(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-19
(54)【発明の名称】保護層を備えた電池アセンブリ及び電池アセンブリの製造方法
(51)【国際特許分類】
H01M 10/04 20060101AFI20240312BHJP
H01M 10/0585 20100101ALI20240312BHJP
H01M 50/103 20210101ALI20240312BHJP
H01M 50/507 20210101ALI20240312BHJP
H01M 50/119 20210101ALI20240312BHJP
H01M 50/121 20210101ALI20240312BHJP
【FI】
H01M10/04 Z
H01M10/0585
H01M50/103
H01M50/507
H01M50/119
H01M50/121
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023560433
(86)(22)【出願日】2022-03-28
(85)【翻訳文提出日】2023-11-28
(86)【国際出願番号】 US2022022087
(87)【国際公開番号】W WO2022212228
(87)【国際公開日】2022-10-06
(32)【優先日】2021-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】323006529
【氏名又は名称】エノビクス・コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】Enovix Corporation
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100184343
【氏名又は名称】川崎 茂雄
(72)【発明者】
【氏名】ブザッカ,ロバート エス
(72)【発明者】
【氏名】マンダラム,アディディア
(72)【発明者】
【氏名】ローゼン,ロバート ケイ
(72)【発明者】
【氏名】バルデス,ブルーノ エイ
(72)【発明者】
【氏名】キンチェン,ロバート エフ
【テーマコード(参考)】
5H011
5H028
5H029
5H043
【Fターム(参考)】
5H011AA03
5H011AA09
5H011CC02
5H011CC06
5H011DD00
5H011DD13
5H011DD15
5H011KK01
5H028AA07
5H028BB00
5H028BB01
5H028BB04
5H028BB05
5H028CC01
5H028CC05
5H028CC07
5H028CC08
5H028EE01
5H028EE06
5H028HH05
5H029AJ03
5H029AJ14
5H029AK01
5H029AK03
5H029AK04
5H029AK05
5H029AL01
5H029AL02
5H029AL03
5H029AL04
5H029AL06
5H029AL07
5H029AL08
5H029AL11
5H029AL12
5H029AM03
5H029AM04
5H029AM07
5H029AM12
5H029BJ02
5H029BJ06
5H029CJ01
5H029CJ03
5H029CJ05
5H029DJ02
5H029DJ14
5H029DJ16
5H029HJ03
5H029HJ12
5H043AA19
5H043BA19
5H043BA20
5H043CA04
5H043FA08
5H043FA11
5H043JA16F
5H043LA02
5H043LA21F
(57)【要約】
二次電池アセンブリは、X軸、Y軸、及びZ軸にそれぞれ対応する相互に垂直な横方向軸、長手方向軸、及び垂直軸を有する電極アセンブリを含む。制約は、電極アセンブリの外面上に配設される。電極アセンブリ又は制約のうちの少なくとも1つは、X軸及びY軸によって画定されたX-Y平面内に延在し、かつX-Y平面内に第1の曲率半径を有する突出部を有する。電池筐体は、電極アセンブリ及び制約を封入する。筐体保護層は、突出部の少なくとも一部分の上、及び突出部と電池筐体との間に配設される。筐体保護層は、X-Y平面内の第1の曲率半径に重なる第2の曲率半径を画定する。第2の曲率半径は、第1の曲率半径よりも大きく、それによって、突出部が電池筐体に損傷を引き起こす可能性を低減する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
二次電池アセンブリであって、
三次元デカルト座標系のX軸、Y軸、及びZ軸にそれぞれ対応する相互に垂直な、横方向軸、長手方向軸、及び垂直軸を有する電極アセンブリと、
前記電極アセンブリの外面に配設された制約であって、
前記電極アセンブリ又は制約のうちの少なくとも1つが、前記X軸及び前記Y軸によって画定されたX-Y平面内に延在する突出部を含み、前記突出部が、前記X-Y平面内の第1の曲率半径を有する、制約と、
前記電極アセンブリ及び制約を封入する電池筐体と、
前記突出部の少なくとも一部分の上、及び前記突出部と前記電池筐体との間に配設された筐体保護層であって、前記筐体保護層が、前記X-Y平面内の前記第1の曲率半径に重なる第2の曲率半径を画定し、前記第2の曲率半径が、前記第1の曲率半径よりも大きく、それによって、前記突出部が前記電池筐体への損傷を引き起こす可能性を低減する、筐体保護層と、を備える、二次電池アセンブリ。
【請求項2】
前記電極アセンブリが、6つの長方形の面を有する長方形のプリズム形状を備え、前記突出部が、前記長方形の面のうちの1つに位置する、請求項1に記載の二次電池アセンブリ。
【請求項3】
前記電極アセンブリが、前記制約によって画定された容積内に封入され、前記制約が、前記電極アセンブリの電極又は対向電極の少なくとも1つの表面と接触する第1の一次成長制約を含み、前記第1の一次成長制約が、前記突出部を画定する、請求項1に記載の二次電池アセンブリ。
【請求項4】
前記制約が、前記第1の一次成長制約から離間配置された第2の一次成長制約を更に備え、前記第2の一次成長制約が、前記電極アセンブリの前記電極又は前記対向電極の異なる表面と接触している、請求項3に記載の二次電池アセンブリ。
【請求項5】
前記制約が、前記電極アセンブリの前記電極又は前記対向電極の第2の表面と接触する第1の二次成長制約を更に含む、請求項3に記載の二次電池アセンブリ。
【請求項6】
前記制約が、前記第1の二次成長制約から離間配置され、かつ前記電極アセンブリの前記電極又は前記対向電極の第3の表面と接触している第2の二次成長制約を更に備える、請求項5に記載の二次電池アセンブリ。
【請求項7】
第1のバスバー及び第2のバスバーを更に備え、前記第1のバスバー又は前記第2のバスバーの一部分が、前記突出部を画定する、請求項1に記載の二次電池アセンブリ。
【請求項8】
前記筐体保護層が、前記第1のバスバー及び前記第2のバスバーのうちの少なくとも1つの上に配設されている、請求項7に記載の二次電池アセンブリ。
【請求項9】
前記筐体保護層が、ポリマーを含む、請求項1に記載の二次電池アセンブリ。
【請求項10】
前記ポリマーが、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリエチレン(PE)、エチレンアクリル酸(EAA)、エチレンメタクリル酸(EMAA)、又はそれらの官能性誘導体若しくはコポリマーのうちの少なくとも1つを含む、請求項9に記載の二次電池アセンブリ。
【請求項11】
前記電極アセンブリが、6つの長方形の面を有する長方形のプリズム形状を備え、
前記制約が、前記長方形の面のうちの少なくとも3つと接触する第1のカバー、及び前記長方形の面のうちの少なくとも3つの他の面と接触する、前記第1のカバーから離間配置された第2のカバーを含み、前記制約が、前記突出部を画定する、請求項1に記載の二次電池アセンブリ。
【請求項12】
前記第1のカバーが、前記第1のカバーの高さ寸法の全体を通って延在する貫通孔の群を備え、前記貫通孔の少なくとも一部分が、前記突出部を画定する、請求項11に記載の二次電池アセンブリ。
【請求項13】
前記第2のカバーが、前記第2のカバーの高さ寸法の全体を通って延在する貫通孔の群を含み、前記第2のカバーの前記貫通孔の少なくとも一部分が、前記突出部を画定する、請求項12に記載の二次電池アセンブリ。
【請求項14】
前記筐体保護層が、前記長方形の面のうちの少なくとも2つを実質的に覆っている、請求項11に記載の二次電池アセンブリ。
【請求項15】
二次電池であって、
三次元デカルト座標系のX軸、Y軸、及びZ軸にそれぞれ対応する相互に垂直な、横方向軸、長手方向軸、及び垂直軸を有する電極アセンブリと、
前記電極アセンブリが内部に含まれる容積を画定する制約であって、
前記電極アセンブリ又は制約のうちの少なくとも1つが、前記X軸及び前記Y軸によって画定されたX-Y平面内に延在する少なくとも1つの突出部を画定し、前記突出部が、前記X-Y平面内の第1の曲率半径を有する、制約と、
前記突出部の少なくとも一部分の上、及び前記突出部と電池筐体との間に配設された筐体保護層であって、前記筐体保護層が、前記X-Y平面内の前記第1の曲率半径に重なる第2の曲率半径を画定し、前記第2の曲率半径が、前記第1の曲率半径よりも大きく、それによって、前記突出部が前記電池筐体への損傷を引き起こす可能性を低減する、筐体保護層と、を備え、
前記電池筐体が、前記電極アセンブリ、制約、及び筐体保護層を封入し、前記電池筐体の少なくとも一部分が、前記筐体保護層と直接接触している、二次電池。
【請求項16】
前記筐体保護層が、前記電極アセンブリ又は前記制約のうちの少なくとも1つに熱かしめされている、請求項15に記載の二次電池。
【請求項17】
前記筐体保護層が、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリエチレン(PE)、エチレンアクリル酸(EAA)、エチレンメタクリル酸(EMAA)、又はそれらの官能性誘導体若しくはコポリマーのうちの少なくとも1つを含む、請求項15に記載の二次電池。
【請求項18】
前記電池筐体がアルミニウムを含む、請求項15に記載の二次電池。
【請求項19】
前記電極アセンブリが、少なくとも6つの長方形の面を有する長方形のプリズム形状であり、筐体保護が、後で、前記長方形の面のうちの少なくとも4つの上に配設される、請求項15に記載の二次電池。
【請求項20】
前記筐体保護層が、25μm~500μmの厚さを有する、請求項15に記載の二次電池。
【請求項21】
前記筐体保護層のZ軸方向に測定される高さが、前記電極アセンブリのZ軸方向に測定される高さに実質的に等しい、請求項15に記載の二次電池。
【請求項22】
前記筐体保護層が、前記筐体保護層のx軸方向に測定される長さの少なくとも80%に沿って熱かしめされている、請求項15に記載の二次電池。
【請求項23】
前記筐体保護層が、前記筐体保護層の前記X軸方向に測定される前記長さの少なくとも95%に沿って熱かしめされている、請求項22に記載の二次電池。
【請求項24】
前記電極アセンブリが、(a)ケイ素(Si)、ゲルマニウム(Ge)、スズ(Sn)、鉛(Pb)、アンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)、亜鉛(Zn)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、及びカドミウム(Cd)と、(b)Si、Ge、Sn、Pb、Sb、Bi、Zn、Al、Ti、Ni、Co、又はCdと他の元素との合金又は金属間化合物と、(c)Si、Ge、Sn、Pb、Sb、Bi、Zn、Al、Ti、Fe、Ni、Co、V、又はCdの酸化物、炭化物、窒化物、硫化物、リン化物、セレン化物、及びテルル化物、並びにそれらの混合物、複合物、又はリチウム含有複合物と、(d)Snの塩及び水酸化物と、(e)チタン酸リチウム、マンガン酸リチウム、アルミニウム酸リチウム、リチウム含有酸化チタン、リチウム遷移金属酸化物、ZnCo
2O
4と、(f)グラファイト及びカーボンの粒子と、(g)リチウム金属と、(h)それらの組み合わせと、からなる群から選択されるアノード活物質を備える、請求項15に記載の二次電池。
【請求項25】
二次電池とともに使用するための電池アセンブリを作製する方法であって、前記方法が、
三次元デカルト座標系のX軸、Y軸、及びZ軸にそれぞれ対応する相互に垂直な、横方向軸、長手方向軸、及び垂直軸を有する電極アセンブリを作製することと、
制約が前記電極アセンブリの外面の上に配設されるように、前記制約によって画定された容積内に前記電極アセンブリを配置することであって、
前記電極アセンブリ又は制約のうちの少なくとも1つが、前記X軸及び前記Y軸によって画定されたX-Y平面内に延在する少なくとも1つの突出部を画定し、前記突出部が、前記X-Y平面内に第1の曲率半径を有する、配置することと、
前記突出部の少なくとも一部分の上に筐体保護層を接着することであって、前記筐体保護層が、前記X-Y平面内の前記第1の曲率半径に重なる第2の曲率半径を画定し、前記第2の曲率半径が、前記第1の曲率半径よりも大きく、それによって、前記突出部が電池筐体への損傷を引き起こす可能性を低減する、接着することと、
前記筐体保護層が前記制約と前記電池筐体との間に配設されるように、前記電池筐体内に前記電極アセンブリ、制約、及び筐体保護層を封入することと、を含む、方法。
【請求項26】
前記接着することが、前記筐体保護層に熱を加えることを含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記少なくとも1つの突出部の上に前記筐体保護層を前記接着することが、前記突出部の少なくとも1つの潜在的な穿刺点の上における半径を増加させることを含む、請求項25に記載の方法。
【請求項28】
前記少なくとも1つの突出部の上に前記筐体保護層を前記接着することが、前記電極アセンブリのうちの少なくとも4つの面の上に前記筐体保護層を延伸させることを含む、請求項25に記載の方法。
【請求項29】
二次電池を製造する方法であって、
三次元デカルト座標系のX軸、Y軸、及びZ軸にそれぞれ対応する相互に垂直な、横方向軸、長手方向軸、及び垂直軸を有する電極アセンブリを作製することと、
制約が前記電極アセンブリの外面の上に配設されるように、前記制約によって画定された容積内に前記電極アセンブリを配置することであって、
前記電極アセンブリ又は前記制約のうちの少なくとも1つが、前記X軸及び前記Y軸によって画定されたX-Y平面内に延在する少なくとも1つの突出部を画定し、前記突出部が、前記X-Y平面内に第1の曲率半径を有する、配置することと、
前記少なくとも1つの突出部の少なくとも一部分の上に筐体保護層を接着することであって、前記筐体保護層が、前記X-Y平面内の前記第1の曲率半径に重なる第2の曲率半径を画定し、前記第2の曲率半径が、前記第1の曲率半径よりも大きく、それによって、前記突出部が電池筐体への損傷を引き起こす可能性を低減する、接着することと、
前記筐体保護層が前記制約と前記電池筐体との間に配設されるように、前記電池筐体内に前記電極アセンブリ、制約、及び筐体保護層を封入することと、
前記電池筐体を真空シールすることと、を含む、方法。
【請求項30】
前記筐体保護層が、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリエチレン(PE)、エチレンアクリル酸(EAA)、エチレンメタクリル酸(EMAA)、又はそれらの官能性誘導体若しくはコポリマーのうちの少なくとも1つを含み、前記接着することが、前記筐体保護層に熱を加えることを含む、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記接着することが、前記筐体保護層のX軸方向に測定される長さの少なくとも80%に沿って前記筐体保護層を熱かしめすることを含む、請求項29に記載の方法。
【請求項32】
前記接着することが、前記筐体保護層に熱及び圧力を加えることを含む、請求項29に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年3月31日に出願された米国仮特許出願第63/168,392号に対する優先権を主張し、これは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示の分野は、概して、電池技術などのエネルギー貯蔵技術に関する。より具体的には、本開示の分野は、電気化学電池の構成要素、例えば、リチウムベースの二次電池などの電池構成要素の保護層、システム、及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
リチウムベースの二次電池は、その比較的高いエネルギー密度、電力、及び貯蔵寿命のために、望ましいエネルギー源となっている。リチウム二次電池の例としては、リチウムイオン電池及びリチウムポリマー電池などの非水性電池が挙げられる。
【0004】
電池、燃料セル、及び電気化学コンデンサなどの既知のエネルギー貯蔵デバイスは、典型的には、平面又はらせん状に巻かれた(すなわち、ゼリーロール)積層構造などの二次元積層構造を有し、各積層の表面積は、その幾何学的フットプリントにほぼ等しい(多孔率及び表面粗さを無視する)。
【0005】
三次元二次電池は、層状二次電池と比較して、増加した容量及び長寿命を提供し得る。しかしながら、そのような三次元二次電池の製造は、製造及びコストの課題を提示する。
【0006】
二次電池の製造プロセス中に、鋭利な縁部、角部、又は他の特徴によって損傷しやすい領域が作成され、電池の機能性、安全性、又は出力を損なう可能性がある。したがって、公知の技術分野の問題に対処しながら、三次元電池を製造することが望ましいであろう。
【発明の概要】
【0007】
一実施形態では、二次電池アセンブリは、三次元デカルト座標系のX軸、Y軸、及びZ軸にそれぞれ対応する相互に垂直な、横方向軸、長手方向軸、及び垂直軸を有する電極アセンブリと、電極アセンブリの外面に配設された制約であって、電極アセンブリ又は制約のうちの少なくとも1つが、X軸及びY軸によって画定されるX-Y平面内に延在する突出部を含み、突出部が、X-Y平面内の第1の曲率半径を有する、制約と、電極アセンブリ及び制約を封入する電池筐体と、突出部の少なくとも一部分の上、及び突出部と電池筐体との間に配設された筐体保護層であって、筐体保護層が、X-Y平面内の第1の曲率半径に重なる第2の曲率半径を画定し、第2の曲率半径が、第1の曲率半径よりも大きく、それによって、突出部が電池筐体への損傷を引き起こす可能性を低減する、筐体保護層と、を備える。
【0008】
更に別の実施形態では、二次電池は、三次元デカルト座標系のX軸、Y軸、及びZ軸にそれぞれ対応する相互に垂直な、横方向軸、長手方向軸、及び垂直軸を有する電極アセンブリと、電極アセンブリが内部に含まれる容積を画定する制約であって、電極アセンブリ又は制約のうちの少なくとも1つが、X軸及びY軸によって画定されたX-Y平面内に延在する少なくとも1つの突出部を画定し、突出部が、X-Y平面内の第1の曲率半径を有する、制約と、突出部の少なくとも一部分の上、及び突出部と電池筐体との間に配設された筐体保護層であって、筐体保護層が、X-Y平面内の第1の曲率半径に重なる第2の曲率半径を画定し、第2の曲率半径が、第1の曲率半径よりも大きく、それによって、突出部が電池筐体への損傷を引き起こす可能性を低減する、筐体保護層と、を備え、電池筐体が、電極アセンブリ、制約、及び筐体保護層を封入し、電池筐体の少なくとも一部分が、筐体保護層と直接接触している。
【0009】
更に別の実施形態では、二次電池とともに使用するための電池アセンブリを作製する方法は、三次元デカルト座標系のX軸、Y軸、及びZ軸にそれぞれ対応する相互に垂直な、横方向軸、長手方向軸、及び垂直軸を有する電極アセンブリを作製することと、制約が電極アセンブリの外面の上に配設されるように、制約によって画定された容積内に電極アセンブリを配置することであって、電極アセンブリ又は制約のうちの少なくとも1つが、X軸及びY軸によって画定されたX-Y平面内に延在する少なくとも1つの突出部を画定し、突出部が、X-Y平面内に第1の曲率半径を有する、配置することと、突出部の少なくとも一部分の上に筐体保護層を接着することであって、筐体保護層が、X-Y平面内の第1の曲率半径に重なる第2の曲率半径を画定し、第2の曲率半径が、第1の曲率半径よりも大きく、それによって、突出部が電池筐体への損傷を引き起こす可能性を低減する、接着することと、筐体保護層が制約と電池筐体との間に配設されるように、電池筐体内に電極アセンブリ、制約、及び筐体保護層を封入することと、を含む。
【0010】
更に別の実施形態では、二次電池を製造する方法は、三次元デカルト座標系のX軸、Y軸、及びZ軸にそれぞれ対応する相互に垂直な、横方向軸、長手方向軸、及び垂直軸を有する電極アセンブリを作製することと、制約が電極アセンブリの外面の上に配設されるように、制約によって画定された容積内に電極アセンブリを配置することであって、電極アセンブリ又は制約のうちの少なくとも1つが、X軸及びY軸によって画定されたX-Y平面内に延在する少なくとも1つの突出部を画定し、突出部が、X-Y平面内に第1の曲率半径を有する、配置することと、少なくとも1つの突出部の少なくとも一部分の上に筐体保護層を接着することであって、筐体保護層が、X-Y平面内の第1の曲率半径に重なる第2の曲率半径を画定し、第2の曲率半径が、第1の曲率半径よりも大きく、それによって、突出部が電池筐体への損傷を引き起こす可能性を低減する、接着することと、筐体保護層が制約と電池筐体との間に配設されるように、電池筐体内に電極アセンブリ、制約、及び筐体保護層を封入することと、電池筐体を真空シールすることと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本開示による保護層の着接前の、切断部分を有する電池アセンブリの1つの好適な実施形態の正面斜視図である。
【
図2】
図1の電極アセンブリの断面線D-Dから取られた断面図である。
【
図3】本開示による制約内の電池アセンブリの拡大部分斜視図である。
【
図3A】本開示による制約の一実施形態の斜視図である。
【
図4】本開示の実施形態による、筐体保護層を含む電池アセンブリの斜視図である。
【
図4A】筐体保護層が上部に着接される前の電池アセンブリの面の写真である。
【
図4B】本開示による筐体保護層の着接後の
図4Aの電池アセンブリの面の写真である。
【
図4C】筐体保護層が上部に着接される前の電池アセンブリの面の写真である。
【
図4D】本開示による筐体保護層の着接後の
図4Cの電池アセンブリの面の写真である。
【
図4E】本開示による筐体保護層の着接前の電池アセンブリの概略プロファイル図である。
【
図4F】本開示による筐体保護層の着接後の
図4Eの電池アセンブリの概略プロファイル図である。
【
図5】電池筐体内に部分的に配置された電池アセンブリの斜視図である。
【
図6】電池筐体の第2のカバーを含む
図5の電池アセンブリの斜視図である。
【
図7】電池筐体内にシールされた後の完成した電池のプロファイル図である。
【
図8】筐体保護層のウェブの一部分の斜視図である。
【
図9】本開示の電池アセンブリ上の筐体保護層の一実施形態の斜視図である。
【
図10】本開示による筐体保護層を含む電池アセンブリを作製する方法の概略図である。
【0012】
定義
本明細書で使用される「A」、「an」、及び「the」(すなわち、単数形)は、文脈が別途明確に指示しない限り、複数の指示物を指す。例えば、一事例では、「電極」への言及は、単一の電極及び複数の同様の電極の両方を含む。
【0013】
本明細書で使用される場合、「約」及び「およそ」は、記載される値のプラス又はマイナス10%、5%、又は1%を指す。例えば、一事例では、約250μmであれば、225μm~275μmを含む。更なる例として、一事例では、約1,000μmであれば、900μm~1,100μmを含む。別途示されない限り、本明細書及び請求項で使用される量(例えば、測定値など)などを表す全ての数は、全ての事例において「約」という用語によって修飾されているものと理解されるべきである。したがって、反対のことが示されない限り、以下の明細書及び添付の請求項に記載される数値パラメータは、近似値である。各数値パラメータは、少なくとも、報告された有意な桁の数に照らして、及び通常の丸め技法を適用することによって解釈されるべきである。
【0014】
二次電池の文脈で本明細書で使用される「アノード」は、二次電池の負極を指す。
【0015】
本明細書で使用される「アノード物質」又は「アノード活性」は、二次電池の負極として使用するのに適した材料を意味する。
【0016】
二次電池の文脈で本明細書で使用される「カソード」は、二次電池の正極を指す。
【0017】
本明細書で使用される「カソード物質」又は「カソード活性」は、二次電池の正極として使用するのに適した材料を意味する。
【0018】
「変換化学活物質」又は「変換化学物質」は、二次電池の充放電サイクル中に化学反応を受ける物質を指す。
【0019】
本明細書で使用される「対向電極」は、文脈が明示的に別様に示さない限り、電極の反対側の二次電池の負極又は正極(アノード又はカソード)を指す場合がある。
【0020】
充電状態と放電状態との間の二次電池のサイクルの文脈で本明細書で使用される「サイクル」は、充電状態又は放電状態のいずれかである第1の状態から、第1の状態の反対である第2の状態(すなわち、第1の状態が放電であった場合は充電状態、又は第1の状態が充電であった場合は放電状態)に電池を移行させるために、電池を充電及び/又は放電し、次いで、電池を第1の状態に戻してサイクルを完了することを指す。例えば、充電状態と放電状態との間の二次電池の単一のサイクルは、充電サイクルでのように、電池を放電状態から充電状態に充電し、次いで、放電状態に戻るように放電して、サイクルを完了することを含むことができる。単一のサイクルはまた、放電サイクルでのように、電池を充電状態から放電状態に放電し、次いで、充電状態に戻るように充電して、サイクルを完了することを含むことができる。
【0021】
本明細書で使用される「電気化学的活物質」は、アノード活物質又はカソード活物質を意味する。
【0022】
本明細書で使用される「電極」は、文脈が明示的に別様に示さない限り、二次電池の負極又は正極(アノード又はカソード)を指す場合がある。
【0023】
本明細書で使用される「電極集電体層」は、アノード(例えば、負の)集電体層又はカソード(例えば、正の)集電体層を指す場合がある。
【0024】
本明細書で使用される「電極物質」は、文脈が明示的に別様に示さない限り、アノード物質又はカソード物質を指す場合がある。
【0025】
本明細書で使用される「電極構造」は、文脈が明示的に別様に示さない限り、電池での使用に適したアノード構造(例えば、負極構造)又はカソード構造(例えば、正極構造)を指す場合がある。
【0026】
本明細書で使用される場合、「長手方向軸」、「横方向軸」、及び「垂直軸」は、相互に垂直な軸を指す(すなわち、各々は、互いに直交する)。例えば、本明細書で使用される「長手方向軸」、「横方向軸」、及び「垂直軸」は、三次元態様又は配向を画定するために使用されるデカルト座標系に類似している。このように、本明細書で開示される主題の要素の説明は、要素の三次元配向を説明するために使用される特定の軸に限定されない。代替的に述べると、軸は、開示の主題の三次元態様を参照するときに交換可能であり得る。「弱化領域」は、弱化領域の局所破断強度が非弱化領域の破断強度よりも低くなるように、例えば、スコアリング、切断、又は穿孔などの処理操作を受けたウェブの一部分を指す。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本開示の実施形態は、電池の機能性、安全性及び/又は出力を維持するために、構成要素への損傷の発生を低減するための、二次電池などの電池用構成要素の保護層に関する。
【0028】
保護層の着接前の、電池アセンブリ100の1つの好適な実施形態を、
図1を参照して説明する。
図1に示すように、電池アセンブリ100は、隣接する電極サブユニット102の群を含む。各電極サブユニット102は、X軸、Y軸、及びZ軸の寸法をそれぞれ有する。X、Y、及びZ軸は、デカルト座標系に類似して、各々、相互に垂直である。本明細書で使用されるとき、Z軸の各電極サブユニット102の寸法は「高さ」と呼ばれ得、X軸の寸法は「長さ」と呼ばれ得、Y軸の寸法は「幅」と呼ばれ得る。電極サブユニットは、1つ以上の単位セル200(
図2)に組み合わされ得る。各電極単位セル200は、少なくとも1つのアノード活物質層104と、少なくとも1つのカソード活物質層106と、を備える。アノード活物質層104及びカソード活物質層106は、セパレータ層108によって互いに電気的に絶縁されている。本開示の好適な実施形態では、単一の電池アセンブリ100内の1~200個又はそれ以上のサブユニットなど、任意の数の電極サブユニット102が使用され得ることを理解されたい。
【0029】
依然として
図1を参照すると、電池アセンブリ100は、電極タブ(又は集電体タブ)120を介して、それぞれ、各電極サブユニット102のアノード活性層104と、カソード活性層106と電気的に接触するバスバー110及び112と、を含む。したがって、
図1に示されるバスバー110は、アノードバスバーと呼ばれ得、バスバー112は、カソードバスバーと呼ばれ得る。一実施形態では、制約と呼ばれ得るケーシング116は、電池アセンブリ100のX-Y表面のうちの一方又は両方の上に着接され得る。
図1に示される実施形態では、ケーシング116は、電池アセンブリ100が完全に組み立てられると、電解質溶液の分布又は流れを容易にするための穿孔118の群を含む。
【0030】
一実施形態では、アノード活性層104及びカソード活性層106の各々は、例えば、その少なくとも1つの主表面上の電極集電体層(すなわち、アノード集電体層又はカソード集電体層)、及び電気化学的活物質層(すなわち、アノード活物質の層又はカソード活物質の層)を含む多層材料であり得、他の実施形態では、アノード活性層及びカソード活性層のうちの1つ以上は、適切な材料の単一の層であり得る。
【0031】
図2を参照すると、電極サブユニット102と同じ又は類似し得る電極単位セル200の個々の層が説明される。単位セル200の各々について、いくつかの実施形態では、セパレータ層108は、二次電池のセパレータとしての使用に適したイオン透過性高分子織材料である。単位セル200の一実施形態の断面図を
図2に示す。この実施形態では、電極サブユニット200は、中央のアノード集電体層206と、アノード活物質層104と、セパレータ108と、カソード活物質層106と、カソード集電体層210と、を積み重ね形成で備える。代替の実施形態では、カソード活物質層106及びアノード活物質層104の配置を入れ替えて、カソード活物質層106が中心に向かっており、アノード活物質層がカソード活物質層106の遠位にあるようにしてもよい。一実施形態では、単位セル200Aは、カソード集電体210と、カソード活物質層106と、セパレータ108と、アノード活物質層104と、アノード集電体206と、を含み、
図2の図では、左から右に連続して積み重ねられている。代替の実施形態では、単位セル200Bは、セパレータ108と、カソード活物質層106の第1の層と、カソード集電体210と、カソード活物質層106の第2の層と、セパレータ108と、アノード活物質層104の第1の層と、アノード集電体206と、アノード活物質層104の第2の層と、セパレータ108とを含み、
図2の図では、左から右に連続して積み重ねされている。
【0032】
一実施形態では、アノード集電体層206は、銅、銅合金、カーボン、ニッケル、ステンレス鋼、又はアノード集電体層として好適な任意の他の材料などの伝導性金属を含み得る。アノード活物質層104は、アノード集電体層206の第1の表面上の第1の層、及びアノード集電体層206の第2の対向する表面上の第2の層として形成され得る。別の実施形態では、アノード集電体層206及びアノード活物質層104は、混合され得る。第1の表面及び第2の対向する表面は、層の主表面、又は前面及び背面と呼ばれ得る。本明細書で使用される主表面は、X軸方向(
図2には示されていない)の材料の長さ及びZ軸方向の材料の高さによって形成される平面によって画定された表面を指す。
【0033】
一実施形態では、アノード活物質層104は、各々、少なくとも約10umの厚さを有し得る。例えば、一実施形態では、アノード活物質層104は、(各々)少なくとも約40umのY軸方向の幅を有する。更なる例として、そのような一実施形態では、アノード活物質層104は、(各々)少なくとも約80umの幅を有する。更なる例として、そのような一実施形態では、アノード活物質層104は、各々少なくとも約120umの幅を有する。しかしながら、典型的には、アノード活物質層104は、各々約60um未満、又は更には約30um未満の幅を有する。本明細書で使用される場合、「厚さ」及び「幅」という用語は、Y軸方向の測定値を示すために交換可能に使用され得る。
【0034】
一般に、負極活物質(例えば、アノード活物質)は、以下からなる群から選択され得る。(a)ケイ素(Si)、ゲルマニウム(Ge)、スズ(Sn)、鉛(Pb)、アンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)、亜鉛(Zn)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、及びカドミウム(Cd)と、(b)Si、Ge、Sn、Pb、Sb、Bi、Zn、Al、Ti、Ni、Co、又はCdと他の元素との合金又は金属間化合物と、(c)Si、Ge、Sn、Pb、Sb、Bi、Zn、Al、Ti、Fe、Ni、Co、V、又はCdの酸化物、炭化物、窒化物、硫化物、リン化物、セレン化物、及びテルル化物、並びにそれらの混合物、複合物、又はリチウム含有複合物と、(d)Snの塩及び水酸化物と、(e)チタン酸リチウム、マンガン酸リチウム、アルミニウム酸リチウム、リチウム含有酸化チタン、リチウム遷移金属酸化物、ZnCo2O4と、(f)グラファイト及びカーボンの粒子と、(g)リチウム金属と、(h)それらの組み合わせ。
【0035】
例示的なアノード活物質としては、グラファイト及び軟質若しくは硬質カーボン、又はグラフェン(例えば、単層若しくは多層カーボンナノチューブ)などのカーボン材料、又は金属、半金属、合金、酸化物、窒化物、及びリチウムをインターカレートさせることができるか又はリチウムと合金を形成することができる化合物の範囲のいずれかが挙げられる。アノード材料を構成することができる金属又は半金属の具体例としては、グラファイト、スズ、鉛、マグネシウム、アルミニウム、ボロン、ガリウム、ケイ素、Si/C複合材料、Si/グラファイトブレンド、酸化ケイ素(SiOx)、多孔質Si、金属間Si合金、インジウム、ジルコニウム、ゲルマニウム、ビスマス、カドミウム、アンチモン、銀、亜鉛、ヒ素、ハフニウム、イットリウム、リチウム、ナトリウム、グラファイト、カーボン、チタン酸リチウム、パラジウム、及びそれらの混合物が挙げられる。1つの例示的な実施形態では、アノード活物質は、アルミニウム、スズ、若しくはケイ素、又はそれらの酸化物、それらの窒化物、それらのフッ化物、又はそれらの他の合金を含む。別の例示的な実施形態では、アノード活物質は、ケイ素、又はその合金若しくは酸化物を含む。
【0036】
一実施形態では、アノード活物質は、リチウムイオン(又は他のキャリアイオン)が充放電プロセス中に負極活物質に取り込まれるか、又はアノード活物質から離れるときに、体積の膨張及び収縮に対応するための有意な空隙体積分率を提供するように微細構造化される。一般に、アノード活物質層104の各々の空隙体積分率は、少なくとも0.1である。しかしながら、典型的には、アノード活物質層の各々の空隙体積分率は、0.8以下である。例えば、一実施形態では、アノード活物質層104の各々の空隙体積分率は、約0.15~約0.75である。更なる例として、一実施形態では、アノード活物質層104の(各々の)空隙体積分率は、約0.2~約0.7である。更なる例として、一実施形態では、アノード活物質層104の各々の空隙体積分率は、約0.25~約0.6である。
【0037】
微細構造化アノード活物質の組成及びその形成方法に応じて、微細構造化アノード活物質は、マクロ多孔質、マイクロ多孔質、若しくはメソ多孔質材料層、又はそれらの組み合わせ、例えば、マイクロ多孔質及びメソ多孔質との組み合わせ、又はメソ多孔質とマクロ多孔質との組み合わせを含み得る。マイクロ多孔質材料は、典型的には、10nm未満の細孔寸法、10nm未満の壁寸法、1~50マイクロメートルの細孔深さ、及び「スポンジ状」で不規則な外観、滑らかでない壁、及び分岐した細孔によって一般的に特徴付けられる細孔形態を特徴とする。メソ多孔質材料は、典型的には、10~50nmの細孔寸法、10~50nmの壁寸法、1~100マイクロメートルの細孔深度、及び幾分よく画定された分岐細孔又は樹状細孔によって一般的に特徴付けられる細孔形態を特徴とする。マクロ多孔質材料は、典型的には、50nmを超える細孔寸法、50nmを超える壁寸法、1~500マイクロメートルの細孔深さ、及び様々な、直線状、分岐状、又は樹枝状、及び滑らか若しくは粗い壁であり得る細孔形態を特徴とする。更に、空隙体積は、開放若しくは閉鎖空隙、又はそれらの組み合わせを含み得る。一実施形態では、空隙体積は、開放空隙を含み、すなわち、負極活物質は、リチウムイオン(又は他のキャリアイオン)がアノード活物質に入る、又はアノード活物質から離れることができる負極活物質の側面に開口部を有する空隙を含み、例えば、リチウムイオンは、カソード活物質を離れた後、空隙開口部を通ってアノード活物質に入り得る。別の実施形態では、空隙体積は、閉鎖空隙を含み、すなわち、アノード活物質は、アノード活物質によって封入される空隙を含む。一般に、開放空隙は、キャリアイオンにより大きな界面表面積を提供することができるが、閉鎖空隙は、固体電解質界面の影響を受けにくくなる傾向があり、一方、各々がキャリアイオンの進入時にアノード活物質の膨張のための余地を提供する。したがって、ある特定の実施形態では、アノード活物質は、開放空隙及び閉鎖空隙の組み合わせを含むことが好ましい。
【0038】
一実施形態では、アノード活物質は、多孔質アルミニウム、スズ若しくはケイ素、又はその合金、酸化物、若しくは窒化物を含む。多孔質ケイ素層は、例えば、アノード酸化によって、エッチングによって(例えば、金、白金、銀、若しくは金/パラジウムなどの貴金属を単結晶ケイ素の表面に蒸着させ、表面をフッ化水素酸及び過酸化水素の混合物でエッチングすることによって)、又はパターン化された化学エッチングなどの当該技術分野で既知の他の方法によって形成され得る。更に、多孔質アノード活物質は、概して少なくとも約0.1、しかし0.8未満の多孔率を有し、約1~約100マイクロメートルの厚さを有する。例えば、一実施形態では、アノード活物質は、多孔質ケイ素を含み、約5~約100マイクロメートルの厚さを有し、約0.15~約0.75の多孔率を有する。更なる例として、一実施形態では、アノード活物質は、多孔質ケイ素を含み、約10~約80マイクロメートルの厚さを有し、約0.15~約0.7の多孔率を有する。更なる例として、そのような一実施形態では、アノード活物質は、多孔質ケイ素を含み、約20~約50マイクロメートルの厚さを有し、約0.25~約0.6の多孔率を有する。更なる例として、一実施形態では、アノード活物質は、多孔質ケイ素合金(例えば、ケイ化ニッケル)を含み、約5~約100マイクロメートルの厚さを有し、約0.15~約0.75の多孔率を有する。
【0039】
別の実施形態では、アノード活物質は、アルミニウム、スズ若しくはケイ素の繊維、又はスズ若しくはケイ素の合金を含む。個々の繊維は、約5nm~約10,000nmの直径(厚さ寸法)、及び概してアノード活物質の厚さに対応する長さを有し得る。ケイ素の繊維(ナノワイヤ)は、例えば、化学蒸着又は蒸気液体固体(VLS)成長及び固体液体固体(SLS)成長などの当技術分野で知られている他の技法によって形成され得る。更に、アノード活物質は、概して少なくとも約0.1、しかし0.8未満の多孔率を有し、約1~約200マイクロメートルの厚さを有する。例えば、一実施形態では、アノード活物質は、ケイ素ナノワイヤを含み、約5~約100マイクロメートルの厚さを有し、約0.15~約0.75の多孔率を有する。更なる例として、一実施形態では、アノード活物質は、ケイ素ナノワイヤを含み、約10~約80マイクロメートルの厚さを有し、約0.15~約0.7の多孔率を有する。更なる例として、そのような一実施形態では、アノード活物質は、ケイ素ナノワイヤを含み、約20~約50マイクロメートルの厚さを有し、約0.25~約0.6の多孔率を有する。更なる例として、一実施形態では、アノード活物質は、ケイ素合金(ケイ化ニッケルなど)のナノワイヤを含み、約5~約100マイクロメートルの厚さを有し、約0.15~約0.75の多孔率を有する。
【0040】
更に他の実施形態では、負極(すなわち、文脈に応じた電極若しくは対向電極)又はアノード活物質層104は、安定化リチウム金属粒子、例えば、炭酸リチウム安定化リチウム金属粉末、ケイ酸リチウム安定化リチウム金属粉末、又は安定化されたリチウム金属粉末若しくはインクの他の供給源からなる群から選択される粒子状リチウム材料でコーティングされる。粒子状リチウム材料は、約0.05~5mg/cm2、例えば、約0.1~4mg/cm2、又は更には約0.5~3mg/cm2の負荷量で、リチウム粒子状材料を負極活物質層に噴霧、充填、又は他の方法で配設することによって、アノード活物質層104(例えば、負極)に着接され得る。リチウム粒子状材料の平均粒径(D50)は、5~200μm、例えば、約10~100μm、20~80μm、又は更には約30~50μmであり得る。平均粒径(D50)は、累積体積ベースの粒径分布曲線における50%に対応する粒径として画定され得る。平均粒径(D50)は、例えば、レーザー回折法を使用して測定され得る。
【0041】
概して、アノード集電体206は、少なくとも約103シーメンス/cmの電気伝導率を有する。例えば、そのような一実施形態では、アノード集電体は、少なくとも約104シーメンス/cmの伝導率を有する。更なる例として、そのような一実施形態では、アノード集電体は、少なくとも約105シーメンス/cmの伝導率を有する。アノード集電体206としての使用に適した例示的な電気伝導性材料としては、銅、ニッケル、ステンレス鋼、カーボン、コバルト、チタン、及びタングステン、並びにそれらの合金などの金属が挙げられる。
【0042】
再び
図2を参照すると、別の好適な実施形態では、単位セル200は、1つ以上のカソード集電体層210と、1つ以上のカソード活物質層106と、を含む。カソード材料のカソード集電体層210は、アルミニウム、アルミニウム合金、チタン、又はカソード集電体層210として使用するのに適した任意の他の材料を含み得る。カソード活物質層106は、カソード集電体層210の第1の表面上の第1の層、及びカソード集電体層210の第2の対向する表面上の第2の層として形成され得る。カソード活物質層106は、カソード集電体層210の一方又は両方の側部にコーティングされ得る。同様に、カソード活物質層106は、カソード集電体層210の一方又は両方の主表面上にコーティングされ得る。別の実施形態では、カソード集電体層210は、カソード活物質層106と混合され得る。
【0043】
一実施形態では、カソード活物質層106は、各々少なくとも約20umの厚さを有する。例えば、一実施形態では、カソード活物質層106は、各々少なくとも約40umの厚さを有する。更なる例として、1つのそのような実施形態では、カソード活物質層106は、各々少なくとも約60umの厚さを有する。更なる例として、1つのそのような実施形態では、カソード活物質層106は、各々少なくとも約100umの厚さを有する。しかしながら、典型的には、カソード活物質層106は、各々約90um未満、又は更には約70um未満の厚さを有する。
【0044】
一実施形態では、正極(例えば、カソード)材料は、インターカレーション型化学活物質、変換化学活物質、又はそれらの組み合わせを含み得るか、又はそれらであり得る。
【0045】
本開示で有用な例示的な変換化学材料としては、S(又はリチウム化状態のLi2S)、LiF、Fe、Cu、Ni、FeF2、FeOdF3.2d、FeF3、CoF3、CoF2、CuF2、及びNiF2など(式中、0≦d≦0.5)が挙げられるがこれらに限定されない。
【0046】
例示的なカソード活物質はまた、広範なインターカレーション型カソード活物質のうちのいずれかを含む。例えば、リチウムイオン電池の場合、カソード活物質は、遷移金属酸化物、遷移金属硫化物、遷移金属窒化物、リチウム遷移金属酸化物、リチウム遷移金属硫化物から選択されるカソード活物質を含み得、リチウム遷移金属窒化物が選択的に使用され得る。これらの遷移金属酸化物、遷移金属硫化物、及び遷移金属窒化物の遷移金属元素は、dシェル又はfシェルを有する金属元素を含むことができる。そのような金属元素の具体的例は、Sc、Y、ランタノイド、アクチノイド、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Tc、Re、Fe、Ru、Os、Co、Rh、Ir、Ni、Pb、Pt、Cu、Ag、及びAuである。追加のカソード活物質としては、LiCoO2、LiNi0.5Mn1.5O4、Li(NixCoyAlz)O2、LiFePO4、Li2MnO4、V2O5、酸硫化モリブデン、リン酸塩、ケイ酸塩、バナジン酸塩、硫黄、硫黄化合物、酸素(空気)、Li(NixMnyCoz)O2、及びそれらの組み合わせが挙げられる。
【0047】
一般に、カソード集電体210は、少なくとも約103シーメンス/cmの電気伝導率を有する。例えば、そのような一実施形態では、カソード集電体210は、少なくとも約104シーメンス/cmの伝導率を有する。更なる例として、そのような一実施形態では、カソード集電体210は、少なくとも約105シーメンス/cmの伝導率を有する。カソード集電体210として使用するのに適した例示的な電気伝導性材料としては、アルミニウム、ニッケル、コバルト、チタン、及びタングステンなどの金属、並びにそれらの合金が挙げられる。
【0048】
再び
図2を参照すると、一実施形態では、電気的に絶縁されたセパレータ層108は、アノード活物質層104の各構成単位をカソード活物質層106の各構成単位から電気的に絶縁するように適合される。電気絶縁セパレータ層108は、典型的には、非水性電解質で透過され得るマイクロ多孔質セパレータ材料を含み、例えば、一実施形態では、マイクロ多孔質セパレータ材料は、少なくとも50Å、より典型的には約2,500Åの範囲の直径、及び約25%~約75%の範囲、より典型的には約35~55%の範囲の多孔率を有する細孔を含む。
【0049】
一実施形態では、電気絶縁セパレータ材料層108は、各々少なくとも約4umの厚さを有する。例えば、一実施形態では、電気絶縁セパレータ材料層108は、各々少なくとも約8umの厚さを有する。更なる例として、1つのそのような実施形態では、電気絶縁セパレータ材料層108は、各々少なくとも約12umの厚さを有する。更なる例として、1つのそのような実施形態では、電気絶縁セパレータ材料層108は、各々少なくとも約15umの厚さを有する。別の実施形態では、電気絶縁セパレータ材料層108は、各々少なくとも約25umの厚さを有する。別の実施形態では、電気絶縁セパレータ材料層108は、各々少なくとも約50umの厚さを有する。しかしながら、典型的には、電気絶縁セパレータ材料層108は、各々約12um未満、又は更には約10um未満の厚さを有する。
【0050】
一般に、セパレータ層108用のセパレータ材料は、単位セルの正の活物質と負の活物質との間でキャリアイオンを伝導する能力を有する広範なセパレータ材料から選択され得る。例えば、セパレータ材料は、液体の非水性電解質で透過され得るマイクロ多孔質セパレータ材料を含み得る。代替的に、セパレータ材料は、単位セルの正極と負極との間でキャリアイオンを伝導することができるゲル又は固体電解質を含み得る。
【0051】
一実施形態では、セパレータ材料は、ポリマーベースの電解質を含み得る。例示的なポリマー電解質としては、PEOベースのポリマー電解質、ポリマーセラミック複合電解質、ポリマーセラミック複合電解質、及びポリマーセラミック複合電解質が挙げられる。
【0052】
別の実施形態では、セパレータ材料は、酸化物ベースの電解質を含み得る。例示的な酸化物ベースの電解質としては、チタン酸ランタンリチウム(Li0.34La0.56TiO3)、Alドープランタンジルコン酸リチウム(Li6.24La3Zr2Al0.24O11.98)、Taドープランタンジルコン酸リチウム(Li6.4La3Zr1.4Ta0.6O12)、及びリン酸アルミニウムチタンリチウム(Li1.4Al0.4Ti1.6(PO4)3)が挙げられる。
【0053】
別の実施形態では、セパレータ材料は、固体電解質を含み得る。例示的な固体電解質としては、硫化スズリチウム(Li10SnP2S12)、硫化リンリチウム(β-Li3PS4)及びヨウ化塩化リン硫黄リチウム(Li6PS5Cl0.9I0.1)などの硫化物系電解質が挙げられる。
【0054】
一実施形態では、セパレータ材料は、粒子状材料及び結合剤を含み、少なくとも約20体積%の多孔率(空隙分率)を有するマイクロ多孔質セパレータ材料を含む。マイクロ多孔質セパレータ材料の細孔は、少なくとも50Åの直径を有し、典型的には、約250~2500Åの範囲に入る。マイクロ多孔質セパレータ材料は、典型的には、約75%未満の気孔率を有する。一実施形態では、マイクロ多孔質セパレータ材料は、少なくとも約25体積%の多孔率(空隙分率)を有する。一実施形態では、マイクロ多孔質セパレータ材料は、約35~55%の多孔率を有する。
【0055】
マイクロ多孔質セパレータ材料のための結合剤は、広範囲の無機材料又は高分子材料から選択され得る。例えば、一実施形態では、結合剤は、ケイ酸塩、リン酸塩、アルミニウム酸塩、アルミノケイ酸塩、及び例えば水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムなどの水酸化物からなる群から選択される有機材料である。例えば、一実施形態では、結合剤は、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレン、及びテトラフルオロプロペンなどを含むモノマーから誘導されるフルオロポリマーである。別の実施形態では、結合剤は、様々な分子量及び密度の範囲のうちのいずれかを有する、ポリエチレン、ポリプロピレン、又はポリブテンなどのポリオレフィンである。別の実施形態では、結合剤は、エチレン-ジエンプロペンターポリマー、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレングリコール、ポリビニルアセテート、ポリビニルブチラール、ポリアセタール、及びポリエチレングリコールジアクリレートからなる群から選択される。別の実施形態では、結合剤は、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、スチレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、イソプレンゴム、ポリアクリルアミド、ポリビニルエーテル、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、及びポリエチレンオキシドからなる群から選択される。別の実施形態では、結合剤は、アクリレート、スチレン、エポキシ、及びシリコーンからなる群から選択される。別の実施形態では、結合剤は、2つ以上の前述のポリマーのコポリマー又はブレンドである。
【0056】
マイクロ多孔質セパレータ材料によって構成される粒子状材料はまた、広範囲の材料から選択され得る。一般に、そのような材料は、動作温度で比較的低い電子伝導率及びイオン伝導率を有し、マイクロ多孔質セパレータ材料に接触する電池電極又は集電体の動作電圧下で腐食しない。例えば、一実施形態では、粒子状材料は、1×10-4S/cm未満のキャリアイオン(例えば、リチウム)に対する伝導率を有する。更なる例として、一実施形態では、粒子状材料は、1×10-5S/cm未満のキャリアイオンに対する伝導率を有する。更なる例として、一実施形態では、粒子状材料は、1×10-6S/cm未満のキャリアイオンに対する伝導率を有する。例示的な粒子状材料としては、粒子状ポリエチレン、ポリプロピレン、TiO2-ポリマー複合体、シリカエアロゲル、フュームドシリカ、シリカゲル、シリカヒドロゲル、シリカセロゲル、シリカソル、コロイド状シリカ、アルミナ、チタニア、マグネシア、カオリン、タルク、珪藻土、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、又はそれらの組み合わせが挙げられる。例えば、一実施形態では、粒子状材料は、TiO2、SiO2、Al2O3、GeO2、B2O3、Bi2O3、BaO、ZnO、ZrO2、BN、Si3N4、Ge3N4などの粒子状酸化物又は窒化物を含む。例えば、P.Arora and J.Zhang,“Battery Separators”Chemical Reviews 2004,104,4419-4462を参照されたい)。一実施形態では、粒子状材料は、約20nm~2マイクロメートル、より典型的には200nm~1.5マイクロメートルの平均粒径を有する。一実施形態では、粒子状材料は、約500nm~1マイクロメートルの平均粒径を有する。
【0057】
代替的な実施形態では、マイクロ多孔質セパレータ材料によって構成される粒子状材料は、電池の機能のためのイオン伝導率を提供するために、電解質の進入に望ましい空隙分率を維持しながら、例えば、焼結、結合、硬化などの技法によって結合され得る。
【0058】
電池アセンブリ100などの組み立てられたエネルギー貯蔵デバイスでは、マイクロ多孔質セパレータ材料は、二次電池電解質としての使用に適した非水性電解質で透過される。典型的には、非水性電解質は、有機溶媒及び/又は溶媒混合物中に溶解されたリチウム塩及び/又は塩の混合物を含む。例示的なリチウム塩としては、LiClO4、LiBF4、LiPF6、LiAsF6、LiCl、及びLiBrなどの無機リチウム塩、並びにLiB(C6H5)4、LiN(SO2CF3)2、LiN(SO2CF3)3、LiNSO2CF3、LiNSO2CF5、LiNSO2C4F9、LiNSO2C5F11、LiNSO2C6F13、及びLiNSO2C7F15などの有機リチウム塩が挙げられる。リチウム塩を溶解するための例示的な有機溶媒としては、環状エステル、鎖エステル、環状エーテル、及び鎖エーテルが挙げられる。環状エステルの具体例としては、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、γ-ブチロラクトン、ビニレンカーボネート、2-メチル-γ-ブチロラクトン、アセチル-γ-ブチロラクトン、及びγ-ベレロラクトンが挙げられる。鎖エステルの具体例としては、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジブチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、メチルエチルカーボネート、メチルブチルカーボネート、メチルプロピルカーボネート、エチルブチルカーボネート、エチルプロピルカーボネート、ブチルプロピルカーボネート、アルキルプロピオネート、ジアルキルマロネート、及びアルキルアセテートが挙げられる。環状エーテルの具体例としては、テトラヒドロフラン、アルキルテトラヒドロフラン、ジアルキルテトラヒドロフラン、アルコキシテトラヒドロフラン、ジアルコキシテトラヒドロフラン、1,3-ジオキソラン、アルキル-1,3-ジオキソラン、及び1,4-ジオキソランが挙げられる。鎖エーテルの具体例としては、1,2-ジメトキシエタン、1,2-ジエトキシタン、ジエチルエーテル、エチレングリコールジアルキルエーテル、ジエチレングリコールジアルキルエーテル、トリエチレングリコールジアルキルエーテル、及びテトラエチレングリコールジアルキルエーテルが挙げられる。
【0059】
一実施形態では、マイクロ多孔質セパレータ層108は、リチウム塩及び高純度有機溶媒の混合物を含む非水性有機電解質で透過され得る。加えて、電解質は、ポリマー電解質又は固体電解質を使用するポリマーであり得る。
【0060】
図1及び
図2を更に参照すると、一実施形態では、バスバー110及び112は、それぞれの電極又は対向電極(例えば、場合によっては、アノード又はカソード)のバスバー開口部(図示せず)を通って配置され、アノード集電体206を互いに並列に(複数の電極サブユニットを含む電池内で)接続し、バスバーのうちの他方は、複数の単位セル200を含む電池内で、カソード集電体210を互いに並列に接続する。一実施形態では、バスバー110、112は、溶接前に、それぞれ折り畳まれる集電体タブ120に溶接されるか、又は別様に電気的に結合される。一実施形態では、バスバー110は、銅バスバーであり、アノード集電体層206のアノードタブに溶接されており、バスバー112は、アルミニウムバスバーであり、カソード集電体層210のカソードタブに溶接されている。しかしながら、他の実施形態では、バスバー110、112は、電池アセンブリ100が本明細書に記載されるように機能することを可能にするための任意の好適な伝導性材料であってもよい。溶接は、レーザー溶接機、摩擦溶接、超音波溶接、又はバスバー110及び112を電極タブ120に溶接するための任意の好適な溶接方法を使用して行われ得る。一実施形態では、バスバー110及び112の各々は、それぞれ、アノード及びカソードのための全ての電極タブ120と電気的に接触する。
【0061】
本明細書で言及されるように、アノード群の構成単位は、少なくともアノード集電体206及びアノード活物質層104を含む。いくつかの実施形態では、アノード群の構成単位は、アノード集電体206及びアノード集電体206の各主表面上に配設されたアノード活物質層104を含む。アノード群構成単位の構成単位の長さは、エネルギー貯蔵デバイス及びその意図された用途に応じて変化する。しかしながら、一般に、アノード群の構成単位は、典型的には、約5mm~約500mmの範囲の長さを有する。例えば、そのような一実施形態では、アノード群の構成単位は、約10mm~約250mmの長さを有する。更なる例として、1つのそのような実施形態では、アノード群の構成単位は、約25mm~約100mmの長さを有する。
【0062】
アノード群の構成単位の幅(Y軸範囲)も、エネルギー貯蔵デバイス及びその意図された用途に応じて変化する。しかしながら、一般に、アノード群の各構成単位は、典型的には、約0.01mm~2.5mmの範囲内の幅を有する。例えば、一実施形態では、アノード群の各構成単位の幅は、約0.025mm~約2mmの範囲内にある。更なる例として、一実施形態では、アノード群の各構成単位の幅は、約0.05mm~約1mmの範囲内にある。
【0063】
アノード群の構成単位の高さ(Z軸範囲)も、エネルギー貯蔵デバイス及びその意図された用途に応じて変化する。しかしながら、一般に、アノード群の構成単位は、典型的には、約0.05mm~約25mmの範囲内の高さを有する。例えば、一実施形態では、アノード群の各構成単位の高さは、約0.05mm~約5mmの範囲内にある。更なる例として、一実施形態では、アノード群の各構成単位の高さは、約0.1mm~約1mmの範囲内にある。一実施形態によれば、アノード群の構成単位は、第1の高さを有する1つ以上の第1の電極構成単位、及び第1の高さ以外の第2の高さを有する1つ以上の第2の電極構成単位を含む。更に別の実施形態では、1つ以上の第1の電極構成単位及び1つ以上の第2の電極構成単位の異なる高さは、長手方向軸及び/又は横方向軸のうちの1つ以上に沿って異なる高さを有する電極アセンブリの形状などの電極アセンブリの所定の形状を収容するように、かつ/又は二次電池の所定の性能特性を提供するように選択され得る。別の実施形態によれば、アノード群の構成単位は、第1の幅を有する1つ以上の第1の電極構成単位、及び第1の幅以外の第2の幅を有する1つ以上の第2の電極構成単位を含む。また別の実施形態では、1つ以上の第1の電極構成単位及び1つ以上の第2の電極構成単位の異なる幅は、異なる幅を有する電極アセンブリ形状などの電極アセンブリの所定の形状を収容するように、かつ/又は二次電池の所定の性能特性を提供するように選択され得る。更に別の実施形態によれば、アノード群の構成単位は、第1の長さを有する1つ以上の第1の電極構成単位、及び第1の長さ以外の第2の長さを有する1つ以上の第2の電極構成単位を含む。また別の実施形態では、1つ以上の第1の電極構成単位及び1つ以上の第2の電極構成単位の異なる長さは、異なる長さを有する電極アセンブリ形状などの電極アセンブリの所定の形状に対応するように、かつ/又は二次電池の所定の性能特性を提供するように選択され得る。
【0064】
一般に、アノード群の構成単位は、その幅及びその高さの各々よりも実質的に大きい長さ(X軸範囲)を有する。例えば、一実施形態では、長さ対幅及び高さの各々の比は、アノード群の各構成単位について、それぞれ少なくとも5:1である(すなわち、長さ対幅の比は、それぞれ少なくとも5:1であり、長さ対高さの比は、それぞれ少なくとも5:1である)。更なる例として、一実施形態では、長さ対幅及び高さの各々の比は、少なくとも10:1である。更なる例として、一実施形態では、長さ対幅及び高さの各々の比は、少なくとも15:1である。更なる例として、一実施形態では、長さ対幅及び高さの各々の比は、アノード群の各構成単位について、少なくとも20:1である。
【0065】
一実施形態では、アノード群の構成単位の高さ対幅の比は、それぞれ少なくとも0.4:1である。例えば、一実施形態では、高さ対幅の比は、アノード群の各構成単位について、それぞれ少なくとも2:1である。更なる例として、一実施形態では、高さ対幅の比は、それぞれ少なくとも10:1である。更なる例として、一実施形態では、高さ対幅の比は、それぞれ少なくとも20:1である。しかしながら、典型的には、高さ対幅の比は、概して、それぞれ1,000:1未満である。例えば、一実施形態では、高さ対幅の比は、それぞれ500:1未満である。更なる例として、一実施形態では、高さ対幅の比は、それぞれ、100:1未満である。更なる例として、一実施形態では、高さ対幅の比は、それぞれ、10:1未満である。更なる例として、一実施形態では、高さ対幅の比は、アノード群の各構成単位について、それぞれ約2:1~約100:1の範囲である。
【0066】
本明細書で言及されるように、カソード群の構成単位は、少なくともカソード集電体210と、カソード活物質層106と、を含む。カソード群の構成単位の長さは、エネルギー貯蔵デバイス及びその意図された用途に応じて変化する。しかしながら、一般に、カソード群の各構成単位は、典型的には、約5mm~約500mmの範囲の長さを有する。例えば、そのような一実施形態では、カソード群の各構成単位は、約10mm~約250mmの長さを有する。更なる例として、1つのそのような実施形態では、カソード群の各構成単位は、約25mm~約100mmの長さを有する。
【0067】
カソード群の構成単位の幅(Y軸範囲)も、エネルギー貯蔵デバイス及びその意図された用途に応じて変化する。しかしながら、一般に、カソード群の構成単位は、典型的には、約0.01mm~2.5mmの範囲内の幅を有する。例えば、一実施形態では、カソード群の各構成単位の幅は、約0.025mm~約2mmの範囲内にある。更なる例として、一実施形態では、カソード群の各構成単位の幅は、約0.05mm~約1mmの範囲内にある。
【0068】
カソード群の構成単位の高さ(Z軸範囲)も、エネルギー貯蔵デバイス及びその意図された用途に応じて変化する。しかしながら、一般に、カソード群の構成単位は、典型的には、約0.05mm~約25mmの範囲内の高さを有する。例えば、一実施形態では、カソード群の各構成単位の高さは、約0.05mm~約5mmの範囲内にある。更なる例として、一実施形態では、カソード群の各構成単位の高さは、約0.1mm~約1mmの範囲内にある。一実施形態によれば、カソード群の構成単位は、第1の高さを有する1つ以上の第1のカソード構成単位と、第1の高さ以外の第2の高さを有する1つ以上の第2のカソード構成単位と、を含む。更に別の実施形態では、1つ以上の第1のカソード構成単位及び1つ以上の第2のカソード構成単位の異なる高さは、長手方向軸及び/又は横方向軸のうちの1つ以上に沿った異なる高さを有する電極アセンブリの形状など、電極アセンブリの所定の形状を収容するように、かつ/又は二次電池の所定の性能特性を提供するように選択され得る。別の実施形態によれば、カソード群の構成単位は、第1の幅を有する1つ以上の第1の電極構成単位、及び第1の幅以外の第2の幅を有する1つ以上の第2の電極構成単位を含む。また別の実施形態では、1つ以上の第1の電極構成単位及び1つ以上の第2の電極構成単位の異なる幅は、異なる幅を有する電極アセンブリ形状などの電極アセンブリの所定の形状を収容するように、かつ/又は二次電池の所定の性能特性を提供するように選択され得る。更に別の実施形態によれば、カソード群の構成単位は、第1の長さを有する1つ以上の第1の電極構成単位、及び第1の長さ以外の第2の長さを有する1つ以上の第2の電極構成単位を含む。また別の実施形態では、1つ以上の第1の電極構成単位及び1つ以上の第2の電極構成単位の異なる長さは、異なる長さを有する電極アセンブリ形状などの電極アセンブリの所定の形状に対応するように、かつ/又は二次電池の所定の性能特性を提供するように選択され得る。
【0069】
一般に、カソード群の各構成単位は、その幅よりも実質的に大きく、その高さよりも実質的に大きい長さ(X軸範囲)を有する。例えば、一実施形態では、長さ対幅及び高さの各々の比は、カソード群の各構成単位について、それぞれ少なくとも5:1である(すなわち、長さ対幅の比は、それぞれ少なくとも5:1であり、長さ対高さの比は、それぞれ少なくとも5:1である)。更なる例として、一実施形態では、長さ対幅及び高さの各々の比は、カソード群の各構成単位について、少なくとも10:1である。更なる例として、一実施形態では、長さ対幅及び高さの各々の比は、カソード群の各構成単位について、少なくとも15:1である。更なる例として、一実施形態では、長さ対幅及び高さの各々の比は、カソード群の各構成単位について、少なくとも20:1である。
【0070】
一実施形態では、カソード群の構成単位高さ対幅の比は、それぞれ少なくとも0.4:1である。例えば、一実施形態では、高さ対幅の比は、カソード群の各構成単位について、それぞれ少なくとも2:1である。更なる例として、一実施形態では、高さ対幅の比は、カソード群の各構成単位について、それぞれ少なくとも10:1である。更なる例として、一実施形態では、高さ対幅の比は、カソード群の各構成単位について、それぞれ少なくとも20:1である。しかしながら、典型的には、高さ対幅の比は、一般的に、アノード群の各構成単位について、それぞれ1,000:1未満である。例えば、一実施形態では、高さ対幅の比は、カソード群の各構成単位について、それぞれ500:1未満である。更なる例として、一実施形態では、高さ対幅の比は、それぞれ100:1未満である。更なる例として、一実施形態では、高さ対幅の比は、それぞれ10:1未満である。更なる例として、一実施形態では、高さ対幅の比は、カソード群の各構成単位について、それぞれ約2:1~約100:1の範囲内にある。
【0071】
一実施形態では、アノード集電体206はまた、負極活物質層104の電気伝導率よりも実質的に大きい電気伝導率を有する。負極活物質層104は、アノード活物質層104と同じ又は類似し得ることに留意されたい。例えば、一実施形態では、アノード集電体206の電気伝導率対アノード活物質層104の電気伝導率の比は、デバイスにエネルギーを貯蔵するための印加電流又はデバイスを放電するための印加負荷がある場合、少なくとも100:1である。更なる例として、いくつかの実施形態では、アノード集電体206の電気伝導率対アノード活物質層104の電気伝導率の比は、デバイスにエネルギーを貯蔵するための印加電流又はデバイスを放電するための印加負荷がある場合、少なくとも500:1である。更なる例として、いくつかの実施形態では、アノード集電体206の電気伝導率対負極活物質層104の電気伝導率の比は、デバイスにエネルギーを貯蔵するための印加電流又はデバイスを放電するための印加負荷がある場合、少なくとも1000:1である。更なる例として、いくつかの実施形態では、アノード集電体206の電気伝導率対アノード活物質層104の電気伝導率の比は、デバイスにエネルギーを貯蔵するための印加電流又はデバイスを放電するための印加負荷がある場合、少なくとも5000:1である。更なる例として、いくつかの実施形態では、アノード集電体206の電気伝導率対アノード活物質層104の電気伝導率の比は、デバイスにエネルギーを貯蔵するための印加電流又はデバイスを放電するための印加負荷がある場合、少なくとも10,000:1である。
【0072】
一般に、カソード集電体層210は、アルミニウム、カーボン、クロム、金、ニッケル、NiP、パラジウム、白金、ロジウム、ルテニウム、ケイ素及びニッケルの合金、チタン、又はそれらの組み合わせなどの金属を含み得る(“Current collectors for positive electrodes of lithium-based batteries”by A.H.Whitehead and M.Schreiber,Journal of the Electrochemical Society,152(11)A2105-A2113(2005)を参照されたい)。更なる例として、一実施形態では、カソード集電体層210は、金又はその合金、例えば金ケイ化物を含む。更なる例として、一実施形態では、カソード集電体層210は、ニッケル又はその合金、例えばニッケルケイ化物を含む。
【0073】
ここで、
図3を参照する。
図3は、筐体保護層又は上部に外側パッケージングが配置される前の電池アセンブリ300(電池アセンブリ100と同じ又は類似し得る)の拡大された部分詳細斜視図である。電池アセンブリ300は、Y軸方向に積み重ねられた配置で構成された電極サブユニット302(サブユニット102と同じ又は類似し得る)の群を含む電極アセンブリ301を含む。電極サブユニット302の各々は、少なくとも電極電流伝導体層と、電極活物質(例えば、アノード活物質層)を含む電極層と、セパレータ層と、対向電極活物質(例えば、カソード活物質層)を含む対向電極層と、対向電極集電体層と、を備える。
【0074】
1つの好適な実施形態では、電極アセンブリ301は、制約316(いくつかの実施形態では、これは、ケーシング116と同じ又は類似し得る)によって画定された容積内に封入される。一実施形態では、制約316は、SS316、440C、又は440C硬質などのステンレス鋼を含む。他の実施形態では、制約は、アルミニウム(例えば、アルミニウム7075-T6、硬質H18など)、チタン(例えば、6Al-4V)、ベリリウム、ベリリウム銅(硬質)、銅(O2フリー、硬質)、ニッケル、他の金属又は金属合金、複合材料、ポリマー、セラミック(例えば、アルミナ(例えば、焼結若しくはCoorstek AD96)、ジルコニア(例えば、Coorstek YZTP)、イットリア安定化ジルコニア(例えば、ENrG E-Strate(登録商標))、ガラス、強化ガラス、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)(例えば、Aptiv1102)、カーボン入りPEEK(例えば、Victrex90HMF40又はXycomp1000-04)、カーボン入りポリフェニレン硫化物(PPS)(例えば、Tepex Dynalite207)、30%のガラス入りポリエーテルケトン(PEEK)、(例えば、Victrex90HMF40又はXycomp1000-04)、ポリイミド(例えば、Kapton(登録商標))、E Glass Std Fabric/Epoxy、0度、E Glass UD/Epoxy、0度、Kevlar Std Fabric/Epoxy、0度、Kevlar UD/Epoxy、0度、Carbon Std Fabric/Epoxy、0度、Carbon UD/Epoxy、0度、Toyobo Zylon(登録商標)HM Fiber/Epoxy、Kevlar49 Aramid Fiber、S Glass Fibers、Carbon Fibers、Vectran UM LCP Fibers、ダイニーマ、ザイロン、又はその他の好適な材料を含む。
【0075】
制約316は、X-Y平面に沿って概ね整列された第1のカバー320(すなわち、第1の一次成長制約)と、第1のカバー320からZ軸方向に分離され、同じくX-Y平面に沿って概ね整列され、Z軸方向に測定された厚さt1(
図3A)を有する、電池アセンブリ300の反対側の第2のカバー(すなわち、第2の一次成長制約)(
図3には示されていないが、第1のカバー320と実質的に同じであり、概して322で示されている)と、を備える。制約316の厚さ(t
1)は、例えば、制約316の構造の材料、電極アセンブリ301の全体寸法と、電極及び対向電極の組成と、を含む様々な要因に依存し得る。いくつかの実施形態では、例えば、制約316は、約10~約100マイクロメートルの範囲の厚さt
1を有するシートを備える。例えば、そのような一実施形態では、制約316は、約30μmの厚さを有するステンレス鋼シート(例えば、SS316)を備える。更なる例として、別の実施形態では、制約316は、約40μmの厚さを有するアルミニウムシート(例えば、7075-T6)を備える。更なる例として、別の実施形態では、制約316は、約30μmの厚さを有するジルコニアシート(例えば、Coorstek YZTP)を備える。更なる例として、別の実施形態では、制約316は、約75μmの厚さを有するE Glass UD/Epoxy 0度シートを備える。更なる例として、別のそのような実施形態では、制約316は、50%超の充填密度で12μmの炭素繊維を含む。第1のカバー320及び第2のカバー322各々は、くぼみ、貫通切断部、又は孔などとして形成され得る1つ以上の特徴部315を備え得る。一実施形態では、特徴部315は、例えば、外部リチウム箔電極(図示せず)からの電池アセンブリ300のリチウム化を促進する。そのような実施形態では、特徴部315は、前リチウム化を容易にするために、リチウムがそこを拡散することを可能にする。一実施形態では、X-Z平面内に延在する第3のカバー324(すなわち、第1の二次成長制約)と、Y軸方向に分離された対向する第3のカバーと、X-Z平面内に延在する第4のカバー326(例えば、第2の二次成長制約)と、Y軸方向に分離された対向する第4のカバーと、が存在する。示される実施形態では、第3のカバー324は、第1の角部328で折り畳まれた第1のカバー320の折り畳まれた部分によって画定され、第4のカバー326は、第2の角部329で折り畳まれた第2のカバー322の折り畳まれた部分によって画定される。第1及び第2の角部328及び329は、半径又は角度のある角部であり得る。一実施形態では、第1及び第2の角部328及び329は、90度から100度の角度である。他の実施形態では、第3及び第4のカバーは、単一のカバーであり得る。一実施形態では、第1の二次成長制約324又は第1の一次成長制約320は、単位セル群のサブセットの電極又は対向電極構造の表面(例えば、上面)に接続され、第2の一次成長制約322又は第2の二次成長制約326は、単位セル群のサブセットの電極又は対向電極構造の他の表面(例えば、下面)に接続される。
【0076】
一実施形態では、ケーシング縁部間隙338は、Z軸方向に画定された間隙距離を有する、第3の制約324と第4の制約326との間に画定される。一実施形態では、第3の制約324と第4の制約326との間のZ軸方向のケーシング縁部間隙338の間隙距離は、電池アセンブリ300のZ軸厚さの50%以下である。電池アセンブリ300の反対側は、第3及び第4の制約324及び326と同様の制約を含み得ることに留意されたい。第3の制約は、X軸及びZ軸に沿って画定されたフラップ縁部330を含み、第4の制約は、X軸及びZ軸に沿って画定された第2のフラップ縁部332を含む。
【0077】
第1のカバー320及び第2のカバー322の各々は、Y軸と概ね整列した縁部に沿って形成された1つ以上のノッチ334又はランド336を備え得る。一実施形態では、ノッチ334又はランド336のサイズ、形状、間隔、及び量のうちの1つ以上は、製造条件又は制限に基づいて判定される。一実施形態では、ノッチ334又はランド336は、第1のカバー320及び第2のカバー322の製造プロセスで使用される材料ストックから、第1のカバー320又は第2のカバー322の機械加工、スタンピングプロセス、又は切り離しを容易にすることによって、製造可能性を容易にし得る。加えて、電池アセンブリ300は、電極サブユニット302のうちの1つに電気的に結合されたバスバー310を含む。制約316に使用される材料厚さt
1のために、制約は、電極構造301からZ軸方向に突出する縁面340を備える。同様に、フラップ縁部330及び332のうちの1つ以上は、電池アセンブリ300からY軸方向に突出する。加えて、バスバー310は、バスバー縁部342でX軸方向に電池の側面344から突出する。突出縁部は、場合によっては、電池の電池パッケージ700(
図7)を穿刺する可能性のある摩擦又は高応力を有する領域を生成し得る。これらの突出領域は、非突出部分よりも外側ケーシングを通って穿刺を引き起こす可能性が高いため、潜在的な穿刺点と呼ばれ得る。
【0078】
穿刺点が筐体(例えば、外側ケーシング又はパウチ)の破裂又は穿刺を引き起こす可能性の低減又は排除を容易にするために、筐体保護層450が
図4を参照して説明される。一実施形態では、筐体保護層(PPL)450は、(X軸及びY軸に沿って移動したときに)電池アセンブリ400の周囲の少なくとも一部分の周りに配設される。電池アセンブリ400は、電池アセンブリ300と同じ又は類似し得る。PPL450は、高さPL
H及び幅PL
Wを有する。電池アセンブリ400の周囲への着接前に、PPL450は、一般に、その幅PL
Wよりも有意に大きい長さ及び高さPL
Hを有するウェブ又はテープを備え得る。実施形態では、PPL450は、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリエチレン(PE)、エチレンアクリル酸(EAA)、エチレンメタクリル酸(EMAA)、又は官能性誘導体若しくはコポリマー、又はそれらの組み合わせのうちの1つ以上などのポリマーを含み得る。一実施形態では、PPL450に使用されるポリマーは、弾性材料である。一実施形態では、PPL高さPL
Hは、電池アセンブリ400のZ軸方向の高さB
Hに実質的に等しく、その結果、電池アセンブリ400の高さ全体を覆うことができる。
図8を追加的に参照すると、PPL450は、電池アセンブリ400への着接前に、25μm、50μm、75μm、100μm、125μm、150μm、175μm、200μm、225μm、250μm、275μm、300μm、325μm、350μm、375μm、400μm、425μm、450μm、475μm、500μmなど、25μm~500μmの範囲の厚さt
2を有することに留意されたい。
【0079】
図4を更に参照すると、電池アセンブリ400は、4つの副面F
1~4及び2つの主面F
5、6を有する。
図4では、主面F
6は、電池アセンブリ400の下側に位置していることに留意されたい。一実施形態では、PPL450は、Y軸方向及びZ軸方向の副表面F
1及びF
2の実質的に全体を覆うような様式で、副表面F
1及びF
2のうちの少なくとも2つに着接される。このように、PPL450は、フラップ縁部330及び332を覆う。
図4A及び
図4Bを参照すると、
図4Aは、PPL450の着接前の表面F
1の写真であり、
図4Bは、PPL450の着接後の同じ表面F
1の写真である。この実施形態では、PPL450は、ポリマーを含む透明層である。
【0080】
図4C及び
図4Dを参照すると、
図4Cは、PPL450の着接前の表面F
2の写真であり、
図4Dは、PPL450の着接後の同じ表面F
2の写真である。この実施形態では、PPL450は、ポリマーを含む透明層である。この実施形態では、電池アセンブリ400は、電極アセンブリ301と同じ又は類似し得る電極アセンブリ401と、バスバー110、112と同じ又は類似し得るバスバー410と、を含む。
【0081】
PPL450は、潜在的な穿刺点である突出部415のいずれかを覆うために、電池アセンブリ400の面F
1~6の1つ以上に着接され得る。
図4E及び
図4Fを参照すると、PPL450が、穿刺点PP
1-Xを有する突出部415を覆い、したがって、突出部415上の曲率半径を増加させることが示されている。各突出部415は、穿刺点PP
1-xで曲率の第1の半径R
1を有する。しかしながら、PPL450は、曲率半径R
1を重なる点で、X-Y平面内の第1の曲率半径R
1よりも大きい第2の曲率半径R
2を有する。したがって、
図4Fに示されるように、突出部415の穿刺点をPPL450で覆うことによって、X-Y平面の穿刺点にわたる第2の曲率半径R
2は、第1の半径R
1と比較して効果的に増加され得、したがって、筐体(例えば、筐体層500、600)に対する突出部の穿刺点によって及ぼされる圧力を低減し、したがって、筐体への穿刺の低減又は除去を容易にする。例えば、一連の穿刺点PP
1~PP
Xは、バスバー110、112、集電体タブ120、制約316の縁部などの角部であり得る。
【0082】
一実施形態では、PPL450は、最初に、高さPL
H、厚さt
2、及び長さPL
Lを有する細長いウェブの形態である(
図8)。PPL450の電池アセンブリ400の1つ以上の面F
1~6への着接前に、PPL450は、面F
1~6の所望の部分を覆うために、任意の好適な手段によって所望の長さ及び/又は高さに切断され得る。例えば、一実施形態では、PPL450は、Y軸方向の面F
1の長さと実質的に同じ長さPL
Lに切断される。切断後、PPL450は、面F
1に配置され、熱、圧力、及び時間のうちの1つ以上を使用して面F
1に接着される。1つの好適な実施形態では、熱かしめ機器の使用は、PPL450を面F
1に沿って所望の位置に熱かしめするために利用される。一実施形態では、PPL450は、面F
1の長さの少なくとも80%以上に熱かしめされる。しかしながら、他の実施形態では、PPL450は、面F
1の長さの1%~100%などの任意の量に熱かしめされ得る。更に他の実施形態では、PPL450は、面F
1の長さに沿った1つ以上の別個の点で熱かしめされる。いくつかの実施形態では、PPL450を含む材料に応じて、PPL450は、面F
1に熱かしめされ得るか、又は別様に任意の追加の接着剤を使用せずに接着され得る。しかしながら、他の実施形態では、接着剤層は、PPL450を面F
1に接着するために、面F
1とPPL450との間で使用される。更に他の実施形態では、PPL450は、面F
1に隣接する少なくとも1つの接着剤層を有する多層材料である。同様の様式で、PPL450は、切断され、同じ又は類似のプロセスを使用して、いずれか又は全ての面F
1~6に接着され得る。また別の実施形態では、PPL450は、面F
1~4の長さの合計(例えば、電池アセンブリ400の円周)に等しい長さに切断され、PPL450は、次いで、円周の周りに巻かれる(例えば、面F
1~4の各々、次いで、そのような面に接着される)。
【0083】
一実施形態では、高さPL
Hは、PPL450が着接される電池アセンブリ400の面の高さB
Hに実質的に等しい。しかしながら、他の実施形態では、高さPL
Hは、それが着接される電池アセンブリ400の面の高さB
Hよりも小さくてもよい。しかしながら、典型的には、高さPL
Hは、そのような面上の任意の潜在的な穿刺点を覆うのに十分な高さであるべきである。更に別の実施形態では、電池アセンブリ400に着接する前の高さPL
Hは、それが着接される電池アセンブリ400の面の高さB
Hよりも大きい。この実施形態では、PPL450の遠位縁部801、802(
図8)は、電池アセンブリ400の追加の面を覆い、接触し得る。例えば、一実施形態では、PPL450は、上述したように面F
1に接着され得るが、次いで、遠位縁部801、802は、それらがそれぞれ面F
5及びF
6の少なくとも一部分に接着されるように巻かれるか又は折り畳まれる(
図9)。
【0084】
ここで、
図5~
図7を参照する。PPL450の着接に続いて、電池アセンブリ400が電池パッケージ700内に配置されて、完全な電池760を形成する。実施形態では、電池パッケージは、第1の筐体層500及び第2の筐体層600を備える。第1及び第2の筐体層の各々は、例えば、アルミニウム、又はポリマーなどの可撓性又は半可撓性の材料を含み得る。一実施形態では、第1及び第2の筐体層500、600のうちの1つ以上は、多層アルミニウムポリマー材料、又はプラスチックなどを含む。一実施形態では、第1及び第2の筐体層500、600のうちの1つ以上は、アルミニウムなどの金属基板上に積層されたポリマー材料を含む。
【0085】
図5に示される実施形態では、電池アセンブリ400は、制約316の主面F
6が第1の筐体層500と接触するように、第1の筐体層500上に配置される。一実施形態では、電池アセンブリ400は、第1の筐体層500内に形成された凹部502内に配置される。凹部502は、電池アセンブリ400の外面サイズ及び形状に一致するようなサイズ及び形状である。一実施形態では、第2の筐体層600は、制約316の主面F
5が第2の筐体層600と接触するように、電池アセンブリ400の上に配置される。第2の筐体層600は、主面F
5の全体及び凹部502を覆うように(例えば、配置方向P
1における移動によって)位置付けられ得る。伝導性端子705及び707は、第1及び第2の筐体保護層500、600によって覆われないままである。第2の筐体保護層600を適切に配置した後、第1及び第2の筐体保護層500、600は、シール縁部S
1(
図7の点線で示される)に沿ってシールされる。一実施形態では、第1及び第2の筐体保護層500、600の余分な材料は、シールの前に、又はその後にトリミングされ得る。第1及び第2の筐体保護層500、600は、溶接、ヒートシール、接着剤、又はそれらの組み合わせなどによってシール縁部S
1に沿ってシールされ得る。別の実施形態では、第1及び第2の筐体保護層500、600は、シール縁部S
1の3つの側面に沿ってシールされ、その中にポケットを作成し得る。そのような実施形態では、電池アセンブリ400は、ポケット内に配置され得、シール縁部S
1の最終縁部は、その後シールされる。一実施形態では、シール縁部S
1は、熱プレスを使用してシールされ、熱プレスは、制御された温度及び圧力をシール縁部S
1に着接し、第1及び第2の筐体層500、600をシール縁部S
1に沿って一緒に接着又は融合させる。別の実施形態では、真空は、空気又は他の気体によって占有される任意の過剰な体積を排気するために、シールプロセス中に電池アセンブリ400に適用される。シール縁部がホットプレスにさらされる時間は、制御され得、第1及び第2の筐体層500、600のために選択された材料に依存する。電池アセンブリ400上でシールされると、シールされた第1及び第2の筐体層500、600は、電池パッケージ700を形成する。シールすると、電池パッケージ700は、所望の用途に応じて、液密及び/又は気密となる。端子705、707は露出したままであり、ユーザが端子を、給電されるデバイス又は電池充電器に接続することを可能にするために、電池パッケージ700によって覆われていない。
【0086】
本開示の方法(例えば、
図10に示される方法1000)は、
図1~
図10を参照して説明される。最初に、1002において、作製された電極アセンブリを含む、電池アセンブリ400などの電池アセンブリが提供される。1004において、制約316などの制約が、本明細書で先に記載されているように、電極アセンブリ上に提供される。電極アセンブリ及び制約は、一緒に1つ以上の穿刺点を画定する。穿刺点が外側ケーシングの破裂又は穿刺を引き起こす可能性の低減又は排除を容易にするために、筐体保護層450が穿刺点の上に設けられる。一実施形態では、筐体保護層(PPL)450は、(X軸及びY軸に沿って移動するように)電池アセンブリ400の周囲の少なくとも一部分の上に配設/接着される。電池アセンブリ400は、電池アセンブリ300と同じ又は類似してもよい。電池アセンブリ400の周囲への着接前に、PPL450は、その幅PL
Wよりも有意に大きい長さ及び高さPL
Hを有する、細長いウェブ又はテープの形態であり得る。
【0087】
一実施形態では、PPL450は、Y軸方向及びZ軸方向の副表面F1及びF2の実質的に全体を覆うような様式で、副表面F1及びF2のうちの少なくとも2つに着接される。PPL450は、手動で、又は自動化された機械を使用して着接され得る。一実施形態では、PPL450は、制約のフラップ縁部330及び332を覆うように着接され得る。
【0088】
実施形態では、PPL450は、電池アセンブリ400の面F
1~6のうちの1つ以上に着接されて、任意の穿刺点を望ましくは覆ってもよい。例えば、
図4E及び
図4Fを参照すると、PPL450は、それが覆うような方法で着接され、したがって、穿刺点PP
1-X上の曲率半径を増加させることが示されている。
図4Fに示されるように、穿刺点をPPL450で覆うことによって、穿刺点上の曲率半径を効果的に増加させ、したがって、穿刺点によって筐体(例えば、筐体層500、600)に及ぼされる圧力を低減し、したがって、筐体への穿刺の低減又は排除を容易にし得る。例えば、一連の穿刺点PP
1~PP
Xは、バスバー110、112、集電体タブ120、制約316の縁部などの角部であり得る。
【0089】
一実施形態では、方法1000は、最初に、高さPL
H、厚さt
2、及び長さPL
Lを有する細長いウェブの形態であるPPL450(
図8)を使用することを含む。この実施形態では、PPL450を電池アセンブリ400の1つ以上の面F
1~6に着接する前に、PPL450は、面F
1~6の所望の部分を覆うために、機械デバイス(例えば、ナイフ)、レーザー、又はウォータージェットなどを使用するなどの任意の好適な手段によって、所望の長さ及び/又は高さに1006で切断され得る。例えば、一実施形態では、PPL450は、Y軸方向の面F
1の長さと実質的に同じ長さPL
Lに切断される。切断後、1008において、PPL450は面F
1に配置され、熱、圧力、及び時間のうちの1つ以上を使用して面F
1に接着される。1つの好適な実施形態では、熱かしめ機器の使用は、PPL450を面F
1に沿って所望の位置に熱かしめするために利用される。一実施形態では、PPL450は、面F
1の長さの少なくとも80%以上に熱かしめされる。しかしながら、他の実施形態では、PPL450は、面F
1の長さの1%~100%などの任意の量に熱かしめされ得る。更に他の実施形態では、PPL450は、面F
1の長さに沿った1つ以上の別個の点で熱かしめされる。いくつかの実施形態では、PPL450を含む材料に応じて、PPL450は、面F
1に熱かしめされ得るか、又は別様に任意の追加の接着剤を使用せずに接着され得る。しかしながら、他の実施形態では、接着剤層は、PPL450を面F
1に接着するために、面F
1とPPL450との間で使用される。同様の様式で、PPL450は、切断され、同じ又は類似のプロセスを使用して、いずれか又は全ての面F
1~6に接着され得る。また別の実施形態では、PPL450は、面F
1~4の長さの合計(例えば、電池アセンブリ400の円周)に等しい長さに切断され、PPL450は、次いで、円周の周りに(例えば、面F
1~4の各々)巻かれ、次いで、そのような面に接着される。更に別の実施形態では、PPL450は、伸縮可能な材料を含み、面F
1~4の長さの合計(例えば、電池アセンブリ400の円周)に等しい以下の長さに切断され、PPL450は、次いで、円周(例えば、面F
1~4の各々)の周りに伸縮して巻かれ、次いで、そのような面に接着される。
【0090】
方法1000の一実施形態では、高さPL
Hは、PPL450が着接される電池アセンブリ400の面の高さB
Hに実質的に等しい。しかしながら、他の実施形態では、高さPL
Hは、それが着接される電池アセンブリ400の面の高さB
Hよりも小さくてもよい。しかしながら、典型的には、高さPL
Hは、そのような面上の任意の潜在的な穿刺点を覆うのに十分な高さであるべきである。更に別の実施形態では、電池アセンブリ400に着接する前の高さPL
Hは、それが着接される電池アセンブリ400の面の高さB
Hよりも大きい。この実施形態では、PPL450の遠位縁部801、802(
図8)は、電池アセンブリ400の追加の面に接触するように巻かれ得る。例えば、一実施形態では、PPL450は、上述したように面F
1に接着されるが、次いで、遠位縁部801、802は、それらがそれぞれ面F
5及びF
6の少なくとも一部分に接着されるように巻かれるか又は折り畳まれる(
図9)。
【0091】
PPL450の着接に続いて、1010において、電池アセンブリ400は、電池パッケージ700(例えば、電池筐体)内に配置され、完全な電池760を形成する。実施形態では、電池パッケージ700は、第1の筐体層500及び第2の筐体層600を含む。第1及び第2の筐体層の各々は、例えば、アルミニウム、又はポリマーなどの可撓性又は半可撓性の材料を含み得る。一実施形態では、第1及び第2の筐体層500、600のうちの1つ以上は、多層アルミニウムポリマー材料、又はプラスチックなどを含む。
【0092】
方法1000の一実施形態では、電池アセンブリ400は、制約316の主面F
6が第1の筐体層500と接触するように、第1の筐体層500上に配置される。一実施形態では、電池アセンブリ400は、第1の筐体層500内に形成された凹部502内に配置される。凹部502は、電池アセンブリ400の外面サイズ及び形状に一致するようなサイズ及び形状である。一実施形態では、第2の筐体層600は、制約316の主面F
5が第2の筐体層600と接触するように、電池アセンブリ400の上に配置される。第2の筐体層600は、主面F
5の全体及び凹部502を覆うように(例えば、配置方向P
1における移動によって)位置付けられ得る。伝導性端子705及び707は、第1及び第2の筐体保護層500、600によって覆われないままである。第2の筐体保護層600を適切に配置した後、第1及び第2の筐体保護層500、600は、シール縁部S
1(
図7の点線で示される)に沿ってシールされる。一実施形態では、第1及び第2の筐体保護層500、600の余分な材料は、シールの前に、又はその後にトリミングされ得る。
【0093】
一実施形態では、第1及び第2の筐体保護層は、次いで、溶接、ヒートシール、接着剤、又はそれらの組み合わせなどによって、シール縁部S1に沿ってシールされる。別の実施形態では、第1及び第2の筐体保護層500、600は、シール縁部S1の3つの側面に沿ってシールされ、その中にポケットを作成する。そのような実施形態では、電池アセンブリ400はポケット内に配置され、シール縁部S1の最終縁部はその後シールされる。電池アセンブリ400上でシールされると、シールされた第1及び第2の筐体層500、600は、電池パッケージ700を画定する。シールすると、電池パッケージ700は、所望の用途に応じて、液密及び/又は気密となる。端子705、707は露出したままであり、ユーザが端子を、給電されるデバイス又は電池充電器に接続することを可能にするために、電池パッケージ700によって覆われていない。
【0094】
以下の実施形態は、本開示の態様を例示するために提供されるが、実施形態は限定することを意図するものではなく、他の態様及び/又は実施形態も提供され得る。
【0095】
実施形態1.二次電池アセンブリであって、三次元デカルト座標系のX軸、Y軸、及びZ軸にそれぞれ対応する相互に垂直な、横方向軸、長手方向軸、及び垂直軸を有する電極アセンブリと、電極アセンブリの外面に配設された制約であって、電極アセンブリ又は制約のうちの少なくとも1つが、X軸及びY軸によって画定されるX-Y平面内に延在する突出部を含み、突出部が、X-Y平面内の第1の曲率半径を有する、制約と、電極アセンブリ及び制約を封入する電池筐体と、突出部の少なくとも一部分の上、及び突出部と電池筐体との間に配設された筐体保護層であって、筐体保護層が、X-Y平面内の第1の曲率半径に重なる第2の曲率半径を画定し、第2の曲率半径が、第1の曲率半径よりも大きく、それによって、突出部が電池筐体への損傷を引き起こす可能性を低減する、筐体保護層と、を備える、二次電池アセンブリ。
【0096】
実施形態2.電極アセンブリが、長方形のプリズム形状を備える、実施形態1に記載の二次電池アセンブリ。
【0097】
実施形態3.電極アセンブリが、制約によって画定された容積内に封入され、制約が、電極アセンブリの電極又は対向電極の少なくとも1つの表面と接触する第1の一次成長制約を含み、第1の一次成長制約が、突出部を画定する、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0098】
実施形態4.制約が、第1の一次成長制約から離間配置された第2の一次成長制約を更に備え、第2の一次成長制約が、電極アセンブリの電極又は対向電極の異なる表面と接触している、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0099】
実施形態5.制約が、電極アセンブリの電極又は対向電極の第2の表面と接触する第1の二次成長制約を更に含む、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0100】
実施形態6.制約が、第1の二次成長制約から離間配置され、かつ電極アセンブリの電極又は対向電極の第3の表面と接触している第2の二次成長制約を更に備える、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0101】
実施形態7.第1のバスバー及び第2のバスバーを更に備え、第1のバスバー又は第2のバスバーの一部分が、突出部を画定する、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0102】
実施形態8.筐体保護層が、第1のバスバー及び第2のバスバーのうちの少なくとも1つの上に配設されている、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0103】
実施形態9.筐体保護層が、ポリマーを含む、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0104】
実施形態10.ポリマーが、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリエチレン(PE)、エチレンアクリル酸(EAA)、エチレンメタクリル酸(EMAA)、又はそれらの官能性誘導体若しくはコポリマーのうちの少なくとも1つを含む、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0105】
実施形態11.電極アセンブリが、6つの長方形の面を有する長方形のプリズム形状を備え、制約が、長方形の面のうちの少なくとも3つと接触する第1のカバーと、長方形の面のうちの少なくとも3つと接触する第1のカバーから離間した第2のカバーと、を備え、制約が、突出部を画定する、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0106】
実施形態12.第1のカバーが、第1のカバーの高さ寸法の全体を通って延在する貫通孔の群を備え、貫通孔の少なくとも一部分が、突出部を画定する、実施形態11に記載の二次電池アセンブリ。
【0107】
実施形態13.第2のカバーが、第2のカバーの高さ寸法の全体を通って延在する貫通孔の群を含み、第2のカバーの貫通孔の少なくとも一部分が、突出部を画定する、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0108】
実施形態14.筐体保護層が、長方形の面のうちの少なくとも2つを実質的に覆っている、任意の先行実施形態に記載の二次電池アセンブリ。
【0109】
実施形態15.二次電池であって、三次元デカルト座標系のX軸、Y軸、及びZ軸にそれぞれ対応する相互に垂直な、横方向軸、長手方向軸、及び垂直軸を有する電極アセンブリと、電極アセンブリが内部に含まれる容積を画定する制約であって、電極アセンブリ又は制約のうちの少なくとも1つが、X軸及びY軸によって画定されたX-Y平面内に延在する少なくとも1つの突出部を画定し、突出部が、X-Y平面内の第1の曲率半径を有する、制約と、突出部の少なくとも一部分の上、及び突出部と電池筐体との間に配設された筐体保護層であって、筐体保護層が、X-Y平面内の第1の曲率半径に重なる第2の曲率半径を画定し、第2の曲率半径が、第1の曲率半径よりも大きく、それによって、突出部が電池筐体への損傷を引き起こす可能性を低減する、筐体保護層と、を備え、電池筐体が、電極アセンブリ、制約、及び筐体保護層を封入し、電池筐体の少なくとも一部分が、筐体保護層と直接接触している、二次電池。
【0110】
実施形態16.筐体保護層が、電極アセンブリ又は制約のうちの少なくとも1つに熱かしめされている、実施形態15に記載の二次電池。
【0111】
17.実施形態筐体保護層が、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリエチレン(PE)、エチレンアクリル酸(EAA)、エチレンメタクリル酸(EMAA)、又はそれらの官能性誘導体若しくはコポリマーのうちの少なくとも1つを含む、任意の先行実施形態に記載の二次電池。
【0112】
実施形態18.電池筐体がアルミニウムを含む、任意の先行実施形態に記載の二次電池。
【0113】
実施形態19.電極アセンブリが、少なくとも6つの長方形の面を有する長方形のプリズム形状であり、筐体保護が、後で、長方形の面のうちの少なくとも4つの上に配設される、任意の先行実施形態に記載の二次電池。
【0114】
実施形態20.筐体保護層が、25μm~500μmの厚さを有する、任意の先行実施形態に記載の二次電池。
【0115】
実施形態21.筐体保護層のZ軸方向に測定される高さが、電極アセンブリのZ軸方向に測定される高さに実質的に等しい、任意の先行実施形態に記載の二次電池。
【0116】
実施形態22.筐体保護層が、筐体保護層のx軸方向に測定される長さの少なくとも80%に沿って熱かしめされている、任意の先行実施形態に記載の二次電池。
【0117】
実施形態23.筐体保護層が、筐体保護層のX軸方向に測定される長さの少なくとも95%に沿って熱かしめされている、任意の先行実施形態に記載の二次電池。
【0118】
実施形態24.電極アセンブリが、(a)ケイ素(Si)、ゲルマニウム(Ge)、スズ(Sn)、鉛(Pb)、アンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)、亜鉛(Zn)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、及びカドミウム(Cd)と、(b)Si、Ge、Sn、Pb、Sb、Bi、Zn、Al、Ti、Ni、Co、又はCdと他の元素との合金又は金属間化合物と、(c)Si、Ge、Sn、Pb、Sb、Bi、Zn、Al、Ti、Fe、Ni、Co、V、又はCdの酸化物、炭化物、窒化物、硫化物、リン化物、セレン化物、及びテルル化物、並びにそれらの混合物、複合物、又はリチウム含有複合物と、(d)Snの塩及び水酸化物と、(e)チタン酸リチウム、マンガン酸リチウム、アルミニウム酸リチウム、リチウム含有酸化チタン、リチウム遷移金属酸化物、ZnCo2O4と、(f)グラファイト及びカーボンの粒子と、(g)リチウム金属と、(h)それらの組み合わせと、からなる群から選択されるアノード活物質を備える、任意の先行実施形態に記載の二次電池。
【0119】
実施形態25.電極アセンブリが、ケイ素(Si)、ゲルマニウム(Ge)、スズ(Sn)、鉛(Pb)、アンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)、亜鉛(Zn)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、及びカドミウム(Cd)からなる群から選択されるアノード活物質を含む、任意の先行実施形態に記載の二次電池。
【0120】
実施形態26.電極アセンブリが、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、Bi、Zn、Al、Ti、Ni、Co、又はCdと他の元素との合金及び金属間化合物からなる群から選択されるアノード活物質を含む、任意の先行実施形態に記載の二次電池。
【0121】
実施形態27.電極アセンブリが、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、Bi、Zn、Al、Ti、Fe、Ni、Co、V、及びCdの酸化物、炭化物、窒化物、硫化物、リン化物、セレン化物、及びテルル化物からなる群から選択されるアノード活物質を含む、任意の先行実施形態に記載の二次電池。
【0122】
実施形態28.電極アセンブリが、Siの酸化物、炭化物、窒化物、硫化物、リン化物、セレン化物、及びテルル化物からなる群から選択されるアノード活物質を含む、任意の先行実施形態に記載の二次電池。
【0123】
実施形態29.電極アセンブリが、ケイ素と、ケイ素の酸化物及び炭化物と、からなる群から選択されるアノード活物質を含む、任意の先行実施形態に記載の二次電池。
【0124】
実施形態30.電極アセンブリが、金属リチウムを含むアノード活物質を備える、任意の先行実施形態に記載の二次電池。
【0125】
実施形態31.電極アセンブリが、グラファイト及びカーボンからなる群から選択されるアノード活物質を含む、任意の先行実施形態に記載の二次電池。
【0126】
実施形態32.筐体内に、二次電池が、非水性有機電解質を更に含む、任意の先行実施形態に記載の二次電池。
【0127】
実施形態33.筐体内に、二次電池が、リチウム塩と有機溶媒との混合物を含む非水性電解質を更に含む、任意の先行実施形態に記載の二次電池。
【0128】
実施形態34.筐体内に、二次電池が、ポリマー電解質を更に含む、任意の先行実施形態に記載の二次電池。
【0129】
実施形態35.筐体内に、二次電池が固体電解質を更に含む、任意の先行実施形態に記載の二次電池。
【0130】
実施形態36.筐体内に、二次電池が、硫化物系電解質からなる群から選択される固体電解質を更に含む、任意の先行実施形態に記載の二次電池。
【0131】
実施形態37.筐体内に、二次電池が、硫化スズリチウム(Li10SnP2S12)、硫化リンリチウム(β-Li3PS4)、及びヨウ化塩化リン硫黄リチウム(Li6PS5Cl0.9I0.1)からなる群から選択される固体電解質を更に含む、任意の先行実施形態に記載の二次電池。
【0132】
実施形態38.筐体内に、二次電池が、ポリマー系電解質を更に含む、任意の先行実施形態に記載の二次電池。
【0133】
実施形態39.筐体内に、二次電池が、PEO系ポリマー電解質、ポリマーセラミック複合電解質(固体)、ポリマーセラミック複合電解質、及びポリマーセラミック複合電解質からなる群から選択されるポリマー電解質を更に含む、任意の先行実施形態に記載の二次電池。
【0134】
実施形態40.筐体内に、二次電池が、酸化物系電解質からなる群から選択される固体電解質を更に含む、任意の先行実施形態に記載の二次電池。
【0135】
実施形態41.筐体内に二次電池が、チタン酸ランタンリチウム(Li0.34La0.56TiO3)、Alドープランタンジルコン酸リチウム(Li6.24La3Zr2Al0.24O11.98)、Taドープランタンジルコン酸リチウム(Li6.4La3Zr1.4Ta0.6O12)、及びリン酸アルミニウムチタンリチウム(Li1.4Al0.4Ti1.6(PO4)3)からなる群から選択される固体電解質を更に含む、任意の先行実施形態に記載の二次電池。
【0136】
実施形態42.電極アセンブリの電極活物質及び対向電極材料のうちの1つが、インターカレーション化学正極及び変換化学正極からなる群から選択されるカソード活物質である、任意の先行実施形態に記載の二次電池。
【0137】
実施形態43.電極アセンブリの電極活物質及び対向電極物質のうちの1つが、インターカレーション化学正極物質を含むカソード活物質である、任意の先行実施形態に記載の二次電池。
【0138】
実施形態44.電極アセンブリの電極活物質及び対向電極物質のうちの1つが、変換化学正極活物質を含むカソード活物質である、任意の先行実施形態に記載の二次電池。
【0139】
実施形態45.電極アセンブリの電極活物質及び対向電極物質のうちの1つが、S(又はリチウム化状態のLi2S)、LiF、Fe、Cu、Ni、FeF2、FeOdF3.2d、FeF3、CoF3、CoF2、CuF2、NiF2(式中、0≦d≦0.5)からなる群から選択されるカソード活物質である、任意の先行実施形態に記載の二次電池。
【0140】
実施形態46.二次電池とともに使用するための電池アセンブリを作製する方法であって、方法が、三次元デカルト座標系のX軸、Y軸、及びZ軸にそれぞれ対応する相互に垂直な、横方向軸、長手方向軸、及び垂直軸を有する電極アセンブリを作製することと、制約が電極アセンブリの外面の上に配設されるように、制約によって画定された容積内に電極アセンブリを配置することであって、電極アセンブリ又は制約のうちの少なくとも1つが、X軸及びY軸によって画定されたX-Y平面内に延在する少なくとも1つの突出部を画定し、突出部が、X-Y平面内に第1の曲率半径を有する、配置することと、突出部の少なくとも一部分の上に筐体保護層を接着することであって、筐体保護層が、X-Y平面内の第1の曲率半径に重なる第2の曲率半径を画定し、第2の曲率半径が、第1の曲率半径よりも大きく、それによって、突出部が電池筐体への損傷を引き起こす可能性を低減する、接着することと、筐体保護層が制約と電池筐体との間に配設されるように、電池筐体内に電極アセンブリ、制約、及び筐体保護層を封入することと、を含む、方法。
【0141】
実施形態47.接着することが、筐体保護層に熱を加えることを含む、実施形態46に記載の方法。
【0142】
実施形態48.少なくとも1つの突出部の上に筐体保護層を接着することが、突出部の少なくとも1つの潜在的な穿刺点の上における半径を増加させることを含む、実施形態47に記載の方法。
【0143】
実施形態49.少なくとも1つの突出部の上に筐体保護層を接着することが、電極アセンブリのうちの少なくとも4つの面の上に筐体保護層を延伸させることを含む、任意の先行実施形態に記載の方法。
【0144】
実施形態50.二次電池を製造する方法であって、三次元デカルト座標系のX軸、Y軸、及びZ軸にそれぞれ対応する相互に垂直な、横方向軸、長手方向軸、及び垂直軸を有する電極アセンブリを作製することと、制約が電極アセンブリの外面の上に配設されるように、制約によって画定された容積内に電極アセンブリを配置することであって、電極アセンブリ又は制約のうちの少なくとも1つが、X軸及びY軸によって画定されたX-Y平面内に延在する少なくとも1つの突出部を画定し、突出部が、X-Y平面内に第1の曲率半径を有する、配置することと、少なくとも1つの突出部の少なくとも一部分の上に筐体保護層を接着することであって、筐体保護層が、X-Y平面内の第1の曲率半径に重なる第2の曲率半径を画定し、第2の曲率半径が、第1の曲率半径よりも大きく、それによって、突出部が電池筐体への損傷を引き起こす可能性を低減する、接着することと、筐体保護層が制約と電池筐体との間に配設されるように、電池筐体内に電極アセンブリ、制約、及び筐体保護層を封入することと、電池筐体を真空シールすることと、を含む、方法。
【0145】
実施形態51.筐体保護層が、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリエチレン(PE)、エチレンアクリル酸(EAA)、エチレンメタクリル酸(EMAA)、又はそれらの官能性誘導体若しくはコポリマーのうちの少なくとも1つを含み、接着することが、筐体保護層に熱を加えることを含む、実施形態50に記載の方法。
【0146】
実施形態52.接着することが、筐体保護層のX軸方向に測定される長さの少なくとも80%に沿って筐体保護層を熱かしめすることを含む、任意の先行実施形態に記載の方法。
【0147】
実施形態53.接着することが、筐体保護層に熱及び圧力を加えることを含む、任意の先行実施形態に記載の方法。
【0148】
実施形態54.二次電池であって、三次元デカルト座標系のX軸、Y軸、及びZ軸にそれぞれ対応する相互に垂直な、横方向軸、長手方向軸、及び垂直軸を有する電極アセンブリであって、電極アセンブリが、単位セルの群、電極バスバー、及び対向電極バスバーを備え、単位セル群の構成単位が、電極構造、セパレータ構造、及び対向電極構造を備え、(a)電極構造が、電極活物質層、電極集電体を備え、(b)対向電極集電体が、対向電極活物質層、対向電極集電体を備え、電極構造が、電極集電体を介して電極バスバーに平行に電気的に接続され、対向電極構造が、対向電極集電体を介して対向電極バスバーに平行に電気的に接続されている、電極アセンブリと、電極アセンブリが内部に含まれる容積を画定する制約であって、電極アセンブリ又は制約のうちの少なくとも1つが、X軸及びY軸によって画定されたX-Y平面内に延在する少なくとも1つの突出部を画定し、突出部が、X-Y平面内の第1の曲率半径を有する、制約と、突出部の少なくとも一部分の上、及び突出部と電池筐体との間に配設された筐体保護層であって、筐体保護層が、X-Y平面内の第1の曲率半径に重なる第2の曲率半径を画定し、第2の曲率半径が、第1の曲率半径よりも大きく、それによって、突出部が電池筐体への損傷を引き起こす可能性を低減する、筐体保護層と、を備え、電池筐体が、電極アセンブリ、制約、及び筐体保護層を封入し、電池筐体の少なくとも一部分が、筐体保護層と直接接触している、二次電池。
【0149】
実施形態55.電極アセンブリが、長手方向に互いに分離された第1の長手方向端面及び第2の長手方向端面と、電極アセンブリ長手方向軸を囲み、かつ第1及び第2の長手方向端面を接続する側面と、を有し、単位セルの群が、長手方向に直列に積み重ねられている、実施形態54に記載の電極アセンブリ。
【0150】
実施形態56.電極アセンブリが、プリズム形状を有する、任意の先行実施形態に記載の電極アセンブリ。
【0151】
実施形態57.制約が、(i)長手方向に分離された第1及び第2の一次成長制約、並びに(ii)垂直方向に分離され、かつ第1及び第2の一次成長制約を接続する第1及び第2の二次成長制約を備え、(iii)第1の二次成長制約が、単位セル群のサブセットの電極又は対向電極構造の上端面に更に接続され、(iv)第2の二次成長制約が、単位セル群のサブセットの電極又は対向電極構造の下端面に更に接続される、任意の先行実施形態に記載の電極アセンブリ。
【0152】
この書面による説明は、実施例を使用して、最良の態様を含む発明を開示し、かつ任意の当業者が、任意のデバイス又はシステムの製造及び使用並びに任意の組み込まれた方法の実行を含む発明を実践することも可能にする。本発明の特許可能な範囲は、請求項によって定義され、また、当業者に見出される他の例を含み得る。そのような他の例は、それらが請求項の文字通りの言葉と異ならない構造要素を有する場合、又はそれらが請求項の文字通りの言葉とは実質的に異ならない差を伴う均等な構造要素を含む場合、請求項の範囲内に入ることが意図されている。
【図】
【国際調査報告】