(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-19
(54)【発明の名称】非周期サウンディング参照信号のトリガのフレキシビリティを拡張する方法
(51)【国際特許分類】
H04W 8/22 20090101AFI20240312BHJP
H04W 16/28 20090101ALI20240312BHJP
H04W 72/23 20230101ALI20240312BHJP
【FI】
H04W8/22
H04W16/28 130
H04W72/23
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023556940
(86)(22)【出願日】2022-03-15
(85)【翻訳文提出日】2023-11-10
(86)【国際出願番号】 US2022020343
(87)【国際公開番号】W WO2022197676
(87)【国際公開日】2022-09-22
(32)【優先日】2021-03-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(74)【代理人】
【識別番号】110004185
【氏名又は名称】インフォート弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ルパシンハ ナディサンカ
(72)【発明者】
【氏名】松村 祐輝
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA22
5K067DD11
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE71
(57)【要約】
端末の無線通信方法は、下り制御情報(DCI)又は上位レイヤシグナリングを介して、パラメータを含む設定情報を受信するステップと、前記パラメータに基づいて、非周期サウンディング参照信号(A-SRS)送信を設定するステップと、用途(usage)のセッティングに基づいて、A-SRSトリガリング物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)とリソースセット内のSRSリソースとの間の最小タイミング要件を含む能力情報を報告するステップと、を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下り制御情報(DCI)又は上位レイヤシグナリングを介して、パラメータを含む設定情報を受信するステップと、
前記パラメータに基づいて、非周期サウンディング参照信号(A-SRS)送信を設定するステップと、
用途(usage)のセッティングに基づいて、A-SRSトリガリング物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)とリソースセット内のSRSリソースとの間の最小タイミング要件を含む能力情報を報告するステップと、を有する、端末の無線通信方法。
【請求項2】
報告されたタイミング要件は、PDCCHのトリガリングの最後のシンボルと前記SRSリソースの最初のシンボルとの間の最小時間間隔を決定するために用いられる、請求項1記載の無線通信方法。
【請求項3】
前記用途は、第1のセッティングを用いて設定され、前記最小タイミング要件は、シンボルの第1の数と付加時間との和である、請求項1記載の無線通信方法。
【請求項4】
前記用途は、第2のセッティングを用いて設定され、前記最小タイミング要件は、シンボルの第2の数と付加時間との和である、請求項3記載の無線通信方法。
【請求項5】
前記シンボルの第2の数は、前記シンボルの第1の数よりも大きい、請求項4記載の無線通信方法。
【請求項6】
前記最小タイミング要件は、前記用途のセッティングに無関係に定義される、請求項1記載の無線通信方法。
【請求項7】
前記DCIの第1のDCIフォーマットの第1のDCIサイズ及び前記PDCCHの第1のアグリゲーションレベルを想定するステップと、
前記第1のDCIサイズ及び前記第1のアグリゲーションレベルに基づいて、前記PDCCHを復調するステップと、を更に有する、請求項1記載の方法。
【請求項8】
復調された前記PDCCHに対して巡回冗長検査(CRC)を実行するステップを更に有し、
前記CRCは、無線ネットワーク一時識別子(RNTI)によってスクランブリングされる、請求項7記載の無線通信方法。
【請求項9】
前記CRCをパスしたと判断して、前記DCIの受信に成功したことを識別するステップを更に有する、請求項8記載の無線通信方法。
【請求項10】
CRCをパスしなかったと判断するステップと、
前記第1のDCIフォーマットの第2のDCIサイズ及び前記PDCCHの第2のアグリゲーションレベルを想定するステップと、
前記第2のDCIサイズ及び前記第2のアグリゲーションレベルに基づいて、前記PDCCHを復調するステップと、を更に有する、請求項8記載の方法。
【請求項11】
前記第1のDCIサイズ及び前記第1のアグリゲーションレベルは、前記パラメータによってシグナリングされる、請求項8記載の無線通信方法。
【請求項12】
前記パラメータは、上位レイヤシグナリングによって設定される、請求項11記載の無線通信方法。
【請求項13】
前記パラメータは予め規定されている、請求項8に記載の無線通信方法。
【請求項14】
前記DCIに基づいてA-SRSトリガ用のテーブルを選択するステップを更に有する、請求項1記載の無線通信方法。
【請求項15】
下り制御情報(DCI)又は上位レイヤシグナリングを介して、パラメータを含む設定情報を受信する受信部と、
前記パラメータに基づいて、非周期サウンディング参照信号(A-SRS)送信を設定し、用途(usage)のセッティングに基づいて、A-SRSトリガリング物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)とリソースセット内のSRSリソースとの間の最小タイミング要件を含む能力情報を報告する制御部と、を有する、端末。
【請求項16】
端末及び基地局を有するシステムであって、
前記端末は、
下り制御情報(DCI)又は上位レイヤシグナリングを介して、パラメータを含む設定情報を受信する第1の受信部と、
前記パラメータに基づいて、非周期サウンディング参照信号(A-SRS)送信を設定し、用途(usage)のセッティングに基づいて、A-SRSトリガリング物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)とリソースセット内のSRSリソースとの間の最小タイミング要件を含む能力情報を報告する制御部と、を有し、
前記基地局は、
DCI又は上位レイヤシグナリングを介して、前記パラメータを含む設定情報を送信する送信部と、
前記能力情報を受信する第2の受信部と、を有する、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書において開示される1つ以上の実施形態は、更なるフレキシビリティが導入されることによって、非周期(aperiodic)サウンディング参照信号(SRS:Sounding Reference Signal)トリガをどのように拡張できるかの(1つ以上の)メカニズムに関する。
【背景技術】
【0002】
5G New Radio(NR)技術では、SRS送信の更なる拡張のために、新たな要件が確認されている。Rel.17における新たな項目は、例えば、NR MIMO(Multiple-Input-Multiple-Output)に関する。
【0003】
現在行われている新たな研究では、周波数帯(FR)1及びFR2の両方におけるSRSの拡張が目標とされている。特に、よりフレキシブルなトリガ及び/又は下り制御情報(DCI:downlink control information)のオーバーヘッド/使用の低減を促進するために、非周期(aperiodic)SRSトリガについての拡張を確認し規定することが検討されている。
【0004】
また、最大8つのアンテナについてのSRSスイッチングを規定すること(例えば、xTyR、x={1,2,4}、y={6,8})が検討されている。更には、SRSの容量及び/又はカバレッジを拡張するために、SRSの時間バンドリング、増大させたSRS繰り返し、及び/又は周波数にわたる部分的なサウンディングを含むメカニズムを評価し、必要に応じて規定することが検討されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】3GPP RP 193133, “New WID: Further enhancements on MIMO for NR”、2019年12月
【非特許文献2】3GPP RAN1 #103-e, ‘Chairman’s Notes’、2020年11月
【非特許文献3】3GPP RAN1 #104-e, ‘Chairman’s Notes’、2021年2月
【非特許文献4】3GPP TS 38.214, “NR; Physical procedures for data (Release 16)”
【非特許文献5】3GPP, TS 38.212, “NR; Multiplexing and channel coding (Release 16)”
【非特許文献6】3GPP TS 38.331, “NR; Radio Resource Control; Protocol specification (Release 15)”
【発明の概要】
【0006】
一般的に、一態様において、本明細書に開示されている実施形態は、下り制御情報(DCI)又は上位レイヤシグナリングを介して、パラメータを含む設定情報を受信するステップと、前記パラメータに基づいて、非周期サウンディング参照信号(A-SRS)送信を設定するステップと、用途(usage)のセッティングに基づいて、A-SRSトリガリング物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)とリソースセット内のSRSリソースとの間の最小タイミング要件を含む能力情報を報告するステップと、を有する、端末の無線通信方法に関する。
【0007】
一般的に、一態様において、本明細書に開示されている実施形態は、下り制御情報(DCI)又は上位レイヤシグナリングを介して、パラメータを含む設定情報を受信する受信部と、前記パラメータに基づいて、非周期サウンディング参照信号(A-SRS)送信を設定し、用途(usage)のセッティングに基づいて、A-SRSトリガリング物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)とリソースセット内のSRSリソースとの間の最小タイミング要件を含む能力情報を報告する制御部と、を有する、端末に関する。
【0008】
一般的に、一態様において、本明細書に開示されている実施形態は、下り制御情報(DCI)又は上位レイヤシグナリングを介して、パラメータを含む設定情報を受信する第1の受信部と、前記パラメータに基づいて、非周期サウンディング参照信号(A-SRS)送信を設定し、用途(usage)のセッティングに基づいて、A-SRSトリガリング物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)とリソースセット内のSRSリソースとの間の最小タイミング要件を含む能力情報を報告する制御部と、を有する端末と、DCI又は上位レイヤシグナリングを介して、前記パラメータを含む設定情報を送信する送信部と、前記能力情報を受信する第2の受信部と、を有する基地局と、に関する。
【0009】
本発明の他の実施形態及び利点は、以下の説明及び図面から認識される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】実施形態に係る無線通信システムの概略的な構成を示す図である。
【
図2】1つ以上の実施形態に係る、基地局(BS)の概略的な構成を示す図である。
【
図3】1つ以上の実施形態に係る、ユーザ装置(UE)の概略的な構成を示す。
【
図4】非周期SRSトリガについての潜在的な拡張の概観を示す。
【
図5】PUSCH準備時間の例示的なテーブルを示す。
【
図9】A-SRSトリガ状態についてのDCIコードポイントの数が拡張されているテーブルの一例を示す。
【
図12】A-SRSトリガ状態についてのDCIコードポイントの数が拡張されているテーブルの一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下では、図面を参照しながら、本発明の実施形態を詳細に説明する。異なる図面における同様の要素には、一貫性を維持するために同様の参照符号を付している。
【0012】
本発明の実施形態の以下の説明では、本発明のより完全な理解を提供するために、多数の具体的な詳細を記載する。しかしながら、当業者であれば、それらの具体的な詳細がなくとも、本発明を実施できることは明らかである。他の例では、本発明が不明確になることを回避するために、公知の特徴については詳細には説明しない。
【0013】
図1は、本発明の1つ以上の実施形態に係る無線通信システム1を表す。無線通信システム1は、ユーザ装置(UE)10と、基地局(BS)20と、コアネットワーク30と、を含む。無線通信システム1は、NRシステムであってもよい。無線通信システム1は、本明細書において説明する特定の構成に限定されるものではなく、LTE/LTE-Advanced(LTE-A)システムなど、任意の種類の無線通信システムであってもよい。
【0014】
BS20は、そのBS20のセル内のUE10と、上り(UL:uplink)信号及び下り(DL:downlink)信号を通信してもよい。DL信号及びUL信号は、制御情報及びユーザデータを含んでもよい。BS20は、バックホールリンク31を介して、コアネットワーク30とDL信号及びUL信号を通信してもよい。BS20は、gNB(gNodeB)であってもよい。BS20は、ネットワーク(NW)と呼ばれてもよい。
【0015】
BS20は、アンテナ、隣接するBS20と通信するための通信インターフェース(例えば、X2インターフェース)、コアネットワーク30と通信するための通信インターフェース(例えば、S1インターフェース)、UE10との間で送受信された信号を処理するためのプロセッサ又は回路などのCPU(Central Processing Unit)を含む。BS20の動作は、メモリに格納されたデータ及びプログラムをプロセッサが処理又は実行することで実現されてもよい。しかしながら、BS20は、上述のハードウェア構成に限定されるものではなく、当業者であれば分かるように、他の任意の適切なハードウェア構成によって実現されてもよい。多数のBS20が、無線通信システム1のより広範なサービスエリアをカバーするように配置されてもよい。
【0016】
UE10は、多入力多出力(MIMO:Multi Input Multi Output)技術を用いて、制御情報及びユーザデータを含むDL信号及びUL信号をBS20と通信してもよい。UE10は、移動局、スマートフォン、携帯電話、タブレット、モバイルルータ、又はウェアラブルデバイスなどの無線通信機能を有する情報処理装置であってもよい。無線通信システム1は、1つ以上のUE10を含んでもよい。
【0017】
UE10は、CPU、例えばプロセッサ、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ、及びBS20とUE10との間で無線信号を送受信するための無線通信装置を含む。例えば、以下において説明するUE10の動作は、メモリに格納されたデータ及びプログラムをCPUが処理又は実行することで実現されてもよい。しかしながら、UE10は、上述のハードウェア構成に限定されるものではなく、例えば、以下に説明する処理を実現するための回路を備えた構成であってもよい。
【0018】
図1に示すように、BS20は、CSI参照信号(CSI-RS)をUE10に送信してもよい。これに応答して、UE10は、CSI報告をBS20に送信してもよい。同様に、UE10は、SRSをBS20に送信してもよい。
【0019】
(BSの構成)
【0020】
以下では、
図2を参照しながら、本発明の実施形態に係るBS20を説明する。
図2は、本発明の実施形態に係るBS20の概略的な構成を説明するための図でBS20は、複数のアンテナ(アンテナ素子群)201と、アンプ部202と、送受信部(送信部/受信部)203と、ベースバンド信号処理部204と、呼処理部205と、伝送路インターフェース206と、を含んでもよい。
【0021】
BS20からUE10へのDLにおいて送信されるユーザデータは、コアネットワークから、伝送路インターフェース206を介して、ベースバンド信号処理部204に入力される。
【0022】
ベースバンド信号処理部204では、信号に対して、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤの処理、ユーザデータの分割・結合、RLC(Radio Link Control)再送制御送信処理などのRLCレイヤの送信処理、例えばHARQ送信処理を含むMAC(Medium Access Control)再送制御、スケジューリング、伝送フォーマット選択、チャネル符号化、逆高速フーリエ変換(IFFT:Inverse Fast Fourier Transform)処理、プリコーディング処理などが行われる。続いて、結果として得られた信号が、各送受信部203に転送される。DL制御チャネルの信号に関しては、チャネル符号化及び逆高速フーリエ変換を含む送信処理が行われ、結果として得られた信号が各送受信部203に転送される。
【0023】
ベースバンド信号処理部204は、セル内の通信のための制御情報(システム情報)を、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング及びブロードキャストチャネル)によって各UE10に通知する。セル内の通信のための情報は、例えば、ULシステム帯域幅又はDLシステム帯域幅を含む。
【0024】
各送受信部203では、アンテナ毎にプリコーディングされて、ベースバンド信号処理部204から出力されるベースバンド信号に対して、無線周波数帯域への周波数変換処理が行われる。アンプ部202は、周波数変換が行われた無線周波数信号を増幅し、結果として得られた信号は、アンテナ201から送信される。
【0025】
UE10からBS20へのULにおいて送信されるデータに関しては、無線周波数信号が、各アンテナ201において受信され、アンプ部202において増幅され、送受信部203において周波数変換が行われてベースバンド信号に変換され、ベースバンド信号処理部204に入力される。
【0026】
ベースバンド信号処理部204は、受信したベースバンド信号に含まれるユーザデータに対して、FFT処理、IDFT処理、誤り訂正復号処理、MAC再送制御の受信処理、RLCレイヤ及びPDCPレイヤの受信処理を行う。続いて、結果として得られた信号が、伝送路インターフェース206を介してコアネットワークに転送される。呼処理部205は、通信チャネルの設定・解放などの呼処理を行い、BS20の状態を管理し、また無線リソースを管理する。
【0027】
(UEの構成)
以下では、
図3を参照しながら、本発明の実施形態に係るUE10を説明する。
図3は、本発明の実施形態に係るUE10の概略的な構成である。UE10は、複数のUEアンテナ101と、アンプ部102と、送受信部(送信部/受信部)1031を含む回路103と、制御部104と、アプリケーション部105と、を有する。
【0028】
DLに関しては、UEアンテナ101において受信された無線周波数信号が、各アンプ部102において増幅され、送受信部1031においてベースバンド信号へと周波数変換される。制御部104では、これらのベースバンド信号に対して、FFT処理、誤り訂正復号、再送信制御などの受信処理が行われる。DLユーザデータは、アプリケーション部105に転送される。アプリケーション部105は、物理レイヤ及びMACレイヤよりも上位のレイヤに関する処理を行う。下りリンクデータでは、ブロードキャスト情報もアプリケーション部105に転送される。
【0029】
一方、ULユーザデータは、アプリケーション部105から制御部104に入力される。制御部104では、再送制御(Hybrid ARQ)送信処理、チャネル符号化、プリコーディング、DFT処理、IFFT処理などが行われ、結果として得られた信号が各送受信部1031に転送される。送受信部1031では、制御部104から出力されたベースバンド信号が無線周波数帯域に変換される。その後、周波数変換された無線周波数信号がアンプ部102において増幅され、続いて、アンテナ101から送信される。
【0030】
図4を参照する本発明の1つ以上の実施形態は、非周期SRSトリガの拡張に関する。特に、[2]に記載されているように、以下のことが考慮されてもよい。所定の非周期SRSリソースセットは、基準スロットから数えて(t+1)番目の利用可能なスロットにおいて送信されてもよく、tは、(tの1つの値だけがRRCにおいて設定される場合)DCI又はRRCによって指示され、tの候補値は、少なくとも0を含む。更に、基準スロットについての以下のオプションのうちの1つ以上が考慮されてもよい。1つのオプションとして、基準スロットは、トリガDCIを有するスロットである。別のオプションとして、基準スロットは、既存の(legacy)トリガオフセットによって指示されるスロットである。
【0031】
UEの処理の複雑さ及び利用可能なスロットを決定するタイムライン、並びに衝突処理との潜在的な共存を考慮した「利用可能なスロット(available slot)」の定義も検討されている。RRC設定のみに基づいて、「利用可能なスロット」とは、リソースセット内の全てのSRSリソースのための時間領域位置に対してULシンボル又はフレキシブルシンボルが存在し、且つトリガPDCCHとリソースセット内の全てのSRSリソースとの間の最小タイミング要件を満たすスロットである。
【0032】
また、tを明示的又は暗黙的に指示することが検討されており、またMAC CEにおいてオフセットをトリガする候補を更新することが有用であるか否かも検討されている。
【0033】
上述したように、SRSの拡張が検討されている。本明細書に記載された1つ以上の実施形態では、最小タイミング要件(minimum timing requirement)についてのUE能力が考慮される。先ず、「利用可能なスロット」は、リソースセット内の全てのSRSリソースに対して、(1つ以上の)時間領域位置に(1つ以上の)ULシンボル又はフレキシブルシンボルが存在するという条件を満たすスロットであるとみなされてもよい。また、トリガするPDCCHとリソースセット内の全てのSRSリソースとの間の最小タイミング要件に関するUE能力の条件を満たすスロットであるとみなされてもよい。
【0034】
1つ以上の実施形態では、能力報告の一部として、UEは、A-SRSトリガリングPDCCHと、リソースセット内の全てのSRSリソースとの間の最小タイミング要件を報告する。続いて、報告されたタイミング要件は、非周期SRS送信をトリガするPDCCHの最後のシンボルと、SRSリソースの最初のシンボルとの間の最小時間間隔を決定するために、以下のことであるとみなすことができる。
【0035】
UEは、自身の能力の一部として、最小タイミング要件をN3シンボルとして報告することが考慮される。このケースでは、この最小タイミング要件は、以下のように最小時間間隔を特定するために考慮することができる。
【0036】
SRSリソースセットの用途(usage)が「codebook」または「antenna switching」にセットされている例について説明する。
【0037】
用途が「codebook」又は「antennaSwitching」にセットされているリソースセットにおけるSRSについての第1のオプションとして、非周期SRS送信をトリガするPDCCHの最後のシンボルと、SRSリソースの最初のシンボルとの間の最小時間間隔は、N3シンボル及び付加時間Tswitchである。
【0038】
用途が「codebook」又は「antennaSwitching」にセットされているリソースセットにおけるSRSについての第2のオプションとして、非周期SRS送信をトリガするPDCCHの最後のシンボルと、SRSリソースの最初のシンボルとの間の最小時間間隔は、N2+N3シンボル及び付加時間Tswitchである。
【0039】
用途が「codebook」又は「antennaSwitching」にセットされているリソースセットにおけるSRSについての第3のオプションとして、非周期SRS送信をトリガするPDCCHの最後のシンボルと、SRSリソースの最初のシンボルとの間の最小時間間隔は、Max{N2,N3}シンボル及び付加時間Tswitchである。
【0040】
次に、用途が「non-codebook」又は「Beam Management」にセットされている例について説明する。
【0041】
用途が「non-codebook」又は「Beam Management」にセットされているリソースセットにおけるSRSについての第1のオプションとして、非周期SRS送信をトリガするPDCCHの最後のシンボルと、SRSリソースの最初のシンボルとの間の最小時間間隔は、N3+14シンボル及び付加時間Tswitchである。
【0042】
用途が「non-codebook」又は「Beam Management」にセットされているリソースセットにおけるSRSについての第2のオプションとして、非周期SRS送信をトリガするPDCCHの最後のシンボルと、SRSリソースの最初のシンボルとの間の最小時間間隔は、N2+N3+14シンボル及び付加時間Tswitchである。
【0043】
用途が「non-codebook」又は「Beam Management」にセットされているリソースセットにおけるSRSについての第3のオプションとして、非周期SRS送信をトリガするPDCCHの最後のシンボルと、SRSリソースの最初のシンボルとの間の最小時間間隔は、、Max{N2,N3}+14シンボル及び付加時間Tswitchである。
【0044】
1つ以上の実施形態では、SRSの「usage」に関係なく、最小タイミング要件は、例えば、Max{usageの既存の最小時間,N3}として定義される。このシナリオでは、「codebook」、「antennaSwitching」、「usageの既存の最小時間」は、N2として定義されてもよい。「non-codebook」及び「BeamManagement」、「usageの既存の最小時間」は、N2+14として定義されてもよい。
【0045】
更に、N2の1つ以上の値は、以下のように設定されてもよい。
【0046】
第1のオプションでは、N
2の値を、仕様において予め規定することができる。仕様において予め規定されているN
2についての[4]に記載されている例を
図5に示す。
【0047】
第2のオプションとして、N2の1つ以上の値が、UE能力の一部としてUEによって報告される。
【0048】
最小タイミング要件は、「非周期SRS送信をトリガするPDCCHの最後のシンボルとSRSリソースの最初のシンボル」とすることができることに留意されたい。更に、SRSリソースは、トリガされたSRSリソースセットにおいて最初に送信されるSRSリソースであってもよいことに留意されたい。
【0049】
更に、UEが、A-SRSトリガリングPDCCHとリソースセット内の全てのSRSリソースとの間の最小タイミング要件を報告しない場合、最小タイミング要件は、仕様において予め規定されていてもよい。例えば、トリガリングPDCCHとリソースセット内の全てのSRSリソースとの間の最小タイミングは以下のように定義されてもよい。
【0050】
用途が「codebook」又は「antennaSwitching」にセットされているリソースセットにおけるSRSについて、非周期SRS送信をトリガするPDCCHの最後のシンボルと、SRSリソースの最初のシンボルとの間の最小時間間隔は、N2シンボル及び付加時間Tswitchである。
【0051】
用途が「non-codebook」又は「Beam Management」にセットされているリソースセットにおけるSRSについて、非周期SRS送信をトリガするPDCCHの最後のシンボルと、SRSリソースの最初のシンボルとの間の最小時間間隔は、N2+14シンボル及び付加時間Tswitchである。
【0052】
1つ以上の実施形態では、N
2の値を、
図5に示したように、仕様において予め規定することができる。
【0053】
DCI/PDCCHの検出に関する1つ以上の実施形態では、UEは、DCIフォーマットのブラインド検出(BD)を試みてもよい。最初のステップで、UEは、考えられるDCIフォーマットの1つの考えられるDCIサイズを想定してもよく、またPDCCHの考えられるアグリゲーションレベルを想定してもよい。更に、UEはPDCCHを復調し、CRCチェックを試みる。ここで、CRCは何らかの無線ネットワーク一時識別子(RNTI:Radio Network Temporary Identifier)(例えば、C-RNTI等)によってスクランブリングされる。
【0054】
CRCチェックをパスした場合、UEは、DCIが適切に受信されたことを識別する。CRCチェックをパスしなかった場合、UEは、最初のステップに戻り、考えられる別のDCIサイズ及びアグリゲーションレベルが想定され、また別の復調が試みられ、それに続いて別のCRCチェックが行われる。
【0055】
従って、考えられる(即ち、異なる)DCIサイズの数が増加すると、PDCCHのブラインド検出(BD)数も同様に増加し、UEの複雑さに大きな影響を及ぼす可能性がある。その結果、1つ以上の実施形態では、例えば複雑さの観点から、Rel.15/16と同じBD数を維持することが重要であると考えられる。
【0056】
1つ以上の実施形態は、DCIフォーマット0_1/0_2を用いるパラメータtの指示に関する。例えば、t値のリストが、SRSリソースセット毎に、RRCにおいて設定されてもよい。その後、DCIを用いて、リストの中から1つの値が選択される[3]。
【0057】
図6を参照した第1のオプションとして、t値を示すために、新規に設定可能なDCIフィールドが追加されてもよい。特に、
図6は、新たに追加された、tを示すDCIフィールドの一例を示している。同じDCIフォーマット内では、DCIペイロードのサイズは、データ/CSIの有無に関わらず、A-SRSトリガリングに対しては変更されないことに留意されたい。このことは、DCIのBD数を増加させないために有益である。また、新規のDCIフィールドは、RRCがそれを設定した場合にのみ存在してもよいことに留意されたい。
【0058】
図7を参照する第2のオプションとして、t値が、新規のDCIフィールドを追加せずに示される。そのケースでは、データ/CSIスケジューリング有りのDCIと、データ/CSIスケジューリング無しのDCIとが、異なる方式でt値を示すことができる。データ/CSI無しのDCIのケースでは、未使用のフィールドが、t値を示すために再利用されてもよい。データ/CSI有り且つSRSリクエストのケースでは、tを示すために以下の方法が考慮されてもよい。
【0059】
1) UEは、tの単一の値が、SRSリソースセット毎に上位レイヤによって設定されることのみを期待してもよい。
【0060】
2) UEは、仕様において予め規定された1つ以上のルールに基づいて、又は(例えば、tのデフォルト値を設定する)上位レイヤによる設定に基づいて、値のリストから、上位レイヤによって設定されたtについての複数の値の内の1つの値(例えば、第1の値、最小値、最大値等)を選択してもよい。
【0061】
上述のように、データ/CSI無しのDCIのケースでは、未使用のフィールドが再利用されてもよい。例えば、データ/CSI無しのDCIにおける未使用のDCIフィールドは、「PUSCHスケジューリング及び/又はCSIリクエストに用いられるDCIフィールド」であってもよい。特に、スケジューリングデータ/CSI無しのDCIフォーマット0_1/0_2における未使用のDCIフィールドの内の1つ以上のフィールドは、第2のオプションによるt値を示すために考慮されてもよい。tを示すために考慮することができる、未使用の可能性がある一部のDCIフィールドの1つ以上の例として、以下を挙げることができる:
・帯域幅部分インジケータ
・周波数領域リソース割り当て
・時間領域リソース割り当て
・スケジューリングされたPUSCH用のTPCコマンド
・プリコーディング情報及びレイヤ数
・アンテナポート
・CSIリクエスト
【0062】
最初のオプションに戻ると、新規のDCIフィールドは、RRCがそれを設定した場合にのみ存在してもよいことに留意されたい。例えば、t値を示すための新規のDCIフィールドの可用性(availability)を設定する、
図8に示すような、新規のRRCパラメータsrs-DCI-t-Field-r17が考慮される。この例では、srs-DCI-t-Field-r17が0にセットされる場合、t値を示すために、第2のオプションにおいて検討した方法を考慮することができる。srs-DCI-t-Field-r17が1にセットされる場合、t値を示すために、第1のオプションにおいて検討した方法を考慮することができる。
【0063】
更に、上述の上位レイヤパラメータが設定される場合(即ち、第1のオプションに従う場合)、新規のDCIフィールドは、データ/CSI有りの場合のA-SRSトリガ用のDCI及びデータ/CSI無しの場合のA-SRSトリガ用のDCIの両方のケースについて、tの値を動的に示すことができることに留意されたい。代替的に(即ち、第2のオプションに従う場合)、データスケジューリング及び/又はCSIリクエストに使用されない既存のDCIフィールドは、データ/CSI無しの場合のA-SRSトリガ用のDCIのケースのtの値を動的に示すことができ、またデータ/CSI有りの場合のA-SRSトリガ用のDCIのケースでは、tの値が準静的に設定される。
【0064】
1つ以上の実施形態では、A-SRSトリガ状態のDCIコードポイントの数が拡張されてもよい。目下のところ、A-SRSのトリガ状態に利用可能なDCIコードポイントの数は僅か3である。3より多くのトリガ状態をサポートするために、[5]の仕様のTable 7.3.1.1.2-24は、
図9に示すように、より多くのコードポイントが取り込まれるように適切に更新されてもよい。特に、
図9に示すように、A-SRSの7つのトリガ状態を持てるようにするために、SRSリクエストフィールドの3ビットのビット幅を想定して、[5]のTable 7.3.1.1.2-24は、図示のように更新することができる。例えば、100、101、110及び111に対して、新規のエントリが定義されてもよい。
【0065】
更に、DCIのオーバーヘッドを柔軟に制御するために、RRCシグナリングを用いて「SRS request」フィールドのサイズを設定することが可能である。続いて、設定された「SRS request」フィールドのサイズに基づいて、
図9に示すように、[5]のTable 7.3.1.1.2-24から特定の行を選択することができる。例えば、(
図9に示すように)A-SRSの7つのトリガ状態を取ることが可能な場合、SRSリクエストフィールドのサイズを上位レイヤによって設定することができる。特に、SRSフィールドのサイズに関する上位レイヤによる設定の一例を
図10に示す。
【0066】
srs-RequestDCI-0-2は以下のように定義される:
【0067】
DCIフォーマット0_2における「SRS request」のビット数を示す。このフィールドが存在しない場合、DCIフォーマット0_2における「SRS request」の0ビットの値が適用される。パラメータsrs-RequestDCI-0-2が値1に設定される場合、トリガされた非周期SRSリソースセットについては、TS 38.212におけるTable 7.3.1.1.2-24の最初の2行の内の1つを示すために1ビットが用いられる。値2が設定される場合、TS 38.212におけるTable 7.3.1.1.2-24の最初の4行の内の1つを示すために2ビットが用いられる。値3が設定される場合、TS 38.212におけるTable 7.3.1.1.2-24の行の内の1つを示すために3ビットが用いられる。UEにsupplementaryUplinkが設定される場合、追加ビット(即ち、SRSリクエストフィールドの第1ビット)が、非SUL/SULを示すために用いられる。
【0068】
Rel.16では、DCIフォーマット0_2(即ち、Rel.15のDCIフォーマット0_1と比較して、コンパクトDCIと称される)のDCIペイロードを制御するために、上記の上位レイヤパラメータが導入されていることに留意されたい。上記の提案は、DCIフォーマット0_1にも適用可能である。簡単な方法は、DCIフォーマット0_1のSRSリクエストフィールドのサイズと、DCIフォーマット0_2のSRSリクエストフィールドのサイズを別個に制御するために、異なる上位レイヤパラメータ(即ち、上述の上位レイヤパラメータ)を定義することである。別の方法は、DCIフォーマット0_2用のSRSリクエストフィールドのサイズを制御するための上位レイヤパラメータ(即ち、上述の上位レイヤパラメータ)のみを規定し、DCIフォーマット0_1用のSRSリクエストフィールドのDCIサイズは、暗黙的なルール(例えば、用途がCB/NCBであるSRSリソースセットの数)に従い導出される。
【0069】
更に、新しく追加されたA-SRSトリガ状態をサポートするために、RRCパラメータmaxNrofSRS-TriggerStates-1及びmaxNrofSRS-TriggerStates-2は、
図11に示すように、それぞれ、[6]のaperiodicSRS-ResourceTrigger及びaperiodicSRS-ResourceTriggerListにおいて更新される。例えば、A-SRSに対して7つのトリガ状態を取ることが可能な場合、maxNrofSRS-TriggerStates-1及びmaxNrofSRS-TriggerStates-2は、
図11における更新値によって示されているように更新する必要がある。
【0070】
別のオプションとして、DCIがデータ/CSIをスケジュールするか否かに応じて、UEが、A-SRSトリガ状態の適切なテーブルを選択してもよい。つまり、データ/CSIをスケジューリングしないDCIの場合、SRSリクエストフィールドのサイズは1ビット、2ビット又は3ビットである。
図9に示すように、データ/CSI無しのDCIの場合、A-SRSトリガ状態テーブル、即ち[5]のTable 7.3.1.1.2-24から、どのエントリを考慮するかを上位レイヤにより設定することができる。この例に従い、
図10は、データ/CSIをスケジューリングしないDCIにのみ適用されてもよい新規のRRCパラメータを示す。上述のように、このシナリオにおけるA-SRSトリガ状態を取り込むためのテーブルが
図9に示されている。
【0071】
データ/CSIをスケジューリングするDCIの場合、SRSリクエストフィールドのサイズは、1ビット又は2ビットである。従って、
図12に示すテーブルは、DCIスケジューリングがデータ/CSIを含むシナリオにおいて考慮されてもよい。
【0072】
変形例
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体にわたって言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
【0073】
また、情報、信号などは、上位レイヤから下位レイヤ及び/又は下位レイヤから上位レイヤへ出力され得る。情報、信号などは、複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
【0074】
入出力された情報、信号などは、特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報、信号などは、上書き、更新又は追記をされてもよい。出力された情報、信号などは、削除されてもよい。入力された情報、信号などは、他の装置へ送信されてもよい。
【0075】
情報の通知は、本開示において説明した態様/実施形態に限られず、他の方法を用いて行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、下り制御情報(DCI(Downlink Control Information))、上り制御情報(UCI(Uplink Control Information)))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、ブロードキャスト情報(マスタ情報ブロック(MIB(Master Information Block))、システム情報ブロック(SIB(System Information Block)など)、MAC(Medium Access Control)シグナリングなど)、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。
【0076】
ソフトウェアは、「ソフトウェア」、「ファームウェア」、「ミドルウェア」、「マイクロコード」、「ハードウェア記述言語」と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
【0077】
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペアケーブル、デジタル加入者回線(DSL(Digital Subscriber Line))など)及び/又は無線技術(赤外線、マイクロ波など)を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び/又は無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0078】
本開示において使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
【0079】
本開示においては、用語「基地局(BS(Base Station))」、「無線基地局」、「eNB」、「gNB」、「セル」、「セクタ」、「セルグループ」、「キャリア」、「コンポーネント」、「コンポーネントキャリア」は、互換的に使用されてもよい。基地局は、「固定局(fixed station)」、「NodeB」、「eNodeB(eNB)」、「アクセスポイント(access point)」、「送信ポイント(Transmission Point(TP))」、「受信ポイント(Reception Point(RP))」、「フェムトセル」、「スモールセル」などと呼ばれてもよい。
【0080】
基地局は、1つ又は複数(例えば、3つ)のセル(「セクタ」とも呼ばれる)を収容することができる。基地局が複数のセルを収容する場合、基地局のカバレッジエリア全体は複数のより小さいエリアに区分でき、各々のより小さいエリアは、基地局サブシステム(例えば、屋内用の小型基地局(RRH(Remote Radio Head)))によって通信サービスを提供することもできる。「セル」又は「セクタ」という用語は、このカバレッジにおいて通信サービスを行う基地局及び/又は基地局サブシステムのカバレッジエリアの一部又は全体を指す。
【0081】
本開示においては、「移動局(MS(Mobile Station))」、「ユーザ端末(user terminal)」、「ユーザ装置(UE(User Equipment))」、「端末」という用語は、互換的に使用されてもよい。
【0082】
移動局は、「加入者局」、「モバイルユニット」、「加入者ユニット」、「ワイヤレスユニット」、「リモートユニット」、「モバイルデバイス」、「ワイヤレスデバイス」、「ワイヤレス通信デバイス」、「リモートデバイス」、「モバイル加入者局」、「アクセス端末」、「モバイル端末」、「ワイヤレス端末」、「リモート端末」、「ハンドセット」、「ユーザエージェント」、「モバイルクライアント」、「クライアント」又はいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
【0083】
また、本開示における無線基地局は、ユーザ端末と解釈されてもよい。例えば、無線基地局及びユーザ端末間の通信を、複数のユーザ端末間の通信(例えば、D2D(Device-to-Device)に置き換えた構成について、本開示の各態様/実施形態を適用してもよい。この場合、ユーザ端末20が上述の無線基地局10の機能を有してもよい。また、「上りリンク(uplink)」、「下りリンク(downlink)」などの文言は、「サイド(side)」)と解釈されてもよい。例えば、上りリンクチャネルは、サイドチャネルと解釈されてもよい。
【0084】
同様に、本開示におけるユーザ端末は、無線基地局と解釈されてもよい。この場合、無線基地局が上述のユーザ端末の機能を有してもよい。
【0085】
本開示において、基地局によって行われるとした動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われてもよい。基地局を有する1つ又は複数のネットワークノード(network nodes)を含むネットワークにおいて、端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局、基地局以外の1つ以上のネットワークノード(例えば、MME(Mobility Management Entity)、S-GW(Serving-Gateway)などが考えられるが、これらに限られない)又はこれらの組み合わせによって行われ得ることは明らかである。
【0086】
本開示において説明した1つ以上の実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、本開示において態様/実施形態を説明するために用いた処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した様々な方法は、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示したが、そこで提示した特定の順序に限定されない。
【0087】
本開示において説明した1つ以上の実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、LTE-B(LTE-Beyond)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、New-RAT(Radio Access Technology)、NR(New Radio)、NX(New radio access)、FX(Future generation radio access)、GSM(登録商標)(Global System for Mobile communications)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi-Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切な無線通信方法を利用するシステム、及び/又はこれらに基づいて拡張された次世代システムなどに適用されてもよい。
【0088】
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0089】
本開示において使用する「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定しない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本開示において使用されてもよい。したがって、第1及び第2の要素の参照は、2つの要素のみが採用され得ること又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
【0090】
本開示において使用する「判断(決定)(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含してもよい。例えば、「判断(決定)」は、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。また、「判断(決定)」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。また、本開示において使用する「判断(決定)」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、推定(assuming)、確立(establishing)、比較(comparing)などを「判断(決定)」することであると解釈されてもよい。つまり、「判断(決定)」は、何らかの動作を「判断(決定)」することであると解釈されてもよい。
【0091】
本開示において使用する「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含んでもよい。要素間の結合又は接続は、物理的であっても、論理的であっても、あるいはこれらの組み合わせであってもよい。例えば、「接続」は「アクセス」と解釈されてもよい。
【0092】
本開示において、2つの要素が接続される場合、1つ以上の電線、ケーブル及び/又はプリント電気接続などを用いて、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域、光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどを用いて、2つの要素が互いに「接続」又は「結合」されるとみなされてもよい。
【0093】
本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」などの用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。
【0094】
さらに、本明細書又は特許請求の範囲において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0095】
以上、本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本開示中に説明した実施形態に限定されないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載に基づいて定まる発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく様々な修正及び様々な変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とし、本開示に係る発明に対して何ら制限的な意味をもたらさない。
【0096】
別の例
上記の実施例及び修正実施例は、相互に組み合わされてもよく、またそれらの実施例の様々な特徴は、様々な組み合わせで相互に組み合わされてもよい。本発明は、本開示における特定の組み合わせに限定されるものではない。
【0097】
本開示を、限られた数の実施形態のみに関して説明したが、本開示の恩恵を受ける当業者は、本発明の範囲から逸脱することなく、様々な他の実施形態に想到し得ることは明らかであろう。従って、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定されるべきである。
【国際調査報告】