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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-19
(54)【発明の名称】車両駆動列制御インターフェース
(51)【国際特許分類】
   B62D 1/04 20060101AFI20240312BHJP
【FI】
B62D1/04
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023557741
(86)(22)【出願日】2022-03-21
(85)【翻訳文提出日】2023-09-20
(86)【国際出願番号】 IB2022052567
(87)【国際公開番号】W WO2022208228
(87)【国際公開日】2022-10-06
(31)【優先権主張番号】63/167,990
(32)【優先日】2021-03-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516173429
【氏名又は名称】ジーエイチエスピー・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】GHSP, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100096758
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100114845
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 雅和
(74)【代理人】
【識別番号】100148781
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 友和
(72)【発明者】
【氏名】ハリス, リチャード ダブリュー.
【テーマコード(参考)】
3D030
【Fターム(参考)】
3D030DB13
(57)【要約】
選択アセンブリは、少なくとも2つの移動方向に動作可能な一次インターフェースを含む。ユーザインターフェースは、一次インターフェース内に組み込まれており、一次インターフェースに対して動作可能であるセレクタを有する。セレクタは、第1のトランスミッション設定と第2のトランスミッション設定との間で選択するための一次移動経路に沿った動作可能な移動を含む。セレクタは、一次移動経路から逸れる二次移動経路を含む。一次移動経路と二次移動経路との組み合わせは、第2のトランスミッション設定と第3のトランスミッション設定との間でセレクタを動作させる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両用の選択アセンブリであって、前記選択アセンブリが、
少なくとも2つの移動方向に動作可能である一次インターフェースと、
前記一次インターフェース内に組み込まれており、前記一次インターフェースに対して動作可能であるセレクタを有する、ユーザインターフェースと、を備え、
前記セレクタが、第1のトランスミッション設定と第2のトランスミッション設定との間で選択するための一次移動経路に沿った動作可能な移動を含み、
前記セレクタが、前記一次移動経路から逸れる二次移動経路を含み、
前記一次移動経路と前記二次移動経路との組み合わせが、前記第2のトランスミッション設定と前記第3のトランスミッション設定との間で前記セレクタを動作させる、選択アセンブリ。
【請求項2】
前記第1のトランスミッション設定が、二輪駆動設定であり、前記第2のトランスミッション設定が、四輪駆動高速設定であり、前記第3のトランスミッション設定が、四輪駆動低速設定である、請求項1に記載の選択アセンブリ。
【請求項3】
前記一次インターフェースが、ステアリングコラムに動作可能に取り付けられているストークである、請求項1に記載の選択アセンブリ。
【請求項4】
前記セレクタの前記一次移動経路が、回転軸の周りで動作する回転運動を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の選択アセンブリ。
【請求項5】
前記二次移動経路が、前記回転軸に平行である軸方向運動である、請求項4に記載の選択アセンブリ。
【請求項6】
前記二次移動経路が、前記回転軸に対する半径方向運動である、請求項4に記載の選択アセンブリ。
【請求項7】
前記二次移動経路が、前記回転軸を、偏向された二次位置に並進させる前記セレクタの横方向運動によって定義される、請求項4に記載の選択アセンブリ。
【請求項8】
前記一次移動経路が、横方向にスライド可能な運動である、請求項1~3のいずれか一項に記載の選択アセンブリ。
【請求項9】
前記二次移動経路が、前記一次移動経路に対して斜めである直線運動である、請求項8に記載の選択アセンブリ。
【請求項10】
前記二次移動経路が、前記一次移動経路に垂直である、請求項9に記載の選択アセンブリ。
【請求項11】
前記二次移動経路が、準備完了状態と作動状態との間に定義されている、請求項1~10のいずれか一項に記載の選択アセンブリ。
【請求項12】
前記セレクタが、前記準備完了状態に向かって付勢されている、請求項11に記載の選択アセンブリ。
【請求項13】
前記セレクタが、前記二次移動経路に沿った前記セレクタの動作を選択的に防止する阻止機能を含む、請求項11又は12に記載の選択アセンブリ。
【請求項14】
前記阻止機能が、事前定義された車両プロトコルのセットが実行されるときに、前記セレクタの選択的動作を提供する、請求項13に記載の選択アセンブリ。
【請求項15】
前記阻止機能が、前記事前定義された車両プロトコルのセットが実行されるまで、前記セレクタを前記準備完了状態に維持する、請求項14に記載の選択アセンブリ。
【請求項16】
前記選択アセンブリが、車両トランスミッション及び車両デファレンシャルのうちの少なくとも一方に結合されている、請求項1~15のいずれか一項に記載の選択アセンブリ。
【請求項17】
前記阻止機能が、前記セレクタを前記準備完了状態に維持する動作可能なインターフェース機構を含む、請求項13に記載の選択アセンブリ。
【請求項18】
前記動作可能なインターフェース機構が、コントローラに結合されている電磁アクチュエータを含む、請求項17に記載の選択アセンブリ。
【請求項19】
車両用の選択アセンブリであって、前記選択アセンブリが、
少なくとも2つの移動方向に動作可能である一次インターフェースと、
前記一次インターフェース内に組み込まれており、前記一次インターフェースに対して動作可能であるセレクタを有する、ユーザインターフェースと、を備え、
前記セレクタが、二輪駆動設定と四輪駆動高速設定との間で選択するための一次移動経路に沿った動作可能な移動を含み、
前記セレクタが、前記一次移動経路から逸れる二次移動経路を含み、
前記一次移動経路と前記二次移動経路との組み合わせが、前記四輪駆動高速設定と四輪駆動低速設定との間で前記ユーザインターフェースのスライダを動作させる、選択アセンブリ。
【請求項20】
前記一次インターフェースが、ステアリングコラムに動作可能に取り付けられているストークである、請求項19に記載の選択アセンブリ。
【請求項21】
前記セレクタの前記一次移動経路が、回転軸の周りで動作する回転運動を含む、請求項19又は20に記載の選択アセンブリ。
【請求項22】
前記二次移動経路が、前記回転軸に平行である軸方向運動である、請求項21に記載の選択アセンブリ。
【請求項23】
前記二次移動経路が、前記回転軸に対する半径方向運動である、請求項21に記載の選択アセンブリ。
【請求項24】
前記二次移動経路が、前記回転軸を、偏向された二次位置に並進させる前記セレクタの横方向運動によって定義されている、請求項21に記載の選択アセンブリ。
【請求項25】
前記一次移動経路が、横方向にスライド可能な運動である、請求項19又は20に記載の選択アセンブリ。
【請求項26】
前記二次移動経路が、前記一次移動経路に対して斜めである直線運動である、請求項25に記載の選択アセンブリ。
【請求項27】
前記二次移動経路が、前記一次移動経路に垂直である、請求項26に記載の選択アセンブリ。
【請求項28】
前記二次移動経路が、準備完了状態と作動状態との間に定義されている、請求項19~27のいずれか一項に記載の選択アセンブリ。
【請求項29】
前記セレクタが、前記準備完了状態に向かって付勢されている、請求項28に記載の選択アセンブリ。
【請求項30】
前記セレクタが、前記二次移動経路に沿った前記セレクタの動作を選択的に防止する阻止機能を含む、請求項28又は29に記載の選択アセンブリ。
【請求項31】
前記阻止機能が、事前定義された車両プロトコルのセットが実行されるときに、前記セレクタの選択的動作を提供する、請求項30に記載の選択アセンブリ。
【請求項32】
前記阻止機能が、前記事前定義された車両プロトコルのセットが実行されるまで、前記セレクタを前記準備完了状態に維持する、請求項31に記載の選択アセンブリ。
【請求項33】
前記選択アセンブリが、車両トランスミッション及び車両デファレンシャルのうちの少なくとも一方に結合されている、請求項19~32のいずれか一項に記載の選択アセンブリ。
【請求項34】
前記阻止機能が、前記セレクタを前記準備完了状態に維持する動作可能な干渉機構を含む、請求項30に記載の選択アセンブリ。
【請求項35】
前記動作可能な干渉機構が、コントローラに結合されている電磁アクチュエータを含む、請求項34に記載の選択アセンブリ。
【請求項36】
車両用のトランスミッションセレクタであって、前記トランスミッションセレクタが、
少なくとも2つの移動方向に動作可能であるストークと、
前記ストーク内に組み込まれたセレクタであって、二輪駆動設定、四輪駆動高速設定、及び四輪駆動低速設定を定義するように選択的に動作可能である、セレクタと、
前記四輪駆動高速設定と前記四輪駆動低速設定との間のスライダの動作を選択的に防止する阻止機能と、を備え、
前記セレクタが、前記二輪駆動設定と前記四輪駆動高速設定との間で選択するための一次移動経路に沿った動作可能な移動を含み、
前記セレクタが、前記阻止機能を係合解除するために、前記一次移動経路から逸れる二次移動経路を含み、
前記一次移動経路及び前記二次移動経路に沿った前記セレクタの移動が、組み合わされて、前記四輪駆動高速設定と四輪駆動低速設定との間で前記セレクタを動作させる、トランスミッションセレクタ。
【請求項37】
前記一次インターフェースが、ステアリングコラムに動作可能に取り付けられているストークである、請求項36に記載のトランスミッションセレクタ。
【請求項38】
前記セレクタの前記一次移動経路が、回転軸の周りで動作する回転運動を含む、請求項36又は37に記載のトランスミッションセレクタ。
【請求項39】
前記二次移動経路が、前記回転軸に平行である軸方向運動である、請求項38に記載のトランスミッションセレクタ。
【請求項40】
前記二次移動経路が、前記回転軸に対する半径方向運動である、請求項38に記載のトランスミッションセレクタ。
【請求項41】
前記二次移動経路が、前記回転軸を、偏向された二次位置に並進させる前記セレクタの横方向運動によって定義されている、請求項38に記載のトランスミッションセレクタ。
【請求項42】
前記一次移動経路が、横方向にスライド可能な運動である、請求項36又は37に記載のトランスミッションセレクタ。
【請求項43】
前記二次移動経路が、前記一次移動経路に対して斜めである直線運動である、請求項42に記載のトランスミッションセレクタ。
【請求項44】
前記二次移動経路が、前記一次移動経路に垂直である、請求項43に記載のトランスミッションセレクタ。
【請求項45】
前記二次移動経路が、準備完了状態と作動状態との間に定義されている、請求項36~44のいずれか一項に記載のトランスミッションセレクタ。
【請求項46】
前記セレクタが、前記準備完了状態に向かって付勢されている、請求項45に記載のトランスミッションセレクタ。
【請求項47】
前記阻止機能が、事前定義された車両プロトコルのセットが実行されるときに、前記セレクタの選択的動作を提供する、請求項36~46のいずれか一項に記載のトランスミッションセレクタ。
【請求項48】
前記阻止機能が、前記事前定義された車両プロトコルのセットが実行されるまで、前記セレクタを前記準備完了状態に維持する、請求項47に記載のトランスミッションセレクタ。
【請求項49】
前記選択アセンブリが、車両トランスミッション及び車両デファレンシャルのうちの少なくとも一方に結合されている、請求項36~48のいずれか一項に記載のトランスミッションセレクタ。
【請求項50】
前記阻止機能が、前記セレクタを前記準備完了状態に維持する動作可能な干渉機構を含む、請求項36~49のいずれか一項に記載のトランスミッションセレクタ。
【請求項51】
前記動作可能な干渉機構が、コントローラに結合されている電磁アクチュエータを含む、請求項50に記載のトランスミッションセレクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、車両設定内のユーザインターフェース制御装置に関する。より具体的には、デバイスは、車両の動作中に便利なユーザアクセスを提供する様々なユーザインターフェース構成内に組み込まれた駆動列制御の分野にある。
【背景技術】
【0002】
車両内には、車両の特定の態様を変更するために、様々なユーザインターフェースアセンブリが組み込まれている。1つの特定の態様では、駆動列は、様々な設定間で変更することができる。これらの設定は、二輪駆動設定、四輪駆動高設定、及び四輪駆動低設定を含むことができる。制御装置は、車両のユーザがこれらの様々な設定間で駆動列を操作できるように、乗員室内に含まれる。
【発明の概要】
【0003】
本開示の第1の態様によれば、選択アセンブリは、少なくとも2つの移動方向に動作可能な一次インターフェースを含む。ユーザインターフェースは、一次インターフェース内に組み込まれており、一次インターフェースに対して動作可能であるセレクタを有する。セレクタは、第1のトランスミッション設定と第2のトランスミッション設定との間で選択するための一次移動経路に沿った動作可能な移動を含む。セレクタは、一次移動経路から逸れる二次移動経路を含む。一次移動経路と二次移動経路との組み合わせは、第2のトランスミッション設定と第3のトランスミッション設定との間でセレクタを動作させる。
【0004】
本開示の別の態様によれば、車両用の選択アセンブリは、少なくとも2つの移動方向で動作可能な一次インターフェースを含む。ユーザインターフェースは、一次インターフェース内に組み込まれており、一次インターフェースに対して動作可能であるセレクタを有する。セレクタは、二輪駆動設定と四輪駆動高速設定との間で選択するための一次移動経路に沿った動作可能な移動を含む。セレクタは、一次移動経路から逸れる二次移動経路を含む。一次移動経路と二次移動経路との組み合わせは、四輪駆動高速設定と四輪駆動低速設定との間でユーザインターフェースのスライダを動作させる。
【0005】
本開示の別の態様によれば、車両用のトランスミッションセレクタは、少なくとも2つの移動方向に動作可能なストークを含む。セレクタは、ストーク内に組み込まれており、二輪駆動設定、四輪駆動高速設定、及び四輪駆動低速設定を定義するように選択的に動作可能である。阻止機能は、四輪駆動高速設定と四輪駆動低速設定との間でスライダの動作を選択的に防止する。セレクタは、二輪駆動設定と四輪駆動高速設定との間で選択するための一次移動経路に沿った動作可能な移動を含む。セレクタは、阻止機能を係合解除するために、一次移動経路から逸れる二次移動経路を含む。一次移動経路及び二次移動経路に沿ったセレクタの移動は、組み合わされて、四輪駆動高速設定と四輪駆動低速設定との間でセレクタを動作させる。
【0006】
本開示のこれらの及び他の態様、目的、及び特徴は、以下の明細書、特許請求の範囲、及び添付図面を検討すれば、当業者によって理解及び認識されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0007】
以下の図面である。
【0008】
図1】車両の乗員室の斜視図であって、選択アセンブリの態様を組み込む様々なユーザインターフェース制御装置を示す。
図2】車両のステアリングコラムに取り付けられるストークの形態の選択アセンブリの一態様の斜視図である。
図3】線III-IIIに沿ってとられた、図2の選択アセンブリの概略断面図である。
図4】車両のステアリングコラムに装着されたストークの形態の選択アセンブリの一態様の斜視図である。
図5】線V-Vに沿ってとられた、図2の選択アセンブリの概略断面図である。
図6】車両のステアリングコラムに装着されるストークの形態の選択アセンブリの一態様の斜視図である。
図7】線VII-VIIに沿ってとられた、図2の選択アセンブリの概略断面図である。
図8】選択アセンブリの一態様の概略斜視図であり、第1の方向における選択アセンブリの動作を示す。
図9図8の選択アセンブリの概略斜視図であり、第2の方向における選択アセンブリの動作を示す。
図10図8の選択アセンブリの概略斜視図であり、複数の選択位置を通る選択アセンブリの動作を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
必要に応じて、本開示の詳細な実施形態が本明細書に開示されており、しかしながら、開示される実施形態は、様々かつ代替的な形態で具体化され得る本発明の単なる例示であることを理解されたい。図は、必ずしも詳細な設計に対するものではなく、いくつかの概略図は、機能の概要を示すために誇張又は最小化されている場合がある。したがって、本明細書で開示される特定の構造的及び機能的詳細は、限定的なものとして解釈されるべきではなく、単に、当業者が本発明を様々に採用することを教示するための代表的な基礎として解釈されるべきである。
【0010】
本明細書における説明の目的で、「上部」、「下部」、「右」、「左」、「背面」、「前面」、「垂直」、「水平」という用語、及びそれらの派生語は、図1に配向されたとおりに本概念に関連するものとする。しかしながら、反対のことが明示的に指定されている場合を除いて、本概念が様々な代替的な配向を想定し得ることが理解されるべきである。また、添付図面に例示され、以下の明細書で説明される特定のデバイス及びプロセスは、添付の特許請求の範囲に定義される本発明の概念の単なる例示的な実施形態であることも理解されるべきである。したがって、本明細書で開示される実施形態に関連する特定の寸法及び他の物理的特性は、特許請求の範囲で別途明記されていない限り、限定するものとみなされるべきではない。
【0011】
この例示する実施形態は、主に、車両の駆動列24を変更するための選択アセンブリに関連する方法ステップ及び装置構成要素の組み合わせで存在する。したがって、装置構成要素及び方法ステップは、該当する場合、本明細書の説明の利益を有する当業者に容易に明らかになる詳細によって本開示を不明瞭にしないように、本開示の実施形態を理解することに関するそれらの特定の詳細のみを示す図面において、従来の符号によって表されている。更に、説明及び図面における同様の数字は、同様の要素を表す。
【0012】
「及び/又は」という用語は、2つ以上の項目のリストにおいて使用されるとき、列記された項目のうちのいずれか1つを単独で採用することができること、又は列記された項目のうちの2つ以上の任意の組み合わせを採用することができることを意味する。例えば、組成物が構成要素A、B、及び/又はCを含むものとして記載されている場合、該組成物は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、A及びBの組み合わせ、A及びCの組み合わせ、B及びCの組み合わせ、又はA、B、及びCの組み合わせを含むことができる。
【0013】
本文書では、第1及び第2、頂部及び底部などの関係語は、必ずしもそのようなエンティティ又はアクションの間のそのようないかなる実際の関係又は順序も必要とすることなく、又は暗示することなく、1つのエンティティ又はアクションと別のエンティティ又はアクションとを区別するためにのみ使用される。「備える(comprises)」、「備える(comprising)」、又は任意の他の変形形態は、要素のリストを備えるプロセス、方法、物品、又は装置が、それらの要素のみを含むのではなく、そのようなプロセス、方法、物品、又は装置に明示的に列記されもせず、固有でもない他の要素を含み得るように、非排他的な包括を網羅することを意図する。「comprises...a」によって始められる要素は、更なる制約を受けることなく、その要素を備えるプロセス、方法、物品、又は装置において、追加の同一要素の存在を排除しない。
【0014】
本明細書で使用されるとき、「約」という用語は、量、サイズ、配合、パラメータ、並びに他の量及び特性が正確ではなく、かつ正確である必要はなく、許容誤差、変換係数、四捨五入、測定誤差など、及び当業者に知られている他の要因を反映して、必要に応じて、近似の及び/又はより大きい若しくはより小さくあり得ることを意味する。範囲の値又は端点を説明する際に「約」という用語が使用される場合、本開示は、参照される特定の値又は端点を含むものと理解されるべきである。明細書の範囲の数値又は端点が「約」を記載しているかどうかにかかわらず、範囲の数値又は端点は、「約」によって修飾されたもの、及び「約」によって修飾されていないもの、の2つの実施形態を含むことを意図する。更に、範囲の各々の端点は、他の端点に関連すること、及び他の端点とは独立すること、のいずれにおいても重要であることが理解されるであろう。
【0015】
本明細書で使用されるとき、「実質的な」、「実質的に」という用語、及びそれらの変形形態は、説明された特徴が、値又は説明と等しい又はほぼ等しいことに注目することを意図する。例えば、「実質的に平面状の」表面は、平面状であるかほぼ平面状である表面を表すことを意図する。更に、「実質的に」は、2つの値が等しいかほぼ等しいことを表すことを意図する。いくつかの実施形態では、「実質的に」は、互いに約5%以内又は互いに約2%以内などの、互いに約10%以内の値を表し得る。
【0016】
本明細書で使用されるとき、「the」、「a」、又は「an」という用語は、「少なくとも1つ」を意味し、反対のことが明示的に示されていない限り、「1つのみ」に限定されるべきではない。したがって、例えば「ある構成要素(a component)」に対する参照は、別途文脈が明確に示していない限り、2つ以上のそのような構成要素を有する実施形態が含まれる。
【0017】
ここで図1図10を参照すると、参照番号10は、概して、車両14の乗員室12内に組み込まれ、典型的には、車両14の運転席16の近くにある、選択アセンブリを指す。選択アセンブリ10は、車両14内に組み込まれる1つ以上のデバイスのための様々な設定を変更するために使用される。特定の態様では、これらの設定は、車両トランスミッション又は車両デファレンシャルに関連し、第1のトランスミッション設定、第2のトランスミッション設定、及び第3のトランスミッション設定を含む。第1のトランスミッション設定は、二輪駆動設定18を含むことができ、第2のトランスミッション設定は、四輪駆動高速設定20を含むことができ、第3のトランスミッション設定は、四輪駆動低速設定22を含むことができることが想到される。この点で、選択アセンブリ10の動作は、車両14を動作させるために、これらの様々な設定間で動作するように駆動列24を変更する。
【0018】
デバイスの様々な態様によれば、選択アセンブリ10は、駆動列24又は車両トランスミッションの他の構成要素を動作させ、ストーク、シフタ、回転ダイヤル90、又は他の同様のインターフェース部材などの、少なくとも2つの動作可能な移動方向に動作可能である一次インターフェース26を含む。概して、これらの移動方向は、互いに対して斜めである。デバイスの特定の態様では、これらの移動方向は、互いに対して垂直又は直角である。これらの移動方向は、ステアリングコラム28に対する上下方向だけでなく、ステアリングコラム28に対する略軸方向の前後方向も含むことができる。
【0019】
図1図10を再度参照すると、内蔵ユーザインターフェース30は、一次インターフェース26内に組み込まれており、一次インターフェース26に対して動作可能である選択アセンブリ10のセレクタ32を含む。セレクタ32の動作可能な移動は、二輪駆動設定18と四輪駆動高速設定20との間で選択するために使用され得る、一次移動経路34に沿って動作可能である。加えて、セレクタ32の動作可能な移動は、一次移動経路34から逸れる二次移動経路36を含む。一次移動経路34と二次移動経路36との組み合わせは、四輪駆動高速設定20と四輪駆動低速設定22との間で選択するために、ユーザインターフェース30を動作させるように同時に動作させることができる。二次移動経路36は、セレクタ32を準備完了状態150と作動状態152との間で動作させる。準備完了状態150において、セレクタ32は、二輪駆動設定18と四輪駆動高速設定20との間で操作可能である。作動状態152において、セレクタ32は、二次移動経路36に沿って移動させられ、四輪駆動高速設定20と四輪駆動低速設定22との間で操作されることが可能である。
【0020】
ここで図2及び図3を参照すると、一次インターフェース26内に組み込まれているユーザインターフェース30は、一次インターフェース26の様々な表面標識52に対して横方向に動作可能なスライダ50を含む。これらの標識は、少なくとも二輪駆動設定18、四輪駆動高速設定20、及び四輪駆動低速設定22に対応する。この構成では、スライダ50は、二輪駆動設定18と四輪駆動高速設定20との間で、一次移動経路34に沿って横方向に移動することができる。四輪駆動高速設定20と四輪駆動低速設定22との間の移動が所望される場合、スライダ50は、二次移動経路36に沿って下方に押されるか、又は別様に押し下げられ、次いで、一次移動経路34に沿ってスライド可能に動作させられ得る。一次移動経路34と二次移動経路36とのこの組み合わされた移動は、四輪駆動高速設定20と四輪駆動低速設定22との間でスライダ50を動作させるのに役立つ。
【0021】
デバイスの様々な態様によれば、本明細書に開示されるように、二輪駆動設定18と四輪駆動高速設定20との間のセレクタ32の動作は、頻繁に、かつ車両14が動作している様々な速度及び条件において実行され得る。加えて、駆動列24及び二輪駆動設定18と四輪駆動高速設定20との間のトランスミッションの他の部分の動作は、典型的には、駆動列24内に含まれる様々なスプライン及び同様のリンク機構と係合及び係合解除する。ここでも、これらのスプラインの係合及び係合解除は、車両14の広範囲の速度及び動作条件で実行され得る。
【0022】
駆動列24が四輪駆動高速設定20と四輪駆動低速設定22との間で移動している場合、トランスミッション内のギア比は、高速速度で移動しながら、四輪駆動高速設定20と四輪駆動低速設定22との間で駆動列24をシフトすることが典型的には望ましくないように動作させられている。したがって、二次移動経路36に沿ったセレクタ32の移動は、車両14の状態がそのような変更に最適でないときに、駆動列24の四輪駆動低速設定22への動作を防止するためのフェイルセーフ又は阻止機能70として使用され得る。この構成では、ユーザが四輪駆動高速設定20と四輪駆動低速設定22との間でスライダ50を移動させることを望む場合、二次移動経路36内のスライダ50の移動は、一次移動経路34に沿って四輪駆動低速設定22に向かうスライダ50の移動を防止するための、ユーザインターフェース30の阻止機能70をもたらし得る。阻止機能70は、スライダ50又はセレクタ32の他の態様が、二次移動経路36に沿って動作することを物理的に及び/又は電磁的に防止する、動作可能なインターフェース機構を含むことができる。電磁アクチュエータの場合、阻止機能70は、電磁機構又は電気機械機構を通じて動作させられる物理的部材とすることができる。
【0023】
デバイスの様々な態様によれば、阻止機能70は、車両14のステータスに関連する1つ以上のプロトコルのパフォーマンスに基づいて、阻止機能70を作動及び停止するコントローラに結合され得る。これらのプロトコルは、事前定義された車両プロトコルのセットとすることができる。限定ではなく例として、スライダ50は、車両14が所定の速度未満で停止又は移動するときに、四輪駆動高速設定20から四輪駆動低速設定22に、及びその逆に移動するように作動させることができる。これらのプロトコルはまた、車両14の向きに関連し得る。デバイスのそのような態様では、阻止機能70は、車両14が特定の閾値を上回る傾斜を有する斜面にあるときに、四輪駆動低速設定22から四輪駆動高速設定20に戻るように移動することができない場合がある。指定されたプロトコルが満たされるデバイスの様々な態様では、阻止機能70は、それぞれ、四輪駆動高速設定20及び四輪駆動低速設定22などの、様々な位置間のスライダ50の動作を防止又は可能にするために、作動又は停止させられ得る。
【0024】
ここで図4及び図5を参照すると、一次インターフェース26は、二輪駆動設定18と四輪駆動高速設定20との間で一次インターフェース26の回転軸82の周りで動作する、回転部材80を組み込むユーザインターフェース30を含むことができる。ユーザインターフェース30はまた、四輪駆動高速設定20と四輪駆動低速設定22との間で一次インターフェース26を移動させるために、一次インターフェース26の回転部分と組み合わせて使用することができる、二次移動経路36を通って動作可能であるボタン84を含むことができる。ボタン84は、回転部材80上に位置し得るか、又は回転部材80に対して静止している一次インターフェース26の別個の部分上に配置され得る。
【0025】
図5に例示されるように、選択アセンブリ10内に組み込まれたボタン84は、二次移動経路36に沿って、一次移動経路34から逸れる方向に動作する。示されるデバイスの態様において、一次移動経路34は、回転軸82を中心に回転する。逆に、二次移動経路36は、回転軸82に対して半径方向にある。二次移動経路36はまた、回転軸82に対する軸方向運動であり得ることが想到される。二次移動経路36に沿ったボタン84の動作は、そのような変更のために、車両14に関連する条件又はプロトコルが満たされるまで、選択アセンブリ10の回転部分の移動が四輪駆動低速設定22に移動することを防止することができる阻止機能70と係合するのに役立ち得る。
【0026】
デバイスの様々な態様では、選択アセンブリ10は、図4及び図5に示されるように、2つ以上のボタン84を含むことができる。デバイスのそのような態様では、各ボタン84は、選択アセンブリの専用の動作に対応する専用の二次移動経路36を有することができる。加えて、ボタン84の二次移動経路36の方向、距離、又は大きさは、異なり得る。各ボタン84は、選択アセンブリのそれぞれのボタン84を作動及び停止するために満たされなければならない専用のプロトコルと同様に、専用の阻止機能70を含むことができる。限定ではなく例として、ボタン84のうちの一方を使用して、四輪駆動高速設定20と四輪駆動低速設定22との間でトランスミッションを動作させることができる。ボタン84のうちの他方は、駐車ロックなどのいくつかの他の動作、トランスミッションを手動シフト状態にすること、又はいくつかの他の動作構成に使用することができる。
【0027】
ここで図6及び図7を参照すると、選択アセンブリ10は、二輪駆動設定18と四輪駆動高速設定20との間で選択アセンブリ10を動作させるために、回転軸82を中心に回転運動で回転させることができる回転ダイヤル90を含むことができる。ユーザが四輪駆動高速設定20と四輪駆動低速設定22との間で駆動列24を操作することを望む場合、回転ダイヤル90は、略横方向運動で内側に押し込まれ、一次インターフェース26内に入るか、又は別様に一次インターフェース26内に押し込まれるか、若しくは偏向させられ得る。この横方向運動は、回転ダイヤル90及び回転軸82を移動させるセレクタ32の偏向された二次位置を定義する。回転ダイヤル90のこの横方向運動は、回転ダイヤル90の四輪駆動低速設定22に向かう回転を可能にする。デバイスのこの態様では、一次移動経路34は、回転軸82を中心とした回転ダイヤル90の回転である。二次移動経路36は、回転ダイヤル90の回転軸82を略直線又は横方向運動にも移動させる、回転ダイヤル90の略直線又は半径方向偏向である。
【0028】
再び図2図7を参照すると、一次移動経路34に沿ったセレクタ32の操作は、二輪駆動設定18と四輪駆動高速設定20との間で駆動列24を移動させるために様々なスプラインと係合及び係合解除するように、駆動列24を動作させるのに役立つ。二次移動経路36内のセレクタ32の操作は、四輪駆動高速設定20と四輪駆動低速設定22との間で駆動列24を操作するために使用される、駆動列24のギア比構成要素を作動させるのに役立つ。したがって、一次移動経路34及び二次移動経路36を通るセレクタ32の操作は、これらのアセンブリの両方を同時に動作させて、車両14を動作させるための駆動列24のギア比設定をシフトさせるのに役立つ。本明細書で考察されるように、二輪駆動設定18と四輪駆動高速設定20との間の駆動列24の操作は、車両14を動作させるためにギア比を変更することなく、四輪駆動リンク機構と係合及び係合解除するように動作する。
【0029】
図1図7に例示されるように、一次インターフェース26は、ストークの形態であり、ステアリングコラム28に取り付けられたストーク内のユーザインターフェース30のセレクタ32の配置は、車両14に対する駆動列24の設定を操作するためのユーザへの便利なアクセスを提供する。この構成では、ユーザは、車両14のステアリングホイールから手を離すことなく、ユーザインターフェース30のセレクタ32を迅速に操作することができる。
【0030】
本明細書で論じられるように、セレクタ32の動作を使用して、四輪駆動高速設定20と四輪駆動低速設定22との間のセレクタ32の不注意な調整を防止することができる。一次移動経路34並びに二次移動経路36を通してセレクタ32を移動させるための要件は、典型的には、ユーザインターフェース30の意図的な動作を必要とする。したがって、セレクタ32の四輪駆動低速設定22への不注意又は偶発的な操作を防止することができる。
【0031】
本明細書で論じられるように、セレクタ32の動作は、互いに逸れる一次移動経路34と二次移動経路36とを含むことができる。これらの移動は、図2に概して示されるように、互いに対して垂直であり得る。図3及び図4に例示されるように、一次移動経路34は、特定の回転軸82の周りの円弧状運動とすることができる。二次移動経路36は、セレクタ32の回転軸82に向かって、及びそれから離れるように動作する半径方向運動又は直線運動とすることができる。移動の他の組み合わせを利用して、一次移動経路34及び二次移動経路36を動作させることができると想到されるが、これらの移動経路は、互いから逸れて、四輪駆動高速設定20と四輪駆動低速設定22との間で駆動列24を移動させるための複合移動を必要とする。
【0032】
ここで図8図10を参照すると、一次インターフェース26は、ステアリングコラム28に対して複数の方向に動作可能である。一次インターフェース26の多方向動作の使用は、ギアセレクタ100のためのシフト機能、並びに駆動列24のための選択アセンブリ10を提供するために使用することができる。ギアセレクタ100は、一次インターフェース26がユーザに向かうなど、第1の方向140に移動するときに利用することができる。ギアセレクタ100を使用して、ユーザは、複数のギア設定間でトランスミッションを変更することができる。ギア設定は、ドライブ102、ニュートラル104、及びリバース106を含むことができる。デバイスのいくつかの態様では、駐車設定108を含むこともできる。一次インターフェース26を第2の方向142、典型的にはギアセレクタ100に対向する方向に動作させることによって、ユーザは、一次インターフェース26の機能をギアセレクタ100及び駆動列24の選択インターフェース144から切り替えることができる。静止位置110にある一次インターフェース26は、ギアセレクタ100と選択インターフェース144との間にある。
【0033】
再び図8図10を参照すると、ユーザがステアリングコラム28に対して第1の方向140に一次インターフェース26を動作させるとき、一次インターフェース26は、ニュートラル104を示す中央位置120から、それぞれ、ドライブ102及びリバース106を示す上部位置122と下部位置124との間で動作させることができる。一次インターフェース26が第2の方向142に移動して選択アセンブリ10と係合するとき、一次インターフェース26は、二輪駆動設定18を示す中央位置120の間、並びに四輪駆動高速設定20及び四輪駆動低速設定22をそれぞれ示す上部位置122と下部位置124との間で移動させることができる。一次インターフェース26を四輪駆動低速設定22に移動させるために、一次インターフェース26を二輪駆動設定18に移動させるように意図的な移動が使用されることを確実にするために、別個の阻止機能70を一次インターフェース26内に組み込むことができることが想到される。阻止機能70を使用して、一次インターフェース26は、一次インターフェース26を、上部位置122と中央位置120との間で移動させることによって、二輪駆動設定18と四輪駆動高速設定20との間で便利に操作することができる。これらの移動は、最初に選択アセンブリ10の阻止機能70を係合解除することなく、四輪駆動低速設定22を示す下部位置124に一次インターフェース26を不注意に移動させることなく達成することができる。
【0034】
本明細書に記載のデバイスの様々な態様によれば、選択アセンブリ10は、必要に応じて車両14を駐車位置に維持するための駐車ロックと同様に、駐車設定108と係合するために使用される専用の駐車インターフェース130を含むことができることが想到される。この機能は、車両14を駐車するために、又は動作させられる車両14を準備するために必要なときに、駐車設定108を係合及び係合解除するために使用することができる。
【0035】
デバイスの様々な態様によれば、選択アセンブリ10は、様々なストーク構成のうちのいずれか1つに組み込まれ得る。これらの構成は、ターンシグナルストーク、ギアシフトストーク、及びワイパーストークなどを含むことができる。また、選択アセンブリ10を、ギア列を変更するために使用される専用のストークに組み込むことができることも想到される。
【0036】
本開示の概念から逸脱することなく、上述した構造に変更及び修正が行われ得ることも理解されるべきであり、更に、これらの特許請求の範囲がそれらの言語によって別途明示的に述べていない限り、そのような概念は、以下の特許請求の範囲によって網羅されることを意図することが理解されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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【国際調査報告】