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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-19
(54)【発明の名称】布地ケア組成物
(51)【国際特許分類】
   D06M 15/03 20060101AFI20240312BHJP
   C11D 3/37 20060101ALI20240312BHJP
   C11D 3/50 20060101ALI20240312BHJP
【FI】
D06M15/03
C11D3/37
C11D3/50
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023555575
(86)(22)【出願日】2022-03-09
(85)【翻訳文提出日】2023-09-11
(86)【国際出願番号】 US2022019471
(87)【国際公開番号】W WO2022203866
(87)【国際公開日】2022-09-29
(31)【優先権主張番号】63/164,082
(32)【優先日】2021-03-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
(71)【出願人】
【識別番号】590002035
【氏名又は名称】ローム アンド ハース カンパニー
【氏名又は名称原語表記】ROHM AND HAAS COMPANY
(71)【出願人】
【識別番号】591123001
【氏名又は名称】ユニオン カーバイド コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000589
【氏名又は名称】弁理士法人センダ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ミラー、ダニエル エス.
(72)【発明者】
【氏名】プルコッディ、ランダラ
(72)【発明者】
【氏名】リール、リンジー エム.
(72)【発明者】
【氏名】ギャラガー、ミシェル
(72)【発明者】
【氏名】ニマコ-ボアテング、キャロライン
(72)【発明者】
【氏名】トッド、ジェニファー ピー.
(72)【発明者】
【氏名】パーテイン、エメット エム.
【テーマコード(参考)】
4H003
4L033
【Fターム(参考)】
4H003AB19
4H003AB27
4H003AC08
4H003BA12
4H003DA01
4H003EA21
4H003EB02
4H003EB04
4H003EB08
4H003EB41
4H003EB42
4H003ED02
4H003ED28
4H003FA04
4H003FA22
4H003FA26
4L033AA02
4L033AA07
4L033AB04
4L033BA00
4L033CA02
(57)【要約】
布地ケア組成物であって、水と、香料と、付着助剤ポリマーと、を含み、付着助剤ポリマーが、四級アンモニウム部分で官能化されたデキストランポリマーであり、付着助剤ポリマーが、布地上への香料の付着を向上させる、布地ケア組成物が提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
布地ケア組成物であって、
水と、
香料と、
付着助剤ポリマーと、を含み、前記付着助剤ポリマーが、四級アンモニウム部分で官能化されたデキストランポリマーであり、
前記付着助剤ポリマーが、布地上への前記香料の付着を向上させる、布地ケア組成物。
【請求項2】
洗浄界面活性剤を更に含む、請求項1に記載の布地ケア組成物。
【請求項3】
前記香料が、ベンジルアルコール、シトロネロール、リナロール、リモネン、及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項2に記載の布地ケア組成物。
【請求項4】
前記付着助剤ポリマーが、灰分及び揮発性物質について補正された0.5~5.0重量%のケルダール窒素含有量を有する、請求項3に記載の布地ケア組成物。
【請求項5】
前記付着助剤ポリマーが、四級アンモニウム基で官能化された分岐鎖デキストランポリマーである、請求項4に記載の布地ケア組成物。
【請求項6】
前記分岐鎖デキストランポリマーが、複数のグルコース構造単位を含み、前記グルコース構造単位の90~98モル%が、α-D-1,6結合によって接続され、前記グルコース構造単位の2~10モル%が、α-1,3結合によって接続されている、請求項5に記載の布地ケア組成物。
【請求項7】
前記布地ケア組成物が、洗濯洗剤である、請求項6に記載の布地ケア組成物。
【請求項8】
前記洗浄界面活性剤が、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項7に記載の洗濯洗剤。
【請求項9】
前記洗浄界面活性剤が、直鎖アルキルベンゼンスルホネート、ラウリルエトキシ硫酸ナトリウム、及び非イオン性アルコールエトキシレートの混合物を含む、請求項8に記載の洗濯洗剤。
【請求項10】
洗濯物を処理する方法であって、洗濯物を提供することと、請求項1に記載の布地ケア組成物を選択することと、浴水を提供することと、前記浴水及び前記布地ケア組成物を前記洗濯物に適用して、処理された洗濯物を提供することと、を含み、香料が、前記処理された洗濯物と会合している、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、布地ケア組成物に関する。具体的には、本発明は、布地ケア組成物であって、水と、香料と、付着助剤ポリマーと、を含み、付着助剤ポリマーが、四級アンモニウム部分で官能化されたデキストランポリマーであり、付着助剤ポリマーが、布地上への香料の付着を向上させる、布地ケア組成物に関する。
【0002】
洗濯洗剤におけるカチオン性炭水化物ポリマーの使用は、例えば、米国特許第6,833,347号にあるように公知である。しかしながら、この参考文献は、本明細書に記載の修飾ポリマーの使用を示唆するものではない。
【0003】
四級アンモニウム基を有する修飾炭水化物ポリマーは、Eldredgeらによって米国特許出願公開第20170335242号において布地ケアに使用するために開示されている。Eldredgeらは、少なくとも1つのC8~22アルキル又はアルケニル基を有する四級アンモニウム基を有する修飾炭水化物ポリマーを含む布地ケア組成物であって、修飾炭水化物ポリマーが、少なくとも500,000の重量平均分子量を有し、少なくとも1つの修飾炭水化物ポリマー上の四級アンモニウム基の少なくとも20重量%が、少なくとも1つのC8~22のアルキル又はアルケニル基を有する、布地ケア組成物を開示している。
【0004】
それにもかかわらず、布地上の香料の付着を含む、性能特性の望ましいバランスを有する布地ケア組成物の継続的な必要性が残っている。また、従来の布地ケア組成物と比較して高い自然由来指数(ISO16128)を有する新しい布地ケア組成物の継続的な必要性も存在する。
【0005】
本発明は、布地ケア組成物であって、水と、香料と、付着助剤ポリマーと、を含み、付着助剤ポリマーが、四級アンモニウム部分で官能化されたデキストランポリマーであり、付着助剤ポリマーが、布地上への香料の付着を向上させる、布地ケア組成物を提供する。
【0006】
本発明は、布地ケア組成物であって、水と、洗浄界面活性剤と、香料と、付着助剤ポリマーと、を含み、付着助剤ポリマーが、四級アンモニウム部分で官能化されたデキストランポリマーであり、付着助剤ポリマーが、布地上への香料の付着を向上させる、布地ケア組成物を提供する。
【0007】
本発明は、洗濯物を処理する方法であって、洗濯物を提供することと、本発明による布地ケア組成物を選択することと、浴水を提供することと、浴水及び布地ケア組成物を洗濯物に適用して、処理された洗濯物を提供することと、を含み、香料が、処理された洗濯物と会合している、方法を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0008】
四級アンモニウム部分で官能化されたデキストランポリマーを含む付着助剤ポリマーと組み合わせて香料を含む布地ケア組成物は、布地上への香料の付着を含む性能特性の驚くほど好ましいバランスを提供することが見出された(好ましくは、布地ケア組成物の粘度は、付着助剤ポリマーの組み込みによるよりも著しく増粘されない(すなわち、付着助剤ポリマーの添加時の布地ケア組成物の粘度の30%未満の増加(より好ましくは、20%未満の増加))。
【0009】
別段示されない限り、比率、百分率、部などは、重量によるものである。組成物中の重量百分率(又は重量%)は、乾燥重量の、すなわち、組成物に存在し得る一切の水を除外する百分率である。
【0010】
本明細書で使用する場合、別段示されない限り、「重量平均分子量」及び「Mw(molecular weight)」という用語は、互換的に使用されて、ゲル浸透クロマトグラフィ(gel permeation chromatography、GPC)及びポリエチレングリコール標準物質などの従来の標準物質を用いた従来の方式で測定された重量平均分子量を指す。GPCの技法は、Modem Size Exclusion Chromatography,W.W.Yau,J.J.Kirkland,D.D.Bly;Wiley-lnterscience,1979に、及びA Guide to Materials Characterization and Chemical Analysis,J.P.Sibilia;VCH,1988,p.81-84で詳細に考察されている。重量平均分子量は、本明細書においてダルトンの単位で報告される。
【0011】
好ましくは、本発明の布地ケア組成物は、布地リフレッシャー配合物、布地軟化配合物、及び洗濯洗剤配合物からなる群から選択される。より好ましくは、本発明の布地ケア組成物は、洗濯洗剤配合物である。
【0012】
好ましくは、本発明の布地ケア組成物は、水(布地ケア組成物の重量に基づいて、好ましくは、10~99.9重量%(より好ましくは、25~94.825重量%、なおより好ましくは、40~85重量%、最も好ましくは、50~75重量%)の水)と、香料(布地ケア組成物の重量に基づいて、好ましくは、0.05~10重量%(より好ましくは、0.1~5重量%、最も好ましくは、0.1~3重量%の香料)(好ましくは、香料は、ベンジルアルコール、シトロネロール、リナロール、リモネン、及びそれらの混合物からなる群から選択され、より好ましくは、香料は、シトロネロールを含む)と、付着助剤ポリマー(布地ケア組成物の重量に基づいて、好ましくは、0.05~5.0重量%、より好ましくは、0.075~3.0重量%、なおより好ましくは、0.09~2.5重量%、最も好ましくは、0.1~2.25重量%)の付着助剤ポリマー)であって、四級アンモニウム部分で官能化されたデキストランポリマー(好ましくは、分岐鎖デキストランポリマー)である、付着助剤ポリマー(好ましくは、付着助剤ポリマーは、灰分及び揮発性物質について補正された0.5重量%以上(好ましくは、0.5~5.0重量%、より好ましくは、0.5~4.0重量%、なおより好ましくは、0.75~2.5重量%、最も好ましくは、1~2重量%)のケルダール窒素含有量TKNを有する)と、任意選択で、洗浄界面活性剤(布地ケア組成物の重量に基づいて、好ましくは、0~89.9重量%(より好ましくは5~75重量%、なおより好ましくは、10~60重量%、最も好ましくは、15~30重量%)の洗浄界面活性剤)と、を含み、付着助剤ポリマーは、布地ケア組成物から布地上への香料の付着を向上させる(好ましくは、布地は、綿インターロック、綿、ポリ綿混紡、及び綿テリーからなる群から選択され、より好ましくは、布地は、綿を含有し、最も好ましくは、布地は、綿である)。
【0013】
好ましくは、本発明の布地ケア組成物は、液体配合物である。より好ましくは、本発明の布地ケア組成物は、水性液体配合物である。
【0014】
好ましくは、本発明の布地ケア組成物は、布地ケア組成物の重量に基づいて、10~99.9重量%(好ましくは、25~94.825重量%、より好ましくは、40~85重量%、最も好ましくは、50~75重量%)の水を含む。より好ましくは、本発明の布地ケア組成物は、布地ケア組成物の重量に基づいて、10~99.9重量%(好ましくは、25~94.825重量%、より好ましくは、40~85重量%、最も好ましくは、50~75重量%)の水を含み、水は、蒸留水及び脱イオン水のうちの少なくとも1つである。最も好ましくは、本発明の布地ケア組成物は、布地ケア組成物の重量に基づいて、10~99.9重量%(好ましくは、25~94.825重量%、より好ましくは、40~85重量%、最も好ましくは、50~75重量%)の水を含み、水は、蒸留され、脱イオン化されている。
【0015】
より好ましくは、本発明の布地ケア組成物は、布地ケア組成物の重量に基づいて、0.05~10重量%(好ましくは、0.1~5重量%、最も好ましくは、0.1~3重量%)の香料を含む。より好ましくは、本発明の布地ケア組成物は、布地ケア組成物の重量に基づいて、0.05~10重量%(好ましくは、0.1~5重量%、最も好ましくは、0.1~3重量%)の香料を含み、香料は、ベンジルアルコール、シトロネロール、リナロール、リモネン、及びそれらの混合物からなる群から選択される。最も好ましくは、本発明の布地ケア組成物は、布地ケア組成物の重量に基づいて、0.05~10重量%(好ましくは、0.1~5重量%、最も好ましくは、0.1~3重量%)の香料を含み、香料は、シトロネロールを含む。
【0016】
好ましくは、本発明の布地ケア組成物は、付着助剤ポリマーを含み、付着助剤ポリマーは、四級アンモニウム部分で官能化されたデキストランポリマーであり、付着助剤ポリマーは、布地ケア組成物から布地(好ましくは、綿布)上への香料の付着を向上させる。より好ましくは、本発明の布地ケア組成物は、布地ケア組成物の重量に基づいて、0.05~5.0重量%(好ましくは、0.075~3.0重量%、より好ましくは、0.09~2.5重量%、最も好ましくは、0.1~2.25重量%)の付着助剤ポリマーを含み、付着助剤ポリマーは、四級アンモニウム部分で官能化されたデキストランポリマーであり、付着助剤ポリマーは、布地ケア組成物から布地(好ましくは、綿布)上への香料の付着を向上させる。最も好ましくは、本発明の布地ケア組成物は、布地ケア組成物の重量に基づいて、0.05~5.0重量%(好ましくは、0.075~3.0重量%、より好ましくは、0.09~2.5重量%、最も好ましくは、0.1~2.25重量%)の付着助剤ポリマーを含み、付着助剤ポリマーは、四級アンモニウム部分で官能化されたデキストランポリマーであり、付着助剤ポリマーは、布地ケア組成物から布地(好ましくは、綿布)上への香料の付着を向上させ、付着助剤ポリマーは、灰分及び揮発性物質について補正された0.5重量%以上(好ましくは、0.5~5.0重量%、より好ましくは、0.5~4.0重量%、なおより好ましくは、0.75~2.5重量%、最も好ましくは、1~2重量%)のケルダール窒素含有量TKN(Buchi KjelMaster K-375自動分析装置を使用して測定し、ASTM法D-2364に記載されるように測定された揮発性物質及び灰分について補正した)を有し、付着助剤ポリマーは、布地ケア組成物から布地(好ましくは、綿布)上への香料の付着を向上させる。
【0017】
好ましくは、付着助剤ポリマーは、四級アンモニウム部分で官能化されたデキストランポリマーであり、デキストランポリマーは、50,000~3,000,000ダルトン(好ましくは、100,000~2,000,000ダルトン、より好ましくは、125,000~1,000,000ダルトン、なおより好ましくは、130,000~650,000ダルトン、最も好ましくは、145,000~525,000ダルトン)の重量平均分子量を有する。より好ましくは、付着助剤ポリマーは、四級アンモニウム部分で官能化されたデキストランポリマーであり、デキストランポリマーは、50,000~3,000,000ダルトン(好ましくは、100,000~2,000,000ダルトン、より好ましくは、125,000~1,000,000ダルトン、なおより好ましくは、130,000~650,000ダルトン、最も好ましくは、145,000~525,000ダルトン)の重量平均分子量を有し、デキストランポリマーは、複数のグルコース構造単位を含む分岐鎖デキストランポリマーであり、グルコース構造単位の90~98モル%(好ましくは、92.5~97.5モル%、より好ましくは、93~97モル%、最も好ましくは、94~96モル%)は、α-D-1,6結合によって接続され、グルコース構造単位の2~10モル%(好ましくは、2.5~7.5モル%、より好ましくは、3~7モル%、最も好ましくは、4~6モル%)は、α-1,3結合によって接続される。最も好ましくは、付着助剤ポリマーは、四級アンモニウム部分で官能化されたデキストランポリマーであり、デキストランポリマーは、50,000~3,000,000ダルトン(好ましくは、100,000~2,000,000ダルトン、より好ましくは、125,000~1,000,000ダルトン、なおより好ましくは、130,000~650,000ダルトン、最も好ましくは、145,000~525,000ダルトン)の重量平均分子量を有し、デキストランポリマーは、複数のグルコース構造単位を含む分岐鎖デキストランポリマーであり、グルコース構造単位の90~98モル%(好ましくは、92.5~97.5モル%、より好ましくは、93~97モル%、最も好ましくは、94~96モル%)は、α-D-1,6結合によって接続され、グルコース構造単位の2~10モル%(好ましくは、2.5~7.5モル%、より好ましくは、3~7モル%、最も好ましくは、4~6モル%)は、式Iに従って、α-1,3結合によって接続され、
【0018】
【化1】

式中、Rは、水素、C1~4アルキル基、及びヒドロキシC1~4アルキル基から選択され、デキストランポリマー骨格からの平均分岐は、3無水グルコース単位以下である。
【0019】
好ましくは、デキストランポリマーは、デキストランポリマーの重量に基づいて、0.01重量%未満のオルタナンを含有する。より好ましくは、デキストランポリマーは、デキストランポリマーの重量に基づいて、0.001重量%未満のアルテルナンを含有する。最も好ましくは、デキストランポリマーは、検出可能限界未満のオルタナンを含有する。
【0020】
好ましくは、付着助剤ポリマーは、四級アンモニウム部分で官能化されたデキストランポリマーであり、四級アンモニウム部分は、デキストランポリマー上のペンダント酸素に結合した式(A)のものであり、
【0021】
【化2】

式中、
【0022】
【化3】

は、デキストランポリマー上のペンダント酸素であり、Xは、四級アンモニウム部分をデキストランポリマー上のペンダント酸素に結合する二価連結基であり(好ましくは、Xは、二価炭化水素基から選択され、これは、任意選択で(例えば、ヒドロキシ基、アルコキシ基、エーテル基で)置換されていてもよく、より好ましくは、Xは、-CHCH(OR)CH-基であり、Rは、水素及びC1~4アルキル基(好ましくは、水素)からなる群から選択され、最も好ましくは、Xは、-CHCH(OH)CH-基である)、各Rは、独立して、C1~7アルキル基(好ましくは、C1~3アルキル基、より好ましくは、メチル基及びエチル基、最も好ましくは、メチル基)からなる群から選択され、Rは、C1~22アルキル基(好ましくは、C1~3アルキル基及びC6~22アルキル基、より好ましくは、メチル基及びエチル基、最も好ましくは、メチル基からなる群から選択される)からなる群から選択される。より好ましくは、付着助剤ポリマーは、カチオン性デキストランポリマーであり、カチオン性デキストランポリマーは、四級アンモニウム基で官能化されたデキストランポリマーを含み、四級アンモニウム基は、デキストランポリマー上のペンダント酸素に結合した式(B)の四級アンモニウム部分からなる群から選択され、
【0023】
【化4】

式中、Rは、水素及びC1~4アルキル基(好ましくは、水素)からなる群から選択され、各Rは、独立して、メチル基及びエチル基からなる群から選択される(好ましくは、メチル基)。
【0024】
好ましくは、付着助剤ポリマーは、0.001meq/グラム未満(好ましくは、0.0001meq/グラム未満、より好ましくは、0.00001meq/グラム未満、最も好ましくは、検出可能限界未満)のアルデヒド官能基を含む。
【0025】
好ましくは、付着助剤ポリマーは、0.1%未満(好ましくは、0.01%未満、より好ましくは、0.001%未満、最も好ましくは、検出可能限界未満)の、付着助剤ポリマーにおける個々のグルコース単位間の連結を含み、連結は、β-1,4連結である。
【0026】
好ましくは、付着助剤ポリマーは、0.1%未満(好ましくは、0.01%未満、より好ましくは、0.001%未満、最も好ましくは、検出可能限界未満)の、付着助剤ポリマーにおける個々のグルコース単位間の連結を含み、連結は、β-1,3連結である。
【0027】
好ましくは、付着助剤ポリマーは、0.001meq/グラム未満(好ましくは、0.0001meq/グラム未満、より好ましくは、0.00001meq/グラム未満、最も好ましくは、検出可能限界未満)のシリコーン含有官能基を含む。
【0028】
好ましくは、本発明の布地ケア組成物は、洗浄界面活性剤を更に含む。より好ましくは、本発明の布地ケア組成物は、布地ケア組成物の重量に基づいて、0~89.9重量%(好ましくは、5~75重量%、より好ましくは、10~60重量%、最も好ましくは、15~30重量%)の洗浄界面活性剤を含む。なおより好ましくは、本発明の布地ケア組成物は、布地ケア組成物の重量に基づいて、5~89.9重量%(好ましくは、5~75重量%、より好ましくは、10~60重量%、最も好ましくは、15~30重量%)の洗浄界面活性剤を含み、洗浄界面活性剤は、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、及びそれらの混合物からなる群から選択される。更になおより好ましくは、本発明の布地ケア組成物は、布地ケア組成物の重量に基づいて、5~89.9重量%(好ましくは、5~75重量%、より好ましくは、10~60重量%、最も好ましくは、15~30重量%)の洗浄界面活性剤を含み、洗浄界面活性剤は、アニオン性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤を含む混合物からなる群から選択される。最も好ましくは、本発明の布地ケア組成物は、布地ケア組成物の重量に基づいて、5~89.9重量%(好ましくは、5~75重量%、より好ましくは、10~60重量%、最も好ましくは、15~30重量%)の洗浄界面活性剤を含み、洗浄界面活性剤は、直鎖アルキルベンゼンスルホネートと、ラウリルエトキシ硫酸ナトリウムと、非イオン性アルコールエトキシレートとの混合物を含む。
【0029】
アニオン性界面活性剤としては、アルキルスルフェート、アルキルベンゼンスルフェート、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルベンゼンスルホネート、アルキルポリエトキシスルフェート、アルコキシル化アルコール、パラフィンスルホン酸、パラフィンスルホネート、オレフィンスルホン酸、オレフィンスルホネート、アルファ-スルホカルボキシレート、アルファ-スルホカルボキシレートのエステル、アルキルグリセリルエーテルスルホン酸、アルキルグリセリルエーテルスルホネート、脂肪酸のスルフェート、脂肪酸のスルホネート、脂肪酸エステルのスルホネート、アルキルフェノール、アルキルフェノールポリエトキシエーテルスルフェート、2-アクリルオキシ-アルカン-1-スルホン酸、2-アクリルオキシ-アルカン-1-スルホネート、ベータ-アルキルオキシアルカンスルホン酸、ベータ-アルキルオキシアルカンスルホネート、アミンオキシド、及びそれらの混合物が挙げられる。好ましいアニオン性界面活性剤は、C8~20アルキルベンゼンスルフェート、C8~20アルキルベンゼンスルホン酸、C8~20アルキルベンゼンスルホネート、パラフィンスルホン酸、パラフィンスルホネート、アルファ-オレフィンスルホン酸、アルファ-オレフィンスルホネート、アルコキシル化アルコール、C8~20アルキルフェノール、アミンオキシド、脂肪酸のスルホネート、脂肪酸エステルのスルホネート、及びそれらの混合物を含む。より好ましいアニオン性界面活性剤は、C12~16アルキルベンゼンスルホン酸、C12~16アルキルベンゼンスルホネート、C12~18パラフィンスルホン酸、C12~18パラフィンスルホネート、及びそれらの混合物を含む。
【0030】
非イオン性界面活性剤は、二級アルコールエトキシレート、エトキシル化2-エチルヘキサノール、エトキシル化された種子油、ブタノールキャップされたエトキシル化2-エチルヘキサノール、及びそれらの混合物を含む。好ましい非イオン性界面活性剤は、二級アルコールエトキシレートを含む。
【0031】
カチオン性界面活性剤は、四級界面活性化合物を含む。好ましいカチオン性界面活性剤は、アンモニウム基、スルホニウム基、ホスホニウム基、ヨードニウム基、及びアルソニウム基のうちの少なくとも1つを有する四級界面活性化合物を含む。より好ましいカチオン性界面活性剤は、ジアルキルジメチルアンモニウムクロリド及びアルキルジメチルベンジルアンモニウムクロリドのうちの少なくとも1つを含む。なおより好ましいカチオン性界面活性剤としては、C16~18ジアルキルジメチルアンモニウムクロリド、C8~18アルキルジメチルベンジルアンモニウムクロリドジタロージメチルアンモニウムクロリド、及びジタロージメチルアンモニウムクロリドのうちの少なくとも1つが挙げられる。最も好ましいカチオン性界面活性剤としては、ジタロージメチルアンモニウムクロリドが挙げられる。
【0032】
両性界面活性剤としては、ベタイン、アミンオキシド、アルキルアミドアルキルアミン、アルキル置換アミンオキシド、アシル化アミノ酸、脂肪族四級アンモニウム化合物の誘導体、及びそれらの混合物が挙げられる。好ましい両性界面活性剤としては、脂肪族四級アンモニウム化合物の誘導体が挙げられる。より好ましい両性界面活性剤としては、8~18個の炭素原子を有する長鎖基を有する脂肪族四級アンモニウム化合物の誘導体が挙げられる。更により好ましい両性界面活性剤は、C-12~14アルキルジメチルアミンオキシド、3-(N,N-ジメチル-N-ヘキサデシル-アンモニオ)プロパン-1-スルホネート、3-(N,N-ジメチル-N-ヘキサデシルアンモニオ)-2-ヒドロキシプロパン-1-スルホネートのうちの少なくとも1つを含む。最も好ましい両性界面活性剤としては、C12~14アルキルジメチルアミンオキシドのうちの少なくとも1つが挙げられる。
【0033】
好ましくは、本発明の布地ケア組成物は、洗濯洗剤である。
【0034】
好ましくは、本発明の布地ケア組成物は、洗濯洗剤である。好ましくは、洗濯洗剤は、任意選択で、ビルダー(例えば、クエン酸ナトリウム)、ヒドロトロープ(例えば、エタノール、プロピレングリコール)、酵素(例えば、プロテアーゼ、リパーゼ、アミラーゼ)、防腐剤、蛍光増白剤、染料、添加剤ポリマー、レオロジー調整剤、懸濁剤、布地軟化シリコーン、及びそれらの混合物からなる群から選択される添加剤を含む。
【0035】
好ましくは、本発明の布地ケア組成物は、任意選択で、布地軟化シリコーンを更に含む。より好ましくは、本発明の布地ケア組成物は、布地ケア組成物の重量に基づいて、0.05~10重量%(好ましくは、0.1~5重量%、より好ましくは、0.1~3重量%)の布地軟化シリコーンを含む。なおより好ましくは、本発明の布地ケア組成物は、布地ケア組成物の重量に基づいて、0.05~10重量%(好ましくは、0.1~5重量%、より好ましくは、0.1~3重量%)の布地軟化シリコーンを含み、布地軟化シリコーンは、窒素を含まないシリコーンポリマー、アニオン性シリコーンポリマー、及びそれらの混合物からなる群から選択される。最も好ましくは、本発明の布地ケア組成物は、布地ケア組成物の重量に基づいて、0.05~10重量%(好ましくは、0.1~5重量%、より好ましくは、0.1~3重量%)の布地軟化シリコーンを含み、布地軟化シリコーンは、窒素を含まないシリコーンポリマー、アニオン性シリコーンポリマー、及びそれらの混合物からなる群から選択され、布地軟化シリコーンは、エマルションの形態である。
【0036】
好ましい窒素を含まないシリコーンポリマーは、非イオン性の窒素を含まないシリコーンポリマー、双性イオン性の窒素を含まないシリコーンポリマー、両性の窒素を含まないシリコーンポリマー、及びそれらの混合物を含む。好ましい窒素を含まないシリコーンポリマーは、式(1)、(2)、又は(3)(好ましくは、式(1)又は(3))を有し、
【0037】
【化5】

式中、各Rは、独立して、C1~20アルキル基、C2~20アルケニル基、C6~20アリール基、C7~20アリールアルキル基、C7~20アルキルアリール基、C7~20アリールアルケニル基、及びC7~20アルケニルアリール基からなる群から選択され(好ましくは、Rは、メチル基、フェニル基、及びフェニルアルキル基からなる群から選択され)、各Rは、独立して、C1~20アルキル基、C2~20アルケニル基、C6~20アリール基、C7~20アリールアルキル基、C7~20アルキルアリール基、C7~20アリールアルケニル基、C7~20アルケニルアリール基、及び式(4)を有するポリ(エチレンオキシド/プロピレンオキシド)コポリマー基からなる群から選択され、
-(CHO(CO)(CO) (4)
式中、各Rは、独立して、水素、C1~4アルキル基、及びアセチル基からなる群から選択され、少なくとも1つのRは、式(4)を有するポリ(エチレンオキシ/プロピレンオキシ)コポリマー基であり、aは、式(1)又は(3)による窒素を含まないシリコーンポリマーの粘度が、20℃で2~50,000,000センチストークス(好ましくは、20℃で10,000~800,000センチストークス)となるような値を有し、bは、1~50(好ましくは、1~30)であり、cは、1~50(好ましくは、1~30)であり、nは、1~50(好ましくは、3~5)であり、mは、1~100(好ましくは、6~100)であり、pは、0~14(好ましくは、0~3)であり、m+pは、5~150(好ましくは、7~100)である(好ましくは、Rは、メチル基、フェニル基、フェニルアルキル基、及び式(4)を有する基からなる群から選択される)。最も好ましい窒素を含まないシリコーンポリマーは、式(3)を有し、式中、Rはメチルであり、aは、窒素を含まないシリコーンポリマーの粘度が20℃で60,000~700,000センチストークスとなるような値を有する。
【0038】
好ましい窒素を含まないシリコーンポリマーは、アニオン性シリコーンポリマーを含む。アニオン性シリコーンポリマーは、例えば、The Encyclopedia of Polymer Science,volume 11,p.765に記載されている。アニオン性シリコーンポリマーの例には、カルボン酸、硫酸、スルホン酸、リン酸、及び/又はホスホン酸官能基を組み込むシリコーンが含まれる。好ましいアニオン性シリコーンポリマーは、カルボキシル官能基(例えば、カルボン酸又はカルボキシレートアニオン)を組み込んだ。好ましいアニオン性シリコーンポリマーは、1,000~100,000ダルトン(好ましくは、2,000~50,000ダルトン、より好ましくは、5,000~50,000ダルトン、最も好ましくは、10,000~50,000ダルトン)の重量平均分子量を有する。好ましくは、アニオン性シリコーンポリマーは、少なくとも1モル%(より好ましくは、少なくとも2モル%)のアニオン性基含有量を有する。好ましくは、アニオン性シリコーンポリマー上のアニオン性基は、最長の線状シリコーン鎖の末端位置に位置していない。好ましいアニオン性シリコーンポリマーは、シリコーン上の中間鎖位置にアニオン性基を有する。より好ましいアニオン性シリコーンポリマーは、アニオン性シリコーンポリマーの最長の線状シリコーン鎖上の末端位置から少なくとも5個のシリコーン原子に位置するアニオン性基を有する。
【0039】
好ましくは、本発明の布地ケア組成物は、布地ケア組成物の重量に基づいて、0~10重量%(好ましくは、1~10重量%、より好ましくは、2~8重量%、最も好ましくは、5~7.5重量%)のヒドロトロープを更に含む。より好ましくは、本発明の布地ケア組成物は、布地ケア組成物の重量に基づいて、0~10重量%(好ましくは、1~10重量%、より好ましくは、2~8重量%、最も好ましくは、5~7.5重量%)のヒドロトロープを更に含み、ヒドロトロープは、アルキルヒドロキシド、グリコール、尿素、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、キシレンスルホン酸、トルエンスルホン酸、エチルベンゼンスルホン酸、及びクメンスルホン酸のカルシウム、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、及びアルカノールアンモニウム塩、それらの塩、及びそれらの混合物からなる群から選択される。なおより好ましくは、本発明の布地ケア組成物は、布地ケア組成物の重量に基づいて、0~10重量%(好ましくは、1~10重量%、より好ましくは、2~8重量%、最も好ましくは、5~7.5重量%)のヒドロトロープを更に含み、ヒドロトロープは、エタノール、プロピレングリコール、トルエンスルホン酸ナトリウム、トルエンスルホン酸カリウム、キシレンスルホン酸ナトリウム、キシレンスルホン酸アンモニウム、キシレンスルホン酸カリウム、キシレンスルホン酸カルシウム、クメンスルホン酸ナトリウム、クメンスルホン酸アンモニウム、及びそれらの混合物からなる群から選択される。更になおより好ましくは、本発明の布地ケア組成物は、布地ケア組成物の重量に基づいて、0~10重量%(好ましくは、1~10重量%、より好ましくは、2~8重量%、最も好ましくは、5~7.5重量%)のヒドロトロープを更に含み、ヒドロトロープは、エタノール、プロピレングリコール、及びキシレンスルホン酸ナトリウムのうちの少なくとも1つを含む。最も好ましくは、本発明の布地ケア組成物は、布地ケア組成物の重量に基づいて、0~10重量%(好ましくは、1~10重量%、より好ましくは、2~8重量%、最も好ましくは、5~7.5重量%)のヒドロトロープを更に含み、ヒドロトロープは、エタノール、プロピレングリコール、及びキシレンスルホン酸ナトリウムの混合物である。
【0040】
好ましくは、本発明の布地ケア組成物は、布地ケア組成物の重量に基づいて、0~30重量%(好ましくは、0.1~15重量%、より好ましくは、1~10重量%)のビルダーを更に含む。より好ましくは、本発明の布地ケア組成物は、布地ケア組成物の重量に基づいて、0~30重量%(好ましくは、0.1~15重量%、より好ましくは、1~10重量%)のビルダーを更に含み、ビルダーは、無機ビルダー(例えば、トリポリホスフェート、ピロホスフェート)、アルカリ金属炭酸塩、ホウ酸塩、重炭酸塩、水酸化物、ゼオライト、クエン酸塩(例えば、クエン酸ナトリウム)、ポリカルボキシレート、モノカルボキシレート、アミノトリスメチレンホスホン酸、アミノトリスメチレンホスホン酸の塩、ヒドロキシエタンジホスホン酸、ヒドロキシエタンジホスホン酸の塩、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)の塩、エチレンジアミンテトラエチレン-ホスホン酸、エチレンジアミンテトラエチレン-ホスホン酸の塩、オリゴマーホスホネート、ポリマーホスホネート、それらの混合物からなる群から選択される。最も好ましくは、本発明の布地ケア組成物は、布地ケア組成物の重量に基づいて、0~30重量%(好ましくは、0.1~15重量%、より好ましくは、1~10重量%)のビルダーを更に含み、ビルダーは、クエン酸塩(好ましくは、クエン酸ナトリウム)を含む。
【0041】
好ましくは、布地ケア組成物は、6~12.5、好ましくは、少なくとも6.5、好ましくは、少なくとも7、好ましくは、少なくとも7.5、好ましくは、12.25以下、好ましくは、12以下、好ましくは、11.5以下のpHを有する液体形態である。配合物のpHを調整するための好適な塩基としては、無機塩基、例えば、水酸化ナトリウム(ソーダ灰を含む)及び水酸化カリウム;重炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、水酸化アンモニウム;並びに有機塩基、例えば、モノ-、ジ-、若しくはトリエタノールアミン;又は2-ジメチルアミノ-2-メチル-1-プロパノール(2-dimethylamino-2-methyl-1-propanol、DMAMP)が挙げられる。塩基の混合物を使用してもよい。水性媒体のpHを調整するための好適な酸としては、鉱酸、例えば、塩酸、リン酸、及び硫酸、並びに有機酸、例えば、酢酸が挙げられる。酸の混合物を使用してもよい。配合物は、塩基を用いてより高いpHに調整し、次いで酸を用いて上述の範囲に逆滴定してもよい。
【0042】
本発明は、洗濯物を処理する方法であって、洗濯物を提供することと、本発明の布地ケア組成物を提供することと、浴水を提供することと、浴水及び布地ケア組成物を洗濯物(好ましくは、洗濯物は、綿インターロック、綿、ポリ綿混紡、及び綿テリーからなる群から選択される布地であり、より好ましくは、布地は、綿を含有し、最も好ましくは、布地は、綿である)に適用して、処理された洗濯物を提供することと、を含む、方法を提供し、香料は、処理された洗濯物と会合している(好ましくは、香料は、処理された洗濯物に共有結合していない)。より好ましくは、本発明は、洗濯物を処理する方法であって、洗濯物(好ましくは、洗濯物は、綿インターロック、綿、ポリ綿混紡、及び綿テリーからなる群から選択される布地であり、より好ましくは、布地は、綿を含有し、最も好ましくは、布地は、綿である)を提供することと、本発明の布地ケア組成物を提供することと、浴水を提供することと、浴水及び布地ケア組成物を洗濯物に適用して、処理された洗濯物を提供することと、を含み、香料は、処理された洗濯物と会合しており(好ましくは、香料は、処理された洗濯物に共有結合していない)、付着助剤ポリマーは、香料の洗濯送達効率を改善する、方法を提供する。
【0043】
ここで、本発明のいくつかの実施形態を、以下の実施例で詳細に説明する。
【0044】
実施例における修飾炭水化物ポリマーを、以下のように特徴付けた。
【0045】
揮発性物質及び灰分含有量(塩化ナトリウムとして測定)を、ASTM方法D-2364に記載されているように判定した。
【0046】
総ケルダール窒素含有量(total Kjeldahl nitrogen content、TKN)を、Buchi KjelMasterK-375自動ケルダール分析装置を使用して2回測定した。TKN値を、揮発性物質及び灰分について補正した。
【0047】
実施例S1:カチオン性デキストランポリマーの合成
ゴムセラムキャップ、窒素注入口、圧力均等添加漏斗、撹拌パドル及びモータ、J-KEMコントローラに接続された表面下熱電対、並びに鉱油バブラーに接続されたフリードリッヒ冷却器を取り付けた、500mLの四つ口丸底フラスコに、デキストラン(30.33g、Aldrich製品番号D4876)及び脱イオン水(160.75g)を投入した。添加漏斗に、2,3-エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドの70%水溶液(27.13g、SKW QUAB Chemicalsから入手可能なQUAB(登録商標)151)を投入した。デキストランが脱イオン水に溶解するまでフラスコの内容物を撹拌した。内容物を撹拌しながら、装置を窒素でパージして、系内に取り込まれたあらゆる酸素を排出した。窒素流量は、1秒当たり約1気泡であった。混合物を、1時間撹拌しながら窒素でパージした。プラスチックシリンジを使用して、25%水酸化ナトリウム水溶液(4.76g)を、窒素下で撹拌しながらフラスコの内容物に数分間にわたって添加した。次いで、フラスコの内容物を、窒素下で30分間撹拌させた。次いで、添加漏斗の内容物を、撹拌を継続しながら窒素下で数分間かけてフラスコの内容物に滴下して投入した。滴下漏斗の内容物をフラスコの内容物に移した後、混合物を5分間撹拌させた。次いで、55℃に設定したJ-KEMコントローラを使用して制御される加熱マントルで、フラスコの内容物に熱を加えた。フラスコの内容物を55℃まで加熱し、90分間維持した。次いで、フラスコ内を正の窒素圧に維持しながら、フラスコの内容物を室温まで冷却した。フラスコの内容物が室温に達したとき、酢酸(2.50g)をシリンジを介してフラスコの内容物に滴下添加し、フラスコの内容物を5分間撹拌した。ポリマーを、過剰量のメタノールを含む水溶液の非溶媒沈殿によって回収した。次いで、沈殿したカチオン性デキストランポリマーをブフナー漏斗を通して濾過することによって回収し、真空中で50℃にて一晩乾燥させた。生成物分岐鎖カチオン性デキストランポリマーは、オフホワイトの固体(24.3g)であり、揮発性物質含有量は3.65%、灰分含有量は0.37%(塩化ナトリウムとして)であった。揮発性物質及び灰分を、ASTM方法D-2364に記載されているように測定した。ケルダール窒素含有量は、Buchi KjelMaster K-375自動分析装置を使用して測定し、1.41%(揮発性物質及び灰分について補正)であることが見出され、これは、0.19のトリメチルアンモニウム置換度CSに対応する。生成物カチオン性デキストランポリマーの重量平均分子量Mは、1,820,000ダルトンであった。
【0048】
実施例S2:香料
表1に記載の組成を有する香料溶液を調製した。
【0049】
【表1】
【0050】
比較例CF1~CF3及び実施例F1:布地ケア組成物
表2に記載される配合物を有する布地ケア組成物を、比較例CF1~CF3及び実施例F1の各々において、標準的な洗濯配合物調製手順によって調製した。
【0051】
【表2】
【0052】
香料の洗浄中付着
香料含有布地ケア組成物の香料の洗浄中付着を、比較例CF1~CF3及び実施例F1の組成物の各々について、各香料含有布地ケア組成物について5つの複製物を用いて綿上で評価した。以下の手順を使用して、香料含有布地ケア組成物を用いて綿を洗濯した。各実験について1つの綿ディスクを切断し、初期乾燥質量を記録する。20mLの200ppm(3:1のカルシウム:マグネシウム(重量))の水を25mLのバイアルに加える。磁気撹拌棒を加え、次いで、0.4gの香料含有布地ケア組成物をバイアルに加える。15ポジション撹拌プレート上で、1,000rpmで撹拌する。1つの綿ディスクをバイアルに加え、15分間洗浄する。溶液を捨て、200mLの200ppmの水を加え、3分間すすぐ。綿ディスクを取り出し、表5に記載されているように40分または60分の乾燥時間の間、乾燥ラック上に置く。乾燥したディスクを20mLのガスクロマトグラフ(gas chromatograph、CG)ヘッドスペースバイアルに加え、直ちに圧着密閉する。最終質量を記録する。
【0053】
ガスクロマトグラフィー/質量分析
比較例CF1~CF3及び実施例F1の香料含有布地ケア組成物の各々を使用して布地上に付着した香料の質量を、表3及び4に記載の設定で、5977 MS検出器を備えたAgilent 7890B GC及びAgilent 7697Aヘッドスペースサンプラーを使用したガスクロマトグラフィー/質量分析(chromatography/mass spectrometry、GC-MS)によって定量した。4種の香料(ベンジルアルコール、シトロネロール、リナロール、及びリモネン)の標準物質を、ヘキサン中で、重量で調製した(10~1000ppmの濃度範囲、wt/wt)。標準物質を、10~15mgの各較正混合物を22mLのヘッドスペースバイアルに秤量し、テフロン裏打ちセプタムでキャッピングすることによって、ヘッドスペースGC-MS分析のために調製した。標準物質のヘッドスペース分析を、完全蒸発モードで行って、静的ヘッドスペースサンプリングで起こり得るマトリックス効果を排除した。このモードでは、小さな試料サイズが使用され、ヘッドスペースのバイアル温度は、対象の揮発性物質が完全に蒸発するのに十分に高く設定される。各個々の香料について、その化合物に対する少なくとも5つの標準濃度を使用して較正プロットを調製した。次いで、各試料における各香料のmg量を、その化合物に対する較正プロットからの線形最小二乗方程式を使用して決定した。次いで、各布地片において検出されたmg量を、香料のngに変換した。5つの複製物について試験布地の表面上で検出された香料成分の平均質量(ng単位)を表5に報告する。
【0054】
【表3】
【0055】
【表4】
【0056】
【表5】
【0057】
粘度比較
比較例CF1、CF3、及び実施例F1の香料含有布地ケア組成物の粘度を、カップ及びボブ構成のAnton Parr Dynamic Mechanical Analyzer(Model MCR 702 MultiDrive)を使用して決定した。カップ直径は、28.917ミリメートルであり、ボブ直径は、26.656ミリメートルであった。25グラムの香料含有布地ケア組成物をカップに装填した。測定を、25℃の一定温度で行った。線形せん断速度プロファイルを試料に適用した。せん断速度の範囲は、550秒間にわたって1~100秒-1であった。表6に報告されたデータは、20秒-1のせん断速度で測定された粘度である。
【0058】
【表6】
【国際調査報告】