘッドアセンブリ152は、複数の外形化セクション158(aおよびb)の入口に向かってカートリッジ159を移動させるためにモータを備えてもよい。戻り特徴は、代替的には、複数の外形化セクション158(aおよびb)の入口に向かってカートリッジ159を付勢するばねなどの弾性部材であってもよい。
【0047】
垂直方向の充電ユニット156の移動を可能にするために、充電ユニット156は、キャリッジ135(
図15および17を参照)に弾性的に取り付けられた充電ヘッドアセンブリ152の一部を形成する。
図13は、充電ユニット156を収容するハウジング190を備える、本発明による充電ヘッドアセンブリ152の一例を示す。充電ヘッドアセンブリのさらなる詳細が、国際公開第2019/215221号(Ocado Innovation Limited)において説明されており、その内容は、本明細書に組み込まれ、本特許明細書の導入部分において上記で説明されている。ハウジング190は、充電ユニット156がハウジング190に対して垂直に移動可能ではないが、ロボット式積荷取り扱いデバイス30の吊り上げ要素70の下面がカートリッジ159に接触した結果、ハウジング190内で水平方向に移動可能であるように、充電ユニット156を支持する。
図13および
図14にはまた、
図15および16に示されるような適切な支持構造に、または本明細書にその内容が組み込まれる国際公開第2019/215221号(Ocado Innovation Limited)に説明されているキャリッジに、充電ヘッドアセンブリ152を取り付けるためのブラケット192が示される。
【0048】
ブラケット192は、充電ヘッドアセンブリ152をばね機構194によって適切な支持構造に弾性的に取り付けることができる。ブラケット192の1つの端部は、支持構造に固定式に取り付けられ、充電ヘッドアセンブリ152は、ブラケット192に対する充電ヘッドアセンブリ152の垂直移動を可能にするために、ブラケットの他方の端部に弾性的に取り付けられる。充電ヘッドアセンブリ152とブラケット192との間のばね機構194は、ブラケット192に対する充電ヘッドアセンブリ152の垂直移動を可能にする。本発明の特定の実施形態では、ばね機構は、ブラケット192に充電ヘッドアセンブリ152を取り付け、ブラケット192に対する充電ヘッドアセンブリ152の垂直移動を可能にするための、
図13に示されるような2つのばね194を備える。ブラケット192に充電ヘッドアセンブリ152を弾性的に取り付けるために、任意の数のばねが使用されることが可能であり、または同様に、任意のタイプの弾性部材、たとえばゴムが使用されることも可能である。弾性取り付け部は、外形化セクションとの相互作用による充電ヘッドアセンブリ152の下方向の垂直移動の衝撃を吸収するようにブラケット192に向かう充電ヘッドアセンブリ152の付勢力と、充電後、ブラケット192により近づく位置までの充電ヘッドアセンブリ152の戻りとを提供する。この効果は、充電ヘッドアセンブリ152の下方のグリッドセル内に入る、続いて来るロボット式積荷取り扱いデバイスが、充電ユニット156の充電提供パッド163bと最初に接触せず、その代わりに充電ユニット156のカートリッジ159に最初に接触することである。さらに、弾性取り付け部の弾性力、たとえばばね定数を変えることにより、ロボット式積荷取り扱いデバイス上に作用するクランプ力が、具体的な用途に必要とされるようにカスタマイズされ得る。
【0049】
使用において、ロボット式積荷取り扱いデバイスが本発明による充電ステーションにおいて充電するように命令されたとき、ロボット式積荷取り扱いデバイスは、充電ヘッドアセンブリが位置付けられたグリッドセル内に移動するように命令される。積荷取り扱いデバイスがグリッドセルに入るとき、ガイド172によって案内されながら吊り上げ要素70およびカートリッジ159を複数の外形化セクション158(aおよびb)に沿って移動させるために、ロボット式積荷取り扱いデバイスの上部に位置付けられた吊り上げ要素は、充電ユニット156のカートリッジ159と相互作用または係合する。これにより、充電ユニット156はロボット式積荷取り扱いデバイスの上部に引き寄せられ、それによって、その後、充電ユニットの充電提供パッドを充電受容パッドと電気的に接触させる。ロボット式積荷取り扱いデバイス内の再充電可能な電源と充電ステーションとの間の通信信号によって決定されたように充電が完了した後、ロボット式積荷取り扱いデバイスは、充電ステーションから離れる。ロボット式積荷取り扱いデバイスがグリッドセルから離れるとき、吊り上げ要素は、充電ユニット156から引き出される。これにより、吊り上げ要素は複数の外形化セクションから引き出される。吊り上げ要素が複数の外形化セクションから引き出されるようとするとき、吊り上げ装置とカートリッジ159の1つまたは複数の磁石との間の磁気引力によって吊り上げ要素70の下面を掴むカートリッジ159は、吊り上げ要素と共にカートリッジを移動させる。カートリッジ159は、複数の外形化セクション158(aおよびb)の入口または口部に戻され、カートリッジ159がガイド172の停止部178に当たった後に吊り上げ要素から結合解除し、それによって、続いて来るロボット式積荷取り扱いデバイスのためにカートリッジ159を差し出す。
【0050】
本発明の充電ユニット156は、国際公開第2019/215221号(Ocado Innovation Limited)に教示されたものなどの既存の充電ヘッドアセンブリに容易に後付けされ得る。
図14は、本発明の充電ユニット156を正しい向きでハウジング190に取り付けている状態を示す。この例では、ハウジング190に充電ユニット156を取り付けるために、1つまたは複数のボルトが使用される。充電ユニット156は、充電ユニット156にサービスを行うために、または充電ユニットに本発明による充電ユニット156を後付けするために1つまたは複数の端板を取り外した後、ハウジング190から容易に取り外され得る。本発明の充電ユニット156を後付けすることができることにより、本発明の充電ユニットを「カセット」として機能させることが可能になる。充電ユニット156を備えるハウジング190は、1つまたは複数のボルトによってブラケット192に取り付けられる。ブラケット192は、充電ヘッドアセンブリを、国際公開第2019/215221号(Ocado Innovation Limited)に教示され、
図6に示されるようなキャリッジ、または本発明の代替の実施形態による支持構造に取り付けることができる。
【0051】
図6を参照すると、既存の充電ステーション37は、主要構造50と、プーリシステム54と、クランプと、キャリッジ35と、充電ヘッドアセンブリ52とを備える。主要構造50は、キャリッジ35が移動可能であるレールまたはガイド(図示されず)を含み得る。プーリシステム54は、キャリッジ35を、グリッドフレームワーク構造14から離れた安全な位置までレールまたはガイド上で主要構造50のセクションに沿って移動させるために、手動または自動運転下でキャリッジ35を操作することができる。キャリッジ35を後退させることにより、グリッドフレームワーク構造14から離れた安全な位置から、キャリッジ35に取り付けられた構成要素にサービスを行うことが可能になる。クランプは、充電ステーション37の主要構造50をグリッドフレームワーク構造14の任意の縁部に取り付ける。クランプは、グリッドフレームワーク構造14を形成する2つの垂直の直立構造16に取り付けられる。充電ステーション37をグリッドフレームワーク構造14に近接してではなく、グリッドフレームワーク構造14に取り付けることは、別様で位置合わせ問題を引き起こす、製造/設置および/または熱膨張によるグリッドフレームワーク構造14内の許容誤差に対処することに役立ち、これらの位置合わせ問題は、クランプが充電ステーション37をグリッドフレームワーク構造14と共に効果的に移動させるため、解決され得る。サービスを行うために充電ヘッドアセンブリ52を支持するキャリッジを吊り上げる、または引っ張り上げることに関する問題は、これが、充電ヘッドアセンブリ52の構成要素にサービスを行うためにキャリッジ35を引っ張り上げる手動労力および時間は言うまでもなく、さらなる複雑さの層を充電ステーション37に加えることである。
【0052】
本発明の充電ヘッドアセンブリ152は、参照によって本明細書に詳細が組み込まれるPCT特許公報の国際公開第2015/019055号(Ocado)において教示されるような適切なスタンドによって、グリッドセルに取り付けられ得る。代替的には、充電ヘッドアセンブリ152は、充電ヘッドアセンブリ152が複数のグリッドセルにサービスを行うことができるように、スタンドを通って延びる垂直軸の周りで回転することができる。
【0053】
本発明による充電ステーションの代替的な実施形態では、充電ヘッドアセンブリ152を支持するためのキャリッジ135は、キャリッジ135、したがって充電ヘッドアセンブリ152が、スタンドまたは脚部150を通って延びる垂直軸X-Xの周りで、第1の位置から第2の位置に回転可能であることができるように適切なスタンドまたは脚部150に回転可能に取り付けられた、「スイングアーム」である。第1の位置は、充電ヘッドが少なくとも1つのグリッドセル上に突き出るような動作可能位置(
図15を参照)であることができ、第2の位置は、充電ステーションの後部から少なくとも1つの充電ヘッドアセンブリ152へのアクセスを得るようなサービス位置(
図16を参照)であることができる。したがって、主要構造に沿ってキャリッジを引っ張り上げる代わりに、キャリッジ135は、適切なベース150、たとえばスタンドまたは脚部に取り付けられたスイングアームであることができる。これにより、キャリッジ135が主要構造の一部を形成しているときに主要構造がキャリッジを担持する必要性は取り除かれる。グリッドセル上で少なくとも1つの充電ヘッドアセンブリ152をカンチレバー式に支える能力は、スイングアームで依然として残る。ハンドル196は、動作可能位置からサービス位置に、またその逆の形の充電ヘッドアセンブリ152の回転を支援することができる。代替的には、スイングアーム135の回転は、電動化され得る。充電ヘッドアセンブリ152が動作可能位置においてグリッドセル上に突き出るように、充電ステーション137がグリッド構造の縁部に取り付けられる場合では、スイングアーム135は、サービス位置まで回転されることが可能であり、すなわち、充電ヘッドは、充電ヘッドアセンブリ152へのアクセスを得るために、グリッド構造から離れるように後方にスイングされる。動作可能位置からサービス位置までのスイングアーム135のこの角度の向きを達成するための1つの方法は、動作可能位置がサービス位置の正反対にあることである。脚部またはスタンドの下側端部は、グリッドフレームワーク構造における許容誤差、およびグリッドフレームワーク構造を構成するグリッド部材の膨張/収縮の結果とする移動に対処するために、適切なクランプによってグリッドフレームワーク構造に取り付けられる。
【0054】
垂直軸周りで充電ヘッドアセンブリ152を回転させるための「スイング」アーム135の拡張図が、
図17に示される。ここでは、充電ヘッドアセンブリ152は、上記で論じられたようにブラケット192を介してスイングアーム135の第1の端部に取り付けられ、スイングアーム135の第2の端部は、脚部またはスタンド150に回転可能に取り付けられる。スイングアーム135の第2の端部の回転可能な取り付けは、従来技術で知られている任意の回転式の機構であることができる。たとえば、回転式機構は、軸受および/またはブッシュアセンブリ198によってもたらされ得る。回転式機構は、電動化され得る。充電ヘッドアセンブリがグリッドセル上に突き出るときに動作可能位置にスイングアームをロックし、サービスを行うために充電ヘッドアセンブリへのアクセスを得るためにサービス位置にスイングアームをロックするために、1つまたは複数のロック機構(図示されず)が、スイングアーム135上に設けられ得る。これも
図17に示されるように、スイングアームまたはキャリッジ135は、ヒンジ200を通って延びる水平軸の周りの回転を可能にするために、ヒンジ200によってベースに枢動式に取り付けられ得る。ヒンジ200は、充電ヘッドアセンブリが、サービス位置に移動されたときに充電ヘッドアセンブリの構成要素を検査するために上方向に跳ね上げられることを可能にする。
【0055】
図16から18に示す特定の例では、充電ステーション137は、2つの充電ヘッドアセンブリ152を備え、この2つの充電ヘッドアセンブリのそれぞれは、2つのロボット式積荷取り扱いデバイスを同時に充電するのに適した隣接するグリッドセル上に突き出ている。2つの充電ヘッドアセンブリ152のそれぞれは、スイングアーム135の異なる部分に弾性的に取り付けられ、スイングアーム135に対して分離式に移動可能である。本発明の特定の実施形態では、充電ヘッドアセンブリ152は、これらがスイングアーム135の両側に横方向に配設されるように、スイングアーム135の両側に弾性的に取り付けられる。
【0056】
本発明の特定の実施形態は、スイングアーム135に弾性的に取り付けられた2つの充電ヘッドアセンブリ152を示しているが、本発明は、2つの充電ヘッドアセンブリ152に限定されず、複数の充電ヘッドアセンブリを含むことができる。たとえば、そして
図18の充電ステーション237の斜視図によって示されるように、充電ステーションが「木」に似るように、1つまたは複数のスイングアーム135がスタンド150に回転可能に取り付けられることが可能であり、1つまたは複数のスイングアーム135のそれぞれは、1つまたは複数の充電ヘッドアセンブリ152を支持している。たとえば、複数のスイングアーム135は、スタンドまたはベース150に回転可能に取り付けられることが可能であり、複数のスイングアーム135のそれぞれは、1つまたは複数の充電ヘッドアセンブリ152を支持している。複数のスイングアーム135は、1つまたは複数のグリッドセル上で動作可能な第1のスイングアーム135aに取り付けられた充電ヘッドアセンブリの第1のセットと、サービス位置にある第2のスイングアーム135bに取り付けられた充電ヘッドアセンブリの第2のまたは予備のセットとを提供する。動作可能位置にある充電ヘッドアセンブリの1つまたは複数にサービスを行い、充電ヘッドアセンブリにサービスを行うダウンタイムを軽減する必要があるとき、第2のスイングアーム135bに取り付けられた充電ヘッドアセンブリの第2のまたは予備のセットは、動作可能位置に回転されることが可能であり、充電ヘッドアセンブリの第1のセットを支持する第1のスイングアーム135aは、サービス位置に移動される。第1のスイングアーム135aおよび第2のスイングアーム135bは、第1のスイングアーム135aの回転が、第2のスイングアーム135bの回転を引き起こすように、一緒に接続され得る。したがって、充電ヘッドアセンブリの第1のセットがサービスされている間、充電ヘッドの第2のセットが動作可能位置まで移動されるため、充電ステーション237は依然として動作可能である。複数のスイングアーム135(aおよびb)は、充電ステーションが、複数のスイングアームに取り付けられた充電ヘッドアセンブリの回転対称的に配置されたセットを備えることができるように、単一のスタンドまたはベース150上に配置され得る。たとえば、充電ヘッドアセンブリのセットは、星構成の複数のスイングアームに取り付けられ得る。
【0057】
複数のスイングアームを備える充電ステーションを有することで、1つまたは複数の充電ヘッドアセンブリのセットを支持し、異なる方向に延びるスイングアームのそれぞれが、複数のロボット式積荷取り扱いデバイスを同時に充電するという利点も有する。たとえば、そして
図18に示されるように、充電ステーションは、グリッドフレームワーク構造の縁部に充電ステーションを取り付けるのではなく、充電ヘッドアセンブリのセットが複数のグリッドセル上に突き出るように、グリッド構造の内部に向かって取り付けられ得る。換言すれば、スイングアームのそれぞれは、スイングアームのそれぞれに取り付けられた充電ヘッドアセンブリが、別個のグリッドセル上に突き出るように向けられ、すなわち複数のスイングアームは、「星」様の形でベース150に取り付けられて、複数のロボット式積荷取り扱いデバイスが所与の充電ヘッドアセンブリにドッキングすることを可能にすることができる。そのような構成では、スイングアームのそれぞれが動作可能位置にあるため、スイングアームは回転可能にされる必要はない。
図18では、スタンドまたは脚部の下側端部は、グリッドセル上の適したアンカー点に取り付けられて示されている。
図18に示される特定の実施形態では、充電ステーション237のベースまたはスタンド150は、適切な足場またはクランプによってグリッドセルに取り付けられる。
【0058】
図13から18を参照しながら説明される充電ヘッドアセンブリは、
図9に示される充電ユニットに限定されず、ベースを通って延びる垂直軸の周りでベースに回転可能に取り付けられたスイングアームまたはキャリッジに充電ヘッドアセンブリが取り付けられるという意味で、
図7に示されるような充電ユニットを備えることができる。
【国際調査報告】