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特表2024-512461ビーム車軸として構成された電気駆動モジュール
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-19
(54)【発明の名称】ビーム車軸として構成された電気駆動モジュール
(51)【国際特許分類】
   B60K 17/12 20060101AFI20240312BHJP
   B60K 17/16 20060101ALI20240312BHJP
   B60L 15/00 20060101ALI20240312BHJP
   H02K 7/116 20060101ALI20240312BHJP
【FI】
B60K17/12
B60K17/16 A
B60L15/00 H
B60L15/00 Z
H02K7/116
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023556854
(86)(22)【出願日】2022-03-15
(85)【翻訳文提出日】2023-10-13
(86)【国際出願番号】 US2022020286
(87)【国際公開番号】W WO2022197642
(87)【国際公開日】2022-09-22
(31)【優先権主張番号】63/161,218
(32)【優先日】2021-03-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/178,985
(32)【優先日】2021-04-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/220,204
(32)【優先日】2021-07-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】501090308
【氏名又は名称】アメリカン アクスル アンド マニュファクチャリング,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】ウマーリー、マシュー・エー.
(72)【発明者】
【氏名】ジンク、フレデリック・イー.
(72)【発明者】
【氏名】プリチャード、ジョナサン・ピー.
(72)【発明者】
【氏名】ダウンズ、ジェームズ・ピー.
(72)【発明者】
【氏名】マーシュ、グレゴリー・エー.
(72)【発明者】
【氏名】ブレイクマン、マシュー・ティー.
(72)【発明者】
【氏名】グライダー、スティーブン
(72)【発明者】
【氏名】バレンテ、ポール・ジェイ.
【テーマコード(参考)】
3D042
5H125
5H607
【Fターム(参考)】
3D042AA05
3D042AB01
3D042BE01
3D042CB17
3D042CC02
3D042CC08
5H125AA01
5H125FF01
5H125FF03
5H125FF22
5H607AA02
5H607AA12
5H607BB01
5H607BB14
5H607CC05
5H607CC07
5H607DD03
5H607EE34
5H607EE36
(57)【要約】
内燃機関を含む動力列のために構成された車両骨格において使用するための電気的に動作される電気駆動モジュールである。電気的に動作される電気駆動モジュールは、車両が、コスト効果が高い様式で、電気的に推進される車両に変換されることを可能にし、それは、比較的重量が低い。
【選択図】図23
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気駆動モジュールであって、
ステータ、ロータ、モータ出力シャフト、及びモータコントローラを有するモータアセンブリと、ここで、前記ロータは、前記ステータ中に受け入れられ、モータ出力シャフト軸を中心として前記ステータに対して回転可能であり、前記モータ出力シャフトは、共に回転するために前記ロータに結合され、前記モータコントローラは、前記ステータに対する前記ロータの回転速度を制御するように構成され、前記モータコントローラは、インバータを含み、
出力軸を中心として回転可能な出力ギアと、
差動入力部材と一対の差動出力部材とを有する差動アセンブリと、ここで、前記差動入力部材は、前記出力軸を中心として共に回転するために前記出力ギアに結合され、前記一対の差動出力部材の各々は、前記差動入力部材に対して前記出力軸を中心として回転可能であり、
前記モータ出力シャフトと前記出力ギアとの間で回転動力を伝達するように構成されたトランスミッションと、
第1のハウジング部分と第2のハウジング部分とを有するハウジングアセンブリと、ここで、前記トランスミッションは、前記第1のハウジング部分中に少なくとも部分的に収容され、前記第2のハウジング部分は、第1の軸方向端部及び熱交換器取り付け具を有し、前記第2のハウジング部分の前記第1の軸方向端部は、前記第1のハウジング部分に取り外し可能に取り付けられ、前記第2のハウジング部分は、前記ステータと、前記ロータと、前記インバータを含む前記モータコントローラの少なくとも一部分とを収容し、前記ハウジングアセンブリは、サンプ、ポンプ取り付け具、及びフィルタ取り付け具を画定し、前記サンプは、前記モータアセンブリ、前記差動アセンブリ、及び前記トランスミッションを潤滑し、且つ前記モータアセンブリを冷却するために前記電気駆動モジュール中で用いられる第1の液体を保持するように構成され、
前記第2のハウジング部分上の前記熱交換器取り付け具に取り付けられた熱交換器と、ここで、前記熱交換器は、熱交換器入口及び少なくとも1つの熱交換器出口を有し、
を備え、前記ポンプ取り付け具は、前記サンプと流体連通しており、前記ハウジングアセンブリ中の第1の内部ギャラリは、前記ポンプ取り付け具を前記フィルタ取り付け具上の入口に流体結合し、前記ハウジングアセンブリ中の第2の内部ギャラリは、前記フィルタ取り付け具上の出口を前記熱交換器入口に流体結合し、前記ハウジングアセンブリ中の第3の内部ギャラリは、前記少なくとも1つの熱交換器出口に直接流体結合され、前記第3の内部ギャラリを通って送られる第1の流体の第1の部分は、前記モータアセンブリを冷却するために前記ステータ及び前記ロータのうちの少なくとも1つに方向付けられ、前記第3の内部ギャラリを通って送られる前記第1の流体の第2の部分は、前記トランスミッション及び前記差動アセンブリのうちの少なくとも1つを潤滑するために前記第1のハウジング部分に方向付けられる、電気駆動モジュール。
【請求項2】
前記ハウジングアセンブリは、カバーを更に備え、前記カバーは、前記第2のハウジング部分の第2の軸方向端部に取り付けられ、前記第2のハウジング部分の前記第2の軸方向端部は、前記第1の軸方向端部の反対側にあり、前記ハウジングアセンブリ中の第4の内部ギャラリは、前記少なくとも1つの熱交換器出口に流体結合され、前記第4の内部ギャラリを通って送られる前記第1の流体の少なくとも一部分は、前記モータアセンブリを冷却するために前記モータアセンブリ中に方向付けられる、請求項1に記載の電気駆動モジュール。
【請求項3】
前記モータアセンブリは、インバータ取り付け具を含み、前記インバータ取り付け具は、前記第4の内部ギャラリを通って伝えられる前記第1の流体の第1の部分を前記インバータを通って方向付けるように構成される、請求項2に記載の電気駆動モジュール。
【請求項4】
前記インバータ取り付け具は、前記第4の内部ギャラリを通って伝えられる前記第1の流体の第2の部分を前記ステータを通って方向付けるように構成される、請求項3に記載の電気駆動モジュール。
【請求項5】
前記インバータは、電界キャパシタを含み、前記第2のハウジング部分中に受け入れられる前記熱交換器の一部分は、前記電界キャパシタに隣接する、請求項1に記載の電気駆動モジュール。
【請求項6】
前記ハウジングアセンブリは、管を含み、前記第1のハウジング部分は、管取り付け具を画定し、前記管は、前記管取り付け具中に受け入れられ、前記第1のハウジング部分に固定して結合される、請求項1に記載の電気駆動モジュール。
【請求項7】
前記ハウジングアセンブリは、第3のハウジング部分を更に含み、前記第1及び第3のハウジング部分は、嵌合フランジを有し、前記差動アセンブリが配設される中央空洞を画定するように協働する、請求項6に記載の電気駆動モジュール。
【請求項8】
軸受が、前記第1及び第3のハウジング部分のうちの1つ中に配設され、前記軸受は、前記出力軸を中心として回転するために前記出力ギア及び前記差動入力部材のうちの1つを直接支持する、請求項7に記載の電気駆動モジュール。
【請求項9】
一対のシャフトを更に備え、前記一対のシャフトの各々は、共に回転するために前記差動出力部材のうちの関連する1つに結合され、前記ハウジングアセンブリは、第3のハウジング部分を含み、前記第1及び第3のハウジング部分は、嵌合フランジを有し、前記シャフトは、前記第3のハウジング部分を貫通する、請求項1に記載の電気駆動モジュール。
【請求項10】
前記第3のハウジング部分は、一対の管取り付け具を画定し、前記ハウジングアセンブリは、一対の管を更に備え、前記一対の管の各々は、前記管取り付け具のうちの関連する1つ中に受け入れられ、前記第3のハウジング部分に固定して結合される、請求項9に記載の電気駆動モジュール。
【請求項11】
少なくとも1つの軸受が、前記出力軸を中心として回転するために前記出力ギア及び前記差動入力部材のうちの1つを直接支持するように前記ハウジングアセンブリに取り付けられる、請求項9に記載の電気駆動モジュール。
【請求項12】
電気駆動モジュールであって、
ステータ、ロータ、モータ出力シャフト、及びモータコントローラを有するモータアセンブリと、ここで、前記ロータは、前記ステータ中に受け入れられ、モータ出力シャフト軸を中心として前記ステータに対して回転可能であり、前記モータ出力シャフトは、共に回転するために前記ロータに結合され、前記モータコントローラは、前記ステータに対する前記ロータの回転速度を制御するように構成され、前記モータコントローラは、インバータを含み、
出力軸を中心として回転可能な出力ギアと、
差動入力部材と一対の差動出力部材とを有する差動アセンブリと、ここで、前記差動入力部材は、前記出力軸を中心として共に回転するために前記出力ギアに結合され、前記一対の差動出力部材の各々は、前記差動入力部材に対して前記出力軸を中心として回転可能であり、
前記モータ出力シャフトと前記出力ギアとの間で回転動力を伝達するように構成されたトランスミッションと、
第1のハウジング部分と、第2のハウジング部分と、カバーとを有するハウジングアセンブリと、ここで、前記トランスミッションは、前記第1のハウジング部分中に少なくとも部分的に収容され、前記第2のハウジング部分は、第1の軸方向端部及び熱交換器取り付け具を有し、前記第2のハウジング部分の前記第1の軸方向端部は、前記第1のハウジング部分に取り外し可能に取り付けられ、前記第2のハウジング部分は、前記ステータと、前記ロータと、前記インバータを含む前記モータコントローラの少なくとも一部分とを収容し、前記カバーは、前記第1のハウジング部分の反対側の前記第2のハウジング部分の端部を閉鎖し、前記ハウジングアセンブリは、第1の液体を保持するように構成されたサンプを画定し、前記第1の液体は、前記モータアセンブリ、前記差動アセンブリ、及び前記トランスミッションを潤滑し、且つ前記モータアセンブリを冷却するために前記電気駆動モジュール中で用いられ、
前記ハウジングアセンブリに結合され、前記サンプに流体結合されて、そこから前記第1の液体を受け入れるポンプと、ここで、前記ポンプは、前記第1の流体の流れを排出するように構成され、
前記第2のハウジング部分上の前記熱交換器取り付け具に取り付けられた熱交換器と、ここで、前記熱交換器は、熱交換器入口、第1の熱交換器出口、及び第2の熱交換器出口を有し、
を備え、第1の内部ギャラリが、前記ハウジングアセンブリ中に形成され、前記第1の内部ギャラリは、前記第1の流体の前記流れの少なくとも一部分を受け入れ、前記第1の内部ギャラリは、前記第1の内部ギャラリから排出された前記第1の流体が前記熱交換器中に受け入れられるように、前記熱交換器入口に直接流体結合され、第2の内部ギャラリが、前記ハウジングアセンブリ中に形成され、前記第2の内部ギャラリは、前記熱交換器から排出された前記第1の流体の第1の部分が前記第2の内部ギャラリ中に受け入れられるように、前記第1の熱交換器出口に直接流体結合され、前記第1の流体の前記第1の部分は、前記トランスミッション及び前記差動アセンブリのうちの少なくとも1つを潤滑するために前記第1のハウジング部分中に方向付けられ、第3の内部ギャラリが、前記カバー中に形成され、前記第3の内部ギャラリは、前記熱交換器から排出された前記第1の流体の第2の部分が前記カバー中に方向付けられるように、前記第2の熱交換器出口に直接流体結合され、前記カバーを出る前記第1の流体は、前記モータアセンブリを冷却するために前記ステータ及び前記ロータのうちの少なくとも1つ中に方向付けられる、電気駆動モジュール。
【請求項13】
前記モータアセンブリは、インバータ取り付け具を含み、前記インバータ取り付け具は、前記第3の内部ギャラリを通って伝えられる前記第1の流体の第1の部分を前記インバータを通って方向付けるように構成される、請求項12に記載の電気駆動モジュール。
【請求項14】
前記インバータ取り付け具は、前記第3の内部ギャラリを通って伝えられる前記第1の流体の第2の部分を前記ステータを通って方向付けるように構成される、請求項13に記載の電気駆動モジュール。
【請求項15】
前記インバータは、電界キャパシタを含み、前記第2のハウジング部分中に受け入れられる前記熱交換器の一部分は、前記電界キャパシタに隣接する、請求項12に記載の電気駆動モジュール。
【請求項16】
前記ハウジングアセンブリは、管を含み、前記第1のハウジング部分は、管取り付け具を画定し、前記管は、前記管取り付け具中に受け入れられ、前記第1のハウジング部分に固定して結合される、請求項12に記載の電気駆動モジュール。
【請求項17】
前記ハウジングアセンブリは、第3のハウジング部分を更に含み、前記第1及び第3のハウジング部分は、嵌合フランジを有し、前記差動アセンブリが配設される中央空洞を画定するように協働する、請求項16に記載の電気駆動モジュール。
【請求項18】
軸受が、前記第1及び第3のハウジング部分のうちの1つ中に配設され、前記軸受は、前記出力軸を中心として回転するために前記出力ギア及び前記差動入力部材のうちの1つを直接支持する、請求項17に記載の電気駆動モジュール。
【請求項19】
一対のシャフトを更に備え、前記一対のシャフトの各々は、共に回転するために前記差動出力部材のうちの関連する1つに結合され、前記ハウジングアセンブリは、第3のハウジング部分を含み、前記第1及び第3のハウジング部分は、嵌合フランジを有し、前記シャフトは、前記第3のハウジング部分を貫通する、請求項12に記載の電気駆動モジュール。
【請求項20】
前記第3のハウジング部分は、一対の管取り付け具を画定し、前記ハウジングアセンブリは、一対の管を更に備え、前記一対の管の各々は、前記管取り付け具のうちの関連する1つ中に受け入れられ、前記第3のハウジング部分に固定して結合される、請求項19に記載の電気駆動モジュール。
【請求項21】
少なくとも1つの軸受が、前記出力軸を中心として回転するために前記出力ギア及び前記差動入力部材のうちの1つを直接支持するように前記ハウジングアセンブリに取り付けられる、請求項19に記載の電気駆動モジュール。
【請求項22】
電気駆動モジュールであって、
中央部分と、前記中央部分に固定して結合され、その両側の横側面から横方向に延在する一対の車軸管とを有するビーム車軸ハウジングと、
前記中央部分中に受け入れられ、前記中央部分に対して出力軸を中心として回転可能な差動入力部材と、前記出力軸を中心として前記差動入力部材に対して回転可能な一対の差動出力部材とを有する差動アセンブリと、
一対の車軸シャフトと、ここで、前記一対の車軸シャフトの各々は、前記一対の車軸管のうちの関連する1つ中に受け入れられ、前記出力軸を中心として共に回転するために前記差動出力部材のうちの関連する1つに結合され、
モータハウジング、ステータ、ロータ、及びインバータを有する多相モータアセンブリと、ここで、前記モータハウジングは、前記ビーム車軸ハウジングの前記中央部分に固定して結合され、前記ステータは、ステータコアと、前記ステータコアの周りに巻き付けられた複数の界磁巻線とを有し、前記界磁巻線の各々は、異なる電気的位相に関連し、前記ステータは、前記モータハウジング中に受け入れられ、それに固定して結合され、前記ロータは、モータ出力シャフト軸を中心として前記ステータに対して回転可能であり、前記ロータは、モータ出力シャフトを有し、前記インバータは、前記モータハウジング中に収容され、前記界磁巻線に電気的に結合され、前記インバータは、前記界磁巻線の各々への電力の供給を制御するように構成され、
前記中央部分中に受け入れられ、前記モータ出力シャフトと前記差動入力部材との間で回転動力を伝達するトランスミッションと
を備える、電気駆動モジュール。
【請求項23】
前記中央部分は、2つのクラムシェル半体を含み、前記一対の車軸管の各々は、前記2つのクラムシェル半体のうちの関連する1つに固定して結合される、請求項22に記載の電気駆動モジュール。
【請求項24】
前記一対の車軸管の各々は、前記クラムシェル半体のうちの前記関連する1つ中に組み付けられる個別の構成要素である、請求項23に記載の電気駆動モジュール。
【請求項25】
前記中央部分は、一対の車軸管アパーチャを画定する第1のハウジング部材を含み、前記一対の車軸管の各々は、前記一対の車軸管アパーチャのうちの関連する1つ中に受け入れられ、前記差動入力部材は、前記第1のハウジング部材上に回転可能に取り付けられる、請求項22に記載の電気駆動モジュール。
【請求項24】
前記中央部分は、前記第1のハウジング部材及び前記モータハウジングに取り外し可能に結合された第2のハウジング部材を含み、前記トランスミッションは、前記第2のハウジング部材中に少なくとも部分的に配設される、請求項25に記載の電気駆動モジュール。
【請求項25】
電気駆動モジュールであって、
一対の車軸管アパーチャを画定するキャリアハウジングと、
一対の車軸管と、ここで、前記一対の車軸管の各々は、前記一対の車軸管アパーチャのうちの関連する1つ中に受け入れられ、前記キャリアハウジングに固定して結合され、
前記キャリアハウジングに回転可能に取り付けられた差動アセンブリと、ここで、前記差動アセンブリは、一対の差動出力部材を有し、
前記キャリアハウジングに取り外し可能に結合された第1のトランスミッションハウジングと、
第1のモータハウジングと、第1のステータ及び第1のロータを有する第1の電気モータとを有する第1のモータアセンブリと、ここで、前記第1のモータハウジングは、前記第1のトランスミッションハウジングに結合され、前記第1のステータは、前記第1のモータハウジングに固定して結合され、前記第1のロータは、前記第1のステータ中に受け入れられ、第1のモータ出力シャフト軸を中心として回転可能な第1のモータ出力シャフトを有し、
前記第1のトランスミッションハウジング中に受け入れられ、前記第1のモータ出力シャフトと前記差動アセンブリとの間で回転動力を伝達する第1のトランスミッションと、
一対の車軸シャフトと、ここで、前記一対の車軸シャフトの各々は、前記一対の車軸管のうちの関連する1つを通って延在し、前記差動出力部材のうちの対応する1つに駆動係合され、
を備える、電気駆動モジュール。
【請求項26】
ポンプ及び熱交換器を更に備え、前記ポンプは、前記第1のトランスミッションハウジングに取り付けられ、前記熱交換器は、前記第1のモータハウジングに取り付けられ、前記第1のトランスミッションハウジングは、サンプを画定し、前記ポンプは、前記サンプから潤滑剤を引き出し、加圧された潤滑剤の流れを排出し、前記加圧された潤滑剤の流れの少なくとも一部分は、前記熱交換器を通って方向付けられる、請求項25に記載の電気駆動モジュール。
【請求項27】
前記第1のトランスミッションハウジングに取り付けられたフィルタを更に備え、前記加圧された潤滑剤の流れは、前記熱交換器より前に前記フィルタを通って送られる、請求項26に記載の電気駆動モジュール。
【請求項28】
前記第1のトランスミッションハウジングの反対側の前記キャリアハウジングの側面上で前記キャリアハウジングに取り外し可能に結合された第2のトランスミッションハウジングと、
第2のモータハウジングと、第2のステータ及び第2のロータを有する第2の電気モータとを有する第2のモータアセンブリと、ここで、前記第2のモータハウジングは、前記第2のトランスミッションハウジングに結合され、前記第2のステータは、前記第2のモータハウジングに固定して結合され、前記第2のロータは、前記第2のステータ中に受け入れられ、第2のモータ出力シャフト軸を中心として回転可能な第2のモータ出力シャフトを有し、
前記第2のトランスミッションハウジング中に受け入れられ、前記第2のモータ出力シャフトと前記差動アセンブリとの間で回転動力を伝達する第2のトランスミッションと
を更に備える、請求項25に記載の電気駆動モジュール。
【請求項29】
前記第1及び第2のモータ出力シャフト軸は、互いに平行であり、出力軸が、前記第1のモータ出力シャフト軸と前記第2のモータ出力シャフト軸との間に配設される、請求項28に記載の電気駆動モジュール。
【請求項30】
一対の熱交換器を更に備え、前記一対の熱交換器の各々は、前記第1及び第2のモータハウジングのうちの関連する1つに固定して結合される、請求項28に記載の電気駆動モジュール。
【請求項31】
一対のインバータを更に備え、前記一対のインバータの各々は、前記第1及び第2のモータハウジングのうちの関連する1つ中に受け入れられ、前記第1及び第2のステータのうちの関連する1つ上の界磁巻線のセットに電気的に結合される、請求項28に記載の電気駆動モジュール。
【請求項32】
一対の冷却及び潤滑システムを更に備え、前記一対の冷却及び潤滑システムの各々は、前記キャリアハウジング、前記第1のトランスミッションハウジング、及び前記第2のトランスミッションハウジングによって画定されたサンプから潤滑剤を引き出し、加圧された潤滑剤の流れを生成するポンプと、前記加圧された潤滑剤の流れを受け入れる熱交換器とを有し、前記熱交換器から排出された潤滑剤は、前記第1及び第2の電気モータのうちの関連する1つと前記第1及び第2のトランスミッションのうちの関連する1つとに方向付けられる、請求項31に記載の電気駆動モジュール。
【請求項33】
前記第1のモータハウジング中に収容されるインバータを更に備え、前記インバータは、前記第1のステータの界磁巻線のセットに電気的に結合される、請求項25に記載の電気駆動モジュール。
【請求項34】
ポンプ、フィルタ、及び熱交換器を有する冷却及び潤滑システムを更に備え、前記ポンプは、前記キャリアハウジング及び前記第1のトランスミッションハウジングによって画定されたサンプから潤滑剤を引き出し、加圧された潤滑剤の流れを生成し、前記熱交換器は、前記加圧された潤滑剤の流れを受け入れ、前記熱交換器から排出された潤滑剤は、前記インバータ、前記第1の電気モータ、及び前記第1のトランスミッションに方向付けられる、請求項15に記載の電気駆動モジュール。
【請求項35】
複数の潤滑剤ギャラリが、前記第1のトランスミッションハウジング及び前記第1のモータハウジング中に形成され、加圧された潤滑剤は、前記潤滑剤ギャラリの一部分だけを通って前記ポンプと前記熱交換器との間に送られる、請求項34に記載の電気駆動モジュール。
【請求項36】
電気駆動モジュールであって、
中央部分と一対の車軸管とを有するビーム車軸ハウジングと、ここで、前記中央部分は、2つのクラムシェル半体を有し、前記2つのクラムシェル半体の各々は、車軸管アパーチャを画定し、前記一対の車軸管の各々は、前記車軸管アパーチャ中に受け入れられ、前記一対の車軸管が前記中央部分の両側の横側面から横方向に延在するように、前記2つのクラムシェル半体のうちの関連する1つに固定して結合され、
前記中央部分中に受け入れられ、前記中央部分に対して出力軸を中心として回転可能な差動入力部材と、前記出力軸を中心として前記差動入力部材に対して回転可能な一対の差動出力部材とを有する差動アセンブリと、
一対の車軸シャフトと、ここで、前記一対の車軸シャフトの各々は、前記一対の車軸管のうちの関連する1つ中に受け入れられ、前記出力軸を中心として共に回転するために前記差動出力部材のうちの関連する1つに結合され、
一対の多相モータアセンブリと、ここで、各多相モータアセンブリは、モータハウジング、ステータ、ロータ、及びインバータを有し、前記モータハウジングは、前記ビーム車軸ハウジングの前記中央部分に固定して結合され、前記ステータは、ステータコアと、前記ステータコアの周りに巻き付けられた複数の界磁巻線とを有し、前記界磁巻線の各々は、異なる電気的位相に関連し、前記ステータは、前記モータハウジング中に受け入れられ、それに固定して結合され、前記ロータは、モータ出力シャフト軸を中心として前記ステータに対して回転可能であり、前記ロータは、モータ出力シャフトを有し、前記インバータは、前記モータハウジング中に収容され、前記界磁巻線に電気的に結合され、前記インバータは、前記界磁巻線の各々への電力の供給を制御するように構成され、
一対のトランスミッションと、ここで、各トランスミッションは、前記中央部分中に受け入れられ、前記モータ出力シャフトのうちの関連する1つと前記差動入力部材との間で回転動力を伝達し、
を備える、電気駆動モジュール。
【請求項37】
前記モータ出力シャフト軸は、互いに平行であり、前記出力軸は、前記モータ出力シャフト軸間に配設される、請求項36に記載の電気駆動モジュール。
【請求項38】
一対のインバータを更に備え、前記一対のインバータの各々は、前記モータハウジングのうちの関連する1つ中に受け入れられ、前記ステータのうちの関連する1つ上の界磁巻線のセットに電気的に結合される、請求項36に記載の電気駆動モジュール。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
[0001]本出願は、2021年3月15日に出願された米国仮特許出願第63/161218号、2021年4月23日に出願された米国仮特許出願第63/178985号、及び2021年7月9日に出願された米国仮特許出願第63/220204号の利益を主張する。上記で参照した出願の開示は、本明細書に完全に詳細に記載されているかのように参照によって援用される。
【技術分野】
【0002】
[0002]本発明は、ビーム車軸として構成された電気駆動モジュールに関する。
【背景技術】
【0003】
[0003]このセクションは、必ずしも先行技術ではない、本開示に関連する背景情報を提供する。
【0004】
[0004]電動の商用配送車両に対する需要が増大している。車両製造業者が直面する1つの課題は、内燃機関を含む動力列のために開発され、それを支持し続ける車両骨格への電気推進の統合である。様々な解決策が提案されてきたが、これらの解決策のいずれも、広く商業的に受け入れられていない。
【発明の概要】
【0005】
[0005]このセクションは、本開示の一般的な概要を提供するものであり、その全範囲又はその特徴の全ての包括的な開示ではない。
【0006】
[0006]一形態では、本開示は、ハウジングと、一対の車軸管と、電気モータと、トランスミッションと、第1の軸受と、差動装置とを含む電気駆動モジュールを提供する。ハウジングは、モータ取り付け具及び一対の車軸管取り付け具を有する。モータ取り付け具は、モータ出力シャフト軸を画定する。車軸管取り付け具は、モータ出力シャフト軸に平行であり、それからずれた出力軸に沿って配設される。一対の車軸管は、車軸管取り付け具中に受け入れられ、ハウジングに固定して結合される。電気モータは、モータ出力シャフトを有し、モータ出力シャフトがモータ出力シャフト軸を中心として回転可能であるようにモータ取り付け具に取り付けられる。トランスミッションは、ハウジング中に受け入れられ、共に回転するためにモータ出力シャフトに結合されたピニオンギアと、一対の第1の複合ギアと、出力軸を中心として回転可能なトランスミッション出力ギアとを含む。第1の複合ギアの各々は、ピニオンギアに噛み合い係合される第1のギアと、第1のギアに固定して結合される第2のギアとを有する。第1の複合ギアは、ピニオンギアとトランスミッション出力ギアとの間で回転動力を伝達する。第1の軸受は、ハウジング及びトランスミッション出力ギアに結合され、出力軸に沿って軸方向に、且つ出力軸を中心として半径方向にトランスミッション出力ギアを支持する。差動装置は、トランスミッション出力ギアに固定して結合される差動入力部材と、出力軸を中心として差動入力部材に対して回転可能な一対の差動出力部材とを有する。
【0007】
[0007]別の形態では、本開示は、モータアセンブリと、出力ギアと、差動アセンブリと、トランスミッションアセンブリと、ハウジングアセンブリと、熱交換器とを含む電気駆動モジュールを提供する。モータアセンブリは、ステータ、ロータ、モータ出力シャフト、及びモータコントローラを有する。ロータは、ステータ中に受け入れられ、モータ出力シャフト軸を中心としてステータに対して回転可能である。モータ出力シャフトは、共に回転するためにロータに結合される。モータコントローラは、ステータに対するロータの回転速度を制御するように構成される。モータコントローラは、インバータを含む。出力ギアは、出力軸を中心として回転可能である。差動アセンブリは、差動入力部材及び一対の差動出力部材を有する。差動入力部材は、出力軸を中心として共に回転するために出力ギアに結合される。差動出力部材の各々は、差動入力部材に対して出力軸を中心として回転可能である。トランスミッションは、モータ出力シャフトと出力ギアとの間で回転動力を伝達するように構成される。ハウジングアセンブリは、第1のハウジング部分及び第2のハウジング部分を有する。トランスミッションは、第1のハウジング部分中に少なくとも部分的に収容される。第2のハウジング部分は、第1の軸方向端部及び熱交換器取り付け具を有する。第2のハウジング部分の第1の軸方向端部は、第1のハウジング部分に取り外し可能に取り付けられる。第2のハウジング部分は、ステータと、ロータと、インバータを含むモータコントローラの少なくとも一部分とを収容する。ハウジングアセンブリは、サンプ(sump)、ポンプ取り付け具、及びフィルタ取り付け具を画定する。サンプは、モータアセンブリ、差動アセンブリ、及びトランスミッションを潤滑し、且つモータアセンブリを冷却するために電気駆動モジュール中で用いられる第1の液体を保持するように構成される。熱交換器は、第2のハウジング部分上の熱交換器取り付け具に取り付けられる。熱交換器は、熱交換器入口及び少なくとも1つの熱交換器出口を有する。ポンプ取り付け具は、サンプと流体連通している。ハウジングアセンブリ中の第1の内部ギャラリ(gallery)は、ポンプ取り付け具をフィルタ取り付け具上の入口に流体結合する。ハウジングアセンブリ中の第2の内部ギャラリは、フィルタ取り付け具上の出口を熱交換器入口に流体結合する。ハウジングアセンブリ中の第3の内部ギャラリは、少なくとも1つの熱交換器出口に直接流体結合される。第3の内部ギャラリを通って送られる第1の流体の第1の部分は、モータアセンブリを冷却するためにステータ及びロータのうちの少なくとも1つ中に方向付けられる。第3の内部ギャラリを通って送られる第1の流体の第2の部分は、トランスミッション及び差動アセンブリのうちの少なくとも1つを潤滑するために第1のハウジング部分中に方向付けられる。
【0008】
[0008]別の形態では、本開示は、モータアセンブリと、出力ギアと、差動アセンブリと、トランスミッションと、ハウジングアセンブリと、ポンプと、熱交換器とを含む電気駆動モジュールを提供する。モータアセンブリは、ステータ、ロータ、モータ出力シャフト、及びモータコントローラを有する。ロータは、ステータ中に受け入れられ、モータ出力シャフト軸を中心としてステータに対して回転可能である。モータ出力シャフトは、共に回転するためにロータに結合される。モータコントローラは、ステータに対するロータの回転速度を制御するように構成される。モータコントローラは、インバータを含む。出力ギアは、出力軸を中心として回転可能である。差動アセンブリは、差動入力部材及び一対の差動出力部材を有する。差動入力部材は、出力軸を中心として共に回転するために出力ギアに結合される。差動出力部材の各々は、差動入力部材に対して出力軸を中心として回転可能である。トランスミッションは、モータ出力シャフトと出力ギアとの間で回転動力を伝達するように構成される。ハウジングアセンブリは、第1のハウジング部分、第2のハウジング部分、及びカバーを有する。トランスミッションは、第1のハウジング部分中に少なくとも部分的に収容される。第2のハウジング部分は、第1の軸方向端部及び熱交換器取り付け具を有する。第2のハウジング部分の第1の軸方向端部は、第1のハウジング部分に取り外し可能に取り付けられる。第2のハウジング部分は、ステータと、ロータと、インバータを含むモータコントローラの少なくとも一部分とを収容する。カバーは、第1のハウジング部分の反対側の第2のハウジング部分の端部を閉鎖する。ハウジングアセンブリは、第1の液体を保持するように構成されたサンプを画定する。第1の液体は、モータアセンブリ、差動アセンブリ、及びトランスミッションを潤滑し、且つモータアセンブリを冷却するために電気駆動モジュール中で用いられる。ポンプは、ハウジングアセンブリに結合され、そのため、ポンプがサンプに流体結合されて、そこから第1の液体を受け入れる。ポンプは、第1の流体の流れを排出するように構成される。熱交換器は、第2のハウジング部分上の熱交換器取り付け具に取り付けられる。熱交換器は、熱交換器入口、第1の熱交換器出口、及び第2の熱交換器出口を有する。第1の内部ギャラリが、ハウジングアセンブリ中に形成される。第1のギャラリは、第1の流体の流れの少なくとも一部分を受け入れる。第1の内部ギャラリは、第1の内部ギャラリから排出された第1の流体が熱交換器中に受け入れられるように、熱交換器入口に直接流体結合される。第2の内部ギャラリが、ハウジングアセンブリ中に形成される。第2の内部ギャラリは、熱交換器から排出された第1の流体の第1の部分が第2の内部ギャラリ中に受け入れられるように、第1の熱交換器出口に直接流体結合される。第1の流体の第1の部分は、トランスミッション及び差動アセンブリのうちの少なくとも1つを潤滑するために第1のハウジング部分中に方向付けられる。第3の内部ギャラリが、カバー中に形成される。第3の内部ギャラリは、熱交換器から排出された第1の流体の第2の部分がカバー中に方向付けられるように、第2の熱交換器出口に直接流体結合される。カバーを出る第1の流体は、モータアセンブリを冷却するためにステータ及びロータのうちの少なくとも1つ中に方向付けられる。
【0009】
[0009]別の形態では、本開示は、ビーム車軸ハウジングと、差動アセンブリと、一対の車軸シャフトと、多相電気モータと、トランスミッションとを含む電気駆動モジュールを提供する。ビーム車軸ハウジングは、中央部分と、中央部分に固定して結合され、その両側の横側面から横方向に延在する一対の車軸管とを有する。差動アセンブリは、中央部分中に受け入れられ、中央部分に対して出力軸を中心として回転可能な差動入力部材と、出力軸を中心として差動入力部材に対して回転可能な一対の差動出力部材とを有する。一対の車軸シャフトの各々は、車軸管のうちの関連する1つ中に受け入れられ、出力軸を中心として共に回転するために差動出力部材のうちの関連する1つに結合される。多相モータアセンブリは、モータハウジング、ステータ、ロータ、及びインバータを有する。モータハウジングは、ビーム車軸ハウジングの中央部分に固定して結合される。ステータは、ステータコアと、ステータコアの周りに巻き付けられた複数の界磁巻線とを有する。界磁巻線の各々は、異なる電気的位相に関連する。ステータは、モータハウジング中に受け入れられ、それに固定して結合される。ロータは、モータ出力シャフト軸を中心としてステータに対して回転可能である。ロータは、モータ出力シャフトを有する。インバータは、モータハウジング中に収容され、界磁巻線に電気的に結合される。インバータは、界磁巻線の各々への電力の供給を制御するように構成される。トランスミッションは、中央部分中に受け入れられ、モータ出力シャフトと差動入力部材との間で回転動力を伝達する。
【0010】
[0010]別の形態では、本開示は、キャリアハウジングと、一対の車軸管と、差動アセンブリと、第1のトランスミッションハウジングと、第1のモータアセンブリと、第1のトランスミッションと、一対の車軸シャフトとを含む電気駆動モジュールを提供する。キャリアハウジングは、一対の車軸管アパーチャを画定する。一対の車軸管の各々は、一対の車軸管アパーチャのうちの関連する1つ中に受け入れられ、キャリアハウジングに固定して結合される。差動アセンブリは、キャリアハウジングに回転可能に取り付けられ、一対の差動出力部材を有する。第1のトランスミッションハウジングは、キャリアハウジングに取り外し可能に結合される。第1のモータアセンブリは、第1のモータハウジングと、第1のステータ及び第1のロータを有する第1の電気モータとを有する。第1のモータハウジングは、第1のトランスミッションハウジングに結合される。第1のステータは、第1のモータハウジングに固定して結合される。第1のロータは、第1のステータ中に受け入れられ、第1のモータ出力シャフト軸を中心として回転可能な第1のモータ出力シャフトを有する。第1のトランスミッションは、第1のトランスミッションハウジング中に受け入れられ、第1のモータ出力シャフトと差動アセンブリとの間で回転動力を伝達する。一対の車軸シャフトの各々は、一対の車軸管のうちの関連する1つを通って延在し、差動出力部材のうちの対応する1つに駆動係合される。
【0011】
[0011]更なる形態では、本開示は、ビーム車軸ハウジングと、差動アセンブリと、一対の車軸シャフトと、一対の多相モータアセンブリと、一対のトランスミッションとを含む電気駆動モジュールを提供する。ビーム車軸ハウジングは、中央部分及び一対の車軸管を有する。中央部分は、2つのクラムシェル半体を含み、その各々は、車軸管アパーチャを画定する。車軸管の各々は、車軸管アパーチャ中に受け入れられ、車軸管が中央部分の両側の横側面から横方向に延在するように、クラムシェル半体のうちの関連する1つに固定して結合される。差動アセンブリは、中央部分中に受け入れられ、中央部分に対して出力軸を中心として回転可能な差動入力部材と、出力軸を中心として差動入力部材に対して回転可能な一対の差動出力部材とを有する。一対の車軸シャフトの各々は、車軸管のうちの関連する1つ中に受け入れられ、出力軸を中心として共に回転するために差動出力部材のうちの関連する1つに結合される。各多相モータアセンブリは、モータハウジング、ステータ、ロータ、及びインバータを有する。モータハウジングは、ビーム車軸ハウジングの中央部分に固定して結合される。ステータは、ステータコアと、ステータコアの周りに巻き付けられた複数の界磁巻線とを有する。界磁巻線の各々は、異なる電気的位相に関連する。ステータは、モータハウジング中に受け入れられ、それに固定して結合される。ロータは、モータ出力シャフト軸を中心としてステータに対して回転可能であり、モータ出力シャフトを含む。インバータは、モータハウジング中に収容され、界磁巻線に電気的に結合される。インバータは、界磁巻線の各々への電力の供給を制御するように構成される。各トランスミッションは、中央部分中に受け入れられ、モータ出力シャフトのうちの関連する1つと差動入力部材との間で回転動力を伝達する。
【0012】
[0012]適用可能性の更なる領域は、本明細書で提供する説明から明らかになるであろう。この概要における説明及び特定の例は、例示のみを目的とすることを意図され、本開示の範囲を限定することを意図されない。
【0013】
[0013]本明細書で説明する図面は、全ての可能な実装形態ではなく、選択された実施形態の例示のみを目的としており、本開示の範囲を限定することを意図されない。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】[0014]本開示の教示に従って構築された例証的な電気駆動モジュールの正面斜視図である。
図2】[0015]図1の電気駆動モジュールの背面斜視図である。
図3】[0016]図1の電気駆動モジュールの一部分の斜視図であり、それにおいて、トランスミッション、差動アセンブリ、及び電気モータアセンブリの一部分をより良く例示するために、ハウジングアセンブリの一部分が除去されている。
図4】[0017]図1の電気駆動モジュールの一部分の断面図である。
図5】[0018]車軸管アセンブリの構成を例示する図1の電気駆動モジュールの一部分の斜視図である。
図6】[0019]車軸管アセンブリ及び車軸シャフト上の車輪取り付け具を通って見た図1の電気駆動モジュールの一部分の断面図である。
図7】[0020]本開示の教示に従って構築された第2の例証的な電気駆動モジュールの正面斜視図である。
図8】[0021]図7の電気駆動モジュールを通って見た断面図であり、トランスミッションを例示する。
図9図7の電気駆動モジュールを通って見た断面図であり、トランスミッションを例示する。
図10】[0022]本開示の教示に従って構築された第3の例証的な電気駆動モジュールの正面斜視図である。
図11】[0023]図10の電気駆動モジュールの背面斜視図である。
図12】[0024]図10の電気駆動モジュールの側面立面図である。
図13】[0025]図10の電気駆動モジュールの一部分の断面図である。
図13A】[0026]ハウジングアセンブリの一部分と、トランスミッションと、差動装置とを例示する、交互に構築された電気駆動モジュールの一部分の断面図である。
図13B】[0027]より詳細にトランスミッション及び差動装置の一部分を例示する図13Aの電気駆動モジュールの一部分の斜視図である。
図14】[0028]本開示の教示に従って構築された第4の例証的な電気駆動モジュールの背面斜視図である。
図15】本開示の教示に従って構築された第4の例証的な電気駆動モジュールの背面斜視図である。
図16】[0029]図14の電気駆動モジュールの側面立面図である。
図17】[0030]図14の電気駆動モジュールの一部分の断面図である。
図18】[0031]本開示の教示に従って構築された第5の例証的な電気駆動モジュールの一部分の正面斜視図である。
図19】[0032]図18の電気駆動モジュールの側面立面図である。
図20】[0033]図19の線20-20に沿って見た断面図である。
図21】[0034]図19の線21-21に沿って見た断面図である。
図22】[0035]図19の線22-22に沿って見た断面図である。
図23】[0036]本開示の教示に従って構築された第6の例証的な電気駆動モジュールの背面斜視図である。
図24】本開示の教示に従って構築された第6の例証的な電気駆動モジュールの背面斜視図である。
図25】[0037]図23の電気駆動モジュールの側面立面図である。
図26】[0038]図25の線26-26に沿って見た断面図である。
図27】[0039]図25の線27-27に沿って見た断面図である。
図27A】[0040]図23のものと同様であるが、2つの電気駆動アセンブリを用いる電気駆動モジュールの斜視図である。
図28】[0041]本開示の教示に従って構築された第7の例証的な電気駆動モジュールの背面斜視図である。
図29】本開示の教示に従って構築された第7の例証的な電気駆動モジュールの背面斜視図である。
図30】[0042]図28の電気駆動モジュールの側面立面図である。
図31】[0043]図30の線31-31に沿って見た断面図である。
図32】[0044]図30の線32-32に沿って見た断面図である。
図33】[0045]図30の線33-33に沿って見た断面図である。
図34】[0046]本開示の教示に従って構築された第8の例証的な電気駆動モジュールの一部分の背面斜視図である。
図35】本開示の教示に従って構築された第8の例証的な電気駆動モジュールの一部分の背面斜視図である。
図36】[0047]図34の電気駆動モジュールの側面立面図である。
図37】[0048]図36の線37-37に沿って見た断面図である。
図38】[0049]図36の線38-38に沿って見た断面図である。
図39】[0050]図36の線39-39に沿って見た断面図である。
図40】[0051]本開示の教示に従って構築された第9の例証的な電気駆動モジュールの一部分の背面斜視図である。
図41】[0052]図40の電気駆動モジュールの一部分の正面斜視図である。
図42】[0053]図40の電気駆動モジュールの側面立面図である。
図43】[0054]図42の線43-43に沿って見た断面図である。
図44】[0055]図42の線44-44に沿って見た断面図である。
図45】[0056]図42の線45-45に沿って見た断面図である。
図46】[0057]本開示の教示に従って構築された第10の例証的な電気駆動モジュールの一部分の背面斜視図である。
図47】本開示の教示に従って構築された第10の例証的な電気駆動モジュールの一部分の背面斜視図である。
図48】[0058]図46の電気駆動モジュールの一部分の正面斜視図である。
図49図46の電気駆動モジュールの一部分の正面斜視図である。
図50】[0059]本開示の教示に従って構築された第11の例証的な電気駆動モジュールの一部分の背面斜視図である。
図51】本開示の教示に従って構築された第11の例証的な電気駆動モジュールの一部分の背面斜視図である。
図52】[0060]図50の電気駆動モジュールの一部分の断面図である。
図53】[0061]は、図50のものと同様であるが、バンジョーハウジングを用いる電気駆動モジュールの斜視図である。
図54】[0062]図53のものと同様であるが、2つのモータアセンブリを用いる別の電気駆動モジュールの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[0063]対応する参照番号は、図面のうちのいくつかの図を通して対応する部分を示す。
【0016】
[0064]図1~3を参照すると、本開示の教示に従って構築された例証的な電気駆動モジュールが、参照番号10によって全体的に示されている。電気駆動モジュール10は、ハウジングアセンブリ12、電気モータアセンブリ14、トランスミッション16、差動装置18、及び一対の車軸シャフトアセンブリ20を含むことができる。電気モータアセンブリ14は、2020年10月29日に公開された国際特許出願公開第WO2020/219955号及び2020年11月30日に出願された国際特許出願第PCT/US2020/062541号に記載されているものと同様であり得、それらの開示は、本明細書に詳細に記載されているかのように参照によって援用される。簡潔に言うと、電気モータアセンブリ14は、電気モータ26と、潤滑及び冷却システム28とを備える。電気モータ26は、多相電気モータであり、ステータコアSC及び複数の界磁巻線FWを有することができるステータSと、インバータIと、電気駆動モジュール10の出力軸34に平行なモータ出力シャフト軸32を中心として回転可能なモータ出力シャフト30(図3)を有するロータRとを含む。界磁巻線FWの各々は、ステータコアSCの周りに巻き付けられ、電力の異なる位相に関連する。インバータIは、界磁巻線FWに電気的に結合され、界磁巻線FWの各々への電力の供給を制御するように構成される。インバータIは、ステータSとロータRとを収容するモータハウジング中に取り付けられる。潤滑及び冷却システム28は、ポンプ40(図2)と、冷却システム熱交換器42(図2)と、電気モータアセンブリ14、トランスミッション16、及び差動装置18の様々な構成要素を冷却及び/又は潤滑する目的で、電気モータ26、トランスミッション16、及び差動装置18を通る流体の流れを方向付け、制御する他の構成要素(特に図示せず)とを備える。
【0017】
[0065]図2及び4を参照すると、ハウジングアセンブリ12は、ビーム車軸であり、中央部分又はキャリアハウジング50と、一対の車軸管アセンブリ52とを含むことができる。キャリアハウジング50は、互いに組み付けられる2つ以上の構成要素として形成することができ、一対の車軸管取り付け具56と、モータ取り付け具58と、トランスミッション16及び差動装置18を受け入れることができる内部空洞60とを画定することができる。車軸管取り付け具56の各々は、壁部分66に固定して結合された(例えば、それと一元的且つ一体的に形成された)管状部分64を備えることができる。1つ以上のガセット68は、管状部分64及び壁部分66に結合することができる。管状部分64は、出力軸34を中心として同心円状に配設することができる。電気モータアセンブリ14は、モータ出力シャフト30(図3)が内部空洞60内に配設されるように、モータ取り付け具58に固定して結合される。
【0018】
[0066]提供される特定の例では、キャリアハウジング50は、嵌合クラムシェル半体として構成される、第1のハウジング部材70及び第2のハウジング部材72を備える。第1のハウジング部材70及び第2のハウジング部材71は、複数のねじ山付き締結具(特に図示せず)を介して互いに固定される。第1のハウジング部材70及び第2のハウジング部材72は、出力軸34と交差する平面Pの周りで互いに分割される。示すように、平面Pは、出力軸34に対して垂直であるが、平面Pを異なるように方向付けることができることを認識されたい。モータ取り付け具58は、示す例では第1のハウジング部材70上に配設される。
【0019】
[0067]図4~6を参照すると、車軸管アセンブリ52の各々は、車軸管80及び車軸管フランジ82を含むことができる。各車軸管80は、車軸管取り付け具56のうちの関連する1つの管状部分64中に受け入れることができ、任意の所望の様式でキャリアハウジング50に固定して結合することができる。提供する例では、車軸管80は、曲げ荷重が車軸管80を通してキャリアハウジング50に伝達されるように、締まり嵌めで車軸管取り付け具56の管状部分64と係合する。1つ以上のスラグ溶接部86(図2)を、キャリアハウジング50に対する出力軸34を中心とした回転方向の及び出力軸34に沿った軸方向の両方の車軸管80の移動を阻止するために用いることができる。車軸管フランジ82は、別個の部品として形成することができ、キャリアハウジング50の反対側の車軸管80の端部に任意の所望の様式で結合することができる。提供する例では、車軸管フランジ82は、車軸管80に摩擦溶接される。
【0020】
[0068]図3を参照すると、トランスミッション16は、ピニオンギア90、一対の複合ギア92、及びトランスミッション出力ギア94を含むことができる。ピニオンギア90は、共に回転するためにモータ出力シャフト30に結合することができる。複合ギア92の各々は、ピニオンギア90に噛み合わされる第1のギア96と、第1のギア96に回転方向に結合される第2のギア98とを含むことができる。トランスミッション出力ギア94は、出力軸34を中心として同心円状に配設され、第2のギア98と噛み合い係合される。提供する例では、ピニオンギア90、第1のギア96、第2のギア98、及びトランスミッション出力ギア94の各々は、はすばギアであるが、平ギアなどの他のタイプのギア歯形を、トランスミッション16のギアの一部又は全部の代替として用いることができることを認識されたい。
【0021】
[0069]図4を参照すると、第1の軸受100は、出力軸34に沿って軸方向に、且つキャリアハウジング50に対して出力軸34を中心として半径方向にトランスミッション出力ギア94を支持するために用いることができる。提供する例では、第1の軸受100は、キャリアハウジング50上に配設された第1のレース102と、トランスミッション出力ギア94上に配設された第2のレース104と、第1のレース102と第2のレース104との間に配設された複数の転動要素106とを有する4点アンギュラコンタクト軸受である。第1のレース102は、第1のハウジング部材70上に形成された管状セグメント114上に受け入れることができる一対のレース部材110及び112を備えることができる。レース部材112は、第1のハウジング部材70上の肩部116に当接することができる。第1のハウジング部材70にレース部材110及び112を固定し、第1の軸受100上に予荷重力を印加するために、複数のねじ山付き締結具120及び皿ばね座金122を用いることができる。第2のレース104は、トランスミッション出力ギア94上に完全に又は部分的に直接形成することができる。
【0022】
[0070]図3に戻ると、複合ギア92の各々は、第2の軸受130及び第3の軸受132によって支持することができる。各第2の軸受130は、複合ギア92の回転軸に沿って軸方向に、且つ複合ギア92の回転軸を中心として半径方向に、第2のハウジング部材72(図4)に対してその複合ギア92を支持するように構成される。各第3の軸受132は、複合ギア92の回転軸を中心として半径方向に第1のハウジング部材70に対してその複合ギア92を支持するように構成される。
【0023】
[0071]シャフト140は、複合ギア92の各々に回転不可能に結合することができ、第1のギア96から離れる方向に第2のギア98から延在することができる。所望される場合、シャフト140は、第2のギア98と一体的且つ一元的に形成することができる。パークロックギア142は、シャフト140の各々に回転不可能に結合することができる。パークロックギア142は、パーキングポール(図示せず)によって係合されて、トランスミッション出力ギア94の回転を阻止することができる。示す例では、第2の軸受130は、パークロックギア142と第2のギア98との間の場所で複合ギアの回転軸に沿って配設される。
【0024】
[0072]図4に戻ると、差動装置18は、共に回転するためにトランスミッション出力ギア94に結合された差動入力部材150と、差動入力部材150に対して出力軸34を中心として回転可能な一対の差動出力部材152とを含むことができる。提供する例では、差動入力部材150は、差動ケースであり、差動装置18は、差動ギアセット158を含み、差動出力部材152は、差動ギアセット158中のギアである。差動ケースは、トランスミッション出力ギア94に当接されるフランジ160を有することができる。複数のねじ山付き締結具162が、フランジ160を通って受け入れられ、トランスミッション出力ギア94中にねじ込まれて、差動入力部材150をトランスミッション出力ギア94に固定して結合する。フランジ160を通って嵌められるねじ山付き締結具162は、第1の軸受100の第1のレース102を第1のハウジング部材70に固定するねじ山付き締結具120の半径方向外側に配設される。このように構成することは、トランスミッション16、第1の軸受100、皿ばね座金122、及びねじ山付き締結具120が第1のハウジング部材70に組み付けられ、その後、差動装置18がトランスミッション出力ギア94に組み付けられることを可能にする。
【0025】
[0073]任意選択で、差動装置18は、リミテッドスリップ又はロック機構を含むことができる。示す例では、差動装置18は、ドッグクラッチ170及び電磁石172を有する電子ロック式差動装置である。ドッグクラッチ170は、差動入力部材150に軸方向に摺動可能であるが回転不可能に結合された第1のドッグ174と、差動出力部材152のうちの1つに回転不可能に結合された第2のドッグ176とを含む。電磁石172は、第1のドッグ174を出力軸34に沿って駆動して第2のドッグ176と係合させて、それによって差動出力部材152間の速度差を抑制するように動作することができる。ばね178は、第1のドッグ174と第2のドッグ176との間に配設することができ、電磁石172が動作していないときに第1のドッグ174を第2のドッグ176から離れるように付勢することができる。
【0026】
[0074]第1の軸受100は、ハウジングアセンブリ12上で回転するためにトランスミッション出力ギア94を直接支持して、それによってハウジングアセンブリ12に対して回転するために差動装置18を間接的に支持するものとして説明してきたが、電気駆動モジュール10は、いくらか異なって構築され得ることが理解される。例えば、差動入力部材150は、図10~13に示す様式でハウジングアセンブリ上に取り付けられた一対の軸受上に支持することができる。
【0027】
[0075]図4及び6では、車軸シャフトアセンブリ20の各々は、車軸シャフト180、軸受取り付け具182、及び軸受セット184を含むことができる。車軸シャフト180は、差動出力部材152のうちの関連する1つに回転不可能に結合されたシャフト部材190と、車輪取り付け具192とを有する。軸受取り付け具182は、シャフト部材190の周りに同軸上に受け入れることができる。軸受セット184は、シャフト部材190上に形成された肩部196に対してシャフト部材190上に配設される。軸受セット184は、シャフト部材190と軸受取り付け具182との間に半径方向に配設される。示す例では、軸受セット184は、一対の円錐ころ軸受を備え、円錐ころ軸受の外側軸受レースは、軸受取り付け具182と一元的且つ一体的に形成される。ウェディングリング(wedding ring)200を、シャフト部材190に嵌めて、シャフト部材190に沿った円錐ころ軸受の内側軸受レースの軸方向移動を阻止することができる。トーンリング206を、シャフト部材190に取り付けることができる。軸受取り付け具182を車軸管フランジ82に固定するために、ねじ締結具210を用いることができる。提供する例では、ねじ山付き締結具210はまた、キャリパ取り付け具212及びダストシールド214を軸受取り付け具182及び車軸管フランジ82に固定する。
【0028】
[0076]図7~9を参照すると、本開示の教示に従って構築された別の電気駆動モジュールが、参照番号10aによって全体的に示されている。電気駆動モジュール10aは、トランスミッション16aの構成、及びトランスミッション16aを収容するためのキャリアハウジング50aへの修正形態を除いて、上記で詳細に説明した電気駆動モジュール10(図1)と概して同様である。トランスミッション16aは、第2のギア98がトランスミッション出力ギア94と直接噛み合わないように、第2のギア98とトランスミッション出力ギア94との間に更なる減速を用いる。より具体的には、トランスミッション16aは、複合ギア92の第2のギア98に噛み合い係合される第3のギア252と、第3のギア252に回転不可能に結合され、トランスミッション出力ギア94と噛み合い係合される第4のギア254とを有する第2の複合ギア250を含む。キャリアハウジング50aに対して複合ギア250を軸方向及び回転方向に支持するために、第2の軸受130及び第3の軸受132(図3)と同様であり得る第4及び第5の軸受(図示せず)を用いることができる。
【0029】
[0077]図10~13を参照すると、本開示の教示に従って構築された別の例証的な電気駆動モジュールが、参照番号10bによって全体的に示されている。電気駆動モジュール10bは、ハウジングアセンブリ12b及び差動装置18bの構成を除いて、電気駆動モジュール10(図1)と概して同様であり得る。より具体的には、差動装置18bは、複数の差動ピニオン(特に図示せず)を収容することができる差動ケースとして構成することができる差動入力部材150と、差動出力部材としての役割を果たす一対のサイドギア152bとを含むことができる。差動入力部材150は、トランスミッション出力ギア94に固定して結合される。一対の軸受300が、ハウジングアセンブリ12bに対して差動入力部材150を支持する。提供する例では、軸受300は、円錐ころ軸受を備えるが、軸受300は、例えば、アンギュラコンタクト軸受として異なるように構成することができることを認識されたい。円錐ころ軸受には、シムなどの任意の所望の様式で、それぞれの軸方向に予荷重を掛けることができる。図13A及び13Bの例では、軸受アジャスタ構成Aが、軸受300のうちの1つに軸方向に予荷重を掛けるために用いられる。軸受アジャスタ構成Aは、ハウジングアセンブリ12b’中に形成されたハウジングねじ山HT中にねじ込まれるねじ山BTを有するねじ山付き調整ブッシングBを含む。調整ブッシングBは、軸受300のそれぞれの1つの外側軸受レースOBRに対して締め付けられて、軸受300のそれぞれの1つに所望のクランプ力を印加する。ねじ山付き締結具でハウジングアセンブリ12b’に結合されたクリップCが、調整ブッシングBに係合されて、ハウジングアセンブリ12b’に対する調整ブッシングBの回転を阻止する。任意選択で、差動入力部材150の回転速度を感知するために、速度センサSSを用いることができる。例示する例では、速度センサSSは、共に回転するために差動入力部材150に結合されたセンサターゲットSTと、センサターゲットSTが回転するときにセンサターゲットSTを感知するセンサSEとを含む。提供する例では、センサSEは、ホール効果センサであり、ハウジングアセンブリ12b’に取り付けられる。
【0030】
[0078]図14~17は、キャリアハウジング50cの構成を除いて、図10~13のものと同様である電気駆動モジュール10cを図示する。
【0031】
[0079]図18~22は、本開示の教示に従って構築された更に別の電気駆動モジュール10dを図示する。電気駆動モジュール10dは、キャリアハウジング50dが2つの電気モータアセンブリ14及び2つのトランスミッション16を収容するように構成されることを除いて、図14~17のものと同様である。電気モータアセンブリ14の各々は、それぞれのピニオンギア(特に図示せず)を駆動することができ、ピニオンギアは、次に、一対の複合ギア92を駆動することができることを認識されたい。しかしながら、2つのトランスミッション16は、2対の複合ギア92によって係合される単一又は共通のトランスミッション出力ギア94を有する。提供する特定の例では、モータ出力シャフト軸32は、互いに平行であり、出力軸34は、モータ出力シャフト軸32間に配設される。
【0032】
[0080]図23~27は、キャリアハウジング50eの構成を除いて、図18~22の電気駆動モジュール10dと概して同様である別の電気駆動モジュール10eを図示する。この例では、キャリアハウジング50eは、中央セクション310及び一対の端部カバー312を含む。中央セクション310は、車軸管取り付け具56と、出力軸に平行であり、且つそれから離間された第1及び第2のフランジ(特に図示せず)とをそれぞれ画定する。端部カバーの各々は、関連するモータ取り付け具58を画定し、関連するモータ取り付け具58は、その中に電気モータアセンブリ14のうちの関連する1つを受け入れるように構成され、トランスミッション16のそれぞれ1つのピニオンギア90及び一対の複合ギア92を収容するように構成される。端部カバー312は、差動装置(特に図示せず)及び単一又は共通のトランスミッション出力ギア(特に図示せず)が受け入れられる内部空洞60を形成するように中央セクション310と協働する。
【0033】
[0081]図27Aは、2つの電気モータアセンブリ14がキャリアハウジング50eの共通の側に配置され、単一の端部カバー312’の両側の横側面に取り付けられることを除いて、図23のものと同様である電気駆動モジュール10e’を図示する。この点に関して、モータ出力シャフト軸32は、互いに一致し、出力軸34の共通の側面に配設される。電気モータアセンブリ14は各々、それぞれのトランスミッション16を駆動するために用いることができるか、又は電気モータアセンブリ14の両方に共通であるトランスミッションを駆動するために用いることができる。端部カバー312’の反対側のキャリアハウジング50eの側面上でキャリアハウジング50eを閉鎖するために、カバーCVを用いることができる。代替として、端部カバー312’又はカバーCVは、キャリアハウジング50eと一元的且つ一体的に形成することができる。
【0034】
[0082]図28~33は、図14~17に図示する実施形態と概して同様である電気駆動モジュールの例を図示する。
【0035】
[0083]図34~39は、本開示の教示に従って構築された電気駆動モジュールの更なる例を図示する。電気駆動モジュール10gは、中央セクション310gを含むキャリアハウジング50gと、端部カバー(特に図示せず)とを有する。中央セクション310gは、車軸管取り付け具56と、出力軸に平行であり、且つそれから離間されたフランジ320とを画定する。端部カバーは、関連するモータ取り付け具を画定し、関連するモータ取り付け具は、その中に電気モータアセンブリ14を受け入れるように構成され、トランスミッション16のピニオンギア90及び一対の複合ギア92を収容するように構成される。端部カバーは、差動装置18及びトランスミッション出力ギア94が受け入れられる内部空洞60を形成するように中央セクション310gと協働する。
【0036】
[0084]図40~45は、中央セクション310hが車軸管取り付け具56、モータ取り付け具58、及びフランジ320を画定するようにキャリアハウジング50hが構成されることを除いて、図34~39に図示する実施形態と概して同様である電気駆動モジュールの例を図示する。モータ取り付け具58は、その中に電気モータアセンブリ14を受け入れるように構成され、トランスミッション16のピニオンギア90及び一対の複合ギア92を収容するように構成される。フランジ320は、出力軸に平行であり、それから離間される。端部カバー(図示せず)は、従来の車軸カバーとして構成され、内部空洞60を閉鎖するようにフランジ320に取り付けられる。
【0037】
[0085]図46~49は、図23~27のものと同様であるが、電気モータアセンブリの各々のモータハウジング上に積層プレート式熱交換器を直接位置付ける電気駆動モジュールを図示する。熱交換器の各々から突出する2つの肘部は、各熱交換器の内外に冷却流体を送るために用いられる。ポンプを取り付けることができるポンプ取り付け具と、フィルタを取り付けることができるフィルタ取り付け具とを、端部カバーのうちの一方又は両方に組み込むことができる。ポンプは、端部カバーのうちの関連する1つ中に、任意選択でキャリアハウジング中に、及び任意選択で反対側の端部カバー中に位置することができるサンプから流体を引き出すことができる。ポンプは、端部カバーの内部にあるギャラリを通ってフィルタに送ることができる加圧された流体を排出することができる。フィルタを出る加圧された流体は、ハウジングアセンブリの内部にあるギャラリを通って熱交換器(複数可)に送ることができる。示す例では、フィルタを熱交換器に流体接続する内部ギャラリが、端部カバー及びモータハウジング中に形成される。加圧された流体は、熱交換器中で冷却され、インバータ及びモータハウジング中に収容された電気モータアセンブリの他の部分を通って送られる。
【0038】
[0086]図50~52を参照すると、本開示の教示に従って構築された更に別の車両駆動構成要素10fが例示されている。車両駆動構成要素10fは、ハウジングアセンブリ12fと潤滑及び冷却システム28fとの構成を除いて、車両駆動構成要素10(図1)と概して同様である。
【0039】
[0087]ハウジングアセンブリ12fは、キャリアハウジング400と、カバー402と、トランスミッションハウジング404と、モータハウジング406とを含むキャリアハウジング50fを備える。キャリアハウジング400は、差動装置18(図4)を収容するように構成され、車軸管アセンブリ52を受け入れる車軸管取り付け具56を含む。図1の例にあるように、少なくとも1つの軸受100(図4)が、出力軸34(図4)を中心としてハウジングアセンブリ12fに対して回転するために差動装置18(図4)及び差動入力部材150(図4)のうちの1つを直接支持するようにハウジングアセンブリ12fに取り付けられる。カバー402は、キャリアハウジング400の第1の側に取り付けられ、キャリアハウジング400によって形成される内部空洞(特に図示せず)の第1の側を閉鎖することができる。トランスミッションハウジング404は、キャリアハウジング400の第1の側とは反対側の第2の側に取り付けることができ、内部空洞の第2の側を閉鎖することができる。トランスミッションハウジング404は、ピニオンギア90(図3)及び複合ギア92(図3)などのトランスミッション16(図3)の様々な構成要素を収容するように構成される。トランスミッションハウジング404はまた、ポンプ取り付け具410及びフィルタ取り付け具412の両方と一元的且つ一体的に構成される。ポンプ40は、ポンプ取り付け具410に取り付けられるように構成される。ポンプ取り付け具410は、ポンプ40の吸引側をサンプ(図示せず)に流体結合して、ポンプ40がサンプSから流体を引き出すことを可能にする。フィルタ418が、フィルタ取り付け具412に取り付けられるように構成される。ポンプ40によって排出された高圧流体は、ポンプ取り付け具410中に形成された出口を通って送られ、次いで、トランスミッションハウジング404中の第1の内部ギャラリ420に送られ、次いで、フィルタ取り付け具412中の入口に送られ、この入口は、加圧された流体をフィルタ418の入口中に方向付ける。流体は、フィルタ418を通過し、フィルタ418からフィルタ取り付け具412の出口中に排出され、トランスミッションハウジング404と一元的且つ一体的に形成された第2の内部ギャラリ424中に流入する。トランスミッションハウジング404は、トランスミッションハウジング404と一体的且つ一体的に形成され、電気モータ26のロータ430など、トランスミッション16(図3)、差動装置18(図4)、及び電気モータ26の様々な構成要素を潤滑及び/又は冷却するために用いられる流体を受け入れるように構成された第3の内部ギャラリ428を更に画定する。
【0040】
[0088]モータハウジング406は、トランスミッションハウジング404に固定して結合され、車軸管アセンブリ52のうちの1つに略平行に延在する。モータハウジング406は、電気モータ26及びインバータ434を含む電気モータアセンブリ14を収容する。第4の内部ギャラリ438及び第5の内部ギャラリ442は、モータハウジング406とそれぞれ一元的且つ一体的に形成される。第4の内部ギャラリ438は、トランスミッションハウジング404中の第2の内部ギャラリ424に流体連通して結合され、第5の内部ギャラリ442は、トランスミッションハウジング404中の第3の内部ギャラリ428に流体連通して結合される。1つ以上のガスケット又はシールを、トランスミッションハウジング404とモータハウジング406との間をシールし、第2の内部ギャラリ424と第4の内部ギャラリ438との間をシールし、第3の内部ギャラリ428と第5の内部ギャラリ442との間をシールするために用いることができる。
【0041】
[0089]モータハウジングカバー402は、トランスミッションハウジング404とは反対側のモータハウジング406の端部を閉鎖し、電気モータアセンブリ14(例えば、電気モータ26のステータ446の界磁巻線FW及びインバータ434)を冷却及び/又は潤滑するために電気モータアセンブリ14中に流体を方向付けるように構成される。モータハウジングカバー402は、インバータ434のインバータ取り付け具464上に形成された冷却剤吸入導管462に流体連通して結合することができる第6の内部ギャラリ450を画定することができる。インバータ取り付け具464中の冷却剤吸入導管を通って方向付けられた流体は、インバータ434中の複数のパワー半導体468を冷却するために、及びステータ446の本体又はコアを通って長手方向に形成された様々な冷却流路470に方向付けることができる。1つ以上のガスケット及び/又はシール(特に図示せず)が、モータハウジング406とモータハウジングカバー402との間、及び任意選択で第6の内部ギャラリ450と冷却剤吸入導管462との間をシールすることができる。
【0042】
[0090]冷却システム熱交換器42fは、モータハウジング406に取り付けることができ、インバータ434が収容されたモータハウジング406の開口部を閉鎖することができる。冷却システム熱交換器42fは、モータハウジング406中の第4の内部ギャラリ438に流体連通して結合することができる第1の流体入口480と、第5の内部ギャラリ442に流体連通して結合することができる第1の流体出口482と、第6の内部ギャラリ450に流体連通して結合することができる第2の流体出口484とを有することができる。1つ以上のガスケット及び/又はシール(特に図示せず)が、モータハウジング406と冷却システム熱交換器42fとの間、並びに第1の流体入口480と第4の内部ギャラリ438との間、第1の流体出口482と第5の内部ギャラリ442との間、及び第2の流体出口484と第6の内部ギャラリ450との間をシールすることができる。
【0043】
[0091]動作中、ポンプ40は、サンプSから流体を引き出すことができる。ポンプ40を出る加圧された流体は、第1の内部ギャラリ420を通ってフィルタ取り付け具412に伝えることができ、ここで、加圧された流体の少なくとも一部分は、フィルタ418を通って送ることができる。フィルタ418を出る流体は、第2の内部ギャラリ424及び第4の内部ギャラリ438を通って冷却システム熱交換器42f中の第1の流体入口480に送られる。この流体は、冷却システム熱交換器42fを通って循環され、流体中の熱が、同様に冷却システム熱交換器42fを通って循環される冷却流体に捨てられることを可能にする。冷却(加圧、濾過)された流体は、第1の流体出口482及び第2の流体出口484を通って冷却システム熱交換器42fから出ることができる。第1の流体出口482を通過する流体は、第5の内部ギャラリ442及び第3の内部ギャラリ428を通って送られ、第2の流体出口484を通過する流体は、第6の内部ギャラリ450を通って送られる。
【0044】
[0092]図53の例は、ハウジングアセンブリがバンジョーハウジングとして形成されていることを除いて、図50~52の例のものと同様である。この点に関して、キャリアハウジングCHは、出力軸34を含み、キャリアハウジングCHを略対称な上半分及び下半分に二分する平面に沿って嵌合される2つのハウジングセグメントH1、H2から形成される。カバーCVRが、キャリアハウジングCHの後端部に固定して結合され、キャリアCAが、キャリアハウジングCHの前端部に固定して結合される。差動アセンブリDAは、キャリアCAの内側に回転可能に取り付けられ、トランスミッションハウジング404は、キャリアCAの外側に取り付けられる。
【0045】
[0093]図54の例は、図53の例と同様であるが、キャリアCAの外側に取り付けられた2つの電気モータアセンブリ14を用いる。
【0046】
[0094]実施形態の前述の説明は、例示及び説明を目的として提示してきた。それは、網羅的であること、又は本開示を限定することを意図されない。特定の実施形態の個々の要素又は特徴は、一般に、その特定の実施形態に限定されないが、適用可能な場合、具体的に示していなくても又は説明していなくても、交換可能であり、選択された実施形態において使用することができる。同上のものはまた、多くの方法で変更され得る。そのような変形形態は、本開示からの逸脱とみなされるべきではなく、全てのそのような修正形態は、本開示の範囲内に含まれることを意図される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
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図16
図17
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図27A
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図32
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図53
図54
【手続補正書】
【提出日】2023-11-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気駆動モジュールであって、
ステータ、ロータ、モータ出力シャフト、及びモータコントローラを有するモータアセンブリと、ここで、前記ロータは、前記ステータ中に受け入れられ、モータ出力シャフト軸を中心として前記ステータに対して回転可能であり、前記モータ出力シャフトは、共に回転するために前記ロータに結合され、前記モータコントローラは、前記ステータに対する前記ロータの回転速度を制御するように構成され、前記モータコントローラは、インバータを含み、
出力軸を中心として回転可能な出力ギアと、
差動入力部材と一対の差動出力部材とを有する差動アセンブリと、ここで、前記差動入力部材は、前記出力軸を中心として共に回転するために前記出力ギアに結合され、前記一対の差動出力部材の各々は、前記差動入力部材に対して前記出力軸を中心として回転可能であり、
前記モータ出力シャフトと前記出力ギアとの間で回転動力を伝達するように構成されたトランスミッションと、
第1のハウジング部分と第2のハウジング部分とを有するハウジングアセンブリと、ここで、前記トランスミッションは、前記第1のハウジング部分中に少なくとも部分的に収容され、前記第2のハウジング部分は、第1の軸方向端部及び熱交換器取り付け具を有し、前記第2のハウジング部分の前記第1の軸方向端部は、前記第1のハウジング部分に取り外し可能に取り付けられ、前記第2のハウジング部分は、前記ステータと、前記ロータと、前記インバータを含む前記モータコントローラの少なくとも一部分とを収容し、前記ハウジングアセンブリは、サンプ、ポンプ取り付け具、及びフィルタ取り付け具を画定し、前記サンプは、前記モータアセンブリ、前記差動アセンブリ、及び前記トランスミッションを潤滑し、且つ前記モータアセンブリを冷却するために前記電気駆動モジュール中で用いられる第1の液体を保持するように構成され、
前記第2のハウジング部分上の前記熱交換器取り付け具に取り付けられた熱交換器と、ここで、前記熱交換器は、熱交換器入口及び少なくとも1つの熱交換器出口を有し、
を備え、前記ポンプ取り付け具は、前記サンプと流体連通しており、前記ハウジングアセンブリ中の第1の内部ギャラリは、前記ポンプ取り付け具を前記フィルタ取り付け具上の入口に流体結合し、前記ハウジングアセンブリ中の第2の内部ギャラリは、前記フィルタ取り付け具上の出口を前記熱交換器入口に流体結合し、前記ハウジングアセンブリ中の第3の内部ギャラリは、前記少なくとも1つの熱交換器出口に直接流体結合され、前記第3の内部ギャラリを通って送られる第1の流体の第1の部分は、前記モータアセンブリを冷却するために前記ステータ及び前記ロータのうちの少なくとも1つに方向付けられ、前記第3の内部ギャラリを通って送られる前記第1の流体の第2の部分は、前記トランスミッション及び前記差動アセンブリのうちの少なくとも1つを潤滑するために前記第1のハウジング部分に方向付けられる、電気駆動モジュール。
【請求項2】
前記ハウジングアセンブリは、カバーを更に備え、前記カバーは、前記第2のハウジング部分の第2の軸方向端部に取り付けられ、前記第2のハウジング部分の前記第2の軸方向端部は、前記第1の軸方向端部の反対側にあり、前記ハウジングアセンブリ中の第4の内部ギャラリは、前記少なくとも1つの熱交換器出口に流体結合され、前記第4の内部ギャラリを通って送られる前記第1の流体の少なくとも一部分は、前記モータアセンブリを冷却するために前記モータアセンブリ中に方向付けられる、請求項1に記載の電気駆動モジュール。
【請求項3】
前記モータアセンブリは、インバータ取り付け具を含み、前記インバータ取り付け具は、前記第4の内部ギャラリを通って伝えられる前記第1の流体の第1の部分を前記インバータを通って方向付けるように構成される、請求項2に記載の電気駆動モジュール。
【請求項4】
前記インバータ取り付け具は、前記第4の内部ギャラリを通って伝えられる前記第1の流体の第2の部分を前記ステータを通って方向付けるように構成される、請求項3に記載の電気駆動モジュール。
【請求項5】
前記インバータは、電界キャパシタを含み、前記第2のハウジング部分中に受け入れられる前記熱交換器の一部分は、前記電界キャパシタに隣接する、請求項1に記載の電気駆動モジュール。
【請求項6】
前記ハウジングアセンブリは、管を含み、前記第1のハウジング部分は、管取り付け具を画定し、前記管は、前記管取り付け具中に受け入れられ、前記第1のハウジング部分に固定して結合される、請求項1に記載の電気駆動モジュール。
【請求項7】
前記ハウジングアセンブリは、第3のハウジング部分を更に含み、前記第1及び第3のハウジング部分は、嵌合フランジを有し、前記差動アセンブリが配設される中央空洞を画定するように協働する、請求項6に記載の電気駆動モジュール。
【請求項8】
軸受が、前記第1及び第3のハウジング部分のうちの1つ中に配設され、前記軸受は、前記出力軸を中心として回転するために前記出力ギア及び前記差動入力部材のうちの1つを直接支持する、請求項7に記載の電気駆動モジュール。
【請求項9】
一対のシャフトを更に備え、前記一対のシャフトの各々は、共に回転するために前記差動出力部材のうちの関連する1つに結合され、前記ハウジングアセンブリは、第3のハウジング部分を含み、前記第1及び第3のハウジング部分は、嵌合フランジを有し、前記シャフトは、前記第3のハウジング部分を貫通する、請求項1に記載の電気駆動モジュール。
【請求項10】
前記第3のハウジング部分は、一対の管取り付け具を画定し、前記ハウジングアセンブリは、一対の管を更に備え、前記一対の管の各々は、前記管取り付け具のうちの関連する1つ中に受け入れられ、前記第3のハウジング部分に固定して結合される、請求項9に記載の電気駆動モジュール。
【請求項11】
少なくとも1つの軸受が、前記出力軸を中心として回転するために前記出力ギア及び前記差動入力部材のうちの1つを直接支持するように前記ハウジングアセンブリに取り付けられる、請求項9に記載の電気駆動モジュール。
【請求項12】
電気駆動モジュールであって、
ステータ、ロータ、モータ出力シャフト、及びモータコントローラを有するモータアセンブリと、ここで、前記ロータは、前記ステータ中に受け入れられ、モータ出力シャフト軸を中心として前記ステータに対して回転可能であり、前記モータ出力シャフトは、共に回転するために前記ロータに結合され、前記モータコントローラは、前記ステータに対する前記ロータの回転速度を制御するように構成され、前記モータコントローラは、インバータを含み、
出力軸を中心として回転可能な出力ギアと、
差動入力部材と一対の差動出力部材とを有する差動アセンブリと、ここで、前記差動入力部材は、前記出力軸を中心として共に回転するために前記出力ギアに結合され、前記一対の差動出力部材の各々は、前記差動入力部材に対して前記出力軸を中心として回転可能であり、
前記モータ出力シャフトと前記出力ギアとの間で回転動力を伝達するように構成されたトランスミッションと、
第1のハウジング部分と、第2のハウジング部分と、カバーとを有するハウジングアセンブリと、ここで、前記トランスミッションは、前記第1のハウジング部分中に少なくとも部分的に収容され、前記第2のハウジング部分は、第1の軸方向端部及び熱交換器取り付け具を有し、前記第2のハウジング部分の前記第1の軸方向端部は、前記第1のハウジング部分に取り外し可能に取り付けられ、前記第2のハウジング部分は、前記ステータと、前記ロータと、前記インバータを含む前記モータコントローラの少なくとも一部分とを収容し、前記カバーは、前記第1のハウジング部分の反対側の前記第2のハウジング部分の端部を閉鎖し、前記ハウジングアセンブリは、第1の液体を保持するように構成されたサンプを画定し、前記第1の液体は、前記モータアセンブリ、前記差動アセンブリ、及び前記トランスミッションを潤滑し、且つ前記モータアセンブリを冷却するために前記電気駆動モジュール中で用いられ、
前記ハウジングアセンブリに結合され、前記サンプに流体結合されて、そこから前記第1の液体を受け入れるポンプと、ここで、前記ポンプは、前記第1の流体の流れを排出するように構成され、
前記第2のハウジング部分上の前記熱交換器取り付け具に取り付けられた熱交換器と、ここで、前記熱交換器は、熱交換器入口、第1の熱交換器出口、及び第2の熱交換器出口を有し、
を備え、第1の内部ギャラリが、前記ハウジングアセンブリ中に形成され、前記第1の内部ギャラリは、前記第1の流体の前記流れの少なくとも一部分を受け入れ、前記第1の内部ギャラリは、前記第1の内部ギャラリから排出された前記第1の流体が前記熱交換器中に受け入れられるように、前記熱交換器入口に直接流体結合され、第2の内部ギャラリが、前記ハウジングアセンブリ中に形成され、前記第2の内部ギャラリは、前記熱交換器から排出された前記第1の流体の第1の部分が前記第2の内部ギャラリ中に受け入れられるように、前記第1の熱交換器出口に直接流体結合され、前記第1の流体の前記第1の部分は、前記トランスミッション及び前記差動アセンブリのうちの少なくとも1つを潤滑するために前記第1のハウジング部分中に方向付けられ、第3の内部ギャラリが、前記カバー中に形成され、前記第3の内部ギャラリは、前記熱交換器から排出された前記第1の流体の第2の部分が前記カバー中に方向付けられるように、前記第2の熱交換器出口に直接流体結合され、前記カバーを出る前記第1の流体は、前記モータアセンブリを冷却するために前記ステータ及び前記ロータのうちの少なくとも1つ中に方向付けられる、電気駆動モジュール。
【請求項13】
前記モータアセンブリは、インバータ取り付け具を含み、前記インバータ取り付け具は、前記第3の内部ギャラリを通って伝えられる前記第1の流体の第1の部分を前記インバータを通って方向付けるように構成される、請求項12に記載の電気駆動モジュール。
【請求項14】
前記インバータ取り付け具は、前記第3の内部ギャラリを通って伝えられる前記第1の流体の第2の部分を前記ステータを通って方向付けるように構成される、請求項13に記載の電気駆動モジュール。
【請求項15】
前記インバータは、電界キャパシタを含み、前記第2のハウジング部分中に受け入れられる前記熱交換器の一部分は、前記電界キャパシタに隣接する、請求項12に記載の電気駆動モジュール。
【請求項16】
前記ハウジングアセンブリは、管を含み、前記第1のハウジング部分は、管取り付け具を画定し、前記管は、前記管取り付け具中に受け入れられ、前記第1のハウジング部分に固定して結合される、請求項12に記載の電気駆動モジュール。
【請求項17】
前記ハウジングアセンブリは、第3のハウジング部分を更に含み、前記第1及び第3のハウジング部分は、嵌合フランジを有し、前記差動アセンブリが配設される中央空洞を画定するように協働する、請求項16に記載の電気駆動モジュール。
【請求項18】
軸受が、前記第1及び第3のハウジング部分のうちの1つ中に配設され、前記軸受は、前記出力軸を中心として回転するために前記出力ギア及び前記差動入力部材のうちの1つを直接支持する、請求項17に記載の電気駆動モジュール。
【請求項19】
一対のシャフトを更に備え、前記一対のシャフトの各々は、共に回転するために前記差動出力部材のうちの関連する1つに結合され、前記ハウジングアセンブリは、第3のハウジング部分を含み、前記第1及び第3のハウジング部分は、嵌合フランジを有し、前記シャフトは、前記第3のハウジング部分を貫通する、請求項12に記載の電気駆動モジュール。
【請求項20】
前記第3のハウジング部分は、一対の管取り付け具を画定し、前記ハウジングアセンブリは、一対の管を更に備え、前記一対の管の各々は、前記管取り付け具のうちの関連する1つ中に受け入れられ、前記第3のハウジング部分に固定して結合される、請求項19に記載の電気駆動モジュール。
【請求項21】
少なくとも1つの軸受が、前記出力軸を中心として回転するために前記出力ギア及び前記差動入力部材のうちの1つを直接支持するように前記ハウジングアセンブリに取り付けられる、請求項19に記載の電気駆動モジュール。
【請求項22】
電気駆動モジュールであって、
中央部分と、前記中央部分に固定して結合され、その両側の横側面から横方向に延在する一対の車軸管とを有するビーム車軸ハウジングと、
前記中央部分中に受け入れられ、前記中央部分に対して出力軸を中心として回転可能な差動入力部材と、前記出力軸を中心として前記差動入力部材に対して回転可能な一対の差動出力部材とを有する差動アセンブリと、
一対の車軸シャフトと、ここで、前記一対の車軸シャフトの各々は、前記一対の車軸管のうちの関連する1つ中に受け入れられ、前記出力軸を中心として共に回転するために前記差動出力部材のうちの関連する1つに結合され、
モータハウジング、ステータ、ロータ、及びインバータを有する多相モータアセンブリと、ここで、前記モータハウジングは、前記ビーム車軸ハウジングの前記中央部分に固定して結合され、前記ステータは、ステータコアと、前記ステータコアの周りに巻き付けられた複数の界磁巻線とを有し、前記界磁巻線の各々は、異なる電気的位相に関連し、前記ステータは、前記モータハウジング中に受け入れられ、それに固定して結合され、前記ロータは、モータ出力シャフト軸を中心として前記ステータに対して回転可能であり、前記ロータは、モータ出力シャフトを有し、前記インバータは、前記モータハウジング中に収容され、前記界磁巻線に電気的に結合され、前記インバータは、前記界磁巻線の各々への電力の供給を制御するように構成され、
前記中央部分中に受け入れられ、前記モータ出力シャフトと前記差動入力部材との間で回転動力を伝達するトランスミッションと
を備える、電気駆動モジュール。
【請求項23】
前記中央部分は、2つのクラムシェル半体を含み、前記一対の車軸管の各々は、前記2つのクラムシェル半体のうちの関連する1つに固定して結合される、請求項22に記載の電気駆動モジュール。
【請求項24】
前記一対の車軸管の各々は、前記クラムシェル半体のうちの前記関連する1つ中に組み付けられる個別の構成要素である、請求項23に記載の電気駆動モジュール。
【請求項25】
前記中央部分は、一対の車軸管アパーチャを画定する第1のハウジング部材を含み、前記一対の車軸管の各々は、前記一対の車軸管アパーチャのうちの関連する1つ中に受け入れられ、前記差動入力部材は、前記第1のハウジング部材上に回転可能に取り付けられる、請求項22に記載の電気駆動モジュール。
【請求項26】
前記中央部分は、前記第1のハウジング部材及び前記モータハウジングに取り外し可能に結合された第2のハウジング部材を含み、前記トランスミッションは、前記第2のハウジング部材中に少なくとも部分的に配設される、請求項25に記載の電気駆動モジュール。
【請求項27】
電気駆動モジュールであって、
一対の車軸管アパーチャを画定するキャリアハウジングと、
一対の車軸管と、ここで、前記一対の車軸管の各々は、前記一対の車軸管アパーチャのうちの関連する1つ中に受け入れられ、前記キャリアハウジングに固定して結合され、
前記キャリアハウジングに回転可能に取り付けられた差動アセンブリと、ここで、前記差動アセンブリは、一対の差動出力部材を有し、
前記キャリアハウジングに取り外し可能に結合された第1のトランスミッションハウジングと、
第1のモータハウジングと、第1のステータ及び第1のロータを有する第1の電気モータとを有する第1のモータアセンブリと、ここで、前記第1のモータハウジングは、前記第1のトランスミッションハウジングに結合され、前記第1のステータは、前記第1のモータハウジングに固定して結合され、前記第1のロータは、前記第1のステータ中に受け入れられ、第1のモータ出力シャフト軸を中心として回転可能な第1のモータ出力シャフトを有し、
前記第1のトランスミッションハウジング中に受け入れられ、前記第1のモータ出力シャフトと前記差動アセンブリとの間で回転動力を伝達する第1のトランスミッションと、
一対の車軸シャフトと、ここで、前記一対の車軸シャフトの各々は、前記一対の車軸管のうちの関連する1つを通って延在し、前記差動出力部材のうちの対応する1つに駆動係合され、
を備える、電気駆動モジュール。
【請求項28】
ポンプ及び熱交換器を更に備え、前記ポンプは、前記第1のトランスミッションハウジングに取り付けられ、前記熱交換器は、前記第1のモータハウジングに取り付けられ、前記第1のトランスミッションハウジングは、サンプを画定し、前記ポンプは、前記サンプから潤滑剤を引き出し、加圧された潤滑剤の流れを排出し、前記加圧された潤滑剤の流れの少なくとも一部分は、前記熱交換器を通って方向付けられる、請求項27に記載の電気駆動モジュール。
【請求項29】
前記第1のトランスミッションハウジングに取り付けられたフィルタを更に備え、前記加圧された潤滑剤の流れは、前記熱交換器より前に前記フィルタを通って送られる、請求項28に記載の電気駆動モジュール。
【請求項30】
前記第1のトランスミッションハウジングの反対側の前記キャリアハウジングの側面上で前記キャリアハウジングに取り外し可能に結合された第2のトランスミッションハウジングと、
第2のモータハウジングと、第2のステータ及び第2のロータを有する第2の電気モータとを有する第2のモータアセンブリと、ここで、前記第2のモータハウジングは、前記第2のトランスミッションハウジングに結合され、前記第2のステータは、前記第2のモータハウジングに固定して結合され、前記第2のロータは、前記第2のステータ中に受け入れられ、第2のモータ出力シャフト軸を中心として回転可能な第2のモータ出力シャフトを有し、
前記第2のトランスミッションハウジング中に受け入れられ、前記第2のモータ出力シャフトと前記差動アセンブリとの間で回転動力を伝達する第2のトランスミッションと
を更に備える、請求項27に記載の電気駆動モジュール。
【請求項31】
前記第1及び第2のモータ出力シャフト軸は、互いに平行であり、出力軸が、前記第1のモータ出力シャフト軸と前記第2のモータ出力シャフト軸との間に配設される、請求項30に記載の電気駆動モジュール。
【請求項32】
一対の熱交換器を更に備え、前記一対の熱交換器の各々は、前記第1及び第2のモータハウジングのうちの関連する1つに固定して結合される、請求項30に記載の電気駆動モジュール。
【請求項33】
一対のインバータを更に備え、前記一対のインバータの各々は、前記第1及び第2のモータハウジングのうちの関連する1つ中に受け入れられ、前記第1及び第2のステータのうちの関連する1つ上の界磁巻線のセットに電気的に結合される、請求項30に記載の電気駆動モジュール。
【請求項34】
一対の冷却及び潤滑システムを更に備え、前記一対の冷却及び潤滑システムの各々は、前記キャリアハウジング、前記第1のトランスミッションハウジング、及び前記第2のトランスミッションハウジングによって画定されたサンプから潤滑剤を引き出し、加圧された潤滑剤の流れを生成するポンプと、前記加圧された潤滑剤の流れを受け入れる熱交換器とを有し、前記熱交換器から排出された潤滑剤は、前記第1及び第2の電気モータのうちの関連する1つと前記第1及び第2のトランスミッションのうちの関連する1つとに方向付けられる、請求項33に記載の電気駆動モジュール。
【請求項35】
前記第1のモータハウジング中に収容されるインバータを更に備え、前記インバータは、前記第1のステータの界磁巻線のセットに電気的に結合される、請求項27に記載の電気駆動モジュール。
【請求項36】
ポンプ、フィルタ、及び熱交換器を有する冷却及び潤滑システムを更に備え、前記ポンプは、前記キャリアハウジング及び前記第1のトランスミッションハウジングによって画定されたサンプから潤滑剤を引き出し、加圧された潤滑剤の流れを生成し、前記熱交換器は、前記加圧された潤滑剤の流れを受け入れ、前記熱交換器から排出された潤滑剤は、前記インバータ、前記第1の電気モータ、及び前記第1のトランスミッションに方向付けられる、請求項15に記載の電気駆動モジュール。
【請求項37】
複数の潤滑剤ギャラリが、前記第1のトランスミッションハウジング及び前記第1のモータハウジング中に形成され、加圧された潤滑剤は、前記潤滑剤ギャラリの一部分だけを通って前記ポンプと前記熱交換器との間に送られる、請求項36に記載の電気駆動モジュール。
【請求項38】
電気駆動モジュールであって、
中央部分と一対の車軸管とを有するビーム車軸ハウジングと、ここで、前記中央部分は、2つのクラムシェル半体を有し、前記2つのクラムシェル半体の各々は、車軸管アパーチャを画定し、前記一対の車軸管の各々は、前記車軸管アパーチャ中に受け入れられ、前記一対の車軸管が前記中央部分の両側の横側面から横方向に延在するように、前記2つのクラムシェル半体のうちの関連する1つに固定して結合され、
前記中央部分中に受け入れられ、前記中央部分に対して出力軸を中心として回転可能な差動入力部材と、前記出力軸を中心として前記差動入力部材に対して回転可能な一対の差動出力部材とを有する差動アセンブリと、
一対の車軸シャフトと、ここで、前記一対の車軸シャフトの各々は、前記一対の車軸管のうちの関連する1つ中に受け入れられ、前記出力軸を中心として共に回転するために前記差動出力部材のうちの関連する1つに結合され、
一対の多相モータアセンブリと、ここで、各多相モータアセンブリは、モータハウジング、ステータ、ロータ、及びインバータを有し、前記モータハウジングは、前記ビーム車軸ハウジングの前記中央部分に固定して結合され、前記ステータは、ステータコアと、前記ステータコアの周りに巻き付けられた複数の界磁巻線とを有し、前記界磁巻線の各々は、異なる電気的位相に関連し、前記ステータは、前記モータハウジング中に受け入れられ、それに固定して結合され、前記ロータは、モータ出力シャフト軸を中心として前記ステータに対して回転可能であり、前記ロータは、モータ出力シャフトを有し、前記インバータは、前記モータハウジング中に収容され、前記界磁巻線に電気的に結合され、前記インバータは、前記界磁巻線の各々への電力の供給を制御するように構成され、
一対のトランスミッションと、ここで、各トランスミッションは、前記中央部分中に受け入れられ、前記モータ出力シャフトのうちの関連する1つと前記差動入力部材との間で回転動力を伝達し、
を備える、電気駆動モジュール。
【請求項39】
前記モータ出力シャフト軸は、互いに平行であり、前記出力軸は、前記モータ出力シャフト軸間に配設される、請求項38に記載の電気駆動モジュール。
【請求項40】
一対のインバータを更に備え、前記一対のインバータの各々は、前記モータハウジングのうちの関連する1つ中に受け入れられ、前記ステータのうちの関連する1つ上の界磁巻線のセットに電気的に結合される、請求項38に記載の電気駆動モジュール。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0014】
図1】[0014]本開示の教示に従って構築された例証的な電気駆動モジュールの正面斜視図である。
図2】[0015]図1の電気駆動モジュールの背面斜視図である。
図3】[0016]図1の電気駆動モジュールの一部分の斜視図であり、それにおいて、トランスミッション、差動アセンブリ、及び電気モータアセンブリの一部分をより良く例示するために、ハウジングアセンブリの一部分が除去されている。
図4】[0017]図1の電気駆動モジュールの一部分の断面図である。
図5】[0018]車軸管アセンブリの構成を例示する図1の電気駆動モジュールの一部分の斜視図である。
図6】[0019]車軸管アセンブリ及び車軸シャフト上の車輪取り付け具を通って見た図1の電気駆動モジュールの一部分の断面図である。
図7】[0020]本開示の教示に従って構築された第2の例証的な電気駆動モジュールの正面斜視図である。
図8】[0021]図7の電気駆動モジュールを通って見た断面図であり、トランスミッションを例示する。
図9図7の電気駆動モジュールを通って見た断面図であり、トランスミッションを例示する。
図10】[0022]本開示の教示に従って構築された第3の例証的な電気駆動モジュールの正面斜視図である。
図11】[0023]図10の電気駆動モジュールの背面斜視図である。
図12】[0024]図10の電気駆動モジュールの側面立面図である。
図13】[0025]図10の電気駆動モジュールの一部分の断面図である。
図14】[0028]本開示の教示に従って構築された第4の例証的な電気駆動モジュールの背面斜視図である。
図15】本開示の教示に従って構築された第4の例証的な電気駆動モジュールの背面斜視図である。
図16】[0029]図14の電気駆動モジュールの側面立面図である。
図17】[0030]図14の電気駆動モジュールの一部分の断面図である。
図18】[0031]本開示の教示に従って構築された第5の例証的な電気駆動モジュールの一部分の正面斜視図である。
図19】[0032]図18の電気駆動モジュールの側面立面図である。
図20】[0033]図19の線20-20に沿って見た断面図である。
図21】[0034]図19の線21-21に沿って見た断面図である。
図22】[0035]図19の線22-22に沿って見た断面図である。
図23】[0036]本開示の教示に従って構築された第6の例証的な電気駆動モジュールの背面斜視図である。
図24】本開示の教示に従って構築された第6の例証的な電気駆動モジュールの背面斜視図である。
図25】[0037]図23の電気駆動モジュールの側面立面図である。
図26】[0038]図25の線26-26に沿って見た断面図である。
図27】[0039]図25の線27-27に沿って見た断面図である。
図27A】[0040]図23のものと同様であるが、2つの電気駆動アセンブリを用いる電気駆動モジュールの斜視図である。
図28】[0041]本開示の教示に従って構築された第7の例証的な電気駆動モジュールの背面斜視図である。
図29】本開示の教示に従って構築された第7の例証的な電気駆動モジュールの背面斜視図である。
図30】[0042]図28の電気駆動モジュールの側面立面図である。
図31】[0043]図30の線31-31に沿って見た断面図である。
図32】[0044]図30の線32-32に沿って見た断面図である。
図33】[0045]図30の線33-33に沿って見た断面図である。
図34】[0046]本開示の教示に従って構築された第8の例証的な電気駆動モジュールの一部分の背面斜視図である。
図35】本開示の教示に従って構築された第8の例証的な電気駆動モジュールの一部分の背面斜視図である。
図36】[0047]図34の電気駆動モジュールの側面立面図である。
図37】[0048]図36の線37-37に沿って見た断面図である。
図38】[0049]図36の線38-38に沿って見た断面図である。
図39】[0050]図36の線39-39に沿って見た断面図である。
図40】[0051]本開示の教示に従って構築された第9の例証的な電気駆動モジュールの一部分の背面斜視図である。
図41】[0052]図40の電気駆動モジュールの一部分の正面斜視図である。
図42】[0053]図40の電気駆動モジュールの側面立面図である。
図43】[0054]図42の線43-43に沿って見た断面図である。
図44】[0055]図42の線44-44に沿って見た断面図である。
図45】[0056]図42の線45-45に沿って見た断面図である。
図46】[0057]本開示の教示に従って構築された第10の例証的な電気駆動モジュールの一部分の背面斜視図である。
図47】本開示の教示に従って構築された第10の例証的な電気駆動モジュールの一部分の背面斜視図である。
図48】[0058]図46の電気駆動モジュールの一部分の正面斜視図である。
図49図46の電気駆動モジュールの一部分の正面斜視図である。
図50】[0059]本開示の教示に従って構築された第11の例証的な電気駆動モジュールの一部分の背面斜視図である。
図51】本開示の教示に従って構築された第11の例証的な電気駆動モジュールの一部分の背面斜視図である。
図52】[0060]図50の電気駆動モジュールの一部分の断面図である。
図53】[0061]は、図50のものと同様であるが、バンジョーハウジングを用いる電気駆動モジュールの斜視図である。
図54】[0062]図53のものと同様であるが、2つのモータアセンブリを用いる別の電気駆動モジュールの斜視図である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0029】
[0077]図10~13を参照すると、本開示の教示に従って構築された別の例証的な電気駆動モジュールが、参照番号10bによって全体的に示されている。電気駆動モジュール10bは、ハウジングアセンブリ12b及び差動装置18bの構成を除いて、電気駆動モジュール10(図1)と概して同様であり得る。より具体的には、差動装置18bは、複数の差動ピニオン(特に図示せず)を収容することができる差動ケースとして構成することができる差動入力部材150と、差動出力部材としての役割を果たす一対のサイドギア152bとを含むことができる。差動入力部材150は、トランスミッション出力ギア94に固定して結合される。一対の軸受300が、ハウジングアセンブリ12bに対して差動入力部材150を支持する。提供する例では、軸受300は、円錐ころ軸受を備えるが、軸受300は、例えば、アンギュラコンタクト軸受として異なるように構成することができることを認識されたい。円錐ころ軸受には、シムなどの任意の所望の様式で、それぞれの軸方向に予荷重を掛けることができる。任意選択で、軸受アジャスタ構成が、軸受300のうちの1つに軸方向に予荷重を掛けるために用いられる。軸受アジャスタ構成は、ハウジングアセンブリ中に形成されたハウジングねじ山中にねじ込まれるねじ山を有するねじ山付き調整ブッシングを含む。調整ブッシングは、軸受300のそれぞれの1つの外側軸受レースに対して締め付けられて、軸受300のそれぞれの1つに所望のクランプ力を印加する。ねじ山付き締結具でハウジングアセンブリに結合されたクリップが、調整ブッシングに係合されて、ハウジングアセンブリに対する調整ブッシングの回転を阻止する。任意選択で、差動入力部材150の回転速度を感知するために、速度センサを用いることができる。例示する例では、速度センサは、共に回転するために差動入力部材150に結合されたセンサターゲットと、センサターゲットが回転するときにセンサターゲットを感知するセンサとを含む。提供する例では、センサは、ホール効果センサであり、ハウジングアセンブリに取り付けられる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図25
【補正方法】変更
【補正の内容】
図25
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図50
【補正方法】変更
【補正の内容】
図50
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図53
【補正方法】変更
【補正の内容】
図53
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図54
【補正方法】変更
【補正の内容】
図54
【国際調査報告】