(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-19
(54)【発明の名称】モーター駆動式昇降ラックシステム
(51)【国際特許分類】
A63B 21/072 20060101AFI20240312BHJP
【FI】
A63B21/072 B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023555460
(86)(22)【出願日】2022-03-08
(85)【翻訳文提出日】2023-11-07
(86)【国際出願番号】 US2022019312
(87)【国際公開番号】W WO2022192235
(87)【国際公開日】2022-09-15
(32)【優先日】2022-03-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-03-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】523343994
【氏名又は名称】ラニアー・コーディ・オースティン
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】ラニアー・コーディ・オースティン
(57)【要約】
【解決手段】リニアアクチュエータを介してバーベルを選択的に昇降させる電動昇降ラックを提供する。駆動された昇降ラックは、床レベルでバーベルを係合させることが可能である。また、リニアアクチュエータは、1人のユーザーに対してバーベル運動を「補助」するよう設計された安全バーを選択的に昇降することができる。駆動された昇降ラックは、安全バーを入れ子にできるプラットフォームを含むシステムで実現される。プラットフォームは、バーベルを利用するユーザーが利用するための複数の作動ベンチを提供する。
【選択図】
図13
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の直立体と、
各直立体に収容された少なくとも1つのリニアアクチュエータと、
各リニアアクチュエータを駆動するモーターと、
直立体ごとに、前記直立体の長さに沿って伸びるインターフェースと、
リニアアクチュエータごとに、バーサポートがインターフェースに沿って選択的に移動できるように、前記バーサポートと前記少なくとも1つのリニアアクチュエータを動作可能に関連付ける支持遷移部とを備える、昇降ラックシステム。
【請求項2】
プラットフォームをさらに備え、
各直立体の近位端は前記プラットフォームに接続されている、請求項1に記載の昇降ラックシステム。
【請求項3】
前記プラットフォームは、前記複数の直立体の間に配置された第1作動ベンチを有し、
前記モーターは、前記第1作動ベンチが伸長位置と引込み位置との間で選択的に移動できるように、前記第1作動ベンチと動作可能に関連付けられており、
前記引込み位置では、前記第1作動ベンチの上面は前記プラットフォームの上面とほぼ面一である、請求項2に記載の昇降ラックシステム。
【請求項4】
前記プラットフォームは、前記複数の直立体の外側に配置された少なくとも1つの第2作動ベンチを有し、
前記モーターは、前記第2作動ベンチが伸長位置と引込み位置との間で選択的に移動できるように、前記少なくとも1つの第2作動ベンチと動作可能に関連付けられており、
前記引込み位置では、前記第2作動ベンチの上面は前記プラットフォームの上面とほぼ面一である、請求項3に記載の昇降ラックシステム。
【請求項5】
前記少なくとも1つのリニアアクチュエータは、平行に配向された支持アクチュエータと安全アクチュエータを含み、
前記支持アクチュエータは、前記支持遷移部と共に動作し、
前記安全アクチュエータは、安全バーが入れ子状態と上昇状態の間で選択的に移動できるように、前記安全バーと動作可能に関連付けられている、請求項4に記載の昇降ラックシステム。
【請求項6】
前記プラットフォームは、前記安全バーの上部が前記プラットフォームの上面と面一になるように、前記入れ子状態において安全バーを収受できる寸法の凹部を提供する、請求項5に記載の昇降ラックシステム。
【請求項7】
前記安全アクチュエータと前記安全バーの遠位端を動作可能に関連付ける安全遷移部をさらに備える、請求項6に記載の昇降ラックシステム。
【請求項8】
前記安全遷移部はU字形であり、
前記支持遷移部はループ形状である、請求項7に記載の昇降ラックシステム。
【請求項9】
前記安全バーの遠位端には、前記バーサポートを摺動可能に収受する寸法の空洞が設けられ、前記空洞内には、前記安全遷移部と前記支持遷移部が前記プラットフォームに対して共有の高さにあるときに、前記バーサポートが少なくとも実質的に収受される、請求項7に記載の昇降ラックシステム。
【請求項10】
各バーサポートはバスケットを有し、
閉位置と開位置との間で枢動するように前記バスケットに接続されたバスケットラッチを備える、請求項6に記載の昇降ラックシステム。
【請求項11】
安全バーはノッチを有し、
各ノッチは、閉位置と開位置との間で枢動するように前記ノッチに接続されたノッチラッチを有する、請求項10に記載の昇降ラックシステム。
【請求項12】
前記複数の直立体の各遠位端を相互接続する複数の横材と、
前記横材内に配置されるモーターとをさらに備える、請求項11に記載の昇降ラックシステム。
【請求項13】
複数のカメラと、
前記複数の直立体又は前記複数の横材に接続された少なくとも1つのコンピュータとをさらに備える、請求項12に記載の昇降ラックシステム。
【請求項14】
各第2作動ベンチは、複数の傾斜配向にわたって選択的に移動できるように、ベンチアクチュエータと動作可能に関連付けられ、
前記第2作動アクチュエータの上面は、プラットフォームに対する入射角を規定する各傾配向でロック可能であり、
前記入射角は0度と40度の間の選択的範囲にある、請求項4に記載の昇降ラックシステム。
【請求項15】
プラットフォームと、
前記昇降ラックシステムと動作可能に関連付けられた少なくとも1つのコンピュータに結合された少なくとも1つの撮像装置とを備え、
前記少なくとも1つのコンピュータは、前記昇降ラックシステムのユーザーがエクササイズを行う際のフィードバックを提供するように構成される、昇降ラックシステム。
【請求項16】
前記フィードバックは、前記エクササイズ中の前記ユーザーのワイヤーフレームモデルである、請求項15に記載の昇降ラックシステム。
【請求項17】
前記ワイヤーフレームモデルは複数のノードを含み、
各ノードは前記ユーザーの身体部分を表す、請求項16に記載の昇降ラックシステム。
【請求項18】
前記少なくとも1つのコンピュータは、前記エクササイズ中のそれぞれの身体部分と前記プラットフォームとの間の1つ以上の基準角度を決定するように構成された、請求項17に記載の昇降ラックシステム。
【請求項19】
前記プラットフォームによって支持された複数の直立体と、
各直立体に収容された少なくとも1つのリニアアクチュエータと、
各リニアアクチュエータを駆動するモーターと、
直立体ごとに、前記直立体の長さに沿って伸びるインターフェースと、
リニアアクチュエータごとに、バーサポートが前記インターフェースに沿って選択的に移動できるように、前記バーサポートと前記少なくとも1つのリニアアクチュエータを動作可能に関連付ける支持遷移部と、
1つ以上の前記バーサポートと動作可能に関連付けられたフィットネスツールとをさらに備え、
前記コンピュータは、エクササイズルーチンのデータベースにアクセスし、前記データベースと前記ワイヤーフレームモデルとの間の第1の比較に部分的に基づいて、前記モーターを選択的に起動させて少なくとも1つのリニアアクチュエータを動かすように構成される、請求項18に記載の昇降ラックシステム。
【請求項20】
前記複数の直立体の間に配置された作動ベンチをさらに備え、
前記モーターは、前記作動ベンチが伸張位置と引込み位置との間で選択的に移動できるように、前記作動ベンチと動作可能に関連付けられ、
前記コンピュータは、前記データベースと前記ワイヤーフレームモデルの間の第2の比較に部分的に基づいて、前記モーターを選択的に起動させて前記作動ベンチを動かすように構成される、請求項19に記載の昇降ラックシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年3月9日に出願された米国特許出願第63/200,471号に基づく優先権を主張し、当該出願の記載内容を援用する。
【背景技術】
【0002】
あらゆる環境は資源に制約のある環境であり、ジムの環境も例外ではない。ジムにおける制約された資源の一例を、すべてではないが、以下に挙げる。バーベル、バーベル用の重り、スクワットラック、リフティングプラットフォーム、パワーラック、ベンチ、ダンベル、その他のエクササイズ器具やマシン、器具に必要なスペースなどの設備資源。パーソナルトレーナーやジムで「補助」してくれる人などの人的資源。さらに、ジムにいる間の時間(これには器具の設置や撤収、器具が使えるようになるまでの待ち時間も含まれる)や、トレーニングプログラムや会員権にかかるお金も、限られた資源である。現在販売されているほとんどの器具は、これらの限られた資源を最大限に活用するには非効率的である。
【0003】
パワーラックのような多目的器具の多くは、これらの限られた資源を最大限に活用するには不十分である。パワーラックの非効率性は、すべてではないが、以下の通りである。パワーラックは多目的であるにもかかわらず、多くのパワーラックは一度に一人のユーザーしか効果的に使用できない。ほとんどのパワーラックは、2つのJ字フック(又はパワーラックを簡単に使用するためにバーベルを載せる同様のデバイス)でバーベルを保持する。このバーベルは、J字フックに固定されておらず、J字フックは、フレーム部材に間隔をあけて配置された一連の垂直ピンホールに位置付けされる。そのため、ほとんどのパワーラックのユーザーは、まずバーベルを取り外し(まだ配置されていない場合)、次にJ字フックをフレーム部材から引き出し、次に2つのJ字フックをフレーム部材の間隔をあけた一連の垂直ピンホールのいずれかに、互いが適切に整列するように配置することによって、J字フックの高さを手動で調整する必要がある。パワーラックに安全バー(又は安全ピン、ストラップ、又はその他同様のデバイス)がある場合は、それらもJ字フックと同様に手動で調整する必要がある。
【0004】
また、バーベルが所定の位置に固定されていないため、地面から高い位置で不均等に重りを付けると、バーベルが転がってJ字フックから外れ、落下する恐れがあり、バーベルの片側に完全に重りを付けてからもう片側に重りを付けることは難しく危険である。つまり、J字フックにバーベルを固定するものは何もなく、バーベルが転がる可能性があるため、バーベルの片側に重い重りを載せてから、もう片側に載せることができない。
【0005】
したがって、ほとんどのパワーラックは、J字フック、安全ピン/バー上のバーベルの高さを調整するとき、及び/又はバーベル上の重りを交換するとき、非効率であり、この非効率性は、ジムにおいて各パワーラックを1日の間に数十人のユーザーが使用するという事実によって増幅する。そのため、さまざまなユーザー間で最初のルーチンを開始する前に、バーベルの重りを交換するだけでなく、バーベルと安全ピン/バーの高さを絶えず変更する必要がある。そして、次のルーチンごとにまた同じことをしなければならないかもしれない。
【0006】
さらに、ほとんどのパワーラックは、ユーザーが手動で、他のユーザーがベンチなしでパワーラックを使用できるように、ベンチプレス(又は他の同様の運動)用のベンチ(又は他の同様のデバイス)のリフティングの位置に移動したり、その位置から撤去したりする必要がある。このため、同じバーベルを使用して、同じような重りを使用する必要があるが、異なるリフティングを行う必要のある1人以上の人をトレーニングするには、さらに非効率的である。さらに、ほとんどのパワーラックでは、パワーラック上の高いスタート位置からバーベル運動を行うには、ユーザーが昇降ブロック(又は他の同様のデバイス)を手動で配置することがある。昇降ブロックを移動させたり再配置したりするこの手作業は、器具を使ってトレーニングできる人数を最大化したり、同じバーベルを使用して同じパワーラックでさまざまなバーベル運動を行う必要のある人の時間を最小化したりする上で非効率的である。
【0007】
さらに、ほとんどのパワーラックでは、複数の人が同じような重りのバーベルを使用してトレーニングすることは難しい。例えば、パワーラックは、あるユーザーが225ポンドのスクワットを行うように構成されているかもしれないが、2人目のユーザーが225ポンドのデッドリフトを行い、3人目のユーザーが225ポンドのベンチを行う必要があるにもかかわらず、同じパワーラックで同じバーベルを使って数秒以内にこれらのリフティングを行うように器具を効果的に再設定する方法がないかもしれない。この例では、ユーザーは手動でバーベルに重りを付けたり外したり、運動ごとにパワーラックを再設定しなければならず、そのプロセスは非効率的である。
【0008】
さらに、ほとんどのパワーラックは、セッション中のユーザーのためのリアルタイムの能動的な「補助」システム(ユーザーが互いに「補助」する方法と同様の)を備えておらず、及び/又は適切な技術で重りを持ち上げる方法をトレーニングしていない可能性がある。このため、適切な技術で重りを持ち上げる方法を知らないユーザー、及び/又は器具の適切な設定方法を知らないユーザーが怪我をするリスクが高まる。さらに、ほとんどのパワーラックは、自身でそれを行う体力や運動能力のないユーザーのために、重りの付いた、又は重りの付いていない(又は他の重り付けの)バーベルを床面から操作可能な高さまで持ち上げることができない。
【0009】
ジムでの滞在時間を最短にし、トレーニング器具に必要なスペースを最少にし、ジムでトレーニングできる人数を最大にし、トレーニング中の怪我のリスクを低減するのに役立つシステムが必要とされている。つまり、ジムの所有者、投資家、及び本発明を使用してトレーニングするユーザーにとって、ジムがより収益性が高く、費用対効果の高いものになるようなシステムが必要である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0010】
大まかに言えば、本発明の一実施形態は、リニアアクチュエータを介してバーベルを選択的に昇降させるシステムを提供する。このシステムは、床面で重りの付いていないバーベルを係合させることができる。リニアアクチュエータもまた、安全バーを選択的に昇降させて、一人のユーザーのためにバーベルの「補助」を行うことが可能である。本発明は、安全バーと作動ベンチが入れ子になることができるプラットフォームを含むシステムで具現化される。プラットフォームは、バーベルを利用するユーザーのための複数の作動ベンチを提供する。直立体の外側にある作動ベンチはさらに、バーベル運動の「補助」を行い、床上でのリフティングやバーサポートに戻したりするためにプラットフォームに沿ってバーベルを転がすように傾けて位置を変えることができ、落下したバーベルをリフターからそらすことができる。
【0011】
具体的には、J字フック、安全バー、サイド及び中央作動ベンチ上のバーベルを床と操作可能な高さとの間で選択的に作動させるシステムであって、バーベルを載せるためのJ字フック及び/又は安全バーにはラッチが設けられているシステムに関する。本発明は、フリーウェイトトレーニングシステムに関し、より詳しくは、リニアアクチュエータを介してバーベルを選択的に昇降させるモーター駆動式昇降ラックシステムとすることができる。モーター駆動式昇降ラックシステムは、重りの付いていないバーベルを床面で係合させることができる。リニアアクチュエータもまた、安全バーを選択的に昇降させ、一人のユーザーのためにバーベル運動の「補助」を行うことが可能である。本発明は、安全バーと作動ベンチが入れ子になることができるプラットフォームを含むシステムで具現化される。プラットフォームは、バーベルのユーザーが利用するための複数の作動ベンチを提供する。直立体の外側にある作動ベンチはさらに、バーベル運動の「補助」を行い、床上でのリフティングやバーサポートに戻したりするためにプラットフォームに沿ってバーベルを転がすように傾けて位置を変えることができ、落下したバーベルをリフターからそらすことができる。
【0012】
本発明で具現化されるモーター駆動式昇降ラックシステムは、バーベルの有無、バーベル上の重りの有無にかかわらず、サイド及び中央部作動ベンチ、J字フック、及び安全バーの高さをより効率的かつ正確に調整することができる。また、バーロック/ラッチを使用してバーベルをJ字フック又はセーフティバーのノッチに固定し、重りの付け外しをより効率的に行うことができる。全体的なシステムは、J字フック、安全バー、又はサイド作動ベンチを介して、ユーザーがリニアアクチュエータでバーベルを地面から選択的に持ち上げることを可能にする。また、複数の人が同じ重りを使って異なるバーベルエクササイズを行うことができるため、器具を使用する人数を最大化する上で効率的である。例えば、ある人が225ポンドでベンチを行い、他の人が225ポンドでデッドリフトを行う場合がある。その人が225ポンドでベンチを行った後、本発明はベンチを下げ、J字フック上のバーベルを床面まで下げることができる。そして、もう一人の人が225ポンドのデッドリフトを行うことができるように、外側のベンチを傾け、バーベルを所定の位置に転がすことで、プラットフォームの中央にバーベルを再配置することができる。デッドリフトの後、このプロセスを簡単に逆転させれば、元の人が再び225ポンドでベンチができるようになる。
【0013】
さらに、本発明で具現化されるモーター駆動式昇降ラックシステムは、トレーニングセッション中にユーザーを効果的に「補助」するためのバックアップ的な補助システムを有することにより、怪我のリスクを低減する。この補助システムは、人間が補助するよりも反応時間が速く、通常の人間よりもはるかに重い重りで「補助」することができる。本発明はさらに、適切に重りを持ち上げる方法をユーザーにトレーニングすることによって怪我のリスクを軽減し、例えばベルを誤って又は意図的にシステム上に落とした場合でもバーベルをシステム上に維持するためのコマンドアンドコントロールシステムを備えることによって他に居合わせた人の怪我のリスクを軽減する。
【0014】
本発明の一態様では、昇降ラックは、複数の直立体と、各直立体に収容された少なくとも1つのリニアアクチュエータと、各リニアアクチュエータを駆動するモーターと、直立体ごとに、直立体の長さに沿って伸びるインターフェースと、リニアアクチュエータごとに、バーサポートがインターフェースに沿って選択的に移動できるように、バーサポートと少なくとも1つのリニアアクチュエータを動作可能に関連付ける支持遷移部とを備える。
【0015】
本発明の別の態様において、モーター駆動式昇降ラックシステムは以下を含む:プラットフォームであって、各直立体の近位端をプラットフォームに接続し、複数の直立体の間に配置された第1作動ベンチを有し、モーターは、第1作動ベンチが伸長位置と引込み位置との間で選択的に移動できるように、第1作動ベンチと動作可能に関連付けられ、引込み位置では、第1作動ベンチの上面がプラットフォームの上面とほぼ面一であり、プラットフォームは、複数の直立体の外側に配置された少なくとも1つの第2作動ベンチを有し、モーターは、前記第2作動ベンチが伸長位置と引込み位置との間で選択的に移動可能であるように、少なくとも1つの第2作動ベンチと動作可能に関連付けられており、引込み位置では、第2作動ベンチの上面が、プラットフォームの上面とほぼ面一であり、少なくとも1つのリニアアクチュエータは、平行に配向された支持アクチュエータと安全アクチュエータを含み、支持アクチュエータは、支持遷移体とともに作動し、安全アクチュエータは、安全バーが入れ子状態と上昇状態との間で選択的に可動であるように、安全バーと作動可能に関連付けられ、プラットフォームは、安全バーの上部がプラットフォームの上面と面一になるように、入れ子状態において安全バーを収受する寸法の凹部を提供し、安全アクチュエータと安全バーの遠位端とを動作可能に関連付ける安全遷移部を備え、安全遷移部は遠位端がU字形であり、近位端がループ形状であり、支持遷移部はループ形状であり、安全バーの遠位端は、安全遷移部と支持遷移部がプラットフォームに対して共有の高さにあるときに、バーサポートが少なくとも実質的に空洞内に収受できるように、バーサポートを摺動可能に収受するような寸法の空洞を有し、各バーサポートはバスケットを有し、閉位置と開位置の間で枢動するようにバスケットに接続されたバスケットラッチを有し、安全バーはノッチを有し、各ノッチは閉位置と開位置との間で枢動するようにノッチに接続されたノッチラッチを有し、及び複数の直立体の各遠位端を相互接続する複数の横材と、横材に配置されたモーターを有し、複数のカメラと、複数の直立体又は複数の横材に接続された少なくとも1台のコンピュータとを備える。
【0016】
本発明のさらに別の実施形態では、昇降ラックシステムは、第2作動ベンチを備え、各第2作動ベンチは、複数の傾斜配向にわたって選択的に移動できるように、ベンチアクチュエータと作動的に関連付けられており、第2作動ベンチの上面が、プラットフォームに対する入射角度を規定する各傾斜配向においてロック可能であり、入射角度が選択的にゼロと40度との間の範囲である。
【0017】
本発明のさらなる実施形態では、昇降ラックシステムは以下のものを含む:プラットフォームと、昇降ラックシステムと動作可能に関連付けられた少なくとも1台のコンピュータに結合された少なくとも1台の画像取り込み装置とを備え、少なくとも1台のコンピュータは、昇降ラックシステムを利用してエクササイズを行っているユーザーに関するフィードバックを提供するように構成されており、フィードバックは、エクササイズ中のユーザーのワイヤーフレームモデルであり、ワイヤーフレームモデルは複数のノードを含み、各ノードはユーザーの身体部分を表し、少なくとも1台のコンピュータは、エクササイズ中のそれぞれの身体の部分とプラットフォームとの間の1つ以上の基準角度を決定するように構成され、さらに以下を備える:プラットフォームに支持された複数の直立体と、各直立体に収納された少なくとも1つのリニアアクチュエータと、各リニアアクチュエータを駆動するモーターと、直立体ごとに、直立体の長さに沿って伸びるインターフェースと、リニアアクチュエータごとに、バーサポートがインターフェースに沿って選択的に移動できるように、バーサポートと少なくとも1つのリニアアクチュエータを動作可能に関連付ける支持遷移部と、1つ以上のバーサポートを動作可能に関連付けられたフィットネスツールを備えており、コンピュータは、エクササイズルーチンのデータベースにアクセスし、データベースとワイヤーフレームモデル間の第1の比較に部分的に基づいて、モーターを選択的に起動させて少なくとも1つのリニアアクチュエータを動かすように構成され、複数の直立体の間に配置された作動ベンチをさらに備え、モーターは、作動ベンチが伸張位置と引込み位置との間で選択的に移動できるように、作動ベンチに動作可能に関連付けられ、コンピュータは、データベースとワイヤーフレームモデル間の第2の比較に部分的に基づいて、モーターを選択的に起動して作動ベンチを動かすように構成されている。
【0018】
本発明のこれら及び他の特徴、態様及び利点は、以下の図面、説明及び特許請求の範囲を参照することにより、よりよく理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】
図1は、本発明の例示的な実施形態の斜視図である。
【
図2】
図2は、本発明の例示的な実施形態の斜視図であり、中央作動ベンチ及び安全バーの配置を示す。
【
図3】
図3は、本発明の例示的な実施形態の斜視図であり、サイド作動ベンチの配置を示す。
【
図4A】
図4Aは、本発明の例示的な実施形態の側面図であり、明確にするために一部が切り取られている。
【
図5】
図5は、本発明の横材の例示的な実施形態の上面図であり、明確にするために一部が切り取られている。
【
図6】
図6は、
図3の線6~6に沿った、本発明の例示的な実施形態の詳細な断面図である。
【
図7】
図7は、
図3の線7~7に沿った、本発明の例示的な実施形態の詳細な断面図である。
【
図8】
図8は、
図3の線8~8に沿った、本発明の例示的な実施形態の断面図であり、サイド作動ベンチのチルト機能の配置を示す図であり、明確にするために一部が省略されている。
【
図9】
図9は、本発明の別の実施形態の斜視図である。
【
図10A】
図10Aは、本発明の例示的な実施形態の側面図であり、ユーザーのデジタル画像を示す。
【
図10B】
図10Bは、本発明の例示的な実施形態の概略図であり、
図10Aのユーザーのデジタル画像上に重ねられたワイヤフレームを示す。
【
図11】
図11は、
図2の線11~11に沿った、本発明の例示的な実施形態の断面図であり、中央作動ベンチの配置を示す図であり、明確にするために部品が取り外されている。
【
図12】
図12は、本発明の例示的な実施形態の斜視図である。
【
図13】
図13は、本発明の例示的な実施形態の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下の詳細な説明は、本発明の例示的な実施形態を実施するために現在考え得る最良の態様に関するものである。本発明の範囲は添付の特許請求の範囲によって最もよく定義されているため、本明細書は限定的な意味でとらえられるものではなく、単に本発明の一般原理を説明する目的でなされたものである。
【0021】
ここで
図1~
図13を参照して、以下は、図のために項目化した参照符号リストである。本発明の現在の実施形態の以下の参照に使用される任意の想定量及び命名規則は、限定的なものではなく、本発明の例示的な実施形態を実施するための現在考え得る最良の態様を読者が理解するためのものである。
【0022】
20:モーター駆動式昇降ラックシステム(又は「システム」)、30:プラットフォーム、40:サイド作動ベンチ、50:中央ベンチ、55:調節可能ベンチ、60:フレーム、62A~62D:直立体、64A~64D:横材、66:カメラ、68:コンピュータ、70:バーサポート、70A:バーサポート遷移部、70B:アクチュエータ、70C:ウォームギア、70D:ウォームねじ、70E:ウォームねじシャフト、70F:駆動シャフト、71:バーサポートラッチ、72:バスケット、73:インターフェース、74:モーター、80:安全バー、80A:安全バー遷移部、80B:アクチュエータ、80C:傘ウォームギア、80D:ウォームねじ、80E:ウォームねじシャフト、80F:駆動シャフト、80G:傘ギア、80H:傘ギアシャフト、80I:傘ギア、80J:アクチュエータ、80K:安全バー遷移部、81:安全バーラッチ、82:安全バーノッチ、83A~B:インターフェース、84:モーター、86:安全バー空洞部、88:安全バー凹部、90:シザー昇降アクチュエータ、100:カメラフレーム、110:リフター、112:外形、114:ワイヤーモデル、116:基準角度、120:バーベル、及び121:重りプレート。さらに、80A1~2は80Aの遠位端及び近位端であり、80K1~2は80Kの遠位端及び近位端であり、70A1~2は70Aの遠位端及び近位端である。
【0023】
ここで
図1~
図12を参照すると、本発明はシステム20を含むことができる。システム20は、プラットフォーム30から延びる4つの垂直直立体62A~62Dを有するフレーム60を含み得る。4つの横材64A~64Dは、
図1~5及び
図12に示すように、垂直直立体62A~62Dの遠位端を相互接続することができる。
【0024】
プラットフォーム30は、支持面に沿って垂直直立体62A~62Dを固定するように寸法決めされ、適合されてもよい。プラットフォーム30は、各長手方向直立体対(例えば、62Aと62Cは1対の長手方向直立体である)の間に延びる安全バー凹部88を提供してもよい。各安全バー凹部88は、入れ子状態において、一対の垂直直立体に動作可能に関連付けられた安全バー80をそれぞれ収受するように寸法決めされている。入れ子状態において、前記安全バー80の最上部は、プラットフォーム30の上面とほぼ面一である。
【0025】
各安全バー80は、バーベル120の一部を収受するための安全バーノッチ82を提供してもよい。ラッチ81は、安全バーノッチ82の上部を閉鎖することができ、それによりバーベル120の収受された部分がノッチ82から持ち上げられるのを防止することができる。入れ子状態において、安全バーノッチ82はプラットフォーム30の上面より下の空間を占めることがある。したがって、プラットフォーム30及び/又はサイド作動ベンチ40によって支持されているバーベル120は、安全バー80がプラットフォーム30及び/又はサイド作動ベンチ40と、それぞれ関連する対の長手方向直立体の62A~62C及び62B~62Dの遠位端との間で入れ子状態から上昇状態に移動すると、ノッチ82によって係合され得る。
【0026】
プラットフォーム30は、2対の長手方向直立体の間に配置され、かつ第1の対の緯度方向直立体(例えば、62A及び62Bは、1対の緯度方向直立体である)に隣接して配置された中央作動ベンチ50を提供することができる。中央作動ベンチ50は、引込み位置(
図1参照)と伸長位置(
図2及び
図11参照)との間で移動可能である。引込み位置では、中央作動ベンチ50の上面はプラットフォーム30の上面と面一である。伸長位置では、中央作動ベンチ50は、仰臥するユーザーを収容するように調整されている。中央作動ベンチ50は、中央作動ベンチ50を引込み位置と伸長位置との間で移動させるためのシザー昇降アクチュエータ90、又は他の作動機構を備えてもよく、作動機構は、
図11に示すように、本発明によって駆動される。中央作動ベンチ50は、
図9に示すように、調節可能ベンチ55となるように適合させることができる。これらの適合は、座った状態でのインクラインベンチプレス、デクラインベンチプレス又はフラットベンチプレス又は他の類似の運動のためのものである。中央作動ベンチ50は、(
図1~3及び
図12に示されるように)直立体62A~Dの間に位置していなくてもよいことが理解される。以下に限定されないが、例えば、直立体62A~Dの間のプラットフォーム30の外縁部、システム20上又はシステム20に間隔をおいて隣接する壁に取り付けられた装置上のどこか、ベンチプレス又は他の類似の運動のための位置に下降/上昇/枢動等された位置、収納されたときにユーザーがシステム20上で他の運動をするのに邪魔にならない場所等である。
【0027】
プラットフォーム30は、各長手方向直立体対の外側に配置されたサイド作動ベンチ40を提供することができる。各サイド作動ベンチ40は、引込み位置(
図1参照)と伸長位置(
図3及び
図8参照)との間で移動可能である。引込み位置では、各サイド作動ベンチ40の上面は、プラットフォーム30の上面と面一である。伸長位置では、サイド作動ベンチ40は、1人以上の仰臥姿勢の人間ユーザーを収容するように調整されている。各サイド作動ベンチ40は、引込み位置と伸長位置との間を移動するためのシザー昇降アクチュエータ90又は他の作動機構を有することができ、この作動機構はシステム20によって駆動される。サイド作動ベンチ40は、傾斜位置でロックするように適合され、
図8に示すように、ベンチ40の上面とプラットフォーム30との間に入射角「A」を提供し得る。入射角Aはまた、プラットフォーム30と平行な平面に対して決定されてもよく、この平行な平面は、
図8に示されるように、ベンチの上部分/表面の初期の、傾いていない向き/位置に関連づけられている。入射角Aは、ゼロ度(プラットフォームと平行)から、作動ベンチの上部(ある点ではプラットフォーム30に接触し得る)によって与えられる任意の角度までの範囲であり得る。ある実施形態では、入射角は、プラットフォーム及び作動ベンチのトポロジーに基づいて90度以上であってもよい。これは、バーベル120をプラットフォーム30上で上下に転がして他のリフティングのために位置を変えるため、また、落下したバーベルをユーザーから逸らすためである。
【0028】
2つのアクチュエータ80B~J及び70Bが、各垂直直立体62A~62Dに配置されていてもよい。アクチュエータ80B~J及び70Bは、垂直に配向され、かつそれぞれの垂直直立体の実質的な長さ(遠位端と近位端との間、プラットフォーム30に隣接する)を延びるように、互いに対して平行な関係にあってもよい。各アクチュエータ80B~J及び70Bは、
図6及び
図7に図示すように、それぞれの垂直直立体の外面に沿って、それぞれアクチュエータインターフェース83A~B及び73と作動的に関連している。各縦型直立体対について、それぞれのアクチュエータインターフェース83A~B及び73は、
図4Aに図示されているように、互いに向かい合っている。アクチュエータインターフェース83A~B及び73はまた、それぞれの垂直直立体の実質的な長さに延びる。
【0029】
全てではないが、いくつかの実施形態では、アクチュエータ80B~J及び70Bは、ウォームねじや、並進ナット有するギアジャッキ、又は他の形態のリニアアクチュエータであってもよい。ある実施形態では、アクチュエータインターフェース83A~B及び73は、それぞれのウォームスねじと並進ナットリニアアクチュエータ付きギアジャッキに連通する垂直直立体のスロットであってもよい。アクチュエータインターフェース83A~B及び73は、それぞれ、遷移部80A~K及び70Aを収受し、動作可能に関連するように寸法決めされ、適合され得る。安全遷移部80Kは、安全バーアクチュエータインターフェース83Aに沿って収受され摺動するよう、U字形状であってもよく、安全バーアクチュエータインターフェース83Bに沿って収受され摺動するループ形状80Aであってもよい。支持遷移部70Aは、サポートアクチュエータインターフェース73に沿って収受され摺動するループ形状であってもよい。U字形状とループ形状は互いに補完し合い、同じ垂直直立部内で平行配向に間隔をあけて配置されたそれぞれのアクチュエータ80B~J及び70Bへのアクセスを可能にする。各遷移部80A~K及び70Aは、それぞれの垂直直立部の遠位端を経由して、それぞれのアクチュエータインターフェース83A~B及び73に収受され得る。
【0030】
各遷移部80A/80K及び70Aは、それぞれ、遠位端80A1/80K1、70A1及び近位端80A2/80K2、70A2を有する。遠位端80A1/80K1及び70A1は、アクチュエータ80B~J及び70Bのそれぞれの係合要素と作動的に関連するように寸法決めされ適合された係合要素などを有することができる。ある実施形態では、アクチュエータ80B~J及び70Bがスクリューアクチュエータであり、遠位端80A1/80K1及び70A1は、非走行スクリューアクチュエータの回転(時計回り又は反時計回り)が、遷移部80A/80K又は70Aをスクリューアクチュエータの長さの上方又は下方に直線的に移動させるように、スクリューアクチュエータの第2ギア配置と係合する第1ギア配置を提供し得る。遷移部80A2/80K2及び70A2の近位端は、それぞれ安全バー80及びバーサポート70に取り外し可能に又は固定的に取り付けられる。
【0031】
図5を参照すると、横材64A~64Dは、アクチュエータ80B~J及び70Bが回転するように、ひいては、遷移部80A/80K又は70Aそれぞれを選択的に移動させるように、ウォームねじシャフト70E/80E、ウォームねじ70D/80D、ウォームギア70C、ウォーム/傘ギア80C、傘ギア80G、傘シャフト80H、傘ギア80I、及びアクチュエータ80B~J、70Bと結合する駆動シャフト70F/80Fを有するモーター74/84(電気、空気圧など)を各垂直直立体62A~62D内に収容することができる。本発明は、(共有の垂直直立体において)アクチュエータ80B及び70Bが互いに独立して回転可能であることを考慮している。ブロックアンドタックルプーリーシステム、油圧、カウンターウェイト、他のジャッキスクリューシステム、リニアアクチュエータ又はベルトシステムのような、バーサポート70及び安全バー80を持ち上げるために力を加える他の方法が、本発明によって考慮されることが理解される。モーター74/84、駆動シャフト70F/80F、ウォームねじシャフト70E/80E、ウォームねじ70D/80D、ウォームギア70C、傘シャフト80H、傘ギア80G/80I、ウォーム/傘ギア80Cは、横材64A~64Dに収容される必要はなく、
図9に示すようにプラットフォーム30に収容されてもよいし、直立部62A~Dに収容されてもよいし、システム20上又は内部に収容された任意の位置の組み合わせに収容されてもよいことが理解される。さらに、モーター74/84及び駆動シャフト70F/80Fをシステム20から分離させるか、又はモーター74/84をアクチュエータ80B~J、70Bに連結して直接係合させ、システム20の部品数を減らすこともできる。
【0032】
本発明の一実施形態では、バーサポート70と安全バー80とを互いに相対的に独立して作動させる2つのモーター74/84を有していてもよい。一方のモーター74は、駆動シャフト70Fを係合させることによってバーサポート70の並進させることができ、それによりウォームねじシャフト70Eを回転させ、それによりウォームねじ70Dを回転させ、それによりウォームギア70Cに係合し、それにより70Bを時計回り又は反時計回りに回転させ、ひいては遷移部70Aを選択的に移動させる(すなわち、走行させる)ことができる。一方のモーター84は、駆動シャフト80Fを係合させることによって安全バー80を並進させることができ、それによりウォームねじシャフト80Eを回転させ、それによりワームねじ80Dを回転させ、それによりワーム/傘ギア80Cを係合させ、それにより傘ギア80G及び傘シャフト80Hを時計回り又は反時計回りに回転させて傘ギア80Iを時計回り又は反時計回りに回転させ、80B~Jの回転を係合し、ひいては
図4A~C及び
図5に示されるように、それぞれの遷移80A及び80Kを選択的に移動させる(すなわち、走行させる)ことができる。システム20においてより複雑なギアボックスシステム(図示せず)を使用することにより、1つのモーターでアクチュエータ80B~J、70又はシザー昇降アクチュエータ90を駆動できることが理解される。
【0033】
図4Aを参照すると、本発明は、各バーサポート遷移部70Aの近位端に接続するバーサポート70を具現化することができる。バーサポート70は、J字フックを含み得るが、これに限定されない。バーサポート70は、バーベル120の一部を支持するためのバスケット部分72を規定している。バスケット部分72は深さを有する。バスケットラッチ71は、バスケット部分72の上部を閉じることができ、それによりバーベル120の収受部分がバスケット部分72から持ち上げられるのを防止する。バーサポート70は、J字フックでなくてもよいが、様々なフィットネス器具(例えば、ダンベル、フリーウェイト、抵抗バンドなど)、又は人間ユーザー自身の一部と係合可能な任意の構造(例えば、平坦、球状、円筒状など)を含み得ることは明らかであろう。したがって、バーサポート70は「ユニバーサル」である得る。さらに、安全バー80は、長方形のバーでなくてもよく、「補助」又は安全目的のために、様々なフィットネス器具(例えば、ダンベル、フリーウェイト、抵抗バンドなど)、又は人間ユーザー自身の一部を係合することができる任意の構造(例えば、平坦、球状、円筒状など)を含むことができることは明らかであろう。したがって、安全バー80は「ユニバーサル」であり得る。
【0034】
バーサポート70及び安全バー80は、垂直方向にそろっている(両者が同じ垂直直立部に接続されるため)。各安全バー80の遠位端は、バスケット部分72が入れ子になることができる深さを有する空洞部86を提供することができる。そうなるために安全バー80が入れ子状態にある必要はないことに留意されたい。しかし、入れ子状態でそうなった場合、バスケット部分72の上部は、プラットフォーム30の上部表面とほぼ同一平面になり得るが(バスケット部分72が安全バー80内の空間を占めるので)、安全バーノッチ82と同様に、バスケット部分72は、プラットフォーム30及び/又はサイド作動ベンチ40及び/又は安全バー80の上面上に支持されるバーベル120の一部を収受/係合し得る。
【0035】
直立体62A~Dは、バーベルがプラットフォーム30及び/又はサイドベンチ40及び/又は安全バー80で上下に転がった場合でも、バーベル120を止める役割も果たす。これにより、バーベル120がシステム20から転がり落ちるのを防ぐことができる。直立体62A~D、安全バー80及びサイド作動ベンチ40は、(以下に詳細に開示するカメラ66、コンピュータ68などと共に)システム20上のバーベル120の位置を制御する相乗システムを包含してもよい。このシステムにより、バーベル120がシステム20から転がり落ちるのを防ぐことができる。
【0036】
作動サイドベンチ40及び安全バー80はまた、リフターがバーサポート70からの「リフトオフ」したり、バーサポート70に戻したりするように要求した場合、リフターをサポートすることもできる。中央ベンチ50は、ボックススクワット用の箱のような、その上でスクワットするための面として使用することができる。システム20をそのように使用する場合、ユーザーは、スクワットを開始する際、バーベル120を安全バー80によってユーザーの高さまで持ち上げられたノッチ82に置き、中央ベンチ50をユーザーがスクワットをするために適切な人体寸法まで作動させる。ユーザーは、コンピュータ68に向かいながら、ノッチ82から重りを持ち上げて、中央ベンチ50までスクワットをする。スクワットの間、中央ベンチ50までスクワットするユーザーの邪魔にならないように、ノッチ82は安全バー80によって下げられている。そして、ユーザーが中央ベンチ50までスクワットし、バーベル120がスクワットの頂点にあるノッチ82に戻されるまで、安全バー80及び/又はサイド作動ベンチ40に補助されながら立ち上がる。
【0037】
フレーム60は、カメラ66及び電気的に接続されたコンピュータ68を支持しており、選択的に移動可能な安全バー80、サイド作動ベンチ40、中央ベンチ50、調節可能ベンチ55、及びバーサポート70のコマンドアンドコントロールを容易することができる。コンピュータ68は、コマンドアンドコントロールをさらに可能にするためのディスプレイ及びユーザーインタフェースを有していてもよい。例えば、コンピュータ68は、ベンチプレス又は他の類似の運動のために中央作動ベンチ50上に仰臥した人に対してバーベル120に必要な間隔を提供するように、接続されたカメラ66によって撮像された画素に基づいて、バーサポート70を選択的に動かすように構成されていてもよい。デフォルトとして、緯度方向に対向するバーサポート70は面一に保たれている。
【0038】
カメラ66は、直立体62A~D、横材64A~D又はフレーム60に取り付けられていなくてもよいことが理解される。カメラ66は、
図9に示すように、それ自体のカメラフレーム100に取り付けられてもよく、及び/又はシステム20とは別に取り付けられてもよい。さらに、コンピュータ68は、限定されないが、
図9に示すようなカメラフレーム100上といったシステム20上又は内に取り付けられてもよく、及び/又はシステム20とは別に取り付けられてもよいことが理解される。
【0039】
システム20の代替構成の組み合わせがあり得ることが理解される。例えば、横材64A~Dはそのままに、リニアアクチュエータモーター、シャフト、ねじ、及びギアを移動して、プラットフォーム30内又は直立体62A~D内に収容することが挙げられるが、これらに限定されない。さらに、これには、カメラ66の配置位置、リフター又はプラットフォーム30に向かって見上げる/見下ろすカメラ66の角度、カメラ66がシステム20を観察するために焦点を合わせている場所、カメラマウント100の配置位置、及びカメラ66の数を変更することが含まれる。
【0040】
サイド作動ベンチ40は、不十分なデッドリフトなどの不十分な運動を可能にするために、プラットフォーム30の表面よりも低くくぼむようにさらに変更されてもよいことが理解される。
【0041】
安全バーノッチ81上のラッチ及びバーサポート70は、コンピュータ又は他の電子システムによって電子的に開閉するようにさらに変更してもよいことが理解される。
【0042】
本願記載のすべてのリニア作動システムは、人間ユーザーによって駆動される全手動システムであるように変更できることが理解される。
【0043】
バーベル120がバスケット72内のバーサポート70又は安全バーノッチ82上に置かれ、ラッチ71又は81のそれぞれによって固定されると、本願で開示される作動システムを使用することによって、バーベル120がそれらの位置から移動することを防止でき、及び/又はバーベル120がユーザーの高さに調節可能な懸垂バーとしてバーベル120を使用するために固定されている間、バーベル120の回転が阻止されることが理解される。
コンピュータシステムのコマンドアンドコントロールアプリケーション
【0044】
図13に示すように、コンピュータ68は、カメラ66の使用を介して、ワークアウトプログラミング、エクササイズの選択、及び実行された運動の反復動作回数のカウントとそれが適切に実行されたかについての検証をリアルタイムでリフターを支援することができる。コンピュータ68は、カメラ66の使用を介して、リフターによるバーベル120の重り付け、重り外しを支援することができる。コンピュータ68は、カメラ66の使用を介して、重りの付いた又は重りの付いていないバーベル120を用いた以下の動作及びバリエーション(重りの付いた又は重りの付いていないバーベル120の昇降及び、プラットフォーム30又はサイド作動ベンチ40又は中央ベンチ50又は調節可能ベンチ55又はバーサポート70又は安全バー80への、又はそこからの再位置決めを含む)の遷移、使用、補助、指導、コーチング/技術修正をリアルタイムで支援可能である。その運動は、プレス;ベンチプレス;スクワット;デッドリフト;クリーン;ジャーク;スナッチ:これらの運動のバリエーションなどがある。
【0045】
コンピュータ68は、各リフターの使用性及び安全性を向上させるために、音声コマンドを実行して、及び/又は人体測定値に基づいて、安全バー80、バーサポート70、中央作動ベンチ50、調節可能ベンチ55及びサイド作動ベンチ40を異なる高さに独立して設定することができる。
【0046】
コンピュータ68は、カメラ66を使用して、重り121及び/又はバーベル120の視線によるウェイト量検証を提供するのを支援することができる。各重り121は、異なる厚さ、直径、及び/又は色を有しており、どの重り121が一定の重さであるかがわかる。
図10A~Cに示すように、コンピュータ68は、カメラ66を使用して、人体測定値に基づく身体基準角度116を使用することによって、リアルタイムで移行、使用、補助、指導、運動パターン補正のコーチング/技術を支援することができる。例えば、リフターの背中116とプラットフォーム30との間の角度は、リフターがデッドリフトを開始する前に背中を正しくセットしていかどうかについての十分なデータを提供することができる。コンピュータ68は、カメラ66を使用して、リフターをより良く支援するためにシステム20を制御するコンピュータ68にリンクされたリフター/バーベルを「見る」ことが可能である。コンピュータ68は、カメラ66を使用して、バーラッチ/ロック71/81が使用中であるどうかを「確認」し、不適切に使用された場合は、システム20への損傷を防ぐために、システム20が動作するのを防ぐのに役立ち得る。
【0047】
カメラ66は、フレーム60に対して次の位置に配置することができる。側面中央に1箇所;背面中央に1箇所;側面中央に2箇所;及び各側面に1箇所であって、視覚範囲360度でリフターとバーベル120を撮像可能である位置。カメラ66は、フレーム60の天井のマウントから吊り下げることができる。カメラ66は、プラットフォーム30の表面から約9フィートの天井マウントから吊り下げられる場合、プラットフォーム30の表面から約8フィートの位置に配置され得る。カメラ66は、固定位置及び/又は可動位置にあり得る。カメラ66は、プラットフォーム30の中心に向かって見下ろすように向けられてもよい。
【0048】
コンピュータ68は、システム20上及びシステム20のネットワークにおけるの他のシステム20上でバーベル120のウェイト量及び位置を知ることによってロジスティクスサポートを提供するように構成され得る。ここで、コンピュータ68は、リフターに、現在及びこの先のリフティングのために次にどこへ行くべきか、及びどのような重りを使用するべきかを伝えることによって、システム20の待ち行列を最小化することができる。例えば、ユーザーから互いに数フィートの範囲内に複数のシステム20があり、各システム20の各バーベル120に異なる/同様の重りが付いている場合、コンピュータ68は、各人がどこに行くべきか、またワークアウトに基づいて何をすべきかを計算し、リアルタイムでそのことを伝えて、システム20上の待ち行列を減らす。
【0049】
システム20は、イヤホン、スピーカ、又はフレーム60、他のソフトウェアアプリケーション又は「スマート」デバイス上のデバイスを介して、Bluetooth又は他の無線通信技術を通じてリフターと「会話」することができる。あるシステム20は、システム20のネットワーク内のWIFI、LAN、又はBluetoothを介して、他のシステム20又は他の「スマート」デバイスと「会話」することができる。
【0050】
システム20は、LAN、WIFI及び/又はイーサネット配線が可能であり、及び/又はインターネットと接続して、トレーナーによるライブコーチング、システム20の更新、及び/又は他のコンピュータ68、中央コンピュータ又はデータ記憶装置及び処理システムへデータを送受信することが可能である。システム20は、電源コンセントの差し込みが可能であり、電池又は他の電力貯蔵及び取出しシステムの使用が可能であり、USBコンセント、アンテナ又は受信機を有していてもよい。コンピュータ68は、エンジニアリング更新のためにシステム20の磨損を追跡し、システム20のネットワーク内のシステム20間で磨損を分散するように構成してもよい。
【0051】
コンピュータ68は、リフターが正しい重りを使用し、間違って重りをバーベル120に付けることを防ぐために、バーベル120の重り検証を提供するように構成されていてもよい。コンピュータ68は、バーベル120に反対の力をかけることで、バーベル120にかかる知覚可能な荷重を軽減するように、高度なのリフティングサポートを提供するように構成されていてもよい。例えば、バーベル120の重さは45ポンドであるが、リフターはベンチプレスで35ポンドしか上げ下げできない場合がある。そこで、安全バー80用のリニアアクチュエータ80B~J及び/又はサイド作動ベンチ40用のアクチュエータ90を介して、10ポンドの上向きの力を加えて、バーベル120の「重さ」を35ポンドにすることができる。
【0052】
コンピュータ68は、偏心過荷重トレーニングなどのより高度なリフティング技術の使用を可能にするように構成されていてもよい。例えば、リフターはベンチプレスのためにバーベル120に315ポンドの重りを付けるが、ベンチプレスできるのは300ポンドである場合がある。リフターは315ポンドを下げることができるが、重りを押し上げて戻すとき、システム20は、安全バー80用のリニアアクチュエータ80B~J及び/又はサイド作動ベンチ40用のサイド作動アクチュエータ90を介して、リフターが重りを持ち上げるのを助けるために必要な15ポンド以上の力を提供することができる。
【0053】
コンピュータ68は、同心円状、偏心円状、又は等尺性の重量挙げ療法中のリフターを支援するために、中央作動ベンチ50、サイド作動ベンチ40、調節可能ベンチ55、バーサポート70、及び安全バー80を選択的に移動及びロックするように構成されていてもよい。
【0054】
コンピュータ68は、
図8に示されるように、プラットフォーム30又はサイド作動ベンチ40又は安全バー80に沿ってバーベル120を再配置するために使用され得る、サイド作動ベンチ40の傾斜機能を簡便化し得る。サイド作動ベンチ40を時計回り又は反時計回りに傾けることによって、バーベル120は、バーベル120に重りがかかっていてもいなくても、その方向に回転することになる。この傾斜機能は、サイド作動ベンチ40の傾斜の度合いがわかるコンピュータ68によって制御され得る。傾斜の度合いは、アクチュエータのうちの1つを使用して、サイド作動ベンチ40の一部分をサイド作動ベンチ40の他の一部分よりも引き上げ又は引き下げることで、変更可能である。コンピュータ68は、カメラ66の使用を介してバーベル120の位置を知ることができ、アクチュエータ90の使用を介してサイド作動ベンチ40を傾けて、バーベル120の位置を制御することができる。各プラットフォーム部分又は関連するベンチ40は、バーベル120の転動位置をより正確に制御するために、個別に傾きを制御することができる。同様に、プラットフォーム30及びサイド作動ベンチ40は、落下したバーベル120を「キャッチ」又は「吸収」するのに役立ち、音を減衰させ、バーベル120が跳ね返ることや、リフターに向かって跳ねることを防ぐのに役立ち得る。
【0055】
バスケットラッチ71及びノッチラッチ81はリフターによって手動で制御することができ、カメラ66及びコンピュータ68のディスプレイを使用してそれらが固定されているかを視覚的に確認することができる。コンピュータ68は、不適切な使用によるシステム20への損傷が生じないように、カメラ66によってバスケットラッチ71及びノッチラッチ81の使用を確認することができる。
【0056】
コンピュータ68は、システム20及びカメラ66のすべてのモーター及びアクチュエータを制御してもよい。コンピュータ68はまた、データを処理し、ネットワーク内の他の機械、コンピュータ、デバイス又は中央コンピュータにデータを中継してもよい。コンピュータ68は、使用された重り、実行された運動、バーベルの重り付け/重り外しに費やした時間、休憩、及びウォーミングアップ及びワークセットを含む各リフティングに費やした時間に関するデータを、リフターごとにリアルタイムで収集してもよい。システム20の使用中のシステム20上の器具の位置決めも同様である。コンピュータ68はまた、各リフターが待機している時間、及びリフティングのための入場、退場、及び準備に費やした時間に関するデータ、又はトレーナー、研究者、又はユーザー自身が望むその他のデータを収集してもよい。
【0057】
ノッチ82を備えた安全バー80は、システム20にモノリフトとして機能する能力を与えることができる。例えば、モノリフト機能を使用して225ポンドでスクワットしたいとする。バーベル120がノッチ82内に位置決めされている間に、バーベル120に225ポンドの重み付けをする。バーベル120下のスクワットに必要な場所に位置し、その後、立ち上がってバーベルをノッチ82から外して動かすことによってスクワットを開始するであろう。カメラ66及びコンピュータ68システムによって制御された安全バー80によってノッチ82を下げることができる。そうすれば、ユーザーは足を新しい位置に移動することなくスクワットすることが可能である。次に、リフターが反復運動の終了時に重りをノッチ82に戻すことができるように、スクワットの反復運動の最下部で、安全バー80及びノッチ82をカメラ66及びコンピュータ68システムによって上昇させることができる。
【0058】
安全バー80とサイド作動ベンチ40は互いに補完し得る。これらは、より大きな持ち上げ力と、リフターを補助/支援するためのさまざまな方法を提供し得る。安全バー80は、プラットフォーム30又はサイド作動ベンチ40よりわずかに高く持ち上げられたときに「軌道」を提供し、それによってバーベル120がシステム20から転がり落ちるのを防ぐことができる。
【0059】
自動ロック式ウォームねじ及びギアリニアアクチュエータ70B及び80B~Jが直立体62A~D及びアクチュエータ90に使用され得るため、バーサポート70、安全バー80、サイド作動ベンチ40、中央ベンチ50、調節可能ベンチ50の各高さは、同時に自動ロックされる。これにより、電力損失や部品に重りの落下に対してシステムがより安全になり、システム20上で荷重が移動、持ち上げ、持ち降し、又は落下するときにモーター74/84及びアクチュエータ90にかかるストレスを軽減することにより、システム20を駆動するモーター74/84及びアクチュエータ90の寿命を延ばす。
【0060】
コンピュータ68及びカメラ66システムは、ユーザーの体の近似によるリフターの人体計測を使用して、リフターがバーベル120、他の重り又はデバイスを持ち上げるように自身を構成するための、正しい関節と人体の他の部分との間の基準角度及び距離を決定することができる。
図10A~Cに示すように、カメラ66がリフター110を撮影し、コンピュータ68が画像を分析して輪郭112及びワイヤモデル114に単純化し、使用することで、ユーザー自身が適切な技術でバーベル120を持ち上げたり、他のフィットネスツールを使用できるようになる。
図10Bにおける点に番号が付けられているのは、人体のすべての位置ではなく、基準角度及び適切な技術を計算するためのいくつかの重要な位置/ノードがどこにあるがの単純な例を示すためである。ノード1と2はそれぞれ頸椎C1とC7の位置を表し、残りの番号は右から見て奇数番号であり、ユーザーの右側を表す。図示されていない偶数番号は、同一位置の左側を表す。例えば、ノード3は右肩関節、ノード4は左肩関節である。ノード5は右肘、ノード6は左肘である。ノード7は右手首、ノード9は右手の中心、ノード11は右股関節、ノード13は右膝、ノード15は右足首、ノード17は右かかと、ノード19は右足の指でである。コンピュータ68及びカメラ66システムは、これらの位置を近似して、互いの間の距離を決定し、最終的に適切なテクニックを使用してリフティングを実行するための基準角度とリフターの人体計測値をリアルタイムで計算する。
【0061】
本発明は、コンピュータ68が、ユーザーの身体部分の1部分以上の適切な位置決め又は不適切な位置決めを決定するために、撮像されたワイヤーフレームモデルを比較することができる、ワイヤーフレームモデルエキササイズルーチンのデータベースを考慮している。
【0062】
コンピュータ68によるユーザーへの音声コマンドは、ユーザーの声、一般的な「ロボット」の声、又はトレーナーや有名人のような他の音声(ただしこれらに限定されない)であってもよい。
【0063】
カメラ66及びコンピュータ68システムは、トレーナー又はユーザーのワークアウト中の動きをリアルタイムで記録することができ、これにより、他のユーザーが自身のシステム20上で、ローカル又はリモートでのトレーニングのためにリアルタイムでワークアウトを実行できるようになる。システム20は、ワークアウトルーチンのユーザーに対し、その運動をリアルタイムで指導することができる。
【0064】
カメラ66及びコンピュータ68システムは、ダンベル、エアロバイク、ローマシン、縄跳び、又はその他のフィットネスツールなどの他のフィットネスツールを認識し、バーベル120の持ち上げ方をトレーニングするのと同じ方法で、それらの使用方法をユーザーにトレーニングすることができる。これには自重トレーニングが含まれる。
【0065】
カメラ66及びコンピュータ68システムは、視覚的な手がかりを介してユーザーを「補助」することができる。例えば、システム20は、ユーザーがベンチプレスを行うように構成されており、バーベル120が落ちた場合に備えて安全バー80及び/又はサイド作動ベンチ40が中央ベンチ50上のユーザーのわずかに下の位置まで上昇している場合、それらは、ユーザーではなく、バーベル120を上げて接触する可能性がある。例えば、ユーザーが中央ベンチ50に座り、バーベル120をバーサポート70から外すと、コンピュータ68及びカメラ66システムは、最初の動作及び位置が動作の開始及び終了であることを認識することができる。コンピュータ68は、バーベル120を初期位置に押し戻す前に、バーベル120が動きの一番下でユーザーの胸に触れることを認識できる。コンピュータ68がエクササイズのデータベースを有しており、そのリフティング又は別のリフティング又は運動で何が予想されるかを把握しているためである。ユーザーがベンチプレスを行っている間、怪我、筋肉不全、又は胸部の重りを押すことができない、又は運動の他の一部で起こった筋肉の不全又は他の理由により、意図的にバーベル120を落とした場合、カメラ66及びコンピュータ68はそれを「理解し」て、反応し、安全バー80及び/又はサイド作動ベンチ40を上昇させてバーベル120に接触させ、ユーザーが重りをバーサポート70に戻すのを支援することが可能である。このプロセスは、ある人間ユーザーが視覚的な手がかり、ボディランゲージ、又は音声コマンドを使用して別のリフターを「補助」する方法と非常に似ている。これには、ユーザーが、「助けて」と言う音声コマンドや、首を振って「ノー」と示すようなボディランゲージを使用してリフターを支援するようシステム20に指示することが含まれる。この補助プロセスは、ベンチプレスに限定されず、安全バー80及び/又はサイド作動ベンチ40がユーザーを「補助」するために必要とされるあらゆる運動に適用される。
【0066】
本発明は、ユーザーをトレーニングする場合、これに限定されないが、トレーニング目的で可動範囲や、過去又は現在の怪我など(これに限定されない)のユーザーの制限を考慮してもよいことが理解される。バーベル120がバーサポート70と安全バー80の間に挟まれると、システム20がそれを「認識」して、システム20への損傷を防止できることが理解される。システム20の優先事項は、システム20への損傷よりも、ユーザーの健康が優先されるであろうことが理解される。
【0067】
プラットフォーム、バーサポート、及び安全バーの仕様
【0068】
システム20の以下の寸法及び仕様は、読者がシステム20の相対的なサイズを大まかに把握できるように与えられている。システム20の多くの様態は変更されてもよい。システム20は、特定されたものより大幅に大きくても小さくてもよい。プラットフォーム30のベースの寸法は、幅約8フィート、長さ約9フィートであり、ベースの高さは、シザーリフト及びモーター/アクチュエータ、駆動シャフト、シザー昇降アクチュエータ90用の支持トラス又は他の作動装置に必要なスペースによって決定されるが、全体として、天井(横材64A~Dの上面)は、プラットフォーム30の表面から約9フィート離れていてもよい。
【0069】
中央作動ベンチ50の支持面は、幅が約10インチであり、長さが約48インチである。作動ベンチ50は、プラットフォーム30の上方約20インチまで延びていてもよい。サイド作動ベンチ40はプラットフォーム30から約5フィート上昇し、その支持面は幅約28インチ、長さ約104インチである。
【0070】
垂直直立体の長手方向の間隔は、約100インチとすることができる。垂直直立体の緯度方向の間隔は、約48.5インチとすることができる。垂直直立体62A~62Dの長さは約9フィートとすることができる。安全バー80は、幅約2インチ、長さ96インチとすることができる。ノッチ82は、安全バー80に沿ったほぼ中間の長さであってもよい。
【0071】
モーター74/84、アクチュエータ90、ウォームギア70C、ウォームねじ70D/80D、傘ギア80G/80I、ウォーム/傘ギア80C、駆動シャフト70F/80F、ウォームねじシャフト70E/80E、傘シャフト80H及び連結機構は、プラットフォーム30内に収容することもできるし、直立体62A~62D内に配置するように再設計することもできる。モーター74/84及び駆動シャフト70F/80Fはシステム20から離れていてもよいことが理解される。カメラ66及びコンピュータ68用の配線は、垂直直立体62A~62Dだけでなく横材64A~64Dの内部、又はプラットフォーム30の内部にあってもよい。
【0072】
システム20は、リフターがシステム20の様態を手動で制御できる端末を有してもよい。端末は、プラットフォーム30から約5フィート離れた1つの垂直直立体の外側に面した側に配置されてもよい。
【0073】
本発明を使用する方法には、以下が含まれ得る。開示されたシステム20が提供され得る。リフターは、バーベル120に追加の重りを付け加えることなく、バーベル120をバスケット72内のバーサポート70上に置くであろう。バーベル120は、バスケットラッチ71で固定されるため、コンピュータ68のコマンドアンドコントロール機能を介してリニアアクチュエータ70Bを動作させることによってバーベル120の高さを調整するときや、バーベル120に重り付けるときに、バーベル120がバーサポート70から外れない。バーベル120の高さを調整するために、ユーザーは適宜モーター74を選択的に操作させるであろう。バーベル120の高さを調整し、バーベル120に重りを付けた後、リフターが重りを持ち上げることができるように、バスケットラッチ71をロック解除状態に移行させることができる。また、リフター(ユーザー)は、バーサポート70のバスケット部分72によって占められている空洞部86及び安全バー80の入れ子位置を利用して、プラットフォーム30及び/又はサイド作動ベンチ40によって支持されているバーベル120を、作動バーサポート70を介して持ち上げることができる。
【0074】
本出願で使用される「約」又は「およそ」という用語は、指定された数値のプラス又はマイナス10%以内の値の範囲を指す。また、「実質的に」とは、全体の90%以上を指す。本明細書における値の範囲の記載は、限定することを意図したものではなく、別段の指示がない限り、その範囲内にあるあらゆる値を個別に指し、そのような範囲内のそれぞれの個別の値は、あたかも本明細書に個別に記載されているかのように明細書に組み込まれる。「約」、「およそ」などの用語は、数値を伴う場合、当業者であれば意図された目的に対して十分に動作することが理解できるような逸脱を示すものと解釈される。値の範囲及び/又は数値は、本明細書では例としてのみ提供されており、記載される実施形態の範囲を限定するものではない。本明細書で提供されるあらゆる例、又は例示的な表現(「例えば」、「など」など)の使用は、単に実施形態をよりよく説明することを目的としており、実施形態又は請求範囲に制限を課すものではない。本明細書のいかなる文言も、請求の範囲外の要素が開示した実施形態の実施に必須であることを示すものとして解釈されるべきではない。
【0075】
以下の説明において、「第1」、「第2」、「上部」、「下部」、「上」、「下」などの用語は便宜上の用語であり、特に反対の記載がない限り、限定的な用語として解釈するべきではない。
【0076】
もちろん、上記は本発明の例示的な実施形態に関するものであり、以下の特許請求の範囲に記載される本発明の精神及び範囲から逸脱することなく変更が可能であることを理解されたい。
【国際調査報告】