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特表2024-512614貨物輸送を監視及び自動制御する電子システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-19
(54)【発明の名称】貨物輸送を監視及び自動制御する電子システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/083 20240101AFI20240312BHJP
【FI】
G06Q10/083
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023559006
(86)(22)【出願日】2022-03-24
(85)【翻訳文提出日】2023-11-17
(86)【国際出願番号】 US2022021654
(87)【国際公開番号】W WO2022204352
(87)【国際公開日】2022-09-29
(31)【優先権主張番号】63/166,746
(32)【優先日】2021-03-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
2.JAVA
3.PYTHON
4.JAVASCRIPT
(71)【出願人】
【識別番号】523364900
【氏名又は名称】ブルーメ・グローバル,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】BLUME GLOBAL, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100125380
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 綾子
(74)【代理人】
【識別番号】100142996
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 聡二
(74)【代理人】
【識別番号】100166268
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 祐
(74)【代理人】
【氏名又は名称】池本 理絵
(72)【発明者】
【氏名】ジョハー,パルヴィンダー
(72)【発明者】
【氏名】パント,サントーシュ
(57)【要約】
貨物輸送を監視及び自動制御するために、様々なシステム、方法、及びコンピュータプログラム製品が提供される。本方法は、少なくとも出発地及び目的地を含む出荷された荷物の追跡問合せを受信することを含む。また、本方法は、少なくとも1つの配送ルートを生成することを含む。本方法は、少なくとも1つの配送ルートのうちの少なくとも1つに沿ったリアルタイムな貨物輸送インジケータ(複数の場合もある)を受信することを更に含む。1つ以上のリアルタイムな貨物輸送インジケータは、少なくとも1つの配送ルートのうちの少なくとも1つにおける1つ以上の配送のステータスを示す。本方法は、1つ以上のリアルタイムな貨物輸送インジケータに基づいて、少なくとも1つの配送ルートのうちの好ましい配送ルートを判断することを更に含む。また、本方法は、ディスプレイデバイスに、好ましい配送ルートの表現のレンダリングを表示させることを含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの非一時的記憶デバイスと、
前記少なくとも1つの非一時的記憶デバイスに結合された少なくとも1つの処理デバイスであって、少なくとも出発地及び目的地を含む荷物追跡問合せを受信することと、前記荷物追跡問合せに基づいて少なくとも1つの配送ルートを生成することと、前記少なくとも1つの配送ルートのうちの少なくとも1つに沿った1つ以上のリアルタイムな貨物輸送インジケータを受信することであって、ここで前記1つ以上のリアルタイムな貨物輸送インジケータは、前記少なくとも1つの配送ルートのうちの少なくとも1つにおける1つ以上の配送のステータスを示すことと、前記1つ以上のリアルタイムな貨物輸送インジケータに基づいて、前記少なくとも1つの配送ルートのうちの好ましい配送ルートを判断することであって、ここで前記好ましい配送ルートは、前記少なくとも1つの配送ルートのうちの最速ルート又は前記少なくとも1つの配送ルートのうちの最短ルートのうちの少なくとも一方であることと、ディスプレイデバイスに、前記好ましい配送ルートの表現のレンダリングを表示させることとを行うように構成されているものである、少なくとも1つの処理デバイスと
を備える、貨物輸送を監視及び自動制御するシステム。
【請求項2】
前記少なくとも1つの配送ルートのうちの第1の配送ルートは、第1の配送タイプのうちの少なくとも1つであり、前記少なくとも1つの配送ルートのうちの第2の配送ルートは、第2の配送タイプのうちの少なくとも1つであり、前記第1の配送タイプは、前記第2の配送タイプとは異なる、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記第1の配送タイプ及び前記第2の配送タイプは、それぞれ、鉄道輸送、道路輸送、航空輸送、又は水上輸送のうちの少なくとも1つである、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記1つ以上のリアルタイムな貨物輸送インジケータは、前記所与の配送ルートに沿った別の荷物についてのルート情報のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記少なくとも1つの処理デバイスは、前記配送ルートのうちの少なくとも1つについての配送ルート信頼性レーティングを、該配送ルート又は該配送ルートのキャリアに関する少なくとも1つの過去の配送インジケータに基づいて決定するように更に構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記少なくとも1つの処理デバイスは、1つ以上のリアルタイムな貨物輸送インジケータに基づいて、前記好ましい配送ルートを前記少なくとも1つの配送ルートのうちの第1の配送ルートから前記少なくとも1つの配送ルートのうちの第2の配送ルートに変更するように更に構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記少なくとも1つの処理デバイスは、
1つ以上のロケーションについての少なくとも1つのロケーションベースのパフォーマンスインジケータを決定することであって、各ロケーションベースのパフォーマンスインジケータが、前記1つ以上のロケーションのうちの所与のロケーションを1つ以上の荷物が移動するのにかかる時間を示すことと、
前記少なくとも1つのロケーションベースのパフォーマンスインジケータのうちの少なくとも1つに基づいて、前記好ましいルートを更新することと
を行うように更に構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記少なくとも1つの処理デバイスは、前記1つ以上のロケーションのうちの少なくとも1つについての前記ロケーションベースのパフォーマンスインジケータの表示のレンダリングを生じさせるように更に構成されている、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記少なくとも1つの処理デバイスは、
前記少なくとも1つの配送ルートのうちの少なくとも1つに関する情報を有する表示のレンダリングを生じさせることと、
前記少なくとも1つのレンダリングされた配送ルートのうちの1つを選択するルート選択入力を受信することであって、前記好ましい配送ルートは、前記ルート選択入力に基づいて更新されることと
を行うように更に構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記1つ以上のリアルタイムな貨物輸送インジケータのうちの少なくとも1つは、全地球測位システム(GPS)データ、自動識別システム(AIS)データ、車両位置メッセージ(CLM)データ、又は電子ロギングデバイス(ELD)データに基づく、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
貨物輸送を監視及び自動制御するコンピュータプログラム製品であって、該コンピュータプログラム製品は、コンピュータ可読プログラムコード部分が具現化された少なくとも1つの非一時的コンピュータ可読媒体を備え、前記コンピュータ可読プログラムコード部分は、
荷物追跡問合せを受信するように構成され、少なくとも出発地及び目的地を含む実行可能部分と、
前記荷物追跡問合せに基づいて少なくとも1つの配送ルートを生成するように構成された実行可能部分と、
前記少なくとも1つの配送ルートのうちの少なくとも1つに沿った1つ以上のリアルタイムな貨物輸送インジケータを受信するように構成された実行可能部分であって、ここで前記1つ以上のリアルタイムな貨物輸送インジケータは、前記少なくとも1つの配送ルートのうちの少なくとも1つにおける1つ以上の配送のステータスを示すものである実行可能部分と、
前記1つ以上のリアルタイムな貨物輸送インジケータに基づいて、前記少なくとも1つの配送ルートのうちの好ましい配送ルートを判断するように構成された実行可能部分であって、ここで前記好ましい配送ルートは、前記少なくとも1つの配送ルートのうちの最速ルート又は前記少なくとも1つの配送ルートのうちの最短ルートのうちの少なくとも一方である実行可能部分と、
ディスプレイデバイスに、前記好ましい配送ルートの表現のレンダリングをユーザインタフェースに表示させるように構成された実行可能部分と
を備える、コンピュータプログラム製品。
【請求項12】
前記少なくとも1つの配送ルートのうちの第1の配送ルートは、第1の配送タイプのうちの少なくとも1つであり、前記少なくとも1つの配送ルートのうちの第2の配送ルートは、第2の配送タイプのうちの少なくとも1つであり、前記第1の配送タイプは、前記第2の配送タイプとは異なる、請求項11に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項13】
前記第1の配送タイプ及び前記第2の配送タイプは、それぞれ、鉄道輸送、道路輸送、航空輸送、又は水上輸送のうちの少なくとも1つである、請求項12に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項14】
前記1つ以上のリアルタイムな貨物輸送インジケータは、前記所与の配送ルートに沿った別の荷物についてのルート情報のうちの少なくとも1つを含む、請求項11に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項15】
前記コンピュータ可読プログラムコード部分は、前記配送ルートのうちの少なくとも1つについての配送ルート信頼性レーティングを、該配送ルート又は該配送ルートのキャリアに関する少なくとも1つの過去の配送インジケータに基づいて行うように構成された実行可能部分を含む、請求項11に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項16】
前記コンピュータ可読プログラムコード部分は、1つ以上のリアルタイムな貨物輸送インジケータに基づいて、前記好ましい配送ルートを前記少なくとも1つの配送ルートのうちの第1の配送ルートから前記少なくとも1つの配送ルートのうちの第2の配送ルートに変更するように構成された実行可能部分を含む、請求項11に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項17】
前記コンピュータ可読プログラムコード部分は、
1つ以上のロケーションについての少なくとも1つのロケーションベースのパフォーマンスインジケータを決定するように構成された実行可能部分であって、各ロケーションベースのパフォーマンスインジケータは、前記1つ以上のロケーションのうちの所与のロケーションを通って移動する1つ以上の配送にかかる時間を示すものである実行可能部分と、
前記少なくとも1つのロケーションベースのパフォーマンスインジケータのうちの少なくとも1つに基づいて、前記好ましいルートを更新するように構成された実行可能部分と
を含む、請求項11に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項18】
前記コンピュータ可読プログラムコード部分は、前記1つ以上のロケーションのうちの少なくとも1つについての前記ロケーションベースのパフォーマンスインジケータの表示のレンダリングを生じさせるように構成された実行可能部分を含む、請求項17に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項19】
前記コンピュータ可読プログラムコード部分は、
前記少なくとも1つの配送ルートのうちの少なくとも1つに関する情報を有する表示のレンダリングを生じさせることと、
前記少なくとも1つのレンダリングされた配送ルートのうちの1つを選択するルート選択入力を受信することであって、前記好ましい配送ルートは、前記ルート選択入力に基づいて更新されることと
を行うように構成された実行可能部分を含む、請求項11に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項20】
前記1つ以上のリアルタイムな貨物輸送インジケータのうちの少なくとも1つは、全地球測位システム(GPS)データ、自動識別システム(AIS)データ、車両位置メッセージ(CLM)データ、又は電子ロギングデバイス(ELD)データに基づく、請求項11に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項21】
少なくとも出発地及び目的地を含む、荷物追跡問合せを受信することと、
前記荷物追跡問合せに基づいて少なくとも1つの配送ルートを生成することと、
前記少なくとも1つの配送ルートのうちの少なくとも1つに沿った1つ以上のリアルタイムな貨物輸送インジケータを受信することであって、前記1つ以上のリアルタイムな貨物輸送インジケータは、前記少なくとも1つの配送ルートのうちの少なくとも1つにおける1つ以上の配送のステータスを示すことと、
前記1つ以上のリアルタイムな貨物輸送インジケータに基づいて、前記少なくとも1つの配送ルートのうちの好ましい配送ルートを判断することであって、前記好ましい配送ルートは、前記少なくとも1つの配送ルートのうちの最速ルート又は前記少なくとも1つの配送ルートのうちの最短ルートのうちの少なくとも一方であることと、
ディスプレイデバイスに、前記好ましい配送ルートの表現のレンダリングを表示させることと
を含む、貨物輸送を監視及び自動制御するコンピュータ実装方法。
【請求項22】
前記少なくとも1つの配送ルートのうちの第1の配送ルートは、第1の配送タイプのうちの少なくとも1つであり、前記少なくとも1つの配送ルートのうちの第2の配送ルートは、第2の配送タイプのうちの少なくとも1つであり、前記第1の配送タイプは、前記第2の配送タイプとは異なる、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記第1の配送タイプ及び前記第2の配送タイプは、それぞれ、鉄道輸送、道路輸送、航空輸送、又は水上輸送のうちの少なくとも1つである、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記1つ以上のリアルタイムな貨物輸送インジケータは、前記所与の配送ルートに沿った別の荷物についてのルート情報のうちの少なくとも1つを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項25】
前記配送ルートのうちの少なくとも1つについての配送ルート信頼性レーティングを、該配送ルート又は該配送ルートのキャリアに関する少なくとも1つの過去の配送インジケータに基づいて決定することを更に含む、請求項21に記載の方法。
【請求項26】
1つ以上のリアルタイムな貨物輸送インジケータに基づいて、前記好ましい配送ルートを前記少なくとも1つの配送ルートのうちの第1の配送ルートから前記少なくとも1つの配送ルートのうちの第2の配送ルートに変更することを更に含む、請求項21に記載の方法。
【請求項27】
1つ以上のロケーションについての少なくとも1つのロケーションベースのパフォーマンスインジケータを決定することであって、各ロケーションベースのパフォーマンスインジケータは、前記1つ以上のロケーションのうちの所与のロケーションを通って移動する1つ以上の配送にかかる時間を示すことと、
前記少なくとも1つのロケーションベースのパフォーマンスインジケータのうちの少なくとも1つに基づいて、前記好ましいルートを更新することと
を更に含む、請求項21に記載の方法。
【請求項28】
前記1つ以上のロケーションのうちの少なくとも1つについての前記ロケーションベースのパフォーマンスインジケータの表示のレンダリングを生じさせることを更に含む、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記少なくとも1つの配送ルートのうちの少なくとも1つに関する情報を有する表示のレンダリングを生じさせることと、
前記少なくとも1つのレンダリングされた配送ルートのうちの1つを選択するルート選択入力を受信することであって、前記好ましい配送ルートは、前記ルート選択入力に基づいて更新されることと
を更に含む、請求項21に記載の方法。
【請求項30】
前記1つ以上のリアルタイム貨物輸送インジケータのうちの少なくとも1つは、全地球測位システム(GPS)データ、自動識別システム(AIS)データ、車両位置メッセージ(CLM)データ、又は電子ロギングデバイス(ELD)データに基づく、請求項21に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、包括的には、貨物輸送(cargo transportation)を監視することに関し、より具体的には、貨物輸送を監視及び自動制御する電子システムに関する。
【0002】
[関連出願の相互参照]
本特許出願は、2021年3月26日付で出願された米国仮出願第63/166,746号の利益を主張し、その開示内容は引用することにより本明細書の一部をなすものとする。
【背景技術】
【0003】
貨物輸送は、追跡及び制御の非効率に起因して遅延することがよくある。多くの出荷された荷物(shipment)は、出荷地と目的地との間の複数のロケーションを通過しなければならない。ルートに沿った各停止場は、出荷された荷物の輸送に遅延を引き起こす可能性がある。配送の遅延は、サプライチェーンの問題を引き起こす可能性がある。したがって、貨物輸送を監視及び制御することができるシステムが必要とされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
以下では、本開示の或る特定の実施の形態の概要を示す。この概要は、全ての実施の形態の主要又は重要な要素を識別することも、いずれか若しくは全ての実施の形態の範囲についての境界を示すことも意図していない。その唯一の目的は、以下に続くより詳細な説明の前置きとして、1つ以上の実施の形態の或る特定の概念及び要素を概要の形式で提示することである。
【0005】
一例示の実施の形態において、貨物輸送を監視及び自動制御するシステムが提供される。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本システムは、少なくとも1つの非一時的記憶デバイスと、少なくとも1つの非一時的記憶デバイスに結合された少なくとも1つの処理デバイスとを備える。少なくとも1つの処理デバイスは、荷物追跡問合せ(shipment tracking inquiry)を受信するように構成されている。荷物追跡問合せは、少なくとも出発地及び目的地を含む。また、少なくとも1つの処理デバイスは、荷物追跡問合せに基づいて少なくとも1つの配送ルートを生成するように構成されている。少なくとも1つの処理デバイスは、少なくとも1つの配送ルートのうちの少なくとも1つに沿った1つ以上のリアルタイムな貨物輸送インジケータを受信するように更に構成されている。1つ以上のリアルタイムな貨物輸送インジケータは、少なくとも1つの配送ルートのうちの少なくとも1つにおける1つ以上の配送のステータス(status:状態)を示す。少なくとも1つの処理デバイスは、1つ以上のリアルタイムな貨物輸送インジケータに基づいて、少なくとも1つの配送ルートのうちの好ましい配送ルートを判断するように更に構成されている。好ましい配送ルートは、少なくとも1つの配送ルートのうちの最速ルート又は少なくとも1つの配送ルートのうちの最短ルートのうちの少なくとも一方である。また、少なくとも1つの処理デバイスは、ディスプレイデバイスに、好ましい配送ルートの表現のレンダリングを表示させるように構成されている。
【0007】
いくつかの実施の形態において、少なくとも1つの配送ルートのうちの第1の配送ルートは、第1の配送タイプのうちの少なくとも1つであり、少なくとも1つの配送ルートのうちの第2の配送ルートは、第2の配送タイプのうちの少なくとも1つであり、第1の配送タイプは、第2の配送タイプとは異なる。いくつかの実施の形態において、第1の配送タイプ及び第2の配送タイプは、それぞれ、鉄道輸送、道路輸送、航空輸送、又は水上輸送のうちの少なくとも1つである。
【0008】
いくつかの実施の形態において、1つ以上のリアルタイムな貨物輸送インジケータは、所与の配送ルートに沿った別の荷物についてのルート情報のうちの少なくとも1つを含む。いくつかの実施の形態において、少なくとも1つの処理デバイスは、配送ルートのうちの少なくとも1つについての配送ルート信頼性レーティング(reliability rating)を、配送ルート又は配送ルートのキャリアに関する少なくとも1つの過去の配送インジケータに基づいて決定するように更に構成されている。
【0009】
いくつかの実施の形態において、少なくとも1つの処理デバイスは、1つ以上のリアルタイムな貨物輸送インジケータに基づいて、好ましい配送ルートを少なくとも1つの配送ルートのうちの第1の配送ルートから少なくとも1つの配送ルートのうちの第2の配送ルートに変更するように更に構成されている。
【0010】
いくつかの実施の形態において、少なくとも1つの処理デバイスは、1つ以上のロケーションについての少なくとも1つのロケーションベースのパフォーマンスインジケータを決定することであって、各ロケーションベースのパフォーマンスインジケータが、1つ以上のロケーションのうちの所与のロケーションを1つ以上の荷物が移動するのにかかる時間を示すことと、少なくとも1つのロケーションベースのパフォーマンスインジケータのうちの少なくとも1つに基づいて、好ましいルートを更新することとを行うように更に構成されている。
【0011】
いくつかの実施の形態において、少なくとも1つの処理デバイスは、1つ以上のロケーションのうちの少なくとも1つについてのロケーションベースのパフォーマンスインジケータの表示のレンダリングを生じさせるように更に構成されている。
【0012】
いくつかの実施の形態において、少なくとも1つの処理デバイスは、少なくとも1つの配送ルートのうちの少なくとも1つに関する情報を有する表示のレンダリングを生じさせることと、少なくとも1つのレンダリングされた配送ルートのうちの1つを選択するルート選択入力を受信することであって、好ましい配送ルートは、ルート選択入力に基づいて更新されることとを行うように更に構成されている。
【0013】
いくつかの実施の形態において、1つ以上のリアルタイムな貨物輸送インジケータのうちの少なくとも1つは、全地球測位システム(GPS:global positioning system)データ、自動識別システム(AIS:automatic identification system)データ、車両位置メッセージ(CLM:car location message)データ、及び/又は電子ロギングデバイス(ELD:electronic logging device)データ(つまり、GPSデータ、AISデータ、CLMデータ、又はELDデータ、あるいはそれらの全て)に基づく。
【0014】
別の例示の実施の形態において、貨物輸送を監視及び自動制御するコンピュータプログラム製品。コンピュータプログラム製品は、コンピュータ可読プログラムコード部分が具現化された少なくとも1つの非一時的コンピュータ可読媒体を含む。コンピュータ可読プログラムコード部分は、出荷された荷物の追跡問合せを受信するように構成された実行可能部分を含む。出荷された荷物の追跡問合せは、少なくとも出発地及び目的地を含む。コンピュータ可読プログラムコード部分は、荷物追跡問合せに基づいて少なくとも1つの配送ルートを生成するように構成された実行可能部分を更に含む。コンピュータ可読プログラムコード部分は、少なくとも1つの配送ルートのうちの少なくとも1つに沿った1つ以上のリアルタイムな貨物輸送インジケータを受信するように構成された実行可能部分を更に含む。1つ以上のリアルタイムな貨物輸送インジケータは、少なくとも1つの配送ルートのうちの少なくとも1つにおける1つ以上の配送のステータスを示す。また、コンピュータ可読プログラムコード部分は、1つ以上のリアルタイムな貨物輸送インジケータに基づいて、少なくとも1つの配送ルートのうちの好ましい配送ルートを判断するように構成された実行可能部分を含む。好ましい配送ルートは、少なくとも1つの配送ルートのうちの最速ルート又は少なくとも1つの配送ルートのうちの最短ルートのうちの少なくとも一方である。コンピュータ可読プログラムコード部分は、ディスプレイデバイスに、好ましい配送ルートの表現のレンダリングをユーザインタフェースに表示させるように構成された実行可能部分を更に含む。
【0015】
いくつかの実施の形態において、少なくとも1つの配送ルートのうちの第1の配送ルートは、第1の配送タイプのうちの少なくとも1つであり、少なくとも1つの配送ルートのうちの第2の配送ルートは、第2の配送タイプのうちの少なくとも1つであり、第1の配送タイプは、第2の配送タイプとは異なる。いくつかの実施の形態において、第1の配送タイプ及び第2の配送タイプは、それぞれ、鉄道輸送、道路輸送、航空輸送、又は水上輸送のうちの少なくとも1つである。
【0016】
いくつかの実施の形態において、1つ以上のリアルタイムな貨物輸送インジケータは、所与の配送ルートに沿った別の荷物についてのルート情報のうちの少なくとも1つを含む。いくつかの実施の形態において、コンピュータ可読プログラムコード部分は、配送ルートのうちの少なくとも1つについての配送ルート信頼性レーティングを、配送ルート又は配送ルートのキャリアに関する少なくとも1つの過去の配送インジケータに基づいて行うように構成された実行可能部分を含む。
【0017】
いくつかの実施の形態において、コンピュータ可読プログラムコード部分は、1つ以上のリアルタイムな貨物輸送インジケータに基づいて、好ましい配送ルートを少なくとも1つの配送ルートのうちの第1の配送ルートから少なくとも1つの配送ルートのうちの第2の配送ルートに変更するように構成された実行可能部分を含む。
【0018】
いくつかの実施の形態において、コンピュータ可読プログラムコード部分は、1つ以上のロケーションについての少なくとも1つのロケーションベースのパフォーマンスインジケータを決定するように構成された実行可能部分であって、各ロケーションベースのパフォーマンスインジケータは、1つ以上のロケーションのうちの所与のロケーションを通って移動する1つ以上の配送にかかる時間を示す実行可能部分と、少なくとも1つのロケーションベースのパフォーマンスインジケータのうちの少なくとも1つに基づいて、好ましいルートを更新するように構成された実行可能部分とを含む。
【0019】
いくつかの実施の形態において、コンピュータ可読プログラムコード部分は、1つ以上のロケーションのうちの少なくとも1つについてのロケーションベースのパフォーマンスインジケータの表示のレンダリングを生じさせるように構成された実行可能部分を含む。
【0020】
いくつかの実施の形態において、コンピュータ可読プログラムコード部分は、少なくとも1つの配送ルートのうちの少なくとも1つに関する情報を有する表示のレンダリングを生じさせることと、少なくとも1つのレンダリングされた配送ルートのうちの1つを選択するルート選択入力を受信することであって、好ましい配送ルートは、ルート選択入力に基づいて更新されることとを行うように構成された実行可能部分を含む。
【0021】
いくつかの実施の形態において、1つ以上のリアルタイムな貨物輸送インジケータのうちの少なくとも1つは、全地球測位システム(GPS)データ、自動識別システム(AIS)データ、車両位置メッセージ(CLM)データ、及び/又は電子ロギングデバイス(ELD)データに基づく。
【0022】
更に別の例示の実施の形態において、貨物輸送を監視及び自動制御するコンピュータ実施方法。本方法は、出荷された荷物の追跡問合せを受信することを含む。荷物追跡問合せは、少なくとも出発地及び目的地を含む。また、本方法は、荷物追跡問合せに基づいて少なくとも1つの配送ルートを生成することを含む。本方法は、少なくとも1つの配送ルートのうちの少なくとも1つに沿った1つ以上のリアルタイムな貨物輸送インジケータを受信することを更に含む。1つ以上のリアルタイムな貨物輸送インジケータは、少なくとも1つの配送ルートのうちの少なくとも1つにおける1つ以上の配送のステータスを示す。本方法は、1つ以上のリアルタイムな貨物輸送インジケータに基づいて、少なくとも1つの配送ルートのうちの好ましい配送ルートを判断することを更に含む。好ましい配送ルートは、少なくとも1つの配送ルートのうちの最速ルート又は少なくとも1つの配送ルートのうちの最短ルートのうちの少なくとも一方である。また、本方法は、ディスプレイデバイスに、好ましい配送ルートの表現のレンダリングを表示させることを含む。
【0023】
いくつかの実施の形態において、少なくとも1つの配送ルートのうちの第1の配送ルートは、第1の配送タイプのうちの少なくとも1つであり、少なくとも1つの配送ルートのうちの第2の配送ルートは、第2の配送タイプのうちの少なくとも1つであり、第1の配送タイプは、第2の配送タイプとは異なる。いくつかの実施の形態において、第1の配送タイプ及び第2の配送タイプは、それぞれ、鉄道輸送、道路輸送、航空輸送、又は水上輸送のうちの少なくとも1つである。
【0024】
いくつかの実施の形態において、1つ以上のリアルタイムな貨物輸送インジケータは、所与の配送ルートに沿った別の荷物についてのルート情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0025】
いくつかの実施の形態において、本方法はまた、配送ルートのうちの少なくとも1つについての配送ルート信頼性レーティングを、配送ルート又は配送ルートのキャリアに関する少なくとも1つの過去の配送インジケータに基づいて決定することを含む。いくつかの実施の形態において、本方法はまた、1つ以上のリアルタイムな貨物輸送インジケータに基づいて、好ましい配送ルートを少なくとも1つの配送ルートのうちの第1の配送ルートから少なくとも1つの配送ルートのうちの第2の配送ルートに変更することを含む。
【0026】
いくつかの実施の形態において、本方法はまた、1つ以上のロケーションについての少なくとも1つのロケーションベースのパフォーマンスインジケータを決定することであって、各ロケーションベースのパフォーマンスインジケータは、1つ以上のロケーションのうちの所与のロケーションを通って移動する1つ以上の配送にかかる時間を示すことと、少なくとも1つのロケーションベースのパフォーマンスインジケータのうちの少なくとも1つに基づいて、好ましいルートを更新することとを含む。
【0027】
いくつかの実施の形態において、本方法はまた、1つ以上のロケーションのうちの少なくとも1つについてのロケーションベースのパフォーマンスインジケータの表示のレンダリングを生じさせることを含む。いくつかの実施の形態において、本方法はまた、少なくとも1つの配送ルートのうちの少なくとも1つに関する情報を有する表示のレンダリングを生じさせることと、少なくとも1つのレンダリングされた配送ルートのうちの1つを選択するルート選択入力を受信することであって、好ましい配送ルートは、ルート選択入力に基づいて更新されることとを含む。
【0028】
いくつかの実施の形態において、1つ以上のリアルタイムな貨物輸送インジケータのうちの少なくとも1つは、全地球測位システム(GPS)データ、自動識別システム(AIS)データ、車両位置メッセージ(CLM)データ、及び/又は電子ロギングデバイス(ELD)データに基づく。
【0029】
本開示の実施の形態は、貨物輸送を監視及び自動制御する装置(例えば、システム、コンピュータプログラム製品、及び/又は他のデバイス(つまり、システム、コンピュータプログラム製品、又は他のデバイス、あるいはそれらの全て))及び方法を提供することによって、上記の必要性に対応する、及び/又は他の利点を達成する。システムの実施の形態は、コンピュータ可読プログラムコードを記憶した1つ以上のメモリデバイスと、通信デバイスと、1つ以上のメモリデバイスに動作可能に結合された1つ以上の処理デバイスとを備えることができ、1つ以上の処理デバイスは、上記実施の形態を実施するためにコンピュータ可読プログラムコードを実行するように構成されている。本開示のコンピュータプログラム製品の実施の形態において、コンピュータプログラム製品は、上記実施の形態を実施するためのコンピュータ可読命令を含む少なくとも1つの非一時的コンピュータ可読媒体を備える。本開示のコンピュータ実施方法の実施の形態は、コンピュータ処理デバイスと非一時的コンピュータ可読媒体とを備えるコンピューティングシステムを提供することを含むことができ、コンピュータ可読媒体は、上記コンピュータ処理デバイスによって操作されると、上記コンピュータ処理デバイスが上記実施の形態を実施するための或る特定の動作を行うように構成されたコンピュータプログラム命令コードを備える。
【0030】
本開示の実施の形態について概括的に説明してきたが、ここで添付の図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】本開示の実施形態による、技術環境内で貨物輸送を監視及び自動制御するシステム環境を示すブロック図である。
図2】本開示の実施形態による、貨物輸送を監視及び自動制御する一例示のプロセスフレームワークを示す図である。
図3】本開示の実施形態による、ロケーションの健全性(location health)を監視する一例示のプロセスフレームワークを示す図である。
図4】本開示の実施形態による、配送ルートの信頼性及びキャリアの信頼性を判断する一例示のプロセスフレームワークを示す図である。
図5】本開示の実施形態による、配送ルートの推定に基づいて製品のリードタイムを判断する一例示のプロセスフレームワークを示す図である。
図6】本開示の実施形態による、好ましい配送ルートを判断する一例示のプロセスフレームワークを示す図である。
図7】本開示の実施形態による、荷物のリアルタイムな追跡を行う一例示のプロセスフレームワークを示す図である。
図8】本開示の実施形態による、荷物位置のリアルタイムな推定を行う一例示のプロセスフレームワークを示す図である。
図9】本開示の実施形態による、マップ上の複数のロケーションについてのロケーションの健全性を表示する一例示のユーザインタフェースを示す図である。
図10】本開示の実施形態による、複数のターミナルについてのターミナルの健全性(terminal health)を表示する一例示のユーザインタフェースを示す図である。
図11】本開示の実施形態による、所与のロケーションにおけるリアルタイムな船舶位置を表示する一例示のユーザインタフェースを示す図である。
図12】本開示の実施形態による、複数の可能性のある配送ルートが表示される一例示のユーザインタフェースを示す図である。
図13】本開示の一実施形態による、貨物輸送を監視及び自動制御する方法のフローチャートを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本開示の実施形態について、本開示の実施形態の全てではないがいくつかが示される添付の図面及び付録を参照して、以下でより完全に説明する。実際、本開示は、多くの異なる形態で具現化することができ、本明細書において記載される実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、適用可能な法的要件を本開示が満たすように提供される。可能な場合、本明細書において単数形で表現される任意の用語は、明示的に別段の定めをした場合を除き、複数形も含むことを意味し、逆もまた同様である。また、本明細書において使用される場合、「a」及び/又は「an」(1つの)という用語は、「1つ以上の」という語句も本明細書において使用されているが、「1つ以上の」を意味する。さらに、本明細書において、何かが何か他のものに「基づく(based on)」と言う場合、それは、1つ以上の他のものにも基づきうる。換言すれば、明示的に別段の指示がない限り、本明細書において使用される場合、「~に基づく」は、「~に少なくとも一部が基づく」又は「~に少なくとも部分的に基づく」を意味する。全体を通して、同様の番号は同様の要素を指す。なお、ここで、「及び/又は」は、その句によってつながれる二以上の要素の一要素、それらの任意の組み合わせ、あるいはそれらの総体をカバーする意味で使われる。
【0033】
本明細書において論じられる様々な実施形態のルートプランニングは、様々な理由でサプライチェーンの効率を改善することができる。例えば、ルートプランニングを部分的に又は完全に自動化することができるので、日々の計画努力の量を低減することができる。加えて、様々な実施形態の自動化されたルートプランニングにより、より効率的なルート(例えば、総移動マイル数(mileage)が低い、燃料使用量が低減される、炭素排出量が低減される等)を生み出すことができる。加えて、ルートプランニングは、動的に更新することができ、貨物輸送を最適化することができる(例えば、集中型スケジューリングは、配送を統合し、配送プロセスを合理化する他の機会を識別することに役立てることができる)。
【0034】
本明細書において説明されるいくつかの実施形態は、貨物輸送を監視及び自動制御するシステム、コンピュータプログラム製品、及び/又は方法(つまり、貨物輸送を監視及び自動制御するシステム、コンピュータプログラム製品、又は方法、あるいはそれらの全て)を提供する。例えば、システム(例えば、貨物輸送を監視及び自動制御する電子システム等)は、サプライチェーンを監視し、商品の輸送に関する命令、推奨、ステータス更新等をリアルタイムで生成するフレームワークを構築するために、人工知能(AI:artificial intelligence)及び/又は機械学習(つまり、AI又は機械学習あるいはそれらの両方)を体系的に使用することができる。いくつかの実施形態において、本システムは、サプライチェーンを監視するときに、交通路(lanes)、ルート、及び/又は配送路(つまり、交通路、ルート、又は配送路、あるいはそれらの全て)の構造、スケジュール、ペース等を学習するように構成されたAIシステム及び/又は機械学習システムとすることができる。AI及び/又は機械学習を使用して監視及び学習することによって、本システムは、経時的により効率的になることができ、命令、推奨、ステータス更新等を生成して、より高速な配送、低減されたコスト、低減された環境影響(例えば、COの排出)等を達成することができる。いくつかの実施形態において、本システムは、交通路についての過去のデータをルート、スケジュール(利用可能な場合)、及び現在の状況データと組み合わせて、ルートのリードタイムを予測することができる。リードタイムは、配送の行程が開始するまでの状況データに起因して変化しうる。加えて、又は代替として、本システムは、現在のロケーション、状況データ、並びに監視されている配送に先立つ同じ又は同様のルート上の配送のロケーション及び進行を考慮に入れるアルゴリズムに基づいて、連続的に更新されるロケーションデータ及び到着予定時刻(ETA:Estimated Time of Arrival)を提供することによって、リアルタイムの可視性を提供することができる。いくつかの実施形態において、本システムは、配送が早いか遅いかを判断し、配送が早いか遅いかを判断することに基づいて、変更を行うコストを考慮に入れ、配送を軌道に戻す代替モード、ルート、及び/又はキャリアの選択肢を推奨及び/又は自動的に選択することができる。
【0035】
このようにして、本システムは、手動での配送の監視を最低限に抑える及び/又は排除する(抑える又は排除するあるいはそれらの両方を行う)ことができ、これにより、そうでない場合には手動での監視によって消費されるであろうリソース(例えば、資金リソース、コンピューティングリソース、ネットワークリソース等)を節約する。さらに、本システムは、人間によって引き起こされるエラーを最小限に抑える及び/又は排除することができ、これにより、リソース(例えば、資金リソース、コンピューティングリソース、ネットワークリソース等)を更に節約する。加えて、又は代替として、本システムは、配送を監視するための、複数のタイムゾーンにおけるサポートユーザのグローバルチームの複雑なスケジュールの必要性を最小限に抑える及び/又は排除することができ、これにより、リソース(例えば、資金リソース、コンピューティングリソース、ネットワークリソース等)を更に節約する。AI及び/又は機械学習を使用して監視及び学習することにより、本システムは、配送を手動で監視する場合よりも、信頼性が高く、安定し、及び/又はスケーラブルな(つまり、信頼性が高く、安定し、又はスケーラブルな、あるいはそれらの全ての)ものとすることができ、これにより、リソース(例えば、資金リソース、コンピューティングリソース、ネットワークリソース等)を更に節約する。
【0036】
いくつかの実施形態において、本システムは、地球規模のロジスティクスから無駄を取り除き、それによって、コストを低減し、持続可能性を高めることができる(例えば、空輸送距離(empty mile)を低減又は排除する、空のコンテナを再配置する、MOTを最適化する、ルートを最適化する(マイル/kmの低減))。加えて、又は代替として、本システムは、貨物取扱業者(freight forwarders)が貨物を空港、海港、鉄道駅(rail ramp)等の内外に移動させるための可視性を可能にする、国際輸送管理及び/又は輸送アセット(asset:資産)管理(つまり、国際輸送管理又は輸送アセット管理あるいはそれらの両方)において使用されるデジタルオペレーティングプラットフォームの一部とすることができる。
【0037】
いくつかの実施形態において、本システムは、新しい現代のユーザインタフェース及びモバイルアプリを有するAPI対応デジタルオペレーティングプラットフォームを提供することができる。加えて、又は代替として、本システムは、海上輸送及び航空輸送、自動車キャリア(FTL+LTL+ドレイ(dray))、鉄道、バージ、小包速達等のキャリアに関し、貨物輸送を監視及び/又は自動制御する(つまり、監視又は自動制御する、あるいはそれらの両方をする)ことができる。いくつかの実施形態において、本システムは、海洋ターミナル、空港、鉄道駅、工場、流通センタ、コンテナ貨物ステーション、クロスドック、及び多くの他のサプライチェーンに関連するロケーションにおけるアセットを監視及び/又は自動制御することができる。加えて、又は代替として、本システムは、スケジュール、エンドツーエンドルート、輸送リードタイム、並びにキャリア及びターミナルのパフォーマンス指標を含むデータを利用することができる。
【0038】
いくつかの実施形態において、本システムは、サプライチェーンを効率的に運営するための関連する連絡先及び所在地を有する取引相手のエコシステムを含むデジタルオペレーティングプラットフォームを含むことができ、意思決定システムとすることができる。加えて、又は代替的に、本システムは、世界中でサプライチェーンの編成を提供することができる。例えば、本システムは、取引相手(例えば、顧客、購入者、供給者、海上、鉄道、及び/又は自動車キャリア、ロジスティクスプロバイダ等)を統合して、企業間のプロセス、履行を通じた予測からの同期及び共同作業、並びに支払いに対する予測/調達及び現金に対する予測/注文を含む支払いを可能にすることができる。
【0039】
いくつかの実施形態において、本システムは、物理的なサプライチェーンのデジタルの双子(digital twin)でありうる、ロケーション、キャリア、ルート、及びスケジュールのネットワークを含むことができる。例えば、取引相手は、海上及び航空貨物取扱業者、インターモーダルマーケティングカンパニー(IMC:Intermodal Marketing Company)、海上、航空貨物及びFTL、LTL及びドレイ自動車キャリア、小包キャリア、バージ、及び鉄道を含むことができる。別の例として、ロケーションは、工場、流通センター、海洋ターミナル、鉄道駅、空港、コンテナ貨物ステーション、クロスドック、フルフィルメントセンタ、コンテナヤード等を含む、製品が製造され、出荷され、受け取られる場所を含むことができる。
【0040】
いくつかの実施形態において、ルートインテリジェンス(route intelligence)は、出発地と目的地との間の多くのルートに各ルートの利点(例えば、動的なリードタイム、モード、全ての中間ロケーションを含むルート等)を提供することができる。加えて、又は代替として、ロケーションインテリジェンス(location intelligence)は、貨物の連続的に更新されたロケーション及び目的地までのETA、並びにターミナル(例えば、港、鉄道ターミナル等)での滞在時間、ターミナルスループット、ターミナルでのストライキ等、ルートにおける各物理的なロケーション特性を提供することができる。いくつかの実施形態において、スケジュールインテリジェンス(schedule intelligence)は、キャリアから直接、海上、航空、及び鉄道スケジュールを提供することができる。例えば、本システムは、スケジュール、実際値(actuals)、及びパフォーマンス指標を提供することができる。
【0041】
ルート上の輸送時間は、(例えば、季節性、天候の影響等により)動的に変化しうる。いくつかの実施形態において、本システムは、AI及び/又は1つ以上の機械学習モデルを使用して、正確な位置及び/又はETA(つまり、位置又はETA、あるいはそれらの両方)の変化を絶えず計算することができる。
【0042】
いくつかの実施形態において、本システムは、サプライチェーンエコシステム(例えば、キャリア、ロジスティクスサービスプロバイダ、顧客及び供給者、海港、空港地上業務、鉄道駅、工場、流通センタ等を含む取引相手)を接続することができる。加えて、又は代替として、本システムは、ユーザが、問題が存在しうることを理解したことに伴って、配送を計画及び追跡することを可能にする、インテリジェントなスケジュール、ロケーション、及びルートを提供するネットワークの上に層を成すことができる。本システムは、機会を利用するため及び/又は問題を解決するために(つまり、機会を利用するため、又は問題を解決するため、あるいはそれらの両方のために)、代替のモード及びルートを提供することができる。
【0043】
いくつかの実施形態において、本システムは、サプライチェーン参加者(例えば、顧客、購入者、供給者、海上、鉄道、及び/又は自動車キャリア、ロジスティクスプロバイダ等)が、需要、予測、及び/又は購入注文を、それらが出された時間からそれらが履行されるまで追跡し、ライフサイクル全体を通して機会及び/又は問題を識別することを可能にするためのオーダーコラボレーション機能(order collaboration function)を含むことができる。本システムを使用して、購入者は、予測及び/又は注文(つまり、予測又は注文あるいはそれらの両方)を作成することができ、供給者は、予測及び/又は注文を消費及び/又はそれに応答(例えば、コミット、拒否、又は代替の選択肢を提案)することができ、ロジスティクスプロバイダは、好ましい価格設定でより良好な物流計画及び/又は予備容量(つまり、物流計画又は予備容量あるいはそれらの両方)を開発することを可能にする可視性を有する。
【0044】
いくつかの実施形態において、本システムは、ロケーション及び/又はETA(つまり、ロケーション又はETA、あるいはそれらの両方)に対するリアルタイム更新とともにエンドツーエンドの配送可視性を提供するサプライチェーン可視性機能を含むことができる。例えば、本システムは、注文のロケーション、どのくらいの在庫が輸送中であるか、及び/又はそれがいつ目的地に到着するか等の注文、物品、及び/又は配送(つまり、注文、物品、又は配送、あるいはそれらの全て)の可視性を提供することができる。別の例として、本システムは、利用可能な場合にセンサデータを統合することによって、温度、セキュリティ、及び/又は損傷を含む貨物品質を追跡することができる。更に別の例として、本システムは、顧客及び供給者が同じレベルの可視性を有することを可能にし、顧客サポートを改善するとともに顧客サポートコストを低減する、取引相手ポータル(trading partner portal)を提供することができる。
【0045】
いくつかの実施形態において、本システムは、顧客が、キャリア及びLSP契約を管理すること、配送のための最も適切なキャリア(複数の場合もある)を自動的又は手動で選択すること、航空、海上、及び鉄道の容量を予約すること、電子AWB(航空)及びBoL(海上)を使用して移動を実行すること、電子PoDを受信することを含めてエンドツーエンドで追跡すること、請求書を処理して支払うこと(貨物監査及び支払い)等を可能にする、全体論的なTMS機能を含むことができる。例えば、本システムは、海上、航空、鉄道、FTL、LTL、ドレイ、及び小包速達をサポートするフル機能のTMSを提供する国際TMS機能を含むことができる。いくつかの実施形態において、顧客は、本システムのTMSのサブセットを使用して、既存のTMSを補完することができる。典型的には、小規模のトラック会社は、デジタルで接続することができない。本システムは、世界中のほぼどこにでも位置する自動車キャリアが、テンダー(tender:通貨又は提供物)を受け取ること、ステータスを追跡すること、配達の電子証拠を提供すること、及び/又はデジタル請求書を供給するためにデジタルで接続することを可能にするプラットフォームを提供することができる。
【0046】
いくつかの実施形態において、本システムは、機会及び例外を探すために規則及び/又はAI(つまり、規則及又はAI、あるいはそれらの両方)を使用して異なる企業システムからデータを取り込むコントロールタワー機能(control tower function)を提供することができる。例えば、本システムは、機会を利用するか又は問題を解決するために、同じデータを閲覧する正しい時間に(正しい会社内の正しい組織にいる)正しい人物と協働することができる。別の例として、本システムは、特定のアクションを行った履歴をユーザが有する場合、機械学習を使用して、機会を利用する、及び/又は協働において議論されうる及び/又は自動的に適用されうる問題を解決するための行動方針を推奨することができる。
【0047】
いくつかの実施形態において、本システムは、予測及び予約から最終的な貨物監査及び支払いまで完全に統合されたマルチモーダル(multi-modal)TMSであるデジタルオペレーティングプラットフォーム、ひいてはロジスティクスの実行、(予測)マイルストーン可視性、並びにアセット及びルートの最適化に関連する他の機能を含むことができる。いくつかの実施形態において、本システムは、ロジスティクスサプライチェーンを効率的に運営するために必要とされる、接続された取引相手及び関連する連絡先(価格設定、期間、及び条件)を含むエンドツーエンドエコシステムを提供する。加えて、又は代替として、プロスペクト(prospect:見通し)が既にERP/TMSソリューションを有する場合、既存のERP/TMSソリューションは、単一のインタフェースを介してデジタルオペレーティングプラットフォームに接続することができ、ロジスティクスの実行、(予測)マイルストーン可視性、アセット及びルートの最適化、並びに貨物監査及び支払い等の追加の機能を提供する。いくつかの実施形態において、デジタルオペレーティングプラットフォームは、「ホワイトラベル」の顧客及び/又は供給者ポータル(’white-label’ Customer and/or Supplier Portal)によって拡張することができる。
【0048】
図1は、本開示の一実施形態による、技術環境内で貨物輸送を監視及び自動制御するシステム環境100の例示的なブロック図を示す。図1は、本開示の実施形態による、本明細書において説明されるプロセスフローの機能を実行するために必要とされるノードの分散ネットワークにわたって通信可能にリンクされた専用サーバ及びシステムを含むシステム環境100を提供する。
【0049】
図示されるように、システム環境100は、ネットワーク110、システム130、及びユーザ入力システム140を含む。図1には、ユーザ入力システム140のユーザも示されている。ユーザ入力システム140は、モバイルデバイス、非モバイルコンピューティングデバイス等でありうる。ユーザは、ユーザ入力システム140を使用して、情報、データ、画像、ビデオ等にアクセスすること、閲覧すること、修正すること、インタラクトする(interact:相互に作用する)こと等を行う人でありうる。ユーザは、ユーザ入力システム140を使用して、(例えば、そこに記憶された)1つ以上のアプリケーションによって提供される、配送を開始すること、行うこと、監視すること、その結果を分析すること等を行う人でありうる。1つ以上のアプリケーションは、システム130と通信すること、配送監視を実行すること、ユーザ入力システム140上に提示されたユーザインタフェースに情報を入力すること等を行うように構成することができる。ユーザ入力システム140及びシステム130に記憶されたアプリケーションは、本明細書において説明される任意のプロセスフローの1つ以上の部分を組み込むことができる。
【0050】
図1に示されるように、システム130及びユーザ入力システム140は、それぞれ、1つ以上の別個のネットワークを含みうるネットワーク110に動作可能にかつ選択的に接続される。いくつかの実施形態において、ネットワーク110は、電気通信ネットワーク、ローカルエリアネットワーク(LAN:local area network)、広域ネットワーク(WAN:wide area network)、及び/又はインターネット等のグローバルエリアネットワーク(GAN:global area network)を含みうる。加えて、又は代替として、ネットワーク110は、セキュア及び/又は非セキュアとすることができ、無線及び/又は有線及び/又は光相互接続技術も含むことができる。
【0051】
いくつかの実施形態において、システム130及びユーザ入力システム140は、本開示の実施形態による、貨物輸送を監視及び自動制御するユーザ側及びサーバ側プロセスを含む、本明細書において説明されるプロセスを実施するために使用することができる。システム130は、ラップトップ、デスクトップ、ワークステーション、パーソナルデジタルアシスタント、サーバ、ブレードサーバ、メインフレーム等の様々な形態のデジタルコンピュータを表すものとすることができる。ユーザ入力システム140は、パーソナルデジタルアシスタント、携帯電話、スマートフォン、スマートグラス等の様々な形態のモバイルデバイスを表すものとすることができる。ここで図示される構成要素、それらの接続、それらの関係、及び/又はそれらの機能は、例示的なものにすぎないことが意図されており、本文書で説明及び/又は特許請求される本発明の実施態様を限定することは意図されていない。
【0052】
いくつかの実施形態において、システム130は、プロセッサ102と、メモリ104と、記憶デバイス106と、メモリ104に接続する高速インタフェース108と、高速拡張ポート111と、低速バス114及び記憶デバイス106に接続する低速インタフェース112とを含むことができる。構成要素102、104、106、108、111、及び112のそれぞれは、様々なバスを使用して相互接続することができるとともに、共通のマザーボード上に取り付けることができる、又は必要に応じて他の方法で取り付けることができる。プロセッサ102は、高速インタフェース108に結合されたディスプレイ116等の外部入力/出力デバイス上にGUI用のグラフィカル情報を表示するためにメモリ104及び/又は記憶デバイス106(つまり、メモリ104又は記憶デバイス106、あるいはそれらの両方)に記憶された命令を含む、システム130内での実行される命令を処理することができる。いくつかの実施形態において、複数のプロセッサ、複数のバス、複数のメモリ、複数のタイプのメモリ等を使用することができる。また、システム130と同じ又は同様の複数のシステムを接続することができ、各システムは、(例えば、サーババンク、一群のブレードサーバ、マルチプロセッサシステム等として)必要な動作の一部を提供する。いくつかの実施形態において、システム130は、企業、小売商、金融機関、輸送管理機関、出荷会社等の主体によって管理されうる。システム130は、主体に関連付けられた施設に配置することができる、及び/又は主体に関連付けられた施設から遠隔に配置することができる。
【0053】
メモリ104は、システム130内の情報を記憶することができる。1つの実施態様において、メモリ104は、情報の一時記憶のためのキャッシュエリアを有する揮発性ランダムアクセスメモリ(RAM:random-access memory)等、単数又は複数の揮発性メモリユニットでありうる。別の実施態様において、メモリ104は、単数又は複数の不揮発性メモリユニットでありうる。また、メモリ104は、別の形態のコンピュータ可読媒体、例えば、埋め込み可能及び/又は取り外し可能(つまり、埋め込み可能又は取り外し可能、あるいはそれらの両方)でありうる磁気又は光ディスクとすることができる。不揮発性メモリは、加えて、又は代替として、EEPROM、フラッシュメモリ等を含むことができる。メモリ104は、システムの機能を実施するために存在するシステムによって使用される任意の1つ以上の情報及びデータを記憶することができる。この点に関して、本システムは、揮発性メモリに複数の情報を記憶することによって、不揮発性メモリに対して揮発性メモリを動的に利用することができ、それによって、システムの負荷を低減し、処理速度を高めることができる。
【0054】
記憶デバイス106は、システム130のための大容量記憶を提供することが可能である。1つの態様において、記憶デバイス106は、フロッピーディスクデバイス、ハードディスクデバイス、光ディスクデバイス、テープデバイス、フラッシュメモリ、及び/又は他の同様のソリッドステートメモリデバイス、及び/又はストレージエリアネットワーク若しくは他の構成内のデバイスを含むデバイスのアレイ等のコンピュータ可読媒体とすることができるか、又はそれを含むことができる。コンピュータプログラム製品は、情報担体に有形に具現化することができる。また、コンピュータプログラム製品は、実行されたときに、本明細書において説明されるような1つ以上の方法を実行する命令を含むことができる。情報担体は、メモリ104、記憶デバイス106、及び/又はプロセッサ102上のメモリ等、非一時的コンピュータ可読又は機械可読記憶媒体とすることができる。
【0055】
いくつかの実施形態において、システム130は、ネットワーク110を介して、いくつかの他のコンピューティングデバイス(図示せず)にアクセスするように構成することができる。この点に関して、システム130は、他のコンピューティングデバイスのそれぞれに関連付けられた1つ以上の記憶デバイス及び/又は1つ以上のメモリデバイスにアクセスするように構成することができる。このようにして、システム130は、並列及び/又は分散(並列な又は分散した、あるいはそれらの両方の)システム内の複数のコンピューティングデバイス間のローカルメモリリソースの動的な割振り及び割振り解除(de-allocation)を実施することができる。コンピューティングデバイスのグループ及び相互接続されたローカルメモリデバイスの集合が与えられると、メモリリソースのフラグメンテーションは、ローカルに、又はネットワークを介してアクセス可能な他のコンピューティングデバイスのいずれかにおいて、メモリの利用可能性に基づいてメモリを動的に割り振るようにシステム130を構成することによって無関係にされる。実際には、メモリ空間がシステム全体に分散されている場合であっても、メモリは、メモリの中央プールから割り振られているように見える場合がある。メモリを動的に割り振るそのような方法は、アプリケーションの寿命の間にデータサイズが変化するときに増大した柔軟性を提供し、データサイズが大きいときにメモリリソースのより良好な利用のためのメモリ再利用を可能にする。
【0056】
高速インタフェース108は、システム130のための帯域幅集約的な動作を管理することができ、低速インタフェース112及び/又はコントローラ(つまり、低速インタフェース112又はコントローラ、あるいはそれらの両方)は、より低い帯域幅集約的な動作を管理する。このような機能の割振りは、単なる例示である。いくつかの実施形態において、高速インタフェース108は、メモリ104、ディスプレイ116(例えば、グラフィックスプロセッサ又はアクセラレータを通して)、及び様々な拡張カード(図示せず)を受容しうる、高速拡張ポート111に結合される。いくつかの実施形態において、低速インタフェース112及び/又はコントローラは、記憶デバイス106及び低速バス114(例えば、拡張ポート)に結合される。様々な通信ポート(例えば、USB、Bluetooth、イーサネット、無線イーサネット)を含みうる低速バス114は、キーボード、ポインティングデバイス、スキャナ、及び/又はスイッチ若しくはルータ等のネットワーキングデバイス等の1つ以上の入力/出力デバイスに(例えば、ネットワークアダプタを介して)結合されうる。
【0057】
システム130は、図1に示されるように、いくつかの異なる形態で実施することができる。例えば、それは、標準的なサーバとして、又はそのようなサーバのグループにおいて複数回実施することができる。加えて、又は代替として、システム130は、ラックサーバシステム、ラップトップコンピュータ等のパーソナルコンピュータ等の一部として実施することができる。代替として、システム130からの構成要素は、1つ以上の他の同じ又は同様のシステムと組み合わせることができ、ユーザ入力システム140は、互いに通信する複数のコンピューティングデバイスから構成することができる。
【0058】
また、図1は、本開示の一実施形態による、ユーザ入力システム140を示す。ユーザ入力システム140は、1つ以上の画像センサ等の他の構成要素の中でも、プロセッサ152と、メモリ154と、ディスプレイ156等の入力/出力デバイスと、通信インタフェース158と、トランシーバ160とを含むことができる。また、ユーザ入力システム140には、追加の記憶を提供するために、マイクロドライブ等の記憶デバイスを設けることができる。構成要素152、154、158、及び160のそれぞれは、様々なバスを使用して相互接続することができ、構成要素のうちのいくつかは、共通のマザーボード上に取り付けることができるか、又は必要に応じて他の方法で取り付けることができる。
【0059】
プロセッサ152は、メモリ154に記憶された命令を含む、ユーザ入力システム140内の命令を実行するように構成することができる。プロセッサ152は、別個の複数のアナログ及び/又はデジタルプロセッサを含むチップのチップセットとして実施することができる。プロセッサ152は、例えば、ユーザインタフェースの制御、ユーザ入力システム140によって実行されるアプリケーション、及び/又はユーザ入力システム140による無線通信等、ユーザ入力システム140の他の構成要素の協調を提供するように構成することができる。
【0060】
プロセッサ152は、制御インタフェース164及びディスプレイ156に結合されたディスプレイインタフェース166を介してユーザと通信するように構成することができる。ディスプレイ156は、例えば、薄膜トランジスタ液晶ディスプレイ(TFT LCD:Thin-Film-Transistor Liquid Crystal Display)又は有機発光ダイオード(OLED:Organic Light Emitting Diode)ディスプレイ、及び/又は他の適切なディスプレイ技術とすることができる。ディスプレイ156のインタフェースは、適切な回路類を含むことができ、ディスプレイ156を駆動してグラフィカル情報及び他の情報をユーザに提示するように構成することができる。制御インタフェース164は、ユーザからコマンドを受信し、それらをプロセッサ152に提示するために変換することができる。加えて、外部インタフェース168をプロセッサ152と通信可能に設け、ユーザ入力システム140と他のデバイスとの近距離通信を可能にすることができる。外部インタフェース168は、例えば、いくつかの実施態様においては有線通信を提供することができ、又は他の実施態様においては無線通信を提供することができ、複数のインタフェースを使用することもできる。
【0061】
メモリ154は、ユーザ入力システム140内の情報を記憶することができる。メモリ154は、単数若しくは複数のコンピュータ可読媒体、単数若しくは複数の揮発性メモリユニット、又は単数若しくは複数の不揮発性メモリユニットのうちの1つ以上として実施することができる。また、拡張メモリを設け、例えば、シングルインラインメモリモジュール(SIMM:Single In Line Memory Module)カードインタフェースを含みうる拡張インタフェース(図示せず)を介してユーザ入力システム140に接続することができる。そのような拡張メモリは、ユーザ入力システム140に余分な記憶空間を提供することができ、及び/又はその中にアプリケーション及び/又は他の情報を記憶することができる。いくつかの実施形態において、拡張メモリは、上述のプロセスを実行又は補完するための命令を含むことができ、及び/又はセキュアな情報を含むことができる。例えば、拡張メモリは、ユーザ入力システム140のためのセキュリティモジュールとして設けることができ、ユーザ入力システム140のセキュアな使用を可能にする命令を用いてプログラムすることができる。加えて、又は代替として、セキュアなアプリケーションを、セキュアな様式でSIMMカード上に識別情報を配置する等、付加的な情報とともに、SIMMカードを介して提供することができる。いくつかの実施形態において、ユーザは、アプリケーションを使用して、本明細書において説明されるプロセスフローに関して説明されるプロセスを実行することができる。例えば、1つ以上のアプリケーションが、本明細書において説明されるプロセスフローを実行することができる。いくつかの実施形態において、システム130及び/又はユーザ入力システム140(つまり、システム130又はユーザ入力システム140、あるいはそれらの両方)に記憶された1つ以上のアプリケーションは、互いにインタラクトすることができ、本明細書において説明される様々なユーザインタフェース及び/又はプロセスフローの任意の1つ以上の部分を実施するように構成することができる。
【0062】
メモリ154は、例えば、フラッシュメモリ及び/又はNVRAMメモリを含むことができる。いくつかの実施形態において、コンピュータプログラム製品を、情報担体において有形に具現化することができる。コンピュータプログラム製品は、実行されたときに、本明細書において説明されるような1つ以上の方法を実行する命令を含むことができる。情報担体は、メモリ154、拡張メモリ、プロセッサ152上のメモリ、及び/又は、例えば、トランシーバ160及び/又は外部インタフェース168を介して受信することができる伝播信号等、コンピュータ可読媒体又は機械可読媒体とすることができる。
【0063】
いくつかの実施形態において、ユーザは、ユーザ入力システム140を使用して、システム130との間で情報及び/又はコマンドを送信及び/又は受信することができる。この点に関して、システム130は、ユーザ入力システム140との通信リンクを確立するように構成することができ、それによって、通信リンクは、ユーザ入力システム140とシステム130との間のデータの転送を容易にするデータチャネル(有線及び/又は無線)を確立する。そうすることで、システム130は、GPSデバイス、画像捕捉構成要素(例えば、カメラ)、マイクロフォン、スピーカ等のユーザ入力システム140の1つ以上の態様にアクセスするように構成することができる。
【0064】
ユーザ入力システム140は、デジタル信号処理回路類を含みうる通信インタフェース158を介してシステム130(及び1つ以上の他のデバイス)と無線通信することができる。通信インタフェース158は、GSM音声通話、SMS、EMS、又はMMSメッセージング、CDMA、TDMA、PDC、WCDMA(登録商標)、CDMA2000、GPRS等の様々なモード又はプロトコルの下での通信を提供することができる。そのような通信は、例えば、トランシーバ160を通して行われうる。加えて、又は代替として、Bluetooth、Wi-Fi、及び/又は他のそのようなトランシーバ(図示せず)を使用すること等により、短距離通信が行われうる。加えて、又は代替として、全地球測位システム(GPS)レシーバモジュール170は、ユーザ入力システム140に追加のナビゲーション関連及び/又はロケーション関連無線データを提供することができ、そのデータは、ユーザ入力システム140上で実行されるアプリケーション、及びいくつかの実施形態においては、システム130上で動作する1つ以上のアプリケーションによって必要に応じて使用することができる。
【0065】
また、ユーザ入力システム140は、ユーザから話された情報を受信し、それを使用可能なデジタル情報に変換することができる、オーディオコーデック(audio codec)162を使用して、可聴的に通信することができる。オーディオコーデック162は、同様に、ユーザ入力システム140の(例えば、ハンドセット中の)スピーカを通して等、ユーザのための可聴音を生成することができる。そのような音は、音声通話からの音を含むことができ、録音された音(例えば、音声メッセージ、音楽ファイル等)を含むことができ、また、ユーザ入力システム140上で動作する1つ以上のアプリケーション、及びいくつかの実施形態においては、システム130上で動作する1つ以上のアプリケーションによって生成される音を含むことができる。
【0066】
本明細書において説明されるシステム及び技術の様々な実施態様は、デジタル電子回路、集積回路、特別に設計されたASIC(application specific integrated circuit:特定用途向け集積回路)、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、及び/又はそれらの組合せで実現することができる。そのような様々な実施態様は、記憶システム、少なくとも1つの入力デバイス、及び/又は少なくとも1つの出力デバイスからデータ及び命令を受信し、それらにデータ及び命令を送信するように結合された、専用又は汎用とすることができる少なくとも1つのプログラマブルプロセッサを含むプログラマブルシステム上で実行可能及び/又は解釈可能である1つ以上のコンピュータプログラムにおける実施態様を含むことができる。
【0067】
コンピュータプログラム(例えば、プログラム、ソフトウェア、アプリケーション、コード等とも呼ばれる)は、プログラマブルプロセッサのための機械命令を含むことができ、高レベル手続き型及び/又はオブジェクト指向プログラミング言語で、及び/又はアセンブリ/機械語で実装することができる。本明細書において使用される場合、「機械可読媒体」及び/又は「コンピュータ可読媒体」という用語は、機械命令を機械可読信号として受信する機械可読媒体を含む、機械命令及び/又はデータをプログラマブルプロセッサに提供するために使用される、任意のコンピュータプログラム製品、装置、及び/又はデバイス(例えば、磁気ディスク、光ディスク、メモリ、プログラマブルロジックデバイス(PLD:Programmable Logic Device)等)を指すものとすることができる。「機械可読信号」という用語は、機械命令及び/又はデータをプログラマブルなプロセッサに提供するために使用される任意の信号を指すものとすることができる。
【0068】
ユーザとのインタラクションを提供するために、本明細書において説明されるシステム及び/又は技法(つまり、システム又は技法、あるいはそれらの両方)は、ユーザに情報を表示するためのディスプレイデバイス(例えば、CRT(cathode ray tube:陰極線管)、LCD(liquid crystal display:液晶ディスプレイ)モニタ等)、ユーザがコンピュータに入力を提供することができるキーボード、及び/又はユーザがコンピュータに入力を提供することができるポインティングデバイス(例えば、マウス又はトラックボール)を有するコンピュータ上で実施することができる。他の種類のデバイスを使用して、ユーザとのインタラクションを提供することもできる。例えば、ユーザに提供されるフィードバックは、任意の形態の感覚フィードバック(例えば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、及び/又は触覚フィードバック)とすることができる。加えて、又は代替として、ユーザからの入力は、音響、発話、及び/又は触覚入力を含む、任意の形態で受信することができる。
【0069】
本明細書において説明されるシステム及び技法は、バックエンドコンポーネント(例えば、データサーバとして)を含む、ミドルウェアコンポーネント(例えば、アプリケーションサーバ)を含む、フロントエンドコンポーネント(例えば、ユーザが本明細書において説明されるシステム及び技法の実施態様とインタラクトすることができるグラフィカルユーザインタフェース又はウェブブラウザを有する、クライアントコンピュータ)を含む、コンピューティングシステム、及び/又はそのようなバックエンド、ミドルウェア、及び/又はフロントエンドコンポーネントの任意の組合せで実施することができる。システムの構成要素は、デジタルデータ通信の任意の形態又は媒体(例えば、通信ネットワーク)によって相互接続することができる。通信ネットワークの例は、ローカルエリアネットワーク(「LAN」)、広域ネットワーク(「WAN」)、及び/又はインターネット(the Internet)を含む。
【0070】
いくつかの実施形態において、コンピューティングシステムは、クライアント及びサーバを含むことができる。クライアント及びサーバは、概して、互いに遠隔であり、通常、通信ネットワークを介してインタラクトすることができる。クライアントとサーバとの関係は、それぞれのコンピュータ上で実行され、互いにクライアント-サーバ関係を有するコンピュータプログラムによって生じうる。
【0071】
図1に示すシステム環境100の実施形態は例示的なものであり、他の実施形態は異なりうる。別の例として、いくつかの実施形態において、システム130は、より多くの、又はより少ない、又は異なる構成要素を含む。別の例として、いくつかの実施形態において、システム環境100、システム130、及び/又はユーザ入力システム140(つまり、システム環境100、システム130、又はユーザ入力システム140、あるいはそれらの全て)の部分のうちのいくつか又は全ては、単一の部分の中に組み合わせることができる。同様に、いくつかの実施形態において、システム環境100、システム130、及び/又はユーザ入力システム140の部分のうちのいくつか又は全ては、2つ以上の別個の部分に分離することができる。
【0072】
いくつかの実施形態において、システム環境100は、エンティティ(entity:
事業体)(例えば、企業、小売商、金融機関、輸送管理機関、出荷会社等)に関連付けられた1つ以上のユーザ入力システム及び/又は1つ以上の荷物監視システム(例えば、システム130及び/又はユーザ入力システム140と同様)を含むことができる。例えば、ユーザ(例えば、従業員、顧客等)は、ユーザ入力システム(例えば、ユーザ入力システム140と同様)を使用して、(例えば、システム130と同様の1つ以上の他のシステム上の)1つ以上の他のアプリケーションによって追跡される荷物を監視することができる。いくつかの実施形態において、エンティティと関連付けられたユーザ入力システム及び/又は荷物監視システムは、本明細書において説明されるステップのうちの1つ以上を行うことができる。
【0073】
上述のように、いくつかの実施形態において、本システムは、AI及び/又は機械学習モデルを使用して、本明細書において説明される機能のうちの1つ以上を行うことができる。例えば、本システムは、予測された配送のリードタイムを出力するように(例えば、サプライチェーン、ルート、スケジュール、配送交通路(shipping lane)、状況データなどに関連付けられた過去のデータを使用して)訓練されたリードタイム予測機械学習モデルに、サプライチェーン、ルート、スケジュール、配送交通路、現在の状況データ等に関連付けられたデータを提供することができる。別の例として、本システムは、荷物の予測されたETAを出力するために、(例えば、サプライチェーン、ルート、スケジュール、配送交通路、状況データ等に関連付けられた過去のデータを使用して)訓練されたETA予測機械学習モデルに、サプライチェーン、ルート、スケジュール、配送交通路、現在の状況データ等に関連付けられたデータを提供することができる。更に別の例として、本システムは、配達時間を達成するために使用されうる代替経路(例えば、代替モード、ルート、及び/又はキャリアオプション)を出力するために(例えば、サプライチェーン、ルート、スケジュール、配送交通路、状況データ等に関連付けられた過去のデータを使用して)訓練された代替経路機械学習モデルに、サプライチェーン、ルート、スケジュール、配送交通路、現在の状況データ等に関連付けられたデータを提供することができる。
【0074】
いくつかの実施形態において、本システムは、以下の適用可能な機械学習アルゴリズム、すなわち、教師あり学習(例えば、ロジスティック回帰を使用して、バックプロパゲーションニューラルネットワークを使用して、ランダムフォレスト、決定木等を使用して)、教師なし学習(例えば、アプリオリアルゴリズム(Apriori algotrithm)を使用して、K平均クラスタリングを使用して)、半教師あり学習、強化学習(例えば、Q学習アルゴリズムを使用して、時間差学習を使用して)、及び任意の他の好適な学習スタイルのうちのいずれかを単独で、又は組み合わせて実施するように構成することができる。本システムの各モジュールは、回帰アルゴリズム(例えば、通常の最小二乗、ロジスティック回帰、段階的回帰、多変数適応回帰スプライン、局所的に推定された散布図平滑化等)、インスタンスベースの方法(例えば、k最近傍、学習ベクトル量子化、自己組織化マップ等)、正則化方法(例えば、リッジ回帰(ridge regression)、最小絶対収縮及び選択演算子、弾性ネット等)、決定木学習方法(例えば、分類及び回帰木、反復二分法3、C4.5、カイ二乗自動相互作用検出、決定株、ランダムフォレスト、多変数適応回帰スプライン、勾配ブースティングマシン等)、ベイズ法(Bayesian method)(例えば、単純ベイズ、平均化1依存推定法、ベイジアン信念ネットワーク等)、カーネル法(例えば、サポートベクターマシン、動径基底関数、線形判別分析等)、クラスタリング法(例えば、k平均法クラスタリング、期待値最大化等)、相関ルール学習アルゴリズム(例えば、アプリオリアルゴリズム、Eclatアルゴリズム等)、人工ニューラルネットワークモデル(例えば、パーセプトロン法、逆伝播法、ホップフィールドネットワーク法、自己組織化マップ法、学習ベクトル量子化法等)、深層学習アルゴリズム(例えば、制限付きボルツマンマシン、深層信念ネットワーク法、畳み込みネットワーク法、積層オートエンコーダ法等)、次元削減法(例えば、主成分分析、部分最小二乗回帰、サモンマッピング、多次元尺度法、射影追跡等)、アンサンブル法(例えば、ブースティング、ブートストラップ集約、アダブースト、スタック一般化、勾配ブースティングマシン法、ランダムフォレスト法等)、及び任意の好適な形態の機械学習アルゴリズムのうちの任意の1つ以上を実施することができる。本システムの各処理部は、加えて、又は代替として、確率的モジュール、ヒューリスティックモジュール、決定論的モジュール、又は任意の他の好適な演算方法、機械学習方法、若しくはそれらの組合せを活用する任意の他の好適なモジュールを活用することができる。しかしながら、任意の他の適切な機械学習手法を本システムに組み込むことができる。さらに、任意の好適なモデル(例えば、機械学習、非機械学習等)を、本システムに関連するデータを生成する際に使用することができる。いくつかの実施形態において、1つ以上の機械学習アルゴリズムは、データ及び統計を使用して、予測モデルを用いて結果を予測するように構成されている、予測モデル化アルゴリズムとすることができる。
【0075】
いくつかの実施形態において、機械学習モデルは、所定の過去の期間にわたるデータについて訓練することによって生成することができる。その際、本システムは、予測されたリードタイム、予測されたETA、代替経路等を出力するように構成することができる。いくつかの実施形態において、1つ以上の統計法は、代替経路を取ることによって配達時間が満たされる尤度、及び尤度が閾値を満たすかどうかを計算するために使用することができる。
【0076】
ここで図2を参照すると、貨物輸送を監視及び自動制御する一例示のプロセスフレームワークが提供される。図示されるように、図2のブロック200において、システムプロセスフレームワークは、過去のパターン及び将来のスケジュールを使用して、荷物のための1つ以上の配送ルートを生成することができる。本システムは、キャリア情報、ロケーション情報、ターミナル情報、トラフィックデータ等に関する過去のパターンを使用することができる。例えば、図12に関して図示されるとともに本明細書において説明されるように、各キャリアは、将来の配送を推定するために使用される過去の配送に基づく信頼性レーティングを有することができる。
【0077】
加えて、図2のブロック210に示されるように、本システムは、所与の配送ルートに関する動的予測を行うために、データのリアルタイムフィード(例えば、図13に関して本明細書において説明されるようなリアルタイムな貨物輸送インジケータ)を使用することができる。例えば、本システムは、特定の配送ルートが、ルートに沿った1つ以上のロケーションにおける混雑のために、完了するのにより長い時間量を要することになることを判断することができる。
【0078】
図2のブロック220に示されるように、本システムは、強化学習(例えば、機械学習)を使用して、リアルタイムで(例えば、より正確な予測で配送ルートを更新する)、及び/又は将来(つまり、リアルタイムで、又は将来の、あるいはそれらの両方)の使用において(例えば、より良好な配送ルートを予測するために機械学習モデルを教示する)、配送ルート選択及び推定を更新及び調整することができる。
【0079】
ここで図3を参照すると、ロケーションの健全性を判断及び監視する一例示のプロセスフレームワークが提供される。ロケーションは、配送中に荷物が通過することができる任意の場所でありうる。配送ハブ又は港等のロケーションは、多くの場合、ルート配送タイムラインの決定要因となりうる。なぜなら、荷物は、時には、移送を待っている単一のロケーションで立ち往生する可能性があるからである。したがって、ロケーションの健全性を推定することは、推定される配送ルート輸送時間をより正確にすることを可能にする。ロケーションの健全性を推定するために、本システムは、ロケーション特性300(例えば、現在及び/又は過去(つまり、現在又は過去あるいはそれらの両方)のロケーション特性)及び/又は将来のスケジュール310(つまり、ロケーション特性300又は将来のスケジュール310あるいはそれらの両方)を使用することができる。例えば、ロケーションAは、従来、荷物がそのロケーションに到着した時間から荷物がそのロケーションを離れるまでに少なくとも1日~2日かかる場合がある。この過去の情報は、任意の現在のロケーション特性とともに、ロケーションの健全性を推定するために使用することができる。ロケーションAの例について続けると、待ち時間は1日~2日でありうるが、現在のロケーション特性は、ロケーションAにおける1つ以上の港が稼働していないことを示し、したがって、待ち時間は、典型的な1日~2日よりも長くなる可能性が高い。
【0080】
ロケーション特性は、稼働時間、アセット(例えば、クレーン、コンテナ/シャーシデポ等の数)、運送路間の引継ぎ(interline connection)、混雑(陸上及び海上の両方)、予約、天候パターン、労働力、輸入/輸出量、ターミナル容量、ローカルイベント等を含むことができる。これらのロケーション特性は、ロケーションのスコア(健全性)を計算するために使用される。加えて、過去のロケーション特性は、過去のデータ及び季節性からの時系列パターンを含むことができる。いくつかの実施形態において、本システムは、ランダムな不測の事象から学習することが可能とすることができ、将来のロケーションの健全性の予測を提供することができる。
【0081】
また、本システムは、将来のスケジュールを使用して、ロケーションの健全性を判断することができる。例えば、本システムは、将来のスケジュールを分析して、そうでなければ配送を遅延させることになるボトルネックが発生する可能性があるかどうかを判定することができる。本システムは、将来の配送のスケジュール及び/又は将来の天気予報を使用して、現在のロケーションの健全性からの逸脱を予測することができる。例えば、所与のロケーションにおいて、雨季は、雨が遅延を引き起こす可能性があるので、あるロケーションについてのロケーションの健全性を低下させることがある。
【0082】
本システムは(ブロック320に示されるように)、ロケーション特性300及び/又は将来のスケジュールに基づいて、現在のロケーションの健全性330及び/又は将来のロケーションの健全性340を判断することができる。ロケーションの健全性は、ロケーションの健全性の値として計算することができる。また、種々の他の要因も、ロケーションの健全性を判断するために使用することができる。ロケーションの健全性は、配送ルートに対するロケーションの影響を示すように分類することができる。ロケーションの健全性は、所与のロケーションについての典型的な遅延時間との比較とすることができる。例えば、図9に示されるように、所与のロケーションは、赤色、緑色、又は黄色のいずれかで標識することができ、赤色は、そのロケーションにおける典型的な遅延と比較して著しい遅延を示し、黄色は、そのロケーションにおける典型的な遅延と比較して僅かな遅延を示し、緑色は、そのロケーションにおける典型的な遅延と比較してほとんど又は全く遅延がないことを示す。各カテゴリは、システムが所与のロケーションについてのロケーションの健全性のカテゴリを判断するために使用するロケーションの健全性の値の閾値を有しうる。ロケーションのサブセット(例えば、ターミナルの健全性を判断するためのロケーション内のターミナル)に対して同じプロセスを使用することができる。この閾値は、ロケーション毎に異なりうる。
【0083】
ここで図4を参照すると、配送ルートの信頼性及びキャリアの信頼性を判断する一例示のプロセスフレームワークが提供される。ブロック400に示されるように、キャリアの信頼性は、過去のスケジュール410(例えば、以前の配送ルートの実績)、過去のキャリアデータ(例えば、過去の実際値415)、及び/又はスケジュール更新の挙動420(例えば、スケジュールの変更、及び/又はキャリアの将来の実績に影響を及ぼしうる作業)(つまり、過去のスケジュール410、過去のキャリアデータ、又はスケジュール更新の挙動420、あるいはそれらの全て)を使用して計算することができる。したがって、ブロック430に示されるように、本システムは、本明細書において説明する動作を使用して、キャリアの信頼性440を判断する。
【0084】
キャリアの信頼性を判断することに関して本明細書において説明された方法と同様の方法で、ブロック450に示されるように、スケジュールの信頼性も配送ルートに関して判断することができる。本システムは、過去のスケジュール、過去の実際値(例えば、過去のスケジュールデータ)、及び/又はスケジュール更新の挙動(例えば、ブロック460)を使用して、所与のスケジュールされた配送の信頼性を判断することができる。例えば、本システムは、或る配送に関する推定が所与の配送に対して正しい尤度を判断することができる。
【0085】
ここで図5を参照すると、配送ルートの推定に基づいて製品リードタイムを判断する一例示のプロセスフレームワークが提供される。輸送タイプ特性(例えば、船舶/レール特性500)、貨物特性510(例えば、荷物の重量及び形状)、ロケーションの健全性520(例えば、図3に関して本明細書において説明されるような)、及び/又はスケジュールの信頼性530(例えば、図4に関して本明細書において説明されるような)は、所与の荷物についてのリードタイム550を判断するために使用することができる。例えば、上記で参照された特性を使用して、荷物についての推定配達日又は残りの輸送時間を提供することができる。ブロック540に示されるように、本システムは、本明細書において説明される1つ以上のプロセッサを使用してリードタイム550を判断することが可能とすることができる。また、リードタイム550を判断するとき、キャリアの信頼性、ターミナルの健全性、天候条件、季節性等、様々な他の要因を本システムによって処理することができる。
【0086】
ここで図6を参照すると、好ましい配送ルートを判断する一例示のプロセスフレームワークが提供される。本システムは、好ましい(又は最良の)配送ルートを判断するために、本明細書において論じられる計算された値のうちの1つ以上を使用することができる。図示されるように、本システムは、1つ以上のデータモデル(例えば、ブロック600)によって出力されたデータを使用して、ブロック610に示されるように、1つ以上の貨物輸送インジケータを生成することができる。例えば、本システムは、所与の配送ルートについての推定リードタイム620、キャリアの信頼性630、及び/又はCO排出量の推定640(つまり、推定リードタイム620、キャリアの信頼性630、又はCO排出量の推定640、あるいはそれらの全て)を判断することができる。また、推定リードタイム620は、輸送中に更新されうる動的ETAを提供することを含むことができる。ブロック650に示されるように、これらの計算された値のそれぞれは、所与の配送についての1つ以上の配送ルートを判断するためにシステムに提供されうる。各配送ルートについて計算された値に基づいて、本システムは、好ましいルート(例えば、最良のルート660)を判断するように構成されている。好ましいルートは、キャリアの特性及び/又は信頼性、荷物に関連する産業、ルートのコスト、ルートの持続可能性、及び/又は他の配送の特性)、様々なリアルタイムな追跡データ、及び/又は様々な準リアルタイムな追跡データに基づくことができる。
【0087】
ここで図7を参照すると、荷物のリアルタイムな追跡を行う一例示のプロセスフレームワークが提供される。ブロック700に示されるように、本システムは、リアルタイムの追跡データ及び/又は準リアルタイムの追跡データ(例えば、自動識別システム(AIS)データ、全地球測位システム(GPS)データ、及び/又は電子ロギングデバイス(ELD)データ)を受信することができる。車両位置メッセージ(CLM)等、様々な他の追跡データを使用することができる。追跡データのタイプは、輸送タイプに基づくものとすることができる。例えば、AISデータは、船舶を追跡するために使用することができ、CLMデータは、鉄道車両を追跡するために使用することができ、GPSデータは、路上(OTR:over the road)貨物を追跡するために使用することができる。荷物のロケーションは、荷物のリアルタイムな追跡、並びに配達推定の更新を提供するために使用することができる(例えば、荷物が或る特定の時間までに或る特定のロケーションに到達していない場合、荷物は予定より遅れている場合がある)。
【0088】
追跡データは、リードタイムを更新し、動的ETAを提供するために(例えば、ブロック710)、及び/又は配送に関する何らかの問題を判断するために使用することができる。例えば、ブロック720に示すように、荷物トラッカーは、配送が軌道から外れており(offtrack)、適切な修正及び/又は検討が配送に関して必要であることを示すことができる。そのような検討及び/又は修正は、手動で、及び/又は自動的に(例えば、本システムによって、本システムによって送信されたコマンドに応答して別のシステムによって等)完了させることができる。
【0089】
ここで図8を参照すると、荷物位置のリアルタイムな推定を実行する一例示のプロセスフレームワークが提供される。いくつかの事例において、リアルタイムな追跡データは、容易にアクセス可能ではない、及び/又はより連続的に監視されない場合がある。本システムは、荷物の現在の予測位置830を推定するように構成することができる。例えば、本システムは、荷物の最後の既知の位置を示す、最後に受信した追跡データ800(例えば、AIS、GPS、ELD、CLM等)を受信することができる。荷物が所与のロケーションにあった時間も含まれうる。加えて、又は代替として、本システムは、過去の移動パターン810を受信することができ、本システムは、過去の移動パターン810に基づいて、現在の予測位置を判断することができる。例えば、ブロック820に示されるように、本システムは、AIを使用して、最後に受信した追跡データ800及び/又は過去の移動パターン810に基づいて、荷物の現在の予測位置を予測することができる。
【0090】
ユーザデバイスのユーザインタフェースは、ユーザによる参照のために荷物の現在の予測位置を表示することができる。また、ユーザインタフェースは、好ましい配送ルートと、好ましい配送ルートに沿った配送の位置とを含むことができる。荷物の現在の予測位置の判断は、以前の配送に基づいて、機械学習を使用することができる。例えば、荷物特性(例えば、荷物が危険物の荷物であるかどうか、荷物の重量等)を含む様々な要因が、荷物の現在の予測位置に影響を及ぼす可能性がある。
【0091】
ここで図9を参照すると、複数のロケーションについてのロケーションの健全性を示す一例示のユーザインタフェース900が提供される。ユーザインタフェースは、所与のロケーションについてのロケーションの健全性の視覚的表現を含むマップ表現を含むことができる。例えば、インジケータ910は、或るロケーションが、そのロケーションにおける典型的な遅延と比較して著しい遅延を有するロケーションであること(たとえば、所与のロケーションにおける赤色アイコン)を表し、インジケータ920は、ロケーションの健全性が未知であるロケーション(例えば、所与のロケーションにおける灰色アイコン)を表し、インジケータ930は、或るロケーションが、そのロケーションにおける典型的な遅延と比較して僅かな遅延を有するロケーションであること(例えば、所与のロケーションにおける黄色アイコン)を表し、インジケータ940は、或るロケーションが、そのロケーションにおける典型的な遅延と比較してほとんど又は全く遅延がないロケーションであること(例えば、所与のロケーションにおける緑色アイコン)を表す。また、インジケータは、ロケーションの健全性についての追加の情報を含むことができる。赤色、灰色、黄色、及び緑色が、ロケーションの健全性の特定の値の視覚的表現として本明細書において説明されたが、そのような色は、ロケーションの健全性の異なる値に関して使用することができる。さらに、ロケーションの健全性の特定の値の視覚的表現として他の色を使用することができる。加えて、又は代替として、ロケーションの健全性の特定の値の視覚的表現は、数字によるレーティング、シェーディング、異なる形状のアイコン等を介したもの等、他の方法で提供することができる。
【0092】
ここで図10を参照すると、複数のターミナルについてのターミナルの健全性を示す一例示のユーザインタフェース1000が提供される。所与のロケーションは、それぞれが個々のターミナルの健全性レーティングを有する複数のターミナルを有しうる(例えば、所与のターミナルは、同じロケーションにある別のターミナルよりも忙しい場合がある)。したがって、荷物が割り振られるロケーション内の特定のターミナルは、配送予測に影響を及ぼす可能性がある。図9に関して本明細書において説明されるロケーションの健全性と同様に、各ターミナルについてのターミナルの健全性は、アイコンによって表すことができる。例えば、インジケータ1010は、そのロケーションでの典型的な遅延と比較して僅かな遅延を示し(例えば、黄色のインジケータ)、インジケータ1020は、そのロケーションでの典型的な遅延と比較してほとんど又は全く遅延を示さず(例えば、緑色のインジケータ)、インジケータ1030は、その位置での典型的な遅延と比較して著しい遅延を示す(例えば、赤色のインジケータ)。インジケータ1010によって示されるように、待ち時間、平均ターンアラウンド等、所与のターミナルに関連する他の情報も提供することができる。いくつかの事例において、ユーザデバイスは、(例えば、所与のターミナルに相関するインジケータをクリックすることによって)1つ以上のターミナルについてのそのような情報を表示することが可能である。赤色、黄色、及び緑色が、本明細書においてはターミナルの健全性のレーティングの視覚的表現及び/又はアイコン(つまり、視覚的表現又はアイコン、あるいはそれらの両方)として説明されているが、そのような色は、ターミナルの健全性の異なるレーティングに使用することができる。さらに、他の色を、ターミナルの健全性レーティングの視覚的表現及び/又はアイコンとして使用することができる。加えて、又は代替として、ターミナルの健全性レーティングの視覚的表現及び/又はアイコンは、数値レーティング、シェーディング、異なる形状のアイコン等を介したもの等、他の方式で提供することができる。
【0093】
ユーザインタフェース部1040は、ロケーション情報、過去の健全性レーティング、所与のターミナルにおける輸送タイプ(例えば、ターミナルにおける船舶)等、ターミナルについての追加の情報を示す。また、1つ以上のターミナルについての様々な他の情報を、ユーザインタフェース1000上で提供することができる。
【0094】
ここで図11を参照すると、所与のロケーションにおける船舶のリアルタイムな追跡を示す一例示のユーザインタフェース1100が示される。図10に関して本明細書において説明した方法と同様の方法で、所与のロケーション内のターミナル(複数の場合もある)についてのターミナルの健全性を表示することができる。さらに、各ターミナルは、輸送のための1つ以上の位置を有することができる。例えば、ターミナル1110は、3つのドッキングポート1110A、1110B、及び1110Cを有することができる。ユーザインタフェース1100は、輸送のための所与の位置が占有されているかどうかについての情報を含むことができる。輸送のための位置の数は、ターミナルの健全性及び/又はロケーションの健全性(つまり、ターミナルの健全性又はロケーションの健全性、あるいはそれらの両方)を判断するために使用することができる。例えば、輸送のための位置をより多く有する、より忙しいターミナルは、より高い容量を扱うことが可能であることに起因して、依然として比較的高いターミナルの健全性を有しうる。各ターミナルは、輸送のための位置を複数有しうる(例えば、ターミナル1110、1120、及び1130のそれぞれは、3つの輸送の位置を有する)。
【0095】
ユーザインタフェース部1140は、ロケーション情報、過去の健全性のレーティング、所与のターミナルにおける輸送タイプ(例えば、ターミナルにおける船舶)等、ターミナルに関する追加の情報を示す。また、1つ以上のターミナルについての様々な他の情報を、ユーザインタフェース1100上で提供することができる。
【0096】
ここで図12を参照すると、複数の可能性のある配送ルートが提供される一例示のユーザインタフェース1200が示される。図示されるように、荷物は、ロケーションA 1210からロケーションB 1220へ輸送されることが意図される。本システムは、ロケーションAからロケーションBへの3つの可能性のあるルートを生成している。ルート1230はキャリアAを通り、ルート1240はキャリアBを通り、ルート1250もキャリアAを通る。ルート1230及び1240は、同じ輸送時間を有するが、ルート1240は、より高いスケジュールの信頼性(例えば、到着日の精度の推定値)を有する。これは、キャリアAよりも高いキャリアBの信頼性に少なくとも部分的に基づくことができる。信頼性のレーティングを生成するために考慮される他の要因は、過去のルート実績、季節性等を含みうる。さらに、ルート1250は、より高いスケジュールの信頼性を有するが、より長い輸送時間を有する。マップUI 1200は、ユーザが選択するための複数のルートオプションを表示することができる。例えば、アイコン1260によって示されるように、ユーザは、所与のルートを予約することができる(例えば、ユーザは、ルート1240を予約することを選択している)。好ましいルートは、選択されたルートを反映するように更新することができる。いくつかの実施形態において、好ましいルートは、本システムによって最初に選択されてもよく、ユーザは、図示されるインタフェースを介して別の配送ルートに変更することが可能であってもよい。
【0097】
図13は、貨物輸送を監視及び自動制御する一例示の方法を示す。図13の方法は、特に断りのない限り、本明細書において論じられる他の方法と同様及び/又は同じプロセスを含むことができる。本方法は、本明細書において論じられるシステム(例えば、図1を参照して論じられる構造)によって実行することができる。一例示のシステムは、少なくとも1つの非一時的記憶デバイスと、少なくとも1つの非一時的記憶デバイスに結合された少なくとも1つの処理デバイスとを含むことができる。そのような実施形態において、少なくとも1つの処理デバイスは、本明細書において論じられる方法を実行するように構成されている。
【0098】
ここで図13のブロック1300を参照すると、本方法は、荷物追跡問合せを受信することを含む。荷物追跡問合せは、貨物の特性(例えば、サイズ、重量、量等)を含むことができる。また、荷物追跡問合せは、出発地及び目的地を含むことができる。荷物追跡問合せは、購入に関連しうる(例えば、ユーザは、製品を購入しているか、又は潜在的に購入している場合があり、荷物追跡問合せは、ユーザへの製品の配達に関連する)。
【0099】
ここで図13のブロック1310を参照すると、本方法は、荷物追跡問合せに基づいて少なくとも1つの配送ルートを生成することを含む。本明細書において論じられるように、本システムは、出発地及び目的地に基づいて、荷物のための少なくとも1つの配送ルートを判断するように構成されている。配送ルートは、例えば、鉄道輸送、道路輸送、航空輸送、及び/又は水上輸送(つまり、鉄道輸送、道路輸送、航空輸送、又は水上輸送、あるいはそれらの全て)を含む、1つ以上の配送タイプとすることができる。いくつかの事例において、荷物追跡問合せは、好ましい輸送タイプを含むことができる(例えば、荷物は、少なくとも部分的に空輸を介して配達されることが所望されうる)。代替として、荷物追跡問合せは、所望の配達日を示すことができる(例えば、ユーザは、2日間の配送を購入することができる)。
【0100】
配送ルートは、過去のルート情報に少なくとも部分的に基づいて生成することができる。過去のルート情報は、出発地から目的地までの以前のルート(及び/又は出発地と目的地との間の何らかのサブセット)を含むことができる。配送ルートのうちの少なくとも1つを決定するために、様々な他のルート生成オペレーションを使用することができる。
【0101】
各配送ルートは、キャリアの信頼性、過去の情報、ロケーションの健全性等の様々な要因に基づく配送ルート信頼性レーティング(例えば、上述のスケジュールの信頼性)を有することができる。配送ルート信頼性レーティングは、推定荷物輸送時間を判断するために使用することができる。
【0102】
ここで図13のブロック1320を参照すると、本方法は、少なくとも1つの配送ルートのうちの少なくとも1つに沿った1つ以上のリアルタイムな貨物輸送インジケータを受信することを含む。1つ以上のリアルタイムな貨物輸送インジケータは、推定された配送タイムラインに影響を及ぼす可能性のある所与の配送ルートに関する受信されたデータのいずれかを含むことができる。リアルタイムな貨物輸送インジケータは、所与のルートに沿った少なくとも1つの配送(例えば、ルートに沿った現在の配送又は過去の配送のいずれか)に関する情報を含みうる。リアルタイムな貨物輸送インジケータは、ロケーションの健全性、ターミナルの健全性、交通データ、季節性、貨物の特性、キャリアの信頼性等を含むことができる。例えば、リアルタイムな貨物輸送インジケータ(複数の場合もある)は、少なくとも1つの配送ルートのうちの少なくとも1つにおける1つ以上の配送のステータスを示すことができる。リアルタイムな貨物輸送インジケータ(複数の場合もある)は、全地球測位システム(GPS)データ、自動識別システム(AIS)データ、車両位置メッセージ(CLM)データ等のリアルタイムな追跡データに基づくことができる。
【0103】
ここで図13のブロック1330を参照すると、本方法は、1つ以上のリアルタイムな貨物輸送インジケータに基づいて、少なくとも1つの配送ルートのうちの好ましい配送ルートを判断することを含む。本システムは、所与の配送ルートについての推定輸送時間を示す配送ルートの輸送時間推定値を決定するように構成することができる。また、本システムは、配送ルートの輸送時間推定値の信頼レベルを示すルート信頼性レーティングを決定するように構成することができる。ルート信頼性レーティングは、ルート自体(例えば、天候及び他の遅延)、輸送タイプ、及び/又はルートを実行するキャリアによって影響されうる。
【0104】
配送ルートの輸送時間推定値及び/又はルート信頼性レーティングに基づいて、本システムは、荷物のための好ましい配送ルートを選択することができる。いくつかの事例において、好ましい配送は、最速ルート(例えば、最短の推定輸送時間)に基づくものとすることができる。加えて、又は代替として、好ましい配送は、信頼性レーティングに基づくものとすることができる(例えば、ユーザは、荷物が所与の日付までに配達されることを確実にするために、より信頼性の高い配送ルートを使用することを好むことができる)。また、様々な他の要因を使用して、好ましい配送ルート(例えば、最短距離、最小限の排出物の生成等)を判断することができる。加えて、ユーザは、どの好ましい配送ルートの選択をデフォルトとして使用するかを選択することが可能でありうる(例えば、ユーザは、システムが常に最も迅速な配送ルートを選択することを好むことができる)。
【0105】
いくつかの事例において、本システムは、配送ルート(複数の場合もある)のうちの1つ以上に関する情報を有する表示のレンダリングを生じさせるように構成することができる。例えば、図12に示されるように、ユーザインタフェース1200は、ユーザによる選択のために1つ以上の可能性のある配送ルートを表示することができる。例えば、本システムは、可能性のある配送ルートのオプション(選択肢)のうちの1つを選択するルート選択の入力を受信することができる。いくつかの実施形態において、好ましい配送ルートは、ルート選択入力に基づいて更新することができる。例えば、ユーザは、配送ルートを選択することができ、好ましい配送ルートは、その配送ルートとなるように更新される。いくつかの事例において、ユーザインタフェースは、好ましい配送ルートをユーザに示すことができる(例えば、好ましい配送ルートは、列挙された第1の配送ルートとすることができる)。
【0106】
ここで図13のブロック1340を参照すると、本方法は、好ましい配送ルートの表現のレンダリングを生じさせることを含む。本明細書において説明されるユーザインタフェースは、マップの様々な表現(例えば、図9図12に関して本明細書において示されるとともに説明されるUIのうちの1つ以上)をレンダリングするように構成することができる。図12に示されるように、UIは、配送ルートの図(例えば、ロケーションA 1210とロケーションB 1220との間の点線)を提供することができる。また、様々な実施形態において、ユーザインタフェースは、ロケーションの健全性、ターミナルの健全性、配送ルートの情報等に関する情報を含むことができる。
【0107】
好ましい配送ルートの表現は、所与のルートに沿った荷物位置を表すように更新することができる。荷物位置は、(例えば、図7に示されるような)リアルタイムな追跡及び/又は(例えば、図8に示されるような)現在の予測位置を使用して判断することができる。また、好ましい配送ルートの表現は、好ましい配送ルートに対する任意の変更に基づいて動的に更新することができる(例えば、好ましい配送ルートが変更された場合、荷物が配送ルートに沿って遅延する等)。
【0108】
ここで図13の任意選択のブロック1350を参照すると、本方法は、好ましい配送ルートを少なくとも1つの配送ルートのうちの第1の配送ルートから少なくとも1つの配送ルートのうちの第2の配送ルートに変更することを含むことができる。好ましい配送ルートは、ルートの変更に基づいて動的に更新することができる。好ましい配送ルートは、1つ以上のリアルタイムな貨物輸送インジケータに基づいて動的に更新することができる。例えば、好ましいルートに沿った所与のロケーションは、ロケーションの健全性が低下している場合があり、これは、荷物の輸送時間を遅延させることになり、他の配送ルートを現在の好ましい配送ルートよりも速くするか、又はそうでなければ優先させる。
【0109】
一例示の実施形態において、本システムは、1つ以上のロケーションについての少なくとも1つのロケーションベースのパフォーマンスインジケータ(例えば、ロケーションの健全性、ターミナルの健全性等)を判断するように構成されている。ロケーションベースのパフォーマンスインジケータは、1つ以上の荷物が所与のロケーション及び/又はターミナルを通って移動するのにかかる時間を示す。ロケーションベースのパフォーマンスインジケータは、好ましいルートを更新するために使用することができる。例えば、配送ルートに沿ったロケーションについてのロケーションの健全性が変化する事例において、配送ルートの輸送時間推定値も変化する場合があり、したがって、本システムは、好ましい配送ルートが他の可能性のある配送ルートよりも依然として好ましいかどうかを判定することができる(例えば、距離がより長い配送ルートは、ルートに沿ったロケーションが遅延をほとんど又は全く有さないことに起因して、時間的により短い可能性がある)。
【0110】
図13に関して本明細書において説明される貨物輸送を監視及び自動制御する方法は、本明細書において説明される、及び/又は本明細書の他の箇所で説明される1つ以上の他のプロセス、方法、及び/又はシステムに関連する、任意の単一の実施形態又は実施形態の任意の組合せ等、追加の実施形態を含むことができる。図13は、本方法の例示のブロックを示すが、いくつかの実施形態において、本方法は、図13に示されるものと比して、追加のブロック、より少ないブロック、異なるブロック、又は異なって配置されたブロックを含むことができる。加えて、又は代替として、本方法のブロックのうちの2つ以上は、並行して行うことができる。
【0111】
本開示を考慮して当業者によって理解されるように、本開示は、装置(例えば、システム、マシン、デバイス、コンピュータプログラム製品等)として、方法(例えば、ビジネス方法、コンピュータ実施プロセス等)として、又は前述のものの任意の組み合わせとして含むことができる、及び/又は具現化することができる。したがって、本開示の実施形態は、完全にビジネス方法の実施形態、完全にソフトウェアの実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコード、データベースに記憶された手順等を含む)、完全にハードウェアの実施形態、又は本明細書において包括的に「システム」と呼ばれうるビジネス方法、ソフトウェア、及びハードウェアの態様を組み合わせた一実施形態の形態をとることができる。さらに、本開示の実施形態は、1つ以上のコンピュータ実行可能プログラムコード部分が記憶されたコンピュータ可読記憶媒体を含むコンピュータプログラム製品の形態をとることができる。本明細書において使用される場合、1つ以上のプロセッサを含みうるプロセッサは、例えば、1つ以上の汎用回路に、コンピュータ可読媒体において具現化される1つ以上のコンピュータ実行可能プログラムコード部分を実行することによって機能を実行させること、及び/又は1つ以上の特定用途向け回路に機能を実行させることを含む、様々な方法で或る特定の機能を実行する「ように構成する」ことができる。
【0112】
任意の好適なコンピュータ可読媒体が利用されうることが理解されるであろう。コンピュータ可読媒体は、有形の電子、磁気、光学、電磁気、赤外線、及び/又は半導体システム、デバイス、及び/又は他の装置等の非一時的コンピュータ可読媒体を含むことができるが、これらに限定されない。例えば、いくつかの実施形態において、非一時的コンピュータ可読媒体は、ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM:read-only memory)、消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EPROM(erasable programmable read-only memory)又はフラッシュメモリ)、コンパクトディスク読取り専用メモリ(CD-ROM:compact disc read-only memory)、及び/又は何らかの他の有形の光学及び/又は磁気記憶デバイス等の有形媒体を含む。しかしながら、本開示の他の実施形態において、コンピュータ可読媒体は、例えば、コンピュータ実行可能プログラムコード部分が具現化された伝播信号等、一時的なものとすることができる。
【0113】
本開示の動作を実行するための1つ以上のコンピュータ実行可能プログラムコード部分は、例えば、Java、Perl、Smalltalk、C#、C++、SAS、SQL、Python、Objective C、JavaScript等、オブジェクト指向プログラミング言語、スクリプトプログラミング言語、及び/又は非スクリプトプログラミング言語を含みうる。いくつかの実施形態において、本開示の実施形態の動作を実行するための1つ以上のコンピュータ実行可能プログラムコード部分は、「C」プログラミング言語及び/又は同様のプログラミング言語等の従来の手続き型プログラミング言語で記述される。コンピュータプログラムコードは、代替として、又は加えて、例えばF#等の1つ以上のマルチパラダイム(multi-paradigm)プログラミング言語で記述されてもよい。
【0114】
本開示のいくつかの実施形態は、装置及び/又は方法のフローチャート図及び/又はブロック図を参照して本明細書において説明される。フローチャート図及び/又はブロック図に含まれる各ブロック、及び/又はフローチャート図及び/又はブロック図に含まれるブロックの組合せは、1つ以上のコンピュータ実行可能プログラムコード部分によって実施されうることが理解されよう。これらの1つ以上のコンピュータ実行可能プログラムコード部分は、コンピュータ及び/又は他のプログラマブルデータ処理デバイスのプロセッサを介して実行される1つ以上のコンピュータ実行可能プログラムコード部分が、フローチャート(複数の場合もある)及び/又はブロック図のブロック(複数の場合もある)によって表されるステップ及び/又は機能を実施するための機構を作り出すように、特定のマシンを作り出すために、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、及び/又は何らかの他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサに提供されうる。
【0115】
1つ以上のコンピュータ実行可能プログラムコード部分は、コンピュータ及び/又は他のプログラマブルデータ処理装置を特定の方法で機能するように指示する、命令する、及び/又はさせることができる一時的及び/又は非一時的コンピュータ可読媒体(例えば、メモリ)に記憶することができ、その結果、コンピュータ可読媒体に記憶されたコンピュータ実行可能プログラムコード部分は、フローチャート(複数の場合もある)及び/又はブロック図のブロック(複数の場合もある)で指定されたステップ及び/又は機能を実施する命令機構を含む製造品を作り出す。
【0116】
また、1つ以上のコンピュータ実行可能プログラムコード部分は、コンピュータ及び/又は他のプログラマブルデータ処理装置上にロードされて、一連の動作ステップをコンピュータ及び/又は他のプログラマブル装置上で実行させることができる。いくつかの実施形態において、これは、コンピュータ及び/又は他のプログラマブル装置上で実行される1つ以上のコンピュータ実行可能プログラムコード部分が、フローチャート(複数の場合もある)で指定されたステップ及び/又はブロック図のブロック(複数の場合もある)で指定された機能を実施するための動作ステップを提供するように、コンピュータ実施プロセスを生成する。代替として、コンピュータ実施ステップは、本開示の一実施形態を実行するために、オペレータ実施ステップ及び/又は人間実施ステップと組み合わされてもよい、及び/又はそれらと置き換えられてもよい。
【0117】
本開示の多くの実施形態について上記で説明したが、本開示は、多くの異なる形態で具現化されてもよく、本明細書において説明された実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、適用可能な法的要件を本開示が満たすように提供される。また、可能な場合、本明細書において記載された及び/又は企図された本開示の実施形態のいずれかの利点、特徴、機能、デバイス、及び/又は動作態様のいずれかが、本明細書において記載された及び/又は企図された本開示の他の実施形態のいずれかに含まれてもよい、及び/又はその逆も同様であることが理解されるであろう。加えて、可能な場合、本明細書において単数形で表現される任意の用語は、明示的に別段の定めをした場合を除き、複数形も含むことを意味する、及び/又はその逆も同様である。したがって、「a」及び/又は「an」という用語は、「1つ以上の」という語句も本明細書において使用されているが、「1つ以上の」を意味するものとする。全体を通して、同様の番号は同様の要素を指す。
【0118】
いくつかの実施態様は、閾値に関連して本明細書において説明されうる。本明細書において使用される場合、閾値を満たすことは、文脈に応じて、値が閾値よりも大きいこと、値が閾値を超えること、値が閾値よりも高いこと、値が閾値以上であること、値が閾値未満であること、値が閾値よりも少ないこと、値が閾値よりも低いこと、値が閾値以下であること、値が閾値に等しいこと等を指すことがある。
【0119】
或る特定の例示的な実施形態について説明し、添付の図面に示したが、そのような実施形態は、広範な開示を単に例示するものであり、広範な開示を限定するものではなく、上記の段落に記載されたものに加えて、様々な他の変更、組合せ、省略、変形、及び置換が可能であるので、本開示は、図示及び説明された具体的な構成及び配置に限定されないことを理解されたい。当業者は、説明した実施形態の様々な適応、変形、及び組合せが、本開示の範囲及び趣旨から逸脱することなく構成されうることを十分に理解されよう。したがって、本開示は、本明細書に具体的に記載されたもの以外で実施されてもよいことを理解されたい。
図1
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【国際調査報告】