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特表2024-512359複数の無線アーキテクチャを可能にする再構成可能なミキサ設計
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-19
(54)【発明の名称】複数の無線アーキテクチャを可能にする再構成可能なミキサ設計
(51)【国際特許分類】
   H04B 1/44 20060101AFI20240312BHJP
【FI】
H04B1/44
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023554356
(86)(22)【出願日】2022-03-04
(85)【翻訳文提出日】2023-09-06
(86)【国際出願番号】 US2022019030
(87)【国際公開番号】W WO2022192095
(87)【国際公開日】2022-09-15
(31)【優先権主張番号】17/199,193
(32)【優先日】2021-03-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591025439
【氏名又は名称】ザイリンクス インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】XILINX INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マクグラス,ジョン・エドワード
(72)【発明者】
【氏名】モディ,ゴーラブ
(72)【発明者】
【氏名】ウェイド,ローナ
【テーマコード(参考)】
5K011
【Fターム(参考)】
5K011DA01
5K011DA03
5K011DA05
5K011DA27
5K011JA01
5K011KA18
(57)【要約】
本明細書の実施形態は、複数の異なる無線経路をサポートするように構成され得る複数の硬化ミキサを含むデジタルフロントエンド(DFE)を有する集積回路について説明する。DFEは、複数のミキサにわたって処理を分散させる能力を提供し、複数のミキサは、より大きいミキサを作成するために組み合わされ同期されることができ、又は複数の離散ミキサを作成するために他の組合せで使用され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
デジタルフロントエンド(DFE)であって、
各々が複数のサブユニットを備える、硬化ロジックで実装される第1のミキサ及び第2のミキサと、
前記第1のミキサ内の前記複数のサブユニットのうちの少なくとも1つを前記第2のミキサ内の前記複数のサブユニットのうちの少なくとも1つに接続するミキサ間通信経路を形成するように構成された回路と、を備え、
前記第1のミキサ及び前記第2のミキサは、無線機のダウンリンク(DL)経路において動作するとき、前記ミキサ間通信経路を使用して単一のより大きいミキサを効果的に形成するように同期して動作するように構成されている、デジタルフロントエンド。
【請求項2】
前記第1のミキサ及び前記第2のミキサ内の前記複数のサブユニットの各々は、内部ミキサ回路をバイパスするためのバイパス経路を備え、前記DL経路で動作するとき、前記第1のサブユニット及び前記第3のサブユニットは、それぞれ、前記第2のサブユニット及び前記第4のサブユニットにデータを送信するときにそれらのバイパス経路を使用し、前記第2のサブユニット及び前記第4のサブユニットはそれらのバイパス経路を使用しない、請求項1に記載のDFE。
【請求項3】
前記第1のミキサ及び前記第2のミキサは、時分割複信(TDD)を使用して、前記無線機の前記DL経路における動作とアップリンク(UL)経路における動作との間で切り替わるように構成される、請求項1に記載のDFE。
【請求項4】
硬化ロジックにおいて実装される第3のミキサ及び第4のミキサを更に含み、前記第3のミキサ及び前記第4のミキサは、
前記第3のミキサ及び前記第4のミキサが、前記無線機の一部となるように前記第1のミキサ及び前記第2のミキサと同期されているオプションを提供し、
前記第3のミキサ及び前記第4のミキサが、第2の無線機の一部となるように、互いに同期されているが、前記第1のミキサ及び前記第2のミキサとは同期されていないオプションを提供するように構成可能である、請求項1に記載のDFE。
【請求項5】
前記第3のミキサ及び前記第4のミキサは、前記第1のミキサ、前記第2のミキサ、及び前記第3のミキサが前記無線機の一部となるように同期されているが、前記第4のミキサが前記第2の無線機の一部であるオプションを提供するように構成可能である、請求項4に記載のDFE。
【請求項6】
前記第1のミキサ及び前記第2のミキサは、前記第1のミキサ及び前記第2のミキサ内の制御可能な発振器の状態をキャプチャするように構成された状態キャプチャロジックを備え、前記第1のミキサ及び前記第2のミキサは、
前記状態キャプチャロジックを使用して、前記第1のミキサ及び前記第2のミキサ内の前記制御可能な発振器間の位相オフセットを決定することと、
前記位相オフセットを使用して、前記制御可能な発振器の前記状態をミラーリングすることと、によって、前記第1のミキサ内の制御可能な発振器を使用して処理されたキャリアを前記第2のミキサに移動させるように構成されている、請求項1に記載のDFE。
【請求項7】
DFEであって、
硬化ロジックにおいて実装される第1のミキサ及び第2のミキサであって、前記第1のミキサ及び前記第2のミキサは、無線機のダウンリンク(DL)経路において使用するための第1のより大きいミキサを効果的に形成するように同期して動作するように構成されている、第1のミキサ及び第2のミキサと、
硬化ロジックにおいて実装される第3のミキサ及び第4のミキサであって、前記第3のミキサ及び前記第4のミキサは、前記無線機のアップリンク(UL)経路において使用するための第2のより大きいミキサを効果的に形成するように同期して動作するように構成されている、第3のミキサ及び第4のミキサと、
を備える、DFE。
【請求項8】
前記第1のミキサ、前記第2のミキサ、前記第3のミキサ、及び前記第4のミキサの各々は複数のサブユニットを備え、前記DFEは、
前記第1のミキサ内の前記複数のサブユニットのうちの少なくとも1つを前記第2のミキサ内の前記複数のサブユニットのうちの少なくとも1つに接続するミキサ間通信経路を形成するように構成された回路を更に備え、
前記第1のミキサ及び前記第2のミキサは、前記無線機の前記DL経路において動作するとき、前記第1のより大きいミキサを形成するために前記ミキサ間通信経路を使用するように構成されている、請求項7に記載のDFE。
【請求項9】
集積回路であって、
各々が複数のサブユニットを備える、硬化ロジックで実装される第1のミキサ及び第2のミキサと、
前記第1のミキサ内の前記複数のサブユニットのサブセットを前記第2のミキサ内の前記複数のサブユニットのサブセットに接続するミキサ間通信経路を形成するように構成された回路と、を備え、
前記第1のミキサ及び前記第2のミキサは、無線機のダウンリンク(DL)経路において動作するとき、前記ミキサ間通信経路を使用して単一のより大きいミキサを効果的に形成するように構成されている、
集積回路。
【請求項10】
前記ミキサ間通信経路は、
前記第1のミキサ内のサブユニットの前記サブセットのうちの第1のサブユニットの出力を、前記第2のミキサ内のサブユニットの前記サブセットのうちの第2のサブユニットの入力に結合する第1の経路と、
前記第2のミキサ内のサブユニットの前記サブセットのうちの第3のサブユニットの出力を、前記第1のミキサ内のサブユニットの前記サブセットのうちの第4のサブユニットの入力に結合する第2の経路と、を備え、
前記第2のサブユニット及び前記第4のサブユニットは、前記第1の経路及び前記第2の経路上で受信されたデータを、前記DFE内のそれぞれのデジタルアップコンバータ(DUC)から受信されたキャリアデータと組み合わせる、請求項1若しくは8に記載のDFE、又は請求項9に記載の集積回路。
【請求項11】
前記第1のミキサ及び前記第2のミキサ内の前記複数のサブユニットの各々は、内部ミキサ回路をバイパスするためのバイパス経路を備え、前記DL経路で動作するとき、前記第1のサブユニット及び前記第3のサブユニットは、それぞれ、前記第2のサブユニット及び前記第4のサブユニットにデータを送信するときにそれらのバイパス経路を使用し、前記第2のサブユニット及び前記第4のサブユニットはそれらのバイパス経路を使用しない、請求項10に記載の集積回路。
【請求項12】
前記第1のミキサ及び前記第2のミキサは、時分割複信(TDD)を使用して、前記無線機の前記DL経路における動作とアップリンク(UL)経路における動作との間で切り替わるように構成される、請求項9に記載の集積回路。
【請求項13】
前記UL経路で動作するとき、前記第1のミキサ及び前記第2のミキサは、通信するために前記ミキサ間通信経路を使用しない、請求項8に記載のDFE又は請求項9に記載の集積回路。
【請求項14】
前記第1のミキサ及び前記第2のミキサは各々、少なくとも1つの制御可能な発振器を備え、前記DL経路及び前記UL経路における動作間で切り替えるとき、前記第1のミキサ及び前記第2のミキサ内の前記制御可能な発振器のDL状態及びUL状態が維持される、請求項3に記載のDFE又は請求項9に記載の集積回路。
【請求項15】
前記第1のミキサ及び前記第2のミキサは各々、少なくとも1つの制御可能な発振器を備え、前記DL経路及び前記UL経路における動作間で切り替えるとき、前記第1のミキサ及び前記第2のミキサ内の前記制御可能な発振器のDL状態及びUL状態が維持され、前記DL状態は、前記制御可能な発振器の前記UL状態とは異なる周波数又は位相を有する、請求項3に記載のDFE又は請求項9に記載の集積回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の例は、概して、プログラマブルロジックにおいて実装されるミキサの柔軟性を提供する、硬化回路(hardened circuitry)において実装される再構成可能なミキサ設計に関する。
【背景技術】
【0002】
現代の無線システムでは、無線データ経路のいくつかの可能な組合せが存在する。例えば、4G/5Gでは、LTE、FR1、及びFR2帯域があり、それらの各々は、複数の個々のコンポーネントキャリア(CC又はチャネル)、変動するキャリア帯域幅、及び複数のアンテナを必要とし得る。いくつかの例示的な組合せは、8つのアンテナ上で8つのキャリアをサポートする1つの無線機、4つのアンテナ上で8つのキャリアを各々サポートする2つの無線機、より少ないより広い帯域幅のキャリア、及び2つの無線機が異なる帯域幅、異なる数のキャリア、又は異なる数のアンテナを有し得る混合構成である。
【0003】
現在、デジタルフロントエンド(DFE)がこれらの異なる無線データ経路の全てをサポートするために、DFEは、典型的には、プログラマブルロジックに実装されたミキサを含む。これは、顧客が選択した特定の無線データ経路を可能にするようにミキサを構成する柔軟性を顧客に与える。しかしながら、プログラマブルロジックを使用してミキサを実装することは、硬化回路を使用して実装されるミキサよりも大きな面積及び電力コストを招く。すなわち、プログラマブルロジックを使用して実装されたミキサは、異なる無線データ経路構成を可能にするための柔軟性を提供するが、硬化されたミキサと比較してより大きな面積及び電力消費を犠牲にする。
【発明の概要】
【0004】
一実施形態は、各々が複数のサブユニットを備える、硬化ロジックで実装される第1及び第2のミキサと、第1のミキサ内の複数のサブユニットのうちの少なくとも1つを第2のミキサ内の複数のサブユニットのうちの少なくとも1つに接続するミキサ間通信経路を形成するように構成された回路と、を備えるデジタルフロントエンド(DFE)を説明する。更に、第1のミキサ及び第2のミキサは、無線機のダウンリンク(DL)経路において動作するとき、ミキサ間通信経路を使用して単一のより大きいミキサを効果的に形成するように同期して動作するように構成されている。
【0005】
本明細書で説明される別の実施形態は、DPEであり、硬化ロジックにおいて実装される第1のミキサ及び第2のミキサであって、第1のミキサ及び第2のミキサは、無線機のダウンリンク(DL)経路において使用するための第1のより大きいミキサを効果的に形成するように同期して動作するように構成されている、第1のミキサ及び第2のミキサと、硬化ロジックにおいて実装される第3のミキサ及び第4のミキサであって、第3のミキサ及び第4のミキサは、無線機のアップリンク(UL)経路において使用するための第2のより大きいミキサを効果的に形成するように同期して動作するように構成されている、第3のミキサ及び第4のミキサと、を含む。
【0006】
本明細書で説明する別の実施形態は、集積回路であり、各々が複数のサブユニットを備える、硬化ロジックで実装される第1及び第2のミキサと、第1のミキサ内の複数のサブユニットのサブセットを第2のミキサ内の複数のサブユニットのサブセットに接続するミキサ間通信経路を形成するように構成された回路と、を含む。第1のミキサ及び第2のミキサは、無線機のダウンリンク(DL)経路において動作するとき、ミキサ間通信経路を使用して単一のより大きいミキサを効果的に形成するように構成されている。
【0007】
上記の特徴が詳細に理解され得るように、上記で簡潔に要約されたより具体的な説明が、例示的な実装形態を参照することによって行われ得、それらの実装形態のうちのいくつかが添付の図面に示される。しかしながら、添付の図面は、典型的な例示の実装形態のみを示しており、したがって、その範囲を限定するものと見なされるべきではないことに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】一例による、ダウンリンク無線経路におけるミキサを有するDFEのブロック図である。
図2】一例による、アップリンク無線経路におけるミキサを有するDFEのブロック図である。
図3】一例による、アンテナサブユニット間でデータを共有するダウンリンク無線経路内のミキサを示す。
図4】一例による、DFE内のミキサ内の様々な回路を示す図である。
図5】一例による、図4のミキサの異なる無線経路構成を示す。
図6】一例による、図4のミキサの異なる無線経路構成を示す。
図7】一例による、図4のミキサの異なる無線経路構成を示す。
図8】一例による、図4のミキサの異なる無線経路構成を示す。
図9】一例による、図4のミキサの異なる無線経路構成を示す。
図10】一例による、DFE内のミキサ間でキャリアを移動させるためのフローチャートである。
図11A】一例による、プログラマブルICを示すブロック図である。
図11B】一例による、プログラマブルICのフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)の実装形態を示す。
図11C】一例による、マルチ集積回路(IC)プログラマブルデバイスを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
様々な特徴が、図面を参照して以下に記載される。図面は縮尺どおりに描かれている場合もあるし、描かれていない場合もあり、同様の構造又は機能の要素は、図面全体を通して同様の参照番号によって表されていることに留意されたい。図面は、特徴の説明を容易にすることのみを意図していることに留意されたい。それらは、明細書の網羅的な特徴として、又は特許請求の範囲に対する限定として意図されていない。加えて、図示された例は、示された全ての態様又は利点を有する必要はない。特定の実施例に関連して説明される態様又は利点は、必ずしもその実施例に限定されず、そのように例解されていない場合、又はそのように明示的に説明されていない場合であっても、任意の他の実施例において実施することができる。
【0010】
本明細書の実施形態は、複数の異なる無線経路をサポートするように構成され得る複数の硬化ミキサを含むDFEを有する集積回路について説明する。更に、ミキサの固有の柔軟なアーキテクチャにより、ダウンリンク(DL)とアップリンク(UL)との間の動的な切り替えがサポートされる。更に、硬化されたミキサは、顧客ユースケースを拡張するために、集積回路内のプログラマブルロジック(例えば、プログラマブルファブリック)からの追加の無線チャネルを活用することができる。更に、数値制御発振器(NCO)及び複素乗算器(CM)などの基本ブロックは、集積回路のサイズ及び顧客ユースケースに基づいてスケーリングすることができるので、設計はスケーラブルである。DFEはまた、複数のミキサにわたって処理を分散させる能力を提供し、複数のミキサは、より大きいキャリア/アンテナミキサを作成するために組み合わされ同期されることができ、又は複数の離散キャリア/アンテナミキサを作成するために他の組合せで使用され得る。
【0011】
図1は、一例による、DL105無線経路内にミキサ125を有する集積回路(IC)内のDFE100のブロック図である。図1のDFE100は、8つのアンテナをサポートするための2つのDL105経路を含む。すなわち、DL105Aはアンテナ0~3をサポートし、DL105Bはアンテナ4~7をサポートする。しかしながら、以下で説明されるように、図1に示される同じ回路は、UL無線経路として機能するように、又は時分割複信(TDD)を使用してDL経路及びUL経路の両方として機能するように構成され得る。
【0012】
DL105は、前処理回路110、チャネルフィルタ115、デジタルアップコンバータ(DUC)120、ミキサ125、後処理回路135、及びプログラマブルロジック(PL)140の2つのコピーを含む。DL105は4つのアンテナにサービスを提供するように構成されるが、これは単に例示の目的のためである。DFE100は、8つより少ないアンテナ又は8つより多いアンテナにDLリンクを提供するための回路を含むことができる。
【0013】
図示されていないが、前処理回路110A及び110Bは、アンテナ0-3からアナログ信号を受信する。前処理回路110は、いかなる特定の回路にも限定されず、周波数領域バッファ、変換(例えば、FFT及びIFFT)を実行するための回路、及び時間領域バッファなどのハードウェア構成要素を含むことができる。前処理回路110のいくつかは、硬化ロジック、PL、又は両方の組合せを使用して実装され得る。本明細書の実施形態は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)又はPLと硬化回路との混合を有するシステムオンチップ(SoC)など、いくつかのPLを含む集積回路から利益を得ることができるが、本明細書で説明する特徴は、PLを有さない特定用途向け集積回路(ASIC)で使用することができる。PL(例えば、プログラマブルファブリック)は、図1の様々な要素間の接続を再構成する際に柔軟性を提供するが、この柔軟性は、スイッチ及びマルチプレクサなどのルーティング要素を有するASICにおいて提供することができる。
【0014】
前処理回路110によって提供される信号は、チャネルフィルタ115において受信される。この例では、チャネルフィルタ115Aはキャリア0~3に対応する信号をフィルタリングし、チャネルフィルタ115Bはキャリア4~7に対応する信号をフィルタリングする。図示されていないが、DL105Bは、DL105Aと同じキャリア(すなわち、キャリア0~7)上で送信されたデータを受信するが、データは、アンテナ0~3ではなくアンテナ4~7を使用して受信される。しかしながら、図1の回路の他の構成は、異なる無線経路構成をサポートすることが可能であり、そのうちのいくつかが以下の図5図9に示される。例えば、図1は、8つのキャリアを介してデータを受信する8つのアンテナを有する単一の無線機のためのDFE100を形成するDL105A及び105Bを示しているが、DFE100は、より多くのキャリア(及びキャリア当たりより少ない帯域幅)を有する単一の無線機、より少ないキャリア(しかし、より多くのキャリアあたりの帯域幅)を有する単一の無線機、又は複数の無線機をサポートするように再構成され得る。
【0015】
DUC120は、チャネルフィルタ115からフィルタリングされた信号を受信し、アップコンバートされた信号をミキサ125に提供する。本明細書の実施形態の1つの利点は、ミキサが、複数の無線機を可能にするために独立して動作することができるか、又は図1の場合のように、より大きい無線機を形成するために互いに同期して動作することができる、別個の独立したミキサ125に分離されることである。一実施形態では、ミキサ125は、それ自体の独立クロック、独立リセット信号、及び独立入力/出力を有する。更に、ミキサ125は、異なるサンプルレートを有することができる。しかしながら、他方では、ミキサ125は、図1に示されるように、同じクロック及び従属入力/出力を有するように同期されることができ、したがって、より大きい無線機をサポートするために、より大きいミキサ(例えば、同期されるより多くのチャネルを伴うミキサ)として使用されることができる。以下で説明するように、ミキサ125内の発振器の状態は、単一のより大きいミキサとして効果的に動作することができるように同期させることができる。
【0016】
より大きいミキサとして効果的に動作するために、DFE100は、ミキサ125がデータを共有することを可能にするミキサ間通信経路130を含む。そうすることによって、DL105は、ミキサ125がデータを共有することができなかった場合よりも効果的に大きい無線機(例えば、より多くのアンテナ、より多くのキャリア、又はより多くの帯域幅)として動作することが可能になる。ミキサ間通信経路130は、PL、又はASICの場合には硬化ルーティング要素を使用して実装することができる。ミキサ間通信経路130は、図3においてより詳細に説明される。
【0017】
ミキサ125は、オプションであるPL140にも結合される。一実施形態では、PL140は、キャリア生成又は処理のために使用され、ミキサ125がDL105の一部として使用されているとき、PL140は、混合される入力を提供する。一般に、ミキサ125は、複数のキャリアを混合して、各アンテナごとに複合出力を形成する。
【0018】
この例では、ミキサ125Aは、アンテナのうちの2つ(例えば、アンテナ0及び1)に対応するデータを後処理回路135Aに出力し、ミキサ125Bは、他の2つのアンテナ(例えば、アンテナ2及び3)に対応するデータを後処理回路135Bに出力する。本明細書の実施形態は、等化器、I/Q不均衡補正回路、自動利得制御、デジタルアナログ変換器(DAC)、アナログデジタル変換器(ADC)などを含むことができる任意の特定のタイプの後処理回路135に限定されない。
【0019】
後処理回路135の出力は、DFE100を含むIC内の異なる構成要素に送信することができる。この例では、DFE100が4つの独立したミキサ125(各DL105に2つ)を含むという事実にもかかわらず、DL105A及び105Bは単一の無線機として機能する。言い換えれば、DL105内のミキサ125を同期させ、ミキサ間通信経路130を使用することによって、それらは、8つのキャリアをサポートする8つのアンテナを有する無線機のためのDFE100として働くことができる。
【0020】
図2は、一例による、UL205無線経路内にミキサを有するDFE100のブロック図である。図2のDFE100は、2つの可能な例を表す。一例では、図2の回路を図1の回路と組み合わせて単一のDFE100を形成することができ、図1の回路1の回路は無線機のDLを形成し、図2の回路は同じ無線機のULを形成する。更に、図1及び図2は、同じ回路(例えば、前処理回路110、チャネルフィルタ115、DUC120、ミキサ125、後処理回路135、及びPL140)が、同じ無線機のためのDL及びULの両方を形成するために使用される実施形態を示す。この例では、図1は、回路がDL機能を実行するときを示し、図2は、同じ回路がUL機能を実行するときを示す。その場合、任意の所与の時点において、図1及び図2の回路がDL又はULのいずれか一方の機能のみを実行しており、両方の機能を実行していない場合に、TDDを使用することができる。しかしながら、そうするために、ミキサ125中のNCOの状態は、ミキサ125がDLの一部であることからULの一部であることに、及びその逆に切り替わることを可能にするように維持(例えば、追跡)される必要がある。これについては、図4でより詳細に説明する。
【0021】
一般に、図2のUL205は、図1のDL105とは逆に動作する。DFE100と同じIC内の他の構成要素は、アンテナ0~7上で送信されるべきデータを後処理回路135に送信することができる。(DLにおいてサービス提供するときのミキサ125の目的である)信号を一緒に混合する代わりに、ミキサ125は、信号を分離(又は抽出)する。すなわち、DLにおいて機能するときに複数のキャリアを混合する代わりに、UL205において動作するときのミキサ125は、各アンテナ入力を取得し、信号を複数のキャリア出力に分割(抽出)する。この例では、ミキサ125は、抽出プロセスを支援するためにPL140にデータを送信する。更に、ミキサ125がUL205の一部である場合、入力信号を抽出して複数のキャリア出力を形成するためにミキサ間通信経路を使用する必要がない場合がある。言い換えれば、図1のミキサ間通信経路130は、ミキサ125がDLにあるときのみ、及び複数のミキサがより大きいミキサとして効果的に動作するように構成されるときのみ、使用され得る。それにもかかわらず、図1と同様に、ミキサ125は、UL経路で動作するときに同期され、したがって、単一のより大きいミキサのように機能し、したがって、より大きい無線機をサポートすることができる。
【0022】
結果として生じるキャリアデータは、DUC120、チャネルフィルタ115、及び前処理回路110に提供され、次いで、アンテナ0~7によって送信される信号を提供する。
【0023】
図3は、一例による、アンテナサブユニット間でデータを共有するDL無線経路内のミキサ125を示す。図3は、図1に示されたDLにおいて使用されているミキサ125A及び125Bの更なる詳細を提供する。示されるように、各ミキサ125は、4つのアンテナサブユニット305(図4により詳細に示される)を含むが、他の実施形態では、より多くの又はより少ないサブユニット305を有してもよい。この例における各アンテナサブユニット305は、異なるキャリアに対応する入力を受信する。再び図1を参照すると、ミキサ125Aは、DUC120Aからキャリア0~3に対応する信号を受信し、ミキサ125Bは、DUC120Bからキャリア4~7に対応する信号を受信するが、これは一例に過ぎない。
【0024】
上述したように、ミキサ125は、キャリアを混合して各アンテナのための複合出力を形成するように連携して動作する。これは、ミキサを同期させることによって行われ、これは、ミキサを同時にリセットし、同期されたクロック及びサンプリングレートを使用して、並びにミキサ間通信経路130を使用してミキサを動作させることによって達成することができる。
【0025】
図示のように、各ミキサ125内のサブユニット305のうちの2つの出力は、他方のミキサ125内のサブユニット305のうちの2つの入力として使用される。すなわち、ミキサ125Aにおけるアンテナサブユニット305C及び305Dの出力は、それぞれ、ミキサ125Bにおけるアンテナサブユニット305E及び305Fへの入力である。同様に、ミキサ125Bにおけるアンテナサブユニット305G及び305Hの出力は、それぞれ、ミキサ125Bにおけるアンテナサブユニット305A及び305Bへの入力である。ミキサ間通信経路130は、異なるミキサ125内のアンテナサブユニット305が、混合機能の一部として互いに通信することを可能にする。これらの経路130は、PLファブリック又は複数のルーティング要素(例えば、スイッチ及びマルチプレクサ)などの回路を使用して実装されることができる。
【0026】
次いで、他のサブユニットの出力を受信するアンテナサブユニット305は、それらのキャリアをそれ自体の受信キャリアと混合して、各アンテナに対するそれぞれの出力を生成する。すなわち、アンテナサブユニット305Aはアンテナ0に対応する出力を提供し、アンテナサブユニット305Bはアンテナ1に対応する出力を提供し、アンテナサブユニット305Eはアンテナ2に対応する出力を提供し、アンテナサブユニット305FはアンテナFに対応する出力を提供する。一実施形態では、他のサブユニット305に出力を提供するミキサ125内のアンテナサブユニット305は、受信データを処理しない。図4に示されるように、サブユニット305は、バイパス経路を含むことができ、したがって、ミキサが、より大きいミキサを形成するためにミキサ間通信経路130を使用する必要があるとき、サブユニット305内の混合回路(すなわち、サブユニット305B~C及び305G~H)をバイパスすることができる。
【0027】
図4は、一例による、DFE100内のミキサの様々な回路を示す。この例では、DFE100は、各々が5つのミキササブユニット405と4つのアンテナサブユニット305とを有する4つのミキサ125A~Dを含む。図4は、ミキサがDLの一部として使用され(実線で示される)、DLにおいてバイパスされ(破線によって示される)、ULの一部として使用される(点線によって示される)ときにミキサ125Aにおいて後続する経路データを示す。
【0028】
DL経路の一部として構成されるとき、ミキササブユニット405は、DUC(図示せず)からキャリアデータを受信する。サブユニット405内の回路によって処理されて、個々のキャリアを関連するNCO410と混合し、次いで任意選択で信号を得た後、サブユニット405は、サブユニット405の出力を合計してアンテナサブユニット305に供給する個々のアンテナ信号を生成する加算器回路にデータを転送する。ミキサ125Aが独立して動作している(すなわち、より大きいミキサを効果的に形成するためにDFE100内の別のミキサ125と同期されていない)場合、アンテナサブユニット305は、加算されたデータを処理し、1つ以上のアンテナのための出力を生成するために、示された回路を使用する。
【0029】
しかしながら、ミキサ125AがDFE100内の別のミキサ125と同期されるとき、ミキサ間通信経路(ここでは図示せず)は、ミキサ125A内のアンテナサブユニット305のうちのいくつかが別のミキサ125内のアンテナサブユニット305からデータを送信及び受信することができるように使用される。例えば、アンテナサブユニット305Aが、異なるミキサ125内のアンテナサブユニットにデータを出力すると仮定すると、加算器回路から受信されたデータは、ミキサ回路を迂回するバイパス経路430をたどり、ミキサ間通信経路を使用して、図3に示すような異なるミキサ内のアンテナサブユニットに送信される。
【0030】
代替的に、アンテナサブユニット305Aは、異なるミキサ内のアンテナサブユニットから入力データを受信し得る。このデータは、mux440によって受信され、次いで、ミキササブユニット405から受信されたサブユニット305のキャリア信号と組み合わされる。次に、この結合された信号は、実線で示すように、アンテナサブユニット305A内のミキサ回路によって処理される。アンテナサブユニット305Aの出力は、図3に示されるようなアンテナのうちの1つ以上に対応し得る。
【0031】
UL経路の一部として構成されるとき、ミキササブユニット405は、後処理回路(例えば、図1の後処理回路135)からデータを受信する。複合アンテナ入力から個々のキャリアを混合(抽出)するためにサブユニット405内の回路によって処理された後、サブユニット405は、点線に沿ってフリップフロップ(FF)445にデータを転送する。次に、FF445は、更なる処理のためにデータをDUC(図示せず)に出力する。このようにして、図4は、DL及びULの一部であるときのミキサ125を通る様々なデータフローを示す。
【0032】
サブユニット405及び305に加えて、ミキサ125は、複数のNCO410も含む。一実施形態では、NCO410は、状態を維持するミキサ125内の唯一の回路である。NCO410の状態を維持することは、ミキサ125がDL及びULでの動作から前後に切り替わるときに有用である。DLモード及びULモードから切り替わるとき、ULキャリアは、DLキャリアとは異なるNCO周波数及び/又は位相を有し得、したがって、NCOが異なる状態を有することを必要とする。図示のように、NCO410は、ミキサ125がDL経路の一部であるときに使用されるDL状態420と、ミキサ125がUL経路の一部であるときに使用されるUL状態425とを有する位相アキュムレータ415を有する。このようにして、ミキサ125は、NCO410の位相アキュムレータ415において維持された状態を使用してULとDLとの間で切り替えることができる。結果として、同じ回路(すなわち、同じNCO)が、それらの状態を保存及び変更することによって、UL及びDLの両方のために使用されることができる。ミキサ125内の他の回路(例えば、サブユニット305及び405)は、DL経路における動作とUL経路における動作との間で切り替えるために状態を維持する必要がない場合がある。
【0033】
また、複数のミキサがより大きいミキサとして動作するように同期されるとき、ミキサ内のNCO410は、同じ(例えば、ミラーリングされた)状態を有し得る。ミキサ125は、NCO410が同じ状態を有するように同時にリセットすることができる。複数のミキサ125内のNCO410は、それらがロックステップで動作することを確実にするために同じ周波数を有するようにプログラムされ得る。
【0034】
更に、クロックゲーティング及び位相リセットなどのリアルタイム相互作用を含む、各個々のNCO410の柔軟な制御、プログラミング、及び同期が提供される。ミキサ125内の使用されていないチャネルは全て電源が切られる。ミキサ125はまた、前のステージのタイムスライシングパターン(例えば、4キャリア4アンテナ無線機)が、入力キャリアが各アンテナにわたって「繰り返される」ことを意味するという事実を利用し得る。例えば、アンテナ0、1、2及び3に対してキャリア0が存在する。これは、単一のNCO410が、これらの4つの入力/出力ストリームのための混合周波数を生成するために使用され得ることを意味し、これは、面積及び省電力戦略である。
【0035】
更に、1つのミキサ125内のNCO410の状態を維持し、異なるミキサ125内のNCO410にコピーすることができる。これは、キャリアを1つのミキサから別のミキサに移動させるときに有用であり、これについては図10でより詳細に説明する。
【0036】
図5図9は、一例による、図4のミキサ125の異なる無線経路構成を示す。図5は、8×8 FR1 200Mhz 4キャリア4アンテナ無線機を形成するために相互動作する4つのミキサ125を示す。この実施形態では、ミキサ125は、下流処理が100MHzで実行される8つのアンテナを有する1つの無線機を形成するために(ミキサ125内のNCOと共に)同期される。8つのキャリアのデータは、各ミキサ125で共有される。
【0037】
図6は、8つのアンテナを有するが4つのキャリアのみを有する単一の無線機を形成するために相互動作するミキサ125を示す。しかしながら、キャリアの各々は、図5に示される無線機のためのDFE内のキャリアよりも大きい帯域幅(200MHz)を有する。図5では、ミキサ125はミキサ間通信経路に依存するが、図6では、各ミキサ125が図4に示されるように4つのサブユニット(例えば、4つのミキサ及びアンテナサブユニット)を有し、したがって、別のミキサ内のアンテナサブユニットとデータを共有することなく4つのキャリアを混合することができるので、ミキサ125はデータを共有する必要がない。
【0038】
図7は、各ミキサが8つのキャリアを処理する単一の無線機をサポートするために相互動作するミキサ125を示す。この例では、チャネルは、ミキサ125の入力に2つのアンテナがあるが、出力には1つしかないように、左側に割り振られる。
【0039】
図8は、2つの別個の無線機のためのDFEを形成する4つのミキサ125を示す。第1の無線機は、ミキサ125A及び125B(同期される)によってサポートされ、第2の無線機は、ミキサ125C及び125D(同期される)によってサポートされる。これは、DFE内に複数の独立したミキサブロックを有することの1つの利点を示す。DFE内の全てのミキサ125は、図5図7に示されるように1つの無線機のための単一のミキサを形成するように同期され得るか、又はミキサのサブセットは、図8の場合のように異なる無線機をサポートするために他のミキサとは独立して動作するように同期され得る。ここで、ミキサ125A及び125Bは、4つのアンテナ及び8つのキャリアを有する第1の無線機の一部であり、ミキサ125C及び125Dは、4つのアンテナ及び8つのキャリアを有する第2の無線機の一部である。これにより、ミキサ125Aとミキサ125Bとが同期し、ミキサ125Cとミキサ125Dとが同期する。しかしながら、同期されたミキサ対の周波数及びサンプリングレートは異なってもよい。
【0040】
図9は、同じDFE内のミキサ125が別個の無線機の一部であり得る別の例を示す。ここで、ミキサ125A~Cは、4つのアンテナ及び12個のキャリアを有する第1の無線機を形成するように同期され、相互動作し、ミキサ125Dは、4つのアンテナ及び4つのキャリアを有する第2の無線機の一部である。したがって、図9は、ミキサ125の非対称な割り当てを示す。この例では、第1の無線機は300MHzの帯域幅を有し、第2の無線機は100MHzのみを有する。
【0041】
更に、第1の無線機を形成する3つのミキサ125A~Cの出力がミキサ125内で加算されることが可能でない場合がある。これは、PLにおいて実装され得る外部加算器905及び910を使用して行われ得る。しかしながら、別の実施形態では、ミキサ125は、硬化ロジックを使用してミキサ125内で合計を実行するのに十分な内部加算器を有し得る。
【0042】
したがって、図5図9は、PL内に実装されたミキサと同様の柔軟性を有するDFE内の硬化された独立ミキサ125を示す。すなわち、ミキサ125は、1つ又は複数の無線機をサポートするために、同期して、又は独立して動作するように再構成され得る。したがって、ミキサ125は、PLによって提供される柔軟性を失うことなく、PLにおいて実装されるミキサに対して空間を節約する。更に、ミキサ125内の未使用チャネルを非アクティブ化することができ、これにより電力が節約される。
【0043】
図10は、一例による、DFE内のミキサ間でキャリアを移動させるための方法1000のフローチャートである。ブロック1005において、システム又はユーザは、DFE内の宛先ミキサに移動するキャリアを識別する。例えば、現在キャリアにサービスを提供しているソースミキサの下流の処理リソースが過負荷になる可能性がある。システムは、過負荷のリソースを識別し、過負荷でない処理リソースを識別することができる。次いで、システムは、方法1000を使用して、オーバーロードされていないリソースに接続された宛先ミキサを通してキャリアデータを再ルーティングすることができる。
【0044】
しかしながら、単にキャリアを宛先ミキサに再ルーティングすることは、ミキサ内のNCOが同期されない可能性があるので、データ破損をもたらす可能性がある。上記で説明したように、NCOは、例えば、ミキサがDL経路とUL経路の一部であることの間で切り替わるときに追跡され得る状態を有する。宛先ミキサ内のNCOがそのキャリアに現在サービスを提供しているNCOと同じ状態を有することなく、キャリアが宛先ミキサに移動される場合、データが破損する可能性がある。このデータ破損は、移動がシームレスでないことを意味し得る。方法1000は、宛先ミキサ内のNCOが、ソースミキサ内のキャリアに現在サービス提供しているNCOと同じ状態を有することを保証することによって、この潜在的な問題を回避する。
【0045】
ブロック1010において、システムは、宛先ミキサ内の未使用NCOを識別する。すなわち、宛先ミキサは、ミキサ機能を実行するために現在使用されていない少なくとも1つのNCOを有することができる。
【0046】
ブロック1015において、システムは、使用されていないNCOを、ソースミキサ内のキャリアにサービス提供するNCOと同じ周波数で動作させる。したがって、両方のNCOは、ここで同じ周波数で動作する。しかしながら、これは、2つのNCOが同じ状態を有することを意味するものではなく、それは、NCOが異なる位相を有することもあるからである。
【0047】
ブロック1020において、ソースミキサ及び宛先ミキサは、NCOの位相をキャプチャする。一実施形態では、ミキサは、NCOの現在の位相を識別する状態キャプチャロジックを有する。各ミキサ(すなわち、現在キャリアを搬送しているソースミキサ並びに宛先ミキサ)は、このロジックを使用してNCOの状態又は位相をキャプチャすることができる。
【0048】
ブロック1025において、システムは、2つのNCO間の位相オフセットを決定する。すなわち、システムは、位相オフセットを定義する2つのNCO間のデルタ位相を決定する。
【0049】
ブロック1030において、システムは、位相オフセットを未使用のNCOにプログラムし、その状態が現在キャリアにサービス提供しているNCOの状態と一致するようにする。NCOは、同じ周波数及び位相を有するので、ここで同期される。
【0050】
ブロック1035において、システムは、キャリアをソースミキサから宛先ミキサに移動させる。新しいNCOは古いNCOと同じ状態を有するので、この移動はユーザの観点からシームレスであり、キャリアデータは中断されない。一実施形態では、キャリアは、ソースミキサと宛先ミキサの両方に同じデータを注入することによってソースミキサと宛先ミキサとの間で移動され、出力信号が伝搬すると、ソースをスイッチオフし、宛先ミキサが下流システムを駆動することを可能にする。次いで、新しいミキサは、更なる処理のために、キャリア内のデータをその下流処理リソースに転送することができる。このようにして、キャリア(又はチャネル)をミキサ間でシームレスに移動させて、利用可能な処理リソースを利用することができる。
【0051】
方法1000は、2つの異なるミキサ間でキャリアを移動させる文脈で説明されるが、所望であれば、同じプロセスを使用して、同じミキサ内のNCO間の状態をミラーリングすることができる。
【0052】
図11Aは一例による、プログラマブルデバイス1を示すブロック図である。プログラマブルデバイス1は、プログラマブルロジック(PL)3(プログラマブルファブリックとも呼ばれる)、入力/出力(IO)回路68、シリアル送受信機67、信号変換回路66、硬化回路90、構成ロジック25、及び構成メモリ26を含む。プログラマブルデバイス1は、不揮発性メモリ27、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)28、及び他の回路29などの外部回路に結合することができる。様々な例では、プログラマブルデバイス1は、処理システム(PS)2、ネットワークオンチップ(NOC)55、データ処理エンジン(DPE)アレイ56、周辺相互接続61、周辺回路62、及びダイ間相互接続回路64を更に含む。
【0053】
PL3は、ロジックセル30、サポート回路31、及びプログラマブル相互接続32を含む。ロジックセル30は、複数の入力の一般的なロジック機能を実装するように構成することができる回路を含む。サポート回路31は、デジタル信号プロセッサ、メモリなどの専用回路を含む。ロジックセル及びサポート回路31は、プログラマブル相互接続32を使用して相互接続することができる。ロジックセル30をプログラムし、サポート回路31のパラメータを設定し、プログラマブル相互接続32をプログラムするための情報は、構成ロジック25によって構成メモリ26に記憶される。構成ロジック25は、不揮発性メモリ27又は任意の他のソース(例えば、DRAM 28又は他の回路29)から構成データを取得することができる。いくつかの例において、構成ロジック25は、プラットフォーム管理コントローラ(PMC)72を含む。PMC72は、PL3、PS2、NoC55、DPEアレイ56、信号変換回路66、硬化回路90などのプログラマブルデバイス1のサブシステムをブート及び構成するように構成される。
【0054】
IO回路68は、PL3、PS2などのプログラマブルデバイス1のサブシステムのための外部インタフェースを提供する。いくつかの例では、IO回路68は、外部メモリ(例えば、DRAM28)とインタフェースするように構成されたメモリコントローラ70を含む。他の接続回路は、周辺相互接続61、周辺回路62、及びダイ間相互接続回路64を含むことができる。周辺インターコネクト61は、PCIe(Peripheral Component Interconnect Express)回路などのバスインタフェース回路を含む。周辺回路62は、USB(Universal Serial Bus)ポート、イーサネット(登録商標)ポート、UART(Universal Asynchronous Transceiver)ポート、SPI(Serial Peripheral Interface)ポート、GPIO(汎用IO)ポート、SATA(Serial Advanced Technology Attachment)ポートなどを含む。ダイ間相互接続回路64は、(例えば、プログラマブルデバイス1がマルチダイ集積回路パッケージ内の1つのダイであるときのために)他のプログラマブルデバイス内のダイ間相互接続回路のようにインタフェースするように構成された回路を含む。シリアル送受信機67は、プログラマブルデバイス1のための外部IOインタフェースを提供するように構成された高速送信/受信回路を含む。
【0055】
PS2は、マイクロプロセッサ、メモリ、サポート回路、IO回路などを含むことができる。NOC55は、PS2、PL3、硬化回路90、及びDPEアレイ56の間など、プログラマブルデバイス1のサブシステム間の通信を提供するように構成される。DPEアレイ56は、ベクトルプロセッサのアレイなど、データ処理を実行するように構成されたDPEのアレイを含むことができる。信号変換回路66は、ADC(Analog-to-Digital Converter)及びDAC(Digital-to-Analog Converter)を含む。
【0056】
硬化回路90は、所定の機能を有する回路を含む。所与の硬化回路90は、1つ以上の所定の機能を含むことができる。例示的な硬化回路90は、フィルタ、ミキサ、サンプルレート変換器、変換回路(例えば、高速フーリエ変換(FFT))などを含む。例えば、硬化回路90は、図1図4において上述したミキサを含んでもよい。硬化回路90は、特定の所定の機能を構成するか、又は所定の機能の中から選択するようにプログラム可能であり得る。しかしながら、PL3内の回路とは対照的に、硬化回路90は、異なる機能性で構成又は再構成されることができない。例えば、硬化回路90は、2つの所定の選択可能な機能を有するフィルタを含むことができる。第3の機能を硬化回路90に追加することも、2つの機能のうちの1つを硬化回路90から除去することもできない。対照的に、PL3において構成されたフィルタは、1つ以上の追加の機能を追加するように、又は1つ以上の機能を除去するように再構成され得る。更に、PL3内に構成されたフィルタを完全に除去し、別の回路と交換することができる。対照的に、硬化回路90は、プログラマブルデバイス1から除去することができない(しかし、必要に応じて使用しないことができる)。
【0057】
図11Bは、一例によるPL3のフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)実装を示す。図11Bに示されるPL3は、本明細書に説明されるプログラマブルデバイスの任意の例において使用されることができる。PL3は、構成可能ロジックブロック(configurable logic block、「CLB」)33、ランダムアクセスメモリブロック(blocks of random access memory、「BRAM」)34、入力/出力ブロック(input/output block、「IOB」)36、構成及びクロッキングロジック(configuration and clocking logic、「CONFIG/CLOCKS」)42、デジタル信号処理ブロック(digital signal processing block、「DSP」)35、専用入力/出力ブロック(「I/O」)41(例えば、構成ポート及びクロックポート)、及びデジタルクロックマネージャ、アナログ-デジタル変換器、システム監視ロジックなどの他のプログラマブルロジック39を含む多数の異なるプログラマブルタイルを含む。
【0058】
いくつかのPLにおいて、各々のプログラマブルタイルは、図11Bの上部に含まれる例によって示されるように、同じタイル内のプログラマブルロジック要素の入力及び出力端子48への接続を有する少なくとも1つのプログラム可能な相互接続要素(interconnect element、「INT」)43を含み得る。各々のプログラム可能な相互接続要素43はまた、同じタイル又は他のタイル(複数可)内の隣接するプログラム可能な相互接続要素の相互接続セグメント49への接続を含み得る。各々のプログラム可能な相互接続要素43はまた、ロジックブロック(図示せず)間の汎用ルーティングリソースの相互接続セグメント50への接続を含み得る。汎用ルーティングリソースは、相互接続セグメント(例えば、相互接続セグメント50)のトラックを含むロジックブロック(図示せず)と、相互接続セグメントを接続するためのスイッチブロック(図示せず)との間のルーティングチャネルを含み得る。汎用ルーティングリソースの相互接続セグメント(例えば、相互接続セグメント50)は、1つ以上のロジックブロックにまたがり得る。プログラム可能な相互接続要素43は、汎用ルーティングリソースと共に、図示されるPLのためのプログラム可能な相互接続構造(「プログラム可能な相互接続」)を実装する。
【0059】
例示的な実装形態では、CLB33は、ユーザロジックを実装するようにプログラムされ得る構成可能ロジック要素(configurable logic element、「CLE」)44に加え、単一のプログラム可能な相互接続要素(「INT」)43を含み得る。BRAM34は、1つ以上のプログラム可能な相互接続要素に加えて、BRAMロジック要素(BRAM logic element、「BRL」)45を含み得る。典型的に、タイルに含まれる相互接続要素の個数は、タイルの高さによって異なる。描写の実施例では、BRAMタイルの高さは、5個のCLBと同じであるが、他の個数(例えば、4個)も使用可能である。DSPタイル35は、適切な数のプログラム可能な相互接続要素(図1図5のFFT回路を含むことができる)に加えて、DSPロジック要素(DSP logic element、「DSPL」)46を含み得る。IOB36は、例えば、プログラム可能な相互接続要素43の1つのインスタンスに加えて、入力/出力ロジック要素(input/output logic、「IOL」)47の2つのインスタンスを含み得る。当業者には明らかなように、例えば、I/Oロジック要素47に接続された実際のI/Oパッドは、典型的に、入力/出力ロジック要素47の領域に限定されない。
【0060】
描写の実施例では、ダイの中心近くの水平領域(図11Bに示されている)は、構成、クロック、及び他の制御ロジックに使用される。この水平領域又は列から延びる垂直列51は、PLの幅にわたってクロック及び構成信号を分配するために使用される。
【0061】
図11Bに示したアーキテクチャを活用したいくつかのPLは、PLの大部分を作り上げる規則的な柱状構造を中断させる更なるロジックブロックを含む。更なるロジックブロックは、プログラム可能なブロック及び/又は専用ロジックであり得る。
【0062】
図11Bは、例示的なPLアーキテクチャのみを示すことが意図されていることに留意されたい。例えば、図11Bの上部に含まれる、行におけるロジックブロックの個数、行の相対幅、行の個数と順番、行に含まれるロジックブロックのタイプ、そのロジックブロックの相対サイズ、また相互接続/ロジック実装形態は、単に例示的なものである。例えば、実際のPLでは、ユーザロジックの効率的な実装を容易にするために、CLBが現れる場所はどこでも、CLBの2つ以上の隣接する行が典型的に含まれるが、隣接するCLB行の数は、PLの全体的なサイズに応じて変化する。
【0063】
図11Cは、一例によるマルチダイプログラマブルデバイス54を示すブロック図である。マルチダイプログラマブルデバイス54は、複数のプログラマブルデバイス1、例えば、プログラマブルデバイス1A、1B、1C、及び1Dを含む。一例では、各プログラマブルデバイス1は、インタポーザ60上に配置されたICダイである。各プログラマブルデバイス1は、プログラマブルデバイス54のスーパーロジック領域(SLR)53、例えば、SLR 53A、53B、53C、及び53Dを備える。プログラマブルデバイス1は、インタポーザ60上の導体(スーパーロングライン(SLL)52と呼ばれる)と、プログラマブルデバイス1の各々内に配置されたダイ間相互接続回路64とを通して相互接続される。プログラマブルICは、図1図4で上述したミキサ回路を含む硬化部分を含むことができる。
【0064】
前述では、本開示において提示される実施形態が参照される。しかしながら、本開示の範囲は、特定の記載された実施形態に限定されない。代わりに、説明される特徴及び要素の任意の組合せは、異なる実施形態に関連するか否かにかかわらず、企図される実施形態を実装及び実践するために企図される。更に、本明細書に開示される実施形態は、他の可能な解決策又は従来技術に勝る利点を達成し得るが、特定の利点が所与の実施形態によって達成されるか否かは、本開示の範囲を限定するものではない。したがって、前述の態様、特徴、実施形態、及び利点は、単に例示的なものであり、特許請求の範囲に明示的に記載されている場合を除き、添付の特許請求の範囲の要素又は限定とは見なされない。
【0065】
当業者によって理解されるように、本明細書に開示される実施形態は、システム、方法、又はコンピュータプログラム製品として具現化され得る。したがって、態様は、完全にハードウェアの実施形態、完全にソフトウェアの実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)、又は本明細書では全て一般に「回路」、「モジュール」、若しくは「システム」と呼ばれ得るソフトウェア態様とハードウェア態様とを組み合わせた実施形態の形態をとり得る。更に、態様は、コンピュータ可読プログラムコードが具現化された1つ以上のコンピュータ可読媒体において具現化されたコンピュータプログラム製品の形態をとり得る。
【0066】
1つ以上のコンピュータ可読媒体の任意の組合せを利用し得る。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体又はコンピュータ可読記憶媒体であり得る。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、電子、磁気、光学、電磁気、赤外線、若しくは半導体のシステム、装置、若しくはデバイス、又は前述の任意の好適な組合せであり得るが、これらに限定されない。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例(非網羅的なリスト)は、1つ以上のワイヤを有する電気接続、ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)、読み取り専用メモリ(read-only memory、ROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(erasable programmable read-only memory、EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスク読み取り専用メモリ(portable compact disc read-only memory、CD-ROM)、光記憶デバイス、磁気記憶デバイス、又は前述の任意の好適な組合せを含む。本明細書の文脈では、コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行システム、装置、又はデバイスによって、又はそれに関連して使用するためのプログラムを含むか、又は記憶することができる任意の有形媒体である。
【0067】
コンピュータ可読信号媒体は、例えば、ベースバンドにおいて、又は搬送波の一部として、コンピュータ可読プログラムコードが具現化された伝搬データ信号を含み得る。そのような伝搬信号は、電磁気、光学、又はそれらの任意の好適な組合せを含むが、それらに限定されない、種々の形態のうちのいずれかをとり得る。コンピュータ可読信号媒体は、コンピュータ可読記憶媒体ではなく、命令実行システム、装置、又はデバイスによって、又はそれに関連して使用するためのプログラムを通信、伝搬、又は移送することができる任意のコンピュータ可読媒体であり得る。
【0068】
コンピュータ可読媒体上に具現化されたプログラムコードは、ワイヤレス、ワイヤライン、光ファイバケーブル、RFなど、又は前述の任意の好適な組合せを含むが、それらに限定されない、任意の適切な媒体を使用して伝送され得る。
【0069】
本開示の態様の動作を実行するためのコンピュータプログラムコードは、例えば、Java(登録商標)、Smalltalk、C++などのオブジェクト指向プログラミング言語、及び「C」プログラミング言語又は同様のプログラミング言語などの従来の手続き型プログラミング言語を含む、1つ以上のプログラミング言語の任意の組合せで書き込まれ得る。プログラムコードは、ユーザのコンピュータ上で完全に、ユーザのコンピュータ上で部分的に、スタンドアロンソフトウェアパッケージとして、ユーザのコンピュータ上で部分的に、リモートコンピュータ上で部分的に、又はリモートコンピュータ若しくはサーバ上で完全に実行し得る。後者のシナリオでは、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(local area network、LAN)若しくは広域ネットワーク(wide area network、WAN)を含む任意のタイプのネットワークを介してユーザのコンピュータに接続され得るか、又は外部コンピュータ(例えば、インターネットサービスプロバイダを使用するインターネットを介して)に接続され得る。
【0070】
本開示の態様は、本開示に提示された実施形態による方法、装置(システム)、及びコンピュータプログラム製品のフロー図説明及び/又はブロック図を参照して以下に記載されている。フロー図説明及び/又はブロック図の各ブロック、並びにフロー図説明及び/又はブロック図におけるブロックの組合せは、コンピュータプログラム命令によって実装することができることが理解されよう。これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ又は他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサを介して実行される命令が、フロー図及び/又はブロック図のブロックで指定された機能/行為を実施するための手段を作成するような機械をもたらすように、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、又は他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサに提供され得る。
【0071】
これらのコンピュータプログラム命令はまた、コンピュータ可読記憶媒体に記憶された命令が、フロー図及び/又はブロック図のブロックで指定された機能/行為の態様を実装する命令を含む製造物品を生成するように、コンピュータ、プログラマブルデータ処理装置、及び/又は他のデバイスに、特定の方法で機能するように指示することができる、コンピュータ可読記憶媒体に記憶され得る。
【0072】
コンピュータプログラム命令はまた、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、又は他のデバイスにロードされて、一連の動作ステップを、コンピュータ、他のプログラマブル装置、又は他のデバイス上で実行させて、コンピュータ実装プロセスを生成し得、そのため、コンピュータ、又は他のプログラマブル装置上で実行される命令は、フロー図及び/又はブロック図のブロックに指定される機能/行為を実装するためのプロセスを提供する。
【0073】
図中のフロー図及びブロック図は、本発明の様々な実施例によるシステム、方法、及びコンピュータプログラム製品の可能な実装形態のアーキテクチャ、機能、及び動作を例解する。これに関して、フロー図又はブロック図の各ブロックは、指定された論理機能を実装するための1つ以上の実行可能命令を含む、命令のモジュール、セグメント、又は部分を表し得る。いくつかの代替的な実装形態では、ブロックに記載されている機能は、図に記載された順序から外れて発生する場合がある。例えば、連続して示される2つのブロックは、実際には実質的に同時に実行され得るか、又はブロックは、関与する機能に応じて、逆の順序で実行され得る。ブロック図及び/又はフロー図例解図の各ブロック、並びにブロック図及び/又はフロー図例解図におけるブロックの組合せは、指定された機能若しくは行為を実行するか、又は専用ハードウェアとコンピュータ命令との組合せを行う、専用ハードウェアベースのシステムによって実装することができることにも留意されたい。
【0074】
上記は特定の例を対象とするが、他の例及び更なる例が、その基本的な範囲から逸脱することなく考案され得、その範囲は、以下の「特許請求の範囲」によって決定される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11A
図11B
図11C
【国際調査報告】