(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-19
(54)【発明の名称】急性健康事象の監視及び警告
(51)【国際特許分類】
A61B 5/00 20060101AFI20240312BHJP
A61B 5/33 20210101ALI20240312BHJP
A61B 5/367 20210101ALI20240312BHJP
A61N 1/39 20060101ALI20240312BHJP
【FI】
A61B5/00 102C
A61B5/33 120
A61B5/367
A61N1/39
A61B5/00 102A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023555408
(86)(22)【出願日】2022-02-16
(85)【翻訳文提出日】2023-09-08
(86)【国際出願番号】 US2022016502
(87)【国際公開番号】W WO2022191962
(87)【国際公開日】2022-09-15
(32)【優先日】2021-03-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】507020152
【氏名又は名称】メドトロニック,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100162846
【氏名又は名称】大牧 綾子
(72)【発明者】
【氏名】スタドラー,ロバート・ダブリュー
(72)【発明者】
【氏名】ドラン,ベッキー・エル
(72)【発明者】
【氏名】チョ,ヨン・ケイ
(72)【発明者】
【氏名】クラウゼ,ポール・ジー
(72)【発明者】
【氏名】サルカール,シャンタヌ
(72)【発明者】
【氏名】コワル,ロバート・シー
【テーマコード(参考)】
4C053
4C117
4C127
【Fターム(参考)】
4C053JJ18
4C053JJ23
4C117XB04
4C117XB11
4C117XC21
4C117XE17
4C117XE62
4C117XE75
4C117XH16
4C117XJ45
4C127AA02
4C127BB05
4C127JJ03
(57)【要約】
医療装置から無線送信されたメッセージであって、メッセージが、医療装置が患者の急性健康事象を検出したことを示す、メッセージを受信するように構成された処理回路を備える、システム。メッセージに応答して、処理回路は、患者の位置を決定し、患者の位置に基づいて警告領域を決定し、警告領域内にいる1人以上の潜在的応答者の任意の1つ以上のコンピューティングデバイスへの患者の急性健康事象の警告の送信を制御するように構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理回路を備えるシステムであって、
医療装置から無線送信されたメッセージであって、前記メッセージが、前記医療装置が患者の急性健康事象を検出したことを示す、メッセージを受信し、
前記メッセージに応答して、
前記患者の位置を決定し、
前記患者の前記位置に基づいて警告領域を決定し、
前記警告領域内の1人以上の潜在的応答者の任意の1つ以上のコンピューティングデバイスへの前記患者の前記急性健康事象の警告の送信を制御するように構成される、処理回路を備えるシステム。
【請求項2】
前記医療装置が、植え込み型医療装置を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記処理回路が、前記患者のコンピューティングデバイスの処理回路を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記患者の前記コンピューティングデバイスが、スマートフォン、スマートウォッチ、スマート機器、又はモノのインターネットデバイスのうちの少なくとも1つを含む、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記急性健康事象は、心停止、心室細動、心室頻拍、心筋梗塞、脳卒中、発作、又は転倒のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記警告が、前記急性健康事象の開始時間又は前記急性健康事象の経過時間のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記メッセージが、前記医療装置によって収集された前記患者の生理学的データであって、前記警告が前記生理学的データの少なくとも一部を含む、生理学的データを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記警告が、前記患者の位置を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記処理回路が、前記急性健康事象に基づいて治療命令であって、前記警告が治療命令を含む、治療命令を選択するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記警告が、前記急性健康事象を治療するように構成された携帯型治療装置の位置を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記携帯型治療装置が自動体外式除細動器(AED)を含む、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記警告領域を決定するために、前記処理回路が、前記患者の前記位置に基づいて、1つ以上のセルラ基地局又は1つ以上の無線アクセスポイントのうちの少なくとも1つを識別するように構成され、
前記警告領域内の1人以上の潜在的応答者の任意の1つ以上のコンピューティングデバイスへの前記警告の送信を制御するために、前記処理回路が、前記1つ以上のセルラ基地局又は無線アクセスポイントと通信している任意の1つ以上のコンピューティングデバイスへの前記警告の送信を制御するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記警告領域を決定するために、前記処理回路が、前記患者の前記位置に基づいてジオフェンスを決定するように構成され、
前記警告領域内の1人以上の潜在的応答者の任意の1つ以上のコンピューティングデバイスへの前記警告の送信を制御するために、前記処理回路が、前記ジオフェンス内の任意の1つ以上のコンピューティングデバイスへの前記警告の送信を制御するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
前記処理が、前記患者の1人以上の介護者又は家族の任意の1つ以上のコンピューティングデバイスへの前記患者の前記急性健康事象の前記警告の送信を制御するように更に構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
処理回路によって、
医療装置から無線送信されたメッセージであって、前記メッセージが、前記医療装置が患者の急性健康事象を検出したことを示す、メッセージを受信することと、
前記メッセージに応答して、
前記患者の位置を決定することと、
前記患者の前記位置に基づいて警告領域を決定することと、
前記警告領域内の1人以上の潜在的応答者の任意の1つ以上のコンピューティングデバイスへの前記患者の前記急性健康事象の警告の送信を制御することと、を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]
本開示は、概して、医療装置を含むシステムに関し、より具体的には、そのようなシステムを使用した患者の健康の監視に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]
様々な装置が、患者の生理学的信号を監視するように構成される。そのような装置は、植え込み型又は着用型医療装置、及び様々な着用型健康又はフィットネス追跡装置を含む。そのような装置によって感知される生理学的信号は、例として、心電図(ECG)信号、呼吸信号、灌流信号、活動及び/又は姿勢信号、血圧信号、血中酸素飽和度信号、身体組成、及び血糖又は他の血液成分信号を含む。概して、これらの信号を使用して、そのような装置により、診療環境外で、数ヶ月又は数年にわたって患者の健康を監視及び評価することが容易になる。
【0003】
[0003]
いくつかの例では、そのような装置は、心不整脈、心筋梗塞、脳卒中、又は発作のエピソード等の生理学的信号に基づいて、急性健康事象を検出するように構成される。例示的な不整脈の種類は、心停止(例えば、心静止)、心室頻拍(VT)、及び心室細動(VF)を含む。装置は、エピソードを含む期間中に収集されたECG及び他の生理学的信号データをエピソードデータとして記憶してもよい。このような急性健康事象は、特に迅速に治療されない場合、かなりの死亡率を伴う。
【0004】
[0004]
例えば、VF及び他の悪性頻脈性不整脈は、急な心停止(SCA)患者において最も一般的に確認される不整脈である。この不整脈が数秒以上続くと、心原性ショック及び有効血液循環の停止がもたらされる可能性がある。SCAからの生存率は、患者が除細動を待つ1分ごとに7~10パーセント減少する。その結果、心臓突然死(SCD)がほんの数分でもたらされる可能性がある。
【発明の概要】
【0005】
[0005]
概して、本開示は、医療装置による患者の急性健康事象の検出に応答して警告を提供する技術を説明する。いくつかの例では、スマートフォン又はスマートウォッチ等の患者のコンピューティングデバイスは、医療装置、例えば、植え込み型医療装置から、急性健康事象の検出を示す無線送信されたメッセージを受信する。例えば、コンピューティングデバイスの処理回路は、メッセージに応答して、急性健康事象を確認するために患者の生理学的データを分析すること、コンピューティングデバイスのユーザインターフェースを介してローカル警告を提示すること、警告が時間間隔内にキャンセルされるかどうかを判定すること、緊急医療サービス(例えば、911)を呼び出すこと、及び患者の家族及び/又は介護者に警告を送信すること等の種々のアクションを行ってもよい。処理回路はまた、患者の位置に基づいて決定される警告領域内に居合わせた1人以上の潜在的応答者の任意の1つ以上のコンピューティングデバイスへの警告の送信を制御してもよい。本明細書に記載の技術は、急性健康事象の治療までの時間を短縮することができる。
【0006】
[0006]
一例では、システムは、医療装置から無線送信されたメッセージであって、メッセージは、医療装置が患者の急性健康事象を検出したことを示す、メッセージを受信するように構成された処理回路を備える。メッセージに応答して、処理回路は、患者の位置を決定し、患者の位置に基づいて警告領域を決定し、警告領域内にいる1人以上の潜在的応答者の任意の1つ以上のコンピューティングデバイスへの患者の急性健康事象の警告の送信を制御するように構成される。
【0007】
[0007]
別の例では、方法は、処理回路によって、医療装置から無線送信されたメッセージであって、メッセージは、医療装置が患者の急性健康事象を検出したことを示す、メッセージを受信することと、メッセージに応答して、患者の位置を決定することと、患者の位置に基づいて警告領域を決定することと、警告領域内にいる1人以上の潜在的応答者の任意の1つ以上のコンピューティングデバイスへの患者の急性健康事象の警告の送信を制御することと、を含む。
【0008】
[0008]
別の例では、システムは、本明細書に記載の方法のいずれかを実行するように構成された処理回路を備える。
【0009】
[0009]
別の例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、処理回路に本明細書に記載の方法のいずれかを実行させるように構成されたプログラム命令を含む。
【0010】
[0010]
本概要は、本開示に記載されている主題の概略を提供することを目的としている。以下の添付の図面及び説明の中で詳細に説明されている、装置及び方法の排他的又は包括的な説明を提供することを意図するものではない。1つ以上の例の更なる詳細は、添付の図面及び以下の説明に記載されている。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1A】[0011]本開示の1つ以上の技術による、急性健康事象を検出し、そのような検出に応答するように構成された一例の医療装置システムを示すブロック図である。
【
図1B】本開示の1つ以上の技術による、急性健康事象を検出し、そのような検出に応答するように構成された一例の医療装置システムを示すブロック図である。
【
図2】[0012]
図1AのIMDの一例の構成を示すブロック図である。
【
図3】[0013]
図1A及び
図2のIMDの一例の構成を示す概念的な側面図である。
【
図4】[0014]本開示の1つ以上の技術に従って動作するコンピューティングデバイスの一例の構成を示すブロック図である。
【
図5】[0015]本開示の1つ以上の技術に従って動作するコンピューティングシステムの一例の構成を示すブロック図である。
【
図6】[0016]患者の急性健康事象の検出に応答して警告を提供する一例の技術を示す流れ図である。
【
図7】[0017]警告領域内にいる潜在的応答者に警告を送信する一例の技術を示す流れ図である。
【0012】
[0018]
同様の参照文字は、図及び説明全体で同様の要素を指す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[0019]
様々な種類の植え込み型装置及び医療装置が、感知されたECG、及び場合によっては他の生理学的信号に基づいて、不整脈エピソード及び他の急性健康事象を検出する。ECG及び他の生理学的信号を非侵襲的に感知及び監視するために使用できる外部装置には、パッチ、時計又はネックレス等、患者の皮膚に接触するように構成された電極を備えた着用型装置が含まれる。そのような外部装置は、通常の日常活動中の患者の健康の比較的長期間の監視を容易にすることができる。
【0014】
[0020]
植え込み型医療装置(IMD)はまた、ECG及び他の生理学的信号を感知及び監視し、不整脈、心停止、心筋梗塞、脳卒中、及び発作のエピソード等の急性健康事象を検出する。IMDの例には、血管内又は血管外リードに結合され得るペースメーカ及び植え込み型心臓除細動器、並びにリードレスであり得る、心臓内に植え込むように構成されたハウジングを備えたペースメーカが含まれる。植え込み型患者モニタ等、治療を提供しないIMDもある。このようなIMDの一例は、Medtronic plcから入手可能なReveal LINQ(商標)植え込み型心臓モニタ(ICM)であり、これは皮下に挿入することができる。そのようなIMDは、通常の日常活動中の患者の比較的長期の監視を容易にし、収集されたデータ、例えば、検出された不整脈エピソードのエピソードデータを、Medtronic Carelink(商標)ネットワークなどの遠隔患者監視システムに定期的に送信し得る。
【0015】
[0021]
図1A及び
図1Bは、本開示の技術による、患者4の急性健康事象を検出し、それに応答するように構成された一例の医療装置システム2を示すブロック図である。例示的な技術は、1つ以上の外部コンピューティングデバイス、例えばコンピューティングデバイス12A及び12B(まとめて「コンピューティングデバイス12」)と無線通信することができるIMD10とともに使用することができる。いくつかの例では、IMD10は、患者4の胸腔の外側に(例えば、
図1に示される胸部の位置の皮下に)植え込まれる。IMD10は、患者4の心臓のレベルの近く又はすぐ下の胸骨の近く、例えば、少なくとも部分的に心臓のシルエット内に位置付けることができる。IMD10は、複数の電極(
図1には図示せず)を含み、複数の電極を介してECGを感知するように構成される。いくつかの例では、IMD10はLINQ(商標)ICMの形態を取る。IMDがICMの形態を取る例の文脈で主に説明されているが、本開示の技術は、モニタ、ペースメーカ、除細動器、又は神経刺激装置を含む、任意の1つ以上の植え込み型又は外部医療装置を含むシステムに実装され得る。
【0016】
[0022]
コンピューティングデバイス12は、IMD10と無線通信するように構成される。コンピューティングデバイス12は、IMD10によって収集され記憶されたエピソード及び他の生理学的データをIMD10から取り出す。いくつかの例では、コンピューティングデバイス12は、患者4のパーソナルコンピューティングデバイスの形態を取る。例えば、コンピューティングデバイス12Aは、患者4のスマートフォンの形態を取ることができ、コンピューティングデバイス12Bは、患者4のスマートウォッチ又は他のスマートアパレルの形態を取ることができる。いくつかの例では、コンピューティングデバイス(複数の場合もある)12は、デスクトップ、ラップトップ、若しくはタブレットコンピュータ、スマートホームコントローラ、アラーム、サーモスタット、スピーカ、若しくは他のスマート機器、又は任意のモノのインターネット(IoT)デバイス等の、IMD10と無線通信するように構成された任意のコンピューティングデバイスであってもよい。コンピューティングデバイス12は、例として、Bluetooth(登録商標)又はBluetooth(登録商標)Low Energy(BLE)プロトコルに従って、IMD10及び互いと通信することができる。いくつかの例では、コンピューティングデバイス12のうちの1つのみ、例えばコンピューティングデバイス12Aが、例えばIMD10との通信及びインタラクションを可能にするソフトウェアの実行により、IMD10と通信するように構成される。
【0017】
[0023]
いくつかの例では、コンピューティングデバイス(複数の場合もある)12、例えば、
図1Aによって示される例における着用型コンピューティングデバイス12Bは、患者4の生理学的信号を感知するための電極及び他のセンサを含んでもよく、生理学的データを収集及び記憶し、そのような信号に基づいてエピソードを検出してもよい。コンピューティングデバイス12Bは、衣類、靴、眼鏡、時計又はリストバンド、帽子等、患者14の衣服に組み込まれてもよい。いくつかの例では、コンピューティングデバイス12Bは、スマートフォンコンピューティングデバイス12Aのためのスマートウォッチ又は他のアクセサリ若しくは周辺機器である。
【0018】
[0024]
コンピューティングデバイス12のうちの1つ以上は、ネットワーク16を介して、コンピューティングシステム20等の様々な他の装置又はシステムと通信するように構成されてもよい。コンピューティングデバイス(複数の場合もある)12は、IMD10から取り出されたデータを含むデータを、ネットワーク16を介してコンピューティングシステム20に送信してもよい。データは、IMD10、場合によってはコンピューティングデバイス12のうちの1つ以上によって測定された生理学的パラメータの値、IMD10及びコンピューティングデバイス(複数の場合もある)12によって検出された不整脈又は他の健康事象のエピソードに関するデータ、並びにIMD10及び/又はコンピューティングデバイス(複数の場合もある)12によって記録された他の生理学的信号又はデータを含んでもよい。
【0019】
[0025]
コンピューティングシステム20は、ユーザ、例えば、患者4及び他の患者を治療する臨床医が、彼らの患者のIMD10及びコンピューティングデバイス12から収集されたデータとインタラクトすることを可能にするように構成されたコンピューティングデバイスを含んでもよい。いくつかの例では、コンピューティングシステム20は、1つ以上のハンドヘルドコンピューティングデバイス、コンピュータワークステーション、サーバ、又は他のネットワーク化されたコンピューティングデバイスを含む。コンピューティングシステム20は、いくつかの例では、Medtronic Carelink(商標)ネットワークを含んでもよいし、それによって実装されてもよい。
【0020】
[0026]
ネットワーク16は、1つ以上の非エッジスイッチ、ルータ、ハブ、ゲートウェイ、ファイアウォール、侵入検知及び/又は侵入防止装置等のセキュリティデバイス、サーバ、セルラ基地局及びノード、無線アクセスポイント、ブリッジ、ケーブルモデム、アプリケーションアクセラレータ、又は他のネットワークデバイス等の1つ以上のコンピューティングデバイス(図示せず)を含んでもよい。ネットワーク16は、サービスプロバイダによって管理される1つ以上のネットワークを含んでもよく、したがって、インターネット等の大規模なパブリックネットワークインフラストラクチャの一部を形成してもよい。ネットワーク16は、コンピューティングデバイス12、コンピューティングデバイス14A~14N(まとめて「コンピューティングデバイス14」)、コンピューティングデバイス(複数の場合もある)18、コンピューティングシステム20、及び救急医療システム(EMS)22等のコンピューティングデバイスに、インターネットへのアクセスを提供することができ、コンピューティングデバイスが互いに通信することを可能にする通信フレームワークを提供することができる。いくつかの例では、ネットワーク16は、外部装置(複数の場合もある)12がコンピューティングシステム20及び/又は他のシステム又は装置と通信することを可能にする通信フレームワークを提供するプライベートネットワークを含み得るが、セキュリティ目的のために、これらの装置又はこれらの装置間のデータフローのうちの1つ以上をプライベートネットワークの外部の装置から隔離する。いくつかの例では、外部装置(複数の場合もある)12と、コンピューティングシステム20の装置等の他の装置との間の通信は暗号化される。
【0021】
[0027]
システム2の処理回路、例えば、コンピューティングデバイス12A、コンピューティングデバイス12B、及びコンピューティングシステム20のうちの1つ以上の処理回路は、単独で又は任意の組み合わせで、IMD10による患者4の急性健康事象の検出に応答するための本開示の技術を実装してもよい。処理回路は、IMD10から無線送信されたメッセージを受信してもよい。メッセージは、医療装置が患者の急性健康事象を検出したことを示してもよい。メッセージは、IMD10が急性健康事象を検出した時間を示してもよい。メッセージは、IMD10によって収集された生理学的データ、例えば、急性健康事象の検出につながるデータ、急性健康事象の検出前のデータ、及び/又は急性健康事象の検出後に収集されたリアルタイム又はより最近のデータを含んでもよい。生理学的データは、1つ以上の生理学的パラメータ及び/又はデジタル化された生理学的信号の値を含んでもよい。急性健康事象の例としては、心停止、心室細動、心室頻拍、脳卒中、発作、又は転倒が挙げられる。
【0022】
[0028]
処理回路は、急性健康事象の検出に応答して警告を提供してもよい。例えば、処理回路は、患者4の位置を決定し、患者の位置に基づいて警告領域28を決定することができる。コンピューティングデバイス14A~14N(まとめて、「コンピューティングデバイス14」)は、警告領域28内にあり、したがって、患者4の位置に十分に近接していることによって、急性健康事象を有する患者に支援を提供することが可能であり得る1人以上の潜在的応答者のコンピューティングデバイスである。潜在的応答者は、必ずしも、患者4又は患者4が経験する急性健康事象のいずれかに対する潜在的応答者又は介護者であることが事前に知らされているわけではない。処理回路は、警告領域28内にある任意のコンピューティングデバイス14に警告を送信することができ、コンピューティングデバイス14は、警告をユーザ応答者に提示することができる。
【0023】
[0029]
いくつかの例では、警告領域を決定するために、処理回路は、患者4の位置に基づいて、患者4の位置の閾値距離内にある(又はそのカバレッジエリアが閾値距離内にある)1つ以上のセルラ基地局24又は1つ以上の無線アクセスポイント(WAP)26のうちの少なくとも1つを識別するように構成される。処理回路は、1つ以上のセルラ基地局又は無線アクセスポイントと通信している任意の1つ以上のコンピューティングデバイス14への警告の送信を制御するように構成されてもよい。
【0024】
[0030]
いくつかの例では、警告領域を決定するために、処理回路は、患者4の位置及び患者4からの所定の距離に基づいてジオフェンスを決定するように構成される。処理は、ジオフェンス内の任意の1つ以上のコンピューティングデバイス14への警告の送信を制御するように構成され得る。警告領域28内のコンピューティングデバイス14に警告を発信するためのこの技術は、例えば、コンピューティングシステム20の処理回路によって提供されるサービスによって仲介され得る。コンピューティングデバイス(複数の場合もある)12及びコンピューティングデバイス(複数の場合もある)14は、コンピューティングデバイスの位置をサービスに報告するためのソフトウェアアプリケーションを有してもよく、サービスは、どのコンピューティングデバイス14がジオフェンス内にあるかを判定し、それらのコンピューティングデバイス14に警告を送達してもよい。
【0025】
[0031]
処理回路は、同様に、必ずしも警告領域28内にあるわけではない1つ以上のコンピューティングデバイス18に警告を提供してもよい。コンピューティングデバイス18は、患者4又は患者が経験する急性健康事象のいずれかに対する応答者又は介護者、例えば、治療臨床医、家族、第1応答者、又は他の介護者であるように予め決定されたユーザと関連付けられてもよい。
【0026】
[0032]
警告は、応答者が患者4の急性健康事象に応答するのを支援するための様々な情報を提供することができる。例えば、警告は、急性健康事象の名称又は種類、急性健康事象の開始時間又は急性健康事象の経過時間のうちの少なくとも1つ、及び/又はIMD10からのメッセージで受信した患者4の生理学的データの少なくとも一部を含んでもよい。
【0027】
[0033]
警告は、患者4の位置を含んでもよい。いくつかの例では、警告は、コンピューティングデバイス14に、患者4の位置へ応答者指示を提供させてもよいし、その提供を可能にしてもよい。
【0028】
[0034]
いくつかの例では、警告は、健康事象に対する治療命令、例えば、心肺蘇生(CPR)命令を含む。いくつかの例では、処理回路は、IMD10からのメッセージに含まれる急性健康事象及び/又は生理学的データに基づいて、警告に含める治療命令を選択する。
【0029】
[0035]
いくつかの例では、警告は、自動体外式除細動器(AED)等の急性健康事象を治療するように構成された携帯型治療装置の位置を含む。いくつかの例では、警告は、コンピューティングデバイス14に、携帯型治療装置へ応答者指示を提供させてもよいし、その提供を可能にしてもよい。
【0030】
[0036]
いくつかの例では、送信された警告に加えて、処理回路は、患者4の1つ以上のコンピューティングデバイス12に、それらのユーザインターフェースを介して警告を提供させてもよい。そのようなローカル警告は、送信された警告と同じであってもよいし異なっていてもよい。ローカル警告は、例えば、患者4及び/又は患者4に近接する任意の人の注意を聴覚的及び/又は視覚的に引くように構成されてもよい。
【0031】
[0037]
いくつかの例では、患者4又は近くの介護者は、1つ以上のコンピューティングデバイス12のユーザインターフェースを介して警告キャンセル入力を提供することが可能であり得る。処理回路は、キャンセルに応答して、ローカル警告を一時停止してもよいし終了してもよい。処理回路は、ローカル警告の開始から時間間隔内にキャンセルを受信しないことに基づいて、他の警告を送信するか、又は他のアクションを取るかを判定してもよい。いくつかの例では、送信された警告の代わりに、又はそれに加えて、処理回路は、EMS22、例えば自動ダイヤル911に電話をかけるようにコンピューティングデバイス12を制御するように構成される。通話は、コンピューティングデバイス12のユーザインターフェースを介して患者4又は近くの介護者によってキャンセルされてもよい。
【0032】
[0038]
いくつかの例では、処理回路は、急性健康事象を確認するために分析を行うように構成され、分析に基づいて警告及び/又は呼び出しを送達してもよいし保留してもよい。分析は、IMD10から受信された生理学的データ及び/又は患者4のコンピューティングデバイス12、例えばコンピューティングデバイス12Bによって収集された生理学的データの分析であってもよい。いくつかの例では、例えばコンピューティングデバイス12及び/又はコンピューティングシステム20の処理回路は、IMD10よりも高い処理能力を有することができ、これにより生理学的データのより複雑な分析が可能になる。いくつかの例では、処理回路は、例えば生理学的データが急性健康事象を十分に示すかどうかを判定するために、生理学的データを機械学習モデル又は他の人工知能に適用することができる。
【0033】
[0039]
例示的なIMD10の文脈で本明細書に記載されているが、本明細書に開示された心不整脈の検出のための技法は、他のタイプのデバイスとともに使用されてもよい。例えば、技術は、心血管系の外側の電極に結合された心臓外除細動器、心臓内に植え込むように構成された経カテーテルペースメーカ、例えばMedtronic PLC(アイルランドのダブリン)から市販されているMicra(商標)経カテーテルペーシングシステム、神経刺激装置、又は薬物送達装置を用いて実装することができる。
【0034】
[0040]
図2は、
図1AのIMD10の一例の構成を示すブロック図である。
図2に示されるように、IMD10は、処理回路50、感知回路52、通信回路54、メモリ56、センサ58、切り替え回路60、及び電極16A、16B(以下、「電極16」)を備え、これらのうちの1つ以上はIMD10のハウジング上に配置されてもよい。いくつかの例では、メモリ56は、処理回路50によって実行されたとき、IMD10及び処理回路50に、本明細書でIMD10及び処理回路50に帰属する様々な機能を実行させるコンピュータ可読命令を含む。メモリ56は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、不揮発性RAM(NVRAM)、電気的消去可能なプログラム可能ROM(EEPROM)、フラッシュメモリ、又は任意の他のデジタル媒体のような任意の揮発性、不揮発性、磁気的、光学的、又は電気的媒体を含み得る。
【0035】
[0041]
処理回路50は、固定機能回路及び/又はプログラム可能な処理回路を含み得る。処理回路50は、マイクロプロセッサ、コントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、又は同等の個別若しくはアナログ論理回路のうちのいずれか1つ以上を含み得る。いくつかの例では、処理回路50は、1つ以上のマイクロプロセッサ、1つ以上のコントローラ、1つ以上のDSP、1つ以上のASIC、又は1つ以上のFPGAの任意の組み合わせ等の複数の構成要素、及び他の個別又は集積論理回路を含み得る。本明細書の処理回路50に帰属する機能は、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、又はそれらの任意の組み合わせとして具体化されてもよい。
【0036】
[0042]
感知回路52は、処理回路50によって制御されるように、スイッチング回路60を介して電極16A、16Bに選択的に結合され得る。感知回路52は、
図1Aの患者4の心臓の電気的活動を監視し、患者4のECGデータを生成するために、電極16A、16Bからの信号を監視してもよい。いくつかの例では、処理回路50は、患者4の心不整脈のエピソードを検出するために、心拍数、心拍変動、心拍間隔、及び/又はECG形態学的特徴等の感知されたECGの特徴を識別してもよい。処理回路50は、デジタル化されたECGと、不整脈エピソードを検出するために使用されるECGの特徴とを、検出された不整脈エピソードのエピソードデータとしてメモリ56に記憶することができる。
【0037】
[0043]
いくつかの例では、感知回路52は、電極16を介して、例えばIMD10に近接する組織のインピーダンスを測定する。測定されたインピーダンスは、呼吸及び灌流又は浮腫の程度に基づいて変動し得る。処理回路50は、測定されたインピーダンスに基づいて、呼吸、灌流、及び/又は浮腫に関する生理学的データを決定してもよい。
【0038】
[0044]
いくつかの例では、IMD10は、1つ以上の加速度計、マイクロフォン、光学センサ、温度センサ及び/又は圧力センサ等の1つ以上のセンサ58を含む。いくつかの例では、感知回路52は、電極16A、16B及び/又は他のセンサ58のうちの1つ以上から受信した信号をフィルタリング及び増幅するための1つ以上のフィルタ及び増幅器を含み得る。いくつかの例では、感知回路52及び/又は処理回路50は、整流器、フィルタ及び/又は増幅器、感知増幅器、比較器、及び/又はアナログ-デジタル変換器を含み得る。処理回路50は、メモリ56に記憶され得るセンサ58からの信号に基づいて、生理学的データ、例えば患者4の生理学的パラメータの値を決定することができる。
【0039】
[0045]
処理回路50は、本明細書に記載の生理学的データの種類のうちの1つ以上の組み合わせに基づいて、患者4の急性健康事象を検出してもよい。例えば、処理回路50は、患者4(
図1A)の心臓6の電気的又は機械的活動を示すECG及び/又は他の生理学的データに基づいて、心停止、心室細動、心室頻拍、又は心筋梗塞を検出してもよい。いくつかの例では、処理回路50は、そのような心臓活動データに基づいて脳卒中を検出することができる。いくつかの例では、感知回路52は、電極16を介して脳活動データ、例えば脳波(EEG)を検出することができ、処理回路50は、脳活動のみに基づいて、又は心臓活動データ若しくは他の生理学的データと組み合わせて、脳卒中又は発作を検出することができる。いくつかの例では、処理回路50は、加速度計のみからのデータに基づいて、又は他の生理学的データと組み合わせて、患者が転倒したかどうかを検出する。
【0040】
[0046]
いくつかの例では、処理回路50は、通信回路54を介して、エピソードの生理学的データをコンピューティングデバイス12(
図1)に送信する。そのような送信は、毎日行われてもよいし他の基準で行われてもよい。いくつかの例では、エピソードが急性健康事象である場合、処理回路50は、本明細書で説明されるように、通信回路54を介して、急性健康事象を示すメッセージを1つ以上のコンピューティングデバイス12に送信する。メッセージの送信は、必要な場合にその都度、可能な限り迅速に行うことができる。通信回路54は、内部又は外部のアンテナ、例えばアンテナ30を用いて、コンピューティングデバイス12等の別の装置と通信するための任意の適切なハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。
【0041】
[0047]
図3は、IMD10の一例の構成を示す概念的な側面図である。
図3に示される例では、IMD10は、ハウジング72及び絶縁カバー74を有する、リードレスで皮下に植え込み可能な監視装置を備えてもよい。電極16A及び電極16Bは、カバー74の外面上に形成又は配置され得る。
図2に関して上記で説明された回路50~56及び60は、カバー74の内面上に、又はハウジング72内に形成又は配置され得る。図示の例では、アンテナ30は、カバー74の内面上に形成又は配置されているが、いくつかの例では、外面上に形成又は配置され得る。センサ58はまた、いくつかの例では、カバー74の内面又は外面上に形成又は配置され得る。いくつかの例では、絶縁カバー74は、ハウジング72及びカバー74がアンテナ30、センサ58、並びに回路50~56及び60を囲み、アンテナ及び回路を体液等の流体から保護するように、開放ハウジング18上に配置され得る。
【0042】
[0048]
アンテナ30、センサ58、又は回路50~56のうちの1つ以上は、例えば、フリップチップ技術を使用することによって、絶縁カバー74上に形成され得る。絶縁カバー74は、ハウジング72上に裏返すことができる。裏返してハウジング72上に配置されると、絶縁カバー74の内側上に形成されたIMD10の構成要素は、ハウジング72によって画定されるギャップ76内に配置され得る。電極16は、絶縁カバー74を介して形成された1つ以上のビア(図示せず)を介して切り替え回路60に電気的に接続することができる。絶縁カバー74は、サファイア(すなわち、コランダム)、ガラス、パリレン、及び/又は他の任意の適切な絶縁材料で形成することができる。ハウジング72は、チタン又は他の任意の適切な材料(例えば、生体適合性材料)から形成することができる。電極16は、ステンレス鋼、チタン、白金、イリジウム、又はそれらの合金のいずれかから形成することができる。更に、電極16は、窒化チタン又はフラクタル窒化チタン等の材料でコーティングすることができるが、そのような電極に他の適切な材料及びコーティングを使用することができる。
【0043】
[0049]
図4は、患者4のコンピューティングデバイス12の一例の構成を示すブロック図であり、コンピューティングデバイス12は、
図1Aに示すコンピューティングデバイス12A及び12Bのいずれか(又は協調して動作する両方)に対応することができる。いくつかの例では、外部装置12は、スマートフォン、ラップトップ、タブレットコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、スマートウォッチ若しくは他の着用型コンピューティングデバイス、スマートスピーカ等のスマート家電、又は任意のIoTデバイスの形態を取る。
図4の例に示されるように、コンピューティングデバイス12は、処理回路80と、記憶装置82と、通信回路84と、ユーザインターフェース86と、いくつかの例では、1つ以上のセンサ88とを備える。例示の目的のために
図4にはスタンドアロンの装置として示されているが、コンピューティングデバイス12は、ソフトウェア命令を実行するための処理回路又は他の適切なコンピューティング環境を含む任意の構成要素又はシステムであってもよく、例えば、必ずしも
図4に示された1つ以上の要素を含む必要はない(例えば、いくつかの例では、記憶装置82等の構成要素は、他の構成要素と同位置に、又は同じ筐体内に配置されていなくてもよい)。
【0044】
[0050]
一例では、処理回路80は、コンピューティングデバイス12内で実行するための機能及び/又は処理命令を実装するように構成されている。例えば、処理回路80は、記憶装置82に記憶されたアプリケーション90を含む命令を処理することが可能であり得る。処理回路80の例は、マイクロプロセッサ、コントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、又は同等の個別若しくは集積論理回路のうちのいずれか1つ以上を含み得る。
【0045】
[0051]
記憶装置82は、アプリケーション90及びデータ100を含む情報をコンピューティングデバイス12内に記憶するように構成され得る。いくつかの例では、記憶装置82は、コンピュータ可読記憶媒体として説明されている。いくつかの例では、記憶装置82は、一時メモリ又は揮発性メモリを含む。揮発性メモリの例としては、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、及び当技術分野で既知の他の形態の揮発性メモリが挙げられる。一例では、記憶装置82は、プログラム実行中に情報を一時的に記憶するために、コンピューティングデバイス12上で実行されるアプリケーション90によって使用される。記憶装置82はまた、いくつかの例では、例えば不揮発性記憶要素を含む、情報の長期記憶のために構成された1つ以上のメモリを含む。そのような不揮発性記憶要素の例としては、磁気ハードディスク、光ディスク、フロッピーディスク、フラッシュメモリ、又は電気的プログラム可能メモリ(EPROM)若しくは電気的消去可能なプログラム可能(EEPROM)メモリの形態が挙げられる。
【0046】
[0052]
コンピューティングデバイス12は、通信回路84を利用して、
図1BのIMD10、他のコンピューティングデバイス12、及びコンピューティングシステム20等の他の装置と通信する。通信回路84は、イーサネットカード等のネットワークインターフェースカード、光トランシーバ、無線周波数トランシーバ、又は情報を送受信することができる任意の他の種類の装置を含み得る。このようなネットワークインターフェースの他の例には、3G、4G、5G、及びWiFi無線が含まれ得る。
【0047】
[0053]
コンピューティングデバイス12はまた、ユーザインターフェース86を備える。ユーザインターフェース86は、触覚刺激、音声刺激、又は映像刺激を使用してユーザに出力を提供し、触覚フィードバック、音声フィードバック、又は映像フィードバックを通してユーザから入力を受信するように構成され得る。ユーザインターフェース86は、例として、存在感知ディスプレイ、マウス、キーボード、音声応答システム、ビデオカメラ、マイクロフォン、又はユーザからのコマンドを検出するための任意の他の種類の装置、サウンドカード、ビデオグラフィックスアダプタカード、又は信号を人間若しくは機械に理解可能な適切な形式に変換するための任意の他の種類の装置、スピーカ、陰極線管(CRT)モニタ、液晶ディスプレイ(LCD)、又はユーザに理解可能な出力を生成することができる任意の他の種類の装置を含むことができる。いくつかの例では、存在感知ディスプレイは、タッチ感応スクリーンを含む。
【0048】
[0054]
コンピューティングデバイス12の処理回路80によって実行可能な例示的なアプリケーション90は、IMDインターフェースアプリケーション92、1つ以上の機械学習モデル96を利用することができる監視システム94、及び位置サービス98を含む。処理回路80によるIMDインターフェース92の実行により、コンピューティングデバイス12がIMD10とインターフェースするように構成される。例えば、IMDインターフェース92は、通信回路84を介してIMD10と通信するようにコンピューティングデバイス12を構成する。処理回路80は、IMD10から患者4の生理学的データを受信し、生理学的データをIMDデータ102としてメモリ82に記憶することができる。いくつかの例では、処理回路80は、急性健康事象を示すメッセージとともにIMD10から生理学的データを受信する。IMDインターフェース92はまた、ユーザがIMD10及び/又はIMDデータ102とインタラクトするようにユーザインターフェース86を構成する。
【0049】
[0055]
処理回路80は、例えば、IMDデータ102 10及び/又はコンピューティングデバイス12によって収集されたデータに基づいて、患者4の健康の監視を容易にするために監視システム94を実行してもよい。監視システム94は、処理回路80及びコンピューティングデバイス12に、IMD10による急性健康事象の検出に応答することに関連して本明細書で記載の技術のいずれかを実行させることができる。
【0050】
[0056]
処理回路80は、位置サービス98を実行して、コンピューティングデバイス12の位置を決定し、それにより、患者4の推定位置を決定してもよい。処理回路80は、全地球測位システム(GPS)データ、マルチラテレーション、及び/又はコンピューティングデバイスの位置を特定するための任意の他の既知の技術を使用してもよい。いくつかの例では、監視システム94は、患者4の位置及びジオフェンスデータを使用して、警告領域88をジオフェンスとして決定することができる。ジオフェンス領域106は、異なる急性健康事象についての患者からの異なるジオフェンス距離又は異なる予期される人口密度を伴う異なる患者位置を含んでもよく、監視システム94は、そのようなパラメータに基づいてジオフェンス距離を選択してもよい。
【0051】
[0057]
いくつかの例では、
図4に示すように、コンピューティングデバイスは、患者4の生理学的パラメータ又は信号を感知するための1つ以上のセンサ88を備えてもよい。センサ(複数の場合もある)88は、IMD10及び
図2に関して上述したように、電極及び他のセンサ、並びに感知回路(例えば、ADCを含む)を含んでもよい。処理回路80は、センサ88からの生理学的データをコンピューティングデバイスデータ104として記憶装置82に記憶してもよい。
【0052】
[0058]
例として、コンピューティングデバイスデータ104は、活動レベル、歩行/走行距離、安静エネルギ、活動エネルギ、運動時間、起立の定量化、体重、体格指数、心拍数、低、高、及び/又は不規則な心拍数事象、心拍変動、歩行心拍数、連続の心拍数、デジタル化されたECG、血中酸素飽和度、血圧(収縮期及び/又は拡張期)、呼吸数、最大酸素量、血糖値、末梢灌流、及び睡眠パターンのうちの1つ以上を含んでもよい。
【0053】
[0059]
処理回路80はまた、ユーザインターフェース86を介してユーザ記録健康データを受信し、そのようなデータをコンピューティングデバイスデータ104として記憶してもよい。ユーザ記録健康データは、運動及び活動データ、睡眠データ、症状データ、病歴データ、生活の質データ、栄養データ、服薬遵守データ、アレルギデータ、人口統計データ、体重、及び身長のうちの1つ以上を含んでもよい。病歴データは、心停止、頻脈性不整脈、心筋梗塞、脳卒中、発作、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、腎機能障害、又は高血圧の履歴、アブレーション又は電気的除細動等の処置の履歴、及びヘルスケア利用に関連し得る。
【0054】
[0060]
いくつかの例では、処理回路80は、監視システム94を実行して、IMD10によって検出された急性健康事象を確認するための分析を実行し、分析に基づいて警告及び/又は呼び出しを送達又は保留する。分析は、IMDデータ102及び/又はコンピューティングデバイスデータ104の分析であってもよい。いくつかの例では、監視システム94は、1つ以上の機械学習モデル96、他の人工知能、又は線形回帰、傾向分析、決定木、若しくは閾値等の機械学習を必ずしも必要としない他のモデル若しくはアルゴリズムにデータを適用して、データが急性健康事象の発生を確認するのに十分に急性健康事象を示すかどうかを判定する。
【0055】
[0061]
図5は、コンピューティングシステム20の一例の構成を示すブロック図である。コンピューティングシステム20は、ソフトウェア命令を実行するための処理回路又は他の適切なコンピューティング環境を含む任意の構成要素又はシステムであってもよく、例えば、
図5に示される1つ以上の要素を必ずしも含む必要はない(例えば、ユーザインターフェースデバイス204、通信回路206、及び、いくつかの例では、記憶装置(複数の場合もある)208等の構成要素は、他の構成要素と同位置に、又は同じ筐体内に配置されていなくてもよい)。いくつかの例では、コンピューティングシステム20は、複数の装置に分散されたクラウドコンピューティングシステムであり得る。
【0056】
[0062]
図5の例では、コンピューティングシステム24は、処理回路202、1つ以上のユーザインターフェース(UI)デバイス204、通信回路206、及び1つ以上の記憶装置208を備える。コンピューティングシステム20は、いくつかの例では、コンピューティングシステム20によって実行可能である監視システム222等の1つ以上のアプリケーション220を更に含む。
【0057】
[0063]
一例では、処理回路202は、コンピューティングシステム20内で実行するための機能及び/又は処理命令を実装するように構成される。例えば、処理回路202は、記憶装置208に記憶された命令を処理することが可能であり得る。処理回路202の例には、マイクロプロセッサ、コントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、又は同等の個別若しくは集積論理回路のうちのいずれか1つ以上が含まれ得る。
【0058】
[0064]
1つ以上の記憶装置208は、動作中にコンピューティングデバイス20内に情報を記憶するように構成され得る。いくつかの例では、記憶装置208は、コンピュータ可読記憶媒体として説明されている。いくつかの例では、記憶装置208は一時メモリであり、これは、記憶装置208の主な目的が長期記憶ではないことを意味する。いくつかの例では、記憶デバイス408は、揮発性メモリとして説明され、これは、コンピュータがオフにされたときに、記憶デバイス408が記憶された内容を維持しないことを意味する。揮発性メモリの例としては、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、及び当技術分野で既知の他の形態の揮発性メモリが挙げられる。いくつかの例では、記憶装置208は、コンピューティングシステム20上で実行されるソフトウェア又はアプリケーション220によって使用され、プログラム実行中に情報を一時的に記憶する。
【0059】
[0065]
記憶装置208は、アプリケーション220及びデータ230等の情報の長期記憶のために更に構成され得る。いくつかの例では、記憶装置208は、不揮発性記憶要素を含む。そのような不揮発性記憶要素の例には、磁気ハードディスク、光ディスク、フロッピーディスク、フラッシュメモリ、又は電気的プログラム可能メモリ(EPROM)若しくは電気的消去可能なプログラム可能(EEPROM)メモリの形態が含まれる。
【0060】
[0066]
コンピューティングシステム20は、いくつかの例では、
図1A及び
図1Bのコンピューティングデバイス12等の他の装置及びシステムと通信するための通信回路206も備える。通信回路206は、イーサネットカード等のネットワークインターフェースカード、光トランシーバ、無線周波数トランシーバ、又は情報を送受信することができる任意の他の種類の装置を含み得る。このようなネットワークインターフェースの他の例には、3G、4G、5G、及びWiFi無線が含まれ得る。
【0061】
[0067]
一例では、コンピューティングシステム20は、1つ以上のユーザインターフェースデバイス204も備える。ユーザインターフェースデバイス204は、いくつかの例では、触覚刺激、音声刺激、又は映像刺激を使用してユーザに出力を提供し、触覚フィードバック、音声フィードバック、又は映像フィードバックを通してユーザから入力を受信するように構成され得る。ユーザインターフェースデバイス204は、例として、存在感知ディスプレイ、マウス、キーボード、音声応答システム、ビデオカメラ、マイクロフォン、又はユーザからのコマンドを検出するための任意の他の種類の装置、サウンドカード、ビデオグラフィックスアダプタカード、又は信号を人間若しくは機械に理解可能な適切な形式に変換するための任意の他の種類の装置、スピーカ、陰極線管(CRT)モニタ、液晶ディスプレイ(LCD)、又はユーザに対して理解可能な出力を生成することができる任意の他の種類の装置を含むことができる。
【0062】
[0068]
アプリケーション220は、コンピューティングシステム20に本明細書の処理回路に帰する機能を提供させるために、コンピューティングシステム20の処理回路202によって実行可能なプログラム命令及び/又はデータを含むことができる。例示的なアプリケーション(複数の場合もある)220は、監視システム222を含むことができる。示されていない他の追加のアプリケーションは、本明細書に記載された他の機能を提供するために代替的に又は追加的に含まれ得るが、簡素化にするために図示されていない。
【0063】
[0069]
本開示の技術によれば、コンピューティングシステム20は、通信回路206を介してコンピューティングデバイス12からIMDデータ102及びコンピューティングデバイスデータ104を受信する。コンピューティングシステム20は、通信回路206を介してコンピューティングデバイス12から患者4の位置を示す位置データ232を受信することもできる。処理回路202は、これら及びジオフェンスデータ106を、データ230として記憶装置208に記憶する。処理回路202は、監視システム222を実行してもよい。監視システム222は、コンピューティングデバイス12の監視システム94と同じであってもよく、例えば、コンピューティングデバイス12は、主に、本明細書で説明される技術の実行のためにメッセージ及びデータをコンピューティングシステム20に中継してもよく、又は本明細書で説明される機能のいずれかを容易にするために監視システム94と組み合わせて動作してもよい。
【0064】
[0070]
図6は、患者の急性健康事象の検出に応答して警告を提供する一例の技術を示す流れ図である。
図6の例示的な技術は、コンピューティングデバイス12の処理回路80によって実装される、例えば、監視システム94を実装するものとして説明される。いくつかの例では、コンピューティングシステム20の処理回路202は、例示的な技術の機能の一部又は全部を実行するために監視システム222を実装してもよい。
【0065】
[0071]
図6によって示される例によれば、処理回路80は、患者4が急性健康事象を経験したことを示す無線送信メッセージをIMD10から受信する(300)。処理回路80は、メッセージに応答して生理学的データを分析する(302)。生理学的データは、例えばメッセージの一部としてIMD10から受信されたIMDデータ102、及び/又はコンピューティングデバイスデータ104を含んでもよい。コンピューティングデバイスが例示的な技術を実行するように構成されている場合、コンピューティングデバイスによって、又は別のコンピューティングデバイス12によって、コンピューティングデバイスデータ104を感知することができる。例えば、
図1Aのコンピューティングデバイス12A、例えばスマートフォンは、
図6の例示的な技術を実装し、コンピューティングデバイス12B、例えばスマートウォッチ又は他の着用型感知及びコンピューティングデバイスからコンピューティングデバイスデータ104を受信することができる。分析は、機械学習モデル、他の人工知能、又は線形回帰、傾向分析、決定木、若しくは閾値等の機械学習を必ずしも必要としない他のモデル若しくはアルゴリズムへの生理学的データの適用を含んでもよい。
【0066】
[0072]
処理回路80により、急性健康事象が分析によって確認されないと判定された場合(304のいいえ)、例示的な技術は終了し得る。処理回路80により、急性健康事象が分析によって確認されたと判定された場合(304のはい)、処理回路80は、コンピューティングデバイス12のユーザインターフェース86を介して、ローカル警告を提示してもよい(306)。処理回路80は、タイマを開始してもよい。処理回路80は、警告をキャンセルするユーザ入力が、警告の開始から所定の時間間隔内にユーザインターフェースを介して受信されるかどうかを判定してもよい(308)。処理回路80により、警告キャンセル入力が所定の時間間隔内に受信されたと判定された場合(308のはい)、ローカル警告は停止されてもよく、例示的な技術は終了してもよい。処理回路80により、警告キャンセル入力が所定の時間間隔内に受信されないと判定された場合(308のいいえ)、処理回路80は、警告を送信し、EMSを呼び出し、及び/又は本明細書に記載の任意の他のアクションを取ってもよい。例えば、処理回路80は、警告領域88内の1人以上の潜在的応答者の1つ以上のコンピューティングデバイス14に、及び患者4の家族又は介護者の1つ以上のコンピューティングデバイス18に警告を送信してもよい。
【0067】
[0073]
図7は、警告領域88内の潜在的応答者の1つ以上のコンピューティングデバイス14に警告を送信するための一例の技術を示す流れ図である。
図7によって示される例によれば、コンピューティングデバイス12の処理回路80は、患者4が急性健康事象を経験したことを示す無線送信メッセージをIMD10から受信する(300)。メッセージに応答して、処理回路80は、例えば、位置サービス98を実行することによって、患者4の位置を決定する(402)。
【0068】
[0074]
コンピューティングデバイス12の処理回路80及び/又はコンピューティングシステム20の処理回路202は、患者4の位置に基づいて警告領域28を決定する(404)。処理回路80及び/又は処理回路202は、警告領域28内の任意の1人以上の潜在的応答者の1つ以上のコンピューティングデバイス14に警告を送信する(406)。
【0069】
[0075]
いくつかの例では、警告領域を決定するために、処理回路は、患者4の位置に基づいて、患者4の位置の閾値距離内にある(又はそのカバレッジエリアが閾値距離内にある)1つ以上のセルラ基地局24又は1つ以上の無線アクセスポイント(WAP)26のうちの少なくとも1つを識別するように構成される。処理回路は、1つ以上のセルラ基地局又は無線アクセスポイントと通信している任意の1つ以上のコンピューティングデバイス14への警告の送信を制御するように構成されてもよい。
【0070】
[0076]
いくつかの例では、警告領域を決定するために、処理回路は、患者4の位置及びジオフェンスデータ106に基づいてジオフェンスを決定するように構成される。処理回路は、ジオフェンス内の任意の1つ以上のコンピューティングデバイス14への警告の送信を制御するように構成されてもよい。警告領域28内のコンピューティングデバイス14に警告を発信するためのこの技術は、コンピューティングシステム20の処理回路202によって実行される監視システム222によって容易にされ得る。コンピューティングデバイス(複数の場合もある)12及びコンピューティングデバイス(複数の場合もある)14は、コンピューティングデバイスの位置を監視システム222に報告するためのソフトウェアアプリケーションを有することができ、監視システム222は、どのコンピューティングデバイス14がジオフェンス内にあるかを判定し、それらのコンピューティングデバイス14に警告を送達してもよい。
【0071】
[0077]
実施例1。医療装置から無線送信されたメッセージであって、メッセージが、医療装置が患者の急性健康事象を検出したことを示す、メッセージを受信し、メッセージに応答して、患者の位置を決定し、患者の位置に基づいて警告領域を決定し、警告領域内の1人以上の潜在的応答者の任意の1つ以上のコンピューティングデバイスへの患者の急性健康事象の警告の送信を制御するように構成される、処理回路を備えるシステム。
【0072】
[0078]
実施例2。医療装置が、植え込み型医療装置を含む、実施例1に記載のシステム。
【0073】
[0079]
実施例3。処理回路が、患者のコンピューティングデバイスの処理回路を含む、実施例1又は2に記載のシステム。
【0074】
[0080]
実施例4。患者のコンピューティングデバイスが、スマートフォン、スマートウォッチ、スマート機器又はモノのインターネットデバイスのうちの少なくとも1つを含む、実施例3に記載のシステム。
【0075】
[0081]
実施例5。急性健康事象が、心停止、心室細動、心室頻拍、心筋梗塞、脳卒中、発作、又は転倒のうちの少なくとも1つを含む、実施例1~4のいずれか1つに記載のシステム。
【0076】
[0082]
実施例6。警告が、急性健康事象の開始時間又は急性健康事象の経過時間のうちの少なくとも1つを含む、実施例1~5のいずれか1つに記載のシステム。
【0077】
[0083]
実施例7。メッセージが、医療装置によって収集された患者の生理学的データであって、警告が生理学的データの少なくとも一部を含む、生理学的データを含む、実施例1~6のいずれか1つに記載のシステム。
【0078】
[0084]
実施例8。警告が、患者の位置を含む、実施例1~7のいずれか1つに記載のシステム。
【0079】
[0085]
実施例9。処理回路が、急性健康事象に基づいて治療命令であって、警告が治療命令を含む、治療命令を選択するように構成される、実施例1~8のいずれか1つに記載のシステム。
【0080】
[0086]
実施例10。警告が、急性健康事象を治療するように構成された携帯型治療装置の位置を含む、実施例1~9のいずれか1つに記載のシステム。
【0081】
[0087]
実施例11。携帯型治療装置が自動体外式除細動器(AED)を含む、実施例10に記載のシステム。
【0082】
[0088]
実施例12。警告領域を決定するために、処理回路が、患者の位置に基づいて、1つ以上のセルラ基地局又は1つ以上の無線アクセスポイントのうちの少なくとも1つを識別するように構成され、警告領域内の1人以上の潜在的応答者の任意の1つ以上のコンピューティングデバイスへの警告の送信を制御するために、処理回路が、1つ以上のセルラ基地局又は無線アクセスポイントと通信している任意の1つ以上のコンピューティングデバイスへの警告の送信を制御するように構成される、実施例1~11のいずれか1つに記載のシステム。
【0083】
[0089]
実施例13。警告領域を決定するために、処理回路が、患者の位置に基づいてジオフェンスを決定するように構成され、警告領域内の1人以上の潜在的応答者の任意の1つ以上のコンピューティングデバイスへの警告の送信を制御するために、処理回路が、ジオフェンス内の任意の1つ以上のコンピューティングデバイスへの警告の送信を制御するように構成される、実施例1~12のいずれか1つに記載のシステム。
【0084】
[0090]
実施例14。処理が、患者の1人以上の介護者又は家族の任意の1つ以上のコンピューティングデバイスへの患者の急性健康事象の警告の送信を制御するように更に構成される、実施例1~13のいずれか1つに記載のシステム。
【0085】
[0091]
実施例15。警告が第1の警告を含み、処理回路が、患者のコンピューティングデバイスのユーザインターフェースを制御して、第2の警告を提示するように構成される、実施例4~13のいずれかと組み合わせた実施例3に記載のシステム。
【0086】
[0092]
実施例16。処理回路が、第2の警告の提示からの時間間隔内にユーザインターフェースを介して警告キャンセルが受信されるかどうかを判定し、時間間隔内に警告キャンセルが受信されないと判定したことに基づいて、第1の警告の送信を制御するように構成される、実施例15に記載のシステム。
【0087】
[0093]
実施例17。処理回路が、緊急医療サービスに電話をかけるように患者のコンピューティングデバイスを制御するように構成される、実施例4~16のいずれかと組み合わせた実施例3に記載のシステム。
【0088】
[0094]
実施例18。処理回路が、警告キャンセルが時間間隔内に受信されないと判定したことに基づいて、緊急医療サービスに電話をかけるようにコンピューティングデバイスを制御するように構成される、実施例16及び17に記載のシステム。
【0089】
[0095]
実施例19。メッセージが、医療装置によって収集された患者の生理学的データを含み、処理回路が、生理学的データを分析し、分析に基づいて警告の送信を制御するかどうかを判定するように構成される、実施例4~18のいずれかと組み合わせた実施例3に記載のシステム。
【0090】
[0096]
実施例20。医療装置によって収集された患者の生理学的データが、患者の第1の生理学的データを含み、患者のコンピューティングデバイスが、患者の第2の生理学的データを収集するように構成され、生理学的データを分析するために、処理回路が、患者の第1の生理学的データ及び第2の生理学的データを分析するように構成される、実施例19に記載のシステム。
【0091】
[0097]
実施例21。処理回路によって、医療装置から無線送信されたメッセージであって、メッセージが、医療装置が患者の急性健康事象を検出したことを示す、メッセージを受信することと、メッセージに応答して、患者の位置を決定することと、患者の位置に基づいて警告領域を決定することと、警告領域内にいる1人以上の潜在的応答者の任意の1つ以上のコンピューティングデバイスへの患者の急性健康事象の警告の送信を制御することと、を含む方法。
【0092】
[0098]
実施例22。医療装置が、植え込み型医療装置を含む、実施例21に記載の方法。
【0093】
[0099]
実施例23。処理回路が、患者のコンピューティングデバイスの処理回路を含む、実施例21又は22に記載の方法。
【0094】
[0100]
実施例24。患者のコンピューティングデバイスが、スマートフォン、スマートウォッチ、スマート機器又はモノのインターネットデバイスのうちの少なくとも1つを含む、実施例23に記載の方法。
【0095】
[0101]
実施例25。急性健康事象が、心停止、心室細動、心室頻拍、心筋梗塞、脳卒中、発作、又は転倒のうちの少なくとも1つを含む、実施例21~24のいずれか1つに記載の方法。
【0096】
[0102]
実施例26。警告が、急性健康事象の開始時間又は急性健康事象の経過時間のうちの少なくとも1つを含む、実施例21~25のいずれか1つに記載の方法。
【0097】
[0103]
実施例27。メッセージが、医療装置によって収集された患者の生理学的データであって、警告が生理学的データの少なくとも一部を含む、生理学的データを含む、実施例21~26のいずれか1つに記載の方法。
【0098】
[0104]
実施例28。警告が、患者の位置を含む、実施例21~27のいずれか1つに記載の方法。
【0099】
[0105]
実施例29。急性健康事象に基づいて治療命令であって、警告が治療命令を含む、治療命令を選択することを更に含む、実施例21~28のいずれか1つに記載の方法。
【0100】
[0106]
実施例30。警告が、急性健康事象を治療するように構成された携帯型治療装置の位置を含む、実施例21~29のいずれか1つに記載の方法。
【0101】
[0107]
実施例31。携帯型治療装置が自動体外式除細動器(AED)を含む、実施例30に記載の方法。
【0102】
[0108]
実施例32。警告領域を決定することが、患者の位置に基づいて、1つ以上のセルラ基地局又は1つ以上の無線アクセスポイントのうちの少なくとも1つを識別することを含み、警告領域内の1人以上の潜在的応答者の任意の1つ以上のコンピューティングデバイスへの警告の送信を制御することが、1つ以上のセルラ基地局又は無線アクセスポイントと通信している任意の1つ以上のコンピューティングデバイスへの警告の送信を制御することを含む、実施例21~31のいずれか1つに記載の方法。
【0103】
[0109]
実施例33。警告領域を決定することが、患者の位置に基づいてジオフェンスを決定することを含み、警告領域内の1人以上の潜在的応答者の任意の1つ以上のコンピューティングデバイスへの警告の送信を制御することが、ジオフェンス内の任意の1つ以上のコンピューティングデバイスへの警告の送信を制御することを含む、実施例21~32のいずれか1つに記載の方法。
【0104】
[0110]
実施例34。患者の1人以上の介護者又は家族の任意の1つ以上のコンピューティングデバイスへの患者の急性健康事象の警告の送信を制御することを更に含む、実施例21~33のいずれか1つに記載の方法。
【0105】
[0111]
実施例35。警告が第1の警告を含み、方法が、患者のコンピューティングデバイスのユーザインターフェースを制御して、第2の警告を提示することを更に含む、実施例24~33のいずれかと組み合わせた実施例23に記載の方法。
【0106】
[0112]
実施例36。第2の警告の提示からの時間間隔内にユーザインターフェースを介して警告キャンセルが受信されるかどうかを判定することと、時間間隔内に警告キャンセルが受信されないと判定したことに基づいて、第1の警告の送信を制御することと、を更に含む、実施例35に記載の方法。
【0107】
[0113]
実施例37。緊急医療サービスに電話をかけるように患者のコンピューティングデバイスを制御することを更に含む、実施例24~36のいずれかと組み合わせた実施例23に記載の方法。
【0108】
[0114]
実施例38。緊急医療サービスに電話をかけるように患者のコンピューティングデバイスを制御することが、警告キャンセルが時間間隔内に受信されないと判定したことに基づいて、緊急医療サービスに電話をかけるようにコンピューティングデバイスを制御することを含む、実施例36及び37に記載の方法。
【0109】
[0115]
実施例39。メッセージが、医療装置によって収集された患者の生理学的データを含み、方法が、生理学的データを分析することと、分析に基づいて警告の送信を制御するかどうかを判定することと、を更に含む、実施例24~38のいずれかと組み合わせた実施例23に記載の方法。
【0110】
[0116]
実施例40。医療装置によって収集された患者の生理学的データが、患者の第1の生理学的データを含み、患者のコンピューティングデバイスが、患者の第2の生理学的データを収集するように構成され、生理学的データを分析することが、患者の第1の生理学的データ及び第2の生理学的データを分析することを含む、実施例39に記載の方法。
【0111】
[0117]
実施例41。本明細書に記載される実施例の方法の任意の組み合わせを含む方法。
【0112】
[0118]
実施例42。実施例21~41のいずれか1つ以上に記載の方法を実行するように構成された処理回路を備えるシステム。
【0113】
[0119]
実施例43。実施例21~41のいずれか1つ以上に記載の方法を処理回路に実行させるように構成されたプログラム命令を含む、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【0114】
[0120]
本明細書で開示される様々な態様は、説明及び添付の図面に具体的に提示される組み合わせとは異なる組み合わせで組み合わされ得ることを理解されたい。また、実施例に応じて、本明細書に記載された任意のプロセス又は方法の特定の行為又は事象は、異なる順序で実行され得、追加、結合、又は完全に省略され得ることも理解されたい(例えば、全ての記載された行為又は事象が、技術を実行するために必要でない場合がある)。更に、本開示の特定の態様は、明確にするために、単一のモジュール、ユニット、又は回路によって実行されるものとして説明されているが、本開示の技術は、例えば、医療装置に関連するユニット、モジュール、又は回路の組み合わせによって実行され得ることが理解されるべきである。
【0115】
[0121]
1つ以上の実施例では、記載された技術は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はそれらの任意の組み合わせで実装され得る。ソフトウェアで実施される場合、機能は、コンピュータ可読媒体上の1つ以上の命令又はコードとして記憶され、ハードウェアベースの処理ユニットによって実行され得る。コンピュータ可読媒体は、データ記憶媒体(例えば、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ、又は命令若しくはデータ構造の形式で所望のプログラムコードを記憶するために使用することができ、コンピュータによってアクセスすることができる任意の他の媒体)などの有形媒体に対応する、非一時的コンピュータ可読媒体を含み得る。
【0116】
[0122]
命令は、1つ以上のデジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)、汎用マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルロジックアレイ(field programmable logic array、FPGA)、又は他の同等の集積回路若しくは別個の論理回路など、1つ以上のプロセッサによって実行され得る。したがって、本明細書に使用される「プロセッサ」又は「処理回路」という用語は、前述の構造のいずれか、又は記載された技術の実装に好適な任意の他の物理的構造を指し得る。また、技術は、1つ以上の回路又は論理素子で完全に実装され得る。
【0117】
[0123]
様々な実施例が記載されている。これらの例及び他の例は、下記の特許請求の範囲の範囲内である。
【国際調査報告】