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特表2024-512654疎水性液体で車両のフロントガラスを処理するためのデバイスを制御するための方法
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  • 特表-疎水性液体で車両のフロントガラスを処理するためのデバイスを制御するための方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-19
(54)【発明の名称】疎水性液体で車両のフロントガラスを処理するためのデバイスを制御するための方法
(51)【国際特許分類】
   B60S 1/02 20060101AFI20240312BHJP
【FI】
B60S1/02 400Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023560197
(86)(22)【出願日】2022-03-25
(85)【翻訳文提出日】2023-10-16
(86)【国際出願番号】 EP2022058027
(87)【国際公開番号】W WO2022207519
(87)【国際公開日】2022-10-06
(31)【優先権主張番号】2103222
(32)【優先日】2021-03-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】512092737
【氏名又は名称】ヴァレオ システム デシュヤージュ
【氏名又は名称原語表記】VALEO SYSTEMES D’ESSUYAGE
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100202304
【弁理士】
【氏名又は名称】塙 和也
(72)【発明者】
【氏名】フレデリック、ジロー
(72)【発明者】
【氏名】アレクサンドル、フィユー
【テーマコード(参考)】
3D225
【Fターム(参考)】
3D225AA01
3D225AD02
3D225AF10
(57)【要約】
本発明は、車両(3)のフロントガラス(31)を処理するための処理デバイス(30)を制御するための制御方法(1)に関し、当該処理デバイス(30)は、少なくとも1つの開口部(3000a)を有する、少なくとも1つの噴霧デバイス(3000)を備える少なくとも1つの拭き取りシステム(300)を備え、それを通して疎水性液体(Lq)を当該フロントガラス(31)上に噴霧することができ、当該制御方法(1)は、少なくとも1つの処理サイクルを周期的に実行し、-車両の状態を表す少なくとも1つのデータ項目を回復する工程と、-車両の状態を表す回復された少なくとも1つのデータ項目を処理する工程と、-車両の状態を表す処理された少なくとも1つのデータ項目の関数として、噴霧デバイス(3000)を作動させるための少なくとも1つの基準の達成を検証する工程と、-噴霧デバイスを作動させるための少なくとも1つの基準が満たされている場合に、噴霧デバイスを作動させる工程と、を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両(3)のフロントガラス(31)を処理するための処理デバイス(30)を制御するための方法(1)であって、
前記処理デバイス(30)が、少なくとも1つのオリフィス(3000a)を有する少なくとも1つの噴霧デバイス(3000)を備える少なくとも1つの拭き取りシステム(300)を備え、それを介して疎水性液体(Lq)を前記フロントガラス(31)上に噴霧でき、
前記制御方法(1)が、以下の工程:
-前記車両の状態を表す少なくとも1つのデータ(Lx,GPS,o,h)を取得する工程と、
-車両の状態を表す少なくとも1つの取得されたデータ(Lx,GPS,o,h)を処理する工程と、
-前記車両の状態を表す少なくとも1つの処理済みデータ(Lx,GPS,o,h)の関数として、前記噴霧デバイスを作動させるための少なくとも1つの基準の達成をチェックする工程と、
-噴霧デバイスを作動させるための少なくとも1つの基準が満たされた場合に、前記噴霧デバイス(3000)を作動させる工程と、
を備える、少なくとも1つの処理サイクルを周期的に開始することを特徴とする、制御方法(1)。
【請求項2】
前記処理サイクルは、以下の工程:
-前記車両の状態を表す複数のデータ(Lx,GPS,o,h)を取得する工程と、
-前記車両の状態を表す前記複数の取得されたデータ(Lx、GPS,o,h)を処理する工程と、
-前記車両の状態を表す複数の処理データ(Lx,GPS,o,h)の関数として、前記噴霧デバイスを作動させるための複数の基準の達成をチェックする工程と、
-前記噴霧デバイス(3000)を作動させるための前記複数の基準のうちの各基準が満たされた場合に、前記噴霧デバイスを作動させる工程と、
を備える、請求項1に記載の制御方法(1)。
【請求項3】
前記車両の状態を表す前記少なくとも1つのデータ(Lx,GPS,o,h)又は前記車両の状態を表す前記複数のデータ(Lx,GPS,o,h)を取得する前記工程は、前記処理サイクル中に、前記噴霧デバイスを作動させるための前記少なくとも1つの基準又は前記噴霧デバイスを作動させるための前記複数の基準の中からの各基準が満たされるまで連続的に実行される、請求項1又は2に記載の制御方法(1)。
【請求項4】
前記車両の状態を表す前記少なくとも1つのデータ(Lx,GPS,o,h)又は前記車両の状態を表す前記複数のデータ(Lx,GPS,o,h)が、前記車両の周囲の輝度(Lx)、前記車両の位置(GPS)、前記車両の前記作動、前記車両(3)の近傍若しくは前記車両(3)の内部の人(o)の存在、又は現在時刻(h)の中から選択される、請求項1から3のいずれか一項に記載の制御方法(1)。
【請求項5】
前記噴霧デバイスを作動させるための前記少なくとも1つの基準は、前記車両の前記周囲輝度(Lx)が閾値を上回る時、又は前記車両の前記位置(GPS)が位置決めされる時、又は前記車両が作動していない時、又は前記車両の近傍若しくは前記車両(3)の内部に人(o)が存在しない時、又は前記現在時刻(h)が一次時間範囲(H1)内にある時に満たされる、請求項4に記載の制御方法。
【請求項6】
前記噴霧デバイスを作動させるための前記複数の基準のうちの各基準は、前記車両の前記周囲輝度(Lx)が輝度閾値(S1)を上回っている時、及び/又は前記車両の前記位置(GPS)が位置決めされる時、及び/又は前記車両が作動していない時、及び/又は人(o)が前記車両の近傍又は前記車両(3)の内部に存在しない時、及び/又は前記現在時刻(h)が一次時間範囲(H1)内にある時に満たされる、請求項4に記載の制御方法。
【請求項7】
前記車両の前記周囲輝度(Lx)が、前記車両に存在する輝度センサによって測定される、請求項4から6のいずれか一項に記載の制御方法。
【請求項8】
前記車両の前記位置(GPS)が、前記車両に存在する位置センサによって位置決めされる、請求項4から6のいずれか一項に記載の制御方法。
【請求項9】
前記車両(3)は、これらの条件:
-前記車両の付属品の電源がオンになっている;
-前記車両のエンジンが作動している
のうちの少なくとも1つが満たされる時に作動している、請求項4から6のいずれか一項に記載の制御方法。
【請求項10】
前記車両(3)の近傍に人(o)が存在することが、前記人が前記車両の開口部を作動させることによって検出される、請求項4から6のいずれか一項に記載の制御方法。
【請求項11】
前記車両(3)内の人(o)の存在が、前記車両のパッセンジャーコンパートメント内の少なくとも1つの存在センサによって検出される、請求項4から6のいずれか一項に記載の制御方法。
【請求項12】
前記現在時刻(h)は、前記自動車の内部の時計によって決定される、請求項4から6のいずれか一項に記載の制御方法。
【請求項13】
前記処理デバイス(30)が、
前記少なくとも1つの拭き取りシステム(300)用の駆動モータ(301)と、
前記拭き取りシステム(300)の前記少なくとも1つの噴霧デバイス(3000)及びリザーバ(303)に接続された配管系(302)と、
前記疎水性液体(Lq)を前記配管系(302)内で前記拭き取りシステム(300)の前記噴霧デバイス(3000)まで循環させるように構成された少なくとも1つのポンプ(304)とを更に備え、
前記疎水性液体(Lq)を前記フロントガラス(31)上に噴霧するために前記処理デバイス(30)を作動させることは、
-前記疎水性液体(Lq)を前記配管系(302)内で前記拭き取りシステム(300)の前記噴霧デバイス(3000)の前記少なくとも1つのオリフィス(3000a)まで循環させるように前記少なくとも1つのポンプ(304)を作動させることと、同時に、
-前記拭き取りシステム(300)を前記フロントガラス(31)上で移動させるように前記駆動モータ(301)を制御することと、
を含む、請求項1から12のいずれか一項に記載の制御方法(1)。
【請求項14】
車両(3)のフロントガラス(31)を処理するための処理デバイス(30)のための制御システム(2)であって、
前記処理デバイス(30)は、少なくとも1つのオリフィス(3000a)を有する少なくとも1つの噴霧デバイス(3000)を備える少なくとも1つの拭き取りシステム(300)を備え、それを介して前記疎水性液体(Lq)を前記フロントガラス(31)上に噴霧でき、
前記制御システム(2)は、
前記車両の状態を表す少なくとも1つのデータを検出するための少なくとも1つのデバイスと、
電子制御ユニット(22)であって、
-前記車両の状態を表す前記少なくとも1つの取得されたデータを処理し、
-前記車両の状態を表す前記少なくとも1つの処理済みデータの関数として、前記噴霧デバイス(3000)を作動させるための少なくとも1つの基準の達成をチェックし、
-前記噴霧デバイスを作動させるための少なくとも1つの基準が満たされた場合に、前記噴霧デバイスを作動させる、
ように構成された電子制御ユニット(22)と、
を含むことを特徴とする、制御システム(2)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のフロントガラスを処理するデバイスの制御方法に関する。これは、特に自動車に適用可能であるが、これに限定されない。
【背景技術】
【0002】
当業者は、特に、本出願人の仏国特許出願公開第3068938号明細書から、車両のフロントガラスを処理するためのデバイスを制御する方法を知っており、当該処理デバイスは、少なくとも1つのワイパーブレードを備え、制御方法は、当該少なくとも1つのワイパーブレードが高い位置にある時に疎水性液体を車両のフロントガラス上に噴霧するために処理デバイスを作動させる工程を備える。当該少なくとも1つのワイパーブレードは、フロントガラス上を移動し、オリフィスを備え、それを通して疎水性液体を噴霧することができる。当該少なくとも1つのワイパーブレードは、疎水性液体リザーバに接続される。
【0003】
フロントガラスに適用した後、疎水性液体は約15分間乾燥しなければならず、次いで過剰な疎水性液体を除去するために拭き取られなければならない。
【0004】
この従来技術は、疎水性液体を車両の窓に噴霧/拡散させるために車両の機器を使用することを提案する。したがって、疎水性製品を窓に適用し広げることは、方法を遠隔制御することによって拭き取りシステムを介して行うことができる。この制御は、ユーザによって車両のダッシュボードから、あるいは例えば携帯電話又はタブレットのアプリケーションによって遠隔でさえ実行され得る。
【0005】
先行技術の当該制御方法は、要求に応じて制御方法を手動で(遠隔で又は他の方法で)開始するのがユーザであるため、人間の介入を必要とする。したがって、これは、拭き取りシステムが最適な作動条件下で作動するために、フロントガラスの疎水性処理を周期的かつ定期的に開始することを覚えておくために、ユーザ側にある程度の訓練を意味する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】仏国特許出願公開第3068938号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、人間の介入がもはや必要ではない自動及び自律型車両のフロントガラスを処理するための処理デバイスを制御するための方法を提案することである。
【0008】
更に、本発明は、疎水性液体による処理を実施することが推奨されない条件を予測しながら、周期的、自動的かつ自律的に開始される車両のフロントガラスを処理するための処理デバイスの制御方法を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的のために、本発明は、車両のフロントガラスを処理するための処理デバイスを制御する方法を提案し、当該処理デバイスは、少なくとも1つのオリフィスを有する少なくとも1つの噴霧デバイスを備える少なくとも1つの拭き取りシステムを備え、それを介して疎水性液体を当該フロントガラス上に噴霧でき、当該制御方法は、以下の工程:
-車両の状態を表す少なくとも1つのデータを取得する工程と、
-車両の状態を表す少なくとも1つの取得されたデータを処理する工程と、
-車両の状態を表す少なくとも1つの処理済みデータの関数として、噴霧デバイスを作動させるための少なくとも1つの基準の達成をチェックする工程と、
-噴霧デバイスを作動させるための少なくとも1つの基準が満たされた場合に、噴霧デバイスを作動させる工程と、
を備える、少なくとも1つの処理サイクルを周期的に開始することを特徴とする。
【0010】
本発明による制御方法は、拭き取りシステムが最適な作動条件下で作動するように、処理が必要とされる場合に、フロントガラスの疎水性処理が自動的に、周期的に、かつ自律的に開始されることを可能にする。したがって、ユーザは、本発明による制御システムの電子制御ユニットによって周期的、自動的かつ自律的に管理されるので、疎水性処理を開始することに周期的に専念する必要はない。
【0011】
一例として、処理サイクルは、最後の処理サイクルの1~3ヶ月後に開始される。
【0012】
非限定的な一実施形態によれば、本発明による制御方法の処理サイクルは、以下の工程:
-車両の状態を表す複数のデータを取得する工程と、
-車両の状態を表す複数の取得されたデータを処理する工程と、
-車両の状態を表す複数の処理データに応じて、噴霧デバイスを作動させるための複数の基準の達成をチェックする工程と、
-噴霧デバイスを作動させるための複数の基準のうちの各基準が満たされた場合に、噴霧デバイスを作動させる工程と、
を備える。
【0013】
非限定的な一実施形態によれば、車両の状態を表す少なくとも1つのデータ又は車両の状態を表す複数のデータが、車両の周囲の輝度、車両の位置、車両の作動、当該車両の近傍又は当該車両の内部の人の存在、又は現在時刻の中から選択される。
【0014】
非限定的な一実施形態によれば、車両の状態を表す当該少なくとも1つのデータ又は車両の状態を表す複数のデータを取得する工程は、処理サイクル中に、噴霧デバイスを作動させるための少なくとも1つの基準又は噴霧デバイスを作動させるための複数の基準の中からの各基準が満たされるまで連続的に実行される。換言すれば、車両の状態を表す少なくとも1つのデータ又は車両の状態を表す複数のデータを取得する工程は、噴霧デバイスが作動するまで処理サイクル中に継続的に実行される。
【0015】
非限定的な一実施形態によれば、車両の周囲輝度は、車両に存在する輝度センサによって測定される。
【0016】
非限定的な一実施形態によれば、車両の位置は、ジオロケーションデバイス(GPS)又は当業者に知られている任意の他の手段等、車両に存在する位置センサによって位置決めされる。
【0017】
非限定的な一実施形態によれば、当該車両は、これらの条件:
-車両の付属品の電源がオンになっている;
-車両のエンジンが作動している
のうちの少なくとも1つが満たされる時に作動している。
【0018】
非限定的な一実施形態によれば、当該車両の近傍に人が存在することは、当該人が車両の開口部を作動させることによって検出される。
【0019】
非限定的な一実施形態によれば、当該車両内の人の存在は、当該車両のパッセンジャーコンパートメント内の少なくとも1つの存在センサによって検出される。
【0020】
非限定的な一実施形態によれば、現在時刻は、自動車内部の時計によって決定される。
【0021】
非限定的な一実施形態によれば、車両の状態を表す少なくとも1つのデータ又は車両の状態を表す複数のデータを処理する工程は、車両の状態を表すデータの中からの車両の状態を表す少なくとも1つのデータ又は各データを比較データと別々に比較することを伴う。
【0022】
非限定的な一実施形態によれば、比較データは輝度閾値である。1つの非限定的な例では、輝度閾値は5ルクス~120,000ルクスの範囲である。
【0023】
非限定的な一実施形態によれば、比較データは、位置センサの測定値の検出に関する。1つの非限定的な例では、比較データは、ジオロケーションデバイスの信号の検出に関する。
【0024】
非限定的な一実施形態によれば、比較データは、車両の非作動状態に関する。
【0025】
非限定的な一実施形態によれば、比較データは、車両の近傍又は当該車両の内部に存在する人の非検出に関する。
【0026】
非限定的な一実施形態によれば、比較データは、一次時間範囲及び/又は二次時間範囲に関する。1つの非限定的な例では、一次時間範囲は、夏の08:00am~09:00pm、及び冬の06:00pm~08:00amの範囲である。1つの非限定的な例では、二次時間範囲は、夏の09:00pm~08:00am、及び冬の06:00pm~08:00amの範囲である。
【0027】
非限定的な一実施形態によれば、噴霧デバイスを作動させるための少なくとも1つの基準又は噴霧デバイスを作動させるための各基準の達成をチェックする工程は、車両の状態を表すデータの中からの車両の状態を表す少なくとも1つのデータ又は各データを、対応する1つの比較データ又は対応する複数の比較データとそれぞれ比較することを伴う。
【0028】
非限定的な一実施形態によれば、当該噴霧デバイスを作動させるための当該少なくとも1つの基準は、当該車両の当該周囲輝度が輝度閾値を上回る時、又は当該車両の当該位置が位置する時、又は当該車両が作動していない時、又は当該車両の近傍又は当該車両の内部に人が存在しない時、又は当該現在時刻が一次時間範囲内にある時に満たされる。
【0029】
非限定的な一実施形態によれば、当該噴霧デバイスを作動させるための複数の基準のうちの各基準は、当該車両の当該周囲輝度が輝度閾値を上回る時、及び/又は当該車両の当該位置が位置する時、及び/又は当該車両が作動していない時、及び/又は当該車両の近傍又は当該車両の内部に人が存在しない時、及び/又は当該現在時刻が一次時間範囲内にある時に満たされる。
【0030】
特定の非限定的な一実施形態によれば、噴霧デバイスは、噴霧デバイスを作動させるための全ての基準が同時に満たされた場合に作動される。
【0031】
本発明による制御方法はまた、疎水性液体による処理が推奨され、電子制御ユニットが処理デバイスを開始しなければならないか、又は開始してはならない条件を電子制御ユニットが予測するという点で特に有利である。
【0032】
非限定的な一実施形態によれば、当該処理デバイスは、当該少なくとも1つの拭き取りシステム用の駆動モータと、当該拭き取りシステムの当該少なくとも1つの噴霧デバイス及びリザーバに接続された配管系と、当該疎水性液体を当該配管系内で当該拭き取りシステムの当該噴霧デバイスまで循環させるように構成された少なくとも1つのポンプとを更に備え、当該疎水性液体をフロントガラス上に噴霧するために処理デバイスを作動させることは、
-当該疎水性液体を当該配管系内で拭き取りシステムの当該噴霧デバイスの当該少なくとも1つのオリフィスまで循環させるように当該少なくとも1つのポンプを作動させることと、同時に、
-当該拭き取りシステムを当該フロントガラス上で移動させるように当該駆動モータを制御することと、
を含む。
【0033】
車両のフロントガラスを処理するための処理デバイス用のシステムも提案され、当該処理デバイスは、少なくとも1つのオリフィスを有する少なくとも1つの噴霧デバイスを備える少なくとも1つの拭き取りシステムを備え、それを介して当該疎水性液体を当該フロントガラス上に噴霧でき、当該制御システムは、車両の状態を表す少なくとも1つのデータを検出するための少なくとも1つのデバイスと、電子制御ユニットであって、
-車両の状態を表す少なくとも1つの取得されたデータを処理し、
-車両の状態を表す少なくとも1つの処理済みデータの関数として、噴霧デバイスを作動させるための少なくとも1つの基準の達成をチェックし、
-当噴霧デバイスを作動させるための少なくとも1つの基準が満たされた場合に、噴霧デバイスを作動させる
ように構成された電子制御ユニットと、
を含むことを特徴とする。
【0034】
特定の非限定的な一実施形態によれば、車両の状態を表す少なくとも1つのデータを検出するための少なくとも1つのデバイスは、車両の輝度センサ若しくは位置センサ、又は車両をオンにするためのセンサ、又は車両の近傍若しくは車両内の人の存在、又は自動車内の時計、又は当業者に知られている任意の他の検出デバイスの中から選択される。
【0035】
本発明による制御方法の1つの特定の実施形態では、制御方法は以下の工程:
-当該車両に存在する第1の検出デバイス、この場合は輝度センサによって、車両の状態、この場合は車両の周囲輝度を表す少なくとも1つのデータを決定する工程と、
-噴霧デバイスを作動させるための第1の基準が満たされているか否かを決定するために、輝度を第1の比較基準、この場合は輝度閾値と比較する工程と、
-噴霧デバイスを作動させるための第1の基準が満たされない場合、この場合、輝度が当該輝度閾値を下回る場合、当該フロントガラス上に疎水性液体を噴霧しないように当該処理デバイスを作動させない工程と、
を備える。
【0036】
この特定の実施形態の制御方法はまた、疎水性液体による処理が推奨されず、処理デバイスを開始してはならない条件を電子制御ユニットが予測するという点で特に有利である。
【0037】
非限定的な実施形態によれば、当該制御方法は、以下の中から、単独で又は全ての技術的に可能な組合せに従って得られる1つ又は複数の追加の特徴を更に含むことができる。
【0038】
本発明の特定の実施形態によれば、当該車両は、第2の検出デバイス、この場合には車両をジオロケーションするために、この場合には車両の状態を表す第2のデータを取得するように構成されたジオロケーションデバイスを備えることができ、当該制御方法は、以下の工程:
-車両の状態を表す第2のデータから、噴霧デバイスを作動させるための第2の基準が満たされているかどうか、この場合、ジオロケーションデバイスを介した車両のジオロケーションが機能しているかどうかを決定する工程と、
-噴霧デバイスを作動させるための基準のうちの少なくとも1つが満たされない場合、この場合、輝度が当該輝度閾値を上回っており、ジオロケーションデバイスを介した車両のジオロケーションが機能していない場合、当該フロントガラス上に疎水性液体を噴霧しないように当該処理デバイスを作動させない工程と、
を備える。
【0039】
噴霧デバイスを作動させるための基準のうちの少なくとも1つが満たされない場合、噴霧デバイスは作動されない。
【0040】
本発明の特定の実施形態によれば、
-輝度が当該輝度閾値を上回っており、ジオロケーションデバイスを介した車両のジオロケーションが機能している場合には、車両の状態を表す別のデータ又は複数のデータをチェックし、この場合、当該車両が作動しているか、及び/又は人が車両の近傍又は当該車両の内部に存在するか、もしそうであれば、すなわち、噴霧デバイスを作動させるための基準のうちの少なくとも1つが満たされていない場合には、当該フロントガラス上に疎水性液体を噴霧しないように当該処理デバイスを作動させず、他の場合では、噴霧デバイスを作動させるための基準の各々が満たされている場合には、当該フロントガラス上に疎水性液体を噴霧するように当該処理デバイスを作動させる。
【0041】
本発明の特定の実施形態によれば、当該車両は、これらの条件:
-車両の付属品の電源がオンになっている;
-車両のエンジンが作動している
のうちの少なくとも1つが満たされた時に作動している。
【0042】
本発明の特定の実施形態によれば、当該車両の近傍に人が存在することは、当該人が車両の開口部を作動させることによって検出される。
【0043】
本発明の特定の実施形態によれば、当該車両内の人の存在は、当該車両のパッセンジャーコンパートメント内の少なくとも1つの存在センサによって検出される。
【0044】
本発明の特定の実施形態によれば、当該処理デバイスは、当該少なくとも1つの拭き取りシステム用の駆動モータと、当該拭き取りシステムの当該少なくとも1つの噴霧デバイス及びリザーバに接続された配管系と、当該疎水性液体を当該配管系内で当該拭き取りシステムの当該噴霧デバイスまで循環させるように構成された少なくとも1つのポンプとを更に備え、当該疎水性液体を当該フロントガラス上に噴霧するために当該処理デバイスを作動させることは、
-当該疎水性液体を当該配管系内で当該拭き取りシステムの当該噴霧デバイスの当該少なくとも1つのオリフィスまで循環させるように当該少なくとも1つのポンプを作動させることと、同時に、
-当該拭き取りシステムを当該フロントガラス上で移動させるように当該駆動モータを制御することと、
を含む。
【0045】
本発明の特定の実施形態によれば、当該制御方法は、以下の工程:
-車両の状態、この場合は現在時刻を表す追加のデータを決定する工程と、
-車両の状態を表す追加のデータから、噴霧デバイスを作動させるための対応する基準が満たされているかどうか、この場合、現在時刻が一次時間範囲又は二次時間範囲内にあるかどうかを決定する工程と、
-噴霧デバイスを作動させるための基準のうちの少なくとも1つが満たされない場合、この場合、現在時刻が当該一次時間範囲内にあり、輝度が当該輝度閾値を下回る場合、疎水性液体を当該フロントガラス上に噴霧しないように、処理デバイスを作動させない工程と、
-噴霧デバイスを作動させるための基準のうちの少なくとも1つが満たされない場合、この場合、現在時刻が当該二次時間範囲内にあり、輝度が当該輝度閾値を下回る場合、疎水性液体を当該フロントガラス上に噴霧しないように、処理デバイスを作動させない工程と
を更に備える。
【0046】
非限定的な一実施形態によれば、当該輝度閾値は、5ルクス~120,000ルクスの範囲である。例えば、当該輝度閾値は20ルクスに等しい。
【0047】
非限定的な一実施形態によれば、ワイパーブレードは、オリフィスを有する油圧ランプを備え、それを通して疎水性液体がフロントガラス上に噴霧/拡散され得る。
【0048】
本発明の特定の実施形態によれば、制御システムの処理デバイスは、少なくとも1つのオリフィスを有する少なくとも1つの噴霧デバイスを備える少なくとも1つの拭き取りシステムを備え、それを通して当該疎水性液体が当該フロントガラスに噴霧され得て、制御システムは、検出デバイス、この場合、車両の状態を表す少なくとも1つのデータ、この場合、当該車両の周囲の輝度を決定するように構成された輝度センサと、電子制御ユニットであって、
-噴霧デバイスを作動させるための対応する基準が満たされているか否かを決定するために、車両の状態、この場合は輝度を表す少なくとも1つのデータを、比較値、この場合は輝度閾値と比較し、
-噴霧デバイスを作動させるための対応する基準が満たされていない場合、この場合、輝度が当該輝度閾値未満である場合、疎水性液体を当該フロントガラス上に噴霧しないように当該処理デバイスを作動させない、
ように構成される、電子制御ユニットと、を備える。
【0049】
非限定的な一実施形態によれば、当該制御システムは、車両の近傍又は車両のパッセンジャーコンパートメント内の人の存在を検出するように構成された少なくとも1つのセンサを更に備える。
【0050】
非限定的な一実施形態によれば、当該制御システムは、当該車両をジオロケーションするように構成されたジオロケーションデバイスを更に備える。
【0051】
プログラムがコンピュータによって実行されると、当該コンピュータに、前述の特徴のいずれか1つによる制御方法の工程を実施させる命令を備えるコンピュータプログラム製品も提案される。
【0052】
命令を含む非一時的コンピュータ可読記憶媒体も提案され、命令は、それらがコンピュータによって実行されると、前述の特徴のいずれか1つによる制御方法をコンピュータに実行させる。
【0053】
本発明及びその様々な用途は、以下の説明を読み、添付の図面を参照することにより、よりよく理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0054】
図1】本発明の第1の非限定的な実施形態による、車両のフロントガラスを処理するための処理デバイスを制御するための方法のフローチャートである。
図2】非限定的な一実施形態による、追加の工程を備える当該制御方法による、図1の制御方法のフローチャートである。
図3】非限定的な一実施形態による、追加の工程を備える当該制御方法による、図2の制御方法のフローチャートである。
図4】本発明の第2の非限定的な実施形態による、車両のフロントガラスを処理するための処理デバイスを制御するための方法のフローチャートである。
図5】非限定的な一実施形態による、図1図4の当該制御方法を実施するように構成された制御システムの概略図である。
図6】非限定的な一実施形態による、図1図4の当該制御方法によって制御される車両のフロントガラスを処理するための処理デバイスの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0055】
別段の指定がない限り、様々な図に現れる構造又は機能によって同一の要素は、同じ参照符号を使用する。
【0056】
本発明による車両3のフロントガラス31を処理するための処理デバイス30を制御するための方法1は、非限定的な実施形態による図1図4を参照して説明される。非限定的な一実施形態では、車両3は自動車である。自動車は、任意のタイプの電動車両を意味すると理解される。この実施形態は、説明の残りの部分を通して非限定的な例として解釈される。したがって、説明の残りの部分を通して、車両3は自動車3とも呼ばれる。図5に示されるように、自動車3は、付属品34、エンジン35、開口部36を更に備える。非限定的な一実施形態では、自動車3はGPSジオロケーションデバイスを備える。非限定的な一実施形態では、自動車3は、少なくとも1つの存在センサ37を備える。
【0057】
図6に示すように、制御方法1によって制御される処理デバイス30は、
-拭き取りシステム300;
-駆動モータ301;
-配管系302;
-疎水性液体Lqを貯蔵するためのリザーバ303;
-少なくとも1つのポンプ304
を備える。
【0058】
当該拭き取りシステム300は、
-疎水性液体Lqをフロントガラス31に噴霧することができる少なくとも1つのオリフィス3000aを有する少なくとも1つの噴霧デバイス3000;
-少なくとも1つのワイパーブレード3001(ブレードとも呼ばれる);及び
-接続デバイス(図示せず)を介して当該少なくとも1つのワイパーブレード3001に接続される駆動アーム3002(アームとも呼ばれる)
を備える。
【0059】
疎水性処理に使用される拭き取りシステム300は、フロントガラス31の光沢面から水及び汚れを除去するために使用されるものと同じである。
【0060】
例示された非限定的な一実施形態では、拭き取りシステム300は、ワイパーブレード3001を装備し、低位置PBと高位置PHとの間で、フロントガラス31の光沢面とは反対側に往復角運動を実行する少なくとも1つの駆動アーム3002を備える。
【0061】
駆動アーム3002は、特に、長手方向軸に沿って延びるロッド内に配置され、ロッドの一端が接続デバイス(図示せず)を介してワイパーブレード3001に接続され、ロッドの他端が駆動モータ301等のワイパーブレード3001を駆動するための手段に接続される。
【0062】
非限定的な実施形態では、当該少なくとも1つの噴霧デバイス3000は、ワイパーブレード3001上に、又は駆動アーム3002上に、又はアーム/ブレード接続デバイス上に、あるいは更には自動車3のフード上に位置される。これらの種々の実施形態の組合せを有することが可能である。非限定的な一実施形態では、噴霧デバイス3000は、複数のオリフィス3000aを備える。したがって、非限定的な実施形態では、オリフィス3000aは、ワイパーブレード3001上に、又は駆動アーム3002上に、又はアーム/ブレード接続デバイス上に、あるいは更には自動車3のフード上に位置される。オリフィス3000aは、ワイパーブレード3001の頂部に向かって、すなわちフロントガラス31の頂部に向かって疎水性液体Lqを噴霧するように配置され得て、又はワイパーブレード3001の底部に向かって、すなわちフロントガラス31の底部に向かって疎水性液体Lqを噴霧するように配置され得る。
【0063】
非限定的な一実施形態では、各ワイパーブレード3001は、疎水性液体Lqをフロントガラス31上に噴霧/拡散させることができるオリフィス3000aを有する少なくとも1つの液圧ランプ(ランプとも呼ばれる)を備える。したがって、油圧ランプは噴霧デバイス3000を形成する。非限定的な代替の一実施形態では、各ワイパーブレード3001は、2つのランプを備え、一方のランプは、フロントガラス31の頂部に向かって疎水性液体Lqを噴霧するように構成されたオリフィス3000aを有し、他方のランプは、フロントガラス31の底部に向かって疎水性液体Lqを噴霧するように構成されたオリフィス3000aを有する。これらのランプは、ワイパーブレード31の移動方向に応じて同時に又は交互に液体を噴霧することができる。ワイパーブレード3001の一方又は各々のランプには、配管系302を介して疎水性液体Lqが供給される。
【0064】
駆動モータ301は、駆動アーム3002を介して、それらのそれぞれの低位置PBと高位置PHとの間で、1つ以上のワイパーブレード3001を駆動するように構成される。
【0065】
配管系302は、リザーバ303を当該少なくとも1つの噴霧デバイス3000のオリフィス3000aに接続する。
【0066】
非限定的な一実施形態では、リザーバ303は、フロントガラスウォッシャー液を含むリザーバとは独立したリザーバであり、各リザーバは異なるポンプに関連付けられている。別の非限定的な実施形態では、リザーバ303は、仕切られ、疎水性液体Lq及びウォッシャー液を貯蔵するための2つのそれぞれの区画を含むことができ、各区画は異なるポンプに関連付けられる。
【0067】
当該少なくとも1つのポンプ304は、疎水性液体Lqを含むリザーバ303に関連付けられ、疎水性液体Lqが、当該少なくとも1つの噴霧デバイス3000の1つ以上のオリフィス3000aを介して処理される表面、すなわちフロントガラス上に排出されるまで、配管系302内で疎水性液体Lqを循環させるように構成される。
【0068】
疎水性液体Lqを車両3のフロントガラス31に適用するために、第1の非限定的な実施形態については図1図2図3にそれぞれ示され、第2の非限定的な実施形態については図4にそれぞれ示される2つの非限定的な実施形態に従って、処理デバイス30の制御方法1が以下に説明される。制御方法1は、図5に示す制御システム2によって実施され、当該制御システム2は、第1の検出デバイス、この場合は輝度センサ21及び電子制御ユニット22を備える。以下に見られるように、処理デバイス30を作動させる条件及び作動させない条件が決定される。第1の非限定的な実施形態によれば、起動条件及び非起動条件は、輝度Lx等の車両の状態を表すデータ、及びGPSジオロケーションデバイスの関数である。第2の非限定的な実施形態によれば、起動条件及び非起動条件は、輝度Lx等の車両の状態を表すデータ、GPSジオロケーションデバイス、及び現在時刻hが含まれる時間範囲H1、H2の関数である。
【0069】
第1の非限定的な実施形態は、図1図3を参照して以下に説明される。
【0070】
工程E1、図示されるF1(21,Lx)において、第1の検出デバイス、この場合は輝度センサ21は、車両の状態を表す第1のデータ、この場合は自動車3の周囲輝度Lxを決定する。輝度Lxの値を電子制御ユニット22に送信する。
【0071】
工程E2、図示されるF2(22,Lx,S1)において、電子制御ユニット22は、輝度Lxを比較データ、この場合は輝度閾値S1と比較する。非限定的な一実施形態では、輝度閾値S1は20ルクスに等しい。
【0072】
輝度Lxが輝度閾値S1を下回る場合(分岐OK1)、電子制御ユニット22は、フロントガラス31に疎水性液体Lqを噴霧しないように、処理デバイス30を作動させない(工程E3、図示されるF3(22,!30))。実際、この場合、自動車3を車庫又は無照明の地下駐車場に駐車することが可能である。また、車庫又は地下駐車場の床を汚染しないようにするために、処理デバイス30が起動されず、したがってフロントガラス31に疎水性液体Lqを噴霧することによって車庫又は駐車場を汚染することを回避する。実際、それがフロントガラス31上に噴霧されると、疎水性液体Lqスプレーが地面に落下し、フロントガラス31上に広げられた疎水性液体Lqの一部が地面に流れ、これは自動車3が駐車されている地下駐車場又は車庫の床を汚染する危険性がある。噴霧デバイスを作動させるための第1の基準が満たされる場合、この場合、輝度Lxが輝度閾値S1を上回る場合(分岐NOK1)、図2に示すように、以下の工程が実行される。
【0073】
自動車3が車庫にあるか、又は地下駐車場にあるかを確実にチェックするために、第2の検出デバイス、この場合は自動車3のGPSジオロケーションデバイスが使用される。
【0074】
したがって、図2に示すように、工程E4、図示されるF4(22,GPS)において、電子制御ユニット22は、噴霧デバイスを作動させるための第2の基準が満たされているか、この場合、GPSジオロケーションデバイスを介した自動車3のジオロケーションが機能しているかどうかを決定する。
【0075】
噴霧デバイスを作動させるための2つの基準のうちの少なくとも一方が満たされない場合、この場合、輝度Lxが当該輝度閾値S1を上回っており、GPSジオロケーションデバイスを介した自動車3のジオロケーションが機能しない場合(分岐NOK2)、電子制御ユニット22は、疎水性液体Lqを当該フロントガラス31上に噴霧しないように、当該処理デバイス30を作動させない(工程E5、図示されるF5(22,!30))。実際、この場合、自動車3は、ジオロケーションが不可能な照明付き車庫又は照明付き地下駐車場にある。また、車庫又は地下駐車場の床を汚染しないように、処理デバイス30は起動されない。
【0076】
噴霧デバイスを作動させるための2つの基準の各々が満たされる場合、この場合、輝度Lxが当該輝度閾値S1を上回っており、GPSジオロケーションデバイスを介したジオロケーションが機能している場合、これは自動車3が屋外にあることを意味することに留意されるべきである。したがって、図2に示すように、制御方法1は、以下の工程を更に備える。
【0077】
輝度Lxが当該輝度閾値S1を上回っており、GPSジオロケーションデバイスを介したジオロケーションが機能している場合(分岐OK2)、電子制御ユニット22は、車両の状態を表す第3のデータに基づいて、噴霧デバイスを作動させるための第3の基準が満たされていることをチェックする。この第1実施形態では、電子制御ユニット22は、自動車3が作動していること、及び/又は、人oが自動車3の近傍又は当該自動車3の内部、すなわち、パッセンジャーコンパートメント33に存在するかどうかをチェックする(工程E6、図示されるF6(22,3,o,33))。そうである場合(分岐OK3)、電子制御ユニット22は、フロントガラス31上に疎水性液体Lqを噴霧しないように、処理デバイス30を作動させない(工程E7、図示されるF7(22,!30))。
【0078】
実際、この場合、自動車3は屋外に位置し、
-a)走行中であるか;
-b)又は静止しているが、自動車3のパッセンジャーコンパートメント33内に人oが位置しているかのいずれかである。これは、人が自動車3を出るか、又は、人が自動車3を使用するために自動車3を始動させるかのいずれかであることを意味する。
-c)又は静止しているが、当該自動車3の隣に人oが位置している。これは、人oが自動車3を使用するために自動車3に入ることを意味する。
【0079】
これらの場合、処理デバイス30は起動されてはならならず、そうでなければ、
-a)運転者が運転している時にフロントガラス31に疎水性液体を噴霧することによって運転者の視認性が妨げられるか;
-b)又は自動車3の内部に位置する人は、当該自動車3を出る時に疎水性液体Lqを噴霧される危険性があり、若しくは自動車3を始動し、運転する時にそれらの視認性が妨げられるか、
-c)又は自動車3の隣に位置する人は、疎水性液体Lqが噴霧される危険性がある
からである。
【0080】
更に、車両が作動している場合、車両の移動又は拭き取りシステムの作動によって発生したフロントガラス上の空気力学的な流れは、疎水性液体Lqの適用を損傷及び妨害する。
【0081】
実際、処理を適切に適用するためには、少なくとも15分間待つことが推奨される。そのため、疎水性液体Lqは適切に乾燥するための時間を有する。
【0082】
そうでない場合には(分岐NOK3)、噴霧デバイスの作動基準の各々が満たされ、電子制御ユニット22は、疎水性液体Lqをフロントガラス31に噴霧するように処理デバイス30を作動させる(工程E8、図示されるF8(22,30,Lq,31))。したがって、この場合、自動車3は、作動していないため静止しており、そのパッセンジャーコンパートメント33は占有されておらず、誰も自動車3の近傍にいない(これは、自動車3がその後使用されないことを意味する)。したがって、疎水性液体Lqをフロントガラス31上に適用することができ、乾燥する時間を有するであろう。
【0083】
非限定的な一実施形態では、疎水性液体Lqをフロントガラス31上に噴霧するために処理デバイス30を作動させる工程E8は、同時に実行される以下のサブ工程:
-当該疎水性液体Lqを当該配管系302内で当該少なくとも1つの噴霧デバイス3000の当該少なくとも1つのオリフィス3000aまで循環させるように、当該少なくとも1つのポンプ304を作動させるサブ工程E80(図示されるF80(304,Lq,302,3000(3000a)));及び
-当該ワイパーシステム300を当該フロントガラス31上で移動させるように当該駆動モータ301を制御するためのサブ工程E81(図示されるF81(301,300)
を備える。
【0084】
非限定的な一実施形態では、当該自動車3は、
-自動車3の付属品34の電源がオンになっている場合;又は
-自動車3のエンジン35が作動している場合
に作動している。
【0085】
非限定的な一実施形態では、車両3内の人の存在は、当該自動車3のパッセンジャーコンパートメント33内の当該少なくとも1つの存在センサ37によって検出される。非限定的な例では、当該少なくとも1つの存在センサ37は、運転者又は乗員の座席に配置された存在センサ、カメラ、生体認証センサ、又はパッセンジャーコンパートメント33内の任意の他のタイプの存在センサである。図5に示す非限定的な例では、2つのカメラ37が示されており、一方は自動車3のパッセンジャーコンパートメント33内の前方に配置され、他方は後方に配置されている。
【0086】
非限定的な一実施形態では、当該自動車3の近傍に人oが存在することは、当該人oが自動車3の開口部36を作動させることによって検出される。非限定的な実施形態では、開口部36は、自動車3のドア又はブート又はテールゲートである。
【0087】
第2の非限定的な実施形態は、図3及び図4を参照して以下に説明される。
【0088】
制御方法1を改良するために、時間範囲H1、H2を使用して、昼間であるか夜間であるかをチェックする。
【0089】
工程E1、図示されるF1(21,Lx)において、第1の検出デバイス、この場合は輝度センサ21は、車両の状態を表す第1のデータ、この場合は自動車3の周囲輝度Lxを決定する。輝度Lxの値を電子制御ユニット22に送信する。
【0090】
工程E2、図示されるF2(22,Lx,S1)において、電子制御ユニット22は、輝度Lxを第1の比較データ、この場合は輝度閾値S1と比較する。非限定的な一実施形態では、輝度閾値S1は20ルクスに等しい。
【0091】
工程E3、図示されるF3(22,h)において、電子制御ユニット22は、車両の状態、この場合は現在時刻hを表す追加データを決定する。非限定的な一実施形態では、自動車3の内部の時計から、そうする。この工程は、工程E1又はE2のいずれかと同時に、あるいはこれらの工程のいずれかの後又は前に行うことができることに留意されるべきである。
【0092】
工程E4、図示されるF4(22,h,H1,H2)において、電子制御ユニット22は、現在時刻hが一次時間範囲H1又は二次時間範囲H2内にあるかどうかを決定することによって、現在時刻を追加の比較データと比較する。
【0093】
非限定的な一実施形態では、一次時間範囲H1は昼間に関連し、二次時間範囲H2は夜間に関連する。一次時間範囲H1及び二次時間範囲H2は、季節の関数として変化することができる。したがって、非限定的な一実施形態では、一次時間範囲H1は08:00時間~21:00時間の範囲であり、二次時間範囲H2は21:00時間~08:00時間の範囲である。これは、夏の昼間及び夜間に相当する。したがって、別の非限定的な実施形態では、一次時間範囲H1は08:00時間~18:00時間の範囲であり、二次時間範囲H2は18:00時間~08:00時間の範囲である。これは、冬の昼間及び夜間に相当する。
【0094】
噴霧デバイスを作動させるための基準の1つが満たされない場合、この場合、現在時刻hが当該一次時間範囲H1内にあり、輝度Lxが輝度閾値S1を下回る場合(分岐OK1)、電子制御ユニット22は、フロントガラス31上に疎水性液体Lqを噴霧しないように、処理デバイス30を作動させない(工程E5、図示されるF5(22,!30))。実際、この場合、昼間であるが、自動車3が無照明車庫又は無照明地下駐車場に駐車されている可能性がある。また、車庫又は地下駐車場の床を汚染しないようにするために、処理デバイス30が起動されず、したがってフロントガラス31に疎水性液体Lqを噴霧することによって車庫又は駐車場を汚染することを回避する。
【0095】
そうでない場合(分岐NOK1)、噴霧デバイスを作動させるための基準のうちの1つが満たされない場合、この場合、現在時刻hが当該二次時間範囲H2内にあり、輝度Lxが輝度閾値S1を下回る場合(分岐OK2)、電子制御ユニット22は、疎水性液体Lqをフロントガラス31上に噴霧しないように、処理デバイス30を作動させない(工程E6、図示されるF6(22,!30)。実際、この場合、夜間であるが、自動車3は車庫又は無照明の地下駐車場に駐車されている可能性がある。噴霧デバイスを作動させるための各基準が満たされる場合、この場合、輝度Lxが輝度閾値S1を上回る場合(分岐NOK2)、図4に示すように以下の工程が実行される。
【0096】
第1の非限定的な実施形態と同じ方法で、車両の状態を表す第2のデータ、この場合は第2の検出デバイス、この場合はGPSジオロケーションデバイスを介したジオロケーションを使用することができ、時間範囲を当該ジオロケーションと組み合わせることができる。
【0097】
したがって、図4に示すように、工程E7、図示されるF7(22,GPS)において、電子制御ユニット22は、噴霧デバイスを作動させるための第2の基準が満たされているかどうか、この場合、GPSジオロケーションデバイスを介した自動車3のジオロケーションが機能しているかどうかを決定する。この工程は、工程E1~E5のいずれかと同時に、あるいはこれらの工程のいずれかの後又は前に行うことができることに留意されるべきである。
【0098】
噴霧デバイスを作動させるための3つの基準のうちの1つが満たされない場合、この場合、現在時刻hが当該一次時間範囲H1内にあり、輝度Lxが当該輝度閾値S1を上回っており、及びGPSジオロケーションデバイスを介したジオロケーションが機能していない場合(分岐NOK3)、電子制御ユニット22は、疎水性液体Lqを当該フロントガラス31上に噴霧しないように、当該処理デバイス30を作動させない(工程E8、図示されるF8(22,!30)。実際、この場合、昼間であり、自動車3は、ジオロケーションが不可能な、照明付き車庫又は照明付き地下駐車場に位置する。また、車庫又は地下駐車場の床を汚染しないように、処理デバイス30は起動されない。
【0099】
噴霧デバイスを作動させるための3つの基準のうちの1つが満たされない場合、この場合、現在時刻hが当該二次時間範囲H2内にある場合、輝度Lxが当該輝度閾値S1を上回っている場合、及びGPSジオロケーションデバイスを介したジオロケーションが機能していない場合(分岐NOK4)、電子制御ユニット22は、疎水性液体Lqを当該フロントガラス31上に噴霧しないように当該処理デバイス30を作動させない(工程E9、図示されるF9(22,!30)。実際、この場合、夜間であり、自動車3は、ジオロケーションが不可能な、照明付き車庫又は照明付き地下駐車場にある。また、車庫又は地下駐車場の床を汚染しないように、処理デバイス30は起動されない。
【0100】
GPSジオロケーションデバイスを介したジオロケーションが機能している場合、これは自動車3が屋外にあることを意味することに留意されるべきである。したがって、図4に示すように、制御方法1は、以下の工程を更に備える。
【0101】
噴霧デバイスを作動させるための3つの基準の各々が満たされる場合、この場合、現在時刻hが当該一次時間範囲H1内にある場合、輝度Lxが当該輝度閾値S1を上回っている場合、及びGPSジオロケーションデバイスによるジオロケーションが機能している場合(分岐OK5)、電子制御ユニット22は、車両の状態を表す第3のデータの(非)生成をチェックし、この場合、電子制御ユニット22は、自動車3が作動していること、及び/又は、人oが車両の近傍又は当該自動車3の内部に存在するかどうかをチェックし(工程E10、図示されるF10(22,3,o,33))、及び、そうである場合(分岐OK6)、電子制御ユニット22は、フロントガラス31上に疎水性液体Lqを噴霧しないように、処理デバイス30を作動させない(工程E11、図示されるF11(22,!30))。
【0102】
実際、この場合、昼間であり、自動車3は屋外に位置し、
-a)走行中であるか;
-b)又は静止しているが、人oは自動車3のパッセンジャーコンパートメント33内にいる。これは、人が自動車3を出るか、又は、人が自動車3を使用するために自動車3を始動させるかのいずれかであることを意味する。
-c)又は静止しているが、当該自動車3の隣に人oが位置している。これは、人oが自動車3を使用するために自動車3に入ることを意味する。
【0103】
これらの場合、処理デバイス30は起動されてはならない。
【0104】
そうでない場合には(分岐NOK6)、噴霧デバイスの作動基準の各々が満たされる場合、電子制御ユニット22は、疎水性液体Lqをフロントガラス31に噴霧するように処理デバイス30を作動させる(工程E12、図示されるF12(22,30,Lq,31))。実際、この場合、昼間であり、自動車3は作動していないため静止しているか、又はそのパッセンジャーコンパートメント33は占有されていないか、又は誰も自動車3の近くにいない(これは、自動車3がその後使用されないことを意味する)。したがって、疎水性液体Lqをフロントガラス31上に適用することができ、乾燥する時間を有するであろう。
【0105】
噴霧デバイスを作動させるための基準のうちの1つが満たされない場合、この場合、現在時刻hが当該二次時間範囲H2内にある場合、輝度Lxが当該輝度閾値S1を上回っている場合、及びGPSジオロケーションデバイスを介したジオロケーションが機能している場合(分岐OK7)、電子制御ユニット22は、噴霧デバイスを作動させるための第3の基準が満たされている(満たされていない)こと、すなわち車両が作動していること、及び/又は人が車両の近傍又は当該自動車3の内部に存在する場合(工程E13、図示されるF13(22,3,33))をチェックし、そうである場合(分岐OK8)、電子制御ユニット22は、疎水性液体Lqをフロントガラス31上に噴霧しないように、処理デバイス30を作動させない(工程E14、図示されるF14(22,!30))。
【0106】
したがって、夜間であり、自動車3は屋外にあり、街灯によって照明されており、
-a)走行中であるか;
-b)又は静止しているが、人oは自動車3のパッセンジャーコンパートメント33内にいるかのいずれかである。これは、人が自動車3を出るか、又は、人が自動車3を使用するために自動車3を始動させるかのいずれかであることを意味する。
-c)又は静止しているが、当該自動車3の隣に人oが位置している。これは、人oが自動車3を使用するために自動車3に入ることを意味する。
【0107】
これらの場合、処理デバイス30は起動されてはならない。
【0108】
別の場合(分岐NOK8)、噴霧デバイスの作動基準の各々が満たされると、電子制御ユニット22は、フロントガラス31に疎水性液体Lqを噴霧するように処理デバイス30を作動させる(工程E15、図示される(工程E14、図示されるF15(22,30,Lq,31))。実際、この場合、夜間であり、自動車3は作動しておらず、そのパッセンジャーコンパートメント33は占有されておらず、誰も自動車3の近くにいない(これは、自動車3がその後使用されないことを意味する)。自動車は屋外に駐車されており、おそらく照明付きの通りで照明されている。したがって、疎水性液体Lqをフロントガラス31上に適用することができ、乾燥する時間を有するであろう。
【0109】
したがって、制御方法1は、車両3のフロントガラス31を処理するための処理デバイス30の制御システム2によって実施され、当該処理デバイス30は、オリフィス3000aを有する少なくとも1つの噴霧デバイス3000を備える少なくとも1つの拭き取りシステム300を備え、それを通して当該疎水性液体Lqが当該フロントガラス31に噴霧され得て、当該制御システム2は、非限定的な一実施形態に従って図5に示されている。当該制御システム2は、輝度センサ21等の検出デバイスと、電子制御ユニット22とを備える。
【0110】
輝度センサ21は、当該車両3の周囲輝度Lxを決定するように構成される(図示される関数f1(21,Lx))。
【0111】
電子制御ユニット22の機能は、2つの非限定的な実施形態に従って示されており、破線として示されており、第2の実施形態は時間範囲H1及びH2を考慮している。
【0112】
第1の非限定的な実施形態M1では、電子制御ユニット22は、
-車両の状態を表す第1のデータ、この場合は輝度Lxを、第1の比較データ、この場合は輝度閾値S1と比較する(関数f2(22,Lx,S1);
-噴霧デバイスを作動させるための第1の基準が満たされていない、この場合、輝度Lxが輝度閾値S1を下回る時に、疎水性液体Lqを当該フロントガラス31上に噴霧しないように当該処理デバイス30を作動させない(関数f3(22,!30);
-車両の状態を表す第2のデータに基づいて、噴霧デバイスを作動させるための第2の基準が満たされているかどうか、この場合、GPSジオロケーションデバイスを介したジオロケーションが機能しているかどうかを決定する(関数f4(22,GPS);
-噴霧デバイスを作動させるための2つの基準のうちの少なくとも一方が満たされていない時、この場合、輝度Lxが当該輝度閾値S1を上回っている時、及びGPSジオロケーションデバイスを介した自動車3のジオロケーションが機能していない時、疎水性液体Lqを当該フロントガラス31上に噴霧しないように当該処理デバイス30を作動させない(図示される関数f5(22,!30));
-車両の状態を表す第3のデータに基づいて、噴霧デバイスを作動させるための第3の基準の達成をチェックすること、すなわち、噴霧デバイスを作動させるための2つの第1の基準の各々が満たされている時、この場合、輝度Lxが当該輝度閾値S1を上回っている時、及びGPSジオロケーションデバイスを介した自動車3のジオロケーションが機能している時に、自動車3が作動していること、及び/又は自動車3の近傍若しくは当該自動車3の内部に人oが存在するかどうかをチェックする(図示される関数f6(22,3,o,33));
-噴霧デバイスを作動させるための3つの基準のうちの1つが満たされない時、この場合、輝度Lxが当該輝度閾値S1を上回っている時、GPSジオロケーションデバイスを介した自動車3のジオロケーションが機能している時、及び自動車3が作動している時、及び/又は、人oが自動車3の近傍若しくは当該自動車3の内部に存在する時、当該処理デバイス30を作動させない(図示される関数f7(22,!30));及び
-噴霧デバイスを作動させるための基準の各々が満たされた時、この場合、輝度Lxが当該輝度閾値S1を上回る時、GPSジオロケーションデバイスを介した自動車3のジオロケーションが機能している時、及び自動車3が作動していない時、及び/又は、自動車3の近傍に人が存在しない若しくは当該自動車3の内部に人が存在しない時に、当該フロントガラス31上に疎水性液体Lqを噴霧するように当該処理デバイス30を作動させる(図示される関数f8(22,30,Lq,31));
ように構成される。
【0113】
第2の非限定的な実施形態では、電子制御ユニット22は、
-車両の状態を表す第1のデータ、この場合は輝度Lxを、第1の比較データ、この場合は輝度閾値S1と比較する(関数f2(22,Lx,S1);
-車両の状態を表す追加のデータ、この場合は現在時刻hを決定する(図示される関数f3(22,h));
-噴霧デバイスを作動させるための対応する基準が満たされているか否か、車両の状態を表す追加のデータを決定する、すなわち、現在時刻hが一次時間範囲H1又は二次時間範囲H2内にあるか否かを決定する(図示される関数f4(22,h,H1,H2));
-噴霧デバイスを作動させるための2つの基準のうちの少なくとも一方が満たされていない時、この場合、輝度Lxが当該輝度閾値S1を下回っている時、及び現在時刻hが当該一次時間範囲H1内にある時、当該処理デバイス30を作動させない(図示される関数f5(22,!30));及び
-噴霧デバイスを作動させるための2つの基準のうちの少なくとも一方が満たされていない時、この場合、輝度Lxが当該輝度閾値S1を下回っている時、及び現在時刻hが当該二次時間範囲H2内にある時、当該処理デバイス30を作動させない(図示される関数f6(22,!30));
-車両の状態を表す第2のデータから、噴霧デバイスを作動させるための対応する基準が満たされているか否か、すなわち、GPSジオロケーションデバイスを介したジオロケーションが機能しているか否かを決定する(関数f7(22,GPS);
-噴霧デバイスを作動させるための3つの基準のうちの少なくとも1つが満たされていない時、この場合、現在時刻hが当該一次時間範囲H1内にある時、輝度Lxが当該輝度閾値S1を上回っている時、GPSジオロケーションデバイスを介した自動車3のジオロケーションが機能していない時、疎水性液体Lqを当該フロントガラス31上に噴霧しないように、当該処理デバイス30を作動させない(図示される関数f8(22,!30));
-噴霧デバイスを作動させるための3つの基準のうちの少なくとも1つが満たされていない時、この場合、現在時刻hが当該二次時間範囲H2内にある時、輝度Lxが当該輝度閾値S1を上回っている時、GPSジオロケーションデバイスを介した自動車3のジオロケーションが機能していない時、疎水性液体Lqを当該フロントガラス31上に噴霧しないように当該処理デバイス30を作動させない(図示される関数f9(22,!30));
-車両の状態を表す第3のデータから、噴霧デバイスを作動させるための対応する基準が満たされているかどうかをチェックする、すなわち、現在時刻hが当該一次時間範囲H1内にある時、輝度Lxが当該輝度閾値S1を上回っている時、及び、GPSジオロケーションデバイスを介した自動車3のジオロケーションが機能している時に、自動車3が作動していること、及び/又は、人oが自動車3の近傍又は当該自動車3の内部に存在するかどうかをチェックする(図示される関数f10(22,3,o,33));
-噴霧デバイスを作動させるための基準のうちの少なくとも1つが満たされない時、この場合には現在時刻hが当該一次時間範囲H1内にある時、輝度Lxが当該輝度閾値S1を上回っている時、GPSジオロケーションデバイスを介した自動車3のジオロケーションが機能している時、及び自動車3が作動している時、及び/又は人oが自動車3の近傍若しくは当該自動車3の内部に存在する場合に、当該処理デバイス30を作動させない(図示される関数f11(22,!30));並びに
-噴霧デバイスを作動させるための基準の各々が満たされた時、この場合、現在時刻hが当該一次時間範囲H1内にある時、輝度Lxが当該輝度閾値S1を上回っている時、GPS位置特定デバイスを介した自動車3の位置特定が機能している時、及び自動車3が作動していない時、及び/又は、自動車3の近傍に人が存在しない若しくは当該自動車3の内部に人が存在しない場合に、疎水性液体Lqを当該フロントガラス31上に噴霧するように当該処理デバイス30を作動させる(図示される関数f12(22,30,Lq,31));
【0114】
-車両の状態を表す第3のデータから、噴霧デバイスを作動させるための対応する基準が満たされているかどうかをチェックする、すなわち、現在時刻hが当該二次時間範囲H2内にある時、輝度Lxが当該輝度閾値S1を上回っている時、及びGPSジオロケーションデバイスを介した自動車3のジオロケーションが機能している時に、自動車3が作動していること、及び/又は、自動車3の近傍又は当該自動車3の内部に人oが存在するかどうかをチェックする(図示される関数f13(22,3,o,33));
-現在時刻hが当該二次時間範囲H2内にある時、噴霧デバイスを作動させるための基準のうちの少なくとも1つが満たされない時、この場合、輝度Lxが当該輝度閾値S1を上回っている時、GPSジオロケーションデバイスを介した自動車3のジオロケーションが機能している時、及び自動車3が作動している時、及び/又は、人oが自動車3の近傍若しくは当該自動車3の内部に存在する場合、当該処理デバイス30を作動させない(図示される関数f14(22,!30));及び
-噴霧デバイスを作動させるための基準の各々が満たされた時、この場合、現在時刻hが当該二次時間範囲H2内にある時、輝度Lxが当該輝度閾値S1を上回っている時、GPSジオロケーションデバイスを介した自動車3のジオロケーションが機能している時、及び自動車3が作動していない時、及び/又は、自動車3の近傍に人が存在しない若しくは当該自動車3の内部に人が存在しない時に、当該フロントガラス31上に疎水性液体Lqを噴霧するように、当該処理デバイス30を作動させる(図示される関数f15(22,30,Lq,31));
ように構成される。
【0115】
制御システム2は、当該電子制御ユニット22によって実行することができる1つ又は複数の命令シーケンスを含む1つ又は複数のコンピュータプログラム製品Pgを含むことができ、当該命令シーケンスの実行により、記載された制御方法1を実施することができることに留意されるべきである。
【0116】
この種のコンピュータプログラムPgは、ROM型の不揮発性の書き込み可能なメモリ、EEPROM又はFLASH型の不揮発性の書き換え可能なメモリに登録することができる。当該コンピュータプログラムPgは、工場内のメモリに入力することができ、又はメモリにロードすることができ、又は遠隔でメモリにロードすることができる。命令のシーケンスは、機械命令のシーケンス、又はそれらが実行される時に電子制御ユニットによって解釈される制御言語のシーケンスであってもよい。図5の非限定的な例では、コンピュータプログラムPgが制御システム2のメモリ23に書き込まれる。
【0117】
したがって、制御システム2は、当該電子制御ユニット22に結合された少なくとも1つのメモリ23を備える。メモリ23は、コンピュータによって実行されると、当該制御方法1をコンピュータに実行させる命令を備える非一時的コンピュータ可読記憶媒体である。
【0118】
当然のことながら、本発明の説明は、上記の実施形態及び上記の分野に限定されない。したがって、別の非限定的な実施形態では、処理デバイス30の(非)作動は、自動車3のユーザの習慣によって影響され得る。この場合、ユーザの習慣のモデルを用いることができる。この場合、電子制御ユニット22は、ユーザの習慣の所定のセットから当該モデルの機械認識学習を行っている。
【0119】
したがって、上記の本発明は、特に以下の利点:
-特に自動車3が駐車場又は車庫にある時、自動車3が走行している場合、人が自動車3を緊急に使用する場合、又は人が自動車3のパッセンジャーコンパートメント33にいる場合であっても、処理デバイス30を作動させてはならない条件をチェックすることを可能にし、したがって、車庫又は地下駐車場の床が疎水性液体Lqから濡れることを防止し、自動車3の近くにいる人が濡れる危険性を防止する;
-特に自動車3が停止しており、駐車場にも車庫にもない時、自動車3を急に使用する人がいない場合、又は自動車3のパッセンジャーコンパートメント33に人がいない場合であっても、処理デバイス30を作動させることができる条件がチェックされることを可能にし、したがって、疎水性液体Lqが乾燥する時間を許容する;
-実装が簡単である;
を有する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】