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  • 特表-液体および排出物収集システム 図1
  • 特表-液体および排出物収集システム 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-19
(54)【発明の名称】液体および排出物収集システム
(51)【国際特許分類】
   A61F 5/451 20060101AFI20240312BHJP
   A61F 5/453 20060101ALI20240312BHJP
   A61F 5/455 20060101ALI20240312BHJP
【FI】
A61F5/451 V
A61F5/453
A61F5/455
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023550273
(86)(22)【出願日】2022-02-18
(85)【翻訳文提出日】2023-10-18
(86)【国際出願番号】 US2022017095
(87)【国際公開番号】W WO2022178321
(87)【国際公開日】2022-08-25
(31)【優先権主張番号】63/151,660
(32)【優先日】2021-02-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】523315201
【氏名又は名称】ベビーエイション インク.
(74)【代理人】
【識別番号】110003199
【氏名又は名称】弁理士法人高田・高橋国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ミラー ジャレット
(72)【発明者】
【氏名】ルドルフ サマンサ
【テーマコード(参考)】
4C098
【Fターム(参考)】
4C098AA09
4C098CC31
4C098CC37
4C098CC38
4C098CD01
4C098CD05
4C098CE01
(57)【要約】
液体を収集するための液体排出物収集システムは、圧力チューブと、液体チューブと、圧力源と、液体容器と、液体収集器を備える。圧力チューブは第1端と第2端を有し、液体チューブは第1端と第2端を有する。圧力チューブの第1端と液体チューブの第1端は圧力源に流体接続され、圧力チューブの第2端と液体チューブの第2端は液体収集器に流体接続される。液体容器は、液体収集器の下流側の液体チューブに流体接続される。液体は圧力源を通過しない。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
尿または他の体液を収集するための液体収集システムであって、
圧力チューブと、液体チューブと、圧力源と、液体容器と、液体収集器を備え、
前記圧力チューブは第1端と第2端を有し、前記液体チューブは第1端と第2端を有し、
前記圧力チューブの前記第1端と前記液体チューブの前記第1端は、前記圧力源に流体接続され、
前記圧力チューブの前記第2端と前記液体チューブの前記第2端は、前記液体収集器に流体接続され、
前記液体容器は、前記液体収集器と前記圧力源との間の前記液体チューブに流体接続され、
前記圧力源は、前記液体チューブ内の液体を移動させるために、正圧もしくは負圧、または正圧と負圧の両方を生成することに使用可能であり、
前記液体は前記圧力源を通過しない、液体収集システム。
【請求項2】
前記圧力源はポンプである、請求項1に記載の液体収集システム。
【請求項3】
前記液体収集器は、男性用インターフェースまたは女性用インターフェースからなる群から選択される、請求項1に記載の液体収集システム。
【請求項4】
前記圧力チューブおよび前記液体チューブは1つのチューブであり、前記圧力源は前記負圧を提供する、請求項3に記載の液体収集システム。
【請求項5】
前記液体チューブの前記第1端は前記液体収集器に接続され、前記圧力源は前記正圧を提供する、請求項3に記載の液体収集システム。
【請求項6】
液体収集システムであって、
空気チューブと、液体チューブと、圧力源と、少なくとも1つの分離チャンバと、液体容器と、液体収集器を備え、
液体は表面からの液体であり、
少なくとも1つの前記分離チャンバは、空気ポート、液体出口および液体入口を有し、
前記空気チューブは第1端と第2端を有し、前記液体チューブは第1端と第2端を有し、
前記空気チューブの前記第1端は、前記圧力源に流体接続され、
前記空気チューブの前記第2端は、前記分離チャンバの前記空気入口に流体接続され、
前記液体チューブの前記第1端は、前記液体収集器に接続され、
前記液体チューブの前記第2端は、前記分離チャンバの前記液体入口に接続され、
少なくとも1つの前記分離チャンバは、液体から空気を分離し、
前記液体収集器は、前記表面に対してシールし、
前記液体容器は、少なくとも1つの前記分離チャンバの前記液体出口に流体接続され、
前記圧力源は、前記液体チューブ内の流体を前記液体収集器から前記液体容器に移動させるために、正圧もしくは負圧、または正圧と負圧の両方を生成することに使用可能であり、
前記液体は前記圧力源を通過しない、液体収集システム。
【請求項7】
少なくとも1つの前記分離チャンバが、硬い側面を有するチャンバを備え、
少なくとも1つの前記分離チャンバの前記空気出口は、少なくとも1つの疎水性フィルタを備え、前記疎水性フィルタにより空気がフィルタ除去される、請求項6に記載の液体収集システム。
【請求項8】
前記液体収集システムは、正圧と負圧の両方を有するハイブリッドシステムである、請求項7に記載の液体収集システム。
【請求項9】
液体収集システムであって、
空気チューブと、液体チューブと、圧力源と、少なくとも1つの分離チャンバと、液体容器と、液体収集器を備え、
液体は人または動物の体からの液体であり、
少なくとも1つの前記分離チャンバは、空気ポート、液体出口および液体入口を有し、
少なくとも1つの前記分離チャンバは、硬い側面を有するチャンバを備え、
少なくとも1つの前記分離チャンバの前記空気ポートは、少なくとも1つの疎水性フィルタを備え、前記疎水性フィルタにより空気がフィルタ除去され、
前記空気チューブは第1端と第2端を有し、前記液体チューブは第1端と第2端を有し、
前記空気チューブの前記第1端は、前記圧力源に流体接続され、
前記空気チューブの前記第2端は、少なくとも1つの前記分離チャンバの前記空気取入口に流体接続され、
前記液体チューブの前記第1端は、前記液体収集器に接続され、
前記液体チューブの前記第2端は、少なくとも1つの前記分離チャンバの前記液体入口に接続され、
少なくとも1つの前記分離チャンバは、液体から空気を分離し、
前記液体収集器は、前記体に対してシールし、
前記液体容器は、少なくとも1つの前記分離チャンバの前記液体出口に流体接続され、
前記圧力源は、前記液体チューブ内の流体を前記液体収集器から前記液体容器に移動させるために、正圧もしくは負圧、または正圧と負圧の両方を生成することに使用可能であり、
前記液体は前記圧力源を通過しない、液体収集システム。
【請求項10】
前記液体収集システムは、正圧と負圧の両方を有するハイブリッドシステムである、請求項9に記載の液体収集システム。
【請求項11】
前記圧力源はポンプである、請求項10に記載の液体収集システム。
【請求項12】
前記液体は尿であり、前記液体収集器は、男性用インターフェースまたは女性用インターフェースからなる群から選択される、請求項11に記載の液体収集システム。
【請求項13】
前記液体容器は、軟らかい側面を有する容器である、請求項12に記載の液体収集システム。
【請求項14】
前記液体容器は、軟らかい側面を有する容器である、請求項8に記載の液体収集システム。
【請求項15】
前記液体容器は、軟らかい側面を有する容器である、請求項6に記載の液体収集システム。
【請求項16】
少なくとも1つの前記分離チャンバは、1個から10個程度の分離チャンバを含む、請求項6に記載の液体収集システム。
【請求項17】
少なくとも1つの前記分離チャンバは、1個から10個程度の分離チャンバを含む、請求項9に記載の液体収集システム。
【請求項18】
少なくとも1つの前記分離チャンバは、2個から4個程度の分離チャンバを含む、請求項16に記載の液体収集システム。
【請求項19】
少なくとも1つの前記分離チャンバは、2個から4個程度の分離チャンバを含む、請求項17に記載の液体収集システム。
【請求項20】
前記液体は尿であり、前記液体収集器は、男性用インターフェースまたは女性用インターフェースからなる群から選択される、請求項1に記載の液体収集システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2021年2月20日に出願された仮特許出願63/151,660号の利益を主張するものであり、この出願は参照により本明細書に組み込まれる。
(連邦支援研究に関する記述)
該当しない。
(付録)
該当しない。
【0002】
本発明は、生体組織(living tissue)への取り付けに適した流体収集システムに関する。
【0003】
より詳細には、本発明は、尿を除去して貯蔵するためのポンプ構成を有し、尿の貯蔵およびポンプの位置が排出領域(排泄領域)から離れている膀胱緩和システム(bladder relief systems)に関する。さらに、このシステムは、尿がポンプまたはポンプハウジングを通過することなく、尿を除去して貯蔵する漏れ防止システム(leak-proof system)を提供する。
【背景技術】
【0004】
従来技術の膀胱緩和システムは、米国特許第6,706,027号、第6,918,899号、第7,018,366号、第7,131,964号、第7,135,012号および第7,141,043号に開示されている。これらの装置は全て、尿を捕らえて流し込むためにユーザの体に固定されたパッドまたはカップと、収集器からポンプまで延びるチューブと、ポンプに接続された、尿を保管するための容器と(場合によっては2番目のチューブ)を使用している。これらは全て、尿を移動させるためにポンプを使用しており、これらの文献の全てで、尿はポンプを通して送られるため、ポンプを洗浄および消毒(sanitize)する必要がある。本発明の膀胱緩和システムは、尿がポンプを通過しない尿収集システムを提供する。
【発明の概要】
【0005】
本発明は、圧力源またはポンプと、電源と、男性または女性の生体構造(anatomy)のための収集インターフェースと、尿容器と、尿を受け取るためのポンプおよび尿容器に取り付けられ、ポンプ設定と尿量に関するデータの受信および処理のためのマイクロプロセッサとを備える、液体収集および膀胱緩和システムに関する。
【0006】
本発明の膀胱緩和システムは、尿を収集するためのものである。膀胱緩和システムは、圧力チューブと、尿チューブ(urine tubing)と、圧力源またはポンプと、尿容器と、尿収集器とを備える。本発明はさらに、軟質プラスチックまたはシリコーンポリマーで作られ、且つ、外陰部に対して漏れ防止シールを形成するように構成された、改良された女性用インターフェースに関する。圧力チューブは第1端および第2端を有し、尿チューブは第1端および第2端を有する。圧力チューブの第1端および尿チューブの第1端はポンプに流体接続(流体的に接続;fluidly connected)され、圧力チューブの第2端および尿チューブの第2端は尿収集器に流体接続される。尿容器は尿収集器とポンプの間の尿チューブに流体接続され、尿はポンプを通過しない。
【0007】
本発明はさらに、尿または他の体液(other bodily liquids)を収集するための膀胱緩和システムを使用する方法を含む。膀胱緩和システムは、圧力チューブと、液体チューブと、圧力源と、液体容器と、液体収集器を備える。圧力チューブは第1端と第2端を有し、液体チューブは第1端と第2端を有する。圧力チューブの第1端と液体チューブの第1端は、圧力源に流体接続される。圧力チューブの第2端と液体チューブの第2端は、液体収集器に流体接続される。液体容器は、液体収集器と圧力源との間の液体チューブに流体接続され、液体は圧力源を通過しない。この方法は、液体収集器を使用者に適用すること、液体を液体収集器内に収集すること、圧力源を使用して空気を圧力チューブに押し込んで正圧を作り出すことを含む。正圧によって液体が液体収集器から液体チューブに移動し、液体が液体チューブから液体容器に移動し、液体が液体容器に収集される。
【0008】
本発明はさらに、皮膚または皮膜(membranes)のような生体組織などの表面への取り付けに適した体液または排出物収集システムを含む。この液体を収集するためのシステムは、空気チューブと、液体チューブと、圧力源と、分離チャンバ(separating chamber)と、液体容器と、液体収集器を備える。分離チャンバは、空気ポート(air port)、液体出口(liquid output)および液体入口(liquid input)を有する。空気チューブは第1端と第2端を有し、液体チューブは第1端と第2端を有する。空気チューブの第1端は圧力源に流体接続され、空気チューブの第2端は分離チャンバの空気取入口に流体接続される。液体チューブの第1端は液体収集器に接続され、液体チューブの第2端は分離チャンバの液体入口に接続される。液体収集器は表面をシール(密閉)する。液体容器は、分離チャンバの液体出口に流体接続される。圧力源は、液体チューブ内の液体を移動させるために、正圧もしくは負圧、または正圧と負圧の両方を生成することに使用可能である。液体は圧力源を通過しない。
【0009】
本発明が適用可能な更なる領域は、以下に示される詳細な説明から明らかになるであろう。詳細な説明および特定の実施例は、本発明の好ましい実施形態を示しているが、例示のみを目的とするものであり、本発明の範囲を限定するものではないことを理解されたい。
【0010】
本発明は、詳細な説明および添付の図面からより完全に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の液体収集システムの第1実施形態の概略図である。
図2】本発明の液体収集システムの第2実施形態の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
好ましい実施形態の以下の説明は、本質的に単なる例示であり、本発明、その適用、または使用を限定することを決して意図するものではない。
【0013】
図1には、膀胱救済システム100の第1実施形態が示されている。このものでは、液体が尿である。このシステムは、電源130およびコントローラ128に取り付けられた加圧空気タンク(pressurized air tank)150のような空気圧ポンプまたは圧力源を有する。ポンプ150には、正圧システムおよび/または負圧システムが流体的に取り付けられている。正圧システムは、ポンプ150の出力および圧力チューブ200に流体接続された電子制御ソレノイドバルブ(electronically controlled solenoid valve)160で構成される。負圧システムは、ポンプ150の吸引ポートおよび液体チューブ230に流体接続された電子制御ソレノイドバルブ170から構成される。追加の実施形態では、ポンプ、コントローラおよび電源を、空気カートリッジ圧力源(air cartridge pressure source)および空気圧レギュレータ(pneumatic regulator)に置き換えることができる。さらに追加の実施形態では、真空システムは、代替の圧力源から負圧を生成するベンチュリ真空発生器(venturi vacuum generator)で構成することができる。圧力チューブ200の第1端201は、正圧システムに流体的に取り付けられている。液体チューブ230の第1端231は、負圧システムに流体的に取り付けられる。圧力チューブの第2端202は、体装着用液体収集器(on-body liquid collector)210の第1のポート211に流体的に取り付けられている。液体チューブ230の第2端232は、体装着用液体収集器210の第2のポート212に流体的に取り付けられている。任意選択で、チューブ端202,232をコネクタを介してポート211,212に取り外し可能に接続することで、部品の取り外しおよび洗浄を容易にすることができる。任意選択で、コネクタシステム290は、圧力チューブ200および液体チューブ230が飛行士用フライトスーツ(aviator flight suit)などの衣服(clothing garment)を通過するための追加の解放可能機構(additional releasable mechanism)を提供する。任意選択で、逆止弁216が液体収集器210への液体の逆流を阻止する。逆止弁は、液体収集器内、液体収集器と液体チューブの間、または液体チューブの一部として配置できる。第1端231と第2端232との間には、インライン取り付けデバイス240を備えた液体容器250がある。任意選択で、液体容器250と負圧バルブ170との間には、自己密封式の液体およびバクテリアフィルタ285がある。液体はポンプ150を通過しない。任意選択で、液体容器250は、液体の保管を容易にするために、液体をゲル形態に変換するゲル化剤251を含んでもよい。ゲル化剤は、場合により、液体と接触すると放出されるように水溶性パウチ(water-soluble pouch)に保管されてもよい。
【0014】
貯蔵容器への液体の流れは、システム内の差圧によって促進されることが理解される。正圧システムを使用して圧力チューブに圧力を加えて液体を液体チューブの下に押し出したり、負圧システムを使用して液体チューブに吸引を加えて液体を液体チューブの下に引き込んだり、または、正圧と負圧の両方を使用して液体を押したり引いたりするなど、同じ流れをもたらす異なる実施形態があることが理解される。
【0015】
任意選択で、圧力チューブ200および液体チューブ230は、コネクタ270および280を夫々有することができる。これにより、液体収集器210および液体容器250を、装置の残りの部分から取り外して洗浄することができる。好ましい実施形態では、装置100の接続されていない残りの部分は、便宜上、ポンプハウジング(図示せず)内に封入される。ユーザは、ポンプハウジングの外側の制御装置で構成され得るユーザインターフェース122を介してシステムと相互作用(interact)することができる。追加の実施形態では、ユーザインターフェースは、Bluetooth Low Energyを使用するなど、無線実装を介して通信するリモートデバイス上のアプリケーションで構成することができる。
【0016】
任意選択で、容器内の液体の量を測定する液体レベルセンサ(liquid level sensor)255、またはユーザが着用する水分補給センサ(hydration sensor)258などのセンサをコントローラに接続して、様々なパラメータを記録することもできる。収集した液体の様々な特性を測定する追加のセンサを接続することもできる。これらのセンサはコントローラに直接接続することもリモートで接続することもできる。
【0017】
操作方法
【0018】
ポンプ150が作動され、任意選択の正圧システムが圧力チューブ200に正の空気圧を加えると、圧力チューブ200が液体収集器210に空気圧を加える。液体が捕捉されると、正の空気圧によって液体が液体収集器から液体チューブ230内に液体容器250に向かって移動する。排尿が完了すると、これにより、液体収集器とユーザに亘って乾燥空気(drying air)の流れが生じる。
【0019】
任意選択の負圧システムは、負圧バルブ170を介して液体チューブに負の空気圧(negative air pressure)を提供し、液体容器250および液体チューブ230に負の空気圧を加える。液体は、液体収集器から液体チューブ230を介して液体容器250に引き出される。液体はポンプに入り込まない。
【0020】
液体収集器210は、男性用インターフェース(male interface)または女性用インターフェース(female interface)であり得る。女性用インターフェースは、外陰部(vulva)の表面と密封して接合し、吸引力を外陰部領域に伝えると共に、液体の流れを外陰部から液体チューブおよび液体収集容器に導く。女性用インターフェースは、外陰部全体を対象とするより大きなサイズであってもよく、または尿道を直接対象とするより小さなサイズであってもよい。同様に、男性用インターフェースは、陰茎の基部に対してシール(密閉)し、吸引力を陰茎領域に伝える。インターフェースは、柔らかいシリコンゴムまたはプラスチックポリマーから成り、快適かつしっかりとフィットするように設計されている。
【0021】
本発明の膀胱緩和システムは、ユーザのスマートフォンまたは他のデジタルデバイス上のアプリによって、またはフロントパネルディスプレイによって無線で制御でき、液体の流れの検出時に自動的に制御または開始することができる。さらに、ポンプシステムは、所定の期間内に生成される液体の量の詳細を取得し、さまざまなセンサによって取得された他のパラメータを記録することができる。このデータは、保存、分析、検索して表示するために、アプリからインターネットクラウドサービスにアップロードされる。このアプリは、生成された液体の期間、頻度、量を追跡することもできる。
【0022】
膀胱緩和システム100は、ユーザによって入力されるカスタム設定を有することができる。ユーザに役立つオプションのプリセットが提供される。本発明の膀胱緩和システムは、収集容器と、ある長さのチューブによって液体収集器に流体的にかつ遠隔的に接続されたポンプとを有する。好ましい実施形態では、衣服および下着が、液体収集器およびチューブを覆うと共に係合する。これにより、ユーザの衣服の下に着用できる目立たないシステムが提供される。
【0023】
図2に示すように、液体収集システム500の第2の実施形態は、当該システムの液体処理部分(liquid handling portion)を備え、この液体処理部分は、液体収集器と、少なくとも1つの分離チャンバと、液体容器を有する。収集システムは、当該システムの空気処理部分(air handling portion)も備え、この空気処理部分は、ポンプまたは圧力源と、圧力ソレノイドバルブと、空気マニホールド(air manifolds)を有する。液体収集システムは、空気処理部分からの圧力を使用して液体を除去するが、液体がシ空気処理部分やポンプを通過することはない。少なくとも1つの分離チャンバは、少なくとも1つの空気ポートと、液体出力と、液体入力を有する。好ましい実施形態では、2つの分離チャンバがあり、夫々が2つの空気ポートを有する。分離チャンバは、疎水性フィルタを使用して液体をシステムの空気処理部分から隔離し、液体がシステムの空気処理部分に流れるのを防ぐ。分離チャンバは、変動する圧力に耐える硬い側面を有する構造になっており、崩壊することはない。液体容器には負圧がかからないため、分離チャンバは、負圧に崩壊することなく耐えられない軟らかい側面を有する液体容器の使用を許容する。少なくとも1つの分離チャンバは、満たされることと空にされることが繰り返され、これにより、水性流体が液体収集器から液体容器に移動する。より好ましい実施形態では、2つ以上の分離チャンバがあり、1つのチャンバが満たされると、第2のチャンバは空になる。この2つの分離チャンバシステムは、1つの分離チャンバを備えたシステムと比べて、水性流体のより速いポンピングを提供する。液体は、液体収集インターフェースから分離チャンバに移動し、分離チャンバから液体収集システムの液体容器に移動する。
【0024】
図2において、液体収集システムは、電源(図示せず)およびコントローラ(図示せず)に取り付けられた空気圧ポンプまたは加圧空気タンク550などの圧力源を備える。ポンプ550には、正圧システムおよび/または負圧システムが流体的に取り付けられる。正圧システムと負圧システムの両方が連携して動作する様子が示されている。これがハイブリッドシステムである。
【0025】
正圧システムは、ポンプ550の出力および正圧チューブ600に流体接続された電子制御正圧ソレノイドバルブ560から構成される。正圧チューブは、正圧バルブをマニホールド620に接続する。マニホールドは、疎水性フィルタ635に取り付けられた空気ポート636において分離チャンバ630に流体接続されている。分離チャンバは、少なくとも1つの疎水性フィルタ635を有する。疎水性フィルタ635は、ガスを通過させるが、水性液体(尿など)を通過させない。好ましい疎水性フィルタは、1ミクロンのPTFEフィルタである。液体は、液体出口634で正圧分離チャンバから出る。液体出口は、液体容器551に流体接続されている。任意選択で、液体出口と液体容器との間に逆止弁638があり、分離チャンバが液体容器よりも低い圧力にある場合などに液体の逆流を防止する。
【0026】
負圧システムは、ポンプ550の吸引ポートおよび負圧チューブ660に流体接続された電子制御負圧ソレノイドバルブ570から構成される。負圧チューブは、負圧バルブをマニホールド620に接続する。マニホールドは、疎水性フィルタ635に接続された空気ポート636において分離チャンバ630に流体接続されている。任意選択で、真空リリーフ弁700が、ポンプ吸引ポートに流体接続される。真空リリーフ弁700は、システムが液体によって内部で遮断された場合に補給空気を提供するように構成される。
【0027】
システムは、負圧ソレノイドバルブ570を使用して、一定期間、圧力源550の吸引ポートを分離チャンバ630に接続することによって動作する。いくつかの実施形態では、これは約2秒となるように構成される。この間、チャンバから空気が除去され、チャンバが負圧になる。空気および同調する液体(any entrained liquid)は、液体チューブ530を介して収集インターフェース510から収集チャンバ630に向かって引き込まれる。この間、正圧ソレノイドバルブ560は、ポンプを大気中に排気するように構成される。この期間の後、システムは、負圧バルブ570を使用してポンプ吸引を大気に導くと共に、正圧弁560を使用してポンプ排気を分離チャンバに導くことによって、分離チャンバ630への空気流を逆転させるように構成される。この逆流の期間中に、チャンバは正圧になり、液体が液体出口ポート634から液体収集器551に向かって流出する。
【0028】
任意選択で、システムは、1つまたは複数の追加の分離チャンバ640を備えるように構成され得る。分離チャンバ640は、対応するフィルタ645と、空気ポート646と、液体ポート642,644と、逆止弁648を備える。このような実施形態では、負圧ソレノイドバルブ570および正圧ソレノイドバルブ560は、大気中に排気する代わりに、追加のマニホールド610を介して追加の分離チャンバ640に接続される。この構成では、空気を大気中に排出する代わりに、第1の分離チャンバ630から除去される空気によって追加の分離チャンバが正圧化されるため、システムの効率が向上する。逆流もまた同様に、より効率化される。さらなる利点は、液体収集インターフェース510からの空気流が、パルス的ではなく、より連続的であることである。
【0029】
分離チャンバの数は1個から10個程度である。好ましい実施形態では、分離チャンバの数は2個から4個程度である。
【0030】
液体収集インターフェース510は、液体入口632において分離チャンバに流体接続されている。任意選択で、液体収集インターフェースと分離チャンバとの間には、高流量条件中の容積を調節するための液体サージ容器(liquid surge container)670がある。さらに任意選択で、分離チャンバ630が液体収集インターフェース510よりも高い圧力にある場合などに、液体収集インターフェースと分離チャンバとの間に逆止弁638を配置して、液体の液体収集器への逆流を防止することができる。
【0031】
任意選択で、液体収集インターフェースは、過剰な吸引および不快感を防止するために真空リリーフ弁(vacuum relief valve)680を有する。リリーフ弁は、ユーザに適用される最大吸引レベル(maximum suction level)を確立するように構成されている。任意選択で、液体貯蔵容器は、液体によって運ばれるガスを排出し、液体容器の過剰な加圧を防止するためのリリーフフィルタまたはバルブ690を有する。
【0032】
上記実施形態は、本発明の原理および当業者へのその実際の適用を最もよく説明するために選択され、説明された。本発明の範囲から逸脱することなく、対応する図を参照して上述したように、例示的な実施形態に対して様々な修正を行うことができるので、前述の説明に含まれ、添付の図面に示されるすべての事項は、限定ではなく例示として解釈されるものとする。したがって、本発明の範囲及び対象は、上述の例示的な実施形態のいずれによっても限定されるべきではなく、本明細書に添付された以下の特許請求の範囲及びそれらの均等物によってのみ定義されるべきである。
図1
図2
【国際調査報告】