(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-19
(54)【発明の名称】閉口装置、及び口腔内装置を固定するための固定装置
(51)【国際特許分類】
A61F 5/56 20060101AFI20240312BHJP
A61F 5/01 20060101ALI20240312BHJP
A61C 19/00 20060101ALI20240312BHJP
【FI】
A61F5/56
A61F5/01 Z
A61C19/00 M
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023557797
(86)(22)【出願日】2021-03-24
(85)【翻訳文提出日】2023-09-20
(86)【国際出願番号】 CN2021082511
(87)【国際公開番号】W WO2022198467
(87)【国際公開日】2022-09-29
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523277493
【氏名又は名称】王 雷
【氏名又は名称原語表記】WANG, Lei
【住所又は居所原語表記】Yichengdongyuan 5-1-1102,Haidian District,Beijing,CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100129425
【氏名又は名称】小川 護晃
(74)【代理人】
【識別番号】100168642
【氏名又は名称】関谷 充司
(74)【代理人】
【識別番号】100217076
【氏名又は名称】宅間 邦俊
(74)【代理人】
【氏名又は名称】池本 理絵
(72)【発明者】
【氏名】王 雷
【テーマコード(参考)】
4C052
4C098
【Fターム(参考)】
4C052LL04
4C098AA02
4C098BB20
4C098BC12
4C098BD01
(57)【要約】
本発明は、閉口装置及び口腔内装置を固定するための固定装置を提供する。前記閉口装置は、口閉じテープ(2)を含み、前記口閉じテープ(2)は、装着者の唇部に固定され、その口を閉じる状態にさせる。前記閉口装置は、一つ又は複数のストリップ状テープ(7)をさらに含み、前記ストリップ状テープ(7)は、口閉じテープ(2)に接続され、且つ装着者の顔部に固定される。前記固定装置は、閉口装置と接続機構を含み、前記接続機構が口閉じテープ(2)と口腔内装置との間に設けられ、接続機構により、口閉じテープ(2)と口腔内装置とを接続する。前記接続機構は、一つの接続シート(3)及び接続シート(3)に接続された一つ又は複数の固定リング(4)を含む。前記接続シート(3)が口腔内装置に接続され、口閉じテープ(2)を固定リング(4)に貫通させ、且つ口閉じテープ(2)を装着者の唇部に固定する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
閉口装置であって、
口閉じテープ(2)を含み、前記口閉じテープ(2)を装着者の唇部に固定させ、その口を閉口状態にさせる閉口装置において、
前記閉口装置は、一つ又は複数のストリップ状テープ(7)をさらに含み、前記ストリップ状テープ(7)が口閉じテープ(2)に接続され、且つ装着者の顔部に固定される、ことを特徴とする閉口装置。
【請求項2】
前記口閉じテープ(2)は、積層された多層構造であり、ベースシート(21)と、粘着層(22)及び被覆フィルム(23)とを含み、
ベースシート(21)に、口閉じテープ(2)を唇部に貼り付けるための粘着層(22)が設けられ、粘着層(22)の上に被覆フィルム(23)が被覆されている、ことを特徴とする請求項1に記載の閉口装置。
【請求項3】
前記口閉じテープ(2)は、上端部(27)と、中間部(29)及び下端部(28)に分けられ、
上端部(27)と下端部(28)の幅はいずれも広く、中間部(29)の幅は狭く、中間部(29)は固定リング(4)と緊密に噛み合い、
ベースシート(21)の一端部に、折り曲げ線(211)が設けられる、ことを特徴とする請求項2に記載の閉口装置。
【請求項4】
前記口閉じテープ(2)は、装着者の上唇及び下唇の周りの近接領域に固定され、装着者の上唇と下唇を覆う中間部(29)には、粘着層を設けない又は被覆フィルム付きの粘着層を設ける、ことを特徴とする請求項3に記載の閉口装置。
【請求項5】
前記口閉じテープ(2)のベースシート(21)は、積層して配置されたベース層(212)及び補強層(213)を含む二層構造である、ことを特徴とする請求項2に記載の閉口装置。
【請求項6】
前記ストリップ状テープ(7)は、固定端部(73)と、接続ストリップ(71)及び貼り付け端部(72)とを含み、
接続ストリップ(71)は、固定端部(73)と貼り付け端部(72)との間に設けられ、且つ三者は一体式構造であり、
固定端部(73)は、口閉じテープ(2)の側面又は外表面に接続され、
貼り付け端部(72)は、装着者の顔部に固定される、ことを特徴とする請求項1に記載の閉口装置。
【請求項7】
前記ストリップ状テープ(7)は、ペアで設けられ、且つ各ペアのストリップ状テープ(7)は、口閉じテープ(2)の両側又は外表面に左右対称するように接続され、
各ペアのストリップ状テープ(7)の貼り付け端部(72)のそれぞれは、装着者の両側頬に固定され、
複数のストリップ状テープ(7)の接続ストリップ(71)を可能的に接続して融合し、複数のストリップ状テープ(7)の貼り付け端部(72)を可能的に接続して融合し、複数のストリップ状テープ(7)の固定端部(73)を可能的に接続して融合する、ことを特徴とする請求項6に記載の閉口装置。
【請求項8】
前記ストリップ状テープ(7)の貼り付け端部(72)の平均幅は、接続ストリップ(71)の平均幅より大きく、
ストリップ状テープ(7)の固定端部(73)の平均幅は、接続ストリップ(71)の平均幅より大きい、ことを特徴とする請求項6に記載の閉口装置。
【請求項9】
口腔内装置を固定するための固定装置であって、請求項1~8のいずれかに記載の閉口装置を含み、
該固定装置(1)は、接続機構をさらに含み、
前記接続機構は、口閉じテープ(1)と口腔内装置との間に設けられ、接続機構により、口閉じテープ(2)と口腔内装置とを接続し、
前記接続機構は、一つの接続シート(3)及び接続シート(3)に接続された一つ又は複数の固定リング(4)を含み、
前記接続シート(3)が口腔内装置に接続され、口閉じテープ(2)を固定リング(4)に貫通させ、且つ口閉じテープ(2)を装着者の唇部に固定する、ことを特徴とする口腔内装置を固定するための固定装置。
【請求項10】
前記被覆フィルム(23)は、上被覆フィルム(24)と、下被覆フィルム(26)を含み、その境界線は固定リング(4)が口閉じテープ(2)にある箇所に位置し、
上被覆フィルム(24)及び下被覆フィルム(26)は、いずれも粘着層(22)の上に被覆されている、ことを特徴とする請求項9に記載の腔内装置を固定するための固定装置。
【請求項11】
前記接続シート(3)は、シート状構造であり、口外端部(33)と口内端部(34)を含み、接続シート(3)の装着者の上唇部及び下唇部に貼り合わされて形成される一対の表面は、その最大表面である、ことを特徴とする請求項9に記載の口腔内装置を固定するための固定装置。
【請求項12】
前記接続シート(3)は、複数の首尾が接続されるサブ接続シートを含み、該接続シート(3)の一端部に設けられるサブ接続シートが固定リング(4)に接続され、その他の端部に設けられるサブ接続シートが口腔内装置に接続され、
複数の首尾接続されたサブ接続シートの相互接続箇所に、接続シート(3)の全長を調整するための調整部材が設けられる、ことを特徴とする請求項11に記載の口腔内装置を固定するための固定装置。
【請求項13】
前記固定リング(4)は、固定リング本体(41)及びストリップ状孔(42)を含むストリップ状構造であり、口閉じテープ(2)と緊密に噛み合い、
ストリップ状孔(42)は、固定リング本体(41)に設けられる、ことを特徴とする請求項9に記載の口腔内装置を固定するための固定装置。
【請求項14】
前記固定リング(4)は、複数であり、
接続シート(3)の口内端部(34)が口腔内装置に接続され、接続シート(3)の口外端部(33)は、口腔を出入り方向において等間隔で配列された複数の固定リング(4)を接続して、装着者の装着位置及び快適度に基づき対応する固定リング(4)を選択し、口閉じテープ(2)を選択された固定リング(4)に貫通させて装着者の唇部に固定する、ことを特徴とする請求項13に記載の口腔内装置を固定するための固定装置。
【請求項15】
前記固定装置(1)は、補強テープ(6)を含み、
前記補強テープ(6)は、口閉じテープ(2)が設けられる固定リング(4)の外側を覆い、且つ口閉じテープ(2)の外表面に貼り付けられ、口閉じテープ(2)と共に固定リング(4)を挟む、ことを特徴とする請求項9に記載の口腔内装置を固定するための固定装置。
【請求項16】
前記補強テープ(6)は、固定リングを被覆する中央部(61)に粘着層を設けず又は被覆フィルム付きの粘着層を設け、その上、下の両端部に粘着層を設ける、ことを特徴とする請求項15に記載の口腔内装置を固定するための固定装置。
【請求項17】
前記補強テープ(6)の側面又は外表面に、ストリップ状テープ(7)が接続される、ことを特徴とする請求項15に記載の口腔内装置を固定するための固定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療器具の固定装置技術分野に属し、具体的には、閉口装置、及び口腔内装置を固定するための固定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
口腔内装置は、夜間歯ぎしり、閉塞性睡眠時無呼吸症候群およびいびきなどの症状を緩和するために広く使用されている。例えば、トレーやマウスピースは口腔内装置として、上下の歯の接触を隔離し、上下の歯列が噛み合い面に沿って変位するのを妨げ、睡眠中の歯ぎしりによる歯の損傷を避ける。舌整位装置と下顎前方誘導装置は口腔内装置として、睡眠中の舌体の位置を制御し、舌体が口腔後部に向かって陥没し、上気道を閉塞して閉塞性睡眠呼吸障害といびきを引き起こすことを避ける。
【0003】
装着者は睡眠中に無意識状態にあるため、口腔内装置を確実に固定可能かどうかは、その効能、さらに装着者の安全にかかわる。夜間歯ぎしり、閉塞性睡眠時無呼吸症候群といびき患者の多くは仰臥位睡眠と口呼吸の習慣があり、口腔内装置がホームポジションから離脱しやすく、吸入と飲み込みのリスクが生じる。既存の口腔内装置の固定装置は、以下の4つの種類にまとめることができる。
【0004】
(1)フラップによって歯列を係止するとともに、口腔内装置の体積を増大させ、ホームポジションから離脱しにくくし、またはホームポジションから離脱しても吸入と飲み込みができない。しかし、このような固定装置には限界があり、まず、体積が大きく、不快感をもたらす可能性がある。そして、固定機構は、歯と密接に結合せず、変位しやすい。更に、口呼吸する場合は、固定不全の危険性が高まる。
【0005】
(2)自身の形状やスナップなどの装置により、歯に緊密に挟み込む。しかし、このような固定装置には限界があり、まず、歯の表面が比較的硬くて滑らかであるため、固定の信頼性が不十分である。そして、歯をきつく挟み込むので、不快感をもたらす可能性がある。更に、異なる歯構造に対して造形をカスタマイズすると、プロセスが煩雑になる。カスタム成形を行わないと、不整合、不通用、脱落しやすいなどの問題が発生する可能性がある。
【0006】
(3)口腔外または唇歯の間に設けられる障害物を接続して固定を実現する。しかしながら、このような固定装置には限界があり、まず、障害物が口腔内を出入り方向に口腔内装置をロックするが、口腔内装置の左右または回転の変位を防ぐことはできない。そして、口呼吸する場合は、固定不全のリスクが高まる。さらに、前記障害物の体積が大きく、装着時に不快感をもたらす可能性がある。
【0007】
(4)口腔外に接続されるロープまたはストラップであり、そしてロープまたはストラップを頭頚部、耳部または衣類に固定する。しかし、このような固定装置には限界があり、まず、固定位置が口腔から遠く、ロープやストラップが長くて柔軟性があり、固定の許容差が大きく、口腔内装置の左右、上下、回転、口腔から離れる方向の変位を避けることができない。そして、口呼吸する場合は、固定不全のリスクが高まる。さらに、ロープまたはストラップと接続孔とが緊密に噛み合いにくく、固定許容差が大きい。
【0008】
また、口閉じテープは、睡眠時口呼吸の回避の分野でも独立したデバイスとして応用されている。ここで、睡眠時口呼吸とは、患者が睡眠中に口を開き、口を通して呼吸することをいう。睡眠時口呼吸は、舌の上顎と下顎の拘束を失い、口腔の後部に向かって陥没し、上気道を閉塞し、いびきを引き起こす可能性がある。また、睡眠時口呼吸は、口腔と咽喉の乾燥炎症、歯の風化損傷などの多くの病気を引き起こす。睡眠時口呼吸は、閉塞性睡眠時無呼吸症候群の治療にも影響する。例えば、鼻腔に対する持続的気道陽圧換気(CPAP)療法では、口呼吸は、口から空気が漏れて正気圧を維持できなくなる。口閉じテープは、装着者が睡眠中に閉口状態を維持するのを助け、それによって口呼吸を回避することができる。しかし、既存の口閉じテープは、固定の信頼性にまだ大きな限界がある。
【0009】
本明細書に記載される唇部は、上側唇部、下側唇部、並びに上側唇部及び下側唇部の周縁の隣接領域を含み、従来の口閉じテープは、唇部に固定される。上唇及び下唇の面積が比較的小さく、表面が滑らかで、両唇の接続部位が内向きに凹んでいるため、いずれも口を閉じる固定に不利である。また、上唇及び下唇の皮膚が弱く、粘度の高い接着剤を使用できない。また、上唇及び下唇の周りの隣接領域にひげを蓄える装着者や、油性肌や化粧をする装着者には、このエリアも確実に口閉じテープを固定できない。したがって、従来の口閉じテープは、固定における信頼性が不十分であり、脱落および吸入の危険がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従来技術の上述課題を解決するために、本発明は、装着者の唇部に固定され口を閉じる状態にする口閉じテープを備える閉口装置を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記閉口装置は、口閉じテープに接続され、装着者の顔部に固定される1つ又は複数のストリップ状テープを更に含む。
【0012】
上記技術的解決手段の改良の一つとして、前記口閉じテープは、積層された多層構造であり、ベースシートと、粘着層と、被覆フィルムとを含み、
ベースシートに、口閉じテープを唇部に貼り付けるための粘着層が設けられ、粘着層の上に被覆フィルムが被覆されている。
【0013】
上記技術的解決手段の改良の一つとして、前記口閉じテープは上端部、中間部と下端部に分けられ、
上端部と下端部の幅は、いずれも広く、中間部の幅は狭く、中間部は固定リングと緊密に噛み合い、
ベースシートの一端部に、折り曲げ線が設けられる。
【0014】
上記技術的解決手段の改良の一つとして、前記口閉じテープは、装着者の上唇及び下唇の周りの近接領域に固定され、装着者の上唇及び下唇を覆う中間部には、粘着層を設けない又は被覆フィルム付きの粘着層を設ける。
【0015】
上記技術的解決手段の改良の一つとして、前記口閉じテープのベースシートは、積層して配置されたベース層及び補強層を含む二層構造である。
【0016】
上記技術的解決手段の改良の一つとして、前記ストリップ状テープは、固定端部と、接続ストリップと、貼り付け端部とを含み、
接続ストリップは、固定端部と貼り付け端部との間に設けられ、且つ三者は一体式構造であり、
固定端部は、口閉じテープの側面又は外表面に接続され、
貼り付け端部は、装着者の顔部に固定される。
【0017】
上記技術的解決手段の改良の一つとして、前記ストリップ状テープは、ペアで設けられ、且つ各ペアのストリップ状テープは、口閉じテープの両側又は外表面に左右対称するように接続され、
各ペアのストリップ状テープの貼り付け端部は、それぞれ装着者の両側頬に固定され、
複数のストリップ状テープの接続ストリップを接続及び融合することができ、複数のストリップ状テープの貼り付け端部を接続及び融合することができ、複数のストリップ状テープの固定端部を接続及び融合することができる。
【0018】
上記技術的解決手段の改良の一つとして、前記ストリップ状テープの貼り付け端部の平均幅は、接続ストリップの平均幅より大きい、
ストリップ状テープの固定端部の平均幅は、接続ストリップの平均幅より大きい。
【0019】
本発明は、口腔内装置を固定するための固定装置をさらに提供し、該固定装置は閉口装置を含み、
前記固定装置は、接続機構をさらに含む。
前記接続機構は、口閉じテープと口腔内装置との間に設けられ、接続機構により、口閉じテープと口腔内装置とを接続し、
前記接続機構は、一つの接続シート及び接続シートに接続された一つ又は複数の固定リングを含み、
前記接続シートが口腔内装置に接続され、口閉じテープを固定リングに貫通させ、且つ口閉じテープを装着者の唇部に固定する。
【0020】
上記技術的解決手段の改良の一つとして、前記被覆フィルムは、上被覆膜と、下被覆膜を含み、その境界線は、固定リングが口閉じテープを取り巻く箇所に位置し、
上被覆フィルム及び下被覆フィルムは、いずれも粘着層の上に被覆している。
【0021】
上記技術的解決手段の改良の一つとして、前記接続シートは、シート状構造であり、口外端部と口内端部を含み、接続シートが装着者の上唇及び下唇部に貼り合わせて形成された一対の表面は、その最大表面である。
【0022】
上記技術的解決手段の改良の一つとして、前記接続シートは、複数の首尾が接続されるサブ接続シートを含み、前記接続シートの一端部に設けられるサブ接続シートが固定リングに接続され、その他の端部に設けられるサブ接続シートが口腔内装置に接続され、
複数の首尾接続されたサブ接続シートの相互接続箇所に、接続シートの全長を調整するための調整部材が設けられる。
【0023】
上記技術的解決手段の改良の一つとして、前記固定リングは、固定リング本体とストリップ状孔を含むストリップ状構造であり、口閉じテープと緊密に噛み合い、
ストリップ状孔は、固定リング本体に設けられる。
【0024】
上記技術的解決手段の改良の一つとして、前記固定リングは、複数である。
接続シートの口内端部が口腔内装置に接続され、接続シートの口外端部は、口腔を出入り方向に等間隔で配列された複数の固定リングを接続して、装着者の装着位置及び快適度に基づき対応する固定リングを選択し、口閉じテープを選択された固定リングに貫通させて、装着者の唇部に固定する。
【0025】
上記技術的解決手段の改良の一つとして、前記固定装置は、補強テープをさらに含む。
補強テープは、口閉じテープが設けられる固定リングの外側を覆い、且つ口閉じテープの外表面に貼り付けられ、口閉じテープと共に固定リングを挟む。
【0026】
上記技術的解決手段の改良の一つとして、前記補強テープは、固定リングを被覆する中央部に粘着層を設けず又は被覆フィルム付きの粘着層を設け、その上、下の両端部に粘着層を設ける。
【0027】
上記技術的解決手段の改良の一つとして、前記補強テープの側面又は外表面に、ストリップ状テープが接続される。
【発明の効果】
【0028】
本発明は、従来技術と比べて、以下の有益な効果を有する。
(1)本発明における閉口装置は、口閉じテープ2とストリップ状テープ7の多点固定により、閉口装置を確実に固定し、吸入リスクを回避する。
(2)本発明における固定装置は、口閉じテープ2を装着者の口腔外側に余裕なく固定することができ、且つストリップ状テープ7の補強により、固定の精密性と信頼性を大幅に向上させる。また、口閉じテープ2は、装着者が睡眠中に閉口状態を保持させ、口腔内装置がホームポジションから離脱するリスクを顕著に低減させる。
(3)閉口状態において、接続シート3のシート状構造は、口腔内装置が側方向へ回転することを抑制することができ、また、接続シート3の長さが短く、変形がなく、口腔を出入り方向の固定許容差を招くことがない。
(4)固定リング4は、口閉じテープ2と緊密に噛み合い、複数の次元において固定許容差を低減させる。
(5)本発明における固定装置は、口閉じテープ2の外表面に補強テープ6をさらに増設し、ストリップ状の固定リング4の移動及び脱落を回避することができ、固定装置1の精密性及び信頼性をさらに向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】本発明における閉口装置を含む口腔内装置(リテーナー)を固定するための固定装置の構造概略図である。
【
図2】
図1の本発明における口腔内装置(リテーナー)を固定するための固定装置の閉口装置の構造概略図である。
【
図3A】
図1の本発明における口腔内装置(リテーナー)を固定するための固定装置のリテーナー及び接続機構の構造概略図であり、前記リテーナーに一つの噛み合いパッドが設けられる。
【
図3B】
図1の本発明における口腔内装置(リテーナー)を固定するための固定装置のリテーナーと接続機構の構造概略図であり、前記リテーナーに一つの接続ストラップと二つの噛み合いパッドが設けられる。
【
図4A】
図1の本発明における口腔内装置(リテーナー)を固定するための固定装置の口閉じテープの側面図であり、前記口閉じテープに被覆フィルムが設けられる。
【
図4B】
図1の本発明における口腔内装置(リテーナー)を固定するための固定装置の口閉じテープの側面図であり、前記口閉じテープに上、下の二つの被覆フィルムが設けられる。
【
図4C】
図1の本発明における口腔内装置(リテーナー)を固定するための固定装置の口閉じテープの側面図であり、前記口閉じテープのベースシートはベース層及び補強層を含む。
【
図4D】
図1の本発明における口腔内装置(リテーナー)を固定するための固定装置の口閉じテープの側面図であり、前記口閉じテープのベースシートはベース層と補強層を含み、前記補強層は二つの補強バーである。
【
図5】
図1の本発明における口腔内装置(リテーナー)を固定するための固定装置を装着者の唇部に取り付けられる構造概略図である。
【
図6】
図5の本発明に係る口腔内装置(リテーナー)の固定装置を装着者の唇部に取り付けた状態を示す側面図である。
【
図7】本発明における口腔内装置(下顎前方誘導装置(mandibular advancement devices:MAD))を固定するための固定装置の構造概略図である。
【
図8】
図7の本発明における口腔内装置(下顎前方誘導装置)を固定するための固定装置の口閉じテープの構造概略図である。
【
図9】
図7の本発明における口腔内装置(下顎前方誘導装置)を固定するための固定装置の補強テープとストリップ状テープの接続構造の概略図である。
【
図10A】
図7の本発明における口腔内装置(下顎前方誘導装置)を固定するための固定装置の口閉じテープの側面図であり、前記口閉じテープに上、中、下の3つの被覆フィルムが設けられる。
【
図10B】
図7の本発明における口腔内装置(下顎前方誘導装置)を固定するための固定装置の口閉じテープの側面図であり、前記口閉じテープの中央部に粘着層が設けられない。
【
図11】
図7の本発明における口腔内装置(下顎前方誘導装置)を固定するための固定装置を装着者の唇部に取り付けられる構造概略図である。
【
図12】
図11の本発明に係る口腔内装置(下顎前方誘導装置)を固定するための固定装置を装着者の唇部に取り付けた側面図である。
【
図13】本発明における口腔内装置(舌整位装置)を固定するための固定装置の構造概略図である。
【
図14】
図13の本発明における口腔内装置(舌整位装置)を固定するための固定装置を装着者の唇部に取り付けられる構造概略図である。
【
図15】
図14の本発明に係る口腔内装置(舌整位装置)を固定するための固定装置を装着者の唇部に取り付けた側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、図面に基づいて本発明を詳しく説明する。
【0031】
本発明に記載される用語「口腔内装置」は、口腔内に置かれた矯正又は治療器具を意味し、リテーナー、歯スリーブ、ガムシールド、歯矯正器、下顎前方誘導装置、舌整位装置などを含むが、それらに限定されない。
【0032】
本発明に記載される用語「接続」は二つの有体物が一体的に接続され、又は接続部材によって着脱可能に接続されることを意味し、接続方式は、接着、溶接、挿着、ネジ接続、バックル接続などを含むが、それらに限定されない。
【0033】
図5に示すように、本発明でいう「唇部」とは、上唇及び下唇11と、上唇及び下唇の周りの近接領域12とを含む。
【0034】
図6に示すように、本発明に記載される口腔の各方向は、口腔の前・外方向13と、口腔の後・内方向14と、口腔の上方向15と、口腔の下方向16である。
【0035】
図1及び
図5に示すように、本発明は、リテーナー、下顎前方誘導装置、舌整位装置等の口腔内装置を固定するための固定装置を提供し、該固定装置1は、一つの閉口装置及び一つの接続機構を含む。
前記閉口装置は、一つの口閉じテープ2及び一つ又は複数のストリップ状テープ7を含む。
口閉じテープ2は、装着者の唇部に固定され、その口部を閉口状態にさせる。前記ストリップ状テープ7は、口閉じテープ2に接続され、且つ装着者の顔部に固定される。接続機構は、口閉じテープ2と口腔内装置との間に設けられ、接続機構により、口閉じテープ2と口腔内装置を接続する。
ストリップ状テープ7は、口閉じテープ2の側面又は外表面に接続され、且つ装着者の顔部に固定される。
前記接続機構は、一つの接続シート3及び接続シート3に接続された一つ又は複数の固定リング4を含む。
前記接続シート3は、口腔内装置に接続され、口閉じテープ2を固定リング4に貫通させ、且つ口閉じテープ2を装着者の唇部に固定する。具体的には、接続シート3の一端部が固定リング4に接続され、接続シート3の他端部が口腔内装置に接続され、口閉じテープ2が折り畳み可能に固定リング4を貫通し且つ装着者の唇部に固定される。
【0036】
図1、
図2及び
図5に示すように、前記口閉じテープ2は、シート状構造であり、その唇部に貼り付ける部分と唇部から離れる部分の一対の表面は、その最大表面である。
【0037】
図4Aに示すように、前記口閉じテープ2は、積層配置された多層構造であり、ベースシート21と、粘着層22及び被覆フィルム23とを含む。ベースシート21に、粘着層22が設けられる。被覆フィルム23が粘着層22の上に被覆され、粘着層22の粘着性を保護するために用いられる。使用する際に、被覆フィルム23を剥がした後、口閉じテープ2の粘着層22を露出させて装着者の唇部に貼り付けし、装着者を閉口状態に保持させる。
【0038】
図4Cに示すように、好ましくは、前記ベースシート21は二層構造であり、積層して設けられ且つ互いに接続されたベース層212及び補強層213を含み、高強度又は高靭性の補強層213によって口閉じテープ2の強度又は靭性を向上させ、口閉じテープの柔軟による固定許容差を回避する。
【0039】
図4Dに示すように、最適化として、前記補強層213は、横方向に設けられた二つの補強ストリップ状テープであり、ベース層212に固定され、前記補強ストリップ状テープが固定リング4の上、下両側に設けられ、それにより口閉じテープ2と固定リング4との接続部位の強度を向上させる。
【0040】
図4Bに示すように、好ましくは、前記被覆膜23は、上被覆フィルム24と下被覆フィルム26を含み、それぞれ口閉じテープ2の粘着層22の上半部と下半部を覆い、両者の境界線は、固定リング4が口閉じテープ2を取り巻く箇所に位置し、装着者は固定リング4を取り付けた後に被覆フィルムを容易に剥がすことができる。
【0041】
図2に示すように、口閉じテープ2は、上端部27と、下端部28と、中間部29とを含む。
口閉じテープ2の上端部27と下端部28は広く設けられ、その中間部29は狭く設けられ、固定リング4が口閉じテープ2から離脱することを防止する。また、口閉じテープ2の上端部27又は下端部28のベースシートに対称的に折り曲げ線211が設けられ、組み立て時に、折り曲げ線211の外側のベースシートを内側に折り曲げ、口閉じテープ2の該端部を狭くし、該端部が完全に且つスムーズにストリップ状固定リング4を貫通させ、且つ固定リング4を口閉じテープ2の中間部29に密着させ、その後、折り曲げ部分を展開し、固定リング4が口閉じテープ2から離脱することを回避する。
【0042】
他の具体的な実施例において、上唇及び下唇の皮膚が敏感な装着者に適応するために、口閉じテープ2は上唇及び下唇の周りの隣接領域12に固定され、且つ装着者の上唇及び下唇を被覆する中間部29に粘着層を設けず又は被覆膜付きの粘着層を設け、上記装着者の上唇及び下唇11に位置する中間部29を上唇及び下唇11に粘着させず、装着者の上唇及び下唇が粘着剤に接触することを回避する。
【0043】
図1、
図2及び
図5に示すように、前記ストリップ状テープ7は閉口装置の固定点及び固定面積を増加させ、固定の信頼性を向上させるために用いられる。
【0044】
ストリップ状テープ7は、ストリップ状テープ状構造であり、その顔部に接近する及び顔部から離れる一対の表面がその最大表面である。ストリップ状テープ7は、固定端部73と、接続ストリップ71と、貼り付け端部72を含む。接続ストリップ71は固定端部73と貼り付け端部72との間に設けられ、且つ三者は一体式構造である。ストリップ状テープ7の固定端部73は、口閉じテープ2の側面又は外表面に接続される。ストリップ状テープ7の貼り付け端部72は装着者の顔部に固定される。
【0045】
好ましくは、前記ストリップ状テープ7の貼り付け端部72の平均幅は、接続ストリップ71の平均幅より大きく、貼り付け端部72の貼り付け面積を増大させるためであり、貼り付けの信頼性を向上させることである。好ましくは、前記ストリップ状テープ7の固定端部73の平均幅は、接続ストリップ71の平均幅より大きく、補強の役割を果たす。
【0046】
他の具体的な実施例において、ストリップ状テープ7は、ペアで設けられ、各ペアのストリップ状テープ7は左右対称であり、各ストリップ状テープ7の固定端部73は、口閉じテープ2に接続され、その貼り付け端部72は、装着者の両側頬に固定される。
【0047】
図13及び
図14に示すように、複数のストリップ状テープ7の固定端部73は、互いに接続及び融合することができ、複数のストリップ状テープ7の接続ストリップ71は、互いに接続及び融合することができ、複数のストリップ状テープ7の貼り付け端部72は、互いに接続及び融合することができる。
【0048】
図13及び
図14に示すように、他の具体的な実施例において、固定リング4が口閉じテープ2に取り付けられた後に、口閉じテープ2の上端部27及び下端部28のいずれもがストリップ状テープ7が接続され、固定リング4が口閉じテープ2から離脱することがない。
【0049】
ストリップ状テープ7の貼り付け端部72は多層構造であり、ベースシートと、粘着層と、粘着層の表面を被覆する被覆フィルムとを含む。前記ストリップ状テープ7の接続ストリップ71及び固定端部73は、いずれもベースシートと、選択可能な粘着層と被覆フィルムを含み、一般的に、接続ストリップ71は粘着層及び被覆フィルムを設けず、髭がある領域に粘着されることを回避する。好ましくは、ストリップ状テープ7のベースシートは、二層構造であってもよく、積層配置されたベース層及び補強層を含む。
【0050】
図1及び
図3A、
図3Bに示すように、接続シート3は口外端部33と口内端部34とを含む。口内端部34は口腔内装置に接続され、口外端部33は固定リング4に接続される。ここでの接続は着脱式接続又は一体式接続である。
【0051】
好ましくは、接続シート3はシート状構造であり、その上唇及び下唇部に貼り合わせる一対の表面は接続シート3の主面31であり、他の表面はサブ面32であり、主面31は接続シート3の最大表面であり、装着する時に、シート状構造の接続シート3は、唇と上、下歯列により固定され、リテーナー5の回転変位を回避することができる。接続シート3の主面31及びサブ面32は、平面又は曲面であってもよい。例えば、実施例1において、接続片3の主面31が平面であり、サブ面32が曲面であり、サブ面32は、リテーナー5に近い部位で口腔の両側に向けて湾曲し、接続片3の口内端部34とリテーナー5との接続部位を拡幅して補強する役割を果たす。
【0052】
他の具体的な実施例において、接続シート3の長さを調整可能にするために、前記接続シート3は、複数の首尾が接続されたサブ接続シートを含み、接続シート3の一端部に設けられるサブ接続シートは固定リング4に接続され、接続シート3の他端部に設けられるサブ接続シートは口腔内装置に接続され、前記首尾が接続された複数のサブ接続シートの相互接続箇所に接続シート3の全長を調整するための調整部材が設けられる。
【0053】
図1及び
図3A、
図3Bに示すように、前記固定リング4はストリップ状テープ構造であり、固定リング本体41及びストリップ状孔42を含む。ストリップ状孔42は固定リング本体41に設けられる。固定リング本体41は接続シート3に接続される。
【0054】
装着する時に、固定リング4は口閉じテープ2を取り巻き、且つ口閉じテープ2の中間部29と緊密に噛み合い、固定許容差を小さくする。好ましくは、接続機構に複数のストリップ状固定リングが設けられ、口腔を出入り方向に等間隔で配列され、装着者の装着位置及び快適度に基づき、対応する固定リングを選択する。
【0055】
図1及び
図5に示すように、前記固定装置1は補強テープ6をさらに含み、前記補強テープ6はシート状構造であり、その口閉じテープ2に貼り合わせる面と口閉じテープ2から離れる面の一対の表面は、その最大表面である。補強テープ6は、口閉じテープ2が設けられる固定リング4の外側に被覆し、且つ口閉じテープ2の外表面に貼り付けられ、口閉じテープ2と共に固定リング4を挟み、固定リング4の変位又は脱落を防止する。
【0056】
補強テープ6は、ベースシートと、粘着層と、粘着層の表面を被覆する被覆フィルムとを備える。好ましくは、前記ベースシートは、二層構造であり、積層して設けられたベース層及び補強層を含む。
【0057】
図5及び
図9に示すように、補強シール6の上端部又は/及び下端部は、口閉じテープ2により強固に貼着されるように幅広に設けられることが好ましい。
【0058】
図7、
図9及び
図11に示すように、他の実施例において、前記補強テープ6の固定リング4を被覆する中央部61に粘着層を設けず又は被覆膜付きの粘着層を設け、このとき、接続機構は、口閉じテープ2において小幅に移動することができ、異なる装着位置及び角度に適応し、補強テープ6の上、下両端部に粘着層を設け、且つ口閉じテープ2の外表面に貼り付け、固定リング4をさらに固定する。
【0059】
図13及び
図14に示すように、他の具体的な実施例において、ストリップ状テープ7は口閉じテープ2又は/及び補強テープ6の側面又は外面に接続され、補強テープ6が口閉じテープ2に貼り付けられた後、両者は一体となり、ストリップ状テープ7は補強テープ6に接続されても、口閉じテープ2に接続されても、いずれも固定作用を果たすことができる。
【0060】
本発明における固定装置1は、口腔内装置をより安全で確実に固定することができ、主に以下の特徴を有する。
(1)閉口装置が口腔を閉口状態に保持させ、全体的に口腔内装置がホームポジションから離脱するリスクを低減させる。
(2)口閉じテープ2と、接続シート3と、固定リング4と、補強テープ6との構造を利用し、前後、上下、左右、回転等の複数の次元において口腔内装置を固定し、精密かつ確実な固定を実現する。
(3)ストリップ状テープ7は、固定の信頼性を補強し、吸入と飲み込みリスクを回避する。
(4)本発明における固定装置1の本体は口腔外に設けられ、敏感な口腔内壁を刺激しない。
(5)吸入と飲み込みリスクを防止するため、従来の口腔内装置は体積が大きいのに対して、本発明における固定装置1は固定の信頼性を大幅に向上させ、口腔内装置開発の小型化を促進することができる。
実施例1
【0061】
【0062】
図1及び
図5に示すように、本発明における提供するリテーナーを固定するための固定装置1であって、一つの閉口装置及び一つの接続機構を含む。
閉口装置は、一つの口閉じテープ2及び対称に設けられる二つのストリップ状テープ7を含む。
口閉じテープ2は、装着者の唇部に固定され、口部を閉口状態にさせる。
二つのストリップ状テープ7は、一体的に口閉じテープ2の両側に接続され、且つ二つのストリップ状テープ7の貼り付け端部72はそれぞれ装着者の両側頬に固定される。
接続機構は、一つの接続シート3及び三つの固定リング4を含み、接続機構は一体的にリテーナー5に固定され、口閉じテープ2は折り畳み可能に固定リング4を貫通し且つ装着者の唇部に固定される。
【0063】
図1及び
図2に示すように、口閉じテープ2は、唇部に近い側と唇部から遠い側の一対の面が最大面となるシート状のものであり、上端部27と、下端部28と、中間部29とを有する。口閉じテープ2の上端部27と下端部28は広く設けられ、その中間部29は狭く設けられ、固定リング4が口閉じテープ2から離脱することを防止する。
【0064】
図4Aに示すように、前記口閉じテープ2は多層構造であり、ベースシート21と、粘着層22及び被覆フィルム23とを含む。ベースシート21に粘着層22が設けられる。被覆フィルム23は粘着層22の上に被覆して、粘着層22の粘着性を保護するために用いられる。使用する際に、被覆フィルム23を剥がした後、口閉じテープ2の粘着層22を露出させて装着者の唇部に貼り付けし、装着者を閉口状態に保持させる。
【0065】
図4Cに示すように、好ましくは、前記ベースシート21は二層構造であり、積層して設けられ且つ互いに接続されたベース層212及び補強層213を含み、高強度又は高靭性の補強層213によって口閉じテープ2の強度、靭性又は厚さを向上させ、口閉じテープの柔軟による固定許容差を回避する。
【0066】
図4Dに示すように、最適化として、前記補強層213は、ベース層212に固定される横方向に設けられた二つの補強ストリップ状テープであり、前記補強ストリップ状テープは、固定リング4の上、下両側に設けられ、それにより口閉じテープ2と固定リング4との接続部位の強度を向上させる。
【0067】
図4Bに示すように、好ましくは、前記被覆膜23は、上被覆フィルム24及び下被覆フィルム26を含み、それぞれ粘着層22の上半部及び下半部を覆い、その境界線は固定リング4が口閉じテープ2を取り巻く箇所に位置し、装着者は固定リング4を取り付けた後、その上側及び下側から上被覆フィルム24及び下被覆フィルム26を容易に剥がすことができる。
【0068】
口閉じテープ2の下端部28に、折り曲げ線211が対称的に設けられ、組み立て時に、折り曲げ線211の外側のベースシートを内側に折り曲げ、下端部28を狭くし、下端部28を完全に且つ円滑に第1の固定リング43を貫通させ、且つ第1の固定リング43を口閉じテープ2の中間部29に密着させ、その後、下端部28の折り曲げ部分を展開し、第1の固定リング43が口閉じテープ2から離脱することを回避する。
【0069】
図1及び
図2に示すように、前記ストリップ状テープ7は、閉口装置の固定点及び固定面積を増加させ、固定の信頼性を向上させるために用いられ、ストリップ状テープ7は、ストリップ状テープ状構造であり、顔部に近接する及び顔部から離れる一対の表面はその最大表面であり、固定端部73と接続ストリップ72と貼り付け端部72とを含む。
【0070】
接続ストリップ71は、固定端部73と貼り付け端部72との間に設けられ、且つ三者は一体式構造である。ストリップ状テープ7の固定端部73は、口閉じテープ2の側面に一体的に接続される。ストリップ状テープ7の二つの貼り付け端部72は、それぞれ装着者の両側頬に固定される。前記ストリップ状テープ7の貼り付け端部72は、楕円形であり、その平均幅が接続ストリップ71の平均幅より大きく、貼り付け面積を増大させ、固定の信頼性を向上させる。
【0071】
ストリップ状テープ7の貼り付け端部72は、多層構造であり、ベースシートと、粘着層と、粘着層の表面を被覆する被覆フィルムとを含み、前記ストリップ状テープ7の接続ストリップ71及び固定端部73は、ベースシートのみを含み、粘着層が設けられず、髭がある領域に粘着されることを回避する。好ましくは、ストリップ状テープ7のベースシートは、二層構造であり、ベース層及び補強層を含み、前記補強層はストリップ状テープ7の強度又は靭性を向上させるために用いられる。
【0072】
図1及び
図3A、
図3Bに示すように、前記接続シート3は、口外端部33と口内端部34を含み、口内端部34はリテーナー5に一体的に接続され、口外端部33は固定リング4に一体的に接続される。接続シート3はシート状構造であり、その上唇及び下唇に貼り合わせる一対の表面は主面31であり、他の表面はサブ面32であり、主面31は接続シート3の最大表面であり、装着時に、シート状構造の接続シート3は、唇と上、下歯列により固定され、リテーナー5の回転変位を回避することができる。サブ面32は曲面であり、リテーナー5に近い部位で口腔の両側に曲げ、接続シート3の口内端部34がリテーナー5に接続される部位を広げ、補強の役割を果たす。
【0073】
図1、
図3A、
図3B及び
図5に示すように、各固定リング4は、固定リング本体41及びストリップ状孔42を含む。固定リング本体41には、ストリップ状孔42が設けられている。三つのストリップ状固定リング(第1の固定リング43、第2の固定リング44、第3の固定リング45)は口腔を出入り方向に等距離に配列され、装着者は装着の位置及び快適度に基づき、対応する固定リングを選択し、且つ口閉じテープ2を選択された固定リングを貫通し且つ装着者の唇部に固定する。
【0074】
図1及び
図5に示すように、前記固定装置1は補強テープ6をさらに含み、前記補強テープ6はシート状構造であり、その口閉じテープ2に貼り付ける面と口閉じテープ2から離れる面の一対の表面がその最大表面である。補強テープ6は第2の固定リング44を折り畳み可能に貫通し、口閉じテープ2が設けられる第1の固定リング43の外側を覆い、且つ口閉じテープ2の外表面に貼り付けられ、口閉じテープ2と共に第1の固定リング43を挟み、第1の固定リング43の変位又は脱落を回避する。補強テープ6の上、下端部は広く、それをより強固に口閉じテープ2に固定させる。
【0075】
補強テープ6は、ベースシートと、粘着層と、粘着剤表面を被覆する被覆フィルムとを含み、そのうち、接着剤が付着されるベースシートは、ベース層及び補強層を含む二層構造であってもよく、前記補強層は補強テープ6の強度又は靭性を向上させるために用いられる。
【0076】
図1、
図3A、
図5及び
図6に示すように、前記リテーナー5は、歯ぎしり防止リテーナーであり、噛み合いパッド51と、外フラップ53及び内フラップ54を含む。噛み合いパッド51は、シート状構造であり、上、下歯列の間隔を保持するために用いられ、その上、下歯列に接触する一対の主面はその最大表面である。噛み合いパッド51の主面に溝55が設けられ、上、下歯列が歯噛み合い面に沿って変位することを回避する。本発明における固定装置1の信頼性を受け、前記噛み合いパッド51は軽小化設計を採用し、上、下の前歯と糸切り歯との間のみに設けられる。
【0077】
あるいは、外フラップ53及び内フラップ54は、噛み合いパッド51に対して垂直であり、且つ噛み合いパッド51の外側及び内側にそれぞれ接続され、外フラップ53及び内フラップ54は、上方又は/及び下方において噛み合いパッド51の主面より高く、歯列の両側に係止され、リテーナー5を固定する。外フラップ53と内フラップ54は、歯列方向に沿った高さが異なり、中央部が高く、両側が低く、快適性を向上させる。他の具体的な実施例において、外フラップ53及び内フラップ54の歯列方向に沿った高さを他の変更形態に設けることができる。
【0078】
他の具体的な実施例において、リテーナー5は、複数の噛合パッド51を設けることができ、複数の噛合パッド51のシート状構造とシート状構造との間は一つ又は複数の接続ストラップ52によって接続される。前記接続ストラップ52はストリップ状構造であり、複数の噛み合いパッド51の前部又は後部に接続され、内側フラップ54又は外側フラップ53に接続されてもよく、ラック5を一体にする。
【0079】
好ましくは、接続ストラップ52は、口腔の上、下方向における高さが変化することができ、形状が湾曲することができ、固定リテーナー5を補助する。
図3Bに示すリテーナー5は、上、下の糸切り歯の間に設けられ且つ表面に溝55が設けられた二つの噛み合いパッド51を含み、各噛み合いパッド51の内外側にそれぞれ一つの内フラップ54と一つの外フラップ53が設けられ、接続ストラップ52は、二つの噛み合いパッド51の外フラップ53に接続される。接続ストラップ52の中央部が高く、両側が低い。外フラップ53及び内フラップ54の接続ストラップ52に近い側が高く、接続ストラップ52から遠い側が低い。
【0080】
好ましくは、前記噛み合いパッド51と、外フラップ53又は内フラップ54は、二層構造であり、外側層と内側層を含み、外側層は定型に用いられ、内側層は比較的柔らかい材料を選択して快適性を向上させる。
【0081】
好ましくは、前記噛合パッド51と、外フラップ53又は内フラップ54に、孔及び溝が設けられて異なる機能を実現する。
【0082】
好ましくは、前記噛合パッド51と、外フラップ53又は内フラップ54の全体又は内側層は、熱可塑性材料で製造され、装着者は熱可塑性定型により、その上に噛み跡又は歯の型を残し、最適な機能を達成する。
実施例2
【0083】
【0084】
図7及び
図11に示すように、本発明における提供する下顎前方誘導装置8を固定するための固定装置1であって、一つの口閉じテープ2及び一つの接続機構を含む。
【0085】
接続機構は、接続シート3及び接続シート3に接続された二つの固定リング4であって、接続機構は、下顎前方誘導装置8に着脱可能に固定され、口閉じテープ2は、固定リング4を折り畳み可能に貫通し且つ装着者の上唇及び下唇の周りの隣接領域12に固定される。
【0086】
図7及び
図8に示すように、前記口閉じテープ2は、上端部27と、中間部29及び下端部28を含む。口閉じテープ2の上端部27と下端部28が広く、中間部29が狭く、固定リング4の離脱を回避する。
【0087】
口閉じテープ2の下端部28に、折り曲げ線211が対称的に設けられ、折り曲げ線211の外側のベースシートを内側に折り曲げ、下端部28を狭くし、下端部28が第2の固定リング44を完全に且つ円滑に通過することができ、且つ第2の固定リング44を口閉じテープ2の中間部29に密着させ、その後、下端部28の折り曲げ部分を展開し、第2の固定リング44が口閉じテープ2から離脱することを回避する。
【0088】
図10Aに示すように、口閉じテープ2は、ベースシート21と、粘着層22と、上被覆フィルム24と、中被覆フィルム25と、下被覆フィルム26とを含む。
【0089】
ベースシート21の上に粘着層22が設けられ、対応して上被覆フィルム24、中被覆フィルム25及び下被覆フィルム26が設けられる。使用中に、上被覆フィルム24及び下被覆フィルム26を剥がし、露出した粘着層22を上唇及び下唇の周りの隣接領域12に固定する。口閉じテープ2を装着者の上唇及び下唇11に貼り付けないように、中被覆フィルム25を剥がす必要がなく、唇の皮膚が接着剤に敏感な装着者に適応する。
【0090】
他の具体的な実施例において、
図10Bに示すように、口閉じテープ2は、ベースシート21と、粘着層22と、上被覆フィルム24と、下被覆フィルム26とを含む。ベースシート21の上、下の両端部に粘着層22が設けられ、且つ対応して上被覆フィルム24と下被覆フィルム26が設けられる。口閉じテープ2を装着者の上唇及び下唇11に貼り付けないように、ベースシート21の中央部に粘着層22が設けられず、唇の皮膚が粘着剤に敏感な装着者に適応する。
【0091】
図7及び
図11に示すように、前記接続機構は、接続シート3と、口腔を出入り方向に沿って配列された二つの第1の固定リング43と、第2の固定リング44を含む。前記固定リング4は、固定リング本体41及びストリップ状孔42を含む。ストリップ状孔42は固定リング本体41内に設けられる。
【0092】
接続シート3は、口外端部33及び口内端部34を含み、口内端部34は下顎前方誘導装置8に取り外し可能に固定され、口外端部33は第1の固定リング43及び第2の固定リング44と一体的に接続される。口閉じテープ2は、第2固定リング44を貫通して装着者の上唇及び下唇の周りの近接領域12に固定される。
【0093】
図7、
図9及び
図11に示すように、前記固定装置1は、補強テープ6と、補強テープ6の両側に対称的に接続された二つのストリップ状テープ7とをさらに含む。
【0094】
補強テープ6はシート状構造であり、その口閉じテープ2に貼り付ける面と口閉じテープ2から離れる面との一対の表面がその最大表面である。補強テープ6は、口閉じテープ2が設けられる第2の固定リング44の外側に被覆して、口閉じテープ2の外表面に貼り付けられ、且つ口閉じテープ2と共に第2の固定リング44を挟み、第2の固定リング44の変位及び脱落を回避する。補強テープ6の上、下の両端部は、口閉じテープ2の上端部27と下端部28の外表面にそれぞれ貼り付けられ、補強テープ6の中央部61は第2の固定リング44の外側に被覆して、その中央部61に粘着層が設けられなく又は被覆膜付きの粘着層が設けられ、第2の固定リング44を接着せず、第2の固定リング44が口閉じテープ2と補強テープ6に挟まれた部分が粘着層に固定されることを回避し、この時に、接続機構は口閉じテープ2において小幅に移動することができ、異なる装着位置と角度に適応する。補強テープ6の下端部は、口閉じテープ2により強固に固定されるように幅広となっている。
【0095】
図7、
図9及び
図11に示すように、前記ストリップ状テープ7はストリップ状構造であり、その顔部に近接する及び顔部から離れる一対の表面はその最大表面であり、固定端部73と、接続ストリップ71と、貼り付け端部72とを含む。接続ストリップ71は、固定端部73と貼り付け端部72との間に設けられ、且つ三者は一体式構造である。ストリップ状テープ7の固定端部73は、補強テープ6の側面に一体的に接続される。ストリップ状テープ7の貼り付け端部72は、台形であり、その平均幅が接続ストリップ71の平均幅より大きく、貼り付けの信頼性を向上させる。二つのストリップ状テープ7の貼り付け端部72は、装着者の両側頬に固定される。ストリップ状粘着シート7の接続ストリップ71に粘着層が設けられず、それにより接着剤溜り領域を回避する。
【0096】
図7及び
図12に示すように、本発明における固定装置1は、下顎前方誘導装置8の上部の二つの歯状物によって上歯列を係止し、その下部の歯状物と上部の歯状物は適切な相対位置を保持する。装着者が口を閉じる時に、下部の歯状物は、下歯列を口腔前部に押し、且つ下顎を動かして前に移動させる。同時に口閉じテープ2は装着者の唇部に貼り付けられ、補強テープ6は口閉じテープ2の外表面に貼り付けられ、固定を補強し、固定リング4の脱落を回避する。
実施例3
【0097】
図13、
図14、
図15は、本発明における実施例3であり、前記口腔内装置は舌整位装置9である。
【0098】
図13及び
図14に示すように、本発明における舌整位装置9を固定するための固定装置1は、一つの口閉じテープ2と、一つの接続機構及び2対の対称に設けられるストリップ状テープ(四つのストリップ状テープ)7を含む。
【0099】
前記接続機構は、舌整位装置9に一体的に固定され、口閉じテープ2は、接続機構を折り畳み可能に貫通して装着者の唇部に固定される。
【0100】
図13及び
図14に示すように、前記口閉じテープ2は、上端部27と中間部29と下端部28とを含み、そのうち、上端部27及び下端部28が広く、中間部29が狭い。
【0101】
口閉じテープ2の上端部27に、折り曲げ線211が対称的に設けられ、折り曲げ線211の外側のベースシート21を内側に折り曲げ、上端部27を狭くし、上端部27を完全に且つ円滑に固定リング4を貫通させ、且つ固定リング4を口閉じテープ2の中間部29に密着させ、その後、上端部27の折り曲げ部分を展開し、固定リング4が口閉じテープ2から離脱することを回避する。
【0102】
口閉じテープ2は多層構造であり、
図4Bに示すように、口閉じテープ2は、ベースシート21と、粘着層22と、上被覆フィルム24と、下被覆フィルム26とを含む。ベースシート21に粘着層22が設けられる。上被覆フィルム24及び下被覆フィルム26は粘着層22の上に被覆して、粘着層22の粘着性を保護するために用いられる。使用される時に、口閉じテープ2を固定リング4に貫通させた後、上被覆フィルム24と下被覆フィルム26を便利に剥がすことができ、口閉じテープ2の粘着層22を露出させ、且つ装着者の唇部に粘着し、装着者を閉口状態に保持させる。
【0103】
図13に示すように、前記接続機構は、一つの接続シート3及び一つの固定リング4を含む。接続シート3は、口外端部33と口内端部34を含み、口内端部34は舌整位装置9に一体的に接続され、口外端部33は固定リング4に一体的に接続される。口閉じテープ2を固定リング4に貫通させ且つ装着者の唇部に固定する。
【0104】
固定リング4は、固定リング本体41及びストリップ状孔42を含む。固定リング本体41には、ストリップ状孔42が設けられている。
【0105】
図13及び
図14に示すように、前記固定装置1は、一つの補強テープ6及び2対の対称に設けられたストリップ状テープ7をさらに含む。補強テープ6は口閉じテープ2が設けられるストリップ状固定リング4の外側を被覆して、口閉じテープ2の外表面に貼り付けられ、且つ口閉じテープ2と共に固定リング4を挟む。
【0106】
2対の対称に設けられるストリップ状テープ7のそれぞれは、第1のストリップ状テープ74と第2のストリップ状テープ75、及び第3のストリップ状テープ76と第4のストリップ状テープ77であり、それらはいずれも貼り付けの方式で口閉じテープ2と補強テープ6の外表面に接続される。そのうち、第1のストリップ状テープ74及び第2のストリップ状テープ75は、口閉じテープ2及び補強シール6の上端部に接続され、第3のストリップ状テープ76及び第4のストリップ状テープ77は、口閉じテープ2及び補強シール6の下端部に接続され、固定リング4の脱落を回避することができる。
【0107】
各ストリップ状テープ7は、固定端部73と、接続ストリップ71と、貼り付け端部72とを含む。接続ストリップ71は、固定端部73と貼り付け端部72との間に設けられ、且つ三者は一体式構造である。ストリップ状テープ7の固定端部73に粘着層が設けられ、貼り付けの方式で口閉じテープ2と補強テープ6の外表面に接続される。接続ストリップ71に粘着層が設けられず、髭がある領域に粘着されることを回避する。対称に設けられた第1のストリップ状テープ74と第2のストリップ状テープ75の固定端部73は、一体的に接続され、第3のストリップ状テープ76と第4のストリップ状テープ77の固定端部73は、一体的に接続され、構造をより簡素化させ、接続をより強固にする。顔部の同側に位置する第1のストリップ状テープ74及び第3のストリップ状テープ76の貼り付け端部72は、一体的に接続及び融合され、第2のストリップ状テープ75及び第4のストリップ状テープ77の貼り付け端部72は、一体的に接続及び融合され、貼り付け端部72の総数を二つに簡略化させ、前記二つの貼り付け端部72のいずれも粘着層が設けられ、且つそれぞれ装着者の両側の頬に固定される。貼り付け端部72は三角形であり、その平均幅は接続ストリップ71の平均幅より大きく、貼り付けの信頼性を向上させる。最適化として、固定端部73の平均幅は接続ストリップ71の平均幅より大きく、ストリップ状テープ7と口閉じテープ2及び補強テープ6との接続をより強固にする。
【0108】
図15に示すように、前記舌整位装置9は、プラスチック材質の弾性中空カップ状物である。舌部をカップに入り込むと、カップ内部の空気が押し出され、舌部を口腔後部に向かって移動すると、カップ内外に気圧差が形成され、舌をその内部に固定される。
【0109】
最後に説明されるように、以上の実施例は本発明における技術案を説明するためのものであって、制限のためのものではない。実施例を参照して本発明を詳しく説明したが、当業者であれば理解されるように、本発明における技術案に対して行われる修正や等価置換は、いずれも本発明における技術案の趣旨及び範囲から逸脱しないものであり、それらはいずれも本発明における特許請求の範囲内に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0110】
1 固定装置 2 口閉じテープ
3 接続シート 4 固定リング
5 リテーナー 6 補強テープ
7 ストリップ状テープ
8 下顎前方誘導装置(mandibular advancement devices:MAD)
9 舌整位装置(tongue-retaining device)
11 上唇及び下唇 12 上唇及び下唇の周りの近接領域
13 口腔の前・外方向 14 口腔の後・内方向
15 口腔の上方向 16 口腔の下方向
21 ベースシート 22 粘着層
23 被覆フィルム 24 上被覆フィルム
25 中被覆フィルム 26 下被覆フィルム
27 上端部 28 下端部
29 中間部
211 折り曲げ線 212 ベース層
213 補強層
31 主面 32 サブ面
33 口外端部 34 口内端部
41 固定リング本体 42 ストリップ状孔(strip-shaped hole)
43 第1の固定リング 44 第2の固定リング
45 第3の固定リング
51 噛み合いパッド 52 接続ストラップ
53 外フラップ 54 内フラップ
55 トレンチ
61 中央部
71 接続ストリップ 72 貼り付け端部
73 固定端部 74 第1のストリップ状テープ
75 第2のストリップ状テープ 76 第3のストリップ状テープ
77 第4のストリップ状テープ
【手続補正書】
【提出日】2023-09-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療器具の固定装置技術分野に属し、具体的には、閉口装置、及び口腔内装置を固定するための固定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
口腔内装置は、夜間歯ぎしり、閉塞性睡眠時無呼吸症候群およびいびきなどの症状を緩和するために広く使用されている。例えば、トレーやマウスピースは口腔内装置として、上下の歯の接触を隔離し、上下の歯列が噛み合い面に沿って変位するのを妨げ、睡眠中の歯ぎしりによる歯の損傷を避ける。舌整位装置と下顎前方誘導装置は口腔内装置として、睡眠中の舌体の位置を制御し、舌体が口腔後部に向かって陥没し、上気道を閉塞して閉塞性睡眠呼吸障害といびきを引き起こすことを避ける。
【0003】
装着者は睡眠中に無意識状態にあるため、口腔内装置を確実に固定可能かどうかは、その効能、さらに装着者の安全にかかわる。夜間歯ぎしり、閉塞性睡眠時無呼吸症候群といびき患者の多くは仰臥位睡眠と口呼吸の習慣があり、口腔内装置がホームポジションから離脱しやすく、吸入と飲み込みのリスクが生じる。既存の口腔内装置の固定装置は、以下の4つの種類にまとめることができる。
【0004】
(1)フラップによって歯列を係止するとともに、口腔内装置の体積を増大させ、ホームポジションから離脱しにくくし、またはホームポジションから離脱しても吸入と飲み込みができない。しかし、このような固定装置には限界があり、まず、体積が大きく、不快感をもたらす可能性がある。そして、固定機構は、歯と密接に結合せず、変位しやすい。更に、口呼吸する場合は、固定不全の危険性が高まる。
【0005】
(2)自身の形状やスナップなどの装置により、歯に緊密に挟み込む。しかし、このような固定装置には限界があり、まず、歯の表面が比較的硬くて滑らかであるため、固定の信頼性が不十分である。そして、歯をきつく挟み込むので、不快感をもたらす可能性がある。更に、異なる歯構造に対して造形をカスタマイズすると、プロセスが煩雑になる。カスタム成形を行わないと、不整合、不通用、脱落しやすいなどの問題が発生する可能性がある。
【0006】
(3)口腔外または唇歯の間に設けられる障害物を接続して固定を実現する。しかしながら、このような固定装置には限界があり、まず、障害物が口腔内を出入り方向に口腔内装置をロックするが、口腔内装置の左右または回転の変位を防ぐことはできない。そして、口呼吸する場合は、固定不全のリスクが高まる。さらに、前記障害物の体積が大きく、装着時に不快感をもたらす可能性がある。
【0007】
(4)口腔外に接続されるロープまたはストラップであり、そしてロープまたはストラップを頭頚部、耳部または衣類に固定する。しかし、このような固定装置には限界があり、まず、固定位置が口腔から遠く、ロープやストラップが長くて柔軟性があり、固定の許容差が大きく、口腔内装置の左右、上下、回転、口腔から離れる方向の変位を避けることができない。そして、口呼吸する場合は、固定不全のリスクが高まる。さらに、ロープまたはストラップと接続孔とが緊密に噛み合いにくく、固定許容差が大きい。
【0008】
また、口閉じテープは、睡眠時口呼吸の回避の分野でも独立したデバイスとして応用されている。ここで、睡眠時口呼吸とは、患者が睡眠中に口を開き、口を通して呼吸することをいう。睡眠時口呼吸は、舌の上顎と下顎の拘束を失い、口腔の後部に向かって陥没し、上気道を閉塞し、いびきを引き起こす可能性がある。また、睡眠時口呼吸は、口腔と咽喉の乾燥炎症、歯の風化損傷などの多くの病気を引き起こす。睡眠時口呼吸は、閉塞性睡眠時無呼吸症候群の治療にも影響する。例えば、鼻腔に対する持続的気道陽圧換気(CPAP)療法では、口呼吸は、口から空気が漏れて正気圧を維持できなくなる。口閉じテープは、装着者が睡眠中に閉口状態を維持するのを助け、それによって口呼吸を回避することができる。しかし、既存の口閉じテープは、固定の信頼性にまだ大きな限界がある。
【0009】
本明細書に記載される唇部は、上側唇部、下側唇部、並びに上側唇部及び下側唇部の周縁の隣接領域を含み、従来の口閉じテープは、唇部に固定される。上唇及び下唇の面積が比較的小さく、表面が滑らかで、両唇の接続部位が内向きに凹んでいるため、いずれも口を閉じる固定に不利である。また、上唇及び下唇の皮膚が弱く、粘度の高い接着剤を使用できない。また、上唇及び下唇の周りの隣接領域にひげを蓄える装着者や、油性肌や化粧をする装着者には、このエリアも確実に口閉じテープを固定できない。したがって、従来の口閉じテープは、固定における信頼性が不十分であり、脱落および吸入の危険がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従来技術の上述課題を解決するために、本発明は、装着者の唇部に固定され口を閉じる状態にする口閉じテープを備える閉口装置を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記閉口装置は、口閉じテープに接続され、装着者の顔部に固定される1つ又は複数のストリップ状テープを更に含む。
【0012】
上記技術的解決手段の改良の一つとして、前記口閉じテープは、積層された多層構造であり、ベースシートと、粘着層と、被覆フィルムとを含み、
ベースシートに、口閉じテープを唇部に貼り付けるための粘着層が設けられ、粘着層の上に被覆フィルムが被覆されている。
【0013】
上記技術的解決手段の改良の一つとして、前記口閉じテープは上端部、中間部と下端部に分けられ、
上端部と下端部の幅は、いずれも広く、中間部の幅は狭く、中間部は固定リングと緊密に噛み合い、
ベースシートの一端部に、折り曲げ線が設けられる。
【0014】
上記技術的解決手段の改良の一つとして、前記口閉じテープは、装着者の上唇及び下唇の周りの近接領域に固定され、装着者の上唇及び下唇を覆う中間部には、粘着層を設けない又は被覆フィルム付きの粘着層を設ける。
【0015】
上記技術的解決手段の改良の一つとして、前記口閉じテープのベースシートは、積層して配置されたベース層及び補強層を含む二層構造である。
【0016】
上記技術的解決手段の改良の一つとして、前記ストリップ状テープは、固定端部と、接続ストリップと、貼り付け端部とを含み、
接続ストリップは、固定端部と貼り付け端部との間に設けられ、且つ三者は一体式構造であり、
固定端部は、口閉じテープの側面又は外表面に接続され、
貼り付け端部は、装着者の顔部に固定される。
【0017】
上記技術的解決手段の改良の一つとして、前記ストリップ状テープは、ペアで設けられ、且つ各ペアのストリップ状テープは、口閉じテープの両側又は外表面に左右対称するように接続され、
各ペアのストリップ状テープの貼り付け端部は、それぞれ装着者の両側頬に固定され、
複数のストリップ状テープの接続ストリップを接続及び融合することができ、複数のストリップ状テープの貼り付け端部を接続及び融合することができ、複数のストリップ状テープの固定端部を接続及び融合することができる。
【0018】
上記技術的解決手段の改良の一つとして、前記ストリップ状テープの貼り付け端部の平均幅は、接続ストリップの平均幅より大きい、
ストリップ状テープの固定端部の平均幅は、接続ストリップの平均幅より大きい。
【0019】
本発明は、口腔内装置を固定するための固定装置をさらに提供し、該固定装置は閉口装置を含み、
前記固定装置は、接続機構をさらに含む。
前記接続機構は、口閉じテープと口腔内装置との間に設けられ、接続機構により、口閉じテープと口腔内装置とを接続し、
前記接続機構は、一つの接続シート及び接続シートに接続された一つ又は複数の固定リングを含み、
前記接続シートが口腔内装置に接続され、口閉じテープを固定リングに貫通させ、且つ口閉じテープを装着者の唇部に固定する。
【0020】
上記技術的解決手段の改良の一つとして、前記被覆フィルムは、上被覆膜と、下被覆膜を含み、その境界線は、固定リングが口閉じテープを取り巻く箇所に位置し、
上被覆フィルム及び下被覆フィルムは、いずれも粘着層の上に被覆している。
【0021】
上記技術的解決手段の改良の一つとして、前記接続シートは、シート状構造であり、口外端部と口内端部を含み、接続シートが装着者の上唇及び下唇部に貼り合わせて形成された一対の表面は、その最大表面である。
【0022】
上記技術的解決手段の改良の一つとして、前記接続シートは、複数の首尾が接続されるサブ接続シートを含み、前記接続シートの一端部に設けられるサブ接続シートが固定リングに接続され、その他の端部に設けられるサブ接続シートが口腔内装置に接続され、
複数の首尾接続されたサブ接続シートの相互接続箇所に、接続シートの全長を調整するための調整部材が設けられる。
【0023】
上記技術的解決手段の改良の一つとして、前記固定リングは、固定リング本体とストリップ状孔を含むストリップ状構造であり、口閉じテープと緊密に噛み合い、
ストリップ状孔は、固定リング本体に設けられる。
【0024】
上記技術的解決手段の改良の一つとして、前記固定リングは、複数である。
接続シートの口内端部が口腔内装置に接続され、接続シートの口外端部は、口腔を出入り方向に等間隔で配列された複数の固定リングを接続して、装着者の装着位置及び快適度に基づき対応する固定リングを選択し、口閉じテープを選択された固定リングに貫通させて、装着者の唇部に固定する。
【0025】
上記技術的解決手段の改良の一つとして、前記固定装置は、補強テープをさらに含む。
補強テープは、口閉じテープが設けられる固定リングの外側を覆い、且つ口閉じテープの外表面に貼り付けられ、口閉じテープと共に固定リングを挟む。
【0026】
上記技術的解決手段の改良の一つとして、前記補強テープは、固定リングを被覆する中央部に粘着層を設けず又は被覆フィルム付きの粘着層を設け、その上、下の両端部に粘着層を設ける。
【0027】
上記技術的解決手段の改良の一つとして、前記補強テープの側面又は外表面に、ストリップ状テープが接続される。
【発明の効果】
【0028】
本発明は、従来技術と比べて、以下の有益な効果を有する。
(1)本発明における閉口装置は、口閉じテープ2とストリップ状テープ7の多点固定により、閉口装置を確実に固定し、吸入リスクを回避する。
(2)本発明における固定装置は、口閉じテープ2を装着者の口腔外側に余裕なく固定することができ、且つストリップ状テープ7の補強により、固定の精密性と信頼性を大幅に向上させる。また、口閉じテープ2は、装着者が睡眠中に閉口状態を保持させ、口腔内装置がホームポジションから離脱するリスクを顕著に低減させる。
(3)閉口状態において、接続シート3のシート状構造は、口腔内装置が側方向へ回転することを抑制することができ、また、接続シート3の長さが短く、変形がなく、口腔を出入り方向の固定許容差を招くことがない。
(4)固定リング4は、口閉じテープ2と緊密に噛み合い、複数の次元において固定許容差を低減させる。
(5)本発明における固定装置は、口閉じテープ2の外表面に補強テープ6をさらに増設し、ストリップ状の固定リング4の移動及び脱落を回避することができ、固定装置1の精密性及び信頼性をさらに向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】本発明における閉口装置を含む口腔内装置(リテーナー)を固定するための固定装置の構造概略図である。
【
図2】
図1の本発明における口腔内装置(リテーナー)を固定するための固定装置の閉口装置の構造概略図である。
【
図3A】
図1の本発明における口腔内装置(リテーナー)を固定するための固定装置のリテーナー及び接続機構の構造概略図であり、前記リテーナーに一つの噛み合いパッドが設けられる。
【
図3B】
図1の本発明における口腔内装置(リテーナー)を固定するための固定装置のリテーナーと接続機構の構造概略図であり、前記リテーナーに一つの接続ストラップと二つの噛み合いパッドが設けられる。
【
図4A】
図1の本発明における口腔内装置(リテーナー)を固定するための固定装置の口閉じテープの側面図であり、前記口閉じテープに被覆フィルムが設けられる。
【
図4B】
図1の本発明における口腔内装置(リテーナー)を固定するための固定装置の口閉じテープの側面図であり、前記口閉じテープに上、下の二つの被覆フィルムが設けられる。
【
図4C】
図1の本発明における口腔内装置(リテーナー)を固定するための固定装置の口閉じテープの側面図であり、前記口閉じテープのベースシートはベース層及び補強層を含む。
【
図4D】
図1の本発明における口腔内装置(リテーナー)を固定するための固定装置の口閉じテープの側面図であり、前記口閉じテープのベースシートはベース層と補強層を含み、前記補強層は二つの補強バーである。
【
図5】
図1の本発明における口腔内装置(リテーナー)を固定するための固定装置を装着者の唇部に取り付けられる構造概略図である。
【
図6】
図5の本発明に係る口腔内装置(リテーナー)の固定装置を装着者の唇部に取り付けた状態を示す側面図である。
【
図7】本発明における口腔内装置(下顎前方誘導装置(mandibular advancement devices:MAD))を固定するための固定装置の構造概略図である。
【
図8】
図7の本発明における口腔内装置(下顎前方誘導装置)を固定するための固定装置の口閉じテープの構造概略図である。
【
図9】
図7の本発明における口腔内装置(下顎前方誘導装置)を固定するための固定装置の補強テープとストリップ状テープの接続構造の概略図である。
【
図10A】
図7の本発明における口腔内装置(下顎前方誘導装置)を固定するための固定装置の口閉じテープの側面図であり、前記口閉じテープに上、中、下の3つの被覆フィルムが設けられる。
【
図10B】
図7の本発明における口腔内装置(下顎前方誘導装置)を固定するための固定装置の口閉じテープの側面図であり、前記口閉じテープの中央部に粘着層が設けられない。
【
図11】
図7の本発明における口腔内装置(下顎前方誘導装置)を固定するための固定装置を装着者の唇部に取り付けられる構造概略図である。
【
図12】
図11の本発明に係る口腔内装置(下顎前方誘導装置)を固定するための固定装置を装着者の唇部に取り付けた側面図である。
【
図13】本発明における口腔内装置(舌整位装置)を固定するための固定装置の構造概略図である。
【
図14】
図13の本発明における口腔内装置(舌整位装置)を固定するための固定装置を装着者の唇部に取り付けられる構造概略図である。
【
図15】
図14の本発明に係る口腔内装置(舌整位装置)を固定するための固定装置を装着者の唇部に取り付けた側面図である。
【
図16】
本発明における口腔内装置を固定するための固定装置の実施例4を装着者の唇部に取り付けられる構造概略図である。
【
図17】
本発明における口腔内機器を固定するための固定装置の実施例5を装着者の唇部に取り付けられる構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、図面に基づいて本発明を詳しく説明する。
【0031】
本発明に記載される用語「口腔内装置」は、口腔内に置かれた矯正又は治療器具を意味し、リテーナー、歯スリーブ、ガムシールド、歯矯正器、下顎前方誘導装置、舌整位装置などを含むが、それらに限定されない。
【0032】
本発明に記載される用語「接続」は二つの有体物が一体的に接続され、又は接続部材によって着脱可能に接続されることを意味し、接続方式は、接着、溶接、挿着、ネジ接続、バックル接続などを含むが、それらに限定されない。
【0033】
図5に示すように、本発明でいう「唇部」とは、上唇及び下唇11と、上唇及び下唇の周りの近接領域12とを含む。
【0034】
図6に示すように、本発明に記載される口腔の各方向は、口腔の前・外方向13と、口腔の後・内方向14と、口腔の上方向15と、口腔の下方向16である。
【0035】
図1及び
図5に示すように、本発明は、リテーナー、下顎前方誘導装置、舌整位装置等の口腔内装置を固定するための固定装置を提供し、該固定装置1は、一つの閉口装置及び一つの接続機構を含む。
前記閉口装置は、一つの口閉じテープ2及び一つ又は複数のストリップ状テープ7を含む。
口閉じテープ2は、装着者の唇部に固定され、その口部を閉口状態にさせる。前記ストリップ状テープ7は、口閉じテープ2に接続され、且つ装着者の顔部に固定される。接続機構は、口閉じテープ2と口腔内装置との間に設けられ、接続機構により、口閉じテープ2と口腔内装置を接続する。
ストリップ状テープ7は、口閉じテープ2の側面又は外表面に接続され、且つ装着者の顔部に固定される。
前記接続機構は、一つの接続シート3及び接続シート3に接続された一つ又は複数の固定リング4を含む。
前記接続シート3は、口腔内装置に接続され、口閉じテープ2を固定リング4に貫通させ、且つ口閉じテープ2を装着者の唇部に固定する。具体的には、接続シート3の一端部が固定リング4に接続され、接続シート3の他端部が口腔内装置に接続され、口閉じテープ2が折り畳み可能に固定リング4を貫通し且つ装着者の唇部に固定される。
【0036】
図1、
図2及び
図5に示すように、前記口閉じテープ2は、シート状構造であり、その唇部に貼り付ける部分と唇部から離れる部分の一対の表面は、その最大表面である。
【0037】
図4Aに示すように、前記口閉じテープ2は、積層配置された多層構造であり、ベースシート21と、粘着層22及び被覆フィルム23とを含む。ベースシート21に、粘着層22が設けられる。被覆フィルム23が粘着層22の上に被覆され、粘着層22の粘着性を保護するために用いられる。使用する際に、被覆フィルム23を剥がした後、口閉じテープ2の粘着層22を露出させて装着者の唇部に貼り付けし、装着者を閉口状態に保持させる。
【0038】
図4Cに示すように、好ましくは、前記ベースシート21は二層構造であり、積層して設けられ且つ互いに接続されたベース層212及び補強層213を含み、高強度又は高靭性の補強層213によって口閉じテープ2の強度又は靭性を向上させ、口閉じテープの柔軟による固定許容差を回避する。
【0039】
図4Dに示すように、最適化として、前記補強層213は、横方向に設けられた二つの補強ストリップ状テープであり、ベース層212に固定され、前記補強ストリップ状テープが固定リング4の上、下両側に設けられ、それにより口閉じテープ2と固定リング4との接続部位の強度を向上させる。
【0040】
図4Bに示すように、好ましくは、前記被覆膜23は、上被覆フィルム24と下被覆フィルム26を含み、それぞれ口閉じテープ2の粘着層22の上半部と下半部を覆い、両者の境界線は、固定リング4が口閉じテープ2を取り巻く箇所に位置し、装着者は固定リング4を取り付けた後に被覆フィルムを容易に剥がすことができる。
【0041】
図2に示すように、口閉じテープ2は、上端部27と、下端部28と、中間部29とを含む。
口閉じテープ2の上端部27と下端部28は広く設けられ、その中間部29は狭く設けられ、固定リング4が口閉じテープ2から離脱することを防止する。同時に、口閉じテープ2の上端部27又は下端部28のベースシートに対称的に折り曲げ線211が設けられ、組み立て時に、折り曲げ線211の外側のベースシートを内側に折り曲げ、口閉じテープ2の該端部を狭くし、該端部が完全に且つスムーズにストリップ状固定リング4を貫通させ、且つ固定リング4を口閉じテープ2の中間部29に密着させ、その後、折り曲げ部分を展開し、固定リング4が口閉じテープ2から離脱することを回避する。
【0042】
他の具体的な実施例において、上唇及び下唇の皮膚が敏感な装着者に適応するために、口閉じテープ2は上唇及び下唇の周りの隣接領域12に固定され、且つ装着者の上唇及び下唇を被覆する中間部29に粘着層を設けず又は被覆膜付きの粘着層を設け、上記装着者の上唇及び下唇11に位置する中間部29を上唇及び下唇11に粘着させず、装着者の上唇及び下唇が粘着剤に接触することを回避する。
【0043】
図1、
図2及び
図5に示すように、前記ストリップ状テープ7は閉口装置の固定点及び固定面積を増加させ、固定の信頼性を向上させるために用いられる。
【0044】
ストリップ状テープ7は、ストリップ状テープ状構造であり、その顔部に接近する及び顔部から離れる一対の表面がその最大表面である。ストリップ状テープ7は、固定端部73と、接続ストリップ71と、貼り付け端部72を含む。接続ストリップ71は固定端部73と貼り付け端部72との間に設けられ、且つ三者は一体式構造である。ストリップ状テープ7の固定端部73は、口閉じテープ2の側面又は外表面に接続される。ストリップ状テープ7の貼り付け端部72は装着者の顔部に固定される。好ましくは、貼り付け端部72は、装着者の頬骨に固定され、特にひげを生やした装着者に使用するのに適している。
【0045】
好ましくは、前記ストリップ状テープ7の貼り付け端部72の平均幅は、接続ストリップ71の平均幅より大きく、貼り付け端部72の貼り付け面積を増大させるためであり、貼り付けの信頼性を向上させることである。好ましくは、前記ストリップ状テープ7の固定端部73の平均幅は、接続ストリップ71の平均幅より大きく、補強の役割を果たす。
【0046】
他の具体的な実施例において、ストリップ状テープ7は、ペアで設けられ、各ペアのストリップ状テープ7は左右対称であり、各ストリップ状テープ7の固定端部73は、口閉じテープ2に接続され、その貼り付け端部72は、装着者の両側頬に固定される。
【0047】
図13及び
図14に示すように、複数のストリップ状テープ7の固定端部73は、互いに接続及び融合することができ、複数のストリップ状テープ7の接続ストリップ71は、互いに接続及び融合することができ、複数のストリップ状テープ7の貼り付け端部72は、互いに接続及び融合することができる。
【0048】
図13及び
図14に示すように、他の具体的な実施例において、固定リング4が口閉じテープ2に取り付けられた後に、口閉じテープ2の上端部27及び下端部28のいずれもがストリップ状テープ7が接続され、固定リング4が口閉じテープ2から離脱することがない。
【0049】
ストリップ状テープ7の貼り付け端部72は多層構造であり、ベースシートと、粘着層と、粘着層の表面を被覆する被覆フィルムとを含む。前記ストリップ状テープ7の接続ストリップ71及び固定端部73は、いずれもベースシートと、選択可能な粘着層と被覆フィルムを含み、一般的に、接続ストリップ71は粘着層及び被覆フィルムを設けず、髭がある領域に粘着されることを回避する。好ましくは、ストリップ状テープ7のベースシートは、二層構造であってもよく、積層配置されたベース層及び補強層を含む。
【0050】
図1及び
図3A、
図3Bに示すように、接続シート3は口外端部33と口内端部34とを含む。口内端部34は口腔内装置に接続され、口外端部33は固定リング4に接続される。ここでの接続は着脱式接続又は一体式接続である。
【0051】
好ましくは、接続シート3はシート状構造であり、その上唇及び下唇部に貼り合わせる一対の表面は接続シート3の主面31であり、他の表面はサブ面32であり、主面31は接続シート3の最大表面であり、装着する時に、シート状構造の接続シート3は、唇と上、下歯列により固定され、リテーナー5の回転変位を回避することができる。接続シート3の主面31及びサブ面32は、平面又は曲面であってもよい。例えば、実施例1において、接続片3の主面31が平面であり、サブ面32が曲面であり、サブ面32は、リテーナー5に近い部位で口腔の両側に向けて湾曲し、接続片3の口内端部34とリテーナー5との接続部位を拡幅して補強する役割を果たす。
【0052】
他の具体的な実施例において、接続シート3の長さを調整可能にするために、前記接続シート3は、複数の首尾が接続されたサブ接続シートを含み、接続シート3の一端部に設けられるサブ接続シートは固定リング4に接続され、接続シート3の他端部に設けられるサブ接続シートは口腔内装置に接続され、前記首尾が接続された複数のサブ接続シートの相互接続箇所に接続シート3の全長を調整するための調整部材が設けられる。
【0053】
図1及び
図3A、
図3Bに示すように、前記固定リング4はストリップ状テープ構造であり、固定リング本体41及びストリップ状孔42を含む。ストリップ状孔42は固定リング本体41に設けられる。固定リング本体41は接続シート3に接続される。
【0054】
装着する時に、固定リング4は口閉じテープ2を取り巻き、且つ口閉じテープ2の中間部29と緊密に噛み合い、固定許容差を小さくする。好ましくは、接続機構に複数のストリップ状固定リングが設けられ、口腔を出入り方向に等間隔で配列され、装着者の装着位置及び快適度に基づき、対応する固定リングを選択する。
【0055】
図1及び
図5に示すように、前記固定装置1は補強テープ6をさらに含み、前記補強テープ6はシート状構造であり、その口閉じテープ2に貼り合わせる面と口閉じテープ2から離れる面の一対の表面は、その最大表面である。補強テープ6は、口閉じテープ2が設けられる固定リング4の外側に被覆し、且つ口閉じテープ2の外表面に貼り付けられ、口閉じテープ2と共に固定リング4を挟み、固定リング4の変位又は脱落を防止する。
【0056】
補強テープ6は、ベースシートと、粘着層と、粘着層の表面を被覆する被覆フィルムとを備える。好ましくは、前記ベースシートは、二層構造であり、積層して設けられたベース層及び補強層を含む。
【0057】
図5及び
図9に示すように、補強シール6の上端部又は/及び下端部は、口閉じテープ2により強固に貼着されるように幅広に設けられることが好ましい。
【0058】
図7、
図9及び
図11に示すように、他の実施例において、前記補強テープ6の固定リング4を被覆する中央部61に粘着層を設けず又は被覆膜付きの粘着層を設け、このとき、接続機構は、口閉じテープ2において小幅に移動することができ、異なる装着位置及び角度に適応し、補強テープ6の上、下両端部に粘着層を設け、且つ口閉じテープ2の外表面に貼り付け、固定リング4をさらに固定する。
【0059】
図13及び
図14に示すように、他の具体的な実施例において、ストリップ状テープ7は口閉じテープ2又は/及び補強テープ6の側面又は外面に接続され、補強テープ6が口閉じテープ2に貼り付けられた後、両者は一体となり、ストリップ状テープ7は補強テープ6に接続されても、口閉じテープ2に接続されても、いずれも固定作用を果たすことができる。
【0060】
本発明における固定装置1は、口腔内装置をより安全で確実に固定することができ、主に以下の特徴を有する。
(1)閉口装置が口腔を閉口状態に保持させ、全体的に口腔内装置がホームポジションから離脱するリスクを低減させる。
(2)口閉じテープ2と、接続シート3と、固定リング4と、補強テープ6との構造を利用し、前後、上下、左右、回転等の複数の次元において口腔内装置を固定し、精密かつ確実な固定を実現する。
(3)ストリップ状テープ7は、固定の信頼性を補強し、吸入と飲み込みリスクを回避する。
(4)本発明における固定装置1の本体は口腔外に設けられ、敏感な口腔内壁を刺激しない。
(5)吸入と飲み込みリスクを防止するため、従来の口腔内装置は体積が大きいのに対して、本発明における固定装置1は固定の信頼性を大幅に向上させ、口腔内装置開発の小型化を促進することができる。
実施例1
【0061】
【0062】
図1及び
図5に示すように、本発明における提供するリテーナーを固定するための固定装置1であって、一つの閉口装置及び一つの接続機構を含む。
閉口装置は、一つの口閉じテープ2及び対称に設けられる二つのストリップ状テープ7を含む。
口閉じテープ2は、装着者の唇部に固定され、口部を閉口状態にさせる。
二つのストリップ状テープ7は、一体的に口閉じテープ2の両側に接続され、且つ二つのストリップ状テープ7の貼り付け端部72はそれぞれ装着者の両側頬に固定される。
接続機構は、一つの接続シート3及び三つの固定リング4を含み、接続機構は一体的にリテーナー5に固定され、口閉じテープ2は折り畳み可能に固定リング4を貫通し且つ装着者の唇部に固定される。
【0063】
図1及び
図2に示すように、口閉じテープ2は、唇部に近い側と唇部から遠い側の一対の面が最大面となるシート状のものであり、上端部27と、下端部28と、中間部29とを有する。口閉じテープ2の上端部27と下端部28は広く設けられ、その中間部29は狭く設けられ、固定リング4が口閉じテープ2から離脱することを防止する。
【0064】
図4Aに示すように、前記口閉じテープ2は多層構造であり、ベースシート21と、粘着層22及び被覆フィルム23とを含む。ベースシート21に粘着層22が設けられる。被覆フィルム23は粘着層22の上に被覆して、粘着層22の粘着性を保護するために用いられる。使用する際に、被覆フィルム23を剥がした後、口閉じテープ2の粘着層22を露出させて装着者の唇部に貼り付けし、装着者を閉口状態に保持させる。
【0065】
図4Cに示すように、好ましくは、前記ベースシート21は二層構造であり、積層して設けられ且つ互いに接続されたベース層212及び補強層213を含み、高強度又は高靭性の補強層213によって口閉じテープ2の強度、靭性又は厚さを向上させ、口閉じテープの柔軟による固定許容差を回避する。
【0066】
図4Dに示すように、最適化として、前記補強層213は、ベース層212に固定される横方向に設けられた二つの補強ストリップ状テープであり、前記補強ストリップ状テープは、固定リング4の上、下両側に設けられ、それにより口閉じテープ2と固定リング4との接続部位の強度を向上させる。
【0067】
図4Bに示すように、好ましくは、前記被覆膜23は、上被覆フィルム24及び下被覆フィルム26を含み、それぞれ粘着層22の上半部及び下半部を覆い、その境界線は固定リング4が口閉じテープ2を取り巻く箇所に位置し、装着者は固定リング4を取り付けた後、その上側及び下側から上被覆フィルム24及び下被覆フィルム26を容易に剥がすことができる。
【0068】
口閉じテープ2の下端部28に、折り曲げ線211が対称的に設けられ、組み立て時に、折り曲げ線211の外側のベースシートを内側に折り曲げ、下端部28を狭くし、下端部28を完全に且つ円滑に第1の固定リング43を貫通させ、且つ第1の固定リング43を口閉じテープ2の中間部29に密着させ、その後、下端部28の折り曲げ部分を展開し、第1の固定リング43が口閉じテープ2から離脱することを回避する。
【0069】
図1及び
図2に示すように、前記ストリップ状テープ7は、閉口装置の固定点及び固定面積を増加させ、固定の信頼性を向上させるために用いられ、ストリップ状テープ7は、ストリップ状テープ状構造であり、顔部に近接する及び顔部から離れる一対の表面はその最大表面であり、固定端部73と接続ストリップ72と貼り付け端部72とを含む。
【0070】
接続ストリップ71は、固定端部73と貼り付け端部72との間に設けられ、且つ三者は一体式構造である。ストリップ状テープ7の固定端部73は、口閉じテープ2の側面に一体的に接続される。ストリップ状テープ7の二つの貼り付け端部72は、それぞれ装着者の両側頬に固定される。前記ストリップ状テープ7の貼り付け端部72は、楕円形であり、その平均幅が接続ストリップ71の平均幅より大きく、貼り付け面積を増大させ、固定の信頼性を向上させる。
【0071】
ストリップ状テープ7の貼り付け端部72は、多層構造であり、ベースシートと、粘着層と、粘着層の表面を被覆する被覆フィルムとを含み、前記ストリップ状テープ7の接続ストリップ71及び固定端部73は、ベースシートのみを含み、粘着層が設けられず、髭がある領域に粘着されることを回避する。好ましくは、ストリップ状テープ7のベースシートは、二層構造であり、ベース層及び補強層を含み、前記補強層はストリップ状テープ7の強度又は靭性を向上させるために用いられる。
【0072】
図1及び
図3A、
図3Bに示すように、前記接続シート3は、口外端部33と口内端部34を含み、口内端部34はリテーナー5に一体的に接続され、口外端部33は固定リング4に一体的に接続される。接続シート3はシート状構造であり、その上唇及び下唇に貼り合わせる一対の表面は主面31であり、他の表面はサブ面32であり、主面31は接続シート3の最大表面であり、装着時に、シート状構造の接続シート3は、唇と上、下歯列により固定され、リテーナー5の回転変位を回避することができる。サブ面32は曲面であり、リテーナー5に近い部位で口腔の両側に曲げ、接続シート3の口内端部34がリテーナー5に接続される部位を広げ、補強の役割を果たす。
【0073】
図1、
図3A、
図3B及び
図5に示すように、各固定リング4は、固定リング本体41及びストリップ状孔42を含む。固定リング本体41には、ストリップ状孔42が設けられている。三つのストリップ状固定リング(第1の固定リング43、第2の固定リング44、第3の固定リング45)は口腔を出入り方向に等距離に配列され、装着者は装着の位置及び快適度に基づき、対応する固定リングを選択し、且つ口閉じテープ2を選択された固定リングを貫通し且つ装着者の唇部に固定する。
【0074】
図1及び
図5に示すように、前記固定装置1は補強テープ6をさらに含み、前記補強テープ6はシート状構造であり、その口閉じテープ2に貼り付ける面と口閉じテープ2から離れる面の一対の表面がその最大表面である。補強テープ6は第2の固定リング44を折り畳み可能に貫通し、口閉じテープ2が設けられる第1の固定リング43の外側を覆い、且つ口閉じテープ2の外表面に貼り付けられ、口閉じテープ2と共に第1の固定リング43を挟み、第1の固定リング43の変位又は脱落を回避する。補強テープ6の上、下端部は広く、それをより強固に口閉じテープ2に固定させる。
【0075】
補強テープ6は、ベースシートと、粘着層と、粘着剤表面を被覆する被覆フィルムとを含み、そのうち、接着剤が付着されるベースシートは、ベース層及び補強層を含む二層構造であってもよく、前記補強層は補強テープ6の強度又は靭性を向上させるために用いられる。
【0076】
図1、
図3A、
図5及び
図6に示すように、前記リテーナー5は、歯ぎしり防止リテーナーであり、噛み合いパッド51と、外フラップ53及び内フラップ54を含む。噛み合いパッド51は、シート状構造であり、上、下歯列の間隔を保持するために用いられ、その上、下歯列に接触する一対の主面はその最大表面である。噛み合いパッド51の主面に溝55が設けられ、上、下歯列が歯噛み合い面に沿って変位することを回避する。本発明における固定装置1の信頼性を受け、前記噛み合いパッド51は軽小化設計を採用し、上、下の前歯と糸切り歯との間のみに設けられる。
【0077】
あるいは、外フラップ53及び内フラップ54は、噛み合いパッド51に対して垂直であり、且つ噛み合いパッド51の外側及び内側にそれぞれ接続され、外フラップ53及び内フラップ54は、上方又は/及び下方において噛み合いパッド51の主面より高く、歯列の両側に係止され、リテーナー5を固定する。外フラップ53と内フラップ54は、歯列方向に沿った高さが異なり、中央部が高く、両側が低く、快適性を向上させる。他の具体的な実施例において、外フラップ53及び内フラップ54の歯列方向に沿った高さを他の変更形態に設けることができる。
【0078】
他の具体的な実施例において、リテーナー5は、複数の噛合パッド51を設けることができ、複数の噛合パッド51のシート状構造とシート状構造との間は一つ又は複数の接続ストラップ52によって接続される。前記接続ストラップ52はストリップ状構造であり、複数の噛み合いパッド51の前部又は後部に接続され、内側フラップ54又は外側フラップ53に接続されてもよく、ラック5を一体にする。
【0079】
好ましくは、接続ストラップ52は、口腔の上、下方向における高さが変化することができ、形状が湾曲することができ、固定リテーナー5を補助する。
図3Bに示すリテーナー5は、上、下の糸切り歯の間に設けられ且つ表面に溝55が設けられた二つの噛み合いパッド51を含み、各噛み合いパッド51の内外側にそれぞれ一つの内フラップ54と一つの外フラップ53が設けられ、接続ストラップ52は、二つの噛み合いパッド51の外フラップ53に接続される。接続ストラップ52の中央部が高く、両側が低い。外フラップ53及び内フラップ54の接続ストラップ52に近い側が高く、接続ストラップ52から遠い側が低い。
【0080】
好ましくは、前記噛み合いパッド51と、外フラップ53又は内フラップ54は、二層構造であり、外側層と内側層を含み、外側層は定型に用いられ、内側層は比較的柔らかい材料を選択して快適性を向上させる。
【0081】
好ましくは、前記噛合パッド51と、外フラップ53又は内フラップ54に、孔及び溝が設けられて異なる機能を実現する。
【0082】
好ましくは、前記噛合パッド51と、外フラップ53又は内フラップ54の全体又は内側層は、熱可塑性材料で製造され、装着者は熱可塑性定型により、その上に噛み跡又は歯の型を残し、最適な機能を達成する。
実施例2
【0083】
【0084】
図7及び
図11に示すように、本発明における提供する下顎前方誘導装置8を固定するための固定装置1であって、一つの口閉じテープ2及び一つの接続機構を含む。
【0085】
接続機構は、接続シート3及び接続シート3に接続された二つの固定リング4であって、接続機構は、下顎前方誘導装置8に着脱可能に固定され、口閉じテープ2は、固定リング4を折り畳み可能に貫通し且つ装着者の上唇及び下唇の周りの隣接領域12に固定される。
【0086】
図7及び
図8に示すように、前記口閉じテープ2は、上端部27と、中間部29及び下端部28を含む。口閉じテープ2の上端部27と下端部28が広く、中間部29が狭く、固定リング4の離脱を回避する。
【0087】
口閉じテープ2の下端部28に、折り曲げ線211が対称的に設けられ、折り曲げ線211の外側のベースシートを内側に折り曲げ、下端部28を狭くし、下端部28が第2の固定リング44を完全に且つ円滑に通過することができ、且つ第2の固定リング44を口閉じテープ2の中間部29に密着させ、その後、下端部28の折り曲げ部分を展開し、第2の固定リング44が口閉じテープ2から離脱することを回避する。
【0088】
図10Aに示すように、口閉じテープ2は、ベースシート21と、粘着層22と、上被覆フィルム24と、中被覆フィルム25と、下被覆フィルム26とを含む。
【0089】
ベースシート21の上に粘着層22が設けられ、対応して上被覆フィルム24、中被覆フィルム25及び下被覆フィルム26が設けられる。使用中に、上被覆フィルム24及び下被覆フィルム26を剥がし、露出した粘着層22を上唇及び下唇の周りの隣接領域12に固定する。口閉じテープ2を装着者の上唇及び下唇11に貼り付けないように、中被覆フィルム25を剥がす必要がなく、唇の皮膚が接着剤に敏感な装着者に適応する。
【0090】
他の具体的な実施例において、
図10Bに示すように、口閉じテープ2は、ベースシート21と、粘着層22と、上被覆フィルム24と、下被覆フィルム26とを含む。ベースシート21の上、下の両端部に粘着層22が設けられ、且つ対応して上被覆フィルム24と下被覆フィルム26が設けられる。口閉じテープ2を装着者の上唇及び下唇11に貼り付けないように、ベースシート21の中央部に粘着層22が設けられず、唇の皮膚が粘着剤に敏感な装着者に適応する。
【0091】
図7及び
図11に示すように、前記接続機構は、接続シート3と、口腔を出入り方向に沿って配列された二つの第1の固定リング43と、第2の固定リング44を含む。前記固定リング4は、固定リング本体41及びストリップ状孔42を含む。ストリップ状孔42は固定リング本体41内に設けられる。
【0092】
接続シート3は、口外端部33及び口内端部34を含み、口内端部34は下顎前方誘導装置8に取り外し可能に固定され、口外端部33は第1の固定リング43及び第2の固定リング44と一体的に接続される。口閉じテープ2は、第2固定リング44を貫通して装着者の上唇及び下唇の周りの近接領域12に固定される。
【0093】
図7、
図9及び
図11に示すように、前記固定装置1は、補強テープ6と、補強テープ6の両側に対称的に接続された二つのストリップ状テープ7とをさらに含む。
【0094】
補強テープ6はシート状構造であり、その口閉じテープ2に貼り付ける面と口閉じテープ2から離れる面との一対の表面がその最大表面である。補強テープ6は、口閉じテープ2が設けられる第2の固定リング44の外側に被覆して、口閉じテープ2の外表面に貼り付けられ、且つ口閉じテープ2と共に第2の固定リング44を挟み、第2の固定リング44の変位及び脱落を回避する。補強テープ6の上、下の両端部は、口閉じテープ2の上端部27と下端部28の外表面にそれぞれ貼り付けられ、補強テープ6の中央部61は第2の固定リング44の外側に被覆して、その中央部61に粘着層が設けられなく又は被覆膜付きの粘着層が設けられ、第2の固定リング44を接着せず、第2の固定リング44が口閉じテープ2と補強テープ6に挟まれた部分が粘着層に固定されることを回避し、この時に、接続機構は口閉じテープ2において小幅に移動することができ、異なる装着位置と角度に適応する。補強テープ6の下端部は、口閉じテープ2により強固に固定されるように幅広となっている。
【0095】
図7、
図9及び
図11に示すように、前記ストリップ状テープ7はストリップ状構造であり、その顔部に近接する及び顔部から離れる一対の表面はその最大表面であり、固定端部73と、接続ストリップ71と、貼り付け端部72とを含む。接続ストリップ71は、固定端部73と貼り付け端部72との間に設けられ、且つ三者は一体式構造である。ストリップ状テープ7の固定端部73は、補強テープ6の側面に一体的に接続される。ストリップ状テープ7の貼り付け端部72は、台形であり、その平均幅が接続ストリップ71の平均幅より大きく、貼り付けの信頼性を向上させる。二つのストリップ状テープ7の貼り付け端部72は、装着者の両側頬に固定される。ストリップ状粘着シート7の接続ストリップ71に粘着層が設けられず、それにより接着剤溜り領域を回避する。
【0096】
図7及び
図12に示すように、本発明における固定装置1は、下顎前方誘導装置8の上部の二つの歯状物によって上歯列を係止し、その下部の歯状物と上部の歯状物は適切な相対位置を保持する。装着者が口を閉じる時に、下部の歯状物は、下歯列を口腔前部に押し、且つ下顎を動かして前に移動させる。同時に口閉じテープ2は装着者の唇部に貼り付けられ、補強テープ6は口閉じテープ2の外表面に貼り付けられ、固定を補強し、固定リング4の脱落を回避する。
実施例3
【0097】
図13、
図14、
図15は、本発明における実施例3であり、前記口腔内装置は舌整位装置9である。
【0098】
図13及び
図14に示すように、本発明における舌整位装置9を固定するための固定装置1は、一つの口閉じテープ2と、一つの接続機構及び2対の対称に設けられるストリップ状テープ(四つのストリップ状テープ)7を含む。
【0099】
前記接続機構は、舌整位装置9に一体的に固定され、口閉じテープ2は、接続機構を折り畳み可能に貫通して装着者の唇部に固定される。
【0100】
図13及び
図14に示すように、前記口閉じテープ2は、上端部27と中間部29と下端部28とを含み、そのうち、上端部27及び下端部28が広く、中間部29が狭い。
【0101】
口閉じテープ2の上端部27に、折り曲げ線211が対称的に設けられ、折り曲げ線211の外側のベースシート21を内側に折り曲げ、上端部27を狭くし、上端部27を完全に且つ円滑に固定リング4を貫通させ、且つ固定リング4を口閉じテープ2の中間部29に密着させ、その後、上端部27の折り曲げ部分を展開し、固定リング4が口閉じテープ2から離脱することを回避する。
【0102】
口閉じテープ2は多層構造であり、
図4Bに示すように、口閉じテープ2は、ベースシート21と、粘着層22と、上被覆フィルム24と、下被覆フィルム26とを含む。ベースシート21に粘着層22が設けられる。上被覆フィルム24及び下被覆フィルム26は粘着層22の上に被覆して、粘着層22の粘着性を保護するために用いられる。使用される時に、口閉じテープ2を固定リング4に貫通させた後、上被覆フィルム24と下被覆フィルム26を便利に剥がすことができ、口閉じテープ2の粘着層22を露出させ、且つ装着者の唇部に粘着し、装着者を閉口状態に保持させる。
【0103】
図13に示すように、前記接続機構は、一つの接続シート3及び一つの固定リング4を含む。接続シート3は、口外端部33と口内端部34を含み、口内端部34は舌整位装置9に一体的に接続され、口外端部33は固定リング4に一体的に接続される。口閉じテープ2を固定リング4に貫通させ且つ装着者の唇部に固定する。
【0104】
固定リング4は、固定リング本体41及びストリップ状孔42を含む。固定リング本体41には、ストリップ状孔42が設けられている。
【0105】
図13及び
図14に示すように、前記固定装置1は、一つの補強テープ6及び2対の対称に設けられたストリップ状テープ7をさらに含む。補強テープ6は口閉じテープ2が設けられるストリップ状固定リング4の外側を被覆して、口閉じテープ2の外表面に貼り付けられ、且つ口閉じテープ2と共に固定リング4を挟む。
【0106】
2対の対称に設けられるストリップ状テープ7のそれぞれは、第1のストリップ状テープ74と第2のストリップ状テープ75、及び第3のストリップ状テープ76と第4のストリップ状テープ77であり、それらはいずれも貼り付けの方式で口閉じテープ2と補強テープ6の外表面に接続される。そのうち、第1のストリップ状テープ74及び第2のストリップ状テープ75は、口閉じテープ2及び補強シール6の上端部に接続され、第3のストリップ状テープ76及び第4のストリップ状テープ77は、口閉じテープ2及び補強シール6の下端部に接続され、固定リング4の脱落を回避することができる。
【0107】
各ストリップ状テープ7は、固定端部73と、接続ストリップ71と、貼り付け端部72とを含む。接続ストリップ71は、固定端部73と貼り付け端部72との間に設けられ、且つ三者は一体式構造である。ストリップ状テープ7の固定端部73に粘着層が設けられ、貼り付けの方式で口閉じテープ2と補強テープ6の外表面に接続される。接続ストリップ71に粘着層が設けられず、髭がある領域に粘着されることを回避する。対称に設けられた第1のストリップ状テープ74と第2のストリップ状テープ75の固定端部73は、一体的に接続され、第3のストリップ状テープ76と第4のストリップ状テープ77の固定端部73は、一体的に接続され、構造をより簡素化させ、接続をより強固にする。顔部の同側に位置する第1のストリップ状テープ74及び第3のストリップ状テープ76の貼り付け端部72は、一体的に接続及び融合され、第2のストリップ状テープ75及び第4のストリップ状テープ77の貼り付け端部72は、一体的に接続及び融合され、貼り付け端部72の総数を二つに簡略化させ、前記二つの貼り付け端部72のいずれも粘着層が設けられ、且つそれぞれ装着者の両側の頬に固定される。貼り付け端部72は三角形であり、その平均幅は接続ストリップ71の平均幅より大きく、貼り付けの信頼性を向上させる。最適化として、固定端部73の平均幅は接続ストリップ71の平均幅より大きく、ストリップ状テープ7と口閉じテープ2及び補強テープ6との接続をより強固にする。
【0108】
図15に示すように、前記舌整位装置9は、プラスチック材質の弾性中空カップ状物である。舌部をカップに入り込むと、カップ内部の空気が押し出され、舌部を口腔後部に向かって移動すると、カップ内外に気圧差が形成され、舌をその内部に固定される。
【0109】
実施例4
図16は、本発明の実施例4であり、本実施例の固定装置の全体構造は、実施例1と略同様である。本実施例4と実施例1との異なる部分は、前記閉口装置が、装着者の上唇及び下唇11のみに貼り付けられて固定され、装着者の上唇及び下唇の周辺の隣接領域12を覆わない口閉じテープ2を備えることであり、このような固定形態は、上唇及び下唇の周辺の隣接領域12に髭が残る又はスキンケア用品が塗布された装着者に適用されることである。他の実施例では、口閉じテープ2は、上唇および下唇11ならびに上唇および下唇の周囲の隣接領域12にも固定され得る。本実施例4の固定装置はストリップ状テープ7を含んでおらず、必要な固定効果を保証するために、本実施例4では接続シート3に孔35を設け、孔35は固定リング4の外側に位置する。装着者の頭頸部を取り巻く別の閉じた環状ネックストラップ36は、孔35を通す。ネックストラップ36が接続シート3を外側から引っ張ることによって、口閉じテープ2が一旦脱落すると、口内器具が吸い込まれる危険が回避される。
【0110】
実施例5
図17は、本発明の実施例5であり、実施例5の固定装置の全体構造は実施例4と略同様である。本実施例5と実施例4との異なる部分は、装着者の口を閉じないマウステープを含むことであり、マウステープは、固定リング本体41を包囲し、その上端部27が下端部28の外面に固定され、下端部28が装着者の下唇の周辺領域に貼り付けられて固定され、このような固定形態により、装着者は、固定装置を装着するときに口を開くことができる。本実施例5におけるマウステープは、図8における口閉じシール2と同じ形状であり、マウステープの上端部27には折り曲げ線2111が設けられ、中間部29には粘着層が設けられていない。本固定装置を組み立てる際に、マウステープの上端部27を折り曲げ線211に沿って折り曲げた後、口外から口内方向に等距離に配列された3番目の固定リング4のストリップ状孔42に下から上へ挿入し、その後、上端部27を折り曲げた後、上から下へ口外から口内方向に等距離に配列された2番目の固定リング4のストリップ状孔42に挿入する。このとき、中間部29は固定リング本体41を囲み、その後、上端部27を広げて下端部28の外面に貼り付け、最後に下端部28を装着者の下唇の周辺領域に貼り付ける。他の具体的な実施例において、その全体的な構造は、この実施例5と実質的に同じであり、その異なる部分は、マウステープの上端部27が、最外側の固定リング4のストリップ状孔42を通過し、固定リング4の外側から固定リング本体41を迂回して、下端部28の外面に固定されることである。他の具体的な実施例において、その全体的な構成は、この実施例5とほぼ同様であるが、その異なる部分は、マウステープが唇部の他の位置に固定可能であり、かつ、マウステープがストリップテープを接続可能であることである。
【0111】
実施例6
図16は、また本発明の実施例6を模式的に示しているが、この実施例6の閉口装置の全体構造は、実施例4の固定装置に類似するが、本実施例6と実施例4との異なる部分は、まずその一が、この実施例6の閉口装置は、口腔内装置を固定するものではなく、口腔を閉じるために用いられることである。したがって、その接続機構は、口腔外に位置し、口腔内装置と接続しなく、ネックストラップ36と共に、口閉じテープ2を固定する吸入防止装置を構成するため、口閉じテープが一旦脱落して装着者に吸入されて窒息するリスクを防止される。前記接続機構は接続シート3と固定リング42を含み、接続シート3の一端は固定リング42に接続され、他端はその上に設置された孔35によってネックストラップ36に接続され、ネックストラップ36は外側から接続シート3を引っ張ることによって、口閉じテープ2が一旦脱落することによる吸入されるリスクを回避する。その二は、本実施例6の接続機構は口腔内装置に接続されないので、位置調節機能が不要であり、したがって、接続機構は、図16における口閉じテープ2を固定する固定リング42である1つの固定リングのみを有し、固定リング41のような他の固定リングを設ける必要がない。
【0112】
最後に説明されるように、以上の実施例は本発明における技術案を説明するためのものであって、制限のためのものではない。実施例を参照して本発明を詳しく説明したが、当業者であれば理解されるように、本発明における技術案に対して行われる修正や等価置換は、いずれも本発明における技術案の趣旨及び範囲から逸脱しないものであり、それらはいずれも本発明における特許請求の範囲内に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0113】
1 固定装置 2 口閉じテープ
3 接続シート 4 固定リング
5 リテーナー 6 補強テープ
7 ストリップ状テープ
8 下顎前方誘導装置(mandibular advancement devices:MAD)
9 舌整位装置(tongue-retaining device)
11 上唇及び下唇 12 上唇及び下唇の周りの近接領域
13 口腔の前・外方向 14 口腔の後・内方向
15 口腔の上方向 16 口腔の下方向
21 ベースシート 22 粘着層
23 被覆フィルム 24 上被覆フィルム
25 中被覆フィルム 26 下被覆フィルム
27 上端部 28 下端部
29 中間部
211 折り曲げ線 212 ベース層
213 補強層
31 主面 32 サブ面
33 口外端部 34 口内端部
35 孔 36 ネックストラップ
41 固定リング本体 42 ストリップ状孔(strip-shaped hole)
43 第1の固定リング 44 第2の固定リング
45 第3の固定リング
51 噛み合いパッド 52 接続ストラップ
53 外フラップ 54 内フラップ
55 トレンチ
61 中央部
71 接続ストリップ 72 貼り付け端部
73 固定端部 74 第1のストリップ状テープ
75 第2のストリップ状テープ 76 第3のストリップ状テープ
77 第4のストリップ状テープ
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
閉口装置であって、
口閉じテー
プを含み、前記口閉じテープ
の上端部が装着者の上唇又は/及びその周りの近接領域に固定され、下端部が装着者の下唇又は/及びその周りの近接領域に固定され、装着者の口を閉口状態にさせる閉口装置において、
前記閉口装置は、
前記口閉じテープが装着者の口に吸入されないように、一つ
の吸入防止装置をさらに含み、前記
吸入防止装置の一端が口閉じテープに接続され、
他端が装着者の
頭部又は頸部に
接続される、ことを特徴とする閉口装置。
【請求項2】
前記口閉じテー
プは、積層された多層構造であり、ベースシー
トと、粘着
層及び被覆フィル
ムとを含み、
ベースシー
トに、口閉じテー
プを唇部に貼り付けるための粘着
層が設けられ、粘着
層の上に被覆フィル
ムが被覆されている、ことを特徴とする請求項1に記載の閉口装置。
【請求項3】
前記吸入防止装置は、一つの接続シート、一つの固定リング、一つのネックストラップを含み、前記固定リングが口閉じテープ上に取り巻き付けられ、前記接続シートの一端が前記固定リングに接続され、他端が前記ネックストラップに接続され、前記ネックストラップが装着者の頸部に固定される、ことを特徴とする請求項
1又は2の記載の閉口装置。
【請求項4】
前記吸入防止装置は、一つ又は複数のストリップ状テープであり、前記ストリップ状テープの一端が口閉じテープに接続され、他の端が装着者の顔部の頬骨のところに固定される、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の閉口装置。
記載の閉口装置。
【請求項5】
前記ストリップ状テー
プは、固定端
部、接続ストリッ
プ及び貼り付け端
部を含み、
接続ストリッ
プは、固定端
部と貼り付け端
部との間に設けら
れ、
固定端
部は、口閉じテー
プに接続され、
貼り付け端
部は、装着者の顔部
の頬骨のところに固定される、ことを特徴とする請求項
4に記載の閉口装置。
【請求項6】
口腔内装置を固定するための固定装置であって、
装着者の口部の外側に固定される一つのマウステープを含み、
該固定装
置は、接続機構をさらに含み、
前記接続機構は
、マウステープと口腔内装置とを接続し、
前記接続機構は、一つの接続シート
、及び接続シー
トに接続された一つ又は複数の固定リン
グを含み、
前記接続シー
トが口腔内装置に接続され、
前記固定リングがマウステープ上に取り巻き付けられる、ことを特徴とする口腔内装置を固定するための固定装置。
【請求項7】
前記マウステープは、口閉じテープであり、前記口閉じテープの上端部が装着者の上唇又は/及びその周りの近接領域に固定され、下端部が装着者の下唇又は/及びその周りの近接領域に固定され、装着者の口を閉口状態にさせる、ことを特徴とする請求項6に記載された固定装置。
【請求項8】
前記マウステープは、積層された多層構造であり、ベースシートと、粘着層及び被覆フィルムとを含み、
前記ベースシートの上に、粘着層が設けられ、粘着層の上に被覆フィルムが被覆されている、ことを特徴とする請求項6に記載の固定装置。
【請求項9】
前記マウステープは、上端部と、中間部及び下端部に分けられ、
上端部と下端部は、中間部によりも幅が広く、上端部又は/及び下端部に、折り曲げ線が設けられ、中間部は固定リングと緊密に噛み合う、ことを特徴とする請求項6に記載の固定装置。
【請求項10】
前記マウステープの一端は、装着者の口部の外側に固定され、他の端は固定リングを通して固定装置に固定される、ことを特徴とする請求項6に記載の固定装置。
【請求項11】
前記接続シー
トは、シート状構造であり、口外端
部と口内端
部とを含み、接続シー
トの装着者の上唇部及び下唇部に貼り合わされて形成される一対の表面は、その最大表面である、ことを特徴とする請求項
6に記載
の固定装置。
【請求項12】
前記固定リン
グは、固定リング本
体及びストリップ状
孔を含むストリップ状構造であり、
マウステープと緊密に噛み合い、
ストリップ状
孔は、固定リング本
体に設けられる、ことを特徴とする請求項
6に記載
の固定装置。
【請求項13】
前記接続シートは、口腔を出入り方向において
、等間隔で配列された複数の固定リン
グを接続している、ことを特徴とする請求項
12に記載
の固定装置。
【請求項14】
前記接続シートの上に、穴とネックストラップとを設置している、ことを特徴とする請求項6に記載の固定装置。
【請求項15】
前記マウステープは、装着者の顔部に固定される一つ又は複数のストリップ状テープを接続している、ことを特徴とする請求項6に記載の固定装置。
【請求項16】
前記固定装
置は、補強テー
プをさらに含み、
前記補強テー
プは、口閉じテー
プが設けられる固定リン
グの外側を覆い、且つ口閉じテー
プの外表面に貼り付けられ、口閉じテー
プと共に固定リン
グを挟む、ことを特徴とする請求項
7に記載
の固定装置。
【請求項17】
前記補強テープは、装着者の顔部に固定される一つ又は複数のストリップ状テープを接続している、ことを特徴とする請求項16に記載の固定装置。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】追加
【補正の内容】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】追加
【補正の内容】
【国際調査報告】